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  1. 青森県議会 2018-03-20
    平成30年農林水産委員会 本文 開催日: 2018-03-20


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ○開 始  午前11時 ◯岡元委員長  ただいまから農林水産委員会を開きます。  慣例により、会議の記録署名委員を指名いたします。山谷委員田中委員にお願いいたします。  本日の審査案件は、本会議から付託されました議案3件及び所管事項であります。  審査の順序は、初めに議案について、その後、所管事項について行います。  なお、本日は坂田農産園芸課長が都合により欠席しております。  それでは、提出議案について執行部の説明を求めます。──油川農林水産部長。 2 ◯油川農林水産部長  それでは、お手元の資料に基づきまして御説明いたします。  今定例会に提出されました諸議案のうち、予算特別委員会に付託されております議案と、既に議決いただきました補正予算に係る議案以外の農林水産部所管に係るものについて御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。  14ページをお開き願います。14ページの6行目でございます。  議案第42号「青森県営農大学校条例の一部を改正する条例案」は、営農大学校の寮について、希望入寮制とし、寮使用料を徴収するとともに、定員を改めるためのものであります。  議案第43号「青森県森林整備担い手対策基金条例の一部を改正する条例案」は、森林整備担い手育成確保に関する事業に要する経費の財源として、基金を処分することができることとするためのものであります。  議案第44号「青森県中山間地域ふるさと活性化基金条例の一部を改正する条例案」は、ふるさと活性化共同活動を支援するための事業に要する経費の財源として、基金を処分することができることとするためのものであります。  以上、農林水産部提出議案について、その内容を御説明申し上げましたが、詳細については御質問に応じて御説明いたしますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。 3 ◯岡元委員長
     ただいまの説明のありました議案に対して質疑を行います。  質疑は、議題外にわたらないように願います。  なお、答弁者は、挙手の上、「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。  質疑はありませんか。──安藤委員。 4 ◯安藤委員  議案第42号「青森県営農大学校条例の一部を改正する条例案」改正の経緯について。  今回の改正案では、営農大学校の寮について希望入寮制寮使用料を徴収するとし、質疑で明らかになったのは、その額が男子4,570円、女子3,160円ということでした。最初に、この提案に至る過程で行われてきた検討委員会についてお聞きします。青森県営農大学校グランドデザイン検討委員会の設置の趣旨及び構成員検討内容についてお伺いします。 5 ◯赤平構造政策課長  本検討委員会は、国際化や情報化の進展など、農業情勢の変化がございまして、6次産業化など新たなニーズといった、営農大学校をめぐる状況変化を踏まえまして、本県農業担い手育成機関である営農大学校の機能強化を図る検討を行うことを趣旨として、平成25年に設置されました。  その構成員は、八戸学院大学副学長の丹羽浩正氏を委員長とし、農業高校校長経験者、青森県農協中央会営農農政部長、若手の農業経営士、ViC・ウーマンの会会員、青森県行財政改革推進委員試験研究機関の有識者に県を含めた8名で構成してございます。  また、検討内容につきましては、1つ、教育目標となる育成すべき担い手、2つ、時代のニーズに即した学科編成や少子化を踏まえた定員数、3つ、寮制など学校運営のあり方、4つ、施設老朽化対策など施設整備方向性の4項目を検討課題に設定した上で、あわせて計4回委員会を開催し、10年程度先を見据えたグランドデザインとして取りまとめております。 6 ◯安藤委員  青森県営農大学校グランドデザイン検討委員会が答申した、青森県営農大学校グランドデザインの適正な定員数のところで、総枠の定員数を削減とあり、加えて、課程別に募集する人数を設定とありますが、現在は、課程別によらない一括募集方式なのか、それとも課程別に募集しているのか、について伺いたいと思います。 7 ◯赤平構造政策課長  現在は一括の募集となっております。 8 ◯安藤委員  現在70名の定員のわけですが、今回の提案は、その70名を幾つにするのか。そして、検討委員会で議論されている課程別募集一括募集方式かについて新しい方向性が出されているのでしょうか。 9 ◯赤平構造政策課長  まず、定員の70名につきましては、グランドデザインの中では、削減の方向を検討すべきというふうな意見になっています。それを受けた県のアクションプログラム、これは5年の計画ですけれども、その中で50名に削減するという方向を整理しています。  また、課程別の募集につきましては、畑作園芸課程、それから、畜産課程年次変動が大きいということで、課程別に募集した場合に、希望と実質のマッチングがあまりうまくいかないのではないかということで、まだ継続して検討している状況にございます。 10 ◯安藤委員  ということは、課程別募集に今後なり得るという含みもあるということでよろしいでしょうか。 11 ◯赤平構造政策課長  入校の動向を見て検討することになると考えております。 12 ◯安藤委員  農業県である青森県にとって、貴重な営農大学校の定数をこれまでの入校実績で50名に減らすというのは、これからより魅力的な学校に変えていこうというときに大変残念な気がします。全国の状況を見ても、群馬、静岡、愛知などは定数100名で、定数80名のところも5カ所あります。本県でも平成23年に49人、平成29年に43人入校していますので、いろいろ条件が今後変わることで、入学希望者がふえることも大いに考えられるのではないかという期待も込めてそう思うのですけれども、50名を超えるという状況も出てくる可能性もあるかと思うのですが、そうなりますと、試験で選別するということになるのですか。 13 ◯赤平構造政策課長  例えば、50名を超えて51名であったり52名であったりした場合、他県の動向を見ますと、定員の100%を若干上回る数で入校を認めている事例もございますので、そうした事例も参考にしながら検討することになると考えております。 14 ◯安藤委員  グランドデザインにおける寮制のあり方については、全寮制希望入寮制、または1年次の全寮制等について、引き続き検討というふうにされているのですが、今回の希望入寮制というふうに提案されているのですけれども、これは検討結果イコールではないわけですが、今回の希望入寮制に至った経緯の中で、部内でそういう提案になったという理解でよろしいのでしょうか。 15 ◯赤平構造政策課長  寮制のあり方につきましては、アクションプログラムにおいても引き続き検討するということで、具体的には、学生のニーズがどうなのかというものをアンケート調査を実施してございます。その結果を見ますと、まず、営農大学校の全寮制がネックになっているかどうかということで、10%の方が全寮制がちょっとネック、支障になっているということ。それから、どのような寮がよいと考えているかという設問に対しては、全体の58%が希望入寮制を希望しているということを踏まえて、希望入寮制という選択をしています。  あわせて、県南地域ニーズとして、通学を希望する学生もいたということも配慮しています。 16 ◯安藤委員  全国の農業大学校における寮使用料有料化の動向について伺いたいと思います。 17 ◯赤平構造政策課長  昨年6月に全国の農業大学校42校を調査しましたところ、36校が寮を設置しております。その36%に当たる13校が部屋代や修繕費などの寮使用料を徴収しているところでございます。  また、平成26年度以降に寮を新築または改修した12校のうち、66%に当たる8校が寮使用料を徴収しています。  なお、徴収することとした理由につきましては、寮の改修や希望入寮制の導入などを契機に検討し、受益者負担の考えから有料化したと聞いております。 18 ◯安藤委員  検討委員会の議事録を読ませていただいたのですけれども、この検討委員会の中では、寮有料化についての議論がなされていないように見受けられたのですが、この点についてはどうなのでしょうか。 19 ◯赤平構造政策課長  グランドデザインの検討は10年後を見据えた営農大学校の機能強化方向性ということで、具体的に、予算を伴って単年度、単年度で決めていくような件については、当初から想定していなかったことでして、大枠の方向性グランドデザインで示し、その後にアクションプログラムで実践に向けて取り組んでいくという整理になっています。 20 ◯安藤委員  もう一点、検討委員会の中で、寮の舎監についても置くべきではないかという議論がされているのですが、この点についての今後の方向性は、どのようになっているのでしょうか。 21 ◯赤平構造政策課長  寮の管理につきましては、今、警備員を配置しています。今後、希望入寮制に移行した場合の警備の問題、民間委託等も検討していくことになっております。 22 ◯安藤委員  今回の提案の希望入寮制については、時代の変化とか、それから、近くの方たちが自宅から通いたいという声があるということから、これはやむなしと思うのですけれども、現在、水光熱費4,300円、食費2万4,600円を徴収していることを考えますと、さらに部屋代、男子4,570円、女子3,160円を受益者負担という考え方で徴収するのは、教育を受ける若い方たちの立場からすると、厳しいのではないかなという思いに至っています。ですので、今回のこの提案については、反対をしたいと思っています。 23 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。──田中委員。 24 ◯田中委員  それでは、私からは議案第43号「青森県森林整備担い手対策基金条例の一部を改正する条例案」の改正内容についてお伺いしたいと思います。  林業の関係の質問は、今定例会一般質問でも多くの議員から質問が出ていたわけでございます。青森という本県の名前から、やはり青い森ということで、林業に対しては大切な県の基幹産業であるということを私も認識しておりますが、今回、この条例の改正の内容を我が会派の山田議員からも質疑で話が出ておりましたけれども、基金の運用益が5年前に比べて約1,000万円減少しているというお話で、この運用益のみで必要な対策はできないということで、今回、基金を取り崩し処分できるようにする条例の改正案になったということだと思いますが、この辺でもう少し詳しく、細かく聞いていきたいと思います。  まず、林業就業者というのは、現場でどのような作業に従事しているのか、お伺いしたいと思います。 25 ◯杉山林政課長  林業の作業は、主に育成と収穫の2つに分けられ、育成作業としては、杉などの苗木の植栽に始まり、植栽から5年程度を目途として行う下草刈り、侵入した雑木を除去する除伐、成長した木の枯れ枝等を切り落とす枝打ちなど、刈払い機やノコギリを用いた人力作業が主体となっています。  一方、搬出間伐や主伐などの収穫作業としては、チェーンソーによる伐倒や伐倒後の枝払い、丸太を決まった寸法に切る玉切のほか、木材の運搬や作業道の新設等があります。  これらの作業は、いずれも体力を要し、急傾斜地などの不安定な足場で重量のある丸太を取り扱うなどの環境で行われてきましたが、近年は高性能林業機械の導入などにより、本県の労働災害発生件数は減少しており、20年前の平成7年と比較すると、約4分の1となっています。 26 ◯田中委員  今、御答弁いただいた、育成と収穫という大きな2つ、私も山で木を切った、チェーンソーで木を切った経験があるものですからよくわかるのですけれども、すごく丸太も大きくて、それを人力で運ぶというのは本当に大変だなというところを理解して、本当に体力勝負だと思います。近年、高性能の林業機械ということで作業も20年前に比べて、けがしたりするのも4分の1になっているというお話でございました。高性能林業機械はどのような種類で、何台ぐらいあるのか、もしわかればお聞かせいただければと思います。 27 ◯杉山林政課長  本県に導入されている高性能林業機械ですけれども、プロセッサハーベスタフォワーダスイングヤーダなどがありまして、例えば、プロセッサは枝払い、玉切を行うもので、この台数が最も多くて53台となっております。ハーベスタは、最初に立っている木を機械が伐倒しまして、それを枝払い、玉切するという機械で、それが48台です。フォワーダは、丸太を積み込んで運搬する機械、それが42台、あと、特徴的なのはスイングヤーダで、これが伐採した丸太をワイヤーロープで引っ張ってくる機械です。これが9台で、トータルすると台数が、平成27年度末で約230台となっております。多いのはプロセッサハーベスタフォワーダで、この3種類が全体の約6割を占めている状態です。 28 ◯田中委員  そんなすばらしい機械があるというのを今、初めて知ったわけでございますが、ハーベスタですか、木を倒してくれる機械とか、プロセッサは輪切りに、丸太にしてくれるような機械、やはりそういうものがあると、非常に林業もある意味、楽になるというか、すごくやりやすくなるのかなというのを今聞いて、そういう機械がどんどんもっと普及していけばいいのかなと感じておりました。  そういう意味でも、本県における新規就業者数の動向というか、今の話を聞くと、何かもう少しふえてくるのかなという感じも受けるのですけれども、その新規就業者の動向と確保の目標とか、県はどのように考えているかお伺いします。 29 ◯杉山林政課長  本県の新規就業者数は、国の緑の雇用事業で行う研修等の実績や、県が行った事業体への聞き取り調査の結果によりますと、直近3カ年平均で64人が就業しましたが、そのうち定着した者が46名、定着率は72%となっています。  一方、昨年8月に策定しました「青森県林業労働力の確保の促進に関する基本計画」において、県では、今後見込まれる65歳以上の高齢者の離職を初め、伐採・再造林の事業量の増加、高性能林業機械の導入による労働強度の軽減などの要素を総合的に勘案しまして、向こう5年間で約280人、年平均で56人を確保することとしておりまして、現在の定着者数からさらに10人程度の上積みが必要と考えています。 30 ◯田中委員  今、御答弁いただいた緑の雇用事業とか、64人で残ったのが46人、72%ということでした。私は結構、ふえているのかなという感じを受けておりまして、さらに、目標として56人、あと10人くらい毎年ふやしていきたいという思いのようですので、ぜひ頑張っていただければなと思いますが、新規就業者の確保に向けた県の取り組みは、どのようなものになっているのかお伺いしたいと思います。 31 ◯杉山林政課長
     県では、青森県林業労働力の確保の促進に関する基本計画に基づき、労働環境を改善するとともに、林業の魅力を発信し、「きつい、汚い、危険」といったいわゆる3Kのイメージを払拭して、新規就業者の確保を図っていくこととしています。  具体的には、労働災害未然防止対策として、チェーンソーの接触による損傷を防ぐ「防護ズボン」の普及・定着を支援するとともに、福利厚生の充実に向けた退職金制度への加入促進労働負担を軽減する高性能林業機械の導入の推進など、就業者が将来に希望を持ち、安全で安心して働くことができる職場環境の整備を図っているところです。  今後はこれらの取り組みに加え、林業の魅力を発信するため、昨年8月に結成された「林業女子会」と連携しながら、一般の方々に対し、高性能林業機械による作業の安全性のPRや、高校生・大学生等に対しては伐採作業等の「しごと体験」を開催し、若者の就業意欲の喚起を図っていくこととしています。  さらには、林業に興味を示す若者に対する支援として、高校生や林業事業体を対象にアンケート調査を実施し、就業に対するニーズや、求める人材などの意向を把握するとともに、他県で取り組まれている林業大学校等の詳細を調査し、本県での導入について検討することとしています。 32 ◯田中委員  3Kと言われている仕事だということでございますけれども、その中でも、退職金があるような制度だったり、けが防止に努めている、そういうところが新たにやってみたいなと、新規で林業をやってみたいなという人たちの後押しになるのかなと、今、お話を聞いておりました。そして、今のお話ですと、林業大学校等他県の取り組みを研究しながらということでございましたけれども、他県における林業大学校等取り組み状況は今、どのようになっているか把握していればお知らせいただきたいと思います。 33 ◯杉山林政課長  他県の林業大学校の状況ということで、林業大学校そのものは就業前に林業に関する知識、技術を習得するということを目的に、各県で設立されておりまして、今のところ17府県で実施されております。この林業大学校等については、就業学校形式と、2年制または1年制の研修受講形式がありまして、東北においては、3県で設立されております。この中で、例えば秋田県では、2年制の研修受講形式のもので、27年度からやっております。山形県の場合は、2年制の専修学校で28年度から、岩手県が1年制の研修受講形式のもので、29年度から実施されている状況であります。 34 ◯田中委員  やはり各県それぞれ研修受講であったり、専修学校であったりという形で取り組んでいるようですが、林業のことを今のように、最新技術がどんどん進んでいるよということをもっともっと宣伝していくことが新規就業につながっていくのだろうなということを切に思いますので、ぜひ頑張っていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、議案第44号「青森県中山間地域ふるさと活性化基金条例の一部を改正する条例案」の改正内容についてお伺いしたいと思います。  こちらはまず、これまでの運用状況と現在の基金残高についてお知らせいただきたいと思います。 35 ◯野中農村整備課長  青森県中山間地域ふるさと活性化基金については、平成5年度から平成12年度にかけて7億5,000万円を造成し、その後、平成23年度までは年間の運用益が約1,100万円で推移していましたが、金利の低下に伴い減少し、現在は約750万円となっています。  また、現在の基金残高は、基金元本7億5,000万円にこれまでの運用益の執行残、約1,000万円を加え、約7億6,000万円となっています。 36 ◯田中委員  先ほどの条例案と同じく、運用益が大分減ってきているということで、事業としてもこれから基金を取り崩していかなければならないという同じような案件だなと思って見ております。今回、質疑の中で、基金を活用した具体例として、八戸市南郷区の「山の楽校運営協議会」の取り組みについて説明がありました。私も地元でもありまして、何回も山の楽校に行っているのですけれども、ヒマワリ畑、そこで愛を叫ぶというイベントをやったりして、それで結婚したという話もあったりして、今回のこの事業をやることによって婚活にもつながっているのかなみたいな感じで、すごくいい取り組みだなと思って聞いておりました。私としても感謝を持って説明を聞いていたところですけれども、ほかにどんなことをやっているのか、取り組みがあったらお知らせいただきたいと思います。 37 ◯野中農村整備課長  基金を活用した取り組み数は、これまで141の団体によるものがあり、このうち、3月13日の質疑において、山田議員の質問に対して具体例として紹介した、八戸市南郷区の「山の楽校運営協議会」の活動のほかに、同じ八戸市の「島守田園空間博物館運営協議会」や「がんじゃ里山の会」などの特徴的な取り組みがあります。  「島守田園空間博物館運営協議会」では、島守のおいしい湧水とブルーベリーやリンゴ、ハーブなどの地元農産物を活用した特産品づくりに取り組んでおり、今年度、特産品として試作したワッフルやハーブティーの試食を兼ねた交流イベントを実施し、約450名が来場しています。  また、「がんじゃ里山の会」では、地域の方々が取り組む水稲の無農薬栽培や冬期湛水の作業に参加し、ホタルの生息場所や里山の保全活動を行っています。また、ホタルや星空の観察会、里山ウォーキング等には約800名を動員するなど、都市と農村の交流にも貢献しています。 38 ◯田中委員  今、島守であるとか、がんじゃであるとかの話が出ておりました。実は、がんじゃは小さいころ、うちの母の実家がそちらのほうだったので、湧き水があって本当にすごく水がきれいなところだなと。そこの水を今でも引いて飲んでいるという地域があるのですけれども、そういう意味では、きれいな水でホタルが生息できる場所があると、子供たちの教育にも、それから、大人のデートコースにもなったりするという、そういうものがもっともっとふえると、心の癒しというか、そういうことにすごくいいのかなということを思っておりましたので、今後ともしっかりと取り組んでいただいて、頑張っていただければなと思います。 39 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。  [「なし」と呼ぶ者あり]  ないようでありますから、これをもって質疑を終わります。  これより議案の採決をいたします。  議案第42号の原案に賛成の方は御起立を願います。  [賛成者起立]  起立多数であります。  よって、原案は可決されました。  次に、議案第43号、議案第44号、以上2件の原案に賛成の方は御起立を願います。  [賛成者起立]  起立総員であります。  よって、原案は可決されました。  次に、執行部から報告事項があります。──油川農林水産部長。 40 ◯油川農林水産部長  それでは、農林水産物の販売状況等について御報告いたします。  県産農産物の販売動向について。  野菜です。ナガイモの価格は324円で、前年比67%、過去5カ年平均比では89%となっており、市場全体の入荷量が多かったことから平年に比べて大幅な安値となっております。  ニンニクの価格は1,753円で、前年比106%、過去5カ年平均比では127%となっており、市場全体の入荷量は前年並みだったものの、本県産への引き合いが強かったことから、依然として平年に比べて大幅な高値傾向が続いております。  ゴボウの価格は374円で、前年比101%、過去5カ年平均比では136%となっており、市場全体の入荷量が少なかったことから、平年に比べて大幅な高値となっております。  リンゴです。リンゴの価格は324円で、前年比120%、過去5カ年平均比では115%となっており、入荷量が少なかったことから、平年に比べて大幅な高値となっております。  子牛です。黒毛和種の1頭当たりの平均取引価格は75万1,000円で、前年比95%、過去5カ年平均比では121%となっており、依然として子牛不足の影響により大幅な高値傾向が続いております。  最近の漁模様等についてです。  沿岸水温です。平均水温は4度から7度台で、日本海、津軽海峡でやや低目、陸奥湾と太平洋で平年並みとなっており、全地点での平年差の平均はマイナス0.5度となっております。  主要漁獲物の状況です。  スルメイカは、県全域の大宗を占める太平洋において、過去5カ年平均比では136%で好調となっております。  ヤリイカは、県全域の4割を占める日本海において、過去5カ年平均比24%で極端な低調、約6割を占める太平洋において、過去5カ年平均比89%で平年並みとなっております。  マダラは、県全域の約9割を占める太平洋において、過去5カ年平均比24%、約1割の日本海において、過去5カ年平均比39%で、ともに極端な低調となっております。  ウスメバルは、県全域の約5割を占める日本海において、過去5カ年平均比89%、約2割の津軽海峡において、過去5カ年平均比91%で、ともに平均並み、約3割の太平洋において、過去5カ年平均比157%で好調となっております。  アブラツノザメは、県全域の大宗を占める日本海において、過去5カ年平均比56%で低調となっています。  陸奥湾のホタテガイ養殖です。  3月上旬に実施した成熟度調査の結果、水温が低かった影響で産卵が停滞しています。今後、水温の上昇に伴い産卵が進むものの、親貝数は例年より少なく、ラーバ出現数も少ないことが想定されるため、採苗器を多めに準備するよう指導いたします。  それと、4月から半成貝として出荷される平成29年産貝は、昨年秋の調査において、しけ等により貝同士が衝突し、損傷したものの割合が平年より高かったものの、現地点の成長は良好で、へい死も少ない状況であることから、引き続き養殖施設の安定化に努めるよう指導いたします。 41 ◯岡元委員長  ただいまの報告事項及び所管事項について質疑を行います。  質疑は議題外にわたらないように願います。  なお、答弁者は挙手の上、「委員長」と呼び、次に職名を言って発言を求めてください。  質疑はありませんか。──安藤委員。 42 ◯安藤委員  それでは、特定付託案件2件、伺います。  1点目は、主要農作物種子法の廃止についてです。これまでの種子法に基づき、国や都道府県には農業試験場などが置かれ、地域の気候や土壌に合った、育てやすくおいしい品種開発や奨励品種の指定、普及が進められてきました。種子法が廃止されれば、これまで行政が担ってきた育種事業への補助金がカットされ、体制が縮小され、基礎研究が後退するのではないかとの懸念の声が上がっています。  そこで、主要農作物種子法が廃止となる4月以降、種子の生産体制はどのようになるのかお伺いします。 43 ◯田中農商工連携推進監  県では、同法が廃止となった後も、生産者が混乱なく農作物を生産できることが必要であると考えております。このため、これまでの体制を維持する旨を規定する青森県主要農作物種子基本要綱等について、平成30年4月1日付で制定するための準備を進めております。  具体的には、この基本要綱等に基づき、奨励品種等の種子について、原則として、県産業技術センターが種子の元となる原種や原原種を生産し、その後、県内の採種組合が原種を用いて種子を生産することとなります。  また、その種子については、県や産技センターが発芽率など必要な品質が確保されているかを確認した後に、農協等を経由して生産者に届ける体制を維持することとしております。 44 ◯安藤委員  来年度の県の種子生産関連予算の確保状況についてお伺いします。 45 ◯田中農商工連携推進監  県では、来年度の種子生産関連予算として、前年並みの約920万円を確保することとしております。その内訳は、奨励品種決定調査や原種・原原種の生産を担う県産業技術センター分として約880万円、種子の検査や指導を行う県の分として約40万円となっております。  また、国は、種子法廃止後も都道府県が従前と同様に事務を実施することから、引き続き、地方交付税措置を講じることとしております。 46 ◯安藤委員  今、920万円という答弁だったのですが、この額は、前年度に比較するとどうなのでしょうか。 47 ◯田中農商工連携推進監  前年度同様で、大体この額で推移しています。 48 ◯安藤委員  来年度以降、主要農作物種子の適正価格は維持されるのかどうかお伺いします。 49 ◯田中農商工連携推進監  県は、主要農作物の種子に関して、引き続き、これまでの体制を継続することとしておりまして、今後も、良質な種子の安定生産が確保されることから、適正価格が維持されるものと考えております。
    50 ◯安藤委員  種子法廃止における課題と、その対応についてお伺いします。 51 ◯田中農商工連携推進監  農業競争力強化支援法では、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で、必要な事業環境の整備のため、「国は、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること」とされております。  このため、県では、民間事業者への知見の提供に当たっては、県及び生産者にとって不利とならないよう、民間事業者の開発等の考え方を確認した上で、必要に応じて共同研究等の契約を結ぶなど、当事者である県産業技術センターを指導しながら、適切に対応していくこととしております。 52 ◯安藤委員  民間事業者への知見の提供ということですので、その辺が、どう食い込まれていくことを阻止できるのかなという危惧を感じます。  アメリカ、メキシコなどでは、多くの中小種子会社がモンサントなど巨大な多国籍企業によって次々に囲い込まれています。日本でも公的な育種事業を支える種子法がなくなれば、巨大多国籍企業などにとってかわられる恐れがあります。これらの多国籍企業は、遺伝子組み換えGM種子の開発企業でもあり、大豆は既に世界の作付面積の8割がGMで占められています。GMの安全性は証明されていないのです。  今回の種子法廃止は、生産から流通まで企業に開放しようという流れの中で行われたものと考えます。青森県がこれまで果たしてきた品種開発、奨励品種の普及拡大に今後も尽力していただくように要望いたします。  次の質問です。  後山地区に係る環境公共の取り組みについて。平成20年度、15の環境公共モデル地区の1つとされ、進められてきた後山地区ため池等整備事業里地里山田園保全再生事業が26年度に完了されたとされているものの、計画や工事の手法に問題はなかったのか疑問が残ります。当初、ホタル池の予定地であったものの、規模縮小で投げられた隣地は、地権者の要望に沿って耕作できる土地に整備されたものの、対処が不徹底だといまだに要望が出されています。下流の田に水が行かなくなり、水田をあきらめた農家があるという話や、残土は埋められ、整地されたものの、作物は植えられる状態ではないと困っている人がいるという話が聞こえてきます。お上のしたことに逆らえないという思いの人たちがいるのが実態です。  そこで改めて、何点か質問します。平成20年度に県が策定した環境公共アクションプランにおいて、後山地区をモデル地区の実践事例に選定した理由についてお伺いします。 53 ◯野中農村整備課長  環境公共アクションプランは、地域力の再生、農・林・水の連携、環境の保全・再生といった3つの実施目標の達成に向けて、環境公共の構想、計画、実施の各段階で関係者が取り組むべき内容を示しております。  後山地区は、環境公共の実施に対する地域の熱意が特に高かったことや、町内会長が率先して地域の子供たちを巻き込み、地区の将来像を検討するためのお宝探し等のワークショップや生き物調査を実施するなど、構想段階での取り組みが他地区のモデルとなるものだったことから、実践事例に選定したものです。 54 ◯安藤委員  この地域は熱意が高い地域だというお話だったのですが、平成20年8月に行われているワークショップで、ため池の歴史を講演している石岡清雄さんという元坂本後山ため池管理者の方がおいでになるのですが、昭和46年から平成11年までに地域林業振興などの県褒賞や林野長官賞など十数回も受賞されている方だそうです。こういう方の存在もモデル地区に選定された理由の一つになったのではないかと思います。  この石岡清雄さんの土地は、結果、契約も交わさず、掘り乱されてしまいました。長い間、ため池のすぐ下で田を耕し、下流の田に水が行くように水路の保全に力を尽くしてきたといいます。長く築き上げた努力が、今回のホタル池事業で水路が台なしになった部分もあるといいます。既に平成26年に故人となってしまいましたので、もし生きておられたら、現地を見て歩き、山ほど言いたいことがあったのではないかと考えてしまいます。後継人が父親の思いに立っていろいろ頑張る気持ちがよくわかります。  先ほどワークショップの中で、地元が大変熱意のある取り組みをされたということですけれども、そのワークショップに至る前に、平成20年6月30日に行っている地元説明会で、主な地元の意見には、ため池受益農家だけが関係すればよい、なぜ後山ため池で環境公共をしなければならないのか、協力したいが予算がないと動けないなど、自分たちからの要望で生まれたとは思えない記述が並んでいます。  そこで確認したいのですが、ホタル池をため池工事と一体に進めるというモデル構想は、どのように生まれたのか伺いたいと思います。 55 ◯野中農村整備課長  ため池の整備とホタル池の整備は、地元からの要望で行っていると認識しております。 56 ◯安藤委員  地元の要望という答弁ですが、後山環境公共推進協議会の代表、小沢町会長の石岡敏男さんという方がいらっしゃいます。地元の代表であるわけです。この方に直接お話を聞く機会を得ました。ホタル池については、このように言っています。ホタル池については、地元からつくってくれと頼んだのではない。県からため池工事と一緒にやるよう頼まれた。そして、当初、地元負担の話は一切なく、負担金の話が出てから出す金はないとなり、多面的機能支払交付金から捻出することになった。このように、私からすれば大変ショックな証言を得ました。ですから、地元の強い要望からホタル池の構想が生まれたのではなく、県からの働きかけ、悪く言えば、ホタル池環境公共事業のやらせだったのではないかと思うわけですが、この点について、地元の方の声も踏まえて、どのように認識するでしょうか。 57 ◯野中農村整備課長  石岡敏男さんの御発言として、今、委員から御紹介あった内容については、我々は認識しておりません。我々は石岡敏男さんからの要請を受けて整備をしたと認識しております。  また、平成29年7月、昨年の7月ですけれども、ホタルの鑑賞会、観察会を地元で開催していまして、約200名の方々が集まって大変喜ばれたと伺っておりますので、県主導で地元の要望がなかったものをつくったという認識はございません。 58 ◯安藤委員  結果、できたものをどのように生かしていくか、学校のPTAの方たちが中心になって、そのホタル池で鑑賞会をするということはよいことだと思います。せっかくつくった公共事業ですので、その取り組みはもちろん了とするものですけれども、一番最初の出だしのところで、ぜひホタル池をという強い要望を地元から出したのではないというその証言は大変重いものがあると思います。  それで、当初はこの事業は1,600万円の事業構想だったわけですが、結果は500万円の縮小された事業になったわけですが、この1,600万円の構想を立ち上げたときに、地元の負担があるということは一切説明はなかったということも証言しておりました。そういう事情の中で、地元負担をどうしても出さなければならないということになって、1,600万円の事業の地元負担は1割ですので、とてもできないという話になっていったという経緯があるわけですけれども、その一番最初の段階で、地元に懇切丁寧に地元負担があるのだという話をしなかったのはなぜなのでしょうか。 59 ◯野中農村整備課長  当時、地元負担の説明をしていないとは認識しておりません。平成24年10月2日、安藤委員のところに当時の農村整備課の職員が呼ばれて、ホタル池の整備について御説明を申し上げています。その時点でも地元負担について委員に説明しておりますし、当時、地元負担について、市役所が全額負担してもらえないかという地元の要望があって、それについて御相談があったというふうに受けておりますので、地元が地元負担について認識していなかったとは我々は考えておりません。 60 ◯安藤委員  最初の段階のところで、県と地元の受けた側に少しギャップがあるのかなと思います。この後山地区の構想が、アクションプランのモデル地区として非常に大きな位置を占めて開設されているわけです。最初の1,600万円の構想について、第2弾のアクションプランにもそのまま載っているわけですが、モデル地区の一つとして、どうしても後山の一番最初の大きな1,600万円のモデル事業の構想がアクションプランに載せるために必要だったのではないかと勘繰ってしまうわけですが、もしそうでないのであれば、平成26年2月に第2弾のアクションプランが出ているのですが、この段階で、もう既に縮小せざるを得ないという事態がわかっていたと思うので、縮小されたプラン、構想を載せるべきではなかったかなと思うのですが、その辺についてはどのように考えていますか。 61 ◯野中農村整備課長  先ほども御説明をいたしましたけれども、後山地区は地元の熱意が特に高かったことから、モデル地区として実践事例に選定しております。平成26年のプランの改定の際に、計画が小さくなったものをどうして反映しなかったかについては、現時点で私は手元に資料がないのでお答えできません。 62 ◯安藤委員  同じくモデル地区になっています岩木川左岸第3期排水路整備工事に関連した環境公共活動も県行政がセットで持ち込んだもので、こちらも多面的機能支払交付金を扱っている代表者を協議会会長に据えています。取り組み内容は、全て持ち込まれた、いわゆるやらせだったのではないかという情報も入ってきています。こういうことも踏まえると、今後、環境公共事業そのものをしっかりと検証する必要があるのではないかと感じております。  次の質問ですけれども、平成26年度に県が実施した後山地区ホタル池整備工事及び小栗山地区農道整備工事について、工事内容と工期、受注業者が同一であったのかお伺いします。 63 ◯野中農村整備課長  後山地区ホタル池整備工事は、ビオトープ池造成のほか、駐車場整備や転落防止柵の設置を行ったもので、工期は、平成26年10月16日から平成26年12月10日までとなっています。  また、小栗山地区農道整備工事は、農道の盛土のほか、側溝等の整備を行ったもので、工期は、平成26年7月2日から平成26年12月19日までとなっており、2件の工事は同一の業者が施工しています。 64 ◯安藤委員  受注業者が一緒であるわけですが、工事開始時期は少しずれるのですが、ほぼ工期が重なっています。このように、両方それぞれ大事な工事だと思うのですが、比較的近くの工事ではあるわけですが、同時期に同じ受注業者に依頼したということに何か意図があるのでしょうか。 65 ◯野中農村整備課長  同時期に同じ業者が近いところで工事をすることについては、特に問題がないものと考えております。こちら、ビオトープの池の工事につきましては、当初、競争入札を行おうとしましたけれども、応札の予定企業が1社しかなかったため、この後、県の規定に基づいて、2社から見積りを取って安いほうに工事を任せたという経緯がありますので、特に両方の工事を特定の企業に任せるというような行為はなかったと認識しております。 66 ◯安藤委員  正式なルートのもとで受注をしたということと理解しました。  もう一点の質問ですが、後山地区ホタル池整備工事の完成日と検査日についてお伺いします。 67 ◯野中農村整備課長  後山地区ホタル池整備工事は、平成26年12月10日に完成し、12月26日に検査が実施されています。 68 ◯安藤委員  完成が12月10日で、検査日が12月26日ということですが、この年は非常に雪が多かったときなのですが、積雪の中で、雪に覆われた現場の検査は、素人から考えると、雪に埋もれた現場をどのように検査を受けたのかなという疑問を持ったものですから伺いました。この積雪との関係での検査については、きちんと正常に検査を受けられたと理解してよろしいのでしょうか。 69 ◯野中農村整備課長  県検査の検査調書を見ますと、検査意見として、「契約書及び設計図書に基づいて施工されており、完成と認める」となっております。また、出来形総括票、こちらの摘要のところを見ますと、「積雪により施工検査資料等で確認」となっておりますので、そういった形で確認をした上で適切に完成が認められたものと考えております。 70 ◯安藤委員  現場が見れなかったところについては資料に基づいてということだったのでしょうか。完成日以降、追加の工事はなされているでしょうか。 71 ◯野中農村整備課長  手元に資料がないのでお答えできません。ただ、一般的には、完成を認められておりますので、それで基本的には完成しているものと考えます。 72 ◯安藤委員  水が少し漏れて隣地に流れていくという事態がありまして、たしか追加工事がなされたと私は理解しているのですが、確認をしていただければと思いますが、委員長、いかがでしょうか。 73 ◯岡元委員長  資料が今、手元にないということでしたので。 74 ◯安藤委員  それでは、確証を持ったものではないのですけれども、もし追加の工事がなされたということであれば、当初の設計に問題があったと言わざるを得ないし、あるいは、設計どおりに業者が工事をしなかったということもあり得ると考えなければならないと思います。ぜひこの追加工事の点については、今、この時点で確認ができませんので、あとで資料に基づいてお答えいただければと思います。  後山地区の問題は、この委員会でも何度か質問させていただきましたが、やはりこの後山地区の事例をしっかりと検証していただいて、今後の環境公共事業にしっかりと生かしていただきたいと思っています。環境を考慮した工事ということですが、特に地元の熱意が高かったという話が何度かありましたけれども、結果、自分の農地が大変になっているというところも実際にあるわけで、環境を十分考慮しなければならないということを考えると、そういう方たちが生まれているということにしっかりと着目していただきたいなと思います。ぜひすっきりと環境公共事業というものが誰にも喜ばれるような事業となるようきちんと検証していただくようにお願いして質問を終わります。 75 ◯岡元委員長  午さんのため暫時休憩いたします。なお、再開は午後1時といたします。 ○休 憩  午後 0時 6分 ○再 開  午後 1時 76 ◯岡元委員長
     休憩前に引き続き、委員会を開きます。  質疑を続行いたします。  野中農村整備課長から、先ほどの安藤委員の質疑に対する答弁の申し出がありますので、許可いたします。 77 ◯野中農村整備課長  平成26年度の後山地区ホタル池整備工事の追加工事はあるかについてお答えいたします。  平成26年度の後山地区ホタル池整備工事は、先ほど申し上げたとおり、平成26年度の12月10日に設計書どおり完成し、同年12月26日に検査を受け、完成と認められています。  その後、ホタル池下流側の土地に設計時は想定していない漏水が確認されたことから、平成28年度に排水対策の工事を行っております。 78 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。──田中委員。 79 ◯田中委員  昨日、ある会合に出席したのですけれども、司会者から「本日は、ミズダコの解体ショーです」というアナウンスがあったのです。ミズダコの解体ショーと初めて聞いて、マグロやヒラメは、よく解体ショーは会合であるのですけど、ミズダコの解体ショーって何だって、正直びっくりしました。ほかの関係の人たちもいっぱい来場していて、みんなで「ミズダコの解体ショーって何だ? 初めて聞いた」というので本当に盛り上がったのですけれども、司会者が、「きょうは県の職員に来ていただいて、解体をします」と。来ていたのが水産振興課の企画・普及グループの油野さんと大澤さんというお二人で、でっかい、まだ生きている、動いているタコの解体が始まったのですけれども、そのお二人にタコをいただきにあがりながら話を聞いたら、「青森の肴オーセンティック事業」による県産水産物の消費拡大という事業の一環で来ているという話でした。  少しピンと来なかったので、この事業が消費拡大に向けて、どのように県内外で行われているか、その取り組み状況と、きのうは大変評判がよかったのですけれども、その評価というか、皆さんどういう反応があったか、もしわかればお聞かせいただきたいと思います。 80 ◯松坂水産振興課長  県では、県産水産物の販売促進を図るため、今年度から漁業者による消費者へのおいしい食べ方などのPR販売や、県職員による魚介類の解体や相性のよい県産品を組み合わせた宣伝活動に取り組んでいます。具体的には、県内量販店に行きまして、昨年の6月以降、毎月1回、県内各地のさまざまな魚介類や水産加工品等を漁業者が直接販売し、ほぼ時間内に完売しており、消費者からは新鮮でおいしいといった声も聞かれるなど、成果を上げているところでございます。  また、県内はもとより神戸市や首都圏などで開催されます「青森県フェア」、また、県産酒のイベント等におきまして、職員みずからがクロマグロやヒラメなどの解体と試食提供を行い、県産水産物の魅力を効果的に発信し、好評を得ています。  県としましては、来年度も引き続きこれらの取り組みを行うほか、この取り組みが一過性で終わることのないよう、関係者とその後の継続に向けた協議を進めていきたいと考えております。 81 ◯田中委員  本当にきのうはすごく盛り上がっていましたし、みんなで驚いていましたし、こんなものがあるのだと。しかも、県職員が来てさばくということで、私、立場を隠して参加していたのですけれども、すぐ私のところに話を聞きにきたりして、こんなのやってるんだね、すごくいいねなどという話が出ていました。そういう意味では、担当されていたお二人にお疲れさまということもありますし、もっともっと県産品をいろいろな地域にこういう形で宣伝していくというのはすごくいいことだと思いますので、ますますこういう事業を広めて、一過性にならないように、継続してどんどん続けていただきますようにお願い申し上げたいと思います。 82 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。──清水委員。 83 ◯清水委員  先般の一般質問で、我が会派の田中順造議員が、県南地域でも作付できる良食味、高品質な水稲品種の導入に向けた取り組みについて取り上げましたけれども、青山副知事からは、県南地域でも作付できるつがるロマンを超える品種の検討を始めるとの答弁がありました。良食味品種の導入は、県南地域の生産者の悲願であり、一日も早く生産に結びつくことを期待いたしております。  こうした中で、3月15日の地元新聞で、「十和田市にある農林総合研究所藤坂稲作部の廃止を検討」との記事がありました。県南関係者の一人として非常に気になったところであります。そこで質問しますが、青森県産業技術センターが農林総合研究所藤坂稲作部を廃止し、黒石にある同研究所への統合を検討しているとの報道がありましたけれども、現在の検討状況についてお伺いしたいと思います。 84 ◯山田農林水産政策課長  県産業技術センターでは、平成31年度からスタートする5カ年の第3期中期計画を検討する中で、平成31年3月末を目途に、十和田市にある農林総合研究所藤坂稲作部を廃止して、黒石市にある水稲品種開発部へ機能を統合する方向で検討していると聞いております。  その背景としましては、1つには、藤坂稲作部では、これまで耐冷性品種の開発を担ってきましたが、平成22年に指定試験地制度が廃止されたことに伴い、国からの交付金がなくなったことや、施設や設備の老朽化により、今後多額の維持経費が見込まれること。2つには、「まっしぐら」や県南地域に適した酒造好適米「吟烏帽子」など主な品種の開発は水稲品種開発部で行われ、県南地域における適応性試験を藤坂稲作部が担当してきましたが、統合後も現地試験地を十和田市に残すことにより、同部が担ってきた役割は維持されること。さらには、激化する国内外での産地間競争に打ち勝つために、水稲に加え、本県の「強み」を伸ばす野菜や特産果樹の研究部門にマンパワーを集中して効率的に行うことにより、品種開発力が強化されることなどとしております。  県としては、センターが今後検討することとしている跡地や施設の利活用、地域の農業者に対する技術的支援の方法等も含め、具体的な対応についてセンターと協議していきます。 85 ◯清水委員  現地試験の機能が十和田市に残され、同部が担ってきた役割は維持されるということであり、品種開発に当たっての支障はないということで理解をいたしました。県においては、産業技術センターと連携して、県南地域でも作付できる良食味品種の導入に向けて、しっかりと取り組んでいってほしいと思います。  あとは、答弁は要りませんけれども、少しお話をさせていただきたいのですが、先ほど田中議員からタコの話が出ました。私は、アンコウの話をしたいと思っていました。アンコウ鍋、東京に行ったついでに、私の先輩であります方がアンコウ鍋をやっています。この方は名字が布袋といいます。お店の名前が「ほていさん」といいます。私一人で行くのももったいないなと思いまして、齊藤議員も誘って行ってきました。  このアンコウ鍋屋は非常に有名です。この間、ざっと計算してみました。250人来ているのですね。1人1万円です。ですから、毎日250万です。すごい商売ですね。行くたびにお客さんがふえているのです。  当然、アンコウは青森県のアンコウです。全部じゃないのでしょうけれども、なかなか間に合わないみたいで、主には青森県からアンコウが行っているということです。八戸出身の方で、奥さんと、その方は若いころ、はんぺんの紀文に勤めたり、そういう魚関係の商売をずっとした方で、退職後にアンコウ鍋屋を始めて大成功している方であります。  そしてまた、いよいよ私が楽しみにしていた朝市が始まりました。先般もお話ししたと思いますが、開幕試合です。3月18日、おかげさんで、また例年のごとくたくさんの店が並びまして、私は一番最初にどこに行ったかと申しますと、4時半に起きて買ってきました。昆布巻き。中にニシンが入っています。これは1個80円です。5個ですから400円です。この昆布巻きはおばあちゃんがつくっているのです。朝何時に起きているかわからないですが、非常に美味な品物でありまして、私のほかにもずっと、その昆布巻きを買うために並んでいるのです。1時間足らずに、30分ぐらいでもう売れてしまいますけれども、そこで昆布巻きを買いました。  次に行ったところが手羽先です。塩手羽がこれまた行列ができまして、50人ぐらい並んでいますね。私のベスト10の品物は、昆布巻き、手羽先、シイタケ、これまたシイタケがすごい量があるのですが、300円ぐらいで売っています。さらには、焼き鳥、あとはコーヒー、魚屋さんはもちろんでありますが、イカ天。イカ天もこんなに大きくて100円です。イカの天ぷら。あとは、どういうわけか、県南の方はお花が非常に好きなんですね。仏さんにあげるお花が非常に好きです。統計をとってみれば多分おわかりになると思いますが、青森県の中で一番お花が好きなのは、多分、八戸市民ではなかろうかなと思っていました。お寺の和尚さんが言うから間違いないと思いますけれども、所得の割にお花を買う率が非常に高いそうでありまして、仏さんのお花が非常に売れていました。  私が言いたいのは、出店している皆さん方にぜひお願いをしたいのは、露天商の方も入ってくるのですね。これは別に私は露天商の方を差別するわけではありませんが、露天商の方が入ってくると値段が倍になってしまうのです。どういうシステムになっているかよくわかりませんが、そういうしきたりがあるみたいでありますが、露天商の方はやはりプロですから、ぜひ遠慮していただきたいということです。  今、出店されている方々は、自分の商売をやって、そして日曜日には朝市に出店している、そういう皆さんでありますから、やはりこれはきちんと守っていかねばならないと思っています。と申しますのは、やはりお寺さんだとか、あとは神社関係でよく露店の方がやっておりますけれども、それはその神社とかお寺さんと露天商の方が契約をして多分やっていると思います。これは素人の方は多分、入れないのではないかと思っていますけれども、そういう意味で、ぜひ朝市だけは、素人と言えばあれですが、そういう人たちのための出店ではないかと私は思っています。どうか長く続けるように、地産地消を目指して頑張っておりますので、まだ行ってみたことがないという方はぜひ、前の日に八戸に泊まって、そして、朝、私に声をかけていただければ御案内をしたいと思いますので、よろしくお願いします。 86 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。──工藤委員。 87 ◯工藤委員  私は小学6年生ころから、3本の鍬で田んぼを起こして、中学1年ころからは馬鍬、これについたのを馬に引かせてしろをかく、そして、カタ転ばし、カタっこを植えるために印こで転ばして、腰にかごを下げて稲っこを入れて植える。植えるところは4つで植えるんだけども、田の草を取るときには6つで田の草を取る。山で炭を焼いたり、用材を出したり。  石川啄木の歌に、「ふるさとの山に向ひて 言うことなし ふるさとの山」というのがあるのですけども、木村守男先生が大変親しんでおられた一節でありました。三村知事も「山・川・海をつなぐ水循環システム」、これを大変大事にしている人でもあります。農林水産業の基本は水だと知事もしゃべっていましたので、まず、高い山からいきたいなと思っていました。岩木山。  今、岩木山はここ何日か晴れて、見ると、7合目ぐらいまでは真っ白で、私はすぐ山のふもとなので、かぶさってくるような山で、一回、長平さも来て見てもらいたいなと思っていました。亡くなったけれども、木村太郎はさがしくて藤崎から見る山もいいし、鯵ヶ沢も見るから山もいいって言いましたけれども、鯵ヶ沢の長平から見る岩木山が一番いいので、来てみればいいと思っていました。  間もなく4月に入ると雪解けが始まって、せせらぎ、そして、少しずつ水となって流れる、一遍に流れないように森林の果たす役割というものは大きいなと思っています。そして、少しずつ流れて川の魚、そしてまた、川の生き物たちを育んで、そして、農産物を育てて、そして、豊かな海をつくる。こういうことから、ありがたいふるさとの山からできている、こう思っておりました。  そして、少し横道にそれるけれども、長平に空き家対策に、名古屋だか大阪からだか、吹奏楽部専門の人で名誉顧問になっている大学の先生が奥さんと2人で住んで、鯵ヶ沢町の舞戸は雪が少ないのだけれども、そこからまた長平に来て、校長先生の人が来て住んでいるわけなので、学校の先生だの大学の先生だのって違うもんだなと。「おらでもこっからいなくなりたいと思ってるもの」って言ったっきゃ、「春のせせらぎが楽しくてね」だど。そんなことを言っていました。  暖房器、使わないんだど。そして、何でも経済して、自分でつくったもの食べて、野菜、何でも食べれるよって。老人クラブで集まれば、つくったものを持ってきて食べさせてさ。  せせらぎから始まって、そして、川に水が注がれて、春の小川ということになるのだけども、農村整備課長に、せせらぎと春の小川というのをお話ししてみればどのようになるのか、語っていただきたいなと思います。 88 ◯野中農村整備課長  私、青森は平成28年4月に赴任して、それまでは北国は宮城が北限で、初めてだったんですけれども、やはり冬の間の寒さの厳しさ、そして、雪の多さ、こういったものを人生で初めて経験して、春を待ちわびる気持ちというものが人生で初めて青森でわかったような気がいたします。やはり雪解け時期の川の水が非常にきれいで美しい。また、その川の水のもととなる山、そして、山にある木、こういったものがきれいな水をつくって、そして、この水でつくってきた農産物が非常においしい、また、海につながって、海で豊富な魚介類がとれるということなのだなと、青森に来て環境公共を初めて身をもって理解できたような気がいたします。 89 ◯工藤委員  私たち子供のころというか、大分大人になってからでも、田んぼ、その当時は盛んであったので、川に行って雪解けに見ると魚がいっぱい泳いでいたのが、今、いなくなったんです。鯵ヶ沢町には白神山地から流れる赤石川と、それから、岩木山から流れる中村川と、鳴沢川の3本あるのですけれども、その一つの中村川、かつては大変栄えていまして、県土整備部も応援していただいて、中村川ふれあい場という公園もつくってもらって、いい環境になっているのだけれども、この前、関係者の人に聞くと、今、高齢化社会に伴ってか組合員が少なくなってしまったど。いくらもいないんだそうだ。だどこで、経費もかかるし、それでも川は守っていきたい。でも、サケもイワナも、3種類だか5種類だかの魚を放流してやっているのだけれども、川は残したい。けども、結局、大変なのはお金がかかる仕事なのでということで、町長とも話をしたら、「組合員ふえねばまねんでね。だはんで、なも組合さ入ねばまねや、6,000円だばって」と。私も、「へば、わも6,000円払って入るじゃ」って言ったっきゃ、「いや、3人分ぐらい入ねばまねんでねな」とこんな感じで、残したいというのはあの人たちが本当に輝くまなざしが違っていました。  こういうことは青森県全体に起きているよってしゃべってあったんず。私はわからないけれども。なので、今、県土整備部で公園をつくってもらったのは、調べてみたら平成7年ごろからやっていました。当時は30年も二十何年も前なので組合員も多くて、釣り人も来たべし、川からシラスも上がったべし、よがったんだど。今、大変だって。釣り人からもらうお金が3万円かなんぼだどこで大変だ。何かいい方法ないもんだべがということだわけだ。  鯵ヶ沢の水産事務所にも行ってお話をしてみたら、いいアイデアを皆さんで模索しようということで、そして、お話をしていましたので。県土整備部の関係でふれあい、中村川のお話もしたみたいで、連携をとっていいアイデアを模索していきたいということでいましたので、こちらのほうに上がってきたら、ひとつよろしくお願いをしたいと思っていました。  それで、先ほどタコの話が出たので、松坂課長がおいしく食べられるということで、松坂課長にも一つ質問したいのですけれども、鯵ヶ沢町ではハタハタ、ことしはそんなにとれなかったみたいだけれども、メーンは、人気は子持ちのハタハタが人気で、でも、ことしは小ぶりで、それこそ男の魚ばりで、子持ちはなかなかとれなくて、でも、珍しいので、おいしいハタハタの保存方法、知っているのかどうか。これを1つ。  あと、タコのことで。例えば、農産物でも1級品は売れるけれども、2級品はなかなか売れない。でも、アスパラの場合も、皆さん研究してもらって、今は2番手でも売れるようになったけれども、タコの内臓、食べたことある? タコの内臓をおいしく食べられる方法と、タコの内臓の栄養というものをおべじゃべが。 90 ◯松坂水産振興課長  まず、ハタハタですけれども、私も津軽の出身ですが、基本的には昔、箱一杯で買って、保存するために飯寿司をつくって、我々はずっとそれを冬から飯寿司で保存して食べた経験がございます。あと、普通に保存する場合、冷蔵で保存するしかないと思います。  あと、タコの胴具汁の話でしょうか。胴具は今、下北で結構食べられておりますけれども、胴具汁で食べるのが一番。胴具汁といって鍋で煮るのですけれども、それが一番ポピュラーな食べ方だと思います。内臓ですので、ミネラルとかさまざまな栄養が豊富ですので、体にはいいものだと思っております。 91 ◯工藤委員  タコの話だけれども、タコの内臓、俗に肝という肝臓はよくないど、だけども、ほかの部分はいろいろな養分がいっぱい詰まってるんだど。なので、それこそ胃だとか実こはよく売れるけども、捨ててる内臓、皆さんそんなに知られていないようなので、栄養分はいっぱい豊富に入ってるど、いろんなの。なので、その辺もまた調べて、鯵ヶ沢の水産事務所の所長に聞けばわかる。  あとそれと、ハタハタ、皆さんは若いからいいけども、冷凍保存しておくと卵が固い。かなりいい歯でも逃げてしまってなかなか食べられない。これを卵っこやわらかく、まだツルツルしてるそのままの食感で食べられる方法、皆さんに御紹介したいと思ってました。それは、田楽にして焼いて保存しておけばそのままだ。田楽にして冷凍保存しておけば、本当にそのままっていえばそのままではないだろうけども、それに近いおいしい食べ方で食べられますので。  あともう一つ、山で私も炭焼きをやって暮らしたんですけども、当時は二十歳から炭焼きをやって、19歳のときには営林署の刈り払いに1年行ったけれども、営林署の刈り払いは1日350円で、炭はそのときに1俵350円で、生産する人は普通七、八俵、とる人は10俵ぐらいで、窯をつくるとかってそういう日にちがあるから、和尚さんみたいに丸もうけではないけども、かなりいいお金になって、さっき機械でもって用材を引っ張る話をしてあったけれども、当時は、木を倒して根っこのほうにかけて土場まで引っ張ってきて、それでやって、いいお金になったので、そのときには誰もブツブツも言わないし、炭焼きだって朝6時に出て、茅で編んだものを背負って、自分の弁当を背負うと、やっと背負うぐらいで、1時間半ぐらい歩いて、来るときまた、私は体が小さいので2俵しか背負えないけれども、普通は3俵背負って、みんな活気づいていました。  でも、今になってみると、なかなか山に携わる人に光が当たらない。山というのは、いつも言ってきているけれども、地球温暖化、高度経済成長に伴ってオゾン層が破壊される、吸収森林、そして、自然のダムということで、やはり山に携わる人たちに少しでも日が当たるようにしたいなということで取り組んで皆さんと一緒にやってきました。  このたび森林環境税、もらうのが来年からということで、これについて杉山課長、一生懸命皆さんとやってきたので、これの感想をお願いしたいなと思っていました。 92 ◯杉山林政課長  森林環境税が平成36年度からの課税がスタートすることとなり、それに先立ち森林環境譲与税が、平成31年度から県及び市町村に交付されることとなりました。これについては、国の財政環境が厳しい中で、本県の森林整備を推進するための有効な財源と認識しています。  使途として、手入れの行き届かない森林の間伐や路網整備、公共施設の木造・木質化、環境教育などで、去る2月1日に市町村担当者に対する説明会を開催したところです。  事業の実施に当たっては、市町村のアイデア、創意工夫を必要とすることから、今後、林野庁の指導を仰ぐとともに、市町村と情報共有しながら、地元住民から喜ばれるような事業に使用していきたいと考えています。 93 ◯工藤委員  この話を聞いて、私の地元、深浦でも鯵ヶ沢でも大変喜んでいますので、そこのところ、少しでも国から多く引き出すように努力してもらいたいなと思っていました。  さっき炭焼きのお話を私はしましたけれども、炭を焼いた後、また、今、間伐とか炭を切り出して更地になるんだけれども、私たちは地ごしらえといって、4メートルぐらいの幅になるのかな、ずっと木を植えられるようにしてまたやったんです。そこのところに、大体1日の割当が300本ぐらいであったなと思っています。それを地元から背負っていって、1時間半も2時間も、炭の焼いたその辺まで背負って、それを植えて1日終わりだったんです。それが今になって大きくなって、価格はこうだし、おまけに花粉症で、私はでも花粉症は強いけれども、弱い人もあって、これがいろいろなんだけれども、今、切ったところに植えていかないと林業振興にもならないと思うので、また、スギを植えるような計画なのか、それともまた、青森県はヒバが大分少なくなったとかっていうので、これからどういう木の種類、どんなのを考えて指導していくようになるのかなと思っていますけれども、課長、よろしくお願いします。 94 ◯杉山林政課長  確かに、炭を昔、焼いた、そこの切った木の後に主にスギを植えてきたのだと思います。実際問題、今、スギが多いのもそういう理由で、当時、スギが一番お金になりやすい、成長がよい。それから、病気になりにくいということでスギを奨励しました。それで、今の資源があります。今、そのスギが大きくなってそれを切るという段階になっていまして、その次に、どういう樹種がいいのかということで、今、私たちが考えているのは、少し奥のほうまでやり過ぎた部分はあったかもしれないと思うのです。なので、まず、地形の急なところはスギにとっても厳しいので、それは普通の今まであった雑木類の山、そこにはきっと地元のナラとかそういうものがあったと思うので、そういうものにまた戻していく。  ただ、スギが成長がよくて、今後も人が植えた山として見込めるところについては、スギでもいいだろうし、特に最近話題になっているのはカラマツです。これは岩手で結構植えていますけれども、引き合いが強くて、そういうのも対応していかないといけない。だから、スギのほかにカラマツとかそういうのが有用な樹種は、場所を選びながら植えていけばいいのか。そのほかにやはり、青森県の県木であるヒバ、これも実はスギを植えるときに、ヒバ地帯があって、そこにスギを植えた経緯もありまして、もともとヒバがあったところはヒバに戻すとか、そういうことが大事なのだろうと思っております。周りの状態がどうなっているかというのをよく観察して、植える樹種をこれから決めないといけないなと考えております。 95 ◯工藤委員  今、課長の言ったように、私、若いころ、オートバイがはやって、私は中古車の自転車しか買えなかったけれども、みんなバイクに乗って、二気筒の後ろにマフラーが2本ついたバイクにみんな乗って、その人たち、みんな山で杉山を持ってあるいた人たちが、暴走族じゃないけれども、並んで走っていたことを思い出していました。それでスギになったんだろうと思うけれども、今、こういう状態です。  カラマツということについては、これもまたびっくりして、誰もカラマツだばかねでばな。手さとげ刺さってまるし、くぎ効くもんでねや、くぎ打たさるんでねや、あんまり木が固くて。でも、利活用でいいとは思うけれども、落葉も、でも、早く成長するので、そういうのをしてもらって、やっぱり青森県、日本の三大美林の一つのヒバということもあるので、それぞれの場所を選んで、そして、誰だか、青森県は青い森というからにはそういうことで輝かしい森林をつくってもらいたいなと思っていました。  もう一つ、山・川・海の話だけれども、豊かな海をつくるためには山を大事にする、木を植えるとかっていう話、新聞に何カ所か載って、今はあまり見ないけれども。一時、大見光男先生が議員をやったころには、磯焼きっていうのを大分お話しされていました。魚のすめる場所ということで皆さん一生懸命取り組んできたけれども、今、磯焼けという話、あんまり聞かないけれども、その辺はどうなっているのでしょうか。 96 ◯駒井漁港漁場整備課長  磯焼けそのものは担当ではないですけれども、藻場という観点からいえば、今、漁港漁場整備の中の漁場整備では、沿岸から沖合までを一体的に整備しなければならないということで、その一環として、藻場の保全と創造を推進するために、去年から始めたんですけれど、まずは日本海沿岸を初めとして、今の藻場の調査をしております。  この調査の状況ですが、地元からのヒアリング、聞き取りの結果からいいますと、平成13年に比べて今年度の状況としては、回復傾向にあるという回答結果が出ておりますので、昔はキタムラサキウニの食害によって藻場が減少していたところが、2010年ころに高水温があって、それ以降、藻場が回復しているという話は聞いております。
    97 ◯工藤委員  私は平成15年に県議会に初当選して、そのとき、また大見先生の話だけども、磯焼けの話をして、磯焼けって何だべ、貝焼きだば聞いたことあるばってって、漁業者の人たちも話をしてきたら、岩崎、深浦一体は磯焼けが強くて、魚のつくる藻場造成をしなければいけないということで、皆さん一生懸命やってきました。  そして、そこに大型漁礁というのも入れて、30メートルぐらい高いの何十入れたか、勘定してもみねばって、まだ十なんぼそこさ建ってら、まだなんぼってやっていました。  藻場の造成に関しては、前に冨田先生の会社のところで、水中にもぐって何かを入れたのには、いい魚のすめる環境になってらという新聞の記事もあったし、ハタハタはなかなか来ないハタハタであったけれども、それからずっとハタハタもよくなってきたんだよな。大型漁礁を入れて、大戸瀬漁港のあの辺の方たちは、一旦反対したんだど、そんなに大きいものを入れなくてもいいとか何とかで。でも、ヤリイカもとれてきたし、おらほずも欲しいはんでってしゃべったので、初めのころからはいい影響にはなっているのかなと思っていました。おらほずでも欲しいってきたところで、「そんだらや、欲しいんだら、おめだち固まって、鯵ヶ沢の水産事務所さ行ってお願いせばいいね。その人たちはまた書類をそろえて油川部長のところさ持っていぐびょん」ってしゃべって、鯵ヶ沢の水産事務所の人たちにしゃべっても、なんぼ暮らしても、あの人たち、待ちでも行がねんだど。なしに行がねもんだが。へばずっと、長くなってしまうでばな。その辺のコミュニケーションはどうなっているもんだがしらの。事業の順番をやって、水産事務所では待ち構えて、それが来れば本庁にとかっているのを、今度、行がねんだど、そういうふうにしゃべっても。その辺がな。  前に一回聞いたことがあるんだけども、大型漁礁、ヤリイカの産卵場所ということでやってきたけれども、ヤリイカばり産卵せばいいばって、いろんなものが産卵するもんだどこで、これもなかなか大変だべと。新しいのに入れかえたほうがいいべが、それとも、ほかの卵とって、早い話、投げたらいいべがという話に皆さんで話をしたことがなかったべが。そういう話、わんか聞いたことあるんだけども、その辺はどうなってらもんだべな。 98 ◯駒井漁港漁場整備課長  私は平成29年度からなのですけれど、その辺詳しいことはわかりませんが、先ほど言いました藻場は沿岸に近いところ、沖合は漁礁があります。現在は、漁礁は日本海の南から北に上がってくるハタハタとかウスメバルを中心に、すみかとしてつくっているわけです。卵については藻場、流れてくる藻について、さらにそこにある藻場に卵がついて、そこでふ化して、それがまた、ちょっと深いところで育っていく。だんだん深いところにいくというような考え方に基づいてやっているわけです。  今、また新しく、前はバラバラにやっていたところ、もっと広い範囲で生活、どういうふうな動きをしているのかというのを調査しながら、それに基づいて、ここではもっと違う形のものを入れればどうかとか、そういうのを今、検討して、また新たにそれに基づいた整備を進めることとしておりますので、来年からまた日本海側で、そういう考えに基づいた漁礁も、それから藻場も手をつけていきますので、その辺は地元の人たちと話し合いながらやっているところです。 99 ◯工藤委員  藻場造成のことも皆さん一生懸命やって、漁業の人たちも行っているように効果は出てきているけれども、ただ、今、とれる時期にとれる魚がとれなくなったってすんだね。だどこで、藻場ばりでねもんだがしら、とれる時期にとれなくなってしまった。来ると思ってらものが来なくなってしまった。そういうことで、今、山口県に行くと、フグ、あそこに行けば奮発してフグ料理食べるかってせば1万円だでば。鯵ヶ沢でもフグとれでらって話、聞いてら。だから、皆さん委員の人たち、わがねばまねはんで紹介してください。鯵ヶ沢のフグの話。 100 ◯松坂水産振興課長  皆さん、フグといえば山口県が有名ですが、最近、海洋関係の変動に伴って青森県でもトラフグ等とかとれるようになってきているという状況がございまして、太平洋でとれたものにつきましては中央に出荷していくという時期でして、青森県でもフグの事情を考えていかなければいけないという状況になりつつあるところでございます。 101 ◯工藤委員  早く考えねば、魚は、来年とれたやつ、再来年とれたやつって、まだ考えつかないとまねはんで、早くそこは、とれたんだはんで、付加価値をつけるようにしてもらって。去年、一昨年だか、大洗町だか、原子力施設のあるところさ行って、そうしたっきゃ、アンコウの解体ショーというのがあって、「このアンコウ、この辺随分とれるところだが」ってしたっきゃ、これ、脇野沢だかどこだか、あっちから来てらアンコウだってしゃべってあった。それでいて解体ショーをやって、いいお金を取ってるんだでばな。そういうことで、いいブランド、魚がとれれば、とれた魚にはフグでは間違いない、大きいのとれるってらんだいな。なので、そこのところ、付加価値をつけるようにして、ひとつよろしくお願いします。  マグロも規制がかかってどうだとか、それからまた、ヤリイカも一時は新聞に出ていたけれども、そうでもなかったということで、ハタハタも10日ぐらいしか続かなかった。全般に大変だということで、そんな中にあって、ことし始まったものではないけれども、大戸瀬漁港で大漁まつりだかってやってあったんだね。そんなに多くは集まって、その地域だけなので、私もそのとき行ってみたんだけど、気がついてみると、去年、おととし、10漁協の人たちが総力を挙げて、名前が大きく「つがる日本海お魚大漁まつり」だか、これをやって5,000人集まったってすんだね。そしたら、去年は今度7,500人集まったと。私、行ってみたいと思って、ちょうど日程が合わなくて、終わった後の祭りにばり行って、実際は見てないんだけれども、すごいなと思っていました。なので、深浦も鯵ヶ沢も、全体に頑張っていますので、やはり水産振興になお一層尽力していただきたいと思っていました。  そしてその中で、最近の動きとして、3月8日付の新聞では、小泊地域水産業再生委員会が浜の活力再生プランの優良事例として全国共済水産業協同組合連合会会長賞を受賞したことが報じられました。  そこで、小泊地域水産業再生委員会が浜の活力再生プラン優良事例で表彰を受けた経緯についてお伺いをいたします。 102 ◯吉田水産局長  小泊地域水産業再生委員会につきましては、平成26年3月に、小泊、下前の両漁協と中泊町、それに県を構成員として設立されまして、同じ年の11月に、魚価の改善につながる漁獲物の鮮度保持や販売促進などのいろいろな取り組みを盛り込んだ浜の活力再生プランを策定しました。  この委員会では、そのプランをもとに、ご当地グルメである「中泊メバル膳」などの販売に努めているほかに、同委員会の若手漁業者の方々で組織する「中泊活浜クラブ」が「津軽海峡メバル網はずし体験ツアー」や「活浜まつり」を開催するなど、特産水産物を活用して、中泊地域の活性化に取り組んだところです。  今回の全国での表彰は、この委員会取り組みが浜全体の活力再生につながるものということで評価されたことによるものと聞いております。 103 ◯工藤委員  活力があるということはやる気があるということで、大変感激しています。今、青森県の最大の課題、人口減少対策、その一つにはやはり働く場の確保、そういった意味においては、私たち青森県は水産の県でもありますので、皆さんでいいアイデアを出し合って、深浦町の7,500人も去ることながら、こうして一体となって頑張っていくこと、それが漁業者の所得向上につながるものだ、こう思って本当に感謝しているところであります。  そこで、次の質問とします。浜の活性化に向けて県は今後どのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。 104 ◯吉田水産局長  本県の漁業地域を活性化していくためには、まず、漁業者の所得向上、それと経営安定を図っていくとともに、浜のにぎわいを創出する、先ほど日本海の大漁まつりとか先生のほうからお話がありましたけれども、浜のにぎわいを創出する人材の確保を強力に推進するということも非常に重要だと考えております。  このために、県ではまず、所得の向上と経営安定対策ということで、これまでもずっと取り組んできたものですけれども、ヒラメ、サケ・マスなどの種苗放流、それから、ホタテガイやサーモンなどの養殖、海の畑づくりである、先ほども藻場の話も出ました漁場整備というようなつくり育てる漁業と、また、最近かなり規制でいろいろな課題となっていますクロマグロ、それから、先ほどの中泊のウスメバルとか、こういう資源管理も着実に実施していくこととしております。  また、「浜の活力再生広域プラン」というのがありまして、そこでは若手漁業者の漁船などの更新、それから、直売施設の整備、販売活動などの取り組み、これらを支援し、また、これらによって地域特産水産物の最大限の活用に努めるということと、現在もいろんな協議を進めていますけれども、漁業者を支える漁協の基盤強化も非常に大事になっております。漁協の経営基盤強化に向けた合併も進めていかなければならないと考えております。  さらに、人材確保ですけれども、人材確保対策としては、今回受賞されました小泊地域の水産業再生委員会のように、浜での活動に積極的に取り組む浜のマネージャーとか、漁業士などもいます。そういう方々とさらに連携を強めていく。また、来年度からの事業で、本県漁業の魅力を積極的に発信していくということで、将来の浜を担う新規就業者の確保・育成を図っていくということとしておりまして、これらの取り組みを関係者の方々としっかり連携して実りあるものとし、浜の活性化を図っていきたいと考えております。 105 ◯工藤委員  吉田水産局長には、聞くところによると、今回で定年ということをお聞きしていました。青森県は、先ほども言いましたけれども、基幹産業、水産業でもあります。そのことに長く御尽力されてこられましたその御労苦に感謝したいと思っています。75歳の私から言うのはなんですけれども、どうぞお体に十分気をつけて、それは部長も同じであります。  よく聞く言葉ですけれども、人間の命というのは大変はかないもので、老少不定の境ない。短命県返上のことになると、青森県は若い人たちが多く亡くなる県だと。私たちが亡くなるんだばそんなに平均が下がらないんだけども、若い人たちが亡くなるということで平均がグッと下がるということで、なので、私はもう葬儀委員長も決めていますけれども、くれぐれもお体に気をつけて、そして、青森県の水産振興に、そしてまた、油川部長、農林水産部全体に引き続き御指導いただきたいなと、こう思っています。 106 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。──山口副委員長。 107 ◯山口委員  質問に入ります前に、清水委員の市場の話、自分の好みのメニューの話、そして、工藤委員からは、山、川、海、空気の話も経済の話も、本当にすばらしくお話をいただきました。その中に質問も入って、とても私にしてみれば、1年生議員なので大変勉強にもなりました。御質問の中で感じましたことは、ふるさとを思う情熱と申しますか、自分のふるさとを何とかしたい、そういう情熱をまさに力強く感じたわけでございます。本当にありがとうございました。勉強になりました。  そして、私は、この2人のようなすばらしい質問とかはなかなかできないのですけれども、同郷のよしみということで、油川部長にはいろいろな質問をさせていただいておりますけれども、きょうこれが最後の質問ということになろうかと思います。私からは、攻めの農林水産業についてお伺いをいたします。  県が平成16年度から取り組んできた攻めの農林水産業も第3期目となり、農林水産業の成長産業化に向け取り組まれているところです。油川部長が就任した2年間、さまざまな成果があらわれている一方で、時には苦難も多々あったことと思います。第一線で陣頭指揮をとってこられた油川部長には敬意を表するものであります。  こうした中、来年度は第3期攻めの農林水産業は最終年度を迎えます。本議会において、知事から人口減少とこれに伴う労働力不足等の課題に立ち向かっていくことの姿勢が示されました。また、農林水産分野における各分野の対策についても御答弁があったところであります。  そこで、今年度最後の農林水産委員会ですので、改めて油川部長にお伺いをしたいと思います。来年度は平成26年度からスタートした第3期攻めの農林水産業の最終年度になりますが、平成30年度の予算編成に当たっての油川部長のお考えと所感をお伺いいたします。 108 ◯油川農林水産部長  最後の質問ということでありがたく頂戴してお答えしたいと思います。  まず、30年の予算でございますけれども、攻めの農林水産業につきましては、平成16年度から、まずは「攻め」を重視しようということ。それから、そのためには、水、土、人という3つの基盤づくりが大事だということ。その上で、やはりこれからのことを考えると、成長産業を目指そうということで取り組んできたわけでございます。  その成果として、今、見えてきているのは、議会でも再三御答弁申し上げておりますけれども、28年度の農業算出額が2年連続で3,000億円を突破したということ。それから、これは東北では13年連続1位だということ。14年度以降の伸び率を見ますと、日本一、25%もふえているということ。それからさらに、ホタテも2年連続で200億円を超えているということ。これらはまさしく成果があらわれてきているのかなと思っております。  ただ、今後は、TPP11というものに代表されますように、経済のグローバル化ということ、すなわち、国内外の産地間競争が非常に厳しくなってくるだろうということ。それから、再三話がありますように、人口減少、少子化、高齢化ということで、生産者が年々減少し、労働力を確保していくのさえ厳しくなってくるということで、ひいては、集落、機能、産地としての役割が果たせるのかということが非常に懸念されていますし、深刻な状態になりつつあるとは思っております。  このため、部内でもいろいろ議論したんですけれども、やはり一番大事なのは、労働力不足への対応ということだろうと。ただ、その労働力不足を克服していくためには、やはりまず、地域で経済を回すという、まずもうけるということの取り組みと、あと、各地域で人を育てることも含めて地域づくりをしていこうと、この2つのパーツがうまく組み合わさらないと、この施策がうまく発揮しないのではないかということで、これに非常に部内で議論を重ねた結果、さまざまな新規事業に取り組むことにしたわけですけれども、ただ、私、重要なことだと思っていますのは、来年度に向けて、県でもそうですし、市町村でもそうです。それから、各団体でもそうでしょうし、いろんな事業を組み立てていますので、これはうまくそれぞれの立場で役割分担を明確にして、施策としてうまくいくようにしないといけない、回るようにしなきゃいけないということが非常に大事なので、そこにも、別な意味で意をくんだ予算ということで、今回御提案申し上げているということでございます。  それから、山口副委員長のお言葉に甘えまして、所感をちょっと述べさせていただきたいと思うんですが、私、第3期攻めの農林水産業の折り返し地点となります28年度から2年間、農林水産部長ということで務めさせていただきました。この間でございますけれども、本県家禽で、ことしもちょっと心配ではあるんですが、抗病原性鳥インフルエンザが発生したということ。それから、先ほど申し上げたように、部長になったころに、盛んにTPPはどうなんだということが議論されていましたし、また、その後に日EU・EPAだとか、そういったことが今、盛んに動き出しております。それから、皆様御存じのように、いろんな国の農業の仕組みが変わりまして、特に、来年度からは、国の配分によらない生産調整、独自の生産調整ということがされることになっておりまして、これらはどれ一つとっても、これまで経験したことのない大改革であろうと思っています。  ただ、我々はその一部を経験してきたというふうな、そういう経験値は多少あるんだと思っています。何よりも私たち農林水産業に携わる者として自覚しなきゃいけないのは、今現在ある農林水産業の姿、農山漁村の姿というのは、かつての先人たちがいろんな災害ですとか、例えば、台風もありましたし、それこそ海の世界では高水温だとかありましたし、ずっとさかのぼれば、飢饉だとかもありました。そういったことをいろんな工夫を加えながら乗り切ってきたんだという、その延長線上に我々はいるわけですし、また、そういう意味からいけば、道半ばなんだろうと思って、これからますますやるべきことはあるんだろうなと思っています。  そして、その次代を見渡すことはなかなかできませんけれども、これからもいろいろさまざまな変化、変革というのは出てくるんだと思いますけれども、私たちはやっぱり、今までちょっと勝ち得た自信というんですか、成果というんですか、水、土、人という3つの基盤を大事にしていくことによって、決していわゆる大崩れしないような農林水産業を今、実現しつつあるのではないかという、いわゆる感触を持っております。そして、それはまた、代々また改良を加えながら引き継がれていくのだろうというふうなことも考えております。  したがいまして、引き続き、今いらっしゃる委員の皆様初め県議会の皆様と一緒にまた議論、きょうもいろんな議論をさせていただいて非常にありがたいと思っておりました。そういう議論をしながら、そしてまた、先ほど言いましたように、市町村、関係団体とうまく連携をしながら、この青森県の農林水産業が成長産業としてさらに発展していくことを期待して、私の所感といいますか、今現在思っていることを述べさせていただきました。どうもありがとうございます。 109 ◯山口委員  部長からはすばらしい力強い御答弁をいただきました。私からは、とやかく言うのが非常に薄まってしまうようなお話でございました。ありがとうございます。  人口減少が進む中、本県の農林水産業を守っていくという部長の強い思いが伝わってきました。農業従事者が減少している中にあっても、農業算出額の伸び率を全国一にするなど、農林水産業の成長に向けた基盤づくりは、油川部長が農林水産部長としての重責を果たしてこられました功績であると思います。長年の御労苦に、御活躍に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。本当にお疲れさまでございました。これからも健康に御留意されて、今後の御活躍、御健勝をお祈りいたしまして、私の質問、最後でございますが、終わりたいと思います。 110 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありませんか。  [「なし」と呼ぶ者あり]  ないようでありますから、これをもって審査を終わります。  次に、お諮りします。  当委員会に付託されております特定付託案件について、さらに継続審査とすることに御異議ありませんか。  [「異議なし」と呼ぶ者あり]  御異議なしと認め、継続審査と決定いたしました。  なお、委員長報告の作成については、本職に御一任願います。  以上をもって農林水産委員会を終わります。 ○終 了  午後 2時15分 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...