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  1. 東京都議会 2019-03-13
    2019-03-13 平成31年予算特別委員会(第3号)(速報版) 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2019-04-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    午後一時開議 2 ◯石川委員長 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。  これより付託議案の審査を行います。  第一号議案から第二十八号議案までを一括して議題といたします。  昨日に引き続き総括質疑を行います。  大津ひろ子委員の発言を許します。 3 ◯大津委員 山手線沿線では、民間事業者によるまちづくりが急ピッチで進んでいます。渋谷、新宿、池袋、品川、ゲートウェイ、上野と、拠点間それぞれの魅力発信になって、百年に一度といわれる再開発ラッシュです。  地元渋谷区でも、渋谷駅周辺に大規模ビルの建設が次々と続いています。渋谷駅周辺のわずか直径一キロの円内に四カ所も都有地があります。このうち三カ所、旧こどもの城周辺都有地と児童会館跡地、岸体育館移転後の跡地が、新しい元号になる年に、同時に検討、開発が進んでいく予定となっています。  都有地は、約一千四百万人都民のための土地。であるならば、十年後に東京都の都市づくりにおける理念がすばらしかったと後世に思ってもらえる大都市政策が今こそ必要です。目先の採算性や地代の利益ではなく、まことに都民の命と安全を守り、人に投資をし、教育、福祉、環境等にすぐれた、そんな都有地の利活用。私はやはり都民一人一人の幸せのための都市づくりの原点から、幾つかの質問をさせていただきます。  首都東京の都市づくりについては中長期のプランが示され、また実現に向けて議論、検討されているところですが、旧こどもの城の隣地都有地には、国際連合大学、国連大学の本部が置かれており、いわば国連のシンクタンク、緊急の地球規模の課題に関する研究が行われております。その研究分野は、いわゆるSDGsの全ての範囲にわたっております。そして、その理念、考え方や成果は、東京における都市づくりにおいても、都民目線で一つ一つ具現化していくべきものと考えております。  例えば、旧こどもの城の活用の基本的考え方においても、将来的には、こうした研究を担っている国連大学など、幾つかの周辺都有地も含めた一体的な活用の視点も挙げられているところです。  都有地の活用に当たっては、相互に有機的に結びつけ、都市社会が抱える課題解決に向け果敢にチャレンジし、未来を切り開いていく未来の都市像が重要と考えております。  そこで、都市づくりのグランドデザインでは、一人一人の都民の幸せを実現していくため、どのような都市の未来像を描き、貴重な都有地を活用しながらまちづくりをどのように描いていくのか、知事に見解を伺います。 4 ◯小池知事 大津ひろ子議員のご質問にお答えいたします。  まず、都市づくりのグランドデザインに関してでございますが、おっしゃるように、都民一人一人の希望にあふれる未来を切り開く、そのために、長期的な視点を持って、二〇四〇年代の都市像、その実現に向けた方策をお示ししているところでございます。  東京を新たな価値を生み続けるような活動の舞台として世界中から選択される都市とするとともに、一人一人から見ますれば、特色のある個性を有するさまざまな地域で多様な住まい方、働き方、憩い方が選択できる都市とすることを目指しているところでございます。  その実現に向けましては、さまざまな取り組みがございますが、その一つとして、ご指摘のような都有地を含めて民間活力を生かした都市の再生、そしてまた、老朽化した都営住宅の建てかえ、一体的なまちづくりなど、都有地を活用して地域の魅力を高めて都市機能の更新を図っていくことが必要であります。  将来を見据えまして、よりよい都市づくりを展開して、誰もが生き生きと輝く持続可能な都市東京を実現していきたいと考えております。 5 ◯大津委員 次に、旧こどもの城の活用についてお伺いします。  本件については、今回、平成三十一年度予算案に用地取得費が計上されて取得する予定の国有地は、もともとは都が所有をし、都電の青山車庫として利用しておりましたが、昭和五十四年に、こどもの城を建設するために国へ売却をした経緯がございました。
     この敷地を再び都が取得できれば、隣地の青山病院跡地とコスモス青山と国連大学底地と合わせて四・五ヘクタールもの広大な都有地となる見通しが立ったことは、東京の未来にとって大変喜ばしいことでもあります。  この敷地の周辺は、湧水や緑や桜、自然環境を保護し、品格と文化性を尊重するとともに、子供たちの育成に深くかかわってきた特別な地区でもあります。かつて愛子内親王殿下も通い、同年代の子供たちとの交流などを楽しまれたこのこどもの城は、平成二十七年に国が閉館しましたが、全国の人たちに親しまれてきた施設であった歴史から、この施設が担ってきた魂を大切にしていく必要があると考えます。  そうした魂を大切にすることに加え、今日の都民ニーズにも的確に応えていくため、この地に新たな息吹を与え、さらなる発展をも目指していくべきではないでしょうか。  さきの会派代表質問でも触れましたが、旧こどもの城の取得後、既存の建物を活用していくに当たっての基本的な考え方について、改めて確認の意味でお伺いをいたします。 6 ◯武市財務局長 旧こどもの城につきましては、長年にわたり、子供から大人まで、あらゆる世代の多くの人たちに親しまれてきた施設でございまして、その歴史や果たしてきた役割の重要性は十分に認識をしております。  一方で、青山通りに面したこの敷地は、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地であることから、都として最大限に活用していくことも考える必要がございます。  そのため、かつてのこどもの城が担ってきた役割を十分に踏まえ、その機能を生かしながら、誰もが利用できる施設へとリノベーションし、いわば都民の城とも呼べるような複合拠点を創出していく必要があると考えております。  具体的には、主な事業として、百歳まで学べる環境、就業支援施設、スポーツ活動の場などを取り入れていきたいと考えております。  既存の建物を活用していくに当たっての詳細な検討につきましては、来年度立ち上げます全庁横断的な検討組織の中で進めてまいります。そうした検討の中で、この施設が多くの都民にとって意義あるものとしていきたいと考えております。 7 ◯大津委員 ぜひ、かつてこどもの城が担ってきた機能を将来に生かしていくとともに、都民のニーズに即した活用を行っていただきたいと思います。子供だけ、お年寄りだけじゃなく、障害のある人もない人も誰しもが使える、本当にみんなの城、都民の城、期待しております。  次に、かつてこどもの城において象徴的な役割を果たしてきた劇場には、青山劇場と青山円形劇場の二つがありますが、とりわけ青山円形劇場について確認してまいります。  先般、旧こどもの城の具体的な活用方策について、旧こどもの城活用の基本的考え方が示されたところですが、その中でも、劇場をどのように活用していくのかということに関して都民の注目が集まっているところでもございます。  青山円形劇場については、文字どおり円形の舞台空間を観客席が取り囲む形状となっており、日本初の完全円形オープンスペースとして、ほかにはない唯一無二の劇場、実験的な芝居を上映していて、見るのも演じるのも実におもしろいなど、いい芝居もしておりました。今もなお劇場の果たしてきた価値を評する声が多く寄せられてもいます。  そうした声を踏まえますと、この文化芸術を発信してきた青山円形劇場を有効活用していくべきでもあり、誰もが利用できる施設へとリノベーションする都民の城の柱の一つともなるべきものではないでしょうか。  一方で、活用に当たっては、老朽化した設備の更新など改修経費がかかることから、コストの視点を持つことは特に重要とは考えます。  そこで今後、両劇場の機能、とりわけ青山円形劇場をどのように活用していく考えなのか、見解を伺います。 8 ◯武市財務局長 旧こどもの城に存在しました二つの劇場、青山劇場と青山円形劇場につきましては、大人も子供も楽しめる舞台芸術の地として、これまで多くの人に親しまれてまいりました。  こうした旧こどもの城のレガシーを踏まえまして、両劇場につきましては、都民の城に生まれ変わった暁にも、芸術文化活動の場としても提供するなど、これまで担ってきた機能を生かしていきたいと考えております。  ただし、こうした施設の整備に当たりましては、ご指摘のとおりコストにつきましても十分に見きわめていくことが必要でありまして、費用を最小限に抑えるべく、改修内容などの精査も今後、入念に行っていきたいと考えております。  その上で、青山円形劇場につきましては、この劇場が有する特徴を可能な限り生かし、演劇関係者にとっては自由な発信の場とするなど、誰もが気軽に利用できる場として再整備していきたいと考えております。 9 ◯大津委員 本当にまるで夢のようでもあります。東日本大震災時の国がなし得なかった再整備を、八年の変遷を経て東京都がやる。これまで都民に愛されてきた青山円形劇場の機能が生かされ、円形劇場は復興のシンボルとなることでしょう。ご英断に敬意を表したいと存じます。  もう一つ注目すべきは、この地の象徴であったこどもの樹のモニュメントが今後どうなっていくのかということです。故岡本太郎さんが制作をされましたこどもの樹は、子供たち一人一人が個性を発揮し、伸び伸びと自由に生きる姿が表現された作品であり、子供たちに表情豊かに語りかける木として親しまれてきました。しかしながら、こどもの城の閉館後は柵に囲われ、建物と同様に、今もなお放置されたままの状態が続いております。  実は、こどもの城から渋谷駅へ向かうと、井の頭線とJRを結ぶ駅の連結通路に巨大壁画、明日の神話が展示されています。平成二十年に地元で誘致をし、恒久設置をしたものです。明日の神話は、折しも二〇二五年大阪万博が決定しましたが、五十五年前の大阪万博のために制作をした太陽の塔と同時に制作をされた故岡本太郎氏の最高傑作の一つといわれています。  渋谷駅とこどもの城を結ぶ岡本太郎ロードを歩くと、柵の外からでも、今にも飛び出してきそうなこどもの樹のエネルギッシュな顔を見つけることができますが、都民の皆さんがこうした作品に触れることのできない状況に残念でなりません。  そこで、この青山の地において象徴的な存在でもありましたこどもの樹の今後の取り扱いについて伺います。 10 ◯武市財務局長 こどもの樹につきましては、これまでこの地の象徴として多くの人たちに親しまれてきたばかりでなく、今もなお、この作品に興味を持ち、この地を訪れる人を楽しませているものと聞いております。  そのため、旧こどもの城の取得とあわせまして、こどもの樹につきましても一体として引き継ぎ、生かしていくことを視野に国と協議を実施してまいります。  具体的な取り扱いにつきましては、今後、既存建物の活用とともに詳細に検討していきたいと考えております。 11 ◯大津委員 一体として引き継げたら、こどもの樹から明日の神話へと二四六の太郎ロードも残ることですし、本当に感動する人たちがたくさんいらっしゃると思います。  これらの質疑を通じて、都が旧こどもの城を取得した暁には、こどもの城の魂、つまり理念も大切にしていくことを確認することができました。まずは、早期に国から旧こどもの城を取得し、その上で、都民の期待に応えるよう活用を図っていただくことをお願いし、次の質問に移ります。  旧こどもの城の下に、旧東京都児童会館跡地がございます。両施設の記録によると、こどもの城には年間八十万人の来場者が、多い年には百万人が、そして都児童会館には年間約六十万人もの人々が訪れていました。ですから、百四十から百六十万人の方たちがこの渋谷のわずか一キロの中に訪れていたというスポットにもなります。  児童会館は、耐震工事のためのいまだ休館と思っている方もいて、だから会館から借りた図書の本をまだ返していないなんていう方もいるくらいですが、東京都児童会館を閉館した経緯等について、改めて確認させていただきます。 12 ◯内藤福祉保健局長 東京都児童会館は、開館から四十七年経過いたしまして、施設が老朽化したこと、またこの間、区市町村の児童館が六百カ所を超えるなど、遊びを通じて児童の健全育成を図る場の整備が地域の中で進んだことなどを受けまして、平成二十四年三月末に閉館いたしました。 13 ◯大津委員 児童会館は、工作室で木を切ったり好きなものをつくったり、地下一階にそのときはロボットがあり、感動したものだと。また、バイオリンを弾いたこともない子供が弾けるようになって帰ってきたり、親子がにこにこ笑って、手をつないであそこから帰っていく姿をたくさん見ていたと、今も高い評価を地元から得ています。  まさに参加型により子供の考える力や才能を伸ばしてくれましたと、今もなお絶賛を評しておりますけれども、児童会館のこの参加型により子供の考える力や才能を伸ばしてくれる教育とは一体どのような取り組みだったのか、お伺いします。 14 ◯内藤福祉保健局長 東京都児童会館は、次代を担う子供たちの豊かな情操と知識を培うため、都内唯一の大型児童館として、体験型の遊びを通じて感受性や創造力を育む機会を子供たちに提供してまいりました。  具体的には、来館する子供たちが多様な関心や興味に応じて自由に利用できるよう、必要な設備機材や材料等を用意した科学工作コーナーや音楽スタジオなどを設置するとともに、子供たちが遊びを通じてさまざまな知識や技術を自然に習得できるよう、専門の講師による化学実験や木工教室などの体験型イベントを実施してまいりました。  また、親子で楽しめる季節に応じたイベントを開催するなど、子供たちの遊びと文化の拠点として、科学の驚きや音楽の楽しさ、創作の喜びなどを体感し、楽しみながら自分で考える力を伸ばせるよう支援してまいりました。 15 ◯大津委員 それでは、東京都が児童会館を建設したときの経緯と目的についてお伺いいたします。 16 ◯内藤福祉保健局長 東京都児童会館は、昭和三十四年四月に東京都児童福祉審議会が皇太子殿下御成婚記念事業といたしまして建設を知事に要請し、これを受けまして、児童の健全な育成を目的として建設されたものでございます。 17 ◯大津委員 天皇皇后両陛下の御成婚記念で、東知事の時代のときに東京都が建設をしたのが、この児童会館でもありました。残念ながら閉館してしまいましたけれども、ことし御成婚六十年、そして、天皇御即位三十年記念の年に、この児童会館跡地を東京都が主導をして、まちづくりの検討をしていけることは大変感慨深い思いがいたします。  児童会館やこどもの城に囲まれている渋谷第一町会と美竹、青葉地区のまちづくりを考える会は、四年前と本年と二度にわたり、児童会館跡地、旧こどもの城、青山病院跡地の活用についての要望書を東京都へ二度提出をし、受け取っていただいております。  この一部を抜粋しますと、児童会館跡地、旧こどもの城、青山病院跡地の活用については、児童、若者、中高年者の健康な者も障害のある者も、これら三つの場所のどこかへ行けば人生のおのおのの時期を充実できる、三つの連携コア施設としたく考えます。児童のときも、青少年になったときも、中年になったときも、老年になったときも、健康なときも、有病なときも、この三つのコア施設で楽しめ、学び、成長できる、全世代全人型育成トライアングルゾーンとしたいと要望書には書かれております。そのための具体策として、児童会館が行ってきた優良な遺伝子を継承し、子供の生きる力や考える力を育成していく場所であってほしい。  そしてまた、このようにも書いてあります。児童会館跡地は、もともと梨本宮家が教育にいいということで、京都から移り、ここに御殿を敷いた場所でありまして、こうした児童会館跡地、青山病院跡地が属する美竹、青葉地区は、梨本宮様がお住まいになられた土地で、今もその末裔が一隅に居住されておられ、町会の活動にも貢献してくださっています。  その広大な邸宅の名残として、渋谷区においては極めて貴重な緑と湧水を残し、多種類の昆虫、野鳥たちが訪れる環境です。この地区は、文化、伝統の香りを伝えるたたずまいと位置づけています。  児童会館開所式には、梨本宮家が御臨席をされ、その後、皇太子殿下、美智子妃殿下が来往されています。皇室、宮家の児童への慈しみの心が何らかの形で反映をされてきた特別の歴史を大切にしたいと要望書には書いてあります。こうしたゾーニングの考えが底流にあります。こうした基本的考え方の下で、歴史的、自然的経緯を踏まえつつ、ただ過去にとらわれることなく、少子化、高齢化など現代的課題に対して未来志向的な具体案を提示してきています。  明治神宮の百年の森に見られるような歴史に耐え得る地区計画が必要です。今、多く人々に親しまれるように、東京の特性として、世界に向け発信し得る普遍的価値を有しています。世界都市東京の都市づくりの目標とも合致するものです。地域の方々の思いに寄り添った施策展開を強く望みます。  地域の個性を大切にする、土地の歴史や自然が積み重なり、住む人、訪れる人々に愛される都市づくり、これこそが東京の価値を高め、世界に通用する都市づくりにつながっていくのではないでしょうか。まさに東京都が目指す都市づくりの目的そのものではないでしょうか。  天皇御即位三十年の本年、児童会館跡地を利活用していくに当たり、この土地の歴史と自然を尊重し、無限の可能性を秘めた子供の未来をテーマとした内容も入れ込むことで、都有地活用の価値を増すことができますが、見解を伺います。 18 ◯佐藤都市整備局長 東京都が策定した渋谷地区都市再生ステップアップ・ガイドラインでは、児童会館跡地をまちづくりに活用することとしておりまして、今年度から具体的な検討を開始したところでございます。  このガイドラインでは、地域のさまざまな歴史や特性を紹介いたしまして、親子で親しめる交流空間の提供などの活用イメージを例示しております。  これらの地域性や子育てなどの視点も踏まえ、来年度は地元の意見も聞きながら、事業内容や事業スキームの検討を進めてまいります。 19 ◯大津委員 子供という理念、魂をビルトインし、新しい施設ができたときには、開所式にはまた皇室の御臨席がいただけるような質の高い、格調高いまちづくりを都主導でしていただきたいと望んでいます。  都有地財産の利活用に当たっては、民間事業者などと連携した事業を行う際に、都の施策の推進に寄与する事業について提案してこれるように、まずは都施行、都主導でイニシアチブをとり、例えば、子供についての内容をしっかりと提示する条件に沿った事業計画を提示することが肝心であります。  例えば、七十年の土地の賃借料を得て、一棟丸ごとオフィスだけ、企業が入るだけ、マンションだけ、そして、そういう都有地にふたをしてしまうということは、地元の住民たちは望んでいません。幸い、地元からも都は信頼がありますので、こうした建物の中には都直轄のフロアがたくさんあってもいい、採算性を度外視したフロアがあってもいい、都主導でオール都庁の東京政策の実現のためのそうした空間を豊富にとっていってこそ、都有地の開発と考えます。  次に、三つの都有地の最後に、代々木公園についてお伺いいたします。  百年がかりでつくられた明治神宮の森と一体となっている代々木公園、岸体育館移転後の活用です。明治神宮は来年、鎮座百周年記念を迎えます。明治神宮の森は、杉林が常識と主張した当時の大隈首相を説き伏せて、理念と強い意思を持った造園家たちが五十年後、百年後を見据え、天然更新、天然倒木が進む、とわの森を造成したといわれております。ちょうど百年たった今思うと、都市の中の貴重な緑の資産といえましょう。  岸記念体育館跡地についても、五十年後、百年後を想定し、二つの都有地、旧こどもの城、旧児童会館跡地、それらの利活用と整合を図り検討すべきです。  そこで、二月に代々木公園整備計画の中間のまとめが公表されましたが、岸体育館跡地について、今後どのように整備を進めていくのか、見解を伺います。 20 ◯西倉東京都技監 公表いたしました代々木公園整備計画の中間のまとめでは、計画対象地につきまして、代々木の森の一部となるとともに、渋谷と原宿のにぎわいを結びつけまして、さまざまな価値観を共有できる交流空間を目指すこととしております。  具体的には、イベント等も楽しめる広場や民間ならではの新しい視点を取り入れ、多様な人々が集う施設などを整備する計画となっております。  来年度は、本年二月に実施いたしましたパブリックコメントの結果を反映させ、整備計画を策定いたします。また、民間のノウハウと資金を活用する事業スキームを検討してまいります。  今後、周辺のまちづくりの動向も踏まえながら、緑をベースにした、まちに開かれた新たな顔となります質の高いにぎわい空間としてまいります。 21 ◯大津委員 いろいろなアイデアが出て、進んでいくと思いますけれども、代々木公園に隣接をしていますので、いろんなスポーツ施設があります。ランニングコース、サイクリングコース、バスケットコート、そしてサッカー場。  実はスケートボード場をつくってほしいといった声があったとたまたま聞きましたけれども、地元の付近の町会連合会は全て、商店会長たちも全て、スケートボード場はここにつくってほしくない、誰も要望もしていないというふうに私のところにいってきております。なぜならば、渋谷区はわずか一キロ直径の中にある宮下公園を区が開発していまして、そこにスケートボード場をつくる予定でいるので、わずか一キロの範囲の中に都有地にまでつくる必要は全くありません。そういう意味で、スポーツ施設をつくるのならば、千四百万人都民のもっともっと親しめるようなスポーツ、そういったことも考えていっていただきたいと思います。つまり、バランスのよい配置を、連携をしながらお願いします。  また旧こどもの城に戻りますが、その隣には女性の館、こどもの城に女性の館、ウィメンズプラザがあり、青山病院跡地があり、国連大学があり、子供、女性、健康、世界に向けた発信の拠点となる施設が集積をし、都の重要施策にかかわる一大拠点となっています。  東京ウィメンズプラザは、女性施策の拠点として、国際社会や国内の動向と協調しつつ、女性活躍に向けた情報発信、配偶者暴力の防止と被害者支援といった、時々の重要課題に取り組んできた地道な実績があります。  積み上げてきたノウハウを生かし、地の利をもっと生かし、女性からのあらゆる相談にもっと、さらに幅広く対応していただき、東京の女性政策、女性活躍の推進、配偶者暴力対策についても、もっと積極的に取り組んでいってもらいたいと考えます。  旧こどもの城と地続きの女性の館、ウィメンズプラザのこれまでの取り組みと今後の展開についてお伺いをいたします。 22 ◯浜生活文化局長 東京ウィメンズプラザは、男女平等参画社会の実現に向けた拠点として、また法律に基づく配偶者暴力相談支援センターとして、さまざまな取り組みを行っており、昨年度は約三十二万人の方にご利用いただいております。  女性活躍推進に向けては、働く女性への支援や男性の家事、育児参画などをテーマとしたシンポジウムやセミナーを開催しております。また、配偶者暴力に関する相談対応や区市町村の人材育成など、被害防止や被害者支援のための事業を実施し、女性に対するあらゆる暴力の根絶に取り組んでおります。  女性の活躍は東京の持続的な発展の鍵であり、都は今後とも東京ウィメンズプラザの機能を最大限生かし、全ての女性が能力を発揮し、活躍できる社会の実現を目指してまいります。 23 ◯大津委員 女性の活躍の推進はもちろんのことですが、昨今、DV被害者であった母親が子供の命を守り切れなかった悲惨な事件がありました。ウィメンズプラザは、結構相談事業を幅広くしています。DV相談の対応に当たっては、父親が母親へ暴力を振るっていた、そのおびえる日々を過ごし精神的に苦痛を受ける、いわゆる面前DVの被害を受けている子供からもし相談があったとしたら、ウィメンズプラザは区市町村や警察など、関係機関と迅速に連携をし、きめ細かな対応をすると確認をしています。  いろいろな相談窓口から誰一人こぼれることなく、本当に困っている人たちの相談を着実につなげる体制にもなれることを期待しています。  さて、旧こどもの城の隣にコスモス青山がありますが、その中で創業支援事業を東京都が行っています。その創業支援事業の成果についてお伺いをいたします。 24 ◯藤田産業労働局長 都が青山に設けております創業促進センターは、すぐれたアイデアや事業プランを有する起業家等にオフィスや宿泊スペースのほか、短期集中の育成プログラムを提供するインキュベーション施設となってございます。  同センターでは、起業に成功した経営者等の指導や助言により、受講者のプランの練り上げを支援いたしますほか、投資家等にプレゼンを行う機会を提供しているところでございます。このような支援を行う中で、IoT技術で水産養殖の効率化に取り組む企業が大型の資金調達を実現するなどの成功事例が出ているところでございます。  現在は、受講を修了いたしました先輩起業家が施設へ入居し、受講生へのサポートも行っておりまして、今後はこのエコシステムを強化いたしまして、創業の活性化につなげてまいります。 25 ◯大津委員 元都営アパート跡地で、都が民間事業提案で七十年の借地権で建物を建てたキャスト、ここではまた創業支援を行っていますが、同じく成果についてお伺いをいたします。 26 ◯佐藤都市整備局長 渋谷キャストは、渋谷地区都市再生ステップアップ・プロジェクトの第一弾として、都営宮下町アパート跡地において、公募により選定した民間事業者が平成二十九年四月に開設した施設でございます。  当該施設は、生活文化、ファッション産業の発信拠点として、クリエーターの育成、交流、発信機能が誘導され、その成果として、施設内のシェアオフィスやクリエーター向け共同住宅の昨年の稼働率は、おおむね一〇〇%となっております。  また、広場や多目的スペースを活用した入居者による定期的な発表会などは、まちの魅力向上にも貢献しております。 27 ◯大津委員 わずか直径一キロメートルの範囲にある都有地二カ所で行っていますけれども、成果も上がり、事業も継続の予定とのことで、それは何よりです。  ただ、残ったところも、これからのところも一キロメートル以内に創業支援系統が全部重複することなく、東京、オール都庁としては、喫緊かつ重大な政策もたくさんあると思うので、バランスのよい配置をすることで三十年後の東京が都有地で実現していけると考えます。  次に、青山病院跡地についてです。  ここは皆さんの共済組合の病院でもありましたが、地元としてはここで生まれた方も結構おり、大変思い入れの強い病院でもあります。今はTBSの展示場に来年三月まで貸していますが、こうした都有地活用に当たっても、ここは青山病院でしたから、医療、健康の要素もテーマとした整備が望まれます。  とても自然豊かで、池があり、桜の木があり、それはどんな開発をしても残してくださいということで、六年前に要望を出しています。こうした更地にした場合、土も上がってきますので、まさに、渋谷は農地ゼロですけれども、こうした青山病院跡地でソーシャルファームや、都市農業関連施設や、さまざまな農業実験や、都心のセラピーロード、パークなど、整備を進める際にこうした地の利を生かすことができるような気もしておりますので、いろいろなことを今からご検討をお願いしたいと思います。  都民にどのように還元していくのか、とりわけ都有地の活用においては、防犯防災機能もちゃんと付加をして、さらに高度化を図っていっていただきたいと思います。  都有地は、やはり一千四百万人都民のためのもの。ただのマンションにするとか、ただの何件かの企業が入るだけの建物だったら民間事業に任せておけばいいことで、東京都しかできない東京都主導の理念を持ったまちづくりをしていっていただきたいと思います。  大都市の構築においては、自治体として常に百年後を見据えて都市構想、つまり理念、魂を持った都市づくりを期待します。そのためには、強い信念と意志を持って初めて都市づくりができると思います。明治神宮の森も同様だったと感じます。  百年後、誰一人取り残さない約千四百万都民が幸せに生きていてくれる都市が目標です。持続可能で包摂的な世界の実現に向け、都市共通の課題や解決について議論し合う機会が何とこの春にございます。本年五月には、初めて東京においてU20メイヤーズ・サミットと都市の防災フォーラムTokyoという二つの国際シンポジウムの同時開催が予定をされています。  G40の開催国がその数カ月前、都市においてできるというこのU20、日本で初めての開催であります。その中で東京はホストシティーとして役割を担うと伺っています。場所もすぐ目の前のホテルです。  こうした成果をどのように都市政策に生かしていくのかを含め、東京の都市づくりの進め方について、結びに知事の見解をお伺いしたいと存じます。 28 ◯小池知事 東京は二〇四〇年代になりますと、これまで世界のどの都市も経験したことのないような少子高齢、人口減少社会を迎えることになります。  東京を持続的に発展させていくためには、グランドデザインに基づいて、長期的な視点とともに、環境、社会、ガバナンス、これすなわちESGなんですが、これに配慮して、戦略的に都市づくりを進めていかなければなりません。  具体的に申し上げますと、持続的な成長の実現に向けて世界をリードする国際ビジネスの拠点の育成であるとか、三環状道路などのインフラの充実、活用を進めてまいります。  また、燃えない、倒れない、安心して住み続けられるまちづくり、それから、美しい緑と、そして水に彩られた都市空間の創出、そして多様なライフスタイルを受け入れて、誰もが健やかに暮らせる場の提供などを行ってまいります。それから、再生可能エネルギーの活用など、ゼロエミッション東京も実現をしてまいります。  ご質問にもございましたように、ことし五月に世界の都市が集うG20メイヤーズ・サミット、そして同時に、都市の防災フォーラムTokyo、この国際会議を開きます。その成果を踏まえまして、あらゆる人々が活躍、挑戦できて、生活のゆとりを楽しみながら生き生きと交流できる、そんな都市東京の実現を目指してまいります。 29 ◯石川委員長 大津ひろ子委員の発言は終わりました。(拍手)      ─────────────
    30 ◯石川委員長 村松一希委員の発言を許します。    〔委員長退席、伊藤(ゆ)副委員長着席〕 31 ◯村松委員 私からは、まず、水道局並びにその監理団体である東京水道サービス株式会社についてお伺いをいたします。  東京水道局発注の浄水場排水処理施設運転管理作業委託をめぐり、情報漏えいがあった疑いで、昨年、公正取引委員会が調査に入り、現在も調査中です。そんな中、水道局の監理団体である東京水道サービス株式会社の不正が先月、特別監察の結果報告書により明らかになりました。  我が会派では、今後このようなことが起きないよう提言すべく、公営企業等の不適正事案を踏まえた東京大改革検証チームを早々に立ち上げたところであります。  東京水道サービス株式会社に対する総務局による特別監察の結果報告書では、東京水道サービス株式会社と土木系協力会社との会合が定期的に行われ、東京水道サービス株式会社側の出席者の飲食費を交際費から支出していたことや、貯蔵品業務委託における巡回点検を、点検に行っていないのに行ったことにして報告をしたり、工事受注者に竣工写真を改ざんするよう指示したりと本当に驚く結果でした。  平成二十九年度決算で見ると、百六十億円もの委託費が水道局から東京水道サービス株式会社に支払われており、東京水道サービス株式会社の売り上げのほとんどを占めております。  平成三十一年度の予算の審議に当たり、このままでよいのかという問題意識から、質問をさせていただきます。水道局にかかわる不正案件は過去にも聞いており、これを機に抜本的な課題解決に向けた答弁を期待いたします。  来年度、水道局の監理団体であり、今回特別監察が行われた東京水道サービス株式会社と、同じく監理団体の株式会社PUCとの統合に向けて検討を進めるという方針が打ち出されております。  その水道局と監理団体を一つにまとめたパネルをご用意いたしました。水道局の監理団体として、株式会社PUCと今回課題になっている東京水道サービス株式会社があります。東京水道サービス株式会社につきましては、宅地内への水道引き込み工事の審査、検査等と、それから浄水場等運転管理業務、配水管工事の設計審査、工事監督等業務というのを担当しており、株式会社PUCでは、お客様センター運営業務、水道料金等徴収業務と、こういうような分けになっているということであります。  東京水道サービス株式会社の子会社としては、東京水道インターナショナル株式会社があって、海外事業展開を担う主体となっているということでありました。  この機会にこの組織の強化をといいたいところではありますが、今回の特別監察の結果からすると、多くの心配がございます。特別監察の結果でも、内部統制やコンプライアンスに対する意識の低さ、主体性の衰退、水道局のガバナンスの甘さが指摘されております。このままの体制で統合しては、本質的な解決は難しいと感じます。  過去の不正や、今まで外部機関からの指摘を受けてきたにもかかわらず現在の状況であります。統合までに問題を解決できるのか、水道局長の考えをお伺いいたします。 32 ◯中嶋水道局長 今回の特別監察におきまして、東京水道サービス株式会社及び水道局に対し、厳しい指摘がなされたことを局長として大変重く受けとめております。  指摘を受け、直ちに同社に対し再発防止策を含む内部統制体制を見直すよう指示いたしますとともに、当局では、指導監督やガバナンスのあり方などを根本的に検証し、東京水道グループ全体での改善に向けた取り組みを現在進めております。  一方、東京水道サービス株式会社と株式会社PUCとの統合は、都の水道事業の基盤強化を図る上で不可欠な取り組みでございまして、来年度中の実現に向けて着実に実施していく必要がございます。  そのため、統合までに両社が抱えるあらゆるコンプライアンスに関する課題を改善していくことが必須であると認識しており、今後、有識者による外部の視点からの検証などを通しまして、局として責任を持って取り組んでまいります。 33 ◯村松委員 来年度中に統合を目指すとともに、統合までに課題を改善していくことは必須であるというご答弁をいただきましたので、課題について伺っていきたいと思います。  特別監察の結果報告書には、社員構成や人事システムについても危険性を示唆する評価がなされております。平成三十年八月一日現在では、課長ポストのほとんどが都派遣職員と都OB職員で、固有社員の人数はわずか七名で割合は三%ということであります。  退職者数を見てみますと、平成二十五年から毎年採用者数の半分程度退職されております。  先日の総務委員会で、今後、管理監督職に固有社員をふやしていくという答弁をお伺いいたしましたけれども、具体的にどのようにふやしていくのか水道局長に伺います。 34 ◯中嶋水道局長 東京水道サービス株式会社における現行の昇任制度は、管理監督職になるまでに必要な社内での就業年数が都の制度の場合よりも長く設定されております。一方、固有社員の現在の人員構成を見ますと、就業年数が比較的短い若手の社員が大半を占めていることから、管理監督職への昇任選考の有資格者が少ない状況にございます。  このため、能力と業績に応じて早期に上位職層へ任用できる昇任制度への見直しを行い、有資格者をふやしてまいります。  また、固有社員自体のモチベーションを高めるため、会社を支える意識の高い社員の当局への研修派遣や、計画的な配置管理を行い、管理監督職にふさわしい人材を輩出してまいります。  さらに、会社のポスト管理のあり方についても検証し、必要な見直しを行うことで、管理監督職への固有社員の登用を推進してまいります。 35 ◯村松委員 昇任制度の見直しや会社ポスト管理のあり方についても検討、見直しを行うこと、また管理監督職への固有社員の登用も推進していくと、具体的な見直しの検討状況についてわかりました。  人事給与制度についてもお伺いをしたいと思います。  東京水道サービス株式会社の人事を調査する中で、役職が都の役職で決まることもわかりました。都で課長代理だった方は東京水道サービス株式会社では課長になり、都で課長だった方は部長になり、都で部長だった方は取締役になると。そして、給与制度も、固有社員と別に都のOBなどに対する別の給与表があるという実態もわかりました。  東京都監理団体指導監督基準では、団体職員の任用、給与について都の横並びを廃し、能力や実績等を反映した制度とすることを要請しております。  総務局長に確認をしたいんですけれども、このような運用で問題ないのか、またほかの監理団体も同様の仕組みなのかお伺いいたします。 36 ◯遠藤総務局長 東京都では、監理団体の人事給与制度につきまして、職責や業績を的確に反映した制度となるよう、単なる都の横並びなどではなく、各団体の特性も十分に踏まえながら、所管局を通じ、適切な指導に努めてまいりました。  東京水道サービス株式会社における制度は、事業内容や職員構成、都退職者の在職中に培った技術力の活用などの視点を踏まえて構築されたものとは認識しております。  類似した運用を行う他の団体も一部にはございますが、いずれにしても、意欲ある固有職員のモチベーションを低下させてしまう、あるいは都関係者を厚遇しているといった疑念を抱かせるような制度であってはならないと考えております。  人事給与制度は社会情勢の変化に応じまして不断に検証を行うことが重要であり、今後とも引き続き団体の自律的な改革を促しながら必要な指導を行ってまいります。 37 ◯村松委員 監理団体に水道局OBの技術力の高い人材を多く登用することは理解できます。しかし、管理職の割合は考えるべきで、給与も仕事内容によって評価されなければ、固有社員にはやる気がなくなってしまいます。都のOBだからと別の給与表があってはいけないと思います。固有社員がふえない理由も、会社内でチェックが甘くなった理由も、この人事制度が原因の一つにあると感じます。  監査室の体制についても特別監察で指摘されております。内部監査の実施や社内コンプライアンス充実、社員の服務指導及び処分の実施などを担っている監査室でありますが、監査室長は総務部長が兼務。また、平成二十七年に発生した給水管撤去工事における不適正処理事案を受けて、その予防を検討するために設置された受託業務委員会のメンバーは、全員が都のOB、もしくは水道局の派遣職員であります。しかも、その受託業務委員会で検討された再発防止策は、監査室所管のコンプライアンス推進会議において議題になっていないという報告もあります。  先日の総務委員会で、我が会派の藤井あきら議員の質問に対する答弁で、第三者を含めた検討委員会を立ち上げるとありました。その検討は今後の株式会社PUCとの統合も含めて、さらには、子会社である東京水道インターナショナル株式会社を含めて東京水道グループ全体に及ぶ検討でなければ意味がないと考えます。水道局長の見解をお伺いいたします。 38 ◯中嶋水道局長 今回の特別監察の指摘を初めとする一連の課題は、東京水道グループ全体で取り組む必要がございまして、株式会社PUC及び東京水道サービス株式会社の子会社であります東京水道インターナショナル株式会社も第三者コンプライアンス委員会の検証対象でございます。 39 ◯村松委員 ぜひグループ全体の検証をお願いいたします。  東京水道サービス株式会社の売り上げ推移を見てみますと、平成十八年度は五十四億円だったものが平成二十九年度には百六十一億円と、十年ちょっとで三倍以上になっております。それに伴って職員数も三百八十八人から千五百四十一人と約四倍になっております。売り上げが三倍で職員数が四倍、適正な職員数についてここでは論じませんが、いずれにしてもすごい伸び率です。通常の会社であれば、相当な経営手腕が求められると思います。  東京水道サービス株式会社の管理職の方々、つまり、都のOBの方々や都派遣職員の方々ですけれども、大変ご苦労されたと思います。  経営面のフォローについてはどのように考えているのか、水道局にお伺いいたします。 40 ◯中嶋水道局長 水道局では、平成十八年度から多摩地区水道の都営一元化に伴う事務委託解消にあわせまして、それまで市町村の職員約千百名が担ってまいりました水道業務を順次、監理団体に委託してまいりました。  その結果、東京水道サービス株式会社は、水道事業における役割が増大し、規模も急激に拡大してまいりました。  これに伴い、当局では、有識者会議による助言や経営者連絡会を開催いたしますとともに、平成二十八年度から取締役の増員や執行調整会議の設置などを通じて、会社への指導監督を強化してまいりました。  しかし、会社の規模拡大に伴うガバナンスなど、経営面での課題について局の関与が不十分であったと認識してございます。  そのため、団体の統合に合わせまして、会社の経営面のフォローのあり方を抜本的に見直し、第三者コンプライアンス委員会の検証を経まして、改善を行ってまいります。 41 ◯村松委員 会社の経営面へのフォローのあり方を抜本的に見直していくということでございました。  次に、協力団体について確認をさせていただきます。  東京水道サービス株式会社の売り上げのほとんどが水道局からの委託事業ですが、その委託事業を東京水道サービス株式会社が再委託する際に決まった協力会社があるという指摘がございます。  特に、土木系協力会社は四社となっており、競争性を疑わざるを得ません。しかも、飲食を伴う会合を毎年していたとのことです。業者が四社と決まっていれば、入札時の不正を助長してしまうおそれもございます。ほかにも、浄水場運転監視作業等を行う協力会社は七社、管路図面等の作成は三社と指摘があります。  より競争性、公平性を担保するためには、入札参加者をふやす必要があると思いますけれども、水道局長の見解を伺います。 42 ◯中嶋水道局長 東京水道サービス株式会社は、昭和六十二年に当局が新たに実施することといたしました管路診断業務の受け皿として設立され、当初から、その現場調査などを協力会社に再委託して事業を進めてまいりました。  この管路診断業務の再委託は、透明性や競争性の観点から、当初の随意契約を平成二十五年に、施工能力を保持する業者をあらかじめ登録の上、プロポーザルで競争させ、落札者に五年間の契約優先交渉権を与える契約に改善してまいりました。しかし、入札参加者が少ないなど、競争性の観点から、いまだ課題が残っておりました。  そのため、来年度は、この一連の契約方式を改め、事前の業者登録制度と五年間の契約優先交渉権を廃止し、参加業者を広く募ったプロポーザルによる契約を試行することで、その後の抜本的な見直しにつなげてまいります。 43 ◯村松委員 一連の契約方式を見直して、参加業者を広く募ったプロポーザルによる契約を試行するというご答弁をいただきました。契約方法についても大きく改善に取り組むと理解をいたします。  さて、次に、個別の事業についても伺います。  直結切りかえ見積もりサービスについてですけれども、この事業は、特別監察において課題は指摘されておりません。しかし、私は、幾つか疑問を感じますので、質問をさせていただきます。  こちらの事業に平成二十八年度は七百八十七万円、二十九年度には五百九十七万円を委託料として東京水道サービス株式会社に支払っております。  ビルやマンションなどは、貯水槽に一度ためてから建物の利用者に給水する方式が以前は主流でしたけれども、より安全でおいしい水を提供するため、貯水槽にためずに建物の利用者に直接給水する直結給水方式への切りかえを水道局として推奨しているということで、水道局の水道水への自信がうかがえるのではないかと思います。  しかしながら、通常こうした見積もりは、設置者、建物管理者が直接工事業者に頼むものであり、水道局が行う事業には合わないと思います。  この事業の意義について、水道局長のお考えをお聞かせください。 44 ◯中嶋水道局長 平成十三年の水道法改正により、ビルやマンションなどの貯水槽の適正管理にも水道事業者が関与することが規定されましたため、水道局では、貯水槽水道の点検調査を行い、管理が不十分で水質が劣化した設備に対しましては、抜本的な改善策として、直結給水への切りかえを促進してまいりました。  ご指摘のとおり、切りかえに伴う見積もりは、貯水槽水道を設置管理するお客様がみずから取得するものでございます。しかし、直結給水の見積もりにつきましては、工事の施工業者や適正な工事内容の情報を得ることが難しいお客様もいらっしゃいますことから、本サービスは、そうしたお客様に対して無料で見積もりを行える業者の一覧表を送付するなど、必要な情報提供を行いますとともに、取得された見積もり内容に対する相談を受け付けております。  このような取り組みを通しまして、直結給水化の促進に寄与していると認識しております。 45 ◯村松委員 直結給水化の促進のためということは理解ができます。  直結給水率の目標値は、東京水道経営プラン二〇一六によりますと、平成三十七年度までに七五%となっております。二十九年度には七四%を達成しているということです。  さらにいうと、一概に直結給水にすればいいというわけでもないと聞いております。  この見積もりサービスについては、今後見直しの必要があると思いますけれども、水道局長の見解を伺います。 46 ◯中嶋水道局長 直結切りかえ見積もりサービスは、平成十九年度の事業開始以来、累計で約一万一千件の実績があり、過去五年間を見ましても、年間平均五百件程度で推移しており、直結給水化の促進に現在も効果があると考えております。  一方、直結給水率は、切りかえのPRや本サービス等を積極的に実施してまいりました結果、ご指摘のように、経営プランに掲げる目標値七五%に近々に達する見込みでございます。  そのため、直結切りかえ見積もりサービスは来年度も実施してまいりますが、目標値達成後は貯水槽水道の管理状況などを注視しながら、次期経営プランを策定する中で見直しを行ってまいります。 47 ◯村松委員 直結切りかえ見積もりサービスについても今後見直しを図ることを確認させていただきました。  次に、東京水道あんしん診断について伺います。  都営水道給水区域内の水道使用者七百五十万件に対して、漏水調査や水質調査等を行うとともに、水道局の取り組みへの理解を深めていただくために、平成二十七年度から診断員が全戸を個別訪問して、今年度で五百七十五万件を訪問終了予定と聞いております。そして、来年度は、百七十五万件の診断を予定しているということであります。  来年度は、その調査業務委託費として一億八千万円余、診断業務の委託費として九億一千四百六十万円を計上しています。  これまでの成果についてお答えいただきたいと思います。 48 ◯中嶋水道局長 東京水道あんしん診断では、平成三十一年一月末までに延べ約五百五十万件のお宅を直接訪問し、在宅の場合は、お客様立ち会いのもとで蛇口からの水道水の水質調査を実施いたしまして、適正な水質であることをじかに確認いただいており、その数は約百二十六万戸に上ります。  また、不在者も含め、宅地内の水道メーターを確認し、約五千件の宅地内漏水を発見して、即時の修理につなげております。  さらに、診断にあわせまして、都内全域のお客様から水質やサービス、危機管理に至るまで多岐にわたる項目のアンケートを約四十八万件いただいており、これをもとに地域別や用途別のニーズなどを詳細に把握してございます。  また、これらを通して把握いたしましたお客様からの声を踏まえ、これまでに検針票の文字サイズや様式の変更、局ホームページによるお客様センターの混雑状況の見える化などの改善を行ってまいりました。 49 ◯村松委員 この事業の成果をどのように判断するべきか非常に頭を悩ませます。数値的な目標がないからであります。  一つの数値として、漏水発見率を見るならば、今年度までに五百七十五万件を調査して漏水を五千件発見ということですから、単純に計算すると、漏水発見率は〇・〇八七%です。そもそも漏水を発見するのは、検針時の差異であったり、別の事業で管路維持管理業務というところでも見ております。余りにも費用対効果がないと感じます。  東京水道サービス株式会社へは、この四年間で六億円、民間の組合へは三十億円、合わせて三十六億円が委託費であり、このほかに水道局と監理団体職員が診断に行っている六万五千件というのは、人件費として別計上ですから、三十六億円には含まれておりません。水道局員や監理団体職員が研修の一環として個別訪問をするという規模であれば納得もいきますが、事業者への委託金額の方が圧倒的に高いのは課題であると考えます。  このあんしん診断業務については、効果を一層発揮できるよう、見直しすべき点は見直した上で実施すべきだと考えますけれども、水道局長の見解を伺います。 50 ◯中嶋水道局長 法令に基づく電気やガスの保安点検と同様に、水道につきましても個別にお客様宅を直接訪問し、水質調査や漏水調査を行うことは、基幹ライフラインの安全性への都民の信頼確保の上で大変意義があると認識しております。  水道局では、十年以上前にも同様の調査を実施いたしましたが、この間に高度浄水処理の全面的な導入が完了したことから、その効果の確認も踏まえ、平成二十七年度から東京水道あんしん診断を実施してまいりました。診断の実施に当たりましては、局職員や監理団体社員に加え、専門的な知識を有する民間事業者に委託をしてございます。  平成三十一年度の診断に当たりましては、事業の最終年度となりますことから、これまでの成果も踏まえまして、アンケートの内容を見直し、都民ニーズの一層の把握に努めるとともに、水道事業への的確な反映にさらにつなげてまいります。 51 ◯村松委員 実施の中身の見直しを図っていくということを確認いたしました。  今後、事業の実施に当たっては、エビデンスベースで評価できるように行っていただきたいと要望いたします。そうでなければ、よいとも悪いともデータで判断できず、効果測定できない事業に見直しをすることもできず、事業費を投入し続けなければなりません。  今回は特別監察の結果を受けて、水道局と所管の監理団体について伺いましたけれども、ほかの局所管の監理団体についても、人事体制や事業のあり方について同様の事例がないかチェックをお願いしたいと思います。  今後、特別監察をほかの監理団体にも実施していくと聞いていますが、問題がないことを願っております。そういう観点からも、今回は質疑をさせていただきました。各局長には、監理団体の指導監督に努め、より効率的な事業運営と都民ファーストの視点に立ったサービスの向上を目指していただきたいと要望いたします。  水道局関係の質疑の最後に、知事に監理団体の今後のあり方についてお答えをいただきたいと思います。 52 ◯小池知事 このたび、都庁グループの一員である監理団体で不適正事案が発生いたしまして、再発防止策が不十分だということで、今ご指摘にもございましたように、内部統制上の課題は明らかだということで、知事として重く受けとめているところでございます。  私の都政運営に対する基本姿勢でございますけれども、いうまでもなく都民ファーストの都政、そして都民に信頼される都政の実現をして、新しい東京をつくっていくということでございます。  そのため、都と監理団体が一つの大きな経営体としてその機能をより高める、その総力を結集する、そして東京が抱えている課題を一つ一つ解決していかなければならない、こう考えております。  今回明らかになりました事案を踏まえまして、東京水道サービス株式会社については、まず抜本的な組織構造改革を行う。そして、今後、全ての監理団体を対象に点検を実施いたしまして、内部統制の充実強化を図ってまいります。  また、団体の役割やあり方の見直し、役員への民間人材登用など役職員構成の最適化を初めといたします、監理団体改革の実施方針で掲げた取り組みを着実に前へ進めてまいります。  都とともに都政を支える監理団体でございます。その機能強化に向けて、改革を幾重にも積み重ね、都民に信頼される都政を目指してまいりたいと考えております。 53 ◯村松委員 監理団体と協力して行うことで、より都民サービスの向上につながるものがあることは理解をしております。しかし、民間でできることは民間にしっかりと分離をし、透明性を確保した運営をお願いしたいと思います。
     全ての監理団体を対象に点検を実施し、内部統制の充実強化を図っていくと知事からご答弁をいただきましたので、我が会派の検証チームといたしましても、その動向を注視してまいりたいと思います。  水道局長にも、今回質疑の中で、新たな見直し方針をたくさんいただきました。その改革に取り組む姿勢とご努力は高く評価をしております。今後もさらなる改革に取り組まれるよう要望をいたします。  次に、公共交通ネットワークの強化についてお伺いをいたします。  今年度、都は、鉄道新線建設等準備基金を創設するとともに、国の答申において、事業化に向けて検討などを進めるべきとされた六路線について検討を進めていると聞いております。この中で、大江戸線の大泉学園町への延伸は最も取り組みやすい路線であると考えており、早期に事業化すべきという観点から伺わせていただきます。  平成二十八年四月の交通政策審議会が示した答申においては、東京圏の都市鉄道が目指すべき姿を実現する上で意義があり、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトと位置づけられております。  都営大江戸線の延伸は、昭和六十年の運輸政策審議会第七号答申から、三十年以上にわたる練馬区民の悲願であり、交通空白地域の改善や地域の活性化に大きく貢献する路線であります。  導入空間である補助二三〇号線の建設が進んでおり、駅の位置イメージもあります。  本年一月二十二日には、練馬区担当者や延伸地域の町会、商店会から成る大江戸線延伸期成同盟の皆様が都へ要請活動にお越しになり、私も同席をさせていただきましたが、延伸実現に向けた長きにわたる活動と思いを伺いました。  早期の事業化を目指し、地元自治体である練馬区とより密に連携をし、大江戸線延伸実現に向けた検討を進めるべきと考えます。大江戸線延伸の検討状況について伺います。 54 ◯山手交通局長 交通局では、地元区や関係局と連携いたしまして、大江戸線の大泉学園町への延伸について検討を進めてございます。  事業化に当たりましては、将来的な需要の見通しや収支採算性の確保につきまして、十分な見きわめを行うことが必要でありますことから、今年度、鉄道の利用実態や沿線まちづくりの将来計画等を踏まえた需要予測を実施いたしました。この結果、延伸により、一日約三万人のお客様が増加する見込みとなりました。  また、お客様の増加に伴いまして、朝ラッシュ時の混雑率が一八〇%を上回る区間が発生するため、さらなる混雑対策が必要となることも明らかとなりました。  今後、トンネルや駅の構造等に加えまして、混雑対策についても検討を行い、改めて事業費を算出し、収支採算性を検証してまいります。 55 ◯村松委員 需要予測の結果が出たということで一歩前進と捉えさせていただきます。  国立社会保障・人口問題研究所の人口推計によりますと、練馬区の人口は今後二十五年で六万人以上ふえると予想されております。練馬区内のどこにということはわかりませんが、大江戸線延伸予定地域には、まだまだ人口増加が期待でき、今回の需要予測を上回る可能性は十分にございます。  私が子供のころに有楽町線や大江戸線が開通をいたしました。駅ができたことにより、畑が宅地化し、マンションが建ち、商店がどんどんできたことを覚えています。  大江戸線が延伸することにより、公共交通空白地域の改善につながるとともに、まちづくりがさらに進んでいくことは間違いありません。当然、混雑対策は必要となります。我が会派から提案をしております時間別料金制の導入などの混雑対策も有用と考えます。  課題として確認をされた混雑対策の具体的な方策を伺うとともに、延伸に向けて早期に検討を進めるべきと考えますが、交通局長の見解を伺います。 56 ◯山手交通局長 延伸に伴います混雑を緩和するためには、朝ラッシュ時の列車の運行本数をふやす必要がございます。このため、交通局では、混雑対策に必要な車両編成数を算定した上で、車両の留置施設等の整備につきまして引き続き検討をいたしますとともに、列車の増発に対応するための電力設備増設の必要性などについても検討に着手することといたしました。  今後とも、地元区や関係局と連携をいたしまして、大江戸線延伸の事業化につきまして、引き続き具体的な検討を進めてまいります。 57 ◯村松委員 大江戸線延伸は、三十年以上の長きにわたる練馬区民の悲願であります。早期事業化を目指し、さらなる検討を進めていただきますように改めて要望いたします。  次に、都立公園の池のかい掘りについてお伺いをいたします。  かい掘りというと、テレビ番組が組まれるなど注目を集める事業だと思います。平成三十一年度予算では、都立公園における水辺の再生事業のうち、かい掘りについては一億七千八百万円が計上されております。  水質改善はもちろん、外来生物を駆除し固有生物を守るという生態系保全の効果と、きれいにすることで来園者の不快感がなくなり、憩いの場としての公園価値が上がり、また来たいと思う方がふえるのではと考えます。  今年度、平成三十年度は、八公園十カ所の池のかい掘りを実施したと聞いております。その効果をどのように評価しているのか、所見を伺います。 58 ◯西倉東京都技監 都立公園の池本来の生態系を取り戻し、生物多様性を確保することを目的といたしまして、今年度は、石神井公園、神代植物公園、野川公園などにございます十カ所の池でかい掘りを実施いたしました。この結果、外来種を捕獲することによりまして、在来種が生息する池の状態に戻すことができました。  また、かい掘りを多くの方々に知っていただくことで、生態系に関心を持つ人々がふえ、公園でのボランティア活動が活発となるなど、さまざまな効果が発揮されております。  こうした取り組みを行うことによりまして、公園を核とした豊かな生態系の回復につながるとともに、美しい水辺景観が形成されるなど、首都東京の魅力向上に寄与するものと考えております。 59 ◯村松委員 今年度、かい掘りを実施した池の中で、私の地元の石神井公園の池も含まれておりました。当日、私も拝見をさせていただきましたけれども、池から保護した固有種を展示して説明するなど、来園者へもわかりやすくされておりました。しかし、残念ながら、地域の巻き込み力という点では物足りなさを感じました。  ただ池をきれいにするだけではなく、そのプロセスが重要と考えます。イベントとして地域を巻き込み、子供たちを巻き込むことで思い出づくりにつながり、公園への愛着が増すことで地域への愛着が増すと考えられます。  一億七千八百万円かける事業であるからには、よりその効果が上がるように実施すべきであります。地域との連携が重要であると考えますが、所見を伺います。 60 ◯西倉東京都技監 かい掘りを実施するに当たりましては、地域の理解と協力が必要でございます。これまでも地元自治体や公園周辺の高校等に、かい掘りの開催やボランティア募集などの情報を提供いたしまして、地域での機運醸成を図ってまいりました。  また、かい掘りを実施する際には、地域の方々が多く訪れ、ボランティアから池の生き物に関する説明を聞くなど、池の生態系に対する理解を深めていただきました。  引き続き、地域にとってより身近な公園となりますよう、地元と連携を図りながらかい掘りを行うなど、公園の魅力向上を図ってまいります。 61 ◯村松委員 ぜひよろしくお願いいたします。地元の石神井公園の池を今年度実施していただいたんですけれども、実施したのは小さい池でありまして、メーンのボート乗り場がある池は手つかずであります。今年度は調査が行われていると聞いておりますので、こちらも早期に実施していただけるよう要望をいたします。  次に、都立公園の中にあるバーベキュー広場の活用について質問をいたします。  都立公園内にバーベキュー広場がある公園は十九カ所あり、場所代は無料で、基本的に道具や食材は各自が持ち寄り実施するといった、場所を提供する事業だと理解をしております。より利用しやすくすべきと感じております。  バーベキュー広場の特性に応じた運用をしていると聞いておりますけれども、まず、予約方法についてです。  私の地元の光が丘公園では、前月の五日の十時が申し込みの開始となります。申し込みは窓口か電話のみ、夏場の土日などは定員オーバーになることもあることから、五日の朝から窓口に並ばなければなりません。  ある団体で、私が予約をとる担当になりまして、先日朝七時から並びました。タッチの差で一番先頭をとることができましたが、八時になりますともう五人が並んでおりました。予約開始の十時前には十人以上と。当日は雨も降っておりまして、体力が奪われる中、もっとよい予約方法はないものなのかと思いました。  少なくても、ウエブで確認ができるようにするか、窓口が開く九時には整理券を配るなどの配慮があってもいいのではと感じました。  立地によっては、洗い場がなく、全て汚れたものを持ち帰らなければならない公園があったり、有料で食材を販売している公園があったり、予約方法もまちまちです。地域事情もあると思いますが、よい事例は広げて、より使いやすくすべきと考えますが、いかがでしょうか。 62 ◯西倉東京都技監 都立公園におけますバーベキュー広場は、都民のレクリエーション需要に応えまして、身近な公園で気軽にバーベキューを楽しめるよう、広場の一部を活用した施設でございます。  平成二十九年度は、光が丘公園を初め十九公園で、延べ約六十万人もの多くの方々に利用されております。  これまで、大島小松川公園では、バーベキュー広場におきましてケータリングカーによる食材の販売や有料のごみ回収、また木場公園では、インターネットによる予約受け付けを行うなど、指定管理者が創意工夫によりサービス向上に向けた取り組みを行ってまいりました。  今後とも、利用者の利便性向上につながるよい取り組みにつきましては情報共有を図るなど、バーベキュー広場をより快適に利用できるようにしてまいります。 63 ◯伊藤(ゆ)副委員長 村松一希委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 64 ◯伊藤(ゆ)副委員長 小松大祐委員の発言を許します。    〔伊藤(ゆ)副委員長退席、三宅副委員長着席〕 65 ◯小松委員 きょうはよろしくお願いいたします。  先日の本会議、都民ファーストさんの代表質問の中で、市場は民営化も視野に入れたと考えるのかという代表質問に対しまして、小池知事の方からは、外部有識者による市場運営の検証を改めて行う、経営計画の策定にスピード感を持って取り組むとのご答弁がありました。  都には、東京都卸売市場審議会があります。外部の識者も、業界の代表の方もいらっしゃいます。外部有識者とはこの審議会のことを指しているのか、また、それとも別の会議体を設ける、そうしたことを示唆されているのか、小池知事、お答えいただければと思います。 66 ◯小池知事 ご質問にお答えをさせていただきます。  まず、中央卸売市場の今後につきましてでありますが、これからの計画を策定するに当たりましては、企業経営、そして財務、会計の専門家など、外部有識者を含めました検討の場を設けて集中的に議論をしていくと、このことを述べたところでございます。  これに加えまして経営計画でございますけれども、財政運営や政策課題など全庁的な観点から検討する必要があると、このように認識をいたしておりまして、庁内の関係部署ともしっかり連携をしながら、市場経営の抜本的な改善に取り組んでいく、このことを申し述べたところであります。 67 ◯小松委員 全庁的なというお話もありました。まず、スピード感を持って取り組むのであれば、新たにこうした組織を設けるよりも、やはりこの審議会をどう生かしていくのか、また、その審議会と都庁がしっかりとどうやったら連携することが一番スムーズに円滑に進むのか、そうした考え方の方が望ましかったんじゃないかなというふうに思います。  ご存じだとは思いますけれども、この審議会では、当然、第十次の整備計画もさることながら、市場の経営計画についても扱っているわけでありまして、屋上屋を架すようなやり方ではない、その方がより見えやすくなるのではないかなと。また、いつもの、さまざまな会議体を設けて、よく、どこが判断していくのか、どこで決まったのか、こうしたことが見えなくなるのではないか、そうしたことを危惧するわけであります。  また、三月四日の経済・港湾委員会では、共産党さんの外部有識者の知見を生かした検討はいつから行うのかとの質問に対しまして、市場当局の方からは、平成三十二年度中には一定の結論を出したい、PFIの導入なども含めて幅広く検討する予定とのご答弁がありました。  そこで知事にお伺いいたしますが、知事も同じお考えということでよろしいですか。    〔村松中央卸売市場長発言を求む〕    〔小松委員「いや、小池知事、よろしくお願いいたします」と呼ぶ〕 68 ◯小池知事 まず、平成三十二年の六月に、取引ルールや卸、仲卸業などの許可制の見直しなど、大幅な規制緩和を盛り込んだ卸売市場法が施行されることにつきましては、ご質問なさっておられる委員もよくご存じのことだと、このように思います。  これは(「関係ないよ」と呼ぶ者あり)いや、関係があるんですね。  都では、現在、こうしました法改正、これはとても大きな法改正であります。これまでの卸売市場法を大きく変えていくという、大変エポックメーキングな瞬間をこれから迎えるわけでございまして、そうした法改正の趣旨を踏まえて、東京都中央卸売市場条例の改正に向けて、卸売市場内における、例えば取引ルールの見直し、国内外への新たな販路の拡大など、活性化の方向について鋭意検討をしているということでございます。  経営計画の中には、こうした条例改正の内容を踏まえた具体的な事業計画、これらを盛り込む予定でございまして、より実効ある計画とするために、平成三十二年度中の策定を予定し、さまざまな議論がそこで行われていくということでございます。 69 ◯小松委員 エポックメーキングだとか、そういうこともあるんでしょうけれども、私の質問というのは、知事が先日の共産党さんへの市場当局のご答弁と同じ考えかどうかの確認でありましたので、今後はそのことに的確にまずお答えいただければ大変ありがたいなと思います。  それで、経営計画、また経営手法について幅広く検討されるということでありました。これは使用料にも言及をされるのかどうか。まさか使用料の値上げをするということはないですよね。小池知事、お答えください。    〔村松中央卸売市場長発言を求む〕    〔小松委員「いや、小池知事に聞いております、小池知事。委員長」と呼ぶ〕 70 ◯三宅副委員長 計測をとめてください。  小池知事、どうですか。  計測を始めてください。 71 ◯小池知事 地方公共団体が経営する市場事業でございます。これは、ご承知のように、地方財政法で公営企業として位置づけられていること、これについては委員ご存じのとおりでございます。そして、経営に当たりましては独立採算で行うということが原則とされているわけでございます。  使用料についてのご質問でございますが、直ちに引き上げるということは考えてはおりません。平成三十二年度に、今申し上げましたように卸売市場法が改正をされます。そして条例が改正、そして、その後の流通形態の変化、これらを見ながら総合的に判断をしていくというのが必要ではないかと考えているところでございます。 72 ◯小松委員 今、平成三十二年以降のさまざまな諸変化を捉まえながら、いろいろ総合的に判断するというご答弁でありました。これは、だから、時期はまだ具体的に明確ではないけれども、十二分に使用料の値上げを示唆するのかなということも危惧するわけであります。  これは当然のことながら、これまで豊洲市場の移転を待っていたのは、築地から豊洲に行かれる事業者、また、都民の方だけではなくて、都内に数多くある、さまざまな市場関係者の皆さんも、いよいよ私たちの市場も老朽化対策に取り組んでくれるのかなとか、さまざまな思いがあるわけであります。  そうした方々にとっては、経営計画の中で、いつかわからないけれども、もしかしたら近い将来、PFIのことや市場の使用料の値上げ、そうした話が具体化されていくのかなということを危惧しますときに、本当に寄り添って考えていくということが、なかなか事業者の皆様方にご理解いただけるのかどうか、そういうことを大変危惧するところであります。  これは当事者にとっては大変死活問題でありまして、先ほどは直ちには行わないという話がありましたけれども、約束でありますから、しっかりと値上げは予定していないということが今いえるのかどうか、改めて知事にお答えをいただきたいと思います。 73 ◯小池知事 お答えをさせていただきます。  今申し上げましたように、使用料については直ちに引き上げることは考えておりませんが、平成三十二年度の卸売市場法の改正や条例改正、その後の流通形態の変化がございますので、総合的に検討していくということを改めてお答えさせていただきます。 74 ◯小松委員 改めてお伝えしますが、豊洲市場の移転騒動がようやく落ちついたわけでありまして、この市場の民営化、こうしたことが、知事も携わっていらっしゃいます第一党の都民ファーストさんからも再三質問の中で言及もありますし、皆さんかなりご心配というか、気にされているということを改めてお伝えするとともに、知事にはいつもしっかりと寄り添っていただきたいというふうに思います。  次に、築地のまちづくり方針の素案についても幾つか伺いたいと思います。  今、この素案についてパブコメの取りまとめをされていらっしゃると聞いております。二月二十一日が締め切りであったわけですが、実際には何件ぐらいこのパブコメは集まったんでしょうか。これは局長、よろしくお願いします。 75 ◯佐藤都市整備局長 一月二十三日から三十日間、パブコメを実施しておりまして、二百二通のご意見をいただいております。 76 ◯小松委員 二百二通が大変多いのか少ないのか、ちょっと判断は比較ができるわけではありませんけれども、少なくとも、そうした方々がご協力をいただいたわけでありまして、このまちづくり方針の大変貴重な情報、また貴重な声だと思います。  ゆえに、これはやはり、どんな意見があったのか、さまざまあるでしょうから、ぜひ全て開示をいただくべきだと考えますが、小池知事、いかがでしょうか。 77 ◯小池知事 今お答えさせていただいたように、二百二件の貴重なパブリックコメントを頂戴することができました。内容を精査いたしまして、年度内に公表する予定といたしておりますまちづくり方針に適切に反映させていく、そのためにも、このパブリックコメントを頂戴したわけでございます。  いただいた意見をどうするのかというご質問かと思いますが、東京都の計画等の策定に係る意見公募手続に関する要綱というものがございます。これに基づきまして、公表しない部分を除いて、原則として全ての意見は公表させていただくということでございます。  例えば、同趣旨の意見は適宜整理をするとか、誹謗中傷に当たるような情報などについては非公表になるなどなど、今申し上げました計画等の策定に係る意見公募手続に関する要綱、これに基づいた形で公表させていただきます。 78 ◯小松委員 知事もこの数カ月余り、特に熱心にPRをしていただいておりますし、我々にとっても大変注目の事業であります。これは都民も同じ思いだと思います。  ゆえに、特定の声だけ反映するんじゃないのかとか、恣意的に、または体裁のためだけにこのパブコメを使ったんじゃないの、そんなふうな誤解が、この事業がいわれなき誹謗中傷にさらされないためにも、ぜひとも、公文書でもあるこのパブリックコメントについてはどんな意見があったのか、これはありのままに全て開示をすべきだというふうに考えますが、総務局長、いかがでしょうか。 79 ◯遠藤総務局長 ただいま知事がお答えしたとおり、要綱に基づいて開示されるものと判断されます。 80 ◯小松委員 随分都合のいい情報公開だなというふうに思います。そういうことをいっている場合なのかなというふうに思うわけであります。世間とまさに乖離をしています。  逆に、情報公開に積極的な小池知事のもとで、開示しますということがいえない理由の方がよくわからないわけであります。  さて、この三月末に、まちづくり方針を策定、公表されるわけでありますが、現在示されている素案から、また突然、都政にも大きな影響を及ぼすプラン変更、そうしたことが新たに追加される可能性というものはあるんでしょうか。知事、よろしくお願いします。 81 ◯小池知事 済みません、先ほどからのご質問、ちょっとよくわからない点があるんですが、お答えをさせていただきますと、素案に対しては、パブリックコメントの意見などを踏まえて、まちづくり方針に反映させることになろうかと、このように思います。  そこで、まちづくり方針に対してのパブリックコメントを頂戴したわけですから、それらを反映される形となると、このように考えております。それが普通だと思います。 82 ◯小松委員 大変僣越ですけれども、知事はご自覚がないようなので改めて申し上げますけれども、今までも、この都政の中で突然思いつきのプランが示されることもありましたし、本会議が閉じて議会と議論が十分できない、そのようなタイミングに、入札制度の改革だとか都政に影響の大変大きな判断を示されたこともありましたので、今回のこの方針についても我々は危惧するわけであります。  以前ならともかく、最近の報道を見ますと、多くの都民も、小池知事、あれほど輝いていたのに、最近の知事は、言動に対して思いつきだったり、行き当たりばったりだったり、そのときの判断、変節を平気で繰り返されているんじゃないのかといったような報道もあるわけでありまして、これはやはり払拭していきたいなというふうに思うわけであります。だからこそ、そうしたことを危惧しているわけであります。
     現在示されている素案から大きな方針変更や、プランが新たに追加される可能性はないですね。知事、改めてお願いします。 83 ◯小池知事 パブリックコメントで頂戴いたしましたさまざまなご意見をしっかりと反映させる、それらについて検討を進めてまいります。 84 ◯小松委員 大変パブコメを反映という言葉が繰り返されました。ぜひとも、できる限りこのパブリックコメントをしっかりと開示していただいて、我々も、このコメントなどもしっかりと反映されているんだな、そんな確認をしたいと思います。  ご存じのとおり、豊洲への移転が二年間延期をされたために、環状二号線の片道二車線化、地下化は予定されていた二〇二〇大会までに間に合うことができなくなりました。  知事が二年間の延期を決めた二〇一六年の八月の時点で、既に東京が開催地になることは決まっていました。既に環状二号線の本線開通というのは国際公約でありました。  延期の判断を下す際、整備が間に合わない可能性、そのことによる交通渋滞の影響、こうしたことも当然十分に検討されたんだと思いますが、いかがでしょうか。小池知事、お願いします。 85 ◯小池知事 お答えをさせていただきます。  東京二〇二〇大会の成功、そのためには円滑な大会の輸送の実現、さらには、ふだん行われている経済活動が停滞しないように維持するという二つの項目が両立してこそ、成功ということでございます。  選手、そしてメディアなどの大会関係者は、バスや乗用車を使用して選手村、そしてまた競技会場などに主に首都高を利用して輸送することとしております。高速道路でございますが、一般道路に比べますと事故率は低い、また所要時間の見通しが立てやすいということから、多くの競技会場への輸送ルートといたしたわけでございます。  そして、大会時の交通混雑の緩和に資しますTDMの取り組みを進めて、物流、そして都民生活の維持を図るということと、働き方改革につながるテレワーク、快適通勤の実現を図る時差ビズなど、総合的にこれをスムーズビズと呼んでおりますけれども、一体的に推し進めるということでございます。  組織委員会、そして関係機関とも連携をいたしまして、これらさまざまな手だてを総合的に講じまして、円滑な大会輸送の実現を図って、大会を成功に導いていくということでございます。  環状二号線につきましても、今回地上の道路が通ることとなっておりまして、これらも含めまして総合的にスムーズな交通を確保してまいりたいと考えております。 86 ◯小松委員 では、これ、例えば、この二年間の、市場移転の延期によって、具体的に交通渋滞が引き起こす経済的な損失額というのは幾らと見込んだんでしょうか、小池知事、お願いします。 87 ◯小池知事 今、突然の数字についてのご質問でございましたので、担当者の方からお答えさせていただこうと思います。 88 ◯小松委員 経済の損失額というのは大変大きな数字だと思いますから、これはお答えできるものだというふうに思っておりますし、先ほど一個前の知事のご答弁の中では、たった一つも具体的な数字でお示しいただくことはできなかったわけであります。  これ、本当に具体的に、この移転を決める際、さまざまな大会への影響のこと、また、そこから引き起こす近隣住民への影響、大会関係者への影響、さまざまなことが十分想定されたのかどうか、大変危惧するところであります。  渋滞で懸念されることというのは、経済的な影響等々もありますけれども、ほかにもあるわけです。例えば、この近隣で交通事故が起こった場合、また、バスなどの乗客の方で体調の変化があって、緊急車両が出動しなければならないケースがあると思うんですけれども、こうした場合の出動態勢はどうなっているんでしょうか、小池知事、お願いします。 89 ◯小池知事 総合的なご質問だったと思います。これも関係者、それぞれの部局がございますけれども、関係者としっかりと連携をとりながら、万全を期してまいりたいと考えております。 90 ◯小松委員 じゃ、済みません、消防総監に伺います。  この緊急車両が出動しなければならなかったケースの想定はどのようになっているのか、お答えください。消防総監。 91 ◯村上消防総監 緊急車両の出動につきましては、道路事情等をふだんから研究しているところでございます。  環状二号線開通時につきましても研究をしておりまして、その際、年間の渋滞状況を判断しながら、救急車の配置等を考えてまいりたいと思っております。    〔西倉東京都技監発言を求む〕 92 ◯西倉東京都技監 昨年十一月四日に、築地市場跡地におけます暫定迂回道路の整備により、環状第二号線が暫定開通いたしました。  開通後の状況についてですけれども、朝八時から十時過ぎまで二時間程度渋滞は発生しておりますが、一日を通じておおむね円滑な交通が確保されているというふうに認識しております。  今後、東京二〇二〇大会に向けましては、先ほど知事から答弁ありましたように、地上部道路の整備によりまして完成をさせます。その後、本線整備については二十二年度を目途に整備を進めまして、でき上がった暁には、往復四車線、側道を含めますと六車線、約四車線で大動脈が完成いたしますので、円滑な交通が確保されるというふうに認識しております。 93 ◯小松委員 もうびっくりしました。今、私が聞いたのは、消防総監に聞いたことに対して補足の答弁があるのかと思って、先に局長を指名したわけでありますけれども、そんな、オリンピックの後に大動脈ができるのは存じ上げていますし、もともとは、私たちみんな、そのことを目指して整備をしていただいているわけですから、今さらそれを聞くまでもありません。  消防総監も詳しい話はおっしゃられませんでしたけれども、日々そうして研究をされているようでありましたら、これ、まれにある話ではなくて、あれほど都心の中心地にあるところでありますから、よく起こることが幾らでも想定される場所でありますので、しっかりと関係各位と、また特に最高責任者である小池知事にもしっかりレクを入れていただいて、有事のときに困らないようなことを、しっかりと準備をしていただきたいというふうに思います。  もう一つ、この話の関連で、車の利用の自粛だったり、高速料金の値上げかみたいな、オリンピックの大会期間中ですけれども、そうした報道もよく目にするようになりました。  こうなりますと、都民のみならず、他県や海外の観光客の方や車両輸送、移動、こうしたものをなりわいにされていらっしゃる事業者からしたら、何で私たちがこのために被害をこうむらなければいけないのか、ちゃんと準備しておいてよという思いに駆られると思います。  そういった方々にはどのようにご説明されるのか、小池知事、教えてください。 94 ◯小池知事 先ほども申し上げましたように、大会の交通の混雑緩和に資する交通需要マネジメント、いわゆるTDMと呼んでおりますが、そして働き方改革、テレワーク、快適通勤、時差ビズと幾つか種類はございますが、これを総合的に総称いたしまして、このたびスムーズビズと、このように総称することといたしました。  と同時に、それぞれ一つ一つ何があって、何月何日、大会時にはどこの駅が、またどこの道路が、何時から何時まで、どれぐらい混むのかといったような詳細についてのご説明など、さまざまな機会を設けてお伝えをしているところでございます。  この夏に(発言する者多し)よろしいでしょうか。よろしいでしょうか。よろしいでしょうか(発言する者多し)いいですか。続けてよろしいですか。 95 ◯三宅副委員長 続けてください。 96 ◯小池知事 この夏は…… 97 ◯三宅副委員長 静粛にお願いします。 98 ◯小池知事 来年の七月二十四日から本番が始まるわけでございますから、この夏、二〇一九年の夏というのは大変貴重な夏でございます。  この夏にTDMの試行、予行演習とでも申しましょうか、これを行います。これによってどのような効果、どのような問題が出てくるのかという、試行を行った上で検証を行い、そして、それを踏まえて対策の実効性を高めていくという、このようなスケジュール感でございます。  そして、大会組織委員会、そして関係機関と連携をいたしまして、円滑な大会輸送の実現と、そしてまた、今ご心配されている、いろんな関係の企業の方々、これによって経済の停滞が起こらないかどうかということについてご懸念の方々に対して、情報をしっかりと前もってご提供させていただく、そのことによって経済活動の維持との両立を図って、そして、その暁に大会が成功に導かれるというように、皆様方へご理解を深めていく、そのための周知徹底ということは、これから積み重ねてまいりたいと考えております。 99 ◯小松委員 今、ご答弁いただきましたけれども、私たちが危惧するのは、知事がおっしゃるとおり、うまく計画どおりこのスムーズビズが、それぞれの細かな事業が、一つ一つ予定どおりに進めばいいですけれども、知事が大きな目標を掲げたLEDの事業もそうですけれども、想定どおりにいかないのが世の中じゃないですか。そういうことを危惧して、私たちも大丈夫ですかということを心配しているわけでありますし、東京都だけで全てが成り立っているわけではない、それは知事もよくご存じだと思います。そうしたステークホルダーがたくさんいる事業だからこそ、さまざま懸念をするわけであります。  ましてや、この環状二号線は、本線開通というのは国際公約でありました。先ほど西倉局長は、でき上がれば大変な大動脈になるといいましたけれども、少なくともオリンピックのときにはそうなっていないわけであります。  知事も力を入れていただいていますけれども、外資企業の誘致とか稼ぐ力、こうした事業を、本当の意味で力を発揮していくには、さまざまなこういうステークホルダーとの約束や信用といった意味でも、交通渋滞ということや、国際公約とそごがあるということの影響は、悪い意味で大変大きいものと思います。今からできることを迅速かつ丁寧に行うようにお願いをしたいというふうに思います。  そして、この問題の最後に述べますけれども、そもそも市場の移転の延期、このことが大会計画の変更を余儀なくされ、ロードプライシングであったり、大会輸送計画にも大変大きく影響を及ぼしました。これは大会関係者のみならず、都民、または都内に来るさまざまな方々への影響も及ぼすことになったわけであります。そのことへの責任を感じているとはおよそ思えない、そのように心配を伝えまして、次の質問に移ります。  次は、工業用水道事業について伺いたいと思います。  我々は、予算の裏づけがある支援策と一緒に廃止決定をすべきだというふうに申し上げてきました。だからこそ、第三回定例会での議決は時期尚早であると申し上げてきました。平成三十五年三月末に全ての処理を終えなければなりませんが、幾つものハードルがあります。それらを乗り越える実行策に乏しいといわざるを得ません。  さて、ここに工水有識者委員会報告書等についてと題されたVレクのメモがあります。これは開示請求により手に入れたものであります。平成三十年四月二十四日、出席者は、当時の川澄副知事、長谷川副知事、財務局長、水道局長となっております。この中で、にわかには信じがたいやりとりが行われておりますので、ご紹介をしたいと思います。ちなみに、場所は川澄副知事の部屋でありました。  担当部長が、工水存続を望む声があるといいました。そうすると、川澄副知事は、要望するのは自由であると。そして、その後、やりとりがあって、水道局長、地下水でかなりの部分に対応できる。川澄副知事は、地下水は反対だ、工水の話は金で済む話と述べました。  川澄副知事はその後、十年もたてば、ユーザーは事業をやめるのではないか。中小企業は後継者がいないという状況があり、工水廃止ということになれば廃業が加速するのではないか。そして、長谷川副知事は、今のままでは継承は無理だろう。そして、最後に川澄副知事は、普通の中小企業でも継承は難しいのに、工水廃止となればさらに厳しい。そうした驚くべき会話がなされていました。  長谷川副知事、ご同席されていますが、このやりとりは事実でしょうか。 100 ◯長谷川副知事 ただいまご指摘をいただきました発言は、実務的な打ち合わせの場におけるものでありまして、議論の過程ではさまざまな意見が交わされております。  そのうちの一つ、東京都の工業用水道事業につきましては、地盤沈下対策として、地下水揚水規制の代替水を供給しているということで、利用者からは、事業を廃止するのであれば、地下水揚水規制を緩和すべきとの声も寄せられておりました。  しかし、地下水につきましては、今後とも現行の揚水規制を継続しながら、慎重に対応していく必要があるということから、工業用水道事業の廃止が事業継続を望む利用者の経営断念につながらないよう、地下水利用以外の手厚い支援策を策定すべきという趣旨であったというふうに考えております。  また、議論の過程でさまざまな意見が交わされる中でそういうこともございました。その趣旨については今申し上げたとおりであります。  また、事業の継承に関してのお話もありましたけれども、現在、工業用水道事業では利用者数が減少傾向にあり、また後継者不足という課題を抱える中小企業が少なくないという現実がございます。当時の川澄副知事のご発言は、こうした状況を踏まえて、工業用水道事業の廃止が事業継続を望む利用者の経営断念につながらないよう、地下水利用以外の手厚い支援策を策定すべきとの趣旨があったものでございまして、その後の議論、検討を経て、利用者の皆様のご意見も聞いて、支援策を構築したということでございます。 101 ◯小松委員 支援策の中に、利用者の事業経営等への影響を最小限にとどめるというフレーズが出てまいります。昨年の連合審査会では、実にこのフレーズが二十一回、答弁で繰り返されました。連合審査会では、円滑な廃業を進めるための支援をするとの水道局の答弁もありました。  そもそも工水廃止で廃業する企業があるのはやむを得ない、こうした認識なのでしょうか。廃業者が複数いても影響は最小限とお考えなのかどうか、水道局長、簡潔にご答弁ください。 102 ◯中嶋水道局長 今回の工業用水道事業の廃止は、支援策を充実させることで初めてできたものでございます。この支援策の中身は、この該当でございます中小企業の皆様の経営を存続させるということを念頭に置いて策定したものでございますので、お話しのようなことは毛頭ございません。 103 ◯小松委員 このやりとりの中で、工水の話は金で済む話と、川澄副知事、当時の副知事ですけれども、いい切っています。連合審査会の場でも有識者の方からは、都の怠慢だとまでいわれたこの失策に、一千億にも及ぼうかという一般会計、つまり都民の税金をつぎ込もうということをどう受けとめているのか。  先ほど長谷川副知事からもご答弁いただきましたけれども、結局、この事実については否定もされませんでしたので、恐らく川澄副知事と同じ見解なのかなと思わざるを得ません。  工水は金で済む話、十年もたてば事業をやめる、こうしたことが事務方のレベルの話だからといって平然と答弁されるような、こうした状況を知事としてはどう受けとめるのか、小池知事の見解を承ります。 104 ◯小池知事 今、工業用水道事業についてのご質問が続いております。  需要が減少する、そして、それによる経営状況が悪化する、そしてまた施設が老朽化するというようなことで、この問題は抜本的な経営改革が必要と長年の懸案であり、これまで十四年間にわたって検討をされてきたと聞いております。  そして、昨年六月に、これらの長い検討の一つとして、有識者委員会の提言をいただいたということでございます。そこから事業の廃止に向けた動きというのを進めることといたしたわけであります。  その後も、個々の利用者の皆様方のところに担当者は足を運んでおります。そして、都の検討状況などをご説明いたしまして意見交換を行うということで、丁寧な対応を重ねてきたところでございます。このように、利用者の皆様のご意見を十分にお聞きした上で支援計画案を取りまとめたものでございます。  工業用水道の事業の廃止ということを判断し、そして昨年の第三回定例会において廃止の条例案を、十四年間かかった検討でございましたけれども、可決をしたということでございます。十四年間かかったことが拙速だとは思いません。 105 ◯小松委員 知事がおっしゃる工水の事業の経営悪化とか老朽化とか、そうした事業構造の問題と、私たちが今指摘している金で済むというような発言が事務方レベルで平然とされる、こうしたことは並存しないというふうに思っております。  この話を、業界団体はもとより多くの都民の方が、自分たちが納めている税金をそういう目で都の幹部職員は論じているのか、そうした思いに至ったときに、今の小池知事の答弁からは、その任命責任、そうしたことが一切お感じになっていらっしゃらない、そのようなことを感じておりますので、大変衝撃を受けました。  次の質問に移ります。  二〇二〇年パラリンピック大会も近づいてまいりました。さまざまな分野でバリアフリーの取り組みなどの機運醸成が生まれています。しかし、まだまだ課題は山積しているのはいうまでもありません。  知事も、誰にでも優しいまちづくりを一層加速していきたい、そんな思いを述べられておりますし、そのことには深く共感をしています。  そうした中、昨年末、JR駒込駅前の横断歩道で、早朝の四時半、視覚障害の方が車にひかれて亡くなるという事故がありました。現場の信号は音響式の信号でありました。しかし、この信号機は日中しか誘導音が鳴らない設定でありました。  横断者が遠隔操作で音を鳴らせる装置、これはシグナルエイドという装置があるようなんですが、全く普及をしておらず、そのご家族も、ご当人も存在すら知らなかったというのが実情だそうであります。  都内における音響式の信号、これは当たり前のようにあるのかなと思ってはいたんですが、思えば、夜鳴らないこともあるな、朝方、そういえば鳴っていないな、そんなふうにも思い返したわけであります。  これは警視総監に伺いたいんですけれども、都内における音響式信号の設置数は全体の約何割ぐらいなのか、そのうちシグナルエイド対応の音響式信号の割合はどの程度なのか伺います。 106 ◯三浦警視総監 音響式信号機の設置数と全体に占める割合ということでございますが、平成三十年三月末現在、都内に整備されている信号機一万五千八百十二カ所の約一五%に当たる二千四百十九カ所が、音響式の信号機となっております。  また、そのうちの約八六%に当たる二千七十カ所が、シグナルエイドに対応しております。  今後の増設予定についてもあわせて申し上げますが、バリアフリー法に基づき、区市町村が定める重点整備地区を中心に、音響式信号機の整備を進めることとしております。 107 ◯小松委員 今、一万五千八百を超える信号機が都内にはあって、わずかに、やはり音響式信号というのはその一五%にすぎないということがわかりました。  バリアフリーを考える中で、視覚障害の方にとっては、やはり音というのが唯一のアンテナなわけであります。実際に日中であれば、誰かほかに歩行者がいる場合は、信号機が見えていなくても、あっ、今動けるのかなと、そうした判断もできるわけでありますけれども、夜の七時から朝の八時まで音響がとめられた設定にされているというものの方が圧倒的に多いという今、これはまだまだバリアフリーの観点からすれば課題が大変多いのかなと思います。  そして、ここでの問題は、横断者が遠隔操作で鳴らせるシグナルエイドといった、ある意味、視覚障害の方にとっては極めて必要性が高いと思われる装置すらが十分に周知されておらず、普及もしていない、こんな実態があったわけであります。こうしたことは、障害を抱える方の生活、また障害児の学習支援器具にも同様のケースが見られます。  平成三十年、障害者福祉施策の概要には、各区市町村のさまざまな支援の補助のものが記載をされているわけでありますけれども、学習補助の器具、また生活支援用具、こうしたものは居住地の自治体によって給付される品目が全く異なります。  一方で、こうした器具というのは大変高額でもあります。そのため、特別支援学校の同じクラスの生徒でも、住んでいる場所やご家庭の経済力等によって使用できる学習補助器具にも差が生じているのが実態です。そのことが学習効果の差にもつながり、ひいては子供たちの成長、そして今、小池知事を初め多くの都政関係者の方が悲願でもあります障害者雇用の拡大、こうしたことにもやがて影響を及ぼすものと考えています。  このような自治体間の障害福祉サービスの実施の状況の差を解消すべきというふうに考えますけれども、都の見解を伺います。福祉保健局長。 108 ◯内藤福祉保健局長 障害者総合支援法が定めます障害福祉サービスは、地方自治体が全国一律の基準に基づいて実施する自立支援給付と、それぞれの地域の実情に応じまして実施する地域生活支援事業があり、お話の学習補助のための器具の給付は、区市町村が実施する地域生活支援事業の中の日常生活用具給付等事業に位置づけられております。  都は、区市町村が地域生活支援事業を実施するに当たり、その取り組みの参考となるよう、地域における事業の実施状況を取りまとめて周知しているところでございます。  また、地域生活支援事業は、国庫補助金を財源として実施しておりますが、実績に見合った額の公付がなされておらず、区市町村に超過負担が生じていることから、国に対しまして十分な予算措置を講ずるよう要望しているところでございます。 109 ◯小松委員 このことを触れさせていただくに当たって、昨日、小池知事が本当にいいなと思う答弁をされたのでご紹介させていただきますが、先日、伊藤ゆう議員の教育に関する質問に際して、小池知事は、教育への投資は未来への投資だ、個々の状況に応じたきめ細かな対応が重要だというふうにおっしゃっていただきました。  知事のことをおもんぱかれば、このことというのは、あくまでも通常学級の子供たちのみならず、東京都の子供たち全員に述べているんじゃないかというふうに思うわけであります。  そうした中で、教育基本法の第三条にもございますとおり、これはさまざまな自治体の経済力によってさまざまサービスが違う部分もあるのは十分承知をしておりますし、福祉保健局さんからも、東京都と区市町村とのさまざまな役割分担があるということは重々承知をしておりますが、これから、やがて成長して自立をされていく。自立というのは、一人で生活をできるということのみならず、やはりタックスペイヤーになっていただく必要があるんだろうと。  そういうことを目標にしていただくためにはやはり、必要な教育を得て、経験をしていただく、そうした東京都政にしていくべきだと私は考えておりますが、知事、目を見ていただけると大変ありがたいんですけれども、そうした思いがありますということであります。  時間が少し差し迫ってまいりましたので、一題、もう一つ触れさせていただきたいと思います。  公共物に落書きをされているケースがありまして、それはどんな罪になるのか、そして、その場合、具体的にどのような処罰が下されるのか伺いたいと思います。警視総監。 110 ◯三浦警視総監 あくまで一般論として申し上げますけれども、落書き行為、対象物を汚す行為によって、そのもの本来の効用を害するに至ったかなどを踏まえまして、軽犯罪法違反または刑法の器物損壊罪等の成立について検討することとなります。  それぞれの罰則につきましては、軽犯罪法違反については、同法第一条第三十三号の規定により拘留または科料に、刑法の器物損壊罪は、同法第二百六十一条の規定により三年以下の懲役または三十万円以下の罰金もしくは科料に処すると規定されております。 111 ◯小松委員 建造物損壊罪、また器物損壊罪ということでありましたけど、これ、例えば有名な方、例えばアーティストが描いた場合でも同じものなのかどうか、警視総監、お願いします。 112 ◯三浦警視総監 警視庁では、個々の事案に応じて、法と証拠に基づき適切に対処しているところでございまして、被疑者が有名人であるか否かで取り扱いに差異はございません。 113 ◯小松委員 港湾局長に伺います。  先日、東京都港区の東京臨海新交通臨海線の「ゆりかもめ」の日の出駅付近にある東京都所有の防潮扉に、著名な方の絵ではないかという報道がありました。  この扉には事前に絵を描きたいと、そういう許可申請のようなものがあったのかどうか、そこだけお答えください。
    114 ◯斎藤港湾局長 公共施設等への落書き等は容認しておらず、許可したものではございません。 115 ◯小松委員 ということは、あの絵は落書きだということだと思います。  ここにツイッターと写真がありまして、パネルで掲示させていただきますが、この中で知事がこうつぶやいているんですね。あのバンクシーの作品かもしれないかわいいネズミの絵が都内にありました、東京への贈り物かも、かばんを持っているようです。  何と東京都知事が公共物に無断で描かれた落書きを前に記念撮影をした後、東京都はその落書きを撤去して保管をしている、そうした状況であります。  本来、知事は、あの落書きの前で、落書きはやめていただきたいというべき立場の人であります。描いた人が有名であろうがなかろうが、落書きは落書きです。それが法治国家だと思います。東京都のトップを務める知事が、落書きの前で嬉々として写真を撮ってツイートをするなんていうのはしちゃいけないことであります。  東京都知事は、ケースによって犯罪を認めるということなんでしょうか。知事の見解を伺います。 116 ◯小池知事 さまざまなご質問をいただくものだなと改めて思うところでございますが、もちろん公共施設への落書きについては、容認はしておりません。そして、落書きについては予算の範囲内で、例えば機能を損なわせたり、または大きく落書きがあったり、それから差別的なものであったりする場合には、優先的に対応しているものでございます。(発言する者あり)  一方で、今回の絵の……お静かにお願いいたします。一方、今回の絵でございますが、保全すべき価値があるとして、国立近代美術館の館長から直々に都に情報提供があったものでございまして、これは極めて信頼度が高い情報ということで認識を持ったところでございます。  それから、今回絵が描かれました場所でございますが、こちら防潮扉という防災上重要な施設でございまして、その施設の特性も踏まえまして、その機能を守るため、取り外し、当面の対応として保管をしているものでございます。  落書きに対してのご批判がある一方で、この絵を見たいという都民の声が、一方でございます。  今後の取り扱いにつきましては、何らかの工夫をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。 117 ◯小松委員 反省がないということだけはよくわかりました。  そして、最後に質問させていただきます鉄道ネットワークについてであります。  六路線には位置づけられておりませんが、都心部・臨海地域地下鉄構想も、築地、豊洲を通るだけではなく、都心と臨海地域を鉄道で結ぶことで臨海地域全体の発展に大きく寄与する重要な路線であります。  構想段階である本路線について、今後、都としてどのように取り組んでいくのか、また、最後に、地下鉄八号線についてでありますが、都は昨年六月、本路線の事業化に向けて、今年度中に事業スキームの構築に取り組むことを江東区に説明しています。  年度末が近づく中、でどこまで検討が進んでいるのか、現在の状況について伺います。 118 ◯佐藤都市整備局長 都心部・臨海地域地下鉄構想は、臨海地域の拠点機能を一層強化し、ネットワークの面からも東京全体の公共交通のさらなる利便性向上に寄与することが見込まれております。  一方、国の答申では、この路線は事業性に課題があり、検討熟度が低く、関係者間において事業主体を含めた事業計画について十分な検討が必要とされております。  今後は、答申を踏まえるとともに、開発動向などを勘案しながら、構想をより具体化するため、国や地元区など関係者間で連携して取り組んでまいります。  また、地下鉄八号線の延伸は、東西線の混雑緩和はもとより、臨海地域のさらなる発展にも寄与する重要な路線でございます。都は今年度、国が立ち上げた検討会に参画いたしまして、最新の人口動態に基づく新たな需要予測を進めております。  本路線は、東京メトロの二つの路線間を結ぶ計画であるとともに、その両端の駅となる豊洲駅、住吉駅は既に乗り入れ可能な構造にもなっており、都としては、東京メトロによる整備、運行が合理的と考えております。  一方、新規路線の整備は、事業主体や費用負担のあり方などの課題について関係者間でのさらなる調整が必要であり、さまざまな角度から検討を進めております。  国と東京都の実務者協議会の場も最大限活用しながら、引き続き、関係者との協議、調整を加速し、本路線の実現に向けて取り組んでまいります。 119 ◯三宅副委員長 小松大祐委員の発言は終わりました。(拍手)  この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。    午後三時十五分休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時三十分開議 120 ◯上野副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  高倉良生委員の発言を許します。 121 ◯高倉委員 東京二〇二〇大会が来年に迫ってまいりました。オリンピック憲章にうたわれている人権尊重の理念について、開催都市東京でどう取り組みが進んでいるかが注目をされております。  都議会公明党は、東京における人権施策の基本理念となる東京都人権施策推進指針の内容が長い間そのままになっており、時代の要請に応える内容になっていないことを、以前、質問で指摘をいたしました。それを踏まえ都は、平成二十七年に指針の見直しを行いました。  新しい指針には、十七項目の柱が明確に示されました。その中には、体と心の性が一致せず苦しんでいる人がいるという性自認の課題、さらに性のさまざまなあり方に関する性的指向にかかわる課題がそれぞれ柱として盛り込まれたわけでございます。  性自認また性的指向というと少しわかりづらいかもしれません。LGBTなどの性的マイノリティーといった方がわかりやすいかもしれません。  昨年には、知事のご提案によります東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例が都議会で可決、制定をされました。その条例には、人権にかかわる重要な柱としまして、性自認、性的指向が盛り込まれております。  人権問題は多岐にわたることはいうまでもありませんけれども、特に多様な性の課題をしっかりと捉えて条例提案をされました知事の的確な見識を高く評価をいたしたいと思います。  まず、人権尊重への取り組みの中で、性自認、性的指向にも重要な視点を置いた知事の所見についてお伺いいたします。 122 ◯小池知事 お答えいたします。  多様な人々の人権が誰ひとり取り残されることなく尊重される都市、それこそが私が目指しておりますダイバーシティー東京でございます。  また、東京二〇二〇大会のホストシティーでもございます東京都でございます。オリンピック憲章を遵守して、そこにうたわれている人権尊重、この理念を実現することは、まさに必要不可欠といっていいかと思います。  このため、人権尊重条例を制定をいたしました。多様な性の理解の推進を人権課題の一つの重要な柱として位置づけること、そして性自認及び性的指向に関する不当な差別の解消及びその啓発を推進をし、人権尊重の理念を浸透させるという都の姿勢を明確にしたところでございます。  東京二〇二〇大会とその後につながります持続可能なよりよい未来のために、性的マイノリティーの方々も含めまして、誰もが生活しやすい都市東京の実現に努めてまいりたいと考えております。 123 ◯高倉委員 条例に特に盛り込まれましたLGBTなどの性的マイノリティーの方々と、私は意見交換を重ねてまいりました。その中で、同性のパートナーと生活する人が、さまざまな生活の場面で同等に対応されないといったような声を聞いてきたわけでございます。  例えば、病院におきまして手術など必要な治療を行う際などに、家族に同意を求められることがあるわけでありますが、同性パートナーは婚姻関係を認められていないために、パートナーが急病になったときに困ることがあるということもございます。  こうした課題について、都立病院では、条例が制定をされる前の平成十三年には、患者権利章典というものを定めまして、さまざまなケースに対しまして適切な対処をしてきているというふうに聞いております。同性パートナーの方々について、これまでどう対応してきたのか、病院経営本部長の答弁を求めたいと思います。 124 ◯堤病院経営本部長 都立病院では、患者中心の医療を実現するため、お話のとおり平成十三年に患者権利章典を制定しております。ここには、患者の誰もが一人の人間として人格、価値観などを尊重されることや、治療方法などをみずからの意思で選択する権利を有することなどを掲げ、患者の自己決定権に基づいた医療を提供することを基本方針としております。  この方針に基づき、都立病院では、面会者の範囲や患者が希望する手術などへの同意者を誰にするかは、法的な親族に限定せず、患者自身に決定いただいており、性的マイノリティーの患者についても同様でございます。  また、重篤な状態で救急搬送されるなど、患者本人の意思を確認できない場合におきましても、患者の関係者からできる限り情報を収集し、患者の意思を推定するなど、患者個々の事情に応じた対応を行っております。 125 ◯高倉委員 今、ご答弁をいただきましたけれども、都立病院としては、できる限りの対応をしているというお話でございました。ただ、救急搬送も含めまして、さまざまな患者の状況に対応する病院においては、必要な治療から、場合によっては死亡に至るまでいろんな場面がありまして、同性パートナーの方々が困る事態ということが、実際には、まだ、実は存在をするわけでございます。そして今、答弁にありましたとおり、都立病院においては大変丁寧なご対応をされているということであります。  その上で、当事者の方々は、同性パートナーとして生活をしているということを、その都度説明しなきゃならないのですよ。その都度告知しなきゃならない。実は、これが精神的な負担にもなっているということは否めないわけでありまして、さまざまな配慮が実はさらに必要なわけであります。  都立病院での対応を例に挙げましたけれども、そのほか、都が実施をする事業や、あるいは住民サービスに限ってみても、同性パートナーへの新たな配慮が必要なことがいろいろあるわけでございます。  現在、同性の関係を証明をするパートナーシップ制度を導入する自治体が広がりを見せてきております。私が居住する地元の中野区もその一つでありまして、中野区においてこの制度が既に実施をされておりまして、これは地元の公明党区議団が全力で推進をしてきたものであります。  私は、東京都が関係をする事業や都民サービスにおいて、同性パートナーへの配慮が必要であるということを考慮をするならば、東京都においても、そうした同様の取り組みが必要ではないかというふうに考えているわけであります。  都道府県でパートナーシップ制度のような取り組みを導入しているところは、現在のところないわけでありますけれども、茨城県では、開会中の第一回定例会において、それにかかわる条例改正が審議をされているというふうに聞いているわけでございます。  私は、都の条例を生きた条例とするためには、他の道府県をリードするような具体的な施策を実施すべきであるというふうに考えるわけでありますけれども、この点についての知事のご所見をお伺いしたいと思います。 126 ◯小池知事 性自認そして性的指向に関して当事者が抱える困り事というのは、今ご指摘ありましたようにさまざまでございます。そして都の行政サービスにおけるそれぞれの現場で、当事者の方々にどのような配慮が必要なのか、これを考えることは重要でございます。  現在導入されております同性パートナーシップ制度の内容でございますが、さまざまにございまして、婚姻関係のあり方にかかわるものでございますので、国民的な議論も必要かと認識をいたしております。  同性カップルの支援に向けては、パートナーシップ制度を採用する動きも承知をいたしておりますが、制度の導入については、各自治体の判断が尊重されるべきと考えております。  そこで、都といたしましては、先般成立した人権尊重条例を踏まえて、性的マイノリティーの方々に対しまして、都庁の各局の施策現場でどのような配慮が必要なのか、個別具体的に検討をして、必要な取り組みを推進してまいりたいと考えております。  そして、ご指摘のように、当事者の方々に寄り添う施策の展開を通じまして、誰もが生き生きと生活できるダイバーシティー東京を実現してまいりたいと考えております。 127 ◯高倉委員 今、知事が答弁をされました中で、都庁各局の現場において、どのような配慮が必要か検討をし、必要な取り組みを推進すると、これはとても重要な答弁ではなかったかというふうに思います。  その一方で、今、知事の答弁の中で、国民的議論が必要であると、確かにこれはこのとおりなんだというふうに思いますけれども、そういった議論を誰がリードをしていくのか、こういう課題もあろうかと思いますし、各自治体の判断が尊重されるべきということも、これもそのとおりではありますけれども、東京都も、これは自治体であります、東京都自身のやはり主体的な判断ということもあるんだというふうに思います。  今回の都の条例に、オリンピック憲章という言葉がありますけれども、これは二〇一四年のソチの冬季大会、そこにおいての出来事を踏まえて、そしてその後、IOCにおいて、このオリンピック憲章の中に性的指向といった文言を入れる改正がなされたということであって、こうした経緯を踏まえますと、大変国際的にも重要な課題であると、それを踏まえて都として条例を制定をされたということは、本当に的確な取り組みであったというふうに思います。  私は、この条例に魂を入れていかなきゃならないと、あるいは命を吹き込んでいかなければならないと、そういうふうに思うわけでありまして、そのためには、都として、世界にアピールすることができるような具体的な方策といったものをぜひ、知事に方針を示していただきながら取り組みをしていただきたいというふうに思うわけですけれども、改めて、済みません、もう一度ご答弁をいただければと思います。 128 ◯小池知事 来年の東京二〇二〇大会は、まさしくそういったアピールを世界に伝えていく絶好のチャンスかと、このように思います。今ご指摘の点を踏まえまして、しっかりと対応していきたいと考えております。 129 ◯高倉委員 最近は、企業においても、LGBTなどの性的マイノリティーの方々に配慮をする取り組みというのが進んでいるわけであります。例えば、研修会の開催でありますとか、相談窓口の設置あるいは企業の採用のときのエントリーシートから性別欄をなくしていくといったような配慮、あるいは誰でも使えるトイレといったものの整備、こうしたことが、さまざまに今行われているわけであります。  東京都も、多数の職員を擁する、いわば事業体でありまして、またその一方で、行政でありますので、この仕事に携わる職員の方々は、さまざまな住民に対応をしていくといったような役割も担っているわけであります。したがって、LGBTなどの性的マイノリティーの方々に対しては十分に配慮をできるようにするべきというふうに思っております。事業主体としての都の取り組みについて答弁を求めたいと思います。 130 ◯遠藤総務局長 性自認及び性的指向に関して悩みや困り事を抱える当事者の方々に対し、各現場において適切に対応するためには、そうした方々と対峙する、担当する都の職員がこの問題について正しく理解をしていることが不可欠だと考えております。  このため性自認及び性的指向に関し、人権課題をテーマとした全職員を対象とするeラーニングや管理監督者向けの研修等を実施しているところでございます。また、人権尊重条例制定を契機に設置した全庁横断の会議を活用し、庁内における認識の共有化に努めております。  来年度は、性的マイノリティーの方々への配慮などを記載した職員向けのマニュアルも作成し、研修資料としても活用していくことなどによりまして、性自認及び性的指向に関する職員の理解をさらに進めてまいります。 131 ◯高倉委員 次に、外堀の水質改善対策について質問をいたしたいと思います。  外堀は、玉川上水からの水を排水をして、また、舟運を確保するために江戸時代に形づくられた遺構であります。現在、史跡として、地元だけではなく我が国の国民全体で保全すべき施設として国指定の史跡に位置づけられてもおります。  しかしながら、その水面では、冬場を除く春先から秋にかけまして発生するアオコによって水面が覆われ、悪臭を放つなどの課題を抱えております。この原因は、従来あった玉川上水からの水の補給がなくなったこと、また、下水道のはけ口から大雨が降るたびに汚水まじりの雨水が流れ込むことなどというふうにもいわれております。  現在、都は、来年に迫った東京二〇二〇大会で、国内外から観戦に来られた多くの人たちに、少しでも快適な観戦環境を提供するために、外堀のしゅんせつや下水道の改善に取り組んでいるわけであります。具体的には、降雨時の汚れた下水が外堀に流入しないよう貯留施設の整備を進めておりますけれども、これまでの対応と今後の取り組みについて説明を求めたいと思います。 132 ◯小山下水道局長 下水道局では、雨天時に合流式下水道から放流される汚濁負荷量を削減する合流式下水道の改善に取り組んでおります。特に、二〇二四年度から強化されます下水道法施行令に対応するために、降雨時の汚れた下水を貯留する施設の整備などを進めてございます。  外堀では、十二カ所ある全てのはけ口に、ごみなどの流出を抑制します水面制御装置を設置いたしました。加えまして、外堀の流域では一万六千六百立方メートルに及ぶ下水を貯留する必要がございまして、そのうち、既に一千八百立方メートルの貯留管を稼働させてございます。現在、外堀通りの地下五十メートルで、残りの一万四千八百立方メートルを貯留する直径三メートル、延長約二・三キロメートルの貯留管の工事を進めております。  事業効果を早期に発揮するため、外堀への放流量が最も多いはけ口から改造を行い、先行して貯留してまいります。これにより、雨天時に下水道から外堀に放流される汚濁負荷量を東京二〇二〇大会までに半減させてまいります。 133 ◯高倉委員 パネルをごらんいただきたいと思います。先ほど答弁にもありましたけれども、この丸い印が書かれているものがはけ口であります。  このうち、この左下の方のオレンジ色のところ、ここのところが外堀に下水の水が流れ出てくる約六割がこのオレンジ色のはけ口から流入するところであります。東京オリ・パラ大会までに、このはけ口をとめて貯留管の方に取水をされますと、外堀全体で、雨天時、雨のときには、下水から放流される汚濁負荷量が半減をするということであります。  その一方で、この黄色で示している点、ほかにこのオレンジ色以外に十一カ所のはけ口があるわけでありますが、ここを同じようになくしますと、下水による外堀の汚濁というのがなくなるわけでありますが、この外堀への下水の流入がほとんどなくなるまでの取り組みと完成時期についてご答弁をいただきたいと思います。 134 ◯小山下水道局長 外堀の水質改善を図るためには、残る十一カ所のはけ口におきましても対策を進め、降雨時の汚れた下水を貯留していく必要がございます。貯留するためのはけ口の改造や下水を集める取水管などを整備し、外堀通りで現在施工しております貯留管に接続してまいります。  これらの取水管などの工事は、市ヶ谷駅や飯田橋駅付近におきます地下鉄や埋設物がふくそうした箇所での困難な工事と想定されます。このため、今後、関係機関との協議を精力的に進めながら詳細な設計を行い、二〇二三年度末までに外濠にある全てのはけ口で対策を完了させてまいります。  こうした取り組みによりまして、雨天時に下水道から放流される汚濁負荷量をさらに削減し、外堀の水質改善に貢献してまいります。 135 ◯高倉委員 私ども都議会公明党がこれまでも問題提起をしてきたところでありますけれども、この下水道の改善事業が完了をしますと、外堀にはほとんど水の循環がなくなってしまいまして、たまり水となった外堀では、相変わらずアオコやあるいは悪臭が発生するなど環境問題になることを私どもは危惧しているわけであります。下水のはけ口がなくなるあと五年のうちに、恒久的な水質浄化対策を進めなければならないわけであります。  この外堀ではなくて内堀ですね、内堀では、環境省が平成二十七年度末までに下水の流入をなくしました。そうすると内堀はいわばたまり水になりまして、水質が悪化をするわけであります。そこで、環境省は、平成の初めごろから、水循環の計画に取り組んできたというわけであります。平成二十五年度には、この循環施設を完成をさせまして、雨水を補給できるシステムを完成をさせたわけであります。  一方、今、この質問で問題にしております外堀においては、下水をとめた後の対応が明確ではないわけであります。外堀は、河川法等の公物管理法の適用のない法定外公共物であります。現在、管理の役割分担は、財産所有者は国土交通省、そして東京都は法定受託事務として、土地境界確認などの財産管理を行っています。そして、使用許可などの日常の維持管理は、千代田区や新宿区や港区などの特別区が行っているわけであります。外堀の水質改善策が進まない背景には、こうした複数の行政機関が入り乱れ、実行管理ができていないといったようなことが主な要因であるというふうに思います。  現在、東京都は、検討会を立ち上げまして外堀の水質改善方策を検討しているわけでありますが、しゅんせつやかい掘りのような一時的な効果しかない方策ではなく、恒久的な方策を検討すべきと考えますけれども、答弁を求めます。 136 ◯佐藤都市整備局長 都は庁内の関係局による検討会を立ち上げまして、外堀のより効果的な水質改善方策について検討を進めております。今年度は、全国の他の閉鎖性水域での取り組み事例を収集し、比較検討を進めており、また、一月には学識経験者などへの意見聴取も実施しております。  これらを踏まえまして、来年度から、アオコの発生時期における水質等を詳しく調査した上で、想定される対策内容に応じたシミュレーションを行って水質改善効果の予測評価を行うとともに、その対策を実施した場合の課題の整理も進めながら、外堀への適応可能な方策について引き続き検討をしていく予定でございます。  こうした取り組みを通して、外堀の恒久的な水質改善方策について着実に検討を進めてまいります。 137 ◯高倉委員 外堀の水の浄化は、単に外堀の環境がよくなるだけではありません。外堀の水は神田川に流れ、そして日本橋川の方にも流れていくわけであります。日本橋では、二〇三〇年代には高速道路が地下化をし、さらに国際金融都市としても再開発をされ、そして舟運も本格化されてくると。きれいな流れは、まちの魅力創出にもつながってきます。ぜひ外濠の恒久的な対策をしっかりとお願いしたいと思います。  次に、子育て支援に関しまして、男性の不妊について質問をいたしたいと思います。  一般的に、高齢になればなるほど妊娠が難しいというふうにいわれますけれども、しかしながら、女性の側の要因にばかり目を向けられる傾向があるわけであります。私は、男性の側にも要因があって、そこにも目を向けながら、妊娠、出産にかかわる対応を考えていくべきであるというふうに思います。  近年、晩婚化、そして出産の高齢化が進んでいる現状がありますけれども、その中で、男性の年齢が高くなりますと、女性の年齢にかかわらず、妊娠するまでの期間が長くなるというようなことも明らかになっているわけであります。  例えば、男性が二十代までですと、女性が妊娠するまでに約六カ月ぐらいかかる。それが、男性が、例えば四十代の後半ぐらいの年齢ということになりますと一年半ぐらいかかると、そして五十歳以上になりますと二年ぐらいかかると、こういったデータがあるわけであります。  一つパネルをごらんいただきたいと思います。これは東京都の印刷物に掲載をされている資料であります。このダイダイ色のグラフは、女性と同じ年代の男性のケース、そして青い色の方は男性が女性より五歳以上年上の場合。この下の横棒は排卵日をゼロとしまして性交日であります。そして、この縦の棒は、これは妊娠率ということになりますけれども、このグラフを見てもわかるとおり、男性が五歳以上年上の場合に比べて、男女同年代の方が妊娠率というのは高いということが見てとれるというふうに思います。年齢とともに男性の精子にも衰えがあらわれてくるということであります。  一方、世界の最先端の研究では、子供の疾病について妊娠時の父親の年齢が大きく影響するといったようなことも明らかにされているわけであります。  子供を持ち、育てたいという希望を持つ男性は、高齢化の影響など、妊娠、出産にかかわる正しい知識を持って、個人個人のライフプランを立てていくことが重要であるというふうに思います。  都議会公明党は、これまで妊娠、出産にかかわる都の対応や不妊に対する支援を強く求めてまいりました。昨年十二月にも小池都知事に対しまして、改めて不妊などに関する取り組みを要望させていただいたところでございます。
     不妊の要因は、女性だけではなく男性にもあるという認識を男性が持つことが必要でありまして、その普及啓発を図っていくべきであります。男性の不妊についての都の認識と取り組みにつきまして答弁を求めたいと思います。 138 ◯内藤福祉保健局長 不妊の原因の半分は男性にあるとされておりまして、こうしたことを含め、男女を問わず妊娠、出産に関して正しい知識を持てるよう普及啓発を行うことが必要であると考えております。  そのため都は、平成二十二年度に不妊の原因や妊娠、出産の適齢期などを紹介した小冊子を作成し、区市町村の窓口や都内の大学等で配布しております。二十五年度には、男性にも不妊につながる要因が存在することを詳しく説明した内容を盛り込むなど改訂いたしまして、今年度はこれまで以上に関心が集まるよう、さらに内容を充実し、デザインを一新するとともに、配布先も専修学校まで拡大いたしました。  また、体の仕組みや年齢と妊娠の関係、不妊の原因など、妊娠、出産に関しまして男女とも知っておくべき内容をまとめたリーフレットも作成し、都内の大学や区市町村の窓口のほか、成人式でも配布しているところでございます。 139 ◯高倉委員 都は、新年度の予算に不妊検査や治療を拡充する内容を盛り込んでいますけれども、男性の要因も含めた不妊に関する普及啓発は、今後も重要になってくるというふうに思います。普及啓発は、多様な情報手段を十分に活用しながら展開をしていくべきというふうに思いますけれども、この点についての見解を求めたいと思います。 140 ◯内藤福祉保健局長 都は、来年度、先ほど申し上げました小冊子やリーフレットに加えまして、動画やウエブ広告等を利用して、妊娠や出産、不妊治療、男性不妊等、子供を持つことに関する知識の普及啓発を実施することとしております。  また、子供を持ちたいと希望する方が個々の状況に応じて必要な情報を得られるよう、妊娠に関する一般的な知識や不妊検査、不妊治療、不育症、男性不妊に関する情報等を一元化し、幅広く発信するポータルサイトを新たに開設いたします。  今後とも、男女ともに妊娠、出産に関する正しい理解が進むよう、さまざまな媒体を活用しながら普及啓発に取り組んでまいります。 141 ◯高倉委員 次に、自然公園について質問をいたしたいというふうに思います。  このパネルの写真をごらんいただきたいと思います。これは先月、青梅市の御岳山で行われた登山の様子でございます。この真ん中のオレンジ色の服を着ている方は、前の人につかまって登山をしておりますが、この方は視覚障害の方でございまして、この方が登山をされておりました。  それから、次の写真ですけれども、この登山には、車椅子の方も参加をしたわけであります。車椅子に人力車のような牽引装置をつけまして、登山道を登っているわけであります。  かねて、私たち公明党は、車椅子につけるこの人力車のような牽引の装置について、災害時に車椅子の方々が避難する際にはとても有用であるということを訴えてきたわけでありますけれども、実はこういう登山にも使えるということを知って私も驚いたわけであります。  それから、この写真はケーブルカーに乗りおりするところ、階段があるわけでありますけれども、車椅子の下にキャタピラーをつけて移動して、そしてケーブルカーに乗りおりをすると、この写真であります。  都が一年半前に策定した自然公園ビジョンにおいては、目指す姿の一つとして、誰もが訪れ、誰もがかかわることができ、誰からも理解される自然公園というのを掲げているわけであります。私は、この誰もがというところに着目をして、ソフト対策を充実させることができれば、障害のある方々も気軽に自然公園を楽しむことができるというふうに考えてまいりました。  そこで、常任委員会でも質問したところ、検討を行うという答弁がございまして、その検討の一つとして行われたのがこの登山でございます。現時点での検討の状況について答弁を求めたいと思います。 142 ◯和賀井環境局長 都では、お話のように誰もが楽しめる自然公園を目指しておりまして、山岳地の土地の形状など物理的な制約条件の多い自然公園において、障害のある方々の利用を進めるためには、ソフト対策を充実させることが重要であると考えております。  そこで、今年度、障害者の自然公園利用促進に関する内外の先進事例の調査や、障害者や支援団体あるいはレジャー施設管理者等へのヒアリングを実施するとともに、学識者や支援団体等の参加を得た検討会を開催し、課題の整理や必要なソフト対策について検討をしてまいりました。  今、委員がお示しいただきましたパネルの写真でご紹介いただきましたけれども、検討会の中でさまざまなハンディキャップのある方々やその支援者、地元交通事業者やビジターセンタースタッフとともに御岳山に登りまして、現場検証を行ったところ、必要な対策について活発な意見交換がなされたところでございます。 143 ◯高倉委員 貴重な結果が得られたというふうに思います。それを来年度以降どう生かして、ソフト対策を充実させていくのか、このことについて答弁を求めたいと思います。 144 ◯和賀井環境局長 検討会では、自然公園の利用は障害のある方もない方も自己責任が原則ではございますが、行政は障害者や支援者が利用に際して、みずからさまざまな判断ができる情報をあらかじめ提供することが重要であると指摘されたところでございます。  具体的には、各トイレにおける洋式トイレの個数や登山道の傾斜などについての情報がホームページや地図等にあらかじめ提示されていれば、必要な支援体制や装備の準備が可能となるということでございました。このほか、ビジターセンターにおける障害特性に応じた個別ガイドや登山道での走行が可能となる車椅子用の補助器具の貸し出し等も有効であるということが確認されたところでございます。  今後、検討の結果を踏まえまして、地域と連携した情報提供の充実やビジターセンターにおける器具の貸し出し等、必要なソフト対策に取り組んでまいります。 145 ◯高倉委員 私は自然公園に関しまして、特に東京の自然史博物館というものが必要であるというふうに考えてまいりました。東京都には残念ながら、これはないんですね。しかしながら、周辺の県にはこれがあるわけであります。特に静岡県なんかは大変立派なものがあるわけであります。東京都はこれに対してしっかりと取り組んでいるわけでありますが、ことしは都内の大学や、あるいは内外の自然史博物館等における都内の自然に関する資料の保有状況等について調査を行い、課題の整理をしてきているというふうにも聞いております。  私は、都の自然史博物館の検討に当たっては、大学や動植物園等が多く存在するという東京の立地特性を生かしまして、都が中心となって大学や研究機関等と連携をしていくことが有効ではないかというふうに考えております。  ことしの調査結果についても、都の内部だけで検証を行うのではなく、大学や研究機関とともに、今後何が必要で、それぞれどうした役割を果たしていくことができるのか、検討を進めるべきと思いますけれども、見解をお伺いしたいと思います。 146 ◯和賀井環境局長 今年度の調査では、都内の大学や周辺県の県立自然史博物館等における東京の自然環境情報の蓄積状況ですとか、管理体制の現状等について調査を行いました。  その結果、大学や周辺県の博物館等は対象分野の偏りはあるものの、一定規模の標本等資料を収集保管していることや貴重な標本を個人的に所有する数多くの研究者の存在も明らかになったところでございます。しかし、各研究機関等が情報を共有する仕組みが十分に機能しておらず、蓄積された知見が活用し切れていないという実態が判明をいたしました。  これらのことから、東京の自然環境情報に関する既存の蓄積のポテンシャルを十分に発揮させることが重要でございまして、今後は、大学や研究機関等と連携し情報の収集、分析、発信等についてさらなる検討を進めてまいります。 147 ◯高倉委員 東京は都の面積に占める自然公園の割合というのが、実は滋賀県に次いで全国二位であります。非常に豊かな自然があるわけでありまして、ぜひ積極的な取り組みを行っていただきたいと思います。  ところで、平成二十九年の第三回定例会において、私ども都議会公明党は、三宅島の雄山の登山道の安全確保とその活用について質問を行いまして、地元と調整、連携の上、東京都版エコツーリズムの導入について検討を行うという答弁を得たところでございます。来年度の予算には、伊豆諸島の自然保護と観光、エコツーリズムについて計上されているようでありますけれども、三宅島におきますエコツーリズムの調整、検討状況について答弁を求めたいと思います。 148 ◯和賀井環境局長 三宅島において、東京都版エコツーリズムの導入を図るため、今年度、活火山の登山利用の先進事例や自然環境等の調査を行いました。あわせまして、自然環境保全に向けた適正な利用人数や噴火時の安全対策等について地元三宅村や観光協会と連携しながら検討を進め、雄山の登山道の利用方針や役割分担を整理したところでございます。  平成三十一年度は、早い時期に村と協定を締結し、エコツーリズムの実際の運用開始に向けてガイド養成やモニターツアー等を実施してまいります。  これらの取り組みにより、人為的な影響を受けやすい自然環境の保全及び利用者の安全を図りながら、雄山の利用を促し、三宅島の魅力、東京の自然の豊かさを広く伝えてまいります。 149 ◯高倉委員 水害対策について質問をさせていただきます。  私が初当選をした二〇〇五年の九月、私の地元の妙正寺川で大水害があったわけであります。その後、建設局の方々を初め、本当に最大限の尽力をいただいて水害対策が進んできております。現在、西武新宿線の鷺ノ宮駅の周辺で河川整備が行われておりますけれども、さらに上流を進めていく、その中で、私は調節池といったものをさらに追加をして整備をしていくことが必要であるというふうに思っております。  この地域には、公社の西住宅というのがありまして古い住宅であります。建てかえのときにはこうしたところも使って調節池を検討していただきたいと思いますけれども、今後の取り組みについてご答弁を求めたいと思います。 150 ◯西倉東京都技監 激甚化する豪雨から都民の命と暮らしを守るには、護岸整備に調節池を組み合わせ、効率的、効果的に河川整備を進めることが重要でございます。妙正寺川上流部におきましては、平成二十五年に鷺宮調節池が取水を開始した効果によりまして、その上流の区間でも護岸整備に着手することが可能となったことから、現在、オリーブ橋付近などで工事を実施しております。  また、平成二十八年に改定いたしました神田川流域河川整備計画では、最上流から八幡橋間におきまして、時間七十五ミリの降雨に対応した貯留量約六万八千立方メートルの調節池を位置づけております。  今後は、引き続き上流に向けまして護岸整備を進めるとともに、調節池の検討に際しては他事業との連携も視野に入れまして、地元区等と調整を行うなど妙正寺川の治水対策に着実に取り組んでまいります。 151 ◯上野副委員長 高倉良生委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 152 ◯上野副委員長 森村隆行委員の発言を許します。    〔上野副委員長退席、委員長着席〕 153 ◯森村委員 来年度予算案について、東京の未来をつくる視点から質疑いたします。  まず、行政のICT活用です。  来年度、政策企画局に戦略政策情報推進本部が設置されます。予算案では、都全体での先端技術を活用した予算は七百二十億円に上ります。都はICTの活用について、都民への旗振り役にもなるわけですが、まずは都職員みずからがICTを理解し使いこなす必要があります。  そこで、都庁の業務の質と効率性の向上に向け、さまざまな業務プロセスにおいてICTを積極的に活用していくべきと考えますが、都の見解をお伺いします。 154 ◯遠藤総務局長 都庁の生産性向上に向けまして、業務の効率化、省力化を図るためには最新のICTの活用が大変重要でございます。  都は今年度、定型的、反復的な事務へのRPAの導入に向けて、その活用効果や課題の洗い出しのための実証実験を実施いたしました。  また、テレワークなどに活用可能なモバイル対応端末を本庁管理職や一部の先行職場へ配備するなど、効率的で柔軟な業務遂行を支えるシステム基盤の整備にも取り組んでまいりました。  来年度は、これらの取り組みを踏まえまして、RPAの導入を進めていくほか、新たにAIを活用した業務効率化の取り組みにも着手してまいります。  また、モバイル対応端末を本庁全職員に配備し、これに対応するWiFiを本庁舎に新たに導入するなど、ICT環境の整備拡大を図ってまいります。このような取り組みを通じ、都庁のICT活用を一層進めてまいります。 155 ◯森村委員 私も民間企業におりましたときに、ウエブ会議システムやRPAなど導入しました。劇的に業務効率改善しまして、やはり一度導入すると、もう手放せなくなります。ぜひ早期の導入促進をお願いしたいと思います。  次に、行政サービス、すなわち都民との接点におきましてもICTの積極的な取り入れをしていくことが重要だと考えますが、都民の利便性向上を図るためには、行政手続のオンライン化をさらに積極的に進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。 156 ◯遠藤総務局長 ICTの進展した今日において、都民の利便性向上と業務の効率化という両方の観点から行政手続のオンライン化は重要な課題でございます。  そのため、都は、行政手続について棚卸しを行い、申請件数やオンライン化の阻害要因等を調査し、今年度、申請書の記載項目や添付書類、業務フローを抜本的に見直した上でオンライン化を行うよう電子申請取組方針を改正いたしました。その方針のもと、今年度末には新たに百を超える手続をオンライン化する見込みでございます。  来年度は、有償の手続における手数料収納のオンライン化や、データ容量の大きな添付資料を必要とする手続への対応を行いまして、さらなるオンライン化を進めてまいります。 157 ◯森村委員 今年度末までに百を超える手続がオンライン化されるということだったんですけれども、ぜひ業務プロセスの棚卸しを通じまして、来年度の取り組みをさらに加速をさせていただければと思います。  ICT化を進めることで得られる効果には、コスト削減のほかに、生産性の向上や都民との双方向のアクセシビリティーを高めることなど幅広く、これからの時代においては必要不可欠です。東京には先端技術の集積があります。ぜひ東京を日本で最も進んだICT先進都市にすべきではないでしょうか。  今後、都庁のICT活用をさらに前進させていくことが重要であると考えますが、知事の見解をお伺いします。 158 ◯小池知事 ご承知のように、本格的な人口減少社会を迎える中で、東京が熾烈を極める国際競争に勝ち抜かなければなりません。そこで、ご指摘のように、先端技術を生かした民間のイノベーションをまず後押しをすると同時に、都庁自身が最新のICTを取り入れて、生産性そして都民サービスの向上など、その機能を不断に高めていかなければならないと、このように考えております。  都といたしまして、これまでも、おととし、一昨年に策定いたしました東京都ICT戦略がございますが、これに基づいて、テレワーク環境の整備、オープンデータの取り組み、そして多様な事業領域へのICTの導入など、先端技術を生かした取り組みを進めてまいりました。  今後ですが、都の行政サービスで、デジタルファーストの考え方、ワンスオンリーの実現、そして、RPAやAIを活用いたしました業務改革、そして行政手続のさらなるデジタル化、キャッシュレス化を進めるなどなど、ICTの活用を加速してまいります。  これらを新たに設置する戦略政策情報推進本部、ここを中心にいたしまして、一体的、局横断的に進めてまいります。ご指摘のように、ICT先進都市にふさわしい都庁のデジタル化を実現してまいりたいと考えています。さらに、それをてこにして、先端技術を活用して、経済発展と社会的課題の解決を両立いたしますソサエティー五・〇の実現に向けて、官民連携して取り組んでいきたいと考えております。 159 ◯森村委員 知事の強い意思を感じる答弁でございました。新体制を通じて、取り組みが加速することを期待しております。  一つ、好事例でもあるんですけれども、次に、都市農業の生産性を高めるICT化の施策についてお伺いいたします。  耕作面積の小さい都内農地では、単位面積当たりの収量をふやすなど、生産性の向上を図ることが効果的です。都ではこれまで、開発を進めてきたICTを活用した水耕栽培のシステムに関する実証実験を今年度開始しております。  私も試験場を視察させていただいたんですけれども、こちらがその写真になります。ご紹介したくて持ってきました。市販の資材を組み合わせたものになっておりまして、廉価で、また、メンテナンスなどもしやすいというような格好になっているそうです。遠隔でスマートフォンからの操作が可能で、安定生産が期待できます。  例えば、トマトであれば、従来のハウス栽培と比べて収量は三倍、そして、一般的な農家経営に導入した場合に、試算ベースでは、所得の倍増も可能であるというふうに聞いております。都の農業者の稼ぐ力を引き上げる切り札として大いに期待しております。  農業の生産性を向上させるこうした先進技術を生産現場へ積極的に導入していくに当たりまして、来年度の都の取り組みをお伺いいたします。 160 ◯藤田産業労働局長 都は、農林総合研究センターにおきまして、産業技術研究センターとも連携をいたしまして、ICT等の新技術の活用によりまして、生育環境の自動制御や遠隔操作による作業の省力化を図る栽培施設の開発に取り組んでまいりました。本栽培施設の導入によりまして、小規模な農地でも、農産物の増産と高品質化を実現することが可能となっております。  来年度は、新技術の活用に関心の高い若手農業者グループやJAの生産部会等を対象にいたしまして、施設の機能や導入メリット等に関する説明会を開催いたします。加えまして、施設を導入する際の補助率を従来の二分の一から三分の二に引き上げるなど支援を強化いたしますことで、その普及を図ってまいります。  こうした取り組みによりまして、農業の生産性を向上させ、東京農業のさらなる振興につなげてまいります。 161 ◯森村委員 ぜひICTの活用で生産性が向上するように期待しております。  ソーシャルインクルージョンの観点から、都民ファーストの会が訴えてきましたソーシャルファームについて、現在、就労支援のあり方を考える有識者会議にて検討が進められておりまして、来年度報告書がまとまります。  就労困難者は、障害者、刑余者、ひとり親など幅広く、定義づけがまず困難なため、私は、今ある枠組みや制度の垣根を超える新たな枠組みをつくる必要があるのではないかと考えております。  新たな枠組みを検討していく上で、現在の枠組みの中でどのような取り組みが行われているのか、まず把握しておく必要がありますが、就労支援に関して多くの事業が実施されている障害者の分野についての取り組みをお伺いします。 162 ◯藤田産業労働局長 都は、障害者の就業や職場定着を推進するため、障害者と企業双方への支援を行っております。  障害者に向けましては、就職活動のポイント等を学ぶセミナーや職場体験の機会の提供、障害の特性に合わせて就職に必要な知識や技能を習得するための職業訓練、また、東京ジョブコーチによります職場定着への支援等を行っております。  一方、企業に対しましては、セミナー等により、障害者雇用のノウハウを提供いたしますとともに、受け入れ環境の整備や社内のサポート体制づくりを支援しております。また、精神障害者の雇用を後押しするため、企業にアドバイザーを派遣し、採用前から採用後の定着まで一貫した支援を行っているところでございます。 163 ◯森村委員 障害者分野で培ってきたノウハウですね、こちらは必ずやソーシャルファームでの支援で生きてくるものと期待します。またソーシャルファームには、就労困難者が福祉の対象から経済の主体へ移行するという目的もあります。  今後は、営利企業の経営者や社会起業家などからも意見を聴取しながら、検討を進めていただければと思います。  ソーシャルファーム発祥の地である欧州では、公共調達市場を社会問題の解決のために積極的に活用すべきという考えが普及しております。平成二十九年度の都の物品や役務関係の公共調達市場は、年五千億円程度と聞いております。そのうち障害者雇用施設等が受注した額約九億円ということですが、優先発注可能な業務や品目をふやし、都の公共調達市場を形成することで、就労困難者を雇用する企業を増加させるための政策誘導が可能なものと考えますが、就労困難者を積極的に雇用する事業者、いわゆるソーシャルファームへの公共調達市場における優先的な取り組みについての見解をお伺いします。 164 ◯武市財務局長 地方公共団体が締結する契約の方法や相手方の決定方法は、地方自治法等に規定されておりまして、競争性、公平性、透明性の確保の観点が要請されております。ソーシャルファームへの優先発注といった政策目的の発注におきましても、法令の範囲内で、こうした観点とのバランスを考慮しながら制度を運用していく必要がございます。  現在、就労支援のあり方を考える有識者会議におきまして、ソーシャルファームを含めたより広い視点から、就労支援施策の方向性等に関し、議論が進められていると承知をしております。  契約制度における対応を検討するに当たりましては、その前提となりますソーシャルファームの定義や範囲等が明確であることが必要であります。今後も、有識者会議の議論を注視しながら、契約制度所管局といたしまして、事業所管局の取り組みに積極的に協力してまいります。 165 ◯森村委員 公共調達市場の活用に加えまして、都民のエシカル消費を促すような施策も有効だと思います。あわせて検討を要望しておきます。  人生百年時代を生きる子供たちが身につけるべき能力は、どんな時代の変化をも乗り越えられる生きる力であり、その源泉となる非認知能力の向上は重要です。  子供たちの非認知能力を高める施策として、昨年の一般質問で行った森や自然を活用した保育、幼児教育の取り組みについて前向きに検討するという答弁が得られまして、来年度予算に自然を活用した東京都版の保育モデルの検討という施策が上がりました。具体的にどのような取り組みか、お伺いします。 166 ◯内藤福祉保健局長 来年度検討を開始いたします自然環境を活用して保育を行う東京都版保育モデルは、自然と触れ合う活動を通じまして、保育所等における幼児教育の充実に資することを目的としております。  検討に当たりましては、子供たちがみずから興味、関心を持って自然とかかわり、遊びを通して自然環境からさまざまなことを学ぶことができるよう、民間事業者を活用してプログラムを企画し、都内の保育所等の協力を得て、子供たちに実際に体験してもらうことを考えております。  プログラムの実施後は、その状況や効果につきまして、幼児教育や自然の中での遊びに精通した有識者等による検証を行いまして、モデルの作成につなげてまいります。 167 ◯森村委員 現在、森のようちえんなど、全国的に、森や自然を活用した保育のメソッドが急速に普及しています。認可外保育施設などでも、先端的でユニークな取り組みが進んでいます。こうした活動にかかわる方々の事例や知見がうまく生かされるよう、事業者の選定方法や事業の執行体制について工夫していただくように要望いたします。  本分野でアウトプットする都版の保育モデルについては、認可保育所だけでなく、幼稚園や認可外保育施設など、さまざまな保育の現場にて活用されるようにすべきと考えますが、見解を伺います。 168 ◯内藤福祉保健局長 保育所等を取り巻く自然などの環境は、施設種別や立地条件によりさまざまでございまして、各施設では、それぞれに工夫を凝らした保育が展開されております。  本事業で保育所等に提供するプログラムは、森などの自然環境や身近な公園、緑地を活用するなど、施設の実情に合わせて応用可能なものとし、プログラム実施後、さまざまな施設が活用可能なモデルを検討したいと考えております。  作成したモデルは、区市町村や認可保育所、認証保育所、幼稚園、認可外保育施設等に幅広く周知してまいります。 169 ◯森村委員 周囲に豊富な自然がある園や都心などで余り身近な自然がないような園でも活用できるようなモデルの作成、ぜひさまざまに検討をお願いしたいと思います。  非認知能力を高める取り組み、これ現在、国内外で注目をされております。子供たちにとって、非認知能力の向上は重要であると考えますが、知事の認識をお伺いいたします。 170 ◯小池知事 お話の非認知能力でございます。
     現在、幼児教育、そして保育において注目されている概念と聞いております。OECDワーキングペーパーでも、目標を達成する力、他者と協働する力、そして情動を制御する力、これが含まれているとされております。  これらの能力は、家庭や保育所、地域社会などさまざまな状況において養われて、親子のかかわりであるとか、子供時代の自然体験や友達との遊びなどによって、将来の基礎が築かれるものとされております。  この非認知能力を初めとして、子供たちの生涯にわたる生きる力の基礎を幼児期に培うということは重要でございます。  都といたしましても、来年度、モデル事業を検討することといたしておりまして、保育所などにおける幼児教育の充実につなげてまいります。 171 ◯森村委員 子供たちへの教育は、未来への投資というお話がきのうもありました。幼児教育における非認知能力の育成ということで、どうぞよろしくお願いいたします。  さて、去る二月二十二日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、C型小惑星リュウグウへのタッチダウンに成功しました。  プロジェクトの目的は、太陽系の起源の解明につながる手がかりを得ることであり、持ち帰ったサンプルの中に、もし有機物や含水鉱物の存在が確認できれば、生命の起源にも迫る大発見につながり得ます。  このプロジェクトは、いわゆる自然史、つまり自然の歴史の解明に関するもので、成功すれば人類にとって大きな一歩になります。しかし、このプロジェクト、かつて事業仕分けの際には、予算の削減に苦しんだものと聞いております。  東京にも、自然史に関する拠点で、財政再建の一連の取り組みの中で廃止され、今もそのままになっているものがあります。先ほど高倉先生もご指摘ありましたが、都立の自然史博物館です。大都市でありながら、豊かで多様な東京の自然に関する研究や記録、これは未来のために残すべきものですが、それらが散逸の危機に瀕しています。  都は今年度、周辺県の自然史博物館の状況等について詳しい調査を行っているようですが、私のところには、多くの都民から、研究者等が所有するコレクションの先行きを不安に思う声が寄せられており、研究記録や貴重な標本などの収集、保管についての懸念が高まっております。  そこでまず、平成三十年度の調査結果による東京の自然環境に関する情報の置かれた状況認識を伺います。 172 ◯和賀井環境局長 自然環境の情報には、一般に、標本や文献、写真等資料と計測結果等のデータがございます。中でも、標本資料は、その自然の存在の証拠となるだけでなく、将来の分析技術の発達により新たな検証が期待できるという価値もございます。  今年度の調査の結果、東京の自然環境にかかわる資料は、都内の大学や周辺県の博物館の財産、あるいは研究者個人の所有物として散在しており、その全容については整理されていないことや、研究者が所有する標本類の受け入れ先は、体制等が十分でないことなどが明らかになりました。  こうしたことから、東京の自然環境に関する情報は、散逸や喪失の懸念があると認識しておりまして、今後、この状況を念頭に置いて、自然環境情報の収集、分析、発信のあり方について検討を進めてまいります。 173 ◯森村委員 ぜひ、調査と並行して、そうした標本や文献等の保全に関する取り組みを検討していただければと思います。  標本や文献が失われていくのと同時に、いわゆる異常気象を日常的に感じることが多くなってきた今日ですが、自然環境も、我々が考えている以上のスピードで変化しています。  自然史博物館の検討と並行し、現在の自然の状況についての情報収集を進めるべきですが、広大な区域を調査するのは膨大な作業です。  周辺県では、住民から情報を集める取り組みが行われており、成果が出ていると聞いておりますので、東京でも、自然公園などを訪れる利用者に情報収集に参加してもらうなど、双方向の取り組みを行うなどの検討が必要だと考えますが、見解を伺います。 174 ◯和賀井環境局長 今年度の調査によりまして、周辺県に例が見られる住民参加による情報収集は、情報の水準等には課題があるものの、即時性が高く、幅広く細かな情報が集められるとともに、住民の自然環境への関心を高め、普及啓発にも有効であることが判明をいたしております。  一方、都内の自然公園では、登山道沿いに見られる草花や鳥などの情報は、都レンジャーやビジターセンタースタッフの巡視等により得られた情報にとどまっておりまして、利用者が知りたい自然環境情報に関するさまざまな問い合わせに十分応じ切れていない現状がございます。  そこで、東京の自然公園のタイムリーな魅力の発信や利用者からの多様な問い合わせへの的確な対応が可能となるよう、自然公園の利用者と都が連携しながら、自然環境情報を収集、発信する仕組みを検討してまいります。 175 ◯森村委員 早期に、自然史博物館についての検討が進むことを期待しております。  次に、市場の活性化に向けた取り組みについてお伺いします。  市場業者の中にも、競争力強化に向けて、経営革新や新たな取り組みを行う機運が今生じております。  都民ファーストの会は、十一の中央卸売市場全てにおいて、先駆的で意欲の高い事業者の取り組みを支援する施策について要望してきましたが、来年度予算案に、新たに、中央卸売市場活性化支援事業、これが盛り込まれました。未来を切り開くための施策です。この事業を新たに行うことによって期待される効果について、知事の見解をお伺いします。 176 ◯小池知事 中央卸売市場は、都民に生鮮食料品などを供給する基幹的なインフラでございます。そして、都内十一カ所の市場で日々の取引を担う市場業者によりまして都民の食生活を支えております。  大幅な規制緩和を盛り込んだ卸売市場法の改正を控えております。つまり、市場を取り巻く環境の変化、これらを踏まえ、先進的な取り組みを市場業者に促して、卸売市場の活性化を図っていくということは重要でございます。  来年度、市場業者や団体、グループが行います海外輸出や国内での販路の拡大、ICTを活用した業務の改革などなど、創意工夫のある取り組みを支援するための仕組み、これを新たに構築をいたします。  そして、都内十一の市場が、産地、そして実需者の期待に応えて、それぞれの特性や強みを最大限発揮できますように、意欲ある市場業者を積極的に支援をしてまいる、そのような所存でございます。 177 ◯森村委員 ぜひよろしくお願いします。横並び一律の補助ではなくて、革新意欲の高い事業者への支援であること、また、卸や仲卸の団体単位に加えまして、グループや単体の事業者でも対象に含めた、この点を評価します。結果的に、市場全体を刺激、牽引し、全体の活性化につながるものと期待します。  せっかくの施策ですが、使い勝手の問題がボトルネックにならないように、申請者のニーズに柔軟に対応いただくことが重要と考えます。審査に当たっては、極力丁寧にニーズを酌み取ってください。  革新意欲の高い事業者への積極支援、事業者本位の柔軟な運用について指摘をいたしましたけれども、それらを踏まえて、来年度、この事業をどのように行っていくのか、見解を伺います。 178 ◯村松中央卸売市場長 市場業者の中には、輸出や産地との連携による販路拡大、HACCPに沿った衛生管理など、新たな取り組みに意欲的な事業者が多数おられます。  こうしたニーズを把握するため、引き続き業界団体等と丁寧に意見交換を行い、的確な制度の運用につなげてまいります。  支援に当たりましては、新たな事業に取り組む市場業者から事業計画の提出を受け、実効性があり効果的な取り組みとなるよう、相談にも対応するなど、都内十一の市場の活性化に向けて本事業を進めてまいります。 179 ◯森村委員 ありがとうございます。  次に、東京二〇二〇大会のレガシーについてお伺いします。  来年度は、大会予算として、約五千三百三十億円が計上されています。東京にとって歴史的なイベントですが、復興五輪としての位置づけも重要です。  復興五輪は、スポーツの力で被災地を元気にし、国内外から訪れる人たちに復興の姿を見せ、感謝を伝えることがコンセプトになっておりますが、大会を契機に被災地を訪れ、新たな体験をし、新たな魅力に触れることで、未来につながる新たな交流が生まれる、そんな無形のレガシーを残すべきと考えます。  復興五輪にかける知事の思いと決意を伺います。 180 ◯小池知事 ご指摘のように、東京二〇二〇大会という世界中の注目が集まるその機会を捉えて、復興が進む被災地の姿やその地域の魅力、そして、これまでの支援への感謝を伝えるということは重要だと考えております。  都はこれまでも、各県のご協力もいただきながら、被災地の復興に関します映像を制作して、さまざまな機会に発信する取り組みも行ってまいりました。  このほか毎年、都内で復興応援イベントを開催いたしております。私からも、直接都民の皆様にも、被災地を訪問して復興していく姿を見てください、感じてくださいと、この旨を呼びかけているところでございます。  それから、東京と東北を結ぶモデル観光ルートの情報をウエブサイトで紹介をするなどなど、双方の観光を通じた魅力の発信を行っております。  大会開催時でございますが、被災地の子供たちの競技観戦招待や都が新設いたします競技会場におけます復興の記念植樹など、取り組みも検討いたしているところでございます。  東京二〇二〇大会が、被災地にとりまして本当に実りのあるものになるように、今後とも組織委員会、そして被災県などと連携しながら、大会の原点でございます復興オリンピック・パラリンピックの実現を目指してまいりたいと考えております。 181 ◯森村委員 大会の成功に向けまして、被災地と一緒に、これから頑張っていただければというふうに思っております。  次に、都内においては、会場が少ない多摩地域でレガシーをどのように残すかが課題です。訪都外国人観光客二千五百万人を呼び込む大会の開催効果を波及させるためには、旅行者を周遊させる取り組みが必要です。  例えば、西多摩は、都心にない豊かな自然が特徴ですが、平成二十九年の国別外国人旅行者行動特性調査によりますと、こちらなんですけれども、都を訪れた方のうち、西多摩に足を伸ばした方、これは一%にも満たない状況で、こちらが区部なんですが、区部に比べて外国人旅行者が極端に少ない状況になっております。  一方で、同調査の、訪問して一番満足した場所で行った行動、こういう項目がありまして、こちらでは、自然を感じるの項目で、青梅御岳山で六四・七%、奥多摩で八三・四%と満足度が非常に高い状況です。地域を一度訪れる機会をつくることでリピーターが増加し、すなわち、これがレガシーにつながるものと考えております。  東京二〇二〇大会に向けて、西多摩地域へのさらなる外国人旅行者の誘致に、都は来年度どのように取り組んでいくのか伺います。 182 ◯藤田産業労働局長 都は、多摩地域の中でも、とりわけ自然に恵まれております西多摩エリアにつきまして、ウエブサイトやSNS、またVR映像など、多様な媒体を活用した魅力の発信のほか、林業や紙すき体験といった豊かな自然や文化等を生かした誘客の取り組みを支援してまいりました。  来年度は、自然や伝統文化に関心が高い、欧米豪地域への発信を強化してまいりますとともに、都内の交通広告等を活用した集中的なPRを展開いたします。また、外国人旅行者向けの旅行商品をふやすため、自然の中での新たなアクティビティーなどコンテンツの発掘から受け入れ面での磨き上げ、販売までを一体的に行うことで、東京二〇二〇大会後の西多摩エリアへの旅行者数のさらなる拡大につなげてまいります。 183 ◯森村委員 東京二〇二〇大会は一大イベントですので、世界中の方々の目が集まる一つのメディアでもあると思います。ぜひ、被災地、また多摩地域に多くの方々の注目が集まるように取り組みをお願いいたします。  東京の未来を支えるインフラ整備についてお伺いします。  首都圏三環状道路は、首都高中央環状線、外環道、圏央道から成り、これらの連携は、都心部の渋滞緩和と首都圏の活発な経済活動を支える上で必要不可欠です。  このうち外環道の早期整備については、有識者等で構成する東京と日本の成長を考える検討会が昨秋まとめた報告書でも、都の国際競争力強化に向けて必要となる具体的取り組みの一つに挙げられており、本年一月に東名側に続き、関越側からもシールドマシンが発進、全線で工事が本格化しました。  私も先日、地元の青梅インターから乗りまして、圏央道、関越道、そして外環道を使って千葉方面に行ったんですけれども、都心を経由するよりも短時間で目的地に到着することができまして、やはりこの首都圏の交通や物流に果たす三環状道路の役割の大きさ、身をもって感じたところでございます。  そこで、改めて首都圏三環状道路の意義と整備効果についてお伺いいたします。 184 ◯西倉東京都技監 首都圏三環状道路は、首都圏の陸海空の要衝を結び、交通渋滞の解消や環境改善を図るとともに、災害時に日本の東西交通の分断を防ぐなど、首都圏の骨格を形成する極めて重要な道路でございまして、これまでに約八割が整備されております。  外環道では、昨年六月の千葉区間の開通によりまして、首都高速中央環状線の交通量が東側で約一割減少しております。圏央道でも、整備の進展に伴い、物流におきましては配送時間の短縮や定時性の確保により生産性が向上いたしまして、沿線では、物流拠点や工場等の立地が進み、年間の沿線市町村の工場立地面積は、二十年前と比べ約六倍となるなど、そのストック効果を発揮しております。  現在、事業中の外環道及び圏央道の区間につきましても、首都圏三環状道路の機能を十分に発揮させていくため、引き続き早期完成を国に求めてまいります。 185 ◯森村委員 三環状道路の整備後は、いかに有効に活用するか、こちらが重要になります。今、圏央道青梅インター北側における物流拠点の整備に向けて、青梅市の取り組みが加速しています。当該地は現在、農業振興地域に指定されておりまして、市の農業生産の一翼を担うエリアですが、物流立地としての需要が非常に高まっているわけです。今後、当該地の整備に向けて、都はどのように取り組んでいくのか伺います。 186 ◯佐藤都市整備局長 圏央道などの広域的な都市インフラを生かし、多摩地域に物流拠点を整備していくことは、東京及び首都圏の物流を支える上で重要でございます。このため、都が策定した東京都西南部の流通業務施設に関する整備方針では、圏央道周辺における流通業務施設の整備を促進することとしております。  一方で、お話しの地区におけます物流拠点を整備するには、市街化調整区域及び農業振興地域の見直しが必要でございまして、青梅市において、現在、土地利用計画や農業政策等との調整を図りながら、物流拠点の整備計画策定に向けた検討を進めております。  都といたしましては、関係機関と連携を密にして、市の取り組みを支援することにより多摩地域の物流機能の強化に取り組んでまいります。 187 ◯森村委員 当該地での物流拠点開発の実現ですが、多くの地域住民が望むところであり、前向きに取り組みを進めていただきたいと思います。  取り組みに当たっては、代替地を求める営農者への適切な配慮と丁寧な対応、そして新たな農業振興策の実施、また時代の先端を行く物流拠点のあり方についての情報提供などを要望しておきます。  次に、当該地の物流拠点整備にあわせまして、物流ネットワークの構築や地域の利便性向上に寄与する圏央道アクセス道路の整備について伺います。  圏央道アクセス道路の一つ、青梅三・四・一三号線については、圏央道青梅インター付近が未整備で、事業化に当たっての課題があると聞いています。  そこでまず、本路線の整備に当たり、現時点で把握している課題はどのようなものなのか、お伺いいたします。 188 ◯西倉東京都技監 青梅三・四・一三号線のうち、青梅市今井五丁目の岩蔵街道から瑞穂町長岡下師岡の青梅街道に至る約一キロメートル区間につきましては、第四次事業化計画の優先整備路線に位置づけております。  本路線の事業化に当たりましては、事業予定地の一部に、戦後、農地改革の一環として、国が山林などの未墾地を買収した開拓財産がございまして、用地の取得に向けて農地法に基づく手続が必要でございます。  また、事業予定地の一部は、農用地区区域内であり、この区域から除外するため、農業振興地域の整備に関する法律に基づきまして、地元自治体との調整が必要でございます。  さらに、岩蔵街道との接続部は複雑な構造となることから、交差点形状について検討を要します。 189 ◯森村委員 課題についてわかりました。  それでは、その課題解決に向けた来年度の取り組みについて伺います。 190 ◯西倉東京都技監 来年度は、開拓財産の取得に向けまして、国など関係機関と手続を進めるとともに、農用地区域からの除外手続につきまして、地元自治体と調整を進めます。  また、岩蔵街道との接続部の交差点形状を検討するため、交通量調査や道路概略設計を実施いたします。  今後とも、圏央道の青梅インターチェンジへのアクセス性を向上させるため、本路線の整備に向け、着実に取り組んでまいります。 191 ◯森村委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。  次に、人生百年時代において、健康寿命の延伸が極めて重要になります。ぴんぴんころりという言葉がありますが、亡くなる直前まで健康でいられる社会を目指して、都全体の活力向上につなげなければなりません。  都は、都道府県健康増進計画に基づいて、第二次の東京都健康推進プラン21を進めておりますが、先月パブコメを行いました。報告書案では、改善している項目と、そうでない項目、指標があるんですけれども、中間評価を踏まえて、どのような施策を来年度展開するか伺います。 192 ◯内藤福祉保健局長 東京都健康推進プラン21、第二次の中間評価では男女とも健康寿命は延伸し、二十七の指標のうち十三は改善しているものの、女性の飲酒に関する指標や高齢者の社会参加に関する指標、栄養、食生活に関する指標などの項目については、残念ながら改善が見られておりません。  このため、来年度は、女性を対象に、飲酒に伴う健康リスクや適度な飲酒の重要性を啓発するとともに、高齢者を含め、都民の社会活動への参加を促進する観点から、地域ですぐれた取り組みを行う団体等を表彰し、その取り組み内容をさまざまな広報媒体を活用して広く発信してまいります。  また、フレイルの原因の一つである高齢者の低栄養を予防するため、コンビニエンスストアと連携した普及啓発や配食事業者を対象とした講習会を行うなど、都民の健康づくりの推進に向け、さまざまな施策を展開してまいります。 193 ◯森村委員 本件ですね、さまざまな分野が連携していくべきと考えておりますけれども、最後に、知事の見解と意気込みをお伺いいたします。 194 ◯小池知事 健康づくりは、まず一人一人が日ごろから食事、運動、休養などの生活習慣に気をつけることから始めなければなりません。子供のころから、幼少期から望ましい生活習慣を確立して、働く世代においては、定期的な健診受診や生活習慣の改善に努める、高齢期におきましては、適度な運動を実践して社会活動や地域活動へ参加することなどが必要でございます。  健康づくりというのは、個人の自覚と実践が基本ではございますが、都民の主体的な取り組みを社会全体で支援することも不可欠と考えております。  学校におきましては発達段階に応じた健康教育、企業では職場の環境の整備や健康診断の実施、そして区市町村においては地域の状況に応じた事業の実施などに取り組むことが重要でございます。  年齢を重ねましても、いつまでも健康で暮らしたい、そうした都民の願いに応えるためにも、学校、企業、区市町村など、さまざまな分野の関係機関と連携をいたしながら、ライフステージに応じた健康づくりと、それを支える環境づくりを進めてまいります。 195 ◯石川委員長 森村隆行委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 196 ◯石川委員長 あぜ上三和子委員の発言を許します。    〔委員長退席、伊藤(ゆ)副委員長着席〕 197 ◯あぜ上委員 まず、東京二〇二〇大会の選手村についてです。  私たち日本共産党都議団は、東京二〇二〇大会は平和と友好の祭典として成功させるとともに、都民の暮らしとの調和、これが非常に大事だというふうに考えております。ですから、都民負担が巨額になる問題など、これまでも厳しくただしてまいりました。きょうは、選手村について質問したいと思います。  選手村整備には、幾つもの重大な問題があります。第一に、十三・四ヘクタール、東京ドーム三個分に当たる中央区の晴海、この貴重な都有地を三井不動産、三菱地所レジデンス、住友不動産など、民間の大手ディベロッパー十一社でつくる事業体に破格の安値で売り渡したことです。  まず、伺いますが、幾らで売却したのか、金額だけお答えください。 198 ◯佐藤都市整備局長 売却金額でございますが、譲渡予定価格百二十九億六千万円でございます。
    199 ◯あぜ上委員 つまり、一平米当たり、たった九万七千円です。近隣の公示価格と比べて十分の一という、まさに破格の安値であることは否定できません。千三百億円の価値がある都有地をわずか百二十九億円で売り渡し、民間事業者はおよそ千二百億円もの優遇を受けたことになるわけです。  第二に、専ら民間事業者にとって一番有利な手法とは何かという検討が優先されたということです。我が党は、都がコンサルタント会社に選手村の開発方針の検討を委託し、二〇一三年九月に提出されました報告書を開示請求で入手いたしました。その報告書で、七つの手法を比較検討し、民間事業者にとって一番有利だとされた第一種市街地再開発の手法が採用されたことが明らかになっております。  そこで疑問が生じます。再開発というのは、一度開発されて既存の建物があり、複数の所有者の権利関係の調整などが必要な土地を再び開発するものです。ところが、選手村の敷地は建物など何もない更地の都有地で、所有者は東京都だけです。  都は、昨年の我が党の本会議代表質問に対し、都市再開発法で定める条件に合致する場合は、更地においても市街地再開発事業を行うことが可能と答えましたが、選手村の場合、どういう条件に合致しているのか、伺います。 200 ◯佐藤都市整備局長 都市再開発法では、土地の高度利用を図ることが都市機能の更新に貢献することや、区域内に十分な公共施設がないことなどの条件に合致している場合は市街地再活事業を行うことができると定めておられまして、更地でも同様に行うことができます。  本事業につきましては、選手村の整備を契機といたしまして、レガシーとなるまちづくりに取り組むことにより、道路などの公共施設とオープンスペースを確保した質の高い中高層の住宅を整備し、多様な人々が交流し、都市生活を楽しむことができる、環境にも配慮した成熟したまちを創出していくことから、都市再開発法に定める条件に合致しております。 201 ◯あぜ上委員 今いろいろおっしゃいましたけれども、そもそも選手村用地は市街地ではありません。何十年も更地になっていた埋立地です。再開発ではなく、ただの開発ではありませんか、法が想定していないことをまさに悪用した脱法的なやり方だといわなければなりません。  委託調査では、民間事業者に有利な手法の検討ばかりして、一番有利だということで市街地再開発、これが選ばれました。では、知事、都民にとって一番有利な開発方法について少しでも検討したのでしょうか。 202 ◯潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 選手村の整備に当たりましては、大規模な民間開発を確実に遂行させるとともに、さまざまな施設を期限内に完成させなければならないことから、都が工程管理をする必要がございます。  加えまして、先ほど都市整備局長からもご答弁ございましたが、選手村のレガシーとして多様な人々が交流をし、集うまちとしていくため、全体の調和が図られた開発を取りまとめることも重要であります。このことから、都が施行主体となり、一元的な工程管理と総合的なまちづくりが可能な市街地再開発事業を実施することとしたものでございます。 203 ◯あぜ上委員 今、ご答弁がありましたけれども、結局、この市街地再開発事業の手法がとられた結果どうなったか、都の財産価格審議会で検討することもなく、土地の売却価格を決めることができて、しかも、市場価格と全く違う、破格の安値をつけることもできることになったわけです。この手法がとられたことで、民間事業者は固定資産税の支払いも猶予されています。コンサルタント会社が検討したとおり、民間事業者に、まさに申し分のない有利な手法となっているわけです。  一方、都民にとっていかに有利かという観点から、開発手法について検討されたかという質問に対して、ご答弁を聞いていたら、まさにその検討をした形跡は全く見られない。こんなことでは、都民は誰も納得できないと思います。  第三の問題点は、再開発を行う土地の所有者は東京都知事、そして再開発の施行者も東京都知事、そして再開発事業を認可するのも東京都知事、つまり一人三役、自作自演で、いかようにでもできる、そういうやり方がとられているということです。  知事に伺います。これを決めたのは舛添知事のときでありますけれども、違法ではなくても適切ではないと知事は思いませんか。自分で決めたことを自分で認可して、自分で執行すると、これではブラックボックスだといわれても仕方ないんじゃないでしょうか。 204 ◯小池知事 ご指摘のように、準備段階は前の知事でございましたが、確認をいたし、地権者である東京都が施行者となって市街地再開発事業施行することは制度上認められているということ、このことについては国にも確認を済んでいるということでございました。  また、認可権者であります東京都でございますが、組織規程などにおいて、施行者としての東京都と明確に区分をするなど、適正な体制を構築して行政的な中立性を確保した上で認可を行っているということでございます。  このように、選手村の整備については法令等に基づいて適切に行っていると聞いておりまして、ご指摘は当たっておりません。 205 ◯あぜ上委員 施行者も認可権者も同じ都市整備局です。一つの局で全部やりながら中立性は確保されたなんてよくいえます。  適切に行っていると、今、ご答弁がありましたが、都市再開発に詳しい方がおっしゃっていたのは、実体ある市街地再開発なら認可に一年から二年かかるところが、都が一人三役でやっているからこそ、二〇一六年四月二十二日から二十六日までのわずか五日間で、権利変換計画をつくり、百二十九億六千万で土地を処分する計画を認可できた、こんな短期間で済まされるのは前代未聞だということでありました。  第四に、東京都が権利床を全て放棄したということです。  選手村の市街地再開発で都の権利床を放棄したのはなぜなんでしょうか、具体的にご答弁ください。 206 ◯潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 選手村は民間の資金とノウハウを有効に生かせる市街地再開発事業における特定建築者制度を採用しており、民間事業者が住宅棟などを整備し、大会後に分譲または賃貸することから、当初から都として権利床を取得して事業を行う計画はございませんでした。  なお、先ほどのご質問の中で、民間事業者に有利であるということで選んだのではないかというお話でしたが、報告書の中では大きく二つの視点で評価をしておりまして、事業者の視点と東京都からの視点、この二つで選んでいるものでございます。 207 ◯あぜ上委員 いろいろ今ご答弁されましたが、きょうは時間が限られておりますので、聞いたことだけにお答えいただきたいと思います。  都民のための検討はされていないわけです。  さて、権利床を、今、放棄したその理由をおっしゃいましたけれども、なぜ東京都がその検討して権利床を放棄したのか、これについてのお答えになっていないと思うんですね。もう一度お答えいただけませんか。 208 ◯潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 先ほどもご答弁申し上げましたが、選手村は民間の資金とノウハウを有効に生かせる市街地再開発事業におけます特定建築者制度を採用しておりまして、民間事業者が住宅棟などを整備し、大会後に分譲または賃貸することから、当初から、都として権利床を取得して事業を行う計画はございませんでした。  なお、権利床を放棄したというお話でございますが、放棄したというのは、あたかも無償で提供するような誤解を招く表現だというふうに思っています。 209 ◯あぜ上委員 権利床の放棄は放棄です。権利床を、もし確保していれば、本当にそれを活用して、都営住宅とか、都民のための施設をつくることはできるんですよ。ところが、その権利床を放棄して全て民間事業者に渡してしまったと、ここにもう徹頭徹尾、私は都民ファーストではなく、民間ディベロッパーファーストだといわざるを得ないと思うんです。  第五に、さらなる都の追加負担が予定されています。  選手村用地に建設中のマンションは、大会期間中に選手村として使うための内装工事、また、その撤去工事が行われますが、その費用四百四十五億円も東京都の負担です。しかも、選手村としてマンションを民間ディベロッパーに借りる家賃まで東京都が払うことになっています。その上限は三十八億円とされています。  選手村の内装工事は、民間所有施設の仮設施設であり、大枠の合意によれば、費用は組織委員会が負担すべきものではないのでしょうか。 210 ◯潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 大枠の合意におきましては、都有地に整備される仮設会場等は、都及び都外自治体所有施設における仮設等と同様に、当該土地を所有する都が経費を負担することとしてございます。  選手村につきましても、現在、都有地に建物が建設中であることから、これにつきましても仮設経費は都の負担となってございます。 211 ◯あぜ上委員 都民に大枠の合意として発表された文書には、民間の所有施設の仮設は組織委員会の負担だと明記されています。そして、建物は民間事業者の所有なんです。  昨日、知事は、東京二〇二〇大会の経費問題で、本当に際限のない都負担はやめさせたいと思ったと、ご答弁されていました。このことについては私も同感です。民間の建物にまで都が負担する、これはおかしいと思いませんか。 212 ◯潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 先ほどもご答弁いたしましたが、選手村につきましては、再開発事業による建物竣工後に都有地を民間事業者へ売却する予定となっております。そうしまして、大会開催時点は都有地であることから、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、大枠の合意により、当該土地を所有する都が仮設経費を負担することとなってございます。 213 ◯あぜ上委員 私はね、知事に伺ったんです。こういう民間の建物であるにもかかわらず、都民の税金でこれを負担するというのは、やっぱりどう考えても、都民から見れば納得いかないことじゃないでしょうかね。知事、いかがですか。 214 ◯小池知事 先ほど局長からお答えしたとおりでございます。 215 ◯あぜ上委員 選手村の後の分譲マンションの部分については、昨年の十月に晴海フラッグ、この名前がつけられました。そして、五千三百六十二戸ものマンションが売り出されるということで、早くもこの五月には販売開始、そう報道されているんですよ。民間事業者の所有だからこそ、こうやって、オリンピックの前から販売できるんですね。本来であれば、四百四十五億円の改修費は組織委員会が負担すべきなんです。  選手村用地は、都有地を市場価格に比べて千二百億円も優遇した破格の安値で売り渡しました。一方、開発のための防潮堤などの基盤整備には、都は三百七十七億円を使いました。さらに、大会中の家賃として、上限、先ほどいった三十八億円、そして改修費に四百四十五億円、合計しますとおよそ八百六十億円なんですよ。その巨額の都財政を使うことになるんです。その結果、東京都には残らない。先ほどもいいましたが、本当に徹頭徹尾、そういう意味では、民間大手のディベロッパーファーストの開発だといわざるを得ないわけです。  最後に、第六の問題点を指摘します。  行政が最も心がけるべき低所得者への配慮がないことです。選手村で分譲されるマンションは、八十平米ぐらいの面積が一番多いようですが、七千万から八千万で値がつくといわれています。庶民には到底手が出ません。賃貸のサービスつき高齢者住宅があるといわれるかもしれない。しかし、その住宅も、近隣を調べてみると、中央区内の入居金ゼロという、そのサ高住でも家賃は最低で二十二万なんです。  ロンドンの大会の選手村には、所得に応じた家賃で、低所得者は低家賃で入居できる住宅が多く整備されました。東京二〇二〇大会を国連総会で採択された持続可能な開発目標、SDGsの実現に向けて大きく前進させるものとして成功させることこそ大事だと、重要だと思いますが、知事、いかがでしょうか。 216 ◯佐藤都市整備局長 選手村の整備につきましては、住宅のうち、分譲住宅だけではなく、賃貸住宅あるいはサービスつき高齢者住宅など、さまざまな住宅のミックスによりまして、豊かな住宅環境を整備しようと考えてございます。  一方、ロンドン大会におきましては、東部の低利用の地域という特性もございまして、低所得者用の住宅も供給されております。それに対しまして、晴海地区の選手村につきましては、都心にほど近いその立地特性を生かしまして、環境のモデル都市となる住宅地を整備してまいるということでございます。 217 ◯あぜ上委員 私の質問に全く答えていないんです。  再度、知事に伺いますが、東京二〇二〇大会を、このSDGsの実現に向けて大きく前進させる、そういうものとして成功させることが重要だと思いますが、知事、いかがでしょうか。 218 ◯小池知事 ただいまの二〇二〇大会とSDGsの関連でのご質問でございました。  いわゆるSDGs、国連が採択した持続可能な開発目標でございますが、誰ひとり取り残さない社会の実現に向けて、環境、経済などあらゆる分野におけます課題解決に向けた目標とされております。  そこで、東京二〇二〇大会では、持続可能性に配慮した運営計画に基づいて、気候変動への影響の軽減や資源管理など、SDGs、多々項目ございますけれども、それらを重視しながら、持続可能な大会の実現を目指して、大会準備を着実に進めているところでございます。 219 ◯あぜ上委員 このSDGsは、あらゆる形態の貧困を終わらせる、あらゆる年齢の、全ての人の健康的な生活を確保する、不平等を是正する、誰ひとり取り残さない、包摂的な居住を実現することなどを目標として掲げています。東京二〇二〇大会の選手村のまちづくりも、このSDGsの目標に沿うものとすべきだと思います。  私のところに寄せられた最近の住宅相談では、九十代のご高齢の方や、病気になったために正社員をやめざるを得ず家賃が払い切れない、こういう方など本当に深刻です。  障害のある娘さんの介助ができずに、グループホームが本当に近くにあれば、わざわざ遠い施設に入って娘と離れざるを得なくならなくできたのにと、こういったお話も、相談もありました。本当に、住まいや施設に入りたいのに入れない、そうした困っている人にしっかり寄り添う住宅なども盛り込むことこそ本当のレガシーといえるんじゃないでしょうか。  例えば、五-三街区の賃貸マンションを借り上げて活用するなどを含め工夫して、都営住宅、低家賃の住宅、障害者のグループホームなどを整備することを強く求めておきたいと思います。  次に、高齢者の聞こえの支援、聞こえのバリアフリーについて伺います。  七十歳以上の高齢者の半数は、加齢性の難聴と推定されています。難聴になりますと、家庭の中でも、社会的にも孤立しやすく、人との会話や人と会う機会が減って、引きこもりやすくなります。認知症との関連性も指摘されております。  難聴者、そして高齢者の聞こえの支援、この拡充は、生活の質を向上させる上でも大変重要な課題だと思います。  江東区では、所得制限があるんですけれども、六十五歳以上を対象に補聴器の現物支給をしております。なぜ現物支給なのかと区に伺いましたら、現金支給だと自己負担が発生してしまうからだといいました。医師の診断をもとに支給され、大変よい制度だと思っております。  補聴器の支給を受けた方は、補聴器は高いので我慢していたが支給され助かった、そうおっしゃっていました。  しかし、多くの利用者からは、補聴器の調整がうまくいかないという声も聞いております。江東区はこうした声を受けて、週に一回、区役所で低所得者対象に補聴器の調整も実施しております。  日本補聴器工業会の調査によりますと、日本では、欧米諸国と比べ補聴器の普及は大きく立ちおくれています。私たち日本共産党都議団は、工業会からお話を伺いましたが、経済的な負担の重いことが最大の原因だということでした。  補聴器の価格は、おおむね三万から二十万ほどといわれておりますが、保険適用ではないので全額自己負担なわけです。高度の難聴以上の場合は補装具として一割負担で購入できますが、中等度以下の場合は、購入後に医療費控除を受けられるものの、その対象となる方は治療のために必要と認められた方のみで、約九割の方は自費で購入しています。  そうした中、東久留米市議会が、昨年の四定で、加齢性難聴者の補聴器購入の公的補助を国に求める意見書を上げています。所得の低い高齢者がお金の心配なく補聴器を使用することができるように都として力を尽くすべきです。  都内の区市町村の高齢者に対する補聴器の支給等をしている自治体数は八自治体と伺っていますが、その八区の事業を見てみますと、江東区のように現物給付のところもあれば、現金での補聴器購入補助という形もありました。せっかく都の包括補助の対象になっているのに、包括補助を使っていたのはたった三区のみでした。現在、東京都は、補聴器の支給等を包括補助の選択、その他に入れておりますが、具体策は自治体の判断でよいのか、伺います。 220 ◯内藤福祉保健局長 区市町村は、住民に身近な基礎的自治体といたしまして、地域における課題やサービス等の需要を把握、分析した上で、その地域に適した施策を展開しているところでございます。  この補聴器につきましても、都は区市町村がその地域の実情に応じ、創意工夫を凝らして主体的に実施する高齢者に対する福祉サービスの充実に資する取り組みを包括補助で支援しているところでございます。 221 ◯あぜ上委員 区市町村が実情に応じて判断して実施した事業に補助するということは大事なことです。ぜひ補聴器の支給等を各自治体に広げる上でも、高齢者補聴器購入費助成も、そして現物支給も対象になることを周知徹底することを求めたいと思います。  また、都の制度として、高齢者補聴器補助制度を実施することを求めます。  この問題については本会議でも知事に問いましたが、知事は、聞こえのバリアフリー、高齢者の聞こえの支援に取り組むとご答弁されています。そのためには、やはり磁気ループについて広く普及すること、また、行政や事業者、都民に対し、ヒアリングループ、磁気ループの知識普及、啓発に取り組むことが大変重要だと思いますが、知事のご答弁を求めます。 222 ◯小池知事 磁気ループにつきましては、補聴器を使用している高齢者や聴覚障害者の方々が会議室、そしてイベントホールなどで聴力を補うための設備の一つでございます。  こうした方々を初め全ての人が、必要な情報を容易に入手できる環境の整備を進めていくことは重要。都の施設では、東京芸術劇場などで既に設置をしておりまして、さらに現在整備を進めている有明アリーナなど、東京二〇二〇大会の会場となりますスポーツ施設でも設置することといたしております。  都におきましては、観覧席、客席の整備基準の一つとして、高齢者や障害者に配慮いたしました集団補聴設備等の設置を定めておりまして、今後とも、聞こえのバリアフリーの取り組みを促進をしてまいります。 223 ◯伊藤(ゆ)副委員長 あぜ上三和子委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 224 ◯伊藤(ゆ)副委員長 あかねがくぼかよ子委員の発言を許します。    〔伊藤(ゆ)副委員長退席、委員長着席〕 225 ◯あかねがくぼ委員 私の方からは、稼ぐ力向上について、まず最初にお伺いをいたします。  アジア諸国が目覚ましい経済成長を遂げている中、東京の経済成長率は〇・六%程度と、国際競争力は相対的に低下をしています。そこで、都は、都内経済を活性化させる施策の一つとして、すぐれた技術を持つ外国企業の誘致を特区制度などを活用して取り組んできております。  誘致対象となる外国企業の選定基準についてお伺いします。 226 ◯梶原政策企画局長 誘致対象となります外国企業の選定に当たりましては、AI、IoT、ロボティクス等の第四次産業革命に関連する技術について、世界的な先進性と、日本でまだ十分に活用されていない技術を持つことを重視しております。  また、都内企業と協業の意思を有し、その技術を持って都内産業の課題解決につなげ、さらに生産性向上にも寄与することができる企業であることも考慮をしております。  その上で、日本国内に進出し、事業を継続する企業を誘致対象とする選定基準としておりまして、都内に業務統括拠点または研究開発拠点を設立する計画を確認しております。 227 ◯あかねがくぼ委員 そういった外国企業の誘致によりまして、都民や都内産業にどのような利益がもたらされるのか、今までの成果、どんなものがあるのか、お伺いします。 228 ◯梶原政策企画局長 平成二十八年度までに誘致をいたしました外国企業八十社による都内への投資額は、約二百八十八億円に上り、その約七割の約二百十五億円が人件費となってございます。  このような直接的投資による効果に加えまして、市場規模の大きい産業領域へ先端技術が導入されることは、コスト削減や付加価値の向上をもたらし、都内企業の生産性向上や社会課題の解決にも貢献するものでございます。  具体的には、自動運転技術の円滑な導入を図っていくことは、運転手不足の解消や輸送の効率化につながり、また、卸売、小売業においても、深刻な人手不足の解決や生産性、業務効率性の向上が図られるものと考えております。 229 ◯あかねがくぼ委員 今まで約八十社程度の誘致に成功したということで、こちらがその分野、どういった分野の企業を誘致してきたかという内訳になってございます。これらの八十社の企業が、都内への直接投資額として二百八十八億円、このうち約七割が人件費ということですので、都民にとっては、よりよい条件での雇用になったという点で利益につながっているのではないかと思います。  それ以外にも、外国企業の持つすぐれた技術の活用によって、人手不足の解消につなげるなど、都内産業にもさまざまなメリットがあるということがわかりました。  すぐれた技術を持つ外国企業と都内企業の協業により生産性向上につながるということでもありますが、次は、過去五年間の都内企業との連携の実績につきましてご紹介をしたいと思います。  こちらが過去、平成二十九年度までの合計として二百十三件の誘致をしました外国企業と都内企業との業務の連携の実績があるということでございます。内訳を見ていきますと、まだ、中小企業の連携という意味では五十七件ということで、全体の中ではまだ少なくなっております。  次に、連携の内容について、五つの機能を分けて集計をしていただいておりますけれども、その中で、やはり営業の連携がメーンとなっている点が特徴かと思います。全体の中で五五%が営業の連携、中小企業に限定をいたしますと六一%が営業の連携ということであります。  これからいえることは、外国企業のすぐれた技術を都内の中小企業の生産性向上につなげるということを目的にするならば、営業や販売だけでなくて、もっと開発や製造、この後ろの方の機能についても連携を図るようにしていかなければならないと考えます。  この開発や製造について、現時点でどのような課題があるのか、連携が進まない理由などを調査分析して、都内企業の生産性向上につながるように、都としてもしっかりサポートしていただきたいと考えますが、見解をお伺いします。 230 ◯梶原政策企画局長 今お話にありましたが、都はこれまで、協業意思の高い外国企業を誘致し、都内企業との引き合わせを行ってきておりまして、平成二十九年度は、外国企業三十九社、都内企業百三十九社の間で延べ二百七十七件の提携に向けた交渉や面談が実施をされております。また、今年度からは専門のコーディネーターが外国企業と都内企業のニーズをきめ細かく把握することにより、効果的な引き合わせを支援いたしますパートナーシップ支援事業を開始しております。  本事業では、マッチングの支援だけではなく、その後の協業に向けた進捗管理を定期的に行うことで、提携交渉の継続的なフォローアップも実施をしておりまして、今後、今お話にありましたように、共同開発など、外国企業の技術が都内企業の技術水準を向上させるような効果的な協業を促進できるよう、支援を強化してまいります。 231 ◯あかねがくぼ委員 ただいま都内企業の生産性向上につながる効果的な協業になるよう支援をしていくということ、前向きなご答弁をいただいたと思います。パートナーシップ支援事業のフォローということで、これからしっかりとお願いしたいと思います。  さて、外国企業誘致の取り組みの一環として、その中でも特にスタートアップを対象にした東京の大手企業とのマッチングを図るアクセラレータープログラムというものがあります。  その実績としては、損害保険大手の日本企業、これとフランスのフィンテック企業であるシフト社が提携をいたしまして、シフト社の持つ人工知能が搭載された不正請求検知システムをちょうど来月、四月に導入する予定であると聞いています。これは、損保業界が直面をしています不正請求の課題解決につながっていくという、アクセラレータープログラムから生まれた好事例であると評価をいたします。  さて、スタートアップという言葉ですが、発祥地シリコンバレーでは、最新のテクノロジーを駆使し、これまでに存在しないサービスを生み出し、あっという間に市場を獲得しながら急成長を遂げる企業のことを指すということです。
     シリコンバレーやニューヨーク、イスラエルのテルアビブ、ロンドン、シンガポールなどが、世界的に有望といわれるスタートアップに選ばれる拠点であります。  その中で、ほかではなく東京が選ばれる理由、東京の優位性については、どのように認識をされていらっしゃいますでしょうか、また、外国企業にとって、都内の企業と連携をするメリットは何だとお考えでしょうか、お伺いします。 232 ◯梶原政策企画局長 東京が持つ優位性でございますけれども、誘致に成功した企業に東京を選んだ理由をヒアリングしたところ、外国企業が東京を選ぶ理由として、日本のマーケットの大きさ、潜在成長率の高さ、優秀な人材の豊富さ、社会の安定性などを挙げております。  また、英国系の監査法人の調べによりますと、日本の卸売、小売業におけるAIの活用市場の規模は、二〇一五年時点で約一兆円でございますが、二〇三〇年には十五兆円にも大きく拡大すると見込まれております。  こうした成長可能性のある大きなマーケットは、外国企業から有望な進出先として期待をされております。  また、都内企業と提携することで、自社の先進的技術を広く普及させ、販路拡大やパートナー獲得を実現することができることも、都内進出のメリットであるというふうに考えております。 233 ◯あかねがくぼ委員 東京が本拠地として選ばれる理由として、第一に市場の魅力、そして優秀な人材が採用しやすいという点、またカントリーリスクが低いという点であると認識をされているということでありました。  これについては私も、専門家の方に聞いてみまして、世界的に有望なスタートアップが本社所在地を決める要素は何なのかというところを聞いてまいりまして、第一に、やはり資金調達がしやすいかどうか、手続など含みまして素早くできるのか、税や規制面での優遇があるか、これが第一だということでありました。  第二に、ユニコーンなど有望な企業が同地域に存在をしており、イノベーションが生まれやすい、そういったエコシステムがあるということが第二のポイントであるということでございました。  つまり、そういったスタートアップの企業からすると、本社所在地を決定する要素として、市場の魅力というのが余りないと。それは、ビジネスを展開する上で、もう国境を越えていくということが前提になっているというところがあるというふうにお伺いをしました。  先般の第四回の定例会におきまして、私の質問に対して、イノベーションを生み出すエコシステムを都内につくるための取り組みをスタートをしていかれるということでご答弁を知事よりいただきました。こちらは大変期待をしておりますので、ぜひしっかりと進めていただきたいと存じます。  また、一点目の資金調達のしやすさですとか、行政手続の簡素化、そういった点も、特区を活用したさらなる規制緩和などもご検討をいただくことも必要かと考えます。  先ほどのご答弁では、今まで都内に誘致に成功した外国企業の方々に、なぜ東京を選んだのかということでお答えをいただいたかと思います。恐らく、その八十社にとっては、日本市場は非常に魅力的で、そこで稼ぐということが主な目的ではあるだろうなというふうに推測をいたします。  先ほどもご指摘させていただいたんですが、誘致した外国企業にとって、都内企業が単なる販売チャンネルになってしまっては、技術が都内企業に移転をされずに終わってしまうというリスクもございます。誘致に際して、都内企業との協業の意思確認、これをしていただいているというふうに聞いておりますが、契約などで拘束をするということではないと伺っております。誘致した外国企業によっては、都内の市場と人材、これを活用をされたけれども、都内企業には余りリターンがなかったということがないように、PDCAサイクルをしっかりと回していただきながら、内容を磨き上げていくことを継続をいただきたいと思います。  外国企業誘致を東京の稼ぐ力に結びつけるため、都内企業向けの施策との整合性、また相乗効果なども、ぜひ専門家の知見も交えまして、改めて確認をしていただくように要望をいたします。  さて、東京は、スタートアップ環境のおくれが指摘をされているといわれてきておりましたが、直近の十年では著しく改善をしているというのも事実でございます。例えば、ベンチャーキャピタルを中心としたリスクマネーが拡充をしてきている、官民による育成の仕組みも整ってきている。そして、オープンイノベーションの推進ということで、大企業との連携の機会もふえてきているということです。  東京都も先般、先端技術普及モデル創出事業として、キングサーモンプロジェクトと呼ばれておりますが、東京から世界市場を狙えるようなユニコーンの輩出に向けて取り組みを開始をされたところでございます。  スタートアップ環境が急速に改善されている中で、依然として残る最大の課題、これはスタートアップを立ち上げる人材が少ないということです。日本人の創業意欲というのは、諸外国と比べまして非常に低いといわれております。G20の中で比較をしたところ、ロシアが一番最下位なんですが、下から二番目が日本であったということです。これは失敗を恐れる、そういった指数が最も高いということで、それが創業への意欲を阻害しているのではないかというふうに見られております。  また、マイナビが大学生向けの調査を行いまして、大学生の大企業志向というのは近年さらに高まっておりまして、五割以上の大学生が大企業に行きたいといっているということです。逆に、起業志向はもともと低かったわけですが、さらに低下をしてしまって〇・四%まで落ちているということです。  G20の中の平均としても約一〇%ぐらいは起業志向があるにもかかわらず、〇・四%と余りにも低い状態であるということをやはり重く受けとめていき、学生時代からの取り組みというのが必要ではあろうかと思います。  そこで、起業家の裾野を広げる必要性があるという点につきましては、我が会派としても何度かお訴えしておりますが、創業を志す人材確保に向けた抜本的な取り組みとして、学生向けのプログラムが来年度より取り組みを開始されるとのことであります。小中学校向け起業家教育推進事業ということでございますが、どのようなものなのか、知事の見解もお伺いしたいと思います。 234 ◯小池知事 東京での創業を活性化するためには、これからの産業を担う若い世代を含めて幅広い層が起業を目指すように、その裾野を広げるということがまず必要となってまいります。そのために、ご質問にありましたように、小中学生のころから起業を身近に感じる、そして将来の職業の選択肢とするような環境をつくることが大切かと存じます。  そこで新年度からですが、学校の教育現場で起業家教育への支援を開始をいたします。具体的には、起業をテーマとする授業に関心のある公立や私立の小中学校に対しまして、相談窓口やコンサルタントの派遣を通じまして情報提供を行ってまいります。  また、起業家教育の導入に積極的に取り組む学校には専門家が赴いて、教育プログラムの作成やその実施を二年間にわたってサポートいたします。それから、学校以外でも小中学生が起業を学ぶ場をイベントの形で提供をしてまいります。これらを通じまして、次代を担う若い世代の創業への関心や意欲を高めて、東京発のベンチャーが、また、ユニコーンが次々に世界に羽ばたいていくように力を尽くしていきたいと考えております。 235 ◯あかねがくぼ委員 ありがとうございます。プログラムの内容は多忙な教員の方々の状況にも配慮をして、導入しやすい形で工夫をされているということがわかりました。その点も評価をしたいと思います。ぜひ実現に向けて動いていただきたいと存じます。  小学生の塾通いというのは、昨日も伊藤都議からテーマとして挙がっておりましたけれども、もはや小学生のスタンダードになりつつあるかなと思います。私の自宅最寄りの杉並区立の小学校で先生方に聞いてみましたけれども、約九割が中学受験をするということでありました。  塾に通われる理由というのはさまざまあろうかと思いますが、多くの、私も一人の親でございますが、よい学校に合格をすればよい就職ができるという過去の経験則から、子供の将来が不利にならないように、教育の投資を頑張っているというふうなことだと思います。  一方で、終身雇用の時代は終わりまして、変化の激しい不確実な時代、こんな時代を生きる子供たちにとっては、失敗を恐れない、仮に失敗しても何度でも立ち上がるといった起業家マインドを養うということは、創業するしないにかかわらず生きる力をつける上では有効であると考えます。そういう意味で、このプログラムに期待をしております。そこで、小中学生にとどまらず、都立高校においても起業や創業の学習の充実を図るべきと考えますが、都教育委員会の取り組みをお伺いします。 236 ◯中井教育長 起業や創業に係る学習は、未知のことに挑戦することで社会をよりよく変革しようとする起業家精神を醸成するとともに、起業に必要な知識やスキル等を身につけ、社会に新たな価値を提供することを狙いとしております。  都立商業高校の中には、地域の企業と連携して模擬的に株式会社を設立し、企業経営や商品開発について学ぶなど体験的な学習を行っている学校もございます。  来年度、都教育委員会は、希望する都立高校生を対象に、起業家や大学教授等による起業体験に関する講演会を開催いたします。また、生徒がみずから作成した事業プランをもとに起業に関するノウハウを学ぶワークショップも実施してまいります。こうした実践的なプログラムを通して新しい課題を見出し、解決する力や豊かな発想力を醸成するなど、起業や創業につながる意欲を持つ人材を育成してまいります。 237 ◯あかねがくぼ委員 課題解決力や発想力を醸成をするということでありますので、これはAI時代においては、どんな仕事につかれる上でも重要な能力であると考えます。  起業家育成という点では、また、前回の一般質問において、ソーシャルファームの担い手になれるような起業家の育成、そういった支援を多角的に検討をしていくということで、知事よりご答弁をいただきました。  昨日も、我が会派の質問でもテーマに上がりましたが、私からは、都が委託運営をしておりますKURUMIRUについてご質問させていただきたいと思います。  障害者の働く場である就労継続支援B型事業所の自主製品を販売をしておりますKURUMIRUは、平成二十八年度から、三店舗の常設店舗を運営しておりますが、店舗の開設から現在までの取り組みや売り上げなどの成果をお伺いします。 238 ◯内藤福祉保健局長 都は、企業等で働くことが困難な障害者が通う就労継続支援B型事業所の自主製品の販路拡大や魅力発信のため、お話のように、平成二十八年度に、福祉・トライアルショップKURUMIRUを、ここ都庁及び立川と錦糸町の商業施設、その三カ所に開設いたしました。  このショップでは、出品事業所に対しまして、安全性や品質表示など、市場で流通する商品としての基準の遵守を求めるとともに、流通分野の専門家が商品開発やコスト管理等につきまして丁寧にアドバイスするなど、商品価値を高める取り組みを行っております。また、販路拡大のため、イベントでの出張販売などの機会をふやしているところでございます。昨年度は百六十八事業所が出品し、三店舗の合計で約四万五千点、金額にしまして約二千九百万円の売り上げとなってございます。 239 ◯あかねがくぼ委員 ちょうどこちらが下のKURUMIRUさんで購入をしたペンケースでございます。こういった売り上げが徐々にKURUMIRUを通してアップしておるというところで、また工賃もアップしているということで聞いておりますので大変評価したいと思います。  さらに多くの方々にこういった商品を購入していただくためにも、各出品事業所みずからが経営の視点を持って消費者のニーズに応えるための商品開発や販売戦略などに取り組む力を高めていくことが重要と考えます。KURUMIRU事業を通じて、出品事業所が経営意識を高めるよう支援していくことに対しまして都の取り組みをお伺いします。 240 ◯内藤福祉保健局長 KURUMIRUの事業は、障害者がつくる製品の魅力を発信するとともに、市場で受け入れられる商品づくりを目指しております。出品事業所の中には、商品開発や改良を行い、売り上げを伸ばしているところがある一方で、マーケティングやコスト管理などに課題のある事業所もございます。  このため、全出品事業所を対象に流通分野の専門家による説明会を実施し、働く障害者の適性を踏まえた作業工程の工夫や、原材料の仕入れ方法、商品開発、改良の進め方、布製品、革製品などアイテムごとの販路拡大先などを具体的に説明しておりまして、今後とも、事業所みずからが経営意識を高められるよう支援してまいります。 241 ◯あかねがくぼ委員 私の地元杉並区では、八つのB型事業所がKURUMIRUに参加をされております。そういった事業所様の経営意識を高めていただくという支援が大変重要だと思います。  このKURUMIRU自体は、実店舗販売ということなのですが、事業所の中には、自主製品のネット販売にも挑戦をしておられるところもあると聞いております。ほかのB型の事業所様の作品でございます、これ、自主製品でございます。  こういったものがネットの販売などで、全国からどこでも商品をまず知っていただいて、購入をいただける。そうすることで、店舗展開よりも、より低コストで、利益が残っていきますので、多くの方に還元をすることができると思います。  今後は、ネット販売の取り組みについても、都として支援をしていただくなど検討をいただくように要望したいと思います。  続きまして、小中学校を取り巻く地域環境についての新たな取り組みでありますTokyoスクール・コミュニティ・プロジェクトについて、その趣旨をお伺いいたします。 242 ◯中井教育長 人口減少社会を見据えた持続可能な地域づくりを進めていくためには、地域の人々が相互につながり合える場が不可欠でございます。また、こうした場は、仕事と子育てを両立できる環境を整備するという点でも重要でございます。  平成三十一年度から実施するTokyoスクール・コミュニティ・プロジェクトは、放課後の子供たちの安全で安心な居場所の充実、元気高齢者の社会参加の促進、そして統括コーディネーターの配置拡大の三つの事業を横断的にプロジェクト化するものでございます。  これにより、地域の多様な人々が交流し、活躍できる拠点としての学校の機能をさらに高め、持続可能な地域づくりを推進してまいります。 243 ◯あかねがくぼ委員 Tokyoスクール・コミュニティ・プロジェクトということですね、学校がこの地域の拠点になるというようなものでございます。そこに、地域の方が、多様な地域の方が参画をしていくと。それをコーディネーターがいろいろとコーディネートしていく、こういった仕組みになっていますが、主に小学校だと思うんですが、小学校を拠点としたコミュニティということで、主要な担い手というか、ステークホルダーとしては、三パターンいらっしゃるかと思います。一つは、お子さん、子供ですね。もう一つが保護者であります。最後に、高齢者の方というのが実はこのプロジェクト、非常に重要な役割を担っていただく予定だと聞いております。  子供にとりましては、放課後の安心に過ごす場所です。保護者からしてみれば、やはり子育てと仕事の両立というところが課題になっている中で、安心して子供が放課後行ける場所があるという意味で、仕事との両立ができる。必要な機能になってきます。  高齢者の方にしてみれば、約半数の方が社会参加をされていないというアンケートも出ているくらいですので、高齢者の方が近くで社会参加していただく、そしてやりがいを持っていただく新たな居場所として、小学校、中学校が役割を担っていく、そういった構想のプロジェクトであると聞いております。  このように、多様な地域の人材を活用するということで、非常に重要だと思いますが、このプロジェクトの成功の鍵は、そういった方々をコーディネートする、このコーディネーターの方、こういったことがキーになってくるかと思います。  地域コーディネーターの計画的な養成や確保、これが必要であると考えますが、都の教育委員会の見解をお伺いします。 244 ◯中井教育長 ただいまお話しいただきましたとおり、地域コミュニティの活動を持続可能なものにしていくためには、子供たちへの教育を支援する多様な地域人材の掘り起こしを絶えず行うことが必要でございます。そこで重要となるのが、ただいま委員ご指摘のとおり、人と人とをつなぐ地域コーディネーターでございます。  都教育委員会は、地域コーディネーターを支える仕組みとして、コーディネーター同士の交流を図り、情報の共有化を促進する役割を担う統括コーディネーターを区市町村単位で配置する取り組みを平成三十一年度から本格的に実施してまいります。  また、元気高齢者が地域人材として活躍できる場をつくるために、学校敷地内に地域住民の交流拠点となるコミュニティハウスをモデル的に設置し、元気高齢者の社会参加の新たなあり方を区市町村に示してまいります。 245 ◯あかねがくぼ委員 小中学校を中心とした新たな地域コミュニティのあり方を示していただくと。特に高齢者がやりがいを持って社会参加ができる、そういった取り組みになるように期待をしております。  次に、教育庁の新財団についてお伺いします。  学校を取り巻く課題解決のために、新財団では三つの主な機能を有しているということであります。  一点目が、最適な外部人材を確保して紹介をする人材バンクとしての機能です。二点目は、国際交流に係る交渉などの代行や、専門知識が必要な分野の相談窓口としての機能です。三点目は、学校事務を集約して処理する事務センターとしての機能だということです。  これらの三つの機能を持たせることで、教員が授業など本来の仕事に専念をできる環境をつくっているということであります。  新財団の支援対象範囲には、区市町村教育委員会の管轄のものも含まれていると思いますが、責任と権限についてはどのような線引きで行っていくのか、見解をお伺いします。 246 ◯中井教育長 新たな教育課題や働き方改革など、教員を取り巻く課題への対応については、都全体の問題として広域的な教育行政を担い、県費負担教職員の任命権者である都教育委員会が支援機能を果たすことが重要でございます。  そのため、都教育委員会は、財団を活用した区市町村支援を新たに実施してまいります。  一方で、区市町村教育委員会は、みずからの権限と責任により、区市町村立学校を設置管理しております。このことから、区市町村立学校を対象とする支援については、区市町村教育委員会の役割や当該首長部局の方針との整合性などの点から、財団による支援の対象にはなじまない部分もあると考えております。  こうした観点から、今後、新財団の機能を具体化していく中で、支援の対象範囲についても具体的に整理をしてまいります。 247 ◯あかねがくぼ委員 また、教育委員会の組織の体質、これを引きずることなく、柔軟で機動的な組織となるように、役員のみならず社員構成にも留意する必要があると思います。教員OB以外からも多様な人材を登用して、多くの都民から納得、評価されるような工夫が必要であると考えます。  どんな取り組みにしていかれるのか、予定をしておられるのかお伺いします。 248 ◯中井教育長 新財団に対しては、学校の実情を踏まえたきめ細かく安定的な支援、専門的なノウハウを集約、集積した上での継続的な支援が求められております。こうした期待に応えるためには、財団において、その業務に適した人材を活用していく必要がございます。  そのため、退職教員のほか人材紹介のコーディネーター経験のある民間や地域の方々などを適切に採用してまいります。  さらに、経営を担う理事長については、財団設立に際し、外部の人材を登用することを考えております。  これらにより、多様な視点を取り入れた機動的な組織運営を行い、都民や学校の期待に応えてまいります。 249 ◯あかねがくぼ委員 経営責任を担う理事長を外部から登用するということを検討されているということで、その点は大変評価したいと思います。教育委員会の業務の見直しなども、より効率的な執行体制にしていただくことも求められておると思いますので、その点もしっかりと取り組んでいただきますようにお願いをしたいと思います。  最後に、子供の権利についてお伺いをいたします。  国は、都道府県に策定を求めております社会的養育推進計画の要領に、子供から意見を酌み取る方策と子供の権利を代弁するアドボカシーを進めることを示されています。  我が会派の龍円議員の質問に対しまして、都は、児童相談所の相談対応に当たっては、その点を配慮した取り組みを行っている、例えば、一時保護所は外部評価を受審し、第三者委員から助言も受けている、さらに、弁護士を含めた専門の相談員による相談など、今後も、子供の権利擁護の取り組みを推進していくということでお答えをいただいております。  千葉県野田市の児童虐待死事件では、親の強硬な姿勢に押されて、子供の置かれた立場を適切に理解し、対応することができなかったことが明らかになりました。児童相談所では、子供とよく話し合って、子供が家に帰りたいといったから家に帰すように判断を下しましたといっておりました。  虐待を受けている子供は必ずしもSOSを出すことができません。児童相談所も親の主張と板挟みになるなど、重要な判断を誤ることもあるということが証明されてしまいました。  このような悲劇を二度と繰り返さないために、どんな状況でも子供の権利擁護が保障されるような第三者機関による体制の強化、子供の意見を代弁し、適切に対処ができるアドボカシー体制を確立していくべきと考えますが、見解をお伺いします。 250 ◯内藤福祉保健局長 ただいま委員からお話ございましたように、児童相談所の相談対応に当たりましては、子供や保護者等の人権に十分配慮しながら、常に子供の最善の利益を図ることを最優先に、子供や保護者の意向、意見を十分に傾聴し、尊重するよう配慮してございます。  また、一時保護所では、児童の権利擁護と施設運営の質の向上を図るため、外部評価を受審しているほか、第三者委員を設置し、児童から相談を受けるとともに、権利擁護等の視点から児童相談所への助言を行っているところでございます。  さらに、都は、子供や保護者からの悩み等を相談員が電話で直接受けるとともに、深刻な相談には弁護士などの専門員が対応するなど、迅速かつ適切に支援しております。  お話のアドボカシー体制につきましては、現在、国が調査研究を行っておりますが、具体的な仕組みにつきましては、今後検討することとされておりまして、都は、その動向を注視してまいります。 251 ◯あかねがくぼ委員 ありがとうございます。アドボカシー体制についても、ぜひ今後しっかりと検討していただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございます。(拍手) 252 ◯石川委員長 あかねがくぼかよ子委員の発言は終わりました。  この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩をいたします。    午後六時四分休憩      ━━━━━━━━━━    午後六時三十九分開議 253 ◯三宅副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  伊藤しょうこう委員の発言を許します。 254 ◯伊藤(し)委員 それでは、建設残土の処分場における安心・安全対策について伺います。  一昨年秋の台風二十一号に伴う豪雨により、私の地元八王子市内の上川町では、都が自然保護条例に基づき開発を許可した残土処分場で、大規模な土砂崩落事故が発生しました。  幸い、人的な被害はありませんでしたが、付近を通る都道六一号美山通りは、約二カ月間通行どめになるなど、都民生活に多大な影響を及ぼしました。  この残土事業を行った会社が実質的に解散状態であり、事故防止の安全措置が行われなかったため、その後、都は昨年十一月に行政代執行法に基づく土砂の撤去工事に着手し、当面の緊急対策は完了しました。  しかし、こうした長期間にわたり埋立工事をしている残土処分場は、事前に確認をしたところ、都内全域の中で、八王子市内にしか存在せず、しかも九カ所もあります。  近年頻発する異常な豪雨があった場合、再び土砂崩落事故が発生する可能性も極めて大きいです。そこで都は、事故発生後、こうした残土処分場に対して、どのような対応を行ってきたのか伺います。
    255 ◯和賀井環境局長 都は自然保護条例に基づきまして、土砂による埋立事業を含む開発行為につきまして、一定の緑地の確保などを求める開発許可制度を運用しております。  今回の事故を受けまして、都は、自然保護条例の開発許可を受けて、土砂の埋立工事を行っていますお話の九カ所の残土処分場全てに対しまして、土砂災害の専門家による緊急点検を実施し、おのおのの現場において差し迫った危険性はないことを確認いたしました。  現在、これらの事業者に対し、排水設備の補修などについて文書指導等を行うとともに、随時現場の監視を行い、工事を早期に完了するよう指導を継続しているところでございます。 256 ◯伊藤(し)委員 こちらのパネルをごらんください。下が土砂災害発生後すぐの現場の写真です。上が復旧後ということになります。都道の西側から一万立米に及ぶ土砂崩落事故が発生をいたしました。  ほかの九カ所の残土処分場で安全点検を実施したとのことで一安心しましたが、なぜ事故が起きたのか、制度の問題点などを洗い出し、改善を進めるべきです。  そもそも、東京における自然の保護と回復に関する条例では、自然回復が目的ですから、極論すれば、最終的に植樹をすればいいことになります。  本来、この条例は、都市計画法など、他の法令と重層的に規制を行い、技術的な基準や多角的に工事の安全性や計画性を担保するものですが、事故を起こした処分場は、他の法令の要件をくぐり抜け、自然保護条例のみの指導となっていたとのことです。  すなわち、現場での指導方法とともに、同時に制度面の改善が必要不可欠です。今回の事故による都民生活の甚大な影響や人的被害の可能性があったことを鑑みますと、残土処分場における事故再発防止対策の徹底は都の重要な責務であります。  そこで、都は今回の事故を踏まえ、今後どのように再発防止に取り組んでいくのか伺います。 257 ◯和賀井環境局長 今回の事故現場や都が緊急点検を行いました残土処分場では、事業者が土砂の埋立工事を長期化させるなど、土砂災害の未然防止や自然再生を進める上で、さまざまな課題があると認識をしております。  現在、こうした残土処分場の現状や課題を整理しておりまして、その解決に向け、今後、監視指導手法の見直しを行うとともに、地元自治体との連携強化を図ってまいります。  あわせまして、自然保護条例の改正を含めた制度面の見直しの検討にも着手し、効果的な開発規制のもと、開発現場における安全の確保はもとより、早期に自然の保護と回復が図られるよう取り組んでまいります。 258 ◯伊藤(し)委員 残土事業者の中には、行政職員を恫喝する者や、ずさんな工事をする事業者もいると聞いており、現場の実際の指導は難しい面もあろうかと思います。  しかし、一部の悪質な事業者による不適切な工事によって、都民の生命、財産が危機にさらされることは、絶対あってはなりません。  地元自治体との連携や協力を行いつつ、都が局を超えて問題点や課題を共有し、開発規制や事業者の指導の見直しに着実に取り組むことを要望いたします。  続きまして、首都大学東京の名称変更に関連して伺います。  総務局長に伺います。首都大学東京は、東京都立大学などが、平成十七年に再編統合され、誕生いたしました。今定例会では、名称変更の議案が上程されています。どの名称がふさわしいかは議論もあるでしょうが、いずれにせよ、首都大学東京は、都民と地域に開かれた貴重な知的財産であります。  それでは、平成十七年に現在の名称変更を行い、それ以前と比較して、受験者数、就職内定率、研究の成果など、プラスもマイナスも含めて、どのような影響があったのか伺います。 259 ◯遠藤総務局長 首都大学東京は、平成十七年度に四つの大学を再編統合して発足いたしました。開学以来、従来より多彩な学問分野を持った総合大学として、都市の課題に焦点を当てた課題解決型の研究を推進するとともに、幅広い視野と専門性を持った人材の育成に取り組んでまいりました。  一方、こうした取り組みにもかかわらず、昨年行った見える化改革の過程におきまして、社会一般での認知度が不十分であることなどが改めて明らかになっており、この点は課題であると認識をしております。  なお、入試倍率についてでございますが、統合前の平成十六年度が七・二倍、首都大学東京の平成三十年度が五・六倍でございます。また、学部卒業者の就職率は、平成十九年度の都立大学卒業者が九七・三%、平成二十九年度の首都大学東京卒業者が九八・二%となっております。 260 ◯伊藤(し)委員 首都大学東京への名称変更前も後も、入試倍率も就職率もほぼ変わらずと、相変わらずしっかりと成果を上げている大学であるんだろうと思います。卒業生も優秀な方が多いと聞いております。  知事に伺います。大事なことは、学生に望まれるような魅力あるカリキュラムを編成することや、さまざまな研究成果を社会に還元することなど、名前を変えるより、都民生活や都政の発展に資する大学へ中身を充実させることであります。  それでは、大学の名称を変える意図は何なのか、知事に伺います。 261 ◯小池知事 まず、流れを改めて見ておきたいと思います。  昨年七月に都政改革本部会議を開きまして、総務局と公立大学法人が行った見える化改革、それについて報告がございました。中身は、首都大学東京の持つ教育研究水準に比べて、認知度、ブランド力偏差値が低いことなどが課題との報告でございました。  私自身も首都大学東京のこのような現状については、いろいろな方から、これまでもお話を伺ってまいりました。都庁の職員も出身者が多いですし、また都議会でも、出身者は多々おられると伺っております。  中でも、二十九年の春でしたか、ご退任になった川淵三郎さんが知事室をお訪ねになられまして、最後に一言だけいっておくと。名称を変えなさいということもおっしゃって去られたのは大変印象的でございました。  このような形で、その後、公立大学の大学法人首都大学東京、改めて都立の大学であるということを、都民の方々にわかりやすく発信をすること、教育研究成果を都民、都政に還元していくという大学の存在意義をこれまで以上に明確にしていくということで、名称変更についての方針を決定したところでございます。  この名称変更を契機といたしまして、開学以来の実績を土台とし、教育研究をさらに充実をさせていく。そして、名実ともに都立の大学としてのプレゼンスの向上を図れるように、都としても支援をしてまいりたい、このように考えております。 262 ◯伊藤(し)委員 いろんな人から聞いたというようなお話もありましたが、要は、一昨年、平成二十九年六月の都議選の際に、当時知事が代表を務めていた都民ファーストの会の政策集には、首都大学東京の名称を再検討し、都民に身近な大学へ改革と掲げていました。  その結果、知事のご答弁にもありましたが、昨年の七月の都政改革本部会議で、知事が、東京都立大学への名称変更を提案し、約一カ月後の八月二十四日には正式プレス発表と、都民の意見も聞かずにたった一カ月で決めたわけです。  今回、大学の名称を変更するに当たり、きちんとしたプロセスを経ずに、都民の声も聞かず、知事の鶴の一声で決めるのは、都民ファーストではなく、都知事ファーストということになりますよね。  それでは、総務局長にお尋ねをいたします。  実際の名称変更は、来年の四月一日と聞いております。本部キャンパスがある八王子市に聞いたところ、道路標示や各種看板、またパンフレットなど、名称変更にかかる経費は数百万円とお聞きをいたしました。  こちら、パネルにありますけれども、例えばこういった道路標示とか、あるいは避難所の表示、こういったこと、そのほかにも印刷物とか、いろんなものがあります。名称変更には、大学や東京都以外にも、さまざまな影響があるということをしっかり認識してもらいたいと思います。  地域との連携や貢献は、私立でも公立でも欠くことのできない大事な要素であります。すなわち、地元の理解や協力なしで、今のキャンパスはあり得ません。  それでは、名称変更について、地元八王子市にも事前に話ぐらいは、これから変えようと思っていますと、話ぐらいはしていると思いますが、地元市にいつごろお話ししたのか伺います。 263 ◯遠藤総務局長 首都大学東京におきましては、名称変更の手続に着手することを発表した翌月には、学長を初め幹部職員が、メーンキャンパスの地元である八王子市や関係団体に赴き、この間の経緯や今後のスケジュール等を説明いたしました。  引き続き、それぞれのキャンパスのある地元区市には丁寧に説明し、ご理解をいただくよう活動すると聞いております。 264 ◯伊藤(し)委員 要は、知事が提案をしてから、たった一カ月ぐらいしかありませんでしたから、地元市に説明する暇もなく発表してしまったと、こういうことだと思います。この大学のある南大沢の本部キャンパスといいますのは、多摩ニュータウン事業の二十住区というところになりまして、平成三年にキャンパスが移転をしました。  このときに、地元の住区につきましては、小学校二つと中学校一個と、住居と、あるいは会社とか、しっかりとした都市計画ができていたのを、当時、都立大が移転するのを受け入れるために、わざわざ都市計画まで変更して、地元は受け入れました。  ですから、もちろん大学がいろんなことをやるのに、一々全部地元に相談をしろとはいいませんけれども、名称変更とか、とにかく大きいようなことが起きるときには、少なくとも、そういった思いをしょった地元にも本当は心を寄せるのが、私は真の都民ファーストだと思っております。  ぜひこういった首都大学の名称、もちろん、いろんな名称に変える賛否両論あるかと思いますけれども、大事なのは、大学の中身をしっかりしてもらうことだと思います。首都大学に統合して、たった十三年しかたっていないにもかかわらず、大学の情報発信の努力不足を棚に上げて、そして、知事の自分の公約を拙速にトップダウンで決める手法には全く理解ができません。こうした自分ありきの知事の姿勢、都民不在の姿勢であることを指摘しまして、私の質問を終わります。(拍手)      ───────────── 265 ◯三宅副委員長 計測をとめてください。  ただいま、川松真一朗委員より関連質疑の申し出がありました。  本件は、予算特別委員会実施要領第七の規定に基づき、質疑委員の持ち時間の範囲内で認めることになっております。  川松真一朗委員の関連質疑を認めます。  なお、川松委員に申し上げます。  発言は、伊藤委員の質疑の持ち時間の範囲内となっておりますので、あらかじめご了承願います。  計測を始めてください。 266 ◯川松委員 さて、本年一月、厚生労働省は基幹統計であります毎月勤労統計調査に関して、不適切な調査が行われていたことを公表いたしました。このことについての都の立場は、厚労省から法定受託事務として委託を受ける立場であり、都が行ってきた調査の実務自体には何も問題がなかったことは明らかでございます。  しかしながら、今回問題となっている規模五百人以上の事業所の、日本全国で見たときの主たる所在は、当然、この首都東京都であり、この母体数が多い東京での調査が不適切なものだとわかった今、都はどうすべきかということを今回考えさせていただきました。  一次的には、法定受託事務として厚労省からいわれてきた、そのことをきっちりと仕上げたのはよく理解できますけれども、二次的には、自分たちがかかわっている事案がどのように活用され、どういう環境にあり、そしてどうやってデータとして出てきたのかということを、それぞれの立場の皆さん、調査をされた皆さんが、興味を持って事に当たっていたんだろうか、言葉をかえれば、自分の仕事に対して、都政への愛情というのがあったんだろうかというふうに思ったわけですね。  事前に私が総務局の担当者とこの件についてお話をしましたら、サンプル調査なのか、全数調査なのかということでありますけれども、抽出調査をした後に、復元しているのかどうなのかということは、どう見ても見抜けないということでありました。  出てきたデータがそれなんだ、正しいものなんだという認識しかできないということは、よく総務局の担当者の方と話をしてわかったわけですけれども、そこで、ちょっとここを見ていただきたいんですが、これが一連のこの今回の平成十五年からの流れなんですけれども、平成二十八年の十月に、厚生労働省は総務省に対して、調査のやり方を変更しますよという申請をしています。  このことは、実は総務省のホームページにおきまして、調査方法の変更についての諮問の審議をチェックできる状態にあったんです。少なくとも、愛を持った調査をした都の職員が、誰か一人でもこのときに気づいていれば、ここまで傷は大きくならなかったのではないかなという考え方もできるわけです。  去年六月に厚生労働省が出した各都道府県宛ての名簿で、去年六月の時点で、神奈川や愛知、そして大阪というこの三府県もサンプル調査にしますよという、厚労省が話をしていたんですけれども、今回の問題発覚後に、この三府県に対しては厚労省から、この事前の約束は撤回ねと、やっぱり全数調査でやってくださいねという話がありました。  しかし、この前言撤回というのは三府県に対してだけでありまして、東京都にはなかったんです。  今述べた、この三府県も東京都も、本来は三分の一ではなくて、全数やらなきゃいけなかったという前提なんですけれども、厚労省は東京都に対してだけ、三分の一は東京都、三分の二は国と、そういう方向性を示されているということでありますが、ここで私は提案させていただきたいんです。厚労省と東京都で意見の一致があって、東京都が全数調査するという形で意見の一致、方向が一致すれば、法定受託事務ですから、東京都が三分の一を調査しようが、三分の三調査をしようが、費用は国から出るわけです。  その意味でいくと、今、厚生労働省はこの件の対応に当たって、ほかの部署からも人を寄せるぐらい大変なぼろぼろな状態にありますから、ここで三府県に対しても足並みをそろえる、あるいは厚労省を助けるという意味でも、ここは率先して、知事、東京都が三分の三を調査しますよというふうに提案すべきだと思いますが、見解をお聞かせください。 267 ◯小池知事 まずは、基本的には厚生労働省がこの事務の責任を負って進めてこられたわけでございますので、一義的な問題はそこにあるということ、それから、総務省もかかわってくる話になりますけれども、こことの連携がどうであったか、同じように、都との連携というのも必要だった、コミュニケーションが必要ではなかったかなと、このようにも、私は個人的にもそう感じた流れでございます。  厚生労働省は、今回の事案に関連して全数調査を実施すべきという、統計委員会が指摘をしたわけですね。そこで、調査を実施していない五百人以上規模の都内の約一千事業所がありますけれども、それは国が直轄で調査をするということを、もう決定されているわけであります。  一方で、毎月勤労統計調査ですけれども、先ほどから委員がおっしゃっておられるように、これは法定受託事務でございます。よって、厚生労働省との間で、各種の負担の調整が整った場合においては、都で全数調査を行うことは可能かと存じます。  ただ、基本的にこれは法定受託事務ということで、この原則というのはしっかり守っていただきたいと存じます。 268 ◯川松委員 別に東京都がお金を出してということではなくて、今ぼろぼろになっている厚労省を助ける、あるいは厚労省はもう自分たちの責任を感じていますから、それは三分の二、私たちが責任持ちますよということですけれども、ここはいろんな今後の厚労省との関係、国との関係もありますから、知事が提案されてみてはいかがかなという提案でございました。  さて、次ですね、ブロックチェーン技術について述べていきますけれども、今日の激化する国際的都市間競争の時代におきまして、ブロックチェーンの技術など、新たなICTを活用していくことは、今後の成長戦略にとって必要不可欠であります。  特にこのブロックチェーン技術というのは、これまで金融の分野において発展しまして、仮想通貨、これは暗号資産ともいわれますけれども、全く新しい価値を生み出した画期的技術でございます。  この仮想通貨における活用は、金融システムとしての信頼性の低下など多くの問題は出ていますけれども、データ改ざんが極めて難しい、そしてあるいは既存のシステムより廉価でできるということにおいて、商業や流通産業など幅広い分野での活用が期待され、新しいビジネスモデルを生み出す鍵となる可能性があることは誰もが承知であると思います。  真に成長戦略のツールとして活用していくためには、これを中小、小規模企業における活用として、これは重要だというふうな認識を捉えて、資金決済の分野など、このブロックチェーン技術を前提とした暗号資産などの法制化に取り組んでいる国家もあるわけであります。  国際的にも先進性が高いと評価されている技術でありまして、都としても、世界に先駆けて、世界の都市に先駆けて、この国際金融都市構想もありますから、特区的な考え方の中で、ブロックチェーン技術を成長戦略の一つの重要なツールとして位置づけるべきではないかなと思います。  例えば、都がブロックチェーン技術のシンポジウムなどを主導しながら、機運醸成とともに、世界から人材や技術を集め、そうした情報の集積を中小、小規模企業などが利用できるビジネスマッチングや、コンサルティングサービスなどを提供しながら環境整備を進めることは有意義だと考えますけれども、知事の所見を伺います。 269 ◯小池知事 ブロックチェーンにつきましては、お話しのように、分散型ネットワークとして、まずデータ改ざんのリスクが少ないという点が挙げられます。それと同時に、低コスト化も期待ができるということで、安全で利便性の高い情報管理が可能になるポテンシャルは保有をしているという状況でございます。  一方で、それに加えまして、金融取引だけではなくて、最近は、再生エネルギーの調達元を証明するようなサービス、それから原材料がどこから来ているのかというトレーサビリティーに関する実証実験が行われるなどなど、事業構築に向けた民間の取り組みも活発に始まっているということでございます。  今後、これら中小や小規模企業など、さまざまな事業活動で、これらの技術が活用されることによって、新たなビジネスチャンスが生まれてくるという可能性もありますし、また、生産性の向上につながるということが期待されている。  そういうことから、都が来年度から行いますソサエティー五・〇の実現に向けた取り組みでは、最新の技術動向、そして活用の可能性など、この内容を含んだシンポジウムを開催するなど機運醸成も図っていきたいと考えております。  さまざまな可能性を含んでおりますこのブロックチェーンなど先端技術を活用した施策の方向性の検討をしっかりと進めていきたいと考えております。 270 ◯川松委員 つまり、そのソサエティー五・〇というのは、まだよくわからない。第一世代から始まって、狩猟時代から始まり、そして、この産業の時代になって、何なのかわからないんですけれども、今のままだと、どうも今回の件も政策企画局の担当の方と話をしてきましたけれども、自分たちの既存の概念にとらわれている。  それを飛び越えて──局長、首振っているけど、大分この時間、長い間やりとりしてきましたよ。それを乗り越えていくための提案があるんですよ。それは、知事の海外出張について。  この海外出張の予算、よく聞いていてくださいね。つまり、これ、ぐんと、二十七年度、二十八年度はぐんと上がっているんですが、上がっているのは、皆さん方が批判してきた舛添都政時代の海外出張の予算、そして小池都政になって、これが大分がくっと、十分の一から九分の一ぐらいまで下がっているわけですけれども、よくよく調べてみると、舛添都知事は豪華出張だ、豪華出張だといわれていましたが、舛添都知事時代に九回海外に行っているんですが、ご指摘のように、ファーストクラスで行ったのは三回だけなんです。あとはビジネスクラスでした。  そして、何がその金額が高いかというと、一緒に行った職員の数が多いんです。このことは、例えばソサエティー五・〇にしても、新しいものを東京がチャンスとして目指していくのであれば、新しい世界に飛び込んでいく、そして学んでいく職員の数も一緒になって、僕はふやさなきゃいけないと思う。  これをまやかし的に、オリンピックのときみたいに、知事の出張ではなくてほかの予算につけて、海外に実際には行っているわけですから、それじゃなかったら、やっぱり堂々と、どんとやることが、僕は、知事のためでもあるし、都の職員のためでもあるし、東京都のためだと思うんですよ。  霞が関の官僚の皆さんだって、新しい技術や新しいまちづくりはみんな海外で学んできたというじゃないですか。そういうことを皆さんと一緒になって考えていきたいと思うんですが、特に、先ほども、あかねがくぼ議員からもありましたけれども、ベンチャーを支援するとか、新しい技術を身につけようというのは、例えばシリコンバレーであったり、イスラエルであったり、e政府のエストニアだったり、いろんなところに広がっているわけですから、ここを皆さんと一緒になって盛り上げるためには、僕はこの予算では少し足りないと思うんです。  あんまり難しいこと聞かないから、ばたばたしなくて大丈夫ですよ。それで、それと同時に、新しい、特に二〇一九年、二〇二〇年というのはオリンピック・パラリンピックを控えて、東京がシティーセールスをする大きなチャンス、このPRに、前年度と同じような予算で、幾ら日程があるからとかって小さくならないで、どんどんどんどん皆さんも、知事、海外行かせたらいいじゃないですか。これが東京の宣伝のためになるんですよ。だから、僕はこの予算は少ないと思いますけれども、知事の見解を教えてください。 271 ◯小池知事 海外への出張は、その時々の都政の重要課題の解決など明確な目的を持って、限られた時間、経費を最大限に活用して成果をおさめる、このようにしております。  昨年秋はロンドン、パリの出張、金融街の中心のロンドンでは、プロモーション活動を実施いたしまして、シティーのトップでありますロードメイヤーと連携強化で合意をいたしております。それから、ロンドン大会の関係者とも会場視察をしてまいりまして、さまざまな先行事例を実地に学ぶことができました。  パリでは、イダルゴ市長と会談し、オリ・パラの成功、環境、文化、観光などの分野において連携を深めていくということでございます。  出張経費を大幅に削減し、かつ大きな成果を上げられたと、このように自負をいたしております。  それから、お尋ねでございますけれども、職員にはできるだけ海外を見るようにということで、よく、今度の予算書をお読みいただきたいと思います。一気に五百人の海外出張、視察ということ、これを予算として設けているところでございまして、東京の中に引きこもっていないで、海外を見るべきだということで予算をつけておりますので、どうぞご賛同いただければと、このように思います。 272 ◯川松委員 それはよくわかっているんです。だから、全体を知事の政策と一致するんだったら、予算を別立てにするのはおかしいんじゃないのという話をしているんです。  だって、その五百人だって、知事と同じ目的で行く人もいればそうじゃない人も当然いますよ。そこはあんまりお金がかかっているとか、海外だって、後ろめたく──今のように、効果があるんだったら、どんと行けばいいんですよ。風呂敷に包まないで、そうやって……(発言する者あり)こういうことをいう人たちがいるから、職員の皆さんが海外で勉強する機会がなくなっちゃう。  これからはもう知事がやるといって、皆さん応援してくれるというから、どんどん皆さん海外で学んで、本当に世界で一番の東京、ダイナミックな東京を皆さんとつくっていけると思ったら、きょうはうれしくなりました。皆さん、光輝く東京をつくってまいりましょう。  さて、これは未来志向の質問をしましたけど、ちょっと過去を振り返ってみます。  築地は守る、豊洲は生かすというキャッチフレーズについて触れます。  都知事が築地現地再整備を捨てた。今回の有償所管がえの予算案が決定した時点で、築地市場を信じていた人たちの心を傷つけ、そして、知事はこの論争で何をいっても、誰もが信じられなくなる、そういう状況に陥ったわけであります。  私もいろいろと言葉の変遷をチェックしましたけれども、小池知事が今主張されている築地活用案、あるいは築地ブランドを守るということは、なかなか、二年前の六月の時点では、多くの人たちとの理解の差は相当激しかったんじゃないのかなと思います。  今後、この土地を売却するかという私たちの主張、あるいは貸し付けのまま再開発するかという、ここの議論はまだこれからですから、それはさておき、民間が築地の地を再開発として手を入れていくということは、まさに都議会自民党がいっていたことなんですよ。  僕は、オリンピックの三会場見直しもそうですし、この豊洲移転に関しても、あるいはTTFのことに関しても、小池知事はいつも素直になると、都議会自民党のもとの案に戻っていくというのが私の主張であります。これは思い込みじゃなくて、実際そうなんですよ。  ですから、じゃ、どうしてその中で、女将さん会や多くの人たちが小池都知事に不信感を持つのか考えてみました。そこに浮かび上がるのは、小島敏郎氏の存在です。
     築地を守るというのは、イコール築地市場を守ることだと世の中に知らしめてきたのは、まさに小島氏の言動にあります。  二〇一七年四月の当時PT座長案といわれた計画もそうですし、私が世に公開させていただきました七月の業者向け勉強会もそうです。あるいは今回の女将さん会の要望書にあるように、あわせて都民ファーストの会の中央区選出の都議会議員の言動にも原因があるのかもしれません。  きょうはちょっと確認したいことがありますので質問させていただきますが、過去のことです。市場問題PTの第二回というのは、豊洲市場の構造についてというのがテーマでありました。  ここには、構造設計のテーマということで、今川先生という先生が呼ばれていて、その資料が提出されていたんですが、ここで小島座長はどんな発言をされたのか教えてください。 273 ◯遠藤総務局長 第二回の市場問題プロジェクトチームでは、豊洲市場の建物の構造安全性について議論を行いました。ただいまのご質問は、今川氏との関係での小島座長の発言かと思いますが、小島座長が開会前に出席者に対してどのような指示を、あるいは議論をしたのかについては、我々は存じ上げません。  開会後に議論を始めるに当たって、発言者はメーンテーブルに座っている方々に限りたい旨の発言を行っているのが、公式な発言でございます。 274 ◯川松委員 では、この市場問題プロジェクトチーム第二回終了後、今川氏はどんな態度でお帰りになられたか、記録があれば、教えてください。 275 ◯遠藤総務局長 その際、今川氏が帰られる際に、どのような状態であったかとか、どのような発言をなされたかということについては、事務局として把握した記録がございません。 276 ◯川松委員 何でこんなことをいうかといいますと、この第二回PTの過去の資料など、議事録を見ていただければわかるんですが、この今川先生から出された資料がパネルとして掲示されて、皆さんに説明はされているんだけれども、今川さんの発言の機会はなかった。  漏れ伝わるところによりますと、あの市場問題PTというのは、事前に打合会のようなものをやっていて、その場には今川さんというのは呼ばれて、発言をしていたと。  あと、ほかにも、当時、小島氏は、マスコミの皆さんを集めて勉強会というのをやっていたり、仲卸の皆さんたちと会って、いろんなことをいっていたんですが、そこの発言が一つ、築地は守るイコール築地市場は守るということにつながっていくので、ご説明しますが、なぜ構造の先生にその話を触れさせなかったか。  これは、もし皆さん方がちゃんと参考人招致に賛同していただければ、証言する方がいっぱい出てくると思いますけれども、豊洲の構造については触れるなという指示があったそうです。  なぜ、触れるな──もし何かそこで出てきたら、豊洲市場を将来高く売らなきゃいけないのに値段が下がってしまうからと。そういうやりとりが市場問題PTの打合会でもあったと。仲卸の皆さんもその話を聞いている。あるいは築地再整備側の皆さんもそれを聞いていて、やっぱり、小島座長は築地に戻ってくるんだ、豊洲を売却するんだと信じたそうです。  その時点で、知事はどう考えられるかわかりませんけれども、小島氏イコール小池知事という認識で話を聞いていたということであります。知事がどう考えるかはわかりません。  この時間も少ないので、最近の話に行きますが、特に、今は市場問題PTの座長から外れて都民ファーストの会というところに小島氏はおられるわけでありますけれども、今回、中途議決で、最終補正案ということで、この有償所管がえのことがありましたが、この最終補正案について、小島氏がこれを取り下げるように、理事者側に、あるいは都民ファーストの議員と一緒に働きかけたということはございますか。答えられる方がいたら教えてください。どうですか、いかがですか。 277 ◯武市財務局長 財務局に対しましては、そのようなことはございません。 278 ◯川松委員 財務局に対してはということは、ほかの局はあったんですか。 279 ◯村松中央卸売市場長 中央卸売市場当局に対しても、そのような話はございませんでした。 280 ◯川松委員 いいんです。こういうことがあるかどうかわからないんですけれども、実は私のところに、Q一からQ五と書いてある書類が今週届きました。  これ、見えます。委員長、見せに行っていいですか。 281 ◯三宅副委員長 計測をとめてください。 282 ◯川松委員 こういう書類が私のところに今週届いたんですが。    〔発言する者多し〕 283 ◯三宅副委員長 計測を始めてください。 284 ◯川松委員 私は時計のことは何もいっていませんからね。つまりこれは、じゃ、財務局長、この書類は何ですか。 285 ◯武市財務局長 都民ファーストの会の皆様との意見交換会で使用した資料の一部でございます。 286 ◯川松委員 この中のQ四というところを見てみますと、これ、経営計画には、Qの方が、経営計画には民営化や合理化も含めた抜本的な対策を盛り込むべきであるというふうに記されていて、その答えに経営の合理化、民間経営手法の導入など本質的な課題に切り込みというふうに書かれているんですが、財務局長、このQと、このアンサーというのは、これは何なのか教えてください。 287 ◯武市財務局長 それにつきましては、何度か勉強会を重ねている中で、そういうご質問をいただきまして、それに対する私ども財務局、中央卸売市場、都市整備局の見解として、下の丸がついている部分をお示ししたものでございます。 288 ◯川松委員 ということは、今、これ、三局でつくられたということなんですね。済みません、去年の予算特別委員会で、まさに武市財務局長の発言として、公文書とは実施機関の職員が職務上作成し、または取得した文書など、このいわゆる電磁記録も含めて、当該実施機関の職員が組織的に用いるものが公文書だという発言がございましたから、これは公文書であるということ、しかも、私は財務局長に聞いたら、都市整備局と市場も絡んでいるということでありますので、できればこの後、これにまつわる、書類にまつわる一式に関して、情報公開請求をかけさせていただきたいと思いますが、問題は、これ、じゃ、いつ開かれたんですか、この勉強会、都民ファーストとの勉強会は。 289 ◯武市財務局長 二月二十五日でございます。 290 ◯川松委員 この勉強会は何度か重ねるうちの、さっき財務局長が、何度かやりとりを重ねるうちのこのペーパーだといっていましたけれど、勉強会はその二月二十五日、一日だけですか。 291 ◯武市財務局長 二月五日と二月十二日、それに二月二十五日の三回ございます。 292 ◯川松委員 その勉強会の中身をお聞きしたいんですが、例えばその勉強会の中で、当該三局というお話がありましたが、答えられるところで答えていただきたいんですけど、市場の将来について、民営化だとか、民間の知恵を活用など言及された職員の方はいらっしゃいますか。 293 ◯武市財務局長 財務局職員があらゆる可能性を検討すると、そういう趣旨の中で申し上げた部分はございます。 294 ◯川松委員 その後の経済・港湾委員会のやりとりなどを見ていますと、その場で、民間経営手法の事例などをこの勉強会で示されたことはありますか。 295 ◯村松中央卸売市場長 かつてですね、かつてというか、あり方戦略本部という会議体でさまざま議論しておりましたが、そのときにいろいろ民間経営形態に関する分析等も資料として公開しておりました。  そういったことを勉強会の素材として提供させていただいて、議論をしたことがございますが、ただ、今回は具体的な会派とのやりとりでございますので、詳細については、答弁を差し控えさせていただきます。 296 ◯川松委員 では市場長、聞き方を変えます。この勉強会ではなくていいです。市場の皆さん方が外部に対してこれまで述べてきた民間経営手法の実例ってどんなものがあるか、全て答えてください。 297 ◯村松中央卸売市場長 民間経営手法、いろいろ幅広く考えておりまして、例えば先ほど、あり方戦略本部の議論の中では、例えば、PFI事業だとか、指定管理者というお話も、分析もしました。  また、民間の経営の目線から、民間経営の目線からいろいろな施策を検討するという広い意味で民間経営手法ということを私ども捉えておりまして、例えば、遊休施設の利用による増収策だとか、経費の圧縮だとか、そういったことも、民間の目線からいろいろ工夫をするという意味で、さまざまな手法等を考えております。 298 ◯川松委員 それは、この間出ていたPFIとかはどこに行ってしまったんですか。つまり、そこだけ、経済・港湾委員会ではそこまで全部詳しくいわなかったわけですよね。端的にポイントでいってきたから、みんな、この間も混乱しているわけですよ。  何をいいたいかというと、例えば二月二十五日にこの勉強会があって、しかも民営化に踏み込んだような発言もあった。そして、先ほど示したように、文言もあった上で、その翌日が二月二十五日なら、代表質問なわけですよ。  代表質問で、都民ファーストの会の代表質問では民営化にも踏み込んだ発言もあったし、そして、その日の朝には、朝日新聞にもそのことが書かれているわけですね。(「誤報だよ」と呼ぶ者あり)でも、誤報だといって、全くこれ、皆さん方が配って勉強会をやっていたのと同じような内容が出ているわけじゃないですか。ということですよ。(「将来的に」と呼ぶ者あり)これも、こっちの書類も将来的にって書いてありますよ。  ですから、こういうことのやりとりの中で、いろんな、むしろ今、財務局長、いろんな考え方がありますよ。いろんな考え方がありますけれども、民営化ということを、どういう視点で、例えば市場会計の将来的なあり方とか、このままで本当に市場会計が持つんだろうか心配だ。だから、民営化なんだみたいな、そういう議論は財務局はしていませんか。 299 ◯武市財務局長 そのような形での議論はしておりません。 300 ◯川松委員 何で僕が今こういうことをいっているかというと、市場の皆さんは、例えばこういうやりとりだとか、実際に都議会最大会派から民営化みたいな言葉が出てきたことで、市場の業者が、皆さんどうなっちゃうのかと心配しているわけですよ。  じゃ、この話は一回やめにして、違うことを聞きますけど、今回、五千四百二十三億円の有償所管がえの費用、そして、きのうあった建設局の五百億円と合わせて、大体約六千億円がぼんと入るわけですよ、市場に。借金が三千八百億円だとすれば、あと二千二百億円あります。これはどのようにして、今後使っていくつもりなんですか。 301 ◯村松中央卸売市場長 今お話しのとおり、まずは、企業債の償還に活用していくということが一番ですけれども、卸売市場は、都民に生鮮食料品を円滑、また安定的に供給しなきゃいけないという社会的使命、規範を持つ基幹的インフラでございます。引き続き、この機能を継続的に維持していかなければいけません。  したがいまして、今回、その有償所管がえに伴い、一般会計から市場会計に繰り入れられる収入につきましても、有効に活用していく必要があると考えております。先ほど申し上げたように、企業債を順次償還する財源とするほか、市場施設の維持更新対応などに加えまして、市場の活性化につながる施策、こういったところにも活用していきたいと考えております。 302 ◯川松委員 では、市場長、その市場の使用料というものに関しては、今、市場として、今のお金を原資にして、向こう何年まで上げないとか約束できますか。 303 ◯村松中央卸売市場長 今の時点で、何年まで上げるとか、逆に上げるなら何年以降とか、そういったことは分析もしておりませんし、お答えするような具体的な案を今、有しているわけではございません。 304 ◯川松委員 分析もしないで多額のお金を受け入れると。そっちの方が無責任じゃないですか。この二千二百億円をどう使っていくんですかと、その将来的なビジョンを聞かせてくださいといっているんですよ。  しかも僕は、だって、こういうことをいっている、据え置きにしろなんてあほなこといっていませんよ。そこは市場として、どういうシミュレーションをしているのかっていっているのは、今の段階で何も分析もしていませんっておかしいじゃないですか。  それでお金だけ受け入れるんですか。そういう発想で市場の経営をするんですか、市場長。二千二百億円を原資にして、ほかの市場の整備あるいは使用料をこのまま守っていくということに関して、何で触れない、触れられない。分析もしていないって、おかしくないですか。何かあるならいってくださいよ。 305 ◯村松中央卸売市場長 今のお話でございますけれども、この間、何回か議論になっておりますけれども、私どもといたしましては、今後、さまざま民間の有識者、経営的な視点を持たれる方、会計の専門家、そういった方の知見も活用しながら経営計画をつくることとしております。  そうした経営計画の中で、市場の、市場会計の持続性、これも当然踏まえた上で、実効性ある経営計画を策定していきたい、そのように考えております。 306 ◯川松委員 いずれにしましても、この件についてはしっかりと議論していかなければなりません。さらに、いろいろ市場の皆さんが混乱する原因は、市場問題PTにあるわけですから、きのう、我が党の鈴木議員から小島氏の参考人招致が求められましたけれども、改めて再度、私からも、小島氏の参考人招致を求めます。  また、本日、出てまいりました財務局長からいわれた財務局、都市整備局、市場がつくられました、この勉強会の資料及びそれに関するメモ等がありましたが、この情報公開を求めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  そして、最後になりますが、ダイバーシティーを掲げる小池都政でありますけれども、都は、平成二十七年に定めました人権施策推進指針におきまして、十七の課題を挙げております。この課題を二〇二〇年までにどこまでクリアしていけるかというのは、担当者の皆さんの課題だと思いますけれども、現在、国会ではアイヌ新法というものが議論されております。  この法案では、官房長官を本部長とするアイヌ政策推進本部を内閣に設置して政策を進めることになっておりますが、このアイヌの人々というのは十七の課題にも挙げられておりますけれども、二〇二〇年大会に向けて、都は新法について理解を深めるべきであると私は考えますけれども、この新法についての知事の所見を伺いまして、私の質問を終わります。 307 ◯小池知事 多様性が尊重されて、温かく優しさにあふれる、そして、誰もが、あすに夢を持って活躍できる東京、まさしくこれはダイバーシティーだと、このように表現できるかと思います。そのために、全ての人の人権も尊重されなければなりません。  都といたしまして、平成二十七年八月に、東京都人権施策推進指針を策定しているところでございまして、今ご指摘の中の十七の人権課題を掲げて、それぞれの現状と施策の方向性をお示しいたしました。  そして、その中の一つに、十七の一つに、アイヌの人々と明記をされているわけでございまして、アイヌの歴史、伝統、文化などについて正しく理解をすること。差別や偏見をなくすということにつながるとの認識のもとで、さまざまな普及啓発を行ってきたところでございます。  国において、今、ご指摘のように、先住民族であるアイヌの人々が、民族として誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を目指して、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案が、現在開会中の国会に提出をされているとのことでございます。  そこで、都はこれまでも、啓発の冊子であるとかリーフレットを発行し、アイヌの方々が参画するイベントの実施などで、この問題に対する普及啓発も進めております。国の動向も踏まえまして、今後は、アイヌの歴史や文化などに対しての理解と認識を深めるための取り組みを一層進めてまいります。 308 ◯三宅副委員長 伊藤しょうこう委員及び川松真一朗委員の発言は終わりました。(拍手)      ───────────── 309 ◯三宅副委員長 大松あきら委員の発言を許します。    〔三宅副委員長退席、上野副委員長着席〕 310 ◯大松委員 私からはキャッシュレス化について質問をいたします。  日本では、買い物をした際に、現金で支払うというのが一般的でありますけれども、海外では、クレジットカードやスマホによるキャッシュレス決済が主流になっているところでございます。  民間のシンクタンクによりますと、二〇一六年の日本のキャッシュレス比率は二〇%、それに対し、韓国は九六%、アメリカは四六%、中国は二〇一五年の数字でありますけれども、六〇%でございまして、日本のキャッシュレス比率は、諸外国に比べて低くとどまっているわけでございます。  現金でいいんじゃないかと、こう考える方も多いと思いますけれども、グローバル化が進む中にありまして、今後の日本の経済の発展、消費者サービスの向上、行政コストの削減などを考えた場合に、キャッシュレス化は、今、進めなければならない重要な課題の一つになっているわけでございます。  例えば、今、海外から多くの訪日観光客の皆様方がいらっしゃっているわけでありますが、その観光客の苦情の多くは、カードやスマホで買い物ができないでございます。  以前は、インターネットがつながらない、通信環境が悪いでございましたけれども、今は決済環境が悪いという苦情に変わってきているわけでございます。  経済産業省によりますと、外国人観光客の四割が現金しか使えないということに対して不満を持っていらっしゃいまして、この現状を改善しなければ、二〇二〇年に訪日外国人が仮に四千万人になったとしても、全国で約一兆二千億円の購買機会の損失が発生するとの試算があるわけでございます。  つまり、キャッシュレスなら買ったんだけれども、現金しかだめだったから買わなかった、買えなかったと、この金額が一兆二千億円になるわけでございます。これは、観光立国を目指す日本、そして、また東京にとりまして、大変大きな損失になるわけでございます。  また、みずほフィナンシャルグループによりますと、ATMやレジで現金を管理して、それを、店舗から銀行に運んだりすることにかかるコストが大変大きなものがありまして、人件費を含めますと、その金額は、全国で年間八兆円にもなると、こうした試算があるわけでございます。こうしたコストを削減すれば、生産性は向上いたしまして、消費者の利便性の向上、行政コストの削減に寄与することになるわけでございます。  そこで国は、東京オリ・パラ大会を一つの目途にいたしまして、キャッシュレス化を推進をしていこうということで、二〇二五年度までに、日本のキャッシュレス決済比率を四〇%にして、将来的には八〇%を目指すとしているわけでございます。  東京都におきましても、稼ぐ力を養うためにも、キャッシュレス化を推進していくべきと考えます。今後の東京のあり方として、キャッシュレス化についての小池知事の見解を求めます。 311 ◯小池知事 大変重要なご指摘をいただきありがとうございます。キャッシュレスの推進でございますが、現金取扱コストの低減や決済データを活用したサービスの創出につながるものでございます。そして、都民や外国人観光客の利便性の向上、国際金融都市としての東京の価値を高めるものでございます。現在、国は、未来投資戦略二〇一八の中で、経済発展と社会的課題の解決を両立させるソサエティー五・〇実現の重点分野としてキャッシュレス化を挙げており、その推進に向けた取り組みを進めておられます。  都におきましても、来年度、ソサエティー五・〇の実現に向けた取り組みを検討することといたしておりまして、その中で、キャッシュレスの普及に向けて、最新のフィンテックを用いたデジタル地域通貨の活用につきまして、調査検討などを行う予定といたしております。  今後、こうしたキャッシュレスの普及促進に向けた取り組みを進めて、世界に開かれた国際観光都市、国際金融都市として東京の競争力を高めていきたいと考えております。  ちなみに、都立の幾つかの施設におきまして、このキャッシュレス化を試験的に行うという、そのような予定でおります。 312 ◯大松委員 クレジットカードや交通系ICカードに加えまして、最近ではQRコードやバーコードを活用して、スマホで支払うと、こういう決済サービスが広がりつつあるわけでございまして、先日、このスマホ決済を試験的に導入している新宿区内の商店街を視察してまいりました。  そして、この商店街の役員の方によりますと、ほぼ一〇〇%の外国人の方がカードを使えるのか、キャッシュレスでいけるのかと聞いてくるそうでありまして、また、一〇〇%の中国人の方はスマホで支払えますかと、このように聞いてくるとおっしゃっておりました。  最近は、ツアーではなくグループや個人旅行もふえまして、この地域の商店街に外国人観光客の方が多数訪れるそうでございまして、カードやスマホで決済ができなければ、せっかくの商売のチャンスを逃してしまうということでございました。  そこで、この商店街の店舗のレジには、〇〇ペイという、このスマホ決済事業者のQRコードが掲示をされていらっしゃいまして、さらに、複数のスマホ決済事業者に対応できるタブレットが備えられているわけでございまして、その一台のタブレットで、この店側のQRコードを提示をしたり、そして、お客様のQRコードを読み込んだりできるようになっているわけでございます。  それで、この商店街ではタブレットを通して、携帯電話会社系のスマホ決済サービスを行っているわけでありますけれども、それによりまして、携帯電話のポイントも、この商店街で使ってお買い物ができるということで、集客効果も上げているということでございました。  工夫次第で、さまざまな可能性が広がっていくキャッシュレス化でありますけれども、多くの商店街では、その基本的な仕組みやメリット等についても、十分に情報が行き届いていないわけでございます。  こうした中、国は十月からキャッシュレス決済の端末などを、中小、小規模事業者が導入する場合に、その費用の全額を国と事業者で負担をする支援事業を始めるわけでございますけれども、商店街がキャッシュレス決済を導入して訪日外国人を取り込んで、売り上げをアップする絶好のチャンスでございます。  このキャッシュレス化を進めるために、導入等につきまして実情の把握や周知を図りまして、導入を促進していくべきと考えますけれども、都の見解を求めます。 313 ◯藤田産業労働局長 都は現在、海外からの旅行者の買い物に円滑に対応できるよう、店舗にキャッシュレスでの支払いを可能とする機器を導入する費用への助成を行っております。  また、中小の小売業者に対しまして、経営をめぐる最新の状況等を紹介いたしますセミナーにおきまして、今年度は、キャッシュレス決済に関する情報を提供しているところでございます。  現在、お話のとおり、国によるキャッシュレス化の推進や民間での取り組みの活発化など、さまざまな動きが出てきております。  このため、都といたしましては、新年度におきまして、中小企業を対象として、定期的に実施している調査がございますけれども、その中で、新たにキャッシュレス決済に関しまして、小売事業者の対応の現状等を把握し、課題の分析を行ってまいります。  また、経済団体と協力をして行っております経営ノウハウ等に関する講座の中で、地域の金融機関から講師を招きまして、キャッシュレスについて、きめ細かい説明を行うなど、情報提供の機会を拡充してまいります。 314 ◯大松委員 大変すばらしい答弁、ありがとうございました。  それでは次に、行政におけるキャッシュレス化について質問いたします。  先ほど知事からもお話がございましたけれども、東京都は来年度、このQRコードによるスマホ決済を、都立施設における公金収納に初めて取り組むとのことでございます。
     まず、その意義について答弁を求めます。 315 ◯土渕会計管理局長 都はこれまで、公金収納手段の多様化に取り組み、文化施設等にクレジットカードや電子マネーといったキャッシュレス決済を導入してきました。  今後も東京二〇二〇大会等に向け、インバウンドを含めた利用者の利便性向上や、事務の効率化などの観点から、都立施設等におけるキャッシュレス決済の導入を加速させる必要があると認識しております。  QRコード決済は、利用者にとって利便性が高く、店舗にとっても導入しやすい決済手段であり、今後の普及状況等を勘案しながら、新たな公金収納手段として、適切に対応していく必要があると考えております。  そのため、都では来年度から、恩賜上野動物園におきまして、QRコード決済の実証実験を行い、利用状況等を見きわめるとともに利用者の利便性向上を図ってまいります。 316 ◯大松委員 全国の他の自治体でもわずかではありますが、既にQRコードを使いましたスマホ決済を導入している施設がございます。  しかしながら、上野動物園は年間来場者数四百五十万人という、全国でも群を抜く施設でございますので、そこで導入する意義は大変大きいものがございます。この先駆的な取り組みを通して、全国に波及効果を及ぼすとともに、来場者の利便性が向上されることを期待するものでございます。  それで一方、新聞社の調査によりますと、このQRコードを活用したスマホ決済の認知度は約二〇%で、実際の利用率は二%にとどまっているわけでございまして、また、現在、スマホ決済サービスには多くの事業者が相次いで参入し、群雄割拠の状態でありまして、まだ安定したインフラとして定着しているわけではございません。  こうした中で、公金の収納に導入するに当たっては、決済した金額が確実に都に入金されるのか、この安全性を担保した上で進めるべきと考えます。都の見解を求めます。 317 ◯土渕会計管理局長 公金の収納につきましては、利便性に配慮しながらも、安全性、効率性を確保していくことが何より重要であると認識しております。  これまでも、クレジットカードや電子マネーなど、新たな収納手段を導入する際には、制度的な適合性やリスク管理をしっかりと担保した上で、取り組みを進めてきました。  来年度から実施するQRコード決済の実証実験につきましても、インバウンドを含めた利用者等へのアンケートを実施し、利用者の属性やQRコード決済の利用状況等を把握するとともに、収納業務の流れなどを確認し、公金収納の確実性や業務の効率化などを着実に検証しながら取り組んでまいります。 318 ◯大松委員 既に、この文化施設等に導入されているクレジットカードや電子マネーは当然のことといたしまして、このスマホ決済につきましても、都の収入が損なわれることのないように、実証実験により安全性等を検証した上で、このスマホ決済を含めて、キャッシュレス化への取り組みをさらに展開していくべきと考えます。  この実証実験を踏まえ、今後、他の都立施設等へのキャッシュレス導入にも取り組んでいくべきであります。都の所見を求めます。 319 ◯土渕会計管理局長 キャッシュレスの進展は日進月歩であり、取り組みに当たりスピード感もまた重要であると認識をしております。  実証実験において、安全性、有効性が確認できた時点で、速やかに他の都立施設等への導入に向け取り組んでまいります。  具体的には、実証実験で得られた検証データを各局に提供するとともに、キャッシュレス決済の導入手順を整備するなど、各局の取り組みを下支えいたします。  また、東京二〇二〇大会に向け、来年度中に、年間利用件数十万件以上の都立施設がキャッシュレスに対応できるよう、恩賜上野動物園を初め五施設のクレジットカードや電子マネー決済の導入を支援いたします。  こうした取り組みを通じ、都立施設等へのキャッシュレス導入を加速してまいります。 320 ◯大松委員 次に、都税について質問いたします。  固定資産税の納税者約三百万人のうち、半数が口座振替を行っているわけでございますけれども、この口座振替もキャッシュレスの一つでございます。一度申し込むと大変、便利なわけでありますけれども、その申込手続に手間がかかるという課題がございます。  申請書に記入をして、そして、窓口に持参をするか、もしくは郵送しなければならないわけでございまして、六月上旬に固定資産税の納税通知書を受け取って、すぐに申し込みの手続を行っても、六月末の第一期の納付には間に合わないわけでございます。  一期目から口座振替できないのか、手続に時間がかかり過ぎるという都民の声も、かねてから聞かせていただいていたわけでございますけれども、そこで都議会公明党が昨年の第一回定例会で、口座振替の申込手続を簡単にする方策について質問したところ、都は、いわゆるウエブ口座振替を平成三十一年度の導入に向けて検討していくと答弁をしておりました。  そこで、ウエブ口座振替の導入を急ぐべきであります。その取り組み状況について、都の答弁を求めます。 321 ◯目黒主税局長 口座振替は一回の申し込みで、その後、継続して納付が可能となるため利用者も多く、代表的な納付方法として定着をしております。  このため、その利便性向上を図る取り組みは、極めて重要であると認識をしております。ウエブ口座振替の導入によりまして、依頼書への記入、押印、提出が不要となる上に、口座引き落としまでの期間が二十日程度に短縮され、例えば、固定資産税の納税通知書が届いた後でも、第一期の納期からの利用が可能となります。  このように、ウエブ口座振替は納税者の利便性が大きく向上するサービスでありまして、ペーパーレス、判こレス、キャッシュレスという三つのレスにもつながるものでございます。  納税者にとりまして、安全で利用しやすいシステムとなるよう、現在、準備を進めておりまして、平成三十一年四月、本年四月一日からサービスを開始いたします。 322 ◯大松委員 ウエブ口座振替を利用すれば、六月の初めに納税通知書が届いた後、十日までに手続をすれば、六月末の納期限に口座振替ができるとのことでございまして、大変便利になるわけでございます。  これは都道府県では初めての導入というふうに聞いておりますので、どう多くの納税者にこのことを知っていただくかということが課題になってくるわけでございます。  そこで、ウエブ口座振替につきまして、納税者に広く知っていただくためにさまざまな周知活動を行う必要があります。納税者に対する広報活動の展開について、都の見解を求めます。 323 ◯目黒主税局長 より多くの都民の方にウエブ口座振替を知っていただくために、報道発表、新聞広告の掲載、電車やバスへの車内ポスター掲示を行っていくほか、サービスを開始する四月以降は、PR動画を駅や街頭などで放映する予定でございます。  また、六月に発付する固定資産税の納税通知書には、ウエブ口座振替の申し込みを強力に促すため、申し込みサイトへのアクセスや、操作方法等を説明したチラシを同封し、周知を図ることとしております。  さらに、テレビや広報紙などの各種媒体やSNS等を利用した情報発信により、納税者への周知を積極的に推進してまいります。こうした取り組みを通じ、都税におけるキャッシュレス化の流れを着実なものとしてまいります。 324 ◯大松委員 キャッシュレス化は、スマホの普及によりまして、さまざまな決済サービス事業者が登場いたしまして、多様化の様相を見せているわけでございまして、例えば、QRコードによるスマホ決済についても、日常の支払いにおいて、一般的な決済手段として定着をしていくことになれば、いずれ納税方法として導入していくことを幅広く検討する必要があると思います。  都税の納税に当たりましては、安全で安定的かつ効率的な仕組みでなければなりませんし、制度上の制約もあることは承知をしているわけでございますけれども、キャッシュレス化の動向を見きわめつつ、引き続き、納税者の利便性に寄与するよう取り組んでいくことを要望しておきたいと思います。  次に、教育について質問をいたします。  グローバル化が進む世界にありまして、子供たちが伸び伸びと活躍をして、幸福で充実した人生を送れるようにするには、どのような教育が求められるのか。  その一つとして、東京都教育委員会は、自国の文化を理解をして、そして他国の多様な文化も理解し尊重できる、いわゆるグローバル人材の育成に取り組んでいるところでございます。  こうした人材を育成するためには、子供たちが多様で異なる国や文化に触れ合える国際交流の機会をふやしていくことが大変重要でございまして、とともに、教育する側の教員、学校、教育委員会も国際理解を深めていかなければなりません。  その意味からも、現在、東京都教育委員会が海外の教育行政機関と覚書を締結をして、教育分野における国際交流を進めていることは大変、重要なことであると思います。  これまでに、都教育委員会は、カナダのブリティッシュコロンビア州の教育省、オーストラリアのニューサウスウェールズ州及びクイーンズランド州の教育省、ニュージーランドの政府の教育機関、中国の北京市教育委員会、台湾の台北市及び高雄市の教育局、タイの教育省など、ちょうどこの太平洋を取り囲むような形で、この教育のネットワークを広げられていらっしゃるわけでございまして、この東京都教育委員会の取り組みを高く評価するものでございます。  そこで、今後は、この覚書による交流をどう具体化していくのかが重要になってまいります。その一つが、姉妹校など学校ごとの国際交流を広げていくことであると考えます。東京オリ・パラ大会も来年に迫りまして、国際交流の機運も高まります。  今後、多くの学校で国際交流の機会が提供されるようにするべきであります。都立高校が確実に国際交流に取り組めるようにするべきと考えますが、東京都教育委員会の見解を求めます。 325 ◯中井教育長 都教育委員会は、昨年十月に都内の学校と海外の学校との国際交流の窓口となり、学校向けのワンストップサービスの機能を持ちます国際交流コンシェルジュを開設いたしました。  これにより、これまでにメッセージカードの交換やインターネットを活用した対話、在京大使館との交流など都内公立学校で百五十件以上の交流活動が実施されております。  利用した学校からは、交流先を見つけるには担当の教員だけでは限界があり、とても助かった、交流の準備や相談に丁寧に応じてもらえたのは、心強かったなどの声が寄せられております。  今後、国際交流コンシェルジュの取り組みをさらに充実させ、学校にとって有益な情報や豊富な交流機会を提供するなどして、全ての都立高校がそれぞれの学校に合った多様な国際交流が実現できるよう支援してまいります。 326 ◯大松委員 次に、グローバル人材を育成をするためには、教育の国際交流を担当する教員の指導力の向上を図らなければなりません。  都教育委員会は、英語科教員の指導力を磨くために、今、海外の大学に派遣をして、その報告会を海外の教育関係者も交えての、シンポジウム形式で行っているわけでございまして、私も、昨年も一昨年も出席をさせていただきましたけれども、大変に充実した内容になっているわけでございまして、今後、この海外派遣研修と報告会及びシンポジウムをさらに拡充をして、グローバル人材の育成、教育の国際交流を推進できる教員の指導力向上に努めていくべきと考えます。  東京都教育委員会の見解を求めます。 327 ◯中井教育長 海外派遣研修において、教員は大学での研修のほか、現地の教員や他国から派遣されている教員との交流、ホームステイ等を通じて、異文化理解を深め、国際交流の意義を体験的に学んでおります。  来年度、都教育委員会は、現地で実施している国際交流に関するプログラムを拡充するとともに、今後のイマージョン教育の推進を担う教員の育成を視野に、英語科以外で国際交流を担当する教員を、派遣研修の対象に新たに加えるなどして、海外派遣研修を充実させてまいります。  また、帰国後に実施する、先ほどお話がございました海外派遣研修報告会及びシンポジウムにおきまして、研修成果を広く周知するとともに、派遣教員が国際交流のあり方等について、海外教育機関の指導者とディスカッションする場を設けるなど、国際交流に関する実践力や指導力をさらに高めてまいります。 328 ◯大松委員 今、この訪日する外国人労働者の増加に伴いまして、都内の学校には、日本語を母語としない子供たちがふえているわけでございます。  子供たちは、日本語による日常会話を身につけるには、比較的短期間のうちにできるようになりますけれども、学習に必要な語学力、これを身につけるにはさらに数年がかかるといわれているわけでございまして、その子供たちが、この年齢相応に、本来、習得できるはずの学力を身につけられるように、現場の教職員の皆様方は、日本語教育や学科教育に懸命に取り組んでいらっしゃるわけでございますけれども、現状は、まだまだ追いついていないというわけでございます。  現在、文科省は、外国人の受入れ・共生のための教育推進検討チームをつくりまして、外国人児童生徒等への教育の充実について検討し、ことし六月までに対策をまとめる予定と聞いております。  また、超党派の国会議員が日本語教育を推進するため、国、地方自治体、事業主の責務を規定する日本語教育推進法案を今国会に提出をする動きもございます。  都教育委員会は、都立高校改革推進計画新実施計画(第二次)の中で、在京外国人等への就学機会の確保を図るため、都立高校への受け入れの拡大の検討や、入学後の日本語習得に向けた支援を行っていくとしています。  そこで、都立高校での日本語教育の充実に向けた取り組みの方向性について、東京都教育委員会の見解を求めます。 329 ◯中井教育長 いわゆる入管法改正等に伴い、在京外国人生徒等のさらなる増加が見込まれますことから、高校への就学機会の確保や、学校生活を円滑に送るために必要な日本語習得に向けた支援が一層重要となってまいります。  そのため、先ほどお話しいただきましたとおり、都教育委員会は、都立高校改革推進計画新実施計画(第二次)において、在京外国人生徒等に係る適切な募集規模の検討や、日本語指導の充実に取り組むことといたしました。  今後、日本語指導が必要な在京外国人生徒数の動向を精査するとともに、在京外国人生徒対象の募集枠を設置している都立高校において、日本語指導が必要な生徒への支援に係る校内組織を強化してまいります。さらに、NPOや大学などとの連携による学習支援や効果的な指導方法などについても検討してまいります。 330 ◯大松委員 今、全国で義務教育年齢にある外国籍児童は約十二万人、そして、そのうち就学しているかどうか状況がわからない児童が一万八千人いるといわれていまして、文科省は四月にも各自治体に要請をして、その実態調査に着手をすると聞いております。  国際人権規約には、外国人の子供も教育を受ける権利があることが規定をされているわけでございまして、今後、この実態調査の結果が明らかになれば、未就学の外国籍児童の学校への受け入れを促進をしていかなければならないわけでございます。  そうなりますと、日本語指導の人材がより一層必要になってまいります。そこで、都教育委員会は、語学のできる教員、OBや留学生の活用など、日本語指導をできる人材を確保するとともに、ICTなどを活用した日本語指導のサポート体制を構築して、区市町村を支援すべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。 331 ◯中井教育長 都教育委員会はこれまで、日本語学級設置校や日本語指導が必要な児童生徒が多数在籍する小中学校に教員の加配を実施してまいりました。  こうした取り組みに加え、平成三十一年度には、ICTを活用して教職員が学習指導や就学手続などで、児童生徒や保護者との会話を円滑に行うことができる多言語翻訳システムの導入に対し、区市町村への補助を実施してまいります。  今後とも、区市町村における日本語指導体制の充実を支援してまいります。 332 ◯大松委員 このほかにも、外国人の受け入れをめぐる問題は多岐にわたるわけでございますが、そこで、都として、広範囲にわたるこの外国人受け入れに伴う課題に取り組むために、局横断的な体制で総合的な対策を検討すべきと考えますが、小池知事の見解を求めます。 333 ◯小池知事 ご指摘の在住外国人は、都内で三年間で十万人以上増加し、現在、五十五万人に上っております。また、法改正で、さらに国の外国人材の受け入れ拡大が進むことを考えると、増加が見込まれるところでございます。  都といたしまして、これまで文化、生活習慣、言葉の違いなど、外国人の方のさまざまな課題に対して、都の外国人相談窓口を設け、また、各局で相談対応を受けつけ、外国人に対する生活、そして防災に関する情報の提供なども含めまして、幅広い支援に取り組んできたところでございます。  さらに、昨年十一月に、ご指摘のように庁内横断的な組織をつくっております。それは外国人施策に関するプロジェクトチームという名称で立ち上げておりまして、今後の外国人施策の展開について、全庁的な視点から検討を進めていく、このように整えております。  外国人と日本人が多様性を認め合うということ、そしてまた、ともに安心して生活をし、活躍できる社会にする、それがダイバーシティーということで、その実現のために、これらの理解が必要かと考えております。  今後、子供の教育、住宅、そして労働、さまざまな分野で、各局が連携をしていくことによって、そのもとで、施策の一層の強化と総合的に推進をしていく必要があると考えております。 334 ◯大松委員 次に、受動喫煙防止対策について質問します。  東京都受動喫煙防止条例が、昨年、国の法律に先行して制定され、来年四月から全面施行になります。  東京オリ・パラ大会も一年後に迫っておりまして、国の法律も条例と同時施行になります。法令に基づき、オリンピック・パラリンピックの開催都市にふさわしい、スモークフリーのまちづくりを着実に進めなければなりません。  スモークフリーのまちづくりを進めるためには、この新しいルールを、受動喫煙防止対策を義務づけられる施設管理者や喫煙者に、さまざまな方法を活用してきちんと周知をしていくことが欠かせません。また、喫煙者に配慮するとともに、屋外での受動喫煙を防止するための公衆喫煙所の設置を促進していくべきと考えます。小池知事の見解を求めます。 335 ◯小池知事 二〇二〇年四月、受動喫煙防止条例の全面施行まで残すところ一年余りでございます。  都といたしまして、昨年六月に条例を制定いたしました後、都民や事業者、区市町村の皆様方に、条例の趣旨、そして目的をご理解いただくために、広報紙やホームページ、SNSを活用した普及啓発を行っております。とともに、区市町村や事業者向けの説明会の開催など、具体的な内容に関する周知を行っているところでございます。もっと工夫をしろというようなお声もいただいております。  また、専門相談窓口を開設いたしまして、都民や事業者からの個別のご相談に応じるとともに、喫煙専用室などを設置しようとする事業者に対しまして、具体的な助言を行います専門アドバイザーを派遣いたしております。  さらに、区市町村に対しては、公衆喫煙所の設置に要する経費を補助するなど、地域の実情に応じました取り組みを支援しているところでございます。  引き続き、こうした取り組みを推進してまいります。そして、区市町村、事業者、しっかり連携をしながら、協力をしながら、受動喫煙防止の取り組みを一層進めてまいりたい、このように考えております。 336 ◯大松委員 この条例の施行に当たりましては、知事にも今お答えいただきましたけれども、公衆喫煙所を一層きめ細かく設置をしていくことが重要になってまいります。  公衆喫煙所を設置する市区町村に対して、財政支援に加えて、より一層の取り組みが進むよう、都として、さらに支援をしていくべきと考えます。見解を求めます。 337 ◯内藤福祉保健局長 都は、屋内外の受動喫煙を防止するため、昨年九月から、区市町村が行います公衆喫煙所の整備に対する支援を開始いたしました。  支援に当たりましては、区市町村がみずから設置する場合に加え、民間事業者と連携して公衆喫煙所を整備する場合も対象としておりまして、区市町村は、オフィスビル、コンビニエンスストアの喫煙所や、空気清浄機を搭載した移動可能なトレーラー型の屋内喫煙所など、地域の実情に応じて整備を進めているところでございます。  こうしたさまざまな取り組み事例も紹介し、引き続き、区市町村と連携協力しながら公衆喫煙所の整備を進めてまいります。 338 ◯大松委員 原則屋内禁煙となります飲食店やホテル業の皆様方からは、喫煙専用室を設置する場合、コストは幾らぐらいかかるのか、設計上、設置が可能なのか、経営への影響はどうなのか、さまざまな問い合わせ、お声を聞かせていただいているところでございます。  国の政省令によりまして、喫煙専用室の設計の基準などもようやく決定をいたしました。最前線の飲食店やホテルへの相談体制をよりきめ細かくしながら、早急に補助金制度をスタートするべきと考えます。都の見解を求めます。 339 ◯藤田産業労働局長 都では、都内の中小飲食店、宿泊施設を対象に、東京二〇二〇大会に向け、受動喫煙防止対策が円滑に進むよう支援を行います。  まず、店舗を全面禁煙にするか、喫煙専用室を設置するかなど、飲食店等のさまざまな悩みにきめ細かく対応するため、本年一月から、中小企業診断士等の専門家を無料で派遣し、経営上の助言を行う取り組みを開始しております。  また、こうした助言等を受けまして、専用喫煙室を設置しようとする中小飲食店等に対しましては、来年度より、四百万円を上限に必要な経費を補助いたします。  特に、客席面積百平方メートル以下の中小飲食店に対しては、補助率をさらに十分の九まで引き上げ、一層の負担軽減を図ってまいります。  この補助制度を、本年四月に速やかに募集開始できるよう、中小飲食店等への周知も含め、現在、準備を進めているところでございます。 340 ◯大松委員 最後に、まちづくりで、JR埼京線十条駅付近の連続立体化事業の取り組み状況について都の答弁を求めまして、私の質問を終わります。 341 ◯西倉東京都技監 連続立体交差事業は、道路整備の一環として実施しておりまして、数多くの踏切を同時に除却することで、地域の活性化や防災性の向上にも資する、極めて効果の高い事業でございます。  JR埼京線十条駅付近には、都市計画道路補助第八五号線と交差する十条道踏切など六カ所の踏切があり、鉄道立体化が必要でございます。  このため、昨年度、十条駅付近の連続立体交差化について都市計画決定し、現在、用地測量や詳細設計を実施しておりまして、今後、国との詳細設計協議などを進め、来年度、事業に着手いたします。
     引き続き、地元区や鉄道事業者と連携しながら、積極的に取り組んでまいります。    〔上野副委員長退席、委員長着席〕 342 ◯石川委員長 大松あきら委員の発言は終わりました。(拍手)  以上で、本日予定をしておりました質疑は全て終了いたしました。  なお、明日は午前十一時から理事会を控室一で、また、午後一時から委員会を本委員会室で開会いたしますので、よろしくお願いをいたします。  これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。    午後八時十三分散会 Copyright © Tokyo Metropolitan Government, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...