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令和2年第1回定例会(第6号) 本文 開催日: 2020-03-09
令和2年第1回定例会(第6号) 名簿 開催日: 2020-03-09

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  1. 茨城県議会 2020-03-09
    令和2年第1回定例会(第6号) 本文 開催日: 2020-03-09


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    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                     令和2年第1回                 茨城県議会定例会会議録  第6号          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 令和2年3月9日(月曜日)午後1時1分開議          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◯森田悦男議長 これより本日の会議を開き,直ちに議事日程に入ります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日程第1 第1号議案=ないし=第83号議案及び報告第1号 2 ◯森田悦男議長 日程第1,第1号議案ないし第83号議案及び報告第1号を一括して議題といたします。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑 3 ◯森田悦男議長 これより,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を許します。  なお,傍聴人の皆様方に申し上げます。  傍聴人の拍手は禁止されておりますので,御留意願います。  江尻加那議員。                 〔23番江尻加那議員登壇,拍手〕 4 ◯23番江尻加那議員 日本共産党の江尻加那です。  新年度予算案や施策について,知事並びに教育長に質問をいたします。  大井川知事の就任後,3度目の予算案ですが,所信のたびに出てくる知事のキャッチフレーズは,日本一,スピード感,選択と集中,そして,トップの連発です。その全てに貫かれているのは,稼ぐ,儲かるという思想です。その結果,どのような県政が進められたでしょうか。  県民の暮らしに目を向ければ,消費税の増税に加えて,甚大な被害をもたらした東日本台風,その被害救済もままならないうちに,新型コロナウイルス感染症の拡大です。現時点で,患者が確認されていない本県であっても,その影響は深刻さを増しています。この上,感染が始まってしまったら,一番に被害を受けるのは,高齢者,障害者,子どもとその家族,そして,中小零細業者です。
     こうした県民の実情と不安を前にしても,知事の目は専ら営業に向けられています。企業呼び込みの補助金や,クルーズ船,パンダの誘致,そして今度は,130億円もかけてジンベエザメだと言います。これが果たして選択と集中で,今,優先することなのか。スピード感を焦る余り,多様な意見に耳を貸すことは後手後手になり,一体誰が稼ぐのか,なぜそれを選択するのか,おぼつかない状態です。  知事が力を入れる工場立地や本社機能の移転が,県西・県南地域に集中する一方で,鹿島では日本製鉄が,県北では日立製鉄所が,今,生産拠点の再編や統合をさらに進めています。こうした状況に,日立市は,地元製造業の9割が中小企業だが,大企業の動向が事業所数の減少に大きく影響し,日立市の人口は約3万人,製造業の従事者は約2万人減少していると述べています。  大企業の再編リストラに飲み込まれ,廃業となる中小事業所が顕在化していることに対して,県は何も手を打たないのか。グローバル企業といえども,事業所の閉鎖や移転,縮小には,自治体と協議する仕組みリストラ・アセスメント制度をつくって,雇用の維持を働きかけるべきと考えますが,知事の所見を伺います。  次に,地域医療と感染症対策についてです。  新型コロナウイルスへの対応が喫緊の課題です。政府の対策が不安と混乱を招いていますが,感染症対策の原則は,早期発見・早期治療で重症化を防ぐこと,そのためには検査体制の確立がかなめです。3月6日からようやくPCR検査が保険適用となりました。  そこで,第一に,医師が必要と判断したら,検査できる体制をつくること,第二に,検査機器や試薬をふやして,医療機関,民間機関でも検査ができるようにすること,第三に,症状があっても検査をしてもらえないのではないか,こうした県民の不安に応える丁寧な相談と正しい情報を周知することです。  本県で新型コロナウイルス感染症の外来を持つ医療機関は21,入院を受け入れる感染症指定病院は11です。公立・公的病院もその多くを担っていますが,政府は,その公立・公的病院を全国で424カ所,統廃合のリストに上げて,民間病院を含めて13万病床を削減しようとしています。  茨城県の地域医療構想でも,約5,000床のベッドの削減計画とされています。ただでさえ医療資源の乏しい本県で,病床を減らし,保健所まで減らしてしまって,地域医療が守れるでしょうか。  国も県も,削減という点では同じ方向です。入院ベッドを減らした分は在宅でカバーすると言いますが,家族や介護の負担がふえるだけでなく,今回のような緊急事態に,入院病床が確保できなくなるのではと懸念いたします。  県民は,高い国保税を払い,後期高齢者の保険料も医療費の窓口負担もさらに値上げされようとしています。  そこで,統廃合の対象とされた本県の4つの病院,笠間市立病院,水府病院,村立東海病院,霞ヶ浦医療センター,それぞれが地域医療に果たしている役割について,知事の所見を伺うとともに,リストの撤回を国に求めること,さらに,県の病床削減計画を見直すべきと考えますが,所見を伺います。  そして,今後,新型コロナウイルスの検査を本県でどう拡充していくのか,お答えいただきたいと思います。  次に,農業の振興についてです。  知事は,所信で,本県の農業産出額や所得額が減少した要因に,小規模で副業的な農家が多いことが構造的な問題だと述べました。しかし,今,国連やSDGsは,逆に,小さな家族経営を含め,多様な農林漁業が維持されてこそ,社会全体の持続性が高められると,家族農業を再評価しています。全国3位の本県農業を支える家族農業こそ,茨城の強みではないでしょうか。  そこで,知事は,家族経営の農家の重要性についてどう評価し,振興していくのか,伺います。  今,気候変動や環境汚染,自給率の低下や飢餓の撲滅などへの取り組みとして,生態系に配慮した有機農業が注目されています。安全なものを食べたい,そういう消費者のニーズも高まっています。  昨年,共産党県議団と市民の皆さんで県の担当課と意見交換をした際,あるお母さんが,輸入小麦の農薬グリホサートが心配だと。県産や国産の小麦パンを給食で提供してほしいと要望がありました。  隣の韓国では,オーガニック給食が推進され,ソウル市内全ての小・中・高校で有機作物による給食の無償提供が始まるとされています。  日本でも,長野県で,有機農業の拡大を目指す県議と市町村議が信州オーガニック議員連盟を発足させたり,北海道に次いで山口県が県産材料100%の給食パンを実施するなど,取り組みが進んでおります。山口では,県の呼びかけで,土地改良事業などで麦の奨励品種の作付面積を拡大したと伺いました。  本県でも,茨城の安全で安心な農作物を,子どもたちはもちろん,県民がもっと身近に食べられるよう,有機農業の生産拡大に取り組んでいただきたいと思います。  そこで,本県の有機農業の振興策について,知事の所見を伺います。  次に,河川やダムの治水対策についてです。  昨年の台風で,水戸市の国田地域周辺でも,堤防のない区間から那珂川が溢水して大きな被害をもたらしました。地元住民が繰り返し堤防整備を求めてきた箇所です。そのたびに国土交通省は,根拠もなしに,堤防は必要ない,大丈夫と説明してきました。そして起こった洪水被害です。  国や県は,災害が起こるたび,未曾有のとか,想定外と言いますが,水位計やカメラの設置,情報伝達など,やるべき整備を怠ってきた政治の問題,人災だと思います。  しかし,今般,国が示した今後5カ年の緊急治水対策プロジェクトは,これまでの河川整備計画に,わずかな手直し,上乗せをしただけです。住民は,説明会でも,こんな状態で家を建てかえても,また水が来るかもしれない,治水対策がしっかりしないともうここには住めないと訴え,生活再建の道さえ閉ざしているのです。  緊急治水対策プロジェクトに盛り込まれる新たな遊水地や霞堤を整備するにも,地権者や地元の合意なしでは到底実現できません。  そこで,国田地区の堤防整備を含めて,地域住民の意見をさらに計画に反映させることについて,知事の所見を伺います。  住民の不安は,河川整備だけでなく,ダムの運用にも及んでいます。私は,昨年11月の臨時議会で,県のダムの操作規則の見直しや事前放流などの体制整備を求めましたが,対策はとられたのでしょうか。  本県が管理するダム7カ所のうち2カ所は,3.11東日本大震災後の水漏れで監視強化が必要という土木研究所の報告もあります。ダム本体の強度など,防災対策も重要です。  そこで,河川やダムの治水能力の向上と管理の改善について,知事にお伺いいたします。  次に,環境保全を重視した公共事業への転換についてです。  近年の異常気象,災害・被害の大きさから,環境保全に対する関心は大きな高まりを見せています。ところが,本県が国と一体で進めている公共事業,例えば,常陸那珂港区の建設や霞ヶ浦導水事業はこうした今の時代に逆行するものとなっています。  先日,改めて常陸那珂港区を視察いたしました。大型の石炭火力発電所で燃やした灰で海を埋め立てて,その上に港の用地をつくろうとしています。県の担当者は,石炭灰を処分したい電力会社と,海を埋め立ててほしい県は,ウイン・ウインの関係だと。つまり,どちらにとっても得になると説明をいたしました。海を処分場にして,今後何十年と大量にCO2を排出する石炭火発の灰で県の港をつくりながら,一方で県民には,CO2削減に取り組もうと知事は言えるでしょうか。温暖化対策にも逆行する事業は,中止,見直しすべきです。所見をお伺いいたします。  また,霞ヶ浦導水事業についても,生物多様性条約や基本法に反する中身となっています。水系ごとに異なる動物や植物を保全するために,ほかの水系に水を移動させてはならないとされているのに,那珂川と利根川と霞ヶ浦で水をやりとりさせる事業です。  そもそも国は,もう30年以上も工期を延長し,事業費も本県の負担金も増額の一方です。期間も予算も守らない事業が民間なら通用するでしょうか。本県の負担金は最終的に851億円に膨らみます。今後,これでおさまるかどうかもわかりません。水質浄化など治水事業は,本来は国が負担すると決まっているにもかかわらず,この分まで茨城県に負担させています。こんな契約は無効,不履行だと,これまで払った分の返還を求めることです。  川の水を入れて霞ヶ浦が流れるようにするといっても,そもそも海とつながる逆水門で流れが制限されています。導水事業ではなくて,霞ヶ浦に入ってくる生活排水や家畜排せつ物の処理と適正管理に直接当てるべきではないでしょうか。知事の所見を伺います。  次に,認可外保育施設における重大事故の防止と改善策についてです。  昨年,私宛てに,水戸市内のベビーホテルで,2人の乳児の死亡事故があったと情報がありました。立入調査権を持つ県に確認したところ,水戸市内の施設であることも,同じ施設で起きたことも言うことはできない。2件目の死亡は,県の重大事故検証委員会で報告書をまとめたとの説明でした。  その報告書には,驚くべきことが書かれていました。県は,施設の届け出から7年間,毎年,立入調査を行っていましたが,一度も国の基準を満たさず,施設長も職員も,全員が保育の資格を持たない無資格者でした。子どもの健康診断も行われず,職員の台帳や保護者の緊急連絡先も整備されていませんでした。県は,なぜ停止や廃止の命令を出さなかったのでしょうか。  共産党県議団は,昨年11月に,知事宛てに事故の再発防止策を要請し,そのことを受けた新聞報道があった後,御遺族から私どもに連絡があり,悲痛な思いを訴えられました。母親が迎えに行ったときに,一人で子どもを見ていた施設長は寝ていて,うつ伏せになった赤ちゃんの顔は既に紫色に変色,救急隊が到着したときには心肺停止状態で,運ばれた病院で必死の心肺蘇生のかいもなく亡くなりました。  御遺族は,こんな施設だと知っていたら預けなかった。どうしてこの施設が許されていたのか。施設側からまともな謝罪もなく,県からは報告書が郵送されてきただけですと胸のうちを話されました。  遺族は,昨年末,知事宛てに,質問兼要請書を提出しています。ところが,2カ月過ぎた今も県からの回答がありません。知事はこのことを承知しているのでしょうか。  日本一,子どもを産み育てやすい県を目指す,知事はそう表明していますが,子どもを預ける親にとって,命綱ともいうべき行政の施設への指導監督がこのような状況では,産みやすいどころか,子どもの命さえ守ることはできません。  県内の認可外保育施設には,今,4,000人を超える子どもが入所しています。しかし,国の基準を満たしていない施設が全体の4割も残っております。  そこで,県として,死亡事故の事実や基準に違反していた状況をなぜ公表しなかったのか,今後の再発防止や基準を満たすために,県の予算措置を含めた改善策を行う考えはあるのか,知事の所見を伺います。  次に,特別支援学校の環境整備と支援教育の充実について,教育長に伺います。  本県にある25の特別支援学校のうち,15校,89教室が不足しています。そのため,一部屋を仕切って2クラスにしたり,廊下の突き当たりに壁を設けて教室にしたりと,その余りの実態に,教育委員会は,ことし2月,県立特別支援学校教育環境整備計画プラン,いわゆるいばとくプランを策定しました。  教室不足の解消策として,水戸飯富特別支援の通学区域を一部変更したり,つくばの校舎を増築するほか,内原特別支援学校に新たに高等部を設置するということは,私も以前から要望してまいりました。  しかし,これまでの5年ごとの計画と違って,いばとくプランは,整備期間も予算の裏づけも不透明な状況です。さらに,大変な過密状態であるつくば市や,遠距離通学で波崎の地域の子どもに苦痛を与えてしまっている神栖市への新設も必要です。  そこで,いばとくプランにおける計画期間の明確化と予算の確保,つくば市や神栖市への特別支援学校の新校設置を位置づけることについて,教育長に伺います。  あわせて,地域の小学校,中学校で障害のある児童生徒がふえており,全ての学校で学びの場を確保することが重要です。中でも,学習障害については,通級指導教室など,極端に少ない現状です。学習障害は全般的な知的発達のおくれはないけれども,読む,書く,計算するなど,特定分野に困難があり,教師は実践の積み重ねによる専門性が求められます。  そこで,学習障害の通級指導教室を全県的に配置するとともに,指導者の育成に力を入れていただきたいと考えます。教育長の所見を伺います。  最後に,東海第二原発の再稼働問題について知事に伺います。  安全と言っていた原発が震災に見舞われ,制御不能,大惨事に至った福島第一原発事故からもうすぐ9年になります。今なお本県にも影響が残っております。特に,農林水産業について,その現状と県の対応を知事にお伺いいたします。  福島第一原発の廃炉作業で出される処理水を海に放出する案に対して,知事は,科学的な根拠だけでは納得できない,白紙で検討をと漁業者の声を代弁されました。処理水には,トリチウム以外の放射性物質が残っている,そういう報告もあり,トリチウムについては,どんなに処理しても除去しきれません。基準値以下まで薄めたとしても,安全性への不安が払拭されておりません。北海道地方がんセンター放射線科医師西尾正道氏らは,健康被害にもつながると海洋放出に警鐘を鳴らしております。  原発は,事故を起こさなくても,稼働させるだけで放射性物質を環境に排出し,核の廃棄物を増大させます。そうであるなら,処理水海洋放出に反対するのと同様,東海第二原発も再稼働させないことが被害の未然防止策です。  知事は,県独自の安全性の検証や避難計画の策定をどう進めようというのでしょうか。今,笠間市,常陸太田市,常陸大宮市がつくったとしている避難計画に実効性はあるのか。その中での課題は今後解決できるのか,知事に伺います。  国の原子力災害対策指針では,原発を廃炉にして,燃料プールにある使用済核燃料全て乾式キャスクに移せば,避難計画そのものが必要ないとしております。実現不可能な100万人もの規模の避難を考えるよりも,原発を廃炉にすることがよほど現実的な選択ではないでしょうか。  原発立地県の知事として,今,一番重要なことは,県民の声を聞くことです。知事が声を聞かずに,先延ばしにしている間にも,今,再稼働に向けた工事が本格化されようとしています。県民の声を聞けと,そういう世論に正面からどう答えていくのか,知事に伺い,質問といたします。  以上,答弁によりまして,再質問させていただきます。(拍手) 5 ◯森田悦男議長 江尻加那議員の質問,質疑に対する答弁を求めます。  大井川知事。                   〔大井川和彦知事登壇〕 6 ◯大井川和彦知事 江尻加那議員の御質問にお答えいたします。  初めに,新年度予算と施策についてお尋ねをいただきました。  まず,生産拠点の再編・売却による雇用と地域への影響についてでございます。  県北地域,特に日立市は,日立製作所を初めとする大手企業と,その取引関係にある中小企業が立地する県内有数の工業集積地域となっております。  しかしながら,近年は,経済のグローバル化の進展に伴い,製造業の生産拠点の海外移転等による大手事業所の規模縮小や事業の統廃合に加え,東日本大震災の影響などもあり,産業の空洞化が進み,深刻な地域経済の停滞に直面しております。  特に,日立市では,震災直前の2010年に約1万5,000人であった大手企業従業員数は,2019年に約1万3,000人と,10年間で2,000人以上も減少しており,同時期に市の人口も1万7,000人減少しておりますので,大手企業の経営動向が地域の活力維持に少なからず影響を及ぼしているものと認識しております。  事業所の規模縮小や統廃合は,企業自身の高度な経営判断によるものであり,行政が介入するのは困難な面がございます。  しかしながら,大企業には社会的責任を認識してもらう必要があると考え,毎年,経営者協会を初めとする経済団体に対して,私みずから,労働者の雇用機会の確保や雇用環境の改善,賃金引き上げなどを要請しているところであります。  また,大企業における人員削減により,多数の離職者が生じる場合には,県内6カ所の就職支援センターが,ハローワークと連携し,離職者のニーズに応じたきめ細かな再就職支援を行い,雇用の安定を図っております。  さらに,県内立地企業への個別訪問や,企業幹部との懇談会の開催により,企業が抱えている課題や要望等の聴取を通じて,企業ニーズを踏まえた立地環境の整備や雇用の確保に努めております。  県といたしましては,人口減少が著しい県北地域の活性化に向けて,引き続き,雇用機会の確保が図られるよう,企業に働きかけるとともに,高い技術力を持つ企業や研究機関等が集積する強みを生かし,地域の稼ぐ力の向上に努めてまいります。  次に,地域医療と感染症対策についてお答えします。  まず,地域医療についてでございます。  今回,国が公表した再検証が必要な公立・公的医療機関等のリストは,作成に当たって使用した診療実績のデータが2年以上も前のものと古く,集計期間が1カ月間と短いこと,また,分析対象が一部の診療領域に限定されているほか,全国一律の基準で機械的に算定したものであることなどから,地域の実情を反映したものとなっていないとの批判が多く出ているところであります。  今回,本県で指定された4つの医療機関については,既に回復期病床へ転換していたり,また,作成に使用したデータには反映されていない初期救急や婦人科領域で実績があるなど,それぞれの地域で現在求められる役割を担っていると認識しております。  一方,リストに対し,国からは,あくまで地域医療構想の実現に向けた議論をより一層活性化させるためのもの,医療機関の廃止や再編統合を決定したものではないとの解釈が示されております。  したがいまして,リストの撤回を求めるよりは,それぞれの地域において,これらのデータも参考にしながら,地域の実情を踏まえた医療提供体制のあるべき具体的な姿について,関係者による議論をさらに深めることが適当であると考えております。  なお,地域医療構想の目指す医療機能の分化や連携を推進することは,将来にわたって持続可能な効率的で質の高い医療提供体制の再構築につながるものであり,現時点でこれを見直す考えはございません。  さらに,地域住民の安心安全を守るためには,地域医療構想の実現に向けた議論の中で,県内の各医療圏において,拠点的な役割を果たす医療機関を強化し,機能を充実させることが最も重要であると考えております。  このため,県としましては,最優先に医師を確保すべき医療機関と診療科を設定した上で,医師確保に努め,ことし9月を期限と定め,着実に成果を上げているほか,医療資源が潤沢にない中でも,質が高い医療が提供されるよう,ICTを活用した広域的な医療連携体制の構築等に取り組んでいるところであります。  今後とも,将来を見据えた地域医療の充実強化に必要なあらゆる方策に取り組み,地域医療構想の実現に向けて推進してまいります。  次に,感染症対策についてでございます。  県では,新型コロナウイルス感染症が国内で確認された当初より,県内における患者の集団発生に備えるため,感染症指定医療機関を中心とする関係機関と連携した医療提供体制の整備・強化を図ってまいりました。  また,各保健所に帰国者・接触者相談センターを設置するとともに,新型コロナウイルス感染症に罹患している可能性のある方を,診療体制が整った医療機関である帰国者・接触者外来の受診へつなぐための体制を整備しております。  新型コロナウイルス感染症に関する検査については,帰国者・接触者外来において,医師が感染を疑い,さらなる検査が必要であると認めた場合に,保健所で検査の相談を行うよう国で定めております。  県の検査体制につきましても,帰国者・接触者外来の医師は管轄保健所に検査の相談を行い,採取した検体を保健所が県衛生研究所へ搬送し,県衛生研究所においてPCR検査を実施する流れとなっております。  県衛生研究所での検査の実施状況につきましては,直近1週間の1日当たりの平均検査件数は約17件と,県衛生研究所における検査処理能力に照らして逼迫した状況にはなく,本県においては,医師が必要と認めたケースについては,全件PCR検査を実施してまいりました。  一方,国は,検査体制の拡充を図るため,帰国者・接触者外来で医師が必要と認めた検査については,3月6日から保険適用とし,県衛生研究所以外の検査機関で実施できる新たな仕組みを構築いたしました。これにより,本県では,1日最大100件を超える検査が可能となることになります。  県といたしましても,この仕組みに対応すべく,必要な手続を早急に進め,新型コロナウイルスの検査体制の強化に努めてまいります。  次に,家族経営の農家の重要性と有機農業の振興についてお答えいたします。  まず,家族経営の農家の重要性についてでございます。  本県農業の発展のためには,個々の経営体が収益性の高い経営を展開し,得られた利益を再投資することで,さらなる収益性の向上や事業規模の拡大を図るという好循環を実現し,農業を若者があこがれるような産業にすることが重要と考えております。  このため,私は,経営規模の大小や家族経営,組織経営といった経営形態にかかわらず,個々の経営体の所得向上にこだわり,生産性や付加価値の向上などに意欲的にチャレンジする農業者を後押しする施策を展開しているところでございます。  まず,経営者マインドの醸成につきましては,若手農業者を対象に,ヤングファーマーズミーティングを開催するほか,農業大学校やいばらき農業アカデミーの講座において,経営の発展段階に応じた知識と技能の習得の機会を提供することにより,経営管理能力の向上を支援しております。  品目別の生産振興施策においても,このような考え方を反映させており,例えば,来年度予算にも計上したかんしょの生産拡大につきましては,県の職員がみずから農地調整に加わることによって利用集積を進めており,県外から参入して大規模に事業展開しようとする法人のみならず,少しでも生産を拡大したいと考えている家族経営の農家の希望にも対応しているところでございます。  また,常陸牛につきましても,スタート時点での規模の大小を問わず,事業規模の拡大と法人化による所得の向上を目指す経営者に対し,生産から経営,販売に至るまでの支援を一体的に行うこととしているところであります。  県といたしましては,今後とも,経営の規模や形態によらず,所得向上を目指す意欲ある経営体を後押しすることで,若者があこがれるような儲かる農業の実現を目指してまいります。
     次に,有機農業の振興についてでございます。  有機農業は,健康や品質にこだわりを持つ消費者の需要に応え,農産物の付加価値を高めて,差別化した販売ができる可能性があり,儲かる農業を実現できる手段の一つであると考えております。  このため,今年度,県北地域において,有機農業で十分な所得が確保できる経営モデルづくりにチャレンジするいばらきオーガニックステップアップ事業を予算化いたしました。  現在,有機農業に取り組んでいる農業法人が,この事業を活用して,常陸大宮市において,5ヘクタール規模の露地野菜の作付を準備する一方,県は,トラクターなど必要な農業機械の導入を支援するとともに,地域循環型農業のモデルともなるよう,地元の常陸牛生産農家がつくった堆肥の活用を進めているところであります。  このほかにも,施設園芸で有機農業に取り組む2つの法人が県北地域で生産拡大に意欲を見せておりますので,農地の紹介,地権者との合意形成の促進,機械等の導入補助を通じ,施設園芸のモデルづくりを支援してまいります。  また,有機農産物は,通常の栽培のものと比べて生産コストが高いことを理解し,相応の価格で取引できる販売先の確保が重要となります。  このため,県内外の小売店や飲食店への有機農産物の需要調査や,その結果に基づく商談の支援などにより,生産者の販路の拡大や安定した取引先の確保をサポートしてまいります。  これらの取り組みに加え,今後は,新たに有機農業に取り組む生産者が参考にできるよう,生産技術や収益性などの情報提供を行うことで,経営規模の大小によらず,儲かる農業を実現する有機農業を振興してまいります。  次に,災害に強い河川・ダムの治水対策についてお答えいたします。  近年の気候変動に起因して,平成27年関東・東北豪雨を初め,平成29年九州北部豪雨,平成30年西日本豪雨,そして,昨年の令和元年東日本台風など,記録的な豪雨や台風が相次いで発生しております。  令和元年東日本台風では,県北地域を中心に,観測史上最大の24時間雨量を記録し,河川において堤防決壊や越水等の被害が生じ,道路においても冠水やのり面崩落等が生じるなど,甚大な被害が発生しました。  一方で,さまざまな御指摘のありました八ッ場ダムがその機能を発揮するなどして,利根川の越水等を未然に防いだということもございました。  本県においては,これまでに全ての被災箇所において応急復旧工事が完了しており,出水期である6月までに被災前の安全度を確保するため,本復旧工事を進めているところであります。  こうした中,特に被害が大きかった那珂川及び久慈川においては,国・県・市町村が連携して緊急治水対策プロジェクトを策定し,河道掘削や堤防整備などの河川の整備による流す対策,霞堤の整備などの遊水機能の向上によるためる対策に加えて,浸水が想定される区域において,土地利用・住まい方の工夫にも取り組むなど,3つの取り組みが一体となった多重防御治水により,浸水被害の最小化を目指すこととしております。  このプロジェクトの実施に当たりまして,国,市町村と十分に連携するとともに,地域住民にも適切に説明を行いながら取り組んでまいります。  また,ダムによる治水対策につきましては,令和元年東日本台風においても,ダムによる洪水調節によって治水効果が発揮されたところであり,現在,洪水前にダムの貯水量をより一層減らす方法や,ダム操作状況のわかりやすい情報発信ができるよう,国,県,市町村で構成する減災対策協議会の場などにおいて検討を行っているところであります。  さらに,その他の河川につきましても,国の防災・減災,国土強靱化のための3か年緊急対策予算を活用し,樹木伐採や河道掘削,橋梁のかけかえなどを集中的に実施しているところでございます。  加えて,水位計,河川監視カメラの増設,ハザードマップの周知やマイ・タイムライン作成支援,より実践的な防災訓練の実施など,住民にとってわかりやすい河川の情報提供や関係機関と連携した住民の防災意識の向上などのソフト対策も進めてまいります。  県といたしましては,国,市町村との連携を一層強化し,那珂川及び久慈川の緊急治水対策プロジェクトを初めとして,災害に強い河川・ダムの治水対策に全力で取り組んでまいります。  次に,環境保全を重視した公共事業への転換についてお答えいたします。  まず,常陸那珂港区整備の見直しについてでございます。  茨城港常陸那珂港区は,平成10年の開港以来,順調に取扱貨物をふやし,現在では,北米や韓国,中国との定期コンテナ航路を初め,東南アジア諸国やアフリカ,西ヨーロッパへの定期RORO航路など17の外国定期航路と,北海道や中部,九州地方等を結ぶ3つの国内定期航路,合計20の定期航路を有する一大輸送拠点として発展を遂げてきたところでございます。  また,平成23年に全線開通した北関東自動車道などの高速交通ネットワークの充実により,北関東地域とのアクセス性が一層向上し,平成30年の常陸那珂港区の取扱貨物量は約1,380万トンと過去最高を記録するなど,今後も,北関東地域はもとより,首都圏の生活と産業を支える重要な物流拠点として期待されているところでございます。  そのような中,昨年5月には,既に立地している建設機械メーカー,コマツ,日立建機に続き,新たに加藤製作所の進出が決まったほか,北米向けに完成自動車の輸出をしているスバルについても,輸出量の大幅な増加が計画されているなど,今後ますます増大する貨物需要に対応するためには,港湾機能のさらなる強化が必要となっております。  港湾機能の強化につながる中央ふ頭地区における石炭灰の埋め立てについては,発電事業者の要請に基づき実施しており,護岸など埋め立てに係る費用は同事業者が負担しております。  議員御意見の火力発電の是非は国で議論されるべきものと考えますが,現在,稼働中の火力発電所により石炭灰が排出されている状況下において,その石炭灰を利用して埋め立てを行うことは,港湾整備費を抑制しつつ,新たな用地を生み出せることから,県にとっても十分にメリットの高い手法であると認識しております。  なお,石炭灰の処理については,廃棄物の処理及び清掃に関する法律で求められている十分な管理体制をしいております。  県といたしましては,常陸那珂港区が持つポテンシャルを最大限生かし,産業を支え,国内外と夢をつなぐ首都圏のニューゲートウェイとなるよう,引き続き,常陸那珂港区の整備に取り組んでまいります。  次に,霞ヶ浦導水事業の中止についてでございます。  霞ヶ浦導水事業につきましては,霞ヶ浦や桜川,千波湖の水質浄化,利根川,那珂川の渇水対策,新規都市用水の確保を目的に事業を実施しているところでございます。  まず,水質浄化効果につきましては,国の試算によれば,西浦の湖水は,現在,年間約2回入れかわっているものが,導水により約3回入れかわることが見込まれ,また,桜川,千波湖につきましても,希釈や入れかえが促進されるなど,導水による水質改善効果を期待しているところでございます。  次に,渇水対策効果でございますが,那珂川では,春の田植えの時期には,塩水遡上による農業用水の取水障害が起きるなど,毎年のように被害が生じており,また,利根川においても,近年,夏場に取水制限が行われていることから,これらの渇水被害の軽減も期待しているところでございます。  特に,那珂川においては,平成30年10月以降の雨量が少なかった影響で,昨年4月27日から5月22日にかけて,農業用水が15%,都市用水が10%と,平成13年以来となる取水制限が実施されました。  このように,那珂川では,農業用水だけでなく,都市用水の取水にも支障を来すなど,決して安定した取水ができている状況ではございません。  霞ヶ浦導水事業が完成することで,霞ヶ浦からの導水により,那珂川の塩水を押し戻すなど,渇水の際の影響が緩和されるものと期待しております。  さらに,新規都市用水の確保につきましても,霞ヶ浦導水事業の完成を前提に暫定水利権を取得し,既に水道用水として,県内10市町村約70万人に,工業用水として,県内24事業所に給水しているところでございます。  このようなことから,霞ヶ浦導水事業は,水質浄化や渇水対策,新規都市用水の確保の観点から,本県にとって必要不可欠な事業と認識しております。  次に,認可外保育施設の重大事故防止と改善策についてお答えいたします。  まずは,保育施設で亡くなられたお子様,そして,御家族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。  保育施設での保育中の死亡事故については,絶対にあってはならないことであり,重大事故の防止は最優先で取り組む課題であります。  県では,今後このような痛ましい事故が二度と起きないよう,平成30年に発生した死亡事故を検証し,必要な再発防止策を検討するため,外部有識者で構成する重大事故の再発防止のための事後的検証委員会を設置し,昨年10月に,検証の結果及び事故の再発防止に向けた提言をまとめた検証報告書が提出されたところであります。  この報告書では,利用者が,より安全な施設を選択できるよう,認可外保育施設を利用する保護者に対する情報提供の重要性が提言されております。  これを踏まえ,県としましては,これまでは,プライバシーの保護の観点から,重大事故が発生した事実は公表しておりませんでしたが,今後は,県民の安全・安心の観点から,市町村との連携のもと,保護者が公表を望まない場合を除き,事故が発生した施設や事故の概要等について公表してまいります。  あわせて,国の指導監督基準を満たさない施設についても,新年度から立入調査結果を公表してまいります。  また,保育ニーズが多様化する中,認可外保育施設もその受け皿として一定の役割を果たしており,認可外保育施設における保育サービスの質の確保・向上も大変重要な課題であると認識しております。  このため,検証委員会の提言を踏まえ,昨年11月から,新たな取り組みとして,指導監督基準の遵守の徹底や保育中の重大事故防止等に関する指導・助言を行う巡回指導を実施しているところであります。  来年度は,対象施設数を大幅に拡大し,行政指導を行っても指導監督基準を満たさない施設については,児童福祉法に基づく改善勧告や施設名の公表等の行政処分を迅速に行うなど,指導監督を徹底するとともに,事故防止を目的とした研修を拡充するなど,重大事故の再発防止に取り組んでまいります。  あわせて,認可外保育施設に対する支援に関しましては,例えば,守谷市において,東京都などと同様に,保育士等の配置数や保育室の面積など独自の基準を設け,この基準を満たした認可外保育施設を認証し,運営費の支援を行う認証保育制度を実施しておりますことから,特に待機児童が発生している市町村の参考となるよう,必要な情報提供を行ってまいります。  県といたしましては,これらの取り組みを通じ,保育施設での重大事故の再発防止を図るとともに,利用者が安心して子どもを預けられる環境づくりに取り組んでまいります。  次に,東海第二原発の再稼働問題についてお答えいたします。  まず,福島第一原子力発電所事故に伴う農林水産業の被害の現状と対応についてでございます。  事故が発生した平成23年以降,最大42品目の本県産農林水産物が国の出荷制限指示等を受けておりましたが,現在は,特用林産物5品目,魚介類2品目,野生鳥獣の肉類1品目の計8品目にまで減少してきております。  また,中国や韓国,台湾など,一部の国や地域では,本県産農林水産物や食品に対する輸入規制が行われている状況にございます。  県といたしましては,国の出荷制限指示等を受けている品目について,その安全性が確認され,出荷制限指示等が解除されるよう,引き続き,放射性物質検査を行ってまいります。  また,輸入規制措置を続けている諸外国・地域に対し,科学的根拠に基づく規制の撤廃を要請するよう,国に求めてまいります。  次に,再稼働問題に係る県の対応についてでございます。  まず,安全性の検証についてでございます。  県におきましては,事業者が国に新規制基準適合性審査を申請した平成26年から,これまでに東海第二発電所安全性検討ワーキングチームを16回開催し,安全性の検証を行ってまいりました。  また,昨年は,国の新規制基準適合性審査等の結果を踏まえ,審査結果の住民説明会を開催するとともに,広く県民から安全対策に関する意見を募集したところであります。  県民からは1,200件の意見が寄せられましたが,約200の論点に整理し,ことしの2月から検証を開始したところであり,引き続き,新たな安全対策により,どのような事故・災害に対応できるようになるのかなど,県民が疑問や懸念をお持ちの論点について検証を行ってまいります。  次に,避難計画の課題につきましては,既に策定されている3つの市においては,例えば,避難に際し,支援が必要な在宅の方への支援体制や,避難に必要なバスや福祉車両の確保などが挙げられております。  県においては,これらに加えて,避難退域時検査などの防災業務に当たる人員の確保や,屋内退避中におけるライフラインの確保などの課題があるものと考えております。  これらの課題につきましては,県において,例えば,バスの確保については県バス協会と,また,避難退域時検査に当たる人員の確保については原子力事業者と協議を行うとともに,県主催の勉強会や内閣府主催の東海第二地域原子力防災協議会作業部会において,国や市町村,関係機関と課題の共有認識を図った上で,解決に取り組んでいるところであります。  また,議員からは,県民の意見を聞くということについて,来年度どのように進めていくのかとのお尋ねをいただきましたが,県といたしましては,スケジュールありきではなく,安全性の検証と実効性ある避難計画の策定を図った上で,県民の皆様に情報提供を行い,しかるべき時期に御意見を聞いてまいります。 7 ◯森田悦男議長 次に,柴原教育長。                    〔柴原教育長登壇〕 8 ◯柴原教育長 特別支援学校の環境整備と支援教育の充実についてお答えいたします。  少子化が進む中においても,県立特別支援学校は,児童生徒数の増加に伴い,幾つかの学校では,普通教室の不足,いわゆる不足教室が生じており,この解消が大きな課題となっております。  このため,県では,子どもたちの教育環境の改善を図るため,特に,児童生徒数が増加している知的障害特別支援学校について,これまでも新校の設置や校舎の増築などを進め,不足教室の解消に努めてまいりました。  これまでの計画的な取り組みにより,この10年間で,県立特別支援学校全体での不足教室は大きく減少しておりますが,依然として普通教室が不足している学校があり,また,知的障害特別支援学校においては,今後も,当面,児童生徒数が増加することが予想されますことから,このたび,県立特別支援学校教育環境整備計画を策定したところでございます。  その内容でございますが,対象校の児童生徒数の推移や敷地の状況など,個々の事情により異なりますが,主に校舎の増築を行うほか,必要に応じて,通学区域を見直すなど,各学校の不足教室解消のために施設整備を推進するものでございます。  御質問のありました計画期間についてでございますが,令和2年度からの取り組みとしており,順次,整備を進めてまいります。  なお,児童生徒数の推移や,特別支援教育を取り巻く状況の変化に柔軟に対応していく必要がありますことから,あえて期間は設けておりませんが,今後,新たな課題が生じた際には,適宜,必要な取り組みを検討するなど,適切に対応してまいります。  また,予算につきましては,鹿島特別支援学校及び内原特別支援学校の校舎増築に係る経費等の債務負担行為を本定例会に上程させていただいているところでございます。  なお,つくば特別支援学校につきましては,校舎を増築する計画でございますが,そのために必要な土地の調査を行うなど,今後,増築に向けた具体的な検討を進めてまいります。  次に,神栖市内とつくば市内への新校の設置についてでございます。  県立特別支援学校の児童生徒数は,令和6年度にピークを迎え,その後は減少に転じるものと見込まれておりますことから,新校の設置については慎重に検討していく必要があるものと考えております。  このたび策定した整備計画においては,鹿行地区では鹿島特別支援学校の増築を,また,県南地区においてはつくば特別支援学校の増築を位置づけており,当面は,増築や通学区域の変更などにより,不足教室の解消を優先し,子どもたちの教育環境の改善を進めてまいりたいと考えております。  なお,神栖市など鹿行地区の児童生徒の通学の負担軽減につきましては,今後も,引き続き,スクールバスの増車や子どもたちの個別状況等を踏まえた最適な運行コースの見直しを検討するなど,その負担の軽減に努めてまいります。  次に,通級指導教室の設置等についてお答えいたします。  小中学校におきましては,障害のある児童生徒は増加傾向にあり,こうした子どもたちに適切な学びの場を提供することは大変重要なことでございます。  このため,県では,通常の学級に在籍しながら,障害に基づくさまざまな困難を主体的に改善・克服するための自立活動の指導を行う通級指導教室について,市町村や学校を訪問した際,その設置を積極的に働きかけてまいりました。  その結果,本県の小中学校に設置されている言語障害,情緒障害,LD・ADHDの通級指導教室は,5年前の64教室から,本年度は133教室と約2倍に増加しており,来年度についてもさらに増設される見込みでございます。  特に,LD・ADHDなど学習障害に対応した通級指導教室につきましては,5年前の6教室から,本年度は52教室と大幅に増加するなど,その必要性が着実に認められているところでございます。  しかしながら,いまだに設置されていない市町村もありますことから,今後は,各障害に応じた適切な指導が行えるよう,その設置について,これまで以上に働きかけてまいります。  あわせて,通級指導教室の指導者に対しては,これまでも,基礎的な研修を実施したり,特別支援学校の巡回相談員による助言を行ったりすることで指導力の向上を図ってきたところでございます。  さらに,来年度からは,大学と連携しながら,学習障害等に関する最新の知見と高い専門性を有する指導者を育成するためのプログラム開発を行うため,新たに通級による指導担当者養成プロジェクトを開始し,各地域における通級指導の中核となる指導者の育成に努めてまいります。  県といたしましては,今後も,県立特別支援学校の教育環境の整備を着実に進めていくとともに,指導者の育成を図り,通級指導教室の設置を促進するなど,県全体の特別支援教育の一層の充実を推進し,子どもたち一人一人が輝ける教育支援ができるよう取り組んでまいります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 9 ◯森田悦男議長 暫時休憩いたします。  なお,会議再開は,午後2時15分を予定いたします。                     午後2時3分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後2時16分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 10 ◯伊沢勝徳副議長 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  なお,傍聴人の皆様に申し上げます。  傍聴人の拍手は禁止されておりますので,御留意願います。  沼田和利議員。                 〔2番沼田和利議員登壇,拍手〕
    11 ◯2番沼田和利議員 いばらき自民党の沼田和利であります。  初当選させていただいてから,自身,2回目の一般質問であり,また,今回は,いばらき自民党として初めての一般質問をさせていただくことになりました。この機会を与えてくださいました先輩議員並びに同僚議員の皆様に感謝申し上げます。  それでは,通告に従いまして,順次,質問をしてまいりますので,知事初め,執行部の皆様には,明快な御答弁をお願いいたします。  初めに,東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会についてお伺いいたします。  まず,開催に向けた本県の取り組みと今後の展望についてであります。  昨年を振り返ってみますと,国内ではラグビーワールドカップ2019が開催され,日本代表が初のベスト8入りを果たすなど,自国開催の大会を盛り上げました。また,本県では茨城国体が開催され,45年ぶりとなる天皇杯・皇后杯を獲得することができ,盛り上がりを見せるなど,県民の交流や地域のスポーツの振興につながったのではないかと考えております。  こうした盛り上がりを見せる中,いよいよ,東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで残り4カ月余りとなりました。  1964年の東京オリンピック以来,実に56年ぶりの日本開催であります。  本県におきましても,茨城カシマスタジアムがサッカーの競技会場になるなど,今後のスポーツを通じた地域の活性化の弾みをさらにつける絶好の機会であります。  また,多くの来場者が見込まれることから,本県の魅力を国内外にPRする絶好の機会でもあります。  こうした来場者のおもてなしをすべく,県が都市ボランティアを募集したところ,800名を超える方々に登録いただくことができました。  昨年,ボランティア活動に必要な知識等の習得に向けた研修を実施したと聞いておりますので,「茨城にまた来たい」と思っていただけるようなおもてなしを期待しております。  また,昨年12月,オリンピックの華の一つでありますオリンピック聖火リレーの詳細ルートが公表され,本県では7月5日と6日に聖火リレーを実施することとなりました。私の地元・牛久もルートに選ばれており,牛久大仏や牛久シャトーを走ることとなっております。  聖火リレーも,本県の魅力を国内外にPRする絶好の機会でありますので,本県ならではの特色や魅力を生かした取り組みをしていただきたいと考えております。  さらに,事前キャンプの誘致やホストタウンの推進にも取り組んでおり,現在,県内14市町において事前キャンプの基本合意書が締結され,16件のホストタウンが登録されている状況であります。  中でも,スイスとの事前キャンプの基本合意書締結式には,知事みずからがスイスに出向いたほか,ベルギーとも受け入れの基本合意書を締結するなど,県としても事前キャンプを受け入れており,東京2020大会に向けた強い意気込みを感じております。  事前キャンプで各国から選手の方々が来る際には,地元の小中学生が選手の方々と交流し,多様な文化や価値観に触れる機会を提供していただきたいと考えております。  こうした本県での取り組みを一過性のものとすることなく,東京2020大会を契機とした地域振興や国際交流など,大会後にレガシーを残していくことが重要であります。  そこで,東京2020大会の開催に向けて,県として今後どのように取り組んでいくのか,そして,大会開催後には,どのような価値あるレガシーを残していこうとしているのか,今後の展望について,知事にお伺いいたします。  次に,大会の成功に向けた警備対策についてお伺いいたします。  先ほどの質問でも触れましたとおり,本県では,サッカーの試合が茨城カシマスタジアムで,7月23日から8月6日までの8日間に計11試合が予定されております。  国際的な一大イベントでありますので,本県としても,昨年の茨城国体に続き,必ず成功させなくてはならないという強い使命があると考えております。  一方,サッカーの試合において,一部の観客が熱狂的に盛り上がり,暴徒化するおそれがあるのではないかといった懸念も考えられます。  試合の対戦カードによっては,政治的な理由や宗教上の理由などが複雑に絡み合い,対戦国同士で対抗心が過熱することも予想され,さらには,会場に多くの来場者も見込まれることから,テロの標的になる懸念もあります。  本県では,2002年日韓ワールドカップでも,茨城カシマスタジアムで試合が行われましたが,ワールドカップに伴う警備において高い評価を得ておりますので,そのときの経験を生かしていただきたいと考えております。  また,聖火リレーは県内16市町で実施し,計約35.9キロメートルを走ることとなっておりますが,ここにも多くの観客が集まることが予想されます。県内を満遍なく回るルートになっておりますので,競技会場と同様に,テロの未然防止に取り組んでいただきたいと思います。  私の地元・牛久市の祭りである「かっぱ祭り」を初め,警備人員を必要とする県内のイベントは,東京2020大会の開催期間を考慮し,日程を変更して実施するものもあります。  これも,東京2020大会の成功を願ってのことでありますので,万全の体制で警備に取り組んでいただきたいと考えております。  そこで,東京2020大会の成功に向けて,県警察として,今後,どのように警備対策を推進していくのか,警察本部長にお伺いいたします。  次に,つくばヘリポートの今後の在り方についてお伺いいたします。  つくばヘリポートは,県民の方の航空交通の用に供することや,災害時の救難活動,報道・取材活動などの利用に供することを目的とする公共用ヘリポートとして,平成3年7月,つくば市上境に整備されました。  平成7年4月には茨城県防災航空隊が設置され,防災ヘリを運航し,救助・救急活動や災害時の情報収集活動などを行っているところであります。  これまで,つくばヘリポートは,平成23年の東日本大震災の際には,防災救援活動の中継基地としての役割を担い,平成27年の関東・東北豪雨災害の際には,防災ヘリの給油拠点としての役割を担うなど,非常に重要な役割を果たしてきております。  また,昨年7月からは,つくばヘリポートに配備されている防災ヘリがドクターヘリの補完的運航を開始し,医師と看護師を搭乗させて救急現場に向かう体制を整えたところであります。   これまでに,防災ヘリは,週に約1回の頻度で,ドクターヘリのかわりとして運航していると聞いており,救急現場においても活躍しております。  一方,昨年の台風第19号の影響により,機能する施設や設備に関する被害は出なかったものの,つくばヘリポートの敷地内の低い土地に,水や近隣の水田の稲わらが流入し,外周を囲う柵の一部が損壊する被害が発生しました。  近くを流れる桜川の影響により,つくばヘリポートが被害を受けたのは,今回で2度目のことであります。  昨年11月の臨時会に提出された補正予算において,被害を受けた箇所の修繕に係る予算の計上がされ,既に復旧工事は完了したと聞いていますが,今後,同じような被害が発生することが十分想定されます。  私もつくばヘリポートに足を運びましたが,確かに川から近く,低い場所にあると感じました。  近年,災害が大規模化・激甚化する傾向にある中,果たしてつくばヘリポートは今の場所のままでいいのか,私は大変懸念しております。  この場所は,ハザードマップ上の浸水想定区域内にあり,今回のような災害が発生すれば,再び被災してしまう可能性は十分に考えられます。  つくばヘリポートは,防災ヘリを収容する施設であることから,河川の越水によって,防災ヘリが機能しないことはもちろん,施設が機能しなくなるということは避けなければなりません。  そこで,昨年の災害を踏まえ,つくばヘリポートの今後の在り方について,政策企画部長にお伺いいたします。  次に,太陽光発電事業者に対する取り組みについてお伺いいたします。  平成23年の東日本大震災により,被災地だけでなく,全国規模での深刻な電力不足に直面したことから,国の方針により,平成24年7月から,太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を,電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを義務づける固定価格買取制度が始まりました。  これを契機として,全国各地で太陽光発電施設が急速に普及・拡大し,発電された電力は電力会社による買い取りにより,電力不足の危機は解消されていきました。  本県は,土地が平たんであることや,送電線が充実しているといった地域特性もあることから,令和元年9月時点における太陽光発電の導入量は約297万キロワットで,全国第1位となっております。  一方,太陽光発電施設について,住民に周知されないまま工事が進められ,景観の問題や土砂流出といった安全面に対する不安などから,県内では,住民と事業者との間でトラブルとなる事案が発生しておりました。  こうしたことから,先日の一般質問の答弁でもありましたとおり,県では,地域社会との共生が図られた太陽光発電事業の円滑な実施を促進するために,「太陽光発電施設の適正な設置・管理に関するガイドライン」を策定しました。  本ガイドラインの対象は,県内に設置する出力50キロワット以上の事業用の太陽光発電施設となっておりますが,50キロワット未満の施設に関しても,ガイドラインを踏まえた適正な維持管理等の対応を要請しています。また,地域の実情に合わせて,独自に条例等を定めて取り組んでいる市町村もあります。  私の地元・牛久市では,県のガイドラインを踏まえた取り組みを行っているところでありますが,現在,20メガワットの太陽光発電施設を建設している場所があります。  ここはかつて山林でしたが,近隣の行政区の住民からは,工事の際に発生する砂ぼこりが住宅に入り込み困っているという話を聞いております。  また,別の場所に設置されている50キロワット未満の施設では,設置後,事業者が施設の適正な維持管理を実施しておらず,生い茂った雑草が,周りを囲っているフェンスから道路まで飛び出しており,景観上や火災発生といった防災上の点などからも問題となっているところもあります。  しかし,県のガイドラインには強制力などがないため,こうした問題が起きても事業者に対応してもらえず,是正されないといった話も聞いております。  今後,県内の各地域で,事業者と地元住民とのトラブルがふえるのではないか,私は大変懸念しております。  そこで,太陽光発電施設事業者における施設の適正な維持管理を確保するため,県として今後どのように取り組んでいくのか,県民生活環境部長にお伺いいたします。  次に,消防職員の教育訓練の充実強化についてお伺いいたします。  近年,災害の大規模化や複雑多様化等により,高度な消防活動が求められております。そのため,消防職員が適切に職務を遂行していくためには,知識や技術のさらなる向上が必要であります。  昨年,総務省の発表した平成30年住宅・土地統計調査によりますと,ここ30年の間で,マンションなどの共同住宅の住宅数が2倍以上に増加しており,6階以上のマンションの割合は3割を超えております。  こうした中,県南地域を見てみますと,TX沿線の開発に伴い,駅周辺には,6階以上のマンションなど高層化した建物の建設が見受けられます。  また,私の地元・牛久市にあるJRひたち野うしく駅東口前では,現在,高齢者専用の高層マンションを建設しています。  一方,こうしたマンションなどは,一たび災害が発生しますと,電気,ガス,水道のインフラやエレベーターが停止するなど,日常生活に支障を来すおそれがあります。  こうした中,私が一番懸念しておりますのは,マンションなどで火災が発生したときの対応です。  以前,ひたち野地区にあるマンションでぼや騒ぎがあり,私は地元の消防団員として現場に駆けつけましたが,消防職員が悪戦苦闘する姿を目の当たりにし,高層化した建物の消火活動がいかに難しいか痛感したところであります。  また,5年前には,東京都内で,25階建ての高層マンションで火災が発生し,3人が負傷するという事件も発生しております。  私は,大規模災害にもつながりかねない高層化の建物を想定した訓練の充実強化は非常に重要であると考えております。  そのため,消防職員に高度で専門的な知識や技術を習得させるとともに,実践的な教育訓練を行う施設である県立消防学校の果たす役割が重要であると考えております。  しかし,県立消防学校は,昭和57年に建設され,施設や設備の老朽化が進んでおります。訓練棟もありますが,一番高くても8階までの高さしかありません。  こうしたことから,高層化の建物に対応した十分な訓練ができているのか,設備はきちんと整備されているのか,私は大変懸念しております。  消防学校における教育環境の改善を図り,県民の生命や財産を守るという使命に応えることができるよう,消防職員の養成に取り組んでいただきたいと思います。  そこで,消防職員の教育訓練の充実強化に向けて,県として今後どのように取り組んでいくのか,防災・危機管理部長にお伺いいたします。  次に,eスポーツの今後の取り組みについてお伺いいたします。  近年,eスポーツ市場は急速に拡大しており,民間会社の調査によりますと,日本の市場規模は,平成30年は50億円に迫る勢いで,令和4年には約120億円まで拡大するとの予測がされており,eスポーツの後進国と言われている日本でも,大小問わず多くの大会が開かれるようになりつつあります。  昨年10月,茨城国体の文化プログラムの一環として,全国初の取り組みである全国都道府県対抗eスポーツ選手権がつくば国際会議場で開催され,予選を含め,約1万5,000人もの方々に参加いただきました。  私も開会式や各会場を拝見いたしましたが,会場は多くの来場者で大きな盛り上がりを見せ,また,外国人の来場者も多く見受けられるなど,国際色の豊かな雰囲気も感じ取ることができました。  このような中,私は,都内にある大手ゲームソフト会社のeスポーツ担当者と意見交換をさせていただく機会がありました。そこで,東京2020大会の最高位スポンサーでもあるインテルが,同大会の開催に合わせて,eスポーツの大規模な世界大会を開く予定であるという話を伺いました。  また,ことし1月,NTT東日本がeスポーツ分野での事業展開を開始したという報道がありました。  私は,このeスポーツ分野は,地域活性化につながるよいアイテムだと考えております。  折しも,私の地元・牛久市に,大手ゲームソフト会社や県内の高校から,高校生を対象としたeスポーツの全国大会を,牛久駅前にある商業ビルで開催できないかといった話が来ていると伺っており,ぜひとも開催が実現できるよう,大変期待しているところであります。  現在,県においては,水戸市にあるザ・ヒロサワ・シティ会館に,eスポーツにも活用可能な機材の整備を進めているほか,先月には,eスポーツに関心を持つ企業などを対象としたセミナーを開催するなどしております。  また,いばらきeスポーツ推進協議会が設置されているとのことですので,産学官が連携し,昨年の大会開催で得られた経験や話題性などを最大限活用していただきたいと考えております。  一方,私自身,eスポーツ分野の産業としての可能性は感じているものの,具体的なビジョンが見えてきません。  そこで,eスポーツ分野において,県として今後,何を目標とし,産業化につなげていくためにどのように取り組んでいくのか,産業戦略部長にお伺いいたします。  次に,県立高校の校則の見直しについてお伺いいたします。  校則は,学校が教育目的を実現していく中で,生徒が遵守しなくてはならない学習上・生活上の規律として定められているルールであります。学校は集団生活の場であることなどから,学校には一定のルールが必要となってきます。  また,学校教育の中で,社会規範の遵守について適切な指導を行うことは重要であることから,校則には教育的意義も有しております。  校則は,学校が教育目的を達成するため,必要かつ合理的範囲内であれば,生徒の行動などに一定の制限をかけることができるとされており,その制定する権限は,学校運営の責任者である校長にあるとされております。  こうしたことから,各学校の校長において,生徒の特徴や地域の状況を踏まえ,校則を定めているところであります。  一方,校則を口実とした行き過ぎた指導も問題となっております。  昨年8月,不合理な校則の見直しを目指す団体から文部科学大臣に対し,茶色い地毛を黒染めするよう強要するなどといった,いわゆるブラック校則を見直すよう求める署名が提出されたという報道がありました。  こうしたことを受けて,国では,教育委員会への説明会などを利用し,校則の本来の趣旨について周知し,改善を促していくという方針を打ち出しました。  新しい学習指導要領の実施や教職員の働き方改革など,現在,学校や生徒を取り巻く状況は大きな変化の中にあります。  そのため,学校の校則についても,学校を取り巻く社会環境や生徒の状況の変化に対応するため,積極的に見直さなければならない時期に来ております。  保護者の方々からは,自分の子どもが通っている県立高校の校則が今の時代に合っていないのではないかといった声を聞いております。  校則は,言うまでもなく,生徒たちが守らなくてはならない学校内の法律であります。そのため,校則の見直しに当たっては,生徒たちが話し合う機会を設けたり,PTAなどの関係者からも意見を聞くなどして,何らかの形で参加できる仕組みが必要であると考えます。  そうすることで,生徒たちが校則に対する理解を深めるだけではなく,魅力的な学校づくりにもつながっていくのではないかと考えております。  全ての生徒に画一的に校則を守らせたり,規制したりすることのみを目的とするような校則があってはなりません。  生徒の多様性を踏まえた上で,個々の実情に対応するような校則や,生徒の健全な成長と発達に資するような校則が必要であると私は考えます。  そこで,県立高校の校則の現状をどのように認識し,県として,今後,どのように県立高校の校則の見直しの推進を図っていくのか,教育長にお伺いいたします。  最後に,国道6号牛久土浦バイパスの整備についてお伺いいたします。
     牛久土浦バイパスは,牛久市から土浦市にかけての延長15.3キロメートルのバイパスで,圏央道へのアクセス道路としての機能も有する重要な路線であります。  これまでに,国道408号から学園東大通りまでの延長3.9キロメートルが暫定2車線で開通しております。  しかし,依然として牛久駅周辺の国道6号では慢性的な渋滞が発生しており,かつ,市内を縦断しているため,市民の東西への往来にも支障を来している状況であります。  そのため,私の地元・牛久市を含む関係自治体において,国土交通省に対し,同バイパスの早期開通について,強く要望を続けているところであります。  このような中,牛久市遠山町から城中町までの1.3キロメートル区間が令和4年春ごろに開通する予定となっております。  一方,同区間の終点となる場所は,牛久市道城中・田宮線との接続箇所となっております。  城中・田宮線は,牛久市の都市計画道路としての位置づけですが,現状は,生活道路として市民の方に利用されております。来年度は,本路線の残りの用地を取得し,用地を取得した後には工事が予定され,再来年度には全線開通する見通しとなっております。  このため,国道6号の渋滞を回避するため,城中・田宮線を抜け道として利用する車がふえるのではないかと,私は大変懸念しております。  城中・田宮線は,見通しもよく,速度超過の車も多く見受けられます。一昨年は,道路沿いにある小学校の児童が,道路を横断中に車と接触する事故が起きるなど,大変危険な状況であります。  こうした事故の回避と,県南地域の南北の通行の利便性をさらに高めるためにも,牛久市城中町からつくば市西大井までの区間についても早期に整備していく必要があると考えます。  そこで,牛久土浦バイパスの整備状況と今後の見通しについて,土木部長にお伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 12 ◯伊沢勝徳副議長 沼田和利議員の質問,質疑に対する答弁を求めます。  大井川知事。                   〔大井川和彦知事登壇〕 13 ◯大井川和彦知事 沼田和利議員の御質問にお答えいたします。  東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会についてお尋ねをいただきました。  本県の取り組みと今後の展望についてでございます。  本県の取り組みでございますが,今回の東京2020大会は,国内外から訪れる多くの方々に茨城の魅力をアピールする,またとない機会であります。  また,大会を契機とした国際交流を今後の地域活性化に生かしていくことは大変重要であると認識しております。  このため,茨城カシマスタジアムでのサッカー競技につきまして,大会を主催する東京2020組織委員会をサポートし,開催準備を進めながら,国内外から来県する方々へ心のこもったおもてなしや魅力発信ができるよう準備を進めているところであります。  具体的には,都市ボランティアの方を対象に,ボランティアの基礎や本県の魅力を学んでいただく研修を行い,おもてなしの準備を進めておりますほか,観客などに茨城を楽しんでいただけるよう,会場周辺でのイベントなどを検討しております。  また,国内外に中継されるオリンピック聖火リレーにおいて,本県の魅力をPRするため,袋田の滝や竜神大吊橋,牛久大仏など,県内の観光名所をリレーするほか,霞ヶ浦では船や自転車を利用するなど,本県の特色を生かしたリレーが実施できるよう準備を進めているところであります。  さらに,東京2020大会に向け,海外から日本への関心が高まってきておりますことから,SNS等を活用したデジタルマーケティングなどにより,本県の魅力を積極的に発信し,海外からの誘客促進につなげてまいります。  また,事前キャンプにつきましては,これまで,世界大会等のために来県したオリンピック出場予定選手と小学生との交流事業など,子どもたちが海外を身近に体験する取り組みを行ってきたところであり,今後は,本大会に向けた選手団受け入れの準備を進めてまいります。  このような取り組みにより,大会後のレガシーとして,未来を生きる子どもたちに海外や多様な文化を身近に感じる環境を根づかせるとともに,スポーツのみならず,経済・文化など,さまざまな交流を実施し,地域活性化につなげてまいりたいと考えております。  また,ボランティアにつきましても,今回の取り組みを通じて,スポーツボランティアの文化が地域に定着し,参加いただいた方々が今後,各種スポーツイベント等を積極的に支えていただく立場を担っていただけることを期待しております。  さらに,今回,会場自治体として,本県の名前が世界に認知されることも大きなレガシーでありますので,今後なお一層,本県のPRに努めてまいります。  この大会には,世界200を超える国と地域から,選手,メディア,観客が集まり,国籍や民族,人種,性別,文化,宗教,障害の有無など,多様な人々と時間と場所を共有することとなります。  スポーツを通して,大勢の人々がさまざまな感情や感動を体験し,それを未来につないでいけるよう,皆様とともに,万全な準備を進めてまいりたいと考えております。 14 ◯伊沢勝徳副議長 次に,河合警察本部長。                   〔河合警察本部長登壇〕 15 ◯河合警察本部長 大会の成功に向けた警備対策についてお答えします。  オリンピックは,国際的な注目度の極めて高い行事であり,過去の大会では,爆弾テロやサイバー攻撃といったテロ事件が発生しているほか,新たな脅威である小型無人機への対応も必要となっております。  また,テロ対策とあわせて,いつ発生してもおかしくはない地震や台風等の自然災害に対しても,十分な備え,対応が同時に必要であります。  これらの情勢を踏まえ,県警察では,令和2年度の組織改編において,オリンピック・パラリンピック等大規模警備対策室の体制を強化し,間近に控えた大会警備に向けて,一層強力に警備諸対策を推進する体制を整えております。  また,警戒警備の強化としまして,あらゆる警察活動を通じて,テロ関連情報を収集し,分析結果を警備諸対策に活用するとともに,原子力関連施設や不特定多数の人が集まる各種イベントや施設等の警戒を強化しております。  小型無人機に対しましては,関係法令を適切に運用するとともに,競技会場や会場周辺における上空監視を徹底して,不審な小型無人機の早期発見・排除に努めてまいります。また,聖火リレー警備では,沿道対策を徹底し,雑踏事故防止や妨害事案の未然防止にも努めてまいります。  関係機関・団体と緊密に連携した取り組みとしましては,出入国在留管理庁や税関,航空会社等と不審情報の共有や合同訓練の実施に努め,水際対策を強化しているほか,テロ対策茨城パートナーシップ推進会議,茨城県サイバーテロ対策協議会等の官民連携の枠組みを活用して,安全対策への助言・指導等を行っております。  このような取り組みに加えまして,大会期間中における地震や台風等の自然災害の発生をも想定しつつ,非常招集・初動対応訓練や救出救助訓練等を実施し,緊急時の迅速な態勢の構築と対処能力の向上を図るなど,警備に万全を期してまいる所存であります。 16 ◯伊沢勝徳副議長 次に,玉川政策企画部長。                   〔玉川政策企画部長登壇〕 17 ◯玉川政策企画部長 つくばヘリポートの今後の在り方についてお答えいたします。  つくばヘリポートは,平成3年に,県民の航空交通の用に供することなどを目的として,つくば市上境に整備され,現在は,県防災ヘリコプターを初め,民間のヘリコプター運航会社4社の拠点として利用されているところでございます。  昨年度のつくばヘリポートにおける着陸回数は1,073回であり,そのうち県防災ヘリコプターの着陸回数は263回と約4分の1となっております。その他,民間のヘリコプター運航会社による技能習熟,報道取材活動,遊覧飛行などに利用されているところでございます。  当時,ヘリポートをつくば市上境に整備した理由につきましては,政府関係機関や国内主要企業の立地が集中するつくば市は,本県内では最もヘリコプター需要が高いと予測されること,常磐自動車道から土浦北インターチェンジ及び国道125号を利用することで,道路アクセスの利便性が期待できることとあわせて,航空法上の障害物件がなく,周辺家屋への騒音の影響も少ないと予測されること,現地の土地利用が農用地であることや,隣接市町村との境界となる桜川沿いに位置すること等により,急速に周辺整備が進むとは予測されないため,つくば市の発展の妨げにならないことなど,その立地環境に配慮したものでございました。  つくばヘリポートを拠点とする県防災ヘリコプターは,東日本大震災を初めとする過去の災害において,救援活動など大きな役割を果たしたことは議員御案内のとおりです。  つくばヘリポート周辺の浸水対策につきましては,現在,県において,桜川の流下能力を向上させるため,河川の流れを阻害する樹木の伐採や河道掘削などを進めております。  また,台風等による浸水被害のおそれがある場合の県防災ヘリコプターの緊急避難的な対応といたしましては,桜川の桜橋における水位が氾濫危険水位に達した時点で,ヘリコプター及び資機材,無線機等を,第2ヘリベースである茨城町の県立消防学校に移動することで,県防災ヘリコプターの機能を維持することとしております。  しかしながら,近年,大規模災害が頻発する傾向にありますことから,県といたしましては,災害時の防災機能の維持・確保も含め,つくばヘリポートの今後の在り方について,引き続き検討してまいります。 18 ◯伊沢勝徳副議長 次に,矢口県民生活環境部長。                  〔矢口県民生活環境部長登壇〕 19 ◯矢口県民生活環境部長 太陽光発電事業者に対する取り組みについてお答えいたします。  県における太陽光発電施設への対応については,固定価格買取制度の創設以降,急速に導入が進み,地元住民と事業者との間でトラブルが発生したことから,地域への設置及び維持管理が円滑かつ適正に図られるよう,県独自のガイドラインを策定し,対応しているところでございます。  このガイドラインでは,事業者に対し,生活環境や景観,防災等に甚大な影響が想定される地域を「設置が適当でないエリア」として示すとともに,施設の設置や維持管理,撤去・処分等について,事前に市町村と協議するよう規定しております。  ガイドラインは,事業者が自主的に取り組むべきものでありますが,運用に当たっては,事業者,市町村,地元住民,県の連携も重要であります。  このため,県では,ガイドライン策定以降,事業者を対象としたセミナーの開催や,関係する業界団体等への説明などにより,その周知を図ってきたところでございます。  また,現場で対応に当たっている市町村の職員向けにも,新任職員を対象とした研修会や,国や業界団体の専門家を講師とするセミナーの開催などにより,制度の理解促進を図っているところでございます。  さらに,太陽光発電施設が適正に設置・管理されているかどうかを確認するため,市町村職員とともに現地調査を実施しております。  昨年度においては,28市町村の150施設を対象に調査を実施したところ,22%に当たる33の施設において,標識やフェンスの不備が判明いたしました。  不適切な管理を行っている事業者に対しては,しっかりと行政指導を行うとともに,このような事案への対応として,今年度,ガイドラインを改訂し,工事施工後の写真を付した工事完了報告書の提出を義務づけたところでございます。  このような取り組みにより,事前に市町村へ提出する事業概要書の件数は延べ1,251件となり,今年度から報告義務となっている工事完了報告書の件数も63件になり,地元住民からのトラブルに関する相談も減少してきております。  議員御指摘の地元・牛久市における不適切な維持管理事案につきましては,出力が50キロワット未満であるため,ガイドラインの対象とならない施設ではありますが,ガイドラインの趣旨にのっとり,市と連携して事業者への指導を行った結果,改善が始まっております。  太陽光発電施設の適正な維持管理の徹底を図るため,事業を認定している国においても,不適切事案に対して,認定取り消しを含めた厳格な対応を行うこととしておりますので,県といたしましても,引き続き,国や市町村との十分な連携のもと,適正な設置,維持管理が行われるよう取り組んでまいります。 20 ◯伊沢勝徳副議長 次に,服部防災・危機管理部長。                 〔服部防災・危機管理部長登壇〕 21 ◯服部防災・危機管理部長 消防職員の教育訓練の充実強化についてお答えをいたします。  県内における高層建築物につきましては,県央・県南地域を中心に増加傾向にあり,平成30年度末現在,共同住宅や事務所,複合施設など,合わせて479棟を数え,10年前の403棟と比較して,約19%増加しております。  高層建築物につきましては,法令上,スプリンクラーや自動火災報知設備,排煙設備等を設置するとともに,防火管理者を置くことが義務づけられており,ハード・ソフト両面において,一般の建築物に比べ,より厳しい防火対策が講じられております。  しかしながら,一たび火災が発生すると,その構造上,逃げおくれるリスクが高く,多くの死傷者等が発生するような大規模災害となるおそれがあるため,火災予防や消火対策に万全を期しておくことが大変重要であると考えております。  このため,県では,消防学校において,救助や消火などの専門教育課程の中で,煙で視界が遮られた状態で救助活動を行う濃煙検索訓練や,上層の出火階まで送水し,建物内部から直接放水する火災防御訓練など,高層建築物の火災を想定した訓練を実施し,消防職員の対応力の向上を図ってきたところです。  今後は,こうした取り組みに加え,新たな訓練として,防災ヘリと連携した救助救出訓練の導入についても検討を進めるとともに,現在休止中のはしご車を使った訓練についても,はしご車を所有している消防本部などの意向を踏まえながら,合同訓練など,より質の高い訓練が実施できるよう,調整を図ってまいります。  また,高層建築物の管理者が行う消火・避難訓練に,管轄の消防本部も積極的に参加し,建物を使った救助・消火訓練等を実施するよう強く働きかけてまいります。  一方で,近年,各消防本部では,現場活動を熟知した多くのベテラン職員の退職により,専門的な技術やノウハウの継承が課題になっておりますほか,火災件数の減少などに伴い,若手職員の現場での経験不足も大きな課題となっております。  こうした状況を踏まえ,県では,昨年度,新たに消防学校に,実際の火災現場を疑似体験できる実火災体験型訓練装置を導入したところであり,この装置を活用して,若手職員のより実践的かつ高度な訓練に取り組んでまいります。  県といたしましては,今後とも,消防職員のさらなる技術の向上に向け,消防学校における教育資機材等の計画的な整備や,消防を取り巻く環境の変化に対応したカリキュラムの見直しに積極的に取り組み,教育訓練の充実強化を図ってまいります。 22 ◯伊沢勝徳副議長 次に,小泉産業戦略部長。                   〔小泉産業戦略部長登壇〕 23 ◯小泉産業戦略部長 eスポーツの今後の取り組みについてお答えいたします。  eスポーツは,経済的な市場拡大への期待もさることながら,年齢や性別,ハンディキャップの有無にかかわらず,広く参加が可能な競技であり,世界とのつながりやIT人材育成の効果も期待されるなど,幅広い観点から戦略的に推進していくべき産業であります。  また,その産業化に向けては,県内外の競技人口の拡大により,民間主導のeスポーツイベントが継続的に開催される環境づくりが重要であり,大会運営や関連グッズの販売はもとより,県内各地域の観光資源と組み合わせたeスポーツツーリズムの実施など,幅広い可能性があるものと認識しております。  昨年は,茨城国体の文化プログラムとして,全国で初めて都道府県対抗eスポーツ選手権を開催し,全国から大きな注目をいただいたところであります。  県としましては,こうした国体のレガシーを産業振興に最大限活用し,全国的に注目の集まるイベントが定期的に開催される,我が国におけるeスポーツのメッカとしてのブランド化を図ってまいりたいと考えております。  ことしの鹿児島国体では,引き続き,都道府県対抗eスポーツ選手権が開催されることになっておりますので,この大会の関東地区予選会の誘致に向け,働きかけを一層強化してまいりますとともに,ゲーム会社などが主催するeスポーツ大会の誘致や,オリンピックイヤーを意識した国別対抗戦の開催などに,スポンサー企業の力添えもいただきながら取り組んでまいります。  なお,こうした大会を開催するためには,eスポーツに対応した機材の整備や通信環境などが整った場が必要となりますので,コンベンション機能強化を進めているザ・ヒロサワ・シティ会館のほか,駅前の空きビルや県内の廃校など遊休施設の活用についても,地域活性化の観点から検討してまいります。  また,eスポーツに関心の高い企業や大学,専門学校,市町村等から成る協議会を立ち上げたところであり,来年度には,会員企業などのクラブチームによる交流戦を開始することで,産学官が連携してeスポーツに取り組む機運を醸成してまいります。  さらに,eスポーツには,高齢者の健康維持や世代を超えたコミュニケーションツールとしての効果があるほか,企業がeスポーツに取り組むことで,採用力の強化や離職率の低下につながったという事例も見られますことから,こうした新たな可能性を企業などにアピールすることにより,参加企業などの拡大を図ってまいります。  県としましては,産学官が連携して,こうした取り組みを進めることにより,地域の活性化や交流人口の拡大を図り,県内企業にとってさまざまなビジネスチャンスがもたらされる環境づくりに努めてまいります。 24 ◯伊沢勝徳副議長 次に,柴原教育長。                    〔柴原教育長登壇〕 25 ◯柴原教育長 県立高校の校則の見直しについてお答えをいたします。  校則は,議員御案内のとおり,学校の教育目的を実現していく過程において,生徒が遵守すべき学習上・生活上の規範として定められているものでございます。  その内容も,欠席や早退上の手続に関するものから,服装や校内外の生活に関するものなど,各学校の生徒の実情,地域の状況などを踏まえ,各学校ごとに規定されております。  しかし,学校を取り巻く環境は毎年変化していることから,校則も,生徒や保護者の価値観の多様化に応じて,積極的に見直ししていくことが必要だと考えております。  中でも,一部の報道等で見られるような,休日の過ごし方まで細かく規定するものや,生まれつきの髪の毛の色を黒に統一するような規定は見直すべきであると考えております。  そこで,昨年10月,各県立高校に対して,校則を見直すよう通知し,見直す際には,制服や頭髪についての規定はもちろんのこと,さまざまな支援が必要な生徒に対し,柔軟に対応できる規定とするよう求めたところでございます。  その際,これまでのアルバイトやスマートフォンのように,マイナス面のみを見て,画一的に禁止するのではなく,プラス面を重視する考え方で校則を検討することも大切だと考えております。  また,校則の指導が効果を上げるためには,一人一人の生徒に応じた適切な指導を行うことはもちろんでございますが,校則の内容や必要性について,学校と生徒・保護者の共通理解が重要であることから,例えば,入学者説明会等において,あらかじめその内容について説明するよう指導しております。  さらに,校則を見直すに当たっては,校則を自分のものとして捉えられるよう,生徒たちが校則について話し合う機会を設けたり,PTA関係者などからも意見を伺ったりするなどして,生徒や保護者が校則の決定に参加することが望ましいと考えております。
     県といたしましては,さきの通知を踏まえ,各県立高校に対して,5月から6月にかけて行われる生徒総会やPTA総会等の機会を捉えて,生徒や保護者の意見を聞くなどして,ことしの夏を目途に校則の見直しを図るよう,改めて指導してまいりますとともに,各学校が,校則の見直しに当たって,その改善案作成の過程に生徒を参画させるなどの工夫をしながら,生徒の規範意識のみならず,自律性の育成にも取り組むなど,生徒の健全な成長や発達を目指した校則の見直しを推進してまいります。 26 ◯伊沢勝徳副議長 次に,伊藤土木部長。                    〔伊藤土木部長登壇〕 27 ◯伊藤土木部長 国道6号牛久土浦バイパスの整備についてお答えいたします。  本バイパスは,国道6号の慢性的な渋滞の緩和や交通安全の確保及び圏央道へのアクセス性の向上などを目的に,全体延長15.3キロメートルをI期,II期,III期の区間に分け,国において順次事業が進められております。  まず,I期区間となる牛久市遠山町から城中町まで及びつくば市国道408号から土浦市の学園東大通りまでの区間につきましては,平成4年度に事業化されており,国道408号から学園東大通りまでの区間が,平成23年度までに暫定2車線で供用されております。  残る区間につきましては,令和4年春ごろの開通見通しが発表されたところであり,現在,改良工事等が進められているところでございます。  次に,II期区間となるつくば市の県道谷田部牛久線から国道408号までの区間と,学園東大通りから国道6号土浦バイパスまでの区間につきましては,平成26年度に事業化されております。  これまでに,路線測量,地質調査,設計,用地買収が順次進められてきたところでございます。  今年度からは,用地取得を促進するため,茨城県土地開発公社の中に,県と市の職員で組織される直轄国道用地分室を設置し,先行取得により国の用地取得を支援しており,既に約8割の用地を取得したところでございます。  今後は,用地取得がまとまった区間から,国において順次,改良工事等を進めていくと聞いております。  さらに,III期区間となる牛久市の城中・田宮線からつくば市の谷田部牛久線までの区間につきましては,平成30年度に事業化されております。  本区間につきましては,昨年度,道路設計を行う基礎資料を得るための測量・地質調査に係る地元説明会が開催され,順次,路線測量,地質調査及び道路設計が進められてきたところでございます。  道路設計を実施した結果,平成6年に都市計画決定した際の道路に必要な幅員や交差方式を変更する必要が生じたことから,先月には都市計画変更のための住民説明会が開催されたところでございます。  今後は,都市計画変更後に,用地買収に向けた用地測量・物件調査等に順次着手していくと聞いております。  県といたしましては,牛久土浦バイパスの早期全線供用に向けて,引き続き,地元市と連携しながら,都市計画の変更手続や用地の早期取得に積極的に協力していくとともに,必要な予算の確保など,事業の推進について国に強く働きかけてまいります。          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 28 ◯伊沢勝徳副議長 暫時休憩をいたします。  なお,会議再開は,午後3時30分を予定いたします。                     午後3時16分休憩          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                     午後3時31分開議 県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑(続) 29 ◯森田悦男議長 休憩前に引き続き会議を開き,県政一般に関する質問並びに上程議案に対する質疑を続行いたします。  なお,傍聴人の皆様方に申し上げます。  傍聴人の拍手は禁止されておりますので,御留意を願います。  八島功男議員。                 〔21番八島功男議員登壇,拍手〕 30 ◯21番八島功男議員 公明党の八島功男でございます。  初めに,世界的に感染拡大が懸念されております新型コロナウイルス感染症について,政府の基本方針を受け,本県でも医療機関や学校を初めとした感染拡大防止のための取り組みが進んでいることを承知しております。私も県民に寄り添い,県民の安心・安全のために,しっかり取り組んでまいります。  さて,徳川斉昭公が「雪裡 春を占む 天下の魁」と詠まれた梅の花がことしも満開です。その花言葉は,「不屈の精神」,また,「澄んだ心」と学びました。  私は,梅の花にあやかりながら,県民が多様な個性を発揮し,自他ともに幸福を実感する,寛容の精神あふれる共生社会を先駆けてつくろう,世界の模範の誰一人取り残さない茨城県を構築してまいりたいと,決意を新たにしているところであります。  それでは,通告に従い,知事初め,各部長,教育長に質問いたしますので,加速する「新しい茨城」づくりへ,大井川県政の挑戦を縦横にお示しいただきたい。  なお,SDGsを推進する観点から,各質問にSDGsを代表する該当目標を紹介してまいります。  初めに,茨城県総合計画の4つのチャレンジの第1である「新しい豊かさ」について,その増減が密接に関係する県民所得と県内総生産の視点から伺います。  この質問は,SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」,目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」などを達成しようとするものです。  県民所得は,法人を含む県民の経済活動によって得られた雇用者報酬,財産所得,企業所得などの所得分配額であって,本県の平成28年度県民所得は9兆493億円。県内総生産は,1年間の経済活動により生み出された付加価値の総額であって,県の経済規模,名目GDPに相当し,平成28年度県内総生産は13兆567億円。ともに本県は全国11位に位置しておりますが,1つ上位の10位である静岡県に比較すると,県民所得で約3兆円,県内総生産で約4兆円ビハインドしている現実をまず申し上げたいと思います。  さて,県総合計画では,「新しい豊かさ」のチャレンジ指標として1人当たり県民所得を明示して,2021年度には全国順位8位,2027年度には,過去最高順位であった1986年度(昭和61年度)の5位以内を目標としております。目標を達成するためには,可能な限り数値化して,現状との差異を明確にして,個々の政策を推進することが望ましいと考えます。  本県の平成28年度の1人当たりの県民所得は311万6,000円。一概には言えませんが,目標となる5位の富山県との差異は17万9,000円です。県内総生産に換算すると,約13兆8,000億円規模が5位水準であることから,金額で7,500億円,率にして約5.7%の規模拡大が目標達成には必要と考えられます。これは,食料品製造業全体に匹敵するものであり,産業規模での増加が必要になります。  歴史をたどれば,本県は,後進県からの脱却を掲げ,低迷する県民所得を増大するために邁進してまいりました。鹿島灘沿岸地域総合開発の構想を打ち出し,農業から国の基幹になる製造業へと産業特化したことで,雇用者報酬と企業所得の増加をなし遂げたと言えましょう。しかしながら,現在は,製造業を中心とした従来型企業の企業所得の成長に陰りが見えます。  だからこそ,本県の「新しい豊かさ」への挑戦の政策は,今後,成長が見込める分野の産業を県内の基幹産業にして,それを中心とした新しい産業構造の集積を図ることが必要です。そして,加えて重要なことは,企業の生産性向上です。元ゴールドマン・サックスのアナリストであるデービット・アトキンソン氏は,日本に必要なことは「生産性の向上」と指摘して,「生産性の向上とは,労働者の給料を上げること」と主張しております。雇用者報酬向上の支援策により,県内総生産の増加を促さなければなりません。  県民が「新しい豊かさ」を実感するためには,こうした県内総生産の増加に伴う賃金の向上が必要です。これは,暮らしが豊かになり,県民が幸せになるとの観点から非常に重要なだけでなく,消費の増加を促し,企業収益の改善に寄与し,経済の好循環をもたらすものです。例えば,本県の最低賃金は849円であり,全国平均の901円に対して劣後していることが気になります。県民所得向上の支援のために,新規雇用,高賃金の仕事への誘導などの政策展開を要望します。  何といっても,県内経済規模の拡大,GDPの拡大こそ県政運営の最大目標です。AI,IoT,ロボットなど,世界のプラットホームとなる企業の立地促進のためにも,魅力ある茨城をつくり上げていただきたいと思います。  ついては,「新しい豊かさ」の代表指標となる県民所得,県内総生産の向上のため,大井川県政は3年目の県政運営にどのように取り組んでいくのか,知事の御所見を伺います。  次に,2030年を目標年とするSDGsを達成するために位置づけられた行動の10年のスタートに当たり,地方創生と持続可能なまちづくりを実現するための茨城創生SDGsの推進について伺います。   この質問は,SDGsの17の目標全てが該当し,中でも,ESG投資を背景に,幅広く民間セクターがSDGsの推進にかかわることを目標にします。  国は,SDGsの浸透と地域課題解決を目指す地方創生SDGsを,2020年度からの第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略に明記しました。また,SDGsのステークホルダーは,2019年に,次世代,市民社会,新しい公共,教育機関などが追加され,6種類から11種類に拡大しました。SDGsは新しいフェーズに入ったと言えましょう。  では,今,本県でSDGsを推進する鍵は何か。それは,県内中堅中小企業のSDGsへの参画ではないでしょうか。理解不足に相まって,SDGsに貢献するのは難しいとの声があります。にもかかわらず,約3割が既にSDGsの貢献に寄与する事業に取り組んでいるという実態があります。間違いなく近い将来には,SDGsに対応していることが取引条件となるときを迎えます。それは,企業イメージの向上による人材確保であり,社会の課題への対応による地域での信頼醸成,持続可能な経営戦略,イノベーションやパートナーシップによる新たな事業機会の創出になるということであります。  であるからこそ,県のリーダーシップが大事です。県の役割とは,SDGsに対する中堅中小企業の認識不足のバリアを取り払う具体的な政策展開にほかなりません。  そこで,地方創生SDGs金融のフレームワークが活用できると考えます。まずは,SDGs推進のための企業登録制度を制定し,啓蒙と啓発を行うワークショップを開催するなど,企業が取り組みを宣言し,自己評価する登録を推進する。次いで,県の認証と公表を,さらには,すぐれた取り組みに対する評価と顕彰をしていただきたい。これらの取り組みが各企業の理解促進につながり,具体的展開がスタートすると思います。  この登録・認証制度の実効性の鍵は,組織体制の整備と企業等へのインセンティブ設計であると考えます。県は,SDGs推進ワンストップ窓口を開設して,各部横断の組織体制を整備するとともに,登録マークを作成し,使用を認める。地域課題のニーズの発掘と企業マッチングを図ることに加え,新商品の実証機会の提供,公共入札での加点,金利や保証料優遇などのインセンティブに取り組んでいただきたい。  また,SDGsを活用した地域で稼ぐ力の向上への取り組みも始まっていると伺っております。2月13日,経済産業省関東経済産業局は,茨城県と連携して茨城創生SDGs研究会の立ち上げをニュースリリースし,27日にはキックオフ会議が開催されたと伺います。こうした取り組みの成果について大変期待をしております。  以上を踏まえて,SDGsの取り組みは,地方創生に資する稼ぐ力になると確信して,茨城創生SDGsの推進について,政策企画部長に伺います。  次に,水道事業を取り巻く課題と今後の取り組みについて伺います。  この質問は,SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」,目標11「住み続けられるまちづくりを」,目標12「つくる責任つかう責任」などに深くかかわる重要なテーマです。  水道事業は,豊富で低廉な水を供給することで,公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与し,まちづくり発展に大きな役割を果たしています。そして,水道事業は,命をつなぐインフラです。  本年1月,和歌山市が発表した,漏水した水道管の修繕工事に伴う3日間の断水予告は大きな驚きでした。結果は,想定した基幹となる水道管からの漏水ではなく,枝分かれした水道管の漏水とわかり,事なきを得たようです。原因は,交差して配置された鋼製の送水管と鋳鉄製の排水管の接触による異種金属接触腐食の可能性ありと報道されていますが,水道に事故が発生したときの影響の大きさを感ぜずにはいられません。  どの家でも蛇口から水が出る。しかも飲める。ある作家は我が国を国民皆水道の国と例えました。日本国民は,水は永久に無尽蔵にあると思っている。恵まれ過ぎていることに意識もなく,気づくこともない。それだけに,断水予告の衝撃はすさまじいと報道されました。  今,この水道事業が近い将来に立ち行かなくなる可能性がある3つの深刻な課題に直面しています。第1に,人口減少や節水型の家電機器の普及などによる社会全体の水需要の減少です。第2に,高度成長期に整備された耐用年数40年の水道管や施設が老朽化して更新期を迎えます。第3に,水道事業に携わる職員が減少し,中でもベテラン技術者の専門性の高いノウハウが失われつつある。加えて,耐震適合率も心配です。  日本の水道事業は,原則として市町村単位で経営してまいりました。厚生労働省は,給水人口が5万人未満の市町村水道事業者のほとんどがコスト割れを起こし,加えて,自治体間の料金格差も大きいと指摘しております。そして,その解消のためには,広域連携によるスケールメリットを活用すべきと主張しております。  本県の水道事業の現状を見ますと,法定耐用年数40年を超えた管路の経年化率は9.2%,最大稼働率は73.9%,県内上水道の料金格差は約1.8倍,職員数は,10年前から19.5%減少しています。これらの現状を打破する広域連携とはどのようなものでしょうか。  県は,広域連携に対して,数々の会議を開催したことを私も承知しています。水道基盤を強化する基本方針や市町村の同意ある計画策定,さらに,関係市町村や機関との協議会設置などにどのように取り組み,どのような内容が議論されたのでしょうか。  あえて申し上げれば,市町村からは,水道設備の更新時期が到来しているにもかかわらず,料金収入が落ち込むなど,財政不安で投資ができないとの話があります。  水道は県民の日常生活に直結し,県民の健康を守るために欠くことができない命の水を運ぶものです。水道事業が直面する数々の課題に対して,私たちは,地域の多様なステークホルダーの知恵を結集して,解決の方途を検討し,決定しなければなりません。中でも水道事業の広域化は,市町村格差を調整しなければならない困難への挑戦です。そして,今回,県は,県南・県西広域水道用水供給事業の統合案を提出しています。  そこで,広域連携への取り組みについて,水道事業の課題と今後の取り組み方針,さらに,広域連携の概要と目的について,保健福祉部長に伺います。  次に,水道事業に民間活力を導入する必要性について伺います。  この質問は,SDGsの全ての目標を貫く持続可能性を問い,持続可能な水道事業を達成しようとするものです。  本県の水道事業について,企業局は,水源を確保し,安全で安心な水道水をつくって,市町村に安定的にお届けする卸売業,市町村や水道企業団は,水道水を県民に直接お届けする小売業に例えております。そして,茨城県企業局は,37市町村に対して,年約2億878万m3を供給できる施設能力で,平成30年度は年約1億3,832万m3を供給し,約158億9,600万円の料金収入を得ております。  2018年12月に水道法が改正されました。その柱は,前段の質問にある広域化とコンセッション方式という官民連携の運営手法の導入です。このコンセッション方式は,民間事業者が数十年の運営権を取得し,水道料金を徴収するもので,地方公共団体が所有権に基づいて対価を受領し,監視・監督を行うものです。  先般,宮城県が全国で初めて,上水・工業用水・下水道の事業の運営権を一括して20年間,民間に委ねるコンセッション導入の関連条例を可決いたしました。県議会では,「民間の創意工夫を最大限活用し,経営基盤強化を図る最も効果的な取り組み」との賛成意見や,「ライフラインの中で,水道は,代替性,選択性がない。慎重に取り扱うことが必要」との導入への疑問の論戦が繰り広げられたとの報道があります。  本来的に,水道事業は,簡易水道を除き,地方公営企業法の適用を受け,組織や財務,職員の身分に特例を設けて,公共サービスでありながら経済性を発揮できるようになっております。あるアンケートでは,水道事業の民間運営に対して,水道料金,安全性と質の確保,サービスの地域格差に不安が示されているようです。もちろん,導入に当たっては,条例を定め,議決を経て,国の許可を得なければならないことから,導入後も自治体が日常的に業務状況を監視することは当然です。  以上のように,改正水道法の適用により可能となった水道事業へのコンセッション方式導入について述べてまいりましたが,本県において水道事業の民間活力導入を検討する必要性について,企業局長の所見を伺います。  次に,本県が都道府県で初めて導入したパートナーシップ宣誓制度の意義を踏まえて,今後も発生が懸念される自然災害に際して,必ず開設される避難所の運営における性的マイノリティへの配慮について伺います。  この質問は,SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」,目標5「ジェンダー平等を実現しよう」,目標10「人や国の不平等をなくそう」,目標11「住み続けられるまちづくりを」を達成しようとするものです。  本県は,地域防災計画及び市町村避難所運営マニュアル基本モデルにより,市町村に対して災害時のマニュアルの策定を推進しているところです。このマニュアルには,避難所運営の基本方針として,「要介護高齢者,障害者,妊産婦,乳幼児,アレルギー等の慢性疾患を有する人,外国人等の『要配慮者』のニーズに適切に対応できるようにします」と記載されています。  「要配慮者」に性的マイノリティを含むという見解もあるかもしれませんが,本当に性的マイノリティに対する配慮が担保されているのでしょうか。災害時には平常時と異なる精神状態で対応を強いられる中で,マニュアルに記載されていないことにまで思いをめぐらす余裕があるのでしょうか。災害のマニュアルだからこそ,対応を明示しておかなければなりません。  毎日新聞の調査では,災害時の対応を定めた地域防災計画や避難所運営マニュアルなどに性的マイノリティへの配慮を盛り込んでいる自治体は全体の23%であるという結果が出ております。一方で,10人に1人が性的マイノリティに該当するという調査結果があり,確実に一定数存在する性的マイノリティへの対応がおくれている現状が見てとれます。  既にマニュアルなどで対応済みの自治体では,相談窓口の設置や,性別に関係なく使えるスペースの設置に加え,男女共同のユニバーサルトイレの設置,風呂やシャワーを個別利用できる時間帯の設定など,性的マイノリティの方の困り事に応じた対応が記載されております。  私は,LGBTだけが性的マイノリティではなく,性的指向や性自認においてもきめ細やかな配慮が必要だと考えます。ましてや,全国に先駆けて,県としてパートナーシップ宣誓制度を実現した本県は,性的マイノリティを,その他大勢ともとれる「要配慮者」ではなく,マニュアルの文言として明示すべきです。各種行政文書に記載する,このようなきめ細やかな名称・文言の積み重ねが,県民の多様な生き方を支援し,誰一人取り残さない茨城県の実践にほかなりません。  このような具体的な名称・文言の明示があってこそ,日常ではない避難所にあって,性的マイノリティのカップルが,同居の親族と同じように安否情報を得ることができる,避難者名簿の性別欄は自由記述欄とするなどが実現するのではないでしょうか。  改めて言うまでもなく,防災には,全ての命を大切にする価値観が反映されているだろうかとの不断の問いかけが大切です。持続可能性のある社会は,あらゆる人が孤立したり,排除されたりしないよう援護し,社会の構成員として包み,支え合うというソーシャル・インクルージョンの社会です。そして,災害の現場である避難所こそ,全てを包み,支え合う現場でなければなりません。  こうしたことを踏まえて,私は,県の示す市町村避難所運営マニュアル基本モデルには,性的マイノリティを具体的に明示すべきだと申し上げ,避難所運営と性的マイノリティへの配慮についての所見を防災・危機管理部長に伺います。  次に,取手市で,2015年11月に女子中学生がいじめで自殺した問題をめぐり,再発防止策を検討した取手市いじめ問題専門委員会が公表の「学校に対する再発防止策の提言」から,全員担任制と教育相談部会システムについて伺います。  この質問は,目標の4「質の高い教育をみんなに」,目標10「人や国の不平等をなくそう」,目標16「平和と公正をすべての人に」などを達成しようとするものです。  全員担任制とは,複数の教員で生徒を見ることができるシステムであり,1人の教員が1クラスを受け持つ固定担任制の課題を踏まえたものです。担任教諭以外の教員も一丸となって生徒一人一人に向き合う,面談の際には,生徒は教員を選択できる,複数の教員が適切に連携して,生徒に関する情報交換ができるなどの特徴があります。  先進事例となる千代田区麹町中学校の工藤校長は,「固定担任制では,そのクラスの権限や責任が担任の教員にある。担任は常に相対的に比較され,よくも悪くもクラスの状況がその教員にひもづけられる」と指摘して,「全員担任制は,問題行動があれば,この問題に最も適した教員たちが対応する。ひとりぼっちでいる生徒には,全ての担任が1日1回は意図的に声をかけるなど,チームで対応する」と述べ,「教員が比較されなくなり,かえって教員の個性が生かされる」と講演しております。  そして,「固定担任制をやめることによって,生徒が担任に依存することがなくなり,自律するようになった」,「他人のせいにすることがなくなった」とも述べております。私も,生徒の自律は,多様性の受け入れ・寛容であり,いじめの根絶につながると考えます。  再発防止策の提言の詳細には,「実質的に生徒が担任教諭以外の教員に助けを求めることが困難」であったとの記述があり,相談することへの心理的障壁や秘密の暴露への不安や多様な相談先の周知不足も指摘されているところであります。  さらに,同提言にある教育相談部会システムは,生徒の悩みや困り事を教員間で情報共有を促すために設置しようとするものであり,各学校には,課題に中心的に対応する教育相談主任を任命し,各学年には教育相談担当教員を配置,加えて,管理職やスクールカウンセラー,養護教諭,生徒指導主事などを構成員として,毎週1回程度の定例会を開催すると提言しております。これらは教員の配置に係る人的措置が必要であることから,加配のための人と予算が大切であることは申し上げるまでもありません。  私は,いじめについて,「いじめられる側は絶対に悪くない。いじめる側が100%悪い」を徹底すべきだと申し上げてまいりました。学校のクラス運営は,学校経営の基礎をなすものであり,子どもたちと教員が向き合う最前線です。そして,いじめに対して,教員のスクラムで見事に対応してほしいと願ってやみません。  ついては,取手市いじめ問題専門委員会の提言にあり,4月から取手市で実施される全員担任制,教育相談部会システムについて,教育長の所見を伺います。  最後に,令和の時代のスタンダードとして整備される学校のICT環境整備と,文部科学省が実現を目指すGIGAスクール構想について伺います。  この質問は,SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」,目標10「人や国の不平等をなくそう」などの実現と関連するものです。  昨年12月に結果が公表されたOECDの生徒の学習到達調査では,我が国の子どもたちの読解力の低下が話題になりました。特筆されるのは,今回の調査ではコンピュータが本格的に活用され,これまでの読解力に加えて,情報活用能力も求められる内容であったことであります。  Society5.0時代に生きる子どもたちにとって,PC端末は鉛筆やノートと並ぶマストアイテムです。これは多様な子どもたちを誰一人取り残さない最適化された学びや創造性を育む学びであり,特別な支援が必要な子どもたちの可能性を大きく広げるものです。4月より小学校から全面実施となる学習指導要領でも,情報活用能力を学習の基盤となる資質・能力としております。  さて,本県のICT環境整備の現状はいかがでしょうか。教育用PC1台当たりの児童生徒数や普通教室の無線LAN整備,校内LAN整備率に課題があるとの報告もあります。  国は,2022年度末までに教育用PCを3クラスに1クラス程度整備し,超高速インターネット及び無線LAN100%整備,ICT支援員を4校に1人配置を,地方財政措置により支援しようとしております。  さらに,国は,Global and Innovation Gateway for Allの頭文字をとって,GIGAスクール構想の実現を決定し,令和元年度補正予算では約2,300億円を計上しました。それは,希望する全ての公立学校を対象に,補助割合2分の1となる情報通信ネットワーク環境施設整備補助金を決定するなど,画期的な政策転換をしたと評価できるものです。  今回の当初予算で,県立中高一貫校において,1人1台の端末が活用できる環境整備については高く評価し,さらに,小中学校における遠隔教育実証研究については,その成果を期待したいと思います。その上で,各市町村教育委員会の独自性を上回る県内小中学校ICT化への県教育庁の取り組みが必要だと申し上げます。今回の国の指針には,ICT端末調達整備スキームを示していることも特筆されます。私は,県内全ての市町村において充実したICT環境を整えることができるよう,県が積極的に支援すべきだと考えますが,どのように取り組んでいかれるのでしょうか。  整備環境と同時に進めるべきは,教師がICTを活用して指導する力を高めていくことです。新しい教科書にはQRコードが掲載されるものもあります。これは授業や学習のICT活用の前提となる事例です。多忙な教師であるからこそ,教材の研究・作成などの授業準備の効率化や,書類作成や会議の効率的・効果的な実施にICTを活用し,働き方改革も進めてほしいと考えます。教師への支援は,教育委員会だけでなく,県全体として考えるべきだと申し上げます。
     加えて,県立特別支援学校のICT環境の整備が重要です。ICTには,学びにくさや困難さを克服しながら,多様な能力を発見し,伸ばす力があります。文字などの大小変換はもちろん,音声アプリ,イラストや動画により,コミュニケーションが画期的に深まります。遠隔学習にも有効です。本県は特別支援教育のICT活用のトップランナーになっていただきたいと思います。  ついては,国の補正予算措置等を踏まえて,学校のICT環境整備とGIGAスクール構想の推進について,県としてどのように取り組むのか,教育長に伺います。  以上で質問を終わります。  御清聴ありがとうございました。(拍手) 31 ◯森田悦男議長 八島功男議員の質問,質疑に対する答弁を求めます。  大井川知事。                   〔大井川和彦知事登壇〕 32 ◯大井川和彦知事 八島功男議員の御質問にお答えいたします。  県民所得と県内総生産の向上についてお尋ねをいただきました。  総合計画に掲げた「新しい豊かさ」へのチャレンジにおいては,成長分野等の企業誘致など質の高い雇用の創出のほか,新産業の育成と中小企業の成長などを政策として掲げ,力強い産業の創出を目指しております。  また,豊かさを示す指標の一つとして,1人当たりの県民所得をチャレンジ指標として設定しており,本県経済の活性化を示すバロメーターとしております。  直近の公表値である平成28年度の県民経済計算によれば,本県の県内総生産は全国第11位,1人当たりの県民所得は第10位となっており,おおむね人口規模に見合った水準ではあると考えておりますが,科学技術やものづくり産業の集積,広域交通ネットワークの充実など,本県が有するポテンシャルを積極的に活かすことにより,さらに上位の水準となることが期待できるのではないかと考えております。  私は,知事に就任して以来,工業団地の価格引き下げや,全国トップレベルの本社機能誘致補助制度等の創設など,前例にとらわれず,大胆な施策に取り組んでまいりました。  その結果,本県における工場立地面積や県外企業立地件数は全国トップクラスの実績を上げるとともに,本社機能移転等の計画を計16社認定しているなど,これまでの企業誘致の成果が今後,統計の対象となることで,県民所得や県内総生産にその効果が反映されてくるものと期待しております。  今後,さらに県民所得の向上と県内総生産の拡大を図るためには,より一層激しさを増す地域間競争に打ち勝ち,国内外から選ばれる茨城となり,稼ぐ力を向上させていくことが重要であります。  来年度においては,これまでの取り組みに磨きをかけ,政策を大きく前進させるため,IoTやAI等の次世代技術を活用した新ビジネスの創出など,生産性の高い新産業の育成を強化するとともに,新たなビジネス展開に意欲的に挑戦する経営者の育成などを通じて,中小企業の産業競争力の強化を図ってまいります。  さらに,今後,市場拡大が期待される宇宙ビジネスやeスポーツなどについても,積極的に環境整備に取り組み,県内にさらなる活力を生み出してまいります。  また,県民の皆様が豊かさを実感するためには,県民所得総額の向上のみならず,雇用者報酬の向上に向けて,賃金水準の底上げを図ることも重要であります。  本県の最低賃金は,栃木県と比べても低い状況にあるため,昨年度以来,最低賃金額の決定を担う茨城労働局長などに対して,格差が是正されますよう要望を行っているほか,私みずからも県内の経営者団体に対して,最低賃金引き上げに係る要請を行ったところであり,今後とも粘り強く理解を求めてまいります。  こうした取り組みを進めることにより,県民所得と県内総生産の向上を図り,県民の皆様が豊かさを実感できる「新しい茨城」づくりを着実に進めてまいります。 33 ◯森田悦男議長 次に,玉川政策企画部長。                   〔玉川政策企画部長登壇〕 34 ◯玉川政策企画部長 茨城創生SDGsの推進についてお答えいたします。  県では,県総合計画に掲げた20の政策全てをSDGsのいずれかの目標と関連づけたところであり,県計画を着実に推進することがSDGsの達成にもつながるものと考えており,計画の推進を図るため設置した新しい茨城づくり推進会議を通して,SDGsについても県庁一丸となって推進しているところでございます。  また,現在策定中の第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略においても,施策展開の基本方針の中にSDGsを位置づけ,総合計画と政策の方向性を合わせて,地域の稼ぐ力の向上等に資する施策を進めていくこととしております。  こうした中,SDGsの達成に向けては,行政や企業,団体など,さまざまな主体がSDGsを理解し,自分のこととして捉え,積極的に取り組んでいくことが必要であります。  このため,まず,県や市町村の職員に対しまして,SDGsの意義や考え方,具体的な取り組み方などについて,広く理解を深めていただくため,昨年11月に講演会を開催するなど,普及啓発に努めてまいりました。  一方,SDGsの達成のためには,さまざまな社会的課題を解決するためのイノベーションが必要とされており,そこに企業などにとって新たなビジネスチャンスが潜在していると言われております。  昨年12月には,地域の経済団体から,SDGsの理念や事業者が導入する意義等について普及啓発を行うよう,県に対し要望が寄せられるなど,本県においても,中堅中小企業のSDGsへの取り組み機運が芽生えつつあると感じているところでございます。  このような中,先月末,関東経済産業局と連携し,本県における地方創生と持続可能なまちづくりに向け,中小企業のSDGsへの取り組みを促進する方策等について調査研究を行うため,茨城創生SDGs研究会を立ち上げたところでございます。  SDGsの推進には,多様な主体の連携が必要でありますことから,この研究会には,県のほか,大学等の有識者や地域経済団体,金融機関,市町村などの幅広いステークホルダーの皆様が委員として参加しております。  研究会では,ことしの夏ごろまでを目途に,国等の最新の動向や他県の先進事例,さらには,県内の中小企業も含めた多くの企業の取り組み事例などを調査しつつ,本県の地方創生に資するため,企業がSDGsへの取り組みを通じて,稼ぐ力を向上させるための具体的な支援手法等について,検討を行っていくこととしております。  議員から御提案のあった企業登録制度や企業に対するインセンティブの設計などにつきましても,こうした検討の一環として,幅広く議論してまいりたいと考えております。  県といたしましては,研究会の成果等も踏まえつつ,地方創生の実現に向け,国や市町村とも緊密に連携し,県民や企業等のSDGsへの理解促進に取り組んでまいります。 35 ◯森田悦男議長 次に,木庭保健福祉部長。                   〔木庭保健福祉部長登壇〕 36 ◯木庭保健福祉部長 水道事業の課題と今後の取り組みについてお答えいたします。  まず,水道事業の課題と今後の取り組み,広域連携の概要と目的についてでございます。  上水道事業を取り巻く経営環境は,急速な人口減少に伴う水需要の減少や技術人材の不足,老朽化した施設の更新による将来負担の増などに伴い,その厳しさを増しておりますが,普及率が94.6%に達する,生活に必要不可欠なライフラインとして,将来にわたり安全な水の安定供給を維持していくために,水道の基盤強化は喫緊の課題でございます。  このような中,水道の基盤強化を図ることを目的に,平成30年12月に水道法が改正されました。改正水道法では,都道府県は,市町村の区域を超えた広域的な水道事業者等の間の連携の推進に関する施策を策定し,これを実施するよう努めなければならない旨が規定されるなど,県の役割が大きく期待されております。このことから,県及び市町村の相互協力関係をより一層高めつつ,県が推進役として広域連携に取り組む必要があると考えております。  本県では,水道法の改正に先立つ平成28年度に広域連携検討の場を設置し,以来,全体会議や有識者を招いた講演会,ブロック別会議,テーマ別検討会と形を変えながら毎年開催し,多様な広域連携の取り組みを市町村とともに模索・検討してまいりました。  広域連携には,経営統合や一部施設の共同設置,事務の広域的処理など,さまざまな形態がありますが,本県におきましては,他県に先駆けた広域連携の取り組みとして,かすみがうら市と阿見町が共同発注を実施している事例がございます。  共同発注は,窓口,検針などの業務を複数の市町村が共同で発注することで委託費の削減を図るもので,料金の一体化や設備投資を必要としないことから取り組みやすく,また,経費削減効果の発現が早いものでございます。  しかしながら,現状として,市町村間の広域連携に対する認識の違いなどから,具体的な取り組みが他市町村に広がらない状況にございました。  このため,かすみがうら市と阿見町で実施されているような共同発注事例の県内での横展開を図るべく,昨年度は,共同発注のモデルケースについて,広域連携による経費削減効果の試算を行い,今年度は,県において組み合わせ候補を選定し,それぞれの組み合わせ候補先と検討の場を設けるなど,個別的な市町村への支援と調整に努めているところです。  また,鹿行地域の5つの市とは,各市水道事業及び鹿行広域水道用水供給事業の経営基盤や技術基盤の強化を図るため,勉強会を立ち上げたところでございます。今後,この勉強会を活用しながら,実現可能性の高い広域連携の方策を検討してまいります。  さらに,県におきましては,県南広域水道用水供給事業県西広域水道用水供給事業の統合について準備を進めており,今定例会に関係条例の改正案を上程しているところでございます。この統合は,余剰水のある県南広域から,水道用水の需給が逼迫している県西広域への水融通を可能にすることで,水道用水供給事業の効率化を図ろうとするものであります。  広域連携は,水道事業の基盤強化を図る上で有効な手法の一つでありますので,県といたしましては,引き続き,水道事業の持続可能性の向上に資する広域連携の取り組みを,市町村とともに推進してまいります。 37 ◯森田悦男議長 次に,澤田企業局長。                    〔澤田企業局長登壇〕 38 ◯澤田企業局長 水道事業に民間活力を導入する必要性についてお答えいたします。  水道用水供給事業を担っている企業局におきましては,経営の指針である経営戦略に基づき,経営の効率化を進めますとともに,県の水道用水への転換を働きかけ,契約水量の増量に努めるなど,純利益を毎年確保し,健全経営に努めているところであります。  しかしながら,今後,急速な人口減少による料金収入の減少が見込まれる一方で,老朽化施設の計画的更新や,近年,頻発する大規模な自然災害への対策のための経費の増加が想定され,水道事業を取り巻く環境はますます厳しくなっていくものと予想されます。  これらのことから,本県の水道事業が将来にわたって持続的な経営を確保していくためには,これまで以上に経営基盤の強化に取り組む必要があると考えております。  このような中,昨年10月に施行された改正水道法において,その方策として,水道事業者には,経営統合や一部施設の共同設置,業務の共同委託などの広域連携や官民連携の推進などが示されたところであります。  広域連携の面では,県の関係部局や市町村の水道事業者から成る広域連携の検討の場も活用しながら,水道用水供給事業の統合や市町村水道事業との垂直統合,更新時期を見据えた浄水場の統廃合など,経営基盤の強化に向け取り組んでいるところでございます。  その結果,県南と県西の2つの広域水道用水供給事業の統合につきまして,地元関係市町村との協議が整いましたことから,今定例会に条例改正案を上程いたしました。  あわせて,老朽化が進み,更新時期を迎えている新治浄水場について,水を浄化する機能は廃止し,霞ヶ浦浄水場から送られる水道用水を受水市町村へ直接配水するための専用施設に見直しすることによりコストの縮減を図るとともに,市町村の実情に応じて,県の水道用水への転換を促してまいりたいというふうに考えております。  一方,官民連携の面ですが,現在,企業局においては,専門的知識や技能を必要とする設計業務,水質検査や電気機械設備の保守点検業務などを民間に委託することにより,また,県内市町村においては,これらの設計,保守点検業務に加え,浄水場の運転管理業務や水道料金の徴収業務などを民間に委託することにより,おのおの業務の効率化を図っております。  官民連携には,通常,水道事業者が実施しているこのような個別業務の民間委託のほかに,PFIやコンセッション方式などの形態がございます。  このうち,コンセッション方式につきましては,民間の技術力や経営ノウハウを活かした経営改善,運営権対価の収入や人件費の削減による財政負担の軽減などがメリットとして挙げられている一方で,自治体側の知識と経験が失われ,モニタリングの機能が働かなくなり,料金の値上げにつながるおそれや,民間事業者が破綻した場合,事業の継続が不可能となり,サービスが停止することなどが懸念されます。  このようなことから,コンセッション方式につきましては,メリットとデメリットを十分に研究しますとともに,宮城県など他の自治体の取り組み状況を注視しながら,慎重に対処していく考えであります。  企業局としましては,関係部局はもとより,関係市町村とも密に連携しながら,まずは広域連携を積極的に進めますとともに,民間の技術力をできる限り活用し,より一層,業務の効率化を図ることによって,安全・安心な水を安定的かつ持続的に供給できますよう,引き続き,経営基盤の強化に努めてまいります。 39 ◯森田悦男議長 次に,服部防災・危機管理部長。                 〔服部防災・危機管理部長登壇〕 40 ◯服部防災・危機管理部長 避難所運営と性的マイノリティへの配慮についてお答えいたします。  災害時における避難所につきましては,災害対策基本法などにより,市町村が指定し運営することとされており,避難者が安心・安全に避難生活を送ることができるよう,学校など一定の基準を満たす施設が指定されているところでございます。  避難所のあり方につきましては,内閣府の「避難所運営ガイドライン」等により,規模や構造,運営に関し,一定の基準が示されておりますが,平成27年の関東・東北豪雨や令和元年東日本台風の際には,避難者から,間仕切り等によるプライバシー空間の確保や男女別トイレの設置など,生活環境の改善を求める声が聞かれたところであります。  また,誰一人取り残さない社会の実現を目指すSDGsの視点からは,議員御指摘のとおり,性的マイノリティを含む全ての避難者がストレスなく避難所生活を過ごせる環境の整備や,避難所を運営する職員の意識醸成を図ることも大変重要であると考えております。  このため,県では,市町村に対し,これまで,避難所における更衣スペースや授乳室等の確保に加え,多目的トイレなど,性的マイノリティの方々も安心して利用することができる設備について,国の支援制度を活用しながら整備するよう働きかけてきたところでございます。  さらに,性的マイノリティへの配慮につきましては,災害時に限らず,平素から社会全体として取り組んでいくことが何よりも重要であります。  このため,県では,性的マイノリティへの理解促進を図るため,県民向けの人権セミナーなどにより周知・啓発を図るとともに,県及び市町村職員等を対象に,性的マイノリティの相談業務経験者と性的マイノリティである御本人を講師としてお招きし,セミナーを開催してきたところでございます。  今後とも,県民向けに,多様な性的指向・性自認に関し,理解を深める研修会や講演会等を引き続き開催してまいりますとともに,市町村に対しましては,災害対応勉強会等の場を通じて,性的マイノリティを含めた要配慮者が避難所において気軽に相談できる環境づくりを働きかけてまいります。  ただいま議員から,県の市町村避難所運営マニュアル基本モデルに,性的マイノリティを具体的に明示すべきとの御提案をいただきました。  県におきましては,平成27年の関東・東北豪雨や昨年の東日本台風の教訓を踏まえ,早急に市町村避難所運営マニュアル基本モデルを改定することとしておりますが,その際には,SDGsの視点も踏まえ,性的マイノリティの位置づけにつきましても,市町村の意見も踏まえながら,積極的に検討してまいります。  県といたしましては,誰一人取り残さない社会づくりの視点で,市町村と連携し,性的マイノリティを含む全ての避難者が孤立したり排除されずに避難所生活を送れるよう,避難所の環境改善に取り組んでまいります。 41 ◯森田悦男議長 次に,柴原教育長。                    〔柴原教育長登壇〕 42 ◯柴原教育長 いじめ防止に資する「全員担任制」「教育相談部会システム」についてお答えいたします。  いじめは,断じてあってはならないものであり,その未然防止の取り組みは学校における最重要課題でございます。  取手市でこの4月から導入が予定されております全員担任制でございますが,担任1人ではなく,複数の目,学年全体で子どもたちを見ていく体制を構築するもので,子どもたちにとっては,学年全体の教員が担任となることにより,相談したい内容に応じて,学年のどの教員にも相談できることで,より安心して学校生活を送ることにつながるものと考えられますが,学年の教員一人一人が担任であるという自覚を強く持ち,チームで子どもたちを見守る意識の定着が何よりも大切であると考えております。  また,教育相談部会システムは,子どもたち一人一人に寄り添うことのできるシステムと捉えており,子どもたちは,多くの教員から見守られ,自分のことを気にかけてくれているという安心感を得られるものと考えております。  県といたしましても,この全員担任制と教育相談部会システムをあわせて導入することで,一人一人に対する支援がより深まるものと考えられることから,いじめの未然防止の推進を図る上でも有効なモデルになるものと期待をしております。  取手市においては,制度の円滑な導入に向けて準備を進めるとともに,保護者への説明会等を実施しておりますが,この取り組みがきちんと機能していくためには,子どもたちへのより充実した支援という制度の目的を全教職員が共通に理解し,管理職のリーダーシップのもと,教員一人一人が子どもと接する上で,それぞれの長所を生かして向き合うことが何より重要であると考えております。  県といたしましては,麹町中学校以外でも,全国的に全員担任制の導入が検討され始めていることから,広く情報収集に努め,取手市に対しては,円滑な導入や運営等に向けた助言を行うなど,県内初のモデルとして,人的措置を含めて支援に努めるとともに,その課題や成果を分析の上,他の市町村にも情報発信することで,子どもたちが安心・安全な学校生活を送れるよう,積極的に取り組んでまいります。  次に,学校のICT環境整備とGIGAスクール構想についてお答えいたします。  昨年12月,国から,全ての小中学校段階で,児童生徒1人1台のコンピュータ端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備する,いわゆるGIGAスクール構想が示されました。  本県においても,このGIGAスクール構想を活用し,ICT環境を充実させていくことで,さまざまな教育活動の実現が期待されております。  例えば,授業動画等のネットに配信された教育コンテンツを視聴することで予習を行い,学校では,レポート等をクラウド上で共有し,その内容をもとに学習を深める授業など,時間や場所にとらわれない学習が可能になります。  また,AIソフトを用いることで,クラウド上に記録された子どもたち一人一人の学習履歴をもとに,個々の状況に応じて個別最適化された学びの実現も期待できます。  さらに,大容量ネットワークにより,高度な専門性を有する人材や地域人材と連携する遠隔授業が日常的に行えるようになるなど,開かれた学校づくりや質の高い教育の実現が期待されます。  こうした教育の実現のためには,クラウドの活用を前提としたICT環境を整えていくことが必要になってまいります。  このため,県では,平成27年度から民間のクラウドの積極的な活用を進めており,今年度は,学校以外からもクラウド上の情報にアクセスすることができるよう,セキュリティポリシーガイドラインを改訂し,クラウド活用の一層の推進に努めているところでございます。  一方で,大容量ネットワーク環境及び児童生徒用コンピュータ端末の整備につきましては,市町村教育委員会で整備状況に差が生じている状況にございます。  そこで,今回のGIGAスクール構想を有効に活用して,市町村におけるICT環境整備が計画的に進むよう,1月には,市町村の担当者を対象に説明会を実施し,その活用について周知したところでございます。  このように,全県的にICT環境整備を推進していくとともに,県では,今後,1人1台端末の実現で,授業におけるICTの活用が新たなステージに入ることを踏まえ,子どもたち一人一人がICT端末を効果的に活用できる授業のあり方についての研修に取り組んでまいります。  また,特別支援学校では,議員御指摘のとおり,ICTには,学びにくさや困難さを克服しながら,多様な能力を発見し,伸ばす力が期待され,障害のある子どもたちの自立と社会参加を促すためには大変重要なツールであると認識をしております。  そして,何より,ICT機器の効果的な活用については,教員の指導力が不可欠であることから,特別支援学校においては,新たにICT活用のリーダーとなる人材の育成のための研修を実施し,リーダーを中心とした校内研修の充実に努めることで,学校全体のICT活用能力の向上を図ってまいります。  こうした取り組みに加え,統合型校務支援システムの活用を進めるとともに,クラウドを通じた教材や指導案の共有,テレビ会議による出張の削減等,教員の働き方改革も推進してまいります。  県といたしましては,Society5.0時代を生きる子どもたちが誰でも,ICT等を活用した質の高い教育が受けられるよう,GIGAスクール構想を活用しながら,市町村とともに教育環境の整備を積極的に推進してまいります。
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 43 ◯森田悦男議長 以上で,本日の日程は全て終了いたしました。  次回は,明3月10日午後1時から本会議を開き,一般質問,質疑を続行いたします。  本日は,これにて散会いたします。                     午後4時30分散会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...