産業振興基本計画については、新
総合計画の
ビジョンの
内容を踏まえた上で、
基本計画と同時期の
策定を目指している。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、
ライフスタイルや仕事の仕方の変化が加速していくことを踏まえた
内容にしていく。また、
新型コロナウイルス感染症による影響を受けている県内の中小・
小規模事業者への手厚い支援や、
基幹産業であるもの
づくり産業をはじめ、強い
県経済を作っていくための施策にも取り組んでまいりたい。
◆
水野俊雄 委員
ライフスタイルの変化が様々ある中で、
知事の言っている「
県民の
幸福度を引き上げる」というところにぜひ注力していただきたい。その一つが、女性が輝く時代をさらに開いていくことであり、働き方や待遇などについて
産業界に働きかけて理解をいただいて
群馬県を変えていく余地もたくさんあるだろうと思うので、要望したい。次に
教育の
デジタル化の
取組状況について伺いたい。
◎上原
教育委員会総務課長
5月
補正予算で、
ICTを活用した
家庭学習の
支援体制を早急に導入するため、今年度中に
県立高校で1人1台
パソコン環境を整備することとし、現在、調達の準備を進めている。小中学校においても、
市町村と連携し、今年度中の1人1台
パソコン環境の整備に取り組んでいる。また、
教員向けの研修が始められるよう、
総合教育センターで準備している。
◆
水野俊雄 委員
デジタル化に伴って、どういう人材を育成するかというところを問いたい。
教育の
デジタル導入により、
子供たちには
デジタルを使いこなしていってもらいたいが、
デジタルに使われる子供が増えてしまうのではないかという心配もある。現在の
子供たちは
基礎的読解力が落ちている。本当に足元の
教育の基本的な部分をきちんと担保する、保障するということで、
基礎的読解力の向上が必要と考えるがどうか。
◎上原
教育委員会総務課長
小学校の1年生から、朝読書や
ボランティア等による読み聞かせを通して、本に親しむ習慣を身に付けさせている。授業では、文章から必要な情報を取り出したり、複数の文章を比較して読んだりすることを通して、語彙を増やし、文章を的確に読み取る方法を身に付けさせており、
コミュニケーション力の向上につなげるとともに
基礎的読解力の向上に取り組んでいる。
◆
水野俊雄 委員
AIは論理と統計と確率で動いており、考えているように見せているだけである。そういった
仕組みを知らずに信じる子供を増やしていってはいけない。
子供たちの
言語能力の多くは環境によって身に付けられると言われており、
子供たちを取り巻く社会の変化が
言語能力にダイレクトに響いている。
教育が一手に引き受けていかなくてはならない大変さがあると思うが、AIに負けない
子供たちの
教育に全力を挙げて取り組んでいただきたい。最後に部長に伺うが、やはり
人材育成が重要だ。県庁内で
デジタルトランスフォーメーションを進めているが、
デジタルやその世界のことについて理解のある人間を地道に組織内に育てていかないと、その技術を使いこなせることにはならないのではないか。正しい論理や正しい
言語能力ということをきちんと意識していかないと、実際には頓珍漢なデータベースを作っている
可能性もある。
デジタルトランスフォーメーションにおける
人材育成はどうか。
◎
田子 知事戦略部長
今年の4月に
デジタルトランスフォーメーション課と
業務プロセス改革課ができた。
デジタルトランスフォーメーション課は、産業や
県民生活等を
デジタルトランスフォーメーションにより良い
方向へ変えることを所管し、
業務プロセス改革課では県庁の
デジタル化を所管している。まずは、県庁内からしっかりと
人材育成に取り組む必要があると考えている。
◆
水野俊雄 委員
きちんとプログラミングのことが分かる人材を育てていくことが必要になると思うので、時間はかかるかしれないが、よろしくお願いしたい。最後になるが、
ビジョンの
内容は
基本計画や各部の最
上位計画に落とし込まれていく。
ビジョンの
内容が予算の
重点配分や政策の強弱に反映されていくと信じている。
委員会で出た議論についても
県民の
意見として受け止めていただき、書くべきことはしっかり
ビジョンの中に盛り込んでいただくようお願いしたい。
◎
田子 知事戦略部長
特別委員会での議論は、
知事、副
知事等にも伝え、検討をしていきたい。
◆あべともよ
委員
今回から
委員会に参加し、過去の資料も見たが、色々な考えがたくさん盛り込まれていて、焦点が分からなくなってしまっているところがあるのではないかと感じている。そういう意味から、基本的なところを確認しながら質問させていただきたい。
総合計画は
県民のために作るものであり、
群馬県が何を目指して、どうやって県政を動かしていくかを示すものだが、あくまで、この
ビジョンは
山本知事率いる
群馬県がどういうことを目指すのかをまとめたもので、それを
県民に理解していただいて、あるいは関係の方に理解していただいて、一緒になって進んでいくためのものだと思うが、そういう解釈でよいか。
◎古仙
未来創生室長
総合計画は当選した
知事の公約を、地方自治体である県の方針として再構築するものである。
計画の
策定に当たっては、様々な方の
意見を取り入れて、分かりやすい
内容にしていきたいと考えている。
◆あべともよ
委員
今までの
総合計画とは違って今回の
総合計画は
バックキャスティング方式で
策定するということだが、
バックキャスティング手法とは、ある時点においてこういう姿を目指すということを決定した上で、それをその時点に達成するためには、今どういうことをしていけばよいかということを考えていくものと捉えている。
総合計画を
バックキャスティング思考で
策定するに当たっては、まずは
目標設定が最も重要であると考えるがどうか。
◎古仙
未来創生室長
目標設定は重要であると考えている。前回の
総合計画は
計画期間が4年間と短期のため、現状から
目標に向かって積み上げていく
フォアキャスト思考で
策定したが、新・
総合計画は20年という長期のため、20年後の姿を先に示し、そこに向かってどのように進んでいくかという
バックキャスト思考で
策定している。
◆あべともよ
委員
この
目標設定のところで合意が取れないと、
バックキャスティング手法は先に進まないと思う。私が第1回
定例会で
知事に質問したところ、
衣食住が満たされ、安心して生活できることに加えて、やりたいことができる充実した時間があることが幸福であるとの答弁があった。
総合計画は
県民幸福度の向上を
目標としているが、何をもって幸福とするかということだ。
目標を「
幸福度の向上」としていても、その幸福は何かということがはっきりしていなければ、どういう社会を目指しているのかということが、言葉として書いてあっても伝わってこない。幸福の定義を明確に示す必要があると考えるがどうか。
◎古仙
未来創生室長
幸福の定義は
ビジョンに記載しており、詳細については
基本計画で示す予定である。
◆あべともよ
委員
幸福の定義は、
知事の
考え方が基本になっていると思うが、現在の
幸福度がどのくらいで、例えば20年後なら20年後にそれをどこまで持っていくのかということがないとスタートできない。
幸福度については、指標が検討中ということだが、状況はどうか。
◎古仙
未来創生室長
県民幸福度の
指標化については、複数の指標を網羅的に掲載するダッシュボード型で
指標化を進めていくという
方向性は決まっているが、具体的な検討は、
基本計画の
策定と並行して進めていきたい。
◆あべともよ
委員
ここがバックキャスト的と言いつつ、フォアキャスト的になっている部分ではないかと思う。どこを目指しているかということがはっきりしていないのに、そこに向かった
ロードマップを作るということは難しいと思う。
ビジョンの
検討案では、実質的に
幸福度の指標が
Society5.0と
SDGsの2つの軸によって示されていると思うがどうか。
◎古仙
未来創生室長
幸福度は
SDGsの
考え方に近いものがある。「
全力疾走366
プラン」では、
県民幸福度の向上は
SDGsの枠組みで考えている。
SDGsを推進することで
衣食住の
レベルが上がり、
Society5.0の
レベルが上がることで価値を生む力が上がっていくと考えている。
◆あべともよ
委員
SDGsを指標とすることはよいことだと思う。しかし、
SDGsの軸は時間軸ではない。
幸福度の向上を
Society5.0と
SDGsの2つの軸で表すということに無理があるように思う。例えば、
ドーナツ経済について、輪になっていて色々な
方向に
目標があって、この中に当てはまるような形で経済を進めていくという説明があったが、そういった表現を用いた方が正確に表せると考えるがどうか。
◎古仙
未来創生室長
ドーナツ経済学と
SDGsの
考え方は酷似している。
ドーナツ経済学も
SDGsも
経済成長を前提としているものであるが、
経済成長だけを追い求めるのでなく、世の中を良くするための必要な制約の中で、
経済活動を行っていくものである。したがって、
ドーナツ経済学の
考え方を
SDGsに当てはめて考えている。
ビジョンでは
Society5.0と
SDGsの2つの軸の中で特に重点的に取り組むものを記載しているが、その他の
重点施策についても
基本計画の中で
ロードマップを示す予定である。
◆あべともよ
委員
どうにかして示さなくてはいけない色々な
方向性があって、これを一つの図に表すことが難しいということは分かるが、先ほど
水野委員からも話があったように、時間軸でないものをこういう時間軸のように書くと誤解が生じやすいのではないか。また、
Society5.0と
SDGsは2030年までの取組であることから、2030年以降の
群馬県の
方向性は、この2つの軸では表せないと考えるがどうか。
◎古仙
未来創生室長
Society5.0の
考え方が今後大きく変わるようなことがあれば、検討の必要があると考えるが、
Society5.0は
デジタルトランスフォーメーションを象徴的に示したものであり、
デジタルトランスフォーメーションを社会全体として考えるという国の考えに基づき採用した。
Society5.0の
レベルは、
デジタルトランスフォーメーションの進展により上がっていくものとしており、
デジタル技術によって社会が少しでも良くなることを示している。
◆あべともよ
委員
先ほど確認したように、この
総合計画は
山本知事の県政の
運営方針を示したものだと思う。
計画期間を20年としたときに、20年後に
目標を置くのであれば、そのときに
山本知事が
知事としているか、あるいは
山本知事の
県政運営の方針を引き継ぐ方がいないと到達させることができないのではないか。
目標を掲げるとして、達成することについての責任はどうか。もちろんそういうことで進めていくわけだから、ある程度のところまではやっていくと思うが、
目標を立てるということは、20年後までにそれを達成するということと捉えてよいか。
◎古仙
未来創生室長
計画期間を20年としたことについて、事務的にお答えしたい。変化が激しく、人々が先行きに不安を感じている時代においては、行政が将来の
方向性を示す必要があり、
計画期間は長期にすることとした。また、2040年は
高齢者人口さえも減少に転じる大きな
人口構造の変化が始まる年であり、まずは2040年までの20年間の
見通しを立てることとした。
◆あべともよ
委員
ということは、
ビジョンは
目標ではなく、
方向性を示すものということでよいか。
◎古仙
未来創生室長
ビジョンは理念、哲学を示すものである。
達成度は
KPIで計るものであり、
KPIについては
基本計画で設定する。
◆あべともよ
委員
そうであれば、
ビジョンの一番大事な部分として、理念や哲学がしっかり伝わるようにして
策定してほしい。今回、
新型コロナウイルスを踏まえて
内容を変更しているが、この
考え方も10年後、20年後にはどうなっているか分からない。「3つの
基本姿勢」の記載がなくなったことや
目標設定も含めて、もう一度検討してほしい。
◆
小川晶 委員
ビジョンについてはたくさんの要素を盛り込んでいただいたが、あべ
委員も指摘したように、逆に盛り込み過ぎていて、整理するのが大変だなと感じるところがある。今回の資料は、変化の
見通しと目指す姿と
ロードマップということでまとめていただいており、一番大事なのは「目指す姿」だと思う。令和2年第1回
定例会での資料は分かりやすく「目指す姿」が書かれていたが、今回の資料では、何を目指して、どういうことを果たしていくのかが分かりにくくなっている。もう一度説明してほしい。
◎古仙
未来創生室長
まず、前回から大きく変わったところは、20年後の将来像として「官民共創コミュニティ」と
ロードマップを追加した。
コロナの影響を踏まえ、3つの自立の概念を進化させ、進むべき
方向性を、価値を生む力の
Society5.0軸と安全性・持続性の
SDGs軸として整理してお示ししている。
県民の
幸福度向上を目指すことについては、前回と変わっていない。
◆
小川晶 委員
何が一番大事なのか、この書き方では分かりにくく、順番が逆だと思う。「
県民の
幸福度向上を目指す」というところが一番にあって、それに向かって「ニューノーマルを先導する
群馬県を目指す」、そのための手段として「
デジタルトランスフォーメーションと
SDGsという視点で進める」という順番であれば分かる。「
デジタルトランスフォーメーション」と「
SDGs」が目的になっているように感じる。手段と目的がはっきり分かるように、
県民の
幸福度が一番上に来るような形で書き方を工夫してもらえるとよいのではないか。最初に出てくる「自立分散型社会の実現」はキーワードになると思う。仮称であるが副題にもあるキーワードは、目指す姿の中で書かれているか。
◎古仙
未来創生室長
官民共創コミュニティの取組の中で自立分散型社会を実現していくという
考え方を示している。
◆
小川晶 委員
「自立分散型社会の実現」や「
始動人」といった大事なキーワードが目指す姿の中であまり出てこなくて、変化の
見通しや
ロードマップの後半部分に出てきており、目指す部分がどこなのか分かりにくい。最終的な
目標になる部分は、目指す姿の中に整理して出してもらいたい。そうではない手段や仮定の部分とごっちゃになっている感じがあって、分かりにくいと感じた。「
始動人」もいれば、そうでない人もいる。
県民全員が活躍できる状況を作っていくこと、併せて自立分散型社会を作っていくことが大きな
目標で、それ以外の細かい部分や
デジタルトランスフォーメーション等は、一段下のそれを達成するための手段に当たる部分だと思うので、検討していただけるとよいのではないか。続いて「
県民の自立」についてだが、こういった
総合計画の中で行政側が
県民に自立を求めていくことについて、かなり
意見が出され、前回の
委員会で「再考した方が良いのでは」という
意見があったが、どのように検討され、どのような意図があって今回も残しているのか。
◎古仙
未来創生室長
SDGsの「誰1人取り残さない」という中で、「自立」と「
始動人」ということを出したものである。「
県民の自立」というのは、1人だけで生きていく力をつけるべきということではない。むしろ、色々な人に頼れて、色々な人に助けられているから一人で生きていけると思えるところもある。頼れるチャネルが少ない方は、自立できない方、色々な人に自然と助けてもらえる方や頼れるチャネルが多い方は、自立できる方と捉えている。社会全体が自然に人を助け、本人が自覚しないで助けられ、本人が困らずに自然に生きていけることが「自立している」ことだと考えている。「
始動人」の
考え方については、大きなことだけでなく小さなことでも自ら動き始めよう、少しでも自分を良くしようという気持ちを持つことが重要だと考えている。
◆
小川晶 委員
「
始動人」という言葉にしても、結局これだけ説明してもらわないと分からない。こういう言葉がパッと出てきたときに、色々な人が、どこまで理解できるかということを考えなくてはいけない。「
始動人」というだけでよいのか、フォローするような書き方や言葉が必要なのかということは、もう一度考えていただきたい。ここまでの思いがあって考えているということが、伝わってこないのではもったいない。また、「
県民の自立」についても、「自立」という本来の言葉の意味と違うので、他の適切な言葉を選ぶか、きちんと定義する必要がある。誰が読んでも分かる言葉と
内容にしてほしい。
◎古仙
未来創生室長
次の議会までに言葉の意味を分かりやすく解説したもの、また誰が読んでも同じく理解できるように文章形式のものも作成する。
◆
小川晶 委員
3月末まで募集した
県民アンケートの結果はどうか。
ビジョンには、どのように反映されているのか。
◎古仙
未来創生室長
令和2年1月20日から3月31日の期間でインターネットを主体にしつつ、紙ベースを併用して
アンケートを行った。テーマは「将来、
群馬県がどのような地域になっていてほしいか」で、回答者数は147人であった。回答
内容については、「産業・経済・仕事」「社会保障・子育て」「生活・文化」「
教育」「自然環境・災害対策」「その他」の分野ごとに一旦まとめたが、現在、
SDGsの17ゴールの視点から再分類した上で、整理・分析を行っている。整理ができたら、改めて御報告したい。資料1の
シート23で主な
意見を反映している。
基本計画においては、
SDGsで整理した上で、活用したいと考えている。
◆
小川晶 委員
県民アンケートの結果が取りまとめられたら、
委員会にも提供してほしい。地域版
県民アンケートについての
目標件数はどうか。
◎古仙
未来創生室長
地域版
県民アンケートは各行政県税事務所単位で広報し、進める
計画である。各行政県税事務所と連携して、周知に力を入れ、より多くの方に回答してもらえるよう努めていきたい。
◆
小川晶 委員
アンケートのとり方もあると思うが、今回の
アンケートは回答が難しいという方もいたので、
高齢者から若い人まで色々な形で募集していただき、
県民の
意見を
ビジョンにも
計画にも反映していただきたい。今回の資料には、
デジタルトランスフォーメーションが、かなり中心的に記載されている。これからの社会には
デジタルは必要だと思うが、これを実現するには、県内のどこにいても通信に接続できることが大前提になってくる。通信環境の整備が必要になると思うが、県の取組についてはどうか。
◎新井
戦略企画課長
2つの取組がある。1つは平成25年から進めているぐんまWi-Fiプロジェクトについてであるが、3月末時点で県有施設18カ所と道の駅・観光案内所で整備した。もう1つは、民間と連携して進めたプロジェクトで、3月末時点で1,476カ所、うち、ぐんまWi-Fiプロジェクトへの参画が840カ所であった。
◆
小川晶 委員
今回の
コロナの中でも、通信環境が十分ではなくて
家庭学習ができなかったという家庭も実際にあるわけなので、学習だけではなくて生活のあらゆる面で、
デジタルトランスフォーメーションで行政サービスも実現していくには、
県民の誰もがどこにいても通信が使えて、
デジタルにアクセスできるように県全体の環境を整備していく必要があると考えるが、どうか。
◎新井
戦略企画課長
デジタル化を進めるに当たっての環境と、誰でもどこでもアクセスできるという環境は違ってくる。
オンライン授業については、フリーWi-Fiではなく、家庭内でのWi-Fiと家庭と学校を繋ぐ通信環境が必要である。今回は、業者が学生向けに無償
プランを提供した。
デジタル化を推進するには、
ICT化以外にそもそも業務の手法を見直す必要がある。そういうことも含めて総合的に検討していきたい。
△休憩
○
中沢丈一
委員長
暫時休憩します。12時50分から再開します。
(休憩(12:07〜12:50))
△再開
○
中沢丈一
委員長
休憩前に引き続き、質疑を続行します。
◆
松本基志 委員
資料2の地域版
県民アンケート調査について、どんな
アンケートを行うのか具体的に決まっていればお伺いしたい。
◎古仙
未来創生室長
地域の課題や将来の姿を聞くことを想定しているが、実施方法は地域の実情に沿った形があると思われるので、各行政県税事務所と相談しているところである。
◆
松本基志 委員
地域別意見交換会はどのような形で行うのか。
◎古仙
未来創生室長
10月上旬から11月下旬に、対面で実施することを想定しているが、
新型コロナの状況によっては
オンラインによる開催になる
可能性もある。
◆
松本基志 委員
アンケートと
意見交換会の具体的な
内容は決まっているのか。
◎古仙
未来創生室長
具体的なところについては、各行政県税事務所と調整しているところである。
地域別意見交換会が実のあるものになるように、事前の調整等をしっかり行っていきたい。
◆
松本基志 委員
答弁にもあったが
アンケートの回答件数147件は、そんなに多くはない。実施済の
アンケートは全部記述式なので、回答しにくい人もいると考えられる。今回は、地域別の将来の
方向性ということで、地域の課題などのより細かい
内容も
アンケートすると思うが、記述式ではなく選択式で行うことは考えているか。
◎古仙
未来創生室長
前回の
アンケートは、20年後の将来について聞きたいというところがあり、選択肢では、こちらで20年後を誘導するような恐れもあり、自由記述とした。今後は、地域の実情に応じて選択式の
アンケートも検討したい。
◆
松本基志 委員
是非そういう
方向でお願いしたい。
ビジョン検討のための
県民アンケートについては、
基本計画についてもこれを参考にしていくとの答弁があったが、
ビジョンの案のどの部分に反映されているのか。
◎古仙
未来創生室長
大多数の
意見が重複している部分については採用させていただいた。それ以外の
意見については、
SDGsごとの分類・分析等を行っており、
基本計画で個別の分野の
ロードマップや
計画を示していく中でしっかりと反映させてまいりたい。
◆
松本基志 委員
ビジョンの案が出てくる段階で、まだ
アンケートの集計結果が出てないので、日程的な問題を心配して質問した。
地域別意見交換会に参加する
関係団体等はどのような団体を想定しているのか。
◎古仙
未来創生室長
関係団体は地域の商工会議所や商工会、農協等を想定している。
◆
松本基志 委員
第1回
定例会の
特別委員会で、
ビジョンを作るに当たって各団体から
意見聴取したものが資料として配付されたが、各団体からの
意見聴取の取りまとめ表にある
内容は、
ビジョンのどこに落とし込まれているのか。
◎古仙
未来創生室長
象徴的な
内容は
ビジョンに取り込まれている、大量の
意見を全て
ビジョンに取り込むことは現実的でないので、個別の
意見については関係部局と連携しながら
基本計画の中に反映させていく。
◆
松本基志 委員
基本計画のパブリックコメントは予定しているのか。
◎古仙
未来創生室長
パブリックコメントは実施する。
ビジョンと
基本計画を分けて作成することになったので、パブリックコメントも
ビジョンと
基本計画で分けて実施する。
◆
松本基志 委員
これからの20年後の
群馬県を考えるに当たって、
県民の皆さんもいろいろ考えることがあるだろうし、それを参考にさせていただくということは大変大事なことである。「パブコメをやりました」で終わってしまうと困るので、さきほどの
アンケートも
意見交換会もそうだが、
意見をしっかり吸い上げながら取り組んでいただきたい。
◆
相沢崇文 委員
今回の
ビジョン案を読んだが、個人的には、非常にわくわくするダイナミックな仕上がりになっていると感じている。
市町村との連携は、「官民共創コミュニティ」を実現するために重要なポイントとなる。情報はもちろんのこと、向かう
方向性、ディーテイル、価値観や手法を持続的に共有していく
システムを作り上げていくことが、とても重要になると考えている。
SDGsの基本となっている連鎖と不可分性による課題解決、「開疎」による魅力の創造、こういった観点からも、
ビジョンを実現するには
市町村との連携が重要であるが、
市町村とどう連携を図っていくのか。
◎古仙
未来創生室長
市町村との連携がなければ、
ビジョンは絵に描いた餅になってしまう。
市町村をはじめ、産学官民と連携して「官民共創コミュニティ」を設置したいと考えている。「官民共創コミュニティ」では、市が先行し県がバックアップする形や、県が地域に入り込んで一緒になって作り上げていく形など、各
市町村の特色や置かれた状況等に応じた様々な連携や県の支援の形が想定される。20年後に「
始動人」が県内の行政、産業の中核を占めることになった場合には、「官民共創コミュニティ」の
レベルが1つ上がると考えており、例として、「ローカル
SDGsマーケティング」や「ローカルスマートシティ」が挙げられる。また、
ビジョン策定後には、「官民共創コミュニティ」の設置に向けた活動を
市町村と一緒に取り組むことで、本当の意味で
ビジョンの理念を共有していきたいと考えている。
◆
相沢崇文 委員
真に
ビジョンの理念を
市町村に理解してもらい共有を図るためには、
市町村と持続的に連携、共創できる
システムが必要であると思うが、
基本計画にどのように反映させるのか。
◎古仙
未来創生室長
今回の
基本計画では、「地域別の将来の
方向性」のみを掲載する予定であり、
基本計画策定後、各地域の状況に応じてワークショップ等を開催し、地域課題の掘り起こし等を県も一緒に行いたいと考えている。この活動を通じて、時期は地域の状況によって異なると思うが、「地域別将来
ビジョン」の
策定につなげていきたいと考えている。
◆
相沢崇文 委員
ワクワクするこの
ビジョンが、一刻も早く
計画になって進んでいくことを期待したい。
◆
神田和生 委員
私の住んでいる多野藤岡地域には、イノシシやシカやクマが頻繁に出没したり、地域住民が高齢でインターネット環境を必要としない地区もある。県内には実際にこういった地域もあるので、この
ビジョンを見ていると、「誰一人取り残さない社会」を目指すといっても、どんどん取り残される地域があるのではないかと心配になってくる。
高齢者や中山間地域について、もう少し考慮した
ビジョンを作っていただけないか。
◎古仙
未来創生室長
ビジョン検討案では、誰一人取り残さない
SDGsの
方向軸を設定しているが、
高齢者や中山間地域の
県民の方々の
幸福度向上についても、
SDGsの軸には当然含んでいる。また、
コロナ禍においては、「開疎」な空間化が求められると言われており、県内でも中山間地域は魅力ある地域と考えている。例えば、「官民共創コミュニティ」では、自立分散型のエネルギーや自動運転等を組み合わせた中山間地域にふさわしい取組も考えられる。そういう意味で、
ビジョンの中に直接的な記載はないが、中山間地域のことも意識して作成している。なお、具体的な
高齢者福祉や地域(中山間地)政策については、
基本計画の中でしっかり記述していきたい。
◆
神田和生 委員
Society5.0や
SDGsはどこの県でも当てはまる要素である。
新型コロナウイルス感染症対策があって、今はニューノーマルという話が出ているが、20年後はどういう時代になっているか分からないのだから、もっと「
群馬らしさ」や「
群馬の個性」を盛り込んだ
ビジョンの方が
県民にとってもありがたいし、20年後でも普遍的で分かりやすい
ビジョンとなると思うがどうか。
◎古仙
未来創生室長
今回の
ビジョン検討案自体が、他県の
総合計画とは全くイメージが異なるものになっていると考えている。また、「
群馬らしさ」もしっかり考えていかなくてはいけない。例えば、
基本計画に掲載する「地域別の将来の
方向性」において、各地域の
意見を聞きながら地域にあった「官民共創コミュニティ」をある程度は提案することができると思う。その中で「
群馬らしさ」を示すことができると考えている。
◆
神田和生 委員
知事の言葉を借りれば、「
群馬県に生まれて育って住んでいる
人たちの
幸福度を上げる」ことが、一番の
ビジョンだと思うが、この資料を見ても説明されないとよく分からない。もう少し分かりやすい方がよいのではないか。
◎
田子 知事戦略部長。
分かりやすい
ビジョンにという
意見も含め、本日の
委員会の議論の
内容はしっかり頭に入れておく。
ビジョン検討案では、
県民の
幸福度を上げるための2つの大きな提案として、「
始動人」と「官民共創コミュニティ」を掲げているが、基本は「
教育」であると考えている。例えば、県内の中山間地域においても、住民自らが地元について考えて動き出す「
始動人」が必要であり、そういった人を育て、増やしていくためにも、基本の
教育とともに「
始動人」を輩出する
教育の
イノベーションが重要であると理解している。本日の御
意見も踏まえ、さらに検討を深めていきたい。
◆
神田和生 委員
相沢
委員からも指摘があったが、真面目の中で「遊び」というか、ドキドキ、ワクワクするような、
高齢者から子供まで「
群馬の
ビジョンは面白いな。ドキドキワクワクする」と思うような
ビジョンができるようお願いしたい。
○
中沢丈一
委員長
以上で質疑を終了します。
△閉会中継続審査(調査)特定事件の決定
○
中沢丈一
委員長
次に、
委員会が閉会中審査または調査する案件については、お手元に配付してある案のとおりでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
さよう決定いたします。
△その他
次に、その他ですが、今後、必要に応じて、
委員会調査の実施や閉会中
委員会を開催する場合がありますので、その場合の実施方法や
内容、出席を要求する関係
執行部職員については、正副
委員長に一任願います。
△散会
○
中沢丈一
委員長
以上をもって、本
委員会で審議すべき案件は全て終了しました。
本日はこれにて散会いたします。
(13:28終了)
委員会記録署名
委員
総合計画に関する
特別委員会
委員長 中沢 丈一...