滋賀県議会 2019-10-04
令和 元年10月 4日厚生・産業常任委員会−10月04日-01号
7 配付した参考資料 別紙のとおり
8 議事の
経過概要 別紙のとおり
議事の
経過概要
開会宣告 10時00分
《
健康医療福祉部所管分》
1 議第145号 令和元年度滋賀県
一般会計補正予算(第2号)のうち
健康医療福祉部所管部分について
(1)当局説明
市川健康医療福祉部次長
(2)質疑、意見等
◆
海東英和 委員
地域福祉総合推進事業の高校生による
未来福祉発信事業で予算を減額するのですが、これはどのようなことをしようと考えていたのか、しっかりと教えてください。
◎丸山
健康福祉政策課長 高校生による
未来福祉発信事業の内容ですが、
大人社会の入り口に近づいた若者が生きづらさについて知り、感じ、考え、行動する人になっていけるよう、社会の課題に学び、
SDGsなど新しい視点で未来の
地域福祉のあり方や必要な取り組みを提案し、持続可能な
地域づくりを発信するという事業です。具体的には高校生を募集して、その高校生がさまざまな地域のことを取材し、それを映像にまとめて発信をするというものです。参加した高校生の企画や
制作活動の助成や、その動画の
番組制作費等が内訳でして、最終的には
映像作品コンテストを開催して、
提言フォーラムを開催するという内容です。
◆
海東英和 委員 日常の学業と課外活動が行われている高校生に対して、まだ県は募集もしていない段階だったと聞いたのです。前年度から打ち合わせをして、こういう制度でコンクールもするのでしっかり頼みますと伝えて、準備をして行うのならわかるけれども、県が国の助成をとれないという格好の悪い話をしていては、高校生に対しても信用をなくすと思います。
SDGsで何か上げろと言われたから考えたのか、高校生にこういうことを考えてほしいとずっと思って温めていたのか、どうなのですか。
◎丸山
健康福祉政策課長 この事業の経過ですが、平成29年10月に滋賀県
社会福祉協議会から施策の提案、要望があり、その中に高校における
福祉学習の推進がありました。その提案の要望内容を踏まえまして、平成31年度の当初予算に計上しました。
この事業につきましては全額国庫ということで、国庫の内示が出てから着手しないと高校等に御迷惑をおかけするということもありまして、募集等は内示までに行っていなかったという状況です。
◆
海東英和 委員 ということは、
社会福祉協議会に200万円で丸投げする前提だったのですか。
◎丸山
健康福祉政策課長 社会福祉協議会に委託をするという内容です。
◆
海東英和 委員 令和2年度に予算を上げる予定はあるのですか。
◎丸山
健康福祉政策課長 来年度においては、現在、予算の検討中ですが、この事業をそのまま上げるのではなくて、高校生に
地域福祉計画の策定作業に参画をしていただくことを考えています。内容については検討中です。
◆
海東英和 委員 高校生は報酬をもらわないでしょう。
社会福祉協議会の人もどれだけかかわってくれるかわからないではないですか。高校生の時間を投入してもらうのなら、すばらしい体験にして、感動してもらったり、または何かで入賞してもらうなど、最後までしっかりと責任を持つ覚悟が必要です。そうでなければ、200万円ほどの予算だけれど、簡単に執行してはいけないと思うのです。
健康医療福祉部には
健康推進員や保護司など、関係する方がおられますが、皆、無報酬でやってもらっています。スーパーマーケットの野菜一皿運動の実施とか、県が右向けと言えば右を向かなければならないし、皆、手いっぱいです。だから、末端の人たちに動いてもらうということを、もっと尊敬と敬意と責任を持って考えてもらわないといけないと思います。特に高校生はデリケートですし、来年度予算に向けてもこんなことはとんでもないと思うので、よく考えて教訓にしてほしいと思います。
◆
黄野瀬明子 委員
地域医療総合確保事業費の
医療機能再編支援事業についてですけれども、
シミュレーションを行う対象の病院はどこですか。
◎小林
医療政策課長 対象病院につきましては、今回、
湖北圏域の
地域医療構想を進めるために
シミュレーションを行おうと考えています。
◆
黄野瀬明子 委員
市立長浜病院や
長浜赤十字病院とか、そういうところも含めた病院にかかわることだと思って、
長浜市議会議員を通じて市の担当課にちょっと聞きました。県がそういう
シミュレーションを行おうとしていることについて、知らないということでした。今、市も含めて
湖北圏域でどう医療圏を保障していくのかという検討会が行われている中ですが、市としっかり連携した上での
シミュレーションになっているのですか。
◎小林
医療政策課長 地域医療構想を進めるに当たりまして、各圏域に
地域医療構想の
調整会議を設けていまして、その会議の中で、病院を初め、市町や関係者で地域の
医療提供体制のあり方を検討していただいているところです。
湖北圏域につきましては、ことしの3月の
調整会議の中で、将来の
医療提供体制を四つの病院でどのように進めていくかということを、イメージとして共有されているところです。
その際に、イメージに向かって
医療機関を構築していくために、経営の観点からの検討、
シミュレーションが必要だという意見を受けまして、今回、予算化しているものです。
◆
黄野瀬明子 委員 経営の観点でどう維持させていくかということで、大変重要だと思うのですけれども、
市立長浜病院で言いますと、毎年大体10億円ぐらいの赤字が出ていると聞き及んでいます。それをどうするのかという観点だけの
シミュレーションなら、医師不足という大変な課題を抱える中ですので、集約化の方向に行きかねません。そうすると、市民の皆さんが急性期も慢性期もなかなか満足されていないという中で、ますます大変になっていくことになりかねません。赤字をどうするのかという視点で検討するのは、非常におかしいと思うのです。ましてや
市民病院ですので、市の赤字に対して県が物を言うのも非常におかしいと思うのです。県が
湖北圏域の医療圏をどう維持していくのか、圏域の中で急性期から慢性期まで完結できる体制とはどうあるべきなのかという視点で
シミュレーションをするのであれば賛成できるのですけれども、どうなのでしょうか。
◎小林
医療政策課長 今回の
シミュレーションの目的は、今、御指摘がありました
市立長浜病院の赤字をどうするかということではありません。将来の
湖北圏域の
医療提供体制を考えるに当たって、例えば医師の配置、診療科の配置、急性期の病床、回復期の病床をどのような形にすればいいのかを考える際に、経営的な収支の
シミュレーションがないとなかなか決定ができないという意見を受けまして、そのために行うものです。
◆
生田邦夫 委員 今の質問に合わせてお聞きします。
もう一遍、
医療機能再編支援事業の1,070万円の中身を説明してください。
◎小林
医療政策課長 1,070万円の中身ですけれども、この
シミュレーションにつきましては、
コンサルタント業者への委託を考えていまして、その内訳は、人件費として394万2,500円、その他事務的な用品や旅費、
交通費等が77万9,200円、
一般管理費として293万3,000円、これら合計に消費税を合わせて1,070万円となっています。
◆
生田邦夫 委員 私がずっと言い続けているのは、そもそも
地域医療介護総合確保基金からこの予算を出すことについて、いけないのではないかということです。
それから、
湖北圏域における四つの病院の統廃合、経営についての話ですが、それを委託という形で業者に投げる権限が県にはないと思っています。この基金を経営の観点で
シミュレーションをすることに使うのは、法的にもいけないのではありませんか。しかも、各
医療機関のあり方に何ら決定する権能を持たない行政、大きく言えば
厚生労働省にどれだけの権限があるのかと思います。しかも
湖北圏域は
長浜赤十字病院、
市立長浜病院、
市立湖北病院と精神科の病院の4病院がありますが、あなた方が経営について手を突っ込む権限はどこにあるのですか。
もう一つ言うならば、滋賀県は医療圏を7
ブロックに分けて固定して考えるという時代ではありません。小児科だけではなく、米原市や、さらには彦根市も含めて、滋賀県を四つに分けた湖北のエリアをどうするかを考えていかなければなりません。みんなが一般救急も考えなければならないと思っている時期に、これはないだろうと思います。
さらには、この間から新聞で騒がれているけれども、
厚生労働省もしびれを切らして、問答無用に全国の424の病院名を公表しましたが、あれはないと思います。しかも、名指しされた県内の病院の中には、
湖北エリア以外の病院も入っています。これも含めてどうするのか、ちょっと整理をしませんか。
最初から言いますが、県にこの基金を使う権限があるのか。それと委託をするあなたたちの責任はどこにあるのですか。
自分たちが手を出すのなら、それだけの資金と人を持っているのですか。そんなに上から物を言う権限がどこにあるのですか。結局は県行政の自己満足ではありませんか。
この間も言いましたが、1週間もらえたら、
湖北圏域のどこに問題があって、県下の救急や病床数などの医療がどうなっていて、どうして減らしていったらいいか、減らしてはいけないのかいうことを、私が考えます。物の見事につくり上げて見せるし、問題点がどこにあるかも言ってみせます。委託をしたら、金太郎あめみたいにどこにでも当てはまるような情勢分析がされるだけです。主な病院は、
長浜赤十字病院と
市立長浜病院と
湖北病院です。精神科の病院は救急と慢性の精神科もあるし、いろいろなことをやるところまでは手を出せません。あの四つの病院をどうするかが、
地域医療の再生ではありません。あなたたちはそこまでのことを思ってやっていません。委託ではなく、ペーパー1枚でもいいから、
自分たちで頭を使って、
湖北圏域をどうするのかを言ってみてください。1,070万円がもったいなくてしかたがないです。
もう一遍、話をまとめます。この間、発表された424の病院も関連して、もっと根本的に考え直さなくてはいけないのではありませんか。それぐらい
地域医療、
地域包括ケアというものを一体として考えなければならない時期になっていて、各病院は覚悟をしています。しかし、あなたたちに上から言われたくないという思いがあるし、あなたたちに権限はないです。権限のないところにこのお金を使うだけの権利もありません。これは私の考えです。何か反論があるのなら言ってください。この話を今からちょっと詰めたいので、少し時間をください。
◎小林
医療政策課長 まず、
地域医療構想を進めるに当たりまして、先ほど申し上げました各圏域の
調整会議で、その地域にふさわしい
医療提供体制、
在宅医療等、
地域包括ケアも含めて協議していただいているところです。
ここでの県の役割につきましては、例えば経営的にこの病院にどうしろだとか、各病院にこの機能を持てということを言うものではありません。あくまでも各
医療機関が自分の役割を担っていただくことを、自主的に判断していただくものになっています。
ここでの県の役割につきましては、その協議が円滑に進むためにさまざまな
情報提供をしたり、調整をすることだと認識しています。
今回の予算につきましては、それらの
情報提供に資するために、
湖北圏域で各病院がどのような役割分担をすべきか幾つか考えていただき、それについて経営的にも検討が必要だということで、今回の予算に計上しているところです。
委託につきましては、経営的に専門的な観点から分析していただこうと思っていますので、私どもではなかなか不十分なところがあると思っていて、委託を考えているところです。
先般公表されました
地域医療構想の進捗に当たりまして、再検証するように病院が公表されたところです。詳細なデータ、整理につきましては、現時点でこちらのほうにいただいていない状況ですが、およその考え方としましては、全国一律の物差しで実績がないとして、機械的に線が引かれている状況です。
地域ごとにそれぞれ事情がありますので、引き続き
地域医療構想調整会議の中で、地域の実情に見合った
医療提供体制を考えていこうと思います。
◆
生田邦夫 委員 発表されたのは
滋賀病院、
守山市民病院、
能登川病院、
湖北病院で、
診療報酬の点数のみで決められていて、
地域医療構想の流れになっています。点数だけで配分して、3,000点以上の区分けで決めているだけです。それぞれの置かれている地域性などは考えずに、ただ
診療報酬、
診療点数だけで決めています。
しかも、国がしびれを切らして再編しろと言っているのは、
公的病院だけです。今度、民間の
医療法人を発表すると言っているけれど、逆に言えばなぜ
公的病院だけ発表をしたのですか。なおかつ、
公的病院はみんな万歳してお手上げで、言うとおりにしようと思っているのはなぜですか。
◎小林
医療政策課長 今回の再検証に当たりましては、
対象病院を、原則公立・
公的病院に限っています。これは、
民間病院で担えない部分を公立・
公的病院が担うべきという
厚生労働省の考えからです。
◆
生田邦夫 委員 違います。行政は
公的病院に手を突っ込みやすいからです。
民間病院には手を突っ込めないからです。手を突っ込めるところに突っ込んでいるだけです。
民間病院では果たせない医療を
公的病院が果たしているなどと、うそをついてはいけません。もうからないところから最初に逃げているのは、
公的病院です。一番しんどいところを受け持ったのは、
公的病院ではありません。経営をしていないところには手を突っ込みやすいのです。
公的病院は運営だけです。本当は、公的な病院でも民間の
医療法人でも、手を突っ込めないはずなのです。それが経営権です。経営権なんて
公的病院にはありません。何年か院長が責任者をやって離れていきます。この人たちに経営を求めていません。この人たちが
地域医療を支えているとは思っていません。しかも、そういうところにあなた方が手を突っ込んでいるのです。私から言えば、全く責任のない
人たち同士がやっているだけです。
しかも、湖北の医療圏を守ろうとは誰も思っていません。滋賀県を四つに割ったらいいのです。それで医療を支えていくという時代になっているのです。小児科だけではありません。一般の救急もそういう時代になっているのです。もう現場は疲弊しています。
各病院を見てください。病棟を閉鎖しているし、救急をやっている方たちは、かなり疲れています。なおかつ、あなたたちは委託で丸投げをして、1,070万円も使ってやるといっているのです。要りません。これは何の意味もありません。
県内病院の経営の分析と将来の
シミュレーションは、経営的なセンスのない、本当は手を突っ込むところの権限のない人たちがやろうとして、
自分たちの手元にこの資料を持ちたいだけです。紙1枚でいいから、
自分たちで現場を見てつくってください。汗をかいてください。皆さんにはそこが欠けています。委託にすれば、委託業者がどういう形で最終的にまとめたらいいか教えてくださいと言います。そうすれば幹部の人たちがこういう形でまとめてくださいと言って、最終的な結論はそういう形になります。委託はそんなものです。これを7
ブロックに波及させるといいますが、たまたま
湖北圏域は
公的病院があり、民間の病院は精神科しかないから、やりやすいからやっているだけです。しかも、問題は
長浜赤十字病院と
市立長浜病院です。
この間、私は長浜に行ってきました。あなたたちも行ってきてください。担当者と話してきてください。もう少しお金の使い方を丁寧にしてほしい。それと
自分たちで汗をかいてください。二、三回、行ってみたら、今、長浜のどこに問題があるのかを教えてくれます。1,070万円なんか使わなくてもいいです。委託をしたら、滋賀県のどこにでも当てはまるような分析と、全国にも当てはまるような話が出てきて、最後の1行か2行をあなたたちの意向に従って書くだけです。
◎角野
健康医療福祉部理事 まず、長浜の声を聞けと言うことですが、私自身もこの1年間、何度も長浜に行きました。また、三つの病院の院長、あるいは管理者、市長等とも意見を交わし、現場の状況は聞かせていただいているつもりです。
また、地域におきましては、保健所が
地域医療構想推進の事務局を担っていることから、保健所の所長を初め、職員も地域の声をしっかりと聞かせていただいています。
それから、
公的病院の院長は経営のセンスがないというお話ですが、現在はともかくとして、今までの歴史を考えたときに、何人もすばらしい院長がおられたのは事実です。しっかりした経営をされました。
例えば今の
湖北病院、当初の
伊香病院のころです。そのころの院長は本当にすばらしい方で、小さな診療所をどんどん大きくして、そして滋賀県で最初の
介護老人保健施設をつくったのも、当時の
湖北総合病院の馬場院長です。ほかにもそういった院長はたくさんおられました。
その一方、民間の院長や経営者はどうかといいますと、過去においては本当に質の悪い医療をされたところもあったわけです。公的・公立の院長は全てだめで、民間は頑張っているというようにおっしゃいますが、確かに傾向としてはそうかもしれませんが、何かゼロ対1みたいな言い方をされますと、みんな誤解するのではないかと思います。
それと、委員はよくあなたたちは何も考えてないと言われますけれども、我々公務員としては精いっぱいやっていますし、特に
健康医療福祉部は県民の命を守る最前線の部です。医療についても本当に真面目にみんな考えています。それを考えていないと言われるのは委員の主観でありまして、私としてはしっかりと考えています。ただ、その考えたやり方、方法論などにおいて違いはあるかもしれないけれども、県民の命を守ろうという思いはみんな持っています。公務員に対してそのような言い方をされると、正直言ってやっていられません。その声を聞くたびに、私はきょうでやめようかと思います。何のために公務員を頑張ってやってきたのか。そこまで委員に指摘されるのは、本当腹が立って仕方がありません。こんな言い方をこの委員会で、議会の場でしていいのかわかりませんが、先ほど来、ずっとお話を聞いていて、本当に自分自身が今までやってきたことを全否定されているようで、情けない思いです。
それから、本題に戻りまして、確かにこの書き方は、
経営分析ということが前に出過ぎています。そうではなくて、もともとは、先ほど課長が申しましたように、3月に
地域医療構想推進会議の場、それからそれ以前に2月に私が市に出向いて、市長、管理者、
病院長等と話をしているときに、なかなか分析などが十分にできておらず、何かいい方法はないか、助けてもらえないかということがありました。そして、
地域医療構想会議の中でも、各病院は自分のところを何とか考えることはできても、全体のことをみんなでやっていくのがなかなかできにくいとのことでした。そこで、もちろん課題を踏まえた上で、どのように
機能分化をするのかは、何種類も考えられます。そのときに、どこの病院がどういう役割を担って、その結果として収益的にどうなるかということなのです。ベッドをこのまま維持していいのか、あるいは小さくしたほうがいいのか、地域からはそういうデータを踏まえて先に進みたいという思いが地域からあって、我々はそれを受けて支援をさせていただこうということです。
この基金はあくまでも
地域医療構想推進のために使うというのが大前提になっていますので、基金を使ってこの事業を行うことについては、何ら問題はないと思っています。
○佐藤健司 委員長 ほかの委員会はわかりませんが、私は本音の議論、本気の議論は好きです。表現方法にはくれぐれも御留意いただきたいと思いますけれども、しばらく議論を続けましょう。
◆
生田邦夫 委員 まずしなければならないのは、県立の三つの病院を何とかしなさいという思いです。それとむきになって言うのであれば、私も言いたいことがいっぱいあるけれども、それなりに節度をわきまえて話します。
今日、置かれている状況は非常にしんどいです。みんなしんどいのです。そのしんどいところでも頑張っているのです。感情的に言われるけれども、投げられず、逃げられないところにいる人間から見たら、もうちょっと
自分たちで汗をかきなさいという思いは強いのです。旧
成人病センターも
小児保健医療センターも、統合もせずに赤字を垂れ流していつまで気楽なことを言っているのかという思いがあります。
もう一つ、行きがかり上言わせてもらうと、野洲の医療をどうするかという委員会で、角野理事も委員でした。しかし、今後さらに厳しくなっていく中で、あなたは委員会で、今の方向についていささか疑問を言っていました。しかし、山仲市長は強引にされています。それでいいのかということに対して、県は引き下がってしまって、皆さん方は本当にやらなければならない仕事をやっているのかという思いが物すごくあります。
それと、
湖北圏域のことを言う前に、今、置かれている滋賀県の医療、介護を含めての状況がどうなっているかを知っていて、そこをしなければならないのにしていないではないか、
湖北圏域のことを最優先にしなければならないのかという思いが物すごく強いのです。
それで思うのは、みんなしんどいところで精いっぱいのことをやっています。多少言い過ぎたかもしれないのでそれは謝るとしても、理屈から言えば、国も本当は権限のないところまで誘導しています。
地域医療構想そのものがそうです。
保険診療点数で割っています。
それだけではないです。地域の問題もいっぱいあって、そこで生きている人たちの問題もありながら、
まちづくりの一環として医療があるのに、点数だけで割り切っています。それでまずは言うことを聞いてもらいやすい
公的病院から手を突っ込んでいます。それは事実です。滋賀県の
医療行政もその後を追っているではないですか。反対できない立場であるのはわかっているけれども、そうではないと思います。あんなに怒り倒して反論する内容ではないし、もうちょっと現場でしんどい目をしている人たちのことを考えてほしいです。
◎角野
健康医療福祉部理事 今回の1,000万円が
湖北圏域で使われることが前提になっていることから、
湖北圏域だけに手をつけているような印象を持っていただいていると思いますが、実際にはお金はかからないけど、
大津圏域や
湖東圏域など、各圏域でもさまざまな議論をしっかりとやっています。いわゆる経営云々までの話はないにしても、それぞれのところで必要とする情報などは違いますので、今回は
湖北圏域に
経営分析の
シミュレーションの話が上がったため、我々が
湖北圏域だけに目をつけているという誤解を受けたのかと思います。決して県全体を見ていないわけではなく、先ほどから言われている
ブロックも当然視野に入れて、まずはそれぞれの圏域でお話をいただいて、場合によっては圏域をまたいだ形でということもあります。実際、地域での活動ではありますけれども、
地域医療連携推進法人がまた一つできかけており、圏域をまたいだ形でできていることもあります。
それから、県立3病院にまず手をつけよとのことついて、同感ではあるのですけれども、これもほったらかしているわけではなくて、県立病院としてもしっかりとした運営が必要です。もちろん役割が明確になって、県民に納得いただけるような医療を提供することによって、収支についての御理解をいただけるとも思っています。
野洲病院につきましては、ぎりぎりのところまでは我々の意見もはっきりと公の場でも言ってきましたが、その後、病院のあり方検討会等のメンバーから外されたこともあって、発言する場がなくなりました。そのため、それぞれが行おうとしていることに対して、県には直接的にかかわる権限がないので、県としての考えが特にあっても、今のところどうこうはしていません。今はあくまでも市がどのようにされるかということですが、もちろん御相談があればしっかり応えていくつもりです。
◆
生田邦夫 委員 今回、
湖北圏域に限った話をすると、メーンは三つの病院かと思います。さらに絞って言うならば、
長浜赤十字病院と
市立長浜病院のあり方だと思います。そこに
湖北病院がついてくるだろうと、皆、薄々気がついています。精神科については、恐らくちょっと違うのでしょう。
しかし、
地域医療構想というと、言い方は悪いけれど、ベッドをいかに高度急性期から四つの機能に分けていくかということが主になっているようです。それならば、本当は医師会や介護の方々とどう連携するかが大事なのに、ベッドをどう分けて、どう将来的に減らしていくかということだけに集中しています。救急の部門をどうするかもあるだろうけれども、そうではないと思っています。
また、改めて話をしようと思いますが、私の思いは皆さんが考えているよりも、先に行っているのではないかと思います。しかしながら、残さなければならないものは残さなければなりません。その中で、経営というものを十分考えてやらなければならない部分もあるという兼ね合いです。皆さんは
地域医療構想をつくる段階でいろいろ資料を集めていて、冊子もたくさんつくっているし、今回の事業もそれを見たらほとんど回答が出てくるし、金太郎あめみたいにならないようにということにとどめておきます。何遍もいいますが、私は1,070万円は必要ないと思っています。答えは結構です。
◆中沢啓子 委員
地域医療構想をつくったときに、たしか私は厚生・
産業常任委員会に所属していまして、さんざんお話をさせていただきました。そのときに、これは目標値ではなく推計値ですねという話をしまして、県としてもそうだということでした。先ほどおっしゃったように、全て点数や数値、式に合わせて出てきたものが、
地域医療構想という形の数字になっていると認識しています。
ただ、
生田委員もおっしゃったように、地域にはさまざまな事情があり、さまざまな特性があると思いますので、それを地域の方が安心できる医療・介護に、どうやってしっかりと結びつけていくのかが一番の問題であって、会議の中でも議論していただいているのだろうと思っています。
当時、私が一番気になっていたのは、社会的入院と言われる部分を単純に数値化で減らして、団塊の世代が75歳以上になり、非常に大きな問題がある2025年に、今よりも介護の部分に依存し、医療的ケアが少ないので地域に戻すといった話でした。あの時点で、県の出すさまざまな計画などの数値を見ていても、介護の施設が足りないとかなり明確に出ていました。そこをどうフォローして、その体制をつくっていくのかが求められていると思います。数値だけではなくて、地域のことをしっかりと見て、本当に支えていただける皆さんの声も聞いて、体制づくりをしていただきたいと思いますし、先ほどおっしゃっていた
湖北圏域もそうだと思います。
ちなみに、国民健康保険の保険料の一本化のときには、滋賀は非常に差が少ないので一本化するという話でしたが、近くに大きな病院があり、連携してすぐに行けるところと、病院がなかなか遠いところとでは、医療として違うと思います。がん医療の均てん化が言われていますが、物理的に近い、遠いというのは、住民の皆様にも大きな影響を与えると思います。そこはしっかりと地域を見ていただいて、地域の方と一緒につくり上げ、医療部分を減らすという数字のことだけではなくて、介護にもしっかり取り組んでいただきたいと思います。
この1,070万円に関しても、単純に経営だけで結果が出たのでこうする、あるいは皆さんが望む資料が出たからといって、それで判断するのではなくて、地域の方々とどうやっていくのかという方向でお願いしたいと思います。
◎小林
医療政策課長 地域医療構想の推進につきましては、御指摘のとおり、推計値というベッドの数がありますけれども、これはあくまで2025年当時の人口構成に合わせて、必要なベッド数を
診療報酬の点数という区切り方で推計したものです。
あわせて、慢性期については、一定在宅医療を進めるという意図が含められています。そういったことを踏まえて、
調整会議で各圏域の実情も踏まえつつ、
医療提供体制側、介護関係、市町、医師会などと一緒に、高度急性期の入院から退院後、慢性期、在宅医療、介護のところも含めて検討しているところです。
◆中沢啓子 委員 検討中かもしれませんが、介護施設が足りない可能性があることや、単身者がふえているところで、本当にこの推計値に合うのか疑問です。
例えば老々介護や介護離職をしないと賄えないことがあるかと思います。そういう細かなところもしっかりと見ていただいて、本当にできるようになるのか、もしくは、在宅介護は聞こえがいいですが、介護者が疲れてもたないことも出てくるでしょうし、そこをレスパイトも含めてどうするのかということです。医療が絡むと、なかなかショートステイだけでは無理なこともあると思いますので、しっかりと現実、現場のことを見て、それを支えられる体制をつくっていただきたいと思います。要望です。
◆佐口佳恵 委員 コンサルタントはどういった業者で、どんな選定基準で選んだのか、また、事業者が持つこれまでの地域の医療に対する実績が知りたいです。
◎小林
医療政策課長 委託先につきましては、この予算を認めていただいた後に選定していくことになります。他府県の事例ですけれども、前年度、あるいは前々年度に同じように経営
シミュレーションを委託しているところもありますので、そういったところを参考にしていくことになると思います。
◆佐口佳恵 委員 他府県もしくは他の地方公共団体の実績が見えているであれば、成果物があると思うのです。それが
生田委員のおっしゃったようなものかという確認はしていただいて、実績が伴って、滋賀に目を向けた医療に立ち入ってくれる業者なのかを、見きわめていただきたいと思います。要望です。
◆
海東英和 委員 私は
生田委員の指摘は大事だと思っていて、
医療政策課長と保健所長とで原案を書いて、角野理事の監修を受けた地域の医療構想は出せないのですか。それが仕事ではないですか。
◎小林
医療政策課長 今回は、病院の経営的な観点から収支
シミュレーションをしていただこうと思っていますので、専門的な知識等が必要だと思っています。そのため委託という形にしています。
◆
海東英和 委員 難しいのは、例えば長浜市民が発注者で、長浜市民のために経営の
シミュレーションを全体で考えてほしいということであれば、そこの意向も考えて、実施可能なものをつくると思うのです。しかし、
生田委員がおっしゃったように、発注者である県の立ち位置がはっきりとしないのに出してもらって、それに基づいて県は動くのですか。先ほどちょっとごまかしがあったように思いますが、地域から要請があったので実施すると言われました。どこから要請があったのですか。
◎小林
医療政策課長 ことしの3月の
湖北圏域の
地域医療調整会議、ならびに、先ほど理事から申しましたとおり、他の会議でも
湖北圏域の
医療提供体制の具体的なイメージ図が議論されているところです。その中には県の保健所を初め、各病院、市町等も入って検討していただいているところでして、そこから要請をいただいています。
◆
海東英和 委員 執行方法として、そこにこの資金を渡して発注してもらうのが妥当ではないのですか。
◎小林
医療政策課長 今回、単一の
医療機関のみを対象としておらず、複数の
医療機関をまとめて発注をしますので、県が主体で発注する形を考えています。
◆
海東英和 委員 でも、現場にそういうことを話し合っている機関があるのでしょう。そこで県が発注して県が受け取ったら、地元はそれが県の計画だと認識し、発注した成果物の実施責任が
自分たちにあると認識しないです。
○佐藤健司 委員長
調整会議の発注権限があるのかを明確にしてください。
◎小林
医療政策課長 調整会議は県の保健所が事務局となって、各関係者と運営していますので、県から
シミュレーション後のデータを提供するために、県で発注することにしています。
◆
海東英和 委員 これは県庁本体ではなく、保健所の仕事として、保健所がもっと責任を持って関与すべきマターではないのですか。保健所長も来ていないです。
○佐藤健司 委員長
海東委員に申し上げます。予算の審査に当たって、私は保健所長の説明員としての出席が必要だと判断していません。
◎小林
医療政策課長 湖北の
調整会議の事務局については、もちろん湖北の保健所ですけれども、同じ県という立場で、県庁で発注すると考えています。
◆
海東英和 委員 地域は保健所長の指示に従って、保健師などが結構動くのです。だからその圏域の保健行政というのは、保健所長の意向が物すごく強いのです。そのことを一番よく知っているのは保健所長であろうし、事務的に県庁が引き受けて、余計に現場の実感が低下するのであれば、やはり必要なところにしてもらうべきだろうし、
生田委員がおっしゃった、県が関与していく責任問題の切り分けというか、確認が必要なのではないですか。だから、できてきたものをそうですかとするのか、何か合理化のネタにするのか、
長浜赤十字病院と
市立長浜病院に誰かが切り込んでいくツールにするのか、どういうつもりでつくるのかをはっきりしないといけません。これは、空を向いて1,070万円を計上したのではないでしょう。相場を読んで、見積もりをある程度ヒアリングしているではないですか。県立総合病院は民間業者に
経営分析をしてもらったが、全然成果が上がっていないではないですか。だから、ここまで言われてやる以上は、これがどう使われるのかについても、相当な責任があると思いますがどうですか。
◎小林
医療政策課長 経営上の
シミュレーションを進める際には、
湖北圏域の中でいろいろなパターンの
医療提供体制を考えてから
シミュレーションをすると考えていまして、そのパターンについては、湖北の保健所はもちろん、
医療機関、各市町等で考えていただこうと思っています。
でき上がった結果については、いろいろなパターンの
シミュレーション結果が出ると思いますが、
地域医療構想を検討する際に、それらを一つの材料として検討していただこうと思っています。
◆
海東英和 委員 でき上ってくるものに関しても、
医療政策課長と現場の保健所長の責任は重いということをここで確認できますか。
◎小林
医療政策課長 でき上がりました
シミュレーション結果が有効なものとなりますように、医療政策課を初め、湖北の保健所、あるいは各
医療機関等の協力を得て、つくり上げていきたいと思っています。
◆
生田邦夫 委員 皆さん、気がついておられると思うのですけれども、例えば長浜市で最終的にどうするかを決める権限は、我々にありません。皆さんにもありません。極論したら、最終的には長浜市が今後の医療についてどれぐらい責任を負うか、長浜市長がどう考えるか、長浜市議会がどう考えて、どれだけ資金を出す腹づもりができるかということにかかっています。最終的には長浜市長と長浜市議会が、今後赤字が出てきても、それなりに責任を負うと思えるかです。
もう一つは、日本赤十字社の本部が、長浜市から撤退する決意をするのかということです。この二つにかかっているけれども、最終的には長浜市の思いだと思います。最終的には首長がどういう形にするかという権限を持っています。
市民病院とはそういうものです。先ほど角野理事が怒られたけれども、具体的に言うならば、最終的には資金をどこから補うかということです。黒字には絶対にならないから、そこをどれだけ市が責任を持つかということで、経営の形が決まります。だから行政が大事であるし、皆さんも意見を出す場ができるわけです。民間だったら、皆さんが意見を出す場はないし、民間も受け入れないです。
今回の長浜の例もそうです。最終的には長浜市だとみんなも思っています。そこがどうなのかということですし、そことよく話をして、今度の
シミュレーションの結論を出すことでしょう。しかし、それは政治の世界かと思います。
◆柴田清行 委員 長浜市の病院事業に関しては、8年間もずっと委員会にいましたので、
機能分化と連携を推進するためなら、していただいても結構です。ただし、長浜市が今後の
経営分析や将来
シミュレーションをどうしたらいいかわからないので、県が決めて示してほしいということならば反対します。長浜市は10億円も赤字になって、もうわけがわからないのです。
生田委員がおっしゃるように、市は合併化を進めているのです。ただ、
長浜赤十字病院は、その合併に対してもなかなか慎重な判断をされています。だから、急性期は機能を分散していきたいのです。当然、急性期はお金がかかるので、いろいろなものをそろえていくと、一つ一つが何十億円とかかってしまいます。ただ、最終的に県が出した
シミュレーションについて、市はそれに従ってやりましょうというのはおかしいと言っておきます。意見で結構です。
○佐藤健司 委員長 今、
柴田委員が大分先走っておっしゃったけれども、確認をしますが、今回は
調整会議に対して参考資料として示すためのものを、用意しようとしているわけでしょう。そこを明確にしてください。
◎小林
医療政策課長 今回の
シミュレーションの結果をもちまして、そもそも県がこういう医療体系にせよというものではありませんし、決定していただくのはあくまでも
医療機関自体です。市立病院の場合は市も一定考えていただくことになると思いますけれども、そのように理解しています。県で決定するものではありません。
◆
海東英和 委員 そうやって県はいつも安全なところにいるではないですか。医者一人連れてきてくれないと私は思っています。
(3)採決 起立多数で原案のとおり可決すべきものと決した。
2 議第155号 滋賀県心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例案
(1)当局説明 酒見障害福祉課長
(2)質疑、意見等 なし
(3)採決 起立全員で原案のとおり可決すべきものと決した。
3 議第174号 権利放棄につき議決を求めることについて
議第175号 権利放棄につき議決を求めることについて
議第176号 権利放棄につき議決を求めることについて
議第177号 権利放棄につき議決を求めることについて
(1)当局説明 小林
医療政策課長
(2)質疑、意見等 なし
(3)採決 起立全員で原案のとおり可決すべきものと決した。
4 請願第3号 減らない年金で、安心できる老後のために「マクロ経済スライド」の廃止の意見書について
(1)質疑、意見等
◆
黄野瀬明子 委員 皆さんの子供や孫のことを思って、ぜひ御賛同をお願いしたいのです。これからの年金制度が大変貧しくなるということで、マクロ経済スライドの仕組みは御承知のとおりだと思うのですけれども、毎年の物価や賃金の伸び率よりも、年金の引き上げ額を抑えるという仕組みですので、景気がよくなろうと悪くなろうと、年金だけはどんどん下がっていきます。ぜひとも、このマクロ経済スライド制度を廃止して、安定した年金制度に変えていこうということです。共産党は財源提案もあります。ここではそういうことは書いていませんが、ぜひともこのマクロ経済スライドの廃止という点で御賛同いただきたいということです。
◆河井昭成 委員 マクロ経済スライドという仕組みそのものよりも、その運用の仕方に少し課題があるのかという立場をとっています。あり方は検討すべきだと思いますが、マクロ経済スライドを即刻廃止するという状況が、現状ではよいと思えないので、この請願については承服できないという形にしたいと思います。
◆柴田清行 委員 しっかりとした財源という部分では、今後、年金制度を考えていかなければならないと思いますけれども、このマクロ経済制度の中でまずはやっていかなければいけないという立場の中で、この廃止に関してはなかなか難しい問題があるのではないかと思っています。
(2)採決 起立少数で不採択とすべきものと決した。
5 請願第5号 看護職員確保についての請願
(1)質疑、意見等
◆
黄野瀬明子 委員 先ほど、
地域医療構想は大変課題が多いという御指摘がありました。これもそれにかかわる問題だと思います。この趣旨は、これから第8次看護師需要供給計画が出されるに当たって、推計が
地域医療構想を加味しており、そうなりますと、一般質問でも節木議員が質問されたとおり、これからベッド数がどんどん削減されることが想定され、それに基づくと、看護師もどんどん余るという状況になります。
特に、今の看護師は、夜勤に関しては、
厚生労働省が進めている月8日以内が達成できていません。それを超えて夜勤に入っている方が非常に多いという課題もあります。そういうことをしっかりとやっていこうという観点からすると、この第8次需給推計というのは、そういうものが保障されていない中での推計になっていますので、看護師の働き方の問題が大変危惧される中身だということです。
ここに書かれているのは、第6次看護職員需給見通しに基づいて、ぜひとも算定してほしいということです。これは看護師の夜勤を月8日以内にするということや、産前産後休暇、有給休暇もしっかりと見ていこうという推計ですので、そういうことを求めておられます。ぜひ皆さんの御賛同をお願いしたいと思います。
○佐藤健司 委員長 質疑、意見等の前に、ちょっと執行部に確認をさせてください。この請願の内容にあります看護職員需給推計に当たっては、
地域医療構想との整合性を前提とせず、滋賀の実態に合った需給計画を策定されたいということですけれども、これは積み上げ方式で行うということでしょうが、滋賀県だけがこの方式で算定したときに、国における看護職員の需給推計として認められるのですか。
◎小林
医療政策課長 先般、国のワーキンググループの中間まとめ案ということで、全国の需給推計が提示されたところですけれども、これは各都道府県が需給推計を計算して国に報告したものを、働き方改革等を踏まえて修正されたものが提示されています。
滋賀県としましては、
地域医療構想と整合性を持って国に報告したところですけれども、聞くところによりますと、他府県では国が言う計算方法とは別に、都道府県独自で作成して報告したところもあると聞いています。
国では、国全体の需給推計については、国が示した
地域医療構想との整合を合わせたものを積み上げて、国の需給推計としています。
○佐藤健司 委員長 都道府県がばらばらのことをしても大丈夫だということですか。
◎小林
医療政策課長 国では、都道府県が独自に出したものも国で修正し直し、国でまとめて、国の需給推計としています。
◆中沢啓子 委員 先ほどから
地域医療構想についてさまざまな議論をされています。先ほども話したとおり、推計値だという話を何度もしていただいていまして、やはり実情として現場で必要な数とずれており、今、全てが整っているわけではないと思いますし、国が計算したとおりにならないところもあると思います。
今、おっしゃったとおり、今回の需給推計は国の
地域医療構想をもとに出すということですが、やはり看護職員自体の数としては、必要なものはしっかりと確保していただく必要があると思っています。特に働き方改革と言われていますし、その中で必要な看護職員の確保については、しっかりと取り組んでいただきたいという趣旨を踏まえて、賛成したいと思います。
◆
海東英和 委員 いろいろな課題はありつつも、プロセスを経て
地域医療構想というものをつくり、積み上げた中で予算を配分して実行を目指すということについては、尊重する必要があると思うので、そういうものを前提にしないでしてしまうのは、いかがなものかと思います。この日本医労連の看護師必要数を参考にせよということについては、どういうことを言っておられるのですか。紹介議員がいらっしゃるので、教えてほしいです。
◆
黄野瀬明子 委員 しっかりと確認をしていないので説明できないです。申しわけないです。
◆
海東英和 委員 看護師はたくさんいてほしいし、どんどん養成もしたいけど、その苦渋の中で、今、折り合いをつけているということをおもんぱかると、この請願は賛成しかねます。
(2)採決 可否同数により、委員長裁決で不採択とすべきものと決した。
6 次期「淡海子ども・若者プラン」の策定について
(1)当局説明 園田子ども・青少年局副局長
(2)質疑、意見等
◆中沢啓子 委員 子供たちが元気で育つことは滋賀として目指すところだと思いますし、その中でさまざまな取り組みがあると思います。先ほど七つの基本施策の中で、子供と若者の健やかな育ちということで、子ども食堂等と書かれていました。こうやって大きくメーンで掲げるので、県としてもしっかり支援をしていただきたいと思います。ボランティアでやって、全部
自分たちで回してくださいというのはなかなか続かないと思いますので、そこは県としてもやっていただきたいと思います。また、ひとり親家庭にはすごく支援が必要だろうと思っていまして、経済的にも大変で、なかなか子供と向き合う時間や、子供をしっかり見る時間がなかったりします。ダブルワークをしても、年収が200万円足らずという実態もあるとよく言われます。そうすると、子供とかかわり合う時間がなく、体を壊したときに生活が立ち行かなくなる、もしくは、そのときに子供の行き場がなくなるということもあります。そういうことも含めて、できるだけきめ細やかにさまざまな施策で、ひとり親家庭が子供たちも含めて健全に暮らしていける、そんな環境整備にしっかりと取り組んでいける計画にしていただきたいと思います。
◎園田 子ども・青少年局副局長 まず、子ども食堂への支援につきましては、県では平成28年度から昨年度までの3年間で、みんなで淡海子ども食堂をつくろうということで、応援事業として県
社会福祉協議会への補助を通じて、子ども食堂を開設する団体への助成や、開設準備金の補助をしたところです。
今後は、平成29年8月にスタートとした公私協働の取り組みの子どもの笑顔はぐくみプロジェクトの中で支援をしていきたいと考えています。
また、先ほど申し上げましたとおり、子ども食堂の視点とは、地域で一生懸命いろいろな方たちと参画しながら取り組んでいくことだと思いますので、今後も公私ともども一緒に取り組んでいきたいと考えているところです。
現在、滋賀県では300の子ども食堂を目指して取り組みたいと考えていますので、次期プランの中ではどうやって取り組んでいくかということをしっかり掲げていく予定です。
ひとり親家庭の支援策につきましては、今、
中沢委員におっしゃっていただいたとおり、ひとり親で子供を見ながら夜間も働かなければならないという現状があると、審議会で関係者から聞いているところです。今、おっしゃっていただいたきめ細やかな支援ができるように、学費、経済的自立、養育費等の関係につきましても、ひとり親家庭の経済的自立も含めて、さまざまな視点から事業を展開したいと考えています。
◆中沢啓子 委員 子ども食堂に関しては、公私連携とのことですが、平成28年から3年間しっかりとやってこられて、その後、さまざまなことをされているのは知っています。そこはしっかりと検証して、本当にやっていただいている皆さんが続けようと思えるように、支援に関しても施策の中でしっかり取り組んでもらえるように、予算も含めてお願いしたいと思います。
◆
海東英和 委員 子供に絞ってこのプランを整えていくようなフレーズがあったと思いますが、私はそのことについては大変懸念をしていて、修正を求めたいと思います。
滋賀県で若者政策がなくなってしまいます。教育委員会とこの担当部局において、若者に対する政策をどのように役割分担をするか確認をしていますか。教育委員会で社会教育という言葉がなくなって、生涯学習で、結局、子供とお年寄りばかりの政策になって、若者向けの政策が抜けていったら、お父さん、お母さんになっていく若者に対するアプローチがなくなってしまうと思いますが、どうですか。
◎園田 子ども・青少年局副局長 子供を主眼に置いていますけれど、もちろん若者も含めて、主体的に考えていきたいと思います。その中で、現プランにおいても、対象年齢は生まれる前から39歳までと考えています。ですので、教育委員会の教育振興基本計画などとも連携しながら、しっかり取り組みを進めていきたいと思います。今のプランにありますけれども、4番の青少年の健全な育成では、
海東委員がおっしゃったように、自立性や社会性を獲得する機会の充実は非常に大事だと思っていますので、その辺の青少年の活動の活性化という部分はしっかり入れたいと考えています。
◆
海東英和 委員 現状、青少年の活動の活性化で、この部には予算項目がないではありませんか。青少年と言ってしまうと、すぐ少年になるので、青年、それから若者という項をあえてしっかりと起こして、七つの基本政策が八つになってもいいので、しっかりと若者に取り組むということを立てるほうが、滋賀県が今まで社会教育などで積み上げてきた人材や実績が生きるのではないかと思うのです。
今、ひきこもりとか個別の若者対策に物すごい予算が割かれて、それがまた外に委託されて、これが若者自身の活動として今まで包摂され、地域で解決されてきました。そういう人間関係が、防災のときも地域で生きることにつながるし、お父さん、お母さんの横のネットワークや、地域、小学校区などの支えにもなるので、若者対策というものを改めて検討してほしいと思いますが、いかがですか。
◎園田 子ども・青少年局副局長
海東委員のおっしゃった若者ですが、この計画につきましては、淡海子ども・若者プランという位置づけがありまして、若者のところについてもしっかりと踏み込んで書きたいと考えています。
特に、この3の子ども・若者の健やかな育ちにおいても、その辺について書きますし、現段階でも青年団への助成とか、生涯学習についても、予算をつけて取り組んでいます。ただし、子供が減ってきていたり、市町合併等によって青年団等が少なくなっているという現状を踏まえていますので、そういった脆弱になってしまった連携、つながりを結び直すところからしっかりスクラムを組んで始めていきたいと考えています。
◆
海東英和 委員 僕は青年団を助成してほしいと言っているのではありません。今の若者たちを見て、滋賀県らしい最適な方法で若者グループをどう支援し、励ますのかということです。そして日本人は自立を求めるとすぐ言うけれど、誰も自立なんてしていないではないですか。地域をベースに、お父さんやお母さんになる不安な人たちが、助け合う共感的な人間関係をどう築けるかが大事なわけで、紋切り型の県の政策を言わずに、大事なことをしっかり丁寧に考えて、滋賀県らしい項目を立ててほしいです。ひきこもりでも、地域でやわらかく助けられるとか、高校生でドロップアウトした人が圧倒的に多いのでしょう。そこが行方不明になったり、連絡不通になるわけです。都会に出ていって帰る場がなかったり、特に全県一区になって、高校時代に一緒だったという人間関係が、地域ですごく減っています。竜王町や日野町が社会教育ですばらしい取り組みをしているとのことで、全国からどんどん視察が来ており、そういうものを参考にして、しっかりと位置づけるべきだと思うので、この七つの基本政策にこだわらずに、若者に対する政策を立てるという意志を持ってもらい、再検討することを要請したいと思います。
◎園田 子ども・青少年局副局長 この審議会におきましては、四つの部会を立ち上げて審議をしてきました。その中で、青少年育成・自立支援検討部会がありまして、今、
海東委員がおっしゃったように、ひきこもりや学校から退学された子供への支援といった声も出てきましたので、その視点を持って、柱に位置づけるかどうかも、今後検討したいと考えています。
◆
生田邦夫 委員 角野理事にちょっと変則的なことを聞きます。先日、外国人が日本に来るときの希望として、日本語のレベルはN3で入ってきてほしいと言われました。しかし、みんなN4で入ってきています。最近はN4でいいということです。N4で入って、日本に来てからN3になればいいというのが国の考え方だと思いますが、これはそうなのですか。
それと、私は、新しい仕組みは子供連れの外国人が働きにくいと見ていますが、そのように思いますか。
◎角野
健康医療福祉部理事 国は、今はN4でもよしとしたわけです。以前まではN3レベルが必要ということでしたが、それではなかなかハードルが高くて、日本へ来る人が少ないということで、N4にまで下げたわけです。しかし、現場の人、また、日本に来られた方に聞いていますと、食べるためのアルバイトや勉強もしなければいけないので、なかなか語学勉強ができず、そういった中で、結局、文化の違い等で疲れてやめてしまうということです。それと教える側も大変だということもあって、国はN4と言いましたけども、現場はやはりN3レベルがいいと言っています。
そうなってくると、大人と子供の違いになるかと思います。親は語学があまりできなくても、子供は小さいほど日本語になじむことができます。子供だけを捉えたらいいかと思うのですけれども、ただ、連れてくる親も、こちらで出産したときの子育ての問題などが出てきたときに、ある程度の日本語を理解していないと、子育てにいろいろトラブルが出てくると思っています。
◆
生田邦夫 委員 なぜこんなことを聞くかといいますと、外国人が入ってきて人数がたくさんふえている割には、県内の公立小中学校の外国人の生徒がそれほどふえてないと見ているのです。さっきから言っているように、日本は子供連れで働きにくい仕組みになっていると解釈できるのではないかと思います。この千幾らと言われるのは、主に旧の仕組みで日本に来ている子供連れの方が中心であって、国としても、今後ベトナムを中心とした東南アジアから来られる外国人を、たくさん受け入れていこうということです。だから語学レベルはN3を希望するけれど、一段落としてN4でもいいということです。言葉は悪いけれど、背に腹はかえられないということです。しかも、家族も国へ置いて単身で日本へ来るという、なりふり構わない仕組みになっています。スペイン語、ポルトガル語系統のブラジル系の方々が、旧の仕組みで残っておられます。
今後、子供連れで東南アジアから来られるとしたら、語学の仕組みとしては成り立ちません。そんなことはできないです。それらへの配慮をしないと、一律的にスペイン語かポルトガル語かという今までの仕組みではいけないと思うのですが、どうですか。
◎新垣 医療福祉推進課長 今、御指摘いただいた東南アジアから入国される際の仕組みですけれども、恐らく、介護の技能実習で入ってこられる方の日本語レベルが、望ましいのはN3であるけれども、N4でもいいということになったことについて質問されているのかと思います。
技能実習においては、もともとの制度が、日本で学んでいただいてその技術を持ち帰っていただき、その国で活躍をしていただくという仕組みになっていますことから、基本的に子供を帯同せず単独で来られている方が多いかと思います。
ただ、この4月から特定技能が始まりまして、一般の労働者として来られる方が、まだ介護ではおられませんけれども、だんだんふえていくと思います。そうなりますと、やはり子供や家族をどうしていくのか、子女の教育をどうしていくのか、そういったことも議論に上ってこようかと思います。
高齢化対策審議会の中でも、この後、外国人がふえるに従って、そういった家族面、生活面のことも考えていく必要があるのではないかという指摘がありまして、ただいま審議会の中でも検討を進めているところです。
○佐藤健司 委員長 それでは、それをプランにどのように反映させるのかという答弁は、園田副局長にお願いします。
◎園田 子ども・青少年局副局長 現状や制度の仕組み、そういったものをしっかり関係課と共有し、どういう形で子供たちを支援するのが望ましいのか検討したいと思います。先ほどおっしゃったとおり、外国語の指導が必要な生徒数につきましては、今、1,000人を超えた状況ですが、19歳までの外国人の児童数については、5年前よりも243名ふえている状況です。いろいろなことを踏まえまして、生まれてからの子育て支援をどういった形で立てるのか検討したいと考えています。
◆
生田邦夫 委員 外国の方が余りにも多くなった地域があって、授業がおくれるという理由で、その小学校から日本の子供たちが別の小学校に移ったことがありました。難しい問題ですが、非常に問題であると思います。
それから、皆さん方が知っているようで知らないのは、外国人の問題は国際協会に任せられました。国際協会の人たちがいろいろ取り組んでおられますが、協会は枠にはめようとして、活字から入られます。日常会話からでいいというところではなくて、字や言葉を書くところから入られます。あなたたちは丸投げをして、実際には窓口にかかわっていませんが、これを何とかしないと、今までどおりの国際協会の感覚で取り組まれると思うので、国際協会の人たちと一度話し合ってほしいと思います。
◆中沢啓子 委員 外国籍で日本語が十分にできない子供たちがいるのならば、教育委員会ともしっかりと連携をしてほしいと、去年もかなり話をさせていただきました。しかし、ことしはそんなにふえているとは思いません。集住でたくさんいらっしゃるところは、その課題があります。
逆に、少しずつおられるところは、その子たちが浮いてしまうこともあります。例えばタブレットを使えば解決することもあるでしょうし、サポートできる状況を具体的につくっていただきたいと思います。
例えば、ベトナム語の辞書はあまり使用されないため、売っていないらしいのです。それがなければ、支援員も困ります。県の国際協会にも、ベトナム語を堪能に話す支援の方はおられません。そういったことを考えて、計画に子供や青少年の支援を書き込むのであれば、具体的にしっかりと施策として動かせるようにしてください。
◎園田 子ども・青少年局副局長 外国人との関係につきましても、
中沢委員や
生田委員もおっしゃられたとおり、地域の実情によってさまざまに違いまして、市によっては、翻訳機を入れて支援をされているところもあります。
今後、市町とか現場の声をしっかり聞かせてもらいながら、施策に反映していきたいと考えています。
◆河井昭成 委員 今、市町との話が出たのですけれど、各市町でもさまざまな取り組みをされていますし、プランも持っていると思うのです。そことの関係や、連携の仕方を簡単に教えてください。
◎園田 子ども・青少年局副局長 各市町もこういった実施計画をつくってもらうことになっていまして、今年度末で改定をされます。そちらで積み上げられる内容につきましても、県で把握をして、定めるときには支援をするという状況です。
また、この骨子は、議員の皆さんに意見を伺って直していきますが、それをまた市町にも伝えて、県としてどう取り組んでいくべきか、方向性を共有しながら取り組みを進めたいと考えています。
◆河井昭成 委員 骨子案の中に市町という言葉がないと思いながら見ていたので、どういう関係と位置づけなのかは、もう少しわかるようにしたほうがいいと思います。
◎園田 子ども・青少年局副局長 現在は骨子案の状況なので、素案の段階で市町や関係団体との連携について明記する予定をしています。
◆
海東英和 委員 具体的に検討してもらいたいポイントを言います。
骨子案資料の七つの基本施策の3の「子ども・若者の健やかな育ち」の「若者」を4に入れて、「青少年・若者の健全な成長」として若者世代的な固まりを持たせ、4の(1)の「自主性や社会性を獲得する機会の充実による青少年活動の活性化」の前後を入れかえて、「青少年活動の活性化により、自立性や社会性を獲得する機会の充実」という政策にするほうが展開しやすいと思うので、検討してください。
◎園田 子ども・青少年局副局長 御意見を踏まえまして、検討を進めます。
休憩宣告 12時07分
再開宣告 13時00分
7 次期「滋賀県児童虐待防止計画」の策定について
(1)当局説明 園田子ども・青少年局副局長
(2)質疑、意見等
◆中沢啓子 委員 児童養護施設も、かなり大きな資源だと思います。家庭養護だけではなかなかできないところを、しっかり支えていただいていると思います。そのときに、できるだけ家庭養護にということになれば、本当に厳しく難しいケースを抱える方々が施設に集まってしまい、そういった方ばかりになっていくことが考えられます。そうなると、施設が崩壊するのではないかと危惧しています。もともと滋賀県は施設が少ないので、そういうことも含めてしっかりと支えていただきたいと思います。施設の生活単位を小規模化し、地域に分散化して、できるだけ地域の中で養護することは、非常にいいことだと思うのです。しかし、例えば大きな施設は、夜の担当を何人かで受け持つことができ、交代もできると思いますが、小規模化していくと人の余裕がなくなり、サイクルを変えにくくなると思います。働く人が潰れないためにどうすべきかを考えなければいけませんし、いい面も課題となる面もたくさんあると思うので、その辺は現場の方々の声も聞いて計画に反映していただきたいと思います。
あわせて、施設を卒業する18歳から大学を卒業する22歳までは、施設の入所延長ができると思うのですけれど、そのときも施設が必要になってくる可能性があると思います。それが、今は県の南部にしかないので、そこは地域性も考えて、今後どうするかを考えていただきたいと思います。
それと、近江学園は、今、虐待児が50%を超えていると思います。だから自宅に帰れない児童がずっとおられるということもあります。障害児施設であり、かつ、虐待児の割合がふえているので、その辺はこの計画にも入っていると思うのですが、しっかりと対策を考えていただきたいと思います。
◎園田 子ども・青少年局副局長
中沢委員から御提案があった内容につきましては、議会でもお答えしましたが、子供の成長にとって、温かく安定した環境で安心して養育されるのが一番大事ですので、今、言われたように、里親だけではなく、児童養護施設も障害があったり、心のケアが必要な子供をしっかり支えていただいていますし、また、里親へつなぐ役割も担っていただいていますので、里親も施設も、両方に有意性があると考えています。
現在、この計画を策定するに当たりまして、そういった施設の声を聞いていますし、また、そこに入所している児童からもアンケート等をいただいていまして、そういった声をしっかり反映して計画を策定していきたいと考えています。
それと、今、言われた南北のこともあろうかと思いますが、そちらにつきましては、費用的なこともありますので、現場の声を聞きながら検討していきたいと思っています。
◆佐口佳恵 委員 警察が介入したり、長期にわたって施設に預かってもらわないといけない子供の家庭の場合には難しいかもしれないですが、先ほどの子ども・若者プランもこの計画も、子供に軸をしっかりと置いて、いろいろ試行錯誤をしてくださっていると思います。保護者を支えることで虐待を防止していくという観点もあると思いますので、親や祖父母といった保護者のフォローの観点も少し入れてもらえるとうれしいです。
◎園田 子ども・青少年局副局長 未然防止が本当に大事です。起こった後、再発しないような仕組みも大変重要だと思っています。そちらにつきましては、子育て支援の施策や、子供がおなかにいるときからの支援も含めまして、しっかり施策として盛り込んでいきたいと考えています。
◆
海東英和 委員 保育園、幼稚園で虐待に気づくことが多いと思います。それはこの市町との連携に入ってしまって、具体的な件数に上がってこないのでしょうか。
◎園田 子ども・青少年局副局長 通報機関としましては、県の児童相談所もありますし、市町にもそういった窓口はあります。大きくは、幼稚園や保育園は市町に通報等が行くこともありますが、重篤な内容によっては、連携して取り組んでおりますので、各市町に設置された要保護児童対策地域協議会に県の児童相談所もかかわらせていただいて、しっかり支援、防止など、今後の体制も含めて、子供に対するフォローを実施している状況です。
件数につきましても、先ほどお伝えしたように、虐待のケースにはそういったものも含まれています。
◆
海東英和 委員 平成30年度の乳児家庭全戸訪問事業実施率が落ちていますが、これはどういうことなのでしょうか。市町の保健師が訪問するのではありませんでしたか。
◎園田 子ども・青少年局副局長 乳幼児全戸訪問事業につきましては、市町が生後4カ月までの乳児のいる全ての家庭を訪問して、子育て支援に関する
情報提供や養育環境の把握を行うためにしてもらっている事業です。平成30年度は81.9%で、今言われたように数字が落ちています。実は、これとあわせて新生児訪問という事業もありまして、それを合わせますと、95.3%となります。市町によっては、新生児訪問と乳幼児全戸訪問とあわせて実施していますので、そこの数字の捉え方だと思うのですけれども、生後4カ月までの95.3%の方に訪問ができています。
訪問ができていない家庭につきましては、長期入院、長期里帰り、あるいは、今は来てもらえないという連絡があって行けていない状況ですけれども、会えていないところこそハイリスクではということで、今後はそちらを強化していきたいと考えています。
◆
海東英和 委員 幼稚園、保育園が通報のカウントのもとになっているという見方ではなく、現場の最先端というか、体にあざがあるとか、この子はやせているなど、保育士が一番多く気づくのだから、そこを大切にした計画がすごく大事だと思うのです。それと、保育園や幼稚園に来ていない子供たちは、意図的に新生児訪問などを100%にしないといけません。保育園、幼稚園へ来ている子は、どちらかというと掌握しやすいわけで、そこを落とさず着目することを、ぜひこの計画の中でもしっかりと押さえてほしいです。市町との連携で済まさないようにしてほしいことが要望の一点です。
それから、先ほどの若者の関係で言いましたが、若者も子供を抱えてだんだんとお父さん、お母さんになっていき、成長していきます。そういう場をもっと意識的に若者プランなどに織り込んでおいて、一定進めていくことが必要ではないかと思います。テレビドラマみたいなことばかりだけでなく、現実的な子供を育てる相談やサポート、声かけなどは、基本的には地域や地域団体の中で育まれると思うので、そういう部分を大事に見てほしいです。
また、滋賀県の立ち位置でどのように考えるかわかりませんが、育てられない親はやはりいるという現実を見据えて、熊本では赤ちゃんポストという方法もあるけれど、駆け込み寺みたいな対策が、しっかりとわかる形であることが必要だと思うのです。
私は、子供を実の両親や母親のもとに返すのが正解だという考え方は捨ててほしいと思います。映画の「万引き家族」で問いかけている部分があると思うのです。再婚して、新しい旦那に気を使って、お母さんが自分の子供いじめに参加するという物すごく不幸なことが、現実にはいっぱい起こるので、滋賀県の政策はそこを賢明に織り込んだものにしてほしいと思うのです。再婚したお父さんが、お母さんが連れてきた子供を虐待するのは、統計的に明らかに高いわけですから、お父さん講座を行うなど、しっかりと積極的に踏み込んでいってはどうでしょうか。そういう兆候がある場合に、誘える場をつくることを考えてほしいと要望しますが、どうですか。
◎大岡 子ども・青少年局長 大きく3点いただいたと思います。
まず、保育所との連携ですけれども、委員御指摘のとおり、単に通報だけではなくて、おっしゃった趣旨が非常に大事だと思っています。そうした中で、保育所からの通報というのは、基本的には未然防止の兆候のサインです。例えば医療との連携などでも、虫歯が多いのは、養育環境に関係するという実態もありますので、保育所からの情報は、まずは例えば市町の保育士につなぐとか、あるいはそこから得られた情報をまた児童相談所に相談いただくとか、そういう連携が非常に大事だと思っています。その点につきましては、未然防止、早期発見の取り組みの中でしっかり押さえていきたいと思っています。
あと、子供の養育環境がなかなか十分ではないという問題ですけれども、先ほど申しました虐待の大きな発生要因の4点の中にある、家庭内の問題、親の養育能力の問題は非常に大きな課題だと思っています。養育が不十分な家庭への支援は、単に虐待プランで触れるのではなくて、先ほど説明しました淡海子ども・若者プランの理念の二つ目にあります、保護者も育っていただくという中で、しっかりと押さえていきたいと考えています。
3点目に、十分な養育能力がない親御さんのケースですけれども、育ての見きわめを、児童相談所の中でさまざまな角度からしっかりとアセスメントしながら、あるいは本人や家庭の状態なども含めて検討しています。
ですから、委員がおっしゃるように、必ずしも実の両親に返すことが幸せではないというのは、その家庭の状況でさまざまですので、しっかり進めていきたいと考えています。その点も含めて、家庭養育優先の原則を一義的には優先していますけれども、そういった子供たちの支援は、しっかりとプランの中でも踏まえていきたいと考えています。
◆
海東英和 委員 もう一点、先ほど少し出たのですが、警察とその日に連絡をとって踏み込めるという制度をつくらないといけないと思います。以前、高島市で女の子が虐待されて亡くなったとき、最終段階で保健師が門をたたいて何度も訪問しても、会えなかったのです。それが物すごく悔いが残っていて、会えないときは警察と一緒に踏み込むとか、連れて回って家にいないこともあるので捜索するなど、すぐに対応できることが生命線になるのですが、そこはどうなっているのですか。
◎大岡 子ども・青少年局長 おっしゃるとおり、警察との連携というのは、昨今のニュースを見ていましても非常に重要なポイントだと考えています。県は平成25年から、大津・高島は平成30年度からですが、三つの児童相談所に警察からの職員を置いていまして、その連携体制は十分に行っていると思っています。
今後も、踏み込むという点でも、ちゅうちょなく介入するという視点は非常に大事だと思っていますので、今、警察官を配置いただいている連携の中でしっかりと進めていきたいと考えています。
◆佐口佳恵 委員 立ち入りの問題は、とても深刻だと思います。まず1番は、児童福祉司自体の権限で、これは国政マターになるので要望という形になると思いますが、背後に立入権限の獲得を考える必要がありながら、それは国の進捗を待たないといけません。確かに警察官がいてくださるのは、すごく先進的ですばらしい取り組みですけれども、虐待となると時間の限りもあるので、その警察官が不在の時は、一緒に対応することができないことがあると思います。児童福祉司の訪問時の立ち入りで、ボトルネックになっているものがあるのならば、最近では警備会社など、24時間365日の体制になれているところへの外注化といった方策も、先進的な取り組みとして上がっているようです。資金も人もかかりますので、すぐにできることではないけれども、どこか頭に置いていただけたらと思います。
それと、啓発のことで、6ページの児童虐待の未然防止、1と2の早期発見、相談体制ですけれども、子供がすごく泣いているときに、私が声をかけることが時々あるのですが、驚いたことに、声をかけた私に声をかけてきた方がいるのです。どうやって声をかけたのですかということでした。気になって遠巻きに見ているのだけれど、声のかけ方がわからなかったということで、まずはこんなことからやりましたと話をしました。声をかけたいけれど、何か密告するみたいだし、警察沙汰は避けたいという方が、割とおられるみたいです。決してお母さんを警察などに言いつけるという感覚ではなくて、声をかけることが子供を助けるだけではなく、保護者にもいいことだという意識づけの啓発があればいいですし、具体的な声のかけ方に関して求められていることがあるかと思います。その辺をもっと市井の声を聞ければいいと思うのですが、どうですか。
◎大岡 子ども・青少年局長 確かに声をかけるというのは、プライベートに入っていくという側面もありますので、近隣の方もデリケートな問題としてちゅうちょされる場合もあるかと思います。
ただ、先ほどの一つ目の御意見に関連しますけれども、どういった形で通報されるのかにもよります。例えば泣き声や怒鳴り声が聞こえてくる場合もありますので、そういった中で、まずは近隣の方が気づいていただく、それをお知らせいただくことが大事です。その次の対応は、例えば泣き声だけならばどの程度なのかという、その見きわめも大事になりますので、各児童相談所では市町と連携しながら対応しているのが実情です。現場の中でさまざまなケースがありますので、培われたノウハウでやっていただいていますが、そのノウハウの共有が非常に大事だと思っています。その点は市町と一緒にやっていかなければいけないポイントですので、プランの中では重点化していきたいと思っています。
◆佐口佳恵 委員 立入権限の件についてはどうですか。
◎大岡 子ども・青少年局長 ちゅうちょなく介入するのは非常に大事なポイントだと思っていますので、それは児童相談所の担当の中で、可能な範囲で判断をしていただいていると思っています。
その場合は、必要であれば、各センターに現職の警察官を配置していただいていますので、同行して訪問しているのが実情です。
8 次期「滋賀県配偶者からの暴力の防止および被害者の保護等に関する基本計画の策定について
(1)当局説明 園田子ども・青少年局副局長
(2)質疑、意見等
○木沢成人 副委員長 DVという言葉ですけれども、内閣府の過去の調査データを見ていたときに、DV防止法の名前と内容も含めて知っているという方が、国民の2割ぐらいで、法律名は知っているけれども内容は全くわからないというのが7割弱ぐらいで、残りの人が全くわからないということでした。
先ほど園田副局長の説明の中で、DVの被害経験の数を教えていただきました。例えば滋賀県で女性の7人に1人とか、男性の約16人に1人はDVの被害経験があるということですけれど、県政世論調査で、DVの定義を認知していて、しっかりと理解している方がどれぐらいいるのかを、過去に調べたことがあるのですか。DVという言葉自体もそうですし、どういう行為がDVだという定義も含めて、調べたデータはあるのですか。
◎園田 子ども・青少年局副局長 子ども・青少年局では調査等をしていませんけれども、女性活躍推進課が5年に1回実施しています、男女共同参画に向けた調査の中では、照会したことがあります。今、手元に資料を持っていませんので、後ほどお知らせしたいと考えています。
○木沢成人 副委員長 もともとドメスティック・バイオレンスという言葉自体が、英語の概念を和訳して、日本でも法律をつくるという流れになったと思うのですけれど、ドメスティックのもともとの意味が、家庭内という意味ではないですか。例えばこの事案でしたら家庭のことを言いますし、国家間で言えば、経済指標のGDPも日本国内ということでドメスティックを使います。その場合は、その中の構成員全員に当てはまるというイメージですけれど、DVのほうは、ここに書いてある配偶者間の暴力ということで使っています。
改めて調べたら、日本でいう家庭内暴力を、英語でFV、ファミリーバイオレンスというとのことです。この辺の言葉も非常に難しい概念で、例えば、今、略称でDVとこの資料に表記されているのですけれど、この辺が一般の県民の人にとってわかりづらい面があるかと思っています。先ほどの児童虐待にも関連するのですが、最近は配偶者間暴力や児童虐待が特に目立ってきており、家庭内暴力のうちのこの分野を特出しして対策しています。それは大事なことですが、そうすると、そこから漏れている家庭内暴力みたいなところが、置き去りにされているわけではないと思うのですけど、どうなのかと心配をしてしまいます。例えば川崎市で無差別殺傷事案が発生しました。被疑者が亡くなっていますので、最終的な動機はわかりませんけれども、いろいろ背景を聞いていると、被疑者は50歳代の独身で、おじさん夫婦と同居をされていて、そこの親族の間とも何らかの確執があったようだと、一部で報道されています。また、練馬区の元農林水産省事務次官が息子を殺した事案もありました。最近では、孫が祖父を殺してしまったとか、そういうことがたくさん出てきているのです。そうすると、この児童虐待やDVが主に表に出て、そのための対策の相談センターを広報していくと、かえって自分はそこには当てはまらないのではないか、そこに相談してはいけないのではないかといった勘違いする人が出てしまい、そういう人が相談しにくくなってもいけないのかと思います。
県の子ども家庭相談センターでは、基本的に家庭内の問題について取り扱うとなっていますが、あわせて児童虐待とかDVということが書かれているので、漏れそうな事案に対しての施策もしっかりやってもらう必要があるのではないかと思って、児童虐待とDVの説明を聞いていました。その辺、誰が答えてくれたらいいのかわかりませんが、どうですか。
◎大岡 子ども・青少年局長 確かにさまざまなケースがございます。例えば今回の児童虐待とDVにつきましても、通告があったときに、面前DVであれば身体的虐待に当たるから、施策的な子供の対応をするとか、子供がいなければDVということで、配偶者暴力相談支援センターでの対応になるとか、さまざまな対応が、その折々の相談の中で振り分けられます。
実際に、配偶者暴力相談支援センターで、配偶者暴力にダイレクトに対応できる相談とできない相談がありますので、それぞれの相談機関が必要な相談をしっかりとつないでいます。そういった対応で全体を網羅する形になるかと思います。
相談の窓口ということでは、DVはこのような定義だと広報していますので、恐らくその中での相談が入ってきます。ただ、そればかりではないというのは委員御指摘のとおりですので、そこは相談機関がしっかりと振り分けをするという役割になると思います。
○木沢成人 副委員長 児童虐待防止計画も、DV防止計画も、都会的な核家族をモデルとしてイメージされています。特に児童虐待ですと児童の定義があるので、18歳までとすると、そこの親御さんは40代ぐらいでといった家族をイメージされていると思います。8050問題なども言われていますけれど、その家庭がそのまま高齢化したような家庭がどんどん出てきています。そういうこともあるし、児童虐待防止などは法律に基づいて、要綱、計画をつくって対策をするのですけれど、その定義からずれてくる人がこれからどんどんふえてくるので、その辺をどうやって包含していくのかということです。計画をつくって対策をするのか、個別の対応なのかはあると思いますが、それを合わせてやってもらわないと、漏れたり、それを言いにくい人が出てきてしまうことを危惧しているので、その辺はどうなのかということです。
◎大岡 子ども・青少年局長 確かに相談の内容は、今後、どんどんと多様になります。先ほどのひきこもりや、8050問題も含めてですけれども、委員御指摘のとおり、今後、DVや虐待という看板のかけ方だけでは対応できないケースが、たくさん出てくるかと思います。今回の計画は、DVの対象となる方への対応ということですけれども、今後、そういう対応は、単に子ども施策だけではありませんので、さまざまなところと連携して、今後の相談内容も見ながら、どうするかを考えていかなければいけないと思います。
○木沢成人 副委員長 DVも、当初の定義から、いわゆる交際者間のデートDVも含めて定義を拡大していって、法も改正したわけです。だから、もとのところからどんどんカテゴリーが広がっていくと思います。いろいろと先読みをして、どういう施策を打つかということを考えておかないと、事案としてはいろいろなことがふえると思いますので、しっかりお願いします。
◆佐口佳恵 委員 二つありまして、一つはDVDの活用で、県として高校の数を上げていると思うのですけれど、市町との協働という形になると思いますが、中学生ぐらいには見てもらってもいいかと思います。高校に行かない子供もいるということを考えればなおさらです。
もう一点が、DVから離婚に至って、そこから単身の母子家庭や父子家庭になるという問題で、その後ずっと若者になり、育っていくまで関係します。そのときに、主に女性から相談を聞くことが多かったのですが、離婚後に養育費を払ってもらえないことに困っておられます。もう一つは、子供の面会交流の問題で、面前DVまで概念を広げると該当するのですけれど、妻にはひどいDVをするけれど、子供にはいいお父さんだというパターンが結構あります。そういうパターンでは、女性もお父さんと会わせてあげたい気持ちがあるのだけれども、自分一人ではとても会わせられないと悩んでいる方も、わずかですがおられます。そうすると、面会交流支援であるとか、先進的な話としては、養育費をもらう部分についての支援などということを視野に入れていただけると、配偶者の暴力から単身家庭の問題になって、虐待の問題にも絡んでいって、若者、子供の成長を支えていく一つとなり得るのかと思います。子供の面会交流権を守るという意味で、面会交流支援、そして養育費はかなり先になると思いますけれど、ハーグ条約や両親の親権という話を視野に入れて、研究していただけるとうれしいです。
○佐藤健司 委員長 淡海子ども・若者プランにもかかわることで、戻りましたが、それも含めて答弁をお願いします。
◎園田 子ども・青少年局副局長 DVDの活用を中学生にという御意見ですけれど、それぞれの年齢に応じたものがいいということで、現在は高校生向けにしていますけれども、女性活躍推進課では、小学校、中学校、高校生向けにそれぞれ副読本を作成しています。その中で人権、男女共同参画、デートDVについても触れていますので、そちらと連携しながら未然防止の教育を進めていきたいと考えています。
面会の話ですけれども、一つは、国も進めていることもありますが、現在も弁護士相談等をしていまして、本人や子供の意思も聞きながら、また、父親もしくは母親の相手方の声も聞きながら、NPOや弁護士と一緒に一番いいあり方を研究している状況です。
養育費との関係につきましては、先ほどのところでも触れましたけれども、ひとり親家庭あるいは貧困というところで、そうなる前の支援として、未然防止や離婚するまでの支援は、現在もカウンセラー等がしっかりと相談の対応をしています。大事な取り組みだと思いますので、そちらのほうにもしっかり触れていきたいと考えています。
◆
海東英和 委員 先ほどの木沢副委員長の話にあった、ひきこもっている子供からの母親や家族に対する暴力の件数は、つかめているのですか。
◎酒見 障害福祉課長 昨年度もひきこもり支援センターで年間6,600件を超える相談を受けていますけれども、家族で具体的にどういった暴力を受けたかまでは、件数として把握をしていません。
◎新垣 医療福祉推進課長 高齢者に関しましては、被虐待者から見た虐待者の続柄を調べていまして、複数回答なので100%ではないのですけれども、高齢者に対する暴力があったうち、息子からの場合が39.2%、娘からの場合が16.3%になっています。
◆
海東英和 委員 パーセンテージの分母は何ですか。
◎新垣 医療福祉推進課長 被虐待者数です。数でいいますと、平成29年度で398件ありまして、そのうち息子が156件、娘が65件です。これは必ずしもひきこもりということではないかと思いますが、近い数字ですのでお答えしました。
◆
海東英和 委員 だんだん高齢化になって、ひきこもりがふえているし、そういうものについては、行政の都合で夫婦間の暴力というテーマで切り分けて対策をするのだけれど、先ほどの答弁で、今日的に見直さなくてはいけないという話があったではないですか。そういう意味で、わかっているのにしないというのは不作為でしょう。だから、今回、こういう個別に切り分けたテーマばっかりで、本当に漏れがないのか確認をしたいのですけれど、大丈夫なのですか。
強いて言うなら、私の周りでも、認知症による高齢者間の暴力で困っている家庭がふえているのですけれど、そういうものもしっかりとケアが行き届くような対策になっているのですか。
◎新垣 医療福祉推進課長 先ほど、子ども・青少年局長が答えましたとおり、配偶者間の暴力は、高齢者に対する暴力の中でも行われていますので、高齢者に対する虐待については市町で相談を受けていますけれども、各相談支援機関間の連携で対応を考えていきたいと思います。
◎園田 子ども・青少年局副局長 今、
海東委員がおっしゃったことは、相談員も障害者や高齢者などいろいろな相談を受けているので、何とかしてほしいという声もあります。そちらについては、2の早期発見、相談体制の強化というところでも(1)に書きたいと考えているところです。
◆
海東英和 委員 そこには、県として漏れのないように受けとめると書いてくれるのですか。
◎園田 子ども・青少年局副局長 相談体制の強化ということで、必要な方にしっかり支援ができるように、相談窓口の対応はしていきたいと思いますし、一時保護が必要な場合は、民間シェルター等を活用ができるようなことも進めたいと考えています。
9 救急医療体制・周産期医療体制について
(1)当局説明 小林
医療政策課長、冨田健康寿命推進課長
(2)質疑、意見等
◆
生田邦夫 委員 滋賀県で診療所での出産件数が多い理由は何でしょうか。
◎冨田 健康寿命推進課長 はっきりした根拠はつかめていない状況です。滋賀県では全国平均と比べて、病院より診療所の割合が高い状況になっています。民間企業のアンケート調査では、まずは身近な診療所、病院にかかる傾向があるのではないかという結果もありまして、診療所の数が多いので、診療所で分娩する方が多いのではないかと考えています。
◆
生田邦夫 委員 意味がよくわかりません。もう一遍聞きます。
◎冨田 健康寿命推進課長 具体的な数字を申し上げます。全国平均で言いますと、病院の数が45.4%、診療所が54.6%です。先ほど説明しましたとおり、滋賀県は平成29年度現在の診療所と病院の数が、それぞれ23施設と13施設で、全国に比べて診療所の割合が高く、そのあたりから診療所での分娩が多いのではないかと考えているところです。
◆
生田邦夫 委員 よくわかりません。お産から撤退する病院があります。何で撤退するのですか。
◎冨田 健康寿命推進課長 最近の傾向でいきますと、医師の確保等が困難になっている状況であると考えています。
◆
生田邦夫 委員 もう一遍聞きます。何で病院はお産をやめられるのですか。
◎冨田 健康寿命推進課長 分娩に対応できる医師等の確保が困難であると考えています。
◆
生田邦夫 委員 たいへんだから、やめられるところはやめていくのです。まだやめられるところはいいです。でもやめられない診療所も結構あります。滋賀県には歯を食いしばってでも頑張っている診療所が多くて、それに比べてやめられる病院はやめていきます。これも一つの原因です。病院勤めの医者は、言い方は悪いけれども、人数の規定に達しなかったらやめるとか言われます。そこに対する分析をしなければいけません。皆さん方は、通り一遍の現状を上からなでているだけです。また、なでていられる立場にいます。なでていても、痛くもかゆくもないところにいます。そこなのです。医者に対する教育を根本からやり直さなくてはいけません。当然何かを犠牲にして医者になったのでしょう。そこに対する分析をしてほしいと思います。
次のことを続けて言います。救急医療について、関西広域連合は四次救急と言っているけれども、一次、二次、三次救急としましょう。かかりつけ医といいますが、かかりつけ医にはかかっていません。休日急患診療所が5カ所と言われるけれども、何が一次で、二次で、三次救急なのかわからないのです。だから地元の救急のところへ行くのです。救急車も動くのです。一次、二次、三次救急なんて誰が分けるのですか。かかりつけ医なんて誰も電話に出ないし、状態が悪くなった人は診てほしいから来るのが現状です。
もう一つは、高齢者の救急がふえてきて、交通事故とか外傷の救急がほとんど少なくなってきました。そうすると、各施設で何度も病院を利用している患者が急変しても、救急病院は受け入れないのです。救急病院は、何でこんな高齢者を連れてきたのか、これはどこの施設かと文句を言うのです。こういった救急患者がとてもふえてきて、二次救急でも三次救急でも受け入れないのです。精神科の救急は輪番制ですが、これも受け入れません。言いたいことはいろいろありますが、この一次、二次、三次救急と言っているが、かかりつけ医なんて地元にいないのです。休日急病診療所が十分機能していないのです。そこが問題なのです。
ましてや、救急病院が病棟を閉鎖して、救急の受け入れも制限している。大きな病院や
公的病院がベッドを閉鎖しています。ここに問題があるのです。あなたたちは何を言っているのかと思っています。書いてあるような体制なんかできないです。
もう一遍言います。非常にフレッシュな患者は、救急の大きい看板を出している大きな病院は喜んで受け入れるけれども、何度も病院を利用している救急患者は受け入れません。このように責任を持ってやらないところに問題があるのです。現場を見てください。
もう一つだけ言わせてください。死ぬときは一人です。愛する妻がそばにいるという死に方なんて夢の夢です。手を握ってくれる死に方なんてありません。発見もおくれます。検死もやっているけど、世の中のすごい姿を見ます。そういう時代になってきたのです。これはやはり世の中が変わってきたのです。
◎小林
医療政策課長 まず、初期救急、二次救急、三次救急はわかりにくいというお話ですけれども、確かになかなか難しいかもしれませんので、啓発の際にはぜひわかりやすく、気をつけて啓発を進めたいと思っています。
◆
生田邦夫 委員 そんなの違うと言っているのです。
◎小林
医療政策課長 現行の一次、二次、三次の救急体制、特に二次救急体制につきましては、救急を担う医師の不足、あるいは偏在等によりまして、現状でも各二次保健医療圏で体制の維持が困難となっています。さらに、今後、市の働き方改革が進むにつれて、一層厳しくなることが予想されていますので、
ブロック化を検討する際には、今、委員から御指摘がありました、さまざまな課題についても検討し、課題解決に向けて取り組みたいと思います。
◆中沢啓子 委員 湖東、湖北
ブロックと言われているのですけれど、例えば湖東の南の稲枝あたりなら、近江八幡市のほうが完全に近いのです。そういうときは、当然、それも選択肢に入っているということですか。
ブロックで区切っているから、ここしかだめだということではないですか。
◎小林
医療政策課長 救急に関しまして、
医療提供体制の構築を考える際に、
ブロックで線を引きますけれども、消防の救急車は患者のいる場所から最も近くて対応できる
医療機関を選択していますので、湖東だから東近江に行ってはだめだということは、既に行っていません。
◆
海東英和 委員 先ほどメディカルコントロール協議会をさらっと説明されたときに、大人数の事故のこともありましたが、問題はなかったと言われたのは、大津市大萱の事故のことを言われたのですか。あの事故では、近くに草津総合病院が見えているのに行かなかったのはどうだったのかという声がありましたけれど、それについてはどうだったのですか。
◎小林
医療政策課長 メディカルコントロール協議会におきまして、大津市での多数傷病者の事故について検証がされましたが、その検証の際には、そのときの傷病者一人ずつの個票を用いて、患者の状態等を勘案しながら、実際に大津市内の
医療機関に運んだという情報をもとに、適切であったかという検証がされています。その中で、それぞれ搬送順位、搬送先については適切であったと検証されたと聞いています。
◆
海東英和 委員 そこでは草津総合病院が見えているのにという話は、どのように問題ないと確認されたのですか。
◎小林
医療政策課長 メディカルコントロール協議会で、消防機関と救急
医療機関の間に、搬送先の基準を決める際に、緊急性や専門性等から受け入れられる各
医療機関のリストがつくられていまして、御指摘の草津総合病院につきましては、専門性の小児という項目があるのですけれども、ここでは受け入れられないとして整理されています。
○佐藤健司 委員長 ここは、これまでの委員会で報告を受けて、議論をしたところです。
◆
生田邦夫 委員 メディカルコントロール協議会はそんなものとは違います。私は地区のメディカルコントロール協議会のメンバーですけど、そのようなことは決めていません。協議会だから、最終的な権限は救急の司令部に権限を与えないと動きがとれません。メディカルコントロール協議会にはその権限は与えられていません。その時々の司令部、司令官の指示です。
◎小林
医療政策課長 メディカルコントロール協議会は、都道府県単位の協議会と、各消防本部が持っている地域の協議会の二本立てとなっていまして、搬送基準等については、都道府県単位のメディカルコントロール協議会で定めているところです。
この搬送基準を用いまして、各消防機関が救急
医療機関と連携の上、搬送先を決定しているところです。
○佐藤健司 委員長 救急医療もさることながら、周産期医療体制について説明をしてもらって、産科診療所における医師数を見たら、50代、60代、70代が多く、病院における産婦人科についても休止しているところが出ているということでした。にもかかわらず、資料には安心・安全な分娩場所の確保に向けた地域における分娩のあり方を検討する必要があると書かれていますが、もう待ったなしで、もっと危機感を持って取り組まなければならないのではないですか。
◎冨田 健康寿命推進課長 おっしゃるとおりです。あわせて2024年から医師の働き方改革関連法が施行されるということで、今のままでは分娩場所が崩壊するという危機感は持っています。ただ、
ブロックごとに資源や課題が異なる状況ですので、各
ブロックで病院の医師、医師会の医師、あるいは行政の関係者が入って、喫緊の課題ということで対応していきたいと思っているところです。
今年度、医師確保計画等を定める予定をしています。
ブロックで医師の派遣をするとか、あるいは、病院ですと女性医師が多いという状況ですので、働きやすい職場環境、例えば夜間保育等も検討していかなければいけないと思っていますので、関係者としっかり意見交換をしていきたいと思っています。
○佐藤健司 委員長 でも、先ほどの
生田委員のお話ではないけれど、真っ先に
公的病院がやりません、もう無理ですとしている状態で、どうやっていくのですか。
◎冨田 健康寿命推進課長 6月から大津
市民病院が分娩中止という状況です。先ほど言いましたように、2024年の働き方改革関連法の施行に向けて、一つの病院で対応するというのは非常に困難だというのが、分娩取扱施設の医師の方々の共通認識です。各
ブロックで全体の医師をどのようにうまく活用して、派遣等をしながらやっていくかというところでして、例えば、今、大津
市民病院が何とか医師を確保したところで、4年後にはそれでは対応できなくなってくるというところです。一つの病院に何とか医師を集中させて、うまく派遣等をしながら活用していくとか、そのあたりを
地域ごとの関係者に集まっていただいて、しっかり協議していきたいと思っています。
○佐藤健司 委員長 話としてはわかります。でも先ほどの議論と一緒なのですが、それぞれに経営主体がある中で、県がそのようなことを言って、それぞれの病院が言うことを聞くということができるのですか。それだけの権限があるのですか。
◎冨田 健康寿命推進課長 権限はありませんので、そういう意味から、関係機関の
医療機関であるとか、分娩取扱診療所等の医師に集まっていただいて、合意と納得のもと進めていきたいと思っています。
○佐藤健司 委員長 でも、先ほども経営の問題を言っていましたけれど、真っ先に
公的病院が手をおろしているような状態で、うちがやるからみんなここへ医師を派遣してもらって、集約してやりますということを、どこがやるのですか。もうかればやると思いますが。
◎冨田 健康寿命推進課長 現実的な対応としましては、四つの
ブロックごとに周産期母子医療センターがありますので、そこが中心となって協議等を進めていくことになるのではないかと思っています。
◆
生田邦夫 委員 湖南市に野村産婦人科という診療所があります。民間で体を酷使してよく頑張っておられます。何で頑張っておられるかといえば、食べていかなければならないし、地域を支えていかなければならないという気持ちが物すごく強いからです。
まちづくりだと思っています。それがその町で生きている人たちの意地なのです。撤退するのが悪いとは言わないけれども、撤退できる人はいいです。意地を押し通さなければならないところで、その地域で歯を食いしばって頑張っている人もいるのです。それに比べたら、
公的病院で勤めている人は、言い方は悪いけれども、いいなと思います。いろいろ思いはあります。それぞれ立場が違うけれども、逃げるに逃げられない思いでやっている人たちもいます。それは救急の場にいるし、お産のところにもいます。何となく枠組みをつくったらできそうな雰囲気を言われるけれども、一遍でいいから、一泊でもいいからそこの現場に入って、その姿を見てきて、その発言ができるのかと私は思うのです。確かに経営やいろいろな理由があるけれども、最後はみんな意地なのです。今、そこまで至っているのです。そこに対してどうするのかということが出ないことには、さっきから言っている話は紙切れだけの話です。
○佐藤健司 委員長 分娩のあり方の検討会で、検討と書いてあるのですけれど、毎年、診療所が休止していく中でどうしていくのか、タイムスケジュールも含めて具体に聞かせてください。
◎角野
健康医療福祉部理事 まず、なぜ病院がやめていくかということですけれども、これは労働基準法の関係があって、開業医の先生方はその枠に当てはまらないのです。ところが病院の場合は勤務医ですから、一定数働き過ぎると違反になってきます。24時間365日、安心・安全な産科を提供しようと思えば、それなりの医師の数が必要になってくるわけです。そこが不足したときには、なかなかそれを維持することができません。そして、今回の大津
市民病院の場合は、理由はわかりませんが、派遣もとが医師を引き揚げたことが原因でした。当然、病院としては産科を続けたいという意思はあり、必要な医師数を集めようと、私どもも一緒になって関係する大学等にお願いしましたが、今すぐ確保するのは難しいということになった経緯があります。
そして、先ほど冨田課長が申し上げましたように、これから医師の集約といったことを進めていきますが、こういったことは既に滋賀県産婦人科医会の野村会長を中心として、開業医の先生や主立った病院の産科部長が集まった中で、どのような形で基幹病院をつくって、そこに医師を集め、どのような産科体制をつくるかという議論を始めています。その中には、滋賀医大の産婦人科教室の教授にも入っていただいていますし、教授も同じ思いであります。そして、その関連で京都大学の産婦人科教室からも協力を得て、またこの間は京都大学の病院長も知事に訪問されまして、関連病院に対する姿勢や、滋賀県に対することもいろいろと語っていただき、御協力を仰いだところです。我々としては、そういった形で何とか協力していただきたいということで、汗を流していきたいと思っています。
◆
海東英和 委員 妊婦や、母親の方と話していると、
高島市民病院から、ハイリスク出産なので大津赤十字病院などに行ってくださいと、結構簡単に言われたとのことです。大津赤十字病院まで行くには、若い夫婦でお金が余りない方などにとって、物すごく負担になります。場合によっては、大津市の浮田クリニックがハイリスク出産を得意にされているので、大津赤十字病院からまたそちらへ回されるという話も聞いています。拠点化ということになると、拠点が大津市になるのは仕方がないと思うのですけれど、そこへ通うためにも、距離に応じてお金や時間も必要ですし、リスクもあるわけです。それが妊婦の方々への物すごい負担になっています。だから、こういうことにもしっかりと心を向けていただいて、政策を相談してもらいたいと要望します。
◆中沢啓子 委員 私も要望ですが、集約化されるということは、集まるところといなくなるところがあるということです。今、おっしゃっていたように、妊婦一人でどこへ行ってもいいということではなくて、家族がいたり、兄弟がいたりすると、お母さんが遠くに行ってしまって全然会えないとか、いろいろなことが起こります。片や地域でどうするかということはあるでしょうし、片や地域を支えている診療所の医師も、年齢が先ほどの表のとおり上がっていて、どうなるのかが課題になっていると思います。
リスクがあるところを集約化するのであれば、地域の診療所をもう少し支えにいくなど、しっかりと産める場所を確保していくということに、ぜひ心を配っていただきたいと思います。
地域の診療所は、子供を産めるまちでありたいと思っているでしょうし、次世代育成とか少子化と言われる中で、そのあたりは一つのきっかけになっていくと思うので、あわせて何をするのかをしっかりと考えていただきたいです。
特に、湖南地域は、集約化されてもすぐ近くに診療所がありますが、それ以外のところはそういう事情が起きてくるということを、しっかり考えていただきたいと思います。
○佐藤健司 委員長 しっかり先取りをして対応してください。お願いします。
10 一般所管事項について
◆中沢啓子 委員 3点、聞きたいと思います。
先ほど来、いろいろな話が出ていますが、さまざまなことが地域化という方向性に向いていると思っています。今、おっしゃっていたように、NICUがふえたり、さまざまなことがありますので、その後の障害があったり、医療的ケアが必要な子供がふえたりというのが現状だと思います。医療的ケアが必要でも、希望して家で育てられる方が多いでしょう。そのような形が、多分、子供にとっても家族にとってもいいということならば、それを支えるさまざまなこともあると思いますので、医療的ケア児に関して、現状を一度しっかりと把握してほしいと思います。
以前よりかなりふえているのではないかと思うのです。現状を把握していただいて、また、今後どうするかを考えていけたらと思います。ぜひそういう方向性を持っていただけたらと思っているので、どう思われますか。
あと、精神障害児の方や精神障害者の方の地域化が言われています。その中で、精神障害者の方がいかにハードルを低くして地域で暮らしていけるかということは、大事な視点だと思います。ピアサポーターが活躍されていると聞いていまして、国でも活用を推進しているので、それに関してどう思われていますか。
あわせて、ケアマネージャーの件ですけれど、試験がかなり厳しくなったと伺っています。少し前まで年間約100人が試験に合格しておられたと思います。それが厳しくなる直前でいきなりふえて、今年度は受験者が約100人で、合格者が五十数人だったと聞いています。滋賀県だけではなくて、全国でそのような状況になっていると聞いています。
ケアマネージャーが少なくなることで、どういう影響が出るのか、また今後、それに対してどういう対応をするつもりなのでしょうか。
先ほど来、医療構想の話の中でもありましたけれども、高齢者の社会的入院を地域でという話があり、施設か在宅かはあろうかと思いますが、国は地域化という方向に向かっていると思います。そういうことを考えると、今後、介護やさまざまな中でもケアマネージャーが活躍する場が必要になってくるのではないかと思うので、その辺はどう考えますか。
◎酒見 障害福祉課長 まず一点目の、医療的ケア児の実態把握についてです。
中沢委員がおっしゃったように、全国的に医療的ケア児の数はふえています。
厚生労働省の研究班の推計値では、平成18年から平成28年の10年間で、2倍の1万8,000人になったという推計値もありまして、県内でも同様の傾向にあると思われます。医療的ケアの定義の範囲が難しく、現在、正確な数字は把握できていません。
今年度、協議会を設けまして、医療、福祉の専門家の御意見を賜りながら、神戸市の先行事例などをもとに、医療的ケア児童の範囲を一定定めた上で、まずはこれから市町を通じて実態を把握していきたいと思っています。
それから二点目、御質問いただいた精神障害者の方のピアサポーターの活用に関する認識です。
ピアサポーターの方につきましては、ピアサポートネットワークしがで活躍されていまして、精神障害者の方と同じ目線で、当事者と家族の支えをしてくださっています。例えば県のピアカウンセラーの養成講座は、国の事業終了に合わせて、平成22年度で一旦終えましたけれども、その後も補助を受けずに現在まで御自身で講座を開設いただいています。今年度で11回目を迎えるピアサポートフォーラムについても、補助を受けずに毎年開催していただいているということで、頭の下がる思いです。
また、当事者の院外活動へ同行して支援をされたり、退院後の地域生活への移行について、経験に基づく相談、助言を行っていただくこともあります。非常に大切な活動をされているので、当事者や家族の目線からどのような支援が必要なのか、現在、課内で検討しているところです。
◎新垣 医療福祉推進課長 介護支援専門員実務研修受講試験の状況ですけれども、御承知のとおり、平成26年に改正され、平成30年まで経過措置となっています。これまで介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格に、介護等の従事者が入っていたのですけれど、そういった方が抜けて、法定の資格を持っている方に限定されたことで、受験資格が厳しくなり、昨年度は人数が減少しているところです。
平成29年度までは受験者数が約1,500人で推移してきましたが、平成30年度には450人が受験されていまして、合格者数もそれまでは500人程度でしたが、平成30年度は53人で、全国的に同じような結果になっているところです。今年度の状況も全国的に余り変わらず、微増かと思っています。
今後ですが、県としましても、介護支援専門員の質の向上のため受験資格を狭めたことが、改正の目的だと承知しているのですけれども、このように急激に合格者が減ってしまっては、今後の確保が難しくなっていくのではないかと心配をしているところです。特に介護支援専門員の処遇についても、最近の介護職員の処遇改善で、介護福祉士等と余り差がなくなってきています。介護福祉士と両方の資格を持っている方で、介護支援専門員になりたがらない方とか、あるいは介護職員が足りないので、そちらになっている場合など、いろいろと聞いているところです。
県としても、特にケアマネージャーと主任ケアマネージャーの受験資格については、国にも要望をしているところでして、
厚生労働省において、現在、改正後の状況を調査、検討しているところと承知しています。
◆中沢啓子 委員 医療的ケア児に関しては、ぜひ数だけではなくて、実態をしっかりと把握してください。
それと、ピアサポーターの件に関しては、補助なしで頑張っていらっしゃるのでいいということではなくて、それが全県的に広がり、また活躍していただけるためにはどうすればいいかということを、支援も含めて検討いただけたらと思っています。
ケアマネージャーの件に関しては、困られている実態があると聞いていますので、国に対しても要望をしてください。あわせて、介護人材も少ないため、ケアマネージャーのような知識を持って介護をされることはいいことだと思うので、さらにふやしていくためにどうするかという方針を、考えていただきたいと思います。これは要望です。
◆
黄野瀬明子 委員 先日、
厚生労働省が424の
公的病院の再編をいきなり示したことについて、私の身近なところでも、
滋賀病院が名指しで上がったことで、かかっている患者から心配の声が非常に寄せられているのです。透析で言えば県内で一番だと信頼して
滋賀病院に通われている方や、大津赤十字志賀病院も名前が上がっていましたけれども、そういったところからも、大変重要な病院であるのに
厚生労働省が名指しで統廃合を示してくることに、不安と怒りが上がっているのです。
これを受けて、全国知事会会長も、地域の実情を踏まえずに示してくるのは大変遺憾だと、批判の声を上げておられます。
聞くところによると、きょうから全国知事会と、全国市長会、全国町村会も、
厚生労働省と協議を行うと聞いています。名指しをしてくることに対して、県として、滋賀の医療を守る、滋賀が決めるという立場ではねのけるという姿勢で臨んでいただきたいと思います。きょう、どういう立場で行かれているのかはわかりませんけれども、このように名指しで示されたことに対してどのように思われたのか、また、どのように対応していこうと思っているのかを聞かせてください。
◎小林
医療政策課長 今回、国から公立病院、
公的病院にかかる
地域医療構想に関しまして、再検証するようにという形で個別の病院が公表されたところです。
今回の公表の基準につきましては、
地域医療構想でいうところの高度急性期、急性期の病床を持っている
医療機関を対象に公表されたところです。なおかつ、再検証の基準の選定については、例えば、がんといった一定の手術をもとに再検証するべしと言われていますので、それ以外の部分につきましては、今回のリストについては考慮されておりません。実際に地域の実情に合ったがん等の手術以外のことも含め、
地域医療構想を進めていく中で、それぞれ地域で協議していこうと思っています。
◆
黄野瀬明子 委員 先ほどもありましたように、滋賀県の
医療機関体制確保については、まさに頑張っておられる
医療機関の皆さんも含めて、何とかしていこうとかんかんがくがくの議論がされている上から、
厚生労働省がそういった実情も踏まえずに言ってくるということに対して、滋賀が決めるのだという姿勢で臨むべきだと思うのです。しっかりと言っているのかということだけを聞かせてほしいのです。
◎角野
健康医療福祉部理事 滋賀県も全国の知事会と同様の意見でして、今回の国ことについては、幾つか疑義もあり、必ずしもこのとおりするに必要があるとは考えていません。
休憩宣告 14時55分
再開宣告 15時03分
《病院事業庁所管》
11 議第159号 滋賀県病院事業に従事する企業職員の給与の種類および基準に関する条例の一部を改正する条例案
(1)当局説明 八里病院事業庁次長
(2)質疑、意見等 なし
(3)採決 起立全員で原案のとおり可決すべきものと決した。
12 議第178号 権利放棄につき議決を求めることについて
(1)当局説明 八里病院事業庁次長
(2)質疑、意見等
◆
生田邦夫 委員 これは、退院するときにお金を払ってもらわないのですか。
◎磯谷 経営管理課長 1件目の総合病院につきましては、外来の患者でして、お金がないということで、外来でお支払いいただいていないものです。
もう一つの精神医療センターについては、入院をされて、その後、分納で徐々にお支払いいただいていましたが、結果としてはお亡くなりになり、未収金が残ったということです。
◆
生田邦夫 委員 基本的には、その都度払っていただく形で、例えばいろいろな書類が絡んできますが、治療費を払ってもらわないと書類のお渡しはできないということぐらいは言っているのですか。
◎磯谷 経営管理課長 そういうことは当然言っていますし、また、そういう情報については院内でも共有をしているということです。もし支払いが苦しい状況であれば、例えば福祉につなぐとか、相談に乗るといったところは、日ごろから行っています。
◆
生田邦夫 委員 亡くなられた人からはもらいにくいけれど、例えばずっと焦げついている分が5千何百万円あって、過年度分を回収した金額も、大体いつも同じです。帳面から消さなくてはいけないものも、たくさんあるのではないですか。
◎磯谷 経営管理課長 現在、焦げついているものもあるのですけれども、中には少しずつでもお返しいただいているものもありますし、最終的に法律事務所に委託をして回収しているものもあります。そういった段階も踏まえた上で、もうこれ以上回収できないと判断をしたものについては、一定の額以上について議会に諮って権利放棄をしています。
◆佐口佳恵 委員 例えば生活保護につなげられる方は、医療扶助が出るのではないのですか。
◎磯谷 経営管理課長 生活保護の御案内をしたり、相談に乗ったりということは行っています。
(3)採決 起立全員で原案のとおり可決すべきものと決した。
13 県立総合病院における研究所のあり方検討状況について
(1)当局説明 磯谷経営管理課長
(2)質疑、意見等
◆
生田邦夫 委員 京大病院はもうこの研究所は必要ないと言っているのですね。
◎磯谷 経営管理課長 今後はこういう方向性で研究所を運営していきたいと説明をしていまして、京大病院からは、県立病院ということ、それから研究所の規模のことも考えると、一定こういう方向もいいのではないかという感触を得ています。
◆
生田邦夫 委員 総合病院を目指すという形になったわけで、先端医療は残すといいながら、県立総合病院がやろうとしている先端医療は、全国的ながんゲノム治療レベルからいえば、やはり劣るかと思います。
それと、以前は本部から熱意のある方が来ておられましたが、最近はどうかと思う部分もあって、本部に重要視されていないという思いは物すごくあります。それで、研究所の必要性、重要性も落ちてきましたし、京大病院に対するお礼奉公、お礼返しという部分も、もういいかという思いはするので、そろそろ閉めどきかと思います。
○佐藤健司 委員長 確認の意味で、研究所を閉めるわけではないのですか。
◎磯谷 経営管理課長 そのような議論もしましたが、やはり研究所を閉めてしまうと、今後、科学研究費補助金など外部の資金も使えないということで、研究所という枠組みはもう少し置いておくべきではないかということになり、医療従事者全体でできる研究を目指して、将来、道筋を立てたいと思っています。
○佐藤健司 委員長 要するに、趣味の研究などをやめてくれるということですね。
◎磯谷 経営管理課長 趣味の研究といいますか、そういう形に持っていきたいと思っています。医療に直結する臨床現場の課題を解決する研究テーマを重点に絞って行いたいと思っています。
14 県立総合病院における画像診断報告書の確認不足について
(1)当局説明 宮川事業庁長、正木総合病院事務局次長
(2)質疑、意見等
◆
黄野瀬明子 委員 この患者の御遺族が、先日、京都新聞の取材に応じて意見を話されているのですけれど、病院側の謝罪はあったが言いわけが多く、誠意は全く感じられないとのことでした。この点について、私が初めてこの事象を聞いたときに、同じ感じを受けました。
それは、資料2ページの事案1(3)患者様に与えた影響という説明のところですが、肝臓がんの疑いがあって、肝切除の手術が可能であったとのことです。それ以外の治療法を選択した場合は、肝切除を上回る予後は期待できないというところまでは理解をしましたが、その後、患者が高齢で重度の糖尿病だったとか、肥満等の因子があったなど、結局、切除してもしなくても一緒だったような書きぶりであり、私が家族だったら、本当に怒り心頭という気持ちです。本当に誠意ある対応をしていただきたいというのがまず一点です。これは意見です。
発見された経過ですけれど、資料でついている医療安全情報は、2018年5月に出されていますが、ここに同様の事象が起こっているので注意をしてください、確認をしてくださいと書かれているのです。2018年5月の時点で、これは確認されたのでしょうか。今回の事案でも、結局わかったのが2018年11月とタイムラグがあります。なぜこのときに確認をしなかったのですか。そして、その文面の中には、2012年2月に一遍そういうことがあって、取り組んだとも書いてあるのです。2012年2月の時点で、こういう事案が全国でも37件報告されているからと注意喚起されていたにもかかわらず、このようなことが起こってしまいました。こういうものをしっかりと見て、詳しく調べたのかという点を聞きたいのです。
◎正木 総合病院事務局次長 1点目に対しては、患者様に与えた影響で、御遺族に十分御理解、御納得いただけていない部分につきましては、引き続き丁寧に説明していきたいと思います。
2点目の御質問で、2018年5月に出されていた文書の確認については、それ以前にも同様の通知が
厚生労働省から出されていますので、個人で確認するのではなく、システムとして管理できるように、2018年2月から既読管理システムを導入しています。このシステムにつきましては、ある程度の機能を持っていまして、2018年2月以降のケースにつきましては、現時点で悪性腫瘍の見落としはないことを確認しています。
ただ、御指摘のとおり、この時点では当院として全数調査まで思い至っていなかったので、その点につきましては返す言葉がございません。
◆
黄野瀬明子 委員 今でも全数調査ができる体制は整っていないのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 現在、特に2例目事案が発生したことを受けまして、過去5年分に遡って調査をしている最中です。
◆
黄野瀬明子 委員 過去5年分ということは、少なくとも過去5年間はやっていないということです。やはり、日々常にそれをチェックする体制がないと、早期発見といいながら、全然発見できないのではないですか。チェック体制を整えるべきだ思うのですけれど、何か課題があるのでしょうか。
◎正木 総合病院事務局次長 日々チェックする体制につきましては、今回、(1)から(3)の取り組みで、第三者チェックも入れて、確認策を強化したところです。
◆
黄野瀬明子 委員 病院の中のことはわかりませんが、既読管理システムは見たかどうかということが確認できるだけで、連携がとれるものなのか、非常に抜けがあるのではないかと感じるのです。単純に考えて、なぜ放射線部の医師と主治医が連携をとり合って、一声かけられなかったのかと思います。結果論かもしれませんが、なぜそういうことができなかったのかと思うのです。
◎正木 総合病院事務局次長 連携につきまして、資料6ページの下の変更点に記載していますが、今までは放射線診断科がレポートを作成しても、読む人が見逃してしまう可能性がありました。その漏れがないように、文字のポイントを大きくし、赤色で表示して目立たせました。それでも万が一、検査を依頼した主治医が見逃した場合は、放射線診断科から副院長にメールを送っていますので、第三者である副院長が電子カルテを確認して、漏れを防ぐという形のダブルチェックをとっていますので、その点については十分配慮したつもりです。
◆
黄野瀬明子 委員 十分かどうかはわかりませんが、本当にこんなことが起こらないようにするために、もう少し抜本的な対策がされるべきではないかと思います。全国的の先進対応事例などを調査すべきですし、これだけでは不十分ではないかと思います。
◆中沢啓子 委員 レポートの送り先が主治医で、副院長にもメールが送られているとのことですが、副院長は全ての科の専門医ではないと思うのです。画像診断でわかれば、電子データなので関連する担当医にも直接同時にメールを送れば、より早く状況が把握できると思います。例えば手術をするなら両方一緒にするのがいいのか、一方を先にするのか、おそらくその場で判断されて、すぐに話し合うことになろうかと思います。それとあわせて、副院長が総合的にチェックをする形がよりよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
◎村田 病院事業庁理事 委員の御質問ですけれども、副院長は、主にその腫瘍に対してしっかりと治療が行われているかをチェックします。報告するだけでは、事案2のような例は処置が漏れてしまうのです。事案2は、既読システムで既読になっていましたが、その後の処置が漏れたものですので、そうならないように、副院長は指摘のあった後、しっかりと悪性新生物に対して担当医が治療や検査を行っているのかを追うという意味です。
◆中沢啓子 委員 そうしたら、放射線診断科がレポートを送るのは主治医だけではなくて専門医にも送って、すぐに両方で話をするシステムになるということですか。
◎村田 病院事業庁理事 レポートは画像をオーダーした医者に送られます。その後、副院長に送られるということです。
◆中沢啓子 委員 私はそこが担当の専門医にも同時に送られたほうが、見た瞬間に状態がわかり、最善で最速の治療につながるのではないかと思うので、専門医に送ったらどうかという話をしています。
◎村田 病院事業庁理事 画像に腫瘍が映るのは、我々のようながん専門病院ではよくあることでして、映った画像が現在経過観察中なのか、他院で治療中なのかは、当然、画像診断医はわかりません。それを一番把握しているのは主治医ですので、一旦主治医に戻して、必要があれば各臓器の専門医に流すということがされているかを、副院長が管理するという仕組みにしています。
◆中沢啓子 委員 主治医は全てのものに対して精通されているということですか。気になったのは、事案1の画像で、依頼箇所はここだったけれども、実際は肝臓だったとのことでした。それを専門医が見て、見落としているということなのですか。
◎村田 病院事業庁理事 事案1については、最初の段階では消化器内科の医師にコンサルトを行っていませんので、画像の読影医が画像診断レポートに悪性と思われる腫瘤があると書き込んだだけです。その後の精査は何も行われていません。
委員のおっしゃるように、副院長が担当医や主治医の行うべき治療が適切にされてないと判断しましたら、当然介入して、専門医にコンサルトせよと指示が出る仕組みです。
◆中沢啓子 委員 さっきの話ですと、例えば1カ月とか少し時間があいて、経過観察をした上で副院長がチェックをするという話だと思うのです。そうすると、その間に主治医だけで動いてしまうことがあると思うので、例えば事例1なら、悪性腫瘍が存在するということで、画像を主治医に送るのと同じタイミングで担当の専門医に送られていたら、放っておくことにはならないのではないかと思います。タイムラグを思うと、箇所の担当の専門医がすぐにチェックできるほうがいいと思います。
◎村田 病院事業庁理事 説明が十分でなくて済みません。
最初に想定された以外の画像に腫瘍が映った場合に、副院長が介入すると申し上げましたけれども、それは経過観察をしてからではなくて、既にがんがあることがわかっており、それが経過観察になっているものについては、一番その状況を把握しているのが主治医ですから、それが悪性新生物だとわかりましたら、すぐに当該診療科の介入をお願いする形をとるのが対策の一つです。
◆佐口佳恵 委員 皆さんが健康診断に行かれて、3年後ぐらいにステージ4のがんと言われたときに、それでいいと言えるかという話です。大切な御家族が同じ目に遭ったときに、何名かの専門家から予後は変わらなかったでしょうと言われて、はいそうですかと言えるかという問題です。時間を遡らせない限り、謝ることさえできない問題なのだというところからスタートしていただかないと、恐らく御遺族はその空気を察知されると思います。
その上で、本当にこんなことが起こってはいけないとなったときに、医師も物すごい件数を抱えて、物すごく大変な業務をしていると思うのです。どんなに疲れていようと、徹夜が1週間続いていようと、見落とさないものをつくっていかなければならないときに、まず、どの案件も放射線技師がレポートを書かれていますから、文字をわかりやすくするのはとてもいいと思います。しかし、
中沢委員が何回も言われていますが、主治医だけではなくて、それぞれの臓器等の専門医のところに映像が行って、ダブルチェックがされるというのはシステムとして欲しいです。その改修に資金がどれぐらいかかるのか、予算がどうなのかがわかりませんが、3件も事例が起こっているからです。
それと、資料7ページの上ですが、ステータスが既読と未読になっているのですけれども、この管理のやり方では、未読を嫌がって、少し見て既読にしてしまう可能性があると思います。ステータスを幾つか分けることができると思うので、主治医のもとでとまった状態なのか、更新日がいつなのか、しっかりと適切な科につながったのかが副院長にわかるようなチェック体制にしていかないと、既読だけど処置し損ねたといったことがまた起きると思います。
8ページの副院長のチェック体制の部分が、理解ができないのですけれども、一番左の例で、ステータスが「済み」としか書かれていないのですけれども、副院長のところにも画像は行くのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 2点目ですが、全ての医師が電子カルテを閲覧する権限がありまして、患者番号などを打ち込めば、画像が閲覧できる状態になります。
1点目の患者や御遺族の立場に立った対応につきましては、十分気をつけて、報道で指摘もされていますので、しっかりとやらせていただきたいと思います。
それから、未読、既読の管理状況等でタイムラグが生じるのではないかということですが、例えば今回のように検査を依頼した循環器内科のドクターが、画像を見ても想定外の箇所に気づかないことは十分あり得ます。報告書を見ればすぐわかるので、普通はすぐに消化器内科を受診してくださいとなります。でも、万が一それが漏れたら、既読扱いになり、その日のうちに放射線科の医師が書いた画像診断報告書がメールで送られます。こういう事例があったので、要注意だと知らされますので、それを副院長が見て、それが1週間、2週間たっても、何も処置されてなければ、副院長からすぐに専門科につなぐように指示ができるというシステムにしています。
◆佐口佳恵 委員 確認ですが、8ページの下にある副院長のチェック体制で、未読、既読の管理ではなく、どういうステータスにあるかがしっかりとチェックできるのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 この例で説明しますと、循環器内科が2月1日にCTの検査を行って、胃がん疑いの所見が報告書に記載されています。循環器内科は胃がんの専門家ではないので、スルーしてしまう可能性があります。メールでこの内容が放射線診断科から副院長に届きますと、副院長はその経過を見て、今回の場合は2月20日に消化器内科で内視鏡検査が確かに実施されていて、胃がんという確定診断がついているので、ステータスを済みにしています。ステータスが済みにならない状況が一定期間生じれば、チェックがかかるという形です。
また、放射診断科は3名いますが、年間約4万件から5万件のレポートの作成が必要になります。単純に割りますと、1日に200件近いレポートを3人で書くという形になり、次々と来るので、その都度、放射線診断科が連絡するというのはなかなか難しいです。だから危ない事例をきっちり副院長に報告することとしています。
そして、おっしゃるとおり、タイムラグが問題になる緊急な事例があると思います。例えば大動脈解離などの事例は、一両日中に処置が必要になります。そういうケースは必ず個別に電話連絡などで対応するのが原則ということです。
◆佐口佳恵 委員 放射線科が1日200件を扱うということは、そこがチェック体制に入るのは現実的ではないと思います。そうなると、やはりコンピューターの力をかりることになります。でも、放射線科の方は緊急なのか副院長に報告するのか、主治医だけに報告するのかという選択になるわけですけれども、200件という数だとなおさら心配になるので、
中沢委員がおっしゃったように、がんの疑いがわかった瞬間に、自動的にその科に送れるというシステムは、ぜひとも検討していただきたいです。それに過大な予算がかかるのであれば、例えば二、三年後に、このシステムで運用して本当に漏れがなかったのかという検証を、せめてもう一度はして、1件でも見つかった場合には、多少費用がかかっても、改修することを検討していただきたいです。
最後にもう一点ですが、過去5年分について確認しているとのことですが、さらに過去の分もぜひトレースしていただけたらと思います。優先順位もありますし、がんは余命もあるので、5年たったら大分状況も変わっているというのはわかりますが、5年1カ月前の人はやらなくてもいいという話ではないので、過去5年のチェックが終わられた後で結構ですのでお願いしたいです。
◎正木 総合病院事務局次長 予算が必要な場合もございますので、それを含めてできるだけ院内で検討したいと思います。
また、遡り調査につきましては、カルテ自体の保存期間が基本は5年であり、5年という年限を設けていますが、できるだけ検討していきたいと思います。
◆
生田邦夫 委員 ここで発言したことは、裁判に使われますか。これはどこまでもめているのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 個別の詳細につきましては、公表について御遺族などから御理解を得られていませんので、現時点でお答えできません。今回はあくまでもこういう事案、事件について、我々の過失があったことを謝罪することと、再発防止策を報告することがメーンでして、個別事案の中身につきましては、また相手方の了解を得て説明したいと思います。
◆
生田邦夫 委員 今、県立の3病院で、抱えている損害賠償請求は何件ありますか。
◎磯谷 経営管理課長 現在、係争中の案件はございません。
◆
生田邦夫 委員 水面下でこういう話が出ているのは何件ありますか。
◎磯谷 経営管理課長 経営管理課で承知しているのは、今の1件目の案件だけです。
◆
生田邦夫 委員 事案1の入院中の主治医は誰ですか。
◎正木 総合病院事務局次長 今回の検査を依頼した医師は循環器内科の医師です。
◆
生田邦夫 委員 主治医は誰ですか。
◎村田 病院事業庁理事 入院を決定したのは泌尿器科の医師です。
◆
生田邦夫 委員 いかなることが起こっても、最終的にはこの泌尿器の医師が責任を負うのが、主治医制度でしょう。県立総合病院も主治医制度をとっているのではないですか。
◎村田 病院事業庁理事 委員の御指摘のとおりです。
◆
生田邦夫 委員 そうすると、80歳でお亡くなりになったこの方の入院時の病名は何ですか。
◎正木 総合病院事務局次長 申しわけありませんが、今回の発表に際して、相手方に了解を得ているのがこの資料の範囲です。
◆
生田邦夫 委員 関係ないでしょう。入院時の病名は何ですか。
◎正木 総合病院事務局次長 泌尿器科の尿道関係の手術が目的ということで御容赦ください。
◆
生田邦夫 委員 もう一遍聞きます。入院時の病名は何ですか。手術しているのでしょう。
◎正木 総合病院事務局次長 今回、その手術は本人の希望により中止をしています。
○佐藤健司 委員長 答えられないのだったらそれでいいから、答えられない理由を言ってください。
◆
生田邦夫 委員 泌尿器科で入院ということで、術前検査と書いてあるから、手術前の検査で心電図を撮っているでしょう。ということは、手術を前提にして入院されたのです。そうすると、病名が言えないとは何を言っているのですか。それは後でまた聞くとして、この方がCTの検査をしているのはどの時点ですか。
◎正木 総合病院事務局次長 2015年9月のこの時点です。
◆
生田邦夫 委員 この検査のときにCTはどこの部分を撮っていますか。
◎正木 総合病院事務局次長 資料の6ページで撮影箇所と示している範囲を撮影しています。
◆
生田邦夫 委員 泌尿器手術の術前検査として、胸のCTだけ撮って、ほかの検査はしていないのですか。
◎村田 病院事業庁理事 術前検査のルーチン検査の中に、12誘導の心電図がありまして、その心電図の波形に異常があったため、冠動脈CTの検査がオーダーされたということです。
◆
生田邦夫 委員 泌尿器科からの術前検査の中に、胸部、腹部のCTは絶対入ってないと言い切れますか。泌尿器の入院で来たのです。腹部のCTやMRは撮っていませんか。
◎正木 総合病院事務局次長 CTのみです。
◆
生田邦夫 委員 どこのCTを撮ったのですか。本当に腹部のCTやMRは撮っていないのですか。大事なところです。
○佐藤健司 委員長 そこら辺は患者様の御遺族の了解の問題ではないです。答えてください。
◆
生田邦夫 委員 もう一つ言わせてもらえば、県立総合病院だったら、関係のない頭部の検査も、胸部も腹部も合わせて検査しているのではないですか。本当に腹部のCTやMRの検査はしていませんか。しかも、そのオーダーが循環器からではなく、泌尿器の主治医から出ていませんか。
◎正木 総合病院事務局次長 私が確認しているところによりますと、その当時の検査内容としましては、循環器内科を受診して、心臓超音波検査、冠動脈CT検査を行っていまして、それは単純CTであったということです。
◆
生田邦夫 委員 あなたたちはカルテを見たのですか。そんなことはありません。逆に言えば、腹部のCTやMRは撮る必要があるけれども、胸部は単純写真でもいいのではないですか。腹部が大事で、撮ってあるはずでしょう。絶対撮ってあります。その後で、県立総合病院なら、循環器科は、それまでに泌尿器科の主治医が検査をしていようがいまいが関係なく、胸のCTをもう一遍撮り直すのです。それが手続です。ここは大事だから確認してください。
これは5センチメートルの腫瘤ではないですか。見たら大きいです。流しながら画像を見ても、はっと気がつきます。だから見ていないのです。循環器科も自分のところしか見ていません。でも、先ほどから主治医は誰かと聞いていますが、胸部も腹部も広くCTを撮って見ていたら、絶対見落しません。この仕組みで副院長へ持っていってどうこうなど、そんなことと関係はありません。循環器科が主治医のようなことを言っているけれども、この責任は泌尿器科の主治医です。それと、術前検査や術前症例検討をするのなら、泌尿器科の教室の中で、前もってみんなに報告しなければならないし、協力を得なければならないのなら、みんなで症例の検討をして、画像などを見せます。それぞれが自分のタブレットで見ます。その前の主治医としてのいろいろな準備の段階で、画像はもう一度見ます。それすらもしていないのです。1回目、2回目、3回目のチェックを全部すり抜けているのです。こんなのを副院長に回しても、どうなるのですか。副院長の専門は何ですか。県立総合病院のMRとCTの撮影数は、1日に200人撮るのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 画像診断報告書の作成が必要なオーダーが、年間4万件から5万件ぐらいと聞いています。
◆
生田邦夫 委員 1人で1日200件の診断を書くのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 放射線診断科の医師は3人です。3人にプラスして非常勤の医師が入ることはあります。
◆
生田邦夫 委員 そうすると、全体で放射線科は1日200件の診断をしているのですか。
◎村田 病院事業庁理事 計算上はそういう形でやっています。
◆
生田邦夫 委員 胸部の写真やほかの診断については、それぞれの主治医がするべきで、これはちょっと自分では無理だと思ったら、放射線の読影の医師に相談するのです。全部が放射線科に回っていくわけではありません。
それと、放射線科の医師が見て、5センチメートルの腫瘍があれば、見落とさないようにメモを書いて私にくれます。はっとして冷や汗をかくことが、1年間に何回でもあります。これは外の病院が絡んだからわかったのです。
この案件は、泌尿器科の手術が終わったら、一旦退院します。先ほどの副院長がどうこうというけれども、そこで、泌尿器科としての手術や治療はしたものの、肝臓に腫瘍の疑いがあるから、今後ともフォローすると言えばよかったのです。そこのチェックもしていません。ほかの
医療機関から言われて、再度、入院した時点で初めて気がつくというのはたまにあります。その後に、実はまだほかにも疑いがありますけれども、外来でフォローしますとか、ほかの
医療機関へ行かれたときは、紹介状などの中に書いてありますと言えば済んだことです。その丁寧さがないではないですか。田舎の小さな
医療機関でも最低限のことはしています。これが1例目です。
だからこの説明はおかしいです。循環器専門だからわからないというのは許されません。5センチメートルの腫瘍です。その後のフォローだと思います。一言、患者に言っていたのかどうかということが問題です。
事例2は、50歳の男性で肝臓がんか肝血管腫と書いてあるけれども、読影の医師はちょっと診断を逃げています。これも浮腫が治ったからといって、外来でフォローしようという形で退院しています。次の病院に行くときに、データを渡して、読影の書類も一緒につけていたら許されたのに、それをしていません。これが二つ目です。
3例目は整形外科で、腎臓がんの疑いと書いてあります。腎臓が整形外科の脊柱管狭窄症、要するに腰の痛みにどれだけ影響していたかという分析で、正直、余り理解できない私でも、ほかの内科的な病気があって腰が痛いのではないかということは、必ず思います。それすらもしていないではないですか。私の病院でも、はっとすることがもっとたくさんあります。読影の医師が診断して、その後にメモをくれます。さっきも言ったように、そういった連係プレーがとれていないのです。システムや仕組みでカバーできる話ではないです。病院全体の協力体制と、ふだんからの医師同士のつき合いです。それができてないところに恐ろしさがあるのです。あなた方が謝って済む話ではありません。もう謝るのをやめておきなさい。医師たちに責任をとらせるべきです。
○佐藤健司 委員長 腹部のCTについてはどうですか。
◎正木 総合病院事務局次長 排尿障害のみであったということで、やはりこのCTだけであったことを、今、確認しました。
◆
海東英和 委員
生田委員は仕組みでカバーできる話ではないと言われました。逆に二度と失敗しないための仕組みが大事だという観点から聞くと、再発防止策も普通は松、竹、梅とあるわけです。最後に副院長に行くという再発防止策は、プロのやり方と違うのではないかと思うのです。再発防止策の検討に、本当にプロを入れたのかが聞きたかった一点です。
それと、患者側からしたら、意見を求めた外部の有識者もどういう人なのかという思いがあると思います。県立総合病院に都合のいい外部の有識者であれば、話にならないではないですか。だから、患者側も納得するような外部の有識者をしっかりと選んで意見を求めているのかについて、補足説明をしてください。
◎正木 総合病院事務局次長 再発のシステムにつきましては、院内の中で検討しまして、他の病院でもとられている例を参考に構築しました。
おっしゃるように、医療安全対策室という組織がありますので、組織の体制が強化できるかについては、課題だと認識しています。
また、外部の有識者につきましては、依頼した医師に、今回の公表の際に名前を言っていいか確認をしたのですが、それは困ると断られました。関東地方の大学病院の医師と、近畿地方の大学病院の医師で、直接当該科の人事交流のない大学から選ばせていただきました。
◆
海東英和 委員 こういう医療紛争のときに、極めて公正な意見を出してくれる公益法人のような機関もあって、そういうところの紹介なら患者側も納得するかもしれませんが、たくさんおられる医師の中で、関東と関西で県立総合病院が選んだというのなら、普通はでき合いレースだと思うでしょう。通常それは想定するものですが、しっかりと患者側に信頼してもらえることも踏まえた上で選んだのかということと、院内でコントロールできなかったのに、院内で再発防止策を行っていることも、いかにもだめなのではないかと思います。
◎正木 総合病院事務局次長 1点目の御質問につきましては、一応、我々にとって有利、不利は関係なく選んだつもりです。
◆
海東英和 委員
自分たちの都合でしょう。
◎正木 総合病院事務局次長 そう言われるとそうです。
◆
海東英和 委員 なぜ世間の常識がわからないのですか。
◎正木 総合病院事務局次長 再発防止策につきましても、外部の有識者に少し意見をもらっていまして、もう少し改善の余地を指摘されていますので、それは今後検討していきたいと思います。
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海東英和 委員 事務方の皆さんの都合で着地点を決めていませんか。私も一時だけ病院の理事者でしたので、よく医療紛争を訴えられましたが、こんなのはどう考えても訴えている人の気持ちがおさまらないではないですか。あなたたちの都合のいいことだけを言っているとしか思わないのではないですか。相手がどう思うのかとか、先が読めていないではないですか。それに時間とお金をかけているというのもおかしいです。もう一遍、
生田委員の助言などもいただいて、しっかりとやり直したらどうですか。
◎正木 総合病院事務局次長 今回は、病院長以下、医療安全対策室を中心に、再発防止策を検討していますが、厳しい御指摘をいただいたということは院長に報告をして、また必要な検討をしたいと思います。
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海東英和 委員 これは厳しい指摘と違って、素人が普通に言っていることです。皆さんが甘過ぎるのではないですか。人の命にかかわることでしょう。先ほど、
佐口委員が言われたではないですか。
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生田邦夫 委員
海東委員が言われたように、自分の家族なら、自分なら、これを納得しますか。
○佐藤健司 委員長 総括して、しっかりと答弁をしてください。
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生田邦夫 委員 インターネットやニュースで日本中にこの病院はこんなことだと流れ、どのように改善するのかと見られるのです。このレベルでいいのですか。
◎宮川 病院事業庁長 病院事業庁長として、県民の皆さん、あるいは患者の皆さんと病院をつなぐことが私の役目だと思っていまして、今は県民の皆さんを代表して疑問や意見をいただいたものと思っています。
今回、ミスがありまして、一定、それは患者さんの生命や今後の生活に、あるいは生活の質に直結するということはよく理解をしておりますし、全ての職員が自戒をしているところです。今回の事案の反省に立って、幾つかの改善を行っていますけれども、より根本的には、患者様あるいは御家族の立場にもう一段寄り添って、普通の感覚でどういったことを改善していかなければならないかという意見を、たくさんいただいたものだと思います。
現段階において、院内でとり得る対策、あるいは再発防止策を定めて、今やっていますけれども、もう一段、どういったことがしっかりとできるのか、病院ともども考えていきたいと思っています。
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海東英和 委員 仕組みとして必然的に起こったことですが、トラブル対応のプロもいるわけですから、しっかりとした人を入れるべきですし、いなかったら、私が厳しいところを紹介します。
◆佐口佳恵 委員 先ほど、いろいろなヒントが出てきて、予算の中でできることとできないことがあると思うのです。
生田委員がおっしゃられた、退院するときに言えばいいという発言がありましたが、メモをとられた方はいらっしゃいますか。
私の親もいろいろな病気をしていましたが、確かに放射線の画像レポートは患者側からは余り見えないのです。例えば、退院のときに情報開示ではないですけれども、患者に対して自分の受けた検査がどんな結果だったのかを、箇条書きでも伝えていれば、それも一つのチェックになり得ますし、そうしたら悪性腫瘍が存在する可能性があると洗い出されたり、見えたりすると思うのです。そういうお金がかからない工夫も大事だと思います。あのような助言があったときに、すっとキャッチした方もおられたと信じますけれども、本当に再発防止に向けての御尽力を期待しています。
○佐藤健司 委員長 要するに、医師の資質が低いということでしょう。再発防止というか、極端に言えば、資質の低い医師を使っているから、こういうことになるのでしょう。既読だ未読だといった話ではないです。そういう資質の低い医師しか集まらない病院にしていただきたくないので、善処をお願いします。
15 一般所管事項について
(1)質疑、意見等 なし
閉会宣告 16時32分
県政記者傍聴:京都
一般傍聴 :なし...