調整が難しいのは分かるが、県民が混乱するし、活動しにくいので、庁内で言葉を整理してもらいたい。「協働による
地域づくりに関する指針」では協働について書かれ、他方、
未来創生室では
官民共創コミュニティを形にしているが、ここがどう繋がっていくか。文言だけみると、新・群馬県
総合計画でも、NPOや協働という言葉が出てくるので、整理を1回しないといけない。これを機会に協働と共創を合わせた指針を一つ作るという意味で条例が必要と言った。
地域創生部長はどのように考えているのか。
◎新井
地域創生部長
共創は、多
文化共生の分野で先に使用しており、新たな価値を創り出すことに重きを置いている。
官民共創コミュニティについて、知事は、新しいことではなく今までやってきたことを、言葉を変えて言ったものと
市町村長に向けて説明していた。新・群馬県
総合計画のビジョンに則して言えば、協働は横軸の
持続可能性に重きを置いた言葉で、共創はそれに縦軸の
価値創造を付加する意味合いがある。
◆
高井俊一郎 委員
庁内でもう一度整理してもらいたい。協働でも共創でも構わないが、基盤の強化は時代の要請で、そうでないと本当に苦しい人を救えない。例えば先日、
牛木義議員が質問した
地方版ふるさと納税も、お金が自治体に入るところもあるがNPOや自治会への直接寄付として入る制度がもう始まっている。そのような研究も進んでいく中で基盤の強化は必要である。また質問するので、庁内で調整してもらいたい。
○
川野辺達也 副委員長
まず、
温泉文化に関する現状と取組について伺いたい。
温泉文化の
ユネスコ無形文化遺産登録に向けて、
温泉文化の定義や担い手など様々な課題があることは承知している。
高崎商科大学の
熊倉浩靖特任教授の話も何度か伺っている。その中で、
温泉文化への理解を深め、群馬の温泉の魅力をいろいろな人に知ってもらい、裾野を広げていくことが大変重要と考えているが、現状と今後の取組について伺いたい。
◎佐藤
文化振興課歴史文化遺産室長
現状については、県では、今年3月にみなかみ町の
法師温泉において、
熊倉特任教授と
温泉ビューティ研究家の石井宏子さんが
温泉文化の価値や魅力を語り合う「
温泉文化フォーラム」を開催して、「
湯けむりフォーラム」の一環としてtsulunosから動画を配信している。また、11月17日には
草津温泉において(一社)
日本温泉科学会と(一社)群馬県
温泉協会の共催による
温泉文化公開シンポジウムが開催された。
シンポジウムでは、
山本知事からも御挨拶いただいて、
(株)星野リゾート代表の
星野佳路さんや漫画家の
ヤマザキマリさんの講演など、温泉について、様々なテーマで講演が行われた。また、翌日には草津や四万、伊香保といった各温泉地を巡るエクスカーションも実施されて、群馬の温泉の魅力を参加者に伝えた。
また、
温泉文化の
ユネスコ無形文化遺産登録に向けた動きとしては、平成30年12月に発足した、
温泉関係の団体や
観光関連団体などで構成する「
温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録推進地域協議会」の勉強会が今年4月に
伊香保温泉で初めて開催され、その後は
新型コロナウイルス感染症の影響等もあり開催していないが、今後の状況等を踏まえながら、各温泉地の勉強会を再開すると聞いている。裾野を広げていくことは大変重要である。県としては今年度も
温泉文化フォーラムの開催を予定していて、登録に向けて機運を盛り上げていくとともに、引き続き
登録推進協議会の取組をサポートしていきたい。
○
川野辺達也 副委員長
全国には草津は長野県にあると思っている人もいる。裾野を広げることについては今以上に御尽力いただきたい。
続いて、G−
アナライズ&
PRチームの成果のPRについて伺いたい。一昨年、県産
農畜産物の
ブランド化に取り組むために発足したG−
アナライズ&
PRチームでは、これまでやよいひめを始めとした
農畜産物の分析の成果をどのようにPRしているのか伺いたい。
◎小林
ぐんまブランド推進課長
G−
アナライズ&
PRチームでは、県産
農畜産物のおいしさ、健康に関する成分を分析してその特徴を見いだし、他の
農畜産物との差別化や高
付加価値化に取り組んでいる。これまでにいちご、豚肉、とうもろこし、上州地鶏、りんごの5品目を扱った。分析結果については、毎回レポートを作成して、チームリーダーである
山本知事が
チームメンバーとともに記者会見で公表するとともに、動画やSNSを活用したPRを積極的に行っている。このほか、消費者に分析結果をPRしながら、そのおいしさを実感していただく機会も提供している。例を挙げると、県庁32階の
YAMATOYA COFFEE32に御協力いただいて、分析結果の公表に合わせたコラボメニューを提供していただいている。また、
東京ガス(株)と連携した
料理教室を開催して、分析によって得られたデータや
農畜産物の魅力を伝えて、そのおいしさを実感していただいている。
YAMATOYA COFFEE32の
利用者自身のSNSで更に情報をアップロードしていただく効果もあった。
本年10月に分析結果を公表したりんごについては、
りんご園の客向けに初めて分析結果のポスターを制作して、
りんご園に御協力いただいて大きく掲示し、御覧いただいた方においしさをPRして味わっていただいた。今後も農産物の旬の時期や味わっていただく機会などを捉えて、分析によって得られた
本県農畜産物の魅力を効果的にPRして、県民を始め多くの消費者に選んでいただける
農畜産物にしていきたい。
○
川野辺達也 副委員長
選んでもらえるPRが一番大事だと思う。多少の金額の差だったら群馬の豚肉やいちごを買おうと思ってもらえることが大事だと思う。引き続きPRしてもらいたい。
続いて、
公共交通について伺いたい。
地方創生において
公共交通の重要度は大変増してきていると考えているが、先日の日本経済新聞にも本県に若者が随分戻ってきたという記事があった。大学生や地元の高齢者から
公共交通の話を伺うことがある。県内でも地域によって多少の温度差があるかもしれないが、重要度が増してきているのは共通した認識だと思うが、県としてどのように取り組んでいくのか伺いたい。
◎松井
交通政策課長
地域公共交通に係る取組の方向性については、新・群馬県
総合計画及び
県土整備部の最
上位計画である「ぐんま・
県土整備プラン2020」が昨年度策定されたことから、
上位計画との整合や
公共交通を取り巻く新たな
状況変化を踏まえて、「群馬県
交通まちづくり戦略」の見直しを現在進めている。見直しに当たっては、「多様なライフスタイルに合わせて、誰もが安全・快適に移動でき、良好な
社会環境のもとで持続的に暮らせる群馬県」を目指すべき将来像に掲げて策定作業を進めている。見直しのポイントとして五つの
基本方針を設定している。現在の
新型コロナウイルス感染症の拡大により深刻化する
公共交通の需要低迷等の諸課題に対応するために、一つ目としてニューノーマルにも対応した安全・快適で持続可能な
公共交通サービスの確保、二つ目としてDX新技術導入による
公共交通サービスの効率化・高度化、三つ目として交通
まちづくり分野の脱炭素化の推進など、社会変化への対応を新たに反映させながら、四つ目として広域的な基幹
公共交通軸の確保・維持、五つ目として地域的な暮らしの足の確保の五つである。策定作業は、
まちづくりとの連携や、地域の様々な意見を反映するために、県内を県央、東毛、利根沼田、吾妻の四つの圏域に分けて、県、市町村、交通事業者等からなる法定協議会及び地域部会を設定して、それらの協議会によって検討・協議を進めている。また、この見直しの計画では、県、市町村、交通事業者の役割分担を明確化するとともに、関係者が連携して地域の
公共交通の確保・維持に向けて取り組むこととしており、来年度の策定を予定している。策定した計画に基づいて、しっかりと市町村、交通事業者等と連携しながら、
公共交通の確保・維持に努めていきたい。
○
川野辺達也 副委員長
誰もが安全・快適に移動できるようにすることは最重要である。市町村との連携も欠かせない。高齢者が不安がって、免許証の返納もなかなか進まず、80歳を過ぎても軽トラックを手放せない方も地域によってはかなりいる。国の力も借りなければいけない部分も出てくると思う。連携して1日も早く実現してもらいたい。
◆
井田泰彦 委員
資料2の群馬交響楽団改革プランについて伺いたい。楽団の更なるレベルアップと安定的、継続的な運営に係る対策はそのとおりだと思うが、楽員のモチベーションの向上の部分が気にかかった。このような仕事の評価の中には、給与も入ってくると思う。25団体中で1位を目指すそうだが、モチベーションを上げるための給与について伺いたい。
◎高原
文化振興課長
給与は基本的には楽団経営の問題であるが、楽団を良くするために頑張っている人に報酬で報いなければいけないのは認識している。そのことは群馬交響楽団側と共通認識の下で進めてきた。具体的な評価方法はこれから制度設計をしなければいけないが、基本的には群馬交響楽団は移動音楽教室、依頼公演等の活動が重要であるので、それらに積極的に参加してくれる楽員を評価して、ベースアップとともに頑張ったところに加算するようにできないかと考えている。ただ、経営上の問題であり、ユニオンとの協議が必要であるため、慎重に進めなければならない。
◆
井田泰彦 委員
決算書から平均年収を割り出すと約650万円か。
◎高原
文化振興課長
それは高い部類に入る。それをもっと上げたい意図はある。
◆
井田泰彦 委員
群馬交響楽団の演奏会
入場者数は3番目だそうだが、更に上位の楽団を調べたところ待遇が更に良いようなので、客が入った分を還元して給料を増やせば、魅力ある人が入ってくる
きっかけになると思うので、しっかり話し合って良い方向に進めてもらいたい。
◆
大林裕子 委員
資料2の楽団の更なるレベルアップの中で、高校音楽教室等の実施方法見直しに言及されているが、高校音楽教室等の現状と見直しの考え方を伺いたい。
◎高原
文化振興課長
高校音楽教室は、もともとは全ての小・中学生に在学中に一度は聴いてもらおうという考えを高校生にも広げたもので、在学中の3年間に一度は群馬交響楽団の演奏を高校生に聴かせる仕組みで、現在全ての高校生に聴く機会を設けている。小・中学生は感性が育っていく過程のため非常に重要だが、高校生となるとある程度志向が定まっていて、小・中学生とは違う。全ての学校に行くことは楽員の負担がそれだけ増えるので、それをもう少し合理化して、本当に聴きたいと思っている高校生には聴いてもらい、異なる志向の高校生には聴かない選択肢も用意する。単に数を減らすという意味ではなく、効率的に実施して、楽員に時間を作って、例えば、アンサンブル演奏のような小規模の演奏に積極的に出てもらい研さんにつなげてもらうことなど、検討していく。
◆
大林裕子 委員
教育委員会ともよく話し合って、子供たちの興味、関心をかきたてて、文化の向上につながる手段として使ってもらいたい。
◎高原
文化振興課長
高校教育課と意見を交わしながら進めていきたい。
○岩井均 委員長
以上で、質疑を終了いたします。
△閉会中継続審査(調査)特定事件の決定
○岩井均 委員長
次に、委員会が閉会中審査又は調査する案件については、お手元に配付してある案のとおりでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
○岩井均 委員長
御異議ありませんので、さよう決定いたします。
△その他
○岩井均 委員長
次に、その他であるが、
特別委員会においては、1年間程度を目安に議会としての意見・提案をまとめることとした方針のもとで活動しております。そこで、本委員会としては、今後、年間を通しての提言を取りまとめたいと考えておりますが、散会後に委員の皆様にお残りいただき、今後の予定を確認したいと考えておりますので、よろしくお願いします。
その他、皆様からございますか。
(「なし」の声あり)
△散会
○岩井均 委員長
以上をもちまして、本委員会で審議すべき案件は全て終了いたしました。
これにて散会いたします。
(午前11時12分終了)
委員会記録署名委員
地方創生・
ブランドに関する
特別委員会
委員長 岩井 均...