千葉県議会 2010-11-05
平成22年_決算審査特別委員会(第6号) 本文 2010.11.05
7 議事の経過概要
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開 会
午前10時1分開会
◯委員長(宍倉 登君) ただいまから
決算審査特別委員会を開会します。
会議に先立ち申し上げます。
伊藤副委員長は、本日、所用のため欠席する旨の届け出がありましたので、御了承願います。
服部委員にはおくれる旨の届け出がありましたので、御了承願います。
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審査順序
◯委員長(宍倉 登君) 本日は警察本部、健康福祉部、国体・
全国障害者スポーツ大会局の順で審査を行います。
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審査の開始(警察本部関係)
◯委員長(宍倉 登君) これより警察本部の審査を行います。
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人事紹介
◯委員長(宍倉 登君) 初めに、
五十嵐警察本部長より幹部職員を紹介願います。
(
五十嵐警察本部長から、
総務部長岡田英男、
警務部長山本和毅、刑事部参事官兼組織
犯罪対策本部長新田修、
刑事部長笠間伸一、
交通部長福田知幸、
生活安全部長多部博一、
地域部長井上敏夫、警備部長和田薫、警務部参事官兼首席監察官兼
監察官室長西野正一、
警務部参事官栗城利助、警務部参事官兼
警務課長濱口道夫、総務部参事官兼総務課長関
吉克行、総務部参事官兼
広報県民課長町長幹雄、総務部参事官兼
情報管理課長山田嘉和、
交通部参事官兼
交通規制課長中村正幸、交通部参事官兼
交通総務課長温水英正、交通部
参事官兼
免許課長阿部義信、地域部参事官兼
地域課長林一雄、
生活安全部参事官兼生活
安全総務課長木川正博、刑事部参事官兼
刑事総務課長藤崎雄一、刑事部参事官兼組織犯
罪対策本部組織犯罪対策課長工藤喜大、警務部参事官兼
厚生課長小林秀樹、警備部参事
官兼公安第一課長中山邦文、警備部参事官兼
警備課長野村寛、警備部参事官兼国体対策
課長伊藤春久、総務部参事官兼
会計課長小林昇、
交通捜査課長大津賀浩二、交通指導課
長畠山雅英、
通信指令課長山田和幸、
風俗保安課長鈴木政則、少年課長鈴木満、生活経
済課長延澤加壽雄、
環境犯罪課長横田正夫、
組織犯罪対策本部捜査第四課長古川等、警
備部参事官兼
外事課長山岸敬雄、
留置管理課長田丸孝夫を委員に紹介)
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平成21年度決算についての概要説明及び昨年度の要望事項についての報告
◯委員長(宍倉 登君) 次に、平成21年度決算についての概要説明及び昨年度の要望事項についての報告を当局に求めます。
五十嵐警察本部長。
◯説明者(
五十嵐警察本部長) 概要説明に入ります前に、一連の不適正経理問題につきまして、去る10月29日、職員の処分を終えたところでありますが、改めまして、委員の皆様並びに県民の皆様におわびを申し上げます。県警としては、今後、組織が一丸となって、再発防止のため、その徹底を図るとともに、県民の皆様の信頼の回復に努めてまいる所存であります。
それでは、組織の概要及び主要事業について御説明を申し上げます。
初めに組織の変更についてでありますが、情報公開請求も落ちつきを見せ、また、制度も定着してまいりましたことから総務部文書課を廃止し、その所掌事務を
総務部広報県民課及び
総務部情報管理課に移管をいたしました。また、交通安全教育に関する事務を所掌する
交通部交通安全教育課を、関連業務の統合による事務の効率化を図るため、
交通部交通企画課に統合するとともに、所属の名称も
交通部交通総務課に改称いたしました。その他変更はございません。
続きまして、所掌事務事業の概要について申し上げます。
警察におきまして所掌している事務は、警察法第2条の規定に基づき、「個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ること」であります。これらの事務を処理するため、警察本部には所要の部や課などを置き、また、県下に39の警察署を置いて治安の維持に当たっているところであります。その詳細は、お手元の「千葉県警察機構図」及び「
警察本部関係職員数調」のとおりであります。
県警察におきましては、平成21年度の重点目標に「安全で安心できる県民生活の確保」を掲げ、安全で安心できる地域社会の確立を初めとした5項目をその活動重点と定めて警察活動を展開してまいりましたが、この重点目標を達成するため、平成21年度予算は治安情勢の変化に対応する警察活動の強化、交通安全対策の総合的な推進、治安基盤の充実強化の3点を重点に編成をしたところであります。
以下、主な事業については、3つの重点に沿い御説明を申し上げます。
1点目の治安情勢の変化に対応する警察活動の強化は各部門ごとに申し上げます。
生活安全警察関係につきましては、県内の
刑法犯認知件数が、地域住民などによる自主防犯活動と警察活動等の相乗効果により、
治安回復元年と位置づけました平成15年から7年連続減少するとともに、振り込め詐欺も被害が大幅に減少したところであります。また、昨年12月、千葉県高齢者の安全・
安心総合推進本部を設置し、高齢者の犯罪や事故等に対する抵抗力を高めるための総合的な対策も推進しております。
地域警察関係につきましては、安全で安心して生活できる住みよい地域社会をつくるため、交番、駐在所の機能強化を図っているところであり、平成21年度は交番の新設1カ所と交番、駐在所7カ所の建てかえ、交番相談員42人の増員と装備資機材の整備、
通信指令システムの高機能化、移動交番車の整備など、犯罪の抑止と地域住民の安心感の醸成のために努めたところであります。
刑事警察関係につきましては、昨年設置した5つの捜査本部事件をすべて解決いたしましたほか、全国的に注目を集めました市川市における
英国人女性殺人死体遺棄事件についても被疑者を検挙したところであります。引き続き初動捜査や科学捜査力を一層強化するとともに、グローバル化が進む犯罪組織の弱体、壊滅に向けた取り組みを行うなど、各種犯罪の検挙に向けた諸対策を推進し、安全で安心な県民生活の確保に努めております。これらによりまして、平成21年中の
刑法犯認知件数は、平成8年以来、13年ぶりに9万件台の水準まで回復したところであります。
次に、警備警察関係でありますが、成田国際空港では昨年10月、2,500メートル平行滑走路の供用が開始され、本年3月には
年間発着可能回数が20万回から22万回に拡大されたところであります。こうした動きに危機感を強めた極左暴力集団はテロ、ゲリラの実行を示唆したことから、空港関係施設はもとより、空港関係者等に対する警戒を強化するとともに、活動家の拠点等、多数の捜索を実施するなど、極左暴力集団の根絶とゲリラの未然防止を強力に推進したところであります。また、ことしの秋に開催されました国体等に伴う警衛警備の万全を期するため、各種事前対策につきましても強力に推進しております。
2点目の交通安全対策の総合的な推進について申し上げます。
平成21年中における県下の
交通事故死者数は197人と、
交通事故死者数10年連続減少・アンダー205の年間抑止目標を達成するとともに、発生件数、負傷者数、ともに減少させることができました。交通事故を防止し、安全で円滑な交通環境を実現するため、悪質、危険な違反に重点を指向した
交通指導取り締まりを初め、関係機関、団体と連携した
各種事故防止活動を展開したほか、
交通管制センターの機能強化を図るとともに信号機90基を新設するなど、道路交通環境の整備に努めたところであります。なお、運転免許証の更新を行う75歳以上の高齢運転者に講習予備検査を受講させるなどの
高齢運転者対策も推進しております。
3点目の治安基盤の充実強化につきましては、警察官を36人増員したほか、組織・人員配置の見直しを初め、業務の合理化等を積極的に推進するなど、警察基盤の強化を図っているところであります。これらのほか、平成21年4月1日から従来の総合プラン施策に初動警察強化に関する施策を盛り込んだ新総合プランを策定し、現場執行力の強化を強力に推進しております。
また、
犯罪被害者対策としては、公費負担制度等の運用による支援を行っていますほか、社会全体で被害者を支え、被害者も加害者も出さないまちづくり事業の推進を図るため、
犯罪被害者遺族による講演会を中・高・大学生を対象に実施しているところであります。
以上が平成21年度における警察活動の概要であり、これら事務に要した経費は決算歳出額1,383億45万3,369円であります。
また、平成20年度
決算審査特別委員会における要望事項に係る該当課は地域課でございます。その他、詳細につきましては主管部長が説明をいたします。
なお、監査委員の平成21年度決算審査における改善すべき事項はございません。
以上で警察本部の説明を終わります。よろしく御審査賜りますようお願いを申し上げます。
◯委員長(宍倉 登君) 次に、井上地域部長。
◯説明者(井上地域部長) 平成20年度
決算審査特別委員会において要望のありました事項のその後の経過について御説明いたします。資料の警察本部の要望箇所をお開きください。
要望事項は不在交番対策の推進についてであります。推進状況等でありますが、交番の警察官は、発生する事件、事故への対応やパトロール等の街頭に出ての活動を行っている間は交番を一時的に不在することとなりますが、県警といたしましても、この不在時間の解消は、地域住民の利便性はもとより、安心感の醸成を図る上で重要な課題であるととらえております。このため、事件、事故の発生状況に応じた交番勤務員の適正な配置を初め交番相談員の増員と時差出勤等による弾力的運用、パトカーの拠点交番への常駐化、隣接する交番勤務員等による補完措置等を推進しまして、不在時間の短縮に努めているところであります。とりわけ交番相談員の果たす役割は大きく有効であることから、平成20年度及び21年度にそれぞれ42人、平成22年度に26人の増員を容認いただいたところでありまして、現在、交番相談員368人が県下のすべての交番、231交番に配置し、このうち駅前や業務負担の多い137交番を2人配置としているところであります。引き続き交番の不在時間の解消に向けた諸対策の推進強化に努めるとともに、厳しい財政状況ではありますが、今後も関係方面の御理解をいただきながら交番相談員を増員配置できるよう努めてまいりたいと考えております。
以上です。
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平成21年度千葉県
一般会計歳入歳出決算関係
◯委員長(宍倉 登君) これより質疑を行います。質疑はございますか。
岡田委員。
◯岡田幸子委員 それでは、よろしくお願いいたします。
まず、信号機の設置ということについてお尋ねさせていただきます。これは毎年のように、さまざまな委員からも出されている提案ではあると思うんですけれども、この信号機などは毎年毎年、今までの部分を含めて要望事項大変多いんですけども、なかなかそれが要望に沿っていかれないということで、10年ほどずっと1,000カ所ぐらいの要望があるんですけれども、その1割ぐらいだということで推移していると思います。平成13年ですね、これは246基ということで大変たくさん設置できたわけなんですけども、それ以降、それ前後については大体1割程度ということになっております。そして、あわせて交番もなんですけども、今御説明がありましたように、これも約1割程度しか設置できていないという状況になっているところであるわけです。こういった事態、今、本当にたくさんの交通事故なんかもあるところなんですけども、予算要望などはされていると思うんですけれども、その辺の考え方、こういった事態をどう受けとめているのかということと今後の見通しなど、お聞かせいただければと思います。
それから、次に成田空港の空港警備隊の補助金の推移なんですけれども、超過負担が出されていると聞いております。毎年多額の超過負担が県費から出されているということなんですけども、21年度の人数と、それから額。全部私たちは国費でやるべきではないかと、成田空港というのは本当に国際空港でありますので、国の予算でやってしかるべきではないかと思うんですけれども、21年度の超過負担と、それから、この10年間で超過負担がどれぐらいだったのか。これもあわせてお伺いします。
以上、2点。
◯委員長(宍倉 登君) 答弁の前に関係課を言ってから答弁していただきたいと思います。
関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長の小林でございます。
最初の御質問の信号機の問題でございますけども、御指摘のとおり、ここ数年、投資的経費が年々減少してる状況でございます。ただ、人件費等の必要的な経費の部分を除いて全体的な枠の中では、信号機、交番、駐在所についてもパーセンテージは変わらなく維持しているところでございます。特に信号機の新設等につきましては、ここ数年、25億から26億程度で変わらずに維持しているということでございます。この分は交番、駐在所の修繕などを抑えて、できるだけ県民の皆さんの安全・安心の部分を重視した予算配分ということになっております。
また、空港警備隊の超過勤務手当の関係でございますが、平成21年度につきましては、国からの補助金が113億6,247万円で県の決算額が126億4,019万3,000円ということで、県の負担は12億7,772万3,000円でございます。これは県と国とで1人当たりの給与といいますか、人件費の単価差、さらには退職手当、児童手当との対象差というものから生じるものでございます。この10年間で見ますと、平成12年度が17億4,364万5,000円の県の超過負担ということでございましたが、昨年、21年度については12億7,772万3,000円でございますので、約4億6,000万円ほど負担が軽減しております。これは、地域手当のパーセンテージが国において増額されたということで改定されております。これは、全額、空港警備については国が負担すべきではないかということでございます。これに対しましても、国に対して、機会あるごとに空港警備隊の超過負担について改善を要望してきたところでございます。今後も要望してまいりたいと思います。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 交通信号機、これは本当に要望が強いわけで、先日も地元の方から報告を聞いたところなんですけども、いつも信号機をつけてほしいという要望を出していた交差点で三重衝突が起きたということなんですよ。狭いほうから車が出てきて、見通しが悪いというところもありまして、坂道であるということもあって、交通量の多い道路を渡ろうとしたわけですね。そしたら、坂からおりてくる車に横からぶつかってしまったらしくて、後続の車も玉突きのようにぶつかっていったそうなんです。けがをしているかどうかもわからなかったということなんですが、後ろには
チャイルドシートでお子さんが乗っていた。それから、母親らしい人が運転していたわけなんだけれども、ドアが開かなくて、それで機械でこじあけて運ばれていくところだったということなんですよ。そういうふうに要望が出てるところというのは、本当にいつ事故が起きても不思議ではないところなんですね。人命がかかっているわけですから、要望の1割しかできないという現状は本当に放置しておくわけにはいかないというところなんですが、いつも1割程度ということですと、要望箇所すべてつけるということになると10年以上かかってしまうということになってしまうわけなんですけれども、ここら辺は投資的経費がなかなか上がらないと。これ、いただいた例を見てみますと、21年度は投資的経費で57億円、
交通安全施設整備事業で25億円ということだったんですけれども、これはすべて信号機の設置ということなんでしょうか、25億。信号機は昨年度は何台つけたことになるのか。これがすべてそうなのかということもお聞きいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長でございます。
昨年度、信号機の設置は90基でございます。25億円、これはすべて信号機ということではなくて、信号機の高度化、あるいは信号柱の改修等、必要な改修を行っております。
(岡田幸子委員、「信号機は幾ら」と呼ぶ)
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 失礼しました。信号機の設置は90基で3億2,765万ほどでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 90基ということで、これも要望が1,000基ぐらい出ているわけなんですから、1割にも昨年は満たなかったということになってしまうわけですね。先ほどもお話ししたように、本当にいつ事故が起きるかわからないというところに地元の方々は信号機を設置してほしいという要望が強いわけですよ。ですから、ここら辺の経費ですね。ここをしっかりとつけていただいて、これをもっと要望に沿うような形をもっとしっかりとつくっていく必要があると思うんですけれども、そこら辺の決意というか、お気持ちというか、お聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長の小林でございます。
委員御指摘のとおり、県民の皆様の人命がかかっているわけですから、今後とも関係機関、当局のほうへ強力に要望して実現をしてまいりたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 それでは、信号機のほうはぜひともよろしくお願いしたいと思います。
成田の空港警備隊の人件費の超過負担、昨年で12億ということでありました。この空港の警備に対しては、これは国へ要望しているということでありますけれども、これを本当に強く国がやる必要があるものでありますから、成田の空港の問題ね、安全を守らなければいけないということはよくよくわかっておりますもので、これに対しては国に本当にきちんと必要な額を出してもらうということで、その超過負担である12億、これはぜひ、先ほどからもお話がありましたように、県民の命を守る交通安全のためにこそ生かしていただきたいと強く要望しておきます。
次に、人権にかかわる問題で取り調べの際の一部録音、録画について質問させていただきます。平成20年度から、この千葉県警でも行われていると思います。今、大変社会問題になっています、足利事件だとか、布川事件だとか、冤罪をなくすということで、一部録画ではなくて、取り調べの際の可視化、全部録音、録画という方向が正しいと思うわけなんですけども、これについても、なぜ一部録音、録画なのか。具体的に一部録画というのは、どういった段階からどの段階を録音、録画しているのか、具体的にどうやってやっているのかについて伺いたいと思います。私たちは全面可視化、全部録音、全部録画ということにすべきだと思いますが、県警の考え方をお伺いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
藤崎刑事部参事官兼刑事総務課長) 刑事総務課長の藤崎でございます。
取り調べの全面可視化の話でありますが、一般論として言えば、取り調べの全過程を録音、録画する、これを義務づけることにつきましては、捜査の任にある立場から申し上げますと、真相の解明、ひいては治安に及ぼす影響という観点から懸念を有しているところであります。他方、虚偽自白によって、犯人ではない人が処罰されるような事案の絶無を期すためには、捜査のあり方を取り調べに過度に依拠することなく、他の捜査手法によって得られる客観的証拠をより重視するものとしていく必要があります。また、取り調べ自体のあり方についても、これによって虚偽自白を生むことのないように、その高度化を図るべきであるというふうに考えております。これらの課題につきましては、政府等において調査、研究が行われてるものと承知しておりますので、その検討の状況を踏まえつつ、県警察において適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
さらに、録音、録画の範囲といいますか、時間、そういったようなものについての御質問でありますけれども、対象事件の捜査、これがある程度、一定程度進展した時点で供述調書の内容を被疑者に読み聞かせ、署名、押印を求めている状況、自白内容に間違いがないことなどを確認している状況、これを録音、録画しております。録音、録画時間につきましては、おおむね20分ぐらいを想定しております。
以上であります。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 今、検察庁のいろいろな事件などもありまして、やはり全部録画、全部録音というのは本当に求められているところだと思います。障害者団体の
郵便料金割引制度悪用事件ということで、厚生労働省の元局長であった村木厚子被告に無罪判決が出たということがありまして、これによって、ますます緊急度が高まっていると思っております。日弁連など弁護士会なんですけれども、今、大変重要課題としておりまして取り組んでいるというものであります。その声明なども出されておりまして、それを見ますと、今おっしゃった一部の録音、録画、これではとても本当の意味での自白強要にならないというようなことが言われております。取り調べの本来の意義は、捜査過程を透明化し、改革するところにありますと。これは違法、不法な取り調べを著しく減少させて取り調べの適正化をもたらし、また、取り調べの状況を直接に客観化し、自白の任意性立証を容易にする効果を持つものですと。しかし、現在、検察庁や警察庁が実施しているように、取り調べの一部のみを検察官や警察官の裁量によって録画、録音するだけでは、これらの効果は生じません。かえって取り調べの一部だけでは捜査側に都合のいい部分だけが録画、録音されかねず、取り調べの実態の評価を誤らせる危険がありますということがきちんと声明文としても出されているわけなんですよね。こういった弁護士会の見解についてはどうお考えになるでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
藤崎刑事部参事官兼刑事総務課長) 取り調べの全面可視化につきましては、政府でどのような検討がなされているかということを踏まえつつ、千葉県警察においても適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
また、どのような支障が出るかというようなことについて若干申し上げますと、事案の真相を解明するに当たりまして、被疑者の取り調べというのは非常に大きな役割を果たしております。取り調べの全過程の録音、録画を行った場合、次のような問題が生じるというふうに考えております。第1には、取り調べにおいては時間をかけて地道に被疑者とのコミュニケーションを重ね、人間的な信頼関係を構築することにより、少しずつ被疑者から真実の供述を引き出していくことが非常に重要であります。録音、録画によって取り調べ状況を第三者に知られることをもし被疑者が認識するようになれば、そうした人間的な信頼関係を構築することが非常に困難となります。第2には、取り調べでは犯罪の組織的背景を聞き出したり、内部告発的な供述を得ることも非常に重要でありますけれども、被疑者が取り調べ状況を第三者に知られるというようなことを意識するようになれば、仲間からの報復や組織内での信用の失墜を恐れることとなり、そうした供述を得るということも極めて困難になってくるのではないかというふうに思っております。そして第3には、犯罪の立証には必ずしも関係のない被害者等の第三者のプライバシーに関する情報が不必要に公判においてさらされるという危険もございます。このように、被疑者取り調べの全過程の録音、録画を行った場合に取り調べ機能が大きく阻害され、事案の真相解明も困難となり、犯罪検挙に支障を来すおそれがあるというふうに考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 今、検討されているということなんですけれども、世の中では次々と冤罪事件が明らかになってまいりまして、足利事件の菅谷さん、先日、私もお話を聞くことがあったんですけれども、その中では、証拠は上がっている、おまえがやったんだろうと言って、殴ったり、けったり、髪を引っ張ったりして十数時間拘束された中で自白をさせられてしまったと語っているわけですね。捜査に支障があると今おっしゃったわけなんですけども、全面可視化をそういった形で拒んで冤罪が多発するということは本当に人権問題になるわけですから、自白後の一部の、20分で録音、録画するということでありましたけれども、かえって危険な点が出てくると、日弁連など弁護士会からも指摘をされているわけです。世界でも、取り調べの可視化については韓国や台湾などの近隣諸国も含めて世界各地で実施されておりますし、国連の拷問禁止委員会、同人権理事会、あるいは国連規約人権委員会などが相次いで、この日本政府に対して、取り調べの全過程を録画するように勧告をしております。国際的な流れになっておりますので、これからそういったことから取り残されることのないように、しっかりと求めておきたいと思います。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
川本委員。
◯川本幸立委員 それでは、まず契約、それから不正経理問題、この2点について質問させていただきます。
まず、09年度の委託料執行状況調に契約の種別、それから落札率、それから参加者数を記入した資料をいただきました。それによると、09年度60件中、一般競争が31件、随意契約が29件で、約半分が随意契約と。委託料の関係ですね。
そこでお伺いしたいんですが、随意契約の金額の妥当性、これの確保というのはどのように行われているのかということが1点。
それから2つ目、一般競争入札が31件ということですが、これの参加者数を調べてみると、1者の入札が5件、2者の入札が13件ということで、半分以上が一般競争入札なのに1者か2者しかない。入札参加者が少ない理由は何なのか、また、競争性が働いていると考えるのかということ。
この2点を契約についてお伺いしたいと思います。
それから、不正経理問題。今回、国庫返還金額と職員返還金が確定したということですが、返還金については、ことし2月4日の県警文書、経理問題に係る調査結果報告で算定の考え方が記されて、そして、ことしの6月16日の文書で国庫返還金と職員等による返還額が確定したと報告されています。国への返還金で、補助金分と加算金916万円余りを含めると返還額は3,122万円となっていますが、このうち職員等からの返還によらない、県民の税金から支払う額は幾らなのか。まず、その点についてお伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長の小林でございます。
まず、1点目の随意契約の妥当性ということでございますけれども、お示しした資料につきましては、入札契約の経緯、確認しましたところ、委託契約につきましては、市場調査、経済的な調査など広く調査した上で必要な業者との契約に至っております。また、一般競争入札につきましても、警察の特殊性というものもございますが、公募した上で応募を募っておりますので、この辺については適法に事務を進めているところでございます。
最後の返還金の問題でございますが、職員による返還金と県からの国庫返還金の差額につきましては793万7,115円となっているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 契約に関してなんですけども、これ、調べてみますと、例えば随意契約、財団法人千葉県交通安全協会連合会が6件で、計、約14億円です。同じく財団法人千葉県自動車練習所ほかが3件で計5億円、社団法人の県警備業協会1件で約1,300万円、財団法人日本道路交通情報センター1件で1,500万円だが、これはずっと随意契約で繰り返されてきたものと思われます。このうち、交通安全協会の5件、自動車練習所ほかの3件は単契というふうに書いてある。これは単価契約ということだと思うんですが、この単価はどのような形で設定され、見直されているのかということを1つお伺いしたいと。
それから、次に一般競争なんですが、1者、2者でも妥当なんだということですけれども、例えばこのうちの交通信号機保守業務委託の3つの事業で、それぞれ委託料が9,700万円から1億100万と、1億前後のお金なんですね。これはいずれも入札参加者が2者で、落札率が99.5から99.7%なんです。これは競争性が働いているのかどうかというところは大いに疑問ですが、これについてどうお考えなのかお伺いしたいと思います。
それから、不正経理問題で、返還金のうち793万円は県民の税金から支払うという答弁だったと思うんですが、これは本来は職員等が負担すべき額ではないかと思うんですが、どうして職員等で負担をされなかったのかということをお伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長でございます。
単価契約の見直しについては、毎年、契約以前に調査をしまして、前年度実績等を踏まえまして、また、その後の経済的な情勢等も踏まえまして予定単価を決めて契約に至っているわけでございます。したがいまして、見直し等は毎回実施しておりますが、ごらんのような結果で契約を結んでいるところでございます。
また、信号機の保守業務について1億前後でずっと推移していると。入札率も99%ということでございますが、これまでの長年の経過によりまして、各保守点検、部材、こういったものについては積算の根拠となりますものが我々のほうにも手元にございますので、そういったものを、長年の経験によりまして、できるだけ入札差益をつくらないということで入札価格を決めておりますので、入札結果が100%に近いような数値が出てきているという結果でございます。
最後に、もう1つは返還金の関係で793万円、職員と県の返還の差額については当然職員のほうで払うべきという御指摘でございますけれども、これにつきましては、県の返還の統一した基準によりまして、国の返還額については全額を返還するということでございましたけども、職員から県へ返還する額については、公的に使用されたものについては全額を返還しなくてよろしいと。また、競争性が働かなかった分については10%、職員から返還するようにと。また、国へ返還する額の加算金等については職員で返還するというもので、統一した基準にのっとって返還をさせていただいたところでございます。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 まず契約の件なんですが、私、06年度の決算審査も行ったんですが、そのときの県警の資料を見ましたら、3年前に交通信号機保守業務委託として2億6,000万円で落札率92.6%というふうに書いてあったんですね。今、99%。もちろん、これは業務の範囲も微妙に異なるだろうし、全くイコールの事業内容ではないというふうなことは当然認識をしてますが、ただ、99.5、99.7、最少のコストで最大の効果という鉄則が機能しているのかどうか疑わしいなというふうに思います。随意契約が半分ぐらいあるということですが、原則は一般競争入札というふうになってるんですね。一定の参加者をきちんと確保して競争性を確保するということとともに、随意契約では、随意で行う根拠を常に問いながら競争入札に移行できるものは移行すると。やむを得ず随意のものについては、金額の妥当性について県民への説明責任をきちんと果たすと。そういう目で委託事業について厳しく点検することを求めたい。ここでは要望をしておきます。
次に793万円、これは知事部局の考え方に沿ったということですが、知事部局の総務部長が本会議でどういう答弁してるかというと、国庫返還金、加算金を除くものに関しては、本来は職員が返還するのが望ましいんだけれども、たしか4億ぐらいですか、額の多さから勘弁してもらいたいという旨の答弁をしてるんです。額が多い少ないというのは関係ないんですが、しかし、793万、本来は職員が返還するものですよね。そういう基本的な総務部長の姿勢から見るとですよ、知事部局のね。ですから、そういうことを1点を指摘しておきまして、次の項目に移りたいと思います。
次は退職職員の再就職のあっせんということなんですが、1つは、県警幹部の方が昨年秋5名退職され、今年春は39名の方が退職されている。民間企業も含めて再就職されているんですが、再就職について県警はどのような形でかかわっておられるのかお伺いしたいと思います。
それから、幾つか項目、まとめて質問させていただきますけども、交通安全施策。先ほど信号機の設置という話が出ましたけれども、一方で重要な施策としては交差点の改良の問題があるということで、ホームページにも、問題のある事故の多い交差点についてはずっと出ておりますけども、事故多発地点における交差点改良、これは本来、道路管理者である国、県、市町村の役割ということですけれども、県警として、この交差点改良について、こうした道路管理者に平成21年度は何件ぐらい申し入れたのかということと、それから交差点改良の、どの程度進んでいるのか進んでないのかという実態把握はどのように行われてきたのかということをお尋ねしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(濱口警務部参事官兼警務課長) 警務課長の濱口でございます。
退職職員の再就職について県警はどのようにかかわってるかということでございますが、団体や企業から要請があった場合に適任者がいれば求人情報を提供しておりまして、その採用については、それぞれの団体等の判断となっております。
◯委員長(宍倉 登君) はい。
◯説明者(中村交通部参事官兼交通規制課長) 交通規制課長の中村でございます。
先ほど委員のほうから御質問のありました交差点改良の話であります。県下全域における交差点改良が何件あったのかについては数値は持っておりませんので、これは答弁できるところではありませんが、信号機の設置に関するものにつきましては、昨年、21年度に設置をした信号機のところ、新設の道路を除きまして78カ所中、歩行者のたまりの設置であるとか、交差点のコンパクト化、道路幅員の拡幅、このような交差点改良を実施していただいたものが14カ所になっております。信号機の要望が多数ございますけれども、その中で物理的に設置ができないところもかなりございますので、このあたりの進捗につきましては各警察署を通じながら逐次把握をしているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(温水交通部参事官兼交通総務課長) 交通総務課長の温水です。
先ほどの交差点改良の関係なんですが、共同現地診断というのを関係機関、団体、あるいは市町村等々とやっております。これ、交通事故が非常に多い交差点だとか、そういったところに共同で専門的な知識を持って診断して安全対策を進めていこうということでございまして、21年度は63カ所実施をしてございます。ただし、対策によってはすぐにできないものもございますので──交差点改良ですね、その点の効果についてはまだ確認をしてないといった状況でございます。今後も引き続きそういった対策を進めて事故抑止に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 退職職員の再就職のあっせんなんですが、民間企業に再就職された方に関しては企業名が公表されていないのでわからないんですが、財団、社団については公表されていると。先ほど契約のところで毎年随意契約をしているという財団、社団の名前を読み上げましたけれども、例えば財団、県交通安全協会連合会は3名、県自動車練習所、それから県警備業協会、日本道路交通情報センターには各1名が就職をしているということなんです。これは別に県警だけじゃなくて知事部局全体にかかわることなんですが、やはり事業を発注、受注する関係のところへ再就職をするということに関しては、疑惑として、そのポストを確保する、そして、そこへは確実に発注するという、そういう問題点があるんじゃないかと。そこに、一般論ですよ、官製談合も疑われるんじゃないかと、常にずっと指摘されてるわけです。
私が思うのは、やっぱり単に取り次いでるだけだということですけども、実際、こういう事業の受発注関係がある中においては、やっぱり再就職というのは、完全にこれ、私的なものですから、県民の疑惑を招かないためにも、県警は組織として、これは別に知事部局だって同じなんですが、これはあっせんすべきじゃないと。完全に個人マターというふうなスタンスをとるべきだと私は思うんですが、いかがですか。その点お伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(濱口警務部参事官兼警務課長) 警務課長の濱口です。
警察の所管法人に就職しております退職職員は、いずれも在職中に培った各専門分野における豊富な経験と知識を生かしまして、当該法人の業務の適正かつ効率的な運営に尽力いたしまして法人の目的達成に貢献してると承知しておりまして、委託契約と再就職については切り離して考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 重ねて、これは要望ですけども、県庁組織、それから県警としても、公共事業の受発注関係にある組織への再就職のあっせん、これは組織として行わないということを要望しておきたいと思います。
最後に、じゃ、まとめて幾つか質問させていただきます。
まず、治安状況と対策についてということですが、警察が認知した刑法犯は重要犯罪、重要窃盗を含めて、平成13年、14年ごろと比較しても約半分に減少してるということはいただいたデータでもわかります。しかし、犯罪の検挙率そのものからすると、一時よりは上昇したんですが、低いままだなと。60%、そういうところですね。そういう重要犯罪、重要窃盗の検挙率が低い要因は何なのかということが1つ。
それから、県の治安状況、平成8年レベルの9万台になったということですが、治安というものがそもそも、体感治安は置いておいて、客観的に悪化してると見るのかどうなのかという県警の見解を伺いたいと思います。
それから、次に移動交番事業。これは昨年度の予算で15台の移動交番車が今年3月23日から運用を開始したということで、車両代、制服等を含めて約9,000万円、前年度予算で支払うと。ホームページ等を見ますと、1台に2名の警察官と1名の相談員が乗り込んで3人体制で活動するというんですが、今年前期の活動内容、相談件数などの事業成果はどうなのかというところをお伺いしたいと思います。
次に最後の項目なんですが、東金の事件の問題、それから浦安の問題も含めて、容疑者、あるいは被害者が障害を持った方のケースが相当あるなというふうに、新聞記事を見る限りにおいては、私、感想を持ちます。浦安市の小学校で、当時、教員から知的障害のある女子生徒が性的虐待を受けた事件では、刑事裁判の控訴審では、少女がわいせつ行為を受けたことは疑問を差し挟む余地がないとしながらも証言にあいまいさが残るとして無罪にした。しかし、一方で民事では、元教諭の性的虐待を認めた控訴審判決が確定したという経緯があります。知的障害者が被害に遭った場合、捜査一課の対応のあり方が実にこれは問われているなと思うんですが、一方で、容疑者となった場合も同じような対応が必要になってきてるなと思います。知的障害のある方が事件の関係者となった場合の対応について、今までとは異なる新たな対応が求められると思いますが、どのような対応をとっておられるのかお伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
藤崎刑事部参事官兼刑事総務課長) 刑事総務課長の藤崎でございます。
犯罪の検挙率に関してでありますけれども、平成21年中の刑法犯全体の検挙率については28.7%となっておりまして、戦後最低であった平成13年の14.6%と比較しますと14.1ポイント上昇しております。また、平成21年中の重要犯罪の検挙率は61.8%で、ここ10年間で最も低かった平成13年の40.3%、これと比較しまして21.5ポイント上昇しております。同様に平成21年中の重要窃盗犯の検挙率につきましては40.1%でありまして、ここ10年間で最も低かった平成16年の24.2%と比較して15.9ポイント上昇しております。いずれも検挙率については回復傾向にあるというふうに考えております。しかしながら、警察としましては、検挙率が県民の求める水準にはいまだ至っていないものというふうに認識をしております。
そして、その検挙率が低い要因ということでありますけれども、1つは、地域社会の脆弱化と人間関係の希薄化、これによる人からの捜査が非常に困難になっているということ。2つ目は、経済のグローバル化等による物流が非常に活発化しておりまして、物からの捜査が非常に困難になってきてるということ。3つ目は、インフォメーションテクノロジー、いわゆるITの機器等の発達に伴う犯罪の匿名性の顕著化というようなものがあるんではなかろうかというふうに考えております。社会構造の変化に伴う捜査環境の悪化につきましても、その要因であろうというふうに考えております。
そして、治安は悪化しているのかというようなことでありますけれども、平成21年中の刑法犯全体の認知件数、これにつきましては9万6,400件でありまして、戦後最悪を記録した平成14年から7年連続して減少しております。13年ぶりに9万件台の水準までに回復したところでありまして、一定の成果は上げたものというふうに考えております。しかしながら、殺人、あるいは強盗等の重要犯罪、また侵入盗、ひったくり、自動車盗などの重要窃盗犯については、全国的に見ますと、依然として高水準で推移して発生をしているというところであります。したがって、体感治安については、いまだ県民の皆様が求めている水準に至っていない状況にあるというふうに認識をしております。県警としましては、そういった治安の向上に向けまして、引き続き総力を挙げて各種犯罪の検挙活動を推進していく所存でございます。
最後に、障害を持った方の場合の対応ということでありますけれども、障害を持った方に対する対応につきましては、その特殊性というものを十分に理解をして捜査を行う必要があるというふうに考えております。精神または身体に障害のある方の取り調べにつきましては、犯罪捜査規範にも規定が設けられております。その障害者の方の特性を十分に理解して、程度を踏まえた取り調べを行わなければならないというふうにされております。特に知的障害をお持ちの方につきましては、一般に複雑な話を理解しにくいなどの特徴を有しておりますので、相手方に十分理解してもらえるような簡単で易しい言葉、これで質問を発するとともに相手の話の内容、これをよく聞くという配慮をしているところであります。また、そういった取り調べのほか、現場監視活動の徹底、あるいはDNA型試料を初めとした科学捜査を推進する、あるいは各種捜査支援資機材を活用するということを行いまして客観的証拠の収集を徹底し、慎重な事件捜査に努めているところであります。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(林地域部参事官兼地域課長) 地域課長の林でございます。
移動交番の前期の成果ということでございますけれども、移動交番、3月23日に事業をスタートさせまして、4月1日から本格的な運用を開始したところでございます。4月1日から9月末までの成果につきましては、移動交番の開設を2,436回、子供の見守り活動1,663回、地域住民の方との合同したパトロール、これを217回、防犯及び交通安全講話、これを794回実施したほか、警察安全相談を65件、遺失拾得届を175件、被害届を23件受理している状況でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 重要犯罪、それから重要窃盗の検挙率がもう少し上昇しないという要因というのはわかりましたけども、じゃ、具体的にどうすればいいのかと。私は思うのが、司法警察部門というのをもっともっと大幅に拡充する、科学的な捜査法も取り入れる、そういうことが重要だと思うんですが、それの検挙率を上げるためにどのような手法をとっておられるのかというのを1点質問させていただきたいと思います。
それから移動交番事業、ありますけども、肝心の、私なんか、やっぱりいろんな相談件数、それがふえるかなと思ったら65件ということで、これ、15台で3人で人件費は500万から700万、それからガソリン代などを加えると、年間、やっぱり3億円ぐらいの費用がかかるなと。やっぱり、むしろ交番の新設に回すほうが効果があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、ここら辺は、移動交番事業についてはほかの施策、例えば信号機の設置なども含めて、BバイCをきちっと比較検証して厳格に評価することを要望するということをお話ししておきたいと思います。
それから、障害を持った方が事件の関係者となった場合の対応ということですけれども、その意味で、先ほど取り調べの透明化、可視化の問題も出ましたけれども、最新、最先端の科学的な知見と医学的な知見、これをしっかり踏まえた上できちんとした体制の充実を求めたいと思います。先ほど取り調べの可視化というのはいろんな問題点があるということですけども、これ、例えば情報公開と同じでインカメラという、限られた人たちの中で開示するという手法も、これ、昔からあります。そういうのを取り入れながら対応すれば、プライバシーの問題を守る方法というのは、それは別にしっかりとした仕組みをつくれば解決するんじゃないかなと思います。
それから、DNA鑑定のことを言われました。非常にこれ、重要なんですが、ただ、やはり試料そのものが新しくて量が十分あるということであれば問題ないけれども、試料が汚染されたり、劣化したり、微量であるということであれば、DNA鑑定に頼れば、逆に誤った判断にもなるということも指摘されております。そうした科学的、医学的な知見も踏まえて、その問題点も踏まえながら、そういう体制を充実してもらいたいということを要望しておきます。
じゃ、先ほどの質疑に対してお答えいただきたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(林地域部参事官兼地域課長) 重要犯罪等の発生時にどういったような対策をとればいいのかということでありますけれども、殺人とか強盗等の重要な、あるいは凶悪な事件というのは、もちろん社会的な反響が大きくて、捜査を統一的かつ強力に推進する必要がございます。事件認知に際しましては、その時点で捜査本部、あるいは特別捜査班というようなものを設置しまして、広く県民の皆様の御協力を得ながら、警察組織の総力を挙げて、その解決に取り組んでいるところであります。なお、広域にわたる重要犯罪を認知したときには、必要があると認めるときには関係都道府県警察と協定を締結いたしまして、合同捜査、あるいは共同捜査、こういったものを立ち上げて捜査を強力に展開してるというところであります。
具体的な検討方策ということでありますけれども、犯人検挙のためには、基本的には初動段階における捜査、これが極めて重要であるというふうに考えております。そのため、事件発生直後に最大限の人員を投入して犯人を現場、あるいは、その周辺において現行犯的に捕まえるというものが一番捜査形態上もいいんだろうというふうに考えております。また、目撃者の証言、こういったようなものを徹底して確保することに努めてまいりたいというふうに考えております。そのほか現場監視活動を徹底する、あるいは防犯カメラ設置を促進していく、各種捜査支援資機材を充実、拡充、活用していく、先ほども言いましたようにDNAの鑑定もございます。現在、いろいろなテクノロジーがあるんですけれども、どういった技術が犯罪捜査にどのように活用できるのかというようなことを検討することも含めまして、初動捜査を高度化、あるいは科学化をして事件の早期解決に努めて県民の皆様の期待にこたえていく所存であります。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) よろしいですか。ほかに。
秋林委員。
◯秋林貴史委員 1点お伺いしたいんですけれども、警察活動費の項目の中に捜査検挙活動経費が約6億円、防犯活動費が約6,000万と出ておりますけれども、それぞれの内容と効果ですね、簡単にお聞きしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長の小林でございます。
まず、捜査検挙活動経費の5億9,300万円につきましては、犯人の捜査、検挙活動のための経費となります。具体的には、捜査活動のための旅費、機器などの使用料、捜査協力者への謝礼等の報償費、指名手配被疑者を搬送するためなどの通信運搬費、各種鑑定機材の保守委託、鑑識活動用の消耗品を購入するための消耗品等であります。また、防犯活動経費の5,800万円につきましては、少年補導員への謝金などの報償費、警備業報酬の委託料や会場使用料、スーパー防犯灯の保守委託などでございます。
効果につきましては、関係課長のほうから答弁をさせていただきます。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
藤崎刑事部参事官兼刑事総務課長) 刑事総務課長の藤崎でございます。
成果、効果についてですけれども、県民の体感治安に大きな影響を与える犯罪、この検挙を重点としまして各種検挙活動を推進した結果、平成21年中に設置をした5つの捜査本部事件、これについてはすべて解決しております。また、市川市における
英国人女性殺人死体遺棄事件や中国警察当局の協力を得て被疑者を逮捕した柏市内における韓国人男性射殺事件、こういったようなものも解決をしております。また、強盗やひったくりにつきましても、平成20年と比較しますと検挙件数が増加をしておりまして、一定の成果を上げたものというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川
生活安全部参事官兼生活安全総務課長) 生活安全総務課長の木川です。よろしくお願いします。
防犯活動経費5,800万円の成果を問うということでありますけども、県内におきます刑法犯認知件数は、平成14年のピーク時には約16万8,000件ございました。このために犯罪発生実態の分析、あるいは地域住民の自治体と協働した官民一体のパトロールの活動、あるいは自主防犯パトロール隊への支援活動、あるいは地域住民によります、自分たちの町は自分たちで守るという防犯意識を醸成するための情報発信活動、防犯キャンペーンなどによる広報啓発活動、自治体、学校など関係機関、団体との連携などによりまして犯罪抑止総合対策に取り組んだ結果、21年中の
刑法犯認知件数は9万6,000件で、ピーク時と比べまして約7万件、42.7%減少させることができました。これは平成15年から7年連続減少でありまして、平成8年以降、13年ぶりに10万件を下回りました。今後とも、これらの犯罪抑止総合対策を継続的に推進してく所存でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 秋林委員。
◯秋林貴史委員 検挙のほうも防犯のほうも効果が出てるということで、その点は非常にいいかと思うんですけども、事件が発生してしまうと、要はそこには被害者がいるということになりますので、事件自体を発生させないということがより大事ではないかなと思います。そう考えてみますと、捜査検挙活動費が約6億で防犯が6,000万ということで、割合からすると10対1ということで、バランス的にはもう少し防犯活動費をふやすべきではないかなと思います。両方大事なことであると思いますけれども、バランスからすると、もっと防犯活動費をふやしていいんじゃないかと思いますが、そのあたり、どういう考えでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(
小林総務部参事官兼会計課長) 会計課長の小林でございます。
御指摘のとおり、10対1のバランスになってるわけですけども、刑事捜査費については、結果、捜査として必要な経費であったという部分と、防犯活動費については予防のためということで、こんなような数字になってるかと思います。今後、関係部局の御理解を得て犯罪抑止、あるいは防犯のための活動についても力を入れてまいりたいと思っております。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 秋林委員。
◯秋林貴史委員 被害者を出さないための防犯、大事だと思いますので、割合も含めて、総額も含めて、防犯活動費のアップのほうに取り組んでいただきたいと思います。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
堀江委員。
◯堀江はつ委員 決算書7ページの違反車両の未収金の関係ですね。収入未済について、ちょっと内訳を教えてください。決算書に3億7,477万2,000円とあるんですけれども、この違反者の数は幾つでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(畠山交通指導課長) 交通指導課長の畠山と申します。委員の2つの質問があったかと思いますが、内訳、未済件数について御説明したいと思います。
平成21年度決算の未済件数は2万6,564件となっております。
違反者数について問われておりますが、放置違反金制度では放置違反の件数を数字でとってございますので、件数でお答えさせていただきます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 すいません、文書では2つ質問したんですが、今は質問は1つしかしなかったんですが、御丁寧にありがとうございました。それで、今、駐車監視員が17の警察でやられているんですが、この件数はどういう形で、警察の方が捕まえているのか、それとも監視員の方が取り締まっているのかの件数がわかったら教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(畠山交通指導課長) 交通指導課長の畠山です。駐車違反の警察官と監視員の別の取り締まり件数を御質問かと思います。平成21年中の数字を持ち合わせておりますので、それでお答えしたいと思います。
平成21年中でございますが、警察官の取り締まり件数は3万1,692件、駐車監視員の取り締まり件数が7万3,267件、合計で10万4,959件となっております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ありがとうございました。主な施策の中にも大変効果が上がっているということを書かれております。船橋なども、監視員がいるところの道はとてもきれいになりまして、ほとんど駐車違反はしないということになりました。そこで今困っているのが宅配便の車の関係なんですね。相当皆さん苦労されまして、自転車で配達をしたり、中には昔のリヤカーに何か工夫をされてというようなことで、都市部では相当御苦労をされているんですけれども、国のほうでは若干その辺のところでの動きがあるようなんですが、その取り締まりをですね、そういう部分については少々の駐車時間を緩和するというようなことの検討がされているというようなことを聞いたんですが、その動きは把握されておりますでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(中村交通部参事官兼交通規制課長) 交通規制課長の中村でございます。
お尋ねの件は、荷さばき車両の駐車可のでございましょうか。
(堀江はつ委員、「はい」と呼ぶ)
◯説明者(中村交通部参事官兼交通規制課長) これにつきましては、本年度から駐車規制の見直しということで県下全部を見直しの対象にして、例えば荷おろし車両、物流車両、こういうところが駐車できるようなスペースがあるかどうか、それの調査も含めまして今検討しているところであります。実際に柏であるとか、そういうところは一部運用してるはずでございますけれども、そういう物流、荷さばき、こういうところが交通の支障にならないようなところで駐車ができるようなものについてもあわせて検討していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 それから、放置違反金の中で滞納金があるんですけれども、これらの徴収方法はどのように具体的にやられるのか教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(畠山交通指導課長) 交通指導課長の畠山です。
放置違反金の徴収方法でございますが、これまでボーナス時期に臨時の催促状を発出したり、あるいは電話による個別催促をしたり、あるいは戸別訪問による面接催促を実施して、放置違反金の自主納付を求めてまいりました。しかしながら、再三の催促等によっても納付しない方がいらっしゃいます。こういった方に対しましては、預貯金等の差し押さえによる強制徴収、あるいは自宅に赴いての現金徴収を行ってまいりました。また、昨年からはさらなる回収に努めまして、嘱託職員、あるいは車をふやすなどして体制を強化したり、あるいは期間限定ではございますが、特別の体制をとりまして重点指向した業務を推進してまいりましたり、あるいは現金だけではなく、自動車を差し押さえ対象に加えることを可能とした差し押さえ財産の対象拡大、こういった規定の整備などを進めてまいりました。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 差し押さえの件数を教えてもらえますか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(畠山交通指導課長) 平成21年度中は294件行いました。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ありがとうございました。駐車違反をするということをして、何か払わないことが得だというようなことを言われている方も時々耳にしますので、ぜひ違反した方はきちんとした徴収をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから、私もよくわからないんですが、先日、新聞にスーパー防犯灯というものが効果があるよということで書かれておりまして、これがこれから先、大変な状況になるようですが、警察庁は2001年から全国に普及を図ってきたということですけれども、全国の状況は、これ、どのようになっているんでしょうか、教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川
生活安全部参事官兼生活安全総務課長) 生活安全総務課長の木川です。
ただいまお尋ねのスーパー防犯灯の全国の設置状況ということでありますが、ちょっと全国の手持ちはございませんので、またできれば後ほどしたいと思いますが、当県の設置状況は5地区25基の設置でございます。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 新聞によりますと、2002年から25基を配備したと。それが大変老朽化が進んでいると。これを取るも、それから、つけるも1億円ぐらいのお金がかかるということで、先ほど、いろいろ信号機の問題も、交差点改良の問題も、これ、みんなお金のかかることでして、そういう中で、これ、1億以上のお金を防犯灯にかけるということは大変県警としても大変な状況になるのかなと思うんですけれども、そこで大変困ってるということを書かれているんですが、これを、今後どのようにこのスーパー防犯灯を検討されていくのかお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川
生活安全部参事官兼生活安全総務課長) 生活安全総務課長の木川です。
現在、千葉県の場合、25基設置しておりますが、現在、このスーパー防犯灯によります効果なんですけども、例えば当県の場合、15年8月以降ですが、例えば公然わいせつ被疑者を通報により逮捕する、あるいは強制わいせつの被害を通報によって拡大を未然防止した、あるいは万引き犯人の確保をしたなどなど、効果があります。また、警察庁が実施した世論調査によりますと、約8割の地域住民の方が、スーパー防犯灯は地域の防犯機能を高めるために有用である。また、8割の方がスーパー防犯灯の設置によって安心できるというようなことで、地域住民の防犯意識の高揚と犯罪に対する不安感の解消に極めて有用だという考えがありますので、当県としても、この設置については効果があるというふうに考えております。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 そうしますと、このスーパー防犯灯というのは、国も補助金もなくて、自費でこれから県でやらなければいけないわけですよね。この25基の改修について、どういうような計画で耐用年数の過ぎているものを、ただつけてあるだけで動かなかったら、これ、何もなりませんので、どういう計画をされているんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川参事官兼生活安全総務課長) 現在、スーパー防犯灯の保守管理につきましては550万円ほど年間かかっております。故障した部分につきましては、関係課所属からの申請に基づきまして修繕を図っているところでございます。今後につきましては、先ほど担当課長のほうから必要性というものがございましたので、その要望、地元の意見などを聞きながら整備、改修を図ってまいりたいと思っております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 スーパー防犯灯も大変いいのかもしれませんけれども、今、地域の中で自治体が自主的に結構監視カメラというんでしょうか、それを町会にたくさん自分たちでつけているんですが、そういう中で市町村と連携をとりながら、このお金をそちらのほうに傾けていくというような形での方向で検討されたらいいんじゃないかなと私は思うんですけれども、そういう考えはいかがなんでしょうか、警察の立場として。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川参事官兼生活安全総務課長) 生活安全総務課長の木川です。
現在、防犯カメラ、各自治体等で設置しておりますのは、6月末の把握でありますけども、7市で計187基、また、その他商店街等で設置してあるのも92基ございまして、合計、スーパー防犯灯を含め343基あります。現在のところ、スーパー防犯灯につきましては、先ほどの委員の指摘もあったとおりでありますが、例えば撤去の関係ですけども、これは先般、警視庁関連の分でありますが、支柱を撤去するということからスーパー防犯灯を撤去したというふうに伺っております。当県の場合、各自治体と連携を図りながら防犯カメラの導入など、代替措置についても検討してまいりたいというふうに思っております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 市町村でもいろいろつけておりますけれども、今、マンションなどでも相当カメラができているんですね。その辺のカメラも有効に、やはり警察としても協力をお願いしながら活用するという方法はできないんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(木川参事官兼生活安全総務課長) 市街地にありますカメラについては調査をしております。今後も民間の方、あるいは商店等で設置してるカメラについては、今後御協力いただけるように我々のほうで、どこに設置されているのかという部分を確認した上で御協力を願っていこうという方針で進めております。
◯委員長(宍倉 登君) ほかにございますか。──以上で質疑を終結いたします。
─────────────────────────────
委員長報告
◯委員長(宍倉 登君) 委員長報告に際しての要望事項がありましたら御発言願います。
川本委員。
◯川本幸立委員 特に委託事業に関しては、安易に随意契約ではなく、競争性が確保できるような入札方式、そして一定の参加者数を確保する、そのことをきちんとやっていただくことを要望いたします。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(宍倉 登君) ただいま発言のありました事項の取り扱いについては正副委員長に一任願います。
以上で警察本部の審査を終了いたします。
健康福祉部と入れかえのため、暫時休憩いたします。
午前11時27分休憩
─────────────────────────────
午前11時40分再開
審査の開始(健康福祉部関係)
◯委員長(宍倉 登君) それでは、休憩前に引き続き審査を再開します。
これより健康福祉部の審査を行います。
─────────────────────────────
人事紹介
◯委員長(宍倉 登君) 初めに、戸谷健康福祉部長より幹部職員を紹介願います。
(戸谷健康福祉部長から、理事井上肇、次長松本芳昭、健康危機対策監海保郁男、参事
兼健康福祉政策課長永井俊秀、技監舩岡紀子、健康福祉指導課長椎名忠則、健康づくり
支援課長山崎晋一朗、疾病対策課長藤崎則夫、児童家庭課長飯田浩子、高齢者福祉課長
横山正博、障害福祉課長乗越徹哉、保険指導課長田谷徹郎、医療整備課長高橋功一、薬
務課長本多信行、衛生指導課長渡辺茂樹、副参事兼健康福祉政策課人権室長青木隆、副
参事兼健康福祉政策課政策室長伊勢田洋彰、副技監兼健康づくり支援課健康ちば推進室
長岡田和子、副参事飯塚正志、副参事兼障害福祉課障害者計画推進室長目黒敦、副参事
兼医療整備課自治体病院対策室長川島幸雄を委員に紹介)
─────────────────────────────
平成21年度決算についての概要説明並びに昨年度の要望事項及び監査委員による
改善すべき事項についての報告
◯委員長(宍倉 登君) 次に、平成21年度決算についての概要説明並びに昨年度の要望事項及び監査委員による改善すべき事項についての報告を当局に求めます。
戸谷健康福祉部長。
◯説明者(戸谷健康福祉部長) 初めに、4月1日付で組織の変更がありましたので御説明いたします。
本庁においては、県民一人一人に合った健康づくりの推進や総合的ながん対策等の推進、自殺対策の一層の強化を図るため、健康づくり支援課を3室体制から2室1班体制とし、自殺対策班を設置いたしました。出先機関においては、組織の変更はありませんでしたが、児童相談所において、児童虐待防止への的確な対応や家族等からの相談に迅速に対応するため、児童福祉司及び児童心理司を増員し、相談指導体制を強化いたしました。
次に、健康福祉部において所掌する事務は、1つ、健康の保持及び増進に関すること、2つ、社会福祉に関すること、3つ、社会保障に関すること、4つ、生活衛生に関すること、5つ、人権啓発に関することなどであり、これらの事務を処理するため、本庁11課、出先機関35機関及び2支所が設置されており、その詳細はお手元の「行政機構一覧表」、「職員数調」のとおりでございます。
平成21年度の主要事業等の総括説明をさせていただきます。
平成21年度決算について御説明をいたします。平成21年度一般会計決算額は、歳入総額831億6,960万6,838円、歳出総額2,748億1,534万764円でございます。また、特別会計決算額は、母子寡婦福祉資金及び心身障害者扶養年金事業の2会計を合わせまして、歳入総額13億6,215万7,540円、歳出総額10億6,581万4,070円でございます。
続きまして、平成21年度に実施いたしました主な事業について御説明いたします。
昨年4月に豚インフルエンザウイルスを起源とする新型インフルエンザが発生したことから、行動計画に基づき、知事を本部長とする千葉県健康危機管理対策本部を直ちに立ち上げ、全庁的な対応を図るとともに、県民からの相談に対応する発熱相談センターの設置、発生初期の発熱患者を専門に診療する発熱外来の設置、入院が必要な重症患者の受け入れがオーバーフローしないよう病院間での入院患者情報の共有化、入院患者を受け入れる医療機関への人工呼吸器等の整備、低所得者に対する新型インフルエンザワクチン接種の助成等を実施いたしました。また、平成21年度からの3カ年計画で抗インフルエンザウイルス薬を追加備蓄することとし、平成21年度は23万7,300人分を確保いたしました。
次に、千葉県共用地域医療連携パス事業でございますが、昨年4月にがん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4疾病の全県型地域医療連携パスの運用を開始するとともに、専用ホームページを開設し公表いたしました。その後も県医師会や関係病院等と協働し、シンポジウム、意見交換会等における現場の意見や事例検討等を踏まえ、地域医療連携パスの改訂に当たるとともに、使用普及推進に努めてきたところでございます。
次に、社会福祉関係事業でございますが、福祉・介護人材の確保、定着が厳しい状況にあることから、福祉・介護の職場のイメージアップや職員の処遇改善を含めた全県を対象とした対策を進めるとともに、地域の実情に応じた取り組みを進めるため、県内を12の地域に区分し、市町村、施設・事業所、教育機関等で構成する地域推進協議会を設置いたしました。これまでに地域の各種団体や施設、事業所が主体となって合同の就職説明会や介護職員のキャリアアップ、職場環境の改善研修等が行われており、今後も総合的な福祉・介護人材の確保・定着対策を推進してまいります。
次に、成人病対策事業でございますが、国の交付金を活用して約3億円の地域自殺対策緊急強化基金を造成し、平成21年度から3年間で地域における自殺対策事業を集中的に推進することとし、県や市町村等において相談支援や人材養成、普及啓発などの事業を実施いたしました。
次に、難病対策事業でございますが、難病等の患者に対して医療費等を治療研究事業として公費負担することにより、患者負担の軽減と、原因の究明や治療法の開発、研究の促進を図るとともに、難病患者が一時入院できる病床の確保など、在宅療養上の適切な支援を行いました。
また、感染症対策事業では、国内最大の感染症である肝炎について、肝がんへの進行予防、肝炎治療の効果的促進のため、B・C型ウイルス性肝炎の根治を目的として行うインターフェロン治療を要する患者等の経済的負担の軽減を図るとともに、検査未受診者の解消を図りました。
次に、児童育成事業でございますが、次代を担う子供たちが健やかに育つように、平成22年度から5年間に実施する総合的な取り組みを示した千葉県次世代育成支援行動計画(後期計画)を本年3月に策定いたしました。
また、保育所整備事業につきましては、増加する待機児童の早期解消を図るため、民間保育所の施設整備費に国の安心こども基金及び県単独の上乗せ助成を行い、保育所整備の促進を図りました。
次に、老人福祉事業でございますが、明るく活力ある長寿・福祉社会を実現していくため、千葉県高齢者保健福祉計画の円滑な推進に努めました。また、高齢者になっても安心して地域で生活が送れるよう、認知症対策や高齢者虐待防止対策等に取り組むとともに、国の経済危機対策を受け、特別養護老人ホームの施設整備等に対する補助基準単価を引き上げ、より一層の施設整備の促進を図りました。
次に、障害福祉事業でございますが、平成21年度からスタートした第四次千葉県障害者計画について、推進作業部会や4つの専門部会を設置するなど、その本格的な推進体制を整え、施策の具体化に取り組んでおります。
また、障害者を地域で支える体制を充実するため、グループホーム等の整備費や運営費に対する助成等を行うとともに、障害者自立支援対策等臨時特例基金を活用し、事業所の運営安定化や福祉・介護人材の処遇改善を図る事業などを実施しました。
次に、介護保険事業でございますが、介護給付及び予防給付に要した費用の一部を介護給付費負担金として市町村に交付するとともに、平成21年度から介護職員の処遇改善に取り組む事業者に対し介護職員処遇改善交付金の交付を開始しました。あわせて制度の健全な運営を図るため、サービス提供事業者に対する適切な指導、監督に努めました。
また、後期高齢者医療制度でございますが、高齢者の適切な医療の確保のため、医療給付費県負担金等を負担するとともに、運営主体である千葉県後期高齢者医療広域連合や市町村と連携し、円滑な運営に努めました。
さらに、国民健康保険指導事業では、市町村や保険医療機関に対する指導、監督に努めるとともに、国保県財政調整交付金等を市町村に交付し、国民健康保険財政の安定化に努めました。
次に、医師確保対策事業でございますが、将来、地域医療に従事する医師を確保するため、大学医学部生への修学資金の貸し付けを新たに行ったほか、救急勤務医や産科医等の処遇改善に取り組む医療機関への助成を開始するなど、定着促進に努めたところです。また、救急医療体制の確立を図るため、救命救急センター等の運営費や設備整備費に対する助成を行うとともに、重症救急患者の救命率の一層の向上と後遺症の軽減を図るため、ドクターヘリ2機の運営に対する助成を行いました。さらに、夜間における子供の急病やけがなどに対する電話相談事業について、相談員を増員し拡充を図ったところです。
次に、薬事関係事業でございますが、改正薬事法が昨年6月1日に全面施行されたことを踏まえ、医薬品等の安全性、有効性の確保に努めるとともに、薬物乱用防止対策や献血の推進等の事業を実施いたしました。
次に、食品衛生事業でございますが、ガスクロマトグラフ質量分析計を衛生研究所に導入し、食品中に含まれる農薬や動物用医薬品の分析能力の向上と処理の高速化を実現し、食品の安全性確保を図りました。
以上で平成21年度に実施した健康福祉部の主な事業についての説明を終了いたします。
それから、平成20年度
決算審査特別委員会における要望事項に係る経過報告の該当課は健康づくり支援課でございます。また、監査委員の平成21年度決算審査における改善すべき事項についての経過報告の該当課は児童家庭課でございます。
なお、詳細につきましては主務課長が説明を申し上げますので、よろしく御審査いただきますようお願い申し上げます。よろしくお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 山崎健康づくり支援課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 健康づくり支援課の山崎でございます。お手元の資料「平成20年度
決算審査特別委員会要望事項報告書」の健康づくり支援課の箇所をお開き願います。
自殺対策の強化について、自殺者数の増加が懸念される厳しい状況にある中で、市町村や民間団体等関係機関と連携を図って自殺対策を一層推進すべきであるとの要望事項に対する措置状況を御説明申し上げます。
県では、県民一人一人の気づきと見守りで自殺を防ぐとともに、地域の特性に応じた自殺対策を市町村、民間団体等関係機関相互の密接な連携により総合的に推進するため、平成22年5月に千葉県自殺対策推進計画を策定したところでございます。計画は、関係機関の代表者等から成る千葉県自殺対策連絡会議やパブリックコメント等の多様な機会を通じて関係機関及び県民の御意見をいただいて作成したものでございます。県といたしましては、本計画に基づいて地域自殺対策緊急強化基金事業なども活用しながら、関係機関が一体となって自殺対策の推進を図っているところでございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 飯田児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課、飯田でございます。お手元の資料「監査委員の平成21年度決算審査における改善すべき事項に係る経過報告書」の児童家庭課の箇所をお開きくださいませ。
児童家庭課における改善すべき事項として、特別会計母子寡婦福祉資金の母子福祉資金元利収入(貸付金返納等)、寡婦福祉資金元利収入(貸付金返納等)及び雑入(違約金)3億8,225万8,998円の収入未済について、前年度と比較して増加しているので回収措置に万全を期し、早期解消に努めるとともに、貸し付けに当たっては当該貸付制度の趣旨を十分説明し、収入未済の発生防止に努めることとの御指摘を受けたところでございます。
これに係る経過報告でございます。平成22年8月31日現在、母子福祉資金元利収入では1,250万2,210円、寡婦福祉資金元利収入では136万354円が収入済みとなっております。
次に、雑入(違約金)でございますけれども、59万3,000円が収入済みとなっております。
その結果、これらの収入未済額の合計は8月末現在で3億6,780万3,434円となりました。これらの収入未済の原因は、病気や失業、事業不振などによる生活困窮によるものでございますが、収入未済の解消に当たりましては、一斉催告に加えて母子自立支援員や償還協力員による個別指導や家庭訪問などを行ったところでございます。また、貸し付けに当たりましては、制度の趣旨説明を徹底するなど未収金の再発防止に鋭意努めたところでございまして、今後とも収入未済の解消に努めてまいります。
以上で説明を終わります。よろしく御審査くださるようお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) これより質疑を行おうと思いますけれども、ちょうど12時でございますので、質疑は午後にしたいと思います。
暫時休憩します。
午前11時58分休憩
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午後1時1分再開
◯委員長(宍倉 登君) 休憩前に引き続き審査を再開します。
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平成21年度千葉県一般会計歳入歳出決算、平成21年度千葉県特別会計母子寡婦福
祉資金歳入歳出決算及び平成21年度千葉県特別会計心身障害者扶養年金事業歳入
歳出決算関係
◯委員長(宍倉 登君) これより質疑を行います。質疑はありますか。
江野澤委員。
◯江野澤吉克委員 それでは、質問させていただきます。
待機児童解消のための施設整備の促進について伺いたいと思います。厚生労働省が発表したこの4月1日現在の保育所の待機児童者数、昨年と比べて891人増加したということでありまして、2万6,275人となってるというようなことであります。東京都が8,435人、最も多く、神奈川県が4,117人で2番目、我が千葉県は80人ふえまして1,373人、大阪に次いで全国で第5番目であるということであります。少子化というわけですけれども、特に都市部においてマンション等の建設、また子育て世代の人口がふえているということと、さらに景気の影響やライフスタイル、そうした変化による女性の社会進出が進んだことなどによりまして、保育所の要望というものが非常に高まってるというようなことであります。だれもが安心して子を産み育てやすい環境の整備というのが急務になっているということであります。県では、保育所の待機児童解消のためにどのような対策を打ってるのかというようなことをお伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課長、飯田でございます。
都市部を中心に保育需要が高まっていることは委員おっしゃるとおりでございます。県では、保育所の待機児童解消のために国から交付されました安心こども基金を財源に、保育の実施主体であります市町村と協力して保育所の緊急整備を実施しております。昨年度は28カ所において、定員にして1,197名分の整備を行いました。今年度は安心こども基金に基づく整備事業として35億4,400万円、そして県単上乗せとして11億円の予算を計上しておりまして、整備の促進を図っているところでございます。先月末現在での整備の計画でございますけれども、賃貸物件を含みまして58カ所、定員にして2,700名分の整備を予定しております。
それから、来年度以降については安心こども基金の動向が大きいわけですけれども、延長について国のほうで方針が決まっておりますので、この辺の動向を見きわめながら、来年度についても引き続き努力してまいりたいと考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 江野澤委員。
◯江野澤吉克委員 やはり景気の動向といいますか、社会状況の変化というものについて非常に厳しい社会を迎えている現状でありますので、そうしたことによって、夫婦共稼ぎというものもこれからふえてくるんじゃないかな、こういうことが予想されますので、待機児童解消について十分また力を入れていただきたい、このように思います。
要望といたしまして、不況の影響もあり、子供を保育所に預けて働きたいと思ってる親はやはりふえ続けているということであります。特に都市部においての状況はやはり深刻であろう、このように考えます。保育所の創設、そして増築などによりまして、より一層の定員増を図るとともに、既存の施設の有効利用なども含め、希望する子供たちすべてが保育所に入れるよう努力をしていただきたいということを要望いたしたいと思います。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
亀田委員。
◯亀田郁夫委員 1つお伺いしたいんですけど、地域医療再生基金なんですけれども、今、医療圏の中に銚子市立病院が入ってると思うんですけども、あれが閉院されて、また開院をされてると。そして、今、これ、21年なんですけども、その中で県の支援として、支援のお金が出てるかどうかをお伺いしたいと思います。これ、21年、あるいは21年は過ぎて22年なんですけれども、出てるかということを1つお伺いしたい。
それと、それは何に対して幾らかということで1つお伺いしたい。
それと、今、銚子市立病院がどのような状況なのかをお伺いしたい。
それと、今の銚子のあそこの病院がどういうふうになってて、これから県としてはどのような支援をされていくのか。あるいは、市でやってるものだと思うんですけども、どのような支援、やってくのか、それにはどのぐらいかかるのかを、とりあえず、それを1つお伺いしたいなと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 医療整備課の高橋でございます。お世話になります。
銚子市立病院についての御質問でございますが、地域医療再生計画の中の香取海匝地域再生計画の中で銚子市立病院の再開と、それから救急医療等の機能の再開等についてはテーマの1つとしてなっているところでございます。再開につきましては、県の支援といたしましては、いわゆる県費の支援はしてございません。あくまでも現時点では、まず再開に向けてのいろいろなアドバイス等の支援をしてまいりました。今後でございますが、今後は地域医療再生計画の枠組みの中で、1つには、地域医療再生計画の中での地域連携病院の施設等の整備事業、この中で今後再開したばかりの銚子市立病院がより機能を拡充していくための支援をしていく予定で考えてます。そしてまた、人的支援といたしましては、旭中央病院に地域医療支援センターを設置いたしまして、そこから銚子市立病院を含む地域連携病院への医師の派遣ということで2段構えでの支援を考えてございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 亀田委員。
◯亀田郁夫委員 今の銚子の病院はドクター何人でナース何人ぐらいで、どのぐらいの規模でやってるんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 今、銚子市立病院につきましては、常勤換算で医師が3名の状態、そしてナースについては、申しわけございません、ちょっと手元にございませんので、後で御報告したいと思います。という状況で、外来のみの再開をしているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 亀田委員。
◯亀田郁夫委員 ありがとうございます。いずれにしても、外来のみの診療ということで、これから本当に力入れてかないと、せっかく再開したものがまたおかしくなっちゃう。あるいは、九十九里とか、医療センターとか、これからつくっていくのには本当かなりな力を県が入れなきゃいけないなということを改めて思ってるんですけども、その中でやっぱり医師不足、看護師不足、これは今でも大きな課題です。医師の場合には、これは国がどうにかする、県でこれからすぐどうにかしようというと、なかなか集まらない。やっぱり国の政策が1つある。ただ、看護師に関しては、やはり本当に働く──これから高齢化になってくると、やっぱり介護もそうですけども、看護というところからも非常に人が不足してくることはもうわかり切ってることで、その中で、去年、21年度で奨学金を何人ぐらい、どういう形の種類の奨学金があって、何人のナースを奨学金で集めてきたという言い方おかしいけど、増強してきたかをちょっと伺いたい。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 看護職員の修学資金についてお答えいたします。
看護師と保健師、あるいは准看護師を対象といたしまして、本県では保健師等修学資金貸付事業というのをやっております。これは県内の病院等に5年間従事することが貸し付けの条件ということで、例えば看護師、保健師につきましては、民間では月1万8,000円、公立では1万6,000円、准看護師にあっては民間では月1万500円、公立では7,500円というような貸付金を、それぞれ修学資金を貸与してるところでございます。実績といたしましては、平成21年度貸付者数は478名でございます。うち新規が200名という状況でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 亀田委員。
◯亀田郁夫委員 480名で、これ、決算幾らだったんでしょうか、奨学金の額というのは。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 決算額として9,363万円でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 亀田委員。
◯亀田郁夫委員 ありがとうございます。いずれにしましても、今のこの480名で、これからまだ、本当に集めてくるにはいろんな今規制もありますけれども、そういうのを取っ払いながら、やはり奨学金を増額でもしながら集めるということが今すぐにとっては有効な手段だと思いますので、この決算は今のこれですけれども、今後の予算に関してはその辺のところの増額もお願いしたいなという要望をお願いしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
◯委員長(宍倉 登君) 天野委員。
◯天野行雄委員 天野です。1項目御質問させていただきます。
内容は生涯大学校についてであります。今、千葉県内では5つの学園、6つの校舎で行われておりまして、運用する費用のほうは3億850万円ぐらいというふうになっておりますが、基本的な部分なんですが、生涯大学校の目的の部分についてもう一度ちょっとお答えいただきたいということと、もう1つは、生涯大学校に入る募集の制限といいますか、条件なんですが、実際、募集定員に対して今何名ぐらい21年度で参加をしているのかどうか。
そして、1人当たり単価は、実際、参加の授業料が年間1万8,000円、参加者が払ってるわけでありますが、それを引いた中で1人当たりのかかっている単価についてお伺いをしたいと思います。
関連をして、対象者の年齢の制限等ありましたらお答えいただきたいというふうに思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 高齢者福祉課長の横山でございます。委員の質問にお答えいたします。
まず、生涯大学校の設置目的でございますけれども、生涯大学校につきましては、高齢者に社会環境の変化に順応した能力を再開発するための学習の機会を提供するということを通じまして、高齢者みずからが社会的な活動に参加すること、そして生きがいの高揚に資することということを目的として設置されたものでございます。簡単に言いますと、生きがいを高揚させるということや社会活動の貢献というものを1つ設置目的として設立されたという、こういった設置目的となっております。
それから、次に定員と入学状況ということでございますが、これは各学園によって、かなり人数の違いがございますが、トータルでお答えをさせていただきますと、全部の5学園6校舎の一般課程の1学年当たりの定員でございますが、1,435人という定員になっております。一番多い一般課程、このほかに通信課程と専門課程がございますが、一般課程で申し上げますと1,435人、これに対して応募者の数でございますが、2,175名の応募がこの22年度の入学においてはございました。そして、現実に入学をされた方ということでございますが、1,333人というような状況となっております。
次に、1人当たりの単価がどのぐらいになっているかという御質問でございます。学生1人当たりに要した経費でございますが、これを単純に、先ほど先生がお話のあった生涯大学校にかかっている経費をすべての入学者の学生数で割り返したもの──現在在籍している数ですね、3,483名になりますので、その人数で割り返しますと、1人当たりの経費は年額で8万8,593円ということになります。
それから入学条件でございますが、これは60歳以上ということで基本的に運用させていただいております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 天野委員。
◯天野行雄委員 ありがとうございました。目的のほうは、1つには生きがいの充実ということ。それは生涯学習というような観点でいいのかということでちょっとお伺いしたいと思います。
それとあと、地域での生涯学習のリーダーなり地域でのボランティア等の部分を強化をしていこうということで理解をいたしました。その中で、先ほど定員の制限の部分で言うと、生涯学習というのを1つの形として見た場合ですが、60歳という考え方についてどうなのかなというふうに思います。生涯学習という観点で言えば、生涯を通しての学習なり、いろいろなことを経験しながら人生の中で学習しながら生きてくという、そういう観点で言うと、本当に60という数字がいいのか、60歳という年齢がいいのかどうかという部分はちょっとお伺いをしたいというふうに思います。
今、定年退職して地域に戻ったときが60というふうな設定で考えているのかもしれませんが、それが本当に学習すべきタイミングなのか。逆に定年退職をする前に、また地域の中でその方々が活動するための支援を事前にしていくという観点も私は必要かというふうに思うんですが、そこら辺の事前の部分での取り組みをするというような考え方はどう考えてるのかお伺いをしたいというふうに思います。やはり地域の中で活性化をするリーダーをつくっていくという観点で言えば、60前にチャンスをつくるべきだと思います。
もう1つですが、これ、市町村でも生涯学習のほうは取り組みをしていると思うんですが、いろんな学校を設置をしています。その中で千葉県と市町村との役割分担についてどのように考えているかをお伺いしたいというふうに思います。確かに市町村が実施してない場所もありますから、県の生涯学習という観点での取り組みは必要だというふうに思いますが、逆に地域の中での次の形で、地域の活性化なり地域の活動にそれを反映していくという観点、視点での生涯大学校の役割も考えるべきだと思うんですが、そこら辺についての考えもちょっとお伺いをいたします。
あと、先ほど話あった地域での活動の強化という部分で言えば、一般課程や専攻課程があるわけでありますが、一般課程を卒業した人が専攻課程に入るということでありますけど、その中で専攻課程に入学する人が地域での指導者なり、またボランティア活動の取り組みなど、実績の確認をしているのかどうかもちょっとお伺いをしたいと思います。
もう1つだけ、一般課程や専攻課程の卒業生の方の地域での活動等の取り組みの把握をしているのかどうかもお伺いしたいと思います。
ちょっと多くなってすいません。
◯委員長(宍倉 登君) 高齢者福祉課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 高齢者福祉課です。
まず、60歳と生涯学習という視点でどのように考えるかということの御質問でございます。生涯にわたって、いわゆる学習を続けていくというような視点での生涯学習の視点に対しまして、とりわけ、この生涯大学校は開設が昭和50年ということもありましたので、これからの高齢期の中で、いかにその方々が、高齢期を迎えた方々が生きがいを持って過ごしていくかという、そのような目的に着眼されて、政策的に国が進める、いわゆる長寿社会を見据えた政策の一環として県としても取り組んできたという経過がございます。60以前の方にもというのは確かに大切な視点だというふうに考えていますので、私どもが、今は国庫の事業というのはなくて廃止いたしましたけど、県といたしましても、団塊の世代の方々が地域にデビューしていくための、それを支援する事業などといった事業を実施してきたところでございます。生涯大学校については、定年退職をし、そして社会から、そして地域へ出ていくというような方々の支援をしていくというようなところで、これからもその役割が期待されているところだというふうに考えているところでございます。
次に、市町村との役割分担という御指摘でございましたが、確かに昭和50年にスタートしたときには、まだまだ市町村において、このような高齢期を迎えた方の学習の場が必ずしも多くあったとは言えなかったかと思います。委員御指摘のとおり、大分市町村にも生きがい活動の場などといった、いきいき大学とか、長寿大学とか、さまざまな、こうした生きがいづくりの場というのはつくられてきたということも事実かと思います。そういった中で、県といたしましても、今、現に、これからの県としての役割というのを考える必要が出てきているというふうに認識しております。そこで県では、一昨年になりますけれども、県の社会福祉審議会のほうに、今後のあり方をどのようにしたらよいかということについて諮問をしているところでございます。こちらの答申を踏まえて、さらに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
それから、委員御指摘のとおり、これからの生涯大学校のあり方として、地域活動の担い手となるような方々を輩出していくというのもやはり非常に重要な役割だというふうに私どもも考えております。そんな中で、生涯大学校の学生さんの地域の実績ということでございますけれども、具体的にその活動状況を現在では詳細には把握しておりません。ただ、実際には市町村単位で卒業生の皆さんが福祉会などを立ち上げられて、社会福祉協議会のボランティア登録を行って社会的な活動をやっていらっしゃったり、あるいは卒業生の方々が中心になってNPOを立ち上げまして社会活動をやっていらっしゃったり、あるいは卒業生個人として、地域のさまざまな社会活動に参画しているという状況は個別にいろいろと話を承っているところでございます。
また、県では、そういう意味でも、これからはさらにこうした大学の卒業生の方々が活動する場としての市町村との連携というのは非常に重要だなというふうに考えておりまして、ことしから市町村との連絡会議などといった会議もつくったところです。市町村で具体的にどんな社会活動のニーズがあるのか、こういうことを市町村とよく連携をしながら、卒業生の活動をしやすいような環境をつくっていこうというふうに考えてるところでございます。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 天野委員。
◯天野行雄委員 ありがとうございました。その中で自分も──団塊の世代の方もどんどん地域に戻っているわけでありますが、やはり地域に帰る前に、その辺はワンステップとして、このような生涯大学校なり、そこら辺で経験をした中で、地域の中でどんどんいろんな活動に取り組めるような条件整備をきちんとしていくべきだというふうに考えております。
特に開校時間の関係をちょっと調べたところ、京葉と東葛では土曜、日曜の開校もしているということでありますが、他の3校については平日のみの開校です。それも平日でも夜間があればいいんですが、昼間の10時から12時、13時から15時というようなパターンでありますから、先ほどのお願いも含めて、60歳以前からそのような取り組みもできるという形をぜひ御検討いただきたいというふうに思います。特に2年間いるわけでありますから、本人負担は1万8,000円、年間かかったにしろ、1人当たり8万8,593円の倍──これは平均でありますが、費用がかかってるわけでありますから、ぜひその中で千葉県の役割として、また、地域のリーダーをどんどんその中で育てていくというような観点でぜひ取り組みをしていただきたいというふうに思います。特に千葉県は高齢化率が今全国で2番目のスピードで進んでいる県でありますから、どんどんそのようなニーズが高まっていくと思いますから、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
また、1つ案として、地域での活動を把握をしてないというようなことでありましたが、中にはいろんな登録制で取り組んでる人もいるという回答でありましたけど、ぜひ一般課程を卒業して、今ちょっとお話にありましたとおり、ボランティア登録制度のようなものを卒業生の中でつくっていって、市町村からの要請にこたえられるような組織をつくっていったり、また、いろんな情報発信をしていって、地域リーダーになってもらえるような条件整備をその中で取り組んでいただけるような仕組みをつくっていただいたらいいのかなというふうに思ってます。
また、専攻課程もあるわけであります。一般課程を卒業して、ぜひボランティアなり地域でのいろんな諸活動を通して、その後にもう一度ワンステップとして入れるような仕組みにしていけば、おのずとそのような形で歯車がつながっていくというふうに思いますので、必要な検討もお願いいたしまして、私からの質問は終了させていただきます。よろしくお願いします。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 主要施策のページで質問をさせていただきます。
まず、41ページの千葉県医療実態調査業務をされておりますが、これが今年度見直しされます千葉県の保健医療計画の基礎となるものだと思うんですけれども、ここに「医療実態を把握した」と書かれておりますが、その状況について教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。千葉県医療実態調査の概要につきまして回答させていただきます。
委員の御指摘のとおり、この実態調査につきましては、今年度で終了いたします保健医療計画の次期計画を策定するために本県の実態の把握を行うということを目的として実施をいたしました。その内容でございますが、2つございまして、1つは患者実態調査というものでございまして、これはある時点の1日、昨年の11月25日の1日で県内のすべての病院に入院されてる方につきまして実態を調べさせていただきました。概要、いろいろあるんですけども、例えば疾患群別に見た場合は、一番多い疾患が、入院してる疾患でございますが、精神及び行動の障害という方が約22%いらっしゃる。それから、その次が循環器系の疾患が18.4%、それから、いわゆるがん、新生物という患者さんが11.4%ということで、この1、2、3につきましては、どの二次医療圏についても、ほぼ上位3つというような、そういう状況でございました。
それから、患者の流動状況につきまして、二次保健医療圏ごとの圏域の外部への流入、流出というものを調べてみたんですが、例えば圏域外への患者の流出につきましては、市原から千葉地域への流出、あるいは印旛から東葛南部への流出、こういったものが多く見られたということ。それから、一方、他圏域から流入を見てみますと、千葉県は東京都に接してるということもございまして、県外から東葛北部や東葛南部、こちらのほうに流入してきている患者さんもかなり多くなってるというような状況が見てとれました。
それから、もう1つの内容で医療施設の設備調査というものがございまして、これは各病院の中の医療施設や診療体制のほかに、かかりつけ医との連携状況等につきましても今回調べさせていただきました。その中で、今後、高齢化が進展しまして、大切になってくると思われます在宅医療の関係につきましてですが、在宅医療を実施をしているといった病院が約30%、逆に実施してないという病院が67%ということで、まだまだ在宅医療に着手してる病院が少ないんだなという状況がございました。その実施してる割合が高かった圏域というのが、安房地域や市原地域では約半数の病院が在宅医療を実施してるというような状況にございました。
それから、病院の先生と、それから、かかりつけ医の先生との連携に関しても質問してございますが、こちらのほうでかかりつけ医との連携を実施しているという病院が70%ということで、こちらのほうはかなり進んでる状況が見えてまいりました。その内容でございますが、患者の紹介や逆紹介というのが約98%ございますので、こういった形での連携。それともう1つは、日を決めて勉強会などをやってるというようなことが27%程度。こういった形での連携をしているというような、そういった状況が見てとれたところでございます。現在、この調査の結果につきましては、もう少し細かな分析をしつつ、この結果を基礎資料としながら、千葉県医療審議会等におきまして、次期保健医療計画の策定に向けての検討、審議をしていきたいというふうに考えてるところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ありがとうございました。この中で全部質問したいんですけれども、時間がありませんので、1つだけ例にとります。これから保健医療計画を改定するわけですよね。作業するときに、一番初めに、この11月25日の患者の実態調査をした中で、疾患とか精神障害が22%ということですよね。そうなりますと、こういうお医者さんの数がどのぐらいから十分な──医療圏の中でどういう状況なんですか。多分足らないと思うんですけれども。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 現在いらっしゃる入院患者さんの状況を調べておりますので、その病院の中ではきちんと医療が提供できているということだというふうに思っております。ただ、先生おっしゃるように、精神の関係につきましては、精神科の先生のほかに内科の先生だとか、いろんな先生方がかかわってまいりますので、必ずしも精神だからって、精神科の先生が足りないということにはなりにくいのかなということで、何科の先生が何人足りないという非常に難しい問題がございますので、こういった状況を踏まえながら地域の医療計画体制につきまして検討していきたいというふうに考えてます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 それから、ちょっと気になったんですけれども、圏域外から受けているという、県外からの流れはどのぐらいあるんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
(堀江はつ委員、「じゃ、後で資料ください」と呼ぶ)
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) はい、わかりました。申しわけございません。
(堀江はつ委員、「いいです」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ぜひこの実態調査を踏まえた中で、きちんとして、できる保健医療計画の改定をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、その下に行きます。(3)の民・産・学・官共同ブレーメン型地域社会づくりということで、これ、肝入りで始めた事業なんですけれども、なかなか地域の中に広がりを見せていないような気がするんですけれども、その辺のとらえ方はいかがでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。引き続きまして、ブレーメン事業につきまして御説明させていただきます。
この事業につきましては、特徴といたしましては、地域住民の提案をベースにして未利用地の公有地などを活用し、かつ民間活力も活用しながら地域に必要なニーズを提供していくというような、そういった事業でございます。県につきましては、習志野市と共同で県営実籾団地の中に民間企業を誘致いたしまして施設をつくりました。この施設の中では、実際、21年度はオープン記念シンポジウムというのを秋に開いたんですけれども、そこでは、県の内外から市町村の職員であったりとか、あるいは地域で活動している民間の方々、そういった方々も集まっていただいて、そういった手法についての関心が高いんだなということを伺わせていただきました。それから、この施設の中では21年度中で、例えば専門家を招いての市民講座であったりとか、それから住民向けの生活教養講座ということで、例えば絵本の読み聞かせや夏休みの親子教室、こういったような事業を展開をしまして地域の皆様方に喜ばれているというような状況にございます。
先ほど堀江先生おっしゃられたように、なかなか地域に広がっていかないんではないかということなんですが、地元の習志野市ですけれども、こういった特徴というんですか、手法を生かして、市の用地を無償提供した上で障害者や、それから高齢者、それから福祉の交流を目的とした複合施設の整備というものを図るということで、民間の活力を利用した施設の整備を計画し、実際に社会福祉法人が選定されて23年度から事業を実施するというようなことで、少しずつではありますが、こういった手法をまねて広がってきてるのかなというふうに考えてます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 私も習志野の実籾にあります施設をちょっと見させていただいたんですけれども、今、習志野市だけは大変燃えてるんですね。ところが、これはやはりほかの県内にも全体に広げていくということが目的だと思うんですよ。そういう中で、今後、どのように県内の各地域の中でこれを広げていこうと思うのか。その辺の状況だけ聞かせてください。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) お答えいたします。
堀江委員のおっしゃるとおりでございます。昨年度の下半期から本年度にかけまして、日大の生産工学部のほうとタイアップいたしまして、県内の複数の地域を抽出いたしまして、高齢者が日常利用する施設として、例えばスーパーだとか図書館、公民館、福祉施設、こういったところの配置状況とか利便性、こういったものについても少し調査をしました。それから、現在使われていない公共施設の活用事例、こういったものにつきましても若干調査をしておりまして、こういったものは今後、ほかの市町村のほうにも提供できるような形で進めてまいりたいというふうに考えてるところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ぜひ、これ、とてもいい事業なので、特に民間の社宅等が廃止になってますので、壊す前にできたらその辺を有効活用しながら、このブレーメンの形の中での事業ができたらいいなと思いますので、その辺も頭に入れながら、ぜひこれを拡大していただきたいと思います。
次に42ページ、地域生活推進支援事業なんですが、予算額7億437万4,000円ですよね。それに対しての予算執行額との差が2億ぐらいあるんですけれども、これはどうして残が残ったんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) 健康福祉指導課の椎名でございます。地域生活推進支援事業の不用額の質問についてお答えいたします。
地域生活推進支援事業で約2億1,000万円の不用額が生じていますけども、この事業につきましては5つの事業で構成されておりまして、1つが中核地域生活支援センター、それから地域福祉フォーラム支援推進事業というのがあります。それと、今回、不用額の出た主な事業は、このほかに、国の交付金により造成しました基金を活用いたします福祉人材確保対策事業で約1億5,600万円、福祉・介護人材就業促進事業で4,200万円、この2つの事業で不用額が約2億円出たということでございます。この事業につきましては、昨年の6月と9月補正予算によりまして対応したために事業のスタートがおくれてしまったということがございまして、これが原因ではございますけども、いずれにしても、この事業につきましては基金事業でございますので、今年度、またその基金の中に戻し入れまして活用することが可能でございますので、積極的に推進してまいりたいというふうに考えてるところでございます。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 今出ました1つは中核地域生活支援センター事業の関係なんですけれども、これ、予算が減らされてますよね。その辺のところ、ちょっと、なぜそのようになってきているのか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉指導課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) お答えします。
中核地域支援センターにつきましては、平成16年に事業を開始したわけでございますけども、その当時につきましては、介護保険で言う地域包括支援センターといったような、障害のほうも地域協議会といったものがございませんでしたので、県が365日24時間体制でということでスタートしたわけでございます。この間、こういった事業が国の施策によって対応されてきたということもございまして、中核センターのあり方研究会というのを立ち上げまして検討した結果、基本的にはこういう地域住民に近いところで市町村がやるのが基本的に望ましい。しかし、それまでの間は、やっぱり県として広域的にやる必要もあるといったことがありまして、これを見直して、若干でございましたけども、減額させていただいたということで、この中核センターの必要性については県として十分認識してるところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 そうしますと、いろいろの制度の中で仕事量が減になってきた分を減らしたと理解してよろしいんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉指導課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) 中核センターに寄せられる相談件数については従来から減ってるわけではございませんけども、それぞれの持ち分に応じて仕事を進めていくことが肝要であろうという考え方の中で、そういった市町村にお願いする部分もして、市町村に対する後方支援を中核センターのほうで行っていこうということで今進めてるところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 これから大変、第二次の地域福祉計画を見ても、小域福祉圏にずっと基準が置かれてきて、そういう小域圏の中で福祉をやっていこうという形になってきてますよね。その中で幾ら計画を読み取っても、中核地域生活支援センターはある程度広域ですから、そういう中での専門性がなかなか見えてこないんですけれども、そして今の説明ですと、相談は多くなっているけれども、そこのところはいろんな部分にあるから、そこが減ったから、そういうふうな形で私は予算が減ってきてるというようにどうしても理解、とれるんですが、しかしながら、ここが今いろいろなところで、障害者も高齢者もそういう差がなく、いろんな相談が来ていることに、相談件数が多くなってきてると思うんですね。そういう形の中では、この中核地域生活支援センターは今後廃止の方向で検討していくのか、これを充実していくのか。課長さんがお話できるかどうかわからないんですけれども、その辺の方向性というのはどうなんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉指導課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) 当面は現行センターの維持継続を考えております。
(堀江はつ委員、「当面ね。続きはいいです、また後でやりますから」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 じゃ、これは話しててもあれですから、結構です。
次に行きます。疾病対策、51ページ、これが予算額から増になった原因を教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(藤崎疾病対策課長) 疾病対策課の藤崎でございます。
51ページの感染症対策事業の予算額と予算執行額の差額の理由についてという御質問ですけれども、これにつきましては、この中の感染症対策のうちの、前年度はいわゆる新型インフルエンザが流行したことに伴いまして、新型インフルエンザ接種にかかわる低所得者の経済的負担の軽減を図るための費用負担軽減事業、こういったものを実施してまいりました。ところが、この新型インフルエンザの流行が本年1月以降に急速に終息する方向に向かいまして、被接種者の接種意向というものが急激に低下してまいりました。そういったことから、この新型インフルエンザワクチン接種関係の予算額を30億5,796万9,000円、こういったものを確保しておいたところなんですが、予算執行額として1億2,156万にとどまって、結果的に約29億円の差額が出てしまって、こういった執行残というような形になってまいりました。ことしの1月から新型インフルエンザの接種対象者が健康成人まで拡大されまして、4月以降も接種が継続されて現在まで続いております。この29億円の差額のうち10億円につきましては、繰越明許費という形で22年度に繰り越しをさせていただいているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 その件はわかりました。
次の結核住民検診の関係ですけれども、ちょっと気になりましたのは受診率の大変低いことなんですね。この辺の取り組みはどのようにされているんでしょうか。私はこの間、病院局の病院の看護師さんが結核が発見されたというようなことでちょっと私は気になったものですから、これの結核の対策について教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 疾病対策課長。
◯説明者(藤崎疾病対策課長) 結核住民検診の実施状況なんですけれども、これにつきましては、平成20年度につきましては対象者数が155万人余りのところ受検者が33万人余りということで、受診率は21、19年度につきましては対象者が182万人余りのところ受診者が42万人ということで受診率は23%余りということで、いずれの年も受診率に余り大きな変化はございません。この住民検診といいますのは、市町村長の責任において結核の検診をやっていただいてる、そういった部分なので、なかなか自営の方とか、そういった在宅の方々の結核の検診率というものが上がってこない状況にございます。今後とも市町村に対して受診率の向上に努めるよう指導してまいりたいというふうに考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 時間がないので次に行きます。55ページ、児童家庭課なんですけれども、要保護児童対策の関係で、今大変児童虐待の問題が大きく取り上げられているんですね。そういう中で、里親の問題について資料をくださいということで数字をいただきました。入所する方が1万2,544名いる中で、里親に預けられるのは1割強なんですよね。そういう部分で、里親に対する対策をどのように進められているのかお尋ねします。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 全体の社会的養護の子供たちの中で里親さんのほうに委託される比率が1割強、堀江先生のおっしゃるとおりで17.2%が直近の数字でございます。その中で、家庭的な環境で養育をしていただく里親制度については非常に重要だと考えておりまして、県でも推進のための施策をいろいろやっております。
まず1つは、各児童相談所に里親対応専門員を1人ずつ配置して、里親さんたちの相談等々に当たっております。それから、たった1名ですけれども、里親委託推進員という方を中央児童相談所のほうに配置いたしまして、委託先の開拓やマッチングなどの支援を行っています。
それから、里親団体、里親会さん等、それから里親支援のNPOが先ごろ立ち上がっておりまして、そういったところと協力しまして、里親支援のための里親サロンですとか里親大会、そういった行事などをやっております。ただ、里親さんに関しましては、まず、子供とのマッチングの部分が結構大変なことがございます。それからあと、実際に委託した後の児童相談所のフォロー、支援についても非常に難しい問題が多うございます。ただ、先生おっしゃるとおり、里親への委託の子供たちを少しでも割合としてふやしていくというのは重要なことだと考えておりますので、今後とも充実に取り組んでまいりたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 これは1つの事例なんですけれども、7月まで預かっていたお子さんが、4月に幼稚園に入れようと思いました、4歳のお子さんを。それで公立の幼稚園にお願いに行きましたところが、事例がないからだめですと言って里親さんは断られたそうです。それでしようがないから、あちこちの幼稚園を回ったら私立の幼稚園で受けてくれたというお話を聞きましたけれども、本来だったら、そういうときには、だめです、そういう事例はないからということじゃなくして、私は、公立がそこを受けるべきではなかったのかなと思うんですけれども、その見解はいかがでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 里親制度に対する理解、協力等々がまだまだ不足しているということ、先生の話で改めて思いました。公立の保育園、公立の幼稚園が率先してやるべきだと。公立、私立問わず、そういった里親さんの委託を受けているお子さんだからといって入れないということ自体がやはり非常に問題だと思います。また状況などは詳しくお聞きした上で対応していきたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 既にそのお子さんはもう家庭に帰ってしまったんですけれども。そして今、結婚、離婚が大変早いんですよ。ですから、何か言い方悪いんですが、御兄弟もすべて男親が違うんですね。そういう大変複雑な家庭の中で育っているということもありまして、どうしても幼稚園に入れて、しっかりと育ててあげたいという里親の気持ちが全く公立の幼稚園では通じずに私立の幼稚園で受けてくれたというようなことでお電話があったものですから、その辺は幼稚園ですから、ぜひ総務部と、学事課と相談をされて、しっかりとした対応をしていただきたいと、これは要望をしておきます。
次に、先ほど監査からも指摘がありました56ページの、特別会計にもあるんですけども、母子寡婦基金の貸し付け状況について、これは毎年指摘をされ、私も監査をしたときに、これ、何とかならないかということでいつも質問をしているんですけれども、この貸し付けの推移は、これ、19年から20年、どんな状況になってますか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 19年度からの母子寡婦福祉資金の貸し付け状況の推移についての御質問でございます。
まず、19年度でございますが、貸付件数にして775件、額にして3億7,396万5,000円の貸し付けでございました。平成20年度は652件、額にして3億1,777万2,000円でございます。そして、直近の平成21年度は585件、額にして2億9,716万2,000円でございます。貸付件数、額、ともに年10%ぐらいの割合で減少しているという状況にございます。平成20年度については、柏市に、中核市になった関係で貸し付けの事務自体を移管しておりますので、柏市の占める、大体5%ぐらいなんですけれども、それぐらいの分は自動的に自然減というか、そういった形でございますけれども、それを抜きにしても、やはり20から21は5%ぐらい落ちてるという状況にございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 今、経済状況が大変な中で、学校では授業料の滞納だとか、いろいろある中で、やはり母子寡婦基金というのは、本来だったら資金は貸し付けがふえるべきかなと思うんですけれども、その辺で毎年きちんと収納率を上げなさい、未済額を減らしなさいと言われている中で、貸し付けのときにいろいろ説明してますと先ほど書いてありましたけれども、そういう部分での対応の中で、借りづらいという部分は出てきてないんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) まず、決してそのようなことはございません。ただ、貸付件数自体が減少していることは割と全国的なトレンドというか、全国的な傾向でございます。理由は私どももはっきりと分析しておりませんが、いろんな、返さなくてもいい奨学資金制度等々、民間でも随分充実してきていますので、そういったところにいっているのかと。母子寡婦資金の場合は修学資金関係が9割ですので、こういった他制度の動向というのも相当影響しているのかなとは思います。貸し付けの申し込みがあったものについては、審査会で決定しておりますけれども、審査会で不承認になるというケースは当年も1件でしたし、ほとんどないと聞いております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 最近の欠損金はどんな状況ですか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課でございます。
未済額については相当にふえてございます。今年度、21年度末における未済額は3億8,225万8,998円でございます。これは前年度と比較しまして1,502万7,836円の増となっております。このほかに違約金というのがございまして、こちらのほうの未済額が6,983万1,021円、これも前年度と比較して433万7,584円の増でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 ここのところで私は、収納するのに、これ、各健康福祉センターに全面的にお願いしてませんか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 償還の指導という面では健康福祉センターの母子自立支援員と償還協力員の方が中心にやっていただいておりますが、収納の事務に関しては、基本的に違約金以外は本庁のほうで電算システムによる集中処理をしております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 そのセンターで償還の指導はどんな形でやられているか御存じでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) うちのほうで一斉督促の月間というようなものを設けておりまして、各センター、その計画に沿ってやっております。まず、8月ぐらいに一斉督促をします。その時点で2カ月以上の滞納がある者全員ということです。そして、その状況を見て9月に一斉催告ということで、それでもなおかつ返していない者に文書で一括で催告をします。ここまでが本庁の主体の業務です。
それ以降、先生御質問のセンターでの対応になりますけれども、面接の呼び出しをいたします。これが大体11月ごろでございます。これが大体749件、昨年はやっております。そして、電話で解決がつかないものについては410件ほど世帯を訪問、これは自立支援員と償還協力員でやっております。それからあと、呼び出して指導するのが約184人ぐらいやっております。そして、償還指導して確約書を出してもらったりというようなことをセンターでは主にやっております。その後、また年明けまして1月になって、それでも入らないというのがほとんどですので、それについては保証人さんへの償還指導の依頼を各センターがやっております。それから、保証人さんに債務の履行請求をするというのが大体2月下旬ごろで、それで大体一連の滞納整理の強調行動が終わるようなことでやっていただいております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 細かいこと聞いてごめんなさい。これ、地域の中で面接呼び出し749件ということなんですが、全体の何%に当たりますか。また、保証人に対する償還指導してますよね。これでどのぐらい返ってきましたか、保証人から。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) まず、749人が全体の中でどれぐらいかというお話ですけれども、冒頭の7月に一斉督促をする人数というのは1,300人前後でございます。そのうちの749件というふうに考えていただければと思います。
それからあとは、償還指導を実際にしたのが184名、どれぐらい返ってきたか、あと保証人さんの475件、これでどれぐらい返ってきたかというのは、ちょっと手持ちの資料が現在ございませんので、申しわけありません。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 できたら後で教えてください。確かにこれ、大変な額なんですよね。ぜひ頑張っていただきたいと。
次に行きます。59ページ、障害福祉課の関係ですけれども、この中に障害者の工賃アップのための事業ということで2法人に3,561万3,000円のお金が出ているんですが、これを具体的に教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(乗越障害福祉課長) 障害福祉課の乗越でございます。
平成21年度の障害者の工賃アップのための事業につきましては、大きく分けて2つございまして、1つが経営者養成研修業務委託ということで、この事業の内容につきましては、授産施設の施設長などに対して、経営者として求められる知識や心構えなどを習得してもらうために座学や職場研修事業などを実施するものでございまして、こちらの事業が約598万円、そして、もう1つが特定非営利活動法人千葉県障害者就労事業振興センターへの業務委託でございまして、こちらの事業は障害者の福祉施設の販路拡大のための合同販売会の開催、また、その施設の指導員等の施設向上のための研修、こういった事業につきまして2,956万円、この2つの事業から成っております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 そのことによっての波及効果はいかがでしょうか。現状で結構です。
◯委員長(宍倉 登君) 障害福祉課長。
◯説明者(乗越障害福祉課長) それぞれの事業の成果ということでございますが、経営者養成研修に参加した施設の中には、平成21年度の工賃が前年度比で3割増となるような施設もございまして、多くの施設で工賃が向上しておるところでございます。また、就労事業振興センターの業務の関係でございますが、こちらも合同販売会、また、その常設展の運営などによりまして800万円程度の売り上げがあったりですとか、また、施設等への受注業務の紹介などによりまして1,000万円を超える受注があったところでございます。また、その研修事業に参加した施設の中には工賃が前年度比で4割増となるような施設もございました。研修事業につきましては、すぐに成果があらわれるというものではないかと思いますので、また今後、こういった事業を受けたところで研修生同士の交流とか、そういったものも行われておりますので、少し長い目で見て工賃の今後の状況をまた追っていきたいというふうに考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 この関係で工賃3割増になったところの工賃の仕事の内容はどういうものでこのぐらい上がったんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 障害福祉課長。
(堀江はつ委員、「いいです、後で教えてください」と呼ぶ)
◯説明者(乗越障害福祉課長) はい。後ほど、じゃ、報告をさせていただきます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 次に、70ページに行きます。70ページに衛生指導課で環境衛生関係施設監視員の指導の施設件数と監視件数が書かれているんですが、この監視件数はわかったんですが、この結果について教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(渡辺衛生指導課長) 衛生指導課の渡辺でございます。環境衛生関係施設の監視指導結果につきましてお答え申し上げます。
理容所、美容所、クリーニング所などの環境衛生関係施設の監視指導につきましては、監視指導実施要領に基づきまして毎年実施してるところでございます。昨年度の監視指導結果につきましては、理容所及び美容所でそれぞれ1施設、合計で2施設に対しまして、文書により改善指導を行ったところでございます。その内容につきましては、理容所につきましては、器具や手指の消毒を徹底するなど衛生管理について指導したもので、改善報告書を徴収するとともに立入検査にて改善を確認しております。また、美容所につきましては、無資格従事を確認したことから改善報告書及び始末書を徴収したものです。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。
恐れ入ります、先ほど堀江委員のほうから御質問いただいて答えられなかった部分ですが、医療実態調査の中で患者の流入状況が何%あったかという御質問です。全患者の約12%に当たります5,164人が県外から流入をしてきた方でございまして、それらの方々につきましては、どこからというのがわかりませんけれども、場所的には東葛北部が最も多く、その次に東葛南部の医療圏の病院に収容されている。続いて印旛、それから千葉というようなところに収容されている、そういう状況でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 衛生研究所・がんセンター研究局整備事業という形で、山下設計で9,410万設計が組まれてるけれども、衛生研究所とがんセンターとの話し合いがこの決算の中というか、前年度、何回会合を持たれましたか。それを聞きたいんです、第1点。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 健康づくり支援課の山崎でございます。
衛生研究所とがんセンター研究局の整備事業、こちらについて衛生研究所とがんセンターの打ち合わせということでございますけれども、これ、合築ということで設計事業を進めてまいりましたので、それぞれの新しく建てる建物の使い方、それぞれどこにどういったものを置くかというようなことについては、両研究所、研究局間含めまして何回か打ち合わせを行っております。打ち合わせのほうは、適宜私ども担当課が一緒に入りまして行っておりましたので、ちょっと今すぐに正確に何回というところが出てこないんですけれども、その時期に応じてですが、さっき言いましたような設計の部屋のレイアウト、そういったものを行いますのに山下設計を介して、この21年度でも数回打ち合わせを行ったというふうに記憶しております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 衛生研究所、今、神明町にある使ってる面積、そしてまた仁戸名の面積、教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 健康づくり支援課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 今現在の衛生研究所でございますけれども、仁戸名庁舎が5,724.8平方メートルでございます。神明庁舎が667.4平方メートルでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 私が言いたいのは、今の衛生研究所もかなり古くなってきて建て直しをしなきゃならないと、地元からの要望があるということは理解してます。それと同時に、がんセンターがやはり時代とともに新しい医療設備とか、勉強とか、いろんな第三セクター、産・学・官・民の関係の中で、今のがんセンターとしての機能がなかなか厳しいだろうと。そういうことを踏まえた中で、せっかく建てられる土地が建築基準法で面積が足らないから建てられないんだというのは、これはやむを得ないと思うんですけれども、今度の土地については、そういったことがないような形の中で多分場所も選定をされると思います。そういう中で、がんセンターと、先ほど言った何回会合を持たれましたかというのは、それとあわせた面積の中でどうあるべきかと。せっかく行政の財産ですから、やっぱりがんセンターはがんセンターだけじゃなくして衛研さんと一緒になった形の中で、その地区が活性化されるような形を考えていただきたいと。そのために今質問したわけです。ですから、何回持たれたというよりも、その面積ががんセンターからどういうふうな要望が出てるのかも実は知りたいわけですね。それは新しい、先ほど言った、今までのがんセンターも、これから建て直しの時期。全部、全面建て直しはできないと思うんですね、予算の関係で。増築、増床しなきゃならない。それは病院局の問題だと思うんですけれども、そういった新しい形の中でどう取り組むかといったときに、この衛生研究所のほうは建物が早く建てられますね、建築の予定とすると。多分そういう形になると思う。部長さん、いかがですか、戸谷部長。
◯説明者(戸谷健康福祉部長) 衛生研究所の建物の老朽化というのは非常に大きな問題になってますので、最優先の課題として私たちもとらえております。
◯委員長(宍倉 登君) 健康づくり支援課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 私どもも本当に衛生研究所、これ、老朽化が進んで耐震性にも課題があるということで進めてきてるところでございますので、委員御指摘の点を踏まえまして、いろいろな関係部局とも調整を進めてきたところでありますし、今後とも進めてまいりたいと思ってます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 ぜひがんセンターと合築云々と。建物が衛生研究所でもいいんです、私のほうは。要は、そこの中で利用しやすいような周辺の行政の、まして市と県とか、そういうことじゃないので、千葉県のやはりがんセンターですから、そういった一体という形の中で考えていただいた中で県民に喜ばれる形の研究施設もつくっていただきたいということでお願いしたいわけです。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
秋林委員。
◯秋林貴史委員 主要施策の成果に関する報告書で3点お聞きしたいんですけども、最初に健康福祉指導課さんで2点お聞きします。
民生委員事業がありますけれども、3億7,000万ほど執行されてますけれども、その中に民生委員活動の充実強化という項目がありますが、今、民生委員さんでいろんな問題を抱えていて、後任がいないでありますとか、個人情報保護の問題等でいろいろと課題が大きいかと思うんですけれども、どのような課題があるという認識のもとにどのような強化活動をとられたのか。その効果も含めて教えていただければと思います。
2点目ですけれども、生活保護事業の中に「自立を助長するための各種の扶助事業」とありますけれども、大変新規の受給者がふえてる中で、並行して自立を促すということが大事な事業だと思いますけれども、具体的にどのような自立を助長するための事業を行ったのか。なおかつ効果ですね。どのぐらいの方が自立できたのかを含めて教えていただければと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉指導課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) 健康福祉指導課、椎名でございます。
まず、民生委員の対策ですね、どういう認識してるのかということからお答えします。最近、民生委員という業務は、住民の生活状況の把握とか自立生活に向けた生活援助などが民生委員の本来の業務でございますけども、家族や地域のつながりが薄れていく中で、最近ではひとり暮らし高齢者世帯の見守りとか、子育てサロン、安全・安心パトロールなど、こういった地域活動がふえてきてるということがございます。また、個人情報の保護の関係から、必要な情報が民生委員の手元に届かなかったり、住民とかボランティアの方々との情報共有が難しいといったことで、なかなか活動がしにくい状況にあるということを認識しております。こうしたことが背景にありまして、民生委員がなかなかなり手がいないという状況にございます。平成22年8月1日現在でございますけども、千葉、中核市の船橋、柏を除きますと、定員が5,425人でございますけども、委嘱しているのは5,337名ということで、欠員が88名生じているということでございます。また、本年度、12月に一斉改選になるわけでございますけども、約、今、委嘱手続を進めてるわけでございますけども、この段階で160名の欠員が生じてしまうというような状況になっております。こうしたことがありまして、県では、国が年齢要件を改正したときに、県も年齢基準を、国が75歳未満ということにしたわけでございますけども、このときに県としても、65歳未満としていたものを69歳未満ということで、また、地域の実情に応じて選任できる年齢を72歳未満とするなどの年齢改定を行ったところでございます。こうしたことで民生委員の確保に努めてるわけでございますけども、民生委員につきましては、1期じゃなくて、2期、3期という長期に実施していただくことが望ましいというふうに考えておりますので、これ以上の年齢制限の緩和につきましてはちょっと難しいのかなというふうに考えているところでございます。
それから、次に生活保護の関係でございますけども、生活保護につきましては、ことしの9月現在ですけども、政令市である千葉市を除きますと、生活保護世帯が3万6,521世帯、人員で5万1,956人、保護率にいたしまして9.91パーミルということで、ここ急激に増加してるという状況にございます。各福祉事務所では、生活保護受給者に対しまして、生活扶助のほかに、必要に応じまして家賃代等の住宅扶助、それから義務教育に係る教育扶助、それから医療や介護に係る医療扶助、介護扶助を給付いたしまして最低生活を保障するとともに、ケースワーカーが家庭訪問を実施いたしまして、さまざまな生活指導、あるいはハローワークへ同行訪問して就労援助、こういったものを行いながら自立に向けた援助を行っているところでございます。こうした結果、平成21年度におきましては4,752世帯が保護の廃止ということになったわけでございますけども、このうち世帯主や家族の疾病の治癒、要するに就労開始、こういったケースが991世帯ございまして、保護廃止になった世帯の20%を占めているというような状況でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 秋林委員。
◯秋林貴史委員 民生委員さんの件なんですけども、いろいろと民生委員さんの話を聞いてますと、悲鳴に近い声が聞こえてきます。非常に仕事が多岐にわたっているということと、先ほど、生活保護の件についても大分関与してると思うんですけども、なかなか新規の受け付けがいっぱいでフォローができないということ。いろんな、逆に言うと脅されたりすることもあるというようなことで、非常に民生委員さんが苦労されてるというのが伝わってくるんですけれども、今の話ですと、対象年齢を引き上げるということで多少はカバーをしてるやに見えますけれども、実際その負担を軽減するとかいうことで、新たに若い人がどんどん民生委員になってくれるような環境をつくらないことには、地域福祉の最前線を支えてる民生委員さんが崩れてしまうと本当に地域福祉そのものがおかしくなると思うんですけども、もう一歩、民生委員さんを支援するような体制の強化といいますか、施策というのは特に何か考えてないでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉指導課長。
◯説明者(椎名健康福祉指導課長) 民生委員さんの方々につきましては、新任者研修、あるいは指導者研修といったような、あるいは民児協を通じた研修会を実施いたしまして、さまざまな業務の扱い方とか、そういったことについて研修をして支援してるところでございます。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 秋林委員。
◯秋林貴史委員 引き続き、もっといろんな具体的な工夫する必要があるんじゃないかと思いますけども、取り組んでいただければと思います。
続きまして、もう1点、健康づくり支援課さんのほうで、地域がん診療連携拠点病院のほうで施策を打たれておりますけども、その中で特に地域がん診療連携拠点病院に対する整備ということで、具体的には、松戸にも松戸市立病院が指定をされておりますけれども、今、県下で12の病院が指定をされてありますけれども、具体的な12の病院に対してどのような支援を金額ベースも含めてしているのか教えていただければと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 健康づくり支援課、山崎でございます。
御指摘の地域がん診療連携拠点病院への支援でございますけれども、地域がん診療連携拠点病院が現在県内に12病院ございます。こちらのうちの旧国立病院等を除きました9病院、こちらについては県のほうを通じて具体的な支援をさせていただいております。こちらについては、平成21年度は1病院当たり、大体平均しますと約1,400万円というところでの補助ということを実施をいたしております。その内訳といいますか、使い道なんでございますけれども、がん診療連携体制の強化、がん医療の質の向上ということを目的に、医師や看護師等がん医療従事者に対する研修、また、患者さんや御家族の相談に乗りますがん相談支援センター、また院内がん登録、こういったところに携わります病院の人件費に対する支援というようなところが主な内容になっているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 秋林委員。
◯秋林貴史委員 1病院当たり1,400万ということで、今、日本人の2人に1人ががんになると言われておりますけれども、その中で大事ながん治療に対応する連携拠点病院が1,400万というのは非常に少ないんではないのかなと。新しい機器自体を入れるにもとても足らないと思いますので、せっかく指定したんですから、何とかもう少しがん治療に積極的に取り組めるような支援策を打っていただければなと思います。その件だけ要望して終わりたいと思います。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 それでは、よろしくお願いします。全部で5項目ありますけれども、最初に2項目、医療費ということでまずお聞きします。
1つ目は、まず、子供の医療費の助成の年齢拡大については県民の要求も強くて検討を続けてきたところだと思っております。その結果、今年度、小学校3年生まで12月から行われるということになり、大変喜ばしいことだと思っているところです。子育て支援として、私たちも30年前から訴えてきたことで、ようやくここまで来たのかなとうれしく思っております。県民の要求が県政を動かしたということだと思いますが、知事はさらに小学校卒業まで拡大と言っているということに大いに頑張っていただきたいと思っております。
さて、きょうは、上乗せをしている自治体の拡大年齢まで現物給付化ができないかという視点からちょっとお尋ねをしたいと思います。私、市川出身ですけども、市川でも昨年から小学校卒業まで拡大をしております。お隣の浦安市は中学校卒業まで、そのほかのところでもいろんな形で県に上乗せをして年齢の拡大など行っているところなんです。ところが、今、千葉県は小学校入学前までですよね。そうすると、1年生になりますと償還払い制度と言いまして、一たん窓口で必要な額を払って、領収書を添付して、そして市役所に申請をして、そして数カ月後に返ってくるという形で大変使いにくいシステムになっているわけなんですけども、今回また、システムを変更するということで、小学校3年生までに変更するわけですよね。そのときに上乗せをしているところも現物給付というような形にできないものだろうかという地元の方々の要望が大変強いわけですけども、その辺ができないのかどうか、1つお聞かせいただければと思います。
それともう1つ、同じ医療費ということで、これも現物給付化ということなんですけれども、障害者のことで重度心身障害者の医療費の助成、これも行われているわけですけども、千葉県は今これも償還払い制度ということで大変使いにくいと。障害者団体からもいろいろ要求が来ているというところです。私も予算委員会でも取り上げさせていただきましたし、全国で既にいろんなところで現物給付という形で使いやすい制度に進んでいるわけですね。千葉県に住んでいるというだけで障害を持たれている方々が苦労しているということなので、その辺、常任委員会などでも我が党の丸山議員がいろいろお話しさせていただいておりますが、その後、検討がされているのかどうか、その辺から伺わせてください。お願いします。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課、飯田でございます。
まず、子ども医療費の関係についての御質問にお答えします。今回、小3までの拡大が12月1日からでございます。これに合わせた国保連のほうの現物給付のシステムの改修はほぼ終了しておりまして、これに合わせてさらに改修をということはちょっと現実的に難しい状況でございます。
それからもう1つ、考え方という面での御質問がありましたかと思うのでお答えしますけれども、現物給付のためのこのシステムは、県の子ども医療費助成事業を現物給付で行うためのシステムですので、従来から県の制度改正のときに実施してまいりました。今後も県の助成制度変更時に適切にシステムの改修を実施していきたいという考え方が基本でございます。システム改修は県の助成事業に付随、連動するものと考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(乗越障害福祉課長) 障害福祉課の乗越でございます。重度心身障害者医療給付改善事業の現物給付化についてお答え申し上げます。
この事業につきましては、対象者の増加によりまして今後も事業の増大が見込まれておりまして、現物給付方式を導入する場合には、さらなる事業規模の拡大が見込まれるため、現物給付化により利用者の利便性の向上を図った点と、また、本事業を将来にわたり持続可能なものとする観点のバランスを図りつつ、給付方法も含めまして総合的な見地から、市町村の意向も踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えておりまして、現在なお検討を続けておるところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 まず、子供の医療費のほうなんですけども、システム変更時にシステムを変えていくということなんですけども、今回の、今小学校入学前まででそれを3年生まで引き上げるということなんですけども、そのシステムを変更するのにはどれぐらいかかるんでしょうか。そして、それぞれ上乗せをしてるところについては、まだそれは無理ですよというお話なんですけれども、もう既に知事が小学校卒業までというようなこともお話をされているわけで、ですから、これで1回1回、こうやって段階踏んでやっていくよりは、システム変更だけなので、それをしてしまったほうが予算的にも効率的なのではないかなと、私は素人考えかもしれないんですが、思うんですが、そこら辺はいかがなものでしょうか。
それからもう1つ、障害者の医療のほうなんですけども、検討されているというところでありましたけれども、お尋ねしたかもしれないんですが、近県でも、もう既に償還払いから現物給付にしてるところがあると思うんですけども、そこら辺の全国の状況など伺わせてください。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課、飯田でございます。
まず1点目の、今回の小3までのシステム改修にかかる費用が大体どれぐらいかという御質問でございます。約750万程度を見込んでおります。
それから2点目、知事のほうも拡大の意向を表明しているのであるから、一気にシステム改修はやってしまったほうがいいのではないかという御質問についてです。これについては、実は今年度の当初予算で小3までの拡大を表明、予算案を提出したときに、対象拡大したらシステムの変更が必要になるので非効率だし、もったいないので、中学まで対応できるシステムにしたらどうかというような御指摘がございました、議会のほうからですね。それにつきましては、今回の拡大に当たって、さらなる対象拡大の時期とか内容が未定の中で今回拡大を表明した内容の改修にいたしますので、御理解いただきたいというふうなお返事をした経緯がございます。今回につきましても、さらなる拡大については、今後の予算編成等の過程の中で検討していくという状況に変わりはございませんので、現時点では県の事業拡大を前提としたシステムの改修というのは難しいかと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 障害福祉課長。
◯説明者(乗越障害福祉課長) 障害福祉課、乗越でございます。
重度心身障害者児の医療給付改善事業の各県、全国におけます支払い方式の状況でございますが、千葉県と同様の償還払い方式が18県でございます。それから、現物給付方式を採用しているところが21道府県、それから、それらの両方を併用しておりますところが8都県、このような状況になっております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 まず、子供の医療費のほうなんですけれども、システム変更時にということで考えているということであります。そうすると、それぞれ市町村で上乗せをしているわけで、金額の関係で、さらにそこまでシステムを改修するのは難しいということであるのであれば、市町村独自で国保連と連携して行うということについては、これは了承されるのでしょうか。
それから、重度心身障害者のほうは、たくさんあるところが償還払いではなくて現物給付という形でやっているわけですね。60%が現物給付化または併用してというようなことになってるわけで、40%なんですよ、償還払いという、本当に使いにくい制度。それで障害者の方々が苦労されているということなので、本当にしっかりと、これ、現物給付にすることが、窓口で無料になる人は無料になるという形でできるわけですから、ぜひこれは強く要望させていただきます。
あと、子供の医療費のことをお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 独自で各市町村さんのほうで国保連と交渉してシステムの改修等々がお願いできるのかという話でございます。他県でも県の助成事業そのものは償還払いでやってるところが多うございまして、そのような場合には各市町村の判断で独自に、国保でしたら国保連、それから社保でしたら診療報酬の基金がございます。そこが審査支払い機関ですので、そこと契約をしてシステムの開発、そして支払いということは可能とは思いますけれども、千葉県の場合には、県のシステムとして市町村に提供してるという形で来ておりますので、市町村さんが独自で開発をしてもらうということになると、かなり金額的に見合ったものなのかどうかという判断がまず出てくると思います。今後の拡大に関しましては、市町村さんから、確かに議員御指摘の要望──正式にはございませんが、浦安市さん、市川市さん、幾つかの市から出ております。また、補助率そのものを上げてほしいとか、それから市町村の支払いシステムがございまして、それにも補助金を出してほしいとか、いろいろ、この事業に関しては市町村からの要望も出てきております。今後の拡大等々に際しては、そういった意見、十分聞いて検討してまいりたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 子供の医療費については、皆さん、本当によく頑張ってくださってるので、さらに年齢拡大など、続けてくださいますようお願いします。
それから、償還払いについても、さらに検討していただければと思っています。
じゃ、3つ目に移りますが、高齢者福祉の分野で、特に特別養護老人ホームについてお伺いをいたします。今年度、1床当たりの補助金をふやして増床に努めているということで、これは本当に大事なことだと思います。しかし、それにもまして特養ホームの待機者、大変多くなっているとお聞きしております。今、県で入所待ちの高齢者の方々、それが何人いて、そのうち要介護度5──ほぼ寝たきり状態の重い方だと思いますけれども、要介護度5の方の入所待ちが何人いるのか。そして、その中でひとり暮らしの方というのはどれぐらいいるのか、まず教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 高齢者福祉課、横山でございます。御質問にお答えいたします。
平成22年、この7月1日現在の調査におきまして、県内で特別養護老人ホームへの入所を希望されている方の数というのは1万7,858名となっております。
それから、そのうちの要介護5の方の数でございますけれども、3,667名、さらに、そのうちのひとり暮らしの方の数ということになりますと333名というような状況になっております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 ベッド数をふやしたということですけれども、まだまだ要介護度が5で、自宅でひとり暮らしで、しかも、特養ホームに入る資格があるという方が333人もいらっしゃるということ。介護度5というと、ほとんど寝たきりで自分では何もできないわけですよね。そういう方々が、1日、ホームヘルパーさんが何回か来てくださるんでしょうけれども、それに支えられて生きているというような形だと思うんですが、本当に胸が痛むような状況だと思いますが、この辺については皆さんはどう考えているのか、ちょっとその感想だけお聞かせください。
それから、ずっとふえてきているところなんですけれども、やっぱり人権問題にもなりますし、整備目標、これを見させていただいたんですけれども、昨年度、整備目標が1,259床ということだったんですけども、その中でできたのが790床であったということで、今年度頑張られて、それを取り戻すというような形にはなっているところなんですけども、しかし、やっぱり千葉県のお年寄り1,000人当たりのベッドの床数、とても少ないのではないかと、いつも私たちお話させていただいてるんですけど、65歳以上、1,000人当たりのベッドの数、どれぐらいあって全国順位は何番目ぐらいになるのか。これをお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 高齢者福祉課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 高齢者福祉課でございます。
まず初めに、このような入所待ちをされている居宅で、特にひとり暮らしの方の重介護の方の入所待ちをどうとらえているのかという御指摘でございますけれども、やはり高齢化がどんどん今進展している中で、手厚い介護が必要な高齢者が増加しているという状況を考えますと、特別養護老人ホームの役割というのはますます重要になってくるというふうな認識でおります。したがって、その整備を促進していくというのは、県といたしましても喫緊の課題であるというような認識で考えているところでございます。
それから、整備目標について……。
(岡田幸子委員、「それは結構です」と呼ぶ)
◯説明者(横山高齢者福祉課長) いいですか。
(岡田幸子委員、「はい」と呼ぶ)
◯説明者(横山高齢者福祉課長) それだけでよろしいでしょうか。65歳……。
(岡田幸子委員、「1,000人当たり」と呼ぶ)
◯説明者(横山高齢者福祉課長) これは調査が国の調査によっておりますので、調査時点が古くなりますけれども、平成20年の10月1日現在ということになりますと、65歳以上、1,000人当たりの整備割合ですね。こちらについては千葉県は最下位というふうな状況になっております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 ちょっと古いということでしたけれども、やっぱり最下位ということなわけですね。ですから、今回、ちょっと頑張っているところだとはいうものの、やっぱりまだまだ足りないという認識ではあると思います。
それで、この特別措置が時限で23年度までとお聞きしたんですけども、その後も1床当たり400万円の補助金を続けるのかどうか。そこだけお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 高齢者福祉課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 高齢者福祉課でございます。
委員御指摘のとおり、現在、県では、国の経済危機対策を利用して緊急的、重点的な施設整備を図っているところでございます。私どもとしては、1床でも多く、この期間に整備を促進していきたいというふうに考えておりますが、それが終わった後についても、県といたしましては、国に対して、しっかりとした財政措置を要求していくというような形で今までも、また、これからも要求していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 国に対して要求していきたいということなんですけども、そうすると、今の1床当たり400万円というのは、これは続けられないと。もし国が打ち切ってしまったら、ということになるんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 高齢者福祉課長。
◯説明者(横山高齢者福祉課長) 今回の400万円の措置につきましては、昨年度補正をした時点で、経済危機対策の期間に限ってという前提の中での予算でございますので、続けられるか続けられないかという問題につきましては、またその時点での判断ということになってまいるかと思いますが、基本的に施設整備の予算というか、財源につきましては、基本的に交付税措置されているということ。それから、この経済危機対策においては、特別な起債が許されるというような前提での単価の設定ということになっておりますので、現時点においては3年間の措置という前提の中での話だというふうに御理解いただければと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 65歳以上の1,000人当たりの方に対する比率で全国最低ということがあるわけでありまして、国に対していろいろ物申していくということではありますけれども、やっぱりこれ、しっかりやっていかなければならない中身なので、本当に1床当たり400万円というのが続けられるかどうかというところにありますけれども、ぜひこれ頑張って、しっかりとやっていただくことをお願いしたいと思います。
次は、国保について質問させていただきます。昨年の10月に厚生労働省から資格証の発行についてという通知が出されたと思います。その内容は、資格証の発行については特別な事情の把握を適切に行うとなっています。その後、千葉県では資格証の発行にどのような変化があったのかお聞かせください。
それから、21年1月20日なんですけども、厚生労働省から日本共産党の小池晃元参議院議員の質問に対する答弁書というのがありまして、資格証の方が本来なら窓口に来て10割の支払いをしなければ、全額支払わなければならないわけですけれども、困難な場合、短期の保険証を交付することができるというような答弁書がありますけれども、千葉県でこれに該当するような事例があったのかどうか。もしあったとしたら、その内容を教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) 保険指導課長の田谷でございます。
資格証の交付世帯の推移でございますが、直近の比較で申し上げますが、21年の6月1日現在が2万6,915世帯、本年の6月1日現在、1年後でございますが、2万741世帯ということで、6,174世帯減少をしております。
それから、資格証明書交付世帯が市町村窓口において医療費の一時払いが困難な申し出をした場合、短期保険証を交付できるという答弁があったということでございます。そのような事例につきましては、詳細については把握しておりませんけれども、市町村、幾つか聞いてる範囲では、事例としてはあるということで確認をしております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 具体的には知らないということですか。
◯委員長(宍倉 登君) 保険指導課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) この内容につきまして、具体的な調査をかけたことがございませんので。ただ、市町村から聞いてる範囲では、幾つかのケースについては実績があるということを確認しております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 実績があるということで、とにかく資格証明書を発行されているんだけども、やっぱり受診ができないということで、お医者さんに行ったときには医療費が払えないという方が千葉県でもあったということですよね。で、短期保険証を発行したということがあったということでした。払えない家庭に資格証が配付されているというあかしではないかと思います。全国的にも、資格証になってしまったためにお医者さんにかかれないで、末期のがんになっても、緊急搬送されてしまったら、もう手おくれだというような事例が幾つも報告されていると思います。本当に資格証明書というのは発行してはいけない。保険証の取り上げですから、これは本当にいけないと私たちは思っているところなんです。
千葉県の資格証明書の発行数、先ほど全体でお聞きしました。これは全国と比較すると、どうなんでしょうか。短期保険証と資格証明書の千葉県の位置というのかな、発行数としては全国的に言うと何番目ぐらいになるのか、その辺教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 保険指導課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) 昨年の6月1日現在の数値でございますが、資格証明書の交付枚数でまいりますと、千葉県は神奈川、東京に次いで全国第3位でございます。これが交付割合、滞納世帯数に対する交付世帯数の割合で申し上げますと、全国で第14位となっております。
(岡田幸子委員、「短期証のほうは」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) 保険指導課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) 短期証の交付割合について、すいません、手元に資料がございませんので、後ほど御報告させていただきます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 資格証明書というのは本当に人命にかかわるところにまであるわけで、この間、通達としてもいろいろ出されているわけですよね。機械的な運用を行うことなく、特別の事情の有無の把握を適切に行うこととかいうようなことが出されているわけで、そういった指導というのはなされているんでしょうか。全国的に見ても、滞納者の割合でいくと全国14位ということになっているということですね。私も一覧表で調べましたところ、千葉県の資格証明書の発行は、滞納者の割合からすると10.5%になっているんですね。全国的にどうかというと、全国の平均は6.9%なんですよ。こんなところで全国平均を上回るというようなことはないほうがいいんじゃないかと思うんですけども、本当に生活が逼迫してて払えないという家庭に対して保険証を取り上げてしまうということはあってはならないことで、この生活実態をきちんと見きわめるということ、しっかり行っているのかどうか。その辺の市町村への働きかけというのは県としてはどういうふうに行っているのかお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 保険指導課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) この辺につきましては、委員御指摘のとおり、資格証明書ないし短期保険証を発行する際、機械的に発行するんではなくて滞納者と接触を図り、それぞれの事情を十分勘案して発行するようにという指導を折に触れてさせていただいてるところでございます。そのような意味で申し上げますと、先ほどのように、10.53%という数字が高いか低いかということがあろうかと思いますけれども、滞納世帯数の1割ということですので、これは逆に言えば、機械的に発行してないというふうに私どもは理解しております。あわせまして、この辺につきまして、国民健康保険制度そのものは市町村が運営してる制度でございまして、私ども、あくまでも指導助言ということで範囲が定められております。あくまで市町村のほうで実態に即した形で責任を持って判断した結果であろうというふうに私どもは考えてます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 市町村の管轄内だということでありますけれども、やっぱり県としても、10.5%が高いのかどうかというようなことですけれども、全国平均では6.9%ということになってるわけでありまして、千葉県が保険証をとにかく取り上げてしまうというような資格証明書の発行については、やっぱり強く、市町村の判断はもちろんそうなんですけども、指導をしていただきたいということを申し上げておきます。
そしてまた、やっぱり、これだけ滞納者がふえてきてる。私の住んでる市川市なんかでも、どんどんふえているんですよ。というのは、保険税とか保険料というところもありますが、高過ぎて払えないという状況ではないでしょうか。引き下げる努力、これも私たちは国会の場でもいろいろ論議させていただいているんですけども、例えば市川市でも年収200万円の4人家族をモデルにしますと二十数万円という国保税でありまして、年収の1割以上の保険税で、それでなくても生活が大変な中で払えないというものなんですよね。市川市だけじゃなくて、いろんなところで高過ぎて払えないという事情が今来てるんじゃないかと思っています。
それで、千葉県も以前は、19年までですか、市町村国保への県の単独補助金というのを行っていたと思います。20年度でゼロにしてしまったわけなんですけれども、これを私たちは復活させるべきだと、いつも申し上げているんですけども、その辺に対してのお考え。それから、関東近県でも市町村国保に対する都道府県の単独の補助金、これを行ってる状況はあると思うんですけども、その辺の状況もお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 保険指導課長。
◯説明者(田谷保険指導課長) 県の助成についてでございますけれども、国保財政の安定的な運営に向けまして、県といたしましては、これは法定分でございますけれども、毎年度300億円を超える助成をしておるところでございます。それ以上の負担につきましては、現在の県の財政状況を踏まえますと、県の単独助成というものは厳しいものというふうに考えております。
それから、全国的な状況でございますけれども、平成22年度当初予算ベースで県単独補助というのは16都府県が実施しておりますが、そのほとんど、14都県になりますけれども、これは福祉医療費の単独助成にかかる国庫負担の減額はね返り分の補てんをするものでございまして、いわゆる国のカット分を県が穴埋めしてるというところでございまして、純粋──純粋といいますか、安定化そのものに向けまして、県の単独助成をしてる都道府県は極めて少ないというふうに考えております。
それから、所得が低い世帯、いろいろ、非常に保険料が高いというようなことでございましたけれども、その点につきまして、国民保険料そのものの減免制度ですとか、あるいは低所得者に対する軽減措置というものも制度的に担保されてる部分もございますので、その点につきましても遠慮なく市町村のほうに御相談いただいて、分納ですとか、そういった取り扱いについても窓口に御相談していただければと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 法定の繰り入れというのは当然のことでありまして、19年度までですか、やっていた県の単独補助金、今やってるところ少ないということでありましたけれども、やっぱり国保を払えるような保険税なり保険料なりにしていくということで、県もぜひ努力をしていただければと思います。
じゃ、次に児童……。
◯委員長(宍倉 登君) ありますか。
◯説明者(田谷保険指導課長) すいません、先ほど答弁できませんでした短期証の交付状況の数字でございますが、交付枚数そのものにつきましては、千葉県は7万5,257枚ということで、大阪、東京に次いで全国第3位、これは21年6月1日現在でございます。それから、滞納世帯に対する交付割合でいきますと29.43%ということで、千葉県は全国第26位ということになって、全国最高が高知県の62%ということでございますので、約半分程度ということでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 じゃ、国保の改善のために頑張っていただければと思います。
次は、児童相談所についての質問をさせていただきます。最近、児童虐待という事件が多くなりまして、幼い子供たちを守るためにと、対応も大きく変化をしてきたところだと思います。ネグレクトもふえているということで、先日、私のところにも相談がありまして、自分のお子さんの友達がネグレクトじゃないかということで、学校や市役所に何回も言っても対応してくれなかったというようなことがありまして、警察に言ったら、やっと動いてくれたということがあったそうです。小学校のお子さんでしたけれども、母子家庭ということで、お母さんが時々帰ってきて500円だけ置いていくだけで、給食がなくなった夏休みですよね。そのときにげっそりやせこけてしまったということで、それで思い余って警察に通報して、やっと動いてくれたということなんですけども、この児童相談所と、それから学校や市町村、市役所との連携、ここに大変疑問を持たれていたわけなんですけども、この辺の連携からまずお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) ちょっと待ってください。3時になっちゃってちょっと長くなっちゃったから、ここでちょっと10分間休憩していいですか。
(岡田幸子委員、「はい」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) 暫時休憩します。
午後2時59分休憩
─────────────────────────────
午後3時8分再開
◯委員長(宍倉 登君) それでは、休憩前に引き続き会議を行います。
児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課でございます。
虐待防止には関係機関との連携強化が重要だという御質問でございます。まさにそのとおりでございまして、県レベルの連携という意味では、ことしの7月に福祉、保健、医療、それから教育、警察、こういった関係機関によって構成される千葉県要保護児童対策協議会というのを発足させました。そして、第1回の会合を行ったところでございます。これによって、今後、関係機関の一層の連携強化と情報共有を図っていきたいと考えております。
また、先生のお話の中でリスク家庭の発見のお話がございましたけれども、やはりこういった育児放棄とか孤立化している家庭は、自分では相談に参りません。ですので、こういったリスク家庭を発見するためには、やはり後方支援というのが必要になってきますけれども、今、市町村の母子保健部門でこんにちは赤ちゃん事業、乳児全戸訪問事業ですね。そういった事業とか、母子保健の部門でこういった子育て支援、母子保健の側面から家庭を訪問していく事業等、盛んに始めていますので、こういったところとの連携を、要保護児童対策地域協議会というのをそれぞれ市町村は持っております。実はまだ6市町村ほどできてないところがございますけれども、48市町村持っておりますので、こういった要保護児童対策地域協議会とこういった母子保健部門が連携して、そういったリスク家庭の発見を通じて未然防止等々を図っていくことも今後推進していきたいと考えています。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 やっぱり通報する家庭のほうも、できるだけ、どうしようかなとさんざん迷うんですよね。ですから、保育園だとか、学校だとか、そういうところに連絡すれば見てくれるというような形でぜひ連携を強化していただいて早くの発見というのを……。特にネグレクトなどですと、今までは体に傷があるかどうかで判断されたということなんですが、ネグレクトはないですよね、ただ育児放棄ということなので、食事も与えられないということで。ですから、その見方というのもまた一つ研究していく必要があるのかなというふうに思いますので、そこら辺は連携のほう、よろしくお願いします。
それで、児童相談所の役割というのは大変大きなものがありまして、ですから、人員体制を厚くするということが大変大事だと思っております。
最後に、職員体制ということについてお聞かせいただければと思うんですけれども、総務部の審議のときにもこの問題をお聞きいたしました。全県の県庁の職員の中での非常勤職員の比率、これは全県平均で11.6%ということだそうです、総務部の数字ですけれども。ところが、健康福祉部の出先、ここがすごく高くて17.7%でしょうか。健康福祉部の出先なんですよね。特に児童相談所の中での非常勤職員の比率、大変高いというので私もいただきましたところ、例えば銚子の児童相談所、ここは正規の職員さんが19人、これに対して非正規の方が17人、ほぼ半々という形になっております。非常勤の方も大変大事な仕事をされているわけで、精いっぱい頑張ってらっしゃると思うんですけども、やっぱり雇用関係も週に29時間までということで制限があるということですよね。それで十分な対応ができるのかというのが大変心配されますけれども、この非常勤職員の方が多くなっているという問題について今どう考えているのかお聞かせいただければと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 銚子児童相談所の例を出していただいて御質問でございますけれども、児童相談所の業務自体は専門職、いわゆる嘱託職員、非常勤の職員を充てるのがふさわしいと言ったらなんですけれども、そういったものが適当な業務がかなりございます。例えばドクター──精神科、小児科のお医者さんですね、あと看護師さん。それから、一時保護所というのをどの児相も運営しております、東上総以外は。一時保護所というのは、児童相談所の規模の大小にかかわらず、どうしても置かなければいけない職員というのがいます。例えば調理員、生活指導員、夜間の業務当直の方など。そういった方々は相談所の規模を問わず、基本的に最低1名はいますので、例えば銚子児童相談所のような小さな規模の児童相談所ですと、必然的に一時保護所等の要員、それからドクター等の方、そういった非常勤の割合が相対的に高くなってるという状況はございます。それから、児童福祉司、児童心理司等の基幹的な専門職員については、正規職員を計画的に増員をして体制の強化を図っているところでございます。確かに非常勤の割合が多いというのは事実でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 嘱託職員さんで対応するべきところもあるということがお話されました。しかし、例えば児童虐待対応協力員という方は、ここには児童福祉司に協力して児童虐待の対応業務等ということで書かれておりますし、また児童心理司さん、これも大変な、お子さん、傷を負った中での対応ですので、本当に専門性というか、スキルアップもしていかなければならないというようなことなんですけども、ここでも6つの児童相談所で虐待対応協力員は6名、それから児童心理司さんが10名というような嘱託の職員さんがいらっしゃるわけなんですね。こういった方々が本当に日々専門性を高めていってやらなければいけないと思うんですけども、この方々の嘱託ということですと1年の契約ということになるわけですよね。まず、こういった方々がどのようなスキルアップをしているのかということ。それから、1年間での更新、更新ということになるんですけども、その辺の対応というか、どういうふうにされてるのかお聞かせください。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 非常に細かい話になってしまいますが、児童虐待対応協力員については各児相1名ずつ配置をされております。業務は、児童福祉司はどうしてもケース対応で外出等、ケース訪問してる時間が多いですので、正味いない時間が多いです。そういったときに、ほかのケースの方からの電話ですとか関係機関からの連絡業務、そういったものをメーンにやっていただいておりまして、留守番というと聞こえは悪いんですけれども、比較的一緒に出かけるというのではなく、所のほうにいていただくというような業務をやっていただいております。ですので、もちろん専門的な知識は必要ですけれども、限られた時間の中でやっていただくのには適した業務についていただいてるということがございます。
それから、児童心理司さんにつきましては、この嘱託の心理司さん、各一時保護所がある児相に2名ずつ張りついておりますが、これは一時保護所の子供たちの心理的ケアを専門にやる方でございます。通常の相談部門にいる心理司はすべて正規職員でケース対応しておりますけれども、一時保護所にいる子供たちの面倒を見ると言ったら変ですけども、そういった業務を専門にやっていただいてるという区分けが、一応嘱託さんと正規の職員との間には、同じ心理司でも、そういった区分けがございます。
それからあと、研修、これは嘱託職員であっても重要なことだと考えておりまして、数々の研修についてはできるだけ多くの機会をとらえて参加させるようにしております。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 虐待対応の協力員さんはそこの場で、でも、虐待対応ということなので留守番ということではないですよね。やっぱり虐待にどう対応していくかということで、これはさまざま研修を積んで、やっぱりそこに対応するような、相談受けたら、それに答えていくというようなことで大変重要な役割を果たしてらっしゃると思います。
また、児童心理司さんにしても、そこに入ってくるお子さんたちというのは本当に、先ほどもお話ししたような、ネグレクトであったり、体にいっぱい傷だらけにされてしまったりというような虐待を受けている、心にも虐待を受けている子供たちが多いわけなので、本当に大事な、そういった子供たちへの対応ということで、スキルアップ、研修を積んでやっていかなければならないという方々だろうと思っております。そういった方々、年月を積んで本当に専門性をつけていく、経験を積んでいくということが大事なところであるんですけども、これまでどうでしょうか、1年ずつの更新であるんですけども、どれだけ長くされてきた方が多いんですか。それで平均的には、一人前になると言ってはおかしいんだけども、自分で自信を持って子供たちに対応できるようになるまでどれぐらいかかると考えるんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 一概に難しいとは思いますけれども、基本的にはスクールカウンセラーさんですとか、いろんな業務を経験されて一定の能力実証ができている方にお願いしているというのが実情ではございます。そして、5年程度の──更新は1年ごとですけども、そういった形で業務に従事していただき、また別の同じような職場等々でスキルアップをしていくというような方もいらっしゃると聞いてます。ただ、全体的に追跡調査をしたわけでないので、感覚的な話で申しわけありませんけれども、そういった状況でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 今年度から5年というふうに改定がされたということなんですけども、これまではどれぐらいでいらっしゃったんですか、最長の方。やっぱりそういった方々が本当の意味での子供たちのケアというのかな、そういうのをしっかりと行っていた人たちだと思うんですけれども、最長でどれぐらいいらっしゃったんでしょうか。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 申しわけありません。児童虐待の対応協力員については、制度そのものができて、まだ多分数年しかたっていないと思われます。手元に資料がございませんので、後でお届けしますけれども。ですので、そう長くやってる方というのは、まず、いらっしゃらないのではないかと思います。一時保護所の心理司さんについては、なかなか最近、需要も多いですので転職される方も多いですから、これもそう長くはやっていらっしゃらないとは思いますが、いずれにしても、手持ちの資料がございませんので、また後でわかる範囲でお届けするようにいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 岡田委員。
◯岡田幸子委員 本当に大事な職を担っている方々ですし、また私、ちょっと調べましたところ、正規の児童福祉司さん、児童虐待対応協力員さんが一緒にやっているという児童福祉司さんなんですけども、これもちょっと厚労省のホームページで調べましたところ、千葉県の人口に対する割合というか、福祉司さんの管轄人口というのが出ていたんですけども、その管轄人口が大変多いんですね。配置基準が5万から8万人に1人、児童福祉司さんがいるということなんですけども、全国の平均は5万1,000人なんですよ。ところが、千葉県は6万2,000人ぐらいなんでしょうかね、この棒グラフですと。千葉県より多いというのは6県ぐらいしかないんですね。ということで、児童福祉司さんそのものも少ないわけなんですよ。ですから、きちんと協力員さんの体制なども、これも正規職員としてしっかり置く必要があると思うんですけども、そこら辺をちゃんとやっていただければと思っています。きちんとしたレベルアップもしていかなければならないし、今、本当に虐待の子供たちふえているし、それに対応することもさまざまやっていかなければならないということでありますので、ぜひ正規職員として置いてもらうということをお願いして、私の質問を終わりにします。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 それでは、最後ですので、ダブらないように質問したいと思います。
まず、今、行革推進委員会で定員の検討をしておるようなんですけども、21年度における健康福福祉部の人員配置と仕事量のバランスについてどのように評価されているのか。要は端的に言って、やっぱり足らないと。足らないけども、一生懸命やってる。いや、そうじゃなくて十分だということなのか。まず、それをお伺いしたいと思います。
それから、2点目に医師確保、10年単位での問題、課題だということですけども、平成21年度末における県内の自治体病院における、医療法上は満足しておられるようですけども、施設運営上の医師の不足数と各医師確保施策というのが大体1億円ぐらいかけて行われてるんですけども、それの評価、どうなのかという点をお伺いしたいと思います。
それから、3点目に看護師不足ということですが、医師と同様、看護師も人口10万人当たりの数が全国でワースト2位と、早急に改善する必要がある。先ほど奨学金の話も出されたんですけども、第六次看護職員需給見通しでは、08年12月末現在、4万883人ということだったんですが、実際に就業した数は3万9,524人と1,359人下回っていると。この原因は何か、また、その対策はどうなのかお伺いしたいと思います。
それから、看護師不足の2点目で、09年度と10年度の看護職員の確保対策関係の予算を比べると、定着促進対策が相当大幅にふやされ、養成力の拡充強化対策は微増にとどまっていると。今後考えると、県は民間の養成所新設や養成課程増設など、新規の看護師養成について本来力を入れるべきだと思うんですけど、どのような方向性なのか、とりあえずこの点をお伺いします。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。川本議員の最初の御質問で、21年度におきます健康福祉部の人員配置と仕事量のバランスについての御質問についてお答え申し上げたいと思います。
健康福祉部の業務につきましては、最近の景気低迷の影響を受けまして、県民からの相談や対応する事案というのがふえておったり、あるいは法律や制度の改正、あるいは少子化や高齢化の進展によりまして新たな業務がふえたり、それから、扱ってる業務が対人業務が多いということで複雑なケースがふえているといったようなことで、非常に時間や労力がかかってきているというようなことが言えるかと思います。また、予算につきましても、社会保障費が年々ふえてきておりますし、最近では国の交付金を活用いたしました基金事業がふえておりまして、それに対応する人員というものもふえているということだと思います。
こういったことから、部といたしましては、職員の配置に当たりましては、事業の選択と集中を行うということ。それから、市町村への事務移譲や民間のアウトソーシングなどの積極的な活用をするようにと。こういったようなことで業務改善に努めておるところでございます。また、随時、部内の応援体制をとるなどの、そういった機動的な活用もしておるところでございまして、今後も適正な配置に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 御質問のまず1点目、県内の自治体病院の施設運営上の医師不足の状況についてということでございます。県内の自治体病院におきましては、オープンしたてとか休止中の事情のある病院を除くと23病院ございます。この23病院は、例えば高度専門医療、あるいは救命救急センターを持っている大病院もあれば、地域で地域医療の役割を担っている病院もあります。いろいろな病院によって、機能、それぞれ果たすべき目的等が異なってるところでございます。県内の自治体病院の中で医師数の推移を御説明いたしますと、平成21年度と22年度の常勤医師数を比較しますと、総計で24名増加しております。増加してる病院が9病院、減少してる病院が4病院という状況でございます。
一方、平成16年度当初、これは新しい臨床研修制度が導入された年でございますが、そのときと、それから22年度の当初の常勤医師数を比較しますと、総計で52名増加しております。増加している病院が8病院、減少している病院が9病院という状況でございます。それらの23病院のうち、16年度、あるいは前年度と比べて医師が減ってる病院というのは、やはり地域的に山武長生夷隅、それから香取海匝、あるいは安房、これらの保健医療圏にございます。私ども県といたしましては、各病院が地域で求められている機能を維持、回復するために各病院、あるいは開設者であります市町村等と話し合いながら支援を行ってるところでございます。
2番目でございますが、県内自治体病院の医師確保対策の評価についてという御質問ですが、県では、これまで実施していました臨床研修医を集めるための臨床研修合同説明会などの対策に加えまして、平成19年度からは特に自治体病院の医師確保対策を強化してございます。また、今年度からは新たに県が医師を採用し、自治体病院に派遣する事業を実施することとしております。具体的な実績でございますが、将来、自治体病院に勤務する医師を確保するために設けた研修医等への貸付制度を活用して、20年4月から3名、21年4月から6名、22年4月から6名の医師が自治体病院で勤務を開始しているところでございます。また、市町村等が県外から医師を招聘する場合に県が補助する制度については、20年度と21年度にそれぞれ2団体が4名ずつ、計8名の医師を確保したところでございます。さらに県では、国に対して地域の健康、医療、福祉に真に必要な財源を緊急に確保すること、地域医療に従事する医師の供給機能を強化することという観点から、臨床研修制度の見直しや新たな医師供給システムの構築などを要望しているところでございます。なお、本年度からは地域医療再生臨時特例基金を用いました修学資金貸し付けの実施、旭中央病院に設置予定の地域医療支援センターや千葉県医師キャリアアップ・就職支援センターの設置、運営などを通じまして医師確保を進めていく予定でございます。
3番目でございます。看護師不足についてということです。09年度と10年度の看護職員確保対策関係の予算を比べると、定着促進対策が大幅にふやされて、養成力の拡充強化対策は微増にとどまっていると。今後、県は民間の養成施設や養成課程増設などの新規の養成についてどのような方向なのかということですが、平成22年度の看護職員確保対策の当初予算額は、21年度当初予算額に対しまして約20%の増額となっております。大きな要因といたしましては、対象施設数の増加や補助基準の引き上げによる院内保育運営費補助額の増額など、定着促進対策の予算額が約40%増加したことが挙げられます。看護職員の離職率が高い状況が続いておりまして、働きやすい職場環境の整備と定着促進対策の積極的な推進は重要と考えております。養成力の拡充強化対策についても、看護学生に対する修学資金の貸付枠を拡大したほか、民間学校の運営費、施設整備費に対する補助等の実施によりまして、引き続き看護師志望者の確保及び県内就業率の向上に取り組んでまいります。また、看護師養成施設の新設、養成施設の増設など、現在、複数の学校法人から看護系大学や看護師養成施設を設置したいとの相談を受けております。今後、具体化による募集定員の増加に向けまして補助事業の説明を含めた相談対応等、積極的に支援してまいりたいと考えてございます。
それから、すいません、1問飛ばしてしまいました。第六次看護職員需給見通しでは、8年12月現在4万883人となっていたが、実際に就業している人数は3万9,524人だと。1,359人下回っていると。この原因についてというご質問、対策はどうかという御質問でございますが、需給見通しにおける看護職員の供給数は、業務従事者届をもとに関連する統計資料や看護職員確保のための施策の効果などを考慮いたしまして、対象期間中の就業者数を推計したものでございます。平成20年末の業務従事者届に基づく実就業者数は、供給見通しの約97%という状況でございます。この原因といたしましては、再就業者数が見込みよりもやや少なかったのかなというふうに考えております。あるいは、従事者届の未提出の就業者も若干あるものと推測してるところでございます。県では、養成力の拡充強化対策、定着促進対策、再就業促進対策、この3つの観点で積極的に看護師確保対策を推進していきたいと考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 私の質問をそんなに詳細に繰り返す必要ありませんので、よろしくお願いします。
人員配置と仕事量のバランスです。一生懸命やられてるという姿勢を聞いたんじゃなくて、実際の職員数と予算の割合で、本当にこれを見るとどうなのかというところを確認したかったんですね。例えば総務部の資料によると、09年度、時間外労働を年360時間超えて行った健康福祉部職員の数は49名で総務部に次いで多いと。それから、9月16日に開催された第4回行革推進委員会に配付された県資料によれば、職員数と最終予算額の推移は、平成12年度を100とすると、平成21年度は職員数は変わらず、予算額は1.9倍と。それから、民生・衛生費決算額、職員については、平成元年を100とすると、平成21年度は職員数100に対して決算額300なんですよね。ですから、責任持ってやれるような、そういう人員配置になってるんですかと。一生懸命やるというのはわかるんですよ。やっぱりぎりぎりのところなのかはどうなのかというところを確認したかったので、もう一度お答えいただきたいと思います。
それから、自治体病院における医師の不足数ということなんですが、これ、基本的に9つの二次医療圏ごとにどうなのかというのを考えざるを得ないわけで、そこら辺で幾らぐらい不足しているのと。ふえてます、ふえてますというのは、それだけ一生懸命やった上で効果があったというのはわかるんですが、あと実際どのぐらい不足してるんですかというところをわかればお願いしたいと思います。
それから、看護師不足の問題については、新規の看護師養成というのはやっぱり充実しなきゃだめだと。定着ももちろんだけども、一方で進められなきゃいかんということで、そういう意味で県立保健医療大学の定数をふやしたり、それから、特にやはり准看護師の減少が目立つと。昨年は館山の准看護学校定員20人が廃校になったけれども、実際、県内の病院勤務の看護師のうち22.4%が准看護師であり、准看護師の減少に歯どめをかけることが看護師不足解消の大きなかぎとなるのではないかと。また、昨今は社会人で准看護師になりたいという人がふえているという日本医師会の調査もある。そういう意味で、県立保健医療大学の定員増とともに千葉県としては准看護師養成の拡大を図るべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか、お願いします。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。
川本委員おっしゃったように、予算についても業務量についても、まさに伸びておるところがございます。業務量がふえてるところにつきましては、毎年人員を要求しているというところでございますけれども、県全体の中で大きく人数が減ってる中では、やはり限界もあるだろうというふうに思ってるところでございます。したがいまして、限られた中でどうやって効率的に仕事していくかということを我々はいつも工夫して実施をしてるというところでございます。
以上であります。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) まず、県内の自治体病院の医師不足についてお答えします。
先ほど私のほうで、地域的には香取海匝、山武長生、安房、この3つの保健医療圏で自治体病院の医師の減少が多いというふうに申し上げました。私どもとしては、絶対的に各病院がどれだけの医師が必要かというのを出すのは非常に難しいと考えております。私どもとしては、各病院とそれぞれ個別に相談しまして、あるいは開設者の市町村と相談しまして、各地域で求められてる機能を維持、改善するためには、どのレベルのどの診療科の医師をどれだけ必要なのかという、そういう個別の相談、あるいは経営の仕方の工夫等、それぞれ個別に御相談して、それぞれ開設に向かって努力してるところでございます。
続きまして、保健医療大学の定数をふやすことは必要ではないかという質問ですが、県立保健医療大学につきましては、県内で保健医療技術者を目指す学生を、総合的な健康づくりの推進力となる人材、実践力があって、将来的に医療の現場で指導者となる人材を育成するために開学したものでございます。21年4月に開学したばかりでございます。現在、開学2年目という段階でございまして、現在及び将来に向けての教育養成体制、施設等の課題等を全体的に評価、検討してるところでございます。
続きまして、准看護師の養成の拡大を図るべきということですが、医療の高度化に伴いまして、看護業務も高度な知識、技術が求められてきている一方、高齢者介護の現場における看護職員の役割も拡大してきております。准看護師も看護師に劣らず、県内の医療機関で大きな役割を果たしていただいてると認識しております。したがって、引き続き准看護師養成所及び准看護師資格を有する方を対象とする2年制の看護師養成所に対する運営費の補助、在学生への修学資金の貸し付けなど、看護職員の養成に努めていきたいと考えております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 今、ふやすことについてどうですかという御質問だと思うんですけれども。あと2番目も、幾ら不足してるかという数字をやっぱり言わないと、二次医療圏ごとに幾ら不足してますかという御質問ですから。
医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 医師の不足数につきましては、先ほど答弁の中で、各病院、各地域でどれだけの人数を出すことは難しいというふうに……。
◯委員長(宍倉 登君) 基準はないということですね。
◯説明者(高橋医療整備課長) 基準といいますのは、強いて言えば医療法上の医師数、これが最低基準でございます。
◯委員長(宍倉 登君) それでいいんじゃないですか。
◯説明者(高橋医療整備課長) それは、それぞれ病院としては基準をクリアしております。ただ、実際の運営で機能を維持、回復するための医師数がどれだけ必要かというのは、やはり個々の病院で検討してかなきゃいけない問題と認識しております。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 まずは人員配置と仕事量のバランス。これは意見だけ言いますけども、どうもやっぱり行革推進委員会を見てると、下手をすると、まず人減らしありきの行革になってしまうと。やはりそうじゃなくて、いかに県民サービスを充実させるかというのは特に健康福祉部において重要であるということから、きちんと人員配置と仕事量のバランス、現場をしっかり見て、これを評価するというのは、まず担当の部では求められますよ。でないと、人件費削減の中でどんどん減少する中で、本当に、最後はそのしわ寄せは県民に来るということから、きちんと人員配置と仕事量のバランスについては健康福祉部で把握をしていただきたい。要望しておきます。
それから、自治体病院における施設。医療法上じゃなくて、施設運営上の医師の不足数、どうなんですかと。ここをある程度、何十何人までじゃなくて、大体このぐらい不足してるというところをやらないと、具体的な各医師の確保施策というのは実際できないでしょう。そこをきちんと、医療圏ごとの医師の数になるのかどうかということですけど、きちんと数をやはり把握するというのが必要であるということを申し上げたいし、ぜひ把握いただきたいということです。
それから、看護師不足についてということで具体的な看護師養成計画、どうなんですかと。これ、あるんですかね。私は健康福祉の所属じゃないので、そういうのがあるのかどうか、ちょっとこの点についてだけお伺いします。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 看護師の養成計画ということでございますが、今現在、第七次の看護職員需給見通しを立てているところでございます。その中で看護職員の計画的な養成、それから定着促進、そして再就業促進対策、これらを計画的にやっていこうということで今検討中でございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 検討中ということですので、しっかり実態を直視して、准看護師の養成も含めて計画の中に明記していただきたい。そのことを要望いたします。
次に、幾つかちょっとまとめて質問させていただきますけども、訪問看護ステーション。在宅医療の供給が必要な療養者がふえ続けてる現状では、訪問看護ステーションが果たす役割は非常に大きいということですけれども、しかし、近年は減り続けて、09年には200を切ってしまったと。また、千葉県では訪問看護利用率も全国的に見ると低いと。この原因は何か、見解を伺いたいということが1点。
それから、利用者やケアマネジャーの訪問看護に対する認知度がまだ十分ではないように思われると。認知度をアップするためにどのような施策が必要と考えるのか。
それから5点目に──最初から5点目ですけども、先日、千葉市稲毛区にある中央児童相談所を視察しました。児相に関しては岡田さんのほうから細かくあったんですが、やはりその印象としては、施設の老朽化が相当あるなと。狭いということと、それから設備関係──これは壊れたら、もう使えないなと。内壁、コンクリートの壁などは亀裂が入ってるという状況があります。そして一方で、児童福祉司は1人30件が限度ということですけども、実態について70件から80件抱えておられるという中で、やはりこういう、中央児童相談所を見ただけですけれども、児童相談所における児童福祉司の適正な配置と、そして一時預かり施設──千葉の中央児童相談所で結構ですけども、それの施設の課題についてどう認識されておられるのかをお伺いしたいと思います。
それからもう1つですけども、先ほど佐野委員が質問されましたがんセンター研究局と衛生研究所の合築事業ですね。これ、私はてっきり白紙化したのかなというふうに思っていたんですけども、この整備事業で21年度決算を見ると9,410万円が支出されていると。合築事業、これは実際どうなったのか、今後どうなるのかということと、今まで、基本的な、これ設計しましたね。設計費などで投入した県費は幾らなのか。
以上、大きく3項目について質問させていただきます。
◯委員長(宍倉 登君) 医療整備課長。
◯説明者(高橋医療整備課長) 訪問看護ステーションについての御質問にお答えします。
まず、平成20年度において、県が千葉県看護協会に委託したことによりまして、県内のケアマネジャーを対象として実施したアンケート調査の結果で医療整備課で答えさせていただきます。
まず、訪問看護の利用が進まない理由としては、訪問看護師の不足、利用者家族の認識の不足が多く掲げられている。あるいは、訪問看護ステーションとケアマネジャーでは医師の連携の促進が必要だと。あるいは、訪問看護サービスの認知の促進が必要という実態が意見として出てまいりました。訪問看護の利用を促進するため、平成21年度から訪問看護推進事業の実施内容を検討、評価する訪問看護推進協議会の委員にケアマネジャーの代表を加えました。今年度は協議会での検討を踏まえまして、訪問看護サービスの活用促進を目的に、一般県民、医師やケアマネジャーの専門職それぞれを対象としたリーフレットを作成し、医療機関の退院調整部門や居宅介護支援事業所に配布する予定でおります。
先ほど委員のほうから訪問看護利用率という言葉が出ましたが、これについては私どもでは把握しておりませんので、念のために申し上げます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 今、アップの施策についてはどういうふうに考えてるんだという御質問だった。
◯説明者(高橋医療整備課長) 施策につきましては、ちょっと今の答弁では不足だったかもしれませんが、訪問看護の利用を促進するための活動を21年度からやっております。訪問看護推進協議会の委員にケアマネジャーの代表を入れて、それぞれ連携の促進、訪問看護サービスの認知の促進を図っておるところでございます。また、協議会での検討を踏まえて、訪問看護の普及のためのいろいろなPR活動をやっていくということでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課でございます。
まず、3点の御質問の1点目、中央児相の老朽化についての御質問についてです。中央児相は昭和47年築で築37年になります。そのほかにも柏児相が築35年、銚子児相が築36年、君津児相が築30年と、いずれも非常に老朽化をしております。修繕も随所に発生しておりまして、修繕に関しましては、子供たちの生活の場である一時保護所を最優先に、緊急度、優先度の高いものから順次対応している状況でございます。
それから、建てかえなどの大規模な改善につきましては、19年3月にも社会福祉審議会のほうから答申をいただいております。所管区域の見直しや中核市の設置への働きかけ等々も課題として示されております。そのほかにも地域特性とか相談件数の状況なんかも踏まえて、所管区域の見直しも含めて、それから中央児相など、現敷地内で建てかえが非常に困難だと思われますので、そういったことも含めて検討していかなければならない事柄でございまして、当面は富浦学園等々の県立の施設の整備を最優先課題として取り組んでまいりたいと考えております。
それから、2点目の児童福祉司の適正配置についての御質問でございます。児童福祉司については、児童福祉法施行令の中で人口5万から8万に1人というのを標準にしております。先ほど岡田委員の御質問の中にもございました。現在、この4月で83名の児童福祉司を配置しております。約6万3,000人に1人ということで、法令基準は満たしておりますけれども、全国レベルでいくとワースト9位という状況は先ほど御指摘いただいたとおりでございます。今後とも、相談件数増加しておりますので、厳しい状況に対応するために計画的に職員の増員について要望して、増員について努力してまいりたいと考えております。
それから、一時保護所の課題についての御質問があったかと思います。一時保護所の課題につきましては、中央児相に限らず、全児相、被虐待児が多く入所する状況になっております。半数以上が被虐待児ですので、心のケアや個別での対応が必要な子供の入所がふえている。それからあと、年齢の高い子供の入所がふえているというのが1つの課題だと思っています。もう1つは、入所期間が短期化しているということが課題だと思っております。課題としては、この2点を大きな課題と考えております。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課でございます。私のほうからは衛生研究所の関係2問につきましてお答えしたいと思います。
まず、衛生研究所とがんセンターの合築の関係でございますけれども、これにつきましては本年9月の定例県議会の中で、衛生研究所の建てかえは、従来、がんセンター研究局との合築により整備することとしていましたが、しかし、昨年度行った事業見直しによりまして、がんセンター研究局との共同研究事業として計画しました千葉県大規模コホート調査研究事業が当面凍結とされたこと、また、衛生研究所の老朽化と耐震性の問題は早急に対応しなければならない喫緊の課題だということなどの理由から、衛生研究所は単独で建てかえをしていくことを検討してまいりますという御答弁をさせていただいたところでございます。現在、衛生研究所の建てかえ候補地につきまして、がんセンターの施設整備との整合性や仁戸名地区の土地利用の見直し等を踏まえながら関係部局と協議、調整をしているところでございます。
それから、この合築のために今まで投入した金額は幾らかということでございますが、今まで衛生研究所とがんセンター研究局との合築で基本設計、実施設計を実施をいたしまして、約2億円を支出したところでございます。現在、衛生研究所の単独建てかえをする際に、以前実施した設計の一部変更とすることができるのかどうか、庁内の関係課と協議、調整をしているところでございまして、可能であれば有効活用していきたいというふうに考えてるところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 訪問看護ステーションの看護の普及については、訪問看護に対する認知度のアップ、それから利用率等、ぜひ具体的な施策で効果を上げていただきたいということを要望します。
それから、中央児童相談所の一時保護施設、私、見たんですけども、短期間ですが、授業をやられていたんですが、少し倉庫を改造したような場所で、隣の教室の声が結構聞こえて、また年齢差も、大きな子供たちが同じ教室で学ぶこと、やっぱりちょっとこれは無理だなということと、それから団らんスペースにしても、小さな子供たちと中学生の子供たちが同じスペースで過ごさざるを得ないというところの無理というのを感じました。そういうことからすると、やはり施設の老朽化も含めて一刻の猶予もないなということから、施設の移転、大規模更新計画ということについてもしっかりこれから考えていかなきゃだめだし、そういう点からすると、じゃ、ほかはどこがあるかというと、これはやはり県有施設の有効利用という観点から、全庁的に、例えば統合後の利用されない学校施設の有効活用など、ファシリティーマネジメントというものをきちんと充実する中で検討すべきじゃないかなというふうに思うんですが、御見解があればお伺いしたいと思います。
それから、がんセンターと衛生研究所合築事業については、これ、2億円という設計費が投入されてるけども、やはりこれ、そもそも合築するという上での予算投入だったわけで、もちろん、これが白紙化されたのはいろんな理由があるにしても、県民から見れば、この設計図書が有効に利用されなければ2億円は一体何だったんだということで、そこを厳しく言われると思うんですが、そこら辺はどうとらえているのか。それから、どういう形でこれを有効利用されようとしているのかお伺いしたいと思います。
◯委員長(宍倉 登君) 児童家庭課長。
◯説明者(飯田児童家庭課長) 児童家庭課でございます。
県有の未利用地の利用やファシリティーマネジメントの手法を活用して早急に対応すべきじゃないかという御質問かと思います。未利用地等の利用につきましては、定期的に情報を各部署から回ってくるようになっておりますので、今後ともそういったことは情報収集に努めたいと思っております。
それから、建てかえの場所等につきましても、中央児相の場合、千葉市の政令市という中で、政令市に児童相談所が今ございます。そういったことで、今の場所に建てかえをするのか、それとも違う場所、違う市なのかとか、いろんな課題がありますので、また専門家の方々等の意見も伺いまして対応していく、検討していく必要があると思っております。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 健康福祉政策課の永井でございます。
川本委員おっしゃるように、2億円という金額は決して少ない金額ではございませんので、県民の皆様から厳しい見方をされるということはごもっともだと思います。私どもとしましても、できる限り設計で培われたノウハウなり内容につきまして有効利用したいというふうに考えております。例えば、この中で検討されました衛生研究所の機能の配置をどのように機能的にやっていくかとか、動線をどうしたらいいかとか、そういったようなことにつきましては、新しいところでも引き続き生かせるのではないかなというふうにも思っておりまして、そういったところを見ながら有効的に活用していきたいというふうに思ってます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 児相、特に一時保護施設の充実等について、移転等が必要であれば、ぜひそういう意味で全庁的なファシリティーマネジメントの機能などを充実する中でも迅速に検討いただきたいと思います。
それから、合築事業の白紙化の問題で、やっぱりこれ、2億円投入ということで、もしこれを有効に利用しないということであれば、相当やはり、何やってきたんだという県民からの批判は相当強いということを申し上げておきます。しかし、本当に有効に利用できるのかというのは非常に私は疑問を持っておりますけども、しかし、無駄にはできないということはしっかり胸の中に入れていただきたいと思います。
最後、3点ほどまとめて質問いたします。
新型インフルエンザ対策。抗インフルエンザウイルス薬としてタミフル、リレンザ26億円ですが、22年度末の予定ということで投入するということですが、一方で、先ほど話聞いていますと、ワクチンで相当予算をとったんだけども、非常に少なくなったと。しかし、10億円、次年度に繰り越したということですが、この新型インフルエンザワクチン、これ、副作用についてはどういうふうに認識されておられるのか、それをお伺いしたいと思います。
それからもう1つ、新型インフルエンザというよりも予防接種行政全般についてお伺いしたいんですけども、1994年の予防接種法の改正によって任意接種になったと。そこで判断するのは、それぞれ各人が判断するんですよと。小さな子供、お子さんを持ってる方はお母さん、お父さんが判断するんですよといったときに、きちんと予防接種のマイナス面や、接種される場合に必要な情報が伝えられなきゃだめなんですね。実はいろいろな、小さなお子さんを持ってるお母さんから聞かれるのが、予防接種しなければ、子供がかかったら、とんでもない状況になるという、そういう1つの恐怖心みたいなものを持っておられるわけです。いや、そうじゃなくて、やっぱり打たなくても、今は、例えば百日ぜきであれば抗生物質がありますよと。そして、破傷風であれば空気に触れるような浅い程度の傷だったら問題ないし、そもそも赤ちゃんの病気じゃありませんから必要ないですよということをきちんと伝えてあれば、あとはお母さんの責任として、どうするかということを決めればいいんですが、そういう手段がないということで、やっぱりこうした情報を県民に提供すべきだと私は思うんですが、それがないというのが現実ですけども、それをどう認識されておられるのかお伺いしたいと思います。
最後に、犬、猫の殺処分の問題で、殺処分ゼロ対策、地域との連携についてお伺いしたいと思うんですが、データをいただきますと、千葉県動物愛護センターにおける殺処分数は、平成21年度は犬が2,641、猫が5,915で、犬は平成15年度より3分の1以下、猫は約半分となっていると。私は殺処分ゼロに向けて、やはり安易な動物の引き取りを徹底的に拒否する、手数料の大幅アップ、迷子の動物を飼い主に戻す取り組みなど、いろいろ、もう全国でやられてますから考えられると思うんですが、犬、猫の殺処分ゼロ対策、地域との連携について、こうした取り組みを一層推進するための取り組み内容、あるいは課題について、どう考えておられるのかお伺いしたいと思います。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) 疾病対策課長。
◯説明者(藤崎疾病対策課長) 疾病対策課でございます。
まず、ワクチン関係で2点、新型インフルエンザワクチン接種についてというお話でございますけれども、確かにインフルエンザのワクチンの効果というのはある意味限定的な部分がございまして、現在の新型、それから季節性に限らず、これを打っておけば感染をしないという、そこまでの能力は持ち合わせてない。ただ、重症化防止については一定の効果が期待できるというふうに言われております。そういったことから、今回のインフルエンザ、豚インフルエンザ以外の新型という部分につきましては、これは国の事業として接種事業が行われたわけなんですけれども、それにつきましては、法定の接種のような形での接種勧奨はしないという形で、個々の判断に基づいて接種をしていただく。ただし、やっぱり基礎疾患のある方に関しては重篤化すると、最悪の場合、死に至るおそれもあると、そういったことから優先順位をつけて接種をされてきた、そういったものでございます。そういったことから、私どもとしては、そういった情報を添える形で接種についての体制を整備してきたところでございます。
それから、2点目のワクチンの関係、これはいわゆる予防接種法に規定されている定期予防接種のお話ではないかというふうに思うんですけれども、例えばという話で、百日ぜきであれば、これは抗生物質があるし、治療もできるしというようなお話があったんですけれども、今ここで言うまでもないんですけど、今、抗生物質そのものが耐性菌の出現が続々と続いておりまして、そういう中では、私どもの認識といたしましては、予防接種で防げる疾患については予防接種で子供さんたちを守っていきたい、そういった基本的認識で事業に取り組んでいるつもりでございます。ただ、やはりこれについては、国は接種の勧奨をしていますから、法令上も努力義務を課すというような形をしておるところですけども、もちろん予防接種につきましては、打った場合のリスクと、それから打たない場合のリスクと、そういったバランスの上で成り立ってるというのは私どもも十分認識をしておるところでございます。ですから、そのマイナスの情報、いわゆる副反応がつきものだということ、極めて少ないけれども、重篤な副反応が生じ得るんだという情報も添えて接種の勧奨をしていただくというような形で、この定期予防接種につきましては、予防接種の実施主体である市町村に対して指導を常々行っているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 衛生指導課長。
◯説明者(渡辺衛生指導課長) 衛生指導課の渡辺でございます。犬、猫の殺処分ゼロ対策、地域との連携との御質問に対しましてお答え申し上げます。
県では、犬、猫の致死処分頭数を減少させるための対策といたしまして、平成20年度に千葉県動物愛護管理推進計画を策定いたしまして、計画性のない繁殖の防止、終生飼養といった飼い主責任の徹底、責任の所在を明らかにするマイクロチップ等所有者明示措置の推進など、対策を講じております。その結果、犬、猫の致死処分頭数は年々減少しておりますが、動物に関する問題は地域の啓発活動が重要であることから、今後といたしまして、動物愛護推進員及び動物愛護ボランティア等の地域活動を充実させまして、飼い主責任の徹底と適正飼養の啓発、新たな飼い主への譲渡などを推進いたしまして、致死処分頭数の減少に努めてまいりたいと思います。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 最後ですので、意見を言わせていただきます。
まず、新型インフルエンザワクチンの件に関しては、例えば北里研究所製のワクチンの臨床試験では、対象200人中、2例の重篤な副作用を発症したという、そういう報告もあります。そして、昨年11月22日に厚労省は新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会を開催しましたけども、この会議で報告された接種後の死亡者は21名。ただ、会議では、因果関係がはっきりしないから原因じゃないということになったようなんですが、そもそもインフルエンザというのは季節性、新型を問わず、ワクチンに感染予防効果がないということは厚労省も認めて、決して、だからこそ、強制や義務ではないということを強調してるんですね。重症化予防があるかということについても、実は信頼できるデータはないと。インフルエンザの予防接種、季節性に関しては無効であるということは、1960年代の前橋市医師会が行ったデータが無効であるということにしてる。
そういう意味から言うと、やはり予防接種行政の基本というのは、まず予防接種じゃなくて、本来は自然感染をして免疫を獲得しながら除菌するというのが、これ、人間の基本ですよ。やっぱりそれを逆立ちして考えられちゃ困るわけで、だからこそ、お母さんたちが、本当にこれ、子供に打たなかったら大丈夫なのかという、物すごく、非常に1つのストレスになりながら子供のことを心配するという状況、これを解消して、いや、そうじゃないよと。打たなくても、こういうことであれば大丈夫なんですよという状況をあわせてやらなきゃ。もちろん県として、いや、厚労省の考えを自分たちは県民の皆さんに伝えるだけということであるとするならば、やはり私はそれは問題であるということを指摘しておきたいと思います。
それから、犬、猫の殺処分ゼロ、ぜひ、まだまだ猫も6,000匹近く、犬も2,600、これが殺処分があるというのは問題で、ぜひ殺処分ゼロを1つの目標に掲げて、その実施に向けて取り組んでいただきたい。そのことを要望します。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
佐野委員。
◯佐野 彰委員 先ほどの永井健康福祉政策課長の話の中で、さっきの仁戸名地区の衛研の単独事業という話をされましたね。間違いないですか、がんセンターとのあれ。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 先ほど私のほうから、衛生研究所につきましては単独での建てかえを検討してくということで御答弁させていただいたというふうにお答えしました。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 そこで、部長さんが、前の小川部長さんのときには合築でという話があって、先ほどはオブラートに包んでお話をしたけども、話が違うんじゃないの。何で急に変わらなきゃならないの、それは。どういうことの根拠で変わることになったのか。
そしてまた、先ほど私がお話しした、がんセンターとの話し合いの中で過去2回話をされたというけども、どういう内容で、どういう会合で、どういう結論が出たのかをお話しください、今までの。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 方針の変更の理由のところでございますが、御答弁の中でも申し上げましたように、昨年度、事業の見直しがございまして、衛生研究所とがんセンター研究局との共同の研究事業でございます千葉県大規模コホート調査研究事業といったものが当面凍結をされたということが1つございました。一方で、衛生研究所につきましては施設が老朽化し、耐震性を満足してないという状況にございまして、早期の整備が必要になってきているというようなことがございました。また、病院局のほうでも、今後、がんセンターの施設整備の中でがんセンターの研究局をあわせて整備をしていくというほうが適切であるといったような御判断もございました。こういったようなことから、衛生研究所につきましては、単独での整備につきまして検討していくというような、そういった方針に変えさせていただいたところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 今、会議内容についてはお話ありましたか。
(佐野 彰委員、「ない」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) 今、会議内容について。
健康づくり支援課長。
◯説明者(山崎健康づくり支援課長) 健康づくり支援課、山崎でございます。21年度まで、いわゆる合築のところは私ども健康づくり支援課のほうで担当させていただいておりましたことから、私のほうからお答えをさせていただきます。
先ほど佐野委員の御質問に、私、衛生研究所とがんセンター研究局の打ち合わせ、数回とお答えいたしましたのは、その時点では合築の方向であったときに、建物の中のお部屋の割り振りというようなことで衛生研究所とがんセンターと、そこに設計会社を交えての打ち合わせをしたというところをお答えさせていただいたところでございますので、その後、衛生研究所の単独ということについては、先ほど健康福祉政策課長から答弁があったとおりでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 じゃ、衛生研究所はいつから建て直しに、あれに入るんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 現在、衛生研究所の建てかえの場所につきまして、庁内で検討しているところでございます。また、合築から単独になりましたので、その内容につきましても再度見直しをしているところでございますので、それが済み次第、設計、それから建築というような形で進んでいきたいというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 全然答えがなってないよ、今の回答で。オブラートに包まないできちっと言ってください、何年からどういう計画で考えてるのか。
◯委員長(宍倉 登君) 健康福祉政策課長。
◯説明者(永井参事兼健康福祉政策課長) 申しわけございません。今の段階では、何年度に何をやるというような、そういったところまでの計画は立っておりません。
以上でございます。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 全く計画が立ってなくて、設計、何で組めるの。おかしいじゃないの。
◯委員長(宍倉 登君) これは地元の説明とか、そういうあれはやらなかったんですか。
(佐野 彰委員、「やってるのよ」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) どこまで地元の……。
◯佐野 彰委員 地元の説明をきちんとやって、それでやって今まで話してるんじゃないの。違うの。地元で説明聞いてるよ、おれは。
◯委員長(宍倉 登君) 地元の皆さんに合築ということで説明会を何回か開いたと思うんですけれども。
戸谷部長。
◯説明者(戸谷健康福祉部長) 健康づくり支援課長からは、これまでの健康づくり支援課としての対応は合築ということでの対応をしてまいりました。「輝け!ちば元気プラン」、千葉県の総合計画でございますが、その中で、このそれぞれのありようがどういうふうに今後の整備計画になるかということを明記させていただいておりまして、そこには衛生研究所の整備、それから、がんセンターですね、そちらはそちらの整備ということで、それぞれに盛らせていただいているところでございます。
先ほど佐野委員からのお話のとおり、単独という言葉はございますけれども、いわゆる衛生研究所の整備ということで挙げさせていただいておりまして、仁戸名地域というのは県の土地でございますけれども、いろいろな施設が建っております。私ども健康福祉部の所管のところ、それから、がんセンターは当然ながら病院局、それから医療技術大学校、閉鎖の方針になってますが、保健医療大学がございますし、消防学校、それから防災センター、こういったようなものが仁戸名地域にはいろいろ一緒にある地域でございます。
その中で一番いい場所ということで、佐野委員、地元での県議でいらっしゃるので、とてもいろいろ御支援といいますか、アドバイスもいただいております。衛生研究所の単独ということになりますと、どこがいいのかと。それから、がんセンターの今後の整備に支障が来さないような位置関係とか、そういったようなこと。それから、いろいろ整備の段階では土地の利用の中のどういう効率的なものというようなことも含めまして、庁内の中で全部関わる部署が議論してるところでございます。ですので、私ども、その整備ができまして来年度どうするのかと。今、予算編成時期でございますので、計画というお話になりますと、設計、それから建築といった段階に入ってまいりますので、一番最初のところでどういう時期になるかということを、今、予算編成上の中で、私どもオール県庁の中での議論になっておりますので、その辺の御理解を賜りたいと、そのように思います。
◯委員長(宍倉 登君) 佐野委員。
◯佐野 彰委員 私が一番言いたいのは、執行部が課が違うとか部が違うとかじゃなくして、こういうふうな形で設計を組んでいたわけなんだから、お互いに顔をつぶさない形でどうするんだということをきちっと考え、そしてまた、そこに住んでる──将来の展望を踏まえた中でどうあるべきかと。単独がいいのか、それとも名前を両方使った中で、その中で建物を建てていったときに、もっと効率的な運用が図れるだろうと。がんセンターがすぐ建物できるわけじゃないでしょう、現実的に。だから、私は言いたいんですよ。それが3年でも4年でも遅くなることによって、がんセンターの建物がすぐ建てられるならいいですよ、衛研と一緒に建てられるなら。そうじゃないから、私は強く言うわけです。
まして前の小川部長がやったときには、先ほど言った、がんセンターと衛研の合築だという形でやってるならば、そのものを継続をして、その中である程度考えていけばいいじゃないですか。そうすれば、そこによって需要があるんなら、そこの中でやはり一緒に考えてやってもらえるようなことをなぜやらないのか。前の退職された小川部長が健康福祉部長のときは、そういう形でやられてわけでしょう。それは、確かに堂本知事のときのやり方だったかもしれないけども、知事がかわったからどうこうじゃなくして、新しい時代の対応の中でそこで求められるものであるならば、そういうことをぜひやってもらいたいと。それが原点でしょう。名前が変えたから、合築が今度は衛研単独じゃなくして、がんセンターのそういう要望があるかどうか。今までがんセンターの要望、全くなかったんですか。今度の新しいがんセンター、センター長かわったけども。そういう意見を踏まえた中で、どういうふうな形で地域が活性化するような形をつくっていくのかというのが行政としての私は務めじゃないかと。名前だけの内容で云々と私は言ってるんじゃないですよ。名前なんか、どうだっていいんだよ、本当は。そこに住む、そこのやってる、施設を運営してる周りの人たちが、がんセンターだって、ほとんど施設が、今の建物から言ったら老朽化してるし、広げられる条件がないわけですよ。だから、衛研のところに今建てられる中で一緒に使われる形をとって、将来の展望の中で、それがもしがんセンター、新しくできたときに移られても、新しい医療、ワクチンだとか、いろんな形の中でもっとこれから高度な衛生研究所として使えるじゃないですか。私はそれを言いたいわけですよ。だから、衛生研究所、衛生研究所って、単独だけのやり方にせよ、私は納得できないということです。
◯委員長(宍倉 登君) それでは、地元の議員さんですから、後でまたよく説明していただきたいと思います。
(佐野 彰委員、「はい」と呼ぶ)
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(宍倉 登君) それでは、これで質疑を終結いたします。
─────────────────────────────
委員長報告
◯委員長(宍倉 登君) 次に、委員長報告に際しての要望事項がありましたら御発言願います。
◯佐野 彰委員 私が言ったこともある程度盛り込んでください。
◯委員長(宍倉 登君) ただいま発言のありました事項の取り扱いについては正副委員長に一任願います。
以上で健康福祉部の審査を終了します。
国体・
全国障害者スポーツ大会局と入れかえのため、暫時休憩します。
午後4時24分休憩
─────────────────────────────
午後4時30分再開
審査の開始(国体・
全国障害者スポーツ大会局関係)
◯委員長(宍倉 登君) それでは、休憩前に引き続き審査を再開します。
これより国体・
全国障害者スポーツ大会局の審査を行います。
─────────────────────────────
人事紹介
◯委員長(宍倉 登君) 初めに、星国体・
全国障害者スポーツ大会局長より幹部職員を紹介願います。
(星国体・
全国障害者スポーツ大会局長から、次長木原稔、大会総務課長石井利夫、施
設調整課長藤田隆久、競技式典課長竹下正男、障害者スポーツ大会課長大塚浩雄を委員
に紹介)
─────────────────────────────
平成21年度決算についての概要説明及び昨年度の要望事項についての報告
◯委員長(宍倉 登君) 次に、平成21年度決算についての概要説明及び昨年度の要望事項についての報告を当局に求めます。
星国体・
全国障害者スポーツ大会局長。
◯説明者(星国体・
全国障害者スポーツ大会局長) 初めに、本年4月1日付で組織の変更はございませんでした。
次に、国体・
全国障害者スポーツ大会局において所掌する事務でございますけれども、1つとして、第65回国民体育大会及び第10回全国障害者スポーツ大会の開催準備に関すること、2つとしまして、第65回国民体育大会千葉県実行委員会及び第10回全国障害者スポーツ大会千葉県実行委員会に関することなどであり、これらの事務を処理するため、本庁4課が設置されており、その詳細はお手元の「行政機構一覧表」、「職員数調」のとおりでございます。
次に、平成21年度の会計でございますが、国体・
全国障害者スポーツ大会局の決算歳入総額は1,176万4,745円であり、その主な内容は、平成20年11月から実施しているチーバくん募金の受け入れによる寄附金で1,176万4,611円でございます。また、決算歳出総額は16億3,611万3,621円であり、実施した事業は、まず、国民体育大会開催準備事業についてでございますが、1つとして、総合開・閉会式の式典実施要項の策定、開・閉会式会場の整備や各競技団体への役員養成等活動助成など、開催準備を進めるため、第65回国民体育大会千葉県実行委員会への交付金の交付、2つとしまして、競技会場地となる市町に対し、施設整備事業に要する経費、競技別リハーサル大会の運営に要する経費、競技用具の購入に要する経費の補助、3つとしまして、競技運営に必要な競技用具のうち、県立施設に係る競技用具の整備でございます。
次に、全国障害者スポーツ大会開催準備事業についてですが、開・閉会式の式典実施要項の策定、開・閉会式会場や各競技会場の実施設計、宿泊輸送業務委託や各競技団体への役員養成等活動助成など、開催準備を進めるため、第10回全国障害者スポーツ大会千葉県実行委員会への交付金の交付でございます。
平成20年度
決算審査特別委員会における要望事項に係る経過報告の該当課は大会総務課でございます。詳細につきましては主務課長が御説明いたしますので、よろしく御審査くださるようお願いいたします。
なお、監査委員の平成21年度決算審査における改善すべき事項はございません。
以上で国体・
全国障害者スポーツ大会局の説明を終わります。よろしく御審査くださるようお願いいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 石井大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 大会総務課長の石井でございます。平成20年度
決算審査特別委員会におけます要望事項のその後の措置状況について御説明をさせていただきます。お手元の「平成20年度
決算審査特別委員会要望事項報告書差換え分」でございますけれども──の1ページをお開きください。
要望事項でございますけれども、ゆめ半島千葉国体について、国体開催機運の盛り上げに向けた効果的な広報活動に努めるとともに、全国から訪れる方々を心のこもったおもてなしで迎えられるよう取り組むべきである。また、開会式では千葉マリンスタジアムと幕張メッセを一体的に活用して十分なスペースを確保すべきであるということでございますけれども、まず、国体開催機運の盛り上げに向けましては、チーバくんを活用しました着ぐるみでのPRや広報グッズの配付、またタクシーなどへのステッカーの貼付、ラッピングバスの運行、また横断幕やバナーなどの屋外広告物の設置、主要新聞等への広告の掲載などの広報活動に取り組んだところでございます。また、全国から訪れます方々を心のこもったおもてなしでお迎えするために、おもてなしの花などによります花いっぱい運動、ごみ拾いなどの環境美化活動、「おもてなしガイドブック」の作成と活用の促進、また、おもてなしバッジの作成と着用の促進、また、千葉市中心市街地の企業、団体等で構成されました千葉おもてなし推進協議会への支援、また、両大会の運営に携わりますボランティアに対する研修などに取り組んだところでございます。
次に、開会式会場については、千葉マリンスタジアムと幕張メッセを一体的に活用するため、幕張メッセ内に、選手団の控え室と選手団の皆さんに千葉の魅力を感じていただくおもてなしゾーンを設置するとともに、千葉マリンスタジアム前の駐車場におきましてもおもてなしゾーンを設けるなど十分なスペースを確保いたしまして、全国から訪れる方々を温かいおもてなしでお迎えしたところでございます。
以上で平成20年度
決算審査特別委員会における要望事項に係る経過措置状況について説明を終わります。よろしく御審査くださるようお願いをいたします。
─────────────────────────────
平成21年度千葉県
一般会計歳入歳出決算関係
◯委員長(宍倉 登君) これより質疑を行います。
堀江委員。
◯堀江はつ委員 すいません、今回の国体の関係なんですけれども、私も精勤賞で、すべて、開会式、閉会式と4回出させていただきまして、天候にも恵まれまして、開会式そのものは、私は身体障害者のほうがすごく一体感があってよかったなという私の感想でございますが、この国体なんですけれども、県全体のものになったかといいますと、その競技会場の周りだけで、なかなか全体の広がりがなかったような気がするんですけれども、もう少し千葉テレビなどの広報媒体を利用できなかったものかどうかお伺いをいたします。
◯委員長(宍倉 登君) 関係課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 大会総務課長の石井でございます。
今、委員の御質問がございましたように、県民に対しまして、国体の情報の前もっての情報提供を行いまして、開催機運を盛り上げるために各種メディアの活用によりまして広報を行いました。例えば国体開催期間中におきましては、NHK総合の国体開会式の生中継の放映、これ、1時間放送です。また、NHKの教育テレビによりまして、競泳や相撲などの9競技の録画中継放送、また、千葉テレビには、夜の9時半からのニュース番組で国体ニュースの放映、また、高校野球ダイジェスト版を5日間放映というようなこと、また、県内のケーブルテレビによりまして、地元開催の競技の録画中継、また、ベイFMだとか、会期中の11日間連続の国体の特集番組を組む、また、千葉日報ほか各紙にいわゆる国体特集コーナーを設けまして、それぞれの毎日の競技の結果だとかいうような記事を紹介させていただきました。このような会期中の皆さんが活躍されております放映等々をしまして、県民と一緒に、いわゆる、そういう選手の皆さんの活躍等々を共有できたんじゃなかろうかということで考えているところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 せめて開会式、閉会式の同時中継などの取り組みというのはできなかったんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 石井大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 放映につきましては、開会式につきましては生中継あったわけでございますけれども、閉会式につきましては、うちのほうのインターネットでごらんになれるように編集をしまして、皆さんのほうにごらんになっていただくようにつくってございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 会場に行きますと、応援に来ている方は、そこの県の方は来てますよね。でも、やはりあの辺のところに、例えば学校の子供たちをもう少し、せっかくの機会ですから、スポーツを見せるというような意味で応援を兼ねて、もう少しその辺の教育委員会とのタイアップもされたらよかったんではないかなという気がしたんですけれども、その辺の教育委員会との関係はどうなんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 開会式におきましては、近隣の打瀬小学校、中学校の生徒さん等もごらんになっていただくなど、また、選手団の応援等々につきましても、近隣の小・中の皆さんにも応援を願っていただいたところでございます。そのようなことで、教育委員会のほうとは連携をとりました。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 各市町村の教育委員会との連携はどうだったんですか。確かに入場式とか、そういうときには皆さん、それぞれのところで学校の方が応援されてるのはとてもよかったなと思うんですね。初めは、どこがこんなに応援してるのかなと思いましたら、千葉県の学生さんたちがそれぞれの県を応援してたのがよくわかりました。それが地域の中に行って、各会場でそういう風景が見られたら、もっとよかったのではないかなと思ったんですが、その辺のところはどのように取り組まれたんですか。
◯委員長(宍倉 登君) 大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 各競技会場市町の各教育委員会さんのほうにもお願いをしまして、また、県の教育委員会さんのほうにもお願いをしまして、また、そういうお集まりのときに行きまして、学校の皆さんに、各競技会場のほうに足を運んでいただいて、千葉県の選手団はもとより、全国から来られた選手団の方々の応援をお願いをして、我々のほうでそういう、県の教育委員会、また、会場市町の教育委員会のほうにもお願いをしたところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) 堀江委員。
◯堀江はつ委員 偶然私が行ったところが、そういう風景が見られなかったということかもしれませんけれども、それで私は今回すごく不思議に思いましたのは、これの主催する1つの団体が日本体育協会ですよね。それで、ここに聞きますと、それは教育委員会の問題ですと言われて、そういう部分での、私はその辺のところがなかなかうまくいかなかったんですね。私がいかなかったのかもしれませんけれども、そういう部分で皆さんが、これだけ本当に、主催の1つが日本体育協会であるならば、せめて国体だけは、そういう部分で教育委員会から離すと言うと変ですけれども、ここで一体的にいろんな活動ができなかったのかなと思います。
それは1つの例ですが、ずっと私は言ってきましたけれども、例えばゴルフ協会のカンパの問題が、私は、皆さんが一生懸命6月にも募金を集めているのに、片方はゴルフ場に行くと、目的は達成しましたから、ありがとうございましたと張ってあるんですよ。片方で国体局のほうは、まだカンパしてください、カンパしてくださいといっても、その辺を見ますと、すごくちぐはぐな取り組みを同じ県の中でやられているということに私は大変疑問を感じましたので、この問題については教育委員会のほうで質問しますけれども、そういう部分での対応をきちんとできなかったものなのかなと私は大変疑問に感じますので、その辺について一言コメントがあったら教えてください。
◯委員長(宍倉 登君) 大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) ゴルフ協会のいわゆるゴルフによります募金でございますけれども、その辺は教育委員会さん、県の体育協会さんのほうでスタートさせておりまして、それが途中で打ち切られたという部分につきましては、うちのほうに、教育委員会さん、いわゆる体育課になるわけで、千葉県体育協会という形になろうかと思いますけども、その辺はちょっと連携が不足してたというようなことでございます。ほかには、そういう、体育協会等々につきましては、うちの競技の運営だとか、また、いろいろ式典等々もやる部分では体育協会のほうとは連携を図ったところでございます。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
川本委員。
◯川本幸立委員 昨年度予算でちばぎん総研で経済波及効果ですね、これ、検討されたと思うんです。まず、この内容に関して、皆さんはしっかり理解されておられるのかどうなのか。
それから、実際、国体が終わりました。経済波及効果、この計算どおりあったのかどうか、検証されるのかどうなのか。
この2点をお伺いします。
◯委員長(宍倉 登君) 大会総務課長。
◯説明者(石井大会総務課長) 経済波及効果につきましては、我々のほうも、県及び会場市町の平成21年、22年の当初予算のデータをもとに、ちばぎん総研のほうに依頼をしまして、この経済波及効果を出したところでございます。その辺は、内容の理解につきましては、国体はもとより、新聞のほうにも出させていただきましたので理解はしてるんじゃなかろうかと思います。
検証につきましては、両大会終わったわけでございますけれども、その結果につきましては、いわゆる波及効果が出たからといいましても、今後、じゃ、実際の終わった後の検証は今のところは考えておりません。
◯委員長(宍倉 登君) 川本委員。
◯川本幸立委員 経済波及効果の検討をして、私もこれ、読みました。読みましたけども、肝心の、もともとのデータというのは市町村から出てきたと。それは開示できないということからすると、市町村から出てきたデータを見れない限りは、あれは作成した本人しかわからない。ただ、数字がひとり歩きしてるだけということなんです。
ですから、ぜひここでお願いするのが、市町村データを開示いただきたい。市町村のほうに断りをして開示いただきたいということと、それから経済波及効果は、いろんな事業を県の中でやるときに1つの根拠となって出てきたんだけども、どうもずっと明確な根拠であるように見えながら、やっぱり実態を踏まえてなくて、結局、事業をやったら失敗だったというのが結構多いんですよ。そういう意味で、きちんと、やはり終わってから検証するということをやっていただきたいということを要望いたします。
以上です。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
山口委員。
◯山口 登委員 今、経済波及効果の話も出ましたけど、これ、きょうの構成課、職員の皆さんがそれぞれ競技団体との連携を持った方ではないかなと思ったんですけど、実は総合優勝したということで、これは皆さんとは別ですけど、これは大変なものです。総合優勝するというのは大変なものです。しかし、その中身を見ますと、これね、千葉県のやつじゃないんじゃないかと、こういうのがあるんですね。その辺、皆さん御存じだと思いますか──まあ、いいや。答弁いいです。本当にこれで、経済効果じゃないけど、県民のスポーツの振興に効果が出るのかと疑問に思いました。これが率直な感想です。
それから1点、これは教育庁に言うべき問題なんですけど、実は私は地元でホッケーを開催したもので、会長がいないで、おまえ、県会議員だから会長やれと言われて名ばかりの会長で、何もやらなくていいんならいいよとやった。ところが、いろいろあったんですよ。これは当然なことでいいんですけども、よく聞いたら、千葉県にホッケーが3チームしかないというんですよ、高校が。中学が1チームか、その辺しかないんですね。要は指導者がいないんですよ。37年ぶりに開会して、37年間──最初の昭和48年の若潮国体のときは、1人、何か天理大学のほうから、ホッケーの中で一流選手が千葉県に来た。それ以来、だれも来てない。こういうことがあって、これはホッケーだけじゃなくて、ほかの目立たない競技の中でも、そういうことがあるんじゃないかと、そう感じました。答弁は一切要りません。いずれにしても、皆さん、本当に御苦労さまでした。ありがとうございました。
◯委員長(宍倉 登君) ほかに。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(宍倉 登君) 以上で質疑を終結します。
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委員長報告
◯委員長(宍倉 登君) 次に、委員長報告に際しての要望事項がありましたら御発言願います。
(「なし」と呼ぶ者あり)
◯委員長(宍倉 登君) 特に発言がないようですので、委員長報告については正副委員長に御一任願います。
以上で本日の審査を終了します。
次回は11月8日月曜日午前10時から教育庁、病院局、出納局の審査を行いますので、よろしくお願いします。
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閉 会
◯委員長(宍倉 登君) これをもって本日の
決算審査特別委員会を閉会します。
午後4時50分閉会
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