• "農業集落排水事業費"(/)
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  1. 茨城県議会 2011-01-20
    平成23年農林水産常任委員会  本文 開催日: 2011-01-20


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-12
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 午前10時30分開議 ◯福地委員長 ただいまから,農林水産委員会を開会いたします。  本日は,改選後初めての委員会でございますので,一言御挨拶を申し上げます。  昨日の本会議におきまして,農林水産委員会の委員長に選任されました福地でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  農林水産という部分の分野におきましては,大変我々を取り巻く情勢が厳しいということは御案内のとおりでございますけれども,担い手の減少を初め,高齢化の進行,生産者価格の低迷等々,大変問題が山積しておるところでございますし,農地や山林の荒廃など,さまざまな問題が深刻化しておるということは,一刻も猶予がないということになるかと思いますけれども,大変このように厳しい状況にあることは御案内のとおりであります。  また,政府は,例外なき関税撤廃を前提といたしますTPP(環太平洋パートナーシップ協定)への参加について検討することを表明いたしました。新たな,大きな課題を我々に与えられたと思っております。これらについても真摯に取り組んでいかなくてはならないと思っております。  今後,本県の農林水産業をさらに発展させていくために,これらの厳しい社会情勢や変化を的確にとらえ,新たな課題や政策に適切に対応するとともに,本県独自の創意工夫に満ちた施策を打ち出し,農林水産業に携わる方々のやる気と能力を最大限引き出していくということが肝要であると,このように考えております。  本委員会におきましては,将来に希望の持てる農林水産業となりますよう,十分に審査及び調査を尽くして県民の負託にこたえてまいりたいと,このように存じますので,委員各位,並びに執行部の皆様方の御協力を切にお願いを申し上げまして,簡単ではございますけれども,私の挨拶にかえる次第であります。よろしくお願いいたします。  続きまして,狩野副委員長から御挨拶を願います。 2 ◯狩野副委員長 皆様,おはようございます。このたび副委員長に選任されました狩野岳也でございます。  日本を守るのは農業と防衛力であると自負しております。微力ではございますが,委員長を補佐しまして,円滑なる委員会運営になりますよう,委員の皆様方,そして執行部の皆様方,御協力をよろしくお願いします。        ─────────────────────────── 3 ◯福地委員長 次に,各委員を紹介させていただきます。  江田委員でございます。  田山委員でございます。  細谷委員でございます。  森田委員でございます。  川津委員でございます。  村上委員でございます。  志賀委員でございます。
     川口委員でございます。  設楽委員でございます。        ─────────────────────────── 4 ◯福地委員長 次に,委員席の決定についてお諮りいたします。  委員席は,ただいま御着席のとおりといたしたいと思いますが,御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 5 ◯福地委員長 異議なしと認め,そのように決しました。        ─────────────────────────── 6 ◯福地委員長 次に,本日の委員会記録署名委員を指名いたします。  川口委員と設楽委員にお願いします。        ─────────────────────────── 7 ◯福地委員長 次に,本委員会の担当書記を紹介いたします。  議事課飯岡係長政務調査課佐藤係長です。        ─────────────────────────── 8 ◯福地委員長 次に,農林水産部の出席説明者の紹介をお願いいたします。  宮浦農林水産部長。 9 ◯宮浦農林水産部長 農林水産部長の宮浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは,農林水産部の出席説明者を御紹介申し上げたいと存じます。  まず,柴田次長でございます。  中村次長でございます。  根本農地局長でございます。  別井次長兼漁政課長でございます。  清田技監兼農村計画課長でございます。  宮本企画監でございます。  加藤農政企画課長でございます。  大森農政企画課農業改革推進室長でございます。  高橋農政企画課技術普及室長でございます。  後藤農業経済課長でございます。  宇都木農産課長でございます。  小林園芸流通課長でございます。  坂井園芸流通課うまいもんどころ推進室長でございます。  田中畜産課長でございます。  栗田林政課長でございます。  星林政課森づくり推進室長でございます。  川野林業課長でございます。  小斉水産振興課長でございます。  飯田農地整備課長でございます。  根本農地整備課国営事業推進室長でございます。  最後に,吉岡農村環境課長でございます。  どうぞよろしくお願いいたします。 10 ◯福地委員長 ありがとうございました。        ─────────────────────────── 11 ◯福地委員長 次に,委員会審査日程について申し上げます。  審査日は,本日1日でございます。  まず初めに,本委員会の所管事務事業について説明聴取を行い,その後に付託案件の審査を行いますので,よろしくお願いを申し上げます。        ─────────────────────────── 12 ◯福地委員長 それでは,これより議事に入ります。  農林水産部の事務事業の概要について御説明をお願いいたします。  初めに,宮浦農林水産部長。 13 ◯宮浦農林水産部長 それでは,資料1に基づきまして,農林水産部の本当のアウトラインのところにつきまして私の方から御説明申し上げたいと存じます。また,引き続き各課の所管事項の御説明を担当課長から行いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは,資料1の1ページをごらんいただきたいと思います。  農林水産部の組織でございます。  (1)の組織のところにございますとおり,農林水産部は1局と12課で構成されてございます。このほか5つの農林事務所,これは総合事務所と農業改良普及センター,それから,土地改良事務所が1つになったものでございます。それから,農業総合センターなどの試験研究機関,それから,県内に4つございます家畜保健衛生所など,全体で19の出先機関がございます。  2ページ目をごらんいただきたいと思います。  職員でございますが,本庁内は左側の12課で306名,それから,出先機関19機関で1,009名ございまして,合計で1,315名という大変な大所帯でございまして,出先機関も多いことから,委員の皆様方の地元でも,いろいろと交流させていただける機会が多いのではないかと考えているところでございます。  それから,3ページ目をごらんいただきたいと存じます。  今年度,平成22年度の部の基本方針と主な施策の概要でございます。農業,林業,水産業と3つございますので,順次進めたいと思います。  まず,農業・農村の振興のところの基本方針でございますが,1つにはもうかる農業の実現というもの,それに続いて農業者の所得の向上と安定を図っていくために,現在,農業改革というのを進めてございます。その1つの中心が意識改革であり,新規就農者の確保であり,いばらき農林水産物を通じたイメージアップ,あるいは畜産バイオマスの有効利用などでございます。  下の主要施策のところにございますとおり,現在,6つの大きな柱を立ててございます。担い手の育成だとか競争力のある産地の育成など,ごらんのとおりの柱に沿って,現在施策を進めているところでございます。  また,皆様方,耳に入っておるかと思いますが,現在新しい農業改革大綱の策定をいたしてございます。この後,現時点での進捗状況についての御説明を申し上げたいと思います。  それから,4ページ目をごらんいただきたいと存じます。  森林・林業の振興についてでございます。  これにつきましては,木を植えて,育てて,伐採して,木材を有効活用するという,緑の循環システムというものの構築を目指してただいま取り組んでいるところでございます。  その中で具体的には,間伐です。それから,平地林・里山林の整備など,それから,木材加工施設等の整備を22年度におきましては主に進めているところでございます。  3つ目の水産業の振興でございます。  水産業につきましては,組織・経営の強化と人材の育成,これは主に漁協対策と新規の就業者でございます。それから,水産資源。枯渇気味なものも魚種によってはございますので,こういったものの持続的な利用を図るための施策などに現在取り組みながら,水産業者の経営安定に取り組んでいるところでございます。  最後に,5ページ目でございます。  22年度の部の関係の予算でございます。  まず,左側の一番下の農林水産部計というところをごらんいただきたいと存じます。一般会計と特別会計を合わせまして,22年度の当初予算ベースでは570億1,400万円程度の予算がございます。その内訳は,一般会計で556億円,特別会計4つございますが,これが14億円程度となってございます。  これまで,22年度におきましては9月に補正が一度なされましたほか,この議会におきましても1月の補正の御審議をお願いいたしておるところでございます。この1月補正が通りましたらという仮定でございますが,この補正後予算で見ますと,右の下の方でございます。616億2,600万円程度といったものでございます。  以上が部の全体の本当のアウトラインでございます。この後,引き続き御説明申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 14 ◯福地委員長 次に,大森農業改革推進室長。 15 ◯大森農政企画課農業改革推進室長 それでは,説明資料はA3判の資料2を御用意いただきたいと思います。  農林水産業の現状と課題について,また新たな振興計画の策定についての中で,1番の農業・農村について御説明させていただきます。  1ページをお開きいただきたいと思います。  初めに,茨城県農業・農村の現状と課題についてでございます。  まず,左側の農地についてですが,図1でございます。本県の耕地面積は17万5,200ヘクタールで,県土の約3割を占めております。しかし,図2の耕地面積の推移を見ますと,面積は年々減少してきております。また,3の図ですが,利用率の推移をあらわしておりますが,その利用率も全国と比較して低くなっております。それと相まって,図4でございますが,2万1,000ヘクタールまで耕作放棄地が増加してきておりまして,農地の有効活用が課題となっております。  次に,真ん中の欄の上をごらん願います。農家・農業従事者の状況でございますが,図5をごらんいただきます。農業就業人口は年々減少し,また,平均年齢は高齢化いたしまして,平成22年には65.7歳となっております。このため,青年を初めとして農業の担い手を1人でも多く確保することが課題となっております。  図6をごらんいただきます。新規就農者の状況を見てみますと,その数は増加傾向にありまして,ここ15年の中では平成22年には最多となる262人が就農しております。  中段をごらん願います。ここは経営耕地面積規模販売金額規模別農業経営体数の増減を,平成17年と22年とを比較しております。  図の7をごらんいただきますと,経営耕地面積の面積規模別の農業経営体数でございますが,中央より右側の3つの棒グラフがプラスとなっておりまして,これは3ヘクタール以上の層が増加いたしまして,大規模農家の規模拡大が進んでいる状況が見てとれます。  また,図8でございますが,販売金額規模別農業経営体数は,3,000万円未満の層が減少いたしまして,3,000万円以上の層が増加しております。  真ん中下の段をごらん願います。本県の農業産出額の状況ですが,図9は,平成12年から21年の推移を示しておりますが,全国が年々減少する中で,本県は4,000から4,300億円の幅でほぼ横ばいとなっております。その中で平成13年に全国順位が4位となり,この状況を改革すべきと,平成15年度より農業改革に取り組んでおりまして,その結果,平成20年は4,284億円で15年ぶりに全国2位となっております。  右下の欄には本県農業の全国に占める地位をまとめてございますので,参考にごらんいただきたいと思います。  続きまして,2ページを開いていただきたいと思います。  次に,新茨城農業改革大綱の策定についてでございます。  新茨城農業改革大綱につきましては,農業・農村を取り巻く情勢の変化に的確に対応し,本県農業・農村の一層の発展を図るために,本県農政の推進の基本方針として,現在農政審議会で御審議をいただいておりまして,来月,2月4日には知事に答申が予定されております。本日はその概要について説明させていただきます。  農政審議会では,新大綱を策定するに当たって,食料・農業・農村を取り巻く現状や課題について,さまざまな角度から議論されております。  左上の食料の部分では,世界的には開発途上国の人口が増加しており,世界的な食料需給が逼迫傾向と。一方,国内におきましては,少子高齢化に伴いまして,国内の食料需要が減少していくと見込まれております。  左下の農業の分野では,農産物価格が低迷しているのに対しまして,生産資材の価格が上がっているなど,コストは上昇しており,農業経営は不安定化しております。また,貿易自由化の進行から,今後,国内外の産地間競争が激化するものと予想されます。  右上をごらんいただきますと,農村の部分です。限界集落などが増加しており,田園風景や古民家,伝統芸能などの農村文化が失われつつあります。また,自然環境と農業・農村の関係を見てみますと,中央部分にあります図3,4,8にありますように,昨年は全国的に猛暑となりまして,この影響で米の一等比率が低下するなど,農産物供給が不安定化しております。  また,農村では,鳥獣害,耕作放棄地の増大,生物多様性の喪失などが顕著になっております。  このような背景を踏まえまして,右下にありますように,新茨城農業改革大綱のテーマといたしましては,「食の安全安心・高品質をめざすエコ農業いばらき ~消費者ベストパートナー茨城農業~」という提言をいただいております。  このテーマは,これからの農業は安全・安心で高品質な農産物を生産することが基本であり,農業・農村は環境と密接な関係にあることから,エコ農業を推進,さらに頭に食をつけまして,このような農業・農村を食を通じて消費者の理解を進めていく必要があるということを表現しております。  さらに,これまでの農業改革についても引き続き進めていく観点から,消費者のベストパートナー茨城農業を掲げております。  次のページをごらんいただきたいと思います。  先ほどのテーマに沿いまして,それぞれ食料・農業・農村の各テーマについて施策の展開方向を骨子としてまとめてございます。  一番左側が食料のテーマとなっております。  ここでは,いばらきから発信する「信頼ブランド」と題しまして,全国をリードする農業県として生産・消費相互の信頼関係を構築していくことを目的としまして,各施策の展開方向が下に出ておりまして,まず,(1)の安全・安心な農産物の安定的な供給では,茨城の農産物であれば,すべてのものが安全・安心と言える取り組みが必要。また,基幹的水利施設など生産基盤を計画的に整備すべきこと。  (2)では,エコ農業と食育による食と農への理解促進。そして,エコ農業茨城を点から面へ広げていく方策の推進。それから,直売所や飲食店を通じた地産地消や食育の推進。
     (3)では,輸出を含む販売戦略の整備を進めていくことなどが提言されております。  真ん中が農業のテーマとなっておりまして,未来につながるいばらき農業と題しまして,魅力ある産業としての農業を実践することを目的といたしまして,(1)では,もうかる農業の実現による経営の安定。ここでは農業者が農業経営者として経営感覚を磨いていくことが不可欠。農産物販売を担うJAの営農指導力を推進すべきこと。このほか園芸経営では労働力の確保など,各部門について提言をいただいております。  (2)の多様な地域資源の連携から生まれる新たなアグリビジネスは,加工分野での取り組み。  (3)では,未来につなぐ担い手の育成といたしまして,就農から定着まで,きめ細やかな支援を講じていくことなどが,それぞれ提言されております。  最後に,右側が農村のテーマとなりまして,「食と農のふるさと」いばらきと題しまして,住み続けたい,訪ねてみたい農村づくりのための交流喚起を目的としまして,(1)では農村での総合的な環境整備。  (2)では,環境などの視点での農地の有効活用。  (3)では,首都圏に近いといった地の利を生かした都市農村交流活動の活発化を図るべきなどの提言をいただいております。  これらの提言を踏まえまして,新しい茨城農業改革大綱を今年度中に策定してまいります。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 16 ◯福地委員長 次に,加藤農政企画課長。 17 ◯加藤農政企画課長 農政企画課関係について説明させていただきます。  お手元にございます平成22年度農林水産部所管事項の概要という冊子があったと思います。それをお願いいたします。所管事項の概要の21ページをお願いいたします。  農政企画課の組織につきましては,総務,構造改善,農地調整の3つの担当グループのほかに,技術開発や普及を担当いたします技術普及室,それから,今お話をいたしました農業改革を推進する農業改革推進室がございます。  出先機関といたしましては,土地改良事務所農業改良普及センターなどを管轄いたします5カ所の農林事務所と,5つの研究機関と農業大学校を統括いたします農業総合センターがございます。  次に,22ページをお願いいたします。  分掌事務につきましては,1の農林水産行政に係る総合対策の計画調整に関しますことから,以下,農業改革推進室の分掌事務まで,25項目ございます。  次に,23ページ,平成22年度の施策の概要についてでございます。  農政企画課といたしましては,太字で書いてございますように,1として茨城農業改革の推進,2として望ましい農業構造の実現,それから,次のページにございますが,3として新しい技術の開発と普及,この3つを柱といたしまして各種の施策を推進しているところでございます。  次に,25ページからの主要事務事業の概要につきまして,その主なものを説明させていただきます。  まず,一番上の欄の元気あるいばらき農業改革推進事業費でございます。農業改革を着実に推進していくために,地域農業の総点検を県内の全市町村で行うとともに,生産現場の課題解決に向けて,いばらき農業元気アップ作戦を推進しているところでございます。  また,2のいばらき農業元気アップチャレンジ事業費補助につきましては,生産現場から提案されました創意工夫ある取り組みとして,新たな産地づくりなどを支援するものでございまして,今年度は44集団で実施しております。  次に,26ページをお願いいたします。  上段の農地利用集積特別対策事業費でございます。この事業は,農地をまとまった形で有効利用するために,1の(1)にありますように,各市町村に設置いたしました農地利用集積円滑化団体が,新たに農地を担い手に利用集積する場合に交付いたします奨励金や農地の利用調整を行うコーディネーター設置に係る経費を助成するものでありまして,今年度は10団体の取り組みを支援しております。  次に,耕作放棄地対策についてでございます。ここには記載はございませんが,平成21年度に国の交付金を活用いたしまして,県耕作放棄地対策協議会に基金を造成しまして,各市町村にも同じ協議会を設置して,耕作放棄地の再生利用を推進しているところでございます。  下段に記載してございます遊休農地再活用促進事業費につきましては,耕作放棄地の発生を抑制するために,雇用創出基金を活用いたしまして就農をめざす人材を雇用し,営農を休止した農地の管理作業を雇用した人に実施してもらいまして,その有効利用を図るものでございます。牛久市耕作放棄地対策協議会の取り組みを支援しております。  次に,27ページ,3段目の経営構造対策事業費でございます。2の経営体育成事業は,地域農業を支える農業経営体を育成するため,規模拡大に必要な機械,施設の整備などを総合的に支援するもので,今年度は10市町,24地区で実施しております。  次に,農地調整費でございます。これは,農業振興地域の整備に関する法律や農地法などに基づきまして,農地の権利移動の適正な処理や合理的な土地利用調整により,優良農地の確保を図るものでございます。  次に,28ページをお願いいたします。  下から2段目,後継者育成費でございます。3の農業担い手確保促進事業は,雇用基金を活用いたしまして新規就農者を確保するため,就農相談会や就農あっせんを充実しますとともに,農業法人等が新たな人材を雇用して,実地研修とあわせて農業生産技術の開発を行います研修雇用一体型の事業などを行うものでございまして,今年度は48名を雇用しております。  また,同じく6のいばらき実践農場整備モデル事業につきましては,今年度から経営基盤を持たない新規参入者を含めまして,新規就農者が確実に営農を展開するために必要な農地や機械,施設のリース,技術指導などを一体化いたしました実践農場をモデル的に整備するものでございまして,今年度は県内5カ所での取り組みを支援してございます。  次に,29ページの農業総合センター費でございます。生産現場や消費者のニーズに対応した新品種や新技術を開発するために,右の欄5にございます特別電財源国補試験研究費,これは文部科学省からの助成でございますけれども,これによりまして先端的な技術開発を行いますとともに,7の受託試験研究費におきまして,つくばの独法研究機関などとの共同研究を行いまして,つくばでの研究成果の迅速確実な導入を図っているところでございます。  また,6の新品種育成普及促進事業費では,メロン,イチゴ,小菊など,本県で育成しました新品種につきまして,普及センターなどと連携いたしましていち早く現場における適合性を検討し,着実な普及を図るものでございます。  次に,中段の農業大学校費でございます。農業大学校では,学生に対する教育に加えまして,地域農業を支える幅広い世代の担い手を育成するための研修を実施しておりますが,右の欄5のいばらき営農塾開設事業費は,Uターンや新規参入者,さらには定年帰農者などを対象に,農業に関する基礎的な研修を行い,農業技術の早期習得を支援しているものでございます。今年度は136名の方が受講されております。  最後に,30ページ下段の茨城農林水産物新商品開発事業費でございます。この事業は,雇用創出基金を活用いたしまして,農業法人等が新たに人材を雇用して行います新商品の開発や販路開拓などの取り組みを支援するものでございまして,本年度は県内11法人等で新商品の開発を進めております。  以上が農政企画課の主要事務事業でございます。よろしくお願いいたします。 18 ◯福地委員長 次に,後藤農業経済課長。 19 ◯後藤農業経済課長 続きまして,農業経済課の業務の概要について御説明いたします。  同じ冊子の31ページをごらんいただきたいと思います。  当課の組織,分掌事務につきましては,記載のとおりでございまして,農協,農業共済組合等の農業団体の育成,農業制度金融,農業災害対策などを担当しております。課員は27名でございます。  続きまして,次に,32ページをお開きいただきたいと思います。  3)の施策の概要でございますが,大きく分けて4つございます。1の農協や農業共済組合などの農業団体の育成強化,2の農業制度金融の充実,3の台風や降ひょう等の農業災害対策,4の農協・漁協等の業務・会計の検査でございます。  この中で特に農協の経営につきましては,金融秩序維持のため,農協の信用事業などにつきまして重点的に検査を行い,農協の健全な経営の確保に努めているところでございます。  続きまして,33ページの4)主要事務事業の概要のうち,主なものについて御説明いたします。  まず,一番上の農業協同組合指導費のうち,概要欄の1営農指導強化支援事業費でございますが,茨城農業改革を着実に推進していく上で,生産,販売面における農協の果たす役割は大変大きなものがございますので,地域の特性や特色を生かした産地づくりなど,農協の創意工夫のある営農指導の取り組みに対して助成を行っているものでございます。  続きまして,3の農協経営刷新融資事業費でございますが,これは,農協の信用事業の秩序を維持するため,県農協中央会が設置しております農協経営刷新基金に対して,単年度の貸し付けを行うものでございます。  次に,現年災害関係の災害対策費でございます。自然災害により被害を受けた農業者等の救済を図るため,農林漁業災害対策特別措置条例を適用し,樹草勢回復用の肥料や病害虫防除用の農薬等の購入に対する助成や,経営資金等の融資に対する利子補給を実施するものでございます。  次に,農業近代化資金利子補給金から,次のページの最後になりますが,農業改革推進資金利子助成金まで,農業制度金融関係の事業でございます。  農業は,経営規模が零細で信用力が弱いことなどから,資金調達力を補完し農業経営の安定を図るために,各種の融資制度が設けられております。  まず,33ページの農業近代化資金利子補給金と,次の農業経営基盤強化資金,いわゆるスーパーL資金と言っておりますが,L資金の利子助成につきましては,農業者が資金を借り入れた場合に,利子の一部を補給または助成するものでございます。  なお,認定農業者が借り受ける農業近代化資金,スーパーL資金については,一定の条件のもとに貸し付け当初5年間に限り,無利子化の措置が講じられているところでございます。  次に,34ページをお開きいただきたいと思います。  中ほどの農業改良資金貸付金につきましては,農業者の新作物や新技術の導入に必要な資金を,次の就農支援資金貸付金につきましては,新規就農に必要な資金を特別会計を設けて貸し付けているものでございます。  なお,農業改良資金につきましては,法律が改正されまして,昨年の10月から貸し付け主体が県から日本政策金融公庫に変更されているところでございます。  次に,一番下の農業改革推進資金利子助成金につきましては,認定農業者や集落営農組織に対して,JAグループの農協系統が資金を貸し付ける場合に,無利子となるように利子助成を行うものでございます。  農業経済課の業務概要は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 20 ◯福地委員長 次に,宇都木農産課長。 21 ◯宇都木農産課長 それでは,農産課関係につきまして,説明をさせていただきます。  同じ資料の35ページからでございます。  まず,農産課の組織でございますが,本庁のほかに,出先機関といたしまして肥料の登録や検査,あるいは飼料の検定などを行う肥飼料検査所,それから,病害虫の発生予察や防除指導等を行います病害虫防除所がございます。  それから,2)に分掌事務が1から12まで記載してございますけれども,主要農作物であります米,あるいは麦,大豆,さらには落花生,ソバなどの生産振興,それから,米の生産調整,それから,植物防疫や農薬・肥料の取り締まりと指導,さらには鳥獣害による農作物被害防止等でございます。  次に36ページの方に移っていただきまして,22年度施策の概要でございます。  米につきましては,需要が減少傾向にあると。そういう中で需要に見合った米を消費者や実需者が求める品質,価格で供給することが求められていると。このため,消費者ニーズに対応した品質の向上,あるいは米の低コスト生産,こういうものを進めるためにいばらき高品質米生産運動,こういったものを進めるとともに,産地の生産体制の整備とか販売促進活動を支援し,買ってもらえる米づくりの産地の育成を進めていっているところでございます。  また,一方で今年度から国の方で戸別所得補償モデル対策で,米の生産目標数量に即した生産を行う農家に対して,10アール当たり1万5,000円を補てんするなど,稲作経営の下支えを行う米戸別所得補償モデル事業,それから,麦や大豆,それから,新たな米粉用米とか飼料用米などの新規需要米の作付を支援して,水田を有効活用しようとする水田利活用自給力向上事業につきまして,県としても,そういった制度への加入を進めてきたところでございます。  それから,麦・大豆につきましては,連作障害,あるいは湿害などによりまして品質の低下が課題となっておりますので,品質分析に基づく栽培改善などを推進しながら,病害に強い新しい品種の導入も進めていくというところでございます。  それから,これらの産地づくりの基礎となります土づくりの推進,あるいは農薬の適正使用,こういったものの徹底に努めるほか,農村における環境保全活動と環境にやさしい営農活動,こういったものを地域ぐるみで一体的に推進するエコ農業茨城というものの全県的な展開といったものも進めているところでございます。1,2,3と以下に記載してございます。  次に,38ページの方に移らせていただきます。  主要事務事業の概要につきまして,主なものを説明させていただきたいと思います。  まず,38ページの上にあります農作物対策費でございますが,右側1番の種子対策事業費は,原種苗センターなどを通して,稲,麦,大豆などの優良種子の生産,あるいは供給を行っているものでございます。  それから,下の方,2番のいばらきの米づくり活性化総合対策費は,米の有利販売,あるいは消費拡大を進めるために,県や集荷団体等で構成する茨城県産米銘柄化協議会に対して助成をして,本県産米のブランド化を進めるものでございます。  さらに39ページの方に(2)(3)(4)とありますが,米飯給食の拡大,あるいは調理講習等の実施による米粉の需要拡大にも取り組んでいるところでございます。  それから,39ページ下の方の水田農業経営確立対策費でございます。戸別所得補償モデル対策の推進と市町村の地域水田農業ビジョンの早期実現に向けて,市町村や農協段階の推進体制,指導体制の整備,あるいは活動を支援するための経費でございます。  それから,40ページに移らせていただきまして,近代化農業推進費の中ほどの3番エコ農業茨城推進総合対策費でございます。良質で安心な食料供給や農村の豊かな自然環境などへの期待,あるいは関心が高まっている中で,用排水路の清掃ですとか里山の下草刈りなどの農村の環境保全活動と,化学肥料・化学農薬を削減する環境にやさしい営農活動,そういったものを一体的に進めるものをエコ農業茨城と称しておりますが,そういった取り組みを進め,さらにトータルとして,情報発信することによってイメージアップを図ろうというものでございます。  それから,次のページに植物防疫費がございます。農作物病害虫の発生状況を調査して,効果的な防除を推進する。それから,農薬の適正使用の徹底,農薬販売店への巡回指導等を行っているものでございます。  農産課の主な事業の概要につきましては以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 22 ◯福地委員長 次に,小林園芸流通課長。 23 ◯小林園芸流通課長 それでは,園芸流通課関係について御説明を申し上げます。  43ページをお開き願います。  まず,1)の組織でございますが,本課には野菜や果樹・花きなどの4つのグループと,うまいもんどころ推進室がございます。出先機関といたしましては,東京農産物販売推進センターと北海道事務所がございます。  2)の分掌事務ですが,野菜,果樹,花きなどの生産振興と流通・販売対策,それと安全対策などを担当してございます。  44ページをお開き願います。  3)平成22年度の施策概要でございます。  園芸は,本県農業産出額の約半分を占めておりまして,本県農業における重要な部門でございます。7年連続で全国1位となりました東京都中央卸売市場における本県産青果物の平成22年取扱高は,全体の10.5%を占めております。首都圏における食料供給基地としまして,安全・安心といった点にも十分配慮し,消費者などのニーズを的確にとらえた農産物のPRと販売に取り組んでまいりたいと考えております。  具体的には,ページの中ほど,1の生産・販売の戦略を持った産地づくりといたしまして,農産物の品質や付加価値の向上,契約による販売先の確保などを図るため,産地のマーケティング活動を支援しております。  また,市場卸売会社などの提案を産地につないで新たな品目の導入を進めますとともに,メロンのイバラキングやブドウのシャインマスカットなど,県が開発した品種や技術を活用しましたオリジナル商品の産地づくりを推進しております。  さらに,45ページの中ほどになりますが,2の消費者に満足してもらえる安全・安心な農産物の提供といたしまして,農薬の飛散防止など適正な生産工程を管理する適正農業規範,いわゆるGAPと言っておりますが,このGAPの普及などを進めてございます。  3の県産農林水産物のイメージアップと販売促進としまして,全国一の生産を誇りますメロンを,本県の顔となる農産物として重点的にPRするなど,そのイメージアップに努めているところでございます。  また,県と全農いばらきとで設置しております農産物販売推進東京本部を中心にしまして,首都圏での情報収集や営業活動を展開しておりますほか,茨城空港の開港を踏まえまして,北海道事務所や大阪事務所を活用しまして,北海道,名京阪神での農産物のPRと売り込みを行っております。  さらに輸出につきましては,平成17年度から全国協議会に参加しておりますが,本年1月11日に,輸出に意欲的な農業法人や企業などをメンバーとしましていばらき農林水産物等輸出促進協議会を発足したばかりでございます。同協議会では,会員の輸出の取り組みを促進していくことを目的としておりますので,積極的な活動を行っている団体などとよく協議を進めながら,事業計画を策定することとしております。  次に,46ページでございます。  4の食と農の連携活動の推進としまして,地産地消を促進するため,学校給食への地場産品の導入,また,県産品販売コーナーの設置,農産物直売所での消費者交流イベントの開催や施設の充実整備などを進めているところでございます。  続きまして,47ページの4)主要事務事業の概要でございますが,主なものについて御説明申し上げます。  まず,野菜生産流通対策費でございます。下の方になりますけれども,7のいばらきの園芸産地改革支援事業費につきましては,生産に必要な機械や施設の整備を支援するものでございまして,パイプハウスや収穫機械など45の事業に対して助成を行っております。  次に,49ページをお願いいたします。  表の上から6行目のいばらき花フェスタ開催事業費でございます。花の大規模なPRイベントを開催するものでございます。本年度の開催概要につきましては別添資料となりますが,農林水産委員会参考資料ということで,農林水産部におけるイベント等の開催についてという資料があるかと思います。そちらの2ページをお開き願います。  2ページの3のところに,いばらき花フェスタ2011ということで記載してございます。今回は第3回目となるわけですが,2月19,20日の両日,つくば市のつくばカピオにおきまして開催することとしております。  最後のページにチラシを掲載してございます。1月下旬には委員の皆様に御招待状をお送りさせていただきますので,ぜひ御参加いただきますよう,よろしくお願いいたします。  それでは,資料に戻りまして,同じ49ページの下段の流通企画費の3のいばらきの農林水産物イメージアップ事業費でございます。この中では新規事業としまして,昨年10月から12月にかけまして県北地域の直売所でスタンプラリーを開催したところでございます。  50ページをお願いいたします。  下段の一番下の段,地域食品対策費でございます。3のいばらき農産物地産地消推進事業費につきましては,雇用対策事業の一環でございまして,9つの直売所で延べ13名の地産地消推進員が雇用されまして,消費者との交流会などの取り組みを行っているところでございます。  以上で,園芸流通課関係の業務概要の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
    24 ◯福地委員長 次に,田中畜産課長。 25 ◯田中畜産課長 続きまして,畜産課関係について御説明いたします。  同じく概要の51ページをお開き願います。  まず,組織でございます。本庁のほか,出先機関といたしまして家畜保健衛生所が4カ所,畜産センターが1機関,2支所となってございます。  次に,主な分掌事務でございますが,家畜・家禽の生産振興,畜産経営の安定,家畜衛生及び畜産環境の保全,飼料生産基盤の拡大,畜産物流通改善等の事務事業を行っております。  続きまして,53ページをお開き願います。  平成22年度の施策の概要でございますが,5本の柱を立てて各種施策を展開しております。  (1)生産基盤の増強,(2)畜産物の流通促進及び畜産経営の体質強化,(3)家畜衛生対策の充実と安全な畜産物の生産,54ページに移りまして,(4)の畜産環境の充実,(5)の試験研究の推進と指導体制の充実の5本でございます。  具体的な内容につきましては,55ページの主要事務事業の概要で御説明いたします。  まず,家畜衛生対策費と,中段にございます家畜伝染病予防費でございますが,家畜衛生対策費では,安全・安心な畜産物を生産するために家畜生産現場の巡回指導や,動物用医薬品の薬事監視業務などを行っております。また,家畜伝染病予防費では,死亡牛のBSE検査や,鳥インフルエンザや口蹄疫などの家畜伝染病の監視と被害を最小限に食いとめるための蔓延防止対策を行っております。  次に,下段の家畜改良増殖費でございます。畜産経営基盤の強化を図るためには,家畜の持つ生産能力そのものを向上させることが必要でございます。このため,乳用牛では生産能力の検定,肉用牛では肉質などのデータに基づく計画的な交配や選抜によりまして,高能力な種雄牛の開発などを進めております。  続きまして,56ページをお開き願います。  下段にございます畜産物流通対策費は,国内外の産地間競争に生き残っていくためには,常陸牛,ローズポーク,奥久慈しゃもなどの生産を拡大し,これらの銘柄畜産物を牽引役とした本県畜産物のブランド力の向上が重要となっております。そのため,銘柄畜産物ブランド支援事業によりまして,常陸牛振興協会を初めとする各銘柄畜産物の生産振興団体が行う販路拡大対策を支援するとともに,常陸牛にあっては,生産情報の公開や酪農家の乳牛に和牛の受精卵を移殖して,常陸牛のもととなる和牛の子牛を増産するなどの産地対策も行っております。  57ページをお開き願います。  上段にございます畜産環境保全対策費は,資源循環の促進を図り,環境に調和した畜産経営を確立するために,家畜排せつ物を堆肥化し,農地還元による有効利用を基本とした家畜排せつ物処理施設整備を積極的に支援するとともに,堆肥の生産情報を提供するなど,良質な堆肥の生産・流通を推進しております。  また,霞ヶ浦流域における施設整備や家畜排せつ物の燃料化を推進する取り組みにつきましては,森林湖沼環境税を活用させていただいております。  中段以下にございます飼料対策費と牧野改良費は,畜産経営の安定を図るためには,家畜の改良とともに飼料の生産基盤を強化することが重要でございます。このため,飼料用稲利用推進事業では,水田等を活用して飼料用米の利用拡大を図るためのモデル活動等を積極的に支援しております。  下段にございます草地畜産基盤整備事業では,飼料畑などの造成整備とあわせまして,規模拡大のための施設整備に助成し,今後の畜産を担う中核的農家の育成を推進しております。  58ページをお開き願います。  畜産センター費でございます。畜産振興を図るための総合的な試験研究・技術開発費でございます。  以上が,畜産課所管事項の概要でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 26 ◯福地委員長 次に,栗田林政課長。 27 ◯栗田林政課長 それでは,恐れ入りますが,A3判の横書きの資料にお戻りいただきたいと存じます。  4ページをごらん願います。  まず,本県の森林の現状でございますが,左側上段をごらん願います。  本県の森林は,県土面積60万9,000ヘクタールのうち,30.9%に当たります18万8,000ヘクタールとなっておりまして,県北部の山岳林と県中央部から南西部にかけての平地林に大別されます。県北部の山岳林地帯は,木材生産を中心とする林業地帯を形成しておりますが,県南西部の広い範囲に散在する平地林,里山林は,都市近郊の生活環境保全機能に対する期待が高まってきております。  次に,下段の間伐の推進でございます。  平成20年度から導入をいたしました森林湖沼環境税を財源とする森林機能緊急回復整備事業等によりまして,緊急に間伐を行う必要がある森林を対象とした間伐や作業道の開設を推進しており,従来に比べ間伐面積が大きく増加してございます。  さらに効率的な間伐と間伐材の有効利用を促進するためには,森林施業の集約化や路網の整備,高性能林業機械の導入促進などが必要となっております。  お手元に別資料といたしまして森林湖沼環境税のリーフレットをつけさせていただいておりますので,あわせてごらんいただきたいと存じます。  次に,右側上段の林業担い手の確保・育成でございます。  1)の林業労働力につきましては,林業就業者数は年々減少・高齢化が進行しておりますが,新規就業者は,平成15年度から国の事業等を活用いたしまして増加傾向にございます。  中段2)の高性能林業機械の導入促進でございますが,導入台数につきましては,近年増加傾向にあり,さらに機械の導入を促進するとともに,低コストで伐採・搬出が可能な作業システムを構築することが必要となっております。  3)の森林組合等の林業事業体の育成でございますが,森林組合数は,広域合併などによりまして,昭和45年の55組合から,現在11組合となっております。素材生産業を中心とする民間事業体の活動が活発になってきておりまして,その数も増加傾向でございます。引き続き森林組合の経営基盤の強化を進めますとともに,民間事業体についても地域林業の担い手として,育成,強化を図る必要がございます。  5ページをごらん願います。  上段にございます木材需給の動向ございますが,木材価格の長期低迷や住宅着工戸数の減少に伴い,素材生産量は減少傾向で推移しておりましたが,平成18年度以降は全国的な国産材需要の高まりもございまして,回復傾向にあります。  また,住宅着工戸数は,平成2年をピークに平成15年度まで減少傾向で,平成16年以降は2万5,000戸前後で推移してまいりましたが,御案内のとおり,平成21年度につきましては,急激な景気後退の影響を受けて急減してございます。  今後は,常陸大宮市にございます県の宮の郷工業団地に整備中の集成材用のスギのラミナ製材工場等の稼働による,県産材需要の大幅な増加にこたえるため,県産材の安定供給体制の整備を構築する必要がございます。  また,県産材の利用を促進するため,公共建築物の木造化・木質化や新築木造住宅への支援を拡充するとともに,木質バイオマス利用の促進を図ることが必要であると考えているところでございます。  次に,下段の県民参加の森づくりでございます。  緑の少年団につきましては,次代を担う子供たちに緑の大切さを伝えていくため,県内全市町村において組織化され,現在170団体,約1万5,000人の小学生や中学生が地域の緑化活動などに取り組んでいるところでございます。  また,近年は,企業などの社会貢献活動としての森林づくり活動や募金活動などが活発に行われるようになってまいりました。  今後は,森林ボランティアの育成と活動の活発化・定着化を図りますとともに,森林,林業の重要性を理解してもらうための子供たちへの環境教育を行うことが重要であると考えております。  最後に,右側でございますが森林湖沼環境税活用事業の実績でございます。  県では,森林や霞ヶ浦を初めとする湖沼・河川などの自然環境の保全を目的といたしまして,平成20年度から森林湖沼環境税を導入し,森林の保全・整備や湖沼・河川の水質保全のための施策を実施しているところでございます。このうち森林の保全・整備に関する施策につきましては,表に平成20年度と21年度の実績を示してございますが,1)の森林環境保全のための適正な森林整備の推進,2)のいばらき木づかい運動の推進,3)の県民協働による森林づくりの推進の3つの柱に体系化して施策を実施し,公益的機能の低下した森林の間伐や,県産材の利活用などを推進するとともに,県民みんなで森林を守り育てる意識の醸成を図っているところでございます。  続きまして,6ページをごらん願います。  現在,策定を進めております新茨城県森林・林業振興計画の概要につきまして説明をさせていただきます。  新計画の基本理念は,木を植え,育て,伐採し,木材を有効利用するという緑の循環システムの確立による林業・木材産業の活性化と機能豊かないばらき森林(もり)づくりの推進としているところでございます。  このため,図にございますように,左から林業の再生と元気な担い手づくり,県産材の利用拡大と安定供給体制づくり,機能豊かな森林の育成と活力ある山村づくりという3本の柱を新計画のテーマとして施策を展開することとしております。  具体的には,まず,1つ目の柱を林業として位置づけ,低コストで持続可能な森林経営の確立を目指し,林業の再生と元気な担い手づくりを進めることとしております。  このため,(1)の持続可能な森林経営の実現として,森林施業の集約化や高密度路網の整備,高性能林業機械の導入等による効率的で低コストな間伐を推進するとともに,(2)の林業担い手の確保・育成といたしまして,地域林業の担い手である森林組合を初めとする林業事業体の経営基盤の強化や就労条件の向上,人材の育成を図り,(3)の特用林産の振興として,キノコなどの生産コストの低減,栽培技術の普及,販売戦略の強化等を図ることとしております。  次に,2つ目の柱を木材産業として位置づけ,木材の利用による低炭素社会づくりと木材産業の活性化を目指し,県産材の利用拡大と安定供給体制づくりを進めることとしております。  このため,(1)のいばらき木づかい運動の展開と県産材の利用拡大として,公共施設の木造化・木質化と木製品の導入推進や,県産材を活用した木造住宅の建築促進を図るとともに,(2)の木材産業の体質強化と木質バイオマスの活用の推進として,生産コストの低減と木材産業の体質強化,未利用間伐材や端材等の木質バイオマスエネルギーなどへの多面的利用を促進し,(3)の県産材の安定供給体制の整備として,素材生産業者,国有林等との連携した安定的な原木供給体制の整備や,宮の郷工業団地における木材関連産業の集積による物流等の円滑化と効率化を推進してまいります。  次に,3つ目の柱を森林・山村と位置づけ,県民の生活を守る森林づくりと山村の活性化を目指し,機能豊かな森林の育成と活力ある山村づくりを進めることとしております。  このため,(1)の県土保全対策の推進と機能豊かな森林の育成として,森林の立地条件等に応じた機能豊かな森林の育成や,山地災害の未然防止,平地林,里山林の保全・整備等を図るとともに,(2)の県民参加の森林(もり)づくりと緑化意識の普及として,森林づくり活動への県民の直接参加を推進し,(3)の山村の活性化と交流の促進として,新たな森林ビジネスの創出と都市と山村の交流を促進することとしております。  計画の概要については以上でございます。  次に,所管事項の概要につきまして御説明させていただきます。  所管事項の概要の59ページをお開き願います。  まず,1)の組織についてでございますが,本庁は,庶務,企画調整,計画担当,指導担当のほか,検査部門及び森づくり推進室からなっており,出先機関といたしましては,イにありますとおり,試験研究機関として林業技術センターがございます。  次に,2)の分掌事務につきましては,1の森林計画に関することから,森づくり推進室の4の林業の労働力対策に関することまでの17の業務を所管してございます。  続きまして,60ページをごらん願います。  3)の平成22年度施策の概要についてでございますが,平成18年3月に策定いたしました茨城県森林・林業振興計画に基づきまして,1にございます林業の再生と山村の活性化,2にございますいばらき木づかい運動をはじめとする木材利活用の推進,3にございます機能豊かないばらきの森林(もり)づくりの推進の3つの基本方向に基づき施策を推進しておるところでございます。  62ページをごらん願います。  主要事務事業の概要についてでございますが,主なものにつきまして御説明させていただきます。  まず,上段の林業総務費(緑化関係事業)の中の右側の概要欄3の自然観察施設管理運営費でございますが,これは,那珂市にございます茨城県民の森や茨城県植物園,大子町にございます奥久慈憩いの森,潮来市にございます水郷県民の森等の自然観察施設について,指定管理者による管理運営を行っているものでございます。  続きまして,下段の林業総務費(緑の循環システム整備推進事業)でございますが,これは森林湖沼環境税を活用して行う事業でございまして,まず,概要欄1の「身近なみどり整備推進事業費」は,市町村が行う平地林や里山林の整備に対して支援を行っているものでございます。  次に,3の県産材流通・加工体制整備事業費は,林野庁の森林・林業・木材産業づくり交付金と森林湖沼環境税等を活用いたしまして,宮の郷工業団地内における,集成材の原料となりますスギのラミナ製材工場の整備に対し,支援を行っているものでございます。  次に,4のいばらき木づかいの家推進事業費は,県産材の利用拡大を図るため,新築木造住宅の建築に対し,1戸当たり20万円を上限に支援を行っているものでございます。  次に,63ページの上段の5のいばらき木づかい環境整備事業費は,県や市町村などの公共施設の木造化・木質化や学校等への机,いすなどの木製品の導入に対する支援を行っているものでございます。  次に,中段の森林整備加速化・林業再生基金事業費は,国の平成21年度補正予算により積み立てました基金をもとにいたしまして,高性能林業機械の導入や,木材流通加工施設の整備等に対し支援を行っているものでございます。  次に,その下の森林計画費の中の概要欄3の森林整備地域活動支援事業費は,森林所有者などが行う森林の境界確認や歩道の整備など,地域における森林整備のための活動を支援するために,市町村などに対し助成を行っているものでございます。  林政課関係の主要事務事業の概要につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。 28 ◯福地委員長 次に,川野林業課長。 29 ◯川野林業課長 続きまして,林業課関係について御説明いたします。  同じ資料の67ページをごらんいただきたいと存じます。  1)の組織でございますが,庶務,県有林,森林整備,林地保全担当の4グループからなっております。  次に,2)の分掌事務でございますが,1の林業種苗に関することから,7の県有林に関することまでで,主に造林,林道,治山などの林野公共事業と県有林の管理運営を行っております。  続きまして,70ページをごらんいただきたいと思います。  4)の主要事務事業の概要についてでございます。主な事業について御説明を申し上げます。  まず初めに,70ページから71ページに記載されております「造林事業費」でございますが,造林から保育に至る計画的な森林整備を推進するものでございます。  また,緊急に間伐を必要とする森林に対しまして,森林の持つ公益的機能の回復を図るため,森林湖沼環境税を活用して国補事業を併用した7の森林機能緊急回復整備事業と,71ページの上段の中ほどにある県単事業の3の森林機能緊急回復整備事業によりまして,合わせて1,200ヘクタールの間伐を実施しております。  次に,71ページの下段から72ページに記載されております「森林病害虫等防除事業費」でございますが,保安林等の公益的機能の高い松林を対象といたしまして,松くい虫による被害の予防と被害拡大の防止を図るために,空中散布128ヘクタール,地上散布368ヘクタールを実施しております。  次に,72ページをお開きください。  林業事業費でございますが,これは,林業生産基盤の拡充と農山村地域の振興を図るため,国補の1の林道開設事業を初め,県単の3の奥久慈グリーンライン林道整備事業などにより,林道の開設,改良,舗装等を実施しております。  続きまして,73ページの治山事業費でございますが,これは,山地災害の防止や県土の保全を図るため,水源の涵養や土砂流出防備,飛砂防備など,保安林に指定された重要な森林を対象に国補の山地治山事業を初め,海岸防災林造成事業などを実施しております。  続きまして,下段の県有林事業費でございますが,これは県有林1,457ヘクタールの管理運営等を行っているものでございます。  林業課関係については以上でございます。よろしくお願いいたします。 30 ◯福地委員長 次に,別井次長兼漁政課長。 31 ◯別井次長兼漁政課長 それでは,資料2の方にお戻りをいただきたいと思います。資料2の7ページでございます。  茨城県水産業の現状と課題について説明をさせていただきます。  資料に入ります前に,本県水産業の地位について簡単に説明をさせていただきますと,本県の沖合いは,黒潮,親潮が交錯をいたしまして,イワシ,サバ,カツオ,シラスなどの好漁場になっておりまして,沿岸の北側はアワビ,南側は鹿島灘はまぐりという漁場になってございます。  また,霞ヶ浦北浦におきましては,ワカサギやシラウオ,コイの網いけす養殖が行われておりますし,涸沼ではシジミ,那珂川・久慈川ではアユと,そういう漁業も盛んでございます。  それで,本県の海面漁業の生産量は全国第5位ということ,内水面漁業では全国第2位の地位を占めているということでございます。  また,それらの魚介類を使った水産加工業も盛んに営まれているということでございます。  では,資料の方に入らせていただきます。  まず,7ページの左上の水産業団体・漁業経営でございます。  漁業協同組合の状況を見ますと,左上のグラフに示しますように,組合員数の減少や事業利益の減少に伴いまして,経営基盤が脆弱化し大変厳しい経営状況となっております。合併等による経営の合理化,収益確保など組織基盤の強化が課題となってございます。  漁業経営に関しましては,中央部のグラフと表に示してございますけれども,漁業生産額が資源の動向により大きく変動し,収入が不安定な上,燃油価格の高どまりなど操業コストが上昇し厳しい経営が続いており,その改善が大きな課題となってございます。  次に,右の枠になりますけれども,担い手や就業者に関しましては,経営体数の減少が続いており,就業者の年齢構成を見ても,高齢化が深刻となってございます。新規の漁業就業は,農業等に比べましても難しい面もございます。新規就業者の数は不足しており,今後の高齢漁業者の引退を考えますと,人材の確保が喫緊の課題ということでなってございます。  それから,下の欄の資源の増大と管理につきましては,現在,ヒラメ,アワビ,鹿島灘はまぐり等の種苗生産と放流に取り組んでおります。右下のグラフのように,ヒラメでは放流による漁獲量の安定が図られ,また,アワビでは漁獲物のうち,かなりの割合を放流貝が占めるなど,一定の成果が見られております。
     一方,鹿島灘はまぐりにつきましては,左下のグラフのとおり,天然の資源が年々減少している状況にありますので,種苗生産や放流技術の向上を図り,効果的,効率的な資源の添加を図っていく必要がございます。  8ページをお願いいたします。  左上にあります漁港・漁場の整備でございます。  漁港の整備につきましては,波崎漁港などの一部を除きまして概成に近づいております。施設の老朽化や用地の有効活用等が共通の課題となってございます。  漁場の整備につきましては,これまで人工魚礁やヒラメの増殖場の整備を進めてまいりましたほか,稚魚の保護育成やアワビ漁場にもなる藻場の造成に着手したところですので,着実に整備を進めていく必要がございます。さらに,海岸侵食により,鹿島灘でははまぐりの生息環境が悪化しておりまして,これに対する対応が求められているところでございます。  右の欄に移りまして,水産物の消費拡大・流通対策でございます。  枠内の左側の表のとおり,近年,ヒラメやスズキ,本県で漁獲される主要魚種の産地価格が大きく値下がりをしております。魚価の下落は,漁業経営に大きな影響を与えておりまして,産地魚価の向上が喫緊の課題となってございます。  また,まき網漁業のように広範囲で操業する漁業では,やむを得ない部分もございますけれども,県内の水揚げの減少は,地元の水産加工業の経営にも影響をしているところでございます。右側上から2番目の表になりますけれども,水戸公設市場における本県産鮮魚のシェアは,全体で約1割にとどまっておりまして,有数の生産県でありながら県内への供給が不十分な状況となっており,県内流通の増加と消費拡大を図っていく必要がございます。  水産加工業におきましても,たこ製品や塩干品等で築地市場入荷量の1から3割を占める加工品があるにもかかわらず,産地としてのイメージが薄いことから,イメージの向上を図っていく必要がございます。  下の欄でございます。霞ヶ浦北浦におきましては,漁業生産量は長期的に減少の傾向が続いておりまして,また,漁業者の高齢化や減少も課題となってございます。  水産加工業者の経営形態も変化をいたしまして,輸入や移入原料の活用がふえております。昨年のように,ワカサギが豊漁となっても,加工業者がすべてを引き受けることができずに,操業に影響が出ているということもございますので,新たな販売対策が必要となってございます。  さらに,コイの養殖業につきましては,KHV病による操業休止を乗り越えまして,再開したところでございますけれども,コイの需要回復や販売促進が課題となっているところでございます。  最後に,右下の欄,内水面におきましては,シジミ,アユ,サケといった主要魚種の活用強化と同時に,カワウとか外来魚による被害の防止や,漁場環境の保全による資源増大対策を引き続き行っていく必要がございます。  次のページをお開き願います。  ただいま説明をいたしました現状と課題を踏まえ,現在策定中の水産業振興計画の概要について御説明をさせていただきます。  これからの水産業の振興に当たりましては,従来のように,水揚げをした漁獲物を,市場で仲買人に販売すれば終わりということではなくて,生産者みずからがいかに消費者ニーズにこたえ,高品質な水産物を供給することにより所得を確保していくかという視点が重要でございます。地域や関連産業を巻き込んだ漁業の活性化が必要と考えてございます。  そこで,まだ仮の題ではございますが,高品質な水産物を供給する元気ないばらき水産業づくりをスローガンとして掲げまして,夢を託せるいばらき漁業の構築,交流・連携による前浜の活性化,消費者に信頼される水産物の提供,さらに霞ヶ浦北浦・内水面の水産業の振興の4つの柱で水産業の振興を図っていきたいと考えております。  まず,左側の夢を託せるいばらき漁業の構築でございますが,主に漁業者や漁業団体を念頭に,収益性の向上や金融その他の措置によりまして,漁業経営の安定を図るとともに,地域全体として漁業担い手を確保育成する仕組みを構築してまいります。また,合併や事業統合など,水産業団体の組織強化によりまして,産地販売力を強化し,収入アップを図ってまいります。  真ん中の交流・連携による前浜の活性化におきましては,水産業が盛んな地域の振興策という視点で,漁業者と水産加工業者や商工業者などとの連携を強化いたしまして,前浜のにぎわいを創出するような取り組みに力を入れていきたいと考えております。また,水産加工業においては,個性豊かな加工品の開発や販路開拓,PRを推進いたしまして,イメージアップを図ってまいりたいと考えております。また,遊魚の振興や体験漁業等の取り組み,海遊業という言葉を使わせていただいておりますが,これにより漁業への理解と地域振興を推進してまいりたいと考えております。  右側の消費者に信頼される水産物の提供につきましては,漁場の造成や保全によりまして,漁業生産の場を整備するとともに,資源管理型漁業や栽培漁業の推進により,資源の持続的利用を図り,水産物を安定的に供給していく。それとともに漁港や市場など水産物流通施設の整備や衛生管理の強化によりまして,安全・安心な水産物の提供にも配慮してまいります。  下の段,霞ヶ浦北浦・内水面の水産業の振興でございます。霞ヶ浦北浦におきましては,海面と同様に水産物の品質向上やブランド化,関係者の連携等による経営の安定を図るとともに,漁場環境の保全が重要な課題となっておりますので,水生植物帯の造成や外来魚駆除などの対策も進めてまいります。  その他,河川・湖沼におきましては,シジミ,アユ等主要魚種の活用とともに,水質浄化や憩いの場としての役割など,水辺の持つ多面的な機能を活用してまいりたいと考えております。  今後,関係者や外部委員の皆様の意見を踏まえまして,よりよい水産業振興計画としてまいりたいと考えてございます。  続きまして,漁政課の所管事項の概要につきましては,こちらの冊子の方で説明をさせていただきます。75ページをお願いをいたします。  75ページでございます。  当課の組織でございますが,企画調整など4グループ,出先機関は霞ヶ浦北浦水産事務所など3機関でございます。  分掌事務につきましては,水産行政の企画調整,水産物の消費拡大,水産業協同組合の指導などを担当してございます。  76ページをお願いいたします。  平成22年度施策の概要でございます。  漁政課におきましては,組織・経営の強化と人材の育成など太字で書かれてございます5つの基本方向によりまして,76ページから78ページにかけて記載をしてございます。その各種事業を展開しているところでございます。  79ページをお願いをいたします。  主要事務事業の概要でございます。主なものにつきまして説明をさせていただきます。  まず,1番上の水産総務費でございます。老朽化が著しい水産試験場の改築を,今年度から来年度にかけて実施しております。  次に,3番目の漁場保護対策費でございます。右側3の有害動植物除去事業費につきましては,霞ヶ浦北浦で大繁殖をしておりますアメリカナマズなどを駆除するため,漁業団体に委託をし漁獲回収をするものでございます。  次の段の水産物流通加工振興対策費でございます。右側1のいばらきの魚販売促進事業でございますが,これは,本県産水産物の販売力強化を図るため,漁業者の取り組みに対する助言指導を行うとともに,「いばらきの地魚取扱店認証制度」のPR等に努め,本県で水揚げされる魚の地産地消を進めております。  2の水産物地産地消推進事業費でございますが,水産物地産地消推進員を雇用いたしまして,イベントやスーパー店頭などで水産物のPRを行い,水産物消費拡大を図っているものでございます。  80ページをお願いいたします。  一番上の段,霞ヶ浦北浦水産振興対策費でございます。右側1の霞ヶ浦北浦網いけす養殖業対策事業費につきましては,コイヘルペスウイルス病耐性コイの作出技術の改良を進めているものでございます。  2の霞ヶ浦北浦等外来魚対策事業費につきましては,緊急雇用創出事業交付金を活用いたしまして,ハクレン等を回収し,漁業被害の防止や湖内の窒素・リンの回収をするものでございます。  81ページに移りまして,一番上の水産業振興資金貸付金でございます。これは,漁業経営の安定化や経営基盤が整っていない沿海地区魚連支援のための低利資金の貸し付けなどを行うものでございます。  4番目の水産試験場試験研究費でございますが,右側3のマイクロナノバブルによる水産有用魚介類の成長促進技術の開発でございますが,これは,工業技術センターとの共同で栽培漁業におけるマイクロナノバブル水の活用により,稚貝の生産技術の改善を図ろうとするものでございます。  一番下,内水面水産試験場試験研究費でございますが,右側1の霞ヶ浦北浦の有用魚種資源保全増大対策研究事業費につきましては,生息する主要魚種間の生産構造を解明し,資源増大に役立てようとするものでございます。  漁政課関係は以上でございます。よろしくお願いいたします。 32 ◯福地委員長 次に,小斉水産振興課長。  その前に,簡潔明瞭に御説明をお願い申し上げます。 33 ◯小斉水産振興課長 水産振興課関係につきまして,御説明申し上げます。  同じ資料の83ページをお願いいたします。  まず,1)の組織でございますが,栽培・施設担当,漁港担当など4グループの構成でございます。  2)の分掌事務につきましては,栽培漁業の推進や水産資源の管理,いわゆる,つくり育て管理する漁業の推進や,水産業の生産基盤であります漁場や漁港の整備などを担当しております。  84ページをお願いいたします。  3)の平成22年度施策の概要でございますが,太文字1の水産資源の持続的な利用,2の霞ヶ浦北浦などの内水面水産業の振興,3の海遊業の振興など,水産業の持つ多面的機能の活用を3つの柱として施策の推進を図ってございます。  続きまして,86ページをお願いいたします。  4)の主要事務事業の概要でございます。主なものにつきまして,説明をいたします。  まず,漁業振興対策費ございますが,概要欄の1の資源管理型漁業推進対策事業費は,資源減少が著しい魚種について資源回復計画を作成し,さまざまな回復措置を実施するもので,海面では,沖合性カレイ類やシライトマキバイで,また,霞ヶ浦北浦ではワカサギで取り組みを進めております。  2の栽培漁業事業費は,鹿嶋市にあります県栽培漁業センターで,第6次栽培漁業基本計画に基づき,ヒラメやアワビ,鹿島灘はまぐり等の種苗の生産・放流等を行っているものでございます。  次の内水面漁業振興対策費は,河川等の資源増大を図るために,また,その下の霞ヶ浦北浦水産振興対策費は,霞ヶ浦北浦の資源増大を図るため,重要魚種の種苗放流等に対し補助するものでございます。  87ページをお願いいたします。  漁港管理費でございますが,概要欄の1のプレジャーボート係留管理事業費は,大津漁港など4漁港で,区域を指定しプレジャーボートの係留を許可しておりますので,その適切な係留管理を行うための経費でございます。  次の広域漁港整備事業費でございますが,漁業生産から流通加工までの水産業の総合的な基地づくりのため,また,豊かで住みよい地域づくりに資するため,大津漁港など4漁港において漁港の整備を計画的に推進してございます。  1つ飛んでいただきまして,漁場整備対策事業費でございますが,概要欄の1の広域漁場整備事業費は,沿岸漁場の生産力を増大させるため,人工漁礁の設置や藻場を造成するもので,また,2の漁場環境保全創造事業費は,霞ヶ浦北浦において,水産資源の回復と漁場環境の改善を図るため,魚類等の産卵・育成の場となる水生植物帯を造成するものでございます。  水産振興課関係は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 34 ◯福地委員長 次に,清田技監兼農村計画課長。 35 ◯清田技監兼農村計画課長 農村計画課につきましては,89ページをお願いをいたします。  まず,1)の組織でございますけれども,土地改良指導,防災など6つのグループでございます。  次に,2)の分掌事務でございますけれども,1の土地改良区等の指導を初め,13項目を担当しております。  次に,飛びまして91ページをお開き願いたいと思います。  4)の主要事務事業の概要につきまして,主なものを御説明をいたします。  最初に,一番上の土地改良事業推進対策でございます。これは,土地改良事業を適正,円滑に実施するため,土地改良区の運営指導や運営基盤の強化を推進するものでございます。  次に,下から2番目の土地改良計画調査でございます。これは,生産基盤や生活環境の整備など,農業農村整備事業を実施するために必要な調査計画でございまして,事業予定地区の調査や計画策定を行っております。  次に,92ページをお願いいたします。  上から2番目のため池等整備事業,次の湛水防除事業,次の地盤沈下対策事業まで,まとめて防災事業と呼ばれております。いずれも国の補助事業でございますけれども,老朽化しているため池等の整備,それから,流域の開発等による湛水被害の解消,地下水採取による地盤沈下で機能が低下した水路の施設の改修などを行うものでございます。  最後に,農業排水再生プロジェクト事業でございますけれども,この事業は森林湖沼環境税を活用した事業でありまして,霞ヶ浦の水質浄化のために,霞ヶ浦から直接取水している土地改良施設により,循環かんがいすることによって,農地からの汚濁負荷の流出抑制を図るものでございます。  農村計画課につきましては以上でございます。よろしくお願いいたします。 36 ◯福地委員長 次に,飯田農地整備課長。 37 ◯飯田農地整備課長 農地整備課について御説明いたします。  93ページをお願いいたします。  まず,1)の組織でございますが,換地担当や農地整備担当など5つのグループと国営事業推進室がございます。  2)の分掌事務でございますが,記載のとおりでございます。  次に,94ページをお願いいたします。  3)の平成22年度施策の概要でございますが,1の生産基盤の整備,2の基幹的農業水利施設の管理体制の強化支援,3の換地処分の促進,4の国営土地改良事業及び関連事業の推進。95ページの方をお願いします。5の国営・機構営事業の償還対策,以上5つの柱によりまして施策を推進しているところでございます。  続きまして,4)の主要事務事業の概要につきまして,主なものを御説明いたします。  最初に,一番上の農地集団化事業費でございます。この事業は,ほ場整備事業等に係る換地事務につきまして,換地処理体制などへの助成や,県と土地改良区の間での換地清算事務を実施するものでございます。  次に,96ページをお願いいたします。  一番上の国営土地改良事業負担金でございます。これは,10地区の国営・機構営等事業に対しまして,県,地元分を合わせた負担金の納付を行うものでございます。  続きまして,上から3番目の経営体育成基盤整備事業費でございます。この事業は,主に水田の区画整理や農業用用排水施設,農道,暗渠排水等の整備を行い,ほ場の大区画化や担い手への農地の集積を促進するもので,坂東市の七郷中川地区など36地区で事業を実施しております。  次に,97ページをお願いいたします。  下から2番目の県営かんがい排水事業費でございます。この事業は,農業用水の安定供給や排水条件の改善などを図るため,用排水機場や用排水路などを整備するもので,霞ヶ浦用水第III期地区など30地区で事業を実施しております。  続きまして,一番下の県営畑地帯総合整備事業費ございます。この事業は,主に畑地の区画整理,農道,用排水施設の整備と担い手への農地の集積を促し,畑作農業の安定的発展を図るもので,坂東市の寺久・三地区など25地区で事業を実施しております。  農地整備課関係は以上でございます。よろしくお願いいたします。 38 ◯福地委員長 最後に,吉岡農村環境課長。 39 ◯吉岡農村環境課長 99ページをごらん願います。  農村環境課関係でございます。  1)の組織につきましては,ごらんのとおり,庶務のほか地籍担当,農村環境農道担当など5つのグループとなっております。この組織によりまして,2)の国土調査から11)の都市農村交流まで所管をしてございます。  100ページをごらんください。  当課におきましては,太文字で書いてございますように,農村の環境整備から,次のページの5の国土調査の推進まで,5つの柱で施策を推進しております。  4)の主な事務事業の概要について御説明いたします。  予算額は当初の額を記載しております。  まず,一番上の農業集落排水事業費でございます。これは,農村振興地域におきます,し尿や生活雑排水等の汚水を処理する施設,いわゆる農村の下水道でございますけれども,その整備を進めているものでございます。現在,20地区で進めているところでございます。  それから,一番下の段になりますが,農地・水・環境保全向上対策交付金でございます。これは,重要な資源であります農地や農業用水などを適切に保全していくために,農業者だけでなく,地域一体となって保全活動を実施する地域を支援するものでございます。  102ページになります。
     2段目に広域営農団地農道整備事業費がございます。これは,複数の市町村にまたがります大規模な農道を整備するものでございまして,常陸太田市の県北東部地区など2地区で現在実施しているものでございます。  次に,隣の103ページ,2段目の都市農村交流推進事業費でございます。都市と農村の交流体験,グリーン・ツーリズムと言われておりますけれども,これを推進するために,ホームページを活用した情報発信,あるいは活動団体を対象にレベルアップを図る研修会などを開催しているものでございます。  その下の農業集落排水施設接続支援事業でございますけれども,森林湖沼環境税を活用いたしまして,接続の推進を支援しているというものでございます。  104ページをお願いいたします。  一番上の段の中山間地域等直接支払交付金事業費でございます。これは,条件の不利な中山間地域におきまして,農業生産の維持を図りつつ,農地の持つ多面的機能を図る観点から,交付金を直接払うというものでございます。  それから,最後に一番下の国土調査費でございます。これは,一筆ごとの土地の地番・地目・境界など明らかにしまして,県土の有効利用・保全に資するため,現在26市町村で地籍調査を実施しているものでございます。  以上が農村環境課関係でございます。よろしくお願いいたします。 40 ◯福地委員長 ただいまの説明の中で説明漏れはございませんか。  ないようですので,以上で,事務事業の概要についての説明聴取を終了いたします。  ここで暫時休憩をいたします。  再開は午後1時10分といたします。                 午後0時8分休憩          ───────────────────────                 午後1時12分開議 41 ◯福地委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。        ─────────────────────────── 42 ◯福地委員長 これより付託案件の審査を行います。  本委員会に付託されております案件は,第1号議案中本委員会所管事項及び報告第1号別記5でございます。これらの案件を一括して議題といたします。  これより執行部の説明を求めます。  初めに,宮浦農林水産部長。 43 ◯宮浦農林水産部長 それでは,付託案件につきまして,極めて簡潔にポイントを絞って御説明をいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。  まず,資料の白表紙の1)というのをごらんいただきたいと存じます。  平成23年1月茨城県議会臨時会議案1)でございます。それの1ページをごらんいただきたいと思います。  第1号議案の平成22年度一般会計補正予算でございます。これの歳入歳出の両方につきまして農林水産部関係がございます。  まず,3ページをごらんいただきたいと思います。  まず,歳入でございます。  この表の中から農林水産部,特記にはございませんが,この中で7の分担金及び負担金の分担金,負担金それぞれの補正額,これは農林水産部関係でございます。  それから,9の国庫支出金の2の国庫補助金のところの計218億円でございますが,このうちの120億円程度は農林水産部関係でございます。  それから,15の県債のところの,1県債,67億円ほどございますが,これも内数で8億4,000万円ほどが農林水産部関係でございます。  詳細は課長の方からさせていただきます。  それから,ページをめくっていただきまして,4ページ,歳出でございます。  4ページの下の方に,7農林水産業費というのがございますが,このうち農業費,林業費,農地費のそれぞれにつきまして今回補正がございます。御審議をお願いしたいと存じます。  農業費につきましては8,500万円ほど,林業費に関しましては,公共事業で3億1,000万円ほど,それから,農地費は土地改良事業でございます。20億9,700万円程度でございます。これの補正でございます。  それから,もう1つ,6ページをごらんいただきたいと存じます。  第2表の地方債の補正で,先ほどの内訳が出てきてございます。まず,6ページの一番上のところでございますが,治山事業,それから,湛水防除事業,土地改良事業の部分で補正がございます。この3件が農林水産部関係の補正でございます。  このほか,農林水産部関係としましては,水産基盤整備事業,それから,7ページの農業集落排水事業という事業がございますが,これにつきましては,今回は補正はございません。  以上が,まず1号議案でございます。  それから,報告の1号でございます。専決処分につきまして,23ページをごらんいただきたいと存じます。23ページでございます。  地方自治法第179条第1項の規定に基づく専決処分について,5件について専決処分をいたしておりますので,原案を御承認をお願いしたいという内容でございます。  これの別記5で28ページ,一番最後のページをごらんいただきたいと存じます。  別記5の和解についてというものでございます。  県南農林事務所のつくば地域農業改良普及センター所属の小型貨物自動車の運行の交通事故に関しまして,相手方と和解をしたというものでございます。  和解の内容でございますが,2のところをごらんいただきたいと思います。平成21年7月23日につくば市内の国道で起こした事故でございます。出張途中に相手方の普通乗用自動車と追突いたしました。これについて,茨城県が支払う損害賠償額として,ごらんのとおり230万円程度がございます。これにつきまして相手方との和解でございますので,早急に処理をしたいということで,12月24日に専決処分をしたものでございます。  アウトラインは以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 44 ◯福地委員長 次に,小林園芸流通課長。 45 ◯小林園芸流通課長 園芸流通課関係の一般会計補正予算案について御説明させていただきます。  議案概要説明書3)の27ページをごらんいただきたいと存じます。  27ページの上の園芸流通課でございますが,花き振興対策費につきまして7,551万2,000円,また,野菜生産流通対策費につきましては950万円,合計で8,501万2,000円の増額補正をお願いするものでございます。  まず,花き振興対策費でございますが,これにつきましては農林水産委員会資料の資料3をごらんいただきたいと思います。補正予算案参考資料と書いてあるA4横の資料でございます。その1ページにフラワーパークリニューアル事業の概要ということで,事業の全体計画と事業位置図が両側に載せてございます。  茨城県フラワーパークは,花き園芸振興の拠点として,また,観光レクリエーションの施設として,石岡市の八郷地区に昭和60年に開園いたしました。県の花である「バラ」を主体に,平成4年度には年間約46万人の入園者がございましたが,足利フラワーパークなどの類似施設の開園の影響,また施設の老朽化などによりまして,平成21年度には年間約16万人と減少している状況にございます。  本年3月には北関東自動車道の全線開通が予定されておりますし,平成25年の3月には土浦市と石岡市を結びます朝日トンネルの開通が予定されております。そういったことから,平成26年度までの間,5年間かけまして計画的に施設の改修を行って,より魅力的な施設へとリニューアルを図ろうとするものでございます。  今回の補正予算案につきましては,全額,国の地域活性化交付金を活用いたしまして,こちらの左側の表の平成23年度と書いてありますが,ここの整備の欄にありますように,バラテラスの土壌改良と改植を進めますとともに,病害が出ておりますボタン園,こちらを右側の事業位置図で見ていただくと真ん中の下のあたり,ボタン園移設という表示があると思います。ダリア園と書いてある位置からボタン園を移設しまして,移設した後にダリア園を整備する,そういったこと。あとは,クリスマスローズ園等を整備するなど,園内の植栽の整備を充実したいということで考えております。  また,老朽化が進みます大温室ということで,右側の位置図の方の真ん中の上,右側にあると思いますが,この大温室とか来園者センターということで,駐車場の前の入口のところにございますが,そういう施設の集客力の向上に向けた施設改修の設計を行うということで予定しております。  また,そのほかホームページのリニューアル,またプリザーブドフラワー作成・展示ということで,プリザーブドフラワーと言いますのは,生の花,現在,バラで考えておりますが,バラを一たんばらばらにしまして,そこに保存液と着色料をあわせて乾燥させたものでございます。そういう処理をすることによって,長い間,花の咲いた状態が保てるということで,バラの花のない時期にもそういったもので展示を見せていこうというようなことで,そういったソフト面の充実も図ってまいる考えでございます。  フラワーパークリニューアルにつきましては,以上でございます。  恐れ入りますが,議案概要説明書3)の方にお戻りいただきたいと思います。  27ページ中段になりますが,野菜生産流通対策費950万円増額補正でございます。こちらにつきましても,全額,国の地域活性化交付金を活用いたしまして,ビニールハウスなどの使用済み農業用プラスチックを適正処理しております園芸リサイクルセンター,茨城町の方にございますが,そちらにあります破砕機のコンベアを交換するなど,施設が古くなったということもありまして,そういう改修を行うというものでございます。  園芸流通課関係の説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。 46 ◯福地委員長 次に,川野林業課長。 47 ◯川野林業課長 林業課関係の一般会計補正予算について御説明を申し上げます。  同じく27ページをお開きいただきたいと存じます。また,参考資料としてお手元の資料3,補正予算案参考資料の2ページに事業予定箇所を取りまとめてございますので,あわせてごらんをいただきたいと存じます。  林業課関係の今回の補正につきましては,すべて国の経済対策に伴うものでございます。  まず,林道費の林道事業費でございますが,3,410万円の増額補正をお願いするものでございます。林道1路線,日立市の芳立線の開設工事を実施するものでございます。今回の補正によりまして,この林道は事業完了となる予定でございます。  続きまして,28ページをお開きいただきたいと存じます。  治山費でございます。2億8,552万1,000円の増額補正をお願いするものでございます。  内訳でございますが,1番目の山地治山事業費につきましては,県民生活の安心につながる防災対策等を推進するため,大子町の袋田地区,西金地区及び笠間市の泉地区におきまして,落石固定工や土砂の流出を防止するための谷どめ工などを実施する経費として1億8,079万1,000円。  2番目の防災林造成事業費につきましては,海岸侵食を防止し防災林を保全するため,大洗の成田北地区及び鉾田市の沢尻地区におきまして,波消しブロックを設置する経費として9,226万5,000円。  3番目の保安林整備事業費につきましては,飛砂や潮風被害等を防止するため,鉾田市の玉田地区及び鹿嶋市の荒野地区におきまして,クロマツの植栽や丸太防風さくの設置などを行う経費といたしまして1,246万5,000円の増額をお願いするものでございます。  以上,林業課では8地区において増額補正をお願いしておりまして,合計は28ページの一番下の林業課計の欄にありますとおり,3億1,962万1,000円でございます。  林業課については以上でございます。よろしく御審議のほどをお願いいたします。 48 ◯福地委員長 最後に,清田技監兼農村計画課長。 49 ◯清田技監兼農村計画課長 農地局関係の一般会計補正予算につきましては,農地局3課所管分を一括して御説明をいたします。  今回の補正予算は,昨年11月に成立した国の円高・デフレ対応のための緊急総合対策に係る補正を行うものでございます。  それでは,お手元の議案概要説明書3)の29ページをお開き願います。  初めに,農村計画課分でございます。  まず,土地改良事業費でございますけれども,9億8,640万円の増額補正をお願いするものでございます。  内訳といたしましては,農業用水の水源となっているため池が老朽化しているため,その改修を行う,ため池等整備事業で1億725万円,農地周辺の開発などにより生じている水田の湛水被害を解消するため,機場の改修等を行う湛水防除事業費で2億8,965万円,地盤沈下により水田の用排水機能が低下した水路等の整備を行う地盤沈下対策事業費で5億8,950万円の増額となっております。  続きまして,30ページをごらん願いたいと思います。  中段からが農地整備課分でございます。  同じく土地改良事業費でございますけれども,10億6,829万円余の増額補正をお願いするものでございます。  内訳といたしましては,水田や畑地で利用する用水の安定供給や排水条件の改善を図る県営かんがい排水事業費で3億8,788万円余,畑地帯において用排水路や農道,区画整理等の基盤整備を行う県営畑地帯総合整備事業費で3億9,056万円,次の31ページになりますけれども,水田の大区画化や担い手への農地集積を行う経営体育成基盤整備事業費で2億8,985万円の増額となっております。  続きまして,同じページ,下段をごらん願いたいと思います。  農村環境課分でございます。  同じく土地改良事業費でございますけれども,小規模な排水路や農道などの整備を総合的に行う農村振興総合整備事業費で4,300万円の増額となっております。  なお,今回の補正に伴う農地局の国補公共事業の予定箇所につきましては,農林水産委員会資料3の2ページに記載がございますので,後ほどごらんおき願いたいと存じます。  いずれの事業につきましても,農地の湛水被害対策など災害のリスクが高い箇所や,用水不足の解消など農業生産活動に直結するインフラ整備のうち,事業効果の早期発現が期待される箇所を優先的に実施してまいるものでございます。  農地局関係については以上でございます。よろしくお願いをいたします。 50 ◯福地委員長 ただいまの説明の中で,説明漏れはございませんか。        ─────────────────────────── 51 ◯福地委員長 それでは,これより質疑を行います。  なお,所管事務の概要等につきましては,内容の確認程度にとどめていただき,付託案件について質疑がありましたらお願いをいたします。  森田委員。 52 ◯森田委員 せっかくですので,今回の補正にもありますフラワーパークのリニューアルについて,ちょっとお聞かせください。  私自身も農林水産部久しぶりなものですから,フラワーパークが農林水産部の園芸流通課のものだったと今改めて思ったのですが,ほかの公園とは若干違うんだなということを今再認識しましたけれども,ここにありまして,先ほどの話でも平成4年のときには46万人いたと,平成21年度になって16万人ぐらいに減っているということで,年々大きなカーブを描きながら減ってきたんだと思いますけれども,足利フラワーパークという話もありましたけれども,単純に,よそにあるからだけではなく,魅力がなくなりつつあるのかなという感じもしますし,時代の推移とともに公園とか,こういうものについては働きが変わっていかないと,なかなかお客様の目も肥えておりますので,こたえていけないということだと思います。  22年度から26年の間,5カ年にわたって計画的にリニューアルしていきたいというのですけれども,今度の補正の部分は内容を今説明いただいたので,ダリア園とか,バラテラスとか,クリスマスローズ園とかわかったのですけれども,この5年間の中期計画というか,5年間にわたる計画の中でどういったものを主体にかえていく,あるいはどのぐらいの予算をとって,総額どのぐらいをかけてやっていくのか,その概要について,今わかる範囲でお知らせいただきたい。  そして,大分減っているお客さんをどのぐらい回復するような見込みがあるのか,あわせてお聞かせください。 53 ◯小林園芸流通課長 先ほど御説明させていただきました資料3の事業の全体計画概要のところに,平成24年度から26年度につきましても,こういった内容で進めますということで記載がございますので,これに沿いましてちょっとお話をさせていただきたいと思います。  この計画をつくるに当たっては,石岡市の方とフラワーパークの方と検討会議を設けて,そちらでいろいろ計画づくりを行いました。その際に,いろいろと専門家の方の御意見とか旅行業者の方などにも伺いまして,こういったものを主体にやった方がよろしいのではないかと,そういうものを盛り込んだ格好になってございます。  また,予算は単年度ですので,あくまで全体計画は,こちらで現時点で作成したものということで,数字等は御理解いただきたいと思います。  まず,大きな改修点といいますのは,こちらにございますように,大温室改修,それと来園者センターの改修を目玉ということで考えております。大温室につきましては,今の熱帯植物が中に入っているのですが,そちらを花を主体にお客様に見ていただこうと,25年間ずっと植栽がそのままの状態のような形で繁茂しておりますので,そういうものを撤去等をしながら,中である程度休憩できるようなカフェのようなスペースを設けて,お客様にもそこでゆっくりくつろいでいただくと。
     あと,来園者センターにつきましては,今現在,この地図で言うと,この来園者センターのすぐ右側が出入り口になっております。そこが屋外でございまして,屋根等がありませんので,そこに建物を,できれば木造でやりたいということで今は考えておりますが,そちらを建てて増設という形で,お客様にそこを通過して入っていただくときにも,出るときにも,雨とか,そういうものに濡れないような形にしたいと考えておりまして,そちらに物販関係も移動してお客の動線にあわせていろいろと販売等もさせていただこうかということで,それが施設として大きな改修の考え方です。  そのほか,いろいろ植栽ですね,こちらに書いておりますような四季の丘とか,あるいは下にあります庭園風バラ園,こういったものの整備をしていきたいと考えておりまして,特に園路拡幅ということを考えております。  こちらにつきましては,市の方等も協力をいただく格好になりますが,ある程度,乗り物を導入できないかということで,そういった中身も一応盛り込んでおります。その詳しい内容は今後ちょっと詰めていきたいと考えておりますので,そういうもろもろのことを想定しまして,後は開園中は工事等はできないので,どうしても11月とか遅い時期になりますので,そういうことである程度時間をかけて,年数をかけて整備をせざるを得ないという状況です。最終的に残る24,25,26で計画上で約1億5,000万円程度の考えでございます。  あわせて,客の見込みということでございますが,そちらにつきましては,いろいろと収支見込みを立てておりまして,約7万人程度増加を見込めれば,その収支については十分見合うだろうということで,その程度の観光客の増加が北関及び朝日トンネルの開通で期待できるのではないかということで,今,考えております。 54 ◯森田委員 何か聞いていても1億5,000万円で,さっきだらだらと言われましたけれども,それでイメージが変わったり,お客さんがどっと来るような感じは全然持てませんよ。  石岡市との関係という話がありましたけれども,本園にかかわって石岡市とはどういう立場といいますか,関係にあるのですか。改めて聞きます。 55 ◯小林園芸流通課長 昭和60年に開園に当たって,これらの施設の整備は県が行いました。当時は八郷町になりますが,そちらと貸借契約を結びまして,施設をすべて貸しております。石岡市の方でこれを管理するために,今現在は指定管理というやり方でやっております。そういうことで,県とは協定覚書を結んで施設を貸すという,借人と貸人という形になっております。 56 ◯森田委員 この7,500万円の補正をどうだこうだという意味ではありませんので,別に問題はないのですけれども,せっかく茨城県の魅力の1つにこういったものを上げて訴えていくには,特に先ほど課長も言っていましたけれども,北関東自動車道が全線開通3月19日にするとか,茨城空港に飛んでくるお客様も,北関東3県もいいのですけれども,できたら茨城本県の魅力あるところを幾つかやっているわけですから,そういう中の1つにこういうフラワーパークを,それで近いですから,活用できないかという気がするのですね。  ほかの公園と違うというのは,園芸流通課がやっている園芸中心,僕らはバラという印象が非常に強いのですけれども,そういう特色を出していかないとだめなので,何か通路を広くするとか,はげてしまったペンキを塗りかえるとか,そういう程度の改修だけだと,余りお客さんの回帰は見られないのではないかという気がするわけですよ。  せっかくやるのには,それは予算の獲得もありますけれども,ある程度コンセプトをはっきりさせてやっていかないとお客は呼べないのかなと。  最初は46万人もいたわけでしょう。だから,これは管理そのものが,運営そのものが石岡市がやるにしても,茨城県全体の魅力の中の1つと,大きな1つというインパクトを与えるものになればいいと思いますので,その辺に期待するわけです。  部長,これどうなのですか,1億5,000万円で残り4年間という話もありましたけれども,この辺にかける意気込みを聞かせてくださいよ。 57 ◯宮浦農林水産部長 今,森田委員から話がございましたとおり,その特徴だとかをはっきりさせると。ちょっと御説明の中に明確に御説明をいたせなかった部分があったかと思ったのですが,バラですね,やはりバラというテーマで,県の花でもございますので,そういった特徴を強くアピールする形で立ち木だとか,あちらにあるようなものとは差別化をしてアピールするということで取り組んでいきたいと思っております。  今,委員からも御指摘ございましたが,茨城というのはバラのフラワーパークがあるんだねと言っていただけるようなものになるように,今後ともしっかりと商品でアピールしていきたいと考えてございます。 58 ◯森田委員 これで最後にします。  この間,NHKの方で茎崎の牡丹園ですね,あれはつくば市に入るのですか,牡丹園をやっていまして,今の時期のボタンですから,冬ボタンというのですか,寒ボタンというのですか,説明を受けて見てきたのですけれども,株数は大したことはないのですけれども,あれだけでお客がかなり来ているのですね。だから,僕は特徴があればかなり呼べるのかなという気がするのですね。  特にバラなどは,今どんどん新しい品種が出ていまして,私の住んでいる古河市もバラの銘柄産地をいただいておりますけれども,切り花ですけれども,バラなどお客を呼べる材料だと思います。今言ったボタンだって呼べるのですから,ただ特徴がないと,ひたち海浜公園と比べられたりしてもだめなものですから,そういうフラワーパークならではの特徴を出しながら訴えていけば何とかなるのかなと,こういう個性ももっともっと生きてくるのかなという感じがしますので,そんなことを期待し,お願いして終わります。 59 ◯福地委員長 そのほかにございませんか。  設楽委員。 60 ◯設楽委員 このフラワーパーク,何度か行ったことがあるのですが,平日に行くと,いつもお客さんがほとんどいなくて,10人とか,そのぐらいだったりするので,このフラワーパークの中に保育園とか幼稚園があって,ふだん子供たちが森の中でお花などを育てることを通して生きる力を学んでいくという,今は待機児童も多くて保育園などふやそうとしているので,この茨城県ならではのフラワーパークの中に花の保育園がある,その子供たちがお花を通して生きることを学んでいくという,特色のあるものであるといいのかなと感じました。  1つの意見として聞いていただけたらと思います。  答弁もお願いします。 61 ◯小林園芸流通課長 先ほど御説明足りなかったかもしれませんが,一応ここが,行っていらっしゃると御存じだと思います。ふれあいの森という形で,滑り台とか子供たちが遊べるスペースが左側にございます。  なかなか委員御指摘のような花の保育園,夢がありますけれども,なかなかそこについては私もここですぐにお答えできるものはないのですけれども,そういう意味で,子供とか,あるいは地元の中学生とか,そういう方にも遠足とかで利用されている施設でもありますので,もちろんそういう教育とかの面でも活用できるように,ぜひリニューアルを進めていきたいと考えております。 62 ◯福地委員長 よろしいですか。  ほかにございませんか。  細谷委員。 63 ◯細谷委員 1点だけ確認というか,きのう質問させていただいた中で質問ができなかったのですが,今までの茨城農業の発展というか,農業産出額も含めていろいろな成果がこの農業改革の中に含まれて4,280億円の農業産出額になったという経緯があるのだろうと思います。実態は個々の農業者の経営ベースで考えると,お米に関して言えば,相当,今厳しい環境の中で,農家であったり法人であったり,いろいろ経営を苦労されている方の方が多いという中で,今回新しい大綱案が示されたわけですが,その中にも当然もうかる農業であるとかいろいろな内容で盛り込まれているなと思いますが,実際はこういうものの具体策を私は聞きたいというのが本当のところで,言葉とするとかなりきれいで勇気をもらえる言葉なんだけれども,では実態はどうなのだろうという部分があります。  きょうは初めての委員会でありますから細かい部分はいいにしても,こういうものがスケジュール的に例えばどんなふうになって,この部分はこうだと,今の時点で何か部長として,策定に当たって,今の段階でこうなんだけれども,スケジュールもこんなふうになっている,例えば我々委員会にもこの時期にはこれを示せるというものがあれば,ちょっと聞かせてください。 64 ◯宮浦農林水産部長 きょう御説明申し上げました,A3の資料の3ページのところをちょっとごらんいただきながら御説明申し上げたいと思います。  全体いろいろ項目ございますが,まずできるものは早くということで,今取り組んでいるところでございます。  具体的に申し上げますと,まず,食料のところで,(3)のところに輸出を含む販売戦略の展開というのがございます。きょうの御説明の中でも出てまいりましたが,輸出協議会というのをこの1月に立ち上げました。これは茨城県として立ち上げたもので,当然民間の方々も入ったものでございます。国としては決して,全国的に見れば茨城県現在早い段階ではございません。ですので,なおさら実際的な活動を進めるということで,実務者に入っていただいてやろうとしているようなものでございます。  こういったもので,予算とか,そういうことは要らないものでも進められるものは,23年度を待たずに取り組み始めているという状況でございます。  また,真ん中の農業のアグリビジネスのところでございますが,茨城県の農業は,これまで生鮮品を市場出荷するというのが一番強みでございました。ただし,一方で加工品は余り進んでいなかったというのは,これは全国的に見ても否定できない事実でございます。こういったところも早急に取り組んでいかないといけないということで,昨年度から農商工連携なども取り組み始めまして,新商品の開発ですとか,そういったことをやってございます。  それから,(3)として担い手の育成というのがございますが,やはり農業,林業,水産業,みんなに係る話でありますが,なかなか高齢化が進んでおりますので,若い方に入ってきていただけるような環境を進めたいと,整備したいということで,これも今,23年度の予算も含めていろいろと調整をしているようなところでございます。  また,一番右側の農村のところでは,都市農村交流というので,ただ物を売っているだけでは,なかなか所得も上がり切れないところもございますので,交通網が整備されてくる中で,人が移動してきていただいて,そこでお金を落としていただくようなことを,できれば進めたいと考えてございます。これにつきましても,これまで都市農村交流の取り組みをなさっているNPOの方々というのは,単発でそれぞれやっていらっしゃったのですが,県レベルでちょっとネットワークを今年度組織いたしまして,取り組みを始めているところでございます。  委員御指摘のとおり,概念はつくっても実が入らないというところは,私どもも今,緊張感を持って実行できるかどうかということを考えているところでございます。  予算面ではなかなか,今の県の財政状況からして思い切ったものというのは,なかなか多く出てくるものではございませんが,お金を使わない中でもやれるものをできるだけ率先して早目,早目に着手することを旨にして取り組み始めているところでございます。 65 ◯細谷委員 概略というか,そういうことの要旨というか,わかりますが,まさに北関東と先ほど話がありましたが,圏央道も含めて,近い将来には茨城県のおおむねのそういう交通網,ネットワークが完成して,いよいよ何のために投資したんだということのいろいろなものをきちんと県として,全体として,その1つが農業であったり,物流面でいろいろありますけれども,その中の大事な1つだと私も思います。  だから,こういうものの1つ1つの具体案があって,あと部長にもう1つお願いしたいのは,全体に言えるんだけれども,お金がないから無理なんですということが大変返ってくるんだけれども,例えばこういういいものであればどうなのだろうと。我々もみんなで応援しようという機運も大事,厳しいのはわかっていますから,要するに一律何%という話も,これは基準としてはわかるんだけれども,茨城県全体の農業として例えば厳しいけれども,ここだけは一丸になって頑張っていくんだみたいな話も,当然あっていいのだろうと私は思うのですね。  例えばそういうもので削るのではなくて,できるだけ出していってもらって,予算がつかないからなくなってしまったんだということでなくて,事前の調整は必要ですけれども,そういう基本的な姿勢で茨城県農業をとらえて,いろいろな全体のものが整備されてきた効果をいよいよ発揮するんだと,その1つがこの農業というのは大きいんだという位置づけを,この大綱の中にも,魂としてぜひ入れていってほしいなということを強く要望いたします。 66 ◯福地委員長 そのほかにございませんか。  川津委員。 67 ◯川津委員 ひさびさに農林水産委員会に参加をしましたが,ほっとしているのはしているのですよ。今回,臨時会でこのような補正を提案してくれたということの中で,とにかく今年度の農林水産部の予算は,前年度の当初予算ベースからしてみると約100億円を実は切った予算背景を提案したわけですね。675億円が553億円ぐらいだったかな,たしか当初予算で。そういう意味の中でここずっと歩いてみると,非常に農家の皆さんが,どうなるのかという不安がいっぱいで,そこにTPPが出てきたということの中でも非常に萎縮してしまっているのですね。そういう中において,あえて臨時会にかけてきたということに関しては,国も若干考えたのでしょうけれども,実はほっとしていますよ。  土地改良費1つを考えても,土地改良がすべてではないですけれども,例えばこれなんかだと,県内8カ所ということですね。この予算の中で8カ所を箇所づけしたのだから,これはこれということですけれども,実際予算を提案している中で,茨城県全般ベースの中でたくさん要望,希望箇所が引く手あまたと思うのですけれども,実質ここはここでとても重要だと思うのです。ほか5カ所は書いておりませんが,重要だと思うのですけれども,実際,部の方できょうは臨時会ですから当初にやりましょうよ,ですから,第一定でいろいろお話をしようと思っていますけれども,ここ1年間の予算背景の中で実際の部の農家に対する心意気と,農家に対する苦しみに対してどのような感想を持っていますか,まず。 68 ◯宮浦農林水産部長 茨城県全体を見てまいりますと,農業経営という意味で見てみますと,専業の方は大規模化は進んできてございます。  一方で,兼業の農家の方が随分多いというお話は事実でございます。方や,農業経営の部分だけでどれぐらいの所得を上げているかというと,委員おっしゃったように,非常に厳しい環境が進んでいるという状況にございます。  県等におきましては,全体的に財政も,先ほど細谷委員からも話がございましたが,厳しくなりながらもやれることはやる,それから,国との関係で申し上げますと,県を通さず国から直接交付されるという事業が非常に近年多くなってきてございます。  ですので,それは国の事業だからといって県は引くのではなくて,そういうものに関しても,加入促進だとか,とにかく県民所得につながるようなものは一生懸命取り組んでいこうということで,これまで,今年度も特に所得補償のシステム,賛否両論あろうかと思うのですが,それは一生懸命やろうということで取り組んできたところでございます。  いずれにしましても,状況としてはだんだん厳しくなってきているということはございますが,元気を出してやろうと,声を上げていただく農家の方も非常に多くいることも事実でございますので,そういうことを励みに,所得を上げるということを一生懸命やってございます。 69 ◯川津委員 そんなに長くやりませんが,土地改良区関係でも63.1%をぶった切ったという,このような,私はここで政党批判をするつもりはありませんが,やる気を出してやろうと思っているところに63.1%も,5,772億円を2,129億円,こういう形に一方的に切る。こういう背景に対して補正はありがたいですけれども,県としては強く求めていく,こういう態度を私は,政治背景も必要ですけれども,県の執行部としても絶対必要だと思うのです。だから,本当に憤って,憤って,もう農家嫌,やめる,こういう背景がたくさんあります。だからこそ,しかし,予算を固めてという意味では決してありませんが,ある意味でやる気のある,やる気を起こしている部分に関しては,新年度予算に関して,国の方が決まらないことには何とも言いようはないでしょうけれども,気合を入れて,それをやっていただきたいですね。これに関してはほっとしています。どうぞ頑張ってください。  農地局長,感想はどう,頑張るの。 70 ◯根本農地局長 ただいま委員が申されたとおり,かなりの削減されていると,本当にどうしようかということで考えておりまして,この県との差分を,ことしは補正を初めいろいろかき集めてまいったというところでございます。  先ほど100億円ということですが,100億円に関しては,去年は国営事業負担金というのが特別ありまして,まるっきり100億円ではなかったのですが,それを入れても半分ぐらいの減額になったと。それも今申しましたとおり,かき集めて,それだけの予算にやっとなったということでございますので,これからもまだ厳しいと思いますので,頑張って今後やっていきたい,こういう気持ちです。 71 ◯福地委員長 そのほかにございませんか。  村上委員。 72 ◯村上委員 資料の中で茨城県の農業予算が補正を組んで611億円ですか,それに対して茨城県の農業総生産高,これが4,100億円ぐらいですか,果たしてこの数字というのは,アバウトで言えば,600億円のお金に対して4,100億円の収入というのは,果たして日本全体の,県の中でどういう位置を占めているのか。  一番言いたいのは,600億円に対して4,000億円の収入というのは,果たして多いのか少ないのか,今,どの自治体も非常に財政的に厳しいわけでありますけれども,農の繁栄なくして国の繁栄なしという大原則があるわけでございますけれども,一方で,お金は減っていくけれども,農業は繁栄をさせていかなければならない。そういう相反する中で予算が600億円でも,この後推移していったとしても,売り上げを4,000億円から,あるいは5,000億円だ,1兆円だと伸ばしていくのが至上命題だと思うのです。それで比較ができれば,資料を次回3月の議会のときで結構でございますので,いただきたいというのが1つでございます。  それと,もう1点でございますが,今,るる委員方からお話がございましたけれども,確かに今回私もいろいろな農家の方とお話をして歩いておりますと,希望の光が見えないと,ややもすると自分の職業を子供たちに継がせるかどうするか迷っている方,下手をするとお正月の神棚の縄をもじるのは,首をつる縄をもじらなければならない。そういう方も多々あるわけです。  そういう中で,私たちにできることというのは,いろいろな指導や何かも,アドバイスもありますけれども,やはり光を見せることだと思うのです。その中で今回,園芸流通課がやっておられる花フェスタ,これはことし3年目になろうかと思いますが,当初1万人ぐらいの来場者があったと思うのです。これは低予算の中で企画をして1万人の来場者がある。非常に大きな成功だったと思うのです。このようにして参加をした園芸関係者の方,非常に希望の光を見たわけです。  ですから,これが果樹であったり稲作であったり,あるいは野菜であったり,そういう方々にも希望の光が見えるような企画やイベントというのをできれば,お金がない中でも知恵を出し合ってできる環境というものを,できれば企画をしていただきたい。要望でございますが,お願いをしたいと思います。 73 ◯福地委員長 要望でよろしいですか。  それでは,ただいま村上委員から御要望がありました日本全国の各県の農業予算,それと生産額との資料ですね,これを一定までに用意していただくということと,今,花フェスタの件もありましたけれども,この要望もあわせてお願いをいたします。  そのほか。  江田委員。 74 ◯江田委員 臨時会ですので,中身には全然触れませんけれども,ちょっとだけ統一した方がいいかなと思う問題がありまして,それは,これからの第一定からずっと皆さん方,議論が始まるわけですけれども,その前に先ほども委員長の方からTPPという話がありましたね,いろいろ新聞を見ると,訳し方がいろいろあって,何種類もあって,地元に帰ってもどれがと言いづらいのですけれども,その辺,ひとつ統一しておいた方がいいのかなと。どれも間違いではないのでしょうけれども,そういう点で調べたら6つぐらいあったものですから,ではどうなのかなということで,これからTPPはいっぱい出てきますから,大変な問題ですから,そういう点でその辺の言葉ですけれども,ちょっと部長,どうでしょうか。 75 ◯宮浦農林水産部長 御指摘のとおり,混乱を招かないように注意したいと思います。多分正式には,今手元にございませんが,政府におきまして閣議決定された文書がございます。それが一番オフィシャルには正式なものだと思いますので,それにあわせて,環太平洋経済連携協定か何かだったと思うのですが,それに正確にあわせて誤解のないようにしたいと思います。 76 ◯江田委員 確かに大事なところで,新聞各社ともばらばらなのですね。大手何社でも,それでどういう解釈になるのか,例えば環太平洋の環がなければどうなのかなとか,そうすると意味が違ってしまわないかというようなこと,ちょっと調べてみたら原文ですね,トランス・パシフィック・パートナーシップというのが原文に1つあるのですね。もう1つがトランス・パシフィック・ストラテジック・エコノミカル・パートナーシップアグリメントということで,ちょっとこれ向こうの現地の言葉でも2つ出てきまして,それを日本語に訳すと6つぐらい出てくるのですね。その辺,閣議決定の,それがきっと正式なのかもしれませんけれども,そういうところを大事な問題だと思うのです。  そういうことで共通認識して議論が進まないと,どの方向へ行ってしまうのかなということも考えられますので,ことしの農林水産委員会で大変重要なテーマになってきますので,その辺,言葉のことで軽んじないで,これ次回までに,先ほどと同じですけれども,ひとつしっかりした委員会の中の日本語としての言葉を調べていただいて,公式に発表してもらえたらと,そんな要望をいたします。お願いします。 77 ◯福地委員長 よろしいですか。  それでは,委員長としても統一をするということで,要望をしてお願い申し上げます。  志賀委員。 78 ◯志賀委員 川津委員から今お話がございまして,話すものはなくなってしまったのですけれども,初めてなものですから,大変質問が多いかもしれませんけれども,一言お話をさせていただきます。  実は去年の6月で県内のみならず全国で恐らく市議会,市町村会から上がってきたと思うのですが,土地改良事業関連予算の確保を求める意見書,これを国の方に上げていますね。6月の議会で可決をしまして上げたわけです。  今言われましたように,対前年度比63.1%カットされたと。物すごいシビアな金額でありまして,今回のいわゆる国補公共事業の追加として,ちょっと見たところ,一安心まではいきませんけれども,戻ってきたなという感じを受けましたけれども,ただ残念ながらうちの方でもこの県の土地改良事業というのは何箇所かあるわけですね。依然としてこういう減額によってなかなか進まないと,予算づけがないという問題もございまして,大変長きに至っていまして,農道整備をやっていましても,わきの方に新しい県道を整備したものですから,何のための県の改良事業だったのかという事実があるわけなのです。  非常にこれは,5年も10年も15年もかけていますと,本来の所期の目的も的を射ないような状況の時期になってきたのですね。道路など必要ないんじゃないかと周囲などに言われるわけです。  そういう観点からいきまして,来年度の当初予算などは63%近く,前々年度に比較しますとカットになるような状況ですか。その辺のことを1つ,もうそろそろ出てきましょうからお伺いします。 79 ◯宮浦農林水産部長 国全体で見てまいりますと,平成23年度予算の概算決定の状況ですが,前年度比100%でございます。ですので,21年と比べれば御指摘のとおり36%ぐらいの数字になろうかと思います。  一方で,県にそれはそのまま来るかいうと,若干状況が違いまして,今年度も非常に厳しい予算状況ではありましたが,先ほど農地局長が申し上げましたとおり,いろいろな予算を国の協力も得ましてかき集めました。来年度の,23年度もそういう意味ではまだまだ予断を許さず,こちらの自助努力も含めていろいろ手当をしないといけないところではありますが,先ほどの川津委員の気合にも負けないように,私どもとしても頑張って予算確保に努めていきたいと思っております。 80 ◯志賀委員 実際のところ,うちの方の工事事務所の予算にしましても,工事事務所の方ですけれども,やはり30億円ぐらいの当初予算ですが,年度の末には50億円ぐらいになってくるのですね。これは後から追加になってきますから,そういう現象なのかなと思っておりますけれども,できるだけいろいろな意味で折衝を願いまして,当初で確保するということで,今後当初予算でお願いしたいと思います。  終わります。 81 ◯福地委員長 要望でよろしいですか。  ほかにございませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕        ─────────────────────────── 82 ◯福地委員長 ないようですので,これより付託案件の採決を行います。  採決は一括して行います。  第1号議案中本委員会所管事項及び報告第1号別記5について,原案のとおり可決または承認することに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 83 ◯福地委員長 御異議なしと認め,原案のとおり可決または承認することに決しました。        ─────────────────────────── 84 ◯福地委員長 次に,閉会中におけます所管事務調査事項を議題といたします。  本件につきましては,次第と一緒にお手元に配付いたしました一覧表のとおりとし,議長にその旨を申し出ることにしたいと思いますが,御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 85 ◯福地委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。        ─────────────────────────── 86 ◯福地委員長 以上で,本委員会に付託されました案件の審査はすべて終了いたしました。  なお,本委員会の審査結果報告書等の案文につきましては,委員長に御一任願いたいと思いますが,御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 87 ◯福地委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
           ─────────────────────────── 88 ◯福地委員長 以上で,委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。                 午後2時7分閉会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...