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平成9年第83回臨時会(第2号)  本文 開催日: 1997-08-28
平成9年第83回臨時会(第2号) 名簿 開催日: 1997-08-28

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  1. 青森県議会 1997-08-28
    平成9年第83回臨時会(第2号)  本文 開催日: 1997-08-28


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ◯議長(高橋長次郎君) ただいまより会議を開きます。  議会報告として第二号「例月出納検査の結果について」をお手元に配付してあります。        ─────────────────────────────────            ◎ 議案に対する質疑        ───────────────────────────────── 2 ◯議長(高橋長次郎君) 議案第一号、並びに報告第一号及び報告第二号を一括議題といたします。  ただいま議題となりました議案に対して質疑を行います。質疑は議題外にわたらぬようお願いいたします。十三番中山安弘君の発言を許可いたします。──中山君。 3 ◯十三番(中山安弘君) 十三番、自由民主党の中山安弘でございます。このたびの第五回冬季アジア競技大会青森県開催に当たり質疑をいたしてまいります。  今から十一年前の一九八六年──昭和六十一年、アジア地域における冬季競技の技術向上とスポーツの振興に寄与することを目的として第一回冬季アジア競技大会が北海道札幌市で開催されました。続いて第二回大会がインドで開催される予定であったところ、インドの国内事情もあってインドが辞退いたし、四年目の一九九〇年、平成に入って二年に再び札幌市で開催されております。次の第三回大会は中国のハルピンで、第二回大会から数えて六年目の一九九六年にやっと開催され、続く第四回大会は、三年目となる一九九九年──平成十一年に韓国のカンウォンで開催が予定されているところでございます。当該大会で肝要なことは、本県からオリンピック委員会に招致運動を展開いたしたものなのかオリンピック委員会から請託されたものなのか、どちらかによって意味合いに大分開きがあると思うものでございます。それは後ほど申し上げますが、大会開催分担金の収入が見込まれるものなのかどうかにもかかるわけであります。さて、本県は、第五回大会となる二〇〇三年──平成十五年の開催招致を決定したところでございます。冬季アジア競技大会は、アジアオリンピック評議会──OCAに加盟する国や地域が参加し四年ごとに行われるスポーツ大会であり、アジアに住む人々が一堂に会して、その力とわざを競う中で交流を深め、友情と連帯の和を築くとともに相互理解を深め、それぞれの国の次代を担う青少年の心身の健全な育成と強化にも資する有意義な大会と思うものであります。しかし、残念なことに、さきに述べた本大会の開催経緯でもわかるとおり、開催予定国の国内事情などもあって四年ごとという一定の開催期間の堅持がままならないときもあります。本大会の軽重を見た場合、どうとらえてよいものか一考を要するところでございます。この際、本県において開催を引き受ける以上、我々としては本大会の本来の趣旨、目的を改めて認識し、伝統ある大会として今後に引き継いでいかなければなりません。今日、オリンピック大会を初め世界選手権大会など多くの国際大会が国内において開催されておりますが、冬季アジア競技大会はまさしく冬季アジアオリンピック大会として高めていかなければならないと思うものでございます。また、力とわざを競い合う試練の場にはすぐれた競技施設を必要といたします。アジア各国を代表する選手にとって十分な実力を発揮できる環境を整えるとともに、すばらしい大会であったというその思い出を残すことができるような大会運営に努めることが肝要でもあると思うのでございます。これを機会に、常に国際大会が可能な施設の充実を図り、スポーツ振興の環境づくりに努力いたさねばなりません。このようなことから、今後の運営方法に活力を与え、本大会をアジアにおける真に有意義な大会とするためにも、県全体が一致団結して取り組み成功裏におさめていかなければならないと考えているものでございます。そこでお伺いをいたしてまいります。第一に、今議会提出議案に対する知事の説明においても若干触れられておりますが、第五回冬季アジア競技大会の開催をどのような観点から受諾したのかについて知事の御所見をお伺いいたします。  質問の第二は冬季アジア競技大会開催に係る歳入についてであります。県補助金と参加選手負担金で五億円とし、そして企業協賛金と諸収入などで四億円、合計九億円の予算額計上でございます。これを第二回札幌大会の例で見ますと、大会開催分担金として財団法人日本オリンピック委員会から、予算で二億四千五百万円が計上され、決算見込み額として一億六千八百万円が歳入に計上されております。そこで、本県が開催しようとしている第五回アジア大会においてはなぜ日本オリンピック委員会からの分担金がゼロなのか、経緯などについてお伺いをいたします。次に、歳入の一環に企業協賛金、諸収入などで四億円と計上してありますが、企業協賛を募る母体はどこなのか、またその責任者にはだれが当たるのかをお伺いいたします。  質問の第三は冬季アジア競技大会の運営方法についてであります。これまでは県教育委員会が本大会招致に向けての連絡、調整や各種の調査に当たってきたところであり、これまでの努力に対して敬意を表するものでありますが、この冬季アジア競技大会アジアオリンピック評議会に加盟する四十四カ国を相手とする国際大会であり、競技施設の整備を含めて多様な対応が迫られてきております。このようなことから、今後は全庁を挙げて準備に取り組む体制を整備すべきであると考えるところであります。例えばワールドカップサッカー招致の場合には、知事部局の企画部が中心となり招致委員会事務局を設置して取り組んできた経緯もあります。そこで、今後県として事務局体制をどのように整えていくのか、また大会の運営主体はどこなのかについてお伺いをいたします。次に、県と会場地予定市町との経費負担についてどのような方針でこの大会に臨むのか、その基本的な考え方についてお伺いをいたします。  質問の第四は競技施設の整備と活用についてであります。去る八月六日、水曜日でございましたが、県民連合の方々と自由民主党らによるスキー場先進地視察のため秋田県鹿角市の花輪スキー場の研修視察をいたしてまいりました。花輪スキー場は、御案内のとおり、平成九年の第五十二回国民体育大会冬季大会の開催を契機に、運動公園整備事業の一環として主要施設整備は秋田県が負担し、スキー場関連工事費の合計額九十八億二千百万円という大きな数字を県が拠出して立派なスキー場が完成を見ております。さて、さきに申し上げましたが、アジア冬季大会オリンピックに準ずる国際大会であります。したがって、当然のことながらオリンピック委員会の承認が前提となりますことは御案内のとおりでございます。よって施設などの規格も国際ルールに合ったものが求められております。また、同時に、選手の競技における危険防止対策を進め、選手がその技術を高度に発揮させるため、FIS──国際スキー連盟オリンピック委員会からスキー・スケート競技において競技施設の充実についてあらゆる角度から強い要請、要望があることを念頭に置く必要がございます。そこで具体的にお伺いをいたしますが、長野オリンピックのダウンヒル──滑降競技のスタート地点を総合判断のもとに変更いたしている模様でございます。県がオリンピック委員会とこういう環境整備の話し合いをどのように進めておられるのかをお伺いいたします。  次に、ジャンプ競技で重要なことは、横風の防止対策のため防風ネットについてどのような対応策を講ずるつもりなのかお聞かせください。次に、夜間競技も実施しなければならないと思うのでございますが、特にダウンヒルやジャンプ競技に対する夜間照明についてどのような対応策を講じていくのかお伺いをいたします。このことを踏まえながら、国際大会を開催しようとする本県のスキー場の施設整備費は、さきの説明会での我が自由民主党の要請に基づいての、ジャンプ台施設選手搬送設備スロープカー整備費一億円の計上だけでございます。そこで次の点についてもお伺いをいたしてまいります。本大会は大鰐町のスキー競技施設を活用して行う計画のようでありますが、アルペンコース及びクロスカントリーコースとも国際スキー連盟の公認規格とする必要があると思いますが、そのための整備をどのように考えているのかお伺いいたします。次に、大鰐町のノーマルヒルジャンプ台に対する整備の考え方と、ジャンプ競技の普及、振興という観点からどのように活用していくのかお伺いをいたします。  三点目は、アルペン競技クロスカントリー競技スピードスケート競技会場には現在、選手や観客などに対して記録の速報を示す設備が整備されていない状況にあります。今日の情報社会の中にあっていち早く競技結果を表示することは、的確な情報提供により観客を心から引きつけ、競技そのものを有意義に、よりおもしろくする方法の一つと考えているものでございます。このことについてどのように対処していくのかをお伺いいたします。ただし、速報施設はレンタルという予算計上でございますが、レンタル契約とは大会終了と同時に施設効力がゼロとなります。レンタルではなく、整備、充実を図る考えがあるかないかお聞かせを賜りたいのでございます。  最後は八戸のスピードスケートリンクについてでありますが、冷凍媒体がフロンガスであり、また冷凍能力も低いことから天候に大きく左右されております。これは上屋のないせいもございますが、競技運営にも支障を来すことがたびたびあるとお伺いいたしております。そこで、スピードスケートリンクの現状をどのようにとらえ、今後大会開催に向けてどのように対処していくのかをお伺いいたします。  以上、大会開催に当たっての整備及び問題点などについてお伺いをいたすものでございます。 4 ◯議長(高橋長次郎君) お暑いようでありますんで、上着をとってもよろしいことにいたします。──知事。 5 ◯知事(木村守男君) おはようございます。中山議員にお答えをいたします。  まず、受諾への要素となったその基本的な判断はどの辺にあったのかということのお話がございました。言うまでもなく既に国際化時代に入ってるわけでありますが、二十一世紀は、私たちが想像する以上に、日本は国際化の中で進んでいかなきゃいけない、そしてまた、地方自治体自体が既に国際交流を進めておりますけども、直接またそういう時代が加速されていく、こう判断をいたしています。その国際交流推進にふさわしい冬季アジア競技大会ではなかろうか、私にはまずそういう基本的な認識がありました。そしてまた、それによって、アジア諸国との友好親善や、お互いの文化あるいは歴史、伝統など他セクションとの違いを理解し合えるもの、国際認識というもの、あるいは国際理解というものを深めることが本県の県民性にもまた大きな意義があるんじゃなかろうか、私はこんなふうに判断をいたしました。また、具体的には、文化観光立県の宣言を来年目指しております。そういう五十年先を見据えた県政の方向性の中でもふさわしい冬季観光推進に資するという判断もありました。さらにはまた、特に青少年に──すばらしい試合展開を期待するわけでありますが、それを目の当たりにする青少年や観戦される方々に感動や、いろんな歓喜がその場面にあると思います。そういうことを通して青少年の健全育成やスポーツ振興に大きく寄与するものと判断をいたしました。さらにはまた、諸外国の人々が多く参りますので、観光客を温かく迎えるホスピタリティーあふれる地域づくりの推進にも生かしていきたい、こういう願いを込めての判断となりました。  また、大会運営方針についての基本的な考え方のお尋ねがございました。本県開催が決定されるまでの間は県教育委員会大会招致事務を担当させておりますが、十二月のアジアオリンピック評議会の総会において本県開催が決定された後は大会開催の準備に支障がないような体制を組織したいと考えております。冬季アジア競技大会の主催者はアジアオリンピック評議会であり、また、運営主体は、国、県、関係市町、競技団体等から成る大会組織委員会が当たることになっております。
     その他については担当の方から説明をいたします。以上であります。 6 ◯議長(高橋長次郎君) 教育長。 7 ◯教育長(松森永祐君) 中山議員の質問にお答えいたします。  まず、第二回札幌大会にはJOCから助成があったが今回の大会にはそれがない、なぜなのかということについてお答えいたします。日本オリンピック委員会にこの件を確認したところ、第二回札幌大会は直前に開催が決まったという事情により助成を行ったものの、原則的にはアジ大会開催費への助成は行わないということでした。このことから現段階ではその収入を見込んでおりませんが、今後、過去の大会と同様の助成がなされるよう働きかけはしてまいりたいと考えております。  次に、企業協賛金のいわゆる企業協賛を募る母体はどこなのか、またその責任者にはだれが当たるのか、これについてお答えいたします。冬季アジア競技大会については、国、県、開催市町、競技団体等で構成する組織委員会がその大会運営に当たることから、企業協賛金等については組織委員会の責任のもとで募ることになります。  次に、県と会場予定市町との経費負担についてどのような方針で臨むのか、これについてお答えいたします。大会運営にかかわる経費については県費、企業協賛金等を充てたいと考えております。開催市町には、会場地に置かれる実行委員会事務局への職員派遣等の人的協力、並びに、会場地市町での歓迎行事や会場地市町の魅力をアピールする事業などを実施していただきたいと考えております。  次に、ダウンヒル、それから防風ネット、夜間競技、この三点についてお答えいたします。ダウンヒル競技につきましては、いわゆる第五回大会の競技種目として考えておりませんのでJOCとの話し合いはしておりません。それからジャンプ競技での防風ネットの件でございますけれども、ジャンプ競技防風ネットについては、これまでの大会において支障がないことから必要がないものと考えております。そして三点目の夜間照明についてでございますが、夜間照明については、夜間競技を想定しておりませんので整備は考えていないというところでございます。  次に、スキー競技におけるアルペンコース及びクロスカントリーコース国際公認規格とする必要があるが、そのための整備をどのように考えているのか、これについてお答えいたします。アルペンコースを予定している大鰐スキー場国際コース国際スキー連盟の公認規格を満たしていることから特に問題はないと考えております。また大鰐スキー場クロスカントリーコースについては、国際スキー連盟の公認規格とするためには高低差が不足していることから若干のコース整備が必要であり、その経費を開催経費に盛り込んでいるところであります。なお、大会運営が円滑に行われるよう、防護ネット等の安全対策に万全を期してまいりたいと考えております。  次に、大鰐町のジャンプ台に対する整備の考え方、そして今後どのように活用していくのか、これについてお答えいたします。国内にあるFIS公認のジャンプ台にはすべて選手搬送用の設備が整備されており、また、この選手搬送用の設備の整備は日本スキー連盟の指摘もあることから、大会開催のため整備することにしたものであります。なお、ジャンプ台選手搬送設備が整うことによりジャンプ競技の選手育成・強化に有効に活用できるものと考えております。  次に、アルペン競技クロスカントリー競技スピードスケート競技会場に観客等に記録の速報を示す設備を整備する考えはないか、これについてお答えいたします。大会を盛り上げる観点から、電光掲示板等により観客にいち早く競技結果を示すことが必要と考えております。このため、経費の効率性にも配慮しレンタルで対応することで計画しております。  次に、八戸の長根スピードスケートリンクの現状をどのようにとらえ、今後大会開催に向けてどのように対処していくのか、これについてお答えいたします。冬季アジア競技大会開催のための施設については、JOCからの要請の際にも現有施設で対応できるとのことでもあり、県では現有施設を利用して開催することとしております。なお、八戸市の長根スピードスケートリンクについては、将来使用できなくなるフロンガスを冷凍媒体として使用していることなどから、平成十二年開催予定の八戸国体に向けて八戸市が改修をする予定であると聞いております。この改修したリンクで対応できるものと考えております。以上でございます。 8 ◯議長(高橋長次郎君) 中山君。 9 ◯十三番(中山安弘君) 今、大会に対する基本的な考え方の御披露を賜ったわけでございますが、先ほど教育長の答弁の中で、防風ネットは必要がないという御答弁がございました。ところが、今のあの鹿角のところで、ジャンパーは真夏でもあの高いところのスロープを渡っていって見るんですが、私も見たんです。ああいうところから若い人たちが走っていくその姿を見たときは身が縮む思いですよ、ああいう高いところから下を見たことがないから。私は特に高いところに上がると恐怖症になりますから縮み上がりました。そういうようなところの飛行距離というんですかね、そのときに突風のようなのが来たときに体形バランスが崩れて非常に危険が伴うというのは実際あることだそうでございます。そこの夏季トレーニングの監督さんの名前は忘れましたが、お聞き申し上げましたら、「一番危険なのは、自然の環境によって突風が吹くようなところだと大変です。ですからどこでも危険防止のために防風ネットの設置は必要だ」ということをスキージャンパーの監督さんが言っておりました。でありますから、防風ネットは必要ないという御答弁でございますが、やはり、せっかくの国際大会でありますから、幾らもかからぬと思うんですよ、そういうのは。将来にわたって、そういうところに危険防止の施策を展開し、ジャンパーに練習のきちっとした環境をつくってあげてくださいということを御要望申し上げておきたいと思います。  それに連なって、そのときに大鰐、弘前の中学生の子供たちが鹿角のそのスキー場で夏季トレーニングをやってるんです。それで、大鰐、弘前のスキーの中でもジャンプは非常にレベルが上がってきてるんです。特に弱小──弱小というより小さな中学校、小学校の子供たちが未来のジャンパーとなるために相当やってるわけですよ。大鰐はちょっと低目なところだから大鰐で基本を覚えて、そして基本を覚えた人がそういう七十メートル級のジャンプのところに行って練習をしてくる。私はジャンパーじゃありませんからわかりませんが、聞いたところによると、午前二回と午後二回、昔はスキーをかついでとことことことこ上がっていって、二回ずつ計四回やるとくたくたになるそうです。なぜそういうことかというと、足腰を鍛えるためと昔は言ったそうですが、今はそういう時代じゃありません。もう平常は平地で筋肉トレーニングなんかはできるわけでありますから、ジャンパー経験が豊富なほど記録が伸びるということであります。でありますから、そういうジャンパーに対するスロープのつくり方、あるいはそういうことについてもっと前向きに検討していただきたいと思うのであります。  ただ、もう一つ、夜間競技を想定されてないと、アイスホッケーやフィギュア競技は夜間競技が想定されますがスキーは想定されない。ところが、オリンピックなどを見た場合には夜間でも競技をしている場合が多々あるんです。まあアジア大会だからそれはないだろうと言いながらも、やはり現在は夜間照明というのはあるべきが本当に一流の競技場だと私は認ずるわけでありますので、そういう夜間照明の設置についても前向きに進めていただきたいと思うんであります。  再質問は一点だけ。このような国際大会に対してそういう施設の整備を図っていくと、今度は、次代を担うジュニア国際大会だとか、あらゆるそういうような高度な国際大会を招致することができるわけですよ。ですから、それが今の実績に残るわけでありますので、その実績を残すためには、いい大会であったという選手の皆様方の反省がそこまで到達しないと成功だとは言い切れないわけであります。でありますから、交流試合などを進めていくというよりも、国際大会の開催に匹敵するものをつくりたい、こういうことについてどう考えるのか、整備状況によっては──これからもまだまだ国際大会を招致していかなきゃならぬと思うんです。そういうことについて基本的に教育長はどう考えるのかお答え願いたい。 10 ◯議長(高橋長次郎君) 教育長。 11 ◯教育長(松森永祐君) ただいまの中山議員の御指摘は本当にごもっともと思います。いわゆる将来の青少年のスポーツに対する取り組みといいますか、そういうようなもので施設、設備の充実は本当に必要だと思っております。現在、今後のいわゆる二十一世紀の本県スポーツのあり方、これは施設、設備等をも含めてでございますが、あるいは指導者の養成等々いろいろなことを含めましてスポーツ振興審議会に諮問しております。近々答申が出るはずでございます。そういうような中で、今申し上げましたようないろんなスポーツ施設・設備、こういうようなものが具体的に提言されてくるものというふうに思っておりますので、それらを踏まえ今後整備に向けて検討してまいりたいと思っております。以上でございます。 12 ◯議長(高橋長次郎君) 中山君。 13 ◯十三番(中山安弘君) 御要望を申し上げておきたいと思います。  今、教育長がおっしゃったみたいに未来を見越した施設をつくっていきたい、事務的にはそのように考えているようであります。知事さんを初め知事部局とすれば財政運営をどう図っていくかという大きな課題が残るわけでありますので、どうぞその点についても、未来の冬季競技の育成、強化のためにもぎっちりと研究しながら進めていただきたいということを強く御要望申し上げておきます。  大鰐もさることながら、八戸のあの県立のスピードスケートリンクも大きな流れの中でいろいろ頭に入れながら、それを踏まえながら進めていただきますように、その検討課題も含めてこの国際大会が成功裏に終わることをお祈り申し上げながら終わります。ありがとうございました。 14 ◯議長(高橋長次郎君) 次に、二十九番須藤健夫君の発言を許可いたします。──須藤君。 15 ◯二十九番(須藤健夫君) 新進クラブの須藤でございます。通告の順に従って順次質問をさせていただきますが、最初に、今議会に提案されている議案は、二〇〇三年──平成十五年に開催予定の第五回冬季アジア競技大会を本県に招致することにかかわるものであります。これは、日本オリンピック委員会の八木専務が来県され、本県が冬季競技大会の施設や運営実績を有しているとして、本県での開催要請にこたえるものであると受けとめます。このような事業について、県が当初から計画しているものではないだけに、予算面はもとより、本県の政策課題とどのような関連を持つものか検討することが必要であると考えます。私は、本県において冬季アジア競技大会を開催することは本県の政策課題を推進することからも大きな意義を持つものと考えるものであります。新長期総合プランにも明らかなように、国際交流と国際協力の推進、スポーツの振興、文化観光立県の推進を図ろうとしているのであり、冬季アジア競技大会の開催によってこれらの政策推進に寄与できるものと判断するものであります。その理由を若干申し述べておきたいと思いますが、その一つは、本県において数十カ国に及ぶ外国選手が競技を行うことは初めてのことであり、競技力においても、第一回冬季アジア競技大会では我が日本の選手は三十五種目中二十九種目で一位を占める状況でしたが、第三回大会ではカザフスタン、中国、韓国が一位を占めるようになり、日本の選手は四十三種目中八種目のみ一位であります。それだけに、レベルの高い競技を観戦することにより本県の多くの青少年にスポーツに関心を持たせる動機づけになるものであり、本県スポーツの振興に寄与できるものであります。また、大会運営のボランティア活動や、外国選手や観光客との接触によって本県にいて国際化の一端を感じることができることであります。そして、冬季観光と冬季スポーツ大会との関連性を強め、スポーツ施設整備を図っていくことが可能であり、さらには、国際大会を開催し成功することによって、今後あらゆる面で県民や県内各団体の積極的な活動が期待できることなどであります。冬季アジア競技大会を招致することによって、新長期総合プランに沿って本県の政策推進を図ることができるものと考えるわけであります。以上申し上げまして次の点について質問いたします。一点目は、この冬季アジア競技大会は県で進めている国際交流の中にどのように位置づけされるのか、県の所見を伺います。二点目は、県は文化観光立県を目指し各種施策を推進しているところでありますが、特に冬季観光の推進を図る上で本大会の開催は有効だと考えるものでありますが、県の所見を伺います。三点目は、国内、国外から来県する人のためには交通網の整備が必要であります。特に県として、国際航空路の整備、あるいは新幹線盛岡-八戸間の建設促進、八戸-新青森間の早期着工の主張の根拠に本大会の開催を生かしていくべきであると考えるが、県の所見を伺います。四点目は、スポーツ施設が整備されていれば大規模な大会開催の要請を受けることが可能であり、またみずから大会招致ができるわけであります。本大会を契機にスポーツ振興を図ることからもスポーツ施設の整備、充実を図ることが大切と考えるわけでありますが、今後の県全体のスポーツ施設整備の考え方について所見を伺います。最後に、本県が初めて行う国際大会であり、大会を成功させるためにも、県や関係市町を初め、県内各団体や県民の協力なくしてはできないと思います。大会の運営を円滑に行うためには全県挙げて取り組む必要があると考えますが、県としては今後どのような体制を整備して取り組もうとしているのか伺います。以上、五点であります。 16 ◯議長(高橋長次郎君) 知事。 17 ◯知事(木村守男君) 須藤議員にお答えをいたします。  須藤議員からは、特に国際交流にこのアジア大会がどのように生かされるのか、また生かすべきだという視点からのお話と受けとめました。本年三月に策定した青森県国際化推進プランでは今後十年間の県の国際化推進施策を体系化していますが、冬季アジア競技大会の開催は、その中の一つ「”付加価値“創造プロジェクト」の具体化であると位置づけることができるかと思います。このプロジェクトにうたわれている環日本海諸国との交流の推進、スポーツ交流の推進を実現していく上でも戦略的な生かし方があるんじゃなかろうか、こう思っております。  また、本大会の開催は、先ほども申し上げましたけども、大勢の外国人の方々が来県され滞在し、県民との交流となり国際理解の促進が図られる、あるいはもっと具体的には、通訳の皆さん方とか、あるいはボランティアの方々、その他国際交流団体の方々との連携の中での活性化が期待できる、競技団のみならず観戦者多数の方々が海外から、あるいは国内から来県することによって我が国にも貢献する青森県となるスタートともなれると思っております。また、私は、経済的な視点も、当然、準備の過程でも、あるいは大会を目指していくことで──御案内のとおり、緩やかに回復基調をといっても、長期にわたっての特別な技術革新か何か予測以上のものがあれば別ですけども、国際環境等をにらんでみると、当面は今のような時代が続くだろう、その中でのいわゆる行財政改革を余儀なくされている、行財政改革のこの流れは私たちは理解していかなきゃいけない、また痛みを分かち合っていかなきゃいけない。しかしながら、本県のおくれの回復、あるいは二十一世紀、五十年先を見据えての積極的な県政、あるいは県民の豊かさを求めていく、あるいは公約の実行を果たしていく、等々を踏まえてみると、国に求めるにしても、あるいは求めるだけでなく、動きの時代という判断を私はしておりますので、やはりこういう動きという視点の立場で思いもしているわけであります。そういうことで、いろんな意味で地域経済振興にもこれは生かしていきたい、こうも思っております。  さらにはまた、須藤議員からは特に冬季観光をと。まさしく、この冬季観光は、これまでも行政、官民一体で努力してきていますけども、せっかくこの雪国であるというのを、克雪、あるいは景観を十分生かしているだろうか、あるいはイベントに生かしているだろうかということを踏まえてみると、十分であったとは思われない。そういう意味で、冬季にこれだけの人が本県に入ってくるということはかってない、それ自体にも意義がある、ならばこれを生かさない手はない、そのための受け入れ態勢──競技場の整備、あるいは円満な競技大会の運営、管理についてのきちんとした準備も大切である、と同時に、せっかくの御来県の機会を冬季観光の面でどう生かすのか、この大会を冬季観光のための一つの節目とし、そのための受け入れ態勢の整備というものがなけりゃならない、こう思っております。そういうことなどをこれから計画的に進めていきたい、こう思っております。  文化観光立県を目指す本県の重要課題としての──あるいは、今までの観光行政の弱点が冬季観光にあった、あるいは都市観光的にも、これは冬季だけでなく十分ではありません。そういうことなども官民一体で盛り上げていかなきゃいけない、あるいは必要なものには行政も一緒するということになろうかと思います。いずれにいたしましても、市町村、観光関係団体、民間事業者と連携を図りながら冬季観光振興特別対策事業を実施しておりますが、冬季アジア競技大会を踏まえてさらに実効あるものに努力したいと思います。具体的には、首都圏、関西圏、九州圏などでのテレビ、ラジオによる冬季観光のPRとか、冬季旅行商品造成のための旅行エージェント県内招待事業などの実施、市町村の主体的なその市町村のよさを生かした冬季観光イベントの企画などに期待し、必要な助成策にも適切に対応したい、こう思っております。この点も積極的に喚起を促し、そしてまた県も裏づけの協力をし合っていく、こういう方向で努力したいと思います。  それから、須藤議員からは極めて大切なお話がありました。この大会を踏まえて、受け入れ態勢、あるいは、その後のためにも──本県のおくれを回復し新時代を切り開くためにもという思いだと承知しましたが、新幹線、あるいは国際航空路等についての要素に、これは必要度合いというものに生かすべきだという率直な判断の御指摘がございました。全くそのとおりだと思います。まず国際航空路の整備については、既にソウル便、ハバロフスク便が整備されておりますが、新規路線として現在中国東北部との航空路線の開設に取り組んでいるところであります。この九月十五日から、私を初め青森市長さんや県内経済界の方々をメンバーに青森空港国際化促進協議会が中国へミッションを派遣することになっております。ハルピン、瀋陽並びに北京の政府関係機関や航空会社などを訪問し、青森空港のPRと路線開設の意向を伝え理解を深めたいと思います。冬季アジア競技大会については本県の国際航空路線の整備にとっても大きな推進力になるものと思っており、今後は、本大会の開催を理由の一つとして既設のソウル便及びハバロフスク便の整備、充実を図っていくとともに、本大会が平成八年二月にハルピンで開催されていることからも、中国との新規路線の早期開設については有効な材料になるものと思っております。また東北新幹線盛岡-八戸間についてですが、事業費ベースの進捗率は九年度分を含めて約二七%となっており、工期は平成三年からおおむね十年とされておりますが、おおむね十年を仮に十年としてとらえ、これまでの事業費ベースで完成時期を見るとかなり厳しいものがあります。けさの新聞報道にもあるとおりでありまして、北陸新幹線高崎-長野間の完成などによって盛岡-八戸間への事業費配分の増加が見込まれるとはいうものの、着実にこの計画が進められるためにもさらなる努力の一つの要素に加えていきたい、こう思っております。許可どおりの早期完成を関係機関に強く要望しているところであります。また、八戸-新青森(石江)間については、去る七月十五日に発足した政府・与党整備新幹線検討委員会が新規着工区間の優先順位の決定等に向けての検討を行っており、今年十一月末ごろまでに結論を出すということで精力的に動き出したことを多としておりますが、東北新幹線盛岡-新青森(石江)間の早期完成について、冬季アジア競技大会招致をその理由としてこれを生かすべきだという須藤議員の御指摘を受けながら、そのような方向での説明を誠意を持って続け、要請を続けたいと思っております。  運営体制についてのお話もございました。議員御指摘のとおり、大会運営を円滑に行っていくためには県全体で取り組むということは当然であります。九月には招致委員会を設立させ、十二月に開催されるアジアオリンピック評議会の総会で正式に青森県が開催県に決定した後、県として大会開催の準備に支障のないよう体制を組織するとともに、各界各層代表者から成る開催準備委員会を組織し大会準備に当たってまいりたいと思っております。平成十年度には、国、県、開催市町、競技団体から成る大会組織委員会を設立し、開催準備委員会を実行委員会に改組し、大会開催のための準備及び大会運営に当たっていきたいと思います。本県で開催される初めての国際競技大会でもあり、通訳を初めとして多くのボランティアの方々はもちろんですけども、全県挙げて意識参加してほしい、そういうことでの盛り上げを期待しながら努力したいと思います。そのためには、今言うた必要なボランティアとか通訳の方々、あるいはそういう分野だけではないかもしれませんが、そういう分野の方々──通訳さん方の養成、確保ということもこの中に入れて計画的に努力していかなきゃいけない、こう思っております。よろしく御指導をお願いいたします。以上であります。 18 ◯議長(高橋長次郎君) 教育長。 19 ◯教育長(松森永祐君) 本県のスポーツ施設整備について、本大会を契機にいわゆる県全体のスポーツ施設整備の考え方をお聞きしたいというふうなことに対してお答えいたします。県全体のスポーツ施設整備につきましては、地域の特性、競技の普及度などを考慮しながら計画的に進めていくことが必要と考えています。現在県教育委員会では青森県スポーツ振興審議会に対して「二十一世紀における青森県のスポーツ振興方策について」を諮問し、施設整備も含めて今後の本県スポーツ振興のあり方について総合的に審議をしていただいているところであります。今後、審議会の意見も踏まえて施設整備のあり方について検討してまいりたいと考えています。以上でございます。 20 ◯議長(高橋長次郎君) 須藤君。 21 ◯二十九番(須藤健夫君) 要望申し上げておきたいと思います。わずか八日間の大会日程でありますけれども、しかし、本県においては初めての国際競技大会で、これを、準備から開催、そして成功させ、さらにその後にこれらの経験を生かしていく、その中にはたくさんの政策課題が評価できるものだ、私はこう判断するわけであります。特に雪国の本県でありますから、冬季スポーツ競技の強化をしていくという意味でも大変重要なものでありますし、さらに冬季観光にも大いに活用できるものではないか、こういう観点から全県挙げての積極的な取り組みをお願いしておきたい。そして、これらが成功することによって、青森県ではいろんなことができるんだ、そしてその能力を持ってるんだ、それらが他県に比してまた評価されていくものだ、こう考えるわけであります。そういう点で、これからの準備段階からさまざまな課題がまた出てくるかもわかりません。しかし、それを全員協力をして乗り切って大会が成功裏に終わるように、その経験が今後に生かされるように、そういう立場から、今回の第五回アジア冬季競技大会の招致については賛成を表明して終わります。以上であります。 22 ◯議長(高橋長次郎君) 十九番諏訪益一君の発言を許可いたします。──諏訪君。 23 ◯十九番(諏訪益一君) 第五回冬季アジア競技大会の本県招致に関して言えば、それが既存の施設で対応でき、しかも経費の面でも質素な大会が行われるだろう、また招致合戦のようなことは行われない、等々を前提にして我が党としては基本的には了承してよい大会だろうという立場であります。しかし、なお、圧倒的多数の県民の賛同を得ていくという点で幾つか議論をし解明しておきたい事柄があるので、順次質疑をしていきたいというぐあいに思います。まず大会の目的についてであります。知事の説明によれば、アジア諸国の人々が一堂に会し友情と連帯の和を築き上げ、アジア諸国の相互理解を図るとされております。問題なのは、その目的にふさわしい規模を持った大会になっているかどうかということがあると思います。第一回は七カ国、二回は十カ国、三回は十六カ国、四回の見通しは同じく十六カ国、第五回も見通しとしては十六カ国ということであります。OCA加盟国は四十四カ国でありますから、その三分の一強という現状であります。また、大会を開催する条件を満たしている国は日本、韓国、中国だけであります。中身を見ますと、金、銀、銅を争う種目の中で参加している国が三ないし四カ国という種目も多いわけであります。一番多いのでアルペン競技の十五カ国という現状であります。したがって、その規模と内容を拡充していくという方策なり努力がなければその目的としている精神なりは達成されない、この点での基本的な見解を伺っておきたいと思います。  次に、知事説明によれば、この大会が二十一世紀における本県スポーツの振興に大きく寄与するものと述べているところであります。しかし、目の当たりに観戦したり、興味や意欲をかき立てる、ただそれだけでは大きく寄与するものとはなり得ない、やっぱり本県スポーツ振興に結びつける方策を具体的に持つという観点がなければならないと思いますが、この点での基本的な見解を求めておきたいと思います。また、スポーツ振興という場合に大事なことは、スポーツ人口のすそ野を広げる、これが極めて大事だと思います。そのためには拠点的なスポーツ施設も大事ではありますけれども、それぞれ身近なところに地域住民が活用できるスポーツ施設がふえていくということが重要なんではないでしょうか、この点での見解も求めておきたいと思います。  それから第三に競技施設の整備について。第一点はそれとの関係で伺うんですが、大会組織委員会の一員に国の機関が入ることになっています。今の知事答弁でも明確に述べているところでありますけれども、国のどこの機関を予定しているのか伺っておきたいと思います。二つ目に、大会開催のための施設整備に対する国の助成措置はどうなっているのか伺っておきたいと思います。三点目、これまでの大会で正式競技として行われることのなかったジャンプ競技の施設に対してスロープカーを整備する理由と、大会終了後におけるこれの活用について伺っておきたいと思います。  第四番目は大会運営経費について伺います。一つ、歳入予定している選手負担金がありますけれども、これが歳出ではどの部分に該当しどの程度の額になるのか具体的に伺いたい。二つ目、開催申請負担金の使用目的を伺っておきたいと思います。三つ目、企業協賛に当たっては、大会が特定企業の宣伝の場に化すようなやり方はすべきではないと思いますが、見解を伺っておきます。また、その目標に対する収入見通しについても伺っておきたいと思います。以上であります。 24 ◯議長(高橋長次郎君) 知事。 25 ◯知事(木村守男君) 諏訪議員にお答えをいたします。  具体的な質問項目に入る前に、諏訪議員からは今、大変に温かい御理解の上に立って、スポーツ振興というのは大事だというそういうやわらかいお話が御披露されたことを多といたします。全く、私も基本的にはあなたの考えとそんなに違わない、多少違うところがあるのかなあということは、いずれかの機会にまたお話を伺えればありがたい、こんなふうに思っていますが、基本的に私は、スポーツに親しむ県民、それからスポーツに強い県、これも、今までの行政の積み重ねを生かしながら、長期視点で、スポーツは福祉にも似合う、元気で健康維持・増進というのが大事だ等々を踏まえて、そういう行政の立場からも、官民一体で──今までも一緒してまいっておりますから、民間、スポーツ団体にもお願いしながら努力を重ねていきたい。ですから、スポーツにただ強いだけではいけない、スポーツに親しむ県だということが大事だよということを、実は先般も私は、庁内で、担当課だけにこだわらないで──担当部署にこだわらないで、管理職以下のと言えば失礼でございますが、いわゆる若手の職員の方々を希望し、長時間にわたって忌憚のない御意見を聞かせてもらいました。大変率直な、ある意味では非常に鋭かったり、あるいは心を込めたお話を伺って非常に私は感銘を受けたわけです。そういうことなどを踏まえて、具体的に担当課、あるいは関係団体に──そういう場面で私が受けて吸収させてもらったことを今後さらにまたいろんな機会に生かしていきたい、こう思っております。スポーツに親しむ県、これは若い人だけでなくて──特に若者はそうですが、そしてまた、若い人がスポーツに親しむということは、物の価値判断に──人生サイクルはいろいろあっていいわけですけども、そういう中で私は非常にこれは──人はいつまでも成長過程なんですけども、成長過程であればあるほど、そういう意味では、スポーツというのは体力だけでなく、特に若い人には人間性の成長にも大きく寄与するということを踏まえ、あるいは郷土愛とか、あるいは広く文化あるいは国際交流ということになっていきますし、発展しますので、そういうことでスポーツに親しむ県と。そのためにはやっぱり、これまでも努力していますけども、具体的にとなると、段階を踏んでいくにしても、指導者の養成、確保とかいろんなことをこれからも重視していきたい、こう思っております。  その他具体的な質問については担当から説明させたいと思います。 26 ◯議長(高橋長次郎君) 教育長。 27 ◯教育長(松森永祐君) お答えいたします。  まず最初に、これまでの大会では、出場国、そして出場者が少ない中で開催されておる、大会の規模を拡充するための方策云々というようなお尋ねでございました。これに対してお答えいたします。本県開催が決定後は、より多くの国、より多くの選手が参加するよう、日本オリンピック委員会を通してアジア諸国と関係各競技団体に対して強力に要請をしてまいりたいと考えております。なおまた、本県からも本大会の情報をアジア各国に対し積極的に発信してまいりたいと考えております。  次に、冬季アジア競技大会開催は本県スポーツ振興にどのような役割を果たすのかということでございます。本県においての冬季アジア競技大会開催は、アジア各国を代表する選手によるすばらしい競技を目の当たりに観戦できることにより県民に大きな感動や楽しみを与えてくれます。特に青少年のスポーツに対する興味や意欲をかき立て、二十一世紀における本県スポーツの振興に大きく寄与するものと考えております。また、アジア大会開催ということを契機に、先ほども答弁しておりますけれども、現在県の教育委員会がスポーツ振興審議会に対しまして、今後のいわゆる二十一世紀のスポーツ振興方策について諮問しておるところでございます。この中では、人材育成、指導者の育成、あるいは底辺の広がり、あるいはスポーツ施設の整備等々非常に広範にわたって諮問しておりますので、これらアジア大会を契機にということを念頭に、スポーツ振興審議会の委員の方々にそれぞれ考えていただけるものというように期待しております。  次に、スポーツ振興のためには身近なスポーツ施設が必要であると考えるが、スポーツ施設整備のあり方について伺いたいと。議員御指摘のとおり、スポーツの振興のためには地域住民が気軽にスポーツを楽しめる施設の整備、充実が肝要であると考えております。このため、今も申し上げましたけれども、現在、県教育委員会では青森県スポーツ振興審議会に対して二十一世紀における青森県のスポーツ振興方策について諮問し、スポーツ施設の整備のあり方を含めて今後の本県スポーツ振興について総合的に審議していただいているところであります。今後、審議会の意見も踏まえながら、施設整備における県、市町村、民間等の役割分担を考慮し、県民のスポーツ活動の一層の推進を図るための環境整備に努めてまいりたいと考えております。  次に、大会組織委員会の一員に国の機関が入ることになっているが、どこの機関を予定しているのか、これについてお答えいたします。札幌で行われました冬季アジア競技大会における組織委員会については、国の機関として、国際スポーツ大会を所管する文部省と、外国選手の受け入れ、出入国を所管する外務省、法務省が構成員として入っておりましたので、本県で開催する場合においても同様になるものと考えております。  次に、大会開催のための施設整備に対する国の助成はないのかということでございますが、アジア競技大会開催のための施設整備については国の助成がないものと聞いております。  次に、これまでの大会では正式競技として行われていなかったジャンプ競技の施設に対してスロープカーを整備する理由、それから大会終了後における活用について伺いたい、これについてお答えいたします。二〇〇三年の大会においてはジャンプ競技については正式種目として実施したいと考えております。また、国内にあるFIS公認のジャンプ台にはすべて選手搬送用の設備が整備されており、このことについては日本スキー連盟の指摘もあることから整備することにしたものであります。なお、ジャンプ台選手搬送設備が整うことによりジャンプ競技の選手育成・強化に有効に活用できるものと考えております。  次に、選手負担金について具体的に伺いたい、これについてお答えいたします。歳入に予定している選手負担金は参加選手負担の宿泊料であります。平成七年の広島アジア大会では一人一泊五十ドルの負担であったと聞いておりますが、具体的にはアジアオリンピック評議会の総会で負担金が決定されます。なお、本大会の選手にかかわる宿泊経費は約七千万円を見込んでおり、そのうち選手負担金は約四割に当たる三千万円を見込んでおります。  次に、開催申請負担金について具体的に伺いたい、これにお答えいたします。開催申請負担金はアジアオリンピック評議会の憲章に定められているものであり、大会開催申請時に一万ドル、開催地決定後三カ月以内に十九万ドルをアジアオリンピック評議会に支払うこととなります。この負担金の使途については、アジア地区のスポーツ振興資金並びにアジアオリンピック評議会の運営費の一部として活用されると聞いております。  次に、企業協賛に当たっては特定企業の宣伝の機会にならないようにすべきだと考えるが、県の所見、そして企業協賛金の収入見通しについてお答えいたします。企業の協賛については、議員御指摘のとおり、一部の特定企業のみの宣伝とならないよう広く県内外の企業から協賛を得られるよう努めてまいりたいと考えております。また、企業協賛金の収入見通しについては過去の札幌大会の実績等を踏まえ見込んだものでありますが、企業の理解と協力を得ながら必要な収入を確保するよう努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 28 ◯議長(高橋長次郎君) 諏訪君。 29 ◯十九番(諏訪益一君) 答弁をいただきましたが、一番肝心な部分で、これでいいのだろうかという問題意識を持ちます。冬季アジア大会というのは、私が国の機関が入るということの念押しをした意味はそこにあるんですけれども、大会運営経費についても、あるいは競技施設の整備についても応分の国の責任を果たすというのが大事なことなんではないかと私は思うんです。その施設整備費に国の助成措置がないなどとくくってしまう、何の努力の姿勢も見せない、やはりそこが問題なんだと思うんですよ。私は大会開催の要綱、開催費の概算をいただきましたけれども、例えば報償費一千五百万というのがあるんですね、メダル、記念品、表彰状。私は、金、銀、銅をもらう選手たちに渡るメダルや表彰状などは、恐らくOCA──アジアオリンピック評議会の会長名の名前が入ったものが渡るんだと思うんですよ。組織委員会ではないと思うんですね。ですから、すぐれてOCAが各国の対等、平等の出資金の中でそういった報償費については対応するとかというのが筋なんではないかと私は思うんですよ。そういう意味で、アジア大会というのであったら国がもっと前面に出てそういう采配を振るうべきではないかと思うんです。単に報償費だけではありません。渉外費もそうです。VIP奉迎関係諸費──きっと皇室の偉い人たちなんでしょう。それから皇族関係費、これらも全部を県が面倒を見なければならぬということでいいのかという問題があるんですね。予算の支出の面で、アジア大会の目的なり性格なり、国のかかわり方という点でもう一つ筋を通して主張していくべきなんではないか、県民の賛同を得ていく上でこれが大変重要なポイントになっているもんですから、改めてその点での認識を聞いておきたいわけであります。  それから、もう一つ大事なのはスロープカーの問題です。私が聞いたのは、それができた後の大会後の利用の問題なんです。冬期以外はこれは全く雨ざらしにされるわけです。さびてしまうんですよ。利用できないんですから、冬期以外は。しかも、町の方に無償譲渡ということで対応しようということであっても、町の方でこの管理、運営に困ると思うんですよ。ましてや、スキー場のリフトのロープを取りかえるのすらなかなか容易でないという町の現状なんですよ。それをこのままスロープカーを無償譲渡して維持、管理しなさいといってもこれは容易なことではないと思うんですよ。しかも、夏場に動かしているんだったらそういう施設もさびないできちっとしたものになっていくかと思うんですが、冬期以外はこれは完全に使われないということになりますから、その活用という問題はやっぱり大きい問題になってくるんだと思うんですね。その点でやっぱりしっかりした対応をしておく必要があるだろうというぐあいに思っています。  最後に、資料に対する一貫性の問題で伺っておきたいわけであります。当初私ども党県議団に寄せられた資料は、韓国で開催するのは約二十カ国一千人、こうであったんです。ところが、その後もう一枚の資料をいただいたら十六カ国千人なんですよ。日本のこの青森県での開催も二十カ国千人が予定されていたんですよ。ところが、それが十六カ国一千人に変更ですという感じの資料がまた届くわけなんですね。十六と二十で、しかも千人という予定人数には何の変更もないままのこういう資料が提示されてくるという点での──問題点がわかればそれで何も構わないことなんですが、こういう大会を迎えるに当たっての一貫した対応がやっぱり求められると思いますから、その点で見解があったら伝えていただきたい。 30 ◯議長(高橋長次郎君) 教育長。 31 ◯教育長(松森永祐君) 再度お答えいたします。  大会開催のための施設整備に対するいわゆる国の助成についてでございます。先ほど、助成はこれまでなかったというふうなことでお答えいたしました。今回の大会において、国の助成を受けることは従来までなかったことでございますので大変困難なことと考えますが、今後文部省に対し積極的に働きかけてまいりたい、このように思っております。  それからその次の、いわゆるスロープカーの後利用のことでございます。おっしゃるとおり冬季のみというふうなことになればそうだろうと思いますが、先ほども申し上げましたように、スポーツ振興審議会の中でこれも長期的な利用というふうなことで検討してもらいたいと思っております。今後、長期的に夏場でもこれらが使えるかどうかというふうなこともあわせてスポーツ審議会で検討してもらいたいと思っております。  それから最後の十六カ国と二十カ国の問題でございますけれども、十六カ国の資料が議員にお渡しになっておるとすれば非常に失礼なことをしました。二十カ国一千人で受けとめていただければと思っております。二十カ国の方が正しい資料であるというふうなことでございます。以上でございます。 32 ◯議長(高橋長次郎君) 諏訪君。 33 ◯十九番(諏訪益一君) 要望にとどめますけれども、今の十六、二十というのは、教育長答弁が正しいとすれば内部での意思疎通が全然ありませんので──いいですか、私に十六が正しいと言ってきたんですよ。だから、内部の意思疎通がちょっと弱いからきちっとしてもらいたいというぐあいに思います。  それから、アジア大会の目的なり性格からすれば、国のところで予算上の問題もひっくるめて大いに対応するのがやはり筋だと思う。その点で困難な面もあるんだと思うんです、経過の中で。しかし、努力するさまが県民に映らないとやっぱり意見として上がってくるんですね。ぜひ積極的に、前向きに立ち向かっていただきたいということを要望して終わりにしたいと思います。 34 ◯議長(高橋長次郎君) 午さんのため暫時休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩        ───────────────────────────────── 午後一時十一分再開 35 ◯副議長(丸井 彪君) 休憩前に引き続いて会議を開きます。  質疑を続行いたします。二十番鹿内博君の発言を許可いたします。──鹿内君。 36 ◯二十番(鹿内 博君) それでは私からも冬季アジア大会の問題について伺っておきたいと思います。この第五回冬季アジア大会を本県で開催するということについて、現有施設を活用して開催するということでありますので基本的には賛成であります。ありますが、県民に広く理解され、また合意を得ていく必要性がありますので、若干の疑問点について伺っておきたいというぐあいに思います。その一つは、普通、オリンピック等は、開催したい自治体が立候補し招致活動を行って、JOCが選んでいく、しかし今回は全くその逆でありまして、JOCが県に要請をしております。JOCが本県に開催候補地となるように要請をした主な理由について伺いたいと思います。本県のどの点が評価されたのかその理由について伺います。また同時に、JOCが本県に開催を要請したということは、JOCの財政を含めた責任も当然あるはずだと思います。その裏づけの上で要請したというぐあいに考えますので、国とJOCの第五回大会の責任と役割について伺いたいと思います。  二点目は、開催に伴う県の責任と役割について伺います。また、知事は大会の組織委員会の代表者に就任する考えがあるのか伺いたいと思います。通常、オリンピックは、地元の知事が組織委員会の代表者となり運営の責任を負う形となっております。したがって、県の責任の範囲という問題と知事が組織の代表者に就任するか否かという問題は非常に密接に関連しておりますので、この点について伺っておきたいと思います。  三点目は、長野のオリンピックなんかを見ましても、日に日に、金がかかる、金が足りなくなるという声が強く出ております。前に私どもが経験しましたワールドカップサッカーの問題についても、国際的な問題も含めて計画が変わらざるを得ないという状況があります。それはすべて金に絡んでくるわけであります。そこで、開催に要する経費を九億円と見込んでいるわけでありますが、これを上回った場合その不足分を県が負担するのか伺いたいと思います。私は九億円でおさまるとは到底思えないわけであります。準備も含めて長期間でありますし、今回の九億円の考え方の基本というのは前回の──我が国で行った一回目、二回目の札幌市を参考にしているようでありますが、札幌市は施設の面で整備もされています。それから、札幌よりも参加人員──選手・役員団がほぼ倍、もう既にその時点で三カ国もふえ、参加人員もふえるわけでありますから、札幌を基本にしたということはやっぱり合っていかないのではないかというぐあいに私は考えますので、この九億円という問題について伺います。  同じく、大会のハード面である施設、設備については現有施設を活用するとありますし、新たに整備するものとしてはジャンプ台に附帯する選手搬送用の設備を考えているようでありますが、これ以外に新たに整備する施設、設備はないのか伺っておきたいと思います。  それから五点目は、開会式、閉会式を県総合運動公園で実施する予定となっております。ほかの会場はすべて予定ではなくて決定、ところが開・閉会式に関しては予定と。したがって、具体的には現在の運動公園の意味なのか、それとも新運動公園の意味なのか。仮に新運動公園であれ現運動公園であれ、どの施設を使って開・閉会式をやろうとしてるのか伺いたいと思います。仮に現在の運動公園ということを考えていきますと体育館が予想されるわけでありますが、参加選手団あるいはマスコミ関係者の人員等を考えますと現在の体育館で開催するのは非常に難しいのではないかな、そういうぐあいに考えますので伺っておきたいと思います。  それから六点目は、参加選手・役員というのはおよそ千名というぐあいに見込んでいるわけでありますが、そのほかに、競技関係者、あるいはボランティア、マスコミ、一般の観客をどの程度見込んでるのかこの際伺っておきたいと思います。  最後でありますが、競技会場が全部で四カ所に分散するということであります。選手村の設置についてどのように考えているのか伺っておきたいと思います。以上です。 37 ◯副議長(丸井 彪君) 知事。 38 ◯知事(木村守男君) 鹿内議員にお答えいたします。  このたびのJOCからの要請のことについてのお話がありました。これは、JOCにしてみると、これまでの経緯を踏まえて、国として判断すると現状では日本、中国、韓国の三カ国が条件を有していると理解しているように伺っております。その場合に、冬季のスキー競技スケート競技などを同時に開催できる現在有している既存の施設、あるいはまた運営能力等についての判断がこれあり、本県が適当であるという判断がされた、よって要請があったと承知をいたしております。責任と役割については、国は主として参加国選手団の出入国の保証等の業務に当たり、日本オリンピック委員会は、国内開催地の決定と中央競技団体との調整、及びアジアオリンピック評議会の委任を受けて開催に関する責任を負うものと伺っております。大会の運営に当たっては、国、日本オリンピック委員会、県などが一体となって取り組んでいくことになります。以上です。  その他については担当から説明いたします。  〔知事降壇〕 39 ◯副議長(丸井 彪君) 知事。 40 ◯知事(木村守男君) もう一点答えておきたいと思います。  先ほどのお話の中で開催に伴う県の責任、役割についても触れられたようであります。その中で、組織委員会の代表に就任する考えがあるのかというような御指摘がありました。本大会の開催によってアジア諸国との友好親善や国際親善を深める、あるいは文化観光立県等々を踏まえて議会の皆さん方にも御理解をいただいていきたいわけでありますが、そういう立場、そしてまた、これまでのJOCの要請を受諾し立候補するに至ったということを踏まえてみれば、県が大会運営に係る経費を負担するということ、あるいは、いろいろなこれからの問題もありますが、組織委員会の会長についてはJOCとの協議の結果決定されるものでありますので、今予見を持っての結論は申しかねます。しかし、要請があれば誠意を持ってこれに前向きにこたえる決意です。 41 ◯副議長(丸井 彪君) 教育長。 42 ◯教育長(松森永祐君) お答えいたします。  最初に、経費を九億円と見込んでいるが、これを上回った場合それを県が負担するのかというようなことについてでございます。開催経費につきましては、札幌で開催されました第一回並びに第二回の冬季アジア大会での状況を踏まえて見込んだものでございます。経費については今後精査することとしていますが、九億円の範囲内で開催できるものと考えています。  次に、開催に要する施設、設備の新たな整備としてジャンプ台に附帯する選手搬送用の設備を考えているようであるが、これ以外に新たに整備する施設、設備はないのかというようなことにお答えいたします。ジャンプ台に附帯する選手搬送用設備の整備以外は現有施設で開催できるものと考えております。  次に、開・閉会式は県総合運動公園で実施する予定となっているが、具体的には現運動公園か新運動公園か、またどの施設を考えているのか、これについてお答えいたします。第五回冬季アジア競技大会の開・閉会式は大会の中で最も注目されるイベントの一つであることから、それなりの設備や相応の車両を収容できる駐車場等を有する施設が必要であり、県総合運動公園での実施を予定しております。具体的には、現在新総合運動公園の整備計画について検討中であることから、その状況を見きわめて判断してまいりたいと考えております。  次に、参加選手・役員のほかに競技運営関係者、ボランティア、マスコミ、一般観客を合わせてどの程度見込んでるのかというふうなことでございますが、これにつきましては、第四回大会を開催する韓国のカンウォンの大会の資料によりますと、運営要員と観客を合わせて延べ六万人となっております。第五回の大会においても同規模もしくはそれを上回るものと見込んでおります。  次に、選手村の設置をどのように考えてるのか、これにお答えいたします。選手村につきましては、競技会場地もしくは周辺のホテル等を利用して設置することで考えております。選手村の設置に当たっては、選手が大会期間中競技のためにコンディションを整えたり交流の場としての機能が十分発揮できるよう対応してまいりたいと考えております。以上でございます。 43 ◯副議長(丸井 彪君) 鹿内君。 44 ◯二十番(鹿内 博君) その責任というか、県と国、あるいはJOCとの責任の分担について若干具体的にお尋ねをしたいと思うんですが、今の知事の御答弁では、県、国、団体が組織委員会を構成して一体となって取り組む、JOCは開催に関する責任を負う、その後に県が大会経費を負担する、そういう形で御答弁があったわけですが、そうしますと、お金の問題で──開催経費の関係で、これは知事が組織委員会の代表者になろうがなるまいが、仮に例えば企業の協賛金が足りなくなった、あるいは全体の予算が九億からまた膨らんだという場合には、これはもう県の責任で確保するということの受けとめ方でいいのか──お金の問題についてでありますが、このことについての知事の御見解なり御認識をお尋ねしておきたいと思います。これはこれまでの前の質問でも要請がありましたが、県の責任が極めて大きいわけでありまして、JOCから要請されて開催立候補するという経緯を踏まえますと、やはり、国とJOCには財政的な責任も含めてさらにその責任を強く求める──責任を負うことを求めるということをこれは私の方からも要請しておきたいと思います。まあ、教育長は文部省あるいはJOCに求めると再三言ってるわけでありますが、私の方からも強く要請をしておきたいと思います。  それから二点目の質問は、この九億円の中には、概算ですか、私も資料をいただきましたが、事務局職員の人件費が入っていないようであります。人件費として臨時的な職員の人件費は入っておりますが、これは札幌等の例でも構いませんが、事務局の人員がどの程度必要なのか、あるいは最終的にどの程度見込まれるのか、その人員についてお答えいただければと思います。  それからもう一点は、開・閉会式場については今検討しております新総合運動公園を見きわめて判断したいということでありますが、この会場の選定はいつごろまでに決定するおつもりなのか。まあ、この運動公園の検討委員会はたしか今年度ということでありますが、今年度末に検討委員会の報告が出てもそのままいくかいかないかわからないわけでありますので、県として開・閉会式場の決定についてはいつごろまでに決定するという見込みで今取り組んでいるのか、その時期についてお伺いをします。以上です。
    45 ◯副議長(丸井 彪君) 教育長。 46 ◯教育長(松森永祐君) お答えいたします。  まず、経費が九億円を超えた場合県が云々というふうな──上回った場合県が負担するのかというようなことで再度知事にお尋ねであったと思います。これにつきましては、先ほど私の方からも申し上げましたけれども、今後精査することとしていますが、現在の段階では九億円の範囲内で開催できるものと考えております。その後仮にいわゆる需用費がオーバーとか云々というふうな問題があった場合には、それは当然組織委員会で検討されるべきものというふうに受けとめております。ただ、何度も申し上げますけれども、九億円の範囲内で開催できるものと考えていますということで御理解願いたいと思います。  それからその次でございますけれども、いわゆる人件費の──人件費というより組織の問題でございますけれども、最終的には、平成十四年──これは教育委員会でアバウトに立てた案でございますけれども、平成十四年度ころになりますと職員が六十四人ぐらいは必要でなかろうかというふうに考えております。その間、平成十年・十一年あるいは十二年と徐々にその職員というふうなものをふやしていきながら、当該年度自体は六十四人ぐらいでどうかというふうに考えております。  それからいわゆる新総合運動公園の件でございますけれども、これは議員が今御指摘のように、現在新運動公園の件につきまして整理、検討しているところでございます。もう少し具体的に申し上げますと、新総合運動公園の導入施設の規模だとか、あるいはどういうふうな順序等でやっていったらいいかというような作業といいますか検討を行っておるところでございます。これらの作業の進展を見ながらの総合的な判断というようなことでございますので、今ここで何年度何年度というふうなことについては申し上げる段階じゃないと思っております。以上でございます。 47 ◯副議長(丸井 彪君) 鹿内君。 48 ◯二十番(鹿内 博君) 今の教育長の御答弁で、私は、県の責任、それから国、JOCの責任というのはより具体的にしていかなければならないだろうと思います。その中で、大会の経費は県が負担するということが知事から御答弁あったように、あるいは長野のオリンピックなんかを見ましても地元自治体が財政問題についてはかなり大きなウエートを占めざるを得ないという状況が予想されますので、やはり財政的な部分については今後国、JOCに強く求めていくことを重ねて要望しますし、同時に、お金の問題も含めて大事なことについては、節目節目に県議会に対して、報告ではなくて事前に相談をしていただきたい、あるいは事前に協議をしていただきたい、その上で組織委員会として動くなり、あるいは県としての対応を決めるなり、そういう対応をとっていただきたい、これを要望して終わります。 49 ◯副議長(丸井 彪君) これをもって質疑を終わります。  議長高橋長次郎君から議長の辞職願が提出されました。辞職願の取り扱いについて協議のため暫時休憩いたします。 午後一時三十二分休憩        ───────────────────────────────── 午後三時八分再開 50 ◯副議長(丸井 彪君) 休憩前に引き続いて会議を開きます。        ─────────────────────────────────            ◎ 議案委員会付託省略        ───────────────────────────────── 51 ◯副議長(丸井 彪君) お諮りいたします。議案第一号「平成九年度青森県一般会計補正予算案」は委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 52 ◯副議長(丸井 彪君) 御異議なしと認め、よってさよう決定いたしました。  これより討論に入るのでありますが、ただいまのところ通告がありませんので討論なしと認めます。        ─────────────────────────────────            ◎ 議   案   採   決        ───────────────────────────────── 53 ◯副議長(丸井 彪君) 議案第一号を採決いたします。議案第一号「平成九年度青森県一般会計補正予算案」、本件の原案に賛成の方は御起立を願います。  〔賛成者起立〕 54 ◯副議長(丸井 彪君) 起立総員であります。よって原案は可決されました。        ─────────────────────────────────            ◎ 議   長   辞   職        ───────────────────────────────── 55 ◯副議長(丸井 彪君) 議長高橋長次郎君から議長の辞職願が提出されました。  議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに賛成の方は御起立願います。  〔賛成者起立〕 56 ◯副議長(丸井 彪君) 起立多数であります。よって、議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。  議長辞職の件を議題といたします。地方自治法第百十七条の規定により高橋長次郎君を除斥いたします。  辞職願を職員に朗読させます。  〔職員朗読〕          辞   職   願                                          私 儀  今般一身上の都合により県議会議長職を辞任いたしたく許可されるようお願いいたします。   平成九年八月二十八日                           青森県議会議長 高  橋  長次郎   青森県議会副議長  丸  井    彪 殿                                          以  上 57 ◯副議長(丸井 彪君) 高橋長次郎君の議長の辞職を許可することに賛成の方は御起立願います。  〔賛成者起立〕 58 ◯副議長(丸井 彪君) 起立多数であります。よって、高橋長次郎君の議長の辞職を許可することに決定いたしました。  高橋長次郎君の除斥を解き、入場を求めます。  〔高橋長次郎君入場〕 59 ◯副議長(丸井 彪君) 高橋長次郎君のごあいさつがあります。  〔一番(高橋長次郎君)登壇〕 60 ◯一番(高橋長次郎君) 第八十三回臨時議会におきまして、私のわがままから厳正なる議長を辞任いたしたいとお願い申し上げましたるところ、議員の方々には理解ある協力を賜り認可くださいましたることに深く敬意を表します。ありがとうございました。  思えば、平成七年五月十日、臨時議会において本県の議会の議長に指名されまして就任いたしました。謹んでお受けし、県民、県勢伸展のために微力をささげんとして就任いたしたわけであります。そして、平成八年七月二十三日、全国都道府県議会議長会の会長という要職に青森県の議長として就任せよということでありまして、就任させていただきました。そういう中にありまして、二年有余カ月間の歳月は矢のように過ぎてまいりましたが、その間にありまして、先輩・同僚議員の皆様方からタカチョウ頑張れという励ましの言葉、そしてまた木村知事を初めとする県理事者の方々には大変温かい御理解と御協力を賜りまして、この二年三カ月間を励ましてくださったことに対して深く感謝をしてるものであります。大変長い間お世話になりましたが、どうか議員の方々、また木村知事を初めとする部課長の方々、青森県伸展のために一層御尽力を賜りますることをお願い申し上げるとともに、私も一議員となって微力をささげんとするものであります。今後ともよろしくお願い申し上げまして退任のごあいさつといたします。ありがとうございました。        ─────────────────────────────────            ◎ 議   長   選   挙        ───────────────────────────────── 61 ◯副議長(丸井 彪君) お諮りいたします。議長が欠員となりましたので、議長の選挙を日程に追加し直ちに選挙を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 62 ◯副議長(丸井 彪君) 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。  これより議長の選挙を行います。  議場を閉鎖いたします。  〔議場閉鎖〕 63 ◯副議長(丸井 彪君) ただいまの出席議員数は四十五名であります。  会議規則第三十二条第二項の規定により、立会人に三番高樋憲君、十三番中山安弘君、十七番佐藤斌規君を指名いたします。  投票用紙を配付いたします。念のため申し上げます。投票は単記無記名であります。  〔職員投票用紙配付〕 64 ◯副議長(丸井 彪君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。  〔「配付漏れなし」と呼ぶ者あり〕 65 ◯副議長(丸井 彪君) 配付漏れなしと認めます。  投票箱を改めます。  〔職員投票箱点検〕 66 ◯副議長(丸井 彪君) 異常なしと認めます。  投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、議席順に順次御投票願います。  〔投 票〕 67 ◯副議長(丸井 彪君) 投票漏れはありませんか。  〔「投票漏れなし」と呼ぶ者あり〕 68 ◯副議長(丸井 彪君) 投票漏れなしと認めます。投票を終了いたします。  開票を行います。先ほど指名いたしました方々の立ち会いを願います。  〔立会人のもとに職員開票〕 69 ◯副議長(丸井 彪君) 選挙の結果を報告いたします。投票総数四十五票──有効投票四十四票、無効一票。有効投票中高橋弘一君四十一票、諏訪益一君二票、鹿内博君一票、以上のとおりであります。この選挙の法定得票数は十一票であります。よって高橋弘一君が議長に当選されました。  議場の閉鎖を解きます。  〔議場開鎖〕 70 ◯副議長(丸井 彪君) ただいま議長に当選されました高橋弘一君が議場におられますので、本席より、会議規則第三十三条第二項の規定により告知いたします。  議長に当選されました高橋弘一君のごあいさつがあります。──高橋弘一君。  〔議長(高橋弘一君)登壇〕 71 ◯議長(高橋弘一君) 一言ごあいさつを述べさせていただきます。今議会、二〇〇三年アジア競技大会、満場一致をもちましてそのすべての議案が終了いたしたわけでありますけれども、極めて希望に満ちた充実した県政でありますが、今議会におきましてただいま議長の推挙をいただきました。もとより浅学非才でありますけれど県勢発展のために一生懸命頑張ってまいりたい、そのように思っております。議員各位、そしてまた理事者各位の御支援、そして、二十一世紀にかけて我が青森県勢発展のために私一生懸命頑張ることをお誓い申し上げましてごあいさつにかえさせていただきます。お願いいたします。 72 ◯副議長(丸井 彪君) 議長と議長席を交代いたします。──高橋議長さん。  〔議長、副議長と交代して議長席に着く〕 73 ◯議長(高橋弘一君) 副議長丸井彪君から副議長の辞職願が提出されました。  会議時間を延長いたします。辞職願の取り扱いについて協議のため暫時休憩いたします。 午後三時二十九分休憩        ───────────────────────────────── 午後四時再開 74 ◯議長(高橋弘一君) 休憩前に引き続いて会議を開きます。        ─────────────────────────────────           ◎ 副  議  長  辞  職        ───────────────────────────────── 75 ◯議長(高橋弘一君) 副議長丸井彪君から副議長の辞職願が提出されました。  副議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに賛成の方は御起立をお願いいたします。  〔賛成者起立〕 76 ◯議長(高橋弘一君) 起立多数であります。よって、副議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに決定いたしました。
     副議長辞職の件を議題といたします。地方自治法第百十七条の規定により丸井彪君を除斥いたします。  辞職願を職員に朗読させます。  〔職員朗読〕          辞   任   届                                          私 儀 今般一身上の都合により青森県議会副議長を辞任いたします。  平成九年八月二十八日                                 十和田市西十一番町四-十四                                    丸  井     彪  青森県議会議長  高  橋  弘  一 殿                                           以  上 77 ◯議長(高橋弘一君) 丸井彪君の副議長の辞職を許可することに賛成の方は御起立をお願いいたします。  〔賛成者起立〕 78 ◯議長(高橋弘一君) 起立多数であります。よって、丸井彪君の副議長の辞職を許可することに決定いたしました。  丸井彪君の除斥を解き、入場を求めます。  〔丸井 彪君入場〕 79 ◯議長(高橋弘一君) 丸井彪君のごあいさつがあります。  〔二番(丸井 彪君)登壇〕 80 ◯二番(丸井 彪君) 退任のごあいさつを申し上げます。二年有余カ月にわたって高橋長次郎議長のもとで、議員各位の御協力、御指導を賜りながら、そしてまた執行部の皆様方の御協力を賜りながらその任を果たすことできました。まことにありがとうございました。これからは一議員として県勢伸展のために努力してまいりますので、皆様の変わらざる御指導、御鞭撻をお願いしてごあいさつといたします。        ─────────────────────────────────            ◎ 副  議  長  選  挙        ───────────────────────────────── 81 ◯議長(高橋弘一君) お諮りいたします。副議長が欠員となりましたので、副議長の選挙を日程に追加し直ちに選挙を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 82 ◯議長(高橋弘一君) 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。  これより副議長の選挙を行います。  議場の閉鎖をいたします。  〔議場閉鎖〕 83 ◯議長(高橋弘一君) ただいまの出席議員数は四十五人であります。  会議規則第三十二条第二項の規定により、立会人に三番高樋憲君、十三番中山安弘君、十七番佐藤斌規君を指名いたします。  投票用紙を配付いたします。念のため申し上げます。投票は単記無記名であります。  〔職員投票用紙配付〕 84 ◯議長(高橋弘一君) 投票用紙の配付漏れはありませんか。  〔「配付漏れなし」と呼ぶ者あり〕 85 ◯議長(高橋弘一君) 配付漏れなしと認めます。  投票箱を改めます。  〔職員投票箱点検〕 86 ◯議長(高橋弘一君) 異常なしと認めます。  投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、議席順に順次御投票願います。  〔投 票〕 87 ◯議長(高橋弘一君) 投票漏れはありませんか。  〔「投票漏れなし」と呼ぶ者あり〕 88 ◯議長(高橋弘一君) 投票漏れなしと認めます。投票を終了いたします。  開票を行います。先ほど指名いたしました方々の立ち会いをお願いいたします。  〔立会人のもとに職員開票〕 89 ◯議長(高橋弘一君) 選挙の結果を報告いたします。投票総数四十五票──有効投票四十三票、無効投票二票。有効投票中長峰一造君四十票、三上和子君二票、小田桐健君一票、以上のとおりであります。この選挙の法定得票数は十一票であります。よって長峰一造君が副議長に当選されました。  議場の閉鎖を解きます。  〔議場開鎖〕 90 ◯議長(高橋弘一君) ただいま副議長に当選されました長峰一造君が議場におられますので、本席より、会議規則第三十三条第二項の規定により告知いたします。  副議長に当選されました長峰一造君のごあいさつがあります。  〔副議長(長峰一造君)登壇〕 91 ◯副議長(長峰一造君) 副議長に選任していただきました長峰一造でございます。浅学非才はもちろんのことでありますし、力量至って不足をしております。どうぞ議員の皆様方、そして理事者の皆様方のアドバイスをいただきながら、高橋議長を補佐し議会の円満な運営に心がけるよう努めたいと思いますので、今後ともよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。ありがとうございました。 92 ◯議長(高橋弘一君) 以上をもって議事は全部終了いたしました。        ─────────────────────────────────            ◎ 閉 会 あ い さ つ        ───────────────────────────────── 93 ◯議長(高橋弘一君) 知事のごあいさつがあります。  〔知事(木村守男君)登壇〕 94 ◯知事(木村守男君) 県議会第八十三回臨時会の閉会に当たり一言ごあいさつを申し上げます。  今回の議会におきましては、去る八月二十六日開会以来三日間にわたり、「平成九年度青森県一般会計補正予算案」につきまして慎重な御審議をいただき、原案どおり御議決を賜ったところであり、まことにありがとうございました。その執行に当たりましては、審議の過程において議員各位からいただきました御意見を十分尊重し、最善の効果をおさめるよう誠意を持って努力してまいりたいと思います。何とぞ一層の御協力をお願い申し上げます。  なお、高橋長次郎前議長及び丸井彪同副議長には、本日をもってそれぞれ議長、副議長の職を去られることになりました。御在職中の御苦労に対し心からおねぎらいを申し上げますとともに、県政運営に対する格別の御支援、御協力に深く感謝申し上げます。殊に高橋前議長におかれましては、この間一年にわたり全国都道府県議会議長会会長の要職を務められ、地方の代表として地方分権の推進に一方ならぬ御尽力をいただいたところであり、重ねて厚く感謝申し上げます。また、後任の議長として高橋弘一議員が、及び副議長として長峰一造議員が選任されました。百四十八万県民の負託にこたえ、県勢伸展のためますます御活躍されますよう心から念願いたします。  以上、閉会のごあいさつといたします。 95 ◯議長(高橋弘一君) これをもって第八十三回臨時会を閉会いたします。 午後四時十六分閉会        ─────────────────────────────────                            記録担当職員  大  澗  繁  次                               〃    田  中  貴志子                               〃    小  野  恭一郎 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...