• "委員長"(/)
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  1. 富士吉田市議会 2023-06-19
    06月19日-02号


    取得元: 富士吉田市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 5年  6月 定例会(第3回)          令和5年第3回(6月)定例会会議録(第2号) 令和5年6月19日(月曜日)                 午後1時00分開議                               午後3時35分散会---------------------------------------出席議員(20名)   1番   藤井義房君          2番   滝口晴夫君   3番   藤田 徹君          4番   渡辺 将君   5番   伊藤 進君          6番   藤原栄作君   7番   鈴木富蔵君          8番   渡辺新喜君   9番   宮下宗昭君          10番   秋山晃一君   11番   勝俣大紀君          12番   前田厚子君   13番   小俣光吉君          14番   横山勇志君   15番   勝俣米治君          16番   渡辺幸寿君   17番   戸田 元君          18番   渡辺利彦君   19番   奥脇和一君          20番   太田利政君---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------説明のため出席した者の職氏名   市長        堀内 茂君    副市長       前田重夫君   教育長       奥脇義徳君    代表監査委員    渡辺龍雄君   企画部長      渡辺一史君    総務部長      眞田喜久雄君   市民生活部長    小笠原むつよ君  産業観光部長    小林 登君   都市基盤部長    白須美行君    都市基盤部長(上下水道)                                田辺 満君   ふるさと納税推進室部長        市立病院事務長   小泉俊也君             荻原美奈枝君   教育部長      武藤智恵子君   企画部次長     堀内利教君   総務部次長     小川 徹君    演習場対策室次長  舟久保佳浩君   監査委員事務局長  萱沼妙子君    秘書課長      白須 圭君   総務課長      梶原明彦君---------------------------------------職務のため出席した事務局職員   事務局長      萱沼孝文君    次長        天野義仁君   課長補佐      奥脇茂樹君    臨時職員      林 純司君---------------------------------------議事日程第2号   第1 市政一般に対する質問---------------------------------------会議に付した事件   議事日程に同じ------------------------------------------------------------------------------     午後1時00分 開議 ○議長(勝俣大紀君)  これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。 傍聴人に申し上げます。市議会傍聴規則第7条の規定により、静粛に傍聴するようお願いいたします。 また、一般傍聴者におかれましては、当規則第9条の規定により、撮影及び録音は禁止されておりますので、御留意願います。--------------------------------------- △諸般の報告 ○議長(勝俣大紀君)  報告事項を申し上げます。 CATV富士五湖から、本日の本会議の一般質問をテレビ中継したい旨の申出がありました。また、報道機関から、傍聴席より撮影を許可願いたい旨の申出がありました。いずれも許可いたしましたので、御了承願います。 以上で報告事項を終わります。 これより日程に入ります。--------------------------------------- △日程第1 市政一般に対する質問 ○議長(勝俣大紀君)  日程第1「市政一般に対する質問」を行います。 本日の質問は、1番目、伊藤進君、2番目、秋山晃一君、3番目、戸田元君、4番目、前田厚子君の順序で行います。 伊藤進君の質問を許可いたします。 5番伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  令和5年6月定例議会におきまして、第1標題、富士山吉田口登山道の整備について、第2標題、にぎわいを見せる本町通りの施策について、第3標題、(仮称)ふじよしだまちづくり公社の設置について一般質問をさせていただきます。 それでは、第1標題、富士山吉田口登山道の整備について質問をさせていただきます。 富士山吉田口登山道は、江戸時代から学問・芸術・技芸など文化の所産であり、人々の交流の舞台となってきた道であります。本市の歴史を理解する上で、極めて大切な意味を持っていると言えます。また、江戸時代後期に八百八講として栄えた富士講のおよそ8割が吉田口登山道を利用してきたこともあり、この周辺一帯は聖地であると同時に、さながら当時の一大観光行楽地としての様相を備えていました。 明治22年の東海道線開通、明治36年の中央線の開通により、富士山麓周辺へのアクセスが容易になると、より多くの人々が富士山へ訪れるようになりました。富士山吉田口では、昭和39年富士スバルラインの開通により、五合目の小御岳まで一気に車で登り上げることができるようになったため、五合目以下の登山道は急速に廃れていきました。登山者の訪れが激減したことにより、山小屋等が営業維持できなくなったため、施設の倒壊やその廃材の放置、また富士山信仰に関わる石造物等の損壊、消失など、非常に寂れた道となってしまいました。 しかし、平成8年11月に文化庁より「歴史の道百選」に富士山吉田口登山道が選定されたことを受け、本市においても平成8年度に富士山吉田口登山道周辺振興整備基本構想が策定されました。これは富士山吉田口登山道が富士山に登るための道として、歴史的環境に配慮しながら整備・活用し地域振興と観光振興に資することを目的とするものでしたが、残念ながら30年近くの歳月を経た今、当時の目的は果たされていない現状であります。 しかし、平成25年6月、富士山が世界文化遺産に登録されたことを契機に、その構成遺産に指定された吉田口登山道が注目を浴び、本市においても富士山の世界文化遺産登録から10年となる本年、麓からの富士登山の再興に向けて、建物の補修や新たな解説版の設置など本格的な対応に乗り出すと聞いています。 麓から五合目には、文化的価値の高い神社やかつての茶屋が残っていますが、現在は建物が傾くなど荒廃が進んでいる場所も見受けられます。世界文化遺産構成遺産を活用し切れていない面があることから、富士山の関係者は「歴史・文化・信仰の価値を継承する契機にしてもらいたい」と期待を寄せていると一部地方新聞の記事にもありました。 そこで、執行者にお尋ねいたします。 吉田口登山道は県道であり、国立公園のエリアであることから、様々な問題もあると考えますが、吉田口登山道の再興に関して、どのようなプランを持ち具現化していくのかお聞かせください。 また、堀内市長5期目のマニフェストとして「世界文化遺産登録10周年の節目に、かつて信仰の道としてにぎわっていた景観を保全、復元し、文化資源としての高付加価値化を図り、多くの方に登山を楽しんでいただけるように、関係機関と協力しながら整備を進める」とありますが、具体的な内容をお聞かせください。 以上、第1標題、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤進議員富士山吉田口登山道整備についての整備についての御質問にお答えをいたします。 吉田口登山道のあるエリアは、世界文化遺産富士山構成資産特別名勝富士山史跡富士山及び自然公園法による国立公園に指定されており、保護や保全を図っていくために様々な規制が設けられている地域であります。これらの規制のある中で、富士山の麓にある富士吉田市でしか担うことができない吉田口登山道の景観や歴史的価値のある文化財の保全・活用を目的とした計画を本年度と次年度の2か年にわたり策定してまいります。 さらに、吉田口登山道沿いに現存する倒壊のおそれがある建築物につきましては、現況の確認や歴史的価値の調査・検証の実施、倒壊を防ぐための応急処置を施すなど、登山者への安全対策を本年度にスピード感を持って実施いたします。 また、平成8年から実施いたしました歴史の道整備活用推進事業についてでありますが、馬返しと一合目の詳細な発掘調査を行い、旧来の吉田口登山道、石造鳥居や富士山信仰の石碑群を現在の状態に整備し、馬返しから六合目までに点在する歴史的遺産の解説版を設置するなどの整備を進めてきたことで、歴史の道整備活用推進事業の目的はおおむね達成され、吉田口登山道世界文化遺産構成資産の一つに選ばれたものと認識いたしております。 信仰の対象としての富士山の文化という普遍的価値を後世にしっかりと継承するために、唯一、市街地から富士山信仰の足跡をたどることができる吉田口登山道の保存と活用に向けて、国・県及び関係機関と連携を図り、マニフェストの実現に向けて着実に取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  第1標題、2回目の質問をさせていただきます。 平成8年から実施した歴史の道整備活用推進事業について、「富士山信仰の石碑群の整備や馬返しから六合目までの歴史的遺産の解説版を設置するなどの整備を進めたことで、目的はおおむね達成された」と御答弁をいただきました。 現在は、旧山小屋を中心に平成25年7月1日付の看板が設置してあり、これらの看板は内容、デザイン等、優れたものと認識しています。馬返しと各五合目には、それ以前に設置した案内標示がありますが、場所によっては劣化の見られるものもあります。吉田口登山道文化資源としての魅了を高めるためにも、新たな看板の設置、併設の必要性を感じています。見解をお聞かせください。 また、道の駅富士吉田ほか各所に配置されている富士登山ガイドマップなどで紹介されている二合目上の「御室浅間橋」下の沢の「御釜」は、令和元年11月以降に倒木が穴を覆い、そのまま放置されていました。ガイドマップの写真と違う状況は、この資料を手にして探勝する登山者に違和感・落胆を感じさせてしまいます。また、観光施策スピード感に疑念を持つ人もいるかもしれません。そんな中、昨秋、テレビ番組の中で著名人がここを訪れ、複数人で倒木を撤去してくれ、現状を回復することができました。日々様々な業務処理に追われる本市職員にとって、小まめなリサーチ・チェックは負担も大きく難しいと察しますが、極力現地に足を運び、紙媒体とのマッチングが図れるよう民間とも協力しながら進めてほしいと考えますが、見解をお聞かせください。 マニフェストについて、文化資源としての高付加価値化をどのように図るのか、具体的な御答弁をいただけませんでしたが、吉田口登山道文化資源を活用し高付加価値を実現するためのアプローチを提案させていただきます。まず、文化的な魅力を強化するために、吉田口登山道周辺の歴史や文化に関する情報を整備し、登山者に提供することで地域の魅力を高めることができると考えます。吉田口登山道の天候等も含めたオンタイムの情報をホームページ等で発信することも重要であると考えますが、見解をお聞かせください。 また、地元の食材や工芸品など、地域の資源を活用した商品やサービスを提供することで、登山者の興味を引きつけることができると考えます。地元のガイドや文化体験プログラムを提供するなど、地元の地域資源と連携することで、地域経済の活性化にもつながると考えますが、見解をお聞かせください。 また、登山道周辺のインフラを整備することで、登山者の利便性を向上させることができると考えます。例えば、環境に配慮したトイレや新たな休憩所の整備、安全対策に関する情報の提供なども必要であると考えます。これらの整備により、登山者の満足度が向上し、吉田口登山道の価値が高まると考えますが、見解をお聞かせください。 吉田口登山道の整備においては、環境保全と持続可能な観光の視点を重視することも必要であると考えます。登山道周辺の自然環境を保護する取組やごみの適切な処理等、環境に配慮した施策を導入することが大切であると考えます。見解をお聞かせください。 以上、第1標題2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、新たな看板の設置・併設の必要性につきましては、後ほど教育長をして答弁いたさせます。 次に、吉田口登山道の状況確認についてでありますが、毎年、山梨県とともに現況調査を実施しており、登山道やその周辺に倒木などによる障害等が発生した場合につきましても、登山者や関係機関などからいただく情報を基に、山梨県とともに速やかに現地確認を実施いたしております。また、吉田口登山道文化資源ごと権利関係も複雑に絡み合っており、本市単独では手がつけられない部分も多くあり、国や県など様々な機関との調整や協議が必要となり、多くの時間を要します。これまで現地には何度も足を運び、現状を確認しているからこそ、危機感を持っているところであります。こうしたことから、まずは富士山の麓にある本市が先頭に立ち、関係機関の御協力をいただきながら保全・活用を目的とした計画を策定してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、伊藤議員御提案の情報発信、地元の地域資源と連携した登山案内など、文化資源の高付加価値化につきましては、既に推進しており、環境保全と持続可能な観光という視点の重要性も当然のことながら認識いたしております。 今後におきましても、より先進的な吉田口登山道の保存と活用のために、インフラ整備も含めた様々な課題を洗い出し、文化資源の高付加価値化に向けて、さらに取組を進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  教育長奥脇義徳君。     〔教育長 奥脇義徳君 登壇〕 ◎教育長(奥脇義徳君)  伊藤議員の御質問にお答えいたします。 新たな看板の設置・併設の必要性についてでありますが、馬返しから六合目までに設置した歴史的遺産の解説板につきましては、本年度は貼り替えを実施する予定であります。また、新たな看板の設置につきましては、本年度予定している計画の策定段階において、地元関係者及び関係機関との調整や協議を行う中で検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  5番伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  第2標題、にぎわいを見せる本町通りへの施策について質問をさせていただきます。 富士吉田市史民族編第1巻第4章には、本町下吉田本町通りが明治時代以降急速に家や商店が立ち並び、町化した場所であると記載され、南北に走る本町通りを軸に東西に路地が延び、幾つかの特徴ある町が出来上がったとされています。平成元年の本町通りにある商店は150店を数え、大変なにぎわいを見せていました。平成28年5月には、経済産業省にて行われた「2016はばたく中小企業・小規模事業者はばたく商店街30選」において、富士吉田商業連合会が選定され、全国的に見ても活発な商店会としての活動がありました。 しかし、令和5年の本町通りの商店会は67店に激減し、全国のどこでも見られるような空き店舗の目立つ寂れた町並みになってしまいました。このような状況ではありましたが、昭和レトロな町並みと富士山が間近にある風景がSNS等で紹介されたところ、多くの外国人観光客がこの風景を写真に収めようと訪れてくれる地域となりました。 しかし、外国人観光客が車道に出たり、横断歩道に立ち止まって撮影をしたりする行為が相次ぎ、近隣住民やこの付近を通行する車両に迷惑がかかる事態となっています。本市においてもこういった事態を重く受け止め、本年2月より交通誘導員の配置を行い、外国語に対応した看板などで注意を呼びかけていますが、十分な対策が取られていないのが現状です。インバウンド観光客に対して、本町通りでどのような対策を取っていくのか、執行者の見解をお聞かせください。 また、堀内市長の5期目のマニフェストには、富士道に沿った市街地活性化を推進するとして、1日1,500人が訪れる人気の観光スポットに活用されていない空き店舗が多いことから、ビジネスチャンスを逃さぬように空き店舗出店希望者マッチングや出店の支援など強力に推進するとありますが、具体的にどのように支援していくのかお聞かせください。また、同マニフェストには、アーケード改修等への集中的な投資を行い、にぎわいある町並みづくりを進めていくとありますが、補助金等で対応するのか、具体的な内容をお聞かせください。 以上、第2標題、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  にぎわいを見せる本町通りへの施策についての御質問にお答えをいたします。 まず、インバウンド観光客に対して、本町通りでどのような対策を行っていくのかについてでありますが、本市を訪れる前に多くの方に御覧いただいている多言語で作成されたホームページ富士吉田観光ガイド」や観光施設で配布しているチラシ等において、安全確保のための注意喚起を行っております。 また、本町通り下吉田エリアには交通ルールマナー遵守普及啓発看板を30か所以上に設置しており、さらには撮影ポイントである「本町2丁目交差点」や「まるさくたなべ」の横断歩道を中心に警備員を配置するなど、安全確保に努めております。 加えて、地元から御要望がありました本町2丁目交差点における歩車分離式信号の導入につきましては、富士吉田警察署を通じて山梨県警察本部へ上申しているところであります。 いずれにいたしましても、伊藤議員御発言の「十分な対策が取られていないのが現状」という認識はなく、このような取組を継続的に実施することで事故を未然に防ぎ、近隣住民や通行車両に御迷惑をおかけしないよう、富士吉田警察署地元商店街などと連携を図りながら、今後も引き続き対策を講じてまいります。 次に、空き店舗出店希望者マッチングや出店の支援などを強力に推進することについてでありますが、昨年度に実施いたしましたふるさと納税クラウドファンディングの寄附金を原資に、本年度、本町通りエリアへの新たな支援制度として「富士吉田まちづくりファンド」を立ち上げます。このまちづくりファンドは、富士山を望む雄大な景色や歴史を感じさせる建造物の保存など、本市特有の景観を維持しつつ、空き店舗の利用促進を図り、町のにぎわい創出に取り組むものであります。具体的には、地元商店街や専門家の協力も得る中で、空き店舗の情報収集や調査、景観維持のためのデザインコードの策定、空き店舗入居時の改修費用の助成などを実施し、空き店舗への出店を強力に支援してまいります。 次に、アーケード改修等への集中的な投資を行い、にぎわいのある町並みづくりを進めていくことについてでありますが、アーケード等は一体感のある町並みを生み出し、活気ある雰囲気を作り出す効果があるだけではなく、荒天時には歩行者の通行の安全性を確保するものであると認識いたしております。 現在、本市では富士吉田商工会議所から推薦を受けた商店街におけるアーケード等の整備について、その整備費用の一部を山梨県の地域商業活性化支援事業費補助金を活用し支援しております。しかし、設置されているアーケード等は設置から時間が経過し、デザイン等の統一感がなく、機能的にも見劣りするものが多くあるため、それらの改修等には多額の費用が必要になると考えられます。 したがいまして、統一感のある町並みを創出するために商店街が実施する生活面や景観的に配慮したデザイン、機能等を備えたアーケードの整備や街路灯のLED化など、商店街が必要とする整備事業に対しまして関係団体と連携し、その整備にかかる費用を補助してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕
    ◆5番(伊藤進君)  今回、にぎわいを見せる本町通りへの施策について、一般質問をするに当たり、市民の皆様にヒアリングを行いました。ここで頂戴しました御意見の一部を紹介したいと思います。 60代女性の方からは、警備員を配置していない道路に出て写真を撮っているインバウンド観光客がいる。危険を感じるので最近は本町通りを通行することは極力控えている。 70代男性の方からは、本町通りに簡単な案内を多言語でできるコンシェルジュを育成する仕組みづくりが欲しい。この地域に住む住民は、インバウンド観光客がトイレを貸してくれと訪ねてくるケースが多く困っている。 また、40代女性の方からは、警備会社の警備員を配置することも大切でしょうが、町に詳しい地元の方が地元のおそろいのTシャツなどを着て、案内、見守りのようなおもてなしを感じるスタイルのほうが観光客の方も目に触れる地元の人からも楽しい雰囲気が感じられてよいのだろうと思います。ただ、注意するだけでは、せっかく富士吉田を訪れてくれた観光客の方に対して、心象が悪くなってしまうと思います。 このような市民の声に対して、堀内市長の提唱する市民中心主義を真に考えるのであれば、適切な対応を取り、市民の不安を少しでも緩和することが大変重要であると考えます。 再度お伺いいたします。 本町通りインバウンド観光客交通ルールマナー遵守の対応について、十分な対策は取られていないという認識はないのでしょうか。言い換えれば、十分な対策は取られているという認識でしょうか。見解をお聞かせください。 先日、私は本町通り2丁目交差点から月江寺駅入り口交差点までを歩行者天国にできないかと市民から陳情を受け、富士吉田警察署へ相談に行ってきました。歩行者天国にするためには、商店街の管理組合や関係機関、地元の住民と協力し、意見交換や協議を行う必要があると考えます。対応してくれた担当課長のお話では、地元の住民や関係者の理解・合意を得ることができれば、歩行者天国にすることは可能であるとおっしゃいました。毎日でなくとも、例えば毎週日曜日の決められた時間帯だけでも歩行者天国にすることを協議していただけませんか。 もしもこのエリアが歩行者天国になれば、定期的なイベントを開催し、地元商店街キッチンカーに出店してもらい、音楽イベントやストリートパフォーマンス、地元の伝統的な神楽などの披露をし、インバウンド観光客をはじめとするこの地を訪れる皆様と交流することができると考えます。また、おもてなしのできるにぎわいが創出でき、それが地域の活性化につながるのではないかと考えます。 実際、私は昨年5月から10月まで月に一度、中央まちかど公園において音楽イベントや日本の伝統芸「かっぽれ」を披露するイベント本町まちなかフェス」を開催してきました。本年6月4日日曜日に開催したときには、インバウンド観光客の多くの来場があり、楽しく交流することができました。 本町2丁目交差点から月江寺駅入り口交差点までの本町通りを毎週日曜日の決められた時間帯だけでも歩行者天国にするプランを提案しますが、執行者の見解をお聞かせください。 以上、第2標題2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 産業観光部長。     〔産業観光部長 小林 登君 登壇〕 ◎産業観光部長(小林登君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、本町通りインバウンド観光客交通ルールマナー遵守の対応についてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、警備員の対応はもとより周知看板を含め、観光客の交通ルールマナー遵守の対応には十分な対策が取られていると認識しております。 次に、本町2丁目交差点から月江寺駅入り口交差点までにおける歩行者天国を実施することについてでありますが、昨年のハタオリマチフェスティバルにおいて、地元商店街や自治会の皆様、富士吉田警察署等の関係機関との協議を行う中で、期間中の日曜日に歩行者天国を実施することができました。歩行者天国を実施した当日は、本町通り全体が輝くような魅力的な場所として、地元商店街や市民、そしてハタオリマチフェスティバルに参加した皆様に笑顔があふれ、下吉田地区のにぎわいや活性化につながったことを強く実感できました。 しかしながら、年1回の開催であるハタオリマチフェスティバルや市民夏まつり等のイベントにおける歩行者天国を実施する場合においても、交通規制に伴う迂回路の設定や誘導看板、相当数の警備員の配置や駐車場の確保など多くの課題が生じるため、地域との調整や警察署、道路管理者など関係機関との協議が必要不可欠であり、それらの調整を行うことは多くの時間と労力を必要といたします。 伊藤議員の御発言に「富士吉田警察署の担当課長が地元の住民や関係者の理解・合意を得ることができれば、歩行者天国にすることは可能であるとおっしゃいました」とありましたが、本市の担当において富士吉田警察署に確認したところ、「通行止めなどの交通規制を行うことは、担当者のレベルで判断するものではない」と、このような回答がありました。この状況を考えますと、国道である本町通りを毎週日曜日など定期的に通行止めにして、歩行者天国を実施することは到底容易なことではございません。 いずれにいたしましても、歩行者天国がまちの活性化につながることにつきましては、十分に認識をしておりますので、歩行者天国の実施は容易なことではありませんが、今後も富士吉田警察署や地域の住民、商店街など多くの関係者の皆様の御意見等を踏まえる中、歩行者天国の実施について判断してまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  第3標題「(仮称)ふじよしだまちづくり公社」の設置について質問をさせていただきます。 先日、議員研修として茨城県境町にある「さかいまちづくり公社」の研修をさせていただきました。この公社は、関東でナンバー1の収入を上げている境町のふるさと納税を活用して、様々な事業を展開している公社であります。その一つが、町内を循環する自動運転バスの導入であります。このバスの導入により、病院へ通うお年寄りや塾へ行く子どもたち等の足となり、ふるさと納税が目に見える形で住民の役に立っていることがよく分かりました。 本市におきましても堀内市長の5期目のマニフェストにおいて、新たな産業や雇用を生み出す「まちづくり公社」を設置し、国の交付金制度やふるさと納税を活用し、富士山の恵みと事業者の技術やサービスを組み合わせた商品の開発と販売を行い、地域経済の発展や雇用を生み出す地域商社として、また空き店舗再生などにより地域の個性や魅力にチャレンジする若者を支援するファンドとして「まちづくり公社」を設立しますとあります。 今回の6月定例議会においても堀内市長の所信表明で「(仮称)ふじよしだまちづくり公社」の設立について述べています。 そこでお尋ねいたします。 この公社設立に関する目的とビジョンについてお聞かせください。 以上、第3標題、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  (仮称)ふじよしだまちづくり公社についての御質問にお答えをいたします。 私はこれまで政策の大きな柱として「稼げるまちづくり」を提唱してまいりました。人口減少社会を迎え、国家財政が厳しさを増す中において、地方自治体が自ら「稼ぐ」ことを念頭に置き、自立した財政運営を目指すことが何よりも重要であると考えております。私のこれまでの市政運営においても、市税等の収納対策強化やふるさと納税への注力などにより、市の借金は減少し、市の貯金に当たる基金が増加するなど財政的に豊かになったことから、全市民への給付金をはじめ観光振興、定住促進、子育て支援など様々な施策を実施してまいりました。これらの取組が実を結び、今では新たな人の流れやつながりが生まれ、様々な形でビジネスチャンスが拡大するなど、市民の活躍の場が創出され、さらにはまちの活性化にもつながっているものと認識しております。 (仮称)ふじよしだまちづくり公社につきましては、民間企業的な事業展開を図る中で、これまでの「稼げるまちづくり」への取組をさらに加速させ、地域経済の発展、まちのにぎわいや雇用の創出、ふるさと納税のさらなる飛躍を目指し設立するものであります。 このまちづくり公社の設立をきっかけに、地域商社として新たな事業展開を図ることが「富士吉田市を世界一の誇れるまち」へと発展させるための大きな一歩になるものと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  第3標題、2回目の質問をさせていただきます。 今回の6月定例会における堀内市長の所信には、「まちづくり公社の設立に関して、事業者の技術をサービスを組み合わせた商品の開発や販売を行う」と話されました。どのような商品を開発し販売していくのか、具体的なプランがありましたらお聞かせください。 さかいまちづくり公社では、茨城県がサツマイモの一大生産地であることから、境町において干し芋の6次産業化を図り、世界的に著名な建築家が設計を手がけた特産品研究施設「S-Lab(エスラボ)」で干し芋を製造しています。干し芋の原料となるサツマイモは、地元境町の契約農家から仕入れた「紅はるか」を100%使用していると聞いています。今ではふるさと納税の返礼品の人気商品となっています。私も研修で訪れた際に干し芋を購入しましたが、糖度が高く触感もしっとりしていて、まるでスイーツのような甘味がありました。 本市におきましても、全国的に有名になった「吉田のうどん」があります。最大の特徴は、歯ごたえと腰の強い麺で、かむほど素材と出しのうまみが口いっぱいに広がることにあり、地元の方はもとより、観光客の皆様にも好評を得ているうどんであります。しかし、昨年勃発したウクライナ紛争により、吉田のうどんの製麺に欠かせない小麦が高騰し、市内のうどん店の経営者に多大な悪影響を及ぼしています。 そこで提案しますが、まちづくり公社で小麦の栽培をする事業を協議していただけませんか。本市の気候は季節によって変化があります。夏は涼しく、冬は冷え込みが厳しくなります。小麦の場合、秋に種まきを行い、冬季には休眠状態となります。本市の気候条件は、小麦の栽培にとって比較的適しているという情報もあります。地域商社であるまちづくり公社は、地域の発展と繁栄を目指す組織であると言えます。本市の伝統的郷土食である吉田のうどんへの付加価値を高めるためにも、このような事業は必要であると考えますが、見解をお聞かせください。 さかいまちづくり公社では、飲食業やものづくり事業、ツーリズム事業等、様々な実施事業を展開しております。こういった事業は、ふるさと納税がなくなっても運用できるシステムとなっております。本市においてのまちづくり公社は、どのようなコンテンツで事業を展開していくのか具体的にお聞かせください。 以上、第3標題、2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 ふるさと納税推進室部長。     〔ふるさと納税推進室部長 荻原美奈枝君 登壇〕 ◎ふるさと納税推進室部長荻原美奈枝君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、商品開発の具体的なプランについてでありますが、私も昨年度、さかいまちづくり公社を視察させていただき、ふるさと納税業務をはじめとしたまちづくり公社の概要について情報交換をいたしました。その際、さかいまちづくり公社の社長は、「マーケットイン」の考え方が非常に重要であるとおっしゃっておりました。これは市場のニーズを調査した上で市場が必要とするものを提供しなければ、消費者に求められる商品にはならないという考え方であります。この考え方は、ふるさと納税の返礼品におきましても同様であり、全国の50万件を超える返礼品の中から、本市の返礼品を選んでいただくために、返礼品を取り扱う事業者の皆様とともに継続して市場のニーズを調査してまいりました。たとえ、どれほどつくりたい商品があったとしても、市場に受け入れられなければ利益を上げることはできません。(仮称)ふじよしだまちづくり公社におきましても、専門家に意見を伺う中で確実に市場のニーズを調査し、消費者に求められる商品、サービスをつくり上げてまいりたいと考えております。 次に、まちづくり公社におけるコンテンツ事業についてでありますが、さかいまちづくり公社はすばらしい事業を展開しております。一方で、これら全ての事業が本市の地域課題と合致するものではないと考えております。本市のまちづくり公社におきましては、インバウンド需要への対応、空き店舗を活用した中心市街地の活性化など、ものづくり事業だけではなく本市が抱える課題の解決に向けた独自の事業も展開することで、地域経済の発展、まちのにぎわいや雇用の創出を図ってまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  伊藤進君。     〔5番 伊藤 進君 登壇〕 ◆5番(伊藤進君)  今回の一般質問においても、執行者の認識と市民の認識にそごを来している箇所が見受けられました。市議会議員は、一般質問を通じて市民の声を議会、行政に届ける役割も果たします。質問を通じて、市民の関心や要望を取り上げ、市政の進展や改善につなげることができると考えています。 今後も市民の負託を得ました議員として、皆様の御意見や疑問を訴えていく活動を進めてまいります。 御清聴ありがとうございました。 ○議長(勝俣大紀君)  これをもって、伊藤進君の質問を打ち切ります。 秋山晃一君の質問を許可します。 10番秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  日本共産党の秋山晃一です。 議長の許可を得ましたので、6月定例会において一般質問を行います。今回の質問は、第1標題として国民健康保険税賦課徴収における子育て支援について、第2標題として地域交通政策について、第3標題として市長所信についての3点を質問します。 まず、第1標題として、国民健康保険税賦課徴収における子育て支援について質問します。 国民健康保険税の賦課徴収の方法は、所得に応じてかけられる所得割、各世帯に定額でかかる平等割、そして被保険者の数に応じてかかってくる均等割です。この保険料賦課の仕組みのため、全国知事会も「加入者の所得は低いのに保険料は公的医療保険で最も高い、これこそ国保の構造問題であり、制度の持続可能性と国民皆保険の基盤を脅かす重大問題である」と指摘しています。均等割、平等割がなくなれば、協会けんぽ並みの負担額に近づいていくことができます。そのことを述べた上で、今回はこの均等割についてお聞きします。 この税は、国民健康保険に加入している家族一人一人にかかる税ですので、当然、被保険者である家族の人数が多ければ多いほど税額は高くなることになります。現在の制度では所得の全くない子どもにも課税され、低所得世帯には法定軽減が適用されるものの、子どもの数が多ければ多いほど国保税が高くなります。ちなみに我が市では子どもが1人増えるごとに3万3,600円ずつ国保税は高くなります。つまりそれだけ家計を圧迫し、経済的負担が増すことになります。 このような子育て支援と逆行するような課税の在り方は改められるべきです。この間、国民からの強い批判もあり、国は2022年度から就学前の子どもの均等割を半額に軽減する仕組みを導入しました。ただ、この措置は免除ではなく半減で、小・中・高校生には何の恩恵もないなど、根本的解決には程遠いものに過ぎません。全国知事会など地方団体は、就学前児童の均等割減額にとどまらず、子どもの均等割問題の根本的解決を図ることを国に求めています。例えば昨年6月に出された全国市長会の「国民健康保険制度に関する重点提言」では、「子どもにかかる均等保険料(税)を軽減する支援制度については、子育て世帯の負担軽減を図るため、必要な財源を確保するとともに、施行状況を勘案した上で対象年齢や軽減割合を拡大する等、制度を補充すること」と述べています。 そのような方向性も見据えつつ、市の子育て支援策として、子どもの均等割の独自減免、あるいは多子世帯の国保税減免などを行って、この賦課徴収の仕組みを改善していくべきだと考えますが、市長の考えはいかがでしょうか。 以上のことを質問して、1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  秋山晃一議員の国民健康保険税賦課徴収における子育て支援についての御質問にお答えをいたします。 国民健康保険は、被保険者の納める国民健康保険税で運営されており、病気やけがをした場合の医療費負担を少なくするため助け合いの制度であることから、今後もきめ細かい保険事業を実施するため、国民健康保険税の賦課徴収につきましては法令に基づき公平公正に行っていきたいと考えております。 国民健康保険税に関する減免等につきましては、市民生活部長をして答弁いたさせます。 以上、私からの答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  市民生活部長。     〔市民生活部長 小笠原むつよ君 登壇〕 ◎市民生活部長小笠原むつよ君)  秋山晃一議員の御質問にお答えいたします。 まず、国民健康保険税における均等割は、法律で徴収することが義務づけられております。昨年4月1日の法改正により、子育て世帯の経済的負担軽減を図るため、令和4年度課税分から、6歳までの未就学児にかかる均等割については5割が軽減されているところであります。 秋山議員御発言のとおり保険制度の公平性や子育て支援の観点から、収入のない子どもにまで国民健康保険税を課すことに対しては意見が出ておりますが、この問題は本市のみの課題ではなく、国民健康保険の制度的な課題であると認識しております。 秋山議員御質問の子どもに係る均等割及び3人以上の子どものいる世帯への減免程度の創設につきましては、国に対し、全国市長会などあらゆる機会を通じて必要な財源を確保するとともに、減免の対象年齢や軽減割合を拡大する等、制度の拡充を図るよう今後も強く要望してまいります。 また、平成30年度から始まった国民健康保険制度の都道府県広域化は、「都道府県と市町村が一体となって国民健康保険財政を安定的に運営する」ことを目的としております。 加えて、広域化に伴い、山梨県と市町村が協議を行い策定した山梨県国民健康保険運営方針においては、「被保険者の負担の公平性から、将来的には県内のどの地域に住んでいても所得水準、世帯構成が同じであれば保険料も同じであることを目指す」とされており、本市独自の減免制度を設けることは広域化の趣旨にそぐわないものであると考えております。 したがいまして、現時点では子どもの均等割や3人以上の子どもがいる世帯の国民健康保険税の減免などを本市が独自で行うことは考えておりません。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  2回目の質問を行います。 地方自治体が条例や予算で住民福祉のための施策を行うことを国が禁止したり、廃止を強制したりすることはできません。憲法第92条は地方自治を、そして第94条は条例制定権について地方自治体の権限を記しています。ですから、県が定める「標準保険料率」も建前上は「参考値」とせざるを得ず、国会でも厚生労働省も「自治体の判断」と答弁せざるを得ませんでした。 このようなことから、市町村が自らの判断により、自治体独自の保険料減免を維持・拡充することは可能です。 国民健康保険法第77条は、被保険者に被災、病気、事業の休廃止など、特別な事情がある場合には、市町村が条例を定めて国保税を減免できることを規定しています。何を「特別な事情」とみなすかについては政令・省令の定めはなく、自治体首長に裁量が委ねられています。条例減免による子どもの均等割減免は、「子どもがいること」を特別な事情と扱うことで実施が可能です。条例減免を行うための自治体の公費投入は、政府・厚労省の区分では「決算補填等目的以外の法定外繰入」と扱われます。「国保運営方針」でいう「削減・解消するべき赤字」とはみなされず、「保険者努力支援制度」の原点の理由にもなりません。 コロナ危機と物価高騰で苦境にあえぐ市民が急増する中で、条例減免の仕組みを活用して、子どもの均等割の独自減免、子育て世帯の減免を行っていくことが必要だと考えますがいかがでしょうか、再度お尋ねいたします。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市民生活部長。     〔市民生活部長 小笠原むつよ君 登壇〕 ◎市民生活部長小笠原むつよ君)  秋山議員の2回目の御質問にお答えいたします。 国民健康保険法第77条による減免についてでありますが、現在、本市におきましては災害や倒産、失業、疾病等により保険税の納付が著しく困難な場合を「特別な事情がある場合」としておりますので、「子どもがいること」を「特別な事情がある場合」とみなし、国民健康保険税を減免することは考えておりません。 また、先ほど答弁申し上げましたとおり、本市独自の減免制度を設けることは、国民健康保険制度の広域化の趣旨にそぐわないものと考えております。 同様に、この問題は、本市のみの課題ではなく、国民健康保険の制度的な課題と認識しているため、国に対し引き続き要望してまいります。 また、子育て世帯への経済的負担軽減対策といたしましては、国民健康保険加入世帯に限らず、全ての子育て世帯を対象とした18歳までの医療費無償化や小・中学生への給食費無償化等を実施しております。加えて、児童手当制度の支給対象外である16歳から18歳までの高校生等に対し、国に先駆けて特別支援金を支給する予定であります。 今後も様々な方法で子育て世帯への経済的支援を実施してまいりますので、条例による減免の仕組みを活用した子育て世帯への国民健康保険税の減免を本市独自で行うことは現時点では考えておりません。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  第2標題として、地域交通政策について質問します。 質問の第1は、歩いて楽しい公共交通を中心としたまちづくりについてです。この点に関しては、第6次総合計画では「交通弱者にも配慮し、誰にも優しく快適性に富んだ公共空間を目指すとともに、狭隘道路については地域住民の協力を得る中で整備に努めます」と記述されています。以前にも私は市の道路行政についてお聞きしたところですが、まず歩行者にとって安全かつ歩きやすい道路整備についてお聞きします。 歩道の段差が多くて歩きにくい、段差につまずいてけがをする心配もあるという声があります。道路全体の整備は進んでいても、それは車での移動を中心とした部分であって、歩行者が歩く部分については変わっていないように見受けられますが、どのように取り組んでおられますか。 次に、同じ質問の中で道路を利用する歩行者の安全について聞きました。それから何年かが過ぎていますが、実際に幾つかの通学路を含む道路では、車道と歩行者が歩く部分の区別が判然としない状況は変わっていないのではないでしょうか。このような実態についてはどのように考えていますか。そのときの答弁は、歩行者の歩く部分を確保すれば、さらに道路が狭あいになるのでというような答えでした。しかし、道路の拡幅を待つという考え方では、この問題の解決は進みません。市民の協力を得る中でと書かれている、この市民をドライバーの協力を得る中でと考え、歩行者が歩く部分をしっかり取れば、道路はさらに狭くなるかもしれませんが、歩行者優先として構造上からも低速でしか走れない道路を指定し、歩道がしっかり整備されている道路と制限速度を区別することで、歩行者の安全を確保することを目指して、改めて市の道路整備計画を総合的に考えていくべきではないかと考えますが、市長の考えはいかがでしょうか。 2点目は、道路整備における自転車の利用を見据えた道路整備計画についてお聞きします。 市の道路整備に自転車の通行を考慮して取り組むことですが、以前は坂道の多い我が市では、自転車を利用するというのはある程度の体力を必要としていましたが、電動アシスト自転車の普及に伴い、高齢者も含めた多くの市民が自転車を移動手段として利用できるようになりました。また現在では観光客の自転車利用も多くなっています。ところが、それに比べて安全に自転車が走れるような道路環境整備は進んでいません。 地球環境に配慮した市内の移動手段としても、今後自転車を大いに利用していただくことも見据えて、電動アシスト自転車購入に対する支援も行いながら、自転車が安全に走れるよう、また自転車が優先的に走れるような道路をつくるといった道路整備計画が必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。 質問の第2は、以上のことを総合した交通基本条例づくりについてお尋ねします。 交通基本条例は、通学路の安全、歩道や自転車道の整備、公共交通を利用できない人たちの交通確保など、切実な地域の課題に応える内容になるものです。 条例を制定する意義は、交通まちづくりの理念や基本方針が明確になり、地域住民、行政、交通事業者、関係者などが共通の目標を共有し、住民、行政、関係者などの責務を明確にして、情報公開を徹底した住民参加と協働によるまちづくりのルールができ、歩いて楽しい交通まちづくりができることです。交通権を確保し、住民の参加と自治、情報の公開の徹底、それぞれの責務を明確にした交通基本条例の制定が必要だと考えますが、市長の考えはいかがでしょうか。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  地域交通政策についての御質問にお答えをいたします。 まず、歩行者にとって安全でかつ歩きやすい道路整備についてでありますが、平成31年3月定例会における秋山議員の一般質問において答弁申し上げましたとおり、車道の幅員が確保できている路線につきましては、白線を引き、車道との区別を明確にし、また学校周辺の通学路におきましては、路側帯にカラー舗装を施したグリーンベルトとするなど、より一層の安全が確保できるよう対応しております。 また、新たに歩道を設置する道路につきましては、当然のことながら段差の解消を図る設計としております。さらに通学路周辺などにおきましては、車両への注意喚起と速度の抑制を促すため、視覚的に分かりやすいポストコーンを設置するなど、歩行者の安全対策に順次取り組んでおります。 次に、2点目の道路整備における自転車の利用を見据えた道路整備計画についてでありますが、市内におきましても日常生活や観光の際の移動手段として、自転車の利用が増えていることは認識いたしております。このことから、今後の本市における道路計画におきましても、国や県などが示す自転車に関する道路整備方針等を反映してまいりたいと考えております。 次に、3点目の交通基本条例の制定についてでありますが、交通に関わる条例の制定には、地域住民や行政、公共交通事業者、交通の利用者等のそれぞれが抱える事情により、具体的な施策を展開するに当たっての合意形成が非常に困難となることなど、その実効性に課題があると有識者による研究においても指摘されているところであります。 このため、現時点においては交通基本条例の制定は行わず、地域住民や交通利用者の安全確保を前提とした交通や公共空間の在り方について調査研究と実践を続け、より安全で快適な交通や移動の確保に向けて取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  2回目の質問を行います。 まず、交通政策を考える際には、交通は日常生活を支えるだけでなく、移動を可能にすることで文化的要求や食事、外出でのおしゃべりなど、暮らしを豊かにします。移動の自由の保障という考えは、極めて公共的なものですので、まちづくりの基本の一つとなると考えます。この交通といった視点からのまちづくりについては、市長も述べられているように、それぞれの立場からの意見、考えがあり、合意形成が困難だということです。困難ですから、その合意に向けてはしっかりとした政策を持って取り組んでいくことが必要ではないでしょうか。 先日、茨城県の境町を視察させていただき、自動運転バスの運行についての話を聞きました。そこで印象に残ったのは、非常に低速で走るバスが町内の道路を走ることに対して、「初めはドライバーから不満の声も聞かれた。しかし、時とともに理解が広がり、今ではバスの速度にドライバーが合わせている」との説明でした。やはり理解をしてもらう、合意形成を図るということは時間がかかります。 このような点も踏まえて、市の交通政策として市民の移動の自由を保障するという観点から、公共交通の整備と併せて、いつまでに達成するかという目標も持ちながら、市道、歩道の整備計画、自転車の利用を促進する整備計画を示して、合意形成に取り組んでいくことが必要だと考えますがいかがでしょうか。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  秋山議員の2回目の御質問にお答えいたします。 地域交通政策につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり地域住民や行政、公共交通事業者、交通の利用者等それぞれが様々な事情や課題を抱えており、合意形成が非常に困難であります。 なお、現在、本市の道路行政は、道路整備計画や都市計画マスタープランに基づき、市のネットワークを構築する路線の整備を行っております。また、生活道路におきましても歩道の段差解消や道路構造の改善により、歩行者の安全確保はもとよりユニバーサルデザインに配慮した整備を実施しております。 今後におきましても、安全な歩道の整備や自転車の利用を促進できる環境の整備など、国や県などが示す道路整備方針等を踏まえ、本市の実情に沿った道路整備を実施してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  第3標題として、市長所信について質問します。 今回の市長所信では、3歳以上の児童について主食費と副食費を無償化すると述べられています。コロナ感染と物価高が子どもや保護者の生活、仕事、家計、心身に大きな影響を与えています。2021年に内閣府が行った「子どもの貧困調査の分析結果」では、1年間に必要な食料が買えなかった経験は全体で11.3%、ひとり親世帯は30.3%、母子世帯では32.1%になっています。子どもたちを取り巻くこのような実態があるところですから、これが実施されれば3歳児以上については保育料、主食費、副食費ともに無料となり、保護者の負担は大いに軽減されますので歓迎するところです。一日も早い実施を求めます。 一方、3歳未満の子どもを育てている家庭についてですが、保育園や幼稚園等を利用していない家庭への支援については触れられていましたが、保育園等を利用している家庭への負担軽減については何も述べられていません。この主食費と副食費を無償化するとの結論を出していく過程の中で、ゼロ歳から5歳までの全体を見て総合的に支援策を考えるというのはされなかったのでしょうか。3歳未満の子どもについての主食費、副食費の無償化についても同時に行っていくべきだと考えますがいかがでしょうか。 次に、市長所信の中では、高齢者の生活支援に関しては、移動に関する総合的な支援の拡充と述べられています。全ての市民にとって物価高騰などによって生活の苦しさは増していますが、とりわけ生活を支える主な収入を年金に頼るという収入に大幅な増額が見込まれない高齢者の生活は、これまでも逼迫していましたが、今後も続く電気代をはじめとする諸物価の高騰を考えれば、さらに困窮していくことは想定されます。私たちが取り組んだ市民アンケートでも、電気、ガス代、灯油代などへの補助、公共料金の引き下げなど行政からの支援を求める声が多くありました。その上、政府は昨年10月に所得による違いはありますが、75歳以上の方の医療費の窓口自己負担分を1割から2割負担として値上げに踏み切り、さらにその対象範囲を広げようとしています。高齢者の生活は食料、エネルギー、医療、介護、交通移動と大きく負担の増加を迫られ、節約など個人の努力では限界に達しています。 今回の市長所信では交通移動に関して触れられましたが、この緊急事態のような状況に際して、地方自治体として高齢者の生活を支援していく総合的な施策を考えていくべきではないでしょうか。市長の答弁を求めます。 以上の点についてお聞きして1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  市長所信についての御質問にお答えいたします。 3歳児以上の主食費と副食費の無償化につきましては、次代の社会を担う子どもの成長を市全体で応援し、子育てをしている保護者の皆様の経済的負担を軽減するため、本市独自の施策として私の所信に掲げました。 ゼロ歳から5歳までの全体を見た総合的な支援策についてでありますが、現在の市内の3歳児以上の子どもの約98%が保育園等に就園している状況であります。小・中学校においては、既に県内各市に先駆けて給食費の無償化を実施している状況の中、保護者の皆様に対して公平に経済的負担の軽減を図るという観点から、さらに年齢を引き下げ、3歳児以上の主食費と副食費の無償化に取り組むものであります。 一方、3歳未満で保育園等に就園している子どもは、市内では約47%という状況であり、第2子以降の子どもに対する主食費、副食費等を含む保育料については、子育てに対する支援策として、国による軽減措置等、県及び市による無償化が実施されており、市においても相応の負担をしております。 このようなことから、まずは3歳児以上の子どもを対象として、その保護者の皆様への子育てにかかる経済的負担の軽減に向けた支援を実施してまいります。 次に、高齢者の生活を支援していく総合的な施策についてでありますが、エネルギーや食料品等の価格高騰の影響を受けた住民税非課税世帯に対しまして、電気・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を活用し、1世帯当たり3万円の給付金を支給することとしております。この支給事業の対象世帯においては、65歳以上の高齢者世帯が約7割を占めております。このように生活支援が必要な高齢者世帯へは給付を実施することから、改めて市として総合的な施策を検討することは現時点では考えておりません。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  2回目の質問を行います。 答弁にありました地方創生臨時交付金の重点交付金については、「低所得者支援枠」ともう一つ、住民や事業者を幅広く支援する「推奨事業メニュー」があります。その趣旨について政府は、重点交付金はエネルギー・食料品等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対し、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施する取組により重点的・効果的に活用されるよう、臨時交付金の中に創設されたものですと説明しています。さらに、具体的な事業の例としては、エネルギー、食料品価格等の物価高騰に伴う低所得世帯支援などが挙げられています。 自治体から政府への実施計画の提出は既に締め切られたところですが、第2回の提出は10月2日となっていますので、今後、高齢者への支援について検討していくべきではないかと考えますがいかがでしょうか。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  秋山議員の2回目の御質問にお答えいたします。 現在、生活困窮に関する相談窓口の件数は、高齢者以外の年代の方からの相談が多数を占めている状況であります。 また、先ほど答弁申し上げましたとおり、電気・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を活用し、経済的支援が必要な世帯に対しましては、生活支援が必要な高齢者も含め3万円の給付金を支給する予定であります。 これらのことから、高齢者の経済的支援につきましては、地方創生臨時交付金を活用した高齢者に特化した新たな経済的支援ではなく、本市独自の経済的支援として70歳以上の高齢者を対象としたタウンスニーカーの運賃の無料化や75歳以上で運転免許証をお持ちでない高齢者に対するタクシー初乗り料金の助成などの支援を拡充してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  秋山晃一君。     〔10番 秋山晃一君 登壇〕 ◆10番(秋山晃一君)  今回、4月の選挙で市民の皆さんにお約束した子どもの国保税均等割を軽減することなどの子育て支援、歩行者にとって安全で優しい道路整備、高齢者の生活支援の3つの角度から市長の考えをお聞きしました。これらのことについて、引き続き取り組んでいくことを申し上げまして、質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  これをもって、秋山晃一君の質問を打ち切ります。 ここで一旦休憩し、午後2時45分より再開いたします。---------------------------------------     午後2時26分 休憩     午後2時45分 再開--------------------------------------- ○議長(勝俣大紀君)  再開いたします。 戸田元君の質問を許可いたします。 17番戸田元君。     〔17番 戸田 元君 登壇〕 ◆17番(戸田元君)  令和5年6月定例会での一般質問に先立ち、さきの富士吉田市長選挙において5期連続当選を果たした堀内市長に、改めまして敬意を表し、お祝いの言葉を申し上げます。誠におめでとうございます。 堀内市長が新たに5期目の市政を担うことになったことは、これまで重ねてきた4期16年の実績を市民の皆様が評価し、堀内市長がこれからの市政をさらに前に進めていくことに、たくさんの市民の皆さんが期待している結果であると考えております。 私も多くの市民の皆様の御支援をいただき、7期目の当選をさせていただきました。大勢の市民の皆様から御期待をいただく中で、市民ファーストを掲げ、市民の皆様の代表の一議員として、新たな決意を持ってしっかりと議員活動を行うつもりでおりますので、よろしくお願い申し上げます。 今回、私は「富士道」によるまちづくりについて質問をさせていただきます。 市長は、マニフェストの中で、富士吉田市を貫き富士山頂へ続く「富士道」を世界一の道にすると言っておられます。東京日本橋から始まる「富士道」は、富士吉田市の真ん中を北から南に向かい、真っすぐに富士山の山頂まで通っている、言わば富士吉田市を支える背骨のような道であり、下吉田の中心市街地、富士山世界文化遺産である上吉田の御師の町、そして北口本宮冨士浅間神社からスタートする吉田口登山道の、我がまちの持つ唯一無二の3つの資源を、それぞれの特徴を最大限に活用し、まちの活性化に取り組んでいくことで富士吉田市全体を世界一の誇れるまちにしていくものであると大いに期待しているところであります。 下吉田の中心市街地の商店街エリアについては、堀内市長が継続的に進めてきた定住促進策が大きく実を結び、空き店舗などカフェやゲストハウスなどに改修され、日本人旅行者に大人気となっているだけでなく、SNSで注目を集めた本町通りからの富士山を目当てに訪れる外国人旅行者からの人気も高く、大いににぎわっているところであります。 この千載一遇のチャンスをしっかりと受け止め、追い風の状況をさらに進めて「稼げるまち」にしていくために、具体的にどのような方策を考えているのか、市長のお考えをお聞かせください。 また、その一方で、単純に比べるものではありませんが、上吉田の御師の町はどうでしょうか。下吉田のように活性化が進んでいるのでしょうか。富士山世界文化遺産構成資産である「小佐野家」と「外川家」がありながら、その価値を十分に生かし切れていないように私には思えてなりません。 堀内市長5期目のスタートを切る年であり、さらに富士山世界文化遺産登録10周年の節目でもある今年度このタイミングで、上吉田の御師の町エリアに加えて、富士山で唯一、麓から登山することができる北口本宮冨士浅間神社から五合目までの吉田口登山道、こちらも含めて、「世界一誇れるまち、そして世界一誇れる道」にするために、どのようなまちづくりを具体的に考えているのか、市長のお考えをお聞かせください。 また、富士吉田市を貫き富士山頂へ続く「富士道」を世界一の道にするという理念の下、「稼げるまち」とするマニフェストを具体的に実行していくためには、行政だけでなく関係する諸団体や市内外の民間企業なども巻き込んで、連携協力して着実に取り組んでいかなければならないと感じておりますが、スピード感を持って市長のマニフェストを推進するための組織体制について、市長はどのようにお考えなのかお聞かせください。 以上、1回目の質問といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  戸田元議員におかれましては、このたびの市議会議員選挙におきまして、7期連続の当選を果たされましたことに敬意を払うとともに、心からお祝いを申し上げます。7期目の市議会議員として、引き続き市民ファーストのお立場を貫き、市民のために御尽力されるとの決意に接し、心強く思います。 また、私のこれまでの4期16年の行政実績を評価していただくとともに、今後、私が推進する「富士吉田市を世界一の誇れるまち」にする政策について、力強いお言葉をいただき感謝申し上げる次第であります。 戸田議員には、今まで以上の御支援、御協力をお願い申し上げるとともに、市民の皆様のためのよりよいまちづくりを共に推進してまいりたいと考えております。 それでは、「富士道」によるまちづくりについての御質問にお答えをいたします。 まず、下吉田の中心商店街を「稼げるまち」にしていく方策についてでありますが、戸田議員御発言のとおり、SNSで「映える」スポットとして注目を集める本町通りは、1日1,500人に及ぶ観光客が訪れており、通り沿いだけではなく周辺エリアにも足を延ばしているため、この機会を絶好の商機と捉え、飲食業や宿泊業を始めている地域の方々がいると伺っております。 その一方で、活用されていない空き店舗が多数あることも事実でありますので、本年度、地元商店街に御協力をいただき、まちの歴史を感じられる大切な資源である空き店舗の利用を促進し、まちのにぎわい創出に取り組んでまいります。具体的には、昨年度実施したふるさと納税クラウドファンディングの寄附金を原資とした「富士吉田まちづくりファンド」を立ち上げ、空き店舗入居時の改修費用の助成などを実施し、空き店舗への出店を強力に支援してまいります。さらに、まちの歴史に基づいた景観が保全され、町並みにふさわしいデザインが形成されるよう、専門家のアドバイスを受ける中で、空き店舗の調査や情報収集、景観維持のためのルールを策定し、にぎわいのある町並みの実現に向け、スピード感を持って対応してまいります。 次に、上吉田の御師町エリアと北口本宮冨士浅間神社から五合目までの吉田口登山道での具体的なまちづくりについてでありますが、過日、NHKにて放送されました「鶴瓶の家族に乾杯」を拝見いたしまして、上吉田エリアは今も富士山とともに生きているまちであり、そこに暮らす人々は富士山を深く愛していることを改めて実感したところでございます。そして、江戸の人々が憧れた富士山信仰の拠点であった御師町の文化とその景観をしっかりと守らなければならないものだと強く感じました。折しも富士山世界文化遺産登録10周年を迎える本年度におきましては、残念ながら撤去されてしまった表通りに面する町御師の格式を示す荘厳な中雁丸家の表門を、御師旧外川家周辺に移築復活させ、御師文化を後世にしっかりと伝えるとともに、観光客が楽しみながら御師文化を学ぶことのできる「まち歩きガイド事業」を再構築し、おもてなしの受入れ態勢を整えてまいります。 また、富士山で唯一、麓から五合目まで登山することができる吉田口登山道につきましては、保護・保全のための様々な規制がありますが、富士山世界文化遺産構成資産としての普遍的な価値やその景観を確実に保全し、後世に継承すること、またオンリーワンの資源としてしっかりと活用することができるよう、国・県及び関係機関と連携を取りながら富士山の麓にある富士吉田市として、保全や復元のための調査とともに活用のための計画策定に取り組んでまいります。 次に、富士吉田市を貫き富士山頂へ続く「富士道」を世界一の道にするというマニフェスト推進の組織体制についてでありますが、「稼げるまちづくり」を大きな柱に据える中で、地域資源の発掘と魅力の創造によりシティプロモーションの強化を図るため、これまでの「ふるさと納税推進室」を再編いたします。具体的には、課としての「ふるさと納税推進室」の名称を「ふるさと寄附推進課」へと変更し、企画部で所管する「地域振興・移住定住課」の名称を「ふるさと魅力推進課」へと変更するとともに、企画部からふるさと納税推進室へと移管する中での2課体制の「ふるさと創生室」といたします。 また、これまでの取組をさらに加速させ、地域経済の発展、まちのにぎわいや雇用の創出、ふるさと納税のさらなる成長を目指し、まちづくり公社を設立いたします。このまちづくり公社の設立により、地域商社として新たな事業展開を図ることで、「富士道」を世界一の道にしていくことを中心にまちの活性化に取り組み、「富士吉田市を世界一の誇れるまち」にすることができるものと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  戸田元君。     〔17番 戸田 元君 登壇〕 ◆17番(戸田元君)  「富士道」によるまちづくりについての2回目の質問をいたします。 堀内市長の御答弁にありましたNHKの番組「鶴瓶の家族に乾杯」を私も拝見いたしました。上吉田の御師町、金鳥居から浅間神社までの「たてみち」に住んでいる人々の暮らしは、常に富士山が中心にあるんだなと強く思いました。また、女優の木村佳乃さんが訪れた下吉田地区では、移住者と地元に住む若者たちが交流を重ねていく中で、下吉田の中心市街地でのまちづくりが進んでいることと、あわせて織物産業が復活の道を歩み始めていることが取り上げられ、堀内市長が4期16年かけて積み重ねてきた実績が大きく実を結んでいるのだと感じたところであります。 さて、下吉田地区では「富士吉田まちづくりファンド」を立ち上げ、空き店舗の利用促進を図り、まちににぎわい創出に取り組むと同時に、町並みにふさわしいデザインを維持するための景観のルールを策定するとの御答弁があり、ますます「稼げるまち」づくりが進み、おもてなしあふれる地域づくりに取り組んでいくものと大いに期待しております。 そこで、堀内市長にお伺いいたします。 上吉田地区では御師町の文化とその景観をしっかりと守らなければならないものだと御答弁いただきましたが、御師町の景観、街並みの保全と整備について、これまで行われてきたことと、これからのビジョン、そして今後はどのようなスケジュールで取り組んでいくのか、市長のお考えをお聞かせください。 また、上吉田地区のまちづくりを進めるに当たり、地域住民の意見を受け止めていただき、反映させることができる機会を持っていただけることができるのか、あわせて市長のお考えをお聞かせください。 さらに、御師町と浅間神社を結ぶ国道138号の拡幅工事では、上宿交差点周辺の用地買収が順調に進んでいるように見受けられますが、上吉田団地へ続く市道諏訪内1号線の進捗状況とあわせて今後の見通しをお聞かせください。 以上、2回目の質問といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  戸田議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、御師町の景観、街並みの保全と整備に関して、これまで行われてきたことについてでありますが、平成25年の富士山世界文化遺産登録以降、御師旧外川家住宅の隣接地におもてなしの空間を創出するため、平成27年に「御師町お休み処」を開設いたしました。また、同じく平成27年には、一般財団法人民間都市開発推進機構の支援制度等により、空き家となっていた町家を御師の街並みに合うよう改修し、現在はカフェ「北口夢屋」として活用されております。さらに、令和元年度には御師旧外川家住宅の向かいにある御師浅間坊を若者交流施設としてリノベーションし、郷土愛醸成事業に取り組むNPO法人かえる舎の活動拠点として活用するなど、御師旧外川家住宅周辺は面的に整備が行われております。 同様に、国道137号沿いの店舗や一般住居等につきましては、平成27年度から昨年度までの8年間にわたり、山梨県との協同により実施する世界文化遺産富士山景観形成支援事業補助金交付制度を積極的に活用していただく中で、金鳥居から上宿交差点までの沿道に所在する15件もの物件において、建物の外観や屋外広告物と景観との調和に取り組んでいただきました。 次に、御師町の街並みの保全と整備のビジョンとスケジュールについてでありますが、平成31年度に策定いたしました富士吉田市文化財保存活用地域計画に基づき、通り沿いに住む皆様の御理解と御協力を得る中で整備を進め、観光客が歩いて散策できる魅力ある空間にしてまいりたいと考えております。今後設立予定の「(仮称)ふじよしだまちづくり公社」において立ち上げを予定しております「富士吉田まちづくりファンド」により、下吉田地区と同様に上吉田地区の整備にも取り組んでまいります。 次に、上吉田地区のまちづくりを進めるに当たっての地域住民との関わりについてでありますが、御師の家の利活用に取り組む後継者や、空きオフィスを改修したゲストハウスを経営する事業者により、信仰登山や麓からの登山の再興に向けて活動する一般社団法人カノエサルが設立され、昨年の火祭りではタツミチでのキャンドルライトアップなどが実施されました。今後におきましては、通り沿いの空き店舗等の利用促進などについて、関係団体と連携を図りながら地元の皆様の御理解をいただく中で事業に取り組んでまいります。 次に、国道138号の拡幅事業と市道諏訪内1号線の進捗状況や今後の見通しについてでありますが、国道138号の拡幅事業につきましては、富士見公園前交差点から富士見バイパス南交差点までが先行整備区間、上宿交差点及び新屋交差点が暫定整備箇所として位置づけられ、国による整備が進められております。 戸田議員御発言のとおり、現在、国は先行整備区間における用地交渉と並行し、上宿交差点の改良に向けた用地交渉を順調に進めており、令和6年度中での建物等の撤去を目指しているとのことであります。また、上宿交差点から山神社を通り、上吉田団地付近までを工事区間とした市道諏訪内1号線の整備につきましては、山神社から上吉田団地付近までの工事が既に終了しております。なお、残る上宿交差点までの区間につきましても、必要な土地取得や物件補償についての契約を済ませていることから、本年度内での建物等の撤去を予定しております。 今後におきましては、国による交差点改良工事の進捗と合わせ、残り区間の整備を進める予定であります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  戸田元君。     〔17番 戸田 元君 登壇〕 ◆17番(戸田元君)  今回、堀内市長の最大のテーマである「富士道」によるまちづくりを質問させていただきました。 富士山は世界一美しい山であり、私たち富士吉田市民の宝でもあります。その宝を有効活用していくことは、私も共感しているところですが、幾つもの問題点もあると思われます。その都度、我々議会と協議していただき、堀内市長の政治手腕に大いに期待して、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(勝俣大紀君)  これをもって、戸田元君の質問を打ち切ります。 前田厚子君の発言を許可します。 12番前田厚子君。     〔12番 前田厚子君 登壇〕 ◆12番(前田厚子君)  公明党の前田厚子です。どうぞよろしくお願いいたします。 4月23日の富士吉田市議会議員選挙におきまして、多くの皆様の御支援を賜り、4期目の当選をさせていただきました。御支援をいただきました皆様への感謝を忘れず、これからも全力で働いてまいりますのでよろしくお願いいたします。 それでは、議長より許可をいただきましたので市政一般に対する質問をさせていただきます。 第1標題、帯状疱疹ワクチン接種の助成についてお聞きします。 実は、この質問は昨年の6月議会でもさせていただきました。そのとき、市長からは、「帯状疱疹ワクチン接種の位置づけについて、厚生労働省の動向を注視し、帯状疱疹ワクチンが定期接種となりました際には市民に接種を推進するとともに、接種の助成につきましても実施してまいります。」との御答弁をいただきました。その厚生労働省宛てに昨年9月に予防接種推進専門協議会が定期接種化を求める要望をされたとのことですが、本市もあれからちょうど1年がたったわけですが、国の動きはいかがでしょうか。 ここで確認のためお伝えしますが、帯状疱疹は多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。水ぼうそうが治った後もウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下するとウイルスが再び活性化して帯状疱疹を発症します。発症すると、皮膚の症状だけでなく神経にも炎症を起こし痛みが現れます。神経の損傷がひどいと皮膚の症状が治った後も痛みが続くことがあります。その痛みこそ発症した人でないと分からないというほどつらいものです。そして、その痛みは長く続き、また50歳以上の2割の方に長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があると言われています。 この1年で、明らかに患者さんの数は激増していると思います。私の身近でもたくさんの人がその痛みと闘っています。今までもあった病気ですが、一説にはコロナ禍の中でマスクをし続けた結果、免疫力が低下したため、ここ一、二年で発症する方が倍増しているとのことです。いつ、誰がどんな状況のときに発症するか分からない、もし発症したら重症の方はそれまでの通常の生活はしばらくできなくなるとまで帯状疱疹になった方が話しています。 そこで、既に全国では50を超す自治体で、帯状疱疹ワクチン接種費の助成が導入されています。隣の富士河口湖町でもそんな町民の声を聞いてくださり、今年の4月1日より半額助成を始めました。そこで、私も富士河口湖町にお話を聞きに行ってきました。その中で、助成に踏み切った理由をお聞きすると、急激に増えている患者さんの話を聞き、山梨赤十字病院にこの1年内に帯状疱疹で受診した人が何名いたかお聞きすると120名の方が受診、ワクチンを接種された方が40名もいたそうです。そこで町として、高齢者の健康を守るため、助成を開始したとのことです。 私も富士吉田市立病院でお話をお聞きしたところ、受診した人が76名、ワクチンを接種された方が2名、また体のどこに発疹するか分からないけれども、市立病院では顔面に出る方が一番多かったそうです。そのほか、個人病院でもお聞きしましたが、発症した方は治療に来ますが、ワクチンは高額なのでちゅうちょされている方が多いとのことでした。富士河口湖町には近隣の市町村からも問合せが幾つかあったそうです。そこで山中湖村にもお聞きしたところ、まだ決定はしていませんが、準備は進めているとのことでした。また、上野原市では市内の医師会のほうから接種を進めてはと議会にお話があったそうです。 こうした状況を鑑みても、本市として何らかの対策を立てなければと考えますが、本市ではどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。 たった1年でこれほどまでに患者が増え、市民のたくさんの方から、私は何度も何度も帯状疱疹の話をお聞きしました。確かにすぐにでも県・国による助成が実現することが望ましいのですが、市民は、今、本市の助成を心待ちにしています。どうか本市でも帯状疱疹ワクチンの半額助成を検討していただけないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  前田厚子議員の帯状疱疹ワクチン接種の助成についての御質問にお答えいたします。 まず、帯状疱疹ワクチン接種の国の動きについてでありますが、厚生労働省の調査審議機関であります厚生科学審議会の各検討部会におきまして審議が行われております。そのうち予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会では、帯状疱疹ワクチンの症例における副反応について、またワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会では、帯状疱疹ワクチンの研究開発及び供給の確保などについて、様々な見地から検証が行われております。 次に、本市における対策についてでありますが、前田議員御発言のとおり帯状疱疹を発症し、山梨赤十字病院や富士吉田市立病院をはじめとした各医療機関で治療を受けている患者がいることや、帯状疱疹の発症を予防するため、任意接種である帯状疱疹ワクチンを自己負担で接種している方がいることは、私も承知しております。このような状況を鑑みて、厚生労働省の動向を注視しつつ、既に帯状疱疹ワクチン接種の助成実施に向けて、発症者数や帯状疱疹ワクチンの接種数など現状把握を行っているところであります。 今後におきましても、帯状疱疹ワクチン接種による副反応や健康被害が発生した場合の対応等を確認するなど、接種費用の助成実施に向けて検討を進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  前田厚子君。     〔12番 前田厚子君 登壇〕 ◆12番(前田厚子君)  第2標題、高齢者の移動に関する総合的な支援の拡充についてお聞きします。 6月議会の市長の所信表明から質問をさせていただきます。 その所信表明には要介護認定を受けているなど限られた条件の方に対して助成を行っていたタクシー初乗り料金助成を75歳以上で運転免許を保有していない全ての方にも拡大してまいりますと、これはまさに長い間私が取り組んできた課題であり、これからの一番の課題でもありました。御承知のように高齢者の移動はバス停からバス停では解決しません。先日、自動運転バスの視察をしてきましたが、やはりまだ主要幹線を走り、バス停で乗り降りするところまでしかいきませんでした。 しかし、市長の所信表明をお聞きしたところ、今まで要望してきたことが全部とまではいきませんが、このお話を聞かれた高齢者やその方々を支援する方がどれほど喜ばれたことでしょうか。 そこで、ここまで御決断してくださったので、よりよい政策になるように3点ほどお聞きします。 1点目、御承知のようにコロナの影響で今タクシー会社では運転手が減り、またインバウンドの方々が多く利用するようなので、高齢者施設の方がタクシーを利用しようとしてもなかなかタクシーが来なくて困っています。せっかく多くの方に利用していただきたいとサービスの拡大をしても肝腎のタクシーが足りないのではないでしょうか。市では現状を承知している上での施策だと思います。その点をどのように考えていますか、お聞かせください。 2点目、タウンスニーカーも便利ですが、大型バスで3路線を回るだけでなく、小回りの利くワゴン車のようなタウンスニーカーを増やすことも検討する課題だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。例えば「社会福祉事業団・元気ステーションあるっさ」で持っているワゴン車のように、または社会福祉協議会で新たにユニバーサルタクシーのような車を求めて、高齢者や障害者のために利用することも検討するべきだと思いますが、いかがでしょうか。高齢者たちの願いは、ドア・ツー・ドアのデマンド方式でないと解決はしないと思います。今まで様々な自治体にお話を聞いたり、視察に行ってきましたが、実現できている自治体はなかったように思います。 そこで、本市で実施していただきたいのですが、検討をしていただけないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。 3点目、ここでは高齢者と言っていますが、障害者のタクシー券の利用も考えていただきたいと思います。今は初乗り料金の助成ですが、障害者の声を聞くと、出かける回数は少ないので、出かけたときにいただいたタクシー券を乗車した分使えるようにしてもらいたいそうです。当事者のお話を聞いて、より便利な利用法にしていただきたいと思いますが、検討していただけないでしょうか。 以上になりますが、今回ここまで市長が考えてくださったことに感謝しております。どうか新しい施策が高齢者や障害者の喜ぶ顔になりますように、今から検討、準備していただきたいと思います。また、この施策が子育て日本一と並ぶ、高齢者・障害者支援日本一になるよう期待しています。お聞きした3点につき市長の考えをお聞かせいただけますか。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  高齢者の移動に関する総合的な支援の拡充についての御質問にお答えいたします。 まず、1点目のタクシー初乗り料金助成事業の拡大に伴うタクシードライバーの確保についてでありますが、郡内タクシー協会に確認いたしたところ、前田議員御発言のとおりコロナ禍によりタクシー利用者が減少したことから、タクシードライバーの数も減少しているとのことであります。本市といたしましては、今後も郡内タクシー協会に対して、タクシードライバーを確保し、市民が安心して利用できる体制を構築していただくようお願いをしてまいります。 次に、2点目の小回りの利くワゴン車のようなタウンスニーカーを増やすことの検討についてでありますが、高齢化に伴うドア・ツー・ドアを含むオンデマンド交通の導入による公共交通の在り方につきましては、先進地視察を行うなどの調査研究を行いました。その結果、費用対効果や相乗りが非常に少ない状況などから、オンデマンド交通の導入が本市の公共交通を担えるものとは言い難く、現時点では既存のタウンスニーカーやタクシーをメインとした公共交通の在り方を優先していくという考え方に至っております。 このことから、本年度、70歳以上の高齢者のタウンスニーカー利用料を無料化し、また75歳以上で運転免許証をお持ちでない高齢者にもタクシー初乗り料金を助成することにより、高齢者の移動に関する支援を拡充するものであります。 次に、3点目の障害者のタクシー券の利用についてでありますが、外出の機会をできるだけ多くの障害者の方に持っていただけるよう、令和2年度から福祉タクシー券の助成対象範囲を身体障害者手帳や療育手帳を持つ方に加え、精神障害者手帳を持つ方にも拡大いたしました。特に、視覚障害者につきましては、これまで視覚障害等級の1級から3級までを対象としておりましたが、本年度からはさらに4級から6級までについても対象とし、全ての視覚障害者を助成の対象としております。このように対象範囲を広げたことで、富士北麓圏域で最も幅の広いサービスを展開していることとなり、福祉タクシー券の申請枚数も大きく伸びてきております。 今後につきましては、富士北麓圏域における障害者の支援体制の整備を図ることを目的に設置されている富士北麓自立支援協議会において、障害者の移動支援についてのアンケートを実施し、本年度に策定予定の第7期障害者福祉計画に反映させてまいります。 このアンケートにおいて、障害者の移動支援に対する意見を丁寧に聞き取り、どのような支援が求められているのか、要望の実態を把握する中で福祉タクシー券の利用方法等について様々な角度から検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  前田厚子君。     〔12番 前田厚子君 登壇〕 ◆12番(前田厚子君)  第3標題、新倉山浅間公園(忠霊塔)にスロープカーを整備する件についてお聞きします。 市長のマニフェスト20の政策の1つに、新倉山浅間公園、ここでは忠霊塔と呼ばせていただきます。忠霊塔にスロープカーを整備してくださるとありました。この「スロープカー」とは、軽便なモノレールのことを言います。今や年間を通じて50万人もの観光客でにぎわう忠霊塔ですが、今年の4月だけでも23万人もの観光客が来たそうです。 令和3年12月議会で、会派・政友会の太田代表が質問したのが、SDGsの理念を踏まえた上で、公共インフラについても民間活力の導入等により、高齢者や障害者を含めた全ての来訪者を二酸化炭素を排出しない移動手段で、市内や富士五湖地域が周遊できる仕組みを実現していくことが肝要である。そのためにも軽便なモノレール、「スロープカー」を設置するべきと質問をいたしました。 また、令和4年12月議会でも、同じく会派・政友会の伊藤議員が質問しました。そのときも、質問には、市長から地質調査や技術的な検証などが不可欠としながらも、多くの課題を乗り越え整備に必要な調査に着手する旨の御答弁をいただいていました。また、その進捗状況をお聞きしながら市長からは、高齢者や体の不自由な方を含め、新倉山浅間公園の美しい景観や自然を楽しんでもらえる軽便な交通システムの必要性は十分認識しているので、周辺交通環境の整備、中心市街地への回遊性それに伴う地域経済の活性化等、様々な観点から実現に向けた検討を進めていくと前向きな御答弁をいただいております。 その間、私たちの会派では、2回、九州の皿倉山ケーブルカーや英彦山スロープカーと稲佐山スロープカーの施設に行きました。そこで、この軽便なモノレールを「スロープカー」と知りました。そして、視察を重ねるたびに、このスロープカーを忠霊塔に設置していただければ、富士山と桜と五重塔が一望できると機会があるごとに提案してきました。観光客ももちろんですが、富士吉田市にお住まいの高齢のおじいちゃんやおばあちゃん、また障害のある方も皆、同じ景色を見せてあげたい、そう思いました。 また、忠霊塔は慰霊塔でもあります。私もコロナ禍になるまでは夏の一番暑いときに慰霊塔の中を戦争遺族会の皆様と一緒に毎年お掃除をしてきました。御高齢になった遺族会の皆様のためにもスロープカーの設置を一日も早く取り組んでいただきたいとお願いするところであります。 そこでお聞きします。このスロープカーはいつ頃着手する予定でしょうか。市長の考えをお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(勝俣大紀君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  新倉山浅間公園へのスロープカーの整備についての御質問にお答えいたします。 昨年12月定例会における伊藤進議員一般質問において答弁申し上げましたとおり、スロープカーの設置につきましては、周辺交通環境の整備、中心市街地への回遊性など、様々な観点から実現に向けた検討を進めているところであります。 しかしながら、スロープカーの整備によって利用者の利便性が向上する一方で、一度に多くの観光客が訪れた場合に発生する交通渋滞により、周辺地域住民への負担がこれまで以上に大きくなることも懸念されることから、周辺の交通環境も考慮した発着場所へのアプローチ方法等について検討を進めております。また、景観に配慮したルートの選定などは非常に難しい課題であり、慎重に作業を進めているところであります。 ルートの検討における課題に関して例を挙げますと、スロープカーを階段と並行して整備する場合、ルート上にある桜の木を伐採しなければならないことや、展望デッキからの景観を損なうことなどが課題となります。また、別ルートとして西側駐車場を出発駅とする場合は、傾斜がより急になり技術的に難しくなることや、境内地を通さなければならず、神社との協議が必要となることなどが課題となります。加えて、新倉山浅間公園周辺には土砂災害特別警戒区域に指定されている箇所があり、昨今の激しく変化する気象状況などを勘案して安全対策を検討する必要もあります。このように、従来の課題に加え、新しい課題も表面化しておりますが、実施に向けて様々な角度から調査検討を継続しております。 いずれにいたしましても、高齢者や体の不自由な方を含め、訪れる全ての方々に新倉山浅間公園からの美しい景観や公園の自然を楽しんでいただける軽便な交通システムの必要性は認識しておりますので、実現に向けてさらなる検討を進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(勝俣大紀君)  前田厚子君。     〔12番 前田厚子君 登壇〕 ◆12番(前田厚子君)  今回、3つの標題について質問をさせていただきましたが、特に障害者の方はそれぞれの手段で御自身の思いを伝えるわけですが、健常者と違い御自身の思いを十分に伝えられずにいると思います。そんな中で今回、当事者の意見を丁寧に聞いて、必要な支援につなげるという御答弁を伺うことができました。ぜひ今後、何か始めるときには、まず当事者の声を聞いて取り組んでいただければと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(勝俣大紀君)  これをもって前田厚子君の質問を打ち切ります。 以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。 お諮りいたします。 議事の都合により、明日6月20日から6月26日までの7日間を休会とし、6月27日午後2時より本会議を再開いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(勝俣大紀君)  御異議なしと認めます。よって、明日6月20日から6月26日までの7日間を休会とし、6月27日午後2時より本会議を再開することに決定いたしました。 なお、休会中に開催される各常任委員会に付託された議案については、慎重に審査を行い、その審査結果については、6月27日の本会議にて委員長報告されますようお願いいたします。 本日はこれをもって散会いたします。---------------------------------------     午後3時35分 散会...