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2017.09.25 平成29年予算決算特別委員会 概要
2017.09.25 平成29年予算決算特別委員会 本文

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  1. 福井県議会 2017-09-25
    2017.09.25 平成29年予算決算特別委員会 本文


    取得元: 福井県議会公式サイト
    最終取得日: 2019-07-30
    ◯山本(芳)委員長  ただいまより、予算決算特別委員会を開会する。  本日の傍聴人は9名である。傍聴人の方々は、スマートフォン等の電源を切るなど、さきにお知らせした留意事項を守って傍聴を願う。  開会に当たり、一言申し上げる。  今定例会においても、高速交通、原子力、福祉、経済、労働、観光、農林業、教育など、県政の各分野における重要課題についてさまざまな議論がなされてきた。本日とあすの本委員会においては、一問一答方式の利点を生かして、十分議論を尽くし、真に県民の負託に応え得る結論を見出していただくよう、期待する。  これより、付託議案及び本委員会の付議事件である、県財政運営上及び県政上の重要な案件についての総括審査に入る。  まず、付託議案である第49号議案、平成29年度福井県一般会計補正予算(第1号)及び第50号議案、平成29年度福井県用地先行取得事業及び特別会計補正予算(第1号)について、知事より説明を求める。 ◯知  事  予算案については、提案理由などにより説明をしているので、よろしく審議を賜るように願う。 ◯山本(芳)委員長  説明は終了した。  本件については、予算決算特別委員会要綱の規定に基づき、去る9月14日の本会議において付託を受けた後、各分科会において部局別審査を行った結果、お手元に配付のとおり報告があったので了承願う。  これより、質疑を行う。  この際申し上げる。  質疑の順序及び時間については、お手元に配付のとおり、理事会で決定しているので、発言者はこの順序により、持ち時間の範囲内において発言を願う。  これより、山本文雄委員の質疑を行う。  山本文雄委員。           「人口減少対策について」         山本 文雄 委員
    ◯山本(文)委員  本題とは少し違うが、有名な田中角栄さんの言葉に「かごに乗る人、担ぐ人、そのまたわらじをつくる人」という言葉がある。これは何を意味しているのかというと、それぞれ人間というのは役割がある。役割分担して、世の中をよくしていこうということだと思う。知事は、越前、若狭の殿様で、最高の人であるから、かごに乗る人である。担ぐ人は誰か。議会レベルでいうと、議長、あるいは委員長など役を持っている人であり、私ども平の者はわらじをつくる人ということになるのかと思うが、知事は役割分担の中でどういうふうに思っているのか。 ◯知  事  わらじをなっている人ではないかと思っている。 ◯山本(文)委員  それでは、本題に入る。  まず、人口減少対策について尋ねたいと思う。福井県の人口は、国勢調査によると平成12年の82万9,000人をピークに毎年減少を続け、現在では77万8,000人まで減少している。特に、山間地域あるいは都市部から離れた地域ほど人口減少が進んでいるようである。農村部などはどこの地域においても子供の数が少ないということで、祭り等に行くと、今まで子供みこしを担いでいたのが、子供の数が足りなくて担ぐことができない、出すことができないのだということを聞く。今まで担いでいたにぎわいが一つ消えていくという、悲しいというか、寂しい思いを実際しているわけである。また、いまや跡継ぎのいない空き家があちこちで目立つという危機的状況である。  そういう状況の中で、一昨年の10月に「ふくい創生・人口減少対策戦略」を策定した。期間は平成27年度から31年の5年間ということであり、ちょうど中間地点に達している。この中間地点に達して、この戦略の実施状況、成果は上がっているのかどうかということを含めてどんな状況になっているのか、人口目標は達成できるのかということもあわせて尋ねる。 ◯知  事  ふくい創生・人口減少戦略については、平成27年から始まっており、5年計画ということであるので、ほぼ真ん中に近づいているわけである。今、みこしを担ぐ人がいなくなっているという話があったが、特に、自然減というか、出生率の関係では、昨年の合計特殊出生率は1.65と20年ぶりの高い水準に上昇している。それから、県の応援による結婚件数も従来は四、五十件というような時期もあったが、今は101件ということで、過去最高の件数になっている。  社会減対策では、昨年のU・Iターン数は目標の550人に対し623人ということで、1年以上前倒しで達成している。また、戦略策定のときに2,200人であった社会減が昨年は1,800人となって、400人以上改善となるなど、徐々に成果もあらわれている。さらに、Uターンの就職率も30%に近づいているということであって、10年以上前に調査を始めた平成14年以降、最も高くなっている。  政策については徐々に成果があらわれていくと思うが、実行の問題というか、人の心に関わる問題もあることから、効果があらわれるまでには時間がかなりかかるものもあるので、今後も新しい政策をできるだけ工夫して拡充しながら、戦略に掲げた目標達成に向けて努力をしていきたいと思う。 ◯山本(文)委員  知事、そう言われるが、最近、県民の皆さん方には、人口が減少するのはやむを得ないという認識が浸透しているように思う。恐るべき人口減少社会が待ち受ける状況に対して、何とかしなければという問題意識が薄くなっているように思う。これは大変なことである。人口が減少するとどういうことがあるか具体的に言うと、まず、米の消費量が少なくなる。ものの消費量も減る。働く人が不足して企業が成り立たないということも終局にはあり得る。  最近特に、職業系の高校が人気がない。建設現場あるいは建築現場での人手、あるいは職人等の人のなり手がない。どんどん高齢化していって、これから水道がパンクしてももう直す人がいないというようなことにもなりかねないというような危機的状況になっている。このことをわかっているのかどうか。高齢者はどんどん多くなっていくが、これらの人を介護をする人がいないとか、学校がもう生徒がいないものだから要らないようになるとか、大学が倒産するとか、こういうことが今発生しようとしていて、非常に深刻な問題だと思う。それで、県民の力を結集して、人口減少に歯どめをかける。県民の意識、啓発というか、もっと末端まで県民の皆さん方が危機的状況にあるということを認識して、どうするかという情報を共有して、今後に対応をするということが必要ではないかと思うが、どう思うか。 ◯総合政策部長  委員指摘のとおり、県民と危機感を共有するということは非常に大切なことだと思う。本県としても、人口減少対策の重要性について、県民と十分に共有していく必要があるので、県民目線でわかりやすく何か伝えるような資料でもって出前講座を市町の協力もいただきながら、これから積極的にやっていきたいと考えている。 ◯山本(文)委員  戦略を見てみると2040年の福井県の人口目標で63万人、できるだけ68万人に近づけるというようになっている。人口目標が国立社会保障・人口問題研究所の2040年時点の人口見通し約63万人の実現、そして、出生率は2.07%で社会減ゼロを条件として見通していくと68万人になるということになっている。私は以前から目標は大きく掲げるものだと訴えてきた。2040年にはどんな福井になっているのか、63万人超えたからよかったでは済まされない。高齢者はどんどんふえるし、高齢者を支える若い人が少ない。今、3人に1人は高齢者という状況になっている。中山間地域の集落はどうなっているのか想像しただけでも怖くなるような状況になっている。この問題は本当に深刻で、真剣に考えないといけないと思うが、県民挙げてこの人口減少問題に取り組んでいくということが一つ。  もう一点は、ただ国あるいは国立社会保障・人口問題研究所が掲げた数字をそのまま当てはめて、福井県はそれで満足するということであってはならないと思う。やはり福井県独自の高い目標を掲げて、それに到達するために何をするかということを具体的にやることが非常に大事になってくると思う。国の推計値に頼って人口問題を福井県の最重要政策に位置づけているのではだめで、高い目標を掲げる──もう少し数値目標を高く掲げて、それに到達するためには何をするかということで、目標設定を見直すという考えはないか。 ◯知  事  戦略では、まずベースに今言われたように、2040年の人口目標を、出生率を現状と同水準、社会減を2020年までに現状から半減というベースを一つ置いて、これで2040年の人口目標63万人を確保できるが、さらに県としては、68万人という高い目標により近づけたいという考え──国の長期ビジョンに準拠した設定であって、これは2020年までに転出、転入を均衡させる、2030年に出生率を国民希望出生率1.80、さらに20年後の2040年には人口置換水準2.07まで高めるということで68万人になるという目標設定の考え方を県としてはとっており、これは他の県から比べるとかなりアクセルというか、強くやっているという目標だと認識している。 ◯山本(文)委員  知事、ほかの県とは高い目標と言うが、そうではない。石川県は人口をふやすのに、2040年より2年早くして知事が言う目標を達成する、2年早めるという目標を立てている。福井県は2040年、石川県は2038年でその目標を達成するということになっている。県それぞれにその目標はあると思う。福井県のよさは3人っ子政策ということで、もっと高い目標を掲げていることは事実であり、そういうことで必ずしも一緒ではないが、福井県がいいということは考えにくいと思う。  加えて、もう一点、戦略のことで申し上げると、基本戦略は5つある。一つが幸福な暮らしの維持・発展、戦略の2は、結婚・出産の希望に応え、人口減に歯どめをかける。戦略の3は、U・Iターン、県内定着を強力に促進する。戦略の4は、ローカル産業、グローバル観光革命。戦略の5は、持続可能な元気コミュニティの形成である。書いてあることはわかる。しかし、県民に今何をしてもらいたいのか、何を考えているのか理解してもらえるか。これは県の皆さん方が考えている高度なものであって、重要なことはもっと具体的にメッセージとして県民一人一人に何をすべきか、今こうしているのだと思わせるようなことだと思う。戦略を策定してから2年が経過した今、危機感のあるメッセージ性の高いものをもう一度つくり直して、そして、県民にこれをしてくれ、県民が危機的状況を共有して、みんなが人をふやさないといけない、将来は大変なことになる、あとには福井県が消えてしまうという危機感を県民一人一人が自覚するようなことをもう少し考えるべきと思うが、どうか。 ◯総合政策部長  先ほど委員も言われたが、5つの基本戦略を定めているが、それぞれには具体的な目標も一応設定している。例えば、基本戦略2の自然減対策は、合計特殊出生率全国トップクラスを維持するとか、あるいは基本戦略の3の社会減対策では、中長期的に社会減ゼロを目指すというような目標はあるわけで、それをできるだけ県民にわかりやすく、それをどう伝えるかというのは大事であり、これからそういうことについてはいろいろ工夫を凝らしながら県民に伝えていきたいと考えている。 ◯山本(文)委員  部長、自然減という言葉を言うと、大体ここにいる皆さんはわかる。県民は自然減とは何のことやわかるか、わからないと思う。何々をしてくれ、こうやって協力してくれということで訴えないとぐあい悪いと私は思う。その辺考えてほしい。  次に移る。63万人という2040年の想定した人口であるが、福井県のそれに似た数字は昭和10年が64万人ぐらいであるから、大体昭和10年ごろということになる。昭和10年ごろゼロ歳から15歳ぐらいまでの人口が23万2,000人いたのである。今現在、ゼロ歳から15歳までは10万2,000人で、半分以下ということになっているのである。昭和10年ごろの63万人のときは人口構成比が逆三角形だったのである。今はまともな三角形で、これから社会を支えていく人口が物すごく少なくなっている。これが今加速度的に人口が減る原因になるのである。  そして、もう一つ大事なことは、男と女の割合である。ゼロ歳から15歳まで、これは女のほうが少ない。15歳から30歳まで、これまた女のほうが少ない。30歳から45歳まで、これまた女のほうが少ない。学校卒業して入学式に行ってみると、男の子が多くて女の子が少ない。この子供を産んでもらえる女の人がずっと少ないのである。私ら子供のころから若いところは男が圧倒的に少なくて女の子が多かった。それが逆になっているのである。そうして見ると、これは加速度的に人口が減った、それが先ほど言ったように、高齢者を支える人口である生産年齢人口、働いて世の中を支えていく人がどんどん減っていくということになる。それをどうするかということになると、私は平成17年に3人っ子政策を知事に大分無理言ったが、知事も快く受けてくれた。3人っ子政策は日本で初めてだったので、非常によかったと思う。そのころしばらくはよかったが、それはそのまま裸にしたのか何か知らないが、肉づけをしなかったために──もう少し強力にしなかったためだと私は思うが、だんだんその効果が薄れて、そして今度は戦略の中に3人っ子というのは一つも入っていない。これはどういうわけなのか。3人っ子政策はもう捨てるのか。 ◯知  事  3人っ子については重要な政策として、引き続いて大きな柱になっている。 ◯山本(文)委員  今知事が言われるとおり、ここまで全国に知れ渡って、福井県はすばらしいといわれた3人っ子政策というものを、3人産む実績をつくるために何をするかということに肉づけすることが福井県のよさではないかと思う。それをそのまま放っておいて、ただ言っているだけではもう風化してしまって、みんな実感として余り感じてこないということになると思う。  2040年を予測した数字を昭和10年のものと比較すると、昭和10年ころは同じ63万人で75歳以上が1万2,300人で、9%ほどしかいなかった。そして、同じ63万人になる2040年を見ると、75歳の高齢者が何と45%になる。9%から45%で、先ほど逆三角形と言ったが、物すごく高齢者が多くなるのである。こういうことになると、もう大変なことになると思う。今からその体制を整えるということが大事ではないかと思う。  ある学者がずっと調べているが、このままいくと、100年後には福井県が消滅してしまうのではないかと心配している人もいる。それくらい大変な状況だということは県民の皆さんが認識すべきだと思う。そういう状況について、将来の危機的な姿を理解してもらう必要がある。何年後にはどうなるということぐらいは県民の皆さん方に徹底する、ここにいる皆さん方も認識しないといけないと思う。  未来の年表といって、人口減少日本でこれから起きることをある学者が書いた本を見ていると、2025年に社会保障給付費の膨張で医療介護施設の不足が出てくるだろう、2040年には生活保護費の激増によって国家財政がパンクするだろう、また、2050年には国土の2割が無居住化し、人が住んでいない地域になるだろう、そうすると、外国からの移住が拡大せざるを得ない。100年後の2100年、日本の総人口が5,000万人、200年後には日本の人口は1,400万人になるだろうということを言っているのである。  極端なことを言っているある学者は、日本は攻められるという心配をしないでもよい、黙っていても外国人の移住者が日本を占領してしまうのだと言う。このままでは日本は成り立たないから、企業でも働く人は外国から移住してもらう。そして、老人を介護する人も移住してもらうと、外国人の数のほうが多くなって、日本人は少なくなるから、実質的に日本は占領されたということに必ずなるぞという学者もいるぐらい危機的な状況である。  知事がいろんなところで挨拶しているときに、人口減少社会で危機的状況にあるから、もう少し皆さん協力してくれ、子供を産んでくれ、特に女の人にもう一人産んでいただきたいと挨拶したのを私はあまり聞いたことがない。私はいろんなところで挨拶すると、必ず3人っ子政策のことを言う。そして、今の日本の人口減少で危機的状況、福井県もこういう状況になっている、将来は大変なことになるから、皆さん子供を産んでいただきたいと話す。老人会の会合に行くと、あなた方に産んでくれということは不可能に近いから、それは言ってもだめだが、家族の人なり、息子さんの嫁さんにもう一人産んでくれと頼んでもらえないかという話をする。半分笑い、半分真剣に話しをするが、知事もあらゆる会合でもっとそのことを広くPRしてもらうのが大切なことではないかと思うが、どうか。 ◯知  事  福井県では、結婚支援、あるいは子育て対策を全国に先駆けて実行し、福井県の政策が国の政策や多くの自治体のモデルになっているわけであって、これまでさまざま先進的なプロジェクトを実施している。一方で、それぞれの地域が頑張らなければならないが、人口問題のより基本の問題として、国、国土の構造が大都市中心となっており、都市と地方の格差に歯どめがかからない点が問題かと思う。人口問題の解決は国の第一の責務であって、一方で、県としてもさまざま努力をしているということである。したがって、一極集中を是正する、そして、地域がそれぞれあらゆる万策を尽くすということが重要だと思う。  なお、いろんな会合という話については、特にJC、あるいは経済同友会など若い人たちの集まりのときにいろんなことを申し上げている。女性の集まりでもそうであるが、そういう団体は、5年計画のプロジェクトとか、あるいは3年のプロジェクトというのをさまざまお考えの団体が多いのであるが、そういう中にぜひそういう内容のものを入れてほしい、また、若い方でも先輩、後輩があるので、先輩たちが後輩の皆さんにそういう励ましをしてくれということはいろんな機会に申し上げているところである。 ◯山本(文)委員  全くそのとおりで、反対しない。知事の言うことが間違っているとは思わないが、ただ、例えば、東京一極集中がだめではないかと、国へ言ったからといって、福井県も全部くるという保障はない。それは全国一律のものである。私が今申し上げているのは、福井県独自のものでもっと強力なものをつくったらどうかということ。そして、そのビジョンの中に、3人っ子政策も入れて、3人を完結する、どうでも3人産んでもらうのだということぐらいもう少し強力に進めるべきである。この危機的状況をどう乗り切るかというと、知事を初め全ての県民がその気になって頑張らないことにはもう難しいと思う。  私は、地域の人が寄ると、町内会の皆さん、今では子供を産んだらそこの家だけが育てるのではなく、町内こぞってこの子供はこの地域の宝だということで協力して養育あるいは世話するのに協力してもらえないかという話をしている。そうすると、皆さん、それはそのとおりやということで決して反対はしないが、そういうモードをどうして高めていくかということも大事になってくる。  石川県のことばかり言うのもどうかと思うが、福井県の人口減少率は今2.4%か2.7%であるが、石川県は1.34%である。福井県のほうが人口減少率が高いのである。なぜ石川県と福井県と人口減少率が違うのかということになると、これはもう実態が実態であるからやむを得ない。しかし、減らさないためにはどうするかということで人口減少の歯どめをかけるためには、やはり手っ取り早いのは子供をたくさん産んでもらうとい以外にないと思う。知事、移住促進しても、そんなに大して移住するはずがない。極論を言うと、県が一生懸命やる前に、本当にすばらしい地域なら黙っていても人が福井県に来て住もうということになるのではないか。そういうことであるから、どうして人をふやすかということを重点的に考えてほしいと思う。  私は以前、若い女の人に5人産んだら1億円あげるから産んでくれるかと言ったら、みんな産むと言ったことを申し上げたことがある。石川県でもほかの県でも大体、一人でなく2人産んでいただきたいという2人出生に重点的に取り組んでいる自治体が多いのである。私はそんなものではふえないと思う。思い切った政策を打ち出すということなら、4人目、5人目をどうすれば産んでくれるかということに重点を置いて、日本でただ一つ、福井県だけでもいい、4人、5人を目指してやるということで考えたならば、例えば、先ほどお金のことを言ったが、知事、1人2,000万円ぐらいは出さないと子供を産んでくれない。4人産んだら8,000万円、5人産んだら1億円、これくらいは出さないと産んでくれない。これは投資であるからそれくらいのことは仕方ないと思う。どこから出た数字かわからないが、大卒者が一生涯に働いて稼ぐ生涯賃金を見ると、2億円から2.5億円稼ぐというのである。1人が2億円も稼ぐというわけであるから、1人1,000万円、2,000万円くらいは大したことない。それでその金をどうしてつくるか、どこから出すか、どういう予算編成するか、どういう形にするのかは知事なり、行政の皆さん方が判断して決めることであるから、私はそこまでは言わないが、そういうことで、思い切った方策をつくるという考えはないか。 ◯知  事  さまざま提案をいただいたところであるが、福井県は結婚への支援、出産など、また、行政がそんなことしていいのかというようなこともほんの10年ほど前に議論をしていたわけである。そういう行政の課題と考えられない時期から全国に先駆けて、3人っ子応援とか、縁むすび活動、結婚相談などを進めている。引き続き、子育て世帯の負担軽減するための支援策の充実、妊娠から子育てまで切れ目のない支援の充実、父親の育児休暇取得促進、家事参加、祖父母による孫育て応援など、全国トップレベルの子育て支援を推進している。  今、4人とか5人のお子さんの数が600人ぐらいおられるが、2,000万円出すと1年間に123億円ということになる。これが2倍ふえたとすると約250億円のお金が毎年要るという計算になるが、どんなふうにこれをやっていくのかとか。 ◯山本(文)委員  知事、そう言われるが、福井県は、将来働く人がいない、企業も閉鎖しないといけない、あるいは家もどんどん減っていく、そういう危機的状況の中にあるならば、県民の皆様方に協力してもらえば、企業だって金を出すと思う。どういう運用をするかということである。言葉も関係ない。前へ一歩も進まないということでは手も足も出ない。だから、それをどうしてやるかということは皆さん方頭に入れて考えてもらえばいいと思うし、私はそれをやる方法は幾らでもあると思う。ただ、やるかやらないかの決断だと思っている。今、危機的状況で、福井県が企業もあかん、農業だってもうあかんようになってしまう、後継者もいない、そんなことで荒れ放題の福井県になって、人口が30万人とか、20万人とかにどんどん減少することを考えたら、今のうちに打つべきものは手を打つ、そして、出すべきものは出すということで考えようによっては生きた金を使うということになる。そのつくり方についてはいろいろ方法があるので、一度考えてみるということで、知事、考える気持ちはないか。 ◯知  事  金額の大きさとか、いろいろ考えることは考えたいと思うが、ものになるかどうかが課題かなと、こんなふうに思う。 ◯山本(文)委員  それは企業にまだ言葉をかけていないからそういう言葉も出ると思う。前にも言ったが、九州のソフトバンクは3人目に100万円、4人目に300万円、5人目に500万円、ソフトバンクの一企業がそれだけの金を出しているのである。さすが企業だなと思うのは、4人目、5人目までをちゃんと計算をして対応をしているということであるから、4人、5人と多く産むということで考えてほしいと思う。  そんなことで、今、少子化の問題は最も大事な項目の一つでないかと思う。あすの福井県をどうするかということ、子々孫々に至るまで繁栄するという地域をつくるためにはやはり人がおらないことには成り立たないと思っている。それで、石川県は何で人が減るのが少ないのか、福井県は何で減るのが多いのか、こういうことを考えると、何でかなと思うが、考えられることは何となく石川県のほうがいいのかなと、それはやはり加賀百万石の影響か何かなと、いろいろ考えるわけであるが、福井県もその魅力をどうしてつけるかということを一工夫やればそれは道が開けてくると思うので、ひとつぜひ前向きに取り組んでほしいと思う。           「北陸新幹線について」 ◯山本(文)委員  次は、新幹線について伺う。知ってのとおり、北陸新幹線は、昭和48年に整備計画決定した。約半世紀にわたってこの新幹線について私どもも取り組んできた。平成10年に長野オリンピックがあった。その長野オリンピックに間に合わせるために高崎−長野間だけは重点的に先行して、全国の全ての新幹線の施工をやめて長野に集中して予算要求した。そのひずみがそれから後の金沢、福井に来るときに、長野に集中的に予算を投資したからしばらく待ってもらわないといけないという話もあったほどである。さらに、平成27年3月には、長野−金沢間が完成した。次なるは、平成34年度には金沢−敦賀間が完成する、いよいよ私どものところに完成することになる。用地取得率は残り3%だという話であるし、また、全長約20キロに及ぶ北陸トンネルの最長のトンネルが今工事を抱えているということであるが、この工事などの進捗状況、平成34年には間違いなく間に合うかどうか、これを尋ねたいと思う。 ◯新幹線・地域鉄道対策監  工事の進捗であるが、県内の工事延長は約76キロであるから、現在、9割を超える区間について契約を終えており、残る区間についても、先月、知事が速やかな契約の締結を鉄道運輸機構の理事長に要請をしたところである。トンネル工事は14工区あって、全て契約を終え、地元関係者の協力を得て、13工区が既に着工しており、残る1工区についても、この秋に着工する予定となっている。  特に、延長約20キロある新北陸トンネルについては、6工区に分けて、平成26年2月から順次着工をしており、現在約4割を超える約9キロメートルの掘削を終えている。他の区間も含め、平成34年度末開業に向け、おおむね予定どおり進んでいるということである。  なお、用地取得であるが、一日も早い完了に向けて、鉄道運輸機構、沿線市町とともにスピード感を持って、粘り強く交渉を重ねていきたいと思う。 ◯山本(文)委員  いよいよ平成34年には福井−敦賀開業、また、去年の12月には敦賀以西の京都までルート決定ということで非常に福井県としてはいい方向に進んでいる。これも知事を初め、多くの皆さん方、また、私どもも今日この日を迎えるまでにはそれこそかつてないような誘致活動をしてきたということも事実であって、委員の皆様も汗をかいた。なぜそこまでしなければいけなかったかということであるが、これはただ遊びでやっていたのでもない。目的は一つ、福井県の発展と高速交通体系の整備、こういうことが一つ根底にあったから、皆さん、何とかしなければならないということで、それこそ議会の本会議までいろいろやりくりして陳情合戦をしたり、かつてない運動をしてきた。そういうことで、昨年の9月議会において、北陸新幹線誘致の最大の目的を伺ったところ、県にとっては交流人口の拡大、産業、観光、そして、幸福度日本一という県民の努力が120%生かせる基盤だと、知事はこういうふうに言われた。それは具体的にどういうことをするということがその中身としてあるのか。120%生かせること、200%も生かせるということでは間違いないと思うが、これはどういう中身というか、具体的には何かあるか。 ◯知  事  さまざまなことをしなければならないと思うが、インフラの整備、完成が100%であって、それを経済、あるいは、政治の力によって地域がどのように生かすかによって120%、あるいは130%力を発揮できるという意味で申し上げているところである。 ◯山本(文)委員  県ではそういうことで知事の言われることを実現するために、行動計画である「高速交通開通アクション・プログラム」を策定した。この中で、新幹線誘致の効果を最大限に発揮する他県にはない最大の目玉というか、これはよそにはない、福井県独自のもので、これを目玉として徹底してやるのだというようなものを何か思っておられるか。 ◯知  事  目玉であるから2つあると思うが、1つは、オンリーワンというか、国内を初め、アジアからも誘客できる本県の断トツブランドの恐竜、あるいは古い歴史を生かした一乗谷などの機能というものが一つ大きく陸の目玉といったほうがいい。もう一つは、福井県の海の目玉。これは東尋坊から越前海岸、若狭湾に至る海岸を中心とした自然景観、歴史遺産、北前船、鉄道遺産、年縞、こういう活用が考えられると思う。ほかにいろんなことがあるが、こういう大きな流れの中で、特に若狭湾エリアについては、さらに先の話になるが、大阪までの開業後には、立地条件が我々の想像を超えた飛躍的な向上が図られると思うので、海や湖を生かした観光や産業などの集積についても新たな地域構想の中で検討していく必要があると考える。
    ◯山本(文)委員  知事、今までの福井県の姿と余り変わりばえしない。話は変わるが、県庁周辺を初め、駅の西東周辺整備を積極的にいろんなことも行っているが、これは新幹線とは別に、県都デザイン戦略の一環として、それに基づいて行っているのか。 ◯知  事  県都デザイン戦略がベースにあるが、さらに今申し上げたような「高速交通開通アクション・プログラム」などを受けて、特に、県都福井市については、観光やまちづくりの面で震災や戦災に遭っているなどいろんな資源が目に見えないようなところが問題としてあると思うので、現在、山里口御門の復元とか、福の井、また福井市とともにグリフィス記念館、中央公園の整備など、いろんな投資をしながら磨き上げを行っている。  また、一方で、養浩館から足羽川、浜町、足羽山にかけては、幕末江戸期のさまざまな史跡や銅像などがあるので、足羽山までのモデルルート、こういうものを周遊していただくことが福井市の観光としては重要だと思う。特に、来年は、幕末明治福井の150年博覧会(仮称)を開催することであるので、松平春嶽、橋本佐内、由利公正などといった先人について山里口御門での映像紹介に加え、さまざまな工夫をして、より歴史が、そして福井市全体がわかりやすい形で観光などに魅力がつくように努力したいと今考えている。 ◯山本(文)委員  駅前なんかもさま変わりしたし、それはそれなりによかったと思っているが、これは「高速交通開通アクション・プログラム」の第一弾として、あくまでも福井国体というものを目指してやっているのかどうか、そうすると、第二弾というのがまたあるのか、その辺はどうか。 ◯総合政策部長  県都デザイン戦略というのはそもそもまず短期目標として2018年の福井国体、中期目標として一応当時2025年の北陸新幹線の敦賀開業と置いていたわけである。ところが、それから後に3年前倒しが決まって、それで今「高速交通開通アクション・プログラム」というものの中でそういった福井のまちづくりも含めてこれからやるべきことを入れており、特に、福井藩68万石の風格都市の実現に向けて、整備構想の検討に着手していくということもこの「高速交通開通アクション・プログラム」の中に盛り込んでいる。 ◯山本(文)委員  そうすると、県都デザイン戦略というのは駅前のあの辺を今やっているあれでもう終わりなのか。まだ県都デザイン戦略があるのか、ないのか。それと、「高速交通開通アクション・プログラム」は、新幹線が来るまでの5年の間に何をやるかということもあると思うが、その辺が入りまじって余り理解しにくいが、どうなっているか。 ◯知  事  部長から申し上げたが、県都デザイン戦略、それから「高速交通開通アクション・プログラム」においては、中長期的に福井というか、福井市、福井藩をベースに整備構想の検討をさまざま進めているわけであるが、県としては次の話になると、将来における県庁舎等の移転などの課題、それから、当面は中央公園のさらなる区域の拡大とか、城址から養浩館、あるいは、足羽川、足羽山への回遊性、こうした空間整備が大きな課題になるかと思う。 ◯山本(文)委員  知事は今、短期的なもの、長期的なもの、全部言われたと思うが、私は、北陸新幹線の平成34年の福井−敦賀開業ということに照準を合わせると、今急がないといけないことが幾つもあると思う。それを本当にどこまでやるのかという、計画が余り定かでない、明確に示されていないということが一つひっかかるのである。そうすると、部長に聞くが、金沢、富山は新幹線が開業する前と何%ほど来訪客がふえているのか。今実績はどのようになっているか。  それと、福井駅が開業したときに、現在の観光客その他の乗降客がどれくらいふえると思うか。 ◯新幹線・地域鉄道対策監  まず、北陸のほうであるが、金沢駅ではJRのときの利用者に比べて現在6割増し、そして、富山駅については3割増しという状況である。  それで、福井開業になった場合のことであるが、この交流人口に関する直接的なデータはないのであるが、国が行っている全国幹線の旅客純流動調査、また、敦賀開業後の福井開業、予測から試算をすると、鉄道利用による交流人口は福井県も含め、北陸全体で1日2万8,100人から4万3,800人へと、1.5倍以上に増加すると見込まれている。  また、訪日外国人旅行者については、国が2020年に4,000万人とする目標を持ってさまざまな各施策を行っているので、交流人口のさらなる増加を図っていかなければならないものと考えている。 ◯山本(文)委員  長野開業、それから八戸開業などは大体150%はあった。そうすると、富山が開業してから130%というのは、開業した当時とは減ったのだと思うが、少なくとも福井は150%は確保しないと新幹線が来た意味がない。多くの人が期待しているわけであるから、新幹線で150%のお客さんが来られるように頑張るのだと。それでは、150%のお客さんが何のために来るのかということになる。そうすると、やはり手を打たないといけないと思う。見るものや味わうものなど観光客の目を引くものがなければ福井には来てくれないだろう。沖縄には首里城がある、金沢には百万石がある、名古屋には城があるということでそれぞれ特別光るナンバーワンのそういうもの、目玉というのがある。そこで、福井に何か目玉があるかというと、今見渡しても何が目玉なのか、目玉は幾つもあるのか、一つもないのか、そういうふうなことしか感じられてこないのである。だから、もっと目玉づくりをするかしないか、5年の間にやるのかやらないのか、今のところ「高速交通開通アクション・プログラム」の中でも余りそういうことは出てこないし、まちづくりの中でも出てこないが、そのようなことをやる気持ちがあるのかどうか。  私は、平成26年2月議会以降、福井の偉人の業績を発信するための場として銅像なり、記念碑を立てて、そして、歴史公園というのを一つつくったらどうかと提案したことがある。ところが、それとは裏腹に岡田啓介の銅像はどこにいったのかわからないし、由利公正の像は、幸橋の向こうにいるというわけである。こういうところに一つの福井県の偉人、過去の立派な人の像を歴史公園の中につくって、福井の偉人の公園という福井の名所の一つに数えられるようなものをつくってはどうかと思う。その中には、柴田勝家とお市の方の銅像も2つ建てるということで、迫力のある歴史公園をつくるということがいいと思う。今、山里口御門とか、いろんなものをつくっているが、県外から来ても余り目立たないと思う。そういうことをひとつ考えたらどうかなと思っている。  今、中央公園を整備して芝生を張った。芝生広場になって、散策も余りできないし、山里口御門やら、御廊下橋と、何か一体感が出てこないという話を聞くので、もう少し一体感のあるものでなければならないのでないかなと思っている。そこらも含めて、歴史公園をつくり、福井県の新しい名所にすることは、そんなに何も変えなくてもできると思う。新幹線の開通までもう5年しかない。それまでにこのままでやるのか、それとも、新しいものを1つでも2つでもつくろうという気持ちがあるのかどうか。 ◯知  事  いずれにしても、まず中央公園、あるいは城址関係の整備を終了しなければならないので、その対応をしなければならないと思うし、福井市がこの問題にどのようにさらに対応するかというのも、もっと馬力を出してやっていただくことも大事だと、一方で思っている。  それから、今言われた歴史公園をどんなふうにするかというのは、これまた大きな話であって、今申し上げたような、今県庁があるこの地域を将来どうするかなどと、これは深くかかわるのではないかと、このように思う。 ◯山本(文)委員  この間開かれた日本学生陸上選手権大会には、約2,000人の選手に加えて、指導者そのほかのお客さんも多数福井を訪れた。この来訪者の感想を新聞紙上で見ると、ソースカツ丼と越前おろしそばがおいしかった、御当地サイダーも爽やかでおいしかったということはあったが、まちが明るかったとか、夜楽しかったとかという話は一つも聞こえてこない。だから、やはりもう少し何かインパクトのあるまちづくりをしたほうがいいのではないか。  知事は前々から耳にたこができるぐらい聞いたと思うが、日本一のものを何かつくられないかという提案の中で、日本一の夜景をつくるという、ほかにはない断トツなものをつくったらどうかという話を申し上げたが、それはいろんな理由があってつくられなかった。神戸のルミナリエは、歴史もずっと積み重ねているが、わずか10日間で320万人もの人が来訪するのであるから非常にインパクトがある。来年の国体に、多くの人が福井に来たときに何を見てもらうのか。福井への印象はどうかといったら、暗いまちだったというのでは少し寂しいのではないかと思う。そうすると、前にも申し上げたが、福井駅から大名町までトンネルを2つつくって、きらきらと光る夜景ぐらいなら来年までにつくれるのではないかという思いはする。  もう一つは、県外へ行くと何か土産を買いたいという気持ちは誰でもあると思う。福井にはずっと連続した商店街というのが余りない。そうすると、どこで福井のお土産を買ってもらうかというと、地元の私らでさえもここへ行けばと言いにくいところがある。これは全体の力でもって、例えば、国体の間だけは晩10時まで電気をつけていただきたい、11時までは電気をつけて営業していただきたい、シャッターを上げていただきたいというようなことを皆さん方に徹底するというのも一つの方法かと思う。  もう一つは、それぞれ各市町に会場があるから、せめてその間だけでも電気をつけてそこを明るくするような、そういう手だてを徹底するとか、あるいは、先ほど言ったように、明るいトンネルを2つつくって、そこだけでも散策するようなことを考えるとかいう方法もあると思う。何かそういう点で考えはあるか。 ◯知  事  ライトアップについて幾つかの点について言われたが、福井市内において、養浩館、福井城址、グリフィス館でライトアップが行われている。これに加えて、国体・障スポの時期、来年であるが、イルミネーションなどができないか、また、商店街などにも働きかけ、今シャッターそのものであるが、パイプシャッターというものの導入など、店内が見えるとか、にぎわいをつくっていくことなど、これは本来福井市の仕事かとは思うが、福井市とも相談して進めていきたいと考えている。  来年のことであるが、150年博にも深く関係する、印象に残るプロジェクションマッピング等ができないか、150年博実行委員会において検討していきたいと考える。  現在、国体に関連して、市町で行われているイベントを含め、国体・障スポの時期に合わせて各地域においてライトアップ、イベントを行ってはどうかということで、これは市町の考えが重要であり、市町や観光協会などが参加する観光営業推進会議の場で相談していきたいと思う。  それから、うまいものはないか、どこにお土産があるかという話で、営業時間延長などの提案があったわけであるが、選手や役員の皆さんが召し上がるように庶民的でおいしいごちそうも非常に大事だと思っているが、店舗の特徴や独自のサービスなどの情報が検索できるアプリをプレ大会が行われる今年度から既に提供しており、充実を図りたいと思う。このアプリには、既に200のお店が掲載され、運用を始めた6月からこれまでに1万4,000件のアクセスがある。今後、さらにサービスの提供や競技会場周辺店舗の掲載を進め、桐生選手にちなんだメニューをつくるという店も頑張って最近出始めているから、そういうようなこと、また、来年度は本大会の開催に合わせ、県内のお店での利用額に応じた県産品がもらえるキャンペーンの実施を検討したいと思う。  また、期間中の営業時間の延長、休日変更についても事業者に要請し、来県者が利用しやすい環境づくりにつなげていきたいと考える。 ◯山本(文)委員  一つ一つ見ると福井県もそれなりの土産が確かにある。しかし、どこの商店街へ行ったらいいかというのがぴんとこないものだから、買いにくい、歩きにくいということがある。それは考えてもらいたい。  もう一つは、人間というのはきらきらと明かりがつくということは第一印象として非常に残ると思う。福井の駅をおりたときに、暗かったということだけはないようにして、夜景がすごいなという第一印象というのは非常に大切になってくると思う。そういうことも含めると、例えば、国体の間だけでもそういうものをつくって感動を与えるということが、国体から4年後の新幹線開業のときに人を集めるのに、福井でも敦賀でも同じであるが、駅前が明るい、こういうきらきらしたものがあるというふうなことは、非常に大事だと思う。知事、その辺で、何か一つやってみるということだけ考えてもらえないか。 ◯知  事  山本委員の提案については、すぐにできないことが多いものであるから、着実に進めていくのが実態かというふうに思う。何か一つということであるが、一つでよろしければ何か一つぜひ考えてみたい。 ◯山本(文)委員  ぜひ前向きに願いたいと思う。  新幹線の今最大の課題は、一日も早く敦賀、大阪までを施工する、完了するということになるかと思う。5月ごろはみんなで運動を続けてきたが、最近少し鳴りを潜めているという感じがする。それは、大体見通しが立ったからしないのか。財源確保というのは非常に大事であるし、財源は公共事業でつくるか、貸付料を延長するか、あるいは売却益をそれに当てるかというような方法はそれぞれあると思うが、ある程度JRと話を進めて、焦点を絞って、そして、もう少し強力に、精力的に話を持っていって運動をするという必要はないか。 ◯知  事  一日も早い大阪までの全線開業実現のためには、かねて申し上げているが、関西みずからが大きな声を上げる時期にたっていることは実際大事であるが、一方で、運動を盛り上げることが重要であるので、引き続き関西の知事に対して主体的に運動することを求めるとともに、本県としても関西との連携を強めていきたいと思う。  また、財源などの問題については、新幹線整備の日本における運動の歴史としては異例なことであるが、福井県としてこれまでいろんな提案をし、3年の短縮も勝ち取り、また、ルートの決定も極めて厳しい環境の中ではあったが、県議会、そして皆さんとともに方針を勝ち取ったわけである。政府与党への要請活動の場で、財源については国費の増額、貸付料の算定期間の延長など、具体的な建設財源の確保を提案しており、こういうものについては一定の理解をいただいているのではないかと思っている。  今後、早期着工、完成、開業に向け、与党において建設財源の検討を速やかに開始するよう、市町、経済界はもとより、県議会とこれまで同様、また一層力を合わせて、関西、北陸が一体となって強く要請できるようにしていきたいと思う。折しも、衆議院議員選挙がこれから予定をされているという状況であるので、県選出国会議員において、この新幹線の問題を最大の課題として県民に訴えていただき、方針を出し、これを実行する。我々も一緒に進めるということが大事かと思う。 ◯山本(文)委員  そのとおりだと思うが、私ども県議会は、京都府議会、大阪府議会とそれこそ10年も前から密に連携をとりながら、何回も何回も会合を重ねてその気になった。しかし、今知事が言われた「その気になっているのではないか」というのは、私は違うと思う。京都や大阪の皆さん方の感覚では、北陸新幹線はそんな重要に考えていない。あるとき、京都の議会がどう言ったかというと、「うちはあまり観光客がたくさん来てもらうと困る。外国人観光客が売り物であるから、それと一緒に考えている」とのことだった。私は、「何を言っているのか。ずっと昔から京都と福井はどんな関係にあるかわかっているのか。今、急に観光客が多いとか、少ないとかいう問題ではなく、そういう交流を盛んにしてお互いに協力し合う、関係を密にするということが重要ではないのか」とそこまで言ったら、「悪かった、言い過ぎた、堪忍してくれ」と向こうは謝った、という一場面もあった。だから、北陸からそんなに来てもらおうともらわまいと関係ないという感覚である。大阪にしても、去年は本当に身動きがとれないほど観光客が来たという話は聞いている。そのようなことから、やはり新幹線というものに対しての京都、大阪の認識としては、関心がないということである。だから、知事、こちらのほうから言葉をかけて、アタックして、そして福井県がリーダーシップをとりながら話を進めていくことが大事でないかと思うが、どうか。 ◯知  事  新幹線の関西地域への働きかけであるが、大阪までの早期全線開業を実現するためには、京都府、大阪府など、関西がみずからの課題として運動を展開することが重要であり、関西として政府・与党への要請など、体制づくり、また具体的な動きについて働きかけており、間もなくいろんな動きが出てくると思う。  また、我々自体としての関西との連携も重要であるので、秋の北陸同盟会、これは11月中旬ごろであるが、要請活動など、引き続き関西と一体となって行動していきたいと考える。 ◯山本(文)委員  ぜひ積極的な取り組みによって、京都、大阪をリードするような形で前向きに進めてもらいたい。それがひいては福井県の将来にとって非常にプラスになると思うので、ぜひお願いしたいと思う。           「九頭竜川パイプラインについて」 ◯山本(文)委員  次に、九頭竜川下流域農業用水再編対策事業についてである。俗称パイプライン事業であるが、おかげをもって見事完成をした。事業費1,133億円の巨額を投資して、国営事業だけで延長54キロメートルの大事業である。直線でいえば、石川県境から敦賀までの距離である。それだけの距離を直径3メートル50センチのパイプが地下に埋設されている。これは地上にあったら見事なものだと思う。そういう大事業は、知事を初め多くの方々の大きな力をいただいて完成したわけであるから、心から感謝をしなければならないと思っている。九頭竜川を中心として、福井市、永平寺町、坂井市、あわら市の受益面積は1万2,000ヘクタールである。膨大な面積をしかも、農業用水といえども九頭竜川の清水、きれいな水をそのまま安定的に地下を通って個々の水田に供給している全国にも例がない大事業である。農林水産省は日本一と言っているが、まさにそういう大きな事業を完成できたということは、多くの方々に感謝しなければならないと思っているわけである。  さて、つい先日の23日には、首都圏の百貨店や福井県内量販店で「いちほまれ」の試験販売があった。特別栽培米2キログラム1,545円、全て完売できた、非常に好調だったという新聞報道である。この品種育成に当たっては、長い年月それぞれ心血を注いで育て上げていただいた関係者の皆さん方に、県民の一人として本当に心から感謝しなければならないという思いである。  そのデビューに対して、今後の対応というか、パイプラインとの関係も含めて知事の考えがあったら伺いたい。 ◯知  事  このパイプラインは、日本を代表する農業用水として、これからも長い歴史の中で記憶に残るような施設になると思うので、何としても、坂井平野というかこの穀倉地域で、このすばらしい用水事業をこれこそ120%、150%に生かして、「いちほまれ」なども含めた米あるいは野菜、果樹で先端的なAIなどを使った農業が展開されて、子供たちの社会科やいろんな教科書に絶えず載れるような、載せたいと思っているが、そういう農業地帯にしたいし、土地改良区あるいはJA、農家の皆さんにそのようにしていただきたいと思う。 ◯山本(文)委員  「いちほまれ」のことはどうか。 ◯知  事  「いちほまれ」については、福井県の農業試験場が60年前にコシヒカリを開発したその技術と誇りを生かして、ほまれ高き米ということで、おいしい米の決定版として売り出し、その評価をどうやら確保できそうであるので、これをしっかり押さえながら、日本一のおいしい米にしたいと思うし、九頭竜川の清水で栽培されると一層価値が上がるであろう。また、「いちほまれ」についても越前がにと同じように、有機無農薬の最高級の米ももちろんあるし、一般の普及的な値段で召し上がっていただけるような「いちほまれ」もあるから、幅広く県民の皆さんにも楽しんでいただくように努めたいと思う。 ◯山本(文)委員  きのうの新聞を見て驚いた。「いちほまれ」のよいところをデパートの本部長いわく、粒の感じ、粒感がしっかりして、のどごしもよく、甘過ぎず、やわらか過ぎず、どんなおかずにも合うとべたほめである。これは県が言わせたのか、本当の気持ちで言ったのか、どちらか。大したものである。そういうことがあって、私も感動したわけである。非常によかったと思っている。  パイプライン事業で稲作栽培に最も成果があったことは、夜間冷水栽培という画期的な稲作栽培だと思う。パイプラインは農業用水といえども、生活雑廃水が入ってこなくて安全・安心面からも高く評価されているし、食味ももちろん最高である。また、日本一の良質米生産地である。さらに、限定コシヒカリとして、首都圏で販売しているのも事実である。県が出した「九頭竜川地域 農と水の振興ビジョン」の中にも限定コシヒカリとして、首都圏で販売しているということがうたっている。この県の振興ビジョンにもうたわれているコシヒカリというものが、「いちほまれ」との関係で今後どういう位置づけをするのか。パイプラインのコシヒカリは、日本一のおいしい米と言われている魚沼産のコシヒカリの40%を上回って53%という食味評価アンケートの結果がある。パイプラインによる夜間冷水栽培というものを開発してこれだけの成果が上がったというアンケート結果が出たのである。  民主党政権のときに、鹿野農林水産大臣のところへ行って、パイプラインでこのとおり成果が上がっている。だから、予算を多くつけてくれと言ったら、「先生、これは本当か」と私に言うので、「農林水産大臣に対してうそを書いて持っていかれるかと、もしも、自分でつくったものをもってきたとばれたらどうなると思うか、そんなうそはつかない」と言ったら、「それならばわかった、信用する」ということで翌年の予算は90%ついた。よそのところは20%から30%しか土地改良予算がつかないときに、九頭竜のパイプラインのところだけは90%ついた。パイプラインの効果というものは、夜間冷水栽培という栽培方法で食味がよくなったという画期的な栽培法が確立したということである。県では振興ビジョンの中では、特別米のコシヒカリとして首都圏で販売するということであるが、それで今後についてはどういう考えを持っているか。 ◯農林水産部長  首都圏での夜間かんがいの冷水を使った米の販売については、昨年、受益地域内の丸岡地区の米を高級スーパーで試験販売をした。2回の試験販売を通じて約10トン販売したが、非常に客から好評だということで、最終的には30トン販売した。実際、そこのディーラーからは、「いちほまれ」についても同じ九頭竜川パイプラインの受益地域の「いちほまれ」をぜひとも取り扱わせてほしいという申し出があった。本年度、そこの高級スーパーにおいても、「いちほまれ」を流通させて23日から販売を開始している。  このように、非常に高い評価を得ているので、今後とも九頭竜川パイプラインの魅力をうまくPRに使いながら、販路開拓等に努めていきたいと思っている。
    ◯山本(文)委員  これだけコシヒカリで成果を上げた地域の特別な栽培方法である。コシヒカリについても、東京方面では非常に味がよく、特別米として現実に高く売れているのである。今農家の皆さん方の跡継ぎがいないというのは、もうからないから、採算が合わないからなかなか跡継ぎがいなくて、年配の人ばかりで栽培しているという状況になっているのである。限定コシヒカリがあるように、「いちほまれ」も高級限定いちほまれと位置づけして、特別にパイプラインでつくる栽培方法を使ってつくったものは特別な位置づけをするということが可能ではないかと思うし、ぜひ必要だと思うが、どうか。 ◯農林水産部長  この水で栽培したものに対してはディーラーから高い評価を得ているので、夜間かんがいプラス、例えば、農薬なり、肥料なりも減らしていく。冷たい水がパイプラインで来ると、雑草の種が入るのも少ないということで、例えば、除草剤を軽減していくという効果があるので、そういう魅力も発信したいと思う。 ◯山本(文)委員  「九頭竜川地域 農と水の振興ビジョン」の中で、水田地域の目標というところに7つの項目がある。コシヒカリの夜間かんがい300ヘクタールを4,500ヘクタールにする、こだわり米の生産拡大68ヘクタールを150ヘクタールにする、はさば設置箇所を6箇所にする。集落園芸等での露地・施設野菜面積5ヘクタールを76ヘクタールにする、集落園芸等を行う経営体数11経営体を67経営体にする、40ヘクタール規模の集落営農法人15組織を40組織にする、100ヘクタール規模のメガファーム1組織を6組織にすると書いてある。これは可能か。 ◯農林水産部長  まず、夜間かんがいであるが、この地域に栽培している、例えば、目標に定めた数字は、コシヒカリを全て夜間かんがいにするということである。昨年、通水を開始して以来、全面積で夜間かんがいを行っている。  それから、例えば、クリムソンクローバーなどの特別な栽培方式、目標150ヘクタールについて、平成28年度現在で70ヘクタール、今年度もかなり上回って栽培されているので達成すると思っている。各項目いろいろ目標を設定したが、今の平成28年末の状況なり、ことしの取り組み状況からいうと、来年の平成30年については達成していけると思っている。達成するためにまだまだ努力は必要だと思っている。 ◯山本(文)委員  なぜそういうことを言うかというと、先ほど知事が言われた、やはり果菜類とか、園芸野菜類とかいうものをこの営農の中に取り入れて、高度な農業経営ができるように、農家が育つようにということが最大の目的の一つのにならないといけないと思うのである。ところが、県が指導してつくった園芸品目の作物を5年間ほど見てみると、ネギなど1年だけ爆発的にたくさんつくっても、明くる年、10分の1ほどに減ってしまうとか、そういうことの繰り返しである。これはどういうわけでこうなるのか。もう少し試験を積んでちゃんとした計画の中でやれば、こう上下することはなかろうと思うのであるが、これは定着すると思うか。これは不安定なもので、農家の人はこれを見ただけでもするのが嫌になってしまう。ことし、調子いいので指導者の人がつくれと言うからつくったけども、来年になると価格ががた落ちで売り上げはない、ということの繰り返しをやったのではだんだんとやる人がいなくなってしまう。これはこれからのやり方としてもう少し考える余地はないか。 ◯農林水産部長  一年目は試作ということで頑張っていただく。園芸の一番ネックのところは、継続していくためには販路をきちっと押さえながら、できたら契約栽培のような形でやっていくことが第1点である。しっかり販路を押さえた生産計画をつくる。そして、もう一つ大事なことは、やはり園芸は水稲に比べて今のままの生産状況でいくと、労働時間というか、非常に手間がかかっていく。よって、水稲なりの複合経営の中で本格的に取り入れる場合には機械化体系が必要だと思う。ブロッコリーでもキャベツでもきちんと定植作業をする。定植する機械をきちんと入れていく。タマネギも定植する機械、それから収穫する機械までを機械化一貫体系でやる。こういう中で労働軽減を図りつつ普及していく。また、売り先も契約栽培などで押さえながら単価をきちんとつかまえていく。こういうようなことで、九頭竜川下流域の水田地帯においても生産が拡大していけると思っている。 ◯山本(文)委員  稲作経営でいうと、今メガファームとか、大規模化集落営農とかをどんどん進めている。しかし、反対にひずみもたくさんある。例えば中山間地などで背丈もあるような土手刈りは誰がするのか。高齢者はもうしない。そうすると、誰もつくり手がないようなことになる。50ヘクタールも100ヘクタールもあるメガファームをつくると、その農道や水路の補修は誰もするものがいない状況になってしまうのである。ただ、水田経営だけを求めて、大規模化、大型化といっているが、その反面その世話をする人の人口がだんだん減ってくる。特定の人がそれをもうやめたということになると責任者が誰もいないようになってしまう。そういうことではなく、もっと安定的にやって、知事が先に言ったように、面積が小さくても高度な園芸、野菜園芸を取り入れた、リタイアした年配の人でも、高齢の人でもきめ細かく採算の合うような農業ができるようにという道も考えていかないと、ただ大型化、大型化ではどうなのか。この計画によってただ大型化するということが主になっていると思うが、それでいいのか。私は危険性があると思う。 ◯農林水産部長  大型化の一方で大事なことは、それまでの土地の保有者が水田を任せたらそれで終わりという意識になってしまうことは非常に問題だと思う。やはり自分が担い手というか、法人に貸しても、それは地域の財産として自分たちも管理していくという意識を持っていただくことが大事である。今、県内で国の多面的機能支払いを活用をして、共同活動をしている。全体受益内の9割が加入しているが、やはり田んぼを預けた人も参加して、共同部分──農道であったり、排水路であったり、水田の周りをきちんと維持管理していくことをしっかりと集積に合わせて進めていきたいと思う。そのことによって維持を進めたいと思う。 ◯山本(文)委員  まだまだ課題はたくさんあると思う。はさばがけをしておいしい米をつくる。将来的にそれが続くものかどうか。それを進めていいのかどうかということも課題としてある。時代に逆行するやり方であるから。それよりも小規模であっても中身の濃い素材園芸を取り入れた中規模の農業経営をして、例えば、リタイアした人、高齢者の人でも後継者としてそれを賄っていかれるようなことで農村が崩壊しなように、農村が跡継ぎを持って、順次跡継ぎをしてやっていけるような、集落をどのようにして健全に保っていくか、維持していくかということも加味しながら計画を立てるということが私は大事ではないかと思う。ただ一方的に農業経営、片方だけ見てそのまま進めていっていいのかどうか、これは問題がたくさんあると思うが、そう思わないか。 ◯農林水産部長  計画づくり、ビジョンも30年を目標にしているが、大もとにある福井県の農業農村基本計画そのものも平成30年までの計画である。今後の計画見直しに当たっては、そういう感覚を持って取り組みをしていきたいと思う。                               〜以  上〜 ◯山本(芳)委員長  以上で、山本文雄委員の質疑は終了した。  次に、西本恵一委員の質疑を行う。  なお、西本恵一委員より資料の使用とあわせ、配付したい旨の申し出があり、これを許可したので了承願う。  西本恵一委員。           「福祉行政について」           西本 恵一 委員 ◯西本(恵)委員  公明党の西本恵一である。私も「いちほまれ」を食べて、本当に鈍感な舌の私でも大変においしかった。そのパワーをもとにしっかりと質問していきたいと思うので、よろしくお願いする。  まず、福祉行政について伺う。  6月議会において、ヘルプカードの導入について質問した。ヘルプカードは心臓や腎臓など、内部に障害を抱える方々、あるいは難病患者など、外見からは援助の必要性が理解されにくい方がカードを提示することで配慮を受けやすくするためのものである。県内には、内部障害や難病を抱えられている方が約1万1,000人いるとのことである。櫻本部長の答弁では、今年度、第6次障害者福祉計画を策定する中で、ヘルプカードの導入について、障害者団体、市町、公共交通機関など、諸団体の意見を十分聞いて検討するとのことであった。その後、来年施行予定の共生社会条例(仮称)を検討する委員会の中で、ヘルプカードの導入を求める意見が委員から出されたと聞いている。また、福井県身体障害者福祉連合会長からも先日、直接私のもとに電話がかかってきて、私のヘルプカード導入の一般質問について、内部障害者は電車に乗っていて、席があいていないときに立っているのがつらくても健常者と見られるので席を譲ってもらえない。シールでもワッペンでもカードでもいいからヘルプカードがあると、援助の理解が得られやすいのでぜひ導入をお願いしたいとの声が寄せられた。来年、福井しあわせ元気国体や障害者スポーツ大会であるしあわせ元気大会が開催され、障害のある方も含め、国内の多くの選手や観客が訪問される。現在、16都府県で導入をされているが、その中でヘルプカードをお持ちになる方もいらっしゃると思う。オリンピック、パラリンピック開催予定地の東京都では、ヘルプカードを作成し、民間企業が連携をとり、交通機関や商業施設などにステッカーなどを貼り、認知度を高めている。ぜひとも障害者支援のために、本県でもできるだけ早いヘルプカードの導入を望むが、関係団体からどのような意見を聞いているのか。現在の検討状況について伺う。 ◯健康福祉部長  ヘルプカードである。今、新しい条例をつくっており、その策定委員会の中で、今ほど委員が言われたような意見を頂戴している。山崎会長からもヘルプカードを導入してほしいという意見を聞いている。そのほかの団体からも有効だという意見をいただいている。ただ、一方で、いろんな団体があり、その中では、少しまだ抵抗があるというふうな意見もある。それから、ヘルプカードよりももう少し県民の理解、全体のことを優先していただけないか、あるいはヘルプカード以外のマークもあるというような意見も頂戴したところである。いずれにしても、ヘルプカードの状況──先ほど委員が言われたように十数県ということであり、その普及状況を見ながら、今後も関係団体と十分話しをして検討していきたいと考えている。 ◯西本(恵)委員  もう1年後に国体がある。そういった意味でも早い決定、検討、導入をお願いしたいと要望させてもらう。           「観光行政について」 ◯西本(恵)委員  続いて、観光行政について、インバウンドに関し、時間のある限り質問していきたいと思う。  地元新聞でも発表があったが、観光庁の6月の宿泊旅行統計で、本県の外国人延べ宿泊者数が対前年比3.4倍の8,850人泊となったとの発表があった。単独の月での最高記録を更新したとのことであるが、これをどのように評価しているのか伺うとともに、ことしの見通しについて伺う。 ◯知  事  外国人の宿泊者数であるが、本年度上半期では前年比2割増の約3万9,000人となっている。特に6月は香港からの来客が大きく伸びたことから、月間では最高となる8,900人の誘客を実現している。これは、昨年秋、11月に食の提案会を現地で開催したほか、上海事務所を中心に、現地の旅行会社への継続的な訪問営業、また、海外旅行博での永平寺などのZENの売り込みなどを行ってきた成果と考えている。  これからも、こうした営業活動を一層強化をしたいと思うし、県内の旅館等での海外の宿泊予約サイトの利用促進や各施設のウエブページの外国語対応、こういうものについて環境を整え、一層の誘客につなげていきたいと考える。 ◯西本(恵)委員  これが、去年とことしの福井県を訪れた外国人の宿泊者数の推移である。(資料提示)これを見ると、5月まではほぼ去年と同じ推移をたどっていて、6月だけが急にどんと上がっているということである。今、知事から香港を対象にということで、そういった成果があらわれてきたということであった。今後もこの6月のような高い水準が保てるように──観光プラットホーム、予想プラットホームというサイトがあって、その予想を見ると、どうも昨年並みの形のような予報も出ているので、ぜひともしっかりと対応してもらって、宿泊者数がふえていくようにお願いしたいと思う。  続いて、クルーズ船について伺いたいと思う。  今月、クルーズ船が来たが、このクルーズ船の寄航、経済効果とともに福井県をPRすることになり、多くの乗客には日本人の皆さんもおられたし、半数が外国人の方ということであったが、ぜひともリピーターになっていただけると大変うれしいと思っている。このクルーズ船の誘致について、今後5年ぐらいのスパンの期間で、どれくらいの寄航を目標としているのか、伺う。 ◯産業労働部長  海外クルーズの誘致について、本県は平成25年度に業務を土木部から産業労働部のほうに移管して、船会社への営業訪問、それから、運航責任者の県内招聘など、本格的な誘致活動を進めてきたところである。これまでの活動が実を結んで、今般のダイヤモンド・プリンセスが初めて寄港し、また、これは国内船社になるが、今月23日には飛鳥IIが3年ぶりに寄港したところである。  今後の目標であるが、ほかの港がクルーズ船の受け入れを継続して、実績を積み重ねていくということによって、次第に寄港回数がふえる傾向があった。まずはクルーズ寄港地としての敦賀港の評判を高めることが重要ではないかと考えている。  このため、県としては、来月と来年4月に予定されているダイヤモンド・プリンセスの受け入れ体制を着実に整えて、さらなる寄港の継続につなげていきたいと考えている。  また、敦賀港は港湾の設備能力、そして、特徴ある歴史、文化を有することに加えて、平成34年度の北陸新幹線敦賀延伸に向けて、港湾遺産や鉄道遺産を活用した周辺の整備が検討されており、これらの魅力をあわせて船会社などに強くアピールして、誘致につなげていきたいと思っている。 ◯西本(恵)委員  今ソフト対策であるとか、ハード対策いろいろあった。数の目標が出てこなかったが、3年後、5年後ぐらいに具体的にこれぐらいは寄せていきたいという目標は持つべきだと思うが、それについて伺う。 ◯産業労働部長  3年後に何隻、5年後に何隻というふうに数字を最初に設定するというのは、ほかの港の例を見てみてもなかなか率直に難しいところがあって、まずは2回あるいは1回といった状況の中でも、継続して何年か寄港のほうを積み重ねていくと、ほかの港の例でいくと、ある年に突然2桁にふえたりとかいう傾向がこれまでも見られるところである。ただ、どのタイミングでそうなるのかというのも、これもまた港によってばらつきがあるところであり、今一番大事なのは、まずは当面きっちり最初の何回かの敦賀の寄港において、着実にその敦賀港はいい港であるということをクルーズ業界の方々に認知をしていただくということがまず最重要ではないかと考えている。 ◯西本(恵)委員  クルーズ船を企画する旅行業者によっては、寄港先への経済効果がほとんど得られないという報道も過去にあった。昨年11月2日の朝日新聞デジタルの報道によると、宮崎県日南市の油津港の記事が掲載されていた。それによると、日本に寄港するクルーズ船ツアーの多くは、中国の旅行会社が企画しており、中国を出発し、韓国と日本を回るコースが典型である。寄港地での行き先を決めるのは、ランドオペレーターと呼ばれる仲介業者であり、立ち寄る免税店からマージンを受け取っている。高額なマージンの店ばかりに行き、その店で割高な商品を売りつけられるなどのトラブルも報告をされている。中国でもぼったくり免税店と問題視する報道が出始めていると記事があった。もうかるのは旅行業者と仲介業者、免税店だけで、地元はほとんど恩恵を受けていないという内容である。観光庁においても、こういった事態に鑑みて、ランドオペレーターの登録制度を導入する予定だということである。また、他の地域でも、クルーズ船による効果と課題は経済、環境、交通、観光、地域と複数の視点から分析し、市民参加のもとでの議論が必要だというような記事もあった。そういったことから、クルーズ船も航路や旅行業者によっては課題があるようである。業者の選別や地域経済の活性化につなげる工夫など、今後のクルーズ船政策について所見を伺う。 ◯産業労働部長  今般のダイヤモンド・プリンセスの初寄港であるが、乗員、乗客約3,800人を乗せており、敦賀港やその周辺ににぎわいをもたらした。また、飲食代や土産品の購入など、当初の想定を上回る形で約4,000万円の経済効果というのも創出されたところである。  クルーズ船の寄航については、こうした地域のにぎわいや経済効果に加えて、本県の認知度の向上、さらには、乗客と県民との新たな出会い、そして、交流のきっかけなど、さまざまな波及効果があるものと考えている。  お尋ねについて、まずは県としては寄港の継続、寄港回数の増加に向けて引き続き精力的に誘致活動を進めていきたいと思っており、委員が指摘されたランドオペレーターの話であるが、委員から紹介があったとおり、現在、国のほうで法改正などの対応を進めているものと承知している。 ◯西本(恵)委員  クルーズ船とは話が変わるが、今免税店の話も出したので、この免税店であるが、今現在、県内で何店舗ぐらいあるのか、また、免税店全体で年間どれくらいの消費額があるのか、さらには、一番消費額の多い免税店はどれくらい売り上げを上げているのか、伺う。 ◯観光営業部長  平成29年4月現在の県内の消費税免税店であるが、前年同期と比べて17店舗増の59店舗ある。4月以降も大野市の酒造会社、あるいは嶺南の商業施設が新たに免税店となるなど、ふえてきている。  県全体の免税店の消費額、また、年間売り上げについては、公表されていないが、各店舗に個別に訪問をした際に聞いた話では、県内には一番多いところで免税対象の年間売り上げが1,000万円以上と、一千二、三百万円、これは量販店であるが、そういう店舗もあるというふうに聞いている。 ◯西本(恵)委員  爆買い傾向なんかも過去にはあったので、一概に消費額がいいのか悪いのかということが今の状況では判断できないと思うが、ぜひとも把握してもらいたいと思う。  次に、訪日外国人のターゲットについて伺いたいと思う。  観光というのは、どれだけの人が来てくれるかということよりも、どれだけお金を消費してくれるかということが問われるものである。昨年の訪日外国人は2,400万人、そして、3年後の2020年に4,000万人、そして、2030年には6,000万人を国が目標としているが、今ほど言ったように、消費額が重要であって、その消費額の目標も国が立てている。2020年に観光収入8兆円、2030年には15兆円という目標の達成を目標としているようであるが、そのためには、今のままのターゲットではなかなか達成しにくいということで、もう少しターゲットを広めていかなければならない。そういったことも国が考えているようである。そういった意味では、まず、ターゲットをもう少し拡大しながら定めることも重要だと思うが、まずは本県は昨年の実績で台湾が1万7,000人余り、中国が1万人、香港8,000人、韓国1,500人で、この4つの国だけで約4分の3を占めるわけである。その中で、中国からは政策によって、爆買いブームのストップがかかり、また、訪日される方も富裕層から中間層や低所得層に移ってきていると言われている。この表でもわかる。(資料提示)中国は約2割ほど消費動向が減少している。そこで、本県に来られる中国の方の消費額の動向をどう分析し、台湾、香港、韓国の訪日客の観光消費額をどのように捉えているのか、伺う。
    ◯観光営業部長  平成28年の中国からの訪日客の1人当たりの消費額は、爆買いの落ちつき等により、委員からの資料でもそうであるが、前年比5万2,000円減の23万2,000円となっている。このうち買い物代がこの資料で12万3,000円ぐらいになっており、これは前年比から3万9,000円ぐらい落ち込みを見せているということである。  この理由というのは、我々としては今ほどの話にあった、中国における携帯輸入品関税の大幅な引き上げ、あるいは、インターネットの通信販売の拡大等によって、海外にいても日本のものを買えるというようなことが原因ではないかと考える。本県の中国人宿泊者数は全体の2割を占めているので、中国は引き続き重要な市場と考えている。  また、本県への東アジアからの宿泊者数については、台湾、中国、香港、韓国の順である。また、1人当たりの消費額は中国、香港、台湾、韓国の順になっている。いずれも昨年よりも全ての国において消費額が減っており、これは委員も言われたように、格安の航空会社などを通じて低所得者も日本に入って来られるようになったというようなことも加えて言えるのではないかと思う。 ◯西本(恵)委員  中国でも激安ツアーということで、クルーズ船で3万2,000円で3泊4日とかで来られるというものもあるそうであるが、それで、また先週21日のテレビの報道でこういうニュースが流れた。中国当局が今月中旬、北京などの旅行会社に対し、日本行きの観光ツアーを制限するように通達を出したといった報道である。  当局からの通達の内容は地域によって異なっているが、首都北京では、一部の旅行会社に対して今月中旬、日本への団体旅行を減らすよう、口頭で通達があったということである。山東省や大連市などでは各旅行会社に、ことし1年間に許可する具体的な人数の割り当てが伝えられていて、既に割り当て分を販売したとして、日本向けのツアーの受け付けをストップする会社も出始めている。制限の理由は明らかにされていないが、資本の海外流出を食いとめるための措置ではないかというような見方も出ているようである。そういった意味では中国というのは本当に政策によってそういったことがどんどん変わってくるということがわかるわけである。そういったことも注視しながら、ぜひとも政策を練ってもらえればと思う。  さて、どの業界でも客単価の高い方に来てもらいたいというものである。2020年に国が目標としている8兆円の観光収入を得るには、今のままの訪日客層では達成ができないと言われている。そこで、観光庁は、予算を倍にして消費額が多いとされるヨーロッパアメリカに誘致活動を拡大している。これはこの表にあるとおり、ヨーロッパというのは非常に消費額が多いということもわかるかと思う。  欧米、オーストラリア、9つの市場も前年比17.7%増で300万人に迫る規模となり、顕著に増加しているということである。遠い国ほどより多くお金を落としていただけるという結果がある。フランスには8,000万人の観光客が訪れるが、近隣にあるヨーロッパ諸国から来るということで、そういった意味では客単価が低く、1人当たりの観光収入は余り得られないというような報告がある。一方で、オーストラリアは島国であり、近隣にはニュージーランドしかないということで、そういった意味でこの表にもあるように、一番消費額が大きいということが得られている。  そこで、アジア各国に加え、欧米からの外国人誘致にも力を入れるべきではないかと思っている。ただし、やみくもにPRをして、観光誘致イベント実施しても効果がないということであって、どの国のどのような人たちを狙うべきなのか、どのようなPRをすべきなのか、周到なマーケティングを行い、計画性が求められる。1人当たりの観光支出が大きいヨーロッパ諸国、オーストラリアの訪日外国人を呼び込むため、他県に先駆けた対策を行うべきと考えるが、所見を伺う。 ◯観光営業部長  ヨーロッパオーストラリアからの誘客については、我々としても大変重要と考えている。現在、近隣府県と連携して、フランス等で開催される海外旅行博への出展、あるいはイタリア等の旅行会社へ訪問営業したりして、現地メディア等の県内観光地での取材支援なども行っている。  売り込みの際には、委員が言われたように、他県と差別化を図るということで、特に欧米諸国では、福井のZENに高い関心を持っているようである。他県で福井のようにZENというような独自のブランドに特化した売り込み方をしているのは数県しかない。福井県以外ではほとんどないことから、引き続き欧米の関心の高いZENブランドを活用し、引き続きプロモーションを効果的に行っていきたい。また、福井の断トツブランドである恐竜なども海外のほうに向けて発信をしていきたいと思っている。 ◯西本(恵)委員  続いて、今ほどもあったが、発信力について伺いたいと思う。  現在パッケージツアーからいろんな交通機関の切符手配まで、旅行業者を使って宿泊を伴う旅行に出るのはこれは海外含めて全世界で30%と言われている。多くは、インターネットを利用した各種ツールやサイトから手配をしている。私もそうである。したがって、インバウンドビジネスの第1の発信力は、インターネットの力をどのように駆使して活用するかにかかっている。このロゴを知っているか。(資料提示)観光に関するものである。観光営業部長、わかるか。 ◯観光営業部長  承知していない。 ◯西本(恵)委員  これはエアビーアンドビーと読む。すごい読み方をする。これはインターネットで使った民泊情報サイトで、年間日本だけで5万の宿泊所がある。400万人が使っている。一部トラブルがあるようであるが、全世界からこのエアビーアンドビーを使いながら、日本に民泊をしに来る。  もう一つ、ウーバーという全世界で使っているタクシーとかの配車サービス。日本ではハイヤーであるが、いわゆるシェアライドといって、ぽんと地図を押すと、登録してある車がここにやってくる。そして、全てクレジットカードで登録してあるので、乗ってから行って支払いまで何もしなくていいというサービスである。これは大事なのは、ビッグデータがとられていて、その時点でどこへ行くのかという外国人の行動が全部コンピューター内にそろえられている。それを分析すると、しっかりした観光政策が練られるというふうに言われており、こういった形で今さまざまなものがインターネットでされているということである。ウーバーを1日に全世界で100万人が使っている。そういったことで、インターネットというのは本当に力があるのだと思うので、一つ紹介させてもらった。  本県では、海外からの誘客拡大に取り組んでいくために、旅館業組合に対して、海外宿泊予約サイトへの登録、外国語ホームページの開設を促すなど、外国人客に対応できる宿泊施設をふやしていきたいとしている。確かにこれは的を射た対策のようであるが、恐らく十分でないように思われる。例えば、外国語でのホームページ、これは日本語のホームページをそのまま翻訳すればいいというわけではない。画像もキャッチコピーもアクセスマップもそれらのコンテンツは外国人向けに全てカスタマイズをしなければならない。外国人目線で行ってみたいと思わせるようなサイトにしなければならないと言われている。また、文字として残るものであるから絶対に間違いがあってはならない。私たちも外国に行くと、看板などでもう見ただけで信用したくなくなる変な日本語を見ることがある。そういったことで、ネイティブスピーカーで編集やライターの経験を持った人に監修をしてもらうことなどが必要になってくると言われている。果たして、県のホームページの外国語版の観光案内等について、ネイティブによる十分な監修が行われているのか、まず伺う。 ◯観光営業部長  県観光連盟のホームページ、ふくいドットコムの外国語ページについては、例えば、英語は現在アメリカに住んでおられるアメリカ人に確認をしていただいているなど、言語ごとにネイティブによる監修を行った上で掲載をしている。中国語等については、福井市在住の台湾人中国人の方等々、全てネイティブの方にチェックをいただいている。 ◯西本(恵)委員  県はそうやってしっかりやっていると思う。ただ、これからいろんな旅館業者にこういった外国人向けのサイトをつくっていただくように勧めたときに、恐らく大体日本語をそのまま翻訳する。それも少し外国語がわかるという方が進めていくことがあるので、その辺をしっかりと注意をしていかないといけない。  また、予約のダブルブッキングを防ぐために、どこかの予約サイトに予約が入れば自動的に調整をしてくれる、そういったプログラムがある。TL‐リンカーンや手間いらず、ねっぱん!などがあるが、こういったシステムの紹介も旅館業者には必要であると思う。また、外国人は半年後、1年後の休暇を利用した旅行を企画するため、1年先まで予約ができるようにしておくことも必要である。  そこで、海外宿泊予約サイトは、ブッキングドットコム、エクスペディア、アゴタなどが多言語対応されているが、こうした海外宿泊予約サイトへの本県旅館の登録状況を伺うとともに、今後、有力とされる、海外宿泊サイト掲載や今ほど申し上げた外国語ホームページ作成など、県で旅館業組合を支援してはどうかと思うが、所見を伺う。 ◯観光営業部長  現在、世界最大級の海外宿泊予約サイトであるブッキングドットコムへの県内旅館等の登録は約60件ある。エクスペディアについては約40件となっている。これらの宿泊予約サイトへの登録は無料であるため、経費の支援は不要であるが、県及び県観光連盟が昨年から宿泊施設等を対象にしたセミナーを開催している。ことしも9月1日、県内の宿泊施設など80名ぐらい参加して、そういうセミナーを開いた。県内旅館等での活用を呼びかけている。  また、宿泊施設の外国語のホームページであるが、市町や観光協会のほか、旅館業組合に対して、観光庁が補助事業を持っており、そうした事業、施策を使って整備を働きかけている。引き続き外国語による情報発信を促進していく。 ◯西本(恵)委員  インバウンドマーケットが加速する中で、日本人が外国人を呼ぶ時代から、外国人が外国人を日本に呼ぶ時代に変わってきている。外国人の目線で、自分たちの再発見をすることが求められている。外国人は特に口コミを参考にすると言われている。よくても悪くても評価したものを書き連ねると言われている。トリップアドバイザーというサイトがあって、旅行者による5億件以上の口コミを掲載し、ホテルやレストラン、観光スポットを検索して予約する際にベストな選択ができるようにサポートしている。中国版では大衆点評、日本では食べログとかいろいろあるが、これがトリップアドバイザーである。トリップアドバイザーでは旅行者がホテルや観光地を5段階で評価をして、サイトで表示している。例えば、養浩館庭園は96人から平均4.5という高い評価をもらっている。この評価点数をパネルにして、ホテルなどに提示して、このホテルは評価が高いということを示しているホテルなどもある。訪日外国人旅行客はトリップアドバイザーをよく知っている。これをもとに来るということで、観光地やホテル選択の基準となっている。例えば、このトリップアドバイザーなどのツールに積極的に福井県の口コミを──いい口コミを書いてもらわないといけないが、書いてもらうこと、また、既に始めている、外国人留学生などによる口コミ拡散の促進が必要と考えるが、現在の取り組み状況と効果について伺う。 ◯観光営業部長  トリップアドバイザーを初めとするインターネットでの口コミ情報というのは、本県の魅力発信に大変重要であると考えている。このため、トリップアドバイザー活用セミナーを県内の旅行会社と連携して開催しているほか、県内在住の8カ国の外国人をFukuiレポーターズに委嘱して、外国人から見た福井の魅力などを週1回程度SNS等を活用して国内外に発信するよう努めている。  このほか、本年度から新たに県内の大学と連携して、留学生を対象としたバスツアーを催行しており、観光地の魅力やそば打ち体験などの感想についてSNSで発信しているところである。こうした取り組みがここ最近の外国人宿泊者数の増加にもつながってきていると思っており、今後もFukuiレポーターズ、県内大学の留学生等の協力を得て、情報発信を継続的に行っていきたいと思う。 ◯西本(恵)委員  先ほど紹介したエアビーアンドビー、民泊情報サイトなどにも口コミが書いてある。民泊なので心配だということで、いろんな意味で問題が起こらないようにしっかり対策が立てられてはいるが、ぜひそういったのも参照してもらえればと思う。特に愛媛国体で、今週とか来週にホテルをとりたいと思ってもいっぱいなのである。泊まれるとしたら3万円、4万円のホテルしかあいていない。ところが、この民泊サイトで探すと4,000円か5,000円の民泊がとれるということで、知っている人はそういったものを利用できるということですごく便利なツールであるので、また見てもらえればと思う。  インバウンド、観光にしても、しっかり予算をとって、外国に行かないといけないなら、ヨーロッパにも行ってもらって、しっかり対策もしてもらったほうが、今後10年後、20年後に福井県にたくさんの方が来られているといったことを願い、そこを目指して頑張ってもらいたいと思うので、どうかよろしくお願いする。  以上で、私の質問を終わる。                               〜以  上〜 ◯山本(芳)委員  以上で、西本恵一委員の質疑は終了した。  ここで休憩する。再開は午後1時5分とする。                               〜休  憩〜 ◯大久保副委員長  休憩前に引き続き、委員会を開く。  質疑を続行する。  これより、井ノ部委員の質疑を行う。  井ノ部委員。           「第2恐竜博物館について」        井ノ部 航太 委員 ◯井ノ部委員  希望ふくいの井ノ部航太である。代表質問、一般質問、そして産業常任委員会において、各議員より第2恐竜博物館についてさまざまな要望や提案、異論が出てきているかと思う。議論を通して、県側の考え方として、あくまで北陸新幹線の開業になるべく建設を近づけたいという形で、そのためにも凍結されている調査を今年度中に何とか完了させたいということであった。私は、一般質問でも、90億円以上かけて、このエンターテイメント性を付加した施設を行政が整備する必要性が本当にあるのかという点において、この税金投入が県民福祉の向上につながるという確信が持てずにいると申し上げた。現在、県から示されている構想では、いまだ建設の根拠として不十分だという立場である。  一方で、いずれは恐竜博物館の機能充実を図らなくてはならないと考えている。学術面、教育面での貢献、そして90万人の集客観光施設として経済効果、またはブランド面での貢献など、その可能性は無限だと考えている。もちろん、それを生かすも殺すも観光営業部を中心とした皆様の采配にかかっているわけであって、その意味での努力は現在の恐竜博物館が持っている、そういう能力、潜在力を完全に引き出すには至っていないというように言わざるを得ない。  この凍結されている調査であるが、どういった項目で調査されるのか、その内容がよくわからないという印象がある。第2恐竜博物館が建設されるべきか、または必要ないのかという建設の是非について、市場ニーズ、学術的なニーズ、地域ブランドへの影響などを探る調査なのか、あくまで建設ありきで、建設する場合の施設の規模や配置、そして立地について、周辺調査をするような調査なのか、その調査の性格についてまず伺う。 ◯観光営業部長  今年度予定している調査、検討については、さまざまな努力を加えて、展示や体験ラボなど機能ごとに必要な規模を出していく、また、他の施設の事例などをもとに事業費を固めていく、高速交通網の整備を前提に来館者などを予測していく、そういった調査を民間調査機関の知見も活用し、専門家や民間事業者からの意見も聞きながらできる限り進めていきたいと考えている。 ◯井ノ部委員  今の答弁の中で、需要予測というものが示されたと。これは当然マーケティング的な背景、または類似のエンターテイメントという施設の参考事例を用いながら調査されるということであれば、それも我々の議論の対象になるのかなというように考えている。あくまでゼロベースということを前提に、その調査というものが行われるという認識でよいのか、その点について改めて伺う。 ◯観光営業部長  我々としては委員が言われたとおり、北陸新幹線の敦賀開業等を控えて、整備を行いたいということでこれまで検討を進めさせていただいていた。議会の意見の中に、調査の実施が整備に直ちにつながるものではないという考えがあることも理解はしている。 ◯井ノ部委員  次に、第2恐竜博物館建設の意義について、私の一般質問の答弁で、知事は、この意義を5つほど挙げられたと思う。まず1つ目が世界トップレベルの博物館であり、ここでしか体験のできない施設であるということ、それをさらに県民に知らしめていくための機能充実であるということである。2番目が恐竜王国のブランドをさらに高めて、県内外、各地に波及、浸透させていくための新しい投資、政策が必要だということ。3番目が断トツブランドである恐竜をもって石川や富山との差別化を図っていく。4番目が県内のこれから発展が可能な観光施設とネットワークを組んで、そのような施設にも投資を行い、福井県全体の誘客の総量、観光の質を高めていくことが必要だということ。そして、5番目に世界トップレベルの恐竜学研究、情報発信センターとして、機能を発揮するために、県立大学と連携をしながら、国内外での研究発掘や助言指導を強化し、最先端の研究成果を発信していくとともに、恐竜学を専攻する学生などの研修機会を充実させることが必要というようなことを第2恐竜博物館の必要性として説明してもらった。このような理解でよろしいか。もし不足のことがあれば言ってもらいたい。 ◯知  事  今回の答弁で申し上げたことだと思うが、かみ砕いて申し上げたいと思う。来館者の状況を見ると、子供から大人まで幅広く来ていただいており、楽しむと同時にためになるという性質の施設が恐竜博物館だと思う。  分野的には観光はもちろんであるが、教育、あるいは研究という分野に幅広く広がっている。それから認知度についても、名が知られてきた、知られるようになった。奥越の勝山に100万人近い人たちが来るというのはある意味で奇跡というと大げさかもしれないが、こういうことは余りないことだと思う。今の施設は、もとは三、四十万人ぐらいのオーダーを考えてつくられたものであるが、今90万人以上になっているという状況である。将来性も研究、あるいは展示、いろいろ考えると、今の入館者の限度、あるいは研究、展示の充実も今のままでは限界にきているだろう。個々の検討が必要であろうと考える。  要するに、物見遊山という施設ではなくて、さまざまな研究や教育のベースがあるような施設で、県立大学でもこれを充実していく。さらには、アジアの拠点になり得るだろうということで、内容を持った、さまざまな機能を持った施設であろうということであるので、まさに新幹線の整備、敦賀までの開業に合わせて必要な投資をいかにすべきかという議論を互いに知恵を出し合って見通しをつけて、そして、これを発展させてはどうかという気持ちである。 ◯井ノ部委員  今の施設が三、四十万人というものを想定してつくられたということであれば手狭であるということはよく理解はする。実際に多客期には、周辺道路の渋滞、駐車場の不足などさまざまなふぐあいが出てくるということもよくよくわかっているところである。  しかし、新しい恐竜博物館がどういった性格づけになるのかというのが難しいところで、今知事も言われたが、物見遊山だけではなくて、本物を見せていくということ、これは非常に大切ではある。これも答弁であったが、全国的に見ても、唯一無二のほかにはない施設だという意味では、福井県が取り組む、これから取り組んでいくことというのは、これまでの例にない、新しい取り組みを進めていくということが必要になってくる。そういった意味で、やはりまだまだ検証が必要だろうと思う。その検証というのは、今の恐竜博物館が利用者にどのように受けとめられているのかということも含めて、我々は本当にわかっているのかということをこれから伺っていきたいと思う。きょうは今の恐竜博物館について、地域経済の波及効果と福井ブランドの貢献という2点に絞って、実態をよりよく把握をさせてもらいたいと思う。  まず、地域経済の波及効果についてであるが、勝山市の調査で、平成28年の観光消費額は33億円だったということであった。これは、県の出している恐竜博物館の観光消費額とは計算方法が違うということであったが、それであると、恐竜博物館の存在がどれだけ勝山市、地域経済に影響を与えているのか正確にはわからないということがある。これをもし県と同じ条件で試算した場合というのは、どのように勝山市に経済効果があると推測されるのか、伺いたい。 ◯観光営業部長  県と同じ条件で勝山市内の消費額を試算するためには、勝山市内のみで支出をした金額をもとにした消費単価というものが必要になる。県の場合であると、これは県下全体について2万サンプル以上にわたってこうしたものを調べているが、勝山市だけではなくて、県内の市町では自分の市だけで使われた消費額というのを調査していないという実情がある。加えて、観光客数であるが、同じ条件で試算しようとすると、市内の各観光地の客数を単純に足し上げるだけではなくて、複数の観光地、例えば、スキージャムと恐竜博物館の両方行ったというような重なった部分の実際の客数が必要になる。こうした調査も県内の市町では調査をかけていないため、現段階では同じ条件での試算は難しいという状況である。 ◯井ノ部委員  説明はわかったが、恐竜博物館がせっかく勝山にありながら、その周辺にどれだけ経済効果があるのかという部分については、かなり物足りない部分を市民の方も感じておられるように見ている。これは第2恐竜博物館を構想する際には、やはり実態というものはまさに市場調査という意味で取り組むとよいのではないかと思う。そういう意味では、勝山というところは、さまざまな観光資源がある。ことし開山1300年記念で非常に多くの方が訪れておられる平泉寺、加えてゆめおーれ、勝山城、越前大仏、そしてことしは花月楼も誕生したということである。ただ、各施設と恐竜博物館との回遊性が低いというところが問題であり、勝山市内での宿泊、飲食店での消費も進まないということがよく聞かれるわけである。それについてどのように現状を把握して、課題はどこにあると考えているのか、伺いたい。
    ◯観光営業部長  勝山市内のホテルの状況であるが、昨年度の恐竜博物館とのセットプランの売り上げがこの5年間で5倍になっている。7、8月の宿泊客数のほとんどは恐竜博物館に来館しているという状況である。また、市内の飲食店の中には、店舗の改修とランチメニューの開発を合わせて行い、恐竜博物館の来館者を積極的に呼び込んでいる店舗も出てきている。このように恐竜博物館を生かした経営に取り組む事業者は徐々にふえてきているが、市街地への誘導というところがまだ十分でない、その辺が課題かなというふうに考えている。これについては、現在、勝山市が経済界、市民と一体となって、例えば博物館の入場券の半券を活用した市内での割り引きサービスというものを検討しており、市を挙げて観光客の市内での消費拡大など、恐竜を生かしたまちづくりに取り組んでいくというところである。 ◯井ノ部委員  まちづくり会社も民間の手でできたようであるので、行政ともども連携をして進めてもらいたいと思う。  次に、知事は第2恐竜博物館の立地場所について、現在の恐竜博物館の隣接地または近接地が望ましいという見解を述べられた。県が我々に示した立地場所の基本的な考え方でも、恐竜博物館の隣接または近接に多くの優位性があるという結論である。 ただ、先ほど申し上げたように、渋滞問題など非常に深刻であるという中で、条件として用地の無償提供や新たな駐車場、周辺道路の道路アクセスの整備を勝山市が実施することなどを前提とするというように説明資料にはある。そういった問題が考慮されなければ、当然隣に建つのが合理的なわけであるので、実際に整備がなされない、またはおくれるといった場合には、新しい施設をつくっても、150万人の客は受け入れることができないということになりかねない。そういった意味で、このような計画、または立地についての妥当性という中で、交通アクセスの整備がやはり必須になってくる。これを進めていく以上は、勝山市との間で、勝山市が整備をするということにある程度方向性、了解を得ているのかどうか、そういったことを含めた協議状況を伺いたい。 ◯観光営業部長  交通アクセスの整備、特に道路の問題が中心になるかと思う。これについては、勝山市長が9月市議会において、新たな恐竜博物館の誘致に当たって、来館者の利便性向上に努めること、長尾山総合公園内の駐車場やアクセス道路の整備を目指したいと表明しており、市において当然整備されていると思っている。 ◯井ノ部委員  自家用車で来られる方の利便性を高めることも当然であるが、公共交通の利用も促進をしなくてはならないと思う。一般質問でも、えちぜん鉄道の1日フリー切符とバスの乗車券と恐竜博物館の入館料がセットになった企画切符、この切符が2万人の方に利用されているということであった。非常にふえているという印象があるが、全体の90万人の入場者から見ると、まだ拡大の余地もあるのかなということがある。さらなる観光誘客のためには、例えば恐竜をイメージした観光列車を走らせる。現在もダイナソーエキスプレス、きょうりゅう電車というものが快速運転をされている。確か追加300円ぐらいの席料で利用できるものであるが、あくまでこれは私たちが日常使っている一般車両を少し模様がえしたものであるので、それが積極的に対外的にアピールポイントになっていないのではないかと考えている。より象徴的な存在として、えちぜん鉄道に観光列車というものを導入する必要があるというふうに考えるが、所見を伺う。 ◯観光営業部長  現在、えちぜん鉄道が運行するきょうりゅう電車であるが、運行開始から4年目を迎えて、本年はゴールデンウイークと夏休み期間の週末だけの運行となっている。運行日数、利用者数が今減少傾向にある。県としてはまずはこれらを増加させていくことが課題であると考えている。  そこで、まず現在運行しているきょうりゅう電車の利用者拡大に向けたPRを関係者と協議して進めていくとともに、観光列車の運行について、地元や交通事業者と協議をしていきたいと考えている。 ◯井ノ部委員  利用者が減少しているというのは大きな問題だと思う。一度乗ってまた乗りたいと思う列車になっているのかどうかということをしっかり検証して、事業者とも相談をしてもらいたいと思う。  次に、県内のまだ十分に開発が可能なほかの観光施設とネットワークを組んで、その施設にもしかるべき投資をして、充実を図っていくという点について伺う。  現在の恐竜博物館による県内での観光消費額は95億円ということであった。芦原温泉や東尋坊、永平寺など県内各地の観光施設との回遊性はある程度見られるとは思うが、年間90万の方がどこから来て、一体どこに流れていくのか、その人の流れを知ることは極めて重要だと考えている。この人の流れについて、県外客が9割ということであったが、より詳細なデータがあるのかどうか、伺う。 ◯観光営業部長  恐竜博物館では毎年来館者アンケートを実施しており、その中で、どこから来たかという発地、日帰り、宿泊の別、恐竜博物館以外の訪問先などを伺っている。 ◯井ノ部委員  今のデータに基づいて、観光客の流れとして、恐竜博物館とセットで周遊されている観光施設というのは主にどのようなところなのか。上位の施設について伺いたい。  それと、より連携できる可能性がある施設というのは一体どこなのか、その2点について伺う。 ◯観光営業部長  恐竜博物館が毎年実施している来館者アンケートによると、約8割の方が県内の観光施設等を周遊している。主な施設は、上から順番に永平寺17.5%、東尋坊14.2%、松島水族館6.7%、芝政ワールド5.6%、スキージャム勝山4%の順である。  より連携強化できる施設については、旅行会社などから聞き取ると、上位に位置する松島水族館、芝政ワールド、ツリーピクニックアドベンチャーいけだなどが上がっており、恐竜博物館とこうした施設を組み合わせた教育旅行やファミリー向けの旅行の誘致に向けて、これからも営業活動を行っていきたいと思っている。 ◯井ノ部委員  知事の答弁に、県内のほかのまだ十分に開発が可能な観光施設とネットワークを組み、その施設にもしかるべき投資をして充実を図っていくという答弁があったが、どのような施設にどのような投資を行うべきと考えているのか、現時点での知事の考えを伺う。 ◯知  事  これからの整備については、旅行形態が団体旅行から個人旅行のウエートが高まっているということがあり、また、外国人観光客の対応など、ターゲット層の変化に合わせた内容としていくことが、特に恐竜については重要だと思う。  この恐竜博物館が整備されるという時期は、新幹線が敦賀まで必ず来ている。それから、将来、京都、大阪への新幹線の方向、大きな流れがあるわけである。中部縦貫自動車道もつながっていくということであるので、福井県の周辺地域の来客の厚みというのは格段にふえてくると思うし、恐竜博物館やその他のところに来ていただく客が、福井県内、嶺南も嶺北もかなり短時間で主な観光施設に行けるという状況になると思う。恐竜博物館をいかに利用するかという点については、特に教育観光なども重要であるし、アジアとの誘客というのも考える必要があると思うので、いろんな意味で考えると、需要拡大というのはポテンシャルが非常に高いであろうと考える。 ◯井ノ部委員  午前中にも議論があったが、もし第2恐竜博物館が建設されるのであれば、ぜひ2つある目玉の2つの中核に置いてもらう性格であるように、しっかり計画を立てていかなくてはならないと思う。  次に、福井ブランドへの貢献実態はどのようなものか、現状を伺っていく。  残念ながら、地域ブランド力という点ではまだ福井県は向上の余地がある。なかなか40位台を抜け出すことができないわけであって、恐竜博物館は確かに認知度は上がっているのであるが、それがすなわち県の魅力につながっているかというと、まだまだ余力はあるのではないかと思っている。そういう中で、同じようなやり方でブランド力向上の取り組みをしていると、第2恐竜博物館ができても効果は限定的になってしまうのではないかと考えているわけである。そういう中で、「恐竜王国福井」というものを県の観光面での中核コンセプトとして、石川や富山のような地域との競争に打ち勝っていくという知事の考えには大いに賛同するところである。しかし、それを具体化するには、ほかの観光施設を訪れる観光客と「恐竜王国福井」というブランドとのコンタクトポイント、接点をふやしていかなくてはならないと思う。現状でも「恐竜王国福井」というキャッチコピーがあって、あちこちで目にする。走っているトラックにステッカーが貼ってあったり、さまざまなところで目にするが、これは決まった用法というか、ロゴの形、字体、大きさといったものが決まっているのかというと、私は整備されていないのではないかと見ている。また、健康長寿福井や幸福度日本一という県がアピールしてきているさまざまなポイントがあって、そういうほかの福井県をあらわすブランドのコピーとのすみ分けがどうなっているのかというところも気になるところである。「恐竜王国福井」のブランド運用の基準について、今どういったものがあるのか、伺う。 ◯観光営業部長  県では、恐竜を本県独自のブランドとして県内外に発信をしているが、例えば、観光誘客や知名度向上に向けては、「恐竜王国福井」を使う一方で、Uターン、Iターンの働きかけなどでは幸福度日本一を使って、暮らしやすさや食文化など、生活していく上での本県の魅力を伝える等、発信する内容、目的に合わせて使用するフレーズを使い分けるよう努めている。  「恐竜王国福井」の運用基準というのは特に定めてはいないが、このキャッチコピーを最大限に活用し、本県の断トツブランドである恐竜を全国に発信していきたい。また、新たな博物館の整備により、さらに強力に発信することができると思っており、委員指摘の関係の整備ということも考えていきたい。 ◯井ノ部委員  この接点をふやす取り組みという意味では、実際に現状でも県内各地に恐竜がそこかしこに存在しており、それらを観光客にめぐってもらうことも大切なのではないか、楽しみの一つになるのではないかと考えるわけである。福井駅には恐竜の森が壁面に生き生きと再現されている。西口の駅前広場には、動く恐竜のオブジェもある。それから、道の駅九頭竜や勝山市内など、恐竜は観光誘客のポイントとして実によく使われているのではないかと思うし、それだけ恐竜が県民にとっても身近なものになりつつあるのかもしれないというところである。これを生かさない手はないと思うが、例えば市町が新しく恐竜を何かアピールする、造作物を整備するというときには、恐竜ブランドを統括したり、また、地域ブランド力を向上させるという視点から、県が市町に対して応援してもいいのではないかと思うぐらいである。そういったところで現状として今県内に何頭の恐竜がいるのか、伺う。 ◯観光営業部長  県内各地に恐竜はたくさんおり、絵も含めて全部で44体いる。ちなみに県外であるが小松空港には7体いる。内訳は、モニュメントについて福井駅西口の3体のほか、県、勝山市、大野市が恐竜博物館に向かう道路沿いやえちぜん鉄道勝山駅、道の駅九頭竜などに大小10体設置している。また、県がJRの駅、県立大学等に恐竜のベンチ6体を設置しているほか、JR福井駅の西口の壁画やトリックアートに23体描かれている。また、ネクスコ中日本北陸自動車道南条サービスエリアに掲出しているトリックアートにも2体描かれており、全部で44体ということになる。 ◯井ノ部委員  51体の恐竜が活躍ということで、あちこちにこのように恐竜の姿を観光客に目にしてもらうと、恐竜イコール福井というすり込みにつながっていく。ぜひそういう情報発信、どこにどういう恐竜がいるということも含めて、発信してもらえるといいと思う。  恐竜ブランドの情報発信の拠点は、何も勝山だけが担っているわけではない。もっとブランド力を高めていくためには、サテライト機能が県内各地にあってもいいのではないかと思うわけである。対外的に一番情報発信力を持つのは、言うまでもなく、福井駅の周辺だと思う。駅前に恐竜のオブジェもあるが、実際そこで観光客の方が恐竜、これいいな、すごいなと思ってくれたとしても、恐竜を知る気軽に行ける施設が近隣にないということが課題なのかなと思う。駅周辺にはアオッサやハピリンの整備がなされていて、東側、東口、新幹線口の整備もこれから進んでいくというところであるが、しかしアオッサにしても、ハピリンにしても、県民から見るとまだまだそれこそ十分に開発可能な施設なのではないのか、もっと活性化することを恐らく県民は願っているように思う。それこそ、恐竜ブランドを高めるために、県が投資をする対象になり得るのではないかと思う。観光営業部の努力で、首都圏で骨格化石を展示する恐竜展が非常に人気だったということである。恐竜のコンテンツは子供たちにも非常に人気で、動員力があることで定評がある。そのほかメディアでも2億円ほど首都圏での広告宣伝効果があるということで、恐竜王国福井がそれなりにアピールをされて、来県意欲につながっているということであるので、その受け皿として、また勝山に送客する中継点としてもサテライトの整備は福井駅周辺に必要ではないかと思っている。  そういった中、北陸新幹線福井駅開業も控えているので、福井駅周辺が首都圏と直結する玄関口として、新たな機能も持つことになる。ぜひその新しい機能に地域ブランド力の向上という力も加えてもらいたいと思っているので、「恐竜王国福井」を実感できる拠点の整備を強く要望する。福井駅周辺に恐竜博物館や「恐竜王国福井」をアピールするサテライト施設を設けるべきだと考えるが、所見を伺う。 ◯観光営業部長  福井駅周辺においては、恐竜モニュメント、駅舎の恐竜壁画などを整備して、これらを生かしながら、「恐竜王国福井」を強くアピールしてきたところである。サテライト施設については、今後福井駅で東口拡張施設の整備も行われることであるので、その利活用も含め、福井市とも相談していきたいと思っている。 ◯井ノ部委員  なぜそういうことを言うかといえば、第2恐竜博物館が新たに90億円の公費を投入して整備しようという性質のものである。これまでも勝山の恐竜博物館には300億円の税金が投入されてきた事実がある中で、県民の理解を得るためには、改めて県内全域への効果が広まって、あらゆる県民がその効果を実感できることが求められているのではないかと思う。そのための体制整備を今後どのように行っていくのかについて、知事の所見を伺う。 ◯知  事  恐竜だけの話ではないが、恐竜自体のことを考えると、多方面に及ぶ素材であるので、幅広くいろんな分野にいかにこの恐竜などをうまく活用して、事業が展開できるかを考えてみたいと思う。そのためには、市町村や民間との協力体制が一層重要であるし、県庁内の体制、観光営業部のみならず他の部局も多くかかわるので、強化を図りながら、今後の対応の充実化に努めていきたいと思う。 ◯井ノ部委員  最後締めるが、今調査が凍結されているわけである。調査を実施した場合でも、建設ありきではなくて、県民が納得できる材料を示された上で、議会でもゼロベースでしっかり議論を進めて、建設の必要性について議論が深められるよう、そういう材料の提供を今後期待したいと思う。  以上で質問を終わる。                               〜以  上〜 ◯大久保副委員長  以上で、井ノ部委員の質疑は終了した。  次に、西本正俊委員の質疑を行う。  西本正俊委員。         「大飯発電所3・4号機の再稼働について」  西本 正俊 委員 ◯西本(正)委員  西本正俊である。  最初に、大飯発電所3・4号機の再稼働について、嶺南地域の選出議員として若干の質問を行って、再稼働に対しての私の考えを述べたいと思う。  原子力規制委員会は、5月24日、大飯発電所3・4号機の安全審査の合格書に当たる審査書を正式決定し、9月11日から最終点検となる使用前検査を開始したところである。地元おおい町はこれらを受けて、おおい町議会は現地調査を9月8日に行い、中塚おおい町長に議会として全員一致で再稼働に同意することを報告されている。中塚おおい町長は9月19日、現地調査を行い、21日に世耕経産大臣、翌22日には中川原子力防災担当大臣とそれぞれ面会され、同意するための環境は整ったとの考えを示された。そして、本日午後全員協議会の場で中塚町長が同意の是非を議会に表明されると聞いているところであり、近々、知事に伝えに来られるものと思う。  県議会では、9月21日に現地調査を行った。重大事故の発生を想定した対策はそれぞれで複合的な対策が施され、高いレベルに向上しており、重大事故時でのとめる、冷やす、閉じ込めるの対策が講じられていることを確認できたところである。  また、重大事故時への対応能力向上のための訓練については、1年間に約1,000回の訓練を実施しているという説明があった。22日には国から安全対策等について説明を受けたところで、資源エネルギー庁からはエネルギーの安定供給、国民生活、経済、地球温暖化の観点から、安全性の確保を大前提にエネルギー需給構想の安定性に寄与する重要なベースロード電源であり、再稼働を進めたいとの考えが示され、内閣府からは、広域避難計画の実務レベルの検討はおおむね終了し、計画を取りまとめる地域原子力防災協議会を10月中に開く方針が示されている。  また、原子力規制庁からは、3・4号炉の設置変更に関する審査結果について、新規制基準に適合していることを確認し、東京電力福島第1発電所事故のような住民避難が必要となる事態に至る可能性は極めて低く抑えられていると判断するとの説明を受けたところである。  これらを受けて、きょう、あすの予算決算特別委員会で議論が深められるものと考えている。  県の原子力安全専門委員会であるが、再稼働判断における前提は安全性の確保であるので、知事が再稼働を判断する上で県原子力安全専門委員会での審議状況、審査結果というものは極めて重要なポイントになると考えるが、今後、現地調査も含めて、県原子力安全専門委員会の審議スケジュールについてどうなるのか、伺う。 ◯安全環境部長  県原子力安全専門委員会は、大飯3・4号機についてことし5月の原子炉設置変更認可以降、今まで3回の審議を行ってきているところである。直近でいうと、先週22日に原子力規制庁から大飯3・4号機の工事計画と保安規定の認可内容について説明を受けたところである。また、関西電力から先日事業者が行った事故制圧訓練などの安全対策の実施状況等についても説明を受けたところである。  専門委員会のほうは、今後現地確認も含めて、これまでの議論を今後整理していくということになろうかと思う。 ◯西本(正)委員  当然、安全性あるいは国の審査方法も確認をされるわけで、非常に重要な委員会であるので、いついつまでに終了するというように、むやみに急ぐべきではないものと思っているが、学生の勉強会ではないので、そのあたりは事情をしっかりと考えて、しかるべきときにしっかりと判断をしてもらいたいということである。
     先ほど述べたように、おおい町としての考えはきょうの午後に出るわけである。それをもって知事に伝えに来られると思うが、場合によっては本当にすぐにでも見えると思うので、そのあたり事務方としてしっかりと支えてもらいたいと思う。  知事は、9月県議会の提案理由の説明で、大飯発電所3・4号機の再稼働に当たっては、地元おおい町の考えや県原子力安全専門委員会の審議状況、今議会の意見をもとに、県民に信頼される判断をしていきたいと述べられている。知事自身が大飯発電所3・4号機の現場での取り組み状況を直接視察され、再稼働への判断材料とされてはどうかと考えるが、知事の考えを伺う。 ◯知  事  県としては、大飯3・4号機について原子力安全専門委員会の技術的な審議、現地確認も含めプラントの安全性が確保されているかを確認していく。現在、原子力安全専門委員会の審議は続いている段階であるが、現場的な感覚、現地的な感覚が重要である。現場確認については今後検討していきたいと考える。 ◯西本(正)委員  こういう極めて重要な問題である。そういう意味でも、県民、特に関係住民の皆さんは、知事の一挙一動に注目し、見守っているので、よく考えて判断してもらいたいと思う。  先日、新聞を見ていたら、欧州発、電気自動車シフト、脱石油世界の潮流に、という新聞記事を目にしたところである。フランス、イギリスは2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売全面的禁止、オランダ、ノルウエーでは2025年以降に販売全面禁止を検討、ドイツでは2030年までに販売を禁止する国会決議を採択、インドでは2030年までに販売する車を全てEVにする。世界最大の自動車市場の中国では、化石燃料車の生産、販売を禁止の検討を始めたという記事である。欧州や中国、インドでの脱石油の動きが、日本の自動車メーカーの生産販売に極めて大きな影響を与えることは当然のことであって、日本国内で生産される車や輸入車も近い将来、脱石油になることは必然であろうと考える。ことし6月現在での国内自動車保有台数は8,100万台余りで、これら全てが一気にEV車に入れかわることは考えにくいわけであるが、いずれ脱石油に向かうことは確実な動きといえると思う。日経新聞の記事は、EVシフトを進めるには、温暖化や大気汚染の対策と両立させながら、電気需要拡大に対するエネルギー政策が求められると書かれており、日本で全ての乗用車がEVにかわると、消費電力量は単純計算で1割ふえるとの試算もあるということである。温暖化や大気汚染を考慮して、EVシフトを進めるには、電気の供給量確保が鍵になるということである。  東日本大震災の影響によって、一部の地域で計画停電が行われた。皆さんの記憶にもあろうかと思う。藤田副知事はそのとき東京で経験されているのだと思う。あらかじめその停電時間を予告するものであったが、社会ではさまざまな混乱が見られたということである。計画停電は国民の日常生活にも大きな被害をもたらす。例えば、生産ラインを一時的にストップすることが難しい製造業が多いことから、停電予告時間以外にも操業をとめざるを得ない企業が続出したと聞いている。病院では非常用電源設備が備わっている場合が多いが、病院で使用される全ての電力を賄えるわけではないということである。通常時よりも使用できる機器が制限されるなど、計画停電は医療体制に深刻な影響を及ぼしたと聞いている。また、信号機が機能しなくなり、自家用車だけでなく、バスや電車など交通インフラ全体に深刻な影響を及ぼしている。さらに、停電が起きてしまうと、前回の計画停電時には問題視されなかった健康上の被害が生じる可能性もある。エアコンを使用できないことによる熱中症患者の増加や冷蔵庫の電源が切れることによる食中毒の増加も懸念される。地球温暖化や大気汚染対策と両立させながら、安定した安価な電力供給を考えるときに、現段階においてこれをクリアできる電源は原子力しかないわけである。将来、原子力発電にかわり、安定、環境、安価の3つのキーワードをクリアできる電源が出現するまでの間、安全の確保を大前提に原子力発電を生かすことが求められていると考えている。  以上のことから、国民生活の安定と国内産業の発展に原子力発電は欠かすことのできない重要なベースロード電源であり、原子力規制委員会の審査に合格した発電所は、福井県の再稼働に当たってのいわゆる4条件に対する国の対応を見きわめ、本気度を慎重に確認する必要があるが、私は大飯発電所3・4号機の再稼働は必要であると考える。  福井県が原子力発電を誘致して40年以上が経過したが、原子力とともに歩んできた嶺南地域の経済は原子力産業を中心に形成され、発展してきた。共存、共栄の関係にある原子力発電の再稼働は、地域経済、ひいては福井県経済の発展にもつながるものであり、再稼働は必要であると考える。小浜市民の中にも原子力関係の仕事で生計を立てておられる方が相当数いる。私の周りでも再稼働を求める声が圧倒的に多いのが実情である。再稼働を進め、福井に力をつけ、そして蓄えながら人口減少、高齢化という厳しい時代を乗り越えていかなければならないと考えるものである。  今、原子力の必要性を述べたが、この際知事に申し上げたい。西川知事は、再稼働の是非を最終判断されるに当たり、内閣府からは10月中に地域原子力防災協議会を開く方針が示されているが、地域住民の安全・安心を確保するため、万が一の事態を想定し、広域避難計画の速やかな決定と公表、そして実効性ある避難計画の実施を国にしっかりと求めてもらいたい。また、国と事業者を引き続き厳しく監視、監督していただきくよう要望する。知事の所見を伺う。 ◯知  事  原子力発電所の安全の問題については、第一にプラント自体の安全対策をいかにするか。さらには、次に事故の制圧をいかにするか。そして、万が一の防災避難対策がある。それぞれ異なった階層の事柄であり、住民の安全安心の観点から常に継続してそれぞれのものについて改善を図り、充実させることが重要である。特に、避難については、分野や行動、手段などがさまざまであるので、そういうことが強調されるべきだと思う。  大飯地域の広域避難計画については、14回にわたる議論を経て、9月14日に開いた国の地域原子力防災協議会の作業部会において、実務的な検討を終えているところである。国は10月中には広域避難計画を公表できるよう、協議会の開催について関係府県と日程調整を行っているところであり、県としては、国に対して速やかに計画を策定し、その実効性を高めていくための訓練を実施するよう求めていく。 ◯西本(正)委員  よろしくお願いする。  4条件の中の一つの嶺南地域振興に関して、立地地域というのは原子力産業に特化した産業構造が定着をしている。見方によれば、表現が妥当かどうかわからないが、産業構造に偏りがあって、産業に幅がないというふうにも言えるのではないかと思っている。特に、嶺北に比べて製造業の割合が極端に低くなっており、3.11により全ての原子力発電所が停止した時期は、立地地域の経済は極めて厳しいものであった。また、御多分に漏れず、人口減少、高齢化という厳しい時代に直面している立地地域である。立地地域という表現は嶺南地域と全体という意味で申し上げているわけであるが、そういった意味で、どうか知事、ぜひ行政、議会、経済界などの意見をまずはしっかり聞いて、そしてしっかり議論をして、将来を見据えて地域産業のあり方を描き、その実現に向け必要な地域振興策を国に要望してもらいたいと要望するものであるが、知事の所見を伺う。 ◯知  事  嶺南、若狭地域については今後、敦賀−大阪間の新幹線開業という大事なプロジェクトをかち取ったわけであるので、これを好機に、産業構造の転換を図っていく必要がある。その際、敦賀市のように水素エネルギーに着目した産業づくりを柱の一つとして目指している地域もあるし、まずは市町自身がそれぞれの地域の特性を生かしながら、必要な政策を実行し、産業振興や地域振興に結びつける創意工夫、これが先ほど申し上げたインフラ整備を120%、130%に生かす道かと思う。  また、発電所の停止により、国策に貢献してきた立地地域に影響が出ていることは事実であるので、国が責任を持って対応するべきである。引き続き企業誘致に対する財政支援など、嶺南地域の産業基盤の強化につながる対策を国に要請し、我々、福井県としても独自の努力をしていきたいと考える。 ◯西本(正)委員  先ほども述べたが、おおい町として、きょう是非が判断されるということで、状況はここまできている。ある意味、着実に歩みを前に進めていもらいたいと要望しておきたいと思う。           「福井県共生社会条例(仮称)について」 ◯西本(正)委員  次に、福井県共生社会条例(仮称)について伺う。  福井県は、来年開催される福井しあわせ元気国体と福井しあわせ元気大会において、障害の有無にかかわらず、ともにスポーツのすばらしさや可能性を共有できるよう、全国で初めて両大会の融合を推進し、国体、障スポの大会終了後もこの融合の理念をさらに継承、発展させ、全ての県民が障害の有無によって分け隔てられることなく共生する社会を実現するため、仮称であるが、福井県共生社会条例を制定することとしているところである。  平成28年度に施行された障害者差別解消法や2020東京オリンピック・パラリンピックを機に、国は心のバリアフリー──政府のユニバーサルデザイン2020での心のバリアフリーの定義であるが、自分とは異なる特性、考え方、または行動をとる人がいることをそれぞれが理解した上で相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うこととしている。国は心のバリアフリーを強力に推進し、国や国民全体に定着させ、障害のある人もない人もあらゆる人が共生する社会の実現を目指している。東京オリンピック・パラリンピックの大会のレガシーとしても捉えているわけであって、そう考えると、福井県は、東京オリンピック・パラリンピックに先駆けて、共生社会の推進を全国に発信をできる絶好の機会を得ているのではないかと考えるわけである。  そこで、福井県共生社会条例の推進について、県はどのような体制組織で取り組もうと考えているのか、伺う。 ◯健康福祉部長  共生社会条例の推進である。現在、障害者施策については、県で福井県障害者施策推進協議会というものを設けている。こちらは、施策の総合的、計画的な推進のため、いろんな関係団体を含めて構成しており、外部員も含めて構成されている。  条例の推進に当たっては、新たな組織を設けるのではなく、この協議会を活用して新たな委員を設けて対応したい。関係団体とも継続的に意見交換を行っているので、そういうことで対応していきたいと考えている。 ◯西本(正)委員  その組織については、これから少し議論したいと思う。  その前に、県会自民党の代表質問において、知事は、関係団体や学識経験者からの差別解消への県民の基本的な理解をさらに進めるべきではないかという意見も述べている。これからさらに小中学校において、障害者施設や特別支援学校との交流などを進め、誰に対しても差別や偏見を持つことなく、公正・公平な態度で接することができるよう、小さいころからの障害に対する理解熟成を育んでいきたいと考えるという答弁をされているが、これに向けて、知事自身がその先頭に立つ気概で答弁のとおり着実に実行してもらいたいと思う。  先ほども述べたように、政府は2020年東京五輪パラリンピックを機に、あらゆる人が共生する社会の実現に向け、互いを尊重し、理解し合う心のバリアフリーの推進を打ち出し、その素案によると、文部科学省厚生労働省を中心に、心のバリアフリー学習推進会議を設置している。  実は、この国の学習推進会議に福井県の教員が国の委員に選ばれ、頑張っておられると聞いているが、教育長はこのことを知っているのか。 ◯教育長  児童生徒と障害のある方の交流促進については、各市町において福祉部局とそれぞれの教育委員会のほうで障害者の支援団体によるネットワークの設置を検討しており、文科省と厚労省が中心となって平成30年度からの実施に向け、具体的な取り組みを検討している状況と聞いている。まだ細かなその内容というのは各都道府県に知らされてはいないところである。このネットワークについては、条例の目的でもある… ◯西本(正)委員  国が心のバリアフリー学習推進協議会というのを設置をしているが、この国の推進会議の委員に福井県の教員が選ばれていると聞いて、非常にうれしいことだと思っているが、その委員に選ばれたということを教育長は知っているかということを尋ねたわけである。 ◯教育長  存じ上げていない。 ◯西本(正)委員  福井県の教員も、そういう国の委員に選ばれて頑張っているということである。国は推進会議を設置して、各自治体に福祉部局、教育委員会、障害者支援関係団体などのネットワークづくりを促して、児童生徒と障害者、高齢者との交流や共同学習を進めるとしており、20年以降の学習指導要領改訂時に道徳や体育、芸術教科などで障害者理解を進める指導と教科書の充実を図るとしているところである。障害のある人もない人もあらゆる人が共生する社会の実現を目指すといってもそうたやすく実現するものではない。  実は、この土曜日に嶺南西特別支援学校の運動会に招かれて、参加をさせてもらったが、私自身県会議員として地元の嶺南西特別支援学校の運動会、文化祭、そして卒業式に参加をさせてもらうようになって10年になる。ようやく障害を持つ児童生徒の行動が何となくわかってきたように感じている。特に、運動会では50メートル競走で児童にメダルをかけるときに、平成19年、20年ごろの最初のころは、障害を持つ児童生徒の行動がわからなくて、私がメダルをかけて、児童がどのような行動に出るのか、態度に出るのかとても不安だったことを思い出している。その意味でも、子供のころから障害のある子もない子もともに学ぶことの大切さ、そして、地域との交流が大事だと身を持って感じたところである。  共生社会づくりにおいて、心のバリアフリーが最も重要な要素であるので、特別支援学校と通常学校の交流と共同学習の活性化、心のバリアフリーの素地の育成のため、全ての児童生徒が成長できる交流と共同学習が必要と考える。また、学校と地域をつなぐためのネットワーク形成の促進、全ての児童生徒が充実した社会参加の達成できるネットワークが必要だと考える。学校と学校をつなぐ、学校と社会をつなぐ、これらが求められている。その上で国がネットワークづくりを促進しているように、福祉部局、教育委員会、障害者支援関係団体などのネットワークをつくり──先ほど健康福祉部長からは既存の組織を使うということであるが、その組織に特別支援学校の先生、通常学校の先生、障害者、そして障害者の保護者にも入っていただく必要があると考える。これによって、初めて条例の実効性と継続性、発展性を持てると思う。先ほど述べたように、心のバリアフリーに関するネットワーク組織を構築する必要があると考えるが、所見を伺う。 ◯健康福祉部長  心のバリアフリーの問題であるが、先ほど教育長が答弁したとおり、まずは、各市町において、福祉部局、教育委員会、障害者の支援団体によるネットワークを設置することを国が求めている。それ以外に県としても、先ほど私が申し上げた福井県障害者施策推進協議会のメンバーに教育の関係者を加えながら、小中学生の子供の心のバリアフリーを推進していきたいと考えている。 ◯西本(正)委員  部長、今細かく申し上げたが、特別支援学校の先生、通常学校の先生、それから障害者の方、そして保護者の方、そういうところも全て入っていただく必要があると思う。そこはどうか。 ◯健康福祉部長  数多くの方に参加していただくよう、検討していきたいと思う。 ◯西本(正)委員  ぜひ実現に向けて検討いただきたい。           「豪雨災害時における自助・共助・公助について」 ◯西本(正)委員  次に、災害関係について尋ねる。  豪雨災害時における自助・共助・公助である。県会自民党の代表質問にもあったように、豪雨がこの30年間で3割ふえている。1時間50ミリ以上の豪雨が降る頻度はここ30年で3割ふえていることが、気象庁の統計で明らかになったということである。80ミリ以上では7割以上ふえているということである。この8月20日で発生から3年を迎えた広島土砂災害では、皆さんも記憶にあることと思うが、1時間100ミリを記録して、極めて大きな人的被害が出た。新聞記事によると、専門家は広島クラスの災害が起きる危険性は高まっているということである。県議会の砂防議連では、一昨年、広島市の安佐北区を視察したが、惨事から1年以上経過しているにもかかわらず、いまだ災害の爪あとが深く残っていた。新聞記事は、豪雨による災害が起こるリスクは高まっている。行政は的確な情報発信や防災対応を行い、住民も日ごろからハザードマップなどでの情報収集や早目の避難行動を心がける必要があると書かれている。今日の豪雨の規模から考えて、行政が住民を一から十まで全て抱えるということはできないわけであって、やはり自分で自分の命、自分で自分や自分の家族を守る、地域や事業者が助け合って守る、いわゆる自助、共助が極めて重要だというようになっているところである。  自助や共助において、正確かつタイムリーな情報を得ることは、生死の分かれ目といっても過言ではないわけであって、安全環境部長は、県会自民党の代表質問への答弁において、平成27年3月に県災害情報インタ−ネットシステムというものを整備したとのことであった。整備後、実際に運用してみて、運用面での課題はなかったのか、まずは伺う。 ◯危機対策監  今委員から紹介いただいた情報提供というのは非常に重要と思っている。例えば、台風が接近する場合には、県のほうでは事前に連絡会議を開催して、注意喚起あるいは実際本県に最接近する際には、関係職員集まって、気象台からの最新情報や市町情報などを提供している。そういった中で、全体の活動の中の一つとして、災害情報インターネットシステムを活用して、特に住民の方にとってタイムリーに有用な避難勧告の発令あるいは避難場所の設置状況などといったものについては、テレビあるいは県のホームページ等々で情報提供している。そういった中、実際に先月上旬に台風5号が接近した際には、県のホームページのほうに通常のアクセス数の約15倍の閲覧があり、非常に多くの県民の方に利用いただいた。  一方で、これをさらに有効に活用していくため、情報を入れてもらう市町あるいは消防の方々には、迅速、正確な情報入力が必要になるので、それについては県のほうで毎年度早い段階で研修を行っている。さらに、例えば被害現場の写真を地図に落としたものを後日提供するといった、わかりやすい情報提供もこれから詰めていきたいと思っている。 ◯西本(正)委員  日々、改善を進めてもらいたいと思うが、やはり情報をいかに県民の方に早く、広く伝えるかということも非常に大事である。その観点から、この間の安全環境部長の答弁の中で、直接情報を届けることが非常に重要であり、防災訓練や出前講座などを機会に、県や市町のメールマガジン、あるいはツイッターというところへの登録も広く呼びかけているということであったが、その登録の数と登録数の推移について尋ねる。 ◯危機対策監  防災のメールマガジンは、配信を平成19年4月から始めている。配信直後は少なかったが、現在では延べで2万人の方に登録して利用いただいている。平成25年11月からはフェイスブックとツイッターもあわせてやっている。平成25年度末時点のスタート段階では、例えばフェイスブックは123名という登録であったが、多い少ないは別にして現在約300名、ツイッターについてもスタート当時274名だったところを現在約1,200名の方に登録いただいているという状況である。 ◯西本(正)委員  メールマガジン2万人というのは、そこそこの数字かなと理解するが、フェイスブックとツイッターはまだまだだと思う。私も調べてみたのであるが、ツイッターは日本で3,000万人の方がアカウントを持っておられる。一人で幾つも持っている方もいるので、イコール3,000万人とは申さないが、3,000万のアカウントがあるわけであって、単純に日本国民の4人に1人がアカウントを持っているということである。単純にそれを80万人県民に置きかえると20万人がツイッターを利用されているのではないか、半分見ても10万人である。そこまでこういうものを使って広げていく努力というものは必要だと思う。その点、どうか。 ◯危機対策監  せっかくオープンした仕組みであるので、精いっぱい利用者が広がっていくように頑張っていきたいと思う。 ◯西本(正)委員  ツイッターやライン、フェイスブックなどいろいろなSNSでは、こういった情報が瞬時に出るので、それが正確であれば自分の命や自分の家族を守る手段としてこれほどいいものはないわけである。どうか登録数をふやすことに全力を挙げてもらいたいと思う。  ところで、国土交通省では、平成20年8月に開催した水災害に関する防災・減災対策本部の第3回対策本部会議で、国管理河川を対象に、避難勧告等の発令に着目したタイムラインを、平成32年度までに河川の氾濫により浸水するおそれのある730市区町村で策定し、さらに本格的なタイムラインを全国展開していくと決定したと聞き及ぶ。このタイムラインを導入することによって、避難勧告等の発令がちゅうちょすることなく、時機を逸することなく、確実に発令されるということである。国土交通省では、タイムラインの全国展開に当たって、さらに的確に情報発信するために、対象河川において水位計や河川の監視カメラなどの必要な機器を増強整備すると聞いているが、国の動向について伺う。
    ◯土木部長  国の動向であるが、国土交通省は洪水時のみの水位観測に特化した低コストの水位計を開発している。設置費用が従来型であると大体2,000万円かかるものが100万円以下になるというものであり、ことし6月に試験計測を開始している。今年度中にこの水位計の設置計画を策定し、順次設置すると聞いている。  また、河川監視カメラについては、平成27年関東・東北豪雨を受けて、洪水に対してリスクの高い全ての区間に設置を完了しているとのことである。今後は、例えば河川の状況を確認できる範囲で解像度を下げたり、機能を限定するなど、設置目的に応じた性能で価格の安い低コストのカメラを開発して、順次設置することにしていると聞いている。 ◯西本(正)委員  今月台風が福井県を通過した。台風が来るまでに余り雨が降らなかったから大きな災害は出なかったと思う。私も安心して寝ていたのであるが、夜中2時ごろに気になって、福井県の災害情報システムで水位や雨量を見た。遠敷川が私の家の近くに流れており、相当水位が上がっていて怖いなと思った。やはりそういった意味で情報というのは非常に大事だと思ったところである。  次に、共助に関して、私は、平成27年2月議会において、自主防災組織について、県内の組織率の現状と課題、組織率アップに向けた県の取り組みについて尋ねた。それから時間がたったが、県内における自主防災組織のその後の組織率の状況、特に嶺北に比べ組織率が低いと言われている嶺南地域の対応状況について伺う。あわせて、自主防災組織の実効性、その他課題とその対応状況についても伺いたい。 ◯危機対策監  本年4月1日現在の県内全体での自主防災組織の組織率は90.7%で、2年前に比べて県全体では1.2ポイント上昇している。嶺南地区の話があったが、県では嶺南地域において、特に自主防災組織に関する研修会を実施している。さらに、市町においても区長への直接の依頼、あるいは資機材を購入する際の支援などを行っており、組織率は全体で5.1ポイント上昇して78.8%まで上がっている。  これまでも組織率の向上をメーンでやっていたが、特に中心となる人材の育成が重要ということで、県では平成27年度から防災士の研修を行っており、そこで活躍していただける人材の育成、さらには、先般の南越前町での総合防災訓練でも課題であったが、自主防災組織の方に実際に避難訓練の場に参加してもらい、その方の現場対応の向上もあわせて努めていきたいと思っている。 ◯西本(正)委員  組織率も非常に上がってきているということで安心をしている。もう一つ、組織が実際動くのか、実効性があるのかということも非常に大事であるので、そこもしっかり押さえてもらいたいと思うし、人口減少、高齢化とも本当に関連してくるあたりも頭に置いて、県として指導なり、計画なりをしてもらう必要があるんと考えるので、その観点を忘れないでほしい。           「人口減少日本(福井)の第一次産業について」 ◯西本(正)委員  最後に、人口減少日本(福井)の第一次産業について、尋ねていきたい。  福井新聞の政経懇話会の7月例会で、前地方創生担当大臣の石破茂衆議院議員を講師に招いて、国政の課題と展望と題して講演会が開かれた。私も聴講させてもらった。この中で、石破先生は、この国の最大の問題は人口が減少すること。このままの出生率、死亡率が続けば、約80年後に日本の人口は半分になり、200年後には10分の1になる。これは静かなる有事だ。東京一極集中という現在のあり方を根本から変えないといけない。食料やエネルギーをつくって出生率が高い地方が滅び、出生率が全国最低の東京だけが生き残ることは避けなくてはならないという講演をされた。私は聞いていて、石破先生は日本の課題をしっかりと把握、分析され、将来を展望し、日本にとって今必要な政策を考えておられると感じた。当日西川知事も聴講されていたが、石破先生の講演を聞いた知事の感想をぜひ聞かせてもらいたい。 ◯知  事  さまざま有益なことを言われていたように思うが、いずれにしても、我が国全体のためにも、東京一極集中の是正に国がもっと本腰を入れることが極めて大事だと改めて感じた。東京の社会的な状況としては、たとえ金があってもそれをうまく住民のために投入できるのかという問題があるのかなという感じを抱いたので、ぜひ地方に人が戻るように、国家全体の資金が国民のためにうまく使えるようにということが大事かなと思った。 ◯西本(正)委員  午前中、山本文雄委員も引き合いに出されて議論をされておられたが、石破先生は講演の中で、未来の年表という本の紹介をされていた。これは産経新聞の論説委員で中央大学の講師もされている河合雅司さんが、2017年から2115年までを人口減少カレンダーとして、人口減少日本でこれから起こることを国立社会保障・人口問題研究所などのデータ等を駆使してわかりやすく解説したもので、私も読ませていただいた。もちろん書かれていることがそのまま100%起こるというわけではないし、あってほしくない。何ら対策を講じずにいた場合、最悪、そのようになる可能性が高いというように思うが、人口減少カレンダーの中で、私自身これまでほとんど耳にしてこなかった一例を紹介したいと思う。  10年後の2027年には、献血必要量が不足して、手術や治療への影響が懸念されるようになる。13年後の2030年には、ITを担う人材が最大79万人不足し、社会基盤に混乱が生じる。22年後の2039年には、年間死亡者数が168万人とピークを迎え、火葬場不足が深刻化する。亡くなられてもすぐに火葬ができない状況が出てくるということである。そして、33年後の2050年であるが、世界人口が97億3,000万人となって、日本も世界的な食料争奪戦に巻き込まれるとその本に書かれている。2050年は、日本が人口減少する一方、相変わらず世界人口はふえ続ける結果、今までどおりの食料の確保が難しくなるという予測である。  人口減少福井の一次産業、特に農業と漁業についてこの場で考えてみたいと思う。農林水産省の2050年における世界の食料需給見通しでは、2050年時点での世界人口を養うために必要となる食料生産量を2000年比で1.55倍に引き上げなければならないとしている。つまり、日本がこれまでどおりの食料輸入を続けられるかどうかわからなくなるということである。食料の安全保障は申し上げるまでもなく、国の責任においてなされるべきことではあるが、地方自治体として生き残るために、福井県としてできること、なすべきことをこの場で考えてみたいと思う。  まずは、農業の現状について伺っていくが、農業の就業人口が1990年には482万人、これに比べて、2015年度は210万人、四半世紀を経て半数以下になっている。その大きな要因は、戦後の日本農業を引っ張ってきた昭和一桁生まれの人々が引退したこと、すなわち高齢化である。農業就業人口の平均年齢が1995年に比べ7.3歳上昇しており、世代交代が進んでいないということである。  それから、耕作放棄地もどんどんふえている。福井県でも認定農業者、集落営農等、多様な担い手による営農体系が確立されてきているが、中山間地など不利な条件での地域では耕作放棄地が拡大しているということであり、半世紀で160万ヘクタールに近い農地が失われてしまっている。  そこで、本県の農業の現状について、農業就業人口、耕作面積地等々について状況を聞きたい。 ◯農林水産部長  それぞれの推移を過去25年間ぐらいのスパンの中で述べさせてもらうと、農業就業人口については、平成27年に1万8,500人で、25年前の平成2年の4割に減少している。平均年齢は70.2歳ということで、当時と比べると8歳上昇している状況である。  耕作放棄地面積については、平成2年には約800ヘクタールであるものが、平成27年で2,000ヘクタールと1,200ヘクタール増加している。しかし、この耕作放棄地面積は、福井県は圃場整備もしてきたおかげで、東京、大阪を除いては面積では最も少ない面積であり、それぞれの地域で営農が頑張られているのかなと思っている。また、耕地面積については4万7,000ヘクタールが年々減少して、平成27年には約4万ヘクタールということである。地域別に見ると、耕作放棄地の増加であったり、耕地面積の減少、プラスマイナスの関係になると思うが、嶺南地域の変化が大きいようである。  農業産出額については、平成2年に775億円あった。その後、どちらかというと耕作面積の減少というより、米の生産調整の拡大、当時10%余りだったものが現在では34%ぐらいに拡大している。これと米価──米一俵当たりの単価の減少が大きく影響しているかと思っているが、平成27年には430億円にまで減少している。  悪いものばかりではなく、私どもこの25年間にそれぞれの経営体の経営規模拡大であったり、機械の導入による作業の効率化などを進めてきた。この結果、農業就業人口1人当たりの産出額については230万円拡大しており、3割増しとなっている状況である。 ◯西本(正)委員  いずれにしても、福井県の農業の現状もかなり厳しいと考えなければならないと思う。  来年度から米政策が見直されるに伴って、福井県農業協同組合中央会から3項目にわたる農業振興に関する請願が今議会に出されている。県にも同様の要請書が出されていると聞いているが、その内容は3点である。この中で特に県下の学校給食に係る県産食材の提供に関することは、学校給食による食育の充実強化、地域自給力の向上、年間を通じた契約栽培を推進することによる農家の所得安定、そして、地産地消の観点からも極めて重要な要望と考えるわけであり、県としてこの請願をどのように受けとめ、いかにして本県の地域農業の確立に向けて施策を展開していくのか、伺う。 ◯農林水産部長  団体からの要望については、園芸振興ということを中心に、国への要望プラス生産振興ということである。学校給食を例にあげられているが、学校給食に使用されている食材というのは全体33億円ある。その中で、タマネギ、ニンジンなど野菜にかかるものについては約8億円が使用されており、全体での県産の使用率は45%、野菜に限っていえば49%という状況である。特に、野菜の生産拡大ということは学校給食への提供も含めて全体的に県民の皆さんにきちんと食材を提供するという、もう少し大きな意味での生産振興をしている。そういう意味合いで、地産地消であったり、また、農家所得の拡大につながるものと考えている。これまでタマネギ、ニンジン、キャベツの生産拡大をしているが、できたものがどうしても出荷期間が短いので、長期的に出荷していくことが大事である。よって、収穫期間を延ばすような栽培方法を推進したり、また、JAなどが、タマネギなどを乾燥したり、2ないし3度の低温で湿度95%という特殊な状況下においてキャベツなどを貯蔵するというものがあり、このような施設整備も推進していきたいと思っている。 ◯西本(正)委員  いずれにしても、残された時間がそんなにはないので、しっかりと早く出してもらいたいと思う。  国では、人手不足に対して、専門外国人人材等の活用について戦略特区で対応するようなことも言っているが、長期的に見て極めて不安定なものだと思うし、福井県としてしっかり福井県農業を見据えて、国にさまざまな課題を要望してもらいたい。  最後に、水産業についても尋ねたい。  漁業にあっても後継者不足が深刻で、高齢化も進んでいる。生産額も減少傾向にあって、漁家の収入増加につながる要素は見当たらない。本県も含めた日本または世界の現状は水産業の衰退や水産物の供給不足が懸念されている。このような現状の中、国の機関と県の水産試験場、栽培漁業センター、そして県立大学の海洋生物資源臨海研究センターを、先月産業常任委員会で視察した。この3つの施設は隣接し、それぞれに研究人材が配置されている。研究環境にすぐれている小浜市の堅海地区に水産学術産業拠点を整備し、計画的かつ安定的な生産と新産業創出を実現するとうたわれている。この水産学術産業拠点化は、福井県産業の振興発展のみならず、地域の活性化と漁村を守ることにつながる施策として大いに期待をされており、私も毎年、8月の終わりにこの堅海区の酒事という神事に招待される。そこで堅海の区民の皆さんに拠点化のことをかなり大きく話をさせてもらう。皆さん注目してかなり期待をされている。そういった意味で拠点化計画に向けた計画の進捗状況や、取り組む主な事業の内容、今後のスケジュール感について伺いたいと思う。特に、知事の当初の答弁よりはスケジュールが少しおくれているのではないかと心配をしているが、そのあたりも含めて、伺う。 ◯農林水産部長  学術拠点については、いろんな機能を想定しているが、学術そのものの研究と、つくり上げた技術を産業支援に持っていくという2つに、プラス人材の育成という3つの機能を中心に考えている。  学術研究については、トラウトサーモンやマハタの成長をいかに早めるかという飼育方法の技術開発、また、小浜市のほうで進められているが、共動して2万尾の養殖を実現するために、餌のやり方でいかに安定して早期に大きくしていくかというものを現地でまず研究スタートということで始めている。  また、国のほうとの研究をきちんと継続するために、新たな研究課題については、国庫10分の10で使える国の競争的資金というものを活用して研究しようということで、今県立大学、それから国の水産研究・教育機構と県をあわせて、新課題について協議を進めているところである。  産業支援については、マハタの種苗生産──稚魚を供給するという意味合いで、生産施設の実施設計にも取りかかっている。また、来年度、小浜市とおおい町の協力のもとに、来年以降に整備するが、トラウトサーモンの中間種苗施設──小さなものを海に直接入れると死んでしまうので、それを中間で育成する施設の整備も具体的に進めている状況である。 ◯西本(正)委員  時期、スケジュールはどうか。 ◯農林水産部長  元々この学術拠点の計画においては、平成31年度にこういうような体制整備をするという計画が盛り込まれているので、それに向けて国とか機構と協議をしているところである。 ◯西本(正)委員  ということは、この拠点化計画についてはおくれておらず、スケジュールどおり進んでいるような理解でよろしいか。 ◯農林水産部長  具体的に研究をスタートさせて、平成31年度に向けて関係機関が努力しているというところである。 ◯西本(正)委員  この拠点化計画は、知事の言葉をかりて一言でいうと、もうかる水産業にするということであるので、非常に期待が大きいし、これを成功させて、福井県から国の内外に極めて有用、有益な情報が出せると思っており、ぜひともスケジュールどおり進めてもらいたいと思う。何か答弁はあるか。 ◯政策幹  この拠点施設は、もうかる水産業を目指しているところである。通常こういうものはまず形をつくってから、研究しようかという話になるが、この施設は全く逆で、目の前にあるものをどうやって産業に結びつけるかをまず核として各研究機関が集まってくるというスタイルである。そういう意味では、先ほどから担当部長が説明しているとおり、すべきことがある程度わかっているという状態であるので、そういう意味で生産者、漁業者のために一日も早くもうかる産業に結びつけていくという意気込みでやっている。見守っていただき、協力いただきたいと思う。 ◯西本(正)委員  これで終わる。現状と課題だけ聞いて、結局どうするのかということは詰められなかったのは非常に残念であるが、また次の機会にぜひともさせてもらいたい。                               〜以  上〜 ◯大久保副委員長  以上で、西本正俊委員の質疑は終了した。  ここで休憩する。再開は午後3時とする。                               〜休  憩〜 ◯山本(芳)委員長  休憩前に引き続き、委員会を開く。  質疑を続行する。  これより、野田委員の質疑を行う。  なお、野田委員より資料の使用とあわせ、配付したい旨の申し出があり、これを許可したので了承願う。  野田委員。          「高校入試英検加算について」        野田 富久 委員 ◯野田委員  野田富久である。3点に絞って質問したい。  まず、高校入試の英検加算について伺う。  学力において英語も大切であるが、数学、理科、社会、国語も将来の基礎学力という意味ではこれもまた大事かと思っている。6月県議会で英語の入試加点制度について見直しを求める意見書を議決し、教育委員会に対して提出したところである。これを受けて、教育委員会が見直し努力をした。このことについては評価をしたい。全国の都道府県全て押しなべて、公立高校入試要項の中学校で習得した熟度を考慮するという原則に基づいて高校入試が行われている。残念ながらこの加点制度はこの原則から逸脱しており、根本的な見直しではない。教育委員会が見直したとはいえ、ことしの高校入試、ここにおいてなおも問題なのは、学習指導要領、さらにカリキュラムにはない、すなわち中学校では習わない高校、中学程度の英語検定の準2級、そして大学受験程度の2級をそれぞれ10点、15点加算することが問題なのである。英語力とは一朝一夕に習得できるものではない。英語習得は持続的、また環境状況に求められる。こうした中で、ゆとりある家庭は塾に通える。都市部で塾がある地域はこうした塾にも通える。一方、郡部では塾もなく、機会もない。行政たるもの、義務教育の中に所得格差や地域格差の不公平を増長させるようなことは断じてあってはならない。逆に、本来行政とは所得格差や不公平を解消し、機会均等を図ることこそが責務ではないか。悪法も法か、いや、過ちを改むるにはばかることなかれ。見直すことを期待しながら伺う。  入試の原則を踏みにじる英検加点にどのような認識か、不公平を義務教育に持ち込むことの現実にどのような認識を持っているのか伺う。あわせて、この際、近い将来取りやめるべきと考えるが、今後の対応も含めて伺う。
    ◯教育長  今回、英検の未取得者も中学校で履修した範囲で満点がとれるように見直しを行ったところである。来月実施の英検においては、現在中学3年生は7,500名いるが、その3年生7,500名のうち7,200名が3級以上を受検するという状況である。これは、昨年に比べて約5,600人多く、5.4倍と大幅に増加している。また、そのうち準2級に約2,000名、2級に約400名が受検予定であり、我々としては上の級を目指す生徒の努力を認め励ましてあげたいと思っている。  毎年、文科省が行っている英語教育実施状況調査によると、本県の中学校の教員の指導力や授業は全国でもトップクラスである。我々として、中学校において、話す力を重視した授業改善を進めてきたからこそ、今回一歩踏み出すことができると考えている。  今後は、高校における授業改善を一層進め、そして今回の入試を経験した生徒が高校入学後、最低一、二年間どれだけ向上するのかというのを見た上で見直しを検討することとなるが、やはり3年程度は実施したいと考えている。 ◯野田委員  教育長、各委員会含めて、一般質問もそうであるが、会派を超えて各議員がこの件で強く見直しを求めている。この背景は何かわかるか。それは、地域に帰っても、学校の先生方に聞いても、あるいは有識者に聞いても、この問題はいかがなものかという声があるからこそ、各議員が総じて意見をし、また、議会では議決もしたのである。そのことも踏まえてもらいたいということを1点。  私は総務教育委員会の委員をしているから、その委員会の席で教育委員会の会議録を求めたところ、入手することができた。非公開であると念を押されたから詳細は言わないが、会議録を読んで愕然とした。検定費用はどうするのか、何回受検できるのか、試験官は足りるのかが審議内容である。私は、委員の先生方がそもそも論から始まって導入の是非や、検定導入に異議を唱えて、けんけんがくがくの審議を行っていると想定したのである。残念ながらそういう記載は一切なかった。  また、8月に総務教育委員会で県立大学を視察した。その際、進士学長に、大学では入試で英語の特別な加算を行っているか。大学の英語以外の講義やゼミでこうした英語の授業を行っているかと尋ねたところ、残念ながら行っていないとのことであった。高等教育の大学でこそ英語が求められるのではないか。教育課程全体のプログラムがない。  この際1点だけ伺っておく。県教育委員会は、民間事業の検定試験を準会場として学内で行い、勤務中の先生に業務として担わせるなど、行政ではあり得ないこと、前代未聞のことを行う。教員にも地方公務員法としての課題があるのではないかという疑義もある。これについての見解を伺う。 ◯教育長  英語検定試験については、生徒の英語力を伸ばすため実施しているものであって、生徒の利便性を考慮して、今回、各中学校を準会場として全県下で実施するものである。本年度は、先ほども申し上げたとおり、受験生が大幅にふえるということが見込まれることから、平日の勤務時間内に行うこととしている。これは、教育活動の一環として職務の中で行われるものであるので、営利企業への従事制限に当たるものではなく、法律上問題はないと思っている。他県においても、同様に中学校を会場として勤務時間内に英語検定を実施している県がある。 ◯野田委員  この問題でこれ以上の質問は控えるが、せっかく生徒たちが英検の資格の取得に向けて頑張っているから、これを評価するために、一部の県で取り入れているような高校入試後の英語単位を1単位か2単位免除する、足羽高校や福井商などの国際系学科の推薦時に判断条件とする、あるいは中学校の調査への加点などで評価する、また、海外の研修について優先的な選考も考慮する、などといったことでこの問題について対処すべきであると提言してこの話はもう終える。         「恐竜博物館建設について」 ◯野田委員  次に、恐竜博物館について伺う。  世界三大恐竜博物館と称されるに至った今日までの関係者の努力については敬意を表したいと思う。そんな中で、私が8月12日に行ったら、2時40分ぐらいの時間帯でなおかつ列をつくって並んでいる。これは最後尾である。(資料提示)館長はどこかにおられた。館長も一生懸命整理をしているような状況であった。こうした状況で中に入ると、かの有名な黒川先生の設計のエスカレーターをくだる。3時前でも人がいっぱいである。3階、2階、1階、全部こういう状況である。夏休みということもあったが、これほどまでに多くの人たちですごいなと思ったのであるが、一昨日、産業常任委員会が終わって出された資料を見た。お手元の資料を見てもらいたい。(資料提示)入館者は、ゴールデンウイーク、8月、7月の夏休みの後半、こうしたところは多いけど、残念ながらあとはぐっと下がってくる。これが今の博物館の100万人の現状である。そして、資料を見ていただくと、これも一昨日初めて出された資料であるが、勝山市の観光入り込み数、消費額の数値がある。ほとんど130万人推移している観光客であるが、去年、おととしはふえたのである。消費額もずっと20億円である。最後の年だけ少し上がっている。恐竜博物館ができて15年たつが、地元への効果というのはつくり切っていない。  そういう中で、今回第2恐竜博物館をつくろうという話である。私は100万人の入館は、滞在型の観光や地域振興に大きな効果を上げるべきで、その目標を乗せて第2恐竜博物館をつくられるように思っていた。3月に出された基本構想、もう一回手直しして6月に出された構想、この中には、全体的なプロジェクトの中で観光客を滞在させる、福井の活性化を図る、観光客の宿泊を図るという全体構想は残念ながらない。建物だけの話である。非常に残念でならない。ごらんのとおり、今の恐竜博物館は120億円かけた。そして、今回90億円を想定している。最終的には二百数十億円の金が勝山で使われようとしている。これだけの壮大な、莫大なプロジェクト事業が、ただものを建てるという発想で、残念ながら今回の計画の概要の中にはものを建てるのは県がやる。アクセス、駐車場を含めてこれは市町村でやってくれと、これは完全に建てることだけ。先ほどの井ノ部委員とのやりとりの中でも、調査においてもやはりその傾向がある。これだけでは200億円超える金を突っ込むのなら、県内の活性化につながったり、観光入り込み客を滞在させて、県内の消費を含めて少しでも経済、観光産業が潤うというような発想があっていいように思う。そういう意味で、担当部署で企画立案しているが、極めて脆弱だと繰り返して言う。そこで、県はこの調査費を今年度上げたが、一体何を調査されるのか、改めて聞く。 ◯観光営業部長  今年度予定している調査であるが、さまざまな努力を加えて、展示などの新たな博物館の機能ごとに必要な規模を出して、この前、我々のほうからお見せした事業費というのは、今の博物館の面積当たりの単価で、仮に機械的に出したものであるが、他の施設の事例、実際にほかの施設の事例などでどういう金がかかっているかということをもとに、事業費を固めていく。高速交通網の整備を前提に来館者の予測を民間調査機関の知見を活用するとともに、専門家や民間事業者からも意見を聞きながら進めていきたいと考えている。 ◯野田委員  それで、福井県全体として投資に対する効果というのは望めるかどうか。そういう調査ではこれから審議するには極めて不十分である。今の調査は建物中心の話である。我々が求めているのは、勝山の消費が伸び、観光客がふえるだけではなくて、奥越、越前全体、嶺南も若狭も含めてという思いを持ちながら今回の第2恐竜博物館建設の後押しをぜひしたいという意味で私どもは願っている。残念ながらそういう状況でないならばこれはいかがなものか。  知事、そういう意味で、副知事が二人おられ、政策幹もおられる。これは全庁的な形で、第2恐竜博物館も含めて、今後の福井県のありようとしての活性化、滞在型観光を含めてどうするかということを考えた上で、その辺の調査をやるべきだと思う。まず組織全体を一回見直して、正直申し上げて、観光営業部だけでは荷が重過ぎると思う。副知事も二人おられる、政策幹もおられる中で、この全体的なプロジェクトのチームを作成するという考え方はどうか、伺う。 ◯山田副知事  新しい恐竜の博物館の構想であるが、敦賀開業に向けて、人の流れが大きく変わるこのチャンスを何とかブランドの向上とか、観光に結びつけたいということである。委員が言われるように、今の構想や計画は観光営業部中心にやっているが、ほかに、例えば、まちづくりであるとか、高速交通との関係であるとか、あるいは地域経済の波及といった観点もあるので、ぜひ県庁全体で我々も参画してやっていきたいと考えている。 ◯野田委員  知事、第2恐竜博物館建設において本気度はあるか。副知事が答弁されるのもいいが、ぜひこういう構想でやりたい、議会の理解を求めたい、一緒にやろうというようなサインを少しでも送ってほしかった。 ◯知  事  今は副知事を指されたから、副知事に答弁をしてもらった。前から本気で申し上げているわけであるから、本気で議論してほしいと思う。 ◯野田委員  今私が提案したことについて検討していただく中で、我々も一緒に前向きに考えていきたいという思いである。知事、ぜひよろしくお願いする。         「県の人工衛星打ち上げとドローン活用について」 ◯野田委員  県は、超小型の人工衛星の取り組みをやろうということで、事業費約4億円強、もっと多いのかもわからないが、県として特段のバックアップをして、そのうちの約3分の2の2億7,000万円の補助をする。超小型の人工衛星を打ち上げるのに出資しながら、民間とあわせていろいろと今取り組んでいる。果たしてこの費用対効果、目的はどうなのか。特にドローンの関係で、県のホームページ、あるいはこの前設立された福井県民衛星技術研究組合のホームページを見るが、残念なことに、ことし1月以降のホームページ等の更新がほとんどない。どこでどうなっているかわからないが、こうしたものを見たが、目的や効果のことがないものだから、このあたりの概要について聞かせてもらいたい。 ◯産業労働部長  県民衛星については、県内企業を主体とする県民衛星技術研究組合が打ち上げを目指しているものである。設計、製造などにかかる費用については、委員指摘のとおり、全体で約4億円と見込んでいる。  その経済効果についてであるが、県民衛星を打ち上げた後、衛星の組み立てに関連する受注で年間約5億円、衛星データを活用した各種のソフトウエアの販売などで年間9億円の売り上げを目標としている。また、データの利活用については、この組合が本年3月に県民衛星に係るデータ利活用の方策というものをまとめており、砂防などの防災対策、あるいは農業などさまざまな分野で活用されることを想定している。 ◯野田委員  部長、超小型の人工衛星は地球を回るのである。同じ軌道は回らない。定点ではない、静止衛星でもない。巡回していくのである。そうなると、この福井県を空からカメラで映してデータを取得するのは週に1回あるかないかである。今部長が言われたような効果の話、山を見る、農業を見るという利用目的というのは課題があると思う。これ以上このことは触れない。  そこで、より効果的な話は、私も言ったし、西本正俊委員も以前言われた、いわゆるドローンの問題である。非常に効果的ということで言ったが、今までの答弁で非常に残念なのは、例えば、ことしの7月の委員会でドローンについて聞いたところ、風が吹いたりしたらできないから、まだまだ研究の余地がある程度の話である。ドローンの問題はそうではないと思う。具体的に一つ聞く。  隣の石川県は、ドローン活用に向けて県の消防学校で初のドローン研修を始めた。ドローンは被害状況の把握、行方不明者の捜索に極めて有効であるから、購入すると同時に研修して操作できるように頑張ろうと今年度から始めた。また、ドローン機材そのものを購入するという制度を導入した。これが石川県の事例である。  そうした状況がある中で、消防関係は総務省になるが、消防庁は、地域の消防団がドローンを活用し、災害現場の状況を素早く把握できる体制を整えるため、全国消防学校55校にドローンを配置し、消防団員が操作、訓練などを受けられるようにするとの報道がされている。隣の石川県の話も出した。市町村が各消防団向けにドローンを購入した場合、総務省は地方交付税でその費用を支援するそうである。  そこで、本県における防災分野のドローンの活用体制の状況について伺うとともに、体制整備の推進や効果など、どのように認識しているか、伺う。 ◯危機対策監  災害との関係ということで申し上げる。災害が発生した場合の最初動の情報収集については、非常に危険な状況であるので、防災ヘリ、あるいは警察のヘリを活用して最大限の情報収集を行っている。  一方で、ドローンについてもいろいろ課題はあるが、実際ことしの8月末に南越前町で行った総合防災訓練では、ドローンを活用してその映像を本部のほうに転送するという訓練も行っている。そういった中で、状況がよくわかるという評価をいただいている一方で、飛行時間に制約がある、目視できる範囲で限定される、あるいは実際の災害であると、雨、風厳しい中なので、果たしてそこで十分活用できるかといった課題もある。  一方で、市町においては、防災の第一線ということで、ドローンについても関心が高く、嶺南の市町が近く県のドローン協会と災害協定の中でドローンを活用するという協定を結ぶという話を聞いているので、こういった市町の動きや、この分野は日進月歩で技術が進展していくので、そういったことも含めて、今後ドローンの活用状況については、あらゆるものを活用していくという前提に立った上で、引き続き対応していきたいと思っている。 ◯野田委員  災害防災関係では、迅速かつ具体的に直視できるというメリットがある。唯一、今言われたように雨、風がきついときにはできないが、これはヘリコプターだって一緒である。そういう意味では、人の生命、財産を預かる上では前向きに真剣に考えるべきである。消防団だけではなく、各消防署においてもそうだと思う。国まで補助する制度になっているのである。  次に、農林水産部長に聞く。  以前、私の地区でもヘリコプターを操縦しながら、いわゆる直まき、農薬散布に利用していたのであるが、昨今このヘリコプターも高いという課題がある。1,500万円ぐらいかかる。ドローンはわずか100万円か200万円程度である。こういう状況で最近ヘリコポターは全然影も見えない。  一方、出てきたのが、秋田などを含めてどこでも利用しているのがドローンである。山林境界の問題しかり、それ以上に取り組みに限界があった鳥獣被害の問題に、赤外線のセンサーで、夜でも動物を即キャッチできる、動向がわかる、対処の仕方もできるなど、極めて有効ということである。農産物は言うに及ばず、いずれにしても非常に効果がある。農業分野においてこそドローンを活用するべきだと思うが、現状とこれからの取り組みについて聞かせてもらいたい。 ◯農林水産部長  防除関係では、委員が言われる無人ヘリコプターによる防除が、実際福井県下で一番多く、約1万5,000ヘクタールが受託なりの形で実施されている。一方、ドローンについては、ことしの実施状況を見ると、水稲のいもち病、カメムシ防除を中心に280ヘクタールぐらいにとどまっている。実際利用している方々の意見では、ワンフライト当たりの積載量が無人ヘリコプターに比べると4分の1ないし3分の1ということや、10アール当たりの散布時間が無人ヘリコプターに比べると3倍から4倍かかってしまうというところがある。ただ、悪いところばかりではなく、音が無人ヘリコプターに比べると小さいことから、早朝防除であるので、住宅地域に近いところでも使いやすいという評価をいただいている。 ◯野田委員  ラジコンヘリの場合はそれだけ設備投資しているから、借りる料金や、やってもらう料金がぐんと高いのである。これから全国的に、確実に逆転する。そういう意味で、真面目に、前向きに検討してほしいと思う。  土木部長に聞く。  ドローン、これほど効果的なものはない。ダム、砂防、橋梁、トンネルの点検、建物もしかり、仮設をつくらなくても、交通を遮断しなくても調査できるという意味では、ドローンによる調査というのは、時間を見ながら30分、40分の中で十分可能である。データの蓄積もできる。目視というわけにはいかないところでできる。これは真剣に導入すべきである。それをすると、いろんな調査や事前の点検の段階で、委託費は極めて安くなるし、迅速にもなる。今言ったように、仮設のものをつくらなくてもいいという、もろもろ含めて非常に効果的である。今までの仕様書を変えないといけないということはある。1,000万円で発注したものが300万円でできるのであるから、そういう形にはなるが、土木部は真剣に考えるべきだと思うがどうか、伺う。 ◯土木部長  委員が言われたように、土木分野での活用についてはいろいろ考えられる。災害発生時ののり面崩壊などの現状把握、現地状況の確認、砂防ダムの堆砂状況や点検、それにダム、橋梁等の大規模工事の進捗確認など、職員が容易に近づけない箇所の調査に利用が有効であると思っている。  しかし、我々職員が直接ドローンを活用する場合には、高度な技術を要する操縦ができる職員の確保や、機器のメンテナンスを含むコスト、墜落等に伴う第三者への被害のおそれ等々課題がある。現状では、民間コンサルタント等がドローンを保有しているので、それらを活用していきたいと思っているが、今後は我々が使うということも含めて検討していきたい。 ◯野田委員  各部署において、設備投資、経費も含めて極めて効果的である。そういう意味で、これは全庁的に取り組むべきで、全庁挙げてということでは、そこのまとめを副知事、あるいは政策幹含めてぜひ前向きな取り組みをお願いして終わる。                               〜以  上〜 ◯山本(芳)委員長  以上で、野田委員の質疑は終了した。  次に、田村委員の質疑を行う。  田村委員。         「聴力障害者福祉について」          田村 康夫 委員 ◯田村委員  県会自民党の田村である。どうかよろしくお願いする。通告に基づいて質問させてもらう。  最初の質問は聴力障害者福祉ということで、たどたどしい手話で入らせてもらった。西本正俊委員から共生社会条例の話もあった。来年の国体に向けて、本当にレガシーになるようなすばらしい条例になることを期待したい。これは、県行政がやっていることであるが、それと並行して、県議会で手話言語条例を検討している。  思い起こすと、条例というのは地方の法律であって、重いものだと思う。ほとんどは県行政がつくられている。たくさんの条例があるのだと思う。私は知事と一緒で平成15年4月に当選をさせていただいた。初めての議員提出の政策条例というのは平成16年6月に制定して今までに8件、森づくり条例や、中小企業振興条例など、いろいろ制定してきて、少し流れが変わったのかなとも思う。  今回の手話言語条例は9例目になる。ただ、少し違うのは、条例検討会議という検討会議をつくって作成に当たっており、これは初めてのことである。今8人の委員でいろいろ検討を重ねており、文化遺産などいろんな文言や、パブリックコメントで県民意見も求めようということも出ている。条例検討会議で求めるのは初めてのことになる。ただ、委員の中には手話、聴力障害のここだけに特化していいのかという話もある。いろいろ入っていくと、非常に奥が深くて、手話はただ一つかと思ったら、日本手話、日本語対応手話、方言などいろいろあるようである。英語は主になる大事な言葉が最初に、日本語は真ん中にいく、手話は最後に持っていくという。非常に細かい指の動きで通訳する人を見ていても、これでなぜわかるのかなと思ったら、その動きで言葉をつくる、手話で言っている聴力障害の方の言葉を音声にする。本当にわからない世界だなと思っている。
     そんな中で、私どもも聴力障害の方のこと、手話の重要性を一生懸命訴えていきたいと思う。その検討の中で気づいたことで2点ほど伺いたいと思う。  この間、検討会議でろう学校に行ってきた。私も10年ほど前に一回お邪魔したことがあるが、久しぶりに伺ったら、非常に生徒さんが少なかった。インクルーシブ教育ということを国が推奨していて、健常者の子供さんも障害のある子供さんも一緒に学ばせようという方向性の中で、減っているのだということを感じた。障害の種類はたくさんあって、それぞれにいろいろ苦労もされていると思う。ろう学校に行ったら、生まれつき音のない、音を感じなくて生を受け、通っておられる5カ月のお子さんを母親が一緒に見て教育を受けている。小学生もいる。子供に声をかけたら自然と入ってきて、その中でだんだん大きくなってものを覚えていくわけである。音が何も入ってこないところでものを覚えるというこの大変さというのを改めて感じた。  国は生まれつき難聴の赤ちゃんを早く見つけるために、新生児聴覚スクリーニング検査というのを奨励している。昨年、日本産婦人科医会が初めて行った実態把握によると、新生児の15%ぐらいが受けていない。15%なのか20%なのか実際の数字はわからないが、15%ほどが受けていない。ほんの一部かもしれないが、これは非常に不幸なことであって、ここでまず、新生児、ゼロ歳児における新生児聴覚スクリーニング検診の重要性について、認識を伺いたいと思う。 ◯健康福祉部長  聴覚障害に関する検査である。聴覚障害というのは、早期に発見して、早期に治療を行えば、おくれを最小限に抑えることができる。逆に、発見がおくれると、治療しても効果が出にくいということがある。こうしたことから、新生児の聴覚検査は大変重要である。本県であるが、県内には分娩取り扱い医療機関が18あり、この全てにおいて聴覚スクリーニング検査が実施可能である。本県では、ほぼ全ての新生児がこれを受診しているという状況である。 ◯田村委員  この新生児検診は、国が検査費用を一般財源で各市町に交付していると聞いている。公費助成するかどうかは別として、各自治体に任されているようで、検査は親が平均5,000円の費用を負担するというのがほとんどのように聞いている。そこで、3年前になるが、平成26年の厚生労働省の調査資料で、都道府県ごとの新生児聴覚検査に係る検査結果の把握状況の資料を見せてもらった。北陸3県を見ると、富山県が15自治体のうち93.3%、石川県は19自治体で100%、福井県は17自治体、9市8町で福井県だけがゼロ%になっている。今、部長は把握しているということであったが、これは前の資料であって、今は全市町の件数は把握していて、全て受診しているということか。 ◯健康福祉部長  その検査結果であるが、県から市町のほうにこの検査結果を把握するよう指導をしてきた。現在で申し上げると、全ての市町でこの検査結果は把握しているという状況である。加えて、今年度からは、保健師あるいは助産師に対して、質の向上、スキルアップに向けた研修会も始めているところである。 ◯田村委員  さきに申し上げたインクルーシブ教育であるが、本県の教育現場で、それぞれの障害に応じて対応はされていると思うが、難聴者の育成について、小学校3年生ぐらいまでは基礎が入っていないと、健常者と一緒に学ぶというのは非常に負担が多いように聞く。教育長、教育現場の苦労もあるのかなと思うが、現状がわからないので、現状について伺う。 ◯教育長  先ほどろう学校の生徒が減っているという話があった。現在ろう学校に24人在籍されているが、小中学校の通常学級のほうに難聴など聴覚に障害のある児童生徒さんが11名在籍されている。障害の程度は軽度から重度までさまざまあるが、補聴器であるとか、最近は人工内耳を用いて、言葉の聞き取りや会話ができ、他の児童生徒と一緒に学習活動を行っている。  また、この11名については、ろう学校教員による個別の指導を受けて、正しい発音の仕方であるとか、言葉の学習、言葉の聞き取りなど、障害を補うための学習も行っている。  さらに、ろう学校のほうが通常学級の児童生徒を対象として、難聴者への理解やかかわり方についての出前授業、それから教員を対象として、授業などでの話し方とか、聴覚情報を補う教材などの研修を実施しており、地域の小中学校においても聴覚に障害のある児童生徒がともに学べるよう支援しているところである。 ◯田村委員  ろう学校に通われている生徒さんはいい。ただ、親としてはこの子はそんな障害はないとか、いろんな思いがあるのだと思う。それとインクルーシブ教育の中で、目に見える障害は対応ができると思うが、聴力障害の方は見た目わからないのである。何が言いたいかというと、早期発見をして、親にも理解をいただいて、しっかりとろう学校で基礎を学ぶ──普通の学校も聾学校も一緒の教材だと聞いている。少ない人数かもしれないが、ろう学校でしっかりと教育を受けて、その後に普通の学校に入るということにもしっかりと取り組んでもらいたいと思う。         「古民家再生について」 ◯田村委員  次に移る。  2つ目に古民家再生の活用ということで、2つ聞きたいと思う。  本年6月9日に、国の成長戦略の一つの未来投資戦略2017ということで、古民家再生活用が閣議決定をされたと聞いている。また、内閣官房主導で歴史的建造物を活用した観光まちづくりを掲げて、インバウンドを3年後の2020年に4,000万人──昨年が2,400万人と聞いているので、3年後に4,000万人まで1,600万人ふやすことを目指す中の一つの戦略ツールということで古民家ということをうたわれているのだと思う。そのために、民間へ直接支援ということで、多額の交付措置もされていると聞いている。どこに誰にどうやって支払われるのか、早い者勝ちなのか、わからないが、福井県もハード、ソフト両面で福井ブランドということで、非常に努力をされている。この歴史的建造物を考えると、福井県にも大変多くの古民家が残されているので、活用しない手はないと思う。昭和25年の建築基準法の制定以前の古民家──建築基準法は、戦後、アメリカ主導の中で建築の基準をつくらないといけないということでつくられたと聞いている。総務省のデータで、福井県にも昭和25年以前の木造の古民家、いわゆる伝統工法の古民家が1万5,700棟ある。私も古民家に住んでいる。大変古い百姓の家であるが、32年前に1年かけて大改装した。基礎が石である。石の上に柱が立っている。こまいという竹で土壁、これは耐震でなくて免震らしい。地震で揺れると石から柱が落ちて、瓦がばっと落ちて、倒れはしないという、そういう伝統的な工法らしい。私も20年ほど、建築関係のガラスサッシの仕事をしていたので、よく現場にも行ったが、30年前にはベニヤ板に墨で、これで家を建ててくれと書いてあって、なぜこれで家が建つのかなと思うぐらいだった。いろいろ話を聞くと、この建築基準法はいいが、北海道の端から鹿児島の端まで、データで見ると距離が2,000キロ近い1,888キロとなっていた。雪深いところ、湿度、温度、気候も違う、これだけの日本の中で一緒くたに建築基準法が制定された。地震とか、いろんな災害などがあって、壊れたり、また大工が建てて壊れたり、その土地、その土地に合わせてつくられてきたのが古民家なのである。これは本当に大事にしなくてはいけないということを聞くと、ただ古いから残すのではなくて、やはり技法である。それが福井県に1万5,700棟ある。そこで、最初に地方創生の観点から、古民家の安全・安心の確保で耐震化をして、空き家対策と並行して生かす、活用する対策が福井県にとって必要ではないかと思うが、所見を伺う。 ◯土木部長  伝統工法で建てられた古民家は、現行の耐震基準に適合させるためには多くの筋交を入れる必要がある。筋交を入れると大幅な間取りの変更や多額の費用が支障となって進んでいないという状況である。住宅の耐震改修への補助は、平成20年度から行っており、平成25年度からは、寝室や居間などの部分的な改修も対象に加えている。さらに、平成27年度からは、古民家に対する補助上限額を80万円から150万円に増額するなど制度を拡充している。これまでに古民家の改修は37戸、部分的な改修は1戸、実績としてある。  また、県では、地域固有の資産である、伝統的民家の認定を行っており、これまでに1,225件行っている。これらを保存、活用していくためにも、今年度から面格子の設置などにより低コストで地震の揺れを吸収する新たな改修方法を補助対象に加えている。数件の問い合わせがあって、そのうち1件は申し込みに至っているという状況である。  なお、古民家の空き家については、これまでに勝山市と若狭町が国の補助制度を利用して宿泊体験施設等に整備、活用するなどしており、各市町にこれらの先進事例を紹介するなど、活用を進めていきたいと考えている。 ◯田村委員  古民家は壊したらもうそれで終わりである。これは、ただ残せ、残せではなくて、田舎のブランド化だと思う。人口減少の話もあるが、いろんな生活の形が変わってきて、そういう古い家をきれいにした場合にそこに遊びにきたり、往復旅行したり、ちょっと滞在したり、定住に結びついたり、いろんなことがある。また、古い家の飲食店とか、宿泊はもちろん、いろんな活用の仕方はあると思う。インバウンドの話もいろいろ質問があった。外国人訪日客をどれだけ誘客するか。福井県政広報の広報ふくい、これで外国人の宿泊数はやや少ない状況に、知事コラムで、外国人客に福井を訪れてもらうためにまず福井の魅力を知ってもらう必要があると言っている。そのとおりである。福井を知ってもらわないと全然伝わらない。  それで、外国人というのは日本のことを非常に勉強されて来られる。また、生活スタイルが違うので、バカンスというのか、長期休暇を持っておられる。もちろん福井に、日本に来られる外国人は裕福な方だと思う。日本人は古い文化を大事にする国民だということで、ZENや古民家という外国人が興味をそそることも勉強されて来られている。こういった古い家をきれいにして、そこに滞在してもらうということは非常にいい仕掛けではないかと私は思う。先ほど山本文雄委員も言われたように、京都や金沢はもう観光客は要らないと私も聞く。  古民家のことは福井県古民家協会も立ち上がった。昨年、古民家再生議員連盟と国会議員の会も立ち上がった。先ほど言うように、福井県に1万5,700棟もある。金沢から福井を飛び越して滋賀県の長浜がまた古民家で非常に仕掛けをしている。これも寂しいことだなと思う。また丹波篠山には一度行くといいと思う。ノオトという会社があり、経済産業省におられた方が古い家を五、六棟改装して町並みをつくっている。宿泊は何か月待ちのようである。そういう形が福井県でつくられないか、これがインバウンドに対しても非常に効果的で、福井県の魅力を出すのに非常にいい戦略ツールではないかと思う。ただ、単発的に古い家を改装してもだめである。こういった場合は地域の理解、もちろん建築の人の協力、そして行政と三位一体でなくてはいけない。このあたりで福井県で汗をかいて、魅力の一つ、周遊の一つ、滞在の一つとして古民家を活用したらどうか。改めてインバウンド対策、観光振興の観点から県の考えを聞きたい。 ◯知  事  県内における古民家などの歴史的建造物については、これを改修して、観光振興やまちづくりに活用している例として、飲食店の例としては勝山市の花月楼が有名になっているが、来月にオープンする越前町の古窯博物館内の水野九右衛門家もその例である。市町がやっているふるさと茶屋は県が応援しており、小浜市の清右衛門邸というものも代表的なものであって、いずれも地域の観光資源としてまち歩きの拠点になるものと思う。訪日外国人にも日本らしさを体験できるとして人気があるので、インバウンドの観点からも有力な観光資源になると考える。そのため県内に約1万5,000戸ある古民家についても、活用できるものについては、幅広く発信していくとともに、公の応援が必要かと思うが、それぞれの皆さんがそういう動きを強めていただいて、これを公的な応援をするというのが一番効果があると思うので、そうした考えで本県の誘客拡大の大事な素材として応援していきたいと考える。 ◯田村委員  先ほど言った、耐震、免震の違い、古民家は免震、免震の耐震補助というのは県土木部で非常に早くから取り組んでいると聞いている。先ほど言ったとおり、福井県の古民家再生協会も動いているし、全市町にあるわけでないが、古民家に対しては全国から福井県はうらやましいと、モデルになっているようなことも聞くのである。そうであれば、もう少し情報共有しながら行政と一体となって、市町の魅力発信につなげられたらと思うのでよろしくお願いしたい。         「片町繁華街の治安、交通情勢について」 ◯田村委員  次に、片町繁華街の治安、交通情勢について2点伺いたい。  片町は福井県では一番の繁華街で、経済のバロメーターだと思う。情報を共有する中に一つ、キャッチというのか、呼び込みが一向に減らない。なぜ減らないのか。回転灯を鳴らしてくると、みんなぱっと散ってしまう。おかざり程度に巡回をしているという感じである。メーン通りには防犯カメラが9台、組合でつけられている。本部長、本当に鮮明に映っていると思うので、解析されたらいかがか。国体も1年後、今からでもずっとにぎわっていてほしい。県外の人もたくさん来られる。呼び込みは非常に見苦しい、見たくない光景である。タクシーが通っても、代行が通ってもどかないのである。メーンストリートで道のど真ん中に立っている。本部長、ぜひ一回お忍びで通ってもらえないか。 ◯警察本部長  委員指摘の片町については、県内の最たる繁華街であり、治安面においても注意を払うべき場所であると認識している。私、先般夜の片町をそぞろ歩きしたところ、やはり街角に所在なげに立ち、通行人に声かけ等を行っているものが10人程度はいた。私にも、お兄さん2軒目どうかという感じで声をかけてきたが、ありがとうと返すとさっと離れていった。こうした行為については、具体的な店名を挙げての客引き行為や、立ちふさがったり、つきまとったりすると風営適正化法や迷惑防止条例で罰則の対象になるが、その規制に触れないよう、巧妙なやり方で声かけをしていた状況にあるというふうにうかがえた。  警察としても安心して飲食を楽しめる環境の確保は重要なことと認識している。管轄する福井警察署が中心となって、パトロールや取り締まりなどを推進しているところで、悪質な客引き行為について、昨年は2名、ことしは既に4名を風営適正化法違反で検挙している。今後も刑罰法令に触れる行為については、厳正に対処するとともに、立ち入りや講習等の際には厳しく指導するなど、片町地区における繁華街対策、客引き対策をしっかり進めていきたいと考えている。 ◯田村委員  検挙されているのはわかる。検挙数をふやしてくれとかではなくて、現状を打破する何か対策をしてほしい、それだけである。本当に交通を阻害している。みんなどうなっているのだろうとぶうぶう言っている。引き続き取り締まりをお願いする。  客引きとは別に、いつも思うし、いろんな方に言われるが、片町は夜8時から夜中の12時まで南から北まで一方通行である。大分たつがいまだに逆走がある。ほかの通りも全部一方通行であるが、本当に逆走が多い。あのあたりは標識だけじゃなくて、表示か何かもう少しわかりやすいものはないのか。あのあたりにお巡りさんいてくれたほうが検挙数や罰金がふえるのではないかと思うが、何か規制標識とか、表示の検討という面で、どうか。 ◯警察本部長  片町は商店や飲食店が集中しており、狭隘な道路を昼間は荷物の搬送車両、夜間は多くの歩行者、タクシーなどの車両が通行する現状であることから、交通の安全と円滑を図るために一方通行規制を実施している。そのために、一方通行の入り口、出口、区間内の必要な箇所に道路標識を設置し、さらに、時間規制を行っているところには大型の可変標識をつけているところである。ただ、委員指摘のとおり、わかりにくい面があるのは実情かと思う。道路標識は看板的なものであるが、これに道路標示──道路にペイントをするものを追加することによって、より認識しやすい交通規制になるのではないかと考えている。  県警察としても、まずは既存の道路標識の視認性──見やすいかということについてきちんとチェックするとともに、片町の交通実態に即した実効ある道路標識、表示の方法について、他県の例も参考にしながら道路利用者の立場に立った、わかりやすい規制を検討していきたいと考えている。 ◯田村委員  ぜひお願いする。1点だけ要望したい。毎年、信号機の増設の話や設置の話がある。予算的なこともよくわかるが、道路に右折ラインがあっても右折の信号機がついていないことが多々ある。メーン通りでは交通の流れがあるので簡単にできないかもしれないが、ドライバーは非常に早く行くために、細かく常に察知して新しい道路ができたら変わったりする。右折表示も大分金がかかるのかわからないが、交通の流れをよくするための検証もぜひ行ってもらいたいと、要望だけしておきたい。         「福井空港の利活用について」 ◯田村委員  次に4点目、福井空港の利活用について聞きたいと思う。  知事就任後早々に滑走路拡張断念をして14年、今の滑走路は1,200メートル。この福井空港という空港自体は残っているが、社会情勢等を考えると、定期便等の航空事業は非常に難しいのかと思う。ここは通常、防災ヘリや警察のヘリの訓練や出動拠点で、民間機の発着や学連のグライダー訓練もあると聞いている。  まず、この福井空港における現在の発着状況を伺う。 ◯土木部長  福井空港は委員が言われるとおり、県警や防災ヘリコプターの基地としての利用を初め、セスナやヘリコプターの操縦士の育成訓練、航空写真の撮影、グライダーの飛行に利用されている。年間でセスナ約1,600回、ヘリコプター約700回、グライダー約1,700回など、合計して4,000回程度の発着がある。 ◯田村委員  かなりの利用がある。定期便がある神戸空港が6,000回と聞いている。神戸空港が必要だったかどうかは別として、福井空港も4,000回だったらかなりの発着数だと思う。滑走路はこれから望めないと思うが、飛行機が進化してスプレー旅客機みたいなのが出てきたら1,200メートルも要らないかもしれない。これからどういう時代になるかわからないし、また福井空港が活躍する場もあるかもしれない。活躍する場があるかもしれないというより、現時点で4,000回も発着があるということはこれまた一つの魅力だと思う。何か暗くて、非常に限られた一部の人だけが使われているという印象がある。民間の飛行セスナは、福井飛行クラブや森飛行クラブ、松原六郎先生の飛行機もあるが、まだ3機ぐらいだと思う。あとグライダー。この飛行場というのはいいと思う。余り知事も手をかけたくないところなのかもしれないが、駐車場も300台ぐらいと聞いている。建物が老朽化していて耐震も心配するが、実際、県の職員も10人以上常駐していて、防災拠点になっている。  全国で民間飛行機の置き場──定置場で困っているという話を聞く。銚子かどこかで飛行機事故もあったみたいである。飛行機を所有している人はなかなか裕福な方だと思う。余談になるが、先般ある人が、京都からヘリコプターで丹南に行きたいんだが丹南にヘリポートはないかと言う。すぐ県に問い合わせしたが、若狭ヘリポートと福井空港しかない。移動するのにヘリコプターで飛んでくるという時代もこれから来るのだと思う。だから、そういった飛行機を所有している裕福な人でも呼び寄せて、福井空港だからとめられた、福井空港でとめて車庫証明みたいなものである。そして芦原温泉に泊まってもらうということ。そんなのは少しの人ではないかということではなく、そこからまた広がっていくのである。福井空港の利活用の一つでこういった考えはないか、聞きたい。 ◯土木部長  現在、福井空港の格納庫には7機分の駐機場がある。格納庫はいっぱいで空きはない。屋外の駐機場が5機分あって、それが1機分あいているという状況である。航空機の駐機について、空港事務所にも年間一、二件の問い合わせがある。格納庫の利用を希望される方が多いため、新たに受け入れた実績はない。駐機場としての利用を拡大させるためには、格納庫等の増設が必要となることから、今後需要を把握した上で対応を検討していきたいと考えている。 ◯田村委員  車のように線を引くだけではだめなのだろう。格納庫がどれだけお金がかかるかどうかわからないが、90億円もかかったりはしないと思う。そういった飛行機に乗る県外からの人を呼び寄せるという考えもぜひまた検討してもらいたいと思うし、福井空港は第3種登録されている空港である。小松空港はとめられないと聞いているが、富山と南は但馬のほうにある。福井県の唯一の空港であるし、燃料給油などなくてはならない空港だと飛行機に乗る人からは聞いている。だから大事にしたいし、もっと利活用したらどうかということで聞かせてもらった。  もう一つ、やはり人が寄っていただいたほうがいいだろうと思う。レストランや喫茶店とか。事務所は国交省の建物であって、片方は福井新聞社の建物であるか、中はがらんどうで非常に暗い。4,000回も離発着するところであれば、観光など人の集まる一つの拠点になるのではないか、何かいいアイデア、方策等を考えて利活用に結びつけられたらと思うが、どうか。 ◯土木部長  現在の福井空港は、特に夏場に多くの大学生が訪れて、多くのグライダーや小型機が離発着することでにぎわう場所となっている。このため、空港ビル内において、航空機模型の展示、ポスターの掲示を初め、一般の方がいつでも飛行機やヘリコプターを見学できるよう、展望デッキを常時開放するなど、航空に興味を持ってもらえるような工夫はしている。  今後、夏場以外にも人が集まる場所に何とかできないか、情報収集したり、研究したりしていきたいと考えている。 ◯田村委員  非常に難しい質問をしているとは思う。ただ、何かもったいないなと思った。本当に飛行機が好きな人もいるし、福井県の唯一の飛行場であるし、何か人が集まる方策というのは考えられないのかなというので聞かせてもらった。  先ほど野田委員がドローンの話をされた。私もテレビを見ていると、これはドローンで撮影したんだなという映像がたくさん出てくる。今、物すごくコンピューター技術が進んで、ジャイロ技術というのか、並行してとまったりしている。操作もそんな簡単ではないのであるが、小さなものからかなり大きなものまであるので重量も増す。自然相手であるし、もしものことがあったらこれは大変な大惨事になることも間違いない。まだ法整備はされていないようであるが、野田委員も言われたように、災害取材でもこれから物すごく利用価値がある。建設関係でもドローンを使ってピンポイントで押さえて、3Dで映像化して、災害復旧にはこういう形になると全部コンピューターで出てくる。そういう時代になったのだと思った。  そこで、福井県では小さい会社もあるのだろうが、日本空撮という大きな会社が3年前から立ち上がっている。大きな飛行機とドローンと一緒にするわけではないが、、ドローンの訓練教室といった意味で、福井空港を使えないかという話を持ちかけたかどうかという話もしている。玄関払いされたような、難しいようなことを言われたようであるが、これはいい話ではないかと思うが、この点に関してどうか。 ◯土木部長  ドローンの撮影を行う企業から、ドローンの普及と操作技術の向上を図るため、空港施設や周辺用地を活用して、ドローンスクールを開設できないかとの相談を受けている。駐車場や周辺県有地など、空港周辺でのドローンの利用については、航空法による45メートルの高さの制限はあるが、自由に飛行することができる。また、滑走路についても、小型機などの利用者との調整が必要となるが、飛行は可能だと考えている。
     今後もドローンは多くの分野で利用が見込まれており、操作技術を高めることが重要であるということから、この企業の計画をよく聞き、できるだけ協力をしていきたいと考えている。 ◯田村委員  ドローンは100メートル、50メートル、高さ30メートルでセットしたらそれ以外には行かないようにコンピューター制御されている。そういった意味では、航空法で滑走路からこれだけ入ったらいけないなど細かい法律があれば別だが、福井空港の利活用という意味で、人が集まってもらわなくてはいけないし、人が行き来してもらうための一つの話であれば、いい話だと思って言わせてもらった。法的なこともあるかもしれないので、検討してもらって、活用できるような方向になればと思うので、よろしくお願いする。         「鳥獣害対策について」 ◯田村委員  最後に、鳥獣害対策について聞く。  サルの問題やイノシシなどいろいろあるが、シカの駆除について聞きたいと思う。  やはりこれには猟友会の存在が欠かせないと思う。私の同僚も昔猟友会にいたが、、猟友会も大変高齢化、会員減少もしているようである。いろいろ聞くと、本当に駆除というのは大変な重労働だと思う。シカを追いかけて山を登ったりおりたり、そしてまた、射とめたら射とめたで最後まで始末をしないといけないということで、これは大変なことだなと思う。シカが非常に繁殖しているというのは聞いているし、南から北に上がってきているとか、あの広大な山の中でどういうふうに目標を設定して達成に向かうのか。狩猟頭数であるが、昨年1,600頭だったものを、ことしは県のほうから4,800頭とってくれと言われているとのことで、達成不可能な数字を出されてもこれは大変なことではないかと思うが、この根拠を最初に聞きたい。 ◯農林水産部長  シカの捕獲目標は、嶺南、嶺北に分けて設定している。嶺北地域にこれまでは1,600頭設定したものを、委員言われるとおり4,800頭に拡大している。これは生息密度調査をやっている。科学的な根拠によるものについては、糞塊密度調査といって、嶺北にずっと調査地点を決めて、そこにシカのふんが落ちている密度をはかり、それによって生息数を調べるという方法である。それと狩猟者の目撃情報、狩猟したときにどれくらいの頻度で出ているということでその量が3倍にふえたということから、捕獲も捕獲圧を3倍にしたいということで拡大したものである。 ◯田村委員  部長、これは絵に描いた餅ではだめだと思う。これはやはりとってもらわないといけないから4,800頭という数字を出しているのだと思う。猟友会はとれなくても責任があるわけではないが、非常に頭を抱えている。狩猟の費用の面もあるし、猟友会の会員の減少もある。高浜町議会の女性議員には狩りガールがいるという話も聞くが、猟友会の会員増強に努めながら──部長が言ったふんの調査もわかるが、ドローンを使ってシカの生息を調査できないかという話もある。これは赤外線で、熱を感知するので夏場できない。温度が下がる秋口とか、それも非常に期間が限定される。また、狩猟期間があって、狩猟期間でないと狩猟ができないという、有害駆除と狩猟とはまた違うのである。非常に難しいので、ただ頭数だけ示すのではなくて、とらないと害になるということであるから、猟友会ともいろいろ情報交換して、対応してもらいたいと思う。  最後に、とった後の処理として、埋めたりもしているようであるが、もう本当に見るところもないということで聞いている。撃ちっ放しでは法律でひっかかるという、有害駆除というのは非常に大変なのだと思う。嶺南には処理施設があるが、嶺北にない。これは県の一番嫌がる迷惑施設だと私は思うが、嶺北にこの処理施設は早急に必要だと思う。現状認識を最後に伺いたい。 ◯農林水産部長  捕獲した有害鳥獣については、特措法に基づいて市町で処理している現状である。実際、捕獲したものを処理するということは大事なことであり、これまで民間事業体のほうから嶺北地域を対象にした、処理施設ができないかという提案をいただいた。この計画を関係の市町、嶺北の関係市町の方に寄ってもらって提案している。その時点で、昨年であるが、いろんな意見をいただいた。現在、そのいろんな意見に基づいて、規模やその処理方法というものであるが、民間事業体のほうで計画を見直していただいている。これができたら、また改めてそれぞれ嶺北の市町のに提案をしていきたいという段取りになっている。 ◯田村委員  ただとるだけではなくて、後処理は非常に大事なことだと思うし、処理施設がないともう始末ができないと、私は聞いている。地域の問題もいろいろあって大変だと思うが、早急にできるようにまた努力をお願いをして質問を終わりたいと思う。                               〜以  上〜 ◯山本(芳)委員長  以上で田村委員の質疑は終了した。  次に、田中敏幸委員の質疑を行う。  田中敏幸委員。          「原子力行政について」           田中 敏幸 委員 ◯田中(敏)委員  県会自民党の田中敏幸である。大飯3・4号機の再稼働であるが、5年前か6年前に議長として取り組ませていただいた。食料とエネルギーは国の根幹ということであり、ここが大きくずれると、この国も大変だということで、皆さんと協力して取り組んだ覚えがある。まさにエネルギーということで、当時、この大飯の3・4号機が再稼働しなければ、関西のほうでは計画停電もあるということで、知事ははっきり言われないが、東京オリンピックというのはあの年に招致にいけたかと思うと、この再稼働というのは大きな役割を果たしたのだと思っている。当時、この再稼働に当たって、原子力の機種が違うこと、あるいは女川第2発電所などから見ると、この原因というのは津波による電源喪失だということであって、それについては十分対応できたということで、安全委員会の審査を受けて再稼働させていただいたところである。その当時、政府の方針は、規制基準が変更になって、規制庁の審査をパスしたら順次再稼働するというのが方針ではなかったかと思う。地元同意があれば再稼働すべきだと思っている。再稼働について知事の考えを伺うとともに、課題があれば伺う。 ◯知  事  大飯3・4号機の再稼働の問題であるが、原子力規制委員会の安全審査が全て終了し、現場の安全性向上対策の工事も先月末に終了し、現在、使用前検査が行われている。  県としては今後、原子力安全専門委員会の技術的な審議や現地確認も含め、プラントの安全性が確保されているかどうかを確認することになる。また、7月27日に世耕経済産業大臣に対して次のようなことを要請した。原子力発電の必要性や安全性に対する国民理解の促進、また、使用済み燃料の中間貯蔵施設の県外立地などについて、国の考えをしっかり確認する必要が一方ではあるわけである。その上で、地元おおい町の考え方は重要である。これに加えて、原子力安全専門委員会の審議状況、そして、この県議会の意見をもとに県民に信頼を得られる判断をしていく。 ◯田中(敏)委員  いつも知事は、まず事故を起こさないようなプラントの安全技術的なことをきちっとするということを言われている。私も同じ考えである。周辺部でいろんなことがあるが、きちんとそれをする。あとは避難経路、あるいは事故が起こった場合の想定など、いろんなことを考えていかなければならないが、まずはプラントの安全が一番だと考えている。  しかし、私の周りでも、この電力が本当に足りているのに、何で原子炉を動かさなならないのだろうという声をよく町内などでも聞く。やはり県民理解をさらに高めていく努力をしなければならないし、今、世耕大臣に国民理解をという話をされたが、そういうことについて、どのような取り組みをするのか、その原点には原子力発電所がなぜ必要かということがあるかと思う。知事はいろいろ国のほうでも述べているが、その辺の説明を十分されるということが必要だと思うが、知事の考えを伺う。 ◯知  事  原子力に対する国民理解については、地球温暖化対策やエネルギー安全保障に原子力が果たす役割など、理解が十分に行き渡っているとはいえない現状にあるかと思う。このため、国においては、原子力の必要性、安全性について、情報発信の手法をさらに工夫するなど、前面に立って説明をする活動を拡充・強化する必要がある。  国が原子力発電所を再稼働させ、今後も活用していくという方針であるが、そういう決意であるならば、信頼回復に向けて国みずからが前面に立って、原子力発電所の必要性について国民に粘り強く説明、説得していくことが重要だと考える。 ◯田中(敏)委員  我々もよく言われるのであるが、これから将来人口が今現状ではこういう状況であるが、一緒な生活をすれば電力がかかるのである。いずれ大変ふえてくる。中国に行ったことがあるが、当時は日本が地球の10分の1のエネルギーを使っていたのである。今は大分低くなった。1億3,000万人が10分の1使って、中国が10億人から13億人いたら地球は1個要る、それ以上はやめたほうがいいと申し上げたことがある。世界中がきっとエネルギーというものをこれから欲しがるということである。その中で、原子力技術はどうしていくのか、真剣に考えねばならないと思っている。  東北大震災以降、原子力行政というのは非常に変わった。特に、この間も韓国が原子力ゼロ、フランスもゼロという話になったが、非常にいろんな変化をしている。昨年暮れには、福井県については、「もんじゅ」もとまった。福井県の原子力行政、特に集中立地をして、15基体制できょうまできた。ある意味で、この福井県の原子力行政というのを一つ総括しなければならないと思う。  きょうまで長きにわたって進めてきた原子力行政について、よかったこと、反省すべきこと、今後に生かすべき教訓について伺う。 ◯知  事  福井県ではこれまで県独自の組織、人員体制をつくり、絶えず厳格に事業者を監視するとともに、福島のような事故、つまり不注意、油断などに基づく事故は福井県では絶対に起こさせないという覚悟で、国に先駆けて事業者に安全対策の実施を徹底させ、県民の信頼を県議会とともに互いに得るよう努力してきた。  現在、福井県には再稼働、廃炉、40年を超える運転、使用済み燃料の中間貯蔵をどうするか、それから、「もんじゅ」を含む核燃料サイクルの今後の方針と対策など、原子力に係るさまざまな課題が相互に関連しながら同時に進行し、また、全国に先駆けてこの問題が起こっているという、こういう立場にあるわけである。  したがって、これらの課題について、国が全体性を持って明確な方向性を示す必要がある。県としては引き続き国に対し、安全対策の向上、責任あるエネルギー政策の実行を強く求めていきたいと思う。 ◯田中(敏)委員  いろんな課題がある。特に使用済みの燃料等、国が一定の方向を出せということを求めているということであった。そういう意味では、これは国のと言いながらも、県も一体でいろいろ行政を進めたことであるから、そこについてもいろんな技術等々、考えてもらいたい。  核燃料サイクルであるが、過日、資源エネルギー庁から説明に来られた、国のエネルギー政策であるが、原子力エネルギーを国産エネルギーにするには核燃料サイクルが回らないとならないわけであって、来年、日米原子力協定後に六ヶ所村の再稼働に打って出た。さらに2年5カ月延びて2021年2月になるという報道がなされたところであり、再処理工場の稼働が非常に不透明になってきたというふうに思っていて、これら2つ、「もんじゅ」も再処理工場もフランスの湿式であるが、これらの延びたことに対する所見、それから、電力事業者に対するいろんな影響があるのかどうか、これらについて伺いたい。 ◯知  事  核燃料サイクルのお尋ねであるが、6月のもんじゅ関連協議会において、世耕経済産業大臣は、核燃料サイクルや高速炉に係る方針は何ら変わるものはないと発言をしておられる。  国は、現在高速炉開発会議のもとで、戦略ワーキンググループを設置し、平成30年を目途に戦略ロードマップを策定することとしている。  また、今言われた再処理に係る問題であるが、その使用済み燃料の処理について、関西電力は2018年度に竣工予定の六ヶ所再処理工場に搬出しており、これに加えて、県外の中間貯蔵については、2020年ごろの計画地点の確定、2030年ごろの操業開始を計画している。県としては、事業者の計画がこのように確実に実行されるよう、国や事業者の対応をしっかり確認していく。 ◯田中(敏)委員  2018年と言ったが、それは日米原子力協定が締結されて、来年度だと思うが、それで現実に2年5カ月延長して24回目延長して、それから2年5カ月ということで2021年になると思う。逆に言うと原子力発電所の燃料プールの残存期間もあるが、なかなかそういう実態はないわけである。その辺は確実にどういうことになったのか。なぜこの2年半延びたのか。あるいは、前回1年ほと延びて、それからまた2年延びるという。これはどういう原因があるのか。 ◯安全環境部長  今の六ヶ所の再処理問題については、新聞報道等でそういうことが報道されている事実もあるが、一応今の計画としては、2018年度上期というような計画と聞いている。それに加えて、関西電力は今申し上げたように、中間貯蔵の準備にかかっているという理解である。 ◯田中(敏)委員  原子力発電所というか、原子力行政そのものが、なかなかスケジュールが達成されないというふうに思っている。スケジュールが達成されないというのは、技術が未熟か、熟度がないか、国民理解がないか、こんなことだと思っており、この技術が本当に確定されているのかどうか、私も疑問に思う。これはこれから国に要望しようということであって、できるだけきちんと排出されるようにしてもらいたいと思う。  そこで、こういう湿式のフランス式の核燃料サイクルが行き詰まったと思うと、一つ提案がある。書いてある文章と違うが、主概念というのは湿式で、「もんじゅ」の廃炉、六ヶ所村再処理工場の稼働で時期が見えなくなった。主概念がだめなら、副概念を表に出したほうがいいと、この間の安環協でも申し上げた。アメリカの乾式再処理は既に副概念としてオーソライズされている。これは理論的にもきちんと、ある意味ではこの電力界では認められているというふうに思っており、乾式再処理技術というのは、1980年代にアメリカから日本に技術移転されて、現在、電力中央研究所に研究を続けている。電気分解によって取り出されたプルトニウムは不純物を含んで決して原爆にはならない。乾式再処理、金属燃料、小型原子炉のSMRを結びつければ、新しい核燃料サイクルが成り立つということを2月議会で申し上げた。  SMRについては、アメリカのアルゴンヌ研究所のEBRにおいて全電源喪失したときも自然に停止し、炉心温度は800度と低い温度で運転されている。ある意味で極めて安全な炉であり、この特許は元電中研の服部さんという日本人の方が取得している。原子力行政を先導した福井県であるが、そういう意味で今、核燃料サイクルが非常に行き詰まる中で、先ほど高速炉会議というふうに言われたが、福井県からこの技術というのをその中で出していく、そういうことは福井県がきょうまでやってきた中での役割ではないかと思うが、その点はどうか。 ◯安全環境部長  高速炉開発についてであるが、まず、昨年11月のもんじゅ関連協議会において、県のほうは、まず国内に十分な研究基盤がなければ──国は海外というようなことを言われているが、対等な国際協力は進まないことから、「もんじゅ」の活用を含め、国内の技術蓄積や人材確保のための体制整備を検討すべきだということを昨年の11月に申し上げている。  今ほど話があったように、昨年12月に、国は高速炉開発の方針を決定して、高速炉開発を進めるに当たって、今後10年程度の開発作業を特定する戦略ロードマップというものを平成30年を目途に策定するということにしている。現在進められている戦略ロードマップの策定作業において、今委員から紹介があったように、副概念ということで、金属燃料サイクルについて、国際協力による研究、あるいは情報収集の継続、そういったものについて必要であるかどうかというようなことが検討事項という形で挙げられているところである。県としてもその状況をしっかり確認していきたいと考えている。 ◯田中(敏)委員  私も経産省に何度も申し入れを行って、この説明をした。文部科学省でも行った。防衛省にも行った。最初は理解されないが、言われたような形で少し動きが出たのかなというふうに思っている。エネルギー白書に、SMRの開発というアメリカの事例が出ている。本体と違うが、いろんな形でこういう技術の選択をしなければならないのかなというふうに思っているし、そういうものを福井県として上げて、一つの議題としていただきたいと思っている。  いろんな国の考え方、この間、野田委員が言っていたが、特にアレバなんかも上場廃止、あるいはフィンランドも1兆1,300億円の負債があるというようなことで、非常にやはり経営的には厳しいし、簡単に海外というが、そう簡単ではないのかなというふうに思う。そういう意味で、日本でいろんなことを考えていかないとだめなのではないかと思う。  拠点化計画の構想ということであるが、この間、もんじゅ取り扱いに関する政府方針という中に、いろんな中核拠点の一つとして位置づけるという話があった。特に、周辺地域を国内外の原子力関係機関、事業者、大学、こういうものと協力しながら、この拠点化計画を進めていくということである。「もんじゅ」が廃炉となった今、フランスのアレバもなかなか厳しい状況でもある。乾式再処理でSMRの開発による新しい核燃料サイクルを進めるには、これはまさに絶好の事業者がそろい、大学がそろい、研究機関がそろう、これは最高のものだと思う。そこに何を落とすかによっていろんなことが変わってくるのだと私は思っている。このSMRというのは小型の原子炉であるが、こういうものができたときに、世界のエネルギーに福井県が貢献できる。しかも、日本の経済にも貢献できる。そして、世界中が問題になっている減容化、低毒化、こういうものに対処できるというふうに思う。そういう意味では拠点化計画、これから進めるが、どのように考えているか。 ◯総合政策部長  エネルギー研究開発拠点化計画の展開という質問である。国は来年度中を目途に、戦略ロードマップをつくって、今後10年程度の高速炉の開発作業を示すということにしているので、その中で放射性廃棄物の減容化、低毒化にどう取り組もうとしているのか、また委員からも話があった、小型原子炉、これはことし4月に平成28年度のエネルギー白書でも、海外でも商業用化の動きがあるということが紹介されているが、そういったものなどに対する国の対応を確認していく必要がまずあると思う。  また、国は、今年度、原子力研究開発基盤作業部会において、今、試験研究炉にかかわる調査検討を実施しており、今年度中間取りまとめを行う。その後、この原子力研究、人材育成拠点において実施する施策について、平成30年度中に具体化していくということで、敦賀エリアでどのような研究が実施されるのかということを注視していく必要があると考えている。エネルギー研究開発拠点化計画については、これらの国の動きを見きわめた上で、見直しに向けた検討を開始していきたいと考えている。 ◯田中(敏)委員  国のほうでこれからロードマップがつくられて、いろいろ研究が進む。それを見て対応するということであるが、福井県としては水素のことも進めてもらいたいが、原子力を長いことやってきたわけであるから、その延長線でやはり拠点化計画をきちんと進めたほうが、福井県にとってはメリットがあるし早い。そしてこれが経済につながる。これはもう本当に世界のエネルギーを全部握るということであるから、使用済み燃料がなくなれば別だが、なかなかなくならないものだから、こういうものを福井県として位置づけてもらいたいと思う。  これからの原子力行政というのは先ほどから申し上げたように、国民理解がまず大事。これは安全・安心という一つの担保がなければならない。そしてまた、核燃料、使用済み燃料という問題に終止符を打たなければならない。こういう技術をつくらなければならないということなのだと思う。この2つを私は全部が全部確認しているわけではないが、流れとしてはこういうものをきちんとできる技術だろうというふうに思う。ぜひ国家戦略の中に福井県として主張して当てはめてもらいたいと思う。知事の所見はいかがか。 ◯知  事  今言われたいろんな課題は、これからの戦略ロードマップ、また、エネルギー基本計画の中でもさまざまそうした議論はあり得ると思うので、十分国の考え方、また、そうしたものを受けての我々の考え方について、県としてできることを最大限進めたいと思う。
    ◯田中(敏)委員  3回目、同じことを質問したので、国とかいろいろ回ったが、少し動きが見えるといいなと思うので、ぜひ検討して積極的に取り組んでもらいたい。           「EMによる若狭湾の再生について」 ◯田中(敏)委員  次に、EMによる若狭湾の再生について伺いたいと思う。  EMというのは何かと言われる方もたくさんおられるが、EMというのは嫌気性と好気性のバクテリアが80種同居をしている。主をなすのは、光合成細菌、それから乳酸菌、酵母菌、あるいは放線菌ということで、沖縄琉球大学の比嘉照夫教授が発見したものであり、私は25年のつき合いになる。1996年にはサンドームで緑の革命展というのを開催して、全国から4,000人集めた覚えもある。  さて、その状況である。評価はまちまちであるが、今、東京湾で海水浴ができるところまで復活した。お台場もそうだと思うが、ああいうところで海水浴ができる、あるいは海水に顔をつけられるということになった。平成18年から毎週10トンEMを投入してもう十何年であるから、多分5,000トンぐらい投入をしたかというふうに思う。水質改善効果が始まっており、今東京湾は豊かな海に回復している。魚介類の生産も回復しているということである。投入を始めて6年あたりから大量のアユが遡上して、ニュースでも取り上げられているということである。  そして、この予算委員会でも申し上げたが、大阪でも平成15年から大阪市漁協が頑張って、ヘドロが消えて、アサリやシジミがすごくふえた。三河湾は、海が豊なったからスナメリがふえたということであった。そういう状況があるわけである。三重県の英虞湾は平成13年に北川知事が、なかなか海の状況、真珠もなかなか厳しい状況の中でEMをやって、金は後払いということでここに投入した。1年後にアマモが発生し、3年後には海藻が生まれているということである。そういうふうに海水域の豊饒化ということが今見えているところである。  若狭湾というか、若狭の活性化──林業、農業、商業、地場産業いろいろ見ると、若狭というのはやはり海の再生をしないとだめだというふうに思っており、この三方五湖や若狭湾にEMを入れて浄化し、魚を豊かにして、海を豊かにする、こういう話がおもしろいかなと思うが、この投入についてどう考えるか、所見を伺う。 ◯安全環境部長  EM菌の活用については、これまでも何度か委員から提案をいただいているところであるが、御存知のとおり、県ではこれまで三方五湖周辺で水質の浄化の実験──これは平成12年から14年にかけて実施をしている。透明度の向上というものは認めたところであるが、水の汚れの指標である窒素、あるいはCODの改善というのはなかなか認められなかったということである。  また、委員から紹介のあった、全国の事例がある、例えば、東京、奈良、三重県に直接職員が現地に赴いて、各地方自治体の状況の確認を行っているところである。その結果の一部を紹介すると、水質は一定であり、余り効果が見られないというような自治体もあった。また、池や河川の透明度は上がったが、下水道の整備も進めており、複合的な成果であると考えているというようなこともあった。  環境省のほうもEM菌による水質浄化効果は化学的にはまだ確認されていない。なかなかこれを手法として推進するというところまでは至っていないという状況かと思う。  今後とも、EM菌による河川や湖沼等の幅広い範囲、いわゆる実験室レベルということではなくて、広範囲な水域の水質浄化の効果に対する科学的知見について引き続き情報収集、研究に努めていきたいと考えている。 ◯田中(敏)委員  浄化実験をさせてもらった平成13年、14年にこういう評価書が出た。私はあのとき栗田知事に、とにかくこの実験をさせてくれ、多分うまくいくから、うなぎが天然でできる、そうしたら絶対金は戻る。そんなの安いものだという話をしたことがある。大した金はかかっていない。  しかし、行政というのはいろいろ言う。一つの壁をずっとつくる。一つ抵抗したら全てを拒否する。この間、丹南農林総合事務所へ行って、いろいろEMのことを話した。そうしたら、本省がだめだからというのである。では、実態を見たらどうするのか、実態はどうなのだといったら、県も行政で、国も行政、みんな行政、行政同士がつながっている。それはやはりおかしい。実態を見たら、それを確認していくということが環境をしっかりやる仕事だと思う。実態の調査をきちんとしたと言っているが、その点、もう少しきちんと実態、実証調査をするということはどうか。 ◯安全環境部長  今ほども少し紹介させていただいたが、例えば、東京でいうと、日本橋川、これは平成23年6月に実際に出向いて話も聞いている。奈良県の東大寺、三重県の阿瀬知川、それぞれ実際に聞き取りをしている。それ以外に各自治体でいろいろ室内実験とか、もう少し小さい規模でやっているところもある。そこも実際に聞きに行っている。そういった実際の現場も行きながら、いろんな情報の収集に努めていきたいと考えている。 ◯田中(敏)委員  今、阿瀬知川が出たので、阿瀬知川だけ申し上げる。私も行った。それは30センチぐらいの川である。驚くような魚がいた。それをいないというのか。だから、あなたたちが持っている情報というのは、やはりそういう官僚の中の情報なのである。そういうことを変えなければ、この日本というのは──大量消費、大量生産、大量廃棄の中で、邪魔な技術はみんなはねられた。今、少子高齢化になって、これからやるというのは、そういうものを上げてこないと本物はできないと申し上げておく。  それで、ことし6月15日に環境省でこのCOD、BODだけでなくて、化学的物質ではなくて、水質の評価というものも含めた基準ができたわけである。今先ほどから検査結果について話を聞いたが、あの当時の新聞記事を見ると、テナガエビがふえた、生物がふえた、透明度が上がった、と言っている。ただ、総評は化学的な見地ではだめだということでとまってしまっている。私もこの腰が折れてからずっと気になっている。そして多分、湖浄協の皆さん方もそこでとまった、全部とまった。この一つの評価だけである。この評価がどうやってなされたのかと思う。そういう意味では、もう少しいろんなことを現場で対応してもらうよう申し上げておく。  今、小浜湾でアマモの再生という活動をやられているが、労あって益なしと思っている。効果が出るまでは20年である。原子力がとまるのは20年である。そこまでかけてやらなければならないことはない。先ほど言ったように、英虞湾は1年でアマモが出る。ヘドロの上に微生物層ができる。層ができるとその上に生態系ができてアマモができる。だから、早いのだと。多分この20年というのは海をきれいにして、その上で海藻が生えたら20年という話である。これは二十歳であった人が40歳になるわけであるから、そんな簡単にできないと思っている。そういう意味で、一つそういうことにも使ってもらって、現実的にこの実証実験をしてほしいと思っている。  去年、長野県の諏訪湖へ行った。ここも長野県がボランティアに予算をつけたというので行った。小さな川から8トン、毎週8トン流している。福井県でもそうであるが、漁業者との関係が難しくて、本体にはなかなか手をつけられない。去年報道でワカサギが大量死をしたという話があった。確かに大量死をして、新聞報道された。ことしは温度も低かったのでどうかということであったが、今度はワカサギが非常にとれたという。主催者分析では、EMをまいた水域が非常にとれたという話である。松本城も以前EMをやっているときは非常にきれいだったのである。ところがやめて、今ひどいのである。阿瀬知川でも一度そういうことがあった。三河湾でもそういうことがあった。やめたらわかる。非常にきいているのがわかる。  そういう意味では、みんな効果がないというが、そこは検証をこれからもやってもらいたい。EMは水質改善だけではなくて、農業や環境などいろんなことをやっている。私、ことしは塩をまけというので塩をまいて、塩農業をしている。私は写真を撮るのであるが、1反に400キロの塩をまいて、稲が元気にとれる写真ができた。こんなことはない。そういういろんな技術が進展をしている。そういうものを十分検証して、これから行政に生かしてもらいたいと思うが、所見を伺う。 ◯安全環境部長  今ほど諏訪湖の話が出た。しなとべという団体がやっている事業かと思う。我々もその情報をいろいろ収集しているところである。言われたとおりに、団体の自己評価というところでは十分評価が出ているというようなことが出ている。これは実は県のほうが補助金を出している事業である。これは、水質の浄化というよりも、どちらかというと、地域の元気づくり支援事業という中でいろいろ取り組んでいるというふうに聞いている。今後ともそういう事業の効果について、フォローアップしていきたいと考えている。 ◯田中(敏)委員  いろいろ評価はあるところであるが、私は25年つき合ってきて、大きな野菜を持ってくるおばちゃんがいたり、いろんなことを考えて、決してそうではないと思う。  蓄積をいかにしていくか。微生物というのは基本的に層ができて、その上にプランクトンができて、こういう順番に生態系ができるわけであるから、時間もかかって、というところもあるということでは、ぜひこれから実証しながらお互いにやっていく。ただ、国の省庁の一つの指針に従って、これはだめだという話ではないと思う。私は土壌肥料学会の話もいろいろ聞いている。そういう意味では変なこともあるわけである。今、少子高齢化時代に人口減少の中で、選択する技術はどういうものをやるかということはこれから考えていかなければならないと思う。 ◯山本(芳)委員長  この際、議事の都合により、あらかじめ会議時間を延長する。         「特急存続の今後の展開について」 ◯田中(敏)委員  北陸新幹線の特急列車の存続のことである。  この間、一般質問では笹岡議員が質問して、国に要望するというような話を聞いたところである。当時、フリーゲージトレインではB/Cが1.12である。特急敦賀乗りかえが1.02、これもホームツーホームということで1.02であって、下手してこれを下げたら、着工要件も整わなかったということである。運輸機構の当時の金沢副理事長は非常に苦労したと言われたが、皆さんにはなかなか苦労いただいて、フリーゲージを入れてきたというふうに思っている。しかし、フリーゲージがないとなれば、本当に着工要件に達するかどうかわからないという状況である。この特急存続の問題については、本来国がきちんと対応するというのが筋かと思う。これからの取り組みについて伺う。 ◯知  事  敦賀−金沢間の認可の際、フリーゲージトレインの導入が計画されていたが、北陸への導入の見通しが立っていないことから、まずは国交省やJR西日本が導入の採否をできるだけ早期に判断していただく必要があると考えている。  北陸にフリーゲージトレインを導入しないことが決定された場合には、与党検討委員会に対し、特急の運行継続について、新幹線の整備財源への影響などの課題を十分検討するとともに、どの程度やるかもあるが、県民益が最大限確保されるよう要請していく。 ◯田中(敏)委員  人口減少ということは、これから日本は撤退戦になるというふうに思っており、撤退戦になる仕組みというのは、大きな変化をするのだと思っている。技術の選択、あるいはシステムの構築、これを新しい意味でやっていかなければならないと思う。そういう意味ではこういう技術も一つの選択肢ではないかなというふうに思うので、よろしくお願いする。                               〜以  上〜 ◯山本(芳)委員長  以上で、田中敏幸委員の質疑は終了した。  これで本日の日程は終了した。  明9月26日は、午前10時より委員会を開催する。  本日は、これで予算決算特別委員会を散会する。                               〜以  上〜                    予算決算特別委員会                      委員長  山 本 芳 男...