(
総務部及び
企画振興部関係)
企画振興部長 小 岩 正 貴
情報推進化担当部長 坂 口 秀 嗣
交通担当部長 佐 藤 公 俊
総合政策課長 小野沢 弘 夫
情報政策課長 塩 川 吉 郎
統計室長 堀 内 明 美
広報県民課長 加 藤 浩
交通政策課長 宮 島 克 夫
松本空港利活用・
国際化推進室長 中 村 宏 平
市町村課長 竹 内 善 彦
地域振興課長 藤 森 茂 晴
楽園信州・
移住推進室長 出 川 広 昭
総務部長 関
昇一郎
職員キャリア開発センター所長 宮 原 茂
秘書課長 林 宏 行
人事課長 玉 井 直
コンプライアンス・行政経営課長 宮 下 克 彦
職員課長 池 上 明
総務参事兼
財政課長 伊 藤 一 紀
財産活用課長 辻 久 明
税務課長 丸 山 信 秀
県税徴収対策室長 笹 澤 亮 司
情報公開・
法務課長 竹 村
浩一郎
総務事務課長 深 沢 幸 栄
会計管理者兼
会計局長 塩 谷 幸 隆
会計課長 守 屋 正 造
契約・
検査課長 丸 山 進
監査委員事務局長 林 雅 孝
監査委員事務局次長 若 狭 利 行
人事委員会事務局長 清 水 剛 一
人事委員会事務局次長 西 沢 弘 喜
●
付託事件
10月11日に同じ
●会議に付した事件
10月12日に同じ
●
開議時刻 午前10時28分
●
山岸委員長 開会を宣した。
▲
日程宣告
総務部、
企画振興部関係の審査
▲
議題宣告(
総務部及び
企画振興部関係)
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、委員の
質疑等発言を許可した。
◆
宮澤敏文 委員 おはようございます。質問させていただきます。まず今回の
委員会は、
知事選が終わった後、初めての県会ということであります。そのようなことで、いつも細部にわたって御質問させていただくところでございますが、きょうは少し大きな話をと思っております。まずは、本来だったならば、
知事選が終わった後、
特別県会をつくって、そこで新たな
知事体制をつくって、それから4年間に入っていくと。これが普通の
パターンだとこんなふうに思っております。しかし、今回の形のところについて、なかなかそういうような状況に行かないで、普通の県会のような感じで入った感があります。ここら辺について、
総務部長の、この新しい
スタートという意味での4年と、それから今回のこの経過の中で、知事初め、どういうような話し合いで、どんな4年間の決意で、このプロセス、
県議会との向かい合い方があったのか、そこら辺の話をお伺いしたいと思います。
◎
関昇一郎 総務部長 ただいま新しい知事の4年間が始まるということで、
県議会との関係のお尋ねであります。今回、知事、3選目に当たって、御案内のように「攻めと守りの
政策パッケージ」を発表させていただいて、公約の中で、特にこの、当面、注力をすべきことというのを整理させていただきました。ただ、
大前提としては、「しあわせ
信州創造プラン2.0」がございますので、こちらに基づいて、計画の、議会の
皆さんともお話しをいただいた、御意見を踏まえてつくったこの
プランの、着実な実行というのが重要だという
大前提であります。その中で、この
パッケージをつくらせていただきましたので、本会議の始まる前、各会派の代表の
皆さんとも、こんな形で「攻めと守りの
政策パッケージ」のお話を差し上げ、今後4年間の
取り組みについてもお話をさせていただいたところであります。
また、あわせまして、
代表質問で2日間、各
会派代表の方を通じまして、今後の4年間の県政の
進め方についての御議論もいただいたところでありまして、そういったことを踏まえながら、我々
職員一同も気を引き締めて取り組んでいきたいと思っております。
◆
宮澤敏文 委員 私は、先を読むような答弁をいただいたというふうな気がするわけで、さすが
関部長だなと思って聞いておりましたけれども、本来でございましたら、これは
企画振興部長にお伺いすることであります。本来だったら、4年を一つの
セットとして、ないしは5年を一つの
セットとするなりして5年間進めてきた。何回も、5年で最初につくったものをまた新しいものをつくるのではなくて、修正、修正という形で、一つの大きなものがどう達成していくかというふうにして、成果を一つずつ上げて、例えば
経営者協会の
皆さんだとか、働く
人たちだとか、農業の
人たちだとか、そういうような
人たちに、まずつくっていただいたものがこういうふうになったぞという形で、次の選挙を迎えてやるというのが、私は普通の
民主主義のあり方だと思うんですよ。ところが、
阿部県政の
やり方はそうではなくて、またぐような政策をつくっていく。もしそこでもって違う人が県政を担うようになったら、それを、要するに次のところに継続していくような
やり方で、今回の県政が、何か前回の県政の延長だというような形の
方向性が出ていたということについて、私は、ちょっとこれは、本来だったら趣旨が違うんじゃないかというふうに思うんですが。
企画振興部長、そこら辺のところは、他県の情勢、それから
総務省で、そういうような4年ごとの
一つ節目という選挙を管理されていらっしゃるお立場もあるわけでありますが、今回の
阿部県政の
進め方というのは、私は
民主主義の本来の決められた
パターンとは、若干、ずれているといいますか、逸脱した
やり方ではないかなというような気すら持って、感じたんですが。そこら辺のところについての御見解はいかがでございますか。
◎
小岩正貴 企画振興部長 4年間の取りまとめといいますか、成果を踏まえた次からの4年という、
首長選挙と県政との
連続性といいますか、そういうところの観点からの御質問でございます。若干この
あたりは、委員とは見解を異にするところは、私もございますが、他県、いろいろな、さまざまな例がございます。例えば
長期計画、10年ですとか、あるいは5年ですとかという計画を立てている中で、みずからのその任期中にやった成果をもとに、その成果を踏まえたその先の、その5年、10年の計画の中で何をやっていくかという、一つの大きな計画の中で、引き続き首長として何をやるのかということを訴えていくという選挙を捉える方もいらっしゃいますし、そうじゃなくて、もう完全に計画は4年というスパンで計画をつくって、その中で4年・4年の勝負という形でやられている首長もいらっしゃいますので、その
あたりは、それぞれの首長のスタンスかなと思っております。
一方で、長野県のことで申し上げますと、少なくともここは、4年間、第2期
阿部県政のもとで行ったことを総括しつつ、昨年度、1年間かけて次の5か年計画というのを策定しましたので、そこは、ある程度その4年間の振り返り等もやりつつ、加えてその先、誰がその県政を担うことになろうとも、次の4年間にどういう
プランという形で
バトンタッチをしていくんだと。まさにその
バトンタッチする際に、その受け取った
バトンをどう料理するかというのは、そのときの首長が考えることではありますけれども、少なくともその4年間を担った首長として、次の4年間にどう
バトンをタッチしていくのかということでまとめたのが一つの計画であったと思っておりますし、今回の選挙に当たっての
政治家阿部守一さんとしての臨み方であったのではないかなというふうに、私どもとしては理解しているところでございます。
◆
宮澤敏文 委員 この間、私、
世論調査を拝見させていただきまして、
世論調査の中で、知事が何期やるかというときに、3期12年というふうなアンケートが一番多かったんですよね。ということは、今回、最後というように見ている県民が一番多いと、こういうようなことを言う人もいるんですよ、私が言っているということじゃないですよ。私は、そういうようなことで、本当だったら、最後の1年に次の5年計画をつくるというのは、若干、ここら辺のところについては、問題があるんじゃないかというような御論議が内部の中でなされたことはなかったのかどうか、まずここだけお伺いします。
◎
小岩正貴 企画振興部長 およそ2年前ですが、次の5か年計画をそろそろ作成する時期、翻って言えば、先の5か年計画の
最終年がそろそろ迫ってくるといった際に、当時の5か年計画をそのまま5か年どおり終えるのか、あるいは延ばした上で、新たな5か年計画をその先にもう1年つくるのかという、ブレストといいますか、そういう
論点提起をして中で議論したという経緯はございました。結果、いや、ここはやはり5か年という形で、少なくとも県民ともお約束しているものなので、前回の5か年計画は5か年計画で一回閉じて、その先の5か年計画をまた改めてつくると。それを踏まえた上で、その先の次の4年間の県政を担う方に
バトンタッチをしていくということは、その当時の第2期
阿部県政のもとでやるべきことであろうということで、中で
意思統一をしたところでございます。
◆
宮澤敏文 委員 本会議で御質問させていただきましたように、私、ブランドをつくろうということで、農業が私の持ち場なものですから、農業から入っていって、それだって100品目というか、一つの目標を達成するのに12年かかったんですね。その間に、本当に県の職員の
皆さん一生懸命頑張ってくれたり、
市町村の
皆さんも頑張ってくれて、みんなでもってつくってきたという感覚を持っているわけですが。そのくらい、普通、かかると思うんですよね、一つのことをやり上げていくと。
これから地域の人口が減ってくる。それから例えば、この前も申し上げましたように、1万人の日本で平均的な町、ここの私の池田町にしても、ことし生まれたのが29名か30名です。
母子手帳がありますから人数は出ているわけですが。そのくらい厳しい状況になってきているときに、やっぱり長期的に1回示してやっていかないと、5年・5年というのではなくて、やっぱりある程度、ほかのところを見ていても、10年計画なら10年計画の中の前半を5年なりで切って5年と5年でやっていくとか、そういうふうに大きくしておいて、それを進めていくという
やり方をとっているところが非常に、私、多いと思うんだけれども。長野県というのは、私ども、
経営者の
皆さんとも話してみれば、何か5年ごとに、ずっと知事は計画ばっかり立てているではないかと、具体的に何をやったんだと。
実効性が非常に低いんじゃないかと、こういうことを言われる方も
大勢おいでになられますけどね。
そういう状況の中で、一番の
問題点は、私、知事が4期、5期やってもいいと思いますよ、そういうことを言っているのではなくて、たまたま、今までの、要するに出されているところだけで、今、私、組み立てて、お聞きしている質問ですので、別に自分の意思でもって、こういうふうにしなければいけないということで言っているんじゃないんですよ。そういうような状況で組み立てている立場として、では一体、これからまた、5年でもって新しくつくるのかということになると、本当にこれね、この5年をどうするかということになって。その5年ごとにくくっていくのか、それとも大きく10年なら10年をつくったうちで、ないしは20年なら20年、15年なら15年をつくったうちの中の、ぽんぽんと切っていって、この変化するこの状況について、こうやってやっていくという体制のつくり方をするのか。そこの基本のつくり方のことを、今、私はお話ししているんですよ。こうつくれとかっていう、私の個人の意見で言っているわけじゃないんですよ。今回の、長野県の実情をお話しし、そしてほかの県の状況、ほかの県も大体大きくつくったうちの中でどうだと、こういうような形をとっているのが多いと私は思うんですね。そこら辺のところ、部長、どうですか、再度、おつけ加えいただければ。
◎
小岩正貴 企画振興部長 かつては長野県におきましても、
長期計画という形で10年、あるいは期間を定めずに長期の展望というものを定めた上で、その中での5か年という、言ってみれば中期の計画というものを策定するという体制をとっていた時期がございました。ただ、私の記憶ですと、15年ほど前になりますけれども、そこから、長野県においては5か年というものの中で、中期的あるいは長期的なビジョンも示しながら、5か年でやるべきことを示すというふうに、かじを切ったというふうに私は理解しておりますので、そこは、どれが正解ということでは、私はないと思っております。かつては長野県もそういう長期的なことを示していたという事実はございますが、今はそういう体制はとっていない。
委員おっしゃるように、行政に携わる身としましては、問題をしっかりとその後につないでいくという
継続性は大事でございます。そこは、
行政機関としての長野県という
県組織と、そこを統べる首長としての、そのとき、そのとき、4年に1回、県民の負託を受けて、統べる立場として来られる首長と、ここは首長と
県組織がやはり対等な形でしっかりと議論していくという体制が、本来、望ましい姿ではないのかというふうに考えているところでございます。
◆
宮澤敏文 委員 ちょっと今度はディテールの問題に入りますがね。そういう関係の中で、例えば
宮原所長ともちょっとこの間話したんですが、
県立大学が
スタートしました。議会も、隣にお座りの
風間議員が会長になって頑張ってくださって、私も、
望月議員も、ここに
おいでになられる議員さん、初めからこの問題について話してきたんですけれども。その中で、グローバル的な
マネジメントということで進めてきた。そういう
グローバルマネジメントをしたときに、これから就職が何とかとかいろいろな話も出てきたけれども、例えばですよ、寮の問題。
総務部長、
財政課長は、当時、その立場にありませんでしたが、予算をお認めになられた立場として、寮については、6人部屋にして、5人部屋にして、
外国人と日本人が一緒に暮らして、要するに
国際性を豊かにするから1年生の寮をつくると、1年生のときは
全寮制にするんだと、そういう考え方で、当初、知事は説明したし、入ってきたという経過だったと私は理解しております。ここら辺のところ、
宮原所長、担当したとき、立場として、今、どうのこうのっていうことではないですよ、これからの問題もあるから、当初、今の現実をどう捉えるかということで御質問させていただいているんですが、そこら辺のところはそうでしたよね。
◎
宮原茂 職員キャリア開発センター所長 前任のときのお話でなかなか記憶の限りということなんですけれども、確かに、例えば福岡の
女子大学ですとか、そういった先進地を見る中で、そういった
取り組みをされている寮において、国際的な、
外国人の
留学生も受け入れて一緒に生活してというのもございまして、240名定員の大学としては少し大きめの寮をつくらせていただいたと。その中には、
外国人の
留学生を受け入れるという構想もあったかというふうに承知しております。実際、今も
海外プログラムというような形で、私どもの学生を海外に
短期留学をさせるという
取り組みとともに、外国の
留学生を受け入れていこうという
取り組みもあわせて進めているところかというふうに承知しています。開学の最初の時点では、人数をそろえることはなかなか難しかったわけですけれども、これから
取り組みを進めていくところでございます。
◆
宮澤敏文 委員 私もそれでいいと思うんです。100点満点の答弁だと思っておりますけれども。そうはいっても、2人いらっしゃるというんですね、今、
外国人の方が。その方は、みんな、愛知県の方と、この間も、先ほど言った
風間議員の御配慮で一緒にお会いしたんですけれども、みんなこっちにいらしたというんですね、外国の人じゃないんですね。はっきり言えば、その目的はゼロですよね。当初の予定したところは全くなされていない。
それから長野県の企業との連携ということでありますが、長野県の財界、それから
金融界等々から、講師、
非常勤講師も含めて、今、どのような状況だか、おつかみですか、
宮原所長。
◎
宮原茂 職員キャリア開発センター所長 今現在、直ちにということではないですが、もちろん大学の教員については、
認可申請の関係がありますので、今後4年間のものは大体出ているところです。例えば県内の
経済界もございますが、
法曹関係者ですとかいうところは、県内の
弁護士会等にも御協力いただいて、
法律科目等をやっていただいております。また、例えば長野県の経済と産業といったような
授業科目がございます。これについては、
県内大学の先生を
非常勤としてお願いしてやっていただく予定でございますし、それから県内に多い
中小企業の関係の
中小企業論といった科目については、
信州大学に
おいでになった先生に、
非常勤としてお招きしてやっていこうというふうに計画をしているところでございます。
◆
宮澤敏文 委員
県立大学ですから、生きた長野県の経済をどう知るかということで、もう少し、要するに、これから来年度の予算をチェックする立場だと思いますけれども、まだ具体的には何億円ということで、来年度以降、県の予算の中で、病院が50数億円、今、56億円になりましたか。それからこういろいろありますよね、全部。その中で、私
ども県議会がチェックしなければいけない項目の中に学校があるんですよ。
学校予算があるんですけれども、その予算の中で、どの程度行っているかと、それがどう効率的に動いているか、ここら辺のところは非常に重要なところでしてね。
当初のいたところで、私ども何度も言った、それは大変だぞと。外国から
留学生を連れてくることは大変なことだよと。それで、今、
留学生を連れてくるのに、逆に言えば、間に入っている人にお金を払わなければならないようなシステムまでできている。ここら辺のところも、多分、
開発センターの所長も、やりくりする中でそれにぶつかったと思うんですよね。そういうような部分のところも含めて、非常に難しい状況になってきているところを、私、きょう、初めて、この議会でオープンにさせたわけですけれども、そう簡単じゃないんですよ。そういうようなところだけれども、やらなければならないことは、きちっとやっていかないといけないと思うんですよね。そこら辺のところをチェックするという立場も含めて、4年の
スタート、新しいところでありますけどね、この問題を含めて、
財政課長、どういう立場でもってするのかということで、一つ、お答えをどうぞ。
◎
伊藤一紀 総務参事兼
財政課長 いろいろな視点があると思いますけれども、教育、
人づくり、特に今回の5か年計画は、学びの
県づくりの一丁目一番地のところでもありますし、また、今後、グローバルな視点を持っていく、そういった視点で人を育てていくのは重要なことだと思っております。これにつきましては、また
県民文化部としっかり話し合っていきたいと思いますし、我々、その予算をつくるに当たっても、先ほども計画の話もありましたが、予算は単年度ではありますけれども、
政策づくりをしていくときにはもう少し中長期的な視点をしっかり持つことと、それから単に机上の空論ということではなくて、しっかり実際の社会の仕組みがどうなっていくのか、事業を進めていくためにどういう仕掛けをしていくのか、実際にかかわっていく
人たちとしっかり話し合って
政策づくりをしていかなければいけないと思っておりますので、その辺、我々、予算を要求する部局としっかり話し合っていきたいと思っております。
◆
宮澤敏文 委員 そんなところでね、今、私、挙げたのは、頑張ってもらいたいとこんなふうに思っています。でも、
スタートのときに、そういうことで、やっぱり寮をつくるためには、寮でもって楽しくやれということではないんですよ。あれだけバックアップしていくというのは、ここの
皆さんの多くの、例えば師弟の子供さんたちが、あの料金で、あそこでもって入っているところってそんなにないんですよ、はっきり言いますとね。そういう状況の中で、私ども含めてですよ、これは県民も同じように見ていると思うんですよ。だから、そういう目的だというのは、やっぱり
外国人の
留学生をしっかり入れるなら入れる。そのためにどうするかということはする。それから県内の、要するに財界、
金融界、それから団体、そういうようなところから、生きた、私は、法曹、
弁護士なんてどこから入れたって同じですよ、内容的には同じなんだから。そういうような部分を、
信州大学から連れてくれば長野県の人を使ったという発想は、それは、
皆さん、あまりよくないと私は思っているんだけれども。そうじゃなくて、生きた、長野県じゃなくたっていいですよ、長野県の状況をしっかりよく知っていらっしゃる方々が、そういうような形の中で入っていくということを考えていくことが、やっぱり大事、お約束事だから。ということを言っているんですよ。
例えば、そのほかにもう一つ、
財政課にお話ししたいところであります。長野県は、
園芸王国日本一を目指した、日本一を。それが、今、11位くらいに落ち込んでいる。この状況の中で、長野県らしい農業をつくろうということで、
県単独事業、この分野の
県単独事業ですよ、ほかのもいろいろありますよ、いろいろ長野県らしい農業。調べてみましたら、わずか5,000万円しかないんですよ。それで、例えば果樹の、いろいろな形の中に、国がこういうふうにおりてきた中で、長野県の
農政部は、こっちへ余分に出す、大きさを、出口を変えて、いろいろ工夫して、長野県のこの今の11番目を維持しているわけですが。もうそういう時代では、なかなかね、ついていけない。
例えば青森県の水産業をつくるときには、どういう餌をやるかというと、6億円のお金を業者と相談して、魚にくれる餌に、免疫力を増す、元気な魚をつくる、そういう餌を、開発をともにしたんですよ。そういう開発をやっぱり考えていかないと、なかなか、長野県のよさというのは出てこないんですよ。やっぱりそこら辺の
予算づけを、しっかりとされていくということをしておかないと、ずるずる行っちゃいますよ。何で長野県の農産物がこんなに評判がいいかわかりますか、これは、これだけどんどん温暖化が行くと、朝夕が涼しいからなんですよ。いいですか、「あきたこまち」は秋田県でつくられていないんですよ。もう全部「コシヒカリ」になって。「あきたこまち」がつくられているのは、長野県の寒いところ、高いところ、例えば白馬だとか、ああいうところでつくられているんですよ。それはなぜか、全国で500メートルを超える農地というのはわずか5%しかないんですよ。その中で80%、全耕地の80%が500メートル以上というのは長野県しかないんですよ。だから、昼間、うんと光合成を浴びた、その根にたまったものが、朝夕涼しいから傷まないでストックされる。だからおいしいんですよ。こういうような特徴があるのを、もうちょっとお金をしっかりと出して、種もそうですけれどもね、そういうような部分のところ、わずか5,000万円。これでね、私、よく農政の連中、よく頑張っていると思うんですよ。もうちょっと、お金のつけ方、それからどうするかという戦略を、本当はこういうトップを決める
知事選のときに、こういう論議がなければいけないと私は思うんですよ。そういうことが大事なんですよ。「信濃の国」をみんな歌えばいいなんていうことじゃないはずなんですよ。
そこら辺を踏まえて、もう本当にこの長野県が、個々が確立して、その養育のために競争の時代に入っているわけですから、そこら辺の
予算づくり、
総務部長、総責任でもってこれから組んでいくわけで、今、私、2つの事例を挙げました。今までやってきて、やるというのがやれなかったところ、それに対してどうチェックするか。それから、今、現状の中で、県の職員が一生懸命頑張っているけれども、わずかな中でもってしかやれないような状況になっている部門を、どうやって精査しててこ入れしていくか。これ、たまたま農政の話をしましたけれども、そうじゃないところもあるかもしれませんよ。そういうことで、知事の発想だけで、左右される
予算づくりではなくて、もっと長野県をどうしていくかという基本的な中の形からなっていかないとですね。今回だって、この
県議会では、南信運転免許センターの陳情を採択しました。これは、つくれっていうことですよ、
県議会は。それはつくれっていうことになりますと、
県議会もその責任を感じますが、警察本部長は、毎年1億円ずつ費用がかかりますよと。この費用をちゃんと出していただく体制ができていらっしゃるんですよねと、いいですねと。これは、ぜひともそういうことも含めて、こういう状況もはっきりあるわけですよ。南信だけ運転免許センターがないなんていうことはあることじゃありません、我々の
県議会の立場からすれば。当然のことです、つくってもらうっていうことは。しかし、警察では、もしそういうことになれば毎年1億円かかるので、ほかのところが薄くなっちゃうことも考えられるので、なかなか今の段階ではということでありますが、それを補完していただかなければならないわけです、予算の中で。そういうところを、光の当たらないところに光をという話があります、知事は言っていましたけれども、南信はその典型ですよ。特に下伊那というのは。そういう状況からすれば、やっぱりきちっとそこら辺のめり張りをつける。予算が全てなんですから、知事の意向ではなくて、もっとしっかりとした積み上げの中でどうしていくかと、ここら辺のところの決意を
関部長にお伺いして、私の質問を終わります。
◎
関昇一郎 総務部長 宮澤委員から、予算編成を通した長野県政の展開の姿、大きく御質問いただいたと思っております。御指摘のとおり、さまざまな課題が、県行政、ございますが、全て先を見据えた中長期的な展望のもとに県政を継続させていくことが必要だと思っております。そういう意味では、先ほどお話があった、
県立大学の関係もそうですが、産業関係で、長野県、人口減少の時代に、どうやってこれから長野県が発展していくかというと、長野県の強みである農業ですとか、観光ですとか、製造業、こういったところをいかに発展させていくかという基盤の上に成り立つ部分が大きいと思っております。
予算の配分というのは、県の意思決定の一つの、形としてあらわれた姿だと私どもも思っておりまして、長野県の将来、中長期を展望した上で、これから長野県が発展できるような予算編成をというふうに心がけていきたいと思っておりますし、そのためには、職員が、さまざまな分野で県行政に携わっておりますけれども、将来を見据えた展開ができるように、それぞれがアイデアを出したり、それから地道な県民との対応を進めたりした、その結果として施策につながるものだと思っております。そういう意味で、長野県の将来を展望した予算編成ができるように、今年度、また新しく31年度の予算編成が始まりますけれども、私ども、各部と、委員からも御指摘があったような観点を踏まえて、しっかりとした施策構築に当たっての議論をしていきたいと思っております。
◆小林伸陽 委員 それでは質問させていただきます。今定例議会に議案第7号「訴えの提起について」というものがありますが、これは、大北森林組合の元専務中村さんに、県が賠償を求めたにもかかわらず、全面的にその支払いを拒否されたということから、提訴するという議案であります。そこで、この訴えをするに当たって、法的な、その根拠といいますか、そういうものについてお尋ねをいたしますが、全面的に否定をされた文書の内容というのは、どういう中身で否定されたか、わかりますか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 中村専務理事には、昨年12月に損害賠償請求を行ったということで、その後、林務部を中心に、相手方
弁護士と交渉を重ねてまいりまして、平成29年9月に、損害賠償請求についての対応方針に基づきまして、長野県は請求をしていったわけですけれども、実際に相手方代理人の
弁護士から請求に応じない旨の回答がありまして、具体的にはそれは林務部で見ておりまして、その内容に応じて、再度、改めて県の見解を示したということです。相手方の
弁護士からは、応訴もやむを得ないというような旨の回答があったということで聞いております。その経過を踏まえて、県として提訴をするという判断に至ったということで林務部から聞いております。
◆小林伸陽 委員 それでは、その全面否定した文書というのは、林務部だけで判断をされているということですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 その文書、直接は林務部で見て判断をしております。
◆小林伸陽 委員 私、思うんですが、この加算金の請求を裁判にかけるということですよね。裁判にかける課題が、不正をやった林務部で取り扱う、こういうことで、私は本当に解決できるのかと。これはやっぱりこのコンプライアンス・行政経営課で、私は議論をしないと、問題の林務部に全部また投げていて、解決できるとは、到底思えないんですよね。この議案の作成は、林務部だけでやっているわけですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 直接は林務部でやっているんですけれども、その根拠としましては、昨年開催しました法的課題検討
委員会、それを受けての対応方針というものを県として示しておりますので、それがもとになっているということで、
総務部としてもそこをバックアップしているという形でございます。
◆小林伸陽 委員 それで、今回、裁判費用が213万8,000円ですか、計上されているんですけれども。この第7号の議案を見ますと、私、非常にわかりにくいんですが、4項目、事件に関する取り扱いという部分で、「損害賠償金の支払いの申し入れがあり、その履行が見込まれる場合にあっては、和解ができるものとする」という文章が入っているんですよね。一般的な常識として、和解ができるかどうかというのは、裁判の前の問題だと思うんですよね。和解ができないから裁判にするというのが一般的な裁判の中身なんですよ。和解ができないから裁判になるんですよね。それをなぜここに、「和解ができるものとする」と、裁判する段階で和解ができるものとするというふうに入っているんですよね。これはどういう意味で、こういうものが入るのか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 現在までの相手方との交渉ということで、十分に相手方代理人と交渉を重ねて、現在の段階で請求には応じられないという回答があって、そこに対しまして、さらに相手方の
弁護士に、訴訟になった場合もやむを得ないかというようなことも確認しておりまして、その上で裁判の訴えの提起を起こしています。今後、その経過の中で、損害賠償金の支払いの申し入れが、そういうことならばということで相手方からあるケースも考えられますので、その辺を踏まえてこういう記載になっていることかと思われます。
○山岸喜昭 委員長 小林委員に申し上げます。質問の内容が当
委員会の所管にかかわるものであることを明確にしていただいた上で、質問をお願いいたします。
◆小林伸陽 委員 まさに、私は、これはコンプライアンス、法令遵守の課題だと。これをきちっと、コンプライアンスの専門部署がきちっと審査をしていかなければだめだという観点から質問をしていますので、よろしくお願いをいたします。
それで、その中村前専務理事とは何度も交渉してきたという報告があるのですが、何度、交渉をしたんですか。今、刑務所に入っているんですよ。その中で、どういう交渉がされて、どういう返事がされてきたのか。全面的に否定をしたという文書で来たといいますが、その文書の提出を、委員長、求めたいと思います。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 相手方との交渉につきましては、平成30年の2月7日に、地方自治法に基づく督促状を送付いたしまして、平成30年3月2日、代理人
弁護士からの請求に応じない旨の回答が来たと。30年の6月11日に、回答に対する県の見解を通知いたしまして、30年7月31日、代理人
弁護士からの、請求に応じず応訴もやむなしとの回答を受けたと、林務部から確認しております。
それから訴えの提起の事件に関する取り扱いでございますけれども、訴えの提起の場合の定例的な書き方ということで、どの場合も、「損害賠償金の支払いの申し入れがあり、その履行が見込まれる場合にあっては、和解できるもの」というのは、これは入れることになっているということですので、定例的な考えです。
○山岸喜昭 委員長 宮下課長、資料の提出を求められていますが、よろしいですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 林務部と検討いたしまして、御報告申し上げたいと思います。
○山岸喜昭 委員長 それでは、後によろしくお願いします。
◆小林伸陽 委員 「和解できるものとする」とあるんですよね。和解するかどうかというのは、議決が必要でしょう。どうなんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 裁判上の和解ですので、あらかじめ議決が必要と考えます。
◆小林伸陽 委員 議決が必要なものを、議決のないまま、「和解できるものとする」という言い方には、私は非常に不自然さを感じるんですよね。本来なら、裁判をやった結果、和解がされた場合には、その和解を裁判所に提出して、議会の議決があるから和解できるという仕組みになっていると思うんですが、そうじゃないんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 訴えの提起の場合の定例的な記載方法として、こういう書き方になっているというふうに理解しております。
◎
伊藤一紀 総務参事兼
財政課長 議案全般のことについて、
財政課も少し責任を負っておりますので、解説させていただきます。裁判、和解につきましては、その都度、議決は必要になります。まず、それを置いておいてください。ただ、例えばその第7号にしても、例えば報第11号とか、いろいろ、先般、議会の
皆さんに御理解いただいて専決事項にさせていただきました県営住宅の訴えの提起もありますけれども。例えばこの第7号につきましては、単に和解できるものとするのではなくて、その前段の、この文章が条件つきなんですよね。要するにこういうことが、こういう条件を達成すれば和解できるものとするということで、あらかじめ議決をいただくというものでありますので、単に和解ということではございません。
◆小林伸陽 委員 それはそのとおりだと私も思うんですよね。裁判の結果がどうなるかというのは、それはわからないのは当然ですよ。裁判の結果、和解があり得ることは、十分、私も承知をしています。ただ、その前の段階で、先ほども私も資料も求めましたけれども、どういう交渉が行われたのかと言えば、文書を2回やりとりしただけでしょう、今の報告でいきますと。文書のやりとりを2回しただけで、応じないと。これで、十分交渉した結果、応じないのでという、そこが私は本当に行政的な
やり方ではないかと。どれだけ和解できる交渉をやってきたのかというのは、全く見えないんですよね。そして、裁判に213万円の訴訟費を出すというわけでしょう。では、ここにある「支払いの申し入れがあり、その履行が見込まれる場合」という条件があるんですが、213万円以下でも支払いがあれば和解になるんですか。そういうこともあり得るんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 交渉の経過については、主なものを申し上げたということで、詳細な交渉については、林務部に確認して、また御報告できるか確認させていただきたいと思います。和解については、その状況によりますので、裁判の状況を見てということになると思われます。
◆小林伸陽 委員 だから、裁判の状況、当然見て、判断せざるを得ないと思うんですが。213万円も支払う気がないと、しかし10万円なら支払いましょうというんだって、和解ができるのかと言えば、私はそんなことは、行政上、裁判費用より少なくても和解しますという話が通用するのかということを聞いているんです。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 和解につきましては、その裁判の状況を詳しく御議論いただいて判断いただくということになると思いますので、今の段階でそこを申し上げるということはできないかと思います。
◆小林伸陽 委員 そういう答弁で、本当に私はこの県費を213万8,000円、今回、計上しているんですが、その前に、こういう裁判をせずに解決する努力をどれだけしたかということも極めて不明確で、また、その拒否をしてきた理由も極めて不明確で、こういう裁判を起こして県民の税金を新たにまたつぎ込むという
やり方には、大変不信を感じますし、和解が、先ほど言いましたけれども、前の条件があると言いますけれども、和解できるものとすると、和解は議会の議決を受けて和解ができるものであって、そういう点でも非常にこの不明確なものであり、到底ちょっと賛成できる中身ではないなという思いでおることだけ申し上げておきたいと思います。
次に、これも大北森林組合の関係でありますけれども、9月11日に開かれた林務部改革推進
委員会というのがありまして、これは報道でもされましたけれども、その委員の
皆さんから、大変厳しい意見が出されています。植木委員は、前年度に比べてなぜ高い目標が示されるのか、具体的な根拠が見えないという指摘であります。向山委員については、民間企業では、四半期ないし月単位で事業の進みぐあいを管理していると。林務部が組合の経営実態を把握しているとは到底思えないと。高橋委員さんは、民間と比べて異質と、数値管理もしっかりすべきだというふうに述べております。大久保委員は欠席だそうで、書面で、今回の現状では、9億円の回収は不可能だと思われる。何が原因か、問題なのかを追及する必要があるというふうに厳しく指摘されたと言われていますが、これは承知をしていることなんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 林務部改革推進
委員会には、私も出席しまして、各委員の御意見はしっかり頂戴しております。
◆小林伸陽 委員 私も、この
委員会で、再三、質問してきました。大北森林組合に補助金の返還を求めていますが、その大北森林組合の実態がどうかと。今の実態で返済ができる見通しが本当にあるのかと、無責任にそこへ押しつけるだけ、これは許されないことだということをずっと、私、言い続けてきたつもりであります。そしてその責任を県全体で負わないと、林務部だけに責任を転嫁していくわけにはいかないということから、最初は、県全体が、この3億5,000万円については、しごと改革をやり、職員の新規採用などを見直し、3億5,000万円は、しごと改革で捻出をして解決するというのが最初の方針でしたよね。それはいいですね。
その後、職員に賠償請求をする。また、今回、大北森林組合にも賠償請求をやる。そして、今、申し上げた中村専務にも賠償請求するというふうに、方針転換がされたわけですよね。その方針転換がされているにもかかわらず、大北森林組合の実態について、私、ずっと質問してくる中で、県の方針としては、人的支援をして経営の立て直しを図るということを、再三、言ってきたんですよね。いろいろなところで、知事も、人的支援をしなければ経営立て直しはできないだろうという意味のことを言ってきたんですが。この間、人的支援をどのようにしてきたかをお尋ねします。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 森林組合につきましては、今、集中改革期間ということで32年まで頑張っていただいているところなんですが、組合の人材不足等につきまして、今まで組合職員に対する実務的な研修を実施するほか、森林組合の指導機関であります県森林組合連合会とも連携をして、人材の派遣や他事業体の協力・応援を含めた具体的な支援策について、今、林務部中心に検討しているところでございます。
◆小林伸陽 委員 もう半年、1年近くたつんですが、まだ検討しているだけで、具体的な支援というのはないんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 森林組合連合会の経営コンサルタントが具体的に森林組合に入りまして、経営の相談に乗るなど、そういう支援をしていると聞いております。
◆小林伸陽 委員 私は、それは指導で、人的支援じゃないと思うんですよ。人的支援というのをどういうふうに位置づけておられるか、ではお尋ねします。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 育成・確保とともに、具体的な人の支援につきましては、林務部で、周辺の林業事業体と協力して、連携して、検討したいということで、今、詳細な検討をしているというふうに聞いております。
◆小林伸陽 委員 だからずっと検討しているだけなんでしょう。だから私は、9月11日に林務部改革推進
委員会でも、本当に厳しい指摘なんですよ。無視することのできない、私はね。私の言うことは無視しても、そんなに大した影響はないんだけれども、この県が推進
委員会を設置して、その
皆さんが指摘しているんですよ。これは、本当に真剣に、考えないとね。今、職員、何人いると思いますか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 森林組合につきましては、6名の職員というふうに聞いております。
◆小林伸陽 委員 いつから6名ですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 昨年の9月の時点で既に6人になったというふうに聞いております。
◆小林伸陽 委員 ですからね、昨年の9月から6人しかいないんですよ。県はこれで10億円を返還できる企業に育てなきゃならない責任があるんですよ。10億円の返還命令をしているわけですから。それには、私は、県の現職の職員を派遣してもね、立て直す努力をどれだけするかということを、求められていると思うんですよ。例えば、
総務部長を派遣して立て直すぐらいの位置づけをしなければ、10億円という借金の回収ができる企業になんか、私は絶対ならないと思うんですよ。それを、もう1年もたっても、何ら人材派遣で大北森林組合の経営改善を図ると、集中期間だといったって、1人も職員はふえない、経営の改善も全く進んでいない、この責任は一体誰が考えているんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 林務部改革推進
委員会の厳しい御指摘、委員御指摘のとおりだと思います。それにつきましては、いろいろな財務的な物の見方が少し足りないという御指摘もありましたので、一義的には林務部で対応しておりますけれども、キャッシュフロー計算書とか、細かい経営の状況を見て、人材についても、技術のある林務部の職員のOBとか、幅広い検討を一歩ずつ進めているというふうに聞いておりますので、集中改革期間、ぜひその間の変化、大北森林組合の指導と、それから支援、それをしっかり進めるということで、知事も本会議で発言しておりますので、その辺を見ていただければと思います。
◆小林伸陽 委員 県民の税金、10億円、既につぎ込んであるんですよね。その返済を求めているんですよね、大北森林組合には。その組合が、経営的にも一向に改善できないばかりか、人的に見てもたった6人ですよ、職員が。これ、いつやめるかわからない職員ですよ。見通しがない職場で引き続き頑張ってくれといってもね、それは職員としてみれば、全くモチベーションが上がらないわけですよ。県は、その体制を、人的補強をしなければならないって、ずっと議会で答弁し、マスコミでもそのことを流し、本当に大北森林組合がそういう方向に動き出しているんだなというふうに私も思っていたけれども、その改革推進
委員会のメンバーが、ことしの9月11日に、こういうことを言わざるを得ないというほど、深刻な状況に陥っていると。これで、来年、では黒字経営が実現できるかと言えば、私は極めて不透明だと思うんですよね。
議会でも宮澤議員から、人的支援という点では、厳しく求められました。その行政の
市町村長や、そういう
皆さんも、この経営に参画して、具体的な再建策を求めるべきだというふうに言われました。私は、その前に、現職の林務部長を現地に派遣して、森林組合の立て直しをするぐらいの決意がなければ、この事態を改善できる見通しはないというふうに思っているんですよ。さっき
総務部長と言ったけれども、そのくらいの、決意の問題でね、
総務部長というふうに言いましたけれども。林務部の最高責任者が乗り込んでも改革をするというくらいの県の姿勢がないと、到底、この大北森林組合の事態を打開するというふうにはならないと思うんですが。その辺の決意は、
総務部長、いかがですか。
◎
関昇一郎 総務部長 大北森林組合の立て直しというのは、非常に急を要する大きな課題だと思っております。ただ、これにつきましては、林務部が責任を持って、現在、検討しておりますので、
総務部としては、その状況を踏まえてまた協議をしていきたいと思っております。
◆小林伸陽 委員 私は林務部では限界だと思っています。何年たって、今回もまた新たな損害賠償を求めているわけでしょう、林務部が。こんなことは、ずっと繰り返されてきているだけで、本来、もっと早く解決すべき問題ですよ。まだ、これで、もう一個、訴訟になる可能性があるわけでしょう。大北森林組合だってわからないよね。返済に応じるかどうか、今、検討中だと言っているんですから、返済できないと言えば訴訟をやるわけでしょう。そこはいかがですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 大北森林組合の対応につきましては、今、森林組合側の考え方をよくお聞きして対応するということで、林務部で詳細に検討しているところでございます。
◆小林伸陽 委員 いや、拒否をされれば訴訟をするんでしょうということを聞いているわけ。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 いろいろな対応が考えられますので、大北森林組合のお考えがどんな形かをよくお聞きしてという段階でございます。
◆小林伸陽 委員 対応を検討してというけれども、拒否された場合には訴訟をするんですかと聞いているんですよ。だって中村専務にはどうして、いろいろな対応があって、検討していくという時間がもうないんですか。では、どうして森林組合はまだ時間があるんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 中村専務理事につきましては、相手方の
弁護士と交渉して、細かい向こう側の考え方を確認してございますので。大北森林組合の損害賠償請求に対する考え方というのは、非常に膨大で複雑なものがさらにございますので、その辺をよく、相手方の御意見を頂戴しながら林務部のほうで中心に考えると、そういうことでございます。
◆小林伸陽 委員 そう言われると、さらにわからなくなるんですよね。というのは、では請求額というのは、何を根拠に決めたんですか。膨大なものがあって、それを精査した結果、これだけの請求額があるということを決めたんじゃないんですか。これから精査して請求額というのは決めるわけではないでしょう。もう請求額は出してあるんでしょう。それを拒否されたら、どうして訴訟をしないんですか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 大北森林組合につきましては、今、支払いについては、全部、拒否ということではございませんので、そこが中村専務理事とは違いまして、根拠については、詳細な検討をして、検討
委員会、それから法的課題検討
委員会、そこで、法的根拠については積み上げているところでございます。
◆小林伸陽 委員 本当に私は、そういう、言いわけといいますか、に終始しているとしか思えません。中村専務との交渉だって、議事録を出していただくということになりましたから、どういう交渉がされたかというのはわかると思うんですけれども。ではもう一つ、大北森林組合との交渉の経過もぜひ明らかにしてください。どこがどう違うのか、私は見てみたいと思うので。委員長、お願いします。
○山岸喜昭 委員長 宮下課長、資料の提出はよろしいでしょうか。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 林務部と相談しまして、御報告申し上げます。
○山岸喜昭 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。
●休憩時刻 午前11時31分
●再開時刻 午後1時28分
○山岸喜昭 委員長 再開を宣した。午前中の
委員会での質問に関して、理事者から発言を求められているので、これを許可した。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 小林委員から資料提供を求められました資料について、元専務に対します経過でございますけれども、林務部に確認して用意させていただきました。組合に対するものは、支払いを全面的に拒否しておらず、交渉はこれからなので、経過というものはございません。
○山岸喜昭 委員長
委員会として資料要求してよいか諮り、異議がなかったのでさよう決定し、資料配付後、理事者の説明を求めた。
◎宮下克彦
コンプライアンス・行政経営課長 「訴えの提起について」でございます。午前中に私から口頭で説明申し上げたこれまでの対応経過、4でございます。30年の3月1日に、請求には応じられない旨の全面否定の文書が代理人から提出され、30年の7月30日に、請求には応じられず応訴もやむなしとの回答が代理人から提出されたということで、なお、回答文書原本につきましては、これからの訴訟にかかる事務ということであり、適切な事務遂行に支障を及ぼすおそれがあるため、公表できません。以上でございます。
○山岸喜昭 委員長 委員の
質疑等発言を許可した。
◆石和大 委員 ではお願いします。本日、安倍首相が、来年は10月から消費税を10%に増税するというような発表というか、これからそういう議論をしっかりと遂行してまいるというようなお話でございました。いよいよ来年10月から10%ということになるわけです。そうなってくると、当然、地方消費税が、その分が県に入ってきて収入がふえるというようなことがあるのではなかろうかと予想をしています。ただ、その消費が冷え込んで減収になるのではないかということも予想されるわけであります。また、県が支払う費用、さまざまな支出についても2%分の消費税がかかってくるわけでありますから、支出がふえていくというような可能性もあるわけであります。
きょうもそんな話題の中で、経済評論家というか、コメンテーターのような方々がおっしゃっていたのは、10%というのは非常にわかりやすいということです。つまり1万9,800円の買い物をしたときに、8%の消費税は幾らかと言われても、なかなかすぐに暗算できる人は少ないんですが、10%だと言われると、1,980円だということは誰でもわかる。そうすると、2万円だと思っていたら2万2,000円かかるのかということになると消費に影響する、つまり買い控えということが起きてくる。そういうことによって、かなり消費は冷え込んでいくのではなかろうかというようなことも予想されるのですが、さまざま、そういう影響について、いよいよ来年度の予算を編成するという段階において、どういうふうに予測してこの予算を編成するのか、現時点でのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
◎
伊藤一紀 総務参事兼
財政課長 来年10月からの消費税税率アップの県予算への影響、対応ということです。来年の10月から8%から2%上がるんですけれども、一つ、ここで御承知おきいただきたいのは、消費税というのは、基本的にまず国税で徴収されて、それが地方に来るという形になります。大体それが、例えば10月に発生したもので4カ月ぐらい遅れて県に入ってくる。またそれが、都道府県間の清算という形になってくるものですから、来年後半の半年分の実際の県への実入り分というのは、あまり影響がないというふうに捉えておいていただきたいと思います。それが、平年度化というか、平成32年度からすると、単なる目算ではありますけれども、大体、トータルで200億円ぐらい。ただし、その半分ぐらいが清算、
市町村への、半分、交付金というのもありますので、実際の県への純粋な実入りというのは100億円ぐらいというふうに、今は踏んでおります。
それを前提にした上で、私としては2つ、心していかなければいけないと思いますのは、一つは、今、委員がおっしゃったように、景気への影響です。それにつきましては、国としても、そういう影響がないように対策を講じていくということですので、今後の国の対策を注視していきたいと考えています。
それからもう一つ、今回、8%から10%に2%上がるに当たって、幼児教育の無償化など社会保障に使うというふうに言われておりますが、税率アップは10月からなんですけれども、歳出の幼児教育無償化は来年4月から始まるとされておりますので、その辺の、幼児教育無償化につきまして、地方がどれだけ担うのかというのも、今、わかっておりませんが、来年度の地方財政対策、どういうふうに描かれていくのかということも十分注視して、その辺を踏まえて予算編成をしていきたいと考えております。
◆石和大 委員 今のお話のとおりでありまして、歳入に関しての影響というのはそういう状況だろうと思いますし、ただその幼児教育の無償化、まだまだこう制度設計がはっきりしてないということでありますから、よりよく注視しながらやっていかなければいけないだろうと思います。
◎
伊藤一紀 総務参事兼
財政課長 間違ったことを申し上げました。歳出も、幼児教育無償化も、申しわけありません、消費税の引き上げと同時に組み立てられるということでございまして、申しわけございませんでした。
◆石和大 委員 歳出についても、消費税が県から支出する金額にもさまざまかかってくるわけでありますから、その影響もよくよく吟味した中でお願いをしたいと思います。
次に、資料6にもありますが、この金抜設計書の作成にかかる不適切処理についてというところがあります。このことは、報道やら、この説明にもあったわけでありますが。もう一度、なぜ、どんな経過でこういう扱いが起こったのか。またどうしてそれがわかったのかというところから、まずお話をお願いしたいと思います。
◎丸山進 契約・
検査課長 事案の発覚の経過という御質問でございます。この案件が最初に発覚したのは、千曲市の案件でございます。9月28日に、千曲市の建設工事5件で、このときは業者から市へ、金抜設計書から予定価格を含む金額情報が読み取れるという情報提供がありまして、29日の信濃毎日新聞朝刊で報道されたところでございます。その3日後、10月1日に、今度は県の現地機関であります北信建設事務所、ここでは、保守点検業務委託で同様の案件が存在するということで、このときは、その新聞社の指摘で発覚したという経過でございます。このため、県では、同日付で、平成30年度予算にかかる県機関が発注した建設工事、それと建設工事にかかる委託、その他業務等、全ての発注案件について、各部局において調査を指示いたしました。それで、建設部における、主に保守点検業務で同様の案件が8件確認されたものでございます。
◆石和大 委員 そういうふうにわかったということですが、かなりの業者とか、そういう
人たちも、おそらくこう見てわかったんじゃないかと想像するわけですが。この不適切事案の取り扱いの中で、入札参加者並びに発注機関の積算担当者への聞き取りでは、価格漏えいが疑われる証言はないというふうになっているんですが、これはどういうことなのか、それを見て入札した人はいないということなんですか。その辺のところ、お聞かせ願いたいと思います。
◎丸山進 契約・
検査課長 価格漏えいが疑われる証言がないという調査の経過について、御説明をいたします。この事案が発生して以後、建設部と会計局で当事者の調査を実施しております。まず入札に参加した延べ17業者については、建設部技術管理室がアンケート形式による書面調査を実施いたしました。その結果、金額等を見たという回答はありませんでした。
それと発注機関であります県職員に関しましては、私ども会計局契約・検査課で、14案件、14と言いますのは、積算価格が読み取れるとしました8件に加えまして、一部、部分的に読み取れるが積算価格は類推できないとされた6件も加えまして、合わせて14件に携わった4建設事務所の設計書作成担当者7名と、工事事務担当者6名、計13名に対しまして、調査を実施したところでございます。私どもの調査は、まず書面提出を個人から求めた上で、電話により13名全員に確認を実施したところでございます。その結果、設計書作成担当者からは、白文字にした金額が判読可能になることを認識していなかったこと、また工事事務担当者全員からは、白文字化されたデータが残っていることを知らなかったという旨の回答を得たところでございます。
◆石和大 委員 そのように、漏えいがなかったということでありますから、それで安堵するところでありますが。今後、気をつけていただかなければいけないと思いますし、さらには、なぜ白文字にしたかというと、どうもその、金抜だから本当はそれを削除しなければいけないのですが、削除しようとすると、もしほかの重要な項目まで削除してしまったら困るので、白文字化したほうが手っ取り早かったということだというふうに、何か報道されていました。そうすると、今度は、しっかりと金抜にしようと、つまり金額のところをしっかり削除するということになるわけですが、今度は、重要項目を削除したりというような間違いは起きないように、どのようにやっていくのか、そのチェック体制とか、そういうことがあるのかどうか、お聞かせ願えればと思います。
◎丸山進 契約・
検査課長 委員御指摘のとおり、設計担当職員といたしましては、この数値入力から、計算が、エクセルのようなもので自動的に計算できるファイルをつくって、業務の効率化を図っております。その中で、数字を削除すると、その計算式自体も削除されてしまうというようなことから、この白文字にするという手法を、ごく一部の人間ですが、考え出したものであるというふうにされております。今回、このような、情報処理に関する知識が得られたことから、今後は、こういった金抜設計書を電子化する際のデータの取り扱いに関して、マニュアルを作成して取り組むというふうにしております。この金抜設計書というのは、主に建設工事や、建設工事に関するところで主に使われているものでございまして、そちらで作業マニュアルを作成し、運用の徹底を図ることとしておりますので、私ども契約・検査課でも、建設部と協力して、再発防止に取り組んでいきたいと考えております。
◆石和大 委員 ぜひ、今回、大きな不利益が生じなかったということですから幸いでしたけれども、今後、厳重に取り扱いをお願いしたいと思います。
次に、地域公共交通に関する課題の一つではないかというふうに私は思っているんですが、交通系のIC乗車券というか、いわゆる「Suica」とか、さまざまそういうものがあります。松本とか、JRのところでは、かなりIC化されているんだと思いますが、しなの鉄道とか、さまざま、長野市内のバスであるとか、導入がなかなか進んでいないという現状があると思っています。バスも、東京だったらもうほとんど「Suica」で全部乗れる。何でも「Suica」です。それでスマートフォンにも、今は、アンドロイドでも、アップルのアイフォンでも、かなりそれがアプリで入りますから、携帯があればもうキャッシュレスで全てどこへでも行かれるという状況の中で、長野県に来るとそうはいかないということで、かなり戸惑いもあるし、そして何より長野県に住んでいる、暮らしている
皆さんの中で、そういうことがかなり不利益になってくるということもあるわけです。ましてや、都会で過ごしている学生の諸君が帰ってきたときには、かなりの不便を感じるわけです。これを県としてどのように把握をして、そして今後、どのように長野県の中もそういう利便性が向上されるようになっていくのか、またそれが進まない課題として何が要因なのかというようなことを、明らかにしていただければと思います。
◎宮島克夫
交通政策課長 交通系ICカードに関しまして、状況の把握ですとか課題といった点の御質問でございます。現在、長野県内におきまして、交通系のICカード、普及の状況でございますが、こちら、今、県内で、交通機関で普及しているのは、「Suica」と「KURURU」という2種類のカードが、普及しているところでございますが、それぞれ互換性がございません。それが一番の大きな問題なのですけれども、「Suica」につきましては、委員の御質問にもございましたように、篠ノ井線から中央東線にかけての、これは駅単位で入っているものですから、15駅と、あと小海線の野辺山という駅の16駅に入っているという現状でございます。それからまた定期券のみのカードということになりますと、北陸新幹線の5駅が使えるという形になっております。それから「KURURU」という、こちら地域の交通カードになりますが、こちらは、バス路線を中心になっておりまして、長野市内、それから須坂市内を走るバス路線に使えることに加えまして、この10月からは、高山村と飯綱町のバスでも使えるように拡大をされてきているという状況と承知しておるところでございます。また、委員の御質問にございましたように、やはり県外からのお客様とかもふえてくる状況の中で、善光寺の御開帳時とか、東京から来られたお客様がバスの乗車のときに「Suica」を使えないのかというお問い合わせが大変来たというようなお話も、バスを運転されている方からも聞いたりしておりますし、また、鉄道の駅の関係者からもちょっとお話を伺ったところによりますと、料金表を見るという行為が、結構、どこの駅まで幾らというのが大変だと。それからまた、働き方改革の観点になるんですけれども、これから御高齢の方にもお仕事をしていただくという世界になってくると思うのですが、券売機から硬貨等がたくさん入ったお金を抜くという作業、非常に重労働で大変だと。そこの観点からも、ICカードを入れたいという意向も聞いております。また、直接ではないんですけれども、目の不自由な方のお話をお伺いしたところによりますと、券売機のタッチパネルというのが、目の不自由な方というのは、今、何のパネルが出ているかどうかわからないというような観点のお話も伺いまして、この観点からも、バリアフリー化ですとか、ユニバーサルの観点からも大変重要ではないかと考えております。
広めていく点で、課題ということになるんですけれども、一番大きな課題は、導入コスト、またランニングコストといったコストの関係でございます。このお金の関係と、あとまた、今度、そのシステムを入れたときの管理をどのようにしていくのか、誰がどのように管理していくのかといった観点で、また、今後、詰めていく点が非常に多いものと考えておりますので、各事業者等と意見を交換しながら、導入を進めてまいりたいと考えているところでございます。
◆石和大 委員 「KURURU」というね、その長野市内で使われているバス路線のカードと、「Suica」というのは、互換性を持たすことはできないんですかね。
◎宮島克夫
交通政策課長 その点に関しましても、地域における移動手段の確保・補完に関する検討会の交通ICカードの普及ワーキングというのを設けまして、検討しているところでございます。直接的に、今、全く互換性がないので、例えば「Suica」を使えるものを、「KURURU」のエリアでも使えるように、片利用と言われているもの等も検討したり、それから、それぞれが両方使えるような、先日、JR東日本から、地域ICカードと「Suica」が一緒になったような、地域連携カードというものを、今後、JRでも開発するといったような動きもございますので、そういった動きも踏まえつつやっていくんですけれども、この一番の統合の
問題点は何かといったときには、「Suica」とかに乗せた場合には、今、長野市内とかですと、お出かけパスポート等の高齢者に対応した割引サービスを乗せることができるんですけれども、全国統一のカードになると、そういったような割引のものとかが乗せられないという大きな問題がございましたので、そちらも踏まえながら、どのようなシステムがいいのか、今年度中には決定をしたいと考えております。
◆石和大 委員 現段階では、高齢者の方がスマートフォンを持っていないというような状況もかなりあろうかと思いますので、技術的にですね、カードにやらなければいけないという課題はあろうかと思いますが、だんだん年数がたっていくと、ほとんどがスマートフォンになってくるということになれば、アプリで対応できるという可能性も出てくるわけでありますから、さまざま技術についてはアンテナを張って検討していただきたいと思います。
この間も、長野駅から県庁へ来るのにタクシーを使ってみたんですね。そうしたらタクシーの運転手さんが、乗るやいなや、お支払いは現金でいいですねと言うんですよ。だから、東京から来た人は、かなりスマートフォンだとか、クレジットカードだとか、そういうもので支払いをすることになれているんですよね。だから、一々聞くんですかと言ったんですよ。いや、しようがないから一々聞くんだと。とにかくうちにはないからと。金がかかるから入れられないんだよねって、そういう、本音だと思いますが。でもすごく大変だと思うんですね。ずっと聞き続けるわけですから。そういうことも含めて、技術革新も含めてしっかりと対応いただきたいと思います。
最後にしなの鉄道のこと。しなの鉄道は、まるっきりそういうシステムがないですね。無人駅がかなり多い。夜間になると無人になるところもかなり多いんですよね。そうすると、たまに乗ってみていて、無人駅だらけだから、夜、ちゃんと切符を買っているのというね。もしかしたらね、そういう人もいるんじゃないかということが懸念されるんですね。当然、自動改札機になっていれば、かなりそれはクリアになっていて、そういうことが前提で、都心の駅なんかは成り立っていると思うんだけれども。ただ、その自動改札機を入れると、あれは、結構とまるんですよ。間違えて切符を入れたりする人もいるから。そうすると、とまっちゃったら、誰かいないと、自動で復旧なんかしないから。そうするとしなの鉄道なんていうのは、未来永劫、そういうふうにはならないんじゃないかという感じがしますけれども、その辺のところ、どうですか。
◎宮島克夫
交通政策課長 しなの鉄道におけるICカードの導入の検討というお話でございます。委員のお話にございましたように、やはり無人駅というものをどう管理していくかというのも一つの大きな課題だと認識をしております。それで、現在、しなの鉄道の第4次中期計画というものを策定しておりますが、その中におきましても、ICカードにつきましては、導入に向けて、引き続き検討を図っていくというのが載っておりますので、しなの鉄道とも連携しながら、この導入、どのような形がふさわしいのか、検討してまいりたいと思っております。
◆石和大 委員 長野県も移住者をいざなうとか、二地域居住、首都圏と信州の二地域居住を推進するとか、さまざまなことがあるわけです。そういうときにやっぱり、近いけれども相当不便だというような話になると、それは悪影響しかないわけでありますから、そういう利便性の向上のためにも、そういうICカードであるとか、さまざまなことについて、インフラ整備をより進めていただきたいというふうに要望して、質問を終わります。
◆下沢順一郎 委員 何点かお伺いしてまいりたいと思います。まず最初に、我が会派の
代表質問で竹内議員から、知事としての任期中、特に重点的に取り組むものは何かという質問がありました。公約のうちに、特に重点的に取り組むということについて答弁されているものの中に、できれば全て実現するように最大限努力したい、非常に大きく出ていましたが。特に重点的に申し上げるとというようなことで、学校教育の転換と、それから持続可能な医療・介護提供体制の構築、それから公共交通の充実等の地域の移動手段の確保と安心・安全の県土づくり、広域的な防災体制の整備、そして最後に産業支援体制の再構築と、5点挙げております。今後、皆様方が政策をつくる上で、非常に影響してくると思われるわけですが、この5点を非常にこれから重点的に取り組むということについて、御意見がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。
◎小野沢弘夫
総合政策課長 質問に対する知事の答弁の中の重点的な
取り組みについて、今後、どのように対応していくのかというお話でございます。知事、3期目に入りまして、この9月に「攻めと守りの
政策パッケージ」ということで
皆さんに御提示をして、すぐに取りかかるものとして提示をしたものでございます。実は、今、お話のあったようなものもこの中に大分盛り込まれております。やはり時代を先取りして果敢に取り組む攻めの姿勢と、それから県民の安心・安全を確保するための守りの姿勢、こうした視点を大事にしていかなければいけないということで、知事は申し上げているわけでございます。そうした視点の中では、当然、先ほどお話のありました、例えばAI・IoTを活用した教育の推進であったり、それから産業支援ですね。これも、産業も、これからやはり人口減少の中でしっかりと生活を支えていくためには、産業振興が必要になります。こうしたものに取り組んでいかなければならない。それから県民の安全・安心を守っていくという視点では、地域公共交通であったり、あるいは防災であったり、医療体制であったりというところが必要だというふうに思っております。
こうしたものは、すぐにこれは取りかからなければならないというようなことで、こういった
政策パッケージにも盛り込まれてきているわけでございますけれども、私どもとすれば、いつにも増して、現在、知事と各部局が議論を重ねながら、こうした重要な政策につきましては進めていこうということで取り組んでおります。そうした中では、今、申し上げたような視点、攻めと守り、こういったような視点を持ちながら、今、お話のあった5つの重点政策、それから「しあわせ
信州創造プラン2.0」、ここに掲げた施策を、スピードを持って取り組んでいくということが大事だと思っております。今後も各部局長が知事としっかりと議論をしながら、こうした施策に取り組んでまいりたいと思っております。
◆下沢順一郎 委員 公共交通の充実の中で、最近も、青木村で貨客混載のバスの記事が出ておりました。大変有意義なことで、一般質問でも随分議論されました。この中で、この混載方式の拡大について、今後、県全体の中山間地に向けていくというようなときに、どのような基準で向けていくのか、これを導入していくのかというところについて、お聞きしておきたいなと思います。
◎宮島克夫
交通政策課長 貨客混載の普及の仕方ということで御質問いただきました。貨客混載、今回、青木村で10月1日から始まったわけでございますが、これは千曲バス、バスのあいているところにヤマト運輸の荷物を乗せまして、青木村まで運ぶという形をとっております。それぞれの体系が、人を運ぶ体系、それから物を運ぶ体系というのがそれぞれ違っている中で、どこでうまくマッチングができるかというのが非常に難しいところでございまして、その荷物をおろしたときに、どこに例えば保管するとか、さまざまな課題があるわけでございます。そして、これで全ての路線に当てはまるということもなかなか考えられないわけでございますので、まず、今回、やってみたことによりまして、どのようなところをクリアしていくのかという課題が明らかになってきておりますので、それらは各
市町村とまず共有を図りたいと思っております。そして、それによって、みずからのところでこういうことができるのではないかというものをまず地域でも考えていただくような形で、だんだん広めていければと思っております。
◆下沢順一郎 委員 最終的に県全体を考えていますか、確認ですけれども。
◎宮島克夫
交通政策課長 県全体、見るべきところは県全体だと思うんですが、そこについて、どこに入るかといったときには、個々、個別仕様というふうになっていきますので、例えばこの
市町村、ここの地域だけというような観点は、なかなか難しいと思いまして。例えばここの路線で活用できないかというような観点からまず
スタートしていくのかなというふうに思っております。
◆下沢順一郎 委員 知事も随分、今回の選挙で、本当に回られているので、長野県の中山間地の状況、よくおわかりになっていると思います。非常に、新聞一つとっても配布するのが難しい地域はたくさんありますので、皆様方の、御努力をいただくところがあると思いますので、よろしくお願いしたいなと思います。
それと、篠ノ井線の話だとか中央東線の話は、一般質問でも随分出ていましたので、もう一つ確認させていただきたいのは、中央西線、この点については、今後、さまざま対応状況、どんなふうに考えているのか、お聞きしたいと思います。
◎宮島克夫
交通政策課長 中央西線の関係でございますけれども、今現在、中央西線におきましては、中央西線輸送強化期成同盟会という会を設けておりまして、木曽広域連合長の木曽町長さんが会長として引っ張っていっていただいているものでございます。そちらを中心といたしまして、どのような形で利用促進を図ったりとか、どのようなことをやっていくのかというのを検討しているところでございます。例年、要望等も行っておりまして、今回、またJRとの連絡調整会議を開く予定で、今、考えておりますけれども、その席におきましても、県と同盟会と一緒になって要望してまいりたいと考えております。
◆下沢順一郎 委員 ぜひ、今度、リニアが通るときに、よく考え方、長野県なんで飯田というような話がよくありますけれども、多くのところは、どうも諏訪だとかあちらのほうは山梨を見ていますし、木曽は中津川を見ているわけですよね。だから、どこで、長野県の県民が、
皆さん、乗りおりできる有利なところというのを探しているみたいなので、それぞれの場所のことを考えて、しっかりと対応願いたいなというふうに思って、御意見をお聞きしました。
それから、先ほどお話があった「攻めと守りの
政策パッケージ」の中で、長野県の営業本部の話が出ております。長野県の営業本部、どこの部署になるのかちょっとわからないので、ここでお聞きするんですけれども、竹内議員が質問したことについての答えですが、どうも何をやるかというところに関しては、販路の開拓と、それから売れる商品づくりにつなげるサポートと、それからメディア戦略だと、大きく分けるとこの3点だっていうふうに掲げられているように思うのですが。それに間違いないですかね。
◎玉井直
人事課長 県の営業本部の関係でございます。現在、県産品の販路拡大、それから信州のブランド戦略ですね、この辺をメインに、委員おっしゃった関係をメインに、これからどうやって組織を立てていくのかというのを、今、準備体制の整備の検討をしているところでございます。
◆下沢順一郎 委員 ぜひ考えていただきたいのは、
農政部の農産物マーケティング室との調整ですよね、当然だと思いますが。それと、JAさんだとか、さまざまな諸団体が持っている販売ルートとか、確定した卸売のルートとかありますよね。そこら辺のところの流れというのを、調整していかなければいけないと思うんですけれども、それでもなおかつ、その首都圏に対して集中的に販売を行っていくのか。この間の説明の中では、関西方面に非常に長野県の農産物なんか流れていくというような話をしていましたので、総合的に、長野県の、例えば農産物にしろ、伝統工芸品、一体どこに売ろうとしているのか、よくわかりませんが、何を目指しているのかがはっきりするといいなと思うんですけれども。そこら辺のところ、何かありましたかね。
◎小野沢弘夫
総合政策課長 営業本部の、実際に販売する物、あるいは販路のようなお話でございますが。今、お話のありましたJAさんですとか、そういった機関の従来の販路、これは、当然、踏まえていかなければいけないだろうというふうに思っております。そこまで取り込んでいきますと、これはかなり複雑なものになりますので、そうした販路はしっかりと確保し、それは取り組んでいただきつつ、長野県として、これから売っていかなければいけない物は何か、あるいはどういう形で売っていくのかというところも含めて、これから検討をしながら整理をしていくということになっておりますので、そういうことで御理解いただければというふうに思っております。
◆下沢順一郎 委員 来年度の設置に向けてというようなお話ですので、早急にしっかりと詰めていっていただきたいなと思います。
最後に公文書の管理条例についてですが、これも一般質問で何点かありました。一つは、スケジュールの問題なんですけれども、2018年に、この文書だとか、仕事の仕方について見直しが行われて、2019年にこの条例の策定がされて提案されると。そして2020年に施行されるというスケジュールでよろしいわけですかね。
◎竹村
浩一郎 情報公開・
法務課長 条例制定のスケジュールについて、御質問を頂戴いたしました。今、おっしゃっていただいたとおりでございまして、2020年度当初から、条例あるいは文書管理の制度が運用できるように、準備を進めてまいりたいと考えております。
◆下沢順一郎 委員 そこで、その内容についてはこれから検討されると、詰めていくというふうに思うわけですが。阿部知事の答えの中に、未来志向の条例であるというのと、全国的にもモデルとなるような条例にしたいというような答弁をされているんですけれども。どういった点で、未来志向であり、全国的なモデルとなるというようなところを前提としているのか、お聞きできればと思います。
◎竹村
浩一郎 情報公開・
法務課長 考える条例のモデル性ということで御質問を頂戴いたしました。公文書管理条例につきまして、
情報公開制度と相まって、説明責任を果たしていく基本となるものでございますので、その厳正なルールをつくっていく、これは、もとより非常に重要な話だと思うんですけれども、現行、その文書事務などを見ますと、文書の作成から保管、さらにその移管ですとか、廃棄とか、膨大な業務量になっておりまして、これらを、適正な範囲で省力化できる部分は省力化しつつ、事務の効率化、もっと言えば公文書にかかる大きな業務の効率化を図っていく必要があると考えております。そういう意味で、かなりボリュームがある公文書にかかわる業務を見直すことによって、いわゆるしごと改革につながるような、そういう制度にしていきたいと大きく考えております。
公文書の適正化の観点とあわせて、こういう業務の効率化の観点から検討していくべきと考えておりまして、実は、今年度も、民間において、紙文書の削減ですとか、あるいは電子化の
取り組み等々に先駆的に取り組んでいるところの調査も始めております。そういう部分もしっかり見させていただき、あるいはここへ来て、他県においても条例化の動き等も見えてきておりますので、そこら辺もしっかり参考にさせていただきながら、単にそのルールを厳格化するだけではなくて、いわゆる業務の効率化という点で、その基点となるような、そのような仕組みにしていきたいと考えておりまして、そういう部分で未来志向、あるいはモデル性を持たせられればということで、一つの想定ではございますけれども、考えているところでございます。
◆下沢順一郎 委員 もう一つ、今回のいろいろな、さまざまな、国会でも問題になったようなことで、要は公文書の不適正な取り扱いだった状態のとき、国においては、その懲戒処分の指針を改正して、懲戒処分の対象となることを明記して、職員の研修だとか、意識づけを図っていきたいと言っているわけですが、この不適正な取り扱いの想定というと、大体どんなようなことを想定しているのか、お聞きしたいと思います。
◎竹村
浩一郎 情報公開・
法務課長 公文書の不適正処理について、御質問を頂戴いたしました。想定されるものとすれば、本県では今まであったとは考えておりませんけれども、例えば国においては、公文書の改ざんがあったりですとか、過去の例でいきますと、公文書を誤って廃棄してしまったがゆえに
情報公開ができないような状況が発生してしまうとか、そういう部分で、保存のあり方、あるいは文書の原本性の担保のあり方、そこら辺をしっかりルールとして定めて徹底していくこと、ここら辺が大事になってこようかなと考えているところでございます。
◆下沢順一郎 委員 それで公文書管理法については、罰則規定は設けないというようなお話ですが。既に条例を制定したのが6都県ですか、あるということですが。そこには、条例に罰則規定は設けてないということですが。その罰則規定を設けるか設けないということで、全国的な、未来志向だとか、モデルとなり得るということに対して、その評価に耐え得るものであるのかどうかという判断はどうでしょうか。
◎竹村
浩一郎 情報公開・
法務課長 罰則については、今、御説明いただいたとおりで、法律にも盛り込まれておらず、既に島根・熊本・鳥取・香川・東京、この10月から愛媛と、6都県で条例が既に施行されているんですけれども、いずれも、国の状況も見ながらという部分もあろうかと思いますけれども、条例には特段罰則は設けていないという状況でございます。今後、本県でもやはり、文書の不適正処理を防止していく方策というのは、考えていかなければいけないと思いますので、条例化に向けての検討を行う中で、どのような方策が可能であり適当なのか、そこら辺は慎重に検討させていただきたいと考えております。モデル性については、先ほど申し上げたような、未来志向というような部分でモデル性を出していけるのかどうか、そこら辺を中心に、今のところは想定をしているところでございます。
◆下沢順一郎 委員 一般質問で酒井議員が言っていたことですが、コンプライアンスの欠如は行政不信につながると。県政に対する信頼感の向上のためにも、公文書管理条例は必要と考えるというふうに言われておりました。私もまさにそのとおりだと思っています。そして、ぜひ、公文書のこの管理が、歴史の評価に耐え得るようなものになるということが非常に大事だと思いますので、その点、しっかりとお気持ちを一つにしていただいて、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
○山岸喜昭 委員長 ほかに御発言がありませんので、以上で質疑を終局いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
本日の審査はこの程度とし、明10月16日は、午前11時から
委員会を再開し、
総務部、
企画振興部関係の審査を日程といたします。
散会を宣した。
●散会時刻 午後2時12分...