建設部長 油 井 均
建設技監 長谷川 朋 弘
建築技監兼建築
住宅課長 岩 田 隆 広
リニア整備推進局長 水 間 武 樹
参事兼
道路建設課長 臼 田 敦
建設政策課長 長 田 敏 彦
道路管理課長 下 里 巖
河川課長 蓬 田 陽
砂防課長 田 下 昌 志
都市・
まちづくり課長 藤 池 弘
施設課長 荒 城 功 次
技術管理室長 猿 田 吉 秀
公営住宅室長 村 上 健 一
全国都市緑化信州フェア推進室長 矢 花 久 則
リニア整備推進局次長(用地・
調整担当) 遠 山 明
リニア整備推進局次長(
地域振興担当) 直 江 崇
(
危機管理部)
危機管理監兼危機管理部長 池 田 秀 幸
消防課長 花 岡 徹
危機管理防災課長 高見沢 靖
●
付託事件
7月3日に同じ
●会議に付した事件
前半(
建設部関係)7月3日に同じ
後半(
危機管理部関係)
付託事件のうち1、4、5及び
危機管理部関係の
所管事務一般について
●
開議時刻 午前10時30分
●
髙橋委員長 開会を宣した。
▲
日程宣告
前半
建設部関係の審査
後半
危機管理部関係の審査
▲
議題宣告(
建設部関係)
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、委員の
質疑等発言を許可した。
◆
百瀬智之 委員 おはようございます。よろしくお願いします。ここにいらっしゃる多くの方には、昨年度もお世話になったかと思います。私も昨年度にこの委員会を1年間やらせていただいて、1年間で卒業するつもりだったものですから、おおよそ聞きたいことは昨年聞いちゃったなと思って、きょう、何を聞こうかなと考えてきたんです。昨年を振り返って、もう少しここを聞いてみようかなというところを、ここ2、3日の議論も踏まえてお話しさせていただければと思っています。
今回、後半戦ということで、
立地適正化計画をまた取り上げさせていただこうと思っています。半年前の12月の委員会で、
立地適正化計画をここで取り上げさせていただいて、当時の
奥村部長さんからも、重要な施策であると、引き続きしっかり研究してまいりたいという回答をいただいたんですけど、研究したままどこかへ行かれてしまって、今、部内でどこまで研究が進んでいるかを教えていただけると、大変ありがたいなと思っています。本日も最後に部長さんと、また技監からもぜひ一言いただければと思っているわけです。
まず、この
立地適正化計画、前回お尋ねしたところですと、今、11市において計画を進めておりますというお話を伺っていました。それから進捗ですね、全県的にはどうなっているのかということをまずお尋ねしたいと思っています。松本市では、ことしの3月に、
立地適正化計画を策定しましたということで、そういうものも上がってきているものですから、完了したところもあれば、あわせて教えていただきたいなと思っていますが、よろしくお願いします。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 立地適正化計画の
進捗状況と県の
取り組みについてのお尋ねでございます。委員御指摘のとおり、
立地適正化計画は、今後のコンパクトな
まちづくりを進めるために、改正されました
都市再生特別措置法に基づいて進められておる計画でございまして、今、全国的に
取り組みを行っているところで、この4月末現在では、策定を
取り組みしているのは、全国では348都市ということになってございます。
本県におきましては、平成26年度から小諸市・千曲市、平成27年度からは長野市・松本市・上田市・駒ヶ根市・佐久市、平成28年度から岡谷市・諏訪市・茅野市・
安曇野市、そして平成29年度から塩尻市ということで
取り組みをいただきまして、現在、県内12市で行っております。そのうち既に
策定済み、
公表済みとなっておりますのは、長野市・佐久市・千曲市の3市でございます。それからこの
立地適正化計画の中には、主なものとして、
居住誘導区域、それから
都市機能誘導区域といったものを設定するわけでございますが、このうち先行して
都市機能誘導区域のみ公表しているのが、松本市・小諸市・駒ヶ根市の3市でございます。まだ、今現在、
取り組み中、策定中のものは、残りの6市ということでございます。
県といたしましても、この
立地適正化計画は、都市全体の観点、それから
居住機能ですとか、福祉・医療、
都市機能を誘導するための重要な施策になってまいりますので、
市町村とともに計画の推進を図ってまいりたいということで、連絡の協議会を開いたり、国との情報を密にし、国のヒアリングを受けます。実は、県の協議は法定ではございませんので、国に協議をしまして、よりよい計画になるよう、我々も一緒になって、国の御指導をいただいたり、県の意見を申し上げながらやっているところでございます。
◆
百瀬智之 委員 ありがとうございます。松本市も厳密に言うと
都市機能誘導区域についてであって、
居住誘導区域については平成30年度末ということだったと記憶しています。今のお話で徐々に県内もこの
立地適正化計画が進んできているのかなという印象は持っています。これもまた半年前のお話なんですけど、県では、
マスタープランをつくるに当たって上位となる考え方について、
都市計画ビジョンというものを考えているということです。これについて、県は平成16年に定めて、10年たってきて、超
高齢化社会、あるいは人口の減少、また
市町村合併という変化もある中で、この
都市計画ビジョンを改定する作業に取り組んでいますよというお話をいただきました。初委員会の資料でも書かれていたと思いますけれども、この辺も、今、どうなっているかというのを少し御紹介いただければと思います。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 都市計画ビジョンの改定についてのお尋ねでございます。長野県では、県の全体の都市・
まちづくりの基本となる
ビジョンということで、平成16年度に
都市計画ビジョンということで策定いたしました。この中には、
まちづくりの基本的な方向となります
基本理念、
都市づくりの方針、
都市づくりの目標、それから
都市計画関連制度の
運用指針といったものを定めまして、それに即した形で、法定となります
都市計画区域マスタープラン、県決定となる県下の
都市計画区域が39区域ありますが、この中でそれに即したものということで、
都市計画の目標ですとか、主要な
都市計画の
決定方針を定めます。また、各
市町村におきましては、
マスタープランを掲げております。これが、先ほど申し上げました
立地適正化計画とも整合が図られ、それに即した形になってくるということでございます。
先ほど委員からお話があったとおり、現在、
改定作業を行っております。これは、急激な
人口減少ですとか、
経済活動の低迷、
地域コミュニティの維持、持続可能な
都市経営といったものが、
地方都市においてますます課題になってきているということで、今後の
土地利用のあり方、方向性を示すといった課題がございまして、先ほど言いました
立地適正化計画ともあわせまして、今、
改定作業を実施しているところでございます。
計画につきましては、現在、2年目に入っておりまして、今年度中に一定の方向を出したいと考えてございまして、委員会がまた今月開かれるわけです。
検討委員会につきましては、平成28年の12月に第1回の
検討委員会、それから29年の3月に第2回目の検討をしてございまして、今月も開催し、先ほど申し上げましたものを含めて6回の
検討委員会で取りまとめる予定でございます。今後、
都市計画審議会、各
市町村からの
意見聴取、
パブリックコメントといったものを経まして、今年度中にはおおむねの方向を定めたいと考えてございます。
◆
百瀬智之 委員
立地適正化計画ですね、私も市民の方とお話ししていると、たまにお話をいただくのが、
誘導区域を設けるのはいいんだけれども、例えば郊外とか、その区域に当てはまらないところはますます衰退しちゃうじゃないかと。農村とか郊外を切り捨てるようなものじゃないのかというお話はいただくところで、私はそうじゃないと思っていて。
人口減少が急速に進む中においては、そういった
誘導区域をしっかりつくって、いわば防波堤として、そこをしっかり機能させていくということが大変重要だと理解しているところであります。
そうした前提で、細かいかもわからないんですけど、どう進めていくのかなと思って、教えていただきたいわけなんです。例えばこの
誘導区域である程度、この
コミュニティが持続的に維持されていきますよとなるには、
一定程度の
人口密度が維持される必要があると思うんです。これだけの
人口密度があると、ここの地域は、
中心市街地あるいは
地域拠点として、今後、
人口減少の中においても、恒常的に
取り組みが進められるだろうと。そういう中において、その
人口密度をどうやって見積もっているのかなと思ってですね。
さっきの
立地適正化計画の中を見てみると、松本市の
人口密度も、
ヘクタール当たりでどうやら見積もられていて、
中心市街地においては、平成22年の時点では50人当たりだと。推計で、これが30年後、平成52年には55人ですよとか、こういったことが書かれているわけなんです。その土地その土地、あるいは
地域ごとに違いはあると思うんですけど、一般的にどれぐらいのこの
人口密度があると維持していけるのかなというあたりも、教えていただきたいと思います。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 立地適正化計画における、
居住誘導区域の
人口密度の値のお尋ねかと思います。それぞれの町ごとに
人口密度、その都市のあり方は違ってくるかと思います。一律に、定量的に何人でなければならないとか、何人以上だとだめだとかいうものではないと考えてございます。それは、それぞれの
立地適正化計画の中で、各市が、将来の
まちづくりの
ビジョンといったものを見据える中で定めていくものであるかと思います。確かに
人口減少社会は、もうあらがえない事実かと考えております。
いずれにしましても、日本全体が人口減っていく、地域も人口が減っていく中で、いかにして町を維持していくのかといった観点から計画が策定されて、それを誘導していく施策ということでございます。その中には定量的な
ターゲットといったものを定めなければならないと。
ターゲットを定め、それに対する施策を、マネジメントをどのように展開していくということを考えていくのが、この
立地適正化計画ということでございます。確かにその数字ありきではなく、それに向けてどのような
取り組みを行っていくのかというのが、一番重要な観点になってくるかと思われます。そういったことで、
先ほどお話もありましたとおり、その区域に選ばれなかった地域を切り捨てるというものではなくて、その地域も、
人口減少していく中で、いかにその
コミュニティを維持していくとか、そういった観点でそれぞれの計画が策定されるものかと考えてございます。
◆
百瀬智之 委員 私も、これじゃなきゃだめだというものは必要じゃないと思うんですけど、ある程度これぐらいの
人口密度が推奨されるよとかね、この辺を目標にしていきましょうというものがないと、本当に各
市町村で、これでよかれと思ったものが、本当にいいのか、悪いのか。目標は立ててみたけど、これでいいのかなというところは、少なからずあると思うんですよね。なので、その辺をぜひお願いしたいと思うわけなんです。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 すみません、
先ほど説明足らずでございました。国では、現在、
誘導区域内の
人口密度については、おおむね
ヘクタール当たり40人から50人といったものを目安としてございます。
◆
百瀬智之 委員 わかりました。では40人から50人あたりを、我が県でも、基本的には推奨していくということで理解したいと思います。そうすると、この地域にはこれだけの
人口密度が維持されるように、またこれから何かしていかなきゃいけないと思うんです。例えばそれに基づいて、例えば、今、松本市の話を出しますけれども、
立地適正化計画は、松本市のある地域には、ここに
地域拠点をつくりますと。この目標とした
人口密度に到達しないので、ここに
賃貸住宅を重点的に建てるようにしますというような
たてつけになるわけですよね。基本的には、
居住誘導区域というのも、その
賃貸住宅も含めて、そういった誘導を促していくという理解でいいですかね。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 人口密度、人口の中には賃貸の住宅も含まれていると考えてございます。
◆
百瀬智之 委員 わかりました。
建築住宅課長さんにお聞きしたいと思いますけど、昨今の議論で
新規住宅着工件数の数というよりは、これからは空き家の活用というお話をいただいて、私も大変いいことだと思ってお聞きしておりました。本当に、関係ないことですけれども、うちも今まで全然使われてなかった、何とかしてくれという空き家を本当に廉価でこのたび買うことになりました。それで、行ってみると、ここの花盗まれたなみたいなのがあるんですよね。花とか盗まれていて、空き家というと私もイメージがよくなかったんですけど、実際、身をもってこういうことかと思いました。うちは田舎で山際なんですけど、実際、都会だと、空き家は少年のたまり場とかになって、大変危険なにおいもするということをよくお聞きしますので、
空き家対策は一般的な観点でどんどんと進めてほしいなと思っています。
そこで、今の
空き家対策ですね。まず、
立地適正化計画の前に、どんな感じで、今、空き家・空き地の対策が進んでいるかということを、教えていただきたいなと思っています。松本市では、この
立地適正化計画の中でも書いてあることなんですけど、
空き家所有者の約7割の方が、売買だとか、賃貸、解体を希望しているということで、この
建物所有者に対する
アプローチというのが、今、どうなっているかなということを中心にお伺いできればと思いますけれども、お願いします。
◎
岩田隆広 建築技監兼建築
住宅課長 現在の
空き家対策の状況でございます。まず、今、県の立場としましては、空き家の
特別措置法に基づきまして、
市町村ごとに
空き家等対策計画の策定ということで、法律に基づいた計画を策定するということになっております。現在のところ、県内12の市町村で既に策定をし、13になりそうなんですけれども、その計画の中で、今、お尋ねのありました空き家の活用をどうするかという計画をそれぞれ
市町村が作成するという状況になっております。
それから、空き家の活用、さらには空き地の活用につきましては、国のいろいろな
支援制度もございますので、そういう制度を活用した中で、空き家の利活用をしているところもありますし、空き地の対策をやっている
市町村も個々には出てきております。
お尋ねのありました、
空き地等に対する
アプローチの状況ですけれども、ここにつきましては個別に把握してない状況でございます。
市町村単位で、
移住促進員という方もいらっしゃいますので、そういう方、それから
市町村に
空き家対策の窓口がありますので、そういうところで個別の状況というところでしか把握しておりません。県としましては、今、県内10
広域ごとに
市町村と
連絡協議会という形で
情報交換の場を設けておりますので、その中で、各
市町村がどんな
取り組みをしているか、そういうところをほかの
市町村も参考にして、そういう
取り組みを広げていくという状況になっております。
◆
百瀬智之 委員 この空き家・空き地も、肌感覚としては、
市町村ごとに、結構、温度差もあるのかなと思っていまして。それを前提に、今、お話しさせていただいている
立地適正化計画とあわせると、この計画を立てている地域においては、先ほど来の
地域拠点とか、あるいは
中心市街地かもわかりませんけど、そういうところを重点的に空き地・
空き家対策をして、そこに人が入ってもらうことによって
人口密度も維持できるんじゃないかななんて思うわけなんですけど。今、そこまでの
たてつけにはなってないということですかね。それとも、そういう検討もされているんだということをお聞きしたいと思いますけど。
◎
岩田隆広 建築技監兼建築
住宅課長 現在の
検討状況は、中心地となるようなところを、拠点的な計画を含めてという計画にはなっておりません。
◆
百瀬智之 委員 そういう
たてつけになってないというお話でしたけれども、今後、そういったことを考えていく必要が私はあるんじゃないかなと思いまして、ぜひお願いしたいなと思っています。個別の戸建ての住宅に関してもそうなんですけれども、昨日の、これもまたお話に上りました
公営住宅のあり方についてもお聞きしたいわけであります。昨今も議論になったところでありますけれども、資料13の
公営住宅も再編整備していきますよというお話です。再編のあり方として、まずお聞きしたいのが、基本的には
公営住宅も、現地での建てかえだとか改修が原則的には予定されているよと、こういう理解でよろしいですか。
◎
村上健一 公営住宅室長 公営住宅の建てかえ等、整備の方針についてのお尋ねでございます。
県営住宅プランを策定した際には、将来の需要の推計からはじき出した一つの目安ではありますが、現在の
ストックから、県と
市町村を合わせて約10%の
ストック戸数を減少させるとしました。そういった中で、昨日も申し上げましたけれども、基本的には既存の
住宅ストックを有効に活用していこうということで、中高層の住宅と
低層住宅、大きく分けて2つありますが、中高層の住宅については、基本的には適切な
リフォームなどをして
維持管理をしていくということにしております。それから
低層住宅につきましては、基本的に廃止ということなんですが、
地域ごとに
市町村とも十分に協議をした結果ではございますけれども、
地域ごとに将来にわたって、
低層住宅であっても、一定の規模があったり、需要が見込めるものについては、建てかえや
リフォーム等によって整備をしていくということの方針を定めているところでございます。
したがいまして、
ストックの総量を縮減していくという中では、もし建てかえをするといった場合には
市町村との
共同建てかえ、これは25年後に無償で市町村に譲渡するという基本的な条件を定めてございますので、市町村との協議が調った場合に建てかえということになります。基本的には現地での建てかえを行う中で、近隣、または隣接する
市町村の
公営住宅と統合することも視野に入れながら、建てかえについては考えていきたいと思っております。
◆
百瀬智之 委員
ストックの縮減ということをお話しいただく中で、こういったものも、一般的な感覚としてですけれども、統合がされていくのであれば、この計画を立てている自治体の中でですけれども、
地域拠点といったところに集約していくっていう考え方が、私は合理的なんじゃないかなと思っています。
公営住宅、高齢化というお話もありましたけれども、私もこういうところへ自分で足を運んで、なかなか厳しいなという団地の状況を見ていくと、どうしてこうなるかなということを考えるんです。私は、一つには、日本の住宅というのが、比較的、消耗品というか、短期で回されていって、一時は、たくさん入ってくださいといってたくさん来るんでしょうけれども、それが20年ぐらいで終わってしまうというか、戸建ても何かそんな雰囲気が日本にはあるんじゃないかなと思うんです。これから、
公営住宅に入っていただく方も持続的にその
コミュニティを成り立たせていくという観点からすると、ここも
都市計画というような観点を大いに入れていかないと。私は、その
コミュニティがどうなのっていう観点からすると、1回整備してもまたこれまでと同じことの繰り返しが続くだけなんじゃないかなという懸念を持っているわけです。ぜひ、特に質問はないんですけれども、そういった観点でお
取り組みを進めていただければなと思っています。
公営住宅だけじゃなくて、また一般的な観点からお聞きしたいんですけれども、これから
まちづくり、あるいは
都市づくりを進めていきますよという中において、例えば長野市とか松本市においては、
中心市街地というのをしっかり維持させていかなきゃいけないと思います。それに際してよく言われているのは、例えば1階は店舗にすると。2階・3階をオフィスにすると。4階とか5階以上が
住居スペースにすると、人の移動が常にある状態がつくれますよということをお聞きするんです。そういう状況をつくっていくっていうのは、これは県でできることって結構あるんですか。条例でそういうことを定めるとかは、市になって、県ではどういうことを推奨していくことになるのかなというのを、どなたかに教えていただけるとうれしいなと思いますけれども。
◎藤池弘 都市・
まちづくり課長 中心市街地におけるさまざまな用途を組み合わせた建物といったお尋ねでございます。国の制度になりますが、市街地再開発ですとか、
優良建築物ですとかいったものがございまして、その中で、あと国の支援、それから
市町村と県も支援する制度もございます。それぞれの町・市のお考えで、ここにはこういった施設がほしいという中で、では行政としてもそれに対して応援をしましょうといった制度はございます。
◆
百瀬智之 委員 わかりました。今回も資料をいただく中で、ぜひ
まちづくり、都市・
まちづくり課の資料をたくさんもっと厚くしていただけると、またそういうことも含めて、ありがたいかなと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
最後になりますけれども、冒頭に、これから人口の減少が急速に進んでいくと言われる中において、もう我々が結構麻痺している部分があるんじゃないかなと思っていますので。事例を紹介させていただくと、
生鮮食料品を扱うような
スーパーというのが、
立地確率を80%にするには、1万2,500人の
人口規模がどうやら必要とされるらしいです。2005年の時点で
スーパーが立地しない可能性がある1万人に満たない自治体が482で、全体の27%。2050年には、
スーパーがない可能性がある自治体は752、全体の42%まで上昇すると。多くの
買い物難民の方が出てくるということでありますし、また、
国土交通省の資料なんですけれども、
サービス施設の
立地確率80%となる自治体の
人口規模というのを見ていくと、これも
一般病院だと、
立地確率80%を見ると2万7,500人で、
訪問介護事業のそれを見ていくと、これも同じ2万7,500人。
介護老人保健施設の
立地確率80%を見ると、2万2,500人必要ですよということで、大体こういろいろ見ていくと、2万人というのが一つの目安になるかと思うんです。人口2万人以上とすると、2005年の段階では1,009の自治体があるけれども、2050年にはその数は783、全体の43%になって、生活に必須のインフラがかなり整ってこなくなってくるなという印象を受けます。長野県においてもそうなんだろうと思っています。
また、道路事情を見ても、今後、都道府県の
維持管理コストも、30年後には現状の約2倍の
維持管理コストがかかると、国土の長期展望に書いてあったと思うんです。そうすると、人口が仮に半減する地域においては、道路建設を見ても負担が4倍になっちゃうという中で、30年後ですね、どういう生活、地域を描けるかというのは、私自身、心配になってきます。
30年後、まだ
建設部長もしっかり御存命でいらっしゃると思うんですけど、私も30年後というと60数歳で、もう県議会議員というか、政治の世界はやってないと思うんです。そのときに、もし何かの際に、
建設部長と何か酒を酌み交わす席に、いや、30年後、えらい世界になっちゃいましたねみたいな話、したくないですね。今、あのときにこれをやっておけばよかったなというのは、私は、これからは、
都市計画が本当に重要だと思っていまして、全てそこに帰着するくらいの意識でやっていただきたいと思うわけなんです。
建設部長、30年後には、私、
建設部長にしっかりと言いましたから。それはしっかりつくっておきたいなと思って、きょうはここで発言させていただいているわけなんです。もし技監も何かあればお話しいただきたいと思います。最後、2人から本日の総括をいただいて、今回の質問を終わりにしたいと思います。
◎油井均
建設部長 百瀬委員からさまざまな現状と課題、それから御指摘をいただいたところでございます。委員御指摘のとおり、この
人口減少社会にあって、今までできてきた数々のその計画が、人口増を前提とした我が国の社会の計画になっているということですね。これが一つの時代の転換点に来ていて、そこを考え直さなきゃいけないということで、
立地適正化計画であったり、
空き家対策であったりということが出てきているわけです。先ほど委員からも
スーパーのお話、病院のお話が出てきましたが、それぞれの自治体がそれぞれの機能を独立して持とうとすると、それだけ効率が悪くなるということで、
国土交通省が出した国土のグランドデザインの中には、コンパクト・プラス・ネットワークという概念が出てきて、一つ一つ全て持つのは大変だから、それをネットワークで結びながら分担していこうという概念が出てきたというのもまた事実でございます。
人口が減っていく中で、
都市機能を維持したり、我々の生活を維持していくためには、当然、効率化が求められるわけで、IoTの時代でございますが、これから効率化を図って、いかにこの
人口減少の社会を、我々、乗り切っていくかというのが大事だと思っています。
まちづくり、当然、大事でございまして、
中心市街地、空洞化が叫ばれてから久しいわけでございますが、私どもも、今、一生懸命、
まちづくりに対しては真剣に考えております。その中で、今後も、随時、施策を講じてまいりたいと考えております。
◎長谷川朋弘
建設技監 今、部長からも大分お答えいただいたのであれなんですけれども、コンパクト・プラス・ネットワークを進めていく必要があるだろうと思っています。そういった意味で、
まちづくりの中でコンパクト、プラス・ネットワークということで、生活圏を結ぶような道路整備というのもあわせて進めていかなきゃいけないと思っています。
あと
まちづくりについてですけれども、委員御指摘のように、確かに
立地適正化計画による誘導ですとか、あるいはそれに基づくハード整備といったものを、官の
取り組みとして一生懸命やっていくということも重要ですし、あわせて民の
取り組みも、我々として一生懸命支援していかなきゃいけないと思っています。というのは、
まちづくりという中で重要なのが、町のこの魅力を高めていくということも重要なのではないかと思っていまして。例えば知事も大分関心があるんですけれども、都市緑化というのがあります。データでも出ているんですけれども、長野県の人口密集地区、DID地区の中における公園の割合が低い、全国的に見ても低いというデータが出ておりまして。そういった意味でも、こういった都市の魅力を高めていくということもあわせてやっていかなきゃいけない。
私もここに来てまだ3カ月ぐらいしかたちませんので、まだ全体のことはわかりませんけれども、例えば松本と長野を見ても、大分、都市の中の緑化をみると、松本のほうが、緑が多いですし、わくわくするような
まちづくりがなされていて、過去のいろいろな歴史的経緯もあるのかもしれませんけれども、大分、違うなと感じています。ある意味、松本では、花いっぱい運動に代表されるような、昔から市民の意識が高いところで、そういった
まちづくりがなされてきたのかなということもあります。そういったことで、この民間の方々の
取り組みというのも、我々として、官としての
取り組みとともに支援をして、魅力ある
まちづくりというのをできるようにしていきたいと考えているところです。
◆埋橋茂人 委員 時間の制約もありますので、少しだけお願いします。きょう、朝、浅川ダムへ行ってきました。7月1日からの、これだけの降水量にもかかわらず、常用洪水吐きからだけ吐き出されていたと思いますので、今までの降水量と常用洪水吐き以上に水がたまったのかどうか、まず教えていただきたいと思います。
◎蓬田陽
河川課長 浅川ダムの貯留の状況の御質問でございます。まずダム流域の雨のことからお話を申し上げます。6月30日の22時から降り始めまして、まず7月2日の12時までで、累計で76ミリ降りました。それから一旦やみまして、7月2日の0時から3日の13時にかけて累計17ミリの雨。それから3日の20時から5日のちょうど0時までで48ミリということで、累計しますと約5日間で151ミリの雨が降ったということでございます。
そういう形でダムの流入と放流の関係でございますけれども、その期間で最大に流入されたのが昨日の2時、14時の時点で、ダム流入量が毎秒5.13立米でございます。ダムのそのときの放流量ですが、常用洪水吐きからの放流量が毎秒5.12立米です。ですので、ほぼ流入イコール放流ですので、ほとんどたまっていない、それがマックスの状態です。これ以上流れ込めば、多分、ダム湖があらわれたということの、ちょうどぎりぎりのラインで今回はおさまっていると認識をしております。
それと、先日、備前委員の裾花川の御質問のときに、サイレンを鳴らすときに、下流の水位の上昇が30分で20センチ以上の予想の場合だと思いますとお答えをしましたが、それも調べましたら、30分で30センチが原則でございましたので、この場をお借りして訂正をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
◆埋橋茂人 委員 ありがとうございました。続いて電線の地中化の問題をお尋ねします。ヨーロッパやアメリカとアジアへ行くと、電線の有無が全く歴然たる差です。日本はアジア圏だなと思いますが、防災上も、都市防災の中では、これが一番ネックになるだろうとも言われている問題であります。今まで共同溝をやって、ものすごくコストがかかるという中で、最近、浅層埋設とか、小型ボックス型とか、直接埋設という新しい手法も考えられているようですし、実験事例もあるようです。この辺、県内にモデルがあれば教えていただきたいし、なければ、ほかの県で、今言った3つのものがあれば教えていただきたいということと、コスト的に共同溝と比べてどのくらい安くなって、県はこれからどんな方針でお臨みになるのか、教えていただきたいと思います。
◎下里巖
道路管理課長 無電柱化に関するお尋ねでございます。今、委員御指摘のように、無電柱化、一番最初のときはキャブと言いまして大きなボックスだったんですが、今、だんだんそれが小さくなってきております。今、委員御指摘の浅層埋設ですとか、小型ボックスの活用、直接埋設など低コストの手法ということで、国でも試行しています。どこでやっているかということなんですけれども、すみません、資料があまりなくて申しわけないんですけど、京都の先斗町で浅く小さいボックスを入れたりしてやっている事例があるというのは聞いております。電線管理者との合意のもとに、今、計画を進めておりまして、おっしゃったような新しい
取り組みの事例は県内にはまだないという状況でございます。
コストのお話ですが、今、一般的に国で言われているのが、道路管理者がやる部分と、あと電線管理者が負担していただいている部分がありまして、大体キロ当たり3億5,000万円ぐらいと言われております。ただ、電線管理者としましては、それ以外に地上機と言いまして、中央通りを歩いていても、トランスボックスとか、いろいろなボックスが置いてありますけど、プラスその分、また数億円かかっている状況でございます。今度の新しい方式によるコストについて、私のほうは把握しておりません。
◆埋橋茂人 委員 金もなくなる中、またコンパクトシティという中で、ここ、ぜひ重点的にやっていただきたいなというところですし、また、どこかいいところがあったら見に行きたいと会派やいろいろなところで言っていますので、お願いをしたいと思います。
最後に一つ、住宅の話がいっぱい出ました。一部重複するかもしれませんが、
新規住宅着工件数がふえて、これが景気のバロメーターというのは、確かに単発で言えばそうだと思います。きのうからお話しになっているように、これだけ空き家がふえている中で、しかも貸し家が
新規住宅着工件数でふえているということは、決して喜ばしいことでは、私はないと思いますし、相続税対策だっていうことですから、これは国の施策が統一されていないということで、合成の誤謬が起きているんだと思います。それはそれとして、これは購入者も県も、どこも、少なくともこのレベルでは悪いわけじゃありませんから、国に体系的な要求をしていかないと、さっき言ったように、地方でも相続税を払っても大丈夫なところに空き家がふえて、そうでないところへはふえていかないわけですから、ますますその格差なり、偏差が出ていってしまうということですから、そこは、地方から発信していただかないと、東京や大阪にいたってこういうことは多分わからないです。
私も、今、団地の中に暮らしていますけど、40%近い高齢化率で、20%に近いような空き家率まで来ているというような大変な状況で、都市内にも隠れた過疎が現に発生していますので、ぜひお願いしたいと思います。きょうは技監もお見えですけれども、国に対してどんなことを、地方の目からお求めいただけるのかということを聞かせていただいて、まだいっぱい聞きたいこともありますけど、時間ですので最後にいたします。
◎
岩田隆広 建築技監兼建築
住宅課長 新築住宅の中で貸し家がふえる、この動向に対しての国への要望というようなお話でございます。住宅の建設につきましては、いろいろな税制があります。当然、所得税の減税もありますし、ローン減税、さらに登録免許税と、住宅を取得する方にとって、税制がかなり大きなウエイトになっているという認識はしてございます。貸し家につきましても、相続税対策の中で貸し家がふえているということになりますと、抜本的なところを見ますと、国の税制のところでかなり踏み込んだ対策が必要だという認識でおります。どういう形で国への要望を出していくかはこれからの検討事項になりますけれども、そういう認識でおりますので、今後、対応を検討したいという考えでございます。
◎長谷川朋弘
建設技監 今、技監からもお答えがありましたけれども、私も同じような考えであります。国のほうにそういった全体の要望も含めてさせていただければと思っています。
○髙橋岑俊 委員長 ほかに御発言もあろうかと思いますが、以上で質疑を終局いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
それでは、ただいまから議案の採決に入ります。最初に、第1号「平成29年度長野県一般会計補正予算(第1号)案」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中の歳出、第9款 土木費について、採決いたします。本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に第8号「長野県都市公園条例の一部を改正する条例案」について、採決いたします。本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に第14号「主要地方道飯田富山佐久間線道路改築工事(温田工区)変更委託契約の締結について」、採決いたします。本件、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本件は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に報第1号「平成28年度長野県一般会計補正予算(第5号)の専決処分報告」中、第1条「第1表歳入歳出予算補正」中の歳出、第9款 土木費及び第12款 災害復旧費について、採決いたします。本件、報告のとおり承認すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本件は報告のとおり承認すべきものと決定いたしました。
次に、陳情の審査を行います。当委員会に付託されております
建設部関係の陳情を一括して議題といたします。過日、お手元に配付いたしました審査資料をごらん願います。
建設部関係の陳情は、継続分16件、新規分2件であります。
なお、審査に際し、あらかじめ委員各位にお願い申し上げます。継続審査とする旨の御発言をされる場合は、なるべくその理由を一緒に述べていただくようお願いいたします。また、願意が複数ある陳情で、その一部が採択できないために継続審査と決定した場合は、付記事項として陳情者に通知することについて、その都度委員長案をお諮りしたいと思いますので御了承願います。
それでは、継続分の陳情の審査を行います。継続分の審査に当たっては、2月定例会以降、状況に変化のないものについては一括して審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、さよう決定いたしました。
それでは継続審査となっております陳情16件について、状況に変化がありましたら理事者から説明願います。
◎長田敏彦
建設政策課長 状況に変化はございません。
○髙橋岑俊 委員長 それでは、特に状況に変化のない陳情16件を一括して審査いたします。お諮りいたします。陳第17号、陳第18号、陳第55号、陳第58号、陳第60号、陳第74号、陳第152号、陳第154号、陳第233号、陳第265号、陳第299号、陳第328号、陳第335号、陳第338号、陳第342号及び陳第343号につきましては、引き続き継続審査とするに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、継続審査と決定いたしました。
続いて新規分の陳情の審査を行います。まず陳第405号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。
◆服部宏昭 委員 この陳第405号につきましては、前々から有料道路について、減免なり、また無料化というような話があって、私ども議会からもお願いした件でございます。今の状況について、審査内容も含めて、説明をしていただきたい。
◎臼田敦 参事兼
道路建設課長 有料道路の無料化に対する、まず検討の状況でございます。これは、知事からも要望に対してお答えしましたように、経済波及効果等をにらみながら検討していくということを、三才山有料道路に関してはお答えしているところでございます。
それと、有料道路の利用者負担軽減事業でございますけれども、これにつきましては、市町村から日常的にお使いになっている方の負担を軽減するということで要望のある中で、こうした制度を、市町村を主体としてやっているところでございます。
また、事務手続に関しましては、市町村から負担の軽減を求められるものに関しましては、要望を調整いたしまして変更しているところでございます。具体的には、資料にございますけれども、助成金方式から負担金方式として事務手続を簡便化しているということでございます。今後も市町村でそういう要望がありましたら、事務の負担については軽減していくように考えていきたいと考えています。
それで、日常的に使われる方は、沿線市町村の方が多いということで、市町村に一部負担をいただいて、県と道路公社でそれぞれ負担して、利用者については、全体として半額の負担でやっているものでございます。
○髙橋岑俊 委員長 本件について、質疑等ありますか。
◆清沢英男 委員 三才山の場合でお話しさせてもらうと、確かに無料化の県民の願いというのがあって、県議会でもいろいろお話をさせてもらったのは事実であります。上田市が一部負担を求めるからということで知事と話をして、そして知事が、ちょうど選挙の前でもあったことであって、県も補助、負担を出すから、市町村でも負担してくれという話から始まったわけで。松本市はそれに抗議はしたんだけど、嫌々ながら始まった。
そして、
市町村から望んできたということではないということで、今、話をしているんです。塩尻市と
安曇野市は、遅れてそれに参加をしてきたわけです。これは、一部、市で負担をしなければ補助が受けられないという制度だから、私は憲法違反だと言った。住んでいるところによって、三才山トンネル通過の利益を受けられる、受けられないということになるというのは憲法違反だと私は申し上げたんだけど、いつの間にか、これ、市町村事業になった。
市町村事業になると憲法違反にはならないんですよね、これ。うまいことを考えたと思ったんですよね。
私が思うのは、すぐやれということではなくて、事務負担の軽減から少し始めて、将来的には、道路公社がまあまあいい部分になったら、全面的に県でやるということにすればいいんであって、こういう市長会から出た陳情は採択していくべきだと、意見ですね。
○髙橋岑俊 委員長 ほかに御意見はいかがでしょうか。それでは、以上で質疑を終局いたします。
それでは、この陳情の取り扱いはいかがいたしましょうか。
〔「採択」「継続」と呼ぶ者あり〕
ただいま委員各位からさまざまな御発言がありましたので、この取り扱いについて、順次、挙手により決することといたします。最初に、本件について継続審査とすることについて、採決いたします。念のため申し上げます。挙手しない方は、継続審査に反対とみなします。それでは本件について、継続審査と決するに賛成の委員の挙手を求めます。
〔挙手多数〕
挙手多数であります。よって、陳第405号については、継続審査とすることに決定いたしました。
次に陳第406号について審査を行います。理事者の説明はいかがいたしましょうか。
〔「不要」と呼ぶ者あり〕
本件について、質疑等はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
以上で質疑を終局いたします。
それでは、この陳情の取り扱いはいかがいたしましょうか。
〔「採択」と呼ぶ者あり〕
採択という御発言がございました。お諮りいたします。それでは陳第406号については、採択とするに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、採択と決定いたしました。
以上で陳情の審査を終局いたします。
以上をもちまして、
建設部関係の審査を終局いたします。
○髙橋岑俊 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。
●休憩時刻 午前11時26分
●再開時刻 午後1時28分
○髙橋岑俊 委員長 再開を宣した。
▲
日程宣告
危機管理部関係の審査
▲
危機管理部関係の
付託事件の報告
予算案1件、専決処分報告1件、請願1件
▲
議題宣告(
危機管理部関係)
危機管理部関係の
付託事件及び
所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。
◎池田秀幸
危機管理監兼危機管理部長 別添、部長説明要旨に基づき説明した。
○髙橋岑俊 委員長 第1号「平成29年度長野県一般会計補正予算(第1号)案」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中、歳出 第2款 総務費 第6項 防災費について、理事者の説明を求めた。
◎花岡徹
消防課長 議案及び予算説明書により説明した。
○髙橋岑俊 委員長 報第1号「平成28年度長野県一般会計補正予算(第5号)の専決処分報告」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中、歳出 第2款 総務費 第6項 防災費について、理事者の説明を求めた。
◎花岡徹
消防課長 議案及び予算説明書により説明した。
○髙橋岑俊 委員長 報第14号「平成28年度長野県一般会計予算の繰越しについて報告」中、
危機管理部関係について、理事者の説明を求めた。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 議案により説明した。
○髙橋岑俊 委員長 理事者から発言を求められていたので、これを許可した。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 別添資料1「平成29年7月1日からの大雨について」により説明した。
◎花岡徹
消防課長 別添資料2「消防防災航空体制について」及び資料3「第59回長野県消防ポンプ操法大会・第26回長野県消防ラッパ吹奏大会について」により説明した。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 別添資料4「平成29年6月25日に発生した地震について」及び資料5「平成29年度長野県総合防災訓練について」により説明した。
○髙橋岑俊 委員長 委員の
質疑等発言を許可した。なお、議論を深めるために、委員の発言に対しほかの委員から意見等ある場合についても、あわせて発言願った。
◆服部宏昭 委員 木曽の地震があったり、また、今回、台風が来て大雨があったり、
危機管理部については、
危機管理監兼危機管理部長を中心にしまして、大変日夜、大変御苦労さまでございました。それぞれ説明もございましたが、まずは地震の関係で、我々は報道等でしかあまりわかりませんけれども、人命にかかわるような事故は、あまり厳しいものはなかったようなことでございます。木曽の地域振興局を中心にして、災害の把握だとか、さまざまな体制をとったと思います。地震については、避難所を設置したり、町村と一緒になって避難の体制もとったんですかね。その辺の状況について。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 今回の地震では、避難所の設置はございませんでした。町村においてそこは判断ということになりますが、地震の規模ですとか、被害の状況を踏まえて判断していく中で、今回は設置されなかったと聞いております。
◆服部宏昭 委員 御苦労さまでした。それで、建設部も関係があるわけですけれども、大きな石が落ちたり、大分、地域の生活に支障を来しているんじゃないかと。そんなことで、まだ地震も全部終わっているわけじゃないからね、余震等もあると思います。前にも委員長を中心に調査に行ったほうがいいんじゃないかなんていう話もありました。行ってはおりませんけれども。その辺の、地震に対する状況はどんな状況ですか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 お答えします。地震の被害の関係につきましては、人的被害、住家被害は、
先ほどお話ししたとおりですけれども、住家被害の状況をもう少し詳しくお話ししますと、今、被害状況は一部損壊ということでして、瓦屋根が崩れて落ちたりですとか、窓ガラスが割れたということで、引き続き家で生活されているということですので、避難所まで要らなかったということも、そこにつながってくるものでございます。先日、県も、町村の住家の被害の状況調査に参加させていただきましたけれども、そういった状況を踏まえる中で、また対応がされてくるのかなと考えているところであります。
道路につきましては、一部、今、県道で交互通行しているところがありまして、建設部ではこれを早急に解消していくということで聞いているところです。
◆服部宏昭 委員 午前中まで建設委員会もありましたから、それらについては、
建設部関係に対する説明はいろいろ聞きました。もちろん観光に対しても、みんな心配しているところですが、それらについても話を聞きました。また引き続き、まだまだ町長はいろいろ心配していると思いますので、お願いをしたいと思います。
それから大雨については、今、御説明をいただいて、大体、把握いたしました。もうここまで来れば、大雨についてもいいんじゃないかと思います。今度は小谷村とか、白馬とかね、それから長野市も鬼無里・戸隠だとか、中条とか、そちらのほうも、大分、雨のほうは報道はございました。それらの災害について、まだ大雨が済んだばっかりというか、まだ心配かもしれませんが、それらの状況についてと、それからもう一つ、避難所の関係で先ほど説明をいただきました。避難所は
市町村に全部任せてやっているのか、あるいはまた
危機管理部、地域振興局を通じて、いろいろな避難所の体制については、相談を受けたり、御指導したり、いろいろかかわっていただいているのかどうか。もちろんかかわっていると思いますけれども。そんなことをお聞きしたいと思います。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 今回の雨に関する御質問でございます。委員からもお話がありましたように、一旦ここで雨と台風は過ぎたところでありますけれども、まだ梅雨が続いておりますし、前線が下がったのがまた上がるという状況も、今後、考えられますので、大雨には引き続き注意してまいりたいと考えているところであります。
避難所の運営に関係しましては、これも
市町村が設置することが基本ではございますが、実際その運営に当たって、地域振興局でも状況を把握させていただいて、必要があれば、そこでどういう状況かということを把握する中において、支援もしてまいりたいと考えております。今回はたまたま、短時間の設置だけでありましたので、具体的な対応ということまでいかなかったわけですが、状況に応じて対応しているということでございます。
◆服部宏昭 委員 ありがとうございました。雨はこれからかもしれませんし、今後もまた引き続きお願いしたいと思います。
それから、先ほど部長さんからもお話がありましたが、防災ヘリの関係ですけどね、我々も、合同の慰霊祭にまいりまして、お参りをさせていただきました。あり方検討会を立ち上げたということで、第1回目が行われたということです。まだまだこれから検討していくんだと思いますけどね。将来は、事故のないようにしながら、以前のような体制に取り組まざるを得ないだろうと思っております。そんな方向で検討をされているのか、
危機管理部としては、どういう腹づもりがあるのか。知事とも御相談していただいていると思いますが、話せる範囲で結構ですが、今後、どう持っていこうとしているのか。ほかの県からもみんな応援していただいたり、新たに埼玉県や愛知県までお願いしていただいて、国へもお願いしていただいて、もちろん自衛隊にもお願いしているということです。その辺、聞かせていただける範囲で。どうなんだいという感じで、いろいろ世間から聞かれるんですよね。よろしくお願いします。
◎池田秀幸
危機管理監兼危機管理部長 今後の消防防災航空体制のあり方でございます。委員御指摘のとおり、6月20日に第1回の検討会を開催していただきまして、まさに防災対応に当たる
市町村長さん、それから消防長の皆様から、さまざまな貴重な御意見を伺ったところでございます。本会議でも知事からも申し上げているとおり、長野県は大変広い県土、そして標高の高い山岳、険しい地形ということで、山岳観光も非常に重要ですし、それから山林火災も多いということで、この現在の状況がいつまでもこのままでいいのかということは、委員の皆様からも多くの御意見いただいております。
いずれにしても、あり方検討会が始まりまして、現場の皆様、そしてこれから作業部会のところで専門家の意見も聞きながら、長野県の航空体制がどうあるべきなのか、安全体制をどう持っていくべきなのか、しっかりと御意見を聞きながら、そうはいってもスピード感を持って、これは進めていかなきゃいけないと思いますので、作業部会、それからあり方検討会を通じて、多くの皆様の意見を聞きながら、早い段階で方向性を出していきたいと考えております。
◆清沢英男 委員 では、部長の今のお話を受けてお聞きしますが。私の言うこと、間違っていたら間違っていると指摘してください。あり方検討会を設けて議論するだけの余裕があるのかどうか、ということなんですよね。約4カ月の間に19回隣県から応援をもらっている中で、出る結論は、ヘリを買わなきゃいけない、パイロットを早く連れてこなきゃいけないと、この2点ではないかなと思うんですね、間違っていたらごめんなさい。まずそこから、だからあり方検討会をやっている場合なのかいって、私は思っちゃうんだけど、どうですか。
◎花岡徹
消防課長 あり方検討会の検討の本質についての御質問であると思います。あり方検討会の中での検討としましては、今、大きな方向としまして、可能な限り空の空白期間を短くする当面の対応、さらにこれから継続してやっていく体制の本格的な検討と、二段構えでやっていければと考えております。先ほど委員さんからも、パイロットの確保、ヘリの確保が一番重要ではないかという御指摘をいただきました。まさにここが非常に大きい重要な点であろうと思っております。同時に、今回、事故を起こしてしまったという事実は事実でございます。これを、二度と起こさないためにどうすべきか、ということが次のスタートを切る一つの大きなポイントであると、このあり方検討会の検討の中では考えております。県も当然そのように考えております。ですから、委員さんおっしゃる、ハードの部分、プラスそれを動かすソフトの部分についても、じっくり検討させていただいた上で、なおかつ空の空白をあけないようにスピーディーな体制が構築できる方法を、可能な限り早く結論を出していきたいと思っております。
◆清沢英男 委員 課長さん、そこまでお答えになってくれるんで、いいんだけれども。検討会で、ではヘリを用意しましょうといって、それから探し出すとまた時間がかかるよね。この前の機体は、確かイタリア製だったかな、あれは警察の機体か。日本ですぐ注文して、はいと言って来るものじゃないですよね。それだけ時間がかかるということは、もちろんおわかりになっていての話だと思うんだけれども。県民とすればそういうことだと思うんですよ。ソフトの関係をおっしゃいましたが、例えば、今、機体の原因を調べていますよね。それが出るまでにだって相当時間がかかるし、その結論を待っていてからいろいろ行動したとしても、それはそれ、ハードはハード、ソフトはソフトでやっていくことが、私はいいんではないかなと思いますので、御検討いただければと思います。
それから、私は違うことを聞こうと思っていたんです。きのうの朝、米軍はICBMではないと言っているけれども、北朝鮮からのICBMについて。北朝鮮は、金正日さんが亡くなったときに特別重大情報というのを発信していて、今度、最近では2回目の特別重大情報として発表したわけですよ。つまり、北朝鮮にとってみれば、それだけ重要な発表だと。今回きのうの打ち上げたICBMについては、自信を持って発表したということだと思います。ロフテッド軌道と言いましたかね、アラスカもアメリカ本土だとすれば、今回はアメリカ本土まで届く能力のあるミサイルだということの中で、これから政治がどう動くかというものとは別にして、EEZが別に軍事線ではないですから別にいいんですけれども、今回、男鹿半島沖のEEZの中に入ったのは2番目で、そして男鹿半島沖も2回目なんですね。
私、秋田県に訓練に行ってきたんですよ。秋田県は、3月17日に約20分間、この訓練をしているんですよ。それについてどうだったっていう話を聞いてきたんです。国や外国からもえらい注目されて、CNNやアルジャジーラまで来たという話だったんですがね。そこでいろいろ話をしていたら、長野県さんでもやっていますよと言うんで、この日本経済新聞の記事を持ってきてくれたんです。それを見たら、時期未定、軽井沢町と書いてあったんです。
一番心配されることは、きのう、ICBMではないかと言われるものが発射されて、そして、例えば日本の国内に落ちたのならば、本当だったらJアラートが鳴ってどうのこうのというための訓練を、秋田県の男鹿市ではやったわけなんです。その万が一という、本当に1万回に1回ぐらいは、ずれるっていうこともあるかもしれないですよね。その場合のことを想定して、そのJアラートの音さえ聞いたことがあまりないと思うんですけどね、特別な興味を持って聞かないと、その音さえわからないと思うんだけど、そういうものを一度だけでも訓練をしておくということはね、それに対して、大人が、あるいは子供が、どう対処するかということ。それでもたくさん、秋田県でも聞いてきたのは、いろいろな課題が残っているし、今後、どういうことを進めなきゃいけないかっていうことも検討されているんですね。ということを、危機管理としてはやっておくべきではないかなと思うのですが、御答弁をお願いしたい。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 ミサイル攻撃を想定しての訓練という御質問でございます。議員お話がありましたように、国でも全国でそういう訓練を実施するということを要請しておりまして、4月に県の担当者を集めての会議がございまして、そこに職員も参加しております。その後、全国の各地で訓練が行われてきているというのもありまして、先日、うちの職員も新潟の燕市の訓練に参加し、視察を行っております。こういった訓練を長野県内でもぜひ実施の希望ということで
市町村に呼びかけている中で、今、お話がありましたように、軽井沢町で希望が出てきておりますので、ぜひこれを実現できるように、県も一緒になって、軽井沢町と、また国とも協力しながら、住民参加型の訓練を実施していきたいと考えているところでございます。
◆清沢英男 委員 内閣府でテレビでも宣伝というか、PRするようになっていますので、そういうのを見ると、県民も一段と関心を持ってくると思うので、それで県はどうなっているんだとそういう話になってくると思いますので、よろしくお願いしたいと。
火山マイスター。私、西部大地震のときにその場にいたんだけど、本物の地震が起こってから、1日、2日たって行ったら、道路を歩いているときに、その地鳴りというんかね、ドーンというたびに土手の小砂利がばらばらっと落ちてくる、そのくらいの感じだったんですね。そのときの、もちろん被害は、今回のものに比べれば全然違うんだけれども。そして御嶽山の噴火があって、御嶽山の噴火は、有史以来の御嶽山噴火がその後あって、そして今回もあったわけです。それで、有珠山の火山にならって、火山マイスター制度を始めるという方向に持っていっていただいていることは、とてもいいことだと思うんですね。それだけ地域の人が、自分たちの火山や、あるいは地震について、関心を持ってこれから生活していくということは、大事なことだと思いますので、ぜひ進めていただければという要望であります。
◆宮本衡司 委員 それでは、大分もう先輩諸氏の質問と重複する部分があるかもしれませんけど、ここ数日の大雨、また直近の木曽の地震、また飯山の土石流等々、連日、お疲れでございましょう。本当に県民の安全のために、昼夜を分かたずいろいろ任務に励んでいらっしゃいます。本当に皆さんに感謝申し上げたいと思います。
そんな中で、まず、これだけいろいろなことが続きますと、部長さんはもちろんでございますけれども、職員の皆さん方が本当に見るからにお疲れモードに入っているというところでございます。通常、
危機管理部のあの部屋には、四六時中、24時間、365日、どなたかは毎日おいでになるということになるんですか。宿直、当直の体制はどうなっているのか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 宿直体制についての御質問でございます。
危機管理部としましては、今、お話のありましたように、平日の夜間、また休日でしたら終日、宿直の体制をとっております。2人体制としておりまして、1人は
危機管理部の職員、もう1人はほかの部からの応援という形で、2人で体制をしております。災害等が起きますと、そこにさらに
危機管理部の職員を追加する形で、人をふやして対応している状況になっております。
◆宮本衡司 委員 常に2人はそこに常駐しているということですね。大変なことだと思います。その方々って、当然、通常業務のほかに手当みたいなのはつくんでしょうね。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 宿直者の手当の関係につきましては、宿直手当というのが通常は出ます。さらに災害等の対応が出る場合は、宿直手当とは別に超過勤務手当ということで対応しております。
◆宮本衡司 委員 大変なお仕事なんです。私、それでお2人、いつもあそこにおいでになるとなれば、仮眠といいますか、そこで体を休める時間が長いと思うんですけどね。私は見たことがないんですけれども、仮眠室っていうのはあるんですか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 宿直者のための宿直室が、
危機管理部の執務室に併設する形で用意してございます。個室という形で仕切ってありまして、女性の方が宿直の場合でも利用できます。男女関係なく利用できる形で、プライバシーも守れるものが用意されております。ベッドも用意してありまして、そこで泊まることができるということです。
◆宮本衡司 委員 仕事が仕事だけに、そこでゆっくりお休みくださいっていうわけにいかないと思うんです。ただ、熟睡できるっていうのは逆の意味になってしまいますが、
一定程度体を休めて、そこで有事の際には即飛び起きて動きができるような場所。仮眠室って、ただそこに煎餅布団を敷いて、毛布の1枚もあればいいみたいなイメージがあるんです。職員さんたちが何かあったら飛び出すんだけれども、それまで十分に体を休めるという雰囲気の仮眠室、また環境を、ぜひ、整えていただきたいんです。当然、お金もかかるし、いろいろな意味で、やり始めれば切りはないと思いますけど、ただ、大事なことだと思います。一つ、そのあたり、お願いをしておきたいと思います。
この間、6月29日に県庁の爆破予告がございました。翌日の30日の午後3時34分に爆破するぞというようなことを予告されたんです。結果的に何もなかったんですけれども。これに対して、
危機管理部としては、どのような対応をなされたんですか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 県庁の爆破予告に関する対応に対する御質問でございます。6月29日の未明に、危機管理防災課のメールアドレスへメールが送られまして、朝、出勤した職員がそれを確認して発覚いたしました。すぐさま警察へ通報すると同時に、関係する課へも情報を連絡を入れました。特に県庁ということですので、財産活用課、また今回の中に県庁の爆破のほかに、長野市内の子供に危害を与えるというのもありましたので、教育委員会ですとか、子供の関係する課の職員を集めての対応をしております。また議会中ということもございましたので、議会事務局にも情報を伝える中で、対応を検討してきたところであります。また、プレスリリースを出すことで、正確な情報の発信にも努めてまいりました。
当日の対応といたしましては、警察による庁内の見回り、また財産活用課、それから委託している業者の警備の方なども含めて、庁内の点検・確認等をしたということでございます。また子供の関係では、長野市において関係する学校などへ連絡していただいて、保護者の方のつき添いですとか、集団登下校といった対応をしていただきました。
◆宮本衡司 委員 何事もなくてよかったということしか言えないんですが、ただ、私たちは往々にして、この手の話には本当に無頓着、もっと言うと半信半疑、笑い話で済ましちゃうんですね。だけど、実はそうじゃないんです。これは、これから日本中至るところで、いつ何時、実際こういうことが行われるかどうか、時間の問題だと思います。
それで、先ほどの清沢委員と重複するかもしれませんけれども、平成20年11月26日に、確か国民保護法による実動訓練をやりましたよね。これは日本が武力攻撃を受けた、またあるいはテロ行為に対処する訓練でした。当時、私もその訓練に一県民として参加しました。そのときは、特定の政党の方や、極端に物の偏った見方をする方々が、これは戦争につながるというようなわけのわからないことを口走って、その辺を旗振って歩いていましたけどね。ただ、先ほどの清沢委員の話じゃないけど、現実にいつ何時起こるかわからないんです。この平成20年以降、長野県として、こういう実動訓練はやっていませんよね。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 国民保護に関する訓練の御質問でございます。今、委員からお話がありましたように、平成20年にビッグハットでの訓練をやった後は、実動訓練という形で銘打っての訓練は実施しておりません。ただ、県の総合防災訓練の中で、国民保護訓練の要素を取り入れたものもあわせて行ってきている状況はございます。今後のこともあわせてお話しさせていただきますと、初委員会のときもお話ししたように、今年度、10年ぶりぐらいになりますが、国民保護の図上訓練をまず実施してみたいと思っております。そういった訓練を重ねていく中で、また実動訓練に、将来的につなげていければと考えているところでございます。
◆宮本衡司 委員 ぜひ、いつ何時、起こるかもしれないことに対応する、訓練が訓練であって、あればいいんですけれども、もうそんな悠長なことを言っていられない時代になりました。
最後に一つ、ヘリの話なんですが、実は、私のところへ何人か県民の方から、ヘリコプターを早く買ってくれと。それはお金の問題、またパイロットの問題、いろいろまだ検討中だからそれはそれでいいんですが、私たちも協力したい、募金活動をしたいんだという方が結構おいでになるんですよね。何かそんな話って、そこそこで出ていますか。
◎花岡徹
消防課長 ヘリコプターへの募金のお問い合わせですけれども、実際に募金をやろう、やりたいというお声は、あまりうちでは把握しておりません。ただ、各都道府県でやっておりますふるさと納税、長野県の場合はふるさと信州寄付金というのがございまして、実は、事故後にすでに何件か、寄附のお申し出をいただいております。ただ、宮本委員にも御指摘いただきましたが、今、あり方を検討している段階で、では最終的に何に使うのかということを、責任を持って御説明した上でお受けするということがなかなかできないと。逆に言えば、積極的にここに寄附してください、募金してくださいと言える環境がまだ整ってないものですから、今のところは、その自発的な浄財のお申し出に対して、防災ヘリコプターのためにということで一旦お預かりさせていただいて、方向が決まったところで、そのお金を改めて使わせていただくことでよろしいかということで、御本人さんの御了解を得て、ふるさと信州寄付金の中に入れさせていただいております。
また、これから先、実際にどういう運航方法になるか、機体の入手方法等決まってきた段階で、今もやっておりますけれども、ふるさと信州寄付金を活用して、皆様方の御浄財を募るというのも、一つの方法かなと考えております。
◆宮本衡司 委員 わかりました。それだけ、この件に関しては、県民の皆さん方にとっても大変重要な問題であって、何とか協力したいという気持ちのあらわれでありますので、そういったこともまたお考えいただければと思います。
◆備前光正 委員 それではよろしくお願いいたします。たび重なる災害や、またこのたびの消防防災ヘリの墜落によって本当に尊い人命を失われたということも含めまして、本当に対応していただくことに感謝と、そして、今回、議案もかかっているわけですけれども、亡くなった隊員の皆さんの御冥福をお祈りしたいと思います。今回、この消防防災ヘリの航空体制をどう確保していくかという点でお尋ねしたいと思います。この痛ましい事故ということで、再構築が喫緊の課題であろうかと思っております。6月20日のあり方検討会ということで、議会でも、また、今、本委員会でも、お
取り組みをされているということで伺うわけです。
その前に基本的なところで、原因究明にはかなり時間もかかろうかと思いますので、これまでの基本的な運航の体制ですね。県では、警察も持っていたり、ドクターヘリなどが運航しているわけです。消防防災の関係は、ヘリは1機ということですけれども、運航に当たって、パイロットとか整備士、消防の方たちはそういう形で乗っていただくわけです。また、地上勤務される、運航管理の担当者の方たちは、現状、足りていたのか。現場の要望の人数に対して、パイロットは特に養成が大変だということで伺っているところですけど、その辺の数字の乖離はどうなっているんでしょうか。
◎花岡徹
消防課長 消防防災航空センターの隊員の充足度という御質問だと思います。まず一つ目にはパイロットでございますけれども、平成9年に航空センターが立ち上がったときには、2名体制で始めております。その後、職員、パイロットがやめて採用というのを何回か繰り返しまして、平成27年の1月に1名、さらに27年の4月に1名、採用いたしまして、27年度以降は3名体制でやっております。これは、一つには、ヘリコプターのパイロットの確保が非常に厳しかったというところもありました。さらには、パイロットの年齢構成を考えた場合に、継続性を考えますと、若いパイロットを育てなければいけなかったということでございまして、平成27年より手をつけてまいりました。
整備士に関しては、3名体制を続けてきておりまして、現場のお話を聞くと、もう少しほしいというお話はお聞きしておりました。ただ、予算上の関係等もございましたので、いろいろ工夫していただいた中で、3名での体制で対応していただいております。
消防隊につきましては、当初、7名体制でしたが、それを、近年、8名体制に変えまして、余裕のある体制をとってきたところでございます。運航管理員につきましても、パイロット・整備士等の負担を軽減するために、近年、導入しております。
◆備前光正 委員 県警では2機持っているということで、パイロットが6名体制で、これは恒常的に2名乗るということらしいと伺っております。整備士もそういった形で8名体制をとられているということで、こういった部署によって違うんだなと思っているんです。今、ドクターヘリのことはお答えがありませんでしたけど、これは、委託ですかね。そういった形で、運航していく体制でもそれぞれのところで違っていて、特に、今、
危機管理部のこの消防防災ヘリの体制はどうだったのかなというところで伺ったんです。こちらで県警のことを聞いてもいけないんですけど、この違いっていうのは、どういったところから出てくるんですかね。業務は確かに違うと思うんですけれども。
◎花岡徹
消防課長 防災ヘリを立ち上げたときも、体制については、県警の体制を参考に立ち上げているという経過がございます。その後に、ヘリコプターの更新、追加等がある中で、県警さんは体制を変えられてきていましたけれども、アルプスの場合には、ずっと1機で続けてまいっておったものですから、微修正を加える中で体制を維持してきたというのが、今までの経過での、県警さんと防災ヘリの違いではないかと考えております。
◆備前光正 委員 そうした中で、先ほど本庁の夜間等の待遇というお話もありましたけれども、私も聞いて、こういったパイロットとか整備士の皆さんって、どういう給与体系でいるのかと伺ったら、行政職だと。個人的には、こういった特殊技能をお持ちの方たちというのは、今後、この長野県で働いて、何としても県として立ち上げていく、自主的なものとしてやっていく必要性があるかと考えております。こういった特殊技能をお持ちの方の配慮という点では、そういった給与の体系とか、手当とかっていうのは、今、どうなっているんですか。
◎花岡徹
消防課長 現在、長野県の場合には、操縦士、整備士、それから消防隊員でございますけれども、ヘリに搭乗した時間によって、手当を差し上げるという形になっております。
◆備前光正 委員 そうしますと、そういった別立ての体系表には載らないということで、それは、県警のほうは警察の体系表になっているんですが、ヘリの運航をするということでは遜色はないということですかね。
◎花岡徹
消防課長 県警との比較でいうと、大きな遜色はないです。
◆備前光正 委員 私も現場の方に伺うと、実際、今回の亡くなられたパイロットの方が非常に技能上すぐれていらして、運航するときも1人でやってきたということです。私もこの間、1人でやるのは非常に大変で、何かあったときに、県警側から支援に入るということで聞いていたんです。それが現場で聞くとどうも逆のようで、むしろ県警が2台あって体制は整っているけど、なかなか難しいところになるとそちらでやってくれないかと。技術が非常にすぐれた方だって伺っておりました。そうした意味でも、パイロットを獲得していくということは非常に大変だなと。特に長野県が、高山で空気も薄いし、山火事も多いということで、それでこれに乗るというパイロットが非常に少ないんじゃないかと言われております。
そうした、特殊な状況下での運航を行うパイロットをどうやって確保するかということなんです。聞いたところによりますと、先ほど喫緊の運航をどうするかっていうことと、長期の運航と、新人を二通りでやられるっていうことで、それは必要になってくるんじゃないかと思うんですけれども。新卒の方が、しっかりとその現場を知って育てていくということが大切だということを聞いて、これ、実は医者の養成と同じだなと感じたんです。医者も、今、非常に少なくて、長野県はさまざまな形での奨学金制度とかつくって、学生のときから、後々は長野県で働いてくれということをやっていることで、何とか医者の確保を強めているわけなんです。
パイロットも、もっと言えば整備士もそうじゃないかと言われておりますけれども、後々はこういった、過酷ではあるけれども、長野県の空で人命救助の立場で頑張るということを、学生のときから早くから育てていくっていうことが必要だと言われて、なるほどなと思ったんです。警察のほうは、航空隊に入るための何かそうした制度をお持ちだと伺っているんです。長野県は、長期的な展望に立ったときに、考える余地というのはどうなんでしょうか。
◎花岡徹
消防課長 今、委員さんからパイロット・整備士、新人から育てるという御質問を受けました。まずパイロットの、今の全国の状況をお話ししますと、大体、パイロットとしては1,000名強ぐらいが全国にいるとお聞きしています。ただ、ここ15年ぐらいで定年による大量退職の時代が始まりまして、一方でドクターヘリが全国的に展開していく中で、さらに防災ヘリも多くなってくる中で、パイロットの需給関係は非常に厳しい状態になっております。我々も平成27年4月に消防吏員から1名採用しておりまして、一から育てる、自分たちで育てるという一つの方向を選択しております。
先ほど申し上げましたが、小さい組織ですので、大量にパイロットを雇うことは当然できません。その中で効率的に世代交代ができるというシステムというのは、今回、この事故の教訓を踏まえて、さらにいろいろ検討した工夫を凝らしたやり方も考えていかなければならないと思っております。先日も東京消防庁さんにお伺いしたんですが、東京消防庁も消防吏員からパイロット・整備士、両方とも養成をしております。ただ一方で、パイロットに向かないというケースも出てくることがあるようで、その場合には、所轄の消防署にまた戻すというようなやり方で制度を回しているそうです。そういう課題もございますので、少し時間をかけながら、人材養成は非常に重要な部分だと思いますので、今、委員の御指摘の点につきましても踏まえながら、検討を進めていきたいと考えております。
◆備前光正 委員 なかなか私も気がつかなかったところなんですけれども、人命にかかわるところで、どこの仕事も同じだと思いますけれども、そういった意味では、給料や手当だけでははかれないという部分もありまして、そうした心意気を持たれる隊員、パイロットも含めて、ぜひとも養成についても、そうした御配慮いただければなと思っております。
引き続きまして、米軍機、またオスプレイの飛行問題について、伺いたいと思います。これは、たびたび、私どもも知事に申し入れをさせていただいておりまして、この2月の議会終盤で、日米共同訓練が3月6日から17日までの間に、新潟県の妙高市と上越市の関山演習場で行われたということです。そのときにオスプレイ、MV-22が参加したということであり、また本県上空に飛来したということで、当時、
危機管理部長に対しても、私ども申し入れもさせていただき、3月21日ですか、長野市議会などでは、全会一致で訓練飛行の際の十分な事前説明を求める、国宛ての意見書を採択したということで、中身には、市民の不安とおそれは増しているという指摘があったと聞いているところであります。このことで県民からの目撃情報とか、騒音等の情報が寄せられていると思いますけれども、その件数とか、どんな声が寄せられているのか、その辺、お尋ねしたいと思います。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 オスプレイ等の飛行に関する御質問でございます。県では目撃情報を県民の皆様からいただくということで行っております。実際、この3月にオスプレイの県内飛行があった際に、県民の方から寄せられた意見としましては、217件が寄せられているところでございます。その中の意見としましては、それ以外のものも含めてですけれども、音の程度ですとか、またその会話ですとかといったものに対する支障、こういったものを確認しているところであります。うるさいですとか、非常にうるさい、また会話が聞き取りにくいなどというような意見、また、中には恐怖に感じられるというような意見を寄せられた方もいらっしゃる状況です。
◆備前光正 委員 それで2月27日、知事名で防衛大臣に対して要請をしていただいて、市街地やスキー場など観光地上空の飛行をできるだけ避けるなど、何点か申し入れをしていただいているかと思います。2月の議会のときの当委員会において、私どもの山口委員の質問に対して、要請にお応えいただいているのか、またされていないのか、その辺も照らし合わせて検討していくということでしたけれども、2月の要請に対して、3月は、実際には飛んできているということです。その辺の検討の結果はいかがでしょうか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 今のお話がありました2月27日の申し入れの後に、実際、3月に飛行いたしましたので、その飛行の確認を受けて、3月13日になりますが、北関東防衛局に対しまして、危機管理監から2月27日の要請の遵守というものを、改めて口頭で要請しているという経過がまずございます。その前に9月にも、県、また市長会・町村会とともに連名で要請をしているわけでございますが、その対応状況ということを御説明させていただきますと、北関東防衛局としましては、オスプレイの飛行が予想されるということがありますと、関係する都道府県に対して情報を入れております。これは、時間が深夜であっても県に寄せてもらうということも対応していただいておりますので、できる限りのことはしていただいているという感覚で、こちらは受けとめております。ただ、実際、どこのルートを飛行するかということまでは、どうしても把握し切れないということの中ではありますけれども、対応していただいているという理解でおります。
◆備前光正 委員 そうしますと、2月のときは、どこを飛んだかということはまるっきりわからないということで、離発着のことは聞いているということではあります。3月13日に北関東防衛局に対して、2月27日の要請事項を遵守するようにということで、申し入れをしていただいたというわけです。実は、その2日後の15日ですね。この県庁上空を飛んでいまして、私もたまたま控え室にいたら見えたものですから、写真を撮って、機影はどう見てもオスプレイなんですね。申し入れをして、その2日後に飛んでいくということで、日米合同委員会の合意事項では、できる限り学校・病院など人口密集地を避けるなどして飛行するとなっているかと思うんです。結果的には、通告がなかったと思いますけれども、人口密集地で、しかもこの長野県行政の中枢の県庁上空を飛んでいったということは、非常に大きな問題であろうかと思います。
4月の新聞報道によりますと、この米海兵隊のMV-22オスプレイは、10万飛行時間当たり重大、Aクラス事故率は、近年の5年間は3.44件と、それまでの1.93件の1.8倍という数字も出ておりまして、しかもこのデータというのは、昨年12月の沖縄・名護市沖での墜落事故もクラスAでしたけど、これが含まれなくてもこれだけ上がっているという状況です。アメリカの法律、州法になるんでしょうか、もしオスプレイが飛ぶんであれば、事前にどこに何時に飛ぶのかということが公表されて、しかも市街地や絶滅希少動物種の生息する上空は避けるということになっているんです。これが日本の上空になると、事前通告はしない、市街の密集地でもどこでも、また県庁の上まで飛んできているということなんですよね。これは、国際間の問題ではあろうかと思いますけれども、最低限、自分の国での法律を厳格にやっているように、他国においても運用していくべきではないかなと私は思うわけです。時間がきょうはありませんけれども、こういった状況を聞いて、部長はどう感じられているのか、また今後どんな対応をされるのか、お聞きして、私の質問は終わりたいと思います。
◎池田秀幸
危機管理監兼危機管理部長 委員御指摘のとおり、オスプレイについては、この3月に合同訓練が行われ、オスプレイが実際飛んだという状況でございます。先ほど来、
危機管理防災課長が申し上げているとおり、昨年の9月には、知事・市長会・町村会連名によります要請も行っていますし、オスプレイの飛行訓練内容の情報開示でありますとか、安全性の確認、日米合同委員会の合意事項の遵守、それからイヌワシとかライチョウといった絶滅危惧種の生活環境に影響を与えないようにということで申し入れを行っております。それで2月27日にも知事名で要請を行いということで、こちらも必要に応じて国に対して申し入れを行っております。
米軍の動きなものですから、北関東防衛局もなかなかつかめない部分もあると思います。ただ、先ほど申し上げたとおり、深夜であっても24時間、情報が入れば、わかったことは通報いただいているという点もございます。市長会・町村会等の動きもございますので、相談しながら、必要があれば要請などを行ってまいりたいと考えております。
○髙橋岑俊 委員長 午後3時5分まで休憩を宣した。
●休憩時刻 午後2時50分
●再開時刻 午後3時4分
○髙橋岑俊 委員長 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。それでは、委員各位から御発言を願いますが、1人、おおむね10分程度ということでございますので、御協力を賜りながら進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
◆清水純子 委員 それでは10分間いただきましたので、質問をさせていただきます。先ほど宮本委員からもありましたが、私も、防災ヘリを寄附金を使いながらやったらどうかと会話の中で出たことはあります。実際、その行為を起こしたかどうか、わかりませんけれども、それもありだなと思っております。県内の皆さんが、今回、この防災ヘリの事故によって、防災に対する方たちがどのように御尽力をいただいていたかというのを改めて考える機会にもなりましたし、そして、それとともに多くの悲しみと、感謝の思いと、自分たちがそこにどのような形でかかわれるのかっていうところを考えている方っていうのは、私が思っている以上にたくさんいらっしゃるということもわかりました。
そんな中で寄附金、寄附行為という中で、そういうものが行われるというのは、私も、今回、一般質問で、支援が必要な子供たちへというタイトルで、日本には寄附文化がなかなかまだ根づいていない状況の中で、寄附文化がしっかり定着して、拡大していくためのポイントとしては、自分が少しでも協力をしたその寄附の真心のお金が、何にどうやって、どのようにそれに役立ったのかということがきちんと明確になれば、日本の中に、また長野県内の中には、多くの方が、自分に思いがあるその事業に賛同して、寄附という形で自分も一緒に行うことというのは、どんどん広がっていくべきであろうし、広がる余地もあるんだろうなと思います。今回の防災ヘリへの寄附は、長野県でしっかりと共有して、そのあり方も含めて、どのような形で県民とともに前に進んでいくのかということが明確になれば、多くの方たちに御賛同いただける部分かなと思います。安曇野のドクターカーも、多くの方が、今まで結構ぼろぼろになるまであのドクターカーを使い、そして多くの子供たちの命を救ってきたこのドクターカーの更新に、使えなくなったものにお金を使うと。そこに賛同した多くの方々が、たくさんのお金を寄附という形でというところを見ますと、防災ヘリで活用していくということもありだし、そして、県民の皆さんの意識が、今後と自分が参加をするという意識をしっかり持ってくるにも、金額を持ってくるだけじゃなくて、きちんとした意味があるんだろうなと思っております。宮本委員のお話から、私もそれはありだなと思っておりますので、私の意見もつけ加えさせていただきます。
そして1点だけ、総合防災訓練であります。上田地域におかれて開催されたときに私も参加させていただきました。今後、自主防災が、一つ、大きく後ろから押していかなきゃいけない部分だなというのは、日ごろからすごく感じている部分なんです。ここの項目に、参加住民が主体となり、というところがあります。日曜日に訓練を行い、子供たちの参加も促すというところです。
私、ずっと女性の視点の防災について言わせていただいている関係上、この訓練の中に、女性たちが何人ぐらいいて、そして、炊き出しみたいなところに女性たちがいるような感じがすごくあって、いまだに市町村を見ても思うんです。女性の視点を生かした防災訓練という観点から、炊き出しではない部分にどのように活用されて訓練が行われているのか。県のこの訓練というのは、
市町村からすると、ある程度見本になるところもありますので、この点だけ教えていただいて、私の質問を終わります。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 総合防災訓練における女性の参画ということで御質問をいただきました。現時点におきましては、地元になります飯田市、関係する団体と、内容の協議を始めたところでございまして、実際、女性の方が何名参加するという人数のところまでは、今の段階でははっきり申し上げることができません。今いただいたような観点を、地域防災の観点にも含めまして、女性の方に災害時に活動していただくというところは当然、ございますので、そういったことを踏まえたものになるように、今後、関係機関とも協議してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◆今井愛郎 委員 よろしくお願いします。先ほど来ありましたけど、災害等が続いて、
危機管理部の皆様には本当にお世話になっています。大変だと思いますが、何点か、その辺も関連して御質問させていただきたいと思います。皆さんも大変だと思うんですけれども、消防団員というのは、大変だと思うんですね。現状では、今、操法もやっています、訓練もあるという話もありました。例えば災害があれば、多分、飯山も行かれている。災害のところの方々は、当然、出られています。木曽の方も、多分、出られているという中で、団員の確保が難しいというのは、これはもう県も承知で、企業に支援を呼びかけたり、あるいはパスポート、団員割引等やっているんです。ではそれをやって、実際、ふえたかってこの間も消防団員の人に聞いたんですが、はっきり言ってふえてこない。その成果が見える形がないのは苦しいと言われているんですね。
市町村は、多分、1人当たり3万7,500円程度の交付税算入があると聞いておりますけれども、それでやっている。当然、
市町村がやるべきところではあるんですが、県全体の中で数万人単位で減っている、以前に比べて減っているということを支援するのであれば、もう少し消防団員を支えるところに支援をいただきたいと思うんですが。この辺について、直接、団員に返るような制度がほしいという声を、多分、消防協会長さんたちの話では、当然、出ていると思うんです。例えば税額控除してほしいという声も出ていると思うんです。もう少し団員を集めるために、今の制度では私は集まらないんじゃないのかなと思うんですが、この辺に向けての改善について、お話をまず伺ってよろしいですか。
◎花岡徹
消防課長 消防団員獲得のためのさらなる環境整備という御質問であろうかと思います。現在、長野県では、消防団の活動に対して、もちろん主体となりますのは
市町村がベースになってございますけれども、長野県としても、全県の消防団を応援させていただいております。具体的なところでは、
先ほどお話のありました消防団応援ショップとか、あと協力事業所という制度がございまして、そういったものを幾つも組み合わせてやらせていただいているところでございます。全国的に見ても、消防団協力事業所に対する減税、さらには応援ショップ、それからあと県の入札制度での優遇等、いろいろなものを組み合わせてやらせていただいておるところですが、残念ながら、大体、今のところ3万5,000人切るくらいの消防団員でございますが、ここ、年に100人、200人ぐらいは減ってきておるところが現状です。
さらに踏み込んだ消防団員さんへの応援ということに関しては、いろいろ消防協会とも定例的にお話し合いをしております。うちの制度のお話なんかもさせていただきながら、中には、法人の減税制度に関しては、金額が10万円を限度なんですけれども、あるだけでもありがたいと。それで消防団員を雇用している、それで地域にも貢献できているというお答えもいただいております。そういったものもさらに改良しながら、直接大きな何か弾を撃ち込めるかと言いますと、なかなかいいアイデアは出てこないんでございますけれども、全国的にも厚い支援を行っていけるように、制度の改善は進めてまいりたいと思っております。
◆今井愛郎 委員 ありがとうございます。おっしゃるとおりの部分もあると思うんですが、その人を集めることの大変さですね。長野県では、最近特に、災害が続いているところで言えば、そこの力を支えていかないと、地域力がないということだけは、私が申し上げるまでもなくわかっていると思いますので、また引き続き前向きな検討をお願いしておきたいと思います。
すみません、1点、厳しい御意見を言わせていただきたいと思うんですが、この間の防災ヘリの式典についてであります。先ほど部長からもお話があって、とり行って、大勢の方がっていう声があったんです。私の仲間の声の中では、同僚の消防団員が、実際、献花が会場でできなくて、サブホールに移ってやっていただいたり、あるいは、我々にとっても3時間を超える会というのは長いと思うんですが、あの長時間、あの壇上の上で、小さいお子さんがお母さんに寄り添っていく姿を見ました。本当に言い方が厳しいんですが、どちらかというと知事や、市町村長、あるいは消防長たちのメンツのための会であって、遺族に寄り添った会であったかという部分が、非常に私は疑問だった会だと思います。我々議員は壇上に上がらせていただきましたが、我々だって下でよかったんじゃないかという声も実際はあったわけです。その辺の配慮についてどうだったのか、そういう反省があったのか、なかったのかということと、あともう一つだけ聞いて終わりにします。
遺族に対して、今、補償を千数百万円で払って、これはこれとして、別に各市町村で当然出ているわけだから、市町村の中で対応していく部分もあるというか。これはあくまでも県のルールとして払っていくだけであって、市町村は
市町村で公務災害なりという、それぞれ独自の規定を使っていくということで間違いないのか。また遺族のほうから、この辺に関して、何か御意見、あるいはトラブルという言い方がいいかどうかわかりませんが、例えば県に対しての行動がどうだという声が、もし寄せられているようだったらお話しいただきたいと思います。その2点だけ伺いたいと思います。よろしくお願いします。
◎花岡徹
消防課長 ヘリの事故に関連しまして、3点、御質問いただきました。まず5月30日に行いました合同追悼式でございます。これにつきましては、我々としても反省するところばかりでございます。可能な限り厳粛に、殉職された隊員をみんなで送ってやりたいと、そういう気持ちで全体のつくりをずっと、短い時間でしたけれども考えてきました。御遺族の方へも、こうやってやりますよっていうことを、あらかじめ情報を入れながら、御説明しながらやらせていただきました。御遺族の方の御意向を一番大きく反映できたのではないかとは思っておりますが、実際の運営に関しましては、何せ初めてのことでございまして、合わせて2,000人もの御参列の方をいただき、我々も想像以上の非常に大きな会になってしまったということです。今、考えれば、もっともっと、細部を細かく検証しながら計画を組み立てればよかったなということは、大きな反省材料としてございます。一方では、多くの御遺族の方には、追悼式をやっていただいてよかったというお言葉もいただいておりまして、あまり褒められた話ではないかもしれませんが、何とかやり遂げさせていただいて、反省をしているというのが現状でございます。
さらに市町村にも同じ制度があるのかというお尋ねでございますけれども、同様にございます。それぞれに
市町村が基準、要綱、条例等を定めながら、そこの中で支給する制度となっております。
さらにトラブルはあったのかということですけれども、金銭的な安定のために、いろいろ支給するものに関しましては、今回の県の賞じゅつ金、顕彰金が多分、一番最後になろうかと思います。ほかのものにつきましては、例えば公務災害、それから保険等もありましたので、そういったものには、可能な限り担当をつけまして、速やかにお手元に届けられるように努力させていただいたと考えております。
◆
百瀬智之 委員 飛び飛びになっちゃいますけれども、かいつまんでお尋ねしたいと思います。先月末、軽井沢のバス事故の件で少し展開もあったようなんですけれども、
国土交通省で新しく再発防止策に着手したということなんですが、これってこっちの課で何か関係あることってありますかね。それはないですか。部が違えば部が違うということで教えていただければと思うんですけど。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 軽井沢でのバス事故の関係ですけれども、これについては
危機管理部では特に対応のほうはしてきておりません。
◆
百瀬智之 委員 わかりました。次に火山なんですが、火山の避難計画ですね。またこれも先月の話なんですけれども、内閣府によれば、避難計画をつくり終えたのが、県内は佐久市のみだったと。延べ11
市町村が県内では義務化の対象になっているかなということなんです。避難計画の進捗がもし遅れているということであれば、どの辺が何かあるのかなと思って、お尋ねしたいと思います。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 避難計画の関係につきましては、実は国でも火山の防災協議会を法定で設置するということになりまして、今、その協議会において、避難計画というものを作成するように準備を進めているところでございます。ですから、今後、そういったことの中で、計画を検討しながら策定していくという状況になっております。
◆
百瀬智之 委員 県も、支援をしっかりやっていただきたいなと思います。次に、今般の、地震も雨もそうなんですけれども、携帯にピッピピッピとそのたび来るんですが、あれ、本当にイロハのイかもわからないんですけれども、携帯の地震速報も来るし、きのうは何か土砂災害だったですかね。あれ、どういうのがほかに来ますかね。基本的には、地震と土砂災害と何とかというのがあるんですか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 防災のエリアメールと言われているものかと思います。内容に応じてということなのかもしれませんが、今、ありましたように、地震の関係ですと震度4以上の場合は鳴るということですとか、土砂災害の関係、それからお話がありましたように、ミサイルの関係ではJアラートですかね、それと同時に緊急エリアメールというものも、ミサイルが飛んでくる地域にはそういったメールが流れるということになっております。
◆
百瀬智之 委員 地震のときに気になったことがあって、私も寝ていて、まずドーンと、それで地震で起きたんです。寝て起きてからピッピッピと鳴っ。、普通は、地震の前に予告するという意味ですよね。あれ、地震があって、避難してくださいよということですかね。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 お答えします。先ほどエリアメールというお話をさせていただきましたが、その名称はNTTの名称だということでして、緊急連絡メールという表現が正しいようでございます。
地震の関係につきましては、確か地震が発生したその揺れを感知しますと、地震の大きさですとか、位置ですとか、震度4以上の対象となるエリアに対して瞬時に送られてくるという仕組みになっているはずです。それが何分後に来るかということは、その地震の起きた深さですとか、そういったものに応じて時間が変わってきますので、必ずしも時間が決まっているわけではないということかと思います。
◆
百瀬智之 委員 わかりました。最後にお尋ねしたいんですけれども、今回の地震については、大きな被害はなかったのかなと思うんです。また県内で、いつ何時、大きい地震が起こるかわかならないなと思っています。昨年も質問したかもわからないですが、東日本大震災のとき、避難を余儀なくされた方が、お医者さんにかからなきゃいけないということになって、診療所を訪れるんです。そこで、既往歴は何ですかとか、今までどういう薬を使っていましたかとか聞かれて、なかなか全部は自分でも覚えてないという状況が結構あって。お薬手帳とかもあればいいんでしょうけれども、そういうものも紛失しちゃったというときに、例えば今回の南信で何かあったときに、東信・北信に避難していったときに、県内でも統一的にその方の情報が、今までこういうお医者さんにかかっていましたよとか、病歴もわかるような仕組みが、確か数年前の総務省で検討されて、これから情報基盤を整えていきますよという話があったかと思います。そういったことって、こっちで検討されているんですかね。またこれも別の部なんですか。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 災害時における医療の対応ということかと思います。この医療関係につきましては、県でいけば健康福祉部で災害時の医療のことを所管しておりますので、そちらでどこまで検討されているのか、わかりませんが、そこなのかと思っております。
○髙橋岑俊 委員長 以上で質疑を終局いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、質疑を終局いたします。
ただいまから議案の採決に入ります。
最初に、第1号「平成29年度長野県一般会計補正予算(第1号)案」中、第1条「第1表歳入歳出予算補正」中の歳出 第2款 総務費 第6項 防災費について、採決いたします。
本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、報第1号「平成28年度長野県一般会計補正予算(第5号)の専決処分報告」中、第1条「第1表歳入歳出予算補正」中の歳出、第2款 総務費 第6項 防災費について、採決いたします。
本件、報告のとおり承認すべきものと決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、本件は報告のとおり承認すべきものと決定いたしました。
ただいまから請願の審査を行います。当委員会に付託されております
危機管理部関係の請願を議題といたします。過日、お手元に配付いたしました審査資料をごらん願います。
危機管理部関係の請願は、継続分1件であります。
それでは、継続分の請願の審査を行います。継続分の審査に当たっては、2月定例会以降、状況に変化のないものについては一括して審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、さよう決定いたしました。
それでは継続審査となっております請願1件について、状況に変化がありましたら理事者から説明願います。
◎高見沢靖
危機管理防災課長 請第38号につきまして、状況の変化のあった点を御説明させていただきたいと思います。まず、オスプレイの配備予定の状況におきまして、CV-22の横田飛行場への配備予定、当初、今年度後半からとされていたものが、平成31年10月以降に延期されました。
2つ目としまして、本年3月に長野県内でのオスプレイの飛行が確認されたということでございます。これは先ほど説明のとおりであります。また、本県の対応としまして、県内でのオスプレイ飛行を受けまして、3月13日に北関東防衛局へ口頭での要請を行ったということです。以上でございます。
○髙橋岑俊 委員長 ただいま状況に変化があるとされました請第38号につきましては、取り出して審査いたします。理事者の説明はいかがいたしましょうか。
〔「不要」と呼ぶ者あり〕
本件について、質疑等ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
以上で質疑を終局いたします。
それでは、この請願の取り扱いは、いかがいたしましょうか。
〔「採択」「継続」と呼ぶ者あり〕
請第38号については、委員各位からさまざまな御意見がありましたので、この取り扱いについて、順次、挙手によって採決することといたします。
最初に本件について、継続審査とすることについて、採決いたします。念のため申し上げます。挙手しない方は継続審査に反対とみなします。本件について、継続審査と決するに賛成の委員の挙手を求めます。
〔挙手多数〕
挙手多数であります。よって、請第38号は継続審査とすることに決定いたしました。
以上をもちまして、請願の審査を終局いたします。
以上をもちまして、
危機管理部関係の審査を終局いたします。
次に、本委員会の閉会中継続調査事件は、先ほどお手元に配付いたしました資料のとおりとし、なお慎重に調査を要するためとの理由を付して、議長に申し出ることといたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議ありませんので、さよう決定いたしました。
次に、委員長報告について何か御発言がありますか。
〔「一任」と呼ぶ者あり〕