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令和2年長期ビジョンに関する特別委員会 概要 2020-03-05
令和2年長期ビジョンに関する特別委員会 本文 2020-03-05

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  1. 福井県議会 2020-03-05
    令和2年長期ビジョンに関する特別委員会 本文 2020-03-05


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    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいタブが開きます) 令和2年長期ビジョンに関する特別委員会 本文 2020-03-05 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ 別窓表示 ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者一覧に移動 全 103 発言 / ヒット 0 発言 表示発言切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示 すべて選択 すべて解除 1 ◯田中(敏)委員長 2 ◯地域戦略部長 3 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 4 ◯田中(敏)委員長 5 ◯山本(文)委員 6 ◯地域戦略部長 7 ◯山本(文)委員 8 ◯交流文化部長 9 ◯山本(文)委員 10 ◯地域戦略部長 11 ◯山本(文)委員 12 ◯西本(恵)委員 13 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 14 ◯西本(恵)委員 15 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 16 ◯西本(恵)委員 17 ◯産業労働部長 18 ◯西本(恵)委員 19 ◯健康福祉部長 20 ◯西本(恵)委員 21 ◯細川委員 22 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 23 ◯細川委員 24 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 25 ◯細川委員 26 ◯地域戦略部長 27 ◯産業労働部長 28 ◯細川委員 29 ◯鈴木宏紀委員 30 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 31 ◯鈴木宏紀委員 32 ◯産業労働部長 33 ◯鈴木宏紀委員 34 ◯地域戦略部長 35 ◯鈴木宏紀委員 36 ◯総務部長 37 ◯仲倉委員 38 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 39 ◯仲倉委員 40 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 41 ◯仲倉委員 42 ◯田中(三)委員 43 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 44 ◯田中(三)委員 45 ◯地域戦略部長 46 ◯宮本委員 47 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 48 ◯宮本委員 49 ◯地域戦略部長 50 ◯宮本委員 51 ◯関委員 52 ◯地域戦略部長 53 ◯辻委員 54 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 55 ◯辻委員 56 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 57 ◯辻委員 58 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 59 ◯辻委員 60 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 61 ◯佐藤委員 62 ◯田中(敏)委員長 63 ◯佐藤委員 64 ◯健康福祉部長 65 ◯佐藤委員 66 ◯地域戦略部長 67 ◯佐藤委員 68 ◯安全環境部長 69 ◯佐藤委員 70 ◯田中(敏)委員長 71 ◯田中(敏)委員長 72 ◯山本建委員 73 ◯地域戦略部長 74 ◯山本建委員 75 ◯総務部長 76 ◯山本建委員 77 ◯総務部長 78 ◯山本建委員 79 ◯子ども家庭課長 80 ◯山本建委員 81 ◯大森委員 82 ◯地域戦略部長 83 ◯山本(芳)委員 84 ◯地域戦略部長 85 ◯田中(宏)委員 86 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 87 ◯田中(宏)委員 88 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 89 ◯田中(宏)委員 90 ◯交流文化部長 91 ◯田中(宏)委員 92 ◯地域戦略部長 93 ◯山本(文)委員 94 ◯健康福祉部長 95 ◯山本(文)委員 96 ◯健康福祉部長 97 ◯山本(文)委員 98 ◯地域戦略部副部長(未来戦略) 99 ◯山本(文)委員 100 ◯地域戦略部長 101 ◯山本(文)委員 102 ◯地域戦略部長 103 ◯田中(敏)委員長 ↑ リストの先頭へ ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ◯田中(敏)委員長  ただいまから、福井県長期ビジョンに関する特別委員会を開会する。  小寺委員には、欠席の届け出があったので報告する。  傍聴される方に申し上げる。さきにお知らせした留意事項を守って傍聴願う。  これより審査に入る。  当委員会に付議された「福井県長期ビジョンの策定に関すること」、「ふくい創生・人口減少対策戦略の策定に関すること」を議題とする。  なお、説明者については、あらかじめ私のほうで決定し出席を求めておいた。委員には座席表を配付しているので、そちらで了承願う。  また、進行についてであるが、発言は質問、答弁ともに起立して行っていただくとともに、議員全員で構成する委員会となっているので、発言は簡潔、明瞭にお願いする。  それでは、まず理事者より報告事項があれば報告願う。 2 ◯地域戦略部長  私のほうから報告事項を申し上げる。  「福井県長期ビジョン」については、県民との意見交換やアンケート、これまでの議会での議論等を踏まえ、2040年に福井県が目指す姿を描いた「将来構想」、最初の5年間に進める政策を具体化した「実行プラン」、それらを福井・坂井、奥越、丹南、嶺南の地域別に整理した「地域プラン」の3部からなる長期ビジョン(素案)を作成した。  「将来構想」では、「『安心のふくい』を未来につなぎ、もっと挑戦!もっとおもしろく!」を基本理念に、「自信と誇りのふくい」、「誰もが主役のふくい」、「飛躍するふくい」という三つの目指す姿を掲げている。安心と信頼の社会基盤と高速交通インフラの整備を最大限に生かし、暮らしの安心と社会の活力、県民の誇りが相乗的に高まり、好循環が生まれる「福井モデル」を確立していきたいと考えている。  今回新たに、2040年に向けてチャレンジする長期プロジェクトとして、「持続可能なふるさと福井継承プロジェクト」と「世界最先端のスマート福井創造プロジェクト」の二つを示している。これらのプロジェクトを推進することにより、福井のよさを未来につなぐ「継承」と、新時代の産業、暮らしをつくる「創造」をともに実現していく。  5年間の「実行プラン」では、まず、「新時代スタートアッププロジェクト」として、「とんがろう、ふくい」をコンセプトに、「ふくいエンタメ計画」「次世代チャレンジ宣言」「しあわせアクション県民運動」の三つのプロジェクトを最重点に実行する。今回、これらのプロジェクトごとに目標を設定するとともに、主な施策を提示している。  さらに、5分野18政策について、政策ごとに具体的な施策を整理し、政策目標と、その進捗をはかるKPIを設定した。また、全ての施策とKPIがSDGsの、どのゴールを目指すのかも示したところである。  「地域プラン」では、県内4地域の2040年ごろの将来イメージと合わせて、まちづくり、観光、産業、インフラ整備の観点から、当面5年間で進める地域の特色を生かした施策について各市町が行うものも含めて整理した。  次に、「ふくい創生・人口減少対策戦略」については、中間取りまとめ(案)の四つの基本戦略に沿って、今後さらに強化・拡充すべき具体策を取りまとめ、第2期戦略(素案)としてお示しした。  自然減対策としては、AIを活用したマッチングシステムの導入など、市町と連携しながら若い世代の出会い・結婚の応援を一層強化する。また、2人目からの保育料等を無料化する「子だくさんふくいプロジェクト」を新たに開始するなど、日本一の子育て応援策をさらにレベルアップしていく。  社会減対策については、東京一極集中がとまらず、一方で、大阪への人口流出が増加していることから、移住創業支援金の創設や京都事務所開設を初めとする関西のUIターン支援体制の強化など、都市部における「攻め」の移住政策を徹底する。また、新学科創設などにより県内進学を選ぶ若者をふやすとともに、若者や女性が魅力を感じる仕事づくりを進めるなど、進学や就職を機とした県外転出に歯どめをかけ、2024年の「社会増」実現を目指していく。  なお、現行の戦略の計画期間はことし3月末となっている。対策を切れ目なく実行していくため、第2期戦略策定までの間、現行の戦略に新年度予算の内容を反映した上で、計画期間を延長することとしたいと考えている。
     本日の特別委員会を初め県議会から意見をいただき、必要な修正等を加え最終案を取りまとめていく。  なお、詳細については担当副部長から説明する。よろしくお願いする。 3 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  それでは、資料に基づいて、長期ビジョンの素案、人口減少戦略の素案について説明申し上げる。  資料4-1をごらん願う。左上のところである。まず、将来像を考えるに当たっての本県のポテンシャル、果たすべき役割について掲げている。人口減少であるとか地球規模の環境変化など、日本全体が困難な時代を迎えている。こうした中福井県は、意見交換でもさまざまな話があったけれども、自然や食が豊かで人々が温かい、それから、地域のつながりも残っている。そして、子育て教育環境もすばらしい、確かな雇用産業基盤もあるということであって、客観的な指標では幸福度日本一という評価を得ている。  日本のふるさととも言える福井県、そのよさを最大限に発揮して、こうした地域の課題を乗り越えて、次の時代に新しい価値を創造する福井モデルを確立していくことが極めて重要だと考える。そのためには新幹線を初めとする高速交通・物流ネットワークを早期に完成させるとともに、特に3年後の新幹線開業を控える今、まちづくりや観光地の磨き上げ、新産業の創造に重点投資をし、国内外から多くの人を呼び込む力を引き上げていくことが必要だと考える。  県民の皆さんが、誰もが安心して豊かな暮らしを楽しみ、その生き生きとした県民の姿、まちの魅力がさらに多くの人を引きつけ、地域がにぎわって、それがまた、県民の誇りにつながるという好循環が生まれる福井モデルを県民の力を結集して確立していきたいと考える。こうした考えについて、本冊の37ページに記載をしている。  次に、今回の長期ビジョン(素案)のポイントを、3点申し上げる。  1点目が「持続可能な福井県づくりの追求」である。次世代ファーストの考え方に立ち、SDGsの理念にも沿って、誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある地域社会の実現を目指していく。  多子世帯への応援拡充を初め希望が叶う結婚・出産・子育て応援を強化するとともに、人口減少下においても幸せな暮らしを維持する適応戦略を進めていく。  2点目、「北陸新幹線開業効果の最大化」である。交流人口の拡大、地域の活力向上を目指して、北陸新幹線開業を控える最初の5年間、実行プラン計画期間においては、駅周辺のまちづくりや観光地の磨き上げ等への重点投資を実行していく。今回、実行プランの中で新時代スタートアッププロジェクトとして、「とんがろう、ふくい」をコンセプトに、さまざまな政策にチャレンジしていく。  3点目、「2040年に向けた長期プロジェクトの実行」である。今回、新たに二つの2040年プロジェクトを掲げた。福井らしさである「安心と信頼の社会基盤」を次世代へ引き継ぐ「持続可能なふるさと福井継承プロジェクト」と、新技術・次世代エンジニア先進企業が集積する「世界最先端のスマート福井創造プロジェクト」を実行していく。継承と創造、この二つをともに実現することを目指すものである。  長期ビジョンは3部構成となっている。また、基本理念、目指す姿については、これまで説明したとおり、右側のほうに記載をしている。  今回、新しく考えた「プロジェクト2040」について説明する。2ページをごらん願う。  2040年に福井県が目指す姿を実現するため、大きなチャレンジとして二つの長期的なプロジェクトを推進していく。  一つが未来へつなぐ(継承)ということであって、「持続可能なふるさと福井継承プロジェクト」である。1,000年以上の歴史文化がある。1,000年の時を経て培ってきた暮らしや文化、自然風土など、福井の安心と信頼の社会基盤を守り、次の1,000年に向けてさらに磨きながら継承していこうというものである。  もう一つが、未来をつくる(創造)、「世界最先端のスマート福井創造プロジェクト」である。福井の産業集積、それを支える高い人材力に新しい技術革新を結びつけて、ハイレベルの次世代エンジニアを育成し、新時代の産業と暮らしを創造しようというものである。この二つをともに実現し持続可能性を高めながら、新たな価値を創造し続ける福井モデルを確立していこうというものである。  右側のところで少し具体的に説明する。「持続可能なふるさと福井継承プロジェクト」のほうである。5分野は、それぞれ人材力、産業力、創造力、地域力、総合力ということで分けている。上から下へ簡単に申し上げる。まず、人材力、人づくりの部分であるけれども、本県の高い教育力を土台にして、ふるさとへの愛着と自信、誇りを育てる地域に根差したふるさと教育を推進していく。地域を知り、ふるさとを愛する人材の育成が何より重要だと考える。  産業力については、本県の誇るものづくり産業、農林水産業を次世代につないで、地域内で技術、人材、資金が循環する新たな経済システム、「福井型エコシステム」を確立していく。  創造力、これは観光・交流の分野である。先人のおかげで、今に残っているさまざまな祭りとか風習、伝統工芸、食文化、里山里海湖の景観など、暮らしの中で培った生活文化を磨いて、その魅力で多くの人をさらに呼び込んで未来へ継承していく。  地域力、地域暮らしの面である。地域のつながり、助け合いの精神など、福井のよさを最大限に生かすとともに、例えば、学生の受け入れ、地域課題に取り組む学生の長期滞在など、いろいろな内と外の力を使って、安心して暮らせる集落コミュニティを維持していく。  最後に、総合力ということで、県が先頭に立って市町、企業、団体、県民がSDGsを学び、実践する環境を整え、全員参加型の共生社会を実現していく。  右側の「世界最先端のスマート福井創造プロジェクト」である。上から順番に申し上げると、人材力、最も力を入れたいのは未来技術エンジニアの育成である。本県の教育力の高さを生かして、これからの産業発展に欠かせないAI、ロボット技術、IoT、5Gなどの通信技術、こうした未来技術を開発、活用できる人材を数多く輩出する県を目指す。  産業力である。最新技術を持つベンチャー企業を積極的に誘致し、先端企業、技術の一大集積地にするとともに、全ての産業に新技術を生かして若者に魅力のある仕事の創出、産業競争力を強化していく。いわば日本のシリコンバレーを目指していくということである。  創造力である。5Gの特性を生かしてVRとかAR、MRなど、さまざまな新技術がこれから生まれてくる。リアルとバーチャルを融合するなど、文化、スポーツの魅力を高め、国内外から多くの人が訪れる福井発の新たな文化・活力を創造していく。  地域力である。自動運転とかMaaSなど、新技術の社会実装の場を福井でつくっていく。例えば、お年寄りが移動に困らない社会を実現するといったようなことも目指していく。それから、スマートエリア、嶺南Eコースト計画でも掲げているけれども、エネルギーの最適化を実現するスマートタウンなど、地域課題を未来技術で解決するシビックテック先進地を目指していく。  総合力、県及び市町が共同してAIであるとか、RPAなど新技術を生かして行政運営や住民サービスの効率化、デジタル化を図っていく。  この二つのプロジェクトを20年間の長期プロジェクトとして位置づけている。  3ページをごらん願う。ここからは第2部の実行プランである。  当面の5年間、新幹線の県内開業を迎えるので、飛躍する福井の実現に重点化をした新時代スタートアッププロジェクトを掲げさせていただいている。コンセプトは「とんがろう、ふくい」、従来の枠にとらわれない発想やチャレンジを応援し、ワクワクドキドキのもっとおもしろい福井を創造していきたいというものである。「とんがろう、ふくい」という言葉には、一人一人が個性を発揮して、変化や心配を恐れず、お互いのチャレンジを応援し合う福井を目指そうという思いを込めている。  三つのプロジェクトを掲げている。簡単に紹介する。  「ふくいエンタメ計画」、「ふくいをもっとおもしろく」を合い言葉に、観光・文化・スポーツ等のとがった魅力で多くの人を呼び込み、県民も来訪者も、誰もが楽しめる場所や機会をつくる。  今回、目標として「ビジット2000」と掲げさせていただいた。5年後の観光客入込数2,000万人を目指していきたいと思う。  大きく三つ書いている。一つ目が「観光・まちづくりに重点投資」、四つの新幹線駅が同時にできる。その駅を中心とした魅力あるまちづくり、MaaSなどの交通ネットワークを充実していく。恐竜博物館のフルモデルチェンジを初め、東尋坊、丹南工芸産地、三方五湖、若狭湾など、さまざまな観光地や宿泊を磨き上げて、県内各地に新たなリゾートエリアを形成していく。  食のプレミアムブランドの確立に加えて、世界に通用する料理人を育て、地元食材を生かした質の高い食を提供するなど、フードツーリズムにも力を入れていく。また、恐竜や戦国、食などを活用した観光列車の運行にもチャレンジしていく。県内中にさまざまな種類の観光列車が走るエンターテイメント鉄道エリアを目指していく。  2点目、「国体レガシーを活かし『アスリートの聖地へ』」。地域スポーツコミッションを設立して大規模スポーツ大会の誘致に努める。新幹線開業に向けたフルマラソン大会の開催も検討していく。また、プロスポーツチームなど、トップスポーツチーム、選手の応援にも力を入れていく。スポーツを地域資源ととらえて、まちづくりや交流人口拡大につなげていきたいと考える。  3点目に、「まちと暮らしに音楽・アート」である。音楽・芸術など、多彩なフェスを通年ベースで開催する。また、1,500年の歴史を持つ伝統工芸を生かした福井ならではのクラフトツーリズムを拡大していく。  4ページをごらん願う。まず左側、「次世代チャレンジ宣言」である。次世代ファーストの観点から創業支援、働き方改革等により、若者に魅力のある仕事をつくり、とがった企業人材をふやしていく。目標として「スタート3000」と掲げた。創業、事業承継等の件数を5年間の累計で3,000件を目指したいと考える。  3点掲げている。1点目が「新分野チャレンジ『創業するならふくい』」。メンタリング、投資などによるベンチャー企業の応援強化、将来的な株式上場などモデルとなるリーディングカンパニーの創出に努めていく。後継人材の全国公募、それから、後継者による新分野展開、後継ぎベンチャーと呼んでいるけれども、福井は2代目が経営革新をして会社を大きくするという例が多々ある。こうしたものも応援していくということである。それから、社員ファースト企業の拡大であるとかリモートワークの導入など社員の立場に立った「しあわせ働き方改革」を進めて、日本一社員を大切にする県を目指していく。  2点目、「次世代を担う人材の輩出」である。新たな学部・学科の設置など、県内大学の魅力を向上させる。「FAAふくいアカデミックアライアンス」など大学連携を強化して、福井創生人材の育成に努めるなどさまざまな分野の次代を担う人材を育成していく。  3点目、「日本一の出会い・子育て応援」である。新たな婚活サポート拠点開設、マッチングシステム導入等による若い世代の出会いを応援する。また、福井発の3人っ子応援プロジェクトを第2子まで拡充する「子だくさんふくいプロジェクト」、家庭における育児の支援など、将来を担う子供たちが産まれ、育ちやすい環境をつくっていく。  右側をごらん願う。「しあわせアクション県民運動」である。それぞれが自分の立場でできることを考え、持ち寄る、「県民総参加」の社会をつくっていく。目標として「アクション1000」と掲げた。県民の皆さんの主体的な活動応援を5年間の累計で1,000件目指していく。  3点挙げている。「県民の“夢実現”を徹底応援」。若者ミライ会議、若者ステーション開設等による若者のチャレンジ応援、また、ふるさと納税を活用した「夢実現クラウドファンディング」など、みずからの夢実現、生きがい充実に努力する県民のアクションを徹底して応援していく。  「課題解決へ県民アクション」。市民みずからがまちの将来を考えて、行動につなげる「将来構想ワークショップ」を開催し、また、ソーシャルベンチャー(社会起業家)による自走可能なまちづくり活動を拡大するなど、県民の主体的な活動を広げていく。  3点目、「ローカルチャレンジ『移住するならふくい』」。河和田アートキャンプのような学生の長期滞在による地域課題の解決・活性化事例のほかのエリアでの展開も考えていく。大都市からの「ふるさと兼業」人材の誘致にも力を入れていく。こうした活動を通して、日本一県民活動が活発な県を目指していく。  5ページをごらん願う。分野別の政策である。本冊では67ページから記載している。5分野18政策に分けて5年間の具体策を整理している。それぞれ重点施策を示しており、また、政策目標とKPIを掲げている。こうしたことで毎年度の進捗管理も行っていく予定である。説明は省略する。  6ページをごらん願う。  6ページ、7ページは第3部の地域プランである。本冊では203ページ以降に記載をしている。県内を四つのエリアに分けて、それぞれの将来イメージ、そして、この5年間に実行する施策について、市町が実行するものも含めて整理をしている。説明は省略する。  長期ビジョン(素案)についての概要は、以上である。  続いて、第2期「ふくい創生・人口減少対策戦略」(素案)について説明する。  資料4-3をごらん願う。  左側に自然減対策、右側に社会減対策、主なものを記載をしている。  まず、左側の自然減の現状である。若年人口は減っている。本県の婚姻件数は低下傾向、出生率は全国上位を保っているけれども、出生数は引き続き減少する見込みである。  課題としては未婚化、晩婚化が進行しているし、特に若年世代の未婚率が全国平均並みに上がってきているという現状がある。対策としては、オールふくいで若者の結婚を応援する、市町、民間連携による「ふくい結婚応援協議会」を設立する。県を挙げて市町とともに結婚の応援を進めていく。婚活サポートセンターの設置やマッチングシステムの導入も進めていく。  二つ目の課題として、第3子以降の出生割合については維持しているけれども、第2子の出生割合が低下をしているという課題があったので、「3人っ子応援プロジェクト」を2人目に拡大をしている。また、私立学校の授業料無償化など将来にわたる教育費の負担軽減にも取り組んでいく。  もう一つの観点は子育てとの仕事の両立支援である。「社員ファースト企業」を拡大するとともに、男性の育児、家事参加を促す「共働き方改革」も進めていく。  右側をごらん願う。続いて社会減の現状である。全国的な東京一極集中は依然継続している。さらに本県の特徴としては、大阪への人口流出が拡大するという状況になっている。  課題として、まず、県内就職率が50%弱ということでそれほど伸びていないということがある。まずは県内に残っていただく第一歩として大学の魅力を高め、県内進学率を向上させていくということに取り組む。先ほど説明をしたFAAであるとか、新学部・学科等の創設に取り組んでいく。  2点目、先ほども申し上げたように、大阪への転出超過が拡大をしている。関西におけるUIターン支援体制を強化していく。大阪のUターンセンター、既にあるけれども、人材開拓員を新たに配置するとともに京都事務所を開設し、関西全体のUIターンの体制を強化していく。  それから、仕事・住まい・定着支援をワンストップで支援する「移住応援パック」を開発するなど、移住支援金の拡大なども含めて強化をしていく。  もう一つ、若者に魅力のある仕事の創出ということである。これは先ほどと説明が重なるけれども、有望ベンチャー投資、投資型クラウドファンディングなど、新たな創業、新商品開発を応援していく。高級ホテルとかITサテライトオフィスの誘致なども進めていく。  新たな分野として、航空宇宙やヘルスケア、次世代電池など、最先端のものづくり産業の育成にも取り組んでいく。  長期ビジョン、それから人口減対策についての概要の説明は以上である。  よろしくお願いする。 4 ◯田中(敏)委員長  説明は終わった。今ほど説明があったとおり、今回、ビジョンの素案、人口減少対策戦略の素案が示されているので十分議論を願う。  それでは、各委員より発言を願う。 5 ◯山本(文)委員  ただいま説明をいただいたが、まずは、すばらしい説明だったなと思う。優等生の説明であったし、この長期構想の中身もまた、それぞれに各論はすばらしくできていると思っている。  しかし、これで県民の皆さん方が100年の大計の中ですばらしい福井県ができるかどうか、そういう希望を持てるかどうかということを考えると、県民にはなかなか伝わりにくい中身になっているのではないかと思うのである。もっと大胆にして、そして、行き過ぎるほどの部門もあってもいいと思うが、優等生がつくったような、各部門ごとにきっちりときめ細かくやっていると、これでは長期構想の意味がないと思う。言い方は悪いかもしれないけれども、もうちょっと大胆にして、そして、大きなスローガンのもとに目標が定まっていると、10年後、20年後、30年後には福井県がどうなるか、夢がかなう、そういう計画でなければならないと思う。  長期ビジョンなんていうのは、西川県政の時代にはなかったのである。栗田県政のときには「人口100万人」、「生活満足度日本一」と標榜して取り組んだ。それは皆さん知っていると思う。そういう中にあって大きな目標がどこにあるかということになると、人口なんかも64万7,000人、黙っていてもなるような目標をビジョンとして掲げると、これは余りにもやる気がないというのか、希望が持てないというか。  80万人の人口が70万人台になった、これだけでも、県民の皆さん方は、将来どうなるかとどれほど不安を持っているかということ、もうはかり知れないものがあると思う。人口減少はまた別にしても、各都道府県のイメージというか、そういうことを言うと、一つの大きな目玉がある。  県庁所在地でいうと、長野というと善光寺。石川県の金沢というと兼六園、百万石である。そして、沖縄。これは平成5年に「琉球の風」という大河ドラマを流した。そのときには沖縄の首里城──今は焼けてしまったが──は惨めなものだったのである。そのときに、大河ドラマを流したときに「琉球の風」に乗って首里城を修復したところ、それがもとで沖縄の観光の目玉になった。沖縄といえば首里城ということになる。島根県というと出雲大社。そういう目玉があるではないか。  そういうことで、平成5年に、ちょうど「琉球の風」が大河ドラマで流れたときに、私は、福井は何とか目玉をつくらなければいけないということで、お市の方の大河ドラマを流して、そして柴田神社を建立し、お市の方をそこへ祭るということで、全国に理解してもらえるというか、イメージが通じるようなものを、一つ目玉としてつくったらどうだと。皆さんご存じのとおり、お市の方は岐阜県生まれだ。そして、滋賀県の賤ヶ岳、浅井長政に嫁いで落城した。そして、柴田勝家の嫁になったと、そして、悲壮な自決をしたのか知らないがそういう最期を遂げた。こういうことがあって、お市の方は、今、どこの県のものだということで、福井県のものと認知するのには、柴田神社を建ててそこへ祭って、お市の方を祭っているものだということになると、これは全国レベルで知名度が上がるから、それで大河ドラマをつくったらどうだと、これは議員の方の中で知っている人もいると思うが、それでやるということになったが、結局はしなかったと。それを、私は平成5年の予算特別委員会で言ったのだ。そして、4年後の平成9年に石川県が「利家とまつ」の大河ドラマを立ち上げて、平成14年、その5年後に放映し石川県の金沢はどんと観光客がふえた。1年中、絶え間なく金沢へ県外から客が来た。それがもとで、石川県の金沢と福井県の福井との人気度に差がついたという、そういう経緯があるのである。わかっている人は部長の中にいると思うけれども、そういうことで一歩間違うと、うまくない。先手を打てばできたものができていない。それで惨めな思いをしている。  今では金沢と福井とは天と地ほど変わってしまったよ。それで、今、長期ビジョンをつくる、この内容の中で目玉、大きなビジョンというものを掲げていない。私は不足していると思う。このままで実行した場合に、本当に5年後でも10年後でもいい。金沢に肩を並べていけるようなまちづくり、福井県ができると思うか。もっと行き過ぎてもいい。大胆な発想でやってみると、最大限努力してもできなかった場合は仕方ないではないか。皆さん方優等生で、確実にできることばかり羅列しているように思う。これ全部できるよ。長期ビジョンではなくてもしなければならないことがたくさん上がっている。  そういうことでなく発想を変えて、もうちょっと大胆なことを、目玉をどうしてつくるかということをしないと。  新幹線、新幹線と新幹線に頼ることばかり、新幹線をいかに活用するかということ、自立することによって新幹線を利用して、皆さんが来てくれる。自立もしていないところで新幹線ができてもそんなに観光客が来るはずがない。その辺は、考え方の根本を少し変えてみないと、このままで新幹線に頼って、福井へ行ったけど見るものもなくて変なものだということになったときには、どうするか。新幹線をいかに活用するかということを考えるのが原点ではないかと思う。  そういうことを考えると、もうちょっと思い切ったもの、目玉をつくってどうするかということを考えないと。このままでやった場合に、2040年に、みんなが満足した街になるかというと甚だ疑問だと思う。  そして、県民の皆さん方が、このビジョンを見て、本当に理解して、福井がおぼろげながら、20年後、あるいは30年後に、こんな街になる、すばらしい街になると、そんなことを思うと思うか。皆さん余りにもスケールが小さくて、しかも将来ビジョンとしてはちょっと寂しい思いがするが、けちをつけているわけではない。福井県の将来のことを心配している。皆さん方も心配してつくったと思う。  そういうことを考えると、もうちょっと見直ししてもいいのではないかと思うが、もう見直ししないというなら、会議を開く必要もないし、言うことも必要ないということになってしまうので、その辺も含めて回答してほしい。 6 ◯地域戦略部長  もちろん見直しするつもりはないということではないので、委員の指摘をいただいて、十分必要なところを考えていくという考え方である。  確かに、まちづくり、特に福井駅周辺のまちづくりということでの指摘だと思う。福井駅に恐竜のモニュメントをつくった。そういうことによって福井駅のPR上非常に大きな効果があった、そういったことも事実である。そういうような目玉というものをいかにつくっていくかというのは非常に重要な話であって、この長期ビジョンの中で具体的にこれを目玉にというようなところが書かれているかというと、そういったところが、まだ十分書かれていないというところはあろうかと思う。それについては、新幹線開業、それ以降を見据えて福井市、地元経済界と議論をしていくというような考え方でいるので、そういったところを踏まえて具体的には対応していきたいと思っている。  あと福井の魅力化ということでいうと、当然、東尋坊であるとか朝倉氏遺跡、これまで以上の磨き上げをこれからやろうという考え方を持っている。そういったところで福井の魅力というのは重点投資をすることによって高めていくということだと思う。  それからもう1点、石川県の場合にはNHK大河ドラマであるとか、ちょうど新幹線開業のときには朝ドラもタイミングよく入ったかと思う。そういったことも含めて、NHKの大河ドラマの誘致ということについては引き続き誘致活動を進めていくという考え方でいる。 7 ◯山本(文)委員  今、NHKの大河ドラマ、いいことだと言われた。ならば、この計画にNHKの大河ドラマの誘致ということで書き上げたらどうか。大事なことだと思う。お市の方を出したときにNHKの皆さん方といろいろと話をした。このお市の方は悲劇ではあったけれども、これはすばらしい、全国レベルの中で最も人気が出てくるドラマになるという話である。それはなぜか、大河ドラマはやはり戦国物が人気がある。そうすると、お市の方が主人公になると織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、三代将軍が必ず出なきゃならないことになる。だから、これはすばらしくなるということで言ったのだから、やはり大河ドラマは県民を挙げて誘致して、そして、それをきっかけにしてまちづくりをすることが大事だと思う。  それから、福井県の観光地、今も30年前も変わらないのは、タクシーの運転手に聞くとわかる。三角コースというのである。三角コースというのは永平寺、東尋坊、越前海岸。タクシーの運転手さんは、それを県外の客にPRして乗せて回るという、今もなおそのまま続いている。それは新しいものをつくっていないからである。新しいもの、魅力あるもの、目玉になるものをつくればそれはできるわけであるが、先ほど言ったように、長野には善光寺、そういうもので考えると、福井は今何をつくるかというと、駅前だけで、そんな1カ所の田舎の町みたいなものだけで観光客が納得するかというと納得しないと思う。そうすると、それにはまた、何をつくるかということを考えて、壮大な計画で30年後にはこういう目玉ができてこういう町になるのだと、観光客もまず福井の駅におりたら、そこへお参りするか、見てもらうかということになると思うが、そういうようなものをおぼろげながら、やはり一つものをつくり上げるということ。その後に今の計画書のような細かいことは肉づけをするというのが、本当ではないかと思うがどうか。 8 ◯交流文化部長  まず、大河ドラマの件について、私どもも大河ドラマの誘致については、委員の叱咤激励を受けながら頑張ってやっている。今年度においても、NHKの上田前会長のところに知事に行っていただいて、山本議員にも一緒に行っていただいたが、お市の方のアピールなどもしてきた。ことし放映される「麒麟がくる」においては、私ども昨年から、担当も含めて、大体10回ぐらいはプロデューサーや制作責任者などに、明智光秀に関する福井の情報などを提供して5月17日からの4回分の収録が既に終わったという情報も得ている。また、それ以上に続くことを期待してもいるし、できるだけそういった大河ドラマの効果なども生かしていきたい。福井を主舞台とした大河ドラマの誘致についても全力を挙げていきたいと考えている。  また、ビジョンへの記載については検討していくが…… 9 ◯山本(文)委員  部長、大河ドラマの誘致のことでNHKへ行って運動したとのことであるが、議会にも声をかけてほしい。議会もまんざら力がないわけではない。これだけの議員がいるのだし、そして、議会には大河ドラマの議員連盟もつくってある。みんな力を合わせてやれば多少は力になると思うから、皆さん方だけで単独行動じゃなく議会も協力してやるという、それだけをお願いしたいと思う。  それから前田部長。  いろいろな意見が出てくると思うけれども、これひとつ根本的に見直しをするということで考え方を新たにしていただいて、新たな出発をするということで壮大な計画を立ててほしいと思うがどうか、だめか。 10 ◯地域戦略部長  指摘について十分踏まえた上で考えていく。根本的と言えるかどうかということについては、この場で申し上げられないけれども、そういう目玉なり、とんがろうというようなことも標榜しているわけであって、そういったものをどのように明確化して打ち出していくか、そういったことも配慮しながら考えていきたいと思う。 11 ◯山本(文)委員  後悔をしないような計画を立ててほしい。お願いしておく。
    12 ◯西本(恵)委員  全部見せていただいて非常によくできていると思う。とにかく県民の声をよく聞いて、積み上げて、それも実行プランまで仕上げてということで、本当に内容はすばらしいと思う。ただ、今言ったようにインパクトのあるものというか、2040年、いわゆる「とんがる」ということである。東京大学の先生のセミナーにもあったけれども、「とんがる」ということについてどのように思っているのか伺う。 13 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  「とんがろう、ふくい」というのは5年間の実行プランの、今回の新時代スタートアッププロジェクトのコンセプトということで掲げさせていただいた。東大のセミナーでも中学生も含めて「とんがろう」ってどういう意味なのだろうということでいろいろな意見が出て、私も興味深く、そこに参加をしていたわけであるけれども、いろいろな捉え方はあるのだろうと思う。これはある意味、つながりが強く周りのことを若干気にする、この福井の県民性というものを少し変えていきたいという気持ちもある。「とんがろう、ふくい」には、先ほども説明したけれども、一人一人が変化、失敗を恐れずチャレンジしようということを、そして、そのチャレンジをお互いに応援するということが、これからの福井にとって大事だろうと思っている。  そうしたコンセプトを、我々の政策の中にもわかりやすく表現できるような工夫は必要かと思う。 14 ◯西本(恵)委員  この政策によって、いわゆる2040年の福井県が全国の皆さんから本当に注目される、また、本当に福井に行ってみたい、また、福井に住んでみたい、そういった福井にしていくためというのが、とんがるという意味かなという思いをしているのである。そういったインパクトが前面に出ていない部分があるということが、やはり印象としてはある。ただ、あえてこの中から読み取ると、今回、二つの大きなプロジェクト2040というのもつくった。これによって、福井県を底上げしていこうという思いがあるのだということで捉えてはいるのである。  私がこれまで特別委員会でいろいろ提言もさせていただいたけれども、SDGsもそれぞれ入ったし、KPIも入ってきて、ようやく長期ビジョンみたいな形になってきた。  ただ、さっきも言ったように、こういったことをつくっていく、積み上げていくいう形からいうと、福井県は一生懸命やっていると思う。実行プランまで見て本当にすばらしいと思ったのであるが、ただ一方でKPIを見せていただいたときに、これでいいのだろうか、この目標で果たして福井県がよくなるのかなという思いはした。実行プランに対してKPIが少なかったり、いわゆる具体化されていなかったり、実行プランまで全部消してKPIだけを見て、これだけを達成させようと思うような形で見ていった場合に、長期ビジョンがこれでいいのだろうかという思いがあったのが一つ。  それから、この長期ビジョンの下には──この間も、一般質問で環境基本計画なんかの話もさせていただいた──環境基本計画の中にはないいわゆる目標が、この長期ビジョンには書いてあるのである。それでいいと思う。新しいものをつくっているのだから、そういった意味での整合性、もう1回、環境基本計画に振り返ってみて、そちらのほうの政策なんかも考えていかなければいけないと思うのである。だから、このKPIの設定の仕方はこれでいいのだろうか、これはやはり見直したほうがいいのではないか、もうちょっと具体的に、もっと項目を多くしていったほうがいいのではないかという印象を受けたのであるが、これについて伺う。 15 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  KPIについては、今回、18の政策にそれぞれ設定をして、全部で107項目という数になっている。今回の実行プランの中で、例えば教育でいうと73ページとか、18のそれぞれの政策の最後のページに目標の欄があるのであるが、政策目標という形で、いわゆる定性的な目標を掲げている。その達成に向けての参考となる重要評価指標ということでのKPIを設定している。なおかつ、関連する個別の計画、それから、県民の方にも何か取り組んでいただければという小さなアクション例というものを書かせていただいていて、全体としてその政策が進んでいくことを、この中で評価できるような仕組みを模索したということである。  これは、これまでマニフェスト、政策合意という体系の中で実は政策を進めてきた中で、いろいろ批判もあった。数値目標だけにとらわれて一番大きな政策目標が達成できていないのではないかという批判もあった。KPIは非常に重要だとは思うけれども、数値目標だけにとらわれないような工夫ができないかということで考えた結果が、大きな政策目標を掲げそのための参考指標を設定するということで整理をさせていただいたところである。  内容について過不足があるのではないかという指摘については、また見直しを進めたいと思う。 16 ◯西本(恵)委員  KPIについて、正直言って、どうしてもこのKPIを目標としてこれでいいのかという疑問があるのである。それはもう一度検討していただきたいと思う。  それから、今回の、この二つのプロジェクト2040でも重点的にされているけれども、いわゆるスマート福井を目指すということで、IoTとかAIとか5Gとか、こういった人材を育てていかなければいけないということで、今回は伊本先生がセミナーをされた。2回も来ていただいて私も大変参考になった。また、産業情報センターでも伊本先生を中心にしたセミナーもされていたり、企業にも声をかけていただいてAI人材をつくっていくという、県が取り決めをされていることもよくわかっている。ただ、私も去年、産業常任委員会でも申し上げたのであるが、ふくいAIビジネス・オープンラボに、伊本先生はどのような印象を持たれたのであろうか。私は情報分野に20年間いた感覚から、あれを見て、あの展示されているものが代表的にやっているものだとは思うけれど、ただ、新規性、先進性というか何か驚きというかこういったものがなかなか見えにくい。もうちょっとビデオでいろいろなものを示してあげて、5Gなんかも、例えば大阪と東京と福井とでバンドを組んで、遅延性がなくなるので一緒になってバンドが組めるみたいなものもやっていたと思うのである、福井県で。ああいったものをビデオで紹介してあげたりとか。例えば、この福井県庁の地下3階に売店がある。あれを無人コンビニ化してしまって、買って、レジを通らなくてもちゃんと支払いができるみたいな。そうすると、みんな県庁に来るし、おもしろいなとか、こんなことやっているんだということもわかってくるので、そういった試みとかをやっていっていただきたい。やはりもう少しインパクトのあるものをやっていただきたいと思うのであるが、まず、伊本先生はどう感じられていたのか。 17 ◯産業労働部長  オープンラボは産業支援センターにある。伊本先生がどうかというのは、申しわけないけれども、直接そのことについて聞いたことはない。 18 ◯西本(恵)委員  言いたいことは言ったので、ぜひよろしくお願いしたい思う。  実行プランの1つ1つ、細かいことは別に言うつもりはないのであるが、どうしても1個だけ疑問があったのである。  健康福祉部の13と14の中に「一滴がん検診」というのがあったのである。国会議員もされているお医者さんに、この血液の一滴がん検診の実用性はいつごろできるかと聞いたら5年後と言われたのである。この5年後のものが実行プランの中に入っている。実行プランは5年である。5年後にしか実用化されないようなものがなぜ入っているのかなというのがすごく疑問になったのであるが、これどうだろうか。 19 ◯健康福祉部長  この「一滴がん検診」は、私ども福井県、治験のメンバーとなって進めていきたいということで、現在交渉していて、この5年間のうちに実用化がいつかというのは、治験の進み方にもよるけれども、ひょっとしたら7年後かもしれないし、もう少し早くなるかもしれないけれども、私どもとしては、その治験のメンバーとして入ったことで、全体に及ぶかどうかは進み方によるが、全国よりもいち早くこれを導入して、できるだけお年寄りの方を中心に体の負担が少ない形でがん検診、まずは初歩的ながん検診、基本的ながん検診を受けられるような、そういう体制を組みたいと。人生100年時代に向けて、70代、80代の人というのは基本的に、余りがん検診を受けていないけれども、そういう方でも、あと20年、30年生きるために1滴の血液を採ることで、がんがあるかないかわかる体制を、福井県が全国よりもいち早く入れたいという思いで実行プランに入れている。 20 ◯西本(恵)委員  今のでよく理解できた。それならば、ぜひしっかり頑張っていただければと思う。よろしくお願いする。  以上である。 21 ◯細川委員  今、西本委員がおっしゃったことと少しかぶるが、この「とんがろう」という言葉、今説明を伺って、ああそうかと、現状打破できる、そういう突破力のあるというか、チャレンジできるというか、そういうものを目指すのだなと、なるほどと思ったのである。ただ、日本語的には、「とんがる」というのは、先が細くするどくなる、感じやすくなる、過敏になるとか、声や表情が怒りでするどくなるとか、そういうようなのが本来の日本語なので、もし今のような、それどっちかというと辞典には載っていない解釈なので、やはりそのあたりを何か注釈としてつけておかないと、みんなには伝わらない。何回も使っているキーになる言葉なので、そこら辺の理解を広めなければいけないというのと、じゃあその、ある意味特殊な使い方が、今「とんがる」というのは、はやりの言葉なのだけれども、これ長期ビジョンなので20年後まではやっているのかなとか、これから日本語になるのかなと、そこら辺ちょっと言葉の使い方をしっかりとやっていかないとみんなのものにならない、私ら年配の者は昔の人間なのでわからない。  最近、「あらかじめ幸せ」とか、よく封筒にも書いてある言葉であるが、わけがわからないと結構不評なのである。「何これ、どういう意味」みたいによく怒られるので、その辺の言葉はしっかりと注釈をつけてほしいというのがまず一つである。  その現状を打破するというのは、すばらしい意味なのである。本当に福井県に必要な考え方なので、じゃあもう一度、この長期ビジョンを見直したときにその現状を打破して何か新しいものを、他県にない突出したものをつくるという意味合いで各部署のものができているのかと、改めてこうやって見たときに、例えば教育一つをとったときに、そういう人材を育成するのであるならば、もう少し違うアプローチというか、もう少し違う考え方が出てくるのではないかなとか思うので、逆に、改めて何か現状を打破するためのものというのが、この長期ビジョンにあらわれているのかどうかというのは、もう1回見なければいけないなと思っているところである。まず、「とんがろう」ということに関してお願いする。 22 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  「とんがろう、ふくい」というキーワードというか、今回、コンセプトについては、確かにいろいろな意見をいただいている。ある意味、その中で議論が深まっていくというのも一つあるのかなと思う。いろいろなセミナーとか、いろいろな方の意見を聞くと、委員がまさにおっしゃったように、少しするどい「とんがり」をイメージして余り福井に合わないのではないかというような指摘もある。イメージとすると、みんなでとんがり合おうとか、丸くとんがろうとかという言葉がいいんのではないかと意見もいただいたことがある。あくまでも、一人一人のチャレンジを応援し合おうという意味として、注釈なり説明をしっかりしていきたいと考えている。  また、20年後まで生きるかどうかということに関しては、今回、5年間の実行プランの中の新時代スタートアッププロジェクトのコンセプトということであるので、この5年間のキーワードとして使っていきたいと考えている。 23 ◯細川委員  「相手の弱点を容赦なく突いてくる」とか、「穏やかでない態度で相手につっかかること」、とんがる人と、そういうマイナスのイメージが本来のイメージであり、そうではない使い方なので、見直しも含めて注釈なり何なりでお願いしたいなというのが一つ。  それからもう1点であるが、先ほど人口減少対策の説明の中で部長がおっしゃった、女性が魅力を感じる仕事づくりというところが、人口減少対策としては書いてあるが、じゃあその長期ビジョンの中でまず子供をふやそうと、これは結構手厚いのである。頑張っているのだけれども、出ていってしまった女性たち、出ていかないように女性をとにかく福井にとどめておくという意味合いの部分というのは、これは人口減少対策に限らず、長期ビジョンで非常に大事なことだと思うのである。本当に、これ以上人口が減ったらますます商売も成り立ちにくくなってしまうので、出ていかないようにするための方策というのが、全体に薄いなと思うのと、やはりこのあたり、なぜ福井を選んでくれなかったのか、福井を出ていった女性たちにしっかり意見を聞いてそれを反映させてほしいと思うのであるがそのあたりどうなっているのか教えてほしい。 24 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  委員指摘の女性が魅力を感じる仕事、職場というのが非常に大事だというのはおっしゃるとおりだと思っている。4年前に女性活躍推進企業という制度をつくって、女性の管理職登用ということだけではなくて、女性の採用、育成、ワークライフバランス、そして登用という4分野に取り組んでいただける企業を県内から募集をして、それを県民の方にお知らせするという取り組みも始めている。  女性に魅力がある仕事、それは働きやすさということにも非常に影響している。ビジョンの中では政策3の共生社会のところで、男女共生社会の実現、そして、今の女性活躍に関する政策等については記載をしている。このあたりは、さらにしっかりと進めるとともに、特に学生の方に、女性が働きやすい職場であることを伝える方法をさらに強化していくということを考えたいと思う。 25 ◯細川委員  産業常任委員会のほうでも申し上げたのであるが、女性活躍というものを今の県民活躍課、そちらのほうに委ねているような気はするのであるが、現状、女性としては福井へ帰ってきたときに、昔の職工さんの続きではないけれども、女性の力とか発案とか持っているものを本当に大事だ、すごい、これが社会を引っ張っていく原動力だぐらいまでしっかり考えてもらっているのかというところが薄いと思っている。もし見直しとか、あるいは指標とするならば、まず、これほど働いているのに女性の賃金が全国平均よりも低い。あるいは管理職登用率が低い。福祉分野だけでは伸びているけれどもそれ以外のところでは低い。そういうことを考えたときに、本当は産業労働部全体で全県下の企業にそれを投げかけてほしいと思っているぐらいのところがあるし、それができなかったら、多分、福井よりも都会の企業のほうが魅力的だと、そっちのほうに行ってしまうと思うのである。そういったことを一部というのではなくて横断的にしっかりと全体で取り組んでこそ初めて女性活躍とか、あるいは女性に魅力的な職場というものになると思うので、そこをもっとしっかりと厚みを持たせていただきたいと思うのである。  再度、お答えお願いする。 26 ◯地域戦略部長  指摘のとおり、複数部にまたがって総合的にやる対策ということが必要だと思う。地域戦略部の関係でいえば、来年はお茶の水女子大学との共同研究の中で、都市と福井の女性にそれぞれインタビューを行いながらどういうような女性の活躍とか、そういうことに向けたことが必要だろうかという研究を進めようとしている。先ほど指摘のあった女性の意見を聞くというところは、そういったところでもきっちりやっていきたいと思う。  職場の働き方改革もあるし、女性として魅力のある仕事づくりという観点もあると思うし、仕事があるのだけれどもその魅力が伝わっていないということもあろうかと思う。いずれにしても、ある程度部局を超えた総合的な対策として進めていきたいと思う。 27 ◯産業労働部長  この長期ビジョンをつくる上で、私自身も各企業に伺って企業の声も聞いている。その中で御社の場合には女性の人数がどうか、そのときの管理職はどうだということも聞いている。そういった中で、経営者の方が決して女性だから管理職にしないとかではなくて、やはり、これは女性自身が、そろそろどうだと言ったときに、やはり私は…というようなこともあり、やはりその辺も全体として考えていかなければならない案件かなと思っている。 28 ◯細川委員  平日、買い物をしてランチ食べに行って、お店が女性でいっぱいである。だから、女性が何を選ぶかはすごく大きいので、そのあたりはしっかりと伝えてほしい。  最後に一つ。先ほど山本委員が失敗してもいいから何かおもしろいことを、飛び抜けたことをというので、一つだけちょっとつけ加えなのであるが。  今回、議会に要望で出ていたと思うのであるが、邪馬台国は福井県だったという、あれおもしろいのである。30年前もそういう書籍が出たのであるが、日野川は昔叔羅(しくら)川という名前だった。うちの町には朽飯(くだし)という地域はあるけれども百済市(くだらし)である。それから、風やら海やらに乗って大陸から物がたどり着くところは福井県である。野鳥にしても、油にしても流れ着く。だから、ここら辺から何かが始まった。日本の源流、源は福井ではないかというのはすごくロマンのあることなので、そういったようなことでも歴史的なところで福井というのはロマンのあるところとしてやっていただけるといいなと。ただ残念なのは、福井平野というのは九頭竜川の堆積平野であるので、福井の活断層でさえ下に埋まっているのである。埋まっているから下のほうはなかなか見えないけれども、伝統工芸品も集積しているので、十分考えられることだと思うので、私は、そのロマンにかけてみるのも一つだと思っているのである。また、そのあたり考え合わせていただければと思う。 29 ◯鈴木宏紀委員  この長期ビジョンと実行プランを議論するに当たって、まず、今まで根本的に欠けていた議論というのがあると思うのである。議会とか、あと県民の皆さんとの思いが少し乖離している部分もあると思うのである。そこは多分に、まずこのSDGs、これについて皆さん知っているようでそれぞれ捉え方が違うところもあろうかと思う。この長期ビジョンは、このSDGsの理念に沿ってつくられているから、ここにまず共感できなければ目指すところは全然違ってくる。  例えば、SDGsであれば、いろいろな国際共通、認識の課題を掲げて、その突破に向けて目標を設定して2030年までに実行していくということである。裏を返せば、価値観を変えるということであろう。まず、経済とか社会とか環境とかが、全てが3側面が統合的に向上してさまざまな課題を解決していくと。今までは、例えば経済は発展するけれども環境に負荷がかかる、環境を考えたときに経済が停滞する。そういうものではないよと、全てが統合してうまくいくようなことを考えていこうという価値観の転換だと思う。その価値観の転換をもとにしてこれがつくられており、かつアクションプランは、読ませていただくと、いまいちまだ理解できてないのであるけれども、デザイン思考というのがある。前の委員会でも議論されたけれども、このデザイン思考というのは、普通のデザインというイメージではなくて、これも価値観を変えていくことだと思うのである。このビジョンの根底にあるのは、価値観を変えていこう、それで価値観の違う世界、福井県をつくっていこうというのが、その根底にあるような気がするので、まずは長期ビジョンをつくっているということを県民の皆さんに理解していただく前に、その価値観の転換をやっていくのだということが受け入れられるかどうか。そこが受け入れられないと、多分、目指すところが全然違ってくるはずなのである。  だから、その辺のところの説明が今まで足りていないのではないかと思う。そこについて今後どうするかということと、それから、アクションプランの中でデザイン思考が出ている。デザイン思考でこれからの地域づくりをしていく。ある意味、これには賛成の立場なのであるが、ここについてもアクションプランをやっていくに当たって、デザイン思考というものが、議会もそうであるし、県民の皆さんに受け入れられるかどうかということを、まず、ここについての認識を聞かせてほしい。 30 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  まず、SDGsに関して申し上げると、ビジョンの中にも書かせていただいた、国連の目標ということであるけれども、これはもともと我々が考えている、この福井の将来を考えたときに、やはり持続可能な福井であってほしいということが、まず第一にある。そうした中で、その理念とSDGsの考え方が親和性があったということで、知事の考えもあるけれども、今回のビジョンの中に取り込んでいこうということである。  したがって、その価値観を大幅に転換するというようなことでは必ずしもないのではないかと、我々の先人から引き継いだこの福井のよさを未来にもつなげていこうという考え方、それから、今の福井のよさというのは、その地域とか家庭のつながりの強さ、よさであるので、そのつながりが、これからも継続していくためには、いろいろな考え方を持っている人もいるということもお互い受け入れるということで、多様性、寛容性という言葉も使っているけれども、そうした考え方そのものがある中でSDGsの考え方にも合致しているということで整理をしている。  2点目のデザイン思考についてであるけれども、これも価値観の転換というよりも、栗田県政の時代に「デザイン立県」ということを掲げて、さまざまな政策を実行してきたという経緯がある。かなり先進性の高い考え方だったと思う。当時は、産業分野にデザインの力を生かそうということで、今、サンドームにデザインセンターもあるけれども、先進的な取り組みをこれまで進めてきて、いわゆる産業部門、ものづくり部門のデザイン思考というのはかなり福井として根づいているし、それがまた武器になっていると思う。  今回、政策のほうにもデザイン思考という考え方を取り入れようということで、先日、畑委員からも質問があったので、今回、57ページにデザイン思考とはという言葉を追加をさせていただいているところであるが、物事の本質を見きわめて、そのための解決策としてどのようなアプローチが一番適切なのかということを、デザイナー、クリエーターの皆さんの力もかりながら柔軟に発想していくと。その解決策を、さらにデザインの力でわかりやすく表現していくということであるので、我々の政策形成システムとして、新しいアプローチが可能だろうということで、まずは、その行政分野に取り入れて、そして、こういった考え方を地域づくりにも今後生かしていけるのではないかということで書かせていただいている。 31 ◯鈴木宏紀委員  この57ページ、そのとおりなのであるけれども、僕はここを読んで質問したのであるが、この部分に、今副部長おっしゃったように「課題の本質を見極め、新たな価値を創造していく」と書いてあるよね。それから、下のほうに「課題解決型から価値創造型へと転換していく」、これ価値観の転換であろう。  例えば、社会的課題が出たときに真っ向そこに向かっていって打ち破っていく、ブレークスルーするのではなくて、一回立ちどまってよくよく考えて、この課題の本質をよくよく考えてみたら、ここに立ち向かっていく必要はないかもしれない、であれば、そういう時代を受け入れてそういう時代に適応する、その中で価値を見出していくというようなやり方だと思いながらこの文を読ませていただいたのである。だから、価値観を転換するという言葉を使わせていただいたのであって、この基本的な考えが出ているので、それに対して質問させていただいた。これについては、来週の予算決算特別委員会でも質問できるので、知事にもしっかりと聞いてみようと思う。これはこの辺にしておく。  それから、ちょっと各論に入っていくけれども、実行プランの中でSociety5.0というのがある。言葉の定義は、いわゆる現実空間と仮想空間を高度な次元で融合させたシステムを使って地域の課題を解決したりとか経済を発展させていく。わかるようでわからないような言葉なのであるのである。  実際、これを、この実行プランに落とし込んで政策7のところに掲げているけれども、そのSociety5.0の考え方が生かされた政策事業というのが、具体的にどこにあるのか教示願えるか。110ページからである。 32 ◯産業労働部長  本会議でも質問あったけれども、5G世代、これに対してどういうことをやっていくかという方向性としては一つある。ただ、現在のところ、まだ、5G対応のラインというかそれがない中で我々も考えているのは、一つには永平寺で実証実験をやっているということ。それから、政策面では工技センターと企業と一緒になって、それに対応した製品を研究しているということをやっている。各企業にとってもやはり5Gに対応したシステムというか、それを組んでいただくために、現在はIoT、それからAI関係について勉強しているという段階であって、きょう現在はまだそこまでいっていないのであるけれども、やがて来る、この4月以降に順次、福井県内にも5Gが通ると思うので、それに向けて、今一生懸命やらせていただくということでの施策である。 33 ◯鈴木宏紀委員  そういう説明であれば理解できる。  あと、ここで一つ提案というか、本来であれば予算決算特別委員会で申し上げようかと思ったのであるけれども。  5Gの時代に合った新産業創出という観点から、清水委員が前に予算決算特別委員会で質問されたけれども、eスポーツ、要するに、テレビゲームとかビデオゲームをスポーツとして認知するかどうかということは別としても、新しい産業を興すという点では、eスポーツというのも5G時代に即した新しい産業の創出だと思うのであるけれども、この中にはそういうことを全く検討するとか書かれていない。  eスポーツというのは、やはり弊害もある。当然、青少年の非行につながっていくとか視力が低下するとか、家庭の中に引きこもるとか、そういう弊害はあるが、やはり価値観というのは、さっき言ったようにどんどん変わっていくから、我々60歳を越えた世代がテレビゲームがスポーツになり得るということは考えたこともなかったけれども、日本を除くアメリカとか、中国も含めた先進国の中では、いわゆるテレビゲームというかああいうゲームは、スポーツとして認知されているわけである。  とにかく、その若い世代、市場の中の競技人口の中の7割ぐらいが30代までということと、あと、市場規模もどんどん大きくなっている。こういう、ほかがやっていない、東京都がeスポーツ、スポーツとしてではないけれども産業振興として今年度予算に盛ったみたいであるけれども、ITとかAIとか5G、次の世代の情報・技術も取り入れていくのであれば、こういうところも検討の余地はあると思うのである。全く触れられていないというのはいかがなものかと思うが、これについては、スポーツと捉えるか産業振興と捉えるかで、多分答弁できないとは思うのであるが、これは、どちらかというと地域戦略部長が答えられるのではないかと思うが。 34 ◯地域戦略部長  私も明確なお答えができるかどうか不安であるが、いずれにしても5GとかAI、IoTと、国のほうでローカル5Gをどんどん進めるということで進めている。我々県庁としてもどういうアイデアがあるのだということで一生懸命、担当、若い職員の意見も聞いて議論をしているところである。その知恵も十分出てきていないというのが現状である。幾つかアイデアが出ているので、こんなアイデアどうだというのをいろいろ投げてみたりしながらやっているところである。  いずれにしても、AI、IoT、5G、産業に出ていく、今のeスポーツもあれば、例えばメガネのウェアラブル対応がそれの関連産業として伸びてくるとか、いろいろな展開があろうかと思う。そういったところ、産業で伸びてくるという部分と、あとよく言っているけれども、いわゆる過疎地域の活性化というか、そういうものが、人が減っていくところを代行するというか、そういうところでAI、IoTが広域化されていくというような、地域活動を支える一つの武器になると、そういう考え方もあろうかと思うので、それについては産業化プラス地域振興、いろいろな出口を見ながら対応していく問題かなと思っている。 35 ◯鈴木宏紀委員  所管する担当課がないものであるから、せめて検討する課ぐらい設けていただきたいと思うので強く要望しておく。予算決算特別委員会で聞くかもしれない。  それからもう一つ。  先ほど、西本恵一委員から実行プランのKPIの目標が低過ぎるのではないかという話があった。私は逆の立場で、どちらかというと、実行プランとか長期ビジョンというのはこれまで余りにもその数値目標にこだわり過ぎていた。要するに、定量的な目標だよね。例えば、教育力を向上させようという目標を立てたときに、定性的であれば全体を底上げして、全国的に、例えば学力テスト上位、上位を目指そうというのが多分定性的な目標であって、定量的であると、例えば数学の試験は5位以内とかそうなっていくと思うのである。だから5位以内を達成できなかったときに、7位になったときに目標達成してなかった、達成してるわけであるから、僕はどちらかというと、完全に県政の進め方をこれまでと変えていくのであれば、逆にKPIの目標は進捗管理をしなければいけないということでは大切な目標ではあるけれども、そこが達成できたかできないかで議会も是とするとか非とするとしていくと、本来目指す定性的な目標とか違うところへ行ってしまう可能性があるので、このKPI、この107つほど設けているけれど、ここに関してはそれほどこだわりは持っていない。  西本委員とはまたちょっと考え方が違うのであるけれども、その点申し上げておく。  それから、人口減少で一つだけお聞きする。  少子化対策については、予算決算特別委員会で質問させていただくけれども、この中で京都事務所の設置がある。これについての目的、その重要性とかについてはこれまで説明を受けているので理解をしている。  ただ、行財政改革を今後進めていく上で新たな事務所を設置して、そこに事務所長を置くということは、例えば、部長とか副部長クラスをそこに配置するのではないかと思っているのであるけれども、京都事務所の、例えば所長クラスには副部長クラスぐらいは配置するのかどうかということを、まずお聞きする。  そうであれば、現時点では京都と大阪事務所、両方置くことに何ら異議はない。ただ今後、縦割り行政の悪いところは、しばらくやっていくと最初は連携してやっているけれども、次の世代、次の世代と課長、所長がかわっていくと、だんだん縦割り行政に戻っていく可能性はあるから、その辺は逆に、関西事務所の大阪と京都、関西近郊を全部所管できるような関西事務所の所長を1人置いて、それと京都と大阪に出先の機関を置いて柔軟に、年によっては大阪に重点を置くとか、その年ごとでなくても1週間の中で今週は京都とか大阪とか、そういうやり方もあると思うので、その行財政改革に逆行しないようなやり方で、京都事務所の今後のあり方を考えていただきたいと思う。 36 ◯総務部長  まず、京都事務所にどういったポジションの人間を置くのかというところについて答えさせていただくけれども、現在、京都事務所のあり方については検討を行っているところである。ポジションについてもあわせて検討というところであるけれども、何らかの管理職的なポストというところを置くことになろうかと思っている。 37 ◯仲倉委員  簡潔に伺いたいと思うのであるが。一番とんがっていない私がこんなことを申し上げるのはどうかと思うのであるけれども、全体的な評価としては、まず、この5年間の実行プラン、各部局からそれぞれ集めてこういう形にしたと、多少総花的と言われようが、これはこれで一つの5年間の実行プランとしては総花的であるにしろ、まとまってきているのではないかと思っている。  ただ、長期プラン、こちらのほうのコンセプトとしては、いわゆる時代の移り変わりに合わせて未来をつくっていくという、そういう側面と、もう一つはやはり福井県の潜在的に持ついろいろな資源というのをしっかり残していく。そしてまた、そういったふるさとというものをしっかりとこれからも伝えていくのだという、その二つの側面を持って同時に進めていくということである。  私どもの印象としては、両方てんびんにかけた場合に、やはりどちらかと言うと時代に合わせた、ハイソサエティとかいろいろ話もあったけけれど、そういったところというのはかなり具体的にいろいろなものが積み上がってきているのだけれども、この福井県、例えばこの福井県らしさ、集落とか農村・漁村を守っていくのだとか、そういったところの政策的な位置づけとかそれに対する精神とか、そういったところがてんびんにかけると少し弱い、そんな印象を実は持っているのである。  さっきからいろいろな方がおっしゃっているけれども、やはりこういう計画というのは、市町はいろいろ総合計画を持っているけれども、つくって終わってしまうのである。そうすると、何というかインパクトがない、インパクトというのはこういう計画にとっては大事な側面なのである。  だから、そういうところを考えたときに、これ総花的でもいいのであるけれども、これを始めとした何かをやるという見出しが、やはりついてこないのである。とんがる、それはいいのである。とんがるということはいいことなのであるが、とんがった福井にするために、例えば見出し的にこういうことをやって、あとこういうことも、こういうこともやっていくという一つのものがないと、今県民にこの大きい計画を示したときに、県民にとってはどう理解していいのかというのがやはりわからないのである。だから、そういうところをどう捉えていくのか、その辺について伺いたいと思う。 38 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  まさに今おっしゃっていただいたように、未来へつなぐ継承と未来をつくる創造という、この二つをこの20年間のプロジェクトとして掲げさせていただいている。  実は今回、口頭で少し説明をさせていただいたが、正直申し上げて、まだ、書きぶりが不十分な面もあるのかなということは考えている。やはり、どちらも非常に大事であって、どちらにも集中して取り組んでいくというのが、福井ならできるのではないかということで書かせていただいている。  集落対策については、実行プランのところで、前回よりかなり詳しく書かせていただいたつもりである。農村・漁村を守っていくという考え方も非常に大事な考え方だと認識をしているので、より一層その考え方が強く出るよう、そして、この二つの実現、両立ができるような内容、書きぶりについては引き続き工夫をしていく。  それからもう1点、インパクトが大事だという指摘をいただいたので、まだ内容ももちろん必要なのであるけれども、その言葉のインパクト、弱い面があるということであれば、引き続きどういうような言い方が県民にとってわかりやすく、また後々その言葉が残っていくのかということも考えて、さらに検討していきたいと思う。
    39 ◯仲倉委員  今、福井県が県外、あるいは全国的にどのような評価を受けているかというと、まず出てくるのがやはり自然が豊かとか食べ物がうまいとか、そういうところなのである。だから、そういったところを担ってきている農村・漁村というものが崩壊してしまうということであれば、福井県そのもののいわゆる評価というものががらっと変わるのである。  一方、世界最先端の創造プロジェクトとか、こういったところは、いわゆる福井県ではなくてもほかの県のどこの県のタイトルを入れても、これで十分やっていけるというところなのである。だから、やはり福井県らしさというものを追求していく、その政策的な位置づけ、2040年に向かってこういうことをやって福井県を残していくのだという、そういう気概が感じられるような一つのテーマ、そしてまた、具体的な施策をアドバルーン的に上げていくという、そういうことも必要であるから十分考えていただきたい。  それと、この計画をつくることが目的ではないのである。計画というのはつくって終わるというところがある。恐らくこれ、この後県庁の職員さんの副読本みたいな形で終わってしまうような気がしてならないので、それではいかんので、やはり県民に、2040年に向かってこういうことをやるのだというものを共有してもらわなければいけないのである。ここが大事なのである。  こういったものを県民に浸透させる、そしてまた、県民の理解を得る、そしてまた県民に同じ思いを共有していただく、そういうところにどういう手法でこれからやっていくのか。むしろ私はそちらのほうが大事だと思うのである。そういうところを、これからどういうプロセスで県民周知、あるいは県民とこの将来の思いを共有していく手法をとられるのか、その辺について伺いたいと思う。 40 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  まさにつくって終わりとならないようにすることが本当に重要だと考えている。  今回、資料としては参考資料1、これまで策定過程においても県民参加というのをコンセプトにさまざま意見交換会をやってきている。セミナーも開催していろいろな方に関心を持っていただくような工夫をしている。  まさにつくって終わりとならないように今力を入れているのが、県民の皆様との出前講座である。既に、例えば高志中学校とか小学校、それから大学、それから企業、長期ビジョンをテーマに話をしたいという要望があった場合に積極的に出かけていって長期ビジョンの概要も説明し、そして参加する方々が自分たちは何をするべきなんだろうかという、いわゆるワークショップ形式で出前講座を開催していて、現在11回開催をしていて、参加者数だけでいうと600名以上が参加をしているということである。  引き続き、これはまだ策定途中ということではあるけれども、関心を持ってもらって、そして、行政がつくった計画ということではなくて、自分事というか、自分にも関係のある将来構想なのだということを理解いただけるような努力は、引き続きしていきたいと思う。 41 ◯仲倉委員  計画の作成に当たって、例えば市町で各種団体を集めていろいろな意見交換をしたり、各種業界団体なんかもそういった勉強会なんか開いたりした、そういうプロセスを経て集約されたということは十分承知をしているけれども、しかしながら、そこにかかわってきたというのはこの七十数万人の県民のごく一部なのである。恐らくあとの七十数万人は作成過程にもかかわっていないし、そういった出前講座にも参加していないのである。だからといって、今、ホームページに掲載したところで、果たしてどのぐらいの方がこの計画を目にするかと考えたときに、本当にここにかかわってくる人というのは限定的だと思う。  だから、これから、まだ作成段階である計画ができた時点で、しっかりとこういった周知徹底を図っていく、あるいは、さらにこの計画では不備なところは、また意見をいただく、そういうことを絶えずやっていただきたい、要望したいと思う。 42 ◯田中(三)委員  長期ビジョン、長期計画、先ほど来、質問あるいは答弁の中で出てくるけれども、多くの方がかかわって意見を聞く、あるいはセミナーを開く、それからワークショップをやる、こういう場でいろいろな方からいろいろな意見をいただく、そうなるとある意味、長期計画の宿命であるが、結果的には角が取れて丸くなるのでとんがるのは無理だという部分があると思うのである。ある意味、総花的で仕方がない。今、仲倉委員もおっしゃったように、そういう面は仕方がないしそういうものだと思うのである。また今おっしゃったとおりで、つくったから、つくってそれで終わりでは絶対だめなので、今回、実行プラン5年間の予算規模3,120億円というのも示された。3,120億円というと、年間に割り振れば600億円余り、今出ている来年度の当初予算で見ると、投資的経費の50%ぐらいになるわけである。それだけの規模の事業、あるいは数の事業を、この長期ビジョン、あるいは実行プランの中で毎年やっていくとなれば、ある意味、総花的にならざるを得ないのである。どこかの分野が欠落しているとか、どこが物足りないとなると、当然、議会の場でも、これは入っていないではないか、これはおかしいではないかと、これも入れろ、あれも入れろ、これもっと充実しろとなるに決まっているのである。だから、それはそれで仕方ないのであるが、そうなると、41ページにあるような2040年に福井県が目指す姿、この三つのテーマがあるけれども、ここにどこの県の名前を入れても全部一緒になってしまうのである。それはそれである意味仕方ないのであるが、福井だからという部分というのは間違いなくあると思う。  例えば、37ページにあるけれども、中ほど、「福井県は」というパラグラフ、「日本海側の中央に位置し、成長するアジアに面している」という中で、やはりその4行目でもうたっているとおり、日本海側の国土軸をつくるということが日本全体にとっても大事なのだと。それから、福井県にとっても福井県の地位を向上して、福井県が発展していくためには、不可欠のことなのである。そうすると、この日本海側の中央で日本海国土軸のセンターを担う福井を未来に向けてつくっていくのだと、その中で福井県を発展させていくのだ。敦賀のような日本海屈指の良港もあるわけである。  あるいは中京圏にも関西圏にも近いし、東京とも新幹線でもつながるしというような観点でいくと、この日本海側の中央で日本海側の国土軸のセンターを担うのが福井県なのだと。そのための福井になるんだというようなことは、ほかの県の長期計画では書けないのである。だから、そういったことというのが出てくるべきではないかと私は思うがいかがだろうか。 43 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  以前、委員、田中委員長からも指摘をいただいた点であって、今回、まさに今のページのところにその内容を書かせていただいたわけである。  今、太平洋側に国土の中心が偏っている、大きな国土構造がアンバランスであるという問題意識を持っている。福井県は、日本海側の真ん中にあるし、今おっしゃったように港もある。そうした中で、北陸新幹線の開業が迫る、そして、その先大阪へつながるということであるので、まさに日本海国土軸の中心としての福井の役割というのが非常に大事になってくるし、そのポテンシャルが、さらに発揮できるチャンスが近づいているという考え方でいるので、そうしたことを大きな目標として捉えつつ、この三つの姿の実現を目指していくということにさせていただいているところである。 44 ◯田中(三)委員  その表現、入れていただいたのは非常にありがたいと思うし、そうあるべきだと思うのであるが、そこから、その具体的に目指す姿とか、あるいは政策、あるいは実行プランの各テーマというところに、そういった部分というのが必ずしも具体的に見えてこないのである。さっきも言ったけれども、57ページのあの三つのテーマというと、どこの県名を入れても結局同じではないかと、だから物足りなさというか、総花的で目立たないなというような印象になってしまうのではないかと、だから、そこを徹底して福井らしさというのを出すようなテーマ、タイトルを持ってくるとすれば、皆さんに、ああとんがっているなというような印象になるのではいかと思うのである。  こういう大事なところのキーワードのところが結局、どこの地名を入れても一緒ではないのかとなると、印象的にそうなってしまうのではないかということを申し上げている。だから、内容的には、先ほども申し上げたけれども、いろいろな方の意見をいただき、いろいろな分野の方の指摘を反映するとすれば、予算規模も年間の投資的経費の半分を注ぎ込まなければいけないような計画になれば、ある意味、総花的で角がないような計画にならざるを得ないのであるが、重要な部分のキーワード、フレーズ、そういったところをしっかりと福井らしさがわかるようなものにしていくということが必要ではないかと思うのである。その辺どう考えるか。 45 ◯地域戦略部長  確かに福井県の地勢的な特徴というか、ポテンシャルというものを一部描かせていただいているが、三つの目指す姿というところで、そこまで明確に出ているかというか、指摘の部分もあろうかと思うので、その辺の考え方、先ほど来委員からも指摘いただいているが、福井県の自然なり食なり、福井県としてのよさをきっちり守っていくというところも今回書いているが、そういう中でもう少し福井の特徴をきちっと入れ込むような工夫はしていきたいと思う。 46 ◯宮本委員  個別の政策についてはおいおい見ていこうということで、その前段階のことで一つ。最初に提案なのであるが、長期ビジョンというのは皆様のお仕事リストではなくて県民との夢の共有化だと思うのである。  一つ提案であるが、15秒のCMを打っていただいて、その15秒のPRCMで、県民の方が、ああこれが福井が進む道なのだと、俺もあしたから頑張りたいと思ってもらえるかどうかというキーワードでやっていただけないかと思う。長期ビジョンというのはそういうものなのである。細かい話、来年どうするのだ、5年後どうするのではなくて、20年後の福井県はどうあるのかなと、それがいいから福井にいたいし、嫌だから出たいしと、そういう夢の共有化ができるかと、これでというキーワードでやっていただきたいと思う。これは提案である。  もう一つ、ふくい創生・人口減少対策の話をする。これも大きな話であるけれども、これ二つの戦略が合同していると思うのであるけれども、ふくい創生のほうは経済関係、これはいい数字が出ているということで成果があらわれている。ただ、従前から、そしてきょうも出ている、いわゆる人口減少対策の話である。これはうまくいっていないということが正直言えるのではないかと。逆に言うと、皆さんお金をかけて一生懸命やっているが、過去5年で見ると、これ逆に言うとあれである、目の前にこういう課題が出てきたから、今回計画をつくったではなくて、第1期は4年か5年前にスタートしている。やっているわけである。何でこんな数字なのというと、胸に手を当てて考えなければならないのは、やるべきことと決めたことをやっていないのか。やるべきと思って決めたことが間違っていたかどっちかなのである。もう一つあるのは、やるべきと決めたことが間違ってたと。要するに、こんなことを目標にするべきものではないというやつである。だけど、これは違うと思うので、やるべきことをやっていないのか、やるべきことが間違ってたかのどっちかなのである。これ、やるべきことが間違っていたのか、やるべきことをやっていなかったのか、どっちだと思われるか、まず伺う。 47 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  難解過ぎて、にわかに理解が追いついていないのであるけれども。我々とすると前回の第1期戦略に、やるべきと考えて書かせていただいたことについては、全力で実行してきたということを考えている。  その結果次第で、いろいろな評価はあろうかと思うけれども、外的要因に左右される部分も、これは言いわけではないのであるけれども、あるということも全力で取り組んできた感想として持ってはいる。そうした中で、引き続きあらゆる対策を講じていくという考えでいる。 48 ◯宮本委員  ということであると、今の話ではやることは全部一生懸命やったということでいうと、やるべきことが効かないことをやっていたのではないだろうかという想定ができてしまうということで、今までと全く違うような発想で今回の計画がつくられているような気はしない。今までの同じような方向性でやっていると。だから、また同じ結果になってしまうのか。確かにあるのは、今まで5の力でやっていたものが効かなかった。だから同じ方向性で10やろうというのはあり得ると思う。  ただそれだけではなくて、これが本当に効いてくるのかどうなのか。それからもう一つは、世の中全体の方向性がということであれば、世の中全体の方向性に政策が負けているのである、簡単に言うと。そうであれば、要するに皆さんの努力の評価では、こういう計画の評価というのは前々から言っているけれども、相対パフォーマンスというか、世の中は10%マイナスだったけれども、福井県は5%しかマイナスではなかったと、これは丸なのである。そういう発想も必要ではないかということが一つである。まずは、相対パフォーマンスという考え方を持っていただけたらどうかという話。  それと、先ほど言ったように、もう1回、今までやっていて効かなかったという成果の中で、それをもうちょっと延長したらできるのかどうなのか。それとも、いやこれ延長しても無理だよ、新しい発想で新しいことをやっていかないとだめだというのか。  例えば、極端な話、今、子供たちへのふるさと教育をしているけれども、それが効いてないのであれば、逆にもっとそれを延長するという発想とか、または福井県においては難関大学合格というコンセプトを捨てるというのも大切かもしれない。地域に求める子供だけをつくるということも、もしかして必要かもしれない。そういった大胆なことをやっていかないと無理だよというのが、この対策の話だと思うので、今までの延長線で考えても効いてこないと思うので、そういった発想をお願いしたいと思うけれども、どうだろうか。 49 ◯地域戦略部長  指摘のとおり、効かなかったというか、対策として力不足で効果が上がらなかったという部分もあるであろうし、いろいろな考え方ができると思う。  そういうことであるので、そこのところはどう成果を検証していくかというのは、結構難しいところがあって、確かに、委員指摘のとおり国の大きな流れの中で、福井県の、例えば社会減とか、そういったところが動いてしまうというところもあって、直近の動きでいうと、先ほども申し上げたけれども、大阪に対する社会減というのが拡大をしていると、ことしは名古屋がどんとふえたと、いろいろな事情があるということである。  実は、その辺は知事からもよく指摘を受けて、どういうことが原因なのかよく分析しろと言われながらやっているところである。なかなかわからないところもあって、今回の予算で少額ではあるのであるけれども、ある程度専門家の知恵もかりて、そういうデータをどう評価をしてどういう対策がいいのか、政策提言も含めて、そういう外部の知恵をもらおうというようなことも取り組んでいこうと思う。  いずれにしても、政策が力不足なのか、方向を間違えていたのか、そこのところは確かにあろうかと思うので、いろいろな方々の、先ほど言ったような専門家の意見も含めて検証しながら進めることが大事だと思う。 50 ◯宮本委員  気になっているのは、この計画とかコンセプトがスタートする前の第1期の、当時は「元気な子ども・子育て応援計画」があった。スタートしたころというのは福井県1位だったのである。やることをやって、一生懸命やったら8位になったと何かそれ変だなと、それは効いていないのではないのと思うので、よく考えてほしいということである。 51 ◯関委員  長期構想、これ3ページの目的に書いてあるように、将来構想が2040年なのである。結局、あと20年先になる。それから実行プランとしては、また地域のプランとしては4年先しか見ていないのである、簡単に言うと。それで山本文雄委員の言うのもすばらしい、その意見に乗りたい、みんな乗りたいと思う。でもそんなもの書けるわけがないので、そんなものできるかどうかの議論になると思うのだけれども、とんでもない話になるだけで、たった4年先のものを書いて出せとなれば、これはもう、ほどほどのところでおかないとどうにもならんと、簡単に言うとそうなってしまうということになる。しかしそれでは意味がない。当然の話である。そこら辺のところのバランスを、焦点を絞らないことにはいつまでたっても離れ離れになる、夫婦と一緒だ、離れ離れでお互い言いたいことだけ言うていればいいようなものだけれども、それではお粗末だから、やはりある程度の集約はしなければいけないけれども、とにかくそういう前提が違うものだから、お互い納得いくところは納得いくところでおさめてという形でいかないと仕方ないのかなと、そんな気もするわけである。  ただ言えることは、本省といろいろ折衝していく、いろいろなことをプランを立てて持っていく、福井県はこれをやりたいどうかお願いする。道路、林業、水産であれ何でもそうである。持っていく。そして、いろいろ県と検討する。隣の石川県も同じようなことを考えて同じような議案を出してくる。同じような理屈もつけてくる。そのときに長期構想があるのかないのかの問題になってくる。福井県は長期構想でこれ出してきているではないか、何年も前につくってやってきたのだと、石川県は何もないではないかと、それだけでも1点か2点は差はつく。  また、富山県みたいに副知事は全部、歴代ずっと大蔵省(財務省)から呼んでいる。全国9カ所しか選ばないという箇所づけだけは議会でやるかもしれない。しかし9カ所になった後いばって出てくるのは財務省だ。結局、暗黙のうちの了解で優先を決めてしまう。そんなことが世の中なのであるから、そのための利用されるべき、変な言い方であるが、これはあり得る話である。ただし、そこまで言ってしまうとむちゃくちゃであるが、長期構想に乗って福井県は努力してきたのである。10年やってきたのである。だから何とか認めてほしい、長期構想もないようなところと一緒にしないでくれ。こうやって頑張れる点にもなる、そういったことも大事であろうと思っている。  私も議会に出て33年になる。西川知事で十何年であったか、また、杉本知事のところで、また20年ぐらいおつき合いしなければならないのかもしれないけれども。どういうことになるかわからないけれども。しかしやってきたことを考えると、その程度のことでごちゃごちゃやってきただけである。  33年で変わったのは原子力が変わってきたこと、恐竜博物館は中川知事からやっているのであるが、まだまだこの程度の話、建物をどうのこうのやっている時代なのであるから。頑張ってやりたいと思う、気持ちは山本文雄委員と一緒だ。三十何年もやってきて、ちょろちょろ、保育所の子供が歩いて決めたようなことやってきただけかとつくづく思うわけであるが、そうではなくて、やはり新規、みんなの熱意でまとめていかなければいけないことは事実。  しかし、ただ目的が、誰のためにつくるのかということである。これみんな、子供のためでもあり将来の福井のためなのであるが、そこら辺どう考えて、何かアドバイスしながらまとめていっていただけたらなと、そんな思いもするのだけれども、なかなか難しい点はあるけれども、みんなの気持ちは大きいのであるから、片一方はつくって中途半端になったんかと言うとそうではない、がちゃがちゃになったんかと言うとそうではない。  しかし、びしっとしたことを決めると、またそれで制約を受けることにもなる、そこら辺のところは、いい意味も悪い意味もあると思うのであるが、また3年ほどしてまた新しい知事も生まれてくるのであるから、その辺も考えながら、ほどほどの形で考えてもらえたらと思うのであるが、どうだろうか。 52 ◯地域戦略部長  関委員には、以前からいろいろな施策に貢献いただいていると思っている。  今回の長期ビジョンであるけれども、委員指摘のように、確かに国とか対外的にいろいろな政策を訴えていく、申請をしていく上でバックボーンを持ってるというところは強みだと思っている。  そういったところはあるが、何より重要なのは、やはり、特に今回の長期ビジョンの中で思っているのは、県民参加ということを少し重要視したいと思っている。今までなかなかやれてこれなかったので、長期ビジョンをつくって実際に運用していくところがすごく大事な話になってくる。自分ごととしてどのように思ってもらうかと。  策定後の広報なりの戦略も含めて、そういったところに何とかコミットしていって、県民のプランになるようなやり方ができていけないか、こういったところにちょっと注視したいなと思っている。 53 ◯辻委員  代表質問のときに、災害と助け合いのことについて提言させていただいたのであるけれども、そこが入れていただいているのかなと思うのであるが、どこに入ってきているかを教えてほしい。 54 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  代表質問でいただいた指摘、災害時の助け合いの精神というのは、福井のよさだという指摘である。まさにそのとおりだと思う。  今回、32ページである。特徴2で家族や地域のつながりということを書かせていただいていたけれども、その2段落目に「災害時はもとより、普段の生活の中においても、助け合い・支え合いの精神が発揮されている」ということを書かせていただいた。  それから、42ページである。本県が目指す三つの姿の中の自信と誇りの福井という項目がある。上の四角のところの4行のところである。「暮らしの積み重ねの中で受け継いできた人々の営み」、その後に「支え合いなどの精神性、自然風土や歴史性」ということで、これがまさに福井らしさということで位置づけをさせていただいたところである。 55 ◯辻委員  42ページの目指す姿のところにも入れていただいてありがとう。  資料4-1の、概要の2ページなのだけれども、「プロジェクト2040」というのが今回新たに入っている。これは5年ごとの実行プランとは別に20年間ずっと続けていくのだという位置づけだと思うけれども、そこの中で「未来へつなぐ(継承)」と、「未来をつくる(創造)」と、この二つに分けていただいているのもわかりやすいところだと思う。  ちょっと気になるのは、そのSDGs未来都市プロジェクトと書いてあるけれども、これが継承のほうであるけれども、SDGsと言ったときには、この創造プロジェクトのほうも含めて広く捉えたほうがこれはこれでおさまりがいいのかなと思うのであるが、あえて分けて、SDGsのところは左のほうとしている理由や背景を伺う。 56 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  本来、そういう考え方も当然あると思う。経済・社会・環境の3分野の両立を目指すというのがSDGsの考え方であるので、いわゆる経済成長も含めた考え方が、その中に入っているということは承知している。今回、やはり今の福井のよさを守るという観点と、それから新しい産業を起こしていく、新しい未来をつくっていくという観点と、二つ際立たせたいという思いもあってあえてこういう整理にさせていただいているところである。 57 ◯辻委員  そうすると、今度、このプロジェクト2040、ここはここでいろいろなプロジェクトが走っていくということなのか。これは大きなくくりであって、実行プランのほうで具体的には進めていくということなのか、そのあたりを伺う。 58 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  これはあくまでも20年先の福井がどうなっているといいのかということを実現するためのプロジェクトということで掲げさせていただいている。  具体的な施策については、実行プラン、そして、毎年度の予算の中で、この二つの2040プロジェクトを念頭に置きながら一つ一つの政策を積み上げていくという形を想定している。 59 ◯辻委員  では、最後に1点伺うけれども、内閣府のSDGs未来都市プロジェクトに申請する準備を実は進めているということが、知事の答弁であったけれども、そこは、内容的にはどのあたりを考えているのか。今のこのプロジェクト2040のSDGs未来都市プロジェクト、これがそのままになるのか、また別ものなのか、そのあたりを教えてほしい。 60 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  大きな考え方で言うと、今、ここで掲げさせていただいた、福井のよさを守っていく。そして、特に一つ目に書かせていただいた、福井の教育力の高さを生かしていくということをメーンに申請書のほうは書かせていただいている。 61 ◯佐藤委員  3点、質問させていただきたいと思う。  人口減少問題というと、戦後の日本の政策でいうと人口政策というのは特になかったというところにも大きな課題があったのかなと思う。  今回、こういう資料でいろいろ現状分析されて出されたという点は評価したいと思うのであるが、総務教育常任委員会のときにも質問させていただいたのであるが、19歳以下の人工妊娠の中絶数が10年間で約1,000人と。今、例えば県立学校で子育てしながら通っている生徒はいるのかと伺ったら、前はいたけど今はいないとこういうことだったのである。僕らの世代が、高校時代から含めて男女交際禁止とか不純異性交遊禁止とか、映画館へ一緒に行ってはいけないとか、ひどい学校になると退学というようなことがあって、これが何というか、罪悪であるかのように教育分野では言ってあったと思うのである。だから、やはりその辺から変えていかなければいけないという面はあると思うのである。きょうは教育長はいないので質問しないが。  もう一つは、その人工妊娠中絶の数で言えば、19歳以下は今言ったように10年間で1,000人ぐらいであるけれども、例えば20代、30代はどうなのかというと、毎年、約700人ぐらいなのである。ということは10年間で約7,000人である。だから10年間に8,000人ぐらい、そういうことになっているのである。これはいろいろな事情があると思うのである。要するに、ちょっと間違ってしまったということもあるであろうし、そして、2人目はうちの家計ではもう無理だと諦める場合もあると思うのである。だけど、北陸3県、北信越5県の中で福井県は多いわけである。この人工妊娠中絶の割合が。北信越5県の中でなぜ福井県がトップで人工妊娠中絶の割合が多いのかと、そういう原因と対策は分析したことはあるのかどうかということと。もし、そこはカウンセリング等によって…… 62 ◯田中(敏)委員長  議題に沿ってやってください。 63 ◯佐藤委員  (続)よって、要するに経済的なサポートを、こういう点でもっと強めれば、今いろいろとされているけれども、もっと経済的なサポートを強めれば、2人目を産めると、そういうようなことになれば、そこにもうちょっと各家庭のカウンセリングも含めて対策を打つということも必要ではないかと思うが、まず、お尋ねする。 64 ◯健康福祉部長  人工妊娠中絶についてのつまびらかなデータを今持っていないけれども、委員おっしゃるように、さまざまな事情があってということは、容易に想像できるところではあるので、その中には、当然、経済的な理由というのが多面あると思うから、今、私ども経済的支援、特に低所得者の方を対象に、そこから始めるということで手厚くやっていきたいと思っているので、そういったことを通じて、少しでもそういったことが減ればということは考えている。 65 ◯佐藤委員  ぜひ、いろいろ分析して、カウンセリングとか調査も強めていただいて、その辺の対策も打ちながら、全体としての政策はいいと思うのであるけれども、強めていただきたいなと思っている。  大きな2点目は、例えば芦原温泉なんかに泊まると、例えば1万円とか、高いクラスになるともっと高いであろうけれども。この中にも、ヘルスケアとかそういう項目が出ている。ヘルスケアで書かれているのは介護ロボットとかそういうことが書かれているのであるけれども、この福井県の土地柄がいい、ゆっくりできる、心がいやされるという面も強めていこうということは書かれてるわけである。  そうすると、そういう場所はあるのかということで、芦原温泉でゆっくりしてほしいということは、例えば10日間ゆっくりしたら10万円も20万円もかかるのでは、これはちょっとゆっくりできないということになってしまう。10日とか1カ月単位で、昔でいうと、今もあるのだろうが、いわゆる湯治みたいな雰囲気で福井県でゆったりしていただくというようなことなども考えていくということが必要ではないかなと思っているのである。  これで、福井県の場合は幸いにして、えちぜん鉄道も残って勝山方面、三国方面の電車もあるし、福井鉄道もあるということで、基本的な路線というのか公共交通網が残されていると思うのである。だから、そういう点では、よそから来られても、そういういろいろ観光に行くとか、あるいは滞在するという点での利便性をもっと高めなければいけないということであるが、基本的にその幹のところは公共交通はあるという利点があると思うのである。  だから、1カ月単位とかそういう中期的なヘルスケア、ゆったり滞在にお金はそんなにかからないという考え方も必要ではないかと思うが、どうだろうか。 66 ◯地域戦略部長  これからの産業として、ヘルスケア産業ということで、確かに介護ロボットとか、そういうメカニックなところを例示しているところはあるが、委員指摘のとおり、いろいろなサービスという意味でのヘルスケア産業、そういうものを育てていくというのも、その中で重要なことだと思うので、福井のポテンシャルを生かした形での、そういうサービスということについても十分検討していきたいと思う。 67 ◯佐藤委員  よろしくお願いする。  最後3点目であるけれども、防災のことも、「安心の防災基盤強化プロジェクト」ということでかなりページをとって書いてある。これはこのとおりだと思うのであるが、これから20年ということを考えると、関東地方、あるいは四国、三重県とか東海地方に巨大な災害が起こる可能性が高いということが言われているわけである。そうなってくると、以前、高知県の防災の担当者と話をしたときに、そういう巨大地震、津波が起こったときに、高知県内だけで全て避難を完結させるつもりかと聞いたら、そのつもりで計画は立てているという話だった。  県だから、どうしてもそうなると思うのである。原発事故とかそういう想定ではないから。だけど実際にはそれはなかなか難しいと思うのである。もちろんこの福井県だけで取り組む話ではないのであるけれども、やはり広域的に、そういう関東なり、あるいは四国とか東海の巨大地震、津波災害のときに福井県とか石川県とかこの辺がそういう広域的な避難所機能というか、そういうのも含めて位置づけてもらって、国にそういう施設整備もちゃんとしてもらうというようなことを考えるということが必要ではないかなと思うのであるが、いかがだろう。
    68 ◯安全環境部長  まず、災害時の対応ということでは、広域的にいろいろな災害に対応する広域的な対応をするということは、今できているかなと思う。  委員おっしゃるように、避難についてどこまでやっていくのかと、これは避難される方の気持ちというのも当然あるので、全く全然知らないところへ行って、そこでやってくれという計画を勝手にこちらでつくるというわけにもいかないとは思うので、それは市町ともよく相談をしながら、どういった災害が大規模に出てくるかということもあるので、市町とも相談しながら考えていきたいと思う。 69 ◯佐藤委員  当然、何でも福井県だけでつくれという話ではなくて、国に働きかけて、国としてそういうものをちゃんと想定してつくっておくことが必要だという流れの中で提案しているので、福井県だけがつくっても、金の出どころもないというのでは困る。そういう提案であるので、またぜひ、これ20年のプランということになれば、そういう時期が来る可能性も高くなってくるわけであるから、考えておいていただきたいと思う。  以上である。 70 ◯田中(敏)委員長  昼の休憩の時間であるがしばらく延長させていただいてよいか。それとも休憩するか。      〔「延長してやってしまおう」という声多数あり〕 71 ◯田中(敏)委員長  では引き続きお願いする。 72 ◯山本建委員  コンセプトの「とんがろう、ふくい」の部分のところで少し聞きたいのであるけれども、「やってみたいことにチャレンジ!」してとか、先ほどの説明で、従来の枠組みにおさまらず新しいことにチャレンジしてもらうと、またそれを応援するというところで、ここもワクワクするところだと思うのであるけれども。  少し行政の体制について伺わせていただくと、先ほどeスポーツのところでも、交流文化部なのか産業労働部なのかという話があったと思うのであるけれども、今後、やりたいことをやっていいよということで応援するよといったときに、今までにないカテゴリーというか、新しい考え方の取り組みがわかりやすいのは先ほどのeスポーツであるけれども、eスポーツに限らずどんどん出てくると思うのである。  ただ、こういうことをやりたいと言ってきたときに、新しいことは当然、所管が不明確で行政としては担当がいないところもあるかと思うのであるけれども、新しいことをやりたいけれども行政として担当がないと敬遠するのではなくて、担当が、例えば縦割りではなく、いろいろな部署に考え方が横断するような新しい取り組みの相談というか、やりたいと手を挙げた場合に、この福井県の行政としてどこがどのような形で対応するのか、伺う。 73 ◯地域戦略部長  一例として5Gをどこがやるというような話になった。そのときに、5Gの出口がよくわからないというところもあったのであるが、実際に、うちの部の情報をやっている部門もある。  未来戦略ということで、全体統合しているところもあるので、とりあえず我々がその中でいろいろ、ない知恵を出しながら議論している。でも、出口としては恐らく産労部もあれば、例えば鳥獣害で出口があるかもしれない。いろいろなところの発想なので、そういった意味でいうと、やはり新しい体制というのは今も部局横断のプロジェクトチームというのが横断的につくれるようになっているので、そういうものをもっとフレキシブルに動かして、ある程度期間限定で議論をして方向性を決めて所管を決めてやっていくというか、そういう考え方が必要かと思う。 74 ◯山本建委員  今、eスポーツ、5Gの例とか、世の中として取り上げられているところは、そういうプロジェクトチームでいろいろ対応されていると思うが、では、今回、新しく手を挙げたときの1発目は地域戦略部ということでよいか。 75 ◯総務部長  新しい課題の所管については、各部局の関連性、どこが一番強いかというところなどを含めて、各部で調整しながらやらせていただきたいと思っているけれども、いずれにしても課題がそれぞれ出てくる中で、県としてはポテンヒットにならないようにしっかりと各部で対応したいと思っている。 76 ◯山本建委員  わかりやすいのはeスポーツなのでeスポーツを例に出すと、例えば、eスポーツを鯖江市議会とか、県もそうであるけれども、部活動にできないかとかいろいろ話が出ている中で、やはり国がどう考えるかとか、全部、国に右に倣え的な要素があると思うのであるが、やはり「とんがろう」ということで、福井県独自でいろいろなことを応援していくのであれば、国の顔色ばかりうかがわずに福井県がきちんと、福井県はこう考えているのだというところを示していただきたいのであるが、考えをお願いする。 77 ◯総務部長  委員指摘のとおり、新しい課題に対して、いわば、ほかの動向、国なりほかの都道府県なりというところを待って、その上で行動していくというのではどうしても遅くなってしまうというところはあるかと思う。だから、そういったところを待たずに、やはり果敢に我々から取り組みを進めていくというところは大事かなと思っている。  我々の答弁の中で、国は国はというところが出てくる面も多いけれども、我々としても国の指示待ちということではなくて、国で対応方針を出すなり、新たな支援制度をつくっていくなりというときに、使えるものは使っていくというスタンスで我々いるので、我々として自主的にしっかり取り組んでいきたいと思っている。 78 ◯山本建委員  あと1点、細かい要望なのであるけれども、夢と希望を持ち福井を愛する子供の育成というところもあったかと思うのであるけれども、やはり子供に夢と希望を持っていただくためには、その夢と希望の弊害になるようなリスクを軽減させてあげる必要があると思う。  例えば3歳児の目の検診にしても、今、家庭で判断に困る場合、異常が見受けられる場合の子供だけを検診しているというところで、鯖江市とか県内八つの市町は全員検診ということでやっていると思うのであるが、やはり子供の弱視は早期発見で6歳児までしかほぼ治らないと聞いているので、子供の目は、やはりスポーツとか仕事に制約がかかってしまうので、そこのリスクを軽減させてあげないと、後でこういうことがやりたかった、こういうことを目指したいと言っても、そういう身体的な問題で夢とか希望を持てなくなる可能性があるので、そういうリスクを軽減させてあげるためにも、県内全市町の県内全部の子供たちが目の検診をきちんと受けられるようなところも盛り込んでいただけないかなと思うので、よろしくお願いする。 79 ◯子ども家庭課長  今ほど指摘のあった3歳児の視力の検診については、委員もおっしゃっているように、鯖江市を初め幾つかの市町ではもう機械も導入してということで、市町でその機械を導入するかどうかは別として、もちろん全部の子どもが確実に検査をできるようにということで、取り組んでいるところである。  機器の導入の可否、メリット、デメリットについても、県のほうでも情報収集して、各市町と共有するということで進めているのでこの長期ビジョンに入れるかどうかは別として、子ども・子育て計画の中でも取り入れて進めていきたいと考えている。 80 ◯山本建委員  細かいところで、地元のことで大変申しわけないのであるが、丹南地域のエリア別のところで、伝統工芸、めがねなどとなっているのであるけれども、越前漆器、越前焼、越前打刃物とかを明示していただけると助かるので、よろしくお願いする。 81 ◯大森委員  デザインという言葉と、スローガンとか目的とあるが、1990年に「宝さがし運動」というのを福井県でやった、私中心でやったのであるけれども、同じことをやってるのである。このときも、デザインというのはあらゆる概念に優先する概念であると。いわゆる政治は、それをバランスするためにあるのだと、いわゆる私益と公益をバランスするとか、高い次元で、こんなことを一生懸命勉強したのである。その当時、金沢というのは、いわゆる「小さな国際都市 金沢」というのが、ぼーんとメーンにある。1970年につくったコンセプトであるが、これが50年たって花開いている、福井市は「フェニックス福井」、わけがわからないのである、フェニックスというのは、絶対やられても頑張るのだということだが、これではない。やっていくべき方向性が必要である。国際都市にするのならじゃあ英語勉強しなきゃいけない。だから金沢らしいものをつくらなければいけない。いわゆる個の価値というものを、大きな国際都市福井なのか、福井というイメージを、これは県のビジョンだから、どんな県を目指すかということが必要。先ほど言った地勢的な、いわゆるジオポリティクス的な特色をつくる。これも環日本海と当時は言われていたのである。ところが、環日本海の日本海が平和な海ではなくなったからそれも変わった。  50年たっても変わらない価値という、小さな国際都市は変わってない。結構大きくなったけれども。だからそういう大きな、誰もが合意できる目的、目標というものをここではつくっていくべきではないかと。  そして、各論は今言うように、健康都市福井なら、ここへ来たら健康になるのだから、こんな肥満はあかんぞということで、みんなが努力するようなそんな概念を、ここでぽんとぶつけるということで、そこにはスポーツも広がっていくし、そのためにどうするのだという各論が広がってくる。こういう、いわゆる普遍的なものをスローガンにして各論を広げていく。ここを明確に、50年たっても変わらない価値を見つけていくということが大事だと。それは今、現状の福井県を見てあるものを生かしていくために、これがデザインである。  デザイン化、一緒にやったメンバーは起業が成功しているのである。パラダイムチェンジしたのである。いい車に乗りたいとかお金を稼ぎたいとかいうのをやめて、みんなのために頑張ろうと。ぜひそういうものを、福井県は価値ということでここでつくっていく、これが一番大事なことではないかと思う。  ぜひ十分に議論して、こんなものを杉本知事がつくった、概念をつくったと。「小さな国際都市 金沢」をつくった人はすごいなと思うのである。それでみんな駅前のあんな駅つくったり全部やっているわけであるから、ぜひ、そういうものにしてほしいなと思う。地域戦略部長よろしくお願いする。 82 ◯地域戦略部長  「宝さがし運動」、私も県庁に入った当時、一生懸命やられたのを覚えているが、その辺のデザインの考え方ということを、まさにおっしゃるとおりであるが、指摘のとおり、いまだになかなかわかりにくいというのは現状であって、そこのところをよくわかりやすく表現をし浸透させていく努力というのが必要だと思う。  先ほどから指摘いただいている、そういった、30年、50年ある程度耐え得る、しかも、それがみんなの共感を得られるようなフレーズというか、考え方ということについては十分考えていきたいと思う。そこのところは、いろいろな知恵があればいただきながら検討していきたいと思う。 83 ◯山本(芳)委員  議会から意見をいただき、必要な修正等を加え最終案を取りまとめていくという報告があった。  時代の流れとして、いわゆる、過去・現在・未来。過去というと基盤、現在というときょう、そして未来というと将来、その将来に向かって、今、2040年、20年後の姿を描く、このプランづくり、それで推進してほしいことが1点ある。  先ほど、細川委員もおっしゃっていた、女性の活躍の場をつくっていただきたいというような質問があったが、私も同感である。女性の働く場所、本県は共働きが58.6%、1位なのである。就業率も52.6%、全国で第1位になっている。こういう女性の働く場所、これふくい創生・人口減少対策戦略で共働きの計画があるが、非常に福井県の人間性、真面目で働きものだという印象が全国的にも言われている。  それで、女性の働く、大きく飛躍するような場面をつくっていただきたいなと思っている。また、国も今、盛んにその女性の活躍する場所を努力をされている。  我が福井県も幸福度日本一に3回続けてなっているが、この女性の働く、先ほど申し上げた共働き、就業率を入れた点数であったと思うので、非常に高い評価を受けている。そういったことで、それらをひっくるめてこれからの福井県の女性の働く場所を、どんどん広がるような工夫をしていただきたいなと思っている。 84 ◯地域戦略部長  委員指摘のとおり共働き、女性就業率全国トップであるけれども、一方で、女性の献身的な努力がこれを支えているということも言われているところであって、そういう意味で女性の活躍ということをきちんと福井県がやることによって、名実ともに日本一の女性が活躍する県ということになろうかと思う。それに向けては、いろいろな施策を打ちながらやっていくべきだと思っている。  女性活躍はもちろん、人口減少対策上、女性がなかなか戻ってこないという問題もある。そういう意味で、女性の活躍の場をつくるということは、福井の人口を維持発展させていく上でも重要だと思っているので、精いっぱい取り組んでいきたいと思う。 85 ◯田中(宏)委員  まず初めに、この素案、読み物としては大変よいものができているとは思う。とがっているという話もとげがいっぱい出ているのかなと思うし、大きなとげがないのかな、それはもう福井県の公務員の皆様方の性として仕方がないのかなということも思う。  実際のところ公務員は、法律、条例の中で、決まった中で仕事をされていくわけであるから、実際に、それを超えて計画をすることもできないのであろうなと思うが、やはりとがった形のものを出そうとしたときに、条例の改正が必要であるとか、国の法律の改正が必要であるとか、そういったものが必要になるような何か計画が、この中にうたわれているかどうか。そういった思いが知事の中にあるのかどうなのか、まずそれを伺う。 86 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  大きなとんがりはないという指摘、いろいろいただいている。我々としては、いろいろな、制約という言い方はちょっとおかしいのであるけれども、財源の問題であるとか、人員の問題であるとか、いろいろな課題があるものを乗り越えて、新しい政策を打ち出そうという気持ちで、各部局が一致協力してつくってきたということは事実である。  今、具体的に条例改正とか、国の法律改正を求めるような内容については、ここに書いてあるものを具体化する中で出てくるものもあるかもしれないという状況である。 87 ◯田中(宏)委員  ぜひ、そういったものを何か一つ出していただければありがたいなと思うし、この人口減少の長期ビジョンを実現していくためには、逆に言うと、この人口減少の対策をしっかりやっていかないととても実現できないと思うのであるが、この資料の中で自然減、社会減という話の中で、まず、自然減対策の中で合計特殊出生率はこの5年間、平成29年だけ少し落ちているけれども、順調に伸びてきているが、この第1期の人口減少対策の戦略の中で、これは成功したとお考えか。また、それが十分にできてないということであれば、何が原因であったのかということをお知らせいただきたい。 88 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  自分たちでどう評価するかというのは難しいことであって、数字だけとらえれば自然減対策について出生率は全国上位を維持している。社会減対策については、去年、おととしについては、社会減、転出が増加したということである。  いろいろな要因があるわけであるけれども、先ほどの説明と重なってしまうので、簡単に申し上げると、出生率をこれからも維持しようと思うと、やはり結婚対策というのも大事になってくると思う。  それから、もちろん経済的支援の拡大、そして何より社会が、子どもを産んでも働きやすい社会に変わっていく必要がある。こうしたことを、総合的に進めていくということを考えているし、社会減対策については、経済状況によるものがかなり大きいなというのが実感ではあるけれども、引き続きUIターンについては新しい拠点を関西に設けるなど、精いっぱい取り組んでいくということである。 89 ◯田中(宏)委員  合計特殊出生率が伸びているわけであるから、実際、県内におられる方々というのは、そこは、しっかり子どもを産み育てていただいている、そのためのお手伝いというのはしっかりと県のほうでもしていただいていると思うけれども、これ自然減という部分では、これもう高齢者の皆さんが亡くなっていく分について、当然、そこの人口が多いわけであるから、自然減というところの数をこだわっていてもどうにもならないと思う。だから、この社会減というところの部分で、どうしても子どもたちを産み育てていただける若い方々が県外へ出ていって、それが帰ってくるということができない。だから、そっちの施策をどうしていくのかということに、まず注力すべきではないかなと思う。  圧倒的に、子どもを産んでいただける女性の方が県外に出ていくという構図が、これは何も今、修正できていないと思うので、そういった部分でどう注力するのか、これ最初の5年間の実行プランをどう立てるのかという部分が、今後、20年間の長期ビジョンという上で大きくかかわってくると思うわけである。  実際に、68万人を目指すということであるけれども、20年後、この68万人に人口構成というのが、やはり20歳から65歳か。労働力人口の部分がどれだけあるのかによって、いっぱい書かれたこの戦略が、この長期ビジョンがどこまで実行できるのかと。実際に、今の人口減少対策戦略で、この20年後、この長期ビジョンが実際に執行していけるかどうか、それだけの人間がこの福井県の中にいるかどうか、もしされない場合は、外から来てもらわなければならないのである。そういったことがしっかりアピールできているかどうかということを説明いただきたいと思う。 90 ◯交流文化部長  女性のUターン、Iターンなど、いかに福井県内に戻ってきていただくかという点であるけれども、ちょっと戦術的な部分にはなるが、例えば、今回、京都事務所の提案をさせていただいているけれども、大学進学の段階で、京都には300人女性が進学している。逆に、東京圏1都3県で200人、中京圏も静岡まで含めたら4県で200人。やはり人数が多くて、小さい範囲に多数の女性がいるところで、我々できるだけ、その女性、学生などに福井に戻ってくるように働きかけていくということもやっていきたいと思っている。  また、先ほど来議論になっている、女性の働きたい職場づくり、そういったものもあわせて取り組んでいければと考えている。 91 ◯田中(宏)委員  一例であると思うし、福井県が、やはりここから見て魅力のある計画、将来福井県こうなるのだなというところが、ぱっと見てわかるような、皆さん言っていたけれども、そういったフレーズなり計画像というところを見せていかないと、とてもこれ、UターンだけではなしにIターンやJターンという部分で福井県を選んでいただけるというところに、もっともっと県外の方にもわかりやすい計画というものをお示しする必要があるのではないかなと。  ことしの成人式で、成人の人たちにお願いをさせていただいた。今、福井県は20年間の長期ビジョンをつくっていると、今、皆さん、ほとんどの方が町外におられる状況の中で、ぜひ帰ってきてそこに参画をしていただきたい、今ならまだ間に合うと。これから、5年、10年たってから何とかしたいと思っても、これできないよと、何とか知恵をかしてほしい、協力してほしいということで、二十歳の皆さん方にお願いをさせていただいた。  やはりそういったところで、皆さん都会がいい、どうしてもそういったとこのイメージで都会にいるというところがあるわけであるけれども、やはり何か光るものをこの福井県の中で見せていただいて、帰って何かを一緒にやりたいなという思いをつくっていただくようなものでなければならないと、今の、この事業、宮本委員言ったけれども、皆さんの仕事リストではないというのは、そこなのである。  県外の方が、どのように福井県を見ておられるのか、特に近隣の石川県、岐阜県、滋賀県、京都府、そういったところの近い人たちが、福井県のことをどう見て、福井県とどう連携しようかと。いくら京都府から子どもたち、学生さんを福井県に引っ張りたいといっても、京都の中で、そういった協力がしてもらえなければそのような状況にならないと思う。  実は、こちらのほうもしっかりと近隣の皆さんが何をお考えで、協力できることは何なのかなと、そこをしっかりと見ていかないとだめだと思う。  1点だけ、そういう形で長期ビジョン、もう少し練っていただきたいなという思いがあるので、ぜひよろしくお願いしたいと思う。  個別の話をさせていただきたいのであるが、これ港湾のことだけれども、実際、港湾事業で物流のことであるとかいろいろ書いてあるが、日本海の海をどう使っていくのか、対岸貿易どうするのか、そういったことも考える必要があるのではないか。  実際に、バックグラウンドの少ないところで、どこで日本海側の物流をやるのが必要かと思うけれども、それを日本海を使ってどうやっていくのかということも、クルーズ客船だけではなしに、もっともっといろんなことを考えられるのではないかと思う。  もう1点は、嶺南の地域の部分でもある、Eコースト計画あるけれども、これについて具体的な部分で、これまで力野委員等々からも観光列車であるとかさまざまな話があったが、この小浜線の活用という部分で、あくまでもメーンは原子力で置いておいていただきたいとは思うけれども、自然エネルギーということをしっかり確保していく中で水素電車の実証実験を小浜線でやっていただけないか。今、船舶と車と、そういったものの実証実験進んできているけれども、現段階で日本全国で電車の水素電車化というものは実際にされていない。これを延長約60キロの小浜線でしっかりやっていただくことによって、今、JRのほうは大変難しいという話をされているけれども、プレーヤーさえしっかりあれば環境省、国のほうは、しっかりとそこは応援してくれると思う。そうなれば、その地域への魅力というものが随分変わってくる。だから、全国にないものをここで一つ取り組むというような姿勢を見せていただけないかなと思う。  そういったことになれば、県外からの注目というものがどんどん集まってきて、福井県どんなとこだろうと、この長期ビジョンを見て起業・創業というものをしていけるのではないかなと。東京にはない起業・創業の好条件を福井県でつくることによって、全国からこちらのほうへ行って起業してみたい、創業してみたい、企業誘致と合わせてやっていただければ、もっともっと社会減というところが、社会増という展開に変わるかもしれないので、しっかりそういったところももうしばらくお考えをいただけないかなということで、具体的な提案としてさせていただければありがたいなと思うので、所見があったらお願いする。 92 ◯地域戦略部長  今の小浜線の水素電車については、提案としてぜひ考えていきたいと思う。  それから、港湾については、指摘のとおり、クルーズだけではなくもちろん内貿、外貿含めてあるので、どういう活用、さらなる活用、日本海をどう使っていくのかということについては、今ここで具体的に申し上げられないが、そういった観点も十分に考えていく。  それから、お答えになっているかわからないが、長期的な新しいフレーズも含めて考えていくべきということについては、特に嶺南地域で言えば知事も申し上げているけれども、WAKASAリフレッシュエリアということで、新幹線の開業効果をいかに嶺南地域にという、そういう意味では百年に一度の大きな変革の時期ということである。その中で、指摘のあったように、京都北部とか兵庫、いわゆる北近畿との連携の中でどのように考えていくかというのも重要な観点だと思っているので、そういったところも重視しながら進めていきたいと思う。 93 ◯山本(文)委員  今、田中委員が言われた人口減少社会の問題であるが、この長期ビジョンの中では最も大事な、しかも優先すべき事項は人口減少をどうとめるかと、それが大きな課題ではないかと思う。  この人口減少は、平成12年に約83万人いた。それが今77万人を割ったということで6万人ほど減ってしまったと、いわば鯖江市が一つなくなったみたいなものである。大きな問題である。学校問題も統廃合しなければならない問題が出てくる。また、企業もこの人手不足で悩んでいると。また、外国人雇用なりいろいろ課題がたくさんある。自分で育てた人にこしたことはないということは言えるのではないかと思う。  農業も、食べる人が少なくなれば大変大きな課題になる。これが63万人になったときにどうなるかということになると、それこそ恐ろしい社会が生まれてくるのではないかと思う。  そして、ちょうど人口が増加する、そんなとき、昭和20年から後に産まれた方、いわゆる団塊の世代の方は、今、後期高齢者になる。そうすると高齢者ばかりの社会で、人口が増加するときには正三角形、底辺はやはり子ども、若い人が多かったと。しかし、今団塊の世代が後期高齢者になるとなおさら逆三角形になるのである。社会を支える人が少ない、子どもも少ない、将来を担う人も少なくなる、そのときの社会がどうなるかということを考えると肌寒い気持ちがしてくるのは、私だけではなく皆さん方も同じだと思う。  そういう実態を考えると、何とかして人口を減らさない工夫をしなければならないし、今、加速度的に人口が減る社会を迎えようとしている。そうすると、どこが試算をしたのか、ここに2040年に63万3,000人になるという数字が掲げてある。これが、それをとめるために64万7,000人が目標だと、長期ビジョンの目標に、実際に減る数字に少し輪を掛けたような、少し盛ったような数字が将来ビジョンの目指すべき人口では、余りにも情けないと思わないか。こんなことをして64万人になったときの福井県の現状を考えたときに、県の体をなすと思うか。  一般質問で山本健委員が70万人を目標に立てたらどうかと質問されたが、私は80万人に戻すぐらいの計画を立てて、そして、そのためには何をなすべきかと考えるのが本当ではないかと思う。  64万7,000人、こんなことが一つの目標であったら寂しいと思わないか。県外から見たら、福井県どんどん人口は減る、だんだん寂れていく、町も寂しい暗い町になる。そうすると、若い人が帰ってくるかどうか。Uターンなんかを見ても、福井県は2,000人ほどマイナスである。そういう状況になっているのをこのまま見過ごしていていいかどうかということを考えると、これは見直しをして、万難を排して全力で人口増加に取り組むべきでないかなと思う。  今、その人口が減ったことを考えると、平成18年か17年で定かではないが、3人っ子政策を打ち出した。その3人っ子政策を打ち出して、今1.67人の合計特殊出生率になっていると、それは評価しなければならない。  しかし、これが3人っ子政策の目的達成には至っていない。それはなぜかというと、それに対する人口増加の目標に対して達成するために何をしているのかというと、3人産んだ人に表彰一つもしてないのである。3人産むために、最大限産んでもらうためにどういうことをして、皆さん方に表彰するなりあるいは感謝するなり、あるいは、それを進めるためにどうするかということを考えるべきだと思うが、それもしてなくて、今2人目に手当てをするとかということが長期ビジョンの中にある。  2人目にするということになると、3人っ子政策どこかへいってまうのである。そうすると、この資料を見ると一般の人は2人でいいのではないかと解釈する。  私は今説明を聞いたから、2人目から手厚い支援政策をするということを理解するが、一般の人はああ2人でいいんだなと、表現の仕方、4人目にいろんなことをしてあげると、助成措置、あるいはいろんな手当てなりをしてあげるということになるならば、これはまた前向きにして人口増加を目指しているのだとの思うけど、3人っ子政策を打ち出していて2人目に手厚い支援をする、これはマイナス思考の話と違うか。この表現の仕方これでいいと思うか、どうか。
    94 ◯健康福祉部長  そういった指摘を受けたので、「2人っ子プロジェクト」と前議会まで申し上げていたけれども、これを「子だくさんふくいプロジェクト」いうことで名称は改めた。名称だけで済む問題ではないので3人目、4人目と、どんどんたくさんお子さんをもうけてほしい、子だくさんというのはそういうところに思いが込められているので、そういったことを積極的に県民の皆さんに言っていきたいとは思っている。  そもそも2人目に広げたのは、委員の提案もいただいて、この3人っ子プロジェクトをさせていただいている中で、その開始前から開始後にかけて3人目の産まれる数というのは減っていないと。一方で、子供さんの産まれる数自体は1,000人、2,000人という単位で減ってきてしまっていると、その中でも、この3人っ子プロジェクトが効いているというのは、その3人目の産まれる数が減っていない、これは率じゃなくて数であるのでそういう効果がある。  一方で、この2人目をもうけられた数がどんと落ち込んでいる。1人目の産まれる数の落ち込みよりも2人目が産まれる数が落ち込んでいると、そういう状況があったわけである。  ここは、2人目のところに手を入れないと、これからこの傾向が続いていくと3人目のお子さんをもうける方自体は減っていなくても、2人目が産まれなければ3人目は産まれないわけであるので、そういったところに手を打つことで、この3人目、4人目というところをふやしていこう、政策目的としてはそういうことであるので、そこに、県民の皆さんにしっかりとメッセージが伝わるということは大変大切なことだと思うので、これからこの政策を続けていく中で、これまでの3人っ子プロジェクトのことも含めて、皆さんに、この福井県、県民みんなで子だくさんの環境をつくっていきたいのだということが伝わるように進めていきたいと思う。 95 ◯山本(文)委員  部長、お言葉であるが、この文書を見る限りはそんな解釈はできない、一般の人は。ああ2人になったんだと思う。2人目に重点的に助成措置をするということになると、2人産めばいいのだなと思う。  3人目から4人目に切りかえるのは、2人目よりも4人目のほうがたくさん欲しいなと感じるのではないか、違うか。 96 ◯健康福祉部長  このビジョン、今の人口減少対策戦略の中で、この3人っ子プロジェクトを2人に広げると書き方を今しているので、今、私が申し上げた「子だくさんふくい」にしていきたいのだという思いを、きちんと伝わるように書きかえるということは必要だと思う。  それから、4人目に広げるべき、これ一つの方策ではあろうとは思うし、先ほど表彰とおっしゃったけれども、そういったことも一つの方策であるので、今、ビジョンの中ではそういうことを手厚くしていくのだということを申し上げていて、その個別の施策については、さらに来年、再来年というその状況を、この政策の効果というものをしっかり踏まえながら新たなことを加えていく、そのお子さんがたくさん産まれるようにということで、やれることをやっていくということで、さらに積み重ねていく考えである。 97 ◯山本(文)委員  あくまでも目標の数字64万7,000人はそのまま定めておくと言うのか、直す気持ちはあるか。 98 ◯地域戦略部副部長(未来戦略)  今の指摘であるけれども、説明が不足していたけれども、今回、人口減少対策戦略の素案、資料4-4で、実は2ページで書かせていただいているのであるが、第1期戦略を始めたときに、何もしなければこのままいくと2040年に福井の人口は63.3万人になるという推計が出ていた。  今、委員おっしゃっている64.7万人というのは、第1期戦略のいろいろな対策を講じてきた結果として、2年前に出た最新の推計値が64.7万人という現状、そういう状況になっているということである。  目標については、16ページに書かせていただいているのであるが、中長期的に社会増に転換する。そして出生率の2.07を目指すということを書かせていただいている。  出生率、具体的に言うと、2030年に1.80、2040年に2.07になることを目指すということであって、これは国の目標と同じなのであるが、これを達成した場合の人口推計は68万人になるということである。 99 ◯山本(文)委員  これはちょっと引き下がれない。それはなぜかというと、今、小学校や中学校、議員の方も卒園式とか入学式に行くとわかると思うが、女の子が少ないのである。男の子が多い。その少ない女性が県外の大学へ行ってUターンで帰ってくるのは、男の人は帰ってくるけど女の子は帰ってこない。女の子なぜ帰ってこないのかと聞くと、都会のほうが楽しいから福井に帰ってくるのは嫌だと、楽しくないと。  それで、まちづくりがどうなっているかということで、魅力あるまちづくりをするかどうかと、その遠大な計画を立てて金沢なり京都なりにまさる魅力のあるものをどこで出すかということ、この長期計画の中にあんまりなされてないのに、そういうことを考えると、もっともっと目標を高く設定して、そして、すばらしい地域をつくって、喜んで帰ってくるような地域をつくることも大事だし、そうすれば、この地域に住む者として、子どもがたくさんいて人口がふえることが楽しみだけど、県外ばかり行って女性が帰ってこない。子どもが多くなる見通しはあるか、全然ないよ。  そうすると、目標を高く掲げて子供を産める女性に対してどうしたら産んでくれるかということを考えるのが本当であって、そうすると、一人当たり子どもを産んだら、子どもがゼロ歳から一人前になるまでに1,040万円かかるという試算されている報道がある。そうすると1,000万円の保証してやるというぐらいのことをしないと人がふえないのではないか。人が減ったときの社会がどうなるか、63万人になってまだまだ人口が減って、あそこの学校もなくなる、この学校も統合する。そして、あの工場も人手不足で倒産する。農業だって、食べる人が少なくなったらどうしようもないと、こうなったときにどうなるのか、この社会が。  もうちょっと目標を高く掲げて、少し出過ぎるぐらいのことをして、そして、それに対して目標を達成するためにどうするかと、全力であらゆる手段を講じてやるのが本当ではないか。これ長期構想とは思わないがどうか。 100 ◯地域戦略部長  2040年の人口見通しである。先ほど藤丸副部長が申し上げたが、中期的に社会増、出生率2.07を目指していこうということで、今目標としているところであるが、この68万人の数字自体が、繰り返しになるけれども社会減はゼロ、産まれた人がみんな出ていって帰っても、それは均衡する水準、しかも出生率は2.07という水準を達成したということであるから、相当に高い水準を掲げている。  そういう意味では、委員指摘のとおり高い目標を掲げてやるべきという点については、十分高い目標というか、これ以上高くするということについて見ると、相当厳しい、何というか、今の目標でさえ相当難しい目標だということを理解いただきたいということが1点である。  それに向けて、確かに指摘のとおり、施策として足らないのではないか、さらなる強化が必要ではないかという視点は、十分意見として受けとめて、さらなる3人っ子の拡充なり、先ほど指摘いただいたようなことに対してどうできるか、そこのところは十分考えていく必要があると思っている。 101 ◯山本(文)委員  皆さん方のお手並み拝見ということで、皆さん方のやることに対して十分検討させていただきたいなと思っている。  もう一つだけ申し上げておくと、この長期構想の中に、これは誰に見せるのか、県民全ての方にわかってもらう長期ビジョンでなければならないと思うが、片仮名が多過ぎる。一般の人は、UIターンと言ってもどういうことかわからない。片仮名が多過ぎる。もうちょっと日本語で書いても不思議ではないと思うがどうか。 102 ◯地域戦略部長  指摘の点は十分注意するし、書く場合にはちゃんと注釈をする、極力わかりやすい言葉で書くということで見直してみたいと思う。 103 ◯田中(敏)委員長  ほかにないようであるので質問は終了し、本日の審議は終了する。  委員会記録の作成については、委員会条例第27条の規定により私に一任願う。  以上で、委員会を閉会する。                               ~以  上~                  福井長期ビジョンに関する特別委員会委員長                              田中 敏幸 発言が指定されていません。 Copyright © Fukui Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...