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  1. 福井県議会 2022-06-27
    令和4年産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会 本文 2022-06-27


    取得元: 福井県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-12
    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいタブが開きます) 令和4年産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会 本文 2022-06-27 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ窓表示 ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者一覧に移動 全 269 発言 / ヒット 0 発言 表示発言切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示 すべて選択 すべて解除 1 ◯松崎委員長分科会長) 2 ◯交流文化部長 3 ◯松崎委員長分科会長) 4 ◯松崎分科会長 5 ◯松崎分科会長 6 ◯松崎委員長 7 ◯松崎委員長 8 ◯松崎委員長 9 ◯松崎委員長 10 ◯西本(恵)委員 11 ◯副部長(観光誘客) 12 ◯西本(恵)委員 13 ◯副部長(観光誘客) 14 ◯西本(恵)委員 15 ◯副部長(観光誘客) 16 ◯西本(恵)委員 17 ◯副部長(観光誘客) 18 ◯西本(恵)委員 19 ◯山岸委員 20 ◯副部長(観光誘客) 21 ◯山岸委員 22 ◯副部長(観光誘客) 23 ◯西本(恵)委員 24 ◯文化スポーツ局長 25 ◯西本(恵)委員 26 ◯スポーツ課長 27 ◯西本(恵)委員 28 ◯文化スポーツ局長 29 ◯山岸委員 30 ◯文化スポーツ局長 31 ◯山岸委員 32 ◯文化スポーツ局長 33 ◯山岸委員 34 ◯文化スポーツ局長 35 ◯山岸委員 36 ◯交流文化部長 37 ◯宮本委員 38 ◯文化スポーツ局長 39 ◯北川委員 40 ◯文化課長 41 ◯北川委員 42 ◯畑委員 43 ◯ふくい桜マラソン課長 44 ◯畑委員 45 ◯ふくい桜マラソン課長 46 ◯畑委員 47 ◯ふくい桜マラソン課長 48 ◯畑委員 49 ◯ふくい桜マラソン課長 50 ◯畑委員 51 ◯松崎委員長 52 ◯松崎委員長 53 ◯小堀委員 54 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長 55 ◯小堀委員 56 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長 57 ◯小堀委員 58 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長 59 ◯小堀委員 60 ◯課長(競技力向上) 61 ◯小堀委員 62 ◯スポーツ課長 63 ◯小堀委員 64 ◯副部長(観光誘客) 65 ◯小堀委員 66 ◯副部長(観光誘客) 67 ◯小堀委員 68 ◯副部長(観光誘客) 69 ◯西本(恵)委員 70 ◯ふくい桜マラソン課長 71 ◯西本(恵)委員 72 ◯ふくい桜マラソン課長 73 ◯西本(恵)委員 74 ◯文化スポーツ局長 75 ◯西本(恵)委員 76 ◯副部長(観光誘客) 77 ◯西本(恵)委員 78 ◯文化スポーツ局長 79 ◯山岸委員 80 ◯定住交流課長 81 ◯山岸委員 82 ◯定住交流課長 83 ◯山岸委員 84 ◯定住交流課長 85 ◯山岸委員 86 ◯北川委員 87 ◯課長(ブランドビジネス) 88 ◯北川委員 89 ◯課長(ブランドビジネス) 90 ◯北川委員 91 ◯課長(ブランドビジネス) 92 ◯北川委員 93 ◯交流文化部長 94 ◯宮本委員 95 ◯ブランド課長 96 ◯宮本委員 97 ◯ブランド課長 98 ◯宮本委員 99 ◯文化課長 100 ◯小堀委員 101 ◯文化スポーツ局長 102 ◯ブランド課長 103 ◯松崎委員長 104 ◯松崎委員長 105 ◯松崎委員長分科会長) 106 ◯松崎委員長分科会長) 107 ◯産業労働部長 108 ◯松崎委員長分科会長) 109 ◯松崎分科会長 110 ◯西本(恵)委員 111 ◯産業政策課長 112 ◯西本(恵)委員 113 ◯産業政策課長 114 ◯西本(恵)委員 115 ◯産業政策課長 116 ◯西本(恵)委員 117 ◯産業政策課長 118 ◯西本(恵)委員 119 ◯産業労働部長 120 ◯松崎分科会長 121 ◯松崎分科会長 122 ◯松崎委員長 123 ◯松崎委員長 124 ◯松崎委員長 125 ◯松崎委員長 126 ◯畑委員 127 ◯伝統工芸室長 128 ◯畑委員 129 ◯伝統工芸室長 130 ◯産業労働部長 131 ◯畑委員 132 ◯副部長(工業技術) 133 ◯畑委員 134 ◯新技術支援室長 135 ◯畑委員 136 ◯新技術支援室長 137 ◯畑委員 138 ◯新技術支援室長 139 ◯山岸委員 140 ◯新技術支援室長 141 ◯山岸委員 142 ◯新技術支援室長 143 ◯山岸委員 144 ◯新技術支援室長 145 ◯山岸委員 146 ◯新技術支援室長 147 ◯山岸委員 148 ◯副部長(工業技術) 149 ◯北川委員 150 ◯産業労働部長 151 ◯北川委員 152 ◯副部長(労働政策) 153 ◯北川委員 154 ◯副部長(労働政策) 155 ◯北川委員 156 ◯副部長(労働政策) 157 ◯北川委員 158 ◯副部長(労働政策) 159 ◯宮本委員 160 ◯企業誘致課長 161 ◯宮本委員 162 ◯企業誘致課長 163 ◯宮本委員 164 ◯創業・経営課長 165 ◯宮本委員 166 ◯創業・経営課長 167 ◯宮本委員 168 ◯創業・経営課長 169 ◯宮本委員 170 ◯創業・経営課長 171 ◯宮本委員 172 ◯産業労働部長 173 ◯北川委員 174 ◯創業・経営課長 175 ◯北川委員 176 ◯産業労働部長 177 ◯北川委員 178 ◯松崎委員長 179 ◯松崎委員長 180 ◯松崎委員長分科会長) 181 ◯松崎委員長分科会長) 182 ◯農林水産部長 183 ◯松崎委員長分科会長) 184 ◯松崎分科会長 185 ◯北川委員 186 ◯中山間農業・畜産課長 187 ◯山岸委員 188 ◯農林水産部長 189 ◯松崎分科会長 190 ◯松崎分科会長 191 ◯松崎委員長 192 ◯西本(恵)委員 193 ◯県産材活用課長 194 ◯西本(恵)委員 195 ◯県産材活用課長 196 ◯西本(恵)委員 197 ◯県産材活用課長 198 ◯西本(恵)委員 199 ◯農林水産部長 200 ◯西本(恵)委員 201 ◯福井米戦略課長 202 ◯西本(恵)委員 203 ◯福井米戦略課長 204 ◯西本(恵)委員 205 ◯福井米戦略課長 206 ◯西本(恵)委員 207 ◯福井米戦略課長 208 ◯西本(恵)委員 209 ◯福井米戦略課長 210 ◯農林水産部長 211 ◯西本(恵)委員 212 ◯北川委員 213 ◯園芸振興課長 214 ◯北川委員 215 ◯園芸振興課長 216 ◯北川委員 217 ◯園芸振興課長 218 ◯北川委員 219 ◯園芸振興課長 220 ◯北川委員 221 ◯流通販売課長 222 ◯北川委員 223 ◯流通販売課長 224 ◯北川委員 225 ◯小堀委員 226 ◯副部長(水産) 227 ◯小堀委員 228 ◯副部長(水産) 229 ◯小堀委員 230 ◯農村振興課長 231 ◯小堀委員 232 ◯農村振興課長 233 ◯小堀委員 234 ◯園芸振興課長 235 ◯小堀委員 236 ◯園芸振興課長 237 ◯山岸委員 238 ◯農林水産部長 239 ◯山岸委員 240 ◯福井米戦略課長 241 ◯山岸委員 242 ◯福井米戦略課長 243 ◯山岸委員 244 ◯中山間農業・畜産課長 245 ◯山岸委員 246 ◯山本(文)委員 247 ◯農林水産部長 248 ◯北川委員 249 ◯中山間農業・畜産課長 250 ◯北川委員 251 ◯松崎委員長 252 ◯松崎委員長 253 ◯松崎委員長 254 ◯小堀委員 255 ◯北川委員 256 ◯松崎委員長 257 ◯松崎委員長 258 ◯松崎委員長 259 ◯松崎委員長 260 ◯小堀委員 261 ◯北川委員 262 ◯松崎委員長 263 ◯松崎委員長 264 ◯松崎委員長 265 ◯松崎委員長 266 ◯松崎委員長分科会長) 267 ◯松崎委員長分科会長268 ◯松崎委員長分科会長) 269 ◯松崎委員長分科会長) ↑ リストの先頭へ ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 交流文化関係 ◯松崎委員長分科会長)  ただいまから、産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会を開会する。  委員改選後、最初の委員会となる。今年度、当委員会の委員長を務めてさせていただく、どうぞよろしくお願いする。  委員の席は、ただいま着席のとおり指定するので、了承願う。  なお、本日の委員会は、新型コロナウイルス感染症対策のため、全員協議会室にて行う。  マイクは一人ずつ設置しているので、発言の際にはスイッチを入れてほしい。  また、換気等のため進行状況を考慮しながら、おおよそ1時間を目途に休憩をとる予定としている。了承いただきたい。  なお、マイボトル等による水分補給については、委員会開催中は遠慮いただき、休憩中にお願いする。  議会運営要綱第26条第2項の規定により、パソコン等を使用する委員は、審議の妨げにならないよう、節度を持って適切に使用願う。  次に、傍聴される方に申し上げる。  傍聴の際は、さきにお知らせした留意事項を守って傍聴願う。  本日の審査は、初めに交流文化部、次に産業労働部及び労働委員会、次に農林水産部の順序により行う。  また、本委員会関係の付託議案等については、その一覧をお手元に配付しておいたので御覧願う。  なお、質疑及び答弁は簡潔に行っていただくよう、お願いする。  また、委員の方々にお願いではあるが、当委員会の審議の充実を図る観点から、質疑、質問については、事業内容や数字の確認にとどまらず、それらを課題の洗い出しと分析、提案等につなげていただくよう、よろしくお願いする。  これより、交流文化部関係の審査に入る。  それでは、本委員会に付託された第55号議案及び第58号議案並びに所管事務の調査、予算決算特別委員会に付託された予算議案のうち、第50号議案の交流文化部関係分を議題とする。  理事者より議案の説明を求める。
     なお、特に報告すべき事項等があれば併せて報告願う。    〔交流文化部長、別紙「産業常任委員会および予算決算特別委員会産業    分科会交流文化部長説明要旨」に基づき、以下のとおり説明〕 2 ◯交流文化部長  本常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会に付託されているのは、交流文化部関係の予算関係議案及び第55号議案「福井県六呂師高原スキー体験施設の設置及び管理に関する条例の廃止について」及び第58号議案「県有財産の取得について」であり、その内容については、さきの全員協議会において説明申し上げたとおりであるので、よろしく審議賜るようお願い申し上げる。  それでは、交流文化部関係の報告事項について申し上げる。  初めに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う観光産業への影響と対応について申し上げる。  本県の令和3年の観光客入込数は、前年比で5.6%増の1,236万人となったが、令和元年度比では31.7%の減となるなど、県内の観光事業者は依然厳しい状況にある。  このような中、県では「ふくいdeお得キャンペーン」を継続し、4月からは近隣県からの観光客にも対象を拡大して、事業期間を7月14日まで延長して実施しているところである。また、全国を対象とした新たな国の観光需要喚起策が7月前半から実施される予定であり、今後も県内の感染状況や国の動向を注視し、県議会とも相談しながら、県内観光関連産業への切れ目ない支援を行っていく。  国の観光需要喚起策については、お手元に配付した資料に基づき、後ほど観光誘客担当副部長から説明申し上げる。  2ページをお開き願う。また、原油価格の高騰により経営に大きな影響が出ている貸切バス、あるいは遊覧船の事業者に車両・船舶維持にかかる経費の支援を行っていく。  次に、北陸新幹線福井・敦賀開業に向けた準備について申し上げる。先月12日、国内最大規模の観光キャンペーンである「北陸デスティネーションキャンペーン」が、令和6年10月から12月に開催されることが決定した。多くの来県者に「地味にすごい、福井」を体感していただけるよう、市町や観光団体、民間事業者とともに観光素材の磨き上げや新たな旅行商品の開発などの準備を進めていく。  次に、ふくいブランドの強化及び情報発信について申し上げる。令和6年の大河ドラマについて、主人公に本県ゆかりの「紫式部」が決定した。先月25日には大河ドラマ誘致議連の畑理事とともに、越前の場面をより多く取り上げていただくようNHKに要望したところである。また、来年の大河ドラマ「どうする家康」の主人公である徳川家康の次男が、初代福井藩主の結城秀康であることも生かし、北陸新幹線福井・敦賀開業を迎えるこの機会に、「どうする家康」の結城秀康から「光る君へ」の紫式部まで、本県の魅力を切れ目なく全国に強く発信していく。  次に、4ページをお開き願う。観光地の魅力アップについて申し上げる。三方五湖周辺においては、4月にレインボーライン山頂公園の展望レストランや日本初となるブライダルファッションミュージアム「YUMI・KATSURA・MUSEUM・WAKASA」がオープンした。これらの施設を生かして嶺南地域へのさらなる誘客拡大を図っていく。  今年10月の開館に向けて準備を進めている一乗谷朝倉氏遺跡博物館については、昭和47年から遺跡の発掘調査に携わってこられた中世考古学の第一人者である小野正敏氏に、4月に特別館長に就任いただいた。引き続き遺跡の発掘・整備、戦国城下町の解明を進め、往時を体感できる日本のフィールドミュージアムを目指す。  また、新博物館が県内外の多くの方に親しまれるよう愛称を募集したところ、1,415件の応募があった。今後、選定を進めて、決定次第、公表したいと考えている。  次に、恐竜博物館であるが、かねてからリゾートホテルの県内誘致に向けて働きかけてきた星野リゾートが、かつやま恐竜の森再整備・管理運営に進出することとなり、先月23日、県と星野リゾートの間で「福井県内におけるリゾートホテル整備運営に関する協定」を締結した。今後は、この協定に基づき、県内複数箇所における事業展開など、県内観光振興に連携して取り組むこととしていて、本県の観光受入環境全体のレベルアップにつながるものと期待している。  サイクルツーリズムの推進については、4月の組織改正により、観光誘客課に若狭湾サイクリングルート推進室を新設した。4月には若狭湾サイクリングルート、愛称「わかさいくる」のロゴマークを発表し、7月7日には国の自転車活用推進本部事務局から講師を招き、サイクルツーリズムが地域振興に与える意義を学ぶ講演会を開催する。今後も全国及び海外のサイクリストに向けて大きな発信力となるナショナルサイクルルート指定に向けて、機運醸成及び受入環境の整備を進めていく。  県がJR西日本、大手旅行会社と協力して進めている「福井県観光開発プロジェクト」については、昨年11月から、都市圏からの旅行商品を造成するための観光地視察を実施している。嶺南地域では、今年4月に造成したレインボーライン山頂公園、あるいは明通寺、JR小浜線からの車窓などを満喫して若狭の温泉宿に連泊するツアーが盛況となるなど、今後も北陸新幹線の利用客を想定した魅力的な旅行商品の造成に努めていく。  次に、移住・定住の促進について申し上げる。令和3年度に県や市町の支援を受けてUIターンした「新ふくい人」は1,018人となって、2年連続で1,000人を超え、過去最高を更新した。今後も子育て環境のよさなどをアピールして、移住者の増加に努めていく。  次に、スポーツの振興について申し上げる。6ページを御覧願う。令和6年春の北陸新幹線福井・敦賀開業に合わせて開催を予定している「ふくい桜マラソン」については、その準備のため、4月の組織改正により、交流文化部にふくい桜マラソン課を新設した。また、4月18日には福井市、坂井市をはじめ県内のスポーツ、経済、観光団体など66の団体で構成する実行委員会を設立した。プロランナーの大迫氏を大会プロデューサーに迎え、全国に誇れる一大スポーツイベントとなるよう全県を挙げて開催準備を本格化するとともに、県内22か所のランニングコースを活用したイベントであるとか、1年前イベントなどを開催して、県内の参加者拡大、大会機運の醸成に積極的に努めていく。  アリーナの整備・運営については、経済界から事業候補地や利活用想定などの検討状況を説明いただくとともに、夏頃に向けて整備費等を精査しつつ、令和8年の開業に向けて検討を進めていくとの報告を頂いたところである。アリーナはスポーツの振興はもとより、県都のにぎわい創出につながる重要なプロジェクトの一つであり、引き続き福井市とともに経済界の整備方針を確認しながら、また、議会とも相談させていただきながら検討を進めていく。  次に、7ページの中段を御覧願う。4月の組織改正によって、国体などの競技力向上業務が教育委員会からスポーツ課に移管された。今年10月の第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ大会」の予選となる第43回北信越国民体育大会が7月から本格的に本県で開催される。1種目でも多くの本国体出場枠を獲得できるよう、県スポーツ協会、競技団体と連携し、競技力向上に努めていく。また、スポーツによる楽しみにあふれるまちづくり、地域のスポーツ環境整備をさらに推進していく。  報告事項は以上である。よろしく審議賜るようお願いする。       〔副部長(観光誘客)、別紙「全国を対象とした観光事業喚起策福井県キ       ャンペーン案について」資料に基づき説明〕 3 ◯松崎委員長分科会長)  説明は終わった。  審査は分科会、次に委員会の順序で行うので了承願う。            ────────────── 4 ◯松崎分科会長  まず分科会の審査に入る。  予算議案のうち、第50号議案の交流文化部関係について、各委員より発言を願う。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 5 ◯松崎分科会長  ないようであるから、第50号議案についての審査は終結する。  以上で、予算議案についての審査は終結する。            ────────────── 6 ◯松崎委員長  次に、委員会の審査に入る。  初めに付託議案、次に、所管事務の調査の順序で行うので、了承願う。  それでは、付託議案について審査する。  第55号議案及び第58号議案の2件について、各委員より発言を願う。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 7 ◯松崎委員長  ないようであるから、付託された議案2件についての質疑、討論は終結する。  これより採決に入る。  付託議案2件を採決する。  採決は一括して行う。  第55議案及び第58号議案の2件を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 8 ◯松崎委員長  賛成全員である。よって、付託議案2件は原案のとおり可決することに決定した。            ────────────── 9 ◯松崎委員長  次に、委員会の調査に入る。  交流文化部関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 10 ◯西本(恵)委員  「ふくいdeお得キャンペーン」であるが、ずっとこれまでしてきて、非常に人気があるかと思う。先週も電話で、早く7月決定してほしい、旅行会社とか宿泊業者が非常に困っているという話もさせていただいたのであるが、最近の傾向でもいいけれども申込み状況はどういう感じなのか伺う。 11 ◯副部長(観光誘客)  4月から今の福井県民割を続けてきているが、現在までに県民の方でいうと11万5,000人の方に利用していただいている。うち宿泊は4万7,000人で、日帰りが6万7,000人という状況である。地域別でいくと福井坂井地区の利用が67%と多くなっている。  それから、県外から来ていただいているブロック割については、現在までに2万2,000人の方の利用をいただいていて、ブロックのうち一番利用が多いのは愛知県で、約6,000人、28.3%が愛知県からおいでいただいている。続いて、石川県、富山県という状況である。 12 ◯西本(恵)委員  やはり非常に人気があるということが分かった。それで実際に予算に対して、どれぐらいの消化率なのか。また、奥越割とか嶺南割とか、最近、そういった声をあまり聞いていないのであるが、引き続きあるのかどうなのかについても伺う。 13 ◯副部長(観光誘客)  6月末までの実績については、当初予算80億円のうち7億6,000万円の利用になっている。それから、嶺北嶺南交流、奥越割引であるが、実施していたのが令和3年12月までであるが、嶺南、嶺北の行き来が盛んに行われたということで、初期の効果はある程度達成されただろうということで、この先実施することについては考えていない。 14 ◯西本(恵)委員  申込み方法について伺いたいのであるが、いわゆるブロック割、例えば愛知県の方がたくさんいると言われていたけれども、福井県民が、例えば石川に行きたいとか、愛知に行きたいという場合に、地元の旅行業者に頼んでもいいのかどうなのか、これが使えるのかどうなのか。なぜかと言うと、既に副部長には、お願いをしているが、今、実際されているかどうか分からないけれども、日帰りは地元の業者に頼んでもいいと1回お知らせが流れた。宿泊については、例えば、石川に行きたければ石川県の旅行業者に頼んでほしいと、他県の旅行業者に頼まないといけないということで、実は地元の旅行業者が潤わないことがある。この1点は課題である。  もう1点は、実は、この石川県とか他県の旅行業者に頼むということ自体は大手事業者が得をするのである。なぜなら、たくさん支店があるからである。例えば石川県に行きたい場合に福井県の支店に頼むと、それを石川県の支店に転送すればいいのである。石川の支店が対応すればいいということになるので、小さな旅行業者向きではないという形が課題だと思っている。実際に、旅行業者からそう言われているのである。  この点についてどう思われているのか。さきほど説明されたように、全国統一の考え方もあるから、福井県だけがそうしてもいいかどうかという問題もあるし、それについても伺いたい。 15 ◯副部長(観光誘客)  委員指摘のとおり、これまでの県民割については、他県の旅行会社が使えないということが発生したということは事実である。県民割の補助金というのが、その県のキャンペーン事務局に登録された、その県の旅行会社、宿泊事業者に対して支払われるという制度だったからである。  ブロック割で、ほかの県民の方が別の県に宿泊したりすることが一応できるようにはなったのであるが、利用された施設に支払われる補助金というのが、登録している県の予算になるので、福井の旅行会社から送ったとしても、その県から福井の旅行会社には支払われないということが大きな課題であった。  今回、7月から始まる予定の全国を対象とした観光需要喚起策においては、全国統一の事務局が設置されて、各県の補助金の支払を一括で行うことになっている。その宿泊施設や旅行会社の登録というのも、その統一事務局が一括して行う。よって、統一事務局が各登録施設に補助金を支払うスキームになるので、ほかの県の旅行商品を販売した旅行会社も補助金を受け取ることができるというスキームになっている。これが改善された点だと思っている。 16 ◯西本(恵)委員  非常にありがたいと思う。ただ、今度は、この国民割にプラスして県が上乗せをするという話があった。これについても全く問題ないのか。上乗せしたとしても同じような状況で改善され、上乗せしても一緒であるということでよいか。 17 ◯副部長(観光誘客)  今検討中ではあるけれども、上乗せ分というのは本県に来ていただいた旅行者の方に何らかの支援を行わせていただくということで、県が全ての旅行者を対象にさせていただくことになるので、問題はないかと考えている。 18 ◯西本(恵)委員  その課題が解決したということで、非常にありがたいと思う。私も旅行業者に話をしていきたいと思う。 19 ◯山岸委員  関連であるが、現時点でブロック割は、愛知県へ行く、石川県へ行く、富山県へ行くといった場合は個人が直接目的地の旅行エージェントにお願いしないと割引は効かないということだね。 20 ◯副部長(観光誘客)  ブロック割について、福井県民が他県に旅行、宿泊をしたいと考えた際には、その県の宿泊施設であるとか、旅行業者に申請を行うことで、支援を受けられるという仕組みにはなっている。 21 ◯山岸委員  西本恵一委員も言われるように、私は不公平性感があると思うので、早く全国統一に切り替えるか、ブロック割についても早急に県内で登録している業者なら全てその補助金を受けられるというシステムにしてはどうか。その全国割ができるまでは使えないということなのか。 22 ◯副部長(観光誘客)  少し説明が足りなかったところがあるけれども、小規模の旅行会社が他県に送ることができるようにということで、福井のANTA(旅行業協会)が隣県のANTAと協力して、今、石川県、滋賀県、富山県への旅行に関しては、福井県で受け付けて、富山県、石川県、滋賀県への旅行割引のお金をそれぞれの県のANTAから送っていただくという、小規模であるが、少しでもということで、6月の半ばから始めさせていただいている。ただし、これ以上県を拡大するのは調整がなかなか困難という状況でもある。7月からの開始によって、これら全て解決するものと考えている。 23 ◯西本(恵)委員  アリーナ構想が出たときに、福井県にとってはすごくいいことだと思った。多くの観光客を迎えて、かなり経済効果もあるだろうということでアリーナについては賛成している。ただ、経済界も言っているように、建築資材がかなり高騰しているという部分もあって、なかなか見通せない。仙台に行って話を聞いたが、徹底した節約、市民の申込みを全く受け付けていないし、スタッフ3人ぐらいでやっているということで黒字にしている。そういった条件の中でやっていて、よくなっているということである。通常のアリーナは、収支をとんとんにすることは難しいと思う。建設についても、運営についても、県も市もしっかりと補助すべきであると私自身は思っている。こういった質問が一般質問等でも何回かあったと思うけれども。  一方で最近、宮崎市がいろいろ計画をしながら市長が代わったということで断念をしたのである。やはり見通しが立たないと。収支についても、経済効果についても、また、市の負担がどれぐらいになるかということも現実的に推測できないということがあって断念した。宮崎経済研究所は年間26億円の経済効果があるということで推定もしていた。  いろいろなコンサートでサンドームに来るお客さん、実は鯖江方面だけが混み合うわけではなくて、福井駅周辺、ホテル等についてもかなり混み合っている。経済効果がある、間違いないと思っている。であるから、このアリーナの収支だけで考えるべきではなくて、全体的な経済効果で考えるべきだろうと思っている。
     宮崎市は市が中心になって基本計画とか、調査とかやっていた。今回は経済界が中心になって基本計画も立てるし、収支もやるということであるが、経済界だけでこういった形で調査をするということではなくて、しっかり県も一緒になって伴走をして、経済効果とか収支とか、どれぐらい支援しなければいけないか。知事は積極的に、発言をしているけれども、ぜひそういった形で行っていただきたいと思っている。まず、その考え方を伺いたい。 24 ◯文化スポーツ局長  アリーナについて、県と市の支援について代表質問、一般質問でも答弁させていただいているけれども、アリーナについては委員がおっしゃられたように、福井駅周辺のにぎわいをつくる。そして、経済効果を呼び込む、波及効果を呼び込むというところで、経済界からご提案があって、県、市としても、どういった形で支援ができるかということを検討しているところである。  経済界において、十分試算をされているという状況であるので、仙台市とか八戸市での運営費への支援という先例があるし、そういったことをやった自治体があるということは、我々にもできることではないかなと思っているので、各地の支援例を参考にしながら県、市、どういった支援ができるのか、また、検討していきたいと思っている。 25 ◯西本(恵)委員  民設民営であるが、福井県民、また、福井県のいろいろな経済界が潤うということも考えたときには、しっかりと県も積極的に中に入って頑張っていただきたいということがある。豊島地区でいろいろな意見も伺ってきた。これまでに当自治会と経済界、それから県も入って説明会で話を聞いてきたということを伺ったけれども、その状況、県としての感想を伺いたい。 26 ◯スポーツ課長  地元説明については、経済界、地元、福井市が中心となって説明をされていて、そんなに悪い感触ではないようなことを伺っているけれども、いろいろな意見があるので、丁寧に説明しながら理解を得ていくようにしていきたいと思っている。 27 ◯西本(恵)委員  施設を建てる場合というのは、いろいろな地元の皆さんからの要望が出ると思う。例えば、今、途中で止まっている歩道融雪について荒川まで歩道融雪を伸ばしてほしい。また、城之橋通りから東公園に行くところの道路にも融雪を入れてもらいたいといった要望も上がっているようである。アリーナや東公園ということが新聞紙上に出るようになってから、多くの親子があの広場に来るようになったらしいのである。  駐車場が大体70台ぐらいある。昨日、一昨日に行ってきたけれども、やはり多くの方が来ている。広場を引き続きしっかり使えるようにしていただきたい。潰さないでほしいという話も聞いたし、また、アリーナを建てるのであれば、地元の方々に使えるような運動施設、部屋も用意してほしいと。自治会の皆さんとか町内の皆さん方の要望もあるかと思うので、県道に面しているのだから県が協力していかなければいけない部分も幾つもあるのである。  だから、しっかりと地元の意見を聞きながら頑張ってほしい。要望でいいが、もし意見があったら、よろしくお願いする。 28 ◯文化スポーツ局長  これからまた、経済界そして市と一緒になっていろいろな相談をさせていただきたいと思う。また、地元の意見とかを聞いていらっしゃったら、要請いただければと思う。 29 ◯山岸委員  知事は、当初、民設民営だと。しかし、今日現在、資材等の高騰も重なり、県は箱物に対してどれくらいの支援をする覚悟があるのか、そのあたり少しお聞かせ願う。 30 ◯文化スポーツ局長  まだ、具体的に議論している状況ではないし、仙台市であるとか、八戸市であるとか、そういったところの先例を勉強して、当然、地方財政法とかいろいろな縛りもあるので、そういった中で県、市がどういった支援ができるのかをいろいろな例を参考にしながら検討している状況である。 31 ◯山岸委員  箱物を建てた後の運営管理に関しては、年間大体一定額だろうと思うけれども、県は、それを支援していくという方向もある。4月に仙台アリーナを視察してきた。年間、大体130日ぐらい運営していて、いろいろなイベントとかBリーグとかしているが、その施設に飲食店が何店舗か入っていたそうである。体育館のアリーナの中に入らなくても、外から直接入る店が何店舗かあったけれども、今はゼロである。全部メーカーのPRセンターみたいな形になっていて、飲食店は1店舗も残っていない。  仙台の状況を見たときに、福井のアリーナが本当にBリーグをしたときに5,000人規模だけれども4,000人は入るのか、はたまた1,500人しか入らないのかと、いかにして人を呼ぶかということが非常に大事なことだと思うし、その点をしっかりと考えて計画を練っていかないと。箱物は建てたけれども、駐車場は少ないから車で来る人は少ない。公共交通機関はというと、えちぜん鉄道、福井鉄道、並行在来線ということになる。  イベント当日は臨時便を出すのか、そのあたり計算をしてどれくらいの動員があるのかということをやっていかないと、負の遺産になってしまうのかなと大変心配をしているのである。そのあたりは何か会議で出ているか。 32 ◯文化スポーツ局長  会議の中でどのような議論がなされているかというのは存じ上げないけれども、まずは駅前、いろいろな公共交通が結節している福井駅周辺においてにぎわいをつくるとか、地域の活性化、経済効果を出すにはどういった施設が適当なのかということで、アリーナという発想が生まれたと承知している。  例えば、福井市の南側に音楽堂があるけれども、大ホールで大体1,500人弱の箱であるが、そこだと大体、車で行く方が多いので600ぐらいの駐車場がある。実際に駅前で5,000人を集めるような施設を造った場合に、2,000台収容できる駐車場を造るのかというとなかなか難しい。  また、近隣には住宅もあるので住んでいる方の混雑とかを考えると、やはり公共交通を利用していただくのが正解だろうということで、公共交通を利用しながら駅前に人を集客できるような施設として、アリーナという発想になった。5,000人規模であれば、近隣県の施設とも競合せずに成立する可能性があるということで、この規模になったと伺っている。  やはり駅前の地域の特性を生かして、えちぜん鉄道、福井鉄道、並行在来線、また、新幹線も止まるわけなので、地の利を生かした形での地域の活性化を考えて、アリーナという話になったと考えている。  当然、必要最低限の駐車場は整備することにはなろうかと思うけれども、あまりたくさん造り過ぎると、近隣の方の迷惑にもなるので、今、頂いた意見を踏まえて、また、経済界や市と相談しながら、よい考え方を導いていけたらと思っている。 33 ◯山岸委員  これはあくまでもにぎわい創出の方法としてアリーナを造るということで、この構想が出てきたということだから、集客をしっかりしていかないとその目的を達成できないということになると思う。5,000人のアリーナを造ったから5,000人入るのではない。5,000人入るところに何人入ってもらうかである。5,000人規模のものを造ったから5,000人入ってくれるという考え方ではもちろんないだろうとは思うけれど。  Bリーグでも年間何十試合かはやる。そして、やはり地元でできたチームがそれほど成績も望めないということになるとファンは離れるのである。プロ野球でも何でもそうなのである。そうしたときに、この計画を今、机上の計画で目的が達成できるのか。昼やる試合もあるけれども、イベントは夜がかなり多い。そうすると夜にお客さんで片町がにぎわうか。今、コロナの状況が下げ止まりのような感じである。これが今年で収束するのか、来年もこういう状況なのか、誰も分からないわけである。その中で、スタートするということになると、福井市の計画ではアリーナに文化会館も併設されるということも聞いているが、30分に1本、1時間に1本という公共交通では使わないと思う。やはり車が主流になろうと思う。車が一番便利だから。どうしたら一人でも多くの人に来てもらえるのかということを第一前提として考えていかないと。民設ということは民間の資本が入るということだから、ペイしていかないといけない。ある程度、客が入ってもらわないことには絶対ペイできないのである。  仙台アリーナでBリーグ一試合が100万円から130万円ぐらいのお金を取っているのである。ファンが入ってくれるとそのお金はチームで払えるけれども、観客が少なかったらホームチームはお金が払えない。そうすると値段を下げなければいけない。これは悪循環になるわけである。石川県にもないものを建てるのだから、絶対にそうならないように覚悟を持ってやらないと。県民に一時的に夢と希望を与えたけれども、やはりだめだったわということにはならないように。これからまだ、検討の余地はあろうかと思うので、その辺をしっかり議論してやっていただきたいと思うが、いかがだろうか。 34 ◯文化スポーツ局長  魅力あるコンテンツをどうやって磨き上げていくかとどのように集客するかについて、特に交通対策が重要ではないかという意見だったかと思っている。まず、スポーツチームの魅力あるコンテンツについては、スポーツチームの支援も行政のほうでハードを一生懸命やらせていただきたいと思っているし、今、アリーナについては、スポーツイベントだけではなくて、文化イベント、コンサートとか、そういったものも何日間かは開催するということで、それによる収益なども考えていく。また、仙台アリーナの例を頂いたけれども、やはりできるだけシンプルな施設にして、最初から過度なつくりのものにしないということも重要だと思うので、そういったこともまた、我々としても、いろいろと意見として言わせていただければと思っている。  また、交通をどうするかということについては、地元の方々の本当に重要な関心事項でもあるし、運行頻度がどうかということもあるかと思うので、まちづくりの担当もしている交通担当の部局といろいろ意見交換をしていきたいと思っている。 35 ◯山岸委員  福井県の人口も80万人を切って77万人台ということは、福井県の人口全部合わせても仙台市より小さいということである。福井市にアリーナを造って市のにぎわい創出の拠点として活用するのだということは、非常にすばらしいことだと思う。視察をして運営方法も全部レクチャー頂いたのかは分からないけれども日本でも幾つかアリーナはあるよね。まだ私も行ったことがないのであるが、沖縄のアリーナというのが日本で一番すばらしいと聞いている。テレビでも放映されたことがあるけれど。いろいろなアリーナを見ながら、また、運営方法も見ながら、どうしたら福井のアリーナのにぎわい創出につながるのかということを、今後もしっかりと議論した上で取り組んでいただきたいということをお願いする。 36 ◯交流文化部長  アリーナのいろいろな提言も頂いて、ありがたいと思う。  西本委員からもあったけれど、そもそもアリーナの運営というのは難しいという発想があるのは事実である。ただ、経済界としては、先ほど、飲食店がアリーナから撤退したという話もあったけれど、アリーナを造ることによって、商店街が今日は何の試合があると、あるいは今日は何のコンサートがあるということを知って、商店街も一体となって盛り上げる。消費を誘導し経済効果を上げ、全体の中でアリーナの存在意義をつくっていくということで経済界に立ち上がっていただいたので、県としても、いろいろな形で応援したいということで進めているところである。  確かに、人をどう集めるかというのは非常に大事なことであって、魅力ある大会にする、あるいはコンサートをつくっていくということと、あとパーク・アンド・ライドの工夫をするとか、場合によっては臨時便ということもあろうかと思うけれど、なるべく場所に人が集まりやすい工夫を一生懸命していきたいと思っている。  少し付け加えると、日本の中で駅からあれだけの距離にあれだけの土地があるというのは、逆に言うと、すごく魅力的なものになっていて、アリーナ構想が出た段階でいろいろなデベロッパーの皆さんにお手合わせをいただいている感じになっている。そういったところの知恵とか工夫とかも頂きながら、県としても経済界にアイデアも出すし、一緒になっていい形になるように頑張っていきたいと思うので、どうぞよろしくお願いする。 37 ◯宮本委員  魅力あるアリーナという話があったのであるが、サンドームがなぜあれだけ活況を呈するかということでいろいろ分析があって、要するに、あまり大きくないドームだからいいのだと。ツアー初日を売りにしているのである。ドームツアーをやるために小さいドームだと練習になる。なぜ初日にやるのかというと、練習のつもりでアーティストは使っているのだということもある。それが意図せず競争力になって使ってもらえていると。最初から、それを狙ったわけではないと思うのであるが。今度のアリーナなのであるが、5,000人のマーケットってどれぐらいあるのかなという話があったけれど、要するに、それぐらいのアリーナは日本全国どこにでもあるという中で、興行主に魅力的な施設というものをしっかり造っていただきたいと思っているのである。常設の大きなモニターがあるとか。例えば、バスケットであったら、マディソン・スクエア・ガーデンみたいに天井から4面モニターがあるとか、そういったもので魅力あることで競争力を持たないと。音響がいいというのでもいいと思う。だから、少々お金がかかるかもしれないが、魅力があって興行主がここを使うと埋まるのだよと。1,200人とか1,300人なら結構すぐ埋まるのである。フェニックスプラザもそうだし、越前市文化センターもそうだし、今閉鎖されているが、文化会館なんかもそれぐらいのキャパで結構競争力があったりするのである。5,000人になるとそれなりの費用も興行主にはかかるので、やはり埋まるための施設を提供してあげていただきたいということを会議の中でも導いてほしいと思っている。  何かコメントがあれば教えてほしい。 38 ◯文化スポーツ局長  サンドームで世界体操選手権が開催されたときに伺った話では、ドーム型の施設は、実はエコーが結構大きいのであるが、世界体操選手権の会場として、女子の床運動で反響があると採点ができないということで、反響を抑えるような工夫がされたと。それがかえって効果を生んで、音響がいいということで評判になった。  また、サイズも当時は、選手権大会のサイズなのでこぢんまりとしていて使い勝手が悪いのだという話があったが、コンサートに行くと、ステージと観客席が近いということで、非常に喜んで帰る。結構お客様が満足して帰ると。音響であったり、施設であったり、見え方であったり、そういったところが、やはりお客様の満足を呼んで、それがまた、興行者がこの施設を使いたいという形になっていると認識しているので、今回、整備を予定しているアリーナについても、そういったところは重要な視点かなと思っている。  また、打合せの中で、そういったことも言っていきたいと思っている。 39 ◯北川委員  部長報告で説明があったけれども、5ページの文化・スポーツの振興については、いろいろな話が出ているが、芸術文化の説明や報告が入っていないというのが大変残念である。  今、コロナがあってから特に市民、県民は手弁当で文化イベントをやっている。そういう小さな活動が本当にやりにくくなって団体は二極化している。大きな母数を抱えて大きなコンクールなり目標を持ってやっているところは、物すごくリスクを抱えながらも取組を続けてそのまま維持されているのだけれども、そうでないところ人数も少なくて、やはり構成員が介護とか公務員とかで活動がしにくい。そういうところは、今ほとんど活動ができない状態が続いている。その点が大変気になっていて、このまま行くとすると、あと1年、2年、この状態が続いたら、一番大事な根っこの一般の活動がストップしてしまうのではないかと。アリーナの話もあった。そこでは、いろいろなコンサートも行われるのだろうけれども、それもやはり二極化でいえば、大きいほうである。  ぜひ、視野を広めてほしい。本当は恐らく市町の仕事なのだとは思うが、現状、小さな市民芸術活動団体の状況が今どうなっているのか。そして、そこに対して何らかの支援ができるのではないかを常に意識して取り組んでいただきたいと思っているのであるが、その点について、ぜひコメントをお願いする。 40 ◯文化課長  芸術文化の活動については、もちろん小さな取組についても支援していくように、これまでも文化団体の活動支援というのをやってきたところであるが、県内の文化活動の裾野拡大であるとかまちづくりにつながるような活動を支援するため、アートな活用を検討しているような企業であるとか、小さな団体、まちづくり団体であるとか、そういったところに支援をしていくプロジェクトを今回新たに立ち上げている。また、そういった方々の活動をいろいろと伴走できるように相談支援窓口も設置したところである。  こうしたことも並行してやりながら、また、町なかでの発表機会の拡充であるとか町なかにコンサートということでプロの演奏家が出ていくであるとか、そういった活動も引き続き併せてやっていきたいと考えている。 41 ◯北川委員  町なかでもPUを使ったいろいろな活動はやりやすいのである。そういう活動はしやすいのであるが、アコースティックとか生音、管弦については、とてもやりづらい状況が続いている。その人たちはモチベーションが随分下がっている。先を見通したらこのまま活動がストップして、私たちのサークルなり団体はなくなってしまうのではないかなという懸念を払拭するような明るいアピールを市町にも要望していただきたいし、県にもぜひお願いしたいと思っている。よろしくお願いする。 42 ◯畑委員  ふくい桜マラソンについて詳細を聞きたいのであるが、プレ大会も実施をした。新幹線開業の景気づけで盛り上げるための大会ではないかなと思っているし、今のアリーナにしても新幹線が来るのだからそういうものも造って、交流人口を増やそうという一つのきっかけづくりみたいなものにもなっているのかなと思うのである。コースも発表され、大分検討内容も充実しているのではないかなと思うけれども、このマラソン大会は石川でも富山でもやっているし、あと小さい市町でもいろいろとやっているのであるが、今、経済効果の話が出ていたけれども、運営を続けていくのに困難なところが出てきている。やはり1万人参加者がいて連続的にやり出すと続けていけないなというところも出てきているのであるが、大会運営に当たって、どういうところまで進んでいるのか。 43 ◯ふくい桜マラソン課長  ふくい桜マラソンについては、委員おっしゃられるように、もともと新幹線開業に合わせて県外のランナーの方に福井に来ていただくという一つの目標はもちろんあるし、もともと県内でマラソンを走っているランナーの方に対してもフルマラソンの大会ということで令和6年3月31日に開催ということで予定をしている。  経費についても、今、委員おっしゃるように、今回1回だけということではなくて、それ以降、何回も回数を重ねて魅力ある大会にしていくということで、今後、進めていくことで考えている。 44 ◯畑委員  ミニマラソンか何かのプレ大会をこの前実施したのであるが、どういう感じだったのか。参加者がどれぐらいで、思った以上の参加者があったのか、参加者を募るのにどんなやり方をしたのか、講評とかしているのか、そこら辺を教えてほしい。 45 ◯ふくい桜マラソン課長  今年3月に開催したTRIAL RUN 2022であるが、全体で1,000人の方に参加をいただいている。会場は福井と坂井、それと美浜の3会場で開催していて、実際に私もイベントのほうに出させていただいたし、いろいろなランナーの方とお話させていただいたけれども、本格的なフルマラソン大会としては今回初めてということになるので、ふくい桜マラソンに対する期待というのは非常に大きいと考えている。  また、そのときに併せて県内のランナーの方を対象にPRサポーター隊を募集して、実際にPR用のTシャツを着ていただいて、それ以外のいろいろなマラソン大会に出ていただくときに、それを着て出るとともに、自分のSNSのアカウントでさらに輪を広げていただくような取組も今回のイベントでさせていただいた。  今回、大迫さんに大会に来ていただいて、それが非常に大きな話題となった。本番の大会でも大会プロデューサーということで就任していただくことになっているので、非常に大きな魅力になるのではないかなと考えている。 46 ◯畑委員  大会を運営するのに、どれほど経費がかかって、そして、交通規制とか道路状況とか、そういうことも含めて反省点とかは何もなかったのか。 47 ◯ふくい桜マラソン課長  今回のイベントに関しては、どちらかというとPRという形でやらせていただいたので、そういう意味では非常に効果はあったかなと思っている。交通規制といっても、実際には福井の場合であると中央公園のほうから一定の周回コースを走っていくような形をとったし、各会場も、それぞれに整備しているランニングコースを使っての周回コースになっているので、特に大きな交通規制といったものはしていない。むしろ今年度末にプレ大会の開催を計画していて、実際、福井のほうから丸岡に行って帰ってくるのが本番のコースになっているけれども、その半分くらいのコースを使って、実際に交通規制であるとか実際の大会の運営というものを実証してみようというところで、今年度末に計画をしている。この年度末のプレ大会のほうで検証なりしていきたいと考えている。 48 ◯畑委員  今回のミニマラソンは観客も本来いなかったのだと思うが、プレ大会はある程度は出てくるのかなと。そして、本大会には観客も出てくるのかなと。東京マラソンを見ているといろいろと招待選手もいて交通規制をやっているけれども、今回この桜マラソンについてはどこまで検討されているのか教えてほしい。 49 ◯ふくい桜マラソン課長  実際には実施計画書というものの中では、委員おっしゃるような当日の構成、いろいろな運営上の大まかなところはほぼ決まっている状況である。例えば、沿道上にいろいろ給水場とかを設けるとか交通規制の話も当然あるけれども、今年度いろいろ関係団体のほうに順次説明に伺って、事前の説明であったり了解であったり、そういったものをとっていっている。また、実際に大会運営には、例えばお医者さんであるとか審判員の方、たくさんのボランティアの方に携わっていただく必要があるので、そういった方への声かけも今年度の早い時期から既に始めている状況である。 50 ◯畑委員  大きいフルマラソン大会なので、成功してうまくいくように期待をしているので頑張ってやってほしい。 51 ◯松崎委員長  会議時間が1時間を超えたので、ここで換気のため休憩する。  11時17分から再開する。                               ~休  憩~ 52 ◯松崎委員長  委員会を再開する。 53 ◯小堀委員  若狭湾サイクリングルート推進室長に尋ねる。  新たに、この室を設けてナショナルサイクリングルートを目指すとのことであるが、自転車まで新たに購入して頑張っている意気込みをお尋ねする。 54 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長  小堀委員には昨年度からいろいろ事業にも参加いただいて、皆さんの盛り上がりというのも実感していただいているところだと思う。今年度から推進室が敦賀の合同庁舎のほうに設置されている。今から整備を進めるのに走行環境とか道路の整備も重要なのであるが、受入環境ということで、地域の方に観光客やサイクリストをどのように受け入れていただくかが重要となっているので、地元の皆さんと一緒に進めていきたいと思う。よろしくお願いする。 55 ◯小堀委員  地元のガイドを養成することが大事な事業だと思うが、それには、どんなことを考えているのか。 56 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長  ナショナルサイクルルートの要件にも地域の魅力を満喫できるという要件があって、ガイドツアーというのも入っている。確かにガイドツアーの中でガイドの養成というのは非常に重要な要素となっていて、昨年度から講習会という形で、私どもの協議会のアドバザーにもなっている方に講師を務めていただいて、ガイドの重要な点、必要な事項であるとか地域の魅力とか、そういったものを参加者の方と一緒に体験しながら講座等を交えて進めているところである。 57 ◯小堀委員  7月7日の件であるが、どれぐらいの人数を集めてどんな規模でやられるのか。 58 ◯若狭湾サイクリングルート推進室長  7月7日は若狭湾サイクリングルート推進協議会の総会がある。その後に講演会、国の自転車活用推進本部事務局、事務局次長を講師にお招きして、講演会を実施する。  実際、現地には総会のメンバーの方と関係者の方になるかと思うけれども、オンラインでもつないで若狭湾サイクリングルートを推進している方には積極的に聞いていただくように広めていきたいと思っている。
    59 ◯小堀委員  やはり行政、特に若狭町、美浜町の方には周知していただきたいなと思う。  続けて、スポーツ関係で国体について、天皇杯、皇后杯を取ったのはもう4年前になるかな。その後の福井県の順位はどうなっているか。 60 ◯課長(競技力向上)  国民体育大会については、福井国体の翌年に茨城国体があって、そこで天皇杯順位が10位だった。その後、2年間、コロナで国体が中止になっていて、福井国体以降は茨城国体しか開催されていない。 61 ◯小堀委員  やはりあのときの一番の原動力はボート競技であった。288点満点中、263点を取ったという大変な得点源であった。町のほうからも久々子湖の1,500メートルのボートレース場を2,000メートルコースにと要望をしているかと思うけれども、どんな進捗であるか。 62 ◯スポーツ課長  久々子湖の漕艇場については、国体に向けて1,500メートルで整備させていただいて、昨年のインターハイでワイヤーの張り替えと再整備させていただいたところである。  今現在、1,500メートルのコースであるが、2,000メートルに延伸してはどうかということで美浜町のほうから要望を受けている。美浜町のほうで1,500メートルをつけるとき、2,000メートルにできないかという協議もしていて遊覧船の運行であるとか漁協とか桟橋の影響とかいろいろ考慮して、1,500メートルになったところであるが、2,000メートルに延伸したときの影響であるとか、そういった課題について美浜町を中心に今、検討をいただいているところである。 63 ◯小堀委員  2,000メートル級になると国際大会が開催できるようになる。そうすると本当にインバウンド、外国の選手、それを応援する家族なんかが来ると思うので、ぜひともそれも実現していただきたいと思う。  もう一つは、星野リゾートの件であるが、星野リゾートを県内に数か所とあるけれども、これは具体的にどういうところを指しているのか。 64 ◯副部長(観光誘客)  協定書には県内複数か所と記載させていただいた。まず、1か所目は勝山市で進出することが決まっている。2か所目、3か所目ということについては、まだ、今のところ具体的な候補地は決まっていない。いろいろ市町から情報収集させていただきながら、適宜、星野リゾートさんのほうと協議していきたいと考えている。 65 ◯小堀委員  インバウンドが増えてくるとサイクリストもそうであるが、やはり相当な富裕層もやってくる。そうするとホテルの三つ星、五つ星クラスというのが求められるようになると思うから、そういう面からもぜひとも進めていっていただきたいと思うし、既存のホテルとのすみ分け、星野リゾートが来たらほかのところが潰れたというのではどうしようもないので、その辺のところはどうお考えか。 66 ◯副部長(観光誘客)  星野リゾートに期待しているのは、いわゆるラグジュアリー層、今まで県内にはなかった層のホテルの進出を期待しているところである。そういった意味で、県内にいろいろな層の宿泊施設がそろってくるということが、これから新幹線開業に向けて充実してくるのではないかなと考えている。  星野リゾートが出てくることで、福井という地域が注目を浴びて、また、ほかのホテルなどが進出していただけるという機運にもなっていけばいいかなと考えている。 67 ◯小堀委員  最後に一つお願いしたいのであるが、制限のない久しぶりのゴールデンウイークに県内各地に観光客が訪れたけれども、その状況はどうか。  もう一つは、渋滞の起こるような、例えばレインボーラインであるとかたくさん観光客が来ているけれども閑散としているところもある。こういう観光客をどうやっていろいろなところへ分散させていくか。点から面へ広げていくような方策がいる。DXでアプリとかスマホでいろいろなことができるだろうから、県もそういう指導をしていっていただけないかと思うけれども、意見があったらお願いする。 68 ◯副部長(観光誘客)  ゴールデンウイークの入り込み数について、レインボーラインについてはコロナ前を上回るような入り込みを記録しているところである。県のほうで押さえたほかの観光地については、コロナ前には及ばないものの、コロナ前の6、7割ぐらいの入り込みまで回復していると聞いている。  レインボーラインでは駐車場に入るのに渋滞が発生したという状況も聞いている。ホームページなどインターネットを使った情報提供で、例えば、三方五湖周辺で観光地の空き状況であるとか、随時、観光客にお知らせしていけば分散するのではないかということを地元の方とも相談しているところである。  また、県の観光の公式ホームページ、ふくいドットコムなどにおいても随時リアルタイムに自分のところから近い観光地はどこかというのを検索できるような機能も、この春装備したところである。そういったものを使って周遊を促していきたいと考えている。 69 ◯西本(恵)委員  桜マラソンについて、救護班はどのように考えられているのか伺いたい。 70 ◯ふくい桜マラソン課長  沿道の救護所のことかと思うが、基本的にお医者さんであるとか、あと看護師、柔道整復師の方にこれからお声かけをしていって、沿道に設置される救護所、また、大会の本部にも救護の本部を置いて体制をつくっていこうと考えている。 71 ◯西本(恵)委員  そういった方々に予算措置をされていくことを考えられているのか。柔道整復師の話もあったけれども、全国的にはマラソンで理学療法士も活用されていると思う。そういった活用もぜひお願いしたいと思うけれども、この二点について伺う。 72 ◯ふくい桜マラソン課長  医療関係者、お医者さんとか看護師さんについて、ほかの県の事例を見ると、ボランティアでということもあって、まずは、そういった形でお願いに伺っている。  今後、医師会とか看護協会の話を伺いながら、いろいろ相談をしていきたいと思っている。  また、柔道整復師についてであるけれども、先日の勝山恐竜クロカンマラソンでは実際に、理学療法士もいらっしゃって同じようにランナーのケアをしていたので、今後、そういったことも含めて検討していきたいと考えている。 73 ◯西本(恵)委員  よろしくお願いする。  県立美術館の館長には苦情を申し上げたが、第二展示室、蛍光灯が幾つも切れているのである。絵画展をやっていたのであるが、主催されている方とか絵画を展示されている方から、ほかの展示室だと蛍光灯がついていてきちんと見える。なぜ、この部屋だけはこういう状況なのだろうかと。文化に対しての冒涜だという苦情があったのである。すぐに館長に言ったのである。お金を払っているのだから、きちんと整備された部屋でないといけないということで、ぜひ、部長、予算があまりないそうである。トライアル予算もあるので、ぜひとも、展示室をきちんと整備するようにお願いする。 74 ◯文化スポーツ局長  指摘の件、大変申し訳ない。先週金曜日に書道展の作品展を拝見しに私も美術館を訪れて、指摘のあった第二展示室、そこも見てきた。館長とも話をして、今は何とか有り合わせの蛍光灯を配置し直してバランスをとっているということであるけれども、それでは本当に急場しのぎで本質的な解決にはなっていないので、予算の指摘もあったけれども、既決の中で何とかできないかということで相談をしているところである。 75 ◯西本(恵)委員  観光の問題ではあるのだが、私も心配しているし、心配もされているのがAOSSAの1階である。コロナ前は幾つもアパレル関係とかいろいろな店があったけれども、今、二つしか入っていないのである。駅を降りてAOSSAという大きな施設があって、1階に行くと物すごく閑散としている。福井にとってのイメージがすごく悪いのである。1階を何とかしていかなければいけないと思っていて、もちろんこれは県だけの話ではなくて市も関連するとは思うが、このAOSSAの1階についてどのように感じられているのか、どういう対策を考えられているのか伺う。 76 ◯副部長(観光誘客)  おっしゃるとおり福井駅を降り立ったところのにぎわいというのはまさにまちの顔でもあるし、観光客の方に対する印象、イメージづけという意味では、非常に問題があるかなと考えている。申し訳ない、具体的に今、アクションがあるというわけではないのであるが、まちのにぎわいという観点から、福井市等ともいろいろ相談して改善する方向というのを模索していきたいと考えている。 77 ◯西本(恵)委員  AOSSAの問題もアリーナの問題もそうだけれども、アリーナは考えれば考えるほどなかなか厳しいのである。私もいろいろ考えて、厳しいけれども、ただ1点、経済効果とかを考えると、何とか支援していただきたいという気持ちなのである。AOSSAの1階も本当に厳しいし、県民にとってもイメージが悪い。確か県の定住交流課の相談室があるのではないか。県外から大学生が来て、1階が何だこれは、というようになっているのは本当にイメージが悪いと思う。交流文化部だけの話ではないかもしれない。産業労働部とか地域戦略部とかいろいろな課が関わってくると思うけれども、ぜひ、検討してほしいと思う。よろしくお願いする。 78 ◯文化スポーツ局長  AOSSAの1階の部分については、我々の所管している団体のほうから使えないかということで相談があった。ご承知のとおり、1階から3階は民間の会社が運営していて、4階から6階は福井市、7階、8階は県である。県については総務部の財産活用課が所管している。  1階の部分は民間の方の持ち物なので、我々がとやかく言えないのであるが、やはり何かイベントをやろうと思ったときに使用料を考えると、民間企業としては、テナントとして成立するだけの使用料を取らないとやっていけないため、結構な額になるのではないかと話をしたら、断念された事例がある。  総務部にも伝えて、何とかしなければいけないと。共用部分、エスカレーターであるとかエレベーターであるとか、そういった部分の管理については県と市と民間の会社が一緒になって話す機会があるということで、また、議論をしていただきたいと思っているし、必要であれば我々のほうでも相談に乗らせていただきたいと思っている。 79 ◯山岸委員  移住定住で伺うが、UターンとIターンの率であるが、UターンがどれだけでIターンがどれだけと、その数字的なものは分かるか。 80 ◯定住交流課長  令和3年度で新福井人1,018人、Iターンが大体6割である。1,018人が世帯だと614世帯あるが、そのうち387世帯の約6割がIターン、残り227世帯がUターンである。 81 ◯山岸委員  少子化というのは国難とも言えるような状況にあろうかと思う。やはりUターン、Iターンにも力を入れるべきだと思うが、世代別にすると20代では少ないかと思うが、30代とか40代までの出産世代はどれくらいの率であるか。 82 ◯定住交流課長  1,018人のうち20代、30代、それぞれ300人、300人であるから、約6割が20代、30代の方が福井に帰ってこられているということである。 83 ◯山岸委員  それは非常にありがたい。その方たちが福井を選んだその主な理由は幾つかあるか。 84 ◯定住交流課長  それぞれ個別の方の事例なので記憶していないのであるが、やはり子育て、お子様が小学校に上がられるときとか、あとは自宅を建てるときとか節目のとき。「福井暮らすはたらくサポートセンター」に相談いただいた中では、やはり待機児童ゼロが続いているとか子育て環境のよさというのをアピールして移住のほうにつながっているものと考えている。 85 ◯山岸委員  出産世代というのは、所得からして子どもを二人、そして三人ということになると経済的な負担もかなり大きいものがあるから、子育て支援の充実したところで住みたいというのはみんな一緒の気持ちだと思うし、また、その子育て支援を充実させていくという点においては、知事も我々も日本でトップクラスだということを思っているが、私はまだまだ足りないと思う。これは所管が違うからここでは申し上げられないけれども、やはり所管課と連携を取っていただいて、一人でも多くの移住、定住につながるように福井県のよさをさらに伸ばしていくということを心がけて、連携をしっかりと取ってやっていただきたいということを強く要望をしておきたいと思う。 86 ◯北川委員  県内のオーベルジュの動きについて概要を教えてほしい。 87 ◯課長(ブランドビジネス)  オーベルジュに関しては、昨年5月に知事と東京の会社で前田建設工業とアクアイグニスの2社と協定を結ばせていただいて、県内のほうで協議を進めていただいているところである。  そのうち1か所については、今年3月に敦賀市のほうでオーベルジュだけではなく、金ケ崎エリア全体での活性化というところで協議を進めさせていただいているところである。  そのほかの企業でも、現在、県内で検討いただいていて、まだ公表できる段階ではないのであるが、そういう状況である。 88 ◯北川委員  新幹線開業まで、あとしばらくになってきたけれども、現時点では公表できないということであるが、駅西も含めてまちづくりに大変大きな要素になってくるので、大体これからのスケジュール感を分かる範囲で教えていただけるとうれしいが。 89 ◯課長(ブランドビジネス)  新幹線開業に向けて、特に開業の年、あと、その翌年の2025年であるが、大阪・関西万博があって、まさにインバウンドも含めた誘客を進めていきたいと思っていて、そこまでに何とか1件でも多くと考えているところである。 90 ◯北川委員  確認であるが、敦賀の場合、前田建設工業とアクアイグニスはある程度方向は定まって新幹線開業に間に合うのか、間に合わないのかどうか。 91 ◯課長(ブランドビジネス)  検討いただいているというところで、まだ、はっきりと決まっていないと思われる。当然そこに向けて検討いただいているところである。 92 ◯北川委員  やはりデスティネーションキャンペーンは大きいと思うので、少なくとも、そこに間に合わせるのは当然だと思うけれども、極力開業というタイミングに合わせて物事を進めていくというのは大事だと思うので、ぜひお願いしたいと思うけれども、部長の思いをお願いする。 93 ◯交流文化部長  交流文化部は新幹線の担当もしていて、各部のいろいろな事業を確認しながら、当然、うちの部がするべきもの、今、提案されたオーベルジュも含めて、第一の目標としては開業に間に合わせるようにということで、鋭意努力しているが、開業の後も大事であるので、開業したからその年で終わりということではなくて、引き続き1件でも多く誘致できるように頑張っていきたいと思っている。よろしくお願いする。 94 ◯宮本委員  2点ある。福井市はアリーナができるし、嶺南はサイクリングのルートができるし、丹南では何をしてくれるのかなと思っているのであるが、大河ドラマでトピックスを取り上げてほしいと要請するとある。ただし、取り上げてほしいというだけでは、取り上げてくれない。我々が項目別に、こういういいことや面白いトピックスがあるよと売り込まなければ駄目だと思うが、それをまず、NHKのダイレクトに製作のところへ行くのか、それともトップダウンで会長に言うのか、それとも外注で出されている脚本家のところへ行くのか、どういう方向性でいこうと思っているのかをまず伺う。 95 ◯ブランド課長  大河ドラマの進め方であるけれども、まさに今、委員おっしゃったように、いろいろな段階で重層的にアタックしていくということがやはり大事かなと思っている。  先日、畑委員にも同行いただいて会長のところにも行っているし、我々も東京の制作サイドにも当たっている。その脚本家というのは別のルートにはなるとは思うけれども、そういったところにも何とか入っていけるように、それぞれのレベルでやっていきたいなと思っている。 96 ◯宮本委員  項目別に細かい点も含めて売り込むポイントが必要だということなのだが、近くの議員からは紫式部は泣きながら過ごしていたのだとの発言も聞かれる。ただ、実際は、歌とか見ると、越前国府の山々を見ていると京都と一緒だよねと言って、後半は風情を楽しんでいた部分もあるみたいなのであるが、一般的には福井県民は知らずに泣いていたのだと地元の人が言っているのである。  どういうルートで、どういう形で、楽しい話やトピックスを拾いあげるのか。それから、時代考証などもNHK本体がしていると思うが、そこに乗せて脚色してもらうという提供の部分がある。皆さんがそれほど詳しいわけではないと思うので、どういうふうに材料集めをするか。地元には紫式部顕彰会というところもあるので、そこからのヒアリングも必要だと思うのであるが、どうやってそのネタを集めるのかを伺う。 97 ◯ブランド課長  ネタをどう集めるかというのは、我々もそうだし、やはり地元の越前市の協力がすごく大きいかなと思っている。30年以上続く源氏物語アカデミーも、地元の人でなくても全国から紫式部であるとか源氏物語に詳しい方が集まって人脈といったものもあると思う。あと実際にドラマをつくるときには、NHKでも、大胆に再構成するということもおっしゃっている。史実に全く合わせていくというわけでもないので、そのあたりは脚本家もそうだし、今、委員おっしゃった時代考証の方というのもあるのかと思うけれども、越前市さんの協力も頂きながら少しでも響くようなネタを集めていこうと思っている。 98 ◯宮本委員  今言われたように、時代考証とは少し違うことでも楽しいエピソードにするというのは三谷幸喜さんなんかもその際たるものだと思うけれども、いずれにしても、細かい地道な洗い上げとか、トップに行ったから何とかなるだろうではないのである。トップが、いいですねとかできないとは言わないと思うので、細かい決定権者のところへきちんとアプローチする方法でやっていただけたらと思っている。  それと、部長報告の中でキーワードとして、愛称というのが二つ出ているのである。朝倉氏遺跡についても愛称をつける。若狭のほうでは「わかさいくる」という愛称である。ずっと前から言っているのであるが、例えば福井県立歴史博物館とか福井県立美術館とかああいうのは福井を石川に替えても使えるし、富山に替えても使えるから、ピンとこないのである。固有名詞ではなくて一般名詞に聞こえる。例えば、福井市美術館を「アートラボふくい」というと、変わった形をしたあの建物だなとわかるのである。だけど、福井県立歴史博物館というとピンとこないのである。  だから、愛称を、親しみと売り込みやすくなるということで考えていらっしゃるのであれば、いろいろ考えてつくっていただけないかなと思っているのである。美術館の話が出たけれど、福井県立美術館と言われたときに、建物がまず浮かばないのである。既にある施設についても考えていただけないかなと思うのであるが、もう何年も言っている話なのであるが、一度に全部とは言わないけれどもどんな方向性があるか教えていただけたらと思う。 99 ◯文化課長  朝倉氏遺跡博物館が間もなくオープンを迎える。愛称のほうも1,451集まって、今選考中であるが、やはり親しみの持てる呼びやすい名前にしたいと思っている。
     歴史博物館であるとか美術館についても、そういう親しみのある名称にしてはどうかとの委員の意見だったが、タイミングもあるかなと思っていて、例えば、機能拡充するとか、そういったタイミングを見計らって愛称を考えていきたいと思っている。 100 ◯小堀委員  6月3日にパレア若狭で「ふくいきらめきフェスティバル」があったのであるが、知事も来て挨拶された。そのときの講師が福井市出身の谷崎由依さん「遠の眠りの」という本を書かれた人だけれども、それを読んでみて、大変これはいい本だなと。だるま屋で昔、少女歌劇団があったと。ぜひ映画化をと言ったら、その作者は朝ドラの話が少しあると言っていた。だから、今後また県のほうでもプッシュしていただくとそうなるかもしれない。  アリーナの話もあったけれども、もう一度少女歌劇団を編成してはどうかと思う。調べていただいて進めていただくといいなと思う。「おしょりん」の次に、次々と新しいものを目指していただきたいと思う。 101 ◯文化スポーツ局長  だるま屋少女歌劇団については、今、まちづくり福井が県の歴史博物館とも連携して舞台にするということで、今年の暮れあたりに舞台化を目指して、今、準備をしているところである。  出演者のオーディションもされていると聞いていて、その構成については、県の文化振興事業団の職員が参画してお手伝いをさせていただいて準備をしている。そのときに合わせて歴史博物館のほうでは、だるま屋少女歌劇団の企画展も準備をしているので、まず、地元の中でしっかりとブームになって、それが全国発信されるという展開がやはり望ましいと思うので、そういったところに我々も光を当てて進めていきたいと思っている。 102 ◯ブランド課長  局長の話に付け加えて、その朝ドラの話ということで、実際に我々も要望に行くときに福井市と一緒に行くのだが、だるま屋少女歌劇団の話は持っていっていて、90年前のAKBというキャッチフレーズを福井市も考えて、毎回要望に行かせてもらっていて、今後も引き続き福井市と協力してやらせていただこうと思っている。 103 ◯松崎委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 104 ◯松崎委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。            ────────────── 105 ◯松崎委員長分科会長)  以上で、交流文化部関係の審査を終わる。  ここで休憩する。午後1時から再開する。                               ~休  憩~            産業労働部及び労働委員会関係 106 ◯松崎委員長分科会長)  休憩前に引き続き、委員会を開く。  説明者は、答弁を簡潔に行っていただくようお願いする。  これより産業労働部及び労働委員会関係の審査に入る。  なお、産業技術担当副部長、小野田君より欠席したい旨、届出があったので、報告する。  それでは、本委員会に付託された第60号議案並びに所管事務の調査、予算決算特別委員会に付託された予算議案のうち第50号議案の産業労働部関係分を議題とする。  理事者より議案の説明を求める。  なお、特に報告すべき事項等があれば、併せて報告願う。    〔産業労働部長、別紙「産業常任委員会および予算決算特別委員会    産業分科会産業労働部長説明要旨」に基づき、以下のとおり説明〕 107 ◯産業労働部長  本常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会に付託されているのは、産業労働部、労働委員会関係の予算関係議案及び第60号議案「権利の放棄について」である。  第60号議案であるが、これは、エコ北陸事業協同組合への中小企業高度化資金貸付金について、連帯保証人である木下正治朗、前川恒子、前川興太郎に対して、保証債務弁済契約公正証書に定める負担額の完済を条件として、連帯保証債権を放棄するものである。  そのほかの内容については、さきの全員協議会で説明申し上げたとおりであるので、よろしくお願いする。  それでは、産業労働部関係の報告事項について申し上げる。  まず、本県の景況について申し上げる。  今月20日に発表された内閣府の「月例経済報告」においては、「景気は持ち直しの動きが見られる」とする一方、先行きについてはウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制の影響などへの懸念が示されている。  次のページをお開き願う。今後も原材料価格の上昇や供給面での制約等が懸念されることから、本県としては、経済団体や事業者の声をしっかりと聞きながら引き続き適切に対応していく。「福井県内経済・雇用情勢」についての説明は以上である。  次に、新たな経済ビジョンの策定について申し上げる。感染症の影響に加え、SDGsへの要求の高まり、急速なデジタル化など県内企業を取り巻く環境が大きく変化する中、アフターコロナも見据えた経済政策の方向性を示すため新たな経済ビジョンを策定する。  今月からは付加価値づくり、企業経営の二つのテーマに関してワーキンググループでの検討を開始しており、今後、策定委員会や経済団体等との意見交換も実施し、県議会で審議を頂きながら来春を目途に策定を進めていく。  次に、原油・原材料価格高騰に関する事業者支援について申し上げる。原油・原材料価格高騰の影響を受ける事業者に対しては、利益率の減少に着目した新たな制度融資を創設するとともに、新型コロナ関連融資の条件変更時に発生する追加保証料を補助するなど資金繰り支援に万全を期していく。  また、省エネやカーボンニュートラルに資する新たな生産設備の導入を促進するため、国の補助制度に上乗せ支援を行うとともに小規模な設備等の導入を県独自で支援することにより、原油・原材料価格高騰に対応した経営体質への転換を図っていく。  次に、感染症対策に関する事業者支援について申し上げる。中小企業者等への事業継続支援金については、今月24日現在、1万4,190件、32億8,830万円を給付している。  経済団体への聞き取りによれば、5月の売上げは全般的に回復傾向にあるものの、上海ロックダウン等の影響に伴い建設資材や部品の供給不足が生じ、建設業や製造業の一部事業者では売上げが大きく減少している。このため支援金の対象期間を5月まで延長し苦しい状況にある事業者の事業継続を支援していく。  次に、雇用の維持・確保対策について申し上げる。小林化工株式会社の状況については、3月末に約400名が新会社に転籍しており、残る約170名の社員も補償業務等の完了後、順次退職されると聞いている。  県としては合同説明会の開催や県内企業69社の求人情報の提供など再就職に向けた支援を行っている。また、再就職支援会社等も離職予定者との面談や求人企業とのマッチング等を行っている。  小林化工株式会社からは、これまでに一定数の方が再就職の内定を得たと聞いており、引き続き再就職を希望する離職者ができる限り早い時期に就職できるよう支援していく。  次に、県都のまちづくりについて申し上げる。今月7日に開催された県都にぎわい創生協議会において「県都まちなか再生ファンド事業」の概要をお示しした。県と福井市による5年間総額24億円の負担金を原資に、中央1丁目・3丁目一帯での店舗のリノベーション等を支援していく。  本日、ファンド事業の運営主体を立ち上げる予定であり、今後、事業の募集を開始し、まちなかのにぎわいづくりを進めていく。  次に、アンテナショップについて申し上げる。現在、銀座の新アンテナショップ及びリニューアル後の「ふくい南青山291」両館の実施設計がおおむね固まってきている。  昨今の資材不足の影響から、これまで説明してきたスケジュールに遅れが生じることが想定されるが、今年度中のオープンに向けて工事の準備を進めていく。実施設計の内容については、後ほど担当課長から説明を申し上げる。  次に、企業誘致について申し上げる。本年4月、県と福井市が支援し中心市街地にあるビルをリノベーションしたサテライトオフィス「Luff」が開業した。今後、地方分散を進める企業の受皿として効果的に活用していく。また、IT企業のゼネラ株式会社が若狭町に新たなオフィス開設を決定した。同社は、若狭町や福井大学と連携して高齢者の健康維持に向けた実証事業等を行うこととしている。  今月15日には、吉田酒造有限会社と香港に拠点を置くシンフォニーグループの合弁会社が永平寺町に新たな酒蔵設置を決定した。中国等への輸出拡大を目指すほか、試飲や工場見学が可能な施設も併設されるなど販路拡大と誘客促進が期待される。  本県では、相次ぐ新規投資の決定を受け、産業団地の売却が進んでいる。このため、新たな県営産業団地の確保に向け協働して整備に取り組む市町を公募したいと考えている。公募内容については、後ほど担当課長から説明申し上げる。  次に、産業技術総合研究所の「北陸拠点」について申し上げる。産業技術総合研究所においては、来年度の「北陸拠点」開設に向け、現在、測量調査等を進めており、県として早期整備に協力していく。「北陸拠点」においては、繊維・めがね産業におけるデジタル化・高度化を目指し、スマートテキスタイルの開発や3Dプリンターを活用した金属加工技術の開発を行う計画が示されている。新たな産業創出の支援拠点となるよう、引き続き研究分野や規模の拡大を求めていく。  報告事項は以上である。よろしくお願いする。    〔産業政策課長、別紙「アンテナショップリニューアルの実施設計報告に    ついて」資料に基づき説明〕    〔企業誘致課長、別紙「新たな県営産業団地の整備について」資料に基づき    説明〕 108 ◯松崎委員長分科会長)  説明は終わった。  審査は分科会、次に委員会の順序で行うので了承願う。 109 ◯松崎分科会長  まず、分科会の審査に入る。  予算議案のうち第50号議案の産業労働部関係分について、各委員より発言を願う。 110 ◯西本(恵)委員  ふく割による消費喚起事業について、飲食店、酒類の卸店などにこの3か月間いっぱいお聞きしたのであるが、経営状況が正直非常に厳しいと。このふく割の支援というのはすごく大事だなと思っていて、実際、酒類販売店、飲食店、それから衣料品店は軒並み厳しいところばかりである。ここに書かれた三つの業種だけでもいいのでどういう効果があるのかお聞かせ願う。 111 ◯産業政策課長  我々も、それぞれの飲食店、ようふく割の関係者の方に聞き取っているが、ここで使われた全てが売上げの向上に全部直結するわけではなくて、取組の部分もあるとは聞いているが、全体としてふく割により売上げが向上したという話は聞いている。 112 ◯西本(恵)委員  実際、ふく割のクーポンの使い方も、翌日までということで、変な使い方ができないようになって、非常にいい使い方ができるようになったかと思うが、それぞれのクーポンがどれぐらい使われているのか具体的な数字として分かるか。 113 ◯産業政策課長  例えば5,000円で1,000円の割引になる全業種割、1回当たり大体8万5,000枚ほど売れている。月1回とか2か月に1回ぐらい出るのであるが、大体そのような形になっていて、例えば飲食店向けのマスク会食割であるが、2,500円のほうが大体9,000枚、プチぜいたく割は5,000円で1,000円割引であるが大体1万2,000枚になっている。  ようふく割は、去年の1年間の数字しか把握していないが、大体6,800枚という状況になっている。 114 ◯西本(恵)委員  今の数字は、発行された数か。それとも使われた数か。発行された数ということであれば、この中からどれぐらい使われたかというのは分かるか。 115 ◯産業政策課長  ようふく割は使った数であり、それ以外は発行の数である。発行したクーポンのうち、感覚として大体8割から9割ぐらいは使われているという感じである。 116 ◯西本(恵)委員  先ほど言ったように、ずっと続いている。特に飲食店はランチとかはいいのであるが、夜である。お酒を伴うものが非常に厳しい。ここはやはり何とかしていかないといけないなと。片町も少し戻ってきたかなという感覚もあったのであるが、やはり厳しいという状況であって、大きな組織である市役所と県庁の職員の皆さんが来られないと、行きなさいと言っているわけではないのであるが、やはり厳しいのである。いろいろな事情があってそうなっていると思うのであるが、お酒を伴う夜の飲食店にはしっかり支援していかないと新幹線が来るまでに火が消えてしまうということにもなるが、どう考えられているか。 117 ◯産業政策課長  ちょうど補正の時期にはコロナも落ち着いてきて、ある程度、客足が戻っているとの話も聞いたが、それでもやはり厳しいと。これまでも厳しいということもあったので、その飲食店とか、あとアパレルも大変でまだ客足が戻ってきていないという話があった。だから、この辺を特に重点的に6月補正は組んでいるので、今後も業種とかをよく見ながら対応していきたいと考えている。 118 ◯西本(恵)委員  ぜひよろしくお願いする。  私が一般質問でも取り上げた電気代、燃料代、それからガス代の高騰により、例えばお菓子を作るところとか冷蔵庫を持っているところが直撃を受けているのである、  ガソリン代も本来なら214円ぐらいの金額が168円とか170円ぐらいに抑えられている。40幾らは国が補助をしているのである。そこはしっかり見てくれているのだけれども、電気代については何も見てくれない。企業によっては電気をたくさん使うところがある。こういったところに対しては何らかの補助をしてもらえないのかというのが企業からの声である。  そのほかに運送業者の燃料費、一般質問でも申し上げたけれども、地方創生臨時交付金というのは、本来、そういったものに使っていいよということなのに、なぜ使わなかったのかと。福井県に来ている配分を考えて、直接的にやっていくというのはなかなか難しいのも理解はできるのである。  ただ、これを野放しにしておくと、本当に経営の厳しい企業が出てくる。賃上げと言いながら、賃下げしなければいけない状況も出てくると考えたときに、国には5兆5,000億円の予備費があるのである。しっかりと何らかの形で要請していくなり、要望していくなりしたほうがいいのではないかと思うけれど、何か考えはあるか。 119 ◯産業労働部長  委員指摘のとおり、今回の補正予算については、その臨時交付金の配分額もあるので、その中でどうしたら一番効果的な使い方ができるかということで、商工団体の方であるとか、事業者の方の声も聞きながら、このような予算にさせていただいている。  一方で指摘のとおり、まだ予備費というものがあるので、そうしたところについては、やはり国に対して、地方への配分というものを要求していかなければいけないと思うし、今、国政選挙中ではあるけれども、政府のほうで物価高対策の検討チームもあるので、そうしたところに必要な対策、財源については引き続き要求していくことが大事だと思っている。
    120 ◯松崎分科会長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 121 ◯松崎分科会長  ないようであるから、第50号議案についての審査は終結する。  以上で予算議案についての審査は終結する。            ────────────── 122 ◯松崎委員長  次に、委員会の審査に入る。  初めに付託議案、次に所管事務の調査の順序で行うので了承願う。  それでは、付託議案について審査する。  第60号議案について、各委員より発言を願う。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 123 ◯松崎委員長  ないようであるから、付託された第60号議案についての質疑、討論は終結する。  これより採決に入る。  付託議案1件を採決する。  第60号議案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願う。       〔賛成者挙手〕 124 ◯松崎委員長  賛成全員である。  よって、付託議案1件は原案のとおり可決することに決定した。            ────────────── 125 ◯松崎委員長  次に、委員会の調査に入る。  産業労働部及び労働委員会関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 126 ◯畑委員  事業の売上げがなくて大変だという話だったのであるが、事業承継について、先祖代々やってきた地場産業、なかなか厳しい中でも頑張ってやってきて、このコロナでもう一つ足腰が立たないような感じで私たちの代でやめるという企業が増えているのかなと思っている。  その中で、子どもさんは親の後ろ姿を見て育ち、この事業を継続していくのはしんどいなと思ってやめられる。しかしながら、やはり地域にとっては大変重要な産業でもある。特に越前市の和紙組合、瓦屋さん、ナイフビレッジである。  新潟県燕市が金属洋食器の国内シェア9割を占め、活況を呈しているという話があった。ノーベル賞の授与式でも使われていて、非常に好評だと話があったけれど、一時は企業が大変厳しくてやめてしまおうかという状況にもなった地域なのであるが、何とか盛り返して頑張っているという実例がある。福井の地場産業においても事業承継をしていただいて、活況を呈するようになってほしい。一般質問でも島田議員が質問していたけれど、瓦屋さんの事業を跡継ぐ人もなかなかいないのであるが、それでも何とか台風に強く、瓦止めの技術などもきちんと更新しながら成功させて頑張っている。今の現状がどうなのか。原材料の土がちゃんとあるのか。そして今まで瓦を造っている窯元がどんなふうに推移しているのか。瓦職人さんがいないと瓦がふけないのだが、平成から徐々に減ってはきているのであるが、その推移や現状はどうなのか。 127 ◯伝統工芸室長  瓦については、最近、瓦組合に参加している企業は約十数社ある。この数については、それほど変化していない。  材料については詳しくは把握していないけれども、実際問題、材料の確保に困っているといった声は、今のところ、我々のほうには届いていない。  県としては様々な支援策講じている。一般質問のときにも答えさせていただいているけれども、商品開発に対する支援であるとか販路拡大の支援については、県産材の住宅を建てたり改築をする際に瓦を使っていただくと、その分上乗せの支援をするという制度を設けさせていただいている。  あと、県産材の瓦そのものではなくて、瓦の技術を活用した外装材みたいなものが最近開発されている。越前瓦というのがJIS規格と違う寸法で造られているものが多くて、なかなか最近の規格化された住宅には適合しにくいということもあって、最近は新しい商品開発をされている企業もあると聞いている。  県の方では、そういったものを使用する際の補助制度なども設けていて、支援をさせていただいている。 128 ◯畑委員  様々な支援策をしているというのは大ざっぱなのである。瓦は伝統工芸なのか。伝統工芸ではないと思う。  人間が基本的な生活をしていくための住まいを造る屋根をふく瓦だろう。これは少し違うかなと。支援策というのは、中小企業では規格の統一とかもできないから、今の住環境ではこういう寸法がいいよとか、製品の統一化やブランド化するための支援など、焼く人に一番手当が向くような支援策をしなかったら、世の中から消えていってしまう。瓦ふき職人が瓦をふいたところに何か補助が出ているというが、そのお金はどこへいくのか。 129 ◯伝統工芸室長  伝統工芸室では越前焼等の支援をしている。瓦については、我々の所管している業務の範囲内で支援をさせていただいているということである。 130 ◯産業労働部長  委員おっしゃるとおり、瓦を産業として見たときに、やはり大事なのは売れること、その職人さんたちがちゃんと稼げることだと思う。  瓦をふいたときに補助が出る、つまりそれは結局最後に瓦が売れることになるので、少なからずその職人さんたちに回っていく部分はあろうかと思う。  先ほど、委員がおっしゃったとおり、手をこまねいていると産業そのものが消えてしまう可能性もないことはないと思っているので、伝統工芸室長から答えたけれども、一つの産業として見たときに、県としてもどういう支援が必要かということは不断に考えていきたいと思っている。 131 ◯畑委員  産業労働部なのだから、担当が伝統工芸室というのが、私には理解できない。伝統工芸の所管ではないと思う。焼くということが基本的に伝統工芸へ入るのかどうか分からないけれども、一つの産業として見て、それに携わる人たちが生活できるような、そして後継者が事業承継できるようなものにしていかないと、県としては活力が落ちる。  江戸時代に大名が入封したときにはそういった人たちをみんな連れて替わるわけである。そうでないとその地域を治められない。だから、福井県民がUターン、Iターンで県外から来てもらうのだと言っても、そこに住んでいる人たちが生活できていなかったら本末転倒になってしまう。  だから、事業所支援、サーチファンド、それで、次の社長を育成するのも大事だけれども、今いる人たちがどうやってつないでいくことができるか、その根本的なところをきちんと捉えなかったら事業承継はできない。  そこをきちんと深掘りして、何が足らないのか、どこが駄目なのか、食料自給率もみんな同じだから、その辺をきちんと分析して、福井県の産業が活性化するようにやってほしい。お願いする。 132 ◯副部長(工業技術)  工業技術センターでは、これまで瓦業界さんといろいろコラボして、今後どういう瓦がよく売れていくのか、これまでのいぶし銀ではなくてよりカラフルなヨーロピアン瓦とか軽い瓦とか。今年度始まったものでは、瓦の材料の配合にAIを使ってより簡単にできないかという研究も行いつつ、瓦を使った外装材の開発もオープンイノベーションなども使って支援させていただいている。新たな産業へも進んでいけるよう支援していきたいと考えている。 133 ◯畑委員  それならばそれでいいのである。何をしているのか分からなかったから意見をさせていただいた。  産業総合研究所について、スマートテキスタイル開発や3Dプリンターを活用した金属加工技術と書いているが、県民衛星を打ち上げて、それに炭素繊維なんかも使われているのかどうかあまりよく理解はしていないのであるが、またその中に部品点数も何万あるのか、何千あるのか知らないけれども、その部品のうちの3割ぐらいは福井県で造られているのだとか、そういうことは分かるか。 134 ◯新技術支援室長  県民衛星については、まず福井県の企業がまだ小型人工衛星を造ったことがないという状況であったので、まず、どのように造るかということで、東京のベンチャー企業と一緒に勉強させていただきながら協力して造ったということである。  衛星の部品を造れる技術を習得することができたので、今年度から3年間で、県内企業中心のグループで運用衛星を造る予定で進めているところである。 135 ◯畑委員  アンテナとか炭素繊維の開繊技術を工業技術センターが持っていて、その被覆といった断熱効果のあるものを使用しているとか、部品点数とか何か把握はされていないのか。 136 ◯新技術支援室長  県民衛星については、実際に造るところをお手伝いすることで技術を習得し、一部県材も使っている。炭素繊維の部材なども使って乗せている。 137 ◯畑委員  産総研が来るのだから、人工衛星にも炭素繊維も含めて福井の企業が参入できるように頑張っていただきたいと思う。福井大学にも宇宙工学だったか東京大学から先生が来られた。春江電子とかセーレンも一緒に研究してやっているみたいだし、ひいては福井の基幹産業である繊維がまた花開いていくということにもなっていく。そして強度が強くて軽いのだから、地震対策における部材として、耐震建築にも使えると思うので、そことうまくタイアップして、福井県に根づいて宇宙産業に進出していける企業が出くるように頑張ってほしい。要望しておく。 138 ◯新技術支援室長  今回新しく立ち上げている運用の実習衛星というものは、県内グループで一から全部衛星を造っていただくことを考えているし、衛星を造るだけではなくて、実際、通信をして運用するところも、福井工業大学でアンテナを造るので、そこと連携しながら県内企業に技術蓄積を行っていきたいと考えている。 139 ◯山岸委員  関連であるが、今、「北陸拠点」の整備に向けた測量調査等をやっているというのだが、場所はどこなのか、そして、どれくらいの規模のものが整備されるのか教えてほしい。 140 ◯新技術支援室長  場所は旧春江工業高校の跡地である。土地面積については4,000平米である。建物の面積であるが1,500平米である。 141 ◯山岸委員  来年度開設ということが書かれているが、職員がどれくらい来るのか、そしてまた、プロパーもどれくらい入るのか。どういった規模で運営されるのか、そのあたりも説明してほしい。 142 ◯新技術支援室長  今のところ産総研のほうから聞いているのは約10名程度ということで、企業とか大学などのクロスアポイント等を含めて約10名程度と聞いている。 143 ◯山岸委員  現在、県の工業技術センターでも繊維、めがね等の技術開発はやっているが、かなりレベルの高い炭素繊維、それ以外の何か新しい技術の導入も考えられるのか。その技術的な面はどうなっていくのか概略を説明してほしい。 144 ◯新技術支援室長  二つのテーマを産総研が考えている。  まず一つは、スマートテキスタイルというものである。スマートテキスタイルは、例えば衣料を着ながら人の生体情報、バイタルセンシングなどができるようなテキスタイルを開発していこうというものである。  もう一つは、金属3Dプリンター関係である。この金属3Dプリンターは、今のところ、精度が高いものがなかなかできないということで産総研のほうが計測技術を持っているので、正確な3Dプリンターを造るための評価技術を確立していくということである。 145 ◯山岸委員  そうすると、この二つのテーマについては、日本の中でもここだけで最先端の技術的な開発をしていこうというのか。全国ほかにもあるけれども、福井でもこれをやっていくのだということか。特に3Dプリンターなんかは今かなり多くやっていると思うが、技術的なものをどのように考えているか。 146 ◯新技術支援室長  まず、スマートテキスタイルについては、今回、発表された経済産業省の繊維ビジョンにも、今後、繊維関係で重要な技術ということでスマートテキスタイルが上がっている。このスマートテキスタイル関係の研究が産総研中心に始まるということで、一つ新しい分野で何かできるのではないかと思っている。  また、金属3Dプリンターについては技術蓄積がまだ進んでいない分野である。県内の企業も3Dプリンターの入っている企業は非常に少ない状況であるので、金属3Dプリンターの研究を行っていただけることは、県内の企業にとって技術蓄積になるのではないかと考えている。 147 ◯山岸委員  二つの分野で県の工業技術センターとタイアップしてやっていくのか、それとも役割分担があって分けてやっていくのか。当然、工業技術センターと連携してやっていただくべきだと思っているが、すみ分けということを考えているか。 148 ◯副部長(工業技術)  私ども工業技術センターのほうでは、これまでも、そのスマートテキスタイルについては研究を十数年行ってきている。  そこに産総研の最先端のスマートテキスタイルの研究者とコラボレーションして、また企業10社程度が既に研究会として活動しているので、工業技術センターと産総研、そして県内企業のコラボで研究開発を行っていく。  また、3Dプリンターに関しては、金属ということでめがねなどの加工技術に活用できるところを県内企業とのパイプを使って、産総研の技術を普及していきたいと考えている。 149 ◯北川委員  産総研は一応デジタルものづくりの拠点になっている。  日本全体のものづくりの技能が低下してきている。世界の技能大会でも順位をどんどん落としている。その中で特に福井県の場合は、ものづくり県として大変伝統も歴史もあるし、力もどんどんつけていくのだろうけれども、産総研と工業技術センターのデジタル化の部分については分かったが、それ以外のところについて、どのようにものづくりの技術の維持とさらなる進化をさせていこうと考えているのか、部長の方針をお聞かせ願う。
    150 ◯産業労働部長  確かに福井県は化学繊維をはじめとして、いろいろな電子電気と技術がある。めがねもあるし産業という意味では伝統工芸もある。  それをどうしていくかであるけれども、技術はあるのであるが、それを製品化とか市場で売っていくときにうまく売れていないところがあると思っていて、まずは、そこをやっていく。産業として自立していくためにはやはり稼がなければいけないから、その稼ぐ力を身につけていく。そのために高付加価値化していくといったところは大事だと思う。  そうは言っても、それを支える技術、技能者とか技術を持っている人がだんだん減っていっているのではないかという指摘は、そのとおりだと思う。  そのため、技術承継をやっていくことが大事だと思っていて、これまではOJTとかをずっとやっていたと思うのであるが、人手も足りなくてなかなか教える暇がないという現場の方々が多い中で、若い世代に引き継いでいくかというのは大きな課題だと思っている。そういったところを、例えばAIなどを使ってやっていく試みも、全国ではいろいろやられているようなので、そうしたところを見ながら技術を承継させていくこともしっかりやっていかなければいけないなと思っている。 151 ◯北川委員  農林水産の場合は、いろいろなカレッジがあって、ベテランがその技術を若い人に伝えていくという形が見えているのであるが、工業技術などはやっているのだろうけれども、見えにくいのがとても残念だなと思う。ただでさえ人が少なくなっていくのだから、ぜひ若者に見える形でお願いしたいと思う。  人材不足について、特に運輸関係で人が足らなくなっていくと。それに加えて2024年から働き方改革の猶予期間が終わる。その中で、運輸関係の人不足、人の確保、それに対する戦略をどういうふうに描いているか伺う。 152 ◯副部長(労働政策)  運輸関係については、やはり有効求人倍率が特に高い業種の一つである。  県として運輸関係に他業種から移られる求職者に対して3か月、そこで正規雇用を続けられた方に対しては30万円の奨励金を支給させていただいているところである。  こういったことが事例の一つであるが、そういう形で総合的にやらせていただきたい。 153 ◯北川委員  それぞれの会社の責任というのは大変大きいと思うけれども、今話を伺っていると、特に運輸関係に絞っただけでも、人不足が解消されていくのか大変不安が大きいのである。必要数と確保数、そして、そのギャップがこれだけあるから、その数を埋めるためにこんな手だてを取っていこうというビジョンはあるわけだね。 154 ◯副部長(労働政策)  コロナのときには労働維持、雇用者の維持が非常に重要になっていた。そこで県が上乗せをさせていただいてきたのであるが、いわゆる人手不足のところとか成長分野、こういったところに人が移っていき、そこでしっかり技術を身につけて、リカレントをして、スキルアップをしていただく。こういう一連の戦略は非常に重要だと認識していて、それに向けて労働移動の事業であるとか奨励金の事業、さらにリカレントを進める対策、まずは求職者の方にそういうスキルを身につけていただいて、労働不足の業種に行っていただき、トータルでやらせていただきたいと考えている。 155 ◯北川委員  雇用シェアというものにつながっているなと大変強く感じるわけである。今年度新規事業もあったと思うけれど、去年はうまく回らなくて、大変人数が少なくてという話は入ってきたが、現在の雇用シェアの取組の状況、それから今後の展望を伺う。 156 ◯副部長(労働政策)  令和2年10月から協定を関係機関と結んで進めているところである。成立状況は15件、40名の方が雇用シェアで成立している。ただ、課題は今、受入れのニーズとしては、食品製造であるとか電機製造、そういった部門が受入れのニーズ84件で多いが、送り出しのニーズが26件とまだ少ない状況である。  これは、一つ考えられるのは9月まで延長になった雇用調整助成金の特例措置、これがまだ非常に効いていると思っている。この特例措置がなくなった段階で、雇用情勢の状況もよいとは思うが、それが大きく動き出していくと考えている。 157 ◯北川委員  わかった。動き出したときにマッチングとかいろいろなことがスムーズに行われる体制づくりが今の時期だと思うので、ぜひそれをお願いしたいと思う。 158 ◯副部長(労働政策)  これについては経済団体、労働組合といったところと協議会を設けさせていただいて、定期的に情報共有させていただいている。  産業雇用安定センターが企業訪問して、受入れニーズ、送り出しニーズを日々業務の一環として拾っている。委員心配されるように、雇用状況が変わったときに、すぐ動き出せるように十分注意してやらせていただきたい。 159 ◯宮本委員  企業誘致について、今、働き手が不足していて、また少子化という大きな流れの中で、例えば、20人地元から雇うと。昔はそれで20人増えるからよかったのであるが、今は20人と言われると、地元の会社から20人とられていくことになるのである。だから、雇用がメリットではなくなってくる。本社は東京にあり、税金は本店所在地の東京で払うことになると、企業誘致のメリットは何かという議論が出てくるのだが、私はあまり見いだせていないのである。お金を使って企業誘致をやることのメリットをどう捉えていくか。そこが大分昔と変わってきていると思うけれども、どう思われているか。 160 ◯企業誘致課長  企業誘致、特に雇用に関してであるけれども、雇用に関しては、我々としてもUIターン者をより多く採ってもらうような企業、高付加価値企業という言い方をしているが、そういう企業の誘致を積極的に進めている。  UIターンしてきた人たちに聞くと、福井で働きたいけれども、自分のスキルが使える場所が少ないなどの声を聞くので、そういった受皿として高付加価値企業を呼んで、質のよい企業を集めているというのが、今の企業誘致で大きく変えた点である。 161 ◯宮本委員  今後、高付加価値企業ということになると、生産性が高いから人が少ないということもあるのだと思う。だから、優秀な労働力を得るということでの高付加価値企業の誘致という点ではいいと思うのである。  今、言われたようにUターン、Iターンの社員を優遇するような誘致の方法。これまでは電力が安いとか土地がただであったが、例えば10人雇うのに10人本社から連れてくるという企業に対してはプラスアルファの支援をする。そういうことでUIターンとのマッチングもできると思う。  大きい企業が来ると地元の中小企業と給与体系とか給与のレベルが全然違うので、なかなか難しいと思うけれども、社員を連れてくるということでUIターンに資する施策を打ってもらいたいと思うのだけれども、その点はどうか。 162 ◯企業誘致課長  昨年から制度を大きく変えていて、以前からもUIターン者を連れてきた場合、企業に一人当たり30万円というのはあったけれども、それも拡充して、家族を連れてくる場合には、さらに加算をつけるという形でUIターン者が多く来られるような企業に対しての加算であったり、給与水準についても、例えば福井県より高い給与水準、都会並の給与水準の企業様については、全体の補助率を5%もしくは10%かさ上げするという形で、より高い企業様を優遇し、積極的に福井に来てもらうよう営業活動を行っている。 163 ◯宮本委員  語弊があるかもしれないが、やはり中小企業にとって労働力というのはコストなのである。それを逼迫させたり、そのコストを上げてしまうような誘致というのは、地元から嫌われるし誘致した企業の評判が悪くなることもあるので、そこをきちんと配慮した上でお願いできたらなと。昔みたいに何人か雇うから誘致がいいという話ではないことを理解して誘致を進めてもらいたい。これは要望する。  ベンチャー支援ということでファンドについてだが、多分、2社目と3社目ということでよいか。 164 ◯創業・経営課長  2社目と3社目である。 165 ◯宮本委員  1社目はフィッシュパスだけれど、スタートしてどれぐらいになったか。 166 ◯創業・経営課長  フィッシュパスについては、実際の投資を実行してから1年7か月経過した状態である。 167 ◯宮本委員  このファンドの特性なのだけれども、もともとの発想が福井県が石川、富山と比べて上場企業が少ないと。だから上場させようということだけれども、フィッシュパスに対する支援で上場の時期とかが見えてきたか。ここにある伴走支援の状況と成果について伺う。 168 ◯創業・経営課長  フィッシュパスについては実際のところ、このファンドから離脱し、自社株分について買取りをして独立している。ただ、上場の見込み等については、今のところまだはっきりはしていない。 169 ◯宮本委員  ファンド組成のもともとの意図が上場させたいということなのであるが、部長報告では株式上場も視野に入れた支援となっている。もともと株式上場を目的にした話だと思うのである。それが上場も視野に入れたというのでは、トーンダウンしているような感じがするのである。  そして、最初の1社は離脱して上場している時期は分からない。意向があるのかどうかも分からないと。ファンドの組成のもともとの目的が変わってしまっているのではないかと思うのだけれど、どうか。 170 ◯創業・経営課長  ファンドについては、実際、その県及び県内の金融機関で組織していて、実際の見立てについてはそのファンドマネジャーである管理会社がやっているのだけれども、決してトーンダウンしているわけではなく、今、3社目についても、冷凍の魚介、海鮮を売上げているところなのであるが、約5万社近く登場する楽天市場で、利用者ランキング5位に入るような上場に近い位置につけている企業であると思う。今は数が少ないけれども、そういった企業が1社でも増えてくれば、県内企業の一つの目標となると思うので十分に効果を達成していけると思っている。 171 ◯宮本委員  ファンド自体がスタートして3年ぐらいになるか。少しずつ投資案件が出ているけれども、上場企業を増やしたいという当初の目的を持ってきちんとサポートする。このエリアというのは、投資顧問会社とか大手の会計事務所がしのぎを削ってやっているところなのである。中身を見ても、この伴走支援というのがどれほどのクオリティーがあるのか非常に疑問である。激戦区での戦いなので、上場したり、あるいは上場の可能性が高いところがみんな大手の会計事務所へ行ってしまうことがないよう、もともとのファンドの意図をしっかり理解し、初志貫徹でやってほしいと思う。意気込みを部長に伺う。 172 ◯産業労働部長  指摘のとおり、もともとこのファンドは、上場企業を福井から1社でも多く出すという目的でつくられた。その思いは変わっていないが、なかなか成果が出ていないこともまた事実である。いろいろな会社がしのぎを削っている世界なので、産みの苦しみの状態というところでなかなか厳しい戦いであるけれども、引き続き伴走支援も含めてしっかりやっていきたいと思っている。 173 ◯北川委員  資料1の2ページの倒産の部分について、5月が3件であったということであるが、5月は3件と言いながら、昨日の新聞にはコロナ融資で中小企業の18%が返済を懸念していて大変苦しい状態なのだということが報道されている。  補正予算の中にも、資金繰りの円滑化対策とか中小企業の事業継続の支援金とかがあるけれども、福井県の中小企業の融資返済が難しい状況とかそれに対する今後の手だてとか補正予算に組まれているものも含めて十分に機能していくのかどうか教えてほしい。 174 ◯創業・経営課長  委員指摘の部分であるが、福井県内の場合、もともとが、例えば据置期間とか融資期間はそんなに長くとってないところが特徴になっている。  ただ、そうは言っても、委員指摘のとおり、今、急激に円安であるとか、ウクライナ侵攻による資材の入手困難といったこともあって、条件変更を求めている企業も若干出てきていて、現段階では、コロナ関係融資約1万件の融資実行のうち、条件変更があったのは100件程度となるので、現状としては1%程度である。対して、今回の補正予算要求においては、今後の条件変更の見込みとして金融機関等に聞き取りして、大体5%程度ではないかと見込んでいる。  そうは言っても、そのセーフティーネットは必要であるため、今後の悪化を見越して条件変更をしたときに、その保証料を補給するであるとか、利益率が上がっていかない企業が増えていくので、そういったところに対する支援として、売上げではなく利益率の減少に伴う融資制度を創設するという形で対応していくところである。 175 ◯北川委員  企業物価指数の割に消費者物価指数が上がらないという中で、価格転化できないという厳しさがあって、部長の説明の中にもあったとおりだと思うけれども、とにかく見捨てないという思いをそれぞれ中小企業の皆さんにもきちんと伝えてほしい。広報をしっかりしていただきたい。ただでさえ折れそうなところなので、それを何とか支えていくことをぜひお願いしたいと思うが、部長いかがか。 176 ◯産業労働部長  このように支援メニューをつくっても、知らないとか知らなかったと後で言われてはもともこもないので、商工関係の団体であるとか中央会とか、そうしたところを通じて、きちんと県内企業、特に中小企業の皆様に今回の補正予算の措置が広く知れ渡るように、広報についてはしっかりやっていきたいと思っている。 177 ◯北川委員  お願いする。 178 ◯松崎委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 179 ◯松崎委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。            ────────────── 180 ◯松崎委員長分科会長)  以上で、産業労働部及び労働委員会関係の審査を終わる。  ここで休憩する。午後2時25分から再開する。                               ~休  憩~                農林水産部関係 181 ◯松崎委員長分科会長)  休憩前に引き続き、委員会を開く。  説明者は答弁を簡潔に行っていただくようお願いする。  これより農林水産部関係の審査に入る。  それでは本委員会における所管事務の調査並びに予算決算特別委員会に付託された予算議案のうち第50号議案の農林水産部関係分を議題とする。  理事者より議案の説明を求める。  なお、特に報告すべき事項等があれば、併せて報告願う。    〔農林水産部長、別紙「産業常任委員会および予算決算特別委員会    産業分科会農林水産部長説明要旨」に基づき、以下のとおり説明〕 182 ◯農林水産部長  それでは、本常任委員会及び予算決算特別委員会に付託されているのは、農林水産部関係の予算議案であり、その内容については、さきの全員協議会で説明申し上げたとおりであるのでよろしくお願いする。  それでは、報告事項について申し上げる。  初めに肥料や燃油、農業資材等の価格高騰対策について申し上げる。
     先月11日に農林水産業関係団体と意見交換会を行い、新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵攻、最近の急激な円安に伴う肥料や燃油、農業資材等の価格高騰が農業者や漁業者の経営を圧迫している厳しい現状を伺った。  これを受け、農業者等の経営の継続・安定が図られるよう、国に適切な対策を強く求めた。県としても安心して農業や漁業を営めるよう、肥料や燃油、飼料、ハウス用ビニールなどの価格上昇分に対し支援するとともに、地場産食材を学校給食に積極的に提供することなど幅広くきめ細やかな対応により、県内の農業者等を応援していく。  次に、農業について申し上げる。「いちほまれ」については、新たな米卸業者の開拓や販売店輔の拡大により令和3年度の販売は順調に進み、既に全量の販売先が確定している。  早く売り切れてしまわないよう出荷調整を行っている状況である。先月時点で6,000トンの66%に当たる4,000トンの出荷を終えており、特に県外からの引き合いが強いことから、県外の出荷量は昨年の1.8倍となっている。  現在、改定に着手している新たな「いちほまれ」ブランド戦略については、令和5年産1万トンの生産拡大と高価格帯での販売の両立に向け、生産者、JA、卸業者、消費者などの意見を伺いながら策定を進め、「いちほまれ」がおいしい福井県産米全体のブランドイメージを牽引するお米となるよう努めていく。  次に、そばのブランディングについては、北陸新幹線福井・敦賀開業を見据え、例えば、石臼挽き、在来種そば粉使用など福井のそばの定義づけを行うとともに、キャッチコピーやロゴマークの作成等を通じてそば店や県民の意識統一を図り、県外にも広く周知しながら観光客を受け入れる体制づくりに取り組み、ふくいそばの消費拡大を図る。  続いて、全国から約2,000人の農業者が集い、県内各地で交流を深める「全国農業担い手サミットinふくい」については、本年10月20日、21日に開催する。この大会を通じ、本県の農業の魅力や優れた農畜産物や農業基盤を全国に発信するほか、今大会の特色である高校生、大学生、県内外の就農希望者などへの幅広い参加の呼びかけとともに、就農支援に関する農業者間の連携を深め、本県での就農・就業につなげていく。  松崎産業常任委員長をはじめ委員各位におかれても大会の成功に向け、協力を賜るようお願い申し上げる。  次に、4ページの林業について申し上げる。令和6年秋に本県で開催する「第47回全国育樹祭」については、お手入れ行事会場を「一乗谷朝倉氏遺跡」に、式典行事会場を「サンドーム福井」に決定した。今後、8月頃をめどに実行委員会を設立し、広報・普及啓発活動の準備として、大会テーマ、シンボルマーク、ポスター原画の決定を行うとともに会場整備計画や行事内容等について協議・検討を進め、基本計画を策定していく。  次に、水産業について申し上げる。養殖業の生産拡大については、小浜市において、産学官が連携して学術研究や人材育成に取り組む水産学術産業拠点「かつみ水産ベース」が4月に完成した。サーモンやサバなどの養殖の効率化や安定供給等に向けた共同研究を進め、本県水産業の振興につなげていく。  水産物のブランド化については、4月に福井中央魚市株式会社とサーモンの養殖生産拡大に向けた協定を締結した。  今後、「ふくいサーモン」がブランドとして定着するよう種苗生産施設の拡充を支援することにより、「ふくいの水産業基本計画」に掲げる養殖生産拡大を着実に進めていく。  「ふくい甘えび」については、先月から北陸新幹線を使って首都圏へ輸送することで水揚げの翌日午後に飲食店等に提供する取組を開始した。これにより、県産水産物の認知度を高め、北陸新幹線福井・敦賀開業に向けてふくいの食の魅力向上を図っていく。  「三方五湖の天然ウナギ」については、漁獲量の回復を図るため、今月21日に300キログラムの稚魚を三方湖に放流した。今後、漁業者と協力しながら追跡調査を行い、放流の効果や移動状況を検証し、ウナギが若狭地域の誘客の目玉となるよう支援していく。  続いて、国内における県産食材の認知度向上及び販路拡大については、首都圏において、4月にクイーンズ伊勢丹14店舗、5月には三徳30店舗でいちほまれや甘えびなど県産農林水産物・食品を扱うフェアを開催した。今後も首都圏の消費者向けに、スーパーや飲食店での福井フェアを適時開催するとともに、バイヤーとの商談を通じ、本県農林水産物の県外への販路拡大を進めていく。  報告事項は以上である。よろしくお願いする。 183 ◯松崎委員長分科会長)  説明は終わった。  審査は分科会、次に委員会の順序で行うので了承願う。 184 ◯松崎分科会長  まず、分科会の審査に入る。  予算議案のうち第50号議案の農林水産部関係分について、各委員より発言を願う。 185 ◯北川委員  資料ナンバー1-2の3ページの新事業の配合飼料価格高騰に対する緊急支援事業について、1トン当たり7,000円の補助額ということで、1億4,792万円であるけれども、この需要予測はどのように立てられて、これでいくと何か月維持されるのか。そのあたりの見通しも含めて伺う。 186 ◯中山間農業・畜産課長  計上させていただいた予算の見込みであるけれども、配合飼料を使っている畜産農家のほとんどの方は、配合飼料の値段が上がったら補填が発動する価格安定制度に入っていて、春の段階で予約をしている。1年間の予約が約4万2,000トンあって、今回は、4月から9月までの半年分、約2万1,000トンを使用するという畜産農家の予約に基づいた数字で計上させていただいている。 187 ◯山岸委員  今回、ふくいの農業生産緊急支援事業で約9億円近い予算を持っているが、農家の今年いっぱいの農作業にかかる費用や燃料等の高騰分は、全部この予算で賄えるのか。秋の農作業もあるが、その分は9月頃の補正で考えているのか。この予算の範囲はどこまで見ているのか。この8億8,000万円はどこまで見るのか説明してほしい。 188 ◯農林水産部長  予算の議論の中でいろいろあったのであるが、まず一つ、今分かっているのは園芸関係の肥料である。こちらについては、JAのほうから公表されている。ただ、水田のほうの肥料はまだJAから公表されていない。  JAの持っている在庫であるとか、今後の肥料の値上がりの見通しを考えながら、今、議論している状況とお聞きしている。それによって、今の段階で我々として、これで今年度いっぱい分が足りるかどうかについては、まだ分からない。  もう一つ分からないのは燃油である。燃油の市場価格というのは分からないし、電気代などもこれからどうなるか不透明な部分もある。そういったことを全部含めながら考えていかないといけないのが今の状況である。  さらに国のほうで少なくとも肥料については、何らか対策を打ち出すと。今、状況としては、全国説明会が先週あったのであるが、詳細は示されない中でやることは間違いなくやるという曖昧な状況にある。  国の施策であるとか肥料あるいは燃油なんかの市場情勢を見ながら、9月議会に向けて十分であったかどうかの検証をしていきたいと思っている。 189 ◯松崎分科会長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 190 ◯松崎分科会長  ないようであるから、第50号議案についての審査は終結する。  以上で、予算議案についての審査は終結する。            ────────────── 191 ◯松崎委員長  次に、委員会の調査に入る。  農林水産部関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 192 ◯西本(恵)委員  まず林業について伺う。県産材のあふれる街づくり事業というのをやっていたかと思う。この予算がどれぐらいなのか。  それから、何件ぐらい申込みがあったのか。始まって2か月間で打ち切ったという話も聞いているので、それについてまず伺う。 193 ◯県産材活用課長  県産材のあふれる街づくり事業については、予算額については当初予算額4,147万8,000円を計上している。申込件数であるけれども、この事業自体が民間施設等の県産材の利用に対して支援するものであるけれども、今年の4月1日から6月21日までの期間で26件の申込みがあった。過去3か年の同じ期間の平均件数は7件で、その約4倍ということになっている。 194 ◯西本(恵)委員  ウッドショックが大きな課題になっていた。要は外国産材がなかなか入ってこないということで、国産材に切り替えていくという企業が多くなったということが一つの大きな要因ではないかと思うのであるけれども、その考え方でよいか。 195 ◯県産材活用課長  要望する件数が増えたという要因については、委員指摘のウッドショックによって、なかなか外国産材が入らないという状況が一つあると考えている。  また、加えて、いわゆる物価高騰でこの事業の活用を後押ししたのではないかと考えている。 196 ◯西本(恵)委員  この世情の変化によって、今まで平均7件だったのが26件、今それも使い切ってしまったという現状である。  今までは、ふくいの木づかい企業という制度があったと思うのである。県産材を使いながらやっていこうと。一生懸命やってきた企業が、今、これを申し込もうと思っても使えない。一生懸命協力してきた企業はなかなか使えないという状況である。そういった意味でのインセンティブがほとんどないということで、不安を訴えられるようなところもあるのだ。  企業の皆さんに対してインセンティブを設けなさいというわけではないのであるけれど、余りにも早く終わってしまって、ましてや、まだこれから県産材をしっかり使っていかなければいけないという事情の中で、やはり、この4,147万円では少なかったと思う。見込みが分からなかったからという部分もあるけれども、ぜひ、補正で上積みしていくべきではないかなと思うのであるけれども、検討してはいかがか。 197 ◯県産材活用課長  本件の事業については、過去の事業創設時から比べると、今年は非常に多い申込みを頂いた。この事業自体は民間施設等で県産材を利用していただくことを後押しするという事業である。県産材の利用を推進する事業としては、今年度当初予算にも計上させていただいているけれども、ウッドショックを契機として住宅部材の調達と供給を担っているプレカット事業者と製材所との間で協定を締結していただいた上で、工務店等々への県産材利用を促進するために必要な費用を補助させていただくといった事業である。  また、県産材を利用するという観点から、あふれる街づくり事業というのがあるけれども、今後、県産材の需要動向とか価格の変動とかを見極めた上で、次になるかと思うけれども、補正の計上は検討させていただきたいと考えている。 198 ◯西本(恵)委員  部長にもお願いしたいのであるが、今まで一生懸命県産材を使おうとしていたふくいの木づかい企業が、なかなか使えない状況になっていると。今まで支援してきたけれど、結局予算額が少なかったということと、ウッドショックの状況が重なったということで、やはりこういったものを使いたいという企業がいらっしゃるので、ぜひとも補正予算を考えていただきたいと思うので、何か発言があればお願いする。 199 ◯農林水産部長  今の県産材活用課長のほうから答えたとおり、非常にいい進捗状況にある。  一方で、もともとの考え方としては、福井県の木というのはほかの木に比べて高かったということがあって、その価格差補填という性格も持っていた。それに対して、我々としてもいろいろな制度を使って県産材が使えるように進めている状況にある。  福井の木自体、今、主伐期ということで、これからどんどんA材、B材が出てくる中で、これからどう進めていくかということは、9月補正とか当初予算があるので、今後に向けてしっかり考えていきたいと思っている。 200 ◯西本(恵)委員  よろしくお願いする。  部長報告にあったいちほまれについて伺いたいのであるが、この令和2年産がどれぐらい、幾らで売れたのか。  それから、令和3年産が6,000トンまでいって、6,000トンのうち66%まで出荷済みだという報告があったけれども、この価格がどれぐらいなのかについて伺う。 201 ◯福井米戦略課長  令和2年産については、現在、販売は終了している。農家の買取価格としては1万5,300円である。令和3年産については1万2,000円の買取価格になっている。  進捗としては、契約は全て結んで行き先も全て決まっている。令和3年産は6,000トンであるから、そのうちの66%については、もう農協から卸のほうへ物が動いてしまっているということである。 202 ◯西本(恵)委員  令和2年産が1万5,300円で令和3年産が1万2,000円と3,300円も差があると。安いから販売が済んでいるという見方もできるわけであって、この下げた理由というのは、やはり売れなかったから下げたということになるのだろうと思う。販売が済んでいるという意味合いがよく分からないのであるけれど、総売上としては、お米を作っている方には売れているのだけれど、結局お金は行っていないという状況になるのだろうと思うのである。それについてどう考えられるか。 203 ◯福井米戦略課長  委員指摘のとおりの部分も多くある。コロナ禍の中で、全体的に米の価格が下がっている。流通段階それから消費段階、全ての価格が下がっている中で、農協の判断にもなるけれども、令和3年産については買取価格を下げて、流通価格についても抑えた形で販売をしている。  結果として、消費段階で消費者が手に取りやすい価格に近づいたというのは、間違いなくあると思う。ただ、それ以前に我々県とJAとが共同して営業する中で販路、売り先をかなり広げてきた。店舗数で1,200店舗を1,700店舗まで増やした。今現在1,900店舗まで増えているので、安くなったから進捗が進んでいるだけではないと思っている。 204 ◯西本(恵)委員  令和3年産については1万2,000円で推移している。今年の9月、10月、令和4年産が出てくるわけであるけれども、この金額については、今から言えることではないかもしれないけれども、どのように考えているか。 205 ◯福井米戦略課長  令和4年産の農家買取価格については、我々からJAのほうにこれだけ売れているのだから、今年より高い価格でお願いするということを申し上げている。最終的に決めるのはJAになる。 206 ◯西本(恵)委員  いちほまれに関しては、全てJAにお任せしているという判断でよろしいか。 207 ◯福井米戦略課長  現状では、結果としてJAでお取り扱いいただいているという形である。 208 ◯西本(恵)委員  先ほど米の卸売業者の開拓というのがあった。この質問をなぜするかというと、お米を回してもらえない卸業者がいるという話も聞いているのである。  令和3年産米は、結果として金額を落としてしまった。  実は、私のところに回してもらえれば、もう少し高価格帯で売っていくことができた、うちに任せてくれれば1,000トン、2,000トン売れたよという話も聞いたのである。  JAが回してくれないという話も聞いた。じかにそれを聞いたので間違いない話だと思うのだが、そういうところに任せてあげたら生産農家にもいい価格で売ってあげられたのではないかと思うのだが、事実として何か認識されているか。 209 ◯福井米戦略課長  米の卸業者はたくさんあり、県内にも数社ある。その中で分配についてはJAでされておられるわけであるけれども、我々もいろいろ卸のほうから、うちに預けてもらえればもっと高く売れるというお話は聞いている。  ただ、実際その他のお米の扱いの対応を見ていると、それほど高く売ってらっしゃらないような卸もあるのが現実である。そこのところの見極めについては、我々が県として差配する部分ではなくJAに任せている。分配されるところはJAなので、我々もここはどうかといろいろ提案はさせていただいているけれども、JAのいろいろな都合もあると思う。  確かにうちにも欲しいという声は伺っている。 210 ◯農林水産部長  補足をさせていただきたいのだけれども、まず、お米の価格というのは、需要と供給の関係がある。
     先ほど福井米戦略課長から申し上げたのは、あくまで農家からの買取価格、それをもって今度はどういうところに高く売っていくかという話になる。  いちほまれに関しては、全国的にお米の値段が下がっているという中で、今回少し金額を落とすことになってしまったと理解している。福井県産コシヒカリもそうであるし、もっと値を落としているブランド米もある。例えば、従来であったら一般家庭用が業務用にまで落ちて買いたたかれている米もある中で、金額については頑張っている状況である。  米の卸売の価格体制が少し変わっていて、我々としても将来的にいちほまれの単価を上げていかないといけない中、どういうところに売ると将来にわたり高いお金でたくさんの量を買ってくれるか、作ってしまって売れないとまた値が下がる。そういった非常に難しい状況の中でやっているので、その点だけは理解いただきたいと思っている。 211 ◯西本(恵)委員  取り扱いたいといわれる卸屋さんがいる。いろいろな不安もあると思うけれど、ぜひ、JAともよく協議をしてきちんと配分してあげてほしいと思うので指導などもお願いしたい。要望する。 212 ◯北川委員  スマート農業のGPS機能の関連で、若い担い手のための農地集積について、現在の農地集積率の状況を教えてほしい。 213 ◯園芸振興課長  現在、農地の集積率は耕地面積の68.5%となっている。 214 ◯北川委員  国は2023年までに80%という目標を掲げていたのではないかと思うのであるけれど、福井県の場合は80%にどの程度重きを置いてやっていくのか。必要がないのか、それとも80%をかなり頑張ってやろうという思いなのか。そのあたりいかがなのか。 215 ◯園芸振興課長  集積についての80%というのは現在、水田の面積について80%を超えている状況となっている。耕地面積についても引き続き、今の68%をより上げていきたいと考えている。 216 ◯北川委員  分かった。かなり進んでいるというのも感じるし、それに対して、このテーマがスマート農業であるから、GPSのカバー率だけれども、2020年には圏域を5基という数字も出ていたと思うけれども、現在のGPS基地のエリアの状況をお願いする。 217 ◯園芸振興課長  GPS基地局の活用方法については、現在、68件の農家の方が使っている。今年100件を目標としていきたいと考えている。  そして、これらの機械を使った面積のカバー率については、約4,185ヘクタールで活用されていると見ている。 218 ◯北川委員  福井県の場合はそうなのであるけれど、比較材料がないので、例えば、隣の県とか全国と福井県を比べられるような数値があれば教えてほしい。 219 ◯園芸振興課長  まずGPS基地局については、県内全域で行っている県は今のところないと聞いている。ただ、全国ではどれぐらいの面積を活用しているかについては分かっていない。 220 ◯北川委員  分かった。福井県は進んでいるのか遅れているのか、そして、その目標値は高いのか低いのか、そのあたりを我々に示してほしいと思う。  農林水産部の意気込みや一体感を物すごく感じるので、データとしても示してもらえたらなと思う。  高齢化が進み、放棄地も増えていく中で、スマート農業が進まないとこれからの若い人、担い手づくりにつながっていかないのも事実である。集積率を上げGPSを活用したスマート農業をぜひお願いする。  次に、食品の輸出率、令和元年に食品の輸出額が11.4億円という数字は出ていたけれども、去年の場合であると輸出額はどうなっているのか。その分析をしていたら伺いたい。 221 ◯流通販売課長  昨年度の令和3年度の実績であると16.4億円になる。その内訳は、米で1.2億円、農林水産物等で1.8億円、それから日本酒で13.4億円という状況になっている。 222 ◯北川委員  2年の間に随分増えているのは間違いないなと思うのであるけれども、令和4年の目標値を持って動いているわけか。 223 ◯流通販売課長  「新ふくいの農業基本計画」の中で、令和5年については20億円を目標としている。毎年、2億円ずつ増やしていくという目標になっていて、今年度については18億円、令和5年については20億円というのを目指している。 224 ◯北川委員  このような国際情勢なので目標値どおりいかないことも十分考えられるとは思うけれど、ぜひ、目標に向かって頑張ってやっていただきたいなと思う。応援している。よろしくお願いする。 225 ◯小堀委員  300キロとたくさんウナギの稚魚を放流していただいた。とにかくウナギの価値というのは放流したウナギであっても、捕ったときには天然ウナギになる。今、流通しているのは1キロ6,000円ぐらいか、だけれど、石川県の業者が買いにくると1万円にも3万円にもなるという話を聞いている。  できるだけ地産地消をしたいとは思っているけれども、1万匹放流の予定だったのが8,000匹ぐらいになったと聞いたけれど、どういうことだったのであろう。 226 ◯副部長(水産)  6月21日に放流をさせていただいたけれども、300キロ、尾数にすると8,600尾ぐらいである。平均で体重が36グラム。結構ばらつきがあって、小さい物が3グラム、大きいもので96グラムということでかなりの幅がある。平均すると36グラムなので8,600匹というような結果であった。 227 ◯小堀委員  来年も同じ規模でやられるのだろうか。 228 ◯副部長(水産)  来年についても300キロで計画をしたいと思っている。 229 ◯小堀委員  それ以後の計画は結果を見てからということだろうけれども、知事の談話で、湖中、ウナギだらけにしようという言葉があったので期待している。  土地改良について、担い手サミットが行われるということだけれども、若い人たちにスマート農業で魅力ある農業にしていこうと思うと、基盤整備が必要だと思うが、いかがか。 230 ◯農村振興課長  現在、県内で大区画圃場整備を6地区実施している。その中には、スマート農業に対応した基盤整備も考えながら進めている。  今後、こういった事業の要望やその後の計画作成については、地元の方にスマート農業の効果などもよく説明し協議しながら、その後の営農が魅力あるものにできるよう計画づくりの段階から取り組んでいるので、今後も引き続き進めていきたいと思う。 231 ◯小堀委員  肥料などのいろいろな値上がりの中で、今問題になっているのは電気料金が非常に上がってきた。土地改良区の経営を圧迫しているけれども、それについて、どう考えているか。 232 ◯農村振興課長  電気代のほうも上がっているという状況も聞いているので、現在、用水機場や排水機場も含めて、契約形態や使い方によっても電気代の上がり下がりも変わってくるので、現在、管理している土地改良区さんをはじめ、聞き取りを行っている状況である。 233 ◯小堀委員  メガファームというのは、今、県内で何経営体あるのか。その経営状況を伺う。 234 ◯園芸振興課長  現在、メガファームの経営体数は23経営体となっている。経営状況については、集落営農型もあれば雇用型もある。今年、米価が下がっているけれども、基本的には収入保険等で収益をある程度回復させていると聞いている。 235 ◯小堀委員  聞いたところ、「農事組合法人イーノなかのはま100」あたりは、1反に3万円の年貢を払える。一方、ほかのところではほとんどゼロに近い。水代と土地改良の負担金を払ったらぎりぎりというところがほとんどだったと思うけれども、これを何とかできないか。  例えば、中間管理機構に集積した際に、年貢代が低く抑えられ過ぎたようなところがあると思うが、どうだろうか。 236 ◯園芸振興課長  中間管理機構との年貢のやりとりは、どちらというと、年貢のほうが高いという話を聞いていると思う。年貢については、土地の貸手と借手のほうでの話合いとなるので、市町等と調整しながら検討していきたいと考えている。 237 ◯山岸委員  いつも秋に買う肥料が8割も高くなるのだと。買うべきかどうかも迷っている人もいるというのが現実である。食料自給率が騒がれて久しいけれども、全く上がっていないのだ。田んぼの減反率と食料自給率と大体一緒なのである。数字的にはほとんど似通っている。食糧管理制度から食料・農業・農村基本法ができて、今までいろいろな農業施策を打ち出してきたが、実際に自給率が上がっていないということで、日本の農業は本当にこのままで大丈夫かなと改めて認識を持った。やはり農業政策イコールお金だと思っている。その点では、やはり欧米と比べても農業に対する政府予算というのは非常に少ない。日本人がいざとなったときに食料に困らないよう、特に日本は海に囲まれていて、昔で言う兵糧攻めということになれば、ひとたまりもないと心配をする人までいるわけである。  その中で、やはり自給率を高める必要があるのだけれども、我々が、この場でこういうことを言っても、なかなか自給率が上がるということはないのだろうと思う。政府に自給率を上げる手だてや政策をやってもらうように、ぜひ部長から知事に対して、知事会でこういうこと言ってほしいと、47都道府県、横の連携をとってやってもらえないか、部長。 238 ◯農林水産部長  食料自給率に関しては、例えば、今のお米の話についても、小麦粉が入ってこなくてどんどん高くなっている中で、米価は上がらないとか食料自給率については年々下がっていることに対しては問題視している。  今回の6月の補正予算についても、幅広く皆さんに支援したいという考えのもと、例えば、米、麦、大豆、そばの四つの品目について10アール当たり1万1,000円の支援は、大体それらの品目の農地面積98%をカバーするということで、中山間地区も含めて幅広く県内の農業が守られるよう、知事の指示も受けてしっかりと制度設計をしたつもりである。  ただ、全国的な話としては、今まで輸入に頼っていたものはなかなか入ってこない。逆にウニなどは中国に買い負けてしまって、国内需要がもう満たせないといった状況にもあるようである。そういったこと全部含めて、我々としても、知事会を通じて強く申し出できるように考えていきたいと思っている。 239 ◯山岸委員  小麦がウクライナから入ってこないということで、今、パンが高くなった。全く農業を知らない人だと、小麦の代わりに米粉使うとよいと。粉にすれば一緒だと思っているのか知らないけれども、もともと単価が違うので米で作ったパンは1個何百円も払ってもらわないと採算が合わないのである。福井県は大麦も小麦も作っているが、福井県の小麦でもほとんどパンになる小麦は少ないと聞いているが、福井県内の小麦でパンになるようなものはどれくらいあるのか。うどんになるような小麦が多いのでパンにはあんまり適していないとも聞いているのであるが、そのあたりはどうか。 240 ◯福井米戦略課長  県産小麦についてであるが、現状、令和3年産で県内110ヘクタール、非常に小さい面積で永平寺だけである。金沢製粉との契約で栽培されている。一応、小麦粉の質としては、麺、パン向けにはなっている。  ただ、なかなか広がりもないし経営所得安定対策で補助金をもらおうと思うと、実需との契約が必要になる。 241 ◯山岸委員  実験的に6次産業で米粉用の米を作ることをやっているところもあると思うけれども、こういう時期に福井県で米粉に適した米を作るといっても恐らく高くても1俵4,000~5,000円までしか生産者にお金は入ってこないと。1俵1万円も入ってこないから、転作ということで、県で今後、補助金を出しながらやっていくという考えはあるか。 242 ◯福井米戦略課長  これまで米粉用米として強く進めてきた経緯はない。ただ、ウクライナ等々の情勢を鑑みながら、今後、検討するべき課題の一つではなかろうかとは思っている。  価格の面と国の経営所得安全対策との釣合い、まず実需との契約が必要になってくるので、思いついたからすぐ作れるという状況でもない。まずは売り先を確保してからという形になると思う。その点については、今後JAも含め、県もしっかりと考えていきたいと思っている。 243 ◯山岸委員  経営のことを考えた農業でなければ、今から担い手は育ってこないということもある。今、実際現場で働いている人を見ると、担い手が70歳を超えているのである。中山間地域でこの人たちの一番大変な重労働というのは草刈りなのである。  昔は草を刈って牛や馬が全部食べるために、競争して草を刈ったのである。一番草が柔らかいから欲しいということで刈ったのである。  今、田んぼの畦畔が大体1割の勾配で、1メートル行って1メートル上がる勾配になっているのである。それ以上緩やかにすると、今度は畦畔に田んぼの面積を取られてしまう。大野でも他でもそうだろうと思うけれども、自動草刈りで実験をやっていても1割の勾配だと草刈機が横滑りする。だから、事業者もいろいろと研究をしてくれているのだろうと思う。  畦畔の緩やかなところは、自動草刈機でもやっているが、今のところ中山間地域の田んぼの畦畔のほとんどは手で刈る。チップソーをつけているものだから、大きなけがをするという話も聞いている。そして、高齢者だと足元がぐらついたときに、平衡感覚とか運動神経が対応し切れないのである。大けがにつながってくる。今、若い人たちが農業の手伝いをしてくれるという制度もある。若い人もコンバイン、田植機は結構乗る人もいるらしいのであるけれども、地味な草刈りだけは、面白いことがほとんどないものだから誰もしない。田んぼの畔草刈りと農村の集落環境にも草刈りがついてくるが、環境が守られていくということは、これからの農業の大きなテーマだと思うが、県で農地水環境保全という中で対応しているが、将来的にはもっと推進していくという方向で考えているのか。 244 ◯中山間農業・畜産課長  中山間の農業ということで、委員おっしゃるとおり、昨年、何名かの担い手に聞いても、草刈りが大変だと聞いている。  リモコンの草刈機などの支援はしているけれども、それも委員指摘のとおり、傾斜には限度があるので人手に頼らざるを得ないという中で、中山間地域の直接支払制度が、今現在、約300集落で取り組まれている。  例えば、市町によっては、国が100分の1までいいと言っているのだけれど、20分の1だけ支援をしたりと取組にもばらつきがあるので、直払制度を十分活用しながら、集落全体で畦畔の管理をするとか、景観も含めて今後も進めていきたいと考えている。 245 ◯山岸委員  知事も「農業は国の基」と言うように、いい言葉もある。しかし、今、本当に農業経営も厳しいし、担い手もなかなかいない。軽作業で、ある程度収入があれば、みな家の跡を継ぐのである。農家の長男が家に戻ってこないのは、農業だけでは食べていけないからだろう。だから戻らないのである。  農業でご飯が食べられるようにする。しかし、今の農業は、農地の集積、大型機械導入で労働力を少しでも少なくするということで、小さい農家は農業をやめざるを得ないという政策なのである。  課題は山積しているのである。これまでの歴史があるから、農業は一言では語れない。しかし、この農業の自給率を上げることと農家の担い手が育つような農業を目指して、しっかりと国に対してものが言える、地方の農業という位置づけを知事のほうから国に言ってもらって、予算を獲得するしか方法がないのである。ぜひともその方向で頑張ってほしい。よろしくお願いしたいと思う。 246 ◯山本(文)委員  ウクライナにロシアが侵攻してから、食料がかなり非常事態になっているところがあると。そういうことから、我が国においても食料安全保障という言葉がちょくちょく出るようになった。これらについて部長は何か考えがあるのかどうか。それと、国からの指示が何らかの形であったのかどうかも伺いたい。  今、裕福な経済情勢、社会情勢になっており、あまり感じないが、私が小学校3、4年生の頃、昭和20年頃には、白い御飯は食べられなかった。麦がほとんどで喉へ突き刺さるような御飯を食べてしのいできて、農家といえども強権発動で米を隠しておくと、国が家宅捜査して米を取っていってしまったという悲惨な状況にあった。その経緯を考えると、食料安全保障というのを今考えるべきときかなという感じがする。それらについての考え方や国から何かの形で指示があったのかどうかを伺う。 247 ◯農林水産部長  私が知っている限りでは、国から食料安全保障についての明確な方針というのはお聞きしていない。  ただ農業に関しては、福井県としては、今回の11億円余りの予算についても、一度その農地が荒れてしまうと戻すためには何倍も労力がかかるといった中で、皆さんに幅広く、きめ細やかに支援ができるようにという形で考えたものになっているので、そこについては食料安全保障の考え方に近いなと思っている。
    248 ◯北川委員  農遊コンシェルジュについて、県でつくった農遊という造語、それにロゴも見事だなと思う。動画もとてもすばらしいと思う。農業のいろいろな裏側も全部映し出したものではないとは思うけれども、発信していくということがこれからの農業政策の中で大きな意味を持っていくのだろうなと思う。  農遊コンシェルジュの現状と目的、それから見通しをお聞かせ願う。 249 ◯中山間農業・畜産課長  農遊コンシェルジュは昨年度から育成を始めていて、昨年度は114名育成した。ただ、育成が目的ではなくて、その人たちが活躍して、県内に遊びに来た方や農村に遊びに来た人の滞在時間をいかに長くして楽しんでいってもらうかというのが大事だと思っている。まず、今年度については、さらにもう少しコンシェルジュを増やしたいということで、今年度も育成研修をやらせていただいていて、現在65名が受講している。  また、昨年度認定させていただいた114名の方については、今度は具体的に現場で活動してもらいたいということで、例えば、近隣のコンシェルジュ同士がコラボして観光農園やデザート屋さん等、できるだけ滞在時間を長くするような取組を、今年度から支援してきているところである。コンシェルジュ同士、今後、地域を超えて横のつながりをもちながら農村の交流人口の拡大であったり活性化につなげていきたいと考えている。 250 ◯北川委員  先ほど山本文雄委員がおっしゃったように、食ということに関して、やはり全部「農」とつながっている。この農遊コンシェルジュというジャンルは、農業に従事している方以外にも広げていけると思うので、うまく活用して、いろいろな新しいイメージの農業につながっていくことを期待している。 251 ◯松崎委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 252 ◯松崎委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。            ────────────── 253 ◯松崎委員長  次に、今回、付託を受けた請願2件の審査に入る。  審査は1件ずつ行う。  まず、請願第90号「『水田活用の直接支払交付金』の見直しの中止を求める意見書提出に関する請願」を議題とする。  本件に対し、各委員より発言願う。 254 ◯小堀委員  請願の趣旨は理解するが、主食用米の需要が減少する中、食料自給率、自給力の向上に資する麦、大豆等の本作化を図り、水田稲作から誘導していくことは重要である。  交付金の支給対象外となるのまでの5年間の中で、水稲と転換作物とのローテーション体系の構築を推進していくことや、畑作物の産地形成に向けた支援策の検討を含め、まずは課題を検証していくことが必要であり、県においても国が今後、実施する現場の課題の検証の中で適切な対応を求めていくこととしていることから、推移を見守ってはどうかと考える。  よって、本請願は不採択でお願いしたいと思う。 255 ◯北川委員  今回の見直しについては、国も今後、現場の課題を検証するとしている。その議論を踏まえて、見直しの中止ということだけに捉われないで、本件の生産現場の実情に沿った見直しを提言していくということが検討されるべきである。  現時点では、継続審議をお願いしたいと思う。 256 ◯松崎委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 257 ◯松崎委員長  ないようであるから、本件に対する質疑、討論は終結する。  本件については、継続審査を求める意見があるので、まず、継続審査についてお諮りする。  本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 258 ◯松崎委員長  賛成少数である。  よって、本件を継続審査とすることは否決された。  それでは、採決に入る。  本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 259 ◯松崎委員長  賛成なしである。  よって、本件は不採択と決定した。  次に、請願第91号「インボイス(適格請求書)制度の中止を求める意見書提出に関する請願」を議題とする。  本件に対し、各委員より発言願う。 260 ◯小堀委員  農家等の負担に対する懸念は理解するが、インボイス方式は課税の適正性や透明性を確保するために導入されたものである。  また、農産物の販売には複数の特例があり、インボイスの発行義務が免除される場合があることから、免税事業者であっても従前どおりの取引が可能となる。再度、特例を含めた制度の周知徹底を図り特例の活用を促すとともに、課税事業者となった場合の事務負担への支援を充実させていくことが必要でないかと考える。  よって、本請願は不採択でお願いする。 261 ◯北川委員  免税事業者が新しく課税事業者となる場合に自らも仕入れ控除が可能となる一方で、インボイス発行とか税の申告などの負担が発生してくる。  インボイスの導入は農家だけでなくて、中小企業なども対象になるのだけれども、こういったメリット、デメリット、これを農協特例などのある農家だけではなく、県内の中小企業などの経営への影響など、さらに調査するべき内容があると考える。  そこで、現時点では継続審議とすべきだと考える。 262 ◯松崎委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 263 ◯松崎委員長  ないようであるから、本件に対する質疑、討論は終結する。  本件については、継続審査を求める意見があるので、まず継続審査についてお諮りする。  本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 264 ◯松崎委員長  賛成少数である。よって、本件を継続審査とすることは否決された。  それでは、採決に入る。  本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 265 ◯松崎委員長  賛成なしである。よって、本件は不採択と決定した。  以上で、請願の審査を終了する。            ────────────── 266 ◯松崎委員長分科会長)  以上で、農林水産部関係の審査を終わる。  これで、今回、付託を受けた案件の審査は全て終了した。            ────────────── 267 ◯松崎委員長分科会長)  次に、委員会の閉会中継続審査の申出についてを議題とする。  お手元の資料、閉会中の継続審査事件の申出一覧案を御覧願う。  閉会中に緊急に審査を要する案件が発生した場合に、委員の任期中、随時委員会を開催できるよう、議長に対し閉会中の継続審査を申出をするものである。  なお、福井県の部制に関する条例の改正等に伴い、部局等の分掌事務に変更があった場合は、これに対応できるよう、ただし書きを追記している。  それでは、会議規則第74条の規定により、資料のとおり、閉会中の継続審査の申出をしたいと存じるが、これに異議ないか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 268 ◯松崎委員長分科会長)  異議なしと認める。よって、そのように決定した。            ────────────── 269 ◯松崎委員長分科会長)  これで、審査は全て終了した。  委員長報告及び分科会報告については、私に一任願うとともに、委員会及び分科会の記録作成についても私に一任を願う。  以上で、産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会を閉会する。
                                  ~以  上~                    産業常任委員会 委員長                    予算決算特別委員会産業分科会 分科会長                              松崎 雄城 発言が指定されていません。 Copyright © Fukui Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...