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  1. 福井県議会 2019-09-24
    令和元年産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会 本文 2019-09-24


    取得元: 福井県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-12
    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいタブが開きます) 令和元年産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会 本文 2019-09-24 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ 別窓表示 ダウンロード 表ズレ修正 表示形式の切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者一覧に移動 全 264 発言 / ヒット 0 発言 表示発言の切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示 すべて選択 すべて解除 1 ◯西本(正)委員長(分科会長) 2 ◯交流文化部長 3 ◯西本(正)委員長(分科会長) 4 ◯西本(正)分科会長 5 ◯畑委員 6 ◯観光誘客課長 7 ◯畑委員 8 ◯西本(正)分科会長 9 ◯畑委員 10 ◯田中(三)委員 11 ◯観光誘客課長 12 ◯田中(三)委員 13 ◯交流文化部長 14 ◯細川委員 15 ◯観光誘客課長 16 ◯細川委員 17 ◯観光誘客課長 18 ◯細川委員 19 ◯西畑委員 20 ◯観光誘客課長 21 ◯西畑委員 22 ◯西本(正)分科会長 23 ◯西本(正)分科会長 24 ◯西本(正)委員長 25 ◯仲倉委員 26 ◯ブランド課長 27 ◯仲倉委員 28 ◯ブランド課長 29 ◯仲倉委員 30 ◯ブランド課長 31 ◯仲倉委員 32 ◯ブランド課長 33 ◯仲倉委員 34 ◯田中(三)委員 35 ◯ブランド課長 36 ◯田中(三)委員 37 ◯ブランド課長 38 ◯田中(三)委員 39 ◯ブランド課長 40 ◯西本(正)委員長 41 ◯畑委員 42 ◯ブランド課長 43 ◯畑委員 44 ◯長田委員 45 ◯ブランド課長 46 ◯長田委員 47 ◯ブランド課長 48 ◯長田委員 49 ◯観光誘客課長 50 ◯長田委員 51 ◯交流文化部長 52 ◯長田委員 53 ◯交流文化部長 54 ◯西畑委員 55 ◯ブランド課長 56 ◯西畑委員 57 ◯ブランド課長 58 ◯西畑委員 59 ◯関委員 60 ◯交流文化部長 61 ◯細川委員 62 ◯観光誘客課長 63 ◯細川委員 64 ◯観光誘客課長 65 ◯細川委員 66 ◯観光誘客課長 67 ◯細川委員 68 ◯交流文化部長 69 ◯田中(敏)委員 70 ◯観光誘客課長 71 ◯田中(敏)委員 72 ◯交流文化部長 73 ◯長田委員 74 ◯ブランド課長 75 ◯長田委員 76 ◯ブランド課長 77 ◯長田委員 78 ◯ブランド課長 79 ◯長田委員 80 ◯ブランド課長 81 ◯長田委員 82 ◯ブランド課長 83 ◯長田委員 84 ◯ブランド課長 85 ◯長田委員 86 ◯仲倉委員 87 ◯観光誘客課長 88 ◯仲倉委員 89 ◯スポーツ課長 90 ◯仲倉委員 91 ◯スポーツ課長 92 ◯仲倉委員 93 ◯スポーツ課長 94 ◯仲倉委員 95 ◯交流文化部長 96 ◯仲倉委員 97 ◯細川委員 98 ◯スポーツ推進幹 99 ◯長田委員 100 ◯スポーツ課長 101 ◯長田委員 102 ◯文化課長 103 ◯長田委員 104 ◯文化課長 105 ◯長田委員 106 ◯文化課長 107 ◯田中(三)委員 108 ◯文化課長 109 ◯田中(三)委員 110 ◯関委員 111 ◯スポーツ推進幹 112 ◯関委員 113 ◯西本(正)委員長 114 ◯田中(敏)委員 115 ◯西本(正)委員長 116 ◯西本(正)委員長 117 ◯西本(正)委員長 118 ◯西本(正)委員長 119 ◯西本(正)委員長 120 ◯西本(正)委員長 121 ◯西本(正)委員長(分科会長) 122 ◯西本(正)委員長 123 ◯産業労働部長 124 ◯西本(正)委員長 125 ◯畑委員 126 ◯伝統工芸室長 127 ◯畑委員 128 ◯伝統工芸室長 129 ◯畑委員 130 ◯伝統工芸室長 131 ◯畑委員 132 ◯伝統工芸室長 133 ◯田中(敏)委員 134 ◯伝統工芸室長 135 ◯田中(敏)委員 136 ◯伝統工芸室長 137 ◯長田委員 138 ◯伝統工芸室長 139 ◯長田委員 140 ◯副部長(産業政策) 141 ◯長田委員 142 ◯副部長(産業政策) 143 ◯長田委員 144 ◯副部長(産業政策) 145 ◯長田委員 146 ◯副部長(産業政策) 147 ◯仲倉委員 148 ◯副部長(産業政策) 149 ◯仲倉委員 150 ◯副部長(産業政策) 151 ◯仲倉委員 152 ◯副部長(産業政策) 153 ◯仲倉委員 154 ◯副部長(国際経済) 155 ◯仲倉委員 156 ◯副部長(国際経済) 157 ◯仲倉委員 158 ◯副部長(国際経済) 159 ◯仲倉委員 160 ◯副部長(国際経済) 161 ◯仲倉委員 162 ◯副部長(国際経済) 163 ◯田中(三)委員 164 ◯副部長(国際経済) 165 ◯田中(三)委員 166 ◯副部長(国際経済) 167 ◯細川委員 168 ◯労働政策課長 169 ◯細川委員 170 ◯労働政策課長 171 ◯細川委員 172 ◯労働政策課長 173 ◯細川委員 174 ◯新産業創出課長 175 ◯細川委員 176 ◯西本(正)委員長 177 ◯西本(正)委員長(分科会長) 178 ◯農林水産部長 179 ◯西本(正)委員長(分科会長) 180 ◯西本(正)分科会長 181 ◯仲倉委員 182 ◯副部長(技術) 183 ◯仲倉委員 184 ◯副部長(技術) 185 ◯仲倉委員 186 ◯農林水産部長 187 ◯仲倉委員 188 ◯中山間農業・畜産課長 189 ◯仲倉委員 190 ◯中山間農業・畜産課長 191 ◯仲倉委員 192 ◯関委員 193 ◯農林水産部長 194 ◯畑委員 195 ◯中山間農業・畜産課長 196 ◯細川委員 197 ◯中山間農業・畜産課長 198 ◯細川委員 199 ◯中山間農業・畜産課長 200 ◯細川委員 201 ◯中山間農業・畜産課長 202 ◯細川委員 203 ◯中山間農業・畜産課長 204 ◯細川委員 205 ◯農林水産部長 206 ◯西本(正)分科会長 207 ◯西本(正)分科会長 208 ◯西本(正)委員長 209 ◯田中(三)委員 210 ◯副部長(福井米戦略) 211 ◯田中(三)委員 212 ◯副部長(福井米戦略) 213 ◯田中(三)委員 214 ◯副部長(技術) 215 ◯田中(三)委員 216 ◯副部長(福井米戦略) 217 ◯田中(三)委員 218 ◯仲倉委員 219 ◯副部長(福井米戦略) 220 ◯仲倉委員 221 ◯副部長(技術) 222 ◯仲倉委員 223 ◯農林水産部長 224 ◯仲倉委員 225 ◯農林水産部長 226 ◯長田委員 227 ◯農林水産部長 228 ◯長田委員 229 ◯農林水産部長 230 ◯長田委員 231 ◯農林水産部長 232 ◯畑委員 233 ◯副部長(福井米戦略) 234 ◯畑委員 235 ◯副部長(技術) 236 ◯畑委員 237 ◯副部長(技術) 238 ◯細川委員 239 ◯農林水産部長 240 ◯細川委員 241 ◯副部長(技術) 242 ◯細川委員 243 ◯県産材活用課長 244 ◯細川委員 245 ◯仲倉委員 246 ◯県産材活用課長 247 ◯仲倉委員 248 ◯県産材活用課長 249 ◯仲倉委員 250 ◯県産材活用課長 251 ◯仲倉委員 252 ◯県産材活用課長 253 ◯仲倉委員 254 ◯県産材活用課長 255 ◯仲倉委員 256 ◯関委員 257 ◯県産材活用課長 258 ◯副部長(技術) 259 ◯田中(敏)委員 260 ◯副部長(技術) 261 ◯田中(敏)委員 262 ◯西本(正)委員長 263 ◯西本(正)委員長 264 ◯西本(正)委員長(分科会長) ↑ リストの先頭へ ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                交流文化部関係 ◯西本(正)委員長(分科会長)  ただいまから、産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会を開会する。  議会運営要綱第26条第2項の規定により、パソコン等を使用する委員は審査の妨げにならないよう、節度を持って適切に使用願う。  あわせて、同規定により、説明者及び説明補助者にはパソコン等の使用が認められていないので、留意願う。  本日の傍聴人は2名であるので、了承願う。  傍聴される方は、スマートフォンなどの電源を切るなど、さきにお知らせした留意事項を守って傍聴願う。  本日の審査は、初めに交流文化部、次に産業労働部及び労働委員会、次に農林水産部の順序により行う。  また、本常任委員会に付託された案件及び予算決算特別委員会に付託された案件のうち、本分科会の所管分については、その一覧を手元に配付しておいたので、ごらん願う。  なお、質疑及び答弁は簡潔に行っていただくようお願いする。  これより交流文化部関係の審査に入る。  それでは、産業常任委員会における所管事務の調査並びに予算決算特別委員会に付託された予算議案のうち、第54号議案の交流文化部関係を議題とする。  理事者より議案の説明を求める。  なお、特に報告すべき事項等があれば、報告願う。 2 ◯交流文化部長  本常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会に付託されているのは、交流文化部関係の予算関係議案であり、その内容については、さきの全員協議会において説明申し上げたとおりであるので、よろしく審議賜るようお願いする。  それでは、交流文化部関係の報告事項について申し上げる。  まず初めに、新たな観光戦略等の策定について申し上げる。  新たな観光戦略の策定については、先月19日、県内外の有識者からなる第1回の検討会議を開催し、本格的な議論を開始した。会議において、各委員からは「観光のあらゆるデータをデジタル化し、情報の検索や拡散を促していくことが必要」、「新幹線開業を機に京都、金沢に来ている外国人を福井に呼び込むため、福井を旅の目的地化するようなコンテンツの育成が必要」などさまざまな意見をいただき、これらの意見を踏まえ、柱となる戦略やその施策の方向性等について検討、議論を重ねるとともに、今後、県議会での意見も賜りながら、年度内をめどに策定したいと考えている。
     また、あわせて策定する北陸新幹線開業対策加速化プラン(仮称)については、先月27日に第1回の検討会議を開催し、首都圏などへのプロモーションによるふくいブームの創出、県内の受け入れ環境のレベルアップを論点に意見交換を行った。  会議においては、「プロモーションは県、市町が連携して集中的に行う必要がある」、「口コミの力は重要であり、情報が次々に拡散する形をつくるべき」、「観光素材の磨き上げ、周遊ルートの開発など、福井県の売りを少しでも早くつくる必要がある」などの意見が出された。これらの意見を踏まえながら、今後それぞれの立場で取り組みたい事業などについて検討を重ね、年度内にプランを取りまとめていく。  次に、県観光連盟の機能強化について申し上げる。  北陸新幹線の福井・敦賀開業を3年半後に控え、コンベンション誘致活動を強化するため、公益財団法人福井観光コンベンションビューローのコンベンション部門を公益社団法人福井県観光連盟に統合したいと考えており、来年4月を目標に準備を行っている。あわせて、地域の稼ぐ力を引き出し、観光による地域づくりのかじ取り役を担うDMOの登録に向け、準備を進めていく。  県観光連盟の機能強化については、後ほど観光誘客課長から説明申し上げる。  次に、東尋坊の再整備について申し上げる。  本県を代表する観光地である東尋坊については、観光拠点施設や遊歩道の整備、駐車場の集約化などエリア全体の再整備を検討してきており、今年度は整備内容など事業の具体化のための基本計画を策定する予定である。今後とも、県、坂井市、地元が一体となって、東尋坊が県内周遊観光の拠点として、さらに充実したものとなるよう、整備を進めていく。  次に、食による誘客拡大について申し上げる。  来月25日から27日にかけて、かつて御食国と呼ばれた本県と三重県、兵庫県、都であった京都府が連携し、「御食国・和食の祭典in若狭路2019」を小浜市の食文化館などで開催する。  25日には、メディアや旅行会社などを招き、食に精通した4府県の代表による御食国の食の魅力や可能性をテーマにしたトークディスカッションを行うほか、若狭の幸などを味わっていただくなど、オープニングレセプションを開催する。26日、27日には、各府県自慢の食、地酒を一般の方にも味わっていただけるようフードコートを設置する。あわせて、同祭典初めての試みとして、キッチンを備えた会場において、有名料理人が若狭ぐじや鯖などを使った新メニューを実演披露するライブ感あふれるイベントを開催するなど、3日間を通し、御食国の一員として本県独自の食や食文化の魅力を全国に発信する。  また、連携イベントとして、京都丹後鉄道の観光列車「丹後くろまつ号」がJR小浜線に初めて乗り入れ運行し、車窓からの美しい景色、地元食材を使った料理、沿線自治体のおもてなしを提供するとともに、若狭歴史博物館では、10月から特別展「海と山の美(うま)しもの~食がつなぐ若狭と都~」を開催し、若狭と奈良・京の都との間の食を通じた交流を紹介するなど、魅力あるコンテンツの磨き上げやイベント実施などを通じ、新幹線敦賀開業に向けた嶺南地域の機運醸成や誘客拡大につなげていく。  次に、映画やドラマを活用したプロモーションについて申し上げる。  恐竜をモチーフにした子どもに人気のスーパー戦隊ドラマ「騎士竜戦隊リュウソウジャー」については、6月からドラマのエンディングで放送されている恐竜博物館で撮影されたダンスシーンが視聴者から好評であり、当初予定の期間を延長し放送している。また、夏休みに公開された映画では、4月に恐竜博物館や福井駅前恐竜広場において撮影されたシーンがふんだんに登場した。同作は全国約300の映画館で上映され、約90万人が観覧し、大都市圏の映画館等における恐竜博物館のCM上映やPR展示とあわせて恐竜王国福井を強力に発信することができたと考えている。  次に、恐竜博物館について申し上げる。  恐竜博物館は、7月12日からの特別展「恐竜の脳力~恐竜の生態を脳科学で解き明かす~」の開催や、恐竜博物館を舞台とした「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の公開によるPR効果もあり、8月末現在の来館者数は57万人と、同時期では過去最高で推移しており、恐竜は、全国から多くの来館者を呼び込む本県の大きな交流・観光のキラーコンテンツとなっている。  こうした中、繁忙期における来館者の利便性を向上するため、6月議会で承認いただいた補正予算のおかげにより、先月10日、土曜日からいち早く、恐竜博物館のホームページにおいて、入館にかかる待ち時間や渋滞状況などのリアルタイムな情報提供を開始するなど、現場においても、常にお客様目線に立った迅速な対応を行っている。  恐竜博物館の機能強化については、6月議会終了後、直ちに地元勝山市や周辺市町とのワーキンググループを設置し、来館者の回遊や混雑、渋滞への対応などについて、市町と議論を重ねるとともに、交通事業者や宿泊事業者などの関係団体や有識者とも意見交換を行っている。  また、恐竜博物館の増改築やオールシーズン化などについて、最低限必要なものやあわせて充実すべき機能の絞り込みを行うとともに、候補地に関する基礎情報の調査を進めている。こうした検討状況については、後ほどブランド課長から説明する。  恐竜博物館の機能強化については、お伺いした指摘、意見を踏まえ、整備内容などを整理した上で、概算事業費の算定や発注方法の検討を早急に進め、12月議会で改めてお示ししたいと考えている。  次に、文化の振興について申し上げる。  一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)の整備については、令和4年10月オープンを目指し、建築及び展示工事発注の手続を進めるとともに、博物館に隣接する一乗谷朝倉氏遺跡の劣化に対応し、未来に向け長く保存、公開できるよう、全国初となる遺跡の再生計画の策定を進めていく。  県立美術館においては、7月から8月までの期間、シルクロードの至宝を最先端技術で再現展示した「東京芸術大学スーパークローン文化財展」を開催し、全国から約3万2,000人が訪れたほか、県内小中高の児童・生徒が学校鑑賞会などで訪れるなど、美術教育の場として活用された。  今月からは、日本における風景画の大家として高く評価されている、県立美術館特別館長、手塚雄二氏の作品を一堂に紹介する特別展「手塚雄二展 光を聴き、風を視る」を開催するなど、県内外の美術ファンの一層の誘客拡大を図っていく。  次に、UIターンの促進について申し上げる。  先月、お盆の帰省時期に合わせて、「ふくいUIターン就職・転職相談会」を福井と敦賀で開催し、社会人や学生など約120人が参加した。  今後は、先輩移住者や県内企業の採用担当者が、福井の暮らしの魅力やお試し移住をPRする「しあわせふくいとの新しいかかわり方くらし方フェア」を10月5日に東京、11月16日に大阪で開催するなど、積極的にUIターンを進めていく。  特に学生のUIターンについては、この3月に県外大学等を卒業した本県出身者のUターン就職率が32.1%、前年比で0.6%増となり、5年連続の上昇となるとともに、Uターン者数も7年ぶりに800人を超えるなど、好調が続いている。今後も、先月から開始した交通費の支援や県外大学との就職協定の拡大により、学生のUIターン就職を全力で応援していく。  次に、スポーツ振興について申し上げる。  先月、日本のトップレベルの選手の参加のもと、陸上のアスリートナイトゲームズや体操の全日本シニア・マスターズ選手権大会が開催された。これらの大会では、走り幅跳びなど4つの日本記録が生まれ、多くの観客がスポーツの魅力を感じることができた。  今後も、スポーツを通じた交流人口の拡大を図るため、全国規模のスポーツ大会などについて支援し、誘致、開催を促進するとともに、来月9日には、県、市町、スポーツ団体、企業などが一体となってスポーツによる地域活性化に取り組む、地域スポーツコミッションの設立に向け、市町や競技団体、経済団体などを対象にしたセミナーを開催し、県内の機運醸成を図っていく。  また、今月8日には、国体・障スポで培われた融合を促進するため、福井しあわせ障スポフェスタを開催し、障がいの有無にかかわらず、多くの方々にスポーツや運動を楽しんでいただいた。今後も、こうしたイベントなどを開催し、県民の障がい者スポーツの関心を高めていく。  東京2020オリンピック聖火リレーについては、7月から8月までランナーの募集を実施したところ、2,566名の応募があった。今後、ランナーの選考を行うとともに、来年5月の聖火リレー実施に向けて、警備や交通規制などの準備を進めていく。  報告事項は以上である。  よろしく審議賜るようお願いする。       〔観光誘客課長、「(公社)福井県観光連盟の機能強化」について、資料に        基づき説明〕       〔ブランド課長、「恐竜博物館の機能強化に関する検討状況」について、        資料に基づき説明〕 3 ◯西本(正)委員長(分科会長)  説明は終わった。審査は分科会、続いて、産業常任委員会の順序で行うので、了承願う。             ────────────── 4 ◯西本(正)分科会長  まず、予算決算特別委員会産業分科会の審査に入る。  予算議案のうち、第54号議案の交流文化部関係分について、各委員より発言を願う。 5 ◯畑委員  東尋坊活性化検討事業で960万円が計上されているが、これは坂井市が実施主体として計画をつくるために検討していくということである。東尋坊は、県内で観光客が訪れる上位にランクされているわけであるが、今回の計画の中で、何を活性化するのか。人をふやすためということなのか、いや、ただ土産物屋ばかりがあって、ちょっと若者向けじゃないなど、観光客の思いは県のほうでは捉えているのか。坂井市に委託しているが、計画の中でどのような感じで今取り組もうとしているのか、そこをちょっと教えていただきたい。 6 ◯観光誘客課長  東尋坊については、今、委員おっしゃったように、県内で一番多く観光客が訪れており、年間135万人が来ている。それから、認知度が県内で一番高いところであるため、本県の周遊観光の拠点として今後進めていきたいと考えている。  それで、東尋坊の現状と課題を昨年1年かけて整理し、実際、駐車場の客引き、あるいは滞在時間が短いなど、いろんな問題点もある。  今後、観光入り込み客をますますふやすべく、駐車場の集約や商店街の活性化、遊歩道の整備などを軸に、この計画策定の中でどういうふうに優先順位をつけて進めていくかというのを考えている。 7 ◯畑委員  商店街の活性化という話が出たが、昔ながらの店を若者が入りやすい感じに、それは議論の中でいろいろあるのであろうが、滞在時間が短い理由は何かというのをやっぱり掘り下げてほしいと思う。  それから、東尋坊は柱状節理という奇岩が並んでおり、それはちゃんと残しておかないといけない。だから、そういうところには手をつけないで、そこへ導く動線をどのような形で整備していくのかが一番大事かと思っている。観光遊覧船もあるみたいだが、そこへ行けるわくわく感といったものがSNSで発信していけるよう、そういったものを策定する計画の中にうまく入れていただけるといいかと思う。これはこれから1年かかって策定されるのでよいが、この960万円が妥当かどうか、私自身はまだよくわからないが、計画策定に1,000万円近くのお金を使うのであるから、いい計画になるようにお願いをする。 8 ◯西本(正)分科会長  要望でいいか。 9 ◯畑委員  結構である。 10 ◯田中(三)委員  今年度、基本計画を策定するための予算ということであるが、今話を伺った、これから実際にやっていこうとする内容として、観光拠点として遊歩道だとか、駐車場、あるいは商店街の活性化など、いろんなことをおっしゃっていたが、それをするとなると、どれくらいの期間になるのか。あるいは事業規模はどれくらいになっていくのか、今の時点で何か見通しはあるのか。それとも、これから基本計画をつくって、初めてわかるということなのであろうか。 11 ◯観光誘客課長  中身の今後のスケジュールについては、一応、北陸新幹線の福井・敦賀開業を目標に進めたいと思っている。  ただ、これから進めるに当たって、この基本計画を策定する段階で、何をどういった優先順位でやっていくかといったことを、今後議論していく予定である。 12 ◯田中(三)委員  そうすると、やはり3年半後が一つのめどとしてあり、そこまでに仕上げていくということで、中身についてはこれからということであったが、県として、特に、観光誘客の関係で新幹線開業に向けてやることはほかにもたくさんある。例えば、先ほど説明があった恐竜博物館についても、それなり経費がかかってくる。あるいは一乗谷朝倉氏遺跡の関係など、いろんなものがそこに乗かってくるのであるが、それに東尋坊もというところで、県全体の財政を考え、どこまで膨らむかということは当然押さえておかないといけないと思うが、そういったことは何か見込まれているというか、ある程度検討はされているのか、まだ全く何もないというところなのか。 13 ◯交流文化部長  現在のところ、一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)は発注段階になっており、額も確定している。恐竜博物館はこれから額を算定する。東尋坊、あるいはほかの施設などについても、新幹線の開業は100年に1度のチャンスであるので、それを生かすために財政の中でどれくらいのことができるかということも財政当局と十分議論をしながら進めていきたいと思う。  ただ、このチャンスを最大限に生かすことが何よりも大事であると思っているので、できる限りのことはしていきたいと考えている。 14 ◯細川委員  ちょっとわからないので伺うが、三国の東尋坊から越前海岸にかけては、ずっと海岸線が続く国定公園である。その海岸線には、ちょっと興ざめするような土産物屋や、やめてしまって空き家になったものがあるが、国定公園だからそういうものを規制できるのかと思ったら、そういう店舗のところは案外、ライン引きで外してある。多分、その当時、店を建てるがために国定公園の指定からそこだけ見事に外してあり、ここは国定公園だから観光のために整備したいということが言えないように感じられるのである。そのあたりは、こういう計画を立てるときに壁になることはないのか、ちょっと状況を教えていただければと思う。 15 ◯観光誘客課長  当然、断崖の近くは国定公園でいろいろな規制がかかっている部分はあるが、入り口の商店街や駐車場などの部分については、特段そういったようなものはない。 16 ◯細川委員  時代も変わり、ダイナミックな自然をもっと感じたいときに、その辺の規制を今さら変えることはまず不可能なことなのか。 17 ◯観光誘客課長  今、我々がやろうとしている部分は、そういった規制の関係で、関係者などと調整しながら進めさせていただいているところであり、今申した、商店街のシャッターがしまっているところについては、そういった網はかかっていないと聞いている。 18 ◯細川委員  いずれにしても、それこそ女性がデートでそこへ行きたいと思うぐらい、テンションが上がるような、そういうすてきな整備になることを望んでいるのでよろしくお願いする。 19 ◯西畑委員  関連であるが、これは坂井市と県と地元が一体となってと書いてあるが、地元は観光協会など、そういうものがみんな入って、これはやり始めるということか。 20 ◯観光誘客課長  おっしゃるとおりである。地元の商店街の方も入って一緒にやっている。 21 ◯西畑委員  今まではそういうのはなかったのである。だから、地元の人たちがよそを向いてしまうことがあったので、こういうものはできるだけ地元の人を入れないとやっていけないので、何とか上手にやっていただきたいと思う。これは要望である。 22 ◯西本(正)分科会長  ほかによろしいか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕 23 ◯西本(正)分科会長  ほかにないようであるから、第54号議案についての審査は終結する。  以上で、予算議案についての審査は終結する。             ────────────── 24 ◯西本(正)委員長  次に、産業常任委員会の審査に入る。  交流文化部関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 25 ◯仲倉委員  恐竜博物館について伺う。先般も現地を見せていただいた際は、本当にいろいろと説明いただいた。また、きょうも県庁内で議論されたものをこのように示していただいて、本当によくやっていただいていると思うが、これは12月で恐らく完成形として出されるのだと思う。完成形で出されると、それからはもう走るだけであるから、今回が最後の議論になるのだろう。その場合、この施設の持つ位置づけだけ、明確にしておかなければいけないだろうと思っている。というのは、ここ二、三年、ずっとこの議論をしてきた。当初、前の案では、観光に軸足を置くのであれば、税金を使って観光施設をつくる必要はないのではないかということで、どちらかというと、民間の資金を入れて、民間主導でやったらどうだという一つの青写真が示されたのであるが、今回、県立、いわゆる公設公営でやっていく方針の中で、この施設の位置づけは前スキームとは全く異なるので、今回のこのスキームにおいての位置づけをどのように認識しているのか、確認させていただきたい。 26 ◯ブランド課長  私どもも議論を重ねてきた中で、忘れてならないのは、やはり県立恐竜博物館はあくまで社会教育施設である、博物館であると考えている。充実すべき機能について、若手職員と議論をしていると、映像を見るにしても、座る椅子が揺れて、においもして、水もかかるみたいな、アトラクション的なことをしたらお客さんも喜ぶのではないかという議論もあったが、やはりエンターテイメントではなくて、あくまで博物館であるということで、博物館としてできることは何だろうと原点に立ち返って議論してきたつもりである。現場の研究員が博物館として一生懸命積み重ねてきた研究の集大成が、今、世界3大博物館として認められるようなものにつながったと私は信じている。そういう意味では、あくまで社会教育施設として、我々は頑張らせていただきたいと思っている。
    27 ◯仲倉委員  私も全く同感である。  実は、この間、話を聞いたら、この施設には、福井県出身の研究者が一人もいないのである。私はそれでいいのかなと思った。恐竜に関する博物館として、しっかりとした学術研究のベースがあって、そういったものをあげていくことそのものが観光にしっかりと結びついていくんだろうという思いがしているので、その原点というものは、これからの施設運営の中でも忘れてはならないところである。今、研究者に一人も福井県出身がいないという話をしたが、私も専門家ではないのでわからないが、地質、歴史、地層などいろいろな分野があるのであろう。そういうところの人材がしっかりとここに入って来られるよう、大学などと何か連携されているか。 28 ◯ブランド課長  現在、県立大学の中に恐竜学研究所を設けており、以前、恐竜博物館の館長をしていた東洋一氏などが教授として教鞭をとっている。確か、昨年入学した3名、ことし入学した3名で計6名の大学院生がいらっしゃったと思う。いずれも県外の方だったと思う。そういったことで、福井県出身者ではないにしても、私の個人的な希望であるが、Iターンみたいな形で地元に根づいていただければありがたいと思っている。 29 ◯仲倉委員  福井県が恐竜文化をこれからも維持し、そしてまた発展させていくところに観光があるという視点で考えるのであれば、これからの人材の確保というのは福井県全体の恐竜文化をつくっていく上では、大きなテーマになってくるだろうと私は思うので、博物館や交流文化部だけでもだめである。やはり大学や教育委員会など、いろんなところと連携しながら、そういったものをこれから一つずつ積み上げていっていただきたいと思う。その中でも、開業を新幹線開業の年にと明確な時間軸をつくってきたが、ただ、予算を通して、4月1日から施工ということになろうが、まず設計を組まないといけない。普通は詳細設計に最低1年はかかる。その次年度で事業費の予算を認めて、それから工事発注ということになる。また入札までの時間もかかるし、入札で契約した後も資材の発注など、工事に入る前のいろいろな準備があるから、なかなか工事に入ることができない。そう考えると、私は今、これを発注しても間に合わないぐらい、タイトなスケジュールでこれからやっていかないといけないことになってくるのだと思う。そういったところで、北陸新幹線開業の年の夏ごろに開館することを決めたからには、これからかなりしんどいタイムスケジュールになってくると思うが、大体どういった工程を考えているか。 30 ◯ブランド課長  今、お示しした機能強化について、意見をいただいた後に、12月定例会で粗々の総事業費がお示しできればと思っている。そこでおおむねの了解がもしいただけるのであれば、2月定例会の当初予算において、基本設計と実施設計の予算を合わせて出させていただけないかと考えている。本来であれば、予算単年度主義という地方自治法の精神からいうと、基本設計で1年をかけ、それが整った後に実施設計をさらに翌年度の予算で出すのが通常であるが、債務負担行為の設定や継続費の設定など、例外を認めていただける場合もあるので、基本設計と実施設計の予算を合わせて持たせていただいて、少しでも間を縮めていくような手法がとれないかと思っている。逆算すると、令和3年度のあたりには、建築工事に着手する必要があるため、令和3年度の中ぐらいには、ぜひ建築工事に着手させていただきたい。そうすると、建築工事に1年半の期間が設けられることになるので、これで何とか頑張らせていただきたいと思っている。 31 ◯仲倉委員  1年半の工期というのもなかなかしんどいだろうと思うし、恐らく今の展示物もある程度そこへ移設していかないといけないのであろう。それもそんな簡単にできないだろうし、ディスプレーなど、いろんなことがでてくるのであろうし、かなりしんどいことになってくると思う。他県でも、公共で、例えば、設計と施工管理を一括発注することもしているが、そこまで緊急性があるのかというと、また検討しなければならない部分もあるであろう。いずれにしても、もう新幹線開業の年の夏に開業目標を決めたからには、これから誘客のための広報や宣伝も含めて、かなり時間も要すると思うので、そつがないようにしっかりとやっていただきたい。事業費はつかみで大体どのくらいになるのか。 32 ◯ブランド課長  概算事業費はまだ全然算定していない。意見を伺った後に計算に着手をさせていただきたいと思っている。 33 ◯仲倉委員  それなら12月を楽しみにしている。 34 ◯田中(三)委員  今の関連で、特に人材の関係である。私も非常にそこが心配だったので、今回の一般質問でも取り上げたが、県立大学にその研究があるものの、大学まで県としては何もないのである。だからこそ、今、地元の勝山市では、小学生を対象に、毎年何人かが恐竜を勉強する機会を設けて、育成をしているのであるが、小学校で勉強した後、特に恐竜について学ぶ機会というのは、中学、高校では現状はないわけである。勝山市以外の県内の市町では、県としても、市町としても、学ぶような機会は全く設けられていない。だから、そういう観点でいけば、私が一般質問で申し上げた、高校生ぐらいが県立大学で実際に勉強している学生、あるいは大学院生、あるいは国内外の大学生などと一緒に恐竜について学ぶ機会を設ける、そういうものを福井県内で、恐竜博物館を会場の一つとしてやっていくことで、高校生にそういうことを印象づける、あるいは興味を持ってもらうような、何かそういう仕掛けが必要だと思って、私はそれを申し上げた。先ほど仲倉委員からもあったように、福井県出身の人材の育成をやっていく必要性があると思うので、この間、一応答弁もいただいたが、やはり真剣に考えていただきたいが、改めてどうか。 35 ◯ブランド課長  田中委員からの一般質問で指摘いただいた、HLABについては、私どもも高校生がいろんな関心や視野を広げていくのに、とても有益な話なのだろうと思う。その会場が恐竜博物館、これはほかの県にはない施設であるから、そこで行うことができることがもし実現すれば、ほかの県にはできない非常に特徴的な交流になるのかなと思っている。そういう意味では、地元勝山市との話も含めて、どういった支援ができるのかというのはしっかりと検討していきたいと思っている。 36 ◯田中(三)委員  人材の件は今申し上げたとおりで、勝山市も誘致、開催できないかということで、検討はしっかりされているようなので、ぜひお願いをしたい。  機能強化については、今回初めて候補地として4カ所が出てきたのであるが、この4カ所のうちのどこか1カ所というよりは、いろいろな機能強化に向けた内容をやっていく上で、例えばAとBを使ってやるとか、そういうことになっていくのかなと思うのである。このBやCであれば、博物館前の駐車スペース、あるいは、今、恐竜のモニュメントが立っており、車が回遊していくコース設定なども全部見直さないといけない、あるいは、駐車スペースを大分削らないといけないことになってくるので、そういったところのどこまで必要性があるのか。本当にこのA、B、C、Dだけなのか。例えば、今のドーム型の周辺のところの木々がある部分は候補地に本当に入ってこないのか。そこを利用すると、前の部分というのはさわらなくて済むわけである。だから、候補地は本当にこの4つなのかなというのは若干首をかしげたのであるが、その辺はどうであろうか。 37 ◯ブランド課長  卵型の周辺に増築というのは、考えなくもなかったのであるが、さまざま意見を伺っていると、卵型のシルエットは崩してくれるなという意見が非常に多くあった。我々もこれはしっかりと守らなければならないと、今、考えているところである。そういう意味からすると、赤枠のDの箇所が駐車場も縮めなくて済むのであるが、国道やインターチェンジからの眺めからすると、卵型の景観を損なうような増築にもなりかねない。かといって、6月定例会の予算決算特別委員会ではAの場所がいいのではないかという意見もいただいたのであるが、実はAの下のほうに事務管理部門が入っており、動線を確保する観点からすると事務室を引っ越しさせて、そこを改築しなければならない。実は、A、B、C、D全部に一長一短があって、私どもも正直困っているところである。  田中委員がおっしゃられたように、AとBをちょっとずつとか、例えば、収蔵庫はAにしながらも、機能強化をBとかCに、駐車場への影響を最小限にしながらという考え方もあろうかと思っている。  ただ、いずれにしても、例えば、Bの黄色のところに曲線が見えるかと思うが、これは搬入道路であって、この搬入道路もつけかえる必要が出てくるなど、お金と相談しなければならない部分も多々出てくる。その辺のところは今後しっかりと検討させていただきたいと思っている。 38 ◯田中(三)委員  今、課長がおっしゃったとおりで、いろいろ非常に悩ましい。一長一短が当然あると思うので、お願いしたいのであるが、私はシルエットを遠目から見たとき、この写真でいうと、ドームの左側の部分である。駐車場も一部あるが、この部分というのはインターチェンジをおりてきた方向から見たときも意外に視界に入ってこない場所になるのではないかと思う。だから、一つそういう候補にはなるのかなと思わないでもないので、またその辺も検討してほしい。  あとは、先ほど仲倉委員からあったが、きょう、この委員会が終わると、12月定例会で全体像が出てくる。それまでの間、検討状況について何かお聞きするような場を設けることはできないのかと若干感じるのであるが、そういったことをお願いすることは可能であろうか。 39 ◯ブランド課長  これはまた、委員長や議会局にも相談させていただきたい。 40 ◯西本(正)委員長  検討状況を見ながら考えたいと思う。 41 ◯畑委員  今、増築場所の候補地が議論されているが、以前は第2恐竜博物館という名前で出てきたので、卵型の建物がもう一つできるのかなというイメージが私の頭の中にずっと残っており、機能強化するために今、候補地を選ぶ話になってくると、やっぱり卵型の建物が2つあったほうが見ばえがいいという気持ちになるのである。そういったことも考えると、D地点ぐらいが見ばえよく、機能強化できるのではないかと思ったりもしている。  混雑の解消策については、一つは道路上で解消しようとシャトルバスの運行、臨時駐車場、電車の活用という話が出ているし、それから、エントランスでの混雑解消としては、eチケットの導入、バス発着場の改修、団体や再入場口の設置ということで、2つの策がある。渋滞がこれぐらいだったら、お客さんに我慢してもらえるという待機時間であるが、例えば、車で渋滞して、また並んで渋滞というと2回並ぶことになる。道路上での渋滞は今のいろんな方法である程度解消され、これぐらいだったら大したことないという状況の中で、エントランスでこれだけ待つのは嫌という人は出てくると思う。だから、それを解消しようとすると、特別展示室を今回の機能強化により増築する場所へ持っていき、特別展示室のほうからも入れるようにし、周遊できるように入口を2カ所ぐらいにできないのかなという思いで、今、聞いていたのであるが、渋滞の待ち時間がどのくらいだったら我慢してもらえると思っているのか。 42 ◯ブランド課長  苦情をいろいろお伺いしていると、人によって1時間が長いという方もあれば、インスタグラムなどで検索をかけていると、お盆に来られた方が「渋滞がひどい、混雑がひどい」と言いながらも、「これだけ人気だから、お盆だから仕方がない」とお笑いマークを入れていただくなど、感じる時間は人それぞれ違うのかとは思う。ただ、勝山市内の渋滞は、今までは4キロを超えるようなこともあったが、おかげを持って、現在は2キロ程度にまで縮まってきている状況である。  待ち時間は、ゴールデンウイークのときには、エントランスでチケットを買って入るまでに1時間ほどかかったと伺っているが、ことしの夏休みの一番混むお盆の期間でも二、三十分で入れるようにはなっていたということである。 43 ◯畑委員  はっきり言って、二、三十分が限度だと思う。それが1年間にどれだけあるかという話になってくると思う。お盆と連休、秋の行楽という、年間に3回程度で、日数的に10日ほどだったら許せるかなとも思うが、北陸新幹線や、中部縦貫自動車道などの道路もきれいに整備されてくる中で、お客さんが来てくださることを期待して増改築していくのであるから、そんな感じでうまく検討していただきたいと思う。 44 ◯長田委員  恐竜博物館の混雑対策の関連で、えちぜん鉄道の利用促進というのがあるが、えちぜん鉄道を橋で渡してしまうという考え方はないのか。ここで伺うことかどうかもあやしいが、新幹線の開通も絡んでくる話であって、包括的に利用客の福井駅からのアクセス、あと第三セクターの利用促進も含めたところで、恐竜博物館へのえちぜん鉄道のアプローチは絶対的に必要じゃないかと思うが、これについては何か意見はあるか。 45 ◯ブランド課長  えちぜん鉄道の延伸については、基本、交通部門の所管になろうかと思うが、私どもとしては、費用対効果として、レールを引く土地を含めての話であるので、相当な金額になってしまうのかなと考えている。今、えちぜん鉄道の意見もいろいろ伺っているが、恐竜博物館とのセット券が最近、微増であるが、着実にふえてきているようである。この間、芸能人のご夫婦が恐竜電車に乗っていかれたとお伺いしており、特に関東の方は電車に乗ることが苦にならない。乗り継ぎもそんなに待ち時間がなく、バスが接続しているので全く苦にならないという意見はいただいている。 46 ◯長田委員  費用対効果はもちろん押さえなければいけないところであるが、今、永平寺町でやっている「永平寺参ろーど」や自動運転も含めて、何かそこにエポックメーキングなものが必要であると思う。本当は、えちぜん鉄道が延伸できると一番すっきりするのかなと思う。  加えて、渋滞緩和という意味では、恐竜博物館におけるエントランスのキャッシュレス化は、きちんとできていたんじゃないかと思うが、いかがであろうか。 47 ◯ブランド課長  一応、通常のクレジットカードでの対応は、現在できている。 48 ◯長田委員  恐竜博物館を越えた話になってしまうが、キャッシュレスという意味合いでいくと、これまた今の話と一緒で、新幹線開業とほかの交通結線を含めたところの連携、拡張性、機能性、これは全部トータルで考えねばならないところにきているのではないかと思う。石川県は新幹線が開業したときに、キャッシュレス化が非常に加速したように見えるのであるが、何か認識はあるか。 49 ◯観光誘客課長  キャッシュレス化については、6月補正予算で認めていただいたが、キャッシュレスやインバウンド対応の免税店、多言語表記など、そういったものを面的に広げて、県内各市町でやっていこうという取り組みをさせていただいている。 50 ◯長田委員  観光誘客、インバウンドという意味合いでもキャッシュレスというのはもう当たり前になってきているとお伺いしている。ということは、恐竜博物館や交通結線なども含めて、県の施設で積極的にキャッシュレスを引っ張っていく、その気概が絶対的に必要じゃないかと思うが、これはいかがか。 51 ◯交流文化部長  キャッシュレスについては、私どもの部だけではなく、産業労働部や、交通関係であると地域戦略部などともまたがって取り組んでいく課題だと思っている。新幹線開業に向けて各部局と連携をとりながら、しっかり進めていきたいと思っている。 52 ◯長田委員  その連携というところに、今インバウンドであるとか、観光施策も含めてという話をしたが、県内の方々の利便性、それと、ふるさと納税のことを一般質問のときに知事には答えていただいたが、地元でお金を回すという仕組みなども加えてイメージしていただきたい。これから導入するそこにあるわけであるから、大きな絵を描いて、ほかがまねできないようなもの、しっかり先行事例を学んでいただいた上で、福井県ならではというものが、できれば一番いいかなと思っており、ぜひ検討いただけたらなと思う。何か一言いただけるか。 53 ◯交流文化部長  私どもも、石川県も含めて、先行事例を幾つも勉強している。そうした中で、福井県がこれから実施するやり方としてどのようなものがいいか、しっかり考えていきたいと思う。 54 ◯西畑委員  今、建物の増築場所の候補地として4カ所提示していただいたが、もしもそこに建てたとすると、そこから卵型ドームのところに地下を掘っていく案はなかったのか。 55 ◯ブランド課長  地下を掘るというよりも、こちらは管理棟というか、ウイング棟であるので、今、私どもがお願いしているのは増改築の改築の部分で、地下を掘ることなく、うまく動線をつくれないかと考えている。 56 ◯西畑委員  地下を掘って、その地下も見せながらドームへ行くこともありかなと私は思ったが、いかがか。 57 ◯ブランド課長  委員のおっしゃっている意味は、多分薄暗くて、わくわくどきどき感が来るような、そういったものだと思うが、そうしたことをぜひ私どもも考えていきたいと思っているので、よろしくお願いする。お金との相談にはなるかと思うが。地下トンネルというわけではないが、実は映像の専門家に伺うと、4Kや8Kなどの高いものを使わなくても、例えば、真っ暗の中で恐竜の足音を聞かせるだけでイマジネーションが膨らんで、わくわくどきどきするという意見もいただいている。手法は別にしても、何がしかのことは考えていきたいと思っている。 58 ◯西畑委員  これは要望であり、暗い中を進んで、地下から上がっていくというのもいいかなと思ったので、また考えてみていただきたい、お願いする。 59 ◯関委員  いろいろな意見が出て、もっとしっかりやれという意見が多かったのではないかなと思っているが、私も全くそのとおりだと思っている。仮に、恐竜が東京の奥多摩や埼玉県に出てきたといったら、福井県の恐竜博物館が一遍に潰れてしまう。あなた方に水をかけることになるからよくないが、そんなものだと思う。今、1年間の来館者数は七、八十万人だと思うが、仮に東京の近辺にできたら、1,000万人も2,000万人も一遍に来る。あっと言っただけでみんな行くので、正直に言って、問題にならない。だから、金のことなどいろいろ心配もあるが、最大限の知恵を絞って対処していくこと、それしかないと思う。福井県しか出ないというのならいいが、どこで出るかわからない、来年に出てくるかわからず、切りがない話である。これは5億年か10億年前に出てきたと思う。東尋坊は10億年前から20億年前の間にできたのだと思う。もちろん東尋坊は東尋坊でいいが、これは静の動きであり、行った人はもう二度行かない。恐竜博物館は全然違う。恐竜が動くのである。それは子どもたちだけでなく、誰でも必ず行く。動くほうがいいから、どうでも行きたいのである。静かに眺めておくというのは、山を眺めているのと一緒で、それだけのことである。しかし、動くやつは魅力が違う。こんなものが東京あたりにできたら一遍に奪われる。だから、あなた方がまだ劣るとか、そんなことを言っているのではないが、専門家などのレベルの高い人たちの意見も聞いて、それでもうここしかないんだというつもりで、100年たっても絶対一番を頑張り通すんだぐらいの考え方でやっていただきたい。気持ちは皆さんと一緒である。どうかよろしくお願いする。 60 ◯交流文化部長  恐竜博物館については、やはり30年間の発掘の実績を踏まえた本物というところで勝負したいと考えている。精いっぱい頑張るのでよろしくお願いする。 61 ◯細川委員  昨日、東京の医学界のリーダーの方と話していたら、あちらから見ても福井の印象はいいと言われたので、いい発信の仕方をしているんだろうと思う。「部下が恐竜博物館にこの夏に行った」とも言われており、知的なところにしっかりと軸足を置くというところも本当に間違いないと思っているのでぜひお願いする。  県観光連盟の機能強化について、お伺いする。  市町で区切られていた観光政策的なものがもっと広い視野でいろんな観光パックを考えたりできるので、非常に期待をしている。例えば、ふくいやまぎわ天下一街道や、あるいは国がやっている昇龍道プロジェクトなど、ああいうダイナミックな動きのほうにももっと積極的に絡んでいけるのかと期待しているが、そのあたりの扱いやかかわりなども強化されるということでよろしいか。 62 ◯観光誘客課長  今、委員おっしゃっていただいた昇龍道プロジェクトについては、既に中部各県でインバウンドなどを目的とした広域的なDMOを設立し、こういった事業を強化している。  また、ふくいやまぎわ天下一街道についても、今、観光連盟をDMO化することによって、いろんな情報発信なども含めて強化していきたいと考えている。 63 ◯細川委員  よろしくお願いする。昇龍道なんか「ドラゴン」なんだから、まさに恐竜である。ただ、昇龍道について調べたときに、残念ながら、福井県はこれというのがまだ出てこないのである。ぜひあの中の目的地の一つに恐竜博物館などが入るような強化をお願いしたいと思う。  同じく人の流れであるが、愛知県の鉄道マニアの方と話していたときに、あちらから見ると、北陸に向かうというのは、しらさぎと名鉄バスセンターから出る高速バスが競い合いをしているということであるが、案外、高速バス利用者に対してのPRや、高速バスが着くところからのその先の交通アクセスなどは余り話題に上ってこなかったと、私も考えていなかったと思っているが、そのあたりなども視野に入れて強化していただけるか、どうであろう。 64 ◯観光誘客課長  今、委員おっしゃった意見はもっともだと思う。今後そういった方向についても、このDMO化の中で一緒に検討、強化していきたいと考えている。 65 ◯細川委員  よろしくお願いする。  最後に1点であるが、一番心配しているのだが、資料1のほうで、県観光連盟の組織図が出ている。観光こそ、女性の目から見て、テンションが上がるような組み立てとか、つくりとか、ものとか、そういうものが本当に大事だと思う。DMOは観光資源をきちんと認識した上でプロデュースしていくものである。その観光資源も女性から見て魅力的なものはきちんとそこに挙がってくるのかなと思う。だから、本当はそういうところの会議の半分は女性であっていいと思う。しかしながら、恐縮であるが、長期ビジョンの会議などを見ていても、有識者会議というのは当て職で出てくるせいか、男性がほとんどで、女性を入れようといったときには大学生や年配の方を連れてくるが、やっぱり中心は三、四十代の女性の方、子どもを抱えた女性などであり、その方々が何を求めているか。今は多様性に的確に対応するおもてなしが求められているときに、福井で女性の率直な意見をもっと反映させてほしいと思う。新しい組織の中で、そういったことを意識して、女性の意見を反映してもらうために、会議で女性を半分入れるぐらいにできるものなのか、お伺いする。 66 ◯観光誘客課長  まさしくDMOというのは、これまで足りなかったマーケティングやマネジメントなど、こういった視点を取り入れて、これまではどちらかというと、プロモーションして人を呼んでくるだけであったが、さらにそこに消費をふやして、県内の地域経済をよくさせるために、マーケティングなども強化して、いかに外からの人が何を求めて福井に来るのか、福井に何が足りないのかといったことをきちんと検証して、今後進めていきたいと考えている。 67 ◯細川委員  マーケティングだけではないのである。こちらからの提案というのも要ると思う。例えば、小浜の御食国の話がある。私は嶺南から嶺北に嫁いだ身で、どちらの食文化も違うのである。小浜は鯖なんかを中心にして、非常においしいものがあるが、嶺北へ来て感動したものは何だと思うか。みそ、しょうゆ、揚げなどの大豆製品である。精進料理や、仏教関係の報恩講料理など、ああいったものもすごく魅力を感じた。ということは、食を小浜で発信するのであったら、嶺北のそういったものも合わせてもいいのではないかとか、いや、嶺北は嶺北で食文化を発信するところは別につくるとか、食べるもの一つとっても、もしかしたら感じるところが違うのかもしれない。そういったことも含めて、マーケティングだけでなくて、女性を参画させた形で観光を考えていっていただきたい。部長、どうであろうか。 68 ◯交流文化部長  私も含めて旅行先の決定に女性が絶大な力を持っていると思っている。現在、福井ファン拡大事業など、さまざまな事業を展開しているが、やはり私どもがそこで最大のターゲットとして女性、特に若い女性と家庭を持って、子供連れで旅行されるような女性を考えている。そうした方にどういった形で情報が提供できるのか、また、情報との接点をいかに持つべきかというところを中心に今、事業を展開しようと思っている。これから女性という視点でやっていきたいと思っているし、委員会などでもできるだけ女性に参画をいただいて、意見をいただくことに努めていきたいと考えている。 69 ◯田中(敏)委員  福井県観光連盟の機能強化について、今回の提案のようにしていいと思う。以前は電気ビルの2階にあり、人が来ないようなところに置かれていた。今、どこにあるか、みんなが知っているかわからないが、職員会館にある。狭い場所にある。基本的に言うと、今まで観光というものをそれだけの位置づけにしてこなかったと私は思っている。ところが今、北陸新幹線が開業されることになり、観光を一生懸命やらなければならないという話になって、そうすると、やっぱり場所も今のような人が入って来られない、人が来ないようなところでいいのかというのはある。  それから、ふくいやまぎわ天下一街道は、もう20年やっている。私が市会議員時代からずっとやっているが、ルートはわかったものの、じゃあ、それが一点、一点どうなったかと見ると、果たしてどうかというふうに思うのである。
     今までも観光連盟があって、旅行プランをつくるカリスマのような人が何人も来ていた。ところが、じゃあ、どうなったかというと、そうでもない。やっぱりその辺の見直しというか、今、コンベンションビューローも含めてやろうとするのであれば、本気でやる仕組みにしないといけないと思う。それは場所も含めて、人が来ないようなところに隠しておくのではなく、もちろん連盟の会長らも、当て職でなく、本気になってやれるような人を見つけてこなければならないと思うが、その辺をしっかりやってほしいと思うが、どうか。 70 ◯観光誘客課長  今おっしゃっていただいたように、機能強化すると、当然、人員的なものも今後ふやしていかないといけないということもあり、場所も今の職員会館でいいかという話もある。この場所については、今後また新たな移転先なども含めて考えていきたいと考えている。 71 ◯田中(敏)委員  新幹線開業に向けては何年かあるが、そういう中で、例えば、今までも嶺南は嶺南で一つのプランを立てるなど、いろいろなプランを立ててきた。観光プランをつくるカリスマなどもきて、いろんなことをやっているが、なかなか一つの形になっていかない。それから、今までルートはつけたが、じゃあ、一つ一つのゾーンはどうなのかなど、例えば、丹南だったらものづくりをどういうふうに機能強化してお互いに連携させて、それを今度は一つずつつないでいく形にしないと、なかなかその辺が見えてこないと思う。そういうプランの見直しを観光連盟強化と一緒に機能強化するためのやり方も考えなければならないと思う。東尋坊活性化のために2分の1の補助がついたが、例えば、丹南なら丹南で、2分の1が補助されるのであれば、ここは地場産業をしっかりさせると。山林に人がもっと入れるのであり、きちっと手を入れて散策できる場所にしようなど、いろんなやり方があると思う。そういう予算との関係の中で、観光連盟をもう少し生かしてほしいと思う。 72 ◯交流文化部長  私ども今回、県観光連盟のDMO登録も提案させていただいている。DMOに登録して、最大の仕事というのがそういったプランを策定する、あるいは観光時の土産の提案などを行っていく中で、どのようなやり方がいいかということをきちんとアンケート等を実施して、分析をした上で実施をしていく。そういったことを県内の市町や観光協会、事業者の方などに情報として提供する。特に、地元にお金が落ちる観光を目指していく。そういった意味で、ぜひともDMO化を実施して、県内の観光の中核として活動していく観光連盟にしていきたいと考えている。 73 ◯長田委員  観光強化という観点で、2点お願いする。  一つは、この委員会でせんだって佐賀県に行ってきた。佐賀県にはバルーンであるとか、いろんないいものがあるわけであるが、その中でタイからの誘客がふえていると聞いた。なぜかと聞くと、映画のロケ誘致によるというわけである。担当の方に話を伺うと、映画の制作会社など、とにかくありとあらゆるところに電話をかけたという。プロモーションをかけるというと何か聞こえはいいが、そういう汗くさいことを一生懸命やったという。それでいて問い合わせがあったときに、最後の最後まで佐賀県の職員が対応をしたという。今、福井県の映画の誘致に関してのアプローチがどうなっているのか、お聞かせ願う。 74 ◯ブランド課長  映画やドラマの誘致を支援する経費は、予算上、認めていただいているが、委員おっしゃるように、人とのつながりが大切である。映画のスタッフの人たちに話を伺うと、ロケ地の選定や、さまざまな法令を遵守してロケを行うために、役所や所轄の警察にきちんと書類は出さなければならないことなどが面倒とのことであり、そういったところまで県によっては県、場合によっては市の観光協会などがしっかりと手伝っているところもあるようである。手続の簡素化、代行とまではいかないが、そういったところまでしっかりとフォローしているところに行きがちだということはお伺いした。そういう意味も含めて、私はブランド課であり、スタッフが何人かいるが、「部屋にいなくていいので、ずっと東京に行っておけ」ということを言っている。委員おっしゃるように、やはり人とのつながりであるので、しっかり縁をつかまえてくるように指示しているところである。 75 ◯長田委員  おっしゃるとおりであって、大変な苦労にはなると思うが、実はこれはコンベンションとほぼ一緒な要素である。観光で今、機能強化をするときに、アプローチをかける先、もしくは逆に向こうが何を求めているのかというと、課長がおっしゃるように、ワンストップでそれが実現可能になることが大事なポイントだと思う。県内でのロケが、例えば永平寺で、もしくは恐竜博物館で、一乗谷でといろいろあったときに、その市町が対応しているというのを県が仲介してあげるだけでは、これはワンストップでも何でもなくて、それなら別に福井でなくていいと言われてしまう。JETSなんかもそういった事柄だったんじゃないかなとちょっと勘ぐってしまうところがあった。国内の映画関係者の方に話をお伺いした。他県に行くときというのは、例えば、長崎なんかも同じであるが、県職員が張りついてくれ、こんなロケーションが、あんなロケーションがある、ここだったらこういう天気のときにと、天気のことまで話をしていただいて、このときにロケに来てもらえるといいんじゃないかと、そういったところまで担当者が最後の最後まで追っかける。今おっしゃるように、そこにまた人の交流ができて、次は「こういうところもいいと思う」、「ああいうところもいいと思う」というと、それがまた波及していく。これを佐賀県は海外に向けても一生懸命やっている。つまりはフィルムコミッションみたいなものを県主導でつくる必要があるんじゃないかと思うが、いかがであろうか。 76 ◯ブランド課長  私ども今までいろんな映画、最近であると、「チア☆ダン」、若者に人気の「きみの膵臓を食べたい」、「えちてつ物語」とかいろいろあるが、話はちょっと言いにくいが、市町や観光協会の方よりも、県職員だと安心感があるという意見もいただいたことがある。そういう意味では、我々、先兵となって一生懸命営業をかけていきたいと思っている。 77 ◯長田委員  DMOや観光協会というところももちろん大事なポイントであるが、そこに県職員が必ずリンクしていて、県主導でやっているんだという雰囲気を出すためにもフィルムコミッションを一つ銘打って、具体的に取り組んでいただきたいと思う。これはいかがか。 78 ◯ブランド課長  ぜひ検討させていただきたいと思う。 79 ◯長田委員  もう一点だけ、申しわけない。今、食の話が細川委員からあった。観光にまつわるところで、大豆の文化というのがあった。今、御食国に関しては、どこをアプローチ先として想定されているのか教えていただきたい。 80 ◯ブランド課長  10月に予定している「御食国・和食の祭典in若狭路2019」も含めて、皇室や朝廷に食材を提供していた福井、三重、兵庫と連携して食のイベントなどを打っていこうと思っているが、先ほど細川委員もおっしゃったように、福井は発酵食文化が有名である。それと、報恩講料理であるとか、精進料理、これは信仰心のあらわれだと専門家の方にお伺いしたが、そのほかにも甘味文化といって、あべ川もちや水ようかんなど、あれもこれもと欲張りかもしれないが、これらもしっかりとPRさせていただきたいと思っている。 81 ◯長田委員  私も全部大好きである。御食国のプロモーション先は主に国内だったように思う。今の発酵であるとか、精進料理にまつわるような精神性の話であるとか、永平寺が今「ZEN」でということを言っているのは、これはASEANに向けて結構いいポイントになると思う。となると、例えば、国内に向けての営業的な要素と海外に向けての営業的な要素がある中で、私は天皇家のというところがあるのは海外に向けても大きなブランドだと思う。それも含めたところで、福井、石川、富山で北陸というのは和食の里であるというぐらいの空気感を持って、その中で福井は発酵食品で、精進料理で、精神性で、禅があるというところを含めてプロモーションしていくというのが相当、力になるんじゃないかと思っているが、何かその辺、意見はあるか。 82 ◯ブランド課長  10月に「御食国の和食の祭典in若狭路2019」の開催を予定しているが、各県持ち回りで開催しているこのイベントにおいて、今回初めての試みとして、笠原将弘氏という多くの料理番組に出ていらっしゃる有名な料理人の方に福井の食材を使って、実際にライブで料理をしていただく様子を発信させていただきたいと思っており、あわよくばそれが縁でいろいろ体験メニューにつながるようにしていきたいと考えている。 83 ◯長田委員  最後にする。北陸3県で売りに出したときに、勝てる要素として、歴史の厚さについては、福井が圧倒的な厚さを持っているわけである。石川県の勢いを上手に我々も相乗りさせていただいて享受する目線もあっていいと思う。まして、言い方は悪いが、石川県は、加賀百万石に限った歴史のところで今プレゼンテーションをしているので、相当厳しくなってきている。新しい玉が欲しいということで、北国街道の歴史を掘り起こそうとしているが、北国街道は皆さん御存じのとおり、福井もつながっているわけであり、どちらかといったらこちらが上なわけである。そういったことを絡めて、食も含めて、何かしらどんどん前へ出していくような案があってもいいんじゃないかなと思うが、いかがか。 84 ◯ブランド課長  北陸は確かに和食であるが、金沢に人が流れるのは、和食の中で、選択する品数が非常に多いからだと伺ったことがある。ただ、委員おっしゃるように、福井の歴史のほうが断然古い。福井市立歴史博物館の角鹿氏によると、福井の歴史は古くて、大きくて、質がいいということであり、越の国の大国、中国、小国のころから歴史があって、継体天皇もいらっしゃった。米の栽培に非常に適していた土地柄であって、経済基盤が安定しており、非常に豊かな国であった。継体天皇以来、ずっと人が輩出してきた国であると伺ったことがある。そういった意味からしても、地域に根差したいろんな食文化もあるので、一生懸命発信していきたいと思っている。 85 ◯長田委員  よろしくお願いする。 86 ◯仲倉委員  観光について、いろいろな話が出たが、コンベンションの誘致というのは福井県が一番弱いところである。かねがねからコンベンションの必要性が観光全体の中でどちらかというと位置づけも低くて、他県に比べて弱いということが随分指摘されている。例えば、全国大会や北陸大会を誘致しようというと会場を金沢に全部持っていかれ、業界団体だけではなく、いわゆる学術研究みたいなものも北陸といえば金沢で全部開催される。もちろん、新幹線がまだ延伸されていないという交通のアクセスの事情もあるが、その前は金沢も新幹線がなかったわけである。だから、その中でコンベンションの施設そのものが、福井県には全国大会に対応しているものがないことが随分指摘されている。今、特に、北陸新幹線開業対策加速化プラン(仮称)など、先ほど説明があったが、新しくDMO登録をとりにいくところの究極の目的は、新幹線の開業効果など、そういう同じベクトルで向いていっているような気がする。だから、そこら辺がこれから連携をしていく必要が当然あるのだろうと思うが、その辺は何かやっているのか。 87 ◯観光誘客課長  コンベンションの誘致に関しては、確かに今、委員おっしゃったとおり、石川、富山に比べて、圧倒的に数が少ない現状がある。それで、まず、助成金に関して、今年度から石川、富山並みに助成金の限度額を引き上げている。これまで福井市の観光協会にコンベンションが入っていたのであるが、人員的なパワーも少なかったものであるから、来年4月の移管に合わせて人員的なものも強化して、今後取り組んでいきたいと思っている。 88 ◯仲倉委員  当然、人員の補充がなされるのであろうが、このほか、プロデュースする人、施設の整備が必要であるが、どちらかというと、施設の整備については、これを公共で全てやれという話でもないので、民間も含めてそういうところの受け皿をこれから開業に向けて、ある程度方針を出していかなければならない。大会を開催したから幾ら補助金を出すというぐらいでは石川、富山になかなか追いつくことができないと思うので、そこら辺をまたしっかりと具体的な施策に取り組んでいただきたいと思う。  それから、スポーツの振興に関して、スポーツコミッション推進組織がいよいよ来年4月から立ち上がるということで、私にとっては大きなトピックスであり、いろいろなところでその話をするが、スポーツ関係者でも余り浸透していない。我々の議連でも前の知事にもずっと要望していた経緯もあるので、今回、杉本知事にこれをしっかり立ち上げることを明確にしていただいたが、スポーツ関係者だけでやる話ではない。まずはスポーツ関係者、そしてまた、地域、市町を含めていろんな業界団体に対して、こういうことをやることを周知していただきたい。来年4月から立ち上げる話であり、将来の話ではないので、そこら辺をもう少し加速化して物事を進めていかないと、立ち上げたはいいが休眠状態になって、そのまま放置しておくのではつまらない話になってくるので、今の取り組み状況を聞かせていただきたい。 89 ◯スポーツ課長  スポーツコミッションの関係については、冒頭で部長からの報告にもあったが、委員おっしゃるとおり、まだどういったものかという理解が浸透していないところがあるので、来月9日にスポーツツーリズムセミナーというものの開催を予定している。ここで、早稲田大学の教授であり、日本スポーツツーリズム推進機構の会長である原田会長、陸上のオリンピックのメダリストの朝原宣治氏などもお呼びして、スポーツ選手から、それから、スポーツコミッションの取り組みを進めている学識経験者からのセミナーを計画している。ここで、関係の自治体、経済団体、スポーツ団体を含め、スポーツに関心のある方に広く参加いただいて、まずはスポーツコミッションやスポーツツーリズムとはどういったものかといったことをセミナーの中で説明していきたいと思う。  また、市町やスポーツ団体の関係の方にも、また個々に、あるいは集まった会議などでもスポーツコミッションの意義やスポーツツーリズムの効果といったものを説明していき、来年度に向けてコミッションの組織化を進めていきたい。 90 ◯仲倉委員  スポーツを通じて地域を元気にしていく、また、交流人口を拡大させていく、そしてまた、まちづくりに一つの展開を見ていく、それは今、全国でもいろいろな取り組みをしている中で、このような組織がないのはもう福井県ぐらいである。後発だとはいえ、今出発をしたというところが来年の東京オリンピックも含めた、観光政策も含めた、福井のスポーツコミッション組織の出発の元年にオリンピックがあるという象徴的なところがあると思う。だから、そういったところまで見据えていろいろなことをやっていかないと、立ち上げたはいいが、本当に休眠状態で何をやっているんだということになってしまうと思うので、来年4月に立ち上げて、オリンピックもあり、新幹線の開業も差し迫っている中で、初年度はどういうふうな目玉事業をやっていこうかぐらいはあると思う。もしそういうのがあるようであったら、少し説明していただきたい。 91 ◯スポーツ課長  コミッションの中でこういった事業をというところまでは詰めていないが、今、委員がおっしゃったようにオリンピックや新幹線開業に向けて、具体的な取り組みを決めて、そういったものを中心にスポーツコミッションの中で市町やスポーツ団体と一緒に取り組んでいく形で進めていきたいと考えている。 92 ◯仲倉委員  これはスポーツ課で事務局を持たれている。当然、ブランド課などとの連携も出てくるのだろうと思う。そういう意味では新しい部局が立ち上がったことによって、施策の推進という意味では一つの動力が生まれたと思うので、やっていただきたいと思う。来年4月に立ち上げる予定であるが、会長、副会長、理事など、組織の骨格はどういうふうにして出発する予定になっているか。 93 ◯スポーツ課長  今、素案として考えているのは、知事がトップになって、各首長にも参加いただき、また、経済関係の団体、スポーツ関係の団体にも入っていただいたものをつくっていきたいと考えている。 94 ◯仲倉委員  他県では、商工会議所の会頭などいろいろな方がやっているが、知事がスポーツコミッション推進組織の会長をしている県というのは余り聞いたことがないので、知事の一つの姿勢を示す上では非常にいいことだと思う。部長としてはこの組織を立ち上げるに当たり、交流人口の拡大は一つの大きなテーマと思うが、どのくらいの交流の底上げをイメージしているのか。 95 ◯交流文化部長  どれくらいという数字を今すぐには申し上げられないが、各スポーツ団体も昨年の国体・障スポの成功を受けて、例えば、ことしも陸上競技協会がアスリートナイトゲームズを全国で初めて開催をしたり、あるいは体操も全日本シニア・マスターズ選手権大会を誘致したりということで、各団体が全国クラスの大会を引き続き、ぜひ福井でと意思を持って、いろいろな誘致活動などもしていただいている。そういったものを国体・障スポのレガシーとして、これからどんどん積み上げていきたいと思っている。  そのための必要な受け皿として対応をしていくのがスポーツコミッションになってくると思っている。各スポーツ団体にまだスポーツコミッションの具体的なところが全部浸透しているところまでいっていないと思うが、できるだけ早く準備委員会などを立ち上げて、組織化も含めて進めていきたいと考えている。 96 ◯仲倉委員  最後にする。今週、また国体が始まるが、早いものでもう1年である。来年は東京オリンピック、その次もまたインターハイを福井県で引き受けなければならないので、そういったスポーツを通じた人の交流のスケジュールがいろいろと詰まっているから、またそういったことも見据えてしっかり取り組んでいただきたい。 97 ◯細川委員  東京オリンピックの開催が来年に迫り、福井県からもオリンピック選手が選ばれたりしているが、今の話で、そこら辺をしっかり盛り上げてほしいという要望を地域からいただいている。スポーツコミッションが来年春に立ち上がるということであるが、そのあたりが今すごく大事である。連携して途切れなくしていただきたいという気持ちがあるので、4月を待たずして盛り上げる流れにできたらしていただきたい。途切れなくという意味では、昨年の国体で、もちろん成績もそうであるが、今までやっていなかった全国大会の運営が自分たちでできたという自信がそれぞれの協会にある。そのあたりも多分三、四年で消えるだろう。だから、消えないように、あるいは運営方法を次の若い子たちに継げるようにということで、レガシーを残すという意味では、ことし、そのあたりをきちっと記録しようと動きにかかっている団体もあるので、そのサポートもお願いしたいと思う。  例えば、弓道協会は来年創立50周年である。ということは、前回の国体が開催された翌年に協会ができたのである。スポーツ振興というのであったら、そんなふうに国体の後で何かが県民にできたというのがあるといいなと思う。これは体育協会ではないが、若い子たちがスケートボードやニュースポーツなど、ああいうところで自分たちでイベントを開いたりしている。そういったところまでも視野を入れていただいて、ぜひいい形でのスポーツ振興をお願いしたいと思う。何かあったらお願いする。 98 ◯スポーツ推進幹  何点かあったが、まず、オリンピック選手の育成についてであるが、福井国体後も引き続きオリンピックに向けて30名ほどが五輪を目指しているが、一人でも多く残っていけるように、また、活動もしていけるように支援している。ちなみにこれは教育庁のほうも予算を持っているが、そういう形でやらせていただきたいと思っている。  それから、今回、国体の大きな成果は幾つかあるが、委員がおっしゃったとおり、スポーツ関係の方々が大会をやれるんだという自信は、非常に大きな成果だったと思っており、我々も今回コミッションを通じて、そういう自信をこれからも実績につなげていけるような形で大きな全国大会が誘致、開催できるように考えていきたいと思っている。また引き続きよろしくお願いしたいと思う。 99 ◯長田委員  今のスポーツコミッションに関して、知事にも関わっていただいて、プロスポーツを誘致するであるとか、今の観光面の話もあったし、国体で頑張っていただいた方々の活躍の場という意味合いももちろんそこにはある。であるが、知事も関わっていただいているというところで、なおさら県民目線でこんないいところがあるんだというものが見えたほうがいいという観点でいくと、心身の健康という意味合いで健康長寿というところの定義も持たせることはできるんじゃないかと思う。スポーツコミッションの方向性という意味合いにおいて、この点について何かあるか。 100 ◯スポーツ課長  長田委員がおっしゃるとおり、スポーツでも競技性の高いものもあれば、レクリエーション的なものもあるので、それは競技力を高める部分と合わせて裾野を広げていくこともスポーツ振興の上では非常に大事だと考えている。そういった部分でスポーツコミッションが取り組めることも検討していきたいと考えている。 101 ◯長田委員  今、教育現場ではスポーツの指導、部活のあり方というところで方向性が変わっていこうというところもあるわけである。やはり裾野を広げて、若手のスポーツに対してのこれからの取り組み方の定義、その全く逆のような感じであるが、シニア世代の健康長寿という意味合いと両方の観点で、幅広く触れていただけるような方向性というのも大事なミッションじゃないかと思うので、この点もひとつお願いをさせていただきたい。  続けて、一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)について伺う。  先ほど恐竜博物館については、皆さんの闊達な意見、質問があったわけであるが、一乗谷朝倉氏遺跡に関しての開館までのスケジューリングや方向性というものがどうなっているのか、お伺いするとともに、その利活用策もあわせて伺う。 102 ◯文化課長  一乗谷朝倉氏遺跡博物館(仮称)であるが、工事については、今年度、事業者と契約をしていくが、予定では来年1月に着工、それから、令和2年度に建物の躯体工事、続いて内外装の工事、外構、残工事ということで、令和4年1月ないし3月ぐらいまでの間には竣工の予定である。  それから、利活用であるが、幅広く足を運んでもらうような施設になっていくことが必要だと思うので、例えば、目玉としている石敷遺構の現物展示や、中に置く巨大なジオラマ、それから、そういったものと現地の遺跡にぜひ足を運んでいただけるような仕掛けを、体験を交えながらしていくことを考えている。 103 ◯長田委員  しっかりお願いする。来月にはまちづくりPTにおいて、知事と福井市長があわせて協議していただけるという話をお伺いしているところであるが、この一乗谷朝倉氏遺跡そのものは三重指定である。大きな意味を持つ指定を3ついただいていており、こういう意味合いからも実は福井市との協労というか、協力をしていく部分があると思う。逆に言うと、劣化した遺跡を再生していく方向もお伺いをしている。協労と分担という両方の側面があると思うが、そこに関して県と市の関係性はどんなあんばいか伺う。 104 ◯文化課長  まず、分担である。大まかに申し上げると、従来、発掘調査、環境整備は県で行っている。それから、その土地の取得、環境整備した後の管理については福井市という役割分担である。今、委員から話があった再整備については、50年がたっているので、さまざま遺跡の劣化も進んできていることから、6月補正予算で再生計画の策定について認めていただいているが、そういった再生に当たっての分担については福井市とまた検討しながら進めていきたいと考えている。 105 ◯長田委員  最後に、日本の大事な遺産をこれからも残していくことにしっかり取り組んでいただきたい。それと、福井市との共同作業などもしっかりと頑張っていただきたいが、遺産という意味合いでいくと、例えば、永平寺、丸岡城とも融和性が高いところとの周遊も検討いただきたいわけである。恐竜博物館ももちろんであるが、遺産をポイントにしたところの周遊という意味合いで何か意見はないか。 106 ◯文化課長  遺産ということでは、委員から話があったとおり、丸岡城、それから三重指定のうちの一部であるが、一乗谷、それぞれが重要文化財に指定されているところである。そういったところで、ターゲットとしては、従来はやや高年齢層の方にたくさんおいでいただいているところであるので、そういったところもしっかり働きかけしたいと思う。また、博物館のオープンに向けて、もう少し若い世代にも回っていただき、興味を持っていただけるようにわかりやすく、それぞれ関連づけながら説明していきたいと思っている。 107 ◯田中(三)委員  一乗谷の関係はことし日本遺産として認定されたわけである。今回の部長説明にも一切出てこなくて、6月に質問させていただいたときは、日本遺産を含めた広域での周遊ルートも検討いただきたいと話をした。はっきり言って、恐竜博物館に来る人は一乗谷に興味ないと思う。だから、そういう人たちに興味を持っていただくことも大事であるが、せっかく勝山の白山平泉寺のほうからつながりを持って日本遺産に認定されているのに、そういった話をどう広げるのかという話は今回出てこなくて、ひたすら博物館の整備、それから、劣化した遺跡の再生計画を策定するとしている。博物館に49億8,000万円をかけて、劣化した遺跡の再生というと、これからまたどれだけお金がかかるのか知らないが、そういったハードの部分だけでなくて、先ほど出た丸岡城や永平寺も含めてであるが、県内広くそういうものをやっていただきたいと思うが、少しは進んでいるのか。 108 ◯文化課長  この日本遺産の勝山と福井の認定に関しては、8月末に県と福井市、勝山市、関係団体による活用推進協議会を設立して、今年度は認定ストーリーや構成文化財をわかりやすく説明できるように、リーフレットやガイドブックの作成、あるいはシンポジウムの開催等をしていきたいと考えている。  周遊を図っていくことは大事だと思うので、この両市、関係団体と連携しながら力を入れていきたいと考えている。 109 ◯田中(三)委員  よろしくお願いする。 110 ◯関委員  先般の福井国体は御苦労さまであった。もう言いようがない。茨城国体が今始まろうとしているわけであるが、国体を控え、決意そのものはどんなのか、何位ぐらいを考えているか、どんな意気込みで指導されているのか。 111 ◯スポーツ推進幹  私も昨年は競技力向上対策課長として携わっており、もう1年たったのかと感無量であるが、現在のところ、10位台前半を目指して頑張っている。現在15位であるが、これから我々のお家芸が出てくるので、必ずや目標を達成するように頑張ってもらいたいと思う。 112 ◯関委員  それでは、頼む。 113 ◯西本(正)委員長  ほかにないようであるから、所管事務の調査は終結する。  次に、請願の審査に入る。
     請願第4号「免税軽油制度の継続を求める意見書提出に関する請願」を議題とする。本件に対し、各委員より発言願う。 114 ◯田中(敏)委員  この請願については採択でお願いしたいと思う。理由としては、スキー場産業は観光振興に非常に役立っているが、索道事業者の経営状況が非常に厳しいようであり、それらを勘案し、採択でお願いしたいと思う。 115 ◯西本(正)委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 116 ◯西本(正)委員長  ないようであるから、本件に対する質疑、討論は終結する。  それでは、採決に入る。  本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 117 ◯西本(正)委員長  賛成全員である。よって、本件は採択と決定した。  それでは、本件が採択されたので、意見書の案文についての審査に入る。      〔意見書案の配付〕 118 ◯西本(正)委員長  意見書案はお手元に配付のとおりである。  本意見書案について意見などがあれば、発言願う。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 119 ◯西本(正)委員長  特にないようであるから、採決に入る。  本意見書案を議長宛てに提出することに賛成の方は挙手願う。       〔賛成者挙手〕 120 ◯西本(正)委員長  賛成全員である。よって、本意見書案を議長宛てに提出することに決定した。  以上で、請願の審査を終了する。             ────────────── 121 ◯西本(正)委員長(分科会長)  以上で、交流文化部関係の審査を終わる。  ここで休憩する。午後1時10分に再開する。                               ~休  憩~             産業労働部及び労働委員会関係 122 ◯西本(正)委員長  休憩前に引き続き、委員会を開く。  議会運営要綱第26条第2項の規定により、説明者及び説明補助者にはパソコン等の使用が認められていないので、留意願う。  説明者は答弁を簡潔に行っていただくようお願いする。  これより、産業労働部及び労働委員会関係の産業常任委員会の審査に入る。  それでは、所管事務の調査を議題とする。  理事者より特に報告すべき事項等があれば、報告願う。 123 ◯産業労働部長  それでは、産業労働部関係の報告事項について申し上げる。  最初に、本県の景況について申し上げる。  なお、詳細はお手元の福井県内経済・雇用情勢をごらん願う。  先月30日に発表された内閣府の月例経済報告においては「景気は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復している」とされている。  一方、本県独自の景気速報調査である、ふくい街角景気速報では、景気判断DIは現状、先行きともに景気の境目となる50を下回っている。  本県の生産の状況については、6月の県全体の鉱工業生産指数は前月比マイナスとなっている。  県内の消費動向については、大型小売店販売額の1月から7月までの累計販売額は、前年同期比プラスとなっている。  雇用情勢については、7月の有効求人倍率は2.01倍となっており、全国4位と引き続き高い水準で推移している。  以上のとおり、県内の景況については、全体としては引き続き回復を続けていくことが期待されるが、生産に弱い動きがあり、米中貿易問題、中国の景気減速など海外経済の不確実性があることから、県内経済団体等と緊密な情報交換を行うなどして対応していく。  福井県内経済・雇用情勢についての説明は以上である。  次に、アンテナショップについて申し上げる。  ふくい南青山291及び食の國福井館では、今年度から新たに委託事業者となった東急ハンズが小売事業者のノウハウを生かし、レイアウトの見直しなど、売り場環境の改善を進めているほか、大手百貨店や東急ハンズ店舗などでの出張販売を行っている。さらに、来月からは同社の通販カタログへの商品掲載も予定しており、県産品のPRを積極的に行っていく。  また、今月初め、東急ハンズの仕入担当者が来福して、県内事業者との情報交換会を開催した。約40社から新商品の開発や販路開拓に関する相談があり、パッケージングや商品イメージの打ち出し方等のアドバイスを行った。今後も、こうした取り組みを通じ、県内事業者の首都圏における販路拡大を支援していく。  次に、県内企業の人材確保・育成について申し上げる。  昨年度、開設した人材確保支援センターについては、今年4月から8月末現在で426件、前年同期比63件増であるが、これの相談に対応しており、人手不足に悩む企業の相談に対して具体的なアドバイスや、求職者に対して職場見学を行っている。  8月からは、外国人材の雇用についての相談窓口も併設し、今後、出入国在留管理局職員等の専門家を招いての個別企業相談会や外国人材の雇用についてのノウハウセミナーの開催を予定している。  また、今月から外国人技能実習生の技能向上を図るため、県職業能力開発協会を通じ、受け入れ企業や監理団体による技能向上講習会の開催を支援しており、18日には越前市の企業において14人の実習生を対象にした金属加工講習会が開かれた。  さらに、今月1日、県国際交流会館及び嶺南センターに、ふくい外国人相談センターを開設し、在住外国人からの生活相談等への対応を強化した。  今後も市町と連携し、外国人が生活するために必要な社会ルールに関する情報提供や防災対策など、外国人が暮らしやすい地域づくりを進めていく。  高齢者の雇用促進については、今年度から関係機関とともに福井県生涯現役促進地域連携協議会を立ち上げ、就労を働きかけるキャリア相談員や、企業に高齢者雇用を促す仕事開拓員の配置など、高齢者の就労を促す取り組みを強化しており、8月末現在で30件のマッチングにつながった。  次に、企業の生産性向上について申し上げる。  今月5日に県内企業の現場担当者など10名の受講生を迎え、第4期福井ものづくり改善インストラクタースクールを開講した。このスクールでは、生産現場における納期、工期、在庫管理の効率化などの業務改善の指導ができる人材を養成しており、平成28年度以降これまでに41名が修了し、自社内での現場改善や派遣先企業での改善指導等に取り組んでいるところである。  今後も人材確保と生産性向上の両面から県内企業の人手不足の緩和に努めていく。  次に、宇宙産業の振興について申し上げる。  県民衛星プロジェクトについては、県内企業と宇宙ベンチャー企業による試作機の組み立てと環境試験を終えており、今後、打ち上げる衛星の製造に入り、年度内の完成を目指していく。  これにあわせて、現在、県民衛星の名称を募集しており、募集開始から2週間で約600件の応募があり、県民衛星への県民の関心が高まっていると感じている。このほか、現場見学会の開催も計画しており、県民や子どもたちに参加してもらい、来年度上半期の打ち上げに向けた機運を盛り上げていく。  次に、ものづくり産業の振興について申し上げる。  繊維産業については、昨年度から関西や東京のファッション系学校の学生を招いた産地研修を実施しており、今年度は4校、約100名が福井を訪れる。既に東京の杉野服飾大学など約50名が織物や染色の企業を訪問し、福井の高い製造技術を学んだ。  今後、こうしたテキスタイル分野での活躍を目指す学生に産地企業の採用情報を提供し、将来の産地を担う人材の確保につなげていく。  ふくいオープンイノベーション推進機構については、7月に戦略会議を開催し、宇宙、医療・福祉や農業などの各分野において、事業化に向けた支援体制を強化することを決定した。プロジェクトマネジャー1名と連携コーディネーター2名を新たに配置し、研究成果の事業化や新規分野への転用などによる稼げる製品の創出に努めていく。  伝統工芸の振興については、今月21日からサンドーム福井において国際北陸工芸サミットを開催している。世界的なアーティスト、テオ・ヤンセン氏と越前和紙とのコラボレーション作品のほか、和紙や漆器、たんすといった福井の工芸を一堂に展示し、各産地が行う産業観光イベントとも連動させながら、本県の伝統工芸の魅力を国内外に発信していく。  次に、海外への販路開拓について申し上げる。  中国での県産品の販売促進に向け、中国向けインターネット通販サイト、越境ECサイトに福井館を設置することとしており、今週から掲載する県産品の募集を開始する。  また、来月1日、県内企業の海外ビジネスに関する相談窓口として、ふくいグローバルビジネスプラザをジェトロ福井内に設置し、ジェトロの海外ネットワークを活用した最新の海外情勢の情報提供や個別の相談対応を行うなど、企業のサポート体制を強化していく。  次に、企業誘致について申し上げる。  今年1月から8月までの企業立地件数は、新設、増設を合わせて23件、投資額は255億円となっており、例年とほぼ同じ水準にて推移している。  主なものとしては、テクノポート福井の化学メーカーや大手乳業メーカーの子会社など、最先端の技術やノウハウを生かした投資が発表されている。  今後も、知事が企業のトップに面会し、本県のすぐれた投資環境を説明するなど、さまざまな業種の企業の進出を促していく。  また、日々の誘致活動に加え、今年11月、大阪市内において、本県の企業立地セミナーを開催する。北陸新幹線の着実な工事進展や造成の進む県内の産業団地など、向上する本県の立地環境を丁寧に説明していく。また、県外からの人材確保が進むよう、移住定住のさまざまな施策と組み合わせながら人の誘致も同時に進めていく。  次に、クルーズ客船の誘致について申し上げる。  今月13日の、ぱしふぃっくびいなすの福井港寄港に引き続き、11月16日には大型クルーズ客船、ダイヤモンド・プリンセスが敦賀港に寄港する。3年連続の寄港であり、地元敦賀市や県内観光地と連携、協力しながら、おもてなしに努めたいと考えている。  また、今月11日からドイツハンブルグでのクルーズ展示会に出展し、営業を行ってきたところであり、本県の港の利活用が進むよう、引き続き国内外において積極的な誘致活動を行っていく。  以上で、私からの報告を終わる。 124 ◯西本(正)委員長  説明は終わった。  それでは、産業労働部及び労働委員会関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 125 ◯畑委員  この間からサンドーム福井で国際北陸工芸サミットを開催しているが、入場者数はどんな感じであるか。 126 ◯伝統工芸室長  国際北陸工芸サミットは、先週末、土曜日から開催しており、3日間で約4,200名の方がテオ・ヤンセン展に入場しており、それ以外に無料のクラフトエキシビションのほうにも来ているが、その部分については集計中である。 127 ◯畑委員  伝統工芸の振興は難しいかなと思っている。それから、相伝という形の中で技術を継承することも含めて、なりわいが伴うのでなかなか難しい状況にあるようである。
     福井県で企業誘致も含めて行っている産業振興の中で、景況緩和に入ってちょっと下振れしており、大体横ばいであったのであるが、中小企業の廃業率が目に見えないが、ふえている。福井県は開業率が結構あるが、廃業率という形にはあらわれないが、やめていってしまうということがある。工業統計調査によると、平成19年ごろの製造品出荷額等は2兆1,000億円程度と一番多く、それからずっと下がってきて、今は横ばいという形になっているかと思うが、4人以上の従業員のいる事業所の統計をとっているものの、伝統工芸などについては統計がとれていないこともある。だから、伝統工芸の振興については、そういった形の中で非常に難しいこともあると思っている。伝統工芸の支援として、今はこういう形でイベントを開催はしているが、出荷高として統計がとれているのか。 128 ◯伝統工芸室長  毎年度に各産地組合のほうに生産額及び従業員数については聞き取り調査を行っている。悉皆調査ではないので全てを把握しているわけではないが、産地の聞き取りベースでは毎年度把握に努めている。  それから、従業員の確保については、確かに伝統工芸は小規模、個人事業主が多い。県としては職人塾というものを平成26年から実施しており、そういった産地に県外からの若手に入ってもらって、県、市町一体となって金銭面も含めて支援をして、講座なども受講していただいて、根づくような形で支援をして後継者の確保に努めているところである。 129 ◯畑委員  そういった中で、今、茨城県で今まで特産化されていたトロロアオイの生産を中止してしまうので、福井県和紙工業協同組合でつくろうという話になり、春、作付をした。本当は11月ごろに収穫する予定であったが、病気が蔓延をして、成熟しないうちに、先日早期収穫をした。商品としての質は多分悪いとは思うが、ことしは残念だったが、また、来年頑張ると言われていた。和紙の産地である今立では、以前はトロロアオイをつくっていたが、やめてしまった経緯があるわけである。それで、茨城などが特産化していったということは、やはり栽培上における弊害が何かあったのではないかと思うが、そこら辺はわからないのか。 130 ◯伝統工芸室長  トロロアオイの栽培については、茨城県は関東ローム層のさらさらとした土で栽培しているが、福井県の場合は、土の影響で根が大きくなりにくいということで、20年ほど前までは旧今立町で生産していたが、今は生産が途絶えていた。 131 ◯畑委員  結局は、生産に向かなかったからやめていった。それを今、茨城県がやめるから、それならまた福井県和紙工業協同組合がみんなで協力してつくろうといっても、やはり同じようなことになっていくわけである。今の伝統工芸の振興、支援も同じであるが、事業承継をするのに何でやめていかざるを得ないか、どうして廃業しなければいけないかという根っこに光を当てないと、幾らイベントをしても振興はしないし、承継はされない。そしてまた、なりわいとしてなれないという思いが私にはある。大きな形の中で伝統工芸の振興についてやっているというが、それなら今、福井が持っている伝統工芸を本当に上昇させる、若者たちがまた事業承継して頑張ってやろうというところへ結びつけられるかどうか、それが一番大事だと思うので、そこを考えてやってほしいと思う。そのやり方は、私も余りよくわからないが、今こうやって取り組んでいる以上は、そこを突き詰めてほしいと思っている。何かあれば答えていただきたい。 132 ◯伝統工芸室長  和紙で申し上げると、昔、日本の家屋ではふすま、障子を使うのが一般的であって、そういった需要が非常に多かったわけであるが、今の生活様式が大きく変化した中でそういった需要が減っている。  一方で、新たな若手の職人も頑張っており、和紙を使った商品、いろんなものに挑戦をしているところである。今回の芸術家とのコラボレーションについてもそういった道の一つであるし、あるいは新たな需要としては、建材としてホテルの壁紙に使用するとか、そういったところも模索して、県としても支援しているところであって、若者が職人としても、あるいは消費者としても魅力あるものになるように産地と一緒になって支援していきたいと考えている。 133 ◯田中(敏)委員  事業承継、それから、越前ものづくりの里プロジェクトという、いろんな補助制度があって、県外から来て、入った人には補助金が出るのである。実際は自分の息子に継がそうと思っても、それだけ物が売れないと跡を継げないのである。親も、正直いって「おまえが継げ」と言いにくい。そうすると、県外から来た人に対しては一生懸命やるけれど、自分ところでは継げないという、今はこういう状況なのかなと思う。親にしてみれば、先が安定しなければ、外へ出て勤めたほうがいいという話になるが、そこをちゃんと俺の跡を継げと言えるような体制をつくるというのは難しいのである。事業承継という意味では非常に難しい。自分のところの商売の跡を継ぐ話だから、そういう対象にならないのであるが、そういう対象になって、やりたければちゃんとやれるような話にできるかどうかというのは一つのポイントかなと思ってもいるが、その辺はどうか。 134 ◯伝統工芸室長  越前ものづくりの里プロジェクトの職人塾は、主に技術的な伝承ということで、県内外を問わず、若手職人を育成しようとしているところである。今の事業承継については、私の所管している伝統工芸室以外にも、店舗の改装や株式譲渡の支援であるとか、産業労働部全体としてはいろいろなパッケージ支援を用意している。そういった中で、それで足らないものについては、また産地の声も聞きながら考えていきたいと考えている。 135 ◯田中(敏)委員  要するに、環境整備については努力するということであるが、事業承継の中で息子がちゃんと継げて、それがある程度継続できるという話の中ではそれが可能かもしれない。ただ、これは個人的な家の話になるから、跡を継ぐという話は、昔だったら商売もちゃんと成り立っていて、技術さえつければ何とかなるという話があったが、県外から来た人でもそうであるが、ある程度は育てるが、じゃあ、それからどうするかという話になると、これはもう何かなければならないという話になる。そうすると、自分のところの家で、例えば、商売道具も全部あるのであるが、今の話、後継者を育てようと思うと、それだけの販路が確保できないということがあって、親にしてみれば継いでほしいがなかなか将来的には難しいと。ただ、技術をつけることによって、技術によってはデザインも含めてやっていくと、これから海外などへ広がる可能性はあるけども、そこをまず継承させる手段がない。その辺のいろんなことを考えるという話であったが、越前ものづくりプロジェクトの場合には県外から来て、新しく入った人は対象になるが、跡継ぎにはない。親にしてみれば、少なくともこういう制度があるから、これを活用して、おまえ、跡を継げと言えるような制度も一遍考えてもらえないかなと思う。この間、そんな話を漆器組合の若い親から聞いたのである。そんなふうにやっぱり、外からにはいいが、中でもちゃんと、これは家業だからなかなか難しい判断はあると思うが、そういうことを一遍考えていただけないかと思うのでよろしくお願いする。 136 ◯伝統工芸室長  先ほど申し上げた職人塾について、漆器組合のほうでは毎年何人という枠があって、来年度以降の話になるかと思うが、その枠の中で、例えば、産地組合の中で希望者があるという場合については、組合の意向を聞きながら柔軟に運用できることを考えてみたいと思う。 137 ◯長田委員  関連で、M&Aについて伺う。商工会議所で展開していただいている成功事例で、地域おこし協力隊の方に6次産業化を何か、手に職をつけてもらうような格好でその地域で仕事を始めてもらって、定住化が図られ、商売もそのまま続いているといういい話がある。河和田のRENEWの流れなんか見ていても、とにかく県外からやる気のある方々が入ってきて、新しい風が吹くことでどんどんといいものが発信されていって、いいほうに回るというところが今、顕著に出ているわけである。ぜひ伝統工芸に関しても、身内による承継の話ももちろん大事なポイントであるが、県外者や地域おこし協力隊の皆さんに対しても、例えば、生産地でも、そんなに大がかりじゃないものもたくさんある。そこに道具さえ持っていけば、そこでできてしまうような仕事もあるわけで、そこでそれをやりながらできないかということを紹介するようなことというのは何かアイデアとしてないか。 138 ◯伝統工芸室長  河和田のRENEWについては来月12日から3日間やるわけであって、地域おこし協力隊のメンバーもそういったところにかかわっている。今回の国際北陸工芸サミットにおいても、ツイッターやSNSの発信などの広報については若者が非常に長けているものであるから、県外への発信を含めて、地域おこし協力隊に携わっているような方も協力をいただいているところである。若者の得意な分野があるので、まずはそういったところでぜひ協力をいただいて、一緒になって盛り上げていきたいと思っている。 139 ◯長田委員  河和田に限ってということではなくて、県下を見渡したときにというニュアンスでその可能性を高めていただけたらなと思う。それは要望でいい。  今、先ほど配っていただいた福井県内経済・雇用情勢の2ページ、倒産件数については、平成30年が39件、平成31年が26件とある。確か、報道の数字だったと思うが、平成29年に関しては確か47件で、自主廃業、もしくは休眠企業はその約10倍、450件ぐらいあったと記憶をしているが、手元に自主廃業や休眠の件数のデータは持っているか。 140 ◯副部長(産業政策)  民間調査の統計資料であるが、2017年の休廃業、解散企業動向調査というものがあって、2017年の休廃業が457件、倒産が45件という報告がある。 141 ◯長田委員  平成30年はないか。 142 ◯副部長(産業政策)  2018年の休廃業は524件とふえており、倒産が39件である。 143 ◯長田委員  そこが結局ふえていると、誘致などが進んでいても、全体感としてはもったいないことになるのかなとも思うので、それを抑える意味でも今、M&Aもやっていただいているわけであるが、M&Aの実態としては、プライバシーの問題があって、両方に印鑑を押してもらわなければならない。にもかかわらず、少ない人数で展開していただいており、これはもう限界だと思う。今のものづくりの話もそうであるが、あとまた別の見方をするのであれば、生涯現役促進地域連携の話も一緒だと思う。ノウハウを持っていて、一旦は引退したがマネジメントはできるという方であるとか、会社の事業を残そうかといったときに、人材バンクなるものを示唆しながら走っていくという方向性の話が前にあったかと思う。これにもうちょっと力を入れてやっていこうかということは今のところないであろうか。 144 ◯副部長(産業政策)  人材バンクについては、先ほど報告があったとおり、福井商工会議所で行っているが、県として、いわゆる親族内の承継を中心に今まで支援をしてきていたが、第三者の事業承継も非常に大事だということで、今回の6月補正で、県外からの若手が、例えば、伝統工芸、あるいはお菓子などの技術を習得して、事業を引き継ぐことに対して支援をしようということで、今、取り組みを始めているところである。それから、いわゆる50年以上の老舗、その後継者は3代目ぐらいになるが、創業者から遠くなっている方に家業の魅力を改めて感じていただいて、引き継いでいこうということに対しても支援する取り組みも行っているところである。 145 ◯長田委員  最後に、私もテオ・ヤンセン展を見せていただいた。そこで打ち刃物など、いろいろ見せていただいて、こんなにすばらしいものがあるというのを再認識したわけであるが、これはやっぱり一人一人の技術の積み重ねであり、ありとあらゆる方向性で取り組んでいただきたい。M&Aに関しては、県の商工会議所で担当している方は実質一人なのである。それで、県内全部をカバーできるとも思えないし、何かしらの拡充やてこ入れを検討いただきたいと思う。要望で結構である。 146 ◯副部長(産業政策)  ただいまの話を伺って、検討させていただく。 147 ◯仲倉委員  来月からいよいよ消費税が上がる。これは産業労働部で把握しているのかわからないが、今、県の増収分は幾らぐらいなのか。 148 ◯副部長(産業政策)  税収については、把握していない。 149 ◯仲倉委員  それならいい。連日、テレビ等でもポイント還元とか、住宅などは税率が上がったほうがメリットがあるとか、報道等でいろいろな情報が出ているが、消費税率が上がった後の地域経済にどのような影響があるのか、その辺をどのように見ているのか。 150 ◯副部長(産業政策)  消費税の影響については、よく言われるのが税率引き上げ前の駆け込み需要、それから、その後の反動ということが一番大きな話題になると思うが、報道では最近、家電製品などの売り上げの増が見られるものの、そのほかは、前回の引き上げ時と比べて、平常に近い状態と認識している。だから、その後の経済の影響については、5%から8%に上がったときと比べると、8%から10%であるから、引き上げ率は小幅であるということで、そういう意味でも、影響は前回ほどはないのではないかと考えている。 151 ◯仲倉委員  一般的にもそのような認識をしているところが多いと思うが、ただ今それに伴い、ある程度セーフティネットの施策を国主導でいろいろやられている。今、県独自でどのようなことができるのか。ある程度、県としても国の政策を合わせてアップ分のセーフティネットの施策を何か具体的に考えているのかどうか、その辺について伺う。 152 ◯副部長(産業政策)  基本的に税制の改正であるので、国の経済対策等を十分見きわめながら対応していきたいと考えているが、先日、消費税の対策会議では、民間の団体や税務署の方にも来ていただいて、いろいろお伺いした。そういう意味で情報を随時共有して、景気の動向に応じて機敏に対応できるようにしたいと考えている。  また、既に6月補正予算等で商店街の売り上げ等に対する支援なども講じており、こういうものを積極的に活用して、対応していきたいと考えている。 153 ◯仲倉委員  どちらかというと、消費税のセーフティネットの施策もそうであるが、今、全体的に見るとどうしても海外とのかかわり、米中関係、あるいはまた日米関係もある。それぞれの国と国との貿易、あるいは経済戦争ともいうべき状況の中で、経済がどのようになっていくのかというのは非常に不安材料が多い。部長報告ではアメリカと中国のことは触れられていたが、韓国とはかなり長引くんじゃないかと思うが、日韓関係において、特に福井県経済に限定した話の中では、そのような経済における影響はないのか。 154 ◯副部長(国際経済)  日韓関係の悪化に伴う県内企業への影響についてである。  まず、韓国との貿易状況であるが、2017年の統計では、本県から韓国に輸出している金額としては180億円程度である。逆に、輸入額は50億円弱ということで、輸出のほうが多い。主な内訳は化学製品、いわゆる薬品関係など、それから、眼鏡などの光学機器が主な輸出品である。  こういったところを中心に、最近の状況を確認してきたが、一部で不買運動等の関係で少し影響を受けているというものはあるが、各業界の声として、今のところはおおむね影響がないという意見があった。  また、県のほうで、ジェトロ福井、県の相談窓口、あるいはジェトロのほうに企業からそういう日韓関係の悪化に伴う相談がないかということを確認しているが、今のところ、そういったことで輸出が大きく落ち込んだとか、あるいは経営自体がつらいという相談は1件もない。 155 ◯仲倉委員  今どちらかというと、経済の面では影響はないとのことであった。ただ、今、観光産業の分野においては、航空機の便数が減らされているとなると、当然、交流人口の絶対数が減るわけであるから、そこでは収入が減っていくのだろうと思うが、今、小松便の状況の数字は持ち合わせているか。 156 ◯副部長(国際経済)  飛行機の入り込みであるが、7月までのデータはとれているが、8月以降は今はないのであるが、7月までであったら例年より若干落ちている程度の影響だと聞いている。8月から新聞報道等でいわゆるインバウンドの数が減ったりしているので、影響としてはそれ以降になるのかと思う。9月、今週から小松便が休止になるということで、さらに影響については注視していく必要があるかと思っている。 157 ◯仲倉委員  香港からはどうか。 158 ◯副部長(国際経済)  香港からの観光客数については、今データを持ち合わせていないので後ほどお答えする。 159 ◯仲倉委員  いずれにしても、海外との関係なくして今の日本経済は成り立っていないところもあるし、今、中国の経済が減退したとはいえ、中国市場というものにしっかりと向き合っていく中で、越境ECサイトの設置は新しい取り組みであるが、このサイトは県が設置するのか。もう少し細かく説明願う。 160 ◯副部長(国際経済)  今回から募集を始める越境ECサイトであるが、こちらは中国でアプリを運営しているワンドウという、日本でいうと楽天など、そういったところがあるが、中国で海外の製品を紹介しているアプリがある。そこに日本の企業のいろんな製品を掲載して、それを購入できるようになっているが、福井県の企業はどうしても中小企業が中心であるので、たくさんある製品の中に企業の品物を載せても埋没してしまうこともある。そのため、県のほうでアプリの中に県の紹介ページ、玄関をつくって、福井県というところを押していただくと、県内の企業のいろんな産品がずらっと一覧で見られる、そういうものをいわゆるプラットホームと呼んでいるが、そういうものを今回の予算で作成させていただく。それに掲載する企業を今週から募集を始めるということである。 161 ◯仲倉委員  日本で言ったら楽天などと同類のサイトということであれば、かなり商いの規模も大きいだろうと思うが、これは福井県が福井館というものを設置するのか。どこかの民間に任せて、そのサイトに入れてもらうのか、どういうことなのか。 162 ◯副部長(国際経済)  福井館の設置は県の予算を使ってやらせていただく。ただ、実際にものを仕入れ、輸出しようという企業の個別の商売になるわけであるが、そちらのほうは東京にある中国系の代理店が一括して手続をとることで、県内企業からすれば、関東の保管倉庫まで持っていけば、あとの通関手続等は、そこの業者にやっていただく。それらも含めて我々のほうで地元の福井銀行とも話をして、共同でやっていく体制をとっている。 163 ◯田中(三)委員  今月1日に福井と敦賀に外国人相談センターが開設されたと、先ほど部長からも説明があった。開設の日はニュースでも取り上げられ、相談者が来ていると出ていたが、どれくらい利用されているのか。  それから、相談にくる内容もいろいろあると思うが、そういった相談を受けながら、外国人の方が暮らしやすい地域づくりをしていく観点で、それをこれからどういうふうに反映させていくかということも大事だと思うが、そういったことをどの程度考えているのか、お尋ねする。 164 ◯副部長(国際経済)  今月から外国人の総合相談窓口を国際交流会館及び敦賀の国際交流嶺南センターに開設した。ただ、実質的には国際交流協会のほうで、名前は異なっていたが、従来から相談コーナーを設けており、外国人の方の相談には対応してきた。  9月からの利用件数については、9月19日までの統計で、外国人の利用が92件あった。例年、大体七、八十件のペースだったものであるから、少しふえているのかなという感じである。  国籍別に見ると、中国の方が大体3分の1、それから、今回、新たに通訳を配置したベトナムの方が大体20%ということで、ベトナムの方もたくさん利用していただいている。  相談内容であるが、一番多いのは日本語の勉強をしたいが、どこですればいいだろうという、いわゆる日本語に関する相談が一番多い。そのほかには、入管とか、雇用関係といった相談が今、目立っているところである。  今後の体制であるが、相談をして、そこで終わるというわけではなく、国の例えば入国管理局や労働局などの機関、県、市町の各部署、特に市町においてはさまざまな生活をサポートする窓口をそれぞれのところで持っているので、そことの連携をしっかりとりながら、困ったことをすぐそういったところに情報提供して、逆にこちらのほうも一緒に寄り添うような体制をとっていくと考えている。  それから、越前市は1月から新しく国の交付対象になったので、市独自での窓口を設置するとしているので、そことも連携を深めていきたいと思っている。 165 ◯田中(三)委員  今、国や市町などにつないでいくことも言っていただいたが、県内の企業の人手不足ということで、人材確保という観点で、先ほど雇用の関係の相談もあったということである。やっぱりそういうところにしっかり反映させていくことも大事だと思う。もちろん市町のほうでやっていただくことはあるが、県として何かこういうことをやっていくということは検討されているとか、今後検討するとか、そういうことはないか。 166 ◯副部長(国際経済)  相談というのは一つの形ができたと思っている。あと、今後外国人との共生ということでいけば、例えば、生活面のサポートであるとか、あるいは情報がなかなか入らないため、多言語化が必要なところもある。もっというと、いざというときの防災など、外国人にどういうケアをしていく必要があるのかというところを考えていかなければならないと考えている。特に、情報の多言語化については、例えば、今、県のホームページは3カ国語対応であるが、それをもう少し多重化できないかといったことも今後検討していかなければならないと思っている。それから、生活面でのいろんなサポートということで言えば、越前市が今度、5人程度の外国人をリーダー役として決めて、その方を通して生活面のサポートも含めていろいろな情報共有をしていこうという動きがある。そういった流れを見ながら、各市町のほうでもそういうリーダーを育成していくことも県としてリーダーシップをとりながらやっていく必要があるのかなと思う。まだ始まったばかりであるので、今後また市町とも情報共有、あるいは会議をしながらそういったことも訴えていきたい。 167 ◯細川委員  ふくいジョブステーション、人材確保支援センターについて説明があったが、就職氷河期だった若い子たちに聞くと、県の就職のサポートはとても評判がいい。ちゃんと職場の見学に連れていっていただくなど、非常に手厚く、逆にハローワークがまねしてほしいと思うぐらいである。福井は商工会議所内にあって、ミニジョブカフェが敦賀と小浜にあるわけであるが、やはり近い子のほうが有利なのである。県下の全域から利用があるものなのか、実態は今どうなっているのか。 168 ◯労働政策課長  商工会議所内にあるいわゆる旧ジョブカフェ、それから、ミニジョブカフェ、それぞれのデータはあるが、具体的に相談者の居住市町ごとの相談件数等は今持ち合わせていない。 169 ◯細川委員  とてもいいサービスなので、できるだけ広く、若い子たちにもまずこういうことをやっているという情報も伝えてほしいし、利用してほしいと思う。もしできるものなら、例えば、スマートフォンやパソコンからもアクセスできるような、やっているという宣伝だけでなく、何かできるような仕組みができるとか、とにかく特に私が心配しているのは就職氷河期だった今の三、四十代の子たちが、人材難のときにいい形で就職できるといいなと思うものであるから、ぜひどんどん進めてほしいと思う。  それと似たことであるが、例えば、その時期の子が企業に勤めていたが、もう耐えられないとやめて、再就職をしようと思うが、時間がたっていると高校時代に習ったものと今のパソコンのソフトも違ったりする。例えば、商業科を出た子などにきくと、高校時代は一太郎だったが、今はワードである。若い子であるから、少し習えばすぐできるようになるが、そういうのがぱっと習えるような場所があるといいなと思っている。例えば、生活学習館で開催しているライフアカデミーでは、パソコンのワードやエクセルなどの無料講座の案内はあるが、対象が高齢者になっていたりする。そのあたりを担当課と相談していただき、本来の生涯学習というのは高齢者の趣味の講座的なものではなくて、幅広く再教育も含んでいるはずなので、若い子たちに就職のスキルとしてスキルアップできるような講座を考えていってほしい。できたら産業支援の側と連携してやっていただけたらと思うが、そういうことはできないか。
    170 ◯労働政策課長  今、言われた最新のPCやITに関するスキルの向上については、福井と敦賀に産業技術専門学院という公共職業訓練サービスを行うところがあり、そちらのほうで離職者訓練という形で3カ月から6カ月のコースを開設しているので、そちらのPRを今後、強化して、そういった方々にも受講してもらうようにしていきたいと思う。 171 ◯細川委員  それは無料か、それとも受講料が要るものであるか。 172 ◯労働政策課長  ハローワークでいわゆる受講指示をもらうことができれば無料で受けることができるというものである。 173 ◯細川委員  ちょっと縛りがあるみたいである。それから外れるとそこにはのれないという形になろうかと思うので、さっきも言ったが、きっかけさえつかめれば、自分たちでどんどんやれる能力があるので、ライフアカデミーの窓をもうちょっと広げてほしいと思うので要望だけしておく。  それから、もう一点であるが、県外から福井に来て、夢を花咲かせようと頑張っている人たちは何人かおられる。この間も池田の中山間地でソバ畑をホーリーバジルというバジル畑にして、北海道の花畑みたいに観光客を呼べないかと頑張っている方もいる。あるいは、美山の山で蜂蜜をいっぱい集めるなど、夢を描いて県外から来て頑張っている人たちがいる。よく見かけるが、結局その夢が花咲くだろうかとちょっと心配しながら眺めたりもしているところがある。補助金とはいわないが、せめてこういう夢を描いて福井にやってきて頑張っている人たちがいると広報するとか、福井でこんな夢を描いて頑張っている人たちがいるということを県外向けに出すとか、何かそういうPRができるといいと思うが、どうであろうか。 174 ◯新産業創出課長  補助金で申し上げると、6月補正でUIターンの方が福井県に来られて、創業するような場合に対しては助成金を出すようなことはやらせていただいており、そういった移住制度をPRする観点で、福井県で頑張っている方を、例えば、講師で行っていただいて都会でPRするなど、そういったことはやらせていただいている。 175 ◯細川委員  紙ベースなど、いろんなところでそういう人たちのことを広く宣伝していただいて、福井ってこんな夢を描ける場所なんだと宣伝していただけるといいと思う。 176 ◯西本(正)委員長  ほかにないようであるから、所管事務の調査を終結する。  以上で、産業労働部及び労働委員会関係の審査を終わる。  午後2時20分に再開する。                               ~休  憩~                農林水産部関係 177 ◯西本(正)委員長(分科会長)  休憩前に引き続き、委員会を開く。  議会運営要綱第26条第2項の規定により、説明者及び説明補助者にはパソコン等の使用が認められていないので、留意願う。  説明者は答弁を簡潔に行っていただくようお願いする。  これより、農林水産部関係の審査に入る。  それでは、産業常任委員会における所管事務の調査、並びに予算決算特別委員会に付託された予算議案のうち、第54号議案の農林水産部関係分、第68号議案及び第69号議案の合計3件を議題とする。  理事者より議案の説明を求める。  なお、特に報告すべき事項等があれば、報告願う。 178 ◯農林水産部長  本常任委員会及び予算決算特別委員会に付託されているのは、農林水産部関係の予算関係議案であり、その内容については、さきの全員協議会で説明申し上げたとおりであるのでよろしくお願いする。  それでは、農林水産部関係の報告事項について申し上げる。  初めに、豚コレラへの対応について申し上げる。  昨年9月の岐阜県での豚コレラ発生以降、県では、県内養豚場での発生を防ぐため、野生イノシシの侵入防止柵の設置や消石灰による消毒など、飼養衛生管理基準の遵守の徹底のほか、イノシシへの経口ワクチンの散布など、さまざまな対策を進めてきたが、7月29日及び8月12日に越前市内の養豚場で感染が確認され、飼養豚約1,000頭の防疫措置を行った。  防疫作業には、県職員を初め、越前市、JA、国、民間団体など延べ1,170名が従事し、また、近隣住民の皆様には、周辺道路の封鎖や夜間の作業に理解、協力をいただき、無事終えることができた。関係された皆様方に改めてお礼を申し上げる。  これ以上、県内での感染が拡大することがないよう、養豚農家に対し、引き続き、飼養衛生管理の徹底を図るとともに、飼養衛生レベルの強化のために行う養豚施設の改修への支援や感染拡大を防ぐイノシシへの経口ワクチンの散布、狩猟期間中におけるイノシシの捕獲強化を行っていく。  なお、国は、先日、豚コレラの蔓延防止のため、飼養豚にワクチンを接種できるよう防疫指針を改正する方針を示したが、一日も早く国主導によりワクチンが打てる環境づくりや養豚農家の経営再開・継続に向けた支援、野生イノシシへの対策などについて、引き続き国に求めていく。  次に、農業について申し上げる。  今月4日から収穫が始まった、いちほまれについては、梅雨明け以降、猛暑の日が続いたものの、順調に生育し、収量、品質ともに良好で、昨年より1,000トン多い約4,000トンの収穫を見込んでいる。21日には県内での販売を開始し、多くの店舗で、いちほまれを買い求める大勢の客でにぎわった。県外では、27日の東京でのイベントを皮切りに、翌28日から販売を開始する。今後、首都圏や関西圏で開催されるイベントでPRを行うほか、昨年好評だったコンシェルジュによる店頭での試食販売を関西圏でも強化するなど、さまざまな機会を活用して、いちほまれを県内外に広くPRし、販売促進とブランドの確立につなげていく。  また、いちほまれブランド化戦略の改定に向けて、先月、服部幸應氏を委員長に第1回目の会議を開催し、今後の生産、販売、PRの方法等について意見を伺ったところである。今後、有識者等の意見も聴取しながら、今年度中に新たな戦略を策定する。  スマート農業については、県内3カ所で自動走行のトラクター、コンバインやGPS田植機による作業、ドローンを用いた生育診断、自動給水栓による水管理など、最先端の技術を組み合わせた実証試験を進めている。  農家からは、「ドローンの画像で見ると生育むらが一目瞭然である」、「これまで2日に1度行っていた水回りが、自動給水栓だと1週間に1度程度で済み、非常に省力的だ」との声があがっている。  また、各地でスマート農業に関する研修会やICT農業機械の実演会を開催し、広く農業者へのPRを行っており、若者にとって魅力ある次世代農業の導入、普及を進めていく。  園芸については、水田を活用した5ヘクタール規模のタマネギやキャベツ、ネギなどの大規模園芸を拡大するため、県内24カ所で実証に取り組んでいる。定植や収穫の機械化やICTブルによる排水対策を行い、6月に収穫したタマネギは10アール当たり6トン、7月に収穫したジャガイモは4トンと、いずれも目標収量を達成しており、引き続き収益性を高める大規模経営の実証に取り組んでいく。  また、今年度から小規模な農業者が行う新たな作物の導入、直売所への出荷などの取り組みに対して支援することとしている。現在、カラフルニンジンなどの珍しい野菜や桃、ブドウなどの生産、販売に、女性や高齢者のグループ・個人合わせて9件の農業者がチャレンジすることとしており、これに必要なパイプハウスやトラクターの整備について支援を行い、小規模でも地域で活躍し、生きがいと誇りを持てる農業を進めていく。  7月20日に、美浜町の園芸研究センターにオープンした園芸体験施設、園芸LABOの丘では、野菜の絵の具を使った絵はがきやトマトを使ったピザづくりの体験が好評で、県内外からの親子連れなど、これまでに1万2,000人を超える来場者があった。秋からは、バイテク技術を活用したボトルフラワーづくりや本県特産の梨を使ったスムージーづくりなどの体験メニューを企画するなど、今後とも、地元の美浜町と連携し、多くの方々に楽しみながら園芸への理解を深めてもらうとともに、交流人口の拡大と嶺南地域の活性化につなげていく。  中山間地域の農業については、傾斜が急で生産条件が不利な地域での農作業が大きな負担となっていることから、畦畔のり面の草刈りを行う除草ロボや農薬散布を行うドローンの導入について、越前市や小浜市など県内9地区で支援を行っている。  また、小規模でも集落営農を継続できるよう、田植え機などの農業機械や、新たに園芸を導入するためのハウス等の整備に対し、大野市や越前町、若狭町など県内21地区で支援を行っている。  次に林業について申し上げる。  新たな森林・林業基本計画の策定については、7月に第1回目の、ふくいの森林・林業のあり方検討会を開催したところ、委員からは「ICT技術を活用して森林資源量を正確に把握することが必要である」、「消費者ニーズを把握した上で県産材の新しい使い道を開拓すべきである」など、さまざまな意見をいただいた。  これらの意見を踏まえ、来月9日には、2回目の検討会を開催し、森を活かす、木を活かす、森に親しみ、森を守るという観点から、今後取り組むべき施策の議論を深めていくこととしている。  検討会での議論、現場関係者の意見を踏まえ、今後取りまとめる計画の骨子案について、県議会での意見も伺いながら今年度中に新たな計画を策定する。  本年4月に創設された森林環境譲与税及び森林経営管理制度については、これらを活用した市町の森林整備を推進するため、先月、県内5地域全てで、県、市町、森林組合による協議会を設立した。林業に関する知識・経験を有する地域林政アドバイザーの市町への派遣と合わせて、譲与税を活用した事業の提案や森林所有者への今後の管理に対する意向調査の進め方など、森林整備に関する指導、助言、情報提供を行っている。  県産材の利用拡大については、海外への販路を開拓するため、12月に台湾で開催される大規模な建築建材展に出展し、本県の付加価値の高い内装材や加工材の売り込みを行う。  今月2日、独立行政法人日本貿易振興機構、ジェトロの職員を講師に招き、輸出に意欲がある木材事業者を対象に、木材の輸出の現状やノウハウを学ぶセミナーを開催したところであり、今後とも、ふくい県産材販路拡大協議会と協力しながら準備を進めていく。  花いっぱい運動については、北陸新幹線福井・敦賀開業に合わせて、花によるおもてなしを行うため、住民を対象に花いっぱい運動推進員等による研修を行っているところである。これまでに、北潟湖畔公園、越前大野駅前の花壇や福井駅前の新栄テラス、敦賀駅でのプランターへの花苗の植栽などを行っており、今後予定されている武生駅でのハンギングバスケットによる花の装飾の研修を含め、観光の拠点となる駅や観光地周辺など県内10カ所で、まちの景観に合った花の植栽や管理に関する研修を行っていく。  次に、水産業について申し上げる。  新たな水産業基本計画の策定については、今月6日に開催した第2回ふくいの水産業のあり方検討会において、新技術を活用した生産拡大、次世代型漁業の創生、消費・流通の拡大と漁村の活性化の3つを今後の重点戦略として提案し、これらの実現に向けた具体的方策について議論した。  委員からは、「IoTを活用して環境に最適化した養殖方法を確立すべきである」、「経営対策の充実も必要である」などの意見をいただいたところであり、引き続き、漁業関係者など現場の声を聞きながら、計画の骨子案を取りまとめ、県議会での意見も反映し、今年度中に新たな計画を策定する。  今月1日に解禁となった底びき網漁については、坂井市と越前町の47隻の底びき網漁船が出漁し、天候にも恵まれ、特に甘エビが豊漁となっている。漁の解禁後2週間の漁獲量は41トン、これは昨年比140%、漁獲金額は約3,600万円、同じく131%と、平年並みであった昨年を大きく上回っている。  また、定置網漁については、心配されていた大型クラゲの影響もなく、順調に操業を続けている。生産拡大に向けて、今年度は、越前町と南越前町の2カ所で、入った魚を一時的にためておく金庫網の箱網への設置や潮の流れが速くても変形を防ぎ、魚が入りやすくなる網への改良に支援を行っている。  次に、食育・地産地消について申し上げる。  県産農林水産物が豊富な11月16日、17日の両日に、ふくい農林水産まるごとフェスタを県産業会館で開催する。  今年度は新たに、食を育む本県の農林水産業について楽しみながら学び体験できるよう、GPSトラクターの紹介やふくいサーモン、原木シイタケなどの展示を行うとともに、食と美容、健康をテーマにしたカフェでは、みそ等の発酵食材や野菜を用いた軽食、スイーツの提供などを行う。あわせて、今年で13回目となる全国高校生食育王選手権大会を開催し、「食育先進県福井」を全国に発信していく。  次に農林水産物の販路拡大について申し上げる。  国内への販路拡大については、10月から銀座、青山を中心とした首都圏の飲食店約40店舗において、いちほまれや甘エビ、若狭ふぐ、吉川ナス、九頭竜まいたけなど、本県の食材を使用した料理を提供するフェアを開催するとともに、10月、11月の週末には、県のアンテナショップにおいて本県の新鮮な農林水産物を購入できるマルシェを開催する。  海外への販路拡大については、輸出の経験やノウハウがない県内事業者にかわって、現地で継続的に販売先探しを行う営業代行を10月から香港に配置する。現地の販売代理店や小売店等に、そばや日本酒、梅酒などを中心に売り込むこととしており、11月にタイで開催する食文化提案会・商談会とともに、輸出に取り組む県内事業者の増大につなげる。  以上、農林水産の各分野について報告申し上げた。よろしく審議賜るようお願いする。 179 ◯西本(正)委員長(分科会長)  説明は終わった。  審査は分科会、続いて常任委員会の順序で行うので、了承願う。             ────────────── 180 ◯西本(正)分科会長  まず、予算決算特別委員会産業分科会の審査に入る。  予算議案のうち、第54号議案の農林水産部関係分、第68号議案及び第69号議案の合計3件について、各委員より発言を願う。 181 ◯仲倉委員  豚コレラ緊急対策事業費であるが、先般、農林水産大臣がこのワクチンの接種を決断した。私も勉強不足であったが、大臣が方針を出すと、省令である程度やっていけるのかと思っていた。だから、省令で取り決めて、そのまますぐ実行という大体のイメージを持っていたが、これからまだいろいろな手続があるという話である。一体どのくらい先になるのか、これからどういうものをクリアしていかないと、実際のワクチンの接種というところにまでは至らないのか、その辺の時間軸とこれからのハードル、この点について説明していただきたい。 182 ◯副部長(技術)  大臣が発表されていたとおり、防疫指針を見直してワクチン接種をできるようにすることが表明された。その先のことであるが、実際に流通をどうするかということや、その後のPR対策が明確になっていない。ただ、指針を見直すのにも数カ月かかる。いつになるというのは大臣もおっしゃられなかった。一、二カ月という範囲で指針の見直しは可能となると思うが、ワクチンを打った豚の流通の課題も同時に詰めていくことになると思う。したがって、すぐ打てるとも、その辺は私たちもわからない。できれば早く打ちたいというのは一緒である。 183 ◯仲倉委員  早く打ちたいのはみんなそうであろうが、流通の話にしても、本県は屠畜場を持ち合わせていないから、石川県の協力ももらわないといけないだろうし、石川県以外のところも当然協力いただかないといけないだろう。今、例えば鹿児島県や北海道など、絶対巻き込まれたくないところもあるように聞いている。だから、そういうところのコンセンサスも含めてやっていくことになると、数カ月という期間が実際にはどのくらいになるのか。1カ月なのか、2カ月なのか、あるいはまた半年ぐらい先の話になってしまうのか。半年かかるとなると、私はその間にまたどこかから感染豚が出てきそうな気もするのである。そういうイタチごっこをしそうな気がしてならないのであるが、それをクリアしていくために、ハードルを越えていくために、これから福井県としてできることはないのか。あとはもうまな板のコイなのか。福井県として少しでも手続きが早くなるように、こういうことをやって努力していくんだというところがあったら説明していただきたい。 184 ◯副部長(技術)  豚の処理については、福井県に屠畜場がないため、先日、石川県とも話はさせてもらっている。また、岐阜県とも話をさせてもらっている。ワクチンを接種した県で処理し、また本県に加工した肉を戻してきて、県内流通させることになると思うが、その意味で、県へのお願いということで、今、他県との連携をさせてもらっている。それから、実際、福井県の豚にワクチンを接種し、加工して県内に戻してきたときに、福井の豚として扱っていただいているスーパーや、また、それを買っていただくお客さんに決して不安なものでなく、安全なものだという周知を一日でも早く取り組んでいくことが今、大事だと思う。 185 ◯仲倉委員  一時的に県内の生産量が減っていくのであろうが、越前ブランドを残していくことは、方針としては継続してやっていかないといけない。当然、風評被害が尾を引いていく可能性はある。だから、よほどのことをやっていかないと、これからマイナスをゼロにして、それからまた越前ブランドをさらに飛躍させていくところまで結びついていかないと思う。だから、将来展望、ワクチンはワクチンとして、今、越前ブランドをしっかりと育成していく方針の中で、どのような取り組みをしていこうとしているか、伺う。 186 ◯農林水産部長  まず、ふくいポークは絶対守らなくてはいけないという思いがあって、その種豚については畜産試験場で飼っているが、対策を万全にするために、受精卵の凍結保存も行っている。また、今、生きている親豚については完全に隔離ができるようなところに移しており、その間に今回の予算でお願いしている畜産試験場の豚舎の改修をできるだけ早く進めて、飼養衛生管理基準の向上を図っていきたいと考えている。  それから、先ほどの流通については、国からワクチンを接種するという方針は示されたが、具体的なことについて何ら決まっているわけでもなく、これから有識者会議を開いて意見を聞き、パブリックコメントも実施し、それから防疫指針を改正する流れになってくるので、数カ月になるのか、半年になるのかわからないが、相当時間はかかるのかと思う。大臣はできるだけ早くという話をしているが、我々としては先ほど技術担当副部長も申し上げたように、岐阜県や愛知県、それから北陸3県も含めて、関係する県の知事が集まって、大臣のところに要望していただいたが、常に連絡、調整をしているところである。これだけ感染が広がった状況であるので、県ごとに任されてもなかなか対応ができない。国は知事の判断でワクチンを打たせるようにするという話ではあるが、これは国が主導し、その仕組みをつくっていただき、風評被害による価格低下があるような場合でも、我々県としては例えば基金を造成して、価格が落ちた場合には対応していただくことも、常日ごろ要望させていただいているところである。  ということで、できるだけ早く国が方針を示して、一日でも早くワクチンが打てるよう、常に要望もしていきたいと考えている。 187 ◯仲倉委員  今回被害を受けた農家については、高齢者のお宅もあるし、継続してやっていきたいというところもある。また、今回被害を受けていない農家にしても、これからどうやっていくかというところも当然不安としてあるだろう。豚舎の改修費を補助するなど、いろいろな形でしっかりとふくいポークを残すために農家を育成するよう、福井県としてできることは全てやってほしいと思う。  その中で、今回の予算の中で、野生のイノシシの絶対頭数を減らすという方針を立てたが、これは大賛成である。我々が子どものころと比べると、こんなにイノシシがいるかと思うぐらいふえ過ぎたというのは誰もが思う話であるが、福井県に今、野生のイノシシがどのくらいいるのか。 188 ◯中山間農業・畜産課長  野生イノシシの頭数調査については、母イノシシが1回に産む子イノシシの数が非常に多く、また、その出産回転が早いので、把握するのは困難である。鹿以上に困難と言われており、数万頭とも言われている。しかも、移動距離が結構あるので、県内で生息するイノシシの個体数を把握するのは難しいと言われている。 189 ◯仲倉委員  数万頭か、私の町の人口より多いわけか。いずれにしても、頭数を減らすと簡単に言うが、猟友会の補助を多少上げたり、あるいは狩猟期を調整したりしても、抜本的にこの数万頭が数千頭になったり、数百頭になったりはしないと思う。何かよほどのウルトラCみたいな政策を持っていないと、絶対数を根本的に減らすところまでには追いついていかないと思う。今回の補正で野生イノシシの捕獲に対して1頭当たり1万4,000円支払うことは、これはこれでいいが、それこそ今トライアル予算があるのだから、次年度の当初予算あたりでいろいろなことを挑戦してみないと。これをやっても効果があるのだろうかとちゅうちょしてやらないよりはやったほうがいい。何か思い切ってやるとしても、技術的にもいろんなことがあるだろうが、トライアルできるような施策は何かあるか。 190 ◯中山間農業・畜産課長  今年度の9月補正で狩猟期においても捕獲強化のために奨励金をつけさせていただいている。それにまた、猟友会を通じて、捕獲隊員の数をふやす、あるいは若返りを図るため、若手の捕獲隊員の数をふやしていただけるような呼びかけも行っている。また、一気に捕獲を強化するような取り組みについては、当初予算に向けて、今後、部内で検討させていただきたいと思うのでよろしくお願いする。 191 ◯仲倉委員  今までの延長線にちょっと味をつけたぐらいの話では、私は根本的な解決には至らないと思う。ここまでくると、ある程度挑戦してみることも必要だと思う。だから、そういうことも含めた部局内での予算の傾斜配分も含めて、予算的なものと技術的なもの、捕獲や進路を防ぐ技術など、全国でいろいろな取り組みをされている。また、豚、イノシシだけじゃなく、鹿や猿もあるので、そのようなものを積極的に採用していく姿勢で来年度の当初予算は楽しみにしている。
    192 ◯関委員  今の話を聞いていると、何もする気がないのと一緒じゃないか。放っておくということか。 193 ◯農林水産部長  まず、マンパワーについては、概算で申しわけないが、狩猟登録者が大体1,200人いる。猟友会に入っておられる方が870名ぐらい、その中の有害捕獲隊として活躍されているのが570名ぐらいということになるので、まずは猟友会に入っていながら有害捕獲隊でない300名に有害捕獲隊に入っていただけるよう、県の猟友会と詰めている。そういった形で少しでもマンパワーを確保するということと、これはまだまだ検討段階であるが、猟友会の中でも高齢化が進んでいるので、例えば、民間事業体による捕獲ができないかということについて、来年度の当初に向けて検討していきたいと考えている。 194 ◯畑委員  関連であるが、今、マンパワーの確保に向けて、いろんなことをやっていくとのことであるが、現在は捕獲したイノシシは埋めていると聞いた。この間は豚を屠殺した後にそこへ埋めていていいのかという話が出てきた。やっぱりよくないだろうという話の中で、やっぱりワクチンを打たなければならないみたいな感じになってきたんじゃないかなと思っている。それで、今度、イノシシの捕獲に奨励金を出して、何万頭といるイノシシをみんなで頑張って捕獲をするが、これをどうするのか。今までと同じようにそうやって埋めていただきたいというのか、そこが一番大きな問題だと思う。  以前、嶺南につくった処分場を嶺北でもつくっていただきたいとお願いをした。県でいろいろリサーチをしたが、結局は受け入れ先が決まらずに、今、宙に浮いている。そのときの農林水産部長は今の副知事、中村氏だったが、副知事として戻ってきたので、この話も相談されたらいいと思う。やはり最終処分をどうするかということをはっきりしないと、これは解決策にならないと思う。そのことを来年に向けて検討すべきであり、何もしないのと一緒だという声が聞こえるのではだめなのである。検討するといったら、その結果がいい方向へ向いて、来年の予算案にうまく反映されるまでやっていただきたいと思う。 195 ◯中山間農業・畜産課長  委員おっしゃるように、嶺北の有害鳥獣の処理施設については、平成27年から検討されてきて、現在に至っているわけであるが、いろいろ紆余曲折があって、候補地が決まらなかったことは知ってのとおりだと思っている。これはやはり市町の協力がないと設置できない。捕獲頭数がふえてきて、処分にも困ってきている状況にもあるので、市町からの要望を再度、十分聞いた上で、県が間に入って検討していきたいと思う。 196 ◯細川委員  3点お伺いする。  今も処理の話が出たが、岐阜県の知り合いの県会議員と話したときに、岐阜県と違うところもあると思いながら聞いていた。例えば、死んだイノシシの処理であるが、福井県では、国道、県道などの道路以外のところでは消石灰を持っていってかけて移動させない方針であるが、岐阜県では死んだイノシシについても、全頭を県で検査し、豚コレラが見つかった場合には、その近辺の豚舎を厳重警戒するようである。要は、市町が処理しているのが福井県であり、県が回収して調査しているのが岐阜県であり、ああ、違うんだなと思って聞いていた。  それから、この間、田中委員もおっしゃったが、豚コレラに感染した豚を処理する方のメンタルへの影響であるが、本当に厳しくて、特におなかに子どもがいたときとか、子豚を処理するというのが本当に響くらしく、精神的な薬を飲みながらやったりしているという気の毒な話を伺った。そのあたりの考え方は同じところもあるんだろうし、違いもあるかもしれないので、それについて説明いただけるか。 197 ◯中山間農業・畜産課長  岐阜県の話を申し上げると、野生のイノシシを捕獲した際には、猟友会が直接、県の家畜保健衛生所へ検体を持っていく。一方、福井県では、猟友会から市町を通じて、「野生イノシシが捕獲されたため、これを検査してほしい」という情報が入ると、今は県の家畜保健衛生所の獣医師が直接現場へ行って、採取し、それを持って帰る。我々は、猟友会の人が直接、家畜保健衛生所の敷地内に入ることはリスクが高いと考えているので、今のところは福井県のほうがリスクは低いと考えている。  それから、健康被害のことであるが、先日の一般質問で答弁申し上げたとおり、今のところメンタル面での不調を生じている事例はない。これは人事課になるが、その後も相談の実績もないものの、引き続きセルフチェックを行っていくことも総務部から聞いているので、我々としても総務部と連携をとって、心身状況については把握していきたいと思う。 198 ◯細川委員  こちらから出向いていって、イノシシを調べているとなると、死んだイノシシがいる話になったときに、全てチェックしているということなのか。  それから、もう一点は、その後のイノシシはやはり薬をかけて、その場所から動かさない方針ということか。 199 ◯中山間農業・畜産課長  死亡すると心臓がとまるので、血液の採取はできない。このため、内臓の一部、例えば、扁桃腺や肝臓などの部分を採取して、家畜保健衛生所へ持っていく。その後の死体の処理については、委員おっしゃられるように、穴を掘って埋めて、消石灰をかけておく。 200 ◯細川委員  穴を掘ると聞いて安心した。私が聞いたときは、そのままにかけるのかなと思っていたが、失礼した。  それから、この予算であるが、通常11月から3月にかけては猟友会の方がイノシシをとってくれて、私達もおいしい肉をいただいたりもするが、全部処分する形になった場合、猟という形を考えたときには、今期の猟は成り立たないだろうし、このあたりについて、猟友会の方はどのような反応をされているのか。 201 ◯中山間農業・畜産課長  基本的には捕獲したイノシシで、豚コレラの陽性反応が出たところから半径10キロ圏内については、ジビエには回さないでほしいというお願いを、自然環境課を通じて狩猟者に対してチラシを配付している。今、10キロ圏内に入っていないのは、嶺北であると越前町だけになっている。嶺南は野生イノシシでの感染がまだ確認されていないので、ジビエ加工に回すことは可能である。 202 ◯細川委員  わかった。  豚コレラに感染してしまった後、豚舎の改修など、再開に向けてのこれからの動きであるが、再開を考えたときに、利子補給していくと話は伺ったが、実際、今、処分されたところが豚舎を再開しようとしたら、衛生基準も多分変わるであろうし、豚舎の建て直しに億単位の費用がかかるという話を聞いたりもした。豚舎の再開は非常にハードルが高いのではないかと思うが、どういうふうな見通しなのか、どう見られているか。 203 ◯中山間農業・畜産課長  越前市の2戸の養豚農家には、県の普及指導員が直接、現場へ行って話すこともあるが、感染のリスクもあるので、電話などで聞き取りをしている。実際、1軒の農家については経営再開に前向きであると聞いているが、再開に向けて養豚場の新設となると、委員おっしゃられるように数億円かかる。あるいは、数億円もかからないが、やはり億単位でかかるかもしれないということを聞いているので、そこのところは自己負担も含めて、今後の経営再建に向けてしっかりと話は進めていきたいと思っている。 204 ◯細川委員  最後である。  先ほども言ったが、今のところ再開に向けては、借入があった場合の利子補給という話までは聞いたが、億単位がかかるような話で再開となったときに、とてもハードルが高いと思うので、今後そういう場合にはどうすべきかということは考えていっていただきたいと思うが、部長、どうか。 205 ◯農林水産部長  今、補修の経費として予算をお願いしているところであるが、改修等で費用が大きくなる場合には、当然、国の交付金等も活用しながら自己負担をできるだけ少なくなるように頑張って支援していきたいと考えている。 206 ◯西本(正)分科会長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 207 ◯西本(正)分科会長  分科会長として申し上げるが、ただいまの議論を聞いていて、当初予算でという話があったが、国の動きが定まっていないところもあるようであるが、福井県として隣接県としっかり連携して、今、福井県としてできる対策をしっかりとっていただきたい。そういう行動を起こしていただきたいと思うのでよろしくお願いする。  それでは、ほかにないようであるから、第54号議案ほか2件についての審査は終結する。  以上で予算議案についての審査は終結する。             ────────────── 208 ◯西本(正)委員長  次に、産業常任委員会の審査に入る。  農林水産部関係の所管事務について、各委員より発言を願う。 209 ◯田中(三)委員  いちほまれの関係であるが、既にことしの販売が始まっており、デヴィ夫人のコマーシャルも拝見した。先ほど説明にあった首都圏、関西圏で開催されるイベントでPRを行うということであったが、これは具体的にいつ、どのようなものをされるか、説明願う。 210 ◯副部長(福井米戦略)  首都圏においては、今月28日から売り出しを開始するが、27日にイベントを開催する。食の国のイベントと合わせてオープニングのイベントをしたいと思っている。  関西ではオープニングイベントは特に予定はしていないが、コンシェルジュが店頭に立って販売していきたいと思っている。 211 ◯田中(三)委員  店頭にコンシェルジュが立って販売するということであるが、具体的にいつごろ、どこで、どういうことをされるのか、お聞きしたい。 212 ◯副部長(福井米戦略)  コンシェルジュについては研修を終えたところで登録をしているが、卸や小売店からの要請に応えて入っていく予定であって、現在で具体的にここというところはまだないので、なるべく活用していただくように要請しているところである。 213 ◯田中(三)委員  ということは、ここに書いているような特別なイベントということではないのか。それでは、何らかの形で関西圏や首都圏の小売店サイドからの要請があって、初めて出かけていってやるということであろうか。そうすると、それはただ単に待ち受けているだけで、こっちから積極的に出ていって何かをやるというふうにはとれないが、本当にそれだけでやるという理解でよろしいか。 214 ◯副部長(技術)  コンシェルジュについては、スーパーと前もって、ことしの販売計画をつくっている。具体的日程はないかもしれないが、例えば、某ストアであれば、この週とこの週というふうに販売期間中にコンシェルジュを置いて特売する日を大体決めていただく。そうすると、土日ごとにそこにコンシェルジュが立ち、試食用に炊いたいちほまれを配りながらPRする。それをスーパー系列であったり、百貨店であったり、大体、年間通じてコンシェルジュを置く計画をつくる。詳細はないと言ったが、多分半分ぐらいはもう埋まっているはずである。 215 ◯田中(三)委員  実際に首都圏でも関西圏でもいいので、一度拝見したいと思っているので、具体的なスケジュール等、後で構わないから、こういうふうなところでいつごろやるというのをまた何かで教えていただきたい。それでもし予定が立つようなら、ぜひ一回拝見させていただいて、そこでまた新たにお伺いすることがあればと思っているので、これは要望である。  次に、6月の補正予算で首都圏、関西圏でおいしい福井の会をやるということだった。もう9月になっているが、これはもう既に開催されたのか。それとも、まだされていないとすれば、いつごろ、どこで、どういうふうな形で実施される予定なのか。 216 ◯副部長(福井米戦略)  おいしい福井の会については、関西と首都圏で各10店舗ずつ店舗を選んで、そこで福井フェアをやる予定である。越前がにであるとか、福井の食材をふんだんに使った料理を提供する料理会を開催するということであって、その後の記事を書いてもらうこともあって、「料理王国」と「あまから手帖」というところと今、契約をして進めている。 217 ◯田中(三)委員  その件についても、具体的にスケジュールや実施場所、要領等がまたわかったら、後ほどで結構であるので、またお知らせいただきたい。お願いする。 218 ◯仲倉委員  いちほまれについて、どちらかというと、PRとか、ブランド化に向けてのいろいろな取り組みは説明されているが、生産量については、昨年より1,000トン多い、ことしは4,000トンということである。私も初物をいただいたが、味も安定していたように思うが、今後の展開として、来年はどのくらいつくる予定をしているのか。 219 ◯副部長(福井米戦略)  来年度の生産量については、高価格帯での販売を継続できるように販路を確保しながら拡大していかなければいけないと思っており、数量についてはJAグループと協議をしながらふくいブランド米推進協議会で決定をしていきたいと思っている。 220 ◯仲倉委員  ことしの収穫が終わると、次はどのくらいと、数字的にもある程度の目安は持っていると思う。販路拡大はわかるが、今どちらかというと、生産者も限定されている。誰もがつくれず、生産する事業体も限定されている。だから、その事業体の生産量をふやしてもらうのか、あるいはもうちょっと間口を広げて、いろいろな方にも生産できる体制をとるところまでやっていくのか、そこら辺の今後が見えないが、どういう展開を考えているか。 221 ◯副部長(技術)  今おっしゃることについては、いちほまれのブランド戦略会議の中で検討している。生産量4,000トンまでは、PRする、知ってもらうために今まで計画を実施してきた。今後3年間にそれをどうやってふやすのか。また、売るほうも、つくるほうも両方ともであるが、それを今まさしく委員の先生に伺っているところであって、ある程度の価格で量を拡充するための販売策、その戦略、生産量を決めていきたい。当然、来年の作付に間に合うようにやっていきたいと思っている。 222 ◯仲倉委員  当然、つくり過ぎると品質が安定しないところもあるし、また、余りつくらないと、福井県は本当にやっているのかというところもあるし、なかなかどこのレベルまでいくと、ある程度品質も安定して、しかも価格も下がらずに全国に福井ブランドを定着していけるのか、先がなかなか見えない。毎年、ふくいブランド米推進協議会で次年度の生産量を考えるというが、今の話を聞くと、単年度主義のいちほまれというイメージを持たざるを得ない。3年目まではつくったというところでよかったが、5年後どうするのか、10年後どうするのか、やはり中長期的な戦略を持っていないといけない。生産者も売る側も含めてある程度の共通認識を持つ必要があるんだと思うが、どうであろうか。 223 ◯農林水産部長  今、立てているこれからのブランド戦略についても、少なくとも3年後ぐらいをめどとして、いちほまれの生産拡大について検討をしていただいているところである。先ほどの人をふやすのか、今つくっている方の面積をふやすのかということであるが、基本的にはブランド化に協力をいただける農家をふやしていきたいと考えている。今は一定面積を栽培している人でなければならないなどの縛りがあるが、これからは一生懸命いいものをつくろうという農家であれば、多くの方につくっていただけるような形で今、議論を進めているところである。 224 ◯仲倉委員  私の知り合いでもかなりの人がつくっている。頼まれてつくらされている方もいれば、逆に、つくりたいが、つくらせてもらえない人もいる。その辺のミスマッチも当然聞いていると思う。だから、ある程度、将来ビジョンを持ち合わせながら、4,000トンを4万トンにするプロセスの中では今こうであるとか、じゃあ来年はどうしようか、その次の年はどうするかというのを、毎年繰り返すだけでは私は成長を見ていかないだろうと思う。もう3年たったのであるから、将来戦略をある程度つくって、みんなが共有できるようにしていただきたいが、どうであるか。 225 ◯農林水産部長  5年後、10年後を見据えた中で、ちゃんと戦略を立てていけるようにしっかりやっていく。 226 ◯長田委員  市場をにらんだという意味では、いちほまれももちろん入るのであるが、前々から話をさせていただいているフードバリューチェーンの核になる場所を私は絶対、農林水産部の研究機関である農業試験場に置くべきという話をしたが、県立大学に新たに創造農学科を開設するので、そこを核にしてフードバリューチェーンを展開するということで間違いなかったか。 227 ◯農林水産部長  創造農学科では、実践的な実習を実施することで、すぐ農林水産業に役立つような人材を育成するということは今お聞きしているが、フードバリューチェーンのことについては今ちょっと。 228 ◯長田委員  その人材を育成するということと、どんな作物をつくっていくかということを民間も入れたところで検討していくことが、まさしくフードバリューチェーンであるから、これからの福井の農業のあり方をここを核にして研究するという意味ではチェーンなわけである。皆さんで一緒になってということなので、それを踏まえたところで、いや、違うと言われてしまうと何も聞けなくなってしまうが。その中で、農林水産部のほうから大学に対して、創造農学科に対して何かしら要望をしていることがあるとか、もしくは、この学科を卒業した人をこういうところに就業させていきたいという思いがあるようであったら、教えていただきたい。 229 ◯農林水産部長  創造農学科を新設される構想の段階から、担当部局と農林水産部は意見交換をしながらやらせていただいており、特に、農林水産部は実践的な学問を身につけるという観点で、農業試験場や食品加工研究所、園芸研究センターの職員が先生となって教える。あるいは県内で活躍されている農業法人等に出向いて、実際の経営学、あるいは技術的なことを勉強するために、こちらからこういう方が、こういうやり方が、こういうカリキュラムのほうがいいという提案は既にさせていただいている。 230 ◯長田委員  人材の起用というところも踏まえて、全ては市場を見ているわけであるから、農林水産部として、県でこういう方向の人材を輩出する、もしくはこういった方向性をお願いしたいというところの連携があってもしかりではないのかなと思うわけである。加えて、その方々はボランティアというわけにはいかないであろうから、それなりの技術を持って頑張っていただくことに対しての手当等も含めたところでちゃんと拡充を図っていただきたい。誇り高い農業従事者がどんどん輩出されること、それから、市場をちゃんと見ることを大事にしていただきたいと思う。ニーズがあるところに対しての、こういうものをどうかという提案型の農業をやっていかないと、売り上げが伸びることも、他県に勝つこともないわけである。その辺の連携をしっかりと図ってやっていただきたいと思うが、一言いただいていいか。 231 ◯農林水産部長  確かに流通であるから、マーケティング論や経済、学問の上ではいろんな図書や文献があるところで勉強すればいいが、先ほど申した農業法人の方々を先生としていろんなことを学ぶというのは、実際に生産現場で何が起きているか、流通現場で何が起きているか、学問とは違うところで実際に何が起きているのかということを中心にやっていくので、本当に肌で感じる、そういう流通や経済の学問を身につけられる特徴はあると考えている。  我々としては、できるだけ就農という形で、県内の農林水産業に携わっていただけるような人材が多くふえることを望んでいるが、ただ、例えば、JAや農業機械のメーカーであるとか、農業に関係あるようなところで活躍していただける人材として活躍していただけることを一番望んでいるところである。 232 ◯畑委員  いちほまれに戻るが、販売価格はこの2年間は幾らで推移をしたか。  それから、初年度は全部さばけたであろうが、2年目の昨年生産した3,000トンはいつごろ完売したのか。その2点をちょっとお願いする。
    233 ◯副部長(福井米戦略)  販売価格については店舗ごとに多少違うのである。今月21日に県内で発売したが、昨年と同じような価格帯で販売されている。特別栽培米についても高価格帯でずっと販売されてきているので、高い水準で推移している。  あと、県内は6月ぐらいに全部出庫してしまって、在庫がない状態であったので、店頭に並んでいるものもあったが、県内はほぼ100%である。県外についても、8月末で90%近くにきていたので順調に売れていた。 234 ◯畑委員  今聞きたいのは、販売価格ではなく、生産者に入る金額である。要するに、高価格帯で売れるものは、5キロ詰めでも、10キロ詰めでもやり方によってはもっと高く売れるなど、いろいろあるのであるが、生産者にいく金額がコシヒカリよりもどれだけ高かったのか。収入がふえるのであれば、生産者としてはいちほまれをつくりたいという話になってくる。それが高収入につながっていくという循環を持ちたいから、ブランド化戦略の中でどれだけつくって、昨年はどれだけ販売したから、今度はここまでいけるだろうという予測の中でのブランド化戦略だと私は思っている。だから、そこら辺をちゃんと把握をしてもらわないと、ここで幾ら議論をしていても的確な答えは返ってこない。そこは皆さんもきちんと把握していただきたい。  それと、もう一つは、国の食料自給率が38%であっても、米については100%以上の自給率がある中での園芸についてである。排水対策を行って、タマネギは10アール当たり6トン、ジャガイモは4トンと、たくさんとれたという話をしているが、タマネギ10アール生産すると、生産者には幾らほどの収入があるのか。それから、ジャガイモについては4トン収穫すると幾らほどあるのか。また、これはジャガイモだけ、タマネギだけつくるだけか。ジャガイモの後に違うものもつくるとすると、1反当たり、いちほまれをつくるよりはたくさん収穫が上がるなど、何かそういった基礎的なデータがないと、生産者はこれをやろうという意欲がわいてこない。だから、そこを教えていただきたい。 235 ◯副部長(技術)  タマネギのモデルとしては、反当たり4万円から5万円になる。考え方としては、4町程度、大規模につくれば大体500万円の機械化をして、所得を得るための体系として考えているが、委員がおっしゃる10アール当たりとなってくると11万円から12万円ぐらいの所得になる。  それと、先ほどのいちほまれの価格であるが、1万5,300円だと思ったが、コシヒカリより2,000円高い価格で生産者価格を設定している。それについては直接買い取って、その年に精算という形で、生産者に少しでもすぐ返るような体系で取り組ませてもらっている。 236 ◯畑委員  そうすると、ジャガイモも4トンとれたらこれぐらいなのかどうかわからないが、コシヒカリが8俵とれると10万円ほどになるのかと思う。そして、いちほまれだともうちょっと高くなるという話になってくる。そうすると、園芸を今やろうとして、タマネギ10アール当たり6トンとすると、もう一個何かつくらないといけないのではないかということが聞きたかった。だから、機械化をしてやろうとすると、やっぱり2年3作ぐらいしないと、農業はやっていけないんじゃないか、そういう福井型農業を推進しないとだめじゃないかという話になってくると私は思っている。福井に合った農業経営体のモデル事業をきちんと構築しないと、単品種のいちほまれのブランド化戦略もいいのであるが、園芸にしても、果樹にしても、気候変動や病気などで、自然相手であるから思ったようなことはできない。そこをやっぱり一生懸命考えていただくのが農業試験場であり、うまくリードしていってほしいと思っているので、皆さん方がデータをきちんと把握をしていないと、幾ら事業報告を聞いていても、信憑性がないのでよろしくお願いする。 237 ◯副部長(技術)  委員がおっしゃるように、タマネギやネギは周年で、ネギだったら1年中つくるとか、タマネギも3月ぐらいから5月、6月まで収穫するような、期間を機械体系で長くするような形で今取り組ませてもらっている。またよろしくお願いする。 238 ◯細川委員  最後に畑委員がおっしゃったように、これから先の気候変動などを考えていかなければならないと思う。ちょっと前の話であるが、ロサンゼルスへ行ったときにスーパーマーケットへ行った。お米のコーナーには、本当にいっぱいあったが、ほぼインディカ米であり、日本の米は端っこにあった。日本の米のほうがおいしいと思うが、炊飯器が普及しないと日本の米も普及しない。インディカ米は、ゆでこぼせばいいので調理の仕方も簡単である。今の日本の若い子たちの台所はガスこんろではなく、IHクッキングヒーターに変わってきている。いちほまれが暖かいことに強いというから期待はしているが、これからの気候変動などを考えたときに、次は何を狙っていくのかという方向性もそろそろあってもいいのかなと思う。ぜひネクストいちほまれをと思うが、いかがか。 239 ◯農林水産部長  ポストいちほまれのことであるが、福井県が生んだコシヒカリについては、全国北から南まで、どこでつくってもおいしい、本当に優等生の品種である。普通のお米の品種であると、せいぜいもって10年とかであるが、いちほまれもコシヒカリと並び称されるぐらい長期政権を狙っていきたいと思う。  もう一点は、今ある例えばハナエチゼンについては、農業試験場でそれにかわるわせの品種の育種ももう始めている。新しい品種がころころと出てくる中で、福井県としてもそういう取り組みを進めているところである。 240 ◯細川委員  輸出を考えたときには、インディカ米なのかなと思ったりした。そのあたりはどうか。輸出ではなくて、国内消費をにらんでいるということか。 241 ◯副部長(技術)  輸出ではないが、リゾットなど炊き込み飯用に合うお米の開発などもやっている。一方で、輸出しようと思うと、60キロ当たり8,000円とか、7,000円という価格を見出さないといけないので、輸出に向けては、コストを下げて収量を上げることを今、一番すべきことになるかと思う。 242 ◯細川委員  食べる側からすると、雑穀などがはやりにもなっているので、幅広く考えていただけるとありがたいと思い、要望だけしておく。  あと一点、杉のことについて伺う。  台風で倒木の被害が非常に多く出ている。九州でもそうであるし、また、千葉の山武杉は、病気が原因で変な折れ方をしていたと出ていたのであるが、あの映像を見ると、こちらに来ていたらどうなったかと思うぐらい、山の中の間伐をまだまだ進めないと、あんなふうになるんじゃないかと思ったりするが、こういう機会に倒木は怖いということで、間伐についてぜひ強力に広報していただきたいと思うが、いかがか。 243 ◯県産材活用課長  委員おっしゃるように、九州、それから、千葉でかなり台風の被害があり、間伐の必要性が改めて認識されたところかと思う。本県においても、今年度から森林環境譲与税が交付されるので、そういったものも活用して、間伐をさらに促進させたいと思う。  また、今、基本計画の見直しをやっているところであるが、その中でも、間伐の加速化を掲げて、今後もしっかりと間伐を進めていく方針を打ち出していきたいと考えている。 244 ◯細川委員  最後である。  列状間伐なんかもいいアイデアだと思ったが、山を持っている者からすると、この木は大事だから切ってほしくないとか、全てに列状間伐がいいというわけでもないみたいである。やはり山を持っている方にしっかり管理することが大事だということをまたぜひ推してほしいと要望して終わる。 245 ◯仲倉委員  地域林政アドバイザーを市町へ派遣するとのことであるが、これについて、もう少し具体的に説明いただきたい。常勤なのか、非常勤なのか、身分はどういう形で行くのか、どういうキャリアの人なのか、詳しく説明していただきたい。 246 ◯県産材活用課長  地域林政アドバイザーについては、非常勤であって、基本的に県で雇って派遣することを考えている。  どういったことをアドバイスするかということであるが、市町の職員が林業の専門職ではないことが多いことから、やはり森林環境譲与税を活用した事業の推進についてアドバイスをすることを考えている。  どういった者がこのアドバイザーを担うかという点については、今のところ県の林業職OBになっていただいている。 247 ◯仲倉委員  恐らくそういうことだろうと思っていたが、今何人ぐらい登録されているか。 248 ◯県産材活用課長  現在3名である。 249 ◯仲倉委員  今、話があったように、森林環境譲与税は、交付金額からすると、県分もあるが、市町分が多いのである。先行交付ということで、金額はまだ抑え目になっているが、単年度で今、県分と市町分は幾らなのか。数年後には満額交付されるが、これはどのくらいの額を見込んでいるのか、その辺の数字を持ち合わせていたら教えていただきたい。 250 ◯県産材活用課長  今年度分については、県分が約4,500万円、市町分としては1億7,900万円となっている。  それから、満額交付されるのが、令和15年度からであって、市町分としては約6億円、県分としては6,700万円程度が見込まれている。 251 ◯仲倉委員  県分が1,500万円ほどしか伸びない中で、市町分の交付額が圧倒的にふえるのである。これは市町が主体性を持って、これから森林政策をしっかり取り組んでいくための財源をどちらかというと都市部の方に担っていただくというのが財源の持つ本来の性格だと思う。間伐はもちろん大事であるが、間伐の補助をするだけで終始してしまうような計画では、福井県の財産であるにもかかわらず、それを有効に活用するところまでいかない。やっぱり地方創生という中で、市町それぞれに地域の特性があり、市町によって森林の状況、植えている木も違うから、それぞれの市町が持っている森林資源を生かしていけるように個性を出していく事業をそれぞれがつくっていくべきだと思う。最初が大事だと思う。県としては間伐の補助は別として、これからどういうふうな展開を考えているのか、将来、その辺について、何か具体的な事業を持ち合わせているのであれば、説明していただきたい。 252 ◯県産材活用課長  委員おっしゃるとおり、まさに市町がそれぞれの市町の特性を生かして柔軟に使えるというのが譲与税の特徴でもあるので、そういった方向に使われるのが望ましいと考えている。  一方で、今のところ、まずは間伐の優先度が高いということで、市町に交付される森林環境譲与税については、間伐のほうに優先的に当てていただきたいというのが当面の県の方針である。その後、間伐がしっかり行われるようになったら、例えば、木材利用であるとか、それから、森林環境教育といったところにも使っていただくようにアドバイスをしていく方向性になるのかなと考えている。 253 ◯仲倉委員  そんな一般的な話を私は聞いているのではない。福井県は、今、C材を燃やしている。バイオマス発電所へ持っていくことが福井県の林業みたいにここ数年言われていた。確かに未利用材を全部生かしていくことは大事な視点であるが、A材、B材をこれから消費者にしっかりと届けていく、そしてまた認めてもらって、販路を拡大させていくというのが本来の林業の姿だと思う。それも環境型社会をつくるという本来の目的に合致しているわけなので、そういう崇高な理念を持ちながら、ある程度具体的な目標を持ち合わせていないと。間伐をとりあえずやるというのは、そんなものは当たり前であり、これは森林環境譲与税があってもなくてもやる話であり、ここは議会の場であるから、そこら辺をもう少し明確にみんなに知ってもらうことも大事である。どうであろうか。 254 ◯県産材活用課長  森林環境譲与税の使途というところだけではないが、まさに今、新たなふくいの森林・林業基本計画の策定の作業を行っているところであって、外部有識者の委員にも入ってもらって、ふくいの森林・林業のあり方検討会で議論いただいているところである。その中で、A材、B材の利用をどのように伸ばしていくかという方針も検討しているところである。  やはりA材対策としては、県内だけの需要では住宅着工戸数の減少などで伸びないところもあって、都市圏や海外への販路を積極的に開拓すること、それから、新たな商品開発、これまで県産材の使われてこなかった分野にも県産材が使われるように商品開発を進め、こういった対策を講じていく方向で今、考えている。  また、B材対策については、今は県外の合板工場まで運んでいる状況であるので、県内にもB材を使うような工場を整備できないかという検討を進めているところである。 255 ◯仲倉委員  トライアル予算もあるので、いろいろなことに挑戦してやっていくことも大事だと思うのでしっかりやっていただきたい。 256 ◯関委員  森林環境譲与税についてはことし4月から始まったわけであるが、ここしばらくは県民が払うのではなく、もらう一方であるから、いろいろ考えていかなければならない。その中で、今、課長が言われたいろんな種類の仕事をしなければならないことも事実である。ただ、その中で、県内17市町があって、17のやり方があるのではもうちゃがちゃがになってしまう。17市町がこういう方法で行こうという、福井県のやり方をまとめていかないと、やるほうがちゃがちゃがになってしまい、必ず会計検査でやられるから、そこのところを考えてやっていかないといけないだろう。そのため、ことし、各市町と連絡をとって、どういうふうにやろうとしているのかをお聞きしたい。  それから、もう一つは消費税率の引き上げがもう1週間で始まるのである。一般のことはまた別として、あなた方も農業、林業、水産業に対して指導しなければならない立場にあるだろうと思うが、そんな点はどうしているのか。 257 ◯県産材活用課長  関委員の1点目の質問にお答えする。  県として、市町をどのようにまとめていくかという件であるが、県としては、基本的に市町には間伐を進めていただく方針でいるが、間伐については、造林に係る公共事業費の適用できないような場所、例えば、二条森林というものがあって、要は田んぼの跡地、底地が農地になっているが、そこに杉が植わっているところについては、これまで造林に係る公共事業費が適用できなかったようなところでの間伐を進めていただくことを考えており、市町にはそれを進めるようなアドバイスをしているところである。  そのアドバイスのやり方であるが、県内で5地区の農林総合事務所単位で協議会を立ち上げて、その中で市町の方にも協議会のメンバーとなっていただいて、そこで、県の方針を伝える形で進めているところである。 258 ◯副部長(技術)  今の消費税関係であるが、当然、経営として物の仕入れの2%、販売面でも2%つくとか、いろんな問題がある。経理面での指導や多目に資材を買うなど、いろいろなやり方があると思うが、個別に経営相談、農業相談の中で対応させてもらっている。 259 ◯田中(敏)委員  豚コレラも病原菌であり、私はに長いこと携わっているため、一つだけお願いしたい。私はEMもやっているが、昔、狂牛病が宮崎で発生したときに、それをとめるためにいろんな防衛作戦をした。そのとき、山田正彦農林水産大臣が感染拡大をとめたということで感謝状をもらったことがある。  今、豚コレラが拡散しているが、例えば、鳥インフルエンザなども全部そうであるが、いろんな気候変動の中で、いろんな生物に対して、中国でもアフリカ豚コレラなど、また別種が出てきているわけである。に対してはやはりで対抗しないといけないと思うし、で防ぐ状況を検討しないといけないと思う。なかなか農林水産部の中では難しいかもしれないが、やっぱりに対してはで防御するシステムを完成するというのは一つ大事かなと思うので、そういうものをやっていただきたい。それから、もう一つ、水も腐敗すれば当然腐るわけである。養殖とかいろいろあるが、逆に言えば、腐敗した中では当然病気が出るわけであって、それをどう変換させるかというと発酵だと思っている。発酵がふえれば、もちろん栄養素がふえるから魚は大きくなる。そんなのは当たり前の話である。生態系というのはそうなのである。だから、今までいろいろ現況の中でやってきているが、に対してで対抗しなければならないということも含めて、いろんなことを研究していかないといけない時代になったのかなと思う。毎年、気象が違うから、本当に何が出るかわからないという意味でも、そろそろそういうことを研究してほしい。私も長いことやっているから、大体こんなところかなと思うが、広がってしまうとなかなか終息できないし、鳥インフルエンザにしたっていろんな話を聞いていると、おさめられるところもあるが、全部殺さないといけないという話になるわけである。そろそろ農業機関でもこういう研究をしてほしいなと思うが、何か見解があったら伺いたい。 260 ◯副部長(技術)  有用微生物についてであるが、豚コレラや鳥インフルエンザなど、なかなか課題もあるかと思う。ただ、その微生物については農耕面でこれまでもいろんないい報告があるし、農業試験場でも有機の栽培農家の方といろいろ情報交換させてもらっているので、その中でまたそういう有用微生物の活用について指導いただければ一緒に検討させてもらいたいと思う。 261 ◯田中(敏)委員  ぜひ、知見を集めることはこれから必要なのである。農林水産部の中でもいろんな知見を集めていただいて、いろんな種類があると思う。この間、細川委員は藻類の話をした。正確にはちょっと違うが、多分よく似た性格なのである。いろんな種類のがあって、こういうふうに動くというので生かせるところも違う。そういうものはやっぱりそろそろ研究していただくと、私もいろんな現状も知っているが、それを知見として集めていただいて、それぞれ情報を集めて、農林水産部のほうでも研究してほしいということだけ申し上げておく。 262 ◯西本(正)委員長  ほかに発言はないか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 263 ◯西本(正)委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。             ────────────── 264 ◯西本(正)委員長(分科会長)  以上で、農林水産部関係の審査を終わる。  これで、今回付託を受けた案件の審査は全て終了した。  産業常任委員会委員長報告及び予算決算特別委員会産業分科会報告については、私に一任願うとともに、産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会の記録の作成についても、私に一任願う。  以上で、産業常任委員会及び予算決算特別委員会産業分科会を閉会する。                               ~以  上~                    産業常任委員会 委員長                    予算決算特別委員会産業分科会 分科会長                              西本 正俊 発言が指定されていません。 Copyright © Fukui Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...