富山県議会 2003-02-01
平成15年2月定例会 委員長報告、討論、採決
7
◯商工労働常任委員長(高平公嗣君)本定例会において、商工労働常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
付託案件は、議案第1号平成15年度富山県一般会計予算のうち、第1条
歳入歳出予算中本委員会所管に係る歳出予算総額401 億4,043 万6,000 円、第3条
債務負担行為中本委員会所管分。議案第7号平成15年度富山県
中小企業活性化資金特別会計予算。議案第58号平成14年度富山県一般会計補正予算(第6号)のうち、第1条歳入歳出予算の
補正中本委員会所管に係る歳出予算総額7,994 万5,000 円の減額及び議案第60号平成14年度富山県
中小企業活性化資金特別会計補正予算(第1号)であります。
本委員会におきまして、これらの諸案件について慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってそれぞれ原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上をもちまして、
商工労働常任委員長報告といたします。
8 ◯議長(竹内弘則君)
建設企業常任委員長梶敬信君。
〔
建設企業常任委員長梶 敬信君登壇〕
9
◯建設企業常任委員長(梶 敬信君)本定例会において、
建設企業常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
付託案件は、議案第1号平成15年度富山県一般会計予算のうち、第1条
歳入歳出予算中本委員会所管に係る歳出予算総額999 億5,386 万5,000 円、第3条
債務負担行為中本委員会所管分。議案第14号平成15年度富山県
公共用地先行取得事業特別会計予算中本委員会所管分。議案第16号平成15年度富山県
港湾施設特別会計予算から議案第19号平成15年度富山県
流域下水道事業特別会計予算まで。議案第21号平成15年度富山県電気事業会計予算から議案第24号平成15年度富山県
地域開発事業会計予算まで。議案第27号富山県開発区域の面積を定める条例制定の件。議案第46号富山県道路占用料条例一部改正の件から議案第48号富山県屋外広告物条例一部改正の件まで。議案第54号富山県
産業廃棄物埋立センター条例廃止の件。議案第58号平成14年度富山県一般会計補正予算(第6号)のうち、第1条歳入歳出予算の
補正中本委員会所管に係る歳出予算総額27億1,605 万8,000 円の減額、第3条繰越明許費の
補正中本委員会所管分。議案第66号平成14年度富山県
公共用地先行取得事業特別会計補正予算(第2号)から議案第69号平成14年度富山県
流域下水道事業特別会計補正予算(第4号)まで。議案第71号平成14年度富山県
電気事業会計補正予算(第2号)から議案第74号平成14年度富山県
地域開発事業会計補正予算(第1号)まで。報告第1号地方自治法第179 条による専決処分の件のうち、専決処分第1号損害賠償に係る和解に関する件、専決処分第2号損害賠償に係る和解に関する件及び専決処分第5号損害賠償に係る和解に関する件から専決処分第7号損害賠償に係る和解に関する件までであります。
本委員会におきまして、これらの諸案件について慎重に審査いたしました結果、議案第23号平成15年度富山県
工業用水道事業会計予算及び議案第73号平成14年度富山県
工業用水道事業会計補正予算(第2号)については賛成多数をもって、また残余の案件につきましては全会一致をもって、それぞれ原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
以上をもちまして、
建設企業常任委員長報告といたします。
10 ◯議長(竹内弘則君)
農林水産常任委員長杉本正君。
〔
農林水産常任委員長杉本 正君登壇〕
11
◯農林水産常任委員長(杉本 正君)本定例会において、
農林水産常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
付託案件は、議案第1号平成15年度富山県一般会計予算のうち、第1条
歳入歳出予算中本委員会所管に係る歳出予算総額581 億8,827 万8,000 円、第2条
継続費中本委員会所管分、第3条
債務負担行為中本委員会所管分。議案第8号平成15年度富山県
農業改良資金特別会計予算から議案第11号平成15年度富山県
有峰森林特別会計予算まで。議案第45号富山県
農業技術センター条例及び富山県病害虫防除所等に関する条例一部改正の件。議案第58号平成14年度富山県一般会計補正予算(第6号)のうち、第1条歳入歳出予算の
補正中本委員会所管に係る歳出予算総額21億6,182 万円の減額、第3条繰越明許費の
補正中本委員会所管分。議案第61号平成14年度富山県
農業改良資金特別会計補正予算(第1号)から議案第63号平成14年度富山県
有峰森林特別会計補正予算(第3号)まで。報告第1号地方自治法第179 条による専決処分の件のうち、専決処分第9号損害賠償に係る和解に関する件及び議員提出議案第1号都市との交流による農山漁村地域の活性化に関する条例制定の件であります。
本委員会におきまして、これらの諸案件について慎重に審査いたしました結果、全会一致をもってそれぞれ原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。
以上をもちまして、
農林水産常任委員長報告といたします。
12 ◯議長(竹内弘則君)
経営企画常任委員長酒井眞次君。
〔
経営企画常任委員長酒井眞次君登壇〕
13
◯経営企画常任委員長(酒井眞次君)本定例会において、経営企画常任委員会に付託されました諸案件の審査結果を御報告いたします。
付託案件は、議案第1号平成15年度富山県一般会計予算のうち、第1条歳入歳出予算中歳入全部、
歳出中本委員会所管に係る歳出予算総額1,541 億5,998 万円、第2条
継続費中本委員会所管分、第3条
債務負担行為中本委員会所管分、第4条地方債全部。議案第2号平成15年度富山県
自動車管理特別会計予算から議案第4号平成15年度富山県
収入証紙特別会計予算まで。議案第12号平成15年度富山県
奨学資金特別会計予算中本委員会所管分。議案第14号平成15年度富山県
公共用地先行取得事業特別会計予算中本委員会所管分。議案第15号平成15年度富山県「元富山県
営水力電気並鉄道事業」資金特別会計予算。議案第25号富山県
個人情報保護条例制定の件。議案第26号富山県一般職の任期付職員の採用等に関する条例制定の件。議案第29号富山県情報拠点施設条例一部改正の件から議案第32号富山県一般職の職員等の特殊勤務手当等に関する条例一部改正の件まで。議案第34号富山県市町村振興基金条例一部改正の件から議案第37号富山県税条例一部改正の件まで。議案第49号富山県奨学資金貸与条例一部改正の件。議案第52号富山県立大学条例一部改正の件。議案第58号平成14年度富山県一般会計補正予算(第6号)のうち、第1条歳入歳出予算の補正中歳入全部、
歳出中本委員会所管に係る歳出予算総額21億2,546 万4,000 円の減額、第3条繰越明許費の
補正中本委員会所管分、第4条地方債の補正全部及び議案第75号当せん金付証票の発売総額変更に関する件から議案第77号関東・中部・
東北自治宝くじ事務協議会規約の一部変更に関する協議の件までであります。
本委員会におきまして、これらの諸案件について慎重に審査いたしました結果、議案第1号平成15年度富山県一般会計予算のうち本委員会所管分及び議案第52号富山県立大学条例一部改正の件に対し、一部の委員から反対の意見表明がありましたが、採決の結果賛成多数をもって、また残余の案件につきましては全会一致をもって、それぞれ原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上をもちまして、
経営企画常任委員長報告といたします。
14 ◯議長(竹内弘則君)以上をもって各常任委員長の審査結果の報告を終わります。
───────────────────
15 ◯議長(竹内弘則君)これより委員長報告に対する質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告がありませんので、質疑なしと認めます。
討 論
16 ◯議長(竹内弘則君)これより討論に入ります。
通告がありますので、発言を許します。
犬島肇君。
〔36番犬島 肇君登壇〕
17 ◯36番(犬島 肇君)我が党は、本定例議会に提出された諸案件中、議案第1号、第17号、第22号、第23号、第52号に反対する意見を述べます。
私はかつてこの議場で、小泉首相は貧乏神だと言ったことがあります。まさに小泉政権の経済運営が大失敗して、デフレスパイラルと不良債権増大と財政赤字の巨大化とが三重苦となっただけでなく、この3つが相互に因果をなしてせめぎ合う関係をなしております。加えて、この経済的暗黒と同時並行的に、我が国の未来の進路と国民一人一人の生き方、価値のある生き方が見えにくくなり、県民は暗たんとした精神状態に置かれております。
国際的には、相手が気に食わなければ戦争だという超大国のアメリカは戦争中毒患者としか言いようのない国家となり、世界の進路を危うくしております。
こういう国内外のパラダイムの中にあって、知事は、泥沼化する不況への対応と少子高齢化、福祉、環境、教育や21世紀の富山県を形成するために意を用いられ、新年度予算案の編成で悪戦苦闘された、汗の跡がにじむような予算を編成されたことは、我が党もよく理解できます。我が党が要望したワークシェアリングなども、小規模ながら政策として導入されたことを喜ぶものであります。
さて、議案第1号富山県平成15年度一般会計予算案の歳入では、政府の措置により地方交付税が減額されております。そして今や、地方分権と地方への財源移譲どころか、財政危機から合併促進を大声疾呼しております。小泉内閣の措置に到底納得できるものではありません。歳出では、北陸新幹線地元負担が42億円、利賀ダム建設に係る負担分が9億円計上されております。
政府が我が国土の高速鉄道網を責任を持って建設せず、巨額の地元負担を地方自治体に強いることは失政としか言いようがありません。ダム、港湾、空港等々、日本列島各地に大型公共事業をまき散らしてきた漫然たる開発計画が地方自治体に公共事業依存体質を植えつけ、財政的な困難と破綻を招いたのであります。このままでは、北陸新幹線地元負担は、見かけは投資的経費でありながらも、富山県財政にとっては、あたかもこの10年間は義務的経費のように脅かすものとなってまいります。この地元負担を解消する方法は、何としてでもきわめ尽くしていく必要があります。
この際断っておきますが、我が党は公共事業一般を否定したことは毛頭ありません。むだ、不要不急の大型公共事業の見直しと、財政当局が予算案の説明にも使っております身の回りの生活関連社会資本の充実を求めているのであります。
田中長野県知事によれば、長野県では大型ダム建設予算の8割は県外大手企業に取られ、地元企業には2割しか経済効果がなかったと言っております。他方、補助ダムではどうなるか。昨年完成した富山県の久婦須川ダムの場合は、県外6割、県内4割となり、直轄大規模事業が地域経済の振興という点から見ると、地元企業と地域経済効果が薄く、財政的負担のみが大きいことになります。
議案第17、22並びに23の各号は、20世紀における新産業都市建設時代の過大見積もりが引き起こした失敗の問題であります。
西部上水道事業においては、富山市民と比較した場合、約5割程度も水道料金が高いことは明らかで、命の維持に不可欠な水であるから高くても買わねばならず、高くても買ってもらえるから当面は抜本的な解決ができなくてもいいという態度は、この深刻なデフレ不況の中では通用しないことを指摘しておきます。そして、宇奈月ダムについても、富山県東部の2市3町のために上水道を建設したわけですが、これが一体いつになったら予定どおりに供給できるのか。これは、この議場にいるだれもが明快な方針をいまだ決めることができないという奇怪な事業となっていることを指摘しておきます。
さて最後に、小泉内閣は「不良債権処理の加速化」を叫び、「構造改革なくして景気回復なし」と主張しましたが、デフレの中で不良債権処理を急げば倒産、失業が増え、ますますデフレを高進させ、その上、医療保険ではサラリーマン3割負担、そのほか年金改悪、介護保険負担増等々、そして税金では取りやすいところから取る発泡酒、たばこなど、国民の負担が増大して約4兆円余り、
平均的サラリーマン世帯では年間11万円余の負担増を強いるのでありますから、これでは決して消費購買意欲が高まりません。公租公課の負担増に我が党は反対であります。
その観点から、議案52号の県立大学の授業料4.8 %、研修費4.9%引き上げには反対いたします。これらは当面据え置いて、ぜひとも県立大学へ意欲のある学徒に入学してほしいと積極的に呼びかけるべきだと思います。
以上をもちまして、5案件に反対する討論を締めくくりたいと思います。
18 ◯議長(竹内弘則君)これをもって討論を終了いたします。
採 決
19 ◯議長(竹内弘則君)これより採決いたします。
まず、議案第23号を採決いたします。
本案に対する
建設企業常任委員長の報告は可決であります。
本案は
建設企業常任委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
20 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本案は
建設企業常任委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第1号、第17号、第22号及び第52号を採決いたします。
以上の案件に対する各常任委員長の報告は可決であります。
以上の案件は各常任委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
21 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、以上の案件は各常任委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第73号を採決いたします。
本案に対する
建設企業常任委員長の報告は可決であります。
本案は
建設企業常任委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
22 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本案は
建設企業常任委員長の報告のとおり可決されました。
次に、議案第2号から第16号まで、第18号から第21号まで、第24号から第51号まで、第53号から第55号まで、第58号から第72号まで、第74号から第77号まで及び報告第1号を採決いたします。
以上の案件に対する各常任委員長の報告は可決または承認であります。
以上の案件は各常任委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
23 ◯議長(竹内弘則君)起立全員であります。よって、以上の案件は各常任委員長の報告のとおり可決または承認されました。
次に、議員提出議案第1号を採決いたします。
本案に対する
農林水産常任委員長の報告は可決であります。
本案は
農林水産常任委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
24 ◯議長(竹内弘則君)起立全員であります。よって、本案は
農林水産常任委員長の報告のとおり可決されました。
議案第78号及び第79号
25 ◯議長(竹内弘則君)次にお諮りいたします。
ただいま知事から議案第78号及び議案第79号が提出されました。
この際これを日程に追加し、直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
26 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
これより議案第78号及び議案第79号を議題といたします。
知事から提案理由の説明を求めます。
中沖知事。
〔知事中沖 豊君登壇〕
27 ◯知事(中沖 豊君)ただいま上程になりました議案について御説明申し上げます。
議案第78号は、監査委員川原喜正君が3月15日をもって任期満了となりましたので、その後任として飯幸夫君を選任いたしたいと存じ、御同意を得ようとする案件であります。
議案第79号は、包括外部監査人を松下勝八君とする包括外部監査契約について議決を得ようとする案件であります。
何とぞ御審議の上、御同意並びに適正な議決をいただきますようお願い申し上げます。
───────────────────
28 ◯議長(竹内弘則君)お諮りいたします。
ただいま議題となっております議案第78号及び第79号については、事案の性質上、この際直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
29 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
これより採決いたします。
まず、議案第78号を採決いたします。
議案第78号はこれに同意することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
30 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、本案はこれに同意することに決定いたしました。
次に、議案第79号を採決いたします。
議案第79号は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
31 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
議員提出議案第3号から第6号まで
32 ◯議長(竹内弘則君)次に日程第2、議員提出議案第3号から議員提出議案第6号までを議題といたします。
まず、議員提出議案第3号を職員に朗読させます。
33 〔職員朗読〕
───────────────────
議員提出議案第3号
日本海ブリ資源の保護等を求める意見書
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提案理由を付け提出します。
平成15年3月18日
富山県議会議長 竹 内 弘 則 殿
提出者 富山県議会議員
平 村 国 光
梶 敬 信
犬 島 肇
江 西 甚 昇
四 方 正 治
菅 沢 裕 明
鹿 熊 正 一
小 川 晃
山 辺 美 嗣
中 川 忠 昭
島 田 一
坂 野 裕 一
平成15年3月18日
提 出 先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
農林水産大臣
内閣官房長官
富山県議会議長 竹 内 弘 則
日本海ブリ資源の保護等を求める意見書
我が国周辺水域の水産資源は、漁船の大型化や高速化、電子機器の導入等による漁獲能力の飛躍的向上により、自然界の回復力を超えた漁獲が行われ、減少傾向にあるといわれている。
特に、本県を代表する魚であるブリは、「富山湾の王者」として、ホタルイカなどとともに県の魚に選定されているように、本県の水産漁業関係者はもとより県民にとっても極めて重要な魚種となっている。
また、ブリは日本海沿岸を回遊するといわれ、古来より日本海側の各地の沿岸漁業者がこのブリ資源を利用してきたところであり、本県においても、魚群の来遊を待って獲る伝統的漁法の定置網による漁獲に漁業経営を依存し、毎年11月以降の寒ブリシーズンには、その来遊に大きな期待を寄せてきたところである。
ところが、昨年11月、日本海北部海域において、南下回遊するブリの親魚が大中型まき網漁業により約520 トン(約6~7万本に相当)と大量に捕獲され、本県沿岸漁業に大きな影響を与えた。
まき網漁業は、魚群を求めてすばやく移動し、一網打尽にすることができることから、今後もまき網漁業による乱獲が続くと、日本海沿岸におけるブリ資源の枯渇を招き、本県定置網漁業が存続の危機に陥ることは必至である。
よって、国会並びに政府におかれては、平成13年6月に施行された「水産基本法」の理念に則り、産卵のために日本海を南下するブリの乱獲を防止し、その持続的利用を確保するため、次の事項を早急に実現するよう強く要望する。
記
1 まき網漁業によるブリの漁獲実態の把握に努めること。
2 まき網漁業の適正かつ秩序ある操業を確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提 案 理 由
「水産基本法」の理念に則り、産卵のために日本海を南下するブリの乱獲を防止し、その持続的利用を確保するため、まき網漁業によるブリの漁獲実態の把握に努めることや、まき網漁業の適正かつ秩序ある操業を確保することを要望するものである。
───────────────────
34 ◯議長(竹内弘則君)お諮りいたします。
ただいま朗読した議案については、この際直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
35 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
これより採決いたします。
議員提出議案第3号は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
36 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議員提出議案第4号を職員に朗読させます。
37 〔職員朗読〕
───────────────────
議員提出議案第4号
WTO農業交渉日本提案実現に関する意見書
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提案理由を付け提出します。
平成15年3月18日
富山県議会議長 竹 内 弘 則 殿
提出者 富山県議会議員
平 村 国 光
梶 敬 信
江 西 甚 昇
四 方 正 治
菅 沢 裕 明
鹿 熊 正 一
小 川 晃
山 辺 美 嗣
中 川 忠 昭
島 田 一
坂 野 裕 一
平成15年3月18日
提 出 先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
農林水産大臣
外 務 大 臣
内閣官房長官
富山県議会議長 竹 内 弘 則
WTO農業交渉日本提案実現に関する意見書
21世紀の世界の農産物貿易ルールの方向が決定されるWTO農業交渉は、本年3月末までに交渉の基本的枠組みである「モダリティ」を確立するための本格的な議論が進められている。
我が国は、「多様な農業の共存」を基本目標として、食料安全保障や農業の多面的機能等の「非貿易的関心事項」を適切に反映させることについて、EU等と連携し、日本提案の実現に努力されているところである。
しかし、ハービンソン議長のモダリティ1次案では、関税削減については、全ての品目について例外なく関税格差が圧縮されるとともに、非貿易的関心事項が適切に反映されていないうえ、ミニマムアクセスの拡大、先進国の特別セーフガードの廃止など一部の輸出国の主張に偏重した内容となっている。
特に、我が国では、米政策改革大綱が決定され、地域農業の構造改革の実施過程にある中、急激な市場開放による米をはじめとした農産物の輸入増大は、我が国農業の発展に大きな影を落とすものである。
本県においても、良質米生産を中心とした水田農業が展開され、農業・農村は食料の安定供給はもとより、自然環境の保全や水源のかん養など多様な役割を果たし、県民生活安定の拠り所となっていることから、この交渉結果は本県農業・農村の発展に大きな影響を及ぼしかねない。
よって、国会並びに政府におかれては、日本はもとより本県の農業・農村の持続的な発展のため、次の事項を盛り込んだ日本提案の実現に向け、毅然たる態度で交渉に臨むよう強く要望する。
記
1 食料安全保障や農業の多面的機能などの「非貿易的関心事項」を
モダリティに適切に反映すること。
2 関税削減については、「ウルグアイ・ラウンド方式」による、現
実的かつ柔軟性のある関税削減方式とすること。
3 米のミニマム・アクセスについては、基準消費量の基準年の見直
しや関税化の遅れにより加重されたアクセス数量の解消など制度の
見直しを図ること。
4 現行の関税化対象品目に加え、季節性・腐敗性のある農産物等を
対象とした特別セーフガードを措置すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提 案 理 由
WTO農業交渉にあたっては、食料安全保障や農業の多面的機能などの「非貿易的関心事項」をモダリティに適切に反映すること、現実的かつ柔軟性のある関税削減方式とすること、米のミニマム・アクセス制度の見直しを図ることなど、日本提案の実現に向け、毅然たる態度で交渉に臨むよう要望するものである。
───────────────────
38 ◯議長(竹内弘則君)お諮りいたします。
ただいま朗読した議案については、この際直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
39 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
これより採決いたします。
議員提出議案第4号は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
40 ◯議長(竹内弘則君)御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
次に、議員提出議案第5号について提案理由の説明を求めます。
菅沢裕明君。
〔23番菅沢裕明君登壇〕
41 ◯23番(菅沢裕明君)共産党、民主党、社会民主党3党による共同の提案でございますが、医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書を3党を代表して提案をいたします。
まず、提案理由について若干述べたいと思います。
昨年7月の国会で、健康保険本人3割負担等の健康保険法改正案が強行採決をされました。そのことによって、昨年10月には高齢者負担の引き上げが行われ、本年4月には健康保険本人3割負担が予定されているわけであります。
既に10月改定の影響が予想以上にあらわれておりまして、厚生労働省が2月18日に発表いたしました医療費の動向では、10月診療分の医療費が前年同月比で3.3 %減少したことが明らかとなっております。また、支払基金のまとめでは、老人の外来は10月が17.9%、11月が18.3%の減少となっているのであります。
また、最近の国会の議論でも、与野党双方から今3割負担を実施する必要はないという声が相次いで出されているのであります。
予定どおり3割負担が実施されれば、本当に必要な医療が受けられなくなるおそれがあります。また、国民負担増から日本経済は一層冷え込むおそれがあり、さらに重症化などによってかえって医療保険財政を悪化させるおそれさえあるのであります。
私たちは、不況のときだからこそ、国は税金の使い方を医療や福祉を中心に転換して、国民の不安を解消すべきと考えるものであります。既に沖縄、新潟県議会を初め全国の17の道府県におきまして、私どもと同じような健保3割自己負担延期を求める意見書が可決をされており、さらに全国に広がる傾向にあるわけであります。
以下、意見書の案文を読み上げます。
医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書
昨年7月に成立した「健康保険法等の一部を改正する法律」
に基づいて、昨年の10月から高齢者の医療費が引き上げられ、
本年4月からは政府管掌健康保険の本人負担が現行の2割から
3割に引き上げられようとしている。
しかし、政府が有効な経済政策を打ち出せないまま、不況は
長引き、医療負担の他にも、各種社会保険料の引き上げや物価
スライドの凍結解除、失業率の上昇やホームレスの増加など、
国民の痛みはまさに頂点に達しようとしている。
そのような経済・社会環境を考慮すると、多くのサラリーマ
ン等は、医療費5割増しという新たな痛みに耐えられるような
状況にはない。
よって、国会並びに政府におかれては、4月からの医療費3
割自己負担の実施を凍結するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
議場の議員諸氏の圧倒的な賛同を得たいのであります。
以上で終わります。
───────────────────
議員提出議案第5号
医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提案理由を付け提出します。
平成15年3月18日
富山県議会議長 竹 内 弘 則 殿
提出者 富山県議会議員
犬 島 肇
中 尾 正
菅 沢 裕 明
小 川 晃
横 山 真 人
坂 野 裕 一
平成15年3月18日
提 出 先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
厚生労働大臣
内閣官房長官
富山県議会議長 竹 内 弘 則
医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書
昨年7月に成立した「健康保険法等の一部を改正する法律」に基づいて、昨年の10月から高齢者の医療費が引き上げられ、本年4月からは政府管掌健康保険の本人負担が現行の2割から3割に引き上げられようとしている。
しかし、政府が有効な経済政策を打ち出せないまま、不況は長引き、医療負担の他にも、各種社会保険料の引き上げや物価スライドの凍結解除、失業率の上昇やホームレスの増加など、国民の痛みはまさに頂点に達しようとしている。
そのような経済・社会環境を考慮すると、多くのサラリーマン等は、医療費5割増しという新たな痛みに耐えられるような状況にはない。
よって、国会並びに政府におかれては、4月からの医療費3割自己負担の実施を凍結するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提 案 理 由
経済・社会環境を考慮し、4月からの医療費3割自己負担の実施を凍結するよう要望するものである。
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42 ◯議長(竹内弘則君)これより討論に入ります。
通告がありますので、順次発言を許します。
島田一君。
〔3番島田 一君登壇〕
43 ◯3番(島田 一君)議員提出議案第5号について反対討論をいたします。
日本国民であれば、収入に関係なく、乳幼児から高齢者まで、だれもが、いつでも、どこでも医療費の一部を負担するだけで必要な医療を受けられる医療保険の恩恵に浴しています。米国にもないこの国民皆保険制度は、世界的に見ても導入している国はそれほど多くなく、WHO(世界保健機関)からも、日本の医療制度は世界の中で一番だと言われています。ところが、日本は少子高齢化が進み、お年寄りが増えて医療費が増加をたどる一方で、若者が少なくなっているために保険料収入が減り、医療保険財政が行き詰まっています。医療費は毎年増え続ける傾向にあり、平成11年以降は30兆円の大台に乗っています。このため、現状のまま推移すると、国民皆保険制度が崩壊しかねない事態となっています。
そこで、公明党は、小泉純一郎首相の提唱する三方一両損の改革、すなわち患者、保険料を支払う国民、医療機関の3者が負担を分かち合う方式の改革を支持し、国民皆保険制度を守り発展させることを最優先させました。この方針のもと、公明党は、患者負担の前提として、医療機関の収入に当たる診療報酬の引き下げを主張いたしました。その結果、過去最大の2.7 %引き下げを実施させ、「医療機関も痛みを共有」と評価されたのであります。
今回、医療費の自己負担が2割から3割に増えるのは、政管健保と組合健保に加入しているサラリーマン本人だけです。国保の加入者、政管健保、組合健保加入の家族は既に3割負担となっていますので、これまでと何ら変わりがありません。70歳から75歳未満の高齢者は1割負担のまま据え置きとなっています。
今回の医療制度改革に当たり、1、高齢者の患者負担据え置き、2、乳幼児の患者負担引き下げ、3、低所得者に配慮した対策、4、薬剤費別途負担の廃止、5、患者負担は3割を上限になどを実現したのであります。
高齢者の患者負担は、政府及び自民党の当初案では70歳から75歳未満の人の負担を一律2割としておりましたが、一挙に倍にすることはできないとの公明党の強い働きかけで、1割に据え置くことで決着いたしました。
乳幼児の負担引き下げについては、昨年10月1日から、これまでの3割から2割に引き下げられました。
低所得者への配慮では、手術や入院など高額な医療費に対して、月額自己負担限度額は今までと同様に2万4,600 円のまま据え置かれ、負担増にならないようになっています。
薬剤費別途負担の廃止については、6歳以上70歳未満の外来の患者が薬の種類や投薬日数に応じて、診療費とは別に支払っていた薬剤費一部負担が、この4月から廃止されます。その結果、既に3割負担となっているサラリーマンの家族や国保加入者は、現行より自己負担が軽減されます。また、サラリーマン本人も薬剤費一部負担が廃止される分だけ負担増が緩和されます。
患者負担の3割上限については、公的保険における患者負担は3割が限度との認識に立ち、患者の医療費負担が将来にわたって3割以上に引き上げられることのないように、健康保険法に患者負担は将来ともに3割を維持することを明記させました。
サラリーマン本人の3割負担凍結を求める本意見書は、先延ばしに伴う医療保険財政の悪化分の財源手当てが明確でなく、将来、国民負担増となって跳ね返ってくることにも配慮をしていません。
厚生労働省の試算によりますと、仮に4月から3割負担を実施しない場合、政管健保は積立金を使い果たしても、15年度は約2,500億円もの財源不足が発生し、医療費は支払い不能に陥ります。
また、仮に3割負担を凍結した場合の選択肢は2つしかありません。1つは、保険診療と保険外診療を併用し、保険外診療の部分を膨らませるものですが、これは国民の負担増と不安増につながります。2つは診療報酬の引き下げですが、今以上に引き下げれば病院経営が成り立たなくなってしまいます。このように、凍結論は極めて無責任な主張であると言わざるを得ません。
公明党は、国民の安心の基盤である国民皆保険制度を守るため、庶民の立場から医療保険の抜本改革に全力で取り組んでいくことを表明して、討論を終わります。
44 ◯議長(竹内弘則君)犬島肇君。
〔36番犬島 肇君登壇〕
45 ◯36番(犬島 肇君)私は、本意見書案に賛成する意見を述べます。
我が党の調査によれば、健保本人3割負担となりますと、大腸ポリープで2日間治療の場合2万1,610 円から3万2,020 円へと1万410 円の負担増、直腸腫瘍で8日間入院しますと5万2,090 円から7万5,800 円へと2万3,710 円の負担増になります。
健保本人が高い保険料を負担しておきながら、さらに病気になると3割も負担をしなければならないということになりますと、健康保険システムはどうなるか。受診抑制効果を意図して3割も負担を強いる仕組みは、結局は病気を重くさせ、重篤になってようやく医療を受けるわけでありますから、結果として医療費が高くなり、ますます健康保険システムが危殆に瀕することになってくることは明白であります。本人2割負担の政府管掌健保では高額療養費を使った国民は1年間でわずか3%であるのに対して、国民健康保険は3割負担ですが、ここでは18%も高額療養費を使っております。
こう見ると、国民健康保険のシステムが悪いために病気が重症化することが明らかであります。
政府・与党は、国保が3割負担であるからサラリーマンも3割負担させるというのでありますが、もともとは国保負担のほうを2割下げることが国民への政府公約でした。
10年前の1992年、政府管掌健保が黒字になり、それを理由に国庫負担率を16.4%から3.4 %引き下げて13%にしたのであります。その結果、2002年までの累計では約1兆6,000 億円もの巨額の国庫負担が削減されました。この国庫負担率の削減を行った結果、厚生省は、当時としては、当分の間の暫定措置だ、万一財政状況が悪化した場合の措置については、必要に応じて国庫負担の復元について検討させていただくと約束したのでありますが、これが実行されておらないことになります。
さらに、1984年7月12日、橋本龍太郎衆議院議員が、国保被保険者の給付割合を8割とするよう必要な措置を講ずるとする、国保被保険者の負担を2割に下げる修正案を国会に提出して可決されました。そして、それが健康保険法附則に書き込まれたという経緯もあるのであります。みんなこういう過去を忘れております。
それでは、健康保険財政悪化の最大の要因はどこにあるか。少子高齢化の影響が出てくるのはもう少し先のことであります。今は、本人負担割合が低いからなのか。これも問題です。
それで、我が党の見解はこうです。健保財政の2002年度の収入は5兆7,000 億円でした。前年に比べて1,000 億円以上も減りましたが、その主要な原因は、リストラによって健保加入者が減ったこと、賃金切り下げによって加入者が支払う保険料算定の基礎となる平均標準報酬月額が3年連続で低下したためです。
3割負担でないと健保財政が破綻すると言いますが、OECDとILOの調査によりますと、サミット7カ国の中で社会保障支出の割合が一番低いのが日本で22%、他の国は3割、4割、5割、さらに6割という国もあります。
我が国では、国と地方を合わせれば、税金を公共事業に45兆円から50兆円注ぎ込んでおります。社会保障が著しく低い財政構造となっておりますので、これでは国が国民の医療に対する責任を果たすべく財政がありません。問題は、西欧諸国と比べると財政の使い方が逆さだということにあります。
最後に、医療の内部で改革するべき問題があります。高過ぎる薬剤費の構造に本格的にメスを入れるべきであります。この点ではジェネリック薬品と言われる薬、つまり、薬剤としてはいわゆる新薬と効果が変わらないものがあって、この低価格の薬品を効果的に使って医療費の引き下げに役立てるべきであります。
この際、知事にお願いをしておきますが、黒部市民病院は著しいジェネリック薬品の利用で成果を上げておりますので、全県的に普及をするべきでありましょう。
最後に、先ほども申しましたけれども、今の新年度政府予算案では、国民が年間で4.4 兆円の負担増を強いられます。サラリーマンの標準世帯では11万円の負担増であります。経済に破局的な影響を与えかねません。そのために私ども野党は、国会において一致結束して政府予算案に対して組みかえ案を提出しておりますことを紹介して、賛成討論といたしたいと思います。
46 ◯議長(竹内弘則君)これをもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
議員提出議案第5号は原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
47 ◯議長(竹内弘則君)起立少数であります。よって、本案は否決されました。
次に、議員提出議案第6号について提案理由の説明を求めます。
山辺美嗣君。
〔15番山辺美嗣君登壇〕
48 ◯15番(山辺美嗣君)社民党、共産党、民主党の3党が提出した議員提出議案第5号「医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書」については、自民党はこれに反対し、ただいま否決されたところでありますが、この問題について、我が党及び江西議員から対案として提出しました議員提出議案第6号「医療保険制度の抜本的改革等を求める意見書」について、その提案理由を説明いたします。
さて、健康保険法等の一部を改正する法律案が昨年7月に国会で可決、成立し、昨年10月から高齢者の負担増が実施され、またこの4月にはサラリーマンの医療費自己負担が2割から3割に引き上げられることになっております。これに対して国会では、野党4党がサラリーマン医療費自己負担の引き上げを凍結する健康保険法改正案を議員立法で共同提案し、新年度予算案の一部組みかえを要求しております。
今回、社民党、共産党、民主党より本議会に提出された医療費3割自己負担の実施凍結を求める意見書もこれに追随するものでありますが、凍結案は一時しのぎのそしりを免れず、医療制度改革の対案が示されておりません。すなわち、医療制度改革の対案なき意見書は4月の統一地方選挙に向けた政治的な駆け引きであり、人気取りのプロパガンダとマスコミからも批判されているところであります。全国紙の社説をよく読んでいただきたいと思います。
我が国の医療保険制度は、国民のすべてが安心して医療を受けることができる皆保険であり、世界最高水準の制度の一つであります。しかし、どの医療保険会計も、保険料収入の伸び悩みに対して高齢者医療費を中心に医療費支出が増大し続け、保険財政の現状は大変厳しい状況にあります。このため、3割負担を凍結すれば、良質な医療を国民にあまねく提供する医療保険制度の責任が果たせなくなるおそれがあります。
具体的には、もし3割負担を避ければ、税や保険料など他の財源措置が必要になります。社会保険庁によると、凍結すれば中小企業の従業員が加入する政府管掌保険は約3,400 億円の支出増となり、先ほど公明党の島田議員がおっしゃいましたように、二千数百億円の欠損となるため、財源不足分を補うには保険料の引き上げが避けられないと指摘されております。
問題なのは、負担増か凍結かといったことよりも、抜本改革が先送りされ続け、いまだに改革像が見えないことであります。このため我が党議員会としては、政府には医療保険制度の将来像を明確に示し、国民の将来への不安を払拭するため、改正健保法附則の規定どおり、平成14年度中に医療保険制度改革の基本方針を策定する義務があると考えております。
また、健康保険法等の改正に伴い、平成15年4月以降の診療実態を適切に把握し、国民の受診の手控えや、そのことによる重症化を招かないように努めるべきであります。
国民は、少子高齢化に伴う医療費の増大が保険者、被保険者、医療機関の3者で適切に負担されるのであれば、みずからの負担の増加について受け入れる覚悟を固めていると考えます。小手先の甘い幻想を振りまくよりも、改革を断行して医療制度を安定させることが政治と行政の責任であります。政府が政治と行政の責任を果たすことなく抜本改革の方針を年度内に示さないようであれば、サラリーマン医療費自己負担の3割への引き上げは一時延期すべきであります。
昨年末、厚生労働省は改革試案を示しましたが、新たな高齢者医療制度をめぐる意見はまとまらず、2案を併記する形となっております。現在、今月28日の閣議決定に向け一本化の調整中と聞きますが、政府と与党の意見はまだ隔たりが大きいようであります。政府・与党は、国民に負担を求める以上、安心できる医療制度の将来像を国民に示し、抜本改革に向けた努力を怠ってはならないのであります。
自民党富山県議員会は去る14日、医療保険制度の改革等に関する要望書を小泉総裁ほか党三役に提出し、ただいま申し上げた趣旨を訴えたところであります。
いずれにしても、負担は軽く、給付は厚くという安易な道を求める対案なき凍結論は我が党として承認できかねるものであり、国民皆保険制度を将来にわたって持続可能な制度としていくために、政府は年度内に医療保険制度の基本方針を策定すべきことを申し上げて、議員提出議案第6号の提案理由説明を終わります。
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議員提出議案第6号
医療保険制度の抜本的改革等を求める意見書
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提案理由を付け提出します。
平成15年3月18日
富山県議会議長 竹 内 弘 則 殿
提出者 富山県議会議員
平 村 国 光
梶 敬 信
江 西 甚 昇
四 方 正 治
鹿 熊 正 一
山 辺 美 嗣
中 川 忠 昭
平成15年3月18日
提 出 先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
厚生労働大臣
内閣官房長官
富山県議会議長 竹 内 弘 則
医療保険制度の抜本的改革等を求める意見書
我が国の医療保険制度は、高齢化の進展や長引く不況などにより、きわめて深刻な財政状況にある。
このため、平成14年7月に「健康保険法等の一部を改正する法律」が成立し、国民皆保険制度を将来にわたって持続可能な制度としていくため、患者、加入者、医療機関などの関係者に痛みを分かち合うことを求めることとなった。
また、今回の改革が保険財政の一時的な延命に終わらないよう、改正後の健康保険法附則は、政府に平成14年度中に保険者の統合及び再編を含む医療保険制度の体系のあり方、新しい高齢者医療制度の創設、診療報酬体系の見直しについての基本方針を策定するなど、抜本的な改革を求めている。
一方、15年4月から実施されるサラリーマンの医療費3割自己負担が、国民の受診の手控えやそのことによる重症化を招くとの懸念の声もある。
よって、国会並びに政府におかれては、速やかに次の事項を実現するよう強く要望する。
記
1 医療保険制度の将来像を明確に示し、国民の将来への不安を払拭
するため、健康保険法附則の規定のとおり平成14年度中に医療保険
制度改革の基本方針を策定すること。なお、この基本方針が
14年度中に策定されない場合は、サラリーマンの医療費3割自己負
担を一時延期すること。
2 平成15年4月以降の診療実態を適切に把握し、国民の受診の手控
えやそのことによる重症化を招かないよう努めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提 案 理 由
健康保険法附則の規定のとおり平成14年度中に医療保険制度改革の基本方針を策定すること、14年度中に策定されない場合は、サラリーマンの医療費3割自己負担を一時延期することなどを要望するものである。
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49 ◯議長(竹内弘則君)これより討論に入ります。
通告がありますので、発言を許します。
島田一君。
〔3番島田 一君登壇〕
50 ◯3番(島田 一君)議員提出議案第6号について反対討論を行います。
さきの討論で述べさせていただいたとおり、公明党は世界に冠たる国民皆保険制度を守り、次の世代に引き渡すためにも、強い意志を持って改革を推進しています。
国の平成15年度予算は、既にサラリーマン本人の負担は3割として衆議院を通過しているこの段階で、一時延期せよとの意見に同調するわけにはいきません。県民を惑わすことにもなりかねません。
また、厚生労働省では、75歳以上の高齢者医療制度の創設など抜本的改革の基本方針の策定に精力的に取り組んでおり、公明党はそれをバックアップしているところであります。
我が党は、国民皆保険制度が崩壊すれば、3割どころか10割負担になってしまうという危機感を持ってこの改革に取り組み、県民に対する説明責任を果たしてまいります。したがって、1ミリのぶれもないことを表明して討論を終わります。
51 ◯議長(竹内弘則君)これをもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
議員提出議案第6号は原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
52 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
請願第1号ほか10件
53 ◯議長(竹内弘則君)次に日程第3、請願第1号ほか10件を議題といたします。
請願の審査結果は、お手元にお配りした報告書のとおりでありますので、この際直ちに採決いたします。
まず、請願第7号、第9号の1及び第9号の2を採決いたします。
以上の請願に対する各委員長の報告は不採択であります。
以上の請願は各委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
54 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、以上の請願は各委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、請願第3号のうち、まず1及び2を採決いたします。
本件に対する議会運営委員長の報告は不採択であります。
本件は議会運営委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
55 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本件は議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、同じく請願第3号のうち、3を採決いたします。
本件に対する議会運営委員長の報告は不採択であります。
本件は議会運営委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
56 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本件は議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
したがって、請願第3号は、議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、請願第1号、第2号、第4号、第5号及び第10号を採決いたします。
以上の請願に対する各委員長の報告は不採択であります。
以上の請願は各委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
57 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、以上の請願は各委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、請願第6号を採決いたします。
本請願に対する議会運営委員長の報告は不採択であります。
本請願は議会運営委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
58 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本請願は議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、請願第8号のうち、まず1を採決いたします。
本件に対する議会運営委員長の報告は不採択であります。
本件は議会運営委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
59 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本件は議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
次に、同じく請願第8号のうち、2を採決いたします。
本件に対する議会運営委員長の報告は不採択であります。
本件は議会運営委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
60 ◯議長(竹内弘則君)起立多数であります。よって、本件は議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
したがって、請願第8号は、議会運営委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
なお、本定例会に受理いたしました陳情は、お手元にお配りした報告書のとおりでありますから、御了承願います。
(請願審査報告書及び陳情処理状況報告書は本号末尾に掲載)
61 ◯議長(竹内弘則君)以上で本日の日程は終了いたしました。
引退議員あいさつ
62 ◯議長(竹内弘則君)次に、清都勇之君ほか9名から発言を求められておりますので、これを許します。
清都勇之君。
〔14番清都勇之君登壇〕
63 ◯14番(清都勇之君)ごあいさつを申し上げる御配慮をいただきまして、ありがとうございます。
私にとりましては、県議会は高齢での初参加でありましたし、県民の負託、期待にこたえるべく、一期一会、一日一生、一生懸命務めた4年間でございました。
また、中国初唐時代の詩人劉廷芝の代悲白頭翁に、一節「年年歳歳花相似たり。歳歳年年人同じからず」と言っていますように、時の流れの中で歩行、フットワークが衰え、厳然とする自然の運行、自然の輪廻についていけない人間の老いを感じることもございました。しかしながら、この間、多くの皆様方との出会いがあり、それぞれの皆さんに御指導、御叱咤を賜りましたことを、この場をかりまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
これからは一県民として、ここでの体験をむだにすることなく、我以外の人に、事に、所にできるだけお役に立てるよう心がけて生きていきたいと念じております。
日本人の心あるいは死生観を詩歌で表現した良寛の一句に、「散る桜残る桜も散る桜」というものがあります。不思議な御縁で御一緒した皆さん方には、いつまでも御健康でますますの御活躍をお祈り申し上げます。
終わりに、富山県勢のさらなる進展と県民の幸せを願って、富山県の基本目標である「水と緑といのちが輝く 元気とやま」の着々前進、万事洋々を祈願申し上げ、私のごあいさつといたします。どうもありがとうございました。(拍手)
64 ◯議長(竹内弘則君)古栃一夫君。
〔19番古栃一夫君登壇〕
65 ◯19番(古栃一夫君)昭和44年8月11日、富山県東部を記録的な豪雨が襲いました。各河川がこれまた歴史に残るはんらんを起こしたことは皆さんも御存じのことと思います。
我が滑川市も、西に上市川、東に早月川と挟まれておる中で、上市川は堤防を破りました。早月川も、かつてオランダのデ・レーケが指導したと言われる五厘堤の半分が削られました。そこが破れれば滑川市は壊滅的な打撃を受けるだろうと言われている要衝であります。上大浦地内ですから、上大浦町内会の人たちがその堤防を守るために作業をしているときに、3人の方が濁流にのまれました。1人は助かりましたが、2人はいまだに遺体が上がりません。たまたま1人は私の小学校、中学校の同級生のお父さんでありました。数年後に遺体のない葬式が行われました。
こんな危険な滑川にだれかが住んでくれるだろうか、できればこんな危ない滑川を何とか安心して住める滑川にしたい、こんな思いでおりましたところ、昭和52年、市会議員に当選させていただきました。そのときの私の公約は「早月川にダムを」「安心して住める滑川を」「ダムで新しく生まれる水利権で活力ある滑川を」ということでありました。それ以来、この公約を忘れたことはありませんでした。一日も早くダムの建設が欲しい。市会議員になっても私の質問はダムと水だけでありました。
平成7年、同じ公約で県会議員に当選させていただきました。緊張感がとれぬうちに、全国的に不況でありましたので、大型公共事業の見直しが始まっておりました。
県のほうから、早月川ダムの休止をしたいという申し入れがありました。私は何のために県会議員になったのか。眠れぬ日が続きましたが、だめなものは仕方ない。180 度頭を切りかえて、ダムをつくらなかったほうがよかったと言える早月川にしたい、こんな思いで過ごしてまいりました。県のほうからは、早月川の河床安定のために床どめ工、そして沖田川のあふれるのを防ぐために新しい分水路をつくっていただくことになりました。
安全は何とか確保できたが、活力ある滑川については、工場誘致をする、新しいショッピングセンターをつくる、その人たちが地下水が欲しいと言うと反対運動が始まる今日であります。
時代の流れと私の目指した滑川に時差を感じつつ、そしてダム計画が幻となった今日、抑えてきた糖尿病や心臓病や、はたまた胃がんの手術をした後、体力の低下が何となく気になるようになりました。
私は、出発点に返って自分に問いかけました。ダムが欲しかったのか、県会議員になりたかったのか……。
私は8年間、このようなすばらしい方々と席をともにし、切磋琢磨し、そこに学んだことを大変幸せに思っております。多くの友人、知人ができました。これからは一県民として、県会議員であったというこの事実をしっかりと証明できるような県民生活を送っていきたい、このように思っておるわけであります。
県会議員の皆さん、そして知事初め県当局の皆さん、報道陣の皆さん、本当にありがとうございました。この8年間をこれからの人生の力の糧として、しっかり頑張っていきたいというふうに思っています。
そして、一つだけ皆さんにお願いしていきたいと思います。今度、私の後に3万4,000 市民が新しい県会議員を出してくるだろうと思います。年齢のいかんを問わず、男女のいかんを問わず、政党のいかんを問わず、私以上の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、富山県のさらなる発展を祈りつつ、あいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
66 ◯議長(竹内弘則君)川原敏彦君。
〔26番川原敏彦君登壇〕
67 ◯26番(川原敏彦君)平成3年、自民党の公認を得られなかった同僚坂田議員、酒井議員とともに新風の会を結成し、支持していただく皆さん方のおかげをもちまして、「川中島の戦い」と言われる選挙を勝たせていただきました。
自来、3期12年間にわたって、先輩、同僚の議員の皆さん方、また中沖知事を初め県御当局、そして行政委員の方々の温かい御支援を賜り、今日まで職務を遂行させていただきました。心から厚く御礼を申し上げるところであります。
思い起こせば、平成3年1月17日、湾岸戦争に突入し、それをきっかけにバブルが崩壊し、その後明確な姿勢が示されずに、「失われた10年」という時を経過いたしました。そして金融恐慌から今日の経済不況に立ち至っております。また、オウム真理教などカルト集団による犯罪、あるいはまた少年の凶悪犯罪など、まさに20世紀の世紀末を象徴するかのごとく凶悪事件が相次ぎました。また、自民党、国内政治につきましても、55年体制が崩壊をし、一時自民党が下野し、今日の連立政権になっております。
また、私は議会活動としては、本業の木材ということから林業に強い関心を寄せてまいりました。とやま21林業担い手対策では、森林組合の作業班等の社会保障制度の確立、あるいは機械化チームの創設、また私の持論であります木質の向上などを申し上げてまいりました。今、一つ心残りは、公社造林がどうなるのかという問題も秘めております。
また、
建設企業常任委員長の際には富山空港整備構想検討委員会、らいちょうバレースキー場検討委員会、また総務企画常任委員長のときには万葉線の存続問題など、印象に深いところであります。
今、世界は、イラク問題を初め核開発、大量破壊兵器の開発など、まさにこの時代の危機的な状況下にあります。しかしながら、県民新世紀計画のもと「水と緑といのちが輝く 元気とやま」を目指して、今後も富山県の発展を祈念するところであります。
今日まで支えていただきました選挙区の皆さん方に、また広く県民の方々にも深く感謝を申し上げるところであります。今後、一県民として、県勢発展の一助になるように努力をしてまいりたいと思っております。
終わりに、先輩、同僚議員の皆さん方、再び選挙を交える皆さん方に心から必勝を祈念いたしまして、ごあいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
68 ◯議長(竹内弘則君)夏野元秀君。
〔27番夏野元秀君登壇〕
69 ◯27番(夏野元秀君)先ほどから優秀な議員さんが出られまして、そら覚えでばりばりやられましたが、私はそこそこ年齢がいっておりまして、ああいうまねはできないので、簡単に書いてきましたので、それをひとつ朗読させていただきたいというふうに思っておるわけであります。
私が議員に初当選した平成3年は、国際的にもソビエト連邦の解体、中東における湾岸戦争という大きな出来事があったわけであります。イラクのクウェート侵攻に端を発した湾岸戦争は、アメリカ率いる多国籍軍の圧倒的な勝利で幕を閉じたが、そのときの国連安保理でのイラクの大量破壊兵器などの査察の問題が、現在、緊迫の度を強めているイラク問題の原点となっているのであります。
また、国内的には、土地や株価の金融資産、バブルが崩壊し、経済の低迷が始まったときであります。いわゆる日本の経済の「失われた10年」であったのであります。
私は、平成13年3月に自民党議員会の商工労働部会長に就任し、現在に至っておりますが、デフレの状況のもとで、景気の低迷と金融機関の不良債権という問題のもとで、景気・雇用対策に関する我が党の政策研究に努めてまいったわけであります。特に、北陸銀行の増資問題、佐藤工業の経営破綻と連鎖倒産防止対策、経営破綻した石川銀行の継承問題、緊急雇用創出の特別交付金による雇用の確保など、長く心に残っておるものであります。
そこで、私もこの12年間の議員活動の中で、強く関心を持って取り組んできたことが4つあるわけであります。
1つは、県庁の建てかえであります。現在の県庁舎は昭和10年8月に建築されたものであります。全国を見ても、本県より古い庁舎は宮崎県など数えるほどしか残っていないのであります。今すぐ建てかえることはなかなか難しいこととは、十分に承知しておるわけであります。しかし、県庁舎は富山県発展のシンボルであるわけであります。是が非でも中沖知事さんの時代に改築の筋道をつけていただきたいのであります。
2点目は、富山県職員の天下り問題であります。雇用情勢は大変深刻であります。家庭を支える中高年者はリストラ等により職を失い、再就職できずに苦しんでおる人がおります。県職員が高額な退職金や年金をもらい外郭団体に天下りしていることを、県民は厳しい目で見ております。天下りをとめることは、現役世代に働く機会を与えることになるのであります。県職員の皆さん、私の思いを酌んで、退職後に天下りをすることなく、その知識と経験をそれぞれの地域で生かしていただきたいのであります。
3点目は、北陸新幹線の整備促進であります。北陸新幹線は、建設段階から経済波及効果を発揮するとともに、本県の発展に大きく貢献するものであります。御案内のように、平成12年12月の政府・与党の申し合わせにより、長野から富山までをフル規格で整備されることになったことは、私の議員生活の中で最も喜ばしい一つであります。今後は、富山以西、南越までを何としてでも勝ち取らなければならないと思っております。ことしは政府・与党申し合わせの見直しの年であります。市町村や経済団体などと一丸となって強力に取り組んでいただきたいと思っておるわけであります。
最後に、4点目としては農業問題であります。昨今、農業を取り巻く現状は、生産調整、米政策改革大綱、WTO、関税問題、そして地産地消と、推進がますます厳しいものが予想されるわけであります。県としても、今まで以上に農業振興に取り組んでいただきたいのであります。
私の3期12年は、世界と日本の激動と混迷を駆け抜けてきたわけであります。議員各位、そして知事初め当局並びに行政機関の皆さん、報道陣の皆さんに心から感謝を申し上げる次第であります。
これからは一県民として、富山県の限りない発展を祈り続けていきたいと思っております。本当にどうもありがとうございました。(拍手)
70 ◯議長(竹内弘則君)川島久一君。
〔37番川島久一君登壇〕
71 ◯37番(川島久一君)皆さん、本当にありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思っております。
私、川島久一は、我が地元、日本、世界の将来のために、皆さんと一体となって頑張りたいと考えておった次第でございます。しかしながら、多少病気をいたしまして、私自身残念に思っておりますが、皆さん方と一体となりまして、また教えをいただきながら、少しぐらいは県政のためにやってこれたと思っております。
今、私たちの将来、これからの時代を考えますときに、我が地元の人たちはもちろん、日本にとっても大変大切な時期であろうと考えておるわけでございます。どうか皆さん方の教えを受けながら、今後とも少しずつ勉強もしてまいりたいと考えております。
これ以上のことは、正直言って残念で、申し上げられません。本当にいい毎日でございましたし、あり方でございました。皆さん方に心から感謝を申し上げ、本当に心から御礼を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
72 ◯議長(竹内弘則君)中尾正君。
〔24番中尾 正君登壇〕
73 ◯24番(中尾 正君)私は常日ごろ、質問は通告と同様に紙に書いて行うという習慣がありまして、きょうも少し書いてきたわけですが、先ほど来から、声の大きい人、そして暗記をして正々堂々と自分の所信を述べられる人、いろいろあるわけでございますが、議長のお許しを得まして、一言お礼のごあいさつを述べたいと思います。
私は、ただいまこのときをもって、県政壇上での最後の言葉を述べ、議会議員として終わりを告げようとしております。私の目の前には、同僚議員各位、中沖知事を初め執行部の皆さん、行政委員の皆さん、報道関係の温かいまなざしを受けながら、みずから歩み続けてまいりました激動の四半世紀が走馬灯のように浮かんでくるのであります。
私は、地方政治に身を投じたのは昭和50年、高岡市議会議員として出馬し、私の先輩でありました故明野八郎県会議員が、昭和57年12月13日、この壇上において我が党の代表質問を終え、当日夕方急逝されたことによって、私は3期目の市会議員選挙を前に、昭和58年2月19日、県会議員選挙への出馬要請を受け、同年4月、選挙で6名の同僚議員とともに当選させていただきました。その年は置県100年の年であり、富山県民総合計画がスタートした年でもありました。自来、5期20年、置県120 年のこの年まで苦しい選挙戦を戦い、連続当選の栄を歩み続けることができましたことは、ひとえに県民の皆さん方の力強い励ましがあったからこそ、現在の自分があるものと思っておる次第であります。ここに改めて感謝の誠を表するものであります。
私の政治信念として、「政治の恩恵は公平に、谷間に政治の光」をモットーとして、「人の上には人をつくらず、人の下には人をつくらず」の信念で政治の道を歩んでまいりました。
私は、存異求道、胆大心小を求めてまいりました。思想、信条は異なっても、幸せを求める道は皆同じであり、希望を大胆に大きく持ち、心の気配りは細やかに、常に大衆に依拠するというマジョリティーの精神を大切にしてまいりました。政治の目線は絶えず県民本位の立場に立って、地域社会や地方自治発展のために精いっぱい努力をしてきたつもりであります。
この間、昭和55年以後、県政では、県総合雪対策条例の制定、国立高岡短期大学、高岡法科大学、国際大学、県立大学の開設、富山空港のジェット機の就航を初め富山・ソウル便、ウラジオストク便、中国大連便の就航、ブラジル・サンパウロ州との友好提携を初め中国遼寧省、アメリカ・オレゴン州などとの友好提携、伏木富山港と大連港及びウラジオストク港との友好提携、五箇山合掌造り集落が世界遺産に登録されたことや、瑞龍寺が県内初の国宝に指定されたこと、県民福祉条例の制定、北東アジア経済交流EXPOの開催、2000年国体が開催され、総合優勝を成し遂げ、大成功をおさめたこと、平成13年には富山県民新世紀計画が策定され、「水と緑といのちが輝く 元気とやま」を基本目標に、「人材」「生活」「環境」「産業」「国際」の5つの立県構想のもと、21世紀の10年間の県政計画がスタートしたのであります。
高速交通体系では、北陸自動車道の全面開通を初め東海北陸自動車道の白川インターまでの開通、能越自動車道の高岡北インターまでの開通見通しが立ったこと、北陸新幹線の上越-富山間の建設工事が着工されたこと、東京便のダブルトラック化の実現、景観条例や男女共同参画推進条例、情報公開条例、個人保護条例など数多くの施策が竣工、完成を見たことは、一部には問題があるものの、富山県政の大きな前進であったと思います。
反面、政局では、自民党の大型間接税導入や売り上げ税導入法案は国民の反対によって失敗いたしました。平成3年後半には、バブル経済の崩壊に始まり、イラクのクウェート侵攻をきっかけに湾岸戦争が拡大され、金融危機を招き、55年体制の崩壊、非自民6党による細川政権の誕生以来、今日の連立政権時代を迎えたのであります。また、その間に、約40年ぶりの米不作、冷夏による米の緊急輸入もありました。
このような状況のもとで、平成11年12月議会で議決されました非核平和富山県宣言は特筆すべきものであったと思い、率直に評価するものであります。
バブル崩壊後、約12年余にわたって経済活動が停滞し、今日の出口の見えないデフレ不況が進行しており、不良債権処理に伴う金融危機、生活危機を迎え、戦後最高の高失業と企業倒産時代に対応する施策は、国においても何ら具体的には実行されていないばかりか、混迷と激動の現状を変革する構造改革が求められているのに、実現はできてはおりません。国民生活の不安を取り除き、働く県民の雇用の創出安定、景気対策が緊急の課題であります。
これまで、乳幼児の医療費の無料化や福祉予算の15%目標を当局に迫りました。一部若干の前進は見られるものの、不要不急なダムなどの公共事業を抑制しながら、生活関連の教育、環境、福祉分野への投資を積極的に投入することによって、県民生活の安定と福祉増進が図られることを県民は望んでいます。
また、米国のイラク問題は、核開発と大量破壊兵器をめぐる極度の緊張状況を生み、地球環境問題の深刻化など人類の生存を脅かすさまざまな課題を持っております。今こそ、平和憲法の理念のもと、戦争開始に断固抗議すべきであります。
終わりに、議員は何事にも汗をかき、知識を深め、知恵を出すことが肝要と思います。その点、必ずしも私は発揮できなかったのではないかと反省をいたしております。20年間の長きにわたって、大過なく職責を果たすことができましたのも、皆さん方のお力添えがあったからだと思います。この間、知事初め執行部並びに行政委員や報道関係者各位、御支援をいただきました県民の皆さんに心から感謝を申し上げる次第であります。
私を含めて10名が退任するわけでありますが、再選を目指されます議員各位の御健闘と、今期を最後に勇退されます方々の多年の御功績に対し深く敬意と感謝を申し上げる次第であります。これからは、私も一県民として頑張りたいと思っております。
最後に、富山県の限りない発展を祈念いたしまして、ごあいさつといたします。皆様、どうもありがとうございました。(拍手)
74 ◯議長(竹内弘則君)大上紀美雄君。
〔40番大上紀美雄君登壇〕
75 ◯40番(大上紀美雄君)最後の本会議の議場で、こうしてあいさつをさせていただきまして、深く感謝を申し上げます。
今ほどごあいさつされました中尾さんとは、置県 100年、昭和58年にともに当選をさせていただきまして、ちょうど20年たつわけでございます。私は、この5期20年という年月を、私なりに県会議員としての大きな節目と考えまして引退をし、後進に道を譲ることを決意したわけでございます。
この20年を振り返ってみますと、昭和58年のころは、今の県政の環境とは随分違ったものでございました。ここ数年来、日本の国の大変な激動を例えて、「明治維新の大変革」「昭和終戦のころの大変革」、そして「平成の大変革」ということをよく言われますが、私どもの県会議員20年、特に当選したころの県政の環境は、終戦後の日本の価値観がそのまままだ生きて、県政にも流れていたように思います。しかし、今の日本は、まさに平成の大変革の時代に入りました。こういう時代に入れば、当然、今までの常識や、あるいは過去にとらわれることなく、大胆に発想を転換して、情熱を持って果敢に行動する人たちに新しく出てきていただきたいというのが私の思いでございます。
20年を私自身振り返りまして、やはり一番大きな思い出は、2000年とやま国体の際に、議員の皆様方の温かい御選任によりまして、議長として働かせていただいたことであります。大会の成功はもとよりでありますが、知事とともに、富山においでになられた天皇皇后両陛下の御接待、あるいは次から次と言っては失礼かもしれませんが、御来県されました皇族の方々の御接待、大変日々神経を使う毎日でございましたが、大変光栄な経験をさせていただいたと思っております。
私は、県会議員に立候補する際に2つの政治課題を持ちました。1つは、私は昭和15年2月11日に富山駅前の桜町に生まれた者であります。県民の一人として、富山市民の一人として、私が県会に出る前の富山駅前のみすぼらしさ、他県の人への恥ずかしさ、その思いは私一人では当時なかったと思うのでありますが、私は既に政治の世界に入っておりましたので、何とか県会議員に出て、この富山駅周辺再開発に力を注ぎたいと思ったのが、県会へ出る一つの目標でございました。幸いにして、この20年の間に、県や市あるいは関係者の皆様方の大変な御努力によって立派になってまいりました。しかしまだ、まさに画竜点睛を欠く。富山駅舎が残っておるわけでございます。これも幸いにして、2000年国体のとき県議会議長を務めさせていただいて、北陸新幹線五県議会議長会会長をたまたまやらせていただきまして、国体が終わりまして、12月28日に北陸新幹線は富山駅までフル規格であと12年強で開業することが決着いたしまして、私個人としては、新幹線はまだ南越までやらなければならないとの思いはございましたけれども、当初の政治目標である富山駅舎は少なくともこれで現実のものになると、こう思ったわけであります。
いま1つは、富山県の将来のために、富山県を取り巻く県際行政を強く進めなければならないという思いがございました。そのために、私は富山県と飛騨地域との飛越の交流を活発にすることをこの20年間推奨してまいりました。幸いにして、日本の心のふるさとを守り育てる会が、富山県の知事と岐阜県の知事とが毎年交互に会長を引き受けていただくことになり、私も世話人の一人としてその会の理事に入らせていただいた次第でございます。この中でいろいろと事業が進められてまいりましたが、人、物、文化の交流がその後活発になってまいりました。
最近では「ノーベル街道」という言葉も、この飛越の41号線で出てまいりました。飛騨路には東街道と西街道がある。41号線は東街道、西街道は国道360 号線。私は、たまたま飛騨の町村長、県会議員、経済界の方々からも強く頼まれて、360 号沿線政経懇談会の会長を仰せつかりまして、この議場にもおられる富山県の県会議員の数名の方々、飛騨の県会議員の数名の方々と努力をしてまいりました。その結果が、これもたまたま2000年とやま国体の2000年8月に、360 号線の富山県と岐阜県との県境、難所と言われているところに2,600 メーターという長大トンネルを立派に完成させていただきました。これはあくまでも、我々も一生懸命運動いたしましたけども、最終的には県単事業として中沖知事の英断によるものと、今でも私は深く感謝をいたしておるところであります。
思い起こしますと、いろいろ走馬灯のように頭をめぐりますけども、昭和54年に私は第1回の選挙に挑戦をいたしまして、38歳でございましたが、落選をいたしました。そして58年の前の年、たまたま大平正芳総理が富山県に──まだ総理ではございませんでしたが、富山県においでになって、住栄作先生の御紹介で大平先生にお会いし、その際、捲土重来と、色紙を1枚目の前で書いていただきました。「公心は日月の如し」という言葉でございました。政治に携わる者は、人に接するに公平で公正でなくてはいけないという教えだと思います。私はこれを、自来、座右の銘として、今日まで大事に行動の中であらわしてきたつもりでございます。
最後に、多くの先輩、同僚の皆様方の常に御指導を賜ってまいりまして、今日まで何とか務めさせていただきました。また、中沖知事、県当局、行政当局、あるいはマスコミのそれぞれ新聞記者や報道記者の方々もかわられましたけども、いろいろな方々にお世話になりまして、本当にありがとうございました。
この後は一県民として、与えられた人生、幾分かでもまた世の中のために我が身が役立つのであれば、「精いっぱい」という言葉はもう使いたくありませんが、できるだけやっていきたいと、こう思っておる次第でございます。皆さん、どうもありがとうございました。(拍手)
76 ◯議長(竹内弘則君)犬島肇君。
〔36番犬島 肇君登壇〕
77 ◯36番(犬島 肇君)原稿の朗読をもって、ごあいさつにかえさせていただきたいと思います。
本日ここに、富山県議会で6期24年間の仕事を終えるに当たりまして、全党派、全議員の方々に対しまして、そしてこの議場にはいらっしゃいませんが、物故された諸先輩、まだ元気に活躍しておられる諸先輩の議員の方々に対しましても、温かい御支援を賜ったことを厚くお礼を申し上げたいと思います。また、中沖知事以下執行部、行政委員会の方々に心からお礼を申し上げたいと存じます。
いささか過去を振り返るぶしつけをお許しいただきたいと思います。
緊張とストレスのただ中に置かれる野党活動の24年間でありましたが、自民党の皆さんは「好きなことが言えていいのう」と、こうおっしゃるのですが、だったら日本共産党にお入りください。あるとき、私にこう教えてくれた人がおりました。「反対するにも勇気が要るが、肯定する勇気も大切だ」と。なるほど、身にしみる言葉でありました。
「賛成」「反対」とは言うけれども、そこに紙一重の差しかなかったり、まるで価値観や政策体系が異なるがゆえの反対もあります。その微妙な色合いをすべてわきまえて意見を述べることができたかと思うと、じくじたる思いがいたします。ただ、最終日の前日には、私一人、徹夜で反対討論や意見書の提案理由や討論の原稿を書いていることが多い24年間であったかなと、我が身を振り返ってみております。
平成12年度当初予算案に、富山県の試験研究機関の予算がすべてマイナス15%シーリングで編成されていて、愕然としました。このことを反対討論で申しましたところ、翌13年度予算案では試験研究機関の予算が7,000 万円増額になりました。とてもうれしい措置であったので、あのとき、私の反対討論は有効であることの証拠であると私は叫びました。このとき、この議場から大きな笑い声が起きましたが、とても温かい笑いをいただいたと今も記憶しております。
ガット・ウルグァイ・ラウンド予算で、余った予算をカラ出張で使っているではないかと指摘したときには、実は私は何も資料を持っておりませんでした。告発、告白の言葉を信じてこの壇上から指摘いたしました。もしこれが間違っていた発言だということになったならば、私は知事以下、全県庁職員を侮辱したということで、県議会の中に懲罰委員会が設けられ、私は懲罰を受けていたかもしれないし、あのときは懲罰を受けるかもしれないという恐ろしい不安感が足元から込み上げてくる思いで発言をしておりました。しかし、知事の対応は実に適切で、素早く対応されました。カラ出張問題でとうとう辞職に追い込まれた秋田県知事の例もあったわけですから。あのときほど議員としての勇気が私に求められたときはなかったなと振り返ってみております。どうか県職員の皆さん、一生懸命に自己改革に励んでいただきたいと思います。
今議会、自民党の発案で議員提案の条例が提出されました。いよいよ議会活動に新しい時代が来たと私は大変喜んで、ある感銘に近いものを感じております。
私はかつて、日本共産党の調査スタッフが丁寧に作成してくれた富山県雪対策条例要綱提案と富山県がん対策推進条例案並びに富山県がん対策推進本部提案などを行いましたが、提案権がないために知事、執行部の努力待ちでしたが、いずれもかなりの部分が採用されて県民のお役に立っていると自負しております。新しい時代の県議会が、本当にさらにダイナミックに条例を積極的に立てて、知事、執行部の足りないところを補って奮闘をしていただきたいと願っております。
最後に、1カ月ほど前のことですが、ある会合で岡田県会議員が、「犬島県議のおじいさんは富山港開港の祖だとお聞きしています」と述べられましたが、その瞬間、私は祖父が残した教訓を思い出しました。私の祖父はこう言ったそうです。「議員になるな、議員を動かす人間になれ」と、こう言っておったわけですが、私はその教訓にそむいて議員になってしまいました。まことに微力、ささやかな仕事しかできなかったと恥じ入っております。
知事とは立場も違い、対立することも少なからずありましたが、その意味では中沖県政に反対でありますが、時がたつにつれまして、知事がひたすら何物かに耐えて奮闘しておられるお姿に気がつきまして、次第に畏敬の念を覚えるようになってまいりました。
中沖知事には、御自愛くださり、112 万県民のために、そして県勢発展のために尽瘁されますよう心からお祈り申し上げ、あいさつを閉じたいと思います。
皆さんの御健勝、御健闘を心からお祈りを申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
78 ◯議長(竹内弘則君)千田稔君。
〔43番千田 稔君登壇〕
79 ◯43番(千田 稔君)先ごろの一般質問の冒頭で、皆様方には御礼の言葉を述べたところでございますが、今また機会を得ましたので、改めて厚く御礼申し上げます。大変お世話になりました。
私、県議会議員としてたくさんのことを勉強させてもらいましたが、その中の一つとして、海外研修の機会に公的にも私的にもたくさん恵まれたと、このように思っております。
また、立山黒部を愛する会に携わらせていただいたおかげで、国際観光事情もよく知ることができまして、その中で、日本並びに富山県は海外観光客の誘致に対しては大変に力が脆弱であるということをよく知りました。数だけでいきますと、インドネシア、バンコク、韓国よりも下の35位でございます。
21世紀は世界の大交流時代を迎えると言われておりますが、その点では、日本及び富山県は、国際観光に関してはこれからの成長産業でもあると、このように考えられるわけでございますが、成長産業を育成するためには、やはり継続的な強力な公共の力が必要だろうと、このように思われます。
つい15日に、文部省が制作した「黒部峡谷探検」という、冠松次郎が監修した約30分の映画を見ました。昭和の初期は黒部川を渡ったり、ワイヤロープをつたったりして大変なところだったんですが、今は峡谷鉄道が通っております。また、立山の弥陀ケ原にはアルペンルートが通っておりまして、このようなすばらしいインフラもできておりますが、世界に誇る立山・黒部というものはもっともっと世界の人たちに見てもらうところがたくさんあるだろうと、このように思っております。
皆さん方の御理解を得ながら、国際観光というものが、この次のまた大きな富山県の発展のばねになるのではないかなと、このように思っておりますので、皆さん方のお力を御期待申し上げるとともに、富山県の限りない発展と皆さん方の御活躍を心からお祈り申し上げて御礼の言葉にさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
80 ◯議長(竹内弘則君)渡辺辰男君。
〔45番渡辺辰男君登壇〕
81 ◯45番(渡辺辰男君)一言ごあいさつを申し上げたいと思います。
今を去る28年前、昭和50年初当選をさせていただきました。当時を振り返りますと、初当選された方が12名でございます。現在、現役で河合常則さんがおいでるわけでございますけど、岡部昇栄さん初め12名が初当選をさせていただきました。
昭和50年から54年の任期中に補欠選挙がございました。何と5件もございました。1年生議員が17名であったことも、この富山県の議会の歴史の中でまれなことでなかったろうかなと思っておる次第でございます。
先ほども少しお話が出たわけでございますが、昭和58年に置県100 年を迎えました。そのときに、キャッチフレーズとして「いい人 いい味 いきいき富山」という言葉が──現在も富山県の観光課の紙風船に書かれて、大いに全国に発信されておるわけでございます。当時の党の政調会長さんが小倉さんという方でございましたが、その言葉の一部をお手伝いしたのが今でも記憶に残っておる次第でございます。
昭和50年に初当選したときの一般会計が1,500 億でございました。昨年の一般会計が約6,000 億であったわけでございますから、約4倍になったわけでございます。
いろいろなことがございました。「住みよい県から住みたい県へ」という言葉が当時はやったかと思うわけでございます。全国に富山県を大変発信したときでございまして、何としてでも新幹線を一日も早く着工しなきゃならないということで、最後列においでる方々と鉢巻きをしながら当局へ陳情したことも記憶に残っておるわけでございます。おかげさまで、ようやく富山まで新幹線がつくことが決定をいたしました。大変うれしく思っておる次第でございます。
何せ今月で私75歳という年をとるわけでございます。この4月29日で任期満了になるわけでございますけど、その間28年間、知事さん初め執行部の皆さん方、行政委員会の皆さん方に、そして報道関係の皆さん方、きょう御列席の県会議員の皆さん方に、大変温かい御支援と御指導を賜りまして、本席をおかりいたしまして、心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。
老兵は消え去るのみでございますけど、21世紀は大変厳しい時代ではございますが、どうかひとつ、一生懸命に富山県勢発展のために御尽力をくださるよう心からお願いを申し上げる次第でございます。
余生を静かに送って、そしてまた時々県庁へ来ますので、皆さん方とまたお茶でも飲み交わしたいなと思っておるわけでございます。本当に長い間、ありがとうございました。(拍手)
82 ◯議長(竹内弘則君)次に、知事から発言を求められておりますので、これを許します。
中沖知事。
〔知事中沖 豊君登壇〕
83 ◯知事(中沖 豊君)ただいま、清都議員、古栃議員、川原議員、夏野議員、川島議員、中尾議員、大上議員、犬島議員、千田議員並びに渡辺議員から、心を打つすばらしいごあいさつをいただきました。大変感動いたしましたが、私からお礼の言葉を申し上げたいと存じます。
このたび勇退されます10名の議員の皆様方は、富山県の限りない発展や県民の幸せのために、本当に一生懸命に、まさに全身全霊を傾けて全力投球の御努力をされました。大変つらい御苦労もされたところでありますが、皆様方の勇退をまことに残念に思っております。
皆様方とはスクラムを組み、また熱い論戦も繰り広げながら、ともに県勢の発展に邁進してまいりましたが、今多くのことが脳裏をよぎりまして、皆様方お一人お一人の個性あふれるお人柄や御活躍ぶりなどが懐かしく思い出されてなりません。
ここに改めまして、皆様方のこれまでの並々ならぬ御尽力と輝かしい御功績に対しまして、富山県民を代表いたしまして、心から敬意を表し、また感謝を申し上げます。そして、何よりも内助の功を尽くしてこられました御家族の皆様方にも厚くお礼を申し上げる次第であります。
今はまさに激変と混乱の時代であります。皆様方には、今後とも大所高所から末永く御指導、御鞭撻をいただきますようにお願いをいたします。
皆様方がいつまでもお元気で御活躍されますように、また皆様方や御家族の皆様も一層お幸せでありますように、心からお祈りを申し上げます。
本当にありがとうございました。
知 事 あ い さ つ
84 ◯議長(竹内弘則君)次に、本定例会を閉会するに当たり、知事からあいさつがあります。
中沖知事。
〔知事中沖 豊君登壇〕
85 ◯知事(中沖 豊君)2月定例会の終了に当たりまして、お礼のごあいさつを申し上げます。
議員各位におかれましては、先月27日の開会以来20日間にわたり、提出しました諸案件につきまして慎重に御審議の上、本日可決・承認していただきました。特に去る3日には、経済対策に関連する平成14年度補正予算案につきまして速やかに御審議の上、可決いただいたところであります。ここに、議員各位の御精励に対しまして心から敬意を表し、またお礼を申し上げる次第であります。
可決・承認されました予算その他の議案の執行に当たりましては、審議の過程における議員各位の御意見、御要望の趣旨を尊重してまいりますとともに、適正かつ効果的な執行に努めてまいります。
議員各位におかれましては、近く任期満了を迎えられますが、4年間にわたり、富山県の発展と県民福祉の向上のために多大の御尽力を賜りました。ここに、112 万富山県民を代表いたしまして、心から厚くお礼を申し上げる次第であります。
御在任中の期間を振り返ってみますと、景気の低迷が長引き、国、地方を通じ厳しい財政環境のもとで、積極的な地域づくりや景気・雇用対策が求められた4年間でありました。また、20世紀から21世紀への歴史の大きな節目のときに当たり、社会経済システムの変革が迫られた、まさに激変と混乱の時代のさなかにありました。この間、議員各位におかれましては、新富山県民総合計画の執行、あるいは平成13年度からスタートしました富山県民新世紀計画の推進に格別の御尽力をいただきました。
県民新世紀計画の5つの立県構想に従いまして、以下具体的に申し上げます。
第1に、「人材立県」につきましては、県民総参加のもと、多くの感動と思い出を残した2000年とやま国体ときらりんぴっく富山の開催、ノーベル化学賞を受賞された田中耕一さんへの富山県名誉県民の称号の贈呈、国際健康プラザや西部体育センターの開館、男女共同参画推進条例の制定、恐竜化石や柳田布尾山古墳など文化財の保存活用、水墨美術館の開館や新川みどり野高校、となみ野高校の開校、県立高等学校実習船「雄山丸」の竣工などを見たところであります。
第2に、「生活立県」につきましては、総合福祉会館「サンシップ」の開館、介護保険制度の導入を初めとした高齢者福祉の充実、県民の長年の悲願でありました北陸新幹線上越-富山間のフル規格での整備、東海北陸自動車道や能越自動車道の建設、富山空港の機能拡充や東京便のダブルトラック化、伏木富山港多目的国際ターミナルの竣工などが図られたところであります。
第3に、「環境立県」につきましては、新しい立山自然保護センターの開館、富岩運河環水公園の整備、新大長谷第一発電所の完成、宇奈月ダムや久婦須川ダムの竣工、有峰森林文化村の開村、景観条例の制定などが進められたところであります。
第4に、「産業立県」につきましては、景気対策や総合的雇用対策の推進、総合デザインセンターの開館、中小企業支援センターの開設、新世紀産業機構の発足、小矢部フロンティアパークの整備、農業協同組合、漁業協同組合及び土地改良区の合併促進、東京アンテナショップ「いきいき富山館」の開館などを見たところであります。
第5に、「国際立県」につきましては、日中国交正常化30周年を記念した日中自治体友好交流会議の開催、NEAR21北東アジア経済交流EXPOの実施、北東アジアへのシニアボランティアの派遣、日本海学推進機構の設立などの日本海学の推進、留学生のためのTIC日本語学校の開設準備などが進められたところであります。
このようにいろいろな案件が解決し、多くの事業が進展したところでありまして、特に道路や下水道、福祉施設なども整備されました。
一方、行財政改革につきましては、行政改革推進方針に基づき、組織機構の簡素合理化、外郭団体の見直しなどに取り組むとともに、公債費負担適正化計画を策定するなど、財政の健全化に努めたところであります。
また、とやま世界こども演劇祭、世界定置網サミット、地域伝統芸能フェスタなどのイベントの開催を通じまして本県の魅力を国内外に向けて紹介いたしました。
議員各位には、各般の施策につきましていろいろと御意見や御提言をいただくとともに、政策討論委員会での論議のように、県政の推進に多大の御尽力をいただきました。とりわけこの4年間は、極めて厳しい財政環境のもとで苦労の連続でありましたが、皆様方の温かく強力なお力添えをいただいたところであります。ここに、皆様の並々ならぬ御尽力と御厚情に対しまして、重ねて心から敬意を表し、感謝を申し上げる次第であります。
今、この4年間を顧みまして、皆様におかれましては、さまざまな思いの中でさぞかし感無量のものがあろうかと存じます。議員各位には、どうかますます御健勝で御活躍されることをお祈り申し上げますとともに、今後とも県勢の発展に一層の御尽力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
終わりに、この会期を通じ格別の御協力をいただきました報道機関の方々に対しましても深く感謝を申し上げ、私のあいさつといたします。
本当にありがとうございました。心からお礼を申し上げます。
議 長 あ い さ つ
86 ◯議長(竹内弘則君)最後に、平成15年2月定例会を閉じるに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
今定例会に提案されました平成15年度富山県一般会計予算を初めとする諸案件につきましては、各位の御協力により審議をすべて終了することができました。心から御礼を申し上げます。
顧みますと、私どもは、20世紀から21世紀への歴史の大きな節目を迎えようとする時期に、県民の衆望を担って県政に参画し、早くも4年が過ぎ去ろうとしております。この間、議員各位には県民の立場に立って終始熱心に御審議され、県勢発展のため多大な御尽力をいただきましたことに対し、心から感謝を申し上げます。
この4年間、バブル崩壊後の景気低迷が続き、まことに厳しい経済情勢下にありましたが、県政においては、本県が総力を結集して取り組んだ2000年国体での男女総合優勝や、県民の悲願であった北陸新幹線の富山までのフル規格着工など、長年の懸案事項において大きな成果を上げることができました。
さらに、新たに策定された富山県民新世紀計画に基づき、各種の施策が着実に進められているところでもあり、このことは必ずや21世紀の富山県の発展につながるものと確信しております。
一方、県議会においては、平成12年より開始した政策討論委員会は議員間での活発な討論を呼び起こし、新たな議会活動のあり方を全国に提示するものでありました。
また、今定例会において初めて議員提出による政策条例が成立したことは、全国的に高まる議会の政策立案機能への期待にこたえるものと言えるでありましょう。
富山県議会は、今ここに議決機関としての責任を全うし、近く改選期を迎えようとしております。この間、私たち議員に寄せられました県民各位の御支援と、知事を初め執行部、各行政委員会並びに報道機関各位の御協力に対し、厚く御礼を申し上げる次第であります。
各位には、健康に留意されまして、富山県の発展と県民の福祉向上のため、さらに御尽力をいただきたいと存じます。
議員各位には、この4年間を顧みて語り尽くせない思いがあろうかと思います。特に今期を最後に勇退されます方々には、多年の御功績に対しまして深く敬意と感謝の意を表します。どうか今後は、一層御自愛の上、県勢発展のため御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げる次第であります。
また、来るべき選挙に出馬を予定しておられる方々には、再び県民の信託を受けられまして、この議場で相まみえることを念願いたしております。
最後に、微力ながら、各位の御協力によりまして議長の重責を全うさせていただきましたことに深く感謝し、厚く御礼を申し上げる次第であります。
閉 会 の 宣 告
87 ◯議長(竹内弘則君)これをもって平成15年2月富山県議会定例会を閉会いたします。
午後3時36分閉会
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