福井県議会 2022-10-18
令和4年予算決算特別委員会産業分科会 本文 2022-10-18
初めに総括説明の聴取に入る。
理事者より説明を求める。
2
◯農林水産部長 農林
水産部関係の審査に当たり、一言申し上げる。
本日、農林
水産部関係の令和3年度決算について、ご審議いただくわけであるが、日頃から
委員の皆様方には農林
水産部所管事業の執行に当たり、特段のご理解を賜り、厚く御礼申し上げる。
それでは農林
水産部関係の総括説明に入らせていただく。
お手元の令和3年度主要施策の成果に関する報告書の93ページをお開き願う。
まず、令和3年度の主な取り組みについてである。農林
水産物の海外市場への販路拡大については、アジア諸国を重点ターゲットに県内事業者に代わり現地で営業活動を行う営業代行を配置したほか、海外バイヤーとのオンライン商談会の開催、輸出先のニーズや適性等の調査を行い、輸出額の拡大につなげた。スマート農業については、GPS基地局の利用促進、スマート農業の最新動向や、機械を展示、実践する推進大会の開催等により生産者への理解を深め、スマート農業の普及面積を拡大した。
鳥獣害対策については、侵入防止柵の新設・更新の支援、有害鳥獣捕獲活動に係る経費等の支援、県が主体となった、シカやイノシシの捕獲等を行い、被害の削減に努めた。
水産業については、プレミアムブランドの「若狭ぐじ極」、「越前がれい極」、「ふくい甘えび」について、産地市場との県外の流通業者をつなぐことで流通経路を確保するとともに、飲食店のサンプル提供や、試食会を開催し、認知度向上と販路拡大を図った。林業については、県経済団体連合会との県産材利用促進協定の締結や企業を対象とした木づかいセミナーの開催等により民間施設における県産材の利用拡大を図った。新規就業者の確保・育成については、園芸カレッジ、
水産カレッジ、林業カレッジにおいて、新規就業者の確保・育成、県内就職につなげた。
次に、今後の取り組み、令和4年度の状況について説明する。
県産ブランドについては、そば、越前がれい、若狭ぐじ、甘えび、さかほまれ地酒の新たな代表食材5品目について、プロモーション動画を活用し、首都圏のスーパーや飲食店等において福井フェアを開催し、県産食材の認知度向上を図る。いちほまれについては、命名5周年を迎えることから、CM放映エリアの拡大や首都圏でのラッピング電車、全国量販店での販売促進キャンペーン等による認知度向上や販路拡大を強力に推進し、令和5年度産1万トンへの生産拡大につなげていく。
農業人材の確保については、新たにナシなどの研修用果樹園を整備し、果樹就農者の育成を図るほか、県内外の就農希望者をインターンシップ型研修を通じて、農業法人とのマッチングを行うなど、担い手づくりに取り組みます。
県産材の生産拡大については、もうける林業、稼げる林業の実現に向け、森林の所有と経営を分離し、主伐による収益向上と適切な再造林を図るふくい型林業経営モデルの構築に向けた実証を進める。自伐林家の育成については、移住者が県内で新たに林業に取り組みやすい環境づくりを進めるため、移住に対する支援金の給付や副業支援を行うとともに、自伐型林業団体が行う技術習得の研修に対し支援を行い、山を活用する新たな林業の担い手の拡大と山村地域の活性化を促進する。
次に94ページをお開き願う。
令和3年度の課別決算額調べである。一般会計の歳入合計は収入済み額、160億3,411万1,000円。収入未済額150万円、不納欠損額ゼロ円でございます。歳出合計は支出済み額319億4,340万6,000円、翌年度繰越額107億4,755万1,000円、不用額7億3,196万1,000円である。
次に95ページをご覧願う。
特別会計である。収入済額及び支出済額のみ申し上げる。
まず沿岸漁業改善資金貸付金特別会計であるが、歳入、収入済額は1億6,025万5,000円、歳出支出済み額は2万5,000円である。
次に、林業改善資金貸付金特別会計であるが、歳入、収入済額は1億2,636万5,000円、歳出支出済額は23万2,000円である。
最後に、県有林事業特別会計であるが、歳入、収入済額、歳出支出済額ともに12億5,831万8,000円。翌年度繰越額は3億6,915万9,000円である。
農林
水産部の総括説明は以上である。
なお、決算額及び主要事業の詳細については、後ほど各課の方から丁寧にまた詳細を説明申し上げるので、よろしくご審議いただくようお願い申し上げる。
3
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑に入る。
各
委員より発言願う。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
4
◯松崎分科会長 ないようであるから、これで総括説明に対する質疑を終わる。
理事者には交代願う。
〔理事者交代〕
5
◯松崎分科会長 次に、農林
水産部政策推進グループの審査に入る。
理事者より説明を求める。
〔副
部長、資料に基づき説明〕
6
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑に入る。
各
委員より発言願う。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
7
◯松崎分科会長 ないようであるから、これで政策推進グループの審査を終わる。
理事者には交代願う。
〔理事者交代〕
8
◯松崎分科会長 次に、
水産課の審査に入る。
理事者より説明を求める。
〔副
部長(
水産)、資料に基づき説明〕
9
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑に入る。
各
委員より発言願う。
10
◯西本(恵)
委員 決算審査資料4ページの県産ブランド魚消費拡大事業について、半額支援するということであるが、去年はコロナでまさに飲食業者が大変で、要は流通が厳しく、恐らく漁業者の売上げも厳しかったのではないかなと。漁獲高が全部売れないとか、また非常に金額が安くしか売れなかったような状況もあったのではないかと思う。そういった中で、こういったことをすることはすごく大事だなと感じている。実際に漁業者の収入というのはどのくらいと見ていたか。コロナ前から比べると、どれくらい減ったかとかそういったデータ調査はされているか。
11 ◯副
部長(
水産) 実際の価格について調査をするところまでは行かなかったが、底曳きは割と安定していたが、定置だと1割、2割下がっているのではないかなと感覚的には思っている。
今回、養殖業について対象としており、養殖業はやはり価格が若干高いので、そのため補助が必要だろうということで支援をした。
12
◯西本(恵)
委員 これは県内の飲食店に対しての補助額になっている。県産ブランドが幾つかあると思うが、いわゆる県内と県外で卸している比率はどれくらいか。
13 ◯副
部長(
水産) 一番多いトラフグについて申し上げると、大体6割が県外に出ているのではないかなというふうに思っていて、4割が県内向けということになる。
トラフグの場合、関西中心で県外に出してはいるが、売れないので県内での消費拡大ということで、こういう事業で支援をさせていただいた。
14
◯山岸委員 主要施策の成果に関する報告書105ページの次代を担う漁業者育成事業の成果として、21名が新規漁業者になったと。この内訳というのは漁業者の息子が含まれているのか、それとも全く関係ないところから漁業者になりたいということで
水産カレッジに入った人なのか、その内訳は分かるか。
15 ◯副
部長(
水産) 例年、6名くらいがカレッジの卒業生である。今回だと大体15名くらいがカレッジ生ではない方が就業されているということで、漁家子弟の方もいらっしゃるし、定年退職後の60歳前後で新規に漁業者としてなられるという方も結構いる。
16
◯山岸委員 そういうのでも次代を担う漁業になるのか。その辺りの位置づけをしっかりして、やはり新規の漁業者を育成していかないといけない。65過ぎてからと言っても、それはもう趣味でやるような話である。
昔は獲る漁業だった。それから今は育てる漁業、そしてブランド化というような時代になった。昔、我々は越前海岸のカニ、セイコガニなんかは配給されるくらいあり、安く食べられた。今、我々世代はセイコ1杯でも3,000円も4,000円もする。もう少し安くならないのかと。「ブランド、ブランドといってこんなに物が高くなって、かえって食べられないようになった」という声がある。
市場経済では、はっきり言うと消費者は安くていいものが欲しいのである。今は逆である。高いものを売ってもうける漁業に視点を置いている。農業も一緒だけれど。
しかし、実際はそうはなっていない。どこかにミスマッチがあるのではないかなあと思う。お金をどんどん使っても、漁業者はそんなにもうからない。市場経済で高く売ればいいというだけでは、日本人でも外国から冷凍の魚ばかり食べないといけないようになってしまう。
だからその辺も踏まえて、やはり本当に漁業者ももうかり、消費者も喜ぶ、そういう
水産業にしていかないといけないと思うけれども、今後の方針は何かあるか。
17 ◯副
部長(
水産)
委員おっしゃるとおり、実際には魚価などは非常に高くなっており、県民の方からすると買いにくい状態になっていると認識している。
このため、民宿なども需要予測が取れないということだと思うので、今回については越前ガニの漁獲の予測も少し早目に出して、その辺についてミスマッチのないようにしていきたいなと思っている。また、需要と供給の関係だが、高い魚は高く売れるし、あまり利用されないものについては安い価格になっているので、低利用のものについてはもう少し価値を上げるようなところで漁家の所得を確保するような形で均衡を保っていけるようにしたいと思っている。
18
◯山岸委員 農業でも担い手がもう65歳以上である。しかし、農業と漁業というのは若干違う。農業は力仕事がもうほとんどない。それから危険性もない。天候の不順とかで危険性というのもない。そして、スマート農業ということで高齢者でもすぐに取り組める。そういう農業になりつつある。
しかし、漁業だけは力仕事もあるし、しけもある。だから荒海に出る経験というものを積んでいかないとなかなか成り立たない、若い人がなかなか漁業の跡継ぎをしないということもあるから、この
水産カレッジで頑張っていただいているが、できるだけ若い人を育成するように何とかしていただきたい。要望だけしておく。
19
◯宮本委員 関連で質問をする。
今の話で新規の漁業への就業者数であるが、
水産カレッジというのは今年でスタートして何年くらいになるのか。
20 ◯副
部長(
水産) スタートして8年になる。
21
◯宮本委員 となると、最初スタートしてから3年の間の人達は5年以上経っているということである。5年後、就業をしていただける方の数字はフォローされているか。伝統工芸の親方などに聞くと「若い人が入ってくるんやけど、考え方が楽なんやわ。」ということで、やめていく方が多いので、その数字が知りたい。
22 ◯副
部長(
水産) 3年間で17名の方が入校しており、現時点だと4名の方がもう就業をされていない。
23
◯宮本委員 定着率は少し低いのかな。ここに定着推進と書かれているのだから、目標値も設定すべきである。
若い方が入ってきたりすると一気に燃えて、スタートするのだが、5年後やっているかというと「こんなつらいことやっぱりやっていられんわ」とお辞めになる方がいらっしゃる。そこが大事で、目標の設定も、5年後の就業率をフォローし、10人であっても5年後に全員残っていれば10人である。そうすると今の状態よりもいいということだと思う。そして施策の中でも、3年後に「どうですか、まだ一生懸命やれますか、何かつらいことないですか」と。もちろんすでにやっているかもしれないけれど、そういう施策も出てくると思う。そういった意味で、5年でも10年でもいいし、3年でもいいのだけれど、定着率のフォローを目標化するということを考えてもらえたらというふうに思う。
24
◯畑委員 定着もさることながら、この
水産カレッジで勉強する人たちは県内と県外、どのような割合で入学されているのか。県外の人の定着率がいいのか、県内の人の定着率がいいのかとかである。
それからもう一つは、
水産高校があるが、そこの生徒たちがきちんと漁業に就業されるのかどうか。
漁業は収入が不安定だから、カレッジを出たけれど、中を見たらもう就けないとかそういうふうになってしまうと、幾ら構造改善事業などいろいろな政策をしていっても、だんだん漁獲高は減っていく、それに就業する人たちが減っていって、遠洋漁業はもうできない。沿岸漁業にしようと思ったら、それも海外とのいろいろないきさつの中で危険だからとかで、だんだん仕事に就かなくなってしまう。やはり安全安心も担保しながら収入も安定させないといけないことも含めて、若い人たちが就業定着できるようなやり方をやっていかないと、育てられないと思う。まず県内、県外の定着率はわかるか。
25 ◯副
部長(
水産) 直近の方だと10月13日に9名の方がカレッジに入校されている。
県内は5名、県外が4名ということである。9名のうちお一人だけ女性という比率である。大体、同じか若干、県内のほうが多いかなという状況である。
それからその9名の方、小浜市の方お二人が漁家子弟の方である。女性も漁家子弟で養殖をされている方の娘さんが就業されるということである。
併せて、ここにある新規の相談だとかマッチングなどのときに漁業体験を併せてやっている。長い所で2週間、漁業だと実際に船に乗ってみないと船酔いがかなりきつい方だとか慣れないという方もいらっしゃるので、その辺はやはり最初の段階で続けられるかどうかを見極めた上で就業していただく。
その後もカレッジに入っていただいて、そういう悩みがあれば、
水産業普及員などが積極的に関与して悩みを解消するなど定着率を上げようというふうにしている。
26
◯畑委員 それで今ほど山岸
委員からもあったが、やはり目標値も含めて、そして収入が安定するような改善業務をやってほしいと思う。これも要望しておく。
それと、大型クラゲの話が先ほど出てきていたのだが、この頃、エチゼンクラゲが網を破るとかそういうことは少なくなっているのだが、これは何か原因といったものが分かっているのか。分かっていたら、教えてほしい。
27 ◯副
部長(
水産) 大型クラゲ、今年については来遊はしているが、沿岸には来ていない。絶対量の数だと昨年よりはかなり少ない。大型クラゲについては、沖合を流れて遠くは北海道くらいまで行っているので、本県沿岸への影響は少ないかと思う。
昨年は非常に多く警戒をして対策会議などもやった状況であった。
大型クラゲはどうも東シナ海、中国沖合で生まれて、それが対馬海流に乗って日本海に入ってくるというようなことは分かっているが、発生の多い少ないについては、東シナ海、中国の海域になるので、情報はなかなかつかめないといったところかと思っている。
28
◯畑委員 今回、冷水塊下の中で定置網が異常に損傷を起こした。鷹巣も越前町もいろいろあって、修理するのに3億円ほどかかるみたいな話も聞いている。
その網の損傷、先ほどの話では定置網の漁はあまり漁獲がよくなかったみたいなことも聞いたけれども、これからやはり定置網でやらないと、漁業の収入不安定を解消させるにはその漁の方がいいと思っているのだが、補修をするのに今、何かいろいろ補助金とか融資とかいろいろな形でやっているが、その保険に入るためのハードルが高いということがあるように聞いている。
今、当座、漁業者を支援する中で、やはり加入しやすいような方法を考えてほしいなと思っている。この定置網などの網の損傷に関することがどこに欠損として出ているのか知らないが、推移はどうなのか。
29 ◯副
部長(
水産) 定置網については、県内非常に漁獲量の6割を占めるので重要な産業だというふうに認識をしている。
補修については、特段、令和3年度予算は持っていない。過去には平成29年に台風が来たときに被害を受けており、そのときはそういうふうな修繕の補助を行っている。
今回についても、当初、越前町の2か統だけだったが、その後、台風14号が来て嶺北から嶺南で幾つか被害が出ているということで、補修の支援について今、検討をしているところである。
併せて、先ほど、定置底曳きの事業を紹介したが、これについては新たに網を作り直すときに支援をする。国から半分出て、あと少しを県と市町で補助するような事業があるので、これを活用して急潮に強い網に更新をしていきたいというふうに考えている。
30
◯小堀委員 決算審査資料4ページの一番下の段の
水産学術産業拠点整備事業であるが、1億4,400万円は施設の建物に関するお金なのか。
31 ◯副
部長(
水産) 1億4千万円の内訳については、まず
水産研究教育機構から建物を取得するので、これで約4,500万円、それから建物2つ改修しており、まず技術開発棟で6,400万円、それと育成研究棟というウニなどを育てる建物なのだが、これで3,500万円、大体合わせて1億4千万円という金額になる。
32
◯小堀委員 実は県立大学の先生から「研究機材の資金が全然足りない。建物は立派に建ててもらったけれど」と。これは県立大の話になるのかよく分からないが、その辺の予算面というのは、
水産課のほうでするのか、あるいは教育庁になるのか、どういう分担になるのか。
33 ◯副
部長(
水産)
水産試験場とそれから県立大学、それと民間で共同研究を行っているので、そういうものについてはそれぞれ持ち分を決めてやっているので、大学の施設が中心になると大学のほうで予算要求をしていただくし、県のほうで主体となる研究分野については
水産試験場のほうで予算要求をするというようなすみ分けになるかと思う。
34
◯小堀委員 これから養殖に力を入れていくということなので、潤沢にというのは難しいかもしれないが、できるだけ要望を聞いて、新しい養殖業ができるようにやっていただきたいと思う。要望である。
35
◯北川委員 決算審査資料4ページ、ふくい産学官連携研究推進事業というのがある。これは令和4年にはなくなっているが、これはどんな形で継続されているのか。
36 ◯副
部長(
水産) 事業は比較表ではなくなっている形なのだが、実際にはここがふくい
水産学術産業拠点の中心となる組織であり、ここについては福井
水産振興センターが4月25日に施設をお披露目して共同研究をやっているということで、引き続き研究をやっていく組織として動いている。
37
◯北川委員 それは分かったのだが、このとき361万円という予算が投入されているが、その分については新しい推進センターの研究費として補てんされているというふうに捉えていいのか。
38 ◯副
部長(
水産) そのとおりである。企業型養殖参入支援事業で250万円となっているものがその1つである。
39
◯北川委員 主要施策の成果に関する報告書105ページに販路拡大という言葉がある。成果指標には「生産額20億円」とあるが、この目的としている販路拡大というところで、実際の売上げという面で考えるとどんなふうに成果が上がっていたのか。
40 ◯副
部長(
水産) 成果目標としている金額については、生産全体の金額になっているので、
委員おっしゃるとおり個別の金額についてとなると、まだ販路開拓の途中であり、魚種ごとの、若狭ぐじだと関西方面、それからカレイだと関東方面みたいに販路拡大していくというようなことでやっているので、金額的にはかなり少なくなる。
41
◯北川委員 要するに生産額というのと販売額というのは別物で間違いないかの確認である。分かった時点で伝えてもらえるような方法があるといいなと思う。
42
◯宮本委員 決算審査資料49ページの4件の工事について、工事の中身を見ると、船の補修みたいである。次のページに内容があるが、似たような案件が並んでいてそこを説明してほしいのだが、1,500万円のものを随意契約しながら、300万円のものを競争入札という、金額からするとなぜ随意契約でしてしまうのかという感じもする。特殊性か何かあるのかもしれないが、これについて説明してほしい。それと、入札ができなかったということも併せて伺いたい。
43 ◯副
部長(
水産) この工事は漁業取締船「若越」という取締船のものである。
委員おっしゃるとおり随契になっているものは機関の修理であり、通常、船の場合、スクリュー、プロペラで回しているのが主体なのだが、これは取締船なのでかなり速さを求めるということで、ウォータージェットといってジェットスキーなどと同じ噴出するエンジンである。特許もあり、メーカー直でないと修繕できないということがあるので随意契約になっている。
44
◯宮本委員 分かった。
45
◯松崎分科会長 他に発言はないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
46
◯松崎分科会長 ないようである。これで、
水産課の審査を終わる。
理事者には交代願う。
〔理事者交代〕
47
◯松崎分科会長 次に、流通販売課の審査に入る。
理事者より説明を求める。
〔流通販売課長、資料に基づき説明〕
48
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑に入る。
各
委員より発言願う。
49
◯山岸委員 この販売率とかも長年、米とか野菜とか福井県の食品全般を海外に販売をするということで頑張ってもらっていると思うが、ここに書いてあるように、県民が誇る代表食材ということで、福井県としてこれなら絶対に海外で売れるのだというようなものを的を絞って今日までやってきているのか。バイヤーに今年もこういう状態だと、同じようなやり方で販売をしてきているのか、その辺りはどうか。
50 ◯流通販売課長 今おっしゃった代表食材というのは、主に海外というよりも首都圏向けに考えているものであり、今まで越前ガニというと首都圏ではよく知られているが、それに続く品目というものがなかなか知られてないところであり、新たにおろしそば、さかほまれの地酒、それから甘えび、越前がれい、若狭ぐじの5品目をこれから売っていこうということで定め、今、販売促進の活動を行っているところである。
今、
委員おっしゃったように海外についてもそのような品目をこれから考えていく必要があるところであり、今現状で言うと、日本酒や米が多いのだが、なかなか農産物というところまでは波及が届いていない。海外の市場調査も今行っているので、そこを踏まえながら考えていきたいと思っている。
51
◯山岸委員 国内向けでも海外向けでもやはり越前ガニというのはそうあるものではない。
しかし、海外の売上げが16億円、これは恐らく半分以上は酒であろう。福井県のお酒もおいしいけれども、日本中にはおいしいお酒がいっぱいある。だから、流通販売課が特別にこれを売らなければならないというものを販路拡大していく、そういう事業でなければならい。同じような事業をしていてもそれほど伸びない。担当課まで作ってやるからには伸ばさないと。
だから福井県のこのお酒なら日本中、名前が通るのだと。「さかほまれ」の酒というのは日本中で名前が通るようなお酒ではない。今、新潟の「萬寿」とか秋田の「高清水」とかそういう酒は日本中で名前が通っている。福井県にはそんなお酒はないだろう。
今まで福井県のお酒で東京都でも売れたお酒は「一本義」なのである。だからそういう酒を国内外に売っていく。何か方針を立ててやっていかないと。年々、うなぎのぼりで伸びていく数字ではないと考えるのだが、課長、何か目的があるなら教えてほしい。
52 ◯流通販売課長 輸出については、5年間で令和5年度に20億円というところを目標にしていて、毎年2億円ずつ増やしていくというような目標で、昨年については16億円目標のところを16.4億円という形で少し上回った。今年は18億円、来年は20億円というようなところで今、進めている。
ただ、
委員おっしゃったように本当にいろいろな海外事情もあるので、今後、うなぎのぼりに進めていくためには海外にとって知名度、どれを主に絞って売っていくかという戦略は必要になると思うので、そこは今東南アジアだったり中華圏の国を中心に市場調査を行っており、それを踏まえて何が福井県のもので売れそうなのか、それに対してどういうことをやっていかなければいけないのかというのはよく考えて戦略を組んでいきたいと思う。
53
◯山岸委員 もう一点。酒、野菜、米、
水産物の販売額のパーセンテージというとどれだけなのか教えてほしい。
54 ◯流通販売課長 令和3年度の状況で16.4億円のうち日本酒が13.4億円、米が1.2億円、それから
水産物加工品が1.2億円となっている。
55
◯山岸委員 ほとんど酒ということであるのか。
56 ◯流通販売課長 そうである。
57
◯山岸委員 福井の酒が売れるなら、そこのところに力を入れて伸ばしてほしいし、やはり、米とか
水産物の流通というのはかなり厳しいものがあると思う。
福井県の酒づくりでも海外にほとんど重きを置いているという酒屋もあるので、それはそれで伸ばしていってほしいなと思うが、この流通販売課でやるのだということなら、全体で1年に2億円ずつくらいと言わず、5億円くらいずつもっとしっかり伸ばしていくような気概を持ってやってもらいたいと要望しておく。
58
◯小堀委員 山岸
委員の言葉ではあるが、昨日、テレビを見ていたら1本33万円のお酒、田辺酒造と言っていた。エリザベス女王のなんとかで富裕層に250本限定で売ったと。これはこの流通販売課で頑張ってやってもらったのか。あれはどうやって選ばれたのか。日本のお酒の中でそこの1社だけだったから、何か聞いてないか。
59 ◯流通販売課長 その案件について、把握しておらず、一本義酒造であるか。
60
◯小堀委員 田辺酒造。やはりそれも勉強してほしい。数ある日本の酒蔵の中でそこ1社だけ選ばれて、4合瓶みたいなものが1本33万円、富裕層限定で売られたと。これは情報提供である。
61
◯北川委員 決算審査資料2ページに、令和3年と令和4年で農業経営対策費というのが大幅に変化している。それから農業振興費にしても6億円近く変化している。これはそれぞれの年度で額が変わると。それはいいと思うけれど、その背景にはやはり令和3年度にこうだったから令和4年度にはこういうふうな形を目指して、そのために予算がこうなったという背景があると思うが、大幅に変わるところの説明の時間が少ない。ざっと見ていくと、資料の中で目が止まるのである。
3ページの食生活推進事業にしても額が大きく変わるから、その説明を口頭で無理なら簡単なペーパーでもいいと思うので、ぜひ工夫をしてほしいと思う。これは意見である。
62
◯宮本委員 決算審査資料21ページ、22ページの事務事業委託状況調の12番、13番について伺う。実際にくら寿司とかに行ってふくいサーモンのフェアを見てきて、こういうことはいいことだなと思ったのだが、こういう業界、くら寿司やにぎりの徳兵衛やアトムが「これはおいしい。売れると思うのでやらせてください」というスタンスなら、ただでやってくれるのだろうと思うが、50万円、200万円くらいお金を使っているのである。
姿勢としてどんな感じなのか。「食べてまずいものでなければ、お金を出してもらえればプロモーションするよ」という状況なのか。その売り込み方がどんな状況なのか。外食チェーンに対して影響力が大きいと思うので、どういう交渉のもと値決めもするのか。くら寿司でやっているものをスシローがプロモーションしたりはしない。随意契約にしかなり得ない。どういう交渉をして、値ごろ感はどれくらいで、これで行きましょうとやっているのかを説明してほしい。
63 ◯流通販売課長 チェーン店については、まず事業の趣旨としては全国的に広く行っているチェーンなので、そこで品目が出てくるということは全国に対するPR効果というのは高いというふうに思っており、いろいろ各事業者等もどういう関係から始めるかはいろいろあるのだが、ほとんど福井県側からチェーン店のほうに「ぜひやってもらえませんか」というような打診をしながら、どこまでできるかというところを調整しながら進めているところである。
おっしゃるとおりに会社ごとにどれだけ支援するか、支援内容なども変わってくるが、そこら辺は店舗によっても全国でやってもらえる店舗だったり、あるいは関東だけとかというところもあるし、あとはPRの仕方もただ単に店頭に並んでいるというだけのところもあれば、チラシをまいて積極的に宣伝してもらえるところもあるので、そこは企業の意向と、それは本当に福井県のためにどれだけ効果があるのかというところの兼ね合いを考えながら支援額を決めさせていただいている。
64
◯宮本委員 判断が難しいと思うが、予算の効果、ここが非常に査定もしにくいというところだと思うので、いろいろなチェーン店の比較、すしだけでなくても福井県のおいしいものを全国チェーン店で食材として使っていただく場合に、Aグループがいいのか、Bグループがいいのかということについては精緻な判断で、少ないお金でやるならどこがいいのかというようなところをトライヤル予算でやってみるとか、そういうことも大事かなと思うので、予算効率のいいPRを考えてほしいと思うのでよろしくお願いしたい。
65
◯松崎分科会長 ほかに発言ないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
66
◯松崎分科会長 ないようであるから、これで流通販売課の審査を終わる。
理事者に交代願う。
〔理事者交代〕
67
◯松崎分科会長 次に、福井米戦略課の審査に入る。
理事者より説明願う。
〔福井米戦略課長、資料に基づき説明〕
68
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
69
◯畑委員 決算審査資料1ページのいちほまれトップブランド確立事業3億円について、これは11ページの負担金・交付金調にある3億円と同じだと思うが、この備考欄に令和元年が1億3,000万円、令和2年が1億2,000万円、そして今回が3億円、そして令和4年は1億9,900万円といちほまれをトップブランドにしようと思ってずっと交付金・補助金を出してきている中で、作付面積を増やしながら、そして栽培農業者も選ばれた人たちに頑張ってやってくださいという、パイプラインの水を使いながら作業も少なくなるような形でいちほまれを全国に出そうとやっている。
今回、特Aになったのかどうかは知らないけれど、今年2月に2億円になったということをあまり追及はしなかったが、令和4年度はなぜ減ったのか。
そして、そばは頑張ってやらないといけないということで、そばはずっと上がっているが、いちほまれは下がってしまった。これはどうなっているのか。
70 ◯福井米戦略課長 いちほまれの予算案については、コロナ禍において米の消費、国内での需給が緩んでいる中で、少してこ入れという意味も含めて一旦、3億円まで増額させていただいた。もともと1億台で始まったものなので、コロナの交付金等もあったので少し増額させていただいたが、元のベースに戻ったというふうに我々は思っている。
それでも当初の1億数千万円からは増やしていただいているので、スタート時よりも手厚い販売促進活動PRをさせていただいているところである。
71
◯畑委員 そういうことであるならいいが、いちほまれの栽培をしたいという人たちが、なぜ栽培させてもらえないのだろうとか、それから、福井米戦略課で一生懸命売っていてもなかなか売れないということが、初めは聞かれていたけれども、今回はうまく売れているみたいだという話も聞いている。
やはり、いろいろと栽培面積を増やしていくという過程の中で効果は現れていると判断していいのか。
そしてもう一つは、いちほまれの栽培者にきちんとお金が渡らないと駄目なのである。交付金を出しているけれど、事業者のところに行ってしまい、直接農業をしている人たちにきちんと販売価格が戻らないと駄目であるので、そこがうまく行っているのかどうかを伺う。
72 ◯福井米戦略課長 まず、生産量、生産面積、それから生産者数については伸びている。販売面についても令和3年産、スタートから好調でしっかりと売り切らせていただいている。令和4年産についても今、スタートしたところだが、卸さんの反響、それから農協の話を聞く上で、今年もしっかり売り抜けられる見込みが立っているという話を伺っている。
生産者に対する買取価格、今、JAが買い取りをさせていただいているが、買取価格については令和3年産から若干下がった。1万5,300円くらいでスタートしていたが、昨年は1万2,000円、令和4年産については1万2,500円ということになっている。これについては、どうしても全国的に米の価格が下がる中で、こちらとしても周りと歩調を合わせた中で若干下げたと。それでも県内の大品種、コシヒカリ、ハナエチゼン、あきさかりに比べては高い価格の設定をさせていただいているところである。
であるから、令和4年産7,000トン、3年産6,000トンについて、農家の手元に入る買取価格、手元に入る価格としては14億円から15億円が県内農家に入っているという状況になっている。
事業を進めてきた効果であるが、販売店、とりもなおさず米の消費が鈍っている中で、販売店の数については今現状、2,000店舗を超えて2,200に届く形になっている。スタートはもちろんゼロからなので、かなり急速に拡大していて店舗数は増えているものと思っている。
この店舗数が増えることで消費が進んで、結果、農家のところの単価に還元されると、我々は思っている。若干、コロナでにぶりはしたが、今後、拡大した店舗数でいろいろな仕掛けをする中で消費者に対する販売価格を高めて、結果、遡って農家の手取り、買取価格を高めるような策を今後、打っていきたいと思っているところである。
73
◯畑委員 知事も「農は国の基なり」という話の中で頑張っていちほまれの米をきちんと推進していこうと思っているし、そして、明日から担い手サミットがあり、そういう面で担い手を育成していく上においても、先ほど
水産業でも言われたけれど、収入が安定していないと駄目である。
前年より下がると、やはり意欲がなくなるのである。今「若干、下がったけれども」と簡単に言っているけれど、これは大変なことである。皆さんも給料が下がったら、やはりつらいであろう。物価が上がっている中で、農家の手取りが増えないことには来年の生活、次に続けていこうという意欲は半減してしまうので、現状維持であるならば仕方がないかなと思うけれど、やはり下がるのは困る。
であるから、担い手育成の中でも価格が上がるような政策をきちんとやるようにお願いをしておく。
74
◯西本(恵)
委員 主要施策の成果に関する報告書98ページ、ふくいそばの魅力全国発信事業のこの認証店というのは、私の理解では福井県そばを100%使用している店が認証店というふうに聞いているが、令和3年度は何店舗くらいあったのか。
あのときに大盛そばを食べるということで36店舗が入って、そのうちの認証店が4店舗しかなかったという感覚しかなかったのだが、この認証店が何店舗なのか。
それと、この成果の指標はなぜ認証店だけのそば使用量としているのか、まずこれについて伺う。
75 ◯福井米戦略課参事 まず認証店の数であるが、令和3年度末については113店舗、これは県内と県外両方の数字であり、県内だと89店舗になる。
76
◯西本(恵)
委員 先ほど4店舗しか参加していないという話をしたが、この89店舗が県産そば100%、北海道産そばとか外国産そばを使っていない店舗であるという理解でいいのか。
77 ◯福井米戦略課参事 この認証店については、県産そば粉を100%使っていただくという形で認証させていただいている。
78
◯西本(恵)
委員 いわゆる北海道産そばとか外国産そばからすると、県産のそばは高いという感覚がすごくある。その中で使っていただく、それがおいしいということは間違いないので、それはそれで私もよく了解しているが、先ほどの話だと、113店舗のうち89店舗、いわゆる県外の方にもこのそばを使っていただくということも必要になってくると思うが、令和5年度目標が220トンのうちもう既に令和3年度で210トンの目標まで来ているということなので、県の認証店についてはすごくいいペースで来ているのだろうなと。
実際に全体で県産そばというのは何トンくらい生産されていて、県内と県外比は一体どれくらいあるのか教えてほしい。
79 ◯福井米戦略課参事 県内のそばの生産量はどうしても単収が年によって上がり下がりするので、一番直近だと1,200トンから1,300トン、単収が多かった年は2,000トン近くまで行ったのだが、大体、直近だと千二、三百トンというようなところである。
県内と県外どのくらい行っているかというのは統計的なデータが出ていない状況なので、手元に数字がない。
80
◯西本(恵)
委員 この県産そばを県外にもどんどん売っていっているというような販売促進というのはされているのか。
81 ◯福井米戦略課長 流通のところになるが、我々、県外でも県産そばの使用を進めていきたいというのがある。
県産そば使用の認証店も県外に広げているところである。
ただ、どうしても粉になるので、県外のそば屋さんにもお聞きすると、いろいろな産地の粉を混ぜてという形になるので、お勧めはしているが我々が把握できる流通は分からない状態にはなっている。
82
◯西本(恵)
委員 福井のそばというのはすごくおいしいということなので、どんどんやっていっていただきたいなという思いはあるが、北海道は7月には収穫があって安いと。福井県そばは高いと、そして11月ということなので、そこら辺の差もあってなかなか難しいところもあると思うが、ぜひ広めていってほしい。
あと、スタンプラリーの実施回数の実績が3回とある。こちらの決算審査資料の中にも、ふくいそばOnline制作
委員会が負担して、恐らくホームページの運営なども含まれている金額だと思うが、実際このスタンプラリーをやってよかったなと、どれくらいの人がやったのかというのを教えてほしい。
83 ◯福井米戦略課課長 令和3年度のスタンプラリーについては、QRコードで登録いただいた方が延べ3,300人いらっしゃる。店舗数で言うと65店舗の参加をいただいているところである。店舗さんからも「意外とスタンプを目的にお見えになったお客様もいらっしゃったよ」とか、「ちょっと活気が出たね」とかいうお話もいただいているところである。
84
◯小堀委員 新品種でふくほまれというものがあるのか。いちほまれの後に、どんどんいろいろな新品種を作っていっているのかどうかということを伺いたい。
85 ◯福井米戦略課課長 米の新品種につきましては今、試験場のほうでいろいろ材料をもって進めているところである。
その中でも今、早生品種でハナエチゼンがあるが、販売も悩んでいるところであるので、早生品種を新たにハナエチゼンより食味も高くというようなところでもう近々表に出せる状況になりつつあるところである。
中生、コシヒカリの次については、いちほまれをいっぱい伸ばした上でということになる。
86
◯小堀委員 美浜で売っていたのを今朝食べたらおいしかったので。
87
◯松崎分科会長 ここで、分科会長を交代する。
〔分科会長交代〕
88 ◯松崎
委員 いちほまれトップブランド確立事業なのだが、畑
委員からもいろいろあったのだが、去年1億2,000万円であったか、それから3億円に変わっている。何か成果があったから増えたのかと思ったら、先ほどの説明だとコロナで販売増進をするために増やしたということで、来年の予定が1億9,000万円くらいになっているということで、令和元年から今年を入れて4年間にPRの方法というのは変えたりしているのか。
89 ◯福井米戦略課課長 PRの根幹というか、CMの部分については卸なり量販店からも強い要望があるので、そこは変えていない。CMキャラクターについては、いろいろCMを御覧になって刺さる層というのも考えながらキャラクターは変えているところである。
その他、今、SNSの時代になっているので、ユーチューブ等々の活用も広げているし、来年度についてもさらにその部分は厚みを持たせたいと思っている。
ただ、地道な店頭での試食販売については、実際食べていただけるところまで我々がグリップできるので、その部分は変えずにおきたいし、コロナのこの店舗販売が難しかった時期が落ち着きつつあるので、さらに力を入れて拡大していきたいと思っているところである。
90 ◯松崎
委員 この主要実績の成果を見ると、令和4年度70%で、令和3年度が24%、「18%が24%に増えた」と言われたが、70%までかなり開きがあるので、このまま行って増えるのかなという心配があるので、PRの方法を一から考えたほうがいいのではないかなと。ただでさえ福井県はPRが弱いとか言われているところなので、いろいろと考えたほうがいいのかなと思いながら、ローソンなどで確かにいちほまれを売っていたが、これの評価とかは聞いたことはあるか。
というのも、いちほまれというのは甘過ぎとか言われたりして意外と好みが分かれるところなのかなと思って、でも売らなければいけないので、その辺どうなのかなあと思う。
91 ◯福井米戦略課課長 ローソン側の評価としては、新しい取組だったということもあって販売もすごく伸びた。当初の期間よりも1週間早く、契約していた米が尽きたということで非常に効果的だったと、ローソン側はおっしゃっている。
今年についても、いろいろな各産地とお話をして新しい企画、いちほまれと同様の米の品種名を表に出したおにぎりの販売も進めていくことになっているし、当然いちほまれも取り上げていただいている。
消費者の方の評価についても、初めて食べたという方ももちろんいらっしゃるし、それでおいしかったというような評価もいただいているところである。それが直接、店頭での精米の購入に結びついたかどうかまでは詳細なデータは得てないので、申し上げられないが、そういう評価をいただいているところである。
92 ◯松崎
委員 認知度が上がってきているのはいいが、24%なのでまだ3分の1も行っていないくらいという中で、その売上げを上げようと思ったら、多分もっと県内消費も増やさなければいけないし、県外についてはもっと増やなければいけないと思う。結局、認知度がどれだけ上がっても売上げが上がらなかったら農家のところには落ちないというところでもう少しいろいろとPR方法を工夫したほうがいいのかなと思うので、意見として言わせていただく。
〔分科会長交代〕
93
◯松崎分科会長 ほかに発言はないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
94
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで福井米戦略課の審査を終わる。
理事者に交代願う。
〔理事者交代〕
95
◯松崎分科会長 次に、園芸振興課の審査に入る。
なお、人材経営担当参事、清水君より欠席届が提出されているので報告する。
理事者より説明願う。
〔園芸振興課長、資料に基づき説明〕
96
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
97
◯北川委員 主要施策の成果に関する報告書98ページの儲かるふくい型農業総合支援事業とあるが、これは実際にもうかっているのかという部分を教えてほしい。
その指標は何によって評価されているのか。少し分かりにくいので、それをまず伺う。
98 ◯園芸振興課長 まず、水稲関係については、主に規模拡大とか農地集積を中心に考えている。今回の事業については、こういった規模拡大、集積を行うところに対してのそれに伴って必要な農業機械の補助をまず行っているところである。
また、もうかるためにはやはり省力化を図っていかなければならないということで、近年ではスマート農業を導入することにより労働力を削減する、あるいは若手の農業者を雇用してあまり機械経験のない方々も機械操作ができるような形でもうかる経営体を目指しているところに支援をしている。
99 ◯園芸振興課参事 園芸についても同様に、今まで手作業でやっていたものを植えつける機械であるとか収穫するような機械を導入することで面積を拡大するというような形で規模拡大する、それでコストを減らしたり人件費を減らしたり手間を減らすことで少しでももうかるというような形で進めている。
100
◯北川委員 効率のいい農業などを目指していくという、その手法は伝わってくるが、従来はこういう収益だったのが、こんなふうに上がった。だからもうかったという成果が上がっているというデータとか指標とかそういうものが実際にあるといいと思うが、そういうものはないのか。
101 ◯園芸振興課長 水稲については、10年ほど前は20ヘクタール規模の集落営農が多かったという中で、それまで経営体の維持発展を行ってきた。それが今、米価が下がる中で、1つは規模拡大で約40ヘクタールの規模に拡大することで販売額を5,000万円ほどに上げることにより所得向上を図っている。
加えて、今、水田園芸も加えることで、より販売額を上げるというところをしている。個々の販売額についての調査というのは、全集落でできていないのが現状で、今回、米価が下がる中でも20ヘクタール、40ヘクタール、メガファームの経営規模の調査を行い、米価が下がる中での経営収支がどれだけ上がったかというところは今、算出しているところである。
今、手持ちの結果がないので具体的に示せないが、やはり経営面積が大きいほどもうかっている、所得が上がっているという傾向は取れている。
102
◯北川委員 今、話をしているのは、スケールメリットというところにつながっているのだろうと思うが、このスケールメリットを生かせるということで、それがどんなふうにもうかるとか、収益アップにつながっているのか。
気になるのは、それを何によって見ているのかというところまで伺いたいと思っているので、今のところ分からないという話だが、そういう指標を具体的に、こうだったものがこう変わった、だから成果がこれだけあった。または、逆にまだ足りなかったから次の年に導入すると、そこをつなぐエビデンスというものを示してもらえるよう要望としてお願いする。
103
◯宮本委員 この儲かるふくい型農業という話で、少し根本を勘違いされている。皆さんが説明していることはそのための手段だけなのである。そうではなくて、結果としてもうかっているかという質問に対して分からないと、これはおかしいと思うし、経営体というのはBS、PLを作っていらっしゃるのではないか。販売額、肥料、燃料と差し引いて、これだけもうかったとか、損したとか。それを今、フォローしていないのか。
逆に言うと、手段の話ばかりされて、その結果の話をきちんとフォローしていないと、これは変ではないかということだが。本当に今フォローされていないのか。
104 ◯園芸振興課長 全部の経営体のところは残念ながらできていない。
ただ、今はまず1つは経営相談所というところを各事務所に設けて、各経営体の経営診断を行っているところである。そこで、所得を上げるための改善計画等を中小企業等の専門家を雇って、指導を行っているところである。
こちらとしては先ほど言った主な経営体の状況を調べており、そこの収支、所得等の解析は行っているところである。
昨年度については、やはり米価が下がったということで、販売額が下がってはいるが、収入保険等の補填により各集落は約1割減の販売額となっているが、例えば、地代を下げるとか、翌年度の機械の準備期を下げるといった形で経営自体は今、大部分のところは黒字収支という形になっているというふうに判断している。
ただ、例えば、5ヘクタールとか面積が小さいところについては、やはり赤字経営が続いているので、県としてはやはり引き続き規模拡大とかをすることで、より販売額並びに所得額が上がるというふうに見ているところである。
105
◯宮本委員 何をするかというのはいろいろ考えていらして、その専門家に指導を願うのもいいのだが、それが効いているか効いていないかというのは、結果を見なければ分からないのである。
要するに、皆さんいつもおっしゃる、この経営体にしても、40ヘクタール以上の数を増やしたいと、要はその数が増えたらもうかるところが増えるでしょうと。それでは、もうかっているところは何社あるのかきちんとアクションプランと結果で、手段と目的がごっちゃにならないように常にしていただきたいというふうに思う。
あくまでも目的はもうかることである。極論を言えば、何もしなくてももうかるなら何もしなくていいのである。
でも、それではできないから何かをする。何かしてももうからないなら、やることを変えなければ駄目だし、きちんとそこをフォローしていただかないと、事業成果が全然見られないので、よろしくお願いする。
106
◯北川委員 決算審査資料1ページと2ページを見ると、令和4年と令和3年が並んでいる。令和3年度に成果があり、問題があり、そして令和4年度につながっていると考える。
2ページの農業経営対策費だと、令和4年度に6億が上がって、増になっているわけである。事業も増えているからだろうけれど、何億という変化があるところは、やはり一言でも説明がほしい。
それと、例えば、3ページだと4番目にスマート施設園芸拡大推進事業というのがあるが、令和3年度に比べて令和4年度は半分以下にぐっと減っているわけである。この根拠はというその辺りを含めると、令和4年度のところまで絡むのは決算審査だからおかしいのだとは思うが、これからこういう機会があったときには一言説明がほしいなと思う。これは意見で結構である。
107
◯松崎分科会長 ほかにないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
108
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで園芸振興課の審査を終わる。
ここで休憩する。午後1時に再開する。
~休 憩~
109
◯松崎分科会長 休憩前に引き続いて分科会を開く。
次に、中山間農業・畜産課の審査に入る。
なお、中山間6次化担当参事、藤田君より欠席届が提出されているので、報告する。
理事者より説明願う。
〔中山間農業・畜産課長、資料に基づき説明〕
110
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
111
◯西本(恵)
委員 主要施策の成果に関する報告書100ページの農遊コンシェルジュについて、まず、農家レストランとか農家民宿、観光農園というものが一体どのくらいあるのかということが1つ。
2つ目が、農遊コンシェルジュに認定されると、いわゆるソフト支援事業、補助事業が使えるということで、実際この農遊コンシェルジュの人たちが育成された後、どういうような活躍をされているのかということについて伺う。
112 ◯中山間農業・畜産課長 令和3年で農家民宿が214件、農家レストランが31件である。農家レストラン等の数であるが、当課でそういった民宿を増やすとか、あとレストランを増やすということで、別途、里山里海ビジネスの研修会を行っている。その研修会を始めた平成30年から増えた実績数が、農家民宿、農家レストランについては平成30年から令和3年の4か年で46か所増えている。
それから、育成した農遊コンシェルジュの今後の活動に関して、これは昨年度から少し始めているのだが、1つはお土産の加工品を作りたいというところを支援したり、あとはこの地域にできるだけ長い間、滞在してほしいということもあり、例えば、坂井市のコンシェルジュとあわら市のコンシェルジュがタッグを組んで、例えば、坂井管内で回遊させるようなイベントを開催したりというふうなことで、昨年は6件だったと思うが、そういった取組をソフトとして支援をしている。
今後もそういった活動を増やしていきながら、農遊の滞在時間を少しでも長くするような取組を応援していきたいというふうに考えている。
113
◯西本(恵)
委員 こういった農家の農遊コンシェルジュが活躍する場をいっぱいつくってもらいたい。農遊コンシェルジュについては、無料講座を何回か受けるということでコンシェルジュになるということである。コンシェルジュに認定したのはいいのだが、こういった方々が認定された後、どう活躍していくのかということがやはり大事だと思うので、今、6か所でイベントをされているというようなことだったので、ぜひ有効活用してもらいたいと思う。農家民宿とか観光農園、農家レストランを活用する機会をいっぱいつくっていただいて福井に呼び込んでいくと。
ただ、今はコロナ禍なのでそういった観光ということがなかなか厳しかったかもしれないが、いよいよウイズコロナ、またアフターコロナということもにらみながら、今後またコンシェルジュの活用をしっかり行ってほしい。先ほど、ウララコミュニケーションズにこういう人たちがいることをアピールする事業もされていたが、それをお願いしたいと思う。
もう一点、新幹線の開業を目指してということで今、若狭牛を令和5年度までに700頭という目標を立てられていると思うが、その経過について伺う。
114 ◯中山間農業・畜産課参事 現在、若狭牛は年間500頭から600頭という数で出荷させていただいている。
今後、農家さんと話をしながら、どういったことで増やしていけるかという膝をつけ合わせた話などをしていく中で、やはり、子牛の導入費用が高くて大変だと。それから、例えば、飼っている期間を短くすると回転が上がって増えていくのだと、そういったアイデアをいただき、取り入れた形で予算化し、今後、700頭を目指していくということを考えている。
115
◯西本(恵)
委員 来年いっぱいなので、新幹線開業を目指してということでされていると思うが、しっかり達成できるようにお願いしたいと思う。
116
◯北川委員 主要施策の成果に関する報告書103ページの農水省生産農業所得統計で県畜産生産額が令和3年度未公表というのはどういう意味であるか。
117 ◯中山間農業・畜産課参事 この統計は国が公表しているのだが、令和3年度についてまだ統計が終わっていなくて発表されていないという意味である。
118
◯北川委員 それはいつ発表になるのか。
119 ◯中山間農業・畜産課参事 例年11月から12月頃だと思うが、多少、年によってばらつきもある。
120
◯山岸委員 中山間地域の中山間直接支払いだが、これは10アール当たり幾らになっているか。その幅も含めて教えてほしい。
121 ◯中山間農業・畜産課参事 急傾斜と緩傾斜で差がある。水田の場合の急傾斜20分の1以上は交付単価が2万1,000円、緩いほうは100分の1以上が8,000円。
畑の急傾斜は15度以上であるが、これについては1万1,150円、緩い傾斜8%以上が3,500円。
122
◯山岸委員 分かった。
123
◯松崎分科会長 ほかにないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
124
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで中山間農業・畜産課の審査を終わる。
理事者に交代願う。
〔理事者交代〕
125
◯松崎分科会長 次に、農村振興課の審査に入る。
理事者より説明願う。
〔農村振興課長、資料に基づき説明〕
126
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
127
◯山岸委員 決算審査資料29ページの繰越額調で、これまでにも土木などでなるべく繰越は認めないと、繰り越さないようにやってくれというようなことを言ってきたが、これを見ると、事業費の約5割から6割、あと4割ほどが繰り越しされたということになっているが、これはどのくらい遅れたのか、特に敦賀西部2期ほか4地区とその2つ下の坂井中央1期ほか9地区、これは18億7,000万円余り、それから高浜のほか1地区の1億200万円である。
この理由として、他事業からの土砂の搬入が遅れたためと。なぜこの工事工程が合わなかったのか。もともとの計画に無理があったのか、なぜこういう繰越になったのか報告して欲しい。
128 ◯農村振興課長 まず全体であるが、全体の農村振興課関係の公共事業では大体約114億円ほどあり、そのうち
委員がおっしゃった繰越しは約68億円、半分近く繰り越ししているが、その中でも約39億円が経済対策として2月補正で計上している予算になっており、差引の約30億円弱が当初からの繰越分となっている。
そして、今おっしゃった他事業からの残土ということで、まず一番上の敦賀西部地区については、敦賀市のほうで工事をしている事業の残土を受ける計画になっていて、そちらの残土の搬出が遅れたもので、その影響で今回この圃場整備で受け入れている工事が遅れたために繰越しとしている。
経営体育成基盤整備事業(土地総)における他事業からの土砂搬入については、中部縦貫自動車道等の残土を受け入れており、例えば、用排水路の埋め戻しや工事に必要な土砂をその公共事業から受け入れており、その工程を調整していたのだが、どうしても用水路の工事に間に合わない部分もあり、その影響もあり繰越をしている。
129
◯山岸委員 そうすると、これはもう当初から繰越は分かっていて、この事業を発注したということなのか。
130 ◯農村振興課長 少し説明が不足していたが、工事のほうについては、残土の出てくる関係機関といつのスケジュールで土を出していただけるか協議をしており、当初については年度内に完了できる予定ということで発注している。
131
◯山岸委員 そうすると、翌年度の作付等に全く影響はなかったのか。
132 ◯農村振興課長 4月の作付に間に合わない部分については、例えば、水稲だったら刈取りが終わる時期に遅らせて、刈取り後に土を入れるような行程を組んだりしたが、全てにおいて全く影響がないかというと把握していない部分もある。工事の行程については、できる限り作付に影響のないように、4月にずれ込んだとしても田んぼのほうはやって、用水はそのまま通して、非かんがい期の9月以降に再び工事にかかる工程を通常組んでいる。
133
◯山岸委員 そうすると、その工事工程が遅れたことによって、耕作者または生産組合、法人等からの県に対して補償問題というのは一切出ていないか。
134 ◯農村振興課長 補償問題とまでということは聞いていない。
ただ、やはり工事のほうは耕作の営農内容に十分、注意して進めてほしいという要望の声を聞いているが、補償問題までは聞いていない。
135
◯山岸委員 2月の補正ということになると、やはりある程度、繰り越すのかなあと、これはやむを得ないというようなこともある。
また、この事業者のほうもできるだけ補正で見てくれというようなこともあろうかと思うが、やはり耕作者には絶対に迷惑のかからないしっかりとした工程を組みながら、事業を進めていただきたいと、強く要望だけしておく。
136
◯松崎分科会長 ほかにないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
137
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで農村振興課の審査を終わる。
理事者に交代願う。
〔理事者交代〕
138
◯松崎分科会長 次に、県産材活用課の審査に入る。
理事者より説明願う。
〔県産材活用課長、資料に基づき説明〕
139
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
140
◯北川委員 決算審査資料22ページの不用額調について、林業改善資金貸付金特別会計であるが、不用額で執行割合が0%となっている。その理由が、林業・木材産業改善資金の借入れ申し込みがなかったと。これは予算立ての時点の見込み数と、何か乖離するものがあったということか。
141 ◯県産材活用課長 この改善資金であるけれども、新たな林業の機械の導入とか、あとその施設整備に対して資金を借り入れたいという方に対する資金の貸付を行うような事業で、施設整備というのは毎年お金を借りたいという方がいらっしゃればいいのだが、なかなか波があるところがあり、例えばある年に6,000万円資金の借り入れの申し込みがあったり、今年度であれば4,000万円ありましたというふうなことで波があるものであるから、この年度については0円であったというところである。
142
◯北川委員 就業促進資金貸付については、これは少し事情が違うのかなと思うのだが。
143 ◯県産材活用課長 林業就業促進資金の貸付金については、新規就業者に対する貸付金ということであるけれども、他方で、今国の事業も非常に充実していて、例えば、いわゆる「緑の雇用」と言われるような事業、こちらの方から貸し付ける形ではなくて、給付金を給付するという事業がある。そういったところから近年なかなかニーズがないという状態が続いているので、ご指摘いただいたことについて、事業規模を縮小させていただいたところである。
144
◯北川委員 分かった。
145
◯山岸委員 林業も含めて1次産業全てそうであるが、特にこの林業において、これだけ補助金を出して、住宅を取得するにも、それから民間の施設においても福井県の県産材を使ってほしいということは、福井県の木材が使いにくいということだろうと思う。なぜ使いにくいのか。製品が高いからという一因があるのだろうと。
だから、その点を解決しないと住宅を請け負う業者は福井県の木材を使えない。であるから、こういう補助金ばかりをやらずに、まずその入り口のところでその改善を図る必要があるのではないか。
146 ◯県産材活用課長
委員の指摘のとおり、なかなか県産材を加工して製品にするような事業者の方が、ずっと小規模零細である状況が続いてきたところであり、そこで大規模な製材工場とかと比べると、どうしてもコスト高になってしまうというふうな構造自体があることは承知している。
他方、これは昨年度、例えば、施設整備、県内の事業者の方にその製材機械の導入というものを支援して、少しその規模を大きくしていただくというふうな補助事業ということも、これは国費のほうで措置をさせていただいたりということもしている。
またもう一点は、既存の製材事業者の方も少しやる気のある方もいらっしゃるので、そこはなるべく規模を大きくしていただくということで、先進地を見ていただいたり調査に行っていただいたりということも、次年度の事業として予算要求をしていきたいというふうなことで考えている。
147
◯山岸委員 主要施策の成果に関する報告書106ページの県産材を活用した優良な住宅について、福井県の県産材というのは客観的に見ていいのか。私は、スギなどは岐阜県のほうがはるかにすばらしいスギがあると思う。それの辺りはどう評価しているのか。
148 ◯県産材活用課長 例えば、福井県のスギであれば、積雪地帯であるし、そういう意味では成長があまりよくない代わりに、例えば、強度が高く出るといった既存のデータがあるところである。
委員指摘のとおり、同じスギをどう比較していくかというのは、我々としても課題として持っているところであるが、やはりそこはいろいろな技術を持っている方々がいらっしゃって、どういうふうに加工していくか、福井の製材事業者とか、あと各製造の方もそうかと思うが、そういった方々が持っていらっしゃる技術ということも1つ、県産材製品を売っていく上での1つの強みというふうなことで考えている。
149
◯北川委員 今後ともこの1次産業に成長していってもらいたい。もうかる農業、もうかる
水産業、もうかる林業ということならば、こういう補助金だけでなくして、福井県のすばらしい県産材が安く出回ると。それには今、課長が言われたことが必要なのである。
製品を作る加工場がない。だから、そういうことの整備をまずやってもらうということも、今後の施策目標として入れていただきたい。頭に置いていただきたいということを要望しておきたいと思う。
150
◯西本(恵)
委員 関連であるが、今、山岸
委員から厳しいお言葉もあったが、県産材を使ってほしいという思いはある。主要施策の成果に関する報告書106ページにある、1立法メートルにつき2万円という、この助成とかリフォームなんかで助成していただくと、いわゆる外国産材とか他県産材のものと比べるとどれくらいなのか。得なのか損なのかという話であるが、これについて伺いたい。
この助成がいいのであれば、もっとこれを進めていく。今、補助金をやらないでという話であったが、いかがか。
151 ◯県産材活用課長
委員から指摘いただいが、106ページの、例えば、ふくいの住まい支援事業であるが、これは1立法メートルにつき2万円という助成をさせていただいているところであり、こちらのほうは要は他県産材と比べたときの価格差を補填するという根拠で補助をさせていただいているというところである。
こういったところも併せて、もう少し県産材に対する利用の高まりというところを醸成しようということで、いろいろなPR活動をしたり、最近、経団連と協定を結ばせていただき、企業の皆様にもこういった県産材の重要性とか、あといろいろな事業があるということ、この補助事業だけではなくて、例えば、商品を開発する事業もあるとか、各種紹介ということはさせていただいたりというふうなことも進めているところである。
152
◯西本(恵)
委員 今の話から聞くと、やはり福井県産材は他県から比べると高いということなのか。
153 ◯県産材活用課長 一般的に見るとそういうことである。
154
◯西本(恵)
委員 その理由については、先ほど、山岸
委員からの説明であると。
なぜほかの県と比べて高いのかというのは少し疑問である。外国産材と比べて県産材が高いというのだったら、私も理解できるのだが、他の都道府県と比べて高いというのがいまいちピンとこないのだが。
155 ◯県産材活用課長 今、製材工場など大規模化が進んでいる現状であり、A材、本当にいい品質の丸太はもとより、例えば、B材といわれる少し曲がったような丸太、さらにそれを桂剥きにするようなものとか、あと集成材もそうだとは思うが、どうしても製材に加工するようなものの大規模化ということが進んでいる手前、本当に効率で勝負するような世界にだんだんなってきており、その点を踏まえると、特にB材を加工しているようなところというのは、どうしても高いというふうなこともあり、B材工場の誘致というふうなことも基本計画に位置づけて進めたいということで取り組んでいるところである。
また、そのA材の活用に向けても、例えば、地域の皆さんで水平連携をしていただくような仕組みづくりで取り組んできているところである。
156
◯西本(恵)
委員 要は、先ほど、山岸
委員から指摘があったとおりだと思う。
やはり入り口のところで補助金を使わなくてもいいような体制をつくっていく必要性があるのだろうなと、今、課長がそうおっしゃっていたので。
特に、もう一つのあふれるまちづくり事業についても、年々、使う方々が多くなってきて、そういう意味では、県産材を使う事業者が多くなってきているということが事実だと思う。
このあふれるまちづくり事業についても、令和4年度の予算が6月くらいになくなってしまったと。ここにも需要の大きさも書いてあるが、恐らくそういった需要は、少しずつ大きくなっているのかなという思いがあるので、ぜひそういった意味では県産材が利用されるために、また頑張ってほしいなと思う。
157
◯松崎分科会長 ほかにないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
158
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで県産材活用課の審査を終わる。
理事者に交代願う。
〔理事者交代〕
159
◯松崎分科会長 次に、森づくり課の審査に入る。
理事者より説明願う。
〔森づくり課長、資料に基づき説明〕
160
◯松崎分科会長 説明は終わった。
これより質疑審議に入る。
各
委員より発言願う。
161
◯畑委員 決算審査資料23ページに、松くい虫薬剤防除安全確認調査業務委託の令和元年から令和3年までの実績、180万円から196万3,000円。北陸環境科学研究所へ委託している。まず、松くい虫薬剤を散布している場所はどこなのか。
散布をして、気中濃度がどれだけあるかをここが調べているのか。そして、その調査報告書が上がってきて、人体に影響がないとかそういうふうなことを調査しているのだと思うが、今どこをやっていて、どんな効果が現れてきて、もうここはしなくていいというふうになったのかどうか。どういう感じなのか。
162 ◯森づくり課長 松くい虫被害については、今現在、福井市の鷹巣周辺とか国見、また長尾山周辺、東尋坊周辺、その周辺で松くい虫の被害防除対策を実施している。
決算審査資料23ページの松くい虫薬剤防除安全確認調査業務委託については、散布前と散布後について気中濃度とか水質調査を実施する委託業務である。
松くい虫被害については、今から38年前の昭和59年が一番ピークであり、昭和59年で言うと被害の材積量が4万7,800立米に対して、昨年の被害は1,206立米被害材積となっている。昭和59年のピークから換算すると約40分の1の現在の被害量となっている。
47都道府県のうち北海道を除く46都府県が今、松くい虫の被害を受けている状況である。年々、松くい虫の被害については、減少している状況である。
163
◯畑委員 抵抗性アカマツという松くい虫に強いマツを品種改良して作って、そして植え替えている状況かと思うが、業務委託をしている。令和元年から令和3年までずっと同じなのだが、これは今までの薬剤の散布の仕方を見ると、もう昭和58年からかどうかはわからないがずっとやっていて、まだこれは調べなければいけないのか、本当にこれは効果が上がっているのかどうか。
要するに、もう調査しなくても、こういったものをこれだけの量でやれば、必要ないというような経験値は出てこないのか。
164 ◯参事(森林保全・活用) 安全確認の調査委託業務なのだが、これは松くい虫の薬剤をまく場合に、空から飛行機でまいているものと、地上からまいているものとがある。ドリフトと呼んでいるのだが、空からまく場合には狙った地域以外のところに松くい虫対策の薬剤が拡散して住民の方の生活に影響が出ないようにということで調査をしているものである。
松くい虫の薬剤をまく前と後に、例えば、周辺の水の状況とか農薬が狙ったところ以外の場所に拡散していないことを確認するための委託になっているので、薬剤散布をする以上、継続的に実施をしていく調査ということになっている。
165
◯畑委員 今までそれをやって、これは濃度が高いといったところがあったのかどうか、そこを聞きたい。
166 ◯参事(森林保全・活用) 今までのところは、しっかりと基準値以内に収まっている。
風の強い日にまいたりすると、他の地域にかなり拡散してしまうので、今のところは基準値内に収まっている。
167
◯畑委員 ということは、これをいつからしているのか知らないけれども、その経験値はできているわけか。
168 ◯参事(森林保全・活用) その周辺に農薬が拡散したときに、どれくらいの濃度になると影響があるのかということについては、国のほうで基準値が示されているので、それ以内に影響が収まっていることを確認している。
169
◯畑委員 安全安心のために絶対必要だということだから、やらなければいけないと。これは法律で決められているのか分からないけれども、この業者しかないのか。指名入札になっているから、ここだけしかないのか。
要するに、金額がずっと変わらないわけである。そして、場所はずっと鷹巣、国見、長尾山というのは勝山の話だろうけれど、あそこはもうずっとやっているのである。
だけど、松くい虫は収まらない。収まって、これで拡散もしていないというのならいいのだが、収まらない。拡散はしていないが、松くい虫被害はあると。何をしているのか分からないなと思うから、費用対効果や抵抗性アカマツを植え替える作業をしなければいけないのではないかとか、そういうことまでやらないと、これは何も意味がないのではないかなということで聞いている。
170 ◯森づくり課長 松くい虫の対策事業については、予防措置と駆除するためのものの2つがあり、その被害があるところについては駆除という形をしているが、予防対策というところで毎年やっている部分もあるので、理解を願いたい。
171
◯松崎分科会長 ほかにないか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
172
◯松崎分科会長 ほかに発言はないようであるから、これで森づくり課の審査を終わる。
173
◯松崎分科会長 以上で、農林
水産部関係の審査を終了する。
理事者には退席願う。
〔理事者退席〕
指摘・要望事項案の項目についての協議
174
◯松崎分科会長 それでは、指摘・要望事項案の項目について協議を願う。
なお、本分科会としての最終的な指摘・要望事項案については、明日の分科会において全ての部局の審査終了後に、2日分、総括して決定いただきたいと思う。
それでは、本日の審査において指摘・要望事項案として適当と考えられる項目はあっただろうか。
175
◯松崎分科会長 最初の宮本
委員が言っていた
水産課の漁業カレッジの定着推進か、あとは、北川
委員と宮本
委員が言われていた、園芸振興課でのもうかっているのかと聞いているのに手段のことばかり言っていること、もうかっているかどうかの把握として、数字を出してほしいという点の2点ぐらいかと思うが、いかがか。
176
◯北川委員 不用額についてだが、結局、最初に予算立てしたものが不用になって、やむを得ず2年たってというのもあるかもしれないが、最初の見込みからその不用額が出たと、もう少し理事者のほうもそこに責任を感じた発言などがあってもいいかなと思うが。
指摘といっても、どういうふうに言えばいいのか分からないが、もう少し不用額について、理由づけを明確に示してもらえるといいと思うが。
177
◯松崎分科会長 不用額調の理由がまだ簡素過ぎるということか。
178
◯宮本委員 それであれば、具体的に項目を挙げて、不用額が多いがその理由が示されていないとか、またはなぜ不用になっているかということについての調査が足りないとか、そういうふうにしないと、不用額が多いという指摘だけでは難しいかなと思う。
179
◯山岸委員 この不用額100%、執行額がゼロというのが、これは
水産業のほうと農林業の方と貸付金であった。これは逆に言うと、コロナ禍でも2つの業界が耐えられたと喜ぶべきなのか、そういうふうな考え方もできるわけである。
180
◯小堀委員 PRが足りないのか。
181
◯山岸委員 しかし、それは見通しが甘いと言えば、甘いのである。だけど、一般会計はほかのことでも使えるお金だから、いずれにしても執行額がゼロというのはいかがなものかと。安易に予算を出すのではない。本会議で議決するほどの案件なのだから。
182
◯宮本委員 実は同じような指摘を前回しているのである。それで少し考えて、予算を減らすといっている。水平展開できていないのである。
183 ◯松崎
委員 そもそも、この貸付金が使いやすいかどうかはある。
184
◯宮本委員 不用額のところで今みたいなことをあげながら、本当に必要なのかどうなのか検討ができているのかという指摘でいいのではないか。ましてや前回、指摘で挙がっている。前回、指摘が修正されていないというと、すごく重大なことである。放ったらかしだということである。
185
◯松崎分科会長 不用額についてはこれでいいとして、最初の2件をどうするか。最初に言った若い世代の
水産カレッジについてはどうか。
186
◯山岸委員 これも65歳以上がいるといっていた。年齢制限するのもなかなかできない。
187 ◯松崎
委員 持続性を持つ、定着推進をしっかり図るように、あと、目標をしっかり持つということであろうか。
188
◯宮本委員 高齢の方がやると結果的に早く辞められるだろうから、定着率に現れるだろうから、そういうのをきちんと見ていくことではどうか。
189
◯山岸委員 園芸カレッジでも同じである。
190 ◯松崎
委員 何年後か、長期的にしっかり結果を追いかけていくということか。
191
◯山岸委員 水産業でも農業でも、新規就労者には補助金が出る。だから、これ1年間補助金だけもらってやめる人が結構いる。そこまでは調べてはいないが、その辺、もう少し中身を調べて、また明日にでも指摘・要望事項として取り上げるか上げないか考えるといいのではないか。
192
◯松崎分科会長 それでは、農林
水産部について、ほかにないようであるので、本日の審査における指摘・要望事項の項目は、以上2件とさせていただく。
以上で、本日の日程は終了した。
明日19日は午前10時より分科会を開催する。
これで、本日の分科会を散会する。
~以 上~
予算決算特別委員会産業分科会
会 長 松 崎 雄 城
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