会 期 の 決 定
5 ◯議長(横山 栄君)次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期は、本日から3月24日までの28日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
6 ◯議長(横山 栄君)御異議なしと認めます。よって、会期は28日間と決定いたしました。
議案第1号から第67号まで、報告第1号及び第2号
7 ◯議長(横山 栄君)次に日程第3、議案第1号から議案第67号まで、報告第1号及び報告第2号を議題といたします。
知事から提案理由の説明を求めます。
石井知事。
〔
知事石井隆一君登壇〕
8 ◯知事(石井隆一君)おはようございます。
本日、平成28年2月
定例県議会が開催されるに当たり、提出しました平成28年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申し上げ、あわせて県政運営についての所信の一端を申し上げます。
世界経済については、弱さが見られるものの、全体としては緩やかに回復しており、先行きについては、アメリカの
金融政策正常化の影響、中国を初め
アジア新興国等の経済の先行き、
原油価格等の下落の影響、
金融資本市場の変動の影響等について留意する必要があるものの、緩やかな回復が続くことが期待されます。また、世界は、中国、東南アジア、インドなどの新興国が急速に経済成長し、
国際社会における存在感を増大させる一方で、北朝鮮などの核・
ミサイル開発の継続、国際的なテロ組織の活動が
国際社会全体の脅威となるなど、先行き不透明な面が見られます。
国内では、現在、
地方創生、経済再生、
少子高齢化・
人口減少対策、
東日本大震災からの復興、
エネルギー政策、安全保障、領土問題など、緊要な重要課題が山積しております。国においては、強い経済、
子育て支援、社会保障を1億総活躍社会の実現に向けた新しい三本の矢として取り組むこととされておりますが、その効果を全国の各地域にまで行き渡らせるためにも、地方と連携協力しながら、
地方創生、
人口減少対策を推進するとともに、
農林水産業を含めた
産業振興、地域の活性化、雇用の確保、医療・介護・子育ての充実、教育振興、防災・減災対策などに引き続き全力で
取り組み、日本再興への歩みを着実に進めていただくことを期待しております。
本県においては、
北陸新幹線が開業し間もなく1年が経過します。開業から今月15日までの上越妙高─糸魚川間の乗車人員は前年の同期比で約3倍となり、県内の多くの観光地等での入り込み数が増加するとともに、本県への
本社機能等の一部移転や
大型商業施設の相次ぐ出店など県内各地でさまざまな
開業効果があらわれております。こうした新幹線の
開業効果を一過性のものにせず、しっかりと持続させて、富山県の新たな発展、飛躍につなげていく必要があります。県としても、
北陸新幹線開業と国の
地方創生戦略を2つの追い風にして、昨年10月に策定したとやま
未来創生戦略に基づき、県民の知恵と力を結集し、本県の自然、文化、産業など、各地域の特色、強みを生かした持続可能で活力ある未来を創造するため、
子育て支援・
少子化対策の充実強化、
産業経済の活性化、若者や女性が輝いて働き暮らせる魅力ある
地域づくりなど、多くの重要課題に積極的に取り組んでまいります。また、新・元気とやま
創造計画の推進はもとより、10年先、20年先、あるいは30年先を見据え、経済、文化、さらにそれらを担う
人づくりを中心に、本県の新しい未来を構想し、新たな飛躍、成長に結びつけ、活力と魅力あふれる県、ひいては
日本創生の一翼一端を担い得る県として、次の世代に継承発展させていく確固とした基盤を創出してまいります。
今後とも、初心を忘れず、富山県の限りない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、県民の皆様の御支援と議員各位の御指導、御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
次に、最近の経済・
雇用情勢について申し上げます。
最近の
我が国経済は、このところ一部に弱さも見られますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用、所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されますが、
海外経済で弱さが見られており、中国を初めとする
アジア新興国や資源国等の景気の下振れなど、景気を下押しするリスクが存在する中、
海外経済の不確実性の高まりや
金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
本県経済につきましては、個人消費は一部に弱い動きが見られるものの、総じて底堅い動きとなっている一方、生産は一部に弱さが見られるものの持ち直しており、
雇用情勢は12月の
有効求人倍率が1.52倍と全国でも上位の水準が続くなど、景気は一部に弱さも見られますが、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、海外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
県としましては、これまでも、国の
取り組みに先んじて、経済・
雇用情勢に迅速かつ適切に対処するように努めてまいりましたが、今回さらに、国の
補正予算を活用し、
地方創生の加速化に資する
取り組みや、
環太平洋連携協定(TPP)を見据えた農業の体質強化、防災・減災に資する
社会資本整備の推進などを盛り込んだ
補正予算案を編成し、今議会に提案しております。今後とも、内外の経済情勢や国の動向などを注視しつつ、引き続き、経済・
雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。
次に、平成28年度
予算編成の基本方針について申し上げます。
本県財政につきましては、約400億円の
財源不足が見込まれた平成17年度を
財政再建元年と位置づけ、以来、職員数の削減、給与の
臨時的減額、
事務事業の見直しなどの
行財政改革に
スピード感をもって積極的に
取り組み、
財源不足の大幅縮減に努めてまいりました。
しかしながら、平成28年度予算においては、国の経済・
財政再生計画に基づき、平成30年度までに国、地方を通じた
基礎的財政収支赤字の対
GDP比マイナス1%を達成するため、地方の歳出改革、効率化を図るとされた一方、歳出では公債費や福祉・医療などの
義務的経費が高い水準で推移していることから、昨年11月時点で、約46億円の
財源不足が生じるものと見込まれました。
その後、国内の経済状況を反映し、
県税収入は増加が見込まれるものの、
少子高齢化に伴う
社会保障関係費の自然増への対応はもとより、
地方創生、
人口減少対策を初め、地方の実情に沿ったきめ細かな
行政サービス、
地域経済の活性化や子育て、介護の充実、力強い
農林水産業づくりなどに取り組む必要があることから、国に対して、
富山県知事として、また、
全国知事会の
地方税財政常任委員長として、
地方交付税を含めた
地方一般財源総額を確保するとともに、
地方創生を深化させ、地方がその実情に応じた息の長い
取り組みを継続的かつ主体的に進めていくための恒久財源を確保すべきことについて、
安倍総理大臣や
石破地方創生担当大臣、
高市総務大臣などに対して強く働きかけてまいりました。
こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成28年度の
地方財政対策において、地方税が増収となる中で、まち・ひと・し
ごと創生事業費1兆円が前年度に引き続き計上されたこと等により、地方の
一般財源総額が前年度を上回る61.7兆円となり、あわせて
地方創生加速化交付金1,000億円及び
地方創生推進交付金1,000億円の創設などにより、本県を含め地方の
予算編成に当たっての基盤が一定程度確保されたところであります。
こうした状況を踏まえ、平成28年度
予算編成に当たっては、歳入の確保はもとより、引き続き
行財政改革に真摯に取り組む一方で、とやま
未来創生戦略を推進するため具体的な効果が見込める実効性の高い事業に対して予算を優先配分するとともに、富山県経済・
文化長期ビジョンの
取りまとめの方向性を踏まえたモデル的または先行的な施策及び新・元気とやま
創造計画に盛り込まれた各般の施策について、その積極的な推進を図ることとし、国の
地方創生加速化交付金等を活用した2月
補正予算と当初予算とを一体として編成することとしました。
この結果、平成28年度
一般会計予算は、人件費の抑制や
新幹線建設工事の進捗に伴う負担金の減等により、総額では前年度比0.4%減の5,582億円余となりましたが、こうした
削減努力等による縮減額を除くと、前年度比1.0%増の予算を確保したところです。また、2月補正とあわせた14カ月予算として比較すると、総額で前年度比0.2%の増、経済・産業の振興、
雇用対策、子育て、教育、医療、福祉や公共事業・
主要県単独建設事業等の政策経費については、1.8%の増となっております。
とやま
未来創生については、
子育て支援・
少子化対策の推進を初め、とやま
未来創生戦略に掲げる10の
基本的方向に沿った施策や、新幹線の
開業効果の持続、深化を図る上で効果の高い施策を積極的かつ戦略的に推進することとしました。
また、富山県経済・
文化長期ビジョンの
取りまとめの方向性を踏まえたモデル的または先行的な施策及び新・元気とやま
創造計画の5つの重点戦略と
重要政策人づくりに位置づけられた施策を積極的に推進するため、予算を重点的に配分することとしました。
なお、昨年11月時点で約46億円と見込まれた
財源不足については、平成28年度の
地方財政対策により、
一般財源総額が確保されたことや、
国補正予算の活用、徹底した
事務事業の見直しなどの行革努力により縮小され、平成17年度以来のいわゆる
構造的財源不足が12年を経て解消されることとなりました。
また、近年、県債の新規発行を抑制してきた結果、県債の残高が昭和42年以来、約半世紀振りに減少する見込みとなっております。これらは、この間の徹底した
行政改革・
財政再建の推進、
新幹線建設に係る地方負担の大幅軽減、
地方税財源の充実確保など各般の
取り組みを着実に積み重ねてきた成果であり、御理解と御支援をいただいてきた県議会を初め多くの県民の皆様に改めて厚く御礼を申し上げます。
平成29年度以降におきましても、
社会保障関係費等が増加するとともに、
新幹線整備の地方債の償還が本格化していることなどから、公債費等が当面高い水準で推移すると見込まれます。
県税収入は景気の動向に左右されるほか、
地方交付税等については、国の財政事情などから先行きの見通しは不透明な状況であります。また、
財政調整基金や
県債管理基金は残高の確保充実に努めているものの、取り崩しの余地は限られており、財政状況は引き続き厳しいものがあると懸念されます。
行政改革に終わりはありません。県の
財政運営を持続可能なものとするため、今後とも
行政改革や
財政健全化の推進に最大限努力する一方、国に対して、本来の
地方分権の趣旨に沿った地方の自立や
地域間格差の是正のための
地方税財政制度の改革、
地方交付税の充実などを引き続き強く働きかけてまいります。なお、かねてからの課題である東京など大都市地域と地方との税収格差の是正については、富山県としても、また、
全国知事会としても、国に対して強く働きかけてきたところ、今般の平成28年度の
税制改正において、消費税率8%段階の措置に引き続き、消費税率10%段階における
偏在是正措置として、
法人住民税法人税割の一部
交付税原資化を進めるとともに、
地方法人特別税、譲与税を平成29年4月に廃止する一方で、それにかわる税源の
偏在是正措置として、
法人住民税法人税割の一部
交付税原資化をさらに進めることとなりました。今後とも、引き続き
全国知事会を初め地方六団体と連携して、真の
地方分権の確立に向けた
地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。
次に、歳出予算の概要について申し上げます。
平成28年度予算案は、一般会計5,582億1,652万円、特別会計1,643億2,322万円となっております。
以下、とやま
未来創生に係る重点施策、元気とやまの創造に向けた「活力」「未来」「安心」の基本政策の平成28年度予算案及びこれと一体として編成した平成27年度
補正予算案の要点を御説明申し上げます。
まず、とやま
未来創生に係る重点施策について申し上げます。
とやま
未来創生につきましては、昨年10月にとやま
未来創生戦略を策定し、その後、
タウンミーティング等での御意見や国の戦略改訂も踏まえ、今年度中に必要な改訂を行うこととしております。今後、市町村との連携を強化しながら各般の
取り組みをさらに加速させ、積極的に戦略を推進してまいります。
また、
政府関係機関の移転につきましては、昨年12月に、国において、本県が誘致を提案した4機関のうち2つの機関が
具体的検討を進めると整理されましたが、その検討内容は、本県が求めてきたものとは相当大きな差異があると推察されることから、来月の
基本方針決定に向け、現在、
所管省庁等との協議を行っているところであり、本県にとって意義の大きな成案が得られるよう、引き続き努力してまいります。
結婚から子育てまで切れ目のない支援による
少子化対策の推進につきましては、市町村や各種団体、とやま
マリッジサポートセンター等の連携による
結婚支援ネットワークを形成するとともに、
独身男女等の出会いや交流を促すイベントを支援してまいります。また、
県内経済団体等と連携して、
企業子宝率を調査し活用することにより、仕事と子育てが両立しやすい
職場環境づくりを促進してまいります。さらに、3
世代同居等に対し富山県住みよい
家づくり資金融資を実質無利子化するなど、制度の拡充を図るとともに、3
世代同居世帯や
多子同居世帯の住宅及び
住宅用土地の取得に対し、
不動産取得税の減免制度を拡充するための
条例改正案を今議会に提案しております。加えて、第4子以上が生まれた家庭を社会全体で祝うため、対象の家庭を広報紙で紹介するとともに、県立の文化、
スポーツ施設等の
利用パスポートを配付することとしております。
産業、
地域経済の活性化につきましては、平成28年度の
税制改正でさらに拡充を図ることとされた
地方拠点強化税制を活用して、首都圏等からの本社機能の一部移転や研究施設の移転、集約等を推進するとともに、
地域経済分析システムから得られた
ビッグデータの分析をもとに重点的な
企業誘致活動を展開してまいります。また、TPPの発効を見据え、強い
農林水産業をつくるため、高収益な栽培体系に転換するための
機械施設整備や、畜産業者と農業者などが連携して収益向上に取り組むための施設整備に対し支援してまいります。
若者や女性がいきいきと働き暮らせる魅力ある
地域づくりにつきましては、
県外出身大学生の
県内定着を促進するため、本県のすぐれた企業や住みよい
生活環境等を紹介する動画等を制作し、学生とその保護者に積極的に発信するほか、
女子学生向けの
Uターン就職促進のためのカフェを3大都市圏で実施するなど、若者の
UIJターンを積極的に推進してまいります。また、若者の
県内定着を図るための基金を創設し、
県内企業にUターン就職する
大学院生等の
奨学金返還に対し支援してまいります。
また、まちの未来の創造のため、市町村が
地域住民等または県や他の市町村と連携して実施する活力ある
地域づくり、並びに中山間地域の多様な地域資源を活用し、雇用の創出と収入の確保につなげる実践的な
取り組みを支援してまいります。
観光の振興、定住・半定住の
環境づくりにつきましては、新たに設置する日本橋とやま館において、魅力発信のための
各種イベントや商談会等を実施し県産品の販路拡大を図るほか、観光、定住に関する相談対応などを行うこととしております。また、
県観光連盟を
日本版DMOとして機能強化し、
旅行者データの収集分析、
着地型旅行商品の造成販売やプロモーションなど、戦略的な
観光地域づくりを推進してまいります。
さらに、定住・半定住の受け入れに必要な施設、備品などの環境整備や県外からの移住者が行う
空き家改修をおのおのモデル的に支援するほか、
東京有楽町の
富山くらし・し
ごと支援センターの運営を強化します。
女性が輝いて働ける
環境づくりにつきましては、煌めく
女性リーダー塾での業種を超えた
ネットワークづくりを強化し、女性の職場でのさらなる活躍などを支援するほか、女性に向けた
ものづくり産業の魅力発信や、農村女性の起業活動などを支援してまいります。
高齢者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現につきましては、高齢者が就労や
ボランティア活動などに
取り組み、いきいきと暮らしていく
まちづくりを検討するほか、とやま
シニア専門人材バンクを活用し、生涯を通じて活躍できる
総合的支援を推進してまいります。また、平成30年度に本県で開催される
全国健康福祉祭について、今後、
大会実行委員会を設置し、魅力ある大会となるよう準備を進めます。
多様な人材の確保と
労働生産性の向上につきましては、
アセアン地域からの優秀な留学生の
受け入れ拡大と
県内定着を図るため、
県内企業と連携して就学から就業までを一体とした
留学生受け入れモデル事業に取り組んでまいります。また、引き続き、富山県
ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクトにより、
産業振興と一体となった雇用創造を図るとともに、富山県
地域創生人材育成事業計画を活用し、人手不足の分野において
雇用型訓練などを通じ人材の発掘、定着に取り組むほか、介護機器や
介護ロボットの導入などに支援してまいります。
交通ネットワークの整備と活力ある
まちづくりにつきましては、今年度中に策定する新たな
地域交通ビジョンの
取りまとめの方向を踏まえ、市町村の
公共交通ネットワーク再編計画の策定を支援するとともに、計画に基づく
デマンド交通の実証運行や、拠点駅からの接続頻度を高めるなどにより利用増が見込まれるバス路線に対しモデル的に支援してまいります。また、富山きときと空港の利便性を高めるための
乗り合いタクシーの実証運行や、新規路線の開拓など
航空ネットワークの再構築を図ってまいります。
また、市町村と連携し、商店街の
空き店舗活用を促進するほか、
自治会等が行う
空き家解消に向けた
取り組みをモデル的に支援してまいります。
健康でともに支えあい安心して暮らせる社会の形成につきましては、
健康寿命日本一に向け、
健康づくりを県民運動として展開することとし、
ウオーキング習慣の一層の推進や
宿泊型保健指導等に積極的に取り組んでまいります。また、県外の介護人材の本県への移住等を推進してまいります。
地域を担う
人づくりにつきましては、引き続き、とやま
起業未来塾、とやま
観光未来創造塾、とやま
農業未来カレッジを開催し、各分野での人材の育成に取り組むほか、新たに放課後等において中学生を対象として、学習支援の教室開設を支援してまいります。また、
主権者教育のため、新たに高校生とやま県議会の開催等を実施してまいります。
次に、活力とやまの重点政策について申し上げます。
ものづくり産業の振興につきましては、
県内企業間の連携を強化し、県内で取り引きを循環させるための検討や共同開発を支援するとともに、生産設備などをインターネットで
つなぎ生産性向上を図るIoTの導入促進のための研究に取り組むなど、
本県ものづくり産業の
競争力強化を図ってまいります。また、日本最大の
専門見本市機械要素技術展に出展するなど、
県内企業の販路開拓、受注拡大を図ってまいります。
新たな成長産業の育成振興につきましては、
本県医薬品産業の一層の発展のため、容器や包装など
医薬品関連産業における新技術、新製品の研究開発を支援するほか、
次世代自動車や水素など新たな
エネルギー関連技術に関するセミナーの開催等を支援してまいります。また、国機関との連携により付加価値の高い
小児用医薬品等の開発に向け、
県内製薬企業の支援に取り組むほか、
総合デザインセンターに設置する3
Dプリンターなどの活用により、
デザイン性にすぐれた商品開発を支援してまいります。
中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、新たに
地方創生推進資金を設け、県外企業の県内への移転、進出や
県内企業の
本社機能等の強化を支援するとともに、TPPの発効を見据え、
県内中小企業の海外展開に対する支援を拡充することとしております。また、
設備投資促進資金について
金利引き下げ措置を拡充し延長するほか、
生産性向上支援枠を創設し、生産性や
エネルギー効率の向上を図る
取り組みを支援することとしております。
伝統工芸につきましては、高度な技術を保持する職人を伝統工芸の匠(仮称)と認定し、そのわざの継承を支援するとともに、インターンシップや
雇用型訓練などの人材確保育成を支援することとしております。また、ミラノのトリエンナーレ美術館における企画展など海外へ本県伝統工芸品を出展するほか、今秋、国際工芸シンポジウム(仮称)を開催することとしております。
海外ビジネス展開の促進につきましては、東南アジアへ経済訪問団を派遣するとともに、昨年12月に交流協定を締結したインド・アンドラプラデシュ州との経済交流などを促進するため、企業の現地視察などを支援してまいります。さらに、日中経済協力会議を今秋、本県で開催することとしております。
農林水産業の振興につきましては、TPPについて、
農林水産業への影響が懸念されることから、これまでも、万全の対策を講じるよう国に働きかけてきましたが、
国補正予算に産地の競争力の向上や農業生産基盤の強化などの対策が盛り込まれたところであり、これらの事業も活用しながら、農業の成長産業化を積極的に推進してまいります。
平成30年産米からの行政による生産数量目標の配分廃止方針を踏まえ、各地域の創意工夫を生かした地域農業の成長産業化戦略の策定を進めるとともに、米の新たな需要先の獲得や、飼料用米など非主食用米の
取り組みの拡大、大麦や大豆の生産振興など水田のフル活用に努めてまいります。また、全国の食味ランキングにおいて、本県産コシヒカリが昨年に引き続いて特Aに格付けされたところであり、今後とも、高品質で食味がよい米づくりのための技術対策を徹底するとともに、平成28年度中の品種登録出願に向けてコシヒカリを超える新品種の育成を進めてまいります。
県産の農産物等の輸出促進につきましては、農林水産物等輸出促進協議会を拡充し、新たに品目別のワーキンググループを設置するほか、事業者向けのセミナーを開催することとしております。また、香港やシンガポールで開催される食品見本市に参加するとともに、先進的な輸送技術等を活用した事業者による輸出の実践を支援してまいります。
水産業につきましては、富山湾の漁場環境調査やブリの漁獲量変動要因調査、キジハタやアカムツの生産技術の開発等に積極的に取り組むなど、つくり育てる漁業を推進してまいります。また、ベニズワイガニや水産加工品のブランド化、首都圏の飲食店、ホテル等との商談会や産地見学会の開催に取り組むなど、富山の魚の魅力を県内外に発信し、販路拡大につなげてまいります。
薬用作物の生産振興につきましては、シャクヤク等の省力、多収栽培技術体系の早期確立を支援するとともに、新たに安定的な苗供給体制の整備に取り組んでまいります。
林業につきましては、需要に応じた低コストで効率的な県産材の生産、供給を図るため、間伐材等の搬出のための路網整備、高性能林業機械の導入、主伐材等の現場での仕分け、木材加工流通施設の整備などを総合的に支援してまいります。
一昨年10月、世界で最も美しい湾クラブへの加盟が認められた富山湾の国際的なブランド化につきましては、県内の沿岸市町や関係団体と連携した富山湾岸サイクリング2016の開催支援、マリンスポーツを活用した魅力発信に取り組んでまいります。また、新湊マリーナにおいて船舶保管施設やクラブハウスの整備を進めるとともに、自家用船舶の誘致に向け、県外の船舶所有者向け誘致ツアーを行うなど、世界で最も美しい富山湾のブランドを活用する
取り組みを幅広く推進してまいります。
観光の振興につきましては、
北陸新幹線開業後、4月から11月の延べ宿泊者数が、前年比118.7%で伸び率が全国3位となったほか、立山黒部アルペンルートや五箇山を初めとする主要な観光地への入り込み数が増加するなど新幹線の
開業効果が顕著にあらわれております。こうした
開業効果を持続させ、選ばれ続ける観光地となるため、北陸3県やJRと連携し、大都市圏でのPRの強化を図るとともに、新たに東北で物産展を開催するなど、引き続き富山旅行の魅力を発信してまいります。また、岐阜県と連携し、両県を周遊する観光ルートの商品化を促進してまいります。
国際観光の推進につきましては、
北陸新幹線沿線地域や国の事業と連携しつつ、台湾や東南アジア、インドなどで観光説明会等を実施するほか、新ゴールデンルートなどの広域観光周遊ルートの形成促進や、ミシュランガイド富山・石川(金沢)2016の英語版ウエブサイトの活用など、外国人旅行者の誘客をさらに推進してまいります。
中心市街地の活性化につきましては、新幹線や
大型商業施設の開業を踏まえ、消費行動や商業の実態を調査するとともに、商店街における外国人旅行者の受け入れ体制整備を支援するなど、地域商業の活性化に積極的に取り組むほか、引き続き認定中心市街地への支援や市街地再開発事業の促進を図ってまいります。
北陸新幹線につきましては、平成28年度政府予算案において、事業費がほぼ倍増となるとともに、敦賀─大阪間のルート調査費が確保されました。
県としましては、平成34年度末までとされている金沢─敦賀間のさらなる前倒し開業、敦賀-京都-大阪間のフル規格での整備方針及びルートの平成28年中の決定、地方負担の軽減、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現について、今後とも、沿線の関係府県と協力して、また、県議会を初め、県内市町村、経済団体等との連携のもとに、政府等関係機関に対し強力に働きかけてまいります。
あいの風とやま鉄道につきましては、鉄道運営会社において、交通ICカードの導入、利用状況等を踏まえたダイヤ改正など利便性の向上や利用促進、安全運行に努めているところです。県としては、今後とも、利用の促進や経営安定基金の活用などにより運賃水準の抑制を図るとともに、新型車両の前倒し整備や、市町が取り組む駅の利活用事業、高岡─西高岡間の新駅設置工事等に対し支援するなど、経営の安定化と利用促進が図られるよう必要な支援を行ってまいります。
道路の整備につきましては、今月末には国道8号魚津滑川バイパスの4車線化が完了するほか、来月には国道8号坂東立体交差及び能越自動車道氷見南インターチェンジが供用開始となる予定であり、今後とも、東海北陸自動車道の4車線化や国道41号大沢野富山南道路など、県内道路網の整備に取り組んでまいります。
日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、伏木地区における臨港道路伏木外港1号線や緩衝緑地の整備など港湾機能の充実を図るほか、新幹線沿線地域におけるポートセールスを強化するとともに、北海道を対象として海上輸送と鉄道輸送を組み合わせた複合一貫輸送の誘致に取り組むなど、航路の維持拡充に努めてまいります。
クルーズの振興につきましては、海外の船会社、旅行会社への誘致活動を強化し、寄港回数の増加に向けて積極的に働きかけてまいります。富山きときと空港につきましては、富山・羽田便の重要性を踏まえ、官民挙げて利用促進に取り組んでまいりましたが、3月末からの夏季ダイヤにおいて4往復運航となったことは、まことに残念な結果と考えております。一方で、県の要望も踏まえながら、航空会社において、ビジネスや観光の利便性に配慮したダイヤ編成がなされるとともに、一部便への中型機投入、羽田、成田両国際空港での国際線接続の確保、関西3空港への国内乗り継ぎ割引の適用拡大などが実施されるほか、新規路線やチャーター便の運航を協議する場を設け、沖縄へのチャーター便の7月の運航などが検討されることとなったところです。
今後とも、空港企業サポーターズクラブの組織強化を初め、ビジネスや観光需要の確保、飛騨高山地域との連携など利用促進に積極的に
取り組み、路線の維持安定化に努めるとともに、新規路線開設やチャーター便誘致、国際路線も含めた既存路線の拡充などにより、
航空ネットワークの維持拡充に向けて取り組んでまいります。
次に、未来とやまの重点政策について申し上げます。
教育の振興につきましては、先般学校、家庭、地域で取り組む子どもの成長支援など9つの柱から成る富山県教育大綱(仮称)案をとりまとめ、今年度中の策定を目指すとともに、今後、その内容を踏まえ、富山県教育振興基本計画の改定を行い、真の人間力を育む本県ならではの質の高い
取り組みを着実に進めてまいります。
学校教育につきましては、少人数教育の一層の充実を図るため、新たに小学校3年生において、学校の実情に応じて35人学級を選択できる制度を導入するとともに、小学校における英語の教科化に備え、今年度、全国一の配置率に拡充した英語専科教員をさらに倍増し、モデル校40校へ配置してまいります。また、ふるさととやまの自然等を通して、科学的な考え方を養うための副読本を作成し、小学生等に配布することとしております。
いじめ、不登校等対策については、新たに小中連携スクールカウンセラーを配置するとともに、スクールソーシャルワーカーの派遣の拡充などにより、相談体制の一層の充実を図り、いじめ等の未然防止と早期対応に努めてまいります。
特別支援教育については、小中学校巡回指導員を新たに配置するなど、相談体制を充実するとともに、教員の専門性向上に計画的に取り組んでまいります。
県立大学につきましては、来年4月の医薬品工学科の新設などにより入学定員を100名増とすること等に対応するため、学生募集の強化や必要な施設整備などを進めてまいります。
私立学校の振興につきましては、引き続き、私立学校の運営費や特色ある教育への
取り組みに助成するとともに、授業料等の減免や学校施設の耐震化の
取り組みを支援してまいります。
子育て支援・
少子化対策につきましては、結婚、出産、子育ての体験を若者等に伝えるキャンペーンを実施するとともに多子世帯の子育てにかかる経済的負担の軽減を図るため、市町村が行う第3子以上の保育料の無料化を引き続き支援するほか、教育費等の負担軽減のための無利子融資枠を拡充することとしております。また、年度途中の入所者に対応する保育所の人員確保への支援を強化するとともに、離職している保育士資格取得者の再就職を支援するため、新たに保育料や就職準備金の貸付を行うこととしております。さらに、不妊治療については、初回の治療費について助成を拡充するほか、引き続き男性不妊治療に対しても支援してまいります。
国際交流につきましては、インド・アンドラプラデシュ州との間で結んだ交流協定に基づき、友好訪問団の相互派遣を行うこととしております。また、アメリカ・オレゴン州との友好提携25周年を記念して、友好訪問団の派遣などを実施します。
芸術文化の振興につきましては、大伴家持生誕1300年に向け、シンポジウムや企画展の開催などを通じ越中万葉の普及啓発に積極的に取り組むほか、7月に開催されるとやま世界こども舞台芸術祭2016を支援してまいります。利賀芸術公園につきましては、南砺市のTOGA国際芸術村構想と連携し、利賀サマーシーズンの開催や、舞台芸術の未来を担う人材育成等を支援し、アジアを代表する舞台芸術拠点づくりを推進してまいります。
先般、開設準備委員会において名称案などの御提言をいただいた富山県美術館(仮称)につきましては、平成29年夏後半から秋ごろまでの開館を目指し、引き続き準備を着実に進めてまいります。
世界文化遺産登録を目指した
取り組みにつきましては、立山・黒部について、国際シンポジウムの開催などにより、立山砂防の顕著な普遍的な価値について国内外に発信するとともに、高岡御車山祭や魚津のタテモン行事、城端神明宮祭の曳山行事のユネスコ無形文化遺産登録に向けて取り組んでまいります。
森づくりにつきましては、平成28年度までとなっている水と緑の森づくり税の延長等について、県民や企業経営者のアンケート調査において、条件付きを含め95%超の方から賛成の回答をいただいたこと及び県議会はもとより、タウンミーティングなどでの幅広い県民の御意見を踏まえ、具体的な検討を進めてまいります。
平成29年春に開催される全国植樹祭につきましては、基本計画に基づき、式典会場の整備や植樹に用いる優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の生産体制の整備を進めるとともに、5月の1年前プレイベントの開催、県内各地でのリレー植樹など、機運醸成に努めてまいります。
次に、安心とやまの重点政策について申し上げます。
医療の充実につきましては、県立中央病院において、ロボット手術など先進的な手術を行う低侵襲手術センターや、北陸初となる特定集中治療室(スーパーICU)などを備えた先端医療棟の9月稼働に向け、建設工事や医療器械の整備を着実に進めるとともに、医師、看護師等の充実を図ってまいります。
医師、看護職員の確保対策につきましては、ドクターヘリの導入を契機として、救急科専門医の育成確保を進めるとともに、引き続き、医学生の
県内定着や看護師養成所の施設設備整備などへの支援に努めてまいります。また、県立大学における看護学部の設置に向け、教員の確保や施設の基本設計、実施設計など必要な準備を進めてまいります。
がん対策につきましては、がん検診受診率のさらなる向上を目指して、効果的な受診勧奨方法を検討するモデル事業を実施してまいります。
地域総合福祉につきましては、富山型デイサービスの普及促進など、引き続き地域共生型福祉拠点の整備等に努めてまいります。また、介護ボランティアの養成や介護職員の産休等の取得を支援するとともに、介護福祉士等の修学資金の貸付を充実してまいります。
高齢者福祉につきましては、訪問看護職員の確保、定着を図るため、働き方の多様化や業務の効率化、事業所の大規模化に向けた
取り組みに対して支援してまいります。また、地域医療介護総合確保基金を積み増しし、介護人材の確保や、介護サービス基盤の整備の加速化を図ってまいります。
障害者福祉につきましては、いわゆる障害者差別解消法や障害のある人の人権を尊重し県民皆が共にいきいきと輝く富山県づくり条例の4月の施行に向け、広域専門相談員や地域相談員を配置するなど、障害を理由とする差別の解消を図るほか、就労支援事業所と連携した農産物の販売イベントの開催等の工賃向上の
取り組みを支援してまいります。
スポーツの振興につきましては、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えて、新たにスポーツ環境の整備に向けた戦略会議を設置し、ジュニア世代や新種目も含めた選手の育成、国内外選手団の合宿の誘致、県営スポーツ施設の充実などに取り組んでまいります。また、8月には世界少年野球大会の開催に支援するほか、10月には富山マラソン2016を開催し、国内外の多くの参加者に富山の魅力を体感していただくとともに、県内の3つのプロスポーツチームと連携し、
健康づくりイベントなどを実施してまいります。
5月に開催されるG7富山環境大臣会合につきましては、昨年12月に県、富山市、関係団体、企業から成る推進協力委員会を設置したところであり、環境・エネルギー先端県を目指す本県の
取り組みを初め、本県の魅力を国内外へ発信できるよう必要な準備を進めてまいります。あわせて、4月に記念シンポジウムを開催するほか、5月には、北東アジア地域の自治体専門家による国際会議や県民を対象としたフォーラムを開催し、環日本海地域における環境保全に向けた連携強化を図るとともに、県民参加による県内全域での海岸一斉清掃を行ってまいります。
自然環境の保全につきましては、立山地域におけるライチョウの生息数調査を実施するとともに、ライチョウサポート隊を設置し、保護柵設置、生息地パトロールなどを行うほか、弥陀ヶ原において、新たに県民参加による登山道の安全対策を実施してまいります。
野生動物被害対策につきましては、イノシシ等の生息数、生息域の縮小を図るため、効率的な捕獲技術の普及指導などを行うとともに、捕獲の実地研修を通じた担い手の育成に取り組むほか、カラス対策のため行動域などの生息状況調査を行います。
再生可能エネルギーの導入促進につきましては、富山新港太陽光発電所が来月に竣工するほか、南砺市の上百瀬発電所(仮称)の整備を着実に進めてまいります。また、地熱開発については、立山温泉地域において、地熱の資源量を確認する地表調査を実施してまいります。
災害に強い県土づくりにつきましては、橋梁などの耐震化や長寿命化、河川、砂防、治山、海岸保全施設等の整備、県有施設の耐震化等を積極的に推進するほか、洪水浸水想定区域図の見直しを行うとともに、災害時に拠点となる民間の大規模建築物等の耐震改修に対し支援してまいります。
防災対策につきましては、緊急消防援助隊中部ブロック合同訓練のほか、遠隔操作飛翔無人機(ドローン)を活用した救助訓練を実施するとともに、市町村と連携し、夜間の災害を想定した住民避難訓練を支援するなど、地域防災力の向上に努めてまいります。
弥陀ヶ原周辺の火山対策につきましては、災害時の一時避難場所となる山小屋の補強手法等の調査や火山噴火の研究支援を行うなど、観光客や登山者の安全対策に取り組んでまいります。
原子力災害対策につきましては、国の交付金を活用し、大気中の放射線量を測定する機器の増設による放射線監視体制の強化、原子力防災資機材の整備、防災研修の実施などを推進してまいります。
安全な
まちづくりにつきましては、昨年の交通事故件数と負傷者数が15年連続で減少したものの、死者数が高齢者を中心に70人と前年を大きく上回るなど、大変憂慮すべき状況にあります。そのため、訪問指導や交通安全教室の拡充及び反射材の普及拡大等、高齢者を重点とした総合的な交通死亡事故抑止対策を市町村や関係機関と連携しさらに推進してまいります。また、特殊詐欺につきましては、昨年、県内の認知件数及び被害総額が前年に比べいずれも減少したものの、依然として高水準で推移していることから、民生委員等を対象とした研修会の開催や店舗等と連携した啓発活動など、引き続き、官民一体の予防活動を粘り強く進めてまいります。
次に、
行財政改革の推進等について申し上げます。
厳しい財政状況が続く中で、知事に就任以来、
行政改革会議等からの提言なども踏まえ、県民の皆さんの御理解を得ながら、徹底した
行財政改革を推進してまいりました。
職員数の適正化については、平成26年4月を基準とする新たな定員管理計画に基づき、一般行政部門の職員は、5年間で3%以上の純減を目標として取り組んでおり、平成28年4月までの2年間で48人、1.5%、また、平成16年からの12年間では920人、22.1%を削減する見込みとなりました。また、給与は、職員の協力を得て、臨時的に減額してきたところ、
財政再建の
取り組みが相当の成果につながってきたことから、非管理職の減額措置は廃止し、特別職、管理職については減額幅を縮小の上、経過的に継続することとしております。こうした
取り組みの効果により一般行政部門の平成27年度の職員人件費は、11年前の平成16年度に比べ、約82億円、27.2%の削減となる見込みであります。
組織機構については、日本橋とやま館の開設及び円滑な運営に向けた体制強化、
県観光連盟の
日本版DMOとしての機能強化、富山きときと空港の利用促進策の推進、県立中央病院の医療・看護サービスの充実、全国植樹祭や
全国健康福祉祭の準備など必要な体制を整備するとともに、富山県リハビリテーション病院・こども支援センターの建設終了等を踏まえ、組織の簡素化、効率化のための見直しを推進します。
事務事業の見直しについては、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約7億8,000万円を節減したところであります。
さらに先般策定した公共施設等総合管理方針に基づき、公共施設等の長寿命化、効果的、効率的な維持管理、有効活用などに取り組んでまいります。
今後とも、
行財政改革に積極的に
取り組み、適切な行
財政運営に努めてまいります。
次に、歳入予算のうち、主なものについて御説明申し上げます。
まず、一般会計において、県税は、国の経済見通しや地方財政計画、
税制改正の影響を踏まえるとともに、
県内企業の収益動向等を勘案して1,399億円を、
地方交付税は、国の算定方針等を踏まえて積算の上、1,287億円をそれぞれ計上しております。
国庫支出金は562億円を、県債は前年度を41億円下回る670億円をそれぞれ計上しております。
使用料及び手数料については、国の基準の改正等に伴い、所要の改正を行うこととしております。
また、特別会計においては、事業収入の実績等を勘案の上、所要額を計上しております。
次に、予算以外の議案について申し上げます。
条例としましては、新たに制定するものとして、富山県
産業振興のための若者定着支援基金条例など6件を、改正するものとして、富山県立近代美術館条例の一部を改正する条例など34件を提案しております。
また、条例以外の議案5件のほか、報告案件として、
地方自治法第179条及び同法第180条の規定による専決処分について報告しております。
次に、平成27年度
補正予算案について御説明申し上げます。
国の
補正予算等を活用して、県としても、諸課題に迅速かつ適切に対応するため、
補正予算案を提案するものであります。
補正予算の規模は、一般会計94億6,729万円となっております。その内容としましては、国交付金の活用も含めた
地方創生の加速化に資する事業の実施、医療・介護・
子育て支援等の充実、防災・減災等に資する
社会資本整備の推進などに要する経費を計上するとともに、年度間の切れ間のない発注により事業効果の早期発現を図るための債務負担行為の追加設定を行っております。
以上をもちまして、平成28年度における県政運営の基本方針及び今回提出しました諸案件の説明といたします。
何とぞ慎重御審議の上、適正な議決をいただきますようお願い申し上げます。
9 ◯議長(横山 栄君)次にお諮りいたします。
議案調査のため、2月29日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
10 ◯議長(横山 栄君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
以上で本日の日程は終了いたしました。
次に、議会の日程を申し上げます。
本日はこの後、午後1時から全員協議会を開催いたします。
次回の本会議は3月1日に再開し、会派代表による県政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
午前11時09分散会
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