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  1. 滋賀県議会 2019-02-15
    平成31年 2月15日環境・農水常任委員会−02月15日-02号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    平成31年 2月15日環境農水常任委員会−02月15日-02号平成31年 2月15日環境農水常任委員会              環境農水常任委員会 会議要録                                開会 14時00分 1 開催日時      平成31年2月15日(金)                                閉会 15時03分 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    竹村委員長、杉本副委員長             加藤委員海東委員田中委員冨波委員、             高木委員佐野委員九里委員 4 出席した説明員   高橋農政水産部長および関係職員 5 傍聴議員      村島議員 6 事務局職員     林主査、内田副主幹
    7 会議に付した事件  別紙次第書のとおり 8 配付した参考資料  別紙のとおり 9 議事経過概要   別紙のとおり                  議事経過概要 開会宣告  14時00分 《農政水産部所管分》 1 本県における豚コレラ防疫対応について (1)当局説明  渡辺畜産課長安田自然環境保全課長 (2)質疑、意見等佐野高典 委員  発生から逐一報告をいただいていますので、大体の概略はわかっています。先ほど説明では触れられなかったのですが、愛知豊田市の養豚場は、1月の下旬あたりには豚の食欲がなくなった、あるいは流産する豚がたびたび見受けられ、豚コレラ感染している可能性があるという状況にもかかわらず、滋賀県を初め長野県、大阪府等に子豚を出荷したことから他府県に広がってきました。豊田市の家畜農家責任は結構重いと思います。近江八幡市の家畜農家には全然罪はないのです。そんなことを知らないで子豚をいつもどおり導入されて、そして豚コレラがわかって700頭近い豚が全て殺処分されました。この家畜農家がこれから豚の飼養等に対する熱意がなくなるのではないかという心配がまずあります。親豚はもう100キログラムを超えて、これからいよいよ出荷しようかという豚も殺処分されました。炭酸ガスで殺処分されるトラックにキーキー鳴いて、なかなか行かなかったという報道に接すると、何とも言えない悲しい気持ちになったのです。国が手当金を5分の4、そして特別手当金評価額の5分の1ということで、100%補助されるということですけれども、豚については100%補償されても、家畜農家のこれからの経営面には、どういう手当てをするのですか。 ◎渡辺 畜産課長  まず1つ目愛知県の農場での対応ですが、愛知県では、農場から様子がおかしいという情報が入りましたのが、2月4日と聞いております。今回は、それよりも以前にさかのぼって関連する豚が出荷されているところがないかということで、疫学的な調査の中でこの5府県へ出荷していることがわかりました。愛知県の農場でも、豚コレラ岐阜県で発生しているという状況の中で、いち早く県に通報したと承知をしております。その中で、今回のような状況になったことに対して、豚が全国、広域的に流通している状況の中ではこういうこともあるのかなと思います。ただ、滋賀県としましては、その段階ではわからなかったということで、特に子豚が来たことに対する農場責任について何か言えるものではないのではないかと考えております。  それから、近江八幡市の農場につきましては、確かにそういうことがわからずに来てしまい、全く責任のない中でこういう状況に至ったということです。ここの農場衛生管理区域をつくって、衛生基準もしっかりとやっていただいていた農場です。今回こういうことになり、豚が全部いなくなってしまったのですが、経営者の方とお話していると、制限が解除されれば、また経営を再開したいという思いを持っておられます。  それに対して、国の手当てで、殺処分された豚等に対しての補償は5分の1と5分の4で5分の5手当てがされます。  ただ、制限中の28日間につきましては、経営ができないということで、従業員もおられますし、その経営維持に対しては国におきまして、支援融資という枠組みもあります。  それから、互助基金といいまして、経営再開に向けた基金があります。それに対してもここの経営主はしっかりと入っておられまして、経営再開に向けて前向きに進めていけると思っております。  ただ、県としましても、融資の具体的な申請の仕方などのお手伝いをさせていただく、あるいは、無利子ではありませんので、農家負担が少しでも軽減できるように、利子など、県としての支援も考えていかなければいけないと思っています。 ◆佐野高典 委員  おおむね2日間かかって、寝ずにやってくれた職員方には、大変御苦労さまだったと思っています。迅速に殺処分して埋却して拡散しなくてよかったと思うのですが、県内で何カ所の養豚場があるのか知りませんけれども、ほかの養豚場はかなり離れていて、病気豚コレラ等発生するようなことは極めて少ないのですか。 ◎渡辺 畜産課長  資料の4ページにも書かせていただきましたけれども、県内養豚農家は5戸6農場です。それから、10キロメートル圏内には1軒の養豚場があります。  ただ、今回は、近江八幡市のこの農場発生したのではなく、先ほど説明させていただいたとおり、疑似患畜という位置づけで、発生した農場から子豚が来ていたという疫学の関連農場ということで、この半径10キロメートルにつきましても、移動制限や、通常防疫措置は必要ないということです。  ただ、1月31日に子豚が導入されてきており、その子豚家畜保健衛生所の検査で陽性が出ておりました。この10キロメートル圏内も汚染されている可能性がないとは言えないので、28日間はここを通行する車両消毒を徹底するという対応をしています。  ほかの農場につきましても、直ちに異常がないかを確認して、疑似患畜発生農場との交差も全部確認させていただいておりまして、今のところ異常はないという報告をいただいております。 ◆佐野高典 委員  最後にしますが、たまたま愛知豊田市から子豚を導入した近江八幡市の養豚場感染したということですけれども、今、県内養豚農家5戸6農場は、豊田市、あるいは最初の発生地岐阜あたりから子豚は全然入れていないのですか。 ◎渡辺 畜産課長  農家戸数が少ないので、全部そのあたり調査、聞き取りをさせていただいております。特に、県内養豚場繁殖肥育一貫で、みずから繁殖豚を持っておられて、そこで子豚を生ませて、肥育する農場がありまして、県外から購入するところは当該農場とほかにもう1軒あるだけです。その導入元につきましても、ここの農場はたまたま愛知県でしたけれども、ほかのところは違うところですので、今後につきましては、当該農場経営再開に当たっては、導入元愛知県ではなくて、違うところにかえたいという意向も聞いております。 ◆九里学 委員  まず、県の職員および協会等方々に、御尽力いただいたことに感謝申し上げたいと思います。  今後が大切だと思うのです。鳥インフルエンザや、狂牛病もそうですが、対応が大事なのです。そういうときに消費者の方も含めて養豚業界畜産業界、もっと広く言えば、食品業界全体に豚肉がこういうことになって大変だということにならないように、4ページに書いてもらっていますように、風評被害はもちろんのこと市場には出ない、また、人体には影響がないことを早く確実に、そして正確に伝えることが大事だと思いますので、ぜひその辺をお願いしたいと思います。こういう世の中ですので、SNSなどで間違った情報が広がってしまうことのないように、スピード感を持って、あらゆる業界県民、さらには国民の方々にまで、きょうもマスコミの方も来られていますが、ぜひ確実にお願いしたいと思っております。 ◎渡辺 畜産課長  風評被害につきましては、養豚農家皆さん方からもお話を聞かせていただいております。本部員会議開催のときにも、毎回、知事から食べても大丈夫ですということは情報として発信していますし、ホームページにも知事のメッセージという形で県民皆さんお知らせをしております。  さらには、食の安全を言っていただきましたけれども、滋賀県産の豚肉は、こんなにいいものがありますよと、食の安全はもちろんですけれども、さらに積極的に滋賀県産の豚肉をPRしていくよう、しっかりと発信していきたいと考えております。 ◆冨波義明 委員  お疲れさまでした。2つお聞きしたいのですけれども、私たちが気がつかない課題手続上であったら、上げていただきたいのです。なかったらないで結構ですけれども、ここに書いていることは、こうやりましたということですから、課題が私たちにはわかりません。対応されていた方に少しここがまずかったのではないか、できていなかったのではないか、あるいは、今後これはこうしたほうがよいというような課題幾つかあると思うのです。それをまずお聞かせ願いたいと思います。  2つ目ですけれども、豚コレラウイルスを持っている野生イノシシは、そのウイルスを持ったら死んでいくということですよね。それを調べることしかできないわけです。どのイノシシウイルスを持っているから、それを捕まえるということはできないということです。つまり、死んでいったイノシシウイルスがいないかどうかを調べることによって、豚コレラで死んだイノシシがいないということは、結局、自然界には豚コレラウイルスを持ったイノシシはいないという攻め方で安全を確認していくわけですよね。その2点についてお尋ねします。 ◎渡辺 畜産課長  今回の防疫対応に係る手続上の課題がなかったかということです。今回は、迅速な対応ということで、資材の調達、それから人の動員、いろいろなことを短時間の間にやらなければいけないということで、幾つ課題はあったのですけれども、手続としましては、事前関係団体皆さんと協定を結んでいたこと、それから、訓練等で実際に参画もいただいており、実際の動き事前平常時から情報共有をしていたことで、手続的には24時間連絡がつく担当者の個人の携帯の番号まで情報共有していましたので、ここら辺につきましては、迅速に行えたと思います。  ただ、実際、現場で動くに当たりましては、混乱の中でやっていたこともありまして、本庁、現場事務所、あるいは現地で正確な情報の伝達がうまくいかなかったという課題もあります。  さらには、発生農場作業従事者が1クール80人で行っていただいたのですけれども、その80人の方に効率よく作業していただくための指揮命令がなかなか機能しなかったかなという、作業上の課題はあるかと思いますが、事務手続につきましては、おかげさまで混乱なく行っていると感じております。 ◎安田 自然環境保全課長  2点目のイノシシ調査ですけれども、基本的にこの調査は、野生イノシシの間でどれぐらい豚コレラウイルスが広がっているかをきちんと把握して、もし感染確認されれば、その周辺の養豚農家にはしっかりと注意をすることで、もちろん基本的にはかかったイノシシは死にますので、死んでいるイノシシをきちんと全県的に調査をして、感染していないかを調査をするということが1つです。  それから、もう1つ、もちろんそのイノシシが仮に豚コレラにかかっていた場合も、死なずに生きている期間が少しはあります。例えば岐阜県とか愛知県では、感染したイノシシ養豚場に近づいて豚にうつしてしまうことも、感染経路1つとして疑われています。今回、10キロメートル圏内で新たに捕獲したイノシシ調査をするのは、仮に感染したイノシシがいる場合に、周囲農場や、周囲イノシシも含めて、感染拡大をしていかないようにきちんととって、調べています。もし、感染している場合には、どの範囲にいるのかをきちんと把握をするという趣旨でやっているものです。 ◆冨波義明 委員  先ほどの1つ課題としては、被害を受けられた養豚農家へのその他の補償の部分、そして今言っていただいた指揮命令等課題があるということですので、今後しっかりと生かしていただきたいと思います。  それから、豚コレラウイルスにかかったイノシシが死んでいくまでの期間はどのぐらいあるのですか。あるいはひょっとしたら抗体を持ったイノシシが今後出てくるかもしれないと、私たち素人的にはそういうことを心配するわけですが、今回こういうことがありましたので、そういう研究が必要かどうかも含めて対応をお願いしたいと思います。 ◆田中松太郎 委員  大変素早い対応をとっていただきましてありがとうございます。まず1点目ですけれども、愛知県の農場から近江八幡市に出荷されるときの搬送車両は、愛知県の農場を出られる時点で十分に平常時から消毒であるとか、そういう対応をとられていたのかという点が1点です。  要は、その車両自体が拡散させている可能性も考えられますが、どこかに立ち寄ったのか、あるいは直接来られたのか、どういうルートで入ってきたのですか。  次に、31日に導入されてから6日までの対策本部が立ち上がるまでの間、今度は近江八幡市の農場での平常時の消毒体制であるとか、そこでのいろいろな出入りです。車両も含めて、人の出入りとかどういう動きがあったのか、どこまで把握されているのかを少し教えていただきたいと思います。 ◎渡辺 畜産課長  まず、愛知県の農場での車両消毒状況ですが、基本的に畜産農家全部そうなのですけれども、飼養衛生管理基準に基づき、その中で衛生管理区域を設けてそこに出入りする人、物、あるいは車両については、必ず消毒をすることが決められております。県内養豚農家はもちろんですけれども、この愛知県の農場でもきちんとやっておられたという確認はできていないですが、やっておられたのではないかと考えております。  それから、車両通行ルートについて、確認はできておりませんけれども、通常農場を出るとき、こちらの農場へ来たときには消毒をすることになっておりますので、通行ルートでどうであったかについては、申しわけないですけれども、お答えはしかねるのですが、出るとき入るときにきちんと消毒はできている状況です。近江八幡市のこの農場ももちろん消毒用の装置がきちんとありますので、そこで消毒をして車や人の出入りはしっかりしていたという状況です。 ◆田中松太郎 委員  確かに、理論的にはそういうことですが、そもそも岐阜県からどうやって愛知県に感染したのかが明確にわかっていない中で、例えば仕入れをされている飼料の業者が一緒であったという共通点がわかっていて、もしかすると車両に付着して感染したのではないかという憶測も言われています。そういうことがもし成り立つのであれば、今とっておられる消毒体制が十分でないという可能性も当然考えられます。十分でない状況で、トラックがあるルートを走って滋賀県に入ってきて、途中山間部も当然ありますので、その辺でウイルスが拡散していれば野生イノシシに拡散する可能性も否定はできません。そういう状況で今どんどん拡大している現状もあります。ですから、そこにもう少し疑いの目を持って、何事もなければいいのですけれども、やはり可能性としてはゼロではないのかなという疑いもあるのではないでしょうか。我々も山間部に住んでいますので、恐らくその辺を通過してこられているのではないかと思います。念のために確認だけはとっていただいて、野生イノシシ状況がどうなのかにも少し目を向けていただきたいということで、よろしくお願いします。 ◎渡辺 畜産課長  今、国では、今回のこの感染拡大、あるいは岐阜県での状況、それから疫学的な状況ということで、専門的なチームも入った中で検証しているところですので、そこも含めて今言っていただいたことについてもまた改めて確認をしていきたいと思っております。 ◆海東英和 委員  総延長3,700メートルの柵はつくるのですか。 ◎渡辺 畜産課長  イノシシがこれだけ岐阜県でも陽性確認されているということで、早急にこの防護柵は設置をしていかなければいけないと考えております。 ◆海東英和 委員  早急にとは、今回のこのようなことがあった直後ですから、それこそ緊急的にされることに合意が得られると思うのですけれども、どれぐらいの日程で考えておられるのですか。 ◎渡辺 畜産課長  今、防護柵につきましては、早急にと考えているのですけれども、3,700メートルと非常に距離が長く、こういう状況の中で農家への負担もかなりありますので、県としても一定の支援をさせていただく必要があると考えております。県も支援させていただいた中で、できればすぐにでもやっていきたいと考えております。 ◆海東英和 委員  極めて責任感のあるお考えで、すぐにでもしたいということは大事だと思います。例えば知事本部長として、大英断ですぐにやれという号令が必要なのだろうと思うし、岐阜県を中心としたイノシシ豚コレラ拡大している可能性があるわけです。山に近い農家から緊急的にどんどんやるとか、早く決めて、先ほどおっしゃっていた補正とか、予備費など、何でもやれるときにやってしまわないといけないと思います。  あと外国ではワクチンを打って予防していると聞くのですけれども、それにはいろいろな体制の問題とか弊害もあると聞いたのですが、そういうことについても今後検討される可能性はあるのですか。 ◎渡辺 畜産課長  まず、防護柵ですけれども、これは本部員会議の中でも、本部長である知事から早急にやるようにという指示を受けておりまして、関係部局と調整の上、県もしっかりと支援した中で、できるだけ早く進めたいと考えています。  それから、ワクチンにつきましては、国が検討をしている状況です。豚に対するワクチンではなくて、野生イノシシに対するワクチン接種を検討されておりますが、なかなか今まで国内でワクチンを利用した事例がないということで、外国で使用したときの状況、費用対効果、そういうものを今、農林水産省で検討している状況です。 ◆海東英和 委員  知事から既に指示が出ているのであれば、ぜひ早くやっていただきたいです。段取りはついているのかと思うのですけれども、前に朽木で山が崩れて国道を閉鎖して、緊急で橋をかけないといけないことがあったときに、入札とかもしていられないので、とにかく現場を進めてくれ、後から金は支払うというようにやったことがあるのです。緊急性について部長中心になるべく早く防護できるように、引き続き御努力をいただきたいと思います。 ◆高木健三 委員  一旦、豚コレラにかかればなかなか治らないので、大がかりです。そういう中で、近江八幡市の豚コレラが、2月8日で落ち着きました。最近テレビを見ていましたら、田原市で新たに何カ所か出ているという報道でしたがどういう状況ですか。 ◎渡辺 畜産課長  愛知県での発生状況です。田原市につきましては、愛知県での2例目の発生で、そこは養豚団地の中でありました。今回、いろいろなものの動きの中で疫学的に、例えば堆肥場事務所家畜所が同じであったりということで、養豚団地農場主皆さんがいろいろなところで交差している可能性があり、今回は愛知県のその養豚団地全てを関連農場と位置づけて、約1万2,000頭の豚全てを疑似患畜として殺処分をすることを決定されたと聞いております。 ◆高木健三 委員  ある程度それだけ長く続いているということは、やはり危機管理が甘いということなのですか。 ◎渡辺 畜産課長  今回、この豚コレラという病気感染力、あるいは養豚農家が密集している状況の中で、愛知県でもきちんとやっていると思っておりますけれども、これだけどんどん広がっている中で、防疫作業は封じ込めが大事でありますので、愛知県としては国と協議をしてそういう判断をされたと思っております。 ◆加藤誠一 委員  今回、埋却は畜産技術振興センターでした。恐らく受け入れるところはなかなかないと思います。県が処理をしたので誰も文句は言いませんが、今後もこういう考え方はあるのですか。 ◎渡辺 畜産課長  埋却地につきましては、今回、日野町の畜産技術振興センター県有施設に埋却したわけですけれども、この発生農場で700頭の豚を埋却するには場所がなかなか難しかったということ。それから、掘削したときは同じ農場が所有している豚舎がほかにあったのですけれども、そこは掘削すると水が出てくるとか、物理的に難しい状況が考えられました。この700頭を殺処分して72時間以内に埋却するという迅速性を考慮しまして、県有地での埋却が必要であると判断をさせていただきました。この県有地につきましては、近江八幡市から日野町まで運ぶルート養豚農家はないこと、埋却した後県有施設ですので、毎日きちんと監視ができること、それから、地元の町の理解を得られたことから、日野町での埋却になりました。  今後、万一こういう病気がまた発生した場合には、埋却が非常に大きな課題になってくると思っております。今、鳥インフルエンザ発生した場合に、それぞれどこに埋却するかという埋却候補地の選定については、1戸1戸の農家でやらせていただいているところですけれども、今後、養豚農家、それから口蹄疫等発生も想定して、牛の飼養農家につきましても1戸1戸、埋却候補地平常時からしっかりと決めていかなければいけないと考えております。 ◆加藤誠一 委員  イノシシについて確認だけですけれども、3月17日まではとったらだめだと指定されています。これは県が指定したのですか。 ◎安田 自然環境保全課長  指定猟法禁止区域は、都道府県知事指定するということで県が指定をしました。ここでは、銃器とわなによる捕獲を禁止するということで、狩猟期間中に狩猟される方にはこの区域内では捕獲をしないでくださいというお知らせをしました。  あとは、市町事業の中で、農作物被害を防止するための有害捕獲をされていて、そちらは引き続き市町事業としてやっていただいております。
    加藤誠一 委員  市町農作物被害のための捕獲をしているところもあるわけですね。次のページの資料を見ると、禁止しながら、まだとっているので、確認しました。 ◆高木健三 委員  埋却されるということは、普通4メートル掘ります。運搬フレコンバッグに入れて運ぶのは便利ですけれども、袋ごと埋めておられます。フレコンバッグはなかなか土の中で腐らないのです。腐らない中で豚が中にいっぱいいるわけです。そうなると、落とすときに袋からあけて豚を埋却したら早く腐っていいと思うのですけれども、その辺はどうですか。 ◎渡辺 畜産課長  埋却方法につきましては、委員のおっしゃっていただいたように、3年間掘削をしないでそのまま自然に土に返して処理をすることが基本的な考え方ですけれども、今回は運搬したということで、運搬中の汚染物品になりますので、それを広げないという配慮と、作業効率性を考えてフレコンバッグでの埋却になりました。 ◆高木健三 委員  ある程度時間がたつと溶けてしまうのですか。3年たったらミイラ化するというか、骨だけになるのですか。 ◎渡辺 畜産課長  先にいろいろなところ、岐阜県でも埋却作業を9月から進めておりますし、その前に口蹄疫で宮崎県でも豚の埋却もありました。そこではいろいろな課題が出てきて、埋却した場所によっては中のものがどんどんと腐熟して土が陥没してしまったり、上の覆土が少ないとそこを野生動物が掘り返してしまったりという問題も出てきていると聞いております。今回そういうことがないように4メートル掘削して2メートルの覆土をして野生動物が掘り返さないようにきちんとして、周りには電柵、さらに外に防護柵をつくって野生動物が入らないようにします。県有施設ですので、県の職員が毎日それを監視するという体制で地域の皆さん、あるいは養豚場日野町内にもありますので、皆さんに迷惑がかからないようにしっかりと3年間監視していく体制でおります。 ○杉本敏隆 副委員長  今回の場合は、侵入ルートがはっきりわかっているのですけれども、去年、岐阜県で豚コレラ発生して、ずっと愛知県のほうに広がっているのですが、これは野生イノシシが媒介の原因になっているということはあるのですか。 ◎安田 自然環境保全課長  まだ国も、岐阜県、愛知県の農場が、野生イノシシが原因だとか豚同士の移動が原因だとか、はっきりとした原因は確定をされていません。  ただ、野生イノシシが媒介をする可能性は指摘をされていまして、現に岐阜県や愛知県では、多くの野生イノシシ豚コレラ感染していることは確認されておりますので、それも感染源の1つになるということで、岐阜県、愛知県などでは積極的にイノシシ捕獲等もして、数も減らしながら感染しているか、していないか、どれぐらいの範囲まで感染しているかを確認されている状況です。 ○杉本敏隆 副委員長  近江八幡市に入ったのは1週間後にわかって、すぐに処分されているので、イノシシによる媒介は多分ないと思うのですけれども、この調査区域近江八幡市から半径10キロメートル以内になっているので、そういうことを考えると、むしろ岐阜県との県境の米原市で捕獲されたイノシシ調査をする必要があるのではないかと思うのですが、そこら辺はいかがですか。 ◎安田 自然環境保全課長  岐阜県での野生イノシシ感染状況ですけれども、毎日、岐阜県が報道発表されています。今のところ岐阜県内では、昨日時点で759頭中145頭のイノシシ陽性です。一番滋賀県寄りのところでは、岐阜市、山県市で陽性イノシシが発見されています。直線距離では滋賀県境まで大体30キロ離れたところでは感染確認されていないということです。この感染の広がり方を我々も毎日チェックをしておりまして、滋賀県寄りに近づいてきたときにはきちんと調べていく必要があると思っています。 ◆田中松太郎 委員  先ほど殺処分された後、フレコンバッグ被害拡大を防ぐために運搬されたと言われたのですが、結局、搬入のときは、先ほど消毒して出荷していると言われていましたけれども、感染した生きた豚を運んでいることは想定されていない中でのマニュアルで、密閉されたトラックではありません。それは感染していない豚を運搬するための消毒のマニュアルで、出荷時も、入荷時もそうですけれども、その間、密閉されていないトラック感染した60頭を積んで走っていたということは、問題ではないかと思うのです。どのルートを通っていたのか、どこかに車をとめた間に何かと接触しているかもわかりませんし、そこはしっかりと把握してください。そこから感染している可能性はやはり否定できないので、密閉されていたら問題ないのですけれども、これは少し問題だとずっと思っていて、そこをぜひしっかりと調べていただくようにお願いします。 ◎渡辺 畜産課長  60頭の子豚の運行ルート等をまた確認させていただきます。 ◆冨波義明 委員  要望だけでいいです。先ほども言いましたように、今、イノシシが悪者にされていますけれども、例えば豚コレラがこれだけ広まって心配だと言うのだったら、小さいウリボウなんかは親と一緒に動いている場合があります。そうすると、先にイノシシ同士でうつる可能性のほうが私は強いように思うのです。そうすると、野生イノシシが主犯だったら、野生イノシシが多く死んでいくように思うのですけれども、先ほども言いましたように、そういう因果関係も含めてぜひ調査を進めてください。 ◎安田 自然環境保全課長  イノシシは、基本的に親は単体で、そんなに大多数で移動することはありません。子供がいるうちは親子で移動することはあります。  野生イノシシ通常の行動圏は、大体二、三キロメートル動くかどうかですので、余り何十キロメートルも大移動するようなことはありません。資料でも説明しましたとおり、死亡したイノシシが発見されたときには、感染しているか、していないかをきちんとまず確認していきたいと思います。 ◆海東英和 委員  先ほど滋賀から30キロメートル離れたところなので、近づいてきたら手を打つという話でした。近づいてきたらどういう手を打つのか、はっきりしているのですか。 ◎安田 自然環境保全課長  基本的には、死亡したイノシシについては、全県的に調査をしておりますけれども、捕獲をされたイノシシについても、例えばサンプル的に調査をするとかウイルス滋賀県に入ってきているか、いないかをまず確認をすることだと思っています。 ◆海東英和 委員  そこを予見して、こうなったらこうするということをはっきりしておかないと、サンプル的にやって出た時点でアウトなわけです。どれだけ広がっているかわからないという状況に直面するわけです。できるだけ協力者を得て、岐阜県からも、特に滋賀県境のサンプルについては、リアルタイムにいただくような特別な対応に入っておくべきではないかと思います。まだ離れているし、通常二、三キロメートルの移動ですが、この30キロメートル離れたところで確認されたのはいつなのですか。 ◎安田 自然環境保全課長  岐阜県内野生イノシシから1例目が出たのは昨年の9月14日です。1件目の位置の資料を今持っておりませんけれども、岐阜県内では、一番滋賀県に近い所では、岐阜市や山県市、件数として岐阜県内で多いのは各務原市、関市とか、もう少し愛知県寄りというか、中央よりです。 ◆海東英和 委員  それが既に発見された個体であって、どこまで広がっているかはわからないので、滋賀県側にまだ来ていないだろうという楽観的なバイアスがかかっているのは、こういう緊急事態の場合は、比較的戒めないといけないことです。だから、もし滋賀県に迫ってきた場合は、こういう手を打つということをはっきりと相談しておいていただきたいと思いますし、先ほどおっしゃったようにフレコンバッグに入れて埋めると、いわゆる土の微生物に触れないので、簡単に腐敗や、分解をしません。これから生分解性のフレコンバッグなどを研究すると新たな産業になるので、ぜひいろいろ御検討いただけたらと思います。 ○竹村健 委員長  私からも少しコメントしたいと思います。まずもちまして今回たくさんの職員の方、市町職員の方もかかわっていただきまして、民間業者の協力もいただいて、スムーズな処置をしていただいたことに対しまして、御礼を申し上げたいと思います。御苦労さまでした。  ただ、まだ予断を許さない状況だと思いますので、引き続きの監視、また拡散がこれ以上ないように、どうかよろしくお願いしたいと思います。 閉会宣告  15時03分  県政記者傍聴:中日、BBC、読売、時事通信、京都  一般傍聴  :3人...