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2018-06-26 長野県議会 平成30年 6月定例会本会議-06月26日-02号 2018-06-26
日本語版 English Version(Translation) 最終更新日: 2019-01-02

  1. 平成30年 6月定例会本会議-06月26日-02号平成30年 6月定例会本会議 平成30年6月26日(火曜日)  出席議員(56名)   1 番 花岡賢一      28 番 備前光正   2 番 今井愛郎      29 番 吉川彰一   3 番 寺沢功希      30 番 小池久長   4 番 山口典久      32 番 諏訪光昭   5 番 百瀬智之      33 番 髙橋岑俊   6 番 小山仁志      34 番 今井 敦   7 番 小川修一      35 番 丸山栄一   8 番 丸山大輔      36 番 竹内久幸   9 番 酒井 茂      37 番 小林伸陽   10 番 荒井武志      38 番 高村京子   11 番 堀場秀孝      39 番 今井正子   12 番 依田明善      40 番 村上 淳   13 番 石和 大      41 番 小池 清   14 番 埋橋茂人      42 番 宮本衡司   15 番 両角友成      43 番 清沢英男   16 番 藤岡義英      44 番 垣内基良   17 番 髙島陽子      45 番 鈴木 清   18 番 浜 章吉      46 番 西沢正隆   19 番 中川宏昌      47 番 風間辰一   20 番 清水純子      48 番 佐々木祥二   21 番 堀内孝人      49 番 向山公人   22 番 小島康晴      50 番 高橋 宏   23 番 小林東一郎     51 番 宮澤敏文   24 番 下沢順一郎     52 番 平野成基   25 番 山岸喜昭      53 番 本郷一彦   27 番 和田明子      54 番 村石正郎   55 番 萩原 清      57 番 望月雄内   56 番 服部宏昭      58 番 古田芙士         ───────────────────  説明のため出席した者   知事        阿部守一   副知事       太田 寛    建設部長      長谷川朋弘   副知事       中島恵理    建設部リニア整   危機管理監兼危           備推進局長     水間武樹   機管理部長     池田秀幸    会計管理者兼会   企画振興部長    小岩正貴    計局長       塩谷幸隆   総務部長      関昇一郎    公営企業管理者   県民文化部長    角田道夫    企業局長事務取扱  小林 透   健康福祉部長    山本英紀    総務参事財政   環境部長      高田真由美   課長        伊藤一紀   産業政策監兼産           教育長       原山隆一   業労働部長     内田雅啓    教育次長      轟 寛逸   観光部長      熊谷 晃    教育次長      三輪晋一   農政部長      山本智章    警察本部長     内藤浩文   林務部長      山﨑 明    警務部長      横田直幸                     監査委員      田口敏子         ───────────────────  職務のため出席した事務局職員   事務局長      吉沢 久    議事課担当係長   神戸圭一郎   議事課長      村松敏伸    議事課担当係長   鈴木晉一   企画幹兼議事課           総務課担当係長   伊藤啓一   課長補佐      小松健一         ───────────────────  平成30年6月26日(火曜日)議事日程    午前10時開議    行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑    知事提出議案(日程追加)      ─────────────────────────  本日の会議に付した事件等    知事提出議案    行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑         午前10時開議 ○議長(鈴木清 君)これより本日の会議を開きます。  本日の会議は、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑であります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △知事提出議案の報告 ○議長(鈴木清 君)次に、知事から議案の提出がありましたので、報告いたします。       〔職員朗読〕                                平成30年6月26日   長野県議会議長 鈴 木   清 様                           長野県知事 阿 部 守 一         平成30年6月長野県議会定例会議案提出書  議案を別紙のとおり提出します。 第 17 号 公安委員会委員の選任について 第 18 号 教育委員会委員の選任について       〔議案等の部「1議案 (1)知事提出議案」参照〕 ○議長(鈴木清 君)以上であります。  ただいま報告いたしました知事提出議案を本日の日程に追加し、その順序を変更いたします。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △知事提出議案 ○議長(鈴木清 君)本件を一括して議題といたします。  お諮りいたします。本件については、それぞれ会議規則第44条の規定により提出者の説明を省略いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(鈴木清 君)御異議なしと認めます。よって、本件はそれぞれ提出者の説明を省略することに決定いたしました。  これらの議案は、本日から行う質疑の対象に供します。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △行政事務一般に関する質問及び知事提出議案 ○議長(鈴木清 君)次に、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案を議題といたします。  お手元に配付いたしましたとおりの議員から行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑の通告がありましたので、報告いたします。朗読は省略いたします。  順次発言を許します。  最初に、小島康晴議員。       〔22番小島康晴君登壇〕 ◆22番(小島康晴 君)おはようございます。まず、先月25日発生の栄村での地震、また、今月18日発生の大阪府北部の地震により被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。地方議員の立場としても、引き続き防災減災対策の推進に努めなければならないと決意を新たにいたしております。  さて、現在のこの議会棟の建物は、今からちょうど50年前の昭和43年5月に完成しております。そして、この年は、参議院議員選挙の関係で、6月定例会ではなく7月定例会であったそうですが、その初日、昭和43年7月4日は、新たに完成したこの議場で初めての本会議が開かれた日とのことであります。以来、半世紀に及ぶ年月が流れました。本年は、県歌「信濃の国」制定50周年でもあり、この本会議場は、県歌「信濃の国」とともに県政にその歴史を刻んでおります。本会議場完成50周年、そんな節目となる定例会の最初の質問を大変光栄に存じつつ始めさせていただきます。  時節柄、全て知事にお尋ねし、お答え願います。県政の成果と課題について伺います。  知事の公約であります基本政策集2014の実施状況について、131項目中約8割が実施済みまたは実施中であるとされ、先日の議案説明でも多くの成果を列挙され、その結果、幸福度ランキング総合3位になったと前向きの評価をされています。しからば、3期目を目指すに当たり、やり残したと思うもの、あるいは不十分であったと考える課題等は何か、伺います。  次に、基本政策集2014では、現場の声から国を変えるを基本スタンスの一つとし、「週末信州暮らし(2地域居住)を増大させるための政策を国に提案する」と掲げています。どのような形で提案し、取り組まれたのか。また、その具体的成果について伺います。  以下、今後の県政運営に当たりぜひお考えいただきたいことなど6点ほど提案し、お尋ねいたします。  先ごろ、東京都目黒区で5歳のお子さんが両親の虐待で死亡するという大変痛ましい事件があり、児童相談所のあり方等に関心が高まっています。全国的にも、児童相談所の相談数は児童虐待を中心に激増しておりまして、職員不足等で十分な対応ができていない、あるいは、夜間や休日の対応も多く、重たい仕事の負担から相談員の方自身が病に倒れてしまうということすらあるとお聞きいたします。そこで、緊急かつ大変重要な課題だと思いますが、長野県児童相談所の人的体制は十分か、職員不足の現状と職員増加の対策等をどのようにお考えか、伺います。  地域振興推進費につきまして、予算編成時にもその増額を要望してまいりましたが、1年間の実績を見てからとして、昨年度と今年度は同額になっております。小さく産んで大きく育てる発想で、次年度以降はぜひ地域振興推進費をしっかり増額し、それとともに、その推進費を生かすためにも、地域振興局の職員体制の充実をさらに図るべきと考えますが、いかがでしょうか。  先般、会派の視察で山口県広島県にお邪魔しました。お話を伺っていて、何か違和感があるなと思って気がついたのは、両県とも市町村という言葉がないのです。そこで、改めて調べてみますと、平成の大合併によりまして、この両県を初めとして、「村なし県」、いわゆる村のない県が13にも上り、35の村を擁する長野県は、村のある県、「村あり県」の断トツの1位となっております。広い県土に村を初め77の自治体があり、それぞれの地域課題に立ち向かっておられるということに改めて思いをいたすところです。町村長さん方とお話ししていても、似たようなお隣同士の村でも抱える課題は千差万別だなというふうに感じます。  そこで、県政の重要部分を占める個々の市町村、とりわけ小規模な町村のニーズにあった支援を行うため、地域振興局が中心となって市町村の声にきめ細かに耳を傾けることが大切と考えるが、いかがでしょうか。  田園回帰1%戦略というものが何年か前から提唱されております。概略を紹介すれば、過疎に悩む地域では、住民数の1%の定住者を毎年受け入れ、地域の外に流出している所得を1%ずつ取り戻すことで地域人口が維持でき、暮らしや経済が継続的に成り立つという考え方です。提唱者の藤山浩さんの地元でもある島根県などで成果が出始めており、また、飯田市では、これを参考にいたしまして、市内の20の地区でそれぞれ「田舎へ還ろう戦略事業」を実施していこうとしています。大変有意義な施策であり、ぜひ全県下で展開するよう考えたらよろしいのではと考えますが、いかがでしょうか。  知事の公約に基づいて文化振興基金が創設されまして文化芸術振興に取り組まれております。まことに結構なことだと思いますが、9年後に開催される国体や老朽化していく道路や建物などの施設の更新など重要かつ長期的に取り組む必要のある課題については、安定的、計画的に事業が執行できるようにこの文化振興基金のような基金を創設して取り組むべきと考えるが、いかがでしょうか。  しあわせ信州創造プラン2.0の施策の推進に当たっては、知事の強いリーダーシップとともに、基本政策集2014にも掲げられている職員力の向上が必要と考えます。職員個々人と職員組織の双方の強化が必要と考えますが、現状と課題について伺います。  以上、知事に伺います。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)小島議員の御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。  この間の県政を振り返っての御質問でございます。2期目の公約でやり残した課題、不十分であった課題という御質問でございます。  私は、県民の皆様方から選挙で選んでいただいた立場として、県民の皆様方とのお約束はしっかり守ろうという思いでこの4年間懸命に取り組んでまいりました。そうした中で、御質問にも引用いただきましたように、2期目に掲げた公約の8割以上は一定の成果を上げてくることができたんじゃないかというふうに思っております。  ただ、必ずしも私自身が十分だというふうに納得できていない分野もございます。幾つか例を申し上げますと、例えば、地域経済循環の促進という観点で、昨年度末にもしあわせバイ信州運動にかかわる取り組みを県内の小売店と連携して行わせていただきましたけれども、地産地消であったり、地消地産であったり、そうした地域経済循環を進めていく上での取り組みはこれからまだまだ本格化させていかなければいけないというふうに思っています。  また、発達障害者の方たちへの支援ということも、各分野ごとにそれぞれ一定の推進をすることはできたというふうに思っておりますけれども、しかしながら、教育であったり、医療であったり、福祉であったり、さまざまな分野がより連携して対応していかなければいけない部分が多いということもあり、また、とりわけ小学校入学時の段階は、市町村との連携ということもさらに確保していかなければいけないと思っております。そういう意味で、より充実した取り組みが必要だと思っております。  また、地域交通も、貨客混載であったり、タクシー定期であったり、企画振興部の努力で、交通事業者、バス事業者、タクシー事業者の皆さんと対話をしながら、かなりいろいろな取り組みを進めてくることができたというふうに思っておりますけれども、ただ、広い県内の地域交通の確保についての本格的な取り組みといったような観点では、まだまだこれからやるべきことがたくさんあるという認識であります。  そういう意味で、今申し上げたような点については、新しい総合計画、しあわせ信州創造プラン2.0の中にも反映させてきておりますので、今後、県議会の皆様方の御理解も得ながら、しっかりと着実に政策が進むように努力をしていきたいというふうに思っております。  それから、2地域居住増大のための国への提案と成果という御質問でございます。  私どもの提案としては、通勤手当、これは2地域居住を進める上で、都会と長野県を行き来しやすいように通勤手当の非課税枠の拡充をしてほしいといったようなことに加えて、高速料金の割引制度であったり住宅取得における税制上の措置、こうした点について私ども長野県としても国に対して提案いたしましたが、より広くほかの都道府県と連携していこうということで、関東知事会であったり、将来世代応援知事同盟の提言の中でも国に提案をさせてきていただいております。全て実現したというところには至っていない部分が残念でありますが、このうち、例えば通勤手当の非課税枠につきましては、平成28年度の税制改正におきまして、一月当たり10万円から15万円に限度額が引き上げられております。これによりまして、例えば都内の新宿から長野駅までの通勤もこの通勤手当の非課税枠の対象になるということで、大変大きく範囲が拡大されたところであります。  また、総務省でさまざまな移住政策の検討をしておりますが、これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会に本県職員参加して、関係人口創出のための施策構築にも参画をしました。その結果、今回補正予算の中にも関連経費を盛り込ませていただいた「関係人口」創出モデル事業といったものも実現してきておりますので、引き続き国とも連携しながら、また働きかけながら、この移住や2地域居住が進むように取り組んでいきたいと思っております。  それから、個別テーマについての御質問でございますが、まず、児童相談所の人員体制についてであります。  これは、私もかねてから問題意識を持って児童相談所の職員と対話をしながらあり方を考えてきております。そうした中で、児童福祉法が改正されて、順次この配置基準が充実の方向に向かってきております。平成29年4月の見直しが行われましたが、現時点で本県はこの基準を満たしているという現状でございます。  ただ、まだまだこの困難事案に対する体制の強化を行っていかなければいけない部分があるというふうに思いますし、また、基準自体もさらに引き上げられてくるという状況でありますので、私どもは現場の実態をしっかり把握させていただいた上で引き続き増員に努めていきたいと考えております。  それから、地域振興推進費の増額と職員の充実についての御質問でございます。  地域振興推進費につきましては、各地域振興局長がリーダーシップを発揮して課題解決に向き合っていただこうということで創設をしましたが、まだ1年経過したばかりということで、今年度の予算額については据え置かせていただいたところであります。本年度からは、局長の提案、要望を各部局の予算要求に反映するという仕組みも新たに導入してきております。この予算のあり方については、引き続き地域振興局を充実させるという観点で考えていきたいというふうに思っております。  また、組織体制につきましては、例えば年度内の局内の職員の異動や現地機関同士の兼務発令、こうしたものは地域振興局長ができるようになっております。また、局長が定数要望できるという制度にもさせてきていただいておりますので、ぜひ各局長にはこうしたものをフルに活用してもらいたいと思っておりますし、また、県全体としても、この地域振興局が地域の皆さんにしっかり向き合って結果を出せるような組織となるように常に検討を重ねていきたいというふうに思っております。  それから、地域振興局を中心に市町村の声に耳を傾けるべきだということ、これは私も全く同じ思いでございます。今回の総合計画策定に当たりましても、市町村の皆様方の声をかなり聞かせていただいております。地域振興局長も、地域戦略会議や広域連合の会議への参画、さらにはブロック会議等さまざまな場面で市町村の皆様方の声を積極的に聞いてきているというふうに思っております。市町村と私ども長野県行政を進めていくパートナーでありますので、これからもしっかりと連携協力できるように取り組んでいきたいと思っております。  それから、田園回帰1%戦略の取り組みについてという御質問でございます。  この田園回帰1%戦略を提唱された藤山浩先生につきましては、本県にも複数回お越しをいただき、私も直接お話を伺わせていただいております。中山間地域における持続可能な経済構造創出の必要性ということについて、私どもも理解をし、認識を深めてきたところであります。  新総合計画、しあわせ信州創造プラン2.0の中にも、先ほど申し上げた地域経済循環の促進や移住定着の推進、こうした観点を盛り込んでおりますが、これらの政策、具体化はこれからという状況でございます。我々県は、一般的にどうしてもふわっとした形で地域を把握してしまいがちですけれども、御質問の田園回帰1%戦略のようなことを考える上では、やはり具体的な地域イメージしないと進められませんので、市町村の皆さんとしっかり連携しながら、我々も具体的な地域にしっかりと目を向けて、庁内各部局が連携してこうした視点の実現に向けた取り組みを行っていきたいというふうに思っております。  それから、長期的かつ重要な課題に対応するための基金の創設についてという御質問でございます。  今後、国体の開催や老朽施設の更新など、御指摘のとおり多額の財政需要が見込まれております。これに対してどう向き合うかということは、私も大変重要な課題だと思っておりますし、御提案がありました基金の設置ということも一つの手段だというふうに思っております。  ただ、他方で、社会保障関係経費が毎年増加し続けている中で、必ずしも毎年の財政に余裕があるという状況でもないわけであります。そういう意味で、今後、国体障害者スポーツ大会、あるいはリニア中央新幹線の関連事業などさまざまなインフラ更新の総事業費をまずは適正に見積もっていきたいというふうに思っております。その上で、中長期的な課題に対応していくために特定目的基金を創設して対応するのか、あるいは毎年度のやりくりの中で対処していくのが適切なのか、この辺をしっかり検討を行っていきたいというふうに思っております。  それから、職員力の向上、個人組織の強化ということで、しあわせ信州創造プラン2.0を実現していく上では、御指摘のとおり、県職員組織の力を総動員していくということが大変重要だというふうに思っております。  現状、幾つか課題があると思っております。どうしても多忙感がある職員が多い状況でありますので、新たな知識技術を学ぶ機会が必ずしも十分ではないというふうに思っておりますし、また、組織としても、職員相互の協力関係、あるいは県の組織外部の市町村企業との連携協働ということもまだまだしっかりやっていかなければいけない部分であるというふうに思っております。  こうした観点で、しあわせ信州創造プラン2.0の中では、「「学ぶ県組織」への転換」ということを掲げております。こうした中で、職員研修の充実強化、市町村企業との人事交流の活性化、こうしたことを通じて、より課題にしっかり向き合える職員育成を図っていきたいというふうに思っております。また、県組織の仕事の仕方自体も、部局横断あるいは組織横断で仕事をするような習慣をつけていくことが必要だと思っております。そういう意味で、チャレンジプロジェクトということ自体、この組織の仕事の仕方を変えていく一つの取り組みだというふうに思っております。  こうした取り組みを通じて、職員一人一人の能力の単純な総和ではなくて、組織として総合力をしっかり引き出すことができるような取り組みを行っていきたい。その上で、県民の皆様方の期待に応えられる組織へと変わっていきたいというふうに思っております。  以上でございます。       〔22番小島康晴君登壇〕 ◆22番(小島康晴 君)児童虐待への対応につきましては、児童相談所だけの仕事とか責任ではないと当然思うわけですが、やはり児童相談所が頼れるべき一番の柱には違いないと思いますので、ぜひ早急な対応をお願いしたいと思います。  それから、地域振興局にかわって1年数カ月たちまして、私の地元の振興局の皆さんも大変頑張っていただいているというふうに感じておりまして、大いに期待するところでありますし、同時に、県と市町村の協議の場というような場もありますけれども、やはり身近な県の組織の振興局が、現地と一番接する組織として、個々の町村の具体的な悩みの相談に乗っていただけるようにさらに頑張っていただけるとありがたいと申し述べておきたいと思います。  職員力の向上にかかわって、1点再質問いたします。  組織のあり方について水と船の関係に例えられることがあります。名君も支えるよい水があってこそと私は理解いたしますが、いわば県庁の外から来られて知事に就任され、この7年、8年の間に、先ほどお聞きしました職員力の向上にかかわって、職員職員組織と知事との信頼関係の醸成は十分できてきたかどうか、現状について所感を伺いたいと思います。  次に、通告いたしました大きな2番目につきまして、先ごろ、長野県世論調査協会から、しあわせ信州創造プラン2.0につきまして、「内容を含めて知っている」が7%にとどまり、「全く知らない」が49%との調査結果が示されました。知事としてもさまざまに県民参加を進めて計画策定をしてこられましたし、私ども県議会としても研究会をつくって策定に積極的にかかわったことを思いますと、まことに残念なアンケート結果でもあり、危機意識も持つところでありますが、知事はどのように受けとめておられるか所感を伺います。また、今後、どのように認知度を上げ、せっかくつくった総合計画を県民共有のものとしていくのか、お尋ねいたします。  それから、大きな3番目といたしまして、新たな総合計画がスタートした年度の最初の議会定例会にもかかわらず、知事の提案説明を目を皿のようにして見返してみましたが、リニアのリの字もありませんでした。県政の守備範囲は大変広く、毎回毎回全ての課題に触れていただくことは難しいとは承知しておりますが、一言もないと若干気がかりになります。  そこで、総合計画でもしっかり位置づけてはいただいておりますが、リニア中央新幹線の開業が9年後に迫る中、国やJRの事業も含めまして、リニア中央新幹線と三遠南信自動車道の進捗状況の評価について知事の所感を伺います。また、高速交通網整備による長野県、とりわけ伊那谷の発展に向けた知事の意気込みを改めてお伺いいたします。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)まず、再質問でちょうだいしました職員との信頼関係ということでございます。  これは、知事として仕事をしていく上で、県民の皆様方の御理解と御協力、そして県の職員がしっかり力を発揮してもらえる環境をつくること、この両面が重要だというふうに思っております。両副知事、各部長を中心に、政策会議等を通じて私の思いを伝えさせていただき、また、各部局の課題を私も共有しながら県政を進めてきております。できるだけ多くの職員と接する機会を持ちたいということで、今年度新しく課長になられた方々とのランチミーティングといったようなことも行って、仕事以外の部分でも職員の皆さんと意思疎通を図ろうという取り組みも始めました。引き続き、県職員の皆さんと一緒になってこの県政をしっかり進めていけるような体制づくりに意を用いていきたいというふうに思っております。  それから、しあわせ信州創造プラン2.0の周知についてでございます。  まずこの世論調査に対する所感ということでございますが、新しい総合計画スタート前のアンケートであり、半数の方に知っていただいているということは結構知っていただいているなというふうな受けとめであります。この後、私は、各種団体や県民の皆様方にこのしあわせ信州創造プランのお話をさせてきていただいておりますので、これからもっともっと我々自身努力をしていかなければいけない部分もあるというふうに思っていますが、今回、計画策定の段階から県民の皆様方との対話を重ねてきたということが、このスタート前でも半数の方が知っているということにつながってきているんじゃないかというふうに思っております。  行政の計画、特に、市町村と違って、県の場合は身近な行政部分を担っていないところも多くありますので、そういう意味では全ての県民の皆様方に深く計画の内容を御理解いただくというのが率直に言ってなかなか難しい部分があるというふうに思いますが、計画の基本目標としての「学びと自治の力で拓く新時代」であったり、あるいは確かな暮らしが営まれる美しい信州を目指すんだという基本目標、こうしたものについてはできるだけ共有していけるように努力をしていきたいというふうに思っております。  それから、今後どう認知度を上げていくかということでございますが、まず、私どもが政策を進めていく際にともに取り組んでいただくパートナーとしての市町村や関係団体の皆様方に十分御理解をいただくということが最重要だというふうに思っております。  地域戦略会議や地域懇談会などさまざまなコミュニケーションの機会を活用して理解を深めていただけるように取り組みを行ってきていますが、これからもしっかり着実に浸透するように努力をしていきたいと思っております。  また、多くの県民の皆様方とこの考え方を共有していく上では、県の職員一人一人が自分たちの業務の中で発信していく、あるいは自分たちの業務がこのしあわせ信州創造プラン2.0の中でどういう役割を果たしているかということをやはりしっかりと認識していくということが重要だと思っております。  そういう意味で、組織内における浸透ということもしっかり行っていく必要があると思っておりますが、チャレンジプロジェクトを初めとする庁内での政策議論や政策研究の場、あるいは力量形成ゼミなどの場で、職員一人一人がこの計画の目指す姿についてそれぞれの仕事に引きつけて考えを深められるように取り組みを行っていきたいというふうに思っております。  それから、リニア中央新幹線と三遠南信自動車道の関連でございます。  まず、進捗状況評価ということでございますが、リニア中央新幹線につきましては、一昨年に着工いたしました大鹿村の南アルプストンネル長野工区を初めとする4工区で非常口の掘削、工事道路の整備、準備工事等が地域の皆様方の御協力のもと着実に進んできているところでございます。  去る6月11日にリニア建設促進長野県議会総会を開催いたしましたが、その場において2027年の開業が確実に実現するよう事業を着実に進めることを決議して、JR東海に要請させていただいております。  また、三遠南信自動車道につきましては、長野県内の計画延長約50キロのうち現道活用区間も含めて約34キロが供用済みという状況であります。残る区間も全て事業中でございます。今年度は、仮称青崩峠トンネルの本坑掘削に着手いたしますとともに、来年度には仮称天竜峡大橋が完成し、天竜峡インターチェンジから龍江インターチェンジ間が開通の見通しであります。このように着実に事業は進んできているというふうに受けとめております。物流の効率化によります地域産業の振興を図りますとともに、リニア中央新幹線効果を広く波及させるため、引き続き早期の開通を国に働きかけていきたいと考えております。  それから、高速交通網整備によります長野県、とりわけ伊那谷の発展に向けた意気込みという御質問でございます。  高速交通網の整備、これは長野県をより活力ある地域にしていく上で大変重要な事業だというふうに思っております。特に、伊那谷におきましては、今まで比較的交通の利便性が低い地域であったわけでありますが、リニア中央新幹線や三遠南信自動車道が開通することによって飛躍的に置かれている状況が変わってくるというふうに思っております。私どもの努力次第という部分もございますが、観光の振興あるいは移住、定住の促進、物流や企業連携の強化、こうした多くの効果が期待されているわけでございます。私ども長野県としては、まずはインフラ整備ということで、伊那谷人口の85%が東京90分圏内となるよう関連道路の整備をしっかり進めていきたいというふうに思っております。  また、あわせて、このインフラを活用して地域が発展することができますように、伊那谷自治体会議における議論を県としてもさらに進めていきたいと思いますし、リニアバレー構想の実現に向けて私が先頭に立って全力でこの伊那谷の発展に向けた取り組みを市町村の皆さんと連携して進めていきたいと考えております。  以上でございます。       〔22番小島康晴君登壇〕 ◆22番(小島康晴 君)総合計画認知ということにつきましては、私も、何かお話しする機会があるたびに、学びと自治、学びと自治というようなことを申し上げておりますけれども、知事を先頭に、教育委員会警察まで含めれば何万人という職員の皆さん一人一人が総合計画を自分のものとして県民の皆さんに広げていただくということがやはり肝要かなというふうに考えております。  昨日、わけありまして大きな荷物を持って両手がふさがっていて、本庁舎から出ようとしたところ、通りがかった県の若い職員の方が足をとめてわざわざ二つのドアをあけて私を通してくれました。大変助かりましたし、すがすがしい気持ちでいっぱいになりました。小さな思いやり、気配りを数千人の職員の皆さんが積み上げて広げていただければ、大きな輪となりまして、県政と県民の皆さんとのきずなを一層強めることにもつながり、総合計画もみんなで力を合わせてやっていく、そんな形になると思います。そんなことを申し上げまして、終わります。 ○議長(鈴木清 君)次に、和田明子議員。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)まず、知事に伺います。県内経済、県民生活の状況を知事はどのように捉えているのでしょうか。  安倍内閣の5年間で、労働者の実質賃金は年額16万円も低下し、家計消費は22万円も落ち込んでいます。一方で、大企業の内部留保は400兆円を超え、富裕層300人の株式資産が9兆円から25兆円にふえるという格差貧困から新たな階級社会の出現とまで言われる事態が安倍政権で進行しています。  阿部知事は、消費税は県にとっても重要な財源、社会保障制度の改革が必要であり、消費税の増税はやむを得ないとの考え方を示していますが、県が実施した子供子育て家庭の生活実態調査では、困窮家庭、周辺家庭を合わせて生活困難家庭と位置づけた家庭が25%に上るとの報告は衝撃を持って受けとめられています。県内経済や県民の暮らし向きの現状は一時改善したものの、ことし4月には「活気がある」を「活気がない」が10ポイント近く上回るという調査結果です。冒頭に紹介したとおり、労働者の実質賃金低下と家計消費の落ち込み、国民生活全般に格差貧困が広がっている実態を踏まえず、消費税10%増税は、日本経済地域経済に大ブレーキとなることは火を見るよりも明らかです。税の公平の観点からも消費税は最悪の不公平税制です。県民の暮らしを直撃する消費税税率10%への引き上げについて知事の所見をお聞きいたします。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)消費税率の引き上げについての所見という御質問でございます。  お話がありました貧困格差、こうした問題は、私ども県としても正面から向き合わなければいけない重要なテーマだというふうに思っております。そういう観点で、御引用をいただきました実態調査も行わせていただいたわけでありまして、しっかり対応していかなければいけないと思っております。  私ども行政の役割の一つは、やはり困っていらっしゃる方々の応援をしていくということが大きな役割でありますので、声なき声、なかなか声を出しづらい皆さんの思いもしっかり受けとめて県政を進めていくということが重要だというふうに思っております。  また、行政には県民から頂戴した税金を有効所得再分配していくという役割もあるわけでありまして、そういう中で、この消費税というものもしっかり社会福祉の充実に使っていこうという方向が国において示されているわけでありますので、私どもとしては今の厳しい財政状況、そして急速に高齢化あるいは少子化が進んでいく中では、消費税あるいは地方消費税の引き上げ、これは確実に行っていただくことが日本の将来にとって重要だということで申し上げてきておりますし、これは全国知事会等を通じても主張をさせていただいているところでございます。  今回、消費税の引き上げで見込まれる税収の約半分、これは約2.5兆円になりますけれども、医療介護年金、こうした人々の福祉の充実に充てていくわけであります。特に、今回、幼児教育の無償化であったり、待機児童の解消であったり、保育士の処遇改善であったり、高等教育の無償化であったり、こうしたことに充てられていくわけであります。こうしたことを我々もしっかり進める必要があると思いますけれども、なかなか現下の財政状況では難しいという部分もございます。  特に、高等教育の無償化に関連しては、大学の無償化あるいは給付型奨学金の拡充ということも打ち出されているわけであります。これらは、低所得の皆様方を対象としているわけでありまして、貧困の連鎖を断ち切るという観点では大変有効政策だというふうに思っております。  また、負担の側面でも、低所得者の皆様方に配慮する観点で、生活に必要な飲食料品については軽減税率を導入するということもされているわけであります。こうしたことを総合的に考えれば、多くの皆様方の御理解を得る中で、しっかりと必要な方々に我々が行政政策を行っていくと、そうしたことが重要だというふうに思っております。  本県としても、地方消費税収の増加も見込まれているわけでありますので、社会保障施策の充実にしっかりと活用していきたいというふうに考えております。  以上です。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)今、声なき声を拾い上げていくという知事の御答弁もありましたので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  一方で、消費税社会保障財源として重要で、8%でも社会保障財源には数兆円不足だというふうに増税を目指す側は言っております。消費税導入から既に27年間、消費税税収の累計は304兆円に上ります。それとほぼ匹敵する法人3税の減税は、同時期に累計で263兆円など、冷静に見れば消費税社会保障財源となっていないということも申し上げておきたいと思います。  次に、福祉医療制度の拡充について健康福祉部長にお聞きします。  子供医療費現物給付の実現を繰り返し求めてまいりました。それがいよいよ8月から実施されることは大変うれしく、歓迎します。関係の皆さんの御努力に感謝しながら、スムーズな実施に向けての準備はどのようになっているのか、また、改めて制度の周知はどのようにされているのかお伺いします。  二十数年にわたって福祉医療制度の改善を求めてきた皆さんや子育て世代医療関係者から、自己負担金1レセプト500円が継続されることは残念だという御意見もいただいております。実際には、独自に自己負担金の軽減や廃止をして完全窓口無料化を実施する自治体があることは県も承知しているところですが、県として自己負担金の見直しをすることは考えられないかお聞きします。  また、県としては、一律中学卒業までの医療費助成、中学生、小学生の国保減額調整については県と自治体の負担ということですが、7割の市町村では独自に高校3年生まで医療費助成を実施しております。県の医療費助成が通院では未就学児にとどまっていることについて、この間、長野県市長会が外来も中学校卒業まで拡大することを要望していますし、3月長野市議会では、加藤長野市長は県に対象拡大を求めたいと答弁されております。長野市議会から県に対して福祉医療給付事業の補助対象範囲を中学卒業までに拡大することを要望する意見書が全会一致で採択されたことを見ても、県に対象を拡大してほしいということは市町村の切実な要望になっています。対象年齢の引き上げを求める声にどう応えるのか、健康福祉部長にお伺いいたします。       〔健康福祉部長山本英紀君登壇〕 ◎健康福祉部長(山本英紀 君)福祉医療制度の拡充について3点御質問をいただきましたので、順次お答えをさせていただきます。  まず初めに、現物給付方式導入に向けた準備及び周知についてのお尋ねがございました。  今回の現物給付方式の導入に当たりましては、市町村担当課やシステム事業者を対象とした説明会を県内各地で計26回開催し、事務手続の変更点やシステム変更における留意事項などを丁寧に説明してきたところです。また、医療機関向けに事務処理の手引を作成し、県内の全ての医療機関へ配布するとともに、広報ながのけん、テレビラジオのスポットCM、市町村広報誌、有線放送などを利用して県民の皆様への制度変更の周知に努めているところです。  現在、実施主体である市町村においては、新しい受給者証を制度開始に支障がないよう対象世帯に配付する準備を進めております。引き続きこうした作業を着実に進めることにより、8月から制度がスムーズに開始できるよう準備に万全を尽くしてまいります。  次に、受給者負担金の見直しについてお尋ねがございました。  受給者負担金については、平成14年度に県と市町村で設置した福祉医療制度のあり方検討委員会において、福祉サービスの受益と負担の関係を明確にし、ともに制度を支え合う一員であることを受給者に認識していただくため、医療費の一部については受給者の負担とすることが適当であるとの提言を受け、導入したものであります。  平成28年度に設置した福祉医療費給付事業検討会で現物給付方式の導入を検討した際においても、受給者負担金を議論の対象とし、市町村の意向調査を実施したところ、現行と同様とするとの回答が全体の8割を超える結果となりました。調査結果を踏まえ、検討会においては、将来にわたり持続可能な制度として県民福祉の向上に寄与するため、現行の1レセプト当たり500円を維持することが適当であるとの議論の取りまとめがなされたところであります。  次に、県から市町村への補助対象年齢の拡大についてのお尋ねがありました。  子供を対象とした福祉医療の対象年齢は、事業の実施主体である市町村が、県からの補助対象を踏まえ、個々の財政状況などを勘案した上で、それぞれ独自の判断で設定されているものと認識しております。その結果、入院、通院ともに中学卒業までを補助対象としている市町村は18、入院は高校卒業まで、通院は中学校卒業までとする市町村は3、入院、通院ともに高校卒業までとする市町村は56となっております。市町村からの補助対象範囲の拡大についての要望が多いことは十分承知しておりますが、まずは今回の変更に伴う事務的経費の影響や受給者の受診動向の推移などを注視するとともに、子育て支援策全体の中で県と市町村がどのような取り組みを行うのか引き続き検討してまいりたいと考えております。  以上であります。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)現行制度から現物給付に変更するということで、スムーズな移行と、また、対象の皆さんがこれを利用されるようにぜひ進めていただきたいと思います。  そして、自己負担金や対象年齢の引き上げについては、今、前向きな御答弁はいただけませんでしたけれども、通院については、県の補助平成18年4月に未就学児まで拡大された後、12年間据え置かれたままでございます。市町村財政負担は非常に重いと言わざるを得ません。  長野市を例にしても、未就学児分、県と2分の1の部分で1億5,000万円に対し、小学生、中学3年生までの市単独事業分は3億1,000万円の予算でございます。県の補助拡大は全県的な課題であることは明白です。ぜひ支援を強めて拡大していただきたいということを求めておきたいと思います。  次に、子供医療費窓口無料実施は多くの関係者に歓迎されております。一方で、福祉医療制度から子供医療費だけを切り離したことは非常に残念だとの声があることは県としても御承知のところだと思います。福祉医療制度医療費助成をしている障害者医療費の窓口無料は検討されているのかお聞きします。  子供医療費窓口無料について、知事は、本来国が制度化すべきと言われております。全国的に子供医療費窓口無料化が広がる中で、国においてようやく未就学児までペナルティーが廃止されました。さらに国に対してペナルティー廃止を要望しているのかお聞きします。また、障害者医療費へのペナルティーの見直しは国に要望されているのか、あわせて健康福祉部長にお聞きいたします。       〔健康福祉部長山本英紀君登壇〕 ◎健康福祉部長(山本英紀 君)福祉医療制度の拡充について2点御質問をいただきました。  障害者の窓口無料化についてのお尋ねがございました。  障害者を現物給付方式の対象とした場合には、国保減額調整措置による国保負担金の減少や健康保険組合の附加給付の停止の影響により市町村に大きな財政負担が生じることが想定されます。未就学児までの減額調整措置が廃止されたことを受けて、市町村代表を構成員として平成28年度に開催しました長野県福祉医療費給付事業検討会において、子供医療費について現物給付方式を導入することが適当であるとの取りまとめがなされたところであります。現物給付方式の拡大については、引き続き国の減額調整措置に関する取り扱いを注視しつつ、実施主体である市町村のお考えを丁寧にお聞きしながら慎重に検討すべきものと考えております。  国に対するペナルティーの見直しの要望状況についてのお尋ねがございました。  県では、子供障害者などを対象とした医療費助成において、現物給付を実施した場合の国保の減額調整措置を全面的に廃止するよう国に対して要望してきており、先月も厚生労働省に担当課長が出向き、直接文書を渡して説明をしてきたところであります。  また、全国知事会や全国部長会議などの機会を通じて各県と連携して要望を国に伝えてきたところであり、29年度は計8回の要望を行っております。今後も、こうしたさまざまな機会を通じて国に対して要望してまいります。  以上であります。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)ペナルティーについては国に繰り返し要望していただいているということでありました。子供の未就学のペナルティー廃止だけでもこれだけ制度が前進するわけですから、福祉医療全体のペナルティー廃止、特に障害者子供医療費の3倍ものペナルティーになるわけですから、ぜひこの実現に向けて引き続き御尽力をいただきたいと思います。  次に、特別支援学校児童生徒の通学についてお伺いいたします。  ことし特別支援学校に入学した児童家庭から、ことしは何とかスクールバスの利用ができました。来年は利用できるか不安です。自宅のもよりのところでスクールバス子供を乗せると自分の仕事に間に合わないので、遠回りでも早い時間に乗車できるところまで送っていくなどさまざまな声が寄せられています。  先日、長野養護学校に事情をお聞きしてきました。スクールバスは3台、定員は61名で、朝は52名の利用ですが、障害のため、座席を全て満席にすることはできないということがあるそうです。特別支援学校の通学はスクールバス利用を中心に行われていますが、小学部は4割前後の児童保護者学校まで送るという状況です。来年はバスが利用できるかと不安を抱く保護者の思いは当然だと思いました。特別支援学校のスクールバス利用の希望状況と充足状況はどうなっているのか、教育長にお伺いいたします。  また、特別支援学校への通学は広域からしているため、夏場は7時半、冬場は7時20分にドライバーと教員、介助支援員が添乗して学校を出発し、3コースで回り、小学部、中学部の始まる9時前に学校に着くそうです。一番早くからバスに乗る児童生徒は1時間以上バスに乗っています。また、長野市鬼無里地区から通っている子は、約40分、50分、指定のバス停まで家族が送り、そこから市内の送迎で小一時間乗車しているということでありました。  児童生徒、御家族学校等の負担は相当なものがあります。例年、夏休み明けから希望をとって通学方法の検討委員会学校ごとにされるようですが、県教育委員会としても、それぞれの特別支援学校の現状と課題を丁寧につかんでいただき、スクールバスだけでなく、小回りがきく送迎など通学方法の見直し、負担軽減について対応していただきたいと思いますが、教育長の所見をお伺いいたします。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)特別支援学校の通学についてのお尋ねでございます。  まず、スクールバス利用の希望状況と充足状況についてでありますが、スクールバスを配置しております特別支援学校13校におきまして、本年度828名の児童生徒がスクールバスの利用を希望し、96%超に当たる801名の児童生徒が実際に利用している状況であります。乗車ができない児童生徒の中には、定員の超過のほか、障害の状態により乗車中の安全確保が困難な場合等がありまして、保護者へは、丁寧に説明した上で、他の通学方法について御理解をいただいているところであります。  そして、2番目の各特別支援学校の通学に係る現状と課題への丁寧な対応についてというお尋ねであります。  スクールバスによる通学については、児童生徒一人一人の実態を踏まえた丁寧な対応が必要であることから、各特別支援学校では、スクールバスも含めて通学方法についての検討委員会を設け、運行ルート、乗車場所、乗車時間等について繰り返し検討を行っております。県教育委員会では、スクールバスの利用希望者の状況や各校の検討状況を勘案しながら、乗車定員の拡大や長時間乗車の解消等のため、スクールバスの増車やバスの大型化、リフトつきバスの導入等個別に対応してきたところであります。今年度におきましては、伊那養護学校の乗車定員を拡大するために、スクールバスを29人乗りから45人乗りという形で大型化する予定であります。今後も、特別支援学校児童生徒の通学利便性や保護者の負担を軽減するために、学校現場の課題に対しまして可能な限り丁寧に対応するように努めてまいりたいというふうに考えております。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)御答弁いただきました。この間も、乗車定員の拡大、それから増車、さらに大型化など御努力をいただいているというお話でありましたけれども、特別支援学校に通う子供たちは広域からそれぞれ通っておりますので、大型化だけではない、スクールバスということに限らない小回りがきく送迎なども含めてあわせて検討していただきたいと思っています。  ことしの希望者は一応全員バスを利用しているということですけれども、積極的に希望しない、潜在的な希望者がいるということも想像できます。特に、高等部は、自立を目指して単独通学が基本で、登校時にはバスを利用できません。しかし、公共交通も大変不便であります。スクールバスでは高等部の始業開始8時45分には間に合わない。小学部、中学部の始業時間は9時からということで、実際に使えるということにはなっておりません。こういうことも含めて、児童生徒や家庭家族の負担が相当なものだという認識を持って、ぜひ今後も改善に努めていただきたいと思います。  特別支援学校への通学方法や通学支援についてでありますけれども、通学の保障は、まさに教育を受ける権利保障、こういう立場で、児童生徒、家庭学校の意見、要望をよくつかんでいただいて対応してくださるよう重ねて要望しておきたいと思います。よろしくお願いします。  特別支援学校の通学状況から放課後等デイサービスの重要性を先日も実感してきたところです。長野養護学校においての放課後等デイサービス事業について伺っていくわけですけれども、特別支援学校からの下校については、放課後等デイサービス移送サービスを組み合わせて、小学部は45人中40名、中学部は31名中25名とほとんどの児童生徒が利用しております。ただし、毎日同じところに放課後等デイサービスを利用しているということではないので、それぞれかなり複雑な状況があるようです。  放課後等デイサービスは、障害児の放課後や休日、長期休暇等の居場所であり、子供家族を支える大事なところです。放課後等デイサービスの多くは献身的なスタッフの努力によって運営されています。ところが、これらの施設に支払われる報酬が4月に改定された影響が心配されております。事業者団体の調査では、2割が廃止の危機にあるとの回答や、実際に閉鎖する動きなど、利用する子供が影響を受けることになって心配です。報酬の引き下げによって事業所運営が厳しい、閉鎖を余儀なくされるところもあると全国的に問題が広がっております。県内の放課後等デイサービスの現状について県はどう把握されているのか、健康福祉部長に状況をお聞きします。  また、放課後等デイサービス事業は、児童福祉法の見直しにより民間が事業参入しやすくなり、サービス事業所がふえ、バリエーションの増加と自由な競争が行われることはプラスの面と考えることができると国は規制緩和をして事業所をふやしてきたのではないでしょうか。子供家族を支える事業です。昨年6月にも突如閉鎖された事業の問題を質問しました。放課後等デイサービスが安定的に運営、継続できるよう国に強く求めていただきたいと思います。健康福祉部長にお伺いいたします。       〔健康福祉部長山本英紀君登壇〕 ◎健康福祉部長(山本英紀 君)放課後等デイサービス事業について2点御質問をいただきました。  1点目が、県内の放課後等デイサービスの現状についてのお尋ねであります。  県内における放課後等デイサービス事業所数及び定員数は、平成27年4月1日の70カ所、720人から、平成30年4月1日には144カ所、1,479人と倍増しております。平成30年度の報酬改定において、利用している障害児に占める重度者の割合やサービスの提供時間の長短により区分を設け、報酬に差をつけるなどの改定が行われ、県内では、本年6月1日現在、重度の利用者が多いと区分される事業所の割合は13.7%となっております。重度の利用者が少ないと区分される事業所の収入は減少しているものと考えており、収入が減少し、保育士等の人材確保に支障を来すおそれがあるなどの声が寄せられております。  市町村が行う利用者の重度、軽度の判定が事業所の運営に大きな影響を与える中、全国的に市町村による利用者の重度、軽度の判定にばらつきが見られるとして、現在、厚生労働省において、県を通じて市町村に対する実態調査を実施しているところであります。  なお、県内においては、本年4月以降、この報酬改定の影響によると思われる事業の廃止の届け出はない状況でありました。  次に、放課後等デイサービス事業に関する国への要望については、県としては、調査結果を踏まえた厚生労働省の動向を注視するとともに、集団指導等の場などを活用して事業者の声をさらに把握し、放課後等デイサービス事業が安定的に運営、継続できるよう必要に応じて制度の改正等を国に要望してまいります。  以上であります。       〔27番和田明子君登壇〕 ◆27番(和田明子 君)放課後等デイサービスの運営がスタッフ職員の皆さんの並々ならぬ努力で維持、運営されているという実情は、県の担当者の皆さんも本当によくわかっていることと思いますけれども、そういう皆さんの努力の上に成り立っている事業でありますので、ぜひ国に対してそのあたりも強く要望していただきたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○議長(鈴木清 君)次に、小池久長議員。       〔30番小池久長君登壇〕 ◆30番(小池久長 君)きょうよりもあしたはもっとできるようにするから、おねがい、ゆるして、ゆるしてくださいと、覚えたばかりの平仮名で両親への謝罪の言葉をノートに書き写していた。亡くなった結愛ちゃんは、みずから目覚まし時計をセットし、毎朝午前4時ごろ起床し、一番信頼できる両親という容疑者に命じられ、平仮名を書く練習をしていたとの報道がありました。  なぜ幼い命を救えなかったのか。虐待された疑いがあるとして、昨年1年間に全国の警察児童相談所に通告した18歳未満の子供は、前年より1万1,204人多い6万5,431人だったことが警察庁のまとめでわかりました。統計をとり始めた2004年の962名から13年連続の増加で、初めて6万人を突破。増加の多くは、暴言などの心理的虐待だったと言います。  長野県子供・女性安全対策課によりますと、同県警が虐待された疑いがあるとして認知した件数は、平成28年に認知件数は504件、819名、通告件数478件、775名、平成29年度では、認知件数555件、892名、通告件数526件、850名が児童相談所に通知され、このうち8件を摘発しておるわけです。  愛知県名古屋市以外)と同県警は、県が直轄する児童相談所が通告を受けた児童虐待について、全県の情報共有することを定めた協定を結ぶと発表いたしました。情報共有により早期発見と深刻化の予防を図る、同様の取り組みは、茨城県高知市に次いで3番目であります。愛知県の大村知事は、定例会見で、虐待の芽を発見し、深刻化を防ぐため、網の目を細かくすることが大切と述べております。愛知県警も、これまでも運用レベル協力してきたが、協定で根拠がはっきりし、迅速な対応が可能になると意義を強調しています。  また、元警察官僚で、子供虐待ゼロを目指し警察児童相談所の全件情報共有を求める活動を続けるNPO法人シンクキッズの後藤啓二代表理事は、児相の引き継ぎのあり方が問題として挙げられているが、問題はそこではなく、仮に措置継続のケース移行で引き継いでいても、面会を拒否する親の場合、児相単独で事件を防ぐことはできない。面会拒否は直ちに警察に連絡する連携体制がなっていなかったことに尽きる。警察官子供に会えるまで帰らない。子供がけがをしていれば警察官は直ちに保護することができたとも話しています。  誰しも、子供は親と暮らしていればそれが一番幸せと感じることが普通でありますが、昨今、家庭環境が複雑化する中、一概にそうとばかりは限らない現実も見え隠れしています。この事案についても同様でありますが、子供の将来に期待する余り行き過ぎた家庭内の教育が及ぼす悲惨な事案も発生しています。親子の微妙な機微は第三者が詮索できない部分があることも承知しています。第三者の介入でこのような痛ましい事案が1件でも減ればそれにこしたことはないわけです。  厚生労働省児童虐待の防止等に関する法律によれば、「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。」としています。また、「刑法秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第1項の規定による通告をする義務の遵守を妨げるものと解釈してはならない。」としています。これが警察側の情報提供の根拠であります。  児童相談所側においては、出頭要求、立入調査等に関しては、「児童虐待が行われているおそれがあると認められるときは」とその条文に記載されており、当該児童に面会を拒否された場合に判断は難しい、現在の陣容では困難であるわけです。  本県においても、現在でも警察署長に対する援助要請等、法律により連携をとっていることは承知はしております。児童相談所長は、児童安全確認または一時保護を行おうとする場合において、当該児童の所在地の警察署長に対し援助を求めることができるし、万全を期すために、児童相談所長または都道府県知事は、警察署長に必要に応じ迅速かつ適切に援助を求めなくてはならないとされています。その場合、警察署長は援助の求めを受けた場合には、所属の警察官警察官職務執行法その他の法令の定める措置を講じなければならないとしております。  今回の事件も、前述のとおり、報道によれば、保護者による児童虐待があり児童相談所が一時保護した事案で、両親が転居した後に再度児童虐待が発生し、事件に至ったものであります。転居先の児童相談所では、この家庭を訪問したものの、保護者に拒否され、児童家庭の状況を具体的に把握できなかったとされています。この痛ましい事案は、都道府県をまたいだ情報の引き継ぎが十分に行えなかったことと、児童相談所と警察との情報共有が図られておらず、結果として警察官の立ち会いができなったことが要因とされています。  共同通信が行ったアンケートによりますと、児童相談所を設置する都道府県政令都市等全国69自治体のうち32自治体で、どの事案を警察情報提供するか具体的な基準を設けていない旨報道がされました。  そこで、県民文化部長にお伺いしますが、本県では他県の児童相談所との間の情報の引き継ぎはどのようになっているのでしょうか。児童相談所と警察の連携の実態はどうか、また、児童虐待を早期に発見し、子供安全を確保するためには、児童相談所と警察の連携は重要と考えますが、今後どのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。  あわせて、東京都目黒区で養父による虐待により幼い児童死亡するという大変痛ましい事件が発生しましたが、誰もが出番と居場所がある長野県を掲げる本県におきまして、阿部知事の今回の事案についての所見をお伺いいたします。       〔県民文化部長角田道夫君登壇〕 ◎県民文化部長(角田道夫 君)児童虐待に関する児童相談所と関係機関との連携についての御質問でございます。  まず、他県の児童相談所との情報の引き継ぎにつきましては、児童相談所による調査や指導が継続中に当該家庭が県外へ転居したため転出先の児童相談所に引き継ぎを行った事案は、平成28、29年度合わせまして23件ございました。逆に、県外の児童相談所から引き継ぎを受けた事案は24件あったわけでございますけれども、これらの事案全てにつきまして、相手方の児童相談所と事前に協議を行った上で直接訪問し、または書面により援助のすき間が生じないように確実に相談記録等の引き継ぎを行っております。  次に、児童相談所と警察との連携についてでございます。  警察においては、虐待が疑われる事案を認知した場合には児童相談所に通告し、児童相談所では、通告を受けた全ての事案について調査を実施し、その対応結果を警察に連絡し、状況認識を共有しているところでございます。  また、児童相談所として、重篤な児童虐待事案や保護者子供安全確認を強く抵抗することが予想される事案等につきましては警察情報提供を行い、必要に応じて家庭調査の際の動向等の協力を依頼するなどの連携を図っているところでございます。  次に、今後の児童相談所と警察との連携の取り組みについてでございます。  子供生命や身体の安全を確保するためには児童相談所と警察との連携が不可欠でございます。定期的な連絡会議や立入調査の合同訓練を実施するとともに、児童相談所広域支援センターに警察官1名を配置し、警察との連携確保を図っているところでございます。  一方で、近年の児童虐待相談対応件数の増加に加えまして、複雑かつ困難なケースも増加しており、児童虐待の早期発見と的確、迅速な対応が求められております。このため、現在、警察との連携を確かなものとするため、児童相談所から警察情報提供を行う基準の明確化を図るとともに、情報共有共有した事案への対応、さらには両者の対応結果の共有等について協定締結すべく検討を進めているところでございます。  児童虐待事案において、子供生命や身体の保護という観点で、児童相談所と同じ責務を有する警察との連携は大変重要でございます。この協定締結によって、双方が適切に情報共有の上、それぞれの役割を果たす即応体制を強化してまいりたいというふうに考えております。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)今回、目黒区で虐待により船戸結愛ちゃんが亡くなられた事件に関しまして、所見という御質問であります。  まず、亡くなられた結愛ちゃんの御冥福を心からお祈りしたいとい思います。また、わずか5歳の子供が、本来支えてもらわなければいけない親から虐待を受けて、しかも自分の思いを作文で残したように、表現しながら誰にも支えてもらえなかった、助けてもらえなかったと、そうした思いを考えると、大変につらく、胸が痛む思いであります。こうしたことが起きてはいけないという思いで行政としては対応していかなければいけないというふうに思います。  児童相談所の体制の強化の話も、先ほど小島議員の御質問にもお答えを申し上げましたけれども、より丁寧に、きめ細かい対応をしなければいけない案件がたくさんあるというふうに思っております。  そういう中で、先ほど角田のほうから御答弁申し上げましたとおり、警察との連携、警察との協定締結に向けた検討を行っているわけでありますけれども、私からは、単なる情報提供だけではなくて、しっかりと連携して対応できるように警察と調整してくれという話をさせていただいております。  また、これはそれぞれの家庭孤立化しているという社会環境も影響していると思いますので、孤立する人たちが出ないような環境をつくっていくということと同時に、家庭の機能が昔のように十分発揮されていない状況がある中で、社会あるいは我々行政が取り組まなければいけない内容も時代の変化とともに移り変わってきているのではないかという問題意識を常にしっかり持ちながら、今までの行政はここまででよかったということで立ちどまるのではなくて、今の現状を直視して、何をしなければいけないのかということを県の組織としてしっかり考えながら対応していきたいというふうに思っております。  以上です。       〔30番小池久長君登壇〕 ◆30番(小池久長 君)それぞれ詳細を詰めることはあろうかと思いますが、常に世の中というものは大人の都合で動いて、いつも憂き目を見るのは弱いもの。それではやはり真の長野県行政とは言えないのではないでしょうか。一日も早い協定の精査をお願いしたいと思います。  先日、NHKスペシャルで「ミッシングワーカー 働くことをあきらめて」という番組が放送されました。ミッシングワーカーとは聞きなれない言葉ですが、あるとき、何らかの理由でそれまで働いていた会社をやめ、その後求職活動をしていない40代から50代を示すとされ、その人たちは失業者とみなされないため労働市場からは消えた存在になっているとのことであります。専門家の推計では、我が国の40代から50代の失業者は約72万人であるのに対し、このミッシングワーカーは約103万人にも上るとされ、働き盛りとして日本経済を支えるべき人たちが働かない、経済的にも非常に大きな損失ではないかと考えています。  番組では、何人かのミッシングワーカーが登場しておりましたが、親の介護のために一旦退職し、貯金も切り崩し、親の年金を当てに生活を続けた上で、親を看取った後は気力も失せ、転職もままならず、労働市場から排除された状態が長く続くことにより消えた労働者になってしまう、とりわけ独身中高年男性に多いと紹介されておりました。  親孝行のため、ちょうど仕事をやめたいと思っていたから、たまたま派遣の仕事が切れたから、そんな理由で介護離職を選択し、労働現場から一時でも遠ざかってしまうと、特に、その空白期間が長期化してしまうと再就職して再び労働力になることは難しくなるといいます。親の介護が始まれば、誰もが自分の人生設計の何かを諦めることになりますし、社会とのかかわりを持つことはそれなりにコストがかかりますが、それすらも諦めてしまえば意識ベルが低下してしまいます。そういった環境の中、親の年金などで生活を始めると、意外に生活ができてしまい、年金が途絶えたら、後は生活保護ということになってしまいます。  番組の中で、どうしてこんなことになってしまったのかという嘆きは、まさに日本が抱える高齢化社会の未知の暗闇であります。介護離職からミッシングワーカーになるまでの距離は想像以上に近いと認識する必要があります。これからの超高齢化社会を迎える本県においても看過すべきでない事態であると考えます。  そこで、山本健康福祉部長にお尋ねをいたしますが、県民がいわゆるミッシングワーカーと言われる状態に至ることを防止するために、県としてはどのような取り組みを行うのかお伺いをいたします。  重ねて、どのような予防策を講じていたとしてもそういった状況に至ってしまうことはあります。そうした場合、どのような支援策が必要であるかと考えているのか、御所見をいただきたいと思います。       〔健康福祉部長山本英紀君登壇〕 ◎健康福祉部長(山本英紀 君)いわゆるミッシングワーカー問題について2点御質問をいただきました。  まず初めに、その防止策についてであります。  離職、孤立貧困などさまざまな要素が重なり、いわゆるミッシングワーカーと言われる状態に至るため、住民の状況に応じた対応が重要と考えております。  近年、家族介護を理由とする離職が問題となっていることから、県では、特別養護老人ホームの整備など介護提供体制の充実を図っているところです。また、社会から孤立することを防止するためには、身近な地域社会参加することができる居場所づくりを推進することが重要と考えております。さらに、高齢、障害、生活困窮など既存の制度ごとの縦割りの体制では対応できない複合化、複雑化した課題に対応するため、世帯単位での課題を包括的に受けとめることができる相談体制の構築に取り組んでいるところであります。  次に、そうした状態に陥った場合の支援策については、真に保護が必要な者については、社会保障の最後のセーフティーネットである生活保護制度により適正に保護が行わなければならないと考えております。  また、生活に困窮しているが就労が可能な場合には、生活困窮者自立支援法に基づく生活支援や就労支援など自立に向けた支援を行うことが重要と認識をしております。こうした取り組みをより一層推進するため、地域福祉支援計画を本年度策定することとしております。引き続き、困難を抱えていたとしても地域で暮らすことができる、誰にでも居場所と出番がある県づくりに取り組んでまいります。  以上であります。       〔30番小池久長君登壇〕 ◆30番(小池久長 君)さて、続いて市町村への支援等についてお尋ねをいたします。  県下の市町村では、半数以上が土木、上下水道といった技術職員を採用しておらず、一般の行政職員が採用後に現場を学び建設関係業務を担っています。近年は、橋梁などの道路施設の定期点検が義務化され、この業務を担当する建設課では専門的な知識や経験が浅い職員施設の点検や補修工事の対応を行っており、災害時の対応を含め大きな課題となっています。こうした状況を踏まえ、県として市町村を支援していく必要があると思いますが、建設部長の御所見をいただきたいと思います。  重ねて、地方分権が進み、行政サービスが一層複雑化、多様化してきている一方で、今後人口は減少し、市町村では、建設部門に限らず全ての市町村が同じように役割を果たすことが難しくなっていくのではないかと感じています。こうした中で、市町村行政サービスを持続的、効果的に提供していくために、基礎自治体である市町村同士が連携を深め、補完し合うことが欠かせません。特に、小規模町村が多く存在する本県においては切実な課題であると考えますが、市町村間の連携、県の支援のあり方について企画振興部長に所見をいただきたいと思います。       〔建設部長長谷川朋弘君登壇〕 ◎建設部長(長谷川朋弘 君)市町村建設事業への支援についてのお尋ねです。  議員御指摘のとおり、県内の自治体においては、半数を超える市町村建設事業を担う技術職員がいないという状況です。また、近年は、民間企業との競合もあり、技術職員の確保に苦慮していると伺っております。こうした中、県では、従来から、各建設事務所に市町村土木工事技術に関する事務を支援する技術専門員を配置し、地元市町村の各種交付金事業に関する交付申請や設計協議を初め公共土木施設災害復旧に係る査定の支援など幅広く技術的支援を行っているところです。  また、近年課題となっている橋梁等の道路施設点検や補修工事などを推進するため、県による市町村職員向けの技術講習会を開催しております。さらに、橋梁点検業務では、コストや事務の軽減を図るため、複数の市町村の案件を取りまとめて公益法人や広域連合が一括発注する制度を運用しているところです。  昨年11月の県と市町村との協議の場において、議員の御質問と同趣旨の御要望を受けており、現在、県・市町村事務連携作業チームの中で、企画振興部と連携して、道路、橋梁の維持管理のあり方をテーマに市町村との意見交換を行っているところです。  今後、技術講習会の開催や点検業務の一括発注を推進するとともに、同作業チームの中で議論を重ね、新たに公民学連携によるメンテナンスの人材育成について検討を進めるなど、市町村技術者不足を補う支援に積極的に取り組んでまいります。       〔企画振興部長小岩正貴君登壇〕 ◎企画振興部長(小岩正貴 君)市町村間の連携についての御質問にお答えをいたします。  本県では、個別の事務ごとの一部事務組合だけではなく、県内10全ての広域行政圏に広域連合が設置されており、全国的に見ても市町村間の連携を進める受け皿としての体制は整っているという認識でおります。  また、定住自立圏や連携中枢都市圏といった国の制度を活用して、医療福祉地域公共交通などの分野での連携も進められております。加えて、この国の制度の対象とならない大北、木曽地域につきましては、連携のための人的、財政的支援を県独自に行っております。  県としましては、こうした市町村間の連携への支援を引き続き進めてまいります。その際には、他県に比べ小規模町村が多いことを念頭に置きつつ、県と市町村との協議の場なども活用し、また、個々の事情もよく伺いながら、市町村とともによりよい方策を考えてまいりたいと考えております。  以上でございます。       〔30番小池久長君登壇〕 ◆30番(小池久長 君)大変広い県土を有する本県でございます。ぜひとも県民の皆さんが均衡ある行政サービスが今後とも受けられることを期待するわけでございます。  最後になりますが、先般発生しました栄村の地震、また、大阪府北部で発生した地震で被災された皆様にお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願いまして一切の質問を終わりといたします。 ○議長(鈴木清 君)この際、午後1時まで休憩いたします。         午前11時32分休憩          ──────────────────         午後1時開議 ○副議長(小林東一郎 君)休憩前に引き続き会議を開きます。  続いて順次発言を許します。  清沢英男議員。       〔43番清沢英男君登壇〕 ◆43番(清沢英男 君)第2期4年の阿部県政について知事に伺います。  知事は8月執行の県知事選に3期目の出馬の意欲を発表されました。議案説明でも触れておられましたが、2期目最後の県議会でありますので、この4年間の県政を検証する意味で幾つかお聞かせいただきます。  1点目は、県財政長野県経済との関係についてであります。  まず、県税収入ですが、法人2税は、アベノミクス効果にも支えられ2,300億円前後の高水準を続けるなど、自主財源は平成20年以来久しぶりに安定を示す4年でありました。  一方、地方交付税や臨時財政対策債は減少を続け、その結果、歳出である最終予算額、決算額は8年前よりも二、三百億円程度落ち込んでいます。すなわち、自主財源が伸びているのに歳出は伸びない。よって、県財政長野県経済にもたらす経済効果はほとんどないように見えます。現在、雇用指標が完全失業率有効求人倍率でバブル期以来という高い数値を示すなど国全体の景気が上向く中ですが、県の財政運営が長野県経済にどう貢献してきた4年なのでしょうか。換言すれば、知事は長野県の景気をどのように意識して財政運営に当たってこられたのかお聞かせいただきます。  2点目は、長野県経済に影響を及ぼす公共事業費についてであります。  補助公共と県単を合算した最終予算額は、国の経済対策もあり、ここ2年ほど1,000億円を超え、今年度も2月補正を加えると同様で、知事の1期目よりも伸びています。他方、県債残高の推移を見ると徐々に減ってきており、それ自体は評価いたしますが、借金の中身は交付税措置される臨時財政対策債等と通常債、主として建設事業債の合算で、残高減少の実態は建設事業債の激減にあると思います。建設事業債の意味は、今後何年にもわたって社会資本を使う人の便益を前倒しして事業化するためのお金で、そのインフラは資産であります。すなわち、形の上では国の経済対策公共事業費は伸びていても、県が建設事業債を有効活用し、建設事業を通じて県経済を上昇させようという自主的意欲については疑問符がつきます。この点の御見解をお示し願います。  さらに、県単事業についてであります。地域災害等で窮地に陥った際緊急出動してくれる地元の中小建設業者にとっては、主として県単事業が会社存続の命綱であります。また、落札率や賃金の上昇を歓迎するものの、建設事業予算の全体がそれを吸収し、比例して伸びなければ、仕事量は上昇分だけ減る結果になります。よって、県単事業予算を前年並みではなく総額で伸ばす必要がありますが、御見解をお聞きします。  3点目は、知事のリーダーシップについてであります。  リーダーシップは、強いほうに振れれば独裁的になり、弱いほうに振れれば惰性に流されることになります。いいかげんというのが必要になります。この4年、知事は審議会研究会などの諮問機関を重用してきました。専門的な意見拝受が肝要な場面は少なからずあると思いますが、諮問機関の結論そのままに県政が動かされていくならば、リーダーシップは必要ありません。県民の皆さんの方向を直視する中、諮問機関の結論に濃淡の味つけをする、もしくは、その結論を採用することなく独自見解を示す中で県政を動かしてみずからの正しさを立証していく、そんなことがリーダーシップであると考えます。知事の支持率は8割を超え、ロシアのプーチン氏と並びますが、リーダーシップの手法には大きな差があると感じます。2期目4年の知事リーダーシップについて、御自身の思うところをお聞かせいただきたいと思います。  4点目からは、具体的事業について伺ってまいります。  事業仕分けという言葉は聞かなくなりましたが、県では、県民協働の事業改善事業として6年続いています。信州型事業仕分けが始まったときと昨年の県民協働事業改善では格段に県民の関心度が失われています。注目度は減っても事業効果に明らかなものがあればよいかもしれませんが、それも感じられません。4年の検証についてお聞かせいただきます。  5点目、民法改正と性被害防止条例、以下条例と言いますが、の関連についてであります。  明治以来の民法改正が予定され、4年後には成人年齢が18歳に引き下げられます。県条例では17歳以下が保護すべき子供で、18歳になった途端、一気に保護から外れて成人になります。通常、高校3年生の教室には大人と子供が同居し、多感な時間を過ごすことになります。  これまでは、法的に成人になるまでには2年間の猶予があり、意識の上でも準備期間がありました。この意識上の準備という期間民法改正後も理念上で採用し、スライドすれば、15歳までが保護されるべき年齢ということになります。少年法の改正なども同時検討され、保護すべき子供とする年齢についての議論が出てきた場合、全国で唯一、青少年淫行条例的な縛りをかけてこなかった長野県態度が改めて注目されることになったと予想されるのです。しかし、他県と同様の条例成立したのが2年前で、以来、条例違反事件は夜間連れ出しの2件のみで、うち1件は書類送検された男性の自殺により公訴棄却になっています。  公選法で選挙権が18歳に引き下げられ、やがて民法も改正されるとわかっていた時期での条例化は、若者の行動や規範の低年齢化現象という社会構造の変化を見通す肌感覚に欠けていたのではないかという指摘もありますが、それにつきどうお答えになるかお聞かせいただきます。  6点目は、県の大型事業資本投下の地域バランスであります。  県歌「信濃の国」に「四つの平は肥沃の地」とありますが、敷衍して考えると、ともに公平に発展すべきだという先人の願いが込められていると思うのです。そこで、知事は、この4年、均衡ある県土の発展につきどのようなお考えで県政運営に当たってこられたかお聞かせいただきます。また、とりわけても、中信地区の今後につき、バランス上どのような抱負を抱いておられるかもあわせてお聞かせ願います。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)清沢議員の御質問に順次お答えを申し上げます。  まず、県の財政運営と経済との関係でございます。  私は、知事就任以来、県の財政の健全化ということにも配慮しながら、他方で、長野県経済の発展ということを意識しながら財政運営を行ってまいりました。県内の経済状況を踏まえまして、景気へのてこ入れが必要な場合にあっては国の経済対策も十分活用させていただきながら予算を編成し、公共事業費も増額するなど機動的な財政出動に努めてきたところでございます。今後とも、長野県経済がさらに発展するよう必要な対策を臨機応変に行っていきたいというふうに思っております。  次に、公共事業費でございますが、これは、長野県経済の活性化の観点ということばかりではなくて、むしろ社会資本をしっかり整備していくということが重要だというふうに思っております。交流の拡大、あるいは農林業の生産基盤の整備、県土の強靱化、こうした課題にしっかりと役立てていくということが大変重要だと思っております。  公共事業予算の確保につきましては、これまでも国への要望を毎年行っておりますけれども、とりわけ、国土交通省あるいは農林水産省、こうしたところには、毎年、大臣のところも含めてお願いに伺って、長野県の現状をお伝えして、必要な公共事業予算の確保について強く訴えてきているところでございます。これからも、地域の皆様方のニーズ、思いというものを十分お伺いをさせていただきながら必要な公共事業予算の確保に努めていきたいと考えております。  それから、県単独事業予算の確保についてでございます。  県単事業は、地域戦略推進型公共事業や老朽化した施設の維持修繕、災害発生時の応急対応等、県民生活を支える身近な社会資本整備として大変重要な事業だというふうに思っております。これまで、できるだけ地域経済効果が及ぶようにということで、入札の参加要件あるいは総合評価落札方式の加点項目において、地域安全、安心の守り手であります地元企業の皆さんの受注機会の確保にも配慮してきたところでございます。  他方で、労務単価の上昇、資材価格の高騰等の影響によりまして同じ金額で実施可能な事業量は減少してきておりますことから、これまで以上に事業の選択と集中の徹底ということが必要になってきているというふうに思っております。財政状況あるいは経済情勢、こうしたことも十分踏まえながら、今後とも必要な予算の確保に努めていきたいと考えております。  私のリーダーシップについてという御質問でございます。  私は、県民の皆様方の思いに寄り添って、そして、できるだけ多くの皆様方の理解と協力を得られるように県政を進めてきております。そういう意味で、独裁型のリーダーシップとは、ある意味、全く異なるスタイルだというふうに私自身考えております。  ただ、県知事としてやらなければいけないことについては責任を持って取り組んでいく、向かい合ってきているというふうに思っております。県政はさまざまな事柄がございますので、担当の職員に任せるべきこと、あるいはむしろ私がかかわらないほうがいいこともありますし、また、それぞれの専門家の皆様方が御判断になるべきところもあります。  ただ、一方で、知事としてやらなければいけないこと、例えば県としての独自性が高い条例の制定の御提案であったり、あるいは大規模な施設の設置等であったり、あるいは多額の事業の予算が必要な取り組みであったり、こうしたことについては、私が責任を持って判断をし、場合によっては御批判も私自身がしっかり受けとめていかなければいけないものというふうに思っております。  条例としては、例えば、子どもを性被害から守るための条例であったり、手話言語条例であったり、こうした長野県独自の条例をつくってまいりました。また、施設面でも、県立大学、南信工科短大の設立を決定し、また、県立武道館建設銀座NAGANOの開設、こうしたことも、これは私が知事として判断をしていかなければなかなか進みづらい事業だったというふうに思います。  また、子供を応援する、子育てを支援するという観点での子供医療費の助成の拡大であったり、あるいはリニア関連の道路整備の推進であったり、あるいは、県民の皆様方に御負担をいただくものでありますが、森林づくり県民税の継続であったり、こうしたことは、私の判断と責任において進めてきたところであります。  これからも、担当部局に任せるべきことは任せながらも、私として責任を持って取り組むべきことについては、正面から向き合って責任ある決断を行っていきたいというふうに思っております。  続きまして、県民協働による事業改善の検証についてということでございます。  政策立案のプロセス、あるいは評価、検証のプロセスにできるだけ多くの県民の皆様方に加わっていただくことが重要という思いで、平成26年度から4年間、55事業を点検し、延べ800人を超える皆様方に御参加をいただいてまいりました。現行の制度予算の削減ありきではなく、多様な意見を県民の皆様方から直接お伺いをして事業改善につなげていくこと、また、公開の場で県民参加のもとで行ってきたという点では成果を上げてきているものというふうに思っております。  ただ、国においては、私が行政刷新会議におりましたときは事業仕分けと称して内閣府が一元的に取り組んできたわけですが、これを各省庁みずからがこの公開プロセスも含めて実施をしていくという行政事業レビューという形に変わってきております。折しも、長野県もこの予算編成のあり方をできるだけ分権型に変えていきたいというふうに思っております。そういう観点で、この公開性、透明性ということは確保しながらも、あり方については、今後、予算編成のあり方と一緒に検討していく必要が出てきているというふうに思っております。県民の皆様方の御理解、御協力が得られる、そして政策がより有効なものとなるような制度となるように検討していきたいというふうに思っております。  続きまして、子どもを性被害から守るための条例社会構造の変化を見通す感覚に欠けていたのではないかという御質問でございます。  余りそうした認識には立っておりません。今回の民法改正による成人年齢の18歳への引き下げは、若年者の積極的な社会参加、あるいは自立の促進を進めていくということを主な目的としているものというふうに考えております。  他方で、本県の子どもを性被害から守るための条例は、子供年齢を18歳未満のものというふうに規定しておりますが、これは条例モデル検討会での議論を経てこうさせていただいているものであります。一般的に、満18歳に達しますと、精神的、身体的に一定の成熟性を持つようになりまして、自分の考えで決定し、責任を負うことができるというふうに考えるのが相当だということ、また、こうした考え方は、児童育成保護等を目的とした児童福祉法など法律においても基本的に貫かれており、その対象年齢が18歳未満とされているということを踏まえたものであります。  今回の民法改正によりまして、成人年齢は18歳に引き下げられるという形になりますが、児童福祉法などの子供児童福祉に関する法律における対象年齢は18歳未満で変わらないということから、条例の内容について特段の影響を受けるものではないというふうに考えております。  最後に、資本投下の地域バランスについてという御質問でございます。  長野県は、県土面積が大変広い県でございます。それぞれの地域が個性や特性を持って発展してきておりますので、そういう意味では、長野県全体に対する配慮とともに、それぞれの地域の特性というものを踏まえた対応が必要だというふうに考えております。そういう意味で、事業を地域で行う際にはできるだけ広い地域効果が及ぶように、そして、その地域の特色を生かした政策になるようにということを心がけて取り組んでまいりました。これからもそうしたスタンスで取り組んでいきたいというふうに思っております。  中信地区についての御質問がございましたが、社会資本整備で申し上げれば、松本糸魚川連絡道路中部縦貫自動車道の整備促進、あるいは松本平広域公園の整備、こうしたことをしっかり進めていきたいというふうに思っております。また、信州まつもと空港は、今、国際化に向けた取り組みを鋭意行っているわけでありますけれども、この信州まつもと空港をさらに活用できるように県としても関係の皆さんと一緒に取り組んでいきたいというふうに思っております。  また、さまざまなイベントの拠点になっております。ことしは、信州総文祭は松本でオープニング等が行われるわけでありますし、また、来年の信州花フェスタも中信地域を中心に開催をされるわけであります。こうしたイベントの開催支援やセイジ・オザワ松本フェスティバルへの支援、こうしたことに引き続き積極的に取り組むことによって中信地域の活性化を図っていきたいというふうに思っております。  以上でございます。       〔43番清沢英男君登壇〕 ◆43番(清沢英男 君)県単事業について一つだけ再質問させていただきます。  落札率や賃金あるいは建設費の単価そのものが上昇している中にあって、総額を伸ばす必要があるだろうと。でなければ、その今言った分だけを吸収できない。その総額を伸ばす必要性があるかどうか、どういう御認識であるか。1点だけお尋ねをいたします。  次に、児童相談所のあり方について、既に議論が出ておりますが、県民文化部長にお聞きします。  目黒区に住んでいた5歳の船戸結愛さんが継父から虐待を受け死亡に至った事件は、改めて児童相談所、以後、児相と言いますが、のあり方に警鐘を鳴らしました。  目黒区に引っ越してくる前の香川県では、傷を負って外に出されているところを保護され、父親は2度書類送検されるも不起訴、児相の一時保護解除されていました。その後、病院からの虐待痕跡通知でも保護措置はとられませんでした。児相から逃れるために引っ越すことはよくあること、その言葉どおり、一家は東京に移ります。香川県の児相は、指導措置は解除したが、支援の必要性があり、緊急性の高い事案として対応を求めたとする一方、受け手の目黒区の児相は、緊急性が高いとは聞いていないと否定します。目黒児相は、結愛さんの自宅を訪問するも、母親がかかわってほしくないとする意向を受け引き下がり、ほかの手を打ちませんでした。虐待する側の常套句を真に受けた児相の態度に批判が出ていますが、児相は繁忙を理由にしています。  この事件の事後、経過をたどってみれば何回か救いのチャンスはあったと思われ、ただただ残念ですが、翻って、長野県の児相のネットワークは大丈夫なのか、長野県ならば香川県目黒区児相の担当者と異なった行動をしたのか、常にそんな組織のあり方の再確認をしていく必要を思います。そこで、最近の長野県での児童虐待の実態やそれに対処する児相の繁忙実態、さらには児相の改善点などの課題、その対応策についても御説明願います。  子育てに対する価値観は時代とともに変わってきていると思います。お国のためという時代や労働力としてのころもありました。今は人それぞれですが、子供の成長だけを第一義とせずに、両親が自分たちのために子育てをする。お金を稼げるようにする。だから他人は口を出すな。そんな今回のケースのようなことも出てきます。  社会全体が、子供は本当の意味で地域の宝という価値観になって、お節介も親への口出しもお互いさまに許される、そういう世の中になってほしいと思います。そんな県民文化の醸成には何が必要か、部長の御見解をお聞かせいただきます。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)県単公共事業予算額のあり方について再度御質問をいただきました。  先ほども御答弁申し上げたわけですが、単独事業の予算につきましては、限られた予算有効に活用する中で、例えば労務単価の上昇等についてもできるだけ早く契約に反映させようという方向性で県としては取り組んできたところでございます。  同じ金額で実施可能な事業量は減少しているというふうに先ほど申し上げたところでありますが、その点の御指摘だろうというふうに思います。この点については、金額ありきということではなくて、必要な事業をどういう優先順位で行っていくのかということをまずはしっかり検討をさせていただいた上で、財政状況や経済状況を十分踏まえ、毎年度予算編成の際に的確な判断を行っていきたいというふうに思っております。  以上です。       〔県民文化部長角田道夫君登壇〕 ◎県民文化部長(角田道夫 君)最近の長野県での児童虐待の実態等についてのお尋ねでございます。  児童虐待を種類別に見ますと、罵声や恫喝により心的外傷を与える言動であります心理的な虐待が全体の半分以上を占め、年々増加傾向にある一方で、身体的虐待は横ばいで推移しております。  児童相談所への児童虐待の新規の相談対応件数は、平成29年度は2,048件で前年度比139件増加となり、平成24年度以降6年連続で増加し、平成2年度に統計をとり始めて以来過去最高となりました。これを児童福祉士1人当たりで見た場合、新規の相談対応件数だけでも1人40件を超え、このほかに継続案件も抱えていることに加えまして、近年法的に難しい対応を要する事案も増加しており、職員の負担感は増している状況にございます。  このため、児童福祉士の増員や、児童相談所広域支援センターを設置しまして、各児童相談所が抱えている困難事案等を支援する体制を整えるとともに、平成29年度には、新たに非常勤の弁護士を配置するなど相談体制の充実を図ってまいりました。児童虐待の対応は児童相談所のみでできるものではなく、発生予防、早期発見において、市町村との連携、役割分担が重要でございます。児童福祉法の改正により、県と市町村の責務が明確に規定されたところでもございます。  例えば、市町村が設置する要保護児童対策地域議会児童相談所ほか関係機関参加し、情報共有、対応協議を行い、また、市町村が設置する専門職に対し県が研修を実施し、資質の向上を図るなど取り組んでおります。子供たちが適切な養育を受け、健やかな成長、発達ができるために、児童相談所がその機能をしっかり果たすことができますよう、職員の増員を含め、引き続き業務の質と量に見合った児童相談所の体制や専門性の確保に努めてまいります。  続きまして、県民文化の醸成にかかわる御質問でございます。  将来を担う子供たちが豊かに成長していくためには、学校教育家庭教育だけでなく、さまざまな人々がかかわり、社会全体で子供たちを支えていくことが重要でございます。これまで、長野県においては、地域子供会活動やボーイスカウト、ガールスカウトといった社会教育団体の活動、あるいは公民館活動などで子供たちの育ちを支えてきた歴史がございます。さらに、地域の力を子供たちの育ちに生かしていくために、県といたしましては、地域の人による学校支援のための信州型コミュニティスクールの推進、あるいは信州こどもカフェの拡大などに取り組んでおります。また、子供地域で支えるという県民文化を醸成するため、信州あいさつ運動の推進、あるいはいい育児の日の取り組みなどを進めているところでございます。こうした取り組みにより多くの県民が主体的にかかわっていただくために、信州こどもカフェ地域プラットフォームや各地域子供たちを支える県民運動への参加を促すことでさらに活動の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。       〔43番清沢英男君登壇〕 ◆43番(清沢英男 君)知事に再答弁をいただきましたが、事業量そのものを伸ばすことはないということをお答えいただいたというふうに感じました。  今の県民文化部長の御答弁から思いますことは、虐待かどうかは親の認識とかかわりなく、例えば、親がしつけと言っても、子供自身が苦痛を感じているかどうかで判断すると、これは県のホームページにある虐待の定義であります。この原則論を常に意識して今後も業務に邁進していただきたいと、こう申し上げさせていただきます。  次に、骨太の方針2018等について伺います。6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2018、いわゆる骨太の方針について、長野県がその方針に沿った具体策をどのように進めていくか、幾つかピックアップしてお尋ねいたします。  まず、知事に人づくり革命について伺います。  一つに、幼児教育の無償化につき、前提には消費税の10%引き上げや市町村事務の煩雑化があると思います。この全体像について知事の評価をお聞かせいただき、無償化によって保護者が受ける経済効果子育ての上でどう生かすのか、県の具体的な施策について伺います。  二つに、高齢者雇用の促進であります。  高齢者でも働きたいと考える人は7割ともいいます。その潜在能力を生かしたエイジフリー社会を目指すとしてさまざまな促進策を掲げます。長野県長寿原因の一つに、シニアの皆さんがよく働くという項目がありますが、県として、この点、どのような具体策があるかお示し願います。  次に、生産性革命ほかにつき産業労働部長に伺います。  骨太の方針では、Society5.0を本格的に実現するとしますが、5.0の意義を御説明いただいた上で、一つには、県が進めるIT人材誘致事業のときどき・おためしナガノ、また、ベンチャーコンテストなどの起業促進事業、また、AIやIoT開発などを通じてICT人材の集積を図るべきと考えますが、御所見を伺います。  二つには、県内企業労働力不足は5割以上との調査結果が出ました。対策として、AIやIoTを活用しないと生き残れないとの声もありますが、この分野に県はどうかかわっていくのでしょうか。  三つには、外国人労働者の受け入れであります。  それに対応するさまざまな施策は、国のみならず県も打ち出していかなければならないと考えますが、長野県外国人労働者人口の現状はどうか。経済界の需要は逼迫しているかどうか。受け入れに当たっての言葉や異文化への対応はどうするのか等々、その他対応策や今後の取り組みについてお尋ねいたします。  四つには、自動運転と買い物弱者についてであります。  長野県では、スーパーやコンビニから500メートル以上離れていて車を利用できない人の75歳以上人口に占める割合は35%と言われています。その対応策の意味でも自動化は待たれるのですが、最近はトヨタ自動車とコンビニチェーンが無人コンビニを自動運転で過疎地に走らせて商品を売るサービスの検討に入ったといいます。このような新技術を活用したビジネスモデルは、過疎地域だけでなく、都市部で暮らす買い物弱者にとっても有益と言えます。そこで、県としても取り組みを進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。  五つ目は、骨太方針を離れますが、事業承継について伺います。  小規模事業者の中には、後継者がいないことを理由に事業の継続を諦めてしまう人が多くなってきたと感じます。その実態をどう捉えているかお聞きし、さらに、そこで事業承継のインセンティブ策として、承継交付金制度の創設をすべきと申し上げたい。農業の分野では、親元就農に対して、県単事業やJAからの支援で相当額の交付金制度があり、新規就農に役立っていると思います。商工業の分野でも実行すべきと考えますが、御見解をお聞きします。  六つ目は、総務部長にお聞きします。PPPやPFIなど民間活力の活用であります。  インフラの設置やメンテナンスの劇的改善と抜本的な向上を図ると骨太方針に明記しますが、長野県ではこれまでどのように取り組んできたのか、ノウハウはあるのかどうか、具体的事業の計画があるかどうか、それらをお聞きいたします。  次に、林務部長にお聞きします。  林業の成長産業化に向けて、主として川下についてでありますが、一つには、骨太方針に挙げられたCLT、直交修正板と言いますが、を含む木材の中高層建築物への利用拡大であります。伐期を迎える県木材の需要を開拓する意味でも重要なことだと思います。CLTを利用した建築物の実現に向けて、県がこれまで取り組んできた事業とその拡大策について御説明願います。  二つには、地域材の利用について、県は県産材の認証制度を設けていますが、ユーザーの費用もかかるため、県産材利用へのネックにもなっているという声があります。地域材は、含水率等、材の利用可否についてはプロである大工さんに任せても大丈夫だと思いますので、地域材が使いやすくなるような県の取り組みをお聞かせいただきます。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)骨太の方針に関連して、2点私に御質問いただきました。  まず、幼児教育の無償化への評価ということでございます。  今回の措置によりまして、来年10月以降、子供1人当たり年間平均30万円から45万円ほど対象の御家庭の家計負担が軽減されるという形になります。子育て世代の負担軽減ということで、県としても市町村と一緒に取り組んでまいりましたけれども、今回の対応は、少子化対策として非常に大きなインパクトになり得るものというふうに思っております。  ただ、私どもが国へ要望しておりました信州やまほいく、信州型自然保育について、これは保育に欠ける子供に対しては対象になりますが、それ以外の子供は対象にならないということで、私どもが要請、要望させていただいた形にはなっていないという点については大変残念な状況になっております。今後、関係者と対応をどうするかということを考えていかなければいけないというふうに思っております。  この経済効果をどう生かすかということでございますが、子育て世代の負担軽減ということで、これまでも医療費の問題や保育料の問題に県と市町村で一生懸命取り組んでまいりましたが、ここに来て、国は、この教育についてかなり踏み込んだ無償化ということに取り組んでいかれるわけでありますので、この国、県、市町村の取り組みを一体として県民の皆様にアピールしていくということが重要だと思います。そのことによって、子育てに今まで経済的負担を感じていらっしゃった皆様方の負担感を少しでも減少していただき、県の重点目標としております希望出生率の実現へとつなげていくということが重要だと思っております。引き続き市町村の皆さんと連携してこの子育て支援の充実に取り組んでいきたいと考えております。  それから、エイジフリー社会を目指した促進策ということでございます。  長野県は、かねてから、人生二毛作社会の実現ということで、年をとっても活躍できる、働き続けられる環境をつくっていこうということで取り組んできております。長寿社会開発センターを中心に、今、シニア活動推進コーディネーターの皆様方にさまざまな活躍の場の掘り起こしでマッチングを進めてきていただいております。本年度からは、増員をさせていただき、各圏域ごとにこのコーディネーターを配置させていただくことにしております。  また、シニア大学におきましては、地域プロデュース専門コースというものを設置いたしました。これは、単に学ぶということだけではなくて、地域においてビジネスを起こしてもらう、コミュニティーを活性化してもらうと、そういう主体的な役割を果たしていただけるリーダー的な人材を養成していこうというものでありまして、まさにシニア世代の活躍の場づくりにつなげているところであります。  また、技専校におけるスキルアップ講座によって高齢者の皆さんにも学び直しの機会を提供させていただいておりますし、また、シルバー人材センターの会員の就業時間の拡大が可能となるように検討を行っているところでございます。  また、本年度から、県内企業の経営者、人事担当者の皆様方に先進的な企業を見学していただいて、高齢者就業の促進と働き方改革を進めていきたいというふうに思っております。  長野県は、日本の中で最も長寿地域でございます。このエイジフリー社会を先導できる県となるようにこれからもさまざまな施策を進めていきたいというふうに思っております。  以上です。       〔産業政策監兼産業労働部長内田雅啓君登壇〕 ◎産業政策監兼産業労働部長(内田雅啓 君)いただきました御質問に順次お答えをいたします。  まず、ICT人材の集積についてでございます。  Society5.0は、AIやIoT、ロボットなどの革新的な科学技術を用いて経済発展社会課題解決を両立することで人が生き生きと快適に暮らせる社会を実現するものと承知をしております。本県では、革新的な技術を積極活用することで県内産業が持続的に発展し、地域の活力を生む産業の生産性が高い県を目指しておりまして、ICTを初めとした専門人材の確保は重要な要素であると考えてございます。  専門人材の確保では、これまで、県外のICTを中心としたクリエイティブ人材を誘致するときどき・おためしナガノや、プロフェッショナル人材拠点を通じた企業人材とのマッチングなどに取り組み、一定の成果を上げてまいりました。今年度からは、IoTデバイス事業化・開発センターを設置し、IoT分野の事業開発経験のあるプロデューサーを招聘するなど、Society5.0を実現するため、ICT人材の集積を進めてまいります。  次に、労働力不足対策としてのAI、IoTの利活用についてでございます。  労働力不足対策を初め、産業構造の転換を図る有効な手段として、製造、物流、サービスなどさまざまな産業において、AI、IoTの導入、利活用は有効であるものと認識してございます。このため、県では、しあわせ信州創造プラン2.0において、AI、IoTに係る専門人材育成や県内企業における導入促進を重点的な施策とし、その利活用を積極的に進めていくこととしております。今年度は、既にICT高度人材育成のための長期講座を開催するとともに、先ほども申し上げましたIoTデバイス事業化・開発センターでの県内企業センサ技術等を活用したIoT部品の開発や生産現場における具体的な利活用モデル事業を実施し、広く県内に紹介をしてまいります。今後は、大学等の有識者、IT関連企業などの意見を踏まえ、利活用の基本方針を策定し、さらに県内企業におけるAI、IoTの導入、活用を促進してまいります。  次に、外国人労働者の受け入れについてでございます。  本県の外国人労働者は、長野労働局の集計によりますと、平成29年10月末現在で1万5,786人であり、3年前の約1.4倍と増加しております。昨年度、庁内の関係部局により設置をいたしました海外人材の活用に関するプロジェクトチームが県内企業に実施をいたしましたアンケート調査では、回答のあった製造業サービス業、建設業医療福祉など454社のうち、56.4%の企業人材確保が困難な折には外国人材の受け入れを検討すると回答をしてございます。  県では、人口減少社会に向かう中、県内産業の活力を維持するには外国人材の活用が必要と考えておりますが、その活用に関しては、解決すべきさまざまな課題がございます。例えば、留学生が県内企業に就職する際、日本語企業文化の理解が十分でないということが挙げられます。そのため、信州大学自治体経済団体が連携をしてビジネス日本語教育などを実施する留学生就職支援促進プログラムを開始したところでございます。  また、言葉や文化の違いによるコミュニケーション不足に対応するよう、多言語による相談窓口の設置や日本語学習支援事業を実施しておりましたが、事業の充実を図るため、本定例会に支援者の養成・研修カリキュラム開発経費を補正予算案としてお願いしているところでございます。  さらに、今後も、県内留学生等と採用を希望する企業とのマッチングを行うグローバルキャリアフェアの開催や市町村と連携した多文化共生の地域づくりなどを進め、外国人材が活躍できるよう取り組んでまいります。  次に、新技術を活用したビジネスモデルについてでございます。  新技術を活用したビジネスモデルは、御指摘のとおり、商業振興における消費者ニーズ対応や生産性向上、地域の買い物弱者といった課題を解決する上で有効であると考えているところでございます。そうした意味で、トヨタ自動車が自動運転車両を使った新サービスセブン-イレブンジャパンと共同開発するという試みは、まさに新たなビジネスモデルによる買い物弱者支援など地域課題の解決につながる取り組みであると思ってございます。本県におきましても、経済の持続的な発展と社会的課題の解決を両立するべく、先端技術を活用したビジネスモデルの研究を進め、実際の取り組みへとつなげてまいりたいと考えております。  最後に、事業承継の実態と承継交付金制度の創設についてでございます。  事業承継の現状につきましては、後継者不在率が6割を超えており、県が平成26年に行った事業承継に関するアンケート調査によりますと、廃業を検討している理由について、約3割の経営者が適当な後継者が見つからないためと回答してございます。後継者不足で県内の小規模事業者の廃業がふえることにより、事業者が有するすぐれた技術及び人材等の経営資源や商店などの社会基盤の喪失が懸念されることから、事業承継は喫緊の課題であると考えております。このため、県では、事業引継ぎ支援センターや後継者バンクを設置し、引き受け者の掘り起こしを図るなどマッチング支援に取り組んできたほか、低利の制度資金の貸し付けを行ってきたところでございます。  また、国では、事業承継時の税制や民法の特例措置、事業承継に必要となる資金の調達支援など支援制度の充実が図られております。特に、補助金、交付金につきましては、平成29年度に国で創設された事業承継向けの補助金の利用が少なく、今年度内容が見直され、拡充が行われたところでございまして、御提案の交付金制度の創設につきましては、この補助金の利用状況や事業者のニーズを勘案しながら課題を整理して、国と県の役割分担も考慮した上で検討してまいります。  以上でございます。       〔総務部長関昇一郎君登壇〕 ◎総務部長(関昇一郎 君)PPPやPFIへの取り組みについてのお尋ねでございます。  広く官民の連携を意味するPPPの取り組み事例として、県では、民間事業者を指定管理者とし、そのノウハウや活力を生かしながら利用される皆様へのサービスの向上を図ることにより管理運営経費の節減等に努めているところであります。  PFIにつきましては、平成15年に長野県PFI導入指針を策定するなど、導入に関して必要な手続や体制について一定の整備をしてきましたが、PFIの導入に際しては、詳細な費用対効果検証など時間と費用を要することから、これまでのところ本県での導入実績はございません。このため、平成29年3月には導入指針を改定し、10億円以上の公共施設の整備等を検討する場合にはPFI手法の導入を優先的に検討するとしたところであります。これまで、庁内向けの研修会やPFI活用検討会議の開催などを行っておりますが、引き続き民間事業者の活用により効果が見込まれる公共施設整備について計画的にPFI手法の活用を検討してまいりたいと考えております。       〔林務部長山﨑明君登壇〕 ◎林務部長(山﨑明 君)2点お尋ねいただきました。  初めに、CLT利用にかかわる県の取り組みについてのお尋ねでございます。  CLTは、海外の動向を踏まえ、平成25年に建築基準が整備された新しい建築材料で、今まで国産材の利用が進んでいなかった都市部のマンション商業施設など中高層建築物等への活用が期待されております。  一方、CLT活用に向けては、現在、製品単価が高いことや、建築技術の普及、樹種では杉材のみの基準強度設定になっているなどの課題もあり、県内ではこれまで2施設で利用されたという状況でございます。このため、県といたしましては、CLTで地方創生を実現する首長連合等に参加し、情報収集するとともに、県庁各部局で構成する県産材利用促進連絡会議や市町村及び木材建築関係者を対象とした公共建築物等に係る研修会等を通じて技術開発や製品情報、助成制度などについての情報を提供しているところでございます。今後は、県産材利用の新たな分野として、強度が優位なカラマツ材利用の可能性を探るなど、関係者と連携して県産材の販路開拓につながるよう取り組んでまいります。  次に、地域材利用推進に向けた県の取り組みについてのお尋ねでございます。  住宅等への県産材の利用に当たっては、狂いや割れなどのふぐあいが生じないなど消費者の皆さんが安心できる品質が確かな製品が必要なため、平成5年に林業木材産業関係団体と連携して信州木材製品認証制度を創設し、乾燥、品質、寸法等の基準をクリアした信頼できる県産材製品の出荷を促進しているところでございます。  そうした中で、県産材をより使いやすくするためには、まずは低コストで安定的な木材供給体制の構築が必要であり、現在、ICT等を活用した林業施業の効率化、省力化や多様な需要に応じた木材生産等を可能にするためのスマート林業の構築、普及に取り組んでいるところでございます。  また、里山など身近な木材を利用したいという地域の工務店等からの声に応え、本年度から建設部が行う環境配慮型住宅の新築、改修の支援において、信州木材認証製品に加えて、県内での産出が証明された地域材も助成対象としたところでございます。今後も、多様化する消費者価値観等を的確に把握し、品質、性能の確かな製品や魅力ある製品の供給を促進し、林業の成長産業化に向けた取り組みを進めてまいります。  以上でございます。       〔43番清沢英男君登壇〕 ◆43番(清沢英男 君)今のお答え、林務の関係からお話しさせていただきますが、農林水産業地域の活力創造プランの6月改訂版では、CLT活用推進とともに、木造住宅の担い手である大工さんの減少や高齢化に対応する施策や取り組みを推進するとしています。林業の川下施策として大事なことと思いますので、県全体として具体的にお取り組みをいただきたいというふうに思います。  それから、幼児教育の無償化についてでありますが、無償化になっても、それが、例えば貯蓄や親の小遣いに回ることなく、現実に子育てに生かせるように政策誘導してほしいというふうに思うわけであります。  それから、シニア世代雇用につきましては、調査に行ってまいりました福岡県などでは70歳現役社会と銘打って事業化していますので、具体策をお聞きしたところであります。  それから、ICT人材の集積についてでありますが、例えば、AI人材は世界で70万人不足と、当然日本国内でも争奪戦は激しい。私は、岩手秋田両県の調査をしてきましたが、岩手科学技術庁を中心に、また秋田起業者を土着ベンチャー、ドチャベンと呼んで事業化するなど、移住、定住を絡めて、こういう分野での関心は各県とも強いものがあります。長野県は、ぜひその競り合いのフロントランナーになってほしいと願うものであります。  そんなことを申し上げて、質問を終わります。 ○副議長(小林東一郎 君)次に、丸山栄一議員。       〔35番丸山栄一君登壇〕 ◆35番(丸山栄一 君)それでは、順次質問をさせていただきます。  最初に、所有者不明土地問題についてお伺いをいたします。  国土交通省平成28年度に地籍調査を行った地域、全国で558市区町村の約62万筆を対象に調査した結果によりますと、不動産登記簿によって所有者の所在が確認できない土地がその約20%を占め、最終的に2,000筆を超える土地の所有者が不明になっているとのことでございました。また、元総務大臣の増田氏が座長を務める民間の有識者研究会、所有者不明土地問題研究会は、平成28年度時点で、登記されず実際の所有者が把握できない土地の総面積九州の368万ヘクタールを上回る410万ヘクタールに達するとの推計を公表したところでございます。2040年には、北海道面積に迫る720万ヘクタールに増加し、莫大な土地が所有者のわからない土地となるとしております。これによって生じる経済損失は6兆円規模に達するとも言われているところでございます。  所有者不明となる主な要因は、所有者が死亡した場合の相続登記によるものであります。地価上昇局面では、財産保全の観点から多くの所有者が登記をいたしましたが、人口減少社会に入り不動産の見方も変わってまいりました。人口減少、高齢化の進展に伴う土地利用のニーズの低下や地方から都市等への人口移動を背景に、昔に比べ土地相続するという意識が薄れてきていることや、相続登記義務ではないため、資産価値が低く、税負担や管理コストがかかるような土地の場合、相続人土地登記しないまま長年放置され、現状と登記簿上の名義人が異なってしまうためでございます。  この結果、治安景観の悪化を招いたり、道路整備のための用地が取得できない、災害復旧事業が進まない、空き家の撤去問題、農地の集約化、さらに固定資産税の徴収などに支障が生じており、所有者が自治体などに土地を寄附しやすくする仕組みを今後将来的に考えていったほうがよろしいのではないかと考えます。  また、所有者の特定に莫大な時間と多大なコストがかかるため、事業の遅延や不明土地を避け、計画を変更するケースなど、円滑な公共事業の実施が阻害されております。このように、所有者が判明しない土地が多く存在すること、判明しても連絡がつかない、登記名義人が死亡している等によりまして、公共事業や民間開発などさまざまな場面で円滑で有効土地利用が妨げられている実態があるというふうに聞いております。所有者不明土地を県の公共事業のために取得する場合は、土地収用法不在者財産管理制度相続財産管理制度などを利用し、進められてきておりますが、その状況と実績について建設部長にお伺いをいたします。  政府は、所有者がわからない土地の利活用を可能とする現行制度を活用するに当たりまして、手続に時間を要する場合や、制度の適用対象とならず、所有者不明土地を利用することができないことから、特別措置法成立させました。知事の判断で最長10年間利用権を設定し、公園や仮設道路文化施設、直売所など、公共性のある事業に使えるような内容でございます。利用権が設定できるのは、建築物がなく、反対する権利者もない土地であり、市町村公園や仮設道路にしたり、公益目的であることを条件にNPO法人などが直売所や駐車場などをつくるようになりました。また、持ち主があらわれた場合は、期間終了後に原状復帰して返すことになりますが、あらわれなければ期間を延長することも認めているところであります。県内における影響と対応について企画振興部長にお伺いをいたします。  また、相続登記がなく、持ち主がはっきりしない農地を賃貸しやすくする農業経営基盤強化促進法などの改正がなされましたが、内容と対応策を農政部長にお伺いをいたします。  今回成立した所有者不明土地の利用の円滑等に関する特別措置法は、所有者不明土地問題の対策の第1弾であり、政府は、対策の第2弾として、2020年までに国土調査法土地基本法の改正を視野に入れた施策も進める方針としておりますが、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、次世代自動車の普及についてお伺いをいたします。  現在私たちが利用している自動車の主流は、ガソリン車を初め、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車電気自動車、そして燃料電池自動車、クリーンディーゼル車といったように、時代の変化とともに多様化が進んでいるところであります。  近年、欧州を初め世界的に車のEV化に向けた動きが加速しております。これは、自動車メーカーに対して大気汚染地球温暖化など環境問題に配慮した製品設計が強く求められるようになったことが背景にあるようであります。  実際、イギリスフランスの両政府は、2040年までにガソリン車とディーゼル車の新規販売を禁止する方針を表明いたしました。また、これから車の爆発的な普及が到来するインド東南アジア諸国も、国の施策としてEVを推進しております。中国政府も、2019年度以降にEV車を中心とする新エネルギー車を一定割合で生産、販売するよう自動車メーカーに義務づける方針を公表いたしました。米国においても、カリフォルニア州など10州が2018年からガソリン車への規制強化に動くなど、世界の主要自動車市場でEV化の流れが強まっております。  EV車は、電気モーターとバッテリーで駆動するシンプルな構造であり、部品点数も少ないという特徴があり、これまで、国内の自動車メーカーにおいては、部品メーカーなど自動車産業全体に影響があることからEV化への動きがややおくれていたという指摘もあるようでございます。県内の自動車産業においても、このような産業構造の変化により37%の部品が不要になるとの試算もあるようであります。県内自動車関連産業においても大きな影響があると考えますが、認識を産業労働部長にお伺いいたします。  今後、世界的なEV化へのシフトを考えますと、電気自動車の普及に対するための充電インフラが重要になってまいります。電気自動車ユーザーにとって、運転中にバッテリー容量が低下し、走行できなくなる状態になることの不安は大きいと感じます。そこで、県は電気を気にせず安心して出かけられるよう充電インフラの設置促進についてどのように取り組まれてこられたのか、環境部長にお伺いをいたします。  また、県においても積極的に次世代自動車の購入を推進すべきと思いますが、購入状況についても環境部長にお伺いをいたします。  経済産業省では、水素社会の実現に向けた取り組みが進められており、燃料電池自動車の普及拡大に向けて、水素基本戦略や水素燃料電池戦略ロードマップに基づき、商用水素ステーションを2020年までに160カ所程度、2025年までに320カ所程度整備することを目指しております。トヨタ自動車が2014年に発売した「MIRAI」の場合でありますが、1回当たりの供給量は5キログラム、1キログラムの水素価格は1,100円のため、1回当たりの費用は5,500円であります。また、走行距離は650キロというふうに聞いております。  また、水素ステーションを一つつくると約4億から5億円程度かかると試算されております。水素ステーションはまだまだ数が少なく、これが燃料電池自動車の普及の妨げの一つになっています。水素ステーションの普及のためには、単に目標数だけでなく、設置箇所の選定、建設コスト、設置のノウハウや人材育成を支援することが重要と考えます。県内における水素ステーションのあり方と取り組みの可能性について環境部長にお伺いをいたします。       〔建設部長長谷川朋弘君登壇〕 ◎建設部長(長谷川朋弘 君)県の公共事業における所有者不明土地の取得についてのお尋ねでございます。  所有者不明土地の増加は、県の公共事業の推進に当たりましても支障を来しております。建設部の事業においては、平成29年度末の時点で、用地交渉開始から3年以上経過しても用地取得ができない事案が29件ございますが、そのうち所有者不明によるものが14件でおよそ半数を占めており、取得困難の一番の原因となっております。こうした所有者不明土地に対しましては、民法の規定に基づき、権利者の所在が判明しない場合には不在者財産管理人制度相続人がいない場合には相続財産管理人制度をそれぞれ活用してその取得を行っております。また、これらの制度が対応できない場合には、土地収用制度を活用して用地を取得しております。また、これらの実績ですが、平成27年度から29年度までの3年間で、不在者財産管理人制度の活用による取得が4件、相続財産管理人制度の活用による取得が7件で、土地収用制度の活用により取得した案件はございません。  以上でございます。       〔企画振興部長小岩正貴君登壇〕 ◎企画振興部長(小岩正貴 君)所有者不明土地に関連しまして、今般の特別措置法について、その影響と対応の御質問をいただきました。  この特措法ですが、公共事業における現行の収用手続の合理化と、所有者不明土地に知事が公共目的での利用権を設定できる制度の創設が2本の柱となってございます。公共事業におきましては、収用委員会にかわり知事が裁定することにより、収用手続の期間短縮が図られることになります。また、利用権設定の制度によりまして、所有者不明土地公園や直売所等に有効活用されやすくなることから、景観地域振興等の観点で有益なものと考えております。  この特措法への対応ですが、現時点では国から具体的な運用についてまだ示されていない状況でございます。この制度は、財産権制限にかかわるものであり、適切な運用を図る必要があることから、引き続き情報の把握に努めてまいります。その上で、具体の事業主体となると考えられます市町村等に対し、制度の周知を図るとともに、制度利用の意向の把握や支援等に努めてまいります。  以上でございます。       〔農政部長山本智章君登壇〕 ◎農政部長(山本智章 君)所有者不明の農地に対する法改正についての御質問にお答えします。  国においては、相続登記農地など所有者の不明な農地が担い手への農地の集積、集約化の妨げになっているとし、その賃貸借を促進するため、農業経営基盤強化促進法などの改正案が今通常国会で可決、成立したところです。  主な改正内容ですが、これまで、所有者が不明な農地の貸し付けに当たっては共有者の過半の同意が必要でしたが、市町村農業委員会による所定の手続を経ることにより、不明な所有者の同意を得たとみなす制度が創設されました。これにより、固定資産税を負担している者など相続人の1人が手続を行えば農地の貸し付けが可能となります。また、農地共有者の過半の同意を得た場合の賃借期間は、担い手が安心して長期に借り受けられるよう、5年以内から20年以内に延長されます。改正法の施行は年内に予定されており、現在、政令などの整備が行われておりますので、今後も情報収集に努めるとともに、法の施行後は、農業委員会を初め関係機関と十分に連携し、担い手への農地の集積、集約化が促進するよう対応してまいります。  以上です。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)国土調査法及び土地基本法の改正方針についての所見という御質問でございます。  今回の所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法公布は、所有者不明土地問題に対する対応の第一歩だというふうに考えております。今後、所有者不明土地の解消や発生抑制等、問題の抜本的解決策を図っていくことが重要だと考えております。そうした観点で、政府においては、土地所有者の負うべき責務、相続登記義務化、地籍調査を円滑かつ迅速に進めるための措置等の検討が開始されているというふうに承知をしております。  県としても、地籍調査のより一層の推進に向けまして、実施主体となる市町村への支援を充実するなど、所有者不明土地問題の解決に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。  以上です。       〔産業政策監兼産業労働部長内田雅啓君登壇〕 ◎産業政策監兼産業労働部長(内田雅啓 君)EV化による県内部品製造メーカーへの影響についてのお尋ねでございます。  工業統計によりますれば、2014年の製造品出荷額に占める日本自動車関連産業の割合は46.7%と最も高くなっておりますが、本県では11.9%と2番目の割合となってございます。しかしながら、自動車市場におけるEV化による県内企業への影響が懸念されるため、昨年10月に景気動向調査とあわせまして影響調査を実施いたしました。その結果、回答のございました72社のうち、影響があるとした企業は59.7%であり、このうちよい影響があるとした企業が65.1%、悪い影響があるとした企業が34.9%となっております。  その傾向でございますが、よい影響があるとした企業は、デンソー等の電子部品製造企業が多く、EV化を販路拡大のチャンスと捉えております。  一方、悪い影響があるとした企業は、EVにおいて不要とされるエンジン部品やピストンリングなどの製造企業が多く、他分野への展開も必要な状況も予想されます。このため、EV化の動向や各企業の状況に応じて他分野への展開や新製品の開発強化、受発注の開拓などについて関係機関と連携をして適切な支援を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。       〔環境部長高田真由美君登壇〕 ◎環境部長(高田真由美 君)3点御質問をいただきました。  初めに、充電インフラ整備の取り組み状況についてでございます。  県では、電気自動車の充電インフラの計画的な整備を促進するため、平成25年度に長野県世代自動車充電インフラ整備ビジョンを策定し、今後整備すべき箇所を指定しました。これにより、民間事業者等が整備する際に補助金を受ける環境を整えるなど、充電インフラの普及を積極的に支援してまいりました。その結果、現在、県内の充電インフラの設置箇所は、本ビジョンによらない整備も合わせますと合計541となっており、一定程度普及してきているものと認識しております。  しかし、県民の皆様により安心して走行いただくためには、主要道路の延長30キロごとでの設置や、道の駅観光地、商業施設などまだまだ整備が不足している箇所があると考え、ことし2月、具体的な箇所を示したところです。今後は、その箇所の優先的な整備について、交通関係事業者、観光関係事業者、自動車販売店等で構成する長野県温暖化対策世代自動車推進協議会と連携して、設置主体となる市町村や民間事業者等に働きかけてまいります。  次に、県の次世代自動車の購入状況についてでございます。  県では、温室効果ガス削減のため策定した第5次長野県職員率先実行計画に基づき、公用車を更新する際、全ての車両に次世代自動車、低燃費、低公害自動車のいずれかを導入することとしています。このうち、次世代自動車の購入状況は、平成29年9月1日時点で、電気自動車が1台、ハイブリッド車が52台となっております。今年度から、公用車の車種選定方法を二輪駆動で1,500ccクラス以上の車両については原則としてハイブリッド車へ更新するものとしたところであり、引き続き積極的な導入に取り組んでまいりたいと考えております。  続いて、水素ステーションについてでございます。  平成29年12月、国は水素基本戦略を策定し、水素社会の実現に向け、官民挙げて取り組みを進めていくこととされました。水素ステーションの整備もその取り組みの一つでございますが、その設置に当たっては、議員御指摘のとおり、建設費及び運営費が高額であること、また、保安監督者の確保が必要であることなど幾つかの課題があると認識しております。  今年度、県内初の事例となる水素ステーションを導入し、効果検証する水素ステーション実証モデル事業企業局において着手されたところです。今後、これらの取り組みを踏まえ、また、国の動向も注視しつつ、県内における水素ステーションの設置のあり方などについて市町村や民間事業者等と情報共有しながら研究をしてまいります。  以上でございます。       〔35番丸山栄一君登壇〕 ◆35番(丸山栄一 君)それぞれ答弁いただきました。  所有者不明土地問題につきましては、今回成立し、そして、今後の対応になろうかというふうに思います。所有者のわからない土地は、現状のままだと高齢化の進展に伴いまして爆発的にふえるという懸念があるわけであります。持ち主がわからない土地の増加は、限られた国土の有効活用を妨げるものでございます。今後、公益目的の利用を促進するためにも、実効性ある仕組みづくりを要望しておきたいというふうに思います。  また、次世代自動車の普及につきましても、長野県観光地というようなことでありますので積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っておりますし、特に、長野県は坂道が多いということで、やっぱり電気の消費も非常に多いというふうに思います。そういった意味からも充電インフラが大変重要だというふうに思っております。  また、水素ステーションについても、走行距離が650キロということで、軽井沢あたりが非常に今注目されておって、民間企業でも東京圏に近い軽井沢に水素ステーションをというような話もあるようでございますので、今後、研究、検討をしていただきたいと、こんなふうに思っているところでございます。  次に、主要農作物種子法廃止への対応についてお伺いをいたします。  主要農作物種子法は、戦後食料増産を目的昭和27年に制定され、主食である稲、麦、大豆について都道府県内に普及すべきすぐれた特性を持つ品種の推奨品種に指定し、種子の生産、普及を都道府県義務づけてきたものでございます。  しかし、平成28年10月に第4回規制改革推進会議農業ワーキング・グループで主要農作物種子法の廃止が打ち出され、本年4月に廃止されたものでございます。これにより、多くの農業者や農業関係者から、都道府県の取り組みが後退し、これまでどおり高品質の種子が安定的に供給できなくなるのではないか、外資系事業者の独占による種子の価格の高騰など不安の声が寄せられているところであります。このため、本県議会においても、国会及び政府に対して、種子法廃止後も都道府県の種子開発、供給体制を生かしつつ、主要農産物の種子の安定供給や品質確保の取り組みを後退させることなく、同法廃止にかかわる国会附帯決議事項を確実に実施するとともに農業者等への不安払拭のために必要な措置を講じるよう意見書を提出したところであります。  一方、本県においては、昭和62年に県、JAグループ、市町村等の出資により種子の生産と供給を担う長野県原種センターを設立し、種子の生産と安定供給に30年以上取り組んできたところでございます。県では、種子法廃止後も、この原種センターを中心とし、生産供給システムをしっかりと維持し、高品質な種子の確保と安定供給に取り組んでいくこととし、県や原種センター等が実施する業務を明確化するため、本格的な業務内容や手続、手法について基本要綱を制定し対応していくと2月定例議会で答弁をいただいたところでございます。そこで、3月末の種子法廃止を受けた本年度の優良種子の生産と安定供給に向けた県の対応について、農政部長にお伺いをいたします。  また、全国では、種子の安定供給に向けた農業者や地域の不安の声に応える形で新たな条例制定をした都道府県もあるというふうにお聞きしております。本県においても、優良品種の生産供給行政、県議会がともに気持ちを一つにして取り組んでいくという意思を県民に明確に示していくためにも独自の条例制定をすべきと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。  次に、米粉のグルテンフリー商品についてお伺いをいたします。  日本人の1人当たりの米消費量は昭和37年をピークに減少し、37年には118キログラムを消費していましたが、平成28年にはその半分に当たる54.4キログラムに減少してしまいました。人口減少や農家の後継者不足、加えて、地球温暖化に伴う農産物の影響など食にまつわる課題は山積しているところであります。  また、食の欧米化により米を食べることが少なくなり、食料自給率も40%を割り込んでおり、米の消費拡大も大きな課題でございます。  最近、グルテンフリーという言葉を耳にしますが、海外で買い物をすると、売り場のかなりの面積を占めてグルテンフリーの食材が売られております。これは、極論かもしれませんが、炭水化物と糖質が人間の脳に及ぼす影響について新たな見解を述べたデイビット・パールマター医学博士の本が世界的に驚きを持って読まれているというふうに聞いております。小麦を常食化することで脳内に炎症を起こしていることを突きとめ、グルテンフリーを食べ始めて脳と体の健康を取り戻し、頭痛や花粉症などの改善がされ、人間の脳のために何を食べてればいいのか、その最適なガイドラインが書かれているものであります。  グルテンフリー商品については、海外だけでなく、国内においてもアレルギー対応や健康志向などから関心が高まっており、今後、東京オリンピック・パラリンピックを契機に多くの外国人の利用が見込まれることから、県産の米粉を活用したグルテンフリーメニューなど米粉の需要拡大につなげることが重要と考えます。  農水省も、米粉やグルテンフリー商品の表示基準がないため、ガイドラインを作成し、一定の基準がそろえばノングルテンと表示できるなど普及に取り組んでいるところであります。米粉はグルテニンが入っていないため、パンなどの生地に使用するには使いづらいと聞いておりますが、グルテンが入っていないことを逆手にとってグルテンフリー商品の販売をふやしているケースもあると聞いております。本県におけるグルテンフリー製品に対する考えを農政部長にお伺いいたします。  また、玄米粉は植物繊維等を多く含んでおり、今後、玄米粉を初めとする機能性を有する米粉製品の需要拡大に向けて取り組む必要があると考えますが、農政部長の認識をお伺いします。  一方、中国では、経済の進展から飽食傾向の方がふえ、日本の低たんぱく米に対し注目がされております。単に米を輸出するだけでなく、グルテンフリー商品や低たんぱく米などのニーズを捉え、輸出を積極的に進めるべきと考えますが、農政部長に御所見をお伺いします。       〔農政部長山本智章君登壇〕 ◎農政部長(山本智章 君)4点質問をいただきました。順次お答えを申し上げます。  まず、本年度の優良種子の生産と安定供給に向けた県の対応状況についてですが、県では、主要農作物種子法の廃止を受けて、引き続き優良な種子の安定供給を図るため、JAグループなどの関係者と協議を重ね、本年4月1日に長野県主要農作物の種子生産に係る基本要綱及び実施要領等を策定いたしました。この基本要綱等において、長野県原種センターを中心とした優良種子の生産と安定供給の体制を引き続き維持することとしたところです。県といたしましては、今後も原種センターと連携し、種子生産農家に向けた指導会の開催、採種圃場の審査、収穫後の生産物審査などを実施し、高品質な種子の安定供給に向けた取り組みを進めてまいります。  続きまして、米粉のグルテンフリー商品について御質問をいただきました。  まず、グルテンフリー商品に対する考え方ですが、我が国においても、欧米等と同様に、近年食物アレルギーへの関心の高まりや消費者健康志向などからグルテンフリーに着目した商品が販売されるようになってきており、今後も市場の拡大が見込まれる有望な分野と考えております。  国も、昨年、米粉製品の表示ガイドラインを策定するとともに、ノングルテン米粉認証制度の開始を支援するなどグルテンフリー製品の普及に向けた取り組みを始めており、県としても県内の米粉製造事業者などに対して積極的に情報提供を行ってまいります。  続きまして、機能性米粉製品の需要拡大に向けた取り組みについてですが、我が国の米の需要量は、国民の食生活の多様化、少子・高齢化などにより、近年、年間8万トンずつ減少しており、新たな需要創出が大きな課題となっております。このため、県では、米粉米の生産拡大を進めるとともに、学校給食への米粉パンの導入支援などの取り組みを行ってきたところです。米粉パンのもちもち感、米粉天ぷらのサクサク感などの食感面の特徴に加え、小麦アレルギーの方も安心して食べられるなど機能性を強調していくことは、今後さらなる米粉の利用拡大を図っていく上で大変重要な視点と考えております。このため、ホームページ等を活用した消費者への米粉の特徴や機能性のPR、幅広い米粉の魅力をアピールする米粉活用講習会の開催など、食感、そして機能性の両面から米粉の魅力発信、需要拡大を進めてまいります。  次に、米粉などグルテンフリー商品等の輸出についてですが、本県の米の輸出は、平成28年は342トンで前年比135%と増加しております。米や米粉製品などの輸出をさらに拡大するためには、健康や機能性などにより付加価値を高め、国内販売と同じレベルの農家収入を確保することが重要と考えております。  例えば、大手米卸業者が県産米を加工した商品を開発し、シンガポールにおいて安全健康によい商品に与えられるヘルシアチョイスの認定を受けて病院などに売り込んでいる事例があります。県としましては、こうした事例を参考に、健康や機能性などをキーワードとした付加価値を高めた輸出の取り組みを支援してまいります。  以上でございます。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)主要農作物種子法の廃止に関連して、独自の条例制定について御質問をいただきました。  種子法の廃止につきましては、多くの方々が関心を持ち、私も、農業関係の皆様方とお話をすると、不安あるいは問題意識をお持ちになられる方が多いなというふうに受けとめております。そういう中で、現在は基本要綱を策定して取り組んでいるわけでありますけれども、将来に向けて農業関係者の皆様方の不安を払拭し、安定供給の仕組みをより確実なものにしていくことが必要だというふうに思っております。農業や食のグローバル化が進む中にあっても、地域固有の食文化や伝統野菜等、地域として守っていかなければいけないものもあるというふうに考えております。こうした観点で、今後、関係する皆様の御意見をお伺いをしながら、優良種子の生産やその安定供給に関する長野県らしい条例の制定について検討していきたいというふうに考えています。  以上です。       〔35番丸山栄一君登壇〕 ◆35番(丸山栄一 君)種子法の廃止につきましては、条例は検討するということでございますが、産地間競争が激化する中、種の生産供給は大変重要な部分だというふうに思います。県民や生産者が不安を持たないよう万全の体制をつくっていただきたいというふうに思います。  また、グルテンフリーにつきましても、今、農水省も官民タッグを組んで普及に取り組んでいるところでございます。欧米で、人口の約30%の人が小麦粉が摂取できない、もしくは摂取しない人がいるそうでございます。県内においても、飯山駅で米粉外国人に向け大分売れているというようなお話を聞きます。また、JA大北においても取り組みをされているというようなお話も聞いているところでございます。米粉需要の可能性は非常に大きいと私は思っておりますので、今後とも体制づくりをよろしくお願い申し上げ、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○副議長(小林東一郎 君)この際、15分間休憩いたします。         午後2時33分休憩          ──────────────────         午後2時49分開議 ○議長(鈴木清 君)休憩前に引き続き会議を開きます。  続いて順次発言を許します。  浜章吉議員。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)今定例会冒頭の知事の議案説明におきまして、8月の知事選挙に三たび立候補される決意表明をなされました。引き続き県民の期待に応える県政を進めていただきますようにお願いを申し上げます。  さて、先月の栄村で発生した震度5強の地震、さらに大阪北部を震源とする地震では無念にも死者が出たほか、企業活動の中断や通勤通学客の多い鉄道路線の中断など大きな被害が発生いたしました。亡くなられた方の御冥福をお祈りし、被害を受けられました方々に心からお見舞いを申し上げます。  今なお余震が多発していることからも、現行法律に照らし、改めて県下小中学校の通学路や地域安全点検をしっかり行うこと、現状を勘案し、国においても必要に応じて現行法の点検をお願いしておきたいと思います。  通告順に従いまして順次質問をいたします。  最初に、縄文文化の日遺産の認定についてであります。  従来から取り組んでまいりました文化庁による平成30年度の日本遺産認定において、長野県山梨県と14市町村により共同申請した「星降る中部高地の縄文世界」が日本遺産に認定されました。県内では、平成28年度に認定されました木曽地域の「木曽路はすべて山の中~山を守り山に生きる~」以来2件目の認定と承知をしております。  私の地元、諏訪圏域の各首長からも、この認定を誇りに思う。県の主導のもと、今後の地域活性化につなげたいなど多くの評価の声が聞かれます。諏訪湖周と八ヶ岳山麓をつなぐ観光振興のコンテンツである縄文の歴史文化のブランド力強化に資するものであり、地元選出議員としてもまことにうれしい限りであります。  この日本遺産認定制度は、地域歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化、伝統を語るストーリーを文化庁日本遺産に認定し、魅力ある有形無形の文化財群を総合的に整備、活用すること、国内外に戦略的に発信をし、地域の活性化を図るという大変有意義な制度と受けとめています。  地元の識者によりますと、この日本遺産の名称の一部に「星降る」とあるのは、黒曜石にちなんだもので、江戸時代の人は黒曜石を星のかけらが降ったものと考えていた。黒曜石を加工した矢じりが関東や北陸など半径約250キロメートルの範囲を中心に流通され、たくさんの人が矢じりを欲しがったとその歴史を述べておられます。  今回の認定対象は、長野県山梨県の14市町村に及んでおり、両県が八ヶ岳山麓の縄文文化という一つのテーマで連携して事業に取り組むことは画期的なことであります。これまでは個々の地域ごとに点で認識されていたブランドが、中部高地の縄文世界という面として認知されることでさらなる人の流れにつながるものと今後の事業展開と地域連携を大いに期待するところであります。  それでは、質問に入ります。  今回の認定を受け、県は文化庁日本遺産魅力発信推進事業を活用し、情報発信、人材育成に取り組むと伺っておりますが、この点については、大胆かつ迅速に意思決定を行い、まさしく学びと自治を推進力としてさまざまな取り組みを推進する必要があると思います。  また、山梨県を含む圏域をまたぐ認定であり、事業の円滑な実施のためには山梨県との調整、連携や地域間の協働が必要であると考えます。今後、どのような体制で、具体的にどのような取り組みを予定しているのか、教育長にお伺いをいたします。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)日本遺産の関係で、今後の体制や取り組みについてのお尋ねでございます。  今回の日本遺産の認定は、本県が代表者となり申請したものであり、本県がリードして体制の構築や取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。地域の活性化や観光振興につながる取り組みをしっかりやっていきたいというふうに考えておりますが、具体的には地域や縄文文化紹介するウエブサイトの開設、国内外の観光客が周遊し縄文文化を体感できるモデルルートの作成、日本遺産の魅力を発信できるガイドなどの人材育成首都圏等でのPRイベントの開催など認定の効果が出る取り組みを実施してまいりたいというふうに思っています。  その際、文化庁日本遺産魅力発信推進事業によりまして、3年間で約7,000万円の補助もありますので、それも十分活用してまいりたいというふうに考えております。  そうした取り組みのためには、しっかりとした体制の整備が必要であります。7月中を目途に、甲信縄文文化発信・活性化協議会(仮称)を設立し、テーマ別の部会を設けるなど、スピード感を持って取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。  協議会の構成メンバーには、本県及び山梨県、そして関係する14市町村観光協会などの観光事業者などを予定しておりますが、山梨県など関係機関も多いことから、本県の教育次長をトップに調整を精力的に進めてまいりたいというふうに考えております。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)ただいま答弁いただきました。大変細かい取り組みにまで及んでの御答弁をいただいたわけであります。  この認定を受けたことによりまして、ただいまお話ありましたように、3年間で総額7,000万円の補助金を受けるということで具体的な数字も上がったところでございまして、その事業成果に大きな期待を持つわけであります。  木曽地域に第1回の認定がなされたわけでありますが、その後の活動、成果にも大いに注視をしているところであります。細かい取り組み模様を、今、教育長さんからお話いただきましたので、さらに関係市町村に対してどのような点をアドバイスしていくのか、その取り組み方につきまして、その辺のところの内容がおわかりのようでしたらお伺いをいたしたいと思います。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)質問をいただきました木曽地域での日本遺産についての取り組みでございます。木曽地域の町村、そして塩尻市観光連盟等々で木曽地域文化遺産活性化協議会組織し、日本遺産による地域活性化を推進しているところでございます。これにつきましても、文化庁日本遺産魅力発信推進事業を活用し、情報発信や人材育成などに取り組んでいるところでございますが、昨年度の主な取り組み内容を申しますと、インバウンドに対応するため新たに英語版のホームページを開設したり、あるいはガイドや旅行者用のウオーキングマップを作成する。そして、旅行者がストーリーの体験、滞在を行えるモデルコースの設定でありますとか旅行者にわかりやすい看板の設置等を行ったところでございます。  また、今年度は、昨年度に設定したモデルコースを活用した旅行商品の造成でありますとかガイドの育成、さらには旅行者にわかりやすい看板の設置等々を計画しているところでありまして、こういった内容を通じまして木曽地域文化遺産における地域活性化に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)具体的な例を挙げていただきました。なお、この認定につきまして県民に広く周知がなされるように、ぜひその辺のアピールもよろしくお願いしたいと思います。  日本遺産の趣旨が、地域の活性化や観光振興を図るものでありますから、DMO、観光連盟などの観光関係団体との協力、連携も極めて重要になるものと考えます。そこで、観光部では今回の認定に対してどのような形で協力、連携を図っていくのでしょうか。観光部長にお伺いをいたします。  また、迎えます東京五輪やパラリンピック等々、インバウンドを誘引するためにも、本県にとりまして重要な課題でもありますし、大いなるチャンスでもございます。日本遺産というコンテンツを有効に生かしていくことが求められますが、今回の認定に対する知事の意気込みをお伺いいたします。       〔観光部長熊谷晃君登壇〕 ◎観光部長(熊谷晃 君)観光関係団体等の協力、連携についてのお尋ねでございます。  このたび認定された日本遺産は、長野山梨両県にまたがる八ヶ岳周辺の複数市町村存在する縄文文化歴史的魅力を一つのストーリーとしてまとめ、国内外に戦略的に発信し、地域の活性化を図るものでございます。これは、同時に、両県に広がるさまざまな観光圏の広域的な連携の大きなきっかけになると期待しておるところでございます。具体的な取り組みにつきましては、7月中をめどに設置されます甲信縄文文化発信・活性化協議会(仮称)を中心に検討される予定でありまして、観光部といたしましても、この協議会参加し、地域の魅力発信につながる取り組みを関係団体と連携して進めてまいります。  本県としましては、広域型DMOの形成支援やさまざまな産業が参画する稼ぐ観光地域づくりを通しまして、長野県らしい縄文のストーリーが十分に感じられ、国内外から多くの観光客が訪れる町づくりや旅の目的づくりを進め、当日本遺産を守り立ててまいりたいと考えております。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)今回の日本遺産の認定に対する意気込みについて伺うという御質問でございます。  今回、「星降る中部高地の縄文世界」が、平成28年に認定されました木曽地域の「木曽路はすべて山の中」に続いて県内二つ目の日本遺産に認定されました。関係の皆様方の御努力、御尽力でこうした形で認定されたことと大変うれしく思っておりますし、これからこの日本遺産という呼称をフルに生かしていくということが大変重要だというふうに思っております。  そういう意味で、特にこれから東京オリンピック・パラリンピックも控える中で、インバウンドの取り込みは非常に重要でありますし、日本遺産だというアピールを外国人の皆様方に向けてもしっかり行っていくということが重要だというふうに思っております。  これから協議会で具体的な検討を行っていくわけでありますけれども、県としても、教育委員会だけではなく、観光部あるいは地元の地域振興局を初め関係部局が力を合わせて、この日本遺産の認定の成果がしっかり具体化できるように取り組んでいきたいというふうに思っております。  以上です。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)ありがとうございました。  今回の日本遺産認定は、本県及び山梨両県の広域観光の面で極めて重要なコンテンツであり、地域の活性化に大きく寄与するものと考えておりますので、県の積極的な取り組みを期待いたしまして次の質問に移ります。  県消防防災ヘリの新機体購入と運航体制についてお伺いをいたします。  今定例会の上程議案の補正予算案について、消防防災ヘリコプター整備事業費に係る債務負担行為30億4,800万円余が設定されております。安全運航に十分配慮した消防防災ヘリの新規機体購入は県民の関心も高く、また、その重要性を強く認識するところでございます。  私自身、今月上旬に県消防防災航空センターに出向き、新たな体制充実や活動再開についての調査をしてまいりました。リース機の内部やきびきびとした隊員の皆さんの訓練の模様を拝見してまいりました。順次お伺いをいたします。  今日まで、消防防災航空体制のあり方検討会においては、安全航空体制の確保に係るさまざまな議論がなされ、多くの時間が費やされてきたと思いますが、その活動に当たっていかなる安全確保対策が講じられているのか、危機管理部長にお伺いをいたします。  続きまして、今回新規機体を購入することに至った検討経過や現行リースと新規購入との経費比較、また、自前の機体を持つ利点について危機管理部長にお伺いをいたします。  3点目、新規機体の購入に向けては、今後の公告、入札、契約、納入等のスケジュール及び納入後のリース機と新規機体の運航の切りかえの流れについて同様に危機管理部長にお伺いをいたします。       〔危機管理監兼危機管理部長池田秀幸君登壇〕 ◎危機管理監兼危機管理部長(池田秀幸 君)消防防災ヘリコプターの新規機体の購入について3点御質問をいただきました。  最初に、消防防災航空体制のあり方検討会において議論され、講じている安全確保対策についての御質問でございます。  あり方検討会の議論を踏まえ、講じている具体的な安全対策につきましては、消防防災航空センターに、昨年12月、安全運航管理幹というポストを新たに設け、陸上自衛隊西部方面航空隊から職員を迎え、隊員の教育訓練の充実強化を図っております。本年1月には、安全運航に関する組織マネジメントの強化の一環として安全運航会議を設置し、毎月、隊員相互での事例検討のほか、安全講和などを行い、日ごろから危険要因の排除に努める体制づくりも進めております。  また、ダブルパイロット制の導入のほか、運航管理要綱の改定や安全運航に必要な事項を盛り込んだ安全運航要領の策定を行ってまいりました。今後、フライトシミュレーターの研修などにも取り組み、安全対策に万全を期してまいりたいと考えております。  次に、購入ヘリの検討経過や経費の比較について御質問をいただきました。  新規機体の購入に至る経過につきましては、消防防災航空体制のあり方検討会において継続して安定した運航には自前のヘリコプターが必要であるとの方向性が示され、その方向性を踏まえて、この4月から新規機体に係る仕様等検討会を3回開催し、検討してまいりました。現行のリースと新規機体購入との経費の比較につきましては、現在のリース費用が年間約2億円で、ヘリコプターの更新時期を20年と想定した場合、約40億円が必要となります。一方、新規購入の場合は、機体本体と安全装備品などを含めまして約30億円となりますが、緊急防災減災事業債の活用によりさらなる財源的な利点もあると考えているところでございます。  また、リース契約では、更新の都度、機種の変更の可能性がありますが、自前の機体を保有することで、本県の複雑な地形気象に適した性能を有する同一機種による安定した運航ができること、また、安全運航に必要な装備品を搭載した機体の調達が可能となることなどの利点がございます。  次に、新規機体の購入に向けたスケジュール及び新規機体納入後の運航についての御質問でございます。  今議会で補正予算をお認めいただいた場合には、政府調達に基づく公告、入札の手続に入り、今年度中の契約及び製作開始に進みたいと考えております。新規機体の納入につきましては、他県の実績を調査いたしますと、18カ月から20カ月を要していることから、2020年度中を予定しております。新規機体の納入後、救助活動などにつきましては、リース機による運航を継続し、並行して新規機体による習熟のための飛行訓練を実施した後、新規機体による運航への切りかえを想定しておるところでございます。  以上でございます。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)それぞれ御答弁いただきました。  自前機の導入に至る十分な議論がなされたということで受けとめておるところでございます。  先ほども触れておりますけれども、現地視察をさせていただく中で大変感じたことは、新たに安全運航管理幹を置かれたということ、しかも、自衛隊という経験の中で、大変さまざまな場面を想定しての安全対策に取り組む、その姿勢を私もひしひしと感じ、あわせて、派遣隊員として立候補を含めて再び救助隊員を望み、訓練に参加しているその姿に私も敬服いたしながら、心からの激励をお送り申し上げてきた次第でございます。  今後、救助活動の再開がなされていくわけでありますが、運航に当たっては、とにかく安全第一の運航が行われることを強く要望するものであります。新規機体購入に係る入札、公告に向けては仕様書も示されることと思います。消防防災ヘリ「アルプス」の事故から1年3カ月経過し、その事故原因がいまだ発表されておりませんが、早期の発表が待たれるところであります。  そこで、本県の特性、昨年の事故を踏まえ、県が新規購入、新規機体に求める主な性能や安全装備についての留意点等についてどのように考えておられるのか、再度危機管理部長にお伺いをいたします。  また、落札結果において、現行リース機と異なる機種となる可能性もあると考えます。その場合、操縦士の新機体に適応した免許が新たに必要になってこようと思いますが、それらの手続への対応について、この点も危機管理部長にお伺いをいたします。       〔危機管理監兼危機管理部長池田秀幸君登壇〕 ◎危機管理監兼危機管理部長(池田秀幸 君)2点御質問いただきました。  最初に、新規機体に求める性能や安全装備についての御質問でございます。  新規機体の仕様につきましては、先ほど申し上げましたように、4月に消防防災ヘリコプター仕様等検討会を設置いたしまして、消防本部、県警察本部、そして消防庁宇宙航空研究開発機構専門家にも御参加いただき、購入機体について検討を進めてきたところでございます。検討会での議論を踏まえ、県として、本県特有の地理地形に対応し、迅速な消防活動を行う能力、二度と事故を起こさないために必要な安全装備の充実、自然災害火災時の情報収集活動の強化を基本的な考え方として新規機体の仕様の検討を重ねてまいりました。3,000メートル級の山々に囲まれた広大な県土に対応できる機動性や機体の大きさ、航続距離やホバリング能力などの性能を有する機体を基本に、検討会委員の意見などを踏まえ、地表接近時に衝突や接触事故を防ぐための対地接近警報装置や周囲の航空機との接触回避のための高視認性ストロボライトなど、搭載可能な安全装備品を装備したいと考えているものでございます。  次に、操縦士の新規機体に適応した技能証明への対応についての御質問でございます。  議員御指摘のとおり、落札結果によっては現行リース機と異なる機種となる可能性があり、その場合には、操縦士及び整備士航空法で規定された技能証明の限定の変更、これはヘリコプターの機種ごとに定められた資格を取得することでございますが、技能証明の限定の変更が必要となります。他県の事例を見ますと、技能証明の限定の変更に係る訓練につきましては、受注者が必要経費を負担して操縦士及び整備士の必要な人員に対し訓練を実施することを仕様書で定めるのが一般的となっております。本県も仕様書において同様の取り扱いとする予定でおりまして、技能証明の限定の変更が円滑にできるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)それぞれ御答弁をいただいたところであります。  仮に、現行機種、リースも従来と同じでありますから、その機種と入札によっては機種が変わる可能性が出てくる。そうすると、さらに新たな操縦資格免許といいますか、資格を得るために、また向こうに期間が延びる。そうすると、現在リース契約がなされているわけでありますが、これがさらに延び延びになる、先先になるということも読めてくるわけであります。  それでは、結びに知事にお伺いをいたします。  改めて、県消防防災ヘリの安全運航に取り組む姿勢について、その御所見をお伺いをいたします。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)消防防災ヘリの安全運航に取り組む姿勢についての御質問でございます。  多くの航空隊員の命を失うという大変痛ましい事故を経験した長野県としては、二度とこうした事故を起こすことがないように安全対策には万全を期していかなければいけないというふうに思っております。  そういう観点で、安全運航管理幹を配置して、そのもとで、消防隊員の安全に十分配慮しながらこれまで訓練を重ね運航再開にこぎ着けました。まず、隊員の努力に心から感謝をしたいというふうに思います。  これから新しい機体の購入をしていくわけでありますけれども、この機体の仕様も長野県の特性に合ったものを購入すると同時に、安全装備品も装備できるものについては、しっかりと装備をしていきたいというふうに思っております。  そういう意味で、消防防災航空隊の日ごろの訓練を初めとするダブルパイロット制などのソフト面の対応と、それから装備品の充実というハード面の対応の両面でしっかり安全対策を進めていきたいというふうに思っております。  殉職された隊員の高い志を引き継いで、空からの長野県安全、安心を守る組織として、消防防災航空隊が再び活躍してもらえるように県としても全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。  以上です。       〔18番浜章吉君登壇〕 ◆18番(浜章吉 君)亡くなられました9名の方に改めて手を合わせ、そして安全対策にしっかりと邁進していただくことを心からお願いを申し上げまして、一切の質問を閉じたいと思います。 ○議長(鈴木清 君)次に、山岸喜昭議員。       〔25番山岸喜昭君登壇〕 ◆25番(山岸喜昭 君)順次質問に入ります。長野県の創業、事業承継支援の取り組みについて伺います。  我が国では、経済社会構造の変化及び少子化、経営者の高齢化の進展に伴い、中小企業、小規模事業者の数は年々減少を続けております。また、高齢化や少子化により後継者不在率が6割を超えている状況にあり、これまで地域経済を支えてきた熟練技術者の不足により、ものづくり技術そのものの空洞化も深刻な問題となって市場から撤退することも見込まれ、地域の活力が失われることが懸念されます。  こうした状況の中、新たな地域産業の担い手を創出するとともに、優良企業を次世代につなぐ創業や事業承継を促す意義は大変大きなものがあります。さらに、起業、創業は産業の新陳代謝を促進し、我が国の経済を活性化する重要な役割を持ちます。また、起業、創業も、情報化、少子・高齢化、経済グローバル化といった環境の変化により、起業を目指す人材も減少しています。起業を活性化し、起業大国を実現するために求められる支援を明らかにしていく施策が必要と思われます。  長野県は、潜在能力が依然として非常に高く、その豊かな地域産業資源をいかに生かし、いかに新たな活力へと転化させていくかが問われております。新たな事業の創出が重要な課題となっているのです。  県においては、地方創生のために策定した人口定着・確かな暮らし実現総合戦略に、信州らしさを伸ばす突破策の一つとして「日本一創業しやすい県づくり」を掲げ、新しい総合5カ年計画にも引き継がれております。人材育成、大企業等からの技術移転の促進、人的資源の活用、支援拠点の整備など、スピードある新事業創出促進への総合支援体制づくりや相談窓口の設置、セミナー、イベントの開催、制度資金の充実など積極的に取り組まれていることは存じておりますが、本県の開業率は、全国平均を大きく下回り全国39位と低迷し、事業承継においても課題が多いと聞いております。  また、女性の起業希望者も増加しているが、多くの困難に直面し、起業希望していても、実際に起業まで至る割合は低い。また、60歳以上の割合は年々高まる一方、退職後も何らかの形で働き続けたいと希望する者も多く、起業への動機が明確であり、その意欲は高いとされております。総合5カ年計画、しあわせ信州創造プラン2.0の重点政策の「産業の生産性が高い県づくり」の中で、スタートアップ支援や事業承継の取り組みを推進するとしており、プラン等も踏まえ、これまで以上に創業や事業承継の支援を強化し、取り組むべきと考えます。  そこで、本県の創業や事業承継の現状と課題をどのように捉えているのか。県内経済の活力を高めるため、創業を志す若者の育成と創業希望者が創業しやすい環境づくりが必要であると思うが、今後どのような施策をしていくのか。また、後継者不足から県内中小企業の廃業が進み、企業が有するすぐれた技術人材など経営資源の喪失が懸念されることから、県を挙げて事業承継に取り組む必要があると思うが、今後どのような施策を展開していくのか、産業労働部長にお聞きします。       〔産業政策監兼産業労働部長内田雅啓君登壇〕 ◎産業政策監兼産業労働部長(内田雅啓 君)いただきました3点の御質問に順次お答えさせていただきます。  まず、創業及び事業承継の現状と課題についてでございます。  創業の現状でございますが、本県の開業率は、平成24年度の3.32%から、平成28年度には3.61%と上昇しているものの、議員御指摘のとおり、順位は全国39位となってございます。また、平成24年度に事業を開始いたしましたワンストップ創業相談窓口であるところのながの創業サポートオフィスの相談件数や利用者の創業数、制度資金の利用状況などは、この6年間でいずれも2倍から5倍にふえてきております。  創業に関する課題といたしましては、創業希望者がまだまだ少ないことですとか、飲食や理美容といったサービス業以外の創業が少ないこと、それから創業から5年以内に廃業する者が多いことなどが挙げられます。  事業承継の現状でございますが、ここ数年、後継者不在率が6割を超え、高い水準にあることに加えまして、県事業引継ぎ支援センターへの相談件数は延べ2,000件あるわけでございますが、それに対しましてマッチング件数は294件、成約件数は47件と少ない状況にございます。事業承継の課題といたしましては、多くの経営者が事業承継問題を早期に認識していないこと、事業引き受け希望者が少なく、事業承継の課題に対応できる専門人材等も不足していることなどが挙げられます。  次に、今後の創業支援施策についてでございます。  創業を志す若者の育成といたしましては、県内の中学校、高校に対しまして、起業教育の実践事例集を作成、配布するとともに、県教育委員会と連携いたしまして学校授業に活用してもらうなど、若年段階からの意識啓発を行ってまいります。また、4月に開学した長野県大学や県内に約30ございますコワーキングスペース等と連携したセミナーやイベントの開催により、若者、女性などの創業支援に取り組んでまいります。  創業しやすい環境づくりといたしましては、創業希望者や県内企業、投資家等がオープンな交流を行うことによる新たなビジネスの創出や専門家による伴走型支援、起業育成を行う創業支援拠点の形成などにより、企業大学、支援機関などが関与し、絶え間なく創業者が生まれ育つベンチャーエコシステムを構築いたしまして創業を促進するよう取り組みを進めてまいります。  最後に、事業承継の今後の取り組みについてでございます。  御指摘のとおり、県内中小企業の廃業増加により地域経済の活力が奪われるおそれがあることから、事業承継の課題に積極的に取り組む必要があると認識をしております。このため、国の制度を活用し、県内の産業支援機関地域金融機関弁護士税理士などの専門家等と協力をいたしまして、事業承継を一層促進していくための事業承継ネットワークをこの6月20日に立ち上げたところでございます。このネットワークでは、経営者に対する事業承継診断を実施いたしまして早期の気づきを促すとともに、研修やセミナーの開催による専門人材等の育成や引き受け希望者の掘り起こしを行い、マッチング機会をふやしてまいります。今後は、これら関係機関が一層連携を深め、準備段階から承継後まで切れ目ない支援を行うことで円滑な事業承継を促進し、成果につなげてまいりたいと考えております。  以上でございます。       〔25番山岸喜昭君登壇〕 ◆25番(山岸喜昭 君)次に、長野県高等教育についてお伺いいたします。  グローバルな視野を持ってイノベーションを創出し、地域のリーダーとなる人材育成する長野県大学が開学しました。長野県を源とする新しい流れを起こそうと新設され、三つの理念、リーダー輩出、地域イノベーション、グローバル発信が大学の使命であり、若者が長野県学び、グローバルな視野を養い、人材を育てる役割が大学に期待されています。これまで、長野県の高校生は、県外の大学に進学する流出率が高いことが課題とされる中、長野県大学が開学されたことで、県内高校生の進路を決める上では新たな選択肢となりました。これまで、県内の大学にとどまるのは1,500人程度で、首都圏への大学進学は2,200人という状況であります。  新設長野県大学においては、1期生の入学者状況は、男子が70人、女子が177人で定員を上回る247人であり、グローバルマネジメント学科が175人、健康発達学部の食健康学科が31人、こども学科が41人であります。このうち、本県の高校出身者は143人で58%を占めています。管理栄養士を養成する食健康学科は全国でも限られ、近隣県に同様な学部が少ないため注目が集まりました。幼稚園教諭等を育成するこども学科は、卒業後、県内就職を希望する学生が多いことから、県内出身の入学者が多く見られます。一般的に、都道府県大学の入学者の地元占有率はおおむね5から6割と言われており、その数値からすると、長野県大学は、今年度におきましてはほぼ平均的数値であると言えます。昨年から公立大学となった長野大学は、私立大学だった一昨年の入学者数は336人で、県出身の占有率は251人で75%を占めていましたが、公立大となった昨年度からは県外からの入学者が増加し52%となり、今年度は県出身の割合が33%と一昨年と比べると大きく減っております。  また、今春から公立大となった諏訪東京理科大学は、一昨年の県出身者の占有率は54%、昨年は、365人の入学者のうち140人が県出身者で占有率が38.4%とし、公立大となった今年度の入学者は342人、このうち県出身者は91人と、占有率は26.6%と大幅に減っております。長野大学と同様、今後さらに県内出身の学生が毎年減ることが予想されます。  また、信州大学の県内出身の占有率につきましては、学部ごとに違いはあるが、8学部合計の占有率は25.1%であります。ここ10年間では、昨年の24.5%に次ぐ低さであります。また、本県の牙城とも言われている教育学部占有率が40%となっております。このことから、県内の高校から県外の大学に進学する流出率が高いことが課題とされる中、県立大は、県内高校生の進路に新たな選択肢となりました。長野県では、新たな4年制大学公立大学が開学したが、高校生の進路選択にとってどのような影響があったか、教育長にお伺いします。  国公立大学の人気を背景に県外からの優秀な受験生が増加したと見られるが、一方で、地方自治体は、公立化することで若者の県外流出を防ぐ受け皿として地元大学に大いに期待をしております。  総合5カ年計画には、総合的に展開する重点政策の一つとして、郷学郷就の産業人材育成確保が位置づけられています。県内高校の卒業生が県内大学学び、地元で就職できるようにするため、県としてどのように取り組んでいくのか。新設された県立大学には、地域に貢献できるリーダーの育成が望まれるが、そのために教職員や学生へ期待することは何か。  以上、県民文化部長にお聞きします。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)県内大学への進学の状況についてのお尋ねでございます。  県内の公立高校の昨年度卒業者のうち、新たな4年制大学である長野県大学公立化された長野大学公立諏訪東京理科大学を含む県内大学への進学者は前年度に比べ140人程度増加したことから、進路選択の多様化に寄与したものというふうに考えております。  一方、議員御指摘のとおり、県内の高校からの進学者は、長野県大学では6割近くを占めた一方で、公立化した2大学では県外からの進学者が増加したため減少したという事実がございます。今後は、大学を志望する生徒に公立化や学部の新設による魅力の向上など県内大学情報を適切に提供した上で、生徒の思いを実現できるような学習支援に努めてまいりたいというふうに考えております。       〔県民文化部長角田道夫君登壇〕 ◎県民文化部長(角田道夫 君)2点御質問いただきました。  まず、県内高校の卒業生が県内大学学び、地元へ就職できるようにするための県の取り組みについてでございます。  県内高校の卒業生が県内大学で学んでもらうための取り組みとしては、大学の魅力についてSNSを活用した情報発信を行うとともに、県内の大学で構成する高等教育コンソーシアム信州と連携し、テレビCM放映などを実施しているところでございます。今後は、これらの取り組みに加えまして、県内で学ぶメリットをPRするパンフレットを県内高校2年生全員に直接届けるとともに、大学と高校の連携をこれまで以上に推進し、高校生が大学入門科目を学ぶ夏季集中講座など新たな取り組みを進めることにより、県内高校生にとって県内大学が身近で有力な選択肢となるよう努めてまいります。  次に、県内大学の学生が県内に定着してもらうための取り組みについてです。  大学産業界の御協力のもと、県内中小企業を中心にインターンシップのマッチングや県内企業海外事業所でのインターンシップの支援を行っているところでございます。また、県内企業情報等を集約したポータルサイト、シューカツNAGANOによる発信やジョブカフェ信州による就職活動の支援を行い、県内企業と県内学生等を結びつける取り組みを進めております。今後、これらの取り組みをさらに充実させ、県内の大学企業の魅力をより多くの高校生、大学生に伝えることで、信州で学び、働き続けたいという若者を1人でも多くふやせるよう、教育委員会産業労働部と連携して取り組んでまいります。  次に、県立大学の教職員や学生に期待することについてでございます。  4月に開学いたしました長野県大学では、長野から世界へこぎ出すたくましい若きリーダーを育てるべく、少人数での発信力ゼミや企業経営者などを招いて自身の将来を議論する象山学など多種多様なカリキュラムとともに、社会起業支援の中核としてのソーシャル・イノベーション創出センターなど、日本でも有数の学びの場を準備して学生を迎えました。県内外から招聘した七十余名の教員、そして、事務局職員には、そうした多様な学びを提供する際に、大学が掲げるリーダー輩出、地域イノベーション、グローバル発信という三つの理念を常に意識しながら学生の潜在能力を引き出す教育を実践していただきたいというように考えております。  また、学生には、恵まれた環境教育カリキュラムを当然のこととせず、教育県から学習県へ生まれ変わろうとしている信州において、主体的に学ぶという姿勢、そして新たな道を切り開くという高い志を持ち続けながら学生生活を送ってほしいと願っております。  英語集中プログラムや海外プログラムでグローバルな視野を身につけるとともに、本県の歴史文化学習する信州学の授業等を通して地元愛を醸成しつつ、信州に軸足を置きながら世界に挑戦する若者が1人でも多く輩出されることを期待しております。       〔25番山岸喜昭君登壇〕 ◆25番(山岸喜昭 君)せっかく地元に優秀な大学があっても、地元に良質な雇用がなければ意味がないわけであります。地元に能力を生かせる企業があれば、そのまま就職、また、郷就してくれる可能性が高いわけであります。  来春卒業予定の大学生のアンケートでは、出身の都道府県にUターン就職を希望する割合が33.8%と低迷しています。大都市圏での就職が人気を集めています。起業・創業支援や郷学郷就を進め、さらなる県内の若者の人材育成を願い、質問を終わります。 ○議長(鈴木清 君)次に、寺沢功希議員。       〔3番寺沢功希君登壇〕 ◆3番(寺沢功希 君)今月18日に発生しました大阪北部地震でお亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。  今回の地震により、崩れたブロック塀の下敷きになり、9歳の女子児童が犠牲となってしまった痛ましい事故を受け、政府は小中学校ブロック塀安全点検を文科省に指示しましたが、これによる県教委の対応状況、また、県立学校の状況と今後の対応方針を教育長にお聞きします。  市町村学校内の点検においては、技術的、専門的知見が必要であることから、市町村建築担当課が実施に取り組んでおりますが、中には建築の専門部署がない市町村もあると聞いており、この場合、県建設事務所の建築技術者との連携が欠かせないと思いますが、建設部としての技術的支援についてのお考えを建設部長にお聞きします。  危険であるのは学校内だけではなく、通学路の安全確保も必要であります。通学路に面したブロック塀等の現状把握、安全点検をされているのでしょうか。教育長にお聞きします。  現在、道路に設置されている街路灯、防犯灯には、地域商店街町内会等が設置したものもあります。しかし、設置から数十年がたち、当時を知る方が少なくなった今となっては、設置経過が曖昧なものや、人も予算も減り、管理できず、明かりが消えたまま数年がたつというものもあります。曖昧、管理できないと放置しておいても、老朽化は進んでおり、倒壊など事故が起きてからでは遅く、当然にしっかり管理し、街路灯、防犯灯として機能していなければ、例えば部活動で帰宅の遅くなる子供たちの安全が確保されません。  そこで、県道、県管理国道に設置されている街路灯、防犯灯の設置者及び管理者の把握はされておりますでしょうか。また、管理徹底の指導、設置者、管理者が曖昧な設備や対応困難な設備に対する今後の対応はどのようにお考えでしょうか。建設部長にお聞きします。  小中学校では、平成26年度から始まった文科省学校安全総合支援事業による100%補助を活用し、緊急地震速報受信システムを設置するとともに、設置条件である県が委嘱した防災アドバイザーの派遣による実践的な防災教育に取り組んできました。しかし、この支援事業は、ことし4月、要綱が大幅に変更され、システムの設置補助特別支援学校以外認めないこととなりました。  そこで、教育長にお聞きします。計画的設置を予定していた市町村もあると聞きますが、県内小中学校の受信システム設置はどのような状況でしょうか。また、今年度、この事業の補助を活用して設置を予定していた市町村からの問い合わせ状況はいかがでしょうか。  この受信システムの中には、製品保証期間が5年とされており、5年ごと更新を行う必要があるものも多く、その都度経費が発生するのに加え、情報配信料、回線使用料といった経費も市町村の負担となります。また、変更後の支援事業では、実践委員会を設置し、危機管理マニュアルの見直し、日ごろの安全教育のあり方、危機発生時における教職員等の役割などについて実践的な共通理解を図っていくこととされています。  そこで、危機管理部長にお聞きします。この受信システムに係る経費に対して、危機管理部として補助を検討できないでしょうか。加えて、この事業の取り組みの実効性をより高めるためにさらなるソフト面での技術的支援を要望いたしますが、御見解をお聞かせください。  高校時代、校内の木々にとまる多くのセミの声を聞きながら眠気と戦う授業中、暑さの中にも、樹木やその枝葉が適度に日光を遮ってくれ、時折窓から入ってくる爽やかな風を心地よく感じたことを覚えています。また、各学校の校門から玄関までの間はまさに学校の顔であり、そこの木々が整備されているか否かで印象が変わってしまいますし、逆に校内の雰囲気がそこにあらわれている場合もあります。  そこで、教育長にお聞きします。現在、県立学校の校内樹木の管理状況、管理に対する予算状況はどのようになっておりますでしょうか。樹木は生き物です。常に手入れをし、管理をし、育てていかなければなりません。そこで、校内樹木の整備、管理費として森林づくり県民税を活用できないでしょうか。林務部長に御見解をお聞きします。  さて、今回の地震の被害を受けての対応もそうですが、災害事故が起こるたびに緊急調査、対応が行われることに違和を感じます。なぜいつのときもその教訓は生かされないのでしょうか。特に、子供たちを取り巻く環境は日々変化しております。平成27年11月、平成29年9月の定例会一般質問において通学路の一斉点検をお願いいたしましたが、予定はないという答弁をいただき、今回、地震による事故を受け、ようやく実施の方向に動き出した状況に、やはり何か起きなければ動くことができないのかと非常に残念でなりません。当然に有事の際は想定外のことが起こってしまう場合が多々ありますが、そんな中でも、常時調査、管理等、危機管理を徹底し、長野県は何が起こっても大丈夫と胸を張れる状況になることを期待いたしますが、知事のお考えをお聞きします。  また、子供たちを地域で育てるという意味でも、教育委員会だけによらず、全ての部局で子供たちを支える教育環境整備を行うという観点で質問してきましたが、全国に先駆けて法施行前に総合教育会議を設置した立場を踏まえた知事のこの点についてのお考えをお聞かせください。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)まず、ブロック塀安全点検についてでございます。  県教育委員会では、通学路及び学校敷地内のブロック塀について、市町村教育委員会等に対しまして、地震発生翌日の19日付で臨時の安全点検を実施するよう求め、各学校によって早急に取り組まれているというふうに考えております。  県立学校におきましては、学校敷地内の緊急調査を実施いたしまして、倒壊のおそれがある1カ所について早急な撤去に向けた手続を進めているところでありますし、また、現行基準に適合しない他のブロック塀についても速やかに補修、または撤去してまいりたいと考えております。  また、通学路に面したブロック塀安全点検でありますが、御指摘のとおり、学校施設内だけでなく、通学路の安全確保も重要だというふうに思っております。したがいまして、通学路に面したブロック塀についても、学校敷地内と同様に、臨時の安全点検をあわせて実施していただくよう市町村教育委員会等に要請したところであります。今般の安全点検の結果を踏まえ、危険性が認められたブロック塀につきましては、市町村教育委員会と連携し、建設部から技術助言を得ながら迅速かつ的確に安全対策が実施できるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。  次に、学校への緊急地震速報受信システムの関係の御質問であります。  この文科省学校安全総合支援事業を活用して緊急地震速報受信システムを設置した学校は、29年度までの6年間で21市町村等の74校に設置したところであります。今年度の国の要項では、防災等の学校安全推進体制の構築支援に重点が置かれて、緊急地震速報の受信システムの設置対象を地域防災教育拠点校に限るよう見直されたところであります。これを受けまして、県教育委員会では、災害発生時に一層の支援が必要な市町村学校特別支援学級等障害のある児童生徒への防災教育を充実させるために、今年度のモデル校として取り組む拠点校特別支援学校としたところであります。  そして、今回の改正につきましては、本年2月までに事前に市町村教育委員会に周知し、一つの市から問い合わせがあり、理解を求めたところであります。来年度以降ですが、支援が必要な障害のある子供たちへの防災教育の推進も重要ですけれども、拠点校であれば市町村への設置も可能であることから、設置要望にも十分配意しつつ、当事業の円滑な推進に努めてまいりたいというふうに思っております。  最後に、県立学校の樹木の管理状況及び予算状況についであります。  伐採、剪定等管理に係る経費につきましては、各学校の要望に基づきまして、倒木の危険でありますとか隣接家屋への影響等、緊急性が高い事案を優先して予算措置を行っているところであります。平成29年度の県立学校への予算配当実績は1,009万円という状況であります。今後も、児童生徒が安心、安全学校生活が送れる環境を維持するために適正な管理に努めてまいる所存でございます。       〔建設部長長谷川朋弘君登壇〕 ◎建設部長(長谷川朋弘 君)学校内や通学路のブロック塀等の安全点検を行う市町村への技術支援に関するお尋ねでございます。  県教育委員会通知を受け、通学路及び学校施設等に係る安全点検の実施に関し、建設部といたしましても、6月20日付市町村教育委員会等と連携して取り組むよう建設事務所に通知したところであります。具体的には、市町村教育委員会等からの要請に基づき、建築基準法施行令によるブロック塀等の技術基準の解説や安全点検の実施方法、点検のポイント等について助言を行ってまいります。また、危険性が認められたブロック塀等については、市町村教育委員会等とともに所有者への注意喚起や安全確保の依頼等を実施してまいります。引き続き、市町村教育委員会等と連携を図りながら、県民の安全、安心の確保のため、ブロック塀等の安全対策に取り組んでまいります。  次に、県管理道路の街路灯、防犯灯の設置者、管理者の把握状況及び老朽化に対する対応についてのお尋ねでございます。  県管理道路の敷地内に地域の方々が県の占用許可を受けて設置する街路灯、防犯灯につきましては、占用許可申請により、設置者、管理者を把握しております。許可に当たっては、県の許可基準に基づき、施設の設置位置や構造を確認し、安全性について審査をしております。  また、占用許可の更新時である5年ごとを目安として、占用者に対し、占用物件の現状について目視点検等による確認と書面による報告を義務づけており、健全性を再確認しているところであります。  さらに、ことし3月には道路法が改正され、占用物件の維持管理が適切に行われないと認められる場合には占用者に対して是正措置を命ずることが可能となり、また、罰則規定も設けられたところであります。現時点で省令が定められていないなど制度の詳細及び運用については示されておりませんが、議員御指摘の管理徹底の指導、設置者等が対応困難な場合の対応につきましては、同法に基づく管理の徹底を図る中で検討してまいりたいというふうに考えております。       〔危機管理監兼危機管理部長池田秀幸君登壇〕 ◎危機管理監兼危機管理部長(池田秀幸 君)教育環境整備への危機管理部としての協力、連携について2点御質問いただきました。  最初に、システムに係る経費負担についてでございます。  緊急地震速報受信システムを利用した防災教育の取り組みは、防災減災対策を進める上で有効な手段の一つとして認識をしております。この取り組みのように、防災減災対策につきましては、危機管理部のみならず、各部局がさまざまな機会を捉えて事業を実施し、県全体による県民の安全、安心の確保に取り組んでいるところでございます。そのため、個々の事業の経費などにつきましては、予算を適正に執行する観点から、事業内容を熟知し、現状や経過を承知している所管部局において検討することとしております。危機管理部といたしましては、より事業の効果が高まるよう助言などの支援を行ってまいりたいと考えております。  次に、ソフト面での技術的な支援についての御質問でございます。  これまで、危機管理部では、学校または教育委員会等に対しまして、児童生徒が災害から身を守るための具体的な方法を学ぶ県政出前講座の実施、教職員のための防災研修会への講師としての参画、各学校が実施する避難訓練に参画し、避難時における改善点などを指導する評価の実施、そして市町村地域防災計画に対する助言など、実践的かつ具体的な取り組みとなるよう支援を行ってきているところでございます。今後も、教育委員会と連携を図りながら、児童生徒の安全、安心の確保や防災教育の向上について支援をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。       〔林務部長山﨑明君登壇〕 ◎林務部長(山﨑明 君)県立学校の校内樹木の整備等に対する森林づくり県民税の活用についてのお尋ねでございます。  森林づくり県民税は、里山の整備や利活用等、従来これまでの施策では十分に取り組むことができなかった喫緊の課題を解決するために県民の皆様から超過課税という形でいただいている財源でございます。昨年度の延長に向けた基本方針策定に当たっては、関係部局はもとより、県民の皆様のさまざまな御意見を踏まえ使途を定めております。従来より一般財源で対応してきた校内樹木の整備、維持管理等の経常的な取り組みは、こうした中で森林づくり県民税の対象とはしていない状況でございます。       〔知事阿部守一君登壇〕 ◎知事(阿部守一 君)私には2点御質問いただきました。  まず、学校に関連して、常時調査や管理等を徹底して、長野県は何が起こっても大丈夫と胸を張れる状況になることを期待するがどう考えるかという御質問でございます。  この学校施設の調査、管理は、学校単位で、通学路の点検であったり危険箇所の点検、安全マップづくり、さらには道路管理者や県警等による定期的な通学路の合同点検、こうしたことを行ってきているわけであります。私も、何か起こるたびに慌ててやるということではいけないというふうに思っております。  ただ、基本的には誰が最も責任を持ってやるべきかということを考えたときに、学校の設置主体であったり、学校管理をされている責任者の校長の皆さんが常日ごろからいろいろなことに頭をめぐらせていただくということが重要だと思います。  ただ、例えば技術的なところは確かに学校校長先生だけではよくわからないというところもありますので、そうした部分を我々行政のそれぞれの専門家がしっかりアドバイスしていくという、そういう責任を持つ主体と、それから知見を持つ皆さんが協力、連携し合っていく形をつくっていくということが大変重要だと思っております。  そういう意味で、今、長野県の小中学校におきましては、信州型コミュニティスクールということで地域の皆さんにいろいろな形でかかわってもらう学校づくりを進めてきていますけれども、こうしたことを考えると、いろいろな分野の専門家学校にかかわってもらうということもこれからは必要になってくるのかなというふうに思っております。子供たちはいろいろな課題を抱えておりますし、また、学校自体も、安全対策であったり、防犯対策であったり、いろいろな課題に立ち向かわなければいけないときに、地域社会や我々行政が個々の学校をどういう形でサポートするかということについてはいま一度しっかり検討することが必要ではないかというふうに思っております。  それから、教育委員会だけによらず全ての部局で子供たちを支え教育環境整備を行うべきということですけれども、長野県は法施行前に総合教育会議を設置いたしました。今、前段の質問で私の思いを少し申し上げさせていただきましたけれども、これまでは、知事部局と教育委員会とは、何となくそれぞれしっかり責任を持ってやりますということで、責任を持ってやること自体はいいんですけれども、相互に情報共有して取り組まなければいけないことがたくさん出てきているというふうに思っております。  例えば、子供たちの発達障害支援であっても、これは学校だけでできることばかりではなくて、医療であったり、福祉としっかり連携していくということが重要だと思いますし、また、学校のあり方自体が、実は学校の中の問題だけでなくて、やはり地域とのかかわり、地域の振興とも関係しています。  そういう意味で、私は、教育委員会と役割分担ははっきりさせながらも、一緒に問題意識共有してともに方向性を見出していく場が必要だということで、法施行に先駆けて総合教育会議を設置をさせていただいたところであります。  先ほども、学校安全対策の話で、やはり地域の皆さんとの協力関係が必要ではないかということを申し上げましたけれども、さまざまな課題、学校だけで解決できないことがたくさん出てきているというふうに思いますので、この会議を活用して、本当に子供たちにとって望ましい教育環境をつくることができるように取り組んでいきたいというふうに思っております。  以上です。       〔3番寺沢功希君登壇〕 ◆3番(寺沢功希 君)御答弁をいただきました。引き続きより一層連携をしていただきまして、一丸となって長野県子供たちを守り、育てていっていただきたいというふうに思います。  次に、先日、奈良県磯城郡の5万3,760平米という広大な敷地にある奈良県障害者総合支援センターに伺ってまいりました。設置主体奈良県指定管理者制度により奈良県知事が理事長である社会福祉法奈良県社会福祉事業団が経営主体となっておりますセンターには、就学前のお子さんとその家族を対象に保育活動、機能訓練などを、また、重症心身障害者に創作活動、訓練などの日中活動を提供、さらに、障害児支援利用計画の内容を一緒に考える指定障害児相談支援事業を行うわかくさ愛育園、社会参加地域生活が困難な方に対して個々のニーズやライフスタイルに応じた訓練、実践、相談等の支援を行う自立訓練センター、就労継続支援B型の支援施設として就労に必要な知識及び能力向上のための支援を行う社会就労センター、高次脳機能障害が原因で就労や福祉教育等の場になじめず、生活のしづらさを抱えている方に対しその人らしい生活ができるような支援を提供する高次脳機能障害支援センター、発達障害あるいは発達障害の疑いがある子供地域社会の中で生き生きとした生活を送るために専門的な支援を行うことを目的とした子ども地域支援事業の五つの施設が設置されており、さらに敷地内には、一般病棟50床、回復期リハビリテーション病棟50床の回復期病院と位置づけられた奈良県総合リハビリテーションセンター、実際の交差点バス停留所などを再現し、車椅子で体験できたり、施設内に住宅を忠実に再現し、障害者高齢者介護をする人がよりよい生活を送るため実際に体験できる福祉住宅体験館や、地域住民への介護知識技術の普及を図る介護実習・普及センターが整備された県営福祉パークの二つの施設が併設されており、子供から高齢者まであらゆる分野を網羅し、充実した福祉エリアであり、まさにワンストップの施設でありました。  そこで、健康福祉部長にお聞きします。県では、10の障害保健福祉圏域を設定し、圏域ごとに障害者総合支援センターが設置されております。長野圏域を除く九つの圏域に中核センターが設置されており、サテライトセンターと合わせて県内に36センター設置されておりますが、この中核センターにおいてそれぞれ支援内容に差はあるのでしょうか。また、それぞれ中核センターの利用状況、規模等の現状、また抱えている課題についてお聞かせください。  現在、各圏域に設置されているセンターは、それぞれの地域社会福祉法人等の施設によるものであります。今後、奈良県のような県が主体となるあらゆる分野を網羅したワンストップであり、県内どこからも利用しやすい立地での県内の拠点となる総合支援センターの整備を検討する可能性はありますでしょうか。       〔健康福祉部長山本英紀君登壇〕 ◎健康福祉部長(山本英紀 君)障害者総合支援センターの整備について2点御質問をいただきました。  まず初めに、センターの利用状況及び課題等についてのお尋ねであります。  各圏域に設置されている中核センター及びサテライトセンターは、圏域の人口規模等に応じてセンターの数や配置人員に差はありますが、圏域全体における面接、電話、訪問等による障害者及びその家族等の相談支援の内容に差がないよう努めております。  中核センター等の利用状況などについては、相談員等を全県で178名配置し、平成29年度の相談件数は延べ15万3,647件で、近年は15万件程度で推移しております。障害者が有する課題が複雑化、多様化しているため、スタッフの資質向上はもとより、地域にある福祉医療教育等の社会資源有効に連携、機能させることにより、地域の相談支援体制の充実強化を図っていく必要があると考えております。  次に、県主体障害者総合支援センターの整備についてのお尋ねがありました。  本県は、県土が広く、障害者の移動に係る負担が大きいことなどから、県と市町村とが連携して、平成16年度に全国に先駆けて圏域ごとに障害者及びその家族などの総合相談窓口として障害者総合支援センターを設置し、障害者が身近な地域で相談できる体制を整備してまいりました。  また、市町村及び障害者総合支援センターが中心となって圏域単位で障害者に多様なサービスを切れ目なく提供し、地域全体で障害者を支える地域生活支援拠点等の整備を進め、本年4月からほぼ全圏域で運用が開始されております。  なお、機能訓練や高次脳機能障害者に対する支援など、専門性が高く、各圏域で提供することが難しいものについては、県立総合リハビリテーションセンターで集約化して実施をしております。本県では、各圏域ごとに障害者を支える体制づくりが進められてきており、県としては、研修による人材育成や県自立支援議会の活動などを通じて引き続き各圏域におけるさらなる機能の充実強化に取り組んでまいります。  以上であります。       〔3番寺沢功希君登壇〕 ◆3番(寺沢功希 君)次に、「高校改革~夢に挑戦する学び~」に取り組まれている中、昨年6月、望ましい入学者選抜制度のあり方について検討するため、長野県高等学校入学者選抜制度等検討委員会が設置され、去る3月15日、報告書が提出されました。12名の委員で構成されておりましたが、うち1名が筑波大学大学院教授、1名が上田の方、ほか10名が出身まではわかりませんが北信の方であり、極端な地域の偏りがありました。なぜこのような選考になってしまったのでしょうか。理想は旧12通学区ごと、少なくとも現在の4通学区ごとに委員が選出されているべきだと思いますが、いかがでしょうか。中南信地域からの委員がいない中で、全ての地域、通学区の特性、状況が考慮された議論がされ、報告内容になったとお考えでしょうか。  平昌オリンピック男子モーグルで銅メダルに輝いた原大智さんの中学校時代の体育の成績が3だったと話題になりましたが、たとえ学校の先生であっても、子供たちの真の才能、能力を判断することは難しいものです。明確な採点、判断基準がないと聞いており、そうなれば、特に技術系の4教科については、できばえで判断されれば、生まれ持った才能により、みずからの努力だけではどうすることもできず、逆に、そうでなければ、先生の主観によるところが大きくなってしまい、担当の先生によって差が出てしまう可能性が非常に高くなります。  しかし、このような内申点が現在の入試制度ではかなり重要になっております。検討委員会の報告書の中では内申点の扱いについて触れられておりませんが、今後も評価基準も曖昧である現状の内申点を合否判定の基準にしていくお考えでしょうか。明確な評価基準を設ける、もしくは内申点にかわる合否判定基準を導入するお考えはありますでしょうか。  2月定例会で、出席日数が少ないことの、その後の人生においての影響について質問しましたが、現状では、通知表、内申点に対してはかなり影響があり、ひいては当然に高校選択、合否判定に影響を及ぼすはずですが、いかがでしょうか。  以上、教育長にお聞きします。       〔教育長原山隆一君登壇〕 ◎教育長原山隆一 君)高校入試制度についてのお尋ねでございます。  まず、入学者選抜制度等検討委員会の委員構成についてのお尋ねでございます。  本委員会は、県立高等学校の望ましい入学者選抜制度のあり方を検討するための目的で設置したものでございまして、昨年度6回の議論を経て本年3月に報告書を提出いただきました。  本委員会の構成ですが、県内外の学識経験者に加えまして、小中高の校長会、県及び高等学校PTA連合会、職員団体等から推薦を受けた方12名で構成したところであります。各委員には全県的視野に立って議論をしていただいたというふうに認識しております。  それから、内申点の取り扱いでありますが、各中学校で実施しております調査書の各教科学習状況を示す評定につきましては、各中学校において校長を委員長とした調査書作成委員会組織し、中学校学習指導要領の目標に照らして、関心・意欲態度知識・理解、思考・判断、表現などの観点ごとに評価規準及び評価方法を定め、客観的に評価しているというふうに認識しております。  そして、県立高等学校の入学者選抜においては、この中学校から提出される調査書等に加えて、学力検査、面接等を資料とし、各高等学校が総合的に合否を判定しているところであります。  今後の取り扱いについてというお話でありますが、本年3月の入学者選抜制度等検討委員会の報告書では、「中学校までに身につけた学力を含めた多様な資質・能力を適切に評価することができる制度とする。」というふうにございます。今後、新たな入学者選抜制度設計は、この報告書の趣旨を踏まえて検討していきたいというふうに思っております。  登校日数が高校入試に与える影響というお尋ねでございます。  中学校から提出される調査書には、先ほど申しました各教科の評定を含む学習の記録のほか、総合的な学習の時間特別活動の記録、総合所見等が記載されているところでございます。登校日数が少ないこと、それ自体は事実でありますが、そのことも含めて生徒の個性や願いを大切にして、県立高等学校の入学者選抜においては、調査書等に加えて学力検査、そして面接等を資料として各高等学校が総合的に合否を判定しているというところでございます。       〔3番寺沢功希君登壇〕 ◆3番(寺沢功希 君)未来輝く子供たちの可能性を決して潰すことのないような制度改革、また環境整備を強くお願いいたしまして、私からの一切の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(鈴木清 君)会議規則第13条第2項の規定により、本日はこれをもって延会いたしたいと思います。  次会は、明27日午前10時に再開して、行政事務一般に関する質問及び知事提出議案に対する質疑を日程といたします。書面通知は省略いたします。  本日は、これをもって延会いたします。         午後4時16分延会