公益財団法人愛知県暴力追放運動推進センターと協力し、暴力団離脱者を雇用した受入企業への給付金の増額や、雇用した暴力団離脱者が企業に損害を与えたら補償金を支給する制度等を新設して、受入環境を整備するとともに、愛知県防災安全局県民安全課の協力により、暴力団離脱者を雇用する企業を募集し、県警察に推薦する制度を新設して、受入企業のさらなる充実を図っている。
また、県警察と名古屋刑務所は、暴力団員の社会復帰支援に関する申合せを全国に先駆けて締結し、刑務所に収容中の暴力団員の社会復帰を促進する体制を整えた。
警察による支援が必要な暴力団離脱者には、離脱を阻止しようとする暴力団からの脅威を排除したり、受入企業への就労を後押ししたりするなど、離脱就労支援を行った結果、昨年4月に14社2業種だった受入企業が48社13業種に拡大するとともに、10人の暴力団離脱者が就労に成功するなど、一定の成果があった。
8: 【しまぶくろ朝
太郎委員】
暴力団離脱者の社会復帰支援事業を一層推進するための取組を伺う。
9: 【
組織犯罪対策課長】
暴力団から離脱したくても社会復帰支援を十分に理解しておらず、離脱後の生活に不安を感じて離脱をためらう者等がいる。社会復帰支援事業のさらなる推進に向けて、多くの企業が事業の趣旨に賛同し、協力してもらうことが重要である。
県警察は関係機関と連携し、社会復帰支援事業の周知を図ることはもとより、総合的な暴力団対策を通じて、1人でも多くの暴力団離脱者を社会復帰させることによって暴力団の人的基盤に打撃を与え、組織のさらなる弱体化や壊滅を図っていく。
10: 【しまぶくろ朝
太郎委員】
暴力団離脱者が受入企業に損害を生じさせた場合の損害補償制度を強くアピールするとともに、適正規模の予算措置を講じることで、社会復帰支援事業を一層推進するよう要望する。
11: 【
政木りか委員】
大人への自転車の交通ルール徹底に向けた取組を伺う。
12: 【
交通総務課長】
県警察は、子供や保護者のほか、自転車を利用する配達事業者や事業所の運行管理を担う安全運転管理者等に自転車の交通ルールを指導・周知するとともに、ユーチューブの県警察公式チャンネルに自転車の安全利用に関する動画を掲載するなど、SNSを活用した幅広い世代への広報啓発活動にも注力している。
また、自転車の交通ルールを徹底するには、交通ルールを守らない者への取締りも不可欠である。違反者には、自らの違反行為の危険性やルール遵守の重要性を理解できるよう、実効性ある指導警告を行うとともに、違反者を検挙するなど、厳正に対処している。本年10月末現在、並進や無灯火等の違反者への指導警告を73,447件、一時不停止や信号無視等の違反者の検挙を1,436件実施している。
自転車は幅広い世代で気軽に利用される乗り物であり、利用者の属性に応じたきめ細かな取組が必要である。引き続き、自治体や関係機関、団体等と連携の上で、あらゆる機会を捉えて自転車の交通ルールを徹底する。
13: 【
政木りか委員】
県警察は、子供に自転車の扱い方等を教える親に対し、正しいルールを周知する機会を積極的につくることを要望する。
次に、本県の公用車による交通事故の発生状況を伺う。
14: 【
装備課長】
本年11月末現在で昨年同期比106件増の747件であり、そのうち728件が物損事故、19件が人身事故である。そのうち、四輪は638件であり、そのうち11件が人身事故、二輪は106件であり、そのうち8件が人身事故である。自転車は人身事故がなく、物損事故が3件である。
公用車が第一原因の事故は519件、第二原因の事故は228件である。第一原因の事故は、ガードレール等の構造物への衝突、段差等での車底部の接触、二輪車での転倒など、車両の単独事故が443件で約85パーセントを占めている。残り約15パーセントは、主に車線変更や出会い頭の事故である。
15: 【
政木りか委員】
事故件数が多いが、防げる事故もあったと思うため、さらに詳しく伺う。
16: 【
装備課長】
単独事故が約85パーセントであり、その97.3パーセントが過失10割の事故である。特に、縁石にぶつかる事故は68件あり、構造物との接触では最も多い。同乗者の注意喚起で防げる事故も多いため、署員等を指導・教育し、一件でも事故を減らしていきたい。
17: 【
政木りか委員】
地域警察車両による緊急走行や追跡行為に伴う交通事故の発生状況を伺う。
18: 【
地域総務課長】
昨年は55件であり、そのうち49件が物損事故、6件が人身事故である。本年は11月末現在で昨年同期比10件減の40件であり、そのうち33件が物損事故、7件が人身事故である。
本年に発生した40件のうち、逃走車両と第三者との事故が25件、逃走車両の単独事故が9件、地域警察車両が当事者となったものが6件である。そのうち、交差点の左折時に民家の塀に接触したものなど、警察官の安全不確認による事故が4件である。
19: 【
政木りか委員】
地域警察車両による緊急走行等に伴う交通事故の防止に向けた取組状況を伺う。
20: 【
地域総務課長】
緊急走行時等は、赤信号での交差点進入や逃走車両の停止行為など、事故の危険が高まるため、県警察の運転基準をクリアした者しか緊急走行等ができないこととしている。
緊急走行等を行う際は、やむを得ない場合を除き、県警本部通信指令室か警察署通信室に必ず無線報告を行った上で、指令担当は緊急性や必要性の有無を判断し、事故防止に配慮してパトカー乗務員を指揮・指令している。
地域警察車両が赤信号の交差点等に進入する際は必ず一時停止したり、危険な場合は深追いせず、通信指令室等に状況を報告等して追跡を打ち切り、危険を回避している。
さらに、ふだんから事故防止に資する教養資料の発出や、危険を回避するための運転技能訓練はもとより、通信指令室と警察署の合同による逃走車両の捕捉訓練など、事故防止対策を講じている。
こうした対策等により、緊急走行等による事故の絶無に向け、指導や運転訓練等を継続して実施し、安全・安心なまちづくりに向けたパトロール活動を行う。
21: 【
政木りか委員】
思わぬ事故が起こり得るため、二次的な事故につながらないよう十分注意してほしい。
次に、県警察の客引き対策を伺う。
22: 【保安課長】
愛知県安全なまちづくり条例により、栄地区を含む四つの犯罪抑止・環境浄化推進地区を指定している。
栄地区は、風俗営業店やカラオケ店、居酒屋に誘うことを目的に客引き行為が行われており、悪質な客引きへの相談も寄せられている。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響で減少していた人手が歓楽街に戻りつつあり、客引きを始めとした治安の悪化等が懸念されたため、本年9月から、県警本部保安課や中警察署等による歓楽街集中対策として客引きの取締り強化のほか、地域住民や関係機関等と連携した合同パトロールを行っている。
栄地区では本年11月末現在の暫定数で60件の客引きを検挙しており、前年同期比で33件増、122パーセント増となっている。
県民が安心して訪れることができるよう、健全で魅力あふれる繁華街や歓楽街の安全・安心を確保していきたい。
23: 【
政木りか委員】
12月は繁忙期であり、客引きの取締りを強化してほしい。また、客引き行為の若年化が目につくため、客引きを行う者の属性を調査するとともに、対策の実施を課題としてほしい。
また、名古屋市とも連携しながら、県全体で繁華街の安心・安全の確保に取り組むことを要望する。
24: 【樹神義和委員】
本年10月29日に事故が発生した大韓民国でのイベントのように、自然発生的に人が集まり、主催者が存在しないイベントでの事故を防止するための取組状況を伺う。
25: 【
地域総務課長】
ハロウィンのような主催者のいない自然発生的なイベントが盛り上がりを見せる中、雑踏警備は、イベントの趣旨や人出の予測など、事前の情報収集に努めるとともに、対策の検討や当日の対応の確立が重要になる。また、イベント当日は、想定や警備計画と異なる事態に備えて予備の部隊を配置するなど、突発事案に対応できる体制の確保も必要となる。
本年のハロウィンでは、SNSを始めとしたインターネットや報道など、各方面から情報を収集し、昨年の参集状況等も踏まえながら、施設管理者や名古屋市交通局と連携して、オアシス21の地下広場や地下鉄の一部出入口の閉鎖、近くの歩道上の駐輪自転車の撤去などを行った。また、関係施設の照明の早期消灯や、安全に誘導するための警察官の配置、必要なマイク広報などを行い、イベントを無事終了させることができた。
これから初詣を始めとしたイベントが控えているため、引き続き、県民の安全・安心を第一に情勢の把握分析に加え、関係機関と連携し、事故の未然防止に向けた雑踏警備に万全を期す。
26: 【樹神義和委員】
年末年始やポストコロナに関連した様々なイベントの開催が予定されている中、引き続き雑踏警備の充実に取り組むよう要望する。
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