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  1. 甲府市議会 2020-09-01
    令和2年9月定例会(第3号) 本文


    取得元: 甲府市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-20
    検索結果一覧 トップページ 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 令和2年9月定例会(第3号) 本文 2020-09-04 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言の単文・選択全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者表示切り替え 全 124 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : 名簿 選択 2 : ◯兵道顕司議長 選択 3 : ◯藤原伸一郎議員 選択 4 : ◯兵道顕司議長 選択 5 : ◯樋口雄一市長 選択 6 : ◯兵道顕司議長 選択 7 : ◯梅澤賢一まちづくり部長 選択 8 : ◯兵道顕司議長 選択 9 : ◯藤原伸一郎議員 選択 10 : ◯兵道顕司議長 選択 11 : ◯梅澤賢一まちづくり部長 選択 12 : ◯兵道顕司議長 選択 13 : ◯工藤眞幸副市長 選択 14 : ◯兵道顕司議長 選択 15 : ◯藤原伸一郎議員 選択 16 : ◯兵道顕司議長 選択 17 : ◯工藤眞幸副市長 選択 18 : ◯兵道顕司議長 選択 19 : ◯藤原伸一郎議員 選択 20 : ◯兵道顕司議長 選択 21 : ◯根津 豊リニア交通政策監 選択 22 : ◯兵道顕司議長 選択 23 : ◯藤原伸一郎議員 選択 24 : ◯兵道顕司議長 選択 25 : ◯根津 豊リニア交通政策監 選択 26 : ◯兵道顕司議長 選択 27 : ◯藤原伸一郎議員 選択 28 : ◯兵道顕司議長 選択 29 : ◯兵道顕司議長 選択 30 : ◯木内直子議員 選択 31 : ◯兵道顕司議長 選択 32 : ◯白倉尚志市民部長 選択 33 : ◯兵道顕司議長 選択 34 : ◯木内直子議員 選択 35 : ◯兵道顕司議長 選択 36 : ◯深澤 篤福祉保健部長 選択 37 : ◯兵道顕司議長 選択 38 : ◯木内直子議員 選択 39 : ◯兵道顕司議長 選択 40 : ◯深澤 篤福祉保健部長 選択 41 : ◯兵道顕司議長 選択 42 : ◯木内直子議員 選択 43 : ◯兵道顕司議長 選択 44 : ◯志村一彦産業部長 選択 45 : ◯兵道顕司議長 選択 46 : ◯木内直子議員 選択 47 : ◯兵道顕司議長 選択 48 : ◯長坂哲雄子ども未来部長 選択 49 : ◯兵道顕司議長 選択 50 : ◯木内直子議員 選択 51 : ◯兵道顕司議長 選択 52 : ◯深澤 篤福祉保健部長 選択 53 : ◯兵道顕司議長 選択 54 : ◯木内直子議員 選択 55 : ◯兵道顕司議長 選択 56 : ◯樋口雄一市長 選択 57 : ◯兵道顕司議長 選択 58 : ◯小林 仁教育長 選択 59 : ◯兵道顕司議長 選択 60 : ◯木内直子議員 選択 61 : ◯兵道顕司議長 選択 62 : ◯小林 仁教育長 選択 63 : ◯兵道顕司議長 選択 64 : ◯木内直子議員 選択 65 : ◯兵道顕司議長 選択 66 : ◯饗場正人教育部長 選択 67 : ◯兵道顕司議長 選択 68 : ◯木内直子議員 選択 69 : ◯兵道顕司議長 選択 70 : ◯山中和男副議長 選択 71 : ◯小澤 浩議員 選択 72 : ◯山中和男副議長 選択 73 : ◯萩原 優総務部長 選択 74 : ◯山中和男副議長 選択 75 : ◯小澤 浩議員 選択 76 : ◯山中和男副議長 選択 77 : ◯白倉尚志市民部長 選択 78 : ◯山中和男副議長 選択 79 : ◯小澤 浩議員 選択 80 : ◯山中和男副議長 選択 81 : ◯饗場正人教育部長 選択 82 : ◯山中和男副議長 選択 83 : ◯小林 仁教育長 選択 84 : ◯山中和男副議長 選択 85 : ◯小澤 浩議員 選択 86 : ◯山中和男副議長 選択 87 : ◯樋口雄一市長 選択 88 : ◯山中和男副議長 選択 89 : ◯梅澤賢一まちづくり部長 選択 90 : ◯山中和男副議長 選択 91 : ◯小澤 浩議員 選択 92 : ◯山中和男副議長 選択 93 : ◯深澤 篤福祉保健部長 選択 94 : ◯山中和男副議長 選択 95 : ◯小澤 浩議員 選択 96 : ◯山中和男副議長 選択 97 : ◯志村一彦産業部長 選択 98 : ◯山中和男副議長 選択 99 : ◯小澤 浩議員 選択 100 : ◯山中和男副議長 選択 101 : ◯山中和男副議長 選択 102 : ◯末木咲子議員 選択 103 : ◯山中和男副議長 選択 104 : ◯樋口雄一市長 選択 105 : ◯山中和男副議長 選択 106 : ◯末木咲子議員 選択 107 : ◯山中和男副議長 選択 108 : ◯深澤 篤福祉保健部長 選択 109 : ◯山中和男副議長 選択 110 : ◯末木咲子議員 選択 111 : ◯山中和男副議長 選択 112 : ◯長坂哲雄子ども未来部長 選択 113 : ◯山中和男副議長 選択 114 : ◯末木咲子議員 選択 115 : ◯山中和男副議長 選択 116 : ◯長坂哲雄子ども未来部長 選択 117 : ◯山中和男副議長 選択 118 : ◯小林 仁教育長 選択 119 : ◯山中和男副議長 選択 120 : ◯長坂哲雄子ども未来部長 選択 121 : ◯山中和男副議長 選択 122 : ◯末木咲子議員 選択 123 : ◯山中和男副議長 選択 124 : ◯山中和男副議長 ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1:          令和2年9月甲府市議会定例会議事日程(3)                         令和2年9月4日(金)午後1時 ─────  報 告 ───── 第 1 議案第 101号 令和2年度甲府市一般会計補正予算(第8号) 第 2 議案第 102号 令和2年度甲府市介護保険事業特別会計補正予算(第2号) 第 3 議案第 103号 令和2年度甲府市地方卸売市場事業会計補正予算(第2号) 第 4 議案第 104号 令和2年度甲府市病院事業会計補正予算(第3号) 第 5 議案第 105号 甲府市子ども屋内運動遊び場条例制定について 第 6 議案第 106号 甲府市手数料条例の一部を改正する条例制定について 第 7 議案第 107号 甲府市税外収入の督促等に関する条例等の一部を改正する条例            制定について 第 8 議案第 108号 甲府市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準            を定める条例の一部を改正する条例制定について 第 9 議案第 109号 甲府市建築基準法施行条例の一部を改正する条例制定について 第10 議案第 110号 令和元年度甲府市各会計別決算の認定について
    第11 議案第 111号 令和元年度甲府市地方卸売市場事業会計決算の認定について 第12 議案第 112号 令和元年度甲府市病院事業会計決算の認定について 第13 議案第 113号 令和元年度甲府市下水道事業会計剰余金の処分及び決算の認定            について 第14 議案第 114号 令和元年度甲府市水道事業会計剰余金の処分及び決算の認定に            ついて 第15 議案第 115号 市政功労表彰の決定について 第16 市政一般について質問 (出席議員) 木内 直子   川崎  靖   藤原伸一郎   堀 とめほ 鮫田 光一   深沢 健吾   末木 咲子   小澤  浩 山田 弘之   清水 英知   神山 玄太   長沢 達也 中村 明彦   寺田 義彦   望月 大輔   小沢 宏至 天野  一   長沼 達彦   坂本 信康   岡  政吉 山田  厚   廣瀬 集一   植田 年美   兵道 顕司 山中 和男   輿石  修   清水  仁   金丸 三郎 鈴木  篤   原田 洋二   池谷 陸雄   荻原 隆宏                           32人 (欠席議員)                            なし 説明のため議場に出席した者の職氏名 市長        樋口 雄一   副市長       工藤 眞幸 副市長       上村  昇   危機管理監     佐藤  敦 総務部長      萩原  優   企画部長      塚原  工 市民部長      白倉 尚志   税務統括監     有賀 研一 福祉保健部長    深澤  篤   子ども未来部長   長坂 哲雄 環境部長      櫻林 英二   産業部長      志村 一彦 まちづくり部長   梅澤 賢一   リニア交通政策監  根津  豊 病院長       青山 香喜   病院事務局長    中澤 勝也 教育長       小林  仁   教育部長      饗場 正人 選挙管理委員長   志村 文武   代表監査委員    輿石 十直 農業委員会会長   西名 武洋   上下水道局業務部長 上田 和正 上下水道局工務部長 萩原 秀幸 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 議会局長      嶋田 忠司   議会総室長     佐藤  学 政策調査担当課長  橘田 善弘   議事課長      清水  久 議事課長補佐    内池  進   議事課長補佐    一ノ瀬佳奈 議事係主任     佐野 雄司   総務課長補佐    植松 泰人 2:                午後 1時00分 開 議 ◯兵道顕司議長 これより本日の会議を開きます。  直ちに日程に入ります。  日程第1 議案第101号から日程第15 議案第115号までの15案及び日程第16 市政一般について質問を一括議題といたします。  昨日に引き続き、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。  最初に、こうふ未来の代表質問を行います。  藤原伸一郎議員。                (藤原伸一郎議員 登壇) 3: ◯藤原伸一郎議員 こうふ未来の質問をさせていただきます。  今回、発言通告のように、リニアKSプロジェクトの質問をどうしてするのかというところでございますが、このリニアKSプロジェクトについては、しっかりと、この方向性、結論を先延ばしすることなく本事業を行うことが、住民にとっても、また本市当局にとっても、この不幸を招かないようにするためにも、この質問を最初に持ってきました。  今、地区の住民もこのリニアKSプロジェクトに対して前向きに捉えています。時期を延ばすことによって、今まで取れなかった合意も取りづらくなり、またひいては今後のまちづくりにも大きく影響しかねない。そして、住民の思いを持ちスタートしたこの事業が、多くの県民、市民が注目しているため、この質問からさせていただきます。  甲府市のリニアKSプロジェクトについてただした平成30年6月定例会本会議において、リニア駅近接地域については、3町、大津町、西下条町、また高室町の自治会より市街化区域への編入を要望してまいりました。この要望は、山梨県と本市がこれまで策定してきた方針と同一の方向性を持ち、整合が十分に図られているものと考え、組合施行による土地区画整理事業の提案を行い、市街化区域への編入を目指すリニアKSプロジェクトを立ち上げたと答弁をいただきました。  この間、山梨県の都市計画マスタープランの策定において、当該地域の市街化区域編入について山梨県は難色を示していることから、答弁のように、本当に整合性が図られたのかが疑問です。リニアKSプロジェクトにおいて、組合施行による土地区画整理事業の提案を地元に提案することについて、山梨県とどのようなやり取りがあり、誰がいつ判断したのかお伺いをいたします。  山梨県は、今年の7月17日に高室町の住民に対して行った説明においては「市は市議会や地元に対して市街化区域の拡大を目指すという説明をしているが、県からは、計画公表後の協議の中で、拡大は困難であることを再三伝えている。」と発しています。当該地域の市街化区域編入について、山梨県とこれまでどのような経緯でどのような内容で行ってきたかお伺いをいたします。  その上で、どの段階において山梨県が甲府市に対して、市街化区域の拡大は困難であるのかと伝えてきたかについても確認をさせていただきます。リニアKSプロジェクト発表当初であるならば、その旨を高室町地権者会に、地域に話をしないままプロジェクトを進めていったということについてでございます。そちらも質問とさせていただきます。  そして、リニアKSプロジェクトの発表から約2年が経過をしました。山梨県との調整もなかなか前に進まず、住民を置き去りにした計画の推進はスタンドプレーに走っていたという自覚はないでしょうか。甲府市は過去に多くの土地区画整理事業を行っていますが、その時と時代背景が違い過ぎると感じます。発表当時の後藤県政、樋口市政という首長同士の人間関係に過度に依存した判断の中で、市街化区域の拡大ができると甘く考えていたのではないでしょうか、お伺いをいたします。  リニアKSプロジェクトにおける保留人口2,000人の一般保留フレーム設定の実現についてです。  本市は様々な人口減少対策を実施していますが、残念ながら年間1,000人近い人口が減っています。今まさに山梨県は都市計画マスタープランを策定中、またパブリックコメントも現在行っています。本市が求めるような保留人口2,000人の一般保留フレームの設定はされる予定と考えてよいのでしょうか。  平成30年12月定例会で、リニア駅徒歩圏に2,000人の一般保留フレームを設定してもらえるよう、都市計画法に基づく申出をしたとしていますが、山梨県との協議は順調ではなかったと推察されます。山梨県とどのような協議がなされたかをお伺いいたします。  また、山梨県はさきに挙げた本年7月17日の説明で、当該自治会に対して、保留人口の設定は詳細な根拠を積み上げ算出するものであり、施策の目標値で設定するものではない。甲府市は現在、策定作業を進めている都市計画マスタープランに2,000人の保留人口設定を主張していますが、人口減少が進展する中、保留人口の設定は不可能であると山梨県は発しています。リニアKSプロジェクトを行う上で、一般保留フレームが設定されないことはどのような影響を及ぼすのかお伺いをいたします。  どうしても当該地域を市街化区域へと編入をするなら、また一般保留フレームを設定するというなら、本市は都市計画の逆線引きを行うなど人口減少に対応した判断をするなら、まだ想定はできますが、これまでも本市の東部地域、また南部地域の市街化調整区域において住宅地を拡大し続けてまいりました。一方で、市街化区域である中心地やその周縁部の空洞化、空き家の増加、人口減は顕著であります。どのような判断で新たに市街化区域を拡大してほしいと山梨県に申入れをしたのかお伺いをいたします。  保留人口は国との協議により設定するとされているが、将来人口、土地利用の観点から、一般保留フレームの設定についてどのように分析したかもお伺いをいたします。  山梨県は、人口減少が進展する中、保留人口の設定は不可能であると当該自治会へ説明を行っていますが、甲府市はどのような協議において一般保留フレームが設定できるとお考えでしょうか。  市街化区域へ編入できなかった場合、リニアKSプロジェクトは実行されるのかについてお伺いをいたします。  山梨県は、市街化区域の拡大は困難であると言っていますが、甲府市は市街化区域への編入を強く求めています。リニアKSプロジェクトは、当該地区が市街化区域へ編入されなければ終了してしまうのか、事業の継続性という観点から、リニアKSプロジェクトは継続して行われるのかお伺いをいたします。  また、継続された場合の費用負担は定款どおり遂行されるのか。市街化調整区域では道路建設時の国・県の補助金が見込めなくなってしまいます。その部分は甲府市が負担をしていくのか、それとも組合が負担をしていくのか、見解をお伺いいたします。  以上を1つ目の質問をさせていただきます。 4: ◯兵道顕司議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 5: ◯樋口雄一市長 こうふ未来の代表質問にお答えをいたします。  リニアKSプロジェクトにつきまして幾つか御質問をいただきました。私から、まずその経過と協議内容についてお答えをいたします。  山梨県では、リニア中間駅の誘致を目指して、平成23年3月に策定した現行の甲府都市計画区域マスタープランにおいて「リニア中央新幹線等の国または県が推進する大規模プロジェクトにより本計画を見直し、新たに拠点としての位置づけが明確になった地域については、市街地開発事業の積極的な導入を進める。」ものと既に記載をしております。その後、平成25年9月に、リニア中間駅位置が本市の大津町に確定したことを受けて、平成29年3月に、新たに山梨県リニア環境未来都市整備方針が策定され、駅の徒歩圏については、リニア通勤者と移住者の住宅などが立地する土地利用の方針が明確に示されたところであります。  こうした中、平成29年12月には、リニア駅周辺の高室町、大津町、西下条町の皆様から、山梨県知事、甲府市長、JR東海に対し、市街化区域編入の要望が提出されました。  本市では、山梨県の整備方針を受けて策定した甲府市リニア活用基本構想において、リニア駅への円滑なアクセスが確保できるエリアへの居住機能の誘導を推進することとしていることから、リニア駅近接地域の住民の皆様の御要望にお応えをする形で、その市街化区域編入の要件となる組合施行の土地区画整理事業の勉強会の開催を呼びかけをさせていただくリニアKSプロジェクトを平成30年4月に立ち上げ、山梨県にも説明をいたしました。  リニアKSプロジェクトの山梨県との協議につきまして、本市では、地元の市街化区域編入の要望実現を図るため、国の都市計画運用指針により「鉄道駅周辺など土地利用の変化が著しい地区については、山梨県は速やかに保留フレームを活用して市街化区域に編入することが望ましい」とされていることから、平成30年11月、山梨県に対し、都市計画法に基づき、リニア駅徒歩圏に一般保留フレームの設定を要望する申出書の提出を行ったところであります。  こうしたことから、平成30年12月の山梨県都市計画マスタープラン(原案)では「リニア駅を含む広域交流拠点の周辺は、新たな土地利用に向けた具体的な取組が進んだ段階で適切な対応を講じる」旨の内容を記載していただくとともに、県政が替わった後の令和元年6月の山梨県議会定例会においても、山梨県の県土整備部長から「リニア駅近接地域の土地利用について甲府市と協議を行っているところであり、新たな土地利用に向けた具体的な取組が進んだ段階で適切な対応を講ずる。」また「新たな土地利用に向けた具体的な取組が示された段階で適時・適切な対策や支援を講じていく。」旨の答弁がなされております。これを受けまして、高室町の皆様の取組や本市の申出について前向きに検討していただけるものと認識をしたところであります。  その後、リニア駅位置の検証作業などにより、山梨県都市計画マスタープランの策定作業が遅れる中で、高室町の皆様の取組が勉強会から研究会へ進展しているにもかかわらず、山梨県都市計画マスタープラン(原案)で示された「新たな土地利用に向けた具体的な取組が進んだ段階で適切な対応を講じる」とした文章が令和2年4月に削除され、本市に通知されたところであります。  このため本市では、当該文章の再度掲載を求める意見書の提出など要望や協議を重ねてきたものの、山梨県は本市に対して、市街化区域の拡大は困難であるという見解のため、協議の進展は図られなかったところであります。  その後、同年7月10日の県・市の協議の席上では、県都市計画課の新たな見解として「リニア駅近接地域の市街化区域編入の可能性などを検討したい」との文書が示されました。しかし、7月17日、県都市計画課が高室町の皆様に行った説明では、本市へ示された新たな見解とは異なり、市街化区域の拡大は困難であると伝えられたと聞いております。  このため、高室町の皆様には、土地区画整理事業の取組に御協力をしていただいているにもかかわらず、これまでの山梨県の対応が二転三転したことにより、今後の事業の展開に大変御心配をおかけしておりますことから、当該プロジェクトの経過と本市の取組について説明をさせていただいたところであり、今後の方向性について地元の皆様の御意見を確認する中で、山梨県の進めている甲府都市計画区域マスタープランの策定に当たり、協働して要望を行ってまいります。  以上がリニアKSプロジェクトのこれまでの経過と協議内容であります。  次に、今後のリニアKSプロジェクトの対応と甲府都市計画区域マスタープランへの取組について、私からお答えをいたします。  リニア時代を見据えたまちづくりを進める山梨県及び甲府市にとりましては、リニア開業効果を地域活力の維持・向上につなげ、スーパー・メガリージョンの発展の中においても、中間駅として有効的に機能する環境整備、またリニア駅徒歩圏における無秩序な開発の防止、さらには、アフター・コロナに向け、首都圏や中京圏からの移住・定住や多様なライフスタイルのニーズへの対応が求められていると思っております。  こうしたことから、私といたしましては、リニア開業による千載一遇の好機を逃すことなく、リニア開業効果を最大限に享受し、甲府都市計画区域を構成する甲府市・甲斐市・中央市・昭和町の区域全体の発展につなげていくためには、今後10年間の未来のグランドデザインを示す甲府都市計画区域マスタープランにおいて、リニア駅を核とする、これからの時代にふさわしい新たなまちづくりに向けた方針が必要であると考えております。  こうした考えを踏まえ、私自らも含めて山梨県と協議を継続していくとともに、山梨県都市計画マスタープランに位置づけられた広域拠点である甲府駅周辺の都市機能向上や、新たに広域交流拠点となるリニア駅周辺及び産業拠点となるインターチェンジ周辺など、交通結節点周辺における企業誘致及び移住等の施策を、山梨県と十分に連携して推進してまいります。  私からは以上であります。  他の質問につきましては担当部長からお答えをいたさせます。 6: ◯兵道顕司議長 梅澤賢一まちづくり部長。 7: ◯梅澤賢一まちづくり部長 リニアKSプロジェクトにおける一般保留フレームの設定についてお答えいたします。  まず、リニアKSプロジェクトにおける一般保留フレームにつきましては、首都圏などからの移住世帯や進出企業を見込んでいることから、一般保留フレームを設定できるものと考えておりますが、その設定に当たっては、甲府都市計画区域マスタープランへ位置づける必要があることから、継続して山梨県と協議を行っているところであります。  次に、一般保留フレームが設定された場合には、甲府都市計画区域を構成する甲府市・甲斐市・中央市・昭和町の3市1町において、市街化区域編入の機会が10年間担保されることになりますが、一般保留フレームが設定されない場合には、今後10年間、市街化区域の拡大は見込めないこととなります。  次に、新たな市街化区域編入の判断につきましては、まず既成市街地の対応といたしまして、人口減少社会のまちづくりに適応するため、令和2年3月、甲府市立地適正化計画を策定し、市街化区域内に居住誘導区域と都市機能誘導区域を定め、非居住誘導区域での一定規模の開発行為や建築行為には事前届出制を敷くなど、現市街地のコンパクト化に向けて取り組んでおります。  一方、リニア駅近接地域では、国のスーパー・メガリージョン構想検討委員会最終取りまとめにおきましても「中間駅周辺地域から始まる新たな地方創生」や「リニア中央新幹線の開通により各地域にもたらされるインパクトを地域として望ましい方向に適切に誘導していくことが求められる」と示されるとともに、山梨県が令和元年12月に策定した総合計画においても「地方から大都市への通勤や通学、大都市から地方への移住・二地域居住など、新たなライフスタイルの普及を促す」ことや「あらゆる施策を総動員して人口減少対策に取り組んでいく」と示されておりますことからも、首都圏及び中京圏からの移住を希望する方々及び進出を検討している先端技術企業の受皿として、大都市圏の方々に選ばれる市街地の創出を目指しております。  この選ばれる市街地を創出するためには、本市が地元の方々と協働してまちづくりを展開できる、市街化区域編入を見据えた組合施行の土地区画整理事業の実施が最適であると判断し、山梨県に一般保留フレームの設定を提案しているところであります。  次に、一般保留フレームに係る分析と設定につきましては、これまでの山梨県のまちづくりの実績を見ましても、山梨大学医学部附属病院の周辺や大規模集客施設を含むエリアで、市街化区域編入を見据えた組合施行の土地区画整理事業が実施されてきました。特に平成19年から実施されましたイオンモール甲府昭和周辺の昭和町常永地区約63ヘクタールの土地区画整理事業につきましては、平成16年度に山梨県が策定した甲府都市計画区域マスタープランにおいて、平成11年以降、山梨県全体の人口が減少にある中で、一般保留フレームを設定し、市街化区域への編入を行ったものであります。このことから、人口減少下においても市街化区域への編入は可能であると捉え、一般保留フレームの設定を提案したものであります。  なお、提案させていただきました一般保留フレームにつきましては、山梨県がリニア影響調査業務において実施したアンケートの結果や、リニアKSプロジェクトで対象とする地域のうち組合施行の土地区画整理事業の想定面積約30ヘクタールにおいて、国の基準であるヘクタール当たり60人を基に保留人口2,000人を算出したものであります。  最終的な甲府都市計画区域の一般保留フレームにつきましては、今後、山梨県と甲府都市計画区域を構成する3市1町との協議を通じて、山梨県が今後10年間の甲府都市計画区域全体を勘案した上で、人口減少に対応し、地域特性を反映した適切な将来人口密度に基づき市街地規模を甲府都市計画区域マスタープランに設定していただけるものと考えております。
     最後に、事業費の助成につきましては、市街化調整区域内における組合施行の土地区画整理事業において、甲府市土地区画整理事業助成条例に基づき補助しておりますが、市街化調整区域の場合は、都市計画法の区域区分の趣旨にのっとり、市街化区域編入が見込める区域で、かつ市街化区域に隣接する5ヘクタール以上の区域を補助対象としております。  なお、市街化区域編入が見込める区域とは、市街化区域への編入及び土地区画整理事業の都市計画決定が同時に行われる区域でありますことから、市街化調整区域のままでの組合施行の土地区画整理事業は市の補助対象とはなりません。  こうしたことから、今後とも、山梨県が策定する甲府都市計画区域マスタープランへの一般保留フレームの設定に向けて、地元と協働し、山梨県との協議を継続してまいります。  以上でございます。 8: ◯兵道顕司議長 藤原伸一郎議員。 9: ◯藤原伸一郎議員 答弁いただきました。まず何点か、お答えをしていただきたかったところについて、確認をさせていただきたいと思います。  まず1つ目に質問させていただいたところでございますけれども、リニアKSプロジェクトを始めるといった経緯の中で、誰がどういうタイミングで判断したんですかという質問を、冒頭させていただきました。当然、市長がしたんでしょうけれども、その中での協議というものがない。  そうした中で、2年前を思い出してみると、地域の中、また山梨県との協議の中でいろいろ混乱が生じたことはまだ覚えていると思いますが、どういう判断の下で行ったかというのが大変重要でございまして、6月30日にこういう形で厳しい判断が下るかもしれないということを当局から聞きました。その中、その期間から今日までの間に調査をさせてもらって、本当に山梨県がこの件に関して、その4月の何日まで回答をしていなかったかというのが大変疑問視されるところでございます。  山梨県と話してみますと、再三にわたって、市街化区域への編入は厳しいよ、保留人口フレームの設定も厳しいのではないかという話は少なからず耳に入っていたのではないかと思っています。ただそうした中で、本市は汗水流して協議をしたんでしょうけれども、結果としてこういう形になり、また山梨県都市計画マスタープラン(素案)が、今、パブリックコメントが行われているけれども、変更されるとは私自身も思わないし、世間一般的に見て、出したものをまた変えるということはないのかなと思っています。  その中で、再度、お伺いをしますけれども、まず、この決定に当たって、市長もしくは副市長なり、どのような決断、どのような過程において、このリニアKSプロジェクトを立ち上げようと思ったかということを、もう一回、お聞かせいただきたいと思います。  それから、保留人口フレームのところで何点か。保留人口フレームが設定されなければ市街化区域への編入もできない。そうなると、最終的には、このリニアKSプロジェクトは合致しないので、行わないという話が出ました。なぜその結論を先延ばしにして、今ここで判断を下すことができないのかも疑問です。  今、協議が行われているのは、まさしく、このリニアKSプロジェクトをどのような形で甲府市が住民とともに行っていただけるかだと思っています。いわゆる甲府都市計画マスタープランが決定できるまでの間、どういう折衝をすることによって市街化区域への編入が本当にできるのか。今までの協議が2年間の中でこれだけ不本意な結果に終わった中で、あと半年間なり、どういう協議をして市街化区域に持っていくのかお聞かせいただきたいです。  冒頭、述べましたように、この期間を延ばすこと、時期を逃すことによって、市民の皆さん、特に高室町の皆さんと今まで取れていた合意、それから、これから1回外してまたやろうとなった場合にも、合意形成というのは大変難しくなる。いわゆる時期というものが大変重要になってくると思いますが、今、判断できない、その理由をお聞かせいただきたいと思います。  もう少しよろしいでしょうか。いわゆる樋口市長が長崎山梨県知事と折衝するなり、また当局との折衝を繰り返し、こういうふうな形になってきましたが、今、甲府市役所の状態を見てみますと、今までの経緯の中で、本当にこれは市街化区域にできるんだろうかどうなのか、多分無理だろうなという中で、多くの職員の方々がそこに汗を流しています。  このリニアKSプロジェクトを振り返ってみますと、本市の職員の方々の力なくしてはここまで来ることはできなかったのは明確、しかしながら、その裏では、山梨県との折衝もしなければならない中で、ここの先頭を切ってやっていたのは、私は工藤副市長と秋山専門官だと思っていますが、この間、工藤副市長、結構、山梨県との折衝はされているんだと思いますし、平成30年4月に発表があってからも多くの折衝はされてきたんだと思いますが、どういうふうな折衝をしながらこれから市街化区域に持っていくのか、そして、住民の皆様の気持ちであったり、もっと言えば当局の職員も、いわゆる成功しない、もしかしたら駄目かもしれないという事例をどこまで押しつけていくのかは大変疑問な部分があります。工藤副市長、しっかりとここは、先頭を切っていただいているならば、その件に対しても少し答弁を頂戴したいと思いますが、よろしくお願いいたします。  いわゆる市街化区域への編入が困難になってきている、だけれどもリニアKSプロジェクトは成功させたい、実行していきたいという中で、最後の費用負担の面です。今、保留人口フレームが設定されない、市街化区域への編入ができないのであれば、これはやむを得なく事業を中止するしかないという決断が出ました。そうした場合に、今まで苦労してきた住民の皆さんの気持ち、また今までの行動はどうなってしまうのでしょうか。  大変人口も少ない地域であるのは分かっています。しかしながら、本市の条例の中では、9割の賛成がなければこの施策は実行できないと、いわゆる9割ということは全員ですよ、ほとんど。それを、汗水流してここまでこぎ着けてきて、しかしながら、市・県の意向により、それが頓挫してしまう。  実際に、本市としては、本当にリニア駅の一番近いところにある、この高室町であれ、ほかの地域をどのように考えているのか。これがもし実行されなくても、今後しっかりと、その土地に対して、例えばいい道路を造ったり、これから整備をしていこうという気持ちがあるのか、その部分も確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 10: ◯兵道顕司議長 梅澤賢一まちづくり部長。 11: ◯梅澤賢一まちづくり部長 それでは、再質問にお答えいたします。  まず初めの、誰がいつ判断したかというところの話ですが、このリニアKSプロジェクトを検討する段階で、庁内で検討を重ねた上で、本市の決定ということでございます。時期につきましては平成30年4月の決定でございます。  そして、山梨県とのやり取りというところの話ですが、市長の答弁の中でもお答えさせていただきましたとおり、このリニアKSプロジェクトの立ち上げを行った後、すぐに山梨県にそのお話をして、そして協議を進めてきたわけですが、その過程としては、繰り返しになりますが、市からの申出を行いまして、山梨県の都市計画マスタープランの原案の中に、市街化区域への編入に係る文章の掲載をいただいたところです。そしてその後、山梨県議会において、県土整備部長が同様の旨のお話を答弁されているということでございます。そこまでの段階で、私たちは山梨県の方に御理解していただいているのかなというように考えておりました。  しかしながら、今年の4月になりまして、山梨県のほうから、また都市計画マスタープランの原案が示されまして、その中では従前の文章が削除されていたということでございます。  そして直近の協議といたしましては、7月10日になりますけれども、これは、山梨県の都市計画課、私どもの都市計画課との協議の中で、市街化区域編入の可能性や地区計画制度の活用を検討したいと考えていますというようなお話をいただいたところであります。  それから2番目のお話ですが、山梨県と今後どのような協議を行っていくのかということですけれども、先ほどお話ししましたように、従前の7月10日の山梨県からのお話の中に、市街化区域編入の可能性や地区計画制度の活用の検討をしたいというようなお話がございましたので、私どもはこのお話に沿って、今後、さらに山梨県と協議を進めていきたいというように考えております。  なぜ、今、判断できないのかというところのお話でございますが、このように、まだ、今、協議を進めているところですので、そこに注力をしていきたいというように考えておりますので、今の段階では、まだ判断をしていないというのが現状でございます。  あと、工藤副市長がどのような交渉をされてきたのかということですが、今回の山梨県の話が地元のほうにされまして、それに対して、甲府市の今まで取り組んできた内容等々の御説明をさせていただきました。そしてさらには、今後、高室町はどうすればよいのかというお話ですが、ここは、リニア中央新幹線が通ると非常に重要な地区でもございますので、そこにつきましては、私どもも将来のことを考えて、その辺は十分にまた検討していきたいというように思っております。  以上でございます。 12: ◯兵道顕司議長 工藤眞幸副市長。 13: ◯工藤眞幸副市長 藤原議員から御指名を受けましたので、この件につきましては組織と組織でやっておりますので、私個人ということではございませんけれど、市長のほうからるる経過も考え方も述べさせていただいた中に十分触れてあると思いますけれど、このそもそもの方針につきましては、現行の山梨県の都市計画マスタープランに書かれているように、その中で理念の取扱いが出ております。またその後、リニア駅が決まったところで、山梨県のリニア環境未来都市整備方針にも記載されていますので、私どもは、憶測とか、そういった協議の経過ではなくて、整備方針、また計画、またそれに基づいた原案の提示につきましても、都市計画法に基づきまして、甲府市長が山梨県知事に正式な申出を出しております。そういった経過の中で、原案の中で、前向きに検討するといただいておりますので、客観的な事実、経過を示しておりますので、その中で十分御理解いただけるものと思っております。  ただこれにつきましては、今お話ししたように、山梨県が都市計画マスタープラン、また実際の保留人口フレームについては、その後の都市計画区域マスタープランで決める決定権者でございます。ただ、それにつきまして、ある面で言えば、整備方針とか、そういう形で出された対象地域の地権者が、これを理解して協力していただけなければ、この実行はできません。ですから、私どもがリニアKSプロジェクトを発表した際につきましては、地権者の皆さん方にも組合施行というのを勉強していただかなければなりませんし、最終的な判断は、本市も指導、助成をしますけれど、その地権者の皆さんの御理解をいただかなければならないと。  先ほどるる説明したとおり、この制度については、一般の方からだと非常に難しいし、リスクも伴うものでございますので、勉強会ということから始めさせていただいております。ですから、地元自治体としましては、地権者の意向、またその手法につきまして御説明する中で、その協力をいただける段階で、しっかりと山梨県の計画に位置づけていただくと。  今の状況の中で言いますと、勉強会から研究会へということで、地元の方たちは一生懸命取り組んでいただいて、頓挫したんじゃなくて、前へ進んでいる中で原案が取り消されたと。ただこれにつきましては、山梨県の御判断、御方針があると思いますので、地権者、私どもに納得いただく御説明をいただきたいということと、今後につきましては、藤原議員御指摘のとおり、山梨県のほうで、この10年間の計画を総合的に判断、地元の動向、また地元自治体の意向、それを踏まえてですけれど、最終的には山梨県のほうで、高所、総合的なもので判断するということですので、今、山梨県の新たな都市計画マスタープランのパブリックコメントがなされようとしていますし、それに基づいて、その先に保留人口フレームという具体的な国・県に働きかけができる決定が、方針が固まったということの報道は聞いておりますけれど、私ども組織と組織とが行う中で言えば、きちんとした説明を受ける中で、今までの経過も踏まえて、決定するまでは、地域の方たちと一緒に要望したり、また山梨県の意向、その判断理由をお聞きしていきたいと考えております。  以上でございます。 14: ◯兵道顕司議長 藤原伸一郎議員。 15: ◯藤原伸一郎議員 せっかく工藤副市長の答弁をいただいたので、先にそちらからですね。工藤副市長、いろいろ行っていただいたというのは分かりました。ただ、住民が相対し行っていたことについて、行政の方が入ってきていただいて勉強会をしていただいて、これだけ知識を得たというのは、はっきり言って、行政、甲府市役所がいなければ絶対ここまで進まなかった、それはもう分かっています。ただ、水面下で交渉をしていただいた、要は工藤副市長含め甲府市の当局の皆さんが、これ、山梨県に対してこれからやっていって本当にうまくいくのかなというのは、はっきり言って、すごく疑問です。  梅澤まちづくり部長が言ったように、イオンモール甲府昭和の例も取り上げられたけれども、イオンモール甲府昭和はもともとあそこに130億円ぐらいかけて、30億円ぐらい国から頂いて、基本的には民間とか、当然昭和町も入りましたけど、うまくいって、さあ、出来上がりましたという段階で、山梨県がいわゆる市街化区域への編入を認めてくれたんじゃないのかなと思っています。  今回のケースって、いわゆる補助金をもらいたいなという気持ちがあったからこういう進め方にされているんじゃないのかなと考えてしまって、おかしくないかなと私は思うんです。今言ったように、国・県から2分の1ずつ、市街化区域になれば補助が出ますよ、そうなったときに、本市の持ち出しも少なくて済む、もっと言えば住民の皆さんも持ち出しが少なくて済む、だから先に市街化区域にしてほしいというように言っているんじゃないのかなと私は思ってしまいます。  何点かお伺いしてきた中で、その高室町は見捨てることはないよということをいただいたというのはありがたいなと思っていますが、今までの、この高室町がやってきた努力というのは、必ず、これからもまだ協議が続くということですから、しっかりと、その住民の思いをもって山梨県なりと対応を取っていただきたいと思います。  ただ、本当に都市計画マスタープラン、変えられますかという話なんですよ。もう現実、そんなこと分かっているんじゃないのというように私は思っているんです。いくら交渉しても無理だろうなと思っているところを、これから一生懸命、まあ、実行するということはいいのかもしれませんが、もう行政判断ではなく、市長自らのしっかりした政治的判断に委ねられているのかなと私は思っています。本当に市長に乗り出していってもらって、しっかりとここは実行していただきたいというのもあるし、しっかりと協議を重ねていただいて、いい方向に進めていただかなければ、これはうまくいかない事例なのかなと思っています。  高室町住民だけでなくて周りの皆さんも注目していることです。リニアの駅の一番近い場所がこれからどうなっていくんだ、甲府市がどういう思いでここを整備していくんだというのは、近隣住民のみならず、甲府市民の皆さん、山梨県民の皆さんも見ているはずです。これだけ、私、質問する前に、いろいろメディアが取り上げましたけれども、みんなが注目しているところに甲府市はどのぐらいの力を注いでいくんだというのは、絶対に甲府市としては怠ってはならないことですし、今回、この質問を取り上げさせていただいた経緯も酌んでいただいて、これからちゃんと取り組んでいただければなと思いますので、よろしくお願いいたします。  そこで、何点か再質問をさせていただこうかなと思うんですけれども、再三、いつのタイミングで誰がというところはお答えにならず、いわゆる甲府市で決断をして、平成30年4月の上旬に行ったと。ただ、その中で言うと、そうは言っても、リニアKSプロジェクトを甲府市が打ち出しました。山梨県としてみては、この説明、じゃあ、してくださいといったときに、早く出してよと言って、持ってきたのはゴールデンウイーク明けでしたと。何でそこに1か月もの間が空いてしまったのかというのも疑問。本当に今回のリニアKSプロジェクトに対して前向きな考えがあったのかというのはもう一度確認をさせていただきたいし、市長が本当にそこに対して想い入れがあったり、ちゃんとその企画が整っていれば、もっといいタイミングで出せたのではないかと思っています。そこについても再質問させてください。  じゃあ、そこについてだけでいいです。すみません、よろしくお願いします。 16: ◯兵道顕司議長 工藤眞幸副市長。 17: ◯工藤眞幸副市長 先ほどの答弁と関連がありますので、私から答えさせていただきます。  いつ申し出たかということでございますけれど、また、どうしてそういう経過になったのかと、最初からですね。これは、先ほど市長の答弁でもお答えしたとおり、現都市計画マスタープランであっても、その後のリニア駅が出た後の整備方針、だから山梨県のほうのリニア中央新幹線に対する考え方、整備方針に基づいて、同じ月に、私どももそれに沿った形で方針を作っております。  そして、正式に、どこでということになりますと、私どもが、今言ったように地権者のある程度の動向を確認ができないと正式ではございませんので、あえて正式と申しますと、都市計画区域マスタープランのフレームを公式文書で山梨県に出した段階で、甲府市としては正式に申出をしたと。その間は、それぞれ山梨県の計画、方針を踏まえて、リニア駅周辺をどうするんだという方針を踏まえて私どもの計画を立てて、地元の方たちの要望を受ける中で、地元の人たちの意見も、意向も確認しなければ、それは、こういった市街化区域の編入、組合施行による土地区画整理事業はできませんので、進めてきたという形で話をしていますので、細かいことではなくて、本質から見ますと、そういった整備方針に基づいて、またその後、地元の人たちもそれを見る中で、市街化区域の編入を山梨県にも甲府市にも要請する中で、それではということで、私どもも、その組合施行による土地区画整理事業の手法、市街化区域の編入のための手法を一緒に指導させていただいたり、甲府市の支援の方法をお話しする中で、勉強会から研究会になる経過の中で、正式に、甲府市として都市計画区域マスタープラン、保留人口フレームの申出を行ったと。  その後、繰り返し答弁でも出てまいりますけれども、山梨県のほうも、原案の中でそれを認めていただくという形と、山梨県議会においても正式に令和元年6月定例会で発言しておりますので、その説明をしておりますので、私どもはそれで十分説明させていただいたと思っております。 18: ◯兵道顕司議長 藤原伸一郎議員。 19: ◯藤原伸一郎議員 ありがとうございました。いわゆるその山梨県の方針が一緒だった、また山梨県の方針を見ながらやったということで理解させていただきました。  ただ、山梨県知事が替わって方針が大分変ったのも理解していただいているところだと思います。大分、この今回のリニア中央新幹線の新しいプランにおいても、このリニア駅周辺の部分というのは最後のページのほうのこのぐらいになってしまったのかなというふうな認識を受けていますし、もっと甲府市としてもこの部分に対して山梨県には主張をしていかなければならないし、もっと山梨県のほうも前向きに捉えていただけるように動いていただかないと、高室町だけの問題ではなく、この全体的な問題にもつながってくると思いますので、やはりトップが替われば方針も変わってきます。これは誰もが分かるぐらいにリニア中央新幹線に関しては変わってきました。ぜひその点も頭に入れながら、リニアKSプロジェクト、リニア中央新幹線に関してもやっていただければと思いますので、よろしくお願いします。  たくさん工藤副市長から御答弁をいただきました。ありがとうございました。  次に、リニア中央新幹線周辺整備について質問をさせていただきます。  本市は、リニア新駅周辺整備の全般において、やはりイニシアチブをしっかりと執るべきではないかと私は思っています。リニア駅の南側の整備については、今までは山梨県が主導でやるというふうに私も理解をしていましたが、これからは甲府市のほうが、もしくは山梨県のほうが、どちらが主導権を握っていくのか、もしくは民間でやるのかどうなるのかは分からない状態が続いていると私は思っています。  今日に至るまで、我が会派でも、岐阜県中津川市や長野県飯田市のオンラインによる行政視察をさせていただきました。大変お互いの市は苦労したということを言っていますが、県との協議というのは大変良好にいっていたように私は受けています。  私が当選当初、5年前、中津川市に視察に行ったとき、いわゆる行政規模の中では大分予算を使っているほうだねということを中津川市に対して言われた先輩議員もいました。確かにそうだと思います。でもその中津川市も、周辺の道路の整備においては岐阜県に行っていただく、そして岐阜県の中に、そのプロジェクトチームを引き継ぐような形で中津川市が受けて、今、絵が描けています。  隣の飯田市においても、今まで長野県というと新幹線メインでやってきたところなのかもしれませんが、飯田市のほうにも力を注いでいただいている、そしてまた絵が描けているという段階に来ました。  昨日の今定例会本会議の答弁で、甲府市における各中間駅設置都市の市長が一堂に会す会議、リニアサミットinこうふ500も11月に開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になってしまいましたが、甲府市としてもしっかりとこのイニシアチブを執って、これからのリニア駅周辺の整備に当たらなければいけないと私は思っています。そうしなければ、地元住民の皆さん、また近隣の皆さんがどこに相談したらいいのか。  今まで同様の形で山梨県と折衝してきたけれども、山梨県がリニア駅南側に対して少し前向きではない。ただ、整備をしないと言っているわけではないですよ。ちゃんと基盤整備はして、企業誘致もしてと言っているんですが、ここは甲府市が、こういうときだからこそイニシアチブを執って、先導してやるべきだと思いますし、やはり行政マンとしては、真ん中に立ってしまえばお金がかかってしまうんじゃないかという部分は、決してそうではないということは中津川市と飯田市を見ていても分かります。しっかりと予算が確保できるところ、県から、国から確保できるところは確保していただきたいし、やはりその中に、中心に甲府市がいてほしいと私は考えていますが、今後、甲府市が主導して、このリニア駅周辺整備を行っていくおつもりがあるかどうかお伺いをさせていただきます。よろしくお願いいたします。 20: ◯兵道顕司議長 根津 豊リニア交通政策監。 21: ◯根津 豊リニア交通政策監 リニア中央新幹線駅周辺整備についてお答えいたします。  本市に設置予定のリニア中央新幹線駅の周辺整備につきましては、平成29年3月に山梨県が策定したリニア環境未来都市整備方針において、リニア駅の北側を交通エリア、南側を観光交流・産業振興エリアと定め、これまで山梨県の主導で取り組んでまいりました。  また現在におきましては、本年3月に山梨県が策定したリニアやまなしビジョンに基づき、本年度から立ち上がったリニア駅前エリア整備の在り方検討会議において、交通結節機能をはじめとするリニア駅周辺の整備内容について議論をしているところであります。  リニア駅周辺整備につきましては、これまでもリニア開業効果を県下全域に波及させるため山梨県が主導で取り組んできたことから、今後、本市におきましては、山梨県の観光や産業の振興につながるよう、当該検討会議において意見を述べてまいりたいと考えております。  以上でございます。 22: ◯兵道顕司議長 藤原伸一郎議員。 23: ◯藤原伸一郎議員 意見はいつも述べていると思っています、はっきり言って。しっかりと甲府市としての意見は述べているんでしょうし、こうしてほしいというのがあると思っていますけれども、私の質問は、要はそこの真ん中に立っていただけないでしょうかということを質問したわけですし、どうしてもやっぱり中心で動くということは、甲府市としては嫌なんですかね。  これから建つどこのリニア駅を見ても、今、既存の新幹線駅を見ても、ほとんどの駅が、その市が真ん中に立って、この検討をしたり、整備をしたり、また運営をしたりというのを任されているように私は感じています、そこに失敗・成功はあるんでしょうけれども。そういった意味では、ちゃんと、住民も、甲府市が真ん中に立って行ってくれているんだというのが認識されていれば、これから、あと7年後、8年後も、いわゆる意見であったり、また困り事、またこういうようにしたらいいんじゃないかということの窓口は甲府市なんだということは実感できるし、しっかりとイメージ、ビジョンが、今までもずっと質問させていただいたけど、あるのであるならば、描いていただきたい、そして、やはり中心に甲府市が立っていただきたいと私は思うのです。  どうでしょうか。市長に聞いたほうがいいのかもしれないけど、どうですか。やっぱりいまだに山梨県のほうに追従しながら、山梨県の様子を見ながらという答弁になってしまうのは、いかんせん寂しいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。再質問させてください。 24: ◯兵道顕司議長 根津 豊リニア交通政策監。 25: ◯根津 豊リニア交通政策監 再質問にお答えいたします。  現在、リニア駅前エリア整備の在り方検討会議において、そのようなことも含めて議論をしているところでございます。したがいまして、本市といたしましては、この検討会議の中で、それも含めて意見を述べてまいりたいと考えております。  以上でございます。 26: ◯兵道顕司議長 藤原伸一郎議員。 27: ◯藤原伸一郎議員 そのようなことということは、いわゆる中心に立って頑張ってやるということだと、私は、今、受け止めています。ではそういう形で、これからは甲府市が先頭に立ってやっていただけるものだと思って、この質問は閉じさせていただきますが、今後、リニア中央新幹線においては、やっぱり甲府市の在り方というものは多くの皆さんが注目しているのは今回のケースでも分かったことだと思っています。やはり環境がいい、住みやすい、これから移住してきてみたいなと思う方々、高室町のケースだけの話を聞いていても、そういった引き合いがあるということは私も認識をしています。しっかりと、これから甲府市が真ん中に立って、このリニア中央新幹線の整備、また駅の周辺整備に対して、住民共々、一緒に立ち向かっていっていただけることを切に願って、質問を閉じさせていただきます。ありがとうございました。 28: ◯兵道顕司議長 暫時休憩いたします。                午後 2時00分 休 憩    ──────────────────・──────────────────                午後 2時10分 再開議 29: ◯兵道顕司議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  日本共産党の代表質問を行います。  木内直子議員。                 (木内直子議員 登壇) 30: ◯木内直子議員 日本共産党の代表質問を行います。  まず、核兵器禁止条約に対する樋口市長の見解について伺います。  75回目の終戦の日である今年8月15日に合わせて山梨日日新聞社が実施したアンケートで、山梨県内27市町村長の6割に当たる17人が、核兵器禁止条約に日本が参加すべきと回答しました。この設問に樋口市長は、どちらとも言えないとの回答でした。  3年前、平成28年6月定例会本会議で樋口市長が、ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名、ヒバクシャ国際署名に署名したと答弁がありました。画期的なことでした。ヒバクシャ国際署名に首長が賛同した自治体は、今年3月末時点で1,290自治体に達しています。  平成28年7月7日に、核兵器禁止条約は、ニューヨークの国連本部で開かれた核兵器禁止条約交渉会議で、国連加盟国の約3分の2に当たる122か国の圧倒的多数の賛成をもって採択されました。同条約は、50か国目の批准書が国連に寄託された後、90日で発効します。今年9月4日現在、既に44か国が批准し、同条約の発効は時間の問題となっています。  核兵器廃絶の流れは世界的な流れです。こうした中、樋口市長の姿勢の後退は非常に残念なことです。  日本政府は、立場の異なる国々の橋渡しに努め、核兵器のない世帯の実現に向けた国際社会の取組をリードすると言います。しかしこれは、核兵器廃絶を究極目標と位置づけ、永遠の将来に先送りする立場であり、さらに、核兵器禁止条約への参加は核抑止力の正当性を損なうと、核兵器廃絶ではなく、核兵器固執の立場です。この日本政府の姿勢は改めるべきと考えます。日本政府は核兵器禁止条約に署名、批准すべきと考えますが、市長の見解を求めます。 31: ◯兵道顕司議長 白倉尚志市民部長。 32: ◯白倉尚志市民部長 核兵器禁止条約に対する見解についてお答えいたします。  本市では、昭和57年に行った核兵器廃絶平和都市宣言以来、戦争の悲惨さや命の尊さを知り、学び、そして次代に継承していくため、中学生等の広島市平和記念式典への派遣や、小中学生の作品による平和ポスター展を開催するほか、市民団体によるパネル展等の平和推進活動への支援など、市民の皆様の平和意識のさらなる醸成に努めているところであります。  御質問の核兵器禁止条約への署名・批准については、国政の場において慎重かつ丁寧に議論を尽くし、広く国民の理解を得る中で決定されることが望ましいと考えており、本市といたしましては、引き続き平和都市宣言事業に関わる各種取組を着実に実施し、多くの方々に核兵器や戦争の悲惨さを伝えるとともに、命の大切さや平和の尊さについて次代に継承してまいりたいと考えております。  以上でございます。 33: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 34: ◯木内直子議員 市長からの答弁がいただけなかったことは残念です。  後世の人々が生き地獄を体験しないように、自分たちが生きているうちに何としても核兵器のない世界を実現したいという切実な思いから、被爆者の皆さんがヒバクシャ国際署名を始めました。この署名は、核兵器禁止条約に全ての国が加盟することを求め、核兵器の完全廃絶を求めています。甲府市も加盟している平和首長会議も、日本政府に対して、一刻も早く核兵器禁止条約に署名・批准するよう強く要請をしています。  原爆投下から75年の日、広島県広島市の松井一實市長、長崎県長崎市の田上富久市長は、いずれも平和宣言で、日本政府に対して核兵器禁止条約に署名することなどを訴えました。
     核抑止論にしがみつくのではなく、被爆者の皆さんの歩みと願いに寄り添い、核兵器の開発・実験、使用の威嚇などを禁止し、核兵器を全面的に違法化する核兵器禁止条約の立場に立ってこそ、核兵器廃絶と平和を実現すること、これを強調して、次の質問に移ります。  次は、PCR検査の充実について伺います。昨日の山田 厚議員の代表質問でも取り上げられましたが、重複しないように質問したいと思います。  今年7月から8月にかけて、東京都や首都圏・大都市を中心に、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、極めて憂慮すべき事態となりました。そして甲府市においても、クラスターの発生、感染経路不明の陽性者や無症状な陽性者が発生し、今後の感染拡大が懸念されています。  特に8月18日から8月30日に発表されたサービス付き高齢者向け住宅におけるクラスター発生は衝撃でした。入居者や職員計15人の感染が確認されましたが、無症状の感染者が知らず知らずのうちに感染源となり、感染拡大を引き起こしてしまうリスクが明らかになりました。高齢の入居者、施設利用者に感染が広がったことは深刻です。  感染急拡大を抑止するために、PCR等検査を大規模に実施し、陽性者を隔離・保護する取組を行うことは極めて合理的だと言えます。  日本共産党は、この間、一貫してPCR等検査の抜本的拡充を求めてきました。そして政府は、8月28日に決定した新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組で、感染拡大地域での一斉・定期的な検査を都道府県に要請することを盛り込みました。全国知事会は8月8日に緊急提言を発表して、国の負担による行政検査を求めています。  全国では、自治体が率先して検査拡大に取り組み始めています。県内で一番感染者数が多い甲府市でも積極的に検査の拡大を行っていくことが求められます。  そこで、2点質問いたします。  PCR検査体制を抜本的に拡充すること、PCR検査センターの設置、医療機関への入院患者のPCR検査の実施を求めますが、見解を伺います。  さらに、医療機関、介護施設、保育園、幼稚園、学校、消防署など、集団感染によるリスクが高い施設に勤務する職員、出入り業者等への定期的なPCR検査を行政検査と位置づけ、甲府市が責任を持って実施することを求めます。 35: ◯兵道顕司議長 深澤 篤福祉保健部長。 36: ◯深澤 篤福祉保健部長 PCR検査の拡充についてお答えをいたします。  現在、本市では、医師の判断に基づき、柔軟に帰国者・接触者外来への受診につなげ、PCR検査を実施しており、特に患者発生時における感染拡大の影響は極めて大きくなることが考えられる医療機関や高齢者施設等においては、患者本人及び濃厚接触者だけでなく、入院患者や施設入所者まで対象者を拡大する中で検査を実施しています。  こうした中、本市では、今後の感染拡大局面を見据えたさらなる検査体制の強化を図る観点から、このたび甲府市医師会と連携する中で、新たに甲府市地域医療センター内にPCR検査機器等を配備した検査室を整備し、市民の皆様が地域の身近なかかりつけ医において検査できる体制を構築していくことといたしました。  また国では、新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組において、地域の感染状況を踏まえる中で、医療機関、高齢者施設等に勤務する者、入院・入所者全員を対象とした一斉・定期的な検査の実施など、検査体制の抜本的な拡充方針が示されたところであります。  今後におきましては、こうした国の方針も踏まえるとともに、甲府市医師会の皆様とも連携する中で、検査体制の整備に努めてまいります。  以上でございます。 37: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 38: ◯木内直子議員 積極的な検査体制拡充の答弁がございました。  一方で、山梨県内では、地域ごとの検査実施数や陽性率、これが発表されておりません。甲府市として何件の検査をして、陽性率がどのくらいになっているのか、このような情報を公開することも必要ではないかとは考えますが、当局の見解を伺います。 39: ◯兵道顕司議長 深澤 篤福祉保健部長。 40: ◯深澤 篤福祉保健部長 木内議員の再質問にお答えをいたします。  地域ごとの感染情報のデータを公表するべきではないのかという御質問だと理解をいたしました。現在、木内議員もおっしゃったように、山梨県におきましては、県内の各保健所のデータを集約いたしまして、整理をし、分析をして、県内全体の感染状況として公表をしているところです。本市におきましても、市民の皆様方が感染症の予防に取り組んでいただけるような、そんな必要な情報は、適時、ホームページや広報誌等を通じて公表をさせていただいているところでございますけれども、詳細な統計データにつきましては、山梨県の公表内容とも調整をさせていただきながら、どのような情報をお知らせするべきなのか、そしてどのような情報が有益なのか、さらには、どこまでの情報を公表することができるのか、しっかりと精査をしながら対応を検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 41: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 42: ◯木内直子議員 ぜひさらなる情報の提供、検討をいただきたいと思います。  山梨県の感染者は173例、そのうち8月に入って1か月間で76名の感染者が報告されました。約半数が甲府市となっております。死亡者は、5月25日の1例目から8月31日までに4例が報告されています。残念ながら全て甲府市の方です。ここ数日は、新規感染者数は減少しつつあります。  厚生労働省のデータによると、新規感染者数が減少した5月に、検査数も減少に転じています。この時期に検査を抜本的に増やし、感染の抑え込みをやっておくべき時期でしたが、それを怠ってしまい、7月に感染の再燃が起こりました。こういう過ちは二度と繰り返してはなりません。  十分な検査体制を整え、無症状感染者も含め陽性者を把握・保護していくことが、感染拡大を抑え込む一番の方法であることを強調して、そのために甲府市としてできる限りの体制を取っていくこと、情報の公開もしていただくことをお願いして、次の質問に移ります。  次は、中小企業者の支援について伺います。  政府の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言から5か月がたとうとしています。金融機関の調査によると、新型コロナウイルスの影響で厳しい状況が続いています。また信用調査会社の調査では、新型コロナウイルス関連倒産が全国で400件を超えました。  新型コロナウイルス感染拡大による操業停止や休業によって売上げが計上できない場合、給与や賃借料などの固定費は預金などの手元資金から拠出せざるを得ませんが、中小企業庁が今年6月に出した2020年版中小企業白書、小規模企業白書によると、固定費に占める現金、預金などの手元資金の割合は、宿泊業や飲食業では特に低く、半年分ほどとされています。  政府系金融機関や商工団体などに設置した新型コロナウイルスに関する経営相談窓口に寄せられている相談は、ほぼ全て資金繰り関連、3月31日時点で98.9%、27万5,597件とのことです。  そこで質問いたします。  市内の中小企業者の経営状況、どのように把握し、分析をしていらっしゃいますか。  南アルプス市のように、国の持続可給付金の給付を受けた業者に対して上乗せ支給をすることが必要ではないかと思います。  またさらに、甲府市の事業継続支援金の追加支給も求めますが、見解を伺います。 43: ◯兵道顕司議長 志村一彦産業部長。 44: ◯志村一彦産業部長 中小企業・小規模事業者の支援についてお答えいたします。  本市では、新型コロナウイルス感染拡大による影響について、甲府商工会議所をはじめ、山梨県中小企業家同友会や甲府商店街連盟などから直接お聞きするとともに、中小企業者への資金繰りの支援措置となるセーフティネット保証制度の申請や、本市主催の個別経営相談会の際に把握に努めているところであり、本市中小企業・小規模事業者を取り巻く環境は、各種景気判断にも見られるように、非常に厳しい状況にあると認識しております。  こうしたことから、各団体や事業者の声を踏まえる中で、国や県が実施する各種支援策を補完し、事業継続につないでいくことに重点を置き、本市独自の緊急対応策を構築しており、中でも事業継続支援金につきましては、国の持続化給付金の上乗せではなく、売上げ減少など大きな影響を受けたものの持続化給付金の対象とならない事業者を広く支援するため、一律10万円を支給することとしたところであります。  今後におきましても、感染拡大による中小企業等への影響と、国・県の支援策の状況を注視してまいります。  以上でございます。 45: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 46: ◯木内直子議員 やはり非常に厳しいという受け止めだと思います。  中小企業者や個人事業者の皆さんが加盟する甲府民主商工会では、会員の約6割が持続化給付金を受給して、また緊急小口融資なども利用し、さらに国民健康保険料や介護保険料の減免も申請するなど、様々対応されているとのことでした。やはり現金給付、本当にありがたいということで、切実な声が上がっていると、この声にぜひ応えていただきたいということで、さらなる追加支給を要望して、次の質問に移りたいと思います。  学生への支援について伺います。  今年6月定例会本会議、日本共産党の清水英知議員の代表質問において、学生の5人に1人が退学を考えているという高等教育無償化プロジェクトFREEの調査結果を引用しました。また、日本民主青年同盟の皆さんが聞き取りやインターネットを使ったアンケートを実施して、山梨県内の学生195人、そのうち甲府市在住の学生は95人ですが、その声を集め、それを基に、市独自の家賃補助や、アルバイトの減収への補償、授業料の減額・免除などを本市に要請したことを紹介いたしました。  その後、日本民主青年同盟の皆さんは、6月から7月にかけて、インターネットを使って2回目のアンケートを実施いたしました。県内の学生71名、うち14名が甲府市在住ですが、その回答があり、アルバイトや保護者の減収、出費がかさんでいることによる窮状、研究や部活動、就職活動への支障、様々な不安の声が寄せられています。  その一部ですが「甲府駅前の飲食店でアルバイトをしていたが、新型コロナウイルス感染症の影響でシフトに入れず収入がない。特別定額給付金は学費に使用されることになり、生活費としては使えない。」「授業用の資料の印刷代が以前に比べてかかるようになり出費がかさむ。食費を減らさなければならず健康状態がよくない。」という回答がありました。  神奈川県厚木市では、市内の賃貸物件に一人暮らしをしながら大学等へ通学している、アルバイト収入や仕送りが減少した学生を対象に、1人5万円を支給する事業を実施しています。自治体独自に学生を支援する取組が広がっています。  新型コロナウイルス感染症の拡大により学習・研究に支障を来している学生の実態調査、相談活動、現金給付などの支援を求めたいと思いますが、見解を伺います。 47: ◯兵道顕司議長 長坂哲雄子ども未来部長。 48: ◯長坂哲雄子ども未来部長 学生への支援についてお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症による経済的影響を受けた学生等への支援につきましては、国や日本学生支援機構、大学等における独自の支援制度など、多様な支援制度が創設・拡充されるとともに、大学等においても相談窓口が設置されている状況にあります。  こうした中、本市では、国等の支援制度を活用していただけるよう、青少年の学校生活や進学等の相談にも対応するため、青少年育成センターに設置している青少年相談室において、今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け経済的困難となる学生等からの相談に対し、困窮の状況や実態把握に努める中、相談者それぞれの状況に応じた給付金や奨学金、授業料免除制度等を紹介するなどの対応を行っているところであります。  以上でございます。 49: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 50: ◯木内直子議員 青少年相談室等での相談を受けていると。実態のほうを把握していただきたいとぜひ思います。  今年8月29日の土曜日に、山梨高等教育無償化を進める会が中心となり、大学生向けに、米やレトルト食品、缶詰などの食料品を無償提供する、ほっとまんぷくプロジェクトが開催されました。予想以上の人数、約90名もの大学生が来場したということです。その際、寄せられた声も、アルバイトの日数が減り収入減となっている、親の収入減で仕送りが減少しているなど、切実な声が寄せられ、学生の窮状が伺えました。  経済的理由で夢を諦めてしまう学生が出ないように、甲府市としても学生への支援に取り組んでいただくことを要望いたします。  次の質問に移りたいと思います。次は、熱中症予防対策についてです。  甲府市は、今年の夏、連日猛暑日を記録するなど酷暑に見舞われ、熱中症の疑いの人が搬送され、死亡者も出ております。特に、新型コロナウイルス感染症拡大の中、新型コロナウイルス感染と症状が類似する熱中症を極力抑える必要は一層高まっていました。  熱中症を引き起こす条件は、環境と体、行動によるものが考えられます。このうち環境の要因としては、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどに加えて、エアコンがないことが挙げられます。生活保護受給世帯については、2018年4月1日以降に補助が開始され、クーラーなどの持ち合わせがない人などに対しては購入費の支給が認められるようになりました。しかし、これでは不十分です。  東京都小金井市は、自宅にエアコンのない高齢者世帯が冷房機器を購入したとき5万円まで助成する事業を実施しています。また東京都荒川区では、夏季における3つの密を避け、自宅で快適に過ごすための支援事業として、省エネ型のエアコンの購入費用を助成しています。  甲府市としても、熱中症対策として、生活困窮者、低所得者を対象としたエアコンの購入・設置費用の助成を求めます。  また、生活保護世帯に対するエアコンの購入については、生活保護開始時に限らず、熱中症予防が特に必要とされる者がいる世帯に対して、エアコンの購入・設置費用の助成を求めます。  さらに、生活保護世帯におけるエアコンの設置・使用状況に関する実態調査を行うこと、エアコンを積極的に使用することを市として啓発し、熱中症を予防することを求めますが、見解をお願いいたします。 51: ◯兵道顕司議長 深澤 篤福祉保健部長。 52: ◯深澤 篤福祉保健部長 生活困窮者等へのエアコン設置の支援についてお答えをいたします。  生活保護世帯におけるエアコン設置につきましては、平成30年4月以降の保護開始世帯等に対しまして、国の生活扶助の基準に基づき、冷房器具の購入費等として必要な費用を支給しておりますけれども、3月以前の生活保護世帯に対しましては、冷房器具の購入費等の助成は、生活保護制度上、収入認定の適用となり、生活扶助費の減額につながってしまいます。  また、生活保護世帯におけるエアコンの設置や使用実態に関しましては、担当ケースワーカーによる生活保護の開始時や御自宅への訪問調査、電話連絡などの際に状況を把握する中で、約9割の方が設置していることが確認できておりますことから、引き続き小まめな水分補給とエアコンや扇風機の効果的な使用など、熱中症対策について助言を行ってまいります。  なお、生活保護受給者以外の生活困窮者等へのエアコンの購入及び設置費用の助成につきましては、新型コロナウイルス感染症対策に関わる各種の生活支援制度も御紹介するとともに、他都市の活用実績等について調査・研究を行ってまいります。  今後におきましても、定期的な換気を確保しながら、適切な冷房器具の使用など、新しい生活様式における熱中症予防行動について周知・啓発に努めてまいります。  以上でございます。 53: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 54: ◯木内直子議員 生活保護受給者のうち9割がエアコンが設置されているということですが、1割が設置されていないということになると思います。  甲府共立病院では、今年8月に、熱中症の疑いで約50名が搬送されました。新型コロナウイルス感染を疑いながらの対応を迫られ、様々な面で現場の負担が大きくなったとのことです。  熱中症対策としてエアコン使用の重要性が強調されています。以前からの生活保護受給世帯に対してエアコン購入費の支給がないことは、特にこの暑さの厳しい甲府市においては、何らかの支援が必要ではないかと考えます。甲府市独自の対応を要望いたしまして、次の質問に移ります。  ジェンダー平等を目指す取組について伺います。  日本女性会議2021in甲府がいよいよ1年後に迫ってきました。誘致目的として「さらなる男女共同参画意識の醸成を図り、大会終了後もその機運を持続するとともに、市民と産学官協働で得た人脈を活用し、市全体で男女共同参画社会の実現に向けた具体的な取組を一層推進していきます。」と掲げています。この大会を契機に、甲府市で男女共同参画社会を実現するための取組をどう進めていくのか、どのような到達で大会を迎えるか、全国に発信することは開催都市の責務の1つではないんでしょうか。  それを踏まえ、質問いたします。  現在、取り組んでいる第3次こうふ男女共同参画プランの到達についてどのように評価をしていますか。  そして、来年度が次期計画、第4次こうふ男女共同参画プラン作成年度になりますが、どのように取り組みますか。  昨年9月定例会本会議でも取り上げました、性別によらない名簿、男女混合名簿について伺います。  男女の差別なく、一人一人が大切にされ、誰もが自分らしく生きられる社会、ジェンダー平等社会は世界の流れです。しかし、日本のジェンダーギャップ指数は153か国中121位へと後退しました。  あらゆる方法で意識を変えていくことが求められます。その1つとして、性別によらない名簿、男女混合名簿の導入があります。男女別名簿を用いることで、知らず知らずのうちに、男性が女性より優位にあるという刷り込みがされてしまいます。刷り込みは無意識の差別を生みます。近年は、性的マイノリティの児童・生徒への配慮という時代の流れもあります。  昨年9月定例会の市政一般質問の際「学校長が各校の実態や必要に応じて決定している。」「中学校及び甲府商業高校では、身体測定や授業など性差の特徴による指導上の配慮、統計上の必要や機能性から、全ての学校で男女別名簿が使用されております。」との答弁でした。身体測定や統計上の問題で言えば、パソコンを用いれば簡単にクリアできることです。  男女混合名簿の必要性があるのではないでしょうか。甲府市立小中学校と甲府商業高等学校において男女混合名簿を進めることを求めますが、見解を求めます。 55: ◯兵道顕司議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 56: ◯樋口雄一市長 御質問のうち、私からは、こうふ男女共同参画プランについてお答えを申し上げます。  平成29年3月に策定いたしました第3次こうふ男女共同参画プランでは、平成29年度から令和4年度までの6年間を計画期間として、7つの基本目標と17の重点目標を定め、全庁的な取組を推進しております。  令和元年度に本市の取り組みました114事業のうち達成状況が75%以上となりました事業は、全体の約9割に当たる107事業となっており、順調に進捗しておりますが、さらなる女性の活躍や社会への参画の必要性を感じており、これらに係る事業を一層推進し、男女共同参画によるまちづくりに力を注いでまいります。  次に、次期プランの策定について。日本女性会議2021in甲府の開催を来年に控えた本市にとりましては、その企画・運営を進める上で得られる課題や対策に加え、男女共同参画に係る市民の意識の深まりなど、様々な要素を反映させていくことが有益であるというふうに考えております。  こうしたことから、第3次こうふ男女共同参画プランの計画期間を1年延長し、大会開催後の市民意識の変化や新たなネットワークの活用など、日本女性会議の開催による効果を最大限に生かす中で、令和4年度の第4次こうふ男女共同参画プランの策定に向け、着実に取組を進めてまいりたいと考えております。  他の御質問につきましては、小林教育長からお答えをさせていただきます。 57: ◯兵道顕司議長 小林 仁教育長。 58: ◯小林 仁教育長 ジェンダー平等を目指す取組についてお答えいたします。  男女混合名簿使用状況につきましては、今年度、小学校では新たに4校が加わり、使用校数は全体の8割程度となり、年々増加している状況であります。一方、中学校及び甲府商業高等学校では、小学校と比べ、第二次性徴の進展に伴い男女の性差が顕著になることへの指導上の配慮や、学校規模が大きくなることによる身体測定等の事務処理に係る効率性などから、全ての学校で男女別名簿が使用されております。
     市教育委員会では、学校教育活動全体を通して男女共同参画の意識づくりを行っていくことが大切であると考えておりますので、名簿の形式については、これまでどおり各学校の主体的な判断を尊重してまいりたいと考えております。  今後におきましては、社会科、家庭科、道徳、学級活動等、学校教育の様々な機会を通じて、男女がお互いに尊重し、協力し合い、それぞれの能力をいかんなく発揮できるための教育に努めてまいります。  以上でございます。 59: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 60: ◯木内直子議員 市長から御答弁いただきました。来年度の日本女性会議2021in甲府、それの取組が極めて重要だなということを改めて認識をいたしました。  今回、コロナ危機、日本の深刻なジェンダー格差を改めて浮き彫りにしたと思います。女性労働者が多くを占めるパート、派遣労働で雇い止めが広がりました。一律休業によって、子どもたちのケア負担も女性に集中しました。特別定額給付金10万円の受取人を世帯主にしたことが問題になりました。  日本社会のあらゆる面でジェンダー平等を推進する方針を打ち出すことは、極めて大切な課題だと思います。日本女性会議2021in甲府の開催や、こうふ男女共同参画プラン推進の一層の取組を期待いたします。  男女混合名簿について再質問いたします。  昨年11月、山梨県の高等教育課が県立高等学校長宛てに、男女混合名簿の導入についてという依頼通知を出していることは御存じでしょうか。性別に関わりなくその能力を発揮できる男女共同参画社会の実現に向け、男女混合名簿の導入は検討を要すべき重要な課題の1つであるとし、各校に導入の検討をお願いしています。  その結果、今年度、男女混合名簿は、県立全日制28校中17校で導入されました。昨年度の5校から一気に12校も増えています。甲府市としても、教育委員会として各校に依頼をすべきと考えますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。 61: ◯兵道顕司議長 小林 仁教育長。 62: ◯小林 仁教育長 ただいまの木内議員の再質問にお答えいたします。  昨年度、山梨県教育委員会より県立高等学校長宛てに、使用する名簿の形式は校長が適切に判断すべきとした上で、男女混合名簿の導入を検討するよう依頼する通知が発出されたことは承知しております。  中学校、高等学校での導入につきましては、これまでどおり、名簿の形式は学校長の主体的判断を尊重することを前提に、小学校では8割近い学校が使用する状況になっていることから、小学校からの指導の継続性の観点を踏まえ、各校で判断していく必要があると考えております。  本市教育委員会としましても、各中学校に対して、校区の小学校との連携を促すとともに、県内外の導入済み中学校、高等学校の状況の把握等の調査・研究を行ってまいります。  以上でございます。 63: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 64: ◯木内直子議員 甲府市教育委員会として、男女混合名簿、これを進めていくことを要望いたしまして、最後の質問に移りたいと思います。  新型コロナウイルス感染拡大時の公民館利用について伺います。  新型コロナウイルス感染拡大に伴い、本年4月8日から6月14日まで、市内の9か所の公民館が休館・使用停止となりました。6月15日以降は、利用条件付再開となりました。再開を待ちわびていた市民も多く、地域の様々な活動、交流の場に利用されている公民館の重要性を改めて痛感しています。  6月15日の利用条件付再開当初、8月いっぱいの措置としていましたが、感染が広がる中、利用条件付再開の期間が延長されることとなりました。新型コロナウイルス感染については、今後、まだまだこのような状況が続くのではないかと思われます。  そこで、公民館利用について伺います。  利用条件付再開の場合、利用人数の制限があります。より大きな会場を利用しなければならず、利用者の負担増となっています。例えば北公民館の場合、10名くらいの利用者で定員13名の小会議室が利用できていました。使用料は半日で270円です。利用条件付の場合は、それより定員の多い部屋を使用しなければなりません。全員35名の視聴覚室を利用すると、使用料は930円になり、負担増となってしまいます。利用条件付再開の期間中の公民館使用料の負担軽減を求めます。  また、利用時間を2時間とする、1団体が利用できるのは1か月に1回のみとする等の利用条件がありますが、この緩和をしていただくことを求めますが、御見解を伺います。 65: ◯兵道顕司議長 饗場正人教育部長。 66: ◯饗場正人教育部長 新型コロナウイルス感染拡大時の公民館利用についてお答えいたします。  新型コロナウイルスの感染者数は引き続き高い水準で推移しており、国の大規模イベントの開催制限や山梨県の感染拡大協力要請が9月末まで再延長されたほか、市内におきましても新たな感染者の確認が続いております。  こうした状況の中、市民の皆様が安心して使用していただけるよう、公民館におきましては、甲府市新型コロナ感染拡大予防ガイドラインを作成し、適切な感染予防対策を講じた上で開館をしております。  このうち、1回の使用時間につきましては、長時間使用による感染リスクを低減するとともに、使用後の換気や消毒作業に一定の時間を要することから、2時間の制限を設けさせていただいております。また使用回数につきましても、なるべく多くの団体に使用していただけるよう、月1回の制限を設けさせていただいております。  これらの条件を緩和することにつきましては、今後の感染状況を踏まえる中で、適切な判断をしてまいりたいと考えております。  なお、現在、使用料につきましては、利用者の皆様に丁寧な御説明をするなどして、一定の御理解をいただいているところであります。  今後につきましても、引き続き利用者の不安解消に向けて、感染対策に万全を期してまいります。  以上でございます。 67: ◯兵道顕司議長 木内直子議員。 68: ◯木内直子議員 新型コロナウイルス感染が広がっている状況下で、十分な対応策を取ることは必要だと思います。一方で、緩和できるところは緩和をして、利用者の利便性を高めていただきたいとも思います。  本年7月に、市民団体の方が北公民館で講演会を開催しました。会場設営から終了後の片づけまで2時間ということでしたが、そうなりますと、正味1時間も時間が取れないことになりました。このような場合、様々な場合がありますが、ぜひ柔軟な対応を検討していただきたいと思います。  また、利用料につきましても、これからまだこのような状況が続いていくことを考えますと、ぜひ負担軽減を強くお願いをいたしまして、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。 69: ◯兵道顕司議長 以上で代表質問は終了いたしました。  暫時休憩いたします。                午後 2時55分 休 憩    ──────────────────・──────────────────                午後 3時15分 再開議 70: ◯山中和男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  これより、一般質問を行います。  最初に、政友クラブの一般質問を行います。  小澤 浩議員。                 (小澤 浩議員 登壇) 71: ◯小澤 浩議員 政友クラブの小澤 浩です。  昨日の岡議員の代表質問に続き、一般質問をしてまいります。  まず、こうふ開府500年記念事業について質問してまいります。  こうふ開府500年記念事業は「過去に学ぶ 現在(いま)を見つめる 未来につなぐ」を基本理念として掲げ、事業期間を2016年から2021年までの6年間と定め、2019年の開府500年当年から2021年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会、2021年の信玄公生誕500年までの3年間を重点期間としたところであります。  本年開催されるはずだった東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、新型コロナウイルス感染症の影響のため、残念ながら延期となってしまいました。この間、2017年のカウントダウンイベント500日前を皮切りに、カウントダウンイベント300日前が行われ、カウントダウンイベント100日前には市民みんなのパレードが開催され、62団体3,042人の参加者と、ミッキーマウスとディズニーの仲間たちが参加し、平和通りには、生涯記憶に残る約12万人の人々が集まりました。  開府500年の当年には様々なイベントが行われ、12月21日にはNEXT KOFU セレモニーが総合市民会館で開催され、千塚小学校・北中学校の児童・生徒によるラーニング・スピーチや、甲府市出身のアーティスト、宮沢和史さんと500人の大合唱、そしてドリームキャンパス・スペシャルでは、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智先生の基調講演を最後に、開府500年は幕を下ろしたところでございます。  また、こうふ開府500年を契機に生まれた甲府ラーニング・スピーチ、私の地域・歴史探訪、こうふドリームキャンパスといった地域づくり、人づくりにつながる開府500年レガシー事業を今後も継続して推進していくなど、大きな成果も収めたところであります。  こうふ開府500年記念事業はまだまだ続くわけですが、4年にわたり、樋口市長をはじめ市の職員の皆様、各種団体の皆様、事業に携わった全ての方々に感謝の意を表します。  そこで、幾つか質問させていただきます。  この質問は、令和元年12月定例会の本会議において私が質問した事項となりますが、私の地域・歴史探訪事業についてです。  市民自らが居住する地域の歴史・文化等を掘り起こし、再認識することで、地域の愛着心を醸成するとともに、次の世代に引き継いでいくことを目的とし、市内全31地区自治会連合会での幅広い年齢層による散策会が行われました。発見・学びは、各地区自治会連合会にて小冊子を作成し、令和元年度中には市内全31地区の小冊子を合本した「こうふ 私の地域・歴史探訪」を、図書館や公民館へ配布し、また小中学校の教材として活用していくとの答弁でした。  また、こうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」については、本市の歴史・文化・伝統を掘り起こすとともに、新たな魅力の発見を目的に、令和元年4月に刊行した記念誌であり、本市の書店などで販売し、市内の小中学校や高等学校、大学、公民館、児童館、県内外の図書館に配布をし、記念誌を題材とした連続講座を開催したり、小学校の歴史学習の資料として活用するなどの答弁でした。  私といたしましては、市内全31地区の小冊子を合本した「こうふ 私の地域・歴史探訪」やこうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」は「過去に学ぶ 現在(いま)を見つめる 未来につなぐ」というこうふ開府500年記念事業の基本理念にまさしく合致するものであり、高く評価するものであります。  そこで質問します。  合本された「こうふ 私の地域・歴史探訪」やこうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」は、開府500年のレガシー事業として既に様々な場所で配布され、学校の教材や歴史学習の資料として活用されていますが、現在、どのように利用されているのか、利用状況についてお聞かせください。  また、このすばらしい冊子や記念誌を広く発信していくべきと私は思いますが、本市の見解をお聞かせください。  次に、信玄公生誕500年記念事業についてお伺いをいたします。  来年は信玄公生誕500年の年であります。また、1年遅れで東京オリンピック・パラリンピック競技大会も開催されます。そして、こうふ開府500年記念事業の最終年度でもあります。  本年5月には、山梨県が主催する信玄公生誕500年記念事業実行委員会が立ち上がって、総会を開催し、作業部会も設置され、本番に向けて着実に準備が行われていると伺っております。  そこで質問いたします。  こうふ開府500年記念事業の最終年度であり、信玄公生誕500年当年となる令和3年度に向け、山梨県が主催する信玄公生誕500年記念事業に本市としてどのように関わっていかれるのか、本市の見解をお示しください。よろしくお願いします。 72: ◯山中和男副議長 萩原 優総務部長。 73: ◯萩原 優総務部長 まず、こうふ開府500年記念誌等の利用状況についてお答えをいたします。  こうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」及び合本「こうふ 私の地域・歴史探訪」につきましては、県内外の市町村や図書館等に資料として配布したほか、市内の小中学校には教材用として広く配布しております。  これまでの記念誌の活用状況といたしましては、昨年度、記念誌の編集に携わった職員が講師を務める市主催講座や出前講座を計52回開催したところであり、今年度におきましても、新型コロナウイルス感染症を考慮し、人数を制限する中で記念誌シンポジウムを開催するなど、延べ1,000人以上の方に御参加いただいており、市内小中学校においては、社会科や総合的な学習の時間などで、本市の歴史を知る教材等として活用されております。  また、本年3月に発行した合本「こうふ 私の地域・歴史探訪」につきましては、冊子を活用した新たな出前講座を今年度より創設し、地域の歴史を知っていただく取組を開始したところであります。  現在、こうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」につきましては、書店やインターネット等を通じて販売しており、合本「こうふ 私の地域・歴史探訪」につきましても、こうふ開府500年記念事業実行委員会事務局において販売しておりますことから、今後も、ホームページや広報こうふ、ラジオなど様々な媒体を活用し、両書籍を広く周知するとともに、主催講座や出前講座を継続して実施する中で、本市の魅力の発信及び歴史・文化等の継承や郷土愛の醸成に努めてまいりたいと考えております。  次に、信玄公生誕500年記念事業への本市の関わりについてお答えいたします。  本市では、2019年にこうふ開府500年を迎え、2021年に信玄公生誕500年という歴史的な節目の年を迎えるに当たり、この3年間を、ふるさと甲府への愛着や郷土愛を育み、未来に向けたまちづくりにつなげていくまたとない機会と捉え、基本理念に「過去に学ぶ 現在(いま)を見つめる 未来につなぐ」の3つを掲げたこうふ開府500年記念事業を2016年度より実施してまいりました。  こうした中、郷土の英雄、信玄公の功績やゆかりの地などは県内各所に点在していることから、山梨県が主体となり、県内全市町村等と連携する中で、信玄公生誕500年記念事業を実施するため、実行委員会を設置することとなり、本市も実行委員会に参画して各種事業を展開していくことといたしました。  現在、県実行委員会では、生誕500年当年となる令和3年の事業の構築・実施に向け協議を重ねているところであり、来年早々には信玄公生誕500年を迎えたことを周知する事業の実施を決定したところであります。  本市にとって令和3年は、信玄公生誕500年の節目の年であるとともに、こうふ開府500年記念事業の集大成となる極めて重要な年でありますことから、これまで記念事業において培ってきた経験を生かし、信玄公生誕の地として生誕500年を祝う事業を、山梨県や県内市町村等と連携する中で構築・実施してまいりたいと考えております。  以上でございます。 74: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 75: ◯小澤 浩議員 御答弁ありがとうございます。  まず、こうふ開府500年記念誌「甲府歴史ものがたり」の利用状況ですが、昨年度は本市主催の講座や出前講座を52回開催し、今年度は記念誌シンポジウムを開催し、1,000人以上の方に参加していただいたことが分かりました。また、本年3月に発行した合本「こうふ 私の地域・歴史探訪」については、新たな出前講座を今年度より創設し、実行していくことが分かりました。また、本市ホームページや広報こうふ、ラジオなどで幅広く発信していくことも確認できました。  次に、信玄公生誕500年記念事業についてですが、事業の構築・実施に向けて協議している最中であり、具体的な内容が聞けなくて多少残念ですが、山梨県や市町村と連携し、信玄公生誕500年を盛大に迎えることを期待しております。  こうふ開府500年記念事業は、本市の歴史に残るすばらしい事業であると思います。この事業に携われたことは、私の人生の中で記憶に残る体験をさせていただき、ありがたく感じている次第でございます。来年度はこうふ開府500年記念事業の最終年度でありますので、私といたしましても、この事業をしっかり締めくくれるよう努力してまいります。  次に、日本女性会議2021in甲府についてお伺いをいたします。  日本女性会議は、男女共同参画社会の実現に向けた課題の解決策を探るとともに、参加者相互の交流促進やネットワーク化を図ることを目的とした国内最大級の会議であり、来年度は、山梨県では初めてとなる日本女性会議2021in甲府の開催が決定しております。  私は、令和元年12月の定例会本会議において甲府大会についての質問を行い、樋口市長からは、大会の開催目的、理念、基本方針など、丁寧な御答弁をいただいたところであり、甲府大会の成功を強く願い、応援する1人であります。  その質問をさせていただいた後、新型コロナウイルス感染症が発生し、瞬く間に世界各国に広がるとともに、いわゆるパンデミックが起こり、今は、全世界中、地球規模で、このウイルスとの闘いが始まっており、私たちの生活に大きな影響を及ぼしていることは皆様御存じのとおりでございます。  新型コロナウイルス感染症は、世界のスポーツ界の祭典として4年に一度開催され、約半世紀の時を経て、本年、東京で開催される予定だった東京オリンピック・パラリンピック競技大会さえも延期することとなり、本市においても、信玄公祭りや小江戸甲府の夏祭りなど、国内の大きなイベントや祭典の多くは中止または延期となってしまいました。  日本女性会議においても、2019年に開催予定だった栃木県の佐野大会は、大型台風19号の被害により、残念ながら中止され、本年開催の愛知県の刈谷大会も、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえてのリモートでの開催と聞いており、それゆえに、この残念な思いを吹き飛ばすべく、来年10月に開催される甲府大会は重要かつ大きな期待をされていると思います。  こうしたことからも、日本女性会議2021in甲府の開催に向けての準備は、これまでにない様々な御苦労が多いと認識しており、携わっている実行委員や職員の皆様方には心より感謝しているところでございます。  昨年12月定例会での質問から8か月が経過し、新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、改めて甲府大会の準備状況について質問いたします。  日本女性会議2021in甲府は、甲府市民、山梨県民に加え、全国各地から多くの方々の御参加をいただくこととなると思いますが、市民等へのイベントの周知などの情報発信は重要であると認識しており、私たち議員も、配布された甲府大会のシンボルマークのピンバッジを襟元につけ、大会のPRに努めていますが、今後、どのように甲府大会の情報発信に取り組まれていかれるのかお伺いいたします。  次に、甲府大会開催に当たり、昨年度は、実行委員会や各部会を組織し、現在は甲府大会開催に向けた準備が順調に進んでいると伺っていますが、今年度は、企画部会の下部組織とて各分科会が立ち上がると聞いておりますが、分科会の内容を含め、その進捗状況についてお聞かせください。  最後に、これまで毎年開催してきた甲府市男女共同参画フォーラムに替えて、今年度は日本女性会議2021in甲府のプレ大会を12月に開催されるとのことですが、昨年度のフォーラムは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、急遽、中止となってしまいました。  現在、全国的にも新型コロナウイルス感染症が拡大している状況ですが、今年度、プレ大会は実施するのでしょうか。また、開催するとしたら、コロナ禍を踏まえてどのような対策を講じてプレ大会を開催するのか、プレ大会の具体的な内容をお示しください。お願いいたします。 76: ◯山中和男副議長 白倉尚志市民部長。 77: ◯白倉尚志市民部長 日本女性会議2021in甲府についてお答えいたします。
     日本女性会議2021in甲府の開催に向けては、男女共同参画社会及び女性が活躍する社会の実現を目指して、実行委員会や4つの部会を立ち上げ、準備を進めているところであります。  そのような中、甲府大会の情報発信につきましては、大会テーマやシンボルマークを使い、甲府大会をよりイメージできるポスターやチラシ等を公共施設などへ設置するほか、今後は、横断幕やのぼり旗を作成していくとともに、TシャツやスタッフジャンパーなどのPRグッズ等を活用し、広く周知を図ってまいります。  また、今年7月に構築した甲府大会の特設サイトに加え、今後は、テレビ、ラジオ、新聞などの様々な広報媒体を活用して、随時、情報を発信していきたいと考えております。  次に、分科会につきましては、1性の多様性、2ジェンダー・DV、3子どもの教育・貧困、4ワーク・ライフ・バランス、5女性活躍、6食育・農業、7防災・環境、8生涯活躍・健康の8分野から10の分科会を行うこととし、今後は、各分科会の講師や企画運営に携わるメンバーの決定後、10月末から運営会議を開催してまいります。  最後に、プレ大会につきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、11月16日から12月19日をプレ大会開催期間とし、オンライン形式でのイベントを中心に開催することといたしました。開催期間中は、ウェブ上でハンドメイド等の物販を行う、女性達で創るマルシェや、本庁舎1階展示コーナーで日本女性会議に関連した展示を行ってまいります。  最終日の12月19日を大会フィナーレと位置づけ、当日は、関係者による式典と、スマートフォンやパソコンでも受講できるオンライン講演会を開催し、講師には、筑波大学准教授であり、テレビ番組等で活躍されている落合陽一氏を予定しております。  今後も、新型コロナウイルスの感染状況を注視しつつ、市民・市民団体と産学官が連携・協働して、日本女性会議2021in甲府の成功に向け、着実な準備に取り組んでまいります。  以上でございます。 78: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 79: ◯小澤 浩議員 御答弁ありがとうございます。  大会の情報発信については、Tシャツやスタッフジャンパーを作成し、本市のホームページの特設サイトやテレビ等で発信していくことが分かりました。  また分科会については、性の多様性やジェンダー・DV、ワーク・ライフ・バランスなど8分野から10分科会を行い、10月末から運営会議をしていくとのことでした。  プレ大会におきましては、11月16日から12月19日の間とし、新型コロナウイルス感染の防止のためオンライン形式で行うことが確認できました。内容につきましては、ウェブ上での、女性達で創るマルシェの開催や、テレビでも有名な落合陽一氏のオンライン講演会など、着実に準備に取り組まれていることが確認できました。  甲府市らしさを前面に出した記憶に残る甲府大会、そしてこの大会を契機に、さらなる男女共同参画社会が根づき、開府から500年経過をした本市から未来に向けて発信するすばらしい体験になることを期待しております。  次の質問に移ります。  学校教育について、2問質問してまいります。  まず1問目でございます。GIGAスクール構想の実現についてお伺いいたします。  Society5.0時代を生きる子どもたちにとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術等の効果的な活用が求められる一方で、現在の学校ICT環境の整備は遅れており、自治体間の格差も大きいのが現状であります。  第3期教育振興基本計画においては、児童・生徒3人に1台という教育用コンピュータ設置目標値に対して、平成31年3月現在では、全国教育コンピュータ設置平均値は5.4人に1台であり、低いところでは愛知県の7.5人に1台、高いところでは佐賀県の1.9人に1台と、地域格差が顕著であります。  そして、我が国の学校の授業におけるデジタル機器の使用時間は、OECD加盟国で最下位となっております。  このようなことを鑑み、令和時代のスタンダードな学校像として、全国一律のICT環境整備が急務と考えられます。  私は、国が目指している1人1台端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子どもたちを誰1人取り残すことなく、子どもたち一人一人に公平に個別・最適化され、資質・能力を一層着実に育成できる教育ICT環境の実現はぜひ成し遂げなければならないと考えております。  また、国においては、学校における高速大容量のネットワーク環境の整備を推進するとともに、義務教育段階において、令和5年度までに、全学年の児童・生徒一人一人がそれぞれ端末を持ち、十分に活用できる環境の実現を目指すこととし、事業を実施する地方公共団体に対し、国として継続的に財源を確保し、必要な支援を講ずることとする。併せて、教育人材や教育内容といったソフト面でも対応を行うとされたことを踏まえ、GIGAスクール実現推進本部を設置したところであります。  このGIGAスクール実現推進本部において、児童・生徒1人1台端末の実現を見据えた施策パッケージが示され、本年1月、全国の首長・教育長を対象とした学校ICT活用フォーラムを開催し、端末・ネットワーク環境の先進的な取組を行っている学校の現地視察などを実施したところであります。  このような状況の中、国の令和元年度補正予算において、児童・生徒向けの1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備するための経費の補正予算が成立いたしました。これに加え、国は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、学校の臨時休業等の緊急時においても、ICTの活用により、全ての子どもたちの学びを保障できる環境早期実現のため、通信ネットワークの整備はもとより、令和5年度までに達成するとしていた児童・生徒1人1台端末の整備を令和2年度中に実施するなど、国の補助金を前倒しし、令和2年度補正予算が成立したところであります。  本市においても、令和2年3月定例会で、通信ネットワーク整備に関わる経費として、小学校、中学校、高等学校に関わる補正予算が成立したところでありますが、全国の自治体が一斉にネットワーク整備を行うこととなり、県内においても大半の自治体が本年度中に整備を実施することから、私は、年度内に事業を完了されるか、懸念を抱いているところであります。  そこで質問します。  本年度、本市が実施する校内ネットワーク(校内LAN)整備の現在の進捗状況をお示しください。  また、令和5年度から令和2年度への整備と大幅に前倒しになった児童・生徒1人1台端末への本市の対応状況をお示しください。  2つ目の質問です。  学習指導員及びスクール・サポート・スタッフの配置についてお伺いいたします。  新型コロナウイルス感染症はいまだ収束が見えず、本市においては、本年5月24日の入学式を皮切りに学校が再開され、夏季休業日を短縮する形で、7月31日まで1学期の授業が行われました。また、8月18日からは、例年よりも10日ほど早い2学期が始まっております。  この間、本市では、臨時休業中の家庭学習を支援するため、小学校全学年の国語・算数、中学校全学年の国語・数学・英語の授業動画63本をインターネット配信し、また夏季休業中には、1学期の重要学習事項の復習を内容とする動画をインターネットとCATVで63本配信していただきました。  この動画は、本市教育委員会の企画に基づき、学校ぐるみで準備を進め、全36小中学校の代表の先生が出演しており、教育委員会と学校現場が一体となった、まさにチーム甲府としての取組であると評価しております。  また、各学校では、日々の教育活動において、感染症対策と子どもたちの健やかな学びの保障の両立を目指して、創意工夫ある教育活動を展開していただいていると聞いております。  このような中、文部科学省においても、あらゆる手段で、子どもたち誰1人取り残すことなく最大限に学びを保障するとの考えに基づき、本年6月に、学びの保障総合対策パッケージを策定し、人的体制の緊急整備に係る第2次補正予算がさきの国会を通過いたしました。  これを受け、本市では、本年6月定例会において、感染症対策を徹底しながら学校での学習を充実されるための人材として、学習指導員とスクール・サポート・スタッフの補正予算を計上し、2学期からの配置・運用を目指すとのことでありました。  2学期の学校現場においては、教員は、通常の業務に加え、新型コロナウイルス感染症に係る消毒や、授業の遅れを取り戻すための授業の工夫、さらには熱中症の対策など多忙を極めることが予測され、ひいては子どもたちの学習に影響が出ることを私は懸念しております。  このような中、子ども最優先のまちを進める本市におきましては、児童・生徒の学習を支援する学習指導員や、感染症対策により純増している教員の業務のサポートをするスクール・サポート・スタッフの配置は、大変時宜を得た施策であると考えております。  過日の新聞報道では、学習指導員を希望する県内19市町村の多くで人材の確保のめどが立っておらず、学習の遅れの挽回に影響が出る可能性が指摘されておりました。子どもに関わるという業務の特殊性に加え、年度半ばの短期雇用という難しい状況下であると思われますが、本市においては、本施策の趣旨に合った適切な人材を可能な限り確保し、速やかに児童・生徒及び教職員への支援を開始することが重要であると私は考えております。  そこでお伺いします。  本市における学習指導員及びスクール・サポート・スタッフの配置状況及び活動の様子について、現状をお示しください。  以上2点、よろしくお願いします。 80: ◯山中和男副議長 饗場正人教育部長。 81: ◯饗場正人教育部長 GIGAスクール構想の実現についてお答えいたします。  本市のGIGAスクール構想においての校内ネットワークの整備につきましては、品質を確保しながら早急に整備を図る必要があるため、設計と施工を分離し、着実な事業推進を図ることとしたところであります。具体的には、全ての学校の品質を統一的な基準にするため、一元的に設計管理を行うこととし、施工については、市内を4ブロックに分け、効率的に事業を進めているところであります。これらの取組により、年度内には整備が完了できる見込みであります。  また、1人1台端末の整備につきましては、国の補助金を活用する中で早期に実現を図ることとし、市立小中学校の全児童・生徒への令和2年度中の端末の配備に向け、本定例会に6億9,938万2,000円の補正予算を提案したところであります。  今後におきましても、Society5.0時代を生きる本市の子どもたちの学びの実現に向けたICT教育の着実な推進に取り組んでまいります。  以上でございます。 82: ◯山中和男副議長 小林 仁教育長。 83: ◯小林 仁教育長 学習指導員及びスクール・サポート・スタッフの配置についてお答えいたします。  国では、社会全体が、長期間にわたり、新型コロナウイルスの感染症と共に生きていかなければならないとし、学校教育においては、万全の感染症対策を講じつつ、子どもたちの健やかな学びを保障することを求めております。  本市では、学習指導員及びスクール・サポート・スタッフは、教員の負担を軽減し、本来の業務である授業をはじめとした子どもたちへの指導に注力するために有効であると考え、全36小中学校に各1名と甲府商業高等学校に学習指導員1名の計73名の配置を計画したところであります。  一方、短期間での大量雇用という状況から人材確保に困難が予想されたことを踏まえ、雇用・配置に当たっては、1日当たりの勤務時間数を柔軟に選択できるようにするとともに、各校のニーズと当該人材の経歴・資格等のすり合わせを丁寧に行うなどの工夫を行った結果、既に全ての学校に配置を完了しております。  実際の業務につきましては、学習指導員は、授業での個別支援やティーム・ティーチング、スクール・サポート・スタッフは、消毒や健康観察の補助、印刷など、各学校が必要とする業務を行っており、活用が始まってからの期間は短いながらも、学校現場からは、コロナ禍による教員の負担が軽減され、非常にありがたいとの評価を頂いております。  今後につきましても、学習指導員やスクール・サポート・スタッフの方々の力をお借りしながら、児童・生徒が安全で豊かな学校生活を送ることができるための環境づくりに努めてまいります。  以上でございます。 84: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 85: ◯小澤 浩議員 饗場教育部長、小林教育長の御答弁ありがとうございました。  まず、GIGAスクール構想につきましては、校内LANの整備については、設計と施工を分離しながら、年度内に整備できるよう事業が進められることが確認できました。  また、児童・生徒1人1台端末への対応の状況については、今9月定例会に補正予算を提案し、進めていくことが確認できました。  本市においては、GIGAスクール構想のICT環境整備については着実に進められており、高く評価するものでございます。今後におきましては、日常的にICTを活用できる先生を着実に育てる教育体制が重要であると私は思いますので、よろしくお願い申し上げます。  これまで我が国の150年に及ぶ教育実践の蓄積の上に最先端のICT教育を掛け合わせることで、学校教育は大きく変化してまいります。本市におかれましても、GIGAスクール構想の実現に向けて積極的に邁進していただき、未来を担う子どもたちのために御努力されることを願っています。  次に、学習指導員、スクール・サポート・スタッフの配置についてです。  学習指導員及びスクール・サポート・スタッフの配置については、学校側のニーズと応募された方の経歴や資格などをよく聞いて、柔軟に配置ができていることが確認できました。活動の様子については、学習指導員は、児童・生徒への個別指導やティーム・ティーチングなど、またスクール・サポート・スタッフは、授業の準備や健康管理に関わる補助などを行い、子どもたちの学校生活を支援していることが確認できました。  そして、先生たちの現場の声として、教員への負担が軽減されているという高い評価もいただいており、本施策が順調に推移されていると感じているところでございます。  今後におかれましても、引き続き新型コロナウイルス対応型の安全で豊かな学校生活が送れるよう、環境づくりに邁進していただきたいと思います。  次に、産業振興について、2点質問してまいります。  まず1点目です。甲府市のコロナ禍における経済対策について伺います。  先行きの見通せない新型コロナウイルス感染症は、地域経済に甚大な影響を及ぼしました。緊急事態宣言中は、人やものの動きが停滞し、経済は戦後最大に落ち込みました。特に飲食業、宿泊業、道路旅客運送業などは大きく売上げが減少し、緊急事態宣言が解除されても、第2波の影響で、売上げは前年の水準にまでには戻らないのが現状でございます。私といたしましては、今後、企業の倒産、廃業が多発し、多くの人々が働く場を失ってしまい、地域経済が今以上に落ち込まないか心配であります。  このような状況の中、国の第1次・第2次補正予算の成立で、本市にも新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が交付され、そのうち第1次補正分で4億6,740万8,000円、第2次補正分で10億883万円の補正予算計上がされました。そして本市では、これらの交付金を活用し、様々な経済対策を打ち出しました。  まず第1弾では、資金繰りに困っている企業へ、山梨県経済変動対策融資に係る信用保証料の補助を行い、第2弾では、政府系金融機関からの融資の実行や、国の持続化給付金の支給までの新型コロナ対策つなぎ資金の創設、また飲食店の来客減少対策としてテイクアウト支援事業等、第3弾では、中小企業・小規模事業者への家賃補助、観光事業者への感染症対策に関する補助等、さらに第5弾で、がんばろう甲府!最大30%戻ってくるキャンペーン、甲府に泊まろうキャンペーン、Go Toキャンペーンに向けたプロモーション、国の持続化給付金の支給対象とならない中小・小規模事業者を支援するための事業継続支援金、公共交通事業者に対しての事業継続のための支援等、様々な支援を行ってきたところであります。  これらの支援策は、チラシの作成・配布、本市の広報誌、ホームページにおける情報発信、また新聞折り込みなどで市民に幅広く周知されたところでございます。  私も様々な分野の事業者と会う機会がありますが、多くの皆様から「支援を受けて助かっている。」との声を聞いており、改めて、こうした取組を積極的に行ってこられた樋口市長をはじめ職員の皆様に敬意を表する次第であります。  そこで質問します。  甲府市では、これまで、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策の第1弾から第5弾までに取り組んでこられましたが、どのような視点で経済対策を作り上げて実施してきたのか、また今後どのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。  次に、2点目です。アフター・コロナ時代を見据えた企業誘致についてお伺いいたします。  新型コロナウイルスの感染症の拡大により疲弊した地域経済の活性化を図っていく上で、その対応策の1つとして企業誘致があると考えます。  政府が地方創生の政策の柱として策定した、まち・ひと・しごと創生総合戦略の5か年計画では、2020年までに地方と1都3県の人口転出入を均衡化させることを目標の1つとして定め、企業の転出による雇用創出をはじめとした地方創生を促してきました。このような中で、帝国データバンクの調査によると、2019年における山梨県内の本社移転は、転入8社、転出7社と、5年ぶりに転入超過となっております。  このたびの新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、本社機能や主要拠点の東京圏への集中が、事業継続の面からも弊害が出ており、その一方で、在宅勤務やテレワーク、ウェブ会議といった、出社せずとも業務が可能な制度の導入を進めるケースが企業規模を問わずに進んでいます。  これまで、地方創生の在り方としてテレワークが非常に有効とされてきたものの、あまり普及は進みませんでした。しかし、新型コロナウイルス感染症による対応をきっかけに、テレワークへの認識は変化が見られており、その有効性が徐々に認められつつあります。そのため、必ずしも都市部に本社機能を有する必要がない企業などでは、賃料の低い地方部への移転やサテライトオフィスの開設などの動きが増加することも見込まれると帝国データバンクは分析しております。  私は、平成30年9月定例会本会議におきまして、政府の働き方改革や地方創生の取組の推進を前提に、テレワークの普及に伴うサテライトオフィスの誘致について見解を求めたところ、市長からは、サテライトオフィスを含めた企業の誘致に努める中で、定住人口の増加と地域活力の増進に取り組んでいく旨の答弁をいただきました。  今般の新型コロナウイルス感染拡大は、あらゆる業種や規模の企業に全社的に在宅勤務をはじめとするテレワークを実施せざるを得ない状況にさせ、これまでの考え方を一変させるとともに、働く側の働き方に対する意識も変えることになりました。  政府においては、本年7月に策定されました、まち・ひと・しごと創生基本方針2020の中で、経済活動の回復を図るとともに、感染症克服と経済活性化の両立の視点を取り入れ、東京圏への一極集中の是正に取り組むとしております。  そこで質問します。  甲府市は、東京圏に比べ人口密度が低く、満員電車の利用による感染リスクも低い上に、すぐに東京圏へのアクセスが可能な位置にあり、本社機能の移転やサテライトオフィスの設置先としては好立地にあると思います。  このコロナ禍においては、日本経済の低迷が長引くとの見方が広がっており、本市経済も非常に厳しい状況にあると思います。この状況を少しでも改善していく方策の1つが本社機能やサテライトオフィスの誘致であり、チャンスであると考えます。アフター・コロナ時代を見据えた企業誘致についてどのように考えているのか、御見解をお示しください。  2点、よろしくお願い申し上げます。 86: ◯山中和男副議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 87: ◯樋口雄一市長 コロナ禍における経済対策についてお答えをいたします。  本年1月に国内初の新型コロナウイルスの感染者が確認されて以来、大都市を中心に急速に感染が拡大し、国民生活の安全・安心を大きく揺るがす中で、子どもたちへの感染を防ぐための学校の臨時休業や緊急事態宣言の発出に伴う外出自粛により、飲食店をはじめ、バス・タクシーの利用者や国内外の観光客が減少するとともに、大規模イベントや各種展示会等の中止などによって人やものの移動が停滞し、個人消費の低迷を招くなど、我が国経済にリーマンショックを上回る甚大な危機をもたらしております。  こうした中、私は、市民の皆様が健康で安心した生活を送ることができるよう、感染拡大の防止と対策機能の強化、市民生活への影響の抑制、そして経済活動の不安の縮小化を重要な視点として持ちつつ、国や山梨県などの緊急支援対策等と連動あるいは補完し、つないでいくことを念頭に、各種支援策を打ち出してまいりました。  とりわけ経済活動の不安の縮小化としては、この3月に、本市が山梨県と協調し、信用保証料の2分の1を補助することで、売上げの減少など大きな影響を受けた事業者の負担軽減を図り、早期の資金供給につなげてまいりました。  4月後半からは、国の持続化給付金などの支給までの新型コロナ対策つなぎ資金をはじめ、テイクアウト支援事業補助金、事業継続家賃補助金、観光事業者等衛生対策補助金、事業継続支援金など、事業者の事業継続を支援するための対応策を展開してまいりました。  また、感染症の収束が見えない中にあって、本市経済の基盤を維持していくためには、ウィズ・コロナの考えの下、経済活動を回していくことが重要であることから、衛生対策を呼びかける中で、甲府に泊まろうキャンペーンを7月中旬から展開し、5,000人を超える宿泊客を誘引するとともに、この9月1日からは、新しい生活様式への対応として注目しているQRコード決済を活用し、消費者にインセンティブを与えることで、市内の中小・小規模店舗等の消費を喚起する、がんばろう甲府!最大30%戻ってくるキャンペーンを展開しているところであります。  今後につきましても、こうしたキャンペーンの成果を検証することに加え、国が打ち出している事業などの動向を注視する中で、それらを補完し、相乗効果が上げられるような経済対策の検討を進め、適時・的確に対応してまいりたいと考えておりますので、ぜひともよろしくお願いを申し上げます。  もう一つの御質問につきましては担当部長からお答えをさせていただきます。 88: ◯山中和男副議長 梅澤賢一まちづくり部長。 89: ◯梅澤賢一まちづくり部長 アフター・コロナ時代を見据えた企業誘致についてお答えいたします。
     新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業においては、時差出勤や在宅勤務の導入、オンラインツールの活用など、働き方の変化への対応が急速に進められており、現在も、ウィズ・コロナ、アフター・コロナ時代の新しい働き方やオフィスの在り方を模索している状況にあると考えられます。  特に東京圏においては、今後、東京一極集中のリスク回避の観点からも、本社機能などの地方への移転やサテライトオフィスの導入など、オフィス環境の見直しが進むと見込まれるところであり、厳しい経済情勢下において、本社機能やサテライトオフィスの誘致は地域経済の活性化につながるものと認識しているところであります。  本市におきましては、東京圏からの近さや交通アクセスのよさ、自然と都市機能が調和した生活環境などを強みとする中で、企業誘致への取組として、甲府市産業活性化支援条例などの優遇制度の拡充を図り、この約5年間の実績として、東京圏の企業5社が立地に至っております。  また、本年6月には、東京圏から本社機能を移転する企業の誘致をさらに進めていくため、国が設けた地方拠点強化税制を活用した、固定資産税に係る3年間の税制優遇措置を講ずる甲府市地方活力向上地域における固定資産税の課税の特例に関する条例の適用期限を2年延長し、制度の拡充を図ったところであります。  今後におきましては、こうした優遇制度をPRするとともに、社会情勢の変化や企業の動向を注視しつつ、新型コロナウイルス感染症の収束後を見据え、対面とオンラインを組み合わせた新たな面談方法を検討する中で、自然豊かな地でこそ生まれる新しい生活スタイルを提案しながら、より一層、企業誘致に取り組んでまいります。  以上でございます。 90: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 91: ◯小澤 浩議員 市長、御答弁ありがとうございます。  2点、まず、経済の不安を縮小できるよう、国・県の施策を念頭に、補完したり、つないだり、連動したりして対策を講じていったことが確認できました。  今後は、事業の継続、ウィズ・コロナ時代、経済を回していくために、がんばろう甲府!最大30%戻ってくるキャンペーン、Go Toキャンペーンに向けたプロモーションを実施して本市の経済を回していくことが確認できました。  本市が行った第1弾から第5弾までの緊急対応策を見ると、大変ストーリー性があることに気づかされます。まず第1弾・第2弾では、売上げが減少した事業者への資金繰りの支援等、第3弾におきましては、事業を継続していくための具体的な補助金の制度、第5弾におきましては、各事業者の売上げを拡大していくという支援でありまして、コロナ禍の状況に応じた、非常にタイムリーな支援策となっていることが分かります。この支援策を、多くの中小企業、小規模事業者に利用していただいて、盤石の経営を目指してコロナ禍に立ち向かっていってほしいと思います。  次に、アフター・コロナ時代の企業の誘致についてです。  国内の人口は年々減少しているのに対し、東京圏、1都3県の人口は増え続け、東京都の人口は約1,400万人に上ります。また、東京圏に属する神奈川県、埼玉県、千葉県を合算すると約3,700万人となり、日本の総人口の約30%が東京圏に在住しております。  本市は、東京圏に隣接しているにもかかわらず風光明媚な立地であり、また、リニア中央新幹線の開業、中部横断自動車道の開通、新山梨環状道路の建設など、大きなチャンスが見込まれることから、本社機能の移転やサテライトオフィスの誘致には最適であると考えられます。  答弁でもありましたように、甲府市産業活性化支援条例に基づく奨励金の支援、また固定資産税に係る3年間の税制優遇措置を、本年6月定例会で条例改正を行い、適用期限を2年延長し、優遇制度をPRしていくとのことでした。コロナ禍において、企業保護は大変とは思われますが、ぜひ工夫していただいて、企業誘致に取り組んでいってほしいと思います。  この質問は閉じます。  次に、本市の成年後見制度の利用促進についてお伺いいたします。  成年後見制度とは、認知症・知的障がい・精神障がい等の理由で判断能力の不十分な方が、財産の管理、身の周りの世話のための介護などのサービスや施設への入所に関する契約締結のほか、遺産の分割協議などを行う場合、本人を保護し支援する制度であります。  国においては、平成28年5月に制定された成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づき、平成29年3月に、成年後見制度利用促進基本計画を策定し、おおむね5年間の間に、市町村は国の基本計画を勘案して、市町村内における成年後見制度の利用の促進に関する施策について、基本的な計画を定めるよう努めるものといたしました。  このようなことから、平成31年3月、本市では、権利擁護の支援の必要な人の意思決定を支援して、自発的意思が尊重され、権利が守られる地域づくりを基本理念として、高齢になっても、障がいを持っていても、住み慣れた地域の一員として尊厳を持って生活ができる地域社会を築くため、成年後見制度の利用促進に向けて具体的な施策を定める甲府市成年後見制度利用促進基本計画を策定したところであります。県内では本市のみが基本計画を策定していると伺っています。  この計画の施策体系といたしましては、施策1成年後見制度の普及促進、施策2成年後見制度の利用支援、施策3中核機関の設置と運営及び機能と業務、施策4権利擁護の支援の地域連携ネットワークづくりとなっております。  この基本計画の中で特に重要と思われる施策は、中核機関の設置と運営等だと考えます。中核機関とは、地域の権利擁護支援・成年後見制度利用促進機能の強化に向け、その人に合った成年後見の設計と、その実現に向けた進捗管理・コーディネートを行う司令塔機能、地域における成年後見制度利用推進連携協議会を運営する事務局機能、地域において、本人にふさわしい成年後見制度の利用に向けた検討・専門的な判断など、専門職による専門的助言の支援を行う進行管理機能を併せ持つ、まさに成年後見の中核を担う機関でございます。  本市においては、本計画に位置づけられた事業を着実に推進するため、1次相談機関となる市内の9か所の地域包括支援センターや甲府市障害者基幹相談支援センターりんく、2次相談機関である甲府市社会福祉協議会が開設している福祉後見サポートセンターこうふ、さらに、3次相談機関となる中核機関をその中核として、どの地域においても成年後見制度の利用が必要な人が制度を利用できるよう、弁護士、司法書士、社会福祉士や様々な関係団体と、権利擁護支援の地域連携ネットワークの構築を目指し、成年後見制度を推進していただいております。  そこで質問します。  本市の甲府市成年後見制度利用促進基本計画は本年度が最終年度と伺っておりますので、次期計画に向けて策定作業を進めていることと思います。本市のこれまでの成年後見制度の利用促進に対する取組状況と今後の方向性について、御所見をお伺いいたします。お願いします。 92: ◯山中和男副議長 深澤 篤福祉保健部長。 93: ◯深澤 篤福祉保健部長 成年後見制度の利用促進に対する取組についてお答えをいたします。  本市では、平成31年3月に策定した甲府市成年後見制度利用促進基本計画に基づき、各種施策を総合的かつ計画的に推進しているところであります。これまで、地域においては成年後見制度の利用が必要な方が、制度の内容や手続が難しく、利用が困難な状況にあったことから、昨年4月に甲府市成年後見制度中核機関を設置し、弁護士などの専門職や相談者をつなぐネットワークの構築により、制度の利用促進に向けた周知・啓発を行うとともに、支援体制の整備を図ってまいりました。  こうした中、昨年度においては、市民の相談先となる各種団体の取組や地域課題等を共有するなどの関係機関の連携を図ることを目的とした成年後見制度利用推進連携協議会を年2回、困難事例や市長申立て案件等の個別事例の解決に当たる定例会を年6回開催し、制度を必要とする方の支援に当たってまいりました。  また、今後、さらに高齢化が進展していくことで、成年後見制度を必要とする方の増加が見込まれ、成年後見の担い手として市民の役割が増加してくることから、市民後見人養成研修を実施し、その修了者のうち、現在、19名を市民後見バンクに登録し、うち1名は家庭裁判所に選任の申立てを行っております。  今後におきましては、県内で唯一設置した中核機関として、より広域的な役割を担えるよう周辺自治体との協議を進めるなど、さらなる成年後見制度の利用促進に取り組んでまいります。  以上でございます。 94: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 95: ◯小澤 浩議員 御答弁ありがとうございます。  本市の認知症高齢者数は、平成26年に6,764人であったものが、平成30年には7,707人と、943人も増加しており、今後も増加して、団塊の世代が75歳となる2025年には8,647人と推計されております。このようなデータからも、今後、本市においては、認知症高齢者の増加、独り暮らしの高齢者、高齢者のみの世帯の増加が見込まれます。このような状況を払拭すべく本市が立案した計画が、甲府市成年後見制度利用促進基本計画でございます。  今後におきましても、この事業をさらに前進していただき、本市の福祉向上に努めていっていただきたいと思います。  それでは最後の質問に入ります。  ブドウ晩腐病の蔓延についてお伺いします。  令和2年の梅雨入りは平年より3日遅い6月11日で、梅雨明けは平年より11日遅い8月1日でした。今年は、梅雨前線の停滞に伴う記録的な長雨で、降水量は甲府市で平均の3倍となりました。この影響を受けて、露地物のブドウの収穫期を迎えた甲府市や峡東地域で、ブドウの実が腐る晩腐病が蔓延しております。  晩腐病とは、長雨による湿気で病原菌がブドウの房の中に胞子として発生し、房を腐らせ、さらに枝へも感染していく病気で、腐った房へ小バエが集まり、ハエが菌を農園全体に伝染させ、農園が廃園に追い込まれるという大変恐ろしい感染病です。  このような情報を知り、我が会派、政友クラブでは、JA山梨みらいの協力をいただきながら、現地2か所を視察しました。最初の農園では、巨峰と藤稔の栽培を行っている農家で、ほぼ壊滅的な状況でありました。次の農園では、シャインマスカットの栽培を行っている農家で、晩腐病の初期の段階でした。農家の方は、被害の拡大と収入減を心配されていました。またある農家では、晩腐病にかかった剪定枝の焼却処分に苦慮するとのことでした。  このような状況を踏まえ、JA山梨みらいが被害状況を調査した中間結果では、8月7日時点で、調査に回答した農家の被害面積は、巨峰68%、ピオーネ61%、藤稔70%、シャインマスカット24%と、かなり被害は大きいと見ております。  私といたしましては、甲府市の基幹産業であるブドウの栽培がこのような状況であることは、大変遺憾であります。本市といたしましても、来期に病気を残さない対策を早期に講じてほしいと思います。  そこで質問します。  晩腐病は6月から7月の梅雨期が最も盛んで、ブドウの成熟期の10月頃まで発生するとされています。今回、JA山梨みらいが被害状況を調査いたしましたが、今後どのように被害の全貌を把握されていくのか。  また、農家の晩腐病にかかった剪定枝の処分についてどのように指導していかれるのかお伺いいたします。  今回の晩腐病の被害において、農業共済に加入している農家は約3割であり、約7割の農家が未加入の状況の中、大きな被害に遭われています。農家では、来期に向けて、休眠期の防除のための農薬散布が必要であると考えられますが、本市の支援の在り方をお聞かせください。  以上3点、よろしくお願いします。 96: ◯山中和男副議長 志村一彦産業部長。 97: ◯志村一彦産業部長 晩腐病によるブドウへの被害についてお答えいたします。  本年7月の長梅雨による記録的な降雨は、黒系ブドウを中心に晩腐病をもたらし、収穫のめどが立たない園も見受けられるなど、8月20日時点におけるJA山梨みらい管内のデラウェア、巨峰、ピオーネといった主要品種の出荷量は、例年より少ないとされた昨年に比べ、約3割減になることが見込まれています。  この晩腐病による被害の全体的な把握につきましては、この先、収穫作業が進みますと、さらにその状況が明らかになってまいりますことから、JA山梨みらいやJAふえふきと情報を共有する中で、その把握に努めてまいります。  また、罹病した剪定枝につきましては、園内に残しておくと病気の再発を招くおそれがあることから、園外に持ち出しての焼却処分の徹底や、JA山梨みらいが示す野焼きのルールの遵守を周知するチラシ等を作成・配布するとともに、山梨県やJA山梨みらいと連携して、晩腐病の大発生に対応した防除暦の早期の作成や、これに基づく適切な防除に係る指導を行ってまいります。  今後におきましても、農業を営む上で病害虫の発生や風水害は避けられないことから、その被害を最小限に食い止めるため、さらなる防除管理の徹底と、本市が掛金の一部を助成している農業共済への加入を促すなど、本市の大半を占める家族経営農家への支援に努めてまいります。  以上でございます。 98: ◯山中和男副議長 小澤 浩議員。 99: ◯小澤 浩議員 御答弁ありがとうございます。  剪定枝の処分につきましては、園外に持ち出して焼却処分の徹底、野焼きのルールのチラシの作成や指導など、また農薬散布におかれましては、山梨県が作る防除暦に基づく徹底をしていくということです。また農業共済への加入を図っていくことが確認できました。  いずれにいたしましても、本市の農業の基幹産業であるブドウが晩腐病という感染病に侵され、農家は窮地に立たされております。  引き続き、JA山梨みらい、山梨県と連携をしていただきながら、きめ細かな対応を講じてほしいと思います。  以上を持ちまして、私の一般質問を終了いたします。  続いて、政友クラブの末木咲子議員が一般質問をしてまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。  御清聴ありがとうございました。 100: ◯山中和男副議長 暫時休憩いたします。                午後 4時27分 休 憩    ──────────────────・──────────────────                午後 4時40分 再開議 101: ◯山中和男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  申し上げます。本日の会議の時間は議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  それでは、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  政友クラブの一般質問を行います。  末木咲子議員。                 (末木咲子議員 登壇) 102: ◯末木咲子議員 政友クラブの末木咲子でございます。昨日の岡議員、先ほどの小澤(浩)議員に続き、一般質問をさせていただきます。  その前に、1句、詠ませていただきます。  「コロナ禍で見合いもデートもオンライン」。なかなか集まれないし、会えない。リモートデートは、うまくいったカップルもいれば、そうでないカップルもいるとお聞きしております。進むリモート、またオンラインの中で、格差は広がっていくそうです。  人となるべく接しない世の中になってはつまらないものですよね。リモートデートで会わなくても大丈夫なんていうことにならないように、早くコロナ禍が終わらないと、少子化が進んではいけません。そういったことを1つ皆様にお聞かせいたしました。  まず、第1に質問をさせていただきます。  甲府市協働支援センター及び甲府市子ども応援センターについてお伺いいたします。  本年8月11日に、協働によるまちづくりを支援する拠点施設として、甲府市協働支援センターが、甲府市役所西庁舎、かつての穴切小学校において新たにオープンいたしました。穴切小学校は、平成18年に、春日小学校、相生小学校との学校統合により廃校となり、その後は甲府市の事務室等として使用されておりましたが、このたび、このような拠点施設が新たに誕生したことは、感慨深く、改めて、樋口市長の果敢な挑戦、熱意の賜物であると感謝申し上げる次第でございます。  開所式には、甲府市自治会連合会をはじめ、各種団体、また甲府市議会を代表し、議長をはじめ皆様が出席され、私も地元議員として出席させていただきました。当日は、ソーシャルディスタンスを確保するなど、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を徹底する中で、地元穴切地区の関係者を含め、来賓の皆様の御臨席の下、挙行されました。  さて、近年、我が国において、少子高齢化の進行に伴う本格的な人口減少社会に突入したと言われています。本市においても同様な流れは避けられないだけではなく、今後、この流れはさらに加速し、国立社会保障・人口問題研究所出典の統計値によると、2015年から2040年までに約20%の減少となり、年齢3区分別の状況では、65歳以上の老年人口の比率は一貫して増加傾向にある一方、年少人口と生産年齢人口は減少傾向にあり、特に今後は生産年齢人口が急減することが見込まれています。  こうしたことを背景に、共助として地域が担っていた支え合いの機能、さらには地域活動も低下していくことが危惧されることから、行政からの支援はもちろんですが、多様な団体などの力もお借りしながら、そこに住んでいる方々が、自分たちの住んでいるまちをよいまちにするため、市民活動に一緒になって取り組んでいただくことが大切だと考えております。  また、平成29年1月に甲府市により行われた甲府市協働のまちづくり市民アンケートによれば「これまで市民活動に参加したことがないが、参加してみたい。」と回答をした人は全体の3割に及ぶという結果が出ています。このように、地域には担い手になっていただく方々が数多く潜在しているものと思われます。  甲府市協働支援センターは「あつまる」「つながる」「活躍する」の3つをコンセプトに挙げ、みんなで集まり、おしゃべりをしてつながり、一緒に学んで活躍できるようサポートしていくことが、市民活動を活性化させ、地域力が向上するように支援していくものだと伺っております。  このようなボランティアやNPO団体に限らず、事業者などを含めた市民活動を支援するための施設は、全国的に見ても先進的であり、貴重な施設であると存じ上げています。この甲府市協働支援センターが活発に活用されることで、本市の市民活動がますます活性化され、多くの市民の皆様が地域において生き生きと御活躍している姿を拝見することが楽しみであります。  一方、甲府市協働支援センターの中には甲府市子ども応援センターが設置されており、同センターでは、3月に制定した甲府市子ども未来応援条例に基づき、子どもの育ちを応援する人たちが連携・協働しながら、子どもが健やかに成長し、自立するための応援事業を実施するものと伺っております。  これまでも、全ての子どもたちが夢に向かってたくましく育つことを応援することが重要であるという観点に立ち、子どもの育ちに関する取組として、子どもの運動遊びの推進をはじめ、学用品等のリユース事業などを実施しております。  子どもを取り巻く最近の傾向として、子ども本人から深刻な内容の相談が増えており、学校や交友関係等の悩みを誰にも話せずに独りで抱えているケースが多いのが特徴です。これは現代社会のゆがみが現れたもので、大人社会はもちろん、社会を映す鏡と言われる子どもを取り巻く環境の複雑さと深刻さが浮き彫りにされているように思われます。  本来、守られる場である家庭や家族との関係で悩みなどが多くなっており、地域においても子どもの育ちを見守る取組にも期待するところであります。  そこでお伺いいたします。  改めて、甲府市協働支援センターの設置に対する考え方及び今後の取組について、方向性をお示しください。  また、甲府市子ども応援センターにおける今後の取組についてお示しください。どうぞよろしくお願い申し上げます。 103: ◯山中和男副議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 104: ◯樋口雄一市長 甲府市協働支援センター及び甲府市子ども応援センターについてお答えをいたします。  近年、人口減少や少子高齢化の進行をはじめ、生活スタイルや価値観の多様化など、私たちを取り巻く社会環境が大きく変化しており、こうしたことを背景に、地域課題が多様化かつ複雑化するとともに、地域活動の担い手不足による地域力低下の進行が危惧されております。  このような中、地域が将来に向けて持続的に存続・発展していくためには、行政はもとより、自治会をはじめとする各種団体、NPO・ボランティア団体、事業者などの多様な主体が協働し、地域の課題を明らかにしながら、その解決に向けて取り組むこと、また、多くの市民が協働による支え合いに参画し、多様な分野における市民活動の活性化が図られることが肝要であります。  こうしたことから、私は、本市の将来を見据え、協働によるまちづくりの推進が重要施策と捉え、こうふ未来創り重点戦略プロジェクトNEXTに協働して未来に進む市政創りを掲げ、今般、その施策を推進していく拠点施設となる甲府市協働支援センターを新たに開設したところであります。  甲府市協働支援センターでは「あつまる」「つながる」「活躍する」の3つのコンセプトの下、市民活動に係る相談を受付に加え、会議や活動の際に利用できるスペースの提供、ボランティアの募集や紹介に関する情報発信など、市民活動の支援を行うとともに、市民活動団体等の情報交換や交流を行う機会を創出し、その連携やネットワークの構築を促進させ、さらには、研修や講座を開催して地域人材の育成を図ってまいります。
     こうした取組を推進することにより、地域で活躍する方々を増やし、市民活動の活性化につなげ、協働により地域の課題を解決していく地域社会の実現を目指してまいります。  次に、甲府市子ども応援センターにつきましては、条例に規定する子ども未来応援施策を推進する拠点として設置し、子どもの育ちを応援する3つの柱に基づく事業を展開してまいります。  この事業における子どもが地域で育つ拠点づくりでは、学習支援を兼ねた居場所づくりなど、これまで実施してまいりました事業を拡充し、子どもが充実して過ごすための自由な交流を行う場所として整備に努めてまいります。  子どもが健やかに成長できる体制づくりでは、子どもの心身の健康につながる子ども運動遊びを推進するほか、子どもの権利擁護委員との連携を図り、子どもの不安や悩みに寄り添う相談体制の充実に努めるとともに、子どもの権利の侵害等への対応にも取り組んでまいります。  子どもが未来を築く機会づくりでは、大学や民間団体等との連携等により、子どもが未来を築いていくために必要な力となる社会性や自立心、たくましさや優しさを養い、将来を思い描いたり、自分の暮らすまちの歴史や文化に触れる機会づくりに取り組んでまいります。  これらの取組を着実に推進するため、今後におきましては、子どもを応援していただける皆様と相互に連携・協働を図り、ネットワークを構築する中で、効果的に事業が展開できるよう鋭意取り組んでまいりたいと考えております。何とぞよろしくお願いします。  以上でございます。 105: ◯山中和男副議長 末木咲子議員。 106: ◯末木咲子議員 御丁寧な御答弁、市長自らの御答弁、どうもありがとうございました。  協働して未来に進む市政創り、これからの未来あるまちづくりにぴったりだと思います。私も市民活動に参加したいと思っております。また、市民活動に参加したい方が3割、これも期待ができます。官・民、そして学生を含む方々が、ワークショップや研修、講座などを開いて、活性化が図られる拠点づくりにしていきたいと思っています。  また、甲府市子ども応援センターについても、学習支援や子ども運動遊び、また大学や民間団体との連携、未来が明るくなります。子どもたちの守られる場所を、活動する場所を大いに期待しておりますので、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは、次の質問に移らせていただきます。  新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム及び新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)について。  100年前に日本を襲ったスペイン風邪も、2年間に3回の波があり、第2波では多くの死者が出ました。今回の新型コロナウイルス感染症も、秋以降に来るであろう大きな波が猛毒化している可能性があります。  新型コロナウイルス感染者の情報を共有できる政府の新システム、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)が導入され、情報を一元的に管理し、国や自治体と共有されるようになりました。導入される前は、医師が手書きの感染者発生届をファクスで保健所に送り、保健所が手作業で入力していたため、大幅な省力につながると期待されています。  感染者が急増する東京都と大阪府で利用されていないことが厚生労働省の調査で分かりました。このことは、今後、大きな課題になっていくと思います。  新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)は、医療機関や保健所が入力した感染者の氏名、居住地、症状、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)などを共有するシステムです。万が一、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)にて陽性者と接触が確認された場合は、無料にてPCR検査を受けることができます。  イギリスのオックスフォード大学が公表したシミュレーションによれば、人口の6割近くにアプリケーションが普及し、濃厚接触者を早期の隔離につなげることができれば、ロックダウンを避けることが可能になるとありました。一方、日本では、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のダウンロード数は、8月27日現在、約1,518万件、12%とされています。普及率が低いのですが、実際、本市内での新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の接触を確認されて保健所に相談された方は、8月27日現在で50件とのことであります。私たちの身近に起こっていることを自覚して、ダウンロードは必ず義務として行ってほしいと思います。  新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)のセキュリティ対策は万全です。新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)においては、政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準に準拠した厚生労働省情報セキュリティポリシーに準じて、情報セキュリティ対策として、通信回線の暗号化、アクセス制御、アクセスログの管理・保存を実施しています。  初期の段階ではセキュリティ対策が万全だったため、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)を利用することが困難だったと聞いております。現在は、患者がスマートフォン等に入力して健康状態をオンラインで確認できるようになり、保健所に対する実施報告もオンラインで可能になりました。  また、PCR検査以外にも、抗原検査など複数の検査が実施されるようになり、陽性者の発見や対応がよりスピーディーになってきました。さらに、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)と組み合わせて柔軟な体制を取っていくことが今後は大切だと思います。  そこでお伺いします。  新システム、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)の設置について、今後の取組についてお示しください。  また、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の周知について、今後の計画をお示しください。どうぞよろしくお願いいたします。 107: ◯山中和男副議長 深澤 篤福祉保健部長。 108: ◯深澤 篤福祉保健部長 新型コロナウイルス感染者等情報把握管理支援システム等の活用についてお答えをいたします。  本市では、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)を、本年6月から本市保健所において運用しているところであります。このシステムにより、感染症患者や濃厚接触者等の情報管理や、国や県をはじめ医療機関等との連絡調整など、事務負担の軽減につながっておりますので、保健所の専門職が感染拡大防止に向けた積極的疫学調査などの専門性の高い業務に専念することが可能となっております。こうしたことから、今後も、より多くの医療機関に対してシステム導入への協力を求めてまいります。  また、市民向けに開発された新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)につきましては、利用者が陽性者と接触した可能性が分かることで、検査の受診など、保健所のサポートを早く受けることができることから、利用者が増えることで感染拡大防止につながることが期待されています。  本市といたしましても、感染の可能性を早期に探知でき、積極的疫学調査等の範囲が限定されるなど保健所の負担軽減にもつながることから、様々な機会を通じてアプリの利用を呼びかけてまいります。  今後におきましても、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)と新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)という新たな情報技術を有効に活用する中で、より効果的・効率的な感染症対策に取り組んでまいります。  以上でございます。 109: ◯山中和男副議長 末木咲子議員。 110: ◯末木咲子議員 深澤福祉保健部長、御丁寧な御答弁、どうもありがとうございました。  新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)を、何と6月の早い段階から、また専任の方を配置していただいたこと、改めて感謝申し上げます。感染者が急増しても、事務手続きの省力につながること、とてもうれしく思います。  今後の対策として、風邪や季節性インフルエンザ対策と同様に、お一人お一人、咳エチケットや手洗いなどを行うことも改めて大切だと思います。そして、新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)の周知を大いにしていただいて、お一人お一人が自覚を持っていただけますよう、ダウンロードしていただけますようお祈りしております。新型コロナウイルス感染症に負けない甲府にしていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、次の質問に移ります。  不妊治療への支援についてお伺いいたします。  昨年9月定例会本会議で、同会派である政友クラブの深沢議員が質問いたしました不妊治療支援について、方向を変えた質問をさせていただきます。  日本では、不妊の心配がある夫婦は35%となり、それは夫婦全体の2.9組に1組の割合、つまり約3割です。また、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある、または現在受けている夫婦は18.2%となり、これは夫婦全体の5.5組に1組の割合になります。  本市では、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、一般不妊治療と特定不妊治療は高額な医療費がかかる配偶者同士の不妊治療に要する費用を助成しております。  一般不妊治療は、タイミング治療、薬物治療、人工授精などがあり、人工授精は保険適用外で、子宮に精子を人工的に注入する方法です。本市は、人工授精を受けた御夫婦に対し治療費の一部を助成することで負担軽減を図るための制度があります。  また、保険外治療である特定不妊治療(体外受精及び顕微受精)は、1回の治療費が高額で経済的な負担がとても大きいことから、対象となる夫婦の負担を軽減するために、特定不妊治療の費用を一部助成しています。  本市が中核市に移行することで、これまで、山梨県で行っていた特定不妊治療費の助成を本市が行うことになりました。これに伴い、今まで本市が行っていた事業と山梨県が行っていた事業を一本化し、新たな特定不妊治療の助成事業は、本市独自の助成を含め、スタートいたしました。平成30年度は205件、昨年度は278件と、年々支援は増えています。  不妊治療は、人工授精、体外受精、顕微授精を試みる方が多く「子どもが産れるまでがお金のため時だというけど、不妊治療でそれができない。治療がうまくいっても子育てにかかるお金が払えるだろうか不安だ。」「払えば払うほど生活も気持ちも苦しくなる。真っ当な金銭感覚だとできない治療だと思う。」というお声も聞きます。経済的な負担が重い特定不妊治療に対し、もっと手厚い支援が必要だと考えております。  政府は、令和2年7月に閣議決定した経済財政運営との改革の基本方針2020(骨太方針)の中で、公的医療保険の適用拡大を検討すると盛り込んだそうです。期待したいところです。  本市では平成21年度から、無給休暇として、本市職員が不妊治療を受けるための休暇が取れる制度を創設しています。治療と仕事の両立に悩む人が多い中、職員が働き続ける環境を整える試みです。無給休暇は最長1年となっており、これは、他都市と比べても十分な職場環境の整備を行っていると認識しております。  同様に、様々な企業で、社員が不妊治療を受けながら働き続ける職場づくりに取り組む動きが広がっています。そうした職場づくりによって、離職の防止や、社員の安心感やモチベーションの向上、新たな人材を引きつけるなどのつながり、企業にとっても大きなメリットがあるはずです。  不妊治療を受けながら働き続ける職場づくりが望まれますが、不妊治療と仕事の両立支援に決められたやり方はありません。また連携や環境整備が必要です。  そこでお伺いいたします。  不妊治療と仕事の両立支援に取り組もうと考えている企業の支援と周知の体制を確立するように進めていただきたいと思っております。今後の展開をお聞かせください。どうぞよろしくお願いいたします。 111: ◯山中和男副議長 長坂哲雄子ども未来部長。 112: ◯長坂哲雄子ども未来部長 不妊治療と仕事との両立支援についてお答えをいたします。  女性の社会進出と晩婚化等を背景に、不妊治療を受ける夫婦は、平成27年に18.2%、夫婦全体の5.5組に1組の割合となる中、平成29年度に実施した、厚生労働省の不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査によると、約35%については、仕事を辞めたり、雇用形態を変えたりしている状況であります。  こうした中、企業にとって、不妊治療と仕事の両立の難しさによる離職者の増加は、労働力の減少、新たな人材を採用する労力や費用の増加などのデメリットにつながる一方、不妊治療をしながら働きやすい職場をつくることは、安定した労働力の確保や職員の安心感などのメリットにつながることになります。  そのため本市では、少子化対策の観点から、出前講座として企業や地域に出向き、不妊治療に係る実態を理解していただくことなどにより、職場や地域で不妊治療を受け入れられる風土の醸成に取り組むことが必要と考えております。  今後につきましては、不妊治療に関する普及啓発を図るため、厚生労働省が作成した事業主・人事部門向けの、不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」などを本市ホームページに掲載するとともに、こうした資料を活用した出前講座の開催などを検討してまいります。  以上でございます。 113: ◯山中和男副議長 末木咲子議員。 114: ◯末木咲子議員 長坂子ども未来部長、御答弁ありがとうございます。  妊娠できる環境はとても大切です。本当にメンタルな部分が大きく左右してまいります。今までの不妊治療は標準治療がないので、多くの混乱があるそうです。そのような中、本市が出前講座や企業に出向いていただくことは、社会に少しずつ変化をもたらしていくと思っております。不妊にとって大きな一歩を、どうぞ、期待しておりますので、よろしく申し上げます。  それでは次の質問に入ります。  子どもを守る義務について。  まず、児童虐待防止についてお伺いいたします。  今年、後を絶たない児童虐待問題への対策のため、親権者などによる体罰を禁止する児童虐待防止法と、児童相談所の体制整備を強化するために定められた児童福祉法を改正し、4月から施行されました。しかし、虐待はまだ断ち切れません。痛ましい虐待死事件が繰り返され、かけがえのない子どもたちの命が失われるという事件が生じています。  3歳の娘を死に追いやった母は、自分も壮絶な虐待の被害者という衝撃的な報道がありました。なぜ彼女は悲劇の連鎖を断ち切れなかったのか。命を落とした女児にあざや傷は見つかっていなかったのですが、胃の中は空っぽでした。極度の脱水症状と飢餓が原因です。ネグレクトの域を超えていたと思います。女児はどれだけ「ママ!」と悲痛な思いで叫び、泣き続けたかと思うと、胸が張り裂ける思いです。  山梨県における児童虐待相談での状況において、平成17年度は、児童相談所で253件、市町村全体では302件、合計が555件、そして平成30年度は、児童相談所が904件、市町村全体では588件、合計1,492件と3倍弱増加しております。本市の児童虐待相談の状況を細かく分析すると、昨年度の通告件数は合計145件、身体的虐待は64件、心理的虐待は45件、ネグレクトは36件となっています。  本市においては、マイ保健師という優れた制度を取り入れ、母子保健に関する相談に答え、子育てに関する支援コーディネートを行い、子育てのサポートを行っていることは承知しております。  また、千葉県野田市で小学校4年生女児が虐待死した事件を受け、文部科学省は令和元年5月に、児童虐待が疑われる事案への対応をまとめた学校・教育委員会等向け虐待対応の手引きを公表いたしました。要保護児童対策地域協議会の運営、児童虐待の早期発見と早期対策及び未然防止を目的とした児童虐待の情報提供や情報交換、関係機関との連絡調整等に関して、要保護児童対策地域協議会の運営をしていることはよく承知しています。しかし、網目を縫うように虐待は増加しています。  山梨県子どものこころサポートプラザの統計によりますと、虐待に関する要因として、1位が衝動性、攻撃性が強い性格の偏り、2位はアルコール中毒、薬物依存の疑いがある、3位は社会的未熟者、性格特性の著しい偏りなどがある、それが虐待者に関する要因です。また、望まない妊娠や出産であったのが要因分析の1位となっています。  マイ保健師を駆使しても、背景を理解してスタッフで協力しても、子どもより自分が愛されたいと思う親、そして虐待の連鎖は断ち切れません。  児童虐待などにより、心のケアを必要とする子どもが増える中で、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指していくため、児童虐待防止対策として取り組んでいただきたいと考えています。進んだ一歩が必要なんです。各自治会連合会単位の関係者のネットワークづくりを支援することが大切です。  そこでお伺いいたします。  1、各自治会連合会単位の子どもたちをよく知る専門関係者が関与することで、情報が集められやすく、対策の組合せも広げることができます。そして家族を大きく支援することもできます。支援者の支え合いの中、お互い協力できる話合いを定期的に行っていく体制に取り組むこと。  2に、敏速な対応が大切です。各自治会連合会単位でのメールやSNS情報や状況を共有することで、問題状況を把握し、お互いに話し合うことができます。情報交換の中で、お互いの機能・役割を理解し、敏速な対応を行うこと。  現在の取組から今後にかけて、お伺いいたします。  次に移ります。児童・生徒の性被害や性暴力への教育現場における対応についてお伺いいたします。  中学生、高校生の望まぬ妊娠が増えています。親が育てられない子どもを匿名で預かる、こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)の運営をする熊本県熊本市の医療法人聖粒会慈恵病院では、今年4月に妊娠相談窓口へ寄せられた中学生、高校生の相談件数は、過去最多の75件でした。社会環境の変化や情報化社会の進展など、児童・生徒を取り巻く環境が変化する中、未成年者の性感染症や、望まぬ妊娠や性犯罪(加害・被害)の未然防止、性自認・性的指向等への正しい理解など、様々な課題に適切に対応していく必要があります。  山梨県の平成30年度の性的虐待に関する相談件数は12件、平成29年度においては7件でした。山梨県子どものこころサポートプラザでは、この件数は氷山の一角とも言われています。家庭内の性暴力は、マスコミで報じられることはほとんどありません。けれど、現実に起きているんです。年々増加傾向にあるそうです。被害を受けている子どもたちは、性的虐待をされるのは自分が悪い子だからと思い込んでしまったり、幼い頃からの習慣だと思い込んでいる子どもたちがいることが現実です。  最近の傾向として、性的な動画や画像がインターネットに拡散され、終わりのない苦しみが続くデジタル性被害が多くなっています。  被害者の低年齢化が進んでいます。加害者が見つけるのは、子どもの心の隙を狙う巧みな手口です。SNSを通して誰でも簡単につながる時代に、子どもたちを被害から守る方法はあるのか。大人たちが果たすべき役割を考えていくべきだと思います。  性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターでは、面談のうち、被害者は、中高生以下が2割、20歳未満が約4割でした。また、加害者の7割から8割が顔見知りです。友人・知人が22%、アルバイト・仕事先が15%、親が13%、知らない人が12%、SNS被害が11%となっております。子どもたちだけの数字を見ると、親など親族や、教師・コーチなどから被害を受けることが多く、長く自分の身に起きたことに被害があると気づかずにいるので、大人になって深刻な症状が出ることや被害を他人に言えない状況があります。  また、SNSでの被害の場合、被害者が悪いと言う大人が多いので、子どもがどうしていいか分からなくなってしまう、追い詰められて相談もできない、それがかえって悪い加害者の餌食になる子が増えています。そういう悲しい現実が現状です。  性暴力や性犯罪に対する行為の処罰が、日本は犯罪意識が低く、法律の刑罰が軽いのではないかと私は思っております。  学校における、いわゆる性教育は、学習指導要領に示された内容を指導して、性情報の氾濫などの現代的な課題を踏まえ、必要な指導を行っていることは承知しています。もう一歩前に出て、子どもたちに対する教育や、教育現場における対策の在り方を考えてほしいと思っております。  そこでお伺いいたします。  子どもである被害者が被害を認識し周囲に相談できるための年齢に応じた教育と、子どもたちのサインを受け止めることができる教職員への研修の充実についてお示しください。よろしくお願いいたします。  3番、チャイルド・デス・レビュー(CDR)についてお伺いいたします。子どもを守る義務として、最後の質問をいたします。  子どもの死亡事例を関係機関と情報共有して原因を検証する子どもの死亡事例検証、チャイルド・デス・レビュー(CDR)です。CDRは、子どもが死亡したとき、医療機関、警察、消防、行政などで、子どもの既往歴、家庭環境、死亡の経緯など、情報を共有し、原因などを検証します。不慮の事故や虐待など、多くの子どもが命を落としています。経緯や原因をきちんと究明し、再発を防がねばならないと思います。  厚生労働省は、18歳未満の子どもの全死亡事例を収集し、検証するチャイルド・デス・レビューを導入すると発表いたしました。自治体でもモデル事業を試行し、2022年度から全国に広げる方針です。都道府県や医師会が管内の医療機関などに情報提供をしてもらい、有識者による検証委員会で分析することを想定しています。  2018年に亡くなった18歳未満の子どもは全国で約3,800人でした。中には死に至る経緯がはっきりしないケースが含まれています。死亡例を検証し、見落とされた虐待や事故の発見につながる意義が大きいと言えます。  CDRでは、子どもが関わった様々な機関から情報を集め、遺体の状況に問題がなくても、かかりつけ医師のカルテから育児放棄が明らかになったり、健康支援センターの記録で健診時にあざがあったりすれば、虐待死が疑われます。こうした状況自体をなぜ事前に防げなかったのか、多機関検証委員会は、関係者の責任追及よりも再発防止の観点に重きを置いて解明を進めることが重要だと言っております。  CDRが既に導入されているアメリカ合衆国の州では、新生児が親の添い寝中に窒息死する事例が多数確認されました。これを受け、州が注意喚起する啓発活動が行われました。予防策を導き出し、子どもの死亡を減らすことを目的としております。アメリカ合衆国やイギリスがなどでは法制化されています。  山梨大学医学部附属病院の小鹿 学医師が、山梨県でCDRを実践すると題して講演いたしました。県内では18歳未満の子どもが年間30人前後亡くなっており、その4分の1が予防可能であることを説明しました。小鹿 学医師は、CDRを始めなければ、3年間で小学校1クラス分の子どもがいなくなる、責任の追及や訴追のためではなく、予防の可能性を探るためにCDRがあると、CDRの意義を伝えました。  その後、CDRの実務の流れを映像で紹介され、警察や救急隊、保健師、児童相談所などの専門家からの客観的な状況を集め、死亡調査票と呼ばれる用紙への記録、専門家らによる検証などを経て、対応策が盛り込まれた報告書がまとまるという過程が伝えられたそうです。  山梨県では、全国に先駆け、導入に向けた準備が進められております。  そこでお伺いいたします。  本市において、CDRの今後の取組についてお示しください。  子どもを守る義務について、以上です。どうぞよろしくお願いいたします。 115: ◯山中和男副議長 長坂哲雄子ども未来部長。 116: ◯長坂哲雄子ども未来部長 児童虐待防止についてお答えいたします。
     虐待や体罰等が深刻な社会問題となり、重篤な事件が後を絶たない中、子ども相談センター「おひさま」では、厳しい守秘義務の下、児童虐待に係る個別の事例について、甲府市民生委員児童委員協議会をはじめとする関係機関の担当者による要保護児童対策地域協議会を開催し、情報の交換や具体的な支援の協議を行い、児童虐待への迅速かつ的確な対応、さらには虐待を見逃さない体制づくりに努めてきました。  こうした中、本市では、本年度より、市全体で子どもの権利を尊重し、互いに連携・協力しながら子どもの健やかな成長を応援するため、甲府市子ども未来応援条例に規定した子どもの権利を守る取組を推進しております。  とりわけ、子どもの権利の侵害について速やかに救済することを目的に委嘱した子どもの権利擁護委員は、専門的な見地から、地域における関係機関などにも子どもの権利の侵害に関する相談に応じた助言や支援を行うとともに、必要があるときには、権利の救済や回復に向けて調査、調整、勧告、是正要請及び意見表明を行ってまいります。さらに、関係機関が実施する子どもの見守りなど、子どもの権利の侵害に係る予防や防止等の取組に対しても支援をしてまいります。  今後におきましては、児童虐待の防止や子どもの権利が侵害されることがないよう、子どもの権利擁護委員をはじめ関係機関等との連携を深める中で、地域への普及啓発活動などを進めるとともに、各地域における一層の協力は早期発見や未然防止につながることから、地域全体で子どもの育ちを支え、守ることができる体制づくりについても検討してまいります。  以上でございます。 117: ◯山中和男副議長 小林 仁教育長。 118: ◯小林 仁教育長 児童・生徒の性被害、性暴力への対応についてお答えいたします。  内閣府は、本年6月、法務省、文部科学省、厚生労働省など関係省庁との協議を経て、性犯罪・性暴力対策の強化の方針を決定し、性犯罪や性暴力は被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすとして、性犯罪者に対する再犯防止施策の充実、切れ目のない手厚い被害者支援の確立、教育・啓発活動を通じた社会の意識改革と暴力予防など、この問題に社会全体で総合的に取り組むこととしております。  これまでも、市教育委員会では、各校に対して、技術・家庭科や学級活動、道徳の授業などにおいて、SNSとの付き合い方を学ぶ折に、国や県の作成したパンフレットなども活用しながら、コミュニティサイトでの出会いや自画撮り画像の送信に潜む危険性などについて注意喚起するよう指導してまいりました。  また、児童・生徒が、児童虐待やいじめなど、学校生活や家庭生活における心配事について相談しやすくなるよう、スクールカウンセラーや養護教諭等による相談体制の整備、24時間子供SOSダイヤル等の相談窓口の周知とともに、生徒指導担当の教員を対象とした児童虐待に係る研修も開催してまいりました。  今後におきましては、児童・生徒の発達段階に合わせ、嫌なことをされたら信頼できる大人に相談すること、親密な関係でも、嫌なことは嫌と言う、相手が嫌と言うことはしないなどの指導や、相談を受けた場合の対応に係る教員研修などに努めるとともに、性犯罪・性暴力対策の強化の方針において文部科学省の分担として行うこととなっている、子供を性暴力の当事者にしないための生命(いのち)の安全教育の推進や、学校等における教育や啓発の内容の充実等に係る実施工程を注視してまいります。  以上でございます。 119: ◯山中和男副議長 長坂哲雄子ども未来部長。 120: ◯長坂哲雄子ども未来部長 チャイルド・デス・レビューについてお答えいたします。  チャイルド・デス・レビューにつきましては、子どもの既往歴や家族背景、死に至る直接の経緯等に関する様々な情報を基に検証を行うことにより、効果的な予防策を導き出し、予防可能な子どもの死亡を減らすことを目的として、国では全国での実施を目指しております。  こうした中、山梨県では、国のモデル事業として、選定した症例の死因を多角的に検証するため、医療、警察、行政等の専門職や有識者を集めた多機関検証委員会の開催を準備しているところであります。  本市では、この事業の趣旨・目的等に鑑み、今後の制度化に向けた課題の抽出等に対する解決や、選定した症例の検証に協力し、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを推進してまいります。  加えて、マイ保健師が母子に寄り添いながら積極的にアプローチを行い、電話での相談や家庭への訪問、乳幼児健康相談などの個別の支援を実施する中で、本検証委員会により効果的な予防策が示された際は、これらの周知徹底を図り、予防可能な子どもの死亡を減らすことができるようつなげてまいります。  以上でございます。 121: ◯山中和男副議長 末木咲子議員。 122: ◯末木咲子議員 長坂子ども未来部長、児童虐待防止についての御答弁、どうもありがとうございました。虐待に対する厳しい守秘義務があることはよく私も承知しております。その中でも、関係者との連携を深める中、一歩進んだ体制づくりをしていただくこと、とてもうれしいです。感謝申し上げます。  また、小林教育長、どうもありがとうございました。児童・生徒の性被害、性暴力の対応の御答弁、ありがとうございます。子どもの性暴力は、当事者にしない、そして命の教育の推進、教育や啓発活動を通じて社会の意識が変わってくると思います。どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。  また、長坂子ども未来部長、CDRの導入、マイ保健師とともにアプローチしていくこと、とてもうれしく思います。予防策に関し、心強いです。これからも、子育て、子育ちのための環境づくり、応援になります。ありがとうございます。  私は、このたびの質問に関して調査・研究をすればするほど、奥が深くて、関係している皆様に本当に頭が下がる思いでした。  母性本能というのを置き忘れたお父さんやお母さんがたくさん出てきた、そのことが分かるようになりました。現実に、社会はもう変わってしまったと思いました。でも、私たちがこの意識を変えなければ、やはり虐待は防げない。傍観者にならないで、みんなで力を合わせて現実に取り組んでいくことが大切だと思いました。  次の質問なんですが、私にとってとても大切な質問なので、割当て時間の残りが少なくなってしまいましたから、次回のときまで研究、勉強させていただきたいと思います。本日はここで締めさせていただきます。  どうもいろいろありがとうございました。 123: ◯山中和男副議長 お諮りいたします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。               (「異議なし」と呼ぶ者あり) 124: ◯山中和男副議長 御異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって延会することに決しました。  本日はこれをもって延会いたします。                午後 5時36分 延 会 発言が指定されていません。 Copyright © Kofu City, All rights reserved. ↑ 本文の先頭へ...