群馬県議会 2019-12-09
令和 元年第3回定例会厚生文化常任委員会(こども未来部、健康福祉部及び病院局関係)−12月09日-01号
◎藤巻
児童福祉課長
児童福祉法等の改正により、
児童福祉司の配置を人口4万人に1人から3万人に1人とし、更に
市町村支援児童福祉司と
里親養育支援児童福祉司を配置することとされたが、令和4年度までの
猶予期間が設けられた。この基準によると、本県では令和4年度までに72人の
児童福祉司が必要となる。
国は今年3月の会議で、この増員分のうち
市町村支援児童福祉司と
里親養育支援児童福祉司の各
児童相談所への配置について今年度中の
早期実施を促したが、これが全国的に難航していると報じられたもので、本県は今年度中の実施について「わからない」と回答した。
現在群馬県では法令の基準51人を上回る52人の
児童福祉司を配置しているが、今後は令和4年度までに
児童福祉司72人を配置する必要があり、
関係部局と協議しながら計画的に増員していきたい。
◆
亀山貴史 委員
あらゆる分野で人材が不足しており、県内での
児童福祉司不足が懸念されるが、現状と今後の計画等について伺いたい。
◎藤巻
児童福祉課長
職員採用では、平成24年度から福祉職の採用を続け、21人の職員が配置されている。ここ数年は毎年3名採用してきたが、今年度は6人の合格者が出ている。
また、昨年度から県内の福祉系の大学に呼び掛けて福祉職の
受験希望者を対象とした
インターンシップ実習生の受入れ、平成28年度からは
ぐんま学園において福祉職の
業務概要説明会を行っており、受験者の確保や業務を理解した上で受験してもらうことにより、採用後に業務を円滑に行えるような取組も行っている
◆
亀山貴史 委員
3年間で20名を確保するという目標値があるので、目標に向けて引き続き取り組んでいただきたい。
◆
岩上憲司 委員
資料4で
潜在保育士等調査の結果説明があったが、担当課では調査結果をどう捉えているか。
◎森平 子育て・
青少年課長
結果には他県調査と同様の傾向があった。回答者のうち、
就職情報を希望する方には連絡先を回答してもらっているので、今後、
求人情報を届けて就職につなげたい。
◆
岩上憲司 委員
行政による対応が難しい回答が多いが、どのように改善していくのか。相当工夫しないとうまくいかないと思うがどうか。
◎森平 子育て・
青少年課長
人間関係や職場の
環境づくりなどには、施設長の理解やマネジメントが必要である。そのため、近年の
当課主催の
施設長研修では、働き方をテーマに取り上げている。
◆
岩上憲司 委員
最近、
幼保無償化の関係で副食費の扱いが議論されている。保育料が無償化されても、副食費の支払で保護者の負担が増える場合があるが、その問題意識はあるか。
◎森平 子育て・
青少年課長
副食費はこれまでも保育料の一部として保護者が負担してきたものであり、無償化後の副食費は保育料から切り離した形で保護者からの実費徴収になっているが、その考え方に変更はない。副食費を含め保育料を免除していた市町村では、副食費の補助等を行い、保護者の負担が増加しないようにしていると聞いている。
◆
岩上憲司 委員
副食費の徴収事務等が保育士の多忙化の一因になっているという話もあり、県で応援できるところは応援すべきと考えるがどうか。
◎森平 子育て・
青少年課長
今後、市町村の状況を把握しつつ、無償化による課題への対応を検討していきたい。
◆
岩上憲司 委員
是非、県も積極的に関与し、応援していただきたい。
◆
福重隆浩 委員
幼児教育・保育の無償化後の副食費について、独自に補助等を行っている市町村はいくつあるか。上毛新聞で以前、29市町村が補助しているとの報道があった。補助している市町村の増減と補助を行っていない市町村がどのような状況にあるのか、保護者の負担が実質的に増えていないかについて教えてほしい。
◎森平 子育て・
青少年課長
何らかの補助等を行っているのは32市町村である。各市町村に聞き取ったところでは、これまでの負担より増加しないよう対応しているとのことであった。
◆
福重隆浩 委員
岩上委員から事務処理が増えているとの話があったが、無償化前の9月から公明党では保護者と事業者を対象にアンケート調査を実施した。保育所で負担が増えたとの回答は約6割あり、その理由は延長保育等で報告書類の作成義務が増えたとのことだった。市町村により書類の内容や求められていることが異なって事務が煩雑化しているとの声も寄せられている。こうした事情を把握している場合は答弁いただきたい。また、把握していない場合は調査していただきたいと思うがどうか。
◎森平 子育て・
青少年課長
実費徴収の面で各施設に新たな負担が発生しているとの話は聞いている。細かな点は把握できていないが、今後、無償化に伴う様々な課題を市町村や施設の意見から把握し、対応を検討していきたい。
◆
福重隆浩 委員
新たに作られた制度をよりよいものへブラッシュアップしていくため、市町村の声を県が国へ上げていくことも大切だと思う。
実態調査で市町村の声を把握していただきたく、よろしくお願いしたい。
腎臓病患者の協議会から夜間透析をやめる公立病院が増え、働きながら透析を受けられなくなってきているとの声が寄せられている。県では、こうした状況をどう捉えているのか。
◎津久井
保健予防課長
群馬県統合型医療情報システムによると現在38
医療機関で夜間透析が行われており、ここ数年は横ばいの状況である。公的病院は地域の中核病院として急性期医療などを担う役割があるため、維持透析は透析を専門とする民間病院や診療所が行うなどの役割分担がなされているものと考える。
◆
福重隆浩 委員
もう一つの問題点として、夜間透析での加算が5,000円から3,000円へ減額されたことで人件費の維持が難しくなり、働き方改革の下で残業時間を抑制する点なども公立病院が夜間透析をやめる原因となっている。民間病院でも加算額減額で経営が厳しくなると、民間病院が夜間透析をやめることも考えられる。こうした実態を県で把握に努めていただきたい。
先日、調剤薬局の社長と意見交換した際、薬剤師不足が大きな問題になっていると聞いた。有効求人倍率が1.53倍程度であるのに対し、薬剤師では10倍程度あると聞いている。県内薬剤師の需給バランスについて伺いたい。
◎松井
薬務課長
厚生労働省が2年ごとに実施する「医師・歯科医師・薬剤師調査」によると、平成24年、平成26年、平成28年の県内人口10万人当たりの薬剤師数は、94.9人、103.7人、113.8人と増加傾向にある。また、都道府県別の順位も43位、41位、34位と上昇傾向にある。
薬剤師総数は全国的に増えているが、ドラッグストアや大手の調剤薬局チェーン店などで需要が増えている状況がある一方、
厚生労働省の試算では、数年後には需要バランスが落ち着く可能性も示されている。
◆
福重隆浩 委員
群馬県の実態は、ドラッグストアが増えているために薬剤師が増えているのだと思う。調べてみると東京都での薬剤師の平均給与が522万円、愛知県は478万円であるが、群馬県は673万円と非常に高くなっている。地域の薬局や小規模な病院で薬剤師が集まらない状況が続いているが、県では何か施策を講じているのか。
◎松井
薬務課長
地域の調剤薬局等で新卒の薬剤師を雇うのはハードルが高いことから、県では子育て等で家庭にいる潜在薬剤師の掘り起こし事業を薬剤師会に委託している。現場を離れていた時間が長く、復職を躊躇する女性薬剤師を対象に研修を行うことで、安心して仕事に戻れるよう支援するものである。今後も薬局や病院等の現場の声に耳を傾け、県薬剤師会とも連携し、県民が安心して医療を受けられるよう取り組んでまいりたい。
◆
福重隆浩 委員
潜在薬剤師の掘り起こし事業を行っていると聞いて安心した。薬剤師不足で患者が不安にならないよう、是非取組を進めていただきたい。
○大和勲
委員長
以上で質疑を終結いたします。
△
付託議案の討論・採決
○大和勲
委員長
これより
付託議案の採決に入ります。
議案の採決に先立ち、討論される委員は挙手願います。
(「なし」との声あり)
討論がありませんので、本委員会に付託された議案のうち、
こども未来部・
健康福祉部・
病院局関係の議案について一括して採決したいと存じますが、ご異議ございませんか。
(「なし」との声あり)
それでは、第126号、第133号、第138号〜第140号及び第145号の各議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって、第126号、第133号、第138号〜第140号及び第145号の各議案は、原案のとおり可決することに決定いたしました。
△請願の審査
○大和勲
委員長
次に、請願の審査に入ります。本委員会に付託された請願のうち、
こども未来部・
健康福祉部・
病院局関係の請願は新規5件であります。
それでは、第2号について執行部から説明願います。
◎森平 子育て・
青少年課長
(第2号「令和2年度県当初予算編成における予算措置等についての請願<2項>」について説明)
○大和勲
委員長
説明は終わりました。
第2号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」の発言あり)
継続に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって継続と決定いたします。
次に、第3号について執行部から説明願います。
◎津久井
保健予防課長
(第3号「改正健康増進法に基づく受動喫煙対策の効果的促進についての請願」について説明)
○大和勲
委員長
説明は終わりました。
第3号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「採択」の発言あり)
採択に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって採択と決定いたします。
次に、第4号について執行部から説明願います。
◎渡 食品・
生活衛生課長
(第4号「西毛地区開発に関する請願<2項5号>」について説明)
○大和勲
委員長
説明は終わりました。
第4号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「趣旨採択」の発言あり)
趣旨採択に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって趣旨採択と決定いたします。
次に、第5号について執行部から説明願います。
◎森平 子育て・
青少年課長
(第5号「保育の充実を求める請願」について説明)
○大和勲
委員長
説明は終わりました。
第5号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」の発言あり)
継続に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって継続と決定いたします。
最後に、第6号について執行部から説明願います。
◎森平 子育て・
青少年課長
(第6号「私立幼稚園の振興対策についての請願<2項、3項、4項>」について説明)
○大和勲
委員長
説明は終わりました。
第6号の取扱いについて、いかがいたしましょうか。
(「継続」の発言あり)
継続に賛成の委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。
よって継続と決定いたします。
△閉会中継続審査(調査)特定事件の決定
○大和勲
委員長
次に、委員会が閉会中審査または調査する案件については、お手元に配付してある(案)に継続を申し出る請願を加えたものとしてよろしいでしょうか。
(「はい」との発言あり)
それでは、さよう決定いたします。
△その他
○大和勲
委員長
委員長報告については、正副
委員長に御一任を願います。
次に、来年1月の「月いち委員会」についてですが、1月24日(金)で調整しております。場合によっては27日(月)、28日(火)も計画に入っておりますのでご留意いただければと思います。
また、調査場所は現在、相手方と調整中であります。最終的な決定内容については、別途通知いたします。
なお、当日出席要求する関係執行部職員については正副
委員長にご一任願います。
△散会
○大和勲
委員長
以上をもちまして、本委員会で審議すべき案件は全て終了いたしました。これにて散会いたします。
(午後0時28分散会)
委員会記録署名委員
厚生文化常任委員会
委員長 大和 勲...