群馬県議会 2021-12-07
令和 3年第3回定例会健康福祉常任委員会(生活こども部関係)−12月07日-01号
○泉沢信哉 委員長
ただいまから、
健康福祉常任委員会を開きます。
本日の委員会は、お手元に配付の次第により、
生活こども部関係の審査を行います。
なお、本日の委員会は「
新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた当面の議事運営に関する申合せ」により実施しますのでご留意願います。内容は従前のとおりです。
なお、傍聴人は見えておりません。
△
委員長あいさつ
○泉沢信哉 委員長
(あいさつ)
△付託議案の説明
○泉沢信哉 委員長
それでは、本委員会に付託された議案の説明をお願いします。
◎平井
生活こども部長
(第172号議案について、議案書により説明)
○泉沢信哉 委員長
以上で、付託議案の説明は終了いたしました。
△付託議案の質疑
○泉沢信哉 委員長
これより、付託議案の質疑を行います。
委員の質疑及び執行部の答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いいたします。
なお、所管事項に関わる質疑は、付託議案の質疑が終了した後に行いますので、御了承願います。
質問のある方は挙手をお願いします。
(「なし」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
質問がないようですので、以上で付託議案の質疑は終了いたします。
△所管事項の質疑
○泉沢信哉 委員長
これより、所管事項の質疑を行います。
委員の質疑及び執行部の答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いします。
◆井下泰伸 委員
桐生女子高校及び
桐生南高校跡地を利活用する事業者が
公募型プロポーザル方式により2者が
優先交渉権者として選定された。地元では使用されなくなった学校跡地がすぐに利活用されることに対して、期待している方も多いと思う。特に
桐生女子高校に関しては、通学する生徒の減少等によって、地域の衰退も危惧される中で、新しい学校が設立される予定であることへの期待感は大きいと思う。
ただし、
広域通信制高校については、日常的な教育活動が
サテライト施設を主体として実施されているのにもかかわらず、設置認可は
学校法人立では本校が所在する都道府県、
株式会社立では
認定地方自治体が行うという、いびつな制度構造になっている点や全日制の課程と見間違うような形で塾と連携して、
大学受験対策に特化した指導を行うなど、学校教育本来の目的とかけ離れた教育活動が行われている実態も指摘されている。
広域通信制高校の
制度見直しに係る一連の流れについて、県ではどのように捉えているか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
広域通信制高校については、戦後の勤労青年の教育機会の付与を目的とした制度として開始しているが、ICT化の進展等に伴い、これまでの想定を超えて通信制の仕組みが利活用されており、期待された以上の成果を収める事例もある一方で、教育の質の保証に関する問題も発生している。制度を時代に追いつかせるよう各種の改正や見直しの議論が行われているところであり、その一環として国の「
協力者会議」における検討が開始されたものと承知している。今後の日本の教育にふさわしい学びの形がさらに整備されるものと考えている。
◆井下泰伸 委員
地元からは期待の声が上がっている一方で、現状の制度が実態に追いついていない状況の中で、
学校設置計画の審査が進んでしまうことが非常に懸念されている。生徒たちが卒業する際に入学して本当によかったと思えるような形を我々としても担保していかなければならない。
広域通信制高校については、例えば100名の生徒に対して、教師が1名で面接指導を実施する事例、不適切な単位認定に関する事例、
株式会社立の学校が経営上の理由で閉鎖され、生徒が転学を余儀なくされる事例など不適切な教育活動が明らかになっており、
優先交渉権者に選定された
角川ドワンゴ学園も
労働基準法違反に基づく是正勧告を受けている。本来の
高等学校教育とはかけ離れた事態が露呈されているが、県ではこうした懸念についてどのように考えているのか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
国の
ガイドライン等は令和4年4月1日施行の改正が、本年3月に行われており、
学校設置計画については、新たな
ガイドラインにより審査を行っている。委員から指摘のあった一部の学校で発生した事例については、当然あってはならないものであり、そうしたことがないよう、十分審査していきたい。
◆井下泰伸 委員
県としても
優先交渉権者が決定したとはいえ、
私立学校審議会を経て、長い時間をかけてしっかりと審査した上で認可するものと理解している。先走って地元の方や入学する生徒を失望させることは絶対に避けなければならない。ICT化やDX化が進展し、これまでとは異なる価値が求められることは確かだが、人間を育てる本質の部分は変わらないと感じている。教育の質の保証が必要と考えるが県の考えはどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
審査にあたっては、
学校教育法、
私立学校法、
ガイドライン等多岐にわたる審査基準に則り、教育の質が保証されるよう取り組んでいきたい。
◆井下泰伸 委員
私立学校については、少子化や競合相手の参入等によって経営環境が厳しくなっていると聞いている。こうした事情から、群馬県
私学振興会等からも様々な請願が提出され、議会としても採択しているが、なかなか結果が伴っていない状況もある。今後の
県内私立学校への支援について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
県内私立学校が建学の精神に基づき、様々な特色ある取組や先進的な取組を行っていることは十分に承知している。県では教育の独自性を尊重しながら、安定した学校運営を支援するために、
私立学校教育振興費補助金等を交付している。支援の重要性については十分認識しており、厳しい財政状況ではあるが、
私立学校が本県の学校教育に果たす重要性を十分に考慮しながら、来年度予算編成の中で検討していきたい。
◆井下泰伸 委員
広域通信制高校の設置や
県内私立学校への支援について部長の見解を伺いたい。
◎平井
生活こども部長
広域通信制高校については、様々な基準に則って、しっかりと審査していく。また、
私立学校審議会でしっかりと議論いただくとともに、国における制度の見直しの状況等を見極めつつ、県においても必要な指導を行っていきたい。
県内私立学校では、それぞれの独自性を発揮して、様々な前向きな取組を行っていただいている。知事からも
教育イノベーションには
私立学校との連携が必要であると述べられており、
教育イノベーションとの連携も踏まえてしっかりと支援していきたい。
◆酒井宏明 委員
産休等代替職員設置費補助事業が令和2年度で廃止されたが、保育の現場が非常に混乱している。事業が廃止された経緯について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
産休等代替職員設置費補助事業は、保育所等の職員が産休等のために長期休暇を必要とする場合に、施設が職員の給与を支払った上で代替職員を臨時的に雇用した際に県が所要経費を補助するというものであるが、制度の利用状況や代替職員の
雇用状況等を踏まえて見直しが行われたものである。当該事業は令和2年度をもって新規採択を終了し、経過措置として令和2年度中に交付決定された5名の代替職員に対して、今年度も引き続き補助しているところであるが、今後、事業を復活する予定はないと考えている。
◆酒井宏明 委員
事業の代替として、健康保険を利用できるようだが、補助金額は3分の2となり、保育所の経営面でも非常に厳しいものがある。ぜひ復活してほしいとの要望も出されている。一方で
公立保育所では全額補助されるとの話も聞いているのだがどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
公立保育所において全額補助されることについては、承知していない。
事業の利用実績は令和元年度が18施設で22名、令和2年度は355施設のうち13施設、19名が補助を受けている状況であった。
施設数ベースでは3.6%の利用状況となり、利用率としては低調であると考えている。また、
アンケート調査も実施しているが、令和元年度中の
産休取得者343名中、
代替職員採用人数は136名であり、代替職員を採用しなかった理由として、財政的な余裕がないという理由ではなく、求人を出したが採用できなかったという理由であった。こうした状況も踏まえて見直しを行ったものである。
◆酒井宏明 委員
民間保育所の中には、この補助金がなくなったことで、経営的に打撃を受けているところもあるためぜひ復活を検討してほしい。
次に、
子育て世帯への
臨時特別給付金の給付方法については、クーポンと併用することによって事務費が約900億円増加することが議論になっている。太田市の清水市長は
全額現金給付を検討する旨をツイッターに投稿しているが、太田市が
全額現金給付を行うとすれば、他の市町村でも同様に現金給付を行わなければ、県民の間で不公平感が生まれかねない。県としてはどのように考えているのか。事務経費や公平性、
スピード等を考えると、現金で給付すべきと考えるがどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
10万円のうち5万円については、クーポンで支給することを基本とした制度設計を国は検討しているものと承知している。現時点では制度の詳細が国から示されていないため、迅速な情報収集に努めているところである。市町村の意見をよく聞きながら進めていきたいと考えている。
◆酒井宏明 委員
県民の声としては、圧倒的多数が現金給付を望んでいると思われる。公平性、スピードを考慮して、県としても現金給付を行う考えで取り組んでいただきたいと思うが、部長の見解はどうか。
◎平井
生活こども部長
委員の指摘のとおり、公平性やスピードは大切だと思う。制度の詳細が示されていない状況ではっきりとは申し上げられないが、市町村の意見をよく聞いて、しっかりと対応していきたい。
◆酒井宏明 委員
県民や市町村からの意見をよく聞いて事業を進めてほしい。
◆藥丸潔 委員
子育て世帯への
臨時特別給付金について、国では現金5万円とクーポン5万円を給付することを基本としているが、市町村でクーポンを併用するか、全額現金にするか選択できるものとして、制度設計しているとの話を聞いているが、県には情報は入っていないのか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
クーポンを基本とした制度設計の中で、オプションとして現金給付があるという話は聞こえてきているが、正式には聞いていない状況である。
◆藥丸潔 委員
国の制度設計としては、クーポンを併用するか、全額現金にするか選択することができるものとして、議論されていることをあらかじめ御承知おきいただきたい。
先日、虐待を経験した方の講演会に参加した。講演会の中で、「小さい頃に親から虐待を受けていたが、自分が悪いからだと思い込んでおり、大人が悪いことをしているとの認識を全く持てなかった。」、「殴られても仕方が無いことだと思っていたため、声を上げることさえ思いつかなかった。」との話を聞いた。子どもに「何が虐待か」を知らせる機会が必要と考えるが、県の取組について伺いたい。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
虐待を理解も発信もできない乳幼児については、子どもに密接に関わっている
保健センターの保健師や保育所の保育士等が、虐待を判断する基準となる、身体的な傷やあざ、発達状況、身体・衣服の汚れ、不自然な言動等によって、虐待の早期発見に努めることが重要であると考えている。
小学生については、
厚生労働省が作成した
子ども向けのポスター・チラシ等を学校に配布するなどにより、
子どもたちに「虐待とは何か」や、困ったときの相談先について周知している。併せて、就学時健診等の際に、
児童相談所が作成した
パンフレットを保護者へ配付し、虐待防止を呼びかけている。
◆藥丸潔 委員
子どもに「何が虐待か」を理解させるためには、ポスター・
パンフレットを配布することだけでは不十分だと思う。より踏み込んで、
子どもたちに知る機会を与え、子ども達を虐待から守ってあげられるよう検討してもらいたい。虐待を受けた経験者に、相談員や講師として経験を伝えてもらう取組を行うことも有効だと思うがどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
被
虐待経験者に講演してもらうことは、虐待の実態や心身の
ダメージ等についての理解を深めることができ、虐待予防や被虐待児への心理的なケア等に有効であると考えている。県では令和2年に開催した
児童虐待防止医療ネットワーク事業において、虐待の理解を深めるため、被
虐待経験者を講師として講演会を開催し、
医療関係者や
児童相談所等の
児童福祉関係者が受講したところである。今後についても、研修の対象者等に応じて、被
虐待経験者を講師に招くことも検討していきたい。
◆藥丸潔 委員
実際に虐待を経験している方々の話を聞くと、本当に虐待を防いでいかなければならないと改めて実感をする機会にもなるため、ぜひ積極的に取り組んでほしい。
善意で被虐待児を保護した第三者が
未成年者誘拐の疑いで警察に逮捕された事例がある。この問題を解消するために、刑法を改正することは困難であり、例えば、虐待を受けている疑いのある子どもを保護した大人が事前に
児童相談所に連絡することで、警察は逮捕しない取扱いとするなど、
現場レベルでの運用で対応していく以外に方法はないと考えている。警察とも協議しなければならない問題でもあるが、こうした取組を検討してほしいがどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
善意で保護している状況であったとしても、保護している方が子どもにとって適切な支援ができるか不明であることから、まずは
児童相談所に連絡してもらいたい。子どもから
児童相談所の一時保護を拒否する強い意見があるとすれば、
児童相談所の判断で個人の里親に一時保護を委託することができるため、そのような形で対応することが、子どもにとっても安心・安全であると考えている。
◆藥丸潔 委員
長期間に渡って保護する事例ではなく、緊急的に虐待から逃れて一晩だけ保護するような場合でも、
未成年者誘拐の罪が成立することを課題と捉えている。例えば、事前に
児童相談所に連絡し、
児童相談所から警察に逮捕する必要のない案件であることを説明することで、警察から逮捕されないような取組を検討してほしいがどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
親元から逃げ込んだ子どもを保護した方から
児童相談所に連絡があり、相互でやりとりをしながら、支援した事例はある。そのような際は、保護した方の元に警察が来たとしても
児童相談所から警察に事情を説明できるため、警察とも連携を取りながら対応している。
◆藥丸潔 委員
親権者からの通報があれば、警察としても動かざるをえないため、
児童相談所と警察が連携して対応する運用が確立されることで、善意で保護した方が逮捕されることも避けられるため、今後も連携しながら対応してほしい。
厚生労働省では養育費の確保を支援する施策として、「
相談支援」、「取り決めに係る支援」、「確保に係る支援」3つのメニューを展開している。県では「
相談支援」及び「取り決めに係る支援」に取り組んでいるが、「確保に係る支援」については、今後、どのように取り組んでいくのか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
先行して実施している他県の状況を踏まえ、検討している状況である。
◆藥丸潔 委員
国でメニューを示している施策であるため、県でしっかりと取り組んでほしいが部長の見解はどうか。
◎平井
生活こども部長
他県では公正証書の
作成費用等を助成していると聞いている。これらも参考に本県の支援策を検討したい。
◆藥丸潔 委員
思春期保健対策事業について、生命を育む講座の今後について、現在の検討状況はどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
予期しない妊娠や新生児の産み落としなどの痛ましい虐待事件が後を絶たない状況を改善していくために、
自己肯定感を高めることは非常に大切だと考えている。そして、
自己肯定感のみならず、性や妊娠の問題を一体的に捉えることが重要であると考え、
思春期保健対策事業を見直した。来年度も引き続き、当該事業の業者選定については
プロポーザルを予定しており、群馬県助産師会においては、長年にわたる「生命を育む講座」の実績等の取組を生かして、事業を提案していただきたいと考えている。
◆藥丸潔 委員
自己肯定感を高める取組として、来年度に向けて別枠で予算を確保してもらいたいが部長の見解はどうか。
◎平井
生活こども部長
来年度予算の編成にあたり関係部署にも相談したが、厳しい財政状況の中で別枠での予算確保は難しい状況である。行事等を活用するなど工夫して多くの方に見てもらえる方法がないか検討中である。なお、
思春期保健対策事業は単なる性教育ではなく、助産師会が行う「生命を育む講座」も取り込んだ実施が可能と考えているので、助産師会の強みを生かした効果的な事業を提案していただくことも一つの方法と考えている。
◆藥丸潔 委員
自己肯定感を高める取組に、県として積極的に取り組んでほしい。
不
登校児童生徒の復学のための
サポート校について、
サポート校への支援がなく大変だという保護者の声があるが、
サポート校への支援について県の考えはどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
サポート校の状況については把握していないが、県では
高校中途退学、
中学校卒業後
進路未定者に対して再学習や就労に関する情報提供を行うなどの支援を行っている。特に再学習支援においては、高校卒業を目指す方に対して
フレックススクールや定時制、通信制で学ぶための情報提供を行い、本人の希望進路に向けて切れ目のない支援を行っている。
◆藥丸潔 委員
県には不
登校児童生徒の復学のための
サポート校の存在と
サポート校への支援がなく大変な状況にあるという保護者の声がある実態を知っておいていただきたい。
井下委員からも質疑があったように、
広域通信制高校については、時代の流れで役割も変容しており、過去には様々な問題も指摘されていることから、国においても
制度見直しが進められているところである。我々としても
角川ドワンゴ学園や
N高等学校を問題視している訳ではなく、
通信制高校自体のあり方をしっかりと見直して、対応していかなければならないタイミングだと思っている。
桐生女子高校跡地での
広域通信制高校設置について、地域からは学校設置を歓迎する声が上がっているが、生徒の通学等によって、地域が期待している活性化は見込めるのか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
現在審査中の案件のため詳細は申し上げられないが、定員は2万人で、生徒は第2学年在学中に「
本校スクーリング」として桐生市に通うため、概ね定員の3分の1程度が桐生市を訪れるものと見込まれる。
◆藥丸潔 委員
地域でも期待されていることを認識し、地域の活性化の観点からも検討をお願いしたい。
◆
本郷高明 委員
県内の
子ども食堂の現状について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
子ども食堂の開設状況は、本年9月末時点で67団体、78か所と、把握を始めた平成29年3月の5団体、5か所から大幅に増加している。
◆
本郷高明 委員
子ども食堂は手軽に始められる一方で継続して運営することが難しいと聞くが、県内で廃止に至った
子ども食堂の数は把握しているか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
現時点では資料がないため後日確認する。
◆
本郷高明 委員
委員会の終了後で構わないので、御報告いただきたい。
子ども食堂に対する県の支援状況はどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
県では
子ども食堂を開設する際の経費の一部を補助しており、昨年度末までに32の団体に対し補助を行った。また、「子どもの
居場所づくりコーディネーター」を設置しており、昨年度は105件、本年度も9月末までに73件のマッチングを成立させている。
◆
本郷高明 委員
子ども食堂の中には、利用者の大多数が大人であるものや、子どもに食事の完食を求める団体も見受けられるため、県から運営方法について一定の考え方を示してはどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
子ども食堂は住民の自発的な取組であり、目的や実施方法も様々であるが、そこに良さがあると考えている。県でも官民共創を推進しているところであり、今後も活動内容に規制を設ける予定はない。
◆
本郷高明 委員
県で実施する子どもの
学習支援事業の現状について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
貧困家庭向けの学習支援については、市部については各市が取り組んでおり、県では町村部を対象に
無料学習支援事業を実施している。平成28年度から事業を実施しており、本年10月末現在で21町村を対象に11か所で実施している。
利用登録者数は67名となっている。
◆
本郷高明 委員
学習支援については、質の担保とともに場所の利便性も考慮する必要がある。大阪市で導入されているような
教育バウチャー制度の導入も視野に入れながら今後も検討を進めてほしい。
シングルマザー専用シェアハウスの現状について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
シングルマザー専用シェアハウスは前橋市の広瀬第二県営住宅内に整備しており、現時点で7部屋中4世帯が居住している状況である。
◆
本郷高明 委員
入居率が低調であることがかねてより指摘されており、入居条件が厳しいと感じている。
シングルマザーだけでなく別居中の母子も入居可能とするなど、入居要件を緩和してはどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
入居要件の緩和については、随時検討しており、令和4年1月からは第一子が小学生以下としている要件を中学生まで拡大する予定である。別居中の母子等についても必要に応じて検討を進めたい。
◆
本郷高明 委員
母子家庭等特別相談事業の現状について伺いたい。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
母子家庭等特別相談事業は、
ひとり親家庭等を対象として、法律や経営上の問題など、
専門的知識を必要とする相談について弁護士や
中小企業診断士による相談を実施するものである。近年では身近な市町村等において、
無料相談等も増えていることから、利用実績はないが、
ひとり親家庭等に対して一つでも多く、専門的な相談ができる窓口が存在することが望ましいと考え実施している。
◆
本郷高明 委員
利用実績が全くない状況では、税金の無駄遣いになってしまうため、利用促進のための周知を図るべきと考えるがどうか。
◎栗原
児童福祉・
青少年課長
児童扶養手当等の現況届の際に、
母子家庭等特別相談事業も含めた支援策等を周知している。ただし、母子・
父子自立支援員からは特別相談につながるような相談内容がないとも聞いている。周知に関しては継続して取り組んでいきたい。
◆森昌彦 委員
保育が必要な医療的ケア児に対する対応と今後の県の支援について伺いたい。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が本年9月に施行された。市町村においては、法律の施行に伴い、医療的ケア児の保護者から利用の相談または入所申込みを受けた際は、保育所等での受入れの可能性について検討する必要があり、その際には、市町村の障害福祉部門及び主治医等との連携が欠かせない状況になっているほか、医療的ケアを担う看護師等の配置が必要となるなど、支援体制の確保が課題になっている。
県では市町村に対して、
厚生労働省が作成した「保育所等での医療的ケア児の支援に関する
ガイドライン」を配布することや、
厚生労働省の保育対策総合支援事業補助金を活用して、保育所等における看護師の配置等への補助を行っている。今後は、様々な関係機関と当事者団体で組織された協議会において、保育が必要な医療的ケア児の支援に関する情報共有や施策を検討していきたい。
◆森昌彦 委員
医療的ケア児を安定的かつ継続的に支援する体制を構築していくためには、県の支援が必要だと思うが市町村との連携はどのように図っているのか。また、保護者への周知はどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
医療的ケア児の受入れを行う市町村に対しては、財政的支援等を行っていくとともに、利用者等に対する周知などで協力していきたい。
◆森昌彦 委員
関係する市町村との連携を強化し、医療的ケア児への支援をお願いしたい。
子どもの生活・
学習支援事業におけるICT教室の取組状況はどうか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
経済的に困難な状況にある子どもがICT教育で取り残されることがないよう、昨年度からICT体験事業を実施している。昨年度はNETSUGENにおいてプログラミングやドローン等の体験事業を実施し、63名の参加があった。今年度も同事業を継続するとともに、町村部で無料学習支援を実施している11会場のうち、集合形式で実施している8会場においても体験学習を実施していく予定である。
◆森昌彦 委員
同事業は中学生以上を対象としているが、対象者を小学生等に拡充する予定はないか。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
小学生等については、現在も厳格に排除している訳ではなく、兄弟等は柔軟に受け入れている。小学生の受入れ人数が多いようであれば、対象として明記することについても必要に応じて検討したい。
○泉沢信哉 委員長
それでは、以上で質疑を終結いたします。
△付託議案の討論・採決
○泉沢信哉 委員長
これより付託議案の採決に入ります。
議案の採決に先立ち、討論される委員は挙手願います。
(「なし」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
討論がありませんので、本委員会に付託された議案のうち、
生活こども部関係の議案について採決いたします。
第172号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手願います。
(挙手多数)
○泉沢信哉 委員長
挙手多数であります。
よって、第172号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
△請願の審査
○泉沢信哉 委員長
次に、請願の審査に入ります。
本委員会に付託された請願のうち、
生活こども部関係の請願は、継続1件、新規6件であります。
それでは、厚文第5号について、執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(厚文第5号「保育の充実を求める請願」について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
厚文第5号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」及び「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「継続」及び「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「継続」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手多数)
○泉沢信哉 委員長
挙手多数であります。
よって、「継続」と決定いたします。
次に、第1号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第1号「ウイズコロナ時代を見据えた雇用維持と産業人材の採用・確保への支援拡充についての請願」のうち第1項について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第1号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」及び「趣旨採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「継続」及び「趣旨採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「趣旨採択」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手多数)
○泉沢信哉 委員長
挙手多数であります。
よって、「趣旨採択」と決定いたします。
次に、第2号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第2号「教育格差をなくし、ぐんまの
子どもたちにゆきとどいた教育をすすめるための請願」のうち第2項第3号について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第2号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」及び「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「継続」及び「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「継続」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手多数)
○泉沢信哉 委員長
挙手多数であります。
よって、「継続」と決定いたします。
次に、第3号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第3号「
私立学校教職員退職金資金等補助の拡充についての請願」について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第3号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「採択」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
○泉沢信哉 委員長
挙手全員であります。
よって、「採択」と決定いたします。
次に、第4号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第4号「私立小学校・中学校・高等学校に対する助成についての請願」について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第4号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「採択」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
○泉沢信哉 委員長
挙手全員であります。
よって、「採択」と決定いたします。
次に、第5号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第5号「私立幼稚園の振興対策についての請願」について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第5号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「採択」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
○泉沢信哉 委員長
挙手全員であります。
よって、「採択」と決定いたします。
次に、第6号について執行部から説明願います。
◎廣田 私学・
子育て支援課長
(第6号「専修学校各種学校に対する経常費助成の拡充についての請願」について説明)
○泉沢信哉 委員長
説明は終わりました。
第6号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「採択」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
ただいま「採択」との声がありました。
それでは、挙手により賛否を問います。
「採択」に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
○泉沢信哉 委員長
挙手全員であります。
よって、「採択」と決定いたします。
△意見書発議の協議
○泉沢信哉 委員長
ここで、意見書の発議について協議を行います。秋山副委員長から発言を求められておりますので、お願いします。
○
秋山健太郎 副委員長
意見書の発議について、提案させていただきます。案文の配付をお願いします。
(事務局から案文を配付)
(「旧姓の通称使用の拡大を図り、改姓による不便や不利益の解消を求める意見書」について提案説明)
○泉沢信哉 委員長
お配りされました案文について、少し時間を取って目を通していただければと思います。意見書案について、質疑はありますか。
◆酒井宏明 委員
最初に提示された案文からは修正されているが、旧姓の通称使用を拡大する背景には、選択的夫婦別姓制度の導入に対する否定的なニュアンスが含まれており、共産党としては賛成しかねることを意見として申し添えておきたい。
○泉沢信哉 委員長
御意見として承ります。
それでは、採決に先立ち、討論される委員はいらっしゃいますか。
(「なし」との声あり。)
○泉沢信哉 委員長
討論がありませんので、採決いたします。
「旧姓の通称使用の拡大を図り、改姓による不便や不利益の解消を求める意見書」について、本案のとおり委員会から発議することに、賛成の委員の挙手を求めます。
(挙手多数)
○泉沢信哉 委員長
挙手多数であります。
よって、本意見書は案文のとおり、
健康福祉常任委員会から発議することといたします。
△閉会中継続審査(調査)特定事件の決定
○泉沢信哉 委員長
次に、委員会が閉会中審査または調査する案件については、お手元に配付してある案に、継続を申し出る請願を加えたものとしてよろしいでしょうか。
(「異議なし」との声あり)
○泉沢信哉 委員長
それでは、さよう決定いたします。
△その他
○泉沢信哉 委員長
委員長報告については、正副委員長に御一任願います。
次に、来年1月の「月いち委員会」についてです。1月の「月いち委員会」は、来年1月31日の週に1泊2日で県外調査の実施を予定しています。調査場所等、詳細は検討中です。最終的な決定内容については、別途通知いたします。
なお、当日出席要求する関係執行部職員については、正副委員長に御一任願います。
△散会
○泉沢信哉 委員長
以上をもちまして、本委員会において審査すべき案件は全て終了いたしました。
これにて散会いたします。
(午前11時45分終了)
委員会記録署名委員
健康福祉常任委員会
委員長 泉沢 信哉...