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平成16年12月定例会本会議-12月22日-09号

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  1. 長野県議会 2004-12-22
    平成16年12月定例会本会議-12月22日-09号


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    平成16年12月定例本会議-12月22日-09号平成16年12月定例本会議 平成16年12月22日(水曜日)  出席議員(58名)   1 番 村上 淳       23 番 小松千万蔵   2 番 田口哲男       24 番 柳田清二   3 番 木内 均       25 番 竹内久幸   4 番 備前光正       26 番 高村京子   5 番 清水 洋       27 番 小林伸陽   6 番 清水保幸       28 番 藤沢詮子   7 番 丸山賢二       29 番 鈴木 清   8 番 北山早苗       30 番 西沢正隆   9 番 宮川速雄       31 番 保科俶教   10 番 小林利一       32 番 小林宗生   11 番 小原 勇       33 番 小松 稔   12 番 永井一雄       34 番 佐藤友昭   13 番 今井正子       35 番 宮澤敏文   14 番 田中清一       36 番 牛山好子   15 番 毛利栄子       37 番 佐野功武   16 番 柳平千代一      38 番 本郷一彦   17 番 宮本衡司       39 番 村石正郎
      18 番 髙見澤敏光      40 番 木下茂人   19 番 清沢英男       41 番 向山公人   20 番 林 奉文       42 番 望月雄内   21 番 小池 清       43 番 下村 恭   22 番 高木蘭子       44 番 塚田 一   45 番 高橋 宏       52 番 服部宏昭   46 番 平野成基       53 番 寺島義幸   47 番 倉田竜彦       54 番 下﨑 保   48 番 宮澤宗弘       55 番 萩原 清   49 番 森田恒雄       56 番 古田芙士   50 番 島田基正       57 番 小林 実   51 番 石坂千穂       58 番 石田治一郎         ───────────────────  説明のため出席した者   知事        田中康夫    企画局長      八重田修   出納長       青山篤司    参事(財政改革担当)兼                        財政改革チームリーダー                               牛越 徹   経営戦略局長    松林憲治    産業活性化・雇用創出推進局長   総務部長兼参事             兼参事(人事評価制度担当)   (人事活性化担当) 小林公喜              丸山康幸   社会部長      堀内清司    副出納長兼会計局長 松葉謙三   衛生部長      鈴木良知    公営企業管理者   古林弘充   生活環境部長    太田 寛    企業局長      山極一雄   商工部長      志村勝也    教育委員委員長  平田睦美   農政部長      鮎沢光昭    教育次長      三田村順子   林務部長      鷹野 治    教育次長      小林正佳   土木部長      島田忠明    警察本部長     岡 弘文   住宅部長      三木一徳    警務部長      髙木勇人   危機管理室長    髙山一郎    監査委員      丸山勝司         ───────────────────  職務のため出席した事務局職員   事務局長      峯山 強    副参事兼議事課課長補佐兼   議事課長      飛沢文人    議事係長      土屋邦彦   議事課調整幹兼課長補佐       議事課委員係長  跡部正章             滝沢千治    総務課企画員    内山充栄  平成16年12月22日(水曜日)議事日程    午前0時30分開議    各委員長の報告案件    選挙管理委員及び同補充員の選挙    受け付け締め切り後提出された請願・陳情(日程追加)    議員提出議案(日程追加)         ───────────────────  本日の会議に付した事件等    発言取り消しの許可    各委員長の報告案件    受け付け締め切り後提出された請願・陳情    選挙管理委員及び同補充員の選挙    議員提出議案    総務警察委員長の報告案件         午前0時30分開議 ○議長(古田芙士 君)これより本日の会議を開きます。  本日の会議は、各委員長の報告案件並びに選挙管理委員及び同補充員の選挙についてであります。         ─────────────────── △発言取り消しの許可 ○議長(古田芙士 君)次に、八重田修企画局長から、去る10日の清沢英男議員の質問に対する答弁中、「──────」から「──────」までの部分は取り消したい旨の申し出がありましたので、報告いたします。  お諮りいたします。同局長の申し出のとおり、これを許可するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、八重田修企画局長の申し出のとおり、これを許可することに決定いたしました。         ─────────────────── △委員審査報告書提出報告 ○議長(古田芙士 君)次に、お手元に配付いたしましたとおり、各委員長から委員審査報告書の提出がありましたので、報告いたします。朗読は省略いたします。       〔議案等の部「8 委員審査報告書」参照〕         ─────────────────── △各委員長の報告 ○議長(古田芙士 君)各委員長の報告案件全部を議題といたします。  最初に、決算特別委員長の報告を求めます。  石坂千穂決算特別委員長。       〔51番石坂千穂君登壇〕 ◎51番(石坂千穂 君)決算特別委員に付託されました議案に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  当委員に付託されました議案は、去る9月定例において付託されました第12号「平成15年度長野県一般会計及び特別会計の決算の認定について」及び第13号「平成15年度長野県企業特別会計決算の認定について」であります。  最初に、第12号議案について申し上げます。  平成15年度の一般会計の決算状況につきましては、歳入総額9,038億8,457万余円、歳出総額8,853億4,252万余円でありまして、翌年度へ繰り越すべき財源を控除した実質収支は46億1,152万余円の黒字であり、減債基金への繰入額は23億600万円となっております。  また、公債費特別会計以下10特別会計の決算状況につきましては、歳入総額2,352億9,176万余円、歳出総額2,289億7,389万余円でありまして、実質収支額の58億5,242万余円を翌年度へ繰り越しております。  次に、第13号議案について申し上げます。  病院事業会計の決算の状況は、総収益190億1,015万余円に対し総費用184億6,908万余円であり、5億4,106万余円の純利益を生じたところであります。その結果、累積欠損金が107億1,423万余円となり、昨年度より減少しております。  次に、企業局が所管する4事業会計の決算の状況は、総収益148億6,421万余円に対し総費用132億6,180万余円であり、差し引きで16億241万余円の当期純利益を計上したところであります。  これらの決算につきまして、当委員は、議案を付託されて以来、本庁及び現地機関について調査を行い、歳入予算の確保状況、歳出予算の執行状況、行政水準の達成状況等を慎重に審査をしてまいりました。その結果、平成15年度長野県一般会計及び特別会計の決算及び平成15年度長野県企業特別会計の決算につきましては、書面で御報告申し上げましたとおり、いずれも認定すべきものと決定をいたしました。  なお、審査の過程において、一般会計の歳入につきましては、財政状況が厳しいことにかんがみ、施策目的に合致するものは国庫補助事業を積極的に取り入れるとともに、自主財源の確保や未収金の解消に一層努められるよう要望いたしました。  歳出につきましては、まず、住民基本台帳ネットワークシステムに係る市町村ネットワークの脆弱性調査については、一連の事務手続が同じ日付で処理されており、極めて不自然で不明瞭な予算執行であったと言わざるを得ません。この点について総括質疑で総務部長に説明を求めましたが、委員として納得できる明確な回答はありませんでした。そこで、県民の県政に対する信頼を損なうことのないよう、適正な予算執行を要望した次第であります。  次に、長野モデル創造枠事業については、予算全額不執行が6事業、執行率10%未満が6事業、長野モデル創造枠事業全体の執行率は88.5%という状況でありました。厳しい財政状況の中で、県政の重点課題に取り組むために予算化された事業でありますので、事業成果を十分検証し、実効性のある事業実施を強く要望いたしました。  次に、繰越額については484億6,196万余円と対前年比33.7%の増加であり、特に農林水産業費と土木費の繰越額は前年度に比べ151億余円、47%の増加となっております。その主な要因としましては、入札制度改革により入札差金が増加したこと、低入札価格調査に日数を要したこと等が挙げられています。限られた財源を有効に活用し、県内経済の景気を浮揚し雇用を確保するためにも、入札制度のさらなる改善を強く要望いたしました。  次に、地域づくり総合支援事業については、現地機関と市町村が一体となり、住民意見を反映し、創意と工夫により事業が実施され、個性ある地域づくりに寄与しているため、来年度に向けて積極的な取り組みを要望いたしました。  なお、歳出全体といたしましては、より一層の経費削減に努めるとともに、事業の執行に当たっては必要性や費用対効果を十分検討し執行するよう要望いたしました。  次に、病院事業会計でありますが、収益が4.9%の増収となり、昭和62年度以来16年ぶりの黒字決算とはなりましたが、依然として累積欠損金が100億円を超えているという大変厳しい状況にありますので、県民のニーズを的確にとらえ、診療体制の整備や経営努力を行い、経営の健全化に引き続き努めるよう要望いたしました。  次に、企業特別会計につきましては、公営企業を取り巻く環境が厳しいことから、民間との役割分担を考慮しつつ、経営感覚とコスト意識を持ち、サービス需要の動向を把握して収入の確保を図るとともに、経費の節減を図り、一層効率的な経営に努めるよう要望したところであります。  最後になりましたが、本年度から決算審査の認定時期をこの12月定例としましたのも、当委員での審査結果を翌年度の予算に反映していただくという観点からですので、当委員で出された意見を真摯に受けとめ、平成17年度の予算編成に当たっていただくことを強く要望いたします。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第12号の事件案を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は原案認定であります。本件、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本件は委員長の報告どおり認定することに決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、議会運営委員長の報告を求めます。
     平野成基議会運営委員長。       〔46番平野成基君登壇〕 ◎46番(平野成基 君)議会運営委員に付託されました請願に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  請第61号につきましては、書面で御報告申し上げましたとおり、慎重審査の結果、10月8日に開催された全員協議で正式な手続を経て決定されているため、不採択とすべきものと決定いたしました。  なお、山口村越県合併関連議案につきましては、去る9月22日付の知事からの回答書において、議案を提出する時期については今12月定例を予定していると回答しているにもかかわらず、定例最終日である本日に至るも提出されていないことはまことに遺憾である等、知事の対応に批判や疑問を呈する意見が多く出されたところであります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  本件につき討論をいたします。  宮川速雄議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  宮川速雄議員。       〔9番宮川速雄君登壇〕 ◆9番(宮川速雄 君)あおぞらの宮川です。  長野県本会議場への日の丸掲揚について全員協議での採決の無効と掲揚の中止を求める請願書の採択に賛成の立場から討論いたします。  仙台市の輪王寺に、「昭和の戦いに国のために倒れ 帰らぬ私達を ふるさとの人は忘れないで下さい」という、悲しいまでもふるさとを思い、ふるさとの人々に思いを寄せる碑文の石碑が建っています。言うまでもなく、日の丸に駆り立てられて太平洋戦争で亡くなった人たちを慰霊するとともに、戦争への反省を込めた石碑です。  県会議場での日の丸掲揚に反対する連絡の公開質問状に、古田議長は、未来に向かい、国際親善と平和のシンボルとして議場へ国旗を掲揚することは大変大きな意義があると思われますと答えています。果たして、日の丸は平和のシンボルと言えるでしょうか。  輪王寺の碑文にあるように、私たちは、みずからの意思ではなく、太平洋戦争で亡くなった320万人の人たちを忘れてはならないのです。日の丸に駆り立てられた人たちのおかげで今の平和があることを忘れてはならないのです。  日の丸に対して賛否両論があることは承知しています。だからこそ、自由濶達に議論を闘わせることができる言論の府である議場に日の丸はふさわしくないと思うのです。  民主主義は少数の意見を尊重することが基本です。そしてまた、議会も少数の意見を尊重する場でなければなりません。多数の横暴、少数の正論であってはならないのです。  ここには、かつて旧県政に所属していた皆さんもおいでですが、絶対多数の旧県政のときですら議場に日の丸を掲げなかったではないですか。なぜでしょう。それは、日の丸に対してさまざまな考えのある中で、言論の府としての衿持を守ったからではないでしょうか。  古田議長はまた、47都道府県の中で長野県だけが掲揚していないと公開質問状に答えています。掲揚しないことがなぜいけないのでしょうか。掲揚しない選択があってもよいのではないでしょうか。むしろ、それこそが、太平洋戦争に思いをいたし、平和を希求する県民にこたえる県議会の良識ではないでしょうか。  私は、請願書の採択に賛成するとともに、日の丸のかわりに、この議場の壁いっぱいに平和を願う県民の絵を飾ることを提案し、討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は不採択とすべきものでありますので、本件について改めて採決いたします。本件、採択するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立少数。よって、本件は不採択とすることに決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、文教企業委員長の報告を求めます。  藤沢詮子文教企業委員長。       〔28番藤沢詮子君登壇〕 ◎28番(藤沢詮子 君)文教企業委員に付託されました議案及び請願、陳情に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、第25号議案を除く他の議案はいずれも原案のとおり可決すべきものと決定し、請願、陳情につきましては書面で御報告申し上げたとおり決定いたしました。  なお、9月定例において一般会計補正予算案から削除した小中学校の学校活動に補助するためのスペシャルオリンピックスへの参加支援事業費については、今定例に、補助の範囲を拡大し再度提案されたため審議したところ、今回はスペシャルオリンピックス大会への県の支援策が明らかになったとし、一般会計補正予算案は原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。  第25号「教育委員委員の選任について」の議案につきましては、否決と決定いたしました。  この第25号議案は、教育長の再任を議会に同意を求める議案でありますが、賛否についての発言が委員全員からありました。教育長が不在になると現在進めている入試制度問題、高校改革プラン策定などに影響が出ること、今後の多くの教育委員の課題に取り組むには実績のある者が必要であるという意見や、30人規模学級、障害児教育など、子供たちや父母たちの願いにこたえた教育環境の前進を図った実績は大きいなどの再任に賛成する意見が出されましたが、おはなしぱけっと号に対する質疑の中で、知事の関与を認めたなど、教育委員の独立性などが担保されていないとする意見が多数の委員から出されたほか、入試制度改革、高校改革、30人規模学級など、知事の意向を受けた急な施策の推進で教育現場が混乱していること、信濃教育を初め教育関係団体との間に摩擦が生じていることなどの意見も出され、採決の結果、再任に同意することは適当でないとして再任反対多数で原案を否決した次第であります。  なお、文教委員の審査の過程におきまして、おはなしぱけっと号車体デザインに係る変更契約に関連して論議が集中しました。契約の変更に至った経過や契約変更に係る知事の関与などの質疑が各委員から行われ、理事者に対し、信濃毎日新聞の掲載記事に関連して、記事に対する教育委員の調査結果報告書、変更された車体デザイン画、契約状況などの資料の提出を求めるなど、活発に審議を行いました。  この審査の過程で、車体デザイン画の変更に知事の関与があったことを教育委員として認め、教育長が謝罪するに至り、委員として、反省の上に立った教訓を今後の教育行政に生かすよう要請したところであります。  このほか、県として、独自の教育のあり方の必要性や学力低下への対応、養護学校の地域化に伴う対象者の拡大などへの対応を要請いたしました。  企業局関係では、ガス事業を廃止して新会社へ譲渡するための関連条例案及び補正予算案が付託され、新会社への職員の派遣方法や譲渡資産額の算出方法などについて論議しました。審査の結果、この条例案及び補正予算案については原案のとおり可決すべきと決定いたしました。  なお、新会社の職員は約70名でスタートし、このうち企業局の職員30名を派遣法に基づき新会社へ派遣されることになったことが報告されましたが、この派遣が円滑に実施できるよう要請した次第であります。  このほかにも、松塩水道用水管理事務所汚泥排出事案につきまして、漁協からの補償などの申し入れに対する企業局の対応状況などについて論議され、誠意ある対応を要請するとともに、奈良井川流域の治山、環境対策などについて関係機関に申し入れするよう要請いたしました。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案、第12号の条例案、第25号の事件案並びに閉会中継続審査及び調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、農政林務委員長の報告を求めます。  小林利一農政林務副委員長。       〔10番小林利一君登壇〕 ◎10番(小林利一 君)農政林務委員に付託されました議案及び陳情に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、いずれも原案のとおり可決すべきものと決定し、陳情につきましては書面で御報告申し上げましたとおり決定いたしました。  なお、審査の過程におきまして、農政部関係では、台風22号、23号などの災害による農作物や農地、農業用施設への被害が甚大なものとなっておりますが、今後とも異常気象により災害が増加することも考えられることから、災害復旧対策の早期対応や落下果実等の販売のための流通ルートの確保、あるいは農業共済制度の充実や県独自の支援制度の創設などを求める意見が出されました。  林務部関係では、2月に京都議定書の発効が確実となっておりますが、ペレットの普及は温暖化対策にも有効であることから、その普及促進のための施策の展開や、災害時の停電の際にも使用可能なペレットストーブの開発などを求めたところであります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案、陳第414号並びに閉会中継続審査及び調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本件を一括して採決いたします。  本件それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本件はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、土木住宅委員長の報告を求めます。  清水洋土木住宅副委員長。       〔5番清水洋君登壇〕 ◎5番(清水洋 君)土木住宅委員に付託されました議案及び請願、陳情に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、いずれも原案のとおり可決すべきものと決定し、請願、陳情につきましては書面で御報告申し上げたとおり決定いたしました。  なお、審査の過程におきまして、入札制度の改革の取り組みにつきましては、11月9日付で新たに長野県公共工事入札等検討委員を設置し、今後、検討委員の意見を踏まえ、建設業者の皆さんとの意見交換等を行い、必要な見直しをすることとしております。  入札制度の改革については、平成13年12月に参加希望型指名競争入札の試行を行って以来、毎年見直しを行っているところでありますが、いまだ制度が定着せず、関係団体等への影響ははかり知れないものがあります。見直しは大変重要なことではありますが、改正後は数年程度実施し、その結果を検証していくことが必要であり、公平、公正な入札制度の確立のためにも複雑な制度とならないよう要望した次第であります。  また、南安曇郡豊科町の梓橋から松本市街地への慢性的な渋滞の解消を図るため、道路改良事業、高家バイパスが実施されております。その中で、梓川を横断するあずみ野新橋の架設が発注されておりますが、当初設計ではPCでの施行が予定されていたところ、工期の短縮を図るためという理由からメタル製の橋に変更されたところであります。その変更に当たっての経緯に不明確な点が見られたのは大変残念であり、今後はこのようなことがないよう要請したところであります。  新潟中越地震は新潟県内に甚大な災害をもたらし、改めて天災の恐ろしさを認識したところであります。執行部に対し、住宅の耐震対策等の地震防災対策、さらに被災者の住宅再建支援策の策定に積極的に取り組むよう要望した次第であります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案並びに閉会中継続調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、社会衛生委員長の報告を求めます。  村上淳社会衛生副委員長。       〔1番村上淳君登壇〕 ◎1番(村上淳 君)社会衛生委員に付託されました議案及び請願、陳情に対する審査の経過と結果につきまして御報告申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、いずれも原案のとおり可決すべきものと決定し、請願、陳情につきましては書面で御報告申し上げたとおり決定をいたしました。  なお、審査の過程におきまして、2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会への6億円の財政支援について論議が集中いたしました。委員としては、青山篤司出納長、2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会実行委員(GOC)の盛田英夫理事長、2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会・長野(SONA)の保科事務総長及び大月事務局長に委員への出席を求め、説明、意見を聴取したところであります。  この大会の開催に当たっては、6億円の運営費補助金以外にも、SONAへの職員派遣人件費を初め、教育委員において計画されているスペシャルオリンピックスへの参加支援事業等々、莫大な県費負担が見込まれるところであります。厳しい財政状況のもと、スペシャルオリンピックス冬季世界大会への財政支援により、今後、県が真に助成をしようとしているスポーツ団体、大会等への支援を削除したり、福祉施設を切り捨てるといった事態が生じることのないよう強く要望したところであります。  このスペシャルオリンピックスへの財政支援に関する論議においては、知事やGOCの対応を批判する発言が数多く出されたところであります。しかしながら、大会開催まで2カ月余りとなった現在、この大会が単なる一つのイベントとして終わることなく、長野県における知的障害者の社会参加を進めるための大きな契機となることを強く期待し、委員全員の賛成をもって6億円の財政支援を可決すべきものと決定した次第であります。  ついては、2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会運営費補助事業の執行に当たっては、GOCはSONAへの支払い義務を速やかに履行すること、SONAは経費の節減により可能な限り効率的な大会運営に努めること、以上2点を県として要請することを強く求めるものであります。  次に、中国産はるさめ等からの過酸化ベンゾイル誤検出、誤公表問題については、過日、関係職員の処分が行われましたが、この処分については処分の公平性の観点から大きな疑問があるとの発言が数多く出されたところであります。あわせて、今回の問題は、県の食品衛生検査体制における検査部門である環境保全研究所の所長が責任者としての役割を十分に果たせる状況にないことにも起因することであり、環境保全研究所長にあっては、みずから出処進退を判断すべきであるとの強い意見が出されたところであります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。
    ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案、第8号の条例案、請第65号並びに閉会中継続審査及び調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、商工生活環境委員長の報告を求めます。  塚田一商工生活環境委員長。       〔44番塚田一君登壇〕 ◎44番(塚田一 君)商工生活環境委員に付託されました議案及び請願、陳情に対する審査の経過と結果について御報告申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、原案のとおり可決すべきものと決定し、請願、陳情につきましては書面で御報告申し上げましたとおり決定いたしました。  このほか、審査の過程におきまして、小規模事業者に対する経営支援策について議論がなされました。この支援策については、小規模事業者に対し、複数の経営指導員による高度専門的な支援サービスや、信頼されるコーディネートができる体制を確立することを目指し、商工会議所、商工の統合や連携を促進することなどを内容とするものであります。  県は、今年度、市町村、商工団体からの意見を取り入れ、支援策の一部見直しを行ったところではありますが、商工会議所、商工の統合については、地域や商工団体の実情を考慮し、一市町村一団体の原則にこだわることなく、商工団体の自主性を尊重するとともに、補助金、改革期間等に関する市町村、商工団体の要望を今後の支援策に十分反映させるよう強く要望したところであります。  また、信州ブランドを海外へ推進実行委員設立準備について議論がなされました。当設立準備は、県、市町村、民間企業等が一体となって長野県の観光地や農産物、物産品等を台湾の消費者に売り込むことを目的として設立されたものでありますが、県関係では、経営戦略局を中心に、商工部、農政部及び信州・長野県観光協会が構成メンバーとなっているところであります。  当委員といたしましては、設立準備の事務局長に就任している信州ブランド戦略チームリーダーの出席を求め、準備設立の経過等について説明を求めたところであります。  質疑の中で、当準備は民間主導であるという前提であるにもかかわらず、準備段階からイベント等の実施に至る過程における県の関与にわかりにくい部分があり、業務を進める際の経営戦略局と商工部、農政部、あるいは関係市町村との連絡、調整が円滑に行われていないことや、知事がトップセールスを行う必要性について疑問が出されました。  また、県内の観光地のPRや農産物、物産品等の売り込みについては、本来の所管部局である商工部や農政部が主体的に責任を持って行うべきではないかなど、多くの意見が出されたところであります。  また、長野県の危機管理体制についても論議がなされました。去る10月23日に発生しましたマグニチュード6.8の新潟県中越地震は、新潟県はもとより、県内でも被害をもたらしたところであります。今回の中越地震のような大きな危機管理に直面した際に県民の期待にこたえる対応ができるよう、新潟県の危機管理対応を十分参考にすることにより本県の危機管理マニュアルを検証するとともに、市町村等関係機関との連携をより密にして、改善すべき点は早急に改善し、その結果を明らかにするよう要望したところであります。  また、環境保全研究所の職員の処分についても議論がなされました。去る11月30日に、中国産はるさめ等からの過酸化ベンゾイル誤検出、誤公表問題に関係した10人の職員の処分が発表され、環境保全研究所の関係では、検査等を行った職員5人が停職、減給処分とされたところであります。環境保全研究所の最高責任者である所長は非常勤職員であることから地方公務員法上の懲戒処分を行うことができないため、みずからの申し出により報酬を3カ月、20%減給するとされたところであります。  環境保全研究所から所長名で提出された事故報告書においても所長としての責任は不明確であり、今回の申し出が所の最高責任者の責任のとり方として適当であったのか、所務を掌理し所属職員を指揮監督すべき所長が非常勤の特別職であることが適当であるのか、みずからの出処進退を明らかにすべきではないかなど、多くの意見が出されたところであります。  また、中信地区廃棄物処理施設に係る戦略的環境アセスメントについて論議がなされました。県は、12月1日、現在策定中の廃棄物条例との整合性を図る必要があるとして昨年11月から休止していた、中信地区における廃棄物処理施設に係る戦略的環境アセスメントを県が実施主体となって来年度から再開することを発表したところであり、平成17年度中には優先的に実施することとされた松本地区において廃棄物処理施設の候補地を選定するとともに、施設の建設に向けての作業を推進するよう強く要望したところであります。  また、現在、県が策定中の信州廃棄物発生抑制と良好な環境の確保に関する条例(仮称)については、要綱案に対する県民、市町村、関係団体等からいただいた意見や要望をしっかりと受けとめるとともに、改善すべき点は改善し、県民の視点に立った、県民の利益につながる条例案とするよう強く要望したところであります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案並びに閉会中継続審査及び調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、総務警察委員長の報告を求めます。  宮澤敏文総務警察委員長。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)総務警察委員に付託されました議案及び請願、陳情に対する審査の経過と結果について御報告を申し上げます。  知事提出議案につきましては、慎重審査の結果、今定例で当委員に付託されました議案のうち、第7号議案「職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」を除く他の議案は原案どおり可決すべきものと決定し、請願、陳情につきましては書面で御報告申し上げたとおり決定をいたしました。  まず、継続審査となっております第25号議案「信州土地利用基本条例案」につきましては、状況に変化が見られず、なお引き続き慎重な審査が必要なため継続審査すべきものと全員一致で決定した次第であります。  次に、第7号「職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例案」につきましては、企業局松塩水道用水管理事務所本山浄水場の汚泥排出問題及び中国産はるさめ等からの過酸化ベンゾイル誤検出、誤公表の問題に関連し、最高責任者としての知事の給与を20%減給しようとするものであります。  この審査におきまして、20%の減給の根拠、理由が不明確、職員の処分に比べて軽過ぎるのではないか、汚泥排出問題では、県警の捜査が現在も進行中であり、まだ全容が明らかにされていないのではないか、さらに、両問題とも県民や関係者への十分な説明責任を果たしていないのではないかなど、活発な議論がなされ、汚泥排出問題は、いまだ問題の全容が明らかにされていない中、最高責任者の処分を行うのは拙速に過ぎるのではないかと考えることを最大の理由に、なお引き続き慎重な審査を要するため継続審査すべきものと賛成多数で決定した次第であります。  また、審査の過程において、悲惨な交通事故の防止は県民のすべての願いでありますが、近年、本県の交通事故は増加傾向にあり、特に高齢者や子供などのいわゆる交通弱者が多数犠牲になるなど、憂慮すべき状況となっていることが明らかにされました。交通事故を防止するためには、高齢者や子供が安心して横断するための信号機や横断歩道、運転者が見やすい信号や道路標識、標示といった交通安全施設等の整備、充実が不可欠であり、県民からも強い要望があるものの、現在の整備状況は必ずしも十分とは言えず、交通事故防止を願う県民の期待に十分応じられる状況にないのであります。  このような現状を踏まえ、県においては、交通事故の防止に向け、交通安全施設等の整備に関する予算の増額に努め、交通安全施設等整備事業の一層の充実を図るよう決議を委員発議とした次第であります。  このほか、先般、平壌で開催されました第3回日朝実務者協議において北朝鮮から横田めぐみさんのものと提供された遺骨は、政府の行ったDNA鑑定の結果、別人のものであったことが判明したところであります。このような虚偽の証拠を提供した北朝鮮の姿勢は極めて不誠実であり、日朝間に存在する諸問題に誠意を持って取り組むとした日朝平壌宣言の精神に著しく反するものであり、まことに遺憾であります。  このような中で、政府においては、対話と圧力という北朝鮮との外交の基本方針を踏まえ、今回の北朝鮮の許されざる虚偽の証拠資料提出に対し厳重に抗議するとともに、毅然たる態度で粘り強く協議を進め、拉致問題を早期に解決するよう強く要請する意見書を委員発議とした次第であります。  また、新潟県中越地震の被災者の支援のため県に寄せられた義援金は総額1億600万円余に達しておりますが、うち約8,000万がまだ現地に届いていない状況であることが今定例において判明したところであります。県は、義援金で被災者の求める物資を購入し、被災者に直接届けることとしておりますが、この支援の方法は被災直後の支援としては評価できるものの、被災地において必要とされる物資やニーズは日々変化することから、物資による支援だけでは十分ではありません。  一方、義援金という形での支援は、必要な物資の判断が現地において可能になり、現地での調達による経済効果が被災者の生活基盤の強化にもつながる点で極めて効果的であり、県民から被災者のために寄せられた義援金は効果的、効率的な支援に役立てていく必要があるのであります。県においては、新潟県中越地震の被災者の支援に当たっては、物資による支援にこだわることなく、早急に新潟県に届けるよう強く求める決議を委員発議とした次第であります。  さらに、経営戦略局長においては、平成16年2月の定例の一般質問におきまして、答弁漏れや適切さを欠く答え方が多いということで、議員3人から答弁が不誠実であるとして議長に対応を申し入れ、議長が知事に対して十分に説明責任を果たせる的確な答弁ができる体制をとるよう文書で要請しております。今定例においても、総務委員において中越地震の被災者への支援に対して事実に反する答弁を繰り返し、また、おはなしぱけっと号に関する問題等においては不誠実な答弁を行うなど、議事を混乱させるところであります。  そもそも、議会と知事は、知事が言うように県政の車の両輪であり、議場は審議を尽くし県民の負託に応じる場であることを考えると、局長の不誠実な答弁はこれに逆行するものであり、審議を阻害することは極めて遺憾であります。したがいまして、経営戦略局長においては議会における質問等について誠意と責任を持って対応するよう強く求める決議を委員発議とした次第であります。  このほか、審議の過程において、しなの鉄道の経営再建の支援策としての減損会計の導入理由や知事が提出を拒んでおる山口村の越県合併関連議案関係について議論がなされました。これを受けて、しなの鉄道の経営再建に関して審議の参考に資するため同社代表取締役社長の井上雅之氏を参考人として委員への出席を求め、また、山口村の越県合併問題に関して審査の参考に資するため田中知事に委員への出席を求め、それぞれ意見をお聞きし、質疑を行いました。  井上参考人からは、今回のしなの鉄道に対する県の支援策は、県に多大な負担をかけずに会社の自立的な経営につながる、この支援策により黒字基調の経営が実現し、会社の再建が可能になるとの説明がありました。  また、2014年ごろ、北陸新幹線の開通に伴いJRから経営分離される信越線長野駅以北の問題に対し、同社長からは、長野以北の鉄道を守っていきたい、鉄路を残したいとの前向きな発言があり、さらに、もし長野以北が列車の運行と鉄道資産を切り離す上下分離方式であっても会社運営上は構わないとの見解が示されました。  16日午後には、委員として最終確認の場として出席を求めました知事に対し、冒頭、委員長から、今定例に山口村にかかわる合併関連の議案を提案するお気持ちはあるのか。長野県という地方自治体の意思はどのように決定するとお考えか。議会が議員提案による合併関連議案を可決した場合、知事は総務省に速やかに申請をするお気持ちはあるのか。この3点について知事の見解を求めましたが、知事には、議案提出には今なお葛藤していると明言を避けられ、地方自治体の意思については法的に確立されておらず、学識者にもさまざまな説がある旨の発言があり、また、議決後の総務省への速やかな申請については、仮定の話は住民等の関係者に失礼であり、答えられないと述べるにとどまりました。  また、9月定例以後の心境の変化や、臨時議会を招集しても提案するお気持ちはあるのか等の問いに対しても、最後まで明確な答弁はいただけませんでした。  このほか、新潟県中越地震の被災者支援のための義援金については不透明な部分があり、義援金による支援物資購入にかかわる審査の途中、県庁地下駐車場に、本来、一刻も早く届けるべき支援物資が山積みにされていることが判明いたしました。山積みにされた支援物資の中には、理事者の答弁とは異なり、企業から寄せられたものではなく、千曲市の中学生が自分たちができる範囲でと持ち寄った日用品とともに、クラス全員で書いた被災者への励ましの手紙等までが1カ月近くも放置されていたのが確認されました。  これらのことは支援した人たちの善意を無にするものであり、特に中学生の手紙については、子供たちの心を踏みにじるものに等しい行為であり、極めて遺憾であります。委員としては、子供たちへの十分な経過説明と、山積みにされた支援物資を速やかに被災者に届けることを求めた次第であります。  さらに、20日午前には、山口村の加藤村長、中津川の大山市長さんを初め岐阜県恵北地域の、今回山口村と一緒に中津川市へ合併する6町村の首長さん方が委員に見えられましたので、最終確認の場として、それぞれの熱い思いと変わらぬ意向等のお話を伺った次第であります。関係首長さん方の再三にわたる状況説明や、11月に実施した山口村、中津川市への現地調査等を勘案し、また、新生中津川市の新年度予算編成や組織改正、4月からの子供たちの通学等、住民生活に欠かせないさまざまな問題点を考慮すると、合併の可否の判断をこれ以上先延ばしすることは、地元住民はもとより、関係諸方面にも多大な負担と混乱を招くものであり、委員としても強く憂慮する次第であります。  さらに、委員全員で、審査を一時中断し、知事に議案提出の要請を行ったほか、越県合併に伴う諸問題について総務省の公式見解について県側に強く求めたところであります。  このほか、審査の過程におきましては、愛知万博、公式催事、信州・長野県の日にかかわる委託業務に不透明な契約等が介在することのないよう強く求めること、また、県警通信指令室を視察し、その実態を確認したことを初め、公共工事の入札における失格基準の改定内容や基本的な考え方、県の組織再編作業の進捗状況、歩行者、自動車分離方式交差点の供用開始後の状況や、パトカーの違反車両の追跡中事故の概要、さらには外郭団体職員の再雇用への県の対応や信州ブランドチームの各部局との関係状況について各般にわたって議論がなされました。  また、厳しい財政状況の立て直しのため、財源の確保及び県内景気や雇用等に十分配慮した積極的な施策の実施を行うよう要望するとともに、総務警察委員といたしましても、これら審査過程を踏まえて、山口村の越県合併問題、長野以北を見据えたしなの鉄道経営再建問題及び外郭団体の見直し等について引き続き慎重審議を行うこととした次第であります。  長くなりましたが、以上をもちまして委員長報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  委員長の報告中、第1号の予算案、第16号の事件案、請第60号並びに閉会中継続審査及び調査申し出の件を除き、他の案件につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ委員長の報告どおり決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、決算特別委員長の報告中、第12号「平成15年度長野県一般会計及び特別会計の決算の認定について」につき討論をいたします。  藤沢詮子議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  藤沢詮子議員。       〔28番藤沢詮子君登壇〕 ◆28番(藤沢詮子 君)第12号、2003年度一般会計及び特別会計の決算の認定について賛成の討論をいたします。  2003年度は財政改革推進プログラムの初年度の年となりました。私たち党県議団は、4年間で投資的経費、事務事業、人件費など見直しと削減を図りながら、福祉や教育、環境、雇用などに重点投資していくという財政改革プログラムを基本的には賛同してきました。また、重点施策の実施のための財源確保として設けた長野モデル創造枠事業としての300億円の特別枠も賛同の立場をとってきたところです。  田中知事は、2003年度の予算提案に当たっても、福祉、医療、環境、教育、産業、雇用など、真に必要な施策に重点的に財源を配分したと述べましたが、県民の願いを前進させる改革の流れを一層鮮明にした2003年度の決算を党県議団は評価し、認定するものです。  以下、県民の立場からの検証を踏まえ、具体的に賛成の趣旨と今後のさらなる努力への要望を申し上げます。  まず、厳しい財政運営の中で黒字基調を維持してきたという点についての評価です。決算額の現状を見てみますと、2003年度の長野県一般会計決算額は、歳入総額9,039億円で、昨年度の1兆57億円と比べマイナス10.1%、5年連続のマイナス決算で、11年ぶりに1兆円を切りました。  県税収入は対前年度マイナス41億円で3年連続の減収となり、依然として景気の回復にはほど遠い状況が見られますし、さらに国庫支出金も228億円の減収となる中、土木費や農林水産費の減額を中心に歳出総額を前年度の9,925億円に対しマイナス10.8%の8,853億円に抑えた結果、実質収支額は46億円で対前年度比プラス6億円となり、黒字基調を維持することができました。  次に、社会保障等に重点投資の財政運営であったという点です。公共事業費は行政投資額で見ると1,561億円で、対前年度から644億円、29.2%の減額です。これは、財政改革推進プログラムの投資的経費の引き下げ目標値である2,184億円を下回り、前県政時の2000年度決算の3,170億円の半分以下、額で見れば1980年代初頭の水準となりました。  県財政を危機に招いた負債の8割を3公共がつくり出したことからしても、県民の願いである福祉や教育の前進のためにも公共投資の総額を抑えていくことは避けて通れない道であります。  党県議団は、一貫して、公共事業の中のむだを削り、大型事業から県道の歩道整備など生活道路の改善や維持、補修、高校の改修など県民生活にとって身近で必要な公共事業に転換し、促進するよう求めてきたところです。この結果、公共事業費は1,600億円台に、社会保障費は1,300億円台となり、公共事業に4,000億円、社会保障に1,200億円であった90年代の予算の使い方は、社会保障重視へと大きく転換いたしました。  福祉、教育、雇用にも力が入りました。民生費の予算全体に占める構成比は、90年代の4%台から2003年度は7.7%と前進し、小規模ケア施設、宅幼老所の44カ所整備を初め、老人福祉施設20カ所の整備、中央児童相談所に加え、松本児童相談所の一時保護所の通年化など、切実な県民要望事業が前進しています。  商工費の構成比は初めて8%台に乗りました。緊急雇用創出基金事業として、県事業では8万2,000人日、市町村事業として14万人日の雇用が創出されるなど、国の雇用対策事業を積極的に取り入れた対応は評価のできることです。  教育費は、2001年度に土木費を上回って以来、連続トップとなっています。小学校3年生まで県が全額負担で30人規模学級事業を拡大したことは、県民からも教育現場からも歓迎の言葉が上がりました。  さて、財政の健全化にとって不可欠の県債への対応は、全国でもその努力はぬきんでています。新たな借金をできるだけ抑制してきた結果、2003年度で県債残高が初めて減少に転じました。これは全国では長野県のみです。しかし、借金は後年度にツケを回すといいますが、前県政がつくり出した莫大な負債は、現県政の努力にもかかわらず、今その負担はピークに達しています。公債費負担比率は27.2%と上昇を続け、起債制限比率は17.1%と相変わらず全国ワーストツーとなっているのは本当に残念と言うほかありませんが、現県政の努力はこれからの財政再建に展望を開いていくことを期待をするところであります。  最後に、今後の取り組みに生かしてほしい3点について要望いたします。  一つ、公共事業削減や入札制度の改革は建設業者に少なからぬ影響を及ぼしました。党県議団は、建設事業者の皆さんとの懇談を重ねる中で、大変な思いや努力をお聞きしてきました。県としても、建設産業の構造改革を支援するための建設相談110番の設置や、新分野への進出を図ろうとする企業への支援も始まりましたが、事業者の皆さんから共通して指摘されたのが、低入札価格などを生じさせる入札制度の早急な改善でした。  私たちは、透明性や公正さを確保する改革の趣旨や、小規模事業者が入札に参加できる参加希望型発注制度の拡大は歓迎しますが、再生産もままならないような低入札は即刻改める必要があるという立場で、最低制限価格の設定など真摯な改善を求めてきたところでありますが、さらなる改善を望むものです。  二つ、人件費は前年度比で98億円の減額となり、予算の構成比では30.07%ですが、全国平均31.4%に比べ下回っています。財政改革に伴う給与の引き下げは、労使の真摯な交渉と職員の皆さんの御協力により合意された結果によるものですが、党県議団は、この結果、職員給与が全国一低額となったこともあり、今後、給与の安易な削減はすべきではないということを一言申し上げておきます。  三つ目、財政改革推進プログラムに基づいて2003年度に初めて導入された長野モデル創造枠予算50億円は、財政難の中、削減ありきではなく、30人学級の財源を生み出したように、県民に要望実現の希望ある予算枠として設定されたものと受けとめ、歓迎するものですが、不執行の事業を生じたことを教訓にして、さらに、県民が望む、県民にとって本当に必要な施策を取り入れ、創造枠予算が本来の目的を果たすことができるよう強く求めるものであります。  討論の終わりに当たりまして、知事に一言申し上げます。  私たち日本共産党県議団は、ただいま申し上げてきたように、福祉や教育が大切にされる新しい県政の前進を心から願い、そのために必要な提案をしてまいりました。この前進は、知事一人だけではなく、県民の運動と職員の努力があったればこそ実ってきたものであります。皆で力を合わせてこそ改革は進む、このことを肝に銘じてこれからの県政運営をしていただくよう心から求めて、2003年度の決算についての賛成討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は原案認定であります。本件、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本件は委員長の報告どおり認定することに決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、各委員長の報告中、第1号「平成16年度長野県一般会計補正予算案」につき討論をいたします。  毛利栄子議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  毛利栄子議員。       〔15番毛利栄子君登壇〕 ◆15番(毛利栄子 君)第1号「平成16年度長野県一般会計補正予算(第4号)案」につきまして賛成討論をいたします。  今回の補正予算は総額237億円で、12月県議会としては田中知事になって過去最大の規模です。その主要な中身は、一つとして災害関連費用です。  ことし10月に県内を相次ぎ通過した台風22号、23号は、河川のはんらんや土砂災害、収穫間近の農作物に甚大な被害を与えるなど、大きなつめ跡をもたらしました。その対策として今回提案されている予算は115億円に上り、要望があったものすべてにこたえられる予算案とのことですが、さらに、暮れから新年にかけて第5次、第6次、第7次の査定が予定されており、今後も出てくるであろう災害対応にも十分こたえていただきますよう重ねて要望するものです。  二つとして、しなの鉄道の減損会計に対応した県の貸付金を資本金に振りかえる予算として103億円が計上されています。  私たちは、整備新幹線の開通に伴い、全国初の並行在来線をJRから経営分離することを決めた政府・与党の申し合わせに反対してきました。また、横川―軽井沢間を廃止し、篠ノ井―長野間の経営もJRに取り上げられる中で、しなの鉄道が本当にやっていけれるのかと問題提起してきましたが、当時の日本共産党以外の与党各派の皆さんは、10年たてば黒字に転換できると不利な条件を無批判に受け入れ、103億円の税金投入も決めました。  私たちは、減損会計が本当にしなの鉄道の健全経営に役立つとの説明を信頼し、今後もしなの鉄道が公共の足として存続するために県が責任を持って支援する立場をとるよう要望するものです。  三つ目の主要な予算案は、スペシャルオリンピックスへの運営補助です。  いよいよ、来年2月26日から、知的障害者のスポーツ大会、スペシャルオリンピックス長野が開催されます。今回、そのための運営経費として6億円が計上されました。このことについては、世界大会実行委員理事長の盛田英夫氏から、6億円以外には一切の御負担を求めないことをここに確約いたしますとして、これ以上の支出は求めない旨の確約書が田中知事と県議会議長あてに提出されているところです。  この間、運営費の補助についてさまざまな議論がありましたが、青山出納長も、一般質問の答弁の中で、実行委員の資金確保の状況を早く判断し、知事に進言すべきだったと反省したように、国際イベントという事業にしては資金確保がずさんというほかありません。透明性のある会計処理や情報公開を行い、今後の教訓とすることを求めます。  このほか、前県議会において多数が否決した森林整備のための高性能林業機械導入への補助や、スペシャルオリンピックスに自主的に参加する小中学校の学校活動に対する補助が再度計上されています。  また、新潟県の中越大震災を教訓に、長野県のような、中山間地を抱え、高齢化率も高く、地域で支え合う集落という特徴に対応した災害の備蓄緊急配備事業も具体化されました。  治水・利水対策の推進を図るため、新たな水道水源を確保する三郷村の地下水調査への補助も実施されます。  教育の分野では、養護学校の地域化推進事業の一環として、長野養護学校高等部の分教室を更級農業高校内に開設するための教室等の改修、備品等の整備費用が計上されています。私たちは基本的には地域化に理解をするものですが、新しい試みだけに、関係者の十分な合意づくりが欠かせないことであり、必要な教員配置、設備など環境整備が求められると思います。  この間、新たな借金をできるだけ抑制し、財政改革推進プログラムに基づいて着実に財政健全化に向けての歩みを進めていることは評価するものです。  今回の補正には県債が約30億円計上されていますが、中身は災害復旧債など必要なものと理解します。今回の県債を加えても歳入予算の中の構成比は10.8%で、プログラムの10%台におさまっており、県債残高も減少しています。  日本共産党県議団は、12月2日に、約160項目の新年度予算要望書を知事に提出しました。その中では、県民の県政改革への熱い期待にこたえ、県民の暮らし、福祉、医療、教育、環境、産業、雇用政策の前進を太い柱に据えた予算編成を強く要望しますと伝えてあります。  国から理不尽な補助負担金のカットや交付税の削減などが押しつけられている中ですが、職員を信頼し、職員とともにこの姿勢を堅持することを願って賛成討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本案を採決いたします。  本案、各委員長の報告はいずれも原案可決であります。本案、委員長の報告どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本案は各委員長の報告どおり可決されました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、社会衛生委員長の報告中、第8号「長野県西駒郷条例の一部を改正する条例案」につき討論をいたします。  小林伸陽議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  小林伸陽議員。       〔27番小林伸陽君登壇〕 ◆27番(小林伸陽 君)おはようございます。第8号「長野県西駒郷条例の一部を改正する条例案」について賛成の討論を行います。  現在設置されている知的障害児施設を廃止して障害者施設に改めるとともに、地方公共団体が設置する公の施設について、民間の能力を発揮しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減を目的とした指定管理者制度が従来の管理委託制度にかわって導入され、西駒郷の管理運営を指定管理者が行うためのものであります。社会福祉法人長野県社会福祉事業団におかれては、これまで西駒郷の運営に長年携わり、その実績は利用者を初め父母の皆さんからも多く評価をされており、今後の運営に期待し、賛成するものであります。  しかし、指定管理者制度の目的でも、住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減を図ることが目的とされています。全国的に見ても、国の補助金削減や交付税の削減などにより地方自治体は財政破綻に追い込まれつつあります。その打開のために、経費の削減策として福祉施設や教育施設などを民間に管理を委託するもので、サービスの低下が指摘されています。  地方自治体の本旨は住民の福祉の向上をうたっている中で、無制限に指定管理者制度の活用は大きな危惧を抱くものであります。今回の移行においても、県の支援を引き続き行うとともに、利用者や父母などが運営に参加できるシステムの構築、行政や議会がチェックできる制度を確立することを強く求めるものであります。何よりも利用者が安心して利用できるサービスが一層充実されることを条件に、賛成の討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本案を採決いたします。  本案、委員長の報告は原案可決であります。本案、委員長の報告どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案は委員長の報告どおり可決されました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、文教企業委員長の報告中、第12号「長野県ガス供給条例を廃止する等の条例案」につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本案を採決いたします。  この採決は、議長が必要と認めますので記名投票をもって行います。  議場の閉鎖を命じます。  あらかじめ申し上げます。議会の議決に付すべき公の施設の利用及び廃止に関する条例による県営ガス供給施設の廃止については、地方自治法第244条の2第2項の規定により、出席議員の3分の2以上の者の同意を必要といたします。  現在の出席議員数は56人であり、その3分の2は38人であります。  念のため申し上げます。本案を可とする議員は白票を、これを否とする議員は青票を、点呼に応じて順次投票願います。  点呼を命じます。       〔職員氏名点呼・投票〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れはありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れなしと認めます。  投票を終了いたします。  開票を行います。       〔開 票〕 ○議長(古田芙士 君)投票の結果を報告いたします。   投票総数   56 票   白  票   55 票   青  票   1 票  以上のとおり白票は所定数以上であります。  よって、本案は可決されました。  議場の閉鎖を解きます。       〔参 照〕   原案可決を可とする者の氏名  田 口 哲 男  木 内   均  備 前 光 正  清 水   洋  清 水 保 幸  丸 山 賢 二  北 山 早 苗  宮 川 速 雄  小 林 利 一  小 原   勇  永 井 一 雄  今 井 正 子  田 中 清 一  毛 利 栄 子  柳 平 千代一  宮 本 衡 司  髙見澤 敏 光  清 沢 英 男  林   奉 文  小 池   清  高 木 蘭 子  小 松 千万蔵  柳 田 清 二  竹 内 久 幸  高 村 京 子  小 林 伸 陽  藤 沢 詮 子  鈴 木   清  西 沢 正 隆  保 科 俶 教  小 林 宗 生  小 松   稔  佐 藤  昭  牛 山 好 子  佐 野 功 武  本 郷 一 彦  村 石 正 郎  向 山 公 人  望 月 雄 内  下 村   恭  塚 田   一  高 橋   宏  平 野 成 基  倉 田 竜 彦  宮 澤 宗 弘  森 田 恒 雄  島 田 基 正  石 坂 千 穂  服 部 宏 昭  寺 島 義 幸  下 﨑   保  萩 原   清  古 田 芙 士  小 林   実  石 田 治一郎   原案可決を否とする者の氏名  木 下 茂 人         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、総務警察委員長の報告中、第16号「市村の廃置分合について」につき討論をいたします。  北山早苗議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  北山早苗議員。       〔8番北山早苗君登壇〕 ◆8番(北山早苗 君)北山早苗です。第16号議案、市村の配置分合、平成17年4月1日から東筑摩郡四賀村、南安曇郡奈川村、安曇村、梓川村を廃し、松本市に編入させることに反対します。これは、私の地元に関係する議案であることと、次の理由により反対いたします。  1、安曇村住民から住民投票を求める署名が集められ、村議にかけられましたが、住民投票は否決されました。住民から求められている以上、住民投票で決めるべきです。  2、松本市の菅谷昭市長は、ことし春の市長選挙で、前市長に対抗し、合併については期限にはかかわらず時間をかけて市民の意見を聞いた上で判断したいと約束し、住民アンケートや住民投票も示唆しました。しかし、菅谷昭市長は、約束を果たさず、行政主導で性急に、かつ一方的に合併を進め、10月25日には合併の調印を行ったとして、松本市民の間には疑問、不満が渦巻き、民意を問う住民投票の実施を求める市民の声があります。  3、菅谷昭松本市長が、約束を守らず、こんなにも性急に合併を進めてきた背景には、合併特例債の期日に間に合わせたいというもくろみがあるとの疑問の声が市民から上がり、合併特例債にかかわる徹底した情報公開を求める声が上がっています。  合併特例債は、箱物や道路、公園建設などに使い道が限定され、地方自治体にさらなる借金を負わせる代物です。松本市民が特例債を充てるのではないかと心配している中に、中部縦貫自動車道の建設、島立ジャンクションの建設、波田ジャンクションの建設、松本糸魚川連絡道路の建設、松本四賀直結トンネルの建設などがあります。松本糸魚川連絡道路については、田中知事になってから安曇野の田園地帯を貫く計画ではなくなり、起点は豊科となりました。先日、小谷村をあおぞらで訪れた際、小谷村村長も、起点が豊科からになりよかったと歓迎していました。  田中知事のもと、県政改革の担い手となって働かれた菅谷市長なのに、松本市民の願いどころか、前市長と同じように、南北安曇の住民の願いをも聞き入れないような姿勢があるとしたら大変残念です。合併特例債の使途も含む大規模な公共事業のあり方を菅谷松本市長はきちんと松本市民に説明した上で、民意を問う住民投票を行うべきです。  以上、三つの理由から、四賀村、奈川村、安曇村、梓川村の松本市編入を認める16号議案に反対します。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は原案可決であります。本件、委員長の報告どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本件は委員長の報告どおり可決されました。
            ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、文教企業委員長の報告中、第25号「教育委員委員の選任について」につき討論をいたします。  高村京子議員、北山早苗議員、清水保幸議員及び今井正子議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  最初に、高村京子議員。       〔26番高村京子君登壇〕 ◆26番(高村京子 君)第25号「教育委員委員の選任について」、討論をいたします。  文教企業委員において瀬良和征教育長の再任議案が否決されましたが、日本共産党県議団は本議案には賛成の立場です。人事は知事の専決事項であり、吉村県政の時代から、御本人が社会的規範において問題とならなければ、基本的には賛成をしてきております。  本来、人物評価や姿勢を論ずるべきではないことです。しかし、委員において人権を否定する反対のための反対というような論議がなされており、やむを得ず私は少し立ち入って述べたいと思います。  瀬良氏は、教育長として約2年間、長野県教育行政事務局のトップとしてお務めいただいた経過があり、県議会が本案件を否決することは、この間の県教育行政を正しく評価することなく、否決することにつながるのではないでしょうか。  教育基本法は、その前文で、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。」とうたっています。  瀬良教育長は、この教育基本法の精神を長野県教育の現状に照らして、まず、深刻な教育現場に出向き、一人一人の子供たちの状況や当事者の声を受けとめることに力を入れてきました。  30人学級の実現を初めとする行き届いた教育の実現を求める県民署名は、15年間に約1,100万筆以上が寄せられ、ようやく田中知事のもとで実施されることになり、小学校1年生から3年生まで県の責任で実施され、今年度は4年生以上6年生について市町村との協働事業として行われるようになりました。そしてまた、来年度は県が4年生まで全額負担し、さらに30人規模学級が拡大することとなり、長年の県民要望が大きく前進しています。  吉村県政時代に小海町が独自に30人学級を実施しようとしたとき、長野県教育委員がこれをつぶしにかかりましたが、当時と比べれば隔世の感があります。どちらが本当に子供たちと先生の心触れ合う学級づくりを応援する姿勢でしょうか。  また、今までほとんど光が当てられなかった養護学校においても、ようやく子供たちや保護者、教職員の声が受けとめられ、スクールバスの補充や設備改善が進むようになり、稲荷山養護学校は知的障害児も通える併設学校として今改築が進んでいます。また、高等部の訪問教育も、年齢制限をなくすなど改善が進んでいます。  共産党県議団は、ADHDやLDなど発達障害児を抱える学級に教員の特別加配を求めてきましたが、昨年2月の石坂千穂県議の質問では、瀬良教育長がみずからそういった学級を見学し体験されたときの様子から、長野県としてADHDやLDなどの生徒を抱える小学校、中学校のクラスに教員の特別加配をしますと答弁され、今、発達障害児へのケアが広がっています。  長野県は、不登校児童が全国一番多い県となっています。不登校となった児童とその御家族の苦しみは、とても一言では言えません。なかなか理解が得られない状況に長い間置かれてきました。昨年の文教企業委員の現地調査で佐久のフリースクールを訪問した際、すべてボランティアで運営されているその責任者の方から、不登校児童への支援に何ら関心を示さない歴代の県教育委員の姿勢を厳しく問われました。  瀬良教育長は、いじめなど不登校に苦しむ子供さんや父母の声を真っすぐに聞き取り、教育者としての姿勢や学校運営を率直に正されてきました。不登校問題でさまざまな活動を行っている皆さんとともに、県教育委員として不登校児童への支援活動をどのようにすべきか話し合いを重ね、子どもサポートプランを作成し、地域ネットワークを立ち上げました。  また、県教育委員が県民に開かれた存在にもなってきました。昨年から、移動教育委員が県内各地に出向いて5回開かれました。私は、ことしの9月に小諸で行われました教育委員を傍聴させていただきました。高校改革プラン中間まとめの審議もされていました、その後行われた教育委員委員と50名近い傍聴者との意見交換では、審議での疑問点や蓼科高校や望月高校存続を望む率直で熱意ある御意見がたくさん出されました。  また、高校改革プラン完成に向けて、この秋、県内全12通学区で、検討委員参加のもと、県民との熱心な懇談が持たれました。今まで、県教育委員に県民が直に声を寄せることはほとんどできなかったのではないでしょうか。校長先生を通じて、市町村教育委員を通じてしか届かなかったことを思うと、本当に大きな県民に開かれた教育改革がこの2年間進んできました。  この間の県教育行政の改善に照らせば、このたびの人事案件不採択の理由として教育現場に混乱を招いたとする理由は、道理のあるものではないと思います。教育現場は、まさに日々子供たちと向き合って奮闘している学級、学校、地域であります。この現場に瀬良教育長はみずから出向き、現場の状況をつぶさに見て、当事者の皆さんの声に耳を傾け、子供たちの思いを共有し、ともに悩み、そして、国の制度ありきではなく、まさに独立した長野県教育委員の進むべき方向に体を張って貢献されてきたと私は思います。  オリンピックの前の1995年には長野県予算に占める県の教育費は18.9%まで落ち込みましたが、現在は22.4%に前進しています。今まで莫大な借金のツケと三位一体改革による危機的な財政状況の中でも教育予算を確保し、予算の姿から言えば教育県長野を復活させました。  15日の文教委員で瀬良氏の人事が否決されたことから、この方向を悲しみ、納得いかない個人や団体の皆さんが行動を起こされています。17日には、20人の方が記者会見を行い、それぞれの思いを発言されました。不登校の問題で県に3年間訴えていく中で、教育委員が変わっていくさまを見てきました。瀬良教育長は子供たちの心に寄り添う人ですとか、教育長がみずから家族や本人と話を進めていくなど今までなかったこと、一人一人の子供を輝かせることを理念にした教育長など、この間、教育行政に要望を出されて瀬良氏と懇談をされた中から、教育長・教育委員としての誠実な姿勢に高い評価と感謝の声を述べられています。  先週18日土曜日、夕方1時間、19日日曜日、3時間、長野駅前で瀬良教育長の再任を求める署名活動が行われました。どういうわけか右翼が街宣車を繰り出し、この活動に妨害をしました。そんな中でも、2日間の駅前では650筆。それ以降も有志の皆さんによる自主的な署名活動が県内各地で取り組まれ、現在、4,142筆の署名が寄せられ、昨日は県議会議長あてに提出され、県議会各派に連日要請を繰り返されておられます。  今、来年度の教育予算編成の大事な時期にあります。また、いじめ、不登校問題、学力問題を初め、高校改革、高校入試制度問題など、教育課題が山積しています。12月議会は最終日が延となり、12月20日で任期を一たん終了された瀬良和征氏はこの議場に今おりません。  この大切な時期にこの人事案件を本県議会が否決することになれば、引き続き教育行政執行部のトップ不在の事態となり、混乱を招くような事態は決して県民の理解は得られず、人権、民主主義の問題としても禍根を残すことになるのではないでしょうか。  良識ある県議会議員各位におかれましては、本人事案件の御賛同を心から訴え、賛成討論とするものです。 ○議長(古田芙士 君)次に、北山早苗議員。       〔8番北山早苗君登壇〕 ◆8番(北山早苗 君)あおぞらの北山早苗です。第25号議案、県教育委員委員の選任について瀬良和征氏をという提案に賛成いたします。  まず、瀬良氏の再任について、文教委員では、移動図書館、おはなしぱけっと号の車体に描くデザインをめぐり、県教委としての独立性を疑問視する指摘がありましたが、私はこのことに異論があります。  私は、過日、おはなしぱけっと号による中越地震被災者への心のケアの様子を知りたいと、読み聞かせスタッフの一員として川口町へ同行させていただきました。おはなしぱけっと号が到着すると、すぐに子供たちが集まってきて、1メートルも道路が陥没してできた段差の上に腰かけてぱけっと号の開店を待っていました。ただの移動図書館ではなく、これ1台でわくわくする空間をつくり出すポケットパークのおはなしぱけっと号は、ふだんは長野県の市町村を回り、子供たちに夢を与えています。  川口地区の泉水小学校では、静岡県の職員がぱけっと号の写真を撮らせてほしいとやってきて、説明も聞いて行きました。東海地震を抱えている静岡県の職員は、長引く避難生活の中にあって心のケアが必要になったとき、夢を与え、心をほっとさせるおはなしぱけっと号がふだんから用意されていれば大変有効だと話していました。私は、これを聞いて、このような移動図書館を長野県民として誇らしく自慢したい気持ちになりました。  このように、おはなしぱけっと号が夢を与え、心をほっとさせる理由は、何より、世界的に活躍する安斎肇氏によるすぐれたデザインにあります。日本航空やキリンビールを初めとする多くのナショナルブランドのデザインを手がける著名アーチストであり、多忙をきわめる安斎さんも、長野県の子供たちに夢をと、彼の仕事としては破格のギャラでお引き受けくださったということです。  ところで、移動図書館製作に当たってのプロポーザルですが、参加したのは1社だけ。しかも、その社は、移動図書館プロデュース委員の一人でありましたが、途中から事業としてやってみたいと委員を辞任したと聞きました。しかし、文教委員に示されたデザインは、車全体が真っ黄色のまるで工事車両のようだと委員の皆様からも御指摘があったそうですね。1社しか参加しない中で困り果てた教育委員が、交友関係の広い田中知事に相談することは当たり前のことです。そして、知事が紹介するに当たり知らない人を紹介できないのは、皆さんと同じです。  子供たちに親しまれる、よりよいデザインをと知事や教育委員が考えたのは自然な熱意ではないでしょうか。そして、最終的にみずからの判断で現在のデザインになさったのは、責任者である瀬良教育長と私は認識しています。  さて、このことが教育委員としての独立性を保てないことにつながるのでしょうか。教育委員が首長の部局とは独立した行政機関として位置づけられているのは、教育内容がときの為政者によってゆがめられてはいけないとの中立、公正に基づくもので、これは第2次大戦の国家が教育により国民の思想統制をしたことの反省から生まれたものです。戦時中、国の方針に従い、教育機関が率先して満蒙開拓団を送り出しました。このような反省に立って、独立性ということが言われているのです。  ところが、今回のように独立性を問題視していくと、30人学級を導入する際、校舎を建てるとき、あるいはスチールの机やいすから木製の机やいすに変えるとき、教育委員の独立性が保たれないのではないかと議論しなくてはいけなくなります。皆さんは、そのように議論してきたのでしょうか。本来の独立性の意味についてではなく、形式的な独立性だけを問題とする姿勢は県議会として慎むべきです。  同じく、本質を見ず、形式論だけで書き立てる、受けねらいの一部マスコミの姿勢はいかがなものでしょうか。県民からの疑問の声が多いと申し添えさせていただきます。  瀬良氏ほど、現場に行き、保護者の意見に耳を傾けてくれた教育長はいないと、多くの保護者から文教委員での再任否決にショックを受けたという声が寄せられています。再任を望む署名活動も始まり、18、19日の2日間だけでも4,127名の署名が集まりました。この署名は、20日午後1時半に既に議長に提出されています。  不登校で悩むお子さんや、そうしたお子さんを抱える親を官民で支える子どもサポートプランの松本地域での大会に出かけた際、休日にもかかわらず、不登校を乗り越えた青年の話や、悩む親の訴えを熱心に聞いていた瀬良さんの姿が私の頭の中に焼きついています。瀬良さんは、心や体に悩みや障害を抱えた子供、親の立場に立って考えてくれる、本当に人間的な温かみのある教育長です。  最後に、私は、改革の根源は教育改革にあると思います。優秀で熱心な先生はたくさんいますが、先生は世間知らずであると言われるのはなぜでしょう。それは、往々にして、学校や教育関係者という狭い職場環境の中で人間関係が築かれてしまっているからではないでしょうか。  私は、教育団体との懇談において少々違和感を覚えることがあります。教育関係者から、先生の立場、生活が保障されてこそよい教育ができるというような言葉を耳にすることです。先生の身に危険があったり、生活がままならないような状況があってはいけませんが、現在の先生の生活が一般社会の中で劣っているとは思えません。  大事な教育改革のためには、教育界の方々の意見も大事ですが、多様な社会の中にあって、先生の立場とは違う見方、子供、親、市民の立場に立ったときに見えてくるものに目を向ける必要があります。  議員の皆様も親であり市民であるなら、教育畑ではない教育長が必要とされる意味がおわかりになるのではないでしょうか。教育の改革に瀬良和征氏の力はまだまだ必要であり、県教育委員委員の選任議案に心ある議員の皆様の御賛同をお願いして、私の賛成討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、清水保幸議員。       〔6番清水保幸君登壇〕 ◆6番(清水保幸 君)教育委員委員の選任について、原案に賛成の討論を行います。今、お二人の討論を聞いているうちに、自分が反対の気持ちになりそうでありますが、ひとつ冷静になって討論をさせていただきたいというふうに思います。  まず、私の討論は、今回の討論は会派を代表していないんだということを申し上げさせていただきたいというふうに思います。  今まで、清水保幸は、あのくらい教育委員を批判をしておきながら、なぜ賛成なのかという、そういう方が大変おられるんではないかというふうに思います。ただ、冷静に状況の分析をしてきた結果、賛成の立場をとることといたしたわけでございます。  昨年、稲荷山養護学校の改築議案が提出され、県産材にこだわることの議論がされてきたわけでございます。その際の教育長の答弁で、ぼろぼろになった校舎を早く直してほしいという子供や保護者の思いを差しおいて、林業振興についてこの壇でとうとうと、まるで林務部長のように答弁をしたわけでございます。それを聞いておりまして、私は本当にこの方が子供たちのことを考えているのかという点では疑問もございました。そして、大変残念でもあったわけでございます。こんな教育長じゃだめだと実はそのころは思っておりました。  さらに、今回の人事案に当たりまして、自治体や学校関係者を含む各方面の皆さんにお話を伺ってきたわけでございます。大変残念でありますが、大変評判は悪いのが事実であります。しかし、一方で、不登校の子供たちを持つ保護者の皆さんからは、ぜひ瀬良教育長に続けてもらいたいという要望があるわけでございます。その言葉というのは、決して田中知事擁護ではなくて、純粋に瀬良さんに教育長を続けてほしいという願いであります。親身になって相談に乗り、そして解決策を見出してきたことも事実だというふうに思います。そのことは保護者の皆さんにとっても大変ありがたいことだったのではないかなというふうに思います。  教育委員の独立性についての議論があり、そして独立性が保たれていないという批判があります。しかし、よく考えてみると、教育委員と理事者の関係というのは、むしろ協力的に進められているというのが現実ではないでしょうか。全くの独立性を保つということはできないのではないかなというふうに思います。ただ、問題はその中身にあるんだというふうに思っております。  瀬良教育長の評判が悪いことの原因を探ってみますと、実は、30人規模学級の市町村への財源の押しつけであったり、先ほど申し上げた稲荷山の問題もそうでありますし、さらにはおはなしぱけっと号のように、まさに知事の恣意的な指導によるものが原因だというふうに思います。そういうことが原因で不信感が募って、今、大変、住民の皆さん及び教育関係の皆さんからは教育長に対して不信感が出てきているんだというふうに思います。  実は、知事から離れて、教育委員独自で判断をしてきた、対処してきたものに対しては実は大変評判がいいわけでございます。  つまり、ここでだれが悪いのかという話をしますと、決して瀬良教育長が悪いんではなくて、田中知事が悪いんだということでございます。  もちろん、その田中知事の働きかけに従ってしまった瀬良教育長も私は悪いというふうに思います。しかし、現実的に、教育委員の財政面についても、それから人事権についても強大な実権を握っている知事に対して、それに従わないで来ることができたのかという点では、ある意味、理解してやらなければならないんではないかなというふうな思いもあるわけでございます。  瀬良さんは県職員からの登用でございました。たとえどんな知事であろうともそれに従うということが、ある意味、職員としての職務ではなかったかなというふうに思います。それがしみついてしまっている瀬良さんにとっては、知事に刃向かうのはとてもできなかったんだというふうに思うんです。  しかし、いいですか、先日の文教委員での暴露ともいえる知事の行き過ぎた働きかけについての陳謝は、私は瀬良さんにとっては一つの宣言であったんではないかなというふうに思っているわけでございます。つまり、今後は、知事中心ではなく、子供たちのことを中心に考えますということだというふうに思ったんです。今後、知事の言うことを何でも聞くということではなく、そして反省をしているということだというふうに私は理解したわけです。その決意は私は認めてやるべきではないかなというふうに思ったわけです。  さらに、ぜひお聞きいただきたいのは、ここで教育長をかえたところで、また知事は知事の意に沿うイエスマンを教育委員に選任してくるというのは、目に見えているというふうに思うんです。であるならば、ここで選任案を否決したところで、実は何の解決にもならないというふうに思うわけです。  ぱけっと号のデザインの知事の行き過ぎた介入についても、教育長は謝っているのに、何が悪いんですかと居直っている知事がいる以上は、教育長をかえても何の意味もないということではないでしょうか。  問題の本質は別にありまして、教育長の責任ではなくて、田中知事への不満やら不信が今回の原因になっているんだというふうに思います。教育長をかえたくらいで実は済む問題ではないというふうに思っております。トップがかわらない限り、何の問題の解決にもならないということだというふうに私は思っています。  とするならば、瀬良教育長の行動に感謝し、そして大きな期待をしている方がたくさんいられるということを実は尊重すべきではないかなというふうに思うんです。そういう皆様の思いを実現しなければならないんではないかなというふうに思います。  さらに、瀬良さんの決意も私自身は信じてまいりたいというふうに思っております。  ぜひ、皆さんにも御理解をいただきたいというふうに思います。よって、私は瀬良和征氏の教育委員委員の選任に賛成するものであります。  以上で討論を終わります。 ○議長(古田芙士 君)次に、今井正子議員。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)トライアルしなのの今井正子でございます。  2時半になりますが、きょうは、二十歳のお嬢さん、不登校の方から、それからサポートプランの方にずっと協力をして、そして今、また不登校をされている子供さんたちの面倒を見てくださっている方、きょう、皆さん、後ろにまだまだこの時間にいらっしゃいます。そして、子供さんたちを寝せてから、10時過ぎに出てきたお母さんたち、ありがとうございます。最後までよく頑張っていただいたと思います。  そんな気持ちを持ちまして、第25号、教育委員の選任について賛成討論をいたしたいと思います。  私も、今の清水議員と同じように、竹内議員からは教育についてたくさんいろいろな問題をいつも投げかけておりました。文教委員の中でも、2年間、本当に教育については、いつも教育委員に対していろいろな鋭い質問といいますか、お小言をたくさん、またはたくさん変えていただきたいことを申し上げておりましたが、今回の実はこの討論も、今まで教員、そして私の責務はと考えたときに、教育改革を余り現場に離れた改革をしてほしくない、現場を知らない人たちがどんどん改革してほしくないということで議員に出てきた私としましては、現場で評判が悪いということを聞きますと、こういうところに立っていいのかどうかと悩みました。  そして、いろいろな高校に電話をしてみたり、そして中学校、小学校に電話してみました。すると、私が思っていたのと違いまして、ある高校、とても大変な荒れていると言われている学校では、子供たちとのコミュニケーションの形を持つ授業が始まったところで教育長がかわってしまうと、本当はそれが続くか不安なんですという声や、では、中学校では入試制度がどんどん変わっているので、きっとすごいお言葉を聞くんだろうなと思って、恐る恐る、教え子の教員や、それからまたちょっと上の教頭さん、校長さんにお電話してみますと、意外と、現場によく足を運んでくれたり、それからいろいろ聞いていてくれるという声を聞いて、不思議に思いました(「捏造するなよ」と呼ぶ者あり)山口村は捏造しておりません。  そして、私は、きょうたくさんの署名を持った、そしてお母さん方やお父さん方がたくさんの声を寄せられている。その声をぜひここでお伝えしなければならない、そういう意味と、前回に私は、今回の1日半かけたドキドキぱーくの問題が、瀬良教育長のお話、ドキドキぱーくというのはさっきのこういうのですね。この事業、舞台つき移動図書館と、そしてこういうものですけれども、その事業で責任をとって、その事業が引責でやめるということはおかしい。  なぜかといいますと、私は、長い間、15年、20年にわたって読書活動、PTAの母親文庫活動、そういうことをずっとしてきました。子供たちにいかに本が必要か。その中で、このドキドキぱーくの事業につきましては、最初のプロデュース委員からずっと傍聴をしておりました。その中で、この事業はかかわっていた人はだれであるか、そしてその後、5月、6月、7月とプロデュース委員がかかわっておりました。  もちろん、これをつくられた業者の方も一員でしたが、先ほどどなたかのお話にあったように、2回目からは事業に興味があるということでやめられたわけですけれども、そのときは多忙のためということで委員を退かれたので、ちょっと私も残念だな、この何とか舞台、舞台をやる人たちにはいてもらいたいなと思っていたわけですけれども、その方がまた3カ月後に業者となって復活されてきましたので、そういう点ではいいものができるかなと思っておりました。  そして、そこの選定委員にかかわった方たちは、びっくりしたことに1社しかなかったわけですけれど、そしてその中には170のアクセスがあった中で、プロポーザルあけてみると1社だけだったという、これも驚きでしたけれども、その中でのデザインのことでございました。このずっと状態を知っておりました、特に興味を持っておりました事業でしたので、その件に関して瀬良教育長が責任をとるというのではおかしいと思いました。  それと、もう一つ、非常に現場によく足を運ぶ、それからちょっと回答がいつも優柔不断ではあるが、私と同じように優柔不断であるが、高校改革プランを12月に決定してしまうというのを、その優柔不断さのためかわかりませんけれども、皆さんの声をたくさん聞いて、バランス感覚をよくして、そのためか延びることができました。そして、懇話というのが7人か8人でできるということが、いろいろな希望を出しましたら、職員の方、それから保護者の方たち、それから地域の方たち、首長さん、そういう方を全部入れまして、30名という大きな数で懇話を開いた。そんなことがあったので、委員の中ではこの責任でやめるべきではないと思って賛成をいたしました。そのような中で(発言する者あり)鈴木さんも長かったと思いますが、きょうは私ももうちょっとだけ話させてください。  県民のこえホットラインに関する質問、意見を出したお母さんがきょう来ておられます。子供さんのいじめについてそれから非常に相談に乗ってくれた。一人一人の子供たちのためにと乗ってくれたという先ほどのお話もありました。それから、不登校の子供たちとその保護者のためのサポートプランの集会、その中で父親たちのリレートークというのがありました。瀬良教育長はコーディネーターとして、そして御自分も障害を持つお子さんをお持ちです。そのことを言われながら、一生懸命まとめられた姿に勇気づけられ、涙をした方たちも非常に多かったと聞いております。  きょうも来ている子供さんたち、またはお母さんたちの中に、こういう言葉がありました。教育長の一つの人柄でしたが、まず、子供さんの中から、教育委員の入り口へ行くと、本当は委員さんたちは中におられますが、外まで出てきてくれて、入り口に立って迎え入れてくれる。これが本当にうれしかったという、不登校を回復された、復活された子供さんのお話がありました。聞く姿勢が非常にあって、この人なら話したいという気分になるという、そのことも話していただきました。  そして、子供たち一人一人の人権に目を配られ、盲・聾・養護学校等にも本当に力を注ぎました。また、北海道の余市高校の「ヤンキー母校に帰る」というので有名な先生とか、赤碕高校のコミュニケーションを重視する学校の先生等の講演もたくさん、今までにない企画をしてくれました。  そして、職場ではどうであったかというと、やはり人事案の否決ということは、その人の人格、人間性、それと今まで否決に値するような、行ってきた施策、活動の中で失格とされるようなものがあるかどうかという点を(「違法行為」と呼ぶ者あり)違法行為というのは違うと思います。(「30人規模学級は違法行為じゃないか」と呼ぶ者あり)30人規模学級が違法であるかどうかは(「違法行為じゃないか」と呼ぶ者あり)答えてはいけないので。30人規模学級につきましては、上田の市長さんからのお話にありますように、30人学級につきましては大変感謝いたしております、4から6年生につきましてはぜひ人的な支援をしていただきたい、環境、それから建物等については、教室等については地域、市で行いますというような、このようなお手紙も来ています。  もう一つ、おはなしドキドキぱーくと。その人柄ということはもう皆さんおわかりだと思いますが、おはなしドキドキぱーくと、それから知事部局との独立性ということでございますけれども、このおはなしドキドキぱーくは、ぱけっと号ですけれども、ぱけっと号はもう既に5月1日から11月末までに25回、8,270人が見ててくれます。それから、お出かけ絵本図書館ということで、42町村、77カ所、4,732人の子供たちにも出会っている。このものですけれども。  夢を与えるこの事業に独立性があったかどうか、このデザインについてでございますけれども、もともと教育委員の中には予算権と人事権というのがありません。組織そのものを変えていかなければ、ほかの校長先生たちの言葉によくありますが、予算権を持たない、人事権を持たない、では、新しい事業をするときには、一番の首長である知事または町長、その他市長等に予算権者ということがあります。 ○議長(古田芙士 君)今井議員に申し上げます。要点を簡潔にお願いいたします。 ◆13番(今井正子 君)知事に相談をしなければならない部分も多いと思います。その中で、どこが助言なのか、そしてどの部分が介入なのかと、この点についても非常に難しいところでございます。ですから、教育委員の組織を変えていく中に、人事権、予算権、そのようなものをしっかりと変えていかなければこれから非常に難しいところであると思います。そういう大きなこともしっかり変えていかなければいけないと思います。  最後に、教育についてでございますが、やり残したことが彼にはたくさんあります。まず、小中学校における民間人校長ですが、義務教育についてはことし導入するということで、大桑村が手を挙げましたが、まだ実行に至りません。そして、須坂高校、岡谷工業高校の定時制等について2年目、養護学校の高等部の地域化についても非常に問題があります。こういう事業を初め、高校改革プランも懇話が始まったところです。たくさんの問題がございます。高校、教員評価、これも始まって、これからスタートするところです。入試制度の見直しもたくさんあります。通学区制、入試制度の見直しもたくさんあります。稲荷山養護学校も初の知的障害者を含む大規模な学校で、子供たちがどのように大切にされるか。私学との共生、こども支援課等の絡みもあります。子供読書推進課のおはなしドキドキぱーく事業もございます。 ○議長(古田芙士 君)今井議員、手短にお願いいたします。 ◆13番(今井正子 君)ぜひ始められた事業を責任持って遂行するように、瀬良教育長の継続、再任を要求いたします。スローで皆様の言うことをよく聞き、バランス感覚のよい瀬良氏を、この事業遂行のために、ぜひ最後まで責任持ってやっていただくために継続、再任を要求いたします。御協力をよろしくお願いいたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  本件を採決いたします。  この採決は、議長が必要と認めますので記名投票をもって行います。  議場の閉鎖を命じます。  ただいまの出席議員数は、議長を含めて58人であります。  念のため申し上げます。本件に同意する議員は白票を、これを否とする議員は青票を、点呼に応じて順次投票願います。  点呼を命じます。       〔職員氏名点呼・投票〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れはありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れなしと認めます。  投票を終了いたします。
     開票を行います。       〔開 票〕 ○議長(古田芙士 君)投票の結果を報告いたします。   投票総数   57 票   白  票   18 票   青  票   39 票  以上のとおり青票が多数であります。  よって、本件は同意しないことに決定いたしました。  議場の閉鎖を解きます。       〔参 照〕   原案可決を可とする者の氏名  木 内   均  備 前 光 正  清 水 保 幸  丸 山 賢 二  北 山 早 苗  宮 川 速 雄  小 原   勇  永 井 一 雄  今 井 正 子  田 中 清 一  毛 利 栄 子  宮 本 衡 司  林   奉 文  高 村 京 子  小 林 伸 陽  藤 沢 詮 子  島 田 基 正  石 坂 千 穂   原案可決を否とする者の氏名  村 上   淳  田 口 哲 男  清 水   洋  小 林 利 一  柳 平 千代一  髙見澤 敏 光  清 沢 英 男  小 池   清  高 木 蘭 子  小 松 千万蔵  柳 田 清 二  竹 内 久 幸  鈴 木   清  西 沢 正 隆  保 科 俶 教  小 林 宗 生  小 松   稔  佐 藤  昭  宮 澤 敏 文  牛 山 好 子  佐 野 功 武  本 郷 一 彦  村 石 正 郎  木 下 茂 人  向 山 公 人  望 月 雄 内  下 村   恭  塚 田   一  高 橋   宏  平 野 成 基  倉 田 竜 彦  宮 澤 宗 弘  森 田 恒 雄  服 部 宏 昭  寺 島 義 幸  下 﨑   保  萩 原   清  小 林   実  石 田 治一郎         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、総務警察委員長の報告中、請第60号「人権侵害の救済に関する法律の早期制定を求める意見書提出について」につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は採択であります。本件、委員長の報告どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本件は採択することに決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、社会衛生委員長の報告中、請第65号「介護保険の見直しについて、食費など利用者負担を増やさないこと等を求める意見書提出について」につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は不採択とすべきものでありますので、本件について改めて採決いたします。本件、採択するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立少数。よって、本件は不採択とすることに決定いたしました。         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、農政林務委員長の報告中、陳第414号「上水内北部広域営農団地農道整備事業の早期完成について」につき討論をいたします。  討論の通告がありませんので、本件を採決いたします。  本件、委員長の報告は採択であります。本件、委員長の報告どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本件は採択することに決定いたしました。         ─────────────────── △閉会中継続審査及び調査の申し出 ○議長(古田芙士 君)次に、各委員長から、目下委員において審査及び調査中の事件につき、会議規則第100条の規定により閉会中の継続審査及び調査の申し出があります。  お諮りいたします。各委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、各委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに決定いたしました。         ─────────────────── △受け付け締め切り後の請願・陳情提出報告、閉会中継続審査 ○議長(古田芙士 君)次に、お手元に配付いたしましたとおり、受け付け締め切り後、請願及び陳情の提出がありましたので、報告いたします。朗読は省略いたします。  ただいま報告いたしました請願及び陳情を一括して本日の日程に追加し、その順序を変更いたします。  本件を一括して議題といたします。  お諮りいたします。本請願及び陳情につきましては、地方自治法第109条第6項の規定により、それぞれ所管の委員に対し閉会中継続審査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本請願及び陳情は閉会中継続審査に付することに決定いたしました。       〔議案等の部「7 受付締切後提出された請願・陳情」参照〕         ─────────────────── △選挙管理委員及び同補充員の選挙 ○議長(古田芙士 君)次に、選挙管理委員及び同補充員の選挙を行います。  お諮りいたします。選挙の方法につきましては、地方自治法第118条第2項の規定により指名推選にいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、選挙の方法は指名推選とすることに決定いたしました。  お諮りいたします。指名の方法につきましては、議長において指名することにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、議長において指名することに決定いたしました。  選挙管理委員に、松葉邦男君、堀木郁雄君、深沢賢一郎君、矢島久和君の諸君を指名いたします。  お諮りいたします。ただいま議長において指名いたしました諸君を選挙管理委員の当選人と定めるに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました諸君が選挙管理委員に当選されました。  次に、選挙管理委員の補充員に、久保田隆次君、吉澤萬千子君、春日幸雄君、原幸子君の諸君を指名いたします。補充員の補欠の順序もただいまの指名順序であります。  ただいま議長において指名いたしました諸君を選挙管理委員の補充員の当選人と定め、その補欠の順序も指名順どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました諸君が同補充員に当選され、その補欠の順序も指名順のとおり決定いたしました。         ─────────────────── △議員提出議案の報告 ○議長(古田芙士 君)次に、議員から議案の提出がありましたので、報告いたします。       〔職員朗読〕 議第12号      長野県議会委員条例の一部を改正する条例案提出書                           平成16年12月10日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           平 野 成 基         賛 成 者           小 林 伸 陽  萩 原   清  本 郷 一 彦           向 山 公 人  柳 田 清 二  田 中 清 一           柳 平 千代一  竹 内 久 幸  牛 山 好 子           高 橋   宏  地方自治法第112条及び長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第13号      交通安全施設等整備事業の一層の充実を求める決議案提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文
            賛 成 者           髙見澤 敏 光  石 田 治一郎  小 林   実           倉 田 竜 彦  石 坂 千 穂  木 内   均           竹 内 久 幸  服 部 宏 昭  下 﨑   保  長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第14号      北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書案提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文         賛 成 者           髙見澤 敏 光  石 田 治一郎  小 林   実           倉 田 竜 彦  石 坂 千 穂  木 内   均           竹 内 久 幸  服 部 宏 昭  下 﨑   保  長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第15号      新潟県中越地震被災者への支援に関する決議案提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文         賛 成 者           髙見澤 敏 光  石 田 治一郎  小 林   実           倉 田 竜 彦  石 坂 千 穂  木 内   均           竹 内 久 幸  服 部 宏 昭  下 﨑   保  長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第16号      経営戦略局長に対し誠意ある議会対応を求める決議案提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文         賛 成 者           髙見澤 敏 光  石 田 治一郎  小 林   実           倉 田 竜 彦  石 坂 千 穂  木 内   均           竹 内 久 幸  服 部 宏 昭  下 﨑   保  長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第17号      劣化ウラン兵器に関する意見書案提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文         賛 成 者           髙見澤 敏 光  石 田 治一郎  小 林   実           倉 田 竜 彦  石 坂 千 穂  木 内   均           竹 内 久 幸  服 部 宏 昭  下 﨑   保  長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第18号      県の境界にわたる市村の廃置分合について提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文  萩 原   清  寺 島 義 幸           保 科 俶 教  本 郷 一 彦  森 田 恒 雄           小 林 伸 陽  望 月 雄 内  佐 野 功 武         賛 成 者           石 坂 千 穂  石 田 治一郎  小 林   実           平 野 成 基  佐 藤  昭  小 松   稔           小 林 宗 生  小 池   清  倉 田 竜 彦           柳 田 清 二  村 上   淳  小 松 千万蔵           高 木 蘭 子  小 林 利 一  髙見澤 敏 光           清 水 保 幸  清 水   洋  柳 平 千代一           宮 本 衡 司  藤 沢 詮 子  毛 利 栄 子           高 村 京 子  備 前 光 正  服 部 宏 昭           村 石 正 郎  丸 山 賢 二  木 下 茂 人           宮 澤 宗 弘  竹 内 久 幸  小 原   勇           下 﨑   保  高 橋   宏  塚 田   一           下 村   恭  田 中 清 一  木 内   均           向 山 公 人  鈴 木   清  西 沢 正 隆           牛 山 好 子  地方自治法第112条及び長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。         ─────────────────── 議第19号      県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について提出書                           平成16年12月21日   長野県議会議長 古 田 芙 士 様         提 出 者           宮 澤 敏 文  萩 原   清  寺 島 義 幸           保 科 俶 教  本 郷 一 彦  森 田 恒 雄           小 林 伸 陽  望 月 雄 内  佐 野 功 武         賛 成 者           石 坂 千 穂  石 田 治一郎  小 林   実           平 野 成 基  佐 藤  昭  小 松   稔           小 林 宗 生  小 池   清  倉 田 竜 彦           柳 田 清 二  村 上   淳  小 松 千万蔵           高 木 蘭 子  小 林 利 一  髙見澤 敏 光           清 水 保 幸  清 水   洋  柳 平 千代一           宮 本 衡 司  藤 沢 詮 子  毛 利 栄 子           高 村 京 子  備 前 光 正  服 部 宏 昭           村 石 正 郎  木 下 茂 人  丸 山 賢 二           宮 澤 宗 弘  竹 内 久 幸  小 原   勇           下 﨑   保  高 橋   宏  塚 田   一           下 村   恭  田 中 清 一  木 内   均
              向 山 公 人  鈴 木   清  西 沢 正 隆           牛 山 好 子  地方自治法第112条及び長野県議会会議規則第23条第1項の規定により、議案を別紙のとおり提出します。       〔議案等の部「1 議案 (2)議員提出議案」参照〕 ○議長(古田芙士 君)以上であります。  ただいま報告いたしました議員提出議案を本日の日程に追加いたします。         ─────────────────── △議員提出議案 ○議長(古田芙士 君)最初に、議第12号「長野県議会委員条例の一部を改正する条例案」、議第13号「交通安全施設等整備事業の一層の充実を求める決議案」、議第14号「北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書案」及び議第17号「劣化ウラン兵器に関する意見書案」を一括して議題といたします。  お諮りいたします。本案については、それぞれ会議規則第44条の規定により提出者の説明及び委員付託を省略いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ提出者の説明及び委員審査を省略することに決定いたしました。  本案それぞれに対して質疑及び討論の通告がありませんので、本案を一括して採決いたします。  本案それぞれ、原案どおり決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案はそれぞれ原案どおり可決されました。         ─────────────────── △議員提出議案 ○議長(古田芙士 君)次に、議第15号「新潟県中越地震被災者への支援に関する決議案」を議題といたします。  お諮りいたします。本案については、会議規則第44条の規定により提出者の説明及び委員付託を省略いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案は提出者の説明及び委員審査を省略することに決定いたしました。  本案に対して質疑及び討論の通告がありませんので、本案を採決いたします。  本案、原案どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本案は原案どおり可決されました。         ─────────────────── △議員提出議案 ○議長(古田芙士 君)次に、議第16号「経営戦略局長に対し誠意ある議会対応を求める決議案」を議題といたします。  お諮りいたします。本案については、会議規則第44条の規定により提出者の説明及び委員付託を省略いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、本案は提出者の説明及び委員審査を省略することに決定いたしました。  本案に対して質疑及び討論の通告がありませんので、本案を採決いたします。  本案、原案どおり決するに賛成の議員の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(古田芙士 君)起立多数。よって、本案は原案どおり可決されました。         ─────────────────── △議員提出議案 ○議長(古田芙士 君)次に、議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」及び議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」を一括して議題といたします。  提出者の説明を求めます。  宮澤敏文議員。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)長野県政史上、午前の3時を迎えるという会議は初めてでございますが、どうぞ大変重要な案件でございますので、議員各位から御理解をいただきたいと思うところであります。  議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」及び議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」、提案者を代表いたしまして提案説明をいたします。  山口村一帯は中世までは美濃の国であり、最近では、昭和33年に旧神坂村村議が中津川市への越県合併を議決したものの、長野県が反対し、村を二分する大きな騒動となりました。国の裁定に持ち込まれたこの問題は、神坂村のうち、峠、馬籠、荒町を山口村に編入合併することで事態の収拾が図られました。こうして現在の山口村が誕生したわけであります。  そして、このときのしこりは児童生徒の越県通学問題として現在まで残っており、このような越県をめぐる苦渋の歴史を有する地域は、私の郷土、県境の小谷村を初め他に例を見ないものであります。  山口村では、二度とこうした、昭和33年のような根深い住民同士の対立を引き起こすことのないよう、113回にも上る住民説明を開催し、直に住民の意見を聞くとともに、村の財政状況の将来見通しなど、村民が村の将来を考えるのに必要な情報を広報誌や合併だよりなどにより村民に周知し、村民全員が同じ情報を共有できるように努力してまいっております。  また、越県合併については、山口村はこれまで4回にわたる住民の意見を聞いておる事実がございます。まず最初は、平成13年11月6日から12月26日まで行った市町村合併に関する住民アンケートであります。結果は、合併にどちらかというと賛成という回答を含め、合併賛成が71.2%となっており、合併先として恵北町村を含む中津川市が72.2%となりました。  次は、平成14年の10月25日から11月20日まで行った中津川市との合併協議に関する意識調査であります。この調査は合併の賛否を問うものではございませんが、合併協議を進めるに当たり、住民がどのような不安を感じているかを知るのに大いに役立ったということであります。  3回目は、平成15年4月27日に行われました村長選挙であります。この選挙におきましては、御案内のとおり、越県合併の是非が焦点となったわけでありますが、中津川市との合併を推進してまいりました加藤村長が再選されたわけであります。  4回目が、平成16年2月22日に行われました投票方式による村民意向調査であります。結果は、合併賛成が62.28%と、合併反対の37.08%を大きく上回ったわけであります。  山口村においては、このように、住民に十分な情報をお伝えした上で、村民の意向調査等を行い、民主的なプロセスで越県合併の是非を確認してきており、合併に向けた合意が形成してきたと判断するところであります。  こうした合意形成を踏まえ、今年3月には山口村議会と中津川市議会がともに合併関連議案を可決し、4月2日付で、山口村長と中津川市長の連名で合併申請書が県に提出されております。  このように、山口村及び中津川市の意向が明らかとなり、正式な手続がとられたにもかかわらず、田中知事からは現在に至るまで合併関連の議案の提出がないままであります。  山口村と中津川市は2月の合併を目指しておりますが、これは、新中津川市を新年度からスタートさせるための予算編成や組織改正、条例の制定や改正などの準備を円滑に進める必要があるからであります。  こうしたことから、このまま合併がおくれますと、新市の年度当初からのスタートの準備に大きく影響してまいります。また、この影響は岐阜県内において山口村と同時に中津川市との合併を予定しております恵那郡北部6町村に及ぶものであり、希望と創意にあふれ、新しいスタートに水を差すものであり、できる限り避けるべきことであります。  無論、この合併には反対の方々がおられることは十二分に承知しております。少数の方々の声に耳をかすことは重要なことであります。しかし、民主主義の意思の決定は、選挙を含め、多数の声が優先されることもまた事実であります。  山口村においては、合併を議論する上での判断材料とするために、合併せず一村でも残った場合の平成15年から34年までの財政見通しについて、田中知事が常に自律した村として例を引く栄村や泰阜村の財政を基本に作成したシミュレーションで、県のまちづくり支援室の助言のもとに推計を行い、山口村財政シミュレーションとして取りまとめております。  このシミュレーションは、国の制度改正などを見込み、三つのパターンの予測を行っておりますが、いずれの予測でも財政再建団体への転落は免れないものとなっております。このシミュレーションにおいては、村独自の増収策や歳出削減策をとった場合の見込み額も示されており、例えば、公共施設の使用料等を20%値上げをし、助役を廃止し、職員数を段階的に40%削減、議員定数も12人から8名に削減し、その議員歳費も20%削減、建設事業は60%を縮減し、乳幼児、身障者への医療給付等も廃止、家庭介護の慰労金、子育て支援事業も廃止、水道料の40%の値上げ、下水道料の60%の値上げ、国民健康保険税の35%の引き上げ、中学や幼稚園の改築中止といった取り組みの内容であります。  しかしながら、こうしたまさに血のにじむような自立に向けた努力をした場合でも、10年後の累積赤字は25億から10億に減るだけにとどまり、この累積赤字は20年後の平成34年度まで解消されないことが見込まれております。山口村が一村で自立することが非常に困難であると多くの村民が認めたことが理解されるところであります。  こうした財政状況を勘案しますと、山口村単独での存続は、村民が享受できる行政サービスの水準を相当引き下げ、村民の生活水準を犠牲にしなければ達成できないことは明らかであります。村民の生活を守り、村民の福祉を増進することを最優先に考えるのであれば、村単独で存続するのではなく、合併を行うことが現実的な選択であると理解するところであります。  また、中津川市は合併の相手先として適切であるかという問題であります。  山口村は、地理的に岐阜県に向かって開けております。古くから中津川市、坂下町との交流が活発でありました。また、山口村においては、過去、合併が論議された昭和30年代においては生活圏は村内が中心でありましたが、現在は、交通手段の発達に伴いまして、通勤、通学、買い物、医療等の日常生活圏は村の区域を越えて拡大しております。最近の調査では、村外へ通勤している人は、中津川市への通勤が55%、同じく合併予定の坂下町が13%、恵那市、恵那郡がそれぞれ7%、3%となっており、岐阜県への通勤は何と合計で80%近くにも達している一方、木曽郡への通勤は13%にとどまっております。  また、高校の通学でも、中津川市が37%、坂下町が9%となっており、合わせて46%と半数近くを占めております。  また、日常の買い物についてもほとんど坂下町や中津川市で行われている実態があり、情報化社会に欠かせないテレビについても、知事が何度もここでも答弁されましたが、長野県の番組を見ることができるのはNHK長野放送局のみで、民放はすべて受信できない状況にあります。  そして、村民の生命、財産を守る重要な消防署や病院、これ等の調査をいたしてみますと、木曽郡内よりも坂下町の方がより近い状況にあり、通院もおよそ70%が坂下病院、20%が中津川の市民病院に通院しております。  こうした点を勘案すれば、合併の相手を決める上で不可欠である地域同士の結びつきという重要な点において、中津川市は適切であると判断せざるを得ないものであります。  県民の中には、旧中山道の馬籠宿を擁し、文豪島崎藤村の出身地でもあり、山口村が信州から失われていくのは寂しいという意見があるのも事実であります。私の愛唱歌は「椰子の実」であります。藤村は最も私も尊敬する作家の一人であり、この秋にも、馬籠とともに、小諸なる古城のほとりを散策しております。藤村の出身地が長野県山口村であることは誇りでありますが、藤村は既にメジャーであり、日本の誇りであり、それは山口村が岐阜県になっても変わることではないと思うところであります。  また、市町村合併は、そこに住む住民の福祉の向上を目指して行われるべきであります。合併に当たっては、田中知事が当初語られたように、そこに住む住民の意思が最も尊重されるべきであると考えます。  今回の越県合併は、村が二分された歴史の経過を踏まえ、平成13年度の住民アンケート、15年の村長選、そして今年2月の意向調査と、再三にわたり民意を確かめた上で村民が決断したものであり、これは山口村の人たちにとって苦渋の選択であったわけであり、この経過は重く受けとめなければならないと考えております。  私どもは、こうした山口村の住民意思や、住民自治を尊重し、地域住民の福祉の向上等の観点を総合的に勘案した結果、山口村と中津川市の越県合併を認め、総務大臣に申請することが適当であると判断し、議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」を提案した次第であります。  また、この合併に伴いまして、山口村村内に有する本県の財産につきましては岐阜県に帰属させることが適切であると判断し、議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」を提案した次第であります。  この際でございますが、最後に申し上げるところであります。  本来、この議案は知事により提出されるべき議案であります。昨年1月の24日、岐阜県知事と田中長野県知事が中津川市と山口村を合併重点支援地区に指定し、合併に向けあらゆる協力を約束したところからスタートしてきました。この9月には財産処分に関する協議を終了し、中津川市と山口村は岐阜県に合併申請をし、それを受けた岐阜県は県議会で岐阜県の意思を決定し、10月12日には総務省に既に申請し、総務省はそれを告示しておるのであります。  山口村は、3月19日の村議で村の意思を決定しました。そして、長野県知事に、中津川市と山口村で4月2日に合併申請書等を申請しているのです。長野知事として、この申請を受けた日から、長野県の正式、地方自治体としての意思を決定しなければならず、この意思の決定の場である県議会に提出するのが義務であったはずであります。  住民の意思を尊重すべきことを繰り返して発言してきた知事が、9月県に提出を拒否され、合併反対だから経過を考えずに申請されなかった、合併申請書を放置し、最後まで合併議案提出を行わなかったことはまことに残念であります。  長野県議会各派は、本日に至るまで、一般質問、委員質疑を通じてこのことを指摘し、優柔不断の知事に対し、あらゆる角度からの合併議案を提出することを求めてまいりました。しかしながら、異例の2日延長された本日も、田中知事からは議案提出の意思は示されず、このまま12月定例議会が閉会されるようなことになれば、山口村のほか、既に合併議案を総務省に申請を行っている中津川市、恵北6町村、岐阜県に至るまで多大な混乱を招き、45年前と同じように住民の心に大きな傷跡を残し、回復することのできない歴史の遺恨を生ずることになるわけであります。  本日ここに、合併関連議案を議員48名とともに提案することは、私にとりましてもまさに苦渋の選択であります。  議員有志により関連議案を提出しますことは、法的には、10月22日、総務委員で地方自治法を所管する総務省への確認から始まり、昨日、議長の勇断により総務省から出されました公式見解によるものであります。  改めて確認しますが、総務省の見解は下記のとおりであります。  合併関連議案の提出の可否については、地方自治法第7条3項に基づく普通地方公共団体の申請に関する同条第5項による議決についての議案を議員提案すること、地方自治法第112条第1項に基づき可能である。  長野県の団体意思の決定はどこにあるかについては、地方自治法第7条第5項の規定に基づく県議会の議決により、同条第3項の申請に関する団体意思は決定されるであります。  地方自治体を所管する総務省の公式見解において、地方公共団体の意思は議会が決定するということ、そして議員が提出が可能であることが確認された以上、本日に至るまでの経過を踏まえ、長野県山口村の民主的プロセスで決定された村民の意思を尊重することが私ども長野県議会議員の責務と考える次第であります。  以上、山口村越県合併関連議案の提出説明といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上であります。  この際、議事の都合により本日午前10時まで休憩いたします。         午前3時17分休憩         ───────────────────         午前10時1分開議 ○議長(古田芙士 君)休憩前に引き続き会議を開きます。  今井正子議員及び宮川速雄議員から議第18号及び議第19号に対する質疑の通告がありましたので、順次発言を許可いたします。  最初に、今井正子議員。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)おはようございます。けさの議員提案をお聞きいたしまして、提案者の宮澤敏文議員に質問させていただきます。  けさの議員提案ということでございましたけれども、議員提案に至るまで、またけさの議員提案の説明の中で、多数の民意を尊重して議員提案をされたと言われましたが、この多数の民意は岐阜県民になりたいという人の民意というふうにとらえられております。  長野県に残りたいという方の民意ではなく、この議員提案に当たりましては、少数ではありますが、長野県に残りたい、そしてずっと長野県に残ろうとしているさまざまな活動しておられる方たちがたくさんおられます。その長野県民でありたいという皆さんの願い、思いをどのように考慮されているのでしょうか。  2点目、自立が不可能というようなシミュレーションについて幾つか話されました。自立可能のシミュレーションについては提案された方もありますし、またそのような話もございますが、提案者としてけさ出されました3種類のシミュレーションが本当に十分に御検討されたものであるのか。自立は全く不可能であったのかどうか。その点について、2点お尋ねしたいと思います。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)まずもって、今井正子議員のこの議場における、また日常の声なき声をすくおうとする真摯な議員活動に対しまして、提案者として心から敬意を申し上げるところであります。  まず、2点の御質問についてでございますが、けさ提案をさせていただいた中にすべて包含させていただいていると思うわけでございますが、今井正子議員のたっての熱意の御質問でございますので、私の提案理由の底流をお話させていただきたいと思っております。
     私は、今、何が一番重要視されるかということが試されているというふうに思うわけであります。政治家として、行政家としてそこに選ばれた以上、常に苦渋の選択をしなければならないというところに置かれているわけであります。政治家は100%判断がその道に行くなんということは、決してないわけであります。その中で、千慮を求め、そして一人でも多くの声を耳にし、そして民主主義の原則であるその参加メンバーの、この場合で言ったら当事者でございます山口村、そして中津川市関係の皆さん方の多数の意見をまずお聞きする、それが当事者の決定、それを一番理解する、それを尊重することではないでしょうか。  もし仮に、長野県が決めたことを国が自分の意思によって、例えば内閣総理大臣なり総務大臣が自分の意思によって、長野県の県民が、長野県の地方自治体の意思が決まったことをもし仮にそれぞれ自由に解釈したならば、長野県の県民、そして長野県という地方自治の意思を決定したプロセスはどのように評価されてしまうのでしょうか。  私は、そのことの例を引くまでもなく、今回の当事者は対象の市町村の村民の意思、このように提案の中に申し上げたわけでございます。その経過の中で、ほかの方々、私自身もそうでございますが、藤村先生を尊敬し、そしてまた、あのすばらしい山口村の自然景観、歴史、さまざまの問題を愛する人間といたしましては非常に残念でありますが、そこに住む住民の皆さんが苦渋の苦渋の選択をした結果でございます。ですので、そのような形のことをさせていただきました。  2番目、財政シミュレーションでございますが、この問題につきましては、15年の1月24日、合併重点支援地域の指定を受けた後、これを認定した岐阜県知事と長野県田中知事の命を受けて、それぞれ県の職員がサポートをし、つくったシミュレーションであります。そのシミュレーションは、泰阜村、これは財政力指数が多分0.14ぐらいだと思います。違ったらお許しください。それから坂城、これは0.69ぐらいだと思います。それから栄村、多分この場合は0.12くらいではないかと思っております。  このような、それぞれの財政力指数の違う四つの市町村の財政パターン等々を念頭に入れて、それをもとにして、田中県知事が責任者であります長野県が、市町村に木曽地方事務所の担当を通じても含めて指導してきた、ともにつくったシミュレーションであります。これは120市町村すべてに当てはまるわけでございますので、このことにつきましては長野県において普遍の一つの方向性だと、こんなふうに私は見ているわけでございます。そのような形の中で、どこに真実があるのかということになりますと、私はデュープロセスの中に真理があるというふうに理解するものでございます。  答弁といたします。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)合併重点地域に指定されるというのは、どこの合併が行われてもすべて指定されるわけでございますが、その合併重点地域になりまして、今のシミュレーションを県がもってしたということですけれども、それに対して公正ではないではないかというようなお話が出ています。それについての検討があったのかどうか。それは、県議会の皆さんに全部配られていると思いますが、そちらも検討する時間があったと思いますが、それについてどうか。全く自立のパターンというのができなかったのかどうか。それについてもう少し詳しくお聞きしたいと思います。  それから、3回登壇しかできないものですから、村長さんのこの間の言葉に、この合併につきましては、平成の大合併という国の施策がなければ、今のまま長野県に残って、ここで今までどおり暮らしていることができるということを、20日の知事懇談の中の発言ということで、新聞にも載っておりましたけれども、「文春」の方にも載っておりましたが、その発言等につきまして、この合併というスタートにつきまして、そして少人数の方たちと言われますけれども、ずっと長く反対を唱えてきておられる方と意見をどこの場でどのようにしてお聞きになったのか。その点についてもう少し詳しくお聞きしたいと思います。  もう1点、なぜ、このように県議会は議員提案までして急ぐのかということが疑問でございます。岐阜県の中の恵那7町村の合併協と、それから中津川と山口村の合併協は別なものでございますが、その点についても詳しく教えていただきたいと思います。質問させていただきたいと思います。どうして急ぐのか。その理由を、長く反対をしている村民の皆さん、そして多くの声を寄せている県民の皆さん、8万、9万という署名に至る大勢の皆さん、その方たちに説明の理由がしっかりわかるようにお話をしていただきたい。  以上です。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)まず、今井議員さんにお答えします。  私は、けさの提案説明の中で相当数を申し上げているつもりでございますので、全体的な答弁はその提案の中にあるというふうにお答え申し上げるわけでございますが、まず御確認をしていただきたいと思うわけであります。  申し上げましたけれど、現在の状況は、この9月まで、その地域に指定された後、1年間にわたって、長野県、そして山口村、岐阜県、そして中津川市、この四つのそれぞれの行政で、今日に至るまでさまざまな話をしてきたわけでございます。そういうお話をする過程の中で、9月にすべてが調って、けさお話しましたけれども、既に岐阜県では地方自治体の意思を県議会で決定し、そして10月の12日に既に総務省に、これを決定するのは国、総務省でありますが、総務省にそれを既にお出しされて、これは一緒に出す予定だったわけでありますが、お出しされて、それでそれは既にもう公告になっているわけです。縦覧されているわけであります。この事実をもう一度よくかみしめていただきたい。  それと、もう一つ、これは違う文書でありますが、必ずこういう文書というのは公印があるわけです。今、田中康夫知事の手元に、連名ではありますけれど、これは岐阜県知事との連名であります。届いている合併の申請書等の書類は、中津川市市長の判、山口村村長の判、両方の判でもって出されているわけであります。この事態を私たち政治に携わる公人としては深く考えなければならないと思うわけであります。  ここがもししっかりと答えられなかったら、まさに青山出納長が言われるように、この立場にある者の政治責任を問われる問題であるというふうに理解するぐらい重要な問題であります。ここをもう一度おかみしめいただければ、おわかりいただくところであります。  それから、それぞれの市町村の意思というのは、昨日もお話しましたように、その市町村の議会で決定されます。議会の決定がその市町村の意思なのであります。ですから、反対側の人に会えば賛成側の人にも会わなければいけない。これではいろいろな問題が出る。私どもは、公人として、賛成側の人にも会っていないわけです、反対側の人たちにも会っていないわけです。総務委員の問題はそういうことなんです。  ですから、議会の意思を決定する。議会、その意思の内容、それから村長、これは賛成者じゃありません。村長はその行政を代表する、長野県で言ったら知事であります。それは個人の意見で動くべきではありません。常に公人としての立場でこのような問題については当然意見を述べ、行動をすべきものだと、こんなふうに思っております。  ですから、総務委員の場で、それぞれの場所にそれぞれの調査もさせていただきました。それはすべて、公人として、公的施設としての調査でございます。それを受けてまとめさせていただいたのがけさの提案内容だということを御連絡申し上げると同時に御報告させて、答弁とさせていただきます。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)市町村の意思はその市町村の議会が決めるということでしたけれども、ここは山口村議会ではございません。長野県議会でございます。越県に関しましては、県議会は知事発言まで山口村に無関心ではなかったかというようなことを、皆さんのお手元にもきっと届いていると思いますけれども、私のもとにも届きました。知事もですが、県議会議員も無関心であったと思います。  11月4日の総務委員が行くまで、どのような過程が県議会の中にあったのか。それぞれの会派また。そのことを思いますときに、ここは早いのではないか。越県の議員提案をするには、まだ県民、そして村民の中に、まとまらない村民の中に、まだまだたくさんの意見があるのではないかと思います。その意見の集約をどのようにしたかということをお尋ねしたいわけでございますが、11月4日の総務委員、もうお話が出始めてから2年以上たった11月4日のお話を聞きましたので、もう少しその点が詳しくというように思います。  先ほど、賛成側の人にも会っていない、反対側の人にも会っていない。村長、議長は公人だと言われました。もちろんです。公的施設で公人として会ってきた。これは行政主体の越県合併がなされていくような場合にはという意見が、たくさんお手元に届いていると思うんですね。何人も、何人もの方が書いておられました。村の方からもいっぱい来ました。それを聞いていて、やはり両者を聞くべきだと思いますが、もう少し、公人イコール、村長、議長さんは今合併を進めている側の方たちですが、そうでない方たちにもう少し接触があったのかどうか。質問させていただきたいと思います。  それから、皆さんはもちろん、県民の皆さんに訴えている、山口村の皆さんの合併見直し運動を、信州に残りたい、長野県に残っていけるように助けてください、知恵をかしてくださいという、一生懸命117カ町村回っていた、この署名を集めた皆さんの気持ち、それについては県議会はどういうふうに考えるのか。(「じゃ、合併したい人の気持ちはどう考えているんだよ」と呼ぶ者あり)そうですね。合併したい人たちはどういう理由なのか。どうして合併したいのかをもう少し詳しく。 ○議長(古田芙士 君)御静粛に願います。 ◆13番(今井正子 君)そして、県に残りたいという人たちの気持ちをどのように議員提案された宮澤委員長は分析をされておるのか、その点。  それから、この越県合併は、知事、またほかの方も申していましたが、私も一般質問の中でさせていただきましたが、これは山口村だけにとどまらない、ほかの村にも必ず波及してくるものであり、我々長野県議会議員としては、長野県を全体を見ていく、長野県を守っていく、残りたいという長野県の人たちを守っていくという見地から、長野県議会議員としてどのようにその方たちを考えられているのか。  もう一度、何度も繰り返しておりますが、その点をもう少し、残りたいという人たちに納得のいくような説明をしていただきたい。  どうして急がなければならないかについても、県民の声がたくさんある中で、残したいという県民の皆様にもわかるようなお答えをいただきたいと思います。  我々県議会議員といたしましては、県全体を考えていく。市町村長が、また市町村の意思が決定した後に、我々は県議会議員としてしっかりと、その県を、そして残りたいという県民を守っていくのが我々の責務であると思っていますが、長野県議会議員としての責務についても最後にお尋ねしたいと思います。(発言する者あり)  じゃ、言ってよろしいですか。山口村に県議会議員は知事発言まで無関心ではなかったのかということに対するお答え。そして、なぜ急ぐのかということについてのお答え。細かい反対の方たちに対する御意見をどのようにとらえてきたのか。公人、公的でない方たちの気持ちを隅々まで聞いていくというのが我々の現地調査であり、現地調査というのは公の場所だけではないと思います。そういうような議員活動としてのそれぞれの現地活動をされてきた中で、委員長さんは総務委員長でもありますが、地元の議員さんを擁する会派の代表でもありますし、個人ということでもございますけれども、その点についてもう少し、なぜこの時期に出さなければいけないかを質問させていただきたいと思います。  以上です。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)先ほど、今井正子議員から大変熱のこもったお話をいただいたわけであります。その内容の御答弁については提案説明の中ですべて言い当てていると思うところであります。これ以上申し上げません。  しかし、最後のあれでございますので、私人と公人、ここだけはよくよく理解しなければなりません。私人の部分のところを、私はこうやった、ああやったと言うべきものなんでしょうか。今回、それは自分の中にしっかりと蓄えていて、その中でもって折に触れてみずから出していく、公人の立場のときに出していく、これが私は公人としての決断の姿だというふうに思います。そこのところも申し添えさせていただきまして、今井正子さんからの私の3回目の答弁とさせていただきます。 ○議長(古田芙士 君)次に、宮川速雄議員。       〔9番宮川速雄君登壇〕 ◆9番(宮川速雄 君)初めに、県境を超えての山口村の中津川への編入合併は、今回の平成の大合併では全国唯一のものであり、歴史的なものですが、提案される議員お一人お一人が歴史の評価にたえ得る覚悟を持った上での提案でしょうか。また、なぜ会期延長をしてまで提案するに至ったのか。まず、お伺いいたします。  次に、議員提案の法的根拠についてお尋ねいたします。  地方自治法6条1項では、都道府県の廃置分合及び境界線の変更は法律でこれを定めるとあり、県民投票を必要としています。今回の山口村の場合、県民投票を必要としない編入合併の形で行われていますが、越県合併という事の重大性にかんがみ、県民投票をすべきだという意見があります。県民投票の是非についての論議はされたのでしょうか。  今回の提案は地方自治法7条3項に基づいて提案されたものと思われますが、7条3項の都道府県の境界の変更は普通公共団体の申請に基づきとあり、この普通地方公共団体は7条1項にある知事を指すもので、議会はできないとの意見があります。この点についての議論はどのようになされたのか。  また、本提案が可決された場合、訴訟も視野に入れているという団体あるいは個人があると聞いていますが、この訴訟にたえられる根拠について論議されましたか。  昨日の各派代表者会議で、総務省見解と称する議長から示された一通の文書があります。全文を読みませんけれども、後ほど採録するように議長にお願いしますが。だれが、だれから、いつ、どのような手段で入手されたのか。また、公式な文書とするならば、通常、日付、発信者、受信者、印鑑などが必要と思われます。先ほどの答弁でもありましたように、宮澤委員長は印鑑の重要性についてるる述べていますが、この文書には印鑑がありません。なぜでしょうか。1回目の質問といたします。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)宮川議員からの御質問にお答え申し上げます。  まず、これをなぜ急ぐかという問題でございますが、この問題につきましては、議員もこの議場に長くお座りでございました、今県中。その中で、多くの議員から、なぜ知事は出さないんだということの中で、ここまで出さなければこういう問題が起こるよ、こういう問題が起こるよ、こういう問題どうするんだい、知事の責任はどうするんだいというところに出ていた、そのやりとりの中にすべて収れんされていると思うわけでございます。それを踏まえて、8人の提案者、またすべて48人でございますが、賛同者としてこの議案を提出したわけでございます。  それから、今宮川議員が出されました総務省の見解のことにつきましては、これは、議員も、各派代表者会議という、この長野県議会の最も重要な会議のメンバーとして御出席であります。その席上で、古田議長の方から、その経過、そしてさまざまな問題に御質問はございますか、何かありましたらということも添えながら、経過については御説明があったとおりであります。もしどうしてもその経過を私がもう一度述べろというならば、やぶさかではございませんけれど、そのことを、出ていただいた宮川議員に、出席された人にそのことを申し上げることは失礼なことではないかと、こんなふうに逆に思いまして、ここでとどめさせていただくところであります。  終わります。       〔9番宮川速雄君登壇〕 ◆9番(宮川速雄 君)今、御答弁いただきましたけれども、いつ、どこで、だれがというようなことについてはお答えいただけませんでした。多分これは、説明のとおり、荒木総括審議官が出したものだというふうに思いますけれども、総務委員が面談し、議員提案は可能とおっしゃた方から、なぜ口頭ではなく、文書を必要としたのか。お尋ねいたします。  また、荒木審議官の公式文書はいつ入手できるのかも、あわせてお尋ねいたします。  公式な文書が必要ならば、私は少なくとも次官あるいは担当局長の文書が至当と思われますが、これらの方の文書は必要とは考えなかったのでしょうか。  今未明の提案説明で、提案者は民意という言葉を繰り返し使われましたが、平成14年12月に、村内26地区、17会場で行われた住民懇談での中津川市との合併協議に関する住民意識調査によりますと、合併に賛成の人が84人に対して、長野県に残りたいとする人、あるいは合併反対の人が合わせて126人います。明らかに民意は合併に反対です。この民意の軽重についてはどのように判断されましたか。  また、村長は、自律は破滅と、自律のデメリットと合併のメリットを恣意的に流布し、住民を誘導した気配がありますが、この点についての検証はなされたのか。お伺いいたします。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)宮川議員にお答え申し上げます。  私の手元に、これは調査の段階でありますが、合併に関する山口村の現地調査等々の書類、これは相当の部数ございます、全部私ども目を通させていただきました。この山口村から出された35ページの中に今のお話が出ております。平成14年のことでございますけれども、投票率が、これは明記式のものでございまして、ここのところにそれぞれ調査票を書けと、こういう内容のもので、わずか回答率が32%だったということもすべて承知しておるところであります。  その内容も、それぞれの調査票の内容等々につきましても、私も村の方の関係者から見せていただきました。そういうことも含めまして、それで、それぞれの提案説明の中に私の文言があるわけでございます。そのことも十二分にお含みいただいて、考えているのかということでございますので、考えておるという結論でございます。  それから、あと、総務省の云々というお話でございます。これは、宮川さんも代表者会議にお出になられたときのことは十二分に御理解されていると思いますので、それ以上は私申し上げませんが、これは議長が説明し、またその会議の内容でもありますので、それ以上申し上げないところでございますけれども、いつまでに来るのかということでございますが、これは、けさも議長に御確認をいたしまして、既にそれぞれの発送の準備は終わったということでございます。  それから、この問題のことについては、総務省の総意でこういう方向のお話が出た内容だという荒木総括審議官からのお話だということでございます。それから、私ども、実際に、10月22日、総務警察委員として総務省にお話を承った折でございますが、これは行かれた全員のメンバーがお話しておりますが、これは担当課長の意見ではございません、総務省としての公式見解でございますと、こういう内容でございまして、その後、一言たりとも変わっていないということから思いまして、私自身としても、正式な文書は後日議長のところへ届くと思いますけれども、これは正式見解として解釈をしたところであります。  また、私は、この問題のことにつきましては特に確認が必要だと思いまして、県にこのことを確認していただくようにということで、総務委員総意で理事者の方にこの確認をお願いしたわけでございます。そのときに、さまざまなやりとり、そして議長と知事のあっせんになりまして、知事の言葉の中に、総務省はだれがお聞きになっても同じでしょうから、議会でおやりになられたらどうですかと、こういう御答弁があったようでございます。私は立ち会っておりませんのでわかりませんが、それを受けて、議長が総務省の公式見解として文書にていただいたということでございますので、私どもは今回このような状況に踏み切ったというプロセスでございます。  以上でございます。       〔9番宮川速雄君登壇〕 ◆9番(宮川速雄 君)信州は、長い歴史ととうとい文化に基づく固有の風土が県内各地に刻まれています。馬籠宿を初めとした山口村も、信州の共有財産です。県境は単なる便宜上の境界ではなく、歴史や文化の反映であるという観点からの話し合いがなされた上での提案かどうか。お尋ねいたします。  村長は財政問題で合併せざるを得ないと言っていますが、県境にあって県政から無視されがちな山口村の皆さんの訴えを真摯に受けとめてこなかった県議会の反省の上に立って、また、具体的な支援策、例えば合併特例債分の融資をするとか、年間1億円程度の財政支援をするといったような論議をした上での提案なのでしょうか。お尋ねします。  きのう21日の記者会見で、麻生総務大臣が、山口村の市町村合併について、道州制につながっていくことになろうかと思いますので、推進されておかしくないと思いますと言っています。  一方では、平成の大合併は国のあめとむちによる小さな自治体つぶしという、限りなく強制に近いものだという意見がありますが、このような合併の本質を論議した上での提案でしょうか。お尋ねいたします。       〔35番宮澤敏文君登壇〕 ◎35番(宮澤敏文 君)3回目の最後の御質問でございます。  もうすべて、私も申し上げた経過の中で尽きておるわけでございます。それで、私も実は宮川さんが言われるように、私は自立論者であります。その自立論者は、まず最初にその町村が、自分のところでもって、自分の足で歩けるかどうか、そのシミュレーションから入るはずであります。そういう中でもって、それじゃどうだろう、歳入面は、歳出面は、それぞれのシミュレーションをつくってそして今日に至ったと。それで、何回もある民主的なデュープロセスの中でそして一つの結論が出たということは、議会人として、個人のものを断ち切って、出された結論に対する心の静けさを持たなければならないのではないかと思うのであります。  私はそのことを強く感ずるわけでございまして、そのことを踏まえた上で私は今考えておりますことは、総務省からいただきました問いの3であります。県議会で地方自治法第7条第5項の規定に基づく議決がなされた場合、同法第138条の2の規定に基づき、知事は同法第7条3項の申請をする義務を負う、これを、今度は逆に、法治国家の中の仲間でありますこの長野県は、これもやっぱり考えていかなければならない、私はそのように思うところであります。  私は考えます。主管官庁から言われたときの言葉を最後にしたいと思うわけでございますが、長野県の条例を判断されるのは長野県知事であり、理事者の皆さんでしょう。市町村の条例を判断するのは市町村長でしょう。それが立法の精神がそこにあるからであります。  ところが、これを主管するのは、けさ来申し上げておりますが、地方自治法を主管するのは総務省であります。総務省の見解をお聞きになって進めていただくのは都道府県のルールであります。このことを私は肝に銘じまして、お答えとすると同時に、長野県の決定された団体意思も、この法に基づいて、住民の皆さんの最も望む、そこに住む住民の皆さんの気持ちを最も理解し、住民自治の基本であるコモンズの精神をここにしっかりと受けとめていただきたい、こんなふうに思っておるところであります。  以上をもちまして提案者の答弁といたします。(発言する者あり) ○議長(古田芙士 君)質疑は3回までですので、質疑を終局いたします。  以上で議第18号及び議第19号に対する質疑を終局いたしました。  本件をそれぞれ総務警察委員に付託いたします。  総務警察委員におかれては、慎重審議の上、本日午後1時までに議長の手元まで審査報告書の提出を願います。付託一覧表は後刻お手元に配付いたします。  議事の都合により暫時休憩いたします。         午前10時43分休憩         ───────────────────         午後1時27分開議 ○議長(古田芙士 君)休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、お諮りいたします。総務警察委員に付託中の議第18号及び議第19号の議案につきましては、本日午後1時までに審査を終わるよう期限をつけたところでありますが、同委員から、会議規則第50条第2項の規定により、本日15時30分まで期限を延長されたい旨の要求がありました。  同委員の要求のとおり、期限を延長することに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)御異議なしと認めます。よって、議第18号及び議第19号の議案の審査期限は、同委員の要求のとおり、本日15時30分まで延長することに決定いたしました。  議事の都合により暫時休憩いたします。         午後1時28分休憩         ───────────────────         午後4時15分開議 ○議長(古田芙士 君)休憩前に引き続き会議を開きます。         ─────────────────── △委員審査報告書提出報告 ○議長(古田芙士 君)次に、お手元に配付いたしましたとおり、総務警察委員長から委員審査報告書の提出がありましたので、報告いたします。朗読は省略いたします。       〔議案等の部「8 委員審査報告書」参照〕         ─────────────────── △総務警察委員長の報告 ○議長(古田芙士 君)総務警察委員長の報告案件を議題といたします。
     総務警察委員長の報告を求めます。  髙見澤敏光総務警察副委員長。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)総務警察委員に付託されました議案審査の経過と結果について御報告申し上げます。  山口村の越県合併に関する議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」及び議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」は、慎重審査の結果、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  山口村の越県合併に関しては、既に委員として10月22日に総務省へ法令確認等のための現地調査を行い、11月4日、5日には山口村、中津川市への現地調査を行い、村と市の医療、教育、商工業、農業、さらには廃棄物処理等の状況をつぶさに視察をいたしましたところであります。  審査の過程においては、これらの調査事実を踏まえ、さらには、本日は提案者の宮澤敏文議員から議題に関連して概況説明を受け、参考人として、山口村村長加藤出さん、同じく村議議長市脇辰彦さん、教育長園原仙さん、中津川市長大山耕二さん、中津川市議会議長平岩正光さんの5名の方をお招きをし、それぞれのお立場での皆様の今までの取り組みや、熱い思いと変わらぬかたい意思等を再確認した次第であります。  特に、宮澤議員からは、合併関連議案の議員提出に係る総務省の公式見解の確認方法や、村の財政シミュレーションの正当性等の説明があり、また、両首長さんからは、新生中津川市が誕生した際の地域の連携を見据えた力強い心構えの表明がありました。  これらを踏まえ、慎重審査の結果、全員一致で可決すべきものと決定した次第であります。  以上をもちまして委員長の報告といたします。 ○議長(古田芙士 君)委員長の報告に対して質疑がありますか。       〔8番北山早苗君、13番今井正子君「議長」と呼ぶ〕 ○議長(古田芙士 君)北山早苗議員。       〔8番北山早苗君登壇〕 ◆8番(北山早苗 君)あおぞらの北山早苗でございます。私は、午前中の総務委員を傍聴しておりました。その際、委員の皆様の御意見や答弁者のお答えを聞いた中で、私なりに幾つかお聞きしてみたいことが出てきました。果たして、午後の委員ではそのことがさらに深く議論されたのか。副委員長様の御報告でははっきりしませんでしたので、お尋ねします。  午前中、「初恋」、木曽牛の銘柄が変わり、ブランドが消えることへの不安を解消してほしいとの要望が委員からありました。きょうの新聞の投書欄に、「合併に際して固有の伝統、文化、歴史を持つそれぞれの地域が、その郷土色をどのように保ち、共有するか、合併後のビジョンが十分見えない状況に、危ぐを感じるものです。後世に残すべきものを広い視野で検討し、具体的な手だてを講じる必要がある」とありました。「初恋」、木曽牛、木曽ヒノキなど、先人が築き上げてきたブランドをどう後世に残していくのでしょうか。  また、馬籠宿、藤村記念館などの歴史文化を、広い視野に立ってどのように慈しみ残していくのでしょうか。  さらには、恵北6町村も含む大きな中津川市8万5,000人との合併の中で、2,000人の山口村は人口割合で42分の1となってしまいます。山口村の将来について、小さくてもきらりと輝く地域であり続けるための具体的な手だてについて午後の委員ではどのような質疑応答がなされたのでしょうか。お願いいたします。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)北山議員の質問にお答えをいたします。  木曽の牛だとか農産物等のブランド、木曽の文化等どうするかというお尋ねでございますが、それぞれ委員からの質問の中にもありましたが、加藤村長、大山市長からもお答えをいただいております。新しい地域の村づくり委員とともに、地域づくりのために、それぞれ新しい未来志向に向けての4町村の個性をしっかり反映させていくというお言葉の中に十分含まれているものと考えておるところでございます。       〔8番北山早苗君登壇〕 ◆8番(北山早苗 君)午前中の委員からの特例債が合併の目的かという趣旨のお尋ねに対して、加藤村長から、特例法に基づき取り組んできた、特例債は特例法の中でくっついてくるものとの答弁がありました。  20日の新聞によると、財務省発表では、国と地方を合計した長期債務残高は2005年度末で774兆円であり、2004年度末に比べ34兆円増加し、国民1人当たり606万円の借金を抱える計算とありました。  箱物や道路、公園建設などに使い道が限定された合併特例債は、この借金をさらにふやすものと国民の間で危惧されています。合併後の中津川市は、一体、幾らの特例債を何に使うのでしょうか。また、その中で山口村に向けられるものは幾らで、何に使われるのでしょうか。これについて午後の質疑応答の中にあったのでしょうか。  また、村長は、国の推し進める大合併がなければ、もし単独でやっていけるなら、どこの市町村も今のままがよいだろうとおっしゃいました。午前中の本会議質疑の中で、提案者の宮澤議員は、財政力指数について、坂城町0.671などの例を挙げ、比べて財政力の低い山口村は苦渋の選択として合併を選んだとのお話があったところです。平成14年度の山口村の財政力指数は0.153と、県下103位と確かに低いと言えます。しかし、自律を決めた泰阜村は0.143、県境で自律の栄村0.121、売木村は0.104、根羽村に至っては0.101と後ろから3番目です。なぜ、同じような状況にありながら、片や自律で片や合併なのか、あおぞらとして県境の村調査をやってきた私ですが、今でもよくわかりません。  村の合併だよりの至るところに…… ○議長(古田芙士 君)御静粛に願います。 ◆8番(北山早苗 君)自律は住民に相当な我慢を強いること、村独自の事業などはできず、最終的に役場は窓口業務を行うだけになるとの説明がされていますが、本気で自律を模索し、村民に示してきたのかということについて午後の質疑応答の中にあったのでしょうか。  さらに、村民から疑問の声が上がっている合併シミュレーションについて、職員や特別職の人件費は、現在カットしているものを元に戻して算出したためふえていると午前中に村長から答弁があったところですが、現在より財政状況が悪化する中でのシミュレーションとしてはおかしいのではないかというさらなる質疑や応答は午後あったのでしょうか。お願いいたします。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)お答えをいたします。  特例債等、何に使うのかという質問でございますが、これらにつきましては新しい中津川市の問題でございまして、市の地域づくり等のお話の中に含まれておりまして、それらの詳しいことは新しい市の中の問題と考えております。  財政力指数等の問題につきましては、これらは各委員がすべて以前に確認をし、承知をしての議論の結果であろうというふうに考えております。       〔8番北山早苗君登壇〕 ◆8番(北山早苗 君)冷静になって考えると、長野県議が国のお墨つきをもらって他の県へ送り出すという異常性、喜劇は何とかならないのかという県民の声が、けさ方、寄せられています。  午前中の委員の審査は手続論に終始しているかのように思えました。20日の議会運営委員で古田議長は歴史の検証にたえ得る議論の必要性を述べられましたが、果たして午後の委員では歴史の検証にたえ得る議論がなされたのでしょうか。なされたとしたらどのような議論だったか。例を挙げてお話しください。よろしくお願いします。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)お答えをいたします。  歴史の検証をどういうふうにしたかということでございますが、まさにこれは本日まで本定例が会期を延長してまでもやってこられたということに尽きるかと思います。また、昨日、議員提案の可否についても提案者からるる説明がありました。その中にも十分含まれておりますので、御記憶があろうかと思います。  以上でございます。 ○議長(古田芙士 君)今井正子議員。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)参考人も呼ばれ、総務委員が開かれたようですけれども、5点についてちょっとお尋ねしたいと思います。  まず、四十数年前ですけれども、旧神坂村が分かれて中津川地区と、そして長野県山口村の方に分かれました。当時、1,600人という、3分の2の数が山口村といいますか、長野県から中津川の神坂に行かれたわけですが、今1,000人を切って大分減ってまいりました。そして、もちろん過去の歴史を検証していきますときに、長野県側に残りました神坂の方は微増ということで、同じような数になってきておると聞いております。そして、子供たちの学校もそうですけれども、先に岐阜県に行きました神坂小学校につきましては、当時400人だった生徒が、その後、300人、そして100人、現在24人、来年は一、二名という入学と聞いておりますけれども、このような周辺地区が人口的に寂れるという表現はおかしいんですけれども、少なくなってくるということについて、本当に田舎を守っていく、森林を守っていくというようなことは、人口ももちろん大事でございますので、一極集中していくと地域は守れるのだろうかということもございますので、その点について、もちろん村長さん初め、御心配もあったと思いますが、議論はどのようにされたのかどうか、1点。  それから、神坂の幼稚園がなくなり、新しい神坂小学校がなくなるわけです。そして山口中学がなくなっていく。まず学校の減から始めたことに対しまして、これについての質問、または理由等についてはどのように御説明されたのでしょうか。また、14年度山口中学校の生徒のアンケート結果につきまして、越県合併反対が多数だったと聞いておりますが、その説明等はございましたでしょうか。  3点目、民主的に行われたと言われております今回の越県合併の説明でございますが、113回と本当に御苦労なさっておると思いますが、回数も多いという。ただし、少数単位過ぎて発言ができず、もっと大きい地域でやってほしいという希望を何度も出したが、その点についてなかなか開いていただけなかったと、そのような御意見もございましたので、村長さんの方から御説明があったかどうか。  もう1点、4番目、農協育苗センター、郵便局、駐在所、役場、消防団がなくなるかもしれない。もちろん、幾つか具体的になくなると思いますが、もちろん議会も、12名が平成22年まで1名ということになります。あとはどのようになるかわかりませんが、もう既に診療所は、12月21日、きのうでなくなっている。このような状況の中で、中津川の方に行けばこれが解消されるということではなくて、このような状態が続くわけなんですけれども、その点につきまして村長さんの御心配はどのようだったのか。または、これにつきまして議員の方から質問がございましたでしょうか。そこにつきましてもお話をいただけたらと思います。  最後でございますが、越県でありますので、参考に来ていただいた方は山口村の方、そして中津川の市長さんということでございましたが、山口村のみならず、県全体の枠組み、県をどのようにしていくかということについて総務委員ではどのように議論されたのでありましょうか。  以上、5点を御説明いただきたいと思います。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)ちょっとわからない点もございましたが、知り得た分だけをお答えをいたします。  中津川市、神坂村等の問題でございますが、過去の歴史は悲しい歴史として記憶をして、やはりそれらを繰り返してはいけないという委員全体の承知をした上での議論を重ねてまいったところでございます。  中学生のアンケート等の説明につきましては、これはあえて議論の対象にはなりませんでした。  民主的に行われた等の問題でございますが、これらにつきましては意向調査の結果をやっぱり尊重するべきであろうというふうに思っております。  JA、診療所等の問題は、意味がちょっとわかりません。お答えできません。県全体でどうするかというのは、どちらの県でございましょうか。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)5番目の質問につきまして、越県でありますのでという質問をいたしましたところ、どちらの県でしょうかと言う、どちらの県会議員でしょうかとお尋ねしたいと思います。長野県議会、長野県についてということでございます。岐阜県についてということではなくて、長野県について県の枠組み等についてどのように、総務委員ですので、山口村と中津川の御証人の方だけではなくて、長野県をどのようにしていくかということも、越県でありますので、普通の市町村の合併を議論しているわけではございませんので、その点をどのように話し合われたのかという、これは一番県民の方たちが聞きたいところでございますので、その点について。どちらの県ですかというのはとても今涙が出てきそうでしたが、その質問にきちっと答えていただきたいと思います。  農協育苗センター等、郵便局、駐在所、わからない、わからないということでなくて、こういうものがなくなっていくということですが、その中で、または伝えなくなってくるものもあるわけですけれども、その点について、皆さん、越県をしていってもということで、皆さん、保障して、切ない中を出してやれというふうな、かいま見た中ではそういう表現がございましたので、涙してというか、お出しになっていくと。そういうことでしたので嫁にやるというような表現を使った方もありますが、そういう中ですので、不便になってしまうことについてはどのような不安、住民の不安についてどのような、村長さんが一番心配されていると思いますが、その点について総務委員の中ではどのような質問がされ、そしてお答えがあったのかということをお聞きしたかったわけです。私の言い方が悪いと思いますので、ぜひ髙見澤副委員長、よろしくお願いしたいと思います。  もう1点、一部かいま見させていただいた中には、やはり県の対応、それから知事の対応について、村長さん初め村の担当の方たちの御不満もいろいろ見えてきました。でございますけれども、この木曽山系の南西斜面にへばりついた山口村も小さな村だと思います。その立地と歴史、文化の固有性、検証を発信しながら心につながる観光を目指している。そして、農業と観光を今以上に効果的につなげて村の人、みんながそこそこ食べられればいい、そんな村で、このまま信州の南の玄関口の一つとして存在したいと願っている人たちもおられるわけです。  そして、この人たちは、今回の合併議論を機に、かつて中山道として人も物も盛んに往来した中津川市と、今も実施されている広域連合、一部事務組合のさらなる拡充と、買い物と学校と病院だけでなく、市、村民レベルの文化交流のパイプも村であっても市であっても深くしていきたい、県境であっても深くしていきたい、そのような人たちの心についても総務委員の中で話し合いがなされたのかどうか。その点もお願いいたします。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)お答えをいたします。  県全体をどうするかということは、この際、越県合併ということですので、長野県か岐阜県かということも、どうするかという問題については両方とも考えられることでございましたので、わからなかったわけでございます。  長野県というものは当然でございまして、これらにつきましては、木曽路は長野県と、これが中津川市へ行っても一地域という形の中で、我々は委員の中でも審査の中で統一しているところでございます。  あとの質問については、内容がわかりませんのでお答えはできません。       〔13番今井正子君登壇〕 ◆13番(今井正子 君)聞きたいことが見えない、それからお互いに話していても通じない。レベルが、ランクがどこかが違うのかもしれません。  最後の3番目ですので、登壇の方。山口村は昭和の大合併で分村、越県されたということは、先ほども旧神坂についてだけでございますが、ありました。40年経てきました。人口比は神坂対ということもありますが、山口地区の6対4。ようやく40年たって村の合併のしこりもおさまり、一体感が定着したかのように見えてきた矢先の越県合併ということでした。  残り幾ばくもないが、おれの一生は合併だけだったという男性もいます。村は40年たってようやく一つになった。そこにこの越県合併、おれたちの40年は一体何だったのかと集会で同年配の村長に詰め寄る村会議員もいると聞いています。このような現状について、村長さんまたは村の方から何か御説明がありましたでしょうか。  そして、先ほどの質問でございますが、一部かいま見させていただいた中で、まだ根強く反対の方たちが残っておられるという中、このように急ぐ形で合併を進めていくわけでございますが、この点につきまして村長さん初め村の方たちが心を一つにしてということで、本当に誠心誠意を持って加藤村長がお答えになっていたのも、最後のところだけ見せていただきましたけれども、まだまだ残りたいという人たちの心について総務委員の中では、ほかに話し合っていただくところがございませんので、総務委員の中では1点でも触れられたのかどうか。どのような話がなされたのか。その点を最後にお聞かせいただき、越県合併についての質問とさせていただきたいと思います。  たくさん見てきた範囲のことでも結構です。現地調査の中のものでも結構です。できれば回数も言いながら、いろいろとお答えいただけたらと思います。       〔18番髙見澤敏光君登壇〕 ◎18番(髙見澤敏光 君)お答えをいたします。  山口村の今までのしこり等の問題、苦しい思いかと思いますが、それらにつきましては、加藤村長も、新しい地域の村づくり委員等とともに、地域づくりのためにこれからも束ねていきたい、反対されてきた皆さんとも心を開いて話し合っていきたいと強くおっしゃっておられました。大山市長も、未来志向の新市に向けて、旧市町村の持つ個性をしっかり反映させて、多様性の中で統一を目指していきたいと力強くおっしゃっておられました。  委員の活動等の問題につきましては、午前中、提案者の宮澤議員から提案説明の中に数々触れておられますので、思い出していただきたいと思います。 ○議長(古田芙士 君)質疑を終局いたします。  次に、総務警察委員長から報告のありました議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」及び議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」につき一括して討論をいたします。  島田基正議員、平野成基議員、田口哲男議員、柳平千代一議員、林奉文議員、小原勇議員、村上淳議員、向山公人議員、牛山好子議員及び石坂千穂議員から討論の通告がありましたので、発言を許可いたします。  最初に、島田基正議員。       〔50番島田基正君登壇〕 ◆50番(島田基正 君)島田基正であります。反対の討論をいたします。  一生懸命という言葉があります。今は人の一生などと書きますが、一に生まれると書きますが、本来は、一つの所であり、一つの所を命をかけて守るということであります。定着性の強い我々日本人は、自分の住む土地を長い間命をかけて守ってきました。我々は県会議員であります。県という単位の中で、その土地を守る任務を負っております。その長野県の一部が他の県に奪われる。さらに、それが引き金になって県の崩壊が始まるかもしれないという重要な問題について、県民の意向も非常に簡単、かつ公正の度合いについても問題のある調査のみで議会での賛否が決められること自体、大きな問題であると言わざるを得ません。  タイムリミットがあると言いますが、そのタイムリミットについて、少なくとも長野県議会において論議されたという記憶はほとんどありません。県民の意思の代弁者である県議会が十分にかかわらず、山口村と中津川市などが中心となってタイムリミットを決めて計画を進めるというのは、長野県議会の可決ありきで、県議会で否決されることがあるということを全く視野に入れない、このことは長野県議会無視としか言いようがありません。まして、他県の市長が自分たちで決めたタイムリミットを振りかざして県議会に圧力をかけるような行動を繰り返すのは、長野県の県議会がなめられたと言っても過言ではないと思います。  戦国時代、信州は周辺の国々の勢力に分割され、いわゆる草刈り場として塗炭の苦労にあえぎました。中京を中心にした大きな経済の流れが我が信州に侵略の一歩を踏み出したのが、今回の越県合併ではないでしょうか。戦国時代に思いをはせるとき、経済戦国真っただ中の現在、新たな信州の苦労の種がまかれつつあります。その顕著な例と思われる今回の越県合併に、県議会こそが強い防波堤にならなくてはならないと思います。  たとえ知事がもろ手を挙げて合併に賛成したとしても、議会としては反対の立場を明白にするのが県内各地域から選出された議員の責務であろうと確信いたします。この合併の本質が県民に十分理解されていない現在、積極的な反対は一部の住民運動にすぎないと冷笑する人もおられるでしょうが、さりとて積極的に賛成する県民は果たしてどのくらいいるのか全くわかっておりません。  私の住む地域であります上田市は、島崎藤村の歌った詩の川、千曲川が豊かに流れております。その上流、小諸市、佐久市一帯は藤村の旅情を観光の大きなポイントにしてまいりました。そして、それは今後も大きなメリットを持っていくと思われます。信州が生んだ文豪が若い日を送った土地、信州という一つのつながりが千曲川に結ばれた地域に、観光に、情緒に大きなプラスになっております。  千曲川の流域、少なくとも藤村の「千曲川のスケッチ」に描かれた地域から選出されている県会議員が地元へ帰ったとき、おれは積極的に藤村のふるさとを隣県に売り渡してきたと胸を張って報告できるでしょうか。  県の一部が他県へ移るということは、日本地図の一部が書きかえられるということです。長年、同じ国の人、信州人、同県人と認識してきた人が他県の人になるということです。こんな大事なことが、長野県の人口の中の本当に小さな部分の村の、しかも全村一致ではない、強い反対運動を残したまま決められていいのでしょうか。  過去3年間で、この9月議会までは数回しかこの問題は議論されておりません。その間、知事不信任、知事選、県議選などがありました。不幸でありました。こうした長野県民、県議会不在ともいえる中で立てられた合併計画の日程に縛られて、私たち長野県議会議員は十分に長野県の全県民に説明し、この越県合併の意見を聞かなくていいのでしょうか。私は、早急に結論を出すのではなく、さらなる議論の深まりを待つべきであり、軽々な議決に大きな疑問を持つものであります。 ○議長(古田芙士 君)島田基正議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆50番(島田基正 君)以上申し上げ、私の反対討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、平野成基議員。       〔46番平野成基君登壇〕 ◆46番(平野成基 君)議第18号及び19号、山口村越県合併関連議案に賛成の討論をいたします。  本議案は、知事の責任放棄、義務違反により、やむを得ず我々議員が提案したものであります。このことに関しまして、まず、知事の行為と認識の誤りを3点指摘させていただきます。  まず一つ目、知事が合併反対の意思表示をすることは、これは自由でございます。しかしながら、今回のように、時間切れ寸前の突然の意思表示、約束違反、責任放棄、これはまさにむちゃくちゃでありまして、ある意味で法律違反であります。せめて2年前とは言わずにも、1年前ぐらいには知事は合併反対を表明して、山口村、あるいは我々議会を説得すべきだったと、こういうふうに思います。  2点目、知事の権利と義務の履き違えであります。知事は、今定例中、記者の質問に答えまして、合併関連議案の提案権を、予算の提案権あるいは議会の招集権になぞらえて、自分には提案する権利、権限があると、こういうふうにおっしゃいました。確かに、権利、権限もあります。しかしながら、一つ大きなことを忘れているんです。なぜかといいますと、それは実は義務と表裏一体ということであります。予算の提案権は確かに知事にあります。しかし、知事が必要な予算の提案をしなかったらどうなりましょうか。即座に長野県は立ち行かなくなる。つまり、予算の提案権あるけれども、義務なんです。  もう一つ、議会の招集権は確かに知事にあると書いてある。しかし、逆に、年に4回、知事は議会を招集しなければならないんです。つまり、権利、権限と義務とは表裏一体なんです。  今回のこの合併関連議案は、まさにそのとおりであります。それを知事は、どうも地方自治法を御自分に都合よく解釈して、その地方自治の精神を酌み取らない、これが知事の一番いけないところであります。どうか、地方自治の精神、あるいは民主主義というのは何かということを、もう一度、一から勉強し直していただきたい、こういうふうに思うわけであります。
     続いて、知事へもう一つ、軽井沢を例にとりまして、越県合併、飛び地の合併がどうのこうので、議員の皆さんには想像力と覚悟がおありかと、こんなふうにおっしゃいました。しかし、このケースは想像力というよりも妄想に近いわけです。あえて妄想におつき合いしたとした場合、それでも、軽井沢の町民がその意思として明確に越県合併を表明されるなら、これはやっぱり私たちは賛成しなくちゃいけないわけです。むしろ、知事の方こそ覚悟がないと申し上げなくちゃいけないわけであります。  今回の山口村のケースのように、知事が権利と義務を履き違えて、無理やり合併を阻止するというやり方は、まさにこれは暴力であります。例えて言うならば、中国がチベットを、あるいはロシアがチェチェンを戦車と機関銃で抑えつける、これと全く同じことなわけであります。  9月定例と同じ発言をさせていただきますけれども、私は心情的にはこの合併には反対なんです。やっぱり山口村としてはそれは長野県に残ってほしい。しかしながら、山口村村民が民主的ルールにのっとったこれだけ明確な意思の表示がなされた場合、私たち議会人としてはこの合併に賛成せざるを得ないわけであります。  きょうの新聞からちょっと引用させていただきます。46年前の合併問題では、小さな村が半分にされ、朝のあいさつさえしない暮らしが続いた、そんなことを二度と繰り返したくない、だから、問題がこれ以上こじれないように気を遣ってきたが、それなのに、そうした住民の思いは知事一人の権力で踏みにじられた。あるいは、46年間の亀裂を修復するための合併、やっと一緒になれると思ったところで、この混乱。もう一人、田中知事は、住民と別のところで議論を進め、小さな村を再び分断しようとしているのではないか、住民の思いを尊重してほしい。どうか、この言葉の重みをかみしめていただきたい。  山口村に一日も早く平和が戻るように皆様の御賛同をお願い申し上げまして、討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、田口哲男議員。       〔2番田口哲男君登壇〕 ◆2番(田口哲男 君)私は、委員長報告に反対する立場で討論をさせていただきます。  歴史の奇遇というのを、これほど私は感じたことはございません。私は、昭和24年に、山口村に隣接する南木曽町、片田舎に生まれて25歳まで育ちました。そして、小学校の3年、4年、5年は、ほとんど毎年のように先生に引率されまして、馬籠、そして藤村記念館を訪れ、そして一日楽しく遊んできた記憶が今鮮明によみがえっております。そして、その当時、合併賛成の家、反対の家、筆字で書かれた張り紙が、それぞれ1軒残らず張りめぐらされていたわけであります。そして、私のおやじやおふくろの知人、友人もおりました。今でも私の知人あるいは高校の後輩等々が住んでいらっしゃいます。  平野さんは、民主的なルールを踏めば、それは認める、あるいはまた当然のことであると、このように思うのでありますけれども、私はどうしても理解ができないのであります。それは、例えば世界を代表すると言われましたある思想家は、次のような言葉を残しております。民意とは何か、民意とは常に支配者の思想が支配的。このような本質を突いた言葉を言っているんです。  今の合併問題を詰めたときに、日本で大変わかりやすい言葉があります。寄らば大樹の陰。今の合併の構図を見ておりますと、全国的に、地方都市の周辺から徐々に徐々に吸収するという形で小さな町、村が合併に追い込まれております。本当に大樹があるならば、私は大いに賛成であります。  が、しかし、見てください。先ほどもお話がありました。700兆円を超える国の赤字財政、日本の国そのものが赤字財政再建団体になり得る、あるいはなっている、このようにも言われます。そして、今度の合併特例債、これは、それぞれの自治体が使う、使わないは自由に任されておりますけれども、恐らく今の試算では20兆から30兆円、この合併が進めば使われるだろう、新たな借金ができるだろう。つまり、寄らば大樹の陰の大樹の中身がウトになりつつあるのであります。そこに気づかなければならないというふうに思います。  そして、単に民意あるいはまた多数決という標識の制度は真に私たちの心を豊かにするものであるかということは、歴史が証明するであろうというふうに思うわけであります。  その土地の風土、歴史、文化、あるいは先生方から教わった教育、たった一つの友人が投げかける言葉等々によって、人間が自己を自覚し、そしてまた人生の、あるいは大事なときの判断になるかもしれません。  私は、この問題について大いに反省しなければなりません。この問題、当初、木曽郡は一つ、木曽市構想というものがありました。そのときの会長さんは山口村の加藤出氏でありました。しかし、この構想が、議論が始まる前に既に破綻をしていたわけであります。加藤村長みずからが、このの責任を放棄したのであります。そして、その過程の中で木曽市構想は崩れ、木曽郡は一つといういわば精神的な瓦解も始まってしまったというふうに思います。  しかし、それでも、信州木曽路、そして長い歴史を持つ街道文化、守らなければならないというのが信州人の気概でありますし、それこそが私は評価され、私自身の人生を築いているものでもあるというふうに思っております。  この長野県議会が、改めて長野県を、信州というものをもう一度しっかりとその歴史を振り返り、おのれの問題として、どうか委員長報告に対しては勇気を持って反対をしていただくことが山口村のすべての村民の利益を代表する、あわせて長野県220万人の利益を代表するというふうに考えております。  以上申し上げまして、私の反対の討論とさせていただきます。 ○議長(古田芙士 君)次に、柳平千代一議員。       〔16番柳平千代一君登壇〕 ◆16番(柳平千代一 君)議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」、議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」、いわゆる山口村越県合併に関する委員長報告に対し、志昂を代表して、賛成の立場で討論をいたします。  この問題は、9月定例直前になり知事が関連議案の提案を見送って以来、さまざまな物議を醸し出し、また3カ月に及ぶ時間を費やし、そして多くの村民、県民に迷惑をかけてまいりました。今議会の紛糾の原因でもあります。  しかし、この問題を考えるとき、原点に返れば、答えはただ一つ、山口村の意思、これが何よりも一番に尊重されなければならない、されるべきはずであるということです。地方自治は憲法により保障されています。第93条に「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。」とあります。ゆえに、都道府県、また市町村に議会が設置され、その議会において、住民の代表による代議員によってその団体の意思が決定されるわけです。また、住民自治、それは団体の構成員である住民により、住民が住民のために行うもので、当然、住民の意思が反映されます。これが自治権であります。この自治権が侵害されることは許されません。  山口村村民が、村民により村民のために決めた村民の意思、それが中津川市との越県合併でありましょう。また、山口村議会がその団体意思として決定した越県合併、この意思こそが何よりも優先され、尊重されねばならないことだと思います。合併に賛成の人、合併に反対の人、それぞれの村民がともに悩み、考え抜き、やっと出された結論が合併への道でありましょう。たとえ険しい道であっても、みずからが選択した道を責任を持って歩んでいかなければならないわけです。その思い、そこに住む人たちのその覚悟にまさるものはないと考えます。その覚悟を超えるものはないと思います。  馬籠の輝き、それは、中津川市になったらその輝きは失われてしまうのですか。信州、木曽、馬籠がはぐくんだ藤村は、いつまでも馬籠の藤村として、そして日本の藤村として、信州人の、そして日本人の心に必ず生き続けるだろうということを確信し、山口村の越県合併に賛成の討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、林奉文議員。       〔20番林奉文君登壇〕 ◆20番(林奉文 君)私は、あおぞらを代表して、本案に反対の意見を申し述べたいと思います。  そもそも、平成の大合併は、自主合併とは名ばかりで、国の財政危機を地方へ転嫁するために期限を切っての合併特例債による強力な誘導政策の推進であることは、だれの目にも明らかであります。昨日の新聞報道によれば、山口村の加藤村長でさえも、平成の大合併がなければ今のままでよいと言っておられます。  政府は、地方自治体の固有の財源である地方交付税を一方的に削減し、合併を推進する市町村長に、合併しなければ財政的に破綻すると異口同音に言わせ続けております。あめであるはずの特例債とても住民の税金であり、さらに借金を増大させるものであります。  19日の信濃毎日新聞に、県内に在住され、また出身者であられる作家など15名の著名人が、連名で意見広告を出されました。その中で、私たちの誇るべき信州では、長い歴史ととうとい文化に基づく固有の風土が各地に刻まれており、山口村の馬籠宿を初めとして、今なお残る美しい風景も、そこで誠実に暮らす人々も我が信州の共有財産である、私たちは、いま一度ふるさと信州への愛情を確認し合うためにも、冷静に立ちどまり、次代を担う子供たちに喜んでもらえる決意を示そうと広く県民に呼びかけております。これは、単に感傷やセンチメンタリズムじゃなく、現時点での県民共通の思いではないでしょうか。  山口村は藤村の生まれた地でもあり、そのふるさとがなければ島崎藤村のすばらしい作品も生まれなかったかもしれないと、風土の持つ力の大切さを語っています。  終戦後間もなく、藤村記念堂建設の話が始まると、村人たちがこぞって資金を集め、労働奉仕で完成させたと言われています。その門を入っていくと、「血につながるふるさと 心につながるふるさと 言葉につながるふるさと」と書き記されております。これは、藤村が昭和3年に馬籠の小学校で講演したときの言葉です。  藤村は数えで10歳までしか馬籠には住まなかったのですが、このふるさととの結びつきは深いものがあったと語られております。それは、藤村の生家が、初めて馬籠の土地を開いて住みついた木曽氏の家臣、島崎重通以来、17代にわたって続いた旧家であり、300年余続いてきた生家への思いと、失われつつあるふるさとへの強い愛着と回復への悲願が歴史小説としても評価の高い「夜明け前」を書くに至ったのではないのだろうかと、藤村の研究を続けてきた山室静氏は述べております。  遅きに失した感はありましたが、知事提案の越県合併にかかわる1万人の県民意向調査を多数で否決した9月議会以来、山口村の住民のみならず、県民が改めて越県合併について考えさせられてきました。この間、あおぞらでは、県境の町村を訪ねてきましたが、北山議員が過日紹介したように、臼田町の馬坂では昭和の大合併のときに85%の住民が群馬県への合併を望んだものの、15%の反対者がいたため、こうした重大な問題は全員の賛成がなければ決めるべきでないとして、以来、長野県民として営々と暮らしております。  山口村では、平成13年5月に合併研究を設置して以来、説明や懇談が数多く開かれてきました。そして、ことし2月22日には投票方式による住民意向調査が行われ、合併賛成が971票、反対が578票でした。常識的に考えれば、村民が中津川市との合併を選択したことになるはずであります。しかし、意向調査の結果を反対派の皆さん方がなぜゆえ受け入れなかったのか考えてみなければなりません。  私たちも、この間、2回山口村を訪ね、多くの村民の皆様の話を聞いてまいりました。その中で明らかになったことは、一つ、通常選挙の2倍を超える不在者投票があったことが示すように、お年寄りの皆さんへ合併賛成へのさまざまな働きかけがあったこと。二つ目に、自律は自滅とする財政シミュレーションを示し、公正な住民判断できる十分な資料提供がされなかったこと…… ○議長(古田芙士 君)林奉文議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆20番(林奉文 君)三つ目に、農協や学校がどうなるのか具体的な検証がなされなかったため今までの説明と異なる問題が生じる等、余りにも公正さを欠いた手法で意向調査がなされたことなどを指摘せざるを得ません。  しからば、合併の最終判断はだれが行うか。手続上は県議会ですが、それはそこに住む住民自身であろうと私も思います。しかし、県境を越える唯一の山口村の合併は、他の県内合併と異なる要因を含んでいることは間違いありません。なぜならば、山口村は長野県民共有のかけがえのない大切な財産であり、今なお多くの県民の方々が信州にとどまって一緒に歩んでほしいと心から願っているからであります。  私は、山口村の皆さん方がこうした県民の思いや願いをしっかり受けとめていただき、改めて御判断をしてほしいと願ってやみません。そのために、いま一度立ちどまり、県もできる限りのサポートを行い、越県合併した場合、自律の場合の偽りなき財政シミュレーションを示し、また、学校や農協などの想定されるすべての課題について客観的に検証し、判断材料を十分に提供する必要があろうと思います。その後に、公職選挙法に基づいた住民投票によって合併か自律かの結論を出し…… ○議長(古田芙士 君)再度申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆20番(林奉文 君)この結果については、合併賛成派も反対派も真摯に受け入れることこそ、将来に禍根を残さない最も民主的な道筋ではないでしょうか。  私たちは、今、越県合併という岐路に立ち、後世の歴史の検証にたえ得る間違いない判断が求められております。  以上申し述べて、反対討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、小原勇議員。       〔11番小原勇君登壇〕 ◆11番(小原勇 君)私は、一般質問の際にも山口村の越県合併問題について申し上げてまいりました。本日、改めて、議員提案という方法をもってここで討論をしていることに際し、先ほどの委員長報告に賛成をする立場で討論に参加をしたいと思います。  まず最初に、私は、この時点に及んでも、この議案は知事提案をもって議論すべきものだという思いに変わりはございません。  提案にありましたように、山口村では、この間の長い時間を通して村の意思決定がされてまいりました。住民自治の結果を認め合うことが肝要かと思うわけでございます。これは自治体の中における意思決定、そして、それは県内にあっても同じことだと思うわけでございます。  私たちは、その住民自治を決定する段階において意向調査やあるいは住民投票に一生懸命取り組んで、その民意の形成に向けて一生懸命努力をしてきているではありませんか。それは、一つの単位の意思決定をするために、住民参加のもとに、それぞれの結果を求めて取り組んできたわけでございます。その結果を尊重することはごく当然のことかというふうに思いますし、今私たちはその住民自治の結果を保障する立場にあるべきだというふうに思うわけでございます。  これまでの知事答弁は、長野県やあるいは信州を守るという、そのために一つの自治体が決めてきた住民自治の結果をどうするのかという質問に対しては全く答えられておりません。そして、そのかわりに、長野県を守るという視点のために、民意が、あるいは一つの自治体の意思決定が押しつぶされていることに対して何の説明もないというふうに私は記憶をしております。これは、まさに、市町村の基礎自治体の上に県があって、お上の意向として断じて許さぬというその姿勢に思えてならないわけでございます。そこには、住民の皆さんの意思をみんなが理解するという視点は全く見受けられないわけでございます。  私は、申しましたように、50年前、宮田村の地で、分市あるいは合併という歴史の変遷の中で、子供同士やあるいは大人の世界も、口をきかない、あるいは買い物にも行かないという歴史を見てまいりました。その3年後に、それぞれお話のございました山口村の苦悩をしている状況も今記憶をしているところでございます。  当然、合併には大きな混乱が生じることは私も承知をしております。しかし、そのことが外からのあつれきによって一層増幅をされ、こうした状態が長期化するということがなおさらその対立を深めていくということも承知をしているわけでございます。  その意味で、早急な問題解決が今求められているというふうに思うわけでございます。そのために、議員提案という変則的な方法によって粛々と手続を踏んでいくことこそ大切な私たちの課題だというふうに思っているわけでございます。  そして、同時に、馬籠、あるいは妻籠、そして中山道という共通の課題を持ちながら、それぞれ委員長報告にありましたように、新たな連携と新たな町づくりをみんなで支え合って、みんなでつくり出していく姿こそ、これからの新しい地域づくりに求められる姿だろうというふうに思うわけでございます。  したがって、私は、委員長報告に賛成するということをもう一度申し上げて、討論を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(古田芙士 君)次に、村上淳議員。       〔1番村上淳君登壇〕 ◆1番(村上淳 君)議第18号、19号に賛成の立場で討論をさせていただきます。  私は、地元木曽郡選出の県会議員として、本日午前3時に宮澤敏文議員より議案が上程されたとき、正直なところ、ようやくこの日が来たという気持ちと、とうとうこの日が来たという複雑な気持ちがありました。しかし、私は、山口村の合併問題が、昭和30年代の旧神坂村の分村合併という厳しい時代を経て今日に至るまで、半世紀にわたり山口村の人々の気持ちの中に、あらわれては消えて、消えてはあらわれ、まさに忘れようとも忘れることのできない越県合併がここに一たん解決をする形がとれたのは、歴史の節目や峠と言われる中で、村民の皆さんがやっと落ちつくことができるときが来たなという思いです。  実は、昨年の今ごろは私は越合併には反対の立場にいました。そして、いかに村を自立するのかを山口村の皆さんと考え、行動してまいりました。山口村の皆さんには木曽から出て行ってほしくない、そんな思いが強かったんです。しかし、越県合併賛成派と反対派の住民感情が高ぶる中、どうしてもいつか村の方向を決めるときが必要と思いました。  住民投票による住民意向調査が、村民の納得する中で本年2月22日に行われました。その投票結果は、大差で越県合併と決まったのです。しかし、私はこの結果を真摯に受けとめました。私は合併賛成との方向を転換したのです。今でも山口村の皆さんには残ってほしい思いもありますが、本当に本当に苦渋した選択で住民の皆さんが決めたことですから、これに従うことにしました。  文豪島崎藤村の末裔の馬籠に住む島崎黎子さんが、島崎藤村という大きな存在が、ときに大きな力となって私たちを励まし、あるときは私たちを押しつぶそうとするときがある、今、馬籠宿に新しい風が吹くことが必要である、町村合併のうねりの中で、それに翻弄される山口村の人々が一日でも早く平穏な気持ちで生活できることを願っているとおっしゃっていました。  山口村の人々の苦渋の選択の中で中津川市との合併を決めたのは、勇気ある決断だと私は思います。山口村の皆さんの英断を尊重して実現をしていくのは、私たち行政を担う人間の仕事だと思います。合併に賛成の人も、反対の人も、またいろんな考え方を持っている人も、今この瞬間、お互いに山口村に住んでいるのです。また、永遠にこの地で生活をしていくわけです。  文豪島崎藤村が9歳までこの地で生活し、東山魁夷が、この地を通り、村民の温かい励ましを得ながら画家としての礎をつくったところです。こんなすばらしい山口村を、これからも時代に合った地域にしていくのが私たちの責務だと思います。  市町村合併という現実を目の前にして、県内合併、越県合併にかかわらず、地域の将来像はその地域に住む皆さんによって責任を持って決めればよいのであって、それが住民自治の根幹だと思います。山口村の越県合併は昭和30年代からの悲願であり、今回、昭和33年の神坂村の分村合併にようやく終止符を打つことができるのです。中津川市との合併は、住民意識の中で、既に昭和の分村合併から芽生えていたわけです。したがって、越県合併は村民にとってごく自然な流れと言っても過言ではありません。今回、決着をつけなければ、再び歴史は逆戻りして、住民の日々の生活に生きがいさえ見出すことがなくなります。  前国連難民高等弁務官の緒方貞子氏は、著書「私の仕事」の中で、究極の判断をするときは、人の生命をかけるのが私の判断基準でしたと述べています。山口村の静かな山村に住む皆さんが、越県合併賛成派、反対派として、対立構造をもうこれ以上つくるわけにはいきません。  知事や県議会は、山口村、山口村村民の生命、財産を守らなければならないのです。どんなことがあろうとも山口村を今救わなければ、山口村は分裂します。私たちが守らなければ、だれがこの村を救うのでしょうか。  今回、9月定例議会から12月定例議会に対して、山口村住民のうち、越県合併賛成派、反対派の多くの住民が県庁に来ています。山口村の皆さんが本当に安心してこの地域に誇りと生きがいを持っていくには、やはり村民が苦渋の選択で決めた越県合併しかないと思います。 ○議長(古田芙士 君)村上淳議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆1番(村上淳 君)山口村の悲劇を繰り返すわけにはいきません。今、山口村は、分村合併から46年の歳月を経て、夜が明けようとしています。ぜひとも県民の総意で山口村の夜明けを実現させてください。そして、気持ちよく山口村を中津川市へと送り出していただきたいと思います。  最後に、知事には、今回仮に合併関連議案が議決されたときには、速やかに総務省に申請をしていただきたいと思います。本当に、知事、よろしくお願いいたします。議員各位の皆様方には本当に御理解と御支援をよろしくお願い申し上げます。  以上、賛成討論とさせていただきます。 ○議長(古田芙士 君)次に、向山公人議員。       〔41番向山公人君登壇〕 ◆41番(向山公人 君)議第18号、議第19号の山口村越県合併について討論いたします。  市町村の越県合併については、地方自治法及びこれに基づく解釈によれば、第1点目として、越県合併にかかわる県の総務大臣への申請については、市町村は知事に請求する旨が示されております。第2点目は、越県合併の場合には、県議会の議決でその是非を決することが条件づけられております。第3点目は、県の申請に基づいて総務大臣が合併の可否を決するということであります。  山口村は、これに基づいて知事に越県合併にかかわる申請書を提出したのであり、県においてその是非を決する権限を有するのは県議会であるとすれば、知事として議案を提出する義務があるのは明白であります。したがって、行政事務執行者の立場として、知事は議案として議事に付すべき事柄を議会に提出しなければならない義務があります。このことからも、議案提出を拒み続けた知事は、その義務違反に当たるのであり、これは地方自治法の趣旨をゆがめ、議会制度そのものを崩壊せしめんとする極めて危険な行動であります。  それゆえ、我が会派政信は、このたびの議案の提出はあくまで知事の責任と義務であるとの考えを貫いてまいりました。今もってその考えは何ら変わりありません。  事ここに至り、未提出が確定されたことは残念の一言であります。地方自治法の趣旨をゆがめ、議会のルールを踏みにじった一連の手法は、長野県政上の汚点として、その残した傷は深いとしか言いようがありません。  しかしながら、数年間にわたり苦渋の道のりを歩んできた山口村の実情に思いをいたせば、村の混乱による不安やいら立ち、家族や子供たちへのさまざまな悪影響が生じていることを知るに、これをこのまま放置するわけにはまいりません。これまで山口村や中津川市が築き上げてきた暮らしの自治を踏みにじることも許されません。  地域の主体性と自律性が発揮される地域主権社会を実現していくために、住民に最も身近な市町村自治が最優先されることは言うまでもありません。県と市町村は対等・協力の関係にあると言われ続ける知事みずからの発言に、深い自覚と責任を持ち、混乱を避けるためにも、山口村民の民意を十二分に尊重し、今こそ知事の全責任を全うすべきであります。  山口村の手続は民主的に進められており、民主主義のルールの上からも、県民である村民の総意として民意を重く受けとめ、議会ルールを尊重した本提案に賛成を表するものであります。  この上は、この議案が可決されたならば、その事実を知事は厳粛に受けとめ、知事の全責任として間違いのない判断と行動を起こすべきと最後に申し上げて、賛成討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)次に、牛山好子議員。       〔36番牛山好子君登壇〕 ◆36番(牛山好子 君)公明党県議団、牛山好子でございます。公明党県議団を代表して、議第18号、第19号について賛成の立場で討論をいたします。  本年1月、山口村の女性から電話をいただきました。山口村と中津川市の合併についてどう考えるかとの電話でございました。住民意向調査を控えて、合併推進、反対の双方から話を聞いている、地域の中でもいろいろな意見があるので、自分としてどうしていいかわからない。なかなか電話を切られない様子に本当に苦悩されておられる様子が伝わってまいりました。そして、前のことがあるので、しこりは残したくないからね、隣近所とは仲よくやりたいものとも言われたのです。これは村民共通の願いだろうと思いますし、私どもも同じ思いでかかわってまいったつもりでございます。  今回の合併については、平成13年5月に市町村合併研究委員を設置して以来、山口村としてでき得る限りの情報公開、説明、懇談、そしてアンケート調査や住民意向調査など、民主的な手続を経ながら丁寧に進められ、この点については他の合併事例と比べても際立っていると申し上げてもいいのではないでしょうか。その上で、知事の今になっての長野県民であり続けたい人を守りたいの繰り返しの発言は、県の最高責任者としてのこのような対応でこれ以上村民に無用の混乱を起こさせてはならないと強く申し上げたいと思います。  なぜならば、昭和33年の村の分断の悪夢を繰り返してはならないと思うからです。悪夢の原因は、多数の神坂村住民が中津川市との合併を望む中で、当時の長野県議会が否決したことから端を発しました。神坂村は、賛否両派が入り乱れ、激しい争いといがみ合いが続きました。住民間のけんかはもちろん、デモ行進や座り込みが行われ、警察の機動まで出動し、それぞれの家の玄関先には、賛成、反対の表札まで掲示されたと聞きました。そして、国の裁定により分村合併が決まると、反対派の家庭の子供たちは今まで通っていた学校に通学できなくなり、寺子屋学校を強いられる等、この紛争により村には大きなしこりが残ってしまったと。この歴史的教訓を決して忘れてはならないと思います。  詳しくは申し上げませんが、神坂財産区の下刈り事件や簡易水道布設事件等々の当時の新聞記事を見ると、生活の細部にわたり、いかにしこりが根深いものかうかがえます。そして、そのしこりは今も人々の心の中にこずんでおります。  これらを踏まえた上で、初めに申し上げましたとおり、村として、村民の民意を最大限に尊重しながら合併の手続を推進されてきたと私どもは認識をしております。そして、平成13年9月、南木曽での3町村長との懇談で、越県合併について住民の自主判断でまとまった場合、知事の考えはと加藤村長から問われて、知事は、県と市町村は対等である、村民の方がどのように判断なさるか、それは民主主義でございますので村民が御選択なさること、皆さんの御選択に関しては制約を与えるというようなことは私はすべきでないとお答えになっております。  それ以後も、本年9月まで、知事みずから情報の開示や住民へのアンケート等も提案されたり、県のまちづくり支援室を通して一貫して合併に向けての支援体制をつくられてきたわけでございます。これだけ越県合併について理解を示された知事が、突然9月、そして今12月議会にも議案提案をされなかった。そして、最近では合併反対の発言さえされております。  私どもは、過去の山口村の皆様が味わった苦渋の経験を再び繰り返してはならないとの決意で、今回の中津川市との合併についての山口村の決定を真摯に受けとめていかなくてはならないと考えています。その意味で、知事が議案を提出されなかったことが、過去の知事の御発言、また対応の整合性も含めて、村民同士の対立を深めているということも過言ではないと思います。  ドイツの哲学者カントの言葉に、人類を、自分自身であろうと他人であろうと、いかなる場合であれ、決して単なる手段としてではなく、目的として扱えとございます。人間を手段にするのか、人間を目的とするのか、そこに一切の分かれ目がございます。人間を目的とし、人間への信頼を根本にして人間を結合し、その可能性を開かせる方向へと導くのか。それとも、人間に対する不信を根底に、人間を分断し、人間を手段として、その可能性を閉ざしてしまうのか。どんなに高邁な理念や政策があったとしても、それを実行する人間の人間観が正しくない限り、現実がうまく運ぶことはありません。私は、そこにこそ深き人間信頼に根差したリーダーシップが絶対に必要とされる理由があると思います。  歴史の大きな転換点にあって、重大な覚悟、そして責任、その重圧をひしひしと感じながら、私もまた、今ここに立たせていただいております。  今、山口村の中では、賛成、反対の立場に分かれての葛藤がございます。しかし、どちらの立場にしても…… ○議長(古田芙士 君)牛山好子議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆36番(牛山好子 君)この地域をよりよいものにしていきたい、幸せになりたいとの思いは同じです。この双方の思いを地域発展のエネルギーにどう集約していくのか、今後の知事のリーダーシップ、行動一つにかかっております。知事の英断を望みます。村民の民意に基づき、村から合併申請が出ております。この議案に皆様の御賛同をいただき、議決後、知事が速やかに国へ申請されることを強く要望して、討論を終わります。ありがとうございました。
    ○議長(古田芙士 君)次に、石坂千穂議員。       〔51番石坂千穂君登壇〕 ◆51番(石坂千穂 君)12月県議会が最終日を迎え、会期を延長してもなお知事からの山口村越県合併関連議案の提案がないという事態の中で、県議会が苦悩の中での選択として、地方自治法で認められた議員の議案提案権を使い、関連議案を提案せざるを得なくなったことに対し、日本共産党県議団を代表し、賛成の討論を行います。  まず最初に、改めて確認しておかなければならないのは、それが越県合併であっても、県内合併であっても、その自治体が合併の道を選ぶのか、合併せずに自立の道を選ぶのかは、あくまでそこに住む住民自身の責任において決めることであり、住民が選択した結論は尊重されなければならないということです。  この原則が守られなくなれば、市町村が議論を積み重ね、住民投票や意向調査などで一たん決定したことを、知事や県議会の思惑で覆しても許されるということになってしまい、市町村が意思決定をすることの意味は全くなくなってしまいます。そんなことになれば、住民自治や民主主義のルールそのものが吹き飛んでしまい、大混乱です。  第一法規出版の「注釈地方自治法」によれば、関係市町村から廃置分合または境界変更の申請が提出された場合には、都道府県知事がその形式及び内容について審査し、都道府県議会の議決を経ることになる。申請に瑕疵がある場合や、廃置分合が適切を欠き、または不合理である場合に、知事が独自の判断で都道府県議会の議決に付さずに握りつぶすことができるかどうかが問題になる。行政実例及び下級審判例は積極に解しているが、この見解には疑問がある。軽微な瑕疵について補正を命じたり、申請そのものに重大、明白な手続上の瑕疵がある場合に、手続のやり直しを求めたりすることはできると解してよいが、廃置分合の政策上の不適正や合理性の判断については知事が意見を付して議会の議決にゆだねるべきものと解するのが妥当であるとしています。  知事みずからが合併重点支援地域に指定し、職員を派遣して財政シミュレーションづくりや事務手続の準備を応援し、賛成、反対の両派が納得の上の投票方式による意向調査の結果、合併賛成が多数となり、議会の議決を経て県に申請が上げられてから既に8カ月がたちましたが、その申請は異議があるとの具体的な知事の意思表示もないまま、むしろ合併に向かっての事務手続や、合併を前提とした子供たちの交流が日々進む中で、村からの申請は事実上放置されてきました。  議員提案の議案が付託された本日の総務委員で、私は改めて参考人として御出席いただいた山口村の教育長に、申請が上がってから今日までの間に知事からの明確な意思表示さえあれば、ここまで進まなかったであろう子供たちの交流の実態と、既に心は中津川市へと向いている子供たちの気持ちが、もし今知事が総務省へ申請しないことになり、8カ月前に戻れるのかどうかをお聞きしました。教育長からは、そんなことはとても子供たちに説明できないことであり、中学校へ進学する子は、制服をどうしようか、修学旅行の行き先も決められないと苦悩の答弁をされました。  少数であっても長野県民であり続けたいという人々を県知事として守らなければならない責務がある、葛藤し続けているという無念の思いがあっても、もうこれ以上の引き延ばしは道義上許されません。  提案説明の中で財政シミュレーションについてのお話がありました。提案者と私は少し意見が違いますが、財政シミュレーションはあくまでその村が描く将来の自治体の姿、つまりその前提条件をどう決めるのかで全く違うものになります。地方交付税や各種補助金の大幅削減でますます厳しい財政状況の中で、全国どの地方自治体も大変な苦労をしています。合併特例債を条件に、期限を区切ってのいわゆる平成の大合併に、私は基本的に反対です。  特例債がソフト事業には使えず、結局は借金であることから、合併したからといって必ずしもバラ色の未来ばかりとは言えず、山口村と同等、むしろ財政力指数はかなり厳しい自治体でも合併しない道を選択しているところもあります。しかし、そのどちらの道を選ぶのかは、あくまでそこに住む住民です。  北山議員の質疑の中にありましたが、財政力が厳しくても自立を選んだ泰阜村、栄村、その他の村々は村民自身が自立を選んだのであって、決して知事や県議会が自立を決めたり押しつけたのではありません。  合併に賛成の村民が多数であるという現実のもとで、賛成、反対の住民があくまで心を開いて話し合い、その結果として合併はやはり考え直したい、反対したい、長野県に残りたいという村民の多数派が…… ○議長(古田芙士 君)石坂千穂議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆51番(石坂千穂 君)村の中でつくられない限り、どんなに村の外で山口村への思いを寄せる署名がたくさん集まろうとも、外からの力で村民の将来を決めることはできません。  寄らば大樹の陰と田口議員はおっしゃいましたが、同じ村に一緒に住む人たちでみずからが多数派を形成することをあきらめて、知事の権限に寄らば大樹の陰と結論を頼ることで、本当の自立が、村民の幸せがあるのでしょうか。  19日付の信濃毎日新聞に意見広告が載りました。皆さんもごらんになったことと思います。私も尊敬をいたします井出孫六さんを初め、すぐれた文化人の、そして良識ある皆さんと思われます。しかし、「失いたくない。信州人の宝、藤村の山口村を。山口村を救うことは、長野県を救うこと。山口村を失うことは、長野県を失うこと。」。尊敬すべき文化人の皆様のこの御意見には、私は本当に残念であり、賛同できません。 ○議長(古田芙士 君)石坂千穂議員に再度申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆51番(石坂千穂 君)山口村は、藤村は日本の財産です。山口村は決して文化人の皆様の持ち物ではありません。  今ここに、苦悩の中からのぎりぎりの選択として、本来、知事の提案によるべきこの議案を議員提案という異例の形で提案せざるを得なかった、提出者、賛同者となった私たち長野県議会議員一同は、決してみずから好きこのんで、この議案を提案、賛同するわけではありません。好むと好まざるとにかかわらず、今この歴史の瞬間に長野県議会議員である私たちは、山口村や島崎藤村への思いや、平成の大合併に対する賛否や見解の違い、立場の違いを超えて、村民多数がみずからの意思で選んだ道、住民の意思、住民自治を尊重しなければならないという一点で一致をしています。  本来の提案者である知事からの御提案がいまだされない以上、地方自治法で認められた議員としての権限を使い、最大限の努力をすることが私たちの責務です。  本日の総務委員で、最後に、もしかしたら長野県木曽郡山口村最後の村長になるかもしれない加藤村長のごあいさつを聞きながら、私はさまざまな思いが駆けめぐり、涙をこらえることができませんでした。長野県民である山口村の人々が岐阜県民になるかもしれないことに身を引き裂かれるような思いがしない長野県民が、一体、どこにいるのでしょうか。しかし、それが村民多数の皆さんの選択であるならば…… ○議長(古田芙士 君)石坂議員に申し上げます。申し合わせの時間が経過いたしました。 ◆51番(石坂千穂 君)それを尊重し、この県議会の議場で領土や財産の分捕り合戦のような、声を荒げる争いはもうやめたいと思います。たとえ岐阜県民となっても、山口村の歴史や文化を引き継いで、どうか幸せに暮らせるよう、そして、これだけ議論をした越県合併の議論をよい機会に、両県の交流と友好を一層深めたいと心から願っています。知事におかれましても、何よりも住民自治尊重の立場で、220万県民のための県政改革に専念されますよう心から要望し、私の討論といたします。 ○議長(古田芙士 君)以上で討論は終局いたしました。  これより採決に入ります。  最初に、議第18号「県の境界にわたる市村の廃置分合について」を採決いたします。  この採決は、議長が必要と認めますので記名投票をもって行います。  議場の閉鎖を命じます。  ただいまの出席議員数は、議長を含めて57人であります。  念のため申し上げます。本件を可とする議員は白票を、これを否とする議員は青票を、点呼に応じて順次投票願います。  点呼を命じます。       〔職員氏名点呼・投票〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れはありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れなしと認めます。  投票を終了いたします。  開票を行います。       〔開 票〕 ○議長(古田芙士 君)投票の結果を報告いたします。   投票総数   56 票   白  票   49 票   青  票   7 票  以上のとおり白票が多数であります。  よって、本案は原案のとおり可決されました。  議場の閉鎖を解きます。       〔参 照〕   原案可決を可とする者の氏名  村 上   淳  木 内   均  備 前 光 正  清 水   洋  清 水 保 幸  丸 山 賢 二  小 林 利 一  小 原   勇  田 中 清 一  毛 利 栄 子  柳 平 千代一  宮 本 衡 司  髙見澤 敏 光  小 池   清  高 木 蘭 子  小 松 千万蔵  柳 田 清 二  竹 内 久 幸  高 村 京 子  小 林 伸 陽  藤 沢 詮 子  鈴 木   清  西 沢 正 隆  保 科 俶 教  小 林 宗 生  小 松   稔  佐 藤  昭  宮 澤 敏 文  牛 山 好 子  佐 野 功 武  本 郷 一 彦  村 石 正 郎  木 下 茂 人  向 山 公 人  望 月 雄 内  下 村   恭  塚 田   一  高 橋   宏  平 野 成 基  倉 田 竜 彦  宮 澤 宗 弘  森 田 恒 雄  石 坂 千 穂  服 部 宏 昭  寺 島 義 幸  下 﨑   保  萩 原   清  小 林   実  石 田 治一郎   原案可決を否とする者の氏名  田 口 哲 男  北 山 早 苗  宮 川 速 雄  永 井 一 雄  今 井 正 子  林   奉 文  島 田 基 正         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)次に、議第19号「県の境界にわたる市村の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」を採決いたします。  この採決は、議長が必要と認めますので記名投票をもって行います。  議場の閉鎖を命じます。  ただいまの出席議員数は、議長を含めて57人であります。  念のため申し上げます。本件を可とする議員は白票を、これを否とする議員は青票を、点呼に応じて順次投票願います。  点呼を命じます。       〔職員氏名点呼・投票〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れはありませんか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(古田芙士 君)投票漏れなしと認めます。  投票を終了いたします。  開票を行います。       〔開 票〕 ○議長(古田芙士 君)投票の結果を報告いたします。   投票総数   56 票   白  票   49 票   青  票   7 票  以上のとおり白票が多数であります。  よって、本件は原案のとおり可決されました。  議場の閉鎖を解きます。       〔参 照〕   原案可決を可とする者の氏名  村 上   淳  木 内   均  備 前 光 正  清 水   洋  清 水 保 幸  丸 山 賢 二  小 林 利 一  小 原   勇  田 中 清 一  毛 利 栄 子  柳 平 千代一  宮 本 衡 司  髙見澤 敏 光  小 池   清  高 木 蘭 子  小 松 千万蔵  柳 田 清 二  竹 内 久 幸  高 村 京 子  小 林 伸 陽  藤 沢 詮 子  鈴 木   清  西 沢 正 隆  保 科 俶 教  小 林 宗 生  小 松   稔  佐 藤  昭  宮 澤 敏 文  牛 山 好 子  佐 野 功 武  本 郷 一 彦  村 石 正 郎  木 下 茂 人  向 山 公 人  望 月 雄 内  下 村   恭  塚 田   一  高 橋   宏  平 野 成 基  倉 田 竜 彦  宮 澤 宗 弘  森 田 恒 雄  石 坂 千 穂  服 部 宏 昭  寺 島 義 幸  下 﨑   保  萩 原   清  小 林   実  石 田 治一郎
      原案可決を否とする者の氏名  田 口 哲 男  北 山 早 苗  宮 川 速 雄  永 井 一 雄  今 井 正 子  林   奉 文  島 田 基 正         ─────────────────── ○議長(古田芙士 君)以上で今定例における案件を全部議了いたしました。  この際、議長から申し上げます。  山口村と中津川市の合併に関する議案がただいま可決されたところであります。田中知事におかれましては、議会の議決を重く受けとめ、総務省見解に基づき、2月13日に予定されている山口村と中津川市との合併に支障がないよう、速やかに総務大臣に申請されるよう強く要請いたします。  これをもって本定例を閉会いたします。         午後5時58分閉会...