清水 英知 君 長沢 達也 君 佐野
弘仁 君
中村 明彦 君
植田 年美 君 小沢
宏至 君 天野 一 君 山中 和男 君
小澤 浩 君 長沼 達彦 君 坂本 信康 君 岡 政吉 君
内藤 司朗 君 山田 厚 君
兵道 顕司 君
清水 仁 君
桜井 正富 君 金丸 三郎 君 鈴木 篤 君
廣瀬 集一 君
大塚 義久 君 原田 洋二 君 池谷 陸雄 君
荻原 隆宏 君
32人
(
欠席議員)
なし
説明のため議場に出席した者の
職氏名
市長 樋口 雄一 君 副
市長 工藤 眞幸 君
副
市長 岸川 仁和 君
総合戦略監 窪田 淳 君
危機管理監 田中 元 君
総務部長 早川 守 君
企画部長 中村 好伸 君
リニア交通政策監 長坂 哲雄 君
市民部長 塚原 工 君
税務統括監 青木 俊也 君
福祉保健部長 相良 治彦 君
子ども未来部長 志村 一彦 君
環境部長 内藤 貴弘 君
産業部長 小林 和生 君
建設部長 望月 伸 君 病院長 藤井 秀樹 君
病院事務局長 中澤 義明 君 教育長 小林 仁 君
教育部長 嶋田 忠司 君 選挙管理委員長 志村 文武 君
代表監査委員 萩原 泰 君 農業委員会会長 西名 武洋 君
上下水道局業務部長 野村 建幸 君 上下水道局工務部長 梅澤 賢一 君
職務のため議場に出席した事務局職員の
職氏名
議会事務局長 飯田 正俊 君 議会事務総室長 神宮司秀樹 君
議事調査課長 深澤 健二 君 議事調査課長補佐 雨宮 友宏 君
議事調査課長補佐 橘田 善弘 君 議事調査係長 小林 陽子 君
議事調査係長 名取裕美子 君 議事調査係主任 佐野 雄司 君
総務課長補佐 植松 泰人 君
2: 午後 1時02分 開 議
◯議長(
大塚義久君) これより本日の会議を開きます。
直ちに日程に入ります。
日程第1
議案第70号から日程第5
議案第74号までの5案を一括議題といたします。
5案に関し、
決算審査特別委員長の報告を求めます。
決算審査特別委員長
廣瀬集一君。
(
決算審査特別委員長
廣瀬集一君 登壇)
3:
◯決算審査特別委員長(
廣瀬集一君) 去る9月7日の本会議において当委員会に付託されました
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定について、
議案第71号
平成29年度
甲府市
地方卸売市場事業会計決算の
認定について、
議案第72号
平成29年度
甲府市
病院事業会計決算の
認定について、
議案第73号
平成29年度
甲府市
下水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定について及び
議案第74号
平成29年度
甲府市
水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定についての5案について、9月14日から9月25日までの12日間にわたり慎重に審査を行いました。
以下、その経過と結果について御報告いたします。
委員会は冒頭、総括質問を行いました。
その主な内容は次のとおりです。
まず、
平成29年度の財政運営についてただしたのに対し、歳入では、市税収入が個人・法人市民税の増などにより増収となったものの、歳出では、障がい者に係る自立支援費などの扶助費をはじめとする社会保障関係費が増加したことから、大変厳しい財政運営であったが、
市長就任以来、重点施策として進めてきた「こども最優先のまちづくり」では、子育て世代包括支援センターの開設や子育て支援アプリの導入など、「暮らし潤うまちづくり」では、経営者や後継者、若手従業員育成への支援やオール
甲府市産にこだわったスパークリングワインの開発など、更には、中核市への移行やこうふ開府500年を新たな契機として、「選ばれる都市」への更なる成長と発展に向けた取組を推進してきたところであり、今後も、自主財源の確保策に加え、財源の効率的・効果的な活用に努め、地方自治体が直面する様々な行政課題の克服に積極的に取り組んでいくとの答弁がありました。
これに対し、引き続き健全な財政運営に努めるよう求める意見がありました。
次に、市民生活及び市民満足度の推移についてただしたのに対し、第六次
甲府市総合計画に位置づけられた37の施策及び4つの方針に関する市民実感度の平均の結果では、施策に対する評価が年々上昇し、中でも、子ども・子育てへの支援、学校教育の充実などは一定の評価をいただいたものと考えており、また、本市の経済状況は、個人・法人市民税の増収や、有効求人倍率の高水準での推移など、市民生活は、雇用・所得環境が改善され、上向いているものとみられるが、人口減少・少子高齢化や社会保障費の増大が今後も見込まれ、安定的な行政サービスの提供への影響が懸念されることから、今後においても、市民満足度の向上に資する施策を展開するとともに、より一層効率的で効果的な業務の遂行による、持続可能な行財政運営に努めていくとの答弁がありました。
これに対し、引き続き住みやすい、住んでよかったまちづくりを進め、「選ばれる都市」となるよう求める意見がありました。
次に、第六次
甲府市総合計画の第2次実施計画を踏まえた
平成29年度
決算の総括についてただしたのに対し、市政運営に当たっては、第六次
甲府市総合計画の基本目標に基づき、子育て世代包括支援センターの開設や少人数学習の実施など、安心して子どもを生み育てられる環境の充実を図り、児童・生徒の健全な育成と学力向上に努めたこと、また、
甲府市産業支援サイトの構築やおもてなしショップ登録制度の創設など、「稼ぐ・稼げるまち
甲府」の実現に向けた諸政策を展開したこと、更に全自治会を対象とした地区防災研修会の実施や健康都市こうふ基本構想の策定など、災害等に対する不安をなくし、誰もが住み慣れた地域で健やかに暮らすことができるための諸政策を推進したこと、そして、
甲府市ごみ分別アプリの導入や
甲府市都市計画マスタープランの策定など、清潔で快適な生活環境や機能的な都市基盤を整備することに努めてきたとの答弁がありました。
これに対し、今後も、一層の市民福祉の向上につながる市政運営の推進を求める意見がありました。
最後に、市民の暮らし向きへの認識についてただしたのに対し、各種相談の状況をみると、生活保護に関する相談件数は減少傾向であり、市民税等の納付相談や生活困窮者の新規相談受付件数などは横ばいで推移していることから、市民の暮らし向きが厳しさを増している状況にあるとは、必ずしも言えるものではないが、これまでも、市民の声を原点としながら、生活再建に向けた生活困窮者支援員等の活用や、経営者・後継者育成セミナーの開催及び創業支援資金の新設などを行ってきたところであり、引き続き寄せられた声をしっかりと受け止める中で、市民の暮らしはもとより、中小企業や創業者を支援する施策に反映させ、市民生活の向上に資する取組を着実に進めていくとの答弁がありました。
これに対し、市民生活の厳しい状況が続いているという認識を持ち、市民の切実な要求や願いにこれまで以上に応え、暮らしを守るよう求める意見がありました。
以上が総括質問の主な内容であります。
次に、
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定について、細部にわたり行いました審査の経過を順次御報告いたします。
まず、一般会計について申し上げます。
歳入については、新たな自主財源の確保へ向けた取組についてただしたのに対し、ネーミングライツの導入に向け、他都市の状況等を調査・研究し、対象施設、募集方法及び選定方法についての基本方針を策定したとの答弁がありました。
これに対し、今後も自主財源の確保に努めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 市税等の徴収に当たっては、引き続き丁寧な対応に努めること。
1 遊亀公園附属動物園の入園料については、リニューアルにあわせ検討していくこと。
次に、一般会計歳出について款を追って申し上げます。
まず、議会費については、国際的な視野を取り入れるための研修についても検討するよう求める意見がありました。
総務費については、マイナンバーカードの普及についてただしたのに対し、普及率は全国平均より低い状況ではあるが、マイナンバーカードを活用した各種証明書のコンビニ交付を開始したことにより発行枚数が増えてきているとの答弁がありました。
これに対し、マイナンバーカードの独自利用について更に検討するとともに、利便性と安全性を強くPRすることで普及率の向上に努めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 交通安全対策については、地域との連携を一層図るとともに、カーブミラーの早期設置など交通安全施設の整備を進めること。
1 自治会の役割や加入することのメリットを更に周知し、加入率の向上に努めること。
1 バス路線などの市内の生活交通の確保に向け、バス事業者との一層の連携を図ること。
1 ストレスチェックにより判明した高ストレス者の減少に向け、引く続き取り組んでいくこと。
民生費については、放課後児童クラブについてただしたのに対し、利用希望者が増加傾向にあるため、民間委託の放課後児童クラブを活用する中で、受入体制の充実に向け取り組んできたとの答弁がありました。
これに対し、引き続き安全・安心な放課後の子どもの居場所づくりに努めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 生活保護受給世帯の自立支援を一層促進すること。
1 子ども相談センター「おひさま」については、引き続き関係機関とも綿密な連携を図る中で、相談者に寄り添った対応に努めること。
1 病児保育事業については、受入体制の充実を図ること。
衛生費については、マイ保健師制度についてただしたのに対し、市民アンケートでは、個別の担当制により相談しやすい環境を築くことで高い評価を得ており、マイ保健師が中核となり関係機関と連携する中で、切れ目のない支援を行っているとの答弁がありました。
これに対し、よりよい制度となるよう取り組むとともに、更なる周知を図り、引き続き安心して子育てができる環境づくりに努めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 有価物回収にあたっては、地域の状況に応じた対応を図ること。
労働費については、就職応援サイトについてただしたのに対し、市内企業への就職を促進することを目的として、市内で働く人たちを紹介するなど、掲載内容の充実を図ってきたとの答弁がありました。
これに対し、定期的な情報更新やSNSの活用により、更なるアクセス数の増加に努めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 就職応援合同企業
説明会については、より一層の周知を図り、参加企業や来場者の増加に努めること。
農林水産業費については、新規就農の状況についてただしたのに対し、新規就農者数は15名であり、また、ワンストップ支援窓口での相談対応件数45件のうち3名が新規就農につながったとの答弁がありました。
これに対し、新規就農希望者に対しては、支援の取組を継続するとともに、移住等の支援を行う関係部署と連携を図るよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 松くい虫防除事業については、今後も防除対策やパトロールを実施し、被害の拡大を防ぐよう努めること。
1 土地基盤の整備については、浸水対策のためにも計画的に整備を進めること。
商工費については、消費生活相談件数の増加についてただしたのに対し、はがきによる架空請求の全国的な横行に伴い本市においても大幅に増加したこと、また、出前講座を開催する中で消費生活センターの周知により認知度が上昇したことが、主な要因であるとの答弁がありました。
これに対し、引き続き市民生活の安全・安心に向けた取組を進めるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 創業支援資金については、利子補給後の利率も含めて制度の更なる周知を図ること。
1 まつり推進事業については、時代の変化に対応した取組を進めること。
土木費については、和戸町竜王線整備事業についてただしたのに対し、災害に強く美しいまちづくりに資するよう、電線共同溝の設置や歩道のバリアフリー化を行い、整備を進めているとの答弁がありました。
これに対し、市内の東西を結ぶ重要な道路であるため、できる限り早期開通を目指すよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 区画線標示の補修については、危険箇所を優先的に対応すること。
1 遊亀公園附属動物園の整備については、更に魅力ある施設となるよう整備計画を策定していくこと。
1 中心市街地定住促進住宅取得・改修支援事業については、引き続き補助制度を利用された方々への調査を行い、今後の事業推進に反映させること。
消防費については、地域防災力の強化についてただしたのに対し、地区防災研修会を342自治会で実施する中で、159自治会が地区防災計画を作成したが、なお一層の防災意識の向上を図るため、今後も防災指導を進めていくとの答弁がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 シェイクアウト訓練については、より多くの市民が参加するよう、更なる周知に努めること。
教育費については、少人数学習の実施による効果についてただしたのに対し、児童・保護者のアンケート結果では肯定的な評価が多く、一定の効果が確認されているが、
平成29年度・
平成30年度の2年間の取組であるため、効果等を十分検証していくとの答弁がありました。
これに対し、引き続き調査・研究を進め、学力の向上につなげるよう求める意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 市民体育大会の開催に当たっては、多世代交流が可能となる仕組みを検討すること。
1 専門職大学については、今後も調査・研究していくこと。
公債費については、引き続き計画的で適正な借り入れを行うよう求める意見がありました。
災害復旧費、諸支出金及び予備費については、特に質疑はありませんでした。
次に、特別会計について申し上げます。
国民健康保険事業特別会計については、高額療養費制度の改正により、高額所得世帯とは言えない世帯の負担が増えたことから反対であるとの意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 医療費軽減策として、ジェネリック医薬品の利用を促進するよう、引き続き努めること。
交通災害共済事業特別会計については、未加入者への一層の周知を図り、加入率の向上に努めるよう求める意見がありました。
住宅新築資金等貸付事業特別会計については、制度自体に問題があり、不明朗・不透明な会計であるため反対であるとの意見がありました。
介護保険事業特別会計については、高額介護サービス費の自己負担上限額が引き上げられたことにより、高額所得者とは言えない被保険者の負担が増えたことから反対であるとの意見がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 居宅介護福祉用具購入費等の受領委任払いについては、今後も更なる周知と制度の維持に努めること。
後期高齢者医療事業特別会計については、保険料の軽減特例の見直しにより、低所得者への負担が増えたことから反対であるとの意見がありました。
古関・梯町簡易水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計、簡易水道等事業特別会計及び浄化槽事業特別会計については、特に質疑はありませんでした。
次に、
議案第71号
平成29年度
甲府市
地方卸売市場事業会計決算の
認定について、御報告いたします。
地方卸売市場事業会計については、
甲府さかなっぱ市などで市場を開放することにより、引き続き市場のPRと活性化を図るよう求める意見がありました。
次に、
議案第72号
平成29年度
甲府市
病院事業会計決算の
認定について、御報告いたします。
病院事業会計については、資金不足比率改善に向けた取組についてただしたのに対し、欠損金累計額を縮減させることが重要であることから、単年度での黒字化を図る中、患者数の増及び診療単価の向上への取組により、医業収支の改善に努めているとの答弁がありました。
このほか、主な要望・意見は次のとおりです。
1 研修会や
説明会を開催し、病院職員の医療安全に対する意識向上や、経営参画意識の醸成に引き続き努めること。
次に、
議案第73号
平成29年度
甲府市
下水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定について、御報告いたします。
下水道事業会計については、特に質疑はありませんでした。
次に、
議案第74号
平成29年度
甲府市
水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定について、御報告いたします。
水道事業会計については、水道管の耐震化についてただしたのに対し、
平成29年度末の耐震化率は13.3%であり、引き続き計画的に耐震化を進めていくとの答弁がありました。
以上が、
議案第70号、
議案第71号、
議案第72号、
議案第73号及び
議案第74号の審査における質疑の大要であります。
この後、反対・賛成討論があり、採決の結果、
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定についてのうち、一般会計
決算並びに国民健康保険事業、住宅新築資金等貸付事業、介護保険事業及び後期高齢者医療事業の各特別会計
決算については、多数をもって、交通災害共済事業、古関・梯町簡易水道事業、農業集落排水事業、簡易水道等事業及び浄化槽事業の各特別会計
決算については、全員異議なく当局提案のとおり
認定するものと決しました。
次に、
議案第71号
平成29年度
甲府市地方卸売市場事業会計算の
認定について及び
議案第72号
平成29年度
甲府市
病院事業会計決算の
認定については、全員異議なく当局提案のとおり
認定するものと決しました。
次に、
議案第73号
平成29年度
甲府市
下水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定について及び
議案第74号
平成29年度
甲府市
水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定については、全員異議なく当局提案のとおり可決及び
認定するものと決しました。
最後に、
市長から、近年、少子高齢化や人口減少社会への対応、東京圏への人口や経済活動の集積など、地方自治体を取り巻く環境は一層厳しさを増している中、市民に最も身近な基礎自治体の役割は、より大きくなり、自主性及び自立性を高め、自らの判断と責任において行財政運営を行うことが、今まで以上に必要となっている。本市においても、多様化する市民ニーズに迅速かつ的確に対応する中で、県都として中心的な役割を担う中核市への移行や歴史的な節目となる開府500年に向け、万全な準備を進めるとともに、都市像の実現に向け邁進していきたいとのあいさつがありました。
以上が委員会審査の経過と結果でありますが、本市においては、今後とも厳しい財政運営が続くと見込まれる中、自主財源の積極的な確保やマネジメントサイクルを有効に活用する中で、重要な施策・事業に対する予算配分の重点化を行い、実施計画事業を着実に推進していく必要があります。
当局におかれましては、第六次
甲府市総合計画、
甲府市総合戦略・人口ビジョン及びこうふ未来創り重点戦略プロジェクトを効果的かつ着実に推進するため、限られた財源の効率的な執行に引き続き努められるよう要望して報告を終わります。
4:
◯議長(
大塚義久君) 以上で報告は終わりました。
ただいまの委員長の報告に対する質疑に入ります。
質疑はありませんか───質疑なしと認めます。
これより討論に入ります。
日程第1
議案第70号から日程第5
議案第74号までの5案について、討論の通告がありますので順次
発言を許します。
最初に、
清水英知君。
(
清水英知君 登壇)
5:
◯清水英知君
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定についてのうち、一般会計、国民健康保険事業特別会計、住宅新築資金等貸付事業特別会計、介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療事業特別会計の5
決算に反対します。
本市が昨年8月に実施した第12回地域消費動向調査によると、二、三年前と比べた現在の暮らし向きについて「悪くなった」「どちらかといえば悪くなった」という回答の合計は28.4%。「よくなった」「どちらかといえばよくなった」方たちの合計の1.4倍に上りました。悪くなった理由としては、複数回答ですが、収入の減少・不安定が最も多く、物価の上昇、価格高騰などが上位を占めました。また、山梨中央銀行が県内の勤労者を対象に昨年10月下旬から11月上旬に実施した調査レポート「県内勤労者の消費・貯蓄動向~第58回くらしのアンケートから~」でも、暮らし向きは1年前と比べて「悪くなった」という方が12.2%。「よくなった」という方が7.6%でした。悪くなった方が、よくなった方の1.6倍に上りました。いずれの調査結果でも、中高年齢層でより暮らし向きが悪化する傾向が見られました。
こうした中、本市においては、より一層の市民生活応援、中小企業に対する経営支援、仕事起こしなどの施策が必要でした。子ども相談センター「おひさま」の運営、日帰り型の産後ケア事業、新生児聴覚検査への助成、施行初年度となった
甲府市中小企業・小規模企業振興条例のもとでの諸施策などが前進したことについては、私たちも注目をしています。
一方、地域経済活性化への効果を当局も認めてきた住宅リフォーム助成事業は縮小され、所得の少ない高齢者の方たちに喜ばれていた通所サービス利用者食費負担額助成事業は廃止されたままであったなど、サービスの後退が見られました。
また、全国的には前進が見られる中、子どもの医療費の窓口無料制度の対象年齢の拡大や就学援助の準要保護
認定基準の拡大、新3項目と呼ばれるクラブ活動費・生徒会費・PTA会費の支給などは、本市において実施されませんでした。
地方交付税の算定において導入され2年目だったトップランナー方式によって
平成28年度比で約4,000万円、導入前との比較では約8,000万円、地方交付税が削減され、本市財政運営の困難が深まったことへの国の責任は重大でした。しかし、それでも、住民の福祉の向上を図ることを本旨とする地方自治体のあり方から見て、諸施策は不十分だったと言わざるを得ません。
リニア中央新幹線に関連しては、用地取得事務支援として、市職員が権利者との連絡調整に当たり、地元
説明会にも参加しました。さらに、
平成29年度からは山梨県リニア用地事務所へ2名の本市職員が派遣されました。国家的プロジェクトとはいえ、民間企業による事業に本市職員が派遣されることに納得できません。
また、学校給食の調理業務の民間委託はさらに進みました。
本市職員に占める非正規職員の割合は前年度から増加し、依然として高い水準です。本市が率先して安定した雇用をつくり出す姿勢が見られませんでした。不安定雇用の拡大は消費購買力を低下させ、地域経済にも悪影響を及ぼすことを考えると、残念です。
マイナンバー制度の本市独自利用が拡大されたことは、情報漏えいなどへの不安の声があるもとで、問題だったと考えます。
以上を総合的に考慮して、
平成29年度一般会計
決算に反対します。
平成29年度
甲府市国民健康保険事業特別会計
決算については、昨年8月から70歳以上の医療費の患者負担限度額が引き上げられたので、反対をします。
平成29年度
甲府市住宅新築資金等貸付事業特別会計
決算については、償還率が低く、ゼロ償還者も91人で、償還されない部分を市民の税金で穴埋めをしています。他の事業には見られない不明朗・不公正な事業で、一般会計からの繰り出しも含め、認めることはできません。
平成29年度
甲府市介護保険事業特別会計
決算については、昨年8月から高額介護サービス費の限度額が引き上げられたので、反対をします。
平成29年度
甲府市後期高齢者医療事業特別会計
決算については、昨年4月から低所得の人などが対象の保険料の特例軽減措置が縮小され、負担がふえたので、反対をします。
以上、反対討論といたします。
6:
◯議長(
大塚義久君) 次に、
荻原隆宏君。
(
荻原隆宏君 登壇)
7:
◯荻原隆宏君
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定について、
議案第71号
平成29年度
甲府市
地方卸売市場事業会計決算の
認定について、
議案第72号
平成29年度
甲府市
病院事業会計決算の
認定について、
議案第73号
平成29年度
甲府市
下水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定について及び
議案第74号
平成29年度
甲府市
水道事業会計剰余金の
処分及び
決算の
認定についての5案について、賛成討論を行います。
平成29年度の日本経済は、企業収益が過去最高水準となる中、雇用環境は改善し、GDPも実質・名目ともに伸びており、日経平均株価の上昇も見られるなど、本格的な景気回復の好循環が期待されるものでありました。しかしながら、その一方、地方においては、勤労者世帯の実収入や消費支出の改善は小幅なものにとどまり、景気回復は進んでいるものの、その実感が乏しい一年となりました。
こうした背景のもと、
平成29年度の本市
決算を見ますと、市税収入が個人・法人市民税の増などにより増収となったものの、歳出においては社会保障関係費が増加したことから、厳しい財政運営となる中で、市民の暮らしに重点を置いた事業展開を図るとともに、市政の重要課題に対する予算配分の重点化など、限られた財源の効率的な執行に取り組まれてきました。
また、第六次
甲府市総合計画の2年次といたしまして、第2次実施計画における各施策に取り組むとともに、こうふ未来創り重点戦略プロジェクトや
甲府市総合戦略に掲げた施策・事業を着実に推進されてきました。
樋口
市長は、
平成29年の初めに、ことしの漢字として協力の「協」を選ばれましたが、まさに市民の皆様と協力、協働する中で、これまでまいてきた種が芽吹き、これから先、誰からも愛される美しい花を咲かせ続けること、つまりは開府500年を経て中核市へ移行した本市の大いなる発展を、心から期待できる一年であったと思います。
以上のことから、一般会計、各特別会計及び各企業会計の執行に関し、諸事業・諸施策はいずれも議決予算の目的に従って適正かつ効率的に執行されているものと高く評価し、
議案第70号、
議案第71号、
議案第72号、
議案第73号及び
議案第74号に対する賛成討論とします。
8:
◯議長(
大塚義久君) 以上で通告による討論は終わりました。
ほかに討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
9:
◯議長(
大塚義久君) これをもって討論を終結いたします。
これより、日程第1
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算の
認定についてのうち、一般会計、並びに国民健康保険事業、介護保険事業及び後期高齢者医療事業の各特別会計について、押しボタン式投票により採決いたします。
4会計
決算に対する委員長の報告は
認定であります。
4会計
決算は当局原案のとおり
認定することに賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンをお押し願います。
(採決システムによる採決)
10:
◯議長(
大塚義久君) 押し忘れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
11:
◯議長(
大塚義久君) 押し忘れなしと認め、投票を終了いたします。
(採決結果を表示)
12:
◯議長(
大塚義久君) 投票の結果を御報告いたします。
投票者数31人、賛成27人、反対4人。
よって、4会計
決算は提案のとおり
認定いたしました。
次に、
議案第70号のうち、住宅新築資金等貸付事業特別会計について、押しボタン式投票により採決いたします。
本会計
決算に対する委員長の報告は
認定であります。
本会計
決算は当局原案のとおり
認定することに賛成の諸君は賛成ボタンを、反対の諸君は反対ボタンをお押し願います。
(採決システムによる採決)
13:
◯議長(
大塚義久君) 押し忘れはありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
14:
◯議長(
大塚義久君) 押し忘れなしと認め、投票を終了いたします。
(採決結果を表示)
15:
◯議長(
大塚義久君) 投票の結果を御報告いたします。
投票者数31人、賛成28人、反対3人。
よって、本会計
決算は提案のとおり
認定いたしました。
次に、
議案第70号のうち、交通災害共済事業、古関・梯町簡易水道事業、農業集落排水事業、簡易水道等事業及び浄化槽事業の各特別会計について、採決いたします。
5会計
決算に対する委員長の報告は
認定であります。
5会計
決算は当局原案のとおり
認定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
16:
◯議長(
大塚義久君) 御異議なしと認めます。
よって、5会計
決算は提案のとおり
認定するものとし、
議案第70号
平成29年度
甲府市各
会計別決算は提案のとおり
認定いたしました。
次に、日程第2
議案第71号及び日程第3
議案第72号の2案を一括採決いたします。
2案に対する委員長の報告は
認定であります。
2案は当局原案のとおり
認定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
17:
◯議長(
大塚義久君) 御異議なしと認めます。
よって、2案は提案のとおり
認定いたしました。
次に、日程第4
議案第73号及び日程第5
議案第74号の2案を一括採決いたします。
2案に対する委員長の報告は可決及び
認定であります。
2案は当局原案のとおり可決及び
認定することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
18:
◯議長(
大塚義久君) 御異議なしと認めます。
よって、2案は提案のとおり可決及び
認定いたしました。
次に、総務、民生文教、経済建設及び環境水道の各常任委員長から、目下、委員会において審査中の事件及び所管事項の調査について、会議規則第87条の規定により、別紙申出書のとおり、閉会中の継続審査及び調査の申し出がありました。
お諮りいたします。
各常任委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
19:
◯議長(
大塚義久君) 御異議なしと認めます。
よって、各常任委員長から申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに決しました。
以上をもって、本
定例会に提案されました
議案及び請願等の審議を全部終了いたしましたので、会議を閉じ、9月
甲府市議会
定例会を閉会いたします。
午後 1時45分 閉 会
甲府市議会議長 大 塚 義 久
〃 副議長 長 沼 達 彦
会議録署名議員 鈴 木 篤
〃 〃 金 丸 三 郎
〃 〃 内 藤 司 朗
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