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  1. 長野県議会 2014-10-10
    平成26年 9月定例会農政林務委員会−10月10日-01号


    取得元: 長野県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-16
    平成26年 9月定例会農政林務委員会−10月10日-01号平成26年 9月定例会農政林務委員会 農政林務委員会会議録(その1) ●招集年月日時刻及び場所   平成26年10月10日(金)午前10時、議事堂第4委員会室に招集した。 ●出席した委員の氏名    委  員  長       諏 訪 光 昭    副 委 員 長       依 田 明 善    委     員       古 田 芙 士       同          望 月 雄 内       同          木 下 茂 人       同          小 池 久 長       同          山 岸 喜 昭       同          小 林 伸 陽       同          高 橋   宏 ●欠席した委員の氏名    な し ●説明のため出席した者の氏名  (農 政 部)
      農政部長           中 村 倫 一   農業政策課長         山 本 智 章   農業技術課長         北 原 富 裕   園芸畜産課長         本 井   治   参事兼農地整備課長      赤 羽 昭 彦   農村振興課長         上 杉 壽 和   農産物マーケティング室長   中 島 賢 生 ●付託事件   別紙のとおり ●会議に付した事件   付託事件のうち1〜3、8〜9、12〜13、15〜19、22及び農政部関係所管事務一般 ●開議時刻 午前9時58分 ●諏訪委員長 開会を宣した。  ▲ 審査日程の決定    農政部関係 10月10日(金)    林務部関係 11月14日(火)  ▲ 日程宣告   1 会議録署名委員の決定   2 農政部関係の審査  ▲ 審査順序の決定   1 付託議案等について理事者の説明   2 質疑等   3 付託議案等の採決   4 請願・陳情の審査  ▲ 会議録署名委員の決定    委員長の指名により、次の委員に決定した。    3番 木下委員、4番 小池委員諏訪委員長 新任の担当書記を紹介した。    調査課 三枝 哲一郎 君    議事課 吉沢 秀義 君  ▲ 農政林務委員会付託事件の報告    予算案1件、事件案1件、請願1件、陳情20件  ▲ 農政部関係付託事件等の報告    予算案1件、事件案1件、請願1件、陳情10件  ▲ 議題宣告(農政部関係)    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とし、議題に関連して理事者の説明を求めた。 ◎中村倫一 農政部長 別添、部長説明要旨に基づいて説明した。 ○諏訪光昭 委員長 第1号「平成26年度長野県一般会計補正予算(第2号)案」中、第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中、歳出 第7款 農林水産業費中、農政部関係について、第3条「第3表 債務負担行為補正」中の一部について理事者の説明を求めた。 ◎山本智章 農業政策課長 議案、予算説明書及び別添資料1により説明した。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 予算説明書及び別添資料2により説明した。 ◎本井治 園芸畜産課長 予算説明書及び別添資料3により説明した。 ○諏訪光昭 委員長 第16号「県営農道整備事業上水内北部2期地区道路改築工事変更請負契約の締結について」理事者の説明を求めた。 ◎赤羽昭彦 参事兼農地整備課長 議案及び別添資料4により説明した。 ○諏訪光昭 委員長 理事者から発言を求められていたので、これを許可した。 ◎山本智章 農業政策課長 別添資料5「御嶽山噴火に伴う農作物等の状況と対応について」及び資料6「「長野県食と農業農村振興計画」の平成25年度実績年次報告について」により説明した。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 別添資料7「6次産業化の現状について」により説明した。 ◎北原富裕 農業技術課長 別添資料8「農産物の生育状況について」により説明した。 ◎本井治 園芸畜産課長 別添資料9「信州大イワナ(仮称)の振興について」により説明した。 ◎赤羽昭彦 参事兼農地整備課長 別添資料10「農業用ため池の点検結果と対応について」により説明した。 ◎上杉壽和 農村振興課長 別添資料11「農地中間管理事業の取組状況について」及び資料12「被災農業者向け経営体育成支援事業について」により説明した。 ◎北原富裕 農業技術課長 別添資料13「「平成26年2月の大雪による農業用施設損壊状況調査結果と今後の技術対策」について」により説明した。 ○諏訪光昭 委員長 委員の質疑等発言を許可した。なお、議論を深めるため、委員の発言に対しほかの委員から意見等がある場合についても、あわせて発言願った。 ◆望月雄内 委員 今、雪害以後の状況について説明を受けましたけれども、一番心配しておったのは、営農意欲が損なわれるんじゃないかというくらい、大変な被害であったということです。私は6月定例会のときにも、地元の対応についてのエピソードを入れながらお話をしたことがあります。その後、復旧が大分進んでいるということでありますが、意欲を失ってしまって、今後、営農しないというふうになってしまった方も中にはおられるんではないかと思うんですけれども、9割の方々は営農意欲を取り戻して今後も取り組むというようなことも、漠として聞いたことがあります。その辺の状況は、今、大分変わりつつありますか。 ◎山本智章 農業政策課長 雪害の被害農家の皆さんの営農意欲の継続についてのお尋ねでございますけれども、約9割の農業者の皆さんが再建をするということで取り組んでおられまして、中には高齢化によって、今回の被害で再建をあきらめる方もいらっしゃいますけれども、大勢として見れば9割の方が再建に取り組んでおられるという状況でございます。 ◆望月雄内 委員 大変力強いことで、うれしく思います。何とか頑張っていただきたいということで、エールを送りたいと思っております。  では続いて、農地中間管理機構のことについて、9月1日から受け付けを開始したということであり、その内容がここに出ております。農地を引き受けようという方の意欲が数字にあらわれているわけですが、今、課長が言われましたように、出し手のほうの状況が鈍いということでありますが、これはどういうことかおわかりですか。 ◎上杉壽和 農村振興課長 今、まだ農作業シーズンだということがありまして、制度の周知は行っている。一般に農地の貸し借りや貸借については、秋から冬にかけて、農地相談会というものを開いておりますけれども、そこで出るのが今までの経過でございました。この農地の出し手の受け付けは、随時、行っておりますので、これからもふえてくるかと思います。  ただ、周知が十分かと言われれば、まだ制度が始まって周知が不十分な点があろうかと思います。この辺につきましては、今後、JA、それから市町村と連携しまして、これから農閑期になりまして、集落懇談会、あるいは営農相談会といった農業者が出席する会議等がございます。その機会を捉えまして、農家に制度の周知を図って、メリット措置なども有効に活用してもらうよう、働きかけてまいりたいと考えております。 ◆望月雄内 委員 理由はよくわかりました。これからの取り組み次第だと思いますが、500ヘクタールという相当な目標値を設定していますよね。ですから、相当意欲的にやらないと達成できないのではないかという心配もあるわけでありますが、ぜひお願いをしたい。  続いて、一時、大変問題になりましたが、不当な農地の転用の懸念というような報道がされた中で、太陽光発電の設備、いわゆる営農型の太陽光発電設備について、お話を承りたいと思います。これは、突然、予期せぬことが出てきたということではないけれども、そういう部分はあったかもしれませんね。そういうことで、市町村の行政だとか、あるいは農業委員会等の対応が大変慌てた部分があったのではないかと思います。このことについては、大変懸念されている状況がありますが、県内の状況はどうなっていますか。 ◎山本智章 農業政策課長 営農型太陽光発電施設にかかる農地転用の状況についてのお尋ねでございます。現在までに営農型の太陽光発電ということで一時転用許可がされたものにつきましては、県内で2件と承知をしてございます。この制度については、1年半ほど前に始まったわけでございますけれども、まだ、国で基準が示されてはいるものの、実際の事例が全国的にもまだ100件程度ということで、実際のその転用事務を扱っている市町村の農業委員会では、事業者からの申し出があったときの対応に苦慮しているというような実態もございます。私どもとすれば、農林水産省により基準を明確に示していただけるように、機会を捉えて要望しているところでございます。また、実際にその審査をしていただいております農業委員会、あるいは農業会議とも実務的な打ち合わせをさせていただきまして、先般、農業会議におきまして、ガイドラインをつくっていただいたりしているところでございます。いずれにしましても、今後とも適切な制度の運用ができますように、農林水産省とも調整をしながら対応していきたいと考えております。 ◆望月雄内 委員 大分、計画をされているといううわさも聞くわけですけどね。今後、大量に出てくる可能性はないことはないと思うんですね。そういう意味で、あってはならないことは、発電ありきで、営農型なんだから、営農はその二の次だとか、三の次だとか、そういうような状況を生むことだけは避けたいということだと思います。そういう意味では、県の対応というのは、大分大きいものがあるんじゃないかと思いますが、いかがですかね。 ◎山本智章 農業政策課長 この農地転用許可制度につきましては、法に基づいて全国一律に制度が運用されているところでございまして、この営農型発電施設につきましても、本県だけが独自に厳しく対応するとか、あるいは緩和して対応するということは、現実的にはなかなか難しいところでございますので、現場の実態をよくお聞きする中で、農林水産省とよく調整をして、適切な運用ができるように、今後、努めていきたいと考えております。 ◆望月雄内 委員 今までは後手後手に回っていたという実態があるわけですから、こういう事例が今後も出てくるということを予測の上で、後手に回らないような対応を、市町村、そして農業委員会等とも、県が主導的な立場でしっかりやっていただきたいということを要望しておきます。  昨日の本会議で意見書の採決があったわけですが、この中の、稲作農家の経営の安定を求める意見書の中に項目が4つありますが、4番目に、生産者の経営安定を図るために、収入保険制度の創設を求めるというのがありますね。この収入保険制度の内容について、資料があればいただきたいし、どういう内容のものなのか、あれば教えていただきたいと。 ◎山本智章 農業政策課長 現在の農業共済制度につきましては、災害等によって収穫量が減少した場合にそれを補填するという制度でございますけれども、価格が上下いたしまして、価格が下がった場合に補填をするという部分については、共済制度の対象となっておりません。今回の収入保険制度につきましては、そういった収穫量の減少だけではなくて、価格の低下なども含めて、農家経営全般に着目をしまして、農家の収入を補償していくような制度を総合的に考えていく必要があるというようなことで、政府で今年度から調査費をつけまして検討しているところでございます。調査につきましては今年度から予算化されまして、今年度から3年間かけて調査・研究をしまして、早ければ29年度から制度化をしたいというようなことで、国で、今、検討を進めているところでございます。  これを実際に制度化するに当たりましては、制度として成り立つかどうかという調査ですとか、かなり大規模な検証をしていかなければいけませんので、そういったものを踏まえて検討をしていくと聞いておりますので、県としましては、できるだけ早く国の検討状況を私どもにお知らせしていただくとともに、この制度が農業者の農業経営の安定に資するものとなるように、今後も要望してまいりたいと考えてございます。  資料につきましては、農林水産省で予算要求をしている1枚の資料ぐらいしか、私どもの手元にございませんので、もしそれでよければ提供させていただきます。  〔望月委員から「参考になるからください」という声あり〕 ○諏訪光昭 委員長 ただいま望月委員から資料要求がございましたが、これは委員会として資料要求するに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。それでは午後の委員会までに提出するようお取り計らいをお願いいたします。  午後1時30分まで、休憩を宣した。 ●休憩時刻 午前11時43分 ●再開時刻 午後1時29分 ○諏訪光昭 委員長 午前中の委員会において要求しました資料については、お手元に配付したとおりでありますので、御確認願います。  再開を宣し、委員の質疑等発言を許可した。 ◆山岸喜昭 委員 豪雪被害の関係でございますけれども、国の支援、また来年度への延長ということで、ぜひお願いしたいと思っているところでございます。  また、まだ未申請者が3分の1ぐらいいるということでございますので、申請を周知していただいて、なるべく全員の皆さんがやっていただくようにお願いしたいところでございます。  その関係で、パイプの資材の確保は思ったより順調に進んでいるようでございます。施工の関係は、ハウスの棟数が大変多くて、人手も不足しているという状況でございます。施工業者も、ほかの県からも応援をいただいたり、またJAのグループの皆さんが、作業員をふやすということで、建て方の講習会を開催するということをお聞きしました。小諸・佐久におきましても、施工業者が大変少ない状況でございます。その中で、農家同士で、個人、グループ、そして農業者同士が連携し合った建て方をすることで、再建に向けて経費をかけないように復旧していこうという努力をしているわけでございます。  自主撤去の場合には平米110円という金額が出ているわけでございます。そして業者を頼むと平米290円という手間賃が出るわけでございます。その辺で、自分たち、グループや農業の皆さん、応援に来ていただいた皆さんの作業賃は、自主撤去になるのか、それとも業者になるのか、その辺をお聞きしたいと思います。 ◎上杉壽和 農村振興課長 農業者同士、あるいは隣近所で、いわば結のような形で撤去なりをすることに対する補助の関係でございます。国では、そのようにお互いが協力し合ってやる場合も、はっきりその雇用契約を結んだり、あるいは仕事内容、出面、日誌等で、きちんと作業をやったのかどうか確認できる書類があれば、それに対しては補助をするということになっております。そういうことによって、かかる費用については補助の対象になるということでございます。 ◆山岸喜昭 委員 それでは、隣近所や同じ農業者同士がお互いに建て合うということは、雇用契約ということで結べばいいということですね。JA等も施工業者が少ないということで、講習会をやっておられるので、そういう人たちも同じということでよろしいですか。 ◎上杉壽和 農村振興課長 同じように考えていただいていいと思います。ただし、その場合、国では、その中の代表者が、例えばハウスを建てるときに、ちゃんと建てる技術があるかどうかということを言っております。普通、我々が考えると、農業者が一番建て方を知っているというように理解をしておりますので、それで施工主の農家が、周りの農家の皆さんを雇用契約によって雇って、建てるときにかかった人夫賃については同様に補助が出るということでございます。 ◆山岸喜昭 委員 はい、わかりました。農家の皆さんも大変心配していまして、それはどうなっているんだということでございますので、お聞きしたところでございます。帰ってしっかり伝えたいと思います。  それと、先日、新聞に載っていましたけれども、豚流行性の下痢、PEDでございますけれども、8月6日に沈静化したということで、それがまた、先月30日にまた再発したということでございまして。8月に沈静してから2カ月弱の松本家畜保健衛生所の対応状況はどうだったのか。そして現時点での被害状況と終息の見通しはどうなのか、お聞きいたします。 ◎本井治 園芸畜産課長 PEDの沈静化農場における発生についてでございますけれども、今回の発生農場につきましては、5月2日に遺伝子検査で陽性を確認しました1例目の発生農場でありまして、8月6日に沈静化したと判断した農場でございます。今回の経緯につきましては、9月30日に農場から、生まれて間もない、2日から10日齢くらいの子豚に下痢を呈しているということで、松本家畜保健衛生所に通報がありまして、即時に家畜保健衛生所で立入検査をいたしまして、遺伝子検査で陽性を確認いたしました。その結果と臨床症状から、今回についてもPEDということで確認をさせていただきました。通報時は75頭の子豚が下痢を発症し、死亡が14頭ということでありまして、昨日までに198頭が発症、16頭が死亡しているという状況でございます。  まず発生をしたところで、通報を受けて松本家畜保健衛生所、そして私どもにも連絡がございましたので、そのことについては、関係の養豚農家、屠畜場、それから関係者の方に、一斉ファックスなり電話連絡等をいたしまして、侵入防止の対策の対応、それから屠畜場の出入りする車両の消毒など、衛生対策の再度の徹底をお願いしたところでございます。  今回の発生の要因といたしましては、まず8月6日の時点での沈静化という判断でありますけれども、農場内でPEDを疑う下痢の症状がなくなったということ、かつ母豚から通常どおり子豚を出産していて、その子豚が順調に発育する状態になっていることが確認された場合、沈静化という表現で判断しておりますけれども、ウイルス自体が存在している可能性があります。この病気は、沈静化イコール正常化ではないという特性を持っております。したがって、今回の発生につきましては、環境中に存在したウイルスが初乳を十分に摂取できなかった子豚に感染をいたしまして発症に至ったものと推察をしております。この事例につきましては、他県においてもこういった事例の発生、今回の件については報告がございます。  したがって、PEDのワクチンの接種については、妊娠した母豚にワクチンを接種して、その母豚が分娩をした後、その母豚の乳から子豚が哺乳することで、子豚の下痢の症状を緩和するワクチンでありまして、子豚に直接ワクチンを打って感染を予防するものではございません。こういったワクチンであることから、母豚がワクチンを打つことで免疫を獲得いたしましても、その母豚が、母乳が十分出なかったり、あるいはその生まれた子豚が母乳を十分飲めなかった場合は、その子豚についてウイルスの感染をしてしまうという可能性は持っているものであります。  それで、この発生を見たということで、松本家畜保健衛生所では、現在もそのワクチンが確実に子豚に行き渡るようにということの中で、ホルモン剤を使うなどしまして、昼間に分娩を促して、確実に子豚に母乳を飲んでもらうように、人の手を介して初乳を与えるようなことを指導したり、また乳を子豚に確実に飲ませる手法を指導しているところでございます。 ◆山岸喜昭 委員 予防接種、なかなか効かないということでございます。6月のときも、一般質問の中では、感染の経路は、わからないということでございました。感染経路の調査はどの程度進んでいたか、また原因の特定などはできたのかどうか。そして、市町村や、JAとの連携はどのようにやられているのか、お聞きしたいと思います。 ◎本井治 園芸畜産課長 発生経路につきましては、5月の時点でも申し上げましたけれども、現在におきましても、依然としてまだよそからの経路については、なぜ発生したかという経路については、はっきりとした原因はつかめておりません。これにつきましては、引き続き調査をしてまいりたいと思います。また、JA、市町村との連携につきましても、今回の発生を受けまして、改めて連携をとりながら、再発防止、そして蔓延防止の徹底を図っていくように、連携をとって対応してまいりたいと思います。 ◆山岸喜昭 委員 発生農家に関しましては、経営の支援が必要ではないかと思っていますけど、県としては、どのようにお考えになるか。また、これで風評被害も十分考えられますので、どのように取り組んでいくのか、お聞かせ願えればと思います。 ◎本井治 園芸畜産課長 農家の経営につきましては、引き続き普及センターなどを通じまして、助言・指導できる対応をしてまいりたいと思います。また、風評被害につきましては、県のホームページでも、今回、公表いたしましたけれども、人が食べても影響がないこと、人には感染しないことを改めてホームページ等で情報提供させていただく中で、風評被害が発生しないように努めてまいりたいと思います。 ◆山岸喜昭 委員 県でも「おいしい信州ふーど(風土)」ということで取り組んでおられますので、なるべく風評被害を最小限ということでお願いしたいところでございます。  知事もこれで2期目に入りまして、人口定着県づくりということで取り組んでいるところでございます。人口の減少ということで大変危機を迎えておりまして、結婚や子育てに対する支援、また女性の雇用と社会参画の促進、移住・交流の推進に積極的に取り組むということで取り組んでおります。私も、農業関係につきましては、女性の活躍する場が必要ではないかということでございます。前に新聞にも載っていましたけれども、ダイハツでは「農業女子プロジェクト」ということで、女性用の軽トラを出すなど、女性が農業にもっと目を向けてほしいというような施策を会社もとっております。これからの農業は女性の活躍する場ということで取り組んでいかれることがいいと思います。
     女性が活躍するところと言えば、直売所、そしてまた加工施設というようなことだと思います。県としまして、女性がもっと農業に興味を持って、農業における女性の地位、立場を与えるということが必要だと思います。例えば農業委員に、若い委員を取り入れたりとか、活躍する女性が、もっと前に出るというようなことをしていくことが、これからの農業の、日本の農業を背負っていくということだと思います。そんなことで、結婚や、人口の減少にもプラスになると思っていますので、お聞かせ願います。 ◎上杉壽和 農村振興課長 農村地域におきます女性の活躍ということだと思います。例えば女性農業委員については、今年度、改選がございまして、現在、長野県内では1,388名、農業委員がいらっしゃいますけれども、うち167名が女性農業委員の方でございます。率にすると12%ほどになっております。これは全国一だということでございます。また、組合の理事さんとか、そういう方もいらっしゃいまして、ことしの6月現在では、農協理事数489名のうち70名が女性の理事だということで、女性の活躍の場も広がっているところでございます。  人口定着という言葉も出ましたけれども、若い女性が、今、農村地域に入っていただくことが重要だということでございます。今まで農村の地域の女性をリードしていく方につきましては、農村生活マイスターとか、農村女性ネットワークというもので活躍をされておりますけれども。これからもっと若い女性を入れていくことにつきましては、特に田舎暮らしとかふるさと回帰志向ということで、最近、農村が見直されております。そういった方をターゲットとして、やはり農村社会には、しがらみと言っては何ですけれども、農村地域特有の問題がございます。そういう問題はあるにしても、やはりもっと、農村地域にこんなすばらしいことがある、農業をやるとこんなにすばらしいということをPRして、そういうしがらみ等を払拭するような形で、都会からも若い農業女性が農村地域に入ってもらうような事業をこれから構築してまいりたいと考えております。 ◆山岸喜昭 委員 国でも女性の活躍する場ということで、また知事も女性の活躍する場ということで考えておられると思います。これからの農業は、ぜひ女性の活躍する場をつくっていただければと思っているところでございます。 ◆古田芙士 委員 来年度、いよいよ内需拡大で地方創生ということで、地方を何としても元気にさせるんだということで、担当大臣も置いて、行政の一つの大きな柱にしていくという方針のようで、先ほどさわりの部分がございました。地方の創生、あるいはこの間の統計を見ますと、30年後には限界集落が消えるところも出るんじゃないかという話があるわけでございます。これらも、この地方、特に中山間地域というのは、産業を興すわけにいかない、農業、あるいは林業も含めて、そこで頑張ってもらう以外にその集落は成り立たない、ということで、農業は、ある意味においては、地方創生の大きな柱になるんじゃないかと思います。いよいよ来年度予算の編成時期に差しかかっており、今、知る範囲では、どんなところに農業関係で、来年度の予算的な面で、あるいは行政的な施策の中に織り込むのか、聞いておりますか。 ◎中村倫一 農政部長 まだ検討を始めたばかりのところもございまして、つまびらかにお答えできるまで詰めている状況ではございませんが、視点として申し上げてお答えにさせていただきたいと思います。地方と言いましても、長野県で見れば、主要地方都市を除く面積のほとんどは農村地帯でございまして、そうした意味では、農業をやられている方々が結構たくさんおいでになる地域が全体と見ていかなくちゃいけない本県の状況でございます。  そうした意味で、これから地方を創生していく上で、人口の定着化も含めて、そこに住んでいただいている条件をつくっていかなくちゃいけないということがございます。現在おいでになる農業者初め地域の中にお住まいの方々に対する、確実な生活のもとをちゃんとつくっていくということが、これはどんな産業を通じても共通でございますけれども、農業面からも、所得をちゃんと確保できるあり方を、もう一回仕切り直しをしてお示ししていく必要があるし、そうした支援をつくっていく必要があると考えて、検討を始めているところでございます。  また、個々の農家の皆さん方、地域の皆さん方が生活をする農村地域はそれぞれ非常に深いかかわりを持って、コミュニティを形成して存立しているわけでございます。そうした意味では、集落ですとか、まとまりのある地域をどうやって存続をさせていくかということについて、地域の皆さんの話し合いをベースにして、地域の皆さん方が活動される中身を応援するという視点になろうかと思いますけれども、集落のあり方と、それから集落の存続を支援するという視点が必要になるかなと思っているところでございます。  加えて、これは社会増という部分になるかもしれませんけれども、若い女性も、男性も含めて、これから農村地域で、主要な構成員として、定住者として、そしてまた産業を担っていただく方々として、社会増としてどうやってふやしていくかという意味で、農業は、専業としては新規就農、Iターンというのをこれまでやってまいりましたけれども、そればかりでなくて、専門に農業をやるという方々以外で、農村地域に住まって、さまざまな仕事をしながらも暮らしていきたいという方々も受け入れる体制、それからそうした方々をもっと多くつくるというベースの支援ということを、重層的にやっていく必要があるという観点から、検討などを進めているところでございます。 ◆古田芙士 委員 これは国が決めれば長野県も同じというわけにはいかない長野県の特性がありますので、長野県としても、来年は地方創生が主要な一つの政治課題になるようでありますから、長野県版としてしっかりやってもらいたいと思うんです。その中で、中山間地域の都市化したところを除く集落というのは、農業に携わる皆さんというのは、多分70歳以上になるんじゃないか、もう本当、何年か農業ができるかどうかというところまで追い詰められてきているんじゃないかと思うんですけれども、そういう中で、活性化するには、新規就農者、若い皆さんにそこに住んでもらうことが大事だと思っています。  この間、私ども委員会で、木曽、北信、上小を除く地方事務所を全部調査をした中で、新規就農者、それぞれ課題でございますので報告がありました。この資料にももうほとんど出ておるんで、同じなんですけれども、これを見ると、長野県全体では約250人。農業規模にもよりますけれども、この間調査したところでは、なかなか頑張っておるところと、何でこんなに少ないのかというようなところがあるんですが、これは取り組む姿勢なのか、あるいは何が原因なのか、農政部としてどう思っておりますか。 ◎上杉壽和 農村振興課長 昨年度、245名の新規就農者がございました。地域で申しますと、多いのは佐久地域とか松本地域です。中山間地というよりは、やはり農業、かなり規模も少し大きな地帯が、新規就農者としても入るところが多いということでございます。それに対しまして、今、お話が出ました木曽などは新規就農者が1年に2、3名というばらつきが見られるところでございます。  新規就農者に関しましては、自分でやりたい品目、やりたい場所というお話は、優先してやるところもございますが、逆に、こういう地域でこういう人を募集しています、この地域ではこういう物ができますということで、中山間地域においても、こういう農業形態をすれば、この物をこのくらいの規模でつくれば、このくらいの収入が上がるというようなモデルなり実践例を示しながら、地域における新規就農者の確保にも努めてまいりたいと考えております。 ◆古田芙士 委員 例えば今もお話がありましたが、佐久は50人とか、松本は47人とか、結構多いんですけれども。上伊那は農業が相当面積もあって広いんですけれども9人。こういう少ないところというのは、取り組みが悪いのか、あるいはあそこでやってみたいという人が少ないのか、何か原因があるんですかね。 ◎上杉壽和 農村振興課長 昨年の実績で言いますと、上伊那では9名ということになっております。特に上伊那は、その前の年は16人ということで、年度によってかなり波があることは確かでございます。上伊那地区におきましては、平場では集落営農がかなり進んでいるということもございますけれども、当然、新規就農者を入れていかなければいけないわけでございます。この地域では、JA上伊那の農協でもインターン制度等を持ちまして、積極的に研修生を受け入れております。希望者が少ないということではないと思っておりますけれども、積極的に、新規就農者、希望があれば、そこで受け入れていく体制を整えているところでございます。地域別に、新規就農者の皆さんが、希望の地域はありますけれども、決して上伊那が魅力がなくて就農を希望する人がいないとは思われないと思います。 ◆古田芙士 委員 地方の創生というのは、農業を何とかしていかなければならないということで、それには新規就農者を定着させることが、大前提の課題だと思うんですけれども。そういう中で、今、都会でも、臨時雇用みたいな、非正規社員なんていって給料を下げられる衆が大勢になって、働くことが嫌だ、農業をやってみたい、という人が多いと思うんですけれども、こういう皆さんに、しっかりと宣伝をして、そして来てもらうということ。上伊那なんか、前の年は若干おったかもれないが、全体の数からいけばわずかなもので、もっとふやさなきゃならないということだと思うんですけれども。  そういう中で、この間の委員会で阿智村へ視察に行ってまいりました。あそこは、新規就農経営継承支援事業ということで、阿智村産業振興公社が農業研修制度を取り入れて、パイプハウスで、キュウリとかトマトとかパプリカとかアスパラガス、ホウレンソウ、夏秋イチゴ等々をやるということで、研修生が2人おって、パプリカのハウスを見させていただいて、なかなか立派な物をつくって頑張っておられて、以後、若い皆さんを定着させる指導者になったり、自分で農業をやるんだという話がありました。しっかり取り組んでおる村もあるんですが、県全体で、こういう取り組みをしておる村というのは多いんですか。 ◎上杉壽和 農村振興課長 今、阿智村の振興公社の話がございました。そのほかに、県内では、生坂村の振興公社において、「山清路巨峰」ということで、ブドウ栽培の後継者の育成を行っております。また、東御市においてもブドウ栽培の後継者育成、東御市でトレーニングセンターというのを持って、新規就農者の確保を行っている市町村もございます。市町村でトレーニングセンターとか、JAでインターンを持っているところが、10市町村ほどございます。それから、市町村で新規就農者に対する助成制度、あるいは研修先を見つけるということをやっている農家もございまして、おのおの、県とは別に特別な就農支援準備金を給付するということもされている市町村も数多くございます。 ◆古田芙士 委員 市町村も人ごとのような気がして、自分の村に若い者がおらんようになる。国や県がしっかりサポートしてくれ、ということじゃだめなんで、やっぱり村も一生懸命やるので県もいろいろ指導してくれ、という感じで、本気で若い皆さんに来てもらうようにしなければ、だめだと思うんです。77ある中で10市町村くらいしかない。こんなことでは、これは農業振興というもの、あるいは地方創生の限界集落を救っていくということにはなっていかないと思うんです。阿智村でやっておる皆さんの話も聞いてみたけど、面積勝負じゃなくて、ああいうハウスでやっていけるんだという自信の中で一生懸命やっておるような感じを受けました。  来年度、国の施策としても地方創生と言えば何としても若い皆さんに農業で来てもらう以外に、地方創生にならないと思うんです。ぜひ、農政部としても、もっと力を入れて、市町村との連携というものを図っていくべきだと思うんですけど、いかがですか。 ◎中村倫一 農政部長 国や県だけが鳴り物入りで太鼓をたたいても、現場の一番近いところで行政を担っていただいている市町村で一緒にやっていただかなければ、なかなか実際の新規就農者、あるいは農業後継者の育成というのはうまくいかないというのは、我々、農政をやってきた人間にとりまして、全く同感でございます。そういった意味では、一昨年からも、少し市町村の皆さん方からストレートに、農業に携わりたいと思っておいでになる若い農業者に対して情報を発信していただきたいということで、統一の情報システムなどもつくって運営を始めたところでございます。  ただいま農村振興課長から申し上げたように、なかなか具体的な施策をお持ちになっている市町村というのはそう多くないわけでございます。お金を出すということは、どこの市町村もやられておりますので、むしろ農業をちゃんとやっていくために、一定期間、練習をしていくというスタンスで、農地が用意されたり、ハウスが用意されたり、あるいは一部の機械が用意されたりというようなことで、一定期間、トレーニングをできるような環境をつくっていくというのが、最も、望む方々にとっても都合のいい世界だと思っているところでございます。  そうしたことについて、市町村という単位もございますし、御指摘のありました上伊那は、上伊那農協自体が、管内の市町村と連携する形でインターンをするためのハウスなどを貸しているという制度もやっておいでになりますので、そうしたことをさらにまた農政部としても広めていかれるように、また政策的にも検討をしてまいりたいと思っております。 ◆古田芙士 委員 これは、行政における農政の主要な課題としてやっていく必要があると思うんです。今、JAも、金融やそういうものを少なくしてでも、営農活動にもっと主眼を置いて農家の立場に立てといって、国からも、今、改善命令が出ておるくらいで。やっぱり本気で若い皆さんに、150万円、5年出すから農業をやってみないかなんて、これだけではだめだと思うんです。5年たって150万円が来ないようになれば、自力で収入を得ていかなきゃならないと。  県は経営体の営農モデルを30モデル、表にしてあるんですけど、そうじゃなくて、各地方事務所単位で、土地柄も違う、あるいはつくる物も違う、あるいは面積で勝負のできないところもある。そういうものは、どういう物を組み合わせてやったら、夫婦で楽しく農業をやりながら一定の収入が上がるかっていう、メニューをつくって、例えば飯田・下伊那地域なら、あなたのところなら、ここでもし働きたいということになると、今の農地の中間管理機構ができて若干の農地はくれても、そんな大規模で米をつくるようなわけにはいかない。だから、果樹をやったり、それから野菜をつくったり、花きをつくる、そういう組み合わせの上で労働配分もして、こういうメニューが飯田・下伊那ならあるよ、あるいはこういうメニューもあるよ、幾つかその例を示して、それではこれで何とかやってみるかという。こういうモデルと、今の末端の地方事務所と改良普及センターと、それから市町村が、その村へ来るといったらその村でしっかりと指導して、今言うような形で面倒を見るという。こうでなければ、定着できないですよ。それは150万円をもらっておるときはいいかもしれないけれども。何をやったらもうかるんだか、何をやったら生活していけるんだか、都会から来て農業だけはやってみたいということだけではだめだと思うんです。  それぞれの地方事務所へ行ったら、新規就農者は、この地域の特性を生かして、こういう物を組み合わせをしていけばどうにか生活が成り立つよと。あるいはA・B・C・D、幾つかのモデルがあって、こういう物をつくるということになれば農業をやっていけるよと。この営農30を見れば、新規の就農者のやる仕事ばかりじゃなく、大規模な農業、あるいは農業後継者の皆さんがやるものもある。県の指導で、市町村に任すわけにはいかないけど、地方事務所単位で、この地域ならこういう組み合わせで労働配分すれば、夫婦で何とか楽しく農業をやっていけると。自信を持って勧められる例をもっとしっかりつくるべきだと思うんですけれども、いかがですか。 ◎中村倫一 農政部長 前回も、前々回につきましても、古田委員から、実際に実態として経営できるタイプのものを示せということで、それもお示ししたわけでございますけれども、地域の実情というのは、御指摘のように全然違っていることも確かでございます。これは、私ども、農政部、この県庁の中ではティピカルなものとしてお示しをしているわけでございますが。御指摘のような対応をしていくには、確かに現場でどういう気候があって、どういう土地条件があって、果たしてどういう流通機構があるのかということも含めて、実態のものをつくっていかなくてはいけないわけでございます。  そういった意味では、それぞれの地方事務所単位に、地方事務所、普及センター、市町村、農業の代表の方々、それから農協が入った検討機関がございますので、そうした機関で、実際にどうしたものが、例示も結構でございましょうけれども、どうしたものが、現在、行われているという分析も含めて、御指摘のようなものにできるだけ近くなるようなものを、これから検討していただくように進めてまいりたいと思います。 ◆古田芙士 委員 ぜひよろしくお願いします。私、何年か前に木曽へ現地調査に行ったときに、新規就農者はゼロ、しかも若い農業後継者もゼロ、誰もおらない。その改良普及センターだか、農政課には幾人おるか、市町村の農政関係は幾人おるか。これだけよってたかって1人の後継者もつくれないというのはどういうことなんだといって言ったことがあるんです。やっぱりあそこは面積が小さいからなかなか面積勝負ではできない、いろいろな条件はあると思うんですけど。例えば林業なんかもそれを一緒に混ぜ合わせて、それでは、冬、シイタケのコマを打って、夏は花をつくって、それからあそこの特性のある白菜だとかああいう物つくってとか、そういうその組み合わせを誰かがつくってね。それだけ大勢携わっていたって、1人の後継者がおらないというのは、やっぱり真剣さが足らないのじゃないかと思うんですよ。それだけおれば、誰か、ああいう美しい自然の中で農業をやってみたいという人がおったらやっていけるくらいな知恵を出すということは、大事なことだと思うんです。  だから、部長が言うように、何とか各地方事務所単位で、うちで農業をやるのならこういうものを何とか研修して、そしてこれをずっとこういうふうにやっていけば生活ができるよという例を示さなければ、もうかるんだか、損するだか、とにかくそのとき居着いてくれればいい、そして150万円もらってどうにか何とかなればいいなんて、考えではだめだと思うんです。だから、真剣な体制をつくってもらって、この地方創生は農政部が新規就農者をふやして、そして地域を活性化させる、ということが大事だと思うんで、ぜひよろしくお願いします。 ◆高橋宏 委員 この間、下伊那へ現地調査に行きましたときに、全部、市町村の関係者が来て、後継者対策をやってくださいとこういうことを皆さんから言われました。ではあなたの村は何人いればいいのと言ったら、それは答えられない。だから、何となく後継者をほしいということはわかっても、そこの実態というのは、市町村もなかなかわかることは難しいのかなと私は受け取った。何人いればいいのと言ったら、答えがなかったから、きっとただ何となく後継者が足りないから困るからつくってくださいという話だと、私は、今、現地調査の陳情の中で聞いてきた。  だから現地調査で聞いたことも、ここでしっかり議論をして、陳情を大事することが、大変大事なことと思いました。また委員長、皆さんとも、現地で我々の委員会で受けた陳情を、もう一度考えることが大事かなと思いました。  それから、ワイン生産アカデミー事業というのがありますね。今、ここで43人が始めたと。ではワイナリー、ワイナリーっていって長野県中でワインをつくると言っているが、長野県の中で、あるいは日本の中で、ワインはどのくらいあればいいのか、そのうちどのくらいを長野県でやって、絶対ここの地域では負けないというワインができるのか。例えば日本酒なら、全国で何万リットル、酒造組合があってそういうことをやっている。だからワインというのは、ワイン構想で、俺もワインをつくって、その次、ワイナリーをつくってなんていって、うまくいかなかったら、この責任は誰がとるのと言えば、それは経営者がとるとこういうことになりますよね。  だからそれは、大きな中で、何万リットルあるのか、そういうものを日本の中でやって、長野県の分担は、一応、めどとして決めていかないと、ただつくれ、つくれ、例えば上小は雨が少なくていいのができるよ、須坂は松川の渓流でいいブドウができるよと、みんなそういうふうにやって、ブドウだけやってワインをつくったら、これ、どうなるのかなということが一つだけ、私は心配であります。  それはなぜかというと、昔、養蚕から薬草というのでキハダというのを植えたんですよ。それで、私、信州新町でこれをやっていて、じいさんとばあさんになっちゃって誰もやらなければ、これ、終わりだと。なぜ養蚕からキハダにしたのか、ということになったときに、進めた人はみんないなくなっちゃった、俺は知らないよというのでは、長野県の農業というのはどうなるのかということ。だからワインバレー構想ももちろん大事かもしれません。でもこういう目的の中でこのくらいまではといって養成をしていかないと、例えば失敗してだめだったら、それはおまえさんの技術が悪いよ、経営が悪いよ、これでは皆さん方が、長野県の農政のリーダーとしてはあんまり芳しくないなと思うんですが。まずそういう構想の中で進めていかないといけないかなと。  私が知っている人は、建設業をやっていて、今度はブドウをやるからといって、このところへ参加しています。でも、自分でどのくらいの技術があるかどうか、それはキノコと一緒なんです。この間、私のところへキノコで、何せ農協は銭は貸してくれないわ、やめろやめろと言っていると。これと同じこと。自分の技術は、私はわかりません。でも経営がうまくいかないから、農協は金は貸してくれないからだんだんとやめざるを得ないと。これがキノコの、技術の悪い農家の印象だと思う。だからキノコ農家というのは、いい農家とか、いい技術のところはどんどん残っているけれども、そういうことというのは、誰が責任持つのかなと思います。だから農業に関して、最後まで責任をとるような長野県の農政でなきゃいけないのかなと思っているわけです。  まずワイナリーをたくさんつくっても、どのくらいまでなら長野県はいいのか。あるいは日本全体の中で長野県の占める割合はどのくらいなのか。それをどのくらいの目標を立ててそういうものをやっているのかということだけ、お聞きしたいと思います。 ◎本井治 園芸畜産課長 ワイナリーの全国的なお話の中で、需要量についてのお尋ねでありますけれども、需要量についての数字は、現在のところ、ちょっと持ち合わせしておりませんけれども、全国的にはワイナリーの数、250くらいあると聞いております。その中で、長野県もだんだんふえてきている中で、25社になっております。  ワインバレー構想につきましては、ワイン用の、長野県の適正を生かす中で、ワインブドウの栽培面積を270ヘクタール、それからワイナリーの開設を目指す参入者、15人という、向こう10年間の計画の中で、このアカデミーを開いたりしてふやしていこうということであります。ワインそのものについては、日本国内も含めて拡大傾向にありますので、そういった追い風が吹いている中でのワイン振興という位置づけにもなるかもしれませんけれども、需要もしっかりと見きわめる中で、このワイン振興を進めてまいりたいと思っております。 ◎中村倫一 農政部長 数字的に明らかに調べられている数字というのは、なかなか新しい産業なんで申し上げられる数字はあまりないんですけれども。近々で県内のワイナリーの方々が、専用種のブドウとして増産を希望なさっているのは、1,000トン以上、まだ増産をしてほしいという御希望はありまして、そうしたことや、長野県がこれから目指していく、いわゆる専用種を中心としたワインということについては、これまで日本の国民の皆さん全てが、多くが飲んでおいでになったワインというのは、外国からバルクで運んできまして、神奈川県の港を中心とした醸造会社で醸造したものだとか、専用種以外のブドウを使って醸造したものというものが非常に多く消費をされてきたと。いわゆるテーブルワインという形で、1本300円とか400円で売られているものでございます。  そうしたものから、世界的にも、国内需要としても、ちゃんとした専用種で醸したいいものを、価格的には1,500円とか3,000円ぐらいまでの間のものを、かなりのスピードで需要が伸びているということでございますので、長野県が構想の中の全体論として掲げました、専用種を使った形でのこれからの振興という方向性については、数量的にはまだ申し上げられないところがあるわけですけれども、あまり間違っているところではないかなと思っております。  私ども、観光部と農政部と、それから産業労働部などと連携をして進めているところでございますけれども、県内でワイナリーをおつくりになるという形で、今、伏線的な活動も含めてやっておいでになる地域、農家の皆さん方は、大別すると2つでございます。一つは、大手のワイナリーの方々と最初からタイアップをする形で、その原料を生産するというところから始められる地域や若者がおいでになります。もう一つは、最初から大手のワイナリーと手を組むということではなくて、みずからの考えに基づいて専用種をつくり、そのものをみずからの勉強した醸造法に基づいて、特区などを使って、少量ではあるけれどもワインをつくると。いわゆるブティックワインをやっていこうというものを志向している方々がおいでになります。両方ともやり方としては是認されるべきものだと思いますけれども、それが地域の市町村の考え方や地域振興というものとちゃんと合っていくことが必要なので、そうした意味で、やってみたけど、あとは知らんぞということにならないように、地元の市町村や生産者団体、あるいは大手のワイナリーというところからも、我々も、マーケティング室ばかりでなく、関係する課・部がよく情報をとったり、調整をして、できるだけ、過去に味わった苦汁を再び踏むことのないように、慎重には進めてまいりたいと考えております。 ◆高橋宏 委員 力強いことがあればありがたいなと思っています。本当に1,000トンということで、栽培面積がどんどんふえているようには思いますが、その辺の見通しと、2つの方法があるということで、大別すればそういうことになるというところにいくんですが。長野県だって、私も軽井沢のワイナリーなどへ行くと、なかなかという部分もあると思います。それは企業を起こすというのは、並大抵の話じゃないと承知しておりますが、ぜひよきリーダーとして長野県農政がちゃんとできるようなことをしっかりやってほしいというのが、私の思いでございます。みんなそれぞれやったらうまくいかなかったということのないように、ぜひその辺のことができるようにお願いをしたいと思います。  外国とのワインの競争もあるだろうし、1本5万円のワインもあれば、300円のもある。舌の肥えた人はやっぱりいいものを好むだろうと思います。全国に負けないそういうワインができることを望んで、私の質問を終わります。 ◆小林伸陽 委員 6次産業化の部分でお尋ねをしたいんですが、数字を見ると、認定された部分だとか、売上状況だとか、いろいろあるんですが、この間の売上という部分では、12倍という大変高い数字、農政部の中でこれだけ倍率の高い伸びが占めているというのは、大変興味のある部分だと思うんですが。その6次産業化された事業の、視察も若干したところがあるんですが、どういう支援をしてどういう業種がこれから伸びていく6次産業化という方向で考えられるのか、今までの積み重ねの中でそういうものがあったら、もう少し詳しく紹介や、具体的な支援の中身を教えていただきたいと思います。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 お示ししました資料で販売額が相当伸びるという形なんですが、新たに取り組まれるということで、最初の額がちょっと小さくて、それがぐっと伸びるということで、数字は大きくなっているというのも一つはあると思うんですけれども。ただ、その中でも特に、農業者個人が1次・2次・3次までやるというのは、やはりちょっと広がりとしてはなかなか大きくならないということだと思うんですけれども。  例えば上伊那にある事例なんかは、遊休農地を使って新たなクリを入れて、そこに全国展開しているクリのメーカーが来て、そこで加工して直売所もつくってということですので、地域としても大きな雇用を生みますし、売上も相当出てくるという事例ですとか。それから、やはり長野県は園芸県で、特にリンゴが大変たくさんとれるわけですけれども、それを加工してジュースにするということになりますと、みずからその搾汁施設をつくってジュースを売っていくということで、それも大変大きな規模でやっていくという事例もございますし、松川町にもそういうことがあります。  共通的には、法人化をして、営業をする人、それから製造する人、いわゆる企業的経営体のタイプになっていくという事例が、売上も大きくなります。そういったものが、何倍になるという影響を及ぼしているんではないかと思っています。 ◆小林伸陽 委員 例えば、飯島のクリの生産には、施設に支援がどのぐらいされているのか、また圃場の整備も当然あるわけですし、クリの植栽を推進して、相当大規模にやっていく、そういう部分に、具体的などんな支援の中身があるのか、お聞かせ願いたい。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 6次化をするには、新たな設備投資がどうしても必要になる場合がございます。そのほかに新たな品目をつくると、その圃場も措置しなければいけないということで、上伊那の飯島の例ですと、遊休農地を活用するということで、遊休農地の再生活用の交付金という使い勝手のよい補助金で、10ヘクタール以上の再生をしたと聞いております。それから6次化をやる施設についても、国庫で2分の1という助成制度がございますので、そういったものを活用しながら、県から市町村を通じて支援をしていくという対策はとれています。  そのほか、6次化の計画が成功しなければいけないというふうなことで、そのプランニングのときから、どういった商品をつくるのか、販路はどうするのか、あるいは経営として財務はどのように管理していくのかということを、プランナーという専門の民間の方々をお願いして、6次化をやろうと思っている事業者個々に派遣をして、具体的な指導をしているということでもございますし、販路については、そういったプランナーの中のネットワークを通じて、具体的な販路も探していくということも支援をしております。 ◆小林伸陽 委員 私は、農業の所得倍増という中で、例えば米の生産の場合に、耕作面積をふやして規模を拡大をして、単価の安いコストで生産をして大量に売るという方向で、所得の倍増というのはなかなか見通しが立たないという状況ではないかと思うんですよね。そういう中で、6次産業化というのが、農業再生の大変大きい目玉にこれから位置づけられてもいるわけですし、各市町村に6次産業化された成功例が生まれてこないと、なかなかそういうものが普及していかないと思うんです。そういうモデル事業みたいなものがもう少し各市町村単位ぐらいに、行政の指導と、言ってみれば荒廃農地を新たに、さっきも飯島の中でも、そういう部分が一定の補助事業の対象にもなって、そういうものが活用されながら集団化されていくことも当然あると思うんですが。その辺のモデル化をもう少し地域でやっていくべきだとは思うんですが、これからの6次化を目指す、県の具体的な方針を教えてください。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 6次産業化の事例を多く生み出していきたいというのは、我々の考えなんですけれども、その地域によってどんな6次化に取り組むかというのは、地域で栽培されている品目も違いますし、自然条件ですとか、地域の持っている地理的条件なども違いますので、地域に合った6次産業化をやっていかなきゃいけないということだと思います。モデル的な事例については、冊子にまとめたり、市町村、関係団体にお配りしたり、それから2次・3次の事業者の取りまとめの団体の方々にもお配りをしたりして、今、事例については広くお示しをしているところでございます。  地域ぐるみで取り組む6次産業化というのを、今後、ふやしていくことを主体にやっていきたいと思っているんですけれども、一方、既に取り組まれている6次産業化で、農業者がみずからやっているということについても、レベルアップをしていくということで、販路ですとか、商品のパッケージですとか、そういうところも支援をして、既存の6次産業化のレベルアップもあわせて支援をしていかなきゃいけないと思っております。 ◆小林伸陽 委員 先ほどの飯島の例も書かれて見させてもらっているんですが、農家の皆さんが新しい事業に挑戦するというのは、なかなか大変なんですよ。やりたい人がいたらぜひ応援しましょうというだけでは、産業化というのはなかなかつくられないと思うものですから、そういうものがなるべく点在して生まれてくるようになると、ああいうことでやればできる見通しもあるんだなというものが地域の中に一つぐらいないと、どこか遠くの話であそこはうまくいっているよ、というだけではなかなか進まないと思います。ぜひ今後の中で、地域の皆さんと相談をして、それぞれの地域で1カ所ぐらいは、県の指導というか援助を大いに発揮してもらって、6次産業化が進むような状況をぜひつくっていただきたいということを要望しておきます。  雪害の中でハウスの部分は、相当努力されて進んでいると思うんですが、例えば、ハウスの中のブドウだとか、そういう木の被害の実態というのは長野県の中であるんですか。先日、農林水産省へ行ったときに、そういう被害が長野県にもあるんだけれども、というようなお話を聞いたものですから、そういう実態というのはもしわかったら教えていただきたい。 ◎山本智章 農業政策課長 大雪の被害の関係でございますけれども、パイプハウスの被害というのがほとんどですけれども、そのハウス内にあった作物ですとか、もちろんそれ以外のものでも、農作物の被害、あるいはその樹体の被害というのもございまして、そういうものに対しましては、県の農作物の災害緊急対策事業を適用して、市町村のやっている事業を助成をしているところでございます。 ◆小林伸陽 委員 特に果樹の場合、植えかえをするという規模の災害というのは、実際にあるのかどうか、その辺はいかがですか。 ◎山本智章 農業政策課長 植えかえまでというような事例はないと思いますけれども、果樹棚が壊れたとか、あるいは樹体が、途中で小さな枝が折れてしまったとか、そういったことでございます。委員がおっしゃるような、壊滅的な樹体の被害というようなものは特になかったと聞いております。 ◆小林伸陽 委員 なければいいんですが、先日のお話で、中野にも多分そういう被害があって、被害果樹園の再生支援事業というのがあるから、ぜひこれも使うようにというお話も聞いたものですから、そういうハウスがあるのかなと思って、お聞きをしたところです。なければ結構です。 ◎本井治 園芸畜産課長 委員御指摘のように、中野市方面で、今回の大雪の被害でブドウの樹体被害が発生をしております。その被害に対しましては、果樹経営対策事業とか、国の、県の予算をとらない事業もございますので、その事業など活用いたしまして、改稙として対応しているところでございます。改稙についてはこれからの植えかえになると思いますので、事業規模とかはこれから出てくると思います。 ○諏訪光昭 委員長 午後3時まで休憩を宣した。 ●休憩時刻 午後2時42分 ●再開時刻 午後3時00分 ○諏訪光昭 委員長 再開を宣し、委員の質疑発言を許可した。 ◆小池久長 委員 先般の県内の現地調査で降ひょう被害ということで、被害に遭われた皆様には衷心よりお見舞いを申し上げます。こういった異常気象が、たびたび起こっております。私もJAハイランド、松本の組合長から言われて、諏訪に言って買ってもらってよというものですから、諏訪の組合長に言って、結構引き取ってはもらったんですが。農政の中での危機管理はそれぞれどこでもあることなので、いわゆる相互扶助というような、多少傷がついたり、色が悪くなっても、味に変わりはないんで、例えば県内で、それぞれに融通し合うような体制というのは、これから組んでいくべきだと思いますが、そこら辺の御所見を賜りたいと思います。 ◎山本智章 農業政策課長 被害が発生した場合に、それをどうやって対応していくかということかと思いますけれども、非常に大きな被害が起きた場合には、県の農作物等緊急対策事業のメニューの中に、販売流通対策というのがございますので、そういったものの中で、被害に遭った果実の流通にかかる経費、あるいは加工向けに回すときの経費の助成といったものについては、助成するものがございまして、昨年の凍霜害のときにもそういったメニューを活用してございます。 ◆小池久長 委員 要はどこにでも起き得る可能性はあるので、県内で融通し合うような体制づくり、いわゆる結といった関係も、今後、構築していく必要もあろうかと思いますので、そこら辺は今後の課題として研究をしていただきたいと思います。  今回、御披露いただきました水稲の「風さやか」についてです。今、「コシヒカリ」が15%ほど価格が落ちているということなんですが、この「風さやか」の優位性として収穫量が多いということのようですが、やはり安全・安心の食ということで、例えば私も、ことし、「きらりん」というのをつくりました。丈が短くて、トウスミという草が生えまして、コンバインで刈れないほどできてしまいまして、そこに除草剤を使うということなんですが。丈が長いものは、除草剤を使わなくても草を抑止するような効果もあるようですが、そこら辺、「風さやか」の売りどころは一体どんなところなのか、教えていただければと思います。 ◎北原富裕 農業技術課長 「風さやか」でございますけれども、「風さやか」の売りどころということで、栽培をしていただく生産者に対しての売りどころと、それから消費者に食べていただくところの売りどころと2つあろうかと思います。初めに生産者への売りどころでは、一番は中晩生品種で、このところ、地球温暖化等で夏場の高温というものが非常に問題になってきております。特に登熟期の高温によりまして、胴割れですとか、白未熟粒の発生が助長されるということの中で、この「風さやか」につきましては、登熟期がその夏場から少し遅い時期に登熟ということの中で、そういう障害に遭う確率が低くなる、そういう意味での品質低下を回避できる品種ということでございます。特に、当初、育成段階では、「キヌヒカリ」という品種が県内平場でかなり晩生種としてつくられていましたが、この「キヌヒカリ」で、今のような品質低下というのが非常に問題になっておりまして、そこの改善のところから入ってきたものです。  もう一つには、登熟が遅いということは、「コシヒカリ」に対しても遅いということですので、大規模農家の中で「コシヒカリ」偏重から、作期をずらした栽培体系として導入できる。これは経営上も、同じ機械装備の中での栽培面積の拡大にもつながりますし、そういう点の中でのコスト低減につながるという期待もあろうかと思います。  それと、先ほど小池委員からもお話がありましたように、丈の低い品種ですので、倒れにくいという中で、生産者にとっては非常につくりやすい品種ではないかなと考えております。  さらに魅力は、「キヌヒカリ」に対しては1割、「コシヒカリ」に対しても8%くらい収量が高いという、普通につくって高いということですし、イモチ病にも「コシヒカリ」よりは強い。全く出ないというわけではございませんけれども、「コシヒカリ」よりは強いということで、セールスポイントとしては、私どもは、農家の方々に、いいお米ですよということでPRできる要素は数ある品種ではないかと思っております。実際につくっていただきました農家の方々の評判もいいという中で、昨年は182ヘクタールでしたけれども、ことしは700ヘクタールを超える栽培面積が見込まれているという状況でございます。  それから、食味、消費者へのPRでございます。正直、「コシヒカリ」のように粘りのある米ではございません。どちらかというとあっさり系のお米でございますが、あっさり系が逆に新しい食味・食感として、そういうものをPRして売っていきたいなというのが私どもの考えですし、お米自体のうまみですとか甘み、こういうものはしっかりとありますし、もう一つは、冷めてもおいしいお米だという評価もいただいております。そういう中では、一般の家庭で食べていただくほかに、業務用のお弁当ですとか、おにぎりですとか、そういうところでの販路開拓も将来に向かっては可能であろうということで、こんなPRをしながら、この新米の時期から「風さやか」について、生産者、卸業者、それから集荷業者、さらには小売店も巻き込みながら、県としても統一的なPRをしていきたいと考えているところでございます。 ◆小池久長 委員 ぜひ消費拡大に、私どもも、力が足りないながらでも御支援申し上げたいと思います。  続いて、就農支援で150万円いただけるということで、年齢制限があるんですが、今の年齢だと子供を育てたり、まだまだちょっとお金がかかったりして、その就農に踏み切れない世代だろうと思います。別に今の年齢がということでなくて、もうちょっと高いところまで、支援をするお金はともかくとして、例えば早期定年の55歳ぐらいまででも就農を奨励していけば、多少なりとも子供に手がかからなくなったり、資金的にも余裕があるんじゃないかなと思いますが、県として、就農人口をふやすという意味で、そこら辺まで手を伸ばしていかないのか。  また、よく聞く話として、就農するには農機具が必要だったりして、家を借りないと、なかなかアパートでは難しいということ。我が町でも、京都大学の工学部を出た人たちが就農をして、経営能力もある人たちなので、もう就農支援金もあまり要らないと、もう自立できるという人たちもかなり出てきているんですが、家族をつくるのに家がないということ。先ほど農政部長から、ハウスや農機具という話もあったんですが、そのパッケージとするんだったら、住む家もいわゆる横断的に、例えば富士見町で就農するんだけど、原村から通ったって別にいけないわけはないんで、そこら辺、県として横断的に情報を持っていることも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎上杉壽和 農村振興課長 まず初めに、現状、給付金は45歳ということで就農するまでということですが、これより年齢の高い方の就農についても、現在、行っております。特に、子育ては済んだ、もう少しで定年になる方、定年帰農者も含めてですね、各普及センターにおきまして、定年帰農講座等を開きまして、少し高齢の方の就農についても相談に乗っているところでございます。  それから、特にそこに住むにはやはり家がなければいけないということでございます。この空き家対策につきましては、そこに住んで就農したいという相談があった時点で、住居はどうされますかということを、普及センター等でお聞きをしております。それから空き家の情報につきましては、その地域で就農促進プロジェクト協議会、市町村なりJA等が入った協議会を組織しております。その中で、JAとか市町村で持っている空き家情報をお伝えしております。ただ、なかなか、農家向けの車庫とか農機具入れ場を持ったものがなかなか見つからないというのは、確かにそうでございます。そういった情報の中で、特にJAの皆さんには、そういうのを近所で貸してもいいよというような情報につきましても、お伝えをして、少し遠くなってもそこから通うかとか、そういうことも含めまして、空き家情報を提供するようにしております。 ◆小池久長 委員 長野県は健康長寿ということで推進しているわけです。第二、第三の人生を、長野県で農業をやって、健康で終焉を迎えるというようなこともありだと思いますので、各課横断的に、例えば健康福祉部と相談するなり連携するなりして、また進めていただければありがたいと思います。  きのう、「銀座NAGANO」で置く物品を拝見いたしました。先ほど中島室長からも、パッケージなんかも補助して何とかしていかなきゃいけないとおっしゃられましたが、私が見るところ、素朴さが長野県の売りなのかもしれませんが、銀座で置くのには、何となく力不足かなと感じがしますが。トータル的にそのコーディネートをするなり、専門家にアドバイスを受けるようなことは、これからなさっていかないのかどうか、お尋ねします。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 商品を売っていく上で、その商品のネーミングですとか、パッケージというのは、相当、売れ行きに影響するものだという認識を持っています。6次産業化を進める中で、売り先をどうするかというところとあわせて、そのパッケージをどうするかというのも一つの課題になっております。産業労働部でも措置している、松本にそのパッケージについて専門的な知識を持っている方々がおられる機関がございまして、そことも連携しながら、パッケージについての御相談にも対応しておりますし、また先ほど申しましたプランナーの中にも知識を持っている方がいらっしゃいますので、課題を持っている方に対しては、個々に派遣をして具体的にお話をさせていただくということにしているところでございます。 ◆小池久長 委員 それぞれに工夫をされてパッケージをおつくりになっていると思うんですが、高速のドライブインとあまり変わらないかなというパッケージが見受けられましたので、ぜひ知恵を絞っていただければと思います。  資料6の8ページなんですが、タイのバンコクで富裕層を対象とした信州フェアを開催されたようですが、そのインパクトなり、受け取った感想なりをわかる方がいれば、お知らせいただければありがたいです。 ◎中島賢生 農産物マーケティング室長 従前、県では、主に日系の高級店でのフェアを通じて、輸出を拡大してきたわけですけれども、なかなかそれが商業的に継続的な輸出につながらないという反省もございまして、輸出に意欲的な農業者ですとか、流通業者の方々ですとか、そういった方々を構成メンバーとします新たな体制を措置したところでございます。まずはその組織へ支援をすることによって、商業ベースの輸出を拡大していきたいという考え方を持っています。  フェアについては、最近の日本食ブームも相まって、一定の評価はいただいているわけですけれども、フェアの開催期間が終了してしまうと、また関心が薄れていくということも一つ課題であるものですから、継続的な輸出ができるようなルートを探していかなきゃいけないという認識は持っています。 ◆小池久長 委員 国が変わればそれぞれの事情もあります。これからアジア、特に東南アジアへ非常に富裕層が出るということで、今、ベトナムの御贈答品の一番の人気は、日本の高級梅酒だそうでございますので、ぜひ研究していただければありがたいと思います。  農業施設の関係で資料13でございます。農業技術課長、御苦労いただいて、データをとっていただいたんですが、これを拝見すると、ごもっともな話で、パイプが太ければ壊れないし、手をかければ壊れないと、これは当たり前のことなんですが、多分、今、新しくつくり直しをされている方も、余裕のある方は、太いのとか、支柱を設置したりしている一方、大部分の方は既存のものと同じものをつくっているんじゃないかと思うんですが、そこら辺のデータはありますか。 ◎北原富裕 農業技術課長 今回の雪害で倒壊したハウスの、再建しているハウスの規格についてですが、まだ再建途中であり、補助金上も途中という中で、そこまでしっかりと、倒壊したハウスと、それから再建したハウスとの比較というところまでの調査はしておりません。 ◆小池久長 委員 私どもも業者にお聞きするに、従来のタイプで建てている人がかなり多くて、ちょっと余裕がある方だと、20ミリだとか、柱を太くしたりということなんですが。効果があるというのは、このD群のところの、このつくがありますね、つく、いわゆる柱が非常に、効果が大きいと素人ながら思っています。農業資材というのは、特別品でなかなか値段も張るんで、例えば林務部と提携して間伐材を梁でくれちゃうとか、そういった政策は、割り方、効果があると思うんですよ。田舎では、結構、家の周りでも、の間伐材みたいなもので柱をつくって、その難を逃れたというハウス、結構あるんですが、そこら辺はいかがですか。県産材の地産地消ということで、役には立つと思いますけれども。御所見があれば伺いたいと思います。 ◎北原富裕 農業技術課長 大変示唆に富んだ御指摘だと思いますが、実際にハウスの軒高と、それから間伐材の長さとか、そういうところも、私ども、所見として持っておりませんので、またそういう部分も研究させていただきながら、御助言として受けとめさせていただきたいと思います。 ◆小池久長 委員 ぜひそういったその横断的な発想も大事かなと。やっぱりお金をいかに使わずに、継続してもらうということも大事なんで、県としては、できる施策は横断的にやっていただきたいと思います。 ○諏訪光昭 委員長 ほかに御発言もあろうかと思いますが、以上で質疑を終局したいと思いますが、これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、質疑を終局いたします。  ただいまから議案の採決に入ります。最初に第1号「平成26年度長野県一般会計補正予算(第2号)案」中、第1条「第1表歳入歳出予算補正」中、歳出第7款農林水産業費、第1項農業費、第3条「第3表債務負担行為補正」中の一部について、採決をいたします。本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
     次に第16号「県営農道整備事業上水内北部2期地区道路改築工事変更請負契約の締結について」、採決をいたします。本件、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本件は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に請願・陳情の審査を行います。当委員会に付託されております農政部関係の請願・陳情を一括して議題といたします。過日、お手元に配付いたしました審査資料をごらん願います。  審査に際し、新規分について継続審査とする旨の御発言をされる場合は、なるべくその理由を一緒に述べていただくようお願いをいたします。また願意が複数ある請願・陳情で、その一部が採択できないために継続審査と決定した場合は、付記事項として請願者または陳情者に通知することについて、その都度お諮りしたいと思いますので御了承を願います。  それでは審査手順について、あらかじめお諮りいたします。最初に新規の請願1件、続いて継続分の陳情9件、続いて新規の陳情1件について、順次審査をお願いしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  最初に新規分の請願の審査を行います。それでは請第66号について審査を行います。理事者の説明はいかがいたしましょうか。     〔「不要」と呼ぶ者あり〕  理事者に対しまして質疑がありましたら、順次、御発言願います。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕  それではこの取り扱いは、いかがいたしましょうか。      〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御発言がございました。お諮りいたします。請第66号については、採択とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、採択と決定いたしました。  次に、採択すべきものと決定した請第66号については、地方自治法第125条の規定により執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を求める取り扱いについては、正副委員長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  ただいま採択した請願の関係で依田委員から発言を求められておりますので、これを許可いたします。 ◆依田明善 委員 先ほど採択をされました請第66号「豪雪により被災した農業用施設の復旧支援の継続を求める意見書提出について」に関連して、意見書案の案を提出したいと思いますので、委員長においてお取り計らいをお願い申し上げます。 ○諏訪光昭 委員長 ただいま依田委員から意見書案の案が提出されましたので報告いたします。意見書案の案の配付をお願いいたします。      〔意見書案の案 配付〕  本案を議題といたします。本案に対し御意見、討論がございますか。      〔「なし」と呼ぶ者あり〕  発言、討論がございませんので、採決をいたします。本案を委員会提出の意見書案とするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案を会議規則第23条第2項による本委員会提出の意見書案とすることといたします。  なお、本意見書案の取り扱いにつきましては、提案説明は省略、即決の申し出を議長宛てにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定をいたしました。  次に陳情の審査を行います。当委員会に付託されております農政部関係の陳情は、継続分9件、新規分1件であります。まず継続分の審査を行います。継続分の審査に当たっては、6月定例会以降、状況に変化のないものについては一括して審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  それでは継続審査となっております陳情9件について、状況に変化がありましたら理事者から説明願います。 ◎山本智章 農業政策課長 継続分の陳情9件につきましては、6月定例会以降、状況に変化はございません。 ○諏訪光昭 委員長 それでは、特に状況に変化のない陳情9件を一括して審査いたします。お諮りいたします。陳第211号、陳第267号、陳第388号、陳第393号、陳第415号、陳第426号、陳第442号、陳第443号及び陳第444号については、引き続き継続審査とするに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定をいたしました。  続いて、新規の陳情の審査を行います。まず陳第624号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。     〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について、質疑等はありますか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。  それではこの陳情の取り扱いは、いかがいたしましょうか。      〔「継続」「採択」と呼ぶ者あり〕  陳第624号については、継続審査を求める意見と採択を求める意見がありますので、挙手により決することといたします。まず継続審査について、お諮りいたします。念のため申し上げます。挙手しない方は継続審査に反対とみなします。陳第624号を継続審査とするに賛成の委員の挙手を求めます。     〔挙手多数〕  挙手多数であります。よって、陳第624号は継続審査とすることに決定いたしました。  以上で請願・陳情の審査を終局いたします。  以上で農政部関係の審査を終局いたします。  本日の審査はこの程度とし、10月14日は午前10時30分から委員会を開会し、林務部関係の審査を日程といたします。  散会を宣した。 ●散会時刻 午後3時29分 △採決結果一覧 (付託議案)  ▲原案のとおり可決すべきものと決定したもの(簡易採決)    第1号 平成26年度長野県一般会計補正予算(第2号)案中     第1条 「第1表 歳入歳出予算補正」中      歳出 第7款 農林水産業費中         第1項 農業費     第3条 「第3表 債務負担行為補正」中の一部    第16号 県営農道整備事業上水内北部2期地区道路改築工事変更請負契約の締結につい        て (請願)  ▲採択すべきものと決定したもの(簡易採決)    請第66号 (陳情)  ▲継続審査としたもの(挙手採決)    陳第624号  ▲継続審査としたもの(簡易採決)    陳第211号、陳第267号、陳第388号、陳第393号、陳第415号、陳第426号、陳第442号,    陳第443号、陳第444号...