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  1. 滋賀県議会 2018-07-11
    平成30年 7月11日環境・農水常任委員会−07月11日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    平成30年 7月11日環境・農水常任委員会−07月11日-01号平成30年 7月11日環境・農水常任委員会              環境・農水常任委員会 会議要録                                開会 9時02分 1 開催日時      平成30年7月11日(水)                                閉会 11時52分                         (休憩 10時14分〜10時17分) 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    竹村委員長、杉本副委員長             加藤委員海東委員田中委員冨波委員、             高木委員佐野委員九里委員 4 出席した説明員   廣脇琵琶湖環境部長高橋農政水産部長および関係職員 5 事務局職員     林主査、内田副主幹 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  9時02分 《農政水産部所管分》 1 平成30年6月29日滋賀県米原市にて発生した竜巻に伴う農業関係の被害について平成30年7月5日からの大雨による農業関係の被害について (1)当局説明  富家農政課長 (2)質疑、意見等佐野高典 委員  竜巻等については、ハウスそのものは、農業共済の対象になりますか。  農地の水田の稲作等々は、177ヘクタールで浸水、冠水したということですけれども、これから立ち直る可能性はどう見ているのですか。  逆に大豆や、軟弱野菜といわれるものは、ことし収穫できますか。大豆は立ち直るのかもしれませんが、彦根市の曽根沼の梨は、一月先、地蔵盆過ぎには彦根梨に出てきますが、梨や果実は今のところ被害はないのですか。 ◎若井 農業経営課長  まず、米原市の竜巻被害の関係ですけれども、パイプハウスが8棟ありますうち、イチゴの育苗用と栽培用の6棟については、農業共済に加入されていると聞いております。水稲の育苗用については、加入されておりません。  それと、大豆の関係ですけれども、昨年ですと6,700ヘクタールありましたが、ことし大雨までに播種されたのは、そのうちの約2割と確認しております。そこそこ成長したものはいいのですけれども、播種直後のものが水につかりますと、種が腐って発芽できない恐れがありまして、その部分については1週間程度時間をかけて見ることにしております。その段階でまき直しが必要であれば再播種を指導していくことになります。7月いっぱいぐらいまでは播種できますので、指導してまいりたいと思っております。  それと、もう1点、彦根市の曽根沼の梨園の関係ですけれども、ここについても、低い土地の部分が約1ヘクタールほど水につかったと聞いておりますが、今のところ被害のことは聞いておりません。 ◆佐野高典 委員  圃場の水につかった177ヘクタールの水稲は余り影響はないのですか。 ◎若井 農業経営課長  水稲はまだ生育ステージが早いので、浸水、冠水の被害はないものと考えております。 ○杉本敏隆 副委員長  水産関係の被害で、ヤナが破損したのはわかるのですけれども、このエリの一部破損はどういう状況だったのですか。  それから、漁港や船だまりの流木やごみの流入について、漁協で対処できない場合には県ですか、市ですか、どこがその支援をするのか、その2点を教えてください。 ◎澤田 農政水産部技監  1点目のエリの被害です。エリにつきましては、西浅井漁協のエリが1統破損しました。これは大雨よりも、その当時、同時に来ておりました台風で、県内はほとんど風の被害はなかったのですけれども、南東の風が吹きまして、西浅井は南東の風が一番大きな波になって影響があるところですので、その波が続き、エリの施設の網等が破損しました。  そして、漁港への流木等についてですけれども、基本的に港の管理は地元の市町になっております。例えば今回の流木、港へのごみ等が多いのは、東風が吹きましたので、琵琶湖の東側よりも、西側の組合、漁港でかなりの流木あるいはごみが港に入っている状況です。  地元の高島市等に連絡して、市町の職員に見に来ていただいていると聞いています。基本的に漁協も撤去いたしますけれども、市町等の協力を得る形になろうかと思います。 ◆海東英和 委員  一覧表の中で農業共済の対象でない品目がどれなのか、教えてください。 ◎若井 農業経営課長  対象でないというよりも、対象になるのが大豆です。果樹については果樹共済がありますので対象になります。野菜や花については対象にならないということです。大豆も、再播種を指導しているところですけれども、播種できない場合は発芽不能という共済の補償の対象になると聞いております。 ◆海東英和 委員  スイカの1ヘクタールとか。それは共済対象でもないようですけれど、救済の方法は何もないのですか。自然災害で、かなり大きな雨でしたけれど。 ◎若井 農業経営課長  現状では、特に対象にならず、救済の措置対策はないと思っております。 2 ジェトロ滋賀貿易情報センター取組状況について (1)当局説明  平井食のブランド推進課長 (2)質疑、意見等佐野高典 委員  近江牛のところにベトナムインドネシア、ベルギーから5社のバイヤーを招聘し、12件の商談をアレンジしたと書いてあります。特に、東南アジアは、近江牛を輸出してくれということですが、イスラム教などは、豚と牛を同じ屠畜場で屠殺してはいけないといった宗教上の問題や、枝肉は買わずに一頭買いをするという話を食肉センターなどから聞きましたが、商談はまとまったのですか。 ◎平井 食のブランド推進課長  こういった商談は、非常に難しいと聞いております。県の食肉センターから出荷や屠畜したものを出せるようなところでもありませんので、なかなか難しいと聞いております。  私どもが把握している部分の実績では、ここに上がっております、ベトナムに少し出しております。インドネシアはありません。事業そのものとしてはジェトロが主催でやっていただいています。 ◆佐野高典 委員  以前、香港などは直接、ジェトロを通さずにしていましたが、食肉センター独自で今でもやっているのですか。 ◎平井 食のブランド推進課長  香港につきましても、県の食肉センターで屠畜の対象になっておりませんので、滋賀県以外の九州などで屠畜されたものがいっています。2年ほど前は滋賀県でもチャレンジということで、そういったところにおりましたけれども、今の状況は、県として積極的にそういったところに売り出していくような状況ではありません。 ◆佐野高典 委員  香港に牛肉などをいろいろ売り込むといって、3年ほど前、もっと前か、やっていましたけれども、牛肉を初めとする香港への輸出はもう途絶えてしまったのですか。 ◎平井 食のブランド推進課長  香港に対する輸出が途絶えたわけではありません。牛が県の屠畜場の対象となっていませんので、牛は今のところ県以外のところです。 ◎西川 農政水産部次長  確かに、かつて香港の市場を目指して市場開拓にチャレンジした時期はございます。当時、それを目指しましたが、一方で香港に受け入れてもらうためには、こちらの施設整備などが非常に大変だということがわかってまいりまして、現在その点については少し足踏みをしているというか、先送りをしている状況です。 ◆高木健三 委員  我々会派から香港に行きましたときに、近江牛の肉がありましたよ。おかしいのではありませんか。 ◎西川 農政水産部次長  県内で生産された、近江牛という名前が使える肉について、本県の食肉センターで処理をして香港へ出すことはできませんが、国内のほかの屠場で幾つか輸出に対応できるところがございます。そういったところを通して出荷されている事業者は確かにあります。 3 農地中間管理事業について (1)当局説明  若井農業経営課長 (2)質疑、意見等加藤誠一 委員  今後の取り組みを見ていまして、一番目のポツですが、出し手掘り起こしに努める。確かにこの表をみていますと、買いたい人がたくさんおられる中で、なかなか出し手がないのが事実です。この出し手掘り起こしですが、何がネックになっているのかというのが1つ。  もう一つは、一番下の今年度、国が見直すと言っていますけれども、国の情報を待っているのではなくて、滋賀県が集積するときにネックになっていることがあるなら、そのことを国に言わないといけないのではないかと思いました。  出し手掘り起こしに何がネックになっているのか、この5年間でどう思われているのか。それから、やはり国に要望していかなければならないと思いますが、その辺りの考え方を教えてください。 ◎若井 農業経営課長  出し手掘り起こしの問題ですけれども、平成26年度から制度が始まりまして、制度の周知が図られ、集落単位でまとめて貸し付けをしようというのが大体一巡したことで、貸し付けの希望が少なくなっているのではないかと思っております。  それともう1点、国からの情報収集の関係ですが、一応、いろいろな場で情報を求めているのですけれども、今のところスケジュールも含めて出てきていないという状況でございます。ことし事務手続見直しや、この機構以外を通じた農地の集積の仕組みの見直しがテーマになっているのはわかっているのですけれども、中身やスケジュールについてはまだわからない状況です。積極的に情報収集をしたいと思います。  それと、先ほど1点、説明を漏らしましたけれども、参考資料でパンフレットをつけさせていただいています。中間管理機構優良事例をまとめて、モデルとして各地域に示しているものでございまして、こういったことも参考にしながら進めてもらいたいということで、配っているものですので参考に配らせていただきました。 ◆加藤誠一 委員  いろいろな地元が、法人化するタイミングで、出してくれと言っています。出したあと、運営上の中で、どうしても自分のところでしたいと言ったら、運営上したらよいと言って、そういうことでやっていると聞いています。ここに書いてある県の方針として、農地の集約、集積をさらに進めるというならば、今、一巡したのはいいけれども、さらに今後進めるに当たって、やっぱりもう少し分析して、それぞれの集落の集積していないところの現場は、何でできてないのか、どうしたらそれを集約できるのか、せっかくの機会ですから状況を把握されて、ぜひとも国の制度の見直しがされるときに、滋賀県としてしっかり要望として、どうやったら集約できるのか、道筋を皆さんに見せていただくように、要望で結構ですのでしておきます。 ◆高木健三 委員  これは、平成26年に開始されまして、平成29年で4年目です。5年後に見直されますが、最初の年はよかったのですけれども、補助金が大幅に減ってきました。補助金が減ってきたので問題も出ていますし、その規則の中で、2町をその集落のどこかに貸し付けをするというときに、自分の楽しみで、例えば2反ぐらいは自分の畑をしたいと。これはゼロか100で、全部渡さないと補助金が出ません。一部残そうとすれば、全部の補助金が対象外になります。そんな法律はおかしいと思いますが、その辺はどうですか。国の法律だからやむを得ないのですけれども、集落では、やはり自分がしたらいいのではないかと、たくさんの意見がありました。その辺は認めてやらないとなかなか稼働率が上がってこないのではないかと思います。ある程度限界も来ていますから、一回りすれば本当は場所がなければ厳しいところもありますし、その辺はどうですか。 ◎若井 農業経営課長  委員のおっしゃることは、非常にわかります。今、経営転換協力金のことをおっしゃっていると思いますけれども、全部を貸し付けないと補助の対象にならないという今の規則の中でやっておりますので、1反、2反、自分の手元に残すのは交付金の対象にならないということです。  国全体の制度、ルールの中で動いているものですので、御理解をいただきたいと思います。 4 アユの漁獲と資源状況について (1)当局説明  澤田農政水産部技監 (2)質疑、意見等佐野高典 委員  魚のことなので難しさは十分わかりますけれども、どうも水産試験場の調査結果が後づけの話です。一昨年は、今までにない産卵量がありますが、後からの調査結果では、生まれた時期が遅かったから、それが影響していますと。ことしは、去年、補正予算をつけて、8月に人工河川で産卵させたので前半のアユはそこそことれるでしょう。しかし、天然遡上が去年は少なかったから、アユの漁獲は後半ぎりぎりですねと。その時点での予測を水産試験場はしていたわけで、やっと去年の2.5倍というのは、その前の漁獲が史上最低だから、これはもう2.5倍であれ何であれ、あまり当てになりません。  平均値で比べると68%です。その原因はアユの天然遡上の産卵が遅かったとか、親アユの肥満度が痩せ型で上れなくて、だめだったとか。あるいは、産卵時期に河口付近の水温が適温ではなかったとか、原因は言ってくれるけれど、余りにも一昨年、昨年、ことしの水産試験場の予測が、大幅に狂っています。もう少し漁業者が納得できるような、信頼性のある調査結果を出してくれないと、大きな期待をしていても、ことしだめだった、期待していなかったけれど、ヤナはよかった。だめな場合の落胆は、物すごい大きいものがあるし、それがまた、企業経営組合経営等にも影響しているのだから、もう少しその辺、何とかならないのですか。 ◎澤田 農政水産部技監  御指摘ごもっともでございます。水産試験場といたしましては、調査結果に基づきまして、過去のデータと照らし合わせて一定の予測をさせていただいています。昨年、かつてない記録的な不漁になりましたのは、委員おっしゃいましたように産卵は平年の2倍以上あったのに、かつてない記録的な不漁が起こりました。  これにつきましては、非常に異常な事態でしたので、予測は難しかったのは現実です。ただ、なぜそういうことが起こったのかについての原因を解明しましたところ、平年の2倍の産卵でしたけれども、その産卵の中身がさらに通常9月にもある産卵が9月にはなくて、10月の一時期に集中したことで比較しますと、その時期だけでは平年の5倍以上の産卵がありました。さらに最近この琵琶湖のアユの体型がここ10年間を見ますと、毎年だんだんと小さくなってきていることもあわせてわかってきたところでございます。  したがいまして、十数年前ですと一時期に産卵が集中してもそのような成長不良が起こらずに漁獲の不漁も起こらなかったと思いますけれども、最近はだんだんとアユの体型が小さくなってきています。そういった琵琶湖の状況から見ますと、一時期に産卵が集中することで、成長の著しい停滞が起こったと考えられまして、これはかつてのデータではなかなか難しかったというところです。  ことしにつきましては、天然の産卵が少なかったものですから、5月以降不漁になることも一定予測をさせていただきましたけれども、これは案に反してとれましたので、そういう面ではよかったのですが、一定早生まれが多い、ことしのアユでございますけれども、その早生まれのアユの生残率が思った以上によかったのではないかと考えているところです。  それと、資料の4ページの上のグラフを見ていただきますと、エリとヤナで漁法を分けて体型を示しています。エリの体型を見ていただきますと、6月時点で、ことし61ミリメートルとなっております。そして、ヤナの体型は6月、5月よりも少し下がっておりますけれども、89ミリメートルで、エリでとれるアユとヤナでとれるアユは体型が違っております。ヤナのほうが大きいとなっています。  ことしは先ほど申しましたように、エリよりもヤナでの漁獲が多いので、漁獲量といたしましては体型が大きいほうが重量が上がってまいりますので、アユの数というよりも体型が大きかったことで全体の漁獲量が引っ張られているということも考えています。 ◆加藤誠一 委員  ちょっとここは専門的でないけれど、この文章に出ている、試験の対策のところの上から3つ目ポツを見ると早生まれのアユは産卵に貢献しないということが明らかになったと、ここだけ頭に入れますと、上の図でも平年から見たら確かにその9月からたくさん生まれている。単純にそれを見ると、遅生まれがたくさんあったらよいと思ったら、下のほうを見ると今度は10月生まれ、原因のところを見ると、昨シーズンのアユのふ化が10月以降におくれて、10月密度が多過ぎたからだと。これを見ると、どうしたらいいのかという話ですよね。  だから、今、おっしゃるように、今度補正でしてくれたらよいのです。前だけ見たら、無理やりにつけてあるような雰囲気になってしまったのです。この文章だけ見ると、どうしたらよいのかと思いましたのと、最後の原因究明のこの広い視点を含め、引き続き検証を進めている。というのだけれども具体的にどういう視点で、今、何をやっているか教えてください。 ◎澤田 農政水産部技監  まず1点目です。御指摘いただいたように早生まれは産卵に貢献しない、ところが、去年の不漁は遅生まれが多過ぎたということで、一定、産卵に貢献するのがたくさん生まれているのに不漁になったようにも見えてしまう文章になっています。それは矛盾するような状況になっていますけれども、この下に書いてある文章にありますように10月以降に生まれるものが一定いてくれると、やはり産卵にしっかり貢献してくれると思います。これが余りにも一時期に産卵して集中し過ぎたため、成長が滞って秋の産卵期までに成熟するような状態にならなかったことが原因だと考えております。
     では、どうするのかということですけれども、資源調査の精度をさらに上げてまいります。少し話が戻りますが、9月に雨が降っていれば川に水がありました。このときは、9月に雨が降らずに川に水がなかったものですから、成熟したアユが川に上れずに10月まで待っていました。9月下旬に台風が来て雨が降って川に出水いたしましたので、琵琶湖で待っていたアユが一気に川に上って産卵するのが集中しました。  そういった自然現象に左右されるのであれば、どうするのかという話にもなってまいりますけれども、ここのところは自然の調査精度、資源を把握する技術をもっと精度を高くすることによりまして、産卵期前に余りにも資源が多いようでしたら、一定の漁獲をさらに進めるとか、資源の一定の管理をするといったことが業者との協力を得ながらになりますが、そういった資源管理を、新たな手法として取り入れることができるのではないかと考えております。  それから、不漁原因の解明の幅広い視点ですけれども、今申しましたように過去10年間を見てみますと、同じ時期にとれたアユの体型が少しずつ小さくなってきているということが明らかになってきています。これは一方で、琵琶湖がアユを生産、育てる力が少し前とは違うのではないかと、そういった見方もできます。これはアユという側面だけを捉えるのではなくて、アユを支える周りの餌環境、琵琶湖の水質等を含めて、広く原因が何なのか、アユだけにとどまらずに、琵琶湖のその魚を育てる生産力も含めて検討していこうというところです。 ○杉本敏隆 副委員長  幾つか疑問があるのですけれど、まず1点目に、この2ページの周回コースでの魚群、魚探調査では小群換算値で288、ところが3ページの全域魚群調査トランセクト調査ですか、これでは小群換算値で57と、何かぱっと見た感じで全域調査のほうが群れの数が多くならないといけないのではないかと思いますが、これはどういう影響なのですか。 ◎澤田 農政水産部技監  小群換算値の数え方が違います。トランセクトで数えます魚群数の数え方と、周回コース魚群数の数え方が少し違うところがあるので、この数が違います。本来同じ数え方をいたしますと、周回でこれだけ捉えられていると、全面ですともっと多くなりますけれども、ここは数え方が違いますので、申しわけありません。 ○杉本敏隆 副委員長  その数え方が、どう違うのか、説明してもらわないと理解できません。 ◎澤田 農政水産部技監  周回コースの、3ページで示している調査方法については、新しい調査方法ですけれども、2ページはずっと昔からやっている調査方法です。魚群としてモニターに出てきます魚群の大きさをはかって、それを小群の大きさはこれぐらいだということで、さらに大きい群れも出てまいりますけれども、これを全部小群にすると幾つになるかということで、換算してこの数値を出しています。  3ページの魚群数ですが、こちらは魚群を捉えますけれども、最終的にはまだ試行段階です。ここに何匹のアユがいるのかも計算できるようなデータを今とっているところです。ただ、アユの大きさが時期によって違いますので、どの大きさだと、こういったデータとしてあらわれてくるのか、その相関がまだはっきりしておりません。そこは調べているところですけれども、アユの数を捉えるようなデータのとり方をしていますので、そこでは少し魚群の大きさというよりも、密度の濃さとか、そういったことも含めて魚群数として計数しているので、詳しく説明できなくて申しわけないですけれども、そういった違いです。 ○杉本敏隆 副委員長  今後はわかりやすくしてください。  それから、5ページの耳石日輪計数によるふ化日の組成の比較なのですけれど、ことしの分は、平成29年11月の沖曳調査ですよね。これは今からもう8カ月くらい前のデータであって、やはりこの5月以降、漁獲は期待できない予測をしていたが外れたことからすると、この耳石の日輪計数の資料で、もっと新しい時点でとれたアユの状況で人工河川分はどうなのか、天然河川分はどうなのかを出さないと、今の比較では、非常に説得力に欠けると思いますが、新しい機械もことし入っているので、もっとリアルタイムできちんとできないものですか。 ◎澤田 農政水産部技監  昨年度、補正予算を組んでいただきまして、耳石の解析装置等をふやしていただいております。それによって新しくとれた直近のアユの耳石解析を進めているところでございます。ここで示させていただいているのは、11月沖曳で古いデータと御指摘がございましたが、琵琶湖の中にいるアユがいつごろ生まれたものがどれぐらいの割合でいるかという全体を把握するのには、大体全体のアユがとれるような調査方法で、それはいつ生まれたのかを調べるのが一番全体を把握する形になります。  だんだんと、日がたってまいりますと成長のよいアユと、成長の悪いアユ、あるいは早く生まれたアユと、遅く生まれたアユの行動パターンが変わって、分布が変わってまいりますので、そこのところを1つの網でとって、なかなか全体の評価をするという調査が難しくなります。ここは11月ですけれども、網を引くことによって早く生まれたものも、遅く生まれたものも通常はとれるという調査でアユをとりまして、それがいつ生まれたものかと、調べており、ここは一定全体を把握する調査法でやらせていただいていますので、ことしのアユの特徴を示しているものだと考えています。  ただ、検証をするために現在とれているヤナのアユ、あるいはエリのアユはいつ生まれたものかと、そういったものの検証は今、進めているところですけれども、昨年の秋に生まれたものが今とられますと、大体1年近くたっております。これは頭の中にあります耳の石と書きますけれども、耳石には木の年輪のような模様がございまして、木の年輪の一本一本がアユの場合は一日1本ずつできるということで、その数を数えて何月何日に生まれたかという検査、解析をいたしますけれども、やはり200本、300本近くになってまいりますと、一本一本数えるのがなかなか難しくなってきています。今、解析しておりますけれども、時間がかかりますので、そういうデータについてはもう少しお待ちいただきたいと考えております。 ○杉本敏隆 副委員長  いずれにしてもできるだけ新しい時点で、今琵琶湖の中にいる魚のこういう組成の割合がどうなっているかというデータを、やっぱり示していただきたいと思います。  最後に先ほどお話が出た9月生まれのアユはほとんど産卵に貢献しないという問題については、非常に疑問があるのですけれども、これは9月生まれのアユは成長が早いから、産卵時期までに川に大きな水が出ると全部上がってしまって、産卵に貢献しないという結論が出ているということで、いいのですか。 ◎澤田 農政水産部技監  今、御指摘いただいたとおりです。早生まれのアユは多くが川に遡上いたします。川に遡上したアユはそのまま残っていれば産卵するかもしれませんけれども、通常はヤナで漁獲されますし、それから上流まで上りますと、友釣り等で漁獲されます。  そして、産卵期まで残ったアユにつきましても、滋賀県の川の状況ですと、特に秋になりますと水が少なくなって瀬切れ等が起こりまして、上流で産卵した、産卵ができないあるいは産卵できても、ふ化したアユが瀬切れで琵琶湖までおりてこられないといったことがありまして、効率性が悪いので貢献しないとまとめさせていただいています。 ○杉本敏隆 副委員長  最後にしますけれど、ことしの場合天然が非常に少ないのです。2.6%という話があるけれども、少ないと成長が物すごく早いのです。雨が降ったら、真っ先に川へ上ってしまう。だから一概に9月生まれだから、川にすぐ上ってしまうので、産卵に貢献していないという結論を出すのはちょっと短絡的でないかなと思いますが、いかがですか。 ◎澤田 農政水産部技監  少し極端な表現をさせていただいたかと思います。今、おっしゃったように9月生まれだけではなくて、成長のよいものも川に上がることもございますので、そういった点も含めて今後は表現等に気をつけたいと思います。 ◆田中松太郎 委員  不漁原因の解明で広い視点を取り入れてということですけれども、全国的に見ていますと、神奈川県で、ことしアユが大量発生していたり、全国でもこれまでと違う異変が起こっているという報道もある中で、県外で起こっているそういった、これが環境の変化なのか、いろいろな要因が考えられると思います。今、聞いていますと琵琶湖の中の議論だけされていますけれど、やっぱり県外で起こっているいろいろな事象は、この滋賀県にとっても当てはまる部分であるとか、またその原因解明につながる部分も多くあろうかと思いますが、その辺の県外での情報の収集とか、分析とか、現状はどうなっているのですか。 ◎澤田 農政水産部技監  県外等の状況です。アユにつきましては、全国の湖沼河川、内水面、淡水の漁業をやっている都道府県で試験研究機関がありまして、そこの集まりで全国湖沼河川養殖研究会がございます。その中でアユの研究部会もございまして、その中で毎年、年度末に情報を持ち寄って情報共有等をさせていただいています。  他府県のアユの場合は川で生まれますと海に下りまして、海で稚アユに育って、春になると川に上がるということで、琵琶湖とは違いまして海の生産力、あるいは海の気候等に大きく左右されます。ただ、産卵期がやはり少しずれてきている、昔よりも早くなってきている、あるいは遅くなってきているという傾向が、海でも見られているということですので、ここのところは琵琶湖と何か連動するところがあるのかどうか、これは今のところはまだはっきりわかっておりませんけれども、そういったところも見据えながら、広い視点での解析に役立てていきたいと考えています。 ◆田中松太郎 委員  やはり環境に影響される部分が非常に多い中で、昨年も国立環境研究所の琵琶湖分室ができたというところで、環境の専門家の視点から、いかに水産業あるいは漁業に反映していけるかというところに、私個人的にもかなり期待している部分もあります。ですから、全国のいろいろな環境とアユの状況の違い、環境がどう影響しているのかに多分大きなヒントが隠されているのではないかなと思いますので、ぜひそのあたりの分析も、進めていただきたいと思います。 ◆海東英和 委員  短く申し上げます。この間、琵琶湖博物館がリニューアルオープンして見に寄せてもらったら、ヤナの展示のところに滋賀県にはヤナが幾つあって、どこにあってということが一切書いていませんでした。あれはもう2年ぐらい前にした第一次のリニューアルのときの展示ですが、こういう専門的ないわゆるヤナとかを管理して漁業として営んでいることを統括する専門家がきちんとした表示をするように、指導を助言する責任があると思います。  書いていないという話をしていて、そこの現場の担当の方に一遍確認をして、そういう表示はやっぱり必要だよなという話をして、頑張って書きますと言っていたので、琵琶湖環境部に言ってもしようがない話だと思いますので、こっちで言わせてもらいます。一遍行って、漁業関係や、エリなどでもそうですけれども、税金でいろいろとアユも稚アユを放流したり、守っているわけですから、正確な知識を県民の皆さんにも知ってもらうために、しっかりとチェックをしてほしいと要望します。 ◎澤田 農政水産部技監  琵琶湖博物館には水産の技術職員も1人行っているのですけれども、そういったことでヤナとかも監修させていただいたと思います。ただ、今委員御指摘のようなところで、琵琶湖の漁業あるいは規模等をしっかりと皆さんにお示しできていないという点あろうかと思いますので、今、御指摘いただいた点についてはしっかりと改めたいと考えております。 休憩宣告  10時14分 再開宣告  10時17分 《琵琶湖環境部所管分》 5 平成30年6月29日滋賀県米原市にて発生した竜巻に伴う森林関係の被害について平成30年7月5日からの大雨による被害について (1)当局説明  田本下水道課長、上野森林保全課長 (2)質疑、意見等海東英和 委員  これはやはり雨が処理場に入ったと素直に考えたらいい事案なのですか。 ◎田本 下水道課長  雨天時には、さまざまな理由によりまして、下水道管に雨水が浸入することがございます。いわゆる不明水と呼ばれているものです。一般にはいろいろな原因が考えられますけれども、例えば雨水管に家屋等の雨水が誤接続して入っていることであったり、それから、管渠やマンホールからのちょっとしたずれから雨水が浸入してくるといったようなさまざまな理由から雨水が浸入して、結果的に下水の量がふえるということでございます。 ◆海東英和 委員  ここへ入ったものは、いわゆる処理水になるわけで、料金の対象にもなりますよね。でもこの大雨によって入ったものは災害対象という見方もできるのかなと思いますが、人口が減って、排水量が減っている状況で、その管路が大変長いので、どうしてもこういう不明水がこれからふえていく傾向にあります。だから、雨があれだけ降ると市民生活が物すごく不活発になってたくさん流しているわけでもないし、流さないように心がけてくれと言われてもそんなに効果のあるようにも思えないので、また、次のステップの教訓になるようにいろいろと御検討をいただきたいと思いました。よろしくお願いします。 ○杉本敏隆 副委員長  きゃんせの森、僕も見に行ってきました。ここは森林組合に委託管理されていると思いますが、実際はあそこで盛んにグラウンドゴルフをされていて、その方たちが清掃したり、除草したりしています。だから一日も早く修復をお願いされていたのと、それから、地元の自治会長の話では県道側のカイヅカイブキがかなり張り出していて、歩道に除雪機が入れられないと、だからきちんと管理してもっとカイヅカイブキを剪定してほしいという話もされていました。  修復に当たって、そういう地元の関係者や自治会長などによく意見を聞いて修復作業をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎廣瀬 森林政策課長  今、おっしゃっていただきましたように、利用者の方々にも、維持管理をお手伝いいただいている状況でございます。カイヅカイブキの状況につきましても、いろいろと支障が出ていることもわかっておりますので、今後、この被害の対応とあわせまして、この維持管理につきましても、地元関係者の方に御意見を伺いながら対応してまいりたいと思います。 6 琵琶湖博物館の第2期リニューアルオープンについて (1)当局説明  島戸環境政策課長 (2)質疑、意見等  なし 7 第五次環境総合計画の策定状況について (1)当局説明  島戸環境政策課長 (2)質疑、意見等海東英和 委員  取りまとめの仕方は、コンサルタントか何かがパートナーとして手伝うのか、県庁の皆さんだけで練り上げてまとめていくのか、どういう形でつくられるのですか。 ◎島戸 環境政策課長  現在、コンサルタントに一部委託する形態はとっておりません。私どもが庁内あるいは関係機関、団体等の協議を重ねながら、環境審議会で御審議を賜っている形で取りまとめをしております。 ◆海東英和 委員  大変よいことだと思います。ぜひ丁寧に進めていただきたいので、要望を今の時点で何点か申し上げます。  例えば、琵琶湖の環境ということで、やはり日本遺産になった祈りと暮らしという言葉によって、滋賀県の特徴があらわされていて、環境とのかかわりや暮らしのかかわりというよい言葉もあるし、そういう事象がそっちの分野では大変たくさんピックアップされているので、それをぜひ滋賀県らしくここへ取り組んでいただくと、さらに中身の充実したものになるのではないかというのが1つ。  それから、琵琶湖があることによる健康効果とか、心理的な安心効果というか、健康長寿の滋賀県がこうやって形成されてきたことに対する琵琶湖の貢献というものを我々はもっと積極的にこういう環境計画でも枕のところか何かで、認めて、全国や世界に誇ったらいいのではないかというような観点もぜひ取り入れていただいたらどうかと。  それから、そのことについては、ボランティア活動が全国1位で、滋賀県は特に琵琶湖に関係する活動に県民が参加されるので、そういうものも上手な取り組み方をして、県民とともに守っていくことを意識して書いていただいたらどうかと思います。あと、ラムサールの登録湿地が、世界的には大変重要な意味も持ちますので、そういう観点で琵琶湖の環境も考えていただきたいし、あと、人口減少を見据える滋賀県計画を考えると、自然を人の力によって守ってきたことが今、人口減少地域で瀬戸際になりつつあるという状況もあります。人口減少やその集落の維持ができにくくなる中で滋賀県の環境はどういうふうに守る未来像を持つのかなどを着眼点として、ぜひ持ってほしいと思います。  それから、記述の面で、施策の方向性の頭のところに、「琵琶湖をはじめとする環境の保全再生と自然の恵みの活用」とあります。「南湖の重点的」と書いてあると、どこに北湖があるのかなとどうしても探すのです。やっぱり琵琶湖は、それぞれの役割があって、北湖の自然を守っている力とか、実際の産卵やらも北湖は大きな意味がありますが、どうしても南湖が多くなるのですね。  だから、琵琶湖全体をやっぱり見据えた計画にバランスよくつくってほしいなと、要望します。 ◎島戸 環境政策課長  多くの御意見ありがとうございます。私ども、なかった点も多々あったので、非常に参考になると思っています。また、今後、策定に当たりまして、ぜひとも検討していきたいと思っています。 ◆田中松太郎 委員  三日月知事が山の知事として取り組んでいきたいと宣言されている中で、特に、この第五次環境総合計画の中にも琵琶湖よりも山の部分をもう少し重きを置いてという思いを持っておられるのかなと思います。特に、この山の部分を見ていますと、森林政策も人工林と自然林とでまた取り組み方が大きく変わってくるかと思いますが、ここから読み取れるところを見ていますと、主に人工林の部分のいわゆる林業向けの部分が強調されているかのような印象があります。やっぱり近年山に手を入れられなくなってきている中で、山が荒れている、それをいかに回避していくか、やっぱり林業をしっかりとしていこうという部分もある一定理解はできます。一方でやっぱり、山の環境保全、いかに自然の守るべきところを守っていくかという視点も環境総合計画であるがゆえに、琵琶湖の環境をどう守るのかと同等に、山もそういう捉え方が必要かなと思いますが、山の環境保全についての捉え方を、少しお聞きしたいと思います。 ◎島戸 環境政策課長  琵琶湖は下流であります。上流には山があるわけでして、山は、非常に大事なことだと認識はしております。今、委員から御質問のありましたように、自然林と、当然人工林、両方ありきなのですけれども、特に人口減少によって、人工林が荒れていると、山が荒れていることが非常に問題であろうかと認識はしております。  当然のことですけれども自然林をきちっと保全する。要するに、自然そのものは保全することも大事なところはあると思いますので、それはゾーニングをする中できちんと考えてまいりたいと思っております。 ◆田中松太郎 委員  獣害対策であるとか、近年、熊が出てきたり、そういういろいろな変化というか、従来なかったことも山の環境の変化に起因する部分も多いのかなと思いますので、ぜひそういった視点も取り入れていただきたいということで意見です。 8 水草・オオバナミズキンバイ等の状況について (1)当局説明  白井琵琶湖政策課長、安田自然環境保全課長 (2)質疑、意見等佐野高典 委員  特に、水草対策ですが、ここ数年、この表を見せていただくと、大体1億6,000万円ベースで予算をつけていただいています。こうして除去量が減ったということは一定水草が減ったという評価をしていいと思います。やはり継続して根こそぎ除去等は特に進めていくべきであろうと思いますが、その辺の見解といわゆる企業による水草対策の技術開発をやっています。これは1年限りの補助制度と先ほど説明があったように、明豊建設などで効果が出たということで、これがある程度、商品化というか、流通で売れていかないことには技術開発はある程度できているけれども、コンビニとか、いろいろなところで売れていますというような追跡調査、モニタリングをやっぱりしていくべきではないのかなと思いますが、その辺の考え方を教えてください。  それと、侵略性の外来水生植物の特にオオバナですが、徹底的に駆除をした守山の中間水路や、あるいは疎水の取水口の状況を見ると、丁寧に除去したところは翌年からこの草は生えてきませんという実績が上がっていたけれども、実際には南湖で言うと山ノ下湾であったり、あるいは草津の中間水路であったり、あるいは赤野井湾のヨシの中に密集しています。湖周道路からしか見ていないけれども、それを今いろいろな漁業関係者を初め、調査、駆除調査をやってもらっています。山ノ下湾の中間水路でも防止フェンスを張っていて、あれだけ密集している中間水路や、山ノ下湾や、赤野井湾のヨシ帯の中などのところの駆除は、平成30年度は考えているのですか。その3つをお願いします。 ◎白井 琵琶湖政策課長  まず、最初の水草対策の技術開発支援に対して追跡調査等を行っていくべきという御意見に関しまして、要綱上でも、毎年、会計年度が終わった際に、取り組みの報告を5年間求めて、フォローアップしていくことになっております。それにつきましては、平成28年度も平成29年度の実績と成果についても毎年フォローアップをしていっております。明豊建設につきましては、この平成30年度も新たに申請がございまして、商品化に向けたパッケージのデザインでありますとか、さらなる取り組みであるとか、そういうところにまた支援をさせていただく予定です。 ◎安田 自然環境保全課長  オオバナミズキンバイの御指摘ですけれど、まさに、佐野委員から御指摘いただいた3カ所が、対策、これからの予定がないといけない部分です。まず、山ノ下湾ですけれども、このオオバナが生えているところに、結構船が沈んでいて、なかなか機械駆除ができません。当面は拡大防止のためのフェンスを施工して、どうやって駆除をすればいいのか検討しています。中間水路につきましては、かなり広い範囲に大規模群落が成長しておりますけれども、このうち一番大きな、約2万平米を今年度既に刈り取りを行っております。ちょうど中間あたりに、船だまりがあってそこから十禅寺川にかけてまだ残っているのですけれども、これも今後対策はしていまして、しっかり駆除をしていきたいと思っています。  それから、ヨシ帯、特に赤野井湾から少し北にかけてのヨシ帯に、オオバナミズキンバイがかなり生えておりまして、ここもなかなか機械ではとり切れないところです。これも手法を検討しながら、逆にヨシ帯に絡まっていますので、外には流れていきにくいところですので、その対策の優先度合いを見きわめながら、今年度は難しいかもしれないのですけれど、対策はしていこうと考えております。その3カ所はかなり大きい箇所として残っているのは事実です。
    ◎小松 琵琶湖環境部理事  水草対策は継続していくということですけれども、近年やってきているのですが、その効果としてやっぱり気象条件が影響しています。あと、プランクトンが結構発生して、にごりにごって南湖に流れてきて光が届かなくなったこともあるのですけれども、ただ、根こそぎの効果も、一定あるのかなと考えているところです。やっぱり根こそぎにつきましても、継続してやっていく必要があると思いますので、しっかりとそのあたりの対策をとっていきたいと思っております。 ○杉本敏隆 副委員長  琵琶湖は国民的資産と位置づけられながら、余りにもこの水草対策も、それから侵略的外来生物の駆除に対しても、国の予算がほとんどない状況です。1つは協会の事業で約3億3,000万円のうち、国費は1,500万円とあるのですけれど、これはどういう補助なのですか。それから、環境省の直轄事業は約3,000万円ですけれど、これはどういう理由で行われているのか。どういう理由で3,000万円にとまっているのか、その2点を教えてください。 ◎安田 自然環境保全課長  まず1点目の協議会への交付金ですけれども、これは環境省の生物多様性支援事業交付金というものでして、最近、1,500万円から2,000万円、ちょっと今年度は額が減って1,000万円ということで、大体1,000万円から2,000万円の交付金をいただいています。これは環境省の予算の全体額が、7,000万円ぐらいですので、そういう意味では、環境省の予算の全体の3分の1、4分の1ぐらいは滋賀県に重点的に配分をしていただいています。  例えば平成28年度は、当初の1,500万円の交付金だったのですけれども、年度末に、国で余った部分については、残り全部を滋賀県の琵琶湖につけていただいたりもしました。引き続き今年度も追加配分について要望していきたいと考えております。  それから、2点目、直轄事業の3,000万円ですけれども、これは特定外来生物の防除を、国として進めるための予算ということで、国の全体の予算としては大体5億円ぐらいです。特にどういうところで、国で使われているかといいますと、例えば沖縄のマングース対策とか、今年度で言いますとヒアリの対策にかなり重きを置かれて使われています。  琵琶湖のオオバナミズキンバイにつきましては、侵入初期の外来生物対策というメニューの中で、やっていただいておりまして、これも平成28年ごろは、大体、1,000万円から2,000万円ぐらいだった事業費をわずかではありますけれども、ここ平成29年、平成30年は3,000万円にふやしていただいて、対策をとっていただいている状況です。 ◆海東英和 委員  オオキンケイギク対策も資料等、報告いただいてありがとうございます。ただ、県民への周知啓発を行っているチラシを用いてどれだけまいたのかや、管理者による対策を促していくことについて、この間も滋賀国道の所長に種が落ちる前に何とかならないかなという話をしたら、そうですかとかいう感じでした。近江八幡市などを走っていても湖岸道路ののり面の植栽のところがほとんどオオキンケイギクではないですか。湖岸道路は滋賀県が管理者ですよね。管理者による対策を促すのだったら、やっぱりやらないといけないと思います。実際オオキンケイギクのことも、なめていたらどんどん広がって、在来種が駆逐されているわけで、やっぱりある段階で啓発をして、減らそうと言わないといけないのではないかなと思いますが、どうでしょうか。 ◎安田 自然環境保全課長  確かにチラシはホームページに載せているという状況で、最近例えば積極的にチラシを配ったかと言われますと、配ってはいません。一方、それぞれ基本的にはまだ管理者で対策を行っていただくのですけれども、特に、道路のところは我々も湖岸道路を走っていると常に見受けられる状況ですので、結局その対策を行うことを促すのですが、対策をとることによってどういうところに、要は、例えばオオバナミズキンバイであれば管理可能な状態にするという目標に持ってやっているのですけれど、これだけ蔓延している中でどこに目標を置いてやるのかということを、きちんと検討した上で優先的に対策を実施すべき場所はどこなのかとか、それから、どういうところで、特に生態系の保全の対策を急がないといけないのかと、そういったような評価をきちんとした上で、それぞれの対策をとっていただくように働きかけをしていかないといけないと思っています。 ◆海東英和 委員  やらない理由を並べるより、国としてこれは特定外来生物になっているでしょう。国として、減らさないといけないということで、ホームページを見ても県や市によって積極的にされているところもいっぱいあるではないですか。もう県はオオバナミズキンバイで予算も何も手が回らないので、例えば市町に頼むぞというメッセージを出せば、例えば市の事業でもびわ湖の日に出るのに、このオオキンケイギクを駆除して、燃えるごみで出しましょうと言ってくれたら、できる人がいっぱいいます。今もうまさに種が落ちようとしているこの時期ですしね。  県のリーダーシップとか、呼びかけによって、動いてくださる県民や市町の組織があるわけですから、ここは県自身がしなくても県の環境にやっぱり責任を持って発言をし、適切な誘導をしてほしいなと、ホームページに載せて一枚も配ってないのにチラシを用いて啓発しているというのは、やっぱりしないといけないと思います。一遍また御検討をいただいて、少なくとも管理者は税金で仕事している人ですから、草刈りを種が落ちる前にしてくれということは、やっぱり有効性があると思いますので、少なくとも国、県、市町の道路管理者にはこの情報をしっかりと流していただきたいと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  その対策の主体も、いろいろあるのは御指摘のとおりでございます。県内の市町でも、草津市などはマップをつくられて、調査をされたりしています。あと、県内の市町でも幾つかの市町ではそのオオキンケイギクの対策についてホームページを設けて、啓発をされております。それぞれの対策が進むようにきちんと御指摘いただいた点を踏まえて、リーダーシップを発揮してやっていきたいと思います。 9 平成30年「びわ湖の日」の取組について (1)当局説明  中村琵琶湖保全再生課長 (2)質疑、意見等 ◆九里学 委員  平成23年の30周年以降、こういう活動をしていただいて、今年度、私も駅や、いろいろな施設で600部ほどまかせてもらって、かなり反応はよいなと。すごくよい冊子だという話がありまして、横断的に県庁はもとより今もお話のあった企業、団体と連携いただいてやっていただいたけれど、本当にすばらしいなと思います。今年度で終わるのではなくて、今後ずっと「びわ活」という言葉を広めていく、また広域にわかっていただくという意味で、2点だけ言わせていただけたらなと思います。  1つは、観光振興、集客という意味で、京都府、大阪府等も含めてインバウンドのいわゆる中国語、ハングルあるいは英語も当然なのですが、福岡県や東京都だと多国語でいろいろなものがあるので、そういうものを今後やっていただきたいなと。そういう観光振興という部分で来てもらうような取り組みに発展を、今年度ではなく、これからお願いしたいというのが1点。  もう1点は、私、ことし関西広域連合の議員で寄せていただいているのですが、せっかく環境という部分で滋賀県はやっていただいているので、特に関西広域連合を含めた、その辺への働きかけというか、取り組みをやっていただくことで双方向的に行政連携ができ、また発展的になっていくのではないかなと思いますので、その2点を今後、部内なり課内で検討いただいて、また県庁広域に広げていただけたらありがたいと思います。 ◎中村 琵琶湖保全再生課長  多言語、そしてもう少し広域、とりわけ関西広域連合との連携ということを御指摘いただきました。一番目の多言語につきましては、また、どういう形がいいのか考えてまいりたいと思っています。関西広域連合につきましては、まさにこういった取り組みを私どもから発信していくことは非常に大切であると思っております。この冊子も含めて、広域連合とどういった連携ができるのかにつきましては、積極的に考えてまいりたいと思っています。 ◆海東英和 委員  来年度に向けての要望です。クイズが最初の記事ですね。最初の記事の1つ目、2つ目は琵琶湖が汚れている、汚かったときの記事ですよね。琵琶湖は美しいということをもっと皆さんに知ってもらったり、140万人の暮らしがあって、排水が全て琵琶湖に流れ込んでいるのに、飲める状態にある奇跡の湖ではないですか。一時汚れて大変だったことばかり今も言っているから、関東の人たちも琵琶湖は汚いというイメージが拭い去れないのですよ。琵琶湖は美しい奇跡の湖、生き物もいっぱいいて、一時このようなこともあったけどというストーリーにしないと。これだったら琵琶湖が汚かった、今でも汚いということをPRしているように思いませんか。  滋賀県の琵琶湖を守ってきたという何かがこうさせてしまうんですよ。琵琶湖を語るときに石鹸運動でいってしまうし、もっと長い期間すばらしい琵琶湖があるわけだから、来年パンフをつくるときにはよいことをもっと前に、自慢となることをいっぱい並べて、克服してきた美しい話をしてもらうほうがよいと思います。ちょっとディレクターの考え方として、ぜひそういうことを思ってほしいと思います。 ◎中村 琵琶湖保全再生課長  御指摘いただいて、今はっと思ったのですけれども、まさにそういった形で琵琶湖は国民的資産にも位置づけられていますので、そういう視点を入れて、来年つくるときには構成ももう少し外に発信して1ページ目ですので、工夫してまいりたいと思っております。 10 一級河川鴨川およびその周辺における木くず不法投棄事案に係る損害賠償請求訴訟の判決について (1)当局説明  青山循環社会推進課廃棄物対策室長 (2)質疑、意見等海東英和 委員  この5万7,000円を、100%回収するために、また提訴して、時間をかけて県の担当者がまたこれにかかって、弁護士にも頼んでということだと思いますが、そこそこの折り合いで決着して仕事として終わらせていくことも荷物を減らすことで意味があると思います。こういうことの決定、控訴は提起されているわけで、報告ですよね。どこで決めるのですか。 ◎青山 循環社会推進課廃棄物対策室長  本件につきましては、住民監査請求において県へ住民、原因者への責任追及をしっかりしなさいという強い姿勢を求める意見があったことを契機にして始まった損害賠償請求です。そういった点で、県にやっぱり不法行為を許さないという毅然とした姿勢が求められていることから、行為者に対して厳しく責任追及を行っていきたいということです。  こういったことから、金額の多寡にかかわらず、第一審判決で敗訴した分については、十分尽くしていきたいという方針を県として定めたということです。 ◆海東英和 委員  方針はわかりますよ。ただもう9割方とれているわけじゃないですか。勝ったということで、決着して終わらすこともしないと、皆さんはたくさんの仕事を抱えているでしょう。これだったらどっちかというと必要な部分はほとんど認められているわけです。裁判所もそういう判決なので、どこまでいくのかを決裁するのは誰がされるのですか、ということを聞いたのです。 ◎青山 循環社会推進課廃棄物対策室長  最終的に、決裁につきましては知事の決裁をいただいております。それに関して、説明もさせていただいています。 ◆海東英和 委員  僕は終わらせていくことも大事だと思いました。 11 琵琶湖流域下水道事業への地方公営企業法の適用について   滋賀県琵琶湖流域下水道事業経営戦略の策定について   琵琶湖流域別下水道整備総合計画の改定について (1)当局説明  田本下水道課長 (2)質疑、意見等  なし 12 公の施設に係る指定管理者の選考について (1)当局説明  廣瀬森林政策課長 (2)質疑、意見等  なし 閉会宣告  11時52分  県政記者傍聴:中日、NHK、京都、毎日  一般傍聴  :なし...