• 救急需要(/)
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  1. 富士吉田市議会 2020-09-11
    09月11日-02号


    取得元: 富士吉田市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-17
    令和 2年  9月 定例会(第4回)          令和2年第4回(9月)定例会会議録(第2号)  令和2年9月11日(金曜日)                午後1時00分開議                               午後4時12分散会---------------------------------------出席議員(20名)   1番   渡辺 将君          2番   伊藤 進君   3番   藤原栄作君          4番   渡辺大喜君   5番   鈴木富蔵君          6番   渡辺新喜君   7番   宮下宗昭君          8番   勝俣大紀君   9番   羽田幸寿君          10番   前田厚子君   11番   渡辺貞治君          12番   小俣光吉君   13番   桑原守雄君          14番   横山勇志君   15番   勝俣米治君          16番   渡辺幸寿君   17番   戸田 元君          18番   渡辺利彦君   19番   奥脇和一君          20番   太田利政君---------------------------------------欠席議員(なし)---------------------------------------説明のため出席した者の職氏名   市長        堀内 茂君    副市長       前田重夫君   教育長       杉本武雄君    監査委員      渡辺龍雄君   企画部長      奥脇祥一君    総務部長      渡辺隆信君   市民生活部長    横山明美君    産業観光部長    渡辺岳文君                      都市基盤部長   都市基盤部長    萱沼健一君              萱沼与重郎君   (上下水道)   演習場対策室部長  渡辺源夫君    市立病院事務長   渡辺 亨君   教育部長      田辺静輝君    企画部次長     眞田喜久雄君   総務部次長     萱沼孝文君    監査委員事務局長  田辺 満君   秘書課長      渡辺一史君    総務課長      柏木和人君---------------------------------------職務のため出席した事務局職員   事務局長      渡辺三洋君    次長        渡辺元也君   課長補佐      天野義仁君    臨時職員      林 純司君---------------------------------------議事日程第2号   第1 市政一般に対する質問---------------------------------------会議に付した事件   議事日程に同じ------------------------------------------------------------------------------     午後1時00分 開議 ○議長(桑原守雄君)  これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。 傍聴人に申し上げます。市議会傍聴規則第7条の規定により、静粛に傍聴するようお願いいたします。--------------------------------------- △諸般の報告 ○議長(桑原守雄君)  報告事項を申し上げます。 9月7日の本会議において決算特別委員会の委員が選任され、これに伴い正副委員長の互選が行われ、議長の下に報告がありました。 決算特別委員会委員長に羽田幸寿君、同副委員長に伊藤進君がそれぞれ選任されましたので、御了承願います。 報道機関から、傍聴席より本日の本会議の撮影を許可願いたい旨の申出があり、許可いたしましたので、御了承願います。 次に、CATV富士五湖から、本日の本会議の一般質問をテレビ中継したい旨の申し出がありました。また、報道機関から、傍聴席より撮影を許可願いたい旨の申出がありました。いずれも許可いたしましたので、御了承願います。 以上で報告事項を終わります。 これより日程に入ります。--------------------------------------- △日程第1 市政一般に対する質問 ○議長(桑原守雄君)  日程第1「市政一般に対する質問」を行います。 本日の質問につきましては、1番目、勝俣大紀君、2番目、横山勇志君、3番目、伊藤進君、4番目、渡辺将君の順序で行います。 勝俣大紀君の質問を許可いたします。 8番勝俣大紀君。     〔8番 勝俣大紀君 登壇〕 ◆8番(勝俣大紀君)  ただいまより、令和2年9月定例会において、第1標題、移住定住について、第2標題、地域包括ケアシステムに基づくインターネットを活用したコミュニティーの形成の可能性について、質問をさせていただきます。 第1標題、移住定住について。 我が街でも超高齢社会を迎え、若い世代の流出に歯止めがかからない状況が続いています。それは致し方のないことでありますが、若い世代に地域に愛着を持っていただくことが先決であると思います。 その中で、本市においてもその若い世代に対し、地域愛を育てる目的で実施している郷土愛醸成事業があります。この事業を体験した若い世代がようやく大学を卒業しようとしています。 この、ほかの地域にはない若者たちへのアプローチの取組はすばらしいものです。この事業を通して地域愛を育んでいただき、いつかは地元に帰ってくるように働きかけることが明るい未来につながっていきます。 さて、この移住定住についての考え方が変わりつつあります。従来では、半農半「何々」というように田舎で暮らすことを前提に半分農作業をやり、半分は本業をして生計を立ててはどうですかということでしたが、なかなか進んでいないのが現状です。 その原因は、田舎で暮らすことは自然豊かで環境がいいということでしたが、実際に暮らしてみると、自由になれず、地域になじめず、思い描いていた理想と厳しい現実にさいなまれ、田舎暮らしを断念せざるを得ない状況があります。 その中で一番の原因は、田舎での仕事があるかないかが大きく左右しています。今までのキャリアを生かそうにも職種がなかったことも田舎での生活が維持できないことが要因の一つとなっています。 しかし、最近では、その内容も少しずつ変化しております。新型コロナ感染に伴う社会的不安による影響に伴い、通勤時、通学時の移動の際、電車を利用することや外出することにより、新型コロナの感染者が比較的多い地域でいつ感染したか分からない不安の中で市中感染が起こっており、在宅勤務を実施するように半ば強制的に会社から通達されている社員の方も多くなっています。 いわゆるリモートワークオンライン会議等を実施することにより、直接会社に通わなくても仕事ができるようになってきており、この流れはこれからますます加速していくものと思われます。また、一般の生活においても買物は通販で、食事はお取り寄せで、習い事までオンラインの時代です。 その一方で、都会生活では固定費がかかります。例えば住宅家賃です。同時に、企業では固定費を軽減するため、大型オフィス契約解除等も始まっています。通勤経路での新型コロナに感染するのではないかという不安、取引先での感染の不安等、都会での生活が困難に感じる人もいることも事実です。 そんな都会で暮らしていくよりも、夫婦どちらかの地元に帰って、新型コロナ感染リスクを減らし、のんびり生活したいと願う人もいます。そして、家族の絆を大切にしたいと考える若い世代が多くなっているのも事実です。例えばイクメンに代表されるように時代とともに家族の在り方も変わってきています。 そんな若い世代が別の場所に引っ越すきっかけとなるのが、家族が増えたときであり、もう少し大きい家に住んでみたいという願望に変わっていきます。そんなときに、ふとスマホに手を伸ばし、どうするのかと検索を始めると、目に留まるのがこの移住定住事業ではないかと思いますので、安心して子育てができる環境を整えることも、この移住定住事業には欠かせない要因となり得ます。 昨年度、富士吉田男女共同参画推進会議において、子育て世代に対し、実生活での問題点を探るべく、大々的にアンケートを実施しました。その結果、近くに子育てを支援してくれる方がいると、母親のみならず、父親までも安心して子育てができる環境であることが分かりました。 また、地域の方からもいつも相談を持ちかけられるのは、「息子を戻したいけど仕事がね」というものが多いです。 さきにも話したように、今、リモートでも仕事ができる環境が整いつつあり、自ら仕事を持ち込んで故郷へ帰るチャンスかもしれません。高速バスを利用すると新宿まで約1時間半、本市は遠距離通勤者には支援奨励金制度もあるので、定期的に都内で会議があるのであれば、その通勤費の負担減につながります。 私はこれまで、人口ビジョンについて、たびたび一般質問をしてきました。高齢社会に突入している本市ですが、実際の人口が予想していたほど減っていないと私なりに分析した結果、これらの事業がうまくいっているのではないかと一定の評価をしていますが、私の分析では残念ながらはっきりしたデータが手元にありません。そこで、今実施されている移住定住に関する奨励金制度について伺います。 この制度の中で注目すべきは、新築物件取得支援奨励金中古物件取得奨励金になると思います。なぜこの2つに注目したかについては、住宅を取得することで、半永久的に富士吉田の住民になっていただけるものと思われるからです。加えて、40歳未満の方をターゲットにしているのは、労働人口を少しでも増やしていくという大きな目標があるからだと思いますが、最初に、そもそもこの制度の本来の目的は一体どういうものなのか、次に、これまでこの制度を利用して何人の方が移住し、また定住されたのか、その結果どのように分析されているのか、現時点において分かる範囲で構いませんので、お願いいたします。 以上、3点について、第1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  勝俣大紀議員の移住定住についての御質問にお答えをいたします。 人口減少やその大きな要因の一つである若い世代の流出は、本市ばかりでなく多くの自治体においても課題となっていることは私も強く認識をいたしているところであります。 若い世代を中心に雇用、子育て環境移住定住施策に優先的に取り組んでいくことは、本市の地域創生総合戦略にも重点項目として位置づけているものであり、勝俣大紀議員御発言の郷土愛醸成の事業にも取り組んでいるところであります。 このような中、私は、このたびの新型コロナウイルス感染症拡大により緊急事態宣言が発出された際、本市出身の学生たちに「ふじよしだ若者エール便」として、地元特産品の詰め合わせを送りました。地元を離れて頑張っている学生たちを少しでも勇気づけたいとの思いでしたが、それに対してたくさんの学生たちが本市へメッセージを寄せてくれました。その文面には、故郷を思い、ふるさとを気遣い、故郷を応援する気持ちがつづられ、コロナ禍の閉塞感漂う日々の中、逆に私自身が勇気づけられるとともに、改めて、この若者たちの未来の富士吉田市のために邁進していこうという思いを強くしたところであります。 さて、御質問の移住定住奨励金制度の目的についてでありますが、富士吉田市の未来に向けて次代を担う若い世代を呼び込み、活力ある地域社会を形成していくことを目的に実施している施策であります。 山梨県は移住定住希望地ランキングでも順位が高く、その中でも本市は、首都圏からのアクセスがよく、慶應大学などとの域学連携事業や、定住促進センターなどの地域発信イベント等を通じて、学生や若者が活躍できる魅力あるまちとしての認知度も高まっております。このことから、住環境の確保を後押しすることで、一人でも多くの移住者が本市で安心して暮らせるよう、積極的に取組を進めているところであります。 次に、この制度を利用し移住定住をされた方の人数についてでありますが、平成27年度の制度開始から令和元年度までの5年間で、本市に移住定住された方は849名であり、そのうち新築物件取得支援中古物件取得支援の2つの奨励金を利用して移住されたのは318名となっております。 次に、奨励金制度の利用実績に関する分析についてでありますが、制度開始からの5年間における本市への転入者において、奨励金制度の対象年代と同年代の方は4,514名であり、制度の利用割合は19%であります。 新婚家賃支援を利用され移住した489名の方へのアンケート調査によりますと、96%の方が「奨励金制度は移住のきっかけとなった」、「今後も住み続けたい」と回答しております。さらに、市外から移住して家を新築する方の年代構成は、20代と30代で65%以上を占めており、若い世代の定住支援対策として効果が高いものと認識をいたしております。 移住定住につきましては、単に奨励金制度の有無のみではなく、子育てや雇用などの社会環境、さらに、本市を取り巻く自然環境など、様々な要素が関係することから、今後におきましても本市の魅力を高める施策に総合的に取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  勝俣大紀君。     〔8番 勝俣大紀君 登壇〕 ◆8番(勝俣大紀君)  答弁の中で、ふじよしだ若者エール便について触れていました。大変な反響で、地元でも、孫から電話があり大変喜んでいて、「皆さんにありがとうって言っておいてね」とうれしそうに話してくださいました。若い人たちにも、地元に残る御家族にとっても、「地元っていいな」と思ってくださったことは間違いありません。 また、移住定住に関して、若者が中心となって情報発信をし、地域の魅力を発信し続けることも確認できました。市長も御承知のとおり、本市をアピールするポイントは何といっても富士山の麓の高原都市であり、中心から15分も行けばどこでも行ける富士五湖の中心のまちであります。しかも、全国的に展開している大型店舗が点在しており、大きい病院も存在する、理想とするコンパクトシティがここにはあります。 今現在はコロナ禍の真っただ中です。最近の山梨日日新聞の記事によりますと、東京圏を脱出する人たちが増えてきている様子がうかがえます。例えば8月6日の記事では、「東京集中、緩和の兆し」とあり、リモートワークで地方に住みながら仕事をする選択肢が生まれた。また、別の日では、首都圏調査で非正規雇用の6割が移住に興味を示しているなど、加えてさきにも述べたように企業側にも大きなオフィスは要らないことなど、確実に東京圏離れを考えていることが分かります。 今までは、地方で移住定住するとき、実際に移住地で仕事はあるかどうかというのが一番の問題でした。しかし、時は流れ、国においても積極的に在宅勤務を奨励しています。 では、地方でリモートワークを実現するには、居住スペースのほかに、まずはインターネットを違和感なく自由に使える環境を整える必要があります。 サテライトオフィスについて、徳島県の神山町に研修に行ってきました。インターネット環境を積極的に整備し、サテライトオフィスを開設し、都会からの移住が実際に行われていました。 さて、この移住定住施策の目的は、答弁にもありましたとおり、富士吉田市の未来に向けて、次代を担う若い世代を呼び込み、活力ある地域社会を形成していくことでありますが、これから人生100年時代を迎えようとしています。今、年金受給者の設定が65歳、あと10年もしたら70歳まで引き上げられる可能性もあり得る社会情勢です。我々の年代では一生涯働かなくてはならない状況になろうかと思います。そして、現在は晩婚の方も多くなっています。新築物件取得等支援奨励金について、より労働人口を増やしていくために、40歳未満ではなく、もう少し年齢層を広げてもいいのではないかと思われます。 ところで、近隣の市の動きとして、大月市は山梨県とタイアップしてリモートワークを推進していくことが決定し、都留市では、キャンプ場とタイアップしてワーケーションを進めています。 その中で、いち早くサテライトオフィスを開始している本市ですが、サテライトオフィスを実際に利用させていただきました。当然Wi-Fi環境が整っており、空間もすっきりしていて大変利用しやすいなという印象を受けました。 そこで、偶然にも東京から出向していらっしゃる同サテライトオフィスのスタッフの方に、リモートワークに関して伺いました。この方は、東京に半分、本市に半分住んでいらっしゃる方です。都内から地方に移動して仕事をすることに関して何か問題はありますかの問いに、別段問題はなく、むしろ時間が自由に使えて助かっている、また、生活に不自由さを感じることはありますかに対しては、バス移動をするわけでもなく、徒歩圏内に電車の駅があるし、家とこのオフィスの往復だけなので、不便さはさほど感じていないと答えてくれました。 私の感想としては、地方に移住しても何ら遜色のないものなんだ、また、その方の価値観で暮らす場所にとらわれることがないんだと考えさせられました。私たち地元民自動車生活が普通であり、自動車がないとどこにも行けないという感覚がありますが、視点を変えるだけでこんなにも感じ方が違うのかなとカルチャーショックを受けました。 以上のことを踏まえて、今現在実施されている移住定住施策とを掛け合わせると、アピールするポイントをちょっと変えるだけで十分対応できそうだということが分かりました。そこで質問になりますが、もう少し移住希望者に寄り添った施策を考えていただく必要があろうかと思います。対象の年齢層ももう少し幅を持たせることや、インターネット環境を整備する手伝いをするといった項目等をつけ加えるだけでも進化した施策になるのではないかと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。 以上で2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  勝俣大紀議員の2回目の御質問にお答えをいたします。 まず、移住定住施策についてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、移住定住奨励金制度は、本市の未来に向けて次代を担う若い世代を呼び込み、活力ある地域社会を形成していくことを目的に実施している施策であり、平成27年度から開始し3年ごとに見直しを行っております。本年度は見直しの年に当たるため、現在その作業を進めているところであります。 さて、物件取得に係る対象年齢についてでありますが、本市が本年度実施いたしました住宅取得に関する調査によりますと、住居を求める年齢は、多い順に30代、40代、20代となっております。奨励金制度の直近3年間の実績と、その調査結果、さらには多くの皆様から対象年齢拡大の要望を踏まえ、対象年齢を広げることにつきましては、前向きに検討してまいります。 次に、インターネット環境の整備に対する支援についてでありますが、リモートワークワーケーション、2拠点居住など多様な働き方を求める人々が多くなってきていることは私も認識いたしております。これらの働き方には、インターネット環境の整備が不可欠であるということから、ウィズコロナアフターコロナによる新しい生活様式を見据えた移住定住施策の一環として奨励金制度の拡充については既に検討を始めております。 いずれにいたしましても、新型コロナウイルス感染症の影響により人々の生活様式は大きく変わろうとしております。移住定住を推進していくためには、子育てや雇用などの社会環境、本市を取り巻く豊かな自然環境など様々な要素が関係することから、今後におきましても、時代のニーズをしっかり把握する中で、総合的な観点から積極的に取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  勝俣大紀君。     〔8番 勝俣大紀君 登壇〕 ◆8番(勝俣大紀君)  第2標題、地域包括ケアシステムに基づくインターネットを活用したコミュニティーの形成の可能性について質問いたします。 現在は、高齢化社会に伴い社会構造は、日に日に変化しています。2025年には団塊の世代の方の人口が75歳のピークを迎えます。あと5年です。過去にも、ある議員さんから一般質問されていました。山梨日日新聞の令和2年8月10日の記事によると、75歳以上の人口が2022年から急増し、医療費が膨らむことが予想されているというものです。あと2年後です。 それと同時に、これから急激に増えるであろう介護の問題があります。地域柄でしょうか、他人に話しづらいとか、家族で面倒見ないと世間で何て言われるかと御自宅で面倒を見ていらっしゃる御家庭は多いと思います。 その一方で、標題にもあるようにインターネットを活用したコミュニケーションについては、現在元気なシルバー世代スマートフォンが普及し始めており、お孫さんとフェース・トゥー・フェースでコミュニケーションを取っていらっしゃる方を見かけるようになりました。この現象はコロナ禍で、より一層加速しました。 このインターネットを通じて、要介護者やその家族、介護予備軍の方と地域包括支援センターまたはブランチ等コミュニケーションを築くことができれば、当事者の健康管理や何気ない会話の中で、自分では気づかない軽い脳梗塞等、すぐに発見でき、迅速な対応ができる可能性があります。また、介護に携わる担い手不足の解消や、当事者やその家族の皆さんの負担が軽減されるのではないかという視点から質問をさせていただきます。 このインターネットを活用したコミュニケーションの可能性については、この質問に関し、調査を進めていく中で、本市でも既にオンライン診療を始めているクリニックが存在していることを知ることになり、その可能性が広がっていることを意味しています。 本題に移る前に、まずは介護等生活が困難であると思われる方は市役所に連絡をください。行政でできることはお手伝いします。 さて、私は議会ごとに活動報告を地域の方に対して、書面をもって報告させていただいておりますが、行く先々で、今までは、買物に行きたいけど、ちょうど合う時間帯にバスが来ないとか、病院に行くにも思うようにいけないとか間接的に不都合が生じるケースがありましたが、最近は、専ら介護に関わることが多くなっており、それも今年の夏頃からこのような事案が増え、衝撃を受けました。 そこで、介護されている御家族に何が起こっているのか調査をしました。 例えば、三世代同居老夫婦が1階、若い世代が2階に住んでいても、ライフスタイルの違いで、お互いに別々の生活を送っている。ほかの事例では、息子さんが実の親を殴ってしまうケースが多くなっているのも事実です。殴った本人は、実の親を殴ってしまったと後悔し、殴られた本人は実の子供に殴られたと市役所に連絡をする。議員さん何とかしてとなるわけです。 当事者としては想像するだけでもいたたまれなくなり、手伝うようにもどのようにしていいか分からないと心を砕くこともあります。これはほんの一例です。実際にある話です。事態は非常に緊迫しています。 このようなケースは、全国で起こっており、国や県からも、市町村において地域包括ケアという概念を利用して何とか取り組んでほしいということになっています。 この地域包括ケアについては、本市において、地域保健福祉計画第4期の事業内容として掲げられており、本年度からスタートしています。この計画において、地域保健福祉の分野は地域医療を初め、障害者、生活保護、高齢者福祉、子育て支援など多岐にわたっており、共通している課題を4項目挙げています。1、かかわりあい、支えあうまちづくり、2、必要な人に支援が届く情報発信、3、新たな福祉課題への包括的な対応、4、地域基盤の強化となっています。 特に注目すべきは1と3に関わる部分です。1、かかわりあい、支えあうまちづくりにおいて、アンケートによると、地域活動やボランティア活動に機会があれば参加したいということであり、市民の皆さんは潜在的に地域と関わりを持つことの重要性を感じているという結果です。 また、3、新たな福祉課題への包括的な対応においても、社会情勢の変化により、複合的な課題、制度のはざまの問題等の課題が生じ、これまで以上に複雑な分野が絡み合っているケースが増えていくことが予想され、その課題に対応するため、制度や分野ごとの縦割りから包括的な対応に変える必要がある。支え手と受け手といった関係を超え、地域に住む多様な主体が参画し、人と人、人と社会にある様々な社会資源が世代や分野を超えてつながる地域共生社会の実現は、まちの活力につながる重要な課題であるとしており、私は、これらの項目について大変重要であると捉えております。 まずは、この地域保健福祉に対する概念をどう捉えていらっしゃるのか、次に、さきに掲げた課題であるかかわりあい、支えあうまちづくりについて、また新たな福祉課題への包括的な対応について、具体的にどのように展開していくのかお聞かせください。 また、喫緊の重要な課題の一つである老人福祉にスポットを当て、今回の標題の軸となっている地域包括ケアシステムについて伺います。 地域包括支援センターを中心に相談業務等を行っていることは分かりますが、地域包括ケアシステムとは何か、具体的にどのような事業を展開しているのか、併せてお聞かせください。 以上、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  地域包括ケアシステムに基づくインターネットを活用したコミュニティーの形成の可能性についての御質問にお答えいたします。 まず、第4期富士吉田地域保健福祉計画における地域福祉に対する概念についてでありますが、昨年度策定いたしました地域保健福祉計画は、「ひとりひとりが紡ぐ幸せ やさしさを織るまち 富士吉田」を基本理念に、全ての人が生き生きと、頼り頼られ、寄り添い寄り添われながら、安心して暮らすまちを目指したものであり、御質問の地域福祉に対する概念は、まさしくこの計画における基本理念そのものであると考えております。 次に、計画の課題であります、かかわりあい、支えあうまちづくりについて、また、新たな福祉課題への包括的な対応について、具体的にどのように展開していくのかについてでありますが、本市においても働きながらの子育てに加えて、高齢者や障害者の介護も同時に担わなければならない等の方々が増加傾向にあります。そのため、このような複合的な課題を抱える方々が一人で悩みを抱え、社会から孤立してしまわぬようしっかりと支援していくことが、行政や社会の責務であると考えております。 福祉制度は、従来、高齢、障害、子供等、対象者別に制度が整備されております。しかしながら、このように複合的な課題を解決していくためには、縦割りの制度や分野といった考えから、包括的な対応に変えていくことが必要であります。この包括的な対応に欠かせない存在がボランティア団体、民生委員・児童委員、地域の方々であります。 本市における具体的な包括的対応とは、課題を抱えている方々が、具体的に何を困り、どのような手助けを必要としているのかをしっかりと把握し、専門職やヘルパーだけではなく、身近な地域の方々にも手助けしていただく仕組みづくりであります。 計画策定時の市民へのアンケート結果では、約70%の方が「地域活動やボランティア活動に機会があれば参加したい」、また、80%の方が「近所で困っている人がいれば支援したい」と回答しております。 これらを踏まえ、支援してほしい人と支援したい人との橋渡しであるこの仕組みを通して、誰もが安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。 次に、地域包括ケアシステムとは何かについてでありますが、日本は諸外国に例を見ないスピードで高齢化が進行しております。団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は国民の医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれております。 このため、国においては、2025年をめどに高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的とし、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる地域の包括的な支援やサービスの提供体制の構築を推進しており、この体制を地域包括ケアシステムと総称しております。具体的には、住まい、医療、介護、予防、生活支援、これらが切れ目なく一体的に提供できるよう、地域住民、介護事業者、医療機関、自治体、ボランティア等が一体となって地域全体で取り組む仕組みのことであります。 本市における高齢者の地域包括ケアシステムにつきましては、市役所内に地域包括支援センターを設置し、この拠点を支えるために市内4か所にブランチを設け、各地域における相談業務や生活の支援を行っているところであります。 具体的な内容についてでありますが、介護予防や日常生活を支援する事業として、ホームヘルパーが自宅を訪問し、生活の援助や身体の介護を行う訪問型サービス、通所介護施設において食事や入浴のサービス、生活機能の維持向上のための体操や筋力トレーニングなどを受けられる通所型サービスを介護事業所と連携し、実施しております。 また、家に閉じこもりがちな高齢者に対し、地域の方々と連携し、コミュニティカフェやいきいきサロン等の事業を通して、外出のきっかけづくりや活躍の場を提供する支援を実施いたしております。 さらに、医療や介護の専門職との連携により、認知症初期集中支援チームを結成し、認知機能の低下がみられる方やその家族の相談、訪問指導を行っております。また、このチームのメンバーが認知症をサポートする市民のボランティア団体を結成し、市民を対象とした認知症サポーター養成講座を開催し、認知症を正しく理解し、認知症の方やその家族を温かく見守り、支援する応援者の養成に取り組んでいるところであります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  勝俣大紀君。     〔8番 勝俣大紀君 登壇〕 ◆8番(勝俣大紀君)  答弁の中で、地域福祉計画の概念は、全ての人が生き生きと、頼り頼られ、寄り添い寄り添われながら、安心して暮らすまちを目指していることを示しており、同時に基本理念であることも分かり、崇高な理念の下、実施されていることを再確認しました。 さらに、本市においても働きながらの子育てに加え、高齢者や障害者の介護も同時に担わなければならないなどの方々が増加傾向にあるとし、地域福祉が複合化している課題も浮き彫りになりました。 このような状況を踏まえて、包括的な対応をしていくには欠かすことのできない存在として、地域のボランティア団体、民生委員・児童委員、そして地域の方々であることも分かりました。 また、地域包括ケアシステムにおいて、2025年度をめどに高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的とし、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生最後まで続けることができる地域の包括的な支援やサービスの提供体制の構築を推進しているところであり、具体的な施策を展開していることも分かりました。 具体的な施策を講じていく上で、現場での課題としては、本市における介護事業所の数や、そこで働くスタッフの数、ケアマネジャーさんの数等が介護を必要としている方の数、つまり需要と供給のバランスが取れているのかどうかが気になるところです。 そして、新型コロナの影響で、地域で高齢者を支えているボランティアの皆さんが協力していただいているいきいきサロン等の開催することが困難となり、今まで以上に外出する機会が減っています。 これまで述べてきた中で、地域との関わり合いの重要性を確認することができましたが、まさに自助、共助、公助のネットワークを構築することが重要であると確信しました。 また同時に、福祉計画の基本理念に掲げている、頼り頼られ、寄り添い寄り添われというフレーズは、向こう三軒両隣という古きよき時代の言葉を思い起こさせますが、時は流れ、隣の人は何する人ぞと思われるくらい昔とは違います。昔のようにコミュニティーが密になっている状況ではないのが今です。これを裏づけるかのように、福祉計画書に記載されているアンケートによると、地域間の関係が希薄化していることを挙げております。加えて、民生委員・児童委員さんたちも昔とは違い、会社で働いていらっしゃる方も多く、思うように動けないのが現状です。 このような現状を踏まえると、新しいコミュニティーの形成が必要であることが分かり、第1標題でも取り扱ったインターネットを活用して、新たなコミュニティーを形成できないものかと思いつきました。 さらに調査を進めていくと、富士吉田市地域ケア会議運営要綱の中で、第3条 事業内容 介護保険受給対象外の者に対する介護予防及び生活支援サービスの調整に関することとされており、介護保険受給対象外の方にも焦点を当てていることが分かります。つまり、介護予防に関しても地域ケア会議等において事業内容とされています。 あと5年後、介護人口がピークを迎え、その後もしばらくは続くとされています。健康寿命をいかに延ばしていくかが市政運営の課題の一つです。まずは、その方たちに対して、インターネットによるフェース・トゥー・フェースのコミュニケーションツールを活用して、いつでもどこでも、まずは気軽に相談できるような支援が必要ではないかと思われます。また、このコミュニケーションツールを生かして、何気ない会話を通じて、簡単な健康管理、脳トレ等、いろいろな可能性が生まれてきます。 このインターネットを通じて、フェース・トゥー・フェースのコミュニケーションの可能性については、1回目の質問で紹介したとおりです。 私は、2025年以降、介護人口の増加が予想されており、介護人口を抑制する一つの方法として、インターネットを活用したコミュニティーの形成の有効性を導き出しました。また、地域の力が重要であること、そして当事者やその家族の方から情報をいち早く得て、早期発見することが介護人口を抑制していくのではないかと思います。 そこで質問になりますが、地域包括ケアシステムに基づくインターネットを活用したコミュニティーの可能性について、どのように捉えているのか当局の見解をお聞かせください。 以上、2回目の質問といたします。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕
    ◎市長(堀内茂君)  勝俣大紀議員の2回目の御質問にお答えいたします。 地域包括ケアシステムに基づくインターネットを活用したコミュニティーの形成の可能性についてでありますが、高齢者の方々が住み慣れた地域で、自立した生活を続けていくことを支援していくためには、支援に必要な情報を迅速かつ円滑に共有しながら進めていくことが必要となります。 現状では、高齢となり介護が必要になっても、住み慣れた地域、自宅での自立した生活を継続していくために、多くの介護や高齢者支援に携わる人々が主体となって切れ目のないサービス提供を行っております。 しかしながら、勝俣大紀議員御発言のとおり、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、いきいきサロンを初めとした様々な支援事業を自粛せざるを得ない状況となっております。このようなことからも、コミュニケーションツールとしてインターネットの活用は有効であると認識をいたしております。 まずは、情報を得るために、あるいは相談のツールとしてSNSを利用することを検討し、将来的には、地域の方々や事業者、専門職とインターネットでもつながりを持てる環境を整えてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  勝俣大紀君。     〔8番 勝俣大紀君 登壇〕 ◆8番(勝俣大紀君)  今回は、インターネットに関わる内容でした。既にAIの時代が到来しており、インターネットの世界がこれから、より広がっていきます。そんな中で、インターネットの可能性を最大限に活用し、住みやすい街を目指して邁進してまいります。 以上、一般質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。 ○議長(桑原守雄君)  これをもって勝俣大紀君の質問を打ち切ります。 横山勇志君の質問を許可します。 14番横山勇志君。     〔14番 横山勇志君 登壇〕 ◆14番(横山勇志君)  ただいまより、令和2年9月定例会の一般質問を始めたいと思います。 その前に、このたびコロナ禍で大変な思いをしている多くの皆様にお見舞を申し上げます。 さて、今回は、「道路行政について」の1点を市長にお伺いしたいと思います。 標題1、道路行政について1回目の質問をいたします。 いよいよ(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジの完成が近づいてまいりました。 振り返ると、平成22年3月定例議会で当該インターについて初めて質問してから10年余りがたちました。ここに改めて土地を提供していただいた恩賜林組合の皆様、前向きに賛同していただき御尽力をいただいた長崎幸太郎山梨県知事並びに堀内茂市長、さらに多くの関係者の皆様には感謝を申し上げます。「為せば成る」、私が敬愛する上杉鷹山の言葉がよみがえってきます。 さて、当該スマートインターの完成を見越した上で、私は幾つかの質問を重ねてまいりました。 まず、道の駅周辺のいわゆるリフレふじよしだへのアクセス道路網の整備及び国道138号の拡幅に伴うふじさんミュージアム周辺の整備など、環境と景観に配慮したまちづくりを念頭に、面としての有効活用を提言してまいりました。そして、これらの一般質問に対して市長の答弁も何度かいただいております。 そこで、今回の質問は以上のことを踏まえた上で、当該地域を含む道路行政の進捗状況を具体的に市長にお尋ねしたいと思います。 まず、端的に国道138号の拡幅工事についてですが、その進捗を市長にお伺いいたします。 また、(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジからリフレふじよしだ及びふじさんミュージアム周辺を面として捉えた開発構想を改めて市長に確認するとともに、その進捗状況をお尋ねいたします。 続きまして、中原歩道橋上市道団子石中原線についてお伺いいたします。 市長も御存じのとおり、当該道路は子供たちの通学路となっているにもかかわらず、その道路の構造上から狭い上に、車等から国道139号横町バイパスへアクセスする際にも危険が伴います。私も過去何度か当該道路について市長に質問してまいりましたが、市長は、複雑な土地問題があるため慎重に取り組まざるを得ない旨の答弁を述べられ、いまだに進展しておりません。しかしながら、当該道路の利便性を高める願いは大変多くの声があることを市長には改めて認識していただきたいと思います。 折しも今年の8月5日、市営西吉田団地解体撤去後の団地内道路等の取扱いに関する説明会の場に私と同僚であります戸田議員も出席しておりました。そして、その地元説明会に参加された地域住民の大きな関心事も当該道路の利便性についての声でした。つまり、市長はこれほど多くの人々が関心を寄せている案件について、真剣に解決していただきたいと思います。 さて、先ほども少し触れましたが、市営西吉田団地が解体撤去されました。そして、その跡地は中原歩道橋上市道団子石中原線に隣接しています。市長は、これを機会に土地問題を解決し、当該道路について子供たちが安全に通学できる幅員を確保し、地域の懸案である狭隘問題解決に向け取り組んでいただきたいと思いますが、市長の考えをお聞かせください。 以上で、標題1、道路行政についての1回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  横山勇志議員の道路行政についての御質問にお答えをいたします。 まず、国道138号の拡幅工事の進捗についてでありますが、現在、国において、先行整備区間である富士見公園交差点から富士見バイパス南交差点までの区間のうち、富士見公園交差点から(仮称)富士の杜巡礼の郷公園駐車場入り口までの区間を4車線幅に拡幅する工事が行われております。 また、富士見公園交差点から道の駅交差点までの国道南側については、用地交渉が継続して行われていると伺っております。 そして、富士見バイパス南交差点付近において国道を横断する福地用水路の改修につきましては、国と共に施工内容や工程などについて協議を進めております。 同様に先行整備箇所とされている上宿交差点の東側の右折レーンの設置については、本年度国道南側の右折レーン設置に必要とされる用地の幅を示すための杭の設置や測量の実施に向けた準備を進める予定との連絡を受けております。 次に、(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジからリフレふじよしだ及びふじさんミュージアム周辺を面として捉えた開発構想とその進捗状況についてでありますが、この地域は、本市の玄関口の一つでもあり、富士の自然を生かした広域的な観光、交流等の機能を持つ広域交流拠点としての利活用を促進するため、様々な事業を展開しているところであります。 まず、国道138号と(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジを結ぶアクセス道路につきましては、本年度末に完成見込みであり、市道明見東通り線の付け替え工事についても令和3年度末までには完了見込みとなっております。これにより、(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジから国道や市街地への導線が確保されることとなります。 次に、リフレふじよしだについてでありますが、その中核をなす道の駅ふじよしだは、年間160万人を超える利用者が訪れる道の駅として、常に人気ランキングの上位にあるなど高い評価をいただいております。一方で、開設から20年近くが経過しており、トイレの老朽化に伴う悪臭などの苦情も寄せられていることから、利用者サービス向上のためにトイレのリニューアルが課題となっておりました。また、(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジや国道138号拡幅事業、市道道の駅線の改良工事が完成すると、さらなる利用客や交通量の増加が想定され、道の駅へのスムーズな出入り口の確保も課題となりました。 今回の計画では、これらの解決を行うとともに、来訪者がゆっくり休憩できるテラススペースの設置やレーダードームエリアを人道橋で結び、エリア全体として連携が取れる環境の整備を予定しております。この道の駅リニューアル事業に係る基本設計につきまして、本定例会に補正予算案を上程させていただいております。 リフレふじよしだにつきましては、デザインや機能性をより向上させ、市民はもとより来訪者にも評価される施設を整備し、さらなる集客を高め、多くの方々と触れ合い、交流を図ることにより、エリア全体の活性化につなげてまいります。 次に、(仮称)富士の杜巡礼の郷公園の整備についてでありますが、この事業の対象地域には富士山と共に歩んできた本市の歴史・民俗・産業を紹介したふじさんミュージアムや、忍野村から流れ込む豊富な湧き水を水源とし、滝つぼから渓流に至る美しい景観を持つ鐘山の滝や光ゴケが自生する洞窟を有する富士見公園までを包括したものであり、本市の自然・文化・歴史を強く感じてもらえる一大エリアを目指し、平成29年度に当該整備事業を開始し、完成は令和4年度末を目指しております。 いずれにいたしましても、今後リニューアルを予定している道の駅に芝生広場や無料水くみ場、さらにドッグラン広場や富士山レーダードームを含むリフレエリアと御師住宅や旧鎌倉往還の紅葉回廊、そして鐘山の滝などを擁する(仮称)富士の杜巡礼の郷公園エリアの整備が完了し、一体的な活用が図られることになり、当該エリアを訪れた多くの方々に食事や買物を楽しんでいただくとともに、文化や自然及び歴史に触れていただくことはもとより、癒しも体験いただける大変魅力あふれるエリアになるものと確信をいたしております。 次に、中原歩道橋上市道団子石中原線についてでありますが、横山議員御質問のとおり、道路幅員が狭い場所があることから、車両や歩行者の通行が不便であり横町バイパスへの流出入にも支障を来している状況であることは私も認識をいたしております。また、当該路線の利便性を高めるための要望も数多く地元住民からいただいております。 そのような状況の中、現在、当該路線に隣接している市営西吉田団地においては解体撤去作業を行っており、併せて、その敷地について境界確認作業を実施しております。 こうしたことから、横山議員御質問の市道団子石中原線の整備等につきましては、利用される住民の利便性の確保に向け、調査検討を進めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  横山勇志君。     〔14番 横山勇志君 登壇〕 ◆14番(横山勇志君)  道路行政について、2回目の質問をいたします。 国道138号の拡幅工事でありますが、市長答弁のとおり既に先行区間の工事が始まっていることから市民の多くが知るところであり、また、関心も高いと思われます。よって、今後も適時、進捗状況等を市民に広く周知していただきたいと思います。 また、(仮称)富士吉田南スマートインターチェンジ設置、さらに国道138号への接続道路も順調に進んでいるようで、私個人としても、その完成を心待ちにしており、この道路の完成によって本市への流入経路が劇的に変化するさまが手に取るように分かります。引き続き市長には関係各所と緊密に連携し、供用開始につなげていただきますよう御尽力をお願い申し上げます。 しかしながら、国道138号の拡幅に伴って、現時点においてなお、市民はもとより私が確認したいことが幾つかあります。 まず1点目として、国道138号の拡幅計画時点で持ち上がった構想で、いわゆる門前町構想です。これは拡幅された国道138号と平行に北口冨士浅間神社付近から西念寺辺りまでを歴史的景観に即して門前町を模したエリアにするという構想で、新聞にも取り上げられ、行政も地元住民と勉強会を行い、構想開始から約10年余りがたつわけですが、この門前町構想は一体どのようになっているのか、進捗状況を市長にお尋ねしたいと思います。 2点目として、私が平成26年6月定例議会で質問した市立病院へのアクセスの件です。現在も市立病院へのアクセスは非常に分かりづらく、アクセス路も貧弱であることは何ら変わっていません。このときの質問への答弁で、市長は「当該病院は重要拠点でもあるので、検討委員会の中で検討され、地域住民の意見を聞き、国道138号拡幅整備後は容易に市立病院へ誘導できる道路整備を行ってまいります」と述べられています。アクセス路はともかく、私が感じたところでは、案内板の設置もいまだ改善されていないように見受けられます。現実的に国道138号の道路拡幅が迫ってきた今、市立病院へのアクセス案内についてどのような対策が進んでいるのか、また、アクセス路についての進捗も市長にお尋ねしたいと思います。 3点目として、市長のリフレふじよしだ、ふじさんミュージアム周辺及び(仮称)富士の杜巡礼の郷公園にかける熱意はよく伝わってきました。将来、本市にとっても南の玄関口として重要拠点となり得る当該地域の整備は粛々と行っていただきたいと思います。しかし、各拠点を点として見るとすばらしい構想ですが、私が常々質問しているように面として考えた場合はどうでしょうか。国道138号の拡幅に伴って当該地域は幅広い道路によって分断されてしまいます。平成26年6月の定例議会で「道路を横断する地下道が必要ではないか」と質問したところ、市長は「地下道整備は現実的ではない」と述べられた後、発想を転換して「単にエリアを結ぶだけではなく、富士山の眺望を最大限生かしながら、各エリアへのアプローチができるように地形的、技術的な検証を含め、現在検討しております」と答弁されています。私は、この「富士山の眺望を最大限生かしながら」という市長の答弁を心強く感じました。その後の検討結果はどのようになっているのか、市長にお尋ねいたします。 次に、中原歩道橋上市道団子石中原線についてですが、市長答弁にある「調査検討を進めてまいります」ではスピード感がまるで伝わってきません。市長も認識しているとおり、当該道路のことは市民からも数多くの要望があります。そこで、市営西吉田団地の解体作業が終わった今、そして、その敷地境界の確認作業を実施している今こそ市長には具体的な道筋を示していただき、その問題解決の方法を市長がどのように考えているのか再度答弁願います。 以上で標題1、道路行政についての2回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  横山議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、国道138号拡幅に合わせた沿道のまちづくりにおける門前町構想についてでありますが、慶應義塾大学の知的支援を受ける中で、平成26年度から北口本宮冨士浅間神社及び西念寺大門周辺を重点対象地域として、歴史的・文化的資産を生かしながら市民と観光客が交流する新たなまちづくりをテーマとした調査研究に取り組んでおります。この調査研究においては、学術的な研究、歴史的な掘り下げを行いつつ、現況と拡幅後のエリアイメージの作成を行い、将来ビジョンの検討へ向けたエリアの特性と課題についての分析を行っております。 昨年度は、学生と地域の方との西念寺大門への行燈づくりワークショップ、浅間神社前休憩所設置に係るフィールドワーク、さらには地域の方々の国道拡幅についての意識の醸成を図ることを目的に、住民勉強会などを行っています。 しかしながら、この門前町構想につきましては、地域住民はもとより、民間の活力も非常に重要な要素となっており、その実現には計画されている周辺道路や沿道の用地利用など多くの課題や時間もかかることから、慎重に取り組む必要があるものと考えております。先ほど答弁申し上げましたとおり、国道138号の先行整備区間や交差点改良も着実に進みつつありますので、今後、当該区間の4車線化工事の進捗状況に応じて、門前町構想の規模、形態等について調査研究を行ってまいります。 次に、市立病院へのアクセスについてでありますが、私も、現状の国道138号と市道城山東2号線の流出入口は、国道北側に歩道もなく、その交差部が分かりづらく、一部狭い箇所があるため、往来が難しい状況であると認識いたしております。 新たな国道拡幅整備計画では、広い歩道が設置され、車から見る左側の空間が開けるため、交差部の視認性が大きく改善されるとともに交差点の隅切りや狭隘部分の解消を行うべく国と協議を続けております。また、市立病院への誘導看板設置につきましても、設置主体となる市立病院及び関係機関との協議を行い、対応してまいりたいと考えております。 次に、国道138号を挟んだリフレふじよしだと(仮称)富士の杜巡礼の郷公園との連結についてでありますが、平成26年6月定例会における横山議員からの地下道の整備についての御質問に対し、2つのエリアには高低差があり、この地下道を設置することは利用者の利便性を考慮しても現実的ではないこと、また、富士山の眺望を生かすことにより、アプローチそのものを観光の資源として整備できないか検討していることについて答弁をさせていただきました。 その後、国道138号と市道道の駅線、市道明見東通り線が交差する(仮称)道の駅交差点部分において、歩道橋の機能と眺望を楽しむなど、広場の機能とを併せ持った歩行者専用の高架物の整備について検討を行ってまいりました。 しかしながら、国道138号の拡幅に伴う(仮称)道の駅交差点の道路幅や通行する大型車との干渉を避けるための橋桁の高さなどが必要となること、両エリアの高低差を解消するためには非常に大きな構造物となること、このような構造物は様々な方々が利用することから、階段、スロープ、エレベーターなどの設備が必要となり、設置場所の確保や建設費、維持管理費が膨大となると想定されます。さらに、高架構造物を設置した場合の実際の眺望や国道上に設置されることによる周辺景観への影響なども考慮いたしますと、歩行者専用の高架構造物を整備することは難しいものと判断をいたしました。 当該地域は、4車線となる国道138号を挟む2つのエリアではありますが、市道道の駅線の改良、市道明見東通り線の付け替えを行う中で、国道と市道の歩道舗装に統一性を持たせ、景観に配慮した空間の演出などにより、相互に利用しやすい環境となることから、先ほど答弁申し上げましたとおり、当該地域は魅力あふれるエリアになるものと確信をいたしております。 次に、中原歩道橋上市道団子石中原線についてでありますが、これまで当該路線の利便性に係る要望を地元住民の方々からいただいておりましたが、隣接する土地には市営西吉田団地の建物等があったため、道路拡幅の調査等が実施できない状況でありました。 現在、市営西吉田団地の解体撤去作業をしており、併せてその敷地について境界確認作業を実施しております。当該路線の整備等につきましては、利用される住民の利便性や安全性が高まるものと考えております。今後、地元住民の御協力をいただく中、要望に最大限近づけられる計画が策定できるよう、来年度から国土交通省、山梨県警察等の関係機関との調整等を行う中で、調査検討業務委託を進める予定であります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  横山勇志君。     〔14番 横山勇志君 登壇〕 ◆14番(横山勇志君)  道路行政について、3回目の質問をいたします。 まず門前町構想についてですが、現在の状況についてはよく分かりました。 今後も国道138号拡幅を念頭に地域住民と協議を重ね、着実に前進しますよう取り組んでいただきたいと思います。私も本件については期待もしておりますので、今後、折を見て質問させていただきます。 次に、市立病院へのアクセスですが、市立病院へのアクセス道路については国道138号拡幅の状況を鑑み、当該病院へ楽にアクセスできるよう、国と協議を続けてください。 しかしながら、市立病院への案内看板については、国道138号拡幅の件とは関係がなく、実施できるはずだと思います。市長答弁の中で「交差点の隅切りや狭隘部分の解消を行うべく国と協議を続けております。また市立病院への誘導看板設置につきましても、設置主体となる市立病院及び関係機関との協議を行い、対応してまいりたい」と述べられています。この答弁では国道138号拡幅まで案内看板の対応をしないように感じられます。 また、当該病院は災害拠点病院として認定されていることから、私は案内看板の設置は早急な対応が必要だと思います。振り返れば、私が平成26年6月の定例議会の中で市立病院への案内看板に触れてから6年余りが経過していることになり、その間にも改善が見受けられません。 そこで、市長に改めて質問いたします。私は、防災・災害の面からも、土地勘のない人たちにも分かりやすいよう、当該病院への案内看板を早急に設置するべきだと思いますが、市長の考えをお聞かせください。 続きまして、リフレふじよしだと(仮称)富士の杜巡礼の郷公園の連結についてですが、私は地下道もしくは市長発言の富士山眺望人道橋の設置に期待をしておりましたが、物理的に当該地域を結びつけることが難しいということは、残念なことですが理解をいたしました。 しかしながら、当該地域を面として有効活用することは将来の本市にとって有意義であることに変わりはありません。市長答弁にあるよう、景観に配慮した空間の演出などにより、国道138号と市道明見東通り線が相互に利用しやすい環境を整え、魅力あるエリアを創出してくださるよう切望いたします。 関連して、(仮称)富士の杜巡礼の郷公園についてですが、私も鐘山の滝周辺を散策してみました。水量たっぷりの滝はマイナスイオンが心地よく感じられ、まさに本市にとって貴重な資源だと感じた次第です。そこで市長には(仮称)富士の杜巡礼の郷公園整備事業は令和4年度末に完成を目指して取り組まれているようですが、鐘山の滝を含む周辺エリアにかける市長の思いをお聞かせください。 最後に、中原歩道橋上市道団子石中原線についてですが、当該道路は地元住民の懸案でもあり、私も同地域に住む住民として一日も早い整備実施を期待しております。地域の安心・安全のためにも市長には御尽力くださるよう重ねてお願いをいたします。 以上で標題1、道路行政についての3回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  横山議員の3回目の御質問にお答えいたします。 まず、市立病院への誘導看板設置についてでありますが、本院は、富士北麓地域における唯一の自治体病院として、高度医療や救急医療などを担うとともに、大規模災害時における災害拠点病院としての役割をも担っております。こうしたことから、本地域を訪れる多くの観光客等の皆様にも分かりやすい誘導看板の設置は、非常に重要な役割を持つものと認識いたしております。 しかしながら、国道138号からのアクセス道路への誘導看板の設置につきましては、現在の流出入路が狭く、危険性を伴うことから、まずは富士見バイパスからの誘導看板の設置について関係機関等と協議を行い、早急に設置するよう努力してまいります。 次に、鐘山の滝を含む周辺エリアについてでありますが、鐘山の滝は、忍野村から流れ込む豊富な湧き水を水源とし、滝つぼから渓流に至る美しい景観を持ち、古くから市民の憩いの場所として親しまれてきました。しかしながら、滝周辺は専用駐車場もなく、入り口の分かりにくさなどから、知る人ぞ知る、隠れた地域資産でありました。 私も鐘山の滝については、以前から本市における水辺の貴重な資源であると認識しており、先日、改めて現地を確認し、その思いをさらに強くしたところであります。 そこで、このすばらしい地域資源である鐘山の滝をこれまで以上に親しめるスポットとして新たにお見せするため、(仮称)富士の杜巡礼の郷公園整備事業において整備を進めているところであります。 その内容といたしましては、新たに整備する公園内の桜ゾーン、モミジゾーンのそれぞれを通る回遊路により、鐘山の滝への歩みを進めることができ、滝周辺では新たに設置する眺望用のウッドデッキから、その風景をめでることができます。 また、このエリアにおけるその風景は、春には桜、夏には涼風、秋には紅葉、冬には雪景色と1年を通して自然の四季彩を享受することができるとともに、ライトアップなどで幻想的で優雅な演出を行うことにより、日中だけでなく夜間においても、癒し、潤い、彩りといった安らいだ雰囲気を感じることができる公園として、市民の皆様だけではなく、県内外を初め、より多くの方々に御利用いただけるものと考えております。 一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は住民生活に大きな影響を及ぼしており、社会は今、コロナ禍による閉塞感からの脱却やウィズコロナ社会での生活様式の在り方について模索している状況であり、その一つとして、ワーケーションが注目されております。 本市は、富士山の雄大な裾野に広がる豊かな自然環境にあふれ、ワーケーションにおいても最高の適地であるとの評価も得ていることから、鐘山の滝を含む(仮称)富士の杜巡礼の郷公園は、ワーケーション等の様々な場面でも御利用いただけるものと考えております。 今後におきましても、横山議員御発言のとおり、リフレエリア、富士散策公園などの周辺エリアも含め、面として一体的な事業の展開に取り組んでまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  横山勇志君。     〔14番 横山勇志君 登壇〕 ◆14番(横山勇志君)  今年はコロナ禍で大変な思いをした人も多いと思います。これを契機にアフターコロナという言葉もよく聞かれます。これからは、私ども議会も行政の在り方にも変化があるかもしれません。市長におかれましては、これからも住民目線を第一に考え、リーダーシップを発揮していただきたいと切望いたします。 これで私の一般質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。 ○議長(桑原守雄君)  これをもって横山勇志君の質問を打ち切ります。 ここで15分間休憩し、2時45分より再開いたします。---------------------------------------     午後2時28分 休憩     午後2時45分 再開--------------------------------------- ○議長(桑原守雄君)  再開します。 伊藤進君の質問を許可します。 2番伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  ただいま議長より許可をいただきましたので、令和2年9月定例議会におきまして、第1標題、ウィズコロナ社会における本市の学校教育への取組について、第2標題、ウィズコロナ社会における本市の地域活性化策について質問をさせていただきます。この機会をいただきましたことを、議員各位に対しまして心より感謝申し上げます。 質問に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになりました多くの皆様の御冥福をお祈り申し上げるとともに、感染された皆様には、心よりお見舞い申し上げ、一日も早い回復をお祈り申し上げます。また感染拡大防止に向けて、御尽力をいただいております医療従事者を初め、関係各位に心から敬意と感謝を申し上げます。 それでは質問に移らせていただきます。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、終息がいつ来るのか予測のできない事態が続いています。そんな中で新型コロナウイルスの感染拡大を警戒しながら、経済活動、社会活動を進めていこうとする期間、ウィズコロナという言葉が使われるようになりました。 第1標題、ウィズコロナ社会における本市の学校教育への取り組みについてお尋ねいたします。 新型コロナウイルス感染症による休校で生じた学習の遅れを受けて、本市でも小中学校の最終学年、小学6年生中学3年生で学級を二分割して少人数授業を行うための教員を追加配置する方針が決まったと聞いています。県内の状況を見ますと70%近くの13市町村で、人材確保のめどが立っていないとのことです。幸いにも本市では関係各位の御尽力により、加配教員そして学習指導員も人材確保のめどは立っていると本年8月18日付の山梨日日新聞で拝見しました。 人材の確保ができているということは、大変喜ばしいことではありますが、市内小中学校の最終学年で学級を二分割することにより、教室の確保はできているのでしょうか。学校の規模によりそれぞれの事情はあるかと考えますが、音楽室や図工室などの特定した教科の教室は一般の授業には使えないと聞いています。小中学校の最終学年で学級を二分割した場合の教室の確保についてお聞かせください。 また文部科学省では、家庭用教材等の印刷や保護者への連絡、健康管理等に係る学級担任の補助等を実施するために各校の状況に応じて1名程度、スクールサポートスタッフを追加配置するように予算措置がされていると聞いています。 現在本市では、スクールサポートスタッフの人材確保についてどのような状況にあるのかお聞かせください。 以上、第1標題、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤進議員のウィズコロナ社会における本市の学校教育への取り組みについての御質問にお答えをいたします。 まず、最終学年で学級を二分割して、少人数授業を行うための教室の確保についてでありますが、学級数の減少に伴い、以前は普通教室として使用していた教室を児童活動室として利用しており、その教室を最終学年の少人数授業を行う教室として使用するため、教室は確保されております。 次に、スクールサポートスタッフの人材確保の状況についてでありますが、2学期始業日に合わせ、市内小中学校に合計で18名を任用し、新型コロナウイルス感染症対策を強化するため、既に学校内の消毒作業等に従事しております。 また、伊藤議員御質問のスクールサポートスタッフのほかにも、学習の定着に応じたきめ細かな指導を行うために、2学期の始業日から、市内小中学校に学力向上支援スタッフを16名任用しております。 これまでも、本市といたしましては、新型コロナウイルス感染症対策として、市内小中学校の児童生徒及び教職員に対し、マスクやアルコール消毒液、フェースシールド、非接触型体温計の配布を行い、エアコン未設置校の普通教室への扇風機の増設等、感染リスクを軽減するための対応を行っております。 さらに、修学旅行や遠足の実施に伴い、移動で利用するバス車内での密を回避するためにバスの台数を増やし、その増便したバスの費用を本市が負担するなど、ウィズコロナの中でも学校教育が円滑に行われるよう様々な対策を講じております。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  第1標題、ウィズコロナ社会における本市の学校教育への取り組みについて2回目の質問をいたします。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で短くなった夏休みが終わり、新学期がスタートしました。異例の長期休校に続き、学習の遅れを取り戻すため、慣れない環境に翻弄される子供たちの中には、家庭でも学校でも居場所がないと感じている子供たちもいるのではないでしょうか。 国立成育医療研究センターは、7歳から17歳までの子供や保護者を対象に、6月から7月までの間、感染拡大が及ぼす影響についてネット上でアンケートを行い、およそ6,800人から回答を得ました。このうち「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」、「最近集中できない」などと、何らかのストレス反応を示している子供は72%に上りました。 さらに、自分や家族が感染した場合についての質問では、「秘密にしたい」と回答した子供が32%、「秘密にしたい人が多いだろう」が47%と、多くの子供が感染を知られることに抵抗を感じていることが分かりました。また、感染しても治った子供に対する意識については「あまり一緒には遊びたくない」と答えた子供が22%、「遊びたくない人が多いだろう」が40%でした。研究グループは、こうした意識は感染者への差別やいじめにつながりやすく、夏休み明けの子供たちは強いストレスを感じていると注意を促しています。 新型コロナウイルス感染症に伴う長期休業の影響、過密な教育課程、感染症対策によりいろいろな制限がある中での学校生活など、様々な心身のストレスを抱えて生活している子供たちに、その影響はいじめ、不登校、地域間の学力格差につながる可能性をはらんでいます。 本市では、学校や家庭での新しい生活様式による環境の変化に伴う子供たちの抱える様々なストレス解消のためにどのような対策を取っているのかお聞かせください。 また、8月25日のNHKニュースでは、新潟県内の学校で新型コロナウイルスに関するいじめが、これまでに確認できただけでも8件起きていたことが報道されていました。せきをしたり少し熱があるだけで「コロナでしょ」とからかわれたり、親が医療関係の仕事に就いていることで偏見の目で見られたり、コロナに関するいじめや偏見の報告事例が出てきているとのことです。 学校再開に伴い、現在コロナ関係での市内小中学校にいじめや差別、偏見等の報告はありますか。現状をお聞かせください。 また、子供たちの心のケアなどに必要となってくるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、医療的ケアのための看護師の配置についてはどのような状況にあるのかお聞かせください。 新型コロナウイルス感染予防のためには免疫力を高める体づくりが大切だと言われています。本市の学校給食の献立を見ますと、大変きめ細やかに食材やメニューの紹介があり、給食費無料化とともに献立の内容も保護者の皆様には大変好評だと聞いています。 教育には食育も重要な意味を持つものと考えます。私が特に感心したのは、日本人の体に合う食事で医学博士も提唱している「まごわやさしい」という食材で給食を提供している日があることです。今後もこのようなメニューを増やし、新型コロナウイルスや多くの感染症に負けない免疫力の高まる体づくりのメニューを増やしてほしいと考えますが、見解をお聞かせください。 以上、第1標題、2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、子供たちは心身共に大きな影響を受けております。学校においても子供たちをしっかりと守っていくための具体的な取組につきましては、既に教育委員会で実施いたしておりますので、伊藤議員からの子供たちの抱える様々なストレス解消のための対策、コロナ関連でのいじめや差別、偏見等の報告の有無、スクールカウンセラー等の配置状況、学校給食のメニューについてのそれぞれの御質問につきましては、教育長をして答弁いたさせます。 以上、私からの答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  教育長杉本武雄君。     〔教育長 杉本武雄君 登壇〕 ◎教育長(杉本武雄君)  伊藤議員の御質問にお答えいたします。 まず、学校や家庭での新しい生活様式による環境の変化に伴う、子供たちの抱える様々なストレス解消のための対策についてでありますが、通常の教育活動の全てを制限するのではなく、学校生活における感染症予防について、その重要性を教員と児童生徒が共に理解し、身につけることが必要であるため、養護教諭や学級担任が毎日の健康観察を初めとする環境づくりを行っております。そして、感染症対策を講じる中で、でき得る限り従来の学校生活を行うことが、児童生徒に過剰なストレスを生じさせない、またストレスを解消できるとの考えにより、活動しております。 例を挙げますと、県の中学校総合体育大会への参加、体育祭や運動会の開催、林間学校や修学旅行の実施など、ウィズコロナの中でも感染症対策をしっかりと講じた上で、学校生活を通常どおり行うことであります。 次に、学校再開に伴い、コロナ関連での市内小中学校にいじめや差別、偏見等の報告があるかについてでありますが、幸いにして、市内小中学校では感染者は発生しておらず、そのような事案はございませんが、学級担任は、学級活動や道徳などの授業において、コロナ関連も含めいじめや差別のない学級づくりのための指導を行っており、その指導方針については、児童生徒の保護者に対しましても通知をしております。 次に、子供たちの心のケアなどに必要となってくるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、医療的ケアのための看護師の配置についてでありますが、スクールカウンセラーは県の任用であり、市内小中学校に1名ずつ任用されております。 さらに、本市では、心理面での専門分野の対応ができるように、独自に心理士を2名任用し、心のケアが必要な児童生徒に対応しております。加えて、不登校など様々な課題を抱える児童生徒の対応のために、教員のOBを複数名、総合教育支援員として任用しており、相談業務や児童生徒の支援に当たっております。 また、スクールソーシャルワーカーにつきましても本市で任用しており、福祉的な観点でのケアが必要な児童生徒やその家庭の相談業務に当たっております。 そして、医療的ケアのための看護師の配置につきましては、本市においては、現在、医療的ケアが必要な児童生徒は在籍しておりませんので、配置の必要はございません。しかしながら、本年度から教育委員会に保健師を配置し、課題を抱える児童生徒に対し、より詳しい医療的見地からの対応もできるように、健康長寿課などの保健師とも連携を取りながら対応しております。 次に、免疫力を高めるためのメニューづくりについてでありますが、伊藤議員御発言のとおり、新型コロナウイルスの感染予防には、免疫機能を高めることは大変重要であると認識しております。 この免疫機能につきましては、特異的にウイルスを防御する栄養素はいまだにないとされておりますが、より多くの栄養素を摂取し、清潔、適度な運動、睡眠休憩、前向きな気持ちが保たれるよう、児童生徒の家庭内での協力も不可欠であると認識しております。 このような中、本市の学校給食では、献立表から小中学校ともに、1人当たりの平均栄養摂取量を毎月割り出す中で、家庭で不足しがちな11種類の栄養素が摂取できており、そのうち、ビタミンB1、B2、ビタミンC、亜鉛、鉄、マグネシウム、カルシウム等は、平均学校給食基準値に比べ1.3%から1.8%増となっており、児童生徒の体力向上や心身の健全な育成にもつながっております。 さらに献立には、栄養バランスはもちろんのこと、免疫力アップのため、海藻類、緑黄色野菜、豆類をバランスよく取り入れております。これら食物と調理につきましては、成長期に必要な栄養摂取ができるよう工夫しており、7種類以上の食材を使い、和食の基本食材の豆の「ま」やゴマの「ご」等の頭文字を取って名づけた「まごわやさしい献立」や、よくかむことが栄養摂取に効果的であることから、食材をよくかむことができるようなかみ応えのある根菜類等を取り入れた「カミカミ献立」を毎月各1回組み込んでおります。 いずれにいたしましても、よくかむことで、消化吸収を助け、十分な栄養を摂取することで免疫力が高まることから、今後もより創意工夫した献立を組み込んでまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  第2標題、ウィズコロナ社会における本市の地域活性化策についてお尋ねいたします。 新型コロナウイルス感染症の拡大は、密を避けるための新しい生活様式を推進し、情報通信システムICTを活用し、時間や場所の制限を受けずに柔軟に働く形態、テレワークを多くの企業が取り入れました。テレワークを旅先でしながら余暇を楽しむワーケーションという仕組みを宿泊業者や行政が主導してPRする自治体も現れました。 8月5日付の山梨日日新聞によると、山中湖村のホテルでは、ワーケーションを組み入れた家族向けのプランを初め、仕事をする親には室内やラウンジで高速無線通信のWi-Fi環境を提供し、家族にはカヌー体験や手打ちほうとう体験などを楽しめるオプションを用意しているとのことです。また、都留市では、キャンプ場を併設したサテライトオフィスを建設し、都市部を離れて仕事をする人たちにワーケーションをアピールするとのことです。 政府は、観光戦略実行推進会議で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で観光業は大変厳しい状況にあると指摘した上で、観光と仕事を両立してワーケーションの普及に前向きであるとしています。 富士山を初めとする観光資源が潤沢にある本市においては、このワーケーションの仕組みは地域活性化に対する重要なツールになり得ると考えます。行政がイニシアチブを取ってワーケーションを推し進めるべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 次に、マイクロツーリズムについてお尋ねします。 自宅から数十分から2時間程度圏内の地元または近隣への宿泊観光や日帰り旅行をマイクロツーリズムと言います。リゾートホテルの社長が提唱したと言われています。 マイクロツーリズムは、リピート利用の潜在性は高く、市場規模もそれなりにあると言われています。繰り返し利用してもらう仕組みを持つことで、持続可能で安定したマーケットになる可能性もはらんでいます。県をまたいでの自粛を求められている中、観光産業を回復させる手段として注目されています。 富士五湖地域には、我が国トップクラスの観光資源があります。本市にも気象観測の歴史を語る上で欠かせない存在の富士山レーダードーム館や世界遺産富士山を学べるふじさんミュージアムなどがあります。また、近隣の山中湖村には三島由紀夫記念館、富士河口湖町にはオルゴール館と、地元の人が訪れても多くのことを学び楽しめる施設があります。市内観光スポットをマップにしてポイントラリーなどをする企画をしてはいかがでしょうか。 新型コロナウイルスの影響で客足の大幅な落ち込みが続く富士五湖地域の宿泊施設や観光施設救済のためにも、マイクロツーリズムを施策として広域行政とも連携して取り入れてほしいと考えますが、市長の見解をお聞かせください。 以上、第2標題、1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  ウィズコロナ社会における本市の地域活性化策についての御質問にお答えいたします。 まず、ワーケーションの推進についてでありますが、新型コロナウイルスの感染拡大は、社会に大きな変化をもたらしました。特にICTを活用した柔軟な勤務形態として、テレワークが急速に普及し、オフィスに行かなくとも仕事ができることを多くの企業や人々が実感いたしました。その中で、旅先でテレワークを行いながら余暇を楽しむワーケーションが今、注目されております。 本市は、都心から約2時間という距離にあり、都会の喧騒から解放され、富士山の眺望や豊かな自然環境の中で仕事をすることにより、創造性や生産性を向上させることができる街であると考えております。この環境を生かし、多様なスタンスでアプローチをかけることがワーケーションの取組であると認識いたしております。 また、ワーケーションをさらに推し進めることで、都心と地方での2拠点居住の可能性を広げるとともに、移住定住につながる可能性もあると考えております。 一方、緊急事態宣言の発出や首都圏からの移動制限等で、市内の宿泊施設はかつてない打撃を受け、厳しい状況が続いております。現在は週末を中心に徐々に回復しつつありますが、インバウンド向けに宿泊を提供してきたゲストハウスは、依然厳しい状況が続いております。 このことから、本市では、安価で長期滞在ができ、既にWi-Fi環境が整備されているゲストハウスをワーケーションの受け皿として検討しております。また、ワーケーションシーンの場所としては、新倉山浅間公園やパインズパーク等の富士山の眺望、豊かな自然を感じられる場所や市立図書館、サテライトオフィスなどでのビジネスシーン、アフターファイブを楽しむ夜の西裏地区等での飲食、富士北麓エリアでのアクティビティー等、様々なシーンを情報発信し、プロモーションを強力に進めたいと考えております。 いずれにいたしましても、ワーケーションの場所として選ばれる街としてのイメージを確立するとともに、ワーケーション需要に応えられるまちづくりを進めてまいります。 次に、マイクロツーリズムについてでありますが、新型コロナウイルスが終息しても長距離の移動を伴う旅行の回復には、一定の時間を要すると考えております。 マイクロツーリズムは、伊藤議員御発言のとおり、2時間圏内の地元または近隣への宿泊観光や日帰り観光を指すものであり、本市のホームページへのアクセス数は、これまで首都圏在住の方が多くを占めておりましたが、現在は県内の皆様からのアクセス数が増加している状況にあります。ウィズコロナ期における観光の在り方の前提は、観光が感染拡大につながらないことであり、マイクロツーリズムを通じ地域内観光を推進することで、ウイルス拡散のリスクを軽減しながら安心・安全な観光需要をつくり上げていくことが必要であると考えております。 また、観光スポットを巡るポイントラリーについては、今までに市や各種団体等において、様々な趣向を凝らして取り組んでまいりました。現在においては、観光スポットを巡るだけではなく、本市の特徴である産業や富士山信仰等の魅力を引き出すような観光商品を生み出し、観光資源の魅力をさらに磨き上げるとともに、PRを強化し、マイクロツーリズムの延長線上にある国内や海外からの観光客誘致へとつなげてまいりたいと考えております。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  第2標題、ウィズコロナ社会における本市の地域活性化策について、2回目の質問をさせていただきます。 今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、本市では全国に先駆けてコロナ撲滅支援金として、市民1人につき1万円の給付を行い、また市民への感謝のチケットとして、1人5,000円の七福来券という商品券を支給してくれました。そのほかにも、ひとり親家庭への支援や飲食店への支援など、市民に対して手厚いサポートをしていただきました。多くの市民の皆様から感謝の言葉を頂戴しております。堀内市長を初め、幹部職員の皆様、職員の皆様に心より御礼を申し上げます。 この、人に優しくふるさととして誇れる富士吉田に、新型コロナウイルス感染拡大を機に多くの企業や移住者が増えてくれることを実現したいと考えます。 総務省の1月1日時点の人口動態調査で、東京都は全国最多の6万8,547人の人口増加となり、一極集中の構図が鮮明になっています。政府は、7月に閣議決定した地方創生の基本方針で、東京企業の地方オフィス開設やリモートワークへの支援を通じて地方移住を進めるとしました。菅官房長官は、8月2日のNHK番組で「一極集中是正を一気に推進できる最高のチャンスだ」と力強く語りました。都市部でのコロナ感染拡大は、人の移住や経済活動の停滞を招き、人口集中のリスクを顕在化させました。在宅遠隔勤務などのリモートワークを導入する企業も増えてきていると聞きます。人の流れが変わりつつあるのではないでしょうか。 新しい企業誘致の形として、テレワークの導入が進むことにより事業所が家賃の高い東京にある必要はないとの考えも広まっています。そういった意味合いにおいて、企業本社や官公庁・団体の本庁舎、本部から離れたところに設置されているサテライトオフィスの誘致をさらに進めることを提案します。市内でも幾つかのサテライトオフィスが開設しておりますが、富士吉田市のさらなる活性化につなげるためにも、官民一体となって取り組む必要があると考えます。執行者の見解をお聞かせください。 ソーシャルディスタンスを保ちながら楽しむエンタメとして、ドライブインシアターが今、再び注目を集めています。かつてのバブル期には全国に20か所以上存在していました。 ドライブインシアターとは、広大な駐車場にスクリーンを配置して、車に乗ったまま映画を鑑賞できる映画上映施設です。それぞれの車内で鑑賞できるので、プライベートな雰囲気で特別感のある時間を楽しむことができるだけでなく、カップルはもちろん子供連れ、ファミリーでも、1人でも気兼ねなく楽しめます。 新型コロナウイルス感染拡大で様々なイベントが中止になり、多くの市民の皆様が閉塞感を感じていることだと思います。道の駅富士吉田や山梨県とも連携して、富士山パーキングなどで、このドライブインシアターを企画してはいかがでしょうか。見解をお聞かせください。 多くのインバウンドの観光客や県外からの観光客が訪れてくれた新倉山浅間公園は、新型コロナウイルス感染症の影響で、今は閑散としています。しかし、8月24日の産経新聞電子版ニュースによると、新型コロナウイルス感染症の終息後に観光旅行したい国や地域の第1位に日本が選ばれていました。2位の韓国にダブルスコアの差をつけて断トツの1位でした。 新型コロナウイルス感染症の終息が半年先なのか1年後なのか、それ以上になるのか、誰にも予測はできません。そういった中で、今、私が思うのは、観光客が訪れない今だからこそ、新倉山浅間公園のインフラ整備についてスピード感を持って整備する大きなチャンスではないかと考えます。年間50万人近く集客できそうにあった人気のスポットを今のうちに整備して、私が昨年12月定例会で質問させていただいたスロープカーの敷設に関しても早期に実現できるよう切に希望します。執行者の見解をお聞かせください。 以上、第2標題、2回目の質問とさせていただきます。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  伊藤議員の2回目の御質問にお答えいたします。 東京圏への人口の一極集中は、地方の急激な人口減少を加速させており、特に地方における若い世代の人口減少は、地方のさらなる少子化に拍車をかける結果となっております。そのため政府は地方創生として、地方の人口減少に歯止めをかけるために、東京圏への人口集中を是正し、地方への人口流入を増やすことで活性化を進めておりましたが、伊藤議員御発言のとおり、東京圏の人口増加は止まらない状況です。 そのような中、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、社会生活や働き方等に大きな変化をもたらしました。感染拡大は社会にとって大きなリスクであり、多くの尊い命を失う危機的状況でありますが、私はこの危機的状況を日本の大きな課題を解決する動きにつなげていく必要があると考えております。 さて、サテライトオフィスの誘致についてでありますが、多くの企業が実施している取組に、テレワークやモバイルワークなど場所を選ばない多様な働き方が存在いたします。その中に、オフィスの所在地を変えることや増やすことで多様な働き方を実現しようとする試みとしてサテライトオフィスがあります。 このサテライトオフィスの誘致への取組は、地方創生の観点からコロナ危機が表面化する前より、その重要性や可能性を認識し、本市では、平成30年4月から富士吉田サテライトオフィス整備費補助金制度を創設し、運用してまいりました。現在、この制度を活用したサテライトオフィスが新西原地区において稼働しているところであり、また、新たに上吉田地区への開設計画も進行しております。 新型コロナウイルスのもたらした急速な社会の変動は、本市が取り組んでいるサテライトオフィス誘致のさらなる後押しを進めるものと考えております。 本市といたしましては、富士吉田サテライトオフィス整備費補助金制度を最大限活用し、民間が開設するサテライトオフィス事業を側面から支援し拡充することで、首都圏等からの移住の受入れ及び企業誘致につなげてまいります。 次に、新型コロナウイルス感染拡大により様々なイベントが中止になる中でのドライブインシアターの企画についてでありますが、社会に閉塞感がある中で気兼ねなく楽しめる環境を提供することは大切なことであると考えております。 過去には、市内のまちづくり団体でありますユニバーシティオブマウントフジが平成24年8月に現在の人材開発センター富士研修所において、屋外で映画上映会を開催した経緯があります。現在は、この団体からの流れを継承する地元のまちづくりグループが、市内の様々な場所を利用して定期的に映画上映会を行っており、定期上映会の一環として屋外映画上映会の開催を検討しているとのことです。 本市といたしましても、関係者とともに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に配慮した楽しみ方の提案及び支援をしてまいりたいと考えております。 次に、新倉山浅間公園についてでありますが、現在の状況から新型コロナウイルス感染症が終息した後には、再びこれまでと同様に多くの方々が訪れるものと考えております。こうしたことから、公園を訪れた方々が気持ちよく美しい景色を満喫できるよう、現在展望デッキの拡張及び周辺の動線計画のための設計業務委託を発注し検討を行っております。 また、周辺整備につきましても、下吉田駅周辺等に新たに新倉山浅間公園利用者専用の駐車場整備を検討しており、現在、測量概略検討業務委託を行っているところであります。 また、スロープカーの設置につきましては、関係団体との調整を初め、その維持管理を含めた費用対効果、財源、整備後の管理運営方法等の課題に加え、ルート選定に伴う発着場所、利用者の動線や交通アクセス等、周辺環境にも配慮しなければならない多くの課題があることから、公園周辺の環境整備と並行して、引き続き総合的な観点から検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  伊藤進君。     〔2番 伊藤 進君 登壇〕 ◆2番(伊藤進君)  人類を恐怖のどん底に陥れたペストの流行でケンブリッジ大学が長期休校になったとき、学生だったアイザック・ニュートンは故郷に疎開して、あの万有引力の法則を発見したと言われます。 ウィズコロナの社会はマイナスばかりを私たちに与えるものではないと考えます。この難局をプラスに捉え、執行者には今後も市民の皆様に希望を与える施策に取り組んでいただきたいと考えます。 今後も市民目線に立った議員活動を続けてまいります。 ご清聴ありがとうございました。 ○議長(桑原守雄君)  これをもって、伊藤進君の質問を打ち切ります。 渡辺将君の質問を許可いたします。 1番渡辺将君。     〔1番 渡辺 将君 登壇〕 ◆1番(渡辺将君)  令和2年9月定例会において、次のとおり一般質問をさせていただきます。 初めに、昨年の12月定例会で私が一般質問いたしました下吉田コミュニティセンター施設の整備についての件で、今年度より実施設計の運びとなり、市民の代表として誠に感謝申し上げます。そして、利用者の意見が反映され、より一層利用しやすい施設になるようお願い申し上げます。 また、新型コロナウイルス感染症に従事している医療関係者、消防署員及び市の職員の方々に敬意を表します。 このような時期に、新型コロナウイルス感染症とは関係ない質問をしてよいのかと非常に悩みましたが、いずれ収束し、人の移動の制限もなくなり自由に旅行ができるときに備え、富士吉田の発展のために次の質問をさせていただきます。 第1標題、富士吉田市の観光資源の強化・発掘について、第2標題、防災について質問をさせていただきます。 第1標題、富士吉田市の観光資源の強化・発掘について。 富士吉田市では地域創生総合戦略として富士吉田市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン総合戦略があります。総合戦略第1期は平成27年度から令和元年で最初の5か年が終わり、現在は第2期目に入っております。 その中に人口ビジョンの基本目標1、「人を呼び込み、人に選ばれる魅力ある地域づくりの推進」とあり、その政策の中に「観光・地域資源の活用強化と新たな産業の創出」とあります。今回は観光・地域資源の活用強化と市内に人を呼び込むまちづくりについて質問させていただきます。 富士吉田市にはたくさんの自然があり、すばらしい四季があり、その豊富な観光資源を利用して市が発展していかなければと考えています。 近年、首都圏における観光客の動向を見ると、自然を求め、また家族連れの観光客はハイキングやキャンプができる場所を求め、山梨県や長野県方面に多くの観光客が訪れています。その観光客が富士吉田市内に足を運んでくれるような政策を立てなければならないと私は考えております。 東京には富士吉田市に参考となる人気観光スポット、標高599メートルの高尾山ハイキングコースがあります。高尾山の登山客数は年間300万人、2007年にはミシュランの三ツ星を獲得しました。また、都心から1時間で行けて、豊富な自然があり、手軽に行ける観光スポットになっています。 一方、我が市には高尾山に負けないくらいのハイキングコースがあります。それは富士山を眺めながらハイキングができる標高1,180メートルの新倉山と360度の大パノラマが広がる超絶景スポット、標高1,598メートルの杓子山です。どちらの山の山頂からも富士山と富士吉田市の街並みが一望でき、その近くには温泉施設があります。この観光資源をもっと県内外に発信したらどうでしょうか。ビューポイントの整備やハイキングコースの整備を進め、ハイキングと温泉、これらの資源が有機的に結び合うことで魅力を高め、ハイキング等で富士北麓地域に訪れる観光客はもちろん、多くの人々に本市の豊かな自然を体感していただくとともに温泉施設や宿泊施設を利用していただくことで市の発展につながればと考えています。 新倉山のハイキングコースを維持している団体、富士見の会の方々と新倉山ハイキングコースの説明を聞きながら、2つのルートで登ってみました。1ルート目は富士見町ゲートボール場付近から新倉山頂上に上り、鐘つき堂から忠霊塔に下山してくるコース、2ルート目は富士見孝徳公園から新倉山山頂に登り鐘つき堂から忠霊塔に下山するコース、この2つのルートで登りました。感想は、自然が豊かで、空気が澄んでいておいしく、富士山を眺めながら登る景色は最高でした。 しかし、どちらのコースも観光客を呼び込むにはコースの整備が必要だと感じました。以前杓子山にも登山しましたが、やはりこちらも登山道の整備が必要な箇所があり、小さな子供と登るには少し危険なところがあると感じました。 一方、高尾山は登山道が整備されていて登りやすくなっています。私は新倉山と杓子山はどちらのコースも安全に登山できるよう、先ほど述べさせていただきましたが、ハイキングコースの整備がやはり必要だと考えます。市の考えをお聞かせください。 さらに、観光客を呼び込むため、頂上付近の整備や見晴台などを設置することも必要だと思います。市の考えをお聞かせください。 続いて、本市の基本目標1にある、人を呼び込み、人に選ばれる魅力ある地域づくりの推進についてです。私も、人を呼び込める魅力のあるまちづくりは非常に大切だと思います。 2019年度の日本人の国内観光消費額は21兆9,114億円、日帰り旅行消費額は4.7兆円でした。インバウンドの旅行消費額は4.8兆円でした。日帰り旅行とインバウンド旅行とほぼ同額でした。 私は前回の一般質問で、今後の富士吉田市の発展には日本人観光客に受けるまちづくりが必要だと発言させていただきました。そのためには、本町通りを積極的に整備して魅力のある通りにすることがやはり大切であると考えます。日本人観光客は情緒あふれるきれいな街並みを好みます。金鳥居より上の街並みが日本人に好まれると思います。それが下吉田駅まで続けば、自慢のできるメイン通りに変わるのではないかと思います。 まばらで統一感がないアーケード、段差があり歩きづらい欠点だらけの歩道、夜になると真っ暗になって歩きづらい本町1丁目付近の街灯など、日本人に好まれる街並みになるには問題が山積だと思います。 昨今の状況を鑑み、インバウンド需要が増えていくことも予想されます。だからこそ、もう一度お聞きします。本当に下吉田のアーケードの街並みはこのままでよいのでしょうか。 また、前回、私が本町通りについて一般質問したところ、市長はLLCを設立し中心市街地活性化プロジェクト事業を展開して新世界乾杯通りを復活させたとおっしゃっていました。確かに市内外から大勢のお客様が新世界乾杯通り、西裏界隈に訪れるようになりました。 しかし、昼間の本町通りは閑散として、昔から営業をしているお店がだんだんと店を閉め、空き家、シャッターを閉めている店が目立つようになってきています。私は最近の本町通りの雰囲気が暗くなっているように感じます。このような状況を市長はどうお感じですか。 また、本町通りのアーケードの撤廃、歩道の整備について以前アンケート調査をしたとお聞きしました。いつ、どのような形式でアンケート調査を実施したかお答えください。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  渡辺将議員の富士吉田市の観光資源の強化・発掘についての御質問にお答えいたします。 本市は、市街地を取り巻く豊かな自然や富士山の美しい眺望を望める場所が数多くあります。渡辺将議員御発言のとおり、昨今では自然を体験することができる環境へのニーズの存在と、これを満足させることができる場所の提供が重要であると認識いたしております。 本市は、都心から約2時間という距離にあり、この地理的環境を生かして多様な観光PRを展開しておりますが、渡辺将議員御発言の新倉山や杓子山は、その素晴らしい眺望や自然を生かした新倉山自然観察探索トレッキングルートや杓子山トレッキングルートとして紹介しております。このほかにも、吉田口登山道トレッキングルートや白糸の滝と殿入沢化石ルートを紹介しております。新倉山や杓子山では地域団体が独自に整備したルートもあり、これらのルートは富士吉田市観光魅力アップ活性化事業補助金制度を活用し、整備しております。また、最近では、明見湖から背戸山展望台への遊歩道もボランティア活動で整備しており、地域団体との調整が整い次第、順次紹介してまいりたいと考えております。 さらに、富士山の眺望を広く富士北麓に広げ、ロングトレイルコースを整備する動きもあることから、今後、富士北麓市町村が連携する中で、広域観光の一つとしても魅力を高めてまいりたいと考えております。 また、山頂付近の整備や見晴台の設置についてでありますが、景観や安全性に配慮しつつ、どのようなものが設置可能か、手法も含めて検討してまいります。 次に、下吉田のアーケードの街並みについてでありますが、渡辺将議員も御承知のとおり、富士山に続くような本町通りの味わいのある看板や街路灯、雑多に交わる電線やアーケードの向こうに見える雄大な富士山の写真がSNSを通じて全世界で話題となり、新型コロナウイルス感染症の影響で今は落ちついておりますが、国内外から訪れる多くの人々が、その写真を撮る風景は記憶に新しいものとなっております。 先日お会いした観光庁のアドバイザーを務める専門家にお話を伺ったところ、「人は必ずしも、美しく整備されたきれいな街並みだけを好むわけではなく、昔懐かしい、新たに作ることができない失われた風景に心を動かされることもあり、これらを証明するように、多くの外国人が渋谷のような最先端の街では、スクランブル交差点の写真だけを撮り、その後は、谷中などの都心の中でも昔の風情を残す街を訪れる傾向にある。」とのことでありました。 令和元年12月の定例会の一般質問において答弁申し上げましたとおり、新世界通りの復活やハタオリマチフェスティバル、ナイトタイムエコノミー等の中心市街地活性化プロジェクト事業により、徐々に街のにぎわいを取り戻しつつあります。こうしたことから、再開発などの急激な変化を求めるのではなく、事業をしっかり継続する中で、現在の昔懐かしい風情を生かし、残しながら街並みを整備していくことが必要であると考えております。 次に、最近の本町通りが暗くなっているように感じているということについてでありますが、生活の多様化や多くのものをまとめて購入するライフスタイルの変化により、多くの市民の方々が買物を郊外の総合スーパーや大手ドラッグストアなどで済ませるようになってきています。このような状況は、全国各地の商店街でも共通に抱えている課題でありますが、中心市街地の各商店では後継者問題等から次々と閉店している光景も見受けられ、まさに渡辺将議員御発言のとおりの状況であると認識しております。 このような中においても、本市は中心市街地の魅力や価値を生かしながら、新しい中心市街地の在り方を求めていかなくてはならないと考えており、先ほど答弁申し上げましたとおり、中心市街地活性化プロジェクト事業を継続する中で、新たな価値による地域振興を目指してまいります。 次に、アーケード施設のアンケート調査についてでありますが、富士山の世界文化遺産登録に伴い、アーケードの撤去の可能性について、平成27年度に富士吉田市商業連合会に加盟する各商店会に対し、意向調査をお願いいたしましたが、結果として、設置管理する商店会それぞれの事情により、統一した意思決定には至りませんでした。 今後におきましても、アーケード等の施設を管理する商店会への意向を最優先し、それに寄り添う中で、必要な支援に努めてまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  渡辺将君。     〔1番 渡辺 将君 登壇〕 ◆1番(渡辺将君)  富士吉田市の観光資源の強化・発掘について、2回目の質問をさせていただきます。 現在、新倉山の登山道は富士見の会やアヤメの会などのボランティア団体によって維持されていますが、新倉山登山道の最終地点の鐘つき堂は手つかず状態で、もう少し手を加え整備をすればすばらしい場所になると考えます。当然整備には資金が必要です。現状富士吉田市にはその財源がなく、ボランティア団体の資金だけでは足りない状況が続いています。やはり継続的にハイキングコースを維持・整備するには資金が必要です。 そこで、クラウドファンディングを活用することで資金を調達したらどうでしょうか。富士吉田市には昨年「ハタオリマチ」で約5,800万円、「富士山と桜と五重塔」で約7,760万円の資金を集めた実績があります。このクラウドファンディングを活用して資金を集め、新倉山のハイキングコースはもちろん、ほかのハイキングコースの整備に充てたらどうでしょうか。 富士吉田市のお考えをお聞かせください。 続きまして、下吉田本町通りについて質問させていただきます。 確かに観光庁のアドバイザーさんの方がおっしゃっているとおり、本町通りは昭和レトロ感を漂わす、昔を思い出すような街並みだと私も思います。その良い面は残しながら新しいものを織り交ぜていくことが必要だと考えます。一度で飽きる街並みではなく、何度でも足を運びたくなるような魅力のある街にすべきだと考えます。 現在の本町通りは住宅と商店が混在しています。商店会の意見はもちろんのことですが、そこに住まれている住民の意見にも耳を傾け、取り込みながら考えていくべきだと思います。 なぜなら、行政が行っている施策と同時に、本町通りを整備・開発することで周辺に移り住む人が増え、商業が活発となり、そして、既存している商店と融合し活気ある街になるのではないかと考えるからです。 県の事業で、金鳥居より下の上吉田本町通りが電線の地中化に伴う道路整備が行われることが決まったと聞きました。同じ国道139号なのに下吉田本町通りはそのような計画もなく、取り残された感があります。 そこで、私は下吉田本町通りの住民の現状を把握すべく、令和2年5月1日から約2週間かけて、住民の方々に協力していただき、アンケート調査を実施しました。そして、81名の方から回答をいただき、その中から幾つか紹介させていただきます。 電柱やアーケードの支柱が道路を狭くしているため改善が必要。 街全体の景観を損なうためアーケードは不必要。 車で走っているとアーケードが邪魔して店舗が分かりづらい。 観光地らしい歩道にしてほしい。 街灯は商店会の負担が大きいので、できれば終わりにしたい。 ほかにもたくさんの切実な意見をいただきました。 本町通りのハード面の事業を行うのは山梨県です。今、市がすべきことは、住民と対話を行い、その意見をまとめ、一緒になって山梨県に住民の思いを陳情すべきだと考えます。 私は、このまま住民任せにしていると、20年後、30年後の下吉田本町通りは、今と何も変わらないのでないかと考えます。 そこでお聞きします。 本町通りを観光資源として活用されるおつもりはありますか。 本町通りに住む住民の方々にアンケート調査を行ったり、住民と意見交換する場を設けていただけませんか。 また、将来の本町通りはどうあるべきか、富士吉田市のお考えをお聞かせください。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  渡辺将議員の2回目の質問にお答えいたします。 まず、ハイキングコースの整備についてでありますが、新倉山や杓子山、白糸の滝などのハイキングコースは、地域ボランティアの皆様の尊い御努力と献身的な活動により維持されております。地域の皆様の地元愛に感謝を申し上げるとともに心より敬意を表します。一方で、山間地の本格的な整備には莫大な費用と時間がかかりますことから、渡辺将議員御発言のクラウドファンディングも手法の一つであると考えております。 クラウドファンディングは、全国の人々に共感していただける要素が第一に求められ、また、実施に当たっては掲載機関の審査があることから、これらの条件が整えられるかどうかを含め検討してまいります。 次に、下吉田本町通りの観光資源としての活用についてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、昔懐かしい風情の残る下吉田本町通りは多くの人々を魅了する価値があるものと考えおり、重要な観光資源であると認識をいたしております。 これらの観光資源を最大限生かすため、新世界通りの復活やハタオリマチフェスティバル、ナイトタイムエコノミー等の中心市街地活性化プロジェクト事業を展開し、同エリアの魅力向上に努めているところであります。 今後におきましても、この中心市街地活性化プロジェクト事業を継続することで、新たな価値による観光振興、地域振興を目指してまいります。 次に、本町通りに住む市民の方々へのアンケート調査の実施や住民との意見交換の場を設けることについてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、下吉田本町通りにつきましては、昔懐かしい風情が多くの人々の心を魅了しておりますが、私を含めてこの街に暮らす人々がいまだに気づかない価値があるとも考えております。まちづくりにつきましては、当然住民の皆様の御意見をお聞きする中で進めていくことが基本であると考えておりますが、私たちが気づかない価値があるということもしっかり認識した上で、進むべき方向性を定めてまいりたいと考えております。その過程で必要に応じてアンケート調査の実施や意見交換の場を設けることについて検討してまいります。 次に、本町通りの将来像についてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、下吉田本町通りにつきましては、様々な中心市街地活性化プロジェクト事業によって、徐々に街のにぎわいを取り戻しつつあります。地域の方々が快適に生活できる住環境整備を進める中に、今ある昔懐かしい風情を生かし、残しながら街並みを整備していくことが必要であると考えておりますので、中心市街地活性化プロジェクト事業を継続する中で、新たな価値による地域振興を目指してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  渡辺将君。     〔1番 渡辺 将君 登壇〕 ◆1番(渡辺将君)  第2標題、防災について質問させていただきます。 今年も線状降水帯が各地で発生し、48時間降水量が500ミリ以上の降雨を記録するなど、50年に一度、100年に一度という大雨が降り、各地で壊滅的な被害をもたらしました。今回、本市にこのような大雨は降りませんでしたが、いつ何どき起こるかもしれません。富士吉田市はそのときに備え、市民の安全を確保するために万全な政策を立てなければならないと私は考えます。 そこで質問させていただきます。 1つ目、富士吉田市でも防災マップがありますが、このような降雨を考え、今後防災マップの見直しを検討する予定はあるのでしょうか。 2つ目、富士吉田市として土砂災害や洪水浸水想定区域などの危険な場所に建っている公民館、避難所、市の管理する施設がありましたら教えてください。 3つ目、九州南部豪雨では、一級河川の球磨川が氾濫したことで、特別老人ホーム「千寿園」で14人が心肺停止で見つかった痛ましい災害が発生しました。職員、近くの住民が救助に向かいましたが、自然の脅威の前にはかなわなかったようでした。現在、市が把握している範囲で、市・民間が経営する介護施設等で山崩れ、川の増水などで危険な場所があり、避難警戒レベル3以上が発令された場合、より迅速に避難しなければならない施設があれば教えてください。 4つ目、富士吉田市には現在防災備蓄倉庫が5か所あり、約6,000人分、1週間分の食料が備蓄してあるとお聞きしましたが、万が一大規模な災害が発生した場合、この量で十分足りるのか教えてください。また、今後、防災備蓄倉庫を増やす計画はありますか。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  防災についての御質問にお答えいたします。 まず、1点目の防災マップの見直しを検討する予定についてでありますが、近年多発しているゲリラ豪雨等に備える土砂災害警戒区域等の指定は、山梨県が土砂災害防止法に基づき指定を行うものであります。これまで指定されている警戒区域等に加えて、本市においても必要が生じた場合には、山梨県に指定の働きかけを行っております。山梨県が新たに警戒区域等の指定を行った場合には、このことを受け、本市においても土砂災害警戒マップの見直しにつなげております。 次に、2点目の土砂災害や浸水想定区域など危険な場所に建っている市が管理する施設についてでありますが、本市においては洪水浸水想定区域については指定されておらず、指定のある土砂災害警戒区域内等に建っている本市が管理する施設は、市営尾垂団地、市営新開団地、市立第三保育園の3施設となります。 次に、3点目の市や民間が経営する介護施設等で山崩れ、川の増水などで危険な場所にあり、避難警戒レベル3以上が発令された場合、より迅速に避難しなければならない施設についてでありますが、民間施設であります富士養生館デイサービス平山、富士吉田聖ヨハネケアービレッジ寿第1ホーム、寿第2ホームの2施設であります。 なお、これらの施設のうち、市営新開団地、市立第三保育園及び富士養生館デイサービス平山の区域につきましては、山梨県の事業であり、本市も予算負担等をしております急傾斜地崩壊対策事業が既に完了しており、区域の安全性が図られております。また、市営尾垂団地につきましては、建物構造上、当該区域の安全基準を満たす建築となっており、ハード的な安全性を担保しております。 また、これらの施設等に対しましては、利用者の迅速かつ円滑な避難が確保できるよう、日頃より指導を行っております。 次に、4点目の万が一大規模な災害が発生した場合、食料等の備蓄量が十分かどうかについてでありますが、本市では南海トラフ地震や東海地震等の大規模災害時における避難者数を6,000人と想定し、アルファ米等の主食を1週間分備蓄するとともに、ビスケットや菓子パン等を補助食として備蓄しております。さらに、学校給食センターでは、避難者におにぎりを提供できる炊き出し機能を有するとともに、食物アレルギーに対応した食料の提供も可能となっております。 なお、災害規模等にもよりますが、およそ72時間後には国や県を初めとする公的機関等から救援物資が届けられることが想定されております。 また、防災備蓄倉庫を増やす計画についてでありますが、防災備蓄倉庫は、平成10年度から順次整備計画に基づき、市内5か所に各避難所と有機的な連携が図れるよう均等に整備してきたものであり、市内で被災した場合においても対応が可能であると認識しております。 このため、現時点では防災備蓄倉庫を新たに建設する予定はございませんが、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に伴う対策において、段ボール仕切りパーティションを初めとする備蓄品が増加していることなどから、新型コロナウイルス感染症の感染状況等に応じて検討してまいります。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  渡辺将君。     〔1番 渡辺 将君 登壇〕 ◆1番(渡辺将君)  防災について、2回目の質問をさせていただきます。 洪水浸水想定区域にはありませんが、東町には昭和51年、橋の上に建てられた第13分団詰所があります。住民の間には十数年前から、橋の上に建っているので危険ではないかという話が上がっていました。恐らく建てられたときには、適当な場所が見当たらなく、苦肉の策で建設されたのでしょう。橋の上に建っているので耐震性が弱く、倒壊するおそれがあります。その上、川の増水などで被害を受けるのではないかと団員や住民たちが心配しています。 私も調べてみましたが、富士吉田市が想定している地震には、南海トラフ地震や南関東直下型地震のほかに、県内や県境にある複数の断層地震があります。いつ地震が起きてもおかしくない環境にあります。また、富士吉田市には洪水浸水指定区域はないということですが、近年の異常気象を考えると想定外の雨が降ることも予想されます。 行政の指導の下、この危険な場所に建っている詰所を建て替えるにはどのような方法があるか教えてください。 また、この詰所に隣接する市有地が空き地となっています。その利用方法について市の考えをお聞かせください。 続きまして、防災備蓄倉庫について質問させていただきます。 現在、防災備蓄倉庫は5か所あるということですが、物資がより円滑に各避難所に運ばれるために、防災備蓄倉庫を現在あるものに加え、下吉田の東町・富士見町付近に1か所、上吉田の下宿・中宿・中曽根付近に1か所、計2か所増やし、合計7か所にしたらどうでしょうか。 防災備蓄倉庫を新たに建設することができなければ、指定避難所となっている各学校の空き教室をプチ防災備蓄倉庫として活用して、食料などを備蓄したらどうでしょうか。各避難所に物資を運ぶ手間が省け、避難所を運営する各自治会の自主防災会の活動が円滑に行われるのではないかと思います。 また、備蓄している食料について、首都圏が同時に被害を受けるような大規模な災害があった場合、富士吉田市に物資が送られてこないことが容易に予想されます。その場合、6,000人分、1週間分の備蓄で足りるのでしょうか。市の考えをお聞かせください。 以上で2回目の質問を終わります。 ○議長(桑原守雄君)  当局の答弁を求めます。 市長堀内茂君。     〔市長 堀内 茂君 登壇〕 ◎市長(堀内茂君)  渡辺将議員の2回目の御質問にお答えいたします。 まず、1点目の消防団詰所の建て替えについてでありますが、老朽化等による詰所の建て替えにつきましては、富士吉田市消防団詰所整備事業補助金交付要綱に基づき、自治会、消防団分団が行う既存詰所の撤去費用を含む建築費用に対して、1,300万円を上限とする補助金の交付を行っております。 詰所建て替えに係る本市の支援基準につきましては、既存の詰所の建築年数や立地環境及び地元からの要望等を総合的に勘案し、判断しております。 第13分団詰所につきましては、昭和51年に建設され、44年経過していることや、立地環境も悪い中で地元自治会からも建て替え支援の要望が上がっていることを踏まえると、その必要性は高いものと認識しております。したがいまして、今後、地元自治会及び消防団等としっかり協議をさせていただき、建て替え支援について検討を進めてまいります。 また、詰所に隣接する市有地の利用方法につきましては、現在、その土地の一部に防火水槽が埋設されておりますので、利用につきましては防災に関連する公共事業への活用が前提になると認識しております。 次に、2点目の防災備蓄倉庫を新たに建設することについてでありますが、先ほど答弁申し上げましたとおり、防災備蓄倉庫は市内5か所に各避難所と有機的な連携が図れるよう均等に配備しており、現状では十分な対応が可能であると認識しております。このようなことから、現時点では防災備蓄倉庫を新たに建設する予定はございません。 次に、避難場所となる各学校の空き教室を小規模な防災備蓄倉庫として活用することについてでありますが、既に指定避難場所となっている小中学校につきましては、コンテナ倉庫を配備し、避難所開設時に必要な物品を保管しております。さらに、体育館内の倉庫や校舎内の技術室及び家庭科準備室等の一部を利用して、アルファ米等を分散備蓄し、初期の対応に備えております。 次に、備蓄している食料が6,000人の1週間分の備蓄で足りるのかについてでありますが、内閣府の中央防災会議が示した南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画においては、地方公共団体は発災の日から3日間分の食料を備蓄することとしております。本市地域防災計画では、大規模災害時における避難者を6,000人と想定し、国や県を初めとする公的機関から救援物資が届くとされる、およそ72時間後の3日分ではなく、国が推奨している1週間分もの食料を備蓄しております。 なお、首都圏が同時に被害を受けるような場合でも、内閣府の中央防災会議における防災基本計画には、自衛隊ヘリ等の広域搬送にて救援物資が届けられることとなっております。 以上、答弁といたします。 ○議長(桑原守雄君)  渡辺将君。     〔1番 渡辺 将君 登壇〕 ◆1番(渡辺将君)  今回は、富士吉田市の観光資源の強化・発掘と防災について質問させていただきました。市側からは、それぞれ前向きな回答をいただきました。今後も子供たちの未来のために、市民が安全・安心して暮らせる社会になるような政策を訴え続けたいと思います。 最後に、新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息することを祈り、私の一般質問を終わります。 ご清聴ありがとうございました。 ○議長(桑原守雄君)  これをもって渡辺将君の質問を打ち切ります。 以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。 お諮りいたします。 議事の都合により、明日9月12日から9月27日までの16日間を休会とし、9月28日午後2時より本会議を再開いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原守雄君)  御異議なしと認めます。よって、9月12日から9月27日までの16日間を休会とし、9月28日午後2時より本会議を再開することに決定いたしました。 なお、休会中に開催される決算特別委員会及び各常任委員会に付託された議案については、慎重に審議を行い、その審議結果については9月28日の本会議において委員長より報告されますようお願いいたします。 本日はこれをもって散会いたします。---------------------------------------     午後4時12分 散会...