群馬県議会 2021-06-07
令和 3年第2回定例会総務企画常任委員会(知事戦略部関係)−06月07日-01号
◎田子
知事戦略部長
ぐんまちゃんアニメについては知事も力を入れていて、議会でも多くの予算が認められた。委員から言われたことも踏まえながら取り組んでいく。タイミングはあるが、議員にも事前にお見せしたい。
ぐんまちゃんアニメで群馬県の物をすべて入れ込むのは難しいが、綿貫観音山古墳が国宝になり、知事もぐんまちゃんと同様に群馬をPRできる大きなコンテンツだと認識している。
ぐんま広報にもぐんまちゃんの4コマ漫画があり、埴輪を関係づけている。
東国文化も含めて県もしっかり力を入れており、文化財保護課を知事部局に移管して、総合的に古代文化のPRにも取り組んでいる。
地域創生部所管の部分があるので、
知事戦略部も連携しながら、取り組んでいきたい。
◆
岸善一郎 委員
去年は群馬のデスティネーションキャンペーンで、八幡塚古墳や四万ブルーがCMになった。吉永小百合さんがCMに出たが、あれだけの人が出れば視聴率が上がる。吉永小百合さんはどこへ来たのかということで、人が大勢動いた。
ぐんまちゃんというキャラクターがいるわけだから、いろいろな
ツールで上手に使ってほしい。
せっかくの大金を無駄なく使い、大きな効果が得られるようにしてほしい。
◆
安孫子哲 委員
今、
子供たちを見ていると、一日中スマホでYouTubeを見ている。大人も、その隣でYouTubeを見て楽しんでいる。
50インチの4Kテレビを買うために家電店に行った。40万から50万位と見込んでいたが9万円で売っていた。店員に聞いたら、今はテレビが売れないそうだ。皆がスマートフォンを持って、テレビ番組ではなくYouTube番組を見て参加する時代になったと聞いて、テレビは買わずにいいスマホを買う資金にしようと考えた。
群馬県庁は、今まさにその現実をとらえて動き始めているのだと思う。32階のNETSUGENでは、パソコンがない家庭の
子供たちのYouTuber体験、ドローンに触れたことがない
子供たちのドローン体験などの取組ができる。32階のNETSUGENは、群馬県の
デジタルの発信地である。
方向性も企画内容も評価するが、今回の
配付資料で、
法人個人の会員を募って大勢に活用してもらうというのが気になった。しかし、現在の会員数はちょっと少ない。目標に掲げている数字を見ると、やる気は見える。現状と、向かうべき方向について聞きたい。
◎古仙
デジタルトランスフォー
メーション課長
NETSUGENは、昨年12月に仮オープンして今年1月にグランドオープンした。その後様々な取組を行ってきたが、特筆すべきものとして、アイデアソンと呼ばれる新しいスタイルのディスカッションイベントでは、ぐーちょきパスポートの
デジタル化についての多くのアイデアが生まれた。
県内外の企業による事業プレゼンであるNETSUGENピッチなどの交流事業では、県内の飲食業者と駐車場運営企業との連携から、自販機を使ったドレッシングの販売といった独創的な事業等も生まれた。
4月からDX課も新体制となり、NETSUGENのさらなる積極的活用に取り組む中で、NETSUGENの本来の機能に注目して検討している。NETSUGENは、単なる時間貸の
テレワーク施設ではなく、そこに集う官民を含めた様々な人々の交流の中から、新しいビジネス展開、地域課題解決のアイデアが生まれてくることを目指す施設である。
本来の機能を発揮するためには一定の会員の数が必要であり、本年度、DX課に担当係を新設して、会員の増加等に向けて取り組んでいる。
一定のルールのもとに、会員にとっての利便性を高めたい。例えばコワーキングスペースでは快適なネット環境のもと、社員のリモート勤務の場所として有効であり、デザイン性の高い空間ではネット配信の場所としても有効である。
またセミナースペースでは企業同士のビジネス連携に寄与する様々なセミナーが連日のように開催されており、会員は優先して参加できる。最先端の
デジタル設備を備えたプレゼンテーションスペースであり、オンラインを活用したメディア向けの発表会など企業からの情報発信にも極めて有効に活用してもらえる。
委員の指摘があった子供向けのイベントも、そういうところから新しいビジネスが生まれるという観点で、今日の意見をしっかりと受けとめたい。
また今後も会員から様々な提案を受けながら、利便性の高い魅力的な空間であることを訴えていきたい。
◆
安孫子哲 委員
NETSUGENの向かうべき方向は本当にすごい。
テレワークにフル活用してもらったり、企業PR動画などもそこで撮影して流していいと聞いている。多分周知をわかりやすくすれば、活用する企業はたくさんいる。今年の目標には大いに期待している。
ただし、NETSUGEN単体だと少し弱いと思う。31階にフードコーナーがあり、32階とらせん階段で繋がっているが、31階だけ暗い。知事は今年度31階を必ず変えるということなので、ぜひその取組も進めてもらいたい。
先ほど岸委員から
アニメの話があったが、
アニメ製作の費用として3億2,000万円が安いか高いか調べたところ、非常に安価と聞いた。
知事の答弁で経済効果に対する意欲がかなり強かったので、
ぐんまちゃんのアニメには注目している。世の中では
コロナ禍で
アニメとは何だと取られがちだが、逆に、この
アニメにかける思いが、今年の
コロナ禍の暗い状況を打破すると信じて期待している。
知事のネットワークで、かなりクオリティを上げて取り組んでいるが、行政が作る
アニメはつまらないだろうと思われている。他の自治体の
アニメで、経済効果が1,000億円、2,000億円あるような
アニメーションを見たことはない。群馬県は山本知事になり、
アニメーションに力を入れている背景には、経済効果ということがある。鬼滅の刃が2,000億円超えと言われている。せっかく作るのであれば、目標を高く持った方がいい。向かうべき方向と目標を聞きたい。
◎藤田
メディアプロモーション課長
委員からも指摘があったとおり、自治体が作ると、どうしても、内容が真面目で堅すぎたり、いろいろ詰め込みすぎて全体的に何を言ってるか分からなくなったりしてしまう。
そういうことのないように、まずはエンターテイメントの作品として楽しい面白いものを作り、
子供たちや親御さんたち、それよりも年齢層の高い方でも十分楽しめるような内容にしている。全世代にわたって楽しんでもらえるような作品にしたい。
アニメの経済効果については、今年の1月に、熊本県がくまモン関連商品の売上額を発表した。2020年の関連商品の売上額は1,698億円に達した。くまモンが誕生してからちょうど2020年で10年になるが、この10年間で9,800億、約1兆円の売上があったという報道があった。
ぐんまちゃんについても、
アニメ化を進めるときの質問に答えたとおり、まずはくまモンに近づけるように頑張っていきたい。
ぐんまちゃんの認知度を同じぐらいに上げていきたいと考えている。
ぐんまちゃんの売り上げについては、ゆるキャラグランプリで優勝した翌年の2015年に関連商品の売上額の調査をした時が年間191億円だった。これを数年かけてくまモンに近づけていきたいが、それ以降売上額調査をしておらず、基礎数値が分からない。現在、ぐんまちゃんの関連商品を作っている会社に、昨年の売上額についてアンケート調査をしている。これを基礎数字として、来年度以降引き続き売上高を確認しながら、
ぐんまちゃんアニメを活用していきたい。
◆
安孫子哲 委員
くまモンの1兆円というのはすごい。知事の性格からするとくまモンを超えたいのではないか。その位の勢いで、担当課は取り組んでいるのか。
◎藤田
メディアプロモーション課長
一足飛びにすぐくまモンを追いかけて近づけるかというとなかなか難しいところがある。多少時間はかかるかもしれないが、いつかはくまモンに追いつき追い越したい。
◆
安孫子哲 委員
例えば、東国原さんが知事をしていた4年間で、マンゴーを左手に持って、右のポケットから鶏の薫製を出して、1,700億円売った。1プレーヤーで1,700億円はすごいと思い、山本知事にその話をしたことがある。知事になったら経済効果を上げてもらいたい、ポケットから焼き饅頭を出すような思いで、ぜひやってくださいと言った。しかし、1兆円と聞いて、私が言ったのは
市町村の規模だと思った。くまモンを超えるということであるが、10年後に、1兆円プレーヤーと知事に言えるように、ぜひ頑張ってほしい。
しかし、
コロナが2年目になって、情勢が暗い。放映するタイミングの設定が大切だと思う。タイミングを誤り、人が感染して亡くなっているというテロップの向こう側で
アニメが笑ってると、効果に非常に影響が出ると思うが、放映のタイミングはどう考えているか。
◎藤田
メディアプロモーション課長
放映タイミングは放送局と調整がほぼついて、いつから放送するか最終的な詰めをしている。今は放送業界で夏のドラマや
アニメをPRする時期なので、少し後にずらして一斉に出したい。秋以降と考えている。
委員が言うとおり、
コロナ禍で笑える
アニメを出すのはどうかという声もあるかと思うが、家の中で閉じこもっている
子供たちに、楽しい娯楽を届けることも必要だと考える。いろいろな形で
ぐんまちゃんのアニメを活用できるように、考えていきたい。
◆
安孫子哲 委員
ぜひ期待している。
一生懸命頑張って製作費を安価に抑えているが、分からない人は
アニメ製作に3億円を使うのかと言うかもしれない。しかし、本当に1兆円の効果を上げるには、3億2,000万円では難しいと思っている。この事業で出た結果が、次に繋がる。次の時にはもう少しクオリティを上げたいと言えるように、必ず結果を出してほしい。
◆
亀山貴史 副
委員長
配付資料に関連して、県庁の
DXアクションプランにも関わるが、先日、一般質問であべ議員から質問があった県有施設のフリーWi-Fiの状況について伺いたい。
県有施設のフリーWi-Fiの導入に関しては、思うように進まないという話があった。今、民間の施設でもフリーWi-Fiがとても多くなってきているが、県有施設としてフリーWi-Fiを導入するにあたっては、契約や条件面で課題があるのか。
◎高橋
業務プロセス改革課長
県有施設でWi-Fiを整備する方法は、フリーWi-Fiを整備しようとする施設が事業者に依頼して、光回線の引き込みやWi-Fiの電波の送受信を行うアクセスポイント機器を置く。通信環境を整えた後に、施設を訪れた誰もが目につくような場所に、Wi-Fiに接続するためのSSIDやパスワードを掲示することによって、誰もが自由にWi-Fiを無料で使える状態が完成する。
手順としては、通常の民間会社でフリーWi-Fiを入れる時の手順と同じである。検討事項として、どういった場所に置き、どのぐらいの方がアクセスするのかということを想定しながら、タイプを選ぶことになる。設備にかかる初期費用と月々の使用料を施設が負担する。
整備が進まない最大の要因は、県の財政状況が非常に厳しい中で、施設側もぎりぎりの状況で施設運営を行っており、Wi-Fi整備の費用がなかなか捻出できないことである。また、どういった方を対象に、どのぐらいの設備を作り、どのぐらいの方がアクセスするのか、いろいろな想定をする必要があり、そういった知識が施設側に乏しいこともあると思う。
Wi-Fiは、観光や地域振興、教育といった従来から言われている効果だけでなく、貧困者の通信環境の確保といったディバイド対策としても非常に有効である。しかし、財政状況厳しい中で施設を運営している中で、そういった意識が県職員になかなか浸透しないことも影響しているのではないかと思う。
◆
亀山貴史 副
委員長
誰もが使えるということは、とても重要だと思う。
Wi-Fiを設定するにあたって、利用者数や施設の規模という話もあった。災害時の利用も期待される。民間施設も同様であるが、フリーWi-Fiで気になるのが、Wi-Fiは繋がるが通信速度が遅くなるといった質の問題もある。そういった面での取組はあるか。
◎高橋
業務プロセス改革課長
委員指摘のとおり、Wi-Fiについては、本来持っている機能としての通信速度と、実際使用している中での通信速度が大きく異なる。
契約は各施設が行っているので、一概にどのぐらいの通信量の契約が多いというのはなかなか言い難いが、県庁の施設で契約しているものは、おそらくNTT東日本のフレッツ光が多いと思う。フレッツ光の場合は、大体1ギガから10ギガまでのタイプがあって、このうち、我々が承知している限りでは、1ギガタイプの契約が多い。
先ほどから話が出ている県庁の32階もフリーWi-Fiを入れていて、NTT東日本のフレッツ光を1ギガで契約している。実際の速度としては、下り20Mbpsくらいは確保できていると思う。
一般的な動画の閲覧やビデオ通話、YouTube等の閲覧に関してはだいたい5Mbps程度あれば、ストレスなく閲覧できると言われているので、県の施設であれば、1ギガぐらいのタイプを契約していれば大丈夫かと思う。
◆
亀山貴史 副
委員長
今後、職員もノートPCを持って
委員会に参加するわけだが、当たり前のように1人1台の時代が来て、機器を使いながら、セミナーや会議も運営されていく時代になってきたと感じる。一度フリーWi-Fiを設ければいいということではなく、順次更新もお願いしたい。
○
穂積昌信 委員長
以上で
所管事項の質疑は終了いたします。
△
付託議案の討論・採決
○
穂積昌信 委員長
これより
付託議案の採決に入ります。
議案の採決に先立ち、討論される委員は挙手願います。
(「なし」との声あり。)
○
穂積昌信 委員長
討論がありませんので、本
委員会に付託された
知事戦略部関係の議案について、採決いたします。
採決は一括して行いたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「はい」との声あり。)
○
穂積昌信 委員長
それでは、第112号議案及び承第3号について、これを原案の通り可決・承認することに賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
○
穂積昌信 委員長
挙手全員であります。
よって、各議案は、原案のとおり可決・承認することに決定いたしました。
△基本計画の議決等に関する条例に基づく計画等について
次に、基本計画の議決等に関する条例に基づく計画等について、ですが、資料5の計画等一覧表に記載の計画等については、今後、概要書の提出を受けて、条例の適用に係る調査を行い、議決対象として決定した計画については、質疑を経て、令和4年第1回定例会での議決を目指すこととなりますので、ご承知おき願います。
△休憩
○
穂積昌信 委員長
以上で、
知事戦略部の関係の審査を終了いたします。
それでは、暫時休憩いたします。
11時40分から、10分後に再開し、
地域創生部関係の審査を行います。