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2019-02-27 平成31年第1回定例会(第4号)(速報版) 本文

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  1. 東京都議会 2019-02-27
    2019-02-27 平成31年第1回定例会(第4号)(速報版) 本文


    取得元: 東京都議会公式サイト
    最終取得日: 2019-04-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1    午後一時開議 2 ◯議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。      ━━━━━━━━━━ 3 ◯議長(尾崎大介君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。      ━━━━━━━━━━ 4 ◯議長(尾崎大介君) 昨日に引き続き質問を行います。  九十三番田の上いくこさん。    〔九十三番田の上いくこ君登壇〕 5 ◯九十三番(田の上いくこ君) 建築物バリアフリー条例改正案に当たっては、ホテル一般客室の規定において、これまで障害者団体を交え協議を続けてまいりました。また、会派要望も提出させていただきました。  当事者要望を踏まえ、より現実的な努力義務規定と今後の検討の附則をつけていただいたことを評価いたします。初めて一般客室の規定にまで踏み込み、ユニバーサルデザインを浸透させるきっかけとなります。今後、他自治体に誇れる条例になるよう、さらに検証を続けていただきたいと要望いたします。  車椅子の種類は多様で、自走式、介助式、また手動、電動があります。電動の中でも簡易なものから四輪、六輪と多岐にわたります。  今回の条例で障害者団体が要望したのは、入り口からの通路幅とトイレや浴室の出入り口幅です。通常、トイレや浴室の出入り口は、客室出入り口のすぐ近くにあります。七十から八十センチメートルの通路で、七十センチ幅の浴室出入り口では直角に曲がれない、一番小さい手動式の車椅子では何とか入れても壁を傷つけてしまう、また、回転できず出られないなどの声がありました。  誰しもがいつ障害を持つかわかりません。今回の要望書を提出した障害者団体の方も、以前はスポーツ選手だったり、元気に飛び回る学生だったりしました。あるとき、事故や病気で車椅子の生活になっただけです。彼らも障害がなかったときには、幅五センチの要望をするとは考えてもみなかったのではないでしょうか。  今回のような当事者の現実的なニーズを的確に把握し、反映するためには、実証実験などを行い、利用者と供給側の双方が確認することが重要と考えます。都の所見を伺います。  私は、十年来の政策課題として、鉄道駅ホームのかさ上げ、すなわちスロープ設置を要望してきました。車椅子やベビーカーの方が、駅員さんの手をかりずして電車の乗りおりができるもので、大変喜ばれております。しかも、健常者は気づかないぐらいわずかな傾斜なので、つまずくこともない安全なものです。  ホームドア設置時に同時に工事をすると費用が縮減されるため、これまでにも、ホームドア設置時に、都営三田線では二両目と五両目、大江戸線では四両目と五両目の、車椅子スペースのある乗降口のホームにかさ上げをしていただき、さらには、「ゆりかもめ」でも実施していただいています。  私の地元を通過する都営新宿線でも、全駅で平成二十九年からホームドア設置とかさ上げ工事を行っております。このかさ上げに関しては、全駅の全てのドアが対象と聞き、大変喜んでいましたが、実際に車椅子利用者が乗車したところ、ホームと車両間の段差、すき間が大きく、小さい車椅子では越えられない、大きな電動車椅子でも、勇気を出さないと、簡単には乗車できないという声がありました。  ホームが大きくカーブ状になっていることなどから、すき間がより大きくなっている場所があると聞いております。せっかく設置するものですから、利便性を上げていただきたいと考えます。  都営新宿線の駅や乗降口によりすき間が異なるのであれば、その旨を表示するなど、車椅子等の利用者がわかりやすいように工夫をするべきと考えますが、所見を伺います。  あわせて、国では現在、すき間や段差に関して実証実験を行い、検討を進めていますが、この検討結果を受けて、今後可能な場所については、くし状ゴム設置などの工夫をしていただきたいと要望をしておきます。
     障害に限らず、利用当事者の意見を反映するには、パブリックコメントや説明会での意見聴取などがあります。二〇一一年に障害者基本法の改正に伴う条例改正時に、東京都障害者施策推進協議会の委員構成について障害者割合の質問をしましたが、当時は、二十名の協議会委員のうち五名、専門委員は十名のうち五名が障害者団体の関係者でした。現在の第八期は、委員は以前と同じ数ですが、専門委員は十三名のうち七名、うち四名が障害当事者で、八年前より委員も当事者もふえました。  今後は、福祉保健局だけでなく、関連のある事業、計画策定の審議の場において、当事者割合をふやすなどの工夫が必要と考えます。審議会の性格や審議の内容に応じ、当事者からの意見をよりよく反映できるようにすべきと考えますが、都の見解を伺います。  今回の建築物バリアフリー条例案で障害者団体が要望をしたという記事に対して、ネット上のコメントでは、一般客室全部にやらなくてもいいのではないかとか、全部改良したら大企業しか生き残れないのではないかとか、車椅子の障害者の利用者は何人いるんだなど、否定的な意見がありました。  ユニバーサルデザインの提唱者は、アメリカ・ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイス氏です。障害の有無、年齢、性別、国籍、人種等にかかわらず、さまざまな人々が気持ちよく使えるよう、都市や生活環境を計画する考え方で、バリア、すなわち障壁に対処するバリアフリーデザインに対し、全ての人がある時点で何らかの障害を持つことを発想の起点にしており、健常者も障害者も、若い人も高齢者も、全ての人にとって使いやすいものです。  このユニバーサルデザインの意義は、まだまだ社会に浸透していません。この発想が当たり前になる社会を目指していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。  次に、予期せぬ妊娠について伺います。  十代、二十代の若年世代で、望まない妊娠や思いがけない妊娠をし、誰にも相談することができないまま、妊婦健診も受けられない特定妊婦が増加しています。誰にも相談できない背景には、本人だけでなく、若年妊娠の現実を受け入れる環境や寛容さが社会に整っていないのではないかと懸念いたします。  妊婦健診の未受診が多い最大の要因は、医療費の懸念です。結果、母子手帳が取得できず、妊婦健診費用の助成券を得られず、さらに受診が困難になり、妊娠中の母体の管理ができない状況になります。入院助産の制度もありますが、知らない方が多いのではないでしょうか。  このたび、教育庁では、外部講師を活用しての性教育のモデル授業を昨年より展開、来年度は十校と拡大になりました。  こうした性教育では、情報、知識の詰め込みだけにとどまらず、妊娠したときにまずどうすればよいのか、実際に利用可能な行政の制度なども含めて伝わるようにするべきと考えますが、所見を伺います。  先日、コンドームの達人と呼ばれる、医師の岩室紳也先生の講義を聞いてまいりました。どんな性教育の講演をするのかと思えば、心の話でした。性犯罪やいじめ、児童虐待や自殺など、居場所をふやすことが重要だとのことです。性をストレスや寂しさのよりどころとしてしまう若者に、本当に求めているものは何かを探す機会となる性教育であってほしいと考えます。  性教育については、モデル授業の段階でさまざまな検証を行い、より子供たちに寄り添う教育を行うべきと考えますが、見解を伺います。  都では、妊娠相談ほっとライン事業があります。これまでにも、利用時間の拡大など、ユーザビリティー向上の意見が上がっていました。若い世代では、友人の間でも電話はめったにかけず、SNSを利用することが当たり前となっており、また、誰にも打ち明けられないことを相談するためには、放課後や帰宅後、夜間が多くなります。  妊娠相談ほっとラインについて、若年世代が相談しやすくなるよう工夫をするべきと考えますが、見解を伺います。  親にも相談できない若年の妊婦などは、相談機関の方に同行してもらい、医療機関を訪れる場合も多くあります。当事者に寄り添い、同行し、対応する人や機関との橋渡しをする同行支援は、大きな役割を果たします。  今後、予期しない妊娠をした若年世代の同行支援につながる支援が必要と考えますが、見解を伺います。  熊本市の慈恵病院に、養育が難しい乳幼児を匿名で託せる、こうのとりのゆりかご、通称赤ちゃんポストがあります。開設当初は、育てられないなら産まなければいいとの批判もありました。当時看護部長をされていた田尻由貴子さんは、どんな理由があろうとも、子供は生まれる権利も育つ権利もあるといいます。  日本では、産んだ親が育てるという考え方が強いのですが、欧米では、決して養子は特別なものではありません。私が学生のころ滞在していたマサチューセッツの家庭では、ある日ハイチから子供がやってきて、突然家族になりました。  東京都の里親制度は、昨年十月に委託の認定基準が追加、変更になり、年齢や居住要件の緩和、配偶者がいなくても同居の補助者がいれば受け入れ可能となり、子供の受け入れ先が広がったことを評価いたします。  愛知県では、妊娠中からの相談、出産直後の相談に応じ、新生児を病院から直接里親宅へ委託する、愛知方式というものを行っており、三十六年間の間に二百二十六名の新生児委託をしたそうです。妊娠中の女性が安心して出産を迎えることができ、里親側も自然に親子関係を紡ぐことができ、また、赤ちゃんは生まれてから数日中に愛着の対象を持つことができます。  里親側は、里子の性別は問わない、出産後に、産んだ女性が養子に出したくないと表明したらあきらめる、実親から引き取りたい、育てたいと申し出があれば話し合いに応じる、子に障害、病気の可能性があることを承知するなど、あらかじめ幾つもの覚悟をして委託を希望いたします。  新生児委託がほかの自治体で進んでいない背景には、病気や障害の有無が明らかになる年齢になるまで乳児院で養育し、その後里親に委託することを採用しているからです。  都では、新生児委託推進事業を平成二十九年度から始め、特別養子縁組ができるよう支援をしているものの、新生児は乳児院で養育し、妊娠中の縁組は行っていません。  望まない妊娠では、堕胎を決意する女性もいます。一方で、妊娠中から委託が約束されていれば、産む決意をする場合もあります。中絶可能な期間は妊娠二十一週六日までですが、産後二十四時間以内に亡くなる子供が多いことは、ご案内のとおりです。大切な命をつなぐために、東京都でも妊娠中からの縁組に踏み出すべきと考えます。  そこで、東京都の新生児委託事業を開始した理由を改めて伺います。  また、子供の立場から、できるだけ早い委託や縁組みが必要と考えますが、今後の検討課題として、特別養子縁組を含めた里親制度についての登録状況の他府県との比較や、実親、里親の制度利用の理由など細かい実証分析を行う必要があると考えますが、都の見解を伺います。  以上で私の一般質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 6 ◯知事(小池百合子君) 田の上いくこ議員の一般質問、ユニバーサルデザインについてのご質問にお答えをいたします。  年齢、性別、障害の有無などにかかわらず、全ての人が安心・安全、快適に暮らして、また、訪れることができる都市東京を実現していくためには、ユニバーサルデザインの理念に基づいた施策を推進していくことは重要であります。  都といたしまして、現在、学識経験者や障害当事者、そして事業者などが参画をいたしました福祉のまちづくり推進協議会の意見具申を踏まえまして、来年度から五カ年間を計画期間といたします東京都福祉のまちづくり推進計画の年度内策定に向けて改定作業を進めているところでございます。  この計画ですが、誰もが円滑に移動できる交通機関や道路等のさらなるバリアフリー化、そして、全ての人が快適に利用できる施設の整備など、ハード面の施策の充実に加えまして、情報のバリアフリーや心のバリアフリーを推進をいたしますソフト面での施策も盛り込みまして、総合的かつ計画的に取り組むことといたしております。  東京二〇二〇大会とその先を見据えまして、ユニバーサルデザインの先進都市東京を目指し、全庁一丸となって、その実現に向けた取り組みを加速してまいります。  その他のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 7 ◯教育長(中井敬三君) 性教育に関する二点のご質問にお答えいたします。  まず、妊娠、出産に係る制度等の指導についてでございますが、高等学校においては、学習指導要領に基づき、結婚生活と健康に関連して、母体保護法の内容や母子の健康診査、保健相談といったさまざまな保健医療サービスについて、全ての生徒が学習しております。  また、中学校においては、都教育委員会が今年度実施した産婦人科医によるモデル授業で、将来の結婚、妊娠に向けて家族計画を考えさせるとともに、性に関する相談窓口や行政の支援体制等を扱い、その効果を検証してまいりました。  今後、こうした取り組みを生かし、現在改定中の性教育の手引に、妊娠、出産に伴う母子の健康課題や支援策等について考察し、理解を深める指導事例を示すなどして、各学校における性教育の適切な実施を支援してまいります。  次に、生徒に寄り添う性教育についてでございますが、学校における性教育は、人間尊重の精神に基づいて行うとともに、生徒が性に関する正しい知識を身につけた上で、適切な行動を選択できるよう進めていく必要がございます。  そのため、来年度のモデル授業においては、例えば妊娠中や出産後の女性に対する社会的な支援について調べ、話し合うといった活動を新たに加えるなどして、生徒が生命のとうとさや人間としてのあり方、生き方について考え、相手を尊重し、適切に行動することができる力をより一層育んでまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 8 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 建築物バリアフリー条例の改正についてでございますが、法で設置が義務づけられている車椅子使用者用客室の整備拡大に加えまして、法の義務対象ではない一般客室のバリアフリー化を進めることで、客室のバリエーションもふやしながら、誰もが利用しやすい宿泊環境を整えていく必要がございます。  今回の条例改正に当たっては、障害者団体やホテル業界などと意見交換を行い、利用実態等も聞いた上で、パブリックコメントでの意見等を踏まえ、改正案を取りまとめました。  今後、東京二〇二〇大会時の宿泊施設の利用状況や客室のバリアフリー化の動向等を勘案し、将来的な望ましい整備のあり方について、利用者や供給側など関係者とも協議しながら検討を行い、障害者や高齢者など、あらゆる方々が利用しやすい宿泊環境の実現を目指してまいります。    〔交通局長山手斉君登壇〕 9 ◯交通局長(山手斉君) 都営新宿線のホームと車両のすき間についてでございますが、交通局では、新宿線におきまして、高齢者、障害者を初め、全てのお客様に安全・安心にご利用いただけますよう、ホームと車両のすき間が広い箇所に、現在、くし状ゴムを設置し、すき間を狭める対策を進めてございます。  一方、大きくカーブしているホームの乗降口につきましては、くし状ゴムを設置するなどの対策を講じてもなお、すき間の広さに差異が生じてございます。  車椅子やベビーカーをお使いのお客様にも円滑にご利用いただくためには、乗降口のすき間に関する情報をきめ細かくお知らせする必要があり、今後、その具体的な方策につきまして検討をしてまいります。    〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕 10 ◯総務局長(遠藤雅彦君) 審議会等への当事者の意見の反映についてでございますが、都の審議会等は、専門知識の導入や公正の確保、民意の反映などを目的として設置をしております。  平成二十八年度からは、都政改革の一環として審議会等を一層開かれたものとし、より活性化させるため、委員の重複任用制限による多様な人材の登用促進や、会議や議事録の公開徹底など、さまざまな取り組みを強化してまいりました。  審議事項と密接なかかわりを持つ当事者からの意見を適切に反映し、多様な視点と知見を得ることは重要であり、今後も審議会等の性格に応じて、さまざまな手法を講じ、幅広く各方面からの意見を得ることにより、審議会等の一層の活性化に努めてまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 11 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。  まず、妊娠相談ほっとラインについてでありますが、都は、平成二十六年度に妊娠相談ほっとラインを開設し、妊娠や出産に関する悩みを抱える女性の相談に対しまして、看護師等の専門職が電話やメールで対応しております。  平成二十八年度からは、電話相談の受け付け時間を延長し、平日及び土曜日の午前十時から午後十時まで開設しているところでございます。  来年度は、若者世代を含むより多くの都民に利用していただけるよう、日曜日も相談を受け付けるとともに、妊娠疑いなどのキーワードを検索した場合に、ほっとラインの連絡先を表示するインターネット広告を実施するなど、相談窓口の普及啓発を強化してまいります。  あわせまして、ほっとラインの実施状況等を踏まえ、SNSの活用も含め、相談手法に関する検討を行ってまいります。  次に、予期しない妊娠などの相談に対する支援についてでありますが、区市町村では、妊娠届け出時の面接等、さまざまな機会を通じ、悩みを抱える妊婦を把握し、医療機関等への同行を含め必要な支援につなげる取り組みを行っております。  都が実施している妊娠相談ほっとラインでは、相談内容に応じまして、医療、保健、子育て支援などの関係機関を紹介するとともに、予期しない妊娠や若年の妊娠など、特に継続的な支援が必要な場合は、相談者に対しまして、区市町村の保健所や保健センターに相談するよう勧めているところでございます。  来年度は、こうした場合に、ほっとラインから区市町村に直接連絡することによりまして、相談者を確実に引き継げるよう、相談窓口の体制を充実することとしており、今後とも、若年世代の相談に適切に対応してまいります。  最後に、特別養子縁組を前提とした新生児委託についてでありますが、都は、平成二十八年十一月に児童福祉審議会から、里親子の愛着関係を育むため、できる限り早期に委託できる仕組みを構築すべきとのご提言をいただきました。  これを受けまして、医療機関や区市町村等から支援を要する妊婦の状況を把握し、養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託できるよう、昨年度から児童相談所と乳児院に専任職員を配置し、養育の支援等を行う新生児委託推進事業を開始したところでございます。  特別養子縁組に関する取り組みにつきましては、来年度策定する社会的養育推進計画に盛り込む予定であり、今月開始いたしました児童福祉審議会専門部会で、本事業の実施状況等を検証し、できる限り早期に委託できる体制整備に向け、必要な検討を行ってまいります。      ────────── 12 ◯議長(尾崎大介君) 七十二番入江のぶこさん。    〔七十二番入江のぶこ君登壇〕 13 ◯七十二番(入江のぶこ君) 小池知事が初の女性知事であること、そして都民ファーストの会の女性議員十五名を初めとして、都議会に女性議員がふえたことで、きめ細やかな待機児童対策の強化や不妊治療助成の拡大など、多くの女性視点が政策に生かされたことは大いなる進歩です。  私は、二十数年前、テレビ局の報道記者でカイロ支局長だった夫が、突然、取材中の小型飛行機の墜落事故で亡くなり、幼い息子二人とともに約四年ぶりに日本に帰国したときのことを思い出します。主婦として、母として暮らしていた人生が、悲しみとともに大きく転換しました。  民間企業で契約社員として働くチャンスをもらい、評価を受け、正社員に登用され、管理職になることもできましたが、その過程ではパワハラやセクハラ、DVに遭遇したことも事実です。一方で、子育てを両立するために、保育士や家事手伝いやベビーシッターの皆さんに大変助けていただきました。  このように、人生においては多くの困難が突然起こりますが、必ず立ち直れる、必ず再チャレンジできる、そういう環境を整えることが政治の務めでもあります。  特に女性は、妊娠、出産や育児や介護や夫の転勤によって離職することがまだまだ多くあります。私の勤務していた企業では、女性社員が要望していたジョブリターン制度が開始されたと聞き、うれしく思いました。  都においては、再度、女性の就労の機会を開くために、リカレント教育を含めた新たな施策が必要だと考えます。知事の見解を伺います。  本年四月一日から働き方改革関連法が順次施行され、東京の企業数の九八・八%を占める中小企業では二〇二〇年四月一日から対象となりますので、まさに準備期間が始まっています。  既に、長時間オフィスにいて、仕事をすることが評価される時代は終わろうとしています。テレワーク、自動化ツール、AIなどのテクノロジーの導入と経営者の意識改革、そして、人事評価と報酬の再設計によって、多様で柔軟で効率的な働き方、暮らし方を実現するライフワークバランスの推進が急務です。  先日のライフ・ワーク・バランスEXPO東京二〇一九では、多様な人材が多様な場所や時間で働くことによって、仕事や作業のクオリティーが上がり、社員の幸福度が高まり、生産性が向上する、社内結婚率や出生率が上がる、女性管理職比率も上がるとの報告がありました。  つまり、男性も女性もLGBTの方も障害のある方もシニアの方も、自宅などで都合のよい時間に働くことを実現させることが大切です。  しかし、中小企業においては、オフィスでの労働時間を短縮しながら、生産性を向上させ、企業収益の増加を達成できるようになるまでには、さまざまな課題があります。  私は、昨年の第一回定例会において、中小企業におけるテレワークの推進に向けて、きめ細やかな支援が必要であると申し述べ、都も取り組みを進め、従業員三十人以上の企業におけるテレワークの導入率は、昨年度六・八%から今年度一九・二%にアップしました。  中小企業への普及に向けては、さらなる支援を進めるべきだと考えます。見解を伺います。  さて、シェアリングエコノミーと呼ばれる経済活性化活動が拡大しています。個人などが保有する活用可能な資産などを、インターネット上のマッチングプラットフォームを介して、個人などと共有することを指します。カーシェアやシェアサイクルなどの移動分野、民泊やシェアオフィスなどの空間分野、フリマやレンタルサービスの物分野、クラウドファンディングのお金分野、そして家事代行、育児、介護、料理などのスキル分野があります。  国内大手シンクタンクでは、国内市場規模は二〇二〇年に四千八百四十七億円、二〇二四年には一兆二千三百七億円と試算しています。特に、これまで主婦として家事や育児に専念してきた人が、得意な料理や掃除や片づけや育児のスキルを提供し、必要とする人の社会的課題を解決し、収入を得て、みずからもそのスキルを評価され、成長するシステムは多くのニーズがあり、多様な働き方として注目されるところです。また、このスキル提供者は個人事業主にもなり、経済活動に貢献します。  内閣官房では、シェアリングエコノミー促進室を設置し、その発展に向けた検討がなされています。  今後、未活用となっているさまざまなスキルを持つ人や、身近な地域で働きたいと願う主婦やシニア層の方々の参加を促していくためには、多様なニーズに対応したマッチングサービスをさらに活性化させていく必要があります。  シェアリングエコノミーを支える意欲的なベンチャー企業などへの支援が重要と考えますが、知事の見解を伺います。  再生可能エネルギーによる電力利用は、気候変動対策の重要な手段の一つです。  都は、国を上回る目標として、二〇三〇年までに都内の再生可能エネルギー利用率を三〇%に拡大することを設定していますが、現状は約一二%であり、都は、推進を促す行政という立場のほかに、都内の約三%を超える電力を消費する事業体としての取り組みが求められています。  都は来年度予算において、都庁舎で使用する電力からのCO2排出量をゼロにする都庁舎版RE一〇〇に取り組むとしています。  環境省は、RE一〇〇のアンバサダーとして活動していますが、都もこの取り組みを、例えば旗振り役となって民間企業の参加を募るなど、RE一〇〇がさらに普及するためのアクションを起こすべきだと考えますが、知事の見解を伺います。  石油系プラスチック製品を大量に生産し、消費し、廃棄するという時代は終わらなくてはなりません。既にESG投資を進めている先駆的な民間事業者においては、プラスチックにかわる紙や、生分解性プラスチックや植物由来のバイオマスプラスチックなどへの転換を図っているほか、ICTやAIを活用して効率的にプラスチックを回収し、再使用や再生利用を進めていく取り組みなども進みつつあります。  例えば、シャンプーや洗剤などは、ボトルを再使用できる詰めかえパックが普及しましたが、ボトルへの充填が終われば使い捨てになってしまいます。私たちの身近な生活の中には、まだまだ高度な技術を活用して、リサイクルや素材転換を進めていく余地は多くあると考えます。こうした新たなリデュース、リユース、リサイクルの3Rを実現していくイノベーションの萌芽をしっかりと育て、世界の潮流である循環経済のシステムを確立していかなければなりません。  都は今後、プラスチックの持続可能な利用を進めていくのに当たって、新たなビジネスモデルの構築を支援していくべきと考えますが、見解を伺います。  先日、ご近所でよく立ち話をする外国人のお父様が、東京金融賞を受賞し、知事から表彰を受けたとお話しになりました。全ての人を投資家にという理念から、日々の買い物のお釣り五円から投資できるアプリサービスを開発、運用されました。アメリカやイギリスに比べ、投資または資産形成という言葉にハードルを感じる人がまだまだ多い日本にとっては、画期的な提案です。  こうした新規ソリューションを持って革新的なサービスを提供する海外の経営者は、イノベーションを進め、国内の企業とも連携し、都民生活を豊かにし、企業全体の収益を高めてくれます。  国家戦略特区の都市再生プロジェクトである東京駅周辺や虎ノ門などには、高層オフィスビルが次々と誕生しています。こうした場所に、新たなビジネスモデルを創出してくれる外国企業や海外スタートアップを誘致することが、東京の経済成長につながると考えますが、具体的な取り組みを伺います。  私の地元港区は、東京都の中で情報通信業が最も多く集まる区です。特に羽田からの玄関口に当たる竹芝周辺には、テレビ、ラジオ、新聞、広告など、多くのマスコミやメディア企業があります。  この竹芝の一・五ヘクタールの都有地に、メディアデザインの有識者と民間企業が中心となって、デジタルとコンテンツの産業集積に向け、情報サービス、インターネット関連、映像制作など、コンテンツ産業を核とした国際ビジネス拠点の形成を二〇二〇年に目指しています。  産学連携でロボット、ドローン、8K、テレイグジスタンス、スマートモビリティーといったハード系に加え、AI、データ流通基盤など、上流の実装も進める計画とのことです。  都では来年度、ソサエティー五・〇の実現加速のための調査検討を行う予定ですが、この竹芝のような地域での世界をリードする先進的な活動とどのように連携を図っていくのか、見解を伺います。
     メディアで多く扱われましたが、港区南青山に建設予定の港区子ども家庭総合支援センターは、児童相談所と子供家庭支援センターと母子生活支援施設が一体となった複合施設です。  健診を含む保健相談、育成、障害、虐待相談などに対し、切れ目のない支援をワンストップで提供し、子供と親のセーフティーネットとして期待されるところです。  港区からは、初めて運営する児童相談所について、例えばスーパーバイザーとなるベテラン児童福祉司の派遣など、これまでの対応事例のノウハウの提供を要望されています。  虐待の対応に直接当たる児童福祉司などの専門職員の人手不足は深刻な問題で、その研修もさらに充実されるべきですが、特別区の児童相談所を担う人材の育成に向けて、どのように支援していくのか伺います。  最後に、東京二〇二〇大会開催まで五百十三日となり、組織委員会は、計画立案のプランニングフェーズから実践準備のレディネスフェーズに入ったと発表しました。組織委員会と国と関係自治体は綿密に連携し、スピード感を持って、大会準備を着実に進めていく大変重要な時期です。  都民、国民の皆さんが何をもって大会の成功と考えるか。平和の祭典として世界中の多くの国が参加してくれること、日本人選手がたくさんのメダルをとること、開会式などが感動的でイノベーティブであること、災害やテロが発生しないことなど、さまざまな観点があります。  大会成功のために、ホストシティーとしての都の責務は、特に大会経費のさらなる適正な縮減と予実管理をした上での費用コントロールと情報公開、そして、大会開催時の交通渋滞などを軽減し、都民の経済活動や日常生活を維持、確保することだと考えます。  さらなる取り組みへの決意を伺います。  東京のプレゼンスが最も高まる東京二〇二〇大会を必ず成功させ、それを契機に、多様な人が、より豊かに、快適に、安心して暮らす先進都市となるよう、オール東京のマインドを持って力を尽くしてまいります。  質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 14 ◯知事(小池百合子君)入江のぶこ議員の一般質問にお答えいたします。  まず、女性の再就職に向けた支援についてのお尋ねでございました。  私が目指しておりますダイバーシティーの大きな柱の一つは、女性の活躍にあります。女性の力を十分に生かしていかなければ、東京の持続可能な発展はあり得ないと考えます。  このためには、出産等で離職をされた女性が、ライフスタイルに合わせて再び社会で活躍できる、そのためのきめ細かな支援が必要でございます。  これまで都は、女性の再就職に向けまして、ビジネススキルを学ぶセミナーであるとか、企業とのマッチング等、多様な支援を行ってきたところであります。  そして来年度ですが、さらに、同じ不安を持つ女性同士が交流しながら、育児、そして仕事の両立の方法などを学んでいくリカレント講座を開設いたします。  講義や企業への短期間のインターンシップなどを通じまして、再就職への自信と意欲を高めていただいて、実際の就職に結びつけていきたいと考えております。  このほか、都立職業能力開発センターでは、子育て中の女性が、子供を保育施設に預けて訓練が受けられる仕組みを構築いたします。  また、妊娠、出産、育児などを理由にして退職された方々が、退職前の会社に安心して復帰できますよう、企業側の環境づくりも進めてまいります。  こうした取り組みによって、女性の再就職を力強く後押しする、そのことで全ての女性が能力を発揮して、輝くことのできる東京を目指してまいります。  シェアリングエコノミーの活性化についてのお尋ねがございました。  シェアリングエコノミーは、個人が保有する活用可能な資産、これを他の人も利用可能とする新しい経済活動の潮流となっておりまして、さまざまなビジネスの分野に広がる可能性を持っております。家事、育児のノウハウなど、個人の持つスキルを、それを必要とする人に提供するサービスもその一つでございます。  誰もが会社や家庭で身につけた力を、意欲と、そして個性に応じて社会で発揮をし、多様な働き方を実現する上でも意義があるという考えであります。  こうしたシェアリングエコノミーにつきまして、社会の理解を深め、広く普及させていく上で、先端のICT技術を駆使いたしまして、アプリやサイトを開発して、サービスの提供者と利用者を効果的にマッチングするベンチャー企業の役割というのは重要になってまいります。  そのため、都といたしまして、今後、丸の内のTOKYO創業ステーションにおきまして、シェアリングエコノミーをテーマとしたイベントを開催して、その来場者に対しましては、ICT技術の専門家によるアドバイスも行ってまいります。  また、新たに多摩地域に設置をいたします創業支援拠点でありますが、身近なエリアで、多様なスキルの提供と利用をつなぐベンチャー企業の育成にも努めてまいります。これらに加えまして、新たなビジネスモデルの開発を進めます有望な起業家を掘り起こして、経営と技術の両面からきめ細かな支援を行ってまいります。  こうした施策の展開によってシェアリングエコノミーを活性化させ、多様な働き方を実現するとともに、東京の産業の力強い発展に結びつけてまいります。  次に、RE一〇〇の取り組みの民間企業への波及についてのご質問でありました。  パリ協定締結後の世界的な脱炭素化への流れの中、企業におきまして、SDGsやESG投資の観点から、RE一〇〇など、再生可能エネルギーの利用に積極的に取り組む動きが拡大をいたしております。こうした動きを盛り上げて加速させることが、企業や都市の魅力を高めるためにも重要であります。  都におきましては、みずからの率先的な取り組みとして、今般、都庁舎で使用する電力につきまして、再生可能エネルギー一〇〇%化への取り組みを推進いたします都庁舎版のRE一〇〇に着手することといたしました。この取り組みを契機といたしまして、都は再生可能エネルギーの利用に率先的に取り組む企業などに呼びかけて、連携の強化を図るミーティングを開催してまいります。  こうした再生可能エネルギー一〇〇%を目指す企業などの取り組みを後押しをするアンバサダーのような旗振り役を担う、そのことで一層の再生可能エネルギーの導入拡大を図ってまいります。  なお、残余のご質問につきましては、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 15 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 中小企業におけるテレワークの推進についてでございますが、時間と場所にとらわれずに柔軟に働くことができるテレワークは、企業の生産性向上や従業員のライフワークバランスの実現に資する働き方改革の起爆剤であると考えております。  このため、都は、大企業に比べて導入がおくれております中小企業への普及に向け、好事例の紹介や体験セミナーなどを通じて、テレワークの意義や効果を啓発いたしますとともに、コンサルティング等を実施し、導入を支援しているところでございます。  来年度は、この取り組みをさらに加速するため、コンサルティングの支援規模を大幅に拡充し、企業の実情に応じたテレワークの導入や運用方法の提案を行いますとともに、コンサルティング終了企業に対し、新たにトライアル導入に必要な経費を補助いたします。こうした取り組みにより、中小企業へのテレワークの普及を進めてまいります。    〔環境局長和賀井克夫君登壇〕 16 ◯環境局長(和賀井克夫君) プラスチック対策についてでございますが、廃棄物審議会の中間まとめでは、製造販売事業者がみずから使用済み製品を回収、リサイクルし、再生資源を自社製品に活用するなど、新たなビジネスモデルの構築を積極的に支援していくべきとしております。  自社製品のリサイクルに意欲のある事業者がふえつつある中、都は、将来性のあるプロジェクトを公募し、費用の一部を負担する事業を来年度予算案に計上しております。事業を進めていくに当たりましては、販売店等からの回収がより効率的に行えるよう、関係事業者間のコーディネートを行ってまいります。  都が先進的なプラスチック対策に向けた取り組みを後押しすることによって、東京発の新たな3Rのビジネスモデルの構築を促進してまいります。    〔政策企画局長梶原洋君登壇〕 17 ◯政策企画局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。  まず、外国企業誘致の取り組みについてでありますが、国際的な都市間競争の中、すぐれた外国企業を誘致するためには、進出時から進出後に至るまで、手続やビジネスの支援等を切れ目なく丁寧に提供することが必要でございます。  そのため、都は、平成二十七年に東京開業ワンストップセンターを設置し、法人設立等に係る各種手続の総合的な支援を行っており、来年度からは民間の創業支援施設と連携した出張相談を拡充し、さらなるサービス向上を図ってまいります。  また、センターに併設するビジネスコンシェルジュ東京では、企業のニーズに応じ、より幅広い相談に対応できるよう、資金調達手段に関する情報提供や、金融機関などの窓口を訪問する際に同行する取り組みも開始をいたします。これらの取り組みにより、外国企業が活動しやすい環境を整備し、誘致を一層推進してまいります。  次に、ソサエティー五・〇の実現に向け、先進的な活動を行う地域との連携についてでありますが、お話のとおり、竹芝地区の都市再生プロジェクトは、映像、音楽などのコンテンツ産業を核とした国際ビジネス交流拠点の形成を目指しており、都は、都市計画手続の迅速化を図る国家戦略特区の特例などで、この取り組みを支援しております。  また、ロボット分野などの最先端技術に関する特区の活用に向けまして、当地区の取り組みに携わる団体や民間事業者などと情報交換を行っております。  来年度設置をいたしますソサエティー五・〇の実現に向けた有識者による検討会は、最先端技術に関する都独自の社会実装モデルの構築を目標としておりまして、今後こうした先進的な取り組みを行う団体からも先行事例のヒアリングを行い、施策のあり方に関する議論に生かしてまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 18 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 児童相談に係る特別区の人材育成支援についてお答えいたします。  都は、特別区の求めに応じ、児童相談業務に携わる派遣研修職員を児童相談所に受け入れているところでございます。派遣研修職員に対しましては、年間を通じて児童の発育や心理の基礎知識など、多岐にわたる研修を実施するとともに、ベテラン職員が家庭訪問に同行するなど、実践的な相談支援能力の向上を図っているところでございます。  研修受け入れ人員は、今年度、都全体で合計六十六名であり、来年度は八十名程度に拡大する予定でございます。  また、児童相談行政につきまして特別区職員の理解がより一層深まるよう、虐待相談や非行相談、一時保護等に関する勉強会を実施しておりまして、引き続き特別区の人材育成を支援してまいります。    〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕 19 ◯オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) ホストシティーとしての責務と取り組みについてでありますが、お話の大会輸送や大会経費等への取り組みは、東京二〇二〇大会に対する都民のご理解を得る上で大変重要だと考えております。  大会輸送につきましては、TDM、いわゆる交通需要マネジメントの夏のトライアルに向けまして、大会輸送影響度マップの充実を図るとともに、説明会の機会をふやすなど、丁寧に対応し、企業の方々の大会に向けた準備を促すことによりまして、経済活動と円滑な大会運営の両立を実現してまいります。  また、大会経費につきましては、必要な予算を確保しつつ、引き続き執行段階も含め精査するほか、組織委員会にスポンサー供給契約の公表を働きかけるなど、都民の皆様への情報提供を図ってまいります。大会準備は総仕上げの段階に来ており、会場となる施設整備や機運醸成、暑さ対策など、さまざまな取り組みをしっかりと進め、大会の成功に向け、全力で取り組んでまいります。      ────────── 20 ◯議長(尾崎大介君) 六十番まつば多美子さん。    〔六十番まつば多美子君登壇〕    〔議長退席、副議長着席〕 21 ◯六十番(まつば多美子君) 私は、子供教育最優先、チルドレンファーストを政治信条として、初当選以来、四期十四年間、子育て支援、女性活躍施策などの提案をしてまいりました。  本日は、妊娠支援を中心に質問をいたします。  女性が、結婚をするかしないか、子供を産むか産まないかは、あくまでも個人の自由であることはいうまでもありません。どのような生き方を選択しても輝いて生きることができる社会の実現こそ、大切であると考えております。その上で、妊娠、出産を望む人が、その希望を実現できるよう、都は、最大の支援をすべきと考えます。  私は先日、三十代後半までばりばり仕事をして、結婚され、現在、不妊治療を行っている女性と話をいたしました。二十代前半から体の仕組みを知り、ライフプランを立てることの重要さを痛感したそうです。また、みずからが妊娠を目指す活動、いわゆる妊活については、同じ世代の方々で東京女子妊活部のような会議体をつくり、SNSなども活用しながら情報共有、情報発信することなど提案もいただきました。  平成二十九年の合計特殊出生率は、東京都は一・二一と四十七都道府県で最も低いままとなっています。特に二十代、三十代前半で極めて低く、一方で三十代後半から四十代前半における出生率が全国平均値よりも高い状況です。こうした都の特性を踏まえた独自の支援策が必要です。  まず、不妊治療についてです。  都単独事業で行っている不妊検査等助成事業の対象者要件では、夫に年齢制限がない一方で、検査開始日における妻の年齢が三十五歳未満と規定されております。東京都では、女性の平均初婚年齢が三十・四歳と全国で最も高いにもかかわらず、実情が反映されておらず、対象年齢の引き上げが必要です。  また、経済的な負担軽減についても、現在、特定不妊治療費助成は、夫婦合算の所得額が七百三十万円未満となっています。これは、全国一律の所得制限でもあり、共働き世帯も多く、平均所得が高い東京都においては、実態を踏まえた所得制限の緩和が必要です。  都議会公明党は、昨年十二月に、小池知事に対して、五項目から成る妊娠支援に対する要望を行いました。その要望を受け、来年度予算案に特定不妊治療の所得制限の緩和や不妊検査、一般不妊治療の対象年齢の引き上げを盛り込んだことを評価いたします。  こうした積極的な取り組みは、妊娠支援を求める都民から強く望まれていたことです。一刻も早く要件緩和をすべきと考えます。不妊治療に対する今回の措置の内容とあわせて、知事の所見を求めます。  次に、不育症治療についてです。  妊娠はするものの、流産や死産を繰り返す場合を不育症と呼んでいます。しかし、最近では、不育症の方の約八〇%が検査と治療で最終的には出産できるといわれております。  不育症の検査、治療費助成制度の創設を訴えてきた公明党のある市議会議員の方は、かつて、男の子を三度、妊娠五カ月で流産されました。三回とも入院し安静にしていましたが、流産をしてしまい、涙がかれるほど泣いたそうです。  それから間もなくして、ある大学病院に流産外来があることを知り、病院に駆け込んだとのことです。その後、いろいろな検査や治療を受けて、妊娠から出産まで十月十日入院しましたが、最後は、帝王切開で元気な男の子を出産できました。もっと早く不育症のことを知っていれば苦しまずに治療ができたと思うと語っていました。  現在、都においては、不妊・不育ホットラインを開設し、都民からのお声を受けとめています。このホットラインの開設は、平成二十四年の予算特別委員会で都議会公明党が主張し、実現したものですが、こうした取り組みをさらに進めて、不育症に関する検査、治療費の助成について、都は、新たに検討を進めるべきと考えます。  不育症の検査及び治療費助成については、既に十道府県で開始されております。都においても、不育症検査、治療費に対する助成制度を一日も早く創設すべきと考えます。知事の所見を求めます。  次に、不妊治療と仕事の両立支援についてです。  不妊治療は、経済的な負担にとどまらず、肉体的、精神的な負担も大きいといわれております。仕事を続けながら治療を受けるには、職場において休暇制度があるかどうかが大切な条件であると考えます。  都は、平成三十年度より、不妊治療と仕事との両立支援に取り組む企業を後押しする、チャイルドプランサポート事業を開始しています。三十年度、百事業所の実績を踏まえ、今後、対象事業所数をふやすべきと考えますが、現状の取り組みと今後の展開について所見を求めます。  また、妊活や不妊治療と仕事の両立を男性も女性もできるように、社会全体で応援をしていくという機運を醸成していくことも重要です。所見を求めます。  両立しながら働き続けるという選択肢の一方で、一旦退職し、子育てが一段落したときに再び退職前の同じ企業に職場復帰できる仕組みがあると、選択肢は広がります。こうした職場復帰支援の取り組みも、今後、重要であると考えます。所見を求めます。  次に、情報発信についてです。  月経の仕組みや妊娠についての一般的な知識、不妊治療や不育症の電話相談窓口、医療機関検索、助成制度の説明、申請の仕方、両立支援の企業の紹介など、一元化した情報を発信するポータルサイトを立ち上げることが必要と考えます。所見を求めます。  また、女性医療の充実も必要な課題です。  妊娠、出産、子育てに不安を抱く方にとって、専門的な知識を持つ医師や看護師など医療従事者からの助言は、とても大きな安心感につながります。女性がより安心して妊娠、出産などに向き合えるようにするためには、病院においても支援を充実することが必要と考えます。  都は、昨年の第四回定例会での都議会公明党の一般質問を受け、都立病院で最初に女性専用外来を設置した大塚病院において、女性医療の充実を図り、切れ目のない医療支援をよりきめ細やかに提供すると答弁されました。  今後、都立大塚病院は東京都の女性医療の中心拠点として充実を図るべきと考えますが、現在の検討状況も含め、所見を求めます。  以上、妊娠支援について質問してまいりましたが、この世に生を受けることがいかに難しく、いかにとうといことかと実感いたします。東京都においては、総合的な支援策を進めていただくよう念願します。  次に、一貫して取り上げてきました女性視点の防災対策について質問します。  私は、昨年の予算特別委員会で、東京都防災会議への女性委員のさらなる登用を求め、学識経験者や市民防災組織の代表の枠の人数をふやすことなど提案をいたしました。  今回、東京都防災会議条例の改正案が提案されていますが、女性委員をふやすべきと考えます。改正の趣旨と今後の任命に向けての考え方について、知事の所見を求めます。  また、女性視点の防災ブック「東京くらし防災」は、平成二十九年第一回定例会代表質問にて私が知事に提案させていただいたものを受けて、昨年発刊をされたものです。これまでに百八十万部発刊され、若い世代からも、読みやすく、防災に対する備えをするようになったなど、大変好評です。  また、記載内容の中に、乳児用液体ミルクがあります。「東京くらし防災」でその存在を知った方も多く、大変に大きな反響がありました。発刊当時、乳児用液体ミルクは国内で製造販売が認められていませんでした。その後、東京都からの要望や公明党の推進などで、厚生労働省は規格基準を定め、一月三十一日、国産で初めて二社による製造を承認いたしました。消費者庁の販売許可を得て、液体ミルクの商品が今春にも発売される予定となり、大きく前進が図られました。  「東京くらし防災」には、液体ミルクについての記載が四ページありますが、発刊当時と記載内容の変化も生じたことなどから、掲載内容を改訂すべきです。改訂とあわせて、来年度「東京くらし防災」を活用し、都民の自助の取り組みをさらに後押しすべきと考えますが、所見を求めます。  また、都では、風呂敷を活用した防災への取り組みも進めています。子育て中の方などへ新たな工夫も含め、防災情報の提供をさらに充実すべきと考えます。所見を求めます。  最後に、水害対策について質問します。  二〇〇五年九月四日、一時間当たり百十二ミリの集中豪雨により、甚大な被害が杉並区でもありました。この十四年間、一般質問や予算特別委員会の質問に立つたびに、河川整備について質問してきました。  その後、河川激甚災害対策特別緊急事業や調節池の設置、河川の拡幅など、地元の理解と協力のもと、工事が進んできたところです。この間の整備状況について、善福寺川及び神田川について答弁を求めます。
     水害対策として河川整備と同様に重要なのは、下水道整備です。杉並区内においても、和田弥生幹線や中杉通り下に設置した貯留管の整備、善福寺一丁目の迅速できめ細やかな整備などが進んできました。  現在は、荻窪二丁目付近の貯留管や第二桃園川幹線の整備事業が行われています。地元住民の協力のもと、事業が進んでいますが、杉並区における今後の整備内容と整備完了後の効果について答弁を求めます。  今後も河川整備、下水道整備を進め、地域住民の安全・安心が図れるよう取り組みを求め、質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 22 ◯知事(小池百合子君) まつば多美子議員の一般質問にお答えいたします。  まず、不妊検査不妊治療についてのご質問がございました。  子供を望みながら授からない方々の願いに応える、そのためには、できるだけ早いうちに不妊検査を受けていただき、必要に応じて適切な治療を開始できる、そんな環境を整備することは重要であります。  そのため、都といたしまして、不妊検査費、人工授精等の一般不妊治療費を独自に助成をするとともに、保険適用とならない体外受精や顕微授精の特定不妊治療費につきましても、国基準に上乗せして助成をしているところでございます。また、今年度からは、事実婚の方も助成の対象に加えております。  来年度からは、より多くの方々を支援する、そのため、不妊検査等の助成につきましては、妻の年齢要件を三十五歳未満から四十歳未満に、特定不妊治療費の助成につきましては、所得制限の額を夫婦合算で七百三十万円から九百五万円へと緩和をいたします。この緩和につきましては、ことしの四月一日から適用する考えでございまして、今後とも、お子さんを持ちたいと望む方々への支援に取り組んでまいります。  次に、不育症についてのご質問がございました。  妊娠しても流産や死産を繰り返すという、いわゆる不育症に悩む方に対しましては、正確な情報を提供するとともに、心理的、医学的な相談を適切に行うことが必要でございます。  都では、不妊・不育ホットラインにおきまして、専門の研修を受けたピアカウンセラーや医師などが、不育症に関する相談に対応しているところでございます。  来年度は、こうした相談支援に加えまして、専門家のご意見を伺いながら、対象者、年齢、検査の種類、実施医療機関などを調査検討いたしました上で、不育症検査への助成について、年度内の実施を目指してまいります。  今後とも、不育症の人への適切な支援に取り組んでまいります。  次に、防災会議についてのご質問でございます。  防災会議の委員の任命の考え方についてのご質問でございます。  昨年の大阪北部地震、西日本の豪雨、そして先日の北海道の地震などなど、我が国では大規模な災害が立て続けに発生をいたしております。東京も、いつこのような災害に襲われても不思議ではない状況であります。  こうした災害の多発を踏まえまして実施をいたしました防災事業の緊急総点検でございますが、これを通じまして、地域の住民が連携して確実に避難することや、避難所の運営におけます女性の視点に立った対応、要配慮者への健康管理の重要性など、強く認識をしているところでございます。  これらの課題に的確に対応するべく、地域防災計画の策定など、都の防災対策の根幹を定める防災会議につきまして、学識経験者や自主防災組織の構成員を新たな委員として二名加えることを含めまして、委員数の上限を五十四人へと引き上げる条例の改正案を提案しているところでございます。  新たな二名の委員の具体的な人選を行う際には、現在、学識経験者などの女性委員が二名にとどまっている、このことを踏まえました上で、専門的な知識や経験を有する人物の任命をしていきたいと考えております。  残余のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 23 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 善福寺川、神田川の整備についてでございますが、激甚化する豪雨から都民の命と暮らしを守るには、護岸整備に調節池を組み合わせまして、効率的、効果的に河川整備を進めることが重要でございます。  都は、杉並区などにおきまして甚大な被害が発生した平成十七年以降、集中的な護岸整備に加えまして、環七地下調節池二期区間や善福寺川調節池の供用を開始するなど、整備を進めてまいりました。  こうした整備によりまして、善福寺川における二十九年度末の時間五十ミリの降雨に対応した治水安全度達成率は、三二ポイント増の八五%となるなど、大きく向上いたしました。  今後は、神通橋上下流など三つの区間で進めております善福寺川の護岸整備に加えまして、神田川の下高井戸調節池や、時間七十五ミリの降雨に対応した環七地下広域調節池の整備を進めるなど、治水対策に着実に取り組んでまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 24 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。  初めに、不妊治療と仕事の両立支援についてでございますが、妊娠、出産を望む方が不妊治療を受けながら働き続けるためには、企業における理解に加え、両立を後押しする社内の体制や制度面の整備が必要でございます。  このため、都は今年度から、不妊治療の基礎知識や労務管理のポイント等を学べる企業向けの研修を実施しております。また、そこで学んだ担当者を相談員として配置した上で、不妊治療に活用できる休暇制度を整えた企業に対し、奨励金を支給しております。  来年度は、この奨励金の支援規模を、現行の百社から百五十社に拡充をいたしますほか、就業継続に有効なテレワークの導入を後押しするため、専門家派遣や助成制度などの支援もあわせて実施してまいります。  これらの取り組みによりまして、今後とも不妊治療と仕事の両立を実現できる職場づくりを着実に推進してまいります。  次に、不妊治療や、いわゆる妊活と仕事の両立に向けた機運醸成についてでございますが、都は今年度、不妊治療と仕事の両立への社会的な理解を促すため、専門家の講演や、企業と治療経験者のパネルディスカッション等で構成する都民向け啓発セミナーを開催いたしました。  来年度は、このセミナーを不妊治療と仕事の両立推進シンポジウムとして、参加者の規模を拡大いたしますとともに、医療関係者による講演や都の支援を活用した企業の取り組み紹介などを加えて、充実を図ってまいります。  また、不妊治療へのサポートのほか、妊娠や出産を支える休暇制度を創設するなど、すぐれた取り組みを行う企業の事例をライフ・ワーク・バランスEXPOや、都のウエブサイトを通じて広く紹介をしてまいります。  こうした取り組みにより、妊娠を望む方々を社会全体で応援する機運を高めてまいります。  最後に、離職した女性の職場復帰支援についてでございますが、お話の妊娠や出産等を理由に退職した方が、退職前の職場に復帰できる仕組みを整備することは、働く方にとりましては円滑な就業とキャリアの継続、そして、企業におきましては即戦力の確保など、多くのメリットがございます。  一方で、こうした制度は、大企業に比べますと中小企業において取り組みが進んでおりませんことから、都は来年度から、離職した従業員の職場復帰を後押しする企業への支援を開始いたします。  具体的には、妊娠、出産、育児等を理由に退職した方が退職前の会社に復帰できる制度を整備し、社員向けの説明会や退職者への個別の周知等を行う中小企業に対し、助成金を支給いたします。  これにより、働く意欲を持つ女性が、それぞれのライフスタイルに応じた働き方を選び、活躍できる環境づくりを推進してまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 25 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 妊娠、出産に関する情報の発信についてお答えいたします。  都は現在、若い人たちが妊娠、出産に関して正しい知識を持ち、自分のライフプランを考えるきっかけになるよう、小冊子やリーフレットを作成し、区市町村や大学等を通じて配布するなど、普及啓発を実施しているところでございます。  来年度は、妊娠、出産を希望する方が、個々の状況に応じて必要な情報を得られるよう、食生活の改善など、妊娠に向けて日常生活で心がけることに関する知識や、不妊検査、不妊治療、不育症に関する情報等を一元化し、幅広く発信するポータルサイトを新たに開設いたします。  今後とも、こうした取り組みにより、妊娠、出産を希望する方に向けたわかりやすい情報発信を努めてまいります。    〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕 26 ◯病院経営本部長(堤雅史君) 大塚病院における女性医療の充実についてでございますが、大塚病院では、女性専用外来におきまして、女性特有の心身の症状に対し女性医師が総合的な医療を提供しております。  近年、女性のライフスタイルは多様化しておりまして、専門性の高い医療にとどまらず、個々の状況に応じたきめ細かい支援の必要性が高まっております。  このため、思春期など妊娠前の段階から、出産、育児期、さらには更年期、老年期まで、女性のライフステージに寄り添った適切な医療と、自治体や保健所、学校など関係機関と密接に連携した支援等を切れ目なく提供する体制へと、機能を強化してまいります。  こうした体制の実現に向け、本年一月、大塚病院に女性医療の充実に向けた検討を行うプロジェクトチームを設置したところでございまして、来年度中に方向性をまとめてまいります。    〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕 27 ◯総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えをいたします。  まず、「東京くらし防災」における乳児用液体ミルクの記述の改訂と今後の活用についてでございますが、乳児用液体ミルクについては、国において規格基準等が定められたことから、国内での流通、販売が始まることが見込まれております。  これにより、乳児用液体ミルクが都民にとって身近なものとなることから、「東京くらし防災」においてもこうした状況の変化に対応し、記載内容の修正、充実を図ってまいります。  今後、総合防災訓練や都民参加型の防災シンポジウム等で、乳児用液体ミルクの改訂内容の周知を行うほか、「東京くらし防災」の改訂版を区市町村や町会、自治会等が独自に行うセミナーなどで活用していただき、都民の防災意識を高める取り組みを進めてまいります。  次に、子育て世代の防災情報のさらなる充実についてでございますが、幼い子供を持つ家庭は子育てに追われ、防災に対する意識が十分でない状況が見受けられております。  そのため、来年度、幼い子供を持つ親をターゲットとした、わかりやすく読みやすい冊子を作成いたします。  具体的には、家庭内での取り組みや外出時の対応など、「東京くらし防災」に記載されている必要な情報を集約するとともに、水災時のマイタイムラインの作成方法や、避難所などでの風呂敷を活用した授乳の方法などを新たに盛り込んでまいります。  この冊子を、産院、保育所、幼稚園等での普及啓発活動に活用するとともに、子育て世代向けの情報誌等に織り込むなど、広く周知を図ってまいります。    〔下水道局長小山哲司君登壇〕。 28 ◯下水道局長(小山哲司君) 杉並区内の浸水対策についてでございますが、現在、荻窪地区と阿佐谷地区で対策を推進してございます。  まず、荻窪地区では、大規模な幹線整備計画のうち、貯留量約二千二百立方メートルの貯留管を先行的に整備いたしまして、雨水を一時的にためることで浸水被害を軽減させてまいります。荻窪公園を作業基地としてトンネル工事を進めており、平成三十一年度末までに完成してまいります。  次に、阿佐谷地区では、中野区にまたがる延長約四キロメートル、直径二・六メートルの第二桃園川幹線などの整備を進めておりまして、平成三十一年度末までに、これにつながる主要枝線を一部完成させ、早期に効果を発揮してまいります。  このほか、阿佐ケ谷駅周辺では、昨年八月の浸水被害を踏まえ、地元区などと連携した雨水ますの増設などのきめ細かな対策についても検討を進めてございます。  今後とも、都民の生命と財産を守るため、浸水対策を強力に推進してまいります。      ────────── 29 ◯副議長(長橋桂一君) 三十番柴崎幹男君。    〔三十番柴崎幹男君登壇〕    〔副議長退席、議長着席〕 30 ◯三十番(柴崎幹男君) 初めに、中央卸売市場について伺います。  昨日の代表質問で、市場長は、第十次卸売市場整備計画に基づいて中央卸売市場の施設の更新を図り、市場法改正など市場を取り巻く環境が変化する中にあって、市場の役割を引き続き果たしていくと、力強く答弁されました。  そして、一月二十三日の関係局長会議で、経営改善と経営計画策定に取り組むことになったとの説明でした。  今取り組むべきは、小池知事による豊洲移転延期で大きく傷ついた東京の卸売市場に活気を取り戻させるための、各市場の活性化であります。特に、移転延期のあおりを受けて、施設整備が大幅におくれた豊洲以外の市場への対応を急ぐ必要があります。  移転延期騒動の二年のブランクを取り戻すための今後の取り組みについて伺います。  また、第十次卸売市場整備計画は、東京都卸売市場審議会を経て決定いたします。改めて、この整備計画はどのような手続で策定されたのか、あわせて伺います。  次に、特別区消防団の活動体制の強化について伺います。  消防団は、日ごろから防災面での十分な訓練と経験から、それぞれの地域でリーダーシップをとり、地域住民に対する訓練指導、防災知識の普及啓発に取り組まれることを期待されています。  東京二〇二〇大会を前に、開催都市の消防団として、大会の成功に向けて、大会開催中はもとより、開催都市として安全・安心な都市東京を世界にPRすることが求められております。そのためには、今から災害の未然防止と災害発生時における人的、物的被害を最小限にとどめるための、消防署員と連携した活動が求められています。  特に東京二〇二〇大会は、特別区内を中心に複数の競技会場で、広範囲に猛暑の中実施されます。そのため、国内外から多数の来場者を熱中症などを初めとする各種災害から守り、かつ、災害発生時には被害を最小限にとどめることが消防団に求められております。  そこで、東京二〇二〇大会開催を契機として、今こそ特別区消防団の消防団活動体制の充実を図るべきと考えます。東京消防庁の取り組みについて伺います。  次に、教育について伺います。  都立中高一貫教育校では、六年間のゆとりある学校生活を生かした特色ある教育が展開されており、中学校段階での受検倍率は五倍から六倍と高く、都民の評価や期待の高さがうかがえます。私の地元練馬区にも、大泉高校附属中学校がありますが、地域からも高い評価をされているようであります。  一方で、高校からの入学もある併設型中高一貫教育校では、高校の入学は、受検倍率が一倍を下回る学校も出ていると仄聞しています。  こうした中、教育委員会は、先般公表した都立高校改革推進計画新実施計画(第二次)において併設型の高校募集を停止し、中学校募集の規模を拡大することを計画しました。地元からは、高校募集がなくなることを惜しむ声もありますが、他方では、中高一貫教育のさらなる充実に期待がかかるところであります。  そこで、今回の計画を単なる併設型の高校募集の停止にとどめるのではなく、併設型を含めた都立中高一貫教育校全体のさらなる充実につなげていくべきと考えます。教育委員会の見解を伺います。  次に、西武新宿線の鉄道立体化について伺います。  西武新宿線は、都内の鉄道の中でも、あかずの踏切が数多く残されている路線であります。練馬区内だけでも十三カ所の踏切があり、交通渋滞の発生や踏切事故の危険性、沿線地域のまちづくりのおくれなど、さまざまな問題が生じています。こうしたことを解決するためにも、連続立体交差事業による鉄道の立体化が必要であります。  今月、東京都により、西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の連続立体交差化計画の都市計画素案説明会が開催されました。  そこで伺います。  西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の鉄道立体化の取り組みはどのような状況なのか、説明を求めます。  次に、この鉄道立体化区間と交差する外環ノ2について伺います。  地域住民の悲願である西武新宿線の連続立体交差事業がいよいよ動き出そうとしております。上石神井駅周辺では、都が昨年の十二月に、駅付近の南北道路である外環ノ2の整備に着手しました。平成二十年に地元区が策定した上石神井駅周辺地区まちづくり構想では、外環ノ2を地区を支える主要な骨格として位置づけております。  私もかねがね、このことについては都議会の場で質問をしてまいりました。地域の皆さまは、外環ノ2の整備が上石神井駅周辺地区のまちづくりに大きく寄与するものと期待しています。  そこで、この地区のまちづくりが大きく動き出そうとしている中、都はどのように上石神井駅周辺の外環ノ2の整備に取り組んでいくのか、都の見解を伺います。  次に、児童相談体制について伺います。  昨年三月に目黒区で起きた虐待死亡事案や先月野田市で起きた事案など、児童相談所体制の連携強化は、昨日の我が会派の代表質問で指摘したとおり、子供の命に直結する重要な問題であります。  現在、特別区では、児童相談所の設置に向けた動きがありますが、児童相談所を設置すれば、これらの問題を解決できるわけではありません。実務的な検討が不足した、ただ身近な行政という理由で区設置を進めていることには、疑問が生じるところであります。  児童相談所の業務は、子供を虐待する親から引き離し、区市町村の区域を越えて保護するなど、そもそも広域自治体が担うべき性質を有しております。また、専門的な立場から判定し、処遇し、一人一人の子供の福祉を確保することが責務であります。  こうした児童相談所の広域的、専門的機能を、基礎自治体である個々の特別区が担うことができるのか、慎重に検討を重ねる必要があったのではないでしょうか。  各区の役割は、都の児童相談所と連携しながら、住民に身近な相談機関として、地域に寄り添った児童相談体制を強化していくことにあると考えます。
     現在、世田谷区、荒川区、江戸川区の三区が、二〇二〇年度に児童相談所の設置を計画されていると仄聞いたしております。特別区に設置することが法的に可能なことは、もちろん承知しています。  しかし、都が、この三区の設置を当然のこととして受けとめ、それを前提として対応策を検討するという姿勢に対しては、疑問が生じるところであります。  本来であれば、試行期間を設け、都が三区の試行状況を十分に検証し、本格実施に踏み切るかどうか検討すべきであったはずであります。  先ほど申し上げましたとおり、基礎自治体である特別区が児童相談所の広域的対応をどのように機能させるかは、大きな課題であると考えます。都としての見解を伺います。  次に、東京二〇二〇大会の開催に関連して伺います。  第一に、本大会を文化の祭典として成功させるための取り組みについてです。  東京二〇二〇大会は、世界から注目が集まり、昨年の訪日外国人は三千万人を超えるなど、今後ますます多くの方々が東京を訪れるわけであります。  そこで、日本の歴史や伝統文化に高い関心を示す外国人など、多くの方々に日本の文化をさまざまな場面で発信するべきであります。そのためには、日本の伝統文化に携わっている各種文化団体との連携を図りながら、具体的な対応を早急に推進すべきであります。  多くの大会来場者を初め、選手や大会関係者に対しても、日本の伝統文化を初めとした東京の文化的な魅力を発信すべきであります。都の考えを伺います。  第二に、都市農業を活用した観光事業についてであります。  東京二〇二〇大会は、東京農業の魅力を発信する絶好の機会となります。  東京農業においては、新鮮で安全な農産物の生産のみならず、都市の身近な場所で農業体験ができるメリットを生かした体験農園の開設や、農産物を利用したイベントの実施など、都市農地を活用した魅力的な取り組みが行われています。  私の地元練馬区でも、練馬果樹あるファームとして、季節の味覚を楽しめる多様な果実の直売や、摘み取り等による販売を行う観光農園等の取り組みが進んできています。  今後、こうした観光の視点を持った取り組みを支援するとともに、広く発信することで、東京農業を振興していくことが重要と考えます。都の見解を伺います。  最後に、品川駅周辺の道路整備について伺います。  昨年十二月には、山手線で約五十年ぶりとなる新駅の駅名が高輪ゲートウェイに決まり、東京二〇二〇大会が開催される年に暫定開業されるわけです。  新駅を含む品川駅周辺では、近接する羽田空港の国際化やリニア中央新幹線の開業も見据え、今後、国際交流拠点の形成が進み、人、物の動きが活発となります。  しかしながら、この地域は、東西が鉄道により分断されており、さらに、周辺道路では踏切による慢性的な交通渋滞が発生しています。  そこで、品川駅周辺における道路整備について、今後の取り組みを伺います。  以上で私の一般質問を終わります。(拍手)    〔教育長中井敬三君登壇〕 31 ◯教育長(中井敬三君) 柴崎幹男議員の一般質問にお答えいたします。  都立中高一貫教育校の充実についてでございますが、都立中高一貫教育校では、六年間の計画的、継続的な教育により、生徒の資質、能力の伸長を図ることで、大学進学のみならず、国際科学オリンピックなど、文化、スポーツのさまざまな分野で、生徒がすぐれた実績を上げております。  そこで、この中高一貫教育の成果をより一層高めていくため、今後、併設型についても中学校段階の入学に一本化し、中学、高校の接続を工夫した柔軟な教育課程や、六年間で計画的に学びを深めていく探究的な学習など、中高一貫教育の趣旨を生かした教育を充実させてまいります。  加えて、都立中高一貫教育校十校の生徒同士が学習成果を競い合う、切磋琢磨の機会を設けることで、中高一貫教育の効果をさらに高め、将来さまざまな分野で活躍し、社会に貢献する人材の育成を一層推進してまいります。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 32 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。  初めに、西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の鉄道立体化についてでございますが、本区間には、あかずの踏切が十二カ所ございますほか、外環ノ2など、都市計画道路が五カ所で交差することとなりまして、連続立体交差化による踏切の解消が必要でございます。  このため、都は、国から連続立体交差事業の着工準備採択を受け、構造形式等の検討を進めまして、今月、都市計画素案の地元説明会を開催いたしました。  本説明会には、延べ約千六百人の参加者がございまして、パンフレットやスライドを用いて計画内容を丁寧に説明し、意見を伺いました。  今後、都市計画や環境影響評価の手続を進め、地元区市や鉄道事業者と連携いたしまして、早期事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。  次に、品川駅周辺における道路整備についてでございますが、国際交流拠点として我が国の成長を牽引する品川駅周辺におきましては、道路ネットワークを構築し、交通の円滑化や利便性を高めることが極めて重要でございます。  地域内外のかけ橋となります環状第四号線につきましては、羽田、臨海部方面などとのアクセス性の強化に向けまして、平成三十一年度に鉄道等をまたぐ港南─高輪区間におきまして事業に着手いたします。  また、道路整備の一環として行います京浜急行本線の連続立体交差事業につきましては、品川駅の再編や、あかずの踏切解消により地域の東西連絡機能を強化するため、平成三十二年度の事業認可の取得に向けまして、国との詳細設計協議を進めてまいります。  今後とも、東京のポテンシャルを一層高め、活力あるまちづくりに寄与する道路整備に全力で取り組んでまいります。    〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕 33 ◯中央卸売市場長(村松明典君) 各市場の活性化についてですが、都内の中央卸売市場は、都民に生鮮食料品等を円滑かつ安定的に供給するための基幹的インフラという重要な役割を果たしていく必要がございます。  第十次東京都卸売市場整備計画は、外部有識者及び業界団体の代表者等から成る東京都卸売市場審議会の議を経て策定されたものでございまして、卸売市場として必要な施設設備の維持更新に加えて、市場ごとに都と市場業者が連携して経営戦略を策定し、活性化に向けた特色ある取り組みを進めることを決定し、実施しております。  今後、こうした取り組みを推進するため、輸出や国内での販路拡大、産地と連携した商品のブランド化などに意欲的に取り組む事業者に対して補助を行うなど、都として支援を強化してまいります。    〔消防総監村上研一君登壇〕 34 ◯消防総監(村上研一君) 東京二〇二〇大会を契機とした特別区消防団の活動体制の充実についてでございますが、東京消防庁では、特別区消防団運営委員会の答申を受け、二〇二〇大会の警戒活動において、特別区内の消防団が相互に応援できる体制を整える予定でございます。  また、活動力を充実するため、今年度はAEDを全分団に整備するとともに、英会話講習、手話講習を実施しており、来年度は、酷暑における警戒活動時に着用する通気性のよいポロシャツ、Tシャツ及び帽子を整備するほか、水災時に、排水活動に有効なフローティングストレーナーや、避難誘導等に使用するフロートロープなどを整備する予定でございます。  今後とも、消防団等の意見を踏まえ、活動体制の充実に努めてまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 35 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 上石神井駅周辺の外環ノ2についてでございますが、外環ノ2は、地域の幹線道路網を形成し、南北方向の交通円滑化などに寄与する重要な都市計画道路でございます。  このうち上石神井駅周辺の区間は、鉄道の立体化と合わせて、駅前広場整備や商店街の活性化など、地域のまちづくりと連携して整備を進めることが必要不可欠でございます。  都は、区と連携し、オープンハウスや説明会を重ねるとともに、用地測量を実施し、昨年末、本区間の事業認可を取得しました。来月には、権利者を対象とする用地説明会を開催し、事業用地の取得に着手いたします。  引き続き、関連する事業との連携を図るとともに、今後は、権利者の意向を踏まえ、必要に応じてまちづくり手法も活用しながら、地域の骨格となる外環ノ2の整備を着実に進めてまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 36 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 児童相談所の広域対応についてお答えいたします。  児童相談所では、虐待をした保護者からの児童の連れ戻し防止や、非行児童の入所施設の分散、感染症の拡大防止などを図るため、一時保護所や児童養護施設等の入所に当たりましては、広域での調整を行っているところでございます。  特別区が児童相談所を設置した場合、施設や里親等の偏在や地理的状況等から、こうした対応を区が単独で行うことは困難と思われる面があるため、今年度から、一時保護所や児童養護施設、児童自立支援施設、里親等の行政区域を越えた利用方法等につきまして、都区間で検討をしているところでございます。  具体的には、各施設の入所状況の共有方法や広域利用をする際の手続、費用負担の考え方等につきまして検討しており、今後とも、子供たちの安全・安心を確保する観点から協議を進めてまいります。    〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕 37 ◯生活文化局長(浜佳葉子君) 東京二〇二〇大会開催時の東京の文化的魅力の発信についてでございますが、大会開催時は多くの人が東京に訪れることから、この機会を捉えて、伝統文化を初め東京の文化都市としての魅力をアピールすることは、大変重要でございます。  このため、都では、選手村等において、海外からの選手や大会関係者向けに華道や茶道を初めとした日本の伝統文化を体験する機会を提供いたします。  また、競技会場周辺等でアーティストによるパフォーマンス等を実施することで、大会来場者に東京の文化を身近に感じていただきたいと考えております。  これらの取り組みにより、伝統と革新が共存融合する、多彩で奥の深い東京の文化的魅力を多くの人に触れていただくことで、東京のファンをふやし、プレゼンスを高めてまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 38 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 観光の視点を持った東京農業の振興についてでございますが、観光客等に対して農業体験等の機会を提供し、都市農業の多様な魅力を発信していくことは、そのPRとともに農業者の収益力向上に資する有効な取り組みでございます。  これまで都は、収穫等の体験ができる観光農園の開設に向け、農産物の生産販売施設に加え、トイレや手洗い場、休憩所など、利用者の利便性向上のための施設整備を支援するとともに、農園を効果的にPRするためのホームページや看板等の作成費用を補助してまいりました。  来年度は、こうした支援に加えまして、都市農業の魅力を紹介するウエブサイトや情報誌について、多言語化の充実を図るなど、インバウンド対応を強化してまいります。  こうしたハード、ソフト両面からの取り組みにより、東京農業の魅力を観光客等に広く発信し、その振興につなげてまいります。      ────────── 39 ◯議長(尾崎大介君) 五十七番星見てい子さん。    〔五十七番星見てい子君登壇〕 40 ◯五十七番(星見てい子君) 学校図書館について質問します。  十五年ほど前、私の子供が通っていた目黒区立中学校は、文部科学省の国語力向上モデル地域、国語教育推進校に指定されました。  学校は、教科の充実とともに図書活動も位置づけましたが、当時、学校図書館には司書の配置もなく、蔵書の整理もできず、活用できる状況ではありませんでした。学校はやむなく区立図書館と連携して、廊下などに学年文庫を設置し、生徒が自由に読める工夫をしました。  このような状況は目黒区だけではなく、当時、都内の多くの小中学校で学校図書館に鍵がかかっていることなどが問題になり、学校図書館のあり方が問われていました。  一方、国際社会では、一九九九年にユネスコ学校図書館宣言が、第三十回ユネスコ総会で批准されました。学校図書館は、今日の情報や知識を基盤とする社会にふさわしく生きていくために基本的な情報とアイデアを提供し、児童生徒が責任ある市民として生活できるように、生涯学習の技能を育成し、想像力を養うものであると高らかに宣言し、学校図書館の使命や目標、運営などが明らかにされています。  知事は、ユネスコ学校図書館宣言が述べている学校図書館の役割をどのように受けとめているのか伺います。  この宣言では、学校司書についてもその重要性や教育上の役割が示されています。日本でも二〇一四年に学校図書館法が改正され、学校司書が初めて法律に位置づけられました。都は、学校司書の役割をどのように考えていますか。  法改正を受け、国は、学校司書や図書の充実を目指す新たな五カ年計画を推進し、都内区市町村でも努力が始まっています。国は財源を交付税措置にしていますが、まだまだ足りません。  西東京市議会は、昨年十二月、東京都独自に小中学校の学校図書館の充実を求める意見書を都に提出しました。  目黒区でも、現在は小中学校に学校図書館支援員を配置していますが、有償ボランティアのため、開館日数や時間も限られ、充実が望まれています。  公立小中学校の学校図書館活用を促進するために、学校司書配置と資料費充実の補助制度を創設すべきです。いかがですか。  都立高校でも学校図書館の活用は重要です。  私は、鳥取県の図書館行政を視察しました。県では、とっとり学校図書館活用教育推進ビジョンをつくり、幼児から高校生まで一貫した情報活用能力を養うために、学校図書館などの活用を進めています。  県立高校全校に正規職員の学校司書が配置され、学校図書館を活用した授業が活発に行われています。  視察した授業は、イギリスのEU離脱を入り口に、イギリスの歴史、政治、経済、文化などの課題を整理して発表するものでした。グループに分かれた生徒たちは、学校司書と教員が協力してつくったワークシートをもとに、県立図書館から大量に貸し出された関連書籍を次々と選び、取り組んでいました。  この高校では年間二百十時間、各クラス平均十時間程度、各教科で学校図書館を活用した探求型の学習を行っているとのことでした。  校長先生は、以前は学校司書が非常勤で、本の貸し出しと管理だけが仕事でした、正規職員になってからは、司書が職員会議に出席し、教科ごとの教材開発や学習内容に合わせた提案などをして、教員と対等な立場で授業を支援していますと話されました。学校司書のあり方で、こんなに学校が変わるのかと驚きました。  教育活動に学校図書館を活用するには、学校司書が学校の一員として教員と直接、対等な関係で、お互いの専門性を生かしながら協力連携することが欠かせないと思いますが、いかがですか。  都立高校も、かつては学校司書を全校に配置していました。石原都政以来の司書の退職不補充により、現在は百十九校、六七%が民間委託になっています。委託先の多くは清掃やビルメンテナンスの会社で、図書館の専門的知識を持つところではありません。  この学校図書館業務の民間委託は、二〇一五年に教員が司書に直接仕事の指示をしていたことから、是正指導を受けました。つまり、委託では、日常的な教育活動にはかかわれません。教員と連携した学習支援や発達障害の生徒への対応、生徒の心のケアやさまざまな相談などの幅広い役割からすれば、本の貸し出しと管理など、極めて狭い業務しかできないのです。  民間委託の職員については、文科省も国会で、学校図書館法上の学校司書には該当しないと答弁しています。  都立高校の学校司書の削減と民間委託の拡大は、ユネスコ学校図書館宣言にも、学校図書館法の学校司書の位置づけにも逆行しています。全ての都立高校に学校司書を配置する方針に転換すべきです。見解を伺います。  また、都立特別支援学校には、廊下の一角に図書コーナーしかない学校が少なからずあり、学校司書は一人もいません。  鳥取県では、通常の教科書が使えない特別支援学校でこそ、学校司書と教員が子供たちに応じた図書教材の工夫をし、大きな力を発揮していると聞き、感嘆しました。  特別支援学校での学校図書館活用を促進するために、学校司書を全校に配置するべきです。また、児童生徒の必要に応じたきめ細かい図書の整備を進めるべきです。いかがですか。  鳥取県のこうした活動のかなめが、県立図書館に設置した学校図書館支援センターです。専任担当者は司書教諭の指導主事です。県立図書館が教材として図書セットを学校図書館に貸し出しながら、現場に直接赴き、経験の普及や相談に当たる活動をしています。  東京都でも、学校図書館を活用した学校教育の充実を系統的に推進する計画作成とともに、学校現場や区市町村教育委員会を支援する学校図書館活動支援センターなどを創設するべきであります。いかがですか。  こうした学校図書館の活性化のためには、教育方針での総合的な位置づけが必要です。第四次の東京都教育ビジョンなどに学校図書館を位置づけることを求めます。いかがですか。  次に、動物愛護について伺います。  私の家には猫一匹、犬一匹がいます。猫は、近所の多頭飼いで崩壊した家の猫です。犬は、飼い主が高齢で亡くなり、引き取りました。私は、こうした経験から、動物の命が大切にされる共生社会の推進が重要だと実感しています。  知事は、選挙でペット殺処分ゼロを公約しました。都が集約している殺処分は、今年度ゼロが続いています。一方で、苦痛からの解放や著しい攻撃性、衰弱や感染症などにより、動物福祉などの観点から致死処分した動物が、一月末時点で、犬が四頭、猫が百二十六頭いると聞いています。  このような動物も、飼育環境を工夫すれば、飼育や譲渡につなげられる可能性があり、最大限の取り組みを進めるべきです。動物愛護相談センターでも、攻撃性のある動物に対してトレーナーを活用するなど、譲渡に向けた努力が始まっています。  知事が公約として掲げた殺処分ゼロの根源である、命の大切さと動物愛護への知事の思いをお聞きします。  動物愛護相談センターへの猫の持ち込みは、この間激減しました。背景には、地域猫ボランティアの活動があります。
     目黒区の自由が丘商店街では、かつて二百匹以上の野良猫がいて、路地は汚れ、子猫がふえ続けていました。地域の方が猫の避妊、去勢を始めて、ボランティア活動が発展し、商店街に猫との共生への理解が広がり、地域猫として管理する中で、二十年かけて、昨年ついに野良猫はいなくなりました。  殺処分ゼロを実現し、継続するためには、こうしたボランティアの支援、育成が必要です。  地域猫ボランティアは、野良猫の避妊、去勢のための捕獲や地域猫の餌など、夜の行動が多いことから、住民に不審者に間違えられたり、警官に職務質問されるなど、苦労が絶えません。このため、ボランティア講習会を受けた方などには、身分を示す地域猫支援のボランティア証などを発行してほしいとの要望があります。  また、動物愛護相談センターから譲渡した生後間もない子猫の飼育支援として、猫粉ミルク等を提供していることは歓迎されている一方、地域猫のボランティアは、病気やけがですぐには譲渡できない猫の治療費が大きな負担になっています。  都として、区市町村と協力して、猫のボランティアに対するさらなる支援に努めるべきと考えます。いかがですか。  最後に、災害時のペット対応についてです。  国は、東日本大震災後に防災基本計画を修正し、避難所や応急仮設住宅でのペットの受け入れの配慮を明記しました。  環境省は昨年、人とペットの災害対策ガイドラインを改定し、今年度の震災や豪雨災害では、道や県などに仮設住宅へのペットの受け入れ配慮についての通知を出しました。  熊本地震の直後に、県の担当者と一緒に市町村を回ったという国の担当者にお話を伺いました。応急仮設住宅にペットを同行できない場合、ペットとともに危険な家屋に戻り、車での寝起きにつながり、二次被害が広がる。また、ペットを放置した場合、動物愛護上の問題に加え、野生化した動物による被害が起きると話されていました。熊本県では、応急仮設住宅を建設した市町村全てでペットの同居を認めたとのことです。  国の位置づけの強化を受け、知事は、災害時のペット対応を平時から進めることの重要性をどのように認識していますか。  環境省の人とペットの災害対策ガイドラインには、都道府県の対応の例として、応急仮設住宅でのペットの同居への対策が示されています。都は、応急仮設住宅でのペットの同居について、どのように取り組むのでしょうか。  被災者は、避難所や応急仮設住宅から安定した住宅に移る必要があります。復興公営住宅などでもペット飼育ができる方針の整備を要望し、質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 41 ◯知事(小池百合子君) 星見てい子議員の一般質問にお答えいたします。  まず、ユネスコ学校図書館宣言についてのご質問でございます。  学校図書館は、子供たちの知的好奇心を喚起して、生涯にわたり学び続けようとする意識、そして態度を育む場として欠くことのできない大切な施設でございます。  ユネスコ学校図書館宣言には、学校図書館の役割といたしまして、子供たちが責任ある市民として生きていくことができるよう、想像力を培うことなどが掲げられております。  この宣言が採択されて二十年、学校図書館に期待される役割は今も変わることはない、このように考えております。  動物愛護についてでございますが、動物は、私たちの生活に潤いや癒しを与えてくれる大切な存在であります。飼い主にとりましては家族の一員でもあります。  そうした考えのもとで、飼い主への終生飼養の啓発、地域の飼い主のいない猫対策を推進するほか、保護された動物の譲渡を進めるために、都独自に動物譲渡促進月間を定めまして、譲渡事業のPRイベントや広報を実施してまいりました。  また、保護されました動物を譲渡に適した状態で新たな飼い主に引き継げるように、職員の専門的な能力や動物を飼育する環境の向上に努めておりまして、引き続き、動物の殺処分ゼロを目指して、動物愛護の取り組みを推進してまいります。  また、災害時におけるペット対策についてのご質問でございます。  災害発生時におきましても、飼い主がみずからの責任のもとで、ペットを適切に飼い続けることは基本であります。  そのため、都は平時から、ペット防災リーフレットなどによりまして、飼い主に対して、災害に備えることの重要性について啓発を行うとともに、区市町村に対しましては、避難所などにおけます飼養場所の確保などを地域防災計画に位置づけるように働きかけております。  今後とも、災害時に飼い主、そしてペットが安全に避難できるように、区市町村とも連携をいたしまして、体制づくりを進めてまいります。  残余のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 42 ◯教育長(中井敬三君) 学校図書館に関する七点のご質問にお答えいたします。  まず、学校司書の役割についてでございますが、文部科学省が定める学校図書館ガイドラインでは、学校司書は、学校図書館を運営していくために必要な専門的、技術的職務に従事するとともに、学校図書館を活用した授業やその他の教育活動を司書教諭や教員とともに進めるよう努めることが望ましいとされております。  その具体的役割は、児童生徒や教員に対する間接的支援と直接的支援、さらに、教育目標を達成するための教育指導への支援の三つの観点に分けられるとされております。  次に、小中学校の学校司書配置等に係る補助の創設についてでございますが、小中学校の図書館の整備については、設置者である区市町村が、その経費を負担することとされております。学校図書館の図書整備、学校司書の配置等に必要な経費については、平成二十九年度から平成三十三年度まで、国の学校図書館図書整備五か年計画により地方財政措置が講じられているところでございます。  次に、学校図書館における協力連携についてでございますが、都教育委員会では、学校図書館に関する職務を、司書教諭の資格を有する教諭に校務分掌として担当させております。教育活動への学校図書館の活用については、司書教諭を中心とした学校の全教職員の協力体制のもとで行われるべきものと考えております。  次に、都立高校の学校図書館管理業務委託についてでございますが、都立高校における学校図書館の運営は、業務委託の導入により、開館時間、開館日数の拡大や、長期休業期間中の開館が可能となるなど、利便性の向上が図られております。  また、この間、業務委託の契約方法についても、総合評価方式や長期継続契約等の導入により、業務の質の改善を図ってまいりました。  都教育委員会は、今後も、学校図書館ガイドラインなども参考にしながら、適切な図書館運営に努めてまいります。  次に、特別支援学校の学校図書館の充実についてでございますが、都教育委員会は、都立特別支援学校が計画的に行っている障害の種類や程度、発達の段階に応じた蔵書の整備に対し、毎年度必要な図書購入費を措置しております。  また、各学校に配置している司書教諭が、全教職員の協力体制のもとで、従来から学校図書館の活用等に取り組んでおります。  今後とも、都立特別支援学校の学校図書館を活用した教育活動を推進してまいります。  次に、学校図書館を活用した学校教育の系統的な推進についてでございますが、都教育委員会は、生徒の言語能力の向上を図るため、全ての都立高校において、総合的な教育計画である教育課程の重点項目に、学校図書館を積極的に活用した読書活動の推進を位置づけるよう指導しております。  各学校では、この教育課程に基づき、司書教諭が中心となり、読書月間の設定や書評合戦の校内予選の実施など、学校図書館の機能を活用した教育活動の充実に組織的、計画的に取り組んでおります。  都教育委員会は、各学校が学校図書館の機能を十分に活用できるよう、関係部署において適切に支援してまいります。  最後に、東京都教育ビジョンにおける学校図書館の位置づけについてでございますが、現在、各学校では、児童生徒の主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業改善や主体的、自発的な学習活動等の充実を図るため、学校図書館を計画的に利用し、その機能を活用しております。  また、都教育委員会が策定している教育ビジョン第四次案では、全ての都立学校の学校図書館等に複数の新聞を配置することなどを主な施策展開として示し、生徒が社会の諸課題を多面的、多角的に考察する学習を展開できるようにしております。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 43 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 動物愛護ボランティアへの支援についてお答えいたします。  都内の区市町村では、地域の飼い主のいない猫対策として、不妊去勢手術の実施、地域住民の理解と協力を得るための会議の開催や普及啓発などの取り組みをボランティアと協力して実施しております。  都は、こうした区市町村の取り組みを包括補助で支援しており、今年度は四十七の区市町村が取り組んでいるところでございます。  今後とも、区市町村に対しまして、ボランティア登録証の発行や用具の貸し出しなどの支援事例の紹介や、地域住民等に飼い主のいない猫対策への理解を広げるためのリーフレットの提供及びガイドブックの配布等を行いまして、より多くの区市町村において、ボランティアと連携した取り組みが進むよう支援してまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 44 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 応急仮設住宅でのペットの同居についてでございますが、環境省のガイドラインでは、災害発生時の応急仮設住宅での暮らしは、限られた空間での共同生活であるため、避難した方々とペットとの距離が近くなり、鳴き声やにおい、害虫による衛生の問題などの苦情が出ることが予想されるとされております。飼養のルールづくりや飼養のためのスペースの確保などの課題が想定されます。  現在、都は、発災時の住宅確保について、区市町村と連携して検討を進めており、今後、ガイドラインに示された課題についても、動物救護の所管部署や応急仮設住宅の入居者管理を担う区市町村と情報交換などを行ってまいります。 45 ◯議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。    午後三時六分休憩      ━━━━━━━━━━    午後三時二十五分開議 46 ◯議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質問を続行いたします。  四十五番白戸太朗君。    〔四十五番白戸太朗君登壇〕 47 ◯四十五番(白戸太朗君) 都市の交通網は、人間でいえば血管でございます。これがスムーズであれば健康な状態で、逆に、ここが詰まると不健康、最悪は命にかかわってきます。つまり、交通網が悪化すれば、都市の健康状態は低下し、都市機能や経済の停滞を招くことはいうまでもありません。  近年、発展と変化を遂げる臨海部。有明地域では、平成二十年には千三百三十人だった人口が現在では九千三百三十二人。たった十年間で七倍の人口増加。さらに、この後の二年で千五百戸を超える大型マンションが二棟、三百戸程度の中型マンションが一棟建設され、二年後には人口一万五千人を超える勢いです。  このまちに住む方は、有明方面から都心方面に通勤したいのですが、現状の交通手段は路線バス、もしくは「ゆりかもめ」に頼らざるを得ないのが実情。環状二号線など道路環境がよくなっても、公共交通機関による通勤通学の足は改善していません。この課題に対応するため、現在、都は、都心と臨海地域を結ぶBRTを計画しています。  臨海部に住む方の交通事情が早期に改善されるよう、一日も早いBRTの整備が必要と考えますが、今後の運行予定はどのようになっているのか伺います。  先日、豊洲市場で関係者にお話を伺うと、豊洲市場から築地への公共交通アクセスが悪過ぎる、買い付けに来るお客さんのためにも、観光客のためにも、そして市場関係者のためにも巡回バスを走らせてほしいという声を数多く聞きました。  一方で、さきに述べたような状況や晴海選手村跡の一万二千人規模の集合住宅のことを考慮すると、長期的な視点では、BRTだけではふえ続ける需要に対応できなくなる可能性が高いと思われます。  そのような中で、国の交通政策審議会答申において、都心部・臨海地域地下鉄構想が提案されていますが、この構想路線を都としてどのように具体化していくのか伺います。  臨海地下鉄構想は、開発が進む有明、豊洲、晴海などと都心を結ぶ路線であり、将来の発展に直結するものではあるが、このうち、豊洲については、先ほど述べたBRT、臨海地下鉄構想のほかに、東京メトロ有楽町線を分岐させ、住吉と結ぶ八号線の延伸計画も国の答申で示されています。  この延伸計画は、千葉方面から都内に向かう路線で乗車率ナンバーワンという東西線、京葉線の混雑緩和のために検討が始まりました。これは、その二つの路線利用者や豊洲周辺の住民への効果は非常に大きいと思われます。さらに、豊洲市場とスカイツリーという二つの大きな拠点を結び、観光にも資する路線であり、私の地元である江東区にも大きな期待が寄せられています。  今回の予算案において、鉄道ネットワークの整備促進というのが盛り込まれており、これには、地下鉄八号線の延伸も含まれています。都として前向きに取り組んでいただいていることは評価するが、このような人口拡大スピードに現状は追いついていきません。  事業主体者の調整など、協議事項があるのは承知しておりますが、八号線の延伸は早急に行うべきであります。現状の取り組み状況について伺います。  また、臨海地下鉄構想及び八号線の延伸などの首都圏鉄道網の拡充については、一月に発足しました国と東京都の実務者協議会の中での協議事項となっていますが、どのように国と連携して協議を進めていくのかもあわせて伺います。  一方、臨海部の交通インフラについては、海に囲まれたこの地域だからこそできることがあると考えます。例えば、舟運活用。竹芝桟橋や築地などと距離も近く、水路でも結ばれているという立地を生かすべきです。海外では、シドニーやニューヨークのように船を生活のインフラとして使っている大都市は珍しくありません。海と隣接したまちだからこそできるインフラがあるのではないでしょうか。地上交通網が発達しているところでは需要は見込めませんが、ここはそれが不足している路線でもあり、臨海地下鉄構想ができるまでは大変有効であると考えます。  臨海部の利便性向上のために、生活路線としての舟運活用を検討すべきと考えますが、見解を伺います。  続いて、環境的なインパクトも少なく、経済的で利便性も高く、渋滞緩和や通勤環境改善にも、さらには都民の健康増進にも資する自転車の活用について伺います。  昨年、生活文化局の調査によりますと、都内で週一回以上自転車を利用する人の割合は六割程度、また、家庭での保有率は七五%、人口の六割が使用し、八割近い家庭で保有する、まさに車よりも使用率の高い交通手段であることがわかり、いかに都民の生活に深く浸透しているかをあらわしています。  しかし、自転車には免許制度がないため、ルールをよく把握しないで乗っているケースもあり、さまざまなトラブルが起こっているのも現状です。  解決には、まず、自転車利用者の交通ルール、マナーの向上が必須。現状では、交通規則やマナーの認識は非常に個人差が大きい。小学校には、警視庁が巡回指導されているのですが、成人層へも指導、啓発が必要で、社会全体に自転車安全利用に向けたルール、マナーを浸透させていくべきと考えます。見解を伺います。  事故の際、自転車が加害者となる場合は、自転車に賠償責任が生じることから、賠償保険の加入促進が必須。近年、賠償金額が高騰する中で、条例により加入を義務づける自治体もふえています。先日、足立区が都内で初めて義務づけ条例を制定すると発表したことも記憶に新しいところで、努力義務から義務化への移行期間になっているのではないかと考えます。  現在、国では、加入促進に向けた検討会議を開催していますが、都では、自転車賠償責任保険の加入拡大に向け、どのような取り組みを行っていくのか伺います。  また、ルール、マナー講習受講者は保険加入割引をするなど、保険と講習を組み合わせにすると、より受講も促進されるのではないかと考えます。  近年、都内でもナビライン、ナビマークがふえ、自転車の車道走行が少しずつ浸透してきました。これはすばらしいことですが、まだ、車道を走ると答えているのは全体の三割、歩道を走る方に伺うと、車道は怖いという声がほとんどです。  さらに、歩道を走る自転車が歩行者の安全を脅かしているというケースも少なくありません。自転車の歩道走行の大きな原因は、自転車はもちろん、併走する車にも、道路は自転車と車がシェアするものだという意識がまだ欠如しているからだと考えます。つまり、サイクリスト、ドライバー、双方の意識変化がなければ、状況が変わることもありません。  自転車との共存について、ドライバーへも啓発が大変重要と考えますが、現状の取り組みと今後の対応について見解を伺います。  さきに述べたとおり、自転車はモビリティーとしての役目だけではなく、健康増進や精神的な高揚感が得られる道具でもあります。視覚障害者や体力の落ちてきた高齢者は、外出の機会も少なくなり、体力面、精神力の低下でフレイルなどを招きやすくなります。  その点、二輪タンデム車は前席に健常者が運転して乗ることで、視覚障害者や体力差のある高齢者から子供まで利用できます。来年開催される東京パラリンピックにおいても、視覚障害者がタンデム車に乗り競技する姿を見ることができるでしょう。  しかし、現状、東京都では、タンデム車を一般公道では乗れません。障害者のレクリエーションや健康増進としてのニーズが高まり、移動機会や運動機会のバリアフリーを望む声が高まっています。その結果、平成二十七年には十三道府県のみがタンデム車の一般走行を認めていましたが、この三月には、二十五道府県になる見込みです。この中には、大阪や愛知、京都などの大都市圏も含まれていますが、現状、否定的な意見やニュースが出ていないことも、その安全性をあらわしていると考えます。  そんな中、先日、自転車普及協会、盲人福祉協会など国内十四の自転車関連団体や福祉団体から、警視庁に対し、タンデム車の一般走行を求める要望書が提出されました。これだけの団体がまとまって一つの要望を出すということは前例がなく、それだけニーズが高まっているということをあらわしています。  パラリンピックを開催する東京都が視覚障害者のスポーツ参加のハードルを下げ、運動機会を提供すべきだと考えます。そのためには、まず、比較的安全であると思われる一般道に限定しての試験的運用や、運転者、パイロットの講習会を開くなど、利用者の技術と意識の向上を図ることも必要です。  ぜひ東京都でもタンデム車の一般公道走行に向けての検討を進めていただくよう強く要望いたします。  イベントの温度感はボランティアが決める。これは、私自身、スポーツイベントの運営にかかわったときに痛感しておりました。どれだけ運営者が頑張っても、参加者や観客に最も接するのはボランティアです。彼らがどんな思いで、どんな表情で大会を彩ることができるかというのは大変重要です。だからこそ、今回のボランティア募集や研修は、大会成功の大きな鍵であるとも考えます。  シティーキャストには、お互いに連携し、強みを生かし合って、チームとして質の高いおもてなしができるようになっていただき、さらに、この仕事に誇りを持ってもらうことが大切です。  そのため、大会前から大会中までを通して専用の交流スペースをつくり、シティーキャストへの誇りを育て、自主的に活動していただく仕掛けが必要だと考えます。さらに、バーチャル上でも、特設のSNSのようなものをつくり、ボランティア同士のコミュニケーションの円滑化も図るべきだと考えますが、都の見解を伺います。  今回のボランティアは合計十一万人。この規模のスポーツボランティア活動というのは前例になく、事前の準備、研修などが重要です。そのためにも、ことし開催されるラグビーワールドカップでのボランティア経験をしっかり活用していくべきと考えます。  例えば、組織委員会の中では、ラグビーワールドカップに組織委員会からボランティア派遣を行い、現場経験を積んでいこうという機運もあるやに聞いております。この経験は二〇二〇大会時に生きてくるでしょう。  このような背景を踏まえ、都としても、ラグビーワールドカップの成功を東京二〇二〇大会につなげていくため、その経験やノウハウを生かしていくべきだと考えますが、見解を伺います。  二〇二〇大会は、大会の成功だけではなく、大会によって何を残せるかが重要です。交通インフラなどのハードはもちろん、そのノウハウや、ボランティアマインドなど心に残るレガシーをつくるべく、これからの五百日余りを走り抜けていくことをお誓いし、私の質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 48 ◯知事(小池百合子君) 白戸太朗議員の一般質問にお答えいたします。  船の運航、舟運の生活路線としての活用についてのお尋ねがございました。かつて、江戸は、舟運が経済や人々の生活を支え、水の都として栄えてきた。つい先日、そのようなテレビを見たところであります。  今もなお、東京には、川、海、運河などすばらしい水辺の空間がございます。その資源を生かしまして、多くの人々でにぎわう水の都を再生していくため、舟運を活性化することは重要であります。
     このため、都といたしまして、平成二十八年度から二年間、舟運の活性化に向けた社会実験として、民間事業者と連携いたしまして、臨海部と都心を結ぶルートなどで運航を実施したところでございます。  そして、今年度ですが、舟運の利便性の向上に向けまして、さまざまな航路やそのダイヤ等の情報を船旅のポータルサイトによりまして一元的に発信をしております。  また、観光に加えて、通勤などの日常生活における船の活用も重要であります。このため、船着き場の整備状況や周辺の公共交通網、開発動向を踏まえまして、利用者のニーズや利便性などの課題を整理し、実現可能性のある航路について検討を行っております。  今後、新たな航路の創出に向けまして、事業性などについての検証を進め、舟運の認知度向上のため、PRに努めてまいります。舟運が身近な観光、交通手段として定着するように取り組んでまいります。  その他のご質問につきましては、警視総監、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。    〔警視総監三浦正充君登壇〕 49 ◯警視総監(三浦正充君) 車道における自転車と自動車の共存についてでありますが、まず、自転車利用者に対する啓発といたしまして、自転車教室や各種広報媒体を活用し、自転車安全利用五則を周知するなどの交通安全教育を推進しております。  次に、自動車ドライバーに対しては、運転免許更新時講習に、自転車の保護についての内容を盛り込んでいるほか、自転車の保護のための基本的なルールとマナーを内容とする自転車思いやり五則を周知するなど、意識の醸成を図っているところであります。  今後も、これらの取り組みを継続していくほか、自転車の走行空間の整備の観点から、幹線道路や駅周辺の自転車が多い道路を中心に、自転車ナビマークの設置を推進するなど、自転車の車道走行の安全確保に努めてまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 50 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 四点のご質問にお答えいたします。  まず、都心と臨海地域を結ぶBRTについてでございますが、東京二〇二〇大会前に、虎ノ門から新橋を経て晴海に至るルートにおいて、ピーク時に一時間当たり六便、四百五十人程度の輸送力で運行を開始いたしまして、大会後に有明や豊洲などへ運行系統を拡大する予定でございます。  さらに、環状第二号線本線開通後には、運賃収受方式などの工夫などにより、速達性、定時性を確保するとともに、運行便数や系統数をふやした本格運行を実施し、選手村地区の再開発などにも対応してまいります。  これにより、東京の新たな輸送システムとして、開発が進む臨海地域での交通需要に速やかに対応してまいります。  次に、都心部・臨海地域地下鉄構想についてでございますが、この路線は、銀座、東京などの都心部と臨海地域とを結ぶことで、臨海地域の拠点機能を一層強化し、さらに、ネットワークの面からも、東京全体の公共交通のさらなる利便性向上に寄与することが見込まれております。  一方、国の答申では、この路線は事業性に課題があり、検討熟度が低く、関係者間において、事業主体を含めた事業計画について十分な検討が必要とされております。  今後は、答申を踏まえるとともに、臨海地域における開発動向などを勘案しながら、構想をより具体化するため、国や地元区など関係者間で連携して取り組んでまいります。  次に、地下鉄八号線の延伸についてでございますが、本路線は、臨海部と区部東部の観光拠点とのアクセス利便性の向上や、東西線の混雑緩和に寄与する重要な路線でございます。  国の答申では、費用負担のあり方や事業主体の選定などの課題が示されており、都は今年度、国が立ち上げた検討会に参画し、新たな需要予測を行うとともに、事業スキームの構築に向けて、国や鉄道事業者などと検討を進めております。  引き続き、関係者との協議、調整を加速し、本路線の実現に向けて取り組んでまいります。  最後に、鉄道ネットワークの充実についてでございますが、人や物の交流を促し、持続的な成長を実現するには、東京の強みである鉄道を生かし、これを充実させていくことが重要でございます。  現在都は、国の答申において、事業化に向けて検討などを進めるべきとされた六路線を中心に、鉄道事業者等の関係者と連携し、需要や採算性の検証などを実施しております。  国と東京都の実務者協議会では、六路線等の整備促進に向けて、事業スキームの早期構築や、補助制度の積極的な活用、財源の確保などについて協議してまいります。こうした場も活用しながら、関係者との協議、調整を加速し、鉄道ネットワークの充実に向けて取り組んでまいります。    〔青少年・治安対策本部長大澤裕之君登壇〕 51 ◯青少年・治安対策本部長(大澤裕之君) 成人層への自転車利用のルール、マナーの普及啓発についてでありますが、都はこれまでも、子供だけでなく、大人にも広く普及啓発を図るため、自転車安全利用指導員による交差点などでの街頭指導や、年間二百回に及ぶ自転車シミュレーターを活用した交通安全教室等を実施するとともに、今年度からは、新たに高齢者向けの自転車安全利用教室を開始いたしました。  さらに、自転車を業務で利用する事業者等を対象とした自転車安全利用TOKYOセミナーを、参加者の利便性の向上を図るため、来年度は日中に加え、夜間にも開催し、成人層への普及啓発を充実させてまいります。  こうした取り組みにより、社会全体での自転車安全利用をより一層推進してまいります。  次に、自転車賠償責任保険等への加入促進についてでありますが、自転車が関与する交通事故の被害者等を守る上で、自転車利用者等が自転車賠償責任保険等に加入しておくことは重要であります。  都は、自転車安全利用条例で、自転車賠償責任保険等への加入を努力義務としており、加入促進のため、自転車安全利用教室に参加する子供を通じた保護者へのリーフレットの配布などの取り組みを行ってまいりました。  また、保険加入の重要性等を記載したルール・マナー確認書を、自転車販売店を通じ、購入者に交付するなど、さまざまな機会を捉え、加入促進に向けた普及活動に努めております。  現在、国において開催されている検討会の状況も踏まえ、さらなる加入促進に向けた取り組みを進めてまいります。    〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕 52 ◯オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、シティーキャスト同士の連携の促進についてでありますが、参加する方々が自主的に連携してノウハウを共有し、一体感を醸成することは、ボランティア活動の円滑化はもとより、活動への機運を高める上で重要であります。  面談会場である有楽町の東京スポーツスクエアには、観光、交通など、活動に役立つ資料を備え、仲間と情報交換を行える交流スペースを設置するよう、現在準備を進めております。  また、シティーキャストの運営を行うシステムには、画像を含め、情報交換を行える掲示板機能を搭載しており、今後、その活用などにより、利用者同士が交流を深めることができるよう検討を行ってまいります。  これらの運営に当たりましては、参加者からのご意見も伺いながら、大会前から、大会中を通して、シティーキャストの皆さんが主体的に楽しく活動できる環境づくりに努めてまいります。  次に、ボランティアの経験の活用についてでありますが、ラグビーワールドカップのボランティア運営で得た経験、ノウハウを翌年の東京二〇二〇大会に効果的に生かしていくことは重要であります。  具体的には、多言語による観客の案内や、地域の魅力発信、都からボランティアへの情報連絡などは、両大会で共通して取り組むべき課題であります。  このため、二〇一九年大会で活動したボランティアには、その経験を生かし、東京二〇二〇大会のシティーキャストとして、引き続きご活躍いただけるよう働きかけております。  また、その運営について、両大会の準備を一体のものとして進めるとともに、活動経験者の意見も取り入れるなど、ラグビーのボランティア運営の経験、ノウハウを、東京二〇二〇大会に生かしてまいります。      ────────── 53 ◯議長(尾崎大介君) 四十二番つじの栄作君。    〔四十二番つじの栄作君登壇〕 54 ◯四十二番(つじの栄作君) 昨年、日本は明治維新から百五十年を迎え、もうすぐ、さきの大戦から七十五年を過ぎようとしています。横田基地は、昭和三十五年に締結された日米安全保障条約、そしてその第六条に基づく日米地位協定により、現在の形で東京都にあり続けています。  日米地位協定の改定は、現在まで一度もなされていない事実があり、このことは、都民の皆様及び日本国民が共有するべき事実であることを申し述べます。  我が会派でも横田基地の軍民共用化を進めるべき主張があり、また、その存在の是非については、我が国政府と米国との交渉に委ねる点があることは認識しております。  現時点で横田基地と共存を余儀なくされている地元自治体や住民の皆様に対して、東京都として最大限の配慮が必要なのはいうまでもありません。  そこで、基地周辺の騒音問題など、横田基地が周辺地域に及ぼす影響について、現状と都の取り組みをお伺いします。  日本の若者はアメリカ、イギリス、フランスなどの諸外国と比較して自己肯定感が低いとの調査結果があります。  私は、自分の足で立ち、独立する自立、また自分自身を自分で律する自律をもってして、最終的に自分の下した判断の責任を自分自身でとる、その態度が成熟したそれであると認識しております。私は、自己肯定感の基本にあるものは、自分のことは自分で決められることにあり、自分が決めて行ったことに対する自己受容の気持ちや、他者からの評価を受けることによって、自己肯定感が涵養されていくものと考えます。  少し飛躍するようですが、日本国民としての自己肯定感も、自国のことは自分たちで決められるということ、すなわち、主権の存在、主権の行使というところに基本があるものと考えます。  平成十六年八月十三日、沖縄で米軍のヘリコプターが大学に墜落した事故がありました。事故直後には日本の警察は現場検証すらできませんでした。当時、私は、このことをニュースで知り、驚きとともに、じくじたる思いをした記憶があります。  現在、東京都は横田基地を初め七カ所の米軍基地を抱えています。仮に首都大学東京のキャンパス内に米軍のヘリコプターや機材が落ちて被害が出たとしても、現在の日米地位協定のもとでは、警視庁は現場に立ち入ることが制限されます。  東京都民として、日本国民として、あるいは地方自治のあり方を鑑み、日本国内でありながら、非常時において、他国の軍隊の判断を優先させる現状はいかがなものかと提言させていただきます。  都内の米軍基地には、横田基地だけでなく、ゴルフ場のある多摩サービス補助施設や、新聞社がある赤坂プレスセンターなどがありますが、これら都内の米軍基地の返還に対する都の取り組みをお伺いします。  日米地位協定については、昨年十二月十八日、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会が関係省庁に要望書を提出しました。また、全国知事会でも決議と要請を行っています。私は、事故時の対応、あるいは航空法等の国内法の不適用など、現在の日米地位協定のあり方について、疑問に思わざるを得ない状況があると認識しております。  日本がいかなる場合にも主権を行使できるようになることが、日本国民としての自己肯定感を高めることにつながると考えますが、都は、全国の基地を抱える地方自治体と連携して、国内法の適用を優先し、日本の主権を確立することができるよう、日米地位協定の改定を、引き続き国に積極的に働きかけていくべきだと考えますが、知事の見解をお伺いします。  教育再生実行会議の参考資料、日本の子供たちの自己肯定感が低い現状についてによれば、学力、達成感、意欲等、規範意識、自己有用感、社会、地域に対する意識らと自己肯定感との分析結果が明示されています。  ここでは、それぞれの項目で、否定的な回答と自己肯定感の低さとの連関をかいま見ることができます。また、平成二十九年六月には、同会議が第十次提言として、自己肯定感を高め、みずからの手で未来を切り開く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上を取りまとめています。これを受けて、文教科学委員会調査室では、自己肯定感の概念には、他者評価等に基づく自己肯定感、自己受容に基づく自己肯定感、それに保護者などから愛情を注がれることによって育まれる絶対的な自己肯定感があると分析しています。  私は昨年、第二回定例会において、教育現場における東京都の取り組みを質問しました。教育現場のみならず、家庭における子供たちの自己肯定感の涵養が極めて重要であると考えます。  現代の日本社会においては女性活躍が鼓舞され、働く女性であり母親としても輝くことができる社会のあり方が受け入れられているように思います。私は精神科医としての視点から、女性の働き方及び子育てのあり方には、それぞれがそれぞれで、これでよいのであるとする感覚が重要と考えます。  働くママに関しては、待機児童対策、テレワーク、夫の育休取得の推進など、多くの対策が検討、実行されています。  一方、自分自身が、乳児である子供と母親として向き合い、子育てに専念したいという考えを持つ方も存在します。そのような母親にとっては、以前の大家族での生活が少なくなり、地域のコミュニティの機能が低下している現代の東京において、子育てに専念する環境は、必ずしも周囲の支援を仰ぐのに容易ではない現状があると考えます。子育てに専念している母親が、社会から疎外感、孤立感とそれらの重圧に悩んでいると指摘する声もあるようです。  また、子供の視点に立てば、自己肯定感の涵養に当たり、特に、保護者などから愛情を注がれることによって得られる絶対的な自己肯定感は、短所も受け入れた上での自己受容に基づく自己肯定感へと結びついていくものであり、乳児期は極めて重要な時期であると認識しております。  そこで、子育てに専念している母親に対する在宅での子育てサポート事業に対して、都の取り組みについてお伺いします。  また、他者評価による自己肯定感とは、他者との比較や、他者から肯定的に評価されることで得られる感覚であり、その涵養には、わかりやすくいえば、褒めて育てるということが必要であると考えます。  家庭の中でも行えることですが、教育現場では、子供の自己肯定感を高めるという観点から、どのような取り組みを行っているのか、都教育委員会にお伺いします。  昨年秋にパリの保育園を視察した地元小金井の保育園の関係者と意見交換をする機会がありました。その方によると、フランスでは人と違って当たり前、日本だと人と同じが当たり前との考え方の大きな違いを感じたということです。  この秋には、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会、来年には東京二〇二〇大会など国際大会の開催を控えており、多くの訪都、訪日外国人旅行者が見込まれます。  さらに、昨年末に改正入管法が成立、ことし四月に施行予定となっています。海外から、働くために多くの若い外国の皆さんが来日します。また、東京都の統計によると、平成三十一年一月一日において、都内では既に百八十を超える国や地域から五十五万人を超える外国人の方々が生活しています。  今後もさらに多くの外国から来られた皆様と共存する東京になることが予測されます。私たちは異なった文化や立場や心情を尊重し合える、多文化共生社会を受け入れることが必要とされます。  そこで、今後大きく変化することが予測される東京の社会において、多文化共生社会のあり方について、知事の見解をお伺いします。  また、このような状況で、これからの子供たちは、さまざまな背景を持つそれぞれを認め合い、尊重し合い、ともに力を合わせていく、多文化共生社会を生きていくことになります。  そこで、今後の多文化共生社会における学校教育について、都教育委員会の取り組みをお伺いします。  女性の社会進出に伴い、子育ての問題のみならず社会活動が旺盛になる中、アルコールや他の依存を形成する薬物に接する機会がふえてくるリスクが考えられます。都の分析によると、近年、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合について、男性はおおむね不変となっているのに対し、女性は増加しているとあります。  先日、私は医師を対象にした若年女性の依存症をテーマにした勉強会に出席しました。そこでは講師の女性医師の専門家の視点から、若年女性のアルコール依存症に関しての基調講演がありました。  女性が輝く社会を目指すことに全く異論はありませんが、私は精神科医としての視点から、精神症状を呈するリスクのあるアルコールや薬物に対する危険性を、若年女性のみならず広く都民が認識することが重要と考えます。アルコールや薬物など、依存症に対する都の取り組みについてお伺いします。  私は生来健康でしたが、十数年前に心臓弁膜症を患い、以降経過を見ていました。昨年、手術が必要との検査結果があり、四月十六日に都内の心臓専門病院で、ロボット支援下の内視鏡による心臓手術を私自身が受けました。  胸を大きく開くことなく行われた手術は、身体の負担の少ないもので、四月二十五日には退院となり入院期間はわずか十二日間でした。また、退院後も四月二十七日には仕事に復帰、術後およそ二カ月後の六月二十日には、第二回定例会で一般質問に登壇することができました。  ロボット支援下による低侵襲の手術の恩恵にあずかり、術後の回復も早く、公務に早々に復帰でき、私自身大変うれしく感じております。  このように、ロボット支援下での手術は、開胸や開腹による手術と比較して、傷口が小さく術中の出血も少なく、手術後の疼痛の軽減が期待されます。患者の身体的な負担が少なく、早期の回復、社会復帰が可能になると考えます。  そのような手術支援ロボットは都立病院においても、駒込病院と多摩総合医療センターに導入されています。  そこで、手術支援ロボットの導入の意義と目的、導入後の実績、今後の活用に向けた取り組みについてお伺いします。  また、このような高度医療技術を患者に提供する体制を、都立病院では整えていますが、手術支援ロボットを実際に稼働させるに当たり、安全に運用するための取り組みについてお伺いします。  病院経営の視点で見ると、手術支援ロボットは購入価格が一台当たり三億六千万円余りと高額であり、さらに維持費用も発生し続ける機器であります。病院経営本部の適正な事業計画の中で、健全な病院経営を営むことが必要と考えます。  平成三十年四月の診療報酬改定により、前立腺がんと腎臓がんに続いて、胃がん、肺がん等が保険適用になりました。  今後も、ロボット支援下の手術方法に適応のある、より多くの都民の皆様が、都立病院においてこの手術法のメリットを享受できることが必要と考えます。  以上、ご清聴ありがとうございました。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 55 ◯知事(小池百合子君) つじの栄作議員の一般質問にお答えいたします。  まず、日米地位協定の改定についてのお尋ねがございました。  日米安全保障体制は、我が国のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定のために重要な役割をまず果たしております。  日米地位協定ですが、日米安全保障条約に基づいて、我が国における米軍の地位などについて規定をしたものでございます。昭和三十五年の締結後、補足協定で運用の改善は図られているものの、六十年近く一度も改定されたことはございません。  この間、日米を取り巻く安全保障環境、我が国の社会経済状況は大きく変化をいたしております。適切な見直しを行う必要があるとの認識がございます。  このため、都といたしまして、国への提案要求、そして米軍基地所在の都道府県で構成する渉外知事会を通じまして、日米地位協定の見直しを国に要請しております。  さらに、昨年七月には、全国知事会におきまして、環境法令等国内法の適用など、日米地位協定の見直しを含めました米軍基地負担に関する提言を全会一致で決議いたしております。  一方、米軍基地でございますが、国の安全と周辺地域の安全の両方を考える必要がございます。  今後も都民の安全と生活環境を守るという立場から、他の自治体と連携しながら、知事として国に対しまして日米地位協定の見直しを申し入れてまいります。  次に、多文化共生社会のあり方についてのご質問がございました。
     都内の在住外国人は、現在で五十五万人を超えております。この三年間で十万人以上増加でございます。  今後も、国の外国人材の受け入れの拡大を受けて、さらに増加が見込まれるところでございます。  国籍もさまざまで、留学生、海外企業の立地などを背景とする高度人材もふえている。多様な外国人が東京で学び、働き、暮らしております。  都は三つのシティーを実現して新しい東京をつくるためにさまざまな取り組みを進めておりまして、外国人と日本人が互いに文化的な差異を認め合いながら、ともに安心して生活をして活躍できる社会にするということが、ダイバーシティーの実現のためには不可欠でございます。  都といたしまして、これまで、外国人に対する生活や防災に関する情報を提供したり、専門的な内容を含みます幅広い相談対応を行ってまいりました。  さらに区市町村におけます専門人材の育成であるとか、外国人支援団体への助成などを行うことで、その取り組みを支援しております。  今後は、外国人の生活支援などを担う区市町村とのネットワークを強化するとともに、都の多文化共生施策の総合的な推進を図って、多文化共生社会を実現してまいります。  その他のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 56 ◯教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、自己肯定感を高める取り組みについてでございますが、都教育委員会が実施した研究では、教員が子供一人一人のよさを認め、励ますことや、友達同士のかかわりの中で互いを認め合うことが、自己肯定感を高めるために効果があることが明らかになっております。  そのため、各学校では、日々の授業の中で、教員が子供の成長をきめ細かく捉え、褒めたり励ましたりする声かけを行うとともに、学級活動や部活動において、子供たちが互いのよさを伝え合う取り組み等を行っております。  また、都教育委員会では、子供たちの地道な活動や、すぐれた行いを表彰する児童生徒等表彰を実施しております。今後とも、都独自に開発した指導事例等の活用を促すとともに、学校の工夫ある取り組みを紹介することなどを通して、子供の自己肯定感を高める取り組みを推進してまいります。  次に、多文化共生社会における学校教育についてでございますが、児童生徒が世界の多様性を認識できるようにするとともに、さまざまな価値観を持つ人々と支え合って生きていく力を育成することは重要でございます。  そのため、現在、都内全ての公立学校では、オリンピック・パラリンピック教育の一環として、それぞれ五つの国や地域の文化、歴史等について学習を行っております。また、在京大使館の外交官等の協力を得た体験活動などの取り組みも実施しております。  今後、都教育委員会は、こうした取り組みの拡充に加え、都内公立学校と海外の学校との姉妹校交流や留学生の受け入れなど、さまざまな国際交流の一層の充実を図ることにより、児童生徒に豊かな国際感覚を醸成し、世界の多様性を理解し尊重する心を育んでまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 57 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、横田基地の周辺地域への影響と、都の取り組みについてでございますが、米軍の運用に当たっては、周辺住民の安全の確保について、最大限の配慮が払われる必要がございます。  また、横田基地の航空機騒音は、滑走路延長線上付近の一部で環境基準に適合していない地点があるなど、住民の生活環境に影響を及ぼしております。  このため都は、地元自治体と連携し、国や米軍に対し、米軍の運用について、安全対策の徹底などを求めるとともに、夜間、休日などにおける飛行訓練の中止や、住宅防音工事の充実など、騒音防止対策の推進を要請しております。  今後も引き続き、国や米軍に対して必要な働きかけを行ってまいります。  次に、米軍基地の返還に対する都の取り組みについてでございますが、米軍基地は、日米安全保障体制の一翼を担うものでありますが、日米地位協定では、必要ではなくなった場合に、我が国に返還しなければならず、そのために必要性を絶えず検討する旨が定められております。  都は、都民の生活環境を改善し、地域のまちづくりを推進する観点から、基地の返還の可能性が検討され、整理、縮小、返還が促進されるよう、提案要求等を通じて国に要請しており、特に多摩サービス補助施設と赤坂プレスセンターについては即時返還を求めております。  今後も引き続き、基地の整理、縮小、返還に向けて取り組んでまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 58 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、在宅子育て家庭に対する支援についてでありますが、都は、子育て広場や子供家庭支援センターでの育児相談のほか、保護者が病気や育児疲れなどの場合に子供を預かる一時預かりやショートステイなど、在宅子育て家庭を支える区市町村のさまざまな取り組みを支援しております。  今年度からは、育児負担の大きい一歳未満の子供を在宅で育てる保護者の負担を軽減するため、区市町村を通じて家事支援サービスの利用を支援する在宅子育てサポート事業を実施しております。  来年度は、本事業の年齢要件を三歳未満に引き上げるとともに、一定の研修を受けたベビーシッターと一緒に育児を行う共同保育も支援の対象に加えることとしており、在宅子育て家庭が、状況に応じて適切な支援を受けられるよう、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。  次に、アルコールや薬物などの依存症対策についてでありますが、都は、都内三カ所の精神保健福祉センターにおきまして、アルコールや薬物等の依存症に関する専門相談を行うとともに、認知行動療法の技法を取り入れた回復プログラムや、本人への適切な対応方法等を学ぶ家族教室等を実施しております。  また、精神保健福祉に携わる地域の関係機関の支援技術の向上を図るための研修や、都民に正しい知識を身につけていただくための普及啓発を行っております。  来年度は、アルコール関連問題啓発週間等を活用し、女性の飲酒に伴うリスク等の普及啓発を実施することとしておりまして、今後とも、都の依存症に関する相談の拠点である精神保健福祉センターを中心に、保健所や医療機関など、関係機関と連携を図りながら、依存症対策を強化してまいります。    〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕 59 ◯病院経営本部長(堤雅史君) 手術支援ロボットに関する二点のご質問にお答えいたします。  まず、導入の意義等についてでございますが、支援ロボットを用いた手術は、現在、対応できる疾患が限られておりますものの、低侵襲で安全な手術が可能とされておりまして、患者にとって、新たな治療方法となるとともに、今後の外科治療の柱の一つとして期待されるものであると認識しております。  手術の実施件数でございますが、駒込病院におきましては、平成二十九年三月の導入から約二年間で百三十四件、多摩総合医療センターにおきましては、平成三十年一月の導入から約一年間で四十四件となっております。  お話にございましたとおり、今年度から、胃がん等の疾患にも保険適用が広がりましたことから、患者の状況や現場の体制等を踏まえつつ、手術支援ロボットのさらなる活用を図ってまいります。  次に、安全な運用についてでございますが、支援ロボットによる精度の高い手術を安全に実施するためには、スタッフが手術支援ロボットに関する高度な技術を習得するとともに、その後も継続的に維持、向上させていくことが重要でございます。  このため、医師、看護師、臨床工学技士が手術に携わるには、関連学会のガイドラインに基づく研修や操作訓練、手術症例の見学など、約三カ月にわたるトレーニングプログラムを修了することが要件となっております。  さらに、実施した手術につきましては、関係スタッフが症例報告や情報共有を行うなど、その後、より安全に手術を行えるよう、取り組みを実施しております。  今後も、手術支援ロボットを活用し、患者のニーズに応じた安全・安心で質の高い医療を提供してまいります。      ────────── 60 ◯議長(尾崎大介君) 三十八番伊藤こういち君。    〔三十八番伊藤こういち君登壇〕    〔議長退席、副議長着席〕 61 ◯三十八番(伊藤こういち君) 初めに、災害発生時の対応力強化と、事前に備える防災対策の強化について質問します。  間もなく、平成から新たな時代への幕あけを迎えます。平成の三十年間を災害という観点で振り返れば、大地震、火山噴火、甚大な風水害や土砂災害など、数え切れないほど多くの災害が発生した時代でした。  こうした災害によって被災された方々、いまだ避難生活を余儀なくされている方々に改めてお見舞いを申し上げます。  一方、平成時代の災害から、ボランティアなどの社会貢献活動が活発になり、日本人の他者を思いやる心と行動が形となって発揮された時代でもありました。  私自身も、平成七年の阪神・淡路大震災発生の翌日、現地へ救援に駆けつけた経験と教訓を原点として、都議会議員となって、緊急地震速報の普及改善や、災害時の悪路や狭隘な道路などではバイクの活用が有効であること、また、障害者等が必要な支援を求められるヘルプカードの創設、普及などを提案し、推進してきました。  また、都議会公明党は、阪神・淡路大震災の直後には、消防救助機動部隊、現在のハイパーレスキュー隊の創設を都に求めるなど、一貫して災害発生時の対応力強化を要請し、拡充されてきました。  一方、近年は異常気象災害などがかつてないほど激甚化しており、こうした傾向は、今後ますます深刻なものになることが迫っています。  そこで、これまでの既存の部隊が対応困難な場合でも、迅速に災害現場に進入し、活動できる新たな災害対応体制を構築すべきです。東京消防庁の取り組みについて見解を求めます。  昨日の本会議代表質問において、都議会公明党は、一人一人の住民と地域が我が事として自然災害に備える重要性を訴えました。これに対し都は、東京都版マイタイムラインや、スマートフォンアプリを活用した浸水の深さを視覚的に確認できる仕組みの導入を、ことしの梅雨に入る前の六月に開始することを明らかにしました。  そこでまず、スマートフォンアプリについてですが、都が発信する防災情報や知識を身につけるツールとしての東京都防災アプリのさらなる普及が必要です。都は、これまで以上に、その活用を広く都民などに働きかけるべきです。見解を求めます。  次に、東京都版マイタイムラインの配布について、昨日、知事は、都内の全ての児童生徒に配布し、子供から家庭へ、そして地域全体へ普及推進していくと答弁しました。  そこで、児童生徒が、マイタイムラインを作成することの必要性と方法を理解できる取り組みを進めるべきです。都の見解を求めます。  また、防災上、日常の地域コミュニティが最も重要ですが、高齢者など地域の活動に参加できない方や、学校での配布を受け取る世代の子供がいない方々も、マイタイムラインの作成は必要です。  こうした方々が自分一人でも作成することができるよう、わかりやすいガイドブックを用意することが必要です。加えて、マイタイムラインに要配慮者の視点も盛り込むことで、誰もが防災意識を高められる取り組みとすべきです。見解を求めます。  また、本年行われる防災訓練等において、東京都版マイタイムラインと新たなアプリを早速活用し、その成果を広く普及していくべきです。見解を求めます。  次に、海ごみ対策について質問します。  海ごみは、川や海へ直接捨てられるもののほか、まち中でのポイ捨てなどが雨や風により河川や水路等に入り込み、やがて海ごみとなっていくものも多く、とりわけプラスチック製品は、海の自然環境の中で破砕、細分化され、微細な五ミリ以下のマイクロプラスチックとなり、生態系に大きな影響を与えていることが、世界的な問題となっています。  プラスチック製品は、私たちの生活の中で欠かせないものであり、決して悪者なのではありません。しかし、こうした現状を直視し、課題解決へと向かうために、リサイクルなどの適正な処理を進めるとともに、私たちは、自分の生活にとって身近な問題であり、海ごみの発生を抑制するために何ができるのかを考えることが、第一歩であります。  そして、限りある石油由来のプラスチック製品を当たり前のように使い捨てる習慣について、意識改革をしなければなりません。  小池知事は、昨年十月、品川区立第三日野小学校において、小学四年生三十人の前で、スペシャルティーチャーとして、海ごみについて考えようという特別授業を行い、海ごみ問題や3R、風呂敷の活用などを子供たちにわかりやすく伝えておられました。そして、プラスチックストローにかわるアイデアを子供たちに宿題として、意識改革を呼びかけました。  品川区によれば、区立小中学校の学校給食において、プラスチックストローは毎日約二万二千本、年間で約四百三十万本も使用されており、ワンウエー、一度限りの使用で廃棄されています。これを東京全域で換算すれば、とてつもない数のプラスチックストローが教育現場である学校から排出されていることになります。  私の地元品川区では、迫り来る環境問題を学び、何ができるのかを考え、それを家庭で実践し、社会全体へ広げていこうと、母親グループが活動を開始しています。  このグループは、こうした当たり前について、次代を担う子供たちとともに考え直していくきっかけにしたいと、昨年十一月に、学校給食におけるプラスチックストローの使用を見直し、代替方法を導入してほしいとの請願を品川区議会に提起し、全会一致で採択されました。その請願内容は品川区から都教育委員会にも伝えられており、私は、大いに意義のあることと考えます。  そこで、学校給食で使用され、使い捨てされるプラスチックストロー改革に向けて、産業界等と連携した取り組みを都が率先して開始すべきです。見解を求めます。  環境局では、海ごみの発生抑制に向けて、環境学習用教材として、海ごみを減らすために私たちができることと題したショートムービーを作成し、普及啓発に活用しています。  このムービーは、海ごみについて、東京とニューヨークの子供たちがともに学び、考え、インターネットを通じて、国境を越えて意見交換を行った記録であり、私たちにできることから実践していこうという、子供たちから社会へ向けたメッセージが込められており、高く評価します。  都は、このムービーを子供から大人まで幅広く活用しながら、海ごみの発生抑制について都民にわかりやすい解説を作成するなど、取り組みを拡充、発展させるべきです。都の見解を求めます。  このムービーにあるように、東京と世界の子供たちが地球的課題の解決に向けてともに学び行動を広げていくことは、まさにSDGsを実践する重要な取り組みであります。  そこで、世界に開かれた環境先進都市を目指す東京が、世界の都市と連携し、地球環境を守る取り組みをリードしていくべきと考えます。知事の見解を求めます。  次に、児童虐待防止と子育て支援について質問します。  連日のように痛ましい児童虐待事件が報道される中、しつけと称して虐待が繰り返されております。今定例会に提出された東京都子供への虐待防止に関する条例案には、保護者の責務として、法的には国内初となる体罰の禁止が規定されております。  しかし、体罰の禁止といっても、各家庭内においては、それをいかに捉え、どう改め、どのように実践すればいいのか戸惑うことも想定されます。  児童虐待については、早期発見、早期安全確認、的確な対処が重要な対策ですが、その手前で、体罰や虐待に至ることを未然に防止することが何より重要であります。こうしたことから、私は、体罰によらない子育てについて、都の責務として、広報啓発活動を積極的に行うよう求めてきました。  そこで、保護者が子供の発達段階の特徴や行動を理解し、受けとめ、我が子とともに成長していけるよう、子育てのヒントなどをわかりやすくまとめ、都として広く都民に発信していくべきです。知事の見解を求めます。  待機児童問題の解消を目指し、取り組みを加速する中、ゼロから二歳児の乳幼児がいる家庭のうち、保育を利用しているのは約四割。残りの六割は、在宅で子育てをしています。  在宅子育て家庭の多くは、主に区市町村が展開する子育て広場などを利用していますが、一方で、我が子がほかの子と違うのではないかといった子供の発達に不安を抱えていたり、障害がある子供は受け入れてもらえないのではと、外に出ることをちゅうちょしてしまう母親も少なくありません。  こうした親子が社会から取り残されることがないよう、安心して誰もが参加でき、相談できる子育てひろばを充実できるよう、都は、専門的人材を配置する区市町村を支援すべきです。見解を求めます。  私は、品川区で児童センター指導員を十九年間務めてきました。その中で、母親自身が他人とのつき合いが苦手という人や、どこにも属したくないと考え、子育てに行き詰まってしまう在宅子育て家庭の存在に気づきました。  そこで、私は、児童センターに集う子育て広場だけではなく、まち中の公園などに出向いていって、入会登録や所属を求めない出張児童センター、青空子育て広場を展開してきました。  そこには、孤立寸前の親子が顔を見せることもあり、はしゃいで遊ぶ子供の笑顔を見て、母親も笑顔を取り戻すといったことがありました。  そこで、都は、孤立しがちな在宅子育て家庭に直接支援が届くよう、アウトリーチ型の支援事業も充実し、社会全体で支えていける取り組みが必要です。見解を求め、質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 62 ◯知事(小池百合子君) 伊藤こういち議員の一般質問にお答えをいたします。二問ございます。  世界の都市と連携した地球環境問題への取り組みについてのご質問からお答えいたします。  海ごみの問題をきっかけといたしまして、プラスチックの削減が世界的な課題となる中で、使い捨て型の大量消費社会から持続可能な資源利用への大胆な移行が必要となっております。  資源利用量の増大が気候変動や生物多様性の損失を地球規模で引き起こしておりまして、SDGsやパリ協定を実現するためにも、資源エネルギーを大量消費する大都市東京は、大きな責務を担っているものでございます。  昨年の五月に都が主催いたしました環境国際会議でも、クリーンシティーをキーワードといたしまして、プラスチック対策を初めとする持続可能な資源利用に向けた課題について議論をいたしました。そして、今後のビジョンと取り組みを参加都市とともに世界に発信をいたしております。  また、本年五月には、私が議長を務めるU20メイヤーズ・サミット、これを東京で開催する予定といたしております。気候変動を初めとするグローバルな課題解決に向けまして、世界の主要都市のリーダーの皆さんとともに、G20に対して意欲的なメッセージを発信していきたいと考えております。  次に、体罰などによらない子育ての推進についてのご質問でございます。  体罰などは、医学的に、子供の脳の発達に深刻な影響を及ぼすこともあるとされております。体罰によらない子育てを推進することは重要でございます。  今回提案いたしました条例案では、子供の権利利益の擁護、そして、健やかな成長を図ることを目的といたしまして、保護者による体罰等の禁止を明記いたしました。  また、都といたしまして、体罰などによらない子育てを推進することといたしております。  都といたしまして、これまで、両親学級や育児相談等の機会を捉まえまして、体罰などによらない子育てについて啓発を行うとともに、育児不安の軽減を図る親支援プログラムなどを実施する区市町村を支援してまいりましたが、都民の中には体罰によらない子育てがまだ十分には定着していない方々もおられるようでございます。  今後、都民に対しまして、条例の趣旨を広く周知をいたしまして、お話の体罰などによらない子育てに関して、わかりやすい啓発方法がどういうものがあるのか、早急に検討してまいりたいと考えております。
     残余のご質問は教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 63 ◯教育長(中井敬三君) 学校給食のプラスチックストローについてでございますが、都内公立小中学校等の学校給食においては、七割以上の学校に紙パックの牛乳が供給され、プラスチックストローが使用されております。使用後のストローは廃棄されているのが現状でございまして、コストや利便性等の面から、これにかわる有力な素材のストローが供給されている状況にはございません。  しかしながら、学校給食のプラスチックストローの問題を解決することは、地球環境問題に対する取り組みや、児童生徒への環境教育の観点からも重要と考えております。  こうしたことから、コップに牛乳を移しかえる取り組みなどの試行のほか、乳業メーカーや区市町村等とも連携しながら、プラスチックストローにかわる方法について検討をしてまいります。    〔消防総監村上研一君登壇〕 64 ◯消防総監(村上研一君) 新たな災害対応体制の構築についてでございますが、東京消防庁では、近年激甚化する災害に備えるため、平成三十年七月豪雨や北海道胆振東部地震などにおいて現地調査を行い、消防本部の活動状況等を参考に、必要な車両、資器材や体制等について検討してまいりました。  来年度は、これらの検討結果を踏まえ、被災地の情報収集に有効なドローン、急斜面や浸水地への進入が可能な全地形活動車、プロペラを推進力とした水陸両用のエアボート及び酷暑時の救援活動にも効果的な高機能指揮支援車等を配備し、既存の消防部隊では対応が難しい災害においても迅速な活動が展開できる即応対処部隊を創設する予定でございます。  今後とも、大規模な自然災害やテロ災害などの発生に備え、災害対応体制の充実強化に努めてまいります。    〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕 65 ◯総務局長(遠藤雅彦君) 四点のご質問にお答えいたします。  まず、東京都防災アプリの普及拡大についてでございますが、東京都防災アプリは、発災時に必要な情報を盛り込み、多くの都民が楽しみながら学べるものとして昨年三月に配信を開始いたしました。  配信に当たっては、広報用動画をSNSで発信するとともに、ポスターやリーフレットの配布等を行い、現在のダウンロード数は約二十万件となっております。  今後、水災時の早期避難に向け、洪水、高潮による浸水リスクなどを視覚的に表示できる機能を新たに加えるほか、防災マップについてオフライン時でも避難ルートを確認できるようにするなど、アプリの充実を図ってまいります。  こうした機能の拡充などを行い、防災アプリの魅力の向上を図り、積極的な広報活動とともに、都や区市町村が実施する訓練やワークショップ等でアプリに触れる機会をふやすことなどにより、その普及拡大を図ってまいります。  次に、児童生徒のマイタイムラインへの理解促進についてでございますが、マイタイムライン作成セットが有効に活用されるためには、児童生徒や保護者にマイタイムラインの意義を理解してもらうことが重要でございます。  そのため、児童生徒にセットを配布する学校関係者に対しまして、マイタイムラインの必要性や作成の要点を教員への講習会等を通じて丁寧に説明し、児童生徒や保護者への積極的な取り組みを促してまいります。  また、セットに同封するガイドブックには、水害リスクを実感できる写真や図版を多く取り込むなど、マイタイムライン作成の意識が高まるような工夫を凝らしてまいります。  こうした取り組みを進めることで、児童生徒のマイタイムラインに対する理解を促進してまいります。  次に、マイタイムラインの普及を通じた防災意識の向上についてでございますが、洪水等による被害を軽減するには、できるだけ多くの都民がマイタイムラインを作成し、避難に関する事前の準備を進めていくことが重要でございます。  そのために、マイタイムラインの作成セットでは、水害や避難について理解を深めながら、誰もが一人で容易にマイタイムラインを作成できるガイドブックを同封いたします。  また、セットにつきましては、高齢者等を意識しまして、文字の大きさや色覚の個人差にも配慮したものといたします。さらに、マイタイムラインの作成過程において、近隣の要配慮者への声かけや、避難行動における要配慮者への援助を実施することなどについても盛り込むよう促していくなど、地域全体での防災力の強化を図ってまいります。  最後に、防災訓練等におけるマイタイムラインやアプリの活用についてでございますが、水害発生時に確実に避難するためには、平時において、みずからの地域の状況を踏まえたマイタイムラインの作成を行うとともに、その定期的な見直しが重要となってまいります。  そこで、都や区市町村の防災訓練等において、防災アプリを活用して水害時の浸水の深さを手元で確認しながら訓練を実施するなど、避難経路の安全性や住民同士の連携等につきまして、より実践的にマイタイムラインの検証を行ってまいります。  また、これらの訓練で得られた成果を住民参加型ワークショップや防災イベント等の機会を通じて、広く普及してまいります。  このような取り組みを推進し、都民が水害から確実に身を守れるよう支援をしてまいります。    〔環境局長和賀井克夫君登壇〕 66 ◯環境局長(和賀井克夫君) 海ごみの発生抑制のための普及啓発についてでございますが、都は、平成二十九年に作成したショートムービーを自治体やNGO、学校などの教育機関に配布するとともに、インターネットを通じて広く情報発信をしております。  このムービーを環境学習などの場でさらに効果的に活用するためには、海ごみに関する情報を小学生や一般の方にもわかりやすく解説していくことが必要でございます。  このため、都は今年度、河川でのごみ拾い体験や海ごみに関するモデル授業を小学校において実施し、教諭との意見交換を行いました。  今後は、こうした現場教諭の意見を踏まえるとともに、海ごみに関する知見を持つ大学等との連携により、広く都民を対象としたガイドブックを作成し、学習効果を高め、海ごみ発生抑制対策の普及啓発を推進してまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 67 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、子育て広場についてでありますが、都はこれまで、子育て親子が気軽に集い、相互に相談や交流を行う子育て広場を設置する区市町村への整備費の補助や、職員の支援力を高めるための研修などを実施してまいりました。  来年度は、障害の有無にかかわらず、就学前の子を持つ全ての親子がより気軽に子育て広場を利用できるよう、心理士や保健師などの専門職を配置するふらっとひろば事業をモデル実施するとともに、子育て広場の職員を対象に、障害児支援の基本的な知識を習得するための研修を実施いたします。  今後とも、こうした取り組みを通じまして、子育て広場の充実を図る区市町村を支援してまいります。  次に、在宅子育て家庭へのアウトリーチ型支援についてでありますが、都は、保健師等による家庭訪問、育児支援ヘルパーの派遣など、在宅子育て家庭を支える区市町村の取り組みを支援しております。  今年度からは、一歳未満の子供を在宅で育てる家庭を対象に、区市町村を通じて家事支援サービスの利用を支援する在宅子育てサポート事業を実施しているところでございます。  来年度は、本事業の年齢要件を三歳未満に引き上げるとともに、一定の研修を受講したベビーシッターと一緒に育児を行う共同保育も支援の対象に加えてまいります。  また、未就園児のいる家庭等を対象に、食事の調理を行うヘルパーを派遣する取り組みへの支援も開始するなど、在宅子育て家庭が孤立することなく、適切な支援を受けられるよう、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。      ────────── 68 ◯副議長(長橋桂一君) 五十一番大場やすのぶ君。    〔五十一番大場やすのぶ君登壇〕    〔副議長退席、議長着席〕 69 ◯五十一番(大場やすのぶ君) 私が政治活動に身を投じましたのは、平成七年でございます。  この平成という一つの時代を通じまして、私は一貫して、子供の安心、暮らしの安心、老後の安心の三つの安心を区民、都民のために追求し、実現することを政治信条としてまいりました。  本日は、その視点からの一般質問を小池知事初め関係局長にさせていただきます。  初めに、子供の安心についてお尋ねします。  ここ数年、まちでお母さんやお父さん、おばあちゃんやおじいちゃんから、子供の風疹やはしかに対する強い不安の声を耳にいたします。特に、風疹につきましては、都内でも多くの患者発生が報告されています。  さらに、この九月から開催されるラグビーワールドカップなどにより、日本を訪れる外国人が一層増加することが見込まれていることから、海外で流行する感染症が国内に侵入するリスクが高まることが危惧されます。  都は、万全の体制で感染症対策に取り組むべきと考えますが、所見を伺います。  さて、先月、たまたま新聞記事で、運動を小学校の学習に取り入れるというフィンランドの取り組みに接しました。軽い体操により脳を活性化する、子供が椅子に座る時間を減らして、身体活動の時間をふやし、脳にもよい影響を与える、記憶力を増進するなどでした。  東京においても、来年のオリンピック・パラリンピック開催を契機として、将来の日本の宝である子供たちに何かプラスとなること、何がしかの身体活動によって児童の成長を促すようなことを小学校教育でも採用していくべきと考えます。見解をお伺いいたします。  次に、暮らしの安心についてお尋ねします。  近年の異常気象に伴う集中豪雨などによりまして、日本全国において、斜面の崩落による道路の通行どめなどの被害が見られています。  多摩の山間部や島しょ地域の都道は、地域の方々の暮らしや経済活動を支える重要な社会基盤でありますが、急峻な地形を通っていることから、一たび災害が発生した場合、通行どめなどによる日常生活への影響が甚大になるだけでなく、孤立集落の発生を招くおそれもあります。  これまで都は、これらの被害を未然に防ぐために、状況に応じて山岳道路斜面にさまざまな防災対策を講じてきております。しかしながら、過去には、モルタルにより一度対策をした斜面が崩壊したこともあると聞いております。  このため、こうした斜面において、経年劣化対策を適切に行うことが極めて重要であると考えますが、これまでの取り組みと今後の対応について、都の所見を伺います。  続きまして、首都圏三環状道路の一つである外環道につきまして、知事にお尋ねいたします。  交通渋滞の解消や、迅速かつ円滑な物流に資するとともに、災害時に救命、復旧活動を支える道路となるなど、都が国際都市として成長し防災力を高める上で、外環道は大変重要な高速道路でございます。  昨年六月には、その千葉区間が開通し、東関道から関越道までの四つの放射道路が外環道で結ばれ、首都高速中央環状線の交通量が東側で約一割減少するなど、整備効果が発揮されております。都内の関越─東名間についても、早期整備に向け着実に事業を進めていく必要があります。東名─湾岸道路間については、ルート等が未定であり、早期の計画具体化が必要といわれております。  私は、地元への十分な説明を行った上で、その理解と協力のもと、外環道の早期整備に向け、都は積極的に取り組むべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。  都民の暮らしを支える産業、その中核的役割を果たしているのは、中小企業であるということは、今この議場にいらっしゃる全ての皆さんの共通認識でありましょう。しかしながら、深刻な人手不足や受注の低迷などにより、中小企業を取り巻く経営環境は厳しい局面が続いております。  そうした状況を乗り越えるため、生産性の向上や売り上げの拡大等に取り組む必要がありますが、経営資源の乏しい中小企業が、みずからの力だけで自社の抱える問題の所在やそれを解決する術を見出すことは容易ではありません。  そこで、都は、中小企業に対して、知見の豊富な外部の専門家を活用した経営支援の充実を図るべきと考えますが、所見を伺います。  中小企業が安定した経営を続けていくためには、一層の技術力の向上や新たな販売ルートの確立も重要ですが、これらに要する費用負担が重いことが課題となっています。  都は、下請中小企業向けの補助制度のほか、展示会への出展費用の支援などを実施してきており、これらの事業拡充や継続には大きな期待が寄せられています。都の三十一年度の取り組みについて伺います。  三番目に、老後の安心の確保についてお聞かせいただきたいと思います。  高齢化の進展に伴い、認知症高齢者への対策は、行政にとって喫緊の課題とされてきております。私の地元であります世田谷区におきましては、見守り、または支援の必要な認知症高齢者の方の割合は、ここ五年は一一%から一二%の範囲の中で推移しておりまして、今後、高齢化率は横ばいながらも、認知症高齢者は増加していくという推計もございます。  東京都全体では、見守り、または支援の必要な認知症高齢者の数は、二〇二五年には約四十二万人となると見込まれております。こうした中、認知症になっても、住みなれた場所で、必要な医療や介護などを受けながら住み続けられるようにしていくことが重要です。  都は、地域において認知症の専門医療を提供できる体制を確保するとともに、医療と介護の連携を推進するため、認知症疾患医療センターの整備を進めています。地域において、連携の推進役となる認知症疾患医療センターの取り組みは大変重要なものであると考えますが、見解を伺います。  また、六十歳未満の、いわゆる現役世代で発症する若年性認知症になられる方もいらっしゃいます。仕事や子育てに現役で取り組んでいる中での発症となり、ご本人やご家族が受ける心理的な影響ははかり知れないものであります。  さらに、生活費や子供の教育費などがかかる時期に経済的な問題に直面するといった、高齢期に発症する認知症とは異なるさまざまな問題を抱えています。  そのような若年性認知症の人への支援の充実も必要と考えますが、平成三十一年度の取り組みと方向性についてお尋ねいたします。  なお、先ほど指摘いたしました軽い体操などは、日常的に行いますと脳への刺激となり、記憶力の維持向上には大層効果的であるとの研究もあるようで、子供だけではなく大人にも有効なのではないかと考えております。  また、認知症高齢者が徘回等により鉄道事故などに巻き込まれ、その結果、残されたご家族が多額の賠償金の負担を求められるということがありました。神戸市では、認知症事故救済制度を本年四月から導入するとのことで、都内自治体でも検討を始める動きがあるようです。  都において、今すぐに同じように導入することが望ましいとまでは考えませんが、将来的には大きな課題となる可能性があると指摘させていただきます。  最後に、リーダーシップについてお尋ねいたします。  世田谷区では、無責任きわまりない現区長により、九十万区政が停滞しています。ふるさと納税による減収が四十億円ともいわれ、区の自主財源が大きく削られていることについて、ツイッターなどできれいごとばかり述べていながら、その行動には何ら実行力を伴っておりません。  二カ月もしますと統一地方選挙を迎えますが、私も一区民といたしましては、責任を全く果たせていない現区長には、とても区政を任せられない現状です。  私は、住民にとって最も身近な基礎的自治体においては、責任ある政党との強いパイプを持つ人物こそが、首長としての任を担うべきと考えます。知事は、国政第一党である我が自由民主党の幹事長と大変お親しいと聞いておりますが、見解を伺います。  先般、知事が任命した特別秘書がほとんど都庁舎に姿を見せていないとの週刊誌報道がありました。  ほとんどなのか、全くなのか、今もないのか、私自身は確認しようがありませんが、事実だとすると、ゆゆしき問題です。  かつて、我が党に所属していたころと違い、全身全霊で都民のために尽くすべき責務を怠っています。そのような特別職に都民の粉お金が使われていることが、ワイズスペンディングなのでしょうか。  当初は、私もその方向性に賛同しておりました東京大改革を掲げられた小池知事ですが、結果的には多くの都民の期待を裏切っているのではないでしょうか。ご認識をお伺いいたしまして、平成最後の定例会における私の質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 70 ◯知事(小池百合子君) 大場やすのぶ議員の一般質問にお答えいたします。  まず、外環の整備推進についてのご質問ございました。  国及び高速道路会社が整備を進めているのが外環の工事でございます。経済の血液ともいうべき人と物の流れをスムーズにして、国際競争力の強化を図るとともに、首都直下地震など災害時の避難、救急活動のルートを確保するなど、極めて重要な道路でございます。  都内の関越─東名間につきましては、東名側に続いて、先月、私も式典に出席をいたしまして、関越側からもシールドマシンが発進をいたしました。つまり、全線で工事が本格化しているというところでございます。  今後とも、工事の安全を最優先にいたしまして、一日も早い開通を国に求めるとともに、都といたしましても受託いたしております青梅街道のインターチェンジの用地取得を推進するなど、積極的に支援をしてまいります。  残る東名─湾岸道路間でございますが、首都圏三環状道路のいわば総仕上げの区間でございます。計画の早期具体化に向けまして、引き続き国や関係機関とともに取り組んでまいります。  次に、自治体の首長についてのお尋ねがございました。  各自治体において、誰が首長としてふさわしいか、それぞれの地域にお住まいの有権者の皆様お一人お一人の総合的な判断によるものだと考えております。  特別秘書についてのご質問がございました。  地方公務員法上の特別職として、場所、時間を問わず都政の運営全般について知事を補佐するというのが特別秘書でございます。現在任命しておりますのが二人おりまして、いずれも私を補佐し、都民の皆様のためにその職責を果たしている、このように認識をいたしております。  二階幹事長とは、長年親しくさせていただいております。    〔教育長中井敬三君登壇〕 71 ◯教育長(中井敬三君) 児童の成長を促す身体活動の取り組みについてでございますが、体力は、知力や気力の源であり、幼少時から基本的な生活習慣を身につけるとともに、運動に親しむ習慣を育むことは重要でございます。  そのため、都教育委員会は、平成二十八年度から三年間、小学校二十校をアクティブライフ研究校に指定し、食育の一環として、よくかむことで脳の働きを活性化させる取り組みや、休み時間における運動遊びの習慣づくりなど、相乗的な効果を狙った教育活動の推進を図ってまいりました。
     研究校では、学習意欲や体力の向上が見られ、こうした取り組みや成果を報告会や実践事例集を通して全都に周知したところでございます。  今後、全公立小学校を研究実践校に指定し、学校の実態に応じて運動に親しみ、心と体の成長を促す取り組みを一層推進し、東京二〇二〇大会のレガシーにつなげてまいります。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 72 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 山岳道路の安全対策についてでございますが、多摩山間部や島しょ地域の山岳道路では、斜面の崩落や落石などによる通行どめや孤立集落の発生などの被害を未然に防ぐため、道路斜面の安全対策は重要でございます。  都はこれまで、落石防護ネットの設置など、道路の安全対策を適宜進めるとともに、石積み擁壁やモルタル吹きつけ斜面の経年劣化対策を平成三十年度中に完了させるなど、道路災害防除事業に継続的に取り組んでまいりました。  さらに、地中に設置されているため健全性が把握されにくいグラウンドアンカーにつきましても、経年劣化の調査を進めておりまして、今後、機能低下が確認された箇所から、予防的な措置として、順次対策工事に着手してまいります。  引き続き、道路災害防除事業を全力で推進し、多摩山間部、島しょ地域の安全・安心の確保に努めてまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 73 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。  まず、感染症対策についてでありますが、都は、法に基づく感染症発生動向調査を実施し、地域別に感染症の発生状況を分析いたしまして、これをもとに広く都民に流行状況や予防策等の情報を発信しております。  また、海外渡航者や訪日外国人等に対しまして、注意喚起や発症した場合の対応等の周知を行っているところでございます。  さらに、中東呼吸器症候群など、これまで国内で発生していない感染症につきまして、都独自のサーベイランスを実施し、発生時に迅速に対応する体制を構築しております。  来年度からは、感染症の診療経験が豊富な医師や感染症対策の専門家を感染症対策アドバイザーとして委嘱し、感染症の発生時等に、迅速的確に対応できるよう技術的助言を得られる体制を整備いたしまして、感染症への備えに万全を期してまいります。  次に、認知症疾患医療センターにおける地域連携の取り組みについてでありますが、都が二次保健医療圏ごとに設置いたしました地域拠点型のセンターでは、医療、介護従事者等に対する研修を実施するほか、地区医師会や地域包括支援センター、区市町村等で構成する連携協議会を開催し、地域で認知症の人を支えるための人材育成やネットワークの構築に取り組んでおります。区市町村ごとに設置した地域連携型のセンターは、この協議会に出席するとともに、地域の関係機関や家族介護者の会等との連携を図っております。  来年度からは、全てのセンターにおきまして、認知症の人や家族介護者等を専門職がサポートする取り組みを実施するとともに、拠点型に加え、連携型のセンターにおきましても多職種による事例検討会などを通じまして人材育成に取り組むなど、医療と介護の連携を推進してまいります。  最後に、若年性認知症の人への支援についてでありますが、若年性認知症は働き盛りの世代が発症することから、都は、医療や介護だけでなく、就労の継続など多岐にわたる相談にワンストップで対応する若年性認知症総合支援センターを区部と多摩の二カ所に設置し、本人や家族の状況に応じた支援を行っております。  また、地域包括支援センターの職員等を対象に、知識や技術の習得に向けた実践的な研修を行い、身近な地域での対応力の向上を図っているところでございます。  来年度は、新たに介護事業者等が若年性認知症の特性を踏まえた支援ができるよう、マニュアルを作成することとしております。また、職場の理解を深め、若年性認知症の方が働き続けられるよう、企業の人事労務担当者を対象にセミナーを開催するなど、その支援の充実を図ってまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 74 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。  初めに、中小企業の課題解決に向けた支援についてでございますが、中小企業の発展を図るためには、経営上の課題に関する気づきを促すとともに、その解決に向け効果的で継続的な取り組みが進むよう支援を行うことが重要でございます。  都はこれまで、商工会議所等と連携し、専門家が会社に出向き経営診断を行い、それを踏まえた事業改善の計画づくり等へのサポートを行ってきたところでございます。  新年度からは、経営上の課題について、生産性の向上のほか人材の確保や販路開拓を重点テーマとして診断を行ってまいります。  また、経営の改善に向け作成した計画をより効果的に実現できるよう、専門家がフォローを行う新たな仕組みを導入いたします。  こうした取り組みにより、中小企業の経営力の向上を的確に後押ししてまいります。  次に、中小企業の経営の発展に向けた支援についてでございますが、東京の経済の持続的な成長を図るためには、中小企業がすぐれた製品等を生み出す技術力を高めるとともに、新しい販路を開拓する取り組みをサポートすることが必要でございます。  都は、中小企業がより多くの受注を確保できるよう、製品やサービスの高度化等に向け、技術開発に取り組む際の経費に対し助成を行っております。  こうした支援へのニーズが高いことから、新年度には助成規模の拡充を図ってまいります。  また、都では、中小企業の販路開拓を支援するため、展示会への出展費用に対し補助を行っております。取引先をふやすためには、インターネット上でPRを行うことが不可欠でございまして、今後は、展示会の出展助成を受ける企業に対して、ウエブサイトの作成コストにも補助を実施いたします。  これらにより、中小企業への支援を進めてまいります。      ────────── 75 ◯議長(尾崎大介君) 六十八番鳥居こうすけ君。    〔六十八番鳥居こうすけ君登壇〕 76 ◯六十八番(鳥居こうすけ君) まず、我が会派が代表質問で行いましたフレイル予防について、特に人材活用に着目し質問を始めます。  私の住む杉並区の高齢化率は、二〇一六年二一・一%に対し、二〇二五年に二五・七%へ増加、それに伴い一日当たりの在宅医療サービスの必要者数は、二〇二五年に一・五倍以上に増加します。都全体でも二〇三五年に四人に一人が高齢者になり、それに伴い福祉保健局の予算も、来年度一兆二千八十四億円と十年前の約一・五倍に上昇します。高齢化が進む社会で増加し続ける社会保障費用の課題対策は、対症療法による一時的対応ではなく、予防及び根本的な治療に向けた取り組みを行うことが重要です。  予防医療として注目されているのが、フレイル予防です。フレイル予防の第一人者である飯島勝矢東大教授の講義を通して、基礎自治体での活動を実感することができました。フレイル事業の本質は、啓発にとどまるのではなく、現場で活躍するフレイルトレーナーやサポーターの活動を促す、いわゆるアクションオリエンテッド、すなわち成果につなげる行動の取り組みであると実感します。  超高齢社会を見据え、アクションオリエンテッドの視点から、介護予防、フレイル予防の取り組みを進めるためには、フレイルトレーナーやサポーターの育成など、区市町村の取り組み拡大が望ましいと考えます。  そこで、来年度、どのように区市町村のフレイル対策を支援するのか見解を伺います。  超高齢社会に対する取り組みの一つとして、都はさらに、東京ヘルスケアサポーター養成講座制度を実施しました。都立病院の人材やノウハウを活用し、高齢化に伴いリスクが高まる、がん、認知症、生活習慣病の理解促進や、フレイル予防など五項目の講義を行い、一定の知識を習得した受講者を修了者として認定する制度です。  本取り組みは、健康の大切さに気づき、健康寿命延伸に向けた自助の機会を提供するほか、家族や友人に伝え広める共助の役割を担う、すばらしい取り組みとして応援したいと思います。  第一回目の養成講座が本年実施され、定員二百名に対し、実に千百二十四名が応募し、八百名以上が受講されたと伺いました。都民の健康への関心の高まりのあらわれであり、この機運を大いに活用することが肝要と感じます。  そして、健康づくりは、啓発よりも実践が重要です。都民の健康づくりを支援する多くの関係機関との連携を進め、サポーターに実践の機会を提供する、いわゆるアクションオリエンテッドの取り組みが不可欠と考えます。  そこで、都は、認定したサポーターの健康づくりの活動を促すためにどのような取り組みを行うのかを伺います。あわせて、都民の高い健康意識から、今後の事業展開について伺います。  超高齢社会のさまざまな課題に対し、セーフティーネットを提供することは必要である一方、予防を視座に予防医療を充実させる取り組みは、増大する医療費を抑制する上でも必須と考えます。さらに、健康長寿に向けた課題に対して、その解決策を生み出す新価値創造は、成長戦略の重要な要素と考えます。  私が会社員時代には、官民、そして学の連携で化粧品や食品を対象としたヘルスケア産業に対し、法改正に伴い機能価値を有する商品の創造が促進されました。その目的は、国民の健康寿命延伸と増大する医療費削減の実現です。  都においても、健康長寿社会を持続的に実現させる取り組みは重要です。  都が有する東京都立産業技術研究センターには、バイオ基盤技術が蓄積されており、この技術を活用してヘルスケア産業にかかわる中小企業支援が可能と考えます。産業支援の観点から健康長寿社会実現へ向けた都の取り組みとして、産業技術研究センターの活用について伺います。  病気にかかった際に、都民の支えとなるのが都立病院の存在です。  都立三病院が一カ所に集まる多摩メディカルキャンパスは、老朽化した神経病院の改築を軸に再整備を行い、キャンパス全体の医療機能を強化するため、昨年度はキャンパス整備基本構想を策定、本年度は基本計画の策定へと進み、まさに都の難病医療拠点として、難病医療センター(仮称)の整備が動き出そうとしております。  国では、難病医療提供体制のあり方の報告書が取りまとめられ、早期に正しい診断ができる体制の整備、身近な医療機関で適切な医療を受けられる体制の確保が、各都道府県に対し求められています。  都では、神経病院を含め専門の十一病院を拠点病院に指定し、難病医療ネットワークを構築することとしております。  私は、難病患者様にとって治癒への望みが生きる希望へつながることを感じてきました。そのためにも、正しい診断が早期にできる最新技術の提供が重要です。  難病医療センターが難病医療の中心的な役割を果たせるように整備するため、神経病院の難病医療機能を今後どのように強化していくのかを伺います。  東京二〇二〇大会開幕式まで、一年半を切りました。杉並区では、機運醸成に向け、昨年九月に整備した永福体育館の国際規格ビーチバレーコートを事前キャンプ地として誘致しようと取り組んでおります。都もこれまで、さまざまな機運醸成に取り組まれ、特にパラスポーツにおいては、チームビヨンドを立ち上げ、パラスポーツを通じて、みんなが個性を発揮できる未来を目指す活動を展開しております。  都は、パラリンピック大会の成功に向け、さまざまな障害者スポーツの普及啓発事業を展開していますが、大会の前年度となる来年度は、大会の成功につながる具体的な行動を促進することが必要です。  多くの方々が大会に参画し、ともに盛り上げていくことは、アクションオリエンテッドの観点からも重要です。そうした観点から、来年度は、より多くの方に障害者スポーツを観戦していただくよう、どのように取り組むのかを伺います。  知事はこれまで、パラリンピックの成功なくして東京二〇二〇大会の成功はあり得ないと、パラリンピックの成功に力を入れてこられました。私もそのお考えに共感を持ち、複数のパラリンピアンの方々と交流を深め、大会成功に向けて知見を深めてまいりました。杉並区に在住のゴールボール競技者の方より、パラリンピアンの実情を理解する貴重な機会も得ました。パラリンピックの成功には、会場に多くの方が訪れていただくことも大切ですが、優勝者のみが注目される強者至上主義にとらわれず、多くの個性を持った方々に注目が集まり、共生できる社会の創造が重要と考えます。  杉並区は、小中学校で助け合いの教育を進め、区のボランティア様と連携して、大会後もパラスポーツの振興やスペシャルニーズの方々への支援を促し、共生社会、ダイバーシティーの実現に尽力するとしております。  都は今後、パラリンピックの成功に向けて一層の取り組みが必要となると思います。  そこで、パラリンピック後も見据えて、どのようなレガシーを残すための取り組みを進められるのか、知事にお伺いいたします。  東京二〇二〇大会には、多くの都民、国民のボランティアが参加されます。大会ボランティアは、募集人員八万人に対し約二十万人が、都市ボランティアは、募集人員二万人に対し約三・六万人が集まり、大会への参加機運が高まりを見せております。既に面談、研修が行われ始め、さらなる大会参画機運が醸成されていくことと期待します。この機運の高まりを大会のレガシーとして維持、継続させ、さまざまな活動への参加につなげていくことが非常に重要です。  そのためにも、都市ボランティアの方々が、今からボランティア活動に積極的に参加できるようにするとともに、大会後も活動を継続できるようにするべきと考えますが、取り組みを伺います。  日本ファンドレイジング協会がまとめた寄付白書二〇一七によると、ボランティア活動経験者の寄附経験率は七五・六%と、非経験者の三四・六%を大きく上回ります。  一方、日米英韓の個人寄附総額の名目GDPに占める割合は、日本の〇・一四%に対し、韓国〇・五、イギリス〇・五四、アメリカ一・四四%と、日本は他国と比較して低く、また、二十歳代の若年層の寄附経験率はおおむね二〇%台で、他国に比べ一〇ポイント程度低いことが示されています。  国の税制改正により、巨額の都税が失われること、世界経済が安定しないことを熟慮し、税収を得るのに楽観視できない時代においては、寄附や社会的投資市場の拡大策の重要性は高まると考えます。ボランティア活動経験者に寄附経験者が多く、東京二〇二〇大会に向けてボランティア機運が醸成されていること、都税収入が上がりにくい環境下にあり、寄附文化が他国よりもおくれていることを熟慮すると、自発的な寄附を促進するためには、学校教育におけるボランティア活動を推進していくことが重要と考えます。  そこで、東京都オリンピック・パラリンピック教育におけるボランティアマインドを醸成するための取り組みの現状と成果について伺い、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 77 ◯知事(小池百合子君) 鳥居こうすけ議員の一般質問にお答えいたします。  東京パラリンピックのレガシーについてでございますが、一九六四年の東京大会は、東海道新幹線や首都高速道路というレガシーを残しました。  東京二〇二〇大会では、特にパラリンピックの価値を社会に根づかせてダイバーシティーを実現させたい、その思いでいっぱいでございます。  そのために、まず、多くの都民に障害者スポーツや選手の魅力、迫力を知っていただき、実際に観戦していただくことを重ねて、パラリンピックの会場を満員の観客で盛り上げてまいりたいと考えております。そして、これまでスポーツにかかわりのなかった障害者の方々も含めまして、誰もが身近な地域でスポーツに親しめる環境を築いてまいります。  また、今後のさらなる高齢化も見据えまして、宿泊施設のバリアフリー化を加速させるとともに、歩道の段差の解消や鉄道駅でのホームドア、エレベーターの設置等、誰もが快適に滞在をして、スムーズに移動できる都市を実現して、東京という都市の成熟、そして品格を世界に示していきたいと考えております。  さらに、ハード面はもとより、情報バリアフリーや心のバリアフリーなどのソフト面のバリアフリー化を一層促進をいたしまして、障害者や外国人等、さまざまな方の社会参加を後押ししてまいります。  パラリンピックの成功を機に、障害の有無、年齢、性別等にかかわらず、全ての人が互いに尊重し、誰もが生き生きと生活して活躍できる共生社会をつくり上げてまいります。  残余のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 78 ◯教育長(中井敬三君) ボランティアマインドの醸成についてでございますが、共生社会の担い手となる子供たちにとって、社会に貢献しようとする意欲や他者を思いやる心といったボランティアマインドを醸成することは、極めて重要でございます。  そのため、都教育委員会は、オリンピック・パラリンピック教育の一環として、東京ユースボランティア・バンクを開設し、都内公立学校にボランティアの募集情報を発信するとともに、ボランティア活動推進校六校を指定いたしました。推進校では、生徒会役員や有志の生徒が中心となって推進役を担うサポートチームを編成し、ボランティア活動を学校全体に広げてきております。  今後、このサポートチームを全都立高校で展開することなどにより、各学校におけるボランティア活動を一層推進し、生徒の社会貢献意識の向上を図ってまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 79 ◯福祉保健局長(内藤淳君) フレイル予防についてお答えいたします。  フレイルを予防するためには、地域における健康づくりや介護予防の取り組みが欠かせないものと認識しております。  そのため、都は、健康教育やリハビリテーション専門職等を活用した介護予防、高齢者の通いの場づくりなどに取り組む区市町村を包括補助等で支援しております。  来年度は、地域で健康づくり対策を担う人材を対象に、フレイルの正しい知識や予防の重要性等に関する研修を実施いたします。  また、各地域の介護予防体操の動画や高齢者の通いの場等の情報につきまして、ホームページなどさまざまな媒体を活用し、広く都民に普及啓発してまいります。  今後とも、区市町村と連携し、身近な通いの場等におけるフレイル予防の取り組みを推進してまいります。    〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕 80 ◯病院経営本部長(堤雅史君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、東京ヘルスケアサポーターについてでございますが、都民が健康意識を高め、生涯現役で活躍できるよう、本年一月、東京ヘルスケアサポーター養成講座を開催し、受講者八百二十七名をサポーターに認定いたしました。  認定したサポーターには、健康に関する知識の習得にとどまらず、身近な地域で日常から積極的に健康づくりに取り組んでもらうことが重要であると考えております。  このため、サポーターの自主的な活動に資するよう、地域の健康づくりの推進役である区市町村の取り組みを情報発信するなど、フォローアップに努めてまいります。  さらに、来年度、新たに多摩地区でも講座を開催し、都民の受講機会を拡大するとともに、区市町村や健康づくりに取り組む団体を初め多様な主体との連携を検討するなど、さらなる充実を図ってまいります。  次に、神経病院の難病医療機能の強化についてでございますが、神経病院は多摩総合医療センターと一括で東京都難病診療連携拠点病院の指定を受けておりまして、早期の正確な診断、治療に加えて、患者等への難病医療に関する情報提供や、関係機関との診療ネットワークの構築、地域での治療継続支援といった役割が求められます。  このため、遺伝子解析をもとにした高度な診断の導入やロボットスーツによるリハビリの本格実施とともに、患者支援センターにおける相談支援機能の充実などを図ります。  また、連携医や訪問看護ステーション等の関係機関との連携強化や、地域の医療従事者への研修など、人材育成支援を推進いたします。  このように、着実に難病医療機能の強化を進め、その実績を難病医療センター(仮称)の整備につなげてまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 81 ◯産業労働局長(藤田裕司君) ヘルスケア産業に係る中小企業支援についてでございますが、高齢者人口が増加し、健康への関心が高まる中、成長の見込まれるヘルスケア産業において、中小企業が力を発揮できるよう技術面から支援することは重要でございます。  このため、産業技術研究センターでは、バイオ技術分野における製品開発を支援する部門を設置いたしまして、再生医療に使用する素材等に関する基盤研究を実施しております。  新年度からは、同センターで培った技術を活用し、スキンケアに役立つ化粧品等の安全性を評価する手法の開発に着手をいたします。また、ヘルスケアの機能を持つ化粧品や食品等を開発する中小企業に対し、先端的な実験機器で製品化に必要な試験のサポートを行うための体制の整備を進めてまいります。
     こうした取り組みによりまして、すぐれた技術を持つ中小企業がヘルスケア産業の分野でも活躍できるようサポートしてまいります。    〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕 82 ◯オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、障害者スポーツの観戦促進の取り組みについてでありますが、都が進めてきた障害者スポーツの応援プロジェクト、チームビヨンドの登録メンバー数は、現在、百二十五万人を超えております。世論調査の結果では、障害者スポーツに関心がある人は約六割となり、都民の関心は高まりつつあると感じております。この関心の高まりを会場観戦者の増加につなげていきたいと考えております。  そこで、来年度は、国際大会の観戦機会をさらにふやすとともに、ルール解説リーフレットの配布や応援グッズを活用した楽しい観戦の実施など、質、量ともに観戦機会を充実させてまいります。また、多くの企業、団体が観戦を含めた障害者スポーツの支援活動を展開できるよう後押ししてまいります。  大会本番の会場が満員の観客で盛り上がるよう、さまざまな取り組みを精力的に進めてまいります。  次に、ボランティア参加機運の拡大、継続についてでありますが、東京二〇二〇大会に向け、ボランティア参加機運を高めるとともに、これを一過性のものとせず、大会後も着実に維持発展させていくことが重要であります。  シティーキャストの皆さんには、面談、研修の機会や、メール等を通じ、短時間で気軽に活動できるボランティアを初め、大会以外でも行われているさまざまな活動情報を提供し、参加のきっかけとしていただけるよう取り組んでおります。  また、大会後に向け、ご本人に関心のある分野やその後の活動継続の意思を確認し、ご希望に合った情報を提供するなど活動継続への仕組みを検討してまいります。  大会に向けたボランティア活動の機運を高め、大会後も引き続き活躍いただける環境を整え、国内におけるボランティア文化の定着に向け取り組んでまいります。 83 ◯議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。    午後五時二十五分休憩      ━━━━━━━━━━    午後五時四十五分開議 84 ◯議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  質問を続行いたします。  三十三番原田あきら君。    〔三十三番原田あきら君登壇〕 85 ◯三十三番(原田あきら君) 最初に、昨日の代表質問を受けてもなお不明朗な市場移転問題について、一問お尋ねします。  先週二十二日の定例会見で、市場をめぐる方針転換及び方針変更という指摘は当たるのか、あるいはそうではないのかと質問され、知事は、食文化を大切にしたいということについては全く考え方は変わっていませんと答えました。  すりかえ、ごまかしはやめるべきです。知事が一昨年六月の基本方針で表明したのは、食文化を大切にしたいという一般論ではありません。知事は、築地は守ると明言し、市場としての機能を確保すると発言していたんです。方針は変わっていないというなら、築地に市場としての機能をどのように確保するのか、明確にお答えしていただきたいと思います。  小中学校の特別支援教育について伺います。  今から五十三年前、日本初の情緒障害学級が杉並区に設置されました。ADHDや自閉症スペクトラムなど、集団学習や集団生活に困難を抱える子供たちが週に一度通級して、特別な指導を受けることで困難を克服していきました。  注目すべきは、発達診断と指導の技術です。眼球運動の訓練で黒板からノートがとりやすくなる子、骨盤にゆがみのある子は、バランスボール等で補正すると衝動性や集中力が改善します。東京都が育てた宝のような教育です。  東京都は、発達障害という言葉がなかった時代から、情緒障害の通級学級による指導を行い、教員の専門性を磨き、教育内容を充実させてきました。情緒障害学級で培われた教育技術を継承、発展させていくことの重要性についての認識を伺います。  都では三年前から、この小学校の通級学級を、拠点校の先生が各学校を巡回する特別支援教室に制度変更しました。在籍校での指導のため、支援を受ける子供がふえたのは改善です。しかし、都教委は教員の配置基準を大幅に引き下げてしまったため、深刻な問題が生じています。  杉並区の今年度初めの児童数は三百四十二人で、通級学級のときの基準であれば先生は四十六人になりますが、現在は三十五人しか配置されていません。保護者からは、本当は週に四時間指導してほしいが二時間に減らされてしまった、プレールームがなく体を使う指導がなくなったなどの声が上がっています。  また、巡回では、新採や経験の浅い先生も一人で回ることもあり、教員集団での専門性の高め合いも困難になっています。複数の教員で巡回するなど工夫をしていますが、その分、時間的、体力的負担が増しています。  教員配置基準が引き下げられたことにより、保護者や教員などからは、必ずしも子供に必要な授業時間数や教育内容が確保されていない、教員の専門性や技術の継承が難しくなっているなどの声が上がっていることをどのように認識していますか。  来年度から特別支援教室が本格実施される中学校については、生徒十人につき先生一人の教員の配置基準について検証を行い、三十三年度に見直すことになっています。小学校についても本当に十対一の配置でよいのかどうかに着目し、改善の検討を行うことを求めますが、いかがですか。  年度途中の入級の対応にも課題があります。杉並区では、年度当初に三百四十二人だった児童数が九月一日には四百五十九人、百人以上もふえたのに、教員の数が変わりません。制度として年度途中での入級を想定しているのですから、年度途中での子供の増加に対応できる教員配置をしなければ、教育の質を保つことはできません。  そのためにも教員の配置基準を改善することを求めます。少なくとも講師を配置すべきと考えますが、見解を伺います。  教室の設備や教材などが整っていない、巡回校に教員用の机やパソコンがないという学校や、雨の日も雪の日も、時として妊娠初期の先生まで、自転車で一日二校も三校も巡回している実態があります。  備品を充実する、希望があれば自動車での巡回を認めるなど、教育条件や教員の勤務環境の改善が必要ですが、いかがですか。  来年度から本格実施される中学校の特別支援教室についても、不登校ぎみの子供が通えなくなるのではないか、思春期になると在籍校での取り出しに抵抗を感じる生徒がふえるのではないかと懸念されています。  教員配置を十分に行うとともに、状況を把握し、柔軟な対応や制度改善につなげていただくことを要望します。  知的障害などの子供が通う特別支援学級についても伺います。  私は二十代のころ、小学校の障害児学級で講師をしていました。ある日、自閉症を持つ四年生の我が子を迎えに来たお母さんに、きょう初めて風呂敷を結びましたよと伝えると、涙をこぼして喜んでくれたことがありました。  一人一人の子の課題や困難を見詰め、その子の成長を一つ一つ教師や親たちが喜び合う、障害児教育は教育の原点といわれます。この教育に多くの人手が必要であることはいうまでもありません。  そこでお伺いします。  小学校の固定の特別支援学級には、音楽や図工など専門教育の充実のための講師が一校当たり週六時間配置できることになっていますが、どの程度の学校に配置されていますか。特に三学級以上の学校では、一、二学級校に比べ、六時間未満の配置しかされない例が多くなっています。希望に応じ、少なくとも六時間の配置を求めます。  知事は、一月に策定した三つのシティーの実行プランで、障害のある子供たちの多様なニーズに応える教育の実現とし、さらなる教育環境の整備が必要としています。特別支援学級や特別支援教室を取り巻く状況は、制度変更にふさわしい条件整備が不十分であり、改善が求められています。  ダイバーシティー東京の理念に基づいて、小中学校の特別支援教育への抜本的な支援が必要と考えますが、知事の見解を伺います。  外かく環状道路工事について質問します。  本格的な掘進が開始される中、最大の問題となっているのが、シールド工法によって酸欠空気が発生する問題です。  昨年五月、シールド工事現場の横を流れる野川から、ぶくぶくとジャグジーのように酸欠空気が噴き出しました。大気の酸素濃度は二一%ですが、国の調べで、野川から発生した酸欠空気は酸素濃度わずか一・五%から六・四%。吸引すれば即昏倒し、数分で死に至るレベルだったことが発覚しました。  酸欠空気の恐ろしさは、それがわずか一回の呼吸であっても、体を流れる血から酸素が奪われ、数秒で活動低下または活動停止という危険な状態に陥ることです。  国は、大気にまじれば大丈夫といいますが、酸欠空気が閉じられた空間、あるいは半閉塞空間にたまると大変危険な状態となります。外環の沿線は古井戸が多く残り、また地下室のある住宅も少なからずあります。酸欠空気の発生は見過ごすことができません。  国は、完全に発生させない工法を示せず、安全な掘進方法を確認しながら掘進すると説明しています。安全性を確保してからではなく、現場で方法を確認しながら進めるという見切り発車のやり方に、地域の住民からは、私たちの土地を実験台にするなと声が上がっています。  十分な安全対策をとっているとしながら、想定外の酸欠空気の発生を引き起こし、今後の工事で発生する可能性を否定できない異常事態を知事はどのように受けとめていますか。このような状況で都民の安全と安心を約束できると考えているのか、お答えください。  一呼吸でも大変危険な状態に陥る酸欠空気が発生し、地下室などの空間にたまれば重大な事故を起こしかねないのですから、直ちに周辺の住民に知らせるのが当然です。  ところが、実際はどうだったでしょうか。  国と事業者は、酸欠空気の発生と濃度を五月十八日には確認し、都に速報値を伝える六月二十九日までに延べ三十一日間も調査し、全ての日で危険な濃度を観測していたにもかかわらず、その事実を公表しませんでした。  その間、都や住民に対し酸素濃度が低いことは伝えたものの、濃度は明らかにせず、一貫して、地域の皆さんにご迷惑をかけるような影響はないといい続けました。東京都や住民に数値を明らかにしたのは、三カ月以上も後の八月二十四日になってからです。  ここまで自治体や住民への数値の報告をおくらせた国の情報提供は明らかに不適切だと考えますが、いかがですか。  酸欠空気発生のメカニズムと防止策の検討、地盤沈下の防止策と発生した場合の避難計画を一手に担っているのが、国や道路会社、有識者によるトンネル施工等検討委員会です。  関係自治体から唯一参加しているのが東京都ですが、そこでの報告、提出資料、質疑は原則非公開とされ、どんな問題が発生しているのか、トラブルに対してどういう対策がとられているのか、専門家の立場や住民の命を守る立場から有識者や都がどういう意見を出しているのか、十分な情報が得られないため、住民の不安は高まるばかりです。  知事は、情報公開は一丁目一番地だと繰り返し発言してきましたが、住民の不安に応える立場から、トンネル施工等検討委員会の情報公開を求めるべきではありませんか。  我が党は、一兆六千億円もかかり、今後幾らふえるかもわからない不要不急の外環道建設はそもそも中止すべきとの立場ですが、工事の安全の保障がない、住民への説明責任が果たされていない、問題が起こっても会議は公開しないなどと、工事を進める条件も整っていないのが現状です。  このような状況では工事を進めるべきでなく、本格掘進を今すぐとめるべきだと訴えて、最後に、都立和田堀公園についてお尋ねします。  和田堀公園は、善福寺川がつくり出した崖や森で覆われた緑豊かな都立公園です。現在、河川改修によってそうした環境が壊されてしまうのではないかと心配の声が上がっているため、お聞きします。  和田堀公園内の善福寺川河川改修において、カワセミが生息しているといわれる崖や樹木を保護するために、工法など工夫が必要ですが、今後の整備についてお示しください。  水害対策と環境保全との両立を図る努力を最後に求めまして、私の一般質問を終わらせていただきます。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 86 ◯知事(小池百合子君) 原田あきら議員の一般質問にお答えいたします。  まず、市場機能について、基本方針でお示しをいたしました築地の市場に関する内容でございますが、市場業者を初め、東京の食文化を担う多くの方々の努力によって、長い歴史の中で育まれてきた築地ブランドをさらに発展させていきたいとの思いで述べたものでございます。  この基本方針をベースにいたしまして都として検討を行い、一昨年七月、市場移転に関する関係局長会議におきまして、築地につきましては民間主導で再開発を進めていくということといたしまして、その後、有識者の意見もいただきながら検討を重ねてきたものでございます。  市場機能につきましては、かねて申し上げてきたとおり、都が中央卸売市場として運営するのは豊洲市場であります。豊洲市場への移転後の築地再開発でございますが、都が改めて卸売市場を整備することはないと考えております。  一方で、築地にとりまして食文化は重要な要素の一つと考えておりまして、まちづくり方針の素案におきましても、こうした歴史的、文化的なストックも十分に生かすことを示しております。  民間のさまざまな知恵も活用しながら、築地を先進性、国際性、両方を兼ね備えた東京の顔として育て、築地に期待を寄せる人々に応えていきたいと考えております。  次に、小中学校におけます発達障害教育についてのご質問がございました。  従来の通級指導学級から特別支援教室への制度変更は、他校通級に要する移動時間の解消や、時間割り調整の円滑化によりまして、発達障害に起因する困難さを抱えております児童生徒への支援をよりきめ細かく行えるようにするものでございます。  これによって、公立小学校から中学校まで、発達障害のある子供たちへの支援が広がって、多くの子供たちが従来よりも、それぞれの障害の状況に応じた教育を受けられるようになってきております。  今後、都教育委員会とともに、特別支援教室の拡大と適切な運営に一層努めてまいります。  次に、外環の工事における安全・安心の取り組みについてのご質問がございました。  国と高速道路会社が整備を進めている外環でございます。経済の血液ともいうべき人と物の流れをスムーズにして国際競争力の強化を図るとともに、首都直下地震など災害時の避難、救急活動のルートを確保するなど、極めて重要な道路でございます。  工事の安全・安心の確保につきましては、国など事業者が進めてきているところでございます。シールドトンネル工事に伴って野川で発生した気泡につきましては、気体の成分を調査して、気泡自体の酸素濃度は低いものの、大気に比しては微量であって、周辺環境に影響がないことを有識者に確認していると聞いております。  また、今後は、地上への漏出を抑制しながら工事を進めるとともに、安心確保のため、周辺環境への影響のモニタリングも行っていくと聞いております。  都といたしましては、引き続き安全を最優先に工事を進めて、外環の一日も早い開通を国に求めるとともに、国から受託しております用地の取得を推進するなど、積極的に支援をしてまいります。  次に、外環トンネル施工等検討委員会についてのご質問がございました。  学識経験者等で構成をいたします東京外環トンネル施工等検討委員会でございますが、トンネル構造、施工技術等に関します技術的な検討を行うことを目的に、国など事業者が設置しているものでございます。この委員会の審議内容を含めて、外環事業に係ります情報公開をどのように行うかは、まずは事業者が適切に判断するものと考えます。  そして、なお、本委員会につきましては、規約で非公開とされておりますけれども、議事録については、議事概要として取りまとめられて公開をされているものでございます。  残余のご質問は、教育長、東京都技監からのご答弁とさせていただきます。    〔教育長中井敬三君登壇〕 87 ◯教育長(中井敬三君) 小中学校の特別支援教育に関する七点のご質問にお答えいたします。  まず、特別支援教室における教育技術の継承、発展についてでございますが、情緒障害学級で培われたものを含め、発達障害のある子供たちに応じた多様な指導方法を教員間で共有、継承することは重要でございます。  このため、都教育委員会はこれまでも、OJTを効果的に取り入れた巡回指導体制の例を特別支援教室の導入ガイドラインにおいて示したほか、特別支援教育を担当する教員向けの研修や、指導方法習得用ビデオ教材の開発等を行ってまいりました。  今後も、新制度に基づくきめ細かな支援を行い、特別支援教室における教育スキルの継承と向上に努めてまいります。  次に、授業時間数の設定等についてでございますが、従来の通級指導学級から特別支援教室への制度変更により、各校の校内委員会や区市町村教育委員会は、児童の障害の状態等の的確な把握に基づき、より適切な指導時間と指導内容を設定することが可能となっております。  ご指摘のような声が一部にあることは承知しておりますが、昨年九月から都内公立小学校の約一割に当たる小学校で特別支援教室の運営実態を調査したところでは、従来より短時間で児童への支援を行えるようになり、在籍級において、より多くの時間、学習することができるようになった事例が出てきております。  都教育委員会は、引き続き、区市町村教育委員会と連携し、特別支援教室の適切な運営を促してまいります。  次に、教員配置基準についてでございますが、特別支援教室導入開始後三年を経過することから、現在、各学校現場において、導入後の実態把握を行っております。  都教育委員会は、その結果などを踏まえ、適切な巡回指導体制を検討してまいります。  次に、年度途中の教員等の配置についてでございますが、通常の学級編制に伴う教員配置と同様に、特別支援教室で指導を受ける年度当初の児童数を区市町村ごとに算定し、児童十人につき一人の教員を配置しており、年度途中の増員は困難でございます。  また、特別支援教室の業務内容から、教科の授業等を職務とする講師にはなじまないため、講師を配置する考えはございません。  次に、教育条件等についてでございますが、都教育委員会は、特別支援教室の導入に係る工事費等について、一校当たり百万円を上限とする全額を区市町村教育委員会に補助してきております。  また、巡回指導教員の出張等については、他の教職員と同様に、最も経済的な通常の経路及び方法によることを原則としており、各学校において出張を命じているところでございます。  特別支援教室の教育条件及び教員の勤務環境については、設置者である区市町村教育委員会が学校の実情等を踏まえて運営しており、都教育委員会は、引き続き各教育委員会と連携してまいります。  次に、中学校への特別支援教室の導入についてでございますが、中学生の複雑化する人間関係など、中学校特有の課題に配慮し、生徒本人の事情や指導上の必要により、在籍校以外で指導を受ける方が効果的な生徒は、例外的に他校に設置されている特別支援教室で指導を受けられることとしております。  各中学校において、生徒の障害の状態等の的確な把握に基づく各校の校内委員会や区市町村教育委員会の判断により、適切な指導時間と指導内容が設定されるよう、都教育委員会は、引き続き区市町村教育委員会と連携してまいります。
     最後に、特別支援学級の講師の配置時間についてでございますが、都教育委員会では、知的障害等の児童を対象に、区市町村が設置する特別支援学級のいわゆる固定学級について、国の標準で算出した教員数に一人を加えた教員配置を行った上で、音楽や図工等の指導に必要な場合は、非常勤の講師を配置しております。  平成三十年度は、区市町村が設置した三百五十六校のうち三百三十四校に講師を配置しており、教員数等、学校の実態を考慮し、原則として週当たり六時間までの範囲で配置時間を決定しております。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 88 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。  初めに、外環の気泡等における調査結果についてでございますが、国からは、必要な調査、確認が取りまとまったものから順次公表していると聞いております。  国など事業者は、平成三十年五月十八日に気泡発生について、六月二十九日には気泡の酸素濃度は低いものの、水中の溶存酸素量は高いと公表してございます。  気体の成分調査の測定値につきましては、八月二十四日に公表し、気泡自体の酸素濃度は低いものの、大気に比して微量でありまして、周辺環境に影響がないことを有識者に確認しております。  このように、国など事業者は、適切に対応しているものと考えております。  次に、和田堀公園内の善福寺川の整備についてでございますが、激甚化する豪雨から都民の命と暮らしを守るには、着実に河川整備を進めることが重要でございます。  整備に当たりましては、治水対策に万全を期した上で、環境への配慮も行っております。  和田堀公園内では、川沿いに緑豊かな崖地があることから、平成二十七年度より、護岸の設置位置を工夫いたしまして、崖地を可能な限り保全するなど、周辺環境に配慮した整備を実施しております。  今後とも、公園内の良好な環境に配慮しながら、河川整備を進めてまいります。      ────────── 89 ◯議長(尾崎大介君) 九十一番桐山ひとみさん。    〔九十一番桐山ひとみ君登壇〕 90 ◯九十一番(桐山ひとみ君) 私は、これまで議員として二十年、体操指導者の立場からも、介護保険が導入される以前より、高齢者が寝たきりにならないための予防が大事であり、虚弱高齢者と元気高齢者の支援としての健康づくりと予防対策は自治体の責務であると申してきました。  そして昨今、人生百年時代といわれ、長い人生をいかに元気に過ごすかが大きな課題とされており、その鍵こそフレイルの予防だと確信しています。  さて、昨日の会派代表質問でも取り上げた、東大の飯島教授が考案した住民による住民のためのフレイル予防、フレイルチェック事業の仕組みは、西東京市及び東京都内、全国的な広がりの中、小池都知事及び根本厚労大臣、公明党山口代表も、西東京市のフレイルチェック事業の視察をされ、住民参加のフレイル予防として高い評価をいただきました。  国は、保健事業と介護予防の一体的な議論の中で、介護予防の通いの場に、低栄養や運動機能など、高齢者のフレイル状態をチェックする保健指導を行う専門家を派遣するなど、方策が検討されていることから、都としても、先進的な区市町村へスピード感を持って支援していくべきです。  財政支援している健康長寿医療センターでは、東京都の高齢者医療を研究分野でも支えています。現在はフレイル研究もしているとのことですが、活動が見えにくいのが残念です。研究の成果物を都の施策に反映できるよう活用していただきたいと思います。  そこで、フレイル予防を進めるには、区市町村において、住民主体の活動を推進し、集いの場を気づきの場としていくことが重要であります。今後は、健康長寿医療センターのエビデンスを生かしながら、積極的にフレイル予防の普及啓発に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。  次に、AYA世代のがんについて。  AYA世代は、成人と比べて患者数も少ないのですが、特にAYA世代は、抗がん剤や放射線治療でがん細胞の増殖を抑えるのに効果がある一方、卵巣や卵子にダメージを与え、治療後に生理がとまり、排卵が起こらなくなったりと、将来子供を持つことが難しくなる不妊の可能性があり、医療機関で治療の前に生殖機能を温存する選択肢があることを伝える必要があります。これらを妊孕性温存といいます。  がんになったAYA世代の多くは、病気の告知と治療の副作用とともに、将来不妊についても限られた時間の中で考えなければなりません。  その上、妊孕性温存を選択したくても、費用面で諦めざるを得ない方も少なくありません。生殖機能の温存治療に係る費用は医療機関によって異なりますが、男性の場合は、精子の凍結保存が約五万から十万、女性の場合は、卵子の凍結保存が約四十万、卵巣凍結保存が約六十万円で、その他、治療期間中の管理料が年間約二万円から六万円かかるところが多いようです。  現在、京都府、滋賀県、広島県、千葉県の一部の市で、がん治療に入る前の妊孕性温存治療費に対する助成を出しています。東京都も助成の導入を前向きに検討すべきです。  そこで、生殖機能温存も含め、AYA世代のがん患者に対する支援を充実すべきと考えますが、答弁を求めます。  体罰によらない子育てについて。  一九七九年、スウェーデンで世界に先駆けて体罰禁止の法律が生まれました。今では世界の約五十四カ国が子供の体罰を禁止しており、この動きは世界的に広がりつつあります。  さて、日本では痛ましい虐待死事案が相次ぐ中で、虐待防止は、スピード感を持って支援、対応強化に向け、党派を超えて進めていかなければならない急務な課題です。  二月十九日、記者会見で根本厚生労働大臣が、体罰禁止の法制化について、民法の懲戒権との整理なども含め、法務省と協議し検討していきたいと述べております。ようやく児童虐待防止法の改正に動きがありそうです。  子供のしつけには体罰が必要という誤った認識、風潮を社会から一掃することを目的として作成された、子どもを健やかに育むために─愛の鞭ゼロ作戦を啓発資材として用い、取り組まれておりますが、意識改革までには至らず、体罰は学校での教師の暴力というイメージと、手を上げていないので体罰との認識すらない現実があろうかと思います。  私は昨年、国際NGOとして活動されているセーブ・ザ・チルドレンのシンポジウム、子どもに対する体罰等の禁止に向けてに出席し、たたかない、どならない子育ての推進、体罰や暴言などが子供の脳の発達に与える影響についてお話を伺いました。  その中で、子供との不適切なかかわり、不適切な養育のことをマルトリートメントといい、幼いころにこのマルトリートメントを受けると、トラウマや心の傷が病気になり、PTSDなどが発症し、体罰が脳の発達に及ぼす影響があるということが研究結果としても示されているところです。  自分自身の子育てを振り返り、反省です。私も三人の子育てをしていると、自分が疲れたり、いらいらしたとき、または、子供に教えるために必要と信じているときに、どなったり、たたいたり、子供を傷つけるようないい方をしたこともありました。  そう感じたときに、愛着の再形成は十分可能なので、絶対に悲観しないでほしいとの言葉がけに少しほっとしたのを覚えています。やり直せるなら、このことを知った上で子育てを楽しくしたい、そう思った参加者の声はたくさんあったと記憶をしています。  さて、第四回定例会の厚生委員会にて、我が会派の質疑で、条例骨子案に対し、保護者への禁止規定だけでなく、啓発規定も重要であり、都の責務として、体罰等によらない子育ての推進を盛り込むべきだと提案し、そのことで本条例案に規定されたと評価をしています。  今後もたたかない、どならない子育てを推進していくためには、母子手帳の配布時や両親学級、出産後には子育て広場や就学前の説明会など、あらゆる機会を通して、当たり前のように、切れ目なく、わかりやすく啓発をしていく必要があると考えます。  そこで、今回提案された東京都子供への虐待の防止等に関する条例案では、都として体罰等によらない子育てを推進するため、啓発活動を行うことが盛り込まれています。その考え方について、知事の見解をお伺いいたします。  次に、踏切対策について。  西武新宿線には、いまだ数多くの踏切が残されており、渋滞や踏切事故をなくすためにも、一日も早く踏切を除却する必要があります。  西東京市の東伏見駅周辺地域は、鉄道立体化への強い意向があり、昨年七月には、西東京市長や市議会議長、商店会長などに同行し、連続立体交差化事業の早期実現を東京都に要望したところです。  こうした中、先日の二月十三日から十六日まで、西武新宿線井荻駅から西武柳沢駅間の都市計画素案の説明会が沿線区市で開催をされ、私も最終日の説明会に参加をいたしました。四日間で約千六百人の住民が参加され、関心の高さを感じています。  説明会では、鉄道の構造形式は、地形的、計画的、事業的条件から総合的に判断し、高架方式を選定したこと、各駅周辺の駅前広場等の計画についての説明がありました。  参加者の質疑では、事業着手までの流れ、完了後の高架下の利用方法、地元区市のまちづくりなどさまざまな質問があり、中でも鉄道の構造形式の選定プロセスについての質問が多い印象を受けております。  地域を分断する危険な踏切の早期除却を目指すことはとても大事ですが、この事業は多額の費用と多くの年月を要し、その延長の長さから地域に与える影響が非常に大きいものです。このため、いろいろな疑問を持つ都民に対して、引き続き丁寧な説明を重ねていくことが重要だと考えます。  そこで、西武新宿線井荻駅から西武柳沢駅間の鉄道立体化について、今後住民に対してどのように対応していくのか伺います。  都市計画道路について。  西武池袋線ひばりヶ丘駅北口においては、長年の懸案として北口のまちづくりを進めてきました。西東京三・四・一三号線と道路ネットワークが形成される市施行の西東京三・四・二一号線は、平成二十年に事業着手し、ひばりヶ丘駅北口駅前広場の整備とあわせ、本年三月に事業を完了し、供用開始される予定であります。  また、隣接する埼玉県新座市においても、これにつながる都市計画道路について地元説明会を開催するなど、事業化への熟度が高まっています。この道路に隣接する西東京三・四・一三号線を都が整備することで、ひばりヶ丘駅北口の利便性がさらに強化をされ、多くの市民が待ち望んでいます。  そこで、西東京三・四・一三号線の取り組み状況について伺います。  多摩地域の南北主要五路線の一つである調布保谷線、西東京三・二・六号線は、平成二十七年八月に埼玉県境まで全面開放されました。これにより甲州街道から埼玉県境まで所要時間が七十分から四十分に短縮され、移動の利便性が飛躍的に図られました。  一方で、調布保谷線の西武池袋線以北は暫定二車線の整備となっており、埼玉県側の都市計画道路が未整備であるため、接続先が埼玉県境を東西に走る二車線のみであり、交差部付近で渋滞が発生しています。  近い将来、放射七号線が整備され、西東京三・二・六号線とのネットワークが組まれると、関越自動車道の大泉インターチェンジを利用する車の交通量が増加し、さらなる交通混雑に伴う住環境の悪化が懸念されます。都県間のネットワークを形成する道路は不可欠であります。  そこで、調布保谷線と埼玉県内の都市計画道路との接続についての都の取り組みを伺います。  東京における都市計画道路の在り方に関する基本方針について。  中間まとめを見ると、その都市計画道路を広域的な道路と地域的な道路と分けて検証を行っていますが、広域的な道路は、都が主な都道として整備、管理が必要と考える道路と記述がある一方で、地域的な道路は、広域的な道路以外としか記述がありません。  つまり、検証の結果、計画が存続する未着手の都市計画道路を今後整備する際に、地域的な道路は広域的道路以外であるため、区市が整備主体、管理主体になるべきものという主張が東京都からなされる懸念があります。  今後、東京における都市計画道路の在り方に関する基本方針を東京都と特別区及び二十六市二町が協働で検討を進めて策定する予定です。  そこで、この検討の中で広域的道路と地域的な道路と分けて検証を行う上で、未着手の都市計画道路の整備主体、管理主体まで含めた議論が進むことになるのか伺います。  あわせて、基本方針の今後の進め方と、いつ方針を出すのかお伺いをいたします。  以上で私の一般質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 91 ◯知事(小池百合子君) 桐山ひとみ議員の一般質問にお答えいたします。  体罰等によらない子育ての推進についてのお尋ねでございました。  体罰等は、恐怖で子供をコントロールしているだけであります。そして、医学的にも、子供の脳の発達に深刻な影響を及ぼすこともあるとされております。  しかしながら、日本ではしつけとしての体罰を容認する風潮もありまして、子供が独立した人格と尊厳を持つ存在であるという考え方が必ずしも浸透しているとはいえない状況かと存じます。  子供は、あらゆる場面におきまして権利の主体として尊重されるべきで、かけがえのない存在でございます。  今回提案いたしました条例案では、子供の権利利益の擁護、健やかな成長を図るということを目的といたしまして、保護者によります体罰等の禁止を明記したところであります。また、都として、体罰等によらない子育てを推進することといたしております。  今後、都民に対しまして条例の趣旨を広く周知し、子供のしつけには体罰が必要という認識を社会からなくしていく、体罰等によらない子育てが社会全体に浸透するように、一層の啓発に努めてまいります。  その他のご質問は、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 92 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 三点のご質問にお答えいたします。  初めに、西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の鉄道立体化における住民等への対応についてでございますが、本区間には、あかずの踏切が十二カ所ございまして、地域分断の解消等が課題となっていることから、今月、連続立体交差化に向け、都市計画素案の地元説明会を開催いたしました。  本説明会では、スライドなどを用いまして計画内容を説明いたしまして、参加者から、鉄道の構造形式や環境への影響、今後のスケジュール等につきまして質問や意見を伺いました。  引き続き、都市計画や環境影響評価の手続を進める中で意見を伺い、都の考え方を説明いたしますとともに、個別の問い合わせに対しましても丁寧に対応してまいります。  今後とも、地元区市や鉄道事業者と連携いたしまして、早期事業化に向け、積極的に取り組んでまいります。  次に、西東京市内の都市計画道路についてでございますが、西東京三・四・一三号線は、交通を円滑化しますとともに、生活道路や通学路への通過交通を抑制いたしまして、地域の安全性の向上に資する重要な路線でございます。  このうち、主要地方道保谷志木線から埼玉県新座市までの延長約百九十メートルの区間は、第四次事業化計画の優先整備路線に位置づけられております。本区間の整備により、地元市が整備を進めております都市計画道路とのネットワークが形成されるとともに、西武池袋線ひばりヶ丘駅へのアクセス性が向上いたします。  平成三十一年度の事業化に向け、現在、用地測量を行っており、引き続き、道路構造等の検討を進めてまいります。  今後とも、地元市と連携しながら、早期事業化に向け、着実に取り組んでまいります。  最後に、調布保谷線と埼玉県内の都市計画道路との接続についてでございますが、都県境を越えた道路ネットワークの形成は、都市間連携の強化や広域的な防災性を向上させるとともに、地域の生活や産業を支える上で重要でございます。  東京都と埼玉県との都県境の道路整備につきましては、整備の促進を目的に東京都・埼玉県道路橋梁調整会議を設置いたしまして、個別路線の情報を共有するとともに、事業化に向けた課題やスケジュール等の調整を行っております。  現在、埼玉県では、調布保谷線と接続する保谷朝霞線につきまして、地元説明会を開催するなど都市計画変更に向けた準備を進めていると聞いております。  今後とも、埼玉県と連携しながら、都県境の道路ネットワークの形成に積極的に取り組んでまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 93 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、フレイル予防の普及啓発についてでありますが、都は、区市町村の介護予防事業を専門的な観点から支援するため、東京都健康長寿医療センターに介護予防推進支援センターを設置し、科学的根拠に基づく体操を行う住民主体の通いの場づくりの研修等を実施しております。  また、区市町村の介護予防担当者等が参加する会議におきまして、健康長寿医療センターでのフレイル予防の研究成果や、高齢者の社会参加につながる自治体における先進的な実践事例等につきまして共有を図っております。  来年度は、健康長寿医療センターの専門的知見を生かし、運動や社会参加など、高齢期の健康管理のポイント等を掲載したホームページを開設するほか、企業と連携いたしまして、退職前の方を対象とした出前講座を実施し、フレイル予防の普及啓発を推進してまいります。  次に、AYA世代のがん患者に対する支援についてでありますが、思春期から若年成人のいわゆるAYA世代のがん患者は、治療の影響による生育不良、不妊といった晩期合併症の発症や、進学や就職の機会の減少など、世代特有の課題がございます。  そのため、都は新たに、小児科と成人の診療科の連携強化や相談支援体制の充実等を図るモデル事業を実施し、治療により生じる影響や生殖機能の温存の選択肢があることなど、患者が、必要な情報を十分に得た上で希望に沿った治療を選択できるよう支援してまいります。  こうした取り組みを進めるとともに、他の自治体での支援の取り組みを調査するなど実態の把握に努め、AYA世代のがん患者が必要な治療と支援が受けられる体制の構築を図ってまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 94 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、都市計画道路の在り方に関する基本方針における道路の区分についてでございますが、広域的な道路とは、交通や防災等の面から広域的な役割を果たす幹線道路でございまして、現時点において、都が主な都道として整備、管理が必要と考えているものでございます。  広域的な道路以外を、地域的な道路と区分しております。この区分に伴い、例えば、概成道路における拡幅整備の有効性の検証では、それぞれ求められる役割が異なるため、車道部や歩道部の幅員構成についての考え方を変えております。  なお、本検討においては、未着手の都市計画道路の整備主体や管理主体について、議論の対象としているものではございません。  次に、基本方針の策定に向けた今後の進め方についてでございますが、昨年七月に中間のまとめを公表し、パブリックコメントを行い、その結果と対応を今月ホームページに示しました。  現在、区市町とともに概成道路における拡幅整備の有効性や立体交差計画の必要性などについて、個々の路線を対象とした検証を実施しております。
     今後、区市町との協議を重ね、計画変更等の方針を取りまとめ、本年夏ごろに基本方針案として公表する予定でございます。その後、改めてパブリックコメントを実施し、年内を目途に基本方針を策定してまいります。      ────────── 95 ◯議長(尾崎大介君) 十七番うすい浩一君。    〔十七番うすい浩一君登壇〕    〔議長退席、副議長着席〕 96 ◯十七番(うすい浩一君) 初めに、中小企業の事業承継支援について質問します。  公明党は昨年、全国会議員、地方議員が、中小企業者の声など百万人訪問アンケート調査を全国で展開しました。  アンケートの分析の結果、国や都の中小企業支援策を利用した経験がある割合が六割に近い一方、利用したことがないと答えた半数以上が、そもそも制度を知らなかったと答えており、制度の周知徹底が大きな課題であることが浮き彫りになりました。同時に、六十代以上の方々の七割で後継者が決まっていないとの調査結果も出ており、このまま放置すれば、廃業が急増し、地域産業の活力が大きくそがれてしまいます。  まさに、円滑な事業承継は待ったなしの課題であり、事業承継を必要とする中小企業の皆さんにしっかりと情報が届かなければ、支援策は利用されることはありません。特に、情報が届きにくい小規模、零細企業向けの周知、広報が重要であります。  そこで、具体的な承継の事例をわかりやすく紹介するなど、経営者の心を動かすような広報内容の工夫と、あるいはこれまでに活用してこなかった新たなメディアの活用など、さらに一歩踏み込んだ取り組みが必要と考えますが、都の見解を求めます。  また、周知広報の取り組みに加えて、中小企業からのアクセシビリティーの確保が重要であります。中小企業のアンケート調査で私が訪問した足立区内のある会社の経営者からは、都が開設している相談窓口へ行くことは、そもそも公的機関というのは気軽に相談しにくい場所だとか、多忙な中、時間を割くことが難しいなどの声が聞かれました。  承継に向けて本格的な取り組みにつなげていくフォローアップが重要です。確実に承継の実現に結びつけるには、一つ一つの課題をクリアしていく、きめの細かい対応を取り組むべきです。都の見解を求めます。  また、後継者を選定する際に、親族はもちろんのこと、従業員など親族以外に対象を広げたとしても、候補者を見出すことが難しいという現実があります。  こうした中、いわゆるMアンドAによる他社との合併や事業譲渡など、事業を継いでくれる企業とのマッチングを望む声もあります。  都は、MアンドAを活用した事業承継への支援を実施していますが、こうした事例をさらに広げていくためにも、支援策のさらなる拡充をすべきです。都の見解を求めます。  次に、木密地域対策について質問します。  いつ発生してもおかしくない首都直下地震から都民の生命と財産を守るためには、不燃化対策のさらなる加速が必要であります。  私の地元足立区では木造密集地域を抱えていることから、私は、昨年の予算特別委員会で、木密地域の不燃化を加速するためには、木密地域の権利者や借家人等の移転先の確保が重要であり、その受け皿づくりのために、民間の力を生かし、魅力的な計画をつくることが必要であると指摘しました。  新たな取り組みとして、足立区内の江北地区と関原地区の都有地を活用しての移転先整備事業を都が開始したことは高く評価いたしますが、住みなれた地域で住み続けたいという住民や、高齢化により移転する意欲が低下しているなどの課題もあります。こうした方々がコミュニティを維持しながら移転できれば、木密地域は確実に安心・安全なまちに生まれ変わっていくものと考えます。  事業を着実に進めるためには、特に移転が必要となる住民がコミュニティを失うことなく安心して移り住める対策を講じるべきです。都の見解を求めます。  本事業は、木密改善につながる実効的な事業であると大いに期待しており、今後の都内全体への事業展開に大きな影響を与えると考えます。  足立区には依然として危険度の高い木密地域が存在しており、改善を加速するには、ほかの地域でも都有地を活用して本事業をさらに進めることが重要です。先行実施となる江北地区で確実な成果を上げ、今後、足立区はもとより、東京の他の地域でも事業展開を検討すべきと考えますが、あわせて都の見解を求めます。  次に、認知症対策について質問します。  私は、一昨年の第三回定例会において、認知症の検診を推進すべきと主張しました。これを受けて、都が来年度予算に認知症検診に取り組む区市町村への支援を盛り込んだことを高く評価します。  認知症は、早く気づいて早期に診断を受け、対応を行うことが重要であり、そのためには、本人や家族が認知症について正しい知識を身につけておく必要があります。  そこで、都は、認知症に関する知識の普及啓発を強化するとともに、早期診断を推進すべきと考えますが、都の見解を求めます。  認知症になっても住みなれた地域で安心して生活をしていくためには、認知症の人のケアを困難にする大きな要因の一つである行動心理症状、BPSDに対して適切に対応していくことが重要です。私は、こうした対策の充実を昨年の予算特別委員会で指摘しました。  都は、認知症の方の暴言、介護拒否等の行動心理症状の改善が期待される日本版BPSDケアプログラムを開発し、二〇二五年度末までに都内全域に普及することとしています。このケアプログラムを事業者が導入しやすいように、また導入した事業者が利用者から選ばれやすいような支援が重要です。  また、ケアプログラムを導入した事業者と事業所での実践者であるアドミニストレーター研修の修了者が誇りを持って取り組める対策を講じて、ケアプログラムの普及を図るべきです。都の見解を求めます。  次に、がん対策について質問します。  今や二人に一人が一生のうちにがんに罹患すると推計されており、がん患者に対する支援体制の強化は大変に重要です。  都は、がん対策基本法に基づき、総合的ながん対策計画である東京都がん対策推進計画を昨年三月に改定したところであります。  そこで、がん対策の現状に対し、評価、検証、改善のプロセスを明確にして推進していくべきです。知事の所見を求めます。  がんを予防するためには、生活習慣の改善とともに、検診率の向上が極めて重要です。そこで、受診率向上のためには、さまざまな手法を組み合わせることが効果的と考えます。  例えば東久留米市では、大腸がん検診を特定健診と同時実施したことにより、大幅に受診率が向上しました。また、中央区では、断らない限りは特定健診と同時にがん検診がセットで受診することになるオプトアウト方式の導入で、大幅に受診率を向上させた実績もあります。  そこで、検診の受診率向上に向けた区市町村に対するさらなる支援とともに、多くの都民が集まる場所等で受診率向上の機運醸成に取り組むべきと考えますが、あわせて都の見解を求めます。  白血病を初め、がん治療の医療技術は日進月歩で進んでおり、手術、薬物、放射線のいわゆる三大療法のほかにも、ゲノム治療や重粒子線治療なども次々と実用化されています。こうした先進医療は、一部高額な治療費を要するものもあるため、患者が利用しやすくなるような取り組みが必要です。  こうした先進医療のための費用を借り入れた際の利子補給を行っている自治体が大阪府など含め、複数であると聞いています。都においても、こうした他の自治体の取り組みを参考にしながら、支援の充実に取り組むべきと考えますが、都の見解を求めます。  次に、足立区小台付近の補助一一八号線の整備について質問します。  私の地元である足立区の小台一丁目を通行する車両は、主に荒川堤防上の都道四四九号線を通行しています。足立区のコミュニティバスも、この堤防道路を経路として運行していますが、特に休日などは、扇大橋付近で渋滞が発生し、円滑な運行に支障を来しています。  堤防道路と並行する補助第一一八号線が開通すれば、渋滞が緩和されるとともに、通過交通の生活道路への流入が減少するものと考えられ、地域住民の生活利便性や安全性の向上が期待されます。  そこで、補助第一一八号線小台の早期開通に向け、進捗を図るべきと考えますが、都の見解を求めます。  次に、隅田川テラスの整備について質問します。  東京二〇二〇大会に向けて、水害に対する安全性の向上とともに、魅力ある水辺環境づくりが重要であります。  東京の顔である隅田川においては、河口から中流域の千住汐入大橋付近にかけて、水辺沿いのテラスの修景整備がおおむね完成しており、多くの人々が水辺を楽しむ姿が見受けられ、水辺空間として大切な財産となっています。上流区間における未整備区間の修景整備をさらに推し進め、全区間の完成を地域住民は待ち望んでいます。  そこで、千住汐入大橋付近より上流区間における隅田川テラスの修景整備の取り組みについて、都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)    〔知事小池百合子君登壇〕 97 ◯知事(小池百合子君) うすい浩一議員の一般質問にお答えいたします。  がん対策の推進でございますが、都におきましては、都民ががんになっても自分らしく生活を送ることができるように、東京都がん対策推進計画に基づきまして、総合的な対策を展開いたしております。  計画におきましては、科学的根拠に基づくがん予防、患者本位のがん医療の実現、尊厳を持って安心して暮らせる地域共生社会の構築、この三つを全体目標として掲げております。  この目標を達成するために、がんの早期発見に向けた取り組み、患者及び家族が安心できる医療提供体制の整備、ライフステージに応じたがん対策の取り組みなどさまざまな施策を推進しております。  また、目標の達成状況につきましては、がん医療の専門家や患者団体などから成ります東京都がん対策推進協議会におきまして、各委員のさまざまな視点からの評価、検証を行い、PDCAサイクルで施策の質を高めております。  今後とも、都民、医療機関、事業者等と連携を図りながら、総合的な施策を進めまして、都民の皆様一人一人が、がんを知り、がんの克服を目指す、そのような社会を実現してまいります。  残余のご質問は、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。    〔東京都技監西倉鉄也君登壇〕 98 ◯東京都技監(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。  初めに、都市計画道路補助第一一八号線についてでございますが、本路線は、足立区小台一丁目から同区柳原二丁目に至る延長約五・五キロメートルの都市計画道路でございまして、荒川と隅田川に挟まれた地域におけます交通の円滑化や地域の安全性の向上などに資する重要な路線でございます。  このうち、足立区小台一丁目地内の都道第四五八号線に接続する延長約〇・二キロメートルの区間では、既に用地が確保されておりまして、来年度は排水管工事に着手いたします。  また、本路線は、国が進めるスーパー堤防の整備計画区間と重なることから、この計画が具体化している区間につきまして、国と道路構造や整備時期の調整を行っております。  今後とも、国や地元区と連携しながら、開通に向け着実に整備に取り組んでまいります。  次に、隅田川テラスの修景整備についてでございますが、隅田川では、河川整備計画に基づきまして、堤防の耐震性と親水性の向上を目的といたしまして、河川沿いの土地利用や川へのアクセス等の状況を考慮の上、テラス整備を進めておりまして、完成した区間は、ジョギングや散策、イベント等に利用されております。  千住汐入大橋付近から上流区間におけるテラスの修景整備は、足立区宮城、新田付近の豊島橋から新豊橋の両岸や、スーパー堤防とあわせて整備いたしました千住桜木地区など、平成二十九年度までに約五割が完成しております。  現在、千住大橋下流で工事を行っておりまして、三十一年度には新たに約六百メートルの区間でテラスが通行可能となります。  今後とも、植栽やブロック舗装等、テラスの修景整備を積極的に進めまして、親しみやすい水辺空間の創出に取り組んでまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 99 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。  初めに、事業承継の促進に向けた普及啓発についてでございますが、中小企業の事業承継は喫緊の課題でございまして、経営者がその必要性を身近な問題として理解できるよう情報発信を行うことが重要でございます。  都は、特に小規模企業向けに各地域に設けた支援拠点を通じ、承継をサポートする事業の案内等を行っております。また、中小企業振興公社のセミナーや広報誌により、事業承継税制の改正内容や支援施策の紹介を実施しております。  新年度からは、具体的事例により、経営者が承継の意義を実感できるようなわかりやすい動画を作成し、ウエブサイトで発信いたしますとともに、鉄道の車内でも放映をしてまいります。また、同公社の支援により承継を実現した実例等を広報誌に連載し、効果的に紹介してまいります。  こうした工夫を重ね、中小企業の事業承継を後押ししてまいります。  次に、事業承継に向けた効果的な支援についてでございますが、都は、中小企業振興公社の巡回相談や、各地域に設けた拠点における窓口や会社への専門家派遣により、事業承継で必要となる知識やノウハウの提供を行っているところでございます。  これに加え、新年度からは、同公社において、承継の相談を専門家が電話で対応するための専用ダイヤルを導入いたします。  また、事業承継の支援事業を紹介するウエブサイトの中で、経営者からの具体的な相談を電子メールで受け付けて対応する仕組みも構築をしてまいります。  さらに、公社に事業承継に関する専門の窓口を設け、中小企業からの相談対応や、その後のサポートの充実を図ってまいります。  最後に、会社合併等による事業承継の支援についてでございますが、東京の中小企業の存続と発展を図る上で、その経営を親族や社内の人材に引き継ぐことができない場合、会社合併や事業譲渡等の手法を活用することは有効でございます。  都は現在、中小企業が合併等の相手先を決定し、会社登記等のさまざまな手続に必要な経費への助成を行っているところでございます。  新年度からは、会社合併等の相手先を探すために必要なコストを軽減するための助成を開始いたします。また、制度融資におきましては、合併等に係る相談や、法的手続に要する経費などの短期的な資金繰りを支援する特例を設けることといたしております。  こうした取り組みによりまして、中小企業の円滑な事業の承継に向けた支援を着実に進めてまいります。    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 100 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、魅力的な移転先の整備についてでございますが、木密地域の不燃化を加速するには、権利者が安心して生活再建できるよう、コミュニティを維持しながら入居できる魅力的な移転先を確保することが効果的でございます。  このため、その第一歩として、足立区江北地区の都有地で民間活力による整備に取り組んでおり、昨年十一月に賃貸集合住宅の整備を内容とする実施方針を公表いたしました。  この方針では、コミュニティの維持に配慮した共用スペースの整備や、周辺環境、景観に配慮した緑化、さらには、魅力を維持し続けられるような管理運営などを求めており、今後、民間事業者の創意工夫ある提案を促してまいります。  来月下旬には、公募型プロポーザル方式による事業者募集を開始し、秋ごろに事業予定者を決定する予定でございます。  次に、魅力的な移転先の他の地域での整備についてでございますが、木密地域の改善を加速するには、多くの地区で魅力的な移転先を確保し、権利者などの移転を促進していくことが重要でございます。  江北地区に続き、足立区関原地区の都有地で、多世代にわたる居住者同士で活発な交流が図られるような移転先の整備を目指して、年度内を目途に実施方針を策定する予定でございます。  来年度以降は、このほかの木密地域、もしくはその周辺地域からも候補地を選定し、先行する二地区で得られたノウハウを生かしながら、地域の特性に応じた整備内容を検討してまいります。  燃えない、燃え広がらないまちの実現に向け、今後も工夫を加え、不燃化を強力に推進してまいります。    〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕 101 ◯福祉保健局長(内藤淳君) 四点のご質問にお答えいたします。  まず、認知症に関する取り組みについてでありますが、都は、認知症の疑いを家庭で簡単に確認できるチェックリストや、相談窓口などを掲載したパンフレット、知って安心認知症を作成し、認知症に関する正しい知識の普及啓発を推進しており、来年度からこれを活用いたしまして、認知症の疑いのある方を専門機関等につなげる区市町村の取り組みを支援いたします。  この取り組みでは、まず、高齢者にパンフレットをお届け、お渡しし、セルフチェックをしていただき、その結果、認知機能や社会生活に支障が出ている可能性があり、検診を希望する方に認知症検診を無償で実施いたします。ここで認知症の疑いがあるとされた方を専門医療機関や地域包括支援センター等につないでいくというものでございます。  今後、早期診断、早期対応を推進し、認知症施策の充実を図ってまいります。  次に、日本版BPSDケアプログラムの普及でありますが、都は、介護拒否や抑鬱など、認知症の行動、心理症状の改善が期待できるケアプログラムを独自に開発し、今年度、介護事業所へのプログラム普及に取り組む区市町村への支援を開始いたしました。  また、プログラムの実践に必要な知識を習得するための研修を修了したアドミニストレーターに修了証を交付する仕組みとし、支援力向上への意欲を高めるとともに、研修を受講しやすくするため、来年度からeラーニングシステムを構築いたします。  さらに、本人や家族がプログラムを実践する事業所を選択できるよう、認知症のポータルサイト、とうきょう認知症ナビで検索できるようにするほか、事業所の窓口等に掲示できる都の認定証を交付するなど、ケアプログラムの普及を一層推進してまいります。  次に、がん検診の受診率向上についてでありますが、都は、がん対策推進計画に、がん検診受診率五〇%を目標として掲げ、啓発イベントやホームページ等を通じまして、検診の重要性を都民に周知するとともに、検診の実施主体である区市町村に対しまして、個別勧奨、再勧奨等の取り組みを包括補助で支援しております。  また、区市町村の担当者向けに説明会を実施しており、来年度は特定健診との同時実施など、がん検診受診率向上に向けた取り組み事例を紹介してまいります。  また、がん検診受診に向けた機運を高めていくため、大学と連携した子宮頸がん検診に関する講演会や、働き盛り世代を対象とした親子参加型啓発イベントを実施する予定であり、今後も、さらなる受診率向上に努めてまいります。  最後に、がん先進医療についてでありますが、陽子線治療や重粒子線治療などの先進医療は保険外併用療養費制度の対象の一つとして、保険診療との併用が認められている医療であり、患者は、保険適用部分を除いた先進医療に係る費用を全額自己負担とすることとなっております。
     こうした患者の自己負担分を本人や家族が金融機関から借り入れを行った際の利子補給や、重粒子線治療の費用助成などを行っている自治体があることは承知しております。  今後、こうした自治体の取り組みの実績や課題を調査するなど、がん先進医療の実態を把握してまいります。      ────────── 102 ◯副議長(長橋桂一君) 三十一番舟坂ちかお君。    〔三十一番舟坂ちかお君登壇〕    〔副議長退席、議長着席〕 103 ◯三十一番(舟坂ちかお君) 昨年六月の大阪北部地震では、ブロック塀の倒壊により、通学途中の女子児童が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。  この状況を踏まえ、我が会派は、昨年十月にブロック塀対策にかかわる財政支援策として、補正予算編成に関する緊急要望を知事に行ったところです。  その結果、昨年の十二月議会で補正予算案が提案され、都は、可決後速やかに民間の危険なブロック塀の撤去等に対する補助制度を開始しており、この点について高く評価するものです。  一方で、この補助制度では、ブロック塀を撤去し、そのかわりに木塀を設置する場合に高額な補助金を上乗せするとしております。国産木材の利活用促進そのものを否定しませんが、国産木材の需要を喚起するという点において、この政策がどこまで寄与するのか、甚だ疑問であります。  そこでお伺いいたします。この木塀設置に対する補助制度について、窓口となる区市町村からの問い合わせはどの程度来ているのか、また、既に補助申請がなされた例があるのかをお答えください。  ブロック塀撤去はともかく、これとセットに木塀設置にまで補助をするというのはいかがなものでしょうか。ましてや、不燃化の取り組みを進めている木造住宅密集地域にまで木塀設置を推進するとすれば、政策的にも問題があるといわざるを得ません。  木造地域における木塀の設置は、可燃物をふやし、火災延焼の危険性を増大させることにつながりかねませんが、都の見解を伺います。  東京二〇二〇大会を控え、世界中の注目が東京に集まる中、多くの来訪者に東京の魅力を伝えていくためには、人々を魅了する快適な都市空間を創出することが重要であります。  この取り組みの一つとして、花と緑による都市緑化があります。とりわけ、美しい花は人々に潤いや癒やしを与え、都市に風格をもたらすなど、都市の魅力を向上する重要な要素であると考えております。  しかし、二〇二〇大会が開催される真夏の時期に花を美しく維持し続けるためには、水やりなどに大変な苦労を要します。東京を訪れる方々に花でおもてなしをするためには、地域の協力を得ながら、花の維持管理に取り組んでいくことが肝要であります。  また、地域が一体となって緑を育て、咲いた花をめでることで、子供や高齢者、地域企業などの地域参画が進み、新たなコミュニティの形成につながるなど、さまざまな相乗効果が生み出されることも期待されます。  こうした点から、私は、都が昨年度から実施している花の都プロジェクトに大いに注目しております。このプロジェクトでは、花による緑化に取り組む区市町村を都が支援し、夏における花の維持管理方法や、地域連携のあり方をまち中で検証するとのことですが、こうした検証で得られた知見やノウハウを整理し、他の自治体に普及していくことが都全体でのおもてなしにつながっていくと思います。  そこで、この二年間の成果を真夏に開催される二〇二〇大会のおもてなしでどのように生かしていくのか、また、大会後のレガシーとして、都市緑化の普及に向け、今後どのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。  東京二〇二〇大会まであと一年となり、さまざまな準備が行われておりますが、東京は世界の皆様におもてなしということを約束して、この大会を招致しました。  東京二〇二〇大会に向けて、開催時、そしてその後を含め、海外から多くの旅行者が東京を訪れます。  私の地元葛飾区を舞台にした映画やアニメでは、寅さんやこち亀、キャプテン翼がありますが、公園などのモニュメントを目当てに、年中外国人旅行者が来ています。  こうした下町などの地域の魅力を知っていただき、足を運んでいただくためには、外国人も楽しめるイベントをしたり、そうしたイベントにおいて多言語で案内していただける観光ボランティアなどが必要です。  最近は、翻訳アプリなど便利なものもいろいろふえてきましたが、私たちも海外に行ったときに、まちで日本語を目にしたり、ガイドの方に日本語で案内をしてもらうと大変うれしく思い、安心感があります。  東京二〇二〇大会で終わりではなく、大会後も継続的な観光地づくりを目指して、地域としっかり連携して、おもてなしの取り組みを都内で広げていただきたいのですが、都は、そうした取り組みへの支援を今後どのように進めていくのかお伺いいたします。  次に、水道管路の更新について伺います。  我が党はこれまでも、首都直下地震に備えた水道管の耐震継ぎ手化を初め、漏水の発生リスクが高い老朽化した管路の解消にも早急に取り組んでいくべきと主張してきました。  水道管は、生活をする上で必要不可欠である水を都民へ配る重要な施設であることから、より一層、管路の整備を推進し、断水被害を効果的に低減することが重要です。  一方、都が管理する水道管の延長は膨大であり、将来的な環境の変化も見据えて更新を進めることが不可欠です。  そこで、より長期的な視点を踏まえて計画的に水道管路の更新に取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  水道管路の更新を計画的に進めるには、工事事業者との連携や協力が不可欠です。その工事事業者に目を向けると、都内の水道工事の多くは中小事業者が担っている状況にあります。  都の水道管は、他のライフラインとふくそうする箇所に埋設されていることや、管の口径が大きいことから、その更新には高い施工能力が必要となります。このような中、管路の更新計画を着実に進めるには、工事事業者の技術力向上に取り組んでいくことが重要です。  そこで、将来にわたる首都東京の安定給水の確保に欠かせない工事事業者の技術力向上に向けた取り組みが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、伊豆諸島における交通手段について質問いたします。  最初に、離島航空路の利便性向上について伺います。  将来にわたり、伊豆諸島における住民の生活と産業を支え、地域の活性化を図っていくには、伊豆諸島と本土とを結ぶ離島航空路の利便性を向上させていくことが重要であり、とりわけ島で生活する住民にとっては、短時間で本土と島を移動できる航空機の運賃負担の軽減が必要です。  既に都は、普通航空運賃を大幅に割り引く島民割引制度を導入し、一定の効果が上がっていますが、空港が設置されていない利島及び御蔵島の住民については、最も距離の短い空港を利用する際にだけ制度が利用されます。  空港まで船やヘリコプターで乗り継ぐ必要がある利島、御蔵島の住民が安心して島で暮らしていくために、それぞれ複数の空港を選択できるよう、早期に島民割引制度の拡充を図るべきと考えますが、都の具体的な取り組みを伺います。  次に、伊豆諸島におけるプレジャーボートの受け入れについて伺います。  島しょ地域のさらなる活性化を図っていくためには、島を訪れる観光客を増大させていくことが重要であります。  具体的には、交通手段の観点から、定期航路や航空路を使い来島していた観光客以外の層にも目を向け、例えばプレジャーボートの利用者などを島へ呼び込むことも有効な手段だと考えます。  しかしながら、プレジャーボートの利用者からは、ボートの係留場所や利用可能な施設やサービスがわかりづらいという声もあり、受け入れ環境が十分ではないのではないかといえます。  そこで、プレジャーボートの受け入れのための環境整備について検討を進めるべきと考えます。都の見解をお伺いし、質問を終わります。(拍手)    〔都市整備局長佐藤伸朗君登壇〕 104 ◯都市整備局長(佐藤伸朗君) 舟坂ちかお議員の一般質問にお答えいたします。  木塀設置に関する二点のご質問にお答えいたします。  まず、木塀設置に対する補助制度の活用についてでございますが、木塀の設置支援は、国産木材の利活用促進による市場の拡大に加え、軽量化に伴う地震時の安全性向上や、良好な景観形成への寄与などの効果も期待されております。  昨年十一月には、区市町村に対する説明会を開催し、国産木材の活用推進の状況や補助制度の案について説明するなど、木塀設置への理解と協力を求めております。  都の補助は、木塀を設置する都民に対して、区市町村を通じて行う仕組みとなっており、現在、複数の区市において、補助制度の活用に向けた要綱の整備などが進められている段階でございます。今のところ申請はなされておりませんが、関心を持つ都民から問い合わせが寄せられております。  都は、引き続き区市町村に対する技術的支援や情報提供などを行い、木塀設置を促進してまいります。  次に、木造住宅密集地域における木塀設置についてでございますが、木密地域において木塀を設置する場合には、燃え広がらないまちづくりの推進という都の方針との整合性を確保する必要がございます。  このため、防災都市づくり推進計画に定める整備地域においては、市街地の安全性確保の観点から、建築基準法の延焼防止の考え方を踏まえ、幅員六メートル以上の道路に面し、かつ同法の防火規定に適合する木塀を対象に補助することといたします。  木密地域の安全性にも配慮しながら、木塀設置が円滑に進むよう、区市町村と連携して取り組んでまいります。    〔環境局長和賀井克夫君登壇〕 105 ◯環境局長(和賀井克夫君) 花と緑による都市緑化についてでございますが、都の財政支援のもと、花の都プロジェクトに参画する葛飾区、台東区、江東区では、暑さに強い花を選定して植栽やプランターを設置し、地域住民と協働した水やりや自動散水装置の活用など、管理方法を工夫した結果、夏を通じて花を維持できることがまち中で実証されております。  また、花の維持管理以外についても、近接する飲食店の協力のもと、店先を活用して緑化エリアを広げたほか、地域で共同開発した自動散水機能を有する立体花壇が他の自治体で採用されるなど、プロジェクトで生み出された成果が地域、自治体を超えて波及しております。  こうした成果をシンポジウムや区市町村との会議等で広く共有し、二〇二〇大会時はもとより、大会後も花と緑あふれる都市東京の実現に向けた取り組みを進めてまいります。    〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕 106 ◯産業労働局長(藤田裕司君) 外国人旅行者を呼び込む地域の観光振興についてでございますが、東京二〇二〇大会を契機として、海外からの旅行者を呼び込むためには、地域が一体となって体験型の観光資源の開発とあわせて、多言語対応などによるおもてなしの強化が必要でございます。  このため、都は、歴史や文化、アニメ等を活用した地域の観光振興の取り組みに対して、ソフト、ハードの両面から支援を行っているところでございます。  来年度は、新たに観光協会や企業、団体等が幅広く連携し、東京二〇二〇大会の期間中や、その前後に訪れる旅行者を対象に実施する地域の伝統や文化等を体験できるイベントの開催経費への助成を行ってまいります。  また、こうしたイベントにおきまして、多言語で案内する都の観光ボランティアを現地に派遣する制度の利用を一層促進いたしまして、大会のレガシーとして地域の持続的な観光振興につなげてまいります。    〔水道局長中嶋正宏君登壇〕 107 ◯水道局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。  まず、水道管路の更新計画についてでございますが、水道局では、災害や漏水事故等の発生に万全を期すため、更新する管路につきましては、今後、優先順位を明確にし、重点的かつ効率的に整備をしてまいります。  まず、現在進めております重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化につきましては、完了年度を三年前倒しするとともに、これまで取りかえ困難でありました箇所に点在する老朽管を集中的に更新し、いずれも二〇二二年度までに完了させます。  また、地震被害想定が大きい地域の耐震継ぎ手化を推進し、断水率五〇%を超える地域を二〇二八年度までに解消させます。その後は、水道管の耐久性の分析により設定した供用年数に基づき、順次管路を更新してまいります。  こうした方針に基づき、長期的な視点に立った計画的な管路の更新を進めてまいります。  次に、水道工事事業者に対する技術支援についてでございますが、水道局では、今後、重点的、効率的に管路を更新していくに当たり、地下埋設物がふくそうする取りかえ困難な箇所の管路や、管口径の大きい配水本管の取りかえなど、技術的に多くの課題を抱える工事が一層増大してまいります。  そのため、更新計画を着実に実施していくに当たり、局職員の技術継承はもとより、工事事業者においても、より高度な施工能力を確保していただく必要がございます。  水道局はこれまでも、日本水道協会と連携し、当局施設を活用した配水管工事技能者の育成など、工事事業者の技術力の維持向上に取り組んでまいりました。  今後は、さらに関係団体等のニーズも把握し、現場の実情に即した実務研修や最新の施工方法などを解説した講習会など、多様な技術支援策を積極的に検討してまいります。    〔港湾局長斎藤真人君登壇〕 108 ◯港湾局長(斎藤真人君) 二点のご質問にお答えいたします。  離島航空路の島民割引制度の拡充についてでございますが、伊豆諸島と本土とを結ぶ離島航空路における運賃の低廉化は、島の住民の安全・安心を確保する上で重要であると認識しております。  そのため、普通航空運賃から四割を割り引く島民運賃割引の制度を昨年度から伊豆諸島南部地域に導入し、今年度には伊豆諸島北部地域にも拡大しており、制度開始以降、島の住民の利用が全体で約三割増加しております。  空港を設置していない利島、御蔵島につきましては、利島は大島経由、御蔵島は三宅島経由を対象に島民運賃割引を運用してまいりましたが、さらなる利便性を求める住民の要望を踏まえ、本年四月から、利島については新島経由、御蔵島については八丈島経由をそれぞれ対象路線に加えてまいります。  次に、プレジャーボートの受け入れに向けた検討についてでございますが、島しょ地域の活性化のためには、港湾、漁港施設を観光の観点からも活用していくことが重要でございます。  お話のプレジャーボートにつきましては、各島合わせて、現在、年間約六百隻の利用があり、フィッシングなど一定の観光ニーズに応えるものとなっております。  しかしながら、利用者からは、係留の可否を初めとした情報提供が十分ではないとの声も上がっており、さらなる受け入れの促進には、漁港等地元の利用者との調整や受け入れ体制の整備に努めていく必要がございます。  そのため、今後、プレジャーボートの利用実態の調査、情報提供の手法についての検討など、受け入れ促進につながる取り組みを進めてまいります。      ━━━━━━━━━━ 109 ◯六十七番(平慶翔君) この際、議事進行の動議を提出いたします。  本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。 110 ◯議長(尾崎大介君) お諮りいたします。  ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 111 ◯議長(尾崎大介君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。  明日は、午後一時より会議を開きます。  本日はこれをもって散会いたします。    午後七時十八分散会 Copyright © Tokyo Metropolitan Government, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...