・富山県中
山間地域創生総合戦略(案)について
奥野委員長 以上で説明が終わりましたので、ただいまの
報告事項に関する質疑及び
所管行政一般についての質問に入ります。質疑・質問はありませんか。
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八嶋委員 先般の
予算特別委員会では本当に先輩の議員の皆様方、そして、この委員会の所管の部局の皆様方にも
大変お世話になりました。あわせてお礼を申し上げたいと思っております。
予算特別委員会では
御嶽海戦の解説を省いて、非常に時間短縮できたのはよかったのですが、ついつい語りが長くなりまして、通告の1問がちょっとできずに終わってしまいました。本当に反省点でもございますが、今後に生かしていきたいと思っております。その通告で抜けた1問を質問させていただければと思っております。
それでは、予算案の
委員会所管の中から
eスポーツ関連です。現在、
コロナウイルス関連で、いろいろなところで海外との
連携事業に影響が出ているところではございますが、また、今後もこういった影響のある状態が続くであろうとは思いますけれども、
未来志向というか、戦略というか、そして準備もあると思いますので、そういった目線から
eスポーツの
海外誘客促進事業についてお伺いいたしたいと思っております。
eスポーツを通しての
海外誘客促進、海外からの飛行機も止まっている状態ではございますが、観光や
産業振興などを含んで
事業強化の
イメージができるわけでして、今回
新規予算としての事業の位置づけではございますけれども、一過性にすることなく、
eスポーツイベントの定期的な大会や、
海外連携事業の継続も必要と考えておりますが
滝経営管理部長の御所見をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
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滝経営管理部長 今、御質問ございましたこの
eスポーツ海外誘客促進事業でございますけれども、台湾から
eスポーツの
プロ選手の方を県内の
eスポーツイベントへ招請いたしまして、県内での
イベントの様子や
県内観光地を訪問していただく様子などを
SNS等で台湾をはじめアジアの地域に情報発信していただき、台湾を初めとするアジアからの誘客を促進するという
取り組みでございまして、これは県内への
eスポーツの拠点化を目指すということとあわせて考えているわけでございますけれども、新
年度予算案に320万円を計上させていただいております。
この事業は、もともと富山県
eスポーツ連合、これは堺谷さんという非常に若い方が立ち上げて、ここまで成長してこられた、そういう団体でありますけれども、この団体の理念として、富山らしさを大切に
eスポーツイベントに取り組んできたということがございました。
昨年の県主催の
イベントの後に、堺谷さんといろいろお話をする中で、当時台湾便の搭乗率の向上という県の課題もあるというお話をしたところ、アイデアをいただきまして、彼と相談をして今回こういう形で事業化の予算を提出させていただいているということでございます。
この
eスポーツを通して、海外の方に富山県のよさを知っていただくということもございますし、また、
eスポーツの
プレイヤー同士の
国際交流という意味でも大きな効果があるのではないかと思っております。
ただ、委員からも御指摘がありましたとおり、時期につきましては
新型コロナウイルス感染症の状況の進展をよく見て、台湾側ともよく相談をしてく必要がございますけれども、ある程度収束が見えた段階で、また、台湾便が再開した段階で、直ちに事業が始められるように準備を進めていきたいと思っております。
それから、定期的な
eスポーツの
イベントの開催でございますけれども、これはトヤマゲーマーズデイ、先ほど申し上げました富山県
eスポーツ連合のほうで2016年から計8回定期的に
イベントが開催をされております。それに加えまして射水市に今年の夏にオープンすると伺っておりますけれども、
ローカル5Gの環境を備えた
複合交流施設クロスベイ新湊でも定期的な大会の開催が予定されていると聞いておりますし、高岡市の
御旅屋セリオ内に4月にオープンする
タカオカeパークでも年10回程度の大会が定期的に開催されると伺っております。
いずれにいたしましても、この
eスポーツというのは、昨年の大会以来、大分、県内でも浸透してきたと思いますけれども、今後さらに
日本海側と申しますか、
eスポーツの拠点として富山県が伸びていくためには、裾野の拡大が非常に重要だと思っております。そうしたことから新年度はこの
eスポーツの
海外誘客事業でありますとか、あるいは高齢者の
介護予防に
eスポーツを使うとか幅広い年代、また幅広い地域との交流を通して、
eスポーツの機運を盛り上げていきたいと思っております。
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八嶋委員 令和2年度の予算案の事業において、どうしても
新型コロナウイルスの状況に左右されるのが否めませんが、この新しい
取り組み、
eスポーツイベント誘客等の海外との連携、あと、
予算特別委員会でも質問させていただきましたが、同じく
新規予算で
eスポーツイベントの
支援事業、これは市町村との連携、そういった
取り組みもあるということでございます。そのほか、介護とかいろんな分野もあるということでございます。何とか
相乗効果を出すことを本当に期待するということをお伝えして、質問を終わりたいと思います。きょうは、ありがとうございました。
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井上委員 このメンバーでやる最後の委員会になりました。本当ですと、今まで一度も答弁に立っておられない皆さんに何か質問しようと思っていたのですが、ちょっと間に合わなくて申しわけございません。
それでは、きょうは、
ローカル5Gについての話、災害時の協定の話、それとくらしたい国について質問してまいりたいと思います。
まず、最初の質問でございます。
ローカル5Gについて、来年度の予算案の中に約3億円の予算が組んでありまして、
予算特別委員会の中でも
澤崎委員でしたか、の質問の中で滝部長から答弁がありましたけれども、
鳥獣被害と
建設業関係で、今、採択に臨むという答弁でありましたけれども、やはり
ローカル5Gに対して、県民の期待というか、たくさんの方は
遠隔診療でありますとか、それから高齢者のモビリティというか、
移動手段でありますとか、それから
ショッピングセンターの無人化とか、いろんな活用があると思います。やはり
鳥獣被害は大事な話ですし、例を見ておりますと、カメラとか、ドローンで見て、そしてイノシシを撃退しに行く絵が、たしかついていたと思うのですけれども、できるのであればすごいことだと思いますし、そういった意味で期待も大きいわけでありますけれども、それ以外の
鳥獣被害対策、それから建設業は
スマートコンストラクションとかいろいろやっていますけれども、それ以外の分野で今ほど申し上げたような分野の
採択予定というか、検討する予定はないかということについて、まず、お伺いしたいと思います。
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稲場情報政策課長 委員御指摘の新年度当初予算案に計上されております
ローカル5Gを活用した
鳥獣被害対策や、
建設現場の
労働生産性向上の2分野の事業、予算額にして3億円でございますが、いずれも国の令和2年度当初予算案に計上されております
地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた
開発実証事業、予算額にしまして37億4,000万円でございますが、その事業の採択を目指したものでございます。
今ほど申し上げました国の
実証事業につきましては、
全国各地から大変高く注目されておりまして、100件を越す申請が見込まれる一方で、現段階では国が採択する事業は10件から20件程度にはなるのではないかと国から聞いているところでございます。
県としましては、まず、当初予算案に計上しました2分野の
事業採択に向けまして、
県ケーブルテレビ協議会等と連携を密にしまして、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
委員御指摘の
遠隔医療や
自動運転車両を用いた高齢者の
移動手段の確保、あと、
ショッピングセンターの
レジ無人化など、いずれも総務省の資料で5G活用の
ユースケースとして例示されているところでございますが、5Gの活用策は中
山間地域を初めとする
地域課題の解決に向けまして、5Gの特性を大いに生かすことができる有用なツールでございます。
一方で、実際に
遠隔医療や
自動運転車両の運行を行う際に、
初期投資や
ランニングコストなどの費用負担をどうするかなど、今後乗り越えるべき課題が多くございます。県といたしましては、昨年5月に設置いたしました東大の
森川先生が座長になっている
有識者委員18名で構成している検討会、5
G×ICTインフラ利活用検討会を中核といたしまして、新年度も引き続き5G、ICTの利活用を検討することとしておりまして、委員御指摘の分野につきましてもこの検討会の中で検討を深めてまいりたいと考えているところでございます。
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井上委員 もう一つ、国内の第一人者である
森川東大教授という方、この方というのはどういう研究をやっていらっしゃる方なのですか。これをちょっと教えてほしいのですけれども。お願いします。
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稲場情報政策課長 5Gの関係で、総務省の
学識委員等をやっておられまして、例えば今後、5Gを進めるに当たりまして、どういった道筋でやっていけばいいのかとか、できることからやっていけばいいとか、そういったアドバイスを5
G×ICTインフラ利活用検討会等で受けている先生でございます。
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井上委員 国内第一人者と書いてありますけれども、総務省で委員にもなっていらっしゃる方なのですね。
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稲場情報政策課長 はい。
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井上委員 ああ、そうですか。わかりました。
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稲場情報政策課長 総務省の外郭団体で5Gの委員会もあるのですが、その中で座長もやっております。
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井上委員 ありがとうございました。
ローカル5G、本当に5G自体も大変期待しておりますので、どうかよろしくお願いします。
次は、災害時等、「等」にこだわったのですけれども、災害時等における
タクシーによる
緊急救援輸送に関する協定というものが、先般、3月6日の
プレスリリースで出ておりました。日時は3月10日に締結されたとなっておりますけれども、この協定の中身はどういうものかという点が1点、そして、災害等とありますけれども、その災害等の「等」というのはどんな状況を想定していらっしゃるのか教えていただきたいと思います。
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辻井防災・
危機管理課課長 大
規模災害時には車両の確保が困難になりまして、職員が
応急対策に向かおうにも、必要な輸送力が確保できなくなる事態が生じるおそれがあること、また、
道路事情によっては、必要な物資の輸送が困難になることも考えられます。こうしたことから、このたびの
タクシー協会との協定では、災害時等に県が協力を要請した場合、被災者及び救援者の
輸送業務ですとか、
ボランティアの
輸送業務、また、
災害応急対策の実施のために必要な人員及び携行する
資機材等の
輸送業務、また、その他県が必要とする
タクシーによる
支援業務について、県内45社、
個人タクシーも合わせますと900車両余り加盟しております富山
県タクシー協会において
緊急救援輸送を実施していただくこととなっております。
なお、災害時等における「等」とはということですけれども、
災害対策基本法に規定する災害が発生した場合、または災害が発生するおそれがある場合としており、まだ災害が発生してないものの
タクシーによる
緊急救援が必要と想定される場合は、協定に基づく
協力要請が可能となっております。
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井上委員 災害時等というのはもっと幅広い概念かなと思っていましたけれども、意外と災害のおそれがあるとか、その程度なんですね。900ぐらいの車両と契約するということですが、そこで、今ほど
ボランティアだとか、災害の
応援人員だとかという話もありましたが、この協定で輸送する対象として、具体的にどのような人たちや物を想定していらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
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辻井防災・
危機管理課課長 ちょっと今ほどの話とかぶる部分もあるのですけれども、人なり物なりということなんですが、被災者及び救援者の輸送でありますとか
ボランティア、あと、
災害応急対策の実施のために必要な人員、あと、
道路事情によっては、
トラックなどが通れないこともありますので、そういう場合に
資機材等の
輸送業務となっております。
今回の
協定締結によりまして、
応急対応を行う職員の派遣について迅速かつ柔軟な対応が可能になるということ、また、
備蓄物資や
応援物資、資機材の輸送について、場合によっては
トラックにかわり、小回りのきく
タクシーでの輸送が可能になるということ、また、
タクシー協会との協定でありますから、1社で対応できない場合であっても協会での対応が可能になることなど、幅広い
輸送体制が可能となるといった効果を期待しております。
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井上委員 ありがとうございます。
ボランティアとか、人員とか、こちら側、官側からの人というのが、何か今の答弁では多いように思いましたけれども、思うに、例えば、地すべりなどが想定される場合に、その集落全員の人を乗せて移動するなどといったこともあるのではないかと思うわけです。それで、やはり今回の協定は
タクシーだけなのですけれども、富山県にはバスの協会、それから物資を運ぶなら
トラックの協会もありますし、そういった
バス協会、
トラック協会の皆さんとも柔軟に協定を結んでいれば、本当にいろんな状況に対応できるのではないかとも思うのですが、この点について、いかがでしょうか。
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辻井防災・
危機管理課課長 今ほど委員から御指摘のありました
タクシーを住民避難に使ったらどうかということについては、去年の
防災訓練でも一部そういった
タクシーを利用して避難していただくという訓練をやりました。
それから今ほど御指摘のありました
バス協会、
トラック協会さんとも協定を締結すればというお話ですけれども、災害時等の被災者や職員、資機材の輸送については、バス、
トラックが必要になることも当然想定されます。このため、県では、平成17年に富山県
トラック協会や富山県
倉庫協会と協定を締結しまして、災害が発生、または、発生するおそれがある場合の物資の
緊急救援輸送及び保管等について
協力要請を行うことができるということになっております。
また、富山県
バス協会との協定につきましては、以前から災害時等の
緊急救援輸送に係る打ち合わせを行い、まだ
協定締結には至っていないものの、平成30年度からは災害時等における被災者の
輸送業務等に関する理解が得られますよう、
バス協会と連携して
バス運転手に対する防災に関する基礎的な研修会を原子力も含めまして実施するなど、事業者、運転者の
理解促進に努めているところでございます。
また、
バス協会につきましては、今回の
タクシー協会との
協定締結の動きも事前に
情報提供を行っていたところでございます。
引き続き、災害時等の
緊急救援輸送協定締結に向けて、
バス協会と協議等を行ってまいりたいと思っております。
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井上委員 わかりました。
トラック協会とはもう既にできているのですね。そして、
バス協会とはこれからということで、やはり、緊急時は皆さんに協力していただかなきゃいけないと思っていますので、また、前進するように努力していただきたいと思います。ありがとうございました。
最後の質問です。来
年度予算案に「くらしたい国、富山」
青年未来プロジェクト事業200万円が計上されております。これも通告した後調べてみたら、知事は提案理由の中で言っておられるのですね。
推進本部に
青年プロジェクトチームを設置して、次世代の富山県を担う若い方々の発想を生かして、
人口減少対策、移住・
UIJターン促進について検討し取り組んでまいりますということで、これをちょっと聞き逃しておりまして、それも含めてこの
青年未来プロジェクト事業はどのような内容なのかという点と、新年度の
推進方策について、お伺いしたいと思います。
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舟根移住・
UIJターン促進課長 今年度でございますけれども、
県内各界の代表者、有識者で構成をいたしますとやま
未来創造県民会議を設置しておりまして、そのもとに将来を担います、各界で活躍をされております30歳代から40歳代の方々を中心としましたとやま
未来創造青年プロジェクトチームといったものを設置し、精力的に議論をいただいてきたところでございます。
この
プロジェクトチームの議論の結果でございますけれども、本県の
ブランドイメージの統一化などの
政策提言をいただいておりますし、また、先ほど
牧山課長からも報告がありましたが、
未来創生戦略第2期でございますけれども、こちらのほうへの反映とか令和2年度の県予算、組織編成などにつきましても反映をさせていただいたところでございます。
令和2年度でございますが、200万円予算計上しておりますけれども、「くらしたい国、富山」の
推進本部のもとに、今、
井上委員からお話のありましたように、
青年未来プロジェクト事業を展開することとしております。
具体的な
プロジェクトの展開でございますけれども、喫緊の課題でございます移住や
UIJターンなど、
人口減少対策に資する
取り組みを3つのラボを設置いたしまして御検討いただくといったことにしております。
令和2年度の目指しますゴールといたしましては、1つには、
民間主導の
ビジネスモデルの構築とか運営母体の検討、2点目といたしまして、
地域課題解決に向け県への
政策提言といったことを考えております。
なお、これらを行うに当たりまして、新年度におきましては、この
プロジェクトチームの会合を年間数回ほど開催いたしまして、年内を目途に
ビジネスモデルの提言や、
政策提言、こういったことの最終発表をいただきたいと考えております。
県としましては、この事業によりまして、
人口減少の抑制につながる
民間ならではの新規の発想が生まれることを期待しているところでございます。
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井上委員 富山県もたくさんの方に移住してきていただいていますので、とにかく若い方の意見をどんどん取り入れていくべきだと思います。どうかよろしくお願いいたします。
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菅沢委員 地方創生の関係で、第2期とやま
未来創生戦略について、ちょっと私、5分ほどおくれたもので聞いていなかったのだけれども、報告があったのではないかと思います。そのことに関連して、事前に質問項目は1項目だけでありましたが、そのことに関連づけながらちょっと幾つか考えていること、ぜひお聞きをしたいと思っていることについて、あわせて質問をいたします。
1点は、国が提起をいたしましたいわゆる
地方創生事業、
総合戦略、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略が提起をされて5年、1期目が終了して今第2期に向かおうとしております。
そのこととの関連で、まず、日本における
人口減少、
少子化社会の到来から実際の消滅、地方の衰退という、この流れに何とか歯どめをかけようということだったと思いますが、この間の
事業展開の中で、こうした
戦略目標をどの程度達成されたのか、さまざまな困難に直面をしたように私は思います。そういう点で、例えば
人口減少、少子化に歯どめが少しでもかかったか。ほとんどかかっていないように思います。ましてや最高の
戦略目標であった、東京一極集中の是正も、逆に、手元の資料によると2015年に東京への流入は11万9,000人だったのが、2018年には13.6万人というふうに、この間東京への一極集中が一層深刻化しているという状況があるわけです。
そういう意味では、1期のこの事業の総括、国においても国の
総合戦略の検討の中で進められておりまして、1期についての検証会、2期策定に向けての有識者会議を開いているわけであります。その中で、現時点でのこの目標達成の状況、いわゆるKPI、重要業績評価指数を国の場合も概要を発表いたしておりまして、全体の目標達成は131件の中でわずか12件。地方に仕事をつくるが3件、新しい人の流れをつくるが2件、結婚、出産、子育ての希望に応えるでは2件、時代に合った地域づくりでは5件、総数131件の中では12件の目標達成ということが報告をされている資料があります。そういう意味では、1期事業のしっかりとした総括をしっかりやらないといけないのではないかと。そういう総括や教訓を踏まえて、国のほうも2期事業へ臨もうとしているわけです。
その中で2期目の考え方や政策も打ち出されております。そうした大きな流れの中に富山県の第2期の
未来創生戦略関連事業もあるわけでありまして、まずは第1点、そういう意味で、総括です。富山県の1期事業の総括にも関連するわけです。これは、ちょっと長い話になって恐縮ですけれども、富山県の検討会議の中でも事業評価、KPIがなされているわけでありまして、国の評価は、今申し上げましたように大変厳しいわけですが、富山県の場合はちょっと評価が甘いのではないかと。1期目の事業は推進交付金事業で大きく分けると10事業、それを細目に分けると200近くの事業が展開をされて、県庁の各課でいうと、50課近く関連をしてまいりますけれども、KPIについて、平成30年度のKPIの実績も最近出されてまいっております。せんだって会議でも報告されているわけですが、私はちょっとそれを見て、悪いけれどもかなり甘いのではないかと。業績評価で要努力が40%近く出ています。達成が19%、達成可能が40%近くで、もっと努力をする必要があるというのが40%近く。施策の進捗状況では、一層の推進が必要というのと、推進する努力をする必要があるというのは60%近く出ているし、施策の見直しの必要性があると取りまとめられていたものが20%近くあるとか。
細かく中身を見ていくと、ちょっと長い話で恐縮ですけれども、例えば移住・Uターン就職、やっぱり富山大作戦の事業で、これは1億数百万円の事業が展開されてきているのですが、県、市町村の相談窓口を通した年間移住者数は、私があれだけ常任委員会や決算特別委員会で訂正を求めておったのに、相変わらず実績値が905名です。この905名の中には大手町の県のくらし・しごと支援センター、大学への相談とかさまざまな企業と大学の関係とかいろいろ就職の相談のルートがあるわけですが、なかなか大学生の中にもそういうルートが弱いということで、県の相談所を通じて、Uターンする方、平成30年度は年間178名おりまして、したがって、県の正確な移住者は727人のはずなんです。なぜ、修正されないのですか、これは。どれだけ言ってもこんな数字を。私はぜひ、きょうは見解を聞きたい。
私がもう一つ主張していた海のあるスイスを目指す事業の関連で美術館の来館者のことがあります。KPIでは来館者数は、実績が117万人となっております。知事は本会議でも何回も1年半の間に236万人と言っている。だから来館者というのは、それはそれなりに見ていい数字だけれども、美術館では常設展や企画展の観覧者であると。富山県美術館の観覧者は平成30年度実績で54万人とあるんです。これは立派な実績なんです。ちゃんとこのことを記載して、ちゃんと総括すればいいものを、相変わらず来館者という言葉を使って、ある意味ではこれは非常にずさんだと。議会の指摘などまともに受けとめようとしない。非常に問題のある中身であります。
ちょっと長い話になりましたが、そういう意味で、国から県を通じての、私は今総括や反省の視点について若干のことを申し上げましたけれども、まず、見解を求めておきたい。これは担当課長に本当は聞けばいいのだけれども、蔵堀さんに聞くわ。いいでしょう、別に。
23 蔵堀総合政策局長 今ほど御指摘ございました第1期の計画の平成30年度の施策の最終評価というのは、先ほど課長から資料で御説明しました別紙4のところに書いてあるとおりで、委員からも御指摘のあったとおりでございます。
KPIの数字についても、委員の御指摘のとおりでございますけれども、全200指標のうち平成30年度で達成できているのは39ということで、19.5%です。これは、どこまで達成するのが望ましいかというと、できるだけ多いほうがいいに決まっているのですけれども、私どもとしては、かなり頑張ってやっていると思っております。
また、達成可能も79指標で39.5%ということです。これら達成と達成可能を合わせますと、約60%でございます。ということは、まだ4割は非常に厳しい状況になっているということで、これを踏まえて、評価委員会でもさらに施策を集中して、重点化して頑張らなければいけないという意見もいただいておりますので、それを踏まえて、第2期戦略をつくるということで頑張ってきているところでございます。
先ほど、課長が説明した資料の概略にも書いておりますけれども、委員から御指摘ありましたように、東京一極集中というのは、特に最近までの人材不足を背景にして、どんどん地方から東京へ行く、また、大学進学等でも東京へ行くというのは、日本全体の傾向として進んだことは間違いございません。そうした中で、富山県は社会動態でいえば、ほかの各県に比べると、非常に頑張っているほうだと私は認識をしております。ただ、一方で自然減のほうですが、子どもの数はどうかというと、これはどんどん減少してきている現状がございます。出生率でいいますと、1.5倍台を4年連続で維持するということで頑張ってはいるのですけれども、残念ながら子どもの数は減っているというのは事実でございます。
そこで、まず第1に少子化対策、子育て支援をしっかりやらなきゃいけないということで、この第2期戦略の第一の目標も結婚、出産、子育ての願いがかなう環境整備ということに置いているわけでございます。2期戦略では、いろいろ1期の反省すべき点も踏まえまして、さらに新しい観点として、北陸新幹線の敦賀延伸の効果を最大限に発揮して社会全体の活性化を促す、それから、SDGsのさらなる推進を進める、それと、Society5.0の実現に向けた未来技術の活用ですとか、生産性向上、こういった観点を取り入れてやっていかなければいけないと思っています。また、若い人たちの意見も、特に子育て支援、少子化対策にしても、社会増減の問題にしても、また仕事にしても、産業の活性化、それから雇用の確保にしても、若い年代の人たちの意見をしっかり聞いて進めなければいけないと思っています。
今回の計画策定では、
青年プロジェクトチームの皆さんに集まっていただいて御意見もいただきました。これで
未来創生戦略はできるわけですけれども、来年度も当然、KPI等の評価もしっかりやっていきますし、タウンミーティングでも御意見をお聞きしますし、青年の皆さんからの御意見もお聞きして、不断に見直しをしながら、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
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菅沢委員 今、局長から富山県の第2期計画、第2期とやま
未来創生戦略に関連したお話もいただきました。そのことは、ちょっとこの後のほうで、今、御答弁いただいたことも含めて、少し触れていきたいと思います。
そこに入る前に、今、1期目の経過や総括の課題や問題点のお話もありましたが、私はなかなかよくわからないというか勉強が難しいのは、この
地方創生の関連の事業についてです。まず、国の予算立てというか、一つは、この推進交付金、拠点整備交付金があります。推進交付金、これは、国の今年度の当初予算は1,000億円。もう一つは、いわゆる、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の関係の事業が1兆5,000億円ほどあるわけです。3つ目にまち・ひと・しごと創生事業費が1兆円あるわけです。3本立てになっているように受けとめます。これは滝部長に聞いたほうがいいかと思いますけれども。
推進交付金はよくわかります。1,000億円で、富山県もそこに向けて過去5年間、いわゆる事業の採択に向けて積極的な対応をしていくという。その結果として、例えば令和2年度も、もう既に数字もいただいておりますけれども、14億円ほどの交付金をいただくことになっております。ただ、いわゆる
総合戦略枠というのか、1兆5,000億円近くの
総合戦略を踏まえた関係の府省による個別策定、この辺はよくわからないです。これは個別の国の事業であって、都道府県に交付金のような形で配分をするものではない。国の施策として
地方創生関連事業の財源という位置づけのようです。
3つ目のまち・ひと・しごとの創生事業1兆円については、これは交付税措置を各都道府県にされているという経過があるようです。したがって、富山県でいうと、具体的にこの県の
地方創生関連事業の財源というか、
事業展開というのは、国の体系からいえば、どこが具体的に動いているのか。この
地方創生を議論するときに、推進交付金の1,000億円のうち富山県にどれだけという議論だけをしていればいいのかという大事な問題意識なんです。
実は、県の予算書を見ても、
地方創生がどこにあるのか、今の交付金の事業がどこにあって、まち・ひと・しごと創生事業関連の交付税関係は色がついていませんから、具体的にどういう形で、どの事業で展開されるのか、ほとんど全然わかりません。そういう点で、この国の
地方創生関連事業の予算というものをどういうふうに区分けをして、理解をして受けとめて、富山県の
地方創生戦略の県レベルでの展開を考える予算、事業というのはどういうふうに位置づけて見ていったらいいのか、この辺を滝部長にちょっと説明等、解説をしてもらいたいなと。
常任委員会は勉強の場じゃないわけですが、出発点の議論だと思いますので、お願いいたします。
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滝経営管理部長 今ほど委員からの
地方創生関係の財源のお話がございましたけれども、私ども地方からいたしますと、国から財源を何らかの形でいただく場合に、一番いいのは使い道が自由、使途の制限がないというお金の移転の仕方というか、国から地方への移転の仕方が最も望ましい。これは地方自治に一番かなっていると、こういうことで一番主張してきているわけです。
ですから、何よりも、まずは、当然県税はあるわけですけれども、地方交付税、これをしっかりと国において、総額を確保して、各県、各市町村に配っていただくというのが大原則だと思っております。
そういった意味で、国が
地方創生の戦略を進めるに当たって、各都道府県、あるいは市町村に
地方創生の
取り組みをしてほしいというときには、地方側からすれば、まずは地方交付税の配分をしっかりしてほしいというのが基本であります。それは知事会としても、知事会のみならず、全国地方6団体にしてもそうですけれども、それを求めてまいりました。その後、地方側からの要請を受けて、地方交付税において措置をされているのがまち・ひと・しごと創生事業費1兆円でございます。まさにこれは、委員からも御指摘ありましたとおり、色がないわけでありまして、何にでも使える。交付税は使途を制限してはいけないというふうに法律上明記されていますので、そうしたことがあるわけであります。
県といたしましては、地方交付税の配分の中で、一般財源として、さまざまな事業に使っているわけでございますけれども、色がないので、ここに充てていますという整理はあえてしていませんけれども、福祉であったり、
産業振興であったりさまざまな場面で活用させていただいております。
それに加えて、国のほうが、国の戦略をしっかりと地方に、隅々まで意図を行き渡らせるためにつくったのが
地方創生の推進交付金ということでございまして、これは国から地方に交付金として渡す以上、国がしっかりと政策目標であったり、あるいは政策目標に対する地方団体の具体的なアプローチの仕方、あるいは実績であったりというものを評価しますということが前提となってきている交付金でございます。これが、先ほど1,000億円というお話がございましたけれども、そのほかに補正予算で毎年
地方創生拠点整備交付金という、これはハードでございます。これは600億円計上されておりますけれども、そういったものがあるわけでございます。これは、県も市町村も国に対して申請をして、要するに俗な言い方をすれば取りに行かなければもらえないものでございますので、県としてもさまざまな工夫をしながら、この推進交付金、あるいは、拠点整備交付金を積極的に取りに行って、それを富山県なり、市町村とも連携をして県内の社会であったり、福祉であったりというところに活用させていただいているということでございます。
それから、もう1つ、今委員から御指摘があった1兆5,000億円という関連のものでございますけれども、これは国のほうで、各省の予算、補助金がございます。その中で、
地方創生に比較的関連するものを集めたということでございまして、国の一つの予算の整理の仕方というふうに思っております。
いずれにしても、国から都道府県、市町村に補助金なりでくるお金でございますので、そうした各分野の補助金についても積極的にお金を取ることができますように、できるだけ県の一般財源を使うことがないようにという形で効果を高めていく、あるいは財政的にも持続可能な形で進めていくというのが財政運営の基本だろうと思っております。
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菅沢委員 非常にわかりやすかったのですが、そこで一つ、滝部長に、これは少しどういうふうに考えたらいいかお尋ねしてみたいと思うのですけれども、
地方創生推進交付金に基づく県の新年度の事業計画の中身を見せていただきました。推進交付金で10事業ほど、拠点整備交付金で2事業ほどあるのですが、推進交付金のほうを見ますと、10項目が細かく50ほどの部と課に分かれていて、大体
270項目ほどの事業であります。その中に例えば、海のあるスイス事業というのがあって、その関連かもしれませんが、50万円とか60万円の事業がありまして、中身を聞いてみますと、例えば、観光のパンフレットを印刷する事業だと。つまりそうしますと、観光のパンフレットをつくる場合に、地域では印刷代が印刷所、さらにはデザインの事業の人の所得になるわけでありますが、しかし、この事業がマクロ的な観点で、
人口減少対策にどのような効果があるかなどという議論をし出すと、これはまことに抽象的な議論になってしまいます。政策目標としても、
人口減少対策のためという説明はなかなかわかりにくいのであります。
つまり、こうした事業は、いわゆる補助事業というか、一般的な県の業務の関連事業、それは国の補助金でやる場合も、細かいのはあるかもしれません。まさに交付税を使って、先ほどのまち・ひと・しごと創生事業でやることもあるかもしれませんが、なかなかそういう意味で、
地方創生の推進交付金事業の使い方が、私は非常にいびつになっているのではないのかという印象を受けるわけです。本来のあり方がもっと何かあるのではないかと。つまり、一般的な補助金による事業と同じようなものが、推進交付金事業の二百数十の、本当に細かい数字です、事業費を見てみますと。小さな30万円から50万円、100万円というのはざらざらあるわけです。今なら私の疑問というか、問題意識についていかがでしょうか。
27
滝経営管理部長 実際に、非常に難しい部分があるのですけれども、
地方創生推進交付金は先ほど申し上げましたとおり、県のほうで申請をしなければ、まず額を獲得できないというのがございます。したがって、その
地方創生のあるべき政策論というのは、また別途あるわけですけれども、予算編成、財源を確保するという観点からすれば、できるだけ
地方創生推進交付金の対象になり得るものについては、もちろん政策との整合性ですとか、関係性というのはしっかりと整理しなければいけませんけれども、できるだけ推進交付金が充てられるようにということで、整理をして、国に申請をするというのが、やはり結果として県の財政という意味では一つの行動なのかなと思っております。
ただ、悩ましいのは、一つはこの
地方創生推進交付金の申請期限というのが、1月の中旬くらいにはもうきます。したがって、県の予算編成の途中の段階で、国への第1期の申請期限というのは来ます。ですので、最終的に知事査定の結果で、例えば事業を縮小する、あるいは断念するものもあるわけでございますけれども、そういったものも一部申請したりするというようなこともございます。そうした中で、最大限国からの推進交付金を獲得するというところにいろんな工夫がいるのかなと思っております。
もう一つは、
地方創生推進交付金をもう少し弾力的に使わせてほしいということを、これは知事会からも常に求めております。ここ数年、地方からの声を聞いて、具体的にいろんな運用、弾力運用も国にしていただいておりますけれども、これの使い勝手が余りよくなると、今度この地方交付税のまち・ひと・しごと1兆円との差別化ができなくなるわけです。それだったら交付税があれば、交付金はいらないじゃないかと。そうなりますと、せっかく今1,000億円、毎年地方に国から交付していただいているものが、国の財政当局からすれば、いらないよねという議論につながりかねないという側面もございます。最終的には、政権としてこの
地方創生にどう臨んでいくのかというところと国の予算というのは密接に関連するわけでございますけれども、現状といたしましては、推進交付金の弾力的な運用を国に求めながら、一方で県としてはできるだけ説明がつく、あるいは結果においての合理性がある範囲で、この推進交付金を活用するというのが財政の基本だろうと思っております。
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菅沢委員 なるほどと思います。これから、きょう本当に一番お尋ねしたいことに入っていくのですけれども、大事な観点でお尋ねさせていただきました。この推進交付金の弾力的な運用ということは私も前からいろいろ思うことがありましたし、場合によっては給付金に使うことを弾力的な運用の中につけ加えてもいいくらいの感じもあったこともあります。いずれにいたしましても、今のような滝部長の答弁を私もしっかり受けとめながら、次の段階の質問の中でさらにちょっと考えてみたいと思っています。
そこで、きょう事前にちょっと質問しますよということでお話しておりました観点についてです。
牧山課長にお尋ねすることになりますが、今のような前段のお話から、いよいよ県の第2期の5年間の全体計画と、そして、具体的な令和2年度の推進事業の、まさに1,000億円に対して県が今採択を求めている、もう既に令和2年度の予算書では推進交付金で14億円、拠点整備交付金で5億円ほど、いわゆる交付金を当てにしたというか、採択がちゃんと通ればですけれども。これは2分の1が県負担で補うことになっておりますけれども、
事業展開が始まろうといたしております。
そこで、牧山さん、先ほどあなたはここで、第2期の全体計画のお話もなさったと思いますけれども、そのポイントは時間の関係もありますから、私も大体わかっております。もちろんただしたいこともあるのですけれども、特に、その中で、時間の関係もあるので、今どんな段階ですか。いわゆる国に対して、推進交付金の採択を求めている段階なのですか。その採択をめぐる現状について、どういうことを申請しているのかということとあわせてお尋ねします。
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牧山企画調整室課長 先ほど、滝部長のほうからも御答弁ございましたとおり、
地方創生交付金の申請期限でございますけれども、こちらは1月半ばごろということで、既に過ぎております。令和2年度の国の
地方創生関係交付金といたしまして、現在、国に対して全て申請中という段階でございます。
内容といたしましては、先ほど委員からもお話ありましたけれども、
地方創生推進交付金において、約14億円余、それから、
地方創生拠点整備交付金といたしまして、約5億円余を申請しているところでございます。
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菅沢委員 その具体的な中身です。今申請している中身を、私も事前にちょっとペーパーをいただいておりますけれども、前年度と比較をしてみますと、大体似通ったものがあるかな。新規事業もあるようであります。拠点整備交付金事業は全くの新規のようであります。その中身について、触れていただきながら採択の見通しはいかがですか。もう既に14億円あるいは5億円の交付金を当てにしてというか、想定をしながら県予算合わせて38億円ほどの当初予算を計上されているわけですね。そういうことになりますね。
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牧山企画調整室課長 今ほど、推進交付金で全15事業を申請していると申し上げましたが、このうち10事業につきましては、昨年度からの引き続きで申請をするものでございまして、先ほど委員からも御紹介のありました海のあるスイスを目指すALL富山観光
プロジェクトといったようなものもこの中に入っております。
こちらにつきましては、引き続き、令和2年度以降も創生の事業を強力に推進するということで、申請を引き続きさせていただいておりますので、今、私のほうからは新規事業を中心に内容についてちょっと触れさせていただきたいと思います。
今年度、令和2年度に向けまして、創生推進交付金の事業として申請いたしました新規事業は5事業ございまして、まず、一つには、ALL富山農林水産業の成長産業化
プロジェクトというものを申請しております。こちらについては、国費額で1億円の申請となっております。内容につきましては、県産農林水産物のマーケティング戦略を策定いたしまして、国内向けのPRでございますとか、海外向けの事業者サポート等を実施しますほか、県産木材の利用を促進するという内容となっております。
また、2つ目としまして、プロフェッショナル人材確保事業でございます。こちらにつきましては、約2,700万円弱を申請しておりおまして、内容につきましては県内企業に対し、新事業や新販路開拓など、積極的な経営展開や、プロフェッショナル人材確保の支援を実施するものでございます。
3つ目には、立山黒部世界ブランド化推進事業というのがございます。こちらには9,400万円弱を申請してございまして、2024年度の黒部ルートの一般開放化によりまして、立山黒部アルペンルートと日本一のV字峡でございます黒部峡谷を周遊し、美しく雄大な自然に触れる世界水準の滞在型、体験型の山岳観光地としての世界ブランド化を目指す
取り組みでございます。
4つ目には、持続可能な中
山間地域振興
プロジェクトでございます。こちらには約3,300万円余を申請してございます。県土の約7割を占めます中
山間地域におきまして、地域住民が自主的、主体的に稼ぐ手法を身につけながら、自立していくための
取り組みを支援するというものでございまして、これによりまして、持続可能な地域社会を形成しようとするものでございます。
5つ目が、とやま未来創生チャレンジ人材育成事業でございまして、こちらには約4,700万円余の国費を申請してございます。若者から高齢者まで、誰もが生涯にわたって学び直すことができる機会の提供と教育環境づくりに向けたリカレント教育の推進、グローバル人材の育成、ふるさと教育、ICT教育の推進など、学校と社会をつなぎますキャリア教育の推進、地域や国際社会で生き生きと心豊かに活躍できる人材の育成を行うというものを内容として申請をいたしております。
また、
地方創生拠点整備交付金につきましては、2件申請をいたしております。こちらにつきましては、まずは、創業支援施設・
UIJターン住居等整備事業といたしまして約3億円を申請しております。こちらは2017年の建築甲子園で優勝いたしました富山工業高校のリノベーションプランをもとにいたしまして、富山市蓮町の旧県職員住宅を改修し、創業支援施設・
UIJターン者等住居として整備しようとするものでございます。
2つ目は、農業機械研修センター、こちらは(仮称)とやまスマート農業拠点と申しておりますが、こちらの施設整備事業でございます。こちらには約2.3億円を申請しておりまして、農業機械研修センターの機能を強化し、スマート農機を活用した研修の充実等によりまして、県内におけるスマート農業の人材育成、普及を推進しようとするものでございます。
今申しましたような継続、新規の事業をあわせまして、今ほど申し上げましたとおり、国には申請中でございます。全ての事業は各部局、所属、多岐にわたっておりますけれども、私どもの所属におきまして、調整を図りまして、国には富山県の熱意といったものもあわせて申請を行っております。申請の採択のめどについては、3月末ということで、国からは御連絡をいただいておりますが、現在それをお待ちしている状況でございます。
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菅沢委員 今、
牧山課長からありました御説明をお伺いしておりましても、先ほどの滝部長の御答弁の中からも考えさせられたわけですが、なぜこれが推進交付金事業に含まれるのか。そこに特定の目的で設定された財源があるから、せっかくだから、それをある意味ではつまんでくるような、そして、県の仕事の財源が確保されて推進されればいいじゃないかということになるのですけれども、今のお話の中にも、こんなのがどうして5年間の期限つきの
地方創生関連事業の中で展開されることになるのかなと。つまり、立山黒部の世界ブランド化と言ったら、これは県の戦略的な
プロジェクト事業であって、これはまさに県の一般的な事業、国からの補助金でもあれば活用した補助事業の中でこそ展開されるべき事業であって、こういうのは何で貴重ななけなしの一定の枠がある財源の中で取り上げなきゃならないのかという疑問が湧いてくるわけです。しかし、そこにせっかく有利な財源があるのだから、それをつまんできて、こういう事業に割り当てればいいじゃないかということになるかもしれませんけれども、いずれにしてもそういう観点も含めて、この継続事業が10件あります。
時間がありませんから、細かく個別の議論はしませんけれども、過去1期の5年間の事業で、効果が少なかったとか、これは整理したほうがよいということで落ちたものはあるのか。私は実は議会の中で執行率の問題を取り上げました。執行率の問題を議論するというと、幅があるさまざまな議論があるのですけれども、非常に使い勝手が悪いということもありましたけれども、産業界や市町村との調整がおくれているとか、なかなかその事業で使い切れなかったのが幾つもありました。移住の関連でも、くすり政策課の関連の事業の中でもありました。そういう観点で、効果がどうかという、つまり、先ほどKPIの話にもありましたけれども、見直しをして、整理されたものもあるのですか、どうですか。
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牧山企画調整室課長 地方創生推進交付金、拠点交付金を通じまして、申請については毎年度新規の組みかえと申しますか、内容の精査を行っております。当然、作業自体は各年度の予算編成作業と並行して行っていくことになっておりますけれども、その際、当然予算編成におきましても、あと、今年度で申しますと、新たな
地方創生戦略を立てていくプロセスというものも並行的に行われておったわけでございます。その過程におきまして、委員から今御指摘ございましたような旧年度来の事業の反省、また、ブラッシュアップすべき点というものについては、私どもの課、また、それぞれ個別事業課におきまして、新たな戦略、もしくはこの新たな創生推進交付金の申請書の中に盛り込む形で生かしておるということで御理解いただければと思います。
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菅沢委員 実は手元に、今、
牧山課長から説明をいただいた
地方創生推進交付金事業、継続10件、新規5件と地方拠点整備交付金2件の御説明いただいたその具体化、さらに具体的に県庁各部課でどのように展開されるかという一覧表がありまして、先ほどもちょっと触れましたけれども、事業数で
270です。ほとんど県庁の各部局にわたっております。
今、私が申し上げたのは、これらについて、実はこの所管以外の部局に関係することで、ここでは具体的に取り上げても議論にならないということがあるわけです。そういう点では、大変苦しい議論ですけれども、つまり、この
270事業が整理されておりますけれども、前年度で見直しされたり、新しく加わったりする事業があるのかないのかということに非常に私は関心があるわけです。つまり、執行率の議論をしていたときもほとんどなかなか難しい
事業展開で、30%台、40%台の執行率で終わっている事業もあったわけです。そういうのはどういう整理をされて、克服をされて、ことしも頑張ってみようとなっているのかということ、ここに非常に関心があるわけです。きょうはそのことの議論はできません。
そこで、時間の関係もあるので、先に急ぎますけれども、この第2期事業では、稼ぐ地域づくりとか、地方とのつながりをつくり出す、結婚、出産、子育ての希望をかなえていく、人が集まる地域づくりとか、多様な人材確保をどう実現していくか、新しい時代の流れにどう対応していくかという大きな目標整理がされているわけであります。
そこで、これを受けた富山県の
事業展開になっていくわけでありますけれども、幾つかそのことに関連して、ちょっとただしておきたいことがあります。
1つは、いわゆるこの
UIJターン、移住の関連で関係人口という概念が新しく提起をされてきております。富山県の今度の計画では、これを参加人口と読みかえているわけです。私は実は、いろいろあなた方に聞いておるわけですが、私はこの関係人口という表現の中にある積極性、この積極性を、やはり受け取るべきだったのではないかと思うわけです。単なる参加ではなくて、関係していくということの意味合いです。これは特定の地域に対して、強い関心を持って地域とのかかわりを深めていって、その方たちが将来、
UIJターンを期待できる関係性を是非深めてもらいたいという観点からではないのでしょうか。そういう意味で、この特定の地域と継続的に多様な形でかかわる人たちを掘り起こして拡大するという積極的な意味が関係人口論の中にあるのではないかと思います。詳しくはきょうこれ以上話しませんが、なぜ県は、単なる参加という平板的な、通常的な、普通的な言葉に読みかえなきゃならなかったのか、私は改めてちょっとお尋ねをしておきたいと思います。
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奥野委員長 答弁はどなたに求めましょうか。
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菅沢委員 牧山課長でいいのではないですか。
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牧山企画調整室課長 先ほど御説明を申し上げました
未来創生戦略の体系の案の中にございますけれども、基本目標2のところでございます。4)の(イ)のところに、応援人口の創出・拡大という項目を今回設けさせていただいております。
菅沢委員がおっしゃられる関係人口につきましては、本県におきましては、応援人口という言葉に置きかえをさせていただいております。関係人口という言葉から少し後退したような
イメージということでのお話だったかと思いますけれども、県側の思いとしましては、決してそういうことではございませんので、むしろ例えば、お祭りでございますとか、地域活動、そういったことに積極的に先方から応援する気持ちで来ていただける方々に、ぜひかかわっていただきたいということで、むしろ積極的な意味遣いということで、応援人口という言葉を使わせていただいているところでございます。
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菅沢委員 すみません、参加じゃなくて応援でした。私はそういう意味でも、あなたからも説明がありましたけれども、ちょっと関係人口というのは一度出てきた背景の中にある積極性というものを、どうしてもう少し言葉の面でも受けとめるという理解ができないのかなと思っているんです。なぜ、そう読みかえる必要があったのか。なかなか、ちょっと理解ができないというか、と思っています。
あと、最後にしますけれども、従来型の何と言いますか、継続型になっていないかという観点で問題意識があるわけですが、私はこの事業の整理の仕方も見ていて、海のあるスイスや目指すALL富山観光
プロジェクトなんてあるのですけれども、余りこのスローガンというか、スローガン的な、ある意味じゃ非常に空疎というか、なぜこういう言葉の整理になるのかということを、前から思っているんです。若干そういう観点での発言も議会の中でもあるようですけれども。
海のあるスイスなんて、こういう関連事業で県の
事業展開もありますし、各市町村も観光関連推進事業の中で、こういう概念の政策提起をしているわけです。私は実際、市町村の方と話して聞いてみるのですけれども、ほとんどどうでもいい感じで受けとめています。海のあるスイスなんて。
観光事業の推進はそれぞれの地域の条件の中で、自然や風土、いろんなニーズがある中でさまざまな
事業展開があるわけであって、非常に現場的で、具体的なものであって、宙に浮いたような、スローガンで包括できるようなものじゃないです。何でこういう言葉を相変わらず使っているのかと。上から目線です、これ。海のあるスイスなんて、県民の中に自分たちの郷土を愛し、自然はいいなと思ったり、お客さんに来てもらったらいいなと思ったりするような旅館や観光の事業もあるわけで、その中で、こんな言葉で、事業の現状や将来を語る自治体はないです。これは県庁の一部の人たちが、頭の中でつくり上げた観念的な言葉遊びみたいなことだと、私は思っています。
富山県政の中に、こういう空疎なスローガンが躍る、私は、こういう傾向が最近強まっている1つの証じゃないかと残念に思っています。
これだけはっきり文句を言って、答弁を求めるというのはちょっと何かもしれないけれども、皆さんそう思われませんか。日々で海のあるスイスなんてそんなことを言う者や思っている者は誰もいません。毎日の業務の中で、今、民宿も非常に大きな不況の中であって、コロナでさらに打撃を受けている状況の中で、海のあるスイスなんて。誰が考えたのかな、わけがわからない。
39
奥野委員長 菅沢委員、この観光については、県土整備観光
委員会所管でありますので、ちょっと答弁は難しいかと思います。
40
菅沢委員 はい、わかりました。
地方創生の推進交付金で、堂々と国に対して採択を求めている文章なのであって、おとといか、テレビでスイスの空撮によるツェルマットからマッターホルン、それから高原鉄道のことをやっていました。それはすばらしいです。富山県の立山や黒部の観光もすばらしいことはすばらしいのだけれども、それはそれぞれの個性があって、画一的に何かそういうのを売るほどのものではないです。学ぶことがあるなどいろいろあるかもしれないけれども。言葉を使う遊びというか、空疎なスローガンが
地方創生の中で躍ることはやめてもらいたいと思います。
いろいろと申し上げてまいりましたのですけれども、ぜひ、
地方創生推進交付金事業、まさに富山県における
地方創生事業の展開は拠点整備交付金を活用した
事業展開になるわけであります。中身は全部だめなんて絶対思っておりません。県民の暮らしや地域の振興のために役立つ、まさに
地方創生の、本当にこれはいいなというものもたくさんあるわけであって、そういう事業が本当に着実に前進することを願っております。
ちょっと時間の関係もありますから、きょうはこれでやめます。ありがとうございました。
41
稗苗委員 1点だけ、質問というよりは、先般、この4月から新しく県の人事異動の案が流れてまいりました。総合政策局長さんが政策監になられるというものであります。新たに設けられるこの政策監、どのような任務を担われていかれるのか。簡単にお答えをいただきたいと思います。
42 蔵堀総合政策局長 まだ、辞令もいただいておりませんのでどう申し上げていいか難しいところはございますけれども、総合政策局長をやってまいりまして、特に今年度は第2期のとやま
未来創生戦略、それから新幹線の延伸戦略、また、中山間の創生
総合戦略、それから子育て支援、少子化対策の基本計画を策定してまいりました。また、夏まで、これも1年かけて議論しましたけれども、外国人材活躍・多文化共生推進プランも策定をいたしました。そうした中で、県の施策については、もちろんそれぞれの担当部局があって、一生懸命取り組んでいるわけですけれども、その部局だけではなかなか解決できない、あるいはこの事業を進める上でもほかの関係の皆さんとしっかりやっていかなきゃいけないということがたくさんふえてきていると思っております。
そうした中で、時代の変化も激しいということもございますけれども、県としても政策の推進をもっと円滑に、しっかりやっていくということが第一で、例えば、国の各省庁ですとか、市町村ですとか、それから市町村の中でもそれぞれの地域というのもあろうかと思いますし、民間の事業者の方、関係団体の方、そういった方々との連絡調整もしっかりしながら、政策を推進していく仕事をしようということだと考えております。
委員の皆様にも、また引き続きお世話になることになりますけれども、よろしくお願いいたします。
43
稗苗委員 いずれにしても、このたすきを受けようとしておられる柿沢さんのこともあって、ジャンプされるのだろうと思うのです。この4月1日付で局長から政策監ということになるのだろうと思うのですが、引き続き、この委員は2年間でありますので、来年もこの経営企画委員会に8名がいるわけでございまして、細部はこれから詰まるのだろうと思うのですが、私としては、新たに政策監というポジションが決められて、発足していくと。言ってみれば、県も来年度から始まる大きな幾つかの
プロジェクト、きょうは菅沢先生が質問されなかったですけれども、武道館の大型投資、あるいは高岡テクノドームをリニューアルするような話やら、私の地元の新川文化ホールでの子どもの遊び場的なものの整備についてもスタートしていかなければならないと。
きょうまでは、トータルでは蔵堀さんが、計画であったり、取りまとめであったりという窓口であったように思っていまして、これは、次の新しい総合政策局長が受け継いでいかれるのでいいのですが、ぜひ、やはり首都圏本部とか、つまり、東京と富山とか、あるいは、この北陸3県とか、知事、副知事がおやりになる仕事の、どちらかというと同時に富山を2人とも外れてしまうということを避けて。議会でもそうなんです。議長、副議長が同時にここを離れないように、いろいろ細工といいますか、やっているわけなので、そういったものも含まれているのかなと思ったりもしているのだけれども、その辺はこれから詰めていかれるのだろうと思うのですが、わかりやすい、政策監の任務ということについて、ぜひ、きょうはこれ以上言いませんけれども、やはり、今後も所属常任委員会に御出席をいただくと思うのですが、いかがですか。
44
滝経営管理部長 人事につきましては、議会閉会後に知事が正式に記者会見をさせていただきます。その際に、今報道されている政策監というものにつきまして、どういう狙いで、新しい役職を定めたのかということと、今ございます総合政策局長というポストとの兼ね合いということにつきましてはお話させていただきたいと思っておりますけれども、報道によれば、特別職に準じたポストということでもございますし、恐らくそういう役割が期待されるということだろうと思います。また、この常任委員会を含めて、議会で、どのように対応させていただくのかということにつきましては、また、議会運営委員会等で御相談をさせていただきたいと思っております。
45
奥野委員長 ほかにありませんか。
46
鹿熊委員 中
山間地域総合戦略につきまして1点だけ質問させていただきます。
大変立派な案の冊子が手元に届いております。これはまさに、この戦略は県が初めて策定するものでありまして、内容は
総合戦略という名のとおり、本当に地域政策と産業政策を総合的に網羅してまとめていただいたと私は理解いたしております。また、ここまでまとめられました関係の方々に敬意を表するものでございます。
大事なことは、この戦略を実効あるものにしていくときには、やはり特に中
山間地域戦略は、他の戦略以上に市町村との関係といいますか、連携が大事であり、市町村との課題共有、情報共有というもの、そして、ベクトル合わせというのがとても大事であろうと思っております。やはり県からいきなり民間なり、NPOなりそして各集落という流れも新規事業を見ますとあるようでありますが、やはり集落からしますと、自分の住む町なり、市なりがしっかりとサポートしてくれるのだろうかということがとても気になるわけであります。
そこで、この戦略の策定のメンバー、改めてメンバーとか、あるいは策定の検討経過を見ましたら、市町村が素通りされて戦略づくりをされてきたのではないかという、いらぬ心配もするわけでありますが、そういうことはないのだろうと思うのですけれども、メンバーに市町村は入っておられませんし、検討経過においても、この戦略づくりにおいて、市町村がどのようにかかわってきたのかわかりません。そこで、この戦略をこれから実効あるものにしていくために、どのように問題なり、戦略を市町村と共有し、そして実効あるものにしていくのか、宮崎さんに質問をしたいと思います。
47 宮崎中
山間地域対策課長 委員御指摘のとおり、中
山間地域の振興につきましては、本当に市町村の皆様方の協力なくてはやっていけないと考えております。このプランをつくるに当たりまして、きょう資料配付だけにさせていただきましたけれども106ページに日程が書いてあって、市町村への説明会の日程は書いていないのですけれども、8月22日に第1回の検討会の後に、市町村の皆様、主に企画担当の皆様に御出席いただきまして、まず、8月22日に骨子案について企画の担当者の皆様に内容を御説明し、御意見もいただきました。さらに、2月のたしか19日ですが、この冊子をまた企画担当の皆様方にお示しして御意見をいただきまして、反映できるところは反映させていただいて、現在の最終の案にさせていただいたところです。さらに、4月に計画していますのは、移住・
UIJターンの所管課と一緒に、中山間の新規事業についても御理解をいただいて、一緒になって進めようと考えております。
48
鹿熊委員 わかりました。ちゃんと市町村ともしっかりとすり合わせをしながら進めてきているということはわかりましたので、ここに書いてあれば、なお、こんな質問をしなくてもよかったのですが、わかりましたので、これからもやはりしっかりと連携を取って、これを実効あるものにしていただきたいと思います。終わります。
49
奥野委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって質疑・質問を終わります。
2 請願・陳情の審査
50
奥野委員長 次に、請願・陳情の審査に入りますが、今回はいずれも付託されておりませんので、御了承願います。
3 2月定例会付託案件の審査
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奥野委員長 次に、本定例会において本委員会に付託されました諸案件の審査に入ります。
付託されております諸案件はお手元にお配りしてある議案付託表のとおりであります。
(1) 説明事項 付議案件(追加)の説明
52
奥野委員長 追加提案されました案件について当局から説明願います。
滝経営管理部長
・2月定例会追加付議案件(総括)について
蔵堀総合政策局長
・2月定例会追加付議案件について
滝経営管理部長
・2月定例会追加付議案件について
(2) 質疑・応答
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奥野委員長 これより付託案件についての質疑に入ります。
質疑はありませんか。──質疑はないようでありますので、これをもって質疑を終わります。
(3) 討 論
54
奥野委員長 これより、討論に入ります。
討論はありませんか。
55
菅沢委員 社会民主党富山県議会会派の立場を代表することになろうかと思いますが、私から議案第1号の令和2年度富山県一般会計予算、この委員会の所管分について、一般会計で6,000億円近くになりますけれども、予算案の中の一部、一つは武道館の関連の予算、1億700万円の設計を中心にした予算が計上されております。
これと、もう一つ、この4月から始まります会計年度任用職員関係の関連の予算、これは大体、予算額を4億円ちょっと切りますけれども、これに反対の立場で討論を行います。
予算案全体について、もう一つ土木部関連の予算で利賀ダム関連も反対の態度を表明していすはずですが、これらを除く予算案については、おおむね了承、賛成の立場に立っております。いろいろ意見はありますけれども。きょうは時間の関係もあるので、反対のものについての意見を申し上げます。
まず、武道館の関連ですけれども、これは、きょう質問もする予定だったのですが、時間の関係で省略しました。
これはまず、きょうの委員会でも建設場所とか規模とか、大きくは位置づけの部分についての報告があったのでしょうが、総額の事業費、これがまだ明確にされておりません、財源も含めて。なかなか明確になりませんが、かなり巨額なものになるような印象を受けます。そういった大事なことがまだ不明確です。これは全体の設計を進めながら詳細に詰めていくことになるのだろうとは思いますけれども、大きな
プロジェクトであるだけに、もっとちゃんとしてもらいたいなという気持ちがあります。
この経過を見ますと、これはもともと全天候型のドームです。この論理から出発をいたしまして、いろいろそういうものが本当に必要なのかという緊急性も含めて議論があって、そういう案が後退をする中から武道館はもともと改築の動きはあったわけですが、それが浮上してきて、しかもそれが
武道館機能を有する多目的な施設という形で、県議会でもさまざまな議論があったところであります。
私もそういう中でなぜ、この建設を今急がなきゃならないのか。富山、高岡の2つの施設は、確かに建設して何年も経過をしておって、老朽化が進み、空調施設とか冷暖房、さらには観客席がないとか、いろいろ議論がありましたけれども、修繕や改築を急がなきゃならないのならやって、もう少し大事に丁寧に使って、次に備えるような、今はそういう段階ではないのかと。もし、武道館の機能を有する多
目的施設を建てていくとしたら、そこには多目的とは何か、地域振興ということも言われましたので、なぜ、当初から富山市を想定するのかという議論も申し上げてきたところであります。
私はこの武道館をめぐる論争、議論では県議会の論議が沸騰し、そして、さまざまな観点から非常に優れた見解表明、本当に立派な意見陳述があったと受けとめております。富山市には、私もちょっと調べてみましたけれども、総合体育館、立派な、これは富山市の施設です。
ここにはこの武道館が今度盛り込もうとしておりますような、多目的な機能、運動機能、バレーボールとかいろいろありますよね。コートも用意するという、そういう機能は建設予定地の近くの富山市総合体育館には備わっております。富山市内にはさらに県立のこういった種類の運動施設も何箇所かあります。そういう意味では、こういった運動施設が富山市に集中をすることについての違和感です。問題意識を強く持ちましたし、県議会からも市と県のすみ分けと役割分担もあるのではないかという議論もあったところであります。
そういう観点から私は、これは県民世論の中にもなぜこういうものを今急いで、しかも富山市に巨額の投資をして急がなきゃならないのかと。今、極端な
人口減少が進んで、富山県の出生数も7,000人を切りました。全体にダウンサイジングの時代、規模を縮小しながら、その中でどうやって効率よく、質の確保を図りながら公共施設の維持をやっていくのかという、そういう観点からの真剣な議論が必要な時代でもあります。その対象に運動施設も当然、入ります。そういう中で、この武道館建設を、今なぜ急ぐのかと。知事選の政策論議のテーマにしたっていいではないですか。県民世論に問いかけてみるという作業もあっていいわけです。そういう点で、こういう武道館建設を、富山市の、しかも駅周辺というような形で、もう特定されておりますけれども、そういう土地利用でいいのかと。富山市との調整も進んでいないように聞いております。
なぜ急ぐのか。急ぐ必要ないと思います。提案されている1億700万円については明確に反対をいたします。
新聞報道によると、名前を挙げたら悪いけれども、局長が何かこの特例ポストに異動になるという新しい人事が発令されると聞いておって、こんな仕事のためにあのような優秀な方が。知事も必要なら県にもっと仕事があるでしょう。何でこんな仕事のためにあなたの名前が出てくるのというような印象を、余り露骨に言うと失礼だけれども、ある人が言っていましたよ。
さて、次のこの会計年度任用職員についてであります。これは滝部長ともよく議論をしてきたところであります。非正規がふえたので、不平等な待遇を改善し、勤労者の生活を支えるということがあります。同一労働同一賃金の大きな構想を、今、進めようとしている中で、非正規の労働者たちの待遇の改善を図っていく、そのために自治体もいわゆる嘱託やアルバイト等の職員の待遇改善を図る道に踏み出したということは高く評価できるわけです。
ところが、この過程において、かなりの数の雇いどめ、待遇の切り下げ、賃金の切り下げです。勤務時間の短縮等が図られようといたしております。これは非常に不当なことでありまして、私は嘱託やアルバイトの皆さんも、県政の重要な一翼を担って、多忙化していく職場の中でしっかりとした役割を果たして、県政を支えていらっしゃるわけです。必要があるから現場が雇用しているという強い認識の上に立つべきだと思います。
業務の見直しの名において、こうした待遇の改悪をする。特に月例給の引き下げが行われようといたしております。嘱託職員450名の中で、月例給が下がる人たちが約半分、240名もいらっしゃる。これは大変不当な扱いであります。嘱託の人たちの雇用は県の各部局を通じてハローワークで行っております。ハローワークに出ている募集要項の中には月例給の記載があって、その他ボーナス等はありません。こういうのがハローワークへ行って求人票を見たとき、みんなのまず目にとまることであります。期末手当等はない。賃金として契約をされて雇用された方たちが、今度の任用移行の中で、月例給の引き下げを受けるという。私が聞いておる人たちも大体2万円くらい下がる人たちがだいぶおります。この240名のほとんどが2万円近くの月例給の引き下げ、確かに期末手当が二点何箇月分支給されることによって、年間の給与所得は上がるかもしれないけれども、月例給が下がる。まさにこれは生活に直結することという訴えが、今、たくさんあるわけです。
こうしたことも含めて、雇いどめや勤務時間の短縮によって時間給が上がっても身分が常勤職からアルバイト職にかわるという形で、かなりの人たちがこの制度の発足によって待遇が悪化するという事態は断じて許すことができない。したがって、この案件についても断固反対をしたいと思います。これは人事課長や滝部長の責任は大きいと思っております。
最後に、一問だけつけ加えさせてください。今、補正予算の説明がありました。過般の3月19日の本会議において、令和元年度の補正は既に採決をされておりまして、私は常任委員会で若干の意見を申し上げました。この補正予算にも大きく関連しますけれども、既に可決した補正予算案の生活福祉資金貸付事業の拡充、1億6,700万円です。これは、19日に可決をした令和元年度の新型
コロナウイルス関連の補正予算の半額以上を占める額です。この額が社会福祉協議会の生活福祉資金等の、いわゆる積立金、これは国の補助金であります。そこに追加で積み立てられるという仕組みになるわけです。ところが現に、社会福祉協議会には、15億円から16億円近くの基金の積み立てが、つまり補助金の残高があって、そのうち5億円ほどが貸し付けで動いております。貸し付けたものは返還されていきますから、十五、六億円の、いわゆる補助金の積立金の中でこの事業が展開されている。そこに積み増しされるわけです。
問題は、私はこの常任委員会でも指摘をしましたけれども、この生活福祉資金等の、いわゆる活用状況なのであります。極めて悪い。現在貸し付けされているのは4億円から5億円で、十数億円が補助金として積み立てられたままになっておりますが、動いているのはそれだけです。しかもこの動いているというのは、もう長い年月の中で動いている。返済は短期間のものが多いわけでありますけれども、年間の貸し付けの件数は平成30年で見てみますと236件で、この半数近くが富山市なんです。ほかの市町村はほとんど、1件、2件、3件、10件です。そして、平成30年度に貸し付けで動いた金額が2,200万円にしか過ぎません。
私は、極めて活用状況が停滞している悪いこの実態、もちろん貸し付け条件が、今度例えば少し金額が10万円から20万円とか、返済期限のちょっと延長がありますけれども、これはいいことなのでありますけれども、ほとんど有効な資金として活用されるような実績になっていない。
そういうところに今回の
新型コロナウイルス対策の貴重な財源、これは国の責任が大きいわけでありますけれども、その半額がこの福祉資金の財源に補助金として支出されるということ。重大な
新型コロナウイルスの事態の中での対応策としてこんな事態が許されていいのかということがあります。
ですから、こういう補正予算の査定をして、提案しているのはまず、滝さんの部局ですから、あなた方がしっかりと厚生部当局とこの実態の把握に努めて、適切な運用を図られるようにしていかないと、
新型コロナウイルス対策の補正予算が泣きますよ。そのことをつけ加えて申し上げておきたいと思います。
56
奥野委員長 ほかにありませんか。──ないようでありますので、これをもって討論を終わります。
(4)採 決
57
奥野委員長 これより付託案件の採決に入ります。
本委員会に付託されました諸案件のうち、まず議案第1号令和2年度富山県一般会計予算のうち、本
委員会所管分について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
58
奥野委員長 挙手多数であります。
よって、議案第1号については原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第76号令和2年度富山県一般会計補正予算(第1号)のうち、本
委員会所管分を除く議案第2号ほか19件について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
59
奥野委員長 挙手全員であります。
よって、議案第2号ほか19件については原案のとおり可決すべきものと決しました。
次に、議案第76号令和2年度富山県一般会計補正予算(第1号)のうち、本
委員会所管分について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
60
奥野委員長 挙手全員であります。
よって、議案第76号については、原案のとおり可決すべきものと決しました。
4 閉会中継続審査事件の申し出
61
奥野委員長 次に、閉会中継続審査事件の申し出の件を議題といたします。
本委員会の閉会中継続審査事件についてはお手元にお配りしてある申し出案のとおり議長に申し出たいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
62
奥野委員長 御異議なしと認めます。
よって、お手元にお配りしてある申し出案のとおり、議長に申し出ることに決定いたしました。
5 行政視察について