滋賀県議会 2018-12-18
平成30年12月18日行財政・働き方改革特別委員会−12月18日-01号
◆
山本正 委員 時間外が月に80時間を超える
職員が、
健康医療福祉部、
教育委員会、
病院事業庁などに偏在しているように見えますが、どのように推移しているかは、この表ではわかりません。具体的にどう解消していくのか教えてください。
◎
中村 人事課長 各
所属の
状況を聞き、来
年度の
業務増に伴う
体制を考えていくことが基本で、それでも吸収できない
年度途中に起こったことにつきましては、まずは
各部での
応援体制をお願いすることになります。それも踏まえて、来
年度の
執行体制を検討していきたいと考えております。
◆
山本正 委員 時間外が月に80時間を超える
職員がいる
状況を解消できるように、ぜひ
取り組みを進めていただきたいし、それがわかる
資料をつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆
桑野仁 委員 遅出勤務の実績は9月末で7件とのことですが、午後10時以降の
勤務をした
職員のうち取得した
割合はどれぐらいですか。
◎
中村 人事課長 7月から、この
制度を始めたばかりであり、9月で一旦
集計をしておりますが、また10月以降について12月までの
集計をとりたいと思いますので、そのときにお示しできればと思っております。
◆
桑野仁 委員 遅出勤務は個人の申請になるのですか、それとも、
部局長から指示を出されるのですか。
◎
村井 行政経営企画室長 まずは、夜10時以降の時間
外勤務をしないように呼びかけています。どうしてもやむを得ないときには、翌朝、
遅出ができないかなど、
職員と話をした上で時間
外勤務の命令をしています。
ただ、どうしても翌朝必要でその日のうちに
業務を行わなければならないこともありますので、
遅出勤務を必ずとれる
状況にないこともあります。その場合、翌日は
早目に帰るなどの呼びかけをしております。
◆
桑野仁 委員 遅出勤務は
部局長から指示をしていただくことがよいと思いますので、いろいろな工夫をお願いします。
それと、もう1点、「ここ
滋賀」ですが、1人
当たりの時間外が非常に多いように見受けられます。次
年度、何か考えはあるのでしょうか。
◎
中村 人事課長 初
年度は立ち
上げ等のイベントが多かったと聞いております。次
年度の
体制につきましては、今、検討を行っているところであり、
所属の
意見も聞きながら検討したいと思います。
◆
桑野仁 委員 状況を把握していただき、少しでも1人
当たりの時間外が減るように検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
◆
吉田清一 委員 県職員の長時間
労働は、
県庁組織の
体質、あるいは個人の
意識と直結している問題だと思っています。これは、
自分たちの働いている
職場の話です。
自分たちが働いている
職場の長時間
労働をどう是正していくかという
危機意識が全く感じられません。
残業代という
金銭感覚もありません。
県職員の隅々まで、そういう
意識、
危機感、
体質を変えていかないことには、是正できるわけがありません。
七、八年前、まだ国あるいは地方で
職員の長時間
労働が問題になっていないときに、自民党の
政調会で調べたことがあります。そうしたら、今と同じようなことを言っています。だから、七、八年、変わっていないということです。
そして一方で、我々は公の
仕事をしているという変なプライドがあります。県民と物すごく
意識がずれています。その辺の根本的なことを
組織の中で、いかに浸透させるかが大事です。民間と
体質は違いますけれども、同じような規模の
民間会社の研究など、何もできていません。
それから、
相談業務があるところは相手があって、子供の
相談であれば、親が帰宅する夜の8時、9時に訪問しなければならないこともあります。その分、
フレックスタイムというのか、出勤を午後1時にするとか、いろいろな組み合わせがあるはずです。今取り組んでいると言っていますけれども、そんなものは取り組んでいるうちに入りません。取り組んでいないとは言い切れませんけれども、それは結果で示してもらわなければなりません。
◆
大野和三郎 委員 定期的に
接遇研修等は行っていますか。
◎
中村 人事課長 臨時的任用職員には、実施しております。
◆
大野和三郎 委員 地方公務員法の30条および31条を知っていますか。何のために服務の宣誓をするのですか。いかに
緊張感を持つかということです。
これは私ごとで恐縮ですが、
豊郷町長に就任してすぐに、全ての
職員に31条の
宣誓書を
デスクに張らせました。
毎日デスクに着くたびに読ませるぐらいのことを行わなければ、
意識は変わりません。
○
田中松太郎 委員長 吉田委員、それから
大野委員から、
職員の
意識をしっかりと変えていくようにという御
意見がありました。もしコメントがありましたら、お願いします。
◎藤本
総務部長 御
指摘のとおり、
職員の
意識をどう変えるかは
課題であり、地道な
取り組みから始めていかなければならないと思っております。一人一人に自分の
業務でどこが工夫できるのか、どこを削れるのか、そして時間内で
仕事を終える、そういった
意識を持ってもらうことにしっかりと取り組んでいかなければならないと思っています。そういうことも
取り組みの中には入れておりますけれども、まだまだ浸透が足りないという御
指摘であり、今後とも、しっかりと、その辺の徹底を図っていきたいと思います。
2
学校における働き方
改革の
取組状況について
(1)
当局説明 杉本教職員課主席参事
(2)
質疑、
意見等
◆
竹村健 委員 資料の中に
教員と
教職員という2通りの書き方がありますけれども、対象が違うと理解してよいのですか。
◎
杉本 教職員課主席参事 そのとおりです。
◆
竹村健 委員 教員の場合は
学校の
先生、
教職員の場合は
学校の
先生と後方の
事務職員という理解だと思います。
その上で、
資料2−2を見ますと、これはほぼ
教員に向けたことだと思います。
教職員ということであれば、
先ほどから触れている
事務職員も当然対象になると思いますが、この
資料のどこで読み取ったらよいのですか。
◎
杉本 教職員課主席参事 当然、
学校の中には
事務員もおられますし、みんなで
学校教育を進めています。例えば4番の、家庭や地域の力を
学校に生かす
取り組みに、コミュニティ・
スクールの設置があります。
学校運営協議会等の力をおかりして、
学校全体で
教育を進めていく中で、
チーム学校という
考え方により、
事務職員も含めて全ての
教職員がかかわっていくものと
認識しております。
◆
竹村健 委員 その程度だということです。
資料1−2に、
教育委員会事務局の
教員を除く時間外がありますが、これは
学校の
事務職員も含めた人数ですか。
◎
中村 人事課長 教育委員会事務局に
勤務している
職員であり、
教員は含まれていません。
◆
竹村健 委員 県立学校の
事務職員も含めた人数ですか。
◎
岸田 教職員課長 教育委員会事務局の
職員であり、
県立学校の
事務職員は含まれておりません。
◆
竹村健 委員 県立学校の
事務職員がたくさんおられますが、ここには網羅されていません。
データとして、これでよいのですか。
◎
中村 人事課長 御
指摘のとおり、
県立学校の
事務職員は含まれておらず、全体を網羅できておりません。
◆
竹村健 委員 今回いろいろと取り上げさせてもらったのも、このような背景があるからであり、忘れ去られたセクションになっているのではないかと思っています。
養護学校も含めた
県立学校がどういう
状況なのか、全く見えていません。
現状、例えば
野洲養護学校と
新旭養護学校では、生徒の数だけでも3倍違います。
先生の数も当然リンクしていきますが、
後方支援の
事務職員はどちらも4名が続いています。
先ほどから、臨機応変に
人員配置を行っていると言っておられますが、こういうところに対しては全くケアができていないという証左ではないですか。
◎
岸田 教職員課長 答弁でも申し上げましたように、
事務職員の
配置につきましては、法に基づいて行っているところです。それを基本として、
特別支援学校に対して現行の
配置をさせていただいております。臨機の
対応といたしまして、突発的な
事情等がありましたら、それについては
学校長と
協議をさせていただき、これまで
対応した部分もありますし、これからも、そういった
対応はさせていただこうと思っております。
◆
竹村健 委員 法に基づいて行っていることは、もちろんわかっていますが、その中でいろいろとやりくりできることがあるのではないですか。ここ数年、これだけ働き方
改革が叫ばれているにもかかわらず、そういうところに対して目が行き届いていないと思います。全庁が一体となって
改革をするということが、どうも感じられません。来年の
人事配置もしっかりと見させていただきたいと思います。
◆
塚本茂樹 委員 学校における働き方
改革で、
スクール・サポート・スタッフと
部活動指導員については、来年国もかなり
予算をふやすということですので、しっかりと
予算を確保していただきたいと思います。
先ほど説明がありましたけれども、人を
配置することによって、時間がどれだけ削減されたかではないと思います。例えば、部活動は休養日を設けましたので、当然時間は削減されます。
スクール・サポート・スタッフと
部活動指導員を
配置することによって、
先生が一人一人の子供と向き合う時間がどれだけ確保できたのかを成果として出してもらいたいと思います。
◎
杉本 教職員課主席参事 委員御
指摘のとおりです。目標としているのは、子供たちの
教育の質を下げずに、
先生が子供一人一人と向き合う時間をつくってもらうことです。
スクール・サポート・スタッフにつきましては、国も増額しており、現在、市町に必要額の照会をしているところです。できるだけ市町の要望に合わせて
配置をしていきたいと思っております。
◆今
江政彦 委員 学校現場で、メンタルの不調も含めた休職者が結構多いと聞いていますが、働き方
改革を進める上で、その辺の推移は注意深く見ていただかなければならないと思っています。参考に、ここ3年から5年のメンタルの不調も含めた病気休職者の
状況を教えてください。
もう1点は、例えば保護者の
対応が難しいとか、長時間
労働で追い込まれているなど、メンタルの不調の原因はいろいろあると思いますけれども、個々の
事例についてしっかりと分析し、働き方
改革に反映することが必要だと思いますが、
取り組み状況を教えてください。
◎
杉本 教職員課主席参事 委員の御
指摘は非常に大事なところであり、
教職員の健康の保持増進については、この
取り組み計画をつくるときに、睡眠時間の確保という点で、全
教職員の睡眠時間を把握して、それをチェックしていくこととしたところです。
休職者の人数については、今、
データがありませんので、後ほど報告させていただきます。
◆今
江政彦 委員 睡眠時間は、メンタルヘルスの1つのバロメーターになるので、それは結構ですけれども、
先ほど申し上げたとおり、個々の
事例は大事ですので、しっかりと分析して、それを方針や計画に生かすよう努力してほしいと思います。
休職者の数字は、また後で教えていただいたら結構です。
◆
節木三千代
委員 業務量を減らすことは大事だと思います。子供に向き合う時間とともに、授業の準備ができるようになった時間も、評価としてこのアンケート結果に出てくるのですか。
また、学力テストに対する学び確認テストなどの負担がふえていると思いますが、その
あたりの
状況を教えてください。
◎
杉本 教職員課主席参事 学び確認テストなど、子供たちに学力をつけることは非常に大事なことであり、その時間の確保は、子供一人一人と向き合う時間の確保とともに、大事にしていきたいと思っています。
また、現在、12月28日締め切りで、働き方
改革に係る
意識調査を行っています。その中でも、教材研究の時間の確保や子供と向き合う時間の確保について調査しているところであり、結果が出れば報告させていただきたいと思っています。
○富田博明 副
委員長 先ほど竹村委員の
質疑の中でありましたが、できれば次回の
委員会で
教育委員会の全ての時間外の
状況を出してもらえますか。
◎
岸田 教職員課長 そのような
対応をさせていただきたいと思います。
◆
吉田清一 委員 教職員の時間外の是正も大事ですけれども、根本的に、
学校の
先生の
業務が多過ぎるのではないですか。採用試験で、何の教科を教えられるかという試験をするのだと思いますが、面接で部活動まで聞いているのですか。
◎
杉本 教職員課主席参事 部活動で何ができるかは、聞いていません。
◆
吉田清一 委員 学校の
先生には、教科指導、部活動、保護者
対応があります。要は
業務が多過ぎるということです。日本では、
学校はそういうものだと思い込んでいることが1つの原因ではないかと思います。
現在、世界の潮流として、教科指導と部活動を切り離している国がどんどんふえています。
教育委員会の
職員からもアメリカではそうであると聞きました。
教科だけを指導するのが
教員で、あとのこと、例えばスポーツに関係することは、地域がクラブチームをつくってやったり、そのように大きくハンドルを切っていかなければならないと思います。今のままでは時間外
労働は変わりません。
滋賀県だけでは難しいと思いますが、全国の
教育長
会議など、そういうことを議論する場があるはずです。すぐに変わるわけがありませんので、その
あたりを見定めながら、何年かけて取り組んでいくのか、そうするためには、クラブチームやスポーツ少年団などにも助成していくのか、考える必要があります。
現場の
先生に聞きますと、一番大変なのは保護者
対応だと言う人が多いです。
まず、
教育委員会の中で議論したらどうですか。
◎
杉本 教職員課主席参事 教育委員会内でもそのような話が出ております。
国においても、
学校の
業務ではあるが、必ずしも教師が担う必要のない
業務として部活動を挙げています。部活動のガイドラインや今の
部活動指導員の流れを見ましても、部活動の指導は
教員以外でしていく方向に進んでおります。ただ、部活動に対する保護者の思いや子供たちの思いを考えますと、急にかじは切れない
状況です。
委員御
指摘のとおり、スポーツの関係者が同じテーブルについて、しっかりと議論していく内容であると
認識しております。
◆
吉田清一 委員 これも、
先ほど言った
組織の
体質、個人の
意識に大きくかかわってきます。それが変わらないことには、行政に
改革はできません。
滋賀県が大きな声を上げて、全国に普及させるぐらいに取り組んではどうですか。そうしたら、人口もふえて、
滋賀県の
教育はよいとなります。
◆
山本正 委員 夏季休業期間中の
学校閉庁日についてですが、これは夏休み全部の期間ですか、それとも一部ですか。また、その結果をお聞きします。
それから、
吉田委員が言われたとおり、アメリカでは授業と学級経営と部活動の3つの分担がありますが、この決議の中にある
業務の見直しを大胆に推し進めるという点で、
業務の分担に取り組めていない気がします。先進諸国では、
教員と
事務職員と
管理職の
教員が
業務分担されていると聞きます。
しかしその一方で、小
学校、中
学校、高校では子供たちと向き合う時間が必要で、人間的にも成長させていかなければならないという側面も、学級担任として持っておられることはよくわかりますが、その中で、どのように働き方
改革に取り組んでこられたのかお聞きします。
◎
杉本 教職員課主席参事 年度当初には既に、クラブ活動や補習などが設定されている
状況でしたので、今
年度は、
県立学校でお盆期間の閉庁を試行的に行いました。日数としては3日程度です。各市町は、3日から最高12日間で閉庁日を設けておられます。閉庁日を設けて、部活動や補講もしないことになり、
先生がリフレッシュできたという声を聞いているところです。
もう1点、大胆な
取り組みができているのかという点ですけれども、特効薬のようなものはなく、いろいろな角度から取り組むことが、答えを見つけるために大事だと思っております。海外の事情をいろいろと調べましたけれども、生徒指導や
相談事は全て別の
職員が引き受け、
先生は、まさに授業を高めていく
仕事をされている国がたくさんあります。
ただ、逆に、日本型のこういう
教育が非常によいとされて、日本の
教育を調べに来る国もあります。そういうことも含めて、今後も研究をしていきたいと思いますし、できれば大胆に
取り組みたいという思いはありますが、今の段階では、どこからということがお答えできない
状況です。
◆
山本正 委員 単なる時間縮減だけでは恐らく1割、2割もカットすることは大変だと思います。大胆な見直しに取り組むのであれば、しっかりと目指す姿を掲げる必要があると思います。
◎
杉本 教職員課主席参事 今取り組んでいることを中心に、これから答えを見つけていきたいと思います。
◎
岸田 教職員課長 休職者数につきまして、申し上げます。
昨
年度の1年間における休職者数ですが、全体で90名、うち精神疾患が61名です。ちなみに
平成28
年度は、休職者数が85名、うち精神疾患が64名です。
○
田中松太郎 委員長 先ほど次第1におきまして、
今江委員から
県職員の
組合の加入率について質問がありましたが、数字は出ていますか。
◎
中村 人事課長 国へ報告している数値ですが、
職員3,619人のうち
組合への加入者は2,040人です。
◎
岸田 教職員課長 教職員関係の数字で申し上げますと、加入率は21.7%と把握しております。加入者はおおむね2,500人です。
◆
竹村健 委員 休職者の給与はどうなるのですか。
◎
岸田 教職員課長 休職につきましては、3年間取得できることになっています。そのうち、最初の1年につきましては80%の給与が支給され、以後の2年については無給という取り扱いです。
閉会宣告 11時43分
県政記者傍聴:京都
一般傍聴 :なし...