長野県議会 2022-03-10
令和 4年 2月定例会総務企画警察委員会−03月10日-01号
▲
総務企画警察委員会の
付託事件の報告
予算案5件、条例案8件、事件案1件、
専決処分報告1件、陳情6件
▲
意見聴取の決定
本委員会に付託された第16号「長野県
手数料徴収条例の一部を改正する条例案」については、
産業観光企業委員会、
農政林務委員会及び
危機管理建設委員会の所管に係る部分が、第21号「創業及び障害者、
母子家庭の
母等の雇用を行う法人等を応援する県税の特例に関する条例の一部を改正する条例案」については、
県民文化健康福祉委員会及び
産業観光企業委員会の所管に係る部分があるので、先例190により、それぞれの委員会の意見を求めることに決定した。
▲
議会事務局関係の
付託事件の報告
予算案2件
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議題宣告(
議会事務局関係)
議会事務局関係の
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎小山聡
議会事務局長 別
添局長説明要旨に基づいて説明した。
○酒井茂 委員長 第1号「令和4年度長野県
一般会計予算案」中、第1条
歳入歳出予算中、歳出 第1款 議会費及び第60号「令和3年度長野県
一般会計補正予算(第13号)案」中、第1条
歳入歳出予算の補正中、歳出 第1款 議会費について、一括して理事者の説明を求めた。
◎
坪井俊文 総務課長 議案、
予算説明書、議案(追加分)及び
予算説明書(追加分)により説明した。
○酒井茂 委員長 委員の
質疑等発言を許可した。なお、論議を深めるため、委員の発言に対し、ほかの委員から意見等がある場合についても併せて発言願った。また、できるだけ速やかにかつ円滑に審査を行うため、発言及び答弁は簡潔にしていただくよう願った。
◆
宮澤敏文 委員 御苦労さまでございます。短めにという話がございますが、まず、
議員宿舎の問題のことについて、このことは、今回、平成15年当時の
議会運営委員会の委員長として触れなければならないなと思い、この質問席に座らさていただいています。当時、世論の中で、寮の問題が出されました。今回、どこにその原因があるのかということはともかくといたしまして、今から19年前でございましたけれども、その当時で、寮を使っている県は全国で2県か3県でありまして、お隣の新潟県もホテルで全て対応しているということです。その分、議会棟の中の執務室でしっかりとした個室を作って、今のような体制じゃなくて、食事等もそれぞれできるような体制を新潟県なんかもしいています。こういう体制のところをチェックして、1年かけて議運の場で対応したことはございます。
そのときの委員長をさせていただいた者として、20年もたとうとしているわけでありますから、今回、コロナの中で、この寮の在り方を再度見直す時に来ているのではないかと思い、発言をするところであります。
その当時も、いろいろな方面から分析をさせていただきまして、多くの
先進事例を拝見させていただきました。そういう経過の中で、本会議で採決をしまして、その経過は皆さんのところで議事録になっていると思いますので、本来であったらお聞きするということをするんですが、そのことはやりませんので、私のほうから言わせていただきますけれども、
議員公舎と名前を変えたことが一つ。そこは執務室という性格を持たせてするということで、今までの
議員宿舎から
議員公舎という名前に変えて、当時の議長でありました
小林実議長から「
議員公舎」という名前を書いてもらってあそこに貼った経過があります。あそこで執務をすると、トイレ、お風呂、ほとんどの
スペースが共同で、部屋にしても、入り口のところが5センチぐらい浮いているような状況で、プライベートが果たして保てるかというようなこともあったりして、当時もその問題を議論した経過がございました。それから、そこで飲食等もありますので、大騒ぎをして隣の部屋の者がうるさかったという苦情も多くあったと記憶しております。
そういう状況の中で、当時も出されておりましたけれども、長野の周辺の
ホテル業界も非常に厳しいので、何とかホテルへも泊まってもらいたいという要望も当初長野市から出ていたように記憶しております。
結論としては、お金をかけることについてはいかがなものかとういうことで、直さないでできるうちはこの限りでやろうという話になったと記憶をしております。もうそろそろ20年たちますし、建物も相当傷んできております。聞くところによりますと、今回の県議会中も、暖房が何回も止まったというお話も聞いております。そのようなことを含めて、ここら辺のところで、
議会事務局としても、考えるとき、直すときに来ているのではないかと強く感ずるわけです。
それと同時に、Wi−Fiなど、様々な状況の中で、
スマート社会の中で整備しなければならないものも出てくるはずでございます。そこら辺のところも踏まえて、大胆な見直しをする、そんないい機会になったと。ここで感染したかどうかは分かりませんけれども、やっぱり
共同生活の中で、寮の位置づけも変わってきています。そういうことを踏まえてどうお考えなのか、局長にお伺いして、私は終わらせていただきたいと思います。
◎小山聡
議会事務局長 当時、議運の委員長でいらっしゃった
宮澤委員さんの下に、しっかりした議論をしているのは承知しております。委員さんがおっしゃるように、あれから20年たちました。まさに御指摘のとおり、共同の部分が多いということが一つあります。それが今回の原因ではあるかないか分からないんですけれども、いわゆるリスクはあるということは今回、教訓として受け止めなければならない部分があります。したがって、委員さんがおっしゃるように、もうこの機会に
議員会館の利用の仕方、あるいは在り方、こういったものはやはりもう一度見直す必要があるんではないかと思っていますので、そこら辺、念頭に検討してまいりたいと考えております。
◆
宮澤敏文 委員 委員長にお願いでありますが、これは議運の案件です。でも、
議会関係の予算を管理している委員長、副委員長として、ぜひとも今日の
やり取りを御配慮いただき、10人も
クラスターみたいな状況になってしまったのは、全国初めてですか。そういうこともあって、ぜひともまた委員長、御配慮等しながら、意見として今日の
やり取りをお願いしたいと思います。
◆鈴木清 委員 この委員会、最後になると思いますので、2点ばかり申し上げて確認し、改善できるものは改善していただきたいと思います。
まず、
議事課長、
議会事務局というのは、先例・前例を大事にし、過去の積み重ねの上に成り立って議会とも連携を取りながら進めており、これは一つの厳然たる事実です。ただ、
議会運営上、質疑・討論を諮るというのが一つのテーマにしろ、あるいは、言葉の用語の発言にしても、
一般社会から見てどうなのかなという字句・言葉が数あります。延会、あるいは終局など、恐らくこれは、国の衆議院の
運営規則に準じるものだと私は解釈していますが、やはり
時代時代に応じて改善できるものは、言葉の言い回しや、それから、諮る
テーマごとに一括して処理できるものはするような応用をぜひ図ってもらいたいなと思います。
これは、前例・慣例っていうのは、これ嫌な言葉だけれども、旧套を墨守するという意味なんです。だから、改善するのをできるだけ
簡易平易でやってもらいたい、これが
議事課長に
一つお願いです。
それから、
調査課長、いろいろ御苦労いただいているけれども、図書室の議員の
利用状況というのは、大体どんな状況か分かります。それで、今の
デジタル化の中で、分厚い会議録や
統計資料など、残すものは、あの狭い
スペースの棚を占拠させるんじゃなくて、全部
データベース化、
デジタル化する作業をぜひ進めてもらいたいと思っています。ぜひ
議会事務局長とも相談しながら、今後の課題として取り上げてください。
それで、その代わり、今、
コロナ騒ぎでつくづく分かったのは、全国の各都道府県に県紙や地方紙があります。県紙、地方紙のその
地域地域の、例えば、産業や
過疎対策などの話題を逆に取り寄せて、資料として置いていただくことができないかなと思っています。例えば、長野県ではこういう問題が課題になっているけれども、北海道では違ったテーマが起きているとか。観光には
町おこし、
村おこしでこういう地域が頑張っているなどというようなものを、やっぱり全国のそういうつぶさな情報、県紙、地域紙、
みちのく日報だとか
赤穂民報とか、そんなようなものの中で取り寄せることができるシステムをぜひ構築してもらえればありがたいなと思います。以上、その2点だけ。答弁はいらないから、
検討課題でひとつお願いします。
○酒井茂 委員長 ほかに御発言がないようですので、以上で質疑を終局いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
ただいまから、
付託議案の採決をいたします。初めに、第1号「令和4年度長野県一般会
計予算案」中、第1条
歳入歳出予算中、歳出 第1款 議会費について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、第60号「令和3年度長野県
一般会計補正予算(第13号)案」中、第1条
歳入歳出
予算の補正中、歳出 第1款 議会費について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、
議会事務局関係の審査を終局いたします。
午前10時50分まで休憩を宣した。
●
休憩時刻 午前10時24分
●
再開時刻 午前10時50分
○酒井茂 委員長 再開を宣した。
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日程宣告
警察本部関係の審査
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新任理事者の
自己紹介
理事者に異動があったので、
自己紹介を求めた。
◎
熊谷猛彦 生活安全部長 自己紹介をした。
◎
成瀬澄夫 地域部長 自己紹介をした。
◎
北原浩治 刑事部長 自己紹介をした。
◎山越哲
警備部長 自己紹介をした。
◎
松島敏史 警務部参事官兼
首席監察官 自己紹介をした。
◎柏木隆
地域部首席参事官兼
地域課長 自己紹介をした。
◎
島田信司 刑事部首席参事官兼
刑事企画課長 自己紹介をした。
◎
大日方正明 刑事部参事官兼
組織犯罪対策課長 自己紹介をした。
◎
羽毛田孝一 生活安全部参事官兼
地域部参事官、
刑事部参事官、人身安全・
少年課長 自己紹介をした。
◎
土屋秀夫 警備部首席参事官兼警備第二課長
自己紹介をした。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 自己紹介をした。
◎
竹内康浩 山岳安全対策課長 自己紹介をした。
◎町田勉
交通部運転免許本部長 自己紹介をした。
◎
笠原敏克 交通部参事官兼
交通指導課長 自己紹介をした。
◎
矢島英則 通信指令課長 自己紹介をした。
◎
篠原一則 警務部参事官兼
会計課長 自己紹介をした。
◎
村澤健一 生活環境課長 自己紹介をした。
◎神林徹 捜査第一課長
自己紹介をした。
◎小松靖 警備第一課長
自己紹介をした。
◎
布施谷昌 警務部参事官兼
上席監察官、
監察課長 自己紹介をした。
◎
櫻井志郎 警務部参事官兼
教養課長 自己紹介をした。
◎
赤池孝夫 交通規制課長 自己紹介をした。
◎
竹松昌昭 情報管理課長 自己紹介をした。
◎
山口伸彦 留置管理課長 自己紹介をした。
◎
柳澤将司 広報相談課長 自己紹介をした。
◎
山田富雄 警務部参事官兼
総務課長 自己紹介をした。
◎
赤羽光輝 捜査支援分析課長 自己紹介をした。
◎工藤俊博 捜査第三課長
自己紹介をした。
▲
警察本部関係の
付託事件の報告
予算案2件、条例案1件
▲
議題宣告(
警察本部関係)
警察本部関係の
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎小山巌
警察本部長 別
添本部長説明要旨に基づいて説明した。
○酒井茂 委員長 第1号「令和4年度長野県
一般会計予算案」中、第1条
歳入歳出予算中、歳出 第10款 警察費 第1項
警察管理費の一部 第2項
警察活動費 第2条
債務負担行為中の一部について、理事者の説明を求めた。
◎
篠原一則 警務部参事官兼
会計課長 議案、
予算説明書及び別添資料1により説明した。
○酒井茂 委員長 第23号「長野県
警察関係許可等手数料徴収条例の一部を改正する条例案」について、理事者の説明を求めた。
◎町田勉
交通部運転免許本部長 議案により説明した。
○酒井茂 委員長 報第2号「
交通事故に係る損害賠償の
専決処分報告」について、理事者の説明を求めた。
◎
布施谷昌 警務部参事官兼
上席監察官、
監察課長 議案により説明した。
○酒井茂 委員長 第60号「令和3年度長野県
一般会計補正予算(第13号)案」中、第1条
歳入歳出予算の補正中、歳出 第10款 警察費 第1項
警察管理費の一部 第2項
警察活動費について、理事者の説明を求めた。
◎
篠原一則 警務部参事官兼
会計課長 議案(追加分)及び
予算説明書(追加分)により説明した。
○酒井茂 委員長 理事者から発言を求められていたのでこれを許可した。
◎來山信康
警務部長 別添資料2「令和3年中
犯罪情勢及び
交通事故発生状況」により説明した。
○酒井茂 委員長 委員の
質疑等発言を許可した。また、できるだけ速やかにかつ円滑に審査を行うため、発言及び答弁は簡潔にしていただくよう願った。
◆望月雄内 委員 私から質問をさせていただきます。まず、警察官の
採用状況についてであります。
報道等にもありましたけれども、ここ十年、
採用試験への出願者が年々減少してきており、歯止めがかかっていない状況であります。私も数字を見て、非常に心配をいたしております。そこで、最近のこの
採用試験の状況をちょっと説明してください。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 採用状況について御質問がありました。
令和3年の状況によりますと、
申込者数が1,217名に対しまして受験者が760名、
合格者数が184名という状況になっております。
競争倍率は4.1ということで、委員御指摘のとおり、年々ちょっと低下しているという状況でございます。
◆望月雄内 委員 ここ十年、ずっと減り続けていますよね。ピークのときには1,500人を超えているという状況から、今言ったように、令和3年、760人ということは、半減ということですよね。だから、競争率も8倍もあったものが、現在4倍になっているという状況です。
いろいろ、少子化の中で若者が減っているということもあるかもしれませんけれども、しかし、これは憂慮すべき状況だと、何が起こっているのか、単なる少子化によるものだけなのか、その辺もしっかり見極めなきゃいけないということだろうと思います。でも、そうでないと現在の体制が維持できないということになれば、長野県内、県民の
安全安心が図れないということになります。
そこでちょっとお聞きしたいんですが、資料を見ると、合格者は
イコール採用者と見た場合、ここ十年ぐらいで平均250人ぐらい合格者がいます。それがだんだん応募者が減っていくとともに合格者も減っていくということで、昨年などは、今言われたように180人まで減った。となると、毎年毎年、合格者が減っているわけですよね。そうすると、警察官の人数が減ってくると、そういうことではないのかな。その辺はどういうことですか。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 お答えします。
年ごとに
合格者数のばらつきがございます。これは、
退職者数の人数によるものでございまして、退職者が多ければ合格者も増えるということです。
◆望月雄内 委員 そうすると、現在の
キャパそのものは維持できているということでよろしいんですね。減っているわけじゃないんだね。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 そのとおりでございます。
◆望月雄内 委員 分かりました。
そこでお伺いしますが、今回の当初予算にオンライン型の説明会の強化ということで予算計上してあります。これは多分、今のような状況に心配されてこういう説明会を通じて応募者あるいは志願者を確保していきたいということだろうと思います。これは非常に結構なことだと思います。
コロナ禍が続く現状では、志願者を集める意味では、今、有効な手段の一つだと思いますので、大賛成であります。この開催状況はどうなっているのか教えてください。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 県警察では、コロナ禍の中におきましても、就職活動で学生が必要とする情報を提供するために、令和2年から大学、企業などが主催するオンライン説明会に参加してございます。令和3年中はオンライン説明会を33回実施しまして、そのうち7回は県警察の主催で開催したところでございます。
説明会の内容につきましては、パワーポイントの資料によりまして業務内容について説明した後、参加者から質問事項をパソコンやスマホから入力してもらいまして、オンラインという形で、一方通行の説明会にならないよう配慮をして開催しているところでございます。
また、本年に入りまして、生活安全、刑事、交通、警備といった専門警察を経験した警察官がその部門の魅力ややりがいを伝えるオンライン説明会を実施しているところでございます。
◆望月雄内 委員 これは、しっかり強化していく必要があると思うんですね。特別強化策は何かありますか。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 委員御指摘のように、オンラインの説明会は今後も開催需要が増えていくものと考えておりますので、より一層の活用や内容の充実など、あらゆる面で強化していく必要があると認識しております。
来年度予算案には、この説明会に活用する専用の端末の整備に必要な経費を計上しているところでございます。これは、場所を選ばずインターネット配信が可能となりますので、執務室からの業務説明だけではなくて、山岳救助や白バイ隊の訓練現場から直接配信を行うなど、創意工夫を凝らした説明会を開催する予定でおります。
◆望月雄内 委員 今後の推移を注目させていただきます。ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。
そこで、採用のことにまた戻りますが、今回出されているパンフレットを見させてもらったんですが、非常によくできていますね。見とれるぐらい内容がいいです。すばらしいパンフレットだと思いますが、この一番最後の「長野県警察の
採用試験の特徴」という欄に、資格加点制度の導入というのがあります。これ、どういう制度で、いつから導入されますか。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 資格制度について御質問ですので、お答えさせていただきます。
多様な人材を幅広く確保するために、令和3年度の
採用試験から警察業務に有効な資格・技能を有する者を対象に、第1次試験において一定の加点を実施しております。
加点対象の資格は、柔道、剣道、それから全国規模のスポーツ大会出場歴、語学、情報処理としておりまして、令和3年度の警察官
採用試験では、受験者の4人に1人が加点の対象となったところでございます。一番多かった加点対象者資格は柔道・剣道で、続いて、全国規模のスポーツ大会、語学という順でございました。令和4年度からは警察官が習得する逮捕術に活用できる空手を新たに加点対象資格に追加したほか、情報処理資格の加点点数の引上げを実施したところでございます。
◆望月雄内 委員 総受験者の中で4人に1人が該当したということですか。一芸に秀でるということを評価の対象にしていくと、これは非常にいいことだと思います。教員試験などにもそういう制度がありますよね。これは優秀な警察官を確保していく有効な物差し、手段だと思いますので、ぜひ今後も取り組んでもらいたいと思います。
そこで、私、以前からずっと提案してきたことがあります。最近、警察委員会でそういうこと話をしませんけれども。
応募者をやっぱり確保していくということで、長期的に見ていくということになれば、子供の頃から警察官になりたい、そういう夢や希望を持たせるということは大事じゃないかということで、以前から私は、何かいい仕掛けをして、白バイやパトカーに乗せてやるとか、あるいは白バイの走る姿を見せるとか、あるいは、みんなほれぼれとするような制服を着ている警察官を見ることによって夢を抱くと、これは子供心にあると思うんですよね。そういうことを企画したらどうだということを盛んに言ったことがあるんです。もしやるんだったら、ウィークデーでは子供は来ないから土日にやってくれと。
実はこれ、自衛隊が自衛隊祭りをやっているんです。松本で桜の頃、4月にやります。私も何度もお招きいただいて行ったんですけれども、家族連れでごった返してすごいんですよ。それでもう、ジープに乗りたい、戦闘機に乗りたい、ヘルメットをかぶりたい、そういうことをやって、夢を抱かせている。非常にいいことだなと思っているんです。あれを見て、将来、国を守りたい、ぜひ自衛官になりたいという人が随分いるんではないかと思うんですよね。その数とかそういうことは分かりませんけれども。そこで、警察組織としても、自衛隊祭り、その名を借りて、警察祭りというようなものを、ぜひ計画していただいて、そして土日にやっていただく。当然、予算も盛らなきゃいけないから、それは我々議会としてしっかり応援したいと思うんですけれども、そういうことを私は大分以前から取り上げたことがあったんです。全然実現化しないんで、最近は質問もしていないんですけれども、今回の採用者、応募者がだんだん減っているところを見て、大変危機感を持ったんで、改めてそのことを提案したいと思いますが、担当課はどうですか。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 委員御指摘のとおり、幼少期、子供の警察官への憧れにつきましては、就職活動時におきましても大きな影響を与えるものと認識しております。
昨年、県警察で、県内の小中学生になりたい職業のアンケートの調査を実施しましたら、小学校低学年では、警察官が上位にランクインしたところでございます。また、警察官になりたい理由につきまして、年齢が高くなるにつれて、格好いいというところから、人の役に立ちたいというように変わってきている傾向が分かっております。
こうした現状も踏まえまして、小中学校、小中学生を対象としました職業体験の受入れだとか警察施設の見学などを継続して実施しているところであります。
また、先ほど委員から御指摘がありましたとおり、現在、コロナ禍で非常に難しいところではございますけれども、県警察では、音楽隊のふれあいコンサートだとか、各所での開催しているミニコンサートに併せまして、白バイやパトカーの試乗や、子供たちの制服を着ての記念撮影、それから鑑識活動の体験だとか、インターンシップなどを開催しているところでございます。広報でしっかり知らしめて、参加者を募りながら今後も積極的に開催をしていきたいなと考えております。
◆望月雄内 委員 今、言われたような地道な活動、それは分かるんだけれども、やっぱり、目につくような、あるいは取り上げられるような、もっと大きな催しのほうが私はいいと思うので、今の活動をもちろん続けることは大事だけれども、そういうお祭りをぜひ私はやってもらいたいと思っています。どのくらい予算がかかるか分かりませんけれども、全面的に応援したいと思いますので、突然ですが本部長、いかがですか。
◎小山巌
警察本部長 今、委員から御指摘があった取組というのは、非常に重要な取組だと思います。
私も、熊本県警で経験してございますけれども、やっぱり子供に人気がありますのは、白バイに乗るとか、制服を着てお巡りさんと一緒に写真を撮るというところが非常に子供にとって印象に残るということで、人気があるところでございます。また、先ほどもありましたけれども、鑑識の体験、これもやっぱり実際に警察活動をやるということで、人気があるところでございます。
できるだけ、家族の方、子供に集まってもらうという観点で、これまではコンサート等と併せて、コンサートであれば、親御さんが興味を持っていただけますので、それと併設する形で白バイ体験乗車とか鑑識体験などをやってまいりました。他方で、より人を集める、より子供に来てもらうという観点で、他県を見ましても、熊本もそうでしたけれども、いろいろ創意工夫をして、より多くの方に集まっていただくという取組を工夫してやってございます。そうした中で、いいものがあれば、当県でも採用して、より集まっていただけるような取組をさらに改善を図ってまいりたいと思います。
◆望月雄内 委員 ぜひ、警察祭りですよ。そう言えば大体イメージが湧いてくると思うんだけれども、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
◆鈴木清 委員 では、各項目にわたって、基本的な部分だけ確認と説明を求めていきたいと思います。基本は、今、望月委員から質問がありましたように、ある意味においては信頼される警察、あるいは親しまれる警察というものを根底に置いて、逐一確認していきたいと思います。
キーワードとして民事不介入という言葉がありますが、その民事不介入をどのように折り合いをつけるのか、個別的な事例を申し上げたいと思います。
最近、新聞、テレビ報道等で、かつてと時代が変わってきたかという部分をつくづく感じる場面を、耳にし、目にする場合があります。それは、乳幼児に対する虐待、あるいは学校におけるいじめ等々。本来、かつての子供に対する犯罪というのは、まず貧困というものが一義的にあったと思うんです。それが、何か洗濯機の中に入れておいたとか、冷蔵庫に入っているとか、食事も与えなかったとか、子供をそのまま放置したまま、特定の異性と1週間も留守にしたとか、今の時代というのは、家庭そのものが機能していないのか、あるいは地域社会が求心力が働かなくて遠心力が働いているのか、かつての親戚とか、そういう地域の、お互いに詮索とかじゃなくて、目についたものを注意するとか、あるいは助けてやるとか、そういう相互社会の機能が欠落しているのが今日的な課題なのかなと、そんな気がします。
具体的に申し上げますと、地域でまず、隣のアパートにいる子供さんがいつも泣いていて、どうするかというと、隣組長さんに話を持っていって、隣組長さんが区長に話を持っていく、区長が地区の民生委員に話を持っていく、それから初めて市の行政の担当の所管課へ行くというのが一般的なルートなんです。そこから初めて県の児童相談所に話が行きます。ですから、児童相談所に話が行ったときには、もう既に事態が大分悪化している。それで、かつて私、駐在所と交番の機能、役割、評価の違い、前回も説明しましたけれども、本来そこで活躍するのは村の駐在さんなんです。駐在さんというのは、生活相談も含め、犯罪、事件、事故だけじゃなくて、おたくの家の娘さん、泣いてばかりいるけれども、どうなっているんだいと。おい、御飯食べさせているかやと。何げなく関与し、説明をし、収めるという場面も多々あったような気がするんですが、今、交番の職員の皆さんにそういう役割を期待しても、日常の人間関係の積み重ねがないですから、全部ステレオタイプの制服の警察がABCDで終わってしまいます。ですから、民事不介入と言っていますが、例えば、交番なり、所管の警察署なりが、どうもあのおたくの何々さんのおうちで、毎晩子供が泣きわめいているし、どうも最近痩せ細っているという相談があった場合に、ただブザーを押して確認するだけなのか、あるいは改善命令を出せるのか、あるいは、他の所管の行政官庁と連携を取るような取組ができるのかどうなのか。民事不介入という言葉が厳然としてあって、それは他人の家庭のことですから、関与できませんということで切り捨てるのか、その辺について、警察は対応をどうお考えになりますか。
◎
羽毛田孝一 生活安全部参事官兼
地域部参事官、
刑事部参事官、人身安全・
少年課長 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、そういう場合、児童虐待事案については、様々なところから警察に情報が入ってまいります。警察安全相談や、地域警察官が巡回連絡で地域渉外活動をする、あるいは、夜、パトロールなどをしている際に通報が入って認知するといったケースがございます。
例えば、近所の子供がよく泣いている声を耳にするといった事案があった場合には、これは警察官が必ず臨場をいたしまして、児童の安全確認は、必ず本人に接触をして把握をしておりますし、その情報につきましては、全県、それぞれの管轄する警察署長に速報され、さらにはそれが私どもの本部の人身安全・少年課にも必ず入るようになっております。その上で、事件化を図るもの、あるいは行為者指導をするもの、それから、ケースによりましては児童相談所などの関係機関にその情報を共有いたしまして、一時保護などの対応をするといった組織的な対応を図っておりまして、かつてはそういうことがもしかしてあったのかもしれませんが、人の家庭のことだとか、民事不介入だといったような形では決して対応しないと、警察では児童の安全確認と保護を最優先に組織的な対応を図っているというところでございます。
◆鈴木清 委員 今の御説明だと、関係する諸官庁との情報の共有化を図る、それから警察署にも連絡をする、それは内部的なそういうのでいいと思うんです。それともう一つ気になったのは、事件化という言葉がありました。事件化になってからでは遅いんです。事件化する前に、保護者に対してきちんとした、罰則規定はないと思うんですけれども、やはり児童相談所なり他の行政官庁、あるいは地域の民生委員も加わっていただいて、その環境を改善できるよう、命令はできませんけれども、指導を徹底していただきたい。
ちなみに、本県ではそのような児童虐待とか陰湿な事件という言葉を使っていいのか分かりませんが、そういう事象がどの程度あるのか、あるいは、かつてと比べて最近増えてきたのか、簡単でいいですから、御説明をお願いしたいと思います。
◎
羽毛田孝一 生活安全部参事官兼
地域部参事官、
刑事部参事官、人身安全・
少年課長 お答えいたします。
警察で認知をしまして、児童相談所に児童虐待、あるいはそれが疑われる事案ということで通告した件数が、昨年は1,067人の児童についてございました。そのうち、事件として検挙したものにつきましては、昨年度、10件ございました。傷害や暴行、それから強制わいせつなどの事案ということで10件の事件化を図っております。
◆鈴木清 委員 分かりました。
行政面では、教育委員会とか市町村とも連携を取らなくちゃいけない部分もあると思うんですが、やはり次代を担う子供たちが健やかに育つように、セーフティーネットとして警察が権限を持っていますから、機能できることを御期待したいと思います。
次に、同じ民事不介入という言葉を今度は違った場面で御確認したいと思いますが、3月に入りまして、各大手企業をはじめ、地元の企業も株主総会が始まってきています。それで、今のウクライナの戦争を見ても、ロシアがクリミア半島を併合したときも、一斉に通信手段が全部両断されました。これ、ネット社会の陥穽という落とし穴ですから、目に見える原因とか因果関係とか、あるいは特定の犯人がつかめられない状況なんです。ですから、世界各国からサイバー攻撃が来たり、データが改ざんされたり、あるいは、自分の持っている口座の金額が他の口座に移されたということがあります。この場合、警察に告訴・告発、あるいは訴えられたから手を挙げてよしという当該事案に対処するのか、長野県警察全体として、民間の事業所、経済団体を含めて、サイバー攻撃やネット社会の落とし穴について、どういう対応をすべきかという取組をなさっているのか、個々の企業の自助努力だけでは対応できない部分もありますので、警察が対応できる部分と、あるいは警察として民間の事業者に対する周知徹底の部分と、その二つの面を含めて、今後の取組、あるいは、現状について御説明いただきたいと思います。
◎布施谷明子
サイバー犯罪捜査課長 それでは、委員の御質問についてお答えします。
今、各国から企業に対し、また個人に対し、サイバー攻撃があるということですが、警察としましては、やはりこういうことは物すごく危惧されており、そして増加していますので、例えば、県内企業でありましたら、商工会議所であったり、あと、保険会社というのは、そういうところを発見しやすいところですので、保険会社と協定を結んで共同でサイバーセミナーというのを行っております。内容ですが、これは企業だけではなく、個人の皆様にお願いしたいので、ちょっとここで御紹介したいと思います。
こうしたサイバー攻撃は、まず、事前に防ぐのが一番大事となります。報道でもあると思うんですが、メールの添付ファイルだったり、知らないところから来ると、リンクをすると感染すると思ってください。宛名も知っている方から来ても、もしかしたらそこを変えているかもしれないので、そこは必ず確認をしてくださいということをお願いしています。
それから、基本ソフト、OSというんですが、やはりそれは最新を保ってください。聞くところによると、結構昔のものを使っていまして、入られてしまうということがあります。それから、ウイルス対策ソフト、これについても、本当にコンピューター化して物事が早く進むんですが、やはり、手間をかけないと犯罪に巻き込まれてしまうことを理解していただいて、ウイルスソフトを導入して、そういったきれいな環境、最新を保ってほしいと。それから、皆さん、認証情報等していると思うんですが、こういったものも、想像されないようなものをつくっていただくということで、サイバーセキュリティーセミナーだったり、広報啓発ツイッター、ホームページ等で説明をしているところです。
◆鈴木清 委員 一般的にはそういう対応でいいと思うんですが、今度は個別具体的に一歩踏み込んでいただいて、今、商工会議所というお話がありましたが、私が申し上げているのは、ある経営者団体の専務と懇談したときに、かつての企業は、事務事業の効率化ということでコンピューター化を図ったけれども、今は逆に法務部なり電算室の中に、そういうサイバーテロ、サイバー攻撃に対応する部門をあえてつくらなければ、これからの時代に対応できない状況を迎えているという話もありましたので、ぜひ、外部の民間の団体へ一歩踏み込んでいただいて、きちんと情報交換と対応を考えるようにしていただきたいと思います。本部長、お願いします。
◎小山巌
警察本部長 補足させていただきますけれども、特に重要インフラを抱えている企業に対しては、正確な名称は忘れましたが、重要インフラ事業者協議会といったものを警察主導でつくってございまして、やはり重要インフラが攻撃を受けてしまうと、県内、あるいは日本全体に幅広く影響が出てしまうということで、その協議会のメンバー等に対しまして、ある事案が起きたときについては速やかに情報を提供する、あるいは、そういった攻撃を防ぐための予防法などを啓発しているところでございます。
◆鈴木清 委員 次に、ちょっと話が飛びますが、日本で一番多く作られた映画は、どんな映画か御存じだと思いますが、フーテンの寅さんの48作です。毎年正月には、この映画を家族そろって子供を連れて見に行ったという時代風景が懐かしく思われます。
なぜ、こんな話を申し上げるかというと、フーテンの寅さんの職業は、いわゆるテキ屋さんなんです。それで、この二、三年の間、長野県はいろいろな歴史や伝統文化を大事にしていますし、いろいろな神社・仏閣で店が開かれ、業界用語で高町って言うんですかね、それが全然開けなくなってしまった。私の場合は、神社の関係しているのは三つあるんですが、氏子さんに申請があった場合、許可をし、警察に届出をするという手順で、皆さんが面白おかしく金魚すくい、綿あめから始まって、それで子供たちも本当に楽しみにし、おもちゃを買いに行き、これは日本の伝統というか文化、大衆・民衆芸能というか、それに近い部分も多少あると思うんです。その世界のある先達から話を聞いたんですが、もう干上がっちゃって、御開帳もどうなるか分からないし、御柱もどうなるか分からないと。その先達と、プラス、かつて私ども市会議員の仲間で、あえて固有名詞は申し上げませんが、その世界で有名な家業の先輩がいました。「俺たちの先祖は水戸藩の隠密だったんだで」と。「だから、日本全国を回って、どこの藩は肥えている、どこの藩ではこういう問題を抱えているということをやって。天下御免の水戸黄門の印籠を持った家業だったんだけれども、いつの間にか何かおかしな評価になっちゃった、弱ったな」と。確かに、お聞きしてみると、納得できる部分も半分あるんです。明治の初期、山岳宗教の修験者は17万人いました。この人たちは何をやったかというと、山に登り、野に伏せ、山野草を持って漢方薬を開発し、日本全国にその薬を持って回って歩いた。確かにテキ屋さんも神農黄帝薬師如来ですから、そう部分もあったのかなと思います。
そこで、行政の窓口はどこになるんでしょうと聞いたら、警察の組織犯罪対策課って言うんですよ。組織犯罪対策課で所管するような、今はやりの反社会的な団体と皆さんは見ていられるのかどうなのか、いわゆる外商組合、テキ屋さんの集まりです。その辺についての受け止め方、解釈はどうでしょう。
◎
大日方正明 刑事部参事官兼
組織犯罪対策課長 外商組合についての御質問だと思います。
警察では、長野県暴力団排除条例がありますけれども、外商組合とも連携しておりまして、外商組合の中のテキ屋さんというか、そういう方々が出店に当たりまして、情報を、どういう方が働いているのかなどの名簿を出していただきまして、暴力団であるかとか、該当性を審査し、そういう者がいないということでやっていますので、外商組合について、それが暴力団などという認識はしておりません。以上です。
◆鈴木清 委員 今の説明で理解させていただきますが、とかく、何か暴力団の資金元になるんじゃないかとか、そんなに裕福な関与団体はないと思います。かつてのサーカスもなくなれば、見せ物もなくなり、これは時代とともに消え去っていく一つの運命なのかなとも思っています。せめて今の子供たちに、年に1回の春祭り、あるいはおひな祭り、あるいは縁日のときぐらいは、そういうように一つのにぎわすような出し物として、存続できるように、一歩距離を置きながらも遠くから見守っていただけたらということだけ申し上げておきたいと思います。
時間がありませんから締めくくりますが、今年、テレビ報道され、新聞の紙面でも書かれていますように、連合赤軍事件から50年たちました。私も当時、昭和47年、何か劇画を見るような思いで、多分、河合楽器の山荘だったと思うんですが、クレーン車で重い鉄の塊が投入され、そして警察が身命を賭して、牟田さん御夫妻を救出した事案がありました。当時、京浜安保共闘や革マル、中核とか社青同など、飽き足りない団体が新しいものをつくり、連合赤軍という団体が合併して、ああいう悲惨な活動、それから総括なんていう犯罪を起こし、12人の犠牲者も出した。今、警察当局も具体的な団体名等までは結構ですが、そのような反社会的な団体が、本県にもあるのかどうなのか、また、そのような団体が、時代の変換を図りながら、ひそかに夢見た革命を念じながら活動しているような状況があるのかどうなのか、その辺が分かりましたら、解説・説明をいただけたらと思います。
◎小川隼人
警備企画課長 お答えいたします。
警備対象勢力、そういったものに対して御質問をいただいたと思うんですけれども、まず、警察としては、いかなる団体に対しても、治安を犯すような危険性がない限りは、これに介入しないという基本的な態度をもって臨んでいるところであります。しかし、いかなる団体であっても、その活動に関連して違法行為が行われ、または行われるおそれがある場合には、その公共の安全と秩序維持に当たるという警察の責務を遂行するために必要な関心を払っているところでございますけれども、具体的にそのような団体、どのような団体があるのか、あるいは、そういった団体に関心を払っているのかということに関しましては、今後の警察活動に支障が及ぶおそれがありますことから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
◆鈴木清 委員 それこそ、今申し上げたような団体、個別具体的にはあえて申し上げませんが、いわゆる反社会的な団体。国家転覆を図ろうとする団体ですから、そのような団体やいわゆるカルト集団に対しては厳然とした適当な距離、間合いを持ちながら、冷厳な審判が下るような取組をお願いしたいと思います。
時間がありませんが、最後に一言。
前安田本部長にも確認させていただきましたが、新任の本部長、私ども議会の皆さん全員、きちんとした対応を取っていただくため、議会としても御支援申し上げたいというテーマが一つあります。これは、緒に就いて、長野国体が終わったら具体化するだろうというようなことも同僚議員からお聞きしておりますが、警察の独立した本部庁舎の建設について、前回お聞きした、会計課から毎年知事部局に予算要求していますというレベルじゃなくて、内部において、やはり本部庁舎建設に当たっての、それこそ非公式のプロジェクトチームでも結構ですからつくって、年次計画できちんと歩みを進めていただきたい。独立した警察本部庁舎に対する今後の決意というか取組に対し、本部長としての率直な御見解だけお聞きして、私の質問は終わります。
◎小山巌
警察本部長 今、お話のありました、警察の独立庁舎につきましては、県警にとっての悲願であると聞いておりますし、認識してございます。これまでも、知事部局には働きかけを行ってまいりましたけれども、国体を踏まえた予算の関係とか、いろいろな御事情があると推察はしてございます。今後、その具体化に向けて、我々のほうでも努力を強めていって、ぜひともそれが実現するように努めてまいりたいと考えております。
○酒井茂 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。
●
休憩時刻 午前11時58分
●
再開時刻 午後1時28分
○酒井茂 委員長 再開を宣し、委員の
質疑等発言を許可した。
◆清沢英男 委員 それでは、お願いいたします。
初めに、今日も議論が出ていましたけれども、長野県警察の警察官1人当たりの県民負担数、あるいは負担率と言っていいのか分かりませんけれども、これまでお聞かせいただいた中では、ワースト6位だと聞いております。
要は、犯罪、その他交通関係もそうですが、そういうものが少なければ、負担率が高かろうが低かろうがいいわけですが、今回、本部長の議案説明の中で、認知件数は前年比14.2%減、それから刑法犯の検挙率57.1%で平成元年以降、最高を記録したということで、つまり、警察官の県民負担数は、まあそんなに多くはないんだけれども、犯罪そのもの、あるいは、検挙はしっかりやっていますという話だと思います。
交通事故発生件数も、前年比較マイナス0.6%ということであります。
ただ、これが今年、あるいは、最近の傾向であるにしても、これから県民負担数はやっぱり上げていくことを目標としなければいけないのではないかと思っています。長野県警察の安定のために目指していかなければいけないんではないかと思いますが、そのことを目標にしていくかどうか、あるいは、そのことが可能かどうか、どう考えておられるかお聞かせをいただきます。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 本県の警察官の1人当たりの負担人口は、令和3年4月1日現在594名で、全国6位と、委員御指摘のとおり、高負担の状況にございます。
一方、警察官の増員につきましては、昨今の人口減少や、厳しい財政状況により、非常に厳しい状況にあると承知しております。
◆清沢英男 委員 大変簡潔な答えで結構だと思いますが、要は無理だよという話だね。そういうことでいいですか。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 現状ではなかなか困難な状況にあると認識しております。
◆清沢英男 委員 それでは、この数字的なものを見ながら、これから長野県警察本部が十分に活躍できるものがあるか確認しながらやっていっていただきたいと思います。
それでは、次に、犯罪被害者支援条例について伺います。
犯罪被害者条例の中で、警察に多分関係するんではないかというところをお聞きいたしてまいります。まず一つには、二次被害についてであります。
二次被害は、条例の文章によると、犯罪等による直接的な被害を受けた後に、周囲の者や犯罪被害者等に接する行政機関の職員その他関係者による理解または配慮に欠ける言動、インターネットを通じて云々、誹謗中傷、報道機関による過剰な取材、犯罪被害者等が受ける精神的な苦痛、身体の不調、名誉の毀損、私生活の平穏の侵害、経済的な損失その他の被害ということが書かれています。
そこで、犯罪被害者支援条例に関連して、昨年の11月に犯罪被害者支援ハンドブックというものが、犯罪被害者支援連絡協議会から出されています。その中に、二次被害について、こういう記載があります。「二次被害を受けた相手は」という記載があって、グラフが載っていまして、近所の人から受けた二次被害が一番多いんです。次が、警察から受けた二次被害となっています。これは、96人中49人、51%となっていますけれども、その犯罪被害者が二次被害を、これは条例によってこれから防がなければいけないとうたうわけですけれども、その二次被害を警察によって受けたという人が非常に多いということは、どのように考えておられるかお聞きします。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 警察捜査で二次被害の内容について、事件についての説明で、そのたびに事件のことを思い出し、つらい思いをしたなどと、事情聴取に関して二次被害を受けている方がいると、以前の調査で指摘されていると承知しております。
このような二次被害を軽減するために、県警察としましては、被害者支援の推進に関する基本的指針を規定しました長野県警察被害者支援要綱の改正や、長野県警察犯罪被害者支援基本計画の策定を行いました。
具体的には、事情聴取の際に、捜査とは別に、被害者支援を担当する警察官が付き添う、また、相談をしやすい環境を整備する、捜査に関しましては、プライバシーに配慮した適正捜査を推進するなど、また、全職員に対しまして、被害者支援の意義、支援要領の教養を行うなど、犯罪被害者にきめ細やかな支援を行ってまいっております。
また、本年3月18日には、県下8警察署に加えて、新たに8警察署に被害者支援係を設置いたしますので、今後とも被害者に寄り添った適切で充実した支援に努めてまいる所存でございます。
◆清沢英男 委員 今おっしゃった被害者支援係というのは、長野県の役所の中に置かれる被害者相談センターのようなところに被害者の相談事をスムーズにつないでいくことができますかね。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 新たに8警察署に設置いたします係でございますけれども、本来業務であります犯罪被害者や御遺族などの支援活動のほか、職員に対する指導、教養なども行っていくところでございます。警察と県、また関係機関との情報共有、連携をしながら、総体的に支援をしてまいりたいと考えております。
◆清沢英男 委員 御案内のように、県としては初めて、被害者に対しての給付金が出るようになりますので、一番被害者に近くて相談センターに結びつきやすいのは警察だろうと思うんです。その意味で、今、8警察署というお話がありました。そこからほかの警察署のことも含めてきっと担当していくんだと思いますけれども、うまく給付金なり見舞金が行き渡るようにしないと、公平性を欠きますので、そこはしっかりと頼みたいと思います。
新しい条例案の第20条に、刑事に関する手続及びその進捗状況に関する情報の提供というのがありますし、これまで以上に、警察官の現場においては、被害者といろいろコミュニケーションを豊かにしていかないと、なかなかうまくいかないというか、理解が得られないんではないかと思いますので、その辺も含めて今後の姿勢をお聞かせいただけたらと思います。
◎上條豊
警務部首席参事官兼
警務課長 新たな条例案の第20条に、県は被害に係る刑事に関する手続に適切に関与できるようにするために、刑事手続だとか、その進捗状況において情報提供、その他必要な施策を講ずるものとすると決めて掲げてございます。これはもちろん、県とともに警察で担う分野につきましては責任を持ってやっていきたいと思いますし、新たに設置する被害者支援の係も含めまして、職員の教養も徹底いたしまして、被害者とのコミュニケーションを図りながら、万全な支援対策を図っていきたいと考えております。
◆清沢英男 委員 もう一つ、最後に、今般のロシアのウクライナ侵略行為が起こっていることで改めて我々が認識しなければいけない、思うことについてちょっと考えを述べさせていただきます。これまで戦争というと、やっぱり、陸軍・空軍・海軍という中で、戦争が行われると思っていましたけれども、今はそれだけではなくて、経済戦争、それから宇宙戦争、それからもう一つが、やっぱりサイバー攻撃戦争だと、もっとあるのかもしれませんけれども、そういうふうに思います。
私の申し上げたいことは、こういうことは政府で考えることかもしれませんけれども、サイバー空間というのは目に見えないものでありまして、その警察の中でも、一つの大きなジャンルとして構えておかないと、明日、日本が、ウクライナのような状況になるとか、そういうことの危惧をしておく必要があると思いますけれども、仮にそういう事態が起こった場合には、すぐ、やっぱりサイバーということはきちんと考えておかないと、ロシアがこれでうまくいったのがクリミアでありましたから、我々の市民生活、県民生活の中においても、このサイバーにおける犯罪そのもののジャンル、そういうものはきちんと大きく捉えておかなければいけないと思いますので、よろしくお願いをしたいということであります。
◎小松靖 警備第一課長 警察のサイバー攻撃対策においてお答えをいたします。
県警察においては、警察庁のサイバー攻撃センターなどと連携の下、国内外のサイバー攻撃に対する情報を収集するとともに、民間有識者を招いての講演会等を開催してございまして、これにより捜査員の対処能力の向上等を図っております。また、都が主唱でございますけれども、金融、鉄道、電力、ガス等の重要インフラ事業者とサイバーテロ対策協議会、先ほどちょっとお話ししていましたけれども、平成20年6月に設置をいたしまして、年一回の総会のほか、会報を発行して、最新のサイバー攻撃情勢や手口について情報共有を図るとともに、サイバー攻撃発生を想定した標的型メール訓練などの実施を行いまして、官民一体となった取組を推進しておるところでございます。
◆小池清 委員 それでは、よろしくお願いをいたします。
まず最初に、先ほど御説明いただきました、令和3年中の
犯罪情勢及び
交通事故発生状況の資料を頂いたわけでありますけれども、この中で、特殊詐欺の状況を御説明いただきました。皆様方も、お取り組みいただく中で、なかなか大きく減るというところまではいかないようですけれども、こういった状況で推移しておるということだと思いますが、テレビなどでも、よく特殊詐欺の防止の関連の放送をしております。御高齢の方が被害に遭われるというようなこと、それともう一つは、キャッシュカードとかATMを使用した犯罪、これが引き続き行われるだろうということですけれども、私どもも、ATMの機械を操作すると、会社によってATMの操作画面が違いますし、ちょっと表現の仕方を見ても、受け取れるんだか振り込むんだかちょっと分かりづらいようなものもあると思うんです。こういった部分も統一的に、振込なのか受け取りなのかはっきりした表示の仕方をすれば、よく言われるのが、還付金があるとか、お金を受け取れるからといった話で御高齢の皆さん方が機械のところへ行って操作をするということで、やってみたらお金を振り込んでしまったということが多いということであれば、もっと、振込か受け取りかきちんと表示するということをやれば、相当、「あれ、おかしいな」と気づかれる方も多いんではないかなと感じるわけであります。金融機関のこういった予防策に関して、県警としてもそんな形の中での意見交換とかお話をしていただくということがあるといいんじゃないかなと思いますけれども、お気づきの点があったらお願いしたいんですが。
◎原安志
生活安全部首席参事官兼
生活安全企画課長 特殊詐欺被害防止のための金融機関との連携ということでの御質問としてお答えさせていただきます。
昨年末、県内の金融機関の皆様と検討等を重ねて、共同宣言という形で、ATMで、手口的に、先ほども委員の御指摘の還付金詐欺とかATMで携帯電話で指示を受けながら振り込んでしまうという状況が多いものですから、金融機関の方に見回りしていただいて、当然、警察官もパトロールで回るんですが、声かけをしていただくとか、そういったことを盛り込んだ共同宣言で情報共有やそれぞれの役割を確認して対応をしているところでございます。
◆小池清 委員 お取り決めいただいてあるということでございますが、ぜひ、先ほどお話ししたような件も含めて、できるだけ被害が減るようなお取組を引き続きお願いをしたいと思います。
それでは、次に、飯田署の現地に、南信免許センターを設置したいというお話があるわけで、南信運転免許センターの設置に関しましては、十年来の懸案の事項で、今般、飯田警察署の建て替えの話も出てきまして、一緒に併設したらどうかというようなお話も最近あったわけでございますが、地元では、今回、それらを一緒にしまして、現在の飯田警察署の現地へ建て替えたいと、こういった要望を県と県警へ出したいということで、新たに方針が示されてきております。
これに関しまして、一つは、運転免許センターと警察署を併設して設置するというと、ほかの地区の免許センターなどを見させていただいても、相当な敷地面積が必要となるわけでありますし、また、周辺の環境、立地条件といいますか、こういったことも当然検討の項目に入ってくると思います。地元としても、長年の懸案事項ですし、県内、南信だけまだ免許センターの設置ができていないこともございまして、ぜひとも今回はしっかりとした事業の推進につなげていただければと思うのが多くの皆さん方の意見ではないかなと思います。まず、これから具体的に幾つかの条件もクリアしていかなきゃいけないのではないかということも心配する点ですが、現在の状況の中で、県としてもこの場所へ設置することに対しては前向きにお取り組みいただけるのかどうか、そんな点も伺っておきたいと思います。また、クリアしなきゃいけない課題というのは、道路関係とか、用地等の確保の必要性もあるのかという点に関しても、伺っておきます。
◎
篠原一則 警務部参事官兼
会計課長 ただいま御質問いただいた、新聞報道等された関係でございますが、過日開催されました南信州広域連合議会におきまして、現在地及びその周辺を飯田警察署及び南信運転免許センターの建設候補地に決定をし、県と県警察に対して要望する方針であることは報道等により承知をしているところでございます。
今後、同広域連合から要望をいただいたのであれば、しっかりとお聞きした上で、当地が適地かどうかを検討することとなります。なお、県警察としましては、南信地域の皆様の免許行政の利便性の向上のため、同所が適地と判断されれば、南信運転免許センター建設の早期実現に向けて、知事部局と相談しながら取り組む所存であります。
また、2点目の課題でございますが、同所併設ということになりますと、警察署と運転免許、両方の機能を満たす場所の選定が必要ということでございます。委員御指摘のとおり、敷地面積の問題もございます。警察署という機能もありますので、災害拠点としての大型車両の出入りが可能で、また、免許センターということになりますと、一度に多くの来訪者がお見えになりますので、それに対応できる道路があるかというような課題も含めて、今後、知事部局等と検討をしてまいる予定でございます。
◆小池清 委員 しっかり検討していただいて、検討していただくのは当然のことかと思いますけれども、これまでの経緯から踏まえまして、できるだけ早い時期での設置が、地元としても望んでおるところだと思いますが、検討しなきゃそういうことも分からないということだね。何年ぐらいの間には設置したいとか、県警としての行政運営の上での見通しとか計画もまだこれからということになるんですか。
◎
篠原一則 警務部参事官兼
会計課長 まだ要望書を手元に頂いておりませんが、この要望書を頂いた上で、内容をしっかり精査させていただきまして、同所が適地かどうか検討することとなります。したがいまして、現時点で具体的な建設スケジュールを申し上げるということは困難でございます。
◆小池清 委員 県警としても、警察署と免許センターの概要等の構想はお持ちだと思いますので、できるだけ早く地元の要望も踏まえた中で、しっかりとした検討をしていただき、早期の設置が実現できますよう、お取組をいただきたいと思います。
◆小島康晴 委員 それでは、私からも何点か予算議会ということでお尋ねしてまいりたいと思います。
初めに、9月定例会、11月定例会ということで、議論を重ねさせていただきました、いわゆる迷惑防止条例の改正につきまして、この2月1日が施行、出発ということでお聞きしておりますので、まだ1か月ちょっとしか、たっていないところでございますけれども、この中で、県民の皆さんへの条例の概要をどのように周知しておられるか、また、相談専用のフリーダイヤルを設置したと伺ったんですが、もし、受理状況とか分かれば、まず教えていただきたいと思います。
◎原安志
生活安全部首席参事官兼
生活安全企画課長 まず、改正迷惑防止条例の周知への取組についてお答えします。
改正迷惑防止条例は、令和4年2月1日に施行され、約1か月が経過しました。
条例の施行に当たっては、これまで当委員会において、県民の皆様への分かりやすい説明や、県民の皆様からの御意見・御質問への誠実な対応を求められたところであり、県警察では啓発用のポスターを作成し、県の施設、駅などの公共施設、学校、コンビニエンスストア等、周知に効果的な場所への掲出、それから啓発用チラシを作成し、警察署等の来訪者への配布、県警ホームページで禁止される具体的な事例の紹介、テレビ局等の取材に応じての改正概要の説明など、県民の皆様が条例の概要を理解できるように取り組んでまいったところでございます。
次に、相談専用フリーダイヤルでの相談受理状況でございますが、改正迷惑防止条例に関する御意見・御質問を受け付けるフリーダイヤルの専用相談電話を令和3年12月24日から開設いたしました。現在までに、「夜中に自宅のインターホンが鳴らされる被害に遭っているのだが、条例の対象か」、それから、「近所の者から暴言を吐かれるが、条例で取り締まれるのか」との相談、17件を受理しているところでございます。
◆小島康晴 委員 始まったばかりという感じがいたしますけれども、ぜひ、お話がありましたように、議論を重ねてきた中で、まず周知と、その結果迷惑行為が少なくなるように、引き続きのお取組をお願いしておきたいと思います。
次に、通学路の安全確保、安全対策についてお伺いしたいんですけれども、平成24年ですか、一斉に警察が調査をして、対象箇所を何百箇所と上げて、その後、去年、またさらに悲惨な事故があって、再度また一斉検査をしていただいたと思います。主に建設部かと思いますけれども、通学路安全確保について、新年度予算含めて、警察本部としてはどんな御対応をされているか、されていくか、お伺いしたいと思います。
◎土屋伸幸
交通部首席参事官兼
交通企画課長 それでは、通学路の安全対策について回答させていただきたいと思います。
県警察では、委員御指摘のとおり、これまでも通学路の児童の交通安全対策について諸対策を推進してきたところでありますが、昨年の6月、千葉県八街市で子供たちの列に車が突っ込むという悲惨な
交通事故を受けまして、新たな観点を踏まえた通学路の合同点検を教育委員会や道路管理者等と共同で実施したところであります。
その結果、ハード面、例えば、歩車分離式信号機だとか、信号機のLED化、さらに、横断歩道の新設や道路標示の補修、このような対応が必要と認められる箇所158か所を抽出しまして、そのうち125か所につきましては、本年度末までに整備が完了する予定となっております。残りの33か所は、令和4年度末までに整備を完了する予定となっております。さらに、交通指導取締りだとか、街頭啓発活動等、ソフト対策、これが必要な箇所153か所に対しましては、関係交通団体と連携した子供たちに対する保護誘導活動だとか、ドライバーに対する広報啓発、指導取締り等の諸対策を推進しているところでございます。
◆小島康晴 委員 ありがとうございました。
予算もなかなか厳しい中で、ハード面だと費用も要るんだと思いますけれども、令和4年度末までというお話がありましたので、着実な進捗を図っていただくようにお願いしたいと思います。
それから、コロナが2年余り続きまして、大変厳しい状況になっているわけですけれども、お聞きしますと、一つの建物を借りて半分以下しか人を入れちゃいけないとか、運転免許の高齢者講習などは、以前も通常で何か月待ちというお話をお聞きしたことがあるんですけれども、2年間のコロナの影響を受けて、早期にそういった高齢者の方の免許更新の事前講習ができているかどうか、何か課題があればお知らせいただきたいと思います。
◎町田勉
交通部運転免許本部長 それでは、高齢者講習等の実施状況について御説明いたします。 運転免許更新時における高齢者講習につきましては、現在、県下27の自動車教習所に委託して実施をしております。各自動車教習所では、新型コロナウイルス感染防止対策として、指導員及び受講者のマスク着用の徹底、講習における適切な座席空間の確保、指導員と受講者のマンツーマン指導などの措置を講じた上で講習等を実施しております。現在まで、高齢者講習の受講時に感染したとの報告は受けておりません。また、感染防止対策として、受講者を制限するなどの措置は行っておりません。先ほど申し上げた感染防止対策を行いながら、高齢者講習を実施しているところでございます。
さらに、高齢者講習等の受講待ち日数にありましては、昨年末現在、76.6日でありまして、前年同期比4.8日短縮していることからも、コロナ禍により高齢者講習の待ち日数が延びるなどの支障は認められません。
県警といたしましては、さらなる待ち時間の短縮を図るため、本年3月から各自動車教習所における高齢者講習等の空き時間状況を一元的に管理し、迅速に受講案内ができる高齢者講習等管理システムの運用を開始することで、待ち日数の短縮を図っていく所存でございます。
◆小島康晴 委員 御努力いただいているということですけれども、76日ということは、2か月半ということになるかと思いますので、70歳、75歳以上の方が2か月待つということはなかなか大変なことかと思いますので、引き続き、できれば1か月以内とか、そういう御努力をいただければありがたいなと思います。
それから、実は、先月、5年たって自分の運転免許証の更新をしたんですけれども、飯田の警察署に行って、最初に受付けしてから最後に免許を受け取って帰るまでに1時間かかりませんでした。前回のときはちょっと事情があったんだけれども、それより前のときは、一旦手続をして、1か月後にまた取りに行くということで、大変手間だったのが、一昨年から、免許作成機を入れていただいたおかげで、そういう恩恵をいただき、誠に感謝しておりますけれども、2年前、この場でお聞きしたときは、まだ導入したばっかりでなかなか混雑していたりという状況があったということでしたが、その後、2年目が過ぎたところになると思うんですけれども、何か課題みたいなものがまだあるのか、もう順調にいっているか、その辺の状況をお聞きしたいと思います。
◎町田勉
交通部運転免許本部長 それでは、飯田警察署における運転免許証更新者数等について御説明をいたします。
飯田警察署では、運転免許証作成機を導入し、令和2年3月2日から、講習区分が優良運転者と高齢者講習受講者を対象に、運転免許証の即日交付を実施しております。運用開始後、本年1月末までの間に、3万5,362人が即日交付を受け、即日交付率は82%を占めております。
また、令和3年中の同署における運転免許更新者数を即日交付開始前の令和元年と比較しますと、13.7%増加していることからも、運転免許証作成機導入の効果が現れているものと考えております。来庁者からも、別の日に運転免許証を取りに来なくてもいいので、とてもありがたい等の好評を得ております。その一方で、即日交付の対象者が限られていることや、受付時の混雑などの課題が認められます。このため、今後、免許センターの設置に向けて、さらに検討を進めてまいります。
◆小島康晴 委員 基本的には順調かと受け止めましたけれども、お話にありましたように、優良の方と高齢者の方以外の方も対象にできるか、特に、高校3年生が免許を取るときは大勢になりますから、塩尻まで行かなければいけないという話もあったりしまして、それも含めて、ぜひ引き続き利便性向上の御検討をいただきたいし、先ほど、小池委員が聞かれたので、私からは申し上げませんけれども、ぜひ、免許センターについても着実な進捗をお願いしたいと思います。
それから最後に、信号機の調整について伺ってみたいんですが、実は、先月、高速道路の安曇野から麻績までが急に通行止めになりまして、南から来る人はみんな安曇野インターで降ろされてしまいました。そこから降りて国道へ戻ろうとするところの短い区間に車が全部集中してしまって、全然19号に出られないという記憶があります。
高速道路とか幹線道路で事故などによって通行止めがあったときに、関連する周りの道路がスムーズに流れるように信号機を調整していくような、非常時の対応というのはできるものなんでしょうか。
◎
赤池孝夫 交通規制課長 それでは、幹線道路が通行止めになった際の迂回路等の信号機の調整についてお答えいたします。
まず、高速道路が通行止めとなった場合でありますが、高速道路から降りた車両がインターチェンジ出口の信号交差点や国道等の幹線道路に集中し、交通の混雑が予想されますことから、交通管制センターで制御している信号機にありましては、同所における信号機の秒数調整を行い、交通渋滞の緩和に努めているところであります。
また、幹線道路が長期にわたり通行止めとなる場合は、迂回路の渋滞を緩和するため、警察におきましては、現場の交通状況を確認しながら、信号秒数の調整を行っているほか、迂回路が通学路や生活道路である場合は、交通監視の実施等による安全対策を行っているところであります。
今後も、通行止め等の影響による迂回路の交通渋滞を緩和するため、信号秒数の調整や各種安全対策を行ってまいります。
◆小島康晴 委員 自分の経験で申し上げて申し訳なかったんですが、渋滞は、また次の事故を起こすこともあり得るので、引き続きの御対策をお願いいたしたいと思います。
警察委員会としては、今年度最後の質問をさせていただきました。一年間、大変お世話になりました。ありがとうございました。
○酒井茂 委員長 ほかに御発言がありませんので、以上で質疑を終局いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
ただいまから
付託議案の採決をいたします。初めに、第1号「令和4年度長野県
一般会計予算案」中、第1条
歳入歳出予算中、歳出 第10款 警察費 第1項
警察管理費の一部 第2項
警察活動費 第2条
債務負担行為中の一部について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、第23号「長野県
警察関係許可等手数料徴収条例の一部を改正する条例案」について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、第60号「令和3年度長野県
一般会計補正予算(第13号)案」中、第1条
歳入歳出予算の補正中、歳出 第10款 警察費 第1項
警察管理費の一部 第2項
警察活動費 について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、
警察本部関係の審査を終局いたします。
挨拶をした。
○花岡賢一 副委員長 挨拶をした。
◎小山巌
警察本部長 挨拶をした。
○酒井茂 委員長 午後2時30分まで休憩を宣した。
●
休憩時刻 午後2時15分
●
再開時刻 午後2時30分
○酒井茂 委員長 再開を宣した。
▲
日程宣告
総務部及び
企画振興部関係の審査
▲総務部及び
企画振興部関係の
付託事件の報告
予算案5件、条例案7件、事件案1件、
専決処分報告1件、陳情6件
▲
議題宣告(総務部及び
企画振興部関係)
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎玉井直
総務部長 別添部長説明要旨に基づいて説明した。
○酒井茂 委員長 第1号「令和4年度長野県
一般会計予算案」中、第1条
歳入歳出予算中、歳入全部 第3条 地方債 第4条 一時借入金 第5条 歳出予算の流用について、理事者の説明を求めた。
◎矢後雅司
財政課長 議案及び
予算説明書により説明した。
◎傳田幸一
税務課長 予算説明書により説明した。
○酒井茂 委員長 説明の途中ですが、本日の審査はこの程度とし、明11日は、午前10時から委員会を開会し、総務部及び
企画振興部関係の審査を日程といたします。なお、今定例会中の委員会の開議通知は、書面通知を省略し、放送または口頭連絡により行いますので、御了承願います。
散会を宣した。
●散会時刻 午後2時57分
△採決結果一覧(
議会事務局及び
警察本部関係)
(
付託議案)
▲原案のとおり可決すべきものと決定したもの(簡易採決)
第1号 令和4年度長野県
一般会計予算案中
第1条
歳入歳出予算中
歳 出
第1款 議会費
第10款 警察費
第1項
警察管理費の一部
第2項
警察活動費
第2条
債務負担行為中の一部
第 23 号 長野県
警察関係許可等手数料徴収条例の一部を改正する条例案
第 60 号 令和3年度長野県
一般会計補正予算(第13号)案中
第1条
歳入歳出予算の補正中
歳 出
第1款 議会費
第10款 警察費
第1項
警察管理費の一部
第2項
警察活動費...