富山県議会 2024-03-21
令和6年県土整備農林水産委員会 開催日: 2024-03-21
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定例会付託案件の審査
(1) 説明事項
安達委員長 本定例会において本委員会に付託されました諸案件の審査に入ります。
付託されております諸案件は、お手元にお配りしてある議案付託表のとおりであります。追加提案されました案件について、当局から説明願います。
津田農林水産部長
・令和5年度2月補正予算(案)(追加提案分)の概
要
・指定管理者の指定に関する件
市井土木部長
・令和5年度2月補正予算(案)の概要
・令和6年度補正予算(案)の概要
籠浦企業局長
・令和5年度2月補正予算(案)の概要
(2) 質疑・応答
2 安達委員長 これより付託案件についての質疑に入ります。
質疑はありませんか。──ないようでありますので、質疑なしと認めます。
(3) 討論
3 安達委員長 これより討論に入ります。
討論はありませんか。
4 菅沢委員 議案第1号の関係であります。予算案全体は、総括的に賛成の立場であります。
個々の論点はありますけれども、時間の関係で絞って、土木部関係の利賀ダム、令和6年度から本体着工ですね。予算案では33億円でしたか、県費負担、直轄事業の負担金が、計上されております。
従来の論点を繰り返すことはやめますけれども、これには反対です。いよいよ本格着工ということで、事態を大変重視しております。
基本的には、流域治水の概念が提起をされて、それに基づく総合的な河川開発の中で、流域治水の考え方が提起され、今日、洪水、治水対策を中心にした河川整備の有力な方策として、かなり定着、浸透していると受け止めております。
その中で、熊本県の川辺川ダムは、大洪水で復活しましたけれども、基本的にはいわゆる貯水しない穴あきダムと伺っております。洪水対策としての位置づけなんでしょう。これもある意味では、流域治水的な考え方の中で位置づけられたのだろうと思います。庄川の流域も、もっとそういう観点に立って、総合的な洪水、治水対策が進められるべきだと思っております。
この利賀ダムは、御承知のように、庄川の広大な集水域の中で、利賀川に限った、全体から見れば五、六%の非常に狭い流域でのダム開発、洪水、治水対策です。流域治水という大きな考え方の中で、庄川の洪水、治水対策について、もう一回原点に立ち返ってもらいたいと考えております。
様々な論点がありますけれども、企業局がこういうところに工業用水の開発で乗っかるということは、本当に考えられん暴挙だと思っております。境川ダムは工業用水の余剰水ですね、水道未利用水をかなり持っておりますしね。10万トンを超える容量をまだ持っているわけですね。
そういう中で、僅か8,000トンぐらいのアロケーションですか、そういうことで乗っかって、それなりの負担をするということを、いまだに見直しできないことは、一度徹底的に議論したいと思っております。そういうことで、私たちの会派は引き続き反対になります。
また、土木部の関係で、今日も富山駅
付近連続立体交差事業に関わる
債務負担行為の議案があります。これも90億円を超える事業費の増になるわけですね。過般は高岡環状線で50億円に届く
債務負担行為の提案があり、今日の社会経済情勢、特に物価高騰や人件費の高騰など、様々な背景があるように思います。いずれにしても、巨額の事業費増につながる
債務負担行為の議案が提起されております。反対はしませんけれども、重大な関心を持って見ております。
中身の議論はちょっと省略します。以上で終わります。
5 安達委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって討論を終わります。
(4) 採決
6 安達委員長 これより、付託案件の採決に入ります。
本委員会に付託されました諸案件のうち、まず議案第1号令和6年度富山県
一般会計予算のうち本
委員会所管分及び議案第20号令和6年度富山県
工業用水道事業会計予算について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
7 安達委員長 挙手多数であります。
よって、議案第1号外1件については、原案のとおり可決するべきものと決しました。
次に、議案第7号令和6年度富山県
就農支援資金特別会計予算外31件及び報告第1
号地方自治法第179条による専決処分の件のうち本
委員会所管分について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
8 安達委員長 挙手全員であります。
よって、議案第7号外31件及び報告第1号については、原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
2 請願・陳情の審査
9 安達委員長 次に、請願・陳情の審査に入りますが、今回はいずれも付託されておりませんので、御了承願います。
3 閉会中
継続審査事件の申し出について
10 安達委員長 次に、閉会中
継続審査事件の申し出の件を議題といたします。
本委員会閉会中
継続審査事件については、お手元にお配りしてある申し出案のとおり、議長に申し出たいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
11 安達委員長 異議なしと認めます。
よって、お手元にお配りしてある申し出案のとおり、議長に申し出ることに決定いたしました。
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県土整備農林水産行政当面の諸問題について
(1) 報告事項
宮田農林水産部参事
・氷見市の農業用水路の復旧状況について
資料配布のみ
農林水産企画課
・令和6年
能登半島地震に係る
農林水産関係の被害状
況について
農業技術課
・「富山県
適正農業規範(とやまGAP規範)の改訂
について
建設技術企画課
・令和6年
能登半島地震による
公共土木施設の被害状
況について
砂防課
・
土砂災害整備率の指標見直しについて
(2) 質疑・応答
寺口委員
・
都市公園事業の進め方について
・空き家対策について
川島委員
・
食料供給困難事態対策法案について
・農業分野における外国人労働力の受け入れについて
・災害における
砂防関連事業について
山崎委員
・豪雨災害からの河川の復旧と安全対策について
宮本委員
・「富山県
適正農業規範」について
・退職を迎えての心境と後進へのアドバイスについて
菅沢委員
・被災による農業用水路の復旧状況について
・被災による住宅確保について
・
能登半島地震と液状化について
鍋嶋副委員長
・県産米の販売促進について
中川委員
・本県農業の進め方について
12 安達委員長 報告事項に関する質疑及び
所管行政一般についての質問に入ります。
質疑・質問はありませんか。
13 寺口委員 私からは3点、お伺いをさせていただきます。
まず、
都市公園事業の進め方についてお伺いします。
富山県では、これまで8つの
県立都市公園及び緑地を維持管理してこられました。しかし、多くの都市公園は開発から年月が経過し、施設の老朽化が見られる状況であり、都市公園の魅力向上と施設の更新、維持管理が課題となっておるということであります。そのため、これらの課題を改善し、周辺地域のにぎわいの向上につながる魅力的な公園とするために、この8つの都市公園について、再整備や管理運営に民間事業のノウハウを活用することが検討されてきたと。ホームページから抜粋をさせていただいております。
その整備方針として、飲食店などの公園利用者の利便性の向上に資する収益施設を設置し、それらの施設から生じる収益の一部を、公園施設の整備や改修等に還元することで、都市公園の質の向上を図る、それが
公募設置管理制度、
Park-PFIということで、検討がなされてきたということです。
8つの公園に対して、アンケートや
サウンディング調査を実施し、そのうちの4つの公園が、今回
Park-PFI導入候補として選定され、公募により4つの公園のうち3つの公園において、この2月に設置予定者が選ばれましたが、残る1つ、
岩瀬スポーツ公園においては、応募提案がなかったということです。
そこで、この
岩瀬スポーツ公園において応募者がいなかった原因をどのように捉え、今後どのような進め方をしていかれるのか、
横田都市計画課長に伺います。
14
横田都市計画課長 昨年11月、4つの
県立都市公園を対象に実施した
Park-PFIによる公募の結果、五福公園、
常願寺川公園、
太閤山ランドの3公園については応募がありました。
一方で、飲食店と
アーバンスポーツ施設を公募の条件とした
岩瀬スポーツ公園については、質問書の提出はありましたが、応募者がいなかったという状況でございます。
Park-PFI導入に先立ち実施しました、令和4年度の
サウンディング調査で提案されていた事業者にお話を伺ったところ、
アーバンスポーツ施設について、年間を通じて運営を行うためには屋根の設置が必要と考えられ、その整備に多額の整備費がかかり、投資回収が困難と判断され、応募に至らなかったとのことでした。
今後は、今回選定された3公園での
にぎわい創出の状況を見ながら、
岩瀬スポーツ公園への
民間活力導入の在り方について、地元や指定管理者と話し合い、
にぎわい創出に努めてまいりたいと思っております。
15 寺口委員 そもそも
Park-PFIを導入するのは、コストがマイナスにできるといった要素を加味して、総合的に利便性の向上を図るということが目的だったと思いますが、屋根などは経費が膨大になってしまうということで、少し検討いただくということだと思います。
それは正しい動きですし、応募があった3つに関しては、ぜひ
Park-PFIをうまく稼働していただくよう、今後ともお願いしたいと考えております。
それで、2点目につながるわけですけれども、これからの都市公園の在り方についてです。1月の震災を考慮すると、これからの都市公園の在り方として、防災公園としての機能を整備することが重要ではないかと考えます。
防災公園とは、ふだんは一般的な公園と同様に都市公園の機能を有しながらも、災害時には避難場所として設定されている公園であり、様々な防災機能を有します。阪神大震災を契機に、東京など関東や関西で、非常に整備が進んでいるという認識でおりますけれども、例えば、一見普通のベンチですが、災害時にはかまどとして炊き出しに使えるかまどベンチや、断水時にも使用できる防災トイレ、ソーラー発電、防火水槽、生活用水を供給するための
耐震性貯水槽などの機能を有していることが、防災公園の特徴と言えます。もちろん備蓄倉庫も必須であります。
今回の震災を教訓とした、防災意識の継続とさらなる向上のためにも、都市公園の機能に防災公園の機能を追加し、整備していくことが、重要ではないかと考えておりますが、横田課長に御所見を伺います。
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横田都市計画課長 都市公園には、災害時において避難地、避難路、防災拠点等となる、いわゆる防災公園のほか、地震や大規模な火事などの
指定緊急避難場所として、市町村の
地域防災計画に位置づけられている公園があります。
土木部が所管する8つの
県立都市公園のうち、
太閤山ランド、県庁前公園を除く6つの公園については、市の定める避難場所となっております。今回の
能登半島地震でも、これら6つの公園は開放されており、一時的に避難された住民もおられました。
また、避難場所の指定のない
太閤山ランドでも、指定管理者と速やかに協議し、駐車場の開放を行っております。そのときには100台を超える車が避難しておられました。
一方、地域の防災を担う、市町村が所管する公園では、備蓄倉庫やヘリポート、放送施設、発電施設、防災トイレなどの施設を整備した公園もございます。面積や地域要件などの条件を満たせば、国の交付金事業も活用できることになっており、市町村のニーズをお聞きして、対応していきたいと思っております。
県としては、都市公園は大規模災害時に避難場所となることから、いざというときに速やかに場所を提供できるよう、事前に指定管理者との役割分担を検討し、適正な公園管理に努めてまいりたいと思っております。
17 寺口委員 実際、避難してこられた方がいたということです。富山県では、
防災センターと四季防災館が、震災時に対応できることだったり、県民の方の意識を啓発する施設となっておりますが、やはり日頃から利用する公園にもそういった機能を設けることが、避難の意識を啓発することにもつながりますし、実際の避難で、例えば寒かったり暑かったりした場合に、水が使えたり、寒さや暑さをしのげる機能は、重要だと考えております。
経費のかかる話だと思いますが、災害はいつ起こるか分からないという現状に鑑みますと、ぜひ整備について検討していただきたいと考えておりますが、もう少し、いかがでしょうか。
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横田都市計画課長 こういった公園の整備は、やはり老朽化に伴い、再整備の機会がありまして、そうしたタイミングで、防災機能の拡充について、市町村さんと話合いをしながら、進めていきたいと思います。県からも市町村さんに対して、こういったメニューや防災施設があるよということは、情報提供してまいりたいと思います。
19 寺口委員 ぜひ御検討と、実際にアクションをしていただくよう、お願いいたします。
次に、空き家対策について伺います。
質問も大変多いですが、なかなか解決の糸口が見えていない、空き家対策でございます。
負の遺産と言われる中、人口の減少に伴い、空き家は確実に増加しております。これまでも、空き家の取壊しや再利用を念頭にした
リノベーション、
リフォーム等、様々な対策事業を実施しておりますが、なかなか歯止めがかかっていない現状があります。
そうした中、各市町村においても、様々な取組が行われております。上市町では、令和4年4月から0円空家バンクを実施しており、この2年足らずの期間で、16件の契約実績が報告されています。魚津市では、この4月から100円
空き家バンクという制度をスタートされます。また、井波地区では空き家・空き店舗をマッチングさせ、2年半の期間に53件の新規移住や出店者を生んだ取組もあります。そのほか、県内市町村で、
能登半島地震を受け、一時的な生活の場として空き家を活用しようという動きも見られます。
県では、富山県
空き家対策官民連絡協議会を開催し、市町村や関係団体と連携を図って、市町村の対策に支援を実施されていると認識しております。
一方、国では、空き家対策を総合的に強化するため、
空家等対策特別措置法の改正が、昨年末に実施されたと聞き及んでおりますが、依然増えている空き家に対して、どのような対策をしていくかは本当に大きな課題であり、このような状況を改善していく必要があると感じております。
県としてどのように分析し、各市町村や民間へのより手厚い支援をどういうふうにしていくのか、どう課題を解決していくのか、今後の取組について、米澤住みよい
まちづくり班長にお伺いします。
20 米澤住みよい
まちづくり班長 市町村におかれては、委員御紹介の上市町の0円
空き家バンクや、魚津市の新年度予算案に盛り込まれている100円
空き家バンク事業など、様々な取組により、空き家対策に取り組んでおられます。また、今回の地震を受けまして、空き家を被災者向けの住宅として貸し出すための改修費用への支援をしておられたり、空き家の所有者と希望者との
マッチング制度の周知に努めておられる市町村もございます。さらに、委員御紹介の、南砺市井波における、空き家を活用して移住者・起業家の支援につなげる、一般社団法人による新たな動きも見られるところです。
県では空き家の利活用支援につきまして、まず昨年度、県外移住者の居住用住宅とするための伝統的家屋の改修といったメニューを追加したほか、民間事業者が行う利活用に向けた検討や、改修事例の情報発信などを支援するメニューを新たに設けたところです。
また、新年度予算案では、町なかの空き家解消や、
高性能リノベーション住宅の流通促進を図るため、
県内ハウスメーカーが行う高断熱化や耐震化など、既存住宅の改修を支援する予算を新たに計上しております。
一方で、特定空家につきましては、今年度、市町村が国庫補助で実施する除却に県が上乗せ支援するよう、制度を変更しました。
今後とも県や市町村、民間団体等から成る
官民連絡協議会におきまして、市町村の先進的な取組について情報共有を図るなどして、県として空き家対策に取り組んでいきたいと考えております。
21 寺口委員 リフォーム、
リノベーションが進むことは、非常に重要なことですし、そこに対する補助をしていただいたことに関しましては、非常にありがたいことだと思っております。
ただ、やっぱり空き家がそのまま放置されることについて、ずっと固定資産税の減額特例が大きな障害になっており、国もそれを少しずつ解除しています。そういった動きに対する県の上乗せも非常に重要だと考えており、ぜひ御検討いただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
22 米澤住みよい
まちづくり班長 現状、先ほど申し上げましたように、特定空家等の除却につきましては、今年度から、国庫補助で実施する除却に県が上乗せするということで、制度を変更したところです。今ほど法改正もありまして、
管理不全空家につきましても、固定資産税の特例が取り除かれる改正も行われております。
こうしたことについては、また市町村の意見なども聞きながら検討して、対応してまいりたいと考えております。
23 寺口委員 都市の
在り方そのものに関わってくる事象かと考えております。今後とも、少しでも解消に進むような取組をお願いしたいと考えております。
24 川島委員 私からは、3点お伺いしたいと思いますが、まず1点目に、先月閣議決定された
食料供給困難事態対策法案に対しての受け止めや対応について、お伺いしたいと思います。
農政の憲法である食料・農業・農村基本法の25年ぶりとなる改正とともに、主要国で最も低い自給率、ロシアによる
ウクライナ侵攻、自然災害が頻発する中での不作などを受け、
食料安全保障を確保するため、新しく
食料供給困難事態対策法と名づけられた新法案が提出されたところですが、農業者からは、これはどういった受け止めになるのかという声もあります。この法案には罰則規定も盛り込まれており、不作や困難事態のときには、強制的に増産して、その計画が守れなければ20万円以下の罰金を科すとされておるわけでありますが、地方としては、どんどん生産者も少なくなる中で、対応できるのかという不安の声が少なからずあります。
まず、そのことについて、県としてどのように受け止め、強制的に生産拡大を図らなければならないときに、どのように対応を考えておられるのか、
吉島企画班長にお伺いしたいと思います。
25
吉島企画班長 食料供給困難事態対策法案につきましては、世界の食料の需給や貿易が不安定となっていることから、食料の供給が困難な事態に対応するため、食料安定供給の確保の措置等を含め、
食料安全保障を図るものでございます。
具体的には、法案におきまして、事態の深刻度に応じ、まず第1段階としまして、異常気象等の食料供給困難の兆候を把握したときに、対策本部を設置して、輸入業者、生産業者、販売業者等に対する出荷・販売の調整や輸入・生産拡大の要請。第2段階としまして、食料不足のため国民生活の安定等に支障が生じた段階で、生産拡大等の計画の届出の指示。第3段階としまして、提出された計画では食料供給が不十分で、さらなる措置が必要という場合には、計画の変更の指示。さらに第4段階としまして、最低限必要な食料が不足するおそれがある場合に、生産転換等の措置があります。
また、実効性の担保の措置としまして、生産拡大等の要請や計画の変更指示に応じる事業者に対しましては、財政上の措置がある一方で、生産拡大等の計画の届出指示に違反した場合の罰則等がございますが、届出の内容が達成できなくても罰則の対象とはならず、生産計画の変更も二毛作が可能な場合に限るとされており、坂本農林水産大臣は15日の記者会見で、事業者に過度の負担をかけるものではないという見方を示されております。
現時点で、県の役割や手続等の具体的な運用は示されておりませんが、こうした状況を注視しますとともに、生産者の疑問や不安に応えることができますよう、適時適切な情報提供に努めてまいります。
26 川島委員 過度な負担はないということでありますが、聞くところによれば、平時からその計画を事業者、生産者が立て、届出しなければならないというところが、どれぐらいの範疇なのか、負担は少なからずあるのかなという不安もありますので、農業者、生産者にしっかりと行き届くように配慮をお願いしたいと思います。
そういう意味では、農業分野において、人材の育成、確保が、これからさらに重要な問題となってこようかと思います。
委員長、参考資料の配付をお願いします。
27 安達委員長 許可します。
〔資料配付〕
28 川島委員 農業分野における人材の育成、確保については、本県も非常に頑張っておりますが、どんどん人口が減少していく中にあって、政府としても、外国の方に日本で就労していただこうと、技能実習制度から育成就労制度に名称を変更して、門戸を大きく開いたところであります。
これまでも農業分野における技能実習生の活用はあったものと思いますが、大きく育成就労制度と名称変えして、要件の緩和や、農業分野でも非常に働ける場所が広くなるということですので、ぜひとも外国人の安全な雇用、就労の在り方を考えながら、活用していかなければならないと思います。
配付した資料ですが、本年既に、フィリピンにおいて、一般社団法人全国農業会議所さんや公益社団法人国際農業者交流協会さんなどが説明会を現地で開かれておりまして、全国のどの生産者、事業者に提案しようかということを、民間で進められております。
昨年10月に、我々自民党県議団は富山県議会オイスカ議員連盟として、フィリピン・ネグロス島へ行ってまいりまして、フィリピン人の日本語研修センターを視察させていただきました。そこで、非常に日本語が堪能、流暢で、日本で仕事がしたいという方がたくさんおられることを目の当たりにしてきました。先日もオイスカ団体から、ぜひ富山県でフィリピンの優秀な若い方々を受け入れるためのネットワークを構築してほしいと要請、要望があったところです。
県当局においても、そういった要望を捉えておられるのか分かりませんが、外国人の雇用・就労について、県農政として、これまでの制度活用からどう変更があるのか、今後どう取り組んでいくのか、岡田農業経営課長にお伺いいたします。
29 岡田農業経営課長 農業分野における外国人労働力の受入れにつきましては、技能習得を通じた国際貢献を目的とする技能実習制度と、国内で不足する労働力確保を目的とする特定技能制度の2種類がございます。
このうち技能実習制度につきましては、本来の目的と異なり、労働力として利用されている実態が指摘されるとともに、農業分野におきましては、従事分野が限られており、稲作は対象外とされております。
制度を所管する法務省では、この技能実習制度に代わる新制度として、育成就労制度の創設に向けた関係法の改正案を去る3月15日金曜日に国会に提出いたしまして、3年後の制度施行を目指しております。
この新制度では、未熟練労働者として受け入れた外国人を、一定の技能や日本語能力が必要な特定技能1号の水準に引き上げ、中長期的な在留につなげ、人材確保を図ることを目的としております。また、稲作を含めた農業全般が従事対象となるほか、派遣形態での就労も可能になることから、通年での受入れが難しい農家も外国人材を受け入れやすくなると考えております。
一方で、就労期間が3年となることや、2年経過後に本人の意向で転籍が認められるということで、受入れ農家側にとっては、短期間での人材流出がないように、長く働ける労働環境の整備が、より求められるのではないかと思っております。
本県といたしましても、農業従事者の減少と高齢化が進む中で、外国人材を含めた多様な人材の確保は、非常に重要な課題と捉えております。今後、関係機関と連携を図りながら、制度の詳細について迅速な情報収集に努め、技能実習制度から育成就労制度への移行が円滑に図られるよう、情報提供を行うとともに、これまで活用実績のない農業者の方々に対しても、制度の趣旨、内容、活用のメリットの周知など、必要な支援に取り組んでまいりたいと考えております。
30 川島委員 私がフィリピンに行ったときに、他県の経済界はしっかりと外部のネットワークを構築し、マッチングの取組が力強く成長しておられるなと感じました。ぜひ、3年後の施行に向けては、労働環境の指導も含めて、農業分野だけに限らず、経済界、いろんな関係団体がありますので、ぜひそういうネットワークも活用しながら、マッチングを強化できるように、県がしっかり間に入って進めていただきたいと思います。
それでは、私からの最後の質問になりますけれども、災害における
砂防関連事業についてお伺いします。
地震もそうですが、昨年7月の豪雨において、用水・河川の崩壊などが非常にたくさんありました。
私の地元では、一級河川の谷内川で支流が越水して、床上浸水になった住居も多々あり、聞けばもうこの30年間で3回目だと。河川の本流は改修するけれども、大雨があると、支流の用水等が組み合うところで流木が流入し、越水して床上浸水になってしまうということで、対策をしっかり進めてほしいという強い要望を受けて、質問にもさせていただいたところです。
砂防設備の復旧の進捗がどのようになっているか、また、砂防堰堤の改良、改修が非常に重要になっておりますので、被災箇所を含めた砂防強靱化に向けての取組、特に、昨年の豪雨災害で甚大な被害を受けた、高岡市の一級河川谷内川流域の、流木の流入を抑えるための砂防堰堤の改修に向けた進捗を、併せて質問したいと思います。
能登半島地震における河川関連事業への影響も含めて、林砂防課長にお伺いいたします。
31 林砂防課長 昨年6・7月の豪雨により被災した砂防設備15か所のうち、これまでに12か所の復旧工事に着手しており、残る3か所については、隣接工事の進捗状況を踏まえ、新年度に着手することとしております。土石流や崖崩れの発生した箇所については、今後、県、国の予算を活用して、県内全域で施設整備を進めることとしています。
また、委員からもありました高岡市の谷内川においては、県の9月補正予算を活用して、今後、大雨で土砂とともに流出するおそれのある立木の調査や、既設の花尾堰堤に流木止めを設置するための調査・設計を実施しているところであり、今後、下流の河川改修事業と連携を図り、浸水対策に取り組んでまいりたいと考えております。
一方、
能登半島地震により被災した、小矢部市の五郎丸川の砂防設備については、現在実施中の国の災害査定の結果を踏まえて、適切に対応してまいりたいと考えております。
また、県で対応する崖崩れの箇所については、1月補正予算を活用して、大型土のうを設置するなど応急対策を実施しており、必要な箇所においては、国の予算を活用した本格的な対策についても検討しているところでございます。
引き続き被災箇所、被災施設の復旧を着実に進めるとともに、砂防関係施設の整備による県土の強靱化に向けて、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
32 川島委員 今年も雪がやめば雨がやってくると。豪雨が心配されるところでありますので、ぜひとも進めていただきたいと思います。
今朝の朝刊に、田んぼダムの取組の特集記事がありました。前回の予算特別委員会でも田んぼダムの推進について質問させていただきましたが、非常に大事だなと見ておりました。農林水産部では田んぼダムを推進して、浸水被害を防止していく、土木部では砂防ダムというように、どうやったら住居における浸水被害、人的被害を防ぐかという観点で、総合的・戦略的に連携して進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
33 山崎委員 昨年の豪雨災害で、いまだに地元から、心配の声や改善の要望などが届いておりますが、国の査定や事業の前倒しなど、土木部の皆さんには、大変一生懸命取り組んでいただいておりまして、心から感謝を申し上げる次第です。
豪雨災害が発生してから1か月以上、川が真っ茶色でございまして、こういう状況は、私も生まれて初めて経験しました。その影響で、内水面漁業が影響を受けており、通常であれば、堤防横の石の下にアユなどの魚がいて、またそこから再生をしていきますが、今回の豪雨の場合は、ほとんど魚が助かっておらず、残ったのが本当に少数だという話を聞いております。
今後も豪雨災害が起こることは容易に想像できますので、きれいに堤防を直していただき、住民とすると本当にありがたいのですが、県外から釣りに来られるなどのプラス部分もあるわけです。堤防があまりきれいに整備されると、アユ等の魚が生息しにくいという状況があるようで、今後の復旧工事の際に、そういった魚に配慮をしていただきたいという声が届いております。今後どのように対応されるか、森田河川課長にお伺いしたいと思います。
34 森田河川課長 白岩川におきましては、昨年6月、7月の豪雨により、越水氾濫のほか、堤防や護岸の欠損など、29か所に及ぶ施設被害が発生したところでございます。
この復旧工事につきましては、コンクリートブロック護岸などで原形復旧することとしておりまして、現時点で23か所の契約を終えているところでございます。
また、上流からの土砂の流出により、河道内に土砂が堆積したことから、昨年9月補正予算により、3か所におきましてしゅんせつを実施し、越水氾濫があった上市町女川地内の藤塚橋周辺、白岩川ダム下流の立山町白岩地内の2か所で完了したところです。
これらの工事に際しましては、元の川の流れを意識しつつ、護岸前面の埋め戻しに、現地で発生しました転石を使用するなど、できるだけ従前から有する瀬や淵の形成を図り、魚類等の生息に配慮するよう努めたいと考えております。
また、工事の施工時期や方法につきましても、アユ稚魚の放流時期、産卵時期などを踏まえ、引き続き内水面漁業関係者などと協議・調整を図りながら対応してまいりたいと思っております。
35 山崎委員 ユンボでちょっと穴を掘るだけで、そこに魚が隠れられるということですので、また御配慮のほど、よろしくお願いします。
続きまして、栃津川の災害対応であります。栃津川は大変川幅が狭く、今回の豪雨でも地元は大変心配をしております。堤防の補強などの安全対策が急がれると思いますが、今後の予定をお伺いしたいと思います。
36 森田河川課長 栃津川の上市町新村地内では、一部の箇所で堤防の漏水の懸念があったことから、令和3年度に堤防と基礎地盤の状況を調べる地質調査を実施し、令和4年度に地下水の観測を行ったところでございます。今年度につきましては、この対策に向けた概略検討を行ったところで、来年度は現地測量を実施する予定としております。
また、下流の流下断面を確保するため、河道掘削につきましては、白岩川との合流点から上流側、上市町新村地内の対岸の立山町若宮地内までの、延長約2キロメートルの間で、樹木の伐採につきましては、さらに上流の富山中部広域農道──スーパー農道でございますけれども、そちらの付近までの延長約7キロメートルの間で、国の5か年加速化対策なども活用し、実施してきたところです。
さらに、昨年6月、7月の豪雨では、新村地区の直上流の立山町辻地内など9か所で護岸が被災し、復旧工事につきましては、現時点で6か所の契約を終えており、早期復旧に努めたいと考えております。
県としましては、豪雨災害に備えるため、引き続き必要な予算を確保し、適切な河川管理に努めてまいりたいと考えております。
37 山崎委員 いろいろと進めていただいておりまして、心から感謝を申し上げる次第であります。地元の皆さんは、この川幅の狭さ、そして飲み込みのことに関して、大変心配をされていますので、今後、川幅の拡幅等も含めて御検討いただければありがたいと存じます。
38 宮本委員 報告事項の中に、富山県
適正農業規範、とやまGAP規範を国の国際水準GAPガイドラインに基づいて、改訂作業を進めているとあります。
今回の改訂の目的として、県議会でもつくった、
適正農業規範に基づく農業推進条例の中でも、食品安全、環境保全、労働安全の分野についてはしっかりと書き込んだつもりでありますけれども、今日的な状況も含めて、新たに人権保護、農場経営管理が追加されるという報告資料を見させていただいております。改訂を進める中で、この人権保護、農場経営管理の具体的な内容について、尾島農業技術課長にお聞かせいただきたいと思います。
39 尾島農業技術課長 今回の富山県
適正農業規範、いわゆるとやまGAPの改訂につきましては、委員御紹介のとおり、国のガイドラインに基づき、これまでの規範項目である食品安全、環境保全、労働安全の3分野に加え、国際的に求められている人権保護と農業経営管理の2分野を追加するものでございます。
人権保護につきましては、従業員の雇用に際しまして、法令に基づく労働条件の提示と雇用契約書の作成、繁忙期の就業時間などの労働条件や労働環境、労働安全に係る経営者と従業員との意見交換、また、性別や国籍、宗教などによる差別や偏見のない職場環境づくりに係る研修への参加などの項目が含まれており、実践いただくことで従業員の確保にもつながると考えております。
また、農場経営管理につきましては、農場の組織体制の明文化や、震災や自然災害等の事態において、損害を最小限に抑え、事業の継続や早期復旧を図るための手段・方法をあらかじめ決めておくBCP、事業継承計画の策定などがございまして、具体的には緊急連絡網の整備や避難場所の共有、肥料や燃料などの備蓄などの項目が含まれており、今般の震災を教訓に、広く農業者の皆様方に実践していただきたいと考えております。
40 宮本委員 改訂による具体的な取組は、特に鍋嶋副委員長あたりの農場で、今後も取り組んでいかれることと思いますが、県でも実情に応じて、必要なことにしっかり取り組んでいただきたいと思っています。
特に人権保護の内容については、外国人労働者のことも当然視野に入っておるんだろうと思います。先ほどフィリピン人材の話が出たときに、川島委員が宣伝しませんでしたけれども、実は山崎委員も窓口になって、僕の名前で、オイスカで行ってきたネグロス島の西ネグロス州知事を5月28日に招聘し、各種団体の皆さん方にフィリピン人材の活用についてお話を聞いていただく機会をつくろうとしていたところです。山崎委員が農業分野も建設分野も含めて窓口になっており、情報があると思いますので、お聞きいただければ何かの参考になるかもしれないと思っております。
富山県
適正農業規範に基づく農業推進条例は平成22年12月制定ですので、もうそんなに経ったかなという気がしているわけですが、県ではこの富山県
適正農業規範に基づき、今日まで大変一生懸命に普及活動をしていただいておると思っていますし、世の中の流れの中でこういったことが重要だという認識も多くの方々に浸透してきたのではないかと思っていますが、普及の状況について、課長にお伺いしたいと思います。
41 尾島農業技術課長 今ほど委員から御紹介いただきましたように、本県では平成22年度に、全国初となる富山県
適正農業規範に基づく農業推進条例が、宮本委員をはじめとする議員の皆様方からの御提案で制定され、翌年度に富山県
適正農業規範を策定したところでございます。
その普及推進に向けましては、農業者への啓発資料の配布や、農協と連携した集落座談会や研修会などにより、農業者への周知を図るとともに、とやまGAP推進大会の開催や、農林振興センターを通じた現地指導、また、普及指導員や農協の営農指導員等を対象としたGAP指導員の育成などに、農業団体とともに取り組んできたところでございます。
さらには、実需者への有利販売や輸出も見据え、JGAP等の第三者認証GAPの取得を目指す経営体への支援にも取り組んできており、令和6年2月末までに県内で58経営体が、第三者認証GAPを取得されているところでございます。
令和4年3月に策定した富山県農業・農村振興計画では、第三者認証GAP取得経営体を令和8年度までに80経営体とするという目標を設定しております。
引き続き、改訂したとやまGAPの普及と、第三者認証GAPの取得を目指す農業者を支援してまいります。
42 宮本委員 いろいろな経営体に普及が進んでいるということであります。
そんな中で、私もこれを作成したときには、どちらかというと減農薬という認識が非常に強くて、無農薬有機栽培を強く推進していくというイメージ感はあまりなく、なかなか取り組めないなという状況があったのですが、昨今では有機栽培等についても、農水部のほうで大変尽力し、進めていただいていると思っています。
また、もともと農産物の海外輸出について、口ではいろんなことを申し上げておりましたけれども、なかなか先へ進んでいかないなという思いの中で、逆に今日的には、輸出について県も相当取組を強化しておることを踏まえると、やはりこの規範に基づく第三者認証GAPの取得は、これからも非常に重要な課題だと思っています。
令和8年に80経営体を目指すという御答弁もありましたが、その推進方法、今後の取組について、課長にお伺いをしたいと思います。
43 尾島農業技術課長 ASIAGAPあるいはJGAP等の第三者認証GAPの取得は、相手国によりましては、農産物輸出の要件とされるほか、国内でも流通業者が要件化するなど、商談を有利に展開するための重要な手法と考えております。
今回のとやまGAPの改訂内容は、国際水準に準拠するものであり、第三者認証GAPの取得をスムーズに進めることができると思っております。
今後、改訂につきましては、県ホームページへ掲載するほか、農作業が一段落する6月以降に、農林振興センター単位での研修会を通じ、今回の改訂内容を含め、改めてとやまGAPの周知を図り、まずは農業者が農場の自己点検を行っていただけるよう、普及に努めてまいります。
あわせて、第三者認証GAPを取得し、輸出や国内流通業者と連携している県内外の事例紹介や、農業者の認証取得を支援するとともに、引き続き国に対しても、GAP認証取得のための支援の充実強化を働きかけるなど、よりよい持続可能な農業が実践されるよう、取り組んでまいります。
44 宮本委員 ぜひ積極的に推進をお願いしたいと思います。今、中川委員が、とやまGAPだけじゃなく、国際とやまGAPなど、国際という名前も入れたほうがいいと言っておられましたので、変えてということではないですが、そのことも視野に入れながら、ぜひ頑張っていただきたいと思っています。
次に、先輩議員がおられるところ大変僣越ですが、市井部長がこのたび退職とお伺いしたものですから、一言申し上げて、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
部長には昭和61年に県庁に入られてから、小矢部の土木事務所長や道路課長、土木部次長、そして今日、こうして部長に就任されております。
令和3年には大雪もあり、その取組で9月議会、11月議会、大変御苦労いただいて、また今度は昨年の6月に線状降水帯での豪雨災害等が発生し、大変対応に御苦労いただいておった矢先、今回の1月1日の能登半島の大震災ということで、相次いで大きな災害に見舞われて、御苦労された部長さんのお一人かなと思っております。部長として、その対策、復旧に向けて、本日まで大変御尽力をいただいておると思っていまして、感謝申し上げたいと思っております。
災害の激甚化や頻発化については、申すまでもないわけですが、我々も、部長はじめ土木部の皆さん方も、県土の強靱化にお互い尽力しておるところです。
そんな中で、幸いなことに、3月16日に新幹線が敦賀まで延伸し、幹線道路や港湾施設、それに付随する社会資本整備について取り組んでいただき、一時期大変だった県内の建設企業の皆さん方の持続的・安定的な経営についても、大変腐心していただいておると思っております。
今申し上げたような、いろいろなお仕事をされてきたわけですが、こうした現状を踏まえながら、今後さらに富山県を発展させていくため、次を担う職員の皆さん方にどんなことをお伝えしていくべきか、また富山県はどうあるべきかについて、部長からお聞かせいただければと思います。
45
市井土木部長 今ほどは身に余る過分な言葉を頂戴しまして、恐縮しております。感激もしております。また、発言の機会を与えていただきまして、本当に感謝申し上げます。ありがとうございます。
委員より御紹介いただきましたように、私は昭和61年に入庁し、38年勤めました。入庁時に配属された都市計画課で、都市計画道路の整備を担当し、その後、初めての異動で氷見土木に参りました。そこでは、石川県境に程近い国見地区の災害関連、緊急地滑り事業などを担当しました。初めに町場と山の上をそれぞれ経験させていただき、以降、その間を埋めるように、いろいろな仕事に従事させていただくこととなりました。毎日が学びの場でございました。
今年度も数多くのことを学びました。技師に始まり管理職の現在まで、上司、同僚、後輩に恵まれ、助けて支えていただくことができました。
また、安達委員長をはじめ、鍋嶋副委員長、菅沢委員、中川委員、宮本委員、山崎委員、川島委員、寺口委員、県議会の先生方、お一人お一人から、御指導、御鞭撻を賜ることができました。改めまして、ここに深く御礼を申し上げます。
土木行政の在り方、土木技術者の心構えと申しますか、土木の仕事を進める上で、私がかくありたいと心がけていることは、3点ございます。
1つ目は、現場を忘れないということです。土木部で整備や管理を担当する道路、河川、港湾などの
公共土木施設は、県下全域で、それぞれの持ち場において県民の生活を守り、支えております。こうした施設へのニーズは、常に現場で生まれております。また、災害で被災した施設の復旧につきましても、生の現場は何よりも雄弁に教えてくれます。
出先機関ではもちろん、本庁においても極力現場に足を運び、耳を傾け、地域のニーズや将来の施設完成後の姿に想像を巡らすことが、大切だと思っております。
2つ目は、チーム土木を忘れないということです。土木の仕事は独りでできるものではございません。計画、設計、工事、監理のそれぞれの段階で、一人一人がそれぞれの職責を果たして、初めて達成できるものでございます。また、社会資本を取り巻く環境は現在も変化し、行政はその都度、的確に対応していく必要があります。幸い、土木部には導いていただける先輩がいます。また、一緒に悩んでくれる同僚や後輩がいます。そして、頼りになる建設関係企業の皆さんもおられます。このチームワークが土木部の強みであると思っています。今年度の大雨や地震の災害対応においても、大変心強く感じました。
これからも各部署で発見した課題を全体で共有し、本庁や出先機関、関係者から成るチーム土木全員の力を結集し、また互いに助け合っていくことで、課題を一つ一つ解決できると思っています。
3つ目は、技術の研さんを忘れないということです。土木の仕事は、一朝一夕にできるものではございません。先人による進取の気性に富んだ、たゆまない取組が長年にわたり続けられ、現在の県土に私たちがこうして暮らしております。この恵みに感謝し、現役の土木技術者として技術の研さんに努め、暮らしやすい富山県を引き継いでいくことが大切だと思っています。
昨年の大雨災害の復旧工事は、現在、道半ばの状況です。また、今年1月の地震による被災箇所についても、災害査定が始まったところであり、本日も査定を受けておるところでございます。被災された方々も、元の暮らしを待ち望んでおられます。後輩の皆さんには、本県の将来の安全・安心のため、この復旧を成し遂げ、次の土木部を担う若い世代に、積み重ねた知見を継承していただければと思っています。
最後になりますけれども、県土整備農林水産委員会の委員の先生方におかれましては、土木行政に対し、引き続き御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げますとともに、先生方お一人お一人が、今後ますます御健勝で御活躍されますことを心よりお祈り申し上げ、私の結びの言葉とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
46 宮本委員 部長、どうもありがとうございました。これからも御自愛をいただいて、富山県の発展のために御尽力賜りますよう、お願いを申し上げます。
47 菅沢委員 最初に、今日宮田参事から報告がありました、県下の、さらには氷見市の農業用水路の復旧状況関連を取り上げます。
国営の上庄、中央、南条という大きな幹線がありまして、それぞれの総延長の中で調査済みの延長、進捗率も報告がありました。
現場でいろいろ聞いていますと、国営の幹線だけで被災箇所が39か所、附帯の県営施設、支線で96か所ということのようです。末端の施設では、1,215か所で被災が確認されているということで、国営・県営の幹線・支線については進捗率、相当進んでおりますが、末端水路についても、3月末から4月の稲作の準備が近づいておりますので、農家の方はもちろん、氷見市や土地改良区を中心に、県からもいろいろ支援をいただきながら、精力的に復旧工事が進んでおります。
ただ、国営・県営の幹線・支線についても、まだ進捗率は100%ではありません。3月末まで日がありますが、末端の水路に至っては、大変な箇所でありまして、稲作の準備に間に合うかどうか、いろいろ危惧はあるようです。
そういう意味では、先ほど、調査チームの動員延べ人数を改めてこうやって眺めて、皆さん大変な御苦労があったんだなと、今も続いているなということで、心から敬意を申し上げたいと思います。
国営・県営については、調査の実施体制が維持され、続いておりますが、農家も大変だということなんですね。もう3月末、4月が近いわけですが、依然として稲作への影響が懸念されます。
氷見市農協のほうでお伺いしますと、3月15日時点で、約7ヘクタールで4月の作付が不可能と判断して、転作を決めたという話を聞きました。氷見の鞍川や加納という地域では、5ヘクタールで稲作を断念せざるを得ないと判断して、ハトムギと緑肥──緑肥というのは肥料作物の栽培ですが、これらに転換を決めたと。また、農協で聞きますと、ほかの8支所、おおよそ2.5ヘクタールで、緑肥への転換を決めたということです。
氷見では、先ほどの国営幹線の復旧の進捗率がまだ100%になっておりませんし、末端水路では1,215か所ですから、膨大な量で、これから大変な努力があるにしても、それがどこまで進むか分からないということで、こうして稲作の作付が不可能と判断して、ほかの作物へ転換するというところが、もっと増えるんじゃないかと思うわけです。
これは氷見の例ですが、県下のほかの地域ではどうなのかも含めて、1つ目は、復旧作業がどこまで見通せるのかということ、2つ目は、稲作の作付不可能、転換の判断をしたところが全県ではどのくらいあるのか、また、今後出てくるのかという見通しについて、いかがでしょうか。
48
宮田農林水産部参事 今ほど委員のほうから御紹介のありました、国営あるいは県営のパイプラインの補修状況の御心配の件でございますが、先ほども御報告申し上げましたが、3月15日時点で、国営で84.5%、県営で76.0%の通水が確認されております。今のところ、3月いっぱいをもちまして、残りの国営あるいは県営のパイプラインの通水確認が終わるように、進めておるところでございます。
それと、末端の小さい水路につきましても、先ほども申しましたが、目視で分かっている箇所、先ほどの報告資料の下の写真にあるように、小さな破損箇所、あるいは土砂がたまっている箇所も含めまして、1,200か所余りとなっております。
もちろん、大きな破損箇所につきましては、早急な復旧が必要ですが、多くは江ざらいなどで判明した場所を、地域の皆さんで補修できる程度で、大きなものは数少ないとお伺いしているところでございます。そこについては、先ほど申しました多面的機能支払などを中心に、地域で工事しておられる費用もお使いいただきながら、応急的な補修に取りかかっていただき、抜本的な改修が必要なところは、国の補助などで、後でもう一度直すといったお話を、地域の皆さんとともに進めているところでございます。
もう一つ、鞍川地区のお話でございます。鞍川地区は、パイプラインでいいますと、国営幹線から県営支線を通って、一番末端の地域と認識しております。
これも先ほど申しましたように、国営幹線の後の県営支線の充水試験を進めておるところで、3月中には通水ができるように、取り組んでいるところでございますので、もうしばらくお待ちいただければと思っております。
49 尾島農業技術課長 現在、農林振興センターを通じて、水稲の作付が可能か、あるいは不可能かといった調査を行ってきているところで、3月14日現在、今ほど委員御紹介の氷見市では、7.5ヘクタールにおいて水稲が作付できないとお聞きしております。ハトムギで2.5ヘクタール、緑肥作物で2.5ヘクタール、さらに、緑肥作物を2.5ヘクタール追加と把握をしております。
また、高岡市で、用水の復旧の見込みが難しい、あるいは用水量の不足が懸念されるといった理由で、6ヘクタールで大豆を作付されるという状況を把握しております。現在のところ、こちらのほうで確認させていただいている面積は、以上となります。
50 菅沢委員 復旧に向けての大変な御努力が続いていますが、そういう中でも、春の水稲の作付断念というところも出ております。氷見では、加納や鞍川ほか8支所では7.5ヘクタールでハトムギや緑肥、高岡でも6ヘクタール等で大豆への転作ということであります。
農家の営農への意欲が落ちたりしないよう、的確な転作などを御指導いただき、協議しながら、営農が継続できるように、しっかりとやっていただきたいと思います。そういうことで、状況と復旧へ向けての努力の方向は分かりました。
次に移ります。住まいのことについて、質問いたします。
3月20日の段階で、氷見では全壊が196戸、半壊が414戸、準半壊が726戸、一部損壊が3,877戸と、大変な被災状況であります。罹災証明の申請が7,000ほど出ており、まだ進捗率が7割に行っていない状況ですので、まだ増える可能性がありますが、全壊と半壊だけで600戸を超えるわけですね。つまり、住まいをめぐって、大変な悩みや苦労があるということです。
いろいろ話も聞いておりますが、地震によって、家の傾斜が1度を超えると精神的に不安定になって、1.5度を超えると、健康上よくないという専門家の指摘もあり、一日も早い復旧が必要です。
半壊や準半壊では、家を直して住まいを続けるというところも相当出てくると思いますが、大規模半壊や中規模半壊、半壊でも相当な数、氷見でいうと600戸ですからね、どこか住まいを見つけて早く安心したいというのが、多くの人たちの今の気持ちだろうと思います。
そういう中で、被災者の住宅はどうなっているかということで、1つ目は市営住宅、転居者住宅、移住者住宅等、市役所が公的に準備できるところがありますが、氷見の例では、市営14戸、転居者14戸、移住者住宅3戸の計31戸しか公営の住宅に入れていません。これは入居が抽せんになっていて、あんな抽せんを見るのは嫌だったね。
2つ目は民間のアパート、住宅等の借り上げです。これは賃貸型応急住宅という制度で、県が大きく関わる事業と聞いております。
私はさっき、全壊と半壊で600戸ほどと言いましたが、氷見市の情報では、そのうち二百二、三十人の方から住宅の申込みがあったと。そして、あと七、八十、申込みに対して住宅を用意できていないという状況のようです。
私もこの間から現地を回っておりますが、液状化で畳が盛り上がったり、傾きかかった家の中で、高齢の方、おばあちゃんが独り住まいしているんですね、もうたまらんね、あんなの見るのね。
そういう意味では、賃貸型応急住宅、近隣の市町村の公営住宅に入る例もありますが、いずれにしても、この賃貸型応急住宅の制度を活用して、困っている人たちの住宅の準備をもう少し促進できないだろうかと思うんですが、大西課長さん、被災者の住宅の状況が今どうなっているかということと、その中での県の役割、特に賃貸型応急住宅についてお尋ねいたします。
51 大西建築住宅課長 今ほど、公営住宅の件と賃貸型応急住宅の件、2つお尋ねがあったと理解をしております。
まず、公営住宅のほうですけれども、1月1日に発災後、1月3日から、県営住宅の一時提供として開始しております。市町村の市営住宅につきましても、速やかに対応されたと思っております。
被災者の方で、自宅に引き続き住むことができず、住宅に困窮されている方を対象として、これを早く御活用いただくために、手続きに日数を要する罹災証明は求めず、住宅の被害写真等の書類で受入れを判定した上で、家賃敷金は免除し、原則6か月間、今は必要に応じて最大1年まで延長するスキームとなっております。
3月19日現在、これは県全体ですけれども、県営住宅には28世帯59人、同様に市営住宅でも60世帯111人が入居されており、うち氷見市につきましては、27世帯52人の方が入居されております。
もう1つお尋ねの、賃貸型応急住宅であります。これは、災害により住宅が全壊等の被害を受け、自己の資力では居住する住宅を確保できない被災者に対しまして、災害救助法適用市町村、これは県内13市町村あり、氷見市も当然入っておりますが、これらの市町村が民間賃貸住宅を借り上げて提供するもので、県としては1月5日に公表し、支援を行ってきております。これまでの県内の実績としましては、3月19日時点で136世帯372人の方、うち氷見市につきましては、112世帯299人の方々に御入居いただいております。
この賃貸型応急住宅は、例えば氷見市の方が同市のアパートだけという制限を設けているわけではなく、近くの高岡市や、近いかはちょっと微妙でありますけれども、射水市など、ほかの市町村でも入居できるようなスキームになっております。
スキームの形としましては、被災をされた方本人、被災をした住居のあった被災市町村、アパートの大家さんの3者契約となっております。これは災害救助法のスキームでありまして、最長2年まで入っていただくことが可能となっております。
先ほど委員がおっしゃった70人、80人ですか、まだ入っていらっしゃらないというお話もありましたが、例えば、氷見市に隣接する高岡市のアパートなどがあれば、入っていただくことは可能かと思います。
一方で、コミュニティーの維持や、1つの世帯だけで入るのはやっぱり嫌だとか、個々の事情もあるかと思います。私が申し上げたのは、あくまでスキーム上とすれば、そういう形で氷見市のみならず、ほかの市町村でも受入れはできるよということを、御答弁させていただきました。
また、議会中の委員の質問で、市井部長がお答えしました災害公営住宅について、参考までにお伝えさせていただきます。これについては、3月19日に国土交通省より、建設費の国庫補助率が3分の2に引き上げられる特例の対象市町村として、告示をいただいております。もし氷見市が災害公営住宅を建設するとなった場合は、補助率が引き上げになっているということでございます。
県としましては、引き続き国土交通省とも連携しまして、技術的な支援を行うとともに、被災地が進める住まいの復興に丁寧に取り組んでいきたいと考えております。
52 菅沢委員 災害公営住宅にも触れていただいて、ありがとうございました。
いろんな制度を発動し、最大限の努力をいただいて、住宅の確保を引き続きお願いしたいと思いますが、できるだけ近いところに住みたいという被災者の気持ちがあります。そういう意味では、例えば氷見市内で民間の賃貸住宅の借り上げの余地があれば、さらに促進するということですが、空き家についても市内に2,000件あると言われております。
ちょっと話がそれますが、所有者がいるけれども住まいをしていない建物の損壊状況は、二、三日前に聞いたんですが、大規模に罹災しているのは253戸、中規模が486戸、小規模が1,118戸で、2,000戸近くです。これには、いわゆる空き家に近いような納屋や蔵、車庫などが入っているんじゃないかと思うんですけれども。空き家も相当な被害を受けているということが分かりますから、どこか空き家でもと言っても、すぐに入れないところも多いので、なかなか難しい状況かもしれませんね。
しかし、いずれにしても、空き家も含めて、もっと罹災者が近いところで暮らしを継続できればいいと思いますので、県としてさらに努力をいただけることがあれば、賃貸型応急住宅の促進も含めて、お願いしたいと思います。
そして、災害公営住宅も、コミュニティーを維持するという意味で、非常に鍵になるんじゃないかと思います。先ほど助成制度の拡充のお話がありましたが、建設までどれぐらい時間がかかるのかが気になります。
氷見市は今、市営住宅に入っている方を除き、民間の借り上げの賃貸型応急住宅に入っている方や、まだ住宅の確保ができていない方──探している人や悩んでいる人も含め、二、三百という人たちにアンケート調査を行い、災害公営住宅を希望する人がどれくらいおられるか、把握を急いでおります。そういう作業を急ぎながら、ぜひこれも促進をしていただくと。建設場所も市有地などで検討を始めたらいいと思います。
いろんなことを申し上げましたが、大西さん、いかがですか。
53 大西建築住宅課長 まず、賃貸型応急住宅につきまして、氷見市で検討を始められたときに、自分たちだけではなかなか情報がつかめないということで、宅建協会等に大変御協力いただいております。
たしか、氷見市のアパートを探すときも、宅建協会の高岡支部に所属している氷見の不動産業者さんが非常に積極的に動いてくださり、速やかに決まったという話も聞いております。
実際に、件数として県に上がってきているのは、三者契約を締結し、罹災証明を含めた全ての申請書類を提出した者ということもありまして、入居先の準備は出来ていても全ての申請書類が整っていない方の人数は公表していないので、実績件数としてはそういう形になっています。
災害公営住宅につきましては、氷見市さんのほか、県や国も、勉強会という形で検討を始めております。委員がおっしゃる、いつ頃になるかというのは、今ここではお答えしにくい部分ではありますけれども、熊本地震などでは、頑張って速やかに対応されたということですので、負けないような形で、県も支援していきたいと思っております。
とにかく、氷見市さんは積極的に対応していらっしゃると理解しておりますので、引き続き連携していきたいというふうに思っております。
54 菅沢委員 居住、住宅の不安をできるだけ早く解消すること、そして、地域で生活を継続できる、いわゆるコミュニティーの維持に向けて、災害公営住宅の果たす役割は大きいので、ぜひまた大西課長さん、被災者に寄り添い、関係市とも協力して、県の役割を果たしていただきたいと思います。
最後に、時間の関係がありますので、液状化の問題に関して、1点か2点に絞って質問します。
1つは、液状化の建物被害について、想定2,000という数字が出ているでしょう。これはどういう数字で、どういう根拠で集約されたものなんでしょうか。
県下の建物被害は、1万5,000戸ほどになるというお話ですよね。氷見だけ見ても、その中で全壊196戸、半壊414戸、準半壊726戸で、これだけで1,400戸ほどになります。そのほか一部損壊が4,000戸近くあるんですが、私は、かなりのものが液状化の影響だと思っています。氷見だけでも、液状化の影響は恐らく2,000を超えるんじゃないかと思うわけです。そのほかに、高岡の伏木、吉久地区、富山でも蓮町の被災があります。
この液状化による建物被害の実態について、どこでどんな形で起きていて、被害総額がどれぐらいになるのかということを、もっとしっかり、急いで調査する必要があるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
55 大西建築住宅課長 液状化につきましては、委員がおっしゃられたように、把握していくべきだと思っております。
今おっしゃられた2,000件につきましては、国土交通省のほうで公表された件数になっております。市町村別がどうなのかということは、公表されていない数字なので、私どもは分からないんですけれども、想像するに、1月1日当初の応急危険度判定──あの赤と黄色と緑のですね、判定の数や、国土交通省の方も1月1日の発災以降、速やかに富山県に入って、いろいろ現地を見ておられますので、現地の状況なども推定されて、2,000という数字が出されたと理解しております。
液状化したというのは、正確にどういうことか、これは調査しないとはっきり言えない部分があるものですから、正確な数字はこの場ではお答えできないところでありますけれども、相当の数字、今おっしゃった2,000という可能性はあるかなと理解はしております。
ですので、被害額につきましても、今は分からない部分でありますし、先ほどおっしゃられたように、罹災証明の審査も行っているところですので、その区分によっても、当然変わってくるだろうと思っております。
56 菅沢委員 いずれにしても実態調査ですね。どこでどんな形で、液状化による建物被害が起きているのか、そして被害総額がどれぐらいになるのかということを、できるだけ早く実態を把握するということが必要だと思います。大変だと思いますが。
私も氷見のあっちこっち、相当歩いていますけれども、歩けば歩くほど、疲れるくらいに、液状化による深刻な被害の実態に遭遇します。
氷見の北大町から栄町──私も居住者の一人なんですが、海岸の埋立てで内陸化していますけれども、もともとは浜地、砂地のところなんです。本会議でも申し上げましたが、幅100メーターから200メーター、延長1.5キロほどの間に被害が集中しています。さらには、氷見の浜伝いでいうと阿尾地区など、この間海岸線を回ってみましたけれども、液状化による深刻な被害が発生しています。灘浦方面も、その間もありますけれども。ぜひ、これはしっかり対応を急いでもらいたいと思います。
もう一つ、質問の2番目なんですけれども、県が示した住まい耐震化等促進事業では、建物補修は耐震化が前提となっていますが、液状化被害の復旧のみの場合でも支援対象にすべきという論点です。恐らくあなた方も、今後支援策を具体化していくポイントの1つだと思っていらっしゃるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
57 大西建築住宅課長 液状化被害は建物だけではなく、宅地の沈下傾斜への対策が必要になり、お金がかかるということで、行政による支援が不可欠だと思っています。
まず、県では、個人の住宅の耐震補強を支援対象とする国の「住宅・建築物耐震改修事業」──これは交付金を活用しておりますけれども、この事業を活用している県の既存事業、「安全・安心とやまの住まい耐震化等促進事業」の拡充を検討できないか、国や市町村と協議を行いました。
具体的には、準半壊以上の罹災証明を受けた木造住宅についての建て替え時の基礎補強工事や、耐震補強と併せて実施する基礎補強工事、また、沈下傾斜対策なども対象とする方向で協議を行った上で、上限120万円の支援をすることとして、先ほど部長からも説明がありました予算案の追加提案をさせていただいております。
この事業はまだ始まっておりませんが、これを活用いただくことで、被災住宅の基礎や居室の耐震性が高まると思っておりまして、被災者の方に、これまでより少しでも安心して住んでいただき、本県の住宅耐震化の向上にもつながっていけばいいかなと思っております。
この事業は、ジャッキアップ等と併せて実施する耐震改修について、被災者の費用負担も考慮し、居室や寝室などの一部のみの耐震改修も可能としておりますが、こうした一部の改修も、支援メニューを活用し、費用負担を抑えて実施いただきたいと思っております。
また、委員御指摘の耐震改修を前提としない沈下傾斜対策について、支援の要望があることは十分承知しております。現在、被災地では被害認定調査も進み、だんだんと被害の全容も分かってきております。県としましては、今後、被災地とも連携を取りながら、ニーズを丁寧にお聞きした上で検討し、対応してまいりたいと考えております。
58 菅沢委員 実際に、半壊や準半壊のレベルの方々が、たくさんいらっしゃいます。氷見だけでも1,000世帯超えますが、大規模な改修は相当な自己負担を伴いますし、支援策もそう大きなものじゃありません。当面住まいを続けるために、応急的に家を修理したり、地盤改良、敷地の地盤の手当てを少しでもすることができればという思いは強いわけです。
そのため、耐震化を前提とするような考え方ではなく、液状化の被害対策というものを、もう少し柔軟にしていただきたいと思います。120万円の限度額ですが、件数からしたら60万円前後で予算化したというお話もありました。そういうことを含めて、もっと多くの人たちが利用できるような制度設計をしてもらいたいなと。被災地を回って話していても、そのように思うんです。どうですか、繰り返しになったかな。
59 大西建築住宅課長 120万円の支援については耐震改修もひっくるめたものになっているということで、今、重いお言葉をいただいたと思っております。おっしゃられた件につきましては、こちらも繰り返しになって恐縮ですけれども、市町村から丁寧に意向を酌み取りたいと思っております。
御参考までに、今ほどの120万円の支援のほかにも、厚生部の所管で被災者生活再建支援制度がありまして、例えば、全壊で解体した場合、再建支援金として300万円交付されます。これに公費解体を入れた場合は、行政負担になりますので、負担はありません。
また、120万円の支援と知事からの見舞金や義援金をひっくるめますと、490万円ほどの支援額になりますので、有効に活用していただきたいと思っております。
既存住宅改修ですと、70.6万円を上限とした応急修理制度もございますし、生活再建支援制度の200万円、今ほどの補助金120万円、知事の見舞金や義援金を入れますと、やっぱり460万円ぐらいになるのではないかなと、個人的に計算をしておりました。
こうした制度の窓口は市町村になっており、氷見市のほうでも十分この制度は理解していると思っておりますので、御相談、御活用いただければと思っております。
60 菅沢委員 液状化現象による建物の倒壊や沈下などについては、対策も様々で、昨日の富山県建築士会などによる氷見市でのセミナーでも、様々な事例の説明がありました。
県のいろんな資料を見ていますと、そういう液状化の現象に応じた対応を、もう少し整理し、多様化して、いろんなケースを挙げていただきたいと思うんです。あなた方の示している資料では、建て替えの場合の地盤改良、くいを打つというのが2例、そして建物を補修する場合でも、薬液の注入とジャッキアップの2例だけでしょう。被害の対応を整理しながら、工事についても、もう少しきめ細かく事例を示していただければ、被災者も住宅の再建、そして生活の再建も含めて、いろいろ考えられるのではないかと思っているわけです。
例えば、沈下、傾斜した家屋や建物の復旧について、アンダーピニング工法やプッシュアップ工法という工法もあります。私は簡単には説明できませんが、費用面等では、プッシュアップ工法──あげ舞い工法と書いてありますけれども、このほうが有力であるといった説明もあります。
あなた方の説明は、薬液注入とジャッキアップを推奨しておられるようですが、液状化被害の現れ方の対応をもっと整理して、工法についても、被災者が参考にできるように、もう少しいろんな具体例を示すなど、丁寧さがあってもいいんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。
61 大西建築住宅課長 先ほど委員がおっしゃったセミナー、私も昨日行っておりまして、幾つかの工法を紹介しておられました。
例えば、基礎に損傷がある場合、上屋を水平移動し、基礎を新たに造り直して元に戻す方法、これが曳家になります。また、スペースがない場合、上屋を持ち上げて元に戻す、今おっしゃったあげ舞いという工法もあります。ただ、これらの工法は地盤調査の結果、基礎の損傷具合が分からないと決められないと思っています。
私たちは、アンダーピニング工法や耐圧板工法、薬液注入などは、いろいろ言ったりもしておりましたが、あげ舞いなど曳家についてはPR不足だったかと思います。
損傷具合や液状化の状況に合わせて、こういうやり方がありますよということも、整理をして、また検討していきたいと考えております。
62 菅沢委員 最後にします。部長、先ほど宮本さんからもお話がありましたが、いろいろお世話になりました。
最後に、こんな質問するのは悪いんですが、二、三日前に知事が東京に行って、
能登半島地震により被災した地域の生活再建や、なりわいの再建に向けての富山県の緊急要望をしましたよね。その中には液状化対策も含まれておりました。
22日、政府は液状化対策で新たな支援策を打ち出すようであります。今、大西さんと議論したようなことが、その中に含まれるのか分かりませんが。
知事のこの間の要望活動の中身については、もう時間がありませんので細かく申し上げません。その中に、液状化について記載されており、なりわいの関係のいろんな支援策も入っていました。部長に、この知事の要望行動をどう受け止めているのか、また、今後の見通しについてお話しをいただきたいんですが、いかがですか。
63
市井土木部長 私は、やっぱり液状化は被害が大きく、宅地、建物を直すとなると、通常の修繕に比べ、かなり大きいお金がかかるというのは、すごく感じておるところです。
ここには国の支援が何よりも大事だと思っていまして、建築住宅課が個人の住宅で国の支援が受けられるメニューが何かないのかということを一生懸命検討し、耐震のメニューがあったので、それをまず目いっぱい活用しようと。これは耐震だけですが、ついでに補修なども入れてくださいということで、今回議会に上げさせてもらいました。
ただ、そこは上限が120万円ですから、これだけでは足りないと思っております。
地域の皆さんからもそのような声をたくさんいただいているということで、国の支援をもっと欲しいんだと、18日に知事が政府に対して働きかけ、国会議員の先生方と一緒に要望を行ったところでございます。総理も、そこについて考えますよと受け止めていただきましたので、22日にどのようなものが示されるか、非常に期待しております。
また、工法の話で、委員から周知が足りないのではないかというお話がありました。再発防止のほかに、沈下傾斜の修復は、コンクリートの基礎の下からかさ上げするものと、コンクリートの基礎の上にある木の建物と一回仕切り、上の木のところだけ上げるもの、つまり、土台から上げるものと、土台の上から上げるものの2通りあります。
その中で、例えば傾きがちょっとであれば、コンクリートの基礎はそのまま使えるので、上だけ直す方法もありますし、大きく地面の下から傾いているのであれば、基礎から直す方法もあります。なので、先ほど課長が、現地の状況を調べると申しました。
基礎が使えるのか使えないのか、あとは、基礎にも、ベタ基礎という鉄筋が入ったものが床下に全部コンクリートとしてあるものと、布基礎というガワのところだけT字の土台があって、その下には鉄筋コンクリートがないものがあります。例えば薬液注入をするときには、全部鉄筋コンクリートであるベタ基礎じゃないと効きませんが、くいだったら効くというように、現場によって使える修復工法も様々でございます。
そこのPRも、私たちは足りないと思っておりまして、1月から2月まで相談所を設置し、2月29日に復旧対策セミナーを実施したほか、昨日氷見で液状化復旧セミナーと相談会を実施し、23日も高岡で実施することとしております。こういった機会をどんどん設け、どうすればいいのか不安を持っておられる多くの方を支援していきたいと思います。
また、行政としてどういった支援ができるのか、国の支援でどこまでできて、それに対して県や市町村がどこまでできるのかということも、考えていかなければいけません。それと同時並行して、先ほど委員おっしゃった被害状況の把握にも取り組んで行かなければならないと思っております。
22日に政府の示される案がどのようなもので、どこまでカバーできるのかを押さえた上で、被災した市町村の方々と相談し、地方自治体として何ができるのか考えていきたいと思っております。
64 菅沢委員 非常に情熱を持って、そして丁寧に被災者の実態や暮らしに寄り添って、土木部がしっかり液状化対策の面でも役割を果たしていくという決意のお話だったと思います。
県が示した「安全・安心とやまの住まい耐震化等促進事業」では、建物補修は耐震化が前提となっていますが、液状化被害の復旧のみの場合も支援対象にすべきという論点が、県議会の様々な液状化対策をめぐる論議の中から集約、整理されてきております。県議会の議論も必要だったし、あなた方もしっかりそこに対応して、いろんな対策の面でも研究、調査され、考えていただいているんだなと、こうした過程で感じましたし、つくづく県議会の議論も大したものだな、皆さんの対応も立派だったと思った次第です。
本当に長い間お付き合いいただいて、ありがとうございました。
65 鍋嶋委員 質問に先立ちまして、前回の委員会を欠席いたしましたことを、この場をお借りしておわび申し上げます。私自身、恥ずかしながら4回目のコロナということで、前日に発覚しまして、欠席せざるを得ないという状況でありました。すみませんでした。
また、今ほど話もありましたが、氷見市の復旧をはじめ県内の多くの被災箇所にて、県からも多くの職員の方々が出向き、そして様々対応されていることに敬意を表し、感謝いたします。これからもまだまだ続くわけですけれども、体には十分注意して、頑張っていただければと思っております。
それでは、質問に入らせていただきます。県産米の販売促進ということで、まず食味ランキングについて質問させていただきます。
日本穀物検定協会で行われている令和5年産米の食味ランキングが、今月初めに発表されました。富山県から出品していたコシヒカリ、てんこもり、富富富、全てが特Aを逃し、Aランクでありました。県産のコシヒカリ、てんこもりは令和元年以降、富富富においては令和2年の初出品以来、特Aを逃しております。
専門の食味評価エキスパートの方20名が、基準米と言われる複数産地のコシヒカリのブレンド米を中央値の基準、Aダッシュとして、それよりもおいしいかどうかを見るわけですけれども、外観、香り、味、粘り、硬さ、そして総合評価、こちらを比較して判定しております。
日本穀物検定協会が毎年2月頃に、試食をして評価するわけですけれども、今年も特Aランクを逃したということ、また、食味ランキングに参加することについて、県としてどのように考えているのか、雄川農産食品課長にお伺いいたします。
66 雄川農産食品課長 ただいま副委員長からお話がありましたとおり、一般財団法人日本穀物検定協会が実施する、令和5年産米の食味ランキングが、先般公表されたところですが、本県産のコシヒカリ、てんこもり、富富富は、いずれも特Aに次ぐAという評価でございました。
この要因の1つとしては、昨年夏の記録的な高温により、登熟期のでん粉の蓄積が不十分となり、少なからず食味にも影響を及ぼしたものではないかと考えております。
この食味ランキングの評価結果につきましては、副委員長御指摘のとおりでございまして、生産者や消費者の実感とは、必ずしも一致しないという側面もございます。そもそも穀物検定協会では、米の食味ランキングはあくまでも、提供されたサンプルの食味結果を取りまとめたものであり、流通する全てのお米を評価するものではないとされております。
また、卸等の実需者からは、特A評価は販売や流通において、必ずしも必要なものではないといった御意見もあるところです。
一方、食味ランキングは、日本穀物検定協会が良質米づくりの推進と米の消費拡大に役立てることを目標に、つまりは、日本人の主食であるお米のおいしさに関心を持ってもらうために、全国規模の産地品種について毎年実施しているものであり、令和5年産におきましても、出品されていないのは東京都、大阪府、沖縄県の3都府県のみであるという状況です。
県としましては、これからも富山米が実需の皆さんから高く評価され、多くの消費者に選んでいただくことで需要が維持されるよう、引き続き品質や食味の向上に取り組んでいくこととしておりますが、今後の食味ランキングへの出品の在り方につきましては、生産者等の御意見も伺った上で、関係団体等とまた検討していきたいと考えております。
67 鍋嶋委員 おいしいお米で有名な新潟県ですけれども、今年の1等米比率は過去最低ということで、1等が5%、2等が42%、3等が50%であったこと、また全国的にも有名な魚沼産の米も、猛暑や水不足で非常に米の質が悪くなるんじゃないかと言われていたにもかかわらず、特Aを取ったということには、ちょっと疑問を感じるところであります。
また、食味、20人もいれば平均が出て、ある程度分かるかもしれないですけれども、現在では食味分析計というものが各農協にもありまして、非常に優れたものとなっております。そういったものでも十分分かるのにという思いもある中で、どうしてこの食味ランキングにこだわっているのかというのは、非常に疑問に感じるところであります。
雄川課長、いま一度、こういった中で食味ランキングに出品するメリットというのは、どういったことがあるんでしょうか。
68 雄川農産食品課長 メリットということで、ちょっと繰り返しになるかと思いますが、日本穀物検定協会では、こういったランキングを実施することで、各県で開発しておられるいろいろな良食味の品種の米について消費者の皆様に関心を持ってもらうということを、1つの目的としておられるかと思います。
逆に、デメリットも考えたときに、出品していないのは東京都、大阪府、沖縄県の3つだけで、主産県は全て出している中で、出品しないことがどう捉えられるかということも、1つあるかなと思っております。
69 鍋嶋委員 令和4年は152産地品種が出品されていましたが、令和5年はいい米ができなかったからか分からないですけれども、125産地品種ということで、約2割、出品が減っています。県でいえば、3県が出品していません。生産者としてはまたAかと感じてしまうわけで、特Aを取るために出すのであれば、別に継続して出品する必要はないのかなと感じるところであります。
そういったことを農協、生産者、または近県の方々にも聞きながら、もう出さないと決めることも1つかなと思っておりますので、また考えてもらえたらと思います。
次に、富富富のPR戦略について、現在の富富富のキャッチコピー、「うまみ。あまみ。ふと香る。」「ほほえむうまさ、富山から。」とありますけれども、私は非常にこのキャッチコピーが好きで、富山県らしいなと思っておりました。
今度、新しいキャッチコピーをまた考えるということで、コシヒカリとの比較を基にして、別の切り口が必要とありますけれども、私自身、現在のキャッチコピーがいいなと思っておりまして、このままこれを使っていけばいいのではないかと感じております。
新しいキャッチコピーを印刷したり、いろいろなところで使うとなると、また経費もかかることになりますが、見直しをどのように進めていくのか教えてもらえたらと思います。
70 伴市場戦略推進課長 現在のキャッチコピー、「うまみ。あまみ。ふと香る。」「ほほえむうまさ、富山から。」につきましては、平成30年、本格デビューのときに、プロのコピーライターに制作いただいたところでございます。
その制作意図を今回改めてお話ししますと、消費者に味の特徴、そして富山の自然の恵み、生産者の誇りが詰まったお米であるということ、そして、富富富で富山そのものを伝えるという思いが込められていると記載されております。ロゴとともに、米袋のパッケージでも使用されている状況でございます。
ただ、先月開催した富富富の戦略推進会議におきまして、主に流通販売の委員の方から、「うまみ。あまみ。」という言葉がコシヒカリとの違いに特化しているということで、今後生産拡大し、販売PRを進める中でも、他県の品種と差別化するということ、あるいはターゲットとする子供たちや子育て世代に分かりやすいよう、キャッチコピーの見直しを検討してほしいという御意見があったところです。
そのため、見直しの進め方につきましては、前回とは別の方になるかと思いますが、プロのコピーライターにも加わっていただきながら、現行のキャッチコピーをベースに、富富富の特徴や訴求ポイントを整理した上で、令和6年産米の販売に間に合うよう、推進会議等で協議し、決定していきたいと考えております。
先ほど委員が御指摘のとおり、実際お金がかかるというお話もございまして、新たなキャッチコピーにつきましては、令和6年産から見直していきたいと考えておりますが、実需者は米袋、パッケージを製作し直さなければいけないこともあり、在庫の関係もございますので、令和6年産のパッケージに適用するかどうかは、皆さんと協議しながら進めていきたいと思っております。ただし、CMやキャンペーン等ではしっかりと周知していきたいと思っております。
本県の基幹品種として、多くの方々に愛され、選ばれ続けるお米となりますよう、新しいキャッチコピーの下、生産対策と販売PR対策を両輪として進めていきます。
71 鍋嶋委員 プロの方にお願いするということですが、県民にもキャッチコピーの募集をかけることで、富富富に興味を持たれたり、富富富をまた食べたいなと思う方も出てくると思うので、並行して行われてもいいのかなと思っております。富富富の消費が拡大しますことを祈念して、質問を終わりたいと思います。
72 中川委員 宮本委員からも熱心に質問がありました、富山県
適正農業規範に基づく農業推進条例なんですが、まさしくこれ、我々がつくってきたんですけれども、ようやくJGAPやとやまGAPを抜け出して、国際規範に向かおうとしている姿勢が、大変よかったなと思っております。
この際ですから、条例の名前を変えられたらいいんじゃないのかなと。富山県農業規範じゃなくて、国際農業規範に基づいて富山県農業を推進する条例というように名前を変えれば、ステップアップ、グレードアップできると思うんです。そのほうが分かりやすいので、ぜひそういうお取組もしていただきたいものだなと思います。
さて、今いろいろとお話も伺っていて、平成が終わって令和に入りまして、そうした時代を駆け抜けてこられた土木部長をはじめ、農林水産部の幹部の皆さん方もお辞めになると伺いましたので、これまでの献身的な努力に、本当に感謝申し上げたいなと思います。
先ほど
市井土木部長からもお話ございましたが、この30年余り、コンクリートから人へといったことがありまして、今それが、建設産業の中で取り返しのつかない状況になってしまっていて、人が集まらなくなっているという状況があるわけです。
また、この30年余り、日本全体で自然災害が物すごく多くなりまして、荒廃する日本と言われるくらいに、ひどい状況になっているわけであります。
これをしっかり立て直していくのは、並大抵なことではないと思いますが、
市井土木部長さんには、本当に御苦労なさってやってくれたということを、改めて感謝申し上げたいと思いますし、先ほどもおっしゃった、現場力、チーム力、技術力、まさしくそのとおりだと思います。我々も心して励みながら、県民の安全・安心を守っているんだなと、改めて思ったわけであります。ますますの御活躍を御祈念申し上げたいと思います。
振り返ってみると、平成元年に消費税が導入され、リーマンショックなどがあり、経済状況もデフレ時代が長く続いてきているわけであります。
人口減少で1.57ショックというのがありましたが、最低で1.26ぐらいまで落ち込んでいたり、農業では、米価で1万6,500円ぐらいが最高だったと思いますが、今やもう1万2,000円を割ってしまって、ようやくまた戻ってくるとか、そういったこともあるわけです。
一番よく頑張ってくれたのは、スポーツじゃないかと思います。たしか1993年にサッカーリーグができて、もう30年近くになると思いますが、スポーツを通じて、国民も県民も元気になってきているんじゃないのかなと思います。
そして、先ほども言いましたように、台風、地震、火山の噴火、大雪、猛暑、地滑り、土砂崩壊、そして新型コロナ感染症ということで、経験したこともないようなことが、どんどん発生しております。
そういう中で、国民の命を守ってきたのが、農業だと思うんです。市井部長が生まれたくらいの時代に人口が1億人を突破して、今は減少傾向にありますが、やっぱり国民の命を支える農業、農林水産業が頑張ってきてくれたから、今日があるんじゃないかと思うんです。
野尻次長には、これまで38年間にわたり、富山県の農業行政に携わってこられたということで、これまで、新しい品種ということで富富富を生産したり、担い手の問題で農業学校をつくるという議論があり、とやま農業未来
カレッジがつくられたり、環境問題では、せっかく作ったものを無駄にしないことを心がけようということで、食品ロスを削減していくとか、そしてまた、我々も問題にしていたんですが、種子法が廃止になり、富山県は種子の産地なのにこんなことでいいのか、国家が守らないのかということで、県で条例をつくるなど、大変な御尽力をされてきたわけであります。
そして今、食料・農業・農村基本法が25年ぶりに改正ということで、
食料安全保障や、環境問題に対応した食料システム、適正な価格形成という観点から見直しがなされる中で、野尻次長さんは、これからの富山県農業はどうあるべきなのか、これまで38年間ずっとやってこられて、我々に教えていただけること、また職員にどうしなければいけないかという思いが、多分たくさんあるんじゃないかと思います。時間のない中で大変恐縮なんですけれども、思いを語っていただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
73 野尻農林水産部次長 議会の委員会で最後の発言の機会を与えていただきました。併せて、私が38年間頑張ってきたことで、過分なお褒めの言葉を頂戴しまして、大変ありがとうございます。
この間、県議会の議員各位、津田部長をはじめ歴代の部長さん、上司の皆さん、先輩、同僚の皆さん、大変お世話になりました。厚く御礼と感謝を申し上げたいと思います。
なかなかこの時間の中で全てをお話しするのは大変だと思いますが、農業を取り巻く環境の変化、いろいろ災害もございます。それに対応していくには、やっぱり基本は、稼げる農業をしっかりつくっていくということだと思っています。そのためには当然、必要な様々な生産振興対策を講じていく必要がありますが、地域の営農体制をどう構築し、そのために農村はどうあるべきかという視点が、大事なんだろうと思います。
項目を2つほどに絞ってお話しさせていただきますと、1つは担い手、もう一つは、持続可能な農業の実現だと思っています。
担い手対策につきましては、よく我々も何人確保したと言いがちですけれども、現場で女性農業者の方からいろいろお話を伺っている中で、なるほどと思ったのは、どんな経営をするかは、自分の生き方を実現するということで、そういった農業を目指しましょう、ということです。経営の目標やスタイルの実現のため必要なことを、自分で考えてもらわなければいけないということだと思います。
実行に当たっては、これは私が教わった話ですが、新規就農者の方も含めて、農業って楽しいねと言える担い手の皆さんを、できるだけ多く確保することが大事だと。そして、それを受け入れてくださる地域においては、地域農業の活性化につながるよう、みんなで協力して応援していくことが、非常に大切になろうかと思っています。
もう1点の持続可能な農業につきましては、農地という大事な財産を介して、有機的に連携していくということで、主穀作、園芸、畜産など、バランスの取れた生産構造をつくることが大事だと思っています。それによって、富山型食生活の実現につながるいろんな品目を作っていく、そして、県民の皆さんに、炭水化物からたんぱく質、ビタミンまで、きちんと供給していくということが、大事なんだと思っています。
お話にございますように、昨今の非常に荒い気象条件や混沌とした世界情勢など、様々な変化や外圧に対処していくには、多様な作目がまさにスクラムを組んで、地域資源を活用して、持続的に農業を進めていくということが、課題だと思っています。
県では、担い手の確保や高品質化、省力化、低コスト化を実現する営農体制づくりのほか、お話にもございましたが、県の試験研究機関としては、種苗、種子といいますか、畜産でいえば種畜なんですけれども、地方に合ったものを作って、農業者の方に供給していくという大事な使命がございます。
そういう意味で、富富富のように、品種を研究して開発し、その普及を図るということと、それに伴い、スマート農業などを含めた技術の開発、普及が非常に大事になるということです。
もちろん、農業経営の安定化、そして元気な農村を実現する施策を重層的に実施していくこと、これは絶対必要だと思っております。
その際の心構え的な話になりますが、県の農業技術者は、今ほど申し上げたあるべき姿を、農業者の皆さんと一緒に考え、導いていくために、自分の得意な分野や担当範囲にこだわらず、もし専門の話で、もっと深い話を農業者が求められておれば、そういう人を連れてきて一緒に話をするなど、組織の総合力を発揮して、農業者のために精いっぱい努力するということが、非常に大切なんだろうと考えてございます。
米の生産規模でいいますと、新潟や北海道の3分の1ほどとはいいましても、実需の皆さんから、良質米の生産県として高い評価をいただいておりますので、水田農業の基盤、あるいは地域の強みというものを生かして、例えば新たな品目にチャレンジする農業者の方を、しっかりと支援する、そして、稼げる農業を実現し、元気な農業・農村づくりに努めるということが、非常に大切だと思っています。
本県農業の持続的な発展が、農業の生産はもちろん、安らぎや潤いを含む多面的な機能の発揮という部分で、県民の幸せにつながっていくと思いますので、委員各位におかれましては、引き続きの御指導、御支援をお願い申し上げまして、簡単ではございますが、お礼の御答弁とさせていただきたいと存じます。
長い間、本当にありがとうございました。
74 中川委員 大変思いが伝わってきまして、一番大事なことは何なのかなと思ったんですけれども、やっぱり前を向いて楽しんでやることが大事なのかなと。大谷選手を見てくださいよ、もう楽しんでやっているじゃない。だから、ああいう職場がどんどんできればいいのかなと思いました。
これからも体に留意され、御活躍されることを、心から御祈念申し上げたいと思います。
次に、宮田参事さんでございますが、宮田さんは36年間にわたり、土地改良事業を、農業土木技術者として一生懸命やってこられました。
農業土木というのは、生産の基盤をつくるということなんですが、先ほども申し上げましたように、食料・農業・農村基本法の中でも、
食料安全保障の点から、生産基盤をしっかりつくらなければ駄目なんだということで、かなりやる予定だったらしいんだけれども、さっき川島さんが質問していたように、
食料供給困難事態対策法案をつくらないと駄目なような情けない法案じゃないのかと、私は勝手に思っているわけです。
なぜかというと、食料自給率は、人口が減ってくれば、同じ面積を作っていても自然に上がってきます。しかし、これではいけませんので、しっかりとした生産基盤があって、海外に輸出すると。世界に貢献できる日本をつくっていくくらいの方針でないと、私は日本の農業は、成り立たないと思うんです。そういう意味で、基盤をつくってこられたその努力、御尽力は、大変なことだと思います。
しかしながら、今、災害が非常に多いわけでありまして、生産性を上げるために、国営の水橋地区や、施設設備を造るための御尽力もありましたが、もうかなりやられているわけです。
昨年の6月、7月の豪雨災害、そして今回の地震があり、その采配も大変だったと思います。今までは、どちらかというと災害の対応については慣れていなかったと思いますが、そういう体制を立て直してやっておられる姿は大変すばらしいと思っております。
また、庄川の右岸など新しい地域の排水をどうするかといったことも手がけてこられたり、庄川左岸の防災対策を国営附帯県営でやってこられたわけであります。本当にこれまでの取組について、感謝申し上げたいと思います。
そこで、人口減少で技術職員がどんどん減っていることも含め、これから富山県の農業土木、土地改良事業はどう進んでいけばいいのか、維持していくためにはどうしていけばいいのか、ぜひ我々にも御指導いただければ、大変ありがたいなと思いますので、一言よろしくお願いします。
75
宮田農林水産部参事 私にも発言する機会を与えていただきました。本当にありがとうございます。
私も昭和38年生まれで、今年で満60歳になります。36年間、県庁生活をさせていただき、その間、大変たくさんの皆さんにお世話になりました。ありがとうございました。
特に中川委員さんには、直属の上司として御指導もいただきましたし、議員になられてからも御教示をたくさんいただいております。この場をお借りいたしまして、お礼を申し上げる次第でございます。
土地改良事業、いわゆる農業・農村整備事業ですが、農業を収益力のある産業として成長させ、持続的に経営していくために欠かせない、基盤整備であると思っております。
また、農村地域に暮らす多くの皆さんが、安全・安心で快適に住み続けられるための地域づくりに果たす役割は大変大きいものと思っております。
土地改良という名前ですけれども、もともと営農に不利な土地を、水が来ない、あるいは高低差があって小さい区画しかできない、そういった営農に不利な土地を人間の力で改良して使える農地にしていく、それを土地改良と、私たちは教えていただいたところです。
これまで先人の皆さんに手がけていただきました、基幹的な農業用水路、圃場の整備は、県内の多くの地域で取り組まれてきました。それは営農の労働時間が大変短縮され、大規模経営が可能となったことにも表れております。これにより、他の産業に労働力を供給することが可能となり、今日の富山県経済の発展にも大きく貢献してきたものと思っております。
その後、農業を取り巻く環境は大きく変わりまして、近年では人口減少や後継者不足、輸入農産物をはじめとして、燃料あるいは燃油価格の上昇も、厳しさを増しているところです。さらなる生産コストの低減、そして高品質な農産物の生産など、農業の競争力、そして産地の収益力の強化が求められていると感じております。
こうしたことを踏まえ、委員がお尋ねの土地改良事業、農業・農村整備事業を進めるに当たり必要なことを、申し上げたいと思います。
やはり収益力の向上ということで、スマート農業の実装を可能とする圃場の大区画化ですとか、高収益作物の産地形成を可能とする、水田の汎用化を含む畑地化の展開が必要だと思っております。
また、畑地化につきましては、実際に生産を行っていただく農業者に対し、新たな園芸作物に取り組むために必要な条件整備、そして品目選定から生産販売に至るまで、専門的知識を持つ関係者が伴走して支援を行い、成功事例を生み育て、そのノウハウを普及していくことが、肝要かと思っている次第です。
また、集中豪雨や地震など自然災害の頻発、激甚化への対応として、農村地域全体の排水機能の向上を図る基幹排水路の整備、あるいは、先ほど川島委員からもございました田んぼダムの取組、また、中山間地域のため池、氷見地域におけますパイプラインなどの耐震化の向上、安全度を強化する取組、これを一段とスピードアップしていく必要があると考えております。
そして、もう一つ、今後取り組むべきこととして考えていますのは、農村地域の生活環境を維持・保全するということで、地域の農業関係者や非農家の皆さん、地域以外の団体・個人の皆さんに働きかけ、協力を得ることだと思っております。
現在の農村地域は、少数の担い手の農家の方々と、多くの土地を持っていらっしゃる非農家の方々で、営農・管理をされています。田園風景と言われる美しい景観を地域ぐるみで維持するということが、近いうちに限界が来るのではないかという話も、聞こえてまいります。
今後は、農産物をはじめとする地域資源を生かした様々な体験機会や取組が増えることで、まずは地域内のつながりが強まり、そして地域外からの活動参加者が新たな担い手となって加わり、美しい自然、景観、伝統文化が維持されるといった、農村振興の視点を併せ持っていきたいと思っております。そのために、土地改良事業がどう貢献できるかを常に考え続け、県民の幸福度の向上につながるよう、進めていきたいと思っておる次第でございます。
私もこれから立場が変わりますので、地域の人間として、微力ながら協力をしていきたいと考えております。
長い間、大変お世話になりました。安達委員長をはじめ委員の皆様方には、2年間、本当にありがとうございました。以上で、私からの答弁と、お礼の言葉に代えさせていただきます。
76 中川委員 土地改良事業に対する思い、そしてまた農村地域、田園地域を、幸せの基盤と位置づけされていることにも指針をいただきました。本当にどうもありがとうございます。
退職されましてから、またいろいろと活躍していただくことを、心から御祈念申し上げたいと思います。
そして、最後に、農林水産省から来ておられる松本参事に、一言お伺いしたいと思います。
土地改良だけではなくて、農村あるいは中山間をめぐる環境は、非常に多様になっており、鳥獣被害も多い中、人が住めるようにということで、中山間対応から入っていただいたと思っています。
そんな中で、農業用水路の安全対策や、国営の水橋地区が令和3年度から着工しまして、立ち上げに際し、大変お世話になりました。国の施策についても、いろいろと教えていただいたわけでございます。
やっぱり、我々はずっと富山県に住んでおりますが、富山県にいて見えないことも随分あるなと思うわけです。
松本参事には、いろんな衣装を着て、いろんなところで発信もしていただいたところですが、富山県の農業あるいは農村整備が、どんなふうに歩んでいけばいいかを教えていただければ大変ありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
77 松本参事・農村整備課長 発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
最初に、私は3年前に来させていただきましたけれども、県議の先生方、県職員の皆様、土地改良区の方々、市町村の方々、そして地域の方々と共に施策を進められてきたことを、大変感謝申し上げます。ありがとうございます。
今、先生のほうから、いろいろ過分なお言葉をいただきました。私は本省から参りまして、富山県とは、実は個人的にはつながりもあまりなかったわけですけれども、非常に生活もしやすく、皆様のお人柄も大変よかったのもあって、3年間、大変充実した時間を過ごさせていただきました。
最初、コロナだったものですから、人を知る前に仕事をしなければいけなかったのが、一番難しかったところですが、そういう中でも、やはり皆様に助けられてきたなと思っております。
農林水産業について申し上げると、世界の食料情勢や、国内の人口問題などを踏まえ、時代に即して進むべき方向性を定めていかないといけないということで、基本法の見直しが行われています。本県も必要なところがあれば見直しながら、また、いいところはいいところで、しっかり伸ばしていけばいいと思っております。
また、今までとは違ったチャレンジもしていかないといけないであろうと思っています。私も寸劇であったりとか、テレビに出たりとか、いろいろさせていただきましたけれども、実はそういうことは、こちらへ来て初めてやりました。私だけではなく、課の皆さんが一緒に付き合ってくれたので、できたんですけれども。
彼ら、彼女らも、最初はやっぱりどきどきしていたと思いますが、チャレンジしてみる中で、少しずつ手応えを得ていったと。その手応えが、自信につながって、どんどん新しい発想を生んでいったところがあり、今年の始めから比較すると、思ってもないような活動ができました。
その結果、例えば我々が活動している内容がユーチューブで出たりすると、富山県にちょっと行ってみたいなという人が、かなり出てきたということ、また、過去2年間で農業用水路の死亡事故が、最も少なくなっているということで、それなりの効果はあったのかなと思います。
そういう意味では、自信や技術などに基づいた発想が、一番重要だと思いますので、今まで富山県の皆さんが培われてきたノウハウに加え、年代を超えて、経験のある人、若い人、いろんな人が意見を自由に言って、その発想に基づいて、皆さんが好きな富山県をより豊かにできるようになればいいのかなと思っております。
私はこれで富山を離れることになりますが、勤めている中でも、この3年間はかなり長い時間で、また引き続きお世話になるかと思いますので、よろしくお願いします。今後も富山県のいろんな活動を、興味深く拝見させていただきたいと思います。
3年間、本当にありがとうございました。
78 中川委員 本当に我々もいろんなことがありますが、やっぱりチャレンジするということが大事なのかなと、改めて思いました。そしてまた、コロナ禍は、やっぱり大変だったなと、改めて思った次第でございます。
いずれにしましても、3人の皆さん方には、これからも御健勝で御活躍いただきたく、松本さんには特に、富山県びいきになっていただいて、ほかの県はどうでもいいですから、富山のことだけちゃんとしっかり見ていただければ、大変ありがたいと思います。
そういうことで、この委員会はインフラ、そして農林水産業と、これがなかったら、富山県も生きていくことができないわけですよ。ですから、総合土木、農業、林業、また、技術者さん、事務屋さんもおられますけれども、そこは垣根を越えて頑張っていくと。そんなことを皆さん方から教えていただいたような、そういう気持ちでございます。本当に長いこと、どうもありがとうございました。また来年度、一生懸命、また皆さんと一緒になって頑張ってきたいなと思いますので、よろしくお願いします。
79 安達委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって質疑・質問を終わります。
5 行政視察について
80 安達委員長 次に、閉会中の
継続審査事件の調査のための行政視察について議題といたします。
県内行政視察については、必要に応じて機動的に実施していきたいと考えており、その実施に当たっての日程調整等については、委員長に御一任願いたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
81 安達委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で、付議事項についての審査を終わります。
この際、ほかに何か御意見等はありませんか。──ないようでありますので、これをもって委員会を閉会いたします。
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