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  1. 富山県議会 2020-06-25
    令和2年県土整備観光委員会 開催日: 2020-06-25


    取得元: 富山県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  1 6月定例会付託案件の審査  (1)  説明事項 薮田委員長 本定例会において、本委員会に付託されました諸案件の審査に入ります。  付託されております諸案件は、お手元にお配りしてある議案付託表のとおりであります。  追加提案されました案件について、当局から説明願います。    中谷観光交通振興局長    ・令和2年度6月補正予算(案)の概要    江幡土木部長    ・令和2年度6月補正予算(案)の概要  (2)  質疑・応答    火爪委員    ・利賀ダムの建設に関する基本計画の変更の件につい     て 2 薮田委員長 これより、付託案件についての質疑に入ります。質疑はありませんか。 3 火爪委員 それでは、付託案件の中から利賀ダムの建設に関する基本計画の変更の件について質疑をさせていただきます。  委員長資料配付を許可いただきたいのですが。 4 薮田委員長 許可します。 5 火爪委員 お配りした資料の冒頭から3ページは、当局から頂いた資料です。資料に番号が振ってありますので、順次御覧になっていただきながら質疑を聞いていただければと思います。  まず、資料1に利賀ダム建設事業の概要が書いてあります。  今回の議案は、1,150億円の総事業費を1,640億円に、そして、工期を令和4年度までから令和13年度までに変更すると、この2つが変更の主な点であります。
     利賀ダム建設事業の目的については、洪水調節、流水の正常な機能の維持、工業用水道です。そして、私が本会議でも質問した地元の地滑り対策と、4点ぐらい論点があろうかと思っています。私は一緒くたにしないで一つずつ片づけていくことが大事だと思っております。  まず、庄川の治水効果についてです。私は本会議の質問でも、限られた時間でしたけれども、この利賀ダム治水効果は極めて限定的なので、ダムではなくて、いろいろなパターンの降雨に効果のある河道改修など、庄川本川での対策こそ必要だと主張しました。  資料1の地図を見ていただきたいと思うんですが、利賀ダム(建設中)と書いてあります。そして、その上流部分を青く塗ってありますが、そこが降った雨が利賀ダムに集まる集水面積を表しています。  御存じのように、庄川というのは、岐阜県に始まりまして延長110キロに及ぶ大変長い河川で、しかも、見ていただければ分かるように、上流部分集水面積が極めて広くて、下流になればなるほど狭くなっていくということで、上流の雨の量が洪水の治水対策にとっては決定的な意味があるということは、一目瞭然だと思います。  利賀ダム(建設中)の下流にいきますと、小牧ダムがあって、庄川用水合口ダムがあって、その下流に雄神と小さく書いてありますが、これが雄神基準点ということで、治水対策の計算上一つのポイントになるわけであります。  私は本会議で、庄川の集水面積は、利賀ダム上流は8%しかないと。この8%にどれだけの雨が降るのかということが一つのポイントになってくると。ここにだけ異様に雨が降るのなら別だけれども、一番大事なのは、どんな降雨パターンにも効果がある本川の対策ではないかと主張したわけであります。  しかし、知事は本会議の答弁で、庄川水系河川整備基本方針において、雄神地点基本高水流量を毎秒6,500トン──水ですから1立方メートルが1トンとイコールで、長いので私たちはトンと言うんですが、毎秒6,500トンと定めまして、利賀ダムで500トンの洪水調整を行う計画を採用したんだというふうにおっしゃいました。  そこで、資料2を御覧いただきたいと思うんですが、これは利賀ダムの概要という、国交省がホームページに出している資料であります。  知事が御説明になったのは資料の右下の部分だと思います。雄神基準点で6,500トンという基本高水を設定して、そして、700トンの洪水調整をして、下流に毎秒5,800トン流す計画だということです。  では、利賀ダムの効果はどれだけなのかというと、利賀ダム上流集水地域に、もし仮に万々が一770トンの洪水があった場合は、利賀ダム地点で500トンカットして、270トンを本川に流す計画だということであります。知事はこの6,500トンの計画、庄川水系河川整備基本方針の計画を採用したんだと。だから、利賀ダムが必要なんだと答えられたんではないかと思います。  そこで質問であります。  この計画の雄神基準点で700トンカットするというのは、どうやってカットする内容になっているのでしょうか。河川課長に答弁をお願いします。 6 二木河川課長 委員御指摘のとおり、庄川水系河川整備基本方針では、その基本高水は、ピーク流量基準地点である砺波市庄川町雄神地点におきまして6,500トンといたしまして、このうち流域内の洪水調節施設により700トンをカットして、河道への配分流量を5,800トンとしているところでございます。  この700トンを調節する流域内の洪水調節施設については、平成19年の国の河川整備基本方針検討小委員会の資料によれば、利賀ダム既存ダム有効活用により行うとされてございます。このうち、既存ダム有効活用については、例えばダムの洪水吐きの改良により洪水調節容量を確保するなどの再開発を行うことなど、様々な手法が考えられますが、今後河川整備が進められていく中で、国において検討されていくことになるものと考えております。 7 火爪委員 伺っておきますが、この雄神地点で、利賀ダムでは幾らカットできるのでしょうか。 8 二木河川課長 700トンのうちの500トンをカットする計画になっております。 9 火爪委員 本当ですか、500トンカットできるのはダム地点です、雄神地点ではありません。洪水調節は下流になればなるほど小さくなります。だから、利賀ダム地点で500トンカットできても雄神地点では500トンカットはできません。どうですか。 10 二木河川課長 国によりますと、利賀ダム基準点と比較的近い位置にございますので、ピークがそのまま下流に伝わるというふうに聞いてございます。 11 火爪委員 そんなことをうのみにしてはいけません。河川工学に関わっている方なら常識だと思います。比較的近いところとおっしゃいますが、地図をもう一度見ていただきたいと思います。利賀ダム地点雄神基準点というのはこれだけ離れています。しかも、支流から本流に入ります。間には小牧ダム合口ダムがあります。それでも洪水調節能力というのは全く下がらないということですか。 12 二木河川課長 利賀川は、河川勾配が割と強い河川でございます。その流域も地形が急峻であるため、庄川のほかの流域と比較しまして、洪水の集まりが悪いとは考えておらず、先ほども申しましたように、利賀ダム地点から雄神基準点までの距離は約15キロと、割と近いということもございまして、そのピークカット基準点でもその効果が保たれるというふうに考えております。 13 火爪委員 これ以上いいでしょう。  この国交省の資料に、わざわざ利賀ダム地点マイナス500トンと書いてあることに注目しておいていただきたいと思うんです。今課長が答えられたことが本当であるならば、雄神基準点のところにマイナス500トンと書いてもよかったわけです。しかし、そうではないから、わざわざダム地点に書いてあるのだと私は理解をしております。疑問点の一つにしておいていただきたいと思います。  それで、700トンカットをどうやってやるのかについては、将来国がやるんだという答弁でありました。利賀ダムだけははっきりしていて、ほかの計画は国が考えるんだと。こんなことでいいんでしょうか。  今、答弁をいただきました平成19年の国の庄川水系河川整備基本方針の策定に先立って、その前の年にコンサルが、株式会社建設技術研究所というところが報告書を出しています。平成18年の報告書に基づいて平成19年に基本方針が策定されたと思って間違いないと思います。情報公開請求でこの資料を取りました。  この700トンカットをどうやって実現するのかということについては、今お話がありましたように少し上流の既存ダムの工事をして洪水調節容量を確保するんだと。境川ダム利賀川ダム和田川ダム、3つぐらい可能なダムがあると思いますが、コンサル報告書には、その3つでおよそ100トンと書いてあります。もし仮に課長が言うように500トンカットできるとしても、少なくとも300トンは足りない。どうするのかと、これが大問題なわけです。  6,500トンの基本高水は高過ぎるという議論があります。だから、当面30年は4,200トンを目標とした河川整備計画でやろうじゃないかということにした。それなら現実的に計画が立てられる。だけれども、どうしても利賀ダムを造りたい人たちが、本来基本方針の6,500トンではめられていた利賀ダムを、4,200トンの当面30年間の河川整備計画の中に無理やり持ってきた。ここに計画のそごがあるわけであります。300トン以上足りません。さあどうするんですか。 14 二木河川課長 今300トン足りないとおっしゃったのは、委員御紹介の報告書の中に記載されている昭和58年の洪水のことだと思われます。庄川の基本高水の設定に当たりましては、繰り返しになりますが、昭和40年の洪水が基準地点で6,500トンと最も大きくなると。その洪水で決めているということでございますので、利賀ダムの効果が500トンとして算出されたというものでございます。 15 火爪委員 ちょっと答弁のつじつまが合わないんですよ。なかなか難しい議論なので、聞いても分からない方が多いと思うんです。議員の方々にも、分かる人も多いと思いますが、分からない方もおられると思うので、私は本会議で土木部長に、地滑りも含めて普通の人たちでも分かりやすい資料を作って、それを提示して、そして議論をしてから採決をしたらどうだと提案したわけであります。  元に戻って、さっき課長の答弁の中で、足りないことは認められました。国が将来いろいろな方策を検討することになっているという御答弁でありました。  そこを詰めないで、庄川本川の6,500トンの基本高水に対応した治水計画ができるんだと言うこと自体、無責任だと思います。課長は認められませんでしたけれども、もし仮に300トン不足だとすると、例えばこのコンサルの計画だと、岐阜県の中でもう一つダムが必要だということになっているんです。このダムの計画は、洪水容量1,350万トンですから、利賀ダムに匹敵するダムです。それだけのお金をかけなければ、この治水計画は完結しません。だから、6,500トンの基本高水を設定すること自体、専門家の中で議論があるわけです。到底無理だと。これを河川工学上設定することは無理なので、当面30年は4,200トンの河川整備計画にして、そして、あとは150年に一度の確率の雨が降っても堤防が決壊しないように、庄川本川できちんと対策を立てるようにするべきだと。到底こんなものできませんよ。利賀ダムだけで1,640億円なのに、もう一つダムを造るなんて。  もう一つ言いましょうか、6,500トンもの計画高水を設定すると、合口ダムは幾らですか。 16 二木河川課長 すみません、今手元には資料がございません。 17 火爪委員 ごめんなさい、突然聞いて。  合口ダムというのは洪水流量3,680トンです、小牧ダムは3,619トンです。この改修が必要になるでしょう、6,500トンの水が流れるという計画にすれば。どうですか。 18 二木河川課長 ダムにより6,500トンから5,800トンに洪水を下げるというものでございます。仮に合口ダムの改修が必要となる場合であっても、当然洪水流量は少ないほうが改修費は少なくなると考えておりますので、金額は押さえてございませんけれども、普通に考えれば洪水をカットしたほうが合口ダム改修費用は小さいと思います。 19 火爪委員 当然ですよ。6,500トンを5,800トンにカットする。5,800トンの水を流すという計画ですと。しかし、合口ダムは3,680トンしか流せないことになっているわけです。大体このコンサルの計画だと、合口ダムだけで35億円から40億円かかると。つまり、自分たちがダムを造りたいところを取り上げて、こうなんだと言うけれども、この計画が一体どういう計画なのかということが、県民は分からない、地元も分からない、議会もよく理解できないような高度な計算がある。そういう説明をしないでおいて、とにかく地元の政治家国交省を信用しなさいと言っても、信用できないから、分かりやすい説明をお願いしますというふうに言っています。  延々とかかるので、次に移りたいと思います。  知事は本会議で、基本高水が6,500トンの設定は、雄神地点で流量が最大となる降雨モデルである昭和40年9月型の降雨モデルに基づいて、48時間雨量368ミリと設定して定めたものと答弁されました。今も二木課長に、そういう降雨モデルのお話をしていただきました。  資料3を見ていただきたいと思います。これが、知事が答弁された降雨モデルであります。これも建設技術研究所報告書から分かりやすく作りました。これも難しい話になるんですが、基準降雨モデルに最近の2日間で150ミリ以上降った雨のパターンを引っ張り出して、それを引き伸ばすんです。2日間雨量368ミリメートル降ったことに引き伸ばすんです。本当にこれだけ降っているわけじゃないんです。引き伸ばして、そしてちょっと極端なものを外して、降雨のパターンを11パターン選んだわけであります。  知事がおっしゃったのは、昭和40年9月17日の降雨パターンです。利賀地域に異様に雨が降ったパターンです。しかし、そういうケースはこれだけで、ほかの10パターンはいずれもこんな感じです。ほとんど200トンカットできないと。平均でも157ミリメートルしか降っていないということなんです。要するに、あの狭い8%の地域に770トン雨が降るというケースを考えたら、そのケースだけは効果があるけれども、ほかは効果がないというのが利賀ダムです。知事はそういうふうに主張をされていました。  私が、治水効果が極めて限定的だと主張する一つの根拠はここにあります。どうでしょうか。 20 二木河川課長 御紹介いただいた基本方針において定められている基本高水については、流域内の過去の11洪水でございますけれども、この洪水の中から雄神基準点で最大となる昭和40年9月の降雨モデルで6,500トンと決めたというものでございます。  庄川流域につきましては、これまでも度々洪水による被害が発生しております。流域の広い河川では、降雨の量だけではなく、おっしゃるように雨ごとに時間分布、空間分布が異なるということもございまして、実際の降雨には様々なパターンがございます。このため、利賀ダムの計画は、この雄神基準点での流量が最も大きくなる降雨パターンに対して効果的な洪水調節ができるよう立案されたものでございます。  ちなみに、昭和40年9月17日の洪水でございますが、調べましたら、台風24号により県内に満遍なく雨が降っております。200ミリメートル以上を観測したところが県内に何か所もございますので、決して利賀地域だけに偏って降った特別な雨というわけではないと思っております。 21 火爪委員 利賀地域にだけというか、満遍なく降っても、要するに利賀ダム上流集水面積は8%でしょう。だから集まる量が少ないと言っているわけです。  これ以上やりませんけれども、治水効果というのは極めて限定的で、11の洪水パターンの、11分の1だと。ほかにもっといい対策があるのではないかと言うのは当然だと思うんです。しかも、今回1,150億円から1,640億円に増額されるということでいいのかと。もっとこの計画についてきちんと分かるように説明をして、そして、議論が必要なのではないかと指摘しておきたいと思います。  それでは、次に移りたいと思います。  事業費1,640億円の中で、治水に使われる予算が幾らなのかということをまず考えてみたいと思います。  資料4を御覧ください。これは平成28年の国交省のダム再検証の時の資料であります。  前にこの委員会でも申し上げましたけれども、ダム建設を推進してきた国交省が再検証をやって、どうして再検証になるのかと。第三者委員会をつくって、いろいろな立場の専門委員も入れて検証をやってこそ再検証でしょうと。茶番じゃないかとは言いませんけれども、自分で自分を監査してどうするんですかという話であります。  資料に戻りまして、資料4の総合的な評価(案)で費用の比較がしてあります。私は本会議で、洪水調節のところをまず取り上げました。  平成28年の時点で、利賀ダム案残り事業費520億円、表のいちばん左の洪水調節というところです。河道掘削案が360億円で、治水対策に限って言えば、利賀ダム案のほうが高いよね、この時点では160億円もダムのほうが割高だよねという資料です。国交省の資料です。  それで、私は本会議で、この時点でもこんなに差があったと。治水対策についていえば、今回地滑り対策が225億円余り、それから、異常洪水になりそうな時に事前に放流する施設整備に27億5,000万円、素人目に見ても、ダムがなければ要らない事業費があります。520億円と225億円余りと27億円余り、足すと773億円に私の計算ではなるんです。そうすると、河道掘削案の360億円と773億円を比較したら、ダムのほうが倍以上高くなるんじゃないかと聞いたんですが、知事答弁はありませんでした。改めて答弁を求めておきたいと思います。 22 森田開発班長 平成28年度に行われました利賀ダムの検証におきまして、ダムの持つ治水、新規利水、流水の正常な機能の維持の3つの目的別に、ダム案とダムに代わる案をコストのみならず、安全度、実現性、環境への影響などの様々な観点から比較検討を行った上で、総合的に利賀ダム案が最も有利であると評価、判断されたものでございます。  委員が配付されました資料の説明を簡単にさせていただきますけれども、この資料につきましては、平成28年度のダム検証時の際に総合的な評価をしたものでございまして、対策案としまして4案ございます。  まず、一番上の利賀ダム案につきましては、洪水調節、流水の正常な機能の維持、新規利水を一つのダムで行うものでございます。  2目的ダム案につきましては、洪水調節庄川本川の河道掘削を行うこととしまして、流水の正常な機能の維持と新規利水の2つの目的を、規模を縮小してダムを建設するものでございます。  単独案につきましては、洪水調節、流水の正常な機能、新規利水ごとに最もコストの安い対策をそれぞれ別々に行うものでございます。  4つ目の、2目的水系間導水案につきましては、洪水調節庄川本川で河道掘削を行いまして、流水の正常な機能の維持と新規利水の2つの目的を神通川と庄川を導水します導水路で連絡するものでございます。  4案の費用でございますけれども、ダム検証時におけます平成28年度以降の残事業費でございまして、委員が手書きされた数字は令和2年度以降の残事業費となっております。  今回の基本計画の変更でございますけれども、4案とも物価上昇や消費税の改正などによる増額がございます。それと、利賀ダム案と2目的ダム案につきましては、地滑り対策費が増額となっているところでございます。今回の変更に伴いまして、総額でいいますと、利賀ダム案が一番安いんですけれども、約1,117億円、次に2目的ダム案が約1,275億円となっているところでございます。  委員御指摘の治水対策に限ってのお話でございますけれども、ダム検証時におきまして、この資料のとおり、コストの観点といたしましては、河道掘削案が360億円ということで有利となりますけれども、利賀ダム案につきましては、実現性や安全度の観点から有利であるとされてきましたことから、最も有利な案は平成28年度の検証時には明確に得られず、有利な案は河道掘削案利賀ダム案とされていたところでございます。  今回の変更におきましても、コストでは委員御指摘のとおり河道掘削案が有利であるという評価は変わりませんけれども、実現性や安全度を加えまして、利賀ダム案が有利であり、ダム検証時の評価が変わるものではないというふうに国から聞いております。 23 火爪委員 そんなにいっぱい答えていただかなくても結構なんで、聞いたことに答えていただきたいと思います。  費用から見れば、私が言ったことは間違いではないと認めていただいたのかなと思っております。それで、費用がさらに倍以上に開いて、そんなんでいいのかというふうに申し上げました。  次に、地滑り問題にいきたいと思います。私がずっと危惧してきたのが地滑り問題です。この地域にダムを造るというときに、どうしてここなのかと。ここは地滑り対策を重視して、県が何十億円とお金をかけて対策を取ってきた地域であります。その努力を無にするような計画ではないのかと思って、11年前に現地に入っていろいろ聞かせていただいたり、調査をさせていただいたりしたわけです。  専門家の中でもいろいろな意見があるわけですが、そこに住んでいる人たちの身になったら、地滑りは対策をしたから安全だということはないんです。どんなに対策を取っても分からない滑り面が発見され、どんなに対策を取っても地震が起きたり、集中豪雨が降れば、それに誘発されて地滑りは起きるんです。だから、地滑り地帯にダムは御法度なわけでありますけれども、その危険を無視してどうしても造りたいということで計画されていくわけであります。  私は本会議で土木部長に問いました。資料5を見ていただきたいと思うんですが、実を言うと、国土交通省は私たちが資料をくれと言ってもくれません。本当に秘密主義です。5月に本会議の前に、利賀ダム貯水池斜面の対策についての検討委員会がたったの1回だけ開かれております。土木部長も出席されたと、本会議で答弁がありました。私が検討委員会の資料をください、議事録をくださいと言っても、国交省はくれないわけです。それで、河川課長と開発班長が頑張ってもらってきてくれたんです。私に取扱注意でくれました。でも、ここで配っちゃ駄目と。議事録に至ってはくれないんですよ。課長と班長が頑張って、くれと言っている議員がいて、出さないと県議会でいろいろ言われると言っても、それならその人に直接来てもらってくださいと言われたと。いや、今の課長や班長がなめられているんじゃないですよ。国はずっとこういう態度なんです。3分の1の事業費を払う県民をばかにしているんじゃないかと思います。こんな情報非開示の状況で、本当の議論ができるかということです。それで、残念ながらもらった資料はお配りできませんでした。  こんな汚くて申し訳ないんですが、これは私が作ったものです。前回、10年前に国交省に直接行ってもらった資料に、分かりやすいように書いたもので、少し正確さは欠きますけれども、大ざっぱにはこれで見ていただきたいと思います。  これは利賀で、緑色に塗ってあるところがダム湖です。ダムサイトが左にあって、この緑のところはダム湖を満杯にした時の図です。だから、ダム湖の周りの黒い線は一番水位が高くなった時だと見ていただきたいと思うんですが、ここに赤色で書いてあるのが地滑りブロックであります。県が長年、一生懸命お金をかけて地滑りが起こらないように対策を立ててきました。  この地滑りブロックが本当に滑らないのかと。水を抜いてきたけれども、ダムができることによって水を供給する。雪が解けたり、雨が降ったりすれば水位が上がる。これで大丈夫なのかということです。  全部議論する時間はないので、大豆谷地区の巨大な1.5キロの地滑りブロックと、今回全く対策を取らないというふうに削られてしまった利賀地区──岩淵地区と大豆谷地区の間に学校のマークがあると思うんですが、ここは小学校、中学校があり、行政センターもある、人が住んでいるとても大事なところです。ところが、今回の計画変更で、大豆谷地区については、その赤い巨大なブロックの下のほうにアンカーを少し打つので、いいんだということになったと。今の計画よりも減らされたんです、対策が。そして、利賀地区は全くやらなくても大丈夫だと、これまで県がやってきたから大丈夫だということで、対策を全く打たないという地区にされてしまったんです。  そこで、この2つの地区を象徴的な地区として取り上げております。国はこのダムを造ったときに、どうやって対策を立てるかということで、「貯水池周辺の地すべり等に係る調査と対策に関する技術指針」というのを決めております。平成31年3月の資料を読みました。  それで、資料6は、その中の説明のページです。小さくて眼鏡がないと判読できない方もおられると思うので、大きい字と赤で書いてきました。土木部長が本会議で答弁をされました。概査という時点で80地区118ブロックの地滑り危険ブロックが想定をされたと。それを精査と解析をして、最終的に対策地点として選定したのは6地区16ブロックだと書いてあるわけであります。  それで資料7が大豆谷地区の下部ブロックと中部ブロックの断面図です。赤い線が地滑り面です。それで、紫色の線が洪水時最高水位、満水にしたときのダム湖の水の高さであります。  今回、下部ブロックは、いろいろ対策を立てる予定だったけれども、やめたんです。それで、下部ブロックにある2つの地滑り面の上のほうの間にアンカーを186本打つだけで終わりということになった。私が心配しているのは、この地滑り面が本当に動かないのか。ダムに水がたまったり、雪解けになって地下水位が上がったりしても、地滑り面に浮力の影響が本当にないのか。そして、下のほうがわずかでも地震などで動いたときに、全部連動して1.5キロの地滑り面が一気に動くということは本当にないのか、それを証明できるのか。班長はどう思われますか。 24 森田開発班長 今回の地滑りの検討におきましては、今ほど委員が御説明されました国の技術指針に基づきまして、航空レーザー測量により作成した詳細な地形図を判読して80地区118ブロックにおきまして現地踏査などを実施した上で、家屋などの保全対象施設や地滑りの規模を評価いたしまして精査を実施しているところでございます。  精査に当たりましては、従来の調査ボーリングに加えまして、より乱れの少ないコアを採取できます高品質ボーリングを実施いたしまして、滑り面が確認されなかったブロックや、滑り面がダムの湛水池よりも上部にあり、湛水の影響を受けないと判断したブロックを除きました7地区17ブロックに対して解析を行った上で、6地区16ブロックにつきまして対策工法の検討がなされているものでございます。  委員御指摘の大豆谷地区の上部ブロックにつきましては、高品質ボーリングを行いました結果、滑り面の末端部が固い岩盤──花崗岩です──に挟まれておりまして、また、岩盤内に地滑り性の破砕は認められないということと、湛水池から約9メートル高い位置にございますことから、湛水による上部ブロックへの影響はないと判断されているところでございます。 25 火爪委員 読んだんですけれども、本当にそうなのかと。要するに、今の技術で調べてそうだったかもしれないけれども、地滑りというのはいろいろな可能性があるので、これで安心はできないよね。だって、今回変更する計画で、より高品質のボーリングを実施したって、じゃ、もっと高品質のボーリングが出てきて、ほかの滑り面が見つかったらどうするんですか。その計画でやらなかったらよかったねという話になると思うんです。不安がいっぱいだということを指摘しておきたいと思います。  利賀地区は対策を全く立てないということなので、図面はないんですが、資料8ページを見ていただきたいと思うんです。  利賀地区はダムサイトの周りに民家があるので、重要地域だと思うんです。対策工の計画安全率と保全対象の重要度一覧という表で、家屋があるところの計画安全率は1.15から1.20だと。ところが、この利賀地区の滑り面の対策基準は1.0です。1.0に到達したところは全部対策から外されています。子供たちが滑り面の上にいるという状況で、こんなことでいいのか。改めて国に対してもっと厳しい対策を求めるべきではないかと思いますが、開発班長に聞いておきたいと思います。 26 森田開発班長 地滑り対策につきましては、1.0を下回った場合に対策することになっております。利賀地区には、保全対象として小中学校や行政センターがありまして、まずは地滑りブロックの末端部でございますけれども、湛水池から約100メートルと高い位置にあると。また、下部の湛水の影響を受けるブロックにつきましては、現在地盤の変動が見られないということから、現況の安全率を1.05に設定いたしまして、ダムの湛水に伴います最小安全率が1.03と1.04という解析の結果が出ております。いずれも1.0を下回らないということでございまして、利賀地区につきましては対策が不要とされたものでございます。  国におきましては、現在も地盤の変動の状況や、地下水の観測をしておられまして、この後もそういった観測を継続されていくと伺っております。県としましては、この後、実際に詳細な設計が進められる段階で、地滑り防止法などの協議がしっかりと行われるように国に働きかけてまいりたいと考えております。 27 火爪委員 まだこれで対策は終わりではないということを認められたと思うんです。何があるか分からないと。私は計画安全率の設定で1.15から1.20必要とされているこの大事な地区は、対策をするときの判断もやはり1.15、1.20にしてほしいと言っているんですよ。分かっていただきたいと思います。  最後に、土木部長に伺っておきたいと思います。  今の答弁でもお分かりのように、大変難解な議論があるわけであります。こういうことを私たちにもきちんと資料を使って説明をしていただきたいと、地元にも説明していただきたいと。だから、分かりやすい資料が必要だと、検討委員会専門家も言われたわけですから、そういうものをちゃんと示して、よく説明をして議論をしてほしいと、本会議で再々質問までしました。私のこういう疑問にも丁寧に答えて議論をしてほしいということを申し上げました。今の議論だけでは到底納得できないことが山積しているわけであります。  今日は、地滑り対策についてだけ部長に質問しておきたいと思うんですが、今回の知事意見案の中に、早くやってほしいとは書いてあるんですけれども、地滑り対策について、今後も万全を期してよく説明をすることという注文がないんです。私はこれが大変不満なわけです。そういうことを意見案にきちんと入れて、対策に万全を期すよう求めていただきたいと思いますが、改めて部長の所見を伺います。 28 江幡土木部長 利賀ダムの建設に関する基本計画の変更の件についての議案の話でございまして、御指摘がありましたのは、知事意見案の中に、地滑りという言葉がないということでございましたけれども、知事意見案で触れておりますのは、「沿川住民の生命と財産や地域の安全を守るため、計画的かつ一日も早い完成を図ること」と、もう1点は、コストの関係でございます。私はこの、沿川住民の生命と財産や地域の安全を守るためという部分については、もちろんダムのこともありますけれども、当然沿川の地滑り対策についてもしっかりやれということが含まれた内容ということで御理解をいただければと思っております。  私も昨年、利賀ダム建設事業管理委員会に出席させていただいて、文面ではございませんけれども、地滑り対策に万全を期すようにお願いしたところでありますし、また、これまでもいろいろ議会で議論していただいた内容について、利賀ダム工事事務所とも話をしたことも踏まえて、今回の基本計画の変更につながっているというふうに考えておりますので、今後とも地滑り対策についてはしっかりと要請していきたいと思っております。 29 火爪委員 時間の都合で、利水の関係や、流水の確保の議論はできませんでした。しかし、利水について言えば、利賀川ダムで十分だと。利賀川ダムで今も利賀川工業用水道事業で工業用水を供給していますよね。それから、本会議でもさんざん議論があったように西部水道用水供給事業の利水も十分余裕があると思います。  渇水対策についても、20%の取水制限をしたときがあるという話がありましたけれども、20%ですよ。やはり力を合わせていろいろな形で乗り切っていく方法はほかに幾らでもあると私は考えております。  これだけ質疑の時間を取らせていただいたので、反対討論の上乗せはやりません。この質疑で私の反対の意思を十分酌んでいただきたいと思います。 30 薮田委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、質疑なしと認めます。  (3)  討 論 31 薮田委員長 これより討論に入ります。  討論はありませんか。──ないようでありますので、討論なしと認めます。  (4)  採 決 32 薮田委員長 これより付託案件の採決に入ります。  本委員会に付託されました諸案件のうち、まず、議案第91号利賀ダムの建設に関する基本計画の変更の件について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
     〔賛成者挙手〕 33 薮田委員長 挙手多数であります。  よって、議案第91号については、原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、議案第92号令和2年度富山県一般会計補正予算(第7号)のうち本委員会所管分について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。  〔賛成者挙手〕 34 薮田委員長 挙手全員であります。  よって、議案第92号については、原案のとおり可決すべきものと決しました。  2 請願・陳情の審査 35 薮田委員長 次に、請願・陳情の審査に入りますが、今回はいずれも付託されておりませんので、御了承願います。  3 閉会中継続審査事件の申し出について 36 薮田委員長 次に、閉会中継続審査事件の申し出の件を議題といたします。  本委員会の閉会中継続審査事件については、お手元にお配りしてある申し出案のとおり議長に申し出たいと思います。  これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 37 薮田委員長 御異議なしと認めます。  よって、お手元にお配りしてある申し出案のとおり議長に申し出ることに決定いたしました。  4 県土整備観光行政当面の諸問題について  (1)  報告事項    資料配付のみ    観光振興室    ・ディスカバー富山県「地元で遊ぼう!『「ドコイ     コ?」とやま旅。』県民割引キャンペーン」の実     施について    ・「ディスカバートヤマ2020 Instagramフォトキャ     ンペーン」の実施について    経営管理課    ・令和元年度公営企業会計決算(見込み)について  (2)  質疑・応答    澤崎委員    ・県管理河川における雑木の伐採について    ・コロナ禍における土木職員の在宅勤務実施による業     務への影響について    ・「地元で泊まろう!県民割引キャンペーン」につい     て    川上委員    ・新型コロナウイルス感染症拡大防止のための地域交     通への支援について    ・新型コロナウイルス感染症収束後の観光誘客につい     て    永森委員    ・コロナ禍における時差出勤、時差通学の影響につい     て    ・富山県公共交通モードプラットフォーム創設事業に     ついて    横山委員    ・黒部ルート一般開放安全工事について    ・湾岸道路(魚津市東町~黒部市石田)整備事業につ     いて    針山委員    ・一般県道能町枇杷首線について    ・「地元で泊まろう!県民割引キャンペーン」につい     て 38 薮田委員長 報告事項に関する質疑及び所管行政一般についての質問に入ります。  質疑、質問はありませんか。 39 澤崎委員 私から3問質問させていただきたいと思います。  まず、国土強靱化対策の一環として、県管理河川における樹木の伐採が今粛々と行われているわけでございまして、このあたりの発注規模についての質問でございます。  河川沿いにたくさんの建設業者がおられますので、なるべくそういったことにも配慮しながら入札に参加できるよう工夫していただきたいというのが地元からの要望でございます。二木河川課長の所見をお伺いします。 40 二木河川課長 河川内の樹木の伐採については、川の流れの妨げにならないよう、災害の未然防止対策としてこれまでも計画的に実施してきており、平成30年度からは国の防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策の予算も活用して重点的に取り組んでおります。  樹木の伐採業務の発注に当たりましては、とび、土工などの入札参加資格を有する地元の建設企業に発注しており、その際には搬入路の確保など、現場の条件などを勘案した上で、地域の実情を踏まえた適切な規模での発注となるよう業務を分割するなど、比較的規模の小さな建設企業の受注機会の確保にもきめ細かく対応するよう努めております。  県としては、建設企業の経営の健全化が図られることは重要と考えており、今後とも樹木の伐採業務の発注に当たりましては、地域ごとの受注状況を十分に把握しながら、引き続き地元建設企業の受注機会の確保に努めてまいりたいと考えております。 41 澤崎委員 そのような形で、経営の安定化に御尽力いただければと思います。  続きまして、新型コロナウイルス感染症の影響で、県土木部の職員におかれましても、在宅勤務を実施されたと聞いております。聞くところによりますと、4月、5月の職員1人当たりの時間外勤務が前年比マイナス16.3%ということで、随分働き方をいろいろ考えられたというふうに思っておりますけれども、そういうことによって実際の設計業務であったり、あるいは現場に行って調整、打ち合わせをしたりということに支障があるのかないのか、非常に難しいところで、特に現場との密接な関係の中で、土木業務を行うに当たって、いろいろな弊害があるのではないかと危惧するわけでございます。そういった一連の影響等について、酒井建設技術企画課長にお伺いします。 42 酒井建設技術企画課長 新型コロナ対策といたしまして、土木センター、土木事務所におきましても、県職員の感染防止、職員を介しての県民の感染防止及び県庁機能維持のため、4月20日から5月15日まで2班体制で在宅勤務を実施いたしました。また、この期間の前後では、人と人との接触を減らすよう求められましたことから、例えば、工事の発注に当たって必要な地元、あるいは関係者との打ち合わせなども控えざるを得なかったという状況でございました。  ただ、現時点の公共事業の進捗につきましては、まず、公共工事の発注についてですけれども、今年4月から6月末までの土木工事の発注見込件数は149件を予定しております。過去3か年の平均が120件でございますので、それに比べますと上回っている状況でございます。  次に、監督業務につきましては、この時期は大体職員1人当たり3件程度の工事を担当いたしますけれども、在宅勤務の実施について、建設関係団体に事前に通知をいたしますとともに、在宅勤務日でありましても、必要に応じて工事現場に出向いておりましたほか、段階確認の手法を工夫するなどいたしまして、極力工事の進捗に影響が出ないように努めてきたところでございます。  また、工事の完成検査につきましては、4月から6月末までの実施見込件数が262件でございまして、これも過去3か年の平均が228件でございますので、これに比べて上回っているという状況でございます。  こうしたことから、今回の在宅勤務による工事の発注、あるいは施工管理等への影響は小さかったと考えております。引き続き、感染拡大防止対策を徹底しつつ、公共工事の円滑な執行に努めてまいりたいと考えております。 43 澤崎委員 非常に作業の効率化が図られているということで、土木部の人員はずっと、どちらかというと右肩下がりになっていて、私は資格者も本来は増やすべきなんだろうと考えている中で、えらい効率がよくなっているということで、非常に安心したわけであります。  続きまして、今度は、観光行政についての質問をさせていただきたいと思います。  今大変話題になっている県民割引キャンペーン、大好評ですけれども、実は他県を見てみますと、こういった県民割引キャンペーンと、旅館、ホテルの近くのお土産屋や公共施設をひもづけて提案されているところもあるやに聞いております。今後、そういったことができるのかどうか、長谷川観光戦略課長の所見をお聞きします。 44 長谷川観光戦略課長 県民宿泊割引キャンペーンにつきましては、宿泊を伴います1万円以上のプランを割引対象としているところでございまして、その中ではお土産や、その他の富山県、地元ならではのサービスなどをセットとした独自の宿泊プランを設定していただくことも可能としているところでございます。  実際に一部の参加宿泊施設におかれましては、魚料理教室などの体験や、地元の特産品のお土産つきのプランなどを御用意いただきまして、今回のキャンペーン限定のプランを設定されて、県内の魅力を感じてもらえるよう工夫をいただいているところでございます。  また、今回の事業実施に当たりましては、事前に各市町村にも情報提供させていただいたところでございまして、各市町村におきましても、県の事業内容を踏まえ、さらなる誘客のための独自の取組を実施、または検討されているところでございます。  県としましては、各市町村の取組とも連携させていただきながら、効果的な事業の執行に努めているところでございます。  さらに、県におきましては、県民の皆様に県内観光地の魅力を再発見してもらうという観点から、本日、報告事項として説明資料をおつけしておりますけれども、7月1日より県民の皆様を対象に県内の観光地巡りや様々な体験の旅行代金の割引キャンペーン『「ドコイコ?」とやま旅。』を実施することとしているところでございまして、説明資料のとおり、県内周遊や体験として、幾つかの旅行商品を御用意させていただいているところでございます。  加えまして、県内市町村から商品追加の御提案がありましたら、本キャンペーンの対象とさせていただくように考えてございます。  改めまして、県民の皆様にはこの機会に宿泊割引と併せまして、今申し上げたような旅行商品の割引も活用いただいて、県内観光地を積極的に周遊いただいて、県内の魅力を再発見いただくということと、その体験を生かしてSNS等を通じて県内外に発信していただくことで、結果的に県民総ぐるみによる観光振興につなげてまいりたいと考えているところでございます。 45 澤崎委員 一部の市町村の方から、こういうふうな要望がありましたし、今日の報告事項にもありましたので、そういう市町村の方ともぜひ積極的に情報連携していただきたいと思います。大変頼もしく思いました。 46 薮田委員長 ここで暫時休憩といたします。  休憩時間は10分といたします。  〔休  憩〕 47 薮田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑、質問はありませんか。 48 川上委員 それでは、私から大きな問いとして2つ、お伺いしたいと思います。  今回の補正予算案に計上されているものについての質問ということで、お聞きしたいと思います。  今日の説明の中でも公共交通事業者等の感染防止のための運行協力への支援というものがありました。この支援の内容について、もう少し具体的に御説明いただけますか。 49 清水地域交通・新幹線政策課長 県内の公共交通事業者におかれましては、新型コロナウイルスの影響によりまして、利用者が大きく減少する中にありましても、地域の生活や経済活動を支え、3つの密を避けるということで、できる限り減便を控えた運行を継続いただいておりまして、結果、相当程度の減収が生じていると伺っております。このため、今回の6月補正予算案におきまして、複数の市町村にまたがって運行されている鉄軌道や、これまで市町村等と連携して運行を経営支援してきましたバス路線に対しまして、平日の朝夕ラッシュ時間帯の3つの密を回避した運行の継続に必要な経費として、4月から9月までの6か月間分を基礎に補助する事業を盛り込んだところでございます。  今回の提案内容につきましては、市町村に対し丁寧に説明いたしますとともに、県と連携した支援をお願いしたいと考えているところでございます。  県としましては、地域公共交通機関が必要な感染防止対策を実施した上で、安定的に運行を継続できるよう、沿線市町村と連携して引き続き支援してまいりたいと考えてございます。 50 川上委員 鉄軌道やバス路線の事業者に対しての支援ということでございますが、具体的にはどうなんですか。今コロナによって乗車人員が減っているから、それによって、例えば今、新幹線では臨時便を減らしたりしていますけれども、そういった便数を減らさないということに対しての助成という考え方でよろしいんですか。 51 清水地域交通・新幹線政策課長 今ほどお答えしたところではございますけれども、利用者が大きくコロナの影響で減少する中、減便をせずに運行を継続しているということに対する協力への支援という意味合いでございます。 52 川上委員 そうすると、これは今6か月間という話でしたけれども、この期間というのは、この後また延長するという考えもあるんでしょうか。 53 清水地域交通・新幹線政策課長 今回の補正予算案は6か月間と設定しておりまして、現時点で特にそれを延長するということまでは考えてはいないところでございます。 54 川上委員 次の質問に移っていきたいと思います。  もう一つ、地域公共交通における感染拡大防止対策への支援というのが補正予算案に上がっています。この内容について、多少御説明いただけますか。 55 清水地域交通・新幹線政策課長 こちらにつきましては、5月29日に本県の緊急事態措置がステージ1となりまして、公共交通の利用というのも徐々に回復してきているところでございますけれども、感染防止対策というのは引き続き重要だと考えております。このため、今回の補正予算案におきまして、今お答えいたしました公共交通事業者の運行協力の支援事業のほかに、公共交通事業者が感染拡大防止のために、駅や車両の衛生対策や、新たな実証運行に取り組まれる場合に、国の補助に上乗せして支援すると。この国の補助の詳細は、今後国から示される予定ですけれども、こうした事業を盛り込んでいるところでございます。 56 川上委員 実は前回の委員会の中で、永森委員から、いろいろな状況によって非常に混んでいる列車があるという話がありましたけれども、具体的な例の一つとして、御存じのように黒部市においては、今年4月から4つの中学校が2つになりました。その交通手段というのは、片方はスクールバスです。もう一つは富山地方鉄道を使うことになったわけです。我が家は駅の目の前なもんですから、4月早々は、たくさん乗っているなと思ったんです。その後休校になっていたんですが、6月から平常の学校通学が始まったということで、その電車には小学生、中学生、高校生等も乗ってくるわけです。私の小さい頃も、物すごく密で乗っておったんですけれども、ここ30年ぐらいは、あんな状況を見たことはございませんでした。  それで、今のコロナ以降、乗っている皆さんも、密の状態についての不安を大変抱かれていまして、実は黒部市でもその対策をどうしようかということで、富山地方鉄道ともお話をされているようです。  スクールバスは増便しているようですが、電車については地鉄とのいろいろな話がありまして、なかなかできないということで、結果的に今どうなっているかというと、お願いという文章で、30分前の電車といつもの時間の電車に、できれば分かれて乗ってほしいという案内を出しているということであります。併せて、富山地方鉄道でも係員を出して、整理と密にならないようにという声かけをやっておられます。  それで何とか急場をしのいでいる状況なんですけれども、これから冬場に向かうわけです。皆さんもそうでしょうけれども、冬場に30分早い電車に乗れと言われたら、家庭から何から大変なわけだ。そこで、今の地域公共交通における感染拡大防止対策への支援を受けて、鉄道事業者との話し合いもありますけれども、電車の増便を働きかけるという施策を取っていくことは可能なんでしょうか。
    57 清水地域交通・新幹線政策課長 列車の増便の件につきましては、今ほど申し上げました感染拡大防止対策のための国の補助金の詳細がまだ示されておりませんので、その詳細次第というところはございますけれども、衛生対策や新しい実証運行が補助対象になっているというところまでは判明しているということでございます。  今後、公共交通事業者や市町村におきましても、国の詳細が判明してからですけれども、国や県の支援内容も踏まえまして、感染拡大防止のための増便も含めた取組についても検討が進むというふうに考えているところでございます。  繰り返しになりますけれども、県としましては、こうした取組状況も注視しまして、3密を回避して必要な運行が継続できるように、対策を実施した上でやれるように支援に努めてまいりたいと考えているということでございます。 58 川上委員 第2波という話が出ている中で、9月以降も非常に気になる。しかも、学校で感染が発生すると大変なことになります。今議会では、教育問題も大変多く議論されましたので、そういうことも含めて、できる対策はきちっと取るという姿勢をぜひお願いしたいと思います。 59 清水地域交通・新幹線政策課長 今後、第2波があるかもしれないということも含めて、引き続きしっかりと対策をやってまいりたいと考えております。 60 川上委員 第2波は必ず来ます。皆さん言っています。  観光事業の話に移りたいと思います。  新型コロナウイルス感染症収束後の誘客活動について、先ほども澤崎委員から県民割引キャンペーンの話が出ていました。数値については、今日、新聞発表もありましたので、あえて聞きませんけれども、具体的に1点聞きたいのは、今どんな話が出ているかというと、実は応募したときには、第2希望、第3希望はあまり意識していなかったのに、第2希望、第3希望で当たったと。こういう場合のキャンセルの扱いはどうなっているんですか、お聞かせください。 61 長谷川観光戦略課長 今回のキャンペーン実施に当たりましては、より多くの県民の方により多くの宿泊施設に宿泊していただきまして、このキャンペーンの実施効果が県内広くに及ぶようにしたいという意図の下、本県の工夫といたしまして、抽せんが予想される中、第2、第3希望まで把握させていただいて、その中で当選を通知させていただいているところでございます。それをキャンセルされるということになれば、権利放棄になるというふうに考えてございます。 62 川上委員 分かりました。権利放棄しないように言っておきます。  今議会でも大変議論されたところです。先ほど実数の話はしませんと言いましたが、トータルで1万人のところに対して、現在1期2期合わせて7,254人の方のキャンペーン参加が決まっているという報道でありまして、第3期の募集が今始まっているところであります。しかしながら、これだけの県民が協力しよう、行ってみたいという思いがあるわけですから、もう少し臨時交付金を利用した拡大を考えられないかと。もうぼちぼち、もっと具体的に出していただけないかと問いたいわけですが、いかがでしょうか。 63 長谷川観光戦略課長 今回のキャンペーンにつきましては、御案内のとおり、本県の対策指針におきまして、観光振興についてまず県内観光から取り組むとされたことを踏まえまして、県民の皆様に県内観光地の魅力を再発見していただいて、積極的にその魅力を発信していただくという趣旨の下、県内観光需要の速やかな回復につなげることを目的として取り組んでいるところでございまして、委員から御案内がありましたとおり、第1期、第2期それぞれ、第1期では118施設に対して4,000人余り、第2期では参加登録のあった全144施設に対し3,000人余りの当選、宿泊予定があるというところでございます。  委員御指摘の本キャンペーンの拡充、延長につきましては、本事業への県民ニーズが大変大きいということは我々も承知しておりますし、現在国のGo To トラベルキャンペーンの事業開始が遅れるのではないかという報道もなされておりますことから、引き続き、できるだけ多くの宿泊施設、そして、できるだけ多くの県民の方に本事業の効果が行き渡るよう、御指摘の点について検討していくというところでございます。 64 川上委員 Go To トラベルキャンペーンが遅れるといっても、9月、10月になることはないと思います。県民割引キャンペーンは7月末までですから、つなぐとすれば、8月の辺をどうつなぐかという話になってくると思うんです。そうだとすれば、もう具体的なところをぜひ出していただきたいと思うんです。富山県が今回このキャンペーンで約1億5,000万円予算化しているわけですが、隣の石川県は12億円、福井県は5億5,000万円と、こういった措置をしているようでありまして、県民もそういうふうに動こうとしているわけですから、北陸3県を見てももう少し力を入れて、ぱっとやっていただければなと思うわけですが、いかがですか。 65 長谷川観光戦略課長 考え方につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますので、当選枠の拡充、期間の延長、受け入れる側の宿泊施設の状況などもよく踏まえながら、いずれにしましても、拡充、延長につきまして、前向きに検討させていただいているところでございます。 66 川上委員 なかなか具体的な答えが出てこないので残念です。一般質問で皆さんに答弁されたものがそのまま返ってきているような感じですが、さらに一歩という思いで、新しい課長さんに期待をしながら質問していたわけでありますので、引き続き期待しておきたいと思います。  さて、この後、Go To トラベルキャンペーンにつなげていくということでありますけれども、流れから考えていくと、Go To トラベルキャンペーンを始めた後、今度は冬場が来る。ではその後は、どう組み立てていくのかということであります。  Go To トラベルキャンペーンの後にまた県民割引キャンペーンというわけにもいかないでしょうし、せっかく誘発したわけですから、ともかくもうぼちぼち来ていただいた方々を何とかリピーターとして取り込んでいく手だてを考えていくことが必要ではないかと思うのです。そのためのインセンティブなど、何かそういったものを今回の補正予算案の中で考えておられるようであれば、お聞かせいただきたいと思います。 67 長谷川観光戦略課長 先ほど申し上げましたとおり、県の観光振興については、まず県内観光から取り組むこととしまして、順次様々なキャンペーンを展開しているところでございます。その後の県外からの誘客に向けましては、委員御案内のとおり、今回の補正予算案におきまして、国で実施される予定のGo To トラベルキャンペーンと連携いたしまして、キャンペーン期間中の県内宿泊者に対し、富山県ならではの特典を付与するという事業を盛り込んでございます。  具体的には、まず、国のキャンペーン実施時に、富山県を選んでもらうための工夫といたしまして、期間限定で味わえる富山の海の幸山の幸などの県内の特産品を用意すること、併せまして、まさに国のキャンペーン後に、いわゆるリピーターとなって再び富山県を訪れてもらうための工夫といたしまして、本県ならではの伝統工芸を体験いただくメニューや、県が企画するオンライン観光のイベントに参加していただくなどのメニューを用意する予定でございまして、新規のリピーターの獲得、キャンペーン後も本県を訪れてくれる富山ファンを増やすべく取り組んでいきたいと考えているところでございます。  現在の発表内容によりますと、国のGo To トラベルキャンペーンは利用回数の制限がないと把握しておりますので、そういった工夫を通じまして、委員御指摘のリピーターについても積極的に獲得してまいりたいと思ってございます。今後とも富山県が選ばれ続ける観光地となるようしっかりと取り組んでまいります。 68 川上委員 ともかくリピーターを探し求めていかないと、これから大変だと思っています。それぞれの事業者も工夫はされると思うんです。そのためのどんなお手伝いができるのか、そういった情報収集についても県は積極的に動いていただきたいと思うんです。いろいろな案を持っておられる方がおられるようですけれども、なかなかつながっていないというのが肌身で感じているところです。そういった事業者との意見交換、情報収集についてもぜひ滞りなくやっていただきたいと申し添えておきます。  次の質問ですが、「ディスカバートヤマ2020 Instagramフォトキャンペーン」の事業内容についてお聞かせください。 69 吉澤国際観光課長 「ディスカバートヤマ2020 Instagramフォトキャンペーン」につきましては、富山県の歴史、伝統文化、自然、景観、食などの写真をSNSに投稿し、本県の魅力を広く発信するために実施するものでありまして、まずは県民の皆様に本県の魅力を再発見していただき、全国、ひいては海外にも積極的に情報発信していただくことで、本県の観光振興を図るものでございます。  実施期間につきましては、夏、秋、冬の3シーズンに分けて開催することとしておりまして、現在第1弾のディスカバートヤマ2020夏を、「地元で泊まろう!県民割引キャンペーン」の第1期分の当選発表の日に併せて開始したところでございます。  それぞれの実施期間につきましては、夏版が6月16日から8月31日、秋版、第2弾につきましては9月から11月、冬版、第3弾は12月から来年2月までとしているところでございます。  投稿するには、インスタグラムの富山県観光アカウントに登録の上、期間中に県内観光地でいいと思ったスポットや食などを撮影した写真を、所定のハッシュタグをつけてインスタグラムに投稿していただく方法で行うこととしておりまして、投稿いただいた方の中から抽せんで100名の方々、これは第1弾から第3弾まで合わせますと、それぞれ100名なので計300名の方に富山県内の特産品が選べるトヤマカードをプレゼントすることとしております。  今回のキャンペーンでは、参加者の皆さんに富山県の魅力を再発見してもらう、そして、本県の魅力を広く発信していただくことで、国のGo To トラベルキャンペーンや、今ほど長谷川課長から説明がありました県のゴー・トゥ&ウェルカム・ホーム促進事業とともに、県外からの誘客の呼び水になること。また、当キャンペーンの参加者におかれましては、あらかじめ富山県観光アカウントに登録していただくことから、本県の観光情報を容易に提供できるといった効果を想定しているものでございます。  県といたしましては、一人でも多くの方に参加していただけますよう、今後実施する様々なキャンペーンと併せ、継続的な周知、誘客促進に取り組んでまいりたいと存じます。 70 川上委員 何点かお聞きしましたけれども、第2次の臨時交付金が127億円で、第1次、第2次合わせると県で175億円ということでありまして、どうも6月補正までを見ますと、大体105億円ぐらいこれを充てておられるかと思うんです。さっきも言いましたけれども、観光に関して、石川県、福井県と比べても、金額的に少し力が入っていないのではないかと。もう少し力を入れてほしいと、また臨時交付金を使ってぜひやっていただきたいということをお願いして、質問を終わります。 71 永森委員 まず、時差出勤、時差通学についての質問をさせていただきたいと思っています。新型コロナの影響で密を避けるためということもあったと思いますけれども、時差出勤、時差通学という動きが県内でもあったと思っています。  最初に、公共交通機関の混雑緩和にどんな影響があったのか、清水課長に伺います。 72 清水地域交通・新幹線政策課長 今回の新型コロナウイルス感染症を受けました時差出勤、時差通学によります公共交通機関の混雑緩和への影響につきまして、県内の交通事業者さんに確認をいたしましたところ、外出の自粛や休校といったほかの要因もありますので、区別が難しくて、定量的な把握は難しいということではございますけれども、通勤通学の時間帯が変更になったことによりまして、公共交通機関の利用が分散し、混雑の緩和にそれなりの効果があったと考えられるということでございました。  また、あいの風とやま鉄道におきましては、現在時差出勤などを呼びかける車内放送や、駅内の掲示も行っていると聞いております。 73 永森委員 一定の効果があったのかなと思っております。  一方で、道路のほうも、私の場合は射水から富山市内に向かう道路でありますけれども、いわゆるラッシュ時にいつも混雑しているところが大変すいていたなと思っていまして、恐らく多くの方が実感をしているんじゃないかと思いますけれども、このあたり、何か分かっていることがあれば教えていただきたいと思います。  金谷道路課長、お願いいたします。 74 金谷道路課長 道路におけます交通状況のうち、県管理道路では交通量を計測しておりませんでしたが、国では、国道に設置してございます自動的に交通量を観測する機械で把握をされておりまして、国が取りまとめました5月の交通状況でございますけれども、例えば国道41号の富山市掛尾地内におけますゴールデンウイーク期間中の交通量でございますが、昨年の同じ時期と比べまして4割減の6割に当たります1日当たり1万9,900台となっておりましたが、本県で緊急事態宣言が解除されました後の5月18日から5月末日までの平日の交通量は2割減の8割に当たります2万9,100台となっておりまして、徐々に前年並みに近づいている状況でございます。  時差出勤、あるいは時差出勤の道路の渋滞緩和への影響については、時間帯別の交通量までは示されておりませんでしたので、明確にお答えすることは難しいんですけれども、1日当たりの交通量が減っているということから、渋滞についても減っていたものと考えております。 75 永森委員 今ほど、時間帯別の交通量は分からないという答弁でしたが、これだけ世の中で、今議会でもデジタルトランスフォーメーションという言葉がたくさん出ていて、そういうことを把握できないことはないと思うんです。お金をかけて道路を整備する必要性というのは、いろいろなところで渋滞もあって、2車線を4車線にしてくれとか、いろいろな話があるんですけれども、やはりデータをしっかり取っていくことがとても大事な気がしていて、そういうことをしっかり把握しながら道路の整備等も含めて考えていくことが大事だと思っていますので、何かそういうことを把握する方法をぜひとも考えていただきたいと思います。  その上で、社会全体で時差出勤や時差通学を進めていくことによって、公共交通においてはもちろん密の回避ということもありますし、道路は通勤通学時において、多くの方が混雑時間帯を読めなくて時間をロスしていたり、環境のこともあったりします。皆さんそれぞれそれなりのストレスを感じながら通勤通学をしているということだと思いますので、そういうことに、このコロナの機会を通じて社会全体として取り組んでいくことも大事だと思うんですけれども、どのように考えておられるのか、清水課長に伺います。 76 清水地域交通・新幹線政策課長 今ほどお答えしましたとおり、時差出勤や時差通学の取組は、道路の渋滞の緩和や公共交通機関の混雑の緩和にそれなりの効果があったと考えられると思っております。  お尋ねの時差出勤、時差通学につきましては、現在5月29日より緊急事態措置がステージ1となりまして、道路や公共交通の利用も徐々に回復してきているところでございますけれども、今県では、新型コロナウイルス感染症拡大防止にかかる富山県対策指針におきまして、引き続き3つの密を徹底的に避ける取組ということで、職場への出勤については各企業に対しまして、在宅勤務、テレワークを推進するとともに、時差出勤、テレビ会議の活用をお願いしているところでございます。  また、県立学校に対しましては、6月1日から再開しているところでございますけれども、通学につきまして、公共交通機関をやむを得ず利用する場合、感染症対策を行った上で、できるだけ乗客が少ない時間帯に利用できるようにするといった配慮を行うように求めているというのが現状でございます。  今後、こういった指針や通知につきましては、政府の方針も踏まえて対応がなされると考えておりまして、時差出勤、時差通学ですけれども、テレワークやテレビ会議といった取組も含めまして、ウイズコロナ、アフターコロナ時代の新しい生活様式を受けまして、道路や公共交通の利用動向を注視しながら、関係部局と連携して適切に対応していきたいと考えているところでございます。 77 永森委員 ぜひともしっかり取り組んでいただきたいと思います。  次に、県内公共交通についてですけれども、今年度の当初予算におきまして、富山県公共交通モードプラットフォーム創設事業が計上されています。  資料を頂いて読んでみると、県内MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の推進の一つの足がかりにしていきたいという事業だというふうに載っています。  本会議でもデジタルトランスフォーメーションの話を少ししましたが、私は、県民サービスを大きく向上させるものとして、一つは教育で、もう一つは実は交通だと思っていて、そういうものが進んでいくことによって、交通というものが市民、県民にとって格段に活用しやすくなったり、今までなかなか採算が合わなくて、公共交通を使えなかったところも使えるようになったり、多分いろいろなことが出てくると思っていて、とても大事だと思っています。そういう中で、ただ、このMaaSというのは、概念がどうもまだそれほど定着していないというか、これというものが何なのかということが、ちょっと分かりづらいところもあって、その辺をまず聞きたいと思ったんです。  具体的には、公共交通をシームレスにつないでいくということなんですけれども、その公共交通というのはどこまでを指しているのかということで、具体的には、例えば新幹線があったり、あいの風とやま鉄道があったり、地鉄があったり、路面電車があったり、バスがあったり、あるいは市町村でやっているコミュニティバスみたいなものもあったりするんです。そういうものを全体としてつないでいくというところまでをイメージして関係者に呼びかけをしていくのかどうか。また、サービスとしても、検索みたいなところから共通切符みたいなところまで、いろいろな段階があると思うんですけれども、どこら辺までを考えているのか。そうしたことをまず伺いたいと思います。岡田班長、お願いいたします。 78 岡田広域交通対策・LRT化検討班長 委員がおっしゃったように、地域の移動手段の確保、充実や公共交通の活性化のため、全国各地でICTによる観光交通の共通切符等の実証実験が行われております。具体的に申し上げますと、例えば、旅行出発前に経路検索を行いまして、必要な公共交通切符──鉄道、バス、タクシー、デマンド交通も含め、そういった交通切符をスマートフォンで事前一括購入しまして、現地ではその画面を提示することで公共交通を利用できるようなものから、旅行先における観光情報の検索に加え、観光施設等の予約やチケットの事前購入も可能なものまで、様々な取組がなされていると承知しております。  本県におきましても、昨年の新幹線延伸戦略検討委員へのヒアリング時に、複数の委員の方から提案があったことも踏まえまして、富山県公共交通モードプラットフォーム創設事業として、県内の公共交通機関が共同して提供する共通ICT切符の導入に向けた検討を行うものであります。  具体的には、現在県内では各公共交通機関をまたぐ交通切符としまして、とやま1日乗り放題きっぷ(中央エリア)など、短期間で、かつ紙媒体のものが存在しておりますけれども、まずはこうした複数の公共交通機関をまたぐ切符を電子化して、スマートフォン等を使ってサービスを利用できるようにすることで、利用者の方は時間や場所を問わず切符の購入を可能とすることを検討したいと考えております。  これによりまして、県民や訪日外国人をはじめとする県外からの観光客の利便性を向上させまして、本県の公共交通の利用促進や活性化につなげていきたいと考えております。 79 永森委員 すみません、ちょっと聞いたことにお答えいただいてないなというふうに思っていまして、頂いた資料によると、県内の交通事業者の意向、課題を確認し共有すると書いてありますが、県全体では公共交通事業者というのはいろいろあるわけじゃないですか、JRも、私鉄も、バスもあるし、そういういろいろなものがあって、どこまでどうつながるかということをイメージせずにこの事業は始まっているんですか。 80 岡田広域交通対策・LRT化検討班長 今ほど申し上げましたように、県民や県外からの観光客の利便性の向上を考えますと、様々な公共交通機関が考えられるわけですけれども、当面は富山地方鉄道やあいの風とやま鉄道、加越能バス、万葉線あたりにお声かけをしながら勉強会を立ち上げたいと考えております。 81 永森委員 いろいろな事業者がありますけれども、呼びかけて、やりたいというところがあるかどうかは、別に絞って確認する必要はないと思うんですけれども、何で絞らなきゃいけないんでしょうか。 82 岡田広域交通対策・LRT化検討班長 今申し上げましたのは、これまでお声かけしてあるところでございまして、これから勉強会を立ち上げるに当たりまして、委員がおっしゃったように他の公共交通モードに対しても幅広くお声かけをしていこうと思っております。 83 永森委員 市町村とかも含めて全部やらないと、あまり意味のあるサービスにはならないです。どうせやるんだったら、段階を分けてやっていくほうがむしろ面倒な話で、全体をつなぐことを目標にして、まずいろいろな議論を始めていくというふうにしていただきたいと思っています。  今、大分お答えいただいたような気もしますけれども、今後の進め方といいましょうか、頂いた資料では、ICT切符を導入する実証実験みたいなことをやっていくと書いてあるんですけれども、その辺を含めて、今後のスケジュール感につきまして教えていただきたいと思います。 84 岡田広域交通対策・LRT化検討班長 御存じのとおり、新型コロナウイルスによる利用者減など、交通事業者に大きな影響が出ていることもございまして、本年度はまだ準備が十分に進んでいる状況にはございません。しかし、共通ICT切符の導入に向けましては、先ほどお答えしましたように、様々な課題があると考えられることから、今後実務者レベルの意見交換を行うための勉強会を県内の交通事業者の方々の意向も伺った上で、できるだけ早期に立ち上げまして、課題や今後の進め方などについて確認、共有をまずは図っていきたい。それから、併せまして、有識者の方からのヒアリングや他県の先進的な取組状況の調査などを行う予定でおります。  実証実験の実施時期や本格導入のスケジュール感についてでございますけれども、県として現時点では具体的なものは持ってございませんが、こうした共通ICT切符の導入は、現在全国で様々な取組が実施されているMaaSを推進するという観点に加えまして、改札での切符のやり取りが非接触となるなど、新しい生活様式への対応という観点からも有意義なものであると考えられることから、こうした観点も含めまして、アフターコロナ時代に向けた取組としまして、交通事業者とも相談しつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと思っています。 85 永森委員 何か新幹線の関係で言われたからとか、全国で大分進んできているからということではなくて、観光の二次交通は本当にずっと課題になっていることですし、そもそも地域の中を、公共交通を使って誰でも動けるようにしなきゃいけないということはもう分かり切った課題であると思っています。  そうした中で、これだけいろいろな技術が進化をしてきているということを踏まえたときに、早急にどういう世界を公共交通の中でつくっていかなきゃいけないのかというイメージがちゃんと持ててないと、参加する市町村や事業者にしても、何を目指しているのか分からないのになかなか参加することもできないですし、逆にそうしたものがしっかりイメージできれば、私はむしろ地域の交通事業者は積極的に参加していきたいというふうに思うと思います。  この話は、県でしかできないことですよね。市町村で幾らやろうと思っても、県がしっかりリーダーシップを取らないとやれない事業なので、そういうところをしっかりやらなきゃいけないという使命をしっかり認識していただければと思います。 86 横山委員 それでは、時間も大分経過していますので、端的に短く質問してまいりますので、答弁もよろしくお願いいたします。  私は、黒部ルート一般開放安全工事について、まだそんなに進んでいるわけではないんですけれども、新型コロナウイルスの影響で、建設工事でもいろいろと、3密回避、あるいは工事自体をどうするかと検討しているところがあると聞くもんですから、質問させていただきます。  黒部ルート一般開放安全工事は、現在当然やっておられると思うんですが、新型コロナウイルスの影響などを受けて若干遅れたりということはないのかどうか、順調に行われているのか、まずお伺いしたいと思います。 87 勝山立山黒部世界ブランド化推進班長 黒部ルートの安全対策工事につきましては、関西電力さんにおきまして、昨年10月から工事に着手しておられまして、これまでに欅平の先にあります竪坑エレベーターの上の上部軌道トンネル内の岩盤の適切な強度を確保するためのモルタルの吹きつけ工事等を進めてきているところでございます。  新型コロナウイルスの感染拡大を受けての工事の進捗につきまして、関西電力さんに確認いたしましたところ、全国の建設現場での、新型コロナウイルス感染症が発生したという事態を踏まえまして、ゴールデンウイークの作業休止を含む期間、具体的には4月25日から5月10日まで工事を中断されていたそうです。ただ、その後、引き続き感染防止対策を徹底の上、5月11日からは工事を再開していると伺っております。  工事に当たりましては、マスク着用等の飛沫感染防止や換気の徹底、また、作業員を運ぶ黒部峡谷鉄道の定員削減等の対応を行うとともに、作業員宿舎におきましても、消毒の徹底や、また食事を食堂ではなく個室で取るといった感染症防止対策を行っており、工事関係者の命と健康を守るために細心の注意を払いながら工事を進めておられるとのことでございます。  県といたしましては、今後とも工事関係者の命と健康を守るため、最大限注意を払いながら、引き続き安全を最優先に工事を進めていただきたいと考えております。 88 横山委員 もう一つ、今年度の黒部ルート見学会についてです。公募や抽せんをされているんじゃないかと思うんですが、当初の予定どおりなのかどうか、お伺いします。 89 勝山立山黒部世界ブランド化推進班長 黒部ルート見学会につきましては、今年度は6月17日から11月10日まで、計34回開催の予定でございました。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、現在、7月31日開催分までの9回分について、既に開催を中止しております。今後の見学会の実施につきましては、新型コロナウイルスに対する安全性確保について、その都度状況を見極めた上で、おおむね実施日の1か月前までに可否を判断して連絡するという手続にしております。  県といたしましては、今後とも黒部ルート見学会の実施について、関西電力さんと連携を図りまして、見学会参加者の安全確保を第一に対応をしてまいりたいと考えております。 90 横山委員 上部軌道の車両は、乗員数の割には狭いスペースに詰め込んで乗る形になるわけですよね。そうすると、かなりコロナウイルスが収まらないと、やらないということなのか、あるいはしようがないから1車両に5人だけ乗るとか、何かそういう対策をしながらやっていかれるのか、どうなんでしょうか。 91 勝山立山黒部世界ブランド化推進班長 現在関西電力さんといろいろ協議をしておりまして、県としましても、そういった対策について検討を求めております。例えばソフト面では、参加の定員数について調整して、ソーシャルディスタンスを取る対策とか、現在共用になっているヘルメットをどういう扱いにするかとか、あるいはハード面では案内人の方の飛沫をどうするとか、換気をどうするとか、そういったことについて具体的に御検討いただいていると伺っております。 92 横山委員 1つの車両に何人乗られるんですか。 93 勝山立山黒部世界ブランド化推進班長 もともとの定員は10名でございますが、現在ソーシャルディスタンスの観点から、どういった形での運行ができるかということも含めて御検討をいただいております。 94 横山委員 分かりました。  かなり定員が減ってしまって、競争倍率も随分上がってしまうんじゃないかという気がしまして、十分安全に気をつけてやっていかれるのでしょうが、こんな新型コロナウイルスなんてものが出てくるとは思いもしないですから、あまり無理されなくても今年はしようがないんじゃないかと私たちも思っているところであります。  また、先ほどの一般開放の安全工事も盛んにやっておられて、こちらも非常に狭いトンネルで、普通の大きなトンネルじゃないですから、なかなか工事は大変だなという気がいたしますが、十分に気をつけてやっておられると思います。  そこで、もう一つ伺いたいんですが、令和6年に完成して、一般開放して、ある程度商品化して、年間1万人ぐらいということで予定されています。それこそ私が初めて当選してからじきに、そんなことを中沖知事の時代から始めて、一所懸命言い続けてきて、なかなかうまいこといかないと。1回は関西電力の本社へ行くかという話まであったんですけれども、北陸支社が頼むからやめてくれと言うので、行かなかったんです。宮腰代議士のところにも行くかと話をしていたぐらいの非常に難しい話だったんですが、これを何とか突破して、石井知事が約束を取り付けてこられたということで、私は、これは大変大きな功績だと思っているんです。ただ、では令和6年まで何もせずに待っているのかと。これは大変な偉業ですから、石原裕次郎の映画もありましたし、いろいろとアピールしながらつないで、一般開放されますよということをうまいこと利用しながらお客さんを呼んでいくと。若い人は知らないですけれども、40代、50代の人も黒部の太陽という映画、石原裕次郎を知っていますから、方法はあると思います。当然令和6年の一般開放まで精一杯アピールしていけば、宣伝効果は随分いろいろと考えられるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。 95 勝山立山黒部世界ブランド化推進班長 県では、黒部ルートを含む旅行商品をその希少性を生かしながら満足度の高いものとするために、昨年度、関係事業者の実務者レベルのワーキンググループや黒部ルート一般開放・旅行商品化準備会議という会議を開催いたしまして、旅行商品の満足度向上や宇奈月温泉街の魅力創出に向けた具体的な取組について検討いたしました。  これらの会議では、プロモーションにつきまして、ターゲットに向けた深掘りしたプロモーション展開や、関連のイベント等と連携してやっていくほうがいいと、そういった意見をいただいたところでございます。こうした御意見も踏まえ、今年度4KによるPR映像制作などのプロモーションの準備に現在着手をしております。  また、効果的なプロモーション展開を図るために、旅行商品の企画運営業務を行う運営主体をプロポーザルで選定し、業務をこの後委託することとしております。  今後コアとなるターゲットを絞ったプロモーション展開や、来年度の立山黒部アルペンルートの全線開通50周年、あるいは新幹線の敦賀開業や、宇奈月の開湯100周年、そういったことも生かしながら、戦略的なプロモーションを有識者の御意見もいただきながら、練り上げて展開してまいりたいと考えております。 96 横山委員 今言われたようにこれから幾つもの大きな節目がやってまいりますので、そういったときに必ず取り入れて一緒にやっていければ、随分アピールできる話ではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、湾岸道路の話なんですが、いよいよ魚津市の東町と黒部市石田──おおしまパークゴルフ場のところです──をつないで、魚津から生地、入善まで、ずっとつなげていく工事が始まるわけでございまして、一番は片貝川に整備予定の新たな橋を含むバイパス整備事業が行われるということで、非常に喜んでいるわけであります。先日、新川土木センターから説明も伺いました。  あそこは立山連峰、それから富山湾、その向こうに能登半島、横を見るとパークゴルフ場が黒部側にありますし、経田側には漁港等がありまして、非常に風光明媚でいいところです。そして、朝、今だと5時頃ですが、結構散歩される方がたくさんおられたり、あるいは土日になると自転車がいっぱい来たりしまして、随分人が多くなったなという感じがしているわけなんです。  一つ残念なのは、できれば、その橋自体も一つのポイントになって、その橋を見に行こうかと。歩いていても、ここまで来たなら橋まで行くかと思われるような、そんな橋にしてくれないかと言っていたのですが、残念ながら平らな橋だということで、しようがないなと。地元の人たちもそれで納得されるんなら私も納得しないといけないなということで、納得しております。  ただ、私が思ったのは、工期が15年かかるという話なんです。私も頑張らないと生きていないかなと思うんですけれども、15年というのはいかにも長いなと。長大橋には違いないんですけれども、どでかい橋を架けるわけでもないのに、これでおまけに物件移転かなんかでてこずると、20年ぐらいかかってしまうなんて話になってしまうんじゃないかと思うんです。  もう少し短縮するとか、何か工夫することはできないものか、お伺いしたいと思います。 97 金谷道路課長 委員御質問の道路でございますけれども、片貝川の最下流に新たな橋梁を設けるバイパス事業として、今年度から国の交付金事業を活用して取り組むこととしております。今年度は路線測量、それから地質調査、道路の設計などを実施する予定としております。  この事業でございますけれども、委員に御紹介いただきましたように、新たな橋を造りますほか、橋の前後にはアプローチとなる道路が必要となります。このアプローチ道路の整備には、右岸側、黒部市側でございますけれども、パークゴルフ場の運営への影響が最小限となるように、コースを移設する必要があるということ、それから、左岸側、魚津市側でございますけれども、約20件程度の物件移転が必要になるのではないかと考えております。  また、バイパスでございますので、橋自体を造るための道路も現在ないわけでありまして、橋へ取り付くための工事用道路なども今後検討していく必要がございます。この検討に当たっては、先ほど述べましたアプローチ道路の利用、それから、仮設の進入路の検討、そのようなこともしていく必要があると考えておりまして、不確定な要素がどうしても多いということを考慮しまして、工期は15年と設定したものでございます。  このようなことから、現時点で工期短縮についてお示しすることは難しいということでございますけれども、大切な道路の計画でございますので、必要な予算の確保に努めまして、地元や関係機関との調整を十分に行いながら、新たな橋梁を含むこのバイパスが早期に供用できるよう取り組んでまいりたいと考えております。 98 横山委員 今現在迂回しているわけですよね。迂回して来る落合橋のあたりで交通量はどれくらいあるんですか。 99 金谷道路課長 すみません、手元には資料がございません。 100 横山委員 朝夕は、大変なラッシュでありまして、経田漁港の横のほうから渋滞が始まりまして、落合橋を渡るところまでずっとのろのろ来て、落合橋の手前の寿町交差点でも、横からも山のほうからも結構来て、橋をみんなで渡るということなんですが、今でもあれだけ渋滞してしまってのろのろと走っている。御存じかどうか知りませんが、もう10年ぐらいたちますかね、うちの近くで大型車の後輪でひかれて亡くなった方がおられました。それで、早急に歩道のところを少しだけ対策してもらったんですけれども、その時に何かもうじきできるような話を聞いたもんだから、いや、今全面的にやると、二重に投資になるからいいよと言ったんです。それから曲がって大島のほうへ行くところも、うちの前の砂地に車がはまったとか、事故もありますし、交通渋滞もある。うちのことを言ってはあれだけれども、我が家は朝、車で出られないんですよ、みんな信号待ちで待っていますから。私ら家族はみんな、逆に向かって走っていって向こうで回ってくるんです。そのほうが早いから。これが今からまた15年、あるいはもっとかかると、非常に大きな弊害になるんじゃないかと思うんですよ。
     今言われた15年というのは、当然経田側の物件移転がありますが、黒部市側はパークゴルフ協会をはじめ、皆さん説得を聞いて納得されてから長いと思いますので、私はもうちょっと早くできるんじゃないかと。普通の工事から見て、一番かかるのはパークゴルフ場のところじゃないかと思うんですが、ここを一番先にやっていけば、そんなにはかからないと思うんです。ああいった橋で15年も本当にかかるんでしょうか、もう一回答弁をお願いします。 101 金谷道路課長 同規模であるかどうかは定かではないんですけれども、上流のほうで片貝清流橋という、同じ片貝川に架かる橋を整備させていただいたことがございました。その当時で測量等から供用までに13年ほどかかってございます。詳細設計を終えてからは10年弱だったと伺っております。もちろんその際にも用地買収や物件移転をお願いしていたわけでございまして、それと比べますと、橋の長さは、下流ですから若干長くなります。  そういうことから、現時点で15年と設定しておりますけれども、大切な道路であり、交通安全上も必要であるとお聞きしておりますので、一日も早くこのバイパスが供用できるよう取り組んでまいりたいと考えております。 102 横山委員 地元の期待も大きいですし、なかなか問題が多い。生地と向こう側をつなぐときも、実は物件移転で手間取りまして、随分期間もかかってしまったということもあります。  ただ、魚津側の元の市議さんは魚屋さんで、あそこは魚屋の倉庫ばかりだから、物件移転も十分できるという話を一生懸命しておられたんだけれども、今、市議さんが代わっておられますので、また、地元も一生懸命協力できるように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 103 針山委員 私からは、ダムではないですけれども、火爪委員同様に庄川に関連した質問をさせていただきたいと思います。  委員長資料配付の許可をお願いいたします。 104 薮田委員長 許可します。 105 針山委員 分かりやすい資料にはなっていないかもしれませんけれども、少しイメージだけつかんでいただきたいと思っております。  庄川の西側に走っております一般県道能町枇杷首線の橋詰めに、枇杷首交差点、三女子交差点がございます。上の地図の丸で囲んであるところを見ていただきたいと思います。コロナの影響前は、平日、朝夕の通勤ラッシュ、大変に混雑しておりました。また、休日においても混雑が目立っていたところに、イオンが増床して慢性的に交通量が増加しているんじゃないかと思っております。  一方では、伏木、吉久といった高岡北部地域と高岡市南部、砺波市をつなぐ大事な道路でもございます。平成27年に開通した高岡砺波スマートインターチェンジから伏木港までは約17キロ、渋滞がなければ20分くらいで行くんです。ましてやこの2つの交差点がなければ、全く信号がなく、伏木からスマートインターチェンジまでつながる。下の地図を見て分かりますように、上の伏木から下の砺波、旧庄川町までも信号なく行けるという本当に便利な道路といいますか、使いやすい道路であります。  物流にも大きな貢献が見込まれるわけでございまして、もともと庄川沿いには大きな工場も多く、最近は戸出のオフィスパークやICパーク、もともと砺波には太田工業団地もあります。砺波市の庄川沿いの庄東地区においては、80区画くらいの大規模な宅地の造成計画もあると聞いておりますし、3年後には高岡テクノドームの機能拡充で、行き来する車も増えるのかなと。立体交差化など、渋滞の解消、また、見込まれる交通増加に対応する必要があると考えますが、金谷道路課長に所見をお伺いいたします。 106 金谷道路課長 庄川左岸の堤防上にあります県道能町枇杷首線でございますが、配付資料に丸で囲んでいただきました三女子交差点が北側、下流側でございまして、その上流側が枇杷首交差点かと思っています。これらの交差点では、コロナ前でありますけれども、それぞれ渋滞が結構ございまして、右折レーンを設置するために、部分的ではございますけれども、堤防の拡幅や橋自体の拡幅など、渋滞対策となる整備を行ってきたところでございます。  今ほど委員から御提案をいただきました交差点の立体化でございますけれども、渋滞対策には効果があると考えられますが、実際に実施する際には、交通量が多い橋があります県道富山高岡線、県道高岡青井谷線を供用しながら、その下に横断構造物を施工する必要がございます。また、その後に、それぞれ交差する道路があるわけですので、乗り入れできる道路が必要となりまして、その結果、橋詰めでは大きな用地買収、あるいは物件補償を伴うなど、整備には課題が多いと考えております。  渋滞対策は、円滑な交通の確保を図る上で重要だと考えておりまして、今後とも高岡環状線や姫野能町線の整備など、道路ネットワークの強化に努めてまいりたいと考えております。 107 針山委員 私も提案はしておりますが、具体的な方法や、そういった工法に何かアイデアがあるわけではないんですけれども、渋滞解消と先ほど言った南北のアクセスも考えて、またいろいろ今後検討していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。  続きまして、「地元で泊まろう!県民割引キャンペーン」についてお伺いします。  実は6月7日に私の地元の伏木で、地元の飲食店の弁当を集めてテイクアウトマルシェ伏木を開催いたしまして、私もお手伝いをさせていただきました。220食を用意して30分で完売する大盛況であったわけでございます。計画当初は、売れ残った弁当をどうやってさばこうかという心配しかしていなかったんですけれども、多くの方に行き渡らなくて、また、周辺道路に渋滞を発生させたということで、いろいろ課題もありました。数を読むのは本当に大変だなと痛感しました。  今回のこのキャンペーンも、第1期は22.6倍、第2期は38.6倍と、多分想定以上の応募があったのではないかと思っています。県内観光の機運醸成に本当に大きな貢献があったと思います。  先ほど川上委員からも質問がありましたけれども、キャンペーンの拡充、延長を検討しておられるということでございますが、改めてスケジュール感、規模感、改良点など、現時点での方向性を聞かせていただきたいのと、拡充、延長を検討されるに当たって、今回の新型コロナウイルスで大きな負担と犠牲を強いた医療従事者や、子供が多くおられる多子世帯の皆さんに、せめて優先枠などを設けていただけないかと思っておりますが、長谷川観光戦略課長の所見をお伺いいたします。 108 長谷川観光戦略課長 先ほど来の答弁と繰り返しになるところもございますが、本キャンペーンにつきましては、本県の対策指針におきまして、観光振興について、まず県内観光からということになったことを踏まえて、県内観光需要の速やかな回復を図るために実施しておりまして、我々としては、観光関連事業者への支援効果を県内に広く行き渡らせることをまず第一に考えて事業化し、取り組んでいるところでございます。  その上で、先日の委員会で委員から御指摘があった点も踏まえまして、これから宿泊予約が進んでいく第2期分からにつきましては、県内の旅行代理店を経由した宿泊予約も可能としたところでございまして、我々の事業の趣旨というのは申し上げたとおりでございます。  しかしながら、第1期、第2期の応募状況を見ますと、先ほど申し上げたとおり、事前に参加登録のあった全宿泊施設への宿泊が予定される一方で、御案内のあったとおり全体として非常に高い当選倍率となっているところでございまして、我々のほうで、宿泊施設の受入可能人数等に応じてあらかじめ配分しました枠に対して厳正な抽せんを行いまして、当選者数を決定しているという状況でございます。  まず、委員から御提案いただきました特定の条件を満たす方に対する優先枠のようなものの設定につきましては、仮に優先枠を設定したといたしますと、それ以外の県民の方の当選倍率が当然のことながらさらに高くなってしまうこと、さらには、先ほど申し上げました早期の県内観光需要の回復を目指しているという中で、どういった方を優先枠の対象として設定させていただくかというのは、なかなか合意形成を図るのが、正直申し上げて難しいといった課題があると考えております。  ただ、一方で県といたしましては、今後の対応につきまして、繰り返しになりますが、速やかな観光需要の回復に向けまして、本事業への県民ニーズ、反響が大変大きいことに加えまして、国のGo To トラベルキャンペーンの事業開始が遅れるといった報道もありますことから、できるだけ多くの施設と多くの県民に本事業の効果が広く行き渡るよう、その拡充について検討してまいりたいと考えているところでございます。 109 針山委員 優先枠のほうはあまり前向きに考えてもらえなかったので、もう1問だけ質問させていただきます。  お隣の石川県でも同様のキャンペーンが行われております。新聞記事を見ておりますと、応募の7割が3万円以上の宿泊施設に集中しているというふうに書いてありまして、途中で見直しが図られたそうでございます。本県でもきっと偏りが見られるんじゃないかと思いますが、第1期、第2期までの応募の傾向であったり、まだ事業の検証をするには早いかもしれませんけれども、県内宿泊施設の予約の回復状況など、もし分かれば聞かせていただきたいと思います。 110 長谷川観光戦略課長 すみません、手元に個別具体的なデータがございませんので、お答えできる範囲でございますけれども、応募の状況につきまして、宿泊施設ごとの具体的な数字を申し上げることは差し控えさせていただきますが、参加登録のあった宿泊施設間で県民からの応募については、それなりの偏りがあるという状況でございます。先ほど申し上げましたとおり、県内に広くこの事業効果を行き渡らせるために、我々といたしましては、宿泊施設ごとの受入可能人数等に応じて配分した当選枠に対して当選者数を決定しているという状況でございます。  なお、予約の状況につきましても、すみません、手元に個別具体のデータを持ち合わせてございませんが、現在順次県民の方からの宿泊予約が進んでいる状況でございまして、我々が聞き取り調査を行ったところでは、数日前の状況になりますが、第1期分につきましては、6割から8割ぐらい宿泊予約が済んでいる状況でございまして、一部報道等によりますと、このキャンペーンを使わずとも宿泊施設への需要が回復している部分もさらにあると伺っておりますので、速やかな回復のきっかけの一助となっていると認識してございます。 111 針山委員 私も第1期、第2期と外れているもので、言っているわけでございます。また、より多くの県民の人がより多くの宿泊施設を利用できるように工夫してください。よろしくお願いします。 112 薮田委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって質疑、質問を終わります。  5 行政視察について 113 薮田委員長 次に閉会中の継続審査事件の調査のための行政視察について議題といたします。  県内行政視察については必要に応じて機動的に実施していきたいと考えており、その実施に当たっての日程調整等については、委員長に御一任願いたいと思います。  これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 114 薮田委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。  以上で付議事項についての審査を終わります。  この際、ほかに何か御意見等はありませんか。──ないようでありますので、これをもって委員会を閉会いたします。 Copyright © Toyama Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...