• "指導役"(/)
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  1. 長野県議会 2014-03-07
    平成26年 2月定例会総務企画警察委員会-03月07日-01号


    取得元: 長野県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-16
    平成26年 2月定例会総務企画警察委員会-03月07日-01号平成26年 2月定例会総務企画警察委員会 総務企画警察委員会会議録(その4) ●招集年月日時刻及び場所    平成26年3月7日(金)午前10時30分、議事堂第7委員会室に招集した。 ●出席した委員の氏名    委  員  長   清 沢 英 男    副 委 員 長   山 岸 喜 昭    委     員   服 部 宏 昭       同      萩 原   清       同      向 山 公 人       同      宮 澤 敏 文       同      石 坂 千 穂       同      竹 内 久 幸       同      倉 田 竜 彦 ●欠席した委員の氏名     委   員    石 田 治一郎 ●説明のため出席した者の氏名
     (警察本部関係)    警察本部長                 山 崎 晃 義    警務部長                  岡 本   努    生活安全部長                新 村 邦 彦    地域部長                  宮 坂 節 勇    刑事部長                  岩 崎 孝 作    交通部長                  町 田 修 次    警備部長                  下 嵜   功    警務部参事官首席監察官          長谷川 康 彦    警務部参事官上席監察官監察課長     上 原   敬    警備部首席参事官兼警備第二課長       池 田 幸 市    地域部首席参事官地域課長         山 﨑 喜 夫    警務部参事官会計課長           五十嵐 萬寿男    警務部首席参事官警務課長         田 中 泰 史    生活安全部首席参事官生活安全企画課長   渋 谷 敬 司    刑事部首席参事官刑事企画課長       山 崎   貢    交通部首席参事官交通企画課長       北 原 久 弘    交通規制課長                藤 澤   茂    刑事部参事官組織犯罪対策課長       三 石 昇 史    少年課長                  清 水 英 明    生活環境課長                高 木 信 二    交通部運転免許本部長            神 谷   明    通信指令課長                碓 井 千 尋    警備第一課長                藤 島   威    警務部参事官総務課長           小 山 満 彦    交通指導課長                内 川 政 澄    刑事部参事官兼捜査第二課長         堀 内 明 彦    捜査第一課長                金 子 正 直    捜査第三課長                内 川 源一郎    広報相談課長                田 中 浩 一 ●付託事件 3月6日に同じ ●会議に付した事件 付託事件のうち1、10、11、14、28及び警察本部関係所管事務一般について ●開議時刻 午前10時30分 ●清沢英男 委員長 開会を宣した。  ▲日程宣告    警察本部関係の審査  ▲欠席報告    本日、石田委員は、欠席する旨の届け出があったので、報告した。  ▲議題宣告(警察本部関係)    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とし、委員の質疑等発言を許可した。 ◆服部宏昭 委員 それでは質問させていただきたいと思います。まず、本部長初め警察の皆さん、今回、雪の災害もございましたけれども、特殊詐欺やら、いろいろ大変な案件の中で、県民の安全・安心のために、日夜、大変御努力いただいているということは、私だけじゃなくて、誰でも感じるところだと思います。ですから、県警の予算というのは、例えば道路の予算が、毎年、改良率を同じぐらい伸ばしていこうとか、そんな予算とはちょっと違うと思うんですよね。県民の安全、命を守るということになれば、突出してことしは多かったということがあっても当然だと思うんです。ですから、予算に縛られて、えらい県民の暮らしや安全が保てないということでは大変なことだと思いまして、お聞きしたいと思うんですが。県警の予算は県の予算の大体どのぐらいの割合になっているのか。ことしの場合、全体の枠でね。 ◎五十嵐萬寿男 警務部参事官会計課長 平成26年度及び25年度の県の予算に占める警察費の構成比率を申し上げたいと思います。平成25年度の構成比は5.1%でございます。26年度の構成比は約5%になります。 ◆服部宏昭 委員 ありがとうございます。全体の予算の割合ということですから、国庫補助もあれば、県単の予算も一応入っているということですよね。そうしますと、ほとんど変わらない割合ですけどね。過去もずっと同じようなことですか。 ◎五十嵐萬寿男 警務部参事官会計課長 過去の実績を見てみますと、平成17年から手元に資料がございます。これを見てみますと、最も比率が高いのが平成21年度の5.6%、最も低い年が5%になり、大体その間で推移をしております。 ◆服部宏昭 委員 財政課と、要求段階でシーリングとか、そんなことを決めてきているわけじゃないと思うんですけれども。要求段階はもちろんいろいろ折衝してやるわけですから、もっともっと県警として、県民の安全を守るための要求はしているわけですよね。合わせてしまって要求しているわけじゃないと思うんですよね。過去には大変不幸な時代もあって、何でもかんでも削られたということもありましたけど、今、そういう状況ではないんだろうと思うんですよね。  特に、いろいろな安全施設にしたって、国の補助事業が多いと思いますけれども。県単もわずかでございましょうけれども、やはり大事な予算の枠組みだと思うんですよね。そんな中で、特に国の補助はしっかり折衝もしていただいたり、財政課でもやってもらっていると思うんですが。県単の予算についての増減は、あまり細かいところまで聞くとまた答えられないかもしれないけれども、どうですか。 ◎五十嵐萬寿男 警務部参事官会計課長 大変申しわけございません。今、手元に県単と補助事業と分けた数値がございませんので、その割合がどの程度なのかということは、ちょっと申しわけございません、後ほど調べて御答弁させていただきたいと思います。 ◆服部宏昭 委員 わかりました。いずれにしましても、今後ですけれども、どうしても予算が足りなければ補正ということも考えられるわけで、また私どももしっかり応援させてもらいたいと思っているわけでございます。とにかく県民の治安や、いろいろな変化する社会の状況の中で、警察の本来の業務をやるには、やはり私は予算に、毎年大体同じだとか、そうじゃなくて、ことしはこれをやらなければいけないんだということであれば、突出しても全然不思議はないんであって、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  次ですけれども、初動警察力強化事業、大事な事業だと思います。そんな中で、これはどういうことなのか、ちょっとよくわからないんですけれども、犯罪の広域化・スピード化など捜査を取り巻く環境の変化に応じて対応をとるんだということなんですよね。それは大事なことで。前から言われておりますけれども、警察官1人当たりの負担人口は、全国で最も多いということなんですね。ことしは増員計画も持っていらっしゃったけれども、増員はできなかったという話も聞いておりますけれども。そんな中で今の実態、他県と比べて非常に御苦労いただいているわけですよね。その中身と、それからいろいろな警察力を強化する事業を展開するということですから、大変御苦労いただいていることに対する対策をとるということでしょう。ですから、その中身を少し力強く話していただきたい。しっかり応援しなければいけませんから、よろしく。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 本県の警察官の負担の状況について、私から御説明させていただきたいと思います。相変わらず長野県の警察官1人当たりに占める人口の負担率は高い状況であり、昨年の状況を見ましても、全国で2位という状況であります。したがいまして、増員につきましてもこれまで県会の議長さん初め議員の皆さんにいろいろ御支援をいただいておりますけれども、引き続き関係者の方々の御協力をいただきながら進めていきたいと考えております。 ◎五十嵐萬寿男 警務部参事官会計課長 初動警察力強化事業の内容について、若干、御説明をさせていただきます。ただいま警務課長からもありましたとおり、警察官の負担人口が極めて全国的にも高いという中におきまして、機械的にそうした部分を補って犯罪の検挙、あるいは予防をしっかりやっていこうということで、今回、この事業を計画させていただいたものでございます。  その中の事業、3本柱ございます。緊急配備支援システムと申しますのは、従前からリース契約をして運用しております、とられた被害車両ですとか、あるいは犯人が使っている車両を登録をしておいて、機械的にそれを発見し、警察官を必要なところに配置をして、検問をし検挙する、簡単に言いますとこういうシステムでございます。  次にカーロケータシステムと申しますのは、現在、パトカー等に載っております。一般にありますカーロケータシステムに類似するものでございます。ここに、さらに現場の画像、あるいは本部から手配をする地図ですとか、こうしたものをやりとりができる、高機能化といいますか、そういったものに更新をしていく予定でございます。  3番目の高画像伝送装置と申しますのは、犯罪現場等に行く警察官が持っていきまして、犯罪現場の状況、県土が広いものですから、現場に常に能力の高い者が行くことがなかなか難しい場面のときに、まさに犯罪現場の状況を画像で送りまして、その者が確認をして現場の判断に間違いのないようにしていく、二重、三重のチェックをしていくシステムでございます。こうしたものを整備させていただきまして、人数が少ないと申しますか、警察官の運用を補完をしていこうというものでございます。 ◆服部宏昭 委員 わかりました。もちろんこの事業は本当に大事だということはよくわかります。警察官1人当たりの負担人口が非常に多いということですけれども、また面積も大変広い県ですよね。それで山岳地帯もあったり、しかも高齢化だということもあったりして、警察官の業務というのは、非常に広範囲にわたるし、大変なことだと思うんですね。人口だけじゃなくて面積的なことからいったら、なおさら負担がかかっているということだと思うんですね。ですから、予算の規模も話しましたけど、そんなことはあんまり考えないで、思い切ってひとつ、警察官増員がなかなかうまくいかなければ、増員はもちろん私どももみんな応援しているわけでして、やってもらいたいですが。機械力ももっともっと取り組んでいただいて、県民の皆さんが安心してやれるようにお願いしたい。また、きのうも話がありましたが、災害対策も警察官の皆さん方に大変お願いするところが多いんで、それこそ業務も多岐にわたっているわけですからお願いしたいと思います。  それで、今、凶悪な犯罪がありますよね。防犯カメラが非常に威力を発揮していますよね。たったったったとこうみんな写ってしまう、どこへ行っても。そういうことももちろん警察力の中に入れて、いろいろな事業を展開している皆さんとも御相談の上でやっていただいていると思いますけれども。それらについて強化するような関係は、考えていらっしゃるんでしょうか。今回じゃなくてもいいですけれども。 ◎渋谷敬司 生活安全部首席参事官生活安全企画課長 生活安全部門でいうと、防犯カメラは抑止に非常に効果があるということで、私どもで推進を担っております。防犯カメラの設置状況は年々増加をしておりまして、公共空間、商店街、あるいは駅周辺というところへ普及が広がってきております。それぞれ予算化等もございますので、自治体の協力を得たり、国の商店街に防犯カメラを出せば基金を使えるという制度を使っております。25年中は、軽井沢駅の駐車場・駐輪場などに14台、松本市の六九商店街に6台、佐久市の市民交流広場に9台、あるいは木曽の商店街に6台など、大分末端のほうまで浸透しつつあり、設置の表示をしていますので抑止効果が高まっていると思っております。 ◆服部宏昭 委員 ありがとうございました。そっちのほうも、ぜひ検挙率を上げるためにも、抑止力になるかもしれませんし、お願いしたいと思います。それから交番に、交番相談員ですか、私の地域でもお世話になったこともございますけれども。決して、私、調べられたわけじゃないんだけれども、回ってきていただいたりして、よく頑張っていただいておると思います。本当の警察官の増員がなかなかはかどらない場合は、そういうOBの皆さんにもっともっとぜひ頑張っていただいてお勤めいただければ、もっとよくなるんじゃないかと思いますが。その辺は、毎年、ふやしていただいたりしているんですかね。 ◎山﨑喜夫 地域部首席参事官地域課長 地域警察にも期待をしていただいて大変ありがたく感じております。交番相談員は、現在、県下90交番全てに配置されております。その人数は92名であります。交番に1名の交番相談員というのが原則でありますけれども、非常に取り扱いの多い、または来訪者の多い長野駅前と松本駅前の交番には2名交番相談員を配置しておりまして。来年度新しく交番が2つできますので、一応予定では94名の交番相談員を県下全ての交番に配置すると考えております。 ◆服部宏昭 委員 ありがとうございます。それからきのうの新聞に児童虐待の通告なんて大変ふえたと。10年で20倍になったと、全国ですけれどもね。こんな報道があって、弱ったことだということで、県警の少年課さんから長野県の状況もここに様子が出ておりますけれども、やはりふえているということで。少年課長さんから、長野県の児童虐待がどのぐらいふえているとか、その状況ですね。そのことと、児童相談所へ通告する、これは児童虐待の防止等に関する法律に基づいて通告しているということですけれども、それは警察のほうへ学校なりいろいろなところから話があって、それを児童相談所へお話ししているのか、その辺の様子がどういうふうになっているのか、それもあわせて。 ◎清水英明 少年課長 児童虐待の現状と、通告についてお話をさせていただきたいと思います。平成25年中の警察において、児童虐待の疑いがある届出、あるいは相談の受理件数は265件でありまして、委員御指摘のとおり増加であり、プラス42件となっておりまして、統計をとり始めた平成11年から過去最高というレベルになっております。  虐待の内訳でありますが、25年中でありますけれども、身体的虐待が127件、これが全体の約48%、心理的虐待が118件、全体の約44%、この両虐待で約9割を占めるということになっております。残りの1割は、性的虐待、ネグレクトであります。それから児童相談所への通告件数でありますが、児童虐待が疑われるというものも含めて、昨年は195件、前年比でプラス69件、プラス54.8%とやはり増加傾向にあります。 ◆服部宏昭 委員 今、お話をお聞きしまして、大変なことだということですがね。42件ふえて265件とお話しいただきましたよね。児童相談所へは195件、ということは通告しなくてもいいという数もあるわけですね。その関係はどんなことですか。 ◎清水英明 少年課長 児童通告はお話ししたとおり195件であります。その他は64件ということになりますが、警察限りの措置で対応できるというものもあります。それから既に児童相談所が認知をしている、相談で対応しているというものもございます。あるいは既に児童が施設等に入っておりまして、完全に保護されている状況にあるといった事案につきましては、改めて通告するということではなく、こういうこともあるよということで連絡する方法をとっていることもあります。 ◆服部宏昭 委員 よくわかりました。また、児童相談所から警察へ、事件といいますか、警察へお願いして取り締まってもらわなきゃだめだということももちろんあると思うんですね。それは学校もあるでしょうし、いろいろあると思いますが。身体的な虐待なんていうのはまさにもう大変なことですよね。この心理的なというのは、何か物で言ったりということなんですかね、これ、よくわかりませんが。特に警察がどうしてもこれは事件としてしっかり対応したというような、子供を引き離したというような、それらについて実態はどんな状況なんですか。 ◎清水英明 少年課長 まさにそのとおり、大変な事案になれば、当然、警察も絡んでいくわけですが、昨年事件化したものは6件であります。一昨年中も6件でありまして、ここのところ5年ぐらいさかのぼっても、大体10件より下回っているという状況でありまして、早目早目に対応をして事件化に至らないように保護していただいているということに尽きると考えております。児童相談所の考え方なので、私から言うべきことではないかもしれませんが、最終的にはまた修復ということを児童相談所が考えるのは当然のことだと思います。引き離したままでOKというわけではないということで、そこら辺が児童虐待を事件化するところの難しさは当然あるかと思います。いずれにしてもあまりにもひどいものは事件化させていただいているとお考えいただければありがたいと思います。 ◆服部宏昭 委員 戻すというような、今、何といっても子供を守らなければいけませんから、その視点に立ってぜひ頑張っていただきたいと思います。  それから、特殊詐欺の関係ですけど、7億円もふえちゃって、大変な状況だということです。きょうも萩原委員さんと話しておったんですけれども、新聞に出ていますね、こういう事件があったと。新聞は大体みんな見ますからね。あれは意味がわかって、本当にこんなことだとか、困るなという話ですけれども。記事にするにはいろいろ問題もあるかと思いますけれども、大変効果があると思います。  それで、今、7億円もふえちゃったと、この状況が今後どうなっていくかということが非常に、もちろん撲滅していってもらいたいんですけれども、させなければいけませんけれども。県警でもキャラバン隊を組むとか、家族・地域の絆を深めていくんだとか、いろいろ対策をとってもらっていることにつきましては、ありがたいと思っておりますけれども。今後、まだまだこんな状況が続くんでしょうかね、その辺は専門家の立場で見てどう思いますか。 ◎渋谷敬司 生活安全部首席参事官生活安全企画課長 委員御指摘のとおり、特殊詐欺につきましては、担当官の全国会議がございまして、そこでも話が出るんですけれども。非常に数値改善はできているけれども不安感が改善できていないという背景に、この特殊詐欺が挙げられておりまして、今後の治安のバロメーターになるだろうと言われております。  この種の犯罪が首都圏に、第三層といいますか、反社会集団が犯行を犯しているということで、その辺の虞犯者であったり、不良者であったりというものが集団化してきて、離合集散しながら主犯に結びつかないグループの中で使われていくということで、非常につかみづらい、組織化していると聞いております。  また、使われる道具は、いわゆるツールと言っていますけれども、口座、電話、携帯電話、こういった社会インフラを悪用されているということで、この改善も強く求められていると聞いております。したがいまして、ここらと並行して、取り締まりと抑止の関係がそういう方面に強化されまして、この種の犯罪に相当目を光らせていかなければいけないなと感じております。 ◆服部宏昭 委員 いろいろわかりますけどね、ぜひ、そういう詐欺がどんどん減っていくようなことで。それで、私、ちょっと提案といいますかね。この前、私どもの地域でも、交番の所長さんとお話ししたことがありましたが。昔、よく警察官が各家庭へ回ってきて、その家の状況とか聞いていったことも、私ども小さいころ記憶ありますけれども。相談員さんも、今、ふやしていただいているという話ですけれども。そうやって家庭の状況を見ていただくということは、いろいろなことがキャッチできる場合もあるし、児童虐待のことも、詐欺のこともそうですけれども。あるいは一人で暮らしているお年寄りなんかは、交番なり駐在所へ、親しみやすくなる、困ったらちょっと相談できるというか、そんなことだってやれるような気がするんですけれども。今、なかなか個人情報の時代で難しいんですかね、回るということは。地域の巡回というのか、なかなか今、手薄で警察官の皆さんに御苦労いただいているところへ、またそんな話も申しわけないんですけれども、できる限りで構いませんけれども、その辺はどんなもんでしょう。 ◎山﨑喜夫 地域部首席参事官地域課長 地域警察官は、地域に密着して住民と接しながら地域の実態を把握して、住民の意見・要望に応える活動を展開し、さらに、常時、警戒態勢を保持しまして、全ての警察事象に即応する活動を行い、もって住民の日常生活の安全と平穏を確保するという任務を担っております。まさに委員御指摘のとおり、地域に密着した警察活動をしているのが地域警察官であります。  地域警察官の活動については、国家公安委員会で定める地域警察の運営規則、あるいは当県警で定める地域警察の運営に関する訓令などによりまして、巡回連絡、パトロール、立番、見張りといったスケジュール、これは勤務基準と言いますけれども、勤務基準を策定をしまして、計画的に任務の遂行に当たっているところであります。  しかしながら一方で、地域警察の性格上、日夜、多発する事件・事故への初動対応、あるいは留置人の護送業務といった、いわゆる地域警察の活動以外の転用勤務もございまして、思うように巡回連絡の時間が確保できないという実情もあります。また、都市化が進みまして、せっかく巡回連絡をしても、共働き世帯のためになかなか面接できないという家庭もふえている実情もございますけれども。  委員御指摘のとおり、多発する特殊詐欺、あるいは児童虐待に対して、県警察を挙げて多角的に防止対策に取り組んでいる今こそ、交番・駐在所に勤務する地域警察官が、巡回連絡を通じて、被害に遭いやすい高齢者に対して直接呼びかけるというのは、極めて効果が大きいと受けとめているところであります。  そこで、従前から県下の地域警察官に対しましては、巡回連絡の際には、必ずその特殊詐欺のことを話題に出して、広報・啓発を推進し、被害防止に努めなさいという通達を発出しております。具体的には、高齢者宅を訪問した際には、最近の特殊詐欺の手口などを紹介して注意喚起をすること。それからナンバーディスプレイ機能つきの電話の設置、あるいは非通知の架電に対する受電拒否設定、こういったハード面の指導。あるいは決して一人で決断しないで、必ず身近な親しい人に相談してから決めてくれというソフト面での指導などを行いまして、またこれらを記載したチラシや広報紙を配布いたしまして、広報・啓発を図っているところであります。  また、高齢者のみならず、その子供や孫世代の世帯に訪問した際も、必ず御両親はどちらにお住まいですか、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんは御健在ですかという話題を出して、ぜひ御家族で、高齢者を含めて特殊詐欺被害防止について話し合いをしてもらいたい。あるいは家族だけでわかる合い言葉をあらかじめ決めておいてもらいたいという指導を行っているところであります。  今後とも、日々発生する事件・事故に的確に対応しながら、また転用勤務の極力抑制を図りながら、巡回連絡の時間を確保して、地域の実情に見合った活動を展開して被害防止に努めてまいりたいと考えております。  次に交番相談員の関係でありますけれども、交番相談員は、交番相談員が在所勤務をしていることによって、交番・駐在所に地域警察官が積極的に街頭に進出できるための制度でありますので。したがいまして、確かに交番相談員は警察職員のOBで、知識・経験を有しますけれども、交番相談員がじかに外へ出ていっていろいろ活動するというのは、制度的・性格的にはちょっと厳しいかなという部分がございますので、御理解をいただきたいと思います。  ただ、御提案のとおり、交番相談員も交番に在所をしていまして、訪れた人に対して、極力、特殊詐欺被害防止について広報・啓発をしなさい。あるいはみずから広報誌を作成をして被害防止を呼びかけなさいという指導をしておりますので、今後とも交番相談員の職務の中で積極的に被害防止を図ってまいりたいと考えております。 ◆服部宏昭 委員 課長さんの力強い御回答をいただいて、地域警察力を一層高めてお願いしたいと思います。また機械力もできるだけ、地域警察力が高まるような体制も整えて、ぜひ。また、防犯協会とか、各地域にもいろいろな組織もございますので、ボランティアですけれどもね、いろいろな面でお互いに連絡をとり合って、児童虐待特殊詐欺が少しでも防げるようによろしくお願いしたいと思います。 ◆宮澤敏文 委員 まずは、きのう、きょうと質疑を承りさせていただきまして、委員長、副委員長の御配慮、また前回から、課長さんたちにそれぞれお答えをしていただくというふうに方向性が変わられて、昨日の池田さんや藤澤さんのお話、そしてきょうの山﨑さん、渋谷さん、清水さんたちのお話、それぞれ聞いていますと、部長さんたちがお答えになられるのも十二分に答えられるお力を持っていらっしゃる、それは当然でありますけれども、やっぱり生きたお話が私どもにびしびしとこう伝わってくるということで、課長さん、またそれぞれの責任者の方々にお答えいただくという方針をされたことは、非常にいいことだなと思ってずっと聞いておりました。本当に、日々、御苦労さまでございます。そんな自信に満ちられた、また御答弁を承っていて、非常に心強く思ったところであります。  私からも2点ほど、今回、交通安全協会の質問を本会議でさせていただきました。県の担当、生活文化課でございましたけど、やっぱり生活文化課の課長さんたちが、しっかりと安全協会の裾野を捉えてないという感じをいたしました。と申しますのは、私ども、この間理事会を開きまして、うちの家内も来年度から地域の交通安全協会の婦人部長という形で、2年に一度ずつ回ってきて、健康補導員みたいに、それで意識が高まっていったり、横断歩道に立たせていただいて、そして地域のことがわかってくると。こういうような人たちを束ねていて、地域の交番を中心に、昔の警察署ごとに交通安全協会があるわけでありますけれども、そこら辺の組織がしっかりとされておられて、事務の女の子の給料を聞いてみたら、11万円か12万円くらいの給料で実際に頑張っていると。  それから安協の人たちがいるおかげで、先ほど服部委員さんからお話がございましたけど、交番相談員の人たちと協力して、交番自体が明るくなって、地域の人たちもそこへ来てお茶を飲んだりと非常にコミュニケーションの場になっていると。県の交通安全協会のことばっかり考えがちなんですけれども、私はあそこで地域の参加を仰ぐ県民ボランティアの象徴的な組織だろうと思うってお話をしたのは、そういう地域の人たちが常に、毎年毎年、入れかわってなってきていると。年に2度の総会のときに、警察署長さんも出ていただいて、その人たちの御労苦をねぎらいながらいろいろなお話し合い、コミュニケーションもしていただくというこの組織のありがたさといいますか、大切さというのは、改めて感じたんですけれども。  この組織はぜひとも続けなければいけない組織だと思いますし、警察のお立場からもぜひとも財政当局、公安委員会の皆さんが言う以外は、私ども警察委員が言うことしか、なかなか県の当局に言う立場がないものですから、多くの場面を通じて現状を訴えていかなければならないと思っておるところでございますけど。安協の現状をどう捉えて、また現実の財政的なもの等々の問題につきまして、もちろん受託事業とか、今、数がちょっと、5年になったんで少なくなったということはありますけど、これを含めても、やっぱり何とかしていかなければならないという状況にあろうかと思いますので、そこら辺について、まずお伺いをしたいと思います。 ◎北原久弘 交通部首席参事官交通企画課長 ただいま宮澤委員から非常に力強い、地区の交通安全協会につきまして御支援をいただいておりますことに、大変ありがたく思っております。まず現状ということですけれども、組織から申し上げますと、県には交通安全協会と言いましても、大きく分けると2つ、一つが一般財団法人になりました長野県交通安全協会、それから先ほど申しました各地区の旧警察署を単位として、29地区にわたりまして地区の交通安全協会がございます。これはそれぞれに独立をしておりまして、活動の中で県の交通安全対策推進本部に入っております県安協からいろいろなことをやっていただきたいという指示等は出しておりますけれども、それぞれが別個の事業形態を持ってやっているというのが実態でございます。  まず県安協ですと、公安委員会の委託事務が主たる業務・事務でありまして、あと県から助成金、補助金、あるいは収入証紙等の売りさばきの手数料を得まして事業を展開していると。  一方の、地区安協につきましては、一番の収入は会費収入でございます。今、会費収入が非常に目減りをしているという状況もございます。また地区によっては、地元の市町村からの協力金、あるいは事業所の賛助金を得まして、何とか活動をしていただいているというところでございまして、県警としても地域の方に、交通安全協会の役割、活動の意味合い、それから街頭等に立っている姿を、機会のあるごとにお願いをして、理解を求めて、何とか理解を得られることによって会費につながるように、会員の数をふやしていくようにということで取り組んでいるところでございますけれども。具体的に、ぜひ入れということはなかなか警察としては言えないものですから、側面的な支援という形でやらせていただいております。  なお、県の安協については、対策の補助金ということで、毎年446万円余を、それから子供自転車大会を開催しておりますが、こちらの負担金ということで93万円余を交付して活動の支援とさせていただいております。 ◆宮澤敏文 委員 非常に明快なお答えをいただいたわけでございますけど、私も会員をもっと多くすることが大事だと思いますし、それから会員がこれだけやっていただいている交通安全協会に対する会費も少し値上げしていかなければいけないなとつくづく思ったりもして、いつも言っているところなんですけれども。  どちらにしても、入札制度の問題もありまして、今、公契約とかいろいろありますけれども、例えば民間のセコムさんみたいなところも入札に入ってくると。末端の場合を想定しているわけですけれども、それぞれの交番、基幹交番だとか警察のところに入ってきたときに、セコムさんとか、そういうような人たちがいるのもちょっといかがなものかと。大体、今の安協の事務局長さんは、警察官OBの方が大勢おられて、警察の内部のこともよくわかっているし、若い警察官の指導役、相談相手にもなっているという実態をしますと、やっぱり、ただ単にお金の額で区切って、これが近いからこれがいい、こうだというような選択というのはしちゃいけないんじゃないかなということで、この間、生活文化課の職員さんたちに申し上げた経過もあったわけでございますけど。  そんなようなところも含めて、ぜひとも一緒になって、これから大事なところだと思いますし、地域に根ざしている最も大事なところが交番とかそのところにある。そのとき同じ構成メンバーになって、非常にいい状況を醸し出しているのが、安協の担当されていらっしゃるOBの方だとか、そういう方もおいでになられますので、ぜひともうまく育てていただくと同時に、なくならないように、今の体制で進めていただければということを、私どもも話をしましたし、またしてあるつもりでございますし、知事からもそんな答弁もございましたので、戸はあいたと思いますので、ぜひとももっともっと現状を維持し、なおかつ女性の人たちがずっと変わらなくて、公契約ですから変わらないわけですよね、給料が。上がっていかないわけですよ。ですから、そこら辺の問題点もあるんで、またいろいろお考えいただければなとお願い申し上げるところであります。  次に、後で倉田委員さんがそれぞれの引かれる職員の皆さんに思いのことを言われるそうでございますけれども。ここのところ、テレビ等々を見ていますと、マスコミ関係が報道をするときに、命が軽く扱われていると特に強く感じる案件が多くて。何でということで、命の重さをもっと警察のお立場は、それを一番チェックしたり、またしっかりと把握しながらいろいろやっていく立場で、一番切羽詰ったところの場面に立たされている警察の皆さんでありますが。現場を通じて、命が軽んじられているんじゃないかなという気がするんでございますが。ここら辺のところについて、お気づきのことがありましたらお聞きさせていただきたいと思いますけど。本部長か警務部長か、どちらになるんでしょうか、よろしくどうぞ。 ◎岡本努 警務部長 委員御指摘のとおり、毎日、新聞またテレビ等を見ると、本当に悲しい事案があります。我々警察職員は、まず現場に第一に行って、事件を見て、関係者にいろいろと話を聞いて、本当にそういうことを思いながら、日々の捜査、勤務をしているところでございます。そういうところをどのような形でいろいろな方に伝えて、命の大切さについて考えていただくかということは、私ども、学校とかでも話をする機会も多いと思いますので、ぜひいろいろな機会に、本当に警察官が身近に感じたことを率直にお話することによって、命の大切さについて思い起こしていけることができればいいかなと思っております。またいろいろと御指導をいただきながら対応していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◆宮澤敏文 委員 ぜひとも、これはもうテーマでございますので、あらゆるほうから分析したのを、私どもにも聞かせていただく機会をおつくりいただければなと思っているところでございます。  それと、これはぜひともお願いしたいこと、先ほど服部委員さんからお話がありましたけれども、私、啓蒙はものすごく大事なことだと思っておりまして。それぞれの町村に出かけていって、寸劇をおやりになられている皆さんがおいでになられます。あの寸劇をやっていらっしゃる方、非常に演技力が豊かで、非常に好評でございます。どういう人たちなのかって聞いて、署長さんたちから承ったことがあるわけでありますけど。ああいうようなものをやることは非常にいいことだなと、私、思っておりまして。ああいう啓蒙をする時間といいますか、ただテレビの画像でぱっと見てやるのもとてもいいんですけれども、和気あいあいと、詐欺の問題も含めたり、交通安全の問題もそうですけれども、非常にああいうことは大いにやられて、予算を要求されたほうがいいんじゃないかなと思っております。また、そんな形を思いながら、啓蒙のところにはぜひとも力を入れていただければなと、よろしくお願いするところであります。  最後でございますが、私は長野県警察は開かれた警察と思っているわけでございますけれども。それは千葉県警察と比べてでございますが、千葉県警察に入るときに、全部こうやって名札のところにチェックをされて入っていくわけですが。長野県警察は、食堂から爪ようじをつまみながらすっと入ってこられると。私はこういう意味で開かれた県警察だと申し上げたわけでございますが。私も、きょうここにおいでの皆さん方、警察が非常に長い委員の方々ばかりでございまして、いつも言われることは、ほかの県に行きますと、県庁、県議会、県警と3つがしっかりとそろっておりまして、総合指令システムをつくるときに、たまたま私も警察委員長をさせていただきまして、どうせつくるんだから別棟につくったらどうだろうと感じさせていただいて、当時の本部長や警務部長さんとお話をしたこともあるわけでありますけれども。そのときも、一杯やったときも、各委員さんからそういう話も出たかと思っておりますが。時間がたってまいりましたけれども、そろそろそういう要求もお出しになられていく時期に来ているのではないだろうかなとつくづく思っております。
     最後に要望でございますが、新しく警察が建てられたときに、国旗は立っております。警察に行くと国旗は立っています。県旗を立てるポールがありません。普通、ポールというのは3つ立てるものですが、警察の場合は1本であろうかと思います。できたら、交通安全の、まず国旗、そして県旗、これから新しく建てるところもあると思いますけど、ポールはぜひとも3つくらい立てていただいて、国旗だけじゃなくて県旗もつけていただいて飾っていただきたいと。大体3つなんですけれども、警察の場合はそんなことでございますので、ぜひともそんな要望も県民から寄せられているということをお願い申し上げまして、私からの質問は以上とさせていただきます。 ○清沢英男 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。 ●休憩時刻 午前11時19分 ●再開時刻 午後1時30分 ○清沢英男 委員長 再開を宣し、引き続き理事者から発言を求められていたので、これを許可した。 ◎五十嵐萬寿男 警務部参事官会計課長 午前中は大変失礼いたしました。服部委員から国からの補助金を除いた警察予算の割合は、という御質問を頂戴いたしました。平成26年度当初予算案におきます要求ベースでございますが、警察費全体で426億円余りのうち、国庫補助金額が9億円余りとなります。割合でいきますと2%強でございます。この補助金でありますけれども、ほとんどが物件費に該当しますので、物件費に限定をさせていただき、御説明をさせていただきますと、このたび86億円余りを要求させていただいておりますが、そのうちの9億円余り、割合でいきますと約11%が国庫補助金となります。  県の財政状況が厳しい中ではございますけれども、治安維持活動上に必要な予算につきましては、補正という機会もございますので、機会があるごとに要求をさせていただきたいと思っておりますので、ぜひ引き続き御支援をよろしくお願いしたいと思います。 ○清沢英男 委員長 いいですか。引き続き委員各位から質疑等がありましたら、御発言願います。 ◆竹内久幸 委員 私から2点、質問をさせていただきたいと思います。まず先ほど服部委員からもお話がありましたけれども、警察官1人当たりの負担人口が全国で2位ですかね。高いほうから2番目ということで大変負担が強いられていて、初動警察力の強化事業ということで、大きく3つの柱で補填をしていきたいというお話がございました。それで確認のために聞きたいんですけれども、村井知事以降の警察官の増員数と、負担率の推移について教えていただきたいと思います。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 増員の関係について申し上げます。負担率につきましては、条例の定数で申し上げますと、現在全国で2位ということになります。政令の定員で申し上げますと1位ということであります。推移でありますけれども、条例定数で申し上げますと、平成19年以降、3位、3位、3位、4位、4位、3位、2位ということで、高い負担率がずっと継続している状況であります。  次に増員の推移ですけれども、平成14年に警察官の1万人緊急増員ということで始まりまして、平成14年以降、本県につきましては、本年度まで累計で365名の増員がされております。村井県政以降ということで平成19年から申し上げますと、平成19年に60名、平成21年に21名、平成22年に8名、平成23年に10名、平成24年に7名、本年度9名ということで、19年以降115名の増員がされているところであります。 ◆竹内久幸 委員 平成19年に60人というのは、その前が、増員計画自体がうまくいかないで、いろいろな問題があって、村井知事になって国に要望して60人、翌年は何とか21人ということだったんですが。その後、かなり低い数字で推移しているということで、既存でいくとどのくらい人員が足りないということになるのかお聞かせいただきたいと思います。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 非常に高い負担率がずっと推移しておりますので、どのぐらいという具体的なところは難しいところでありますけれども、少しでも1人当たりの負担が減少できるように、さらに増員を求めていきたいと考えているところです。 ◆竹内久幸 委員 いずれにしても負担率を下げていくということにすれば、かなり増員を求めていかなければならないという現況ではないかなと受けとめさせていただきます。それで、3.11、3年前以降については、被災地に優先的に人員が配置されたということ。その前だか後だかわかりませんけど、サイバーに対する対応策の専門的な方を増員するというようなことで、国の動向にも左右されながらやっているというのが正直なところだと思いますけれども。ただ、毎年、知事とか、警察本部とか、国への対応としてどのような取り組みをやられているのか、その辺ちょっと詳しく、要請活動を含めてお話しいただければ大変ありがたいと思います。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 警察側の立場から警察庁へ増員について要望させていただくとともに、県といたしまして、これまで県会の議長さん初め委員の先生方に、直接、警察庁へ行っていただいて陳情していただくという形で、長野県としての要望を本庁へ伝えさせていただいているところであります。 ◆竹内久幸 委員 知事は毎年行っているんですね。というのは、19年のときにこの増員ができたときの前の年もいろいろあって、確か当委員会でも、当時の議長さんもいらっしゃいますけど、私が委員長をやっているときに、村井知事が、俺が削ったんだから要請には行きたくないといって大分抵抗したんですけど、そうはいっても知事なんだから行ってくれということになって、かなり強く言っていただいたという経緯がございます。同時に、当委員会としても、意見書を上げたり、あるいは要請活動をするということをやった経緯があるわけですけれども。今の知事は、毎年、とにかくお願いしているということですか。それでどこを相手にお願いされているのか、その辺はどうなんですか。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 今年度も12月11日に、知事に警察庁へ増員の関係で行っていただいて、長官に直接陳情をしていただいております。阿部知事につきましては、22年からほぼ毎年行っていただいており、場合によっては、知事名の要望書という形でも本庁へ要望していただいており、継続的にやっていただいているところです。 ◆竹内久幸 委員 そのときの脈ですね。脈と展望というか、どんなふうに捉えていらっしゃるのか、これからの取り組みも含めてお答えいただければと思います。 ◎岡本努 警務部長 警察官の増員につきましては、本当にさまざまな機会に、委員の方々、御努力いただいてありがとうございます。知事から長官への陳情でございますが、今回私も同席させていただいて、知事が長官に対して、長野県の実情と状況についてきちんと御説明したことを隣で聞いておりました。そういう場面を見て、本当に感謝しているところでございます。警察官の定員は条例で定めるとなっておりますが、警察法の政令の基準に従ってとなっていますので、まず国の政令でふえないと、なかなか難しいのが実情でございますが、長野県の実情等を今後も説明していきながら、1人でも多くの警察官がふえることによって、この負担人口を軽減して県民に役立つ警察活動ができればと思います。  一方で、増員ができない中で、システムの増強、交番相談員とかそういう形で、できるだけ現場の警察官が捜査で活動しやすいような仕組みづくりも、先生方に御尽力いただきながらできていることを感謝申し上げます。いずれにしましても、引き続きこの負担人口の軽減という課題については、県警としても御助力をいただきながら向かっていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。 ◆竹内久幸 委員 何とか負担人口の軽減に向けて、どうやったら実るのか、どんな作戦を練ればいいか、よく検討いただいて、力強い行動をしていただきたいということです。私どもにも何かあれば言っていただきたいということでございます。  次に、最近よく聞かれるのが、高速道でのスピード違反の自動取締機が徐々に減ってきているということで、憶測では大体わかるんですけれども、どうしてかなということなんですけれども。これからの取り組みも含めてお話しいただければありがたいと思います。 ◎内川政澄 交通指導課長 自動取締装置ですけれども、これは24時間稼動しておりまして、警察官よりもしっかり働いているということで、交通事故防止上、極めて有用であると考えております。現在、県内の高速道路には、中央道に2カ所、上信越道の2カ所の計4カ所と、一般道路5カ所の計9カ所に設置されております。委員の御質問のとおり、24年度末までは、中央道西宮線に2カ所、長野道の2カ所の計4カ所設置されておったんですが、いずれも設置が平成2年から8年と古くて老朽化しておりました。それと東日本大震災のような震災が発生した場合、倒壊するおそれがあるということ。あるいはいずれもフィルム式だったんですね。そのフィルムが現在生産されていないという理由から廃止となっております。  今後の予定でございますが、本年中に1カ所設置される予定となっております。さらに1基を警察庁に要求中でございます。 ◆竹内久幸 委員 老朽化と危険性があるということと、費用がかかるということも含めての判断なのかなと思いますが。それでこれからも新たに設置していく予定ということですが、ほかに撤去したものの対応策として、例えば覆面パトカーの数をふやしたとか、そういうことはないんでしょうか。 ◎内川政澄 交通指導課長 対応としまして、覆面パトカーがふえているというような現状はございません。 ◆竹内久幸 委員 わかりました。聞かれることが多いものですから、ここで別になくてもよかったんですけど、あんまり聞くこともないし聞かせていただいたわけですけれども。いずれにしても、交通安全をしっかりと指導するという立場から、適正な対応をしていただきたいということだけお願いしまして、終わらせていただきます。 ◆倉田竜彦 委員 2点ほど質問をさせていただきたいと思います。1点は、交通安全施設整備事業でございますけれども、25年度はトータルで17億8,000万円ほどだったんですけれども、来年度は14億5,600万円ということで、今年度の当初予算と比べますと、国庫補助金は若干ふえているんですけれども、県のほうのお金がちょっと少ないわけですけれども。要求箇所と、今回、認められた箇所は、どのくらい差異があって、今年度はどのくらい認められたか、あるいは箇所づけはどのくらいになるのか、教えていただきたいと思います。 ◎藤澤茂 交通規制課長 平成26年度の当初予算額でありますが、今、委員言われたとおり14億5,647万6,000円であります。これは補助事業と県単事業の合計であります。25年度の当初予算額は、15億134万7,000円とでありますので、4,487万1,000円ほど少なくなっております。補助事業の国庫補助の事業についてはふえておりますが、県単が若干減っているということであります。  これにつきましては、特に信号機等もそうでありますけれども、当初、14カ所の交通信号機の新設を県単事業で要求したんですけれども、県単の枠内で、優先順位をつけた執行を求められたことを受け、整備方針について課内、部内で検討した結果、14カ所全ての新設信号機を整備することになりますと、同じ県単事業で整備を行っております道路標識・標示の補修事業、信号機柱を含めた信号機の更新事業、新規交通規制にかかわる標識・標示の整備事業、自転車の通行環境の整備事業等の事業費を圧迫することとなりますので、新設信号機につきましては、特に通学路における緊急合同点検を受けた要望箇所、それから新設小学校の開校に伴う通学路における事故防止対策等を最重点といたしまして新設箇所を決定し、結果的に9カ所が認められました。補助事業で22カ所ですので、一応、26年度の新設信号機は31カ所を予定しております。  ただ、新設信号機を含む交通安全施設整備に当たりましては、事故抑止対策や道路改良等によって、緊急性、必要性が認められる箇所については、補正予算の要求も今後検討しまして、効果的な整備を引き続き進めていきたいと考えております。 ◆倉田竜彦 委員 そうするとこの31カ所というのは、今年度の実施箇所に比べてどうだったのかということ、今年度実施箇所がどのぐらいか。それから、今年度は、補正で1億7,300万円ついているんですよね。そういう点でいうと、14カ所を要求どおりやるには、補正予算で1億7,000万円ぐらいをつければ希望どおりになるのか、この辺教えてください。 ◎藤澤茂 交通規制課長 要求が少なくなった理由ですけれども、信号機の新設につきましては、いろいろな条件を加味して検討しているわけですけれども、26年度につきましては、バイパス等の新設道路の供用箇所、道路の拡幅改良箇所等が平成25年度に比べて少なくなったということもありまして、要求数の減少を見ております。  また、補正額につきましては、昨年は1億7,300万円ほどいただいているんですが、今後、事故防止対策や道路改良等によりまして、緊急性、必要性が認められた場合には、適時、補正予算を要求して整備を進めてまいりたいと考えております。 ◆倉田竜彦 委員 私ども警察委員会で現地調査をやって、現地で陳情を受けますと、どこの地域からも信号機設置という要望が非常に多ございまして。そういう点では、確かに新しい道路があいたり、新しいものができたところへは優先的につくんですけれども、そうでないところにつきましても配慮をいただきながら、ぜひ補正予算、しっかりとっていただいて、幾らでも応援しますので、そごのないようにお願いをいたしたいなと思います。  それから、今回の組織改正で、ストーカー対策なんかを含めて、室に上げたり、あるいは交通安全対策についても、それなりに新しい組織というか、現状に合わせて組織がえをされたようですけれども。新しい組織改正についての基本的な考え方をお聞かせください。 ◎田中泰史 警務部首席参事官警務課長 新年度の組織改正について申し上げます。まず、子供・女性安全対策課を新設いたしました。子供・女性が被害者となる殺人事件に発展するなど、近年、社会問題化しているDV、ストーカー事案に的確に対応していこうということで、生活安全企画課子ども・女性安全対策室を課にするものであります。DV、ストーカー事案のほか、児童、高齢者、障害者虐待事案、行方不明者事案、また子供・女性に対する犯罪の予防等につきまして、新設の子供・女性安全対策課で担当することといたしました。この課につきましては、警視の所属長以下21名体制ということで、長野と松本にそれぞれ6名の特捜班を設置する予定であります。  また、今回の組織改正において、子供・女性安全対策課の設置のほか、高齢者を初めとした交通弱者に対する交通安全教育を総合的に進めるために、交通企画課に交通安全対策室を設置いたします。また増加する警察署の許可事務を迅速・的確に処理しようということで、生活安全企画課内に許可事務担当室を設置することといたしました。  このほか、子供・女性安全対策課の特捜班、地域課の救助雑踏係、あるいは交通安全企画課の交通安全対策室等に女性警察官を新たに配置しようということで計画を進めているところであります。女性被害者等への対応を強化するなどして、子供や女性、それから高齢者を中心とした安全・安心の確保に向けた総合的な取り組みを強化するという趣旨での改正であります。 ◆倉田竜彦 委員 わかりました。いずれにしても、時勢に適した形で対策室を設けたり、あるいは高齢者の交通安全に向けて、この課をつくったことによって、一層前進することを期待するところであります。  きょうまで頑張ってきていただいた警察官の方々も、ことしの3月になりますと定年退職される方がたくさんいらっしゃるわけでございます。長野県の安全・安心に向けて全力投球で、入庁以来というんですかね、頑張ってこられた皆さん方、この中にも6名の方がいらっしゃると聞いております。本来ですと、いつも石田治一郎委員が最後に感想をお聞きするところなんですけど、きょう欠席でございますので、私から、今回退職される警備部長の下嵜さん、刑事部長の岩崎さん、地域部長の宮坂さん、運転免許本部長の神谷さん、警備部のプロフェッショナルと言われている池田さん、あるいは高木さん、それぞれいろいろな立場で活動されてきました。特に長野オリンピック、山岳遭難、あるいは生活安全等さまざまな分野でその道のプロとして活動されてきたわけでございますから、この機会に思いのたけをしゃべっていただいて、後輩の警察官や、あるいは私ども県会議員に対しても、今後、糧になるようなお話をいただければ大変ありがたいと思っておりますので、委員長のほうでよろしくお取り計らいをいただきたいと思います。 ○清沢英男 委員長 全員ですね、今御指名のね。わかりました。 ◎下嵜功 警備部長 委員の皆様には、いろいろな場面で御支援をいただきました。この場をお借りいたしまして、改めて御礼申し上げます。私、この世界、ちょうど38年になります。いろいろございました。その中で一番心に残るのは何かと言われますと、やはり長野オリンピックの準備と運営をしたことかなと。というのは、長野オリンピックは、平成10年の2月7日に開催されましたが、私、実は、平成5年4月1日付で、いわゆる組織委員会、通称NAOCへ出向派遣で行っておりまして、日赤のそばに事務所ができました。あそこができたのが平成5年4月でして、そのときからずっと最後までやらせていただきました。  組織委員会では、警察官としては退職したものですから、警察の権限は全くございませんでして、私も一応セキュリティーマネジャーということで、会場の警備とか競技会場の警備なんですが、ボランティアと警備業者の人たちを使いまして自主警備をやったわけでございます。会場は、いろいろな競技会場のほかにオリンピック村から、IBC、MPC、あるいは表彰式会場、今のセントラルスクエアですか、こういうところの警備計画をつくりまして、そこへボランティアの皆さんとか警備業者の警備員を配置してやったわけでありまして。私どものできないところは警察にお願いしまして、むしろ当時は、警察にお願いに行く立場でありまして、いつも長野県警の皆様よろしくお願いしますということで、お願いに頭を下げに行っておりました。ということで、非常に、オリンピックが一番思い出にあるかなと思っております。  今、振り返りまして、やはりオリンピックというのは見るもので観戦するものだなと、もう一度運営をするかと言われると、なかなか厳しいものがあります。IOCの皆さんはなかなか厳しいことを言いまして、みんな価値観がといいますか、私、担当したのはクマールというIOC、インドの方ですけど。年に4、5回ミーティングをやりますが、なかなか話が合いません。こちらでこうに説明しても、彼らの価値観はまた違いまして、情勢も違いますから。ということで、やはりオリンピックは見るものかなと。6年後の東京オリンピックは、観戦に専念したいと思っております。どうもいろいろありがとうございました。 ◎岩崎孝作 刑事部長 発言の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。私は41年間勤務させていただきました。警察人生のうち、刑事警察が最も長く勤めたところでありまして、最後に刑事部長を2年間させていただきました。その間、特殊詐欺の検挙対策や暴力団排除活動、あるいは被疑者の取り調べの一部録音・録画の試行実施等、刑事警察のさまざまな業務のほかに、職員の不適正事案も発生しまして、委員の皆さんには折に触れて叱咤激励や御指導を賜りまして、感謝を申し上げる次第でございます。  現在の捜査を取り巻く環境は、24時間社会になり、人々が昼夜の別なく活動をする中におきまして、犯罪が匿名化、広域化、潜在化、スピード化をする中、厳しい状況ではありますけれども、私ども刑事部は、犯人を検挙して県民の不安を解消するということを生きがいに感じまして一生懸命やってきました。凶悪犯罪、広域窃盗犯罪、知能犯罪、暴力団犯罪、薬物・覚醒剤犯罪、あるいは犯人検挙、立証のための綿密な鑑識活動・鑑定など、それぞれの課長・所属長等が指揮をとって、捜査員が一丸となって成果を上げてきたものと思っております。  こうした中にありまして、職員の大量退職時代を迎え、若手捜査員の育成が非常に課題になるところでありますけれども、私が見ている限りでは、強盗事件、広域窃盗事件のため県外出張して、深夜遅くまで犯人を割り出してくる、あるいは県外の警察と合同・共同捜査というのが、今、非常に多くなっておりまして、県外の刑事と組んで捜査していますけれども、長野県警の若い刑事は、その中に紛れてもリーダーシップを発揮して非常にすばらしい活躍をしております。そういう犯人を割り出してくる若い捜査員を見ておりますと、順調に育ってきているな、長野県警は万全だなという気持ちを持っております。若いうちにたくさんの苦労をさせることが必要でありまして、その苦労を乗り越えて、いずれはい上がってくる捜査員に期待するところであります。  私の警察人生を振り返ってみまして、私の警察官としての強い精神力、使命感の基礎・基盤は、新東京国際空港の成田闘争の治安警備実施で培ったものであると自分では思っております。巡査拝命後の22歳、23歳ころは、成田闘争の応援で、治安警備実施に1年のうち半年以上は出動していました。当時、まだコンビニ弁当があるわけでなくて、三度三度、幕の内弁当を配られまして、それを食べながら、時には夏の暑いときは糸を引いている幕の内弁当が出されまして、若いですから糸を引いても構わず食べた後、無線で今の弁当は糸を引いているから食べてはいけないなんて無線が来まして、そのころはもう食べてしまって、しかし誰一人ぐあいが悪くなく任務をしておりました。  そこで感じたことは、警察官として危険と知りつつあえて渦中に飛び込まなきゃならない場面もあれば、危険かどうかすら、その場では事柄の全容が判然としない事態であっても、ちゅうちょすることなく渦中に飛び込まなきゃならないという現場を踏んできました。そのときに警察官だという強い精神力、使命感を培ってきたんだなという思い出を持っております。残る捜査員には、警察官という使命感を完遂するという気持ちを大事にして、県民の安全を確保するために充実した仕事をしてほしいと思っております。  後任者の臼田新刑事部長は、非常に包容力がある、バランス感覚がすばらしい方でありまして、私が尊敬する方であります。引き続きよろしくお願いいたします。  最後に、総務企画警察委員会の皆様方には本当にお世話になりました。ありがとうございました。 ◎宮坂節勇 地域部長 このような機会を設けていただきまして、本当にありがとうございます。この委員会が最後まであるものですから、おかげさまで最後まで緊張感を持ってこの職務を全うできるということで、改めて感謝を申し上げます。  私は昭和51年に警察官を拝命しました。隣にいる下嵜警備部長とは同期でございます。松本警察署の渚警察官派出所というのがございまして、今は島立のほうへ移っております。ここを振り出しに、38年間県警に奉職させていただきました。  主として生活安全部門に従事をしたわけであります。華々しい実績は特にございませんけれども、まさしく県民生活に密着した事案に追われていたなと思っております。とりわけ昭和50年代の後半から60年代の初めは、少年事件の第三のピークを迎えていたときでありまして、その時分に一線署の課長、あるいは本部の課長補佐等を務めさせていただきました。少年の集団リンチ事件だとか、覚醒剤・シンナーの乱用が本当に引きも切らず毎日のようにあって、昼夜、土日もなく少年事案に対応していたという記憶がございます。そうした中で、いろいろ少年を取り巻く環境の変化もございまして、古い話ですけれども、テレホンクラブの問題があって、委員の皆さんにはテレクラ規制条例を長野県につくっていただいたということが思い出深く思い出されます。  若かりしころ、岩崎刑事部長からも話がありましたが、私も関東管区の機動隊員に指名された折に、ちょうど運悪く成田空港の管制塔が襲撃をされて、5月の出直し開港の警備につかざるを得なくなって、ろくに訓練もせずに現場へ投入されました。空港から遠く離れた、山にぽつんと立つ山田レーダーサイトという、何とも寂しいところの警備についたわけですが、そこが、いわゆる極左暴力集団の襲撃のターゲットにされたというわけで、毎晩、緊張した勤務を強いられましたけれども、開港前夜の深夜に襲撃をされまして、突入こそされませんでしたけれども、ドンパチ、ドンパチ、非常に身の危険を感じる経験もいたしました。  また、海外研修ということで、ヨーロッパ8カ国に警察の事情ということで視察研修もさせていただいて、日本の治安のよさをさらに認識するとともに、外国におけるいろいろな装備資機材だとか、合理的な施策なんかも目にすることができました。研修だけではなくて、若干の観光もあったわけですが、東西ドイツがまだ統一してないころの東ドイツの東ベルリンに、当時の全国の警察官がわたったということで、非常に活気的な出来事が印象深く思っております。  本部勤務のほか、長野中央、松本、中野、岡谷、塩尻、軽井沢と各署を回りました。それぞれの地域で、特に防犯関係、少年関係のボランティアの皆さんには本当によくしていただきましたし、支えてもいただきました。仕事上はいろいろ冷や汗をかいたり、失敗も繰り返してまいりましたけれども、その都度、先輩上司に助けていただきました。  地域部門を最後に私は制服を脱ぐことになりましたけれども。交番・駐在所の警察官は、皆さん、そして県民の皆さんの一番近いところで仕事をしているわけでございますので、まさしく昼夜を分かたぬ厳しい勤務をしております。引き続き皆さんの担当する交番・駐在所にも激励をしていただいて、御支援をお願いしたいと思います。  私、退職後は、萩原委員のお住まいになっている松本市へ戻って、第二の人生を送るつもりでおりますけれども、この間ずっと留守宅でしたので、地域の皆さんには大分御迷惑をおかけしました。微力ながら地域の何かに貢献できるよう頑張りたいと思っております。また、今まで引っ越しを13回してこれがラストになります。もう、私の人生の中で引っ越しはないだろうと思いますが、家族にも大分御苦労をかけました。ちょっと私的なことですが、けさ出るときに、何十年ぶりかで妻が玄関を出て外まで見送ってくれました。いよいよ、そうか、きょうが最後だったんだなということをしみじみ感じた次第でございます。  委員の皆さんには、地域部関係で申しますと、新型ヘリの導入、通信指令システムの導入、そしてまた交番・駐在所の建てかえなどに本当に御尽力をいただき、お力添えいただきました。本当にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。これからも長野県警をどうぞよろしくお願いいたします。 ◎神谷明 交通部運転免許本部長 私も37年間、警察人生、実質的にはきょうが最後ということであります。こういう席で警察人生の最後を迎えられたということが、非常に私にとって幸せだなと感じております。特に最後の3年間、ことしが運転免許本部長、昨年が地域課長、その前が振り込め詐欺対策室長ということで、ここで委員の皆様方の温かい激励をいただきまして、皆様方が本当に警察のことを大事に思っていただいているということを改めて実感することができまして、本当にありがとうございました。  私も昭和52年の拝命ですけれども、私の場合は、本当の意味で全部門制覇といいますか、ただいただけなんですけれども、警務、生活安全、刑事、地域、交通、警備、それとおまけに情報通信部にもいましたので、本部の7部門全てを経験させていただきました。  そんな中でも半分は刑事警察です。若いころは本当に地べたをはいずり回るような捜査をしてまいりました。昔は、今のように便利な物は何もなかったんですね。携帯電話もなし、ファックスもなし、コピー機もなしとこういう時代です。昔は、刑事は常にアタッシュケースというのが主流ですね。なぜアタッシュケースかというと、全ての捜査書類が中に入っていて、現場で書類をつくって帰ってくるということで、そこで机がなくても書類がつくれるアタッシュケースが必要だったということであります。  ファックスがない時代は何をしていたかということなんですけれども、ファックスがないわけですから、いろいろな情報は全て電話ですね。電話を本部で受けるわけですけれども、3、4人が同じ電話をイヤホンで傍聴して、いわゆる現場の被疑者の供述内容を全員でメモして、それを短時間の間に手分けしてメモして、刑事部長まで決裁を受けるとか、それからいろいろな死体発見報告だとか、逮捕報告とか全て電話です。電話で受けて書いて決裁ということで、それで仕事が遅かったかというと、決してそんなことはなかった。要点を素早くメモして決裁に上げますので、今のように、何でもかんでも機械オンリーじゃありませんので、かえって仕事が早かったという記憶があります。  それと私もいろいろなところを経験しましたので、いろいろな初めて物語というのがあるんですけれども。公文書がB5・B4からA4になったのが平成5、6年ごろですね。それに伴って捜査書類もA4になる。したがって、縦書きから横書きになるということで、非常にそのころから捜査書類の作成についても様変わりをしてまいりました。昔は全部手で書いたやつが、今はほとんどがワープロ、パソコンのワープロ機能ということですけれども。そういった意味で非常にきれいな捜査書類ができるようになったんですが、反面、誤字脱字も多く、作成にも手間がかかるというところも出ているようでございます。  それから今の警察官の制服は、平成6年に新しくなりました。そのとき、私はたまたま警務課におりまして、新しい制服を全警察官に配ったという思い出があります。新しい制服を配るには、古い制服の回収という膨大な作業もございました。そんな思い出もございます。  それから捜査というものが非常に最近は様変わりしてきております。昔は張り込み、聞き込みという、いわゆる本来の姿でありましたけれども、今は防犯ビデオの映像の解析が捜査の主流を占めているということであります。  取り調べも、可視化ということで、非常に窮屈な取り調べになってきているということであります。取り調べというのは、刑事と被疑者との戦いの場です。こういう神聖な場を、可視化ということで録音・録画はやむを得ないところでありますけれども、やはり被疑者と対峙して、被疑者から正確な供述を引き出す、自供させるという強い気持ちというものは、これからの刑事の皆さんにも決して忘れていただきたくないと考えております。  そんな中で、37年間という人生、無事何とか平穏に済みまして、今日を迎えられたということに対して、本当に感謝しているところでございます。本当にありがとうございました。 ◎池田幸市 警備部首席参事官兼警備第二課長 まずもってこういう機会を与えていただきました、委員の先生、いろいろ御面倒を見ていただきまして、本当にありがとうございました。私も若干の思い当たるところを話させていただきたいと思います。  私は昭和47年に、例の浅間山荘事件を親父と一緒に家で見ておりまして、大変な騒ぎになりまして、警察官2名が殉職をすると。そのときに既に警察入りが決まっていたので、周りの人からは警察へ入るのをやめろと、ほかに今は仕事があるからということで、さんざん言われましたけれども、警察へ入って今に至っているわけであります。  そして先ほど来話が出てきておりますけれども、成田の空港警備、管区機動隊で2年やりまして、また本部機動隊で2年行きまして、4年やりましたものですから、成田の、まさに開港、3月20日でしたが、そのときに私は横堀要塞についておりまして、きょうは横堀要塞を落として管制塔を守ってというときです。朝早くから警戒についておりました。ガス弾が飛び交い始めまして、ほどなくしましたら管制塔から煙と大きな垂れ幕が落ちまして、乗っ取られました。マンホールから入られたり、そういうところを突かれて、そして5月20日に再度開港になったわけですけど、一番機だった荷物機が飛んできたときには、本当に胸にじんと来たことを今でも覚えております。  それから事件の関係も、若干、走馬灯のように頭をよぎるので少しお話させていただきたいと思いますけど。豊科警察署に5年、山岳救助の関係等々でおりましたけれども、山岳救助だけやっているわけじゃなくて、山岳救助が60%、40%は内勤ということでありました。そうしたらシャレー乗鞍から110番が入りまして、当時は110番も警察署にありましたので、それを受けて2名で飛んでいきました。内容が、がたいのいい、額に傷のある男が包丁を持って暴れていると。これは間違いない、覚醒剤だということで、当時、配られておりました試薬を携行しまして、途中で安曇の駐在さんを応援に得て、3名で現場へ向かいました。確かに暴れていまして、警棒で刃物を落とし、身体捜検しましたら中からパケが出てきまして、試薬でやりましたら青藍色に変わりまして、手錠をかけて連れてきました。途中で、安曇へ来ましたら、10トントラックが平素進む方向と反対側にとまっていると駐在さんの話がありまして、よし、わかった、では駐在さん、この覚醒剤男に逃げられないように見張っていてくれと、パトカーの中に1人残して、2人で職務質問しましたら、10トン車に山石などが山積みで、やさしく丁寧に話を聞いたら盗んできましたということで、覚醒剤男を連行しながら、10トン車も同行したということがありました。  また、機動隊で成田へ行くほかには、山岳救助隊もやっていましたので、多いときには110日成田に行っています。帰ってきてすぐ夏山に入れということで、夏山にも入っていたんですけど。あるときパトロールをしていまして、2泊3日の縦走パトロールでした。1泊目は、涸沢の県警の基地から出まして大キレットを通って槍ヶ岳まで行って1泊し、次に東鎌尾根を通って燕山荘へ行って1泊をし、次に蝶ヶ岳まで行き、おりてきまして横尾というところに差しかかって。午後4時ごろでしたが、まだ早いので、夕食を食べてまた涸沢まで登り上げるという予定で、カレーライスを食べてお金を払ったところで、山小屋の主人が、実は池田さん、2階に登山ナイフでお客さんを人質に立てこもっている男がいると。えっ、これって、持凶器人質立てこもり事件じゃない、本部へ連絡する、もしくは署へ連絡しても何時間もかかっちゃうと。その間に殺されちゃうかもしれない。  とにかく2階へ上がってみるということで、私と同僚2人で上がってみましたら、入り口のところに従業員が人だまりになっていまして、どれどれと中をこのぐらいあけて見ましたら、5メートルくらい先の山小屋の奥に、紛れもなく大きな登山ナイフを、正座させた相手の男に突きつけている男がいるんです。これは大変だと、まさしく人質立てこもりじゃないかと。いろいろ判断しましても、ここでやっていかないと夜になってしまう。署から来ても間に合わないし、当時のことですので、本部から夜ヘリコプターで来るというわけにいかないので。モップの柄を外しまして、私のほうが先輩だったので、俺が先に飛び込むから、もし俺が刺されたら、おまえ、相手を連打してくれということで、ありったけの大きな声を出しまして飛び込みました。2人の形相に相手は驚きまして、登山ナイフをポーンと投げ出しました。その後のことは、察するところでありますので省略します。  次の事件は、オウム信者の関係で新聞にも大きく出されましたけれども、お医者さんをやっているオウム信者が木曽の蓮華山荘で、リトリートというのがあるんですが、これは個室という意味なんですけど、外から鍵をかけて中に若い女性が入っている。毎日毎日、女性に暴行をして、そしてまた鍵をかけて。もちろん中に、トイレも全部おまるが中に入っていまして、食事は投げ入れですので。あるときその女性が、もう暴行に耐え切れなくなって逃げ出して、そして今度連れてこられて、風呂場で足を縛られまして逆さづりに遭いましてという被害がありました。そのころは警備一課におりましたので、宇都宮に信者の犯人がいるんで自供させて捕まえてこいと言われまして、それも責任者で係長を3名与えられまして4人で行きまして、自供するまで帰ってくるなと言われましたけれども、自宅から出てきたところを、任意性を確保するためにホテルに連れていって、筋を通して話をしましたら、やりましたと自供いたしました。そして待っていた警視庁に引き渡して逮捕となりました。  あと御存じのように茅野の右翼団体がありましたが、去年、またおととしと、2年連続で逮捕されました。去年については、ここにいる下嵜部長さんにも相当な指示と指導をいただきまして逮捕いたしました。1回目の24年のときには、前任者が逮捕してくれたんですが、このときは執行猶予だったんです。本当に悪いやつらは執行猶予ではだめなんで、2回目に逮捕になりまして実刑3年6カ月ということで、非常に喜んでおります。そういったいろいろな経験というかありますが。  頭の中は、本当に走馬灯のようにいろいろぐるぐる回っています。そういう中で、本当に地域地域でいろいろな先生方とお知り合いになって、いろいろ教えていただきました。これはまさに宝物だと思います。先ほども多くの方から話がありましたけれども、県警察は本当にまじめに一生懸命やっていますので、多大な御支援をお願いしたいとともに、先生方の健康と御多幸を祈って挨拶とします。本当にありがとうございました。 ◎高木信二 生活環境課長 先ほど来、退職する私どもの先輩方の御挨拶がございましたけれども、私は36年の警察官人生でございました。先生方から、今ごらんになって、顔が柔和になって非常にやさしいふうに見えるんではないかなと思うんですが。十数年前、先輩に高木は長野県警察の中でも怖い顔ワースト3に入ると言われまして、ちょうどそのころ、警部の職にいまして、主に接するのは、一般の善良な皆さん方が多かった。警部補ぐらいまでは、犯罪の犯人が相手で生活安全をずっとやっていたわけですので、怖い顔しかできなかったということで、警部になってからは一般の方と接する機会が多くなったので、できるだけやさしい顔にしようかなと心がけながら、言葉使いも変えてきたわけで、やっと誰から見てもやさしい顔だなと言われるふうになってきたところでございます。  生活安全警察、36年の警察の中で30年やらせていただきました。今の先輩方の中でもいろいろな部署を経験されている方もおいでなんですけれども、私はほとんどが生活安全警察ということで勤務させていただきました。その中で、警部補までは主に覚醒剤だとか、銃砲だとかの取り締まりに従事いたしまして、今は覚醒剤は刑事部門でやっておりますけれども、当時は生活安全部門でやっておりました。そういった時代に、最初から、今で言いますところの生活環境課なんですけれども、本部で言いますと保安課というところがございました。そこで生活安全、保安警察の刑事をやったのが、いわゆる取り締まり刑事としての最初だったんですけど、十数年やりまして、主に刑事として、刑事警察官として、下地をつくらせていただいて、刑事警察全体がわかったのかなという部分がございます。  その後、警部になってから、生活安全課長とか、そういった立場をやらせていただきまして、主に、一般の方たちと顔を合わす、一緒に活動をする仕事に変わってきました。主に生活安全警察は、生活安全の防犯ボランティアの方たち、あるいは少年ボランティアの方たちがおいでで、警察官だけではなかなかできない少年補導、広報・啓発活動を担当していただいているボランティアの方たちがおいでですので、その方たちと一緒に、あるいはお願いをしたり、一緒にやったりしながら過ごしてきました。  その中で一つだけ思いといいますか、皆さん方と接するときにお願いをすることは、決して警察に協力することは楽しいはずがないんですけれども、いつもいつもにこにこ一緒になってその活動をしていただく気持ちをずっと持っていただきたい。それは、啓発の活動というのは非常に、防犯の活動というのは、結果が見えないものなんですね。委員会でもいろいろ御指摘いただいたりしておりますけれども、防犯活動というのは、例えばその活動が、5年後、10年後に効果が出てくるということもたくさんあろうかと思いますけれども。そういったふうに、ボランティアの方たちの活動も、今すぐ結果として出てくるものではございませんので、気長に警察と一緒になって楽しみながら、それで当然ながら健康でないと継続できないということで、楽しく元気に健康でぜひお願いしますとお願いをしてまいりました。  警察活動は、県民の治安を守るために活動しておりますけれども、警察だけでは、とてもとても担いきれないものであります。防犯ボランティア、少年ボランティア、それから交通ボランティア、そういう方たちがいないと、とてもとても担いきれないと思います。これを実感したのがここ数年であります。退職した後も、地域の方たちの中に広げていって、警察への協力をお願いしようかなと思っているところであります。  最後に、6人の最後に怖い顔で大変申しわけありませんでしたが、発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。 ○清沢英男 委員長 以上の方々であります。それでは、退職予定者の皆さんに御慰労の意味を込めて拍手をお贈りいただければありがたいと思います。 (拍 手)  ほかに御発言がありませんので、以上で質疑を終局いたします。  ただいまから議案の採決をいたします。初めに第1号「平成26年度長野県一般会計予算案」中、第1条 歳入歳出予算中、歳出 第10款 警察費 第1項 警察管理費の一部、第2項 警察活動費、第2条 債務負担行為中の一部について、採決いたします。本案、原案どおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第24号「長野県警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」について、採決いたします。本案、原案どおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第25号「長野県警察関係許可等手数料徴収条例の一部を改正する条例案」について、採決いたします。本案、原案どおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第73号「平成25年度長野県一般会計補正予算(第6号)案」中、第1条 歳入歳出予算の補正中、歳出 第10款 警察費 第1項 警察管理費の一部、第2項 警察活動費について、採決いたします。本案、原案どおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。
         〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  ただいまから請願・陳情の審査を行います。それでは、当委員会に付託されております請願・陳情を一括して議題といたします。過日、お手元に配付いたしました審査資料をごらん願います。警察本部関係の請願・陳情は、陳情1件であります。  継続分の審査を行います。それでは継続審査となっております陳情1件について、状況に変化がありましたら、理事者から説明願います。 ◎神谷明 交通部運転免許本部長 状況に変化はございません。 ○清沢英男 委員長 お諮りします。陳第238号については、引き続き継続審査とするに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  以上をもちまして、陳情の審査を終局いたします。  以上をもちまして、警察本部関係の審査を終局いたします。  あいさつをした。 ◆山岸喜昭 副委員長 あいさつをした。 ◎山崎晃義 警察本部長 あいさつをした。 ○清沢英男 委員長 本日の審査はこの程度とし、10日は、午前10時30分から委員会を再開し、総務部・企画部関係の審査を日程といたします。  散会を宣した。 ●散会時刻 午後2時40分 △採決結果一覧(警察本部関係)  (付託議案)  ▲原案のとおり可決すべきものと決定したもの(簡易採決)    第1号 平成26年度長野県一般会計予算案中     第1条 歳入歳出予算中      歳 出        第10款 警察費          第1項 警察管理費の一部          第2項 警察活動費     第2条 債務負担行為中の一部    第24号 長野県警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案    第25号 長野県警察関係許可等手数料徴収条例の一部を改正する条例案    第73号 平成25年度長野県一般会計補正予算(第6号)案中     第1条 歳入歳出予算の補正中      歳 出        第10款 警察費          第1項 警察管理費の一部          第2項 警察活動費  (陳情)  ▲ 継続審査としたもの(簡易採決)     陳第238号...