会 期 の 決 定
5 ◯議長(横山 栄君)次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。
本定例会の会期は、本日から9月30日までの22日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
6 ◯議長(横山 栄君)御異議なしと認めます。よって、会期は22日間と決定いたしました。
議案第103号から第127号まで及び報告第14号から第19号まで
7 ◯議長(横山 栄君)次に日程第3、議案第103号から議案第127号まで及び報告第14号から報告第19号までを議題といたします。
知事から提案理由の説明を求めます。
石井知事。
〔
知事石井隆一君登壇〕
8 ◯知事(石井隆一君)おはようございます。
本日の
定例県議会に提出しました案件の説明に先立ちまして、当面の諸問題について申し上げます。
最近の
我が国経済は、このところ
改善テンポにばらつきも見られますが、緩やかな回復基調が続いております。先行きについては、雇用、所得環境の改善傾向が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されますが、中国経済を初めとした海外景気の下振れなど、景気を下押しするリスクや
金融資本市場の変動に留意する必要があります。
本県経済につきましては、個人消費は一部に弱い動きが見られるものの、総じて底堅い動きとなっている一方、設備投資は増加しており、また、雇用情勢は、7月の
有効求人倍率が1.50倍と全国平均1.21倍をかなり上回り、改善が進んでいるなど、景気は一部に弱さも見られますが、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、海外景気の下振れなどによるリスクに留意する必要があります。
県としましては、これまでも、国の
取り組みに先んじて、
ものづくり産業未来戦略に基づく
最先端ものづくり産業の強化、
中小企業の経営支援、雇用の確保・創出や
人材育成など、経済・
雇用対策の推進に迅速かつ積極的に取り組んでまいりました。
雇用対策につきましては、引き続き富山県
ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクトにより、
産業振興と一体となった
雇用創造を図るほか、国に採択された富山県
地域創生人材育成事業計画を活用し、
ものづくり職人分野、介護、福祉分野、建築や土木工事などの建設分野など人手不足の分野において
雇用型訓練などを通じ、人材の発掘、定着を促すとともに、需要が増加しつつある
観光分野での
外国人対応サービスの
人材育成などに取り組んでまいります。さらに、公共事業の増額とあわせ、
地方創生を推進するための魅力ある
地域づくりや県民の安全・安心を確保するための道路、橋梁、河川、砂防、治山など
県単独建設事業を追加するなど、有効需要の創出にも配意しつつ、必要な経済・
雇用対策を適時適切に推進してまいります。
次に、
地方創生、
地方税財源の充実等について申し上げます。
去る6月に閣議決定された骨太の方針に盛り込まれた経済・
財政再生計画では、国、地方を通じた
基礎的財政収支の黒字化と債務残高の着実な引き下げに向け、歳出改革を聖域なく進めることとされております。
地方財政についても、国と基調をあわせた歳出改革に取り組むこととされ、別枠加算や
歳出特別枠については
経済再生にあわせ
危機対応モードから
平時モードへの切りかえを進めるなどとされており、今後、
地方交付税などについて大変厳しい議論が行われると見込まれます。
今後とも、
地方創生、
人口減少対策を初め
地域経済の活性化・
雇用対策、防災・減災対策など地方の実情に沿ったきめ細かな施策のほか、高齢化の進展等に伴う
社会保障関係費の自然増分への対応を含め、地方の安定的な財政運営に必要な
一般財源総額が実質的に確保されるよう、引き続き
全国知事会と連携して国に
働きかけてまいります。
地方創生につきましては、国、地方が一体的に息長く取り組むための恒久財源の確保を
石破地方創生担当大臣、
高市総務大臣などに対して要請してきたところ、平成28年度
予算概算要求に
新型交付金1,080億円が盛り込まれました。
今後、
地方創生の
取り組みが実効性ある政策として、本県を初め全国各地で展開され、
日本創生につなげていくためには、地方がその創意工夫により、戦略的かつ効果的な施策を継続的に推進する
財政基盤が必要です。そのため、今年度
地方財政計画に計上された、まち・ひと・し
ごと創生事業費1兆円を拡充するとともに、
新型交付金については、昨年度補正予算に計上された
地方創生先行型交付金1,700億円を大幅に上回る規模で創設すべきことなどを、
全国知事会と連携しながら国に対し積極的に
働きかけてまいります。
東京圏から地方へ本社機能の移転や
研究開発拠点の立地等を行う企業に対して税制上の優遇措置を講ずる
地方拠点強化税制については、先月の
改正地域再生法施行を受けて、県として、税制措置の適用に必要となる県内の
支援対象区域等を定めた
地方移転・
拠点強化促進計画を策定し、国に対して認定申請を行ったところです。
また、計画の策定にあわせ、
本社機能移転に係る県の
企業立地助成金について、雇用、投資要件の緩和など制度を拡充するとともに助成枠を増額するほか、事業税や
不動産取得税等の不均一課税について規定する県税の特別措置に関する条例の改正案を今議会に提出しております。この税制が企業にとってより活用しやすいものとなるよう、制度の拡充等について引き続き国に強く
働きかけてまいります。
また、先月末、本県の強みや特色を生かす観点から、4つの
政府関係機関の部門、機能の本県への移転について国に提案したところであり、今後、移転による効果等を示しながら、その実現に向け、国に対し積極的に
働きかけてまいります。
今後とも、東京圏などに偏在しがちな税収の
地域間格差を是正するため、税源の偏在性が少なく、税収が安定的な
地方税体系の構築など、地方の自立と
地域間格差の是正のバランスのとれた、真に国民の幸せにつながる地方分権が推進されるよう、県議会を初め、
県内市町村、
全国知事会等とも連携しながら、具体的な政策提案やその実現に向けた
働きかけを行ってまいります。
次に、最近の県政の
取り組み状況について、分野ごとに申し上げます。
まず、とやまの
未来創生について申し上げます。
とやまの
未来創生につきましては、市町村や経済界、県民など各分野の代表や
有識者等から成るとやま
未来創造県民会議や、県内3地域の地域部会などにおけるさまざまな議論を踏まえ、先般、とやまの
未来創生戦略(仮称)の素案を示し、さらに検討いただいたところです。今後も県議会を初め、県民の皆さんの御意見をお聞きしながら、本年10月を目途に戦略を策定することとしております。特に本県では、
北陸新幹線の開業から8月20日までの上越妙高─糸魚川間の乗車人員は前年比約3倍となるなど、県内への流動人口の大幅な増加が続いているほか、県西部を中心に、アウトレットパークを初め
大型商業施設が相次いで出店しております。これらの効果も十分生かし、本県の新たな飛躍につなげるため、結婚・出産・子育てのための
環境整備、産業の振興、雇用の創出、県外からの移住促進、女性・高齢者など多様な人材の確保と
労働生産性の向上、地域の基盤強化、魅力向上に積極的かつ戦略的に取り組んでまいります。
今議会に提出しております
補正予算案においては、とやまの
未来創生戦略(仮称)の議論、
検討状況を踏まえ、早期に着手すべき各般の施策を積極的に計上しており、官民を挙げた
観光地域づくり体制強化に向けた検討、準備や、定住・半定住の
総合的支援、
芸術文化の国内外への発信、
ヘルスケア関連産業の振興などに先行的に取り組むほか、
地方創生に意欲的、先駆的に取り組む地域の
基盤整備を重点的に行うため、
県単独地方創生推進基盤整備事業を新たに創設し、定住・半定住の推進や中山間地域の機能維持、
集落間ネットワークに必要な道路整備などに取り組んでまいります。
さらに、
地方創生が当面5年間の
取り組みであることから、
新幹線開業後の10年先さらには20年、30年先の将来を見据えた富山県経済・
文化長期ビジョン(仮称)の策定に向け、有識者や各界の代表の方々、将来の富山を担う若者に議論いただくこととしております。あわせて、県議会はもとより幅広い県民の皆さんの御意見を伺い、本県の新しい未来を構想し、新たな成長、飛躍に結びつけ、活力と魅力あふれる県、ひいては
日本創生の一翼一端を担い得る県として、次の世代に継承発展させていく確固とした基盤を創出したいと考えております。
次に、産業の振興等について申し上げます。
ものづくり産業の振興につきましては、引き続き、
最先端設備を備えたラボや、富山県
ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクトを活用し、
ものづくり研究開発の促進と
雇用創造に取り組んでまいります。また、
医薬工連携による
ヘルスケア関連産業の振興を図るため、
県内企業等が行う
研究シーズの
実用化促進のための支援を行ってまいります。
中小企業の振興につきましては、
新幹線開業後の資金需要の増加などを踏まえ、
設備投資促進資金及び
創業支援資金の融資枠を拡大するほか、ことしの4月から6月期の
GDP成長率が年率でマイナス1.2%となるなどの状況を踏まえ、
経営安定資金の
経済変動対策緊急融資枠を拡大することとしております。
また、先月、
ミラノ国際博覧会へ出展し、富山県の食と
伝統工芸などの魅力を世界に向け発信するとともに、国際的に著名な
トリエンナーレ美術館において、富山県
伝統工芸品展示会を開催したところ、シンプルで洗練されたデザインなどについて高く評価いただいたところです。
今後とも、海外への販路開拓に対し支援するほか、11月に開催される
伝統的工芸品月間国民会議全国大会に向け、本県の
伝統工芸品産業の魅力を全国に発信できるよう準備を進めてまいります。さらに、
県内伝統工芸品産業の課題について調査するとともに、その振興と
人材確保育成のための検討会を設けるほか、インターンシップなどの
取り組みを支援することとしております。
環日本海・アジアなど
海外ビジネス展開の促進につきましては、来月上旬に
インドネシアを訪問し、
ものづくりセミナーを開催するなど、今後とも
県内企業の
輸出入促進や
ビジネス機会の拡大を図ってまいります。このほか、国の
プロフェッショナル人材事業を活用し、
県内企業に対し、経営戦略のアドバイスや企業の成長を支える人材の確保を支援してまいります。
次に、観光の振興、定住・半定住の推進等について申し上げます。
首都圏の新たな
情報発信拠点につきましては、現在、実施計画の策定など魅力ある施設となるよう鋭意準備を進めており、来春、
東京日本橋での開設を目指し、積極的なプロモーションを実施してまいります。
また、来月からスタートする
北陸デスティネーションキャンペーンについて、JR6社、北陸3県等の連携のもと、全国規模で積極的に展開することはもとより、これに先駆けて、富山県独自に市町村と連携し、今月から12月にかけて、「富山で休もう。」
キャンペーンを展開し、集中的な観光PR、
大手旅行会社や
宿泊予約サイトでの
富山旅行の割引販売を行ってまいります。
また、
県観光連盟の機能を強化し、
観光地域づくりをさらに促進するため、
観光マーケティング手法の調査検討を行うとともに、富山駅において
旅行者向けワンストップサービスを行う拠点の開設準備を進めてまいります。
国際観光の推進につきましては、来月、
インドネシア及びマレーシアにおいて
観光説明会を開催するとともに、長野、石川両県との連携による
広域周遊観光ルートを中国などに向けて発信するほか、
外国人旅行者に対応できる
人材育成や
鉄道事業者向け対応マニュアル整備への支援などにも取り組んでまいります。
世界で最も美しい湾クラブへの加盟が認められた富山湾の国際的な
ブランド化につきましては、去る7月に、
国内最大規模の
ヨットレースタモリカップ富山大会2015が開催され、富山湾の魅力が全国に発信される絶好の機会となりました。引き続き、
新湊マリーナの
船舶保管施設の増設や
大型船舶用クレーンの整備を進めるとともに、
自家用船舶の誘致、
マリンスポーツの
観光商品化などに積極的に取り組んでまいります。
定住・半定住の促進につきましては、
定住者受け入れモデル地域について、新たに
対象地域を追加するとともに、今後、
定住者受け入れに必要な魅力ある
地域づくりのための
環境整備に対する支援を新たに設けるほか、県外からの移住者が行う
空き家改修にモデル的に支援してまいります。
次に、
農林水産業の振興等について申し上げます。
環太平洋連携協定(TPP)につきましては、これまでも米などの重要品目について関税撤廃の対象外とするなど国益にかなう最善の道を判断していただくべきことを
林農林水産大臣等に要請してきたところであり、引き続き、
全国知事会等とも連携しながら国への
働きかけを行ってまいります。
本年の稲の作柄につきましては、8月15日現在においてやや良と見込まれております。県としては、猛暑対策のための追加穂肥や水管理など、
地域ごとの課題に応じたきめ細かな対応を指導しており、今後とも適切な刈り取りや乾燥調製により、高品質で食味のよい富山米の生産に努めてまいります。
農地中間管理事業につきましては、昨年度の事業実績に応じた
機構集積協力金の予算確保を国に再三にわたり強く要請したところ、昨年度を大幅に上回る国交付金が確保されたところであり、今後とも、市町村や
関係団体と連携して、農地の集積・集約化の推進に取り組んでまいります。
薬用作物の
生産振興につきましては、
シャクヤク専用掘り取り機を活用した栽培体系の検討に
生産者組織と連携して取り組むとともに、さらなる省力化や
品質向上等に資する機器の開発を支援してまいります。
県産
農産物等の輸出促進につきましては、先月の香港でのフード・エキスポ2015への出展に加え、今後、アジアのバイヤーの県内招聘のほか、タイでの
物産観光展、商談会に新たに参加することとしております。
来月24日、25日に開催される第35回全国豊かな
海づくり大会富山大会につきましては、海と森つながる未来命の輪をテーマとし、
漁業後継者の
海づくりメッセージの発表などの式典行事や、海上歓迎・放流行事、企画展示などの関連行事を行い、美しい富山湾や豊かで多彩な富山の魚の魅力のほか、
県民参加の
森づくり、
国際環境協力、
海洋環境保全など本県の先駆的な
取り組みを全国に発信することとしており、開催準備に万全を期してまいります。
県民参加の
森づくりにつきましては、平成28年度までとなっている水と緑の
森づくり税の延長、充実を含め、今後の目指すべき方向等について、
タウンミーティングなどにより、幅広い県民の皆さんの御意見をお聞きしながら検討するとともに、平成29年春に本県で開催される
全国植樹祭について、基本計画の策定や県民機運の醸成を進めてまいります。
次に、陸海空の交通・
物流ネットワークの整備等について申し上げます。
北陸新幹線につきましては、先月初旬、
与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームに、敦賀・
大阪間整備検討委員会が設置され、敦賀以西のルートについて検討が開始されたところです。また、先月下旬には、与党の福井駅
先行開業等検討委員会の検討結果が取りまとめられ、国においても、敦賀までのさらなる
前倒し開業の検討も含め、早期開業に最大限努力するとされました。
県としては、金沢─敦賀間の平成34年度末までの確実な開業はもとより、福井駅先行開業も含め敦賀までのさらなる
前倒し開業の検討、敦賀駅における
旅客利便性の確保、敦賀以西の
ルート決定に向けた調査等による大阪までのフル規格による整備方針の
早期明確化、地方負担の軽減、
並行在来線の
経営安定策の充実などの実現に向け、今後とも、県議会を初め、関係府県、
県内市町村、
経済団体等と連携して、
政府等関係機関に対し強力に
働きかけてまいります。
あいの風とやま鉄道につきましては、
鉄道運営会社において、沿線市町の
イベント等と連携した企画切符の販売、平日の朝夕における普通列車の増発など利便性の向上や
利用促進、安全運行に努めているところです。県としては、今後とも、運賃水準の抑制や経営の安定化とさらなる
利用促進が図られるよう努めてまいります。
また、
新幹線開業後の
地域交通の利用実態を把握するため、今秋、新幹線駅などの主要駅、空港等において県内一斉調査を行い、現在策定中の
地域交通ビジョンなどに反映してまいります。
さらに、先月、
岐阜県知事と合同で、
JR高山本線の特急「ひだ」の増便や
北陸新幹線との
乗り継ぎダイヤの改善等について、重ねて国に要望したところであり、今後ともJRへの
働きかけも含め、その実現に向け努力してまいります。
日本海側の
総合的拠点港である伏木富山港につきましては、新規貨物の需要創出を図るため、
RORO船の国内航路の定期化に向けた
取り組みを推進してまいります。
富山きときと空港につきましては、富山・東京便の
冬季ダイヤが6便で維持されることとなったものの、
北陸新幹線開業後、利用者が約4割減、収入額が約6割減となるなど大変厳しい状況にあります。本県と首都圏、さらに国内外との交流を支える極めて重要な路線であり、今後、県民の皆さんや市町村、地元企業、富山きときと
空港企業サポーターズクラブ等の協力のもと、
首都圏企業へのPRなど
利用促進活動を展開するとともに、
空港利用者向けの
乗り合いタクシーの実証運行、富山駅と空港を結ぶ直行バスの実証運行の増便などを行うほか、航空会社に対し、路線と便数の維持が図られるよう、富山・伊丹便などの新設とあわせ、粘り強く要請してまいります。
また、富山・台北便につきましては、
冬季ダイヤにおける増便を強く
働きかけ、来年1月から3月までの間、週2便から4便への増便が実現しましたが、今後とも、本県や台湾の冬の魅力を相互に発信するなど、
利用促進に努めてまいります。
次に、
子育て支援・
少子化対策、教育、文化、スポーツの振興等について申し上げます。
子育て支援・
少子化対策につきましては、来月に
少子化対策若者フォーラムを開催するとともに、結婚、妊娠、出産、子育ての体験談などを発信する
キャンペーンを実施するほか、多子世帯の子育てにかかる
経済的負担の軽減を図るため、今年度から実質無利子とした融資制度を増額するとともに、
ひとり親家庭や未就学児がいる
多子世帯等向けの
特別応援券の利用開始に向け、準備を進めてまいります。
教育の振興につきましては、教育行政の基本方針となる大綱の策定に向け、先月開催の
有識者委員会において素案を示したところであり、今後、
タウンミーティング等での幅広い県民の皆さんの御意見も踏まえ、
総合教育会議において検討を深めてまいります。
学校教育につきましては、全国学力・
学習状況調査の結果において、昨年度に引き続き各教科の
平均正答率が
全国トップクラスとなったところでありますが、今後とも、学習習慣の定着やさらなる授業の改善など、
学力向上対策を積極的に進めてまいります。
県立大学につきましては、産業界の意見も踏まえた来年4月の
入学定員増や平成29年4月の
医薬品工学科の設置を初めとする
教育研究分野の拡充に対応し、新しい機能を備えた
施設整備の基本設計を進めてまいります。
芸術文化の振興につきましては、
大伴家持生誕1300年に向け、
高校生向けに家持や万葉集の魅力を伝える平成万葉塾(仮称)や
家持シンポジウムを開催するとともに、来月、長野県との共同で
東京シンポジウムを開催するなど、
ふるさと文学や文化の振興に積極的に取り組んでまいります。
また、今月から
近代美術館において第11回
世界ポスタートリエンナーレトヤマ2015を開催するほか、新
県立近代美術館(仮称)については、引き続き整備を着実に進めるとともに、11月に開催する
国際シンポジウムなどを通じ、機運醸成を図ってまいります。
利賀芸術公園については、先月から今月にかけて、
世界第一線の演出家などによる
舞台芸術公演利賀サマー・シーズン2015や
利賀アジア芸術祭が開催されております。今後とも、南砺市や
TOGAアジア・アーツ・センター支援委員会の皆様と連携しながら、県内外への情報発信や
アジア諸国の
演劇関係者との共同作品の制作などに努め、舞台芸術の世界的な拠点として成長、飛躍するよう取り組んでまいります。
国登録有形文化財に登録された
県庁舎本館につきましては、竣工80周年を記念し、屋上に昭和天皇の歌碑や庭園、県庁舎の歴史等を紹介する
資料展示室を整備したところであり、今後とも、県の記念日などに一般開放することとしております。
国際交流につきましては、本年が富山県とブラジル・サンパウロ州との友好提携30周年に当たることから、来月、県議会や県南米協会とともに親善訪問団を派遣することとしております。
スポーツの振興につきましては、11月1日に開催する富山マラソン2015について、全国各地からのランナーに本県の魅力を十分に体感してもらえるすばらしい大会となるよう、ボランティアの研修などの準備を鋭意進めるとともに、大会の盛り上げに向けた機運醸成を図ってまいります。
次に、医療、福祉、環境等について申し上げます。
医療の充実につきましては、先月24日に運航を開始したドクターヘリが早速、緊急の救命案件に対応し相当の成果を上げているところでありますが、今後とも、本県の救急医療体制の充実に努めてまいります。
また、県内の看護系高等教育機関の充実については、先月、有識者による検討委員会から、県立総合衛生学院を改組し、富山県立大学の看護学部として設置することが望ましいとの提言をいただいたところです。今後、必要な教員の確保や施設の整備など早期設置に向けた準備を進めてまいります。
健康づくりにつきましては、糖尿病の予防セミナーの開催、腎機能の数値化による糖尿病リスクの通知システムの構築、意識改革や生活習慣の改善を図る宿泊型保健指導を実施してまいります。
高齢者福祉につきましては、認知症グループホーム等の
基盤整備を進めるほか、富山型デイサービスなど介護事業所、市町村や社会福祉法人と連携し、介護現場や地域包括ケアを支える人材の育成確保に取り組んでまいります。
環境の保全につきましては、2016年主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立ち、G7富山環境大臣会合が来年5月15日から16日に富山国際会議場において開催されることが決定され、先月には、望月環境大臣にも御来県いただき、各般の環境保全の
取り組みを高く評価いただいたところです。県では、去る7月にプロジェクトチームを設置し、地元関連事業の検討などを進めており、今後とも、環境省や富山市と十分連携を図りながら、必要な準備などに万全を期してまいります。また、平成20年度以来のレジ袋削減の枚数が、去る3月末に累計で10億枚を突破したことを受け、記念
キャンペーン事業として、レジ袋無料配布廃止に取り組む店舗で使用できる商品券を来月から発行することとしており、今後も消費者と事業者が連携した県民総参加の運動を推進してまいります。
再生可能エネルギーの導入促進につきましては、太陽光発電や小水力発電の
取り組みに加え、新たに本県の地域特性を生かした地熱開発の可能性調査を実施してまいります。
次に、防災対策、安全なまちづくり等について申し上げます。
防災対策につきましては、去る6日に、県東部における大規模な地震や局地的な豪雨災害を想定し、魚津市、滑川市、上市町、舟橋村において、市町村や関係機関と連携し、地域の特性を踏まえた総合防災訓練を実施したところです。
原子力災害対策につきましては、大気中の放射線量を測定する機器を増設し、放射線監視体制の強化を図るとともに、氷見市等において原子力防災訓練を実施することとしております。
交通安全につきましては、人身事故発生件数、負傷者数ともに昨年に比べ減少傾向にあるものの、死者数は、高齢者を中心に昨年を大きく上回っていることから、緊急
キャンペーンの実施、高齢者向けの交通安全教室の拡大など、市町村や関係機関と連携し、一層の交通事故防止対策に取り組んでまいります。
次に、今回提出しました案件について申し上げます。
議案第103号から第108号までは、一般会計、特別会計及び企業会計の補正予算であります。
補正予算の規模は、一般会計96億1,161万円、特別会計3億1,229万円、企業会計3,303万円となっております。
まず、一般会計におきましては、とやまの
未来創生に向けた事業の実施などに要する経費を追加しております。また、平成26年度の決算は、約6億5,000万円余の黒字となり、この決算剰余金のうち3億5,000万円を県債管理基金に積み立てることとしております。
特別会計におきましては、林業振興・有峰森林特別会計など3会計について、企業会計におきましては、病院事業会計など2会計について、それぞれ所要の補正を行うものであります。
次に、予算以外の議案について申し上げます。
条例としましては、富山県
利賀芸術公園条例等の一部を改正する条例など10件を提案しております。
条例以外の議案としましては、工事請負契約の変更に関するものなど3件を提案するとともに、平成26年度歳入歳出決算及び平成26年度企業会計決算5件につきまして、監査委員の意見を付して提出しております。
報告案件につきましては、
地方自治法第179条及び同法第180条の規定による専決処分並びに平成26年度継続費精算報告書について報告しております。また、平成26年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率について監査委員の意見を付して報告するとともに、県の出資等に係る法人の経営状況に関する説明書などを提出しております。
以上をもちまして、今回提出しました諸案件の説明といたします。
何とぞ慎重御審議の上、適正な議決をいただきますようお願い申し上げます。
9 ◯議長(横山 栄君)次にお諮りいたします。
議案調査のため、明9月10日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
10 ◯議長(横山 栄君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
以上で本日の日程は終了いたしました。
次回の本会議は9月11日に再開し、会派代表による県政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
午前10時42分散会
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