岩国市議会 2017-03-06
03月06日-02号
平成 29年 第1回定例会(3月)平成29年第1回
岩国市議会定例会会議録(第2号)平成29年3月6日(月曜日
)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第2号)平成29年3月6日(月曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│ 件 名 │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1
│会議録署名議員の指名 │ │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│一般質問 │ │└───┴───────────────────────────────────┴───┘
――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり
――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(32人) 1番 前 野 弘 明 君 12番 藤 本 泰 也 君 23番 桑 原 敏 幸 君 2番 渡 辺 和 彦 君 13番 中 村 豊 君 24番 石 本 崇 君 3番 細 見 正 行 君 14番 桑 田 勝 弘 君 25番 石 原 真 君 4番 阿 部 秀 樹 君 15番 河 合 伸 治 君 26番 山 本 辰 哉 君 5番 田 村 順 玄 君 16番 越 澤 二 代 君 27番 丸 茂 郁 生 君 6番 重 岡 邦 昭 君 17番 片 岡 勝 則 君 28番 長 俊 明 君 7番 広 中 英 明 君 18番 片 山 原 司 君 29番 坪 田 恵 子 君 8番 三 原 善 伸 君 19番 貴 船 斉 君 30番 大 西 明 子 君 9番 松 川 卓 司 君 20番 植 野 正 則 君 31番 山 田 泰 之 君10番 広 中 信 夫 君 21番 松 本 久 次 君 32番 小 川 安 士 君11番 武 田 伊佐雄 君 22番 藤 重 建 治 君
――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者 市長 福 田 良 彦 君 副市長 白 木 勲 君 教育長 佐 倉 弘 之 甫 君
水道事業管理者 高 田 博 昭 君 政策審議官 村 田 光 洋 君 総務部長 杉 岡 匡 君 危機管理監 宗 正 誠 司 君
総合政策部長 村 上 昇 君
行政経営改革担当部長 青 木 英 子 君
基地政策担当部長 高 田 昭 彦 君 市民生活部長 井 上 昭 文 君
焼却施設建設事務所長 村 上 栄 一 君 健康福祉部長 福 岡 俊 博 君 産業振興部長 平 井 健 司 君
農林水産担当部長 河 平 悦 司 君
都市建設部長 辻 孝 弘 君
都市開発担当部長 髙 﨑 智 船 君
拠点整備担当部長 中 岡 達 夫 君
由宇総合支所長 手 島 康 宏 君
玖珂総合支所長 前 川 良 昭 君
周東総合支所長 武 安 由 博 君
錦総合支所長 隅 浩 基 君
美和総合支所長 松 崎 敏 典 君 会計管理者 藤 本 玲 子 君 教育次長 山 口 妙 子 君
監査委員事務局長 重 村 久 幸 君
農業委員会事務局長 迫 良 史 君
選挙管理委員会事務局長 沖 啓 治 君 水道局次長 桑 原 健 二 君
消防担当部長 國 清 宏 君――
――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員 議会事務局長 木原宏 庶務課長 樋谷正俊 議事課長 村上篤史 議事調査班長 桂健治 書記 福本和史 書記 木下勝貴 書記 河杉祐太朗
――――――――――――――――――――――――――――――午前10時 開議
○議長(桑原敏幸君) 所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりであります。 議事日程に入ります前に、皆様に申し上げます。今期定例会の一般質問につきましては、通告時に各議員からあらかじめ質問時間の申し出を受けておりますので、それに従って議会運営をいたします。御協力願います。
――――――――――――――――――――――――――――――
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(桑原敏幸君) 日程第1
会議録署名議員の指名をいたします。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、6番 重岡邦昭君、7番 広中英明君、8番 三原善伸君を指名いたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
△日程第2一般質問
○議長(桑原敏幸君) 日程第2 これより一般質問を行います。 16番 越澤二代さん。
◆16番(越澤二代君) 皆様、おはようございます。春3月、とてもいい季節でございますが、何といっても花粉に悩まされる季節でもございます。途中、お見苦しいところがあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 質問に入ります前に、去る2月15日にお亡くなりになられました
松林保健担当部長の、岩国市の福祉充実のために懸命に取り組まれたこれまでの御功績に対し、心より敬意を表するとともに、安らかなる御冥福をお祈りいたします。 また、3月末をもって、めでたく退職される職員の皆様、長きにわたり市勢発展に取り組まれた数々の御功績と市民サービスの向上に御尽力をいただきましたことに対し、心より感謝を申し上げます。これからも健康には十分留意され、地域のかなめとして、岩国市勢発展のために御尽力をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。本当に御苦労さまでした。 それでは、通告に従い一般質問を行います。 初めに、平成29年度の予算編成及び施政方針についてお伺いいたします。 1点目、平成29年度の重要課題と主な取り組みについてお伺いいたします。 ア、米軍再編につきましては、岩国市の最重要課題として、施政方針の中でも取り上げられております。61機の艦載機の移駐について、国から具体的な移駐時期が示されたことから、2017年の早ければ7月以降に開始されるとの状況であり、今後の対応が重要です。現時点においては、安心・安全対策や地域振興策など、市民の納得できる状態ではなく、市民の納得のいく対応が求められています。 市として、国に対して、また、市民に対して、どのように対応されるのかをお伺いいたします。 イ、空港利活用の促進についてお伺いいたします。 岩国沖縄便の再就航について、多くの市民が要望しておりましたが、昨年3月から10月までの夏ダイヤとして就航した岩国沖縄便に続き、本年3月26日からの通年で復活することが決定して、再就航による岩国市の活性化に寄与するものと大きな期待を寄せています。今後、継続して就航することができるためには、今年度の利用促進の取り組みが大変重要と考えます。 昨年9月には、
利用者アンケートが実施されており、調査結果をどのように分析し生かしていかれるのか、今後の利用促進への取り組みについてお伺いいたします。 ウ、
愛宕山運動施設の利用についてお伺いいたします。 現在、国が工事を進めている愛宕山地区の
運動施設エリアに建設されている野球場につきましては、工期のおくれはあるものの、7月末の完成予定へと鋭意進められており、市民の期待も膨らんでおります。完成後、いつごろから利用できるのか、また、どのように利用できるのか等、市民の声があり、市民の使いやすい施設とするために、完成後速やかな調整が必要です。 今後、運動施設の利用に伴う施設利用、維持管理、使用料、警察権調整など、さまざまな課題がありますが、完成後の流れと、具体的にいつごろからの利用が可能となるのか、調整状況についてお伺いいたします。 エ、
岩国医療センター跡地の活用についてお伺いします。
岩国医療センターが愛宕山に移転して5年目を迎えようとしており、現在、跡地の活用につきましては、市民が安心していきいきと暮らすことができる福祉のまちづくりを行うため、検討されています。これまで
医療センターがあったことで、バスの便や多くの人の流れがあった地域でもあり、今後のこの地域の活性化が課題です。移転と同時に、大変寂れた感がします。どのような
まちづくり方針で検討されているのか、跡地活用について、これまでの検討状況についてお伺いいたします。 オ、川下地区の
まちづくり整備の現状についてお伺いします。 米軍再編については、騒音問題、住宅防音工事を初め、川下地域の狭隘道路、下水道の問題など、直近の地元、川下地域の皆様は、基地のある町として、まだまだ目に見える形となっていないという声があります。 道路整備、下水道整備など、生活インフラの整備や安心・安全対策などのまちづくりに取り組んでほしいとの声があり、基地の直近にある川下地区の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。 2点目、地方創生の
本格的事業展開についてお伺いします。 岩国市の人口減少は急速に進んでおり、国においても平成20年をピークとして人口は減少局面に入り、今後、加速度的に進むことが予想されています。 地方創生は、人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が人口減少を加速させるという悪循環に陥ることから、人口減少対策と地域の生き残りをかけて、平成26年・27年度の国及び地方の戦略を経て、平成28年度から本格的な事業展開に取り組む段階となっています。 平成29年度には、31年度までの成果指標の折り返しとなり、国においても、
地方版総合戦略に基づいて、地方の先進的な取り組みに対して、
地方創生推進交付金により支援し、平成29年度からは、上限額の引き上げなどの運用面の弾力化をし、さらなる推進をしようとしています。地方創生の本格的展開に向け、総合戦略に位置づけられた各種施策の
KPI達成状況の検証を行い、短期あるいは中・長期的の観点から、必要な見直しの実施を促しています。 総合戦略の各種施策の達成状況の検証及び必要な見直しについて、地方創生へのこれまでの取り組みと今後の取り組みについてお伺いいたします。 3点目、子育て支援の充実についてお伺いします。
児童養護施設あけぼの寮の岩国市への移転は、県施設が少ない東部地域での施設移転は、大変大きな成果だと思っています。近年、児童虐待など、子供たちの養育環境は大変悪化しており、子供たちが安心して暮らし、自立し、健やかに成長できる生活の場として、
児童養護施設の果たす役割は、大変重要な子育て環境の整備です。 県内には10カ所の施設がありますが、相談件数がふえる中、これまで岩国市には施設がなく、
児童養護施設への入所が必要となった場合、周南市、山口市など遠くへ行かなければならず、子供の心の負担は大きいものがありました。養護施設には、専門員の配置が期待され、市民にとってもきめ細かな相談や対応ができ、学ぶ機会がふえます。
養護施設概要と、養護施設と連携して、岩国市として
ショートステイ事業などの取り組みが考えられますが、今後の支援の充実のための内容等についてお伺いをいたします。 以上、壇上での質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 皆さん、おはようございます。本日からの代表質問、また一般質問、どうぞよろしくお願いいたします。 週末は、土曜日に華道家元池坊さんの花展がございまして、私も参加させていただきました。華々しく、盛大に開催されましたが、きょうまで
シンフォニア岩国のほうで開催ということでございます。 また、昨日は、
錦帯橋ロードレースがございました。4,300人、北海道から宮崎県までのランナーがエントリーされましたが、議員の中も、数名の方が参加されまして、無事完走されたということでございます。お疲れでございました。 それでは、越澤議員御質問の第1点目の施政方針についての(1)平成29年度の重要課題と主な取り組みについてお答えをいたします。 まず、米軍再編に関する市の取り組みについてでございますが、米軍再編につきましては、
今期定例会初日の施政方針において、お示しさせていただいたところでありますが、改めて申し上げますと、本年1月20日に、空母艦載機の岩国基地への移駐について、岸外務副大臣と
宮澤防衛大臣政務官から市に対して説明があり、また、同月27日には、
市議会全員協議会において、同様に説明がなされたところであります。 また、国の説明では、移駐する機数が59機から61機となり、一部の機種も変更され、それに伴い
騒音予測コンターも改めて作成されるなど、平成18年5月当時と比べて状況が変わっています。 そのため、住民生活への影響の有無について、再検討・再整理する必要があるとの考えから、去る1月31日、山口県との連名で
中国四国防衛局長に対し、疑問点等を文書で照会したところであります。 この照会に対し、2月28日、同局から回答がありましたが、県と市はそれを踏まえ、分析・検証し、再検討結果を取りまとめ、その内容については、3月1日、議員の皆様へも御報告をさせていただいたところであります。 再検討後における基地周辺への影響の総合的な評価につきましては、航空機騒音、安全性、大気・水質への影響、事件・事故の4つの観点から、平成18年当時の沖合移設前の現況と比べて、
基地周辺住民の生活環境が悪化する状態が生じるかどうかについて分析・検証を行った結果、今回示された移駐案が実施されても、
基地周辺住民の生活環境が平成18年当時の現況と比べて、騒音が拡大する地域はあるものの、国や米側の対策も確認できたことから、全体として悪化する状態は生じないと整理をしたところであります。 御承知のとおり、市においては、国に対し、43項目の安心・安全対策と地域振興策を要望しており、その実現に向けて、現在も協議を継続しておりますが、現時点において、まだ残された課題があると認識をしております。 市としましても、先般、具体的な移駐の時期が示されたことから、移駐の時期を念頭に置きつつ、国との協議を行っていく必要があると考えておりますが、国や米軍の都合によるスケジュールありきではなく、多くの市民が納得のできる成果が得られるよう、引き続き最大限の努力をしてまいります。 その後、協議に一定の区切りをつけなければならない段階で、それまでの達成状況や、各要望事項についての国の対応状況、議員の皆様の意見やこれまでの成果等を踏まえ、総合的に判断をする必要があると考えております。 また、市が最終的に判断する過程において、市が主催する住民説明会を開催したいと考えております。 次に、空港利活用の促進についてでございますが、今月26日から、岩国沖縄線が1年を通じて再就航いたします。議員御指摘のように、本路線の定着化が地域経済の振興につながるものと考えており、
岩国錦帯橋空港に係る
利用促進施策を着実に実施していくことが重要であると考えております。 こうした中、昨年9月に、
岩国錦帯橋空港出発便の利用者を対象に実施しました岩国沖縄線の
アンケート調査の検証結果によりますと、広島県からの利用者が山口県内の利用者を大きく上回り、広島県が、今後、さらなる需要拡大を見込める大きな可能性を秘めた地域であることが確認できました。 このため、来年度の
利用促進事業は、広島県内において重点的に実施し、さらなる利用の掘り起こしと沖縄線の認知度の向上に取り組むとともに、山口県内においても引き続きPRを行う予定としております。具体的には、
岩国錦帯橋空港の広告・宣伝について、従来の広告媒体に加え、積極的に
旅行パンフレットやチラシへの掲載を行うことで、旅行に関心のある方々への空港の認知度を高め、空港の利用につなげていきたいと考えております。 また、再開後の沖縄線は、年間運航に加え、沖縄県での滞在時間が拡大され、以前より利用しやすいダイヤとなっていることから、今後、山口県などの関係機関とも協力し、修学旅行などの団体利用の促進に努めてまいります。 さらに、修学旅行を含めた沖縄県から本市への誘客の取り組みにつきましては、
岩国錦帯橋空港を宮島に一番近い空港として、そして、原爆ドームのある広島県方面への玄関口として、さらには、萩や長門など、山口県周遊観光の玄関口としてPRを行うとともに、清流錦川にかかる錦帯橋や岩国城を初め、温泉めぐりや五蔵の地酒など、岩国の魅力についても、しっかりと発信していきたいと考えております。 その一環として、例年10月に開催されます沖縄県民向けの観光イベント・
沖縄旅フェスタなどへも参加したいと考えております。 今後も、沖縄県や首都圏からの誘客を積極的に行い、空港の利用促進に取り組み、地域経済の活性化に努めてまいります。 次に、
愛宕山運動施設の利用についてでございますが、愛宕山用地における運動施設の利用方法につきましては、これまで国から、市民利用の概要として、開門時間内は原則、身分証のチェックなしに立ち入りは自由とされており、施設の利用に際しても、市民は、市または市が指定する団体に利用申請を行い、市または市が管理する団体が現地米軍と調整し、利用時は
コミュニティーセンターの窓口に申し出ることが示されております。 これを踏まえ、
岩国運動公園など、市内の他の運動施設と同様な利用・運用形態が図られることを基本的な考え方として、平成26年6月からこれまでに計10回、国及び米軍と協議・調整を行っております。 この協議の概要としましては、利用時間については、
岩国運動公園と同様とし、施設の予約については、日米交流行事や米軍または市の公の行事を優先し、その後に個人利用の申し込みを受け付けることとして調整を進めております。 また、維持管理については、市と米軍それぞれが負担することとし、使用料等については市が徴収し、維持管理費の一部として充当することとしております。 他方、事件・事故等の保安に関する事項については、市民が自由に出入りできる区域であることを踏まえ、関係者により調整が進められているところであります。 これらの具体的な内容については、協議が調った段階で、市民の皆様に適切な形でお知らせしてまいりたいと考えております。 また、施設の利用が可能となる時期につきましては、基本的な手続の流れとしまして、施設が完成すれば、国において米軍への提供手続が行われます。その後に、市が共同使用に向けた手続を開始することとなり、この手続が整えば、市民の皆様の利用が可能となります。 市としましては、市民の皆様ができる限り使いやすい施設となるよう、また、可能な限り早期に使用できるよう、引き続き国や米軍と協議・調整を図ってまいりたいと考えております。 次に、
岩国医療センター跡地の活用についてでございますが、
岩国医療センター跡地については、福祉のまちづくりを目指していくとの方針に基づき、今年度から2カ年で実施する
岩国医療センター跡地活用検討事業において、福祉と交流をテーマとし、具体的なまちづくりの方針について検討を行っております。 現在は、市民意向調査や、事業者への
ヒアリング調査を実施し、本市の福祉を取り巻く現状や課題の整理を行うとともに、地勢や交通状況といった業務対象地域における現状整理などの作業を行っているところであります。 現段階においては、具体的な
土地利用方針や導入機能等について御説明できる段階には至っておりませんが、一定の方向性がまとまった段階で、議会の皆様を初め、市民の皆様に適切に対応してまいりたいと考えております。 最後に、川下地区の
まちづくり整備の現状についてでございますが、川下地区においては、平成24年9月に、
土地区画整理事業の都市計画が廃止され、
川下地区まちづくり協議会ほか、地元3団体の御提言を踏まえて策定した、
川下地区まちづくり整備計画に基づき、再編交付金や防衛省の補助金などを活用して、さまざまな
都市基盤整備を実施しております。 地区住民の皆様から御要望の強い、道路の整備につきましては、川下地区内の幹線道路の整備としまして、
都市計画道路・楠中津線は、
岩国南バイパスの楠交差点から
川下出張所付近までの約790メートルの区間について、用地補償等に取り組んでおり、平成38年度末の完成を目指しております。
都市計画道路・昭和町藤生線につきましては、基地正門から門前川左岸までの約400メートルの区間のうち、約50メートルの民有地部分の用地補償等を現在実施しております。 市道中津町45号線ほか改良事業では、歩行者の安全を図るため、外周堤防道路に歩道を新設整備をしており、平成31年度の完成を目指しております。この事業は護岸補強にもつながり、今津川と門前川に囲まれた地理的条件による住民の皆様の水害に対する不安の解消が図られるものと考えております。 また、川下地区には狭隘な道路が多く、生活に支障を来している状況にありますが、平成24年度から、同地区を対象とした
狭隘道路整備事業により、地区内に点在する幅員4メートル未満の道路の解消に向けて取り組んでおり、本年2月末までに、申請件数87件、約520メートルの整備を行っております。 このほか、地区内における浸水対策を目的とした楠・
中津地区排水路整備事業や、老朽化した
雨水排水幹線管渠を整備する中津幹線管きょ整備事業についても実施しております。 さらに、
生活排水対策として最も有効な
公共下水道事業につきましては、本年度から基本設計に着手しており、平成29年度からは実施設計を行う予定であります。 これからも、川下地区が安心・安全で暮らしやすい町となるよう、地区住民の皆様とともに、引き続き、また着実にまちづくりを進めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
◎
総合政策部長(村上昇君) 第2点目の地方創生の
本格的事業展開についての(1)地方創生へのこれまでの取り組みと今後の取り組みについてお答えします。 平成27年10月に地域活力の向上と人口減少の抑制に向けて、基本理念を「未来へつながる
交流都市岩国~若い世代に選ばれるまち~」とする岩国市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定し、
アクションプランに掲げた具体的な取り組みを実施し、地方創生の推進に努めております。 本市の総合戦略は、まちとまちをつなぐ交流づくり、産業振興によるしごとづくり、結婚・出産・子育ての希望をかなえる環境づくり、地域の暮らしを支えるまちづくりの4つの基本目標のもとに、32の施策、107の具体的な取り組みがあり、取り組みの進捗状況は、平成27年度が107のうち89の取り組みに着手または一部着手としており、着手率は83.2%、平成28年度が107のうち94の取り組みに着手または一部着手としており、着手率は87.9%となっております。 また、施策の効果を客観的に検証するための重要業績評価指標・KPIを施策ごとに設定しており、平成27年度では、33の指標のうち21が目標値を達成しております。 平成28年度におきましても、総合戦略をもとに取り組みを進めているところですが、具体的な取り組みを挙げますと、本市のイメージや認知度の向上、地域ブランド化の推進のための岩国市シティプロモーション戦略・岩国ブランド推進基本方針の策定、政府関係機関の誘致として、防衛装備庁艦艇装備研究所の試験評価施設を誘致、子育て家庭への支援として、乳幼児医療・こども医療の所得制限の撤廃と対象年齢の拡大、子育て支援アプリによる情報発信などに取り組んできております。 このように、さまざまな分野での取り組みを進めてきているところですが、平成28年と平成29年それぞれの1月1日現在の人口を比較しますと、平成28年の13万9,966人に対しまして、平成29年は13万8,378人と1,588人減少しており、人口減少に歯どめをかけるまでには至っておりません。 市長が施政方針におきましても申し上げておりますが、岩国市が将来にわたり輝き続け、100年先も発展していくためには、次代を担う若い世代の存在が不可欠であります。若い世代の人口流出の抑制、さらに、人口流入を促進する施策を推進し、若い世代の人口を増加させることが必要であると考えており、総合戦略に基づく取り組みを進めるとともに、本市の人口減、とりわけ若い世代の人口減の分析を行い、効果的な施策を展開していく必要があると考えております。 平成29年度には、本市の魅力を高めるとともに、その魅力をわかりやすく届け、市内外の若者や子育て世代から選ばれる町となるために、子育て世代をメーンターゲットとしました、シティプロモーションの取り組みを推進してまいりたいと考えております。 この取り組みでは、市内外の若者や子育て世代を対象に、交流イベントの開催や、シティプロモーション専用のウエブサイトの開設などを行い、市の魅力ある地域資源や充実した施策等を発信することを考えております。 市長が就任以来申し上げております「子育てするなら岩国市」、この合い言葉が多くの方々に浸透してまいりますように、今後も引き続き、子育て世代の方々に魅力を感じていただける施策や、安心して子供を産み育てることのできる環境の整備に取り組み、子育て世代の移住・定住の促進に結びつけてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎健康福祉部長(福岡俊博君) 第3点目の子育て支援の充実についての(1)
児童養護施設あけぼの寮についてお答えをいたします。
児童養護施設は、保護者のない児童、虐待されている児童等を入所させて、これを養護し、さらに、退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設となっております。 岩国市においては、平成27年3月に策定した岩国市子ども・子育て支援事業計画の中で、支援を必要とする子供などへの支援の充実を基本目標の1つとして掲げ、
児童養護施設等の施設整備を推進し、施設養護の充実を図ることとしており、児童相談所を中心とした子育て支援の環境を整備して、地域の中で社会的養護が行える支援体制の整備に取り組んでいるところです。 こうした中、平成27年に、周防大島町にある
児童養護施設あけぼの寮が、園舎の老朽化が著しく、児童の日常生活に支障が生じていることから、本市への移転を計画されたことを受け、平和寮跡地の立石町三丁目にある市有地を無償貸与し、平成29年4月1日の開所に向け、
児童養護施設を建設することとなったものです。 本施設は、社会福祉法人あけぼの寮が建設し、施設の名称はライクホームはるかで、木造2階建ての建屋が5棟からなり、延べ床面積875.24平方メートルで、定員は40人となります。 建設された居住棟は、独立した家をコンセプトに、入所児童が家庭的な生活を送ることのできるよう配慮されたものとなっています。 本市における
児童養護施設ライクホームはるかとの連携ですが、これまで主に周南市にある
児童養護施設で実施しておりました
ショートステイ事業やトワイライトステイ事業を委託することにより、市民が市内にある施設で当該事業を利用でき、利用者の負担の軽減と利便性の向上が図られるものと考えております。 また、児童や保護者の援助を行うことを目的に設置された岩国市要保護児童対策地域協議会において、リスクの高い相談に対して迅速かつ適切な支援を実施するため、専門的な知識を持つ人材を必要としているところですが、多職種の職員を雇用・配置する専門機関の
児童養護施設が市内に設置されたことで、本市の相談支援体制の強化が図られるものと考えます。 今後とも、地域における児童家庭の相談支援体制の充実を図り、全ての児童が健全に育成されるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願いをいたします。
◆16番(越澤二代君) それでは、順不同で再質問をさせていただきます。 初めに、
児童養護施設につきましては、本当にこれまで要望も多かった1つであったというふうに思います。ライクホームはるかが、29年の4月1日の開所に向けて、今、進められておりますけれども、平和寮跡地を利用するということで、地域全体でやはり温かく見守ることができる受入体制が大変重要だろうというふうに思います。この点については、どのようなお考えで取り組んでおられますでしょうか。
◎健康福祉部長(福岡俊博君)
児童養護施設の設置につきましては、これは岩国市で初めての施設でございます。非常に期待しているところでございます。これができますと、今まで徳山――周南市のほうにお願いをしておった、いわゆる夜間保護者がいない、あるいは長期間保護者が養育できないというようなお子さんに対しまして、この養護施設のほうで一旦預かり、生活指導なり、食事なりの世話をしていただくということで、非常に期待をしているところでございます。 さらに、児童家庭支援センター、これは専門的なことでいろんなお子さんのことについての御相談を引き受けてもらえる機関でございますけれども、これも、いずれはあけぼの寮のほうでおやりになるということで、岩国市の相談体制、いわゆる相談支援機能の充実が強く図られるだろうと思っておりますので、その辺も大いに期待をしております。
◆16番(越澤二代君) 本当に厳しい環境の中で生活している子供たちもたくさんおられます。また、そういう関係者だけではなくて、周辺の住民の人たちの温かいまなざしも大変必要だろうというふうに思いますので、周辺環境の整備についても取り組んでいただきたいと思います。 それでは次に、岩国市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略のKPIの公表についてお伺いいたします。 岩国市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略においては、施策の達成状況や進捗状況を評価するために、重要事業の評価指標が決められておりますが、これの取り組みについて、やはり達成状況も見ながら、いろいろな、さまざまな方向転換等も必要だろうというふうに思います。その意味で、市民と一緒になってこの戦略を達成していくためには、この達成状況の数値というものを市民と共有すべきだというふうに思っております。 他市においては、ホームページ等で公表しておられるところもございますが、岩国市としては今後どのように対応されるのか、お伺いいたします。
◎
総合政策部長(村上昇君) KPI指標につきまして、公表することがどうかということでございますが、議員御指摘のとおり、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略、この中におきましても、重要業績評価指標――KPIについては、成果重視の検証を行うために重要な数値であると考えておりまして、施策や事業の改善を図る仕組みということでのPDCAサイクル、こちらを活用しまして、必要に応じて戦略等の改定も実施するというふうにしております。 そうした中にありまして、市民の皆様へも公表してまいりたいと考えておりますし、この公表に当たりましては、総合戦略の本格的な事業の成果があらわれますのが平成28年度以降ということになろうかと思いますので、28年度の実績からホームページのほうで公表することを検討したいと考えております。よろしくお願いいたします。
◆16番(越澤二代君) 本当に、市民とともに岩国市の将来を考えるという、大変いい重要な機会だというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 それから、地方創生の取り組みとして、防衛装備庁艦艇装備研究所の水中無人機分野の研究施設の整備が決定されております。施設整備の状況について、お伺いいたします。
◎
総合政策部長(村上昇君) 艦艇装備研究所の施設整備の状況でございますが、こちらは、御存じのように東京への一極集中ということで、それを是正するためにということでの政府関係機関の地方移転が進められるという中で、岩国市としましても、県を通じまして国のほうへ要望を上げたところでございます。 その中にありまして、議員御紹介いただきましたように、現時点、水中無人機としてのそういう評価施設、そういったものの施設の候補地ということが、通津沖の工業団地のほうに決定したところでございます。 国におかれましても、艦艇装備研究所の関連事業といたしまして、平成29年度の政府予算案のほうに、設計・調査関連経費を計上されております。平成33年度の運用開始を目指すということでございまして、施設整備に向けましての取り組みが順調に進められているというふうにお伺いしているところでございます。
◆16番(越澤二代君) 移転してこられた後の岩国市の対応が、大変重要だろうというふうに思います。やはり、研究所の整備に合わせた企業誘致で、さらなる広がりがあるというふうに思っておりますが、経済の活性化につながるというふうに考えております。そうした企業誘致の取り組みについては、どのようになっているのか伺います。
◎産業振興部長(平井健司君) 艦艇装備研究所単体では、なかなか企業誘致までということは難しいとは思いますけれども、今、部長のほうからちょっと答弁がございましたけれども、関連の企業の誘致も一緒に進めてまいりたいと思っておりまして、現在、そういった関連業種に向けて、どういった業種が対象になると、そういったものを研究をしているところでございます。
◆16番(越澤二代君) 企業誘致に関しては、情報網をしっかり張って、これからも全力で取り組んでいただきたいというふうに思います。 それでは、施政方針についてのほうに移らせていただきますが、まず、愛宕山の運動施設でございます。 この運動施設、私たちも周辺に住んでおりますので、刻々とすばらしい野球場ができつつあります。見上げるほどの観覧席という状況でございますが、この野球場の供用にあわせて、どのような施設が利用できることになるのかについてお伺いいたします。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 野球場が整備されている区域につきましては、野球場のほかにソフトボール場が2面、それからバーベキュー施設を備えたあずまやが8カ所、それから子供の遊び場というんでしょうか、遊具を備えた施設が3カ所、それから屋外の公衆用のトイレ、こうしたものが3カ所整備をされているところでございます。 野球場のエリアの供用にあわせまして、これらの施設につきましても、利用できるようになるものというふうに考えているところでございます。
◆16番(越澤二代君) 先ほどの御答弁の中に、
コミュニティーセンターのほうに申し込みをするというふうに言われたかと思うんですが、この時期、同時にその施設はできるわけではないですよね。今後は、どのような申し込み場所になるのかをお伺いしたいと思います。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 本来でありましたならば、
コミュニティーセンターが同時に供用開始できればよろしいんでしょうけれども、現状で申しますと、
コミュニティーセンターにつきましては本年10月というふうにお聞きしているところでございます。そうしたことから、暫定的ではございますけれども、例えば、野球場の中にそうした受付というものを設けまして、暫定供用させていただくようなこともあるのかなというふうに思っておりまして、そうしたことで、現在、調整をさせていただいているところでございます。
◆16番(越澤二代君) あわせて、子供の遊び場がありますよね。それが、約3カ所ですか。こういうところについても、申し込みが要るんでしょうか。それとも、気軽に行って遊べる状況にあるのか、その辺についてもお伺いしたいと思います。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 子供の遊び場でございますけれども、こちらにつきましては、どういった扱いでということを今考えているところでございますけれども、なるべく自由に遊べるような形で考えてまいりたいと思っているところでございますが、もちろん維持管理のこともございますので、今後、調整をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。
◆16番(越澤二代君) 運動施設の利用については、7月末に完成して、いつごろから利用できるようになるんだろうかという、市民の方が大変期待も持っておられますので、大変厳しい調整になるんじゃないかというふうにも思っていますが、いろいろなところの、分野との交渉も必要なんだろうというふうに考えておりますけれども、迅速に利用できるような体制をぜひ、つくっていただきたいというふうに思います。 次に、
岩国医療センター跡地の活用についてお伺いいたします。 東地区にこども館ができた当初、多くの若いお母様方から、南岩国地域にも、そういったこども館のような施設が欲しいという御要望をたくさん伺っております。 今回、子育て世代、福祉のまちづくりという観点の中で、やはり子育て世代のお母さんたちから、交流ができる、親子で出かけて遊べるような、そういった施設が欲しいという声を耳にしておりますけれども、
岩国医療センター跡地の利用が南部地域の活性化につながるもので、そうしたこども館のような施設を設けてはいかがかと、ちょっと提案をしてみたいと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 御提案ありがとうございます。議員の御提案も踏まえまして、また十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
◆16番(越澤二代君) 今から施設ができるわけで、しっかり検討していただきたいというふうに思います。 次に、やはり市民の意向というか、意見を聞きながら検討を進めていくということが大変重要だろうというふうに考えておりますが、その辺の対応は、どのようにされているのか、お伺いいたします。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 壇上で、市長のほうが御答弁さしあげたかと思いますけれども、現在、市民意向調査――これはアンケートでございますけれども、させていただいておりまして、たしかその後、2月末で締め切りをさせていただいておりまして、集計をさせていただいているところでございます。 そうした御意見、あるいは外部の専門的な視点、あるいは地域住民の視点、そうしたものを踏まえまして、御意見をお聞きするための構想策定委員会、こうしたものを設けさせていただいているところでございます。 また、必要に応じまして、住民の皆様との意見交換、あるいは、これは当然のことでございますけれども、議員の皆様方の御意見、そうしたものも踏まえながら検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
◆16番(越澤二代君) 市民の皆様との意見交換もされるというふうに、今、御答弁ございましたけれども、具体的にどういうふうな形でされるのかがわかれば、お伺いしたいと思います。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) 意見交換でございますけれども、どうした形でというふうになるのかは検討中でございますけれども、ある程度、一定の方向性を踏まえまして、また御説明をさせていただきつつというような形になるのかなというふうに考えておりますが、詳細につきましては、また決まりましたならば御案内を差し上げたいというふうに思っているところでございます。
◆16番(越澤二代君)
岩国医療センターにつきましては、踏切が1つの大きな原因として、移転したわけでございます。そこの改善については、まだまだ先になろうかと思うんですけれど、まず、そこの地域にそういう交流センターとか、いろんな形のものができたときに、道路が必要なんじゃないかというふうに思っております。
岩国医療センター跡地まで行く、踏切を通らずに行ける道路と。南バイパスも今後、大きく進んでくるかとは思いますけれども、何かその辺、
岩国医療センター跡地に行く新たな道路については何か検討されているのかどうか、お伺いいたします。
◎
拠点整備担当部長(中岡達夫君) いわゆるアクセス道の問題かというふうに思っているところでございますけれども、そうしたアクセス道についても、やはり検討が必要となるのではないかと。また、その策定委員会のほうからも、そういう御意見も頂戴しておりますので、十分な検討をさせていただきたいというふうに思います。
◆16番(越澤二代君) 次に、今回の一般質問で、多くの方が空港の利活用について質問をされております。私のほうから少しだけお伺いをさせていただきますが、まず、沖縄便の再就航により、ビジネスや観光の両面で空港利用の促進を図り、地元経済の発展と観光振興につなげていくためには、空路を活用した時間的な早さ、優位性を生かした沖縄との新たな産業の可能性が考えられます。 そのためには、今後、航空貨物については――飛行機は余り大きくありませんから、荷物を積む場所も少ないかというふうに思いますけれど、航空貨物についてはどのように検討されているのか、お伺いいたします。
◎産業振興部長(平井健司君) 沖縄に向けて、航空貨物ということでございますけれども、今、議員御案内のように、機材のほうが小型機ということで、貨物については、なかなか乗客の手荷物以外に載せるスペースが多くないということもございます。そういうことから、なかなか直接的に沖縄のほうに行くというのは難しい部分があるのかなとは、今、考えております。これも、例えば乗客が多くなって、小型機から中型機になって、貨物のスペースが多くなれば、可能性も出てくるとは考えておるところではございます。 一方で、羽田から沖縄線というものにつきましては、今の航空貨物の専用機も飛んでおりますから、そういう意味では、岩国から羽田にまず貨物を送ってもらって、それから、羽田から沖縄へという形。今現在、沖縄のほうは、アジアの航空貨物のハブ空港という形で発展もしておりますので、そういう意味からも、具体的に羽田からそちらのほうには、もう既に飛んでおるわけですから、そちらを活用していただきたいとも考えております。 それにつきましては、今の羽田までの輸送、その後、アジアに向けてということでございますけれども、こういった販路を、今から市内の企業の皆さんが開拓していくことにつきましては、ある程度、支援のほうも考えておりまして、29年度の――来年度予算につきましても、予算計上のほうはさせていただいているところではございます。
◆16番(越澤二代君) 飛行機の乗り継ぎが、今、非常にみやすいというふうにも伺っておりますので、確かに直接に行くよりも、若干2時間ぐらいはオーバーするんか、東京まで飛んで、東京から沖縄へという、そういった考え方もあるのかなというふうに、今、聞かせていただきました。 これも岩国市の産業の活性化、岩国市の産品を沖縄まで届ける、沖縄の産品を岩国に届けてもらうといった、本当に沖縄便があるからこそ、こういうことができるようになったといったような、産業の創出も必要だろうというふうに思いますので、これからしっかり取り組んでいただけたらというふうに思います。 もう一点、修学旅行についても、先ほど述べておられました。確かに修学旅行は団体でございますので、岩国から沖縄に飛べたら大変便利だろうというふうに思います。可能性が期待されるというふうに思いますが、修学旅行というのは、もう来月から飛行機が飛ぶから、もうその次に修学旅行が計画できるかといったら、そうみやすい段階ではないというふうに思うんです。学校も、もう集金等も含めて、1年も2年も前から準備をして、取り組みをされているというふうに思います。 沖縄便が定着をして、もう安定して計画できるという段階になるんじゃないかというふうにも思うんですが、修学旅行は沖縄便への大きな活性化につながると思うんですけれども、具体的にどのように実施をされていくのか、また、最短でいつごろから可能になるのか、その辺についてわかる範囲でお伺いしたいと思います。
◎産業振興部長(平井健司君) 修学旅行につきまして、沖縄へということでございますけれども、今、議員御案内のように、2年ぐらい前から計画がされるように聞いております。沖縄への修学旅行ということになりますと、平和学習がメーンで、その他見どころも多くございますので、この辺は行ってみたいなというように考えられる方も多いとは思います。 これにつきまして、具体的には、新年度におきまして、県内の学校の教職員の先生等々を対象に、沖縄までこういった修学旅行の日程になるんだよというようなモニター的なツアーを現在、実施してみようと考えておりまして、それは、将来的には30年度――再来年度になりますけれども、修学旅行の実施に向けて、そういったことを今現在考えているところでございます。
◆16番(越澤二代君) あと1点、
アンケート調査の中でも、
岩国錦帯橋空港の施設整備の要望が大変多かったかというように思います。あそこにもう少し食べ物屋があったらいいなとか、そういった施設整備の充実を求める声がたくさんございましたけれど、今後、どのように対応されるのか、お伺いしたいと思います。
◎産業振興部長(平井健司君) 今、施設整備ということですけれども、岩国空港ビル株式会社が、現在、計画はされているようにお聞きしております。今、駐車場のほうを建設中でございます。その先に、そういった希望もあることから、予定をされておるようには聞いております。現在、具体的にいつからということまでは把握しておりません。
◆16番(越澤二代君) 残り少なくなりましたので、最後に市長にお伺いをしたいというふうに思います。 米軍再編については、やはり地元住民というか、基地のある町の人たちの理解も大変重要だろうというふうに思います。先ほど御答弁で、川下地域、今津川と門前川に囲まれており、海抜のないところで、周辺、本当に水害に対する不安をたくさん持っておられます。そういった中で、護岸整備が進められておりますけれど、何か聞くと、川下地域の人の住民の命を守るというよりも、むしろ歩道を整備する、そのついでに護岸が守られるみたいな、そういうふうなイメージで私もちょっと捉えてしまったんですけれども、本当に今、大変厳しい異常気象などで、いつ大水害が起こるかわからないという状況の中で、早期に、まずは川下地域の市民の安全を守るということで、この護岸整備、進めていただきたいというふうにも思います。そのことが最重要じゃないかというふうに思っております。 そしてまた、米軍再編については、住民説明会を開催されていかれるということで最後に伺っておりますので、これ、具体的に、どういった規模で、またどういった地域で――全地域で実施されるというふうにも思いますが、もう少し具体的にお伺いができたらというふうに思いますので、よろしくお願いします。
◎市長(福田良彦君) まず、川下地区の基盤整備事業でありますが、記憶に新しいところでありますと、鬼怒川の堤防決壊によって甚大な被害が起きたのは、ニュースの映像としても記憶に新しいところでありますが、川下地区におきましては、平成17年の台風14号だったと思いますが、このとき、川下の楠の突端の部分が、かなり水位がぎりぎり――20センチに迫るかというぐらいまで水位が上がってきました。それから、川下地区の方々が、やはり楠の護岸――堤防、道路等が仮に決壊すれば、自分たちは、逃げ場がないじゃないかと、甚大な被害が生じてしまうと、そういった懸念の中で、市のほうもいろいろ協議をさせていただいて――御承知のように、今津川、門前川の楠の道路敷は、県の管理ではありますが、県とのいろんな協議の中で、県の見解とすれば整備済みということで、今後手を入れることはないという結論でした。しかしながら、地域の方は、そうは言っても、やはりいろんな懸念が、心配が、もう拭えないということで、市のほうでいわゆる再編交付金を投入して、護岸整備、そして堤防をしっかりと強固なものに施工し直すということで、今回、事業に取り組んでおります。 その中で、桜を一部伐採しなきゃならない案件につきましては、地域の方は、桜を何とか残せないかという、そういった声もございました。しかしながら、私たちは丁寧に説明させていただいて、まずは市民の生命、財産を守るという観点から、桜を残したままの施工はなかなか難しいという結論に至りました。ただ今後、道路等が整備された後は、改めて桜の植栽等も含めて検討、考えていくということで、まずは安心・安全を優先ということで、工事の施工に入らせていただきました。 そういったことで、御理解を賜っているというふうに思っていますので、あとは一日も早く工事を完了したいというふうに思っているところであります。 そして、米軍再編の最終的な住民説明会についてでございますが、これにつきましては、現段階では、今、国のほうとぎりぎりの協議をしておりますので、しっかりと多くの市民の納得が得られる成果を得られるように、協議を進めていきたい。その過程において、やはり最終的に判断をする過程においては、広く市民の方々に住民説明会を市の主催でやっていきたいという考えを先ほど申し上げましたが、きょうの段階で、その規模、日時、内容等については、まだ検討しておりますので、詳細につきましては御答弁できませんが、多くの方々にしっかりと理解されるような、そういった説明会にしていきたいということは申し上げておきたいというように思っております。以上です。
◆16番(越澤二代君) 岩国市は広うございます。基地があること――ほとんど縁がないような地域もございますけれども、しっかりと、岩国市民全体で納得のいく形の住民説明会を求めて、以上で一般質問を終わります。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、16番 越澤二代さんの一般質問を終了いたします。 2番 渡辺和彦君。
◆2番(渡辺和彦君) おはようございます。市政クラブの渡辺和彦でございます。市政クラブを代表して、一般質問を行います。 まずは、3月で市職員を退職されます皆さんに、お疲れさまと申し上げます。今後、また再任用で引き続き残られる方、一線を退かれる方、健康に気をつけられ、それぞれの立場で頑張ってほしいと思っております。 世界を見れば、アメリカのトランプ政権は、先の読みにくい状況にあろうかと思います。また、隣の韓国は混迷をきわめ、北朝鮮は何をしようとしているのか、また、何が起こるのかわからない今日の国際情勢の中で、国内では、国会でも森友学園問題が大きく報道されております。 一方、岩国市では、艦載機の移駐は目の前に迫っております。岩国基地は、ますます国防の中枢を担わざるを得なくなろうとしております。市長判断においては、大半の市民が納得のいく判断を願うものであります。 一般質問に入ります。 1点目、周東・玖珂地域の総合支所・支所の整備方針についてお聞きいたします。 合併時は、私は、周東町の職員でありましたが、支所庁舎の建設に10年以上かかるとは夢にも思っておりませんでした。何よりも庁舎建設が、まず第一になされるものと思っておりました。しかし、やっと今日、建設に向けて動き始めたことに、大変喜びを感じております。完成後の地域住民の喜ぶ顔が浮かぶようであります。そのためにも、住民の要望をしっかり受けとめて、住民に親しめる、また利用のしやすい建物となることを願うものであります。 そうしていただきたいことも含め、市長のお考えをお聞きいたします。 (1)としまして、基本設計がほぼ終了と思いますが、その施設概要について御説明を願います。 (2)として、新しい組織再編と整備スケジュールについてお聞きをいたします。 (3)として、かなりの量の備品・文書の保管管理についていかがお考えか、お聞きをいたします。 2点目、岩国地区消防組合玖西出張所整備方針についてお聞きをいたします。 (1)として、施設基本方針についてお聞かせください。利便が増す地域、新しい施設が近くなるところ、利便減退をする地域、遠くなるところ、それぞれに地域が出ると思いますが、どのように機能アップされ、補う計画であるのか、お考えをお聞きいたします。 (2)として、利便の減退地域でございますが、その減退危惧を持つ地域の住民への不安解消のため、住民への周知徹底はいかにお考えか、お聞かせください。 (3)として、岩国市消防団周東方面隊隊本部の機能充実について、いかがお考えかお聞きをいたします。 3点目として、山口県土砂災害警戒区域指定に関する諸課題についてお聞きをいたします。 (1)市内全域の指定状況と住民への周知について、いかにお考えかお聞きをいたします。 (2)県が行うことではございますが、昨年3月20日に生じました周東町祖生の高照寺山の崩壊に伴う今回の警戒区域指定変更の趣旨・スケジュールについてお聞きをいたします。 (3)といたしまして、当地域の関係河川は、砂防河川となっているかと思います。昨年より気にかかっておりましたが、砂防河川への土砂流出は、砂防堰堤の建設が必要ではないかと思っております。治山堰堤は、山を復旧・保全するものと思います。決してそれだけでは、下流地域は守れないのではないかと思います。 先般、県の土木建築事務所より見直しの連絡がありました折、砂防堰堤の検討はなぜなされないのかお聞きしましたところ、明確な説明がありませんでした。このことは、岩国市の要望等の対応も考えられてのことではないかと考えております。ぜひ、地域住民の安心・安全のため、設置を要望されるべきかと思いますが、御所見をお伺いいたします。 以上で、壇上よりの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 渡辺議員御質問の第2点目の岩国地区消防組合玖西出張所整備方針についてお答えいたします。 まず、施設基本方針についてでございますが、岩国地区消防組合玖西出張所につきましては、以前から常備消防の拡充に関する要望が、自治会連合会などから寄せられていました。また、岩国地区消防組合からも、現在、玖珂総合支所の敷地にある玖珂機関員駐在所を玖西出張所に統合し、職員の増員による体制強化や、救急車両等の増車を図ることで、火災や救急などに機動的に対応できる体制を図りたいという強い要請もありました。 そのような中で、岩国地区消防組合と玖西出張所の移転・統合について協議を進め、国道2号に面し、市の所有地でもある山口県岩国土木建築事務所玖珂分室の用地が適地であるとの認識で一致したことから、市有地を貸し付けている山口県と交渉を進めた結果、土地の返還と一部県有地を取得することについて合意したところであります。 現在の玖西出張所は、国道2号のカーブ部分に面していることから、緊急車両の出動の際には、細心の注意を払う必要がありましたが、移転先となるこの土地は、国道の直線部分に面した見通しのよい場所にあり、より安全に出動することができるようになります。 また、玖西出張所と玖珂機関員駐在所に配備している車両は、現在、消防ポンプ車2台、救急車1台となっていますが、この統合により、消防ポンプ車のうち1台を消防タンク車に更新するとともに、救急車を1台ふやし、さらに、職員を7人から10人に増員することで、体制の強化を図ることができます。 また、これにより、玖西地域はもとより、南河内・北河内地区への火災・救急出動についても、迅速かつ機動的に対応できるようになり、地域の安心・安全が飛躍的に向上するものと考えております。 また、新築される庁舎には、各種の会議・講習会ができる会議室を設置するとともに、多様化する災害に対応するため、敷地に常備消防と非常備消防が日常的に訓練できる訓練場のほか、十分な駐車スペースを確保することで、災害時には消防・防災拠点として活用できる計画となっております。 今後のスケジュールにつきましては、総合支所の整備に合わせ、平成29年度に基本設計を、平成30年度に実施設計と用地取得を、平成31年度に建設工事を実施し、平成32年4月の供用開始を目指しているところであります。 次に、(2)住民への周知徹底についてでございますが、住民の皆様への周知につきましては、先月17日に実施された周東町自治会長連絡協議会の理事会において、岩国地区消防組合玖西出張所長が統合移転の経緯や概要等について説明を行っており、また、本年5月に開催される玖珂地域自治会連合会の総会においても、説明を行う予定となっています。 建物や施設の具体的な説明につきましては、平成29年度に実施される基本設計が完了した後になりますが、今後も、新しい庁舎の管轄区域となる地域の皆様に対し、周知していくことになります。 最後に、岩国市消防団周東方面隊隊本部の機能充実についてでございますが、消防団員は、地域防災の中核的な存在として、火災や自然災害時の活動だけでなく、日ごろは、地域で営まれるさまざまな行事に携わっており、地域コミュニティーの活性化などの重要な役割も担っておられます。 一方で、近年、多くの消防団員が会社勤めにより、平日の昼間には地域に不在となることから、特に平日昼間に発生する火災や自然災害への対応に苦慮しているところであり、議員御質問の周東方面隊の管轄地域についても、同様の問題を抱えております。 このような中、地域の昼間団員数の確保を図るため、平成19年度に、団員の定年を60歳から65歳に、団長、副団長、分団長の定年を65歳から70歳にそれぞれ引き上げ、平成26年度には、団員の任命資格を「市内に居住する者」から「市内に居住し、勤務し、または通学する者」に変更し、市外居住者であっても、市内に勤務するか通学していれば団員に任命できるように要件を緩和いたしました。 また、消防職員や消防団を引退した方が、その豊富な経験を生かして、無理のない範囲で消防団の活動に携わることができる機能別消防団員制度についても、地域の消防力を高めるための有効な手段であると考えております。 今後は、昼間の地域の消防防災力を確保するためにも、この制度について、先進地の事例等を参考にしつつ、消防団内の意見集約を図り、導入に向けて努力してまいりますので、よろしくお願いをいたします。
◎総務部長(杉岡匡君) 第1点目の周東・玖珂地域の総合支所・支所の整備方針についてお答えをいたします。 まず、基本設計の概要についてでございますが、周東総合支所の新庁舎の基本設計は、基本構想に基づき、建物や設備の規模や配置等を具体的に決めるため、今年度、業務を実施しており、現在、地域の関係団体等からの御意見・御要望を含め、関係部署との協議、調整を終え、最終の取りまとめを行っているところでございます。 基本設計の概要を申し上げますと、新庁舎は、現周東総合支所の敷地東側に位置し、建物は鉄骨づくり2階建て、延べ面積約3,800平方メートル、総合支所、公民館、福祉会館、保健センターの機能を有し、あわせて交流ラウンジや約200人の収容可能な多目的ホールを設け、駐車場は来客用として約120台分を整備する計画としております。 次に、組織・スケジュールの概要についてでございますが、周東総合支所の新庁舎における組織につきましては、現時点で具体的に申し上げる状況にございませんけれども、庁舎建設基本構想で掲げた現行組織を基本としながら、今後、事務事業の見直しを含め、適正な職員配置に努めてまいりたいと考えております。 スケジュールにつきましては、平成29年度に敷地東側建物――周東中央公民館・周東中央福祉会館・庁舎新館の解体工事、平成30年度、31年度に新庁舎の建設工事、平成32年度に敷地南側建物――現庁舎・庁舎別館の解体工事と駐車場等の整備を行う計画としております。 なお、平成29年度に解体を予定している周東中央公民館、周東中央福祉会館、庁舎新館にある事務所は、年度の前半に現在の庁舎、庁舎別館内に仮事務所を整備し、移転の後、年度の後半に解体工事を行う予定としております。 また、新庁舎の供用開始は、平成32年度を予定しております。 最後に、備品・文書の保管管理についてでございますが、周東総合支所所管の備品・文書につきましては、文書取扱規程に基づき管理、保存を行ってきております。 工事期間中におきましては、紛失等の事故を起こさないよう特に注意し、適正に管理、保存を行ってまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 第3点目の山口県土砂災害警戒区域指定に関する諸課題についてお答えいたします。 まず、(1)市内全域の指定状況と住民への周知についてでございますが、土砂災害から国民の生命及び身体を保護するため、その区域における危険の周知や建築物の立地抑制などのソフト対策を推進することを目的として、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、通称土砂災害防止法が平成13年4月に施行され、土砂災害のおそれがある区域として、土砂災害警戒区域、通称イエローゾーンと、さらに、その中で、住民等の生命または身体に著しい危険が生ずるおそれのある区域として、土砂災害特別警戒区域、通称レッドゾーンを指定するものです。本市におきましても、平成24年度から行われた基礎調査の結果に基づき、イエローゾーン3,895カ所、レッドゾーン3,643カ所が、平成28年11月29日に指定されたところです。 区域指定に伴う住民への周知についてですが、指定に先立ちまして、市の広報に区域指定の概要等を掲載し、あわせてホームページを活用して広報活動を行いました。加えて、イエロー及びレッドゾーン内にお住まいの方々にも、区域指定の概要を記載したパンフレットを配布するとともに、県の主催による住民説明会への案内を行い、市内各所で計68カ所の説明会を実施しております。 区域の確認方法ですが、県のホームページにおいて、山口県土砂災害警戒区域等マップが公開されており、それにより、皆様が居住している場所が該当しているか確認していただけるようになっております。また、インターネットを利用されない方々は、岩国土木建築事務所、本市河川課並びに各総合支所の農林建設課において、公示図書を設置しておりますので、窓口での確認も行えます。 そのほか、区域指定に係る個別の案件等については、山口県砂防課と岩国土木建築事務所で御相談に応じたいとのことでございます。 市といたしましても、引き続き市民の皆様に土砂災害防止法の趣旨や各種支援措置についての周知、広報に努めてまいりますとともに、県に対しましても、山口県土砂災害警戒等マップを活用したきめ細かい広報に取り組んでいただくよう要望してまいります。 次に、(2)高照寺山崩壊に伴う指定変更の趣旨・スケジュールについてでございますが、当該地区の土砂災害警戒区域等は、平成26年に基礎調査を実施し、平成28年3月22日に指定されています。しかしながら、平成28年3月に高照寺山西側の山腹崩落が発生し、大幅に地形が変動したため、県が見直しの必要があると判断して、改めて基礎調査を行い、指定の変更を行うことに至ったものです。 今後のスケジュールですが、平成29年3月下旬までに基礎調査を完了し、平成29年5月末に区域指定の変更が完了する予定と伺っております。 最後に、(3)砂防堰堤の設置を要望することについてでございますが、まず、山腹崩壊の対策工事を治山事業で行うことになった経緯でございますが、平成28年3月20日の山腹崩壊後、県において現地の調査を行った結果、想定される原因が山腹表面の崩落であり、崩落地と下流部に保安林や既存の治山施設があることから、周辺を保安林として一体に管理する治山事業で取り組むと判断したと山口県岩国農林事務所に伺っております。 この治山事業は、平成28年度から平成31年度までの期間で治山堰堤を5基設置し、山腹工を1.34ヘクタール施工する計画ですが、事業完了後、県において改めて基礎調査を実施の上、当該地域のレッドゾーンの区域指定が再度見直されるとのことでございます。 議員御指摘のとおり、治山事業で整備される下流域に位置する箒ヶ迫川及び円楽寺川は、渓流もしくは河川の縦横浸食または山腹崩壊等により、土砂等の生産、流送もしくは堆積が顕著となるおそれがあるとして、砂防指定されている地域であります。 今後、地域住民の方々より、現在進められている治山事業に加えて、砂防事業の実施を検討してもらえないかなどの御相談がありましたら、市としましても県に申し伝えてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆2番(渡辺和彦君) それでは、補足の質問をさせていただきます。 まず最初に、総合支所の関係でございます。 周東の場合は、中央福祉会館は、厚労省の補助を受けて当時建設をして、その後の運営事業につきましても、同様に助成を受けておると思います。そのことも含めて、総合支所の建設に当たっては、財源は何を充当されるのか、お聞きをいたします。
◎総務部長(杉岡匡君) 現在、財源と考えておりますのは、合併特例債を充てたいと考えております。 施設として、複合施設ということになってまいりますので、単独の施設というわけではございませんので、複合施設で行うという観点からすれば、合併特例債が財源としては一番いいのかなというふうな考え方を持っております。
◆2番(渡辺和彦君) それに関連して、いわゆる福祉会館の運営費については、厚労省の助成を毎年度受けておると思いますが、それが休止とか廃止とかとなるようなことはないと思いますが、確認をさせていただきます。
◎総務部長(杉岡匡君) 財源につきましては、これまでと変わらない状況になるというふうに伺っております。
◆2番(渡辺和彦君) 福祉会館の事業は、公民館と似たようなものではございますが、それぞれいろいろなことでの学習講座も持っておりますので、引き続いて国からの助成を受けられるような、不断の努力をしていただきたいと思います。 それから改築等の時期については、公民館なり学校なり、いろいろなものがあるわけでございますが、寄附等で、額をもらっていたり、書画といいますか、画といいますか、地域地域のゆかりの人が描いたものをもらったりしておるものがあるわけです。なかなか、解体等に当たって、それの配慮がなされずに、行方不明といいますか、処分をされたものも過去にはあるようでございますが、それぞれの時代の歴史であるとか、ゆかりの人の作品というものについては、大事に扱う必要があるんではなかろうかと思いますが、そうしたものの扱いについては、特段の注意をしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いします。
◎
周東総合支所長(武安由博君) 今、議員御指摘の備品でありますとか、そうした文書につきましては――これから建てる建物につきましては、行政の事務所だけではなくて、住民が利用される複合施設として建設するわけでございます。そうしたことから、これまで公民館事業でありますとか、福祉会館等で蓄積された資料的なものも多々あろうかと思います。そういったものにつきましては、今現在、施設の部屋ごとにどういったものがあるかというのを洗い出して、それをどういったところに仮置きをして、どういったところにまた保管をするかということにつきましては、現在、移動表等で整理をしまして、漏れのないように準備をしておるところでございます。 そうしたことから、このたびの建設に当たりましては、2回の引っ越しが必要ということになりますので、当然ながらその間に紛失等もあってはいけませんし、新施設になっても、今度、担当者もかわるわけでございますので、そうしたこともしっかりと踏まえて、適切に保管ができるように準備をしてまいりたいというふうに考えております。
◆2番(渡辺和彦君) それともう一つは、行政の資料として、周東町時代を例えれば、周東町議会の議事録であるとか、それから昭和30年の合併以前の村議会の議事録であるとか、私も調べたことがあるんですが、なかなかこれ、残っていないんですよ。それぞれ移転のときに処分をしたんではなかろうかと思うんですが、そこらのいわゆる昔の村であるなり、周東町の町時代であるとか、そういうものの議事録の扱いについては、文書取扱規程では永年保存になっておるんですか、ちょっとお聞きをしたいと思います。
◎総務部長(杉岡匡君) 私も過去に少し、議会事務局の職員として議事録の関係に携わった経験がございますけれども、当時、議事録は永年保存ということで取り扱いをさせていただいている状況でございます。
◆2番(渡辺和彦君) 周東町時代、そこら辺の徹底がしていなかったのかもわかりませんが、なかなか議事録も残っていないものがあるわけです。それぞれを振り返ったときに、いわゆる歴史の文書でございます。そこら辺は、十分配慮していただきたいと思います。 それから、先ほど言いました書であるとか、画であるとか、こういうものについては、どうも保管が難しいというものについては、それぞれにその縁故者といいますか、そういった方がいらっしゃると思いますんで、どうもいけんにゃあ、その方々にお返しをするとかということも考える必要があるんではなかろうかというふうに思っております。そのことも十分留意して、それぞれが保存なり、あるいは整理に気をつけておいていただきたいというふうに思います。 それから、周東の総合支所の場合でございますが、全体像が出てこないとなかなか難しいかと思いますが、あそこの庁舎前の交差点の改良と、庁舎に入る右折レーンが、今ちょっと変則になって、県道の、どういいますか、川越方面に入るレーンは、右折レーンがあるわけでございますが、それと、庁舎の入り口の50メートルぐらい手前には市道に入る右折レーンがある。庁舎に入る右折レーンはないんです。庁舎に入る右折レーンを何とか確保しないと、出入りが非常に難しいというふうな気がするわけでございますが、そこら辺の、今後、整備の状況を見ながら、国道の管轄の部分にも入ろうかと思いますが、考慮していただきたいというふうに思いますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 今現在、周東総合支所の前の国道2号と県道周東美川線が交差しております。あの交差点につきましては、今、県と国と市で協議会等を立ち上げて、今後、周東総合支所の建設までには間に合わないかもしれませんが、県道改良、国道改良等を計画しております。また具体的な計画が決まりましたら、その辺、御案内させていただきたいと思います。
◆2番(渡辺和彦君) 特に、総合支所ができたら、総合支所へのいわゆる右折の進入ゾーンについては検討していただきたいと、特にお願いをしておきます。 それでは、次の2点目の岩国地区消防組合玖西出張所の整備方針についてお聞きをしたいと思います。 この整備計画については、今後のいわゆる基本設計といいますか、そこら辺を待たないとなかなか難しいというのは重々承知しておりますが、住民への周知徹底といいますか、既に周東町の自治会長連絡協議会の理事会には説明をされたというふうに伺っていましたが、玖珂地域自治会連合会も、5月には恐らくあるであろうし、また、女性団体連合会の総会も恐らくあると思いますが、そうした中で、事前に情報提供をぜひとも行っていただきたいというふうに思いますが、お考えがあればお聞かせ願いたいと思います。
◎
消防担当部長(國清宏君) 住民の皆さんへの周知ということでございますが、先ほど壇上でもございましたように、庁舎等の施設の概要が見えてくるのが、基本設計ができてからということになろうと思います。現在では、今の体制からどのような体制に変わるかという、こういった部分についての御説明はできます。こういったところ、御要望があれば、総合支所長とも相談をしながら前へ進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
◆2番(渡辺和彦君) それと、従前は、周東町側に玖西出張所があって、玖珂の総合支所には機関員の駐在所があったわけです。今後の整備に当たっては、今度は玖珂町に出張所をつくるということになるんであろうと思うんですが、周東には機関員の駐在は置かないというお考えなのか、端的にお聞きをいたします。
◎
消防担当部長(國清宏君) このたびは、玖珂機関員駐在所と玖西出張所の統合移転でございます。先ほども壇上でありましたように、山口県の土木建築事務所玖珂分室の敷地のほうに移転をいたします。その後、周東町側には駐在所等を残すということはないというふうに承知しております。
◆2番(渡辺和彦君) いろいろな経緯があって、機関員の駐在所を置いておるわけでございます。特にそういうものの配置といいますか、統合をするのであれば、特に先ほど言いました住民への周知、ここら辺も徹底をしていただきたいというふうに思います。 それと、消防ポンプ車が2台から1台になるわけでございます。消防ポンプ車のかわりがタンク車ということになるんであろうかと思いますが、周東側からいえば遠くになって、消防ポンプ車は少なくなるよということになれば、特に周東の隊本部、周東では本部分団、もともと消防団の名称では呼んでおりましたが、その機能の充実というものは、かなり配慮をしていただく必要があるんではなかろうかと思います。 現在、定員は15名の隊本部ということで、日中のいわゆる支所に勤務しておる隊本部の部員は3名という現状であろうかというふうに思っています。それに、他の分団の職員の協力を仰ぐということで、6名の補充をされたように聞いてもおりますが、日中のいわゆる機動力といいますか、そこら辺が一番危惧をされるわけでございます。 先ほど、機能別団員というふうなお話がございましたが、これは、もう既に導入をされておるんですか。今からの検討課題であるのか、お聞きをいたします。
◎
消防担当部長(國清宏君) お答えをする前に、今、議員の御質問の中で、消防ポンプ車は2台から1台という御指摘がございました。確かに2台から1台になりますが、1台のポンプ車のうちの、これはタンク車にかえる。これは、機能が弱くなるのではなくて、強化されるという意味合いでございます。 すなわち、消防タンク車というのは、火災の現場に到着をすると、ほどなく水利をとらずに――水をとらずにその場所で放水が可能になる。つまり現場到着をして、すぐ消火が可能になるということに関しては、消防ポンプ車2台でも、タンク車1台、ポンプ車1台という体制で機能強化をするということで御理解をいただきたいと思います。少し遠くなる分、この分、時間的にはタンク車を導入することによって、現場到着してすぐに水が出せるということでございますので、十分に消防力は上がるということでございます。 それと、周東方面隊の本部員についてでございますけれど、議員の御指摘のとおり3名――現在15名おられる方のうちの3名が、周東総合支所のほうに勤務をされております。この3名の方だけで周東総合支所に配備をしております消防車両を運用するというのは難しいということがございまして、本部員以外の周東方面隊の団員6名、この方たちも、平日日中に火災が発生した場合は、本部員として車両に乗って出動する、こういう体制ができておるというふうに承知をしております。 それと、機能別団員ということでございます。現在、周東方面隊245名の定員のうち、充足率は100%、245名でございます。団員にならないという方ではなく、団員になられるんですが、平日日中の対応策について、今、非常に苦慮しておるという現状がございます。こうしたところを今から、いろんなところを参考にしながら、また、現在の状況をもう一回調べ直して、出られるか出られないか、そういったところを調べ直して対応策を考えてまいりたいというふうに考えております。
◆2番(渡辺和彦君) ぜひとも、できるだけ早く、そういういわゆる補充策といいますか、補完策の確立を願いたいと思います。 昼間の消防団員の確保については、恐らく周東だけの問題ではなかろうというふうな気がしますので、全体の中で御検討いただいて、できるだけ早く対応をしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。 それでは、次に行きます。土砂災害警戒区域指定の関係でございます。 1つほど気づきといいますか、改善要望をいたしたいわけでございますが、山口県のホームページで見て地図を検索すると、いわゆるイエローゾーン、レッドゾーン以外のところは非常に鮮明に出るわけですが、色の網かけをしたところというのは、下の地形図、道路であるとか、人家であるとかというのを、非常に見えにくいといいますか、確認がしづらい状況にあります。私が見ても、自分の家がどこなんかというのが、はっきりはわかりづらいということがあるわけでございますが、これの改善といいますか、鮮明的なものの色合いというのは、改善ができるのかできないのか、お聞きをいたします。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 区域の確認方法なんですが、先ほど壇上でも述べましたとおり、県が公開している山口県土砂災害警戒等のマップ等、または公示図書で、本市河川課、それと各総合支所農林建設課でごらんいただけます。しかし、議員御指摘のとおり、マップ上に目印となる施設がないところとか、重なってあるところというのは、非常にわかりづらいというふうな声も伺っております。 来年度、地区別にハザードマップを、本市のほうで作成して、対象地域の皆様に配布する予定でございます。その中で、できるだけ確認がしやすいものとなるように検討して、作成したいというふうに考えております。 それとあわせて、山口県土砂災害警戒等マップの利便性の向上を、県のほうに申し伝えていきたいというふうに考えております。 今後も、引き続き県と協力しながら、土砂災害防止法の周知に努めてまいりたいというふうに思っております。
◆2番(渡辺和彦君) これは、各家庭といいますか、各世帯に図書配布といいますか、地図配布がなされるのかなされないのか、ちょっともう一回お聞きをいたします。
◎危機管理監(宗正誠司君) 今、
都市建設部長が申しましたように、来年度、ハザードマップを作成いたしまして、全戸に配布したいと考えております。
◆2番(渡辺和彦君) 先ほど言った、どういいますか、鮮明化と縮尺について、我々とすれば、できるだけ縮尺の小さいものと言ったらいいんですか、図面が大きくなるような方策での配布方をお願いしたいというふうに思います。 それから、次にまいりますが、砂防対策、先ほどの砂防堰堤の話でございますが、いわゆる住民の安心・安全を確保するというのは、行政の責務だというふうに思うわけでございます。 治山事業が一段落した後に、もう一回現地の調査をしていただいて、その結果で砂防の堰堤が必要かどうかということも検討はなされると思いますが、先ほどの答弁では、住民の要望があれば検討したいというふうな御答弁であったわけでございますが、これは行政として、危険を除去するというのは、私は、行政の責任だろうというふうな気がするんです。そこら辺、もう一回確認をさせてください。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 議員おっしゃるとおりでございますが、土砂災害防止法によって区域指定をするということは、あくまでも砂防3法――地すべりとか急傾斜、土砂災害、これを、ハード事業を優先的に行うということではなくて、あくまでも自分の家が置かれている状態を知るというのが、まず第一の土砂災害防止法の趣旨でございます。 しかしながら、高照寺山周辺におきましては、下流域が既に砂防指定されております。そのことで、また地形等の変化が生じたと、そういうふうに判断した場合は、砂防堰堤等の検討をするというふうに伺っております。
◆2番(渡辺和彦君) 新聞等でいえば、従前の県の報告――報告という説明では、4万立米という土砂崩落というふうな想定がされております。先般見ると、新聞では、3万から5万というふうな表現がされておったわけでございます。 これから治山堰堤をされたときに、それじゃあどれくらいの土砂のストック量ができるのか、ここら辺も当然考察をされるであろうというふうな気はいたしますが、今回の危険区域の見直しというのは、広島市の災害を受けて――広島も見直しをしたわけでありますが、大体、イエローゾーン、レッドゾーン、1.5倍ぐらいになるというふうなことを、新聞で見たことがあります。それに近いものになるんであろうというふうな気はしますが、レッドゾーン、イエローゾーン、それぞれに指定をされると、行政側にとっては注意喚起で、それはそれで役割が済むわけかもわかりませんが、受けたほうは大変な、いわゆる精神的な負担もふえるわけでございます。 ここら辺も含めて、いわゆる、答弁の中にも、治山事業が済んだならば、再度、指定地域の見直しをするというふうな答弁であったと思いますが、そこら辺は、済んだ後に見直しをかけて、また小さくするというふうなスケジュールであるのか、そのことも確認をさせていただきたいと思います。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) まことに申しわけございませんが、その辺も、スケジュールについては、県のほうに伺っておりません。申しわけございません。
◆2番(渡辺和彦君) 今後、それぞれに検討をされると思いますが、それだけ、いわゆる治山の事業費をつぎ込んで、安心・安全対策をするわけでございますので、済んだ暁には、極端に言えば、従前の従前の範囲ぐらいにおさまるような、見直しの見直しをしていただくよう、希望をしておきたいというふうに思います。 それぞれが、雨が降るたびに、どうだろうかという不安な状況の中で、地元の住民は過ごしておるわけでございます。一日も早く不安を取り除いてあげるということも、行政の責任であろうかというふうに思いますので、そこら辺は鋭意努力をしていただきたいと思います。要望にかえて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、2番 渡辺和彦君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午前11時51分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後 1時 再開
○副議長(石原真君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 21番 松本久次君。
◆21番(松本久次君) 憲政会の松本でございます。会派を代表いたしまして、一般質問をさせていただきます。 初めに、
松林保健担当部長におかれましては、御逝去を悼み、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、議会でのありし日のお姿をしのびつつ、憲政会を代表いたしまして、御冥福をお祈り申し上げます。 また、今議会で退職される職員の皆様におかれましては、長年にわたりまして市勢の発展に御尽力いただきまして、まことにありがとうございます。退職されましてからは、地域のために御尽力いただきますよう、お願いを申し上げておきたいと思います。 それでは、質問に入りたいと思います。 市長の施政方針について、3期目のスタートから1年が経過をし、振り返ると、平成18年の市町村合併から10年の節目を迎え、3月には記念式典を開催し、「市民の心をより一つに」という願いから、岩国市歌を披露、文化芸術が彩るこころ豊かなまちを築いていくために、文化芸術創造都市を宣言、本市の輝かしい未来創造に向けて、市民の皆様とともに手を取り合っていくことを再認識をしたと、また、市長就任以来、一貫して掲げていらっしゃいます「夢をかたちに」をモットーに、一つ一つの夢の実現に向け邁進するということでございます。 市長に就任されましてから、10年経過をされております。これまで取り組んでこられました政策の実績については、高く評価できるものでありますが、そういった中で、米軍再編、
岩国医療センター跡地の活用、中山間地域振興等々、課題は山積しているのも現実でございます。 市長の残された任期の3年間で、課題解決に向けて、健康管理を十分にしていただくとともに、一つ一つの夢の実現へ向けて頑張っていただきたい。目指すところは市民のため、議会も執行部も同じでございます。両輪で市勢発展に全力で取り組むことが大切だと思います。 さて、前置きはこれぐらいにいたしまして、質問に入りたいと思います。 まず、施政方針の中から、空港を軸とした活力ある産業と観光のまちの中から、空港の利用の促進について、昨年から1日5便に増便をされました羽田線が継続運航されるとともに、来月26日からは沖縄線が再開されまして、沖縄での滞在時間が拡大をし、市民の皆様が利用しやすい運航ダイヤで年間運航するということでございます。近隣市町村の広域的な利用だけでなく、首都圏や沖縄からの誘客を積極的に行い、地域経済の活性化に努めるとあります。 ここで質問でございます。
岩国錦帯橋空港についてでございます。この質問につきましては、16番議員から質問されておりまして、重複する点があろうかと思いますが、よろしくお答えをお願いいたします。 空港利用者のアンケートについてお伺いをいたします。 今回、
岩国錦帯橋空港の搭乗者数4,515人、羽田線4,095人、沖縄線420人を対象に
アンケート調査が行われております。アバウトではございますけれども、羽田線2,528人、沖縄線280人、回答率が56%で、利用目的では、羽田線は仕事42.8%が最も多く、観光が34.7%、また、利用者の居住地域別では、山口県の利用者が62.5%で、その中で岩国市が34%で、最多でございます。また、沖縄線の利用目的については、岩国発82.2%が観光で、大きなウエートを占めてもおります。 調査の必要性は、大変評価できるものでございますけれども、その後の取り組み、要するに検証についてお伺いをいたします。 次に、沖縄線の再開についてでございます。 昨年、1日1往復で就航しておりましたが、利用者の低迷を受けまして、10月末で運休となりました。市の努力により、ANAが通年での再開を決定し、時間帯も、岩国発11時25分、那覇発午後3時となって、沖縄での滞在時間が長くなるために、利用者の希望に応えることができると考えるというふうに――アンケートに見られるように、沖縄線の岩国発は、観光目的が82%で、那覇発は帰省36%と観光が28%でございます。沖縄から観光のための利用者は、28%という低い水準でもございます。 ここで利用促進について、予算等、その取り組みについてをあわせてお伺いをいたします。 次に、質問2の錦川鉄道についてお伺いをいたします。 ことしは、錦川清流線が、旧国鉄岩日線を引き継ぎまして、錦川鉄道が運行を始めてから30周年を迎える節目の年でもございます。沿線地域の住民の通学、通勤、通院、また買い物等の生活の手段として、ここまで利用をされてきました。 これからも、沿線住民の生活交通の手段としまして、存続していかなくてはならない。一方では、開業以来厳しい経営が続いている状況がございます。錦川鉄道再生計画についてお伺いをいたします。 開業翌年――1988年度には、58万4,000人を超える実績がございました。その後は、沿線人口の減少が著しく、2015年度の利用者は、19万8,000人となり、開業時から赤字経営が続いております。 そうした状況の中で、経営基盤の強化のため、平成17年に、国、県、沿線市町による錦川鉄道再生支援協議会で、錦川鉄道再生計画が策定をされております。策定されてから10年以上経過する中で、錦川鉄道再生計画策定後の現状についてお伺いをいたします。 次に、新たな観光客の誘致、安定的な鉄道運行の目的で、観光用車両の購入が予定をされております。観光利用の誘客を基本とした観光戦略と考えますが、観光車両購入についてお伺いをいたします。 以上、壇上での質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、松本議員御質問の第2点目の錦川鉄道についてお答えいたします。 まず、(1)錦川鉄道再生計画についてでございますが、錦川鉄道再生計画は、平成17年10月に、当時の沿線市町村と錦川鉄道株式会社で構成された錦川鉄道再生支援協議会により策定をされました。 この計画では、昭和から平成と、地域の貴重な社会資本として公民が一体となり守ってきた錦川清流線について、地域の貴重な社会資本として位置づけ、また、その活用により、地域の活力の低下を防ぎ、今後、ますます活力ある地域を創出する鉄道であるために、自治体と住民が一体となり、維持・存続させることを目的とし、計画期間を平成18年度から平成22年度までとしています。 計画に基づき、錦川鉄道株式会社は、平成18年度から平成20年度までに車両を更新するとともに、経営の効率化を図るため、車両数を6両から4両に変更しています。また、平成19年3月のダイヤ改正においては、運行本数の見直しを行うとともに、運行時間の間隔の均衡を図っています。そのほか、劣化レールの交換や枕木の交換などを行う安全輸送設備等整備事業につきましては、計画に基づき進めてきました。 計画は、期間満了後に、岩国市地域公共交通総合連携計画へ引き継いでいますが、錦川鉄道再生支援協議会は、平成25年4月に、岩国市地域公共交通活性化再生法協議会に統合されました。 岩国市地域公共交通総合連携計画では、安全輸送設備等整備事業を継続するとともに、河山駅、北河内駅、南河内駅におけるパーク・アンド・ライド駐車場の整備や、ホームページリニューアルなどにより、PR活動の強化などを掲げています。 また、協議会では、錦川清流線の事業再構築に向けた検討として、レールやレール敷などを市が保有・管理し、鉄道事業者は運行業務のみを行う、上下分離方式の手法による経営安定化に向けた検討も行っているところであります。 次に、(2)の観光用車両購入についてでございますが、現在、錦川鉄道株式会社では、平成18年度から平成20年度までにかけて行った車両更新に合わせ、車両の外装に錦川の清流などをイメージしたデザインを施し、観光客の誘致に努めているところであります。 また、前回の車両更新の際に、車両数を6両体制から4両体制とし、経営の効率化を図りましたが、1両当たりの走行距離が増加したことにより、車両の劣化が進み、近年では、車両の修繕費等が増加している状況であります。 こうしたことから、錦川鉄道株式会社では、既存の車両の修繕費等の削減と車両の延命化を図りながら、新たな観光客を誘致することを目的として、車内放送や表示を英語で行うなどのインバウンドに対応したレトロ調の中古車両1両を購入し、5両体制で運行することとしております。新たな車両の運行開始予定は、幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーンが開催される、ことしの秋ごろと伺っております。 錦川鉄道株式会社では、本事業の財源を確保するため、国土交通省の訪日外国人旅行者受入加速化事業費補助金を活用し、国からの補助として事業費の3分の1相当額、また山口県からの補助として事業費の6分の1相当額の交付を受ける予定としており、市は、事業者負担分を含め、事業費の2分の1相当額を補助する予定としております。 市としましては、本事業を支援することにより、外国人観光客を含む新たな観光客の誘致が可能となり、また、錦川清流線の安全かつ安定的な運行と錦川鉄道株式会社の経営の健全化に寄与できると考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
◎副市長(白木勲君) 第1点目の
岩国錦帯橋空港について、まず、(1)空港利用者のアンケートについて、調査結果の検証についてにお答えいたします。
岩国錦帯橋空港利用者アンケートにつきましては、昨年の9月10日から16日までの7日間、
岩国錦帯橋空港利用促進協議会により、羽田線、沖縄線における当空港出発便の利用者4,515人を対象に実施し、2,528人から回答があり、回収率は56%でありました。 まず、羽田線につきまして、その利用目的は、例年どおり仕事が42.8%、対前年比0.5%の減で最多となり、次いで観光目的が34.7%、対前年比0.5%増で、ビジネス利用が主となっております。また、利用者については、岩国市を中心に、山口県内が約62.5%、広島県内が31.8%となっております。 一方、沖縄線の利用目的は、観光が77.2%を占め、次いで仕事が12.1%となっており、利用者は、広島市内を中心に広島県内が55.1%、岩国市を含めた山口県内が37%で、広島県内の利用者が過半数を占めています。このことは、広島県地域が、さらなる需要拡大の見込める地域であることを示しているものと分析いたしております。 次に、(2)沖縄線の再開について、利用促進についてお答えいたします。 岩国沖縄線の利用促進につきましては、さきの
アンケート調査結果に基づき、広島県地域を重点的に実施し、利用の掘り起こしと沖縄線の認知度の向上に取り組むとともに、山口県内においても引き続きPRを行う予定といたしております。 その中で、平成29年度には、
岩国錦帯橋空港利用促進事業として、主に当路線の旅行商品の募集パンフレットやチラシ等に
岩国錦帯橋空港の広告を掲載し、旅行に関心のある方々に対して当空港の利用促進を図ってまいります。 また、沖縄県と岩国市の文化・芸術・スポーツ等の交流促進を図るため、岩国市と沖縄県の市民団体を対象として、旅行費用の一部を助成する相互交流事業を昨年度に引き続き実施いたします。 さらに、
岩国錦帯橋空港支援協議会におきまして、岩国市の観光宣伝や各種イベント等で、
岩国錦帯橋空港のPRを積極的に推進し、また、
岩国錦帯橋空港利用促進協議会におきましては、今年度は特に山口県と連携して、沖縄線の利用促進に向け、インターネット等、さまざまな広告媒体を活用した
岩国錦帯橋空港の広告・宣伝のほか、修学旅行での利用確保を目指し、モニターツアー等を実施する予定といたしております。 いずれにいたしましても、岩国沖縄線の再就航に当たり、今後とも、山口県を初め関係者と連携を図りながら、岩国沖縄線の利用促進に努めるとともに、観光交流人口の拡大と地域経済の振興に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◆21番(松本久次君) それでは、再質問をさせていただきます。 まず、1点目の
利用者アンケートについてでございますけれども、アンケートに見られるように、羽田線は、山口県の利用者が多く、沖縄線は広島県民の利用者が多く見られると答弁がございました。利用拡大の見込みが見られます広島県民への利用促進に向けた戦略が必要と考えるわけでございますが、広島県内のPR等の具体的な戦略ができているのか。これは、予算がもう立ててありますので、どの程度の戦略的なものがあるのか、お伺いをいたします。 あわせて、宮島は、世界遺産に登録後、来島客が年間400万人を超える観光の島でございます。この宮島にあやからない手はないと考えますが、世界遺産宮島を活用したPRの考えはないか、あわせてお伺いいたします。
◎産業振興部長(平井健司君) 広島方面につきましては、沖縄線を中心に、現在、テレビやラジオ、また公共交通機関、また広島市内の人通りの多い広告塔といった、それに向けてのプロモーション、それと、広島連携中枢都市圏内の市町村に対しまして、広報でのPR、またポスター掲示、そういったものもお願いをしております。それと、広島の旅行代理店等々の販売窓口での利用促進についても、お願いをしているところであります。 また、今後につきましては、広島西部から広島市内の大学や専門学校、そういったところに
岩国錦帯橋空港を利用して沖縄へ行っていただくような形で、例えば研修旅行、そういったものに御利用いただけるようPRを重ねてまいりたいと考えております。 また、28・29年度におきましては、今、岩国駅から空港アクセスバス、そういったものに対して、ICカード導入の手助けということで、いわくにバスに補助をいたしまして、また29年度におきましては、シャトルバス以外に、広島までの高速バス、それに対してもPASPYのICカードでございますけれども、これの導入に対して補助を出す予定としております。 それとあと、宮島の活用でございますけれども、これにつきましては、東京を中心とした首都圏、また沖縄において、なかなか――
岩国錦帯橋空港もそうですけれども、岩国自体の知名度もまだまだ低いと考えております。その中で、宮島に一番近い空港であることをアピールして、広島方面への玄関口、またさらには、県内の萩や長門、そういった観光地を見てもらう山口方面の玄関口として、これをPRしていって、今後も広島と一緒になって、宮島をPRしながら、当然、岩国についてもその魅力をしっかりと発信してまいりたいと考えております。
◆21番(松本久次君) では次に、沖縄線の再開について再質問をさせていただきます。 利用促進ということで、手段として、今回もパンフレット、あるいはチラシが作成されるということでございますけれども、このパンフレット、あるいはチラシ、この配布先は沖縄全域になるんですか、お伺いいたします。
◎産業振興部長(平井健司君) パンフレット、チラシの配布先ということですけれども、今回、沖縄県の御協力によりまして、県の広報テレビ、またラジオ、広報誌、広報新聞等でのPRを行う予定としております。また、観光コンベンションビューローに対しましては、その中のフェイスブック等でPRをお願いしておるところでございます。また、那覇市、また沖縄市、宜野湾市、浦添市、この辺に対しても広報の掲載をお願いする予定にしております。また、先ほど言いましたパンフレットやチラシにつきましては、沖縄の観光コンベンションビューローや旅行会社のところに置かせていただいて、PRをする予定といたしておるところでございます。 その内容につきましては、宮島に一番近い空港として、また広島、山口などへの周遊旅行の玄関口としてPRするとともに、沖縄では珍しい春の桜、夏の錦帯橋のウ飼い、錦川沿線のホタル狩りや宇佐川でのラフティング、そういった岩国ならではといったものをPRしていって、岩国の四季を通じての観光を楽しんでいただけるようにPRして、それをもって岩国への誘客を図ってまいりたいと考えております。
◆21番(松本久次君) 答弁の中に、旅行会社ということがございました。先日、ザ・モール周南店のJTBのマネジャーでいらっしゃいます――ちょっと名前を伏せたほうがいいんかもしれませんが、沖縄線が、通年運航はツアーの計画が立てやすいということをおっしゃっていました。また、周南地域は
岩国錦帯橋空港を利用する旅行者が多いということで、周南地域にもっとPRされたほうがいいですよという助言もいただいたところでございます。 店内に、ちっちゃいこのぐらいののぼりが何点か展示してありました。その中には、3月26日就航という、ちっちゃいのぼりがありましたけれども、これ、早速もう行っていらっしゃるんですねということで、素早い対応をしているなと、ちょっと感心をしたところでございます。多分ないかもしれんと思って行ったんですよ、本当は。(笑声)だけど、これ、対応しておられたんで、ちょっとびっくりしたところでございます。 この点については以上で置きますけれども、その中に、市民団体の一部を助成するという相互交流事業がございますが、一部の助成をするということで、ちょっと詳しい内容を……。
◎産業振興部長(平井健司君) 相互交流事業につきましては、平成28年度においても実施をしているところでございますけれども、来年度――29年度も継続を予定しているところでございます。 内容につきましては、具体的には、岩国市または沖縄県の文化・スポーツ・市民団体等が、5人以上の参加者で、交流を目的に岩国沖縄線を利用する場合に、岩国市から旅行費用の助成をするものでございます。 助成の条件といたしましては、岩国沖縄線を往復御利用いただくことで、岩国市の団体は沖縄県内で、また沖縄県の団体につきましては、岩国市の団体と交流をしていただくということ、それと、岩国市の団体は沖縄県内に、沖縄県の団体は岩国市内に宿泊をしていただくと、この3点を助成の条件としておりまして、各団体20人を限度と今考えておりまして、1泊の場合は1人当たり5,000円で、2泊以上の場合は1人当たり1万円の助成をするというような形で、当該団体につきましては、年度で1回限りというような助成の内容と考えております。
◆21番(松本久次君) 確かに制度的には、団体にとっては経費の削減になるということで、いいかと思いますけれども、やはりこうしたせっかくの交流事業でございます。団体にしっかり広報していただきたい。往々にして知らない、そねえなんがあったんかというようなことが結構ございます。ぜひ、周知をしていただきますように、団体に広報をしていただきたいというふうに思います。 では、次の質問でございます。 姉妹都市縁組でございますけれども、市民団体の交流ということで、以前質問をさせていただいております。基地や空港のつながりの深い宜野湾市、あるいは那覇市などの姉妹都市縁組について、その後の状況をお伺いをいたします。 また、私の知識のないところでありますけれども、姉妹縁組ということは、1県に1市しか考えられないのか、あわせてお伺いします。
◎市民生活部長(井上昭文君) 本市では、御承知のように、昨年の沖縄線の就航、それから、このたびの再就航に伴いまして、相互交流事業を実施して、市民団体等による文化・芸術・スポーツ活動や市民活動及び産業振興活動などの相互交流を推進しているところでございます。 御提言の宜野湾市や那覇市などとの姉妹都市提携につきましては、沖縄線の就航を契機として、市民活動や文化、観光、経済等の幅広い民間交流が相互に行われる中で、必然的に機運が高まってまいるものと期待をいたしております。 現在、岩国市では、歴史的つながりと民間交流による機運の高まりを経て、国内では鳥取市と姉妹提携をいたしておるところでございますけれども、この提携先は1都市に限定されるものではございません。もちろん、1県1市ということでもございません。 また、この提携の形でございますけれども、友好都市や、文化・スポーツなどのテーマ型の交流提携なども考えられようかというふうに思います。 いずれにいたしましても、相互での機運の醸成が必要でございますので、宜野湾市等との今後の交流の状況を、期待を持って注視をするとともに、支援をしてまいりたいというふうに考えております。
◆21番(松本久次君) 積極的にということでございますので、ぜひ早い時期にそういう縁組ができるように、努力をしていただきたいというふうに思います。 次の質問に移りたいと思いますが、空港自体、あるいは飛行機の搭乗率等々ございますけれども、航空機の搭乗率のアップにつきましては、当然でございます。 しかし、ウ飼いがございますけれども、ウ飼い等々の連携で、やはり観光業、あるいはホテル業等々への利益につながらないといけないというふうに思います。やはり、地元にしっかりお金が落ちる方策といいましょうか、そういう施策があるのかどうかお伺いします。
◎産業振興部長(平井健司君) 利益をまず目指すような形で、それに対する直接的な施策があるかということでございますけれど、なかなかそこについては難しい部分がございます。間接的ではございますけれども、
岩国錦帯橋空港を利用していただいて、岩国に来ていただくと、そういった部分で、当然、飛行機が飛んでいるだけでこちらに来られるということもないでしょうから、当然、岩国の魅力、また先ほどありましたように、宮島、そういった部分についても、一緒になって魅力を発信していって、岩国のほうに来ていただくと。こういったことが、地元のほうの経済の活性化につながるものと、今のところ考えておるところでございます。
◆21番(松本久次君) やはり観光ということで、ウ飼いを見ていただくと。そして、ウ飼いということで、夜でございますので、どこかのホテルに宿泊をされるということになろうかと思います。団体の、一部補助金ということがございましたけれども、そうした観光に来られて、宿泊が例えば5,000円だったら2,000円を出しますよと、そういうようなことも考えられないことはないと思うんですよね。 ウ飼いとのつながり、やはり地元にお金を落としていただくということからいけば、そうしたことも今後は検討していくべきじゃなかろうかというふうに思いますので、これは提言ということにしておきたいと思います。 空港のPRということで、今回もかなり投資がされるわけでございますけれども、この経費をかけた分、やはり昨年度の、半年ぐらいで中止になったということの反省からいけば、投資と効果ということからいけば、このぐらい投資したから、このぐらいの率で乗客率がアップするよというようなことを考えておられるのかどうか、数字的なものがもしあればお願いいたします。
◎産業振興部長(平井健司君) 搭乗率ということになるんだと思うんですけれども、これにつきましては、目標的には搭乗率70%、昨年の実績、28年度が、半期ではございましたけれども50%ということでございますので、それに20%上に乗せて70%を目標ということで、今回、新年度予算のほうには約5,000万円の予算を計上させていただいて、利用促進に取り組んでいくということでございます。よろしくお願いいたします。
◆21番(松本久次君) やはりある程度、そういう見込み数といいましょうか、目標を立てておられるということでありますので、常にそういう状況を見ていただいて、投資の部分、チラシ等々も含めた、投資する地域等を定めて取り組んでいただきたいというふうに思います。
岩国錦帯橋空港で最後の質問にまいりますけれども、市長のお気に入りの、これ、市長、大好きだといううわさを聞いておりますが、沖縄、このポスターなんですね、このポスターが新聞に、こうして持っておられたんで、わかりますけれども、3月26日、岩国那覇と、再就航と書いてありました。ここに、搭乗者、駐車場無料、岩国駅からバスで約10分と書かれています。ここに、私らみたいに高齢者近くになると、近くじゃない、高齢者になると読めんような――済みません、高齢者でございます。(笑声)平成29年の1月20日現在の情報ですと書いてありますから、違反じゃないと思いますけれども、こういうようなポスターが出ております。これ、非常に市長が気に入っておられるということで――僕はどうかなと思ったんですけれども。(笑声)それでまた、ある新聞というたら、いらっしゃらないからいいかと思うんですが、
岩国錦帯橋空港の搭乗者、駐車場6日目から有料と、こう書いてあるんです。見出しというのが非常に大切で、駐車場6日目から有料というのが、これがプラスに働くか、マイナスに働くかということは、非常に私ども、疑問に思うところではあるんですけれども、こういうようなものが掲載をされたということでございます。 詳しいことは、これ、書いてありましたから、あえて聞くことはないかと思いますけれども、10月より一部有料化ということでございますので、その経緯についてお伺いします。簡単にお願いします。
◎産業振興部長(平井健司君) 今、
岩国錦帯橋空港駐車場の一部有料化につきましては、岩国空港ビル株式会社のほうから、長期駐車場車両の排除による駐車場の適正使用、これを第一の理由として検討・協議が開始されたものでございまして、これについては、今後、同社の取締役会で正式に決定がされるように聞いてはおります。以上です。
◆21番(松本久次君) 実施期間ということがございますけれども、これは、ここに書いてありますから、10月からということで、割愛をさせていただきますが、最大のこれまでのセールスポイントは、駐車場無料というのが、利用客にとってはすごく大きなメリットの1つで、例えば広島空港、有料というふうなこともあって、3日、4日ということになれば、かなり無料ということが魅力だったわけでございます。 そういうことからいけば、先ほど、市長の好きなこのポスターじゃないんですけれども、やはり6日からが有料という部分がしっかりと定着していかないと、有料が先行していくと、二の足を踏むんです、どうしても。あそこは駐車場代が要るといって、口コミというのはすごく恐ろしい部分がございます。 そういう点で、6日からが有料ということで、無断利用の防止ということも含めて、ぜひしっかりと宣伝をしていただきたいというふうに思います。
岩国錦帯橋空港については、以上で終わりたいと思います。 次に、錦川鉄道についてでございますけれども、錦川鉄道再生計画ということで、先ほど御答弁をいただきました。最終的には、岩国市地域公共交通総合連携計画に基づき、パーク・アンド・ライド駐車場の整備ということ、また、ホームページのリニューアルというような実施をしているということでございました。 これ、そうしたことを実施することによって、実施してからの年度的に、乗車率が上がってきたのかどうか、そういったことがわかればお願いします。
◎
総合政策部長(村上昇君) パーク・アンド・ライド、それからホームページのリニューアルということでの錦川鉄道のほうの活動ということでございますが、こちらにつきましては、パーク・アンド・ライドにつきましては、平成21年度の12月ということで、河山駅のほうに9台分、北河内駅のほうに11台分、南河内駅のほうに8台分、合計にしまして28台分ということで、それまで以上に駐車場の利便性が上がるようにということで整備をしたということでございまして、それに伴います利用者の方ということで、余りふえてはおらないんですが、28台中12台ということで、利用者がふえておるということでございます。 それから、ホームページのほうのリニューアルにつきましては、ちょっと年次での数値というのは持ち合わせておりませんが、1日当たり、大体リニューアル前でございますと、ホームページへのアクセス件数とかということで、1日当たり125件であったということを伺っております。それが、リニューアル後につきましては、211件ということで、件数とすれば伸びておるというところでございます。
◆21番(松本久次君) やはり計画ということでございますので、それに伴って錦川鉄道が実施していくということになろうかと思うんですけれども、やはりなかなか利用客の増員が見込めていないんですよね、数字的にずっと毎年見ていくと。これを打破していくということになると、地域住民をふやすというのが一番いいんでしょうけれども、そうしたことはなかなかできるものではございません。 それかといって、錦川清流線については存続していかなくちゃならないということもございます。現在、赤字が続いておりますけれども、赤字についての補填について、この基金の使途等についてお伺いをいたします。
◎
総合政策部長(村上昇君) 赤字の補填、それから、それに伴います基金の活用といいますか、基金の状況ということでございますが、まず、錦川鉄道のほうにつきましては、鉄道事業に対しまして、経常損失額というのが発生しております。それに対しまして、市としまして、その赤字分について補填をしておるというところでございます。 それから、経常損失以外におきましても、資産のレールとか枕木、それから橋梁などの、そういった線路設備の更新、それから落石防止等に対しますそういった設備の防護柵の設置とか、それからケーブル線、そういったものの更新、そういった経費につきましても、資産の更新に係る部分の経費ということでの運営費といいますか、それに対する補助というのを行っておるところでございます。 そういう中にありまして、基金の活用でございますが、そちらにつきましては、今申し上げました資産の更新としてのレール、枕木等、そういったところにおけます事業者負担分としての、500万円相当の負担分というところがございますが、その部分について、基金のほうからの取り崩しで、補助金として交付をさせていただいておりまして、基金残高につきましても、当初6億6,000万円ぐらいございましたが、それが27年度末では1億2,100万円余り、28年度末の見込みでございますと、さらに500万円程度補填する形になりますので、1億1,600万円程度になるという見込みでございます。
◆21番(松本久次君) 多分これ、過疎債が充てられると思うんですけれども、基金がもともと6億円あって、当初、赤字についてはこの基金から補填していたという経緯がございます。現在は、資本的な部分での使途ということで、1億2,000万円何がしかということでございました。 これ、基金というのは、あくまでも使っていけばなくなる、当然のことと思うんです。先行き、もう見えている。いつぐらいでなくなるというのも、今の状況からいけば、大体様子が見えるということになろうかと思いますが、この基金が、いずれそういうような状況になる。 それから過疎債が――更新をされて、32年度が期限ということになっておりますけれども、先の話をしたら鬼が笑うかもわかりませんけれども、これ、時限立法だったと思いますので、過疎債がなくなる可能性があると思うんです。 そういうことも含めて、基金あるいは過疎債が、制度がなくなるというようなことを見越した、将来的な作戦といいましょうか、展望を今ごろぐらいから取り組んでいかなきゃならないというふうに思いますけれども、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。
◎
総合政策部長(村上昇君) 議員御指摘のように、確かに、ちょっと言葉は悪いんですが、人口減少が、錦川清流線沿線、進んでおるところでございます。その中にありまして、一番効果的な策というものは、なかなか難しいところがございます。 ただ、そういう中にありましても、沿線の住民方とのいろんな交流、情報交換、そういうものもさせていただいておる中で、これからも買い物、それから通勤、そういったものにも利用していただくと。そういうことによりまして、維持・存続を市としても図ってまいりたいというふうに考えておりますし、そういう中で、錦川鉄道株式会社のほうにおかれましても、利用促進として、いろんなキャンペーン等も張られています。そういうところも含めまして、利用促進を今後も図っていきたいというふうに考えておるところでございます。 それから、過疎債の期限でございますが、御指摘のとおり、現時点では平成32年度末まで、平成33年の3月までということになりますが、これについては、ちょっと楽観的な見通しで申し上げるとよくないんでしょうが、これまで過疎債の根拠法令といいますか、過疎地域自立促進特別措置法というところで、こちらが当初10年間の計画でございましたが、それが平成22年のときに6年間延長になってございます。それからさらに、平成24年のときに5年間延長ということで、現在、平成32年度末までということになってございます。 国におきましても、過疎地域におけます、そういう、いろんな過疎地域での国土保全とか森林におけます多面的な機能でありますとか、そういうものも大事であるというふうな認識を持っております。全国的にも、過疎におけますそういった団体等も立ち上がっております。 そういうところとも、県を通じまして連携する中で、過疎の地域の支援といいますか、そういうものも、市としても継続していきたいというふうに考えております。
◆21番(松本久次君) やはり過疎債というのは、これ、鉄道ということに限らず、過疎地域、指定された地域が、非常に利用度の高い、活用のしやすい制度というふうに思っております。 この件について延長していただけますように、市長がしっかりと政府のほうにも働きかけをしていただきたいというふうに思います。 次の、観光用車両の購入ということで、現在、錦町駅がリニューアルをしている最中でございます。トイレ等の改修もございまして、完成後はかなりすてきな錦町駅ができるというふうに期待をしているところでもございます。 やはり観光用車両ということで、基本的には観光が目的の車両で、錦川沿線を走るわけですけれども、そうした沿線について、先ほどパーク・アンド・ライドとかいろんな御答弁がございましたけれども、沿線の、例えば立ち木等々、これまでも整備しておりますけれども、そうした車両に乗って、日本一とも言われる錦川の鑑賞ができるような、そうした取り組みと、またこれ、錦帯橋等も含むわけですけれども、観光協会との連携も必要になってくるかなというふうに思っております。 そういう点を、これは錦川鉄道がやることなんでしょうけれども、市としてそうしたバックアップ的なものがあるのかどうか。
◎
総合政策部長(村上昇君) 今、いろいろな御紹介をいただきましたように、錦川鉄道のほうでもいろいろ努力されております。 そういう中で、先ほど、もう少し紹介させていただきますと、トイレの改修等につきましては、まず、錦町のほうの駅舎、それから、とことこトレインの最終駅といいますか、雙津峡温泉駅のトイレの改修工事、こちらが平成27年と28年の2カ年ということで、28年度に完成予定というふうに伺っておるところでございます。これによりまして、訪れたお客様におきましても、気持ちよい形でトイレ等を利用していただけるのではないかというふうに期待をしておるところでございます。 同じような形で、観光車両につきましても、キハ40とかという車両ということで、中古車両ではございますが、レトロ調ということで、列車のマニアの方につきましては、そういったところは人気であるというところで錦川鉄道のほうも考えられた車両導入ということでございます。 そういったところにつきましても、市も、合併前の各観光協会といいますか、観光プロモーション戦略会議を立ち上げておりまして、各地区の観光協会とも連携をとるようにさせていただいております。そういうところとの連携もとる中で、錦川清流線についてPRをさせていただきたいというふうに思っているところでございます。 大体、これぐらいでよろしいでしょうか。(笑声)
◆21番(松本久次君) 笑っちゃいけませんけれど、今、とことこトレインというお話がありましたけれども、これ、乗客といいましょうか、利用する方が多いんですよね。唯一黒字でずっと推移しておりまして、かなりの乗客を見込んできております。これ、いいことに、子供さんが利用するということで、子供さんというのはずっとかわっていくわけですよね。そういうことからいけば、割とがたっと落ちるようなことがなくて、ある程度の推移を保ちながら利用していかれる、利用度が保たれるということになろうかと思うんです。 先日、ここの鉄道の社長とも話をさせていただいたんですけれども、とことこトレインに光るトンネルがあるんですけれど、ぼちぼちもうリニューアルの時期に来ているんじゃないかと。いろんなトンネルを活用した方法を考えてはどうでしょうかという話をさせていただきましたけれども、やはり先立つものは資金といいましょうか、そうした事業資金が要るわけで、そうした、先ほど来申し上げておりますようなことについての、市としてのバックアップをお願いを――お願いするということじゃいけませんね、しっかりとしていただきたいというふうに思います。 最後に、幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン、先ほどちょっと答弁がありましたけれど、舌をかむような、横文字の嫌いな大西さんが怒りそうなんですけれども、(笑声)デスティネーションキャンペーンというのがございます。これ、調べてみますと、なぜこれが出たのかと思うと、全国のJRグループ6社と地方自治体というようなことで、連携を持つということでございますけれども、この件について、先ほど答弁がありましたけれども、具体的なこのかかわりというのが、もしわかればお願いいたします。短くね。
◎
総合政策部長(村上昇君) かかわりということでございますが、デスティネーションキャンペーンのほうにつきましては、JRグループ、全国で旅客としまして6社ございます。それと連携をするという形で、県のほうが主導でお願いする形にはなりますけれど、そういった中で、錦川鉄道のほうにおかれましても、地元の銘柄の地酒といいますか、そういうものをPRしていくということでの駅弁、それから、地元素材を使ったものでのそういった料理、おもてなしというところで、そういうことを予定されておりますので、市としても支援のほうを検討してみたいと思います。
◆21番(松本久次君) このホームページを開きますと、「維新の風が誘う。おもしろき国 山口」とあります。ぜひ、これを活用して頑張っていただきたいというふうに思います。 以上で、代表質問を終わりたいと思います。
○副議長(石原真君) 以上で、21番 松本久次君の一般質問を終了いたします。 30番 大西明子さん。
◆30番(大西明子君) 日本共産党市議団の大西です。よろしくお願いいたします。 最初に、今議会を最後として退職される職員の皆さん、長い間、本当に御苦労さまでした。お世話になった方一人一人が去っていかれる、本当に寂しい気持ちを抱えております。しかし、これから退職されて、蓄えてきた知識や技術を地域で、地域の活性化のために使っていただきたいと期待をいたしております。本当に御苦労さまでした。 それでは、通告に基づいて一般質問を行います。 最初に、米軍再編について、1、普天間の見通しが立っていないとは言えないという判断について質問いたします。 米軍と日本政府は、早ければ7月ごろから空母艦載機部隊を岩国基地に移駐させる日程を発表しました。61機の艦載機、約3,800人が移駐し、合計約130機の米軍機、1万人を超える米軍関係者が駐留する東アジア最大の航空基地となる計画です。 岩国基地は、海兵隊の殴り込み部隊と海軍の空母打撃群の両方が備わる、沖縄と並ぶアメリカの侵略の拠点基地となります。ことしに入り、F-35B戦闘機配備やE-2D早期警戒機の先行移駐が、市民に説明のないまま次々と強引に進められています。 福田市長は、米軍再編問題に対し、「これ以上の負担増は認められない」「普天間基地移設の見通しが立たないうちに、厚木基地の空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない」という基本スタンスを堅持すると施政方針で述べてきています。 先月、2月5日、菅官房長官との会談後、記者の辺野古の話で、最高裁の判決が出たことで、もうめどが立ったと国と同じように理解されているということかという質問に、めどが立ったというよりも、めどが立っていないとは言えないと私は思っておりますと答えていますが、その判断をした理由をお尋ねいたします。 次に、子どもの貧困対策について質問します。 就学援助制度の入学準備金の増額についてです。 2017年度の予算案で、要保護世帯の就学援助費のうち、新入学児童・生徒の入学準備費用の国の補助金単価が2倍に引き上げられました。小学校が2万470円から4万600円に、中学校が2万3,550円が4万7,400円に増額されたのです。これは、田村智子参議院議員が、2016年5月24日の委員会で、ランドセルや制服などの費用と就学援助費が大きく乖離していると、就学援助費の抜本的引き上げを要求していたものです。ランドセル一つとっても、価格は4万円から5万円もします。少しでも負担の軽減が図れてうれしいことです。 一方、準要保護世帯の国庫補助は、2005年に廃止され、一般財源化をされています。多くの自治体では、国の補助単価に合わせて就学援助費を支給しています。岩国市も、就学援助費の単価引き上げを適用すべきです。 提案されている当初予算に計上されているのか、まず、お尋ねをいたします。 2、入学準備金の入学前支給について質問します。 就学援助の一環で支給されている入学準備金について、支給時期を前倒しする自治体がふえています。新聞報道では、全国の約80市区町村が、入学後支給から、制服やランドセル購入などで出費がかさむ入学前に変更していた。子供の貧困が問題化する中、前倒しはさらに広がりそうだとあります。 支給前倒し実施に、娘の中学校入学までに用意するものがたくさんある。3月に入学準備金をもらえるとありがたい。離婚後、中2の息子と小6の娘を一人で育ててきた。非正規雇用で、手取りは月15万円、制服に通学用自転車、ヘルメットと、中学入学準備には10万円以上かかる。前倒しがなければ、車検用の貯金を崩すつもりだった。気持ちが楽になったと、大変喜んでいる声も報道されています。また、市議会などで、入学準備金なのに、支給が6月から7月では準備とは言えないとの指摘が出されたことがきっかけとも言われています。 私も、既に一般質問で取り上げ、実施を求めていますが、その後、どのような検討が行われているのか。子供の貧困状況を考えたとき、早急に実施すべきだと思いますが、対応をお尋ねいたします。 3、子どもの貧困の実態調査の状況についてです。 子供の貧困の実態調査については、今回で3度目です。 答弁では、まず実態把握を行うことが必要であり、把握したいと考えていると答えておられます。実態調査の状況はどのように進展しているのか、お尋ねをいたします。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、大西議員御質問の第1点目の米軍再編についての(1)普天間の見通しが立っていないとは言えないという判断についてお答えいたします。 2月5日に菅官房長官が本市に来られた際の会談後の取材において、議員御案内のとおり、見通しについての見解を申し上げたところであります。 平成25年12月27日に、仲井眞前沖縄県知事が、普天間基地移設に係る辺野古沖の埋立申請を承認し、埋め立てに係る事業が開始されたことから、一旦は、普天間基地移設の見通しが立ったという判断をしましたが、その後の沖縄県知事選挙において、普天間基地の辺野古沖への移設に反対する翁長氏が当選し、平成27年10月13日に、前知事が承認した埋立承認を取り消されました。 これを受けて、沖縄防衛局長が国土交通省に対し、処分の執行停止を申し立て、その結果、執行停止の決定がなされ、沖縄県知事が執行停止決定の取り消しを求める訴訟を提起し、国土交通大臣は代執行訴訟を提起するなど、普天間基地移設の見通しが不透明な状況となってまいりました。 その後、福岡高等裁判所那覇支部から和解案が示され、平成28年3月、和解が成立いたしました。 その内容は、国土交通大臣は代執行訴訟を、そして、沖縄県知事は執行停止決定の取り消し訴訟をそれぞれ取り下げ、沖縄防衛局長は審査請求及び執行停止申し立てを取り下げ、埋立工事を直ちに中止すること、国土交通大臣と沖縄防衛局長、沖縄県知事は、判決確定まで普天間飛行場の返還及び本件埋立事業に関する円満解決に向けた協議を行うこと、また、協議と並行して、新たな和解条項に基づく訴訟等の手続についての内容となっております。 また、判決確定後においては、この判決に従い、その後もお互い協力して誠実に対応するというものでございました。 そうした過程を経て、平成28年12月20日、最高裁判所において、翁長知事が埋立承認取り消しを取り消さないことは違法とするという国勝訴の判決があり、判決の確定を受け、12月27日、国は移設工事を開始されました。 また、1月20日に岸外務副大臣と
宮澤防衛大臣政務官が、空母艦載機移駐に係る説明に本市に来られた際、私のほうから普天間移設の見通しを尋ねましたが、その際、
宮澤防衛大臣政務官から、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならないことは、政府と沖縄県の共通認識であり、政府としては、一日も早く普天間飛行場の返還を進め、住民の心配や懸念をなくし、
基地負担軽減を目に見える形で進めていきたい。今後、国と沖縄県の双方とも、確定判決と、国・沖縄県が合意した和解の趣旨に従い、互いに協力して誠実に対応して事業を進めていくことになるものと考えているとの回答がありました。 さらに、2月5日に菅官房長官が本市に来られた際にも、普天間の辺野古移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないとの地元の考えは承知をしており、政府として、昨年の最高裁判決を受けて、辺野古への移設工事を着実に推進しているところであるとの発言がありました。 普天間基地の移設の見通しにつきましては、さきに申し上げたとおり、見通しが立っていないとは言えないのではないかと考えていますが、引き続き、普天間基地移設をめぐる動向や、国がどう取り組んでいくかなど、今後の情勢を見きわめながら対応していく考えでありますので、よろしくお願いをいたします。
◎教育長(佐倉弘之甫君) 第2点目の子どもの貧困対策についてにお答えします。 まず、(1)就学援助制度の入学準備金の増額についてですが、就学援助は、義務教育の円滑な実施に資することを目的とし、教育の機会均等を保障する制度で、学校教育法第19条の規定に基づき、経済的理由によって就学が困難と認められる児童・生徒の保護者に対して、学用品費、給食費、修学旅行費など、教育費の一部について援助を行う制度でございます。 岩国市における就学援助費の交付対象者は、岩国市小中学校児童生徒就学援助費交付要綱で規定されており、生活保護世帯、市民税が非課税の者、児童扶養手当の支給を受けている者、前年中の世帯の収入が生活保護基準額の1.3倍未満の者など、生活保護世帯に準ずる程度に生活が困窮している世帯としております。 平成27年度の就学援助の認定状況は、小学校では、要保護受給者9人、準要保護受給者1,090人、認定率16.0%となっており、中学校では、要保護受給者13人、準要保護受給者705人、認定率19.4%となっております。 議員御質問の、新入学児童生徒学用品費の支給金額の引き上げにつきましては、岩国市では国の基準に準じて支給を行っており、県内他市の状況等を踏まえ、保護者の経済的負担の軽減となるよう実施に向けた検討をしております。 次に、(2)入学準備金の入学前支給についてですが、就学援助費におけるランドセルや制服などの購入費の一部として支給する新入学児童生徒学用品費の支給日を、入学前に繰り上げることにつきましては、就学援助制度全体の見直しや電算システムの改修が必要となること、保護者への周知に期間を要することなどから、平成30年度入学の児童・生徒から実施できるように検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎健康福祉部長(福岡俊博君) 第2点目の子どもの貧困対策についての中の(3)子どもの貧困の実態調査の状況についてお答えをいたします。 困窮している子供に対する支援策を検討する上で、その貧困の実態を把握することが重要であると認識をしております。子供の貧困の実態を把握する1つの手段として、現在、当課が分析できるデータをもとに、貧困率の算出を、通常業務と並行して行っているところでございます。 本年度末をめどに、子供の貧困率を算出したいと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
◆30番(大西明子君) それでは、子どもの貧困対策についてから再質問させていただきます。 答弁では、就学援助制度の入学準備金の増額については検討しているということなんですが、お尋ねしたいのは、入学準備金支給対象者は何名なのか。それから、今年度の予算案で対応できるのか。その2つの点についてお尋ねします。 と同時に、就学前の支給について、実施している自治体では、12月実施と3月実施があります。30年度から実施をしたいということですが、12月なのか、3月なのか、検討をどのようにされているのか、この3点についてお尋ねをいたします。
◎教育次長(山口妙子君) まず、対象者の見込みでございますが、平成29年度は、小学生のほうは1,158名、中学生のほうは716名を見込んでおります。 増額がこの予算で対応できるかということなんですけれども、国からの通知は1月にございました。ですが、これまで岩国市は、こういう国の基準の改定に柔軟に対応できるように、ある程度幅を持たせて要求しております。ですので、平成29年度では現予算のまま、この増額に対応できるものと考えております。 次に、入学前の準備金の支給についてでございますが、これまでの保護者の方の御意見であるとか、議員の質問であるとかというところで検討してまいりました。他市、県内の状況とか全国的な動きも検討してまいりました。それで、予定といたしましては、平成30年度の新小学1年生・中学1年生を対象に入学前の支給を検討しております。予定といたしましては、ことしの10月ぐらいから周知をいたしまして、12月1日から1月31日の間に受け付けをいたしまして、3月上旬の支給としたいと考えております。以上でございます。
◆30番(大西明子君) 質問から全国の状況に合わせて、岩国市教育委員会も適切に対応されているということで、大変喜んでおります。3月上旬に支給をするということで安心をしました。 今、不況の中で、多くのお母さんたちは大変喜ぶと思っています。ぜひ、これも情報を保護者の方に提供して、岩国市がこれに取り組んでいるということを知ってもらいたい、そういう努力をしていただきたいというように思います。 それで、3番目の実態調査についてなんですが、私は3回やって、部長が退職される、何もやらんで退職されるんかなというふうに疑っておりましたけれども、きちんと退職までに貧困率を出すと言われたので、本当、安心をしております。その出された調査に基づいて、私たちも、いろいろ参考にしていきたいというふうに思いますので、努力に感謝をしております。 それでは、米軍問題、普天間の見通しが立っていないとは言えないという判断について再質問させていただきます。 市長は、辺野古訴訟で沖縄県敗訴の最高裁判決を、これを読んでおられますか。もし、読んでおられましたら、その感想をお聞かせください。
◎
基地政策担当部長(高田昭彦君) 最高裁の判決内容ということでございますけれど、感想といいますか、基本的に裁判に対する結果について、市としてコメントする立場にはないというふうに思っておりますけれど、基本的には前沖縄県知事の仲井眞知事が承認した決定は適法であるというふうなことが結論であるというふうには考えています。
◆30番(大西明子君) 私は、この辺野古訴訟で沖縄県敗訴という本文を読んだんですが、大変難しいです。何でこういう難しい表現するのかなと思いながらも、読むのに苦労しました。 この難しい文章の中から、私にわかったのは、この判決は、前知事の判断は明らかに違法とは言えない。だから、承認取り消しは違法だと判断しており、今回の最高裁判決は、翁長知事が埋立承認取り消しを取り消さないことの違法性を確認している、こういうふうに受け取りました。 私は、例えば裁判所が、以前の知事が豊洲への市場移転を決定したことは、明らかに違法とまでは言えないと考えたとしても、現知事は、よく見たら移転の決定は違法であったので取り消しますという判断を当然することができると思います。違法とは言えないというだけの理由で、現知事の違法だから取り消すという判断を覆すことはできないのではないかと思っております。したがって、まさにこの最高裁判決は、国よりの不当判決だと私は思っております。 答弁では、高等裁判所より和解案が示され、平成28年3月、和解が成立した、また国と沖縄県の双方とも、確定判決と、国・沖縄県が合意した和解の趣旨に従い、互いに協力して誠実に対応する事業を進めていくこととなると考えているとしています。 しかし、安倍内閣は和解勧告で、円満解決のため、国と県が協議するとしていたのに、協議も十分行わず、和解勧告を無視して裁判に訴えたのは安倍内閣です。このことについて、行政法の権威である岡田正則早稲田大学教授は、この時点で和解の前提は崩れ、和解条項の効力が失われたと明言されていますが、市長は、この和解の前提は崩れたという主張をどのように受けとめられますか。
◎
基地政策担当部長(高田昭彦君) 先ほども申しましたように、国と沖縄県の裁判に係る内容につきまして、市としてコメントする立場にはないというふうには考えておりますが、先ほどの委員会の決定を受けて、協議を進めるというふうなことが言われておりました。 その内容につきましても、最高裁の判決の中で一例がございます。読みますと、上告人が本件委員会決定を受けて被上告人に協議の申し入れをしたことなどを指摘して、不作為の違法はないということを沖縄県などが申しましたけれど、しかしながら、上告人は本件指示に係る措置として本件埋立承認取り消しを取り消していないのであるから、不作為の違法があることは明らかであり、被上告人に協議の申し入れをしたことは、上記の結論を左右しないということでございますので、その辺については、国と沖縄県、双方そうした協議の中で、そうした違法性はないというふうな形で裁判の中では述べられております。
◆30番(大西明子君) 市がそういうことにコメントを述べる立場にないというふうに答弁されましたけれども、この答弁書の中にきちんと、和解がされたので、その合意に基づいて国、沖縄県が和解の趣旨に従い、互いに協力して事業を進めていくんだというふうに聞いているとあるので、私は質問しているわけです。 早稲田大学の教授がこのように言っているんです。昨年3月の国と県との間の和解条項を根拠に、最高裁判決が確立した以上、国の言い分に全面的に従うのが筋だというのも全くの誤解ですと。今回の訴訟の前に、国交省は代執行訴訟を提起しました。翁長知事のかわりに国交省が埋立承認取り消しを取り消すための訴訟です。しかし、国が敗訴の可能性があるということで、昨年3月4日、国は裁判所の和解提案に応じて裁判を取り下げました。 この和解は、国交省の是正指示に対して、県知事が不服の訴訟を提起することを前提としています。しかし、訴訟前の手続である総務省の国地方係争処理委員会の審議において、円満解決のために、国と県はよく話し合って解決しなさいという決定がなされました。 沖縄県側は、これに従って国に協議を申し入れ、訴訟を起こしませんでしたが、国側が協議を拒否して、今回の訴訟を起こしたのです。したがって、この時点で和解の前提は崩れ、和解条項の効力が失われたと言えます。和解条項は、形式上も、そして内容の点でも、知事の権限行使を縛るものではないと、こういうふうに述べております。 したがって、答弁で述べているように、互いに協力して誠実に対応して事業を進めていくことになるものと考えているという回答は、沖縄県知事に権限がある以上、これまでもお互いにこれを進めていく立場にはないというふうに考えておりますが、市長はいかがお考えでしょうか。
◎市長(福田良彦君) まず、今回のこの裁判の一連につきましては、国と沖縄県との裁判、訴訟等でありますので、岩国市は当事者にはなれないわけであります。その中で、岩国市としても、コメントは極力差し控えるということで、先ほどから申し上げております。 また、壇上から答弁させていただきました、国と沖縄県の双方とも、確定判決と、国・沖縄県が合意した和解の趣旨に従い、互いに協力して誠実に対応して事業を進めていくことになるものと考えているという発言は、これは、私は
宮澤防衛大臣政務官からの回答としてお話をさせていただきましたので、これは私の見解というよりも、そういったことを防衛大臣政務官のほうから回答があったということをお話をさせていただきました。 市とすれば、今回の判決については、改めてコメントは差し控えますが、国の対応、そして沖縄県の動向等についてはしっかりと注視をしていくと。その中で、大西議員のほうから、いろんな方面からの見解についてどうかというふうに求められましても、繰り返し同じ回答しか申し上げられないということで御理解賜りたいというふうに思っております。
◆30番(大西明子君) また、答弁の中に、一日も早く普天間飛行場の返還を進め、
基地負担軽減を目に見える形で進めていきたいと述べていますが、建白書では、オスプレイの配備を直ちに撤回すること、米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念することを求めています。これこそ、オール沖縄の声です。 今、国が強引に推し進めている辺野古移設案は、辺野古崎地区の海上を埋め立て、V字型の1,800メートルの滑走路2本を持ち、広大な弾薬庫搭載エリア、全長250メートルもの強襲揚陸艦ボノム・リシャールが接岸できる軍港、LCAC――エア・クッション型揚陸艇が上陸できる斜路、タンカーが接岸できる燃料桟橋など、普天間基地にはない機能を加え、最新鋭の巨大出撃基地をつくる計画です。 移転案は、実質、基地強化であり、沖縄の人たちは忍耐の限度をはるかに超えていると移設計画に反対しています。沖縄の負担軽減はごまかしではありませんか。市長は、辺野古移設を沖縄の負担軽減であると思っていらっしゃるのですか、お尋ねをいたします。
◎市長(福田良彦君) 私の立場で辺野古移設等についての言及は控えたいと思いますが、私も以前、沖縄県に何度も視察をさせていただいておりますが、この普天間飛行場につきましては、まさに住宅、学校等が周辺にありまして、市街地の真ん中に位置するということで、この固定化は絶対に避けなければならないということで、仲井眞前知事、また宜野湾市の佐喜眞市長のほうからも、この普天間基地移設の詳細について説明を受けました。 また当時から、政府の意図も、これは不退転の思いで、この普天間基地移設を目に見える形でしっかりやっていきたいという、そういった強い思いは政府から何度も聞いているところであります。 その中で、議員各位の御理解もいただいたようで、数年前になりますが、この普天間基地からKC-130部隊15機、870名が岩国に移駐する際には、その沖縄の負担軽減を目に見える形で岩国市の理解を求めるということで、私のほうでも議会の声を聞かせていただいた上で判断をした経緯もあります。 岩国市とすれば、その分につきましてはいろんな議論をこれまでやってまいりましたが、市として辺野古移設是非についての言及は、これは国と沖縄県の関係であるというふうに考えております。
◆30番(大西明子君) 普天間の閉鎖・撤去は、沖縄県も同意をして、早くのけなけりゃいけないというのは一致しているんです。しかし、今、国が進めようとしているのは、それにかわって新しく辺野古に基地をつくる、この基地が沖縄県民にとっては忍耐の限度を超える大変なものだということで反対をしているわけです。だから、普天間をのけたから負担軽減になるというんじゃなくて、普天間をのけて、そして沖縄県は県外移設と言っているのですから、これを、このまま国の方向で行ったら負担軽減にはならないということで、沖縄県民は反対しているわけです。 だから、普天間、辺野古の問題については、市長は言及する立場にないと言われますが、日程的に普天間が動いたら市長はオーケーするという形になっておりますので、事は大事な問題なんです。だから今、質問しているわけです。 翁長知事は1月20日のシンポジウムで、今後も新基地建設を進める上では、政府は幾つもの許認可を県や名護市に申請しなければならない。しっかり対応する中、撤回も含めて視野に入れながら、辺野古基地は――新辺野古基地は絶対につくらせないと明言しております。 那覇市長だった翁長さん、自民党県連の幹事長だった翁長さん、安保条約賛成の翁長さんが国と戦って、我が身がぼろぼろになっても辺野古の基地は絶対につくらせないという決意をしています。そういう翁長知事の姿勢を市長はどのように受けとめられますか。(発言する者あり) また、沖縄県民がオール沖縄で頑張っている背景にどのようなものがあると思っておられるのか、同じ自治体の長として受けとめをお聞きいたします。
◎市長(福田良彦君) 私は、実は翁長知事が就任されて、翁長知事とまだ直接お会いしたことはございません。いろんな報道等で現知事の発言等については、全てを承知したわけではありませんが、私の勘違いだったら、また訂正をいたしますが、辺野古移設反対というフレーズは何度もお聞きしておりますが、明確にその普天間基地、これを一日も早く移設しなきゃいけないという、そういったメッセージは強く、私のところには届いておりません。 またそういった中で、以前、これは観光の交流ということで沖縄県庁を訪問させていただきました。そのときは、今回、いろんな問題で辞任されました沖縄県の安慶田副知事のほうが――我々は観光のはっぴを着ておりましたが、副知事のほうからは、KC-130につきましては、沖縄の負担軽減について大変御理解をいただいたということで感謝をしておりますという、そういった言葉がございましたので、これは、私は率直に、翁長知事と同じ思いで、副知事が代表して岩国市民の方々に謝意を示されたというふうに受けとめたところでもございます。
◆30番(大西明子君) 市長は市長なりに、翁長さんのことを今、述べられましたが、私は私なりにちょっと調べてみました。 翁長さんは、2007年の高校の歴史教科書検定問題が出て自分は変わった、沖縄の人間が保守だ革新だといって対立していたら、政府によって沖縄の歴史まで変えられてしまうと思った、そういうふうに語っておられます。 第一次安倍政権のもとで、高校の歴史教科書の検定で、県民の集団自決に日本軍が関与、強制したという記述が削除されたことが発端です。日本軍関与の記述を削除した政府は、日本軍が関与した証拠を出せと言います。歴史の修正は許さないと、勇気を持って立ち上がる人々が出てきております。保守県政の教育長をされた方が、軍から手りゅう弾を2個渡された。1個は敵を殺し、もう1個は自決するものだと言われたと語りました。 県議会でも、県議会議長だった仲里利信さんは、毒入りおにぎりを与えられて、泣いている妹を静かにさせろと命令された。死ぬならみんな一緒だと、ごうの外に出たという体験を語り、私が証拠だと言ったそうです。 那覇市議会でも、長老格の保守議員が、証拠を見せろと言うのか、それでは、親が語ってきた沖縄村の体験はうそだというのかと反論したそうです。 新基地建設反対と歴史の修正を許さないという県民の思いが一つになり、政治的立場を超えて団結する、これがオール沖縄の源流だと言われております。オール沖縄の要求の本質は、沖縄戦と戦後の苦しみを次の世代に味わわせたくない、こういうところにあると言われております。 翁長知事は、今後ともあらゆる手法で新基地建設を阻止する、米軍統治下時代、苛烈をきわめた米軍との自治権獲得闘争を粘り強く戦ってきた沖縄県民は、日米両政府が辺野古を――新基地建設を断念するまで戦い抜くものだと信じていると、不退転の決意を表明しています。(発言する者あり)市長は、この状況でも国の言うとおり、判決で勝訴をしたから普天間基地の見通しが立っていないとは言えないと判断するのですか、お尋ねをいたします。(発言する者あり)
◎政策審議官(村田光洋君) 岩国市の立場をはっきりさせたいと思いますが、先ほど市長が答弁しましたように、普天間基地の辺野古移設に係る問題については、あくまでも国と沖縄県の問題であって、市としてコメントする立場ではありません。 それから、なお、国が移設工事を進めるに当たっては、当然、地元の理解を得ながら進めていく、こういう必要があるというふうにも考えております。以上です。(「そうだ」と呼ぶ者あり)
◆30番(大西明子君) 答弁では、市長は普天間基地の見通しが立っていないとは言えないという判断をしたんです。それはどこから来ているかというと、国が勝訴をしたからと、その背景は何かということで言っているんです。それがわからない人は、やじを飛ばす資格はないというふうに思います。 それで、辺野古のことについては言う立場にないと言いますが、辺野古が動かないと――辺野古のことが前に行かないと普天間は動かないんじゃないんですか。普天間だけ返還してくれるというのは、これは沖縄県も了承しているわけですから。普天間だけ動くという確証があるんですか、その点について、市長、確信があるならお答えください。
◎政策審議官(村田光洋君) 先ほど、大西議員も言われましたように、普天間の危険性の除去ということにつきましては、沖縄県、これは日本国民全てでしょうけれど、これについては、その意見について反対する人はいないと思います。 ただ、その移設先につきましては、あくまでもこれは地元と国との問題でありまして、その移設先がどこがいいとか悪いとかという、辺野古がいいとか悪いとか、そういったことに我々が立ち入る考えはありませんので、これはあくまでも国と沖縄県との問題であり、岩国市は普天間の危険性の除去のために、KC-130であるとか、そういった沖縄の負担軽減に力をかそうということでございます。 さらに、先ほど市長が申し上げましたように、KC-130につきましては、前沖縄県知事も、また現政権の前副知事も、感謝の意を述べられているということでございますので、沖縄の負担軽減には一定の成果を上げているというふうに考えております。
◆30番(大西明子君) ごまかしの答弁はしないでください。(発言する者あり)普天間を返還するということは、国民、そして沖縄県民も同意しているわけです。ところが、そのかわりに新辺野古基地、本当に我慢の限度を超えるような出撃基地ができると、これに対して反対をしているわけです。(発言する者あり) 今、なぜこれを言うかというと、市長は見通しが立っていないとは言えないと言うわけですから、これは聞いたら、最高裁の判決で国が勝訴をしたから、その見通しが立ったと、こういうふうに言っているのではないかと私は言っているんです。だけども、その立場は違うんではないか。和解についても、これは成り立たないということをこれまで言ってきたんです。じゃあ何年たって、市長は見通しが立っていないとは言えないということを言ったのかということを、今、質問しているんです。具体的に答えてください。(発言する者あり)(「工事は始まったよ」と呼ぶ者あり)
◎政策審議官(村田光洋君) まず1点は、最高裁判決によって、国の法的地位が確立し、移設工事を再開する条件が整ったという、こういう状況があった、そこを踏まえて市長が申し上げたものでございます。 それからその後、工事が今、進展しておりますので、まさに市長が先ほど壇上で言いましたように、見通しが立っていないとは言えない状況であると、こういうことを説明しております。 で、なお、さらに、最後に、いずれにしても今度の国と沖縄県の動向を注視していくという必要があることも、あわせて申し上げております。以上です。
◆30番(大西明子君) だから、国が勝訴をして、そして工事が進んでいる、この状況を見て、市長は見通しが立っていないとは言えないというふうに答弁しておるわけです。しかし、沖縄県知事の、そういう工事をとめる権限はいっぱいあると。それで、この中に和解をしているから和解に従って協力してやりなさいというけれど、それは違うと。沖縄県知事は県民と一緒に最後まで頑張るんだというふうに言っているんだから、じゃあ、どこで、勝利したからと言って、これから見通しがどうなるのか、これは大変なことではないかという指摘をしているわけです。 ここのところでごまかしをしているわけですが、やはりですね――市長、何か言いたいそうですから答弁してください。
◎市長(福田良彦君) 我々も、これまで国と沖縄県の裁判の行方というものを注視しておりました。そこで、最高裁判決後においては、その判決に従い、その後も互いに協力して誠実に対応するというのが国と沖縄県の基本的な考え方ということで、我々は理解をしておりました。 そういった中で、法治国家であるその中で、最高裁判決が出て、国とすれば国の立場を主張しながら、粛々と――粛々という言葉は使っちゃいけないんでしたかね、工事を進めていくということで、今、国はそういった状況を我々に、客観的に説明をされました。 その時点において、大西議員のほうから、今、沖縄県の翁長知事の今後の対応について、いろんな可能性について言及されましたが、現時点においては、その最高裁判決後は状況は何ら変わっていないというのが客観的な現状であります。 そこにおいて、岩国市とすれば、そういった状況を踏まえて見通しが立っていないとは言えないという言葉を使わせていただいておりますが、ただ、大西議員のように、いろんな今後の状況は、国と沖縄県の中でその状況等、対応等については注視をしなければならないというのが市としての考え方、また市としての姿勢だというふうに思っております。
◆30番(大西明子君) 繰り返しになるような気もいたしますけれども、和解をして、粛々と進めて、国と沖縄県が粛々と協力してやっていくんだというふうに言っているから、その点は、和解は3月の時点で国が和解をやったけれども、国がそれを破って訴訟したから、なぜそれが、この和解の前提が崩れて、和解条項の効力が失われたという法的なものの考え方を私は紹介したんです。和解条項は、形式上も、そして内容の点でも知事の権限行使を縛るものではないというふうに専門家は言っているわけです。 だから、沖縄県知事は自分の権限を最大限に発揮をして、やはり自分の生命をかけてとめるんだと言っているんだから、それに対して国と沖縄県が協力をして事業を前に進めていくんだということとは違うんだということを言っているわけです。 それで――市長、わかりますかね。(発言する者あり)粛々と進めていくようにならんということを言っているわけです。
◎市長(福田良彦君) 繰り返しになりますが、和解が成立をしておりますので、そういうふうに理解をしておりますので、その和解条項が崩れたということは、我々としては情報を持ち得ておりませんので、現段階では最高裁判決後、状況は変わっていないというふうに受けとめざるを得ないというふうに思っております。
◆30番(大西明子君) どうも和解のところで見解が違うということが、はっきりしましたので、これ以上言っても堂々めぐりになると思いますが、まさに今、国は米軍基地第一、日米同盟第一で、国はアメリカの言うとおりに地方自治体に負担を押しつける。そして市長は、国の言いなりに、市民にこれから大変な負担を押しつける、そういうことになるわけです。 この見返りに補助金という名のお金を要求するという方向は、自分たちの力でよりよいまちを切り開くという道を投げ捨てて、未来永劫に補助金に頼る財政運営をしなければならない岩国市に陥るということを、私は一番危惧しております。(発言する者あり) 本当に、基地のない町、そういう町が自分たちの税金でしっかりとまちづくりを進めている、これが全国でも多くの自治体が進めているやり方です。負担を受け入れては補助金をもらっていく、こういうやり方をいつまで続けるのか、市長はどのように思っておられるのでしょうか。まあ、堂々めぐりになるので、最後に、この3月4日、辺野古新基地反対の立場で、志位委員長が連帯スピーチで、日米両政府は新基地建設断固反対の県民の総意を無視して、強権に次ぐ強権で辺野古の海を潰そうとしているが、強権しか手がないと、手がなくなっているというこのことは、県民の理解をついにかち取ることができなかった安倍政権の敗北だと思いますと述べていますが、市長にこのことを紹介して質問を終わります。
○副議長(石原真君) 以上で、30番 大西明子さんの一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩をいたします。午後2時48分 休憩
――――――――――――――――――――――――――――――午後3時15分 再開
○議長(桑原敏幸君) 休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 26番 山本辰哉君。
◆26番(山本辰哉君) 皆さん、こんにちは。清風クラブの山本辰哉です。 初めに、長きにわたり市勢発展に御尽力され、あと少しで定年を迎えるというとき、突然接しました
松林保健担当部長御逝去の報は、大きな驚きと落胆を覚えるものでございました。心より御冥福をお祈り申し上げます。 さて、本議会では過去最大となる739億5,000万円という一般会計当初予算案が提案されたところでございます。将来にわたり輝き続ける岩国市を創造するための重要な予算です。しっかり審議してまいりたいと思っております。 また、本議会をもって勇退される方もいらっしゃいます。長きにわたり、本当にお疲れさまでした。最後にもう一度、この場でお話を聞かせていただきたいと思っているところでございます。(笑声) 今回は、河川の整備と災害時の情報伝達についてお伺いします。 それでは、清風クラブを代表して質問いたします。 1、河川整備の現状について、(1)2級河川の整備に関する県への要望と連携について、ア、要望のプロセスと施工実績についてお伺いします。 この2年間、河川の整備については幾度も質問してきましたが、2級河川については多くを問うことはしませんでした。そもそも2級河川は県の管理であり、改修工事等の費用に関しては、山口県予算から捻出されるわけですが、平成26年8月の豪雨災害からはや3年が経過しましたが、いまだ整備を急務とする2級河川が非常に多く存在いたします。 緊急性の高い被災箇所から改修工事を進めていくという県の見解は十分に承知していますが、市内の河川の状態を最も熟知した岩国市河川課から発信される県への要望は、相当な重みを持っているものと認識しています。そこで、岩国市が県に対してどのような形で要望しているのか、そのプロセスと、実際に要望から施工につながった実績をお示しください。 続きまして、イ、堆積土の除去とその緊急性についてお伺いします。 さきに述べましたが、平成26年の豪雨災害を機に、河川の状態はすこぶる悪く、その代表的なものが川底に堆積した土砂です。これらが日増しに増加し、さらにその上は大量の草で覆われ、実際、水がどこを通るのかすらわかりづらい状態であります。この状態で、本当に川としての機能を果たすのか、疑わざるを得ません。 これら2級河川の整備が県の事業であるとはいえ、その地域を管轄する岩国市がこれらをどう考え、またどのように県と連携して改善していくのかをお聞かせください。 続きまして、(2)経年劣化が著しい近延川護岸の対策について、ア、頻発する護岸崩壊の早期対応についてお伺いします。 市内でも錦川につながる河川は多く存在します。そういった中、わずか900メートルの区間が約3年間で4カ所も崩壊した近延川の護岸は、もはや地域住民の命を守る護岸としての体をなしていません。その中には、昨年発生した南河内郵便局裏の護岸崩壊は、大変緊迫した状態にありました。その後、応急措置はされたものの、いまだ復旧には至っておりません。 さらに懸念されるのが、郵便局周辺には民家が隣接し、同様の老朽化護岸が存在するということです。まとまった雨が降るたびに不安な生活を余儀なくされる皆さんのお気持ちを察すれば、非常に胸が痛みます。 そこでお尋ねいたします。このような明らかに経年劣化が原因で頻発する非常事態を、事前に解消する手だてはないものでしょうか、明確な答弁をお願いいたします。 続きまして、イ、定期点検の強化についてお伺いします。 先ほどの護岸崩壊の話になりますが、この近延川の護岸はいつごろ建設されたのか、いろいろ調査してみましたが、残念ながらそれらが記載された明確な資料は見つかりませんでした。そこで、地域の情報を手がかりに推測すると、おおむね戦後間もないころ、キジア台風やルース台風で被災した対策として、昭和27年ごろ建設されたものではないかと考えられます。建設から60年以上が経過したとなれば、まずは経年劣化が疑わしいわけですが、一体どのような定期点検をされているのか、非常に気になるところでございます。今後、定期点検の強化は必要不可欠であると考えますが、それに向けた本市の見解をお示しください。 次に、2、災害時の情報伝達システムについて、(1)避難情報などの伝達率及び迅速性の向上についてお伺いします。 昨年の一般質問において、全国的に受信できる緊急地震速報のように、市内の人命にかかわるような事態においては、緊急速報メールを発信していくということでした。 このたび、平成29年度の新事業として提案されているJ-ALERT多様化連携事業の内容は、従来の情報伝達機能を強化させたようなシステムに見受けられます。とはいえ、その内容はいま一つ理解できておりません。本当に緊急情報を流す際に、いち早く避難情報を伝えることができるシステムなのか、わかりやすく御説明ください。 次に、この情報伝達システムに関連してですが、昨年の一般質問において、いわくに子育てアプリのような、皆さんから喜ばれ、実用性の高い防災用のアプリケーションも開発していくといった御答弁でしたが、その後どうなったでしょうか。その進捗状況もあわせてお聞かせください。 以上で壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) それでは、山本議員御質問の第2点目の災害時の情報伝達システムについての(1)避難情報などの伝達率及び迅速性の向上についてお答えをいたします。 近年、全国各地で、記録的な豪雨による河川氾濫や土砂災害が発生しております。 平成27年9月の関東・東北豪雨では、茨城県の鬼怒川の堤防が決壊し、氾濫流による家屋の倒壊や流失などの浸水被害が長期間、また広範囲にわたって発生しました。また、昨年8月には、気象庁の統計開始以来初めて、東北地方の太平洋側から台風が上陸するなど、北海道・東北地方には、短期間に3つの台風が上陸し、数多くの浸水被害が発生いたしました。中でも、台風10号による岩手県岩泉町の小本川の洪水により、高齢者福祉施設に入所する9人の方が犠牲となるなど、甚大な被害が発生したのは記憶に新しいところであります。 本市近辺では、平成26年に広島市安佐北区と安佐南区で甚大な被害をもたらした土砂災害のほか、本市においても、平成26年8月豪雨による土砂災害や水害が発生しております。 このように、想定を超える大災害が全国で発生する中、本市においても、実践的な対応策の検討を始めているところでありますが、中でも避難情報を迅速に伝えることは人命保護につながるものであるため、情報伝達の迅速化や伝達率の向上には、特に力を注いでいきたいと考えております。 現在、災害時に避難指示などの防災情報を伝達する手段としましては、防災行政無線や防災メール、携帯電話会社3社が提供する緊急速報メールがあります。しかし、これらの伝達情報については、発信時に、それぞれの情報伝達機器において情報を入力する作業が必要となり、全ての機器に情報を入力するために一定の時間を要することとなります。 このような問題を解消するため、平成29年度には、J-ALERT多様化連携事業において、防災情報を入力するための防災情報ポータルサイトを構築し、これにより、防災行政無線や防災メール、携帯電話会社3社の緊急速報メールに1回の入力作業で同時に情報発信ができるよう、システムの構築を行うこととしております。 また、情報伝達率の向上につきましては、特に20代や30代など、若年層のスマートフォン普及率が高くなっていることから、スマートフォン向けのアプリケーションを開発し、市政の情報配信を行う中で、防災情報ポータルサイトと連携させた防災情報の提供を行っていきたいと考えております。 今後も、さまざまな方法による情報伝達手段を構築し、災害時に1人でも多くの方に防災情報が迅速に伝わるよう努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 第1点目の河川整備の現状についてお答えいたします。 まず、(1)2級河川の整備に関する県への要望と連携についてのア、要望のプロセスと施工実績についてでございますが、本市にある2級河川の護岸整備や堆積土の除去等については、管理者である山口県に対して予算編成時期の前や防災月間等の時期など、機会あるごとに予算を確保していただきたい旨の要望を文書等により行っております。 また、市民の皆様から寄せられる、県管理の河川への個別の要望については、まずは本市職員が現地に赴くか、写真等により状況や内容を確認した上で、県に申し送りしております。 これに対し、県では、寄せられた要望は可能な限り現地確認を行い、その調査結果をもとに、必要と判断される案件については予算確保に努めているとのことでございます。 護岸補修や改修等の整備実績でございますが、平成27年度においては、錦川水系で9カ所、麻里布川水系で1カ所、平田川水系で3カ所、島田川水系で3カ所、由宇川水系で1カ所を、平成28年度におきましては、錦川水系で8カ所、麻里布川水系で1カ所、平田川水系で5カ所、島田川水系で3カ所、由宇川水系で2カ所の護岸等の整備工事を実施しており、総事業費が約5億3,000万円と伺っております。 次に、イ、堆積土の除去とその緊急性についてですが、議員御案内の平成26年8月6日の集中豪雨においては、市内各所で、道路・河川を初め、公共施設等にも甚大な被害が及びました。河川では、錦川を初め、2級河川や砂防河川等の中小河川にも被害が生じ、災害復旧事業の埋塞災害復旧工事等において、河川内の堆積土の除去を行いました。今後も引き続き、定期的に行っている河川の巡視・点検結果や背後地の土地利用等の緊急度に応じて、順次、堆積土の除去等を実施してまいりたいとのことでございます。 次に、(2)経年劣化が著しい近延川護岸の対策についてのア、頻発する護岸崩壊の早期対応についてですが、現在ある近延川の護岸については詳しい資料が存在せず、明確な整備年次はわかっておりませんが、構造や表面の形態から相当の年数が経過していることと思われます。このため、河川の巡視・点検により異常が確認された場合は、異常の程度や背後地の土地利用状況に応じて、緊急度の高い箇所から対策を講じるとのことでございます。 なお、集中豪雨等により、護岸が崩壊するなどの被災を受けた場合は、災害復旧工事を行い、護岸の早期復旧に努めていくとのことです。 最後に、イ、定期点検の強化についてですが、県においては、現在、地元コンサルタントと業務委託契約を締結し、河川の巡視・点検を定期的に実施しております。 近延川の一部区間は、平行して市道土生1号線と林道近延線が通っており、重要な地域の生活道路でありますことから、今後も、県と市が情報を共有して危険箇所の早期発見に努めることで、事故防止につなげてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
◆26番(山本辰哉君) それでは、順不同で再質問させていただきたいと思います。 まずは情報伝達についての再質問ですが、御答弁では、情報用ポータルサイトを構築して、防災行政無線として、また防災メールと携帯電話会社の緊急速報メールを一度に発信できるシステムにしていくという、そういった内容でした。確かに携帯電話が発信するその緊急速報メールというのは、皆さんに素早く伝わって、大変いいシステムであると思うんですが、これは人命にかかわるクラスの情報しか発信されませんと私は思っております。恐らく地域の避難情報やそういった関係のものは発信されないと思います。 ということは、例えば岩国市に来られた観光客の人とか、それとかビジネスで来られる方、これ、たくさんいらっしゃいます。この方々には、例えばその避難情報を迅速かつ正しく伝達するためには、どのようにお考えですか。
◎危機管理監(宗正誠司君) 観光やビジネス等で市外から岩国市のほうへ来られて滞在しておられる方たちへの防災情報の伝達でございますけれども、これにつきましては、人命にかかわるレベルの情報の場合は、携帯電話会社3社が提供しております緊急速報メールを活用いたします。 また、現在、インターネットサイト運営会社のヤフー株式会社との協定によりまして、岩国市の避難所開設や避難指示等の防災情報等をヤフーのスマートフォン用アプリ、「Yahoo!防災」に瞬時に掲載されるような手続を行っております。 さらに、新年度から山口県が運用開始する防災情報システムにおけるLアラート――災害情報共有システムを活用することによりまして、市が発令する避難指示など、避難情報がマスコミ各社に伝わりまして、これによりまして、結果、テレビのテロップに表示されるなどによりまして、多くの方に迅速に防災情報が伝えられるようになると考えられます。 これらのことによりまして、住民を初め、市外から観光やビジネス等で訪れておられる方に防災情報を提供することができるものと考えております。
◆26番(山本辰哉君) 私も、「Yahoo!防災」ですか、これ活用しているんですが、非常にいいアプリケーションだと思っております。 そして、確かに今のスマートフォンというのは、高性能なGPSを搭載して、自分のいる座標が結構的確にわかるという、そういったものと今の防災情報がリンクするというのは、非常に画期的だと思っております。先ほど、現在、手続を進めているという話でしたが、実際にアプリとリンクするというのはいつごろになりそうなんですか。
◎危機管理監(宗正誠司君) ヤフー株式会社との協定につきましては、今月中に提携をいたします。4月から運用を開始できるものと考えております。
◆26番(山本辰哉君) わかりました。これは、早目に使えるようになったらありがたいなと思います。よろしくお願いします。 そして、先ほど壇上からの答弁にもありましたように、Jアラートという言葉が出ましたが、このJアラートというのを、もう少しわかりやすく説明していただけないでしょうか。
◎危機管理監(宗正誠司君) 全国瞬時警報システムを通称Jアラートと言っております。このシステムは、津波警報や緊急地震速報、弾道ミサイルの発射情報といった、時間的に余裕のない事態が発生した場合に、消防庁から人工衛星を用いて情報が発信されます。市区町村の防災行政無線等を自動起動することによりまして、国から住民まで直接、瞬時に緊急情報を伝達するシステムでございます。
◆26番(山本辰哉君) ということは、現在整備中のケーブルラジオからも流れるという、そういう解釈でいいんですか。
◎危機管理監(宗正誠司君) 屋外拡声子局、戸別受信機、ケーブルラジオ、ともに同時に情報が流れます。
◆26番(山本辰哉君) なおさら整備を早く進めていただきたいなと思います。こういったシステムは、ぜひとも早いうちにしていただきたいと。これ、非常にいいシステムです。そう思っております。 また、ケーブルラジオとしての利便性も、かなり上がるんじゃないかなと思います。たしか、岩国市は4月からだったと思います。4月からスタートですのでよろしくお願いします。 それと、防災用のアプリケーションの開発についてなんですが、これは多分、今、危機管理課のほうでこういったアプリケーションにしたいという、その構想があると思うんですけれど、今後、どのような形でそれを決めていくおつもりですか。
◎危機管理監(宗正誠司君) 現在、仕様書の内容等につきまして検討を進めているところでございます。最終的な仕様が決まりましたら、その仕様書をもとに業者選定を行ってまいりたいと考えております。 業務内容から考えますと、競争入札方式よりはプロポーザル方式のような、業者からの提案を総合的に判断いたしまして選定を行うほうがなじむのではないかと考えております。
◆26番(山本辰哉君) ぜひ、いいアプリケーションを開発するのに、いろいろなところ、いいところを見て選定していただきたいと思います。 危機管理監には、今回最後の質問になりました。(笑声)ありがとうございます。 次は、さっきの河川整備の件ですが、これについて再質問させていただきたいと思います。 まず、先ほどの2級河川整備に関する中で、災害復旧事業の埋塞災害復旧工事等という、そういう言葉が出ました。この埋塞災害復旧工事というのは、どのような工事を指すんですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) ちょっと難しい専門用語を使いまして申しわけございませんが、説明させていただきます。 公共土木施設の国庫補助災害復旧事業としまして、異常な天然現象、河川においては、警戒水位または河岸の高さの5割以上の水位があった場合、河道断面の3割以上の土砂の堆積に対して、その除去工事を国庫補助事業で採択される災害復旧工事のことを埋塞災害復旧工事というふうに呼んでおります。
◆26番(山本辰哉君) 何となくわかりました。(笑声)ただいまの御説明からすれば、この国庫補助事業、これに採択される場合というのは、やはり普通の災害だけではなくて結構甚大なものという、そういう捉え方でいいですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 通常、河川においては、経年の変化や降雨による土砂流入により、徐々に土砂が堆積してまいりますが、定期的に必要な箇所については、適宜、土砂の取り除きを実施して、適正な維持管理に努めています。 そうした中で埋塞災害が起こるということは、河道断面の3割以上の土石の堆積があり、災害復旧の対象となるということで、台風や集中豪雨、かなりの集中豪雨によって極めて多量の雨が降る場合、それと周辺の河川の周りにおきましても、土砂の流出があったということでございますので、議員御案内のように激甚な災害であったと、甚大な災害であったというふうに捉えてもよろしいかと思います。
◆26番(山本辰哉君) 今、私が申し上げているのは、経時変化で堆積した土砂であります。こういった甚大なケースを指しているわけではないんですが、知らないうちに大変な事態を招く引き金になっていることは確かでございます。 いろいろお金がかかるというのも、私、わかりました。昨年、保木川の一角を、業者の方がちょっと堆積した土砂を取るんですよということで、15メートル掛ける40メートルないぐらいでしょうか、それが2トン車で214台で工事費は350万円と言われていました。これは、やはり結構お金がかかるんだなと、そのときは思いました。 確かにお金もかかりますが、市民の安心・安全が、やはり第一です。私も1月に村岡知事と直接お話しして、要望書を提出してきましたが、どうか岩国市としましても、しっかり県に伝えていただきますよう提言させてください。お願いします。 次に、近延川護岸の経年劣化対策です。 もうこれは、見るだけですぐにわかるんですが、雷おこしというんですか、粟おこしとか、あんなすかすかの低密度の、そういう状態になっています。ちょっとした負荷で応力がちょっとかかれば崩壊するような感じになっています。そこでお伺いします。県による2級河川の定期点検というものは、どのように行われているのか、ちょっと教えていただけますか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 県にお聞きしたところで申し上げさせていただきます。管内全域において、管内一円――河川・海岸・砂防施設巡視業務を発注しているとのことでございます。 点検の内容につきましては、治水上の影響を考慮して、年に1回から6回で巡視を行っているそうです。巡視時に異常を発見した場合や緊急の対応が必要な場合は、直ちに報告をするようになっております。その他の報告については、所定の様式で後に提出しているというふうにお伺いしております。
◆26番(山本辰哉君) 1回から6回ということで、非常に回数に差があると思うんですが、先ほど申し上げました近延川、これは何回ですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) これも県にお伺いしたところでございますが、南河内地区一帯の河川の定期点検は年1回とお聞きしております。ということから、近延川も年1回だというふうに考えております。
◆26番(山本辰哉君) 1回ですか。やはり、こういうかなり古いものというのは、やはり入念な点検が必要だと思うんですが、先ほど答弁にありました、巡視時に発見した異常箇所の緊急対応という言葉が出てまいりましたが、この緊急対応というのは、具体的にどういったことをされるんですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 災害に至るまでの危険なクラックや護岸の傾きが発見された場合は、二次災害や家屋への影響を考慮して、大型土のう――トン土のうとも呼びますが、大型土のう等で護岸の崩壊を一時的に防ぐ緊急工事などを申します。
◆26番(山本辰哉君) ここ数年、今の近延川で大型土のうを見なかったときがないくらい、いつもあります。ということは、頻発する異常を、これは大きく物語っているんじゃないかと思う、これは実際の事実です。 今の近延川なんですけれど、全長が3,000メートルぐらいあるんですが、そのうちの約2割が岩国市の管理になります普通河川です。じゃあ、この市が行う普通河川の点検方法というのは、また県とは違うんですかね。どういうふうに行われていますか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 通常行います普通河川の点検についてでございますが、私どもは、本庁の管内は本庁河川課の職員が直接行います。それと、総合支所管内におきましては、各総合支所の農林建設課の職員が定期的に河川のパトロールを実施しているところでございます。 点検の内容としましては、6月の降雨時期の前、目視点検――目視のパトロールと出水期の降雨後に現地のパトロールを実施しているのが実情でございます。
◆26番(山本辰哉君) 目視点検ということですね。ということは、崩壊とか陥没、そのような大きい異常は遠くからでもわかると思います。ただ、見落とした小さな異常です、これらが連続すると、必ず大きな災害、いわゆる崩壊や陥没となって絶対返ってきます。財源が必要なことは重々承知していますが、岩国市の市民の安心・安全を守るためには、これは県だからといったような管理区分を越えてでも、市として事業を遂行する必要があるんじゃないかと私はいつも思うんですが、これについてどう思われますか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 基本的には、河川法により一定のルールに基づいて、国・県・市で管理を行っております。基本的には、2級河川は県の管理となります。ただし、特別な理由がある場合、例えばバス路線等の市道で、河川護岸と道路道台を兼ねている、いわゆる兼用護岸等につきましては、市道の管理者である本市が災害復旧工事、また補修、それと改良等を行うこともあります。また、緊急時や政策的に必要が生じた場合には、また個々の具体具体の事案として考えてまいりたいというふうに考えております。
◆26番(山本辰哉君) 辻部長の厳しい御意見をいただきましたが、これ、今の御答弁に、例えばバスの路線等の市道でという、そういう言葉が出てまいりました。先ほど壇上からも御答弁がありましたが、この近延川には、過疎地域乗り合いバスというのが運行されています。これは、兼用護岸で、先ほどありました土生1号線というのが通っています。これらはやはり、通っていますんで、ぜひとも個別に考えていただきたいと思うんですが、この個別に考えていただく対象には、一応、何かあったらなるということですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 具体具体、個々の事例によって変わってくると思いますので、その個々の事案が出たときに考えさせていただきたいというふうに考えます。
◆26番(山本辰哉君) それは、ごもっともと思います。(笑声)そのとき、ちゃんと、そういう個別の問題が出ましたら、やはり真剣に考えていっていただきたいと、このように思っております。 先ほどとまた話は変わりますけれど、南河内郵便局です。郵便局の裏が崩壊した件です。現在、大型土のうが積まれた状態になっていますけれど、これが恒久的にといいますか、完全に復旧されるのはいつごろになりそうですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) これも県のほうにお伺いしておりますので、そのことを述べさせていただきます。 既に公共施設災害復旧事業の災害査定を受けており、本復旧工事も発注済みというふうに聞いております。平成29年の4月末を目途に完成を目指していると岩国土木建築事務所にお聞きしております。
◆26番(山本辰哉君) 私も県管理のことを質問しているんですから、これはこういう御答弁で、それは仕方ないと思っておりますが、来月末には完成ですね。どうかよろしくお願いします。 それと、これも壇上から申し上げましたが、南河内郵便局の上流、下流なんですが、非常に危険な状態になっております。また、地形的にここは近延川と保木川が合流する地点になります。ここは相当の応力がかかるものと思っておりますが、これ、増水時には相当あふれて、こんなになっているんです。見てみてもすぐわかるんですが。確かに危険を感じたら安全な場所に逃げてくださいと、これは、私らも重々承知しております。ただ、この山間部というのは、逃げたらレッドゾーンなんです。これ少なくとも、やはり自助・共助で危機管理ができるようなインフラ整備というのが絶対に必要だと思います。 よく、自助・共助・公助と言われますけれど、私が思う公助というのは、事後ではなくて、まず自助・共助が使えるようなインフラをつくってもらう。これが、私は公助じゃないかなとはちょっと思うんですけれど、その辺は皆さん、いろいろ予算の関係もありますから言えないんですけれど、まずこういう形でちょっと対応していただけたら、相当うれしいです。これはどうですかと別に問いませんけれど……。 それで、今の危険な護岸、とにかく逃げなければいけないんですけれど、今、そういうすかすかな状態、これは何とかならないもんですか。
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 河川の護岸が崩壊した場合には、災害復旧工事等によりコンクリート製の大きなブロックでつくり直すのが一般的でございます。しかし、基礎の一部が壊れたり、護岸の一部が壊れたりする場合は、老朽化した護岸には、補修的な対策として張りコンクリートとか、コンクリートの根継ぎとかを若干安価な方法で長期的にもたすような工法もございます。そのような補修的な対策もしっかり取り組んでいただくよう、県に要望させていただきたいと思います。
◆26番(山本辰哉君) 今、言われた張りコンクリートですか、それとコンクリート根継ぎ、こういった方法があるんだったら、ぜひとも強く要望してください。辻部長、見込みがありそうですか。(笑声)
◎
都市建設部長(辻孝弘君) 近延川、ほとんどがあくまでも県管理の河川でございますので、実施の有無等については県の方が御判断すると同時に、工法等についても県のほうの御判断になるというふうに考えておりますので、御理解いただけたらと思います。
◆26番(山本辰哉君) 質問が質問だけに、大変厳しい答弁になるとは思っていましたけれど、これ、福田市長、どうでしょうか。今の郵便局周辺の負担軽減です。どうか強く県に対して要望してもらうことはできないですか。
◎市長(福田良彦君) やはり、南河内周辺のこの近延川初めいろんな河川が、やはり森林地だと、結構曲がりくねった部分も多くて、どうしてもそこが、一気に雨が集中しますと流れがすごく早くなる、そうすると、その根の部分が洗われて陥没してしまうとか吸い出しがあるとか、そういったものもあるのかなと思っています。 先ほど、部長の答弁にもあったように、根継ぎとか張りコンクリートとか、本来であれば崩れた後すぐ、そういった応急処置とかするんですが、今は減災という考え方もありますので、事前にそういった応急的な対応をしておけば、大きな被害に遭わないという考えもあります。 ただ現段階で、その郵便局の後ろのほうは実際にそういった状況でありますので、これについてはやはり二次災害等も回避しなきゃなりませんので、これについては担当部と一緒になって県のほうに早期に対策を講じてもらえるように、県ですからいろんな広域にわたると思いますが、そういった急ぐ場所、緊急性のある場所については、積極的に強力に県に対応を求めていきたいというように思っております。
◆26番(山本辰哉君) ぜひよろしくお願いします。 以上で質問を終わります。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、26番 山本辰哉君の一般質問を終了いたします。 20番 植野正則君。
◆20番(植野正則君) 双葉会の植野正則でございます。 まずは、今月末をもちまして退職を迎えられます皆様方におかれましては、長年にわたり市勢発展に御尽力をいただき、感謝をいたしております。ありがとうございます。今後は、それぞれの立場から、市政への御支援をいただければというふうに思っております。 それでは、通告に基づきまして一般質問を行います。 1点目の玖珂支所建設に向けての進捗状況についてお伺いをいたします。 (1)最終案の全体構想についてでございますけれども、玖珂支所の建設に向けまして、最終案の自治会連合会並びに関係団体への説明を終えられ、新年度は実施設計に係る経費が計上され、平成32年4月の供用開始に向けて動き始めますけれども、最終案の全体構想についてお伺いをいたします。 あわせて、自治会連合会並びに関係団体からの最終的な意見あるいは要望が出されておりましたら、お伺いをいたします。 (2)併設される図書館の概要と支所への進入路についてでございますけれども、現在、総合センターの一角にございます図書館は、支所に併設されることとなっておりますけれども、併設をされます図書館の概要並びに県道から支所に至る市道新市1号線の拡幅整備の計画概要と進捗状況についてお伺いをいたします。 (3)岩国地区消防組合玖珂機関員駐在所の移転先の検討状況についてでございますけれども、この件につきましては、2番議員の質問ともかぶるわけでございますけれども、玖珂総合支所の裏の玖珂機関員駐在所につきましては、統合移転されるとのことでございますけれども、具体的な移転先の検討状況についてお伺いをいたします。 次に、2点目の新年度予算編成についてお伺いいたします。 (1)行政経営改革プランについてでございますけれども、新年度の予算編成に当たりまして、行政経営改革プランにつきまして、どのように反映をされているのか、またその成果についてお伺いをいたします。 (2)人口増につながるインフラ整備についてでございますけれども、新年度の施政方針におきましては、人口減少が進む中で、岩国市が将来にわたり輝き続け、100年先も発展していくためには、次代を担う若い世代の存在は不可欠であり、そのためには安心して子供を産み育てることのできる環境整備に取り組んで、移住・定住につなげたいというふうに述べられております。 施政方針を実現するためには、ハード・ソフトの両面からの施策の推進が不可欠となりますけれども、移住あるいは定住を促進するには、良質なインフラ――上下水道でありますとか道路、公園等の整備によりまして、快適でストレスの少ない環境を整え、岩国市としての質を高める必要がございます。 現在、本市におきましては、選択と集中によって大型事業に投資が進んでおりますけれども、並行して人口の社会増を進めるためのインフラ整備を加速する必要があると考えますけれども、市長の見解をお伺いをいたします。 次に、3点目の行政運営の基本方針についてお伺いします。 福田市長は、岩国市の行政執行に当たりまして、また、さまざまな行政課題に対して、私利私欲を排して日々決断をされていることと思います。 近年、東アジア地域におきましては、さまざまな領土にかかわるあつれきが生じておりまして、我が国に対しましても、繰り返し外圧が加えられており、決して安穏な状況にあるとは申せません。加えて、本市に対しては、米軍再編に係る移駐問題が大きな課題として対処が迫られております。 福田市長は、本市のみならず国の安全にも深くかかわる決断を迫られる状況にある中で、最良の決断を下されるに当たって、根本にある国を守るという視点での基本的な姿勢、あるいは基本的な思いでも結構でございますけれども、これをお伺いをいたします。 以上で、壇上からの質問を終わります。
◎市長(福田良彦君) 植野議員の御質問の第3点目の行政運営の基本姿勢についての(1)国を守るという視点からの行政運営についてお答えをいたします。 議員御指摘のとおり、近年、我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しており、東アジア地域においても、領土や主権、経済権益をめぐり、平和や安全、繁栄を脅かす事態が発生しています。 国防や外交防衛政策に関しましては、国の専管事項であり、一自治体が権限や権能を有するものではありませんが、岩国市の基本姿勢として、これまで国の防衛政策を尊重し、基地の安定的な運用に協力してまいりました。 そうした中、米軍再編問題を初めオスプレイの運用、KC-130空中給油機の移駐、F-35Bの配備など、防衛政策に深くかかわる事案に対して、市の判断を求められる場合が多くあることは議員御案内のとおりであります。 誤解のないように申し上げておきますが、国の防衛政策を尊重するということが、国に都合のよい判断をするということではございません。自治体の責務は、住民の安心や安全を確保し、住民の良好な生活環境を維持することが第一であり、市においては、あくまでもこうした観点から判断することが基本であると考えております。 議員御質問の、国を守るという視点からの本市の行政運営につきましては、ただいま申し上げたとおりでございますが、御質問の趣旨と議員のお考えについては、私は十分に理解しているつもりであり、大いに共感するところであります。 私は、国と自治体は、国民全体の安全と地域住民の安心・安全がともに確保されるよう、お互いが協力していく必要があるという考えを基本的な認識として持っております。国政に協力する一方、住民の安心・安全の確保を訴えることは、自治体としての当然の責務であり、地方行政の基本的な使命であると考えております。 これを基本としつつ、現実的かつ具体的な取り組みを通して、これからも、国政と地方行政の接点を見出す努力を続けてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
◎総務部長(杉岡匡君) 第1点目の玖珂支所建設に向けての進捗状況についてお答えをいたします。 まず、最終案の全体構想についてでございますが、玖珂の新庁舎の基本設計は、基本構想に基づき、建物や設備の規模や配置等を具体的に決めるため、今年度業務を実施しております。現在、地域の関係団体等からの御意見・御要望を含め、関係部署との協議、調整を終え、規模算定、配置計画、平面計画等の必要な事項について、最終の取りまとめを行っているところでございます。 基本設計の概要を申し上げますと、新庁舎は現在の玖珂中央小学校敷地内北側に位置し、建物は鉄骨づくり2階建て、延べ床面積約3,300平方メートル、支所、公民館、保健センター、福祉センター、図書館の機能を有し、あわせて交流ラウンジや約200人収容の多目的ホールを設け、駐車場は来客用として約100台分を整備する計画としております。 次に、併設される図書館の概要と支所への進入路についてでございますが、玖珂図書館は、現在、1階、2階に分かれて利用していただいておりますが、今回整備する新しい図書館は、建物の北東側部分の1階に配置し、面積は現在の約1.4倍で、高い天井と大きな開口とすることで、明るく開放感のあるつくりとなっております。 本の収容蔵書冊数も、閉架書庫を含めると、現在の約4万冊から5万冊となり、インターネット閲覧用パソコンや拡大読書器を設置し、本を初め、さまざまな情報にアクセスできるようになります。 館内には、小さな子供さんから大人まで利用できる50余りの席を確保し、親子で絵本をゆっくり楽しむことのできるコーナー、雑誌や新聞をソファーなどでくつろいで読めるコーナー、調べ物などを行える窓際カウンターテーブルなどを設置し、幅広い世代の方々に御利用いただける図書館となっております。 支所への進入路につきましては、新庁舎用地に接続する市道新市1号線は、現在、1車線道路であり、歩道幅員も狭く、部分的に歩道形態がなく、県道柳井玖珂線との交差点も狭隘で危険な状況であることから、新庁舎北側の県道柳井玖珂線との交差点から、南側の2級河川・笹見川にかかる台の橋の橋詰めまでの約320メートルの区間において、歩行者、車両等の通行の安全を確保するため、車道を2車線化し両側の歩道を整備するとともに、県道との交差点も改良する予定でございます。 今後は、平成29年度に交差点を含めた道路の測量調査設計と拡幅に伴う用地補償調査を行い、平成30年度から用地の取得と一部区間の工事に着手する予定でございます。 続いて、岩国地区消防組合玖珂機関員駐在所の移転先の検討状況についてでございますが、現在の玖珂総合支所の敷地内に併設されている岩国地区消防組合玖珂機関員駐在所につきましては、玖珂小学校の統合に伴う建てかえや、庁舎の移転に伴い、岩国地区消防組合から移転についての要請があり、両者で協議を重ねてまいりました。 また、岩国地区消防組合中央消防署玖西出張所につきましては、以前から常備消防の拡充要望が地元自治会などから寄せられておりました。こうしたことから、玖珂機関員駐在所を玖西出張所に統合し、現行の消防車1台、救急車1台の体制を、消防車2台、救急車2台、職員数10名の体制に機能強化することで、火災や救急などに機動的に対応できる体制としたいとの消防組合の意向を踏まえ、移転候補地の協議を進める中で、国道2号に面し、市の所有地でもある山口県岩国土木建築事務所玖珂分室用地が適地であるとの認識で一致し、これを受けて山口県と交渉を進めた結果、市有地の返還と一部県有地の取得について合意したところであります。 なお、今後の事業実施スケジュールは、庁舎の整備に合わせ、平成29年度基本設計、30年度実施設計及び用地取得、31年度建設工事、32年4月供用開始を目指しておりますので、よろしくお願いをいたします。
◎
行政経営改革担当部長(青木英子君) 第2点目の新年度予算編成についての(1)行政経営改革プランについてお答えします。 本市におきましては、平成26年3月に行政経営改革プランを策定し、このプランを基本方針として、人材、資産、財源、情報といった限られた経営資源を有効に活用し、質の高い行政サービスを提供することにより市民の満足度を高めるという、行政経営の目的の達成に向け、市の組織・職員を挙げて行政経営改革に取り組んでいるところでございます。 このプランは、市民の満足度の向上と持続可能な行政経営の実現を基本理念とし、5つの基本目標と20の重点的な取り組み項目、31の具体的な実施事項で構成しております。 市民のライフスタイルや価値観が変化し続ける中、多様化・高度化する行政課題に的確に対応するため、人材育成、組織改革、業務改善などを進めながら、企業誘致や未収金対策など財政基盤の強化にも取り組み、限られた経営資源を活用した行政経営への転換を目指すものとしております。 プラン策定後、これまでに実施事項ごとに作成をいたしました年次計画に沿って取り組みを進めてまいりましたが、このうち、予算に反映された実施事項としましては、今年度においては、取り組み項目「市民と行政との協働事業」として協働のまちづくり促進計画の策定や、「施設管理の適正化」として公共施設等総合管理計画の策定などに取り組んでおります。 また、新年度予算に関しましては、取り組み項目「ICT――情報通信技術を活用した業務の見直し」として、いわゆるコンビニ交付の平成30年度導入に向けたシステム改修経費を計上しているほか、取り組み項目「市民要望の把握」といたしまして、昨年度から実施している市民満足度調査の結果を、平成29年度から平成31年度までのまちづくり実施計画に反映させております。 今後も厳しい財政状況が続くと見込まれておりますが、実施項目の年次計画に基づき、適宜予算に反映させていくなど、着実に行政経営改革プランを推進し、引き続き、市の全ての組織・職員が、冒頭で申し上げました行政経営の目的、人材、資産、財産、情報といった限られた経営資源を有効に活用し、質の高い行政サービスを提供することにより市民の満足度を高めるという共通認識のもと、市民ニーズに的確に対応し、行政サービスのさらなる向上に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎
総合政策部長(村上昇君) 第2点目の新年度予算編成についての(2)人口増につながるインフラ整備についてお答えします。 平成27年国勢調査によりますと、本市の人口は13万6,757人で、平成22年からの5年間で7,100人減少し、減少率は4.9パーセントと非常に厳しい状況となっています。 また、人口動態について申し上げますと、死亡者の数が出生者の数を上回る自然減となっているとともに、転出者の数が転入者の数を上回る社会減も長期にわたり続いております。 こうした状況を踏まえ、平成27年10月に、岩国市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定し、地域活力の向上と人口減少の抑制に向けた取り組みを進めてまいりましたが、現在のところ、社会減の流れをとめるまでには至っておりません。 市長が施政方針においても申し上げておりますが、岩国市が将来にわたり輝き続け、100年先も発展していくためには、次代を担う若い世代の存在が不可欠であります。 そのためには、本市の社会減の要因であります、若い世代の人口流出を抑制し、さらに人口の流入を促進する施策の推進が必要であると考えており、平成29年度から、市内外へ本市の魅力をわかりやすく発信し、選ばれる町となるためにシティプロモーションを推進してまいります。 また、議員御案内のとおり、人口を社会増へ転じるためには、ハード・ソフト両面からの施策の推進が不可欠であるとともに、特に若い世代の移住・定住を促進するためには、下水道、道路、公園など、良質なインフラ整備により、快適な居住環境を整えていくことも非常に重要なことであると考えております。 平成29年度に実施する予定の下水道、道路、公園等のインフラ整備は、下水道につきましては、川下地区の
公共下水道事業や各処理区の面整備の推進など、道路につきましては、中津町45号線を初めとする市道改良事業、愛宕橋や三笠橋などの橋梁改修など、公園につきましては、通津美が浦公園や長山公園などの公園施設の改修事業などとなっております。 いずれにいたしましても、岩国市が若い世代に選ばれるまちとなり、将来にわたり持続的に発展できるよう、移住・定住の直接的な動機となり得る良質なインフラ整備について積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
◆20番(植野正則君) それでは、まず、行政経営改革の関係で1点だけ御質問をさせていただけたらというふうに思いますけれども、いわゆるこの行政経営改革プランにおきましては、行政改革を推進するためには、行動計画をまず策定をして、計画的に実施をし、実施に当たってはPDCAサイクルに基づいた点検を行うというふうに明記をされておるところでございますけれども、このPDCAサイクルに基づきました点検を行うに当たって、年間を通じての作業のフォローでございますとか、進捗状況の確認作業、あるいは目標の未達成のときの対応でございますけれども、これらにつきまして、具体的にはどのような作業が執行部内部で行われているのか、確認をさせていただけたらというふうに思うところでございます。
◎
行政経営改革担当部長(青木英子君) 行政経営改革プランのPDCAサイクルにつきましては、年度当初に実施項目ごとにそれぞれの担当部署でその年度の取り組み目標を具体的に設定をいたします。これらの取り組みの進行管理につきましては、おおよそ8月末と年度末の2回、各部署から報告された達成状況等につきまして、行政経営審査会――こちらは副市長を委員長といたします組織ですが、こちらで審査、評価を行いまして、実施項目ごとに意見を付して、取り組みの継続や修正、または廃止といった方針を示します。 その示しました内容を、担当部署において審査結果をもとに見直し等を行いまして、以降の取り組みにつなげていくという形で改善を図るような仕組みにしております。
◆20番(植野正則君) ただいま詳細に説明をいただきましたけれども、やはりこの行政経営改革、いわゆるこの行政の経営でございますんで、今後とも、やはり全体を俯瞰されている場所にあると思いますので、やはりこの財政の面におきましても造詣が深いものというふうに思っておりますので、大所高所の立場から、今後ともしっかりした行政運営ができるように、執行部に対しまして、いわゆる執行部と申しますか、総合政策の推進につきまして、しっかりと意見を述べていただきたいというふうに思うところでございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 それでは、続きまして総合支所の関係につきまして、ちょっと2点ほど質問をさせていただけたらというふうに思いますけれども、この玖西地域の総合支所の統合につきましては、岩国市としての方針が示されましたのが、たしか3年ぐらい前じゃなかったかなというふうに思うところでございますけれども、この3年にわたりまして、執行部といろいろ議論をしてきたわけでございますけれども、このたび地元の理解を得られて、最終案に至ったというふうな御報告をいただいておるところでございまして、非常に――大分昔を思い出しますと、いろいろあったことは、あったんですけれども、それはそれとして、将来に向かって、しっかりしたものをつくっていただきたいという思いはございます。 そこで、まず1点目でございますけれども、この玖珂支所の新庁舎につきましては、行政事務の拠点となる機能に加えまして、先ほども御答弁がございましたように、市民活動の拠点となります公民館でございますとか保健センター、あるいは福祉センターの機能を備えたものとなるわけでございますけれども、市民活動が従来と変わらず活動に支障のない規模で計画をされているのか、まずお伺いをいたしたいというふうに思います。
◎総務部長(杉岡匡君) これまで基本設計を進めていく中で、機会を捉えましてそれぞれ地元の自治会の皆様、また活動される団体の方々の御意見を伺いながら、その都度、積み上げてきております。 これまでと変わらず活動できるかということでございますけれども、これまで、さまざまな使い方など細かな点につきましても調整をさせてきていただいておりますので、これまで以上に使いやすい施設になろうかと思っております。よろしくお願いいたします。
◆20番(植野正則君) それでは、同じく玖珂支所についてでございますけれども、この最終案につきまして、自治会連合会並びに関係団体に説明をされたというふうなことでございますけれども、この最終的な説明会で出されました意見あるいは要望等がございますれば、お伺いをできたらというふうに思います。
◎総務部長(杉岡匡君) 先般、玖珂地域の自治会連合会役員会のほうでも御意見をいただいたところでございますけれども、やはり地元の方々にとりましては、玖珂支所につながる交差点からの進入路やそういった道路がどういう形になるのかというのは、やはり非常に高い関心を持っておられました。先ほど壇上でも御答弁いたしましたように、現在1車線という道路でございますけれども、2車線の両歩道ということで拡幅をしてまいりたいということで御説明をしてきておりますし、また敷地に対しましても、やはり浸水につきましてちょっとそのあたりが心配されるという御意見もございました。敷地高につきましても、浸水を考慮した高さに配慮した上で整備してまいりたいと、このように御説明してきたところでございます。
◆20番(植野正則君) よくわかりました。立派なものができることを期待をいたしております。平成32年の4月ですか、あと3年ぐらいございますけれども、よろしくお願いをいたしたいというふうに思います。 それでは、玖珂機関員駐在所の移転先の検討状況についてお伺いができたらというふうに思いますけれども、現在の玖珂総合支所裏にございます機関員駐在所を玖西出張所に統合して、国道2号に面した市の所有地でもある山口県岩国土木建築事務所玖珂分室用地に移転を計画しているということでございますが、消防庁舎移転後の消防の体制でございます。これについてお伺いができたらというふうに思います。さっきの渡辺議員に対する御答弁と重なるかもわかりませんけれども、よろしくお願いいたします。
◎
消防担当部長(國清宏君) 玖珂機関員駐在所と玖西出張所の統合移転後の消防体制についてでございます。 現在の消防体制から申し上げますと、玖珂機関員駐在所に消防ポンプ車が1台、職員が1名、それと玖西出張所に消防ポンプ車が1台、救急車が1台で職員が6名、こういった体制で行っております。 これを統合移転後は、消防ポンプ車が1台、消防タンク車が1台、それと救急車1台増車をいたしまして救急車2台、職員も7名から10名の体制へと変わってまいります。 このことは、先月行われました岩国地区消防組合2月定例会において、諸般の報告の中で報告がなされたわけでございますが、それらのメリットとして、まず1点目として大幅な消防力の向上が図られるということでございます。具体的に申しますと、まず救急車が2台ということでございますので、同一地域で2件目の救急が発生をいたしましても、即対応ができるということでございます。玖西出張所管内の救急件数は、年間約1,100件ということでございます。そのうちの約120件は2件目の救急ということで、こちらの中央消防署からの応援をしておりました。これが解消されるということ。それと、消防車の1台をタンク車に更新することによって、現場到着後、即放水態勢がとれるということから、消火能力の大幅な向上が図れるということでございます。 メリットの2点目として、敷地が結構広うございますので、そこにおいて、日常的な訓練ができる訓練施設、例えば消火栓、あるいは防火水槽、こういったところが整備ができて、日常的な訓練ができる、消防力の質的な向上が図れるということでございます。 3点目として、現在の玖西出張所よりも約2.3キロメートル岩国地域寄りへの移転となりますので、このことによりまして、玖西出張所が管内としておりました南河内地区、あるいは北河内地区への出動が早くなると、こういったことが挙げられております。 以上、3点が岩国地区消防組合議会の諸般の報告の中でなされたものでございます。以上でございます。
◆20番(植野正則君) ただいまお話をいただきましたように、いわゆる消防庁舎の統合計画によりまして、消防並びに救急、あるいは防災対応の機能の大幅な向上が図られるというふうなことになるんだろうというふうに思うわけでございますけれども、この移転先の用地の面積につきましてはどの程度になるのか、まずお伺いをいたしたいというふうに思います。
◎
消防担当部長(國清宏君) 移転先の用地の面積は、約5,300平米というふうにお伺いしております。
◆20番(植野正則君) 約5,300平米というふうなことでございますけれども、これは多分、現在のいわゆる玖西出張所の庁舎の用地より、かなり広いもんだろうというふうに思うところでございまして、先ほどの御答弁の中で、消防職員でございますとか消防団員が日常的な訓練ができる訓練場もできるんだというふうなお話をされておりましたけれども、いわゆるこの日常的な訓練というのは、具体的にはどのようなものを想定をされているのか、お伺いできたらというふうに思います。
◎
消防担当部長(國清宏君) 消防の業務、消防車を使った消火訓練でございますが、まず、水を防火水槽あるいは河川、そういったところ、あるいは消火栓といったところからポンプの中に吸い上げ、そしてポンプで圧力を加えて放水をすると、こういう基本的な動作がございます。これを日常的に行うことによって、機械の取り扱い等に習熟すると、これが一番大事な部分であろうと思います。 また、敷地が広いことから、遠距離送水をする場合の中継送水訓練、つまりポンプを中継して水を遠くに送ると、こういった山火事対策の訓練とか、こういったところが主になってくるのであろうと思います。 また、操法訓練あたりにおける訓練礼式、ちょっと専門用語なんですけれど、部隊としてきちっとした行動がとれるような日常的な訓練、こういったのも可能であるということで、敷地が広いということから、幅広くいろんな訓練に対応ができるというふうに考えております。
◆20番(植野正則君) よくわかりました。それでは最後に、この行政運営の基本姿勢についての項目でございますけれども、4点ばかり質問させていただければというふうに思います。 福田市長は、先ほどの御答弁でもいろいろおっしゃいました。市長として、いわゆる国策と住民の安心・安全の確保というはざまで、非常に苦しい決断を下されるということも多いと思いますけれども、どこの国でも同様でございますように、自分たちの国は自分たちで守るんだというふうな思いで外交交渉を続けておられるんだろうというふうに思います。自分たちの国は自分らで守るんだというふうな思いを持ち続けなければ、判断を誤るということにもつながってくるんだろうというふうに思います。 その上で、本市にかかわる、降りかかってくるさまざまな課題に対処していく必要があると思いますけれども、市長は、どういうふうに申しますか、覚悟と申しますか、そういうふうな思いでございますね、どういうふうな思いであるのか、いま一度、答えにくいとは思いますけれども、お答えしていただければ――お願いを申し上げたいというふうに思います。
◎市長(福田良彦君) 国家といいますか、国をどうやって守るかということは、たびたび議論のテーマとして上がってくる課題だというふうに思っています。その中で、議員のお話のように、自分たちの国は自分たちで守るという、こういった考え方、基本的な考え方については、全ての国といいますか、ほとんどの国の共通の思いだというふうに思っております。 しかしながら、近年の安全保障環境、特に、今グローバル化になっております。また、サイバー攻撃とか軍事的な飛躍、軍事的な拡大とか含めまして、いろんな紛争とかも各地で起きております。ですから、やはり自分たちの国は自分たちで守るという基本的な考えはあるにせよ、しかしながらその状況を見ますと、決して一国のみでは、それを守れるかとなると、非常に厳しい状況なのかなというのは、私の認識として持っております。今、一国では、なかなかそういった自国を守るのが非常に難しくなっているというふうに認識をしております。 その中で、この日米同盟ということを挙げさせてもらいますが、岩国にも基地がございます。やはり、今の日本は、この日米同盟を基軸として、今、いろんな外交の中でバランスを保っているというふうに見ております。 しかし、この根底には、やはり自分たちの国は自分たちで守るという、そういった気概があって、そういった中で日米同盟の基軸としてさまざまな外交をやっているというふうに思っております。 その中で、市長としていろんな――時に米軍再編を含めていろんな判断を求められますが、そういった中では、岩国市としては、今、日本が抱えている日米同盟を基軸とした安全保障政策、これについては理解と協力をするという、そういったスタンスで、いろんな判断を総合的にさせていただいている、それが私の今の考え方であります。
◆20番(植野正則君) 市長の御答弁のことはよくわかるわけでございますけれども、私、ちょっと話変わりますけれども、最近非常にショックを受けたことがございまして、この本を読んで、ちょっとびっくりしたんですけれども、百田尚樹さんという作家がいらっしゃいますけれど、この方が書かれました「カエルの楽園」という本がございます。これは寓話でございますけれども、これを読まれたことがございますでしょうか。
◎市長(福田良彦君) 実はここにあるんですが、(笑声)最近、ちょっと入手したもんですから、まだ全てを読んでいないのが正直なところでありますが、ただ、内容といいますか、ざっと斜めに読ませていただきました。今、そこはまだいいですか、感想は……。とりあえず手元には持っていますので、今からしっかりと読ませていただこうと思います。
◆20番(植野正則君) まだ斜め読みということでございますので、ちょっと感想は求めませんけれども、この「カエルの楽園」という寓話についてですけれども、30秒ぐらいでお話をいたしますと、この寓話は、ナパージュというカエルの楽園におきまして、戒律があったそうでございます。まず1点目は、ほかのカエルを何が何でも信じろと、それから、ほかのカエルと決して争うなと、3点目に、争うための力を持つなという、3つの戒めをかたくなに守り続けたばかりに、ほかの強いカエルに侵略されて全滅させられてしまうというものでございますけれども、ナパージュのカエルには、自分たちのよりどころである、いわゆるこのエリア、自分たちの国――カエルの国ですね、これを自分らで守るんだという意識が欠落しておったということが言われておりました。このナパージュというカエルの国が、もし仮に日本であったらというふうに思いますと、本当に背筋が寒くなりました。 本日、午前8時前には、北朝鮮のミサイルが発射されました。4発ですか。それから、昨年の6月でございますけれども、某国の海軍が、堂々と日本の領海侵犯を犯しております。 こうしたことから、我が国を取り巻く情勢は、決して安穏な状況にはないわけです――ないというふうに思っておりますけれども、市長の根幹にございますいわゆる危機意識、危機感について、先ほど御答弁があったかもわかりませんけれども、再度お伺いをいたしておきたいというふうに思います。
◎市長(福田良彦君) まさに、この「カエルの楽園」のナパージュという国は、横文字にするとナパージュですが、逆から読むと、多分ジャパンということで、現代日本の抱えるいろんな安全保障環境等を含めて、その矛盾点を突いた風刺的な名だというふうに理解をしております。 その中で、先ほど、幾つかのニュースの事例をお示しされました。まさに、けさ方も北朝鮮が、日本海の、いわゆる排他的経済水域に4発の弾道ミサイルを打ったと、そのうちの3発が落下したという事案が、きょう報道されました。また最近では、某国ということでお示しされましたが、日本の領海のほうに、たびたびそういった領海侵犯等も、そういった動きがあろうとも思っています。 いわゆる、純然たる平時と言えない、いわゆるグレーゾーンの状況が、たびたび起きておりますし、これも長期化してきております。こういうことは、やはり非常に憂慮すべき問題だというふうに思っております。 先ほど申し上げたとおり、今、さまざまなこういった日本を取り巻く安全保障環境は、まさに厳しさを増しておると、数年前から見ても非常に厳しさを増しておりますし、某国につきましても、近年は不透明な軍事力の増強、最近のニュースでは1兆元を超えたとも言われております。どこの国か、もうわかってしまいましたが、その中で、非常にそういったことは我々が認識をしなきゃならないと思っています。 岩国市とすれば緊張感を持って何を対応するのかというふうな質問だと思いますが、市として国防については専管事項ではありませんが、岩国市が何をするということはありませんが、やはりこういった状況であるということは、これは一国民としてしっかりと認識をすることは、これはとても重要なことだというふうに思っております。 今回、この百田尚樹さんの「カエルの楽園」については、その憲法9条等についての考え方、この憲法9条が本当にこの日本をこれから守ってくれるのか、まさに憲法改正について、これから全国でさまざまな議論があるだろうというその中で、さまざまな矛盾なり、問題提起、これを投げかけている、そういったことだというふうに私は思っております。 その中で、やはり岩国市とすれば、基地がある町、また自衛隊の所在する町として、やはり現実から目をそらすことなく、現実をしっかりと捉えて、また国民としてどうあるべきかということを真剣に考える、また議論する、そういったことについて、市長としていろんな問題提起をすることは、これはしっかりとやっていく必要があるかなというふうに思っております。
◆20番(植野正則君) 今、市長の言葉を聞いて安心をいたしました。さっき、ちょっと憲法9条の話が出ましたけれども、いわゆる憲法の前文におきましては、これはやはり、ほかの国は話せばわかるんだとかそういうふうな、いわゆるほかの国に対する性善説が前提になってつくられている憲法だろうというふうに私は理解しておるわけでございますけれども、しかしながら、憲法9条があるとはいえ、やはり、日本人として、国家あっての私ということでございますんで、やはり心の底では、自分たちは、とにかく自分たちの国をしっかり守って次世代につないでいくんだという思いをしっかり持たなければいけないというふうに思ったところでございます。 最後になりますけれども、これ、ちょっと話がごろっと変わりますけれども、いわゆる玖西地域におきましては、新たな総合支所あるいは支所におきまして、平成32年度から業務がスタートするということでございますので、地域の形がより鮮明にイメージできる段階となってまいりました。総合支所並びに支所につきましては、市民により身近で良質な住民サービスを届ける行政の拠点でございますとともに、併設をされます施設につきましては、市民活動の拠点ともなります。市長におかれましては、それぞれの地域が育んできた歴史や伝統をも尊重していただきながら、新庁舎を十分に活用した施策の推進とともに、新市の一体感の醸成でございますとか、地域の行政課題に果敢に取り組んでいただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いをいたします。 以上で終わります。
○議長(桑原敏幸君) 以上で、20番 植野正則君の一般質問を終了いたします。 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、明3月7日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(桑原敏幸君) 御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。午後4時41分 散会
―――――――――――――――――――――――――――――― 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 岩国市議会議長 桑 原 敏 幸 岩国市議会副議長 石 原 真 岩国市議会議員 重 岡 邦 昭 岩国市議会議員 広 中 英 明 岩国市議会議員 三 原 善 伸...