長門市議会 2021-02-24
02月24日-02号
令和 3年 3月定例会(第1回)───────────────────────────────────────────令和3年 3月(定例)長 門 市 議 会 会 議 録(第2日) 令和3年2月24日(水曜日)───────────────────────────────────────────議事日程(第2号) 令和3年2月24日(水) 午前9時30分開議 日程第1
会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問──────────────────────────────本日の会議に付した事件 日程第1
会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問──────────────────────────────出席議員(15名)1番 上田 啓二君 2番 綾城 美佳君3番 早川 文乃君 4番 中平 裕二君5番 橋本 憲治君 6番 有田 茂君7番 吉津 弘之君 8番 岩藤 睦子君9番 南野 信郎君 10番 重村 法弘君11番 重廣 正美君 12番 長尾 実君16番 林 哲也君 17番 大草 博輝君18番 武田 新二君 ──────────────────────────────欠席議員(3名)13番 先野 正宏君 14番 三輪 徹君15番 田村 哲郎君 ──────────────────────────────欠 員(なし)──────────────────────────────
事務局出席職員職氏名局 長 石本 徹君 次 長 山下 賢三君主 査 岡本 功次君 書 記 佐伯加寿馬君──────────────────────────────説明のため出席した者の職氏名市長 ……………………… 江原 達也君 副市長 ………………… 大谷 恒雄君教育長 …………………… 松浦 正彦君
企画総務部長 ………… 長尾 正勝君
市民福祉部長 …………… 光永 忠由君
経済観光部長 ………… 小林 健司君
経済観光部理事 ………… 田村 富昭君 教育部長 ……………… 中谷 信浩君
企画総務部政策調整監 … 堀 俊洋君 総務課長 ……………… 井関 勝裕君
防災危機管理課長 ……… 井筒 一太君
市民活動推進課長 …… 南野 佳子君
生活環境課長 …………… 末廣 活巳君
健康増進課長 ………… 梶山 公江君
農林水産課長 …………… 坂野 茂君
教育総務課長 ………… 松崎 博君
学校教育課長 …………… 伊藤 充哉君
農業委員会事務局長 … 坂野 茂君──────────────────────────────午前9時30分開議
○議長(武田新二君) おはようございます。本日の出席議員については15人であり、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりです。────────────・────・────────────
△日程第1.
会議録署名議員の指名
○議長(武田新二君) 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第83条の規定により、林哲也議員及び
大草博輝議員を指名します。────────────・────・────────────
△日程第2.一般質問
○議長(武田新二君) 日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許可します。
中平裕二議員。
◆4番(中平裕二君) 皆さん、おはようございます。油谷向津具下の中平裕二でございます。令和3年の一般質問の
トップバッターを務めさせて頂きます。 まず、今回の私の一般質問は、
新型コロナワクチンの進捗状況についてと本市の地場産業への経済対策についての2つであります。質問を始める前に、全国の
新型コロナウイルス感染症に罹患された方々の一日も早い御回復と、お亡くなりになられた方々の御冥福を心よりお祈り申し上げます。 では、通告により、一般質問を行います。 テレビ、新聞等により、連日この
新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗状況が様々に、例えば、ワクチンの入荷が遅れる、それは国際的な問題も含めてでありますが、報道されておりますが、市長、執行部には、今日の時点で確実に言える範囲で分かりやすく答弁をお願い致します。 10都道府県において
緊急事態宣言が解除される見通しは達しましたが、
新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、
コロナワクチンの接種により
新型コロナウイルス感染症の予防効果が期待されるが、本市における
新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗状況について市長の見解をお伺い致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) おはようございます。それでは、中平議員の
新型コロナウイルスワクチン接種事業の進捗状況についての御質問にお答え致します。 議員お尋ねの
新型コロナウイルスワクチン接種事業については、厚生労働大臣の指示の下、都道府県の協力により、市町村におきまして予防接種を実施することとされているところでございます。したがいまして、
ワクチン接種の実施主体である市と致しましては、速やかに実施ができるよう今月1日に
コロナワクチン接種推進室を立ち上げ、全庁を挙げて取り組む体制を整えたところでございます。 更に、
ワクチン接種の初期準備と致しまして、ワクチンを保管するために必要な超低温冷凍庫を市内5か所に設置することと致しました。また、市が実施主体となる接種のうち先行する65歳以上の高齢者への接種につきましては、現在、4月以降の開始を目指して、クーポン券の送付準備に入っておるところでございます。加えまして、相談窓口、電話受付の設置や
ワクチン接種に関する周知などの準備も進めているところでございます。 そこで、
ワクチン接種の実施方法でありますが、本市と致しましては、持病や
アレルギー体質などの状況が分かる
かかりつけ医による個別接種を基本とし、
かかりつけ医のおられない方などにつきましては、地域の公共施設を接種会場とした集団接種で実施することと致しました。 なお、集団接種となりますと、本市の地域特性に鑑みまして、接種会場へのバスなどによる送迎も必要となることから、本定例会におきまして所要の経費を補正予算案として提出させて頂いているところであります。 私と致しましては、お示しの接種事業が市民のいのちと生活を守ることにつながる一大事業であるとの認識の下、接種の具体的日程が示され次第、速やかに市民の皆様に接種が可能となる体制をつくることが重要と考えているところでございます。そのため、医師会並びに関係団体の御協力を頂きながら、市民の皆様に安心して接種を受けて頂けるよう体制づくりに万全を期してまいりたいと思っているところでございます。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 市役所に
コロナワクチン接種推進室を設け、関係団体の協力を得ながら全力で進めていくとの答弁を受け取りました。国県の速やかな連携もお願い致します。 それでは、質問を続けます。 先程の市長の答弁でも触れて頂きましたが、接種の優先順位と日程、全ての長門市民に行き渡るのはいつ頃になるのかをお伺い致します。
○議長(武田新二君)
光永市民福祉部長。
◎
市民福祉部長(光永忠由君) おはようございます。それでは、御質問にお答え致します。 まず、接種の順位と致しまして、優先されますのが医療従事者になります。現時点では2月下旬までに接種体制を整備することと致しております。次いで、住民接種と致しまして、優先順位となる65歳以上の高齢者の接種につきましては、4月以降の実施というところまでは示されておりますが、明確な日程は未定でございます。その後、引き続き、基礎疾患のある方、高齢者施設などの従事者が優先順位として接種をしてまいります。 なお、全体のワクチンの配分、搬入時期が現在未定でありますことから、市民全体に行き渡るスケジュールなどは、分かり次第お知らせを致します。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) それでは、質問を続けます。 接種はどこでどのようにして受けるようになるのか、申し込みが要るかなど、神奈川県川崎市や東京の練馬区モデルが示され、医師の問診に時間がかかるなどの課題があると言われておりますが、長門市の接種体制はどうするのか、お伺い致します。
○議長(武田新二君)
光永市民福祉部長。
◎
市民福祉部長(光永忠由君) それでは、御質問にお答え致します。 市と致しましては、市民の皆様に安心して接種をして頂ける方法について、医師会や各医療機関と協議を行っているところでございます。 先程、市長がお答えしましたとおり、
ワクチン接種の実施方法につきましては、医療機関での個別接種と公共施設などでの集団接種を検討しており、
ワクチン接種をして頂ける医療機関や接種会場の調整を行っているところでございます。 また、集団接種において、予診票の事前確認等を行う場面を設けるなど医師の予診が効率的に行える方法について検討をするとともに、安心安全な接種体制についてもしっかりと整えてまいりたいと考えております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 医療過疎の地域の方々のことも考えて体制を整えて頂きたいと思います。 質問を続けます。 本市では、
新型コロナワクチン接種の対象者への通知や周知については、どのようにされるのかお伺い致します。
○議長(武田新二君)
梶山健康増進課長。
◎
健康増進課長(梶山公江君) おはようございます。それでは、お答え致します。 対象者への通知方法につきましては、郵送での個別通知を行います。通知内容は、クーポン券を問診表、案内文書とともにお送り致します。加えて、接種できる医療機関や市内の集団接種の会場、接種日程等も同封したいと考えております。 送付時期については、まず65歳以上の高齢者の皆様への通知は3月下旬以降になる予定です。周知につきましては、市広報や告知放送、
ケーブルテレビ、ホームページなどを活用して広く周知してまいります。そのほか
ワクチン接種の受付や受け方など専用ダイヤルを設置し、お問い合わせや予約を受け付ける体制も整えてまいります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 通知漏れ等がないよう、他の課、支所、自治会等との連絡をとり、体制を整えて頂きたいものです。 質問を続けます。ワクチンはどのような効果があるのか、また
ワクチン接種に不安を持たれている方も多いと思いますが、絶対に接種しなければならないのかをお伺い致します。
○議長(武田新二君)
梶山健康増進課長。
◎
健康増進課長(梶山公江君) お答え致します。
ファイザー社製のワクチンについてですけれども、
新型コロナウイルス感染症の発症を予防する効果が、約95%であると示されております。 一方、副反応などについて、不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、今回実施します
新型コロナウイルスワクチン接種につきましては、予防接種法による蔓延防止のため緊急の必要があるときに行う臨時接種になりますので、接種勧奨及び努力義務が課せられています。しかしながら、最終的に接種するかどうかは個人の希望によるところになります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) これは私の個人的な意見でございますが、副反応等、怖い面もありますが、一日も早く一人でも多くの接種を受けられるように、市は努力説明を推進して頂きたいと思います。 質問を続けます。
新型コロナウイルス感染症が発生しまして1年がたったところでありますが、市民の皆様は、伝統行事、会合、集会や子や孫達の帰省の中止、出初式、成人式の中止を受け入れ、自粛生活をしながら
感染防止対策に取り組んでいるところであります。
ワクチン接種事業の推進への期待は大きいものがあると思います。この事業の責任者は誰になるのか、また、取り組むに当たって市長のお考えについてお伺いし、
ワクチン接種事業の最後の質問と致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。
新型コロナウイルス感染症が発生し、約1年経過したところであります。本市におきましては、10月に初めて感染が確認されて以来、陽性者は現在13人となりましたが、感染の拡大、蔓延には至っていない状況にあります。これもひとえに市民の皆様や医療従事者の方々の御協力のお陰によるものと大変感謝しているところでございます。今回の
ワクチン接種事業は、これまでにない大きな取組であると考えているところでございます。 そうした中、この度、
長門ライオンズクラブ、
長門ロータリークラブ、
長門青年会議所の皆様から
予防接種事業への協力の申し出を頂いたことは大変ありがたく、心強い思いであります。自粛期間が長くなり、市民の皆様には御負担をおかけしていることを十分認識しており、こういった皆様の御協力にこたえるため、この
ワクチン接種事業を進めていくことが市としての責務であり、私の掲げます市民のいのちと生活を守ることになるものと思っているところでございます。 なお、この事業の実施主体は市でありまして、市長である私が責任を持ってしっかりと進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 市民の皆様、医療従事者の皆様、今の市長の言葉を重く受け止められると思います。私の質問の冒頭で述べましたが、市民の皆様、医療従事者の皆様、大変な犠牲を払い、努力されていると私は思います。市長、執行部はそれにこたえるため、
ワクチン接種事業を市民、関係団体とともに安全、安心に進めていって頂きたいと思います。 それでは、次の質問、地場産業の経済対策についてであります。
新型コロナウイルス感染症の全国的な蔓延により、本市の地場産業も大打撃を受けております。この状況を改善するために、どのような経済対策を行うのか、市長にお伺い致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、地場産業への経済対策についての御質問にお答え致します。 全国では、現在、
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、10の都道府県で現在でも
緊急事態宣言が発令されているところでございます。山口県内におきましても引き続き感染者が発生しており、今後も感染拡大のリスクを最大限抑制しつつ
社会経済活動を回復することは、全国の地方自治体における喫緊の課題であると私は認識しているところでございます。 本市の
新型コロナウイルス感染症に対応した経済対策につきましては、市内において感染者を出さないことを大前提に、市内事業者の廃業、倒産防止と市内雇用を維持するため、感染症の拡大初期や抑制時期、そして新しい生活様式の導入時期など、各局面におきまして臨機応変に対策を講じてまいったつもりであります。 結果として、甚大な影響を受けております宿泊業や飲食業などにおきましては、感染拡大を直接的な原因とした廃業、倒産もないことなどから、国県の対策に加え、本市独自の対策に一定の効果があったものと考えているところでございます。 そこで、大打撃を受けている地場産業にどのような経済対策を行うのかとのお尋ねであります。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、従来の
社会経済活動は、市民のいのちと生活を守ることが困難な状況に置かれる中、私は
ウィズコロナ、
ポストコロナ時代の新しい未来に向けて、新たな日常を通じた質の高い社会の実現を目指していくことが必要と考えているところであります。 そのため、令和3年度当初予算につきましては、まちづくりに向けた3つの重点施策並びに
感染症拡大防止や
ウィズコロナ、
ポストコロナ時代への構造転換に係る取組など国の3次補正予算で示された緊急課題への対応の2項目を基本方針の柱と致しまして、本年度3月補正予算と一体的に、その編成に取り組んだところであります。 特に、昨年末から年明けにかけての全国的な感染拡大によりまして、市内経済が大きな影響を受け、市議会を初め事業者の皆様や関係団体から、経済対策や地場産業への支援策について様々な御要望がなされているところでございます。私と致しましても、これらの御要望にこたえるべく、基本的な感染症の
拡大防止対策の継続に加え、ながと版新しい生活様式や各業界が示されている
感染予防対策が定着するための施策を効果的に実施するとともに、国の3次補正予算で措置された臨時交付金なども活用しつつ、スピード感を持って真に必要な経済対策を講じてまいりたいというふうに考えているところであります。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君)
是非スピード感を持って、真に必要な経済対策、雇用対策について取り組んで頂きたいものであります。 質問を続けます。本市では、第4次の
緊急経済対策として、
市内飲食店等を対象とした
緊急経営維持給付金が支給されておりますが、現在までの申請状況はどうなっているのかお伺い致します。
○議長(武田新二君)
小林経済観光部長。
◎
経済観光部長(小林健司君) おはようございます。それでは、お答え致します。 お尋ねの
緊急経営維持給付事業につきましては、年明けの1月6日から申請の受付を開始し、現在までに141件の申請を受け付けているところでございます。 なお、当初の予定では、申請期限を2月5日までとしておりましたが、市内の商工団体等から、この申請期限について延長するよう強く要望されたこともありまして、また現在の予算の執行状況も勘案した結果、令和3年1月分も対象とするよう範囲を拡大するとともに、申請期限を2月26日まで延長し、対応しているところでございます。以上でございます。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 1件でも多くの困っている事業者への
申請受付給付をお願いします。 質問を続けます。この度の
緊急経営維持給付金は、山口県の食品営業許可を得て、本市に所在し、かつ営業実態のある食事提供施設を営む中小企業者、いわゆる飲食店等が給付金の対象事業者となっておりますが、市内経済の状況を見れば、飲食店だけではなく小売業者、卸売業者、生活関連業など広範囲にわたった業種で影響が出ているように思われます。
市内商工団体からの要望や長門市議会においても、飲食店以外の他業種への支援について要望決議がされています。他業種への支援は検討されているのかをお伺い致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、議員お尋ねの飲食店以外の業種への支援についてお答え致します。 昨年末から年明けにかけまして、全国的な感染拡大によりまして、議員が今お示しのとおり、市内経済が飲食店に限らず大きな影響を受けていることは、私も十分認識しているところであります。また、市議会を初め事業者の皆様や関係団体からも経済対策や地場産業への支援策について様々な御要望を頂いているところでございます。 そのため、私と致しましては、昨年来、これまで、その時々の局面に応じ、
各種経済対策を講じてきたところではありますが、この度、国の第3次補正予算の中で
地方創生臨時交付金が追加的に措置をされていることからも、これをしっかり活用し、市内経済の将来に希望の持てる新たな経済対策を講じることができないか、前向きに今検討しているところでございます。以上です。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) これは私の思いでありますが、市長、執行部においては、市内事業者の意見要望を実行し、地場産業全体への支援策を前向きに検討し、実施して頂きたいと思います。 次の質問に参ります。
新型コロナウイルスワクチン接種事業は、国県、市の計画どおり進捗すれば、
新型コロナウイルス消滅の第一歩となると予想されますが、この1年で
新型コロナウイルスが消滅することは、かなり難しいと思われます。今は、
ウィズコロナ・ポストコロナ時代の新たな日常に対応した経済社会に変化することが想定されるわけですが、現状の長門市の農林水産業は、コロナ禍による生産品の売価低迷等により大打撃を受けております。前向きな生産者ほど、経費、特に燃料油代等がかさんでおるのが現状でございます。そんな
農林水産業従事者に市独自の支援はできないものかと考えておりますが、長門市全般の地場産業も含めて、今後の経済対策の方向性をお伺いします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。 今後の経済対策の方向性についてのお尋ねであります。議員御指摘のとおり、
新型コロナウイルスとの戦いは、私もまだまだ時間を要するというふうに考えているところでございます。 そのような中にあって、私は、市民のいのちと生活を守るため、今後の経済対策もこれまでと同様、ウイルスの
感染拡大防止と地域経済の回復との両立を図ることを基本と致しまして、市内事業者の廃業、倒産を防止するとともに、市内雇用を維持するための必要な対策を講じていくことにいささか変わりもございません。 具体的な事業の構築につきましても、国や県の対策の時間と隙間を埋めるという本市独自の対策を、これまでと同様、可及的速やかに講じてまいる考えであります。したがいまして、局面によっては、事業者に対する直接支援も重要と考え、これまで予算化してきたところであります。 今後とも感染症の影響が長期化し、当面の売上回復が期待されない中にあっても、諦めることなく、事業を継続、発展させようと懸命に努力されている事業者を支援することは必要と考えているところでございます。 一方で、
ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応し、持続可能な地域経済を確立するためには、新たな日常に応じた事業の再構築や業態変換、事業承継など、コロナ禍にあっても前向きに、生産性の向上を図ろうとする新たな挑戦を支援することも忘れてはいけません。 また、議員から御指摘のありました農林水産業に対する支援につきましても、農協や漁協など関係機関と連携を密にし、真に必要な対策を講じてまいりたいと考えているところでございます。 更に、感染症の影響が収束に向かうタイミングでは、観光業を中心として反転攻勢に向けた対策を、機を逸することなく速やかに講じてまいる考えであります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 前向きに努力されている
農林水産業従事者への支援もよろしくお願い致します。 次の質問に参ります。令和3年度も、この
新型コロナウイルスへの対応は最重点課題と考えられます。
新型コロナウイルスへの対応は、医療、福祉、教育、産業と
まちづくり全般に関わる大きな問題であり、市長の
基本的政治姿勢である「市民のいのちと暮らしを守る」のためには、これらの課題に対して、市長の強いリーダーシップを求められております。市民は期待されておられます。 最後に、市長の
新型コロナウイルスに対応するための決意をお聞きし、質問を終わります。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。
新型コロナウイルスに対応するための私の決意についてのお尋ねであります。 答弁に先立ちまして、まずはウイルスとの戦いの最前線に立ち続ける医療従事者の皆様を初め福祉、介護、教育関係の皆様、国や県を初め市の経済対策等に御協力頂いている関係団体の皆様など、多くの方々の献身的な御努力のおかげで、今の私達のいのちと生活があると考えているところでございます。このことに対し、私は心から敬意と謝意を表する次第でございます。 さて、議員御指摘のとおり、
新型コロナウイルスへの対応につきましては、私も今後のまちづくりを進める上で最大の障壁であると同時に、ウイルスとの共存を前提として、新たな日常に対応したまちづくりを進めていくことこそが今後は重要であると認識しているところでございます。市民の皆様におかれましては、未知のウイルスとの戦いで大変厳しい生活を送られていることを拝察致しますが、私は自らの基本理念である市民のいのちと生活を守るまちづくりに向けて、これからも様々な課題に正面から向き合い、全力で取り組んでまいる覚悟であります。 そのためにも、市政では私が先頭に立って市民の皆様をしっかり支える万全の体制を整えるとともに、市民、事業者、関係団体が一丸となって、この難局を乗り越えてまいりたいと考えているところでございます。 どうか市民の皆様には、より一層の御指導と御協力をお願い申し上げる次第であります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 中平議員。
◆4番(中平裕二君) 市長の強い決意が伝わりました。 それでは、私の一般質問を終わります。………………………………………………………………………………
○議長(武田新二君) この際、暫時休憩します。10時20分から一般質問を再開します。午前10時05分休憩………………………………………………………………………………午前10時20分開議
○議長(武田新二君) 休憩前に引き続き一般質問を再開します。 重村法弘議員。
◆10番(重村法弘君) 皆様おはようございます。俵山の重村でございます。通告に従いまして、本日は2問、質問をさせて頂きます。 まず1問目は、遊休農地の利活用と維持管理についてであります。 全国的に農業従事者の高齢化や担い手不足、また農家そのものが市街地等へ転居されるなど様々な生活様式、時代の流れと変化により、耕作されていない農地、管理されていない農地は中山間部を中心に増え続けています。中には、既に農地と位置づけるには到底無理な状況に至っている農地もあります。私達の社会生活において環境問題を引き起こすこともあります。 維持管理が無理な方から管理ができる方へ農地を売却すればいいのにと思われる方は多いと思いますが、農地の権利移動、取得には様々な条件が必要で、農地法上、原則として取得後の経営農地面積、山口県においては50アールを上回る必要があると定められております。 近年、全国の地方自治体の7割が別段面積を農業委員会で設定し、規制緩和に乗り出していると聞きますが、本市における規制緩和の現状と今後の遊休農地利活用に関する考え方についてお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、重村議員の遊休農地の利活用と維持管理についての御質問にお答えを致します。 農地法第3条によりますと、農地の売買等に際しての許可要件の一つとして、権利を取得しようとする者又はその世帯員がその取得後において耕作等の事業に供すべき農地等の面積の合計は50アールに達する必要があるというふうにされているところであります。これは、経営規模が余りにも小さいと生産性が低く、農業経営が効率的かつ安定的に継続して行われないことが想定されるため、農地を守るという観点から定められたものであり、いわゆる下限面積要件と呼ばれているところであります。 そこで、まず農地取得に係る本市の規制緩和の状況について、お尋ねであります。本市におきましては、平成17年の市町合併以前から、油谷向津具地区並びに油谷川尻地区が、主には畜産農家の継承を促進する観点から、特定地区として県知事の定めにより別段面積として10アールと設定されておりました。 その後、平成21年12月の改正農地法の施行により、知事が定めた別段面積10アールが失効することから、この取扱いにつきまして、同月に開催された農業委員会総会で協議の結果、この地域においては、新規就農の受入れを促進するに当たり面積を多く求めることが困難なこと、また農地の荒廃を防止し、有効利用等を図る観点から、別段面積10アールを両地区に引き続き設定することを決定し、その他の地区については、下限面積要件を維持することで現在に至っております。 次に、今後の遊休農地利活用に関する考え方についてのお尋ねであります。議員お示しのとおり、下限面積要件を緩和することによって、遊休農地の有効利用と農業への新規参入促進が図られる可能性も考えられますが、一方で農地等生産基盤の適正な維持、農道や水路等、農業用施設の共同管理などの面において危惧される点も考えられるところであります。 こうしたことから、本市では、小規模な農地や遊休農地を権利移動する際など取得後の経営面積が下限面積要件を満たさない場合は、農業経営基盤強化促進法に基づく利用権設定による農地の貸し借りを勧奨しているところであります。 いずれに致しましても、農業者の皆様、地域の御意見を伺いながら、農地取得に係る下限面積要件のあるべき姿について、しっかり検討してまいりたいと考えているところでございます。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) それでは、再質問に入ります。 再質問の冒頭に、これだけは、この議場の皆さんと市民の皆さんにお伝えしておきます。この問題を議論するのは、農業委員会で深く議論をされ、審議がされるべきと、そして決定されるということは、私もその認識をきちんと踏まえながら、今日は農業委員会がいいとか悪いとか、この面積がどうなんだというんではなく、市長の、市政をあずかる市長の認識と見解を確認したいという思いで質問を続けさせてもらいます。 そこで、今単位、ちょっと難しい単位がここ出てきまして、10アールとか50アールとかいう表現が出てきましたけど、通常、面積というと、私達の一般生活で身近なのは平方メートルか坪という単価は、これは私生活で結構使うことが多いいんですけど、先程、油谷の向津具地区と川尻地区は別段面積で10アールに規制緩和がされていると。じゃあ、10アールというのは、どのくらいの面積かというのを、議論の中で分かりやすい、イメージができやすいように、ちょっと説明すれば、10アールは1,000平方メートルであります。しかし、この1,000平方メートルというのが、また中々想像しにくいでしょうから、私達、家を建てて、宅地を購入する、市街地でも土地の売払いで表示が出ているかと思います。敷地の面積、約60坪、大きいところで70坪というような敷地もあるかもしれませんけど、60坪と仮定したときに、これ約200平米ぐらいですから、10アールというのは、宅地で言うと5区画分、5軒分くらいの広さというふうに想像して頂いたらよろしいかと思います。また、50アールはその5倍ですから、25軒分ぐらいの広さなんだなというふうに想像して頂いて議論を聞いて頂ければというふうに思います。 油谷向津具地区と川尻は、今市長の答弁にもありましたように、別段面積10アールで設定がされております。これは新規就農の促進であったり、多くの面積取得が困難というのが、棚田があれば、たくさんの面積をやはり取得するというのは非常に難しいというような側面、そして農地の荒廃防止有効利用等の観点から、この2地区だけが農業委員会で別段面積として認定されていると。その他の地区においては、依然、50アールのままになっているということが現状にあります。 この農地法の下限面積50アール、これまでの農家及び耕作者を守ってきた法律であります。そして、これからも、例えば日置のあの平野、農業をするには一等地かもしれませんけど、そういった中で、この下限面積50アールというのは、今後の農業経営者、耕作者をこれからも守っていく法律であろうというふうに私も理解をしています。 これは、
農業委員会事務局長に簡単に御答弁を頂きたいんですが、例を今から2つほど出します。長門市に移住したいという方が現れました。家屋は思った以上に安くて、これ購入しますと。借りるんではなくて、私はここに移住するから家屋は買いますと。そして、その前面にある附随する農地、同じ持ち主の方でしたら農地もそんなに高くないと。一緒にこの農地も購入したいですと言った場合、農地が購入できますか。これ事務局長に簡単に、できる、できないで構いませんので御答弁をお願いします。
○議長(武田新二君) 坂野
農業委員会事務局長。
◎
農業委員会事務局長(坂野茂君) それでは、お答えを致します。できません。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) もう一つ、事例、簡単に答えてください。非耕作者、農業を営んでいない農業者ではない方が、市街地でもいいです、前面に耕作放棄地、遊休農地があったと。よく調べてみると、近くの方で農業を営んでいらっしゃった方が体調を崩されてとか色んな理由で、ここ1年、2年、全く管理がされていない状況にあると。私は、家庭菜園レベルだったけど、もう少し広い土地があったら、もう少し勉強をして一生懸命野菜も作ってみたい、子どもにも食べさせてみたい、そして、自分の腕が上がれば、道の駅に少しは出して、年金と少しの経済活動をして売ってみたりもしてみたい、農地が欲しい、借りるのは嫌だ、借りるのはどうしても気後れすると、農地が欲しいと。これ購入できますか。
○議長(武田新二君) 坂野
農業委員会事務局長。
◎
農業委員会事務局長(坂野茂君) 同じくできません。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) これ、先程答弁の中にも若干ありましたけど、権利設定をすれば借りることはできる。3年なのか、5年なのか、10年なのか。しかし、この際、そんなに投資目的とかそういうことではなくて農地を欲しいと、でも極端に言うと、農家でないと農地は取得できない、大げさに言えば。そういう状況にあるわけです。なぜできないのか、これ事務局長のほうから御説明を簡単に頂いていいですか。
○議長(武田新二君) 坂野
農業委員会事務局長。
◎
農業委員会事務局長(坂野茂君) それでは、お答えを致します。 農地の権利移動の許可に関しましては、農地法第3条に規定をされまして、下限面積50アール要件を初めとし、全部利用要件、転貸禁止要件などの7要件を満たす必要があります。そういう制限がある中で、実質的に農家でないと農地を取得できないという規制の中ではございます。農業者の高齢化によります担い手不足、増加傾向にあります遊休農地等、本市農業がおかれます厳しい状況は十分認識をしておるところでございます。 農地を守る観点、また農業振興の観点の両面から検討していく必要があるものと考えております。以上です。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) 今、
農業委員会事務局長のほうから御答弁を頂きましたけど、先程も言いましたけど、農家でないと農地は取得できないという現状があるわけです。この下限面積が非常に高いハードル、壁となって、農業者を守ってきた法律であります。そして、一つは、簡単に売り買いができると、農業をやってみよう、農地は取得したけど1年やってみて、これだけえらいもんと思わなかったと。農業をやめたと。これでも困るわけですよね。だからこそ、ある一定の規模がある農家さんであれば、農業経営もきちんとしてもらえるだろうしということで、農地を乱雑に扱わないために、この法律というのは今まで寄与してきたと思うんですけど。一つは、この社会になって時代にそぐわない部分がやはり発生している。そぐわない地域が、私はあるのではないかというふうに思うんです。 冒頭に発言しましたとおり、決定する主体は、これ農業委員会になりますけれども、これを認めた上で、江原市長は長門市政を担う立場として、まちづくりの観点から一定の見解を、私は持つ必要があるのではないかと。最終的には農業委員会で農業従事者や地域の方ときちんと話し合って頂いて、この下限面積というのは審議され、決定されるのです。しかし、市政を担う市長は、ある一定の見解を持たれないといけないと私は思います。見解をお持ちでしたら御答弁をお願いします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。 本市におきまして、前から言っておりますように、農業は主要な基幹産業の一つであり、施政方針に掲げる重点施策の一つであります地域経済の活性化によるまちづくりに向けて、その振興、発展は必要不可欠だというふうに私も思っているところでございます。 農業者の生産基盤である農地が遊休化、荒廃化した状況は、全く経済活動が行われておらず、そこには多大な経済的損失が生じているだけでなく、農業は国民の食料を生み出す重要な役割を担う産業でもあるということで、国県とも連携し、遊休農地の解消に向けた対策を講じていく必要があるというふうには考えているところでございます。 また、生活環境の保持、景観美化という観点からも、遊休農地、特に管理がなされていない農地が増加することは好ましくなく、近年、移住定住の促進に向けて空き家対策事業に取り組んでいるわけでございますが、その中で空き家に附随する農地を取得できないことがマッチングのネックになるケースがあるというふうにも伺っており、住みたいまち、住み続けたいまちとして多くの方々に選ばれるまちづくりに向けた対策を講じる必要があると考えているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) 皆さんのタブレットの中に、資料として、今日の事例、これから言いますけど、事例が、新聞のコピーのようなものですけど入っておりますので、また時間がある時にご覧を頂きたいと思います。 これから2つほど、その事例を、全国での取組、冒頭でも、私、7割の自治体が下限面積を緩和して、その対応をしている自治体が多くなっているということで、1つは神奈川県愛川町の準農家制度というものです。これは下限面積を緩和して、農家ではない方が準農家というような認定を受けて、小さい面積でも経済活動に結び付くような形がとれるように、そして1つは、農家の在り方というのは、大規模にやって、当然それで生活をしていく農家と、実は趣味を少し超えた農家というような多様性が、私これからあってもいいのではないかというふうに思うんです。 そんなときに、農地を持たない人が、少ない面積でも準農家ということで農業委員会の認定を受けて農地を取得できる。そして、そこで維持管理をして頂けるという活動を、この神奈川県愛川町は、もう2019年から取り組んでいます。 それからもう一つは、先程例に出しましたけど、空き家に附随する農地です。福島県の塙町では、先程も言いましたけど、家はお金を出して買い取ったのに、農地は借りるという方策しかないというのは非常におかしいということで、空き家に附随した農地については認めましょうというような動きも全国で起こっております。また、ゆっくり読んで頂ければというふうに思います。 江原市長も色んな情報をとられているから分かっていると思いますけど、実は東京で、ここ5か月連続して、転入よりも転出のほうが超過しているというような状況が起きています。これは、一つは、今のコロナ禍のこの社会情勢の中で、一時的に東京を離れたいという方かもしれません。しかし、これは今まで例をなさない現象が起きております。 こんなことから、私は、これからは自分の中では地方の時代がやってくると、またそうであってほしいというふうに私は思っています。その一面として、どこの、それじゃ町、第2の人生として住もうかといったときに、やはり例えば向津具半島であれば海もある、そして気候もある程度温暖、そして農地も実はそういう規制緩和で一緒に購入することもできる。色んな条件が重なったときに、どこの町に住もうという決断を私はされると思うんですよ。ある程度、都市圏から長門市のようなところを選ばれる方は、その都市圏よりも便利さを第一に考えて、私は移住してくる人はいないと思う。ある意味では、違う豊かさを求めて、ある意味では、自然とともに生きるようなライフスタイル、こういうことを求めて長門市を見に来る方はいらっしゃると思うんですよ。そういったところの見解を踏まえた上で、今の2事例案、新聞から述べさせてもらいましたけど、それも含めて、市長の答弁を聞きたいと思います。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。 議員御指摘のとおり、今、地方は、大都市圏からの人の流れができつつある過渡期にあるというふうに認識しているところでございまして、多くの人を取り込んでいくためには、こうした社会情勢に迅速かつ的確に対応した施策を講じていく必要があるのではないかというふうに思っているところでございます。 今議員のほうから御紹介頂きました2事例でございますが、まず神奈川県愛川町の準農家制度の取組でございますが、非農家であっても趣味や生きがいを目的に耕作を希望する方に農地を借りやすくした本制度の趣旨は、十分理解するところでございますが、農地が少ない大都市圏における遊休農地を活用し、広く町外の住民の利用もあるなど特徴的な取組でございますので、本市とは特徴や営農体系など大きく条件が異なることから、先進事例の一つとしてこれから参考にさせて頂きたいというふうに思っているところでございます。 続きまして、福島県塙町の空き家に附随した農地の取得についてでございますが、近年、全国的にも農地の有効利用や新規就農を期待し、空き家に附随する農地に別段面積を設定する事例が増えつつあるところでございます。 本市の空き家情報バンクにおきましても、空き家に附随した農地の購入希望が増加し、そのニーズは高まっており、御紹介頂きました福島県塙町の事例は、遊休農地の有効利用とともに移住定住の促進、空き家対策事業を推進する上で、本市においても非常に有効な方策であるというふうに思っておりまして、検討に値する取組であるというふうに評価しているところであります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) もう1回市長に答弁頂こうかと思いますけど、もう割愛をさせて頂こうと思います。 先程も言いましたけど、私、多様的な、農業というほどではないかもしれませんけど、あっていいと思うんですよ。一つは、これからの人生、75歳、80歳ぐらいまで健康であれば、やっぱり社会の中で経済活動をきちんとして頂くということが必要にもなります。それで、農業のいいところは、体が元気さえあれば、やる気さえあれば、87歳にうちの親父はなりますけど、今でもトラクター乗っていますよ。生涯現役。だから、私はもう勤めに出て、例えばパソコン仕事とか営業とか、これは難しいけど、天気のいい日に自分が取得した農地で、道の駅で「おいしい」と言われるトマトを作りたいんだとか、そういう僕、経済活動が、私はあってもいいんじゃないかなと。それとか娘達が帰ってくると。そしたら孫に、直接自分で作ったトマトを木からもがしてやりたい、そして食べてほしいとか、生きがいにもつながります。そして健康、何よりやっぱり体を動かし、そして、心もリフレッシュできる、そういった観点から、この高齢化社会の中で、私はそういう農地を求められる方が、簡単にと言うと御無礼がありますけど、そういう方法をつくってあげることも、私は、環境とか高齢社会とか、そういった意味合いから、私はそういうところを開いていくということは、私、市長にとって、一つの仕事ではないかというふうに思います。 それでは、2問目の質問に入ろうと思います。2問目は、農業体制の整備事業についてであります。本市の基幹産業においては、従事者の高齢化や後継者、担い手などの従事者に関する課題が山積しており、農業産出額は依然伸び悩み、厳しい状況にあります。 市長は、2月18日の新年度に向けての施政方針の中で、担い手の育成はもとより、AIやIoTなど先端技術の導入により、労力とコストを軽減した新しい生産体制の確立と企業化に向けた取組を推進していくと述べられ、農業体制の新たな取組がなされようとしていると聞きます。その内容は、どのようなものかお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、農業体制の整備事業についての御質問にお答えしたいと思います。 議員御案内のとおり、農業は本市の基幹産業であり、その振興、発展のため直面する最重要課題である担い手の確保育成、所得向上に向けて、これまで様々な施策や事業に取り組んできたところでございます。近年では、営農法人等、中心経営体への農地集積を進め、地域農業の維持確保を図ってまいりましたが、高齢化の進展や後継者不在などにより、依然として農業従事者の減少が続いているところでございます。 農林業センサスによりますと、1戸1経営体とした場合、2015年に1,444経営体であったものが2020年には1,057経営体と約26%の減少となっており、これまでの課題解決に向けました様々な取組が中々成果に結びついていない現状があるところであります。 そのような中、私は、課題解決の一つの方策として、民間活力を取り込み、人づくりや経営のノウハウを活用することで既存の体系を見直し、外から若者を呼び込み、自立に向けて、その発想や意欲の後押しをする環境と、若者が働きたいと思えるような新たな農業体系とを構築するとともに、産品のブランド力の向上を図っていく必要があるというふうに考えているところでございます。 そこで、新たな農業体制の整備に関する事業の内容についてのお尋ねでありますが、私は先程申し上げたとおり、課題解決の一方策として、民間活力を取り込み、人づくりや経営のノウハウを活用することを考えているところであります。 そのため、令和3年度当初予算において、企業誘致などに係る新規プロジェクトの実現可能性を事前に調査検討するための事業を新たに立ち上げたところでございます。 その具体的な取組の一つとして、農業分野におきましては、平成31年4月設立以降、地域農業の担い手の確保育成、優良農地の維持保全を中心に取組を進めてまいりました農業振興公社「アグリながと」について、機能拡充を図ることと致しました。即ち、関係機関や関係団体との連携を図り、地域農業の発展の拠点となることを目指し、土地利用型農業において、AIやIoTなど先端技術を導入することにより生産性を向上させる、新たな体制の確立に向けた実証実験に取り組むこととしているところであります。 この取組には、地元大津緑洋高校日置校舎の生徒や若い担い手の方々にも是非関わって頂き、最先端のデジタル農業に魅力を見出し、次世代の農業に対応できる人材育成につなげていきたいというふうに考えているところでございます。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) 時間の関係もありますんで簡単に行きます。 まず、今のこの取組に関しては、私は、実は農業分野に市長が危機的状況というか、今はもうテコ入れをしないとという思いで取組をしたいと、実施していくということは、非常に私は歓迎しているんですよ。その中で、これは今言われたのは、調査検討の段階の認識としてよろしいんですか。調査検討の段階だと。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。 本市では、これまで営農法人等、中心経営体への農地集積を進めることで、地域農業の維持確保を図ってまいりましたが、農業従事者の減少、そして所得の伸び悩みと依然厳しい状況にあり、その対策として、AIやIoTなど先端技術の導入により、労力とコストを軽減した新しい農業への取組を支援しているところでございます。 今回の予算は、プロジェクトの実行可能性等を調査研究するために実証実験として実施するものであります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) 今のその前の答弁で、すごく気になったワードがちょっとありますから。中に、「民間の活力を取り込む」、「外から若者を呼び込む」というワードが出てくるんですけど、この前、市長が心の中といいますか、これからやっていく中で、この事業は、企業誘致的なものと考えていいんですか。外から活力を取り込んでくる。民間、民間は外とは限らないですけど取り込む。外から若者を呼び込む、ここら辺り御答弁をお願いします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それではお答え致します。 冒頭で申し上げましたとおり、本市の農業におきましては、従事者の高齢化、後継者や担い手の不足が解消すべき最重要な課題であります。そのため私は、課題解消に向けた方策の一つとしてAIやIoT等先端技術の導入により、作業の省力化、産品の高品質化、安定的な生産を図ってまいりたいというふうに思っているところでございます。 狙いの一つは、農業振興公社「アグリながと」の機能強化であります。アグリながとでは、これまで従来の土地利用型農業を実践する中で、担い手の育成確保に取り組んでまいりましたが、地域農業を牽引する拠点として、最先端の農業が経験できる場としての機能を併せ持つことにより、地元高校生や農業を志す若い方々にデジタル農業に魅力を見出すきっかけとなり、次世代の農業に対応できる人材や営農組織等の育成につなげてまいりたいと考えておるところでございます。 また、民間活力を取り込み、企業化した農業を展開することにより、外からも若者を呼び込み、研修機能も含めて自立に向けて、その発想や意欲の後押しをする環境と、若者が働きたいと思えるような新たな農業体系の構築を図るとともに、移住定住者の増加、新たな雇用を創出し、地域農業の活性化につなげてまいりたいと考えているところでございます。 その中で成功事例が地元農業者等への刺激となり、同種の生産体系に取り組む農業者が生まれ、所得の向上とともに安定的な農業経営が図られることも期待しているところであり、地元農業者も新たな参入者にとっても支援ができる農業体制を構築することを狙いとしているところであります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) もう2回、市長に御答弁をする質問をしようと思ったんですが、これを最後にしたいと思います。 先程も言いましたけど、江原市長がやっぱり市長に就任されて、長門市の農業というのは本市にとっては基幹産業だという位置づけをしっかり認識されている、そして、就農者も減っていく、売上高は中々もう伸び悩みが続いている、この中で、今本腰を入れて次世代へ向けた農業振興というのを図っていかないと駄目だという御認識というのは、これは農家さん喜ばれると思いますよ。 先日のウンカの対応も、私は市長に本当に御苦労さまでしたと申し上げたいと思います。ニュース見ておりましたけど、山口県の市長会で、江原市長が手を挙げられて発議者となってウンカの対応を県に依頼されたと。それで、本市は本市で独自でその対応も図られたということで、非常にスピード感のある対応だったと思いますし、その発議者が、長門市の市長が、美祢もあの時ひどかったんですよ、美祢、近隣の市町はひどかったですよ。だけど、その中でやっぱり長門市長が発議されて、市長会を引っ張ってリードされて、県もそれにこたえてくれたということは、これは大きいと思いますんで、大変お疲れさまでしたと言いたいと思います。 最後にもう一回だけ質問に、市長に答えてほしいんですけど、今、移住定住とか新規の参入とか企業化とかAI、IoT、色々確かに農業は変わっていく変革の時を迎えているとは思います。思います。しかし、絶対に忘れてはならないのは、これまでこの長門市の農業を支えてこられてきた先人の方、そして、今もなお、そんなにたくさんの所得じゃないけど一生懸命頑張られている農家さん、この方達をまずは幸せにするんだと、それを市長、忘れてはならないですよ、ここが揺らいじゃいかん。外から参入で入ってきて、確かに長門市の売上げは上がったかもしれない、農地も使われるようになったかもしれない。だけど、今まで頑張ってきた農家さんが非常に冷や飯を食べる、僕はそれはあってはならない。市長は、長門市民の福祉と市民の幸せのために施策を考えていかないといけないと私は強く思います。 私、忘れられない言葉があるんですよ。昨年、ある方が亡くなられて、非常にお世話になった方です。それでお悔やみに、葬儀等も終わった後にお邪魔したときに、その亡くなった御主人がこう言われていたそうです。農家に生まれてよかった、農業があったからどうにか食べられ生きてこられたというふうに奥さんに言われていたそうです。だから、最後は、農業をやっていて、長門市で農業に従事していて、関わって幸せだった、よかった、こう言ってもらえる私は市政をつくって頂きたい、農業振興を図って頂きたいと強く思います。最後、市長のほうから御答弁を聞いて、最後に私、もう一言言って終わりにします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 先程から申しましたとおり、農業は本市の基幹産業だという認識は、もう十分持っているところでございます。しかしながら、農業を含め、第一次産業は、他産業と比較し、少子高齢化の影響を多分に受け、担い手不足が最大の課題となっているところでございます。ここは議員も十分御理解頂いているというふうに思っているところでございます。このことは、現在の本市農業の中核を担う営農法人等についても同様でございまして、これまで課題解決に向けた様々な取組を講じるものの、中々成果に結びついていないということが現状としてあります。10年20年先の将来を見据えた農業を考えるとき、若い世代を取り込むことは必須の条件でございます。そのためには、若者に強くアプローチでき、魅力が見出せる先端技術による省力化した農業を、また企業が支える地域農業など様々な農業の在り方があってもいいのではないかというふうに考えているところでございます。 本市農業の振興発展のため、一朝一夕とはなりませんが、農業系企業との連携等に向けたトップセールスにも積極的に取り組むとともに、将来を担う農業者の多様化するニーズをしっかりと踏まえた施策を一歩ずつ着実に進めてまいる思いでいるところであります。 先程議員が言われたように、この長門で農業をしていてよかったと言われる方々を一人でも多くできるように、しっかりとこれからも農業振興に全庁挙げて取り組んでまいりたい、また関係団体等ともしっかり連携してやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(武田新二君) 重村議員。
◆10番(重村法弘君) それでは、議員というのは4年の任期でございます。任期中の最後の一般質問でございました。16回のチャンスがあって、13回、私、一般質問させて頂きましたけど、前市長の大西市長、それから一昨年の11月からは江原市長、質問する中で大変横柄な、ひょっとしたら感じを受けられた部分もあるかもしれません。それから執行部の皆さんも大変御苦労もかけたと思いますし、無理難題も言ったかもしれません。これも長門市政発展のために、それで議員であるからこそきちんとこの場で議論しないといけないという題材を取り上げたつもりでございます。 4月の審判を受けて、もう一回この壇上に来られて、また農業政策を初め、色んなことで議論をできるように頑張っていきたいと思います。 実は、色々私も自分なりにアイデア持っているんですよ。それをわざと言わないで、次期ここに出てきたときに、たくさんのものを、また市長のほうにぶつけていきたいと思います。4年間、本当にありがとうございました。これで任期中の一般質問を終わります。………………………………………………………………………………
○議長(武田新二君) この際、暫時休憩します。11時20分から一般質問を再開します。午前11時04分休憩………………………………………………………………………………午前11時20分開議
○議長(武田新二君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開します。 橋本憲治議員。
◆5番(橋本憲治君) 通生まれの、板持育ちの橋本でございます。私は4年前、当選させて頂いたときより、数回にわたり一般質問で自治会を取り上げ、それに付随した様々な質問をさせて頂きました。本日は、その集大成として、再度自治会をテーマに質問させて頂きます。質問の中には12月の一般質問とかぶる内容があるかもしれませんが、答弁をよろしくお願い致します。 現在、本市には221の自治会があります。大所帯の田屋自治会から小さな所帯の油谷・坂根自治会まで、そして、それぞれには共通する悩みや大所帯ならではの悩み、小さい所帯ではの悩み、問題点が数々あります。 自治会とは、一定の地域に居住する住民等を会員として、会員相互の親睦を図り、会員福祉の増進に努力し、関係官公庁、各種団体との協力推進等を行うことを目的として設立された任意団体とされております。つまり、ふれあい活動を通じて地域の連帯感を高め、住みよい地域をつくっていくための最も身近な住民組織であると考え、少子高齢化が進む中で、自治会が果たす役割はどんどん大きくなっています。同じ地域に住んでいる人同士が仲よく助け合って暮らしていこうとする考えは、今も昔も変わっていません。頼れる人や親戚が遠くにいて、いざというときは心配や、引っ越してきてこの辺りのことは分からないなどというときは、向こう3軒両隣の人達が頼りになるものです。 そこで、市長、今後、市は自治会に対し、どのような支援を行っていくおつもりかお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、橋本議員の自治会に対する支援についての御質問にお答えしたいと思います。 私は、議員お示しの地域コミュニティの希薄化、人口減少や少子高齢化に伴う地域社会の弱体化は、本市にとりまして大きな課題であるというふうに認識しているところでございます。 こうした中で、自治会は地域の身近な存在として、住民同士の親睦、生活環境の維持、高齢者の見守りや子どもの安全対策などに日夜取り組まれております。また、自治会は行政と連携して地域課題の解決を図るなど、安全、安心なまちづくりを進める上で、中心的な役割を担われているものと高く評価しているところでございます。 議員お尋ねの自治会に対する支援につきましては、さきの12月の定例会でも答弁申し上げましたが、引き続き集会所の整備、改修、自主防災組織の設立並びに防犯灯の設置に対して支援するとともに、来年度からは、ごみステーションの設置補助について、対象要件を拡充して支援することとしております。 また、地域づくりリーダーの養成にも自治会連合会と連携して取り組んできたところではありますが、自治会においては肝心の地域人口が減少し、リーダーやコーディネーターといった人材が不在となるなど、自治会運営に苦慮されていることも聞き及んでいるところでございます。 こうしたことから、市と致しましては、地域社会を広域で支え合うまちづくり協議会を核とした集落機能再生の取組を、地域活性化の重要な手だてと考え、引き続き推進してまいりたいと思っているところでございます。 更に、施政方針でも触れましたとおり、重点施策の1つである市民目線のまちづくりを進めていくために、市長と協働のまちづくりミーティングを今後も定期的に実施し、それぞれの地域が直面している課題や、地域の思いを聞いてまいりたいと考えているところでございます。 こうしてお聞きしたものを庁内で共有し、課題の整理を行った上で、市民のいのちと生活を守るまちづくりに活かしてまいる考えであります。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 確かに12月の定例会における質問とかぶると思います。私の意とするところは、例えば集会所、老朽化していて、修理して一時的にはしのがれるけれども、すぐ次の修理をやらねば維持できない。公費での修理は次の5年後待たねばならない。いわば、維持していくのも地獄、解体するのも地獄なんですよ。そういった小さな自治会の声なき声に耳を傾けて頂きたいと思います。そして、空き家の検討も必要だとは思います。思いますが、その空き家を使用するにも、改装費、維持費はかかります。弱小自治会には無理なんです。数自治会がまとまり、まちづくり協議会を立ち上げればよいのですが、自治会役員は高齢で、後継者のいない中では、話合いも難しい。そういったところに寄り添い、お知恵を貸してほしいのです。 次の質問に移ります。 戦後の厳しい時代を乗り越え、高度経済成長期からバブル期を経て現在に至るまで、社会情勢は大きく変化しました。そして、その変化は人々の価値観を多様化させ、家を単位とした地域的つながりから個人を単位としたつながりへと、市民意識を大きく変化させました。また、人口の急増と生活圏の拡大、物質的な豊かさによって地域の連帯感や人間関係が希薄になり、自治会の活動に無関心な世帯が増えてきたことも否定できません。 しかしながら、阪神大震災、東日本大震災、そして、岡山県真備町での大洪水等、自治会の果たした役割から自治会が見直されており、また、近年の少子高齢化社会に伴う地域福祉の向上や、行政との協働のまちづくりの推進のために、その必要性は確実に増大していると思います。この必要性のある自治会と自治会活動に無関心な住民が増えつつあるこのギャップについて、市長はどのように考えておられるのかお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、御質問にお答え致します。 議員御指摘のとおり、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの災害の現場におきましては、自治会や地域コミュニティの果たす役割が大きく、地域再生の基軸として、自治会などの組織の重要性が再認識されてきているところでございます。 一方では、社会構造の変化や生活様式の多様化による個人や世代間の価値観の違い、人口減少や少子高齢化の進行などから、住民相互の結びつきが希薄になっていると指摘されてるところでございます。このことが組織加入率の低下や人手不足等を招き、自治会の脆弱化につながっているのではないかと、私は常々感じているところではあります。 本来、自治会の強みは、地縁に基づく相互精神と公助としての行政サービスが連携し、地域の生活基盤を支えていることにあり、またそれらが公平に日常生活に機能することで、個人と個人を結ぶ最も身近な住民組織となっているところでございます。だからこそ、有事の際にも自治会内で結束し、大きな力を発揮するのだと考えているところであります。そのためには、若者や高齢者など世代間のギャップを埋めるためにも、自治会の中で膝を突き合わせてしっかりと話し合って頂きたいというふうに思っているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 自治会に入会している人の中にも、自治会は行政の下請け的存在で、本来は行政がやるべき仕事なのに、わざわざ自治会費を払って面倒な仕事──班長とか役員です──をやらされる。回覧板だって行政のホームページを閲覧すればよいことなどとの意見がありますが、市長はこういった地域自治を進めている上での課題について、どのように考えておられるのかお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、御質問にお答えします。 冒頭に申し上げましたとおり、自治会は行政と連携して地域課題の解決を図るなど、安全、安心なまちづくりを進める上で、中心的な役割を担われているところでございます。また、ごみ処理の関係をはじめ、環境美化や防犯灯の維持管理、地域情報等の回覧など、これらを行政サービスとして全て行うことには限界がありますので、公共的な活動を二人三脚で支える自治会の組織的な参加が欠かせないところであります。 自治会とは決して市の下請けではなく、市民同士の親睦、生活環境の維持、高齢者や子どもの見守りなどに取り組まれている地域の身近な存在であるということを、地域の皆様に御理解頂き、誰もが住みよいまちを実現するためにも、市民協働によるまちづくりを進めていきたいというふうに考えてるところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 市長のおっしゃること、本当にそうだと思います。誰もが住みよいまちを実現するため、公共的な活動を行政と自治会が二人三脚で支える。自治会の組織的参加は欠かせない。よく自治会長の交代者がいない、だから、名前だけでいいから貸してくれと言われて、自治会長になる人が結構おられます。何もしなければ面倒なことは起こりません。何もしなければ何も変わらないことだけは、はっきりしておりますということを述べて、次の質問に移りたいと思います。 長門市国土強靭化計画が発表されました。その防災対策のハードの部分はこの計画に委ねるとして、災害時の住民移動、つまり、避難場所への誘導等の初期対応は、自治会の大きな仕事となり得る。岡山県真備地区での大洪水は記憶に新しく、後にハザードマップ等は作成されておりましたが、自治会と行政のコミュニケーションが取れていなかったことが被害を大きくした原因の一つだと、行政職員の言葉として新聞に掲載されておりました。 その反省を踏まえ、同じ志を持つ自治会長、民生委員、エリア支援員、集落支援員、市社協或いは地区社協と行政が定期的に会議を持ち、意見交換をすることについて、市長、どのようにお考えになっておられるかお聞き致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 今回の防災対策の部分につきましては、私も市会議員のときに一般質問をさせて頂いたことを記憶しておるところでございますが、災害時の避難行動につきましては、速やかに難から逃れるために、自助・共助・公助を親密に連携することが極めて重要だというふうに認識しているところでございます。それらの自助・共助・公助の役割を理解し実践することが被害を軽減することになるため、自治会や自主防災組織、地域を支える民生委員、エリア支援員、集落支援員等と行政との意見交換することは大変必要だと思っておりますが、それのみならず、避難行動要支援者を含む避難要領作成支援などの実践につながる体制づくりが必要であるというふうにも考えているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 自治会の構成世帯については、地域性もありますが、10世帯から600に近い世帯とばらつきはあります。自治会は、地域生活の中で、住民相互のコミュニケーションの下で全員参加での活動ができ、また、地域子供会等の他の団体においても独自の活動ができ、コミュニティ活動がより図れることが大切であると思います。規模が大きければ、会員への連絡、周知、コミュニケーション等が円滑に行えなくなり、会員に不信感を与えることにもつながると思います。一概には言えませんが、班で10世帯から20世帯、区では100ないし200世帯が日常的に地域全体のコミュニティが図られ、まとまりやすく、また、まとめやすい世帯だと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(武田新二君)
光永市民福祉部長。
◎
市民福祉部長(光永忠由君) それでは、御質問にお答え致します。 議員御指摘の世帯数の多い自治会におきましては、会員への連絡や周知、コミュニケーションを円滑に行うことが難しくなる場面もあるものと考えております。 市と致しましては、300世帯、これを超える場合は、行政区の分割が可能であるなどの一定の目安を設けておりますが、これまで地域においてコミュニティの形成が築かれてきた歴史的背景も配慮する必要がございますので、行政区の再編につきましては、地域住民自らが意見を出して頂き、住民の合意形成の下、再編されることが望ましいと考えております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 次の質問に移りたいと思います。 日本赤十字社や共同募金は、自治会に対して昨年の寄附金一覧表を提示し、実質的にノルマを課して募金を行っているように思われますが、これについて行政としてどのような見解をお持ちかお尋ね致します。
○議長(武田新二君)
光永市民福祉部長。
◎
市民福祉部長(光永忠由君) それでは、御質問にお答え致します。 日本赤十字社には公費の補助はなく、会費や寄附によりまして、災害時の医療・救護活動や国際援助活動、献血、青少年の健全育成など、各種社会福祉事業や奉仕活動を行っておられます。また、地域福祉やボランティア活動など地域に根ざした活動をされており、地域との密接な関わり方を有していることも御理解頂き、今後も活動資金の募集に御協力を頂きたいと考えております。 なお、毎年5月が赤十字会員増強月間とされており、これに合わせて各地区の行政協力員に会費の募集をお願いしておりますが、会費を納入して日赤の会員になるかは、あくまで御本人の自由意志によるものであり、寄附を含めて決して強制するものではございません。また、お願いをする際に、参考資料として配付しております前年度募集状況、こちらにつきましては、次回からは希望者のみ配付することと致します。 もう一方の共同募金につきましては、社会福祉協議会、こちらで行っておられますが、こちらのほうにつきましても決して強制的なものではなく、市民お一人お一人の御理解と御協力によって成り立っているものだと聞いておりますので、申し添えておきます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 日赤の社員になるかどうかは、あくまでも御本人の自由意志によるものですということですね。 それじゃ、次の質問に移りたいと思います。 現在の自治会の活動として、一つに、文化・スポーツ等の親睦、交流活動であり、自治会において住民同士が顔の見える関係をつくっていくための基礎的活動、2として、施設整備、ごみの管理、ペット公害、防災、交通安全、子育て、高齢者援助活動、3として、自治会等の組織の運営に参加する活動等が上げられます。市長が自治会に対して望まれる活動や要望があれば、お聞きしたいと思います。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、御質問にお答え致します。 先程申しましたとおり、地域住民にとって一番身近な存在となる自治会は、平素においては、ごみ処理の関係をはじめ、環境美化や防犯灯の維持管理、回覧など、行政と二人三脚で公共的な活動を支えて頂いているところであります。 先月、本市では近年にない寒波に見舞われ、幾つかの地域で大規模な断水が発生したところでございます。市が給水活動を行う中で、ある地域では、自治会長や民生委員が中心となり高齢者宅の見回りを行い、生活用水が必要な方のリストを作成し、協力しながら高齢者宅に生活用水を配って回られておられました。これは、自治会をはじめとする地域の皆様が行政と一体となって取り組まれたすばらしい事例というふうに考えているところでございます。こうした活動により地域自治を進めて頂くことが、まさに私が自治会の皆様にお願いしたいことでございます。 市と致しましては、今後とも自分達のまちは自分達で守り育てるための自治会活動を支援することにより、市民協働によるまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 橋本議員。
◆5番(橋本憲治君) 地区自治会が高齢者宅に生活用水を配って回られた。すばらしいことですよね。これが本当、自治会のあるべき姿だと思います。 最後に、まとめとして、今回、12月議会に引き続き、自治会に特化した質問をさせて頂き、改めて市長から住民自治に期待されることを回答して頂きました。 最後に、私が自治会運営に当たり、常日頃から考えていること、思いを述べ、まとめさせて頂きます。 自治体ならば条例制定権があるので、法律上の権利を使用して地域のルールをつくることができる。しかし、民間組織である自治会には、それができない。それに、自治体ならば課税権があり、お金、つまり税金を徴収して、市民のために使うことができる。自治体は、市民のために働く公務員という専従職員を雇い、市民のために仕事をしてもらう。しかし、民間組織には課税権もないために、専従職員も雇えない。民間組織に自治ができるのは、全員が自治会員だからであります。全員が会員であれば、会のルールは地域のルールになります。条例制定権がなくても、みんなが会員だから、自治会が決めたルールが地域のルールになり得る。課税権はなくても、皆が会員であるから、会費を取り、財政をつくり、その財政によって会員のためにサービスをする。 では、会員でない人が地域にいるとどうなるのか。条例制定権はないので、会員でない人に会のルールの効力は及ばない。会員でない人は、自治会の定めたルールを守る義務はない。これでは困りますよね。また、本当は課税権でなくても、会費を取っているだけなので、会員でない人には負担する義務はありません。すると、自治会が提供しているサービスのほとんどは、公共サービスとしての排除性がないものなので、ただ乗りできてしまいます。例えば、防犯灯設置費用は行政が出しておりますが、維持管理費は自治会が支払っており、未加入者が通るときだけ電気を消すというわけにはいきませんよね。昔は全員が加入者であったからよかったのですが、近頃この長門市にも、僅かではありますが、未加入者が増えつつあり、これが自治会長の頭を悩ます原因の一つでもあると考えます。 近年発生してきた有事の際に、自治会の機能が発揮され、本来の自治会はこうあるべきだというイメージが社会にも認識されました。しかし、現実には、価値観の違いによって、自治会の未加入や、加入はしていてもルールを乱し、取組に無関心な層が増え、トラブル続き、社会的な期待と現実とのギャップに、多くの自治会長や役員が悩み苦しんでいる現実を御理解頂きたいと思います。 市長が言われる「市民のいのちと生活を守る」の地域サービスが自治会活動であり、各自治会では知恵を働かせて、市民の安心、安全な暮らしを守っています。 そこで、自治会向けの色々な補助金制度や役に立つ情報を随時御提供頂くこと、つまり、行政かばんの中に入れておいて頂きたいことはもちろんのこと、各地区の自治会連合会と連携を密にして、人材研修にも引き続き力を入れて頂きたいと思います。募金についてもきつい質問を致しましたが、嫌なことに目を閉じ、耳を塞ぐ、自分さえよければ他人のことはどうでもいいというような風潮は、この世の中を住みづらくしていると思われます。他人の痛みが自分の痛みに感じられるよう、20年、30年後も行政と自治会が良好な関係を築き、自治会が住民自治の中心であるような諸施策を進めて頂きますようお願いして、私の一般質問は終わります。これには答弁は要りません。………………………………………………………………………………
○議長(武田新二君) 午前中の一般質問はこの程度にとどめ、この際、暫時休憩致します。 午後の一般質問は、午後1時から再開します。午前11時51分休憩………………………………………………………………………………午後1時00分開議
○議長(武田新二君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開します。 吉津弘之議員。
◆7番(吉津弘之君) お疲れさまです。仙崎地区の吉津でございます。それでは、通告に従いまして、今回2問出させて頂いております。一般質問をさせて頂きます。 それでは、1問目。気候変動等により世界各地を記録的な熱波が襲い、大規模な森林火災を引き起こすとともに、ハリケーンや洪水が未曽有の被害をもたらしております。我が国でも災害級の猛暑や熱中症による搬送者、死亡者数の増加のほか、数十年に一度と言われる台風、豪雨が毎年のように発生し、深刻な被害をもたらしております。台風による雨や高潮などの水害は地震と異なり、発生が予測可能な災害であります。市民の生命、財産を守るための本市の水害対策はどうなっているのかをお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、吉津議員の水害対策についての御質問にお答え致します。 本市では、自然災害による最悪の事態を想定し、平時から備えを行い、各種防災対策を推進するため、今月、長門市国土強靭化地域計画を策定致したところであります。この計画におきましては、議員お尋ねの水害対策を最悪の事態を回避するための施策と位置づけ、重点的に取り組むこととしているところであります。 その中では、まずは洪水対策の推進であります。河川に堆積した土砂を除去し、浸水被害リスクを低減させる河川しゅんせつ工事につきましては、本年度から事業量を増やし、5か年で緊急に実施することとしておりますが、来年度につきましては大幅に拡充することとしております。具体的には、しゅんせつを計画している市内24の準用河川のうち、令和2年度は板持川、二条窪川など6河川、令和3年度は板持川、十楽川など9河川のしゅんせつを予定しております。 また、県管理の河川においては、令和3年度からの運用を目指し、浅田川に簡易水位計、深川川に河川監視カメラが整備される予定であります。 続きまして、高潮対策の推進でございます。 小島地区においては、漁港付近の地盤のかさ上げやフラップゲートの設置が、掛渕川流域においては、県によるスイングゲート、水門などの据付けなどがそれぞれ行われております。 市が管理する漁港におけるしゅんせつにつきましては、平成29年度に小島漁港、令和2年度に立石漁港で実施し、令和3年度におきましては黄波戸漁港を予定しているところであります。 また、家屋等への浸水被害の防止に有効な土のうにつきましては、これまで約3トンの土砂を収納できる土のうステーションを市内に45か所設置してまいりました。来年度におきましても更に2か所の新設を予定しており、差し迫った浸水被害に対する事前準備を地域ぐるみで図れるよう対応しているところであります。 更に、市民向けの啓発活動につきましては、平成21年度に作成した洪水ハザードマップや平成28年度に作成した高潮ハザードマップを対象地域に配付しているほか、梅雨を迎える6月の市広報により、事前の備えの周知や注意喚起を行うとともに、年間を通して開催している防災講座により、防災意識の高揚に努めているところであります。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) それでは、答弁を踏まえて再質問に入ります。 平成から令和へと変わりましたが、この間少し振り返ってみますと、30年ちょっとでございますけれども、平成7年の1月17日には阪神・淡路大震災、そして、平成23年3月11日には東日本大震災と、大きな大地震がありました。また、雲仙普賢岳、御嶽山の噴火をはじめ、甚大な風水害や土砂災害など、数え切れないほど多くの災害が発生した時代ではなかったのかなと思っております。 近年は異常気象災害などがかつてないほど激甚化しており、こうした傾向は今後ますます深刻なものになると思われます。災害が起きるたびに、行政の対策や対応力が問われます。そこに至るまでの防災・減災施策、避難勧告の時期、時間など、災害が起きる前に予測され、備える時間があったのにできなかったということで、行政の責任が問われていることもあります。 本市において様々な災害が予想されておりますが、今回は、水害の中でも高潮に関することについて少し聞いていきたいと思います。 高潮は、御存じかもしれませんけど、主に2つのことが原因となって起こります。台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、気圧の高い周辺の空気を海水が押し上げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用する結果、海面が上昇します。気圧が1ヘクトパスカル下がると、潮位は約1センチメートル上昇すると言われております。例えば、それまで1,000ヘクトパスカルだったところへ中心気圧950ヘクトパスカルの台風が来れば、台風の中心付近では海面は約50センチメートル高くなり、その周りでも気圧に応じて海面は高くなります。 そして、もう一つ。台風や低気圧に伴う強い風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられ、海岸付近の海面が上昇します。この効果による潮位の上昇は、風速の2乗に比例し、風速が2倍になれば、海面上昇は4倍になります。また、遠浅の海や風が吹いてくる方向に開いた湾の場合、地形が海面上昇を増大させるように働き、特に潮位が高くなると言われております。また、満潮と高潮が重なると、潮位が一層上昇して、大きな災害が発生しやすくなると言われております。 災害は忘れた頃にやってくると言われておりますが、今のこの地域は、ありがたいことに直近こそ大きな災害は起きておりませんが、いつ何が起こっても不思議ではありません。 住民の生命、財産を守るための対策、対応ができているのか。 まず最初に、近年の台風等による高潮の本市の被害状況について、どこの地区でどのような被害が出ているのかをお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 井筒
防災危機管理課長。
◎
防災危機管理課長(井筒一太君) それでは、お答え致します。 近年の高潮の被害につきましては、防災危機管理課で確認している範囲におきまして、平成28年度以降で見ますと、平成28年8月に高潮注意報により、通、小島、掛渕地区の漁港付近で道路の冠水等を確認しております。平成29年7月にも同じく高潮注意報により、通地区での道路の冠水を確認しております。また、昨年の9月2日から3日にかけての台風9号では、高潮による漁港付近の浸水が、三隅地区の野波瀬、小島、通地区の通、仙崎、湊、油谷地区の久津、久原、大浦、掛渕で発生しており、小島地区につきましては、住家の床下浸水が1件発生しております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 今、答弁でありましたけれども、様々な地区でそういった浸水等があったということですけれども、今日の複雑多様化した社会情勢の中で、市民の声を反映した市政を目指すということは、市民と協働した市民本位の市政の推進につながり、市民の皆様に信頼される市へとつながるはずです。 各地区の自治会集会などが主催する集会など、あらゆる機会を通じて市民の意見、提案、要望等をお聞きして、市政運営に生かす取組を今進めておられると思います。市長も市民の皆様に対し、市政の意見や地域の課題などについて意見をお聞きし、市政に反映していきたいと言われておりましたが、これまでにこうした集会等、高潮に対する話は出てこなかったのか、また、自治会などから高潮対策等の要望や市民の声はなかったのか、それに対してどういう対応をしてきたのかをお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 長尾
企画総務部長。
◎
企画総務部長(長尾正勝君) それでは、お答えを致します。 議員お尋ねの高潮対策等の要望につきましては、現在お聞きしている範囲では、小島地区での高潮被害があり、要望が上がっているところでございます。状況と致しましては、小島地区は土地が低く、特に潮位の高くなる夏場の大潮の満潮時には、海水が岸壁を越え、背後の市道に達する状況がございます。 一方で、台風や大雨の際には、集落の背後の山々からの雨が海のほうへ流れ出るということで、岸壁を高くして高潮を防ぐという対応ができない状況にございます。 これの対応に当たっては、現漁港内の一部を埋め立て、ポンプで海に排出するという計画が上げられておりましたが、漁業者との調整が必要なことや、何より多額の費用を必要とすることから、実現性が極めて低いため、地元の漁業者、漁協や自治会等、地域住民の皆様と高潮対策につきまして実現可能な対策を協議していくこととしております。 したがいまして、これまでの緊急時の対応と致しましては、土のうステーションの設置を行っているところであり、令和3年度には小島地区に新たに1か所設置し、台風等による高潮の発生による浸水に備えることとしております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 今、小島地区からそういうお話があって、中々難しいところで、新たに土のうステーションを設置するという今お話がありましたけれども、2020年の9月の2日、台風9号が強い勢力を維持したまま本市に最も接近したということがありました。今答弁にもございましたけれども、被害状況については、市内の9漁港の周辺において高潮による浸水が発生しており、特に小島の周辺は、小島漁港の周辺がひどかったということで、住家の床下浸水が1件発生したと言われてました。 私は仙崎地区なんですけれども、私の住んでる仙崎、白潟地区の周辺も、高潮の影響で海水が岸壁を乗り越えて、道路を覆っている状況というのが当時、当日ございました。私の自宅の前にまで海水がちょっとどんどんと押し寄せてきて、あと少しのところだったんですけれども、幸いにも難を逃れることができたいうことがありました。そのときにも、私の周辺の方々から色々お話を伺いまして、自宅の庭に海水が入ってきたとか、排水溝をつたって畑のほうに入ってきたとか、様々なお話をお伺いしました。このときに限らず、夏場の大潮の時期に重なると、やっぱりこういう海水がどんどん入ってくるという状況があるわけなんですけれども、今後この高潮についてどのような対策を考えられているのかを、次にちょっとお尋ねしたいと思います。
○議長(武田新二君) 長尾
企画総務部長。
◎
企画総務部長(長尾正勝君) それでは、お答え致します。 議員御指摘の白潟地区における高潮の影響は、主に山口県が管理致します白潟漁港側からであることから、今後、地域の皆様からの意見や要望等につきまして、管理者であります萩農林水産事務所に情報提供を行うとともに、施設整備等の必要な対策について要望してまいりたいと考えております。 また、先程も市長が申し上げましたように、高潮による浸水が想定される地域においては、浸水を防ぐ応急対策のための土のうステーションの設置について検討し、事前の備えに対応していきたいと考えております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 今、仙崎地区のほうは、萩水産事務所、まあ山口県の管理する漁港であると今お話ありましたけれども、その中で、やっぱり県が管理する漁港ではございますが、近くに住んでいる住民の方々というのは当然長門市民でございますので、その中で市ができることというのもあると思います。是非意見・要望等はちゃんと聞いて、要望は上げていくっていうお話でしたけれども、是非積極的にやって頂きたい。昔から住民の方々も頭悩ませている問題なんで、是非お話を聞いて、要望上げて頂けたらなと思っております。 この高潮対策につきましては、ハザードマップにも記載ございますけれども、各地区に浸水想定区域もたくさんありまして、市内各地にもう点在しているわけでございます。特に夏場の大潮のときには、頻回に海水が岸壁を乗り越えたり、田畑に入ったり等、影響を受けているところです。これは白潟地区だけに限らず、先程言われておりました小島地区もそうですし、掛渕地区も同様だと思います。こうした各地区において、やっぱりきちんと計画を示して取り組んでいく必要があるのではないのかなと私は思っております。 地球温暖化等の影響もあって、年を追う毎に潮位はどんどん高くなっていくという現実もあるわけです。そういったことからも、市民の皆さんの不安も年々大きくなっていきます。 本市において大きな被害が出る前に、市としてしっかりと対応をして頂きたいと思っております。市民の生命、財産を守るというのは、江原市政にとって大きなテーマであると思っております。この市民のいのちと生活を守る観点からも、行政の重要な使命であると言われておりますこの高潮対策の強化ですね。今後より一層力を入れて取り組んでもらいたいと考えておりますけれども、今後の高潮対策と整備計画についてどのように考えているのかを聞いて、この質問を終わります。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) お答え致します。 今議員がお示しのとおり、改めましてハザードマップ見直してみますと、本当に今、名前が上がっている地域だけではなくて、本当に多くの地域が浸水地域、想定区域に入っているわけでございます。そういったことからも、今後の高潮対策と整備計画につきましては、国土強靭化地域計画における高潮対策を進めていくとともに、地球温暖化対策等の影響を含め、状況の変化に応じ、適宜見直しを行ってまいらないといけないというふうに思っているところでございます。 更に、先程からありましたように、地元の要望や現場の状況を確認しながら高潮対策を継続していくとともに、一部の漁港は先程お話ありましたように県の管理となるため、連絡を密に、情報を共有しながら、必要な対策についてしっかりと要望・連携して、可能な限り対応していきたいというふうに考えてるところでございます。 また、高潮による浸水を防ぐための応急対策をより進めますために、先程から申しております土のうステーションの設置場所の見直しを行いまして、計画的な整備をしていくこととしているところでございます。 なお、高潮により被害が想定される場合は、住民への周知、広報体制にも継続して取り組み、高潮の発生が想定される沿岸付近の住民の皆様の安全を確保していくこととしているところでございます。 更に、高潮ハザードマップにつきましては、高潮の発生が想定される地域へは、紙面で配付を行っているところでございますが、令和3年度から運用開始予定のウェブ版のハザードマップにおきましては、どなたでもスマートフォンやパソコン等で高潮の発生が想定されるエリアが確認できるなど、災害の発生が想定される危険箇所の情報の把握等が可能になりますので、是非御利用頂ければというふうに思っているところでございます。 あわせまして、希望される自治会や団体、企業等への防災講座については引き続き開催するとともに、本年度において土のうの購入も可能な補助制度を拡充したところでございます。 今後とも長門市国土強靭化地域計画に基づきまして、高潮等の防災対策に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところであります。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) それでは、2問目行きます。 近年、地球温暖化を要因として、気温や海水温の上昇は、異常高温や大雨、干ばつの増加など、様々な気候の変化を伴います。気候の変化は生物活動の変化につながり、水、生態系、食料、沿岸域、健康など、私達の生活に深刻な影響を与えます。このまま地球温暖化が進めば、日本の四季は失われ、今の私達の生活は当たり前のものではなくなってしまいます。確実に現れている地球環境の変化に一人一人が向き合い、対策を取り組んでいかなければなりません。次世代を担う地域の未来の子ども達が笑顔で暮らせるように、本市の豊かな環境を地域の未来の子ども達に引き継いでいくためにも、地球温暖化対策を積極的に取り組んでいかなければならないと考えておりますが、その取組状況についてお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、地球温暖化対策についての御質問にお答え致します。 現在、深刻な問題となっております地球温暖化は、自然の変動によるものではなく、人類の活動によって地表の表面平均温度が上昇しているもので、自然の生態系や人間社会に様々な影響が現れてきているとこであります。 このように、地球的規模の問題ではありますが、それを抑制するためには、私達一人一人の取組が大切になってまいります。 議員お尋ねの本市における地球温暖化対策の取組状況につきましては、まずは、啓発活動が重要と考え、市広報を通じて、環境月間や温暖化防止月間に合わせ、節電の取組やクールビズ、ウォームビズなどの啓発を行っているところであります。 また、市民向けの緑のカーテンコンテストを推進するとともに、地域における地球温暖化防止活動PDCAサイクル推進事業受託事業者でありますFM AQUAと協力し、ラジオ放送などを通じて地球温暖化防止の啓発を行っているところでございます。 続きまして、具体的な取組と致しましては、まず、再生可能エネルギーの活用を推進するため、平成25年度から太陽光発電の設置補助を、また本年度からは、太陽光発電と組み合わせた蓄電池システムの導入補助を、住宅用省エネ設備設置事業として取り組んでいるところでございます。 また平成25年度には、長門スポーツ公園に大規模太陽光発電事業を市が誘致したことを皮切りに、市内各地で民間による大型の太陽光発電事業への参入が進んでいるところでございます。 二酸化炭素の排出抑制につきましては、平成29年度から新たなごみの分別収集を開始することで、さらなる減量化を図るとともに、可燃ごみを萩市と共同で焼却処理することにより、焼却の際に生じる二酸化炭素の排出抑制につなげてきているところでございます。 更に本年度は、市指定のごみ袋の原料にバイオマスプラスチックを使用する取組を行っており、これは二酸化炭素の削減に大きな効果があるとされているもので、西日本では京都市に次いで2番目の導入となります。 以上、御説明申し上げました再生可能エネルギーの推進や二酸化炭素の排出抑制をはじめとした地球温暖化対策は、国の重要施策でもありますので、本市と致しましても引き続き取組を進めてまいる考えでございます。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) それでは、再質問に入ります。 今、地球的規模での気候変動、地球温暖化が極めて深刻な事態となっております。2019年9月の23日にニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで、当時16歳のスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが、「人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊しかけている」と世界に訴えたことは、大きな反響を呼んだ。このことは記憶に新しいところだと思います。 この度、地球温暖化対策の新しい国際ルール、パリ協定がスタートを致しました。パリ協定とは、地球温暖化防止のための二酸化炭素などの温室効果ガス排出を減らすことと、対策の実施を全ての国に義務づけた国際的な取り決めであります。世界の平均気温の上昇を大量のCO2排出が始まった18世紀の産業革命期から比べて2度より十分低く保ち、1.5度に抑える努力をする。そのため、できるだけ早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には温室効果ガス排出量と吸収量のバランスを取ると、目標を掲げております。1.5度の上昇であっても、深刻な熱波、嵐、水不足、山林火災、食糧生産の不安定化などが生じるとされておりますが、現在出されている各国の目標の合計では、21世紀末には約3度の気温上昇が起こると予測され、そうなった場合の破壊的な影響は計り知れないものがあります。 科学者らでつくる国連の気候変動に関する政府間パネルも、温暖化によって海面上昇の速度が上がっており、高潮や巨大台風による沿岸部の被害が増える懸念などを予測した特別報告書を公表し、強い警鐘を鳴らしております。気候変動から人類の未来を守るために、早期に温室効果ガス排出ゼロを実現する本気の行動は、待ったなしでございます。その予想される影響の大きさや深刻さから見れば、地球温暖化問題は、まさに私達人類の生存に関わる重要な環境問題の一つであると言えると思います。 市長は、地球的規模での気候変動についてどのようにお考えなのか、また、温暖化対策の必要性についてどのように考えられているのかをお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答え致します。 近年の地球的規模での気候変動による集中豪雨、台風の大型化、森林火災、海面の上昇による高潮の被害など、非常に危機感を持っているところでございます。 本市におきましても、昨年9月、台風9号により、油谷の掛渕や三隅の小島地区で床下浸水の被害が発生しているとこでございます。更に、5日後には台風10号が接近し、市内全域に避難準備情報を発令、117世帯187名の方が避難されたことは、記憶に新しいところでございます。 また、地球温暖化は農林水産業にも大きな影響を与えており、海水温の上昇により磯焼けが発生し、海藻が減少、アワビ・サザエ等の生息に影響を与え、魚のすみかがなくなるなど、本市の漁業にも深刻な打撃を与えているところでございます。 農業におきましても、高温障害による農作物の収穫量の減少や、病害虫の増大などの影響を受けているとこでございます。 これらの原因の一つとして、主に化石化燃料を燃やすことによって大気中の温室効果ガスである二酸化炭素が増え、これによって引き起こされる気象異常であることは御案内のとおりでございます。この二酸化炭素を抑制する取組をはじめとする地球温暖化対策は、市民のいのちと生活を守るためにも重要な取組であるというふうに認識しているとこでございます。以上です。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 今、市長からも、この温暖化対策は重要な取組であると認識していると今答弁ありましたけれども、現状の科学的分析で、気候変動に関する政府間パネルが発表している内容によれば、19世紀の産業革命以降、およそ100年間で地球全体の平均気温が0.3度から0.6度、海面が10センチから25センチ上昇しているとされております。また、このままのペースで温暖化が進んだ場合の推計として、2100年には平均気温が2度上昇し、海面が更に10センチから25センチ上昇するとされております。中には、海面の上昇が1メートルから2メートルにも及ぶという説もあります。仮に推計のとおりに地球温暖化が進んでしまった場合、直接的に高潮へ影響するのは海面上昇です。推計にあるように、海面が10センチから25センチ上昇してしまった場合には、日本にある砂浜の約半分がなくなってしまうと推測されております。 先程高潮の話もしましたが、高潮は、打ち寄せる海水が人々の生活を脅かす自然災害です。それに伴って、高潮の被害も大きくなっていくことになってくると思います。推計では、2100年時点での海面上昇が指摘されておりますが、そのまま類推すれば、中間となる2050年には5センチ程度の上昇があり得るということになってしまいます。たかが5センチとはいえ、様々な要因が重なって大きな規模になり、人々を襲う高潮という自然災害においては、海面の僅かな上昇が大きな影響をもたらすと考えられます。 こういうことからも、地球温暖化は、私達の世代のみならず、次世代への脅威であり、人類の運命を握る根本課題でもあります。私達市民一人一人がこうした状況をしっかりと受け止め、市民自ら行動に移していかなくてはなりません。市民への意識の高揚を図るための効果的な啓発や参加の促進を進めて頂きたいと思うが、その取組の状況をお尋ねを致します。
○議長(武田新二君)
光永市民福祉部長。
◎
市民福祉部長(光永忠由君) それでは、御質問にお答え致します。 先程市長も申し上げましたが、市民への啓発と致しましては、年間を通じて市の広報紙に掲載をしております。その内容は、節電やCO2の削減運動、ごみを再資源化し、ごみの減量化を図るためのスマートフォンアプリ「さんあ~る」の導入、クールビズ、ウォームビズなどでございます。 日常におけるちょっとした取組が地球温暖化の防止につながってまいりますので、自分自身のライフスタイルを変えていくことも必要である等、広報紙で啓発しているところでございます。 広報紙以外の啓発活動と致しましては、地域における地球温暖化防止活動PDCAサイクル推進事業の受託事業者でございますFM AQUAのラジオ放送を使って、クールチョイス──これは地球温暖化防止対策となる賢い選択とはどのようなものかを対談方式で示すもので、この番組を通じての啓発活動も行っております。 また、地球温暖化防止の啓発活動と致しまして、長門市快適環境づくり推進協議会と連携致しまして、緑のカーテンコンテストを実施しており、今年度は61の個人、団体の参加を頂いているとこでございます。来年度も引き続き実施する予定にしておりますので、更に多くの個人、団体の方々が参加されることを期待しております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 今答弁ございましたけれども、私も、じゃあ、高い意識を持って温暖化対策について、じゃあ、普段から生活をしてたのかというと、そこまでやっぱり、ちょっと反省すべきところなのかなと思っております。普段の生活の中でも大体言われてるのが、エアコン冷房とかの温度は下げ過ぎないとか、暖房は上げ過ぎないとか、不必要な電力、テレビをつけっぱなししないとか、電気はつけっぱなしにしないとか、無駄な水は使わないとか、こういったことというのは、私達が一人一人が気をつけてやれば、できることなんですね。だから、こういうこともやっぱり積極的に私達も気をつけてやらなければいけないなと感じているところでございます。是非、まあ議員の皆さんもやられているとは思うんですけど、私ももうここで一般質問をしたからには、これからも、まあ先頭に立ってじゃないですけど、しっかりと気をつけてやっていきたいと思っているところでございます。 世界では、パリ協定で合意された世界の平均気温の上昇を、産業革命以前に比べ1.5度以内に抑えるという目標達成のために、120以上の国・地域が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることとしました。 各業界に目を向けると、自動車業界では、電気自動車や燃料電池自動車等の普及を目指した取組が進められております。また飲食業界では、プラスチックごみや食品ロスの削減に取り組むなど、様々な企業で地球環境への取組が加速しております。 日本においても、昨年10月に内閣総理大臣が2050年までに温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロとし、脱炭素社会を目指すことを宣言したことは、記憶に新しいところでございます。 地球温暖化やそれに伴う気候変動を受けて、気候非常事態宣言を表明する国が増えており、日本の様々な自治体でも宣言され始めております。 長崎県壱岐市が日本で初めて気候非常事態宣言を掲げており、それに続いて神奈川県など様々な自治体で気候非常事態宣言を発表し、地球温暖化やそれに伴う気候変動を回避するための取組を進めております。 2015年、国連サミットにおいて採択され、2030年までに実行、達成すべき持続可能な開発目標を開発途上国の開発に関する課題にとどまらず、経済・社会・環境の3つの側面を不可分のものとし調和させる統合的な取組であるSDGsでは、17項目のゴール、目標が掲げられておりますが、その中の目標13として、気候変動に具体的な対策をということが設定されております。 そこでは、温室効果ガスの排出を原因とする地球温暖化減少が招く世界各地での気候変動や、その影響を軽減することが目標とされており、実現するためのターゲットが5つ定められております。全ての国々において気候変動に起因する危険や自然災害に対する強靭性及び適応力を強化すること。気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込むなど、気候変動の緩和、適応、影響削減及び早期警告に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善すること等あって、SDGsの中にもしっかりと重要なこととして位置づけられております。 そして、SDGsは国家レベルだけではなく、公民のあらゆるレベルでの取組の重要性がうたわれており、そこでは、自治体における取組が大変期待されているのではないかと思っております。 今現在の本市の地球温暖化の取組については、少し遅れているのではないか。地球の温暖化の問題は、地球に生きる私達の暮らしの中から生まれてきた問題です。まずは、環境を常に意識して、自身が日常生活の中でできることを始めていく。そんな一人一人の暮らし方や考え方の変化が、社会全体の大きな流れにつながっていくはずです。しっかりとそういった流れを、本市においてこれから是非つくっていかなければならないと思っております。今後の取組について市長はどう考えているのかをお尋ねを致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、お答えします。 冒頭でも述べさせて頂きましたが、地球温暖化は地球的規模の問題ではありますが、それを抑制するためには、今議員のほうもお示しありましたように、一人一人が取り組んでいくことが大切だというふうに思っているとこでございます。 そのためには、まず市民の皆様に地球温暖化の現状をしっかりと御理解頂き、自分達にできることは何かを知ってもらい、それを実践して頂くことだと思っているとこでございます。 そういう意味におきましても、啓発活動は大切であり、市と致しましては、地道ではありますが、広報紙や出前講座等を通じて丁寧に啓発を進めていくことが重要であるというふうに考えているとこでございます。 一方、本市が行っている温暖化防止の取組を、市民の皆様にしっかり知って頂くことも重要だというふうに思っているとこでございます。 現在、市指定のごみ袋の原料にバイオマスプラスチックを使用しておりますが、このごみ袋を使用することが、長門市で年間約14トンの二酸化炭素の排出抑制につながっていることを市民の皆様にも意識して頂き、使って頂ければというふうに思っているところでございます。 また、本年度からスマートフォン用ごみ分別アプリ「さんあ~る」を導入しておりますが、これを活用して、更にごみの分別、減量化が進めば、ごみの焼却における二酸化炭素の排出削減につながってまいるというところでございます。 新たな取組と致しましては、来年度にごみの減量化の一環として、ガーデンシュレッダーの購入費補助を予定しているところでございます。これらの取組を通じまして、市民の皆様方の暮らし方や考え方が地球温暖化防止を意識した行動変容となるよう、取組を続けてまいりたいというふうに思っているとこでございます。以上です。
○議長(武田新二君) 吉津議員。
◆7番(吉津弘之君) 近年、私達の社会は、多くの物をつくり、多くの物を使い、多くの物を捨てることで、便利で豊かな社会になっていきました。しかし、このような便利な物を多く使い、捨てる社会では、環境が更に悪化していくものと思われます。 この地球温暖化対策は、小さいまちだからとか、大きいまち、周りが取り組んでいるとか、取り組んでいないとかではなくて、全ての人が高い意識を持って取り組んでいかなければならない課題だと私は思っております。また、これは取り組んだからといって、すぐに目に見えて結果が出てくるものでもなく、中々難しい取組になってくるものと思います。 ですが、50年後、100年後の未来の人達のためにも、これからどんな未来をつくっていきたいのか、そのためには何をしなければいけないのかというのを皆さんで考えて、高い意識を持って行動していくということが大切になってきます。 先程年々潮位が高くなっているという高潮の話もそうですけれども、元の状態に戻すことというのは、もうできないわけでございますから、できるだけこの温暖化のスピード、速度を緩めてあげるということは、私達の取組次第でできることではないのかなと思っております。 市民の皆さんの一人一人の暮らし方や考え方の変化が、社会全体の大きな流れにつながっていきます。次世代を担う地域の未来の子ども達が笑顔で暮らせるように、今後も積極的に取り組んで是非いって頂きたいなと思っております。以上で一般質問を終わります。………………………………………………………………………………
○議長(武田新二君) この際、暫時休憩します。 14時ちょうどから一般質問を再開します。午後1時45分休憩………………………………………………………………………………午後2時00分開議
○議長(武田新二君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開します。 林哲也議員。
◆16番(林哲也君) 皆さん、こんにちは。日本共産党の林哲也でございます。それでは、発言通告に従いまして、任期最後の一般質問を行います。 第1の質問は、
新型コロナウイルス感染症対策についてであります。 県内においても、今月19日から、国が進める医療従事者向けのワクチン先行接種が始まっておりますが、この
ワクチン接種については、期待を膨らませている人がいる反面、安全性と有効性などに対する不安の声もあります。こうした事例を踏まえてお尋ね致します。
新型コロナウイルスの特徴というのは、無症状患者に感染力があり、この抑止のためには無症状者の中の陽性者をどれだけ早く隔離、保護できるかが決定的な鍵になります。それには行政検査だけではなくて、社会的検査を広げることが必要だと考えますが、市長の基本的な認識をお尋ね致します。 また、厚生労働省の資料によれば、本人等の希望によりPCR検査を自己負担で実施する検査、いわゆる自費検査については、医療機関を受診して行う場合2万円から4万円、民間検査機関等が直接提供する検査でも2,000円から2万円と、費用が高額なことです。これがPCR検査をめぐる大きな課題と言われておりますけれども、一部費用負担や助成を行う考えがあるのか。重ねて市長にお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、林議員の、
新型コロナウイルス感染症対策についての御質問にお答え致します。 初めに、社会的検査の必要性についてのお尋ねでございます。 議員御指摘のとおり、
新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するためには、無症状者を含む感染者を可能な限り早く発見し、早期に対応することが何よりも重要であると私も考えているところでございます。 国におきましては、
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針において、感染が拡大している地域においては、医療・介護従事者、入院・入所者等関係者に対するPCR検査等による幅広い検査の実施に向けて取組を進めるというふうに示されているところであります。 これを受け、山口県におきましても、これまで飲食街、医療機関や高齢者施設におきまして、大規模な感染者集団、いわゆるクラスターが発生した場合におきましては、いずれの場合も
感染拡大防止を目的に、無症状者を含めた幅広い検査が行われたことにより一定の封じ込めがなされており、社会的検査は
感染拡大防止策として効果があるものと認識しているところでございます。 次に、個人の希望によるPCR検査費用への助成についてのお尋ねでございますが、市内在住の方が個人の希望でPCR検査を受けられる理由と致しましては、市内から海外へ渡航する際の陰性証明や市内から県外へ出張する際の陰性確認などが考えられるところでございます。 したがいまして、比較的感染が抑えられている本市の状況に鑑みると、個人的なPCR検査が市内の感染拡大の防止につながる効果としては薄いものと考えており、個人で受けるPCR検査費用への助成については、現時点では考えていないところでございます。以上で1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それでは、答弁を踏まえまして再質問に入ります。 昨年春の第1波、それから7月、8月の第2波に続く第3波の感染拡大が起こって、本市においても12月に入ってからは断続的に
新型コロナウイルス感染症の感染者が確認をされております。 3密の回避など、私達一人一人の新しい生活様式の実践とともに、国や県はもちろんのこと、本市においても、市民のいのちと生活を守るためにも、第4波の到来を何としても防がなければならないと思います。市長もこういう御認識だと思いますが、改めて確認致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 今議員お示しのとおり、第3波と言われるものが今来ているわけでございます。これが全国的にも、山口県的には今何とか終息に向かいつつあるというふうに思っているところでございまして、これから
ワクチン接種というところもございまして、全国的にも、私的にも、何とかこれで第4波が来ないように期待しているところでございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それで、今市長がおっしゃったように、
ワクチン接種が進んでも感染が終息するまでには長い時間がかかるというのが多くの専門家の見解であります。また、感染力の高い変異株や抗体が十分に効かない変異株の出現も警戒が必要だということを言われております。つまり、市民の多くが免疫を獲得し感染が広がりにくくなる集団免疫を獲得するまでにはかなりの時間を要するということであります。市長も同様のこれ見解をお持ちだと思いますが、確認致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) お答え致します。 新型コロナのお話につきましては、もうマスコミ等も含めて、私どもも十分認識しているところでございますので、今のお話に御意見はございません。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 認識を統一させたところで言いますと、
新型コロナウイルス感染拡大とPCR検査との関係について言いますと、全国のPCR検査件数は、1月14日の9万766件をピークにして、2月9日には4万4,053件と、半分以下に減ってきております。この1年間を見ても、新規感染者数が減少したときに検査数も減らしてしまって、感染押さえ込みを図らなかったことが第2波、第3波を招いてしまった教訓だというふうに思います。 同時に、医療機関、高齢施設でのクラスターが起きている問題でも、無症状感染者という感染源が市中に多数残る状況では、人と人との身体接触がどうしても避けられない医療、高齢者施設などでクラスターが防ぎ切れないということを示していると思います。 現在、18都府県で高齢者施設などでの社会的検査を開始し、実施計画など7県を含めれば25都府県にこれが広がっております。都道府県で社会的検査を実施していない場合でも、市町村レベルで独自の取組を行っている自治体もあります。高齢者は
新型コロナウイルスに感染した場合、重症化しやすく、無症状者をいち早く発見することが必要だとして、高齢者・障害者施設に対して定期的な検査を実施したり、施設が行う自主的検査への補助、或いは妊婦や基礎疾患を持つ高齢者に対して検査費用の助成を行うなど、独自に無症状感染者の早期発見の取組を進めている事例も多くあります。 また、高齢者施設等に対し厚生労働省も、複数の検体を混ぜてPCR検査を行うプール方式の活用というのを自治体に呼びかけております。 この質問の冒頭に市長は、
新型コロナウイルスの感染拡大を抑止するためには、無症状者を含む感染者をより早く発見し早期に対応することが何よりも重要であるとの認識を示されております。また、個人で受けるPCR検査費用への助成については、現在のところ考えていないということもお述べになっております。 これは、別な見方をすれば、高齢者・障害者施設などが行う自主的検査への助成については検討の余地があるとも読み取れるわけですが、ワクチン頼みになって感染対策の基本的な取組をおろそかにしてはならないと思います。今は、
ワクチン接種と検査によって感染を抑え込む基本的取組を同時並行で進めていく取組が極めて重要であり、
新型コロナウイルス感染症対応
地方創生臨時交付金を活用するなどして第4波の到来を未然に防ぎ、市民のいのちと生活を守るためにも是非前向きな検討というのを求めたいと思います。 市長の見解を聞いて、この問題の質問を終わります。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 今の林議員の御発言に異を唱えるところでは全くないんですけれども、実際、市内に無症状者の感染者が多くいた場合、実際の感染者、発症者も増えてくるというところでございまして、1月18日以降、実際の感染者が発生していない当市におきまして、現時点でそういった個人の感染症の補助ないしは介護事業所への補助等は、現時点では必要ないのではないかというところでございまして、県でも実際介護事業所や飲食店等でクラスターが発生した場合には、それに関係する多くの無症状者におきましてPCR検査を実施して感染を抑えているところもございますので、実際、それに鑑みますと、現在の長門市の状況で、現在のところはそういったことは必要ないのではないかというところでございます。 これがまた、感染者が増加してくるような状況ですと、またしっかりと検討はしていきたいというふうに思っているところでございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) だから、その油断が今まで第2波、第3波を防げなかった理由なんです、一番の。今はいないけど、だから今やるのが大事なんですよ、これを。いないからこそ、そして医療機関の病床にキャパがある今やっておかないと、ばっと出た瞬間に広がったら取り返しがつかないことになる。これは市長の危機管理に対する認識が出ていると思うんです、ある意味。 私はこれ以上は言いませんけれども、私とあなたの基本的な違いは、今出ていないからしなくていいんじゃなくて、今出ていないからこそしなくてはならないというその立場の違い、認識の違いが出ていると。 いずれにしても、現時点では、と今言いましたので、私は是非ああした高齢者施設等については、費用も高いですし、施設経営も大変です、コロナ関連で。そういったところにしっかり定期的な検査に対する補助等も行って頂きたいという意味で質問させて頂きました。 次に、
新型コロナウイルス感染症対策について、教育長にお尋ね致します。 持続的に児童生徒等の教育を受ける権利を保障していくため、学校における感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減した上で、学校運営を継続していく必要があります。学校における
新型コロナウイルスの対策、対応について、教育長にお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 松浦教育長。
◎教育長(松浦正彦君) それでは、お答えを致します。 学校における
新型コロナウイルス感染症の対策、対応についての御質問にお答え致します。 現在、市内の小中学校では、国の衛生管理マニュアルや市教育委員会の感染症対応計画を参考に、各校で作成した
新型コロナウイルス感染症対応計画に基づき、基本的な感染症対策の徹底に取り組んでいるところでございます。 具体的には、まず、感染源を絶つという観点から、登校前の検温や健康観察の徹底に取り組んでおります。発熱等の風邪症状が見られた場合は、欠席とはせず、出席停止の扱いにして、積極的に療養できるよう配慮を行っております。 また、手洗いの励行やマスクの着用について指導するとともに、ドアノブや手すりなど、多くの児童生徒が手に触れる箇所の消毒も、基本的な
感染防止対策として取り組んでいるところであります。 更には、感染防止のために児童生徒の免疫力を高めることが重要であることから、十分な睡眠や適度な運動及びバランスのとれた食事を心がけるよう、家庭と協力して指導に努めております。 加えて、集団生活を基本とする学校においては、集団感染のリスクの軽減を図る必要があることから、3密回避や換気という点に特に留意する必要があります。 現在、3密回避という観点から、学校行事の際の実施場所の変更や参加人数の制限等の対応を各校とも継続して行っているところでありますが、その一例として、ICTの活用により、オンラインで始業式や生徒総会などの行事を行い、全校児童生徒が一堂に集まらずとも、各教室で行事に参加できるような工夫も始まっております。 また、換気を徹底するために、各教室では、冷暖房時においても温度変化に留意しながら、廊下側と窓側を対角に開けるようにして常時換気に努めているところであります。 市教育委員会と致しましては、今後とも学校における感染リスクを可能な限り低減するとともに、地域の感染状況を踏まえながら、学習活動を工夫しながら学校教育を継続し、児童生徒の健やかな学びを保障してまいりたいと思います。以上で、1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それでは、答弁を踏まえて再質問致します。 文部科学省は、昨年8月6日、学校における
新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル、学校の新しい生活様式を改定しております。3度目となる改定マニュアルでは、清掃、消毒に関して、清掃活動とは別に消毒作業を行うことは、感染者が発生した場合でなければ基本的には不要というふうに示しております。 今、教育長は、感染経路を絶つという観点から、手洗いの励行やマスクの着用について指導するとともに、ドアノブや手すりなど、多くの児童生徒が手が触れる箇所の消毒も基本的な
感染防止対策として取り組んでいると答弁されております。 このことに対して教育委員会は、これまで重要であるとマニュアルに明記され、継続してきた消毒作業を不要とする改定は非常に大きな対応の変化であると捉えて、学校に対して、一律に消毒中止を求めるのではなく、学校現場と協議した上で方向性を持つ必要があると判断したという見解を示しております。では、この見解に基づいたマニュアル改定後のコロナ対応について、教育委員会としてはどのような指針を各学校に示されたのか、お尋ね致します。
○議長(武田新二君) 松浦教育長。
◎教育長(松浦正彦君) それでは、お答え致します。 今、議員御指摘の、8月6日の改定については、より大きな改定でございました。こういう改定も含めまして、マニュアルの改定が行われるたびに、変更点について、市内の全小中学校に周知を行っております。 このマニュアル改定後に、文書をもって消毒作業について特別な指針は特に示してはおりません。おりませんが、毎月実施しております校長会において、この8月6日の改定内容についても、しっかりと学校施設の清掃、消毒に関する新たな内容ということで、お互いに共有を図ったところでございます。 その協議の中で、学校はこれまでやってきたのと今からのコロナ対策について、不安をずっと持っておりましたので、これからも消毒作業については従来どおりやりたいということでお互い協議をしたところであります。以上です。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 今の御答弁だと、消毒作業を継続する方向性を共有したというふうに答弁されています。その答弁のように、現在、全小中学校では毎日消毒作業が行われております。マニュアルでは、こうした箇所の消毒を通常の清掃活動の中に位置づけることとしておりますけれども、1週間の中で清掃の時間の設定のない日があることや、清掃時間に教員は子どもの指導を行う必要があるため、消毒の徹底が困難であるとして、学校によっては放課後等の時間を別途消毒の時間として設定しているのが現状です。 この消毒作業は、教職員に加えて学校業務アシスタントや地域練成アシスタントによって行われておりますけれども、この現状は保護者に伝わっているのか。教育部長にお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) お答え致します。 学校によっては保護者に伝わって、保護者のほうから協力をいただいた学校もございます。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 伝わっているところと伝わっていないところがあるということです。今のお話だと。 伝わったところは、たしか多分深川小学校でしょう、それは。ほとんどのところは、それは多分保護者には伝わっていないと思います。基本。この現状を知らない、御存じないと思われます。 これまでも、教員の負担軽減、働き方改革が叫ばれておりますけれども、この改定マニュアルには、清掃活動とは別に消毒作業を別途行うことは、感染者が発生した場合でなければ基本的に不要だと。不要ですが、実施する場合には極力、教員ではなく外部人材の活用や業務委託を行うことによって各学校における教員の負担軽減を図ることが重要というふうに記されています。 教育長は、先程、清掃活動以外の消毒活動の中止には不安を覚えていると、不安を。とこう答弁されておりますけれども、これは気持ちの上での安心感を得ているだけであって、これは決して安全を意味するものではありません。ましてや、教員等の負担軽減につながっておりません。 文部科学省は、
新型コロナウイルスの第2波のときに、先程紹介したやつ、3度目となるマニュアルを改定し、この考えは今の第3波のただ中にあった昨年12月3日の5度目のマニュアル改定でも消毒に関わる記述というのが変わっていないんです。 つまり、安全性を担保する効果がさほど期待できない消毒作業を、教員等に時間を取らせて行わせているわけです。集団生活を基本とする学校においては、集団感染のリスクを軽減する上での3密回避や換気という基本的な点を徹底することのほうが合理的であり、教育委員会は教員等の負担軽減を図るためにも、文部科学省の科学的知見に基づいた対応を各学校に徹底すべきだと思いますけれども、教育長の見解というのをお尋ねしたいと思います。
○議長(武田新二君) 松浦教育長。
◎教育長(松浦正彦君) それでは、お答え致します。 今、議員御指摘の科学的知見に基づいての学校への指導ということは、御指摘のとおりだというふうに認識をしているところです。 その中でございますけれども、学校は集団生活をするというところでございますので、色んな意味で、また特に家庭内感染が色々あるという話もありましたので、その家庭内から学校に集まってくるという子どもの集団生活においては、科学的知見とともに、従来やっている消毒作業を継続するほうが、より安全ではなかろうかという考え方の下でそのまま継続しているところでございます。 なお、外部人材と働き方改革の一環で教員の負担軽減を図るという意味から、外部の人材を予算措置しながら入れ込んでいくという考え方も認識はしておりますけれども、今申し上げましたような一環の中で今ここまで来ておるということです。以上です。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 教育行政、学校教育というのは、科学によって真理を探求するんです。それを気持ちの問題、安全と安心は違うんです。だから、皆さんがやっているのは安心、だからそれはイコール安全ではないわけです。効果があるかないかと疑わしいということは文科省が言っているわけですもん。しかも、それが、放課後別途消毒作業を行わせているわけです、教員の皆さん等に。だから、それは必要ないと言っているんだから、あなた方はいつも文科省の言うとおりやっているじゃない、いつも。県教委とか。これだけはあれですか。文科省の言うことは聞けないと。まあそれはいいです。 だけど、少なくとも、私が今提議したのは、そういった子ども達に本来向き合わない教員が別途そういうことをしているのはいけないよと、私が言っているんじゃない、文科省が言っている。文部科学省が。だから、教育長の立場としては、それはもういいから、基本的な3密、そういう新しい学校様式に基づいた基本的な感染予防をしてくれと言えばいいじゃないですか。教育長の個人的な気持ちの問題で、何かこれをやったら安全だとかいう問題じゃないんです、これは。だから文科省が3度目の改定ではそれを始めるって、確かに現場は戸惑います。今までと180度変わったんだから。それでも、感染拡大が続いた中で、5度目のマニュアル改定でもこの部分を変えなかった。それをしっかり理解しなきゃいけないです、教育委員会は。いうことです。 ちょっとこの話は、今教育長も多分納得されたと、60%ぐらい、はい、分かりました。 それでは最後に、
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、昨年の春に全国で実施された学校の一斉休校というのがありました。これは、小中学生の学習、心理面に与えた影響というのがあったと思うんです。その辺りは検証作業をされておるのかどうか、この点を聞いて質問を終わりたいと思います。
○議長(武田新二君) 松浦教育長。
◎教育長(松浦正彦君) それでは、お答え致します。 昨年春の3月から5月にかけての長期にわたる一斉休校でございますが、子ども達の心理の面、学習の遅れ等については、家庭や本人、子ども達も、或いは教育に携わる者全てが本当に心配をしたところでございます。 学習については、夏期休業の短縮であるとか、或いは行事の実施方法の見直し等を行いながら、授業時数等の確保を行ってまいりました。予定されたそれぞれの学年の学習も、順調にこなしてきたところでございます。 また、学習内容の理解度も、9月末ごろ、10月の頭には検証致しましたけれども、一定のきちっとした学習力が身についているというふうに解釈をしております。 それから、心理面につきましては、今御指摘のとおりに、教育委員会と学校としっかり連携をして、毎週、「悩みアンケート」を実施しております。子ども達の。その悩みアンケートと連動しながら、教育相談等の充実を図ってきたところでございます。 それと併せて、子ども達の遅刻であるとか、或いは早退であるとか、そういうふうな動きを見ながら、或いは出席状況等も見ながら、子ども達の心理面について検証を行いました。一斉休校中の中には、生活習慣の乱れから、いわゆる不安定な状況に陥るというケースもございました。そういうケースについては、スクールカウンセラーであるとかSSWの専門的な知見を持っておられる方々に関わっていただいて、ケースについては対応してきたところでございます。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 冒頭にも言いましたけれども、
新型コロナウイルスというのは本当に子ども達への学習権の保障であるとか、心理面のストレス、そういったもの、色んなものが出ています。しっかり教育委員会は子ども達と向き合って、ケアを忘れることなく、子ども達の学習権をしっかり保障して頂くようにお願い申し上げておきます。 それでは、次の質問に移ります。 第2の質問は、第4次長門市経営改革プランについてであります。 平成30年3月に策定された第4次長門市経営改革プランの計画期間というのが、平成30年度から、元号が変わりましたけれども、令和3年度までの4年間となっておりますが、この計画を基にして、市長にお尋ね致します。 湯本温泉観光まちづくりは、駐車場や竹林の階段等のハード整備は昨年3月に完成し、直営だった恩湯は民設民営で運営されておりますけれども、経営改革プランの目的に照らして、市民はどう評価していると考えておられるのかお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、第4次長門市経営改革プランについての御質問にお答えしたいと思います。 第4次長門市経営改革プランにおきまして、長門湯本温泉観光まちづくりは質の改革に位置づけられており、長門湯守株式会社による民設民営で恩湯を再建し、公民連携による取組の下、民間活力による質の高いサービスに変革できたことは大きな実績であると考えているところであります。 そこで、恩湯に対する市民の評価についてということでお尋ねでございます。 経営改革プランの進捗状況を記す報告書では、市民の評価そのものを取り上げてはおりませんが、市民の皆様に慕われてきた歴史と伝統に彩られた施設であるため、様々な御意見があるものと考えているところでございます。 恩湯を運営する長門湯守株式会社からの報告によりますと、市民の皆様から運営方法や施設に関して様々な御指摘や御要望をいただいているとのことでありました。 一方で、宿泊客や観光客からは、外湯としての利用も多く、特に若い方や家族での御利用が増えつつあり、施設や景観を含め、高い評価を頂いているとのことであります。 温泉街のハード整備が完了して1年が経過致しますが、ユニバーサルデザインなどを含め、まだまだ不足しているモノやコトが多くあると考えているところでございます。したがいまして、今後とも観光客や市民の皆様の評価を踏まえ、満足度を高めるためのソフト事業などに取り組み、魅力的な温泉街を目指してまいりたいというふうに考えているところであります。以上で、1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それでは、今の御答弁を踏まえまして、再質問に入ります。 市長、長門市経営改革プランの目指すべきところといいますか、即ち、行政改革の目的というのは、俗に、最小の経費で最大の効果を上げ、自治体運営の基本原則である住民福祉の増進に努めることだと私は考えておりますけれども、改めて市長の認識をお尋ねします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 経営改革プランの趣旨としてはもうそのとおりだというふうに認識しています。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それで、今回はちょっと恩湯というお風呂です。温泉施設。ここにちょっと焦点を絞ってお話をさせてもらいます。 それで、平成26年度の湯本温泉事業特別会計の決算数値でいうと、旧恩湯、礼湯を合わせた温泉運営事業の収支というのは、年間1,300万円のマイナス、赤字です。収入が2,200万円、支出が3,500万円、差し引き1,300万円赤字と。 したがって、平成29年5月に旧恩湯、それから平成31年3月に礼湯を廃止したことによって、単純に経費の面だけを見ますと、削減効果はあったというふうに思います。昨年の3月18日に長門湯本温泉のシンボルとして再建されました立ち寄り湯、恩湯のオープンから間もなく1年を迎えます。私は、1年前の3月定例会において、長門湯本温泉観光まちづくり事業について一般質問を行っております。その質問の中で、恩湯に関して、次のように発言しております。 「恩湯、礼湯は開湯600年、神が授けた真珠の湯、地域の宝であるとともに観光資源として魅力ある素材です。したがって、これまでは公共財産として公衆衛生を含む住民福祉の観点から、民間投資や競争原理にさらされることなく、公営の温泉施設として営まれ、地域コミュニティの場として、また観光客とのふれあいの場としても機能しており、長い歴史の中で果たしてきた役割は大きいものがあります。今回、その歴史を守ろうと地元の若い人達を中心に、新たに恩湯施設が建設され、運営が始まります」と発言しております。1年前。 あれからもう1年がたとうとしておりますけれども、先程市長の答弁では、評価について、「公表数値はないけれども、市民が大事に思ってきた歴史ある施設であるため、様々な御意見があると考えている」というふうに述べておられます。 一昨年12月の市長就任後、初の定例会における所信表明では、「市民の皆様が心豊かに生活できるよう、市民の皆様の声をしっかりお聞きして、生活に密着した、きめ細かな生活基盤の再構築を実現していくための施策を展開していく」というふうに述べられております。 市民の声をしっかり聞くと言われた市長御自身、この1年、恩湯に関して様々な意見、どういう様々な意見を聞かれておられるのか、お尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) お答えしたいと思います。 恩湯につきましては、皆さん、議員の方も御存じのとおり、民設民営という形態に変わったわけでございます。そういう中で、地元の若い方を中心に、長門湯守株式会社がこの恩湯を立ち上げて、そしてこれまでオープンして1年間やってこられたというところでございます。 それで、実際、昔の恩湯につきましては、地元の方々と観光客の憩の場というところで設立されてはいるところでございますが、やっぱり古くなってからは、地元の皆様方の憩の場としてなっておりまして、観光客の外湯としての使い方はあまり多くはなかったというふうにお聞きしているところでございます。そういったところで、今回、この恩湯が新しく民設民営という形で生まれ変わったというところでございます。 そういう中で、先程も申しましたように、一般の観光客の方々も、外湯として使われる。そして徐々に使われる方が増えてきたという話の中で、昔のように、地元の方々にとって、ゆっくりと入れる環境ではなくなった。または、多少狭い。そういった話を中心に、お聞きしているというところでございます。 ただ、観光客と地元の方々の憩の場となっているというところまではどうかというのは実際分かりませんけれども、両方のお客様方にはしっかり使っていただいているようになっているというふうに思っているところでございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 色々何か、あれだけ市民の声をしっかり聞くと言っているから、この1年間色々市民の方から話を聞いていると思ったら、ほとんど聞いていないです、今のお話だと。それは長門湯守に聞いたらという話。私は、あなた自身が色々直接市民の方から言われているんじゃないだろうかと思ったから聞いたんです。それは私も一緒です、だから。 それで、直営から民設民営に移行した恩湯のリニューアルが、私が聞いた話、これは。あれは一体誰のためのものなのかよく分からないと。あの恩湯のリニューアルは一体誰のためにリニューアルしたのか分からないという声があります。 もちろん、泉質、お湯です。泉質は文句ありませんけれども、いいですか、これが一番多い。入浴料金に加えて、例の評判の悪い駐車場、駐車場料金もあって、しかも急な竹林の階段を上り下りしなくてはならず、既に旧恩湯と比較して市民が気軽に入れる、立ち寄る温泉ではなくなったという声があるんです。 いいですか。よく聞いておいてください。恩湯は、観光事業者や観光客だけのものではありません。湯本は600年変わらぬ地元住民の日常生活とともに、あの風情が良かったという市内外の旧恩湯ファンが一定存在していたことは事実であります。長門湯本温泉観光まちづくり事業の観点ではなくて、経営改革プランの目的に照らしてみても、市民にとっては大切な、歴史的な資産、公共財産であり、公衆衛生を含む住民福祉の面から見ても、経費削減だけの効果では推しはかれないまちづくりの大切なものを失ってはならないと思います。 恩湯は、長門湯本温泉の象徴であり、市民をはじめ、これまでの市外の恩湯ファンが離れていけば、結果として湯本温泉街の再生にもつながらないと思っております。元をただせば、直営から民設恩営に移行させたのは行政であります。したがって、そういうふうにならないためにも、住民福祉の増進の立場で、行政支援も含めて、恩湯の利用拡大に向けた取組を民間事業者と力を合わせて、創意工夫をしながらこの問題に真摯に向き合って頂きたいと思います。市長の見解をお尋ねしてこの質問を終わります。簡潔にお願いします。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) お答えします。 まず、恩湯につきましては民設民営になって、民間の手によって建て替えたわけでございますが、皆さんも御存じのように、中には住吉大明神が祭られているとか、あと岩盤から直接湧き出る源泉の上に立っているとか、もう本当に地元の皆様方が昔から慣れ親しんだ恩湯にできるだけ近い形で、建物の形こそ全く違いますけれども、そういった思いはしっかりと反映されて再建されているのではないかというふうに思っているところでございます。 また、地元の皆様には、使いやすいようにフリーパス券などもしっかりと、恩湯の経営者の方々も考えて作って、使いやすいような形にもしているところでございます。まだまだ、市外の方々色々と、また市内の方々も湯本以外の方々色々、今言われたように御意見があるところは十分知っているところでございますが、ここは、民設民営ということで、しっかりとまずは、地元の長門湯本温泉まち株式会社の皆様が考えて頂きながら、私達とも連携しながらやっていくということだというふうに思っております。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 市長、もしかして、私前から湯本の話を色んな議員さんがしていますけれども、何か聞くと、これちょっと正直に言っていいですか。もしかしたら、市長はあの湯本の再開発、あれ大西前市長がやったからだと思っていませんか。だから、こういう問題にもちゃんと取り組まなきゃ駄目ですよ。さきの12月定例会の一般質問では、田村哲郎議員が、湯本温泉の公衆トイレの設置、それから、また綾城美佳議員は再整備された駐車場の問題を取り上げておりますけれども、この質問でも冒頭で申し上げたとおり、自治体運営の基本原則である住民福祉の増進に努め、これからも観光客や市民ニーズも踏まえて、満足度を高めるために引き続き恩湯をはじめとする諸課題の解決に向けて、私はしっかり取り組んでいって頂きたいというふうに市長にお願いしておきたいと思います。 それでは、次に第4次長門市経営改革プランを基にして、教育長にお尋ねします。 学校給食センターの調理業務というのが、この4月から始まります調理業務の民間委託、この運営に関して留意する点というのは何だとお考えでしょうか。お尋ね致します。
○議長(武田新二君) 松浦教育長。
◎教育長(松浦正彦君) それでは、学校給食センター調理業務の民間委託についての御質問にお答え致します。 第4次長門市経営改革プランでは、民間のノウハウ等を活用することで行政サービスの質の向上や業務の効率化を図ることができるものは民間委託等を推進しますとしており、学校給食センターにつきましても、民間の専門的なノウハウを活用することで、より高水準の衛生管理が期待できるとともに、効率的な運営と経費削減を図ることができるなどの理由から、調理等の業務を本年4月から民間事業者に委託することとしております。 学校給食は、学校教育の一環として、子ども達に安全に提供することが大前提であり、調理等の業務を民間委託することによって、現行よりも安全性や質が落ちることはあってはならないことであります。このことから、調理等の業務を民間事業者に業務委託した場合においても、衛生管理面や安全管理体制に問題がないか、適切な調理体制をとれているかなど、本市が示した要求水準書に照らして厳しくチェックしていくことは、運営面においても重要なことと考えております。 特に、調理体制については、これまでは学校給食センターにおいて、センター長の指揮の下、学校栄養士が献立を作成し、現場の調理員と綿密な打合せを行うほか、状況に応じて調理員に指示を行うなど、安全・安心な給食の提供を行ってまいりました。 民間委託に伴い最も大きく変わる点は、現場の調理員が委託事業者の指揮下に入ることであります。委託後であっても、市職員であるセンター長がセンターの運営を総括し、学校栄養士が献立を作成するという点に変わりはありませんが、献立の意図や調理指示を調理員に確実に理解してもらうためには、委託事業者と市との連携体制の構築が委託後のセンター運営に当たり最も留意すべき点であると考えております。 委託後は、センター長の指揮の下、学校栄養士と委託事業者側の業務責任者とが緊密な連携を取り、調理の行程表や導線図に基づく事前打合せを綿密に行い、また業務責任者から調理員への指示体制をしっかり整備してもらうことで円滑な調理業務につながるものと考えております。以上で、1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) それでは、答弁を踏まえて再質問に入ります。 この第4次長門市経営改革プランには、学校給食の民間委託は明記されておりませんでしたけれども、令和元年度末現在の経営改革プランの進捗状況には、2018年度学校給食の調理業務を2021年度から民間委託する方針を決定というふうに記されております。 教育長は、学校給食の調理業務の民間委託について、民間の専門的なノウハウを活用することで、より高水準の衛生管理が期待できるとともに、効率的な運営と、経費削減を図ることができると答弁されておりますけれども、民間企業だからノウハウがあり、直営だからノウハウがないということは言葉を使う側の都合でどのようにでもなります。どちらがすぐれているかということではなくて、専門的な知識があり、かつ学校給食の意義を理解する人を管理者に配置し、その管理者に決定権を与えて、その専門性にかなう施設整備と体制整備を行うことで、生産工程の効率化と安全管理は実現でき、それが直営であっても民間であっても同じです。 そのためには、設置者と現場で共に業務改善と意識改革が求められており、改善のための努力が必要になりますけれども、今回の学校給食センター調理業務の民間委託は、調理業務を単純に採算部門で決めつけて、民間にできることは民間にという言葉遊びをキャッチフレーズにして、これまで十分に安全で温かくおいしく、安定的に供給してきた学校給食を、民間である市外の業者を参入させることで切り捨て、地域資源を流出させて、学校給食は教育の一環であるという学校設置者としての責任から逃れようとしているのではないか。 昨年の3月定例会の予算決算委員会において、先野正宏委員から提出された給食調理業務委託事業に関する予算を削除する令和2年度長門市一般会計予算の修整案に賛成したのは、今言った疑念が払拭できなかったからであります。 しかし、結果として、議会の意思として、学校給食センターの調理業務の民間委託が決定しておりますので、この4月から始まる学校給食センターの調理業務の民間委託に関して幾つかちょっとお尋ねします。 まず、これは約束してください。いいですか。安全管理、衛生管理には十分に注意することを約束できるのか、お尋ねします。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) お答え致します。 学校給食センターにつきましては、民間委託後もこれまでどおりセンター長、事務職員、そして学校栄養士を配置致します。委託事業者に対しまして、安全管理や衛生管理について十分指導してまいります。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) では次に、給食の献立というのは、栄養士が作成しますので、これまでと変わらないと考えてよろしいんでしょうか。また、保護者が負担する給食費もこれまでと変わらないのか、お尋ね致します。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) お答え致します。 初めに、献立についてのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、民間委託後も引き続き学校栄養士が献立作成や給食の食材選定・購入等の業務を行いますので、給食の質、安全性、食育の推進等の取組については変わりございません。 次に、給食費についてのお尋ねでございますが、本市では、学校給食費として保護者の皆さんから食材費のみを負担していただいておりまして、給食調理員の人件費や電気代、ガス代等の光熱水費、そして消耗品などは含まれておりません。そうしたことから、調理業務の民間委託を理由として給食費を増額するということはございません。 なお、本市では、平成26年4月から7年間、給食費のほうを据え置いております。食材価格が年々上昇する中、献立を工夫するなどして対応しておりますが、今後どうしても対応できない場合には給食費の値上げについて検討することとなります。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 分かりました。そしたら、今度は選定された業者についてお尋ねします。 民間企業に委託するからといって、突然、業務実施困難を理由に給食が突然止まるということがないように、業者はしっかり選定されているのか。その辺りをお聞きします。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) お答え致します。 受託事業者の選定に当たりましては、業務の実績や人員体制、安全衛生管理体制などの項目により評価を行いました。 この度選定致しました業者につきましては、充実した人員体制や研修体制はじめ、全項目にわたって高く評価されておりまして、安心して業務を委託できるものと考えております。 加えまして、市では、受託事業者が万が一業務実施が困難となった場合に備え、市の要求水準を満たす業務実施が可能な事業者を履行保証人として届け出ていただいております。安定的な給食提供が継続できるよう、万全を期しているところでございます。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 次に、民間事業者に雇用される調理員について、ちょっと確認します。 地元の雇用も十分配慮し、現在の雇用を継続できるように企業側は考えておられるのか。確認します。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) お答え致します。 本年度末で定年退職する正職員が4名、そして会計年度任用職員が23名、合計27名おりますが、継続雇用を希望された22人全員が受託事業者の正規職員やパート社員として引き続き勤務される予定となっております。 また、新聞折り込み等で募集され、市内の方を優先的に新規採用として採用するという予定があると聞いております。以上です。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) これまでそういった議論のストックというのがあまりなかったので、改めてちょっと確認をさせて頂きますが、最後に、平成31年3月定例会における私の一般質問に対して、教育委員会は、学校給食センターの調理業務を民間委託にした場合、どう答えたか。それの答弁では、「一般的に、事業者は人件費を抑えることで利益を上げると考えられる」という答弁をされているんです、そちらが。それで、企業の収益のために、今継続雇用を約束していると言っているけれども、企業の収益のために給食センターで働く調理員の皆さんの負担が増大しないためにどのような措置を教育委員会としては考えられているのか、この点をお尋ねしてこの質問を終わりたいと思います。
○議長(武田新二君) 中谷教育部長。
◎教育部長(中谷信浩君) 先程、民間委託後もこれまでどおり、センター長、事務職員、そして学校栄養士を配置して、安全管理、衛生管理に万全を期すというふうに申し上げましたが、民間委託後もセンター長や事務職員、学校栄養士が衛生管理面や安全管理体制に問題がないか、そして調理体制がきちんととれているかなど、本市が示しております要求水準に照らして、厳しくチェックしていくこととしております。 なお、調理員の人員体制でございますが、受託事業者からの提案では、現行と同等以上の体制で行うというふうに提案を受けております。 そのようなことから、調理員の負担が増大することはないものと考えておりますが、提案のとおり、無理のない人員配置となっているかについては、調理工程表や動線図などによりしっかり確認のほうを行いたいと考えております。以上でございます。
○議長(武田新二君) 林議員。
◆16番(林哲也君) 今おっしゃったことは、さっきの恩湯の例じゃありませんけれども、あれは民設民営だからとかいうことで、職権は行政、教育委員会にありますので、一部の事務委託は。その辺を忘れないで、引き続き民間事業者であっても、さっき私が言ったように、公がやっても、本来公が民間に負けちゃいけないです。事業するときは。 そういうことです。教育委員会におかれましては、教育としての学校給食、教育としての給食、そして地域の子ども達の食を通じた学びというのをどのように保障していくのか。学校給食の調理業務を民間委託したとしても、このことが絶えず問われているんだということを忘れないで頂きたいというふうに思います。 そのことを申し上げまして、そろそろ時間が参りますので、これで私、任期最後の一般質問を終わらせて頂きます。………………………………………………………………………………
○議長(武田新二君) この際、暫時休憩します。15時25分から一般質問を再開します。午後3時07分休憩………………………………………………………………………………午後3時25分開議
○議長(武田新二君) 休憩前に引き続き、一般質問を再開します。早川文乃議員。
◆3番(早川文乃君) 早川文乃です。通告に従い、質問させて頂きます。 人口減少は全国的な課題として捉えられていますが、長門市における人口減少問題に対する市長の見解をお聞かせください。また、これまでの人口減少問題に対する長門市の施策の検証と今後の取組についてもお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) それでは、早川議員の人口減少問題に対する施策についての御質問にお答えします。 まず、本市における人口減少問題に対する私の見解であります。 本市の人口は、昭和30年をピークに減少を続け、少子高齢化と合わせて地域の担い手や農林水産業をはじめとした産業全体の後継者不足、市場の縮小による成長力の低下、地域コミュニティや活動団体の活力衰退など、地域社会に深刻な影響を与えており、私は、人口減少問題は本市の最重要課題であると認識しております。 次に、これまでの施策の検証についてのお尋ねであります。 市では、人口減少問題に対応し、踏み込んだ取組を行うため、平成27年10月に第1期の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、3つの視点と、4つの基本目標を掲げ、様々な事業を進めてまいったところであります。 具体的には、一市一農場構想の推進や地元直販所の整備といった「ながと成長戦略推進事業」をはじめ、交流人口の創出・拡大に向けた情報発信、加えまして定住促進対策事業や「しごとセンター」の設置、更には、若者の夢が実現する環境整備としての放課後児童対策事業など、安心して子育てができ、仕事と両立できる環境づくりを進めてまいりました。併せまして、安心して住み続けられる地域社会を形成するための地域コミュニティの再生を目指した集落機能再生事業など、評価指標を定め、事業に取り組んできたところであります。 議員御案内のとおり、第1期の総合戦略については、令和2年3月にその計画期間の終了を迎え、その評価指標を含めた検証を行ったところであります。総合的には、目標となる50件の評価指標のうち、21件について達成度が80%以上となっているものの、6次産業化による特産品の新規開発産品数や新規就農者数など29件については、達成度が80%未満となっています。 その中にありまして、人口減少に対する短期・中長期での歯止めとして、長門の魅力を発信し、人の流れをつくるとした目標については、総人口に対する社会減、即ち転入から転出を差し引いて減となった数値の割合が0.24%となり、目標値である0.42%を大きく超えた達成状況にあります。 続きまして、今後の取組についてのお尋ねであります。 第2期の総合戦略では、これまでの施策を時代の潮流に合わせる形で、更に拡充を図ることとしております。また、来年度においては、シティプロモーションによる認知度の向上を目指した取組を強化することで、更なる交流人口の拡大につなげてまいります。 一方、産業振興により安定した雇用を創出するとした目標については、5か年で550人としていたところですが、平成30年3月時点で385人にとどまったところであります。これについては、労働生産性が県平均以下であることや、市内での商取引が希薄であることといった課題が鮮明になったため、この度、本市の経済活性化の指針として「ながと6G構想」を策定致しました。 産業拠点機能の強化などによる新産業・新事業の獲得、先端技術の導入促進などによる産業基盤の強化、産業活動を支える人財の確保・育成などを進めていくこととしております。加えまして、若者の夢が実現する環境整備や、人口減少社会に適応した持続可能な地域づくりを進めることで、人口減少、加えて少子高齢化に対する取組を強化することとしたところであります。 また、
新型コロナウイルス感染症の拡大は、地域経済や生活に対して甚大な影響を与えるとともに、市民の皆様の意識と行動に変容をもたらしているところであります。こうしたことから、直面する感染症の危機を乗り越え、
ウィズコロナ・ポストコロナ時代の新しい未来に向けて社会変革の原動力となるデジタル化などの取組を、着実に進めていく必要があると考えております。 重ねて申し上げますが、人口減少はまさに深刻な状況であり、待ったなしの最重要課題であるとの認識のもと、若者の夢が実現する環境の整備に向けて、積極果敢に取り組んでまいる考えであります。以上で、1回目の答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 要するに、人口減少は深刻な状況で待ったなしの最重要課題として捉えていることから、平成27年10月に長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、様々な事業に取り組んできたということですね。そして、この第1期の効果・検証結果は令和2年3月に策定された第2期長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略の推進を着実にするために活用されるとうたってあります。 先程の人口減少問題に対する施策の検証と今後の取組についての答弁は、これに基づいていると思われるんですけれども、第1期長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略の効果検証は、どのように行われたのか、その方法についてお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それでは答えを致します。 急激な人口減少、更に少子高齢化社会が進行する中、国においては2014年、平成26年でございますが、11月にまち・ひと・しごと創生法を施行し、同年12月にはまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと、まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定され、今後の地方創生の方向性が示されたところでございます。 本市の人口ビジョン及びまち・ひと・しごと創生総合戦略については、まち・ひと・しごと創生法第10条に規定されている市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略としての策定したものでございまして、第1条に示されております、急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとした目的に沿って、第2条に規定される7つに基本理念を包含したものとなっております。 更には、第7条などに規定されております国の財政上の措置や支援を受ける際の根拠ともなっており、国においてはこうしたことから地方版総合戦略の策定、効果検証のための手引きを示し、策定や効果検証を行うための自治体への助言を行っているところでございます。 この中において策定に当たっては、住民・産官学金労言士等の参画と推進組織の構成が必要であり、庁内における推進体制と合わせ起草を進めるべきものとされ、更には、その目標の達成度合いを検証できるよう、客観的な指標であり加えて活動そのものの結果ではなく住民にもたらされた便益、いわゆるアウトカムに関する指標を定める必要があるとされているところでございまして、これに沿った効果検証が必要と示されております。 本市ではこれに従い、併せてまち・ひと・しごとの創生に向けた国の政策5原則において示されました結果重視の原則を遵守し、目標数値更には重要業績評価指標により効果検証を行っておるところでございます。 更に、国に対しまち・ひと・しごと創生総合戦略を根拠として示すことで、地方創生推進交付金の交付、加えて地方創生応援税制などの支援を頂いているところでございます。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 答弁の中でも出ましたけれども、国が示す地方版総合戦略の策定効果検証のための手引き令和元年度12月版では、「PDCAサイクルに基づく効果検証の実践は、まち・ひと・しごと創生に向けたより効果的な施策の推進に必要不可欠なものであり、国の総合戦略の基礎ともなっているものです。各地方公共団体においても、現行の地方版総合戦略の効果検証を行うとともに、その結果を次期地方版総合戦略の策定に反映し、更に次期地方版総合戦略策定後も継続したPDCAサイクルの確立と運用を図ることによって、より効果的な取組の推進につなげていく必要があります。」とあります。 これまでも私は、一般質問の中で市の事業に対してPDCAサイクルの活用を何度も何度もお願いしてきました。当然、この質問に対しては重要業績評価指標(KPI)の進捗状況と付して、このPDCAサイクルの確立と運用も答弁の中にあるものと思っていましたけれども残念です。 第1期のこの効果検証において、市が行う人口減少対策の各事業を今後につなげるためには、単に進捗状況の数値だけではなくPDCAサイクルを運用した具体的な課題と対策を提示すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それでは、PDCAサイクルの対応についての御質問についてお答えをさせて頂きます。 議員御指摘のとおり、人口減少に加え少子高齢化の課題解決を進めていく上で、国などが求める効果検証のみで対応することはできないというふうに考えております。 こうしたことから本市の総合戦略については、PDCAサイクルによる検証を上げ、戦略の視点の章において、長門市まち・ひと・しごと創生推進本部や長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会で受けた御意見に基づく課題と対策を示し、その上で目指すべき方向性や戦略の目標、更には具体的な施策展開を表記させて頂いているところでございます。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) PDCAサイクルは使われていたっていうことですね。 ホームページでは総合戦略の着実な推進を図るため、庁内組織である長門市まち・ひと・しごと創生推進本部が重要業績評価指標(KPI)の総合的な進行管理を行い、市の代表をはじめ、先程もありましたけれども産業界、官公庁、大学、金融機関、労働団体、言論界等からなる長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会が外部の知見を活用とした成果検証を毎年行い、以後、施策の展開について意見聴取を行うとありますが、審議会会員の意見はどのように聴取されたのでしょうか。検証結果のみを参考とされているのかどうかお答えください。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それではお答えを致します。 長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会は毎年開催をされており、総合戦略に掲載をしております事業の進捗及び効果検証について、議員御指摘のとおり資料をお示し、各委員からは検証結果のみならず、幅広く事業等に対する御意見を頂くこととしております。 今年度については、
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、書面会議という形で開催をさせて頂き、各委員から書面で意見を提出頂いておるところでございますが、その内容については第1期総合戦略の効果検証として、長門市のホームページでも公表をさせて頂いているところでございます。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 今年、令和3年1月にこの市のホームページで報告されているようですけれども、是非、市のホームページは皆さんもアクセスして頂いて、御覧頂ければと思います。中々これ出にくいので組織で探す、そこから企画政策課の新着情報で2021年2月15日更新のところにあるので、是非、御覧頂けたらと思います。 私としては、審議会からの意見としても上がったように、進捗状況だけではなく目標値を達成していない項目については、これこれ審議会の委員の皆さんからの意見として上がっていたということなんですけれども、進捗状況だけでなく目標値を達成していない項目については、原因の分析結果と改善の方向性を示すべきだと考えています。当然、これPDCAサイクルにのっとってということなんでしょうけれども。では、これまでの施策で人口減少に与えた好影響の具体例はありますか、好影響です、いい影響を与えたというところで。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それではお答えを致します。 人口減少については、新たに生じた問題ではない。これに歯止めをかけるためには長い期間を要することは議員御承知のとおりでございます。それでも対策が早く講じられれば、将来人口に与える影響が大きくなることは、これまでの人口ビジョン等の策定を行ってきた中でも明らかにされておるところでございます。その中で、人口減少については市内の死亡者と出生者の差である自然減、更には転出者と転入者の差である社会減の2つの要素で構成されておる。この両面からの対策が必要となっております。 議員お尋ねの好影響の具体例でございますが、第1期のまち・ひと・しごと創生総合戦略でも視点の一つとして、人口減少に対する短期・中長期での歯止めを掲げ、先程も市長答弁のほうで触れさせて頂いておりますけれども、社会減に対する対策の具体的な目標値として、総人口に対する社会減の割合を平成26年当時の0.49%から令和元年に向けて0.42%まで引き下げるとしていたところ、令和元年においては、その実績が0.24%まで下がったところでございます。 これについては、定住推進対策、更にはUJIターン促進に向けた情報発信、仕事センターにおける求人ニーズと求職ニーズのマッチングなどの施策を行うとした上で、指標設定をしたところでございます。 こうした取組において、地域志向の高まりに助けられた感はございますが、地域コミュニティ、更には様々な活動団体と連携した定住促進対策事業、その中でも重点地区として向津具地区に配置した移住コーディネーターなどの施策は、好影響の具体例としてお示しできるのではないかと考えております。 定住支援員及び移住コーディネーターの活動実績と致しまして、令和2年度においては12月末時点までに移住13件、移住者数20名と、平成27年度当時の倍程度の数値を示しており、相談件数も着実に増えております。今後は、こうした地域コミュニティと連携した定住促進対策事業を強化していくこととしております。以上で答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) こう説明を受けると、やはりしっかりと市民を巻き込んだ施策は効果が上がっているように思います。今回、この人口減少問題について質問した理由が、私の個人的な理由が2つあります。 1つは、昨年9月補正に上がった赤ちゃんすくすく給付金を審査したことです。これは
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、子育てにおける新しい生活様式の実践や産後ケアに関わる経済的負担の軽減を図るため、令和2年4月28日から令和3年3月31日までに生まれた新生児一人につき10万円の給付金を支給するものでした。さすが長門市と、とてもいい事業だと思いました。当然、賛成も致しました。 しかし、後から盲点がありました。長門市に4月28日以降に転入したお母さんの赤ちゃんは対象外だったんです。可決されたのは9月定例会です。同じ長門市で生まれ、育つであろう赤ちゃんに対して、大変申し訳なく、そのことに気が付かなかったことが、本当に、今、思い出しても情けなかったです。目的はコロナ禍での経済的負担の軽減を図ることなのに、これでは子育てをする若い世代に対して本当に手厚い支援をしているのか。なぜ転入することが自分自身で予想できなかったのか、転入者はいないと自分の中でも無意識に諦めていたのか、反省致しました。 もう一つは、過去の私も先程一般質問でも発言しましたけれども、働ける若者が少ないことは分かっていました、議員になる前も。けれども議員になってから、働ける高齢者も既に就業されていて、長門市に働く人、働ける人がいないことです。本当に少なくなっております。次を担う働く人がいなんです。 今年1月28日に第2次長門市総合計画後期基本計画の策定に向けて、第1回長門市総合計画審議会が行われました。傍聴させて頂くことができたので、そのときに各委員さんが言われていたんですけれども、医療関係や事業をされている複数の委員の方から、働く若い人がいないと、本当切実な意見を出されていました。このことから、どうしたら好んで長門に人が住むようになるのか。経済的支援や利便性の向上だけが効果を上げる要因なのか。この問題に継続して長い間取り組んでいる長門市の考えを、もっと知りたいと思いました。 そこで、第1期の効果検証を受けて、第2期における人口減少対策を事業として捉えるための目標設定について、市の見解をお尋ね致します。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それでは、第2期の目標設定についての御質問にお答えを致します。 第2期の総合戦略は、第1期戦略における長門市まち・ひと・しごと創生推進本部での毎年度の進行管理に加えて産官学、勤労言等で構成する長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会での御意見を伺ってまいりました上で、その中で浮き彫りとなった課題、更には協議した方向性に基づき人口ビジョン作成に向け検討をした、人口の将来展望をかなえるべく策定したところでございます。 その上で、新たにその視点を、地域基盤を生かした持続可能な新たな成長の創出。2点目で、人口減少に対する短期・中長期での歯止め。3点目、人口減少社会に適応した持続可能な地域づくり。以上の3項目とし、それぞれにおいて本市における課題とその対応を明確にした上で、基本目標として、仕事を作るとし、産業振興により新たな雇用を創出すること。動きを生むとし、魅力発信により人の流れを加速させること。人を育むとし、将来を担う若者の希望を実現する環境づくりを進めること。まちをつくるとして、住み続けたい地域社会の形成を行うこと。以上の4つを掲げさせて頂きました。 この基本目標に向けて新たに作成した人口ビジョンを踏まえ、それぞれの目標数値を新たな雇用創出につきましては、中核産業の新規雇用者数を250人とすること。人の流れの加速については2030年の総人口に対する社会減の割合を0.25%とするため、現在の割合を堅持することとしております。加えて、若者の希望を実現する環境づくりについては、2030年に希望出生率1.9を達成するため、2024年までに合計特殊出生率を1.65に向上させることとしております。 また、住み続けたい地域社会の形成については、地域共同体、いわゆるまちづくり協議会の市内全域での設立を目指すこととしております。また、それぞれの基本目標をかなえるための行政が行う事業ごとに、具体的数値である重要業績評価指標、いわゆるKPIを38項目設定の上、進捗状況を把握、更には効果重視の観点から検証を行い、必要に応じて施策や事業の改善を行いながら全体を進めることとしております。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 第2期長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略の視点に人口減少に対する短期・中期での歯止め。視点3、人口減少社会に適応した持続可能な地域づくりの基本目標の目標数値の算出根拠を示してください。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それでは、算出根拠を示せという御質問にお答えを致します。 本市では、これまで御説明をしましたとおり人口減少に加え、少子高齢化の課題解決を図り、地方創生を進めるため人口ビジョンの策定を行い、その中で、先程御答弁をさせて頂いたとおり人口の将来展望を明記し、これに向けた総合戦略の策定を行わさせて頂いているところでございます。 先程も御説明したとおり第2期の総合戦略において、2つ目の視点には人口減少に対する短期・中長期での歯止めを掲げ、その基本目標と致しまして一つは動きを生むとし、魅力発信により人の流れを加速させることとしておりますが、この数値目標としては2024年度の総人口に対する社会減の割合について、0.25%を堅持することとしております。 これにつきましては、第1期の総合戦略において目標を超える社会減の割合低下を見たところでございまして、長門市まち・ひと・しごと創生推進本部や、長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略審議会では、人口ビジョン策定時に人口の展望として社会減の割合を将来にわたり0.25%で維持するとしていたところから、第2期について0.25%を堅持するとの目標を掲げさせて頂いたところでございます。 また、同じ視点において、もう一つの基本目標については、人を育むとし、将来を担う若者の希望を実現する環境づくりを進めるとしておりますが、この目標数値は、先程もこれも御説明したとおりでございますが、2024年までに合計特殊出生率を1.65に向上させるとしたところでございます。 これにつきましては、2014年日本創生会議のほうで、国民の希望がかなった場合の出生率を1.8と示される中で、国が2025年までに出生率を1.8とするとのビジョンを示したことから、本市もこれに加え2040年までの人口を維持できる水準とされる出生率2.1を目標にした場合、段階的に出生率を向上させるとした場合の2030年数値を1.9、更にはこれに従い2024年の同目標値を1.65とさせて頂いたところでございます。 更に、視点3の人口減少社会に適応した持続可能な地域づくりにつきましては、「まちをつくる」と銘打ち、住み続けたい地域社会の形成を進めることとした上で、その数値目標を地域共同体設置地域面積割合100%とするとしたところでございます。 これにつきましては、まちの活力の回復に加え、人口減少に適応した持続可能な地域づくりに取り組むことが必要であり、多様化する日常生活における課題に適切に対応し、将来にわたり快適な居住環境を維持していくため、従来の自治会機能に代わり、市民活動団体を巻き込んだ地域の中核主体となるまちづくり協議会の設立を促進する必要があるものとの考えのもと、第2次の協働アクションプランでも目標としております市内全域での設立を掲げたところでございます。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) これまでの質問で、市が考え取り組むべき対策はとても理解できるんですけれども、一つ一つの事業に対して市民への理解が得られていないように感じます。これは、仙崎のほうのまちづくり協議会等参加したり、あと子どもがいるので、その子どもについて行事に参加したりするときに、本当に感じるところです。 先程も発言しましたが、自分のこととして受け止めていないような他人事のように人口減少問題をなぞっているように思います。人口減少の持つ問題を長門市民がもっと身近な問題として捉えるには、どうしたらいいとお考えでしょうか。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) 身近な問題と捉えるにはどうすればよいかというようなお尋ねでございます。 人口減少につきましては、これまでも本市として先程も事例として議員取り上げられて頂けたとおり、例えば地域づくり協議会立ち上げに向けた話し合いの場で、お住いの皆様に地域の将来人口をお示しするなどして、市民の皆様、地域コミュニティ、活動団体、更には事業者の皆様などそれぞれの主体がその立場において考えて頂けるよう取組を行ってきたところでございます。 また、市民の皆様や事業者の皆様からも人口減少から生じる様々な課題について、日々、例えば後継者の不足の対応など御要望を頂いておるところでございまして、一定の皆様には御理解頂けているとは考えております。一方で、先程、議員御指摘のとおり重要視されていない方がまだまだいらっしゃるのも事実であり、こうした方々に対し、例えて申しますと本市の70歳代と10歳代の人数比較をした資料などをお示しすることで、その逼迫した状況を分かりやすい形でお示ししていくような取組も継続していく必要があろうというふうに考えております。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 平成17年に長門市と三隅町、日置町、油谷町の市町合併が行われ、平成19年3月には第1次長門市総合計画に基づいた「みんなの笑顔が行き交う未来のまち」の実現を目指して各種施策が展開されました。平成25年9月には、産業の発展施策として長門成長戦略行動計画が策定され、平成27年10月には、第1期の長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、若者をはじめとした人口減少への集中的取組を進めました。そして、平成29年3月に第2期長門市総合計画が策定され、「ひとが輝き、やさしさがこだまするまち長門」が市の目指す将来像とされました。 ここで総合計画とは、市の最上位計画で市の将来像と豊かな市民生活を展望した住みよい魅力のある地域社会づくりの方向性と、それを達成するための基本方針を明らかにした市の総合的かつ計画的な行政運営の指針であり、各種計画や施策の基本となり、市民にまちづくりの長期的な展望を示すものであります。 先程の答弁で、重要視されていない方がいらっしゃると言われました。分かりやすい形で今後示していくとも言われましたが、そのためには市の最上位計画の総合計画があることを知って頂き、その実現に向けた行政の計画を理解して頂くことが、私達市民が協働で人づくりやまちづくりに積極的にかかわっていくことができる一つの方法ではないかと考えます。 市のホームページの掲載以外で、長門市の各計画や構想について多くの市民に発信し、理解と協力を得ようという考えはございますでしょうか。
○議長(武田新二君) 堀
企画総務部政策調整監。
◎
企画総務部政策調整監(堀俊洋君) それでは御質問にお答えを致します。 本市が策定する計画及び構想につきましては、最上位計画でございます「長門市総合計画」をはじめと致しまして、長門市まち・ひと・しごと創生総合戦略、これに加え、地域福祉計画などの各種計画、更には本年度新たに策定を致しました「ながと6G構想」など様々な計画、更には構想がございます。 これらの計画及び構想は、市の将来像を示したものや個別分野での目指すべき方向性、実現するための施策などを定めており、行政だけでなく市民や関係団体の皆様、事業者など共有し協働することで効果を発揮、更には計画及び構想の実現に向けて進んでいくものと考えておるところでございます。 計画及び構想等を策定した際には、長門市ホームページなどへの掲載、更には概要版の各戸配付などを行い、広く市民、更には関係者の皆様に周知、理解をして頂くよう取り組んでいるところではございますが、更に理解を深め、まちづくりへの御協力を頂けるよう市広報やほっちゃテレビを活用して、分かりやすく内容をお伝えできるように、今後も取り組んでまいる所存でございます。以上で、答弁を終わります。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) これからを担う子育て世代や若年層へのアプローチとしては、この方法というのはどうなんでしょうか。これから長門市に関わるかもしれない人だけでなく、今、この長門市に住んでいる、関わっている人達にも、もっと市の目指すものを理解し、自分達の手でその将来像をつかむ過程を楽しんでもらう仕組み作りがとても大事だと思います。人ごとでなく自分ごととして捉えてもらうためには、どういうことをしたらいいかというところをもっとアイデアはたくさんあると思うので、若い職員の方達でもほかの御自分の子ども達でもお聞きになって、そこに伝えるにはどういう発信の仕方をすればいいか、どういう理解の仕方をすればいいかを、もっと執行部の皆さん達も考えて工夫して頂きたいと思います。 議員になって、市が開催する市民に対する説明会等に行って気づいたことがあります。それは、例えばですが、説明する職員の皆さんは説明するその事業に対して、ずっと向き合ってこられているので、何のためにその事業が必要であるか、目的は何か、そのために何をすべきかを当然分かっていらっしゃるんですけれども、そのところに初めて行く私達市民は、説明を受ける側からすると、結構な頻度でその事業の目的等の説明が抜けていたり、事業の進め方だけが説明されたりされると、納得いかないまま市の身勝手さだけが伝わってきて、せっかく私達市民にとっていいだろうと取り組んできた事業が理解されず、それだけならまだしも誤解されて伝わるという悪循環が起こり得るということです。 説明する職員は、事業の進め方が重要と捉え、片や説明される市民の重要な点はその目的であったりとか、その事業がどんな影響があるのか、その視点の違いが生まれる行き違いです。こういう課題があるので、こういう目的で、こういう事業を行います。そこで、こういうことに関して皆さんの御理解と協力が必要ですともっと丁寧に説明すれば、皆さん素直に本当に理解されるのになあと、その説明会に行く度に思います。 なぜ職員がそこまでしなくてはいけないかと思われるかもしれませんが、それが職員の仕事だと思います。どうせ説明しても分からないだろうとか、詳しく説明するとあとが面倒とか、そういうことはないとは思うんですけれども、長門市がどんな将来像を持って計画や事業をしていくのかを、私達市民をもっと信頼して理解と協力を得ていってほしいと願います。それが他人事でなく自分事として捉えられる一人一人が大切な長門市民として、楽しく生きがいを持って生活できる一つの方法であろうと考えます。 これまで質問させて頂きましたが、この人口減少問題に対する市長の意気込みを是非伺いたいと思います。
○議長(武田新二君) 江原市長。
◎市長(江原達也君) 今、議員のほうから色々と熱いお気持ちをお聞かせ頂いて、市役所の職員ともどもこれから人口減少に対しまして、しっかり取り組んでいかなければいけないというふうに思っているところでございます。 それでは、最後、市長の意気込みについてということで御質問がありましたのでお答えしたいと思います。 施政方針の冒頭でも本市が抱える課題として、まず基幹産業における後継者不在や従業員の高齢化、更には消費減退による地域経済の悪影響があるというふうに申し上げてきたところであります。こうした課題につきましては、人口減少に加え、少子高齢化がもたらしている典型的なものでございます。 こうした課題に対処するため、市民目線のまちづくりはもとより、生活基盤の充実によるまちづくりとして子育て世代に選ばれる住環境の充実や、地域経済の活性化によるまちづくりとして「ながと6G構想」を具現化し、未来を担う若者が輝くまちの実現を図ることとしているところでございます。 本年1月31日時点で、本市の10歳未満の人口は1,826人ですが、70歳代の人口は6,002人と3.3倍となっており、今後、高齢者の方々を支えていく若い世代の負担が大変大きくなることは容易に想像ができるところであります。 こうした現状にあって、先程申し上げましたとおり、地域の担い手や農林水産業をはじめとした産業全体の後継者不足を解消し、市場の縮小による成長力の低下や地域コミュニティ、活動団体の活力衰退を防ぐため、この最重要課題の解決に向けて積極果敢に取り組むことを再度、皆様に申し上げるところでございます。以上です。
○議長(武田新二君) 早川議員。
◆3番(早川文乃君) 積極果敢に取り組むことを申し上げるんじゃなくて、誓って頂きたいと思います。これに関して先日、NHKの視点・論点というところで京都大学の発達科学を研究している教授の方が、「人は心身ともに成長するまでに膨大な手間と25年以上の時間がかかるけど、その成長を待たずに次の子も産めることができるので、血縁関係をはじめとする集団養育、共同養育という生存戦略を図ってきた」と述べていました。 こども子育て支援に必要な視点は、こども子育て支援が大切なものではなく不可欠なものであり、一人一人の子ども達が、そして育てる側が親とか周りの大人がともにゆっくりと脳と心を成長させることが保障される社会の仕組みが必要で、省力化利便性を支援してきたこれまでと異なる発想や角度から捉える必要があると説いていらっしゃいました。子育てに喜びを感じ、自己肯定できるような支援を今後は考えていくべきだとも思います。 今後は、発達科学や行動経済学等の他分野の視点からも、この人口減少問題に対する施策を考えてみてはいかがかなと提案を最後に、私の一般質問を終わります。
○議長(武田新二君) 以上で一般質問を終了します。────────────・────・────────────
○議長(武田新二君) お諮りします。議事の都合により2月25日から3月1日までの5日間、休会したいと思います。御異議ありませんか。〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(武田新二君) 御異議なしと認めます。よって、2月25日から3月1日までの5日間、休会することに決定しました。 以上で、本日の日程は終了しました。次の本会議は3月2日午前9時30分、会議を開きます。 本日はこれで散会します。お疲れさまでした。午後4時15分散会────────────────────────────── 会議の経過を記載して、その相違ないことを証するため、ここに署名する。 令和3年 2月24日 議 長 武田 新二 署名議員 林 哲也 署名議員 大草 博輝...