○
関谷暢之 委員長 ご異議がないものと認め、一括して採決することといたします。
本案はそれぞれ原案のとおり決定することにご賛成の委員の挙手を求めます。
(
賛成者挙手)
○
関谷暢之 委員長 挙手全員であります。
したがって、第1
号議案第1条歳出中
所管関係予算、第2
号議案及び第9
号議案はそれぞれ原案のとおり可決されました。
続いて、
環境森林部所管事項について報告があります。
報告事項は、
森林環境譲与税導入に伴うとちぎの元気な
森づくり県民税のあり方の検討について、ほか3件です。
なお、質疑については全ての
報告終了後に一括して行うことといたしますので、ご了承願います。
それでは、報告をお願いいたします。
説明は着席のままで結構です。
坂入次長兼
環境森林政策課長。
◎坂入 次長兼
環境森林政策課長 それでは、報告させていただきます。
報告事項1の資料をごらんください。
まず、この報告の趣旨でございますが、冒頭の二重線で囲んでいる部分となります。
県民税事業と今年度から県と市町に譲与されます
森林環境譲与税の事業につきましては、県民の皆様に理解をいただくために、重複する使途を整理する必要がございます。また、使途の整理によりまして
県民税事業の
事業フレームに影響が出ますので、
県民税のあり方について検討していく必要がございます。そこで、県としましては、市町との協議や、法律や税務等の専門家で構成します
外部有識者会議による検討を踏まえまして、県議会のご意見もいただきながら、両税の事業の整理を行うとともに、
県民税のあり方を決定していきたいと考えております。
詳細を説明させていただきます。
1の両税の
導入状況でございます。
県民税事業につきましては、昨年度から第2期がスタートしまして、令和9年度までの10年間実施することとしております。こうした中、
森林環境譲与税が
森林経営管理制度の施行に合わせまして、
森林環境税の課税に先駆け今年度から県と市町に譲与されることになりました。その財源となる
森林環境税は令和6年度から課税されることとなっております。このため、
県民税と
譲与税の時期が重なりますので、両税で行う事業の整理が必要となっているところでございます。
2の両税の使途の表をごらんいただきたいと思います。これは
県民税と
譲与税の趣旨と使途を整理したものでございます。趣旨につきましては、両税とも、森林の
公益的機能の重要性に鑑み、
森林整備等の財源に充てるためとされております。また、使途につきましても、
県民税で実施しております
木材利用促進などは
譲与税でも実施することができるとされております。
裏面をごらんいただきたいと思います。
3の表でございます。この表は、
県民税と
譲与税の使途の重複を
県民税の
事業体系のほうから事務的に整理したものでございます。県としましては、
県民理解や両税の効果的な活用を図る観点から、表の右側にマルと記載してあります
譲与税と使途が重複する事業につきましては、基本的に
譲与税で実施することとしたいと考えておりますが、今後、この案をベースとしまして、市町の実情や意見、有識者の議論などを踏まえまして整理してまいります。
4の
検討事項でございます。今後検討すべき事項としましては、今申し上げました
県民税事業と
譲与税事業の整理がまず1点目。この整理を踏まえまして、
県民税で対応すべき課題の検討が2点目。最後に、今述べた2点を踏まえまして
県民税のあり方を検討してまいります。
最後に、5、経過と今後の予定でございます。3で説明しました
整理案等につきましては、5月27日に開催しました
市町村長会議と、6月10日に開催しました
外部有識者会議に提示いたしました。今後、市町と個別に協議を行うとともに、
関係団体の意向もお聞きしまして
外部有識者会議における検討を進め、年内を目途に方針を決定していきたいと考えてございます。
また、
県民税のあり方の検討に当たりましては、県議会に逐次ご報告をさせていただき、ご意見を頂戴したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
報告は以上でございます。
○
関谷暢之 委員長 髙梨地球温暖化対策課長。
◎髙梨
地球温暖化対策課長 それでは、
報告事項2をごらんください。「
COOL CHOICE とちぎ」
推進チームの設置についてご報告をいたします。
初めに、本事業は、本県の
気候変動対策について全県を挙げて推進するため、緩和策である
温室効果ガスの
排出削減対策をより強化するための
取り組みでございます。
まず、1、概要でございますが、「
COOL CHOICE とちぎ」
県民運動につきましては、平成29年5月に県と全市町とで
共同宣言を行い、市町と連携し、クールビズや
省エネ家電への買いかえキャンペーンなど、
温暖化対策に資する賢い選択を広く県民に働きかける
取り組みを行ってまいりました。今年度は
県民運動のさらなる推進を図るため、知事をリーダーに、産業界、メディア、
学識経験者等で構成する「
COOL CHOICEとちぎ」
推進チームを設置し、
チーム員が一堂に会する
サミット会議を開催する運びとなりました。構成員につきましては裏面に記載しておりますので、後ほどごらんください。
2、
実施計画でございますが、今年度は第1回
サミット会議を6月26日に開催いたします。また、第2回
サミット会議において
県民運動の方向性が確認できるよう、今後県と
業界関係者による
ワーキンググループを設置し、議論の基礎となる情報の収集や分析等を行ってまいります。この
ワーキンググループは、本県の特性を踏まえ、
省エネ住宅や
省エネ家電と、
次世代自動車、
エコカーですが、こちらの
利活用促進に的を絞り対策を検討してまいります。
最後に、参考となりますが、国は
環境大臣をチームリーダーとする
推進チームを設置しており、今年度、地域における
取り組みを推進するため
補助事業を創設いたしました。本事業はこの制度を活用してまいりますので、国とも連携を図りながら
県民運動を盛り上げていきたいと考えております。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○
関谷暢之 委員長 渡邉自然環境課長。
◎渡邉
自然環境課長 報告事項の3をごらんください。平成30年度
野生鳥獣の
捕獲状況及び
農林業被害状況についてご報告させていただきます。
まず、1、主な獣類の
捕獲状況についてです。まず、
イノシシにつきましては、
捕獲目標1万3,000頭に対し9,305頭ということで
捕獲目標を下回っておりますが、対前年度比でいけば107%という結果でございました。鹿は、
捕獲目標8,000頭に対し9,126頭で目標を上回ってございます。また、
ハクビシンは475頭、猿は376頭、熊は51頭という結果でございました。
なお、
捕獲目標を下回った
イノシシにつきましては、(2)の捕獲数の推移の①のグラフを見ていただければと思いますが、年度によって
イノシシの
捕獲頭数は上下いたします。これは
ドングリ等の
生育状況に影響されるものでございますが、昨年度につきましては、
ドングリのなりが悪く捕獲数が伸びると予想しておりましたが、107%にとどまりました。原因としましては、これまで行ってまいりました
侵入防止柵の設置など
獣害対策の効果があらわれてきている可能性、そもそも
イノシシが人里に近づいてこなかった可能性、わなに対する警戒心の強い
イノシシがふえてきた可能性などが考えられますが、今後さらに分析を進めて、
外部有識者の意見も聞きながら対応を進めてまいりたいと考えております。
それでは、資料をおめくりいただきまして3ページをごらんください。
林業被害の状況についてご報告させていただきます。
獣類による林業の
被害面積は39ヘクタールでございまして、対前年度比81%となっております。また、
被害金額は1億2,300万円で、対前年度比78%となってございます。
(1)の表の右端を見ていただければと思いますが、いずれも黒三角がついておりまして、鹿の被害、熊の被害とも減少ということになっております。
また、(2)の点線の
折れ線グラフを見ていただければと思いますが、
被害金額につきましては3年連続で減少している状況でございます。
資料を1枚おめくりいただきまして4ページをごらんください。
農作物被害状況についてご報告させていただきます。
鳥獣による
農作物被害金額につきましては2億8,200万円で、対前年度比84%となってございます。このうち、獣類の
被害金額は2億3,500万円で、対前年度比89%となってございます。獣の種類別に見ますと、
イノシシによる被害が過半数を占めておりまして、次いで
ハクビシン、鹿、猿、タヌキの順で推移しております。作物別に見ますと、稲の被害が最も多く、次いで野菜、芋類の被害が多いという状況でございます。
こちらにつきましても、(1)の
被害金額の表の右端を見ていただければと思いますが、黒三角が全てついておりまして、鳥による被害、獣による被害、両方とも下がってございます。また、
被害金額につきましても、棒グラフが(2)にございますが、2年
連続減少となっております。
今後とも被害が少なくなるよう対策を進めてまいりたいと考えております。
説明は以上です。
○
関谷暢之 委員長 津布久林業木材産業課長。
◎津布久
林業木材産業課長 報告事項の4でございます。とちぎ木づかい条例に基づく県の施策の
実施状況等についてご説明いたします。
この報告は、とちぎ木づかい条例第25条、知事は、毎年、県産木材の利用の促進に関する県の施策の
実施状況を公表するものとするということに基づきまして報告するものでございます。
まず、1の条例に基づく県施策の体系でございますが、お配りした条例の
パンフレットのほうが見やすいので、そちらをごらんください。開いていただきますと、左上の第1条、目的から右下の第25条の雑則までが簡潔に記載されております。この中で右側に県産木材の利用の
促進等に関する施策として、13条から22条までが説明されております。内容といたしましては、県産木材の
安定供給の促進から利用の促進、
バイオマス、設計者の育成、そして
学習機会の確保など幅広く網羅されているものでございます。
お手数ですが、
報告事項のほうに戻っていただきますと、1の条例に基づく県施策の体系の左側が条文の主な内容でございまして、右側がこれに対する県施策を整理したものでございます。
そして、この施策に対する
実施状況でございますが、その下の2の平成30年度の主な施策の
実施状況になります。平成30年度といたしましては、13条、県産木材の
安定供給の
促進等に関しましては、再造林等4,423ヘクタール、また
人材確保のための説明会11回、
就業体験6回、
現場見学会等でございます。
次の14条、県産木材の
利用促進に関しましては、
木造住宅支援646戸や、市町2件、民間3件の木造・木質化の支援などを行いました。
次の18条、県の
建築物等における県産木材の利用に関しましては、いちご一会とちぎ国体に向けて新設された新武道館、こういったものを中心に木造・木質化を推進いたしました。
続きまして、20条、
学習機会の確保等、そして21条、県産
木材利用推進月間に関しましては、昨年10月に木づかいフェス、またフォーラムを開催しました。また、
県内各地で木に親しむ活動を実施してまいりました。
次に、
令和元年度の新たな
取り組みでございますが、星印がついております。これはとちぎ木づかい
促進協議会からの意見を反映したものでございます。
とちぎ木づかい
促進協議会とは、その下、3のとちぎ木づかい
促進協議会の設立のところ、
パンフレットで見ますと開いた右側の一番下の部分になりますが、この協議会は、県産木材の利用の促進に関する
取り組みを円滑かつ効果的に実施するために、林業・木材産業
関係団体、県議会、市町、経済
関係団体等24団体により組織される協議会でございまして、昨年6月に設立されたものでございます。
この協議会からの意見を参考にするなどして、今年度新たに
取り組みます施策としましては、13条関係では
林業被害防除資材の効果・検証、林業の魅力発信や認知度向上など、14条関係では官民連携した東京圏におけるとちぎ材の販路拡大、18条関係では、庁内の県産材需要拡大推進会議において、県民や市町への波及効果の望める木造・木質化について検討などを行ってまいります。そして、20条、21条関係では、10月に体感型の就業説明会を開催しまして、多くの方々に木に親しんでもらう予定でございます。このように今後も木づかいに取り組んでまいります。
説明は以上でございます。よろしくお願いします。
○
関谷暢之 委員長 以上で報告は終了いたしました。
委員の質疑がありましたらお受けいたします。
岡部委員。
◆岡部光子 委員
報告事項3の鳥獣
捕獲状況のところの質問ですが、数字的には、特に
イノシシ、前年度目標頭数は達成されなかったが、前年比としては107%であった。数字的にはいいというような感じではあるのですが、実際町民や市民の皆様がどうこの数字を見て考えているのか。では、いなくなった
イノシシは、前回も質問させていただきましたが、ほかの県に行って、もちろん県境はないですから、そうしますとほかの県の数字はどうなっているのか。ほかの県との広域的な考えのもと、栃木県としてはこれからどういうふうにこの数字を見ていくのかというそこまで、広域的な会議を持つのは必要かなと思いますが、そこら辺の見解はどうでしょうか。
○
関谷暢之 委員長 渡邉自然環境課長。
◎渡邉
自然環境課長 今、委員がおっしゃるとおり、
イノシシは移動します。里山におりてきていないのか、そもそも生息数が減っているのか、あるいは県外に出ているのかというのはさまざまな要因が考えられますので、そこは分析が必要だと思っております。他県とも会議を持ちまして情報共有はしていきたいと思いますので、今回本県の結果がまとまりましたが、他県の結果もあわせて我々検証しまして今後の対応を進めていきたいと思っております。
○
関谷暢之 委員長 岡部委員。
◆岡部光子 委員 栃木県も広いですので、私の佐野市のほうの県南地域、もちろん日光、県北と状況も変わってくると思います。ただ数字で見ると県の全体的な数字にどうしてもなってしまう。数字の寄せ合わせのような感じがしますので、もう少し地域的なことも、状況の中の数字に見えない部分も考慮していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○
関谷暢之 委員長 要望でよろしいですか。(「はい、要望です」の声あり)
ほかにございますか。
山田委員。
◆山田みやこ 委員
報告事項4、とちぎ木づかい条例に基づく県の施策の
実施状況等についての2番の平成30年度の主な施策の
実施状況及び
令和元年度の新たな
取り組みの一番下、20条のところに、2019年度の新たな
取り組みで体感型就業説明会においてと書いてあります。このとちぎ木づかい条例はとにかく木に親しんでそれを使いましょうというのがメーンだと思うのですが、この体感型就業説明とはどんなことを言っているのかお聞きしたいのですが。
○
関谷暢之 委員長 津布久林業木材産業課長。
◎津布久
林業木材産業課長 この体感型就業説明会というのは、本来の目的は、就業者、今、林業労働力というのは不足ぎみでございますので、例えば東京圏とかの若者を対象にUIJターンなどを期待するもので、林業とはこういったものですよというのを現場に実際に行っていただくなどして体で感じてもらうという目的が1つございます。
それとあわせて、せっかくそのように人を集めるわけでございますので、その家族ですとか、今までそれほど林業に親しんでいなかったような方々にも、就業とは別に木を輪切りするなど、木に親しんでもらうという2つの意味を持っているということでございます。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 わかりました。そうすると、利用推進月間は10月と書いてありますが、これは時期的には年度のどれぐらいのところで計画なさっているのでしょうか。
○
関谷暢之 委員長 津布久林業木材産業課長。
◎津布久
林業木材産業課長 やはりこれは推進月間の10月を計画しております。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 わかりました。もう少し早い時期なのかと思ったのですが、やっぱり月間というのは、10月というのは何かあるのですか。時期的な、季節のものとかいろいろなのがあるのでしょうか。
○
関谷暢之 委員長 津布久林業木材産業課長。
◎津布久
林業木材産業課長 夏場は普通木は切らない時期で、切ったとしても用材にするのではなく、昔でいうと切り捨ての時期なんですね。冬に向かってこれから本格的な林業シーズンになるぞというのが10月のため、その時期に計画しております。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 わかりました。ありがとうございます。
○
関谷暢之 委員長 ほかにございますか。
五十嵐委員。
◆
五十嵐清 委員
県民税と
譲与税の関係ですが、説明で、重複している部分は市町のほうにやってもらうというのは説明としてはよくわかるのですが、この間の新聞報道では二重課税がどうのこうのなどと書いてありました。あれはマスコミの誤解であって、あくまでも
県民税が先に始まっていることで、それで、特に栃木県として力を入れたい部分についてはめり張りをつけて、ただ単に市町と分けるだけじゃなくて、一緒になってやれることはやっていくという形で、もし必要があればそういうことも検討していただきたいということで要望させていただきたいと思います。
あと、
COOL CHOICEですが、年を追うごとに体制を拡充していただいているのはわかるのですが、
推進チームのメンバー構成もそうですし、
ワーキンググループの対象産業というのですか、業種みたいなのも、これからを考えると徐々に拡大をしていかなければならないのかなと思うのです。住宅系と自動車系の次にこの辺の分野とか想定しているものがもしあるとすれば、教えていただけるとありがたいのですが。
○
関谷暢之 委員長 髙梨地球温暖化対策課長。
◎髙梨
地球温暖化対策課長 まず、当面の課題といたしましては、断熱住宅の普及や
エコカーの普及がなかなか進んでいないものと分析をしておりますので、この
取り組みに力を入れていきたいと思っております。
これからの展開につきましては、
推進チームの皆様にご意見をいただくなど、広く情報収集等を行いましてテーマについては検討していきたいと考えております。
○
関谷暢之 委員長 五十嵐委員。
◆
五十嵐清 委員 気候変動の計画の策定の中でいろいろなことがわかってくる部分があると思うので、そういう議論も踏まえて、必要な部分については間口を広げていただくように要望させていただきます。
以上です。
○
関谷暢之 委員長 ほかにございますか。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 ないようですので、質疑を終了とさせていただきます。
続いて、その他
環境森林部所管事項について何か質疑、ご意見等ございますか。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 ないようですので、以上で
環境森林部所管事項に関する議事を終了いたします。
それでは、ここで
執行部の入れかえを行います。
入れかえのため暫時休憩とさせていただきます。
午後2時31分 休憩
────────────────────
午後2時33分 再開
○
関谷暢之 委員長 それでは、
委員会を再開いたします。
まず、
農政部関係議案として本
委員会に付託のありました第10
号議案を議題とし、審査を行います。
なお、質疑については
説明終了後に行うことといたしますので、ご了承願います。
それでは、
執行部の説明をお願いします。
着席のままで結構です。
鈴木
農政部長。
◎鈴木
農政部長 説明の前に、お礼とご報告をさせていただきます。
先日、15日ですが、とちぎの農村めぐりin県民の日におきましては、
関谷委員長初め委員の皆様にも出席いただきましてまことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。
ことしのゴールデンウイークには水不足による田植えのおくれが懸念されましたが、その後まとまった降雨がありまして、県内の田植えはほぼ無事に完了する見込みとなりました。また、トマトやニラなどの農産物につきましては、全般的に平年並みの
生育状況になってございます。また、一昨日、それから昨日とも
県内各地で雷を伴う大雨が降っておりますが、幸いにも農作物への被害はないという報告を受けております。今後、気温の上昇に伴いまして雷雨などの大雨や、また台風シーズンを迎えることとなりますが、引き続き気象災害に対して万全を期してまいりたいと考えております。
それでは、本日提出している
付託議案について概要を申し上げます。
第10
号議案市町村が負担する金額についてですが、今年度県が行います農業農村整備事業におきます市町村が負担する金額について、議決をお願いするものであります。
詳しくは
農村振興課長から説明をさせます。
次に、
報告事項として、栃木県奨励品種の優良な種苗の
安定供給に関する条例案に対するパブリックコメントの実施について、それから、
令和元年産イチゴの生産販売動向についての2件をご報告させていただきます。イチゴにつきましては、推計ではありますが、県産イチゴの販売額は過去最高となる見込みでございます。これらにつきましては、後ほどそれぞれの担当課長からご報告を申し上げます。
また、お手元にチラシを2枚配付させていただいてございます。
1つ目は、とちぎの農村めぐり2019のご案内でございます。農村の情報発信を強化する通年プロモーション、とちぎ農村めぐりをスタートいたしました。チラシ裏面のとおり、インスタグラム投稿キャンペーンやスマホを活用したスタンプラリーにつきましては、7月13日から開始することとしており、また、既に開設しました特設のホームページでは農村地域の食や隠れた見どころを紹介してございます。
2つ目は、いちご王国プロモーションの協賛事業募集のチラシでございます。いちご王国プロモーションも3年目に突入をいたしました。昨年度は1,300を超える企業に参加をいただきました。協賛企業の募集については、今年度は5月から開始をしております。これは、それぞれの企業にいちご王国ののぼりやポップを使っていただいて独自の
取り組みをしていただくというものでありますので、お知り合いの企業や団体へのお声がけなどお願いしたいと考えております。
以上2点ほど、委員の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
○
関谷暢之 委員長 金原
農村振興課長。
◎金原
農村振興課長 それでは、お手元の
付託議案説明資料をお願いいたします。
1ページをお開きください。第10
号議案市町村が負担する金額について説明をさせていただきます。
県が行う農業農村整備事業等について市町が負担する金額を定めるため、関係法令の規定に基づきまして議会の議決をお願いするものでございます。
今年度は、記載の6事業につきまして24市町が該当いたします。市町村の負担額の合計は、表の一番下の欄、合計欄の一番右側に記載の6億644万円余となります。
説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○
関谷暢之 委員長 以上で説明は終了いたしました。
委員の質疑がありましたらお願いいたします。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 質疑がないようですので、以上で質疑を終了いたします。
これより
付託議案の採決を行います。
本案について原案のとおり決定することにご賛成の委員の挙手を求めます。
(
賛成者挙手)
○
関谷暢之 委員長 挙手全員であります。
したがって、本案は原案のとおり可決されました。
続いて、
農政部所管事項について報告があります。
報告事項は、栃木県奨励品種の優良な種苗の
安定供給に関する条例(仮称)案に対するパブリックコメントの実施について、ほか1件です。
なお、質疑については全ての
報告終了後に一括して行うことといたしますので、ご了承願います。
それでは、報告をお願いいたします。
説明は着席のままで結構です。
青栁
生産振興課長。
◎青栁
生産振興課長 報告事項1の資料をお願いいたします。
仮称でありますが、栃木県奨励品種の優良な種苗の
安定供給に関する条例案につきまして、6月21日から1カ月間、パブリックコメントを実施することといたしました。
簡単に背景をお話させていただきますと、戦後の食料増産を目的に昭和27年に制定されました主要農作物種子法が昨年廃止され、農業団体等から種子の供給にかかわる条例化の要望が出されていたところでございます。優良な種苗、農作物の苗や種のことですが、これらの
安定供給は農業振興を図る上での基礎・基本となりますことから、県では、県産農作物の競争力の強化に資する優良な種苗を将来にわたって安定的に供給していくことを目的としまして、独自の条例を制定することといたしました。
新たな種苗条例案の概要につきましては、資料の四角囲いの中に記載をしております。主な内容といたしまして、まず1つ目、対象とする種苗でございますが、県で品種を育成した園芸作物及び作付面積が大きく生産者も多い稲、麦、大豆のうち、収量性や品質にすぐれ、県内において広く普及すべき優良な品種を奨励品種として知事が指定することとしております。
具体的には、裏面を見ていただければと思います。
この一覧が現時点で想定をしている品種一覧でございます。上から、イチゴは2つの新品種を含めた6品種、以下、稲で10品種、麦、大豆で10品種、梨から下につきましては本県が育成した品種といたしまして、トータルで35ほどの品種となります。
なお、作物の名前の脇に特定農作物という記載があると思います。これは下段の注釈欄にも説明しておりますが、イチゴ、稲、大麦、小麦、大豆など種苗の生産及び供給に農業団体等もかかわる作物でありまして、条例の中でそれらの役割を規定するとしている農作物のことでございます。
表に戻っていただければと思います。
2つ目でございます。県の責務等ですが、優良種苗の供給にかかわる施策や体制整備の推進、奨励品種の指定とその原種苗等の生産・供給、育成品種の知的財産権の保護・活用などを規定しております。
3つ目でございますが、種苗生産にかかわる農業団体等の役割といたしまして、生産計画の策定、生産圃場の選定や確認、種苗法を遵守した生産等を規定する内容といたしております。
今後の進め方でございますが、7月22日までのパブリックコメントで県民の皆様のご意見を頂戴した上で、所要の調整を行い、9月の
通常会議に条例案を提出していく予定でございます。
続きまして、
報告事項2の資料をお願いしたいと思います。令和元(2019)年産イチゴの生産販売動向についてです。
イチゴについては、おおむね6月までで出荷が終了となりますが、県内イチゴの約85%を占めておりますJAグループのデータを用いて、本年産イチゴの生産販売動向をご報告するものであります。
イチゴ全体の販売金額は6月15日現在で259億400万円、前年同期比で108%となっております。なお、この金額は、JAグループでデータを把握しているのが平成元年度以降でありますが、これまで最高が平成12年産の251億6,800万円、これを上回る最高額となる見込みでございます。
品種別で、「とちおとめ」でございますが、前年と比較しますと、栽培面積、栽培戸数ともにわずかに減少したものの、出荷量、キログラム当たりの単価が伸びまして、販売金額は244億5,500万円、前年比107%となっております。シーズンを通して作柄が良好だったことに加えまして、3月以降も品質が維持され、高い水準の単価が4月まで維持できたことによるものと分析をしております。
次に、「スカイベリー」につきましては、栽培面積、栽培戸数ともに増加し、出荷量、単価ともに前年を上回り、販売額は14億4,800万円、前年比123%となっております。なお、栽培面積と栽培戸数の欄の数字の脇に括弧書きの値もあると思うのですが、これはJAグループ以外の生産者も含めた県全体の数値を記載しているものでございます。
一番下段に参考といたしまして、平成29年の国の統計によります主産県の作付面積、生産量を記載しているところでございます。
今後とも、業務向けの早出し作型の導入や省力化を図るためのパッケージセンターの整備支援など、産地の基盤強化を進めるとともに、新品種の技術確立あるいはいちご王国プロモーションの全国展開などを通じて、日本一のイチゴ産地のさらなる発展を目指してまいりたいと考えております。
報告は以上でございます。よろしくお願いします。
○
関谷暢之 委員長 以上で報告は終了いたしました。
委員の質疑がありましたらお願いいたします。
山田委員。
◆山田みやこ 委員
報告事項1ですが、こういう形で条例の概要を今説明いただいたのですが、あしたからパブリックコメントですよね。そうすると、どんな形でパブリックコメント……、このままの表示ではないと思うのですが、どんな形で出るのかということと、1カ月間のパブリックコメントがある中で、例えばいろいろな団体からの、意見交換会とか出張説明会とか、そういうのに条例をつくるときにはよく行かれると思うのですが、そのようなことはどんな形になっているのかお伺いしたいのですが。
○
関谷暢之 委員長 青栁
生産振興課長。
◎青栁
生産振興課長 パブリックコメントで公表する資料につきましては、条例(仮称)案の概要、それから条例案の主な内容の資料で公表することになっております。
それから、パブリックコメントの中でもし要請等があった場合にというようなお話があったのですが、基本的にはパブリックコメントという制度の中でご意見を頂戴していきたいと思っておりまして、現時点では必要性がない限りは要請に対して意見交換をする場面はとりあえず想定しておりません。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 条例はいろいろあると思うのですが、ほかの部署の条例だと、お聞きしたいとかということがあると、出向いていって出張しますよという形で過去にやられていたと思うのですが、そういったことはなさらないのですね。
○
関谷暢之 委員長 青栁
生産振興課長。
◎青栁
生産振興課長 とりあえず今の段階では考えていないというところでございますが、そういった具体的にお話なりいただいた段階で、部として検討させていただくということでご了承いただければと思います。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 わかりました。それと、先ほどのあしたからのパブリックコメントの表記の仕方ですが、これではないですよね。もう少し詳しく。というのは、これだけではすごく理解しにくいのですが、もう少し詳しく、例えば原種苗の生産・供給、これだけじゃなくて、こういうときにはこうだとか、ほかの県のいろいろなものを見ると結構詳しく書いてあったりするのですが、それはもうできているということなのでしょうか。あしたからなので。
○
関谷暢之 委員長 青栁
生産振興課長。
◎青栁
生産振興課長 あしたからパブリックコメントを実施します。公表する資料は準備ができておりますので、この
委員会終了後、資料をお届けさせていただくということでご了解いただければと思います。
○
関谷暢之 委員長 山田委員。
◆山田みやこ 委員 そうしていただければありがたいと思いますので、お願いいたします。
○
関谷暢之 委員長 では、後ほど資料をお願いいたします。
ほかにございますか。
五十嵐委員。
◆
五十嵐清 委員
報告事項1で、詳しい資料をいただければそれで全部わかるのかもしれないのですが、気になるところでは、本会議でも質問があったかもしれませんが、原種苗の生産について施設とか機械の確保とか整備も重要だと思いますので、県の責務と、あと農業団体の役割という記載はありますが、どの辺でそれは担保していますよというのはわかりませんが、受益者負担の考え方を大切にしながらも、県の
取り組みとかかかわりが後退しないようにだけはお願いしたいと思います。
あと、奨励品種についてです。知事が指定ということですが、これは条例がスタートするときに指定されたものでずっといくのか、必要に応じて知事が判断すれば品種の追加もあるのか、その辺と、追加になる場合は、こういう基準を満たしていることがおおよその前提だというのがあれば教えてもらいたいのですが。
○
関谷暢之 委員長 青栁
生産振興課長。
◎青栁
生産振興課長 まず、基本的な考え方といたしましては、農業の振興を図っていく上で、県内に広く普及をしていくべき収量性、品質にすぐれた品種ということでございますので、何年か経過をして、次の新しい品種に変えていったほうがいいだろうというものも出てくるかと思いますので、その時点でまた判断をしていくという形になります。
また、この条例をうまく運用していくために、あわせて要綱的なものを整備していきたいと考えておりますので、その中でご指摘いただいた部分についても盛り込んでいけるような形で検討していきたいと思います。
○
関谷暢之 委員長 ほかにございますか。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 ないようですので、以上で質疑を終了とさせていただきます。
続いて、その他
農政部所管事項について何か質疑、ご意見等がありましたらお受けをいたします。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 ないようですので、以上で
農政部所管事項に関する議事を終了といたします。
次に、その他の所管事項について何かありましたらお願いいたします。
(「なし」と呼ぶ声あり)
○
関谷暢之 委員長 ないようですので、その他の所管事項についても終了とさせていただきます。
以上で本日の日程は全て終了いたしました。
次回の
委員会ですが、予算特別
委員会の総括質疑が実施されないこととなったため、調査依頼議案の適否確認を予定していた6月26日水曜日の
委員会は実施しないこととなりましたので、ご了承願います。
なお、次回の
委員会は、7月29日月曜日から1泊2日の行程で県外調査を実施する予定としておりますので、よろしくお願いをいたします。
これをもちまして、
農林環境委員会を閉会いたします。
午後2時48分 閉会...