群馬県議会 2022-06-08
令和 4年第2回定例会環境農林常任委員会(環境森林部関係)-06月08日-01号
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
令和2年度におけるごみ排出量は、1人1日当たり990gで、前年度の989gから1g増加し、全国42位だった。ここ数年は横ばいであり、ごみの減量は重要な課題と認識している。第三次群馬県循環型社会づくり推進計画で定める、令和12年度の1人1日当たりのごみ排出量目標805gの達成に向けて努力したい。
◆萩原渉
委員
草津町は1,809gと多く、旅館からの排出が多いと考えられる。草津町に限らず観光地における対策が必要と考えるがどうか。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
草津町の1,809gは、県内
市町村最多で、事業系ごみ排出量が全体の6割を占めている。県全体の平均である22%と比べて多く、観光に由来するごみの排出量と関係があるものと考えられる。
同町のような観光地においては、家庭から排出されるごみだけでなく、事業系ごみへの対応が重要である。具体的なデータを分析して、原因を見つけ出し、同町を始め県内
市町村と協力、連携して、ごみの減量につなげていきたい。
◆萩原渉
委員
草津町の排出量を減少させるために分別の啓発や
処理能力の強化が必要と考えるが部長の見解はどうか。
◎須田
環境森林部長
委員の指摘のとおりであり、ごみの減量の取組を推進していきたい。
◆萩原渉
委員
県産木材の活用のために条例を制定されたが、公共建築物等における木材の利用についてはどうか。
◎高山
林業振興課長
「林業県ぐんま県産木材利用促進条例」では、県の整備する建築物を原則木造とし、公共建築物の木造化を推進している。
市町村に対しては、木造化の国庫補助や森林環境譲与税の活用を働きかけるとともに、非住宅分野の木造建築物の設計ができる建築士「ぐんま中大規模木造建築マイスター」を紹介するなどの情報提供をしている。
◆萩原渉
委員
市町村や業界団体等からは木造化に対する意見は寄せられているか。
◎高山
林業振興課長
直接的に賛成する旨の意見を聞いているわけではないが、脱炭素社会の実現等のため、木造化を推進する方向性は一致しているものと認識している。
◆萩原渉
委員
公共建築物などは、建築物の規模が大きくなるため、構造計算等が難しくなると思われることから、大きな建築物を設計できる建築士の養成などの体制づくりが重要と考える。県産木材の利用促進についてはどうか。
◎高山
林業振興課長
県産木材の利用促進については、これまでは住宅を中心に推進してきたが、今後は住宅着工戸数も落ち込むことが見込まれることから、非住宅への県産木材の利用が必要であり、「ぐんま中大規模木造建築マイスター」の養成やZEB推進モデル事業等により利用拡大に向けた支援を行っている。また、子どもの頃から木に親しんでもらう木育にも取り組んでいる。
◆萩原渉
委員
県内に集成材工場が必要と考えるが県の考え方はどうか。
◎高山
林業振興課長
住宅建築にも集成材は使用されていることから、県内に集成材工場が必要であると考えている。
◆萩原渉
委員
県内に集成材工場が存在しないことによって、県産木材を栃木県や長野県に運搬し、加工された集成材を群馬県に戻して活用するなど、物流面で非効率となっている。県産木材を県内で加工できるよう、集成材工場の誘致等の取組が必要と考えるが部長の見解はどうか。
◎須田
環境森林部長
集成材工場等の誘致に向け、結果を出せるよう取り組みたい。
◆
金井康夫 委員
安中総合射撃場の整備の現状と今後について伺いたい。
◎金子
自然環境課長
ライフル射撃施設の整備については、令和3年10月に県公安
委員会に指定申請を行った。現在、更に安全性を高めるため、施設内を平滑化する工事を実施しているところである。工事完了後、早期に県公安
委員会の審査、指定を受け、供用を開始したいと考えている。
クレー射撃施設については、課題の点検や現況等を精査し、法令の基準に適合するための方法について検討を行っている。引き続き、関係機関等の意見を聞きながら、様々な角度から検討を進めていきたい。
◆
金井康夫 委員
クレー射撃施設については、県議会としても今後を見据えて動いていきたい。まずは、捕獲の担い手確保のためにも、ライフル射撃施設については、先行して供用開始できるように努めてほしいがどうか。
◎金子
自然環境課長
捕獲の担い手の確保が重要な課題であり、まずはライフル射撃施設の供用開始に向けて全力を尽くしたい。
◆
金井康夫 委員
安中総合射撃場の整備について部長の見解はどうか。
◎須田
環境森林部長
まずはライフル射撃施設の供用を開始できるようにしていく。クレー射撃施設についても、結論が出せるよう取り組んでいきたい。
◆
加賀谷富士子 委員
本年4月にプラスチックに係る
資源循環の促進等に関する法律が施行され、先日、環境省に出向き、職員からレクチャーを受けたところである。この法律はプラスチックの「設計・製造」、「販売・提供」、「排出・回収・リサイクル」のサイクルを循環させることが目的だと思うが、県の役割についてはどうか。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
県の役割は
市町村によるプラスチック使用製品
廃棄物の分別収集・再商品化に対して技術的援助を行うこと及び国の施策に準じ、プラスチックに係る
資源循環の促進等に必要な措置を講ずることである。令和4年3月には、環境省から講師を招き、
市町村を対象に、分別収集・再商品化の実施に必要な措置を着実に行えるよう
説明会を開催した。
◆
加賀谷富士子 委員
分別、回収、商品化することは
市町村での取組が主になると思うが、
市町村でもプラスチックごみの分別が進んでいないところもあるため、広域的に連携できる取組を提案していただきたい。
プラスチックの
資源循環に関する先進的モデル形成支援事業について、県でもぜひ取り組むべきと考えるがどうか。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
実際にプラスチックの分別収集・再商品化を行う
市町村が本事業の中心であり、
市町村を優先したいと考えている。そのため、本事業について、直ちに
市町村に周知した上で、プラスチック使用製品の一括回収・再商品化の実施を検討している
市町村に対して個別に声かけして、積極的な応募を働きかけている。
◆
加賀谷富士子 委員
例えば、スーパーマーケットで食品トレー等を回収する取組が行われているが、そうした取組を行う企業と県が連携することで、モデル事業にも手を挙げることができると考えている。レクチャーを受けた環境省の職員からは、群馬県の5つのゼロ宣言に大変関心を持っており、ぜひ群馬県としてもモデル事業に積極的に手を挙げてほしいとの話を聞いているため、ぜひ検討をお願いしたい。
国の方針でPCB
廃棄物を期限内に必ず
処分をしなければいけないことになっている。PCB
廃棄物の種類によって
処分期限も異なると思うが、県内のPCB
廃棄物の
処分状況についてはどうか。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
本県における高濃度PCB
廃棄物の
処分期間は、変圧器・コンデンサーが令和3年度末に終了、安定器・汚染物等は令和4年度末、低濃度PCB
廃棄物は、全国一律で令和8年度末までである。変圧器・コンデンサーは、
処分期間終了時点で、中間貯蔵・環境安全事業(株)(JESCO)への
処分委託契約の手続中のものが数件あったが、今年度末の計画的
処理完了期限までには全ての
処分が完了する見込みである。
◆
加賀谷富士子 委員
PCB
廃棄物の
処分完了に向けた県の役割は、PCBを含む
廃棄物が、県内にどれだけ残っているか、
掘り起こし調査を実施することだと考える。現在は安定器等の
掘り起こし調査を行っていると思うが、
掘り起こし調査の状況について伺いたい。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
令和元年度にアンケート
調査を実施し、令和2年度からアンケート未回答者等のフォローアップ
調査を行っている。令和3年度は、委託による踏査事業を実施したほか、法人登記等から連絡先不明の
事業者等の追跡
調査を行った。今年度の安定器等のフォローアップ
調査の対象は、約1,000件であり、今年度の早期に
調査を完了し、
処分期間内に
処分が終了できるよう、全力で取り組んでいきたい。
◆
加賀谷富士子 委員
約1,000件が
調査対象になっているとのことだが、現在の体制で
調査完了は見通せるのか。
◎
藤城 廃棄物・
リサイクル課長
フォローアップ
調査は、電気主任技術者等の資格を有するPCB
適正処理推進員による立入
調査等を実施しており、期間内に完了できると考えている。
◆
加賀谷富士子 委員
必要であればPCB
適正処理推進員を増員するなどして、フォローアップ
調査を完了させてほしい。
◆
亀山貴史 委員
桐生木材ヤードは令和2年度から本格稼働しているが活用状況はどうか。また、県全体としても、木材の供給量を向上させる取組が必要だが、生産量の増加に向けた取組と支援について伺いたい。
◎高山
林業振興課長
桐生木材ヤードは、桐生市及びみどり市産の木材を一時的に集積する場所として県森林組合連合会が設置したものである。各
事業者の出荷量が少なくても、まとめて出荷することにより有利な条件で製材工場に販売できるほか、用途ごとに仕分けが可能な施設である。桐生木材ヤードの令和3年度の取扱量は、11,372m3であり、令和2年度と比較して、約1,000m3増加している。なお、計画量の
20,000m3に対する達成率は57%となっている。桐生川地域は利用期を迎えた林分が多いことから、木材生産について、間伐から皆伐、再造林を進め、生産性の向上と生産量の増大を図っていきたい。
◆
亀山貴史 委員
桐生・みどり地域は立地条件から木材を栃木県に出荷している現状である。今後は県内への集成材工場等の誘致等、川上への支援が強く求められると考えられるため、引き続きの取組及び支援をお願いしたい。
○
岸善一郎 委員長
以上で、
所管事項の質疑が終了いたしました。
△
付託議案の討論・採決
○
岸善一郎 委員長
これより
付託議案の採決に入ります。
議案の採決に先立ち討論される、
委員は挙手お願いいたします。
(「なし」との声あり。)
○
岸善一郎 委員長
討論がありませんので、本
委員会に付託された議案のうち
環境森林部関係の議案について採決いたします。
はじめに、第86
号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
○
岸善一郎 委員長
挙手全員であります。よって、第86
号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
次に、第91
号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
○
岸善一郎 委員長
挙手全員であります。よって、第91
号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
次に、第98
号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
○
岸善一郎 委員長
挙手全員であります。よって、第98
号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
次に、承第2号について、これを原案のとおり承認することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
○
岸善一郎 委員長
挙手全員であります。よって、承第2号は原案のとおり承認することに決定いたしました。
なお、資料配付のあった基本計画の議決等に関する条例に基づく計画等一覧表の計画については、次回の
定例会で、概要書の提出を受け条例の適用可否を協議し、議決対象として決定した場合には、第1回
定例会で議決を目指すこととなりますので、御承知おき願います。
△閉会中継続審査(
調査)特定事件の決定
○
岸善一郎 委員長
次に、
委員会が閉会中審査又は
調査する案件については、お手元に配付してある案でよろしいでしょうか。
(「はい」との声あり。)
○
岸善一郎 委員長
それではさよう決定いたします。
△その他
○
岸善一郎 委員長
委員長報告については、正副
委員長に御一任願います。
次に、
委員会調査の実施についてであります。5月24日に開催された正副
委員長会議において、本
委員会の県外
調査は、7月12日(火)から14日(木)までの、2泊3日の範囲で実施することになりました。また、県内
調査については、月いち
委員会での実施も含め、各
委員会で必要により実施することとなっております。8月は
環境農林常任委員会にバスの優先権がありませんので、8月26日(金)に県内
調査を実施したいと考えておりますがよろしいでしょうか。
◆
狩野浩志 委員
8月26日(金)は都合が付かないため、調整をお願いしたい。
○
岸善一郎 委員長
それでは、8月の県内
調査の日程は、改めて御連絡いたします。それでは、県外
調査の日程及び県外
調査・月いち
委員会の実施内容に関しては、正副
委員長に御一任いただくことで、よろしいでしょうか。
(「はい」との声あり。)
○
岸善一郎 委員長
さよう御承知おき願います。
最終的な決定内容については、別途、通知いたします。なお、月いち
委員会に関係
執行部職員の出席を要求することにつきましても、併せて正副
委員長に御一任願います。
△散会
○
岸善一郎 委員長
以上をもちまして、本
委員会において審査すべき案件は全て終了いたしました。
これにて散会いたします。
(午前11時54分散会)
委員会記録署名
委員
環境農林常任委員会
委員長 岸
善一郎...