• "気仙沼漁港防潮堤等災害復旧"(/)
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  1. 宮城県議会 2019-06-01
    06月17日-01号


    取得元: 宮城県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-18
    令和 1年  6月 定例会(第368回)          第三百六十八回宮城県議会(定例会)会議録                              (第一号)令和元年六月十七日(月曜日)  午後一時開会  午後一時二十六分散会      議長                     佐藤光樹君      副議長                    只野九十九出席議員(五十八名)        第一番                  大内真理君        第二番                  角野達也君        第三番                  内藤隆司君        第四番                  高橋 啓君        第五番                  遠藤伸幸君        第六番                  村上久仁君        第七番                  高橋宗也君        第八番                  庄田圭佑君        第九番                  深谷晃祐君        第十番                  中嶋 廉君       第十一番                  福島かずえ君       第十二番                  天下みゆき君       第十三番                  三浦一敏君       第十四番                  佐々木功悦君       第十五番                  境 恒春君       第十六番                  太田稔郎君       第十七番                  横山のぼる君       第十八番                  遠藤隼人君       第十九番                  渡辺勝幸君       第二十番                  横山隆光君      第二十一番                  佐々木賢司君      第二十三番                  熊谷義彦君      第二十四番                  渡辺忠悦君      第二十五番                  遠藤いく子君      第二十六番                  すどう 哲君      第二十七番                  吉川寛康君      第二十八番                  伊藤和博君      第二十九番                  守屋守武君       第三十番                  長谷川 敦君      第三十一番                  佐々木幸士君      第三十二番                  村上智行君      第三十三番                  細川雄一君      第三十四番                  高橋伸二君      第三十五番                  菊地恵一君      第三十六番                  只野九十九君      第三十七番                  佐々木喜藏君      第三十八番                  石川光次郎君      第三十九番                  佐藤光樹君       第四十番                  岸田清実君      第四十一番                  菅間 進君      第四十二番                  坂下 賢君      第四十三番                  ゆさみゆき君      第四十四番                  藤原のりすけ君      第四十五番                  坂下やすこ君      第四十六番                  庄子賢一君      第四十七番                  中島源陽君      第四十八番                  本木忠一君      第四十九番                  中山耕一君       第五十番                  長谷川洋一君      第五十一番                  安部 孝君      第五十二番                  齋藤正美君      第五十三番                  安藤俊威君      第五十四番                   畠山和純君      第五十五番                  仁田和廣君      第五十六番                  藤倉知格君      第五十七番                  相沢光哉君      第五十八番                  中沢幸男君      第五十九番                  渡辺和喜君欠員(一名)      第二十二番-----------------------------------説明のため出席した者      知事                     村井嘉浩君      副知事                    佐野好昭君      副知事                    遠藤信哉君      公営企業管理者                櫻井雅之君      総務部長                   江口哲郎君      震災復興企画部長              後藤康宏君      環境生活部長                 大森克之君      保健福祉部長                 伊藤哲也君      経済商工観光部長               鈴木秀人君      農政部長                   佐藤夏人君      水産林政部長                 小林徳光君      土木部長                   門脇雅之君      会計管理者出納局長             吉田 計君      総務部秘書課長                藤田信治君      総務部財政課長                小野寺邦貢君    教育委員会      教育長                    伊東昭代君      教育次長                   千葉 章君    選挙管理委員会      委員長                    伊東則夫君      事務局長                   鈴木雄貴君    人事委員会      委員長                    千葉裕一君      事務局長                   青木直之君    公安委員会      委員長                    庭野賀津子君      警察本部長                  松岡亮介君      総務部長                   青山達二君    労働委員会      事務局長                   山本雅伸君    監査委員      委員                     成田由加里君      事務局長                   宮川耕一-----------------------------------    議会事務局      局長                     峯浦康宏君      次長兼総務課長                小野寺 明君      議事課長                   佐々木康栄君      参事兼政務調査課長              二瓶克之君      副参事兼総務課長補佐             山内好尋君      議事課長補佐                 二上秀幸君      政務調査課副参事兼課長補佐          相澤亮子君      議事課主幹(班長)              田村和江君      議事課主幹                  渡辺祐司君-----------------------------------    議事日程 第一号                 令和元年六月十七日(月)午後一時開議第一 会議録署名議員の指名第二 会期の決定について第三 発議第三号議案 賀詞第四 議第百十号議案 各種使用料及び手数料並びに各種利用料金基準額等の改定に関する条例第五 議第百十一号議案 手数料条例の一部を改正する条例第六 議第百十二号議案 宮城県県税条例等の一部を改正する条例第七 議第百十三号議案 過疎地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例第八 議第百十四号議案 離島振興対策実施地域における県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例第九 議第百十五号議案 原子力発電施設等立地地域における県税の特例に関する条例の一部を改正する条例第十 議第百十六号議案 選挙長等の報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例第十一 議第百十七号議案 県議会議員の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例第十二 議第百十八号議案 県民会館条例の一部を改正する条例第十三 議第百十九号議案 民生委員の定数を定める条例の一部を改正する条例第十四 議第百二十号議案 産業技術総合センター条例の一部を改正する条例第十五 議第百二十一号議案 職業能力開発校条例の一部を改正する条例第十六 議第百二十二号議案 農業大学校条例の一部を改正する条例第十七 議第百二十三号議案 漁港管理条例の一部を改正する条例第十八 議第百二十四号議案 県立学校条例の一部を改正する条例第十九 議第百二十五号議案 訴えの提起について(応急仮設住宅等の明渡しの請求に係る訴え)第二十 議第百二十六号議案 訴えの提起について(履行保証保険契約に基づく保険金の請求に係る訴え)第二十一 議第百二十七号議案 財産の取得について(情報通信機器タブレット端末等)一式)第二十二 議第百二十八号議案 宮城県道路公社による有料道路料金変更の同意について第二十三 議第百二十九号議案 工事委託契約の締結について(主要地方道築館登米線佐沼道路改築工事(その二))第二十四 議第百三十号議案 工事委託契約の締結について(一般県道釜谷大須雄勝線伊勢畑道路改築工事)第二十五 議第百三十一号議案 工事請負契約の締結について(気仙沼漁港防潮堤等災害復旧及び新築工事)第二十六 議第百三十二号議案 工事請負契約の締結について(大島地区海岸護岸等災害復旧工事(その五))第二十七 議第百三十三号議案 工事請負契約の締結について(真野川等護岸等災害復旧工事(その二))第二十八 議第百三十四号議案 工事請負契約の締結について(吉田川堤防等改良工事)第二十九 議第百三十五号議案 工事請負契約の締結について(津谷川護岸等災害復旧工事(その四))第三十 議第百三十六号議案 工事請負契約の締結について(宮城県松島自然の家本館等災害復旧工事)第三十一 議第百三十七号議案 工事請負変更契約の締結について(主要地方道塩釜吉岡線落合橋橋梁修繕(上部工)工事)第三十二 議第百三十八号議案 工事請負変更契約の締結について(南北上運河等護岸等災害復旧工事(その二))第三十三 議第百三十九号議案 専決処分の承認を求めることについて(宮城県県税条例等の一部を改正する条例)第三十四 議第百四十号議案 専決処分の承認を求めることについて(平成三十年度宮城県一般会計補正予算)第三十五 報告第七十五号 平成三十年度宮城県歳出予算繰越使用について第三十六 報告第七十六号 専決処分の報告について(女川オフサイトセンター(仮称)災害復旧工事請負契約の変更)第三十七 報告第七十七号 専決処分の報告について(雄勝漁港等防潮堤等災害復旧工事請負契約の変更)第三十八 報告第七十八号 専決処分の報告について(気仙沼漁港防潮堤新築工事(その四)の請負契約の変更)第三十九 報告第七十九号 専決処分の報告について(一般国道三百九十八号相川一号橋(仮称)新設(上部工)工事の請負契約の変更)第四十 報告第八十号 専決処分の報告について(主要地方道塩釜亘理線亘理大橋橋梁耐震補強(下部工)工事(その四)の請負契約の変更)第四十一 報告第八十一号 専決処分の報告について(桜川護岸等災害復旧工事(その二)の請負契約の変更)第四十二 報告第八十二号 専決処分の報告について(水戸辺川等護岸等災害復旧工事請負契約の変更)第四十三 報告第八十三号 専決処分の報告について(花渕浜地区海岸護岸等災害復旧工事請負契約の変更)第四十四 報告第八十四号 専決処分の報告について(皿貝川等護岸等災害復旧工事請負契約の変更)第四十五 報告第八十五号 専決処分の報告について(大谷地区海岸等護岸等新設工事請負契約の変更)第四十六 報告第八十六号 専決処分の報告について(南貞山運河護岸等災害復旧工事(その九)の請負契約の変更)第四十七 報告第八十七号 専決処分の報告について(谷川地区海岸護岸等災害復旧工事請負契約の変更)第四十八 報告第八十八号 専決処分の報告について(和解及び損害賠償の額の決定)第四十九 報告第八十九号 専決処分の報告について(県営住宅明渡請求等に係る訴えの提起)第五十 報告第九十号 専決処分の報告について(交通事故に係る和解及び損害賠償の額の決定)-----------------------------------    会議に付した事件一 日程第一 会議録署名議員の指名二 日程第二 会期の決定三 日程第三 発議第三号議案四 日程第四~日程第五十 議第百十号議案ないし議第百四十号議案及び報告第七十五号ないし報告九十号----------------------------------- △開会(午後一時) ○議長(佐藤光樹君) 第三百六十八回宮城県議会を開会いたします。----------------------------------- △開議 ○議長(佐藤光樹君) これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。-----------------------------------会議録署名議員の指名 ○議長(佐藤光樹君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員に、一番大内真理君、二番角野達也君を指名いたします。----------------------------------- △議長発言(天皇陛下御即位祝意) ○議長(佐藤光樹君) ここに、謹んで一言申し上げます。 天皇陛下におかれましては、令和元年五月一日に御即位になられました。 天皇皇后両陛下におかれましては、東日本大震災の際に、避難所等を御訪問いただき、県民の心に寄り添ったいたわりと励ましの言葉を賜りました。 県民とともに謹んでお喜び申し上げますとともに、令和の世の安寧と皇室の弥栄を心からお祈り申し上げます。 また、上皇上皇后両陛下におかれましては、常に人々の安寧と幸せを願われ、本県にもたびたびの行幸啓を賜りました。 県民とともに衷心より感謝申し上げますとともに、末永くお健やかであらせられますことを心からお祈り申し上げます。----------------------------------- △諸報告 ○議長(佐藤光樹君) 御報告いたします。 先般の人事異動により新たに任命いたしました議会事務局職員を紹介いたします。    次長兼総務課長                小野寺明君    参事兼政務調査課長              二瓶克之君    議会事務局副参事兼総務課長補佐        山内好尋君    議事課長補佐                 二上秀幸君 以上で、紹介を終わります。 地方自治法第二百四十三条の三第二項の規定により、お手元に配布のとおり、宮城県土地開発公社等の平成三十年度事業報告書及び決算書並びに令和元年度事業計画書及び予算書の提出がありました。 附属機関の設置及び構成員の選任等の状況、鳴瀬川流域水循環計画第二期の策定、ものづくり産業の振興施策に関する平成三十年度事業の実施状況及び令和元年度の主な取組、平成三十年度多文化共生社会の形成の推進に関して講じた施策について、それぞれ提出がありました。 地方自治法第百二十一条の規定により、お手元に配布のとおり、議場出席者の通知がありました。 ここで、議場出席者中の新任者を御紹介いたします。    副知事                    遠藤信哉君    公営企業管理者                櫻井雅之君    総務部長                   江口哲郎君    震災復興企画部長              後藤康宏君    環境生活部長                 大森克之君    保健福祉部長                 伊藤哲也君    経済商工観光部長               鈴木秀人君    農政部長                   佐藤夏人君    水産林政部長                 小林徳光君    土木部長                   門脇雅之君    会計管理者出納局長             吉田 計君    総務部秘書課長                藤田信治君    総務部財政課長                小野寺邦貢君    教育委員会教育長               伊東昭代君    教育次長                   千葉 章君    選挙管理委員会事務局長            鈴木雄貴君    公安委員会委員長               庭野賀津子君    警察本部総務部長               青山達二君    労働委員会事務局長              山本雅伸君    監査委員事務局長               宮川耕一君 以上で、紹介を終わります。……………………………………………………………………………………………    議場出席者名簿               第三百六十八回県議会(令和元年六月定例会)    知事                     村井嘉浩    副知事                    佐野好昭    副知事                    遠藤信哉    公営企業管理者                櫻井雅之    総務部長                   江口哲郎    震災復興企画部長              後藤康宏    環境生活部長                 大森克之    保健福祉部長                 伊藤哲也    経済商工観光部長               鈴木秀人    農政部長                   佐藤夏人    水産林政部長                 小林徳光    土木部長                   門脇雅之    会計管理者出納局長             吉田 計    総務部秘書課長                藤田信治    総務部財政課長                小野寺邦貢  教育委員会    教育長                    伊東昭代    教育次長                   千葉 章  選挙管理委員会    委員長                    伊東則夫    事務局長                   鈴木雄貴  人事委員会    委員長                    千葉裕一    事務局長                   青木直之  公安委員会    委員長                    庭野賀津子    警察本部長                  松岡亮介    総務部長                   青山達二  労働委員会    事務局長                   山本雅伸  監査委員    委員                     成田由加里    事務局長                   宮川耕一----------------------------------- △会期の決定 ○議長(佐藤光樹君) 日程第二、会期の決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今回の会期は、本日から七月三日までの十七日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤光樹君) 御異議なしと認めます。 よって、会期は十七日間と決定いたしました。----------------------------------- △発議第三号議案 ○議長(佐藤光樹君) 日程第三、発議第三号議案、賀詞を議題といたします。……………………………………………………………………………………………発議第三号議案 賀詞 右の議案を別紙のとおり宮城県議会会議規則第十五条第一項の規定により提出します。  令和元年六月十七日    提出者  議員 石川光次郎    賛成者  議員 藤原のりすけ 遠藤いく子  庄子賢一            岸田清実   菅間 進   吉川寛康 宮城県議会議長 佐藤光樹殿……………………………………………………………………………………………    賀詞 天皇陛下におかせられましてはこの度風薫るよき日に御即位になりましたことはまことに慶賀に堪えないところであります 天皇皇后両陛下のいよいよの御清祥と令和の世の平和と繁栄をお祈り申し上げます ここに宮城県議会は県民を代表して謹んで慶祝の意を表します  令和元年 月 日                              宮城県議会…………………………………………………………………………………………… ○議長(佐藤光樹君) お諮りいたします。 ただいまの発議案については、提出者の説明及び委員会審査を省略することにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤光樹君) 御異議なしと認めます。 よって、さように決定いたしました。 これより、採決いたします。 本案を原案のとおり決することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(佐藤光樹君) 御異議なしと認めます。 よって、発議第三号議案は、原案のとおり可決されました。 この際、ただいま議決されました賀詞を朗読いたします。 ◎議会事務局議事課長佐々木康栄君) 御起立をお願いいたします。    〔全員起立・議長朗読〕
    議会事務局議事課長佐々木康栄君) 御着席願います。 ○議長(佐藤光樹君) 天皇陛下に対します賀詞の奉呈につきましては、議長に一任願いたいと思います。----------------------------------- △議第百十号議案ないし議第百四十号議案 △報告第七十五号ないし報告第九十号 ○議長(佐藤光樹君) 日程第四ないし日程第五十、議第百十号議案ないし議第百四十号議案及び報告第七十五号ないし報告第九十号を一括して議題といたします。 知事から提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。    〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 本日、ここに第三百六十八回宮城県議会が開会され、提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。 説明に先立ちまして、四月末の天皇陛下の御退位に伴い、先月一日に皇太子殿下が皇位を継承され、元号が令和に改められました。御即位なされた天皇陛下並びに皇后陛下におかれましては、皇太子、皇太子妃として、本県にたびたび行啓になられ、東日本大震災の発生後は、県民に心温まるいたわりと励ましのお言葉を賜りました。県民一同心よりお喜び申し上げますとともに、令和の御代の平安と皇室の弥栄をお祈り申し上げます。また、上皇上皇后両陛下におかれましては、常に我が国の発展と国民の幸せを願われ、特に災害が発生した際は多くの被災された方々に寄り添いながら御公務に当たられたことに深く感謝いたしますとともに、末永くお健やかにあらせられることを衷心より願う次第であります。 それでは、御説明いたします。 初めに、およそ三十年続きました平成が幕を閉じ、令和という元号のもと、新たな時代がスタートいたしました。平成を振り返りますと、世界的にも東西冷戦体制の終結や市場経済及び民主主義の世界化など、従来までの価値観や枠組みが劇的に変化した三十年でありました。我が国においては、戦後長らく続いた五十五年体制が崩壊し、政党間による本格的な政権交代が相次ぐとともに、旧態依然としたさまざまな制度に係る規制緩和や民営化の推進などの改革が進められた一方で、阪神・淡路大震災や東日本大震災を初めとする大きな自然災害が発生いたしました。 また、平成の始めにバブル経済による空前の好景気に沸いた我が国経済は、その後、数度の金融危機による低成長時代を経験することとなり、景気は徐々に回復傾向を歩みながらもデフレマインドから完全に脱却できない現在の状況に大きな影響を及ぼしているところであります。平成において、世界ではICT分野におけるイノベーションが加速度的に進んだことなどにより、我が国は世界経済の中で相対的地位を下げることとなったとの指摘も見られます。しかしながら、高い教育水準を背景とした人的資本の豊かさや、その独創性及び勤勉さにより、我が国が世界第三位の経済大国として引き続き世界経済を牽引していることは明らかであります。新しい令和という時代におきましても、経済のみならず、少子高齢化、環境問題、国際協力等への対応において、我が国は間違いなく重要な役割を担っていくとともに、本県もそれを力強く後押しできる存在でありたいと考えております。 新たな時代において、そして、東日本大震災を経験した本県にとって最も必要とされることは、競争・対立・摩擦型の構造ではなく、手を携え永続的に持続可能な社会を指向する共存・協働・融和の考え方であり、「誰一人取り残さない」社会の実現を掲げるSDGsの方向性は新時代の羅針盤になるものと考えられます。本県では残り二年の計画期間となった「宮城の将来ビジョン」及び「宮城県震災復興計画」の後継計画として、新たな総合計画の策定を進めているところであり、庁内にSDGs推進本部を設置するとともに、新計画においてSDGsの考え方を反映させ、本県が抱える諸課題の解決や持続可能な地域社会の実現を目指してまいります。 今議会は、新元号下での記念すべき最初の議会となります。創造的な復興の総仕上げはもとより、新たな時代を担う子供たちにすばらしいみやぎを引き継いでいくためにも、未来に向けた県民の皆様と心を寄せ合い全身全霊で各種施策に注力してまいりたいと考えておりますので、何とぞ議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 次に、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取り組み状況についてであります。被災された方々の住まいの整備につきましては、昨年度中に全ての災害公営住宅が完成し、防災集団移転促進事業も全地区で住宅等が建築できる状況となったところであります。先月には、名取市閖上地区でまち開きが行われ、新しい町並みの中に被災された方々の希望に満ちた晴れ晴れとした笑顔が多く見られたほか、山元町では震災で大きな被害を受けた役場庁舎の新築工事が完了し、防災体制の拠点となる新庁舎での業務が始まりました。また、四月には、地域の方々にとって半世紀に及ぶ悲願であった気仙沼大島大橋が開通し、大型連休期間を初め大勢の観光客が大島を訪れているとのことであり、このような被災地の明るい話題を耳にしますと、未曽有の大震災からの復旧・復興の着実な進捗を実感するところであります。 一方で、復興のステージが進展したことに伴い、被災地においてはより切実できめ細かに対応しなければならない課題が生じてきており、その状況も地域ごとにさまざまな差異が見受けられます。いまだに仮設住宅での暮らしを余儀なくされている方々へのケアはもちろんのこと、震災に起因するさまざまな悩みを抱える方々や新たな地域コミュニティーづくりに対する支援、産業・なりわいの再生に向け、売り上げや生産が震災前の状況に戻っていない方々への支援などについて、迅速な対応が求められている状況であります。 これらの課題に適切に対応するため、「未来への架け橋予算」と名づけました今年度予算を速やかに執行するとともに、例年にも増して私みずから被災地を訪ね、多くの方々の声に耳を傾けながら、地域の実情や要望を一つ一つ丁寧にくみ上げてまいりたいと考えております。その上で、残り二年を切った震災復興計画の最終ステージである発展期の二年目を全力で走り切り、創造的な復興の総仕上げを確かなものにしてまいりたいと決意を新たにしているところであります。 復興事業に対する手厚い国の支援策につきましては、来年度まで継続される見通しでありますが、復興・創生期間後の支援の方向性も含めた復興の基本的な考え方について、去る三月に「「復興・創生期間」における東日本大震災からの復興の基本方針」の変更が閣議決定されております。その内容は、これまで本県が被災市町とともに強く要望してきた項目についておおむね反映されており、また、政治の責任とリーダーシップのもと、省庁横断的な機能を有し復興の完遂を目指す復興庁の後継組織の設置も示されているところであります。本県としましては、今回の閣議決定の内容を評価しておりますが、復興・創生期間の終了後においても、特に被災された方々一人一人に対する手厚いソフト事業などにしっかりと対応していくためには、継続した財政支援が欠かせないものであり、引き続きさまざまな機会を捉えて、国に対する働きかけを積極的に行ってまいります。 各地で痛ましい事件が相次いでいる児童虐待の防止につきましては、その強化を図るための児童福祉法等の改正法が国会の審議を経て来年度以降施行される予定となっており、改正の内容としては、親権者によるしつけ目的での体罰の禁止が明記されるとともに、児童相談所の体制強化などが盛り込まれております。本県では、昨年七月に仙台市及び警察本部との三者間で児童虐待の防止強化のための情報共有に関する協定を締結し、相談事案に対する迅速で効果的な対応を図るため、児童相談所に警察官の配置を行い、警察との連携強化を進めているところであります。改正法の内容に沿って必要な対応を進めるほか、引き続き市町村等関係機関と連携しながら、児童虐待の防止に努めてまいります。 また、先月、滋賀県大津市において交通事故により多数の保育園児が死傷するいたたまれない事故が発生いたしました。現在、国において園児が散歩などで移動する経路の安全確保に向け、全国的な点検等に着手したところであり、本県でも国の動向を注視しながら各市町村教育委員会等と連携し対応してまいります。 間もなく民営化から三年が経過する仙台空港につきましては、昨年度の利用者数実績の速報値が、国内線・国際線の合計で三百六十一万人余りと二年連続で過去最高記録を更新いたしました。これは、フジドリームエアラインズの出雲線の開設や、タイガーエア台湾が台北線を増便したことなどによる効果があらわれたものと考えております。四月からは、ピーチ・アビエーションが台北線を週七往復に増便しているほか、エバー航空も来月から同様に毎日運航を開始し、また、十月にはタイ国際航空がバンコク線を再開する予定であることからも、今後、仙台空港利用者の更なる増加が期待されます。引き続き今年度予算に新たに計上した新規路線開設に対する助成制度等を活用しながら路線の誘致を進め、仙台空港の利便性を高めることにより、本県のみならず東北全体のインバウンド及びアウトバウンド拡大に努めてまいりたいと考えております。 観光振興につきましては、国の統計によれば、昨年における本県の延べ宿泊者数が過去最高となり、通年型観光キャンペーンを初めとする各種施策の効果もあらわれているものと認識しております。先月には、国民的アニメである「サザエさん」を活用した今年度の観光キャンペーンがスタートし、特に親子三世代・ファミリー層に対して効果的なPRができるものと大いに期待しているところであります。また、再来年度におきましては、関係機関の協力のもと、東北六県によるデスティネーションキャンペーンを半年にわたり実施することとしており、復興・創生期間の終了後において、六県の力を結集することにより東北全体の魅力を最大限発信し、国内外からの交流人口拡大を積極的に図ってまいりたいと考えております。 開催まで一年余りとなった東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会につきましては、今月初めに聖火リレールートとランナー募集の概要が大会組織委員会から発表されたほか、観客の案内等を行う本県の都市ボランティアの募集には、千三百人の募集定員を大きく上回る応募があり、県内におけるオリンピック競技開催への機運の高まりを大いに実感しております。また、先日、「ひとめぼれスタジアム宮城」におきましてサッカー日本代表の国際親善試合が開催され、三万八千人もの方々がオリンピックさながらの熱戦を間近で体感したところであり、引き続き大会に向けた準備を計画的に進めるほか、さまざまな機運醸成イベントを実施することにより、被災された方々を初め、より多くの県民が参加し復興の姿を広く発信できる「復興五輪」にふさわしい大会にしてまいりたいと考えております。 最近の景気動向につきましては、国が発表した四月の景気動向指数の基調判断が悪化に据え置かれ、二か月連続で景気が後退局面にある可能性が示されており、また、先月の月例経済報告によれば、景気は緩やかに回復しているものの、設備投資や生産について下方修正され、通商問題の動向や中国経済の先行きに留意する必要があるものとされております。本県におきましては、個人消費が緩やかに回復しているという見方がある一方で、県内企業の業況判断に慎重さが見受けられることから、今後の経済動向について細心の注意を払っていく必要があるものと考えております。 なお、今年度当初予算は、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取り組みに最大限配慮し、通年予算として年間所要額を計上したところであります。当面は現計予算の計画的かつ効率的な執行と歳入の確保に努めることとし、追加需要に対応する補正予算につきましては、復旧・復興事業の進捗状況や県税、地方交付税などの財源確保の状況を勘案しながら措置してまいりたいと考えております。 今回御審議をお願いいたします提出議案は、条例議案十五件、条例外議案十六件でありますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。 まず、条例議案でありますが、議第百十号議案、議第百十一号議案、議第百十八号議案及び議第百二十号議案は、消費税率の引上げ等に伴い各種使用料及び手数料等を改定しようとするもの、議第百十二号議案は、地方税法の改正等による特別法人事業税の創設に伴う法人事業税の税率の見直しなど県税条例等の一部を改正しようとするものであります。また、議第百十三号議案ないし議第百十五号議案は、過疎地域、離島振興対策実施地域及び原子力発電施設等立地地域における県税の課税免除等の適用期間を延長しようとするもの、議第百二十一号議案、議第百二十二号議案及び議第百二十四号議案は、東日本大震災により被害を受けた者が職業能力開発校、農業大学校及び県立学校に入学する際の入学金等の免除の期間を延長しようとするものであります。 次に、条例外議案でありますが、議第百二十五号議案及び議第百二十六号議案は、訴えの提起について、議第百二十九号議案及び議第百三十号議案は、工事委託契約の締結について、議第百三十一号議案ないし議第百三十六号議案は、工事請負契約の締結について、議第百三十七号議案及び議第百三十八号議案は、工事請負変更契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。また、議第百三十九号議案は、地方税法の改正に伴う県税条例等の一部改正について、議第百四十号議案は、平成三十年度宮城県一般会計予算の補正について、それぞれ専決処分を行いましたので、その承認をお願いしようとするものであります。 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。 ○議長(佐藤光樹君) ただいま議題となっております各号議案中、議第百二十九号議案ないし議第百三十三号議案、議第百三十五号議案、議第百三十六号議案及び議第百三十八号議案についての質疑に入ります。 質疑はありませんか。--質疑なしと認めます。 議第百二十九号議案ないし議第百三十三号議案、議第百三十五号議案、議第百三十六号議案及び議第百三十八号議案については、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。……………………………………………………………………………………………    議案付託表       第三百六十八回宮城県議会(六月定例会)令和元年六月十七日議案番号件名提出年月日委員会議第百二十九号議案工事委託契約の締結について(主要地方道築館登米線佐沼道路改築工事(その二))一・六・一七建設企業議第百三十号議案工事委託契約の締結について(一般県道釜谷大須雄勝線伊勢畑道路改築工事)同建設企業議第百三十一号議案工事請負契約の締結について(気仙沼漁港防潮堤等災害復旧及び新築工事)同環境生活農林水産議第百三十二号議案工事請負契約の締結について(大島地区海岸護岸等災害復旧工事(その五))同建設企業議第百三十三号議案工事請負契約の締結について(真野川等護岸等災害復旧工事(その二))同建設企業議第百三十五号議案工事請負契約の締結について(津谷川護岸等災害復旧工事(その四))同建設企業議第百三十六号議案工事請負契約の締結について(宮城県松島自然の家本館等災害復旧工事)同文教警察議第百三十八号議案工事請負変更契約の締結について(南北上運河等護岸等災害復旧工事(その二))同建設企業----------------------------------- △散会 ○議長(佐藤光樹君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 六月十八日の議事日程は、追って配布いたします。 本日は、これをもって散会いたします。    午後一時二十六分散会...