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  1. 富山県議会 2022-11-24
    令和4年厚生環境委員会 開催日: 2022-11-24


    取得元: 富山県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  1 閉会中継続審査事件について  (1)  説明事項    廣島生活環境文化部長    ・11月定例会付議予定案件について    有賀厚生部長    ・11月定例会付議予定案件について  (2)  質疑・応答 岡崎委員長 11月定例会付議予定案件の内容については、定例会の付託委員会で十分審査をお願いすることになりますが、今ほどの説明において計数等に特に御不審の点がありましたら御発言願います。──ないようでありますので、以上で11月定例会付議予定案件の説明を終わります。  (3)  報告事項    廣島生活環境文化部長    ・令和4年度サンドボックス予算の執行状況につ     いて    有賀厚生部長    ・令和4年度サンドボックス予算の執行状況につ     いて    資料配付のみ    スポーツ振興課    ・「富山マラソン2022」の開催結果について    国際課    ・富山県南米訪問団の派遣結果について
       健康対策室    ・新型コロナワクチン接種状況等について    感染症対策課    ・県内の感染状況について  (4)  質疑・応答    種部委員    ・子宮頸がん予防ワクチンキャッチアップ接種の促進     について    井上委員    ・ドクターヘリドクターカーについて    ・登山者の安全対策について    永森委員    ・富山県武道館の整備について    ・新型コロナウイルスへの対応について    武田委員    ・保育所等の通園バスの指導体制状況について    ・サウナを設置する場合の基準について    ・新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行     について    火爪委員    ・富山県武道館へのPFI導入について    ・新型コロナウイルス対策について    ・新型コロナウイルス検査キットについて    ・透析患者の感染対策について    瀬川委員    ・新型コロナウイルスワクチン接種体制について    ・自殺相談窓口の周知について    岡崎委員    ・新型コロナウイルス変異株について    ・新型コロナウイルスワクチンについて    ・心の健康センターの体制強化について    ・厚生部技術職の人員確保と配置について    ・富山県スポGOMI大会について 2 岡崎委員長 報告事項に関する質疑及び所管行政の一般についての質問に入ります。  質疑・質問はありませんか。 3 種部委員 私からは、子宮頸がん予防ワクチンキャッチアップ接種の推進についてお伺いしたいと思います。  4月からのキャッチアップ接種積極的勧奨に伴い、積極的勧奨を中止していた期間にワクチンを打ち損ねた人たちへのキャッチアップ接種が始まりました。  この積極的勧奨が中止になっていた9年間に、富山県でワクチン接種をしなかった方を試算してみますと、大体3万6,000人くらいかなと考えております。原因となるウイルスには生涯で76人に1人が感染しますので、このままワクチン接種をしなければ474人くらいが子宮を失うことになりますし、死亡者数は120人くらいになると予測されると思います。  ワクチンはセクシャルデビューの前に打つのが最も効果的なわけでありまして、キャッチアップ接種については、令和6年度までの2年間、残り2年半少しということになろうかと思いますが、その間に、できれば一日でも早く接種をしなければ、救えるはずのものが救えないということになります。今現在は4価ワクチンが対象になっておりますけれども、2価・4価で、もう60%の効果があるとすると、打ち損ねた3万6,000人の方全てがワクチン接種することとなると、さらに72人の命を救うことができます。また284.8人の子宮を守れるという計算になります。  今は少子化の時代ですが、子宮がなかったら子供は産めないわけでありますので、非常に大きな数だと思っております。そういう意味で、要因分析をして、早く接種率を上げていく必要があろうかと思います。  富山県では、皆様にも大変な御努力をいただきまして、かなり頑張って接種率を上げていただきました。それで、この9年間で3,600人くらいがワクチンを接種しているのですが、今後キャッチアップ接種が混じってきますと、どのくらいキャッチアップ接種の方がいるのか、あるいは定期接種と混じってしまいますと、キャッチアップが進んでいないのか、定期接種が進んでいないのか分からなくなってしまいます。キャッチアップ接種の件数がちゃんと定期接種と分けて集計されているのか。そして、両者の接種件数の動向を把握しなければ、効果的な啓発がしにくくなると考えております。  市町村の問題ではありますけれども、両者を分けて接種件数の動向を把握しているのかどうか、横山感染症対策課長にお伺いいたします。 4 横山感染症対策課長 現在9月末までの実施状況について調査しております。定期接種者キャッチアップ接種者に区分して集計しまして、両者の件数の動向を把握できるようにしております。  参考までに9月末までの実績ですが、定期接種の対象年齢となる11歳から16歳までの女子人口約2万5,000人のうち、約3,500人が接種をされております。一方、キャッチアップ接種につきましては、16歳から25歳となる女子人口約4万4,000人のうち、約3,800人が接種を受けていらっしゃる状況でございます。 5 種部委員 これまでの9年間の数を上回っていますから、非常に順調だと思いますが、残り2年ということを考えると、4万4,000人のうち、接種していない人は恐らく3万6,000人くらいかなと思うのですけれども、差引き3万3,000人が残っていますので、効果的に進める必要があると思います。  対象は16歳から25歳ですけれども、18歳から20歳以上の方につきましては、大学に進学するなどで県外に住んでいる方が非常に多いと思います。実際診療の場で見ていましても、帰省したときに接種したいという希望があるのですが、正月では医療機関は休みです。すぐ打てないということになりますし、キャッチアップ接種は期間限定であること、そして正月だけではなく、2回、3回と接種しなければいけないとなると、帰省時に打つというのはなかなか難しいということをお聞きしております。  そうなりますと、今現在、住民票は富山県内に置いて、大学進学等で県外に一人暮らしをしている場合など、居住地が県外であった場合に、その場所で接種した場合も、キャッチアップ接種の費用を償還払いするような対応が必要ではないかと思っています。  現在、富山県内でキャッチアップの対象者に償還払いを実施している市町村はあるのか。そして、既に打ってしまった人ではなくて、今後県外で接種する人たちに対しても、償還払いする方法を取っている市町村はあるのか。もしこれを実施しているところと、実施していないところがあるのだとしたら、県民全ての機会が均等であるべきだと考えますので、ぜひ十分に広報していただいて、償還払いを行っていない市町村には再び働きかけをしていただき、横展開を図る必要があるのではないかと思います。現状について、横山感染症対策課長にお伺いいたします。 6 横山感染症対策課長 今回御質問いただきまして、改めて調査いたしました。県内に住民票があって、県外に居住して生活する方が、その居住地の医療機関で接種された場合の償還払いをしている市町村は10自治体ございます。そのほかにも、県外医療機関県内自治体と委託契約により実施する自治体が3自治体。あと残りの2自治体のうち1自治体については、これから委託契約で実施する予定ということです。1自治体は、まだ対応されていないということでした。  今回の調査結果につきましては、市町村のほうに早速情報共有いたしております。県外居住者の対応に限らず、この市町村の取組状況につきましては、適宜市町村と情報共有しまして、接種機会の確保や周知の促進に取り組んでまいりたいと思います。 7 種部委員 15市町村中、あと残り1自治体だけということで、非常にすばらしいと思います。なかなかそこまで取り組んでいない、あるいは、まだキャッチアップ接種すら十分に周知していない市町村が全国では多い中で、かなり優秀だと思っていますし、これまでの御努力に本当に感謝申し上げたいと思います。  こんな状況ですから、恐らく周知さえすれば接種いただけると思うのですが、ちゅうちょされている理由の1つは、やはり有害事象に対する不安、もう一つは交互接種のことであります。特に平成25年くらいまでは、1回打ったという方が結構おられたのですが、その後、有害事象に対する不安をお持ちになって、2回目、3回目を完結しなかったという方がおられます。  国での議論を見ておりますと、来年の4月から9価ワクチンが定期接種の対象になるということです。そして、キャッチアップ接種についても9価を対象にしていくことを検討中ということを聞いております。恐らく予算が付けばそうなるだろうと見込まれています。  1回4価あるいは2価ワクチンを接種した人たちの交互接種を認めていくことになれば、それは、ちゅうちょしている人に対して後押しになるはずなので、その案内をさらに実施すべきではないかと思います。  ただ市町村は既にこの9年間の対象者に対して一度アナウンスを行っておりますので、加えてもう一度アナウンスすることは考えていないところもあるのではないかと思います。また、かかり増しが起こるということもありますし、かなり手間もかかるだろうと思います。  来年の4月に、もし交互接種を認めるということになれば、交互接種でもいいですよとか、それから、それを待たずに接種、本当はセクシャルデビューの前に早く接種してほしいなと思うのですけれども、待たずに接種する場合、今は4価ワクチンが認められていますが、来年の春からすぐ9価ワクチンとはちょっと考えにくいということで、ちゅうちょもあるのではないかと思いますので、そういうことを見据えて、再度周知をする。市町村と協同して、県で一括してもいいかと思うのですが、情報の周知に努めるべきではないかと思いますが、横山感染症対策課長にお伺いいたします。 8 横山感染症対策課長 9価ワクチンにつきましては、今御紹介のとおり、従前のワクチンよりも子宮頸がんの予防効果が高く、定期・キャッチアップ接種の対象となることが期待されておりまして、現在、国の審議会において、定期接種化に向けた検討がされております。現状、9価ワクチンを予防接種法の対象として追加することについては、有効性や安全性等の問題、技術的な観点から問題ないとされております。一方で、キャッチアップ接種における交互接種については、後ろ向きというわけではなくて、引き続き審議して決めると聞いております。  この9価ワクチンが対象となることに備えまして、対象者への周知については、原則実施主体である市町村が行うこととなっておりますが、県としても、今委員から御紹介ありましたように、どのような周知方法で後押しできるかというのは検討してまいりたいと思います。 9 種部委員 キャッチアップ接種における交互接種については、安全性がこれから審議ということもあるかなと思うのですが、市町村でできることにもまず限界があります。あるいは安全性という意味では、県の責務となろうかと思っています。せめてその部分だけでも、広報周知をぜひ県として旗を振ってやっていただきたいと思います。 10 井上委員 にわかサッカーファンの私ですけれども、昨日サッカーワールドカップの日本戦の前半を見て寝てしまいましたが、朝起きて新聞で結果を見てびっくりという状況でございました。また新聞が間に合っているということにもびっくりしまして、新聞社の方は御苦労さまでございます。優勝候補のドイツに勝ったということは、もしかしたら、決勝に進んで、優勝できるのではないかという高い希望も持ちますけれども、また皆さんと一緒に応援したいと思います。次の試合は日曜日夜7時と、いい時間でございますので応援したいと思います。  今日はまず、ドクターヘリドクターカーについてお尋ねしたいと思います。  ドクターヘリは、皆さん御存じのとおり、空飛ぶ救命救急室ということで、フライトドクターさん、フライトナースさんが同乗して、救急医療を速やかに施すものであります。平成27年8月に運航が開始されました。これまでたくさんの大切な命を救ってきていると思っています。関係の皆様には敬意を表する次第であります。  そこで、まず、このドクターヘリの出動件数ですが、運航開始以来どのように推移しているのか。そして件数は近県の出動状況と比較すると、何か特徴があるのかないのかというようなことも含めて森安医療政策班長にお伺いしたいと思います。 11 森安医療政策班長 ドクターヘリにつきましては、平成27年8月に運航開始ということで、これまで要請を受けて実際にその現場に出動した件数は、令和3年度末まで累計で2,859件となっております。  また推移といたしましては、平成28年度から通年運航となるのですけれども、平成28年度が524件、以降年間500件前後で推移しております。その後、要請件数自体は減少しておりまして、新型コロナウイルス感染症拡大後の令和2年度は348件、直近の令和3年度は286件となっております。  また、人口当たりの現場への出動件数につきましては、令和3年度が人口10万人当たりで約28件となっております。  中部ブロックの同年度の平均は約21件となっておりまして、他県と比べまして、ドクターヘリが活用されている機会が多いです。本県では、運航開始から7年が経過しておりまして、基地病院や消防機関等の連携が進みまして、救急搬送の重要な手段として定着してきているものと考えております。 12 井上委員 他県が大体10万人当たり21件、本県が10万人当たり28件ということですね。岐阜県の高山市のほうにも行っているので、単純に比較はできないと思うのですが、ちょっと多いですね。私のほうで、警察ヘリと消防防災ヘリの出動件数を調べてみましたところ、警察ヘリは、遭難事故の出動件数は大体年40回弱なのです。それで、消防防災ヘリは、救助、救急、災害応急、火災防御、広域災害応援という緊急運航が令和3年で85回なのですね。そして、訓練を含めると218回でございました。ということは、富山県のドクターヘリは300回から500回ということで、圧倒的に活躍していることが分かりました。  過去の議会の答弁では、出動後、何らかの理由で出動がキャンセルというか空振りですね。空振りになったケースが約3割あったという報告がありました。全国的にも3割は多いのではないかということでしたが、自動車に跳ね飛ばされたとか、それから息が苦しいとか、あるいは呼びかけに反応がないといった、そういったキーワードドクターヘリを要請することになっているそうなのですが、その運用がちょっと幅広過ぎたということで、キャンセルも増えたのではないかという当時の答弁でございました。  そこで、キーワード方式の見直し、検証も進めるという話でございましたので、その後のキャンセルの事例の状況とか、それから今後の対応についてお尋ねしたいと思います。 13 森安医療政策班長 出動後のキャンセルにつきましては、今ほど委員からお話がありましたとおり、これまで大体約3割がキャンセルとなっている状況でございまして、特に令和3年度につきましては、現場に到着しなかったものも含めた総出動件数が593件、それに対してキャンセルが281件と、全体の4割強となっている状況でございます。  キャンセルの理由といたしましては、ドクターヘリが到着する前に、まず救急隊員が先に現場に向かって、患者さんの容体等を確認されるわけですけれども、確認された際にドクターヘリの出動には及ばないといったことで、途中でキャンセルされるということが多いと聞いております。  委員からお話ありましたとおり、キーワード方式でやっているということで、消防機関がドクターヘリを要請するときに、御紹介のありました自動車に跳ね飛ばされたとか、息が苦しいとか、そういったキーワードをあらかじめ設定しておりまして、119番通報の際に、内容としてそういうワードが含まれている場合には、出動要請していただくというような運用をしております。  適切なキーワードの運用について、昨年度、消防機関、病院の関係者、運航業者等と検証を行いまして、今年の4月に見直しを行っております。例えば、これまで意識がないというキーワードで出動要請をかけていただいたものを少し分かりやすく、もうちょっと具体的な表現として、呼びかけに反応しないという表現に統一して、キーワードを見直すといったようなことをしております。  キャンセル自体は悪いことではないのですけれども、やはり効果的にドクターヘリを運航するということで、引き続き関係機関と検証・協議をやっていきたいと考えております。 14 井上委員 令和3年度で5割近い空振りやキャンセルがあったのですね。キーワード運用も見直しされているということで、それはよかったと思います。やはり空振りするとドクターやナース、パイロットが大変だと思うのですよね。少なくても空振りがなくなるように、また御配慮いただきたいと思います。今後とも救急患者さんのためによろしくお願いいたします。  次に、ドクターカーについてお伺いしたいと思います。  県内のドクターカーの稼働状況ですが、令和2年度から南砺市民病院において運用が開始されたと聞いています。また救急車が医師を乗せて、現場へ向かうピックアップ方式というものがあるそうですが、その取組も実施されているそうで、これは、県全域なのか南砺市だけなのかちょっと分かりませんが、その辺り含めてドクターカーの稼働状況についてお伺いしたいと思います。 15 森安医療政策班長 ドクターカーにつきましては、委員からお話がありましたとおり、南砺市民病院で令和2年4月から運用を開始されております。  消防からの要請に応じまして、南砺市民病院から救急現場に出動されて、救急医療等を行うということで令和3年度は360件の出動があったと聞いております。  また、ピックアップ方式につきましては、消防本部の救急車が、該当案件があった場合に、それぞれ病院と協定を結ぶなど協力を約束しておられまして、病院に救急車でドクター及び看護師を迎えにいく、すなわちピックアップして、その後現場に向かうということで、県内では7つの消防本部のうち4つの消防本部で実施されていると聞いております。  ただ、事案の発生時に病院に連絡をして、病院のほうも今ならドクター等のスタッフを出すことができるというようにタイミングが合えば成立するということでございますので、実績といたしましては、年間十数件というレベルで運用されていると聞いております。 16 井上委員 7つの消防本部のうち4つでやられているけれども、実際年間10件くらいということですね。  救急車とドクターカーの大きな違いですが、実は救急隊は、基本的には心肺停止の患者さんにしか医療行為ができないというところなのですね。ですので、呼吸の状態がよくないとか、けいれんしているとか、血圧が下がっているとか、そういう場合は、救急隊員だけではできる処置がほとんどないのが現実であります。  もちろん搬送途中に心肺停止になったとかいう状況になれば、救急隊による処置も可能なのですが、そうなる前にやはり治療したほうがいい結果につながる可能性が高まるわけであります。特に気道が閉塞しているときなど、一分一秒を争うときなどは、ドクターカーが出動することで心肺停止になるのを防げるということでありまして、ドクターカーピックアップ方式でも、ドクターカーというのはやはり有効なのではないかと思っています。  今後、県内において、ドクターカーの運用・普及について、どのように推進していかれるのか、お伺いしたいと思います。 17 森安医療政策班長 今ほど委員からもお話があったとおり、それぞれの役割といいますか、メリットというものがありますので、救急医療の充実に当たりましては、救急車、ドクターヘリドクターカー、それぞれメリットを生かして、組み合わせて運用していくことが大事だと思っております。  例えばドクターカードクターヘリの運航時間は、基本的には日中ということですが、ドクターカーは、人員をどうやって確保するかという課題もありますけれども、人員体制が整えば、夜間休日の対応もできるということもあります。また、ケースによっては、ドクターヘリよりドクターカーのほうが早く現場に到着して、ドクターが患者を診ることができるケースもあると聞いております。  来年度は県の第8次の医療計画の策定作業を進めることとしておりまして、救急医療の体制につきましても検討していく予定としております。今後とも消防本部、医療機関など関係機関と、ドクターカーに関しても議論をしていきたいと考えております。 18 井上委員 何年か前の数字ですけど、富山県は救急車が到着するまでの時間がたしか7分くらいで、全国たしか1位か2位くらいだったと記憶していますが、ドクターヘリは夜間ではなかなか飛べないですからね。そんなときドクターカーという選択があるのではないかと思います。  それでは、次の項目に移ります。  次は、登山者の安全対策についてお伺いしたいと思います。  県では、今年度の当初予算で山岳遭難防止デジタル技術活用調査研究支援事業として300万円を予算化されております。  まず、この事業の目的と今年度の実績について、藤本自然保護課長にお伺いしたいと思います。 19 藤本自然保護課長 今年度予算計上しております山岳遭難防止デジタル技術活用調査研究支援事業につきましては、山岳地帯の携帯電話の不感エリアにおけます遭難事故の未然防止等に資することを目的に、富山県立大学が開発された登山者等位置検知システムを活用しまして、実証実験を行うもので、富山県山岳遭難防止対策協議会に補助したものでございます。  この登山者等位置検知システムは、複数の山小屋等に中継局を設置しまして、情報収集を行う検知局と登山者が所持するシステム端末等が、中継局を経由し通信することにより、登山者の位置情報を把握するものでございます。  今回の実証実験におきましては、富山県山岳警備隊の協力もいただきながら、9月中旬に剱岳周辺での携帯電話不感エリアにおける位置検知システムの動作状況の確認を行いました。  具体的には、山岳警備隊員にシステム端末を所持していただき、富山県立大学を検知局として、遠隔操作を行いまして、システム端末との通信により、隊員の位置情報が把握できるかを調査したものでございます。  この実証結果につきましては、一昨日、富山県山岳遭難防止対策協議会で設置します、山岳遭難者等位置検知システム研究検討会におきまして、実証実験を委託された富山県立大学から報告をいただいたところ、今回の実験で、山岳警備隊員が現地で移動した剱沢雪渓や長次郎谷といった遭難事故の多い地域での位置情報につきまして、おおむね把握できたということを確認したところでございます。 20 井上委員 携帯電話が通じないエリアで遭難した場合の登山者の捜索というわけで、県立大学で開発されたこの登山者等位置検知システムですけれども、私も以前、話を伺ったことがありますが、なかなか優れ物でございましてね。特徴の一つですが、遭難者側からの発信がなくても、また遭難者の意識があろうがなかろうが、本部側から位置検知が可能であるということです。本当にすばらしいものでございました。
     実は昨年の6月の一般質問でも取り上げました。当時の出来田部長からは、具体的な相談があれば支援を検討したいという答弁がございまして、それを受けての予算化ではないかと思っていますけれども、いよいよ今年の実証実験を踏まえて、製品化に向けて進んでいくものだと思います。早い製品化を期待して、一人でも多くの遭難者に対応できるようにしてほしいと思います。  そこで、この県立大学が開発しました登山者等位置検知システムについて、当時でもいろいろな課題があるとお伺いしておりましたけれども、現在の課題をどのように認識しておられるのかという点と、あと県として今後どのように支援していかれるのか、お伺いしたいと思います。 21 藤本自然保護課長 一昨日の山岳遭難者等位置検知システム研究検討会におきまして、県立大学からの実証結果報告を山岳遭難や山岳登山等の専門家で構成します検討会のメンバーで情報共有するとともに、登山者等位置検知システムの今後の課題について確認を行いました。  具体的には、1つ目といたしましては、剱岳周辺での携帯電話不感エリアにおきまして、事故の多い平蔵谷などの一部地域で、実証データの収集がまだ行われていないということがあります。それから2つ目といたしましては、霧や雨などの気象条件の違いによる通信状況への影響を確認する必要があること。それから、3つ目といたしましては、一般ユーザーなどの幅広いモニタリング調査が必要となること。それから、4つ目といたしましては、端末機器のさらなる小型化などの課題が挙げられたということでございます。今後、こうした検討会等の意見を踏まえまして、県としてどのような支援ができるか、来年度予算編成に向けて検討してまいりたいと考えております。 22 井上委員 やはりいいものですので、ぜひ支援してあげて、早く製品化できればいいと思います。 23 永森委員 私はまず最初に、富山県武道館についてお尋ねをさせていただきたいと思っております。  富山県武道館については、現在PFI事業者選考審査会において、実施方針などの検討が行われております。現在の検討の状況と建設に至るまでの今後のスケジュールについて、改めて確認をさせていただきたいと思います。  立村スポーツ振興課課長にお願いいたします。 24 立村スポーツ振興課課長 富山県武道館の整備につきましては、令和9年度中の開館を目指しまして、現在PFI法に基づきまして、実施方針・要求水準書(案)の公表に向けまして、準備を進めているところであります。  公表の際には、富山県武道館PFI事業者選考審査会の委員の方々に対し、その内容を説明し、審査いただく予定としておりますが、現時点では、審査会はまだ開催しておりません。  今後のスケジュールにつきましては、実施方針・要求水準書(案)の公表後、改めてVFMを算定した上で、PFIで実施する事業、法律でいうところの特定事業でございますが、その特定事業の選定(案)を作成いたしまして、今年度の2月議会に建設費等の債務負担行為の設定を提案する予定にしております。  お認めいただければ、令和5年度早々には入札公告を行い、事業者選考審査会等での審査を経まして、事業者の選定、契約の締結を行って、令和6年度には実施設計、令和7年度から建設工事の開始を予定しております。 25 永森委員 過去のいろいろな議事録を見ておりましたら、この実施方針の公表は、大体秋頃を予定しているとなっておりましたけれども、少し遅れていると考えればよろしいですか。 26 立村スポーツ振興課課長 実施方針・要求水準書(案)の公表につきましては、昨年度から、今年度の秋頃と申しておりましたが、今ほど委員おっしゃいましたとおりスケジュールのほうは若干遅れているところです。 27 永森委員 2月議会での債務負担行為の提案に向けて、スケジュール的にはかなり厳しいものがあるのかなという点と、もう一つは、今から議論させていただくのですけれども、御案内のとおり、高岡テクノドームのほうでは建設費の大幅な増嵩について何かと報道されておりまして、少しくらいの増加ならそうかなと思うのですけれども、倍増に近い増加が懸念されているところだと思っております。資材や人件費と、やはりこうした大きな一点ものの建物の発注ということになると、どうしてもコストがかさんでくる部分があるとお聞きをしており、通常どおりで考えると、この富山県武道館においても、高岡テクノドームと同様、相当額の影響が出てくるのではないのかなと懸念しておりますけれども、そのあたりの認識をお尋ねしたいと思います。 28 立村スポーツ振興課課長 スケジュールの件でございますけれども、委員おっしゃいましたとおり、決して余裕のあるスケジュールではございません。  実施方針・要求水準書(案)の公表がスタートですので、これが始まらないと、その先のスケジュールを進めることができません。ですから、実施方針・要求水準書(案)の公表が仮にかなり遅れることになると、先ほど申し上げましたその後に続く特定事業の選定(案)の作成、場合によっては、債務負担行為を2月議会に提案できないという状況も想定されないわけではありませんけれども、今の我々といたしましては、タイトな日程ではございますが、それを目指して頑張っていきたいと思っております。 29 永森委員 先般、知事も記者会見のほうで、富山県武道館についてもいろいろな影響が出てくるのではないかとおっしゃっておられて、金額については、今ちょっと言及はなかったですけれども、1月頃までに改めて、実施に当たってのいろいろな金額の変動なんかも検討をしていきたいということをおっしゃられたようであります。しかし、スケジュール感をみると、やはり相当金額が増えてくるという状況の中で、1月くらいに金額が改めて出て、そこから2月議会は2月の下旬からということで、スケジュール的にはやはり相当タイトであるのではないかと考えております。知事は、建物や規模についても改めて精査したいというようなこともおっしゃっておられました。  このあたりは、聞いてもこれ以上なかなかお答えできないでしょうから、聞いてもあれですけれども、あくまで基本設計の範囲の中でそうした検討はなされていくと認識していればよろしいでしょうか。 30 立村スポーツ振興課課長 まず、高岡テクノドームの建設費の増嵩に対して、富山県武道館においても影響が出るのではないかというお話でしたけれども、富山県武道館につきましては、実施設計から建設、運営、維持管理まで一括してPFI事業者に行わせる、PFI-BTO方式をやっておりまして、まだ実施設計を行う段階ではございませんので、資材高騰等を反映した建設費の試算を行っておりません。  ただ、建設資材全般の価格が高騰しておりますことから、昨年3月に公表した基本設計では、建設費は87.4億円と見積もっておりましたが、この高騰は避けられないものと考えております。  今後、先ほどから申し上げておりますとおり、実施方針・要求水準書(案)を公表した後、来年の1月頃に予定している特定事業の選定(案)の作成時に改めてVFMを算定する必要がありますことから、その際に、資材高騰等を反映した建設費の積算を行うこととしております。  現時点では、建設費がどの程度増嵩するかについては、明確に申し上げることはできません。もう少し時間がかかるところでございます。  あと、基本設計の見直しに関することですけれども、これについては、今、内部で検討を進めておりまして、基本設計の基本的なスキームは変えない範囲でできないかなと考えておりますが、その辺につきましても、今後の協議の課題かなと思っております。 31 永森委員 建設することを決めたときには想定できなかった事態ということだろうと思いますけれども、今後とも様々な検討を慎重に重ねていただければと思います。  続いて、新型コロナウイルスのことについても触れさせていただきたいと思っております。  議会のたびに第6波、7波、8波と波が来ておりまして、どうしてもこういう質問を取り上げなければならない事態になっておりますが、医療従事者の皆様方には改めて敬意を表したいと思っております。  ちょうど9月議会が終わる頃に全数把握の見直しがありまして、9月26日までで全数把握が終わったわけでありますが、それから2か月くらい経過いたしました。  このコロナ禍で非常に大変だったのは、やはり厚生センターや保健所だったり、そして医療の現場であったと思いますけれども、まず、厚生センターの負担がどの程度軽減されているのか、守田健康対策室長にお尋ねいたします。 32 守田健康対策室長 新型コロナウイルス感染症の全数把握の見直しがされたことに伴いまして、発生届の届出件数が約2割程度にまで減少いたしました。厚生センターでは、届け出られた感染者への連絡、健康確認、あるいは感染者情報の国の登録システムへの入力などの業務が大幅に軽減したところでございます。  このため、各厚生センターでは、高齢者施設等におけるクラスター発生への重点的な対応ができるようになりましたほか、全数届の見直し前は、感染症担当部門のほかに、他部署からも含めた全所体制で新型コロナウイルスに対応するため、一旦停止せざるを得なかった食品等の監視・指導やHIV検査などの通常業務を順次再開したところでございます。  また、本庁からの応援職員の派遣も順次減らしまして、一旦終了いたしました。  一方、10月中旬から感染が再拡大をしてきておりまして、職員の負担も再び増えてきております。一部の厚生センターでは、通常業務をまた状況に応じて一旦停止する等の対応を始めているところもございます。  私どもとしましても、応援の必要性も含めて、今注意して状況を見ているところでございます。 33 永森委員 かなり平時の状況に近づきつつあるということで非常に安心したところであります。  私も近くに高岡厚生センター射水支所があるものですから、感染が拡大してくると夜間に支所のそばを通るときなど見ているのですけれども、最近は夜でも電気がついていることが非常に少なくなったなと実は思っておりました。  厚生センターの関係は、平時への道のりを一歩ずつ歩み始めているのかなと思っているのですけれども、他方で、やはりまだ心配なのが医療の現場ではないかなと思っています。  この件については、9月議会のときにも中央病院の彼谷先生のお話も紹介させていただきながら、新型コロナウイルスという感染症について、より多くの病院で診ることができるようになれば、もっと現場は楽になるのではないかというお話があったのではないかなと思っています。  そこで、1つ気になることがありまして、今日の報告事項の資料の最後のページに、現在の感染の状況が記載されており、新型コロナウイルス感染者の7月以降の死亡者数が出ているのですけれども、20歳未満でお亡くなりになっているお二方とも7月以降の死者ということになっております。また30代の方についても、4人中2人が7月以降となっております。確かに7月以降の感染者数がとても多いですから、割合的にはそういう可能性は十分考えられるのかなと思うのですけれども、新型コロナウイルスが弱毒化してきているという状況だとか、また、重症者数を見ると、やはり依然として20代以下の重症者は一人もいないという状況から考えても、こういったことがどうして起きているのか、何か見解はありますでしょうか。見解をお持ちであれば、教えていただきたいと思います。 34 守田健康対策室長 委員御指摘のとおり、7月以降、県内でも20歳未満で2名、30歳代で2名の新型コロナウイルスの感染者の方がお亡くなりになっております。  これは、7月以降の感染者数が県内で10万人を超えて増大しており、分母が大きくなるために、こういう若い世代での重症患者の発生がまれと言っても、感染者数そのものが増えてしまうと、こうした事例が富山県内でも発生し得るものであると考えております。 35 永森委員 そういう背景もやはりあるのかなと思います。  7月までの20歳未満の感染者数を調べてみましたら、1万4,000人くらいでした。7月以降で3万3,000人なので、7月を境に数字的にも感染者が大幅に増えていることは事実だろうと思いますけれども、とはいえ、分母が増えたからということだけで片づけてしまって、果たしていいのだろうかと少し疑問に思っているわけであります。というのは、若い方々は、新型コロナウイルスに感染したときに、普通はハイリスク者だとはみなされないので、例えば肺炎症状が多少見受けられても、なかなか入院までいかないのではないだろうかということであったり、あるいはコロナウイルス以外の持病が急変しても、なかなか医療機関側で、感染を理由に即座に受入れてもらえない環境があったりするのではないかということも思うわけであります。  そういう意味で、やはりこの新型コロナウイルスに対して、医療現場がどう向き合うかというのが非常に大きな課題になっているのかなと思うのです。  もう一つ、ちょっと話が横にそれるようでありますけれども、国立感染症研究所のほうで超過死亡者数というものを公表しています。超過死亡者数は、ある時点での実際の死亡者数が、例年の同時期の数値から推測されるそのときの死亡者数よりも上回ってくる数字でして、これが今、非常に増えていると言われております。富山県においても、2022年の1月から7月の状況を見ると、超過死亡者は121人から643人、通常だったら亡くなっていなかったであろう方が121人から643人いらっしゃったということでして、その内訳は、新型コロナウイルスが原因ではないかという方が56人から299人で、新型コロナウイルス以外が65人から344人となっています。新型コロナウイルス以外で多いのが循環器系疾患、老衰、呼吸器疾患と二、三出ております。つまり新型コロナウイルス以外の病気でも結構多くの方が、実は例年より亡くなっているのではないかということが推定されているということですね。  話を元に戻せば、新型コロナウイルスに感染しているがために若い方々がなかなか医療にかかれなくて、亡くなっている状況があるのではないか。もう一つは、医療現場では、新型コロナウイルス感染に医療資源を集中し過ぎるがために他が少しおろそかになって、亡くなっている命があるのではないか、そんなことが推測されることになると思うのですね。  そういうことも含めて、やはりもともと人の命を救うために感染症指定がなされているのですけれども、いろいろな弊害が一方で出てきているということがあるのではないかということを非常に気にしているわけであります。今後どのように対応していかれるのか、守田室長にお尋ねしたいと思います。 36 守田健康対策室長 新型コロナウイルスの感染拡大に伴います重症者、それから死亡をどのように防ぐかという御質問でございますが、これにしっかりと対処していくためには、やはり今御紹介のありました若年の感染者の方の急変、あるいは高齢者等において見られます、もともとお持ちの基礎疾患が悪化する、こういったような状況に迅速に対応できる体制をどのようにしていくかということが重要かと思っております。  まず、特に大半の方は自然に回復されるけれども、まれに若い方でも重症化する可能性があるという、この部分につきましては、現在、自宅療養される感染者の方に対しましても、健康フォローアップセンターに御相談いただければ、症状によっては救急車の要請等を助言するなど、適宜対応してまいりたいと考えておりますし、県のホームページでも、自宅療養中の受診や救急搬送に関する案内をいたしておりまして、必要なときに速やかに受診ができるように引き続き努めてまいりたいと考えております。  また、受入れ側の入院体制につきましては、急性期病院の病床のうち、相当数を新型コロナ病床にすることによって、通常の入院治療に影響が出る可能性がございます。また、入院を要する感染者の大半を占める高齢者につきましては、要介護度の高い方の場合、急性期の病院よりも療養環境が良好な高齢者施設で施設内療養と必要な治療を継続するほうがいい医療を提供できるということもございます。これらにつきましては、高齢者の施設、その施設の嘱託医となっておられるかかりつけ医の先生との連携によってしっかりと支えていただき、急性期病院での入院治療が必要と判断される方を適切に受け入れるという最適化によって、これに対応していく必要があるかと思っております。  そういったものを組み合わせて、必要な方が必要なときに迅速に急性期の病床に入院することができるように努めてまいりたいと考えております。 37 永森委員 現行の感染症の指定という範疇の中では、そのように対応していくしかないのだろうと思っておりますけれども、やはり根本的な話といたしまして、医療現場で現在起こっていることとして、今日話せなかったこともたくさんあると思います。そうしたことをしっかりまた受け止めながら、よく現場で起きていることを、あれこれ言っておられますけれども、厚生労働省などにしっかりとお伝えしていただいて、どのような医療環境が今のオミクロン株への対処として適切なのかということについては、しっかり今後とも議論を進めていっていただきたいなと思います。 38 武田委員 9月の委員会でも少し問うたわけでありますが、保育所等の通園バスの指導体制状況についてであります。  毎年のように痛ましい事件、事故が起こるわけでありまして、まさしく痛恨の極みという感じを受けております。  9月の定例会から、富山県として変わってきたよというようなことをお聞かせいただきたいわけであります。  報道によりますと、全国の4万4,000台のバスに子供の置き去り防止のための安全装置の設置が義務化されるということであります。県内では、一体何台のバスが存在し、設置対象に該当するのかということであったり、罰則的なことがどのようになっているのかということを少しお聞かせいただきたいのであります。  指針やガイドラインの策定という言葉が出ておりますけれども、9月末時点では、僅か4件のみにとどまっているというような報道もありました。県として、これからどのように指導体制を取っていかれるのかということと、今の状況を川口子育て支援課長にお聞かせ願いたいと思います。 39 川口子育て支援課長 県では、昨年度の福岡県や今年度の静岡県での事故を受けまして、国から発出されたバス送迎に当たっての安全管理の通知やマニュアル等を速やかに市町村に周知し、市町村を通じて各施設に注意喚起を行っております。  9月には全ての保育所等に対する緊急点検を行いました。その結果、県内の認可外の施設を含みます保育所、それから幼保連携型認定こども園のうち、送迎用バスを運行している施設は51か所、運行台数は82台でございました。  また、送迎用バスを有する施設に対しては、緊急点検における実施状況についての回答を踏まえまして、12月までに実地調査を行うこととされております。  県では、市町村の御協力の下、中核市を除く指導監査権限を持つ施設に対しまして、バスの内外を実際に見た上で、運行体制、それからマニュアル、乗降時の確認方法などについて、鋭意調査を進めているところでございます。  さらに通常の指導監査におきましては、送迎用バスの有無にかかわらず、登園時の出欠把握の状況、それから場面の切り替わりにおける人数確認や職員間の情報共有の方法について聞き取りをするなど、基本的な安全管理についての指導を強化しております。  今般国の経済対策において示されました送迎バスへの安全装置の導入支援等、義務化と併せて、そういった支援も示されるところですが、そうしたものを内容とする「こどもの安心・安全対策支援パッケージ」なども踏まえまして、引き続き市町村と連携し、保育所等における児童の安全の確保に努めてまいりたいと思っております。 40 武田委員 ニュース等で見る限りでは、子供たちにバスのクラクションを鳴らす体験をさせたということであります。  あと、AI搭載カメラでアラートの実証実験をするという全国の報道もありますけれども、富山県として、AI搭載カメラの搭載であったり、クラクションを鳴らす体験において、本当に子供たちが全員鳴らすことができたのかどうかということも少しお聞かせ願いたいと思います。 41 川口子育て支援課長 送迎バスに対する安全装置の装着につきましては、国のほうで義務化ということも考えられております。例えばバスの後部にブザーを設置して、それを止めるために必ず運転手さんがバスの後部まで行って、下をのぞきながら確認するというようなものであったり、あるいはセンサー的なものでバスの降り残しを防ぐとか、今後いろいろな方法が示されると思っております。それに対する支援というのが国のほうで示されておりますので、そうしたことも市町村にしっかり伝えてまいりたいと思っております。  また、クラクションを鳴らすことにつきましては、それこそ園の工夫でやっておられるところがあると私たちもお聞きしております。 42 武田委員 肢体不自由の子もいらっしゃるかもしれないし、そのときにやはりクラクションを鳴らせないような状況も出てくると思いますが、課長におっしゃっていただいたように、何かブザーであったり小さいボタンであったりというのを全席に設置するというようなことも指導体制の中に入れていただければと思っております。  次に、サウナを設置する基準について、少し教えていただきたいと思います。  通告には、温泉施設と書かせていただいたと思います。温泉施設等と受け取っていただければいいのでありますが、実際、昨シーズン、宇奈月温泉スキー場で簡易型のサウナを設置しようとしたところ、県の指導によって、細かいことを言われたということであります。  私が聞いているのは、サウナ設置にあたってシャワー施設を設けなさいと指導されたということでありますけれども、そこまでやらなければいけないのかと思います。昨シーズンのサウナは、短期間、一過性の施設であって、地域振興的に言うと、観光客やスキー客を呼び込むためのもの、地域やその施設のにぎわいにつなげていけるかどうかということに非常に関わってくるものでした。  今はやりのグランピングだったり、このサウナというお話もありますが、少し優しい部分も見せていただけないだろうかなということを思いまして、この質問をいたしますけれども、佐藤生活衛生課長にお伺いいたします。 43 佐藤生活衛生課長 サウナを業として開業する場合、原則、公衆浴場法の規定によりまして、都道府県知事の許可が必要になります。  この場合、サウナ施設につきましては、富山県公衆浴場基準条例、富山県公衆浴場法施行規則及び富山県通知に基づき、衛生や構造に関する基準を設けているところであります。  主な要件としましては、一般的な要件である、男女別であること、脱衣室を設置することなどのほか、サウナの構造につきましては、放熱パイプ等の熱源が入浴者に抵触しない構造であること、温度調節設備や温度計を備えること、給気口・排気口を適当な位置に設けること、室内を容易に見通すことができる窓を設けることなどの基準が設けられております。  また、サウナ開業に際しまして、その行為が業であるか否かについての判断基準につきましては、厚生労働省の通知において、行為が反復継続して行われ、しかもその行為が社会性を持って行われる場合、これを業として行うと解釈されておりまして、反復継続性、社会性があるかどうかを見て、判断しているところでございます。  なお、委員御指摘の宇奈月温泉におけるケースにつきましては、本年1月、新川厚生センターが宇奈月温泉スキー場でテントサウナを設置するイベントを開催するという情報を入手しまして、事業者から内容をお聞きし、御相談に応じた結果、業とはならず、許可を要しないと判断したというものでございます。  委員がおっしゃいます、ちょっと基準が厳しいのではないかという点につきましては、やはり利用者の生命・身体に係る部分等や衛生上の問題等もありまして、慎重に考えなければいけないと思っておりますが、テントサウナというものについては、新しい形態のものでございますので、国の見解等も踏まえながら、他の自治体の状況等も研究してまいりたいと考えております。 44 武田委員 業としてみなされないということは、特段その基準が適用されないという考え方でいいのですか。もう一回お願いします。 45 佐藤生活衛生課長 法の適用除外になるということですので、我々生活衛生課や厚生センターが所管する法令上の制限がないということです。 46 武田委員 すみません。宇奈月温泉スキー場さんからは、そういう指導があって、サウナの設置ができなかったということを聞いているのですが、その真意はどうなのでしょうか。 47 佐藤生活衛生課長 法の適用除外で許可を要しなかったということですので、実施されたものと考えておりますが、実施されなかったということであれば、その辺はちょっと分かりません。  今年度も、来年イベントを開催するという御相談が来ておりますので、その対応を確認したところ、厚生センターでは、法による制限はないということで許可を要しないという指導をしているという情報でございます。 48 武田委員 サウナの後に冷水に入るのではなく、そのまま雪に倒れ込むことが醍醐味なのです。その醍醐味をやはり、課長も一緒に今度感じ合っていただきたいなと思います。少し開けてきているのかなと思いましたので、ぜひそのように私は伝えたいと思います。  次に、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行についてであります。  これも報道やワイドショーで先日まで結構取り沙汰されておりましたけれども、県としてどのような対策を取っているのかということをお聞かせ願いたいと思います。よく予算特別委員会等で質問が出るのは、インフルエンザのワクチン量の確保などについてです。あと医療体制はどうなのか、同時流行するとどうなのかというようなことだと思います。それと、インフルエンザのワクチンも積極的に接種してほしいという啓発、こういったところが課題になっているのかなということを思っております。  そこで、今申し上げましたような中身を横山感染症対策課長にお伺いいたします。 49 横山感染症対策課長 まず、インフルエンザのワクチンにつきましては、全国で過去最高の供給量ということを伺っておりまして、富山県のほうにも順調に入っているということをお聞きしております。  同時流行につきましては、まずその同時流行を防ぐことが重要ですので、従前からの未就学児へのインフルエンザワクチン助成に加えまして、今年度も市町村が行う新型コロナウイルスの小児ワクチン接種促進ですとか、小学生を対象としたインフルエンザワクチン接種助成などを支援することとしておりまして、これらの支援と併せまして、県民に早めのワクチン接種ですとか、基本的な感染対策の継続を引き続きお願いしたいと思っております。  その上で、同時流行となった場合の対策としまして、医療提供体制につきましては、医療機関の御協力を得まして、確保病床を481床から492床に拡充したほか、発熱外来についても、診療時間の拡充ということで、約60の発熱外来の医療機関に御協力いただいております。  さらに県民の皆様には同時流行時に速やかに発熱外来を受診できないおそれがございますので、そういう場合に備えまして、新型コロナウイルスの自己検査用キットですとか解熱鎮痛薬、そして日持ちのする食料の準備ですとか、あらかじめ相談先などの確認をお願いしているところです。  現在全国では、3シーズン前ほどではないのですが、インフルエンザの感染者が増えているというところがございます。今後同時流行が発生して、発熱外来が万が一逼迫した場合には、症状が軽く、新型コロナウイルスの重症化リスクが低い方には検査キットで自己検査をお願いしまして、陽性となった場合は、受診せずに市販の解熱鎮痛薬などを用いて、自宅療養をお願いするような呼びかけも考えております。 50 武田委員 そうしますと、今現在では、県内では、インフルエンザに罹患された方は非常に少ないという認識でよろしいでしょうか。 51 横山感染症対策課長 最近では、まだおられない状況です。 52 武田委員 安心しましたので、以上で質問を終わります。 53 火爪委員 今日は2つのテーマで通告をしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  まず、富山県武道館へのPFI導入については、永森委員と全く同じ質問を予定しておりました。答弁に基づいて、少し改めて伺っておきたいと思います。  私たち議会側にとりましても、高岡テクノドーム別館の建設費が当初の26億5,000万円から46億3,000万円と、倍近くに膨れるということで驚愕したわけであります。富山県武道館は大丈夫なのかと思います。2月の県議会では、増額らしきことについては全く答弁がありませんでした。完成が2年遅れることによる負担増も見込んでいるという答弁でありまして、増額の可能性を心配しているという答弁というのは全くなかったわけであります。  先ほど、昨年3月に87億4,000万円だが、テクノドーム別館とは実施設計前だから違うと答弁がありましたけれども、ここがちょっとよく分からない。県武道館は大丈夫とは言ってないのですけれども、それだけの増額を想定していないかのような発言はどうしてなのか。それから、規模を縮小せず、基本設計を変えないで何とかやりたいという答弁もありました。本当にそれで大丈夫なのかと思います。それから、今建設費だけについてお話がありましたが、こちらのPFIは、20年を含めた維持管理費への影響というものを想定しているのか、様々な疑問が残るわけであります。改めて答弁を求めておきたいと思います。 54 立村スポーツ振興課課長 まず、建設費の算定につきましては、導入可能性調査の実施時、特定事業の選定時、それぞれの時点における建築資材単価や労務単価などをベースに算定するものでありまして、今後、実施方針・要求水準書(案)公表後、先ほど申し上げました特定事業選定(案)の作成時には、改めて建設費を算定することとしております。
     増額の想定をしていないのはどうしてかという御質問がありましたが、増額の想定はしております。ただ、どの程度になるかということに関しては、明確な数字を持ち合わせていないということでございます。現時点では、委員おっしゃいましたとおり、我々が持っている数字としては、基本設計時の87.4億円であります。  基本設計の方向性は、先ほど申し上げましたとおり、維持しつつ、コスト縮減につながるような設計内容の見直しについて現在検討しているところであります。 55 火爪委員 規模の縮小やコスト削減だとか、そういうものはもちろん必要です。それから、算定の見直しが必要だという答弁は先ほどいただいたと、これも認識をしております。  ただ、規模の縮小など基本設計を変えることはしないでやりたいと思っているという答弁があったので、相当の増額ではなく、規模の縮小もできるだけしないで本当にできるのか。見通しが甘くはないのですかと聞いているのです。テクノドームとは違うというお話があったので、その根拠なり、ちょっとよく分からないので、もう少し説明をしていただきたい。 56 立村スポーツ振興課課長 今、基本設計の方向性は維持しつつという話はいたしました。今考えておりますのは、例えばデザインであるとか、外壁、ガラス面が多いところを壁面にするとか、あと内装の部分とか、そういったところを見直すことによって、ある程度の削減ができるのではないかと考えております。  ただ、大規模な基本設計の変更、例えば構造計算からやり直すとなると、それは基本設計の見直しではなく、基本設計のやり直しということになろうかと思います。そうすれば、当然、先ほど御紹介いたしましたスケジュールにも触れることになりますので、今考えておりますのは、そういう大規模な見直しではなく、基本設計の方向性は維持した形で、今の基本設計を生かした形で、ただ見直すところは見直して、進めていきたいと思っております。 57 火爪委員 私たちが興味を持っているのは、規模の縮小だけではなくて、基本設計の中に、例えば県産の木材をたくさん使いましょうとか、それから避難所としての防災機能を持たせましょうとか、要するに巨額な部分でなくても、県民の関心があるところはたくさんあるわけですよね。それが基本設計を変える、変えないという話の中にやはり入ると思うのです。  金額については、1月の知事の発表を待ちたいと思うのですけれども、やはり相当大変な作業になるのではないかと私たちは覚悟をしています。実施設計がまだされていないから、テクノドーム別館のようにはならない、その規模にはならないというところはちょっと分からないままですけれども、重大事態だと私たちは認識をしておりますので、ぜひ情報を早めに開示していただいて、議論・検討が十分なされた上でのゴーサインになるように努力をしていただきたいと思います。  次の質問もその流れなのですが、先ほど答弁があったとおり、9月に頂いたスケジュール案で、11月に実施方針・要求水準書(案)の公表と書いてありました。つい2か月前にそういう説明をいただきました。10月の決算特別委員会の書面審査に当たっても、そういう方向での答弁をいただいたと思っているのですね。  前の委員会でも要望しましたけれども、やはり導入可能性調査のときの試算に対して疑問がたくさんあるわけですよ。VFMの計算が恣意的ではなかったかとか、県内事業者の参入がどの程度保障されるのかとか、それから割引率がなぜテクノドームと武道館で違うのかとか。2月議会で質問をしても疑問のままだったことが山のようにあるわけです。第三者委員会で情報公開が必要だ、第三者のチェックが必要だという我が党が要望したことについても、その実施方針の策定の段階で初めて第三者委員会の検討をするので大丈夫だと、導入可能性調査のときにはやらなくてもいいのだという答弁で、不満を感じたまま私たちは今日に至っています。  ですので、11月県議会で、できるだけ情報開示してもらって、十分議論できるようにしてほしいと前回要望をしましたよね。2月議会一回では不十分だと。県が初めてやる手法なわけです。議会側も未経験で知りたいことがたくさんあるわけですよね。それを11月に事業者選考審査会も開かれず、実施方針・要求水準書(案)の公表もなく、そのまんま議会をスルーして、来年に向かうということについて、私はやはり強く抗議をしたいと思います。  事業者選考審査会がなぜまだ開かれていないのか。なぜこれだけずれ込んでいるのか。その内情を公表できる範囲で報告していただきたいと思います。 58 立村スポーツ振興課課長 事業者選考審査会がなぜまだ開催されていないかでありますけれども、結論から申し上げますと、第1回目の事業者選考審査会においては、実施方針・要求水準書(案)について御審議いただくものと想定しております。それそのものが、未完成でありますので、開催していないというのが現状でございます。 59 火爪委員 そんなことは聞かなくても分かります。  なぜ実施方針・要求水準書(案)の作成がこれだけずれ込んでいるのか。だから審査会が開かれないということぐらいは分かります。 60 立村スポーツ振興課課長 実施方針・要求水準書(案)の中には、基本設計を見直すのであれば、その基本設計の見直し内容がどういったものであるかということを明確にしないと、事業者はしっかりとした積算等をすることができません。そういった見直しをどの程度行うか、何を見直すかについて、今まさに検討しているところでありますので、それが確定しないうちは、実施方針・要求水準書(案)を公表することはできないと考えております。 61 火爪委員 これ以上聞いてもよく分かるような答弁は返ってこないと思います。  改めて強調しておきたいのは、情報を可能な手法・範囲で県民と議会へ公表すること、その努力をぜひしていただきたいということです。議会に提示できる段階ではないならば、ないなりのやり方で私たちがより議論できるようにしていただきたい。突然1月にぼーんという形で提示するのではなくて、ぜひ努力をしていただきたいと思います。  県民は、私たちの説明を聞いても分からないって言うのですよ。新しい制度なのでね。VFMの計算の仕方も含めて、これをなぜ2回計算するのか、計算し直すのかなどね。そういう意味で、納得してよく理解した上での議論ができるよう、徹底した情報公開を早めにしていただきたい。そうでなければ、2月議会、3月議会の債務負担行為の議決は不可能になるくらいのつもりで、ぜひ努力をしていただきたいと思います。  では、新型コロナウイルスの感染対策について伺いたいと思います。  いよいよ第8波ということであります。  市町村の関係者からの要望なのですが、感染者の全数把握が緩和をされて、市町村別の感染者数が公表されなくなりました。それで、私たちもそうですけれども、特に市町村は、自らの自治体でどれだけの感染者が今発生しているのかということについて大変関心を持っておりますし、その人数に基づいて、感染対策や在宅療養者への支援物資の確保などについても判断をしてまいりました。  医療機関の負担を増やさないということは大事でありますが、市町村別の感染者数の公表は不可能なのか、改善の余地はないのか、まず伺います。 62 横山感染症対策課長 全数届の見直しによりまして、まず、医療機関のほうから患者の居住地情報の報告がなくなったので、正確な市町村別の数というのは把握できないという事実がございます。  このような中で富山県としては、近県よりも踏み込んだ形で、地域での感染状況を少しでもお示しできるように、厚生センター、保健所の所管エリアごとの受診医療機関所在地、要は医療機関を受診された感染者数について、年代ごとの数字を毎週月曜日に公表することとしまして、ホームページのほか、各市町村に情報提供を行っております。  先日21日には、新川厚生センター管内の感染の伸びが大きかったことから、知事の記者会見でも注意喚起したほか、管内の市町村にも情報提供と感染対策の協力をお願いしております。  今委員御指摘の市町村関係者のお話ということもありましたので、もし市町村に何か必要な個別の御相談があれば、当然それには応じていきたいと思っております。 63 火爪委員 かかった医療機関別の数字は持っているということですよね。居住地はないけれども、その数字は持っているので提供できるということですね。 64 横山感染症対策課長 毎日提供するのは、非常に手間がかかりますので、そこは市町村の御事情をお聞きして、対応したいと考えております。 65 火爪委員 改善の余地もあるようですので、市町村の意見や希望もよく聞いていただいて、対応をしていただきたいと思っています。  10月から全額国費で医療・介護施設での週2回の頻回検査用キットが配布されております。私たちはずっとこれを要望してまいりました。無症状の感染を事前に把握するというものです。今日配布された資料でも、今年1月からの県内クラスターの発生が487件という膨大な数になっているわけですが、特に介護施設では、このクラスターを抑える上で、頻回の検査の実施を他県では行っているところがたくさんあるので、ぜひやってほしいと要望されてきたと思いますので、私とすれば、県の対応は遅かったのではないかと考えております。  そこで、10月から全額国費で、そして1月、2月は、補正予算の中で県を経由してということだろうと思うのですが、改めてその狙いや効果をどう認識しているのかお尋ねします。  また、検査キットの配布は、希望する事業所のみと聞いていますが、現在の実施状況、徹底状況はどうか伺っておきます。 66 横山感染症対策課長 まず、週2回の頻回検査ですけれども、従前は、国のほうでPCR検査を推奨しておりまして、抗原定性検査キットは推奨されてなかったという事情があります。そうすると、本県では、受託できる事業者がないという事情がございました。  今夏のいわゆる第7波では、高齢者施設や医療機関でのクラスターが多発しまして、入院病床の逼迫の一因となったという事実がございます。このため、施設や院内に感染を持ち込まないことが重要であると考え、まず、感染対策の徹底を各施設にお願いしているところでございます。  それに加えまして、今回従事者向けの週2回の検査と新規入所者・入院患者に対する抗原定性検査キットを用いた検査を実施することとしております。  今回の検査につきましては、計画的な検査の実施、それと実施状況の報告など、施設や医療機関に負担が生じるという事情もあるため、全施設に照会の上、御協力いただける施設を対象としておりまして、現在約2万人の方を対象として実施しております。  また、それとは別に、従前から高齢者施設や障害者施設に感染者発生時などに活用いただく検査キットの配布も並行してやりますので、その2つをうまく使って、実施いただければと思っております。 67 火爪委員 2万人というのは、全事業所の何割、全対象者の何割程度でしょうか。 68 横山感染症対策課長 いろいろな事業所に重複して働いておられる方がいるもので正確な把握は難しいのですが、介護従事者だけで約3万人と言われていますので、医療機関の従事者も加えますと、2万人というと少ないとは思います。現状把握しているのはそのくらいになっております。 69 火爪委員 3万人のうち2万人は、少ないと思っているという課長の認識がありましたので、ぜひ引き続き徹底できるように努力をしていただきたいと思います。  次の質問の答弁をしていただいたような気もしますが、前回の委員会でも要望をいたしましたが、頻回検査とは別に、入院患者や入所者が感染したり、家族が感染した職員に出勤してもらう際に、感染状況を把握するための検査キットを配布してほしいという要望は強いわけであります。頻回検査用に配られたキットを適宜そういう状況に柔軟に使ってもいいのか、駄目なのか。もし駄目であれば、その分のキットは別に提供をしていただきたいと思いますが、見解をお伺いいたします。 70 横山感染症対策課長 集中的検査用のキットは、あくまでも従事者への週2回実施と新規の入所者・入院患者を想定しています。先ほど申し上げたとおり高齢者施設や障害者施設には、引き続き感染者が発生した場合にお配りするということは続けております。  あと、入院患者につきましては、一斉検査する場合には、行政検査として実施することも可能なので、その場合は、厚生センター、富山市保健所に相談いただければ、対応できると思っております。 71 火爪委員 では、最後です。  先ほどもありましたが、私も資料の12ページに記載のある、今年に入ってからの新型コロナウイルス感染症による死亡者数が96人というのは大変驚きました。これまで192人亡くなられたうち、96人が今年の7月以降だということで、いろいろな事情を現場から伺っております。  そこで今回は、透析の患者さんについて取り上げたいと思っています。  特定疾患を持っておられる方の感染リスクは死亡も含めて大変高いということで、現場は大変緊張して透析に当たっております。この11月に医療機関や患者団体である富山県腎友会から、透析患者の感染対策について要望書が出されていると認識をしております。  地元の病院に次のとおり伺いました。透析の患者さん5人が感染しましたが、県立中央病院を含めて、入院は断られた。入院できたのは1人だけだったと。4人が通院をして、透析を受け続けるということになったという話であります。  では、この通院が必要な患者さんを誰が運ぶのかということです。感染者用のタクシーというものがありますが1回7,400円かかります。透析が終わって帰ると、また7,400円。往復1万4,800円かかります。週に3回、10日間に5回の通院が透析患者さんは必要だということで、極めて高額な負担になるわけであります。  またこのタクシーでは、障害を持っていたり、介護が必要な車椅子の利用者は受け入れてもらえません。やむなく病院の職員が完全防護で3人つきっきりで往復、通院のお世話をされたという方もおられると聞いています。  ぜひ透析患者さんの入院先の確保、それから通院に対する助成を検討していただきたいと思いますが、見解を伺います。 72 横山感染症対策課長 先ほど永森委員の問題意識にもあったように、これだけ感染者数が多い感染症にもかかわらず、特定の医療機関で対応しているというところで、まず、こういう困難な事例が発生していると考えております。  透析患者につきましては、夏の感染者急増を受けまして、適切な医療提供体制を確保するよう、県より富山県透析医会に対して協力をお願いしまして、患者の状況に応じて、感染症指定医療機関もしくはかかりつけの医療機関において、入院・通院にて治療を継続する体制を取っております。  透析に対応いただける入院病床の確保につきましても、都度医療機関には呼びかけているのですが、なかなか拡充は難しい状況にございます。  また、通院される方においては、その移動に苦慮されているという委員のお話はお聞きしております。一部の医療機関では、新型コロナウイルスに感染した方を含め送迎を行っているところもあるとお聞きしていますが、多くの病院では、基本的には御家族や知人での送迎を基本とされています。  透析患者に限らず、コロナ患者の移動は、移動の担い手自体が限られているなど課題も多いことから、直ちに通院手段を確保するなどの対策をお示しするというのはなかなか難しいと考えておりますが、移動が困難な透析患者への対応につきましては、厚生センターや保健所に個別に御相談いただければ、対応いたします。 73 火爪委員 最後が大事なのですが、個別に相談すれば対応していただけるんですね。 74 横山感染症対策課長 どうしても移動が困難なような御事情があれば、富山市保健所の詳細は承知しておりませんが、厚生センターでは対応しております。 75 火爪委員 ぜひ透析に対応している医療機関にその旨周知をしていただきたいと思います。  富山市保健所に対しても、県はこういう対応を取るということで、情報提供という形で協力を要請していただければと思っています。どうでしょうか。 76 横山感染症対策課長 分かりました。また、検討してみます。 77 瀬川委員 私からは2問お願いいたします。  まず、新型コロナワクチン接種体制に関しまして、現在、県では2か所の特設会場を設置して、その会場費や人件費などに使うために予算を計上しています。これは医療機関への財政支援などを含めた大枠の予算計上ではありますが、令和3年1月に14.7億円、令和4年9月に9.2億円、合計で、県の3回目接種に対して24億円の予算を計上しています。  そして、その間に4回目接種も始まっていますが、まず、3回目、4回目接種に関して、対象者の何%が接種する想定で予算を組んで、会場、そして人の確保をしようとしているのかお聞きしたいと思います。  一方で、富山県の場合、1回目、2回目のワクチン接種に関しては対象の約85%の方が接種しましたが、現状で、3回目は71%、4回目は約40%となっています。数字で言うとそうなりますが、人で換算すると、1回目、2回目と比べて、何十万人も数が違っています。最初の質問に関して、何%が接種する想定ですかと聞いたのもそこにあるのですが、実際の接種者数が想定からずれて、高まっていなかったら、その分、確保していた人手などを減らすような柔軟な対応をしているのかということを次にお聞きしたいと思っています。  また、先ほど3回目接種に関する予算計上として24億円という話がありましたが、これは、緊急包括支援交付金というものを主に財源として使っています。人手が当初の予算ほどかからなかった場合、ほかに予算項目を立てて、この交付金を回せるのかということを最後にお聞きしたいと思います。 78 高田健康対策室課長 県では、3回目接種、それと現在はオミクロン株対応ワクチン接種ということで特設会場を設置させていただいております。  今お話しいただきました1月補正分については3回目接種用として、今年の9月補正分はオミクロン株対応ワクチン接種用として予算を計上させていただいております。現在は、オミクロン株対応ワクチン接種の特設会場を先月から実施しているところでございます。  対象者の何%くらいがその特設会場で接種することを想定したのかということにつきましては、まず昨年、県の特設会場で1・2回目接種を実施しました際には、1・2回目を合わせまして、約5万9,000回接種しております。これは回数になります。皆さんほぼ2回の接種を受けておられるので、人数としましては、県の特設会場において、1・2回目接種で約2万9,000人余りの方に接種いただいた状況でございます。  3回目接種、それと今実施しておりますオミクロン株対応ワクチン接種につきましては、1・2回目接種を完了している方が全て対象になっておりますので、この1・2回目接種を県の特設会場で接種された方には、引き続き県の接種会場で受け入れられる体制をまず基本とさせていただいております。すなわち、人数としては、約2万9,000人余りの人数を3回目接種、オミクロン株対応ワクチン接種でも受け入れることを基本としていますが、例えば1・2回目接種を企業の職域接種で受けられた方、また市町村の接種会場で受けられた方も一部、県の特設会場を利用されるケースもあるかと思いますので、2万9,000人余りに、そういったプラスの需要も含めた規模感を、3回目接種、オミクロン株対応ワクチン接種でも維持したいという形で予算を計上させていただいたところです。  それで、実際の運営に当たりましては、県の特設会場は、事前予約制で実施しております。そして予約状況に応じまして、例えば必要な医療従事者の方、あとその運営スタッフの方の人数を調整しておりまして、できる限り柔軟で、かつ効率的な対応に努めているところでございます。  最後に、予算執行しなかった分につきましてですけれども、これもお話しいただきましたとおり、特設会場の予算は、国の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を活用しております。交付金の中には幾つか対象事業が規定されておりまして、そのうちの1つであるワクチン接種体制支援事業メニューを活用しているということになります。  この交付金自体にはほかに活用できる事業がございますので、県として事業を予算化することによって、その包括交付金が活用できると承知をしております。 79 瀬川委員 予約の状況に合わせて人手を工夫しているというお話でしたので、恐らく歳出として計上していたほど使わないということになっていくのだと思います。ほかのメニューにも使えるということなので、予算に関しても柔軟に、早めに手を打っていただきたいなと思っております。  続いて、自殺相談窓口の周知について質問したいと思います。  先日、富山市の中学3年生の方が自殺で亡くなるという大変痛ましい事案が発生しました。御冥福をお祈りしたいと思います。この事案があったからというわけではありませんが、以前、予算特別委員会で指摘したのですが、日本の10歳代の死因の1位は自殺となっています。韓国もそうなんですけれども、G7では日本だけという状況になっています。  今回の富山市の中学3年生に関しては、誰も助けてくれないというメモが残してあったということでした。自殺には一人一人の様々な事情があるのだと思いますが、少なくとも助けを求める声に対して、しっかり支援を届ける、その体制を行政だけではなく社会全体でつくっていきたいなと思っております。  昨年度、富山県は、「こころの電話」という相談ダイヤルの体制を強化しまして、24時間365日対応できるようにしました。この事業には2,400万円の予算をつけています。また、この「こころの電話」以外にも相談の窓口があるのですけれども、今年度は、相談窓口を、支援を必要としている方にデジタル広告を使って届ける、つなげようということで、こちらにも予算を計上して、体制を強化したのと同時に、周知を強化しました。これらが、この2年間、富山県のやってきたことです。  こうした取組は評価しているのですけれども、そうした情報が、どのように、特に学校に通う生徒やあるいは不登校の生徒に届いているのかというのを確認したいと思います。 80 久崎健康課長 県では、心の健康や自殺に関する電話相談窓口として富山県こころの電話を開設しており、令和3年6月からは、それまでの平日日中のみの相談対応から、24時間365日対応に拡充し、実務経験豊富な精神保健福祉士や保健師等が、家庭や勤務先での人間関係や健康に関する悩みなど、幅広い内容の相談に応じております。  加えまして、検索連動型広告を活用しました窓口案内をこれまでグーグルで実施しておりましたが、今年度から新たにツイッターにも拡充しまして、相談窓口の周知に努めております。  また、令和2年度に開設しました富山県子ども・若者総合相談センターでございますが、社会生活を営む上での困難を有する子供、そして若者の皆さんから相談を受けております。当該センターにおきましては、ひきこもり、不登校などの生徒にも支援の手が届くよう、今年度新たにSNS──LINEでございますが、これを活用した相談対応も始めたところでございます。この窓口を周知するために約10万枚のカードを作成しまして、県内の小・中・高校、特別支援学校の生徒さん全員に配布しております。  引き続き相談体制の強化や窓口の周知に取り組みますとともに、関係機関との連携を密にしまして、自殺を防ぐための適切な支援体制を構築してまいりたいと考えております。 81 瀬川委員 10万枚のカードを学校に配っていただきましてありがとうございます。学校ごとに対応は違うのかもしれませんが、ぜひ不登校の生徒の方々の手元にも届くように、教育委員会と連携して、御努力いただきたいと思います。 82 岡崎委員 私のほうからも、少し質問をさせていただきたいと思います。  まず、新型コロナウイルス感染症対策について、感染拡大が進む中、県内で流行している株については、感染率が高いBA.5にどんどん進行していると思うのですが、今どのような現状になっているのか。またゲノム検査を適時、体制を取って実施しているのか、横山感染症対策課長にお聞きをします。 83 横山感染症対策課長 直近21日のゲノム解析の発表では、全てBA.5の検出となっております。全国で検出例のある変異株はまだ本県では検出されていない状況です。  ゲノム解析につきましては、1週間から2週間に1回程度の頻度で実施していますが、変異株が多くなってきた場合には、週1回、できるだけやるような形で適宜実施してまいりたいと思っております。 84 岡崎委員 続いてワクチンについてお聞きをしたいと思います。  現在オミクロン株対応のワクチン接種は、BA.1対応型とBA.4-5対応型というワクチンで進められているわけです。厚生労働省の知見では、どちらも一定の効果を得られるとして、差異はないとされているわけでございますが、メーカーの違いですから、それがそうだとは言い切れないところがあるかもしれません。ファイザー社が新たな発表をしまして、やはりBA.4-5対応型ワクチンのほうがかなり有効だということも言い始めているわけです。  当時、厚生労働省は、10月中旬からBA.4-5対応型ワクチンを含め8,000万回分供給可能としていたのですが、県内のワクチン供給状況はどうなのか。またワクチン接種はどの程度進んでいるのか、その状況について、高田健康対策室課長にお聞きをいたします。 85 高田健康対策室課長 オミクロン株対応ワクチンでございますが、本県には、今週までにファイザーのBA.1対応型が24万3,360回分、またファイザーのBA.4-5対応型が53万8,200回分、モデルナのBA.1対応型が7万3,500回分の計85万5,060回分が配送されてまいります。  さらに法令上、今月の28日以降に使用が可能となりますモデルナのBA.4-5対応型につきましては、2万6,000回分が配分されておりまして、今月の28日以降、12月までに順次配送されてまいります。  全て合わせますと、88万1,060回分という数になります。  接種対象者であります12歳以上で1・2回目接種を終えられた方は、県内では約85万3,000人でございます。ワクチン総量が88万1,060回分ということで、必要なワクチン量は配分されている状況でございます。  また、オミクロン株対応ワクチンの県内の接種状況でございますが、11月21日時点で約16万2,000人の方が接種を終えられております。先ほど申し上げました接種対象者の約85万3,000人に占める割合としましては約19%という状況でございます。 86 岡崎委員 先ほどの瀬川副委員長の質疑でもありましたが、なかなか進んでいないということだろうと思います。  年末年始はどうしても人流も動きますし、さらに今年は大雪だと予想されています。いろいろな意味でワクチン接種を推進しておかないと、社会的にも停滞が起こる可能性もあるわけで、そうしたことからもワクチン接種をしっかりと進めていく必要があると思っています。  また、若い世代のワクチン接種についても少し遅れているという感じを受けていますが、どのように進めていかれるのか、高田健康対策室課長にお伺いします。
    87 高田健康対策室課長 特に若い世代の接種は、3回目接種におきましても、年代別の接種率でいきますと相対的に低い状況もございました。  こうしたことも踏まえまして、県におきましては、独自のPR動画を作成しまして、今月の初めから、ユーチューブなどSNSを活用して、ワクチンの有効性について情報発信をしております。また、企業や大学を通じて、早めの接種の呼びかけも行ってきております。  今ほど委員長からもお話がありましたが、年末年始は人流も増加します。また、帰省、受験など、多くの方にとって大切な時期を迎えます。若い方でも新型コロナウイルス感染後に重症化する場合があること、またワクチンには発症や重症化の予防効果が期待できること、さらにオミクロン株対応ワクチンにつきましては、BA.1対応型、BA.4-5対応型、この両者に大きな差はなく、いずれも従来型ワクチンを上回る効果が期待されることなど、県としても引き続き情報発信を行いまして、若い世代を含め、対象の方にはぜひ年内に接種されるよう呼びかけてまいります。 88 岡崎委員 今ほど感染予防対策ということもありましたが、効果も含めて、また若い世代にも呼びかけていただきたいと思います。  次に、自殺対策について私からも少しお伺いします。  心の健康センターの体制についてです。センターの皆さんのお話を聞いていますと、対象者は自殺を考える人だけではなくて、ひきこもりの人であったり、アルコールやネットゲームなどの依存症の人であったりで、様々な相談に当たっておられます。1人当たりの相談時間が約60分で、午前中に2回、午後から2回ということで、かなり過密になっているとお伺いしています。さらに、心の健康センター内で意見交換をするカウンセリングなども、その業務が終わったあとに開催されています。御相談を受ける場合は相当慎重に、丁寧に優しく受け止めていく側でありますから、簡単に結論は出ないわけですよね。当然だと思いますが。例を挙げると、ひきこもりの方が回復される場合は大体、その引き籠もっておられる期間の2倍はかかりますということでした。1年間引き籠っておられたら2年くらい相談を続けるということだと思います。  先ほど中学生の自殺の話もあったわけでございますが、そうした業務の一端を担っているこの心の健康センターの体制をもう少し強化していく必要があるのではないかと思いますが、久崎健康課長に御所見をお伺いします。 89 久崎健康課長 コロナ禍が長期化しまして、暮らしを取り巻く環境が大きく変わってきております。そうした中で、自殺関連も含めまして、不安や悩みに関する県民からの相談というのは数多く寄せられてきております。  実際に富山県こころの電話のほうでも、令和3年度から24時間365日体制に拡充したところでございますので、相談の延べ件数が前年よりもかなり増えている状況にあります。  そうした中、心の健康センターでは、ひきこもり対策などにも取り組んでおりまして、医療や法律、心理、福祉等の専門家を集めました多職種専門チームをセンターに配置し、どちらかというと困難事例に対応するという形になっております。それ以外にも、県民にとって身近で相談しやすい窓口──例えば厚生センターや保健所、あるいは市町村、教育機関、そして民間のNPO等の方々といった支援機関等と連携しまして、自殺予防や依存症、ひきこもり等をテーマとした連絡会議や研修会をセンターで定期的に開催しております。確かに心の健康センターでは相談をたくさん受けてはおりますが、市町村、それ以外のいろいろな窓口とも連携しまして、県全体でスキルアップして、連携強化に努めているという形になっております。  今後とも関係機関とも連携しまして、きめ細やかな相談支援体制の構築に努めますとともに、相談者に寄り添って、丁寧に取り組んでまいりたいと考えております。 90 岡崎委員 電話対応だけではなくて、直接対象者の皆さんが訪れて、相対で相談されるということもお聞きをしておりますし、今ほど課長からも答弁あったように、県内の指導的な立場にもあるということで、お話を聞くとなかなか並大抵なことではないなと伺っております。そういう感触を実際に職場でお話を伺うと感じたわけです。  トータルとして県全体でやっているとしても、指導的立場から、いろいろな知見を出してあげる機能を重視するとすれば、やはり直接の相談窓口体制を持ちながらも、それを共有し、指導に向けられるくらいの余裕を持たないと、なかなか業務は回っていかないのではないかなと思いますので、引き続き強化に努めていただきたいと思います。  次に、有賀厚生部長に要望したいのですが、厚生部は、県民に直接関わるいろいろな仕事をされています。先ほど保健所の体制について永森委員からもお話ありましたが、コロナ感染が拡大してくと、食品管理・監視といった部門を一時停止せざるを得ないと、こんな見解も述べられました。  しかし、このような突発的な事例が起こっても、通常の業務を継続していかなくてはいけない、継続できる体制を持たなくてはいけないと思います。保健師さんなんかは、児童福祉士の代わりに児童相談所に配置される、いわゆる暫定配置ということがあります。異職種であってもその機能を持たせることができる暫定配置がされていると。これなんか解消していって、それぞれの機関がちゃんと機能発揮できるように、ぜひ部としてもしっかりと要望してやっていかなくてはいけないと思っておりますが、見解をお願いします。 91 有賀厚生部長 今御指摘いただいたとおりで、厚生部の業務というものは、かなり多岐にわたり、かつ県民生活に直接関わるものでありながら、それなりの専門性が求められるということで、様々な技術職の配置が必要と思っております。  ただ、そうでありながら、やはり技術職の確保に苦慮しているところでありますし、かつ人員配置についても、厚生部に限った話ではないとは思うのですけれども、突発的なことも踏まえて絶対やれるようにといった余裕を持った人員配置は、正直させていただいていないと思っております。  当方で増やす増やさないと決められる立場でもないのですけれども、その現状については、具体的に伝えていった上で、人員配置について配慮いただけるように、担当部局にきっちり伝えていきたいと思っております。 92 岡崎委員 分かりました。  今のサンドボックス予算でもあった薬剤師さんの充足なんかも、病院にしてみると、各病棟の中でちゃんと配置されていると、その分のプラスアルファの加算が取れるのですが、現状はそれを配置できないということで、厳しい状態になっているとお聞きをしています。  本当に県民の生活に密接に関わるところでございますので、ぜひ引き続き、オール厚生部でまた頑張っていただきたいなと思っています。  最後に、海岸清掃ボランティアについて1点お聞きをします。  令和2年度から富山県スポGOMI大会を実施しています。これはゴミ拾いをスポーツに見立てて、清掃活動を活発化しようという試みだと思います。4年度の開催状況がネット上でも発信されておりまして、私も見ていたところ、気づいたことがありまして、その清掃範囲の状態を、スポGOMIをやった前後で比較すればいかがでしょうか。これくらい効果が出るんだよということをもっと共有できれば、参加者も増えてくるのではないかなと期待を持っているのですが、吉森廃棄物対策班長に所見をお聞きいたします。 93 吉森廃棄物対策班長 スポGOMI大会につきましては、今ほど御説明ありましたとおり、ごみ拾いにスポーツを掛け合わせて、チーム競技として、楽しさのエッセンスを加えたものとして開催を支援しているところでございます。  今年度は3回の大会を支援しておりまして、6月30日に富山県環境保健衛生連合会が開催されたもの、氷見市の柳田地域づくり協議会が開催されたもの、それから富山信用金庫さんが開催されたものを支援させていただいたところでございます。  今ほど委員のほうから、動画化をして、うまく効果的に伝えたらどうかというようなご提案がありました。スポGOMI大会は、県が主催者でないということもありまして、動画は収録していないのですが、動画を活用してPR、普及していくということは、県民の皆様の環境意識の向上に資すると考えておりまして、スポGOMI大会ではないですけれども、毎年展開しております清掃キャンペーンの「みんなできれいにせんまいけ大作戦2022」については、海岸特別清掃の状況を動画化して、富山環境フェア2022のウェブサイトで配信しております。  また、今年7月に立ち上げました、とやま海ごみボランティア部による清掃活動についても、動画配信を予定しておりまして、来年1月をめどに配信したいと考えております。  今後もこうした普及啓発によりまして、幅広い地域世代に清掃活動に参加していただけるように取り組んでまいりたいと考えております。 94 岡崎委員 動画ももちろん大事なのですけれども、私が言っているのは、大きさで何キロのごみが処理できたという結果は掲載されているのですが、どのくらいきれいになったのか、大会実施前後の対比の画像をぜひ掲載してほしいということです。  人情だと思うのですが、やはり自分らが協力したらこんなきれいになったと、こういう配信をぜひお願いしたいなという要望でございます。どうかその辺を心がけていただいて、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 95 岡崎委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって質疑・質問を終わります。  2 陳情の審査 96 岡崎委員長 次に、陳情の審査に入りますが、今回は付託されておりませんので、御了承願います。  以上で付議事項についての審査を終わります。  この際、ほかに何か御意見等はございますか。──ないようでありますので、これをもって委員会を閉会いたします。 Copyright © Toyama Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...