群馬県議会 2022-12-09
令和 4年第3回定例会地域活性化・魅力発信に関する特別委員会-12月09日-01号
Web3は日々新しい情報が更新されている分野であることから、引き続き
情報収集を行うとともに、本県で活用可能な技術等について研究・調査していきたい。
◆
後藤克己 委員
NFTは
関係人口作りの手段として、これまでのアナログの発想を超えた形で可能性があると考える。また、農業分野における
トレーサビリティ等についても、
ブロックチェーン技術の研究が進んでいるとのことである。今後も、次年度に向けて、最新の研究や
情報収集等に努めてほしい。
◎田中
デジタルトランスフォーメーション戦略課長
関係人口作りについて、本県として何ができるかということは、考えていきたい。
また、
トレーサビリティについても、日本国内でどのような取組があるかということを研究していきたい。
◆あべともよ 委員
奨学金返還支援制度について伺う。群馬県に定住する若者を増やしていく取組につながる非常に良い制度だと思っている。大学生が利用する奨学金だけでなく、高校生が利用する群馬県
高等学校等奨学金や群馬県
教育文化事業団高等学校等奨学金も
支援対象に含まれるのか。
◎古仙
戦略企画課長
支援対象者を大卒者に限定していないため、
高校生向けの奨学金を借りていた高卒者であっても、要件を満たせば
支援対象となる。その要件は、県内に本社を有する、本制度を利用する
中小企業等に就職し、申請日において採用後3年以内かつ30歳未満で、正社員として勤務しており、貸与された奨学金を本人が返還中又は
返還予定であること等である。
◆あべともよ 委員
ホームページに掲載されている条件を見ただけでは、高校生は対象外だと誤解される部分がある。「(独)
日本学生支援機構が貸与する奨学金」と「群馬県
教育文化事業団高等学校等奨学金」等を
支援対象とするとはっきり要綱に記載すれば、
高校生向けの奨学金も
支援対象に含まれることが分かりやすいと考えるがどうか。
◎古仙
戦略企画課長
委員の御指摘を踏まえ、検討していきたい。
◆あべともよ 委員
高校生向けの奨学金は
教育委員会が事務を行っているため、
教育委員会を通じて、
奨学金返還支援制度があることをしっかり周知してほしい。
次に、
自然史博物館の老朽設備の更新について伺う。
県有施設は地域の魅力のひとつとして
地域活性化につながる財産である。今年6月に一般質問で取り上げたが、老朽化した機器の更新について、進捗を伺いたい。
◎佐藤
文化振興課長
厳しい財政状況の中で施設の老朽化への対応や展示の
リニューアルを行わなければならず、
分析機器の更新ができないのが実情である。こうした中、
自然史博物館では
共同研究に力を入れており、令和3年度の
研究実績73件のうち58件が
共同研究によるもので、他館から
共同研究を持ちかけられるケースもある。
共同研究では
国立科学博物館や東京大学など国内有数の
研究機関と連携するなど、優秀な学芸員が
自然史博物館の研究を支えている。
◆あべともよ 委員
予算の関係でなかなかその機器の更新まで手が回らないということだが、企業が
分析機器の更新時に、使用できる機器を放出することもあると聞いている。企業への
働きかけを行ってもよいと考えるがいかがか。
◎佐藤
文化振興課長
企業における機器更新のタイミングや
自然史博物館の
研究活動に使えるか検証が必要だが、
産業経済部と相談しながら取り組みたい。
◆あべともよ 委員
待ちの姿勢でなく、企業への
働きかけをしてほしい。
次に、U19
eスポーツ選手権の
実施状況について伺う。当日の来場人数はどれくらいか。
◎齊藤
eスポーツ・新
コンテンツ創出課長
北海道から沖縄まで過去最高の114チームのエントリーがあった。令和2年度から開催し、今年で3回目で、過去2回は
コロナウイルスの
感染防止の観点から無観客で実施したが、今年初めて有観客で開催した。現在精査しているところであるが、大会当日は約400名の方に来場いただき、約4割が県外からの来場者であった。
◆あべともよ 委員
400人ということだが、2日間の人数か。
◎齊藤
eスポーツ・新
コンテンツ創出課長
1日目のU19
eスポーツ選手権のみの数である。2日目に開催した
全日本eスポーツ実況王決定戦も概算で約400人と把握している。
◆あべともよ 委員
有観客で開催した結果、どのような課題があったか。
◎齊藤
eスポーツ・新
コンテンツ創出課長
データ分析や現場の意見を聞きながら、これからしっかりと精査していきたい。
◆あべともよ 委員
大会をより活性化するために今後ぜひ検討してほしい。
eスポーツは
インターネットの世界でできるものだが、会場に来ることに対する魅力を作っていく必要がある。他のイベントを同時に開催するなど会場に来ないと得られない体験を用意することが大事である。
そこで、最近注目されている
Vチューバーというアニメのキャラクターに関する企画に対し、群馬県が
デジタル先進県として活動の場を提供するなど、様々な検討をしてはどうか。大会の魅力を高めるために、
インターネット空間と
リアル空間を上手く融合させることが必要ではないか。
◎齊藤
eスポーツ・新
コンテンツ創出課長
eスポーツはオンライン上でも多くの集客が見込める。そのため、今回の大会では
ゲーム実況を行っている
ストリーマーが自身のチャンネルから大会の様子を配信する取組も実施した。
◆あべともよ 委員
環境も変わっていくので、ぜひ先取りしていっていただきたい。
次に、
アンテナショップ「
ぐんまちゃん家」について伺う。
ぐんまちゃん家の閉鎖に伴い、
アンテナショップとしての機能はどうするのか。
◎小山
観光魅力創出課次長
アンテナショップにおいて多くの県産品を都内で紹介してきたが、一店舗だけではその効果が限定的であった。そのため、
出張物産販売などにより、多くの関係先を開拓してきた。引き続き、そのつながりを生かし、企業等と連携しながら、県産品の販路拡大に取り組んでいきたい。
◆あべともよ 委員
アンテナショップとしての機能を、
ECサイトに係る取組でどのように代替するのか。
◎小山
観光魅力創出課次長
県の
観光サイトでは、「
ぐんまの物産品特集」というページを設けており、ページのリンクから、それぞれのショップに移動して商品を購入することも可能となっている。こうした取組等により、
物産振興を継続していきたい。
◆あべともよ 委員
バーチャル空間に
ぐんまちゃん家を作り、
県内事業者に出店してもらうなどの取組も考えられるがどうか。
◎小山
観光魅力創出課次長
委員の御提案も参考にさせていただきながら、
アンテナショップ終了後の
物産振興に係る新しい形の事業について検討していきたい。
◆あべともよ 委員
匂いを嗅ぐ、触れる、味を見るなどはリアルの良さである。
バーチャルとリアルが連動するような取組を検討してもらいたい。
次に、「群馬県の山に登って
特製手ぬぐいを手に入れよう!
キャンペーン」について、
キャンペーンの実施結果はどうか。
◎小山
観光魅力創出課次長
キャンペーンの全体の
実施状況は現在集計中である。対象の山を3か所登山することでもらえる手ぬぐいについては、
キャンペーン開始後1か月で配布終了となった。
◆あべともよ 委員
非常に人気があって良かった。結果を生かして来年度も実施してほしい。
キャンペーン参加者への
アンケート調査の結果はどうか。
◎小山
観光魅力創出課次長
県外からの参加者が約4割であり、全参加者のうち約6割が道の駅や直売所に、約3割が
入浴施設に立ち寄っていることから、登山だけでなく、周辺の
観光施設への
波及効果があることを確認できる。
◆あべともよ 委員
群馬県独自では、ここまで大勢の人の参加は難しかったと思う。ファンの人たちの層に
働きかけることで効果が上がる。
キャンペーンについては、しっかり結果を分析して、事業を継続してもらいたい。リピーターを大事にしていくことが、持続的な
観光振興につながる。
次に、登山道の整備について伺いたい。武尊山にある10㎞の
ハイキングコースは、かつて
農村環境基盤整備事業で国、県、村で事業費を負担し整備をしたが、その後、老朽化し修繕されていない。補助金を利用して整備したものが27年後に現地に放置されているというようなことが、現実に起きていて問題となっている。
維持管理をして使えるようにすれば、
十分魅力を発信できるものだと思うが、このような
維持管理の進まない事例に対し、修繕が必要と考えるがどうか。
◎金子
自然環境課長
登山道整備の費用や労力の調達には、市町村と同様に県も苦慮している。市町村が管理者として行う整備に、県が補助等の支援を行う仕組みを制度化することは難しいと考える。
こうした状況にあることを踏まえ、先行事例や民間の動き等も見ながら、効果的な整備のあり方について検討していきたい。
◆あべともよ 委員
このことに関しては、国の責任も大きい。国に対してもこういった事例があることを伝え、予算確保の制度も作っていただくように要望したい。
◆
岸善一郎 委員
ニューイヤー駅伝について、群馬県で開催されるようになったことで、良かった点はどのようなものか。
◎高橋
スポーツ振興課長
本県開催は36年目となり、新年の風物詩として全国的に定着している。当日はテレビで約6時間放送され、県や地域の情報を全国に発信できる絶好の機会である。また、今回沿道観戦を解禁する方針であり、
感染症対策を行いつつ、多くの方が一体感を持ち観戦し、応援する機会を提供することも大きな意義と考える。末永く本県で開催できるよう取り組みたい。
◆
岸善一郎 委員
大会の
経済波及効果はいかがか。
◎高橋
スポーツ振興課長
大会当日は全国から
参加チームの企業など、多くの方が応援のため来県することから、相応の
経済波及効果があると考える。
◆
岸善一郎 委員
主催者に対し県の費用負担はあるか。
◎高橋
スポーツ振興課長
県の本年度予算は約740万円であり、このうち520万円を補助金として支出している。それ以外は
入賞チームへの副賞品などの経費である。
◆
岸善一郎 委員
本県開催40年目など、節目の年には大々的に盛り上げていただきたいがいかがか。
◎高橋
スポーツ振興課長
節目の年には、特別な取組をできればよいと考える。
◆
岸善一郎 委員
他県から大会を開催したいなどの話はあるか。
◎高橋
スポーツ振興課長
長く本県で開催してきた実績もあり、現状では主催者から他県開催などの話は出ていない。
◆
岸善一郎 委員
関係する市町から支援などの依頼はあるか。
◎高橋
スポーツ振興課長
大会の主管として
群馬陸上競技協会が関わっており、協会とともに各市町からの依頼に対応している。
◆
岸善一郎 委員
しっかり大会を磨き上げてもらい、本県での開催を続けてもらいたい。
◆
酒井宏明 委員
温泉文化の
ユネスコ無形文化遺産登録について、
温泉自体の定義は様々あって、効能、
歴史的観点等、捉え方によって違いがあって難しいと思う。
温泉文化の定義付けをするため、しっかりとした議論を行い、多くの人の共通認識としていく必要があると考えるがいかがか。
◎佐藤
文化振興課長
委員御指摘の点は、登録に向けて重要な課題の一つである。
温泉文化の
ストーリーや定義、登録に向けた有識者による検討会の設置を国に
働きかけている。
また、フィンランドの
サウナ文化登録では、担い手を国民とするなど定義を幅広に捉えており参考となる。なお、
温泉自体の定義は温泉法で規定されている。
◆
酒井宏明 委員
先般登録された風流踊は24都府県のものが対象であった。
温泉文化の登録について
対象地域はどのように考えているか。
◎佐藤
文化振興課長
特定の温泉地を対象とするのではなく、温泉地全体が共感する
ストーリーを訴えることを考えていきたい。
◆
酒井宏明 委員
温泉による癒やしや自然の恵みなどを文化として定義付けするのは難しいと思うが、
インバウンド目線だけでなく、それぞれの地域の良さを取り入れて合意を得ながら進めてほしい。
次の質問は、
ぐんま広報11月号の表紙について伺いたい。表紙写真が
フリー素材だったということで驚いたが、
ぐんま広報リニューアル後、表紙に
フリー素材が5件、
県撮影写真が22件使用されているとのことだが、選定基準はあるのか。
◎前川
メディアプロモーション課長
特集テーマに合わせ、読者により興味や関心を持ってもらうためには、どのようなビジュアルが有効であるか課内で協議の上、決定している。
◆
酒井宏明 委員
11月号の表紙には、これまで数十件問合せがあったようだが、11月号以前にも問合せはあったのか。
◎前川
メディアプロモーション課長
イメージ画像を使用した表紙への問合せはない。ただし、
ぐんま広報へのお便りで表紙への意見を集約している。
◆
酒井宏明 委員
12月号の表紙にはサッカーチームの画像が使用されているが、
フリー素材なのか、又は県職員が撮影したものか。
◎前川
メディアプロモーション課長
12月号の特集は、特別支援学校生徒の活動・活躍等であったため、学校から写真を提供してもらった。
◆
酒井宏明 委員
12月号の表紙はリアルな写真ということだが、注釈はあったのか。
◎前川
メディアプロモーション課長
表紙には記載していない。
◆
酒井宏明 委員
「公務員のための広報の教科書」には、肖像権や著作権等について詳細に書かれている。特に学校では、個人が特定できるような場合、必ず学校や本人、保護者などの許諾を得る必要があるとされ、この点は気をつける必要があると思う。写真で顔が認識できなくても、どの学校か特定できることがないよう配慮が必要と考えるがどうか。
◎前川
メディアプロモーション課長
写真の使用にあたっては、学校に説明し了解を得ている。委員御指摘のとおり配慮すべきことには配慮して、よりよい広報をしていきたい。
◆
酒井宏明 委員
ぐんま広報の表紙は県の顔であるため、どの写真を使用するか決めることは大変なことであるが、11月号の表紙の写真を見て、現地に行ってみたいと思う県民の気持ちはもっともであると考える。
フリー素材が一概に悪いわけではないが、今後、表紙写真をどのように活用していくか、
地域創生部長の見解を伺いたい。
◎新井
地域創生部長
所管外のため私見になるが、
ぐんま広報については、手に取って中を読んでもらうことが大切であるため、表紙の工夫は重要である。定例記者会見で知事が述べていたように、本県のよいところを紹介できるものがよいと考える。
◆
酒井宏明 委員
ぐんま広報の表紙写真については、誰が、どこで撮ったかも重要である。職員が撮った写真を活用するなど、職員の頑張りを紙面でも評価していただきたい。
◆伊藤清 委員
通告していた移住に係る現状と今後の対策については、冒頭に説明していただいた詳細な資料が提供されるとのことであるため、本日は質問をせず、資料を参考にさせていただく。
○星野寛 委員長
以上で質疑を終了いたします。
△閉会中継続審査(調査)特定事件の決定
○星野寛 委員長
次に、委員会が閉会中審査又は調査する案件については、お手元に配付してある案のとおりでよろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
○星野寛 委員長
さよう決定いたします。
△提言の作成について
○星野寛 委員長
次に、提言の作成についてです。
特別委員会においては、1年間程度を目安に議会としての意見・提言をまとめることとした方針のもとで活動しております。
そこで、本委員会としては、今後、年間を通しての提言を取りまとめたいと考えておりますが、散会後に委員の皆様にお残りいただき、今後の予定を確認したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
△散会
○星野寛 委員長
以上をもちまして、本委員会で審議すべき案件は終了いたしました。
これにて散会いたします。
(午前11時41分散会)
委員会記録署名委員
地域活性化・
魅力発信に関する
特別委員会
委員長 星野 寛...