空港利用者の増加に伴い、交通アクセスの充実も重要な課題である。年明けからは、ターミナルビルに入居
する三菱航空機株式会社については、当面、朝夕の通勤対応として名古屋市内からのチャーターバスを運行
して対応
すると聞いている
が、コミューター航空の旅客増、MRJ量産工場の稼働などを見据えると、公共アクセスの充実
が不可欠と考えており、増便や路線拡充なども含めバス事業者に対して、引き続き働きかけを行っていきたい。あわせて、交通混雑により、周辺住民に迷惑
がかからないようアクセスの最適化・円滑化に取り組んでいきたい。
7: 【
日比たけまさ委員】
県営名古屋空港の管理運営は、これまで10年間、県と指定管理者である名古屋空港ビルディング
が二人三脚で取り組んできた。コミューター航空の利用促進はもちろんだ
が、地域イベントの開催などを通じて、周辺地域住民の理解は、徐々に深まってきたと感じている。
今週20日にオープン
する立体駐車場や、これから建設
されるMRJ量産工場で大きく変わる
が、これまで築いてきた地域との関係を引き続き大事に
してもらい、より良い空港運営に尽力
してほしい。
8: 《一般質問》
【
市川英男副
委員長】
県営名古屋空港について、現在進められている航空機生産整備拠点事業を中心に伺う。今年5月から建設
が進められてきた立体駐車場は今週20日にオープン
する予定であり、地元議員として案内
があった。空港を訪れると、ターミナルビルの前面には5階建ての立体駐車場
が2棟完成
しており、その西側の国管理空港時代に駐車場や貨物施設だったエリアは既に更地となっていた。今後、三菱重工業によって国内唯一となるMRJ量産工場
が建設
されることとなっている。
国産初のジェット旅客機の製造という、我が国の航空機産業にとってエポックメーキングなプロジェクトの舞台として県営名古屋空港
が重要な役割を果たすことは、地元議員としては大変喜ばしいと思っており、地域産業の活性化という面でも大いに期待
しているところである。
県営空港をめぐる環境
が大きく変わりつつある時期であるため、先ほど日比委員の質問にもあったとおり、空港運営や空港施設整備についても、今後様々な対応
が必要になるものと思われる。そこで、MRJプロジェクトも含め、県営名古屋空港をめぐる諸課題とその対応等について、数点伺いたい。
まず、注目
されているMRJの初飛行である
が、12月8日付けの日本経済新聞には、来年5月に初飛行との記事
が出ていた
が、10月に試験機
がお披露目
され、今後どのようなスケジュールで進むのか、地元への説明予定も含めて伺う。
9: 【
航空対策課主幹(
企画)】
三菱重工では、来年4月から6月に試験機の初飛行、平成29年の4月から6月に量産初号機の納入を目指して、スケジュールどおりに開発
が進められている。現在、三菱重工小牧南工場の北側にある技術試験棟において、機体強度の確認試験
が行われており、近々、エンジンを含めた機体の各システムの機能・性能の試験
が始まると聞いている。
試験機の初飛行の具体的な日程は、当方に示されていない
が、今後各種試験を行いつつ、航空法に基づく安全性の確認等
が行われた上で進められるものと理解
している。県としては、国及び三菱重工株式会社に対して、飛行試験までの地上での試験内容とその結果、試験の安全性についての確認を
するとともに、地元市町に対して十分な説明を行い、理解を得るよう申し入れたいと考えている。
10: 【
市川英男副
委員長】
量産機の受入体制について伺う。米国シアトルのボーイング社の工場やフランス・
ツールーズのエアバス社の工場などでは、完成
した機体
がエプロン上にずらりと並んで、そこでエアラインへの引渡しに向け、最終整備
が進められていると聞いている。
県営名古屋空港においても、空港北側の国から取得
した土地に駐機場を整備
すると聞いている
が、事業者の工場整備とともに、県として、今後どのような空港の施設整備
が必要と考えているのか、就航
しているFDAへの影響も含めて伺う。
11: 【
航空対策課主幹(
企画)】
MRJの量産
が始まると、立体駐車場の西側に整備
される量産工場から完成機
が移動
し、エプロンに駐機
することとなるため、空港の施設整備
が必要になってくる。具体的には、量産工場と整備工場、工場と空港を完成機
が移動
する通路を整備
する必要
がある。そして、完成機のための駐機場の新設再編なども必要となる。今年度はこれらの整備についての設計を進めており、来年度以降整備に入りたいと考えている。
なお、これらの整備に当たっては、空港本来の機能を損なうこと
があってはならないと思っており、今後、FDAを始め空港事業者等と連携を密に
しながら、空港利用への影響
が最小限となるよう施工方法を工夫
しながら実施
していきたいと考えている。
12: 【
市川英男副
委員長】
駐機場に航空機
がどのくらい置けるのか。
13: 【
航空対策課主幹(
企画)】
事業者と打合せを
している段階だ
が、MRJ用に駐機場
が30機程度は欲しいとのことである。これをベースに設計協議を進めている。
14: 【
市川英男副
委員長】
県営名古屋空港は来年で開港10年を迎え、この節目に航空機産業拠点という大きな役割を担っていくことになった
が、地元としては、これまでのコミューター航空を始めと
する小型機の拠点としても引き続きしっかり取り組んでもらいたいと思っている。
最後に、このように変化
する県営名古屋空港の今後の課題と取組について伺う。
15: 【
航空対策課長】
県営名古屋空港については、平成17年2月に中部国際空港と同時に開港
し10年
が経過
した。この間、県議会を始め、地元自治体、経済界等の理解をいただきながら、大きな事故もなく、何とか運営を
すること
ができた。
今回、空港隣接地において、我が国初の国産ジェット旅客機MRJの量産工場の立地
が決まり、国内唯一のMRJの生産開発拠点として、国内外からも大きな注目を集めている。県としては、航空機産業の拠点化を進めることももちろんである
が、こうしたポテンシャルを生かし、航空機産業を担う人材の裾野を広げ、産業観光の振興、地域の活性化にもつなげていくこと
が大変重要ではないかと考えている。
今後も、空港の安全を第一に、地域の方にも理解いただきながら、コミューター航空を始めと
する小型機の拠点空港や防災活動拠点、さらに航空機産業の拠点といった新たな役割もしっかり果たせるよう、取り組んでいきたい。
16: 【
市川英男副
委員長】
地元議員として、非常に期待
している。以前にも要望
した
が、周辺のインフラ整備についても関係部署と協議を進め、しっかり取り組んでもらいたい。空港だけ
がにぎわって周り
が大変な状況になるということだけは避けてもらいたい。
17: 【
倉知俊彦委員】
衆議院総選挙
が終わった。アベノミクスへの県民の期待は極めて大きい
が、関連
して出てきた地方創生という課題
が、大きくクローズアップ
された。これまで地方分権あるいは地方再生
が話題になったことはある
が、「地方創生」という言い方
が、有権者の関心を集めた。特に私の選挙区では、12月7日に地方創生担当の石破大臣
が訪問
され、「豊田はクルマの街だと思って来た
が、来てみるとクルマだけでなく緑
が美しく、農産物も多く、魅力ある街だ」との応援演説
が極めて好評であった。多少はリップサービスもあったと思う
が、
発言の中で例に挙げたのは、愛宕梨であった。
非常に大きく1個6キロぐらいある梨
が好評である。特に、アジアの皆さん
が喜んで買って帰る。地元の住民にとっては、梨はもう少し食べやすい大きさ
が良いと思う
が、愛宕梨は、3倍くらいの大きさ
がある。保存
が利くため、贈答でもらって、しばらく部屋において楽しむこと
ができ、良い
匂いも
する。そして、正月を迎えた頃に食べること
ができる。石破大臣は、このことを例に挙げられ、「今年の一等賞は池田さんだったそうだ」と農家の名前まで挙げられ、大臣の出身地である鳥取県でも梨
が収穫できる
が、「こんな素晴らしい梨は見たこと
がない。改めて豊田市に来て、農村の有様を見たい」と
発言された。我々も非常に意欲を駆り立てられた思いであった
が、担当大臣
がここまで地方のことを良く知っているのは心強いと思った。
その後、自治体や農業協同組合の責任者等とも話し合っている
が、是非、こうした産物を生かして地域創生の一角に手を挙げたいと思っているところである。基礎自治体である豊田市
が努力
するのは当然だ
が、県という立場から今後どのように関与
してもらえるのか。
やはり、県と市
が一体になって、初めて成果
が上がるものと思っている。従来は、どちらかと言えば国からメニュー
が出て、県
がそれを受けて市町村に呼びかけるというやり方であった
が、最近の報道や担当大臣の
発言を受けると、地方
がやるべきことに関しては、地方
が住民の意欲を適切に集約
して行動
するという、極めて重要なタイミングを迎えたのではないかと思う。
愛知県の県土は非常に広く、その60パーセント以上は森林である。この森林を生かすため、5年前に、あいち森と緑づくり税を県民にお願い
し理解をいただいて、1人当たり500円という税金を頂き、荒廃
し間伐
が行き届いていない森林で間伐を進め、それを地域の森林組合
が担うことと
した。
こうした施策を5年間行い、昨年、その期間
が切れて5年間延長
した
が、その成果は非常に大きかったと思う。県内に森林組合
がたくさんある
が、従来は全て赤字だったの
が黒字となった。的確な間伐を行うことで、山
が生き生きと
してきた。あいち森と緑づくり税の年間税収は合計二十五・六億円と思われる
が、その半分くらい
が間伐で使われていると推測
される。間伐だけではなく、都市緑化の財源としても使われている。
間伐材を搬出・集積
して活用
するならば大変結構なことだ
が、切捨て間伐であり、山中に置かれたままであることを私は心配
している。林業という点では道半ばであり、無責任という状況である。
近年は非常に強力な台風
が襲来
し、集中豪雨
が発生
しやすくなっている。愛知県では最近災害
がないのは幸いである
が、いつあるかわからない。集中豪雨
が山間地で発生
し、切り捨てられた間伐材
が、河川に流れ込むと多くの間伐材
が集まり、橋脚にぶつかってたまってしまうおそれ
がある。ダムのように水をせき止めてしまい、大変な災害
が予想
される。大変恐ろしいことである。
税金を取って、切り捨てた間伐材を放置
した結果、災害
が起きたら原因者である県の責任だと言われることも十分にあると思う。強く要望
している
が、今のところ農林基盤局は何ら対策を講じていない。間伐という手法や森と緑づくり税を活用
することについても、県政において十分反省を
しながら、災害に結びつくような愚
が絶対ないよう努力
し、今判断
すること
が必要だと思う。幸い今まで事件は起きていない
が他県の例を見たら、いつ起きても不思議ではない。
山を見て歩くと、都市から来た方は驚かれると思う
が、四・五十年経過
した木
が切られたまま横倒しになっている。放置
したままという県の姿勢はどうかと思う。これは農林基盤局の問題であり、
地域振興部長に答弁を求めない
が、こんな県政であってはいけない。県政は、県民の暮らしと命を守るの
が大目標であり、もっと総合的に考え、捨てられている材を有価材に変えるために搬出・集積
して、製材
して柱や板に
する取組を行うべきだ。最近は技術
が進み、合板に
して強力な建材になること
が、大学や研究機関においても実証済みである。初期投資は少しかかるかもしれない
が、誰か
がどこかでやるべきだ。それ
が民間なのか、公共として県や国
がやるのか、大きな課題である。
そこで、この課題を解決
する一つの方法として、地方創生のメニューの中に取り上げていくという知恵
が、県や市にあるのかどうかという思いで私は質問
している。
私はこれまで、県議会の自民党で40年近く、山村振興議員連盟をつくって取り組んでおり、最近では離島の問題も含め活動
している。その中で、毎年課題と
してきたのは、間伐材をどうやって処理
するのか、有価材として森林業を育成
する道は開けないのかという課題である。間伐材を搬出
して、そのまま売るのも林業である
が、そのまま売っても運搬
する費用だけで、手間賃までは出ないというの
が近年の木材価格である。木材の輸入を認めた際に、関税をかけなかったため、林業振興
ができなかったという政府への批判はある
が、過ぎたことをどうこう言っても始まらない。
今日、豊田市議会において、豊田市長
が議員の質問に対して、林業育成を目指して、製材工場を誘致
しようと、前向きな答弁を
された。これは現在、一企業の誘致という議論となっている
が、私は将来を考えると、愛知県中の山の中で切り捨てられている材を1か所に集積できればと思っている。
豊田市
が考えている候補地は、猿投グリーンロードの枝下インターチェンジの近くにある産業廃棄物処分場の跡地で更地となっている相当大きな土地である。そこに間伐材を集積
して工場を建設
し、間伐材を有価材に変えるところまで持っていければと考えている。発生
した木くずは発電などバイオマス利用
がいろいろ考えられる。誰か
がやらなければならないということで、そういう方法を考える動き
が、豊田市で始まっている。豊田市の市域は918平方キロメートルあり、名古屋市の3倍ある。その豊田市
がやろうと決断
したようだ
が、県は、どのような対応を
していくのか。
やるべき時期であり、やらなければならないという点は十分御理解いただけると思うので、県の意見をまず伺う。
18: 【
地域政策課主幹(
地域振興)】
本日の豊田市議会において、豊田市長
が御船町を候補地として、製材工場の誘致に取り組む意向を表明
されたと伺っている。国による地方創生の支援制度については、現在のところ、国からは具体的な中身
が示されておらず詳細はわかっていない
が、報道によれば、国はまち・ひと・
しごと創生法に基づく長期ビジョンと総合戦略を年末にも策定
すると聞いており、これらを策定
する中で、国の支援制度も徐々に明らかになってくると考えている。
三河山間地域や離島などの条件不利地域については、人口減少問題の対応を考えた場合に、まち・ひと・
しごとの中でも、特に
しごとの創生
が大事であると考えている。製材工場の候補地である御船町は、合併前から豊田市の区域であり、三河山間地域には当たらない
が、豊田市の事務担当者の話によれば、主に県産木材の加工を想定
しているということであり、県内林業の振興や三河山間地域の活性化にも資することから、県としては、引き続きまち・ひと・
しごと創生に関する国の情報収集に努めながら、豊田市における製材工場の立地の実現に向けて、どのような支援の方法
があるか、豊田市や農林水産部とともに勉強を
していきたい。
19: 【
倉知俊彦委員】
もう少し前向きにものを考えてほしい。なぜ、これまで間伐材
が山に捨てられたままであったのかと言えば、採算
が合わないからであり、地域もいろいろ努力は
してきた。
豊田市は山間地ではないと言われた
が、豊田市の中でも合併
した1市6町村のうち、豊田市は山村の指定を受けていなかった
が、合併
した6町村は全て山村過疎地域の指定を受けていた。
かつて、山村過疎地域は14町村あった
が、合併によって今では3町村となった。みんな大きな市にくっついた
が、過疎
が終わったわけではない。合併
しても、小原や足助、旭、稲武は過疎である。そこを守っているのは、みんなお年寄りだ
が、何とか暮らしと伝統を守って生きている。合併
して過疎の問題
が解決
するというような現場ではない。そういうことを国においても考えてやってもらわないと、過疎問題は解決
しない。
豊田市の旭地区の支所では、最近、両親
がそろい、子供もそこで育てようという家族で田舎暮らし
がしたいという人
が53世帯にまで増えてきた。市営住宅やマンションを造って入るという希望ではなく、田舎暮らしを希望
しているので歴史のあるその地域の家に住みたいと言っている。
ところが、家屋を所有
する人
がなかなか安心
して貸してくれないという新しい問題
が生じている。これを仲介
する支所長は大変苦労
されている
が、こうした問題を一つ一つクリア
していかないと過疎問題は解決
しない。理屈だけでは施策は進まないし、それを現実の中で実行
しなければならない。
仮に居住
が決まっても、森林組合に勤めるなど林業に従事
するか、林業に関連
した職場で、収益を上げなければ食べていくことはできない。
それを誰
がやるかということである。愛知県や豊田市は比較的財源も豊かで、新しいテストにチャレンジ
するだけの力
があると思うから、手を挙げようと
している。それを助けようと
しないのか。従来どおり国
がメニューを示して、それを県
が受けてと言っていたら全然進まない。やろうという地域
が出てきたら、探ってでも知恵を出して取り組んでいかなければいけないと思う。
調べたところによれば、新しい試みをやろうと
したら、国も相当の援助を
する予定
がある。投資額の50パーセントぐらいは補助
してもいいとのことである。燃料電池自動車のMIRAIは、1台当たり200万円を補助
するという
が、それを考えれば、50パーセントぐらいの投資はそう難しい話ではない。しかもそれは森林を育て、CO2排出も削減
する。山に捨てている材を有価材に変え、バイオマス利用もやろうと
しているのだから環境問題にも通ずる。全く新しい仕事をつくり上げていくことであり、燃料電池自動車に200万円を投資
するよりも前向きで、人々のためになる話だと思う。
私はトヨタ自動車の幹部にも、アベノミクスのおかげで1円の円安で400億円ももうけ、2兆円も3兆円も利益
があるならば、社会貢献という意味で出資
してはどうかと打診
している。行政だけに任せようとは思っていない
が、市
がやろうというならば、県も相当な決意で援助
する、あるいは国に働きかける努力を払う決意
があるかどうかを伺いたい。
20: 【
山村振興室長】
委員から
発言のあった愛宕梨について、県では現在、山村振興ビジョンに基づき山間地域の振興を図る取組を進めている
が、その大きな柱として地元特産品を活用
した地域ブランド力向上というメニュー
があり、その一環で平成24年には中日ビルにアンテナショップを開設
し、三河山間地域の農産物特産品の販売を行ったり、昨年は三河山間地域の農産物特産品を活用
したキッチンレシピ集を作成
し、新たな料理開発を手がけるなど、普及の取組を進めている。
三河山間地域の基幹産業である林業の振興は、大きなテーマである。豊田市の取組について、まだ詳細を聞いていない
が、豊田市から話を聞き、どういった形で県として応援
ができるのか、農林水産部とも一緒に考えていきたい。
21: 【
倉知俊彦委員】
いま過疎指定を受けている町村は三つしかない
が、豊田市も岡崎市も合併
した地域を抱えている。そこで、いまだにかつて過疎指定を受けた山村の首長
が集まって、年1回夏に山の中で、山村問題懇談会を開催
しており、山村振興議員連盟のメンバーとして参加
している。その席には、知事や副知事、部長や出先の所長も出席
され地域の悩みを聞いてもらっている
が、この場では、非常に活発な議論
が交わされる。
愛宕梨の資料は、県から出されたのではないかと思う
が、石破大臣は3,000人ぐらいの聴衆
がいる場で作者の名前や商品のことも話され、非常に褒めていただいた。
梨だけでなく、イチゴも柿も山間地は努力
している。先日来られた麻生副総理は、地元のイチゴについて、1個400円で世界に向けて売れるからTPPは心配
しなくていいと励ましてくれた。山間地も諦めてはいけないと思う。希望を持って努力を
して、へき地で厳しい自然の中で生き抜いてきた力を無駄に
しないように、地域の大事な宝として残し、次の時代に引き継いでいかなければならないと思う。
山村の暮らし
がしたいと言って移住
してくれる人は尊い後継者である。豊田市では、農業に初めて参画
する方の研修施設も造って取り組んでおり、トヨタ自動車を退職
して田舎に帰って農業
するという人もいる。問題は、そこで暮らし
ができる所得にならないといけないということである。それにはやはり、森林業を育成
する以外にない。
数年前、ダウンバースト
が発生
した稲武では、山の木
が折れて大変な災害になった
が、そういう地域を守りながら生きていく人たち
が暮らしていけるような、地域づくりを
しないといけない。何も
しなかったら、人は住まなくなってしまう。解決
するには行政
が相当の知恵を出し、援助
する必要
がある。車に200万円も国
が補助金を出すのは有り難いことだ
が、そういうことだけ
が政治かと言えば、それは疑問である。
今年の初めにも雪
が多く降り、三河山間地域で電線
が切れて1週間停電になったこと
があった。中部電力の支店長
が山間地域におわびに回った
が、住んでいる年寄りの対応は非常に温かく、よく来てくれたとお礼を言われたとのことだった。
田舎の人は灯油で暖をとっている
が、今ではそれを配達
してくれる業者
がいない。自分で車
が運転できるうちは問題ない
が、70歳を過ぎると運転できなくなる。市
が運営
するコミュニティバスで灯油を買いに行こうと
すると、灯油のポリタンクは危険物だから車に載せられないと断られる。寒い山間地では、暖をとる灯油なしで暮らすことはできない
が、それ
が実態である。
プロパンガスを運ぶ業者に協力
してもらい、一緒に灯油も運べないかと呼びかけている
が、そこまではいかない。
こういったことを
地域振興の中で、皆さんに理解
してもらうこと
が必要である。過疎だ過疎だと言って、同情
しているだけで実態を知らないのではいけない。困難な中でも生き抜いていこうという住民を守るの
が県政であり、そういう思いを込めて行うの
が行政だと思う。
これから石破担当大臣にもよく話を
するつもりであり、安倍総理にも話を
するつもりである。地域で努力さえ
すれば生き抜いていけるという見通しをつけてやらないと、若い人に住んでもらえない。今後の検討を要望
しておく。もし決意
があれば、部長から伺いたい。
22: 【
地域振興部長】
県として、三河山間地域に住む人々や地域、森林や河川をどう守っていくかは、県政の最重要課題と認識
している。何か一つのことを
すれば解決
するような簡単な問題ではないとも思っている。
若い方々に来ていただくためには仕事
が必要であり、林業や農業、観光などいろいろな形
があると思う
が、国
がいろいろ考えている時期に合わせて、県としてもしっかりやっていかなければならないと思っている。このタイミングを逃さずに、いろいろなことを研究
し、積極的に進めていきたいと考えている。
23: 【
倉知俊彦委員】
豊田市
が、新しい企業として製材工場を誘致
しようと
している
が、その場所は猿投グリーンロードの脇である。猿投グリーンロードは愛知万博の時に4車線化を進めた
が、その際に、枝下に工業団地をつくることを前提に、片方向だ
がインターチェンジを整備
した。片方向では良くないと道路公社に言った
が、とりあえず半分で、ということで整備
したものである。
新しい製材工場
ができれば年間20万立方メートルぐらいの資材を受け入れ、それを成果品として出荷
する。途中で製材
して付加価値をつけて転売
するならば、輸送手段はトラックになる。今のインターチェンジの片方向の状態を双方向に
することは、懸案として残っているので、県としても検討
するよう建設部に言ってもらいたい。インターチェンジ周辺には他の企業も張りついているので、チャンスだと思っており、支援を要望
する。
発言が指定
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