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09月08日-02号

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  1. 岩国市議会 2015-09-08
    09月08日-02号


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    平成 27年 第3回定例会(9月)平成27年第3回岩国市議会定例会会議録(第2号)平成27年9月8日(火曜日)――――――――――――――――――――――――――――――議事日程(第2号)平成27年9月8日(火曜日)午前10時開議┌───┬───────────────────────────────────┬───┐│日 程│   件                           名   │備 考│├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 1│会議録署名議員の指名                         │   │├───┼───────────────────────────────────┼───┤│第 2│一般質問                               │   │└───┴───────────────────────────────────┴───┘――――――――――――――――――――――――――――――本日の会議に付した事件 目次に記載のとおり――――――――――――――――――――――――――――――出席議員(32人) 1番 前 野 弘 明 君 12番 藤 本 泰 也 君 23番 桑 原 敏 幸 君 2番 渡 辺 和 彦 君 13番 中 村   豊 君 24番 石 本   崇 君 3番 細 見 正 行 君 14番 桑 田 勝 弘 君 25番 石 原   真 君 4番 阿 部 秀 樹 君 15番 河 合 伸 治 君 26番 山 本 辰 哉 君 5番 田 村 順 玄 君 16番 越 澤 二 代 君 27番 丸 茂 郁 生 君 6番 重 岡 邦 昭 君 17番 片 岡 勝 則 君 28番 長   俊 明 君 7番 広 中 英 明 君 18番 片 山 原 司 君 29番 坪 田 恵 子 君 8番 三 原 善 伸 君 19番 貴 船   斉 君 30番 大 西 明 子 君 9番 松 川 卓 司 君 20番 植 野 正 則 君 31番 山 田 泰 之 君10番 広 中 信 夫 君 21番 松 本 久 次 君 32番 小 川 安 士 君11番 武 田 伊佐雄 君 22番 藤 重 建 治 君――――――――――――――――――――――――――――――説明のため出席した者       市長             福 田 良 彦 君       副市長            白 木 勲 君       教育長            佐 倉 弘 之 甫 君       水道事業管理者        高 田 博 昭 君       政策審議官          村 田 光 洋 君       総務部長           杉 岡 匡 君       危機管理監          宗 正 誠 司 君       総合政策部長         中 岡 正 美 君       基地政策担当部長       高 田 昭 彦 君       市民生活部長         井 上 昭 文 君       環境部長           川 戸 裕 司 君       焼却施設建設事務所長     村 上 栄 一 君       健康福祉部長         福 岡 俊 博 君       保健担当部長         松 林 美 子 君       産業振興部長         平 井 健 司 君       農林水産担当部長       河 平 悦 司 君       都市建設部長         辻 孝 弘 君       都市開発担当部長       髙 﨑 智 船 君       拠点整備担当部長       中 岡 達 夫 君       由宇総合支所長        濱 崎 正 雄 君       玖珂総合支所長        前 川 良 昭 君       周東総合支所長        武 安 由 博 君       錦総合支所長         神 田 正 秀 君       美和総合支所長        松 崎 敏 典 君       会計管理者          中 川 安 章 君       教育次長           小 田 修 司 君       監査委員事務局長       原 田 淳 君       農業委員会事務局長      西 崎 道 生 君       選挙管理委員会事務局長    沖 啓 治 君       水道局次長          桑 原 健 二 君       消防担当部長         國 清   宏 君――――――――――――――――――――――――――――――会議の事務に従事した職員       議会事務局長         木原宏       庶務課長           樋谷正俊       議事課長           村上篤史       議事調査班長         桂健治       書記             福本和史       書記             河田康一       書記             河杉祐太朗――――――――――――――――――――――――――――――午前10時 開議 ○議長(桑原敏幸君)  所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりであります。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第1会議録署名議員の指名 ○議長(桑原敏幸君)  日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、1番 前野弘明君、2番 渡辺和彦君、3番 細見正行君を指名いたします。―――――――――――――――――――――――――――――― △日程第2一般質問 ○議長(桑原敏幸君)  日程第2 これより一般質問を行います。 26番 山本辰哉君。 ◆26番(山本辰哉君)  皆さん、おはようございます。清風クラブの山本辰哉です。 さて、毎年同じことを思うわけでございますが、一体この暑さはいつまで続くのかと、このように感じた気候も、やはり暦どおり、立秋から盆にかけて空気は入れかわり、すっかり秋の気配を感じる季節となりました。また、けさ、本当に寒い気候でございました。このように、非常に過ごしやすく、集中力も非常にアップする中、きょうはトップバッターでもありますし、どうか前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。 それでは、通告に従い、会派、清風クラブを代表して質問いたします。 1、土砂災害特別警戒区域の指定について、(1)指定の進捗状況と今後の計画についてお伺いします。 昨年8月6日に発生した岩国市豪雨災害、さらに追い打ちをかけるように広島市北部の住宅地を襲った8月20日の大規模な土砂災害から1年が経過したわけでございます。 御承知のとおり、その災害を機に、土砂災害防止法、正式には土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律が改正され、本年1月18日から施行されています。 それから約8カ月が経過した現在、本市においても、土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンの指定がどこまで進んでいるのか、また、調査を終えていない地域も踏まえた今後のアクションプランをお示しください。 次に、(2)指定区域の法的措置に基づく本市の対応についてお伺いします。 先ほど(1)で質問いたしましたが、市民の皆様は、土砂災害特別警戒区域に指定された場合、今後、行政はどのような対応をしてくれるのだろうかと、非常に懸念されておられます。 確かに、警戒区域に「特別」という文字がつくと、何が変わるのかということになりますが、いろいろ調べてみますと、特別警戒区域は、警戒区域のうち土砂災害が発生した場合、建築物に損壊が生じ、住民等の生命または身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域で、一定の開発行為の制限や居室を有する建築物の構造が規制される土地の区域ですと、このように非常に理解しづらい文章で記されています。 また、指定後の法的措置として、土砂法第24条に、特別警戒区域内では、想定される衝撃の力に耐えられるよう、居室を有する建築物の構造が規制されますと、このように記されているわけでございますが、正直、何がどうなのか容易に理解できる内容ではございません。 そこで、これらをもう少しわかりやすく御説明いただきたいことと、皆様が最も懸念されている、特別警戒区域ならここを出ていかなければならないのか、さらには、それに対して国や県、そして本市の条例を含め、一体どのような経済的支援を受けることができるのかということです。 今後、指定が進んでいけばいくほど、我々市民と行政間で考え方の相違によるトラブルは発生してくるものと考えます。少しでもそういった食い違いをなくするためにも、まずはしっかりとした御説明をお願いしたいと思います。 続きまして、2、防災行政無線屋外拡声子局について、(1)テスト放送の結果と今後の対策についてお伺いします。 前回6月定例会において、天候や風向きにより、屋外拡声子局の聞こえ方は大きく変わってくるため、可能な限りいろいろな出力条件でテストしてほしいことをお願いしました。そして約3カ月が経過した今、その中にはつい先日の大雨と強風を伴った台風15号もありました。 そういった中、分析に要するプロファイルは、ある程度そろったものと認識しております。そこで、これまでのテスト条件と分析結果、そして皆様からいただいた改善点も含め、総合的な考察をお聞かせください。 次に、(2)時報用チャイム音の有効活用についてお伺いします。 この件は、前回の再質問の際に、提案も兼ねてお伺いしたものでございますが、その際は、防災関連に関しての再質問であり、若干通告とは異なるものと個人的に判断したため、さらに踏み込んだ答弁は求めませんでした。ただ、このたびは、しかるべき担当課に通告して、しかるべき御回答を期待したいと思っております。 現在、屋外拡声子局から発信される時報用チャイム音に関しては、これでなければならないといった縛りはないと認識しております。ただ、生活スタイルと音楽というものは、非常に密接した関係であるとともに、生活のリズムをつくり出す重要なものでもあります。 特に、正午のチャイム音や夕方に流れるチャイム音など、時の区切りを示唆するものに関しては、常に一定であったほうが生活のリズムは乱れないと考えています。ただ、その他の時報に関しては、大きな縛りを設けなくてもいいのではないかと考えております。 そこで、現在のチャイム音から、岩国市出身のアーティストの曲にかえてみてはどうだろうかという二度目の御提案です。 日本全国、多くの鉄道駅等で御当地メロディーが使用されているように、音楽と活性化には、決して見逃せない相関があるものと考えております。 前回の質問では、岩国市の歌、いわゆる市歌ができたならば、十分にそういったことも考えられるとの御答弁でしたが、確かに市歌を流して一体感を共有することはすばらしいことだと思います。 例えば、さらにもう一歩先を考えてみますと、「えっ、あのメロディーは何の曲」と、このような形で始まり、「岩国市出身のシンガーソングライターの曲らしいよ。CDでも買って聞いてみようか」と、こうなれば、市とアーティストのコラボレーションで相乗効果を生み出すのではないでしょうか。もちろんこの背景には著作権という問題もございますが、快く了承していただけるものと信じております。これらについて執行部の見解をお聞かせください。 続きまして、3、公平な行政サービスを求める声について、(1)プレミアム付き商品券発行方法の反省点についてお伺いいたします。 先日、地方創生総合戦略の第一弾として、プレミアム率20%の商品券が発行されました。さすがに20%も得をするとなれば、多くの皆さんが購入されることは十分に予想されます。ただ、本市では、1世帯5セットまでというルールをチェックするシステムはなく、任意に購入しようと思えば幾らでも手に入れることが可能な状況でした。やはりそれなりの縛りを設けるのであれば、それに対応した発行方法といったものが必要不可欠ではないかと考えます。 確かに、対策を講ずれば、それに付随してコストがかかることは否めません。ただ、総合的に考えれば、公平性を最優先するということは、まず行政として、その背景にあったはずです。 さきのニュースで御承知のように、とある市の市議会議員が、ワンセット1万2,000円分、プレミアム率20%の商品券を75セット、90万円分を購入し、その全てを自動車販売店に持ち込んだところ、お店側が拒んだという話が全国的に発信されていました。 この件に関しましては、まず、常識的に論外ではございますが、普通に購入できたという、この事実に関しては、本市も含め各自治体のこれからの大きな課題であると認識しています。 また、この市では1人5セットに対して、本市では1世帯5セットでした。こういった曖昧になりやすい点も十分視野に入れた対策を講ずる必要があると認識しています。これらの件について、執行部の見解をお聞かせください。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  皆さん、おはようございます。それでは、山本議員御質問の第1点目の土砂災害特別警戒区域の指定についてお答えをいたします。 まず、(1)の指定の進捗状況と今後の計画についてでございますが、土砂災害特別警戒区域は、平成11年6月に広島で発生した大規模な土砂災害をきっかけとして制定された、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律、通称、土砂災害防止法に基づき、都道府県知事が指定する区域でございます。 土砂災害対策に直接かかわる法律としては、砂防、地すべり、急傾斜に関する、いわゆる砂防三法があり、これらは主に、災害の発生源となる場所での防災施設工事など、ハード面の対策を中心とするものであります。 一方、土砂災害防止法は、被害を受ける危険性の高い土地を土砂災害危険区域等として指定し、警戒避難体制を整備するとともに、開発行為の制限、建築物の規制、移転勧告・移転支援を行うものであり、いわゆるソフト面の対策により、土砂災害の防止を図る目的で制定されたものでございます。 本市における土砂災害特別警戒区域の指定の進捗状況につきましては、本年2月に本郷地域と錦地域において区域指定が完了をしており、今月中に玖珂地域、美川地域、美和地域において区域指定が行われる予定となっております。 その他の地域につきましては、周東地域において、既に基礎調査が終了しており、今後は、県とともに開催する住民説明会を経て、今年度中に区域指定が行われる予定であり、また、岩国地域及び由宇地域においては、現在、山口県において基礎調査が行われており、来年度中に区域指定が行われる予定となっております。 次に、(2)の指定区域の法的措置に基づく本市の対応についてでございますが、土砂災害特別警戒区域は、通称レッドゾーンと呼ばれ、土砂災害のおそれがあるとして指定された土砂災害警戒区域通称イエローゾーンと呼ばれる区域の中で、土砂災害が発生した場合、建築物に損壊が生じ、住民等の生命または身体に著しい危害が生じるおそれがある範囲が指定されます。 レッドゾーンに指定されますと、特定の開発行為に対する制限が行われ、分譲住宅や、自力避難が困難な方が利用する社会福祉施設や病院などの施設を建築するための開発行為は、原則禁止となります。 また、レッドゾーンの区域内で居住などを目的とする建築物を新築・増築・改築をする場合、想定される崖崩れ等の衝撃に耐えられるような構造としなければならないとともに、これまで一定の規模、構造であれば建築確認が必要ないとされていた都市計画区域外においても、建築確認が必要となります。 その他としては、警戒区域と同様に、宅地建物取引業者は、不動産売買の際に購入者に対し特別警戒区域内に位置する物件であることを重要事項として説明することが義務づけられます。 以上のように、土砂災害特別警戒区域に指定されると、制限や規制がかかってまいりますが、その場に住み続けることができなくなるということではなく、再度、建築物の新築や増改築を行う場合でも、定められた対策を講じることで居住することは可能となります。 ただし、特別警戒区域内において、危険が差し迫っている等の場合、建築物の所有者に対して安全な場所に移るよう、県知事は移転の勧告を行うことができるとされています。 建築物の移転の際の支援措置としては、住宅金融支援機構の融資や、国のがけ地近接等危険住宅移転事業等による補助制度に基づく市の補助制度の準備を進めております。 住宅金融支援機構の融資は、県知事の移転勧告に基づく移転の場合のみ適用される融資金利の優遇措置であり、がけ地近接等危険住宅移転事業は、建築物の除却費と建築費の利子部分について一定の補助をするものであります。 なお、土砂災害特別警戒区域に指定された場合に、崖対策の工事等が行政によって優先的に進められるというものではなく、あくまでも対策工事は砂防三法に基づいて進められるものとなっております。 土砂災害特別警戒区域等を指定する目的は、土砂災害が発生するおそれがある区域を明らかにして、その情報をハザードマップ等に掲載し、区域内に居住されている方が、豪雨時等において土砂崩れの危険性を察知され、いち早く避難行動を起こしていただくことで、土砂災害から市民の皆様の生命や身体を守ることとされています。 市といたしましては、市民の皆様が、土砂災害防止法の目的や区域指定された場合の制限や規制・支援の内容について御理解いただけるよう、広報いわくにやホームページ等を利用し、また、住民説明会の開催などにおいて県と協力しながら、引き続き広く分かりやすい広報活動に努めることにより、安心・安全対策を推進してまいる所存でございますので、よろしくお願いをいたします。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  第2点目の防災行政無線屋外拡声子局についての(1)テスト放送の結果と今後の対策についてお答えいたします。 本年4月に防災行政無線屋外拡声子局の全市的な運用を開始したところですが、4月1日のサイレン吹鳴訓練の際は、男性職員の肉声により放送を行いましたが、その後の緊急通信や普通通信については、機械音声により放送を行ってまいりました。 その間、市民の皆様から音声が聞きにくい等の御意見をいただき、機械音声のスピードを遅くするなど調整を試みましたが、機械音声特有の口調が非常に聞き取りにくいとの御意見が多数寄せられましたので、8月17日の国道2号の通行どめ解除のお知らせから8月25日の台風15号関連の防災情報につきまして、女性職員の肉声により放送を行ったところ、今までより、よく聞こえた、放送内容も聞き取れた等の御意見をいただいたところでございます。 屋外拡声子局からの放送につきましては、風向きや周囲の騒音等の諸条件によって聞こえ方が大きく変わってまいりますので、一概に申し上げることはできませんが、機械音声より職員の肉声による放送のほうが聞き取りやすいということは確認できましたので、今後も機械音声でなく、職員の肉声により放送を実施してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎総務部長(杉岡匡君)  第2点目の防災行政無線屋外拡声子局についての時報用チャイム音の有効活用についてお答えをいたします。 現在、防災行政無線屋外拡声子局で、ミュージックチャイムによる時報を放送しております。正午については、無線機器のメンテナンスの目的を兼ねて市内全域を対象に、正午以外は、各自治会から御要望のあった時間に放送を行っております。 曲目につきましては、早朝は「牧場の朝」、正午が「エーデルワイス」、そして夕方は「夕焼け小焼け」など、子供たちにもよく知られている、時刻に合った曲を選曲し、本年4月1日の放送開始以来、毎日放送を続けており、これらのメロディーが市民の皆様方の生活の中に、徐々に浸透しつつあると思われることから、現時点において曲目を変更することは考えておりませんけれども、山本議員御指摘のように、JR駅等において、列車の発着を知らせる目的で、その地域にゆかりのあるアーティストの楽曲が放送されていることは承知をしております。 こうした例に倣い、早朝・正午・夕方以外の時間帯に、岩国市出身のアーティストの楽曲などをミュージックチャイムとして放送してはどうかとの御提案につきましては、防災行政無線の場合は、機器の点検を目的にした放送でもあり、また地域の方々の御理解も必要となることから、防災行政無線の活用のあり方自体について、今後の検討課題と認識しておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  3、公平な行政サービスを求める声についてお答えいたします。 (1)プレミアム付き商品券発行方法の反省点についてですが、岩国市プレミアム付き商品券発行事業は、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略及び地域住民生活等緊急支援のための交付金を財源とした事業で、岩国商工会議所、やましろ商工会、岩国西商工会、岩国市商工連盟連合会で組織された、岩国市プレミアム付商品券発行事業推進協議会に市から補助金を支出し、事業実施をしているものです。 岩国市プレミアム付き商品券は、名称を「まるごと岩国お得じゃ券」、発行総額は、プレミアム分2億円を含み12億円、1,000円券12枚を1万円で販売する内容とし、7月4日、5日の両日に市内21カ所の販売所で一斉に販売をいたしました。 多くの市民の方に御購入をいただき、ほぼ完売という盛況ぶりでございました。売れ残った商品券につきましても、7月6日の午前中には完売をいたしております。 販売方法につきましては、販売総額が10億円と大きな額であることや、現金や商品券の保管や警備といった管理上の安全対策、商品券の使用期間が約6カ月と短く、速やかに販売し、利用していただく必要があることなどから、販売に要する時間、場所、必要経費等の条件を総合的に判断し、過去に実績のあります、窓口での直接販売を選択するとともに、多くの市民の方に御利用をいただくために、1世帯当たり5セット5万円までと、購入額の上限を設けて販売したものです。 販売当日は、予想を大きく超え、長蛇の列をなした販売所や発売初日で完売した販売所があり、購入者の方には、待ち時間等で御負担をおかけすることとなりました。 また、より多くの市民の方に御利用いただくために設けました購入額の制限につきましては、販売時間や経費への影響を考慮して「お願い」という形で実施をしたところですが、残念ながら購入の制限を超えて購入された方もおられるようです。 今回のプレミアム付き商品券の販売に関しましては、市民の方から、待ち時間が長い、買えなかったなどの御意見等も直接いただいているところです。今後同様の事業を実施する場合には、このたびのこういった反省点も含めて検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 ◆26番(山本辰哉君)  それでは、順不同で再質問させていただきます。 まず、2番目の(1)防災行政無線屋外拡声子局についてのテスト放送の結果と今後の対策について再質問いたします。 まず、男性職員の肉声からスタートしたが、感度に対する周囲の反応はいま一つだったとの御答弁でした。そして、機械音にしても同様な結果のようですが、実際に、男性の肉声と機械音との比較というものはどのようなものだったでしょうか。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  男性の肉声では、普通会話よりゆっくりの口調で放送をいたしましたけれども、男性特有の低い声帯のため、聞き取りにくい、口調がはっきりしないなどの意見が寄せられました。 また、機械音では、女性アナウンス調の音声で速さを変えて放送したわけでございますけれども、機械音独特な口調のため、言葉がはっきりしない、聞き取りづらいという御意見がございました。 ◆26番(山本辰哉君)  確かに、風向きとか騒音の関与も非常に大きいと思うんですが、やはり音の伝達に最もきいてくるのは、その周波数帯ですね、これともう一つは滑舌というものがあるんですけど、これに尽きると思います。 今回は、男性よりさらに聞き取りやすい女性の声の周波数帯がいい方向につながったのだと思われますが、確かに先日の台風15号のとき、これまで一度も私の家に聞こえたことがなかったんですが、この日初めて窓を締め切った状態で聞こえまして、これやっぱり条件によっては聞こえるんだなと初めて思いました。 諸条件で、この聞こえ方が変化するというような、このような人的条件変更で改善されていくものというのは、どんどん改善していっていただきたいと思っております。 ただ、毎回同様の放送内容でしたら特に問題ないんですが、録音した女性のその声を使用すればいいと思うんですが、放送のたびに、何か必要なときに、災害のたびに職員を呼び出して、してもらうというのも大変だと思うんですが、これらの改善点は何かお考えですか。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  議員御指摘のように、毎日、同一放送については、あらかじめ録音して放送できますけれども、災害の際には、職員がその都度、その時々の放送を生で放送することになります。8月からは、予見できる台風等の災害の際には、近くの職員を緊急初動班に配置しまして、速やかに登庁させ放送できる体制をとっております。しかし、緊急で時間的余裕がない場合には、危機管理課の男性職員が放送することとしております。今後、職員の放送技術の向上にも努めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆26番(山本辰哉君)  女性の職員が誰でもいいというわけじゃないと思うんですね。やっぱり滑舌とか、いろいろな問題があるんで、やっぱり上手な人というのがいると思うんですけれど、これからもちょっと苦労されるかもしれませんが、よく聞こえるほうがやっぱりいいんで、どうかよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、時報用チャイム音の有効活用について再質問いたします。 私個人的にも「牧場の朝」とか「エーデルワイス」「夕焼け小焼け」、これらの曲は非常に大好きでございます。これを聞いたら――「エーデルワイス」の昼というのは、ちょっといま一つわからないんですけど、「牧場の朝」と「夕焼け小焼け」は、確実に朝だな、夕方だなと、これは完全にわかる非常にいいものと思います。なので、それを否定するものではございません。むしろ11時に「エーデルワイス」が鳴ったら、間違えて皆さんが御飯を食べるぐらい定着すればいいなと思っております。 ただ、多少の変化というものは、日常生活には大変重要な要素であり、生活のリズム自体がチャイム音に大きく依存してしまうことも多少気になる点ではございます。 そういったことも含め、時間帯を決めて、例えば2時とか3時、ほかの時間ですね、10時とか、定期的にチャイム音を変えていくことについては、どうお考えでしょうか。 ◎総務部長(杉岡匡君)  今、午前中1回、お昼、それから夕方1回、定期的に流しているところでございますけれども、今、御提案は、それ以外の時間帯ということだろうと思います。 先ほど壇上でちょっと御答弁をいたしましたけれども、防災行政無線の場合には、やはり機器の点検という目的を持った放送になってございますし、また、回数がふえていくということにつきましては、やはり当然地元の地域の方々の御理解も必要となってまいります。 正午の放送につきましては、機器の目的ということでやっておりますけれども、それ以外の朝と夕方の時間帯につきましては、それぞれ地域の方々の御要望などがあった経緯を踏まえて放送している状況にあるというふうに伺っております。今後、地域の中で、そういった新たな御要望等があるということでございましたら、私どものほうもその時間帯を検討しないわけではございません。やはり地域の方々の御理解というのが必要だろうというふうに思っておりますので、そういったときには、当然、どういったものを流すかということにつきましても検討してみたいというふうに考えてございます。 ◆26番(山本辰哉君)  確かに正直に申し上げまして、この質問に関しては、民意といいますか、私の私的な思いのほうがちょっと強い質問でございまして、これ以上強く言うものでもないんですけれど、また、こういうことが今の地方創生総合戦略に抱き合わせていくと、非常にまたこの地方が盛り上がる一つのきっかけになるのではないかと思うこともありますので、今後ともちょっと御検討をよろしくお願いします。もう今の件については、それで結構です。 3番目、公平な行政サービスを求める声についてちょっと再質問させていただきます。 1番、プレミアム付き商品券発行方法の反省点についてお伺いします。 御答弁に、売れ残った商品券につきましてもというふうにあったんですが、そもそも購入側からすると、我々は売れ残ったという認識はもうなかったわけですが、むしろ買えなかったと言われるほうが多かったのではないかと感じています。 この認識の違いは、まず、アナウンス方法の脆弱さ、これが原因と思うんですが、その点はどのようにお考えですか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  3日目の商品券の販売につきましては、販売場所や販売時間につきましては、事前にチラシやポスター、またホームページ上で、広報はさせていただいておったところではございますけれども、実際に、初日、2日目終了後の商品券の状況であるとか、販売所の状況、また3日目の販売場所や方法など、十分にこちらのほうから情報発信ができていないという結果が、こういったような形になって、皆さんに御迷惑かけた部分があろうかと考えております。 今後、こういった事業に限らず、必要となる情報の発信につきましては、十分に配慮してまいりたいと、このように考えております。 ◆26番(山本辰哉君)  販売方法について、やっぱりいろいろな考え方があると思うんですけれど、この販売方法、濃くしていけばいくほど、確かに財源は要ると思うんですが、この財源を全て含んだ中でのやっぱりこういう、言ってみればいいことなんで、それ全部、財源が多少かかるかもしれませんが、それ全てをやっぱり総合的に考えて実施していただければなと思っております。 そして、販売方法ですが、まず、私が思うんですけど、障害者手帳をお持ちの方や御高齢の方、これらの方に優先的に販売できる方法とか、こういうふうなことが必要と思われるんですが、この点はどうお考えでしょうか。
    産業振興部長(平井健司君)  議員御提案の身体障害者手帳をお持ちの方や御高齢の方、また介護認定を受けておられるといった方に対して、優先的な販売とかそういったことも、他の自治体では実際に事前の予約販売なり、当日の優先販売といったようなことを実施されたところがあるようにもお聞きしておりますし、今後も同じような事業があれば、そういった部分についても十分検討していきたいというように考えております。 ◆26番(山本辰哉君)  確かに、並びたくても体力的に並ぶことができなかった方々もいらっしゃるんで、ぜひこの点を踏まえて、次はよろしくお願いしたいと思います。 最後に、土砂災害特別警戒区域の指定について質問させていただきます。 まず、基礎調査から区域指定までに要する時間というのは、大体どれぐらいかかるんでしょうか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  基礎調査から区域指定までに要する期間は幾らぐらいかという御質問でございますが、特別警戒区域通称レッドゾーンの指定までの流れについて御説明いたします。 まず、山口県が、土砂災害による被害を受けるおそれのある周辺の地形や土地利用状況について、直接現地に出向いて調査をいたします。その結果を県知事から市長へ通知いたします。通知後、指定される予定の区域を記載した書類、これを縦覧、閲覧が行われ、並行して地元説明会が行われます。 その後に県知事から岩国市長へ意見照会が行われ、レッド区域が指定されることとなり、その間、要します期間は1年半というふうに予定しております。 ◆26番(山本辰哉君)  1年半ですか、やっぱり結構かかるんだなと思っていますが、この区域指定の前に住民説明会が開催されるということですが、説明会では、どのような内容を話されているんでしょうか、説明されているんでしょうか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  住民説明会は、山口県と本市で共同で開催いたしております。 説明会では、レッド区域指定の根拠となる土砂災害防止法の概要説明や、レッド区域に指定されるのはどのようなところかとか、されたらどうなるのかとか、また、制度にある移転等の勧告及び支援措置などについて説明が行われます。また、説明の中で質疑応答も行われ、参加者の皆さんからさまざまな疑問が生じると思います。それもお聞きして、できる限りの理解を得られるように御説明をしているところでございます。 ◆26番(山本辰哉君)  集まりぐあいと開催状況はどのようなものでしたか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  既にレッド区域の指定が完了している本郷地域と錦地域につきましては、昨年の11月から12月にかけて実施いたしました。また、今月中にレッド指定が行われる予定の玖珂地域、美川地域、美和地域については、7月から8月にかけて既に実施しております。なお、周東地域につきましては、年明けの1月ごろ説明会の開催を予定しております。また、岩国地域と由宇地域については、平成28年度に実施する予定となっております。 ◆26番(山本辰哉君)  これに関しては、やり過ぎというのはないと思いますので、どうか周知できることをやっていただきたいと思っております。 ちょっとこれ大切な質問なんで、細々したことで大変いろいろ言うのがあって申しわけないんですけれども、やっぱりこれはちゃんと聞いておかないといけないということがありますので、いろいろお聞きします。 土砂災害特別警戒区域、いわゆるレッドゾーンですね、これはどのようなところが指定されるんですか。具体的に教えていただけますかね、もう少し……。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  どのようなところが指定されるかということでございますが、基準で申しますと、傾斜度が30度以上で高さが5メーター以上の急傾斜地において斜面の崩壊や、山腹の崩壊が生じて土石等または渓流の土石等が水と一体となって流下する土石流が発生する、または斜面が広い範囲にわたって滑り落ちていく地すべりによって建築物が損壊するほどの土石の力が及ぶ区域が指定されるというふうになっております。 ◆26番(山本辰哉君)  わかりました。これらは、区域指定後の住民説明というのはされると思うんですけれど、これは周知方法はどういうふうにされます。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  指定後に説明会というのはいたしておりませんが、周知の方法といたしまして、レッド指定の区域並びにその発生原因となる自然現象の種類及び、当該自然現象により建築物に作用すると想定される衝撃に関する事項を定めた公示図書を、本庁河川課、それと、各総合支所の農林建設課、それに加えて、岩国土木建築事務所の各窓口にて縦覧ができます。 また、岩国市土砂災害ハザードマップ、岩国市のホームページ及び山口県土木防災情報システムにて確認をしていただくことができます。 ◆26番(山本辰哉君)  これらに関して、確かにホームページ等というのは非常にいいんですけれど、やっぱり完全に周知しようと思えば、やっぱりホームページ以外の――IT、ITとは言いますけど、やっぱりそれよりわかりやすい伝達手段というのがあると思いますので、それをちょっとよろしく、我々も一生懸命、周知を考えてまいりますので、よろしくお願いします。 それで、次の質問が、これ結構大切なんですけど、区域に指定されると、その建築物の移転等の際に支援措置があるということですが、その内容についてもう少し詳しい説明をお願いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  先ほど壇上で市長の答弁でもありましたが、支援策の制度としてある住宅金融支援機構の融資とがけ地近接等危険住宅移転事業について、もう少し踏み入った御説明をしたいと思います。 まず、住宅金融支援機構の融資についてでございますが、これは、県知事の移転勧告に基づく移転等の場合のみの制度であり、家屋の移転、代替住宅の建設、土地の取得等に必要な融資資金にかかわる金利が優遇され、融資条件や融資対象は住宅金融支援機構により決定されるというものでございます。 また、がけ地近接等危険住宅移転事業につきましては、土砂災害特別警戒区域・レッドの既存不適格住宅であること、レッド区域から区域外への移転であること、建築物の除去を行うことなどの要件があり、除却費、及び住宅建設費または購入費に対して補助が行われます。 除去費については、1戸当たり80万2,000円を上限として補助され、建設費または購入費については、金融機関等から融資を受けた場合の利子部分の、建物について319万円、土地では96万円を限度とした額が補助されることとなっております。 そのほかに、レッド指定区域における建築物の改修費用に対する補助制度といたしましては、76万円を限度した額が補助されるものがあります。以上です。 ◆26番(山本辰哉君)  やっぱり補助があるとしても、それだけで満たされるような経済的支援ではないと私は思いますが、ここは税金ということもありますので、全て我々の思いどおりにはいかないとわかってはいるんですけれど、やはり今後の本市の課題であり、法律も、しようがないんですけど、これらを見直していかなければならないところであると思います。特に、中山間は非常にこういうところが多くて、本当に該当された皆さんは非常に驚くと思います、この話を聞くと。やっぱりそのときのためにもしっかり周知をしていきたいなと思っておりますが、このレッドゾーンというのは、大体、本市にどれぐらいあるんですか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  まず、今、指定が完了しているものについてでございますが、本郷地域で196カ所、錦地域で524カ所となっております。今後、レッド指定されるものとしましては、玖珂地域で136カ所、美川地域で189カ所、美和地域で578カ所の予定となっております。 なお、先ほども述べましたが、岩国、由宇、周東については、作業を進めている最中でございます。 ◆26番(山本辰哉君)  レッドゾーンに一度指定されてしまうと、もう解除されるということはないんでしょうか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  いろいろな条件によって解除されることはございます。例えば、砂防三法に基づく急傾斜地崩壊対策事業、または砂防堰堤の整備などにより土石の力を防ぐなどの要件を満たす対策工事が行われている場合については、レッド区域が解除されるというふうになっております。 ◆26番(山本辰哉君)  建築確認のとき、想定される崖崩れ等の衝撃に耐えられるような構造と言われましたが、これはどういうものなんでしょうか。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  これはちょっと説明がまた難しくなるんですが、建築物の新築、増築、改築については、土石が来たときの高さまで鉄筋コンクリート構造とすること、それに加えまして、土石の力に耐えられるような外壁にすること、壁と基礎は一体構造にすることなどが具体的に上げられているのではございますが、土石の力と高さに応じて基準が定められます。 しかし、実際につきましては、補強の程度などについては、個々の具体の例によって、その都度判断するものとなると思っております。 ◆26番(山本辰哉君)  やっぱり今お聞きしますと、個人で安易に、じゃあやろうかというものでもなさそうなので、この辺これから見直していかなければならないと思います。 最後の質問になりますが、昨今の異常気象で、想定することのできない豪雨が各地で頻繁に発生しております。そういった意味でも土砂災害特別警戒区域の指定を早期に完了することは極めて重要と思います。 土砂災害は、人命という最もとうといものを失う可能性が高い自然災害です。被災しないためには、みずからがその危険性を認識して、いち早く避難、そして、行動を起こすことは、それに変わるものはございません。それには、区域に指定されたことの趣旨が正確に、そして関係する人々に漏れることなく伝わっていくこと、これが最も肝要ではないかと私は思っております。 そのためにも市ができる範囲のことを最大限活用して、その周知に努めていただきたいと考えますが、このことについて、最後に、福田市長、市長の御見解をお伺いできますか。 ◎市長(福田良彦君)  まず、今回、特別警戒区域に指定されたことによって、どういったことがあるかということで、議員、いろいろ御懸念があって、いろいろ質問いただきました。 確かに、特別警戒区域に指定されると、そこに住むことができなくなるんじゃないかといった、そういったことを懸念される方もおられましたが、先ほど壇上でも答弁させてもらいましたが、確かにいろいろ制限とか規制はかかってまいりますが、その場に住み続けることができなくなるということではないと。しかしながら、再度、新築とか増改築する場合には、定められた対策を講じる必要があるということであります。また、いろんな支援措置も同時にあるということでございます。 そういった中で、市として、その特別警戒区域に指定された後には、市のハザードマップがありますので、まず、それを更新をいたします。そして、そのハザードマップを更新した際には、その対象となる区域の方々に全戸に、そういったものを配布をすることとしております。 そして、山本議員が特に気にかけておられます、そういった方々への周知、これにつきましては、ホームページだけではだめでありますので、それに加えて市報等も含めて全戸にお知らせをしていきたいというふうに思っております。 また、各総合支所にも、いろんなパンフレット等を置いております。特に、議員のおっしゃるような土砂災害特別警戒区域等の内容、これに関する説明をしっかりとわかりやすくしたものを配布をするように、そして、また、そういった方法についても検討、また調整をしっかりとして、広く市民の方々に制度の目的、内容について周知を図ってまいりたいというふうに思っております。以上です。 ◆26番(山本辰哉君)  周知、周知と言いますけれども、最終的に、やっぱり周知が一番大切です。今後とも周知についてよろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、26番 山本辰哉君の一般質問を終了いたします。 16番 越澤二代さん。 ◆16番(越澤二代君)  皆様、おはようございます。16番 公明党議員団の越澤二代でございます。議員団を代表して、通告に従い一般質問を行います。 9月1日の防災の日は、全国各地で災害発生を想定した防災訓練が多くの参加者とともに行われています。地震や火山噴火、台風、大雨など自然災害をめぐる我が国の国土は災害列島とも言われ、自然災害にどう向き合い、備えるかが重要な課題の一つです。過去の大災害を教訓に、防災の日は、8月、9月に台風襲来が多いことから、災害への備えを常に怠らないようにという教訓を込めて制定されています。 全国各地で地震や台風、ゲリラ豪雨により、河川の氾濫による浸水や土砂災害、強風や竜巻など多くの災害が頻発している今日、道路・河川の整備、ライフラインの強化といったハード事業やソフト事業により、町の安全性の強化を図ることが重要となっています。岩国市においても、平成17年9月の台風14号や昨年の26年8月の記録的な豪雨により、市内多くの地域で床上・床下浸水、土砂崩れ等の甚大な被害を受けたことから、風水害等への対策は重要な課題となっています。今後、50年、100年と続く傾向にあり、このような災害は起こり続けるだろうとも言われています。 そこで、1点目、浸水対策の現状と強化についてお伺いいたします。 特に、本市を流れる河川などにおいては、ゲリラ豪雨により過去には堤防を越水するなど、床上・床下等、大変大きな浸水被害が発生しており、本市の浸水対策はますます重要になってまいります。これまで、海抜ゼロメートル地域である川下・愛宕・南岩国地区等を含めて、豪雨による住宅への浸水被害を幾度も経験されており、根本的な対策は進んでいるのかとの住民の不安の声をお聞きしております。浸水対策の現状と強化についてお伺いします。 2点目、自然災害には、豪雨のほか、台風や竜巻など強風による被害も全国各地で報告されています。  平成15年7月に本市を襲った竜巻では、幸い人的被害はなかったものの、家屋等への被害が発生しています。また、近年では、台風により、道路や公園などの樹木の多くが倒壊するなどして、大きな被害も出ています。去る8月25日に接近した台風15号による暴風による倒木などの被害により、他市においては停電などの生活インフラへの大きな被害が発生しております。台風等強風による本市の被害状況と対応についてお伺いいたします。 3点目、昨年8月、広島で発生した土砂災害は、死亡や行方不明など大災害となりました。岩国市においても、亡くなられた方があり、土砂崩れや浸水、冠水で市民生活は深刻なダメージを受けました。土砂災害防止法による土砂災害警戒区域特別警戒区域の指定が急がれており、昨年のように、各地で発生している土砂災害の状況を考えると、山が急峻で地質ももろく、十分な備えが必要であることは言うまでもありません。昨年の豪雨により発生した土砂災害のハード面の対策として、急傾斜地崩壊対策事業を行われていますが、進捗状況と今後の対応についてお伺いいたします。 次に、子育て支援の充実についてお伺いします。 1点目、こども医療費助成制度の今後の方向性についてお伺いします。 岩国市では、安心して子供を産み育てることができる環境を整備し、子育て支援事業の振興を図ることを目的とした再編交付金を活用した岩国市子育て支援基金を設置し、こども医療費助成事業を創設、平成20年10月より実施しておられます。これまで、県内トップレベルの事業として多くの子育て家庭で大変喜ばれており、8年目を迎えようとしています。しかし、財源が再編交付金ということもあり、10年間だけの制度ではないかとの心配の声も上がっています。岩国市の子育て支援の大きな柱であり、少子化対策として、事業の継続はもちろんですが、所得制限の撤廃や、中学校3年生までの拡大を望む声が多く、今後この事業への期待が膨らんでいます。継続して実施できるようにするためには、行財政改革の推進による財源確保が求められますが、こども医療費助成制度の将来性と今後の方向性について、当局の御見解をお伺いいたします。 2点目、子育て世代包括支援センターの進捗についてお伺いいたします。 6月に引き続いて2回目の質問となります。10月よりスタート予定の子育て世代包括支援センターは、妊娠に至るまでの過程から妊娠・出産・子育てまで、一貫して同じ場所で相談できることは大きなメリットです。現状さまざまな機関が個々に行っている支援について、ワンストップ拠点として立ち上げ、切れ目のない支援を実施することは、核家族化の進展に伴い子供を産み育てやすい環境整備の大きな柱の一つです。地域の実情に応じて、工夫を凝らした子育て世代包括支援センターの立ち上げに大きな期待を寄せている一人です。支援センターの支援体制及び事業内容についてお伺いいたします。 3点目、女性施策の充実についてお伺いいたします。 今日では、女性の社会参加等が進み、勤労者世帯の過半数が共働き世帯になる等、人々の生き方が多様化している一方で、働き方や子育て支援などの社会基盤は、必ずしもこうした変化に対応したものとなっていません。このような社会では、結婚や子育てに関する人々の希望が実現しにくくなるとともに、家族との時間や地域で過ごす時間を持つことも難しくなっています。このような個人・家族・地域が抱える諸問題が少子化の大きな要因の一つであり、それが、人口減少にもつながっていると言えます。また、人口減少時代にあっては、社会全体として女性の就業参加は不可欠ですが、働き方や生き方の選択肢が限られている現状では、多様な人材を生かすことができません。女性の元気は地域社会を明るくし、活力あるまちづくりを推進していく上においても、環境整備やワーク・ライフ・バランスの推進が問われています。岩国市の取り組みと推進についてお伺いいたします。 次に、愛宕山地域のまちづくりについてお伺いいたします。 愛宕山地域まちづくりは、医療・防災交流拠点づくりとして、平成25年3月24日に岩国医療センターが開院し、特別養護老人ホーム灘海園が平成25年4月1日に開園しており、現在、いわくに消防防災センターの建設が行われています。外観から見ると、本体工事については、ほぼ終了しており、消防本部の統合移転とあわせて防災学習施設の新設は、市民にとって防災のかなめとして大きな期待が寄せられており、市民の防災体制の充実のために大変重要な施設整備の一つです。消防本部の統合移転は、今後の消防行政の効率化・迅速化が図られ、消防体制において大きく変化するものと期待するものです。また、センターの一部に建設される防災学習拠点として新設される施設については、これまでの災害の教訓を生かし、さらに防災教育の充実や防災に対する備えなど、岩国市の防災対策に大きく役立つ施設です。今年度末の完成を目指し、工事も終了に向かっていますが、いわくに消防防災センター・学習施設の整備状況及び防災公園の進捗状況についてお伺いいたします。 以上で、壇上での質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  それでは、越澤議員御質問の第3点目の愛宕山地域のまちづくりについての(1)いわくに消防防災センター及び多目的広場の整備についてお答えをいたします。 まず、いわくに消防防災センターにつきましては、医療・防災交流拠点の中核施設として、約1.7ヘクタールの敷地に、岩国地区消防組合消防本部、中央消防署、中央消防署南岩国分遣所、西消防署を統合移転することとし、大地震発生時にも建物の機能維持が可能な免震構造による4階建ての庁舎棟を初め、耐震構造による訓練塔や平屋建ての車庫棟などの整備を進めているところでございます。 新しい消防庁舎は、コンパクトな建物配置により、迅速かつ円滑な緊急出動や活動に対応できるよう、機能性や経済性を考慮することはもとより、屋上階の太陽光発電システムや全館のLED照明化、雨水利用システムを採用するなど、環境にも配慮しています。 また、万が一災害が発生したときに対応できるよう、72時間連続運転可能な自家用発電機や3日分の給排水を行うことが可能な貯留施設を備えるなど、防災拠点としての機能が十分発揮できる施設としております。 この庁舎棟の1階には、岩国市域における災害の特性を踏まえ、市民の皆様が災害に備えるためのさまざまな体験ができる岩国市防災学習館を整備することとしております。 防災学習館の施設内容としましては、まず、壁面と床面の2面に映し出す大型映像装置による立体シアターを使用して、過去の大災害や岩国の特性にあわせた災害事例、身近に潜む災害や日々の備えなどについて学ぶことができる防災シアターを整備します。また、大きな地震の揺れがどのようなものなのかを身をもって体験し、緊急地震速報から地震発生時までの身を守る方法などを学ぶことができる地震体験コーナーのほか、煙避難体験コーナーや消火体験コーナーなどもあわせて整備します。 さらに、消防救急デジタル無線を整備することにより、音声通信に加えてデータの送受信が可能になるほか、通報と同時に災害発生地点を特定することができる発信地表示機能を導入した高機能指令センターを整備することにより、従来の指令装置に比べ災害現場の特定が極めて容易となります。 また、消防・救急車両には、車両運用端末装置、いわゆるAVMが新たに設置されることで、車両の現在位置や活動内容を常に把握することが可能になり、移動中であっても、災害現場に最も近い車両を自動的に選択し、出動させることができるようになるなど、通報から出動、現場到着までの時間短縮につながるものと期待をしているところであります。 次に、消防力の維持や向上に必要不可欠な訓練を行う訓練塔につきましては、6階建ての主塔と4階建ての副塔、そして3階建ての補助塔を整備します。これにより、現状では消防庁舎から離れた場所で行っている訓練を、同一敷地内で行うことが可能となり、より効率的な消防活動につながるものと考えております。 現在の主な工事の進捗状況でございますが、庁舎棟と車庫棟におきましては、躯体工事が完了し、内装工事や外装工事、各種設備関係の配管や機器の取りつけを実施しているところでございます。 また、訓練塔におきましては、内装工事、外装工事ともにおおむね完了し、機具等の取りつけを残すのみとなっており、来年3月1日の運用開始を目指して鋭意整備を進めております。 次に、多目的広場につきましては、市民の憩い・交流の場であるとともに、災害発生時には、物資の輸送拠点として災害支援活動を行うことができるよう整備する予定としております。 主な施設としましては、屋根つき広場や野外ステージ、防災機能を備えた大型遊具、さらには災害時には欠かせない飲料水を確保するための耐震性貯水槽などを整備することとしております。 今後の整備スケジュールとしましては、来年度に屋根つき広場など施設の実施設計を行い、平成29年度から造成工事に着手する予定としておりまして、おおむね平成32年度までの完成を目指しているところでございます。 今後も引き続き、いわくに消防防災センターや防災機能を備えた多目的広場の整備を一体的に進め、岩国医療センターとともに、本市の医療・防災交流拠点の整備を着実に進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◎副市長(白木勲君)  第1点目の防災対策の強化についてお答えいたします。 まず、(1)浸水対策の現状と強化についてでありますが、越澤議員御指摘の川下地区は、本市の中央部を流れる2級河川錦川の下流部に位置した三角州である特性から、用排水路下流部には、内水の処理及び治水を目的とした排水機場、いわゆるポンプ場が4カ所整備されており、そのほかに15カ所の樋門などの施設が配置され、降雨時、台風時に備えています。 これらのポンプ場につながる排水路の整備は、昭和47年に雨水排除を目的とする都市下水路として都市計画決定し、基地下水道事業として幹線管路の整備を行ってまいりました。 しかしながら、支線管路においては、いまだ全地域が完成しておらず、未整備の地域において、大雨時に浸水被害を引き起こしているのが現状でございます。 その改善を図る対策として、現在、楠地区、中津地区、川下地区の3地区において、平成21年度から平成30年度までの計画で、排水管路の整備事業を進めており、あわせて来年度からは、老朽化した向今津用水路の改修やJR山陽本線沿いにある中津幹線の排水管渠を更生する事業にも着手し、排水能力の向上に努めたいと考えております。 愛宕地区につきましては、現在、門前町において、JR山陽本線下の排水路の拡幅を行っており、下流の門前排水機場のポンプ施設は既に整備を完了したところでございます。 また、南岩国地区は、天井川として流れている2級河川平田川の下流域に位置し、海抜が低い平野部に市街地が形成されおり、最下流の9カ所のポンプ場により内水処理を行っています。 地域内の排水は、従前からの古い用排水路が利用されており、これまで流下能力不足が懸念されていたため、能力向上のために水路の改修事業を行ってまいりました。 南岩国地区の流末の排水形式は、地形上の特性から9カ所のうち5カ所が遊水池を調整池として利用し、ポンプ排水する方式をとっておりますが、浸水対策といたしましては、台風襲来時は、豪雨や異常潮位を想定し、海土路開作ポンプ場ほか2地区に仮設ポンプを増設し、冠水が発生しやすい場所には仮設の小型ポンプを備えております。 今後におきましては、適正な排水能力の維持と遊水池の貯水能力向上のため、河川・遊水池のしゅんせつを必要に応じて実施するなど、内水面処理のさらなる向上を目指すと同時に、ポンプ場施設の適正な更新などを順次進めてまいります。 次に、(2)台風等強風時の対応についてでありますが、本年8月25日に強い勢力を保ったまま下関市付近に接近した台風15号は、早朝から夕方にかけ県内を暴風域に巻き込み、気象庁岩国観測所では最大瞬間風速20.7メートルを記録し、総雨量も102.5ミリに達しました。 台風による被害は、主に暴風による倒木被害が多く発生し、市道では163件の被害報告を受け、そのうち6カ所で一時交通どめ等の規制を行いました。農道では4件、林道では68件の被害報告を受けましたが、いずれも人的被害はなく、公園の樹木や街路樹につきましては、倒木被害は発生いたしておりません。 道路における倒木への対応でございますが、台風が接近していた午前中は二次災害へのおそれもあったことから情報収集に努め、台風の中心が県内から遠ざかり始めた午後から市内全域でパトロールを実施したところであります。 その後、直ちに、パトロールや通報により確認された通行に支障のある倒木について、大半を職員が処理し、一部の大木や電線等に接触している倒木については、業者に対応を委託し、夕暮れまでには通行に支障の出ていた箇所の処理をほぼ完了いたしました。 台風等の風害に対する道路周辺の樹木の倒木への備えといたしまして、岩国市道道路パトロール実施要領に基づいた、日々の道路パトロールで目視点検を行いながら、倒木のおそれがある場合で、緊急性の高いものは所有者へ対応を依頼し、適切な処理をお願いいたしておるところでございます。 また、公園の樹木については、岩国市公園施設点検マニュアルに基づき、年4回の定期点検と日々の巡回点検を実施しており、異常が確認された場合には、剪定や伐採等を適切に行っています。 街路樹につきましても、日々の巡回点検を行うとともに、特に台風シーズン前の7月ごろに枝抜き剪定を実施いたしており、今後とも風害による倒木や枝折れを最小限に防ぐよう努力してまいりたいと考えています。 最後に、(3)土砂災害に関する対策についてでありますが、現在、本市では、ソフト対策とハード対策の両面から土砂災害の防止に取り組んでいます。 ソフト対策といたしましては、土砂災害のおそれのある区域について、危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等を行うため、土砂災害警戒区域土砂災害特別警戒区域の指定を進めています。 本市におけるこれら区域の指定状況につきましては、土砂災害警戒区域は、平成23年度までに市内全域で指定が完了しております。また、土砂災害特別警戒区域は、本年2月に本郷地域と錦地域において指定が完了し、今月中には玖珂地域、美川地域、美和地域において指定がされる予定となっており、今後は、周東地域が今年度中に、また、由宇地域と岩国地域においては、来年度中に指定がされる予定となっております。 また、ハード対策といたしましては、崖地の崩壊を未然に防止するため工事を実施する急傾斜地崩壊対策事業があり、現在、本市においては、県へ申請しているものが29カ所、そのうち23カ所で既に工事を実施中であります。 なお、未実施の6カ所のうち5カ所については、ことしになって申請したもので、昨年8月6日の大雨で土砂災害を受けた門前町二丁目、川西三丁目、平田一丁目の急傾斜地も含まれておりますが、これらの事業については、市民の安心・安全のため、早急な工事開始が必要なことから、山口県に強く要望しているところであります。 いずれにいたしましても、大雨による浸水被害や台風による風害、また、土砂災害の防止につきましては、引き続き積極的に対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎健康福祉部長(福岡俊博君)  第2点目の子育て支援の充実についての中の(1)こども医療費助成事業の今後の方向性についてお答えをいたします。 岩国市におきましては、子育て支援の施策といたしまして、県との共同事業であります就学前の乳幼児を対象にした乳幼児医療費助成制度を実施しておりましたが、その後、さらに平成20年10月から、小学生を対象として保険適用医療費の自己負担分を助成する、こども医療費助成制度を実施しております。 その財源といたしまして、議員御承知のとおり、防衛省の再編交付金を財源として子育て支援基金を設置し、事業を実施しているところでございます。 こども医療費助成制度は、当初、約10億8,000万円を子育て支援基金に積み立て、毎年約1億700万円ずつ基金を取り崩し、おおむね10年間の事業実施を行う予定で開始いたしました。 その後、基金残高の不足が見込まれる状況になりましたので、当初の予定である10年間の事業を継続していくために、平成26年度に3億円の基金の積み増しを行ったところでございます。 昨今、全国的に、本市のように、子供の対象年齢を拡大して医療費助成を行う自治体、あるいは所得制限をなくして助成を行う自治体がふえる傾向にございます。 現在、県内13市の小学校卒業までの子供の医療費助成につきましては、萩市が本年8月から実施し、山口市、防府市及び周南市が、今後、実施する予定と聞いております。 なお、所得制限につきましては、防府市が本年10月から所得制限をなくして医療費を助成する予定と聞いております。そのほかに、宇部市が本年8月から中学校卒業までの医療費の1割を助成をするというふうに聞いております。 本市におきましても、安心して子供を産み育てることができるまちづくりの実現に向け、こども医療費助成制度のさらなる継続と、制度の充実を図りたいと考えております。 他市町の状況を注視しつつ、適正な医療費助成制度のあり方も含めて、今後の事業実施について、子育て支援をより一層充実させるための検討をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◎保健担当部長(松林美子君)  2点目の子育て支援の充実についての(2)子育て世代包括支援センターの進捗状況についてお答えします。 本市における妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センターの進捗状況でございますが、10月1日の開設に向けて準備を進めているところでございます。 まず、実施体制でございますが、母子保健に関する専門的知識を有する保健師、助産師を配置し、室の木町の岩国市保健センター内に設置することとしております。 主な業務内容といたしましては、気軽に立ち寄れる相談場所として、妊娠・出産・子育てにわたるまでの総合的な相談支援を行います。 特に心身の不調や育児不安から、手厚い支援が必要な妊産婦の方々には、個別の支援プランを作成し、包括的・継続的に支援していくこととしております。 子育て世代包括支援センターの設置に当たり、新たなサービスとして、子育て世代包括支援センターと子育て支援総合案内所が一体となり、子育て総合相談窓口として相談専用ダイヤルを開設いたします。 月曜日から金曜日は、子育て世代包括支援センターの保健師・助産師が、土曜日、日曜日は、こども館内に既に現在も実施している子育て支援総合案内所の保育士等が、相談に対応していくこととしております。 また、子育て支援の充実を図る中で、不妊治療費の助成の申請や妊娠届出時の相談、医療機関や助産所、子育て中の母親への聞き取りの結果から、周囲に支援がない、相談相手がいない、経済的困窮といった方々に対する出産直後の心身のケアや育児のサポート、経済的負担の軽減等の支援が急務であることが明らかになったところです。 これらの課題に対応するため、育児、家事の支援を行う子育て支援ヘルパー派遣事業や、高額な医療費がかかる特定不妊治療費の助成を行う特定不妊治療支援事業を新たに実施することとしております。 いずれにいたしましても、安心して子供を産み育てることができるまちづくりの推進のため、子育て世代包括支援センターを一人でも多く活用いただけるよう、さまざまな機会や関係機関を通じて啓発に努めるとともに、医療機関や子育て支援機関等のネットワークの構築を図り、切れ目のない相談支援に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。 ◎総務部長(杉岡匡君)  第2点目の子育て支援の充実についての(3)女性施策の充実についてお答えをいたします。 我が国では、少子高齢化の急速な進行と人口減少社会の到来により、労働力不足が懸念される中、女性の活躍は豊かで活力ある社会に必要不可欠なものです。平成9年以降、共働き世帯が主流となり女性の就業は進むものの、固定的な性別役割分担意識が依然として残っていることで、家事・育児の役割も主に女性が担い、負担は大きいものがございます。女性は、仕事と家事や出産、子育ての両立が難しい状況です。 国の第14回出生動向基本調査では、第1子出産後の62%の女性が離職をしております。また、平成25年度の国の労働力調査では、315万人もの女性が就業を希望している状況にございます。 岩国市におきましても、平成24年度に実施いたしました市民意識調査では、就業していない女性の就業希望は、20歳代で9割を超え、30歳代・40歳代では7割強といずれも高い状況にございます。 国の平成25年度の労働力調査では、女性が仕事と家事・育児が両立できない要因の一つに、子育て期にある30歳代・40歳代の男性に長時間労働者が多く、育児期にある夫の1日当たりの育児時間が30分程度であり、また、男性の育児休業取得率も依然として2.03%と低い状況が上げられております。 先日、国において、女性の活躍推進法が成立し、従業員が301人以上の企業などは、男女における労働時間や勤続年数の差、採用や管理職に占める女性比率などの現状を把握して、改善すべき点を分析し、その上で数値目標や取り組む内容等を盛り込んだ行動計画の策定・公表が義務づけられるなど、女性の職場における活躍を応援しております。 市におきましても、女性が社会で活躍するために、男女が社会の対等な構成員として、みずからの意思によってさまざまな活動に参画できる男女共同参画社会の実現が必要であることから、社会全体に固定的な性別役割分担意識の解消や、男女平等意識の醸成に向けた意識啓発に努めているところでございます。 また、女性が安心して働き続けるためには、保育サービスの充実に加え、夫の家事や子育ての参加はもちろんのこと、企業みずからが、労働者の多様な暮らし方に応じた多様な就業形態や適切な労働条件を確保したり、ハラスメント防止などの労働環境の整備に取り組んでいくことが重要であります。 さらに、仕事と生活の調和が図られ、男女がともに充実した暮らしができるワーク・ライフ・バランスの推進は、男女共同参画社会を実現する上で不可欠であり、企業にとっても、単に仕事の成果の向上だけでなく、働きやすい職場として従業員の採用にもプラスになります。 ワーク・ライフ・バランスの推進については、市民に広く啓発活動を実施していますが、企業研修の実施について、今後、重点的に実施してまいりたいと考えております。 特に、男性の長時間労働を見直し、男性も積極的に家事・育児等に参加することや、育児休業取得の促進はもとより、育児休業取得後の復帰しやすい職場環境を整えるなど、子育て世代の男女が働きやすい職場の雰囲気づくりに努めるよう企業に働きかけを行ってまいりたいと思います。 岩国市では、意欲と能力のある全ての女性が活躍できる社会を目指し、地域社会と一体となって、男女共同参画社会の実現に向け積極的に推進してまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 ◆16番(越澤二代君)  それでは、順不同で再質問をさせていただきます。 愛宕山地域のまちづくりについてからお伺いをしたいと思います。 これまで、御答弁では、学習施設について、岩国市防災学習館という名称を使われて――今回の御答弁で使われておりますけれども、この学習館の名前というのがちょっとやっぱりイメージ的にかたいかなというふうな思いもありますが、この施設は大変多くの市民の方に利用していただきたい、そういう施設でございますので、この名称についての経緯と、これからの取り組みについてお伺いいたします。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  いわくに消防防災センターの1階にあります災害体験学習施設につきましては、昨年12月に愛称の公募を行ったところでございます。その結果、愛称の決定となる応募がございませんでしたので、その中で防災学習館という応募が多かった点で、この名称を愛称でなく施設の名称として岩国市防災学習館ということで採用しております。以上です。 ◆16番(越澤二代君)  施設の名前として指定されたということで、確かにそのほうがわかりやすいんですけれど、市民に親しみやすい愛称については、今後どのように検討されますか。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  愛称につきましては、昨年の12月につきましては、まだ、施設等が完成しておらないということで、市民の皆様が施設概要等々、十分に把握、理解できておらなかったということで、応募が少なかったと思っております。その関係で施設が完成した後に、改めて募集を検討したいと考えております。 ◆16番(越澤二代君)  本当に市民に親しまれる、そういう学習館にしていただきたいということで、まず、この学習館については、明年の3月1日から運用開始されます。この防災対策をしていくためにも充実した、今回の御答弁で、内容になっているなというふうに感じたんですが、子供から大人まで活用されるということで、この施設の管理、運営についてはどのようにされるのか、お伺いいたします。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  運営につきましては、当面、直営といたしまして、嘱託職員等を配置して運営をしたいと考えております。 ◆16番(越澤二代君)  では、危機管理課が管理されるということで……。 私たちもこれまでたくさんの防災センターとか、そういう関係の施設を視察してまいりましたが、管理運営のために入場料を取られるところもありました、ないところもあったわけですが。その点については、どういうふうに考えておられるのか、お伺いいたします。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  現在、詳細な運営については、調査、研究、検討しております。が、入場料につきましては無料を考えております。 ◆16番(越澤二代君)  誰もが来やすい管理運営に心がけていただきたいと思います。 それでは次に、防災対策についてお伺いいたします。 さまざまな防災には、やはり備えが必要でございます。防災ブックの作成についてお伺いしたいと思います。 東京都では、各家庭において首都直下型地震等のさまざまな災害に対する備えが万全となるよう、一家に一冊常備される目的で、日常的に活用できる防災ブック「東京防災」を作成し、各家庭に今月の9月1日から順次配布をされております。 災害発生から避難、生活再建までの流れに沿って、すべきことをイラスト入りで紹介、食料品の備蓄や避難訓練など、日ごろの取り組みを促す項目には、「今やろう」と記したマークをつけて、すぐ実践できるような工夫や、また、簡易おむつや簡易トイレのつくり方など、発災時に役立つ知恵を盛り込んだ近隣の避難場所を示した防災マップも添付されたり、きめ細やかな防災対策が書き込まれており、大変大きな反響を呼んでいるようです。 岩国市においても、防災に対する知識をさらに充実していくために、この防災ハンドブックがあればいいなと。それがまた家庭において当たり前のように常備されるということが必要だろうというふうに思いますが、その点についてお伺いいたします。 ◎危機管理監(宗正誠司君)  防災ハンドブックにつきましては、災害の特性や地域の特徴について、日ごろからの備えとして、また、万が一の災害時に被害軽減につながるものと考えております。作成に向けて検討したいと考えております。 ◆16番(越澤二代君)  東京都のは360ページに及ぶ、そういった何かネットで見ればオークションも出ているというような、そういった内容になっているようでございます。しっかりと役立つ内容でつくっていただけたらと思います。 それでは次に、防災対策のうちの浸水対策について。 今回、浸水対策については、実は、建設常任委員会で一宮市に視察に行かさせていただきました。本当にすごいいろんなソフト面の事業をやっておりましたけど、自宅や店舗など浸水対策として土のうを積むなどの対策をしておられる家庭があります。高齢化で、もう毎回土のうを積むのも大変だというふうに言われておりました。排水対策の整備工事が進むまでの当面の対策として、こういったソフト面の対策ですね、浸水による家屋の被害を防止、または軽減するために、取り外し、または移動が可能な浸水防止板を出入り口に設置する等の対策を行っておられました。 こうした浸水防止板の設置事業を行っている自治体もありますが、当面の家屋浸水被害に対する助成制度を設けることについて、どのようにお考えか、お伺いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  貴重な御意見だろうと思います。しかし、これまでと同様に土のうの配布による対応、それと仮設ポンプの設置などの対応を続けていきたいとは考えておりますが、議員御提案の止水板、防水板ですか、防水板の補助制度については、市街地など特定の地域では非常に有効な、また効果的なものであるというふうなことは思っております。よって、今後は、関係する部署で調査研究いたしまして、本市においてどのようにできるか、考えていきたいと考えております。 ◆16番(越澤二代君)  先ほど26番議員のほうから、土砂災害警戒区域指定について詳しく質問されておりましたので、私のほうからは1点、レッドゾーンが指定されたことによって、住民にとっては本当に不安だけが残るというところもあるかというふうにも思うんですが、これに指定されることによって――今まで土砂災害警戒区域でありながら、ハード面の対策がおくれているというところがたくさんございます、そういったハード面の対策に役立てばいいなというふうにも思います。ただ不安が残るというだけではなく、今後対策を進める上で役立てていただきたいというふうに思いますが、今後、住民から自分たちの地域がレッドゾーンに指定されたよといった場合、ハード面の対策を要望される場合があるというふうに思うんですね。そういった場合に、受益者負担はどのよう――いろんな先ほどいろんな特典といったらおかしいですけど、補助制度も言われておりましたけど、この受益者負担はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  昨年の8月6日で被災しました土砂災害箇所につきましては、激甚であったということを踏まえて、市長の判断によるということで受益者負担金を免除もしくは5%のところは2%というふうに減免したところはございます。 しかし、今後この指定がされたからといって、今のところレッド地域においてハード事業を行うから受益者負担金を免除するというふうなことは今現在は考えておりません。 ◆16番(越澤二代君)  やはりここの部分だろうというふうに思います。やっぱり指定されて、住民が一丸となって前に進んだと、そのときにそういう補助制度がないということになると、受益者負担が発生するということになれば、またそこで二の足になるんじゃないかと思います。しっかりと今後その点については検討していただきたいと要望しておきます。 次に、岩国市総合計画の中に、誰もが安心・安全に暮らせるまちづくりが基本目標に掲げられています。現状と課題の中にも、錦川下流部において、豪雨時に川に水が排出できないため、内水氾濫がたびたび起きておるところがございます。安全で清潔な住居環境を守るために、浸水対策を強化することが必要だろうというふうに思います。 建設常任委員会では、たび重なる豪雨災害や浸水に対する対策を実施する総合治水計画を作成し取り組んでいる一宮市を視察してまいりました。過去の災害を教訓に、重点地区を定め、河川、水路の改修や下水幹線、ポンプ場の整備対策に加え、流域対策や浸水被害軽減対策など、ハード対策とソフトを組み合わせた総合治水対策に取り組み、行政と市民が市域全体で一丸となって、水害に強いまちづくりに取り組んでおられました。 岩国市においても、さまざまな事業を実施されておりますが、幾たびとなく浸水被害に悩んでおられる地域、根本的な解決はないのか、何かできることはないのかというふうに言われております。地域の実情に合った計画が必要だというふうに考えますが、総合治水計画の策定について当局の御見解をお伺いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  私が答えて適切なのかということはございますが、今、市全体の治水計画、これを立てるべきではないかというふうなことでございますが、錦川、これは2級河川で県のほうによって治水計画はもう確立されております。 それに伴って、周りの普通河川、法定外公共物等の治水計画を立てろということだろうとは思いますが、今後何ができるか、何をしなくてはいけないかを含めて、普通河川についての対策等を費用対効果も含めた計画ができるのか、今後、調査研究してまいりたいと考えております。 ◆16番(越澤二代君)  何ができるのかということをしっかりと検討していただきたいと思います。 それでは、子育て世代包括支援センターの実施がいよいよ近づいてまいりました。やはり御答弁にもありました周知の方法をあらゆる機会を通してやられるというふうに伺いましたので、あえて、しっかり市民の子育て家庭で活用していただけるようにお願いしたいと思います。 周知の方法として、今計画されている子育て支援アプリによる個別配信等もあるのではないかと思いますので御提言しておきます。 そして、女性が働きやすい環境整備ということで、女性施策につきましては、本当に皆さんの意識が変わらない限り、これは進んでまいりません。しっかりと意識啓発に努めていただきたいと思います。 時間がありませんので、最後に、医療費助成についてお伺いいたします。 私も、この医療費助成については、経費面でもシミュレーションされていると思いますけれども、医療費助成により安易な受診とならない取り組みも大変重要だと考えています。現在行われている小児救急医療電話相談事業のさらなる普及への取り組みについてお伺いをしたいと思いますが、現状と取り組みについてお伺いいたします。 ◎健康福祉部長(福岡俊博君)  確かに議員御指摘のとおり、医療費の自己負担が要らないということで、安易な受診であるとか、時間外の受診、こういうことで小児医療全体が疲弊をするという、そういうことが懸念されております。 そういった中で、山口県と山口県医師会の事業でありますけれども、先ほど御紹介がありました小児救急医療電話相談事業、いわゆる♯8000番、この事業でございます。この事業につきまして、実績で申しますと、平成25年が5,845件、平成26年度が7,828件、大幅な増加をしているわけでございますが、これは、県のほうのお考えで、今まで11時までの相談が夜中じゅう、いわゆる翌日の朝まで、朝8時までということで、昨年の10月から見直されております。その関係でふえたんだと思いますが、その結果を申しますと、その相談からすぐに救急受診をしなさいという案件は10%以下でございます。ほとんどの方が電話での相談で済んでおるということで、効果のほどはあらわれているんじゃないかというふうに思っております。 市といたしましても、♯8000番の普及啓発にどんどん努めていく、継続して啓発をしていくということと同時に、いわゆるかかりつけ医を持っていただいて、いざというときは相談できる体制、そういうことを我々としても呼びかけていきたい。そして、適正な受診を行っていただきますよう継続して呼びかけていきたいというふうに思っております。 ◆16番(越澤二代君)  小児救急医療電話相談・♯8000番の普及をこれからさらに進めていっていただきたいと思います。 これまで、こども医療費助成事業の継続と拡充については、本当に県内トップレベルの岩国市の事業でございました。先ほど壇上で大変前向きな御答弁と受けとめておりますが、子育てするなら岩国にふさわしい事業となるように期待をしているところでございます。この助成事業の継続と拡充について、市長の思いがあればお聞かせください。 ◎市長(福田良彦君)  私、市長に就任いたしまして、安心して子供を産み育てることができるまちづくり、子育てするなら岩国と言われるような施策について幾つかこれまで展開してきておりまして、そのうちの一つとして、乳幼児・こどもの医療費の無料化を継続してきております。その中で、これまで所得制限の撤廃等についてもいろんな御意見をいただいておりまして、いろんなシミュレーションを実はしてきております。 今、現状の制度といたしましては、乳幼児と小学校6年生までが対象としておりまして、これ御存じのように、所得制限がかかっております。大体、年間3億円の予算でございますが、このシミュレーションとして、まず、対象を中学生まで広げたとすれば7,200万円のプラス、そして、乳幼児、小学生、中学生ともに所得制限を撤廃したならば、プラスの2億5,000万円、トータルで5億5,000万円ということになろうかというふうに思います。 その中で、こういった事業をさらに、県下でトップを走ってきた岩国市でありますので、さらに子育て支援を充実していきたいという思いは強く持っております。そういった中で、先ほど部長からもちょっと答弁の中で触れておりましたが、安易な受診を控え、♯8000番をしっかりと普及啓発していくこと、適切な救急の利用の啓発、かかりつけ医をしっかり持ってもらうこと、そしてジェネリック薬品等の推奨もあろうかと思います。そして、将来にわたって、やはり財源がかかってまいりますので、そういった財源等を確保、これもしっかりと確保していく必要性があるというふうに思っております。 そういったことを総合的に踏まえて、各関係機関の方々とも協議、調整をしていきながら、私としては、この制度を維持しながら、さらに拡充をしていきたいという思いを強く持っておりますので、そういった方向でしっかりと前向きに検討をさせていただきたいというふうに思っております。以上です。 ◆16番(越澤二代君)  以上で終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、16番 越澤二代さんの一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午前11時50分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後 1時    再開 ○副議長(藤重建治君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 2番 渡辺和彦君。 ◆2番(渡辺和彦君)  市政クラブの渡辺和彦です。会派を代表いたしまして一般質問を行います。 先般は、行政改革担当、上田部長の突然の御逝去、驚きとともに、御家族の方々の御落胆いかばかりかと推察をいたします。非常に残念に思いますとともに、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 改めまして、職員を初め皆さんの健康管理、十分御注意いただきますようお願いを申し上げておきます。 一般質問に入ります。 今回は、1点目、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、別称マイナンバー制度実施についてお聞きいたします。 国においては10月より国民一人一人に12桁の番号をつけることとなりました。これからは、その番号が国民一人一人の識別情報となるようであります。最終関連改正は、今月に入りまして、預貯金等の口座等との連結関係分で一区切りのようでございます。 差し当たり8月24日より、送付先の変更申し出が始まっております。しかしながら、一般の市民には周知啓発が十分に完了しているとは思えません。 そこで、1として、市として住民、つまり岩国市民に向けての周知啓発状況をお聞きいたします。 2として、市行政への反映、つまり市行政の利用の年次計画をお聞きいたします。 3として、今後大変重要となる情報の管理のセキュリティーへの対策について、いかような対策を考えているのかをお聞きいたします。 2点目として、全国で話題となっております地方創生総合戦略についてお聞きいたします。 一部を除き全国での人口減現象に対し、各自治体が頭を悩ませていることと思います。人口が減少すれば、その都市の活力が衰退するものと思います。岩国市においても、市内中心部より周辺部は大きな影響が既に出ております。人口減を見据えた元気の出る岩国市の未来構想を期待しております。 1として、人口ビジョンの推定数値における市勢、つまり財政規模等の推計について、どのようにお考えなのかお聞かせ願いたいと思います。 2として、市長は「基地と共存のまちづくり」を勇気を持って唱えられました。基地を負の資産として考えるのではなく、どう活用してプラス資産としての基地利用策をお考えかをお聞きいたします。 3点目として、市長は来年1月の市長選挙に続投を表明されました。大変心強く感じております。若い市長であります、若い視点でのまちづくりを期待しております。微力ながらできる限りの御支援はさせていただきたいと思っております。3期目になりますので、市民の声を聞き、自身の夢を強く推進してほしいと思っております。10人が10人納得がいく政治は、理想ではありますが、半数以上が納得してくれればよしとする信念で市政運営をしていただきたいと期待しております。 1として、これまでの約8年間の自身の市政評価について、いかにお考えかお聞きいたします。 2として、すぐ目前に差しかかりました本市の重要課題である米軍再編(艦載機移駐問題)に関連して、現時点、容認の姿勢を示されておりません。いかに御判断されるのかをお聞きいたします。 3として、今後の市政(まちづくり)の信条または決意について力強くお聞かせ願いたいと思います。 以上で、壇上よりの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  渡辺議員のほうから早速支援表明いただきまして、大変心強く思っております。ありがとうございます。 それでは、渡辺議員御質問の第3点目の今後の市政運営についてお答えをさせていただきます。 まず、(1)の8年間の私自身の市政評価についてでございますが、私は、市長就任以来、「夢をかたちに」をモットーに市政を運営をしてまいりましたが、皆様の御協力を得ながら、多くの夢が形になってきたのではないかと感じているところでございます。 また、これまで懸案でありました幾つかの事業を初め、市民の皆様の御要望に沿った多くの事業に取り組んできた結果、その成果があらわれてきているとの声もいただいております。 8年間の私自身の市政評価とのことでございますが、私の就任以来の取り組みといたしまして、主なものを総合計画の基本目標ごとに上げますと、まず、「子育てと安心した暮らしを応援するまち」として、こども医療費の無料化、こども予防ワクチン接種費用の助成、放課後児童教室や岩国市療育センターの整備、独立行政法人国立病院機構岩国医療センターの開院などに取り組みました。 次に、「空港を軸とした活力ある産業と観光のまち」として、岩国錦帯橋空港の開港、豪華客船の寄港誘致、中心市街地活性化基本計画の認定、新たな雇用を創出する企業誘致、岩国市周東食肉センターの整備などを行いました。 さらに、「豊かな自然と充実した社会基盤により快適に暮らせるまち」として、岩国大竹道路を初めとする幹線道路の整備の促進、市内生活道路の整備や改良、岩国南せせらぎセンターやみすみクリーンセンター、玖珂総合公園の整備などに取り組みました。 それから、「誰もが安心・安全に暮らせるまち」として、防災行政無線やいわくに消防防災センターの整備、川下地区を初めとする浸水対策、川西ポンプ場を初めとするポンプ場の整備などを行いました。 そして、「心の豊かさと生き抜く力を育む教育文化のまち」として、小中学校・幼稚園の耐震化、学校空調設備や川下旭運動広場、岩国学校給食センター、(仮称)シロヘビ資料館の整備などに取り組みました。 また、「支えあいと協働でつくる絆のあるまち」として、地域おこし協力隊の派遣を初めとする地域活動の支援、地域で実施したい事業を地域で独自に選定する地域づくり支援事業、中山間地域の体験交流事業を推進するための体験交流施設の整備、岩国市民憲章の制定を行い、「未来につながる健全な行政経営に取り組むまち」として、本庁舎、総合支所、支所の整備など、多くのことに取り組んできたところでございますが、そうした中においても、特別会計の赤字の解消を行うとともに、市債残高を平成19年度末の約1,050億円から約788億円へと約262億円縮減するなど、財政健全化についても推進することができ、一定の成果が得られたものと思っております。 また、今後、積極的に取り組む大規模な事業としましては、岩国錦帯橋空港の増便に向けた取り組み、岩国南バイパス南伸の促進、岩国駅及び岩国駅周辺整備事業、愛宕山地域の多目的広場の整備、ごみ焼却施設や玖珂小学校校舎、(仮称)玖珂・周東学校給食センター、小・中一貫校に向けた東小・中学校の校舎の建設、岩国市民会館のリニューアル、旧岩国医療センター跡地のまちづくりなどが上げられますが、それ以外にも、解決しなければならないさまざまな問題が山積しており、引き続きスピード感を持って、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 次に、(2)の今後の米軍再編との関連についてでございますが、空母艦載機の移駐につきましては、国の説明では2017年ころに岩国に移駐することとされており、これへの対応と判断をしっかり行っていく必要があることはもちろんであります。 従来から申し上げているとおり、空母艦載機の移駐に関しては、国と安心・安全対策や地域振興策に係る協議を継続しており、移駐に関する判断につきましては、こうした協議の先にあるものと考えています。 その時期を現段階で明示することは困難でありますが、国から改めて移駐時期等についての具体的な説明があると考えており、その段階で国とのさまざまな協議の成果等を踏まえ、判断することになると考えております。 空母艦載機の移駐に関する安心・安全対策や地域振興策につきましては、多くの市民が納得のできる成果を得られるよう、市長としての残りの任期を全力で全うする、これが今の私に課せられた使命だというふうに思っております。 最後に、(3)の今後の市政の信条または決意についてでございますが、平成27年度は、私の2期目最後の年になりますが、昨年策定しました新たな岩国市総合計画に掲げた施策を推進していくスタートの年でもあります。 総合計画においては、子育て支援、産業・観光の振興、社会基盤の整備、災害対策や基地対策、教育文化の向上、協働のまちづくりなど、誰もが安心して暮らし続けることのできる魅力的なまちとなるよう、さまざまな施策を掲げ、まちづくりを進めていくこととしています。 あわせて、地方創生元年となる本年は、人口減少の抑制や地域活力の向上に向け、本市の人口ビジョンを踏まえ、目標や施策の基本的方向と具体的な施策をまとめた、岩国市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定に取り組んでいるところでございます。 先般、市議会の地方創生総合戦略調査特別委員会からも貴重な御提案をいただいたところであり、そうした御提案を取り入れながら、10月末を目途に策定し、人口減少問題を克服することを目指し、さまざまな施策を推進していく所存であります。 そうした中、2期目の任期は、あと5カ月余りとなりました。まずは、残りの任期において、目の前の課題にしっかりと取り組んで、今後のまちづくりの礎を築いてまいりたいと考えています。 しかしながら、岩国のまちづくりは、まだまだ道半ばでございます。今後も、市長として先頭に立って、市議会、また市民の皆様と協働の姿勢をもって、新時代を築いてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 ◎副市長(白木勲君)  第1点目の行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、別称マイナンバー制度実施についてお答えいたします。 まず、制度の概要について御説明いたしますと、マイナンバー制度は、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤、すなわち国民が安心・安全で豊かな生活を営むために、社会が内包するリスクを軽減したり、利便性を追求したりして整備した仕組みでございます。 個人番号につきましては、本年10月5日に住民票を有する住民一人一人に12桁の番号を付し、順次通知され、個人情報保護のため、法律または条例で定める社会保障、税、災害対策の行政手続に限り、利用することとなっています。 法人につきましても、一法人につき一つ、13桁の法人番号が付番・通知・公表され、広く活用されることとなっております。 個人番号を利用することにより、国や地方公共団体においてシステムを介した情報の収集ができるようになることから、申請等の際の添付書類の削減ができ、住民の利便性が向上するとともに、唯一無二の番号で管理できることとなるため、行政の効率化を図ることができます。 また、所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、不正受給等の防止に役立ち、公平・公正な社会が実現できることとなっております。 以上が制度の概要でございます。 それでは、渡辺議員御質問の(1)住民に向けての周知啓発についてでございますが、住民に向けての制度の周知につきましては、以前から、国のホームページやCM等で広報がなされておりますが、市におきましても、本年2月からホームページにおいて、一般市民向け、事業者向けに制度開始の周知を行っています。 また、国から送付された政府広報等について、本庁や総合支所、出張所等に配布し、窓口での閲覧等に供するとともに、商工会議所等に送付して、市内事業者等への周知にも努めており、今後につきましては、広報いわくにの9月15日号におきまして、特集記事を掲載するとともに、アイ・キャンの広報番組「かけはし」において、9月26日から番号の通知や制度の内容について紹介する番組を放送する予定といたしております。 また、いわゆるDV被害者などの、住所地において通知カードを受け取ることができない方の居所情報の登録申請に係る周知についての御質問でありますが、まず、やむを得ない理由により住所地において通知カードの送付を受けることができない方が、居所において通知カードの送付を受けるための居所情報の登録につきましては、国においてその取り扱いが定められており、8月24日から9月25日までの間に住所地の市町村の窓口に申請することとなっています。 この登録申請に関しましては、総務省から8月7日に報道発表され、関係機関等、例えば、配偶者暴力相談支援センター、警察本部、法テラス、行政相談・人権相談窓口等に対し、ポスターの掲示、ホームページへの掲載等の協力を依頼しており、厚生労働省は8月10日に各医療機関等に対し、周知と手続等の協力依頼をいたしております。 市といたしましては、8月10日から総務省から送られてきたポスター、リーフレットを本庁の市民課と人権課及び総合支所の窓口に備えています。また、8月19日に市のホームページに掲載し、9月1日からは市役所前の大型映像装置で放映しており、さらに、広報いわくにの9月15日号にマイナンバー制度の概要とあわせて掲載することといたしております。 事業者向け説明会につきましては、事業者が個人番号を取り扱う事務は、所得税や雇用保険、健康保険など、国が所管する事務が主であることから、当該事務を所管されている機関において適切に説明等を行っておられると聞いております。 岩国税務署に伺ったところでは、法人会などに対し説明を行っているところであり、今後も関係団体から要望があれば対応するとのことでございます。 次に、(2)市行政への反映(利用)年次計画についてでありますが、個人番号の利用開始は、平成28年1月1日からとなっております。 具体的な手続を申し上げますと、税分野では、税務署に提出する確定申告書や勤務先に提出する扶養親族の申告書などに個人番号を記載することとなります。 社会保障分野では、雇用保険の資格の取得や確認・給付、医療保険の保険料徴収等の事務、児童手当などの福祉分野の給付、生活保護の実施等に利用され、また、災害対策分野では、被災者生活再建支援金の支給に関する事務や被災者台帳の作成に関する事務に利用されることとなり、各手続を行う際に、個人番号を記載した申請書等を提出することとなります。 なお、事務ごとに申請書等の様式改正が行われるため、個人番号の記載開始が平成28年1月1日よりも遅くなるものもあり、逆に事業所などは、所得税の源泉徴収事務や雇用保険の手続などのために、平成28年1月よりも前に、従業員から個人番号を事前収集することが可能とされています。 平成29年1月以降は、国の機関間において情報提供ネットワークシステムを介した情報連携とマイナポータルの運用が開始され、平成29年7月以降は、地方公共団体も含めて情報提供ネットワークシステムを介した情報連携が開始される予定となっております。 情報提供ネットワークシステムを介した情報連携が開始されますと、従来、住民票や所得証明書などを添付して提出していた手続について、その添付が不要になるとともに、システムを介してやりとりされた自分の個人情報の履歴が、マイナポータルにより、自宅のパソコンなどで確認できるようになる予定であります。 最後に、(3)情報の管理のセキュリティー対策についてお答えいたします。 先般の年金機構における個人情報流失以来、情報システムのセキュリティーに対して、国民の関心、不安が広がっておりますが、マイナンバー制度において国や地方自治体が情報連携に使用する情報提供ネットワークシステムについては、各個人情報を保有する機関による分散管理、個人番号を直接利用しない別の符号を用いた情報連携、アクセス制御によりアクセスできる人の制限・管理、通信の暗号化、不正な侵入の検知と防御などにより、個人情報のセキュリティーを最大限考慮した堅固なシステムとなっています。 本市の情報システムにおきましても、個人情報を扱う基幹系システムについて、外部から不正に侵入できないよう隔離する対策をとっており、加えて、個人番号を扱う部署におきましては、9月から順次、窓口の業務端末などに指静脈認証を導入し、組織内でのセキュリティーを高めているところでございます。 また、市民の個人情報を守るためには、職員の情報セキュリティーに対する自覚も欠かせないことから、これまでも全職員に対し、注意喚起や情報提供を行ってきましたが、より一層の意識の向上を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎総合政策部長(中岡正美君)  第2点目の地方創生総合戦略計画についての(1)人口ビジョンの推定数値における市勢(財政規模等)推計についてお答えいたします。 人口ビジョンは、各地方公共団体における人口の現状を分析し、人口に関する地域住民の認識を共有し、今後目指すべき将来の方向と人口の将来展望を提示するものであり、地方版総合戦略において、まち・ひと・しごと創生に向けた効果的な施策を企画立案する上で、重要な基礎と位置づけられるものであります。 本市におきましては、現在、岩国市人口ビジョンの策定に取り組んでおり、国の長期ビジョンを勘案し、若い世代の結婚・出産・子育て、定住と就業に関する意識調査を踏まえ、今後の人口の変化が本市の将来に及ぼす影響を分析し、目標とすべき将来の方向について、検討を行っているところでございます。 議員御質問の人口減少が本市の行政運営に与える影響としましては、人口減少とそれに伴う経済・産業活動の縮小による市税等の収入の減少、高齢化の進行による医療・介護等の社会保障費の増大など、さまざまなことが想定されます。 さらに、普通交付税につきましても、基準財政需要額の算定基礎の一つである人口が減少することにより、交付税額の減収が見込まれるなど、人口減少により厳しい財政状況に陥ることも懸念されます。 また、道路、公園、下水道など公共施設の管理につきましては、人口減少により、住民1人当たりの行政コストが増加していくことから、より効率的な維持管理など、さらなるコスト削減が必要になると考えております。 人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が人口減少を加速させるという負のスパイラルを克服し、若い世代が安心して働いて、結婚・出産・子育てができるよう、切れ目のない支援を行うとともに、岩国で安心して暮らせるよう、地域の特性を生かしたまちづくりに取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  では、続いて、(2)「基地と共存のまちづくり」と資産としての基地利用策についてお答えをいたします。 本市では、現在、身近に基地がある環境の中、市民と基地関係者、その家族の方々が、スポーツや音楽、各種行事等を通じて相互の交流を図られております。  市も、こうした交流を通じて、相互の理解がさらに進むよう、国際交流に係る市民活動の支援、基地関係者を含めた外国人と日本人住民との相互理解を図るための国際理解講座や、日本語を学ぶ意欲のある外国人の方々を対象とした外国人のための日本語教室も開講しております。 また、本市では、国際化時代に対応した人材育成を図るため、基地内大学への就学支援を行っております。 基地内大学は、岩国基地に所属する軍人・軍属やその家族のための教育機関ではありますが、定員の一部に日本人の就学希望者も受け入れていただいております。平成24年度からは、大学就学のための準備コース・ブリッジプログラムも開設していただき、基地内大学へ通う機会も、より広くなっております。 こうした取り組みの結果、これまでに100名以上の日本人の方々が入学されておりますが、中には基地内大学で学ぶため、県外から本市へ転入され、就学された方もいらっしゃいます。日本にいながら、アメリカの大学に通うことができるということは、本市における大きな魅力・特性であるといえます。 さらに、現在、愛宕山には、野球場や陸上競技場などの運動施設、日米交流にも利用可能な和室等を備えたコミュニティーセンターなどの整備が進んでおります。これらの施設は、岩国市にとって新たな魅力の一つと考えられ、これからの基地と共存のまちづくりの象徴の一つとして大いに期待されるものと言えます。 このように、本市においては、現在、国際交流、相互理解を進めていくための環境づくりが進められております。 今後は、市民の皆様方の御協力をいただきながら、市民と外国人の方々との交流機会のさらなる充実に努め、地域における相互コミュニケーションがさらに深まり、本市の多文化共生社会の推進に拍車がかかるよう、積極的に事業の推進に努めてまいりたいと考えております。 また、基地内の方々にも、より岩国のことを知っていただけるような仕組みづくりの充実に努め、本市の自然環境や施設などを活用しながら、より多くの方々と日米交流が図られ、日常的に相互交流を進めることができるような環境づくりを進めてまいりたいと考えております。 さらに、青少年海外派遣事業、基地内大学への就学支援等についても、新たな視点から見直し、国際感覚豊かでコミュニケーション能力の高い人材の育成を進め、こうした人材が地元で就労し、地域経済を支え、岩国の活性化に貢献していただけるような仕組みづくりも進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆2番(渡辺和彦君)  それでは、再質問をさせていただきます。質問順に再質問をいたしたいと思います。 1点目、既にマイナンバーの送付先の変更手続が始まっていると思います。たしか8月24日から9月25日までがいわゆる変更の届け、送付先の変更の申請がなされております。これについて、先ほどの御答弁では、9月15日の市報に載せるということで、残りは10日間、それ以前が約20日間あるわけでございますが、市民全体への周知というものは、ネットであるとか、いろいろなことは御答弁がありましたが、原則全世帯に行くのは市報が主だと思いますが、その市報に載せるのが9月15日になった経緯を御説明願いたいと思います。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  居所登録申請についての広報でございますけれども、広報の9月1日号でできなかった原因でございますけれども、9月1日号につきましては、原稿の締め切りが印刷業者のお盆のお休みの関係もあり早目に設定されたこと、それから、国から県を経由して市民課に届くのが土日の関係もあり若干おくれたことによりまして、掲載ができなかったものでございます。 また、個人番号制度の全体的な広報については、通知カードの発送の時期を考慮し、9月15日号で予定をしておりましたので、居所登録申請について言えばタイミングも悪かったかなというふうに思っております。 なお、受け付け開始の8月24日には、新聞各社で政府広報が実施をされておりまして、市においてもホームページや大型映像装置、窓口ではポスターやリーフレットを配置いたしましてPRに努めておるところでございます。 ◆2番(渡辺和彦君)  なぜそのことを質問するかといいますと、高齢者でひとり世帯の方で情報が大変乏しいという方、いっぱいいらっしゃるんだろうと思います。 けさ方もちょっと高齢者のお宅へ伺って、マイナンバー制度を知っちょるという話をしたら、いろいろ新聞では、その不安な要素ばかり報道しておるという。それが実際に何に使われるのか、非常にわかりにくいというお話がございました。 9月6日の中国新聞でマイナンバーということで載せてありましたが、これは、社説の中でございますが、周知と漏えい防止急げということで書いてございます。大変国民からすれば不安なものがあるわけでございます。 その周知徹底と、また後段で質問しますが、情報管理、セキュリティーの問題との抱き合わせの不安というものが報道では出てくるわけでございます。そこら辺、末端の行政組織として、市は市民に対して十分な説明をする必要があるというふうに思っておるわけでございます。種々の事情の中で、おくれたというものも現状では認識をいたしておりますが、9月の3日ですか、最終の改正版ということで、預貯金口座への連動というものが最終改正をされているようでございます。 そこら辺は、事情的にはわかりますが、最終的な市の、国だけに頼らない、市の説明責任、これも果たす必要があったのではなかろうかというふうに思っております。今から9月15日の広報誌に詳しく載せられるということでございますので、そのことに配慮していただきたいと思います。 それと、広く市民全般への周知啓発方法として広報誌の広報いわくにをどのように捉えておいでになるのか、お聞きをしたいと思います。 先ほども申し上げましたが、全世帯に一応配布ということ、一部自治会に入っていらっしゃらない方は公民館なり出張所なり、置いてあるものを取りに行ってくださいという行政手法をとっていると思いますが、少なくとも世帯に届くのは、広報いわくにが末端までではなかろうかというふうに思います。国の総務省のリーフレットなり、いろいろなリーフレットといいますか、説明版が出ておりますが、それはどこどこに置いてあるよというのは、一部の者しか目にできないというふうな気がするわけでございます。 広報いわくにの必要性というか、私からすれば大事な広報手段というふうに捉えておるんですが、当局はどのように広報誌を捉えておいでになるのか。御意見をお聞かせ願いたいと思います。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  広報いわくにでございますけれども、現在、月2回発行をいたしております。市民の周知方法といたしましては、議員御指摘のとおり、大変有効な手段の一つであるというふうに考えておるところでございます。 ただ、原稿の締め切りがどうしても1カ月前というようなこともございますので、至急に広報が必要な事案が発生した場合には、活用できない場合や、最近は広報を読まないというような方も中にはございますので、ホームページ等、他の手段とあわせて実施していく必要があろうというふうに考えておるところでございます。 ◆2番(渡辺和彦君)  今、ホームページの話がございましたが、いわゆるインターネットを使って閲覧をするというふうな方法だろうと思いますが、当局がホームページを開くことができる市民の数というのはどの程度の認識をしておいでになりますか。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  ホームページが利用可能、インターネットが利用可能な世帯というようなことでございますけれども、確かな数値は持ち合わせておりませんけれども、全体の割合からすれば余り高くないというふうに想像いたしております。 ただ、広報だけでもいけない、ホームページだけでもいけない。ほかのいろんなデジタル、アナログ、いろんな手法を使いながら広報に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 ◆2番(渡辺和彦君)  限定された人がお使いになるよということで、一般市民で特に年配の方については、一部を除いてはホームページというのはなかなか対応というのは難しいというふうな気がしております。私の希望として、市報の締め切りに間に合わんのであれば、その中に差し込みの形ででも追加ででも中に入れて、そのことを周知徹底するような方法はとれなかったのかなという思いがしております。 こうした重要事項の周知につきましては、十分配慮していただくよう特に要求をしておきます。 それと、番号通知後、この10月5日から番号通知が各市民になされるわけでございますが、その後にいわゆる本物といいますか、最終の個人番号カードが申請によって交付されるわけですが、それについては、それぞれの市民の申請がないと強制的につくるもんでも当然ないわけでございます。それらの個人番号カードの交付方法について御説明を願いたいと思います。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  個人番号カードの作成手続といいますか、この手順についてでございますけれども、まず個人番号の通知でございますけれども、個人番号、それから、氏名、住所、生年月日、性別が記載されました通知カードが、世帯単位で住民票の住所地または登録された居所に転送不要の簡易書留で送られてまいります。これは、先ほど議員おっしゃったとおりでございます。この通知の中に、個人番号カードの交付申請書が同封をされておりまして、交付を御希望の方は、顔写真を同封して返信用封筒で郵送していただくという手続をとっていただくことになります。これにかわる方法といたしましては、スマートフォン等でオンラインでの申請も可能となっております。 それから、その個人番号カードの交付準備が整いますと、これは、市役所のほうからはがきで交付通知書が送られてまいりますので、本人確認のための運転免許証などと、それから通知カードをあわせてお持ちいただいて、こちらの窓口――今想定しておりますのは、本庁と総合支所の6カ所でございますけれども、こちらにお越しいただくようになります。その上で本人確認をさせていただいた上で、暗証番号というのを設定していただきまして、個人番号カードですか、これが交付をされるという手順になります。 ◆2番(渡辺和彦君)  今般の議会にも条例改正で、いわゆる再交付の――当初のカードにつきましては無料交付、それを紛失した場合は再交付ということで、再交付の手数料の改正が出ていたように思います。住民にわかりやすいような説明をしていただきたい。9月15日の市報、注意深く目を通させていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。 2として、市行政への反映といいますか、るる申されましたが、28年1月1日から使用開始があるわけですが、それが実際に反映されるのは28年度になるんではなかろうかというふうに思いますが、差し当たって28年度、市でそのものを利用した業務について、その内容がわかれば簡単に御説明願いたいと思います。 ◎総合政策部長(中岡正美君)  番号の28年1月1日からの利用ということでございますが、利用事務は、法定事務が97事務、それから、岩国市が独自で条例で定める事務が12ございます。法定事務のうち市が行う事務は、登壇でも申し上げましたが、住民税の賦課徴収、それから、児童手当の支給、生活保護の実施、被災者台帳の作成のほか、予防接種の実施、障害福祉サービスの措置や費用の徴収、市営住宅の入居申し込みなどがあります。 そのほか県や国が行う事務といたしまして、各種健康保険の保険料の徴収や給付の支給、雇用保険の支給、障害者手帳の交付、それから各種年金の掛け金の徴収や給付の支給などの事務がございまして、その事務の一部を委任等により市が行っているものがありまして、約40の事務について市が個人番号を利用することになります。 それから、岩国市の独自利用の事務につきましては、任意の予防接種の実施や法定の予防接種も含めました接種に関する記録の開示、それから後期高齢者の特定健康診査、それから特定保健指導の実施、こども医療費・重度心身障害者医療費・乳幼児医療費・ひとり親家庭等医療費の助成、それから小児慢性特定疾病児童等への日常生活用具の支給、それから軽度・中等度難聴児への補聴器購入費等の助成を今回条例のほうに上げております。 なお、制度全般の利用開始は、壇上でも申し上げましたが、28年1月からとされていますが、各事務の詳細を定める省令が未制定であったり、それから、様式の改正時期が異なるなどにより、番号の利用開始時期がずれる場合もございますので、よろしくお願いいたします。 ◆2番(渡辺和彦君)  わかりました。 次に大事なことが、管理のセキュリー対策であろうかと思います。これについては、いろいろな報道等がなされておりますが、結果として漏えいがなければいいわけですが、その漏えい防止のための努力の必要が課せられていると思います。業務担当職員のセキュリティー管理の教育については、どのようにお考えであるのか、お聞かせ願いたいと思います。 ◎総務部長(杉岡匡君)  業務担当職員におけるセキュリティーの対策ということでございますけれども、まず、システム自体、岩国市の場合には、シンクライアントシステムというのを採用しておりますので、他市に比べてかなりセキュリティーは高いというふうに認識しておりますけれども、やはり肝心なのは職員、操作する職員のいわゆる認識の問題も重要かと思います。実際に今後業務系なり操作するに当たりましては、操作に関する研修を行いますけれども、そのときにあわせて当然セキュリティーの研修を行う予定としております。 また、現在、多種の情報を扱っているわけでございますけれども、現在におきましても、それぞれの情報のセキュリティーの研修というのは行っております。またこれから、既に一部導入はしておりますけれども、これまでのID、パスワードというものではなくて、先ほど壇上で副市長のほうが答弁いたしましたように、指の静脈による認証システムというのを設けた、より堅固なシステムを構築して、一部運用も始めておりますことから、かなりのセキュリティー対策ができているものというふうに考えてございます。 ◆2番(渡辺和彦君)  もう一つ、事業者については、廃棄までの責務が課せられております。物を見ますと、事業者が関連の情報が済んだならば、いわゆる廃棄処分、紙であるならば、それはシュレッダーにかけて処分しなさいというふうなことまでどうも指導をされているようでございますが、行政としてその業務完了のときのデータの破棄というのは、どのような対策をされるのか、お聞きをいたします。 ◎総務部長(杉岡匡君)  これは、現在もそうでございますけれども、いわゆる紙ベースで使った資料等につきましては、当然、保存年限というものもございますし、その利用目的を終えたものにつきましては廃棄をしている状況でございます。その廃棄方法といたしましては、今、議員のほうから申されました、例えばシュレッダーであったり、極秘の書類、内容的にシュレッダーでは不十分だというようなものにつきましては、これは一部業者委託しておりますけれども、その書類を溶かしてしまうと、溶解するという形での処分方法も行っている状況でございます。 ◆2番(渡辺和彦君)  そごのないようにできるだけ努力をしていただきたいと思います。 それから、2点目の地方創生関連でございますが、先ほど人口減というものがどのように市の中で影響が出てくるんかなというふうなことを考えたときに、単純に人が減るだけではないよと。市で言えば税収であるとか、いろいろな国からの補助金であるとか、交付金とか、全てに絡んでくるだろうと思う。人口が減るということは、その財政規模も当然縮小してくるであろう。人が減っただけでは済まないよということが私は言いたかったわけでございます。 国においては、一極集中といいますか、東京等々については、極端な話ですが、定年退職をしたら地方に帰れというふうなことを唱えているようでございます。旧岩国市内に比べ周辺の旧町については、同じようなことが言えるだろうと思うんですよ。人口が減る度合いが大きくて、その何割かは、この中心市街地といいますか、旧市内に移住をするというのがあって、人口の数の上では増減はしないけれども、周辺は大きな減少傾向にあるわけでございます。そこら辺を踏まえて、周辺地域、特に限界集落であるとか、それの予備軍であるとかについても、同じようなことを御配慮いただいた上での地方創生を掲げていただきたいというふうに思っております。 議会の特別委員会でもやっていますので、そのことも踏まえて反映をさせていただきたい。ただ、国からいえば、28年度総務省関係で1,080億円でしたよね、1,080億円ぐらいの予算で地方創生、地方創生といって掛け声をかけるだけの規模なんかなというふうな気は私はしております。「花燃ゆ」を見ると、萩の殿様が「そうせい、そうせい」ちゅうて、どうも言うてようですが、それと感じが似たもので、どうももう一つ国も踏み込んでくれないのかなというふうな気はしておるわけでございます。 また、国の支援とはまた別として、岩国市は岩国市として市単独で地方創生にも取り組んでいただきたい。補助金があるとかないとかなしに、先ほどから市長もまちづくりの中で述べておいでになりますが、市独自としての意気込みを持ったまちづくりをしていただきたいというふうに思うわけですが、地方創生の中で単独的なものの意味合いの中で、市は交付金だけを頼りにしておるのではないと思いますが、そこら辺のお考えがあればお聞かせ願いたいと思います。 ◎総合政策部長(中岡正美君)  市独自の施策ということになると思いますが、この人口減少問題につきましては、本市にとっても非常に深刻な課題でございますので、人口減少問題の克服に効果が高い取り組みにつきましては、新型交付金だけでなく、その他の補助金などによる財源確保、これを検討するとともに、必要に応じて市単独事業の実施についても検討することとしておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆2番(渡辺和彦君)  2060年の人口というものが推定的には出ておると思います。なかなかそれもいろいろな条件のもとで、これくらいになったらいいだろうというふうな数字も出されているようでございます。全体的には、岩国市の人口ということもある程度の維持は必要だと思います。周辺地域もある程度の維持をしていかないと限界集落に至るということも懸念をされておりますので、そこら辺も十分御配慮の上、お願いをしたいと思います。これは要望をしておきます。 それから、2といたしまして、「基地と共存のまちづくり」、これについて基地利用の関係でございますが、最大限、岩国市民にとって有益となるような国との折衝をしていただきたいと思います。これは再編も含めての話になるわけでございますが、当然、そのリスクもあるわけでございます。基地負担の見合うだけの国の支援を引き出せるように頑張っていただきたいと思います。 最後になります。市長、3期目に夢を持って意思表示をされました。できるだけの応援はいたしますので、勇気を持って、10人が10人、その納得のいく政治というのは難しいと思います。自分の思われたものについて重点的に推し進めるなど、特色のある岩国づくりをしていただきたいというふうに思います。頑張っていただきたいと思います。 以上で、私の質問終わります。ありがとうございました。 ○副議長(藤重建治君)  以上で、2番 渡辺和彦君の一般質問を終了いたします。 24番 石本 崇君。 ◆24番(石本崇君)  皆さん、こんにちは。憲政会 石本です。通告に従い、会派を代表して一般質問を行います。 初めに、基地問題について、(1)今後の取り組みについてお尋ねをいたします。 福田市長は、8月31日の本会議初日におきまして、来年1月17日告示、同24日投開票の市長選挙に3選を目指して立候補する意向を表明されました。その中で、平成28年度から始まる普通交付税等の合併支援措置の段階的縮減により、大幅な減収が見込まれることに触れ、中長期的には非常に厳しい財政状況に陥ることが懸念される旨の発言がなされたことと記憶をしております。 これは、仮の話なんですが、仮に来年行われる市長選挙に当選された場合、3期目の任期中には、厚木からの空母艦載機もやってきます。さらにそれに加えて、ステルス戦闘機F-35Bの岩国基地配備も計画されていると聞いております。 これまでも、オスプレイの陸揚げや、沖縄の負担軽減のために空中給油機の先行移駐も受け入れ、国の最重要政策である国防に最大級に協力している岩国市がなぜ、国の方針により厳しい財政状況に陥るようになるのでありましょうか。全く納得がいきません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)市長、国の方針に最大限協力していながら、今度は、国の方針によって厳しい財政状況に陥るという、全く悪い冗談のような展開になってくるわけであります。とんでもないことだと思うわけであります。ぜひとも地域の負担と協力に見合うだけの財政支援と要望事項の成果を上げていただき、「夢をかたちに」をよりしっかりと実現していただきたいと思っております。 さて、次、2点目の質問に移らせていただきます。 災害対策について、(1)室の木地区浸水対策事業についてお尋ねいたします。 室の木地区浸水対策事業の調整池整備事業の進捗状況についてお示しください。 (2)岩国駅周辺の浸水対策についてお尋ねいたします。 これは、私、会派の代表ということでございますので、我が会派には駅前に事業を展開されていらっしゃる松川議員、そして阿部議員もいらっしゃいます。そういったことで、ぜひこれを会派の代表質問の中に入れてお尋ねをしたいと思ってございます。岩国駅周辺の浸水対策についてのお尋ねです。 近年、頻繁に発生するゲリラ豪雨と呼ばれる激しい雨が降ると、岩国駅周辺での浸水被害が発生いたします。浸水対策の一案として、駅前広場の整備がございますが、その整備にあわせて、さきに質問いたしました麻里布中学校のほうに設置予定でございます地下の調整池ですね、先ほど質問させていただきました、あのような調整池を設置できないだろうか。これも一案としてお尋ねをいたしたいと思います。よろしくお願いをいたします。 3点目、戦後70年談話、いわゆる安倍談話についてお尋ねをいたします。 先月の8月14日に閣議決定を受けて発表されました戦後70年の首相談話、いわゆる安倍談話は、「戦後の謝罪外交に終止符を打ちたい」と安倍総理自身が発表直前にこのように周囲に語ったと言われております。まさに謝罪外交との決別宣言とも言えるこの談話について、市長ほかどのように受けとめておられるのか、お答えください。 最後に、スポーツ振興についてお尋ねをいたします。 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けての取り組みについてお尋ねいたします。 まずは、本市において2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、参加国、地域の選手団の事前キャンプを誘致する考えはないか、お答えください。 以上で、壇上からの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  それでは、石本議員御質問の第3点目の戦後70年談話、いわゆる安倍談話についての私ほか、どのように受けとめているかについてお答えをさせていただきます。 議員御案内のとおり、先月14日に内閣総理大臣談話が発表され、その記者会見の中で、総理は、政治は歴史から未来への知恵を学ばなければならない。戦後70年という大きな節目に当たって、さきの大戦への道のり、戦後の歩み、20世紀という時代を振り返り、その教訓の中から未来に向けて、世界の中で日本がどういう道を進むべきか深く思索し、構想すべきであると述べられておられます。 さらに、二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないことや、自由で民主的な国家をつくり上げ、法の支配を重んじ、ひたすら不戦の誓いを堅持し、70年間に及ぶ平和国家としての歩みをこれからも貫くこと。また、寛容の心によって、日本は戦後、国際社会に復帰することができ、和解のために力を尽くしてくださった全ての国々、そして全ての方々に心からの感謝の気持ちをあらわしたいことを述べられました。 そして、あの戦争には何らかかわりのない私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないと続けられ、最後に、我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献する。終戦80年、90年、さらには100年に向けて、そのような日本を国民の皆様とともにつくり上げていく、その決意でありますと締めくくられておられます。 この談話の発表後、国内では、報道機関による世論調査が実施され、談話全体を評価するが57.3%で、特に、あの戦争には何らかかわりのない私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないとした談話には、66.1%もの方々が評価するとした調査結果が報道されております。 また、アメリカは、安倍首相が今後、世界の平和と繁栄に貢献すると述べたことを評価するとし、日本が戦後70年、平和、民主主義、法の支配を尊重してきたことは、他国の模範となると強調しております。イギリスの外務大臣は、国際法のもとで、70年以上にわたる日本の平和への貢献が継続することは喜ばしいと歓迎する声明を発表しています。さらに、オーストラリア首相やインドネシア外務省も、高く評価するなどの声明を発表しております。 私は、今回の戦後70年談話を歓迎し、高く評価するものであり、何よりも、何のかかわりのない世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならないという言葉に、非常に感銘を受けました。(「そうだ」と呼ぶ者あり) これからの日本の未来が、世界の平和と繁栄に貢献できるものであってほしいと願っておりますことを、戦後70年談話を受けての私の感想とさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 ◎政策審議官(村田光洋君)  第1点目の基地問題についての今後の取り組みについてお答えいたします。 米軍基地が我が国の国防や安全保障政策に不可欠なものである限り、日本のどこかの地域で基地を受け入れる必要があることは申し上げるまでもなく、岩国はまさにその地の一つであり、国防の一翼を担っていると考えております。 また、沖縄や岩国を初め、基地のある自治体の負担を国民にも理解していただくことが大切でありますが、同時に、我が国の国防と安全保障のために基地が必要であることを理解していただくための環境づくりも、市長みずから国に注文しているところであります。基地に関する国民の理解のもと、国防・安全保障政策がしっかり安定することで、日本経済や国民生活が成り立っているものと思います。 基地負担に係る国の財政措置につきましては、本来、国民全体で担うべき基地負担を担い、長年にわたって生活環境の改善を求めている基地周辺住民や基地所在の自治体の切実な願いに報いる、国として行うべき当然の措置と認識しております。 議員の御質問の趣旨は、基地による負担ばかりが増大し、理解と協力に見合うだけの財政措置を国から得ていないのではないかといった、こういった御指摘と受けとめております。 先ほどの渡辺議員の御質問の8年間の市政評価で、市長が答弁いたしましたが、この中でも申し上げましたように、市としても多くのことに取り組み、一定の成果が得られたものと思っております。 この成果の中には、もちろん、市の単独、一般財源で行った事業や、基地とは関係のない補助金や交付金を活用して行った事業もありますが、基地に関する国からの財政措置なくしては実現できなかった事業もございます。 さらには、基地周辺等で行われる事業には国の予算で行われるものもあり、これらの事業についても評価されてよいものと思います。 80W以上の告示後住宅が全国で初めて住宅防音工事の対象に加えられたこと、岩国錦帯橋空港の開港、共同使用を前提とした愛宕山用地の運動施設の整備などについては、国への粘り強い要望や働きかけにより実現できたものと思います。 また、基地内で行われている建設工事等に関して、地元企業の受注機会の拡大に向けたさまざまな取り組み、具体的には、地域評価型総合評価方式の導入、特定JV制度の試行、契約保証の見直し、一括審査方式の試行が行われ、実際に地元企業の受注実績に結びついているものと認識しております。 基地内の工事に関しては、従来から、市と地元の経済団体が密接に連携して、国に働きかけてまいりましたが、地元の期待に対して国も真摯に対応されており、市といたしましては、こうした点についても、金額を算出できるものではありませんが、国から得られた成果の一つとして評価しているところでございます。 市といたしましては、引き続き地域の負担と協力に見合う財政措置を国に要望すると同時に、基地のある他の自治体との比較、例えば、沖縄の自治体と比べてどうか、どのように活用しているかなどについて説明していく必要もあると考えております。 また、米軍再編に係る安心・安全対策及び地域振興策については、実現に向けて国との協議を継続しておりますが、事務的な協議とともに、さまざまな機会を通じて、市長自身も大臣や政務官等に対して、岩国の実情を伝えながら働きかけているところであります。 安心・安全対策や地域振興策、国の予算についてなど、国に言うべきことを言うといったことを、事務的、また政治的に、さまざまな機会を通じて実践していることをぜひ御理解いただきたいと思います。 市といたしましては、安心・安全対策及び地域振興策の実現に向け、最大限の努力を傾注することはもちろんでありますが、その上で、議員のお考えと同様に、地域の負担と協力に見合うだけの財政的支援並びに要望事項の成果が得られるよう、今後とも国と交渉し、より一層の努力をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  第2点目の災害対策についての(1)室の木地区浸水対策事業についてお答えいたします。 室の木地区は、JR岩国駅を中心とした市街地の外郭に位置しており、地区内には西から東へ流れる室の木川があり、川沿いには住宅や商店、病院等が建ち並び、中流部には中学校や保育所等も配置されております。 近年の異常気象に伴う集中豪雨、いわゆるゲリラ豪雨の発生頻度も多くなる中、室の木川流域にある中でも特に、室の木町二丁目麻里布中学校周辺や砂山町二丁目、麻里布町四丁目周辺では、豪雨のたびにこれまで幾度となく浸水被害が発生しております。 近年での主な浸水被害の報告では、平成14年9月16日の豪雨時、平成17年9月6日の台風14号時、平成22年7月14日の梅雨前線豪雨時、直近では、昨年の8月6日の集中豪雨時等で、校庭や住宅、商店が水没するなど、甚大な浸水被害を受けたと記録されております。 そこで、たび重なる浸水被害からの対策を検討するため、平成23年度に室の木町二丁目浸水対策計画を策定し、その後、浸水被害のシミュレーションを使った確認や河川の拡幅、別ルートでの排水路の新設、いわゆるバイパス管敷設を想定した地下埋設物調査・ボーリング調査を行ってまいりました。 その後、調査の結果に基づき、浸水の原因である河川の流下能力不足を解消する手法を詳細に検討した結果、河川拡幅とバイパス管敷設では、既存の占用管との位置関係等から、工事実施は極めて困難であることが判明いたしました。 しかし、一刻も早い浸水被害からの軽減策を図ることとして、実現性と地域の特性を考慮した結果、雨水を貯留する施設、いわゆる調整池を麻里布中学校グラウンド地下に設ける方針となり、平成26年度に実施設計を行いました。 それでは具体的な施設の概要を御説明いたします。 設置場所は、麻里布中学校グラウンド地下で、約15メートル掛け60メーター、深さ5メーターで4,300立方メートルの有効貯水能力を有するものを計画しております。平成27年度は各関係機関と調整協議を整え、工事の実施時期は、平成28年度からの2カ年を予定しております。 協議の状況ですが、以前から教育委員会や麻里布中学校とは事前協議をしておりましたが、本年度からより具体的な協議を行っております。協議の中では特に、工事期間中グラウンドの一部が使用できなくなることから、授業、学校行事、クラブ活動等で相当な御負担を学校関係者にはおかけすることが想定できますので、最大限の配慮と細心の注意を払いながら、調整池の設置位置、施工方法、施工時期等を確定していく予定でございます。また、育友会や周辺住民の方々にも御理解をいただくため、しっかりとした説明をしていきたいと考えております。 室の木地区の浸水対策事業には、今後も引き続き積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いをいたします。 ◎環境部長(川戸裕司君)  第2点目の災害対策についての(2)岩国駅周辺の浸水対策についてお答えいたします。 岩国駅周辺は、公共下水道事業により、浸水対策を主目的として、雨水排除とあわせて汚水処理も行う合流式下水道を採用し、計画降雨量1時間43ミリの雨水が排除できる施設として昭和26年から整備を進め、約50年をかけ整備が完了しているところでございます。 しかしながら、近年頻繁に起こっているゲリラ豪雨には対応できず、岩国駅周辺においては浸水被害が発生していることは十分認識しております。 そこで、本年度、現況施設能力を超える雨水への対策を実施するため、岩国駅周辺浸水対策検討業務を発注し、岩国駅前などの浸水被害の軽減を早期に図るための対応策について検討を始めたところでございます。 この検討業務につきましては、一文字処理区の合流式下水道施設――麻里布・人絹・今津分区の管渠の流下能力や、ポンプ施設――一文字ポンプ場・今津ポンプ場・旧一文字ポンプ場の排水能力、及び室の木川や焼野水路など合流区域の公共下水道施設以外の雨水排水施設――そのほかには川口ポンプ場や権十ポンプ場などがございます、これらの現況能力を再把握いたしまして、ゲリラ豪雨等既存排水施設の能力を超える雨水に対して、一時的に雨水をため込んで下水等の氾濫を抑える一時貯留施設など有効な浸水対策施設の検討を行います。 一時貯留施設としては、河川課において麻里布中学校に設置予定である調整池のような大規模な貯留施設から、公共施設の敷地内に設置する小規模な貯留槽まで、さまざまなものが考えられますが、その配置や規模等についてのほか、その他の浸水対策施設についての検討を行うとともに、シミュレーションを行いまして、その効果の確認を行い、なおかつ施設設置につきましては、関係部署との協議を図った上で、事業実施が可能で効果のある浸水対策案の策定を考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◎市民生活部長(井上昭文君)  4点目のスポーツの振興についての(1)2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けての取り組みについてお答えをいたします。 議員御案内のように、東京オリンピック・パラリンピック競技大会につきましては、5年後の開催が決定をいたしております。また、大会に参加する各国・各地域の選手団がコンディションを整え、本番を迎えるための事前キャンプを、多くの選手団が日本国内において実施されることが見込まれております。 この事前キャンプを誘致するメリットといたしましては、公開練習の見学や選手との交流を通じてスポーツに対する関心が高まること、子供たちに夢と目標を与えるなどスポーツの推進につながることのほか、一流選手との交流イベントなどを通じ、お互いの理解が深まる国際交流の推進、キャンプ地の取材による地域の知名度の向上などが上げられております。全国各地では誘致活動が展開されつつあるところでございます。 本市におきましては、岩国錦帯橋空港から大会会場でございます東京を初めとする首都圏へのアクセスのよさは、大会参加選手団にとりまして、移動時間の短縮による負担軽減など大きな強みを持っているというふうに考えているところでございます。 現状において、本市でのキャンプ地誘致の受け入れ施設として、施設基準に照らし、想定し得る施設は、空調設備などの諸条件が整っている岩国市総合体育館が考えられ、受け入れ可能な競技種目としては、オリンピック競技では、フェンシング、バスケットボール、卓球、柔道が考えられます。 なお、キャンプ地誘致における課題といたしましては、数週間とも考えられる選手団の宿泊先の確保や、受け入れ施設における使用制限に対する一般利用者の理解を深めていくこと、施設の整備充実、ボランティア等の受け入れ体制の整備や、誘致していく国や競技種目をどのように絞っていくか、可能性を含め検討していく必要があろうと考えております。 現在、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、各国・各地域のオリンピック委員会及びパラリンピック委員会に向け、来年開催されるリオ五輪にあわせて情報提供が開始されます事前トレーニング候補地ガイド(紹介リスト)への掲載を検討しており、庁内関係部署を初め、関係機関・関係団体と連携を図りながら、対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆24番(石本崇君)  それでは、順不同で再質問をさせていただきます。 私自身これだけの数の質問をしたことがないんで、ちょっと再質問にとまどっておりますけれども、皆様方の御期待に応えられるべく、なるべく簡潔に終わらせたいと思っておりますので、その分、御答弁のほうもきちっとお願いしたらと思います。 早速なんですが、先ほど壇上で御答弁のありましたスポーツ振興についてから先に再質問をさせていただきたいと思います。 井上部長、本当に誠意ある答弁だったと思うんですが、やるのかやらんのか、ようわからないような答弁だったんで、これは、我が会派は無論なんですが、先般もお耳にされていると思いますけれども、議員32人中29人で結成したスポーツ推進議員連盟の総意でもあるんですよ。皆さんがぜひオリンピックの事前キャンプ地を岩国に誘致しようじゃないかという思いなんです。決して、私一人が声を大にして言っているのではございません。この件に関しましては、期限もあるやに伺っております。やるのかやらないのか、はっきりとスポーツマンらしい明快な答弁をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。(「そうだ」と呼ぶ者あり) ◎市長(福田良彦君)  私のほうから答弁をさせてもらいますが、(「ありがとうございます」と呼ぶ者あり)先ほど部長のほうから壇上で答弁いたしましたが、来年8月、リオのオリンピックの開催にあわせまして、キャンプ候補地紹介リストというものが各国に情報提供されたように聞いております。 そのためには、来年3月までの申請登録、これが必要であるというふうに承知をしております。そういった中で、岩国市として今後、手を挙げるのか、挙げないのかという端的な御質問ございますので、そういうことを踏まえますと、いろんな問題があろうかと思いますが、まず、実際のキャンプを受けることになりますれば、関係団体のサポート、こういったものも必要というふうに考えられます。その中で、今後、市として考えられるような団体、スポーツ団体ですね、そういった方々からもいろんな意見をいただきながら、事前キャンプの誘致に向けて、国内への誘致活動、これをしっかりと進めていきたいというふうに私は考えております。そのために、まず何をするかと申し上げますと、まず、リスト掲載に向けた検討、これをしっかりとまずは取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、積極的に誘致活動を進めていきたいというふうに考えております。 ◆24番(石本崇君)  本当にありがとうございました。先ほどの答弁を受けまして、ちょうど、岩国市は国体のときもそうですけど、今度のインターハイもそうなんですが、フェンシングの会場になる、フェンシングの会場が岩国ということになろうかと思います。フェンシングにおきましては、このたびのインターハイでインターハイチャンピオンも生まれるという環境もございますので、まさしくこの壇上からの答弁の中にもありました中の一つにフェンシングもございますし、フェンシング協会の方も岩国市に空港が開港したということで、非常にこれは東京から物理的に近いところにあり、また、空港がある位置も非常に便利なところに空港があると、使い勝手が非常にいいところにあるということで、向こう側も非常に熱い思いを持っていらっしゃるというふうに聞いておりますので、ぜひともフェンシングに限らず、誘致できる競技については積極的に取り組んでいっていただいて、さきに申しましたとおり、スポーツ推進議員連盟としても全力で御支援させて――選挙は別ですよ、いろいろな会派がありますので、選挙は置いといて、支援させていただきたいと考えておりますので、どうぞ引き続きよろしくお願いを申し上げます。 それから、ちょっとこれは無理筋な再質問かもしれませんが、どうしても今度は私個人の思いでお尋ねしたいので再質問させていただきますけれども、スポーツという中には、当然、私もそうなんですけれども、武道というものがございまして、さらにその武道というものを細分化していくと、この学校教育の中では多分、日本舞踊なんかも武道の範疇にかかるんではないかなというような気もするんですが、前回、日本舞踊を学校教育に取り入れてほしいということで質問させていただいており、教育長から非常に前向きな答弁があったんですが、その後の進捗状況について、ございますようでしたら御答弁いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  文化芸術による子供の育成事業ということであるかというふうに思っています。 先般も、山口県の日本舞踊協会の県支部の方が私のところに来られて、日本舞踊を学校教育にということで説明に来られました。岩国市の教育基本計画の中にも、豊かな心の育成ということの中に、ふるさとの文化や伝統、自然を生かした体験活動というのがありまして、日本舞踊を学校教育に取り入れることの教育的価値を十分認識しているところでございまして、それから、要望のある小学校に照会をしたところ、現在、一つの小学校から要望が出ているところでございますが、本年の1月から2月にかけて、文化庁から県にということで照会があり、それには乗りおくれておりますので、現在、追加募集を待っているところというところが進捗の状況でございます。 ◆24番(石本崇君)  ぜひともこちらもこれから推進していただいて、日本の伝統文化をしっかりと子供たちに身につけさせていただきたいと思っております。 それでは、次の再質問に移ります。 次に、駅前周辺の浸水対策について再質問させていただきます。 壇上からの御答弁では、麻里布中学校のほうに設置予定である調整池のような貯水施設も一案に含めて、これから各課とも調整を行って検討をしていきたいというような旨の答弁がございましたが、駅前もそうなんですけれども、ちょっともうこれも拡大していただいて、市役所周辺も結構強い雨が降ると浸水してしまうんで、もうついでと言っちゃあ御無礼なんですが、市役所にもそういった地下調整池ですか、地下貯留施設を設置して、そういった浸水被害に対策が打てるようなことも御検討なされてはいかがかと思いますが、その点につきましてはどうでありましょうか。 ◎環境部長(川戸裕司君)  大変貴重な御意見ありがとうございます。市役所周辺に関しましても、浸水被害、確かに見受けられます。先ほど申しましたように、同様な線上で、一時貯留施設の規模、配置等検討いたしまして、関係各位と調整していくという方向を考えてございます。よろしくお願いしたいと思います。 ◆24番(石本崇君)  関連しまして災害対策についての、今度は、室の木地区の浸水対策事業についてなんですけれども、この麻里布中学校のグラウンドの地下に15メートルの幅、長さが60メートルで、深さが5メートル、合計4,300立方メートルの貯水能力がある、そういった施設を設置するということでございますが、実際にどの程度の能力があるのであろうかということが1点でございます。 一口にゲリラ豪雨と申しましても、10年に1度、あるいは50年に1度と、いろいろと幅もあるわけでございますけれども、そこらあたりで数字的な能力のそういった根拠、能力的なものがお示しできるようであれば御答弁いただきたいところですが、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  調整池完成後の効果ということでございますが、今回の調整池の計画は、10年確率降雨となる時間雨量53ミリ相当の降雨に対して、規模の決定をいたしております。 昨年の8月6日の豪雨では、時間雨量71ミリということで、50年確率相当になります。また、それとあわせて下流部に大量の土砂が川の中に流れ込んだということもございますことから、麻里布中学校周辺では相当な浸水被害、また、大人の人で大体腰ぐらいまで水がいったという記録が残っております。 ですから、昨年と同様な降雨があった場合、浸水被害を防ぐということは不可能でございます。ただし、相当程度までは浸水被害の軽減が図れるというふうに考えております。以上です。 ◆24番(石本崇君)  最近は、減災という言葉もあるように、確かにゼロか100かという考え方になると、なかなか取り組めるものも取り組めなくなってしまいますので、ぜひともできることから進めていっていただいて、その減少された部分で助かる、助からないということもあろうかと思いますので、人の命がかかっている問題でございますので、ぜひとも早急に取り組んでいただきたいところなんですが、どうしてもやっぱり2カ年という数字が出ましたので、それまでの間、壇上の答弁でもありましたように、今後も取り組みたいということでございますけれども、それまでの間にどのような取り組みができるのか、ございましたら御答弁いただきたいと思います。 ◎都市建設部長(辻孝弘君)  完成までの取り組みでございますが、完成するまでことしを含めて2年ちょっとございます、計画ではです。従前の河川の流下能力を確保すること、これを第一に考えまして、日常の河川巡視等において、土砂の堆積状況等を目視によって確認して、必要に応じて適宜、その土砂等のしゅんせつを行っていきたいというふうに考えております。 それとまた、工事期間中は、周辺住民の方々に粉じん被害とか、騒音被害とかが考えられますので、その辺も十分、最大限にないように考慮して、できる限りの対策を講じまして工事は実施していきたいというふうに考えております。 ◆24番(石本崇君)  そういった川のしゅんせつについては、地域の方も一生懸命やられてはおるんですが、どこの地域もそうなんですけれど、自治会の高齢化も進んでおりまして、そういったしゅんせつ作業が自治会だけではなかなかうまくできないところもありますので、8月6日のような甚大な被害もこうむったこともございますし、どうか地域の要望を小まめに、耳を大きくして聞いていただきまして、そういうところを小まめにやっていただいて、どうか災害に苦しむことがないように、これからも頼りがいのある都市建設部となられますことを願いまして、次の再質問に移らせていただきたいと思います。 次に、戦後70年談話、いわゆる安倍談話についてお尋ねをしたいと思います。 市長からも御答弁いただきまして、大変私も我が意を得たりということで、思わず声を出してしまいましたけれども、まさに戦後70年談話、安倍談話における核は、次の一文に尽きると思います。「何のかかわりのない世代に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」、これに尽きると思うわけでございます。 何のかかわりもない世代、つまり子供の世代ということになると、どうしても学校教育という部分にかかってくるわけでございますが、市長ほかにお尋ねということで通告しておりますので、学校教育ということになりますと、教育長のほうにも御所見をお伺いしたいところでございます。 学校教育について、この戦後70年談話、安倍談話、これは一番直近の政府が閣議決定をした談話でございます。教育に、どのようにこれを受けとめているのか――教育という現場において、どのような形でこの談話というものを受けとめるのか、お示しをいただきたいと思います。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  議員の質問の総括表の中に、戦後70年談話、安倍談話についてありましたので、私も全文を読み上げました。しっかり読みました。 まず、このたびの戦後70年の談話は、10年ごとに国政をあずかっている最高責任者、いわゆる内閣総理大臣としての談話であるので、大変重く受けとめているところでございます。 そして、特に、未来を担う子供たち、あるいは教育に対して示してある、先ほどから市長のコメントあるいは議員のコメントの中にありますように、あの戦争にはということにおいて、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりませんということにつきましては、現代の子供たちが過去の歴史に学び、現代を心豊かに生き、将来においてグローバル化が進む社会の中で、日本人として自信と誇りを持って生きてほしいという強い思い、願いを感じたところでございます。ということで、積極的平和主義という未来志向の理念に教育的な視点から私としては大いに期待しているところでございます。以上です。 ◆24番(石本崇君)  教育長の御答弁に関連して、日本人であることの誇り、我が国に対する愛情ということを私、受けとめたわけなんですが、まさしくこのたび教科書の採択が、中学校の教科書の採択がございました。岩国は、前回に引き続き歴史の教科書には育鵬社を採択された。県内におきましては、岩国以外にも防府市、そして、県立の中学校も2校。 育鵬社、日本全体で見ますと、育鵬社もかなりシェアを伸ばしておりまして、1.5倍ほどシェアが伸びたわけでございます。それだけ理解も深まってきた。そのような中での安倍談話、そして、市長の答弁、教育長の答弁、まさしく誰に臆することなく、しっかりと立派な日本人を育てる教育をこれからも進めてください。これは、私からの要望でございますので、御答弁は特に要りません。私は、本当にこのたび岩国市の教育委員会、立派な判断をされたなと心からエールを送るものであります。 それでは、最後の再質問に移ります。 基地問題について、今後の取り組みについてでございますが、私が申し上げたのは、市長が3期目の立候補を表明された中に、要するにこれから交付税交付金が段階的に削減されていって、非常に財政的に厳しくなるということに非常に私は痛恨の念を持ったわけであります。あれだけ国防という崇高な、まさしくこれからの日本にとって大事な政策、これを岩国市は本当に日本一協力していると言っても過言ではないと私は思っております。しかし、それなのに、なぜその岩国市が財政の問題で苦しんでいくような形になっていくのか。これは、本当におかしな話であります。ですから、そういったところを国としっかり交渉して、何で岩国市がということで私は申し上げたわけであります。 本当に、市長を初め皆さん、国との交渉についてはよくやっておられると思います。しかし、よくやりましたねというのは、今回の質問でもありましたように、スポーツの世界です。こういった政治の世界は、やっぱり結果なんです。 これから、空母艦載機のみならず、後日ほかの議員からも質問があるので、私のほうからは深く申し上げませんが、ステルス戦闘機ですかね、F-35Bも岩国に配備されますよということは新聞に書いてありますし、もろもろの雑誌にもはっきりと岩国という名前を上げて配備が計画されていると言われております。恐らく岩国に配備されるんでありましょう。これはもう艦載機だけの問題じゃなくて、そういった問題まで出てくるわけであります。 米軍再編についても、今の沖縄の状況を見ましたら、完全に従来のパッケージという枠が崩壊してしまって、沖縄は混沌とした状況になっている。それに対して山口県知事も市長も、沖縄の問題が片づかないうちの空母艦載機の先行移駐は認めないという状況なんですよね。 だけど、いろいろ我々も聞くところによるとというか、事実なんですけれども、国からは艦載機移駐関連の予算が数百億円、あるいは一千億円を超える単位で出ているわけです。それで、工事が着々と進んでいると。どう考えてもこれは、先ほども2番議員が質問の中でも発言されたように、これは誰が見ても、もう容認をしているというか、もうそういう事実をも黙認しているんだと。容認とまでは言いませんよ、市長も容認していないとおっしゃるんだから。だけど、どう見たってこれは既成の事実として進んでいる状況にある。 防衛省がよく、我々が防衛省のほうに御挨拶に行ったら、いや岩国さん、足向けて寝られませんと言うんですよ。それはそうでしょう、これだけ聞き分けがよければ、足向けて寝られませんよ。ですから、本当にこれから交渉し、協力に見合うだけの支援を引き出すんなら、こちらもやはり腹を決めてかからないといけない。交渉というのは、まとまるばっかりじゃない、時には決裂することもある。最後のぎりぎりのところでの腹というものはお持ちでしょうか、決意というものはお持ちでしょうか。 要するに、これ以上負担がふえ、そして財政的支援、要望事項も実現されないという現実が目の当たりに来たとき、容認することはできません、岩国は反対しますと、そこまで言う決意がございますか。市長がもしそのような決意があると言うんだったら、私も一緒になって反対しようじゃないですか。岩国のためですよ。 国を思う気持ちは私も誰にも負けません。しかし、岩国が塗炭の苦しみに陥って大変な思いをしているのに、やっぱり私は日本人である前に岩国市民です。この地域に育てられた者として、この一線を超えた場合は私も一緒になって戦おうじゃないですか。 市長、いかがですか。そこまでの覚悟がおありなら私も一緒に戦います。どうか御答弁願います。(「そうだ」と呼ぶ者あり) ◎市長(福田良彦君)  まず、先ほど石本議員のお話の中で、非常に岩国市が、私含めてなんでしょうけど、聞き分けがいいという表現がございましたが、そういった思いは全くありませんで、これまでの協力と理解に見合うだけの措置をしっかりと言うべきことは言うというスタンスで、国といろんな協議をしてきておりまして、いろんな事業なり予算等については、これまでは一定の評価といいますか、また、国のほうにおいてもいろいろ誠意ある対応はしてきておると思いますが、まだまだ十分じゃない部分ももちろんあります。 その中で、2017年というふうに国からは今のところ言われておりますが、それに向けてもまだまだ市民の方々、議会の方々ももちろんでありますが、不安を払拭できていない、我々の最終的な判断はそこまで至っていないという、そういった状況にありますので、いろんな意味で総合的にしっかりと国とは協議をしていく必要があるかというふうに思っております。 それと、今、合併支援措置が28年に終了して、5年間段階的に縮減されて、今から、より中長期的には厳しい財政状況に陥る可能性があるというお話をさせていただきました。これは、議員御承知のように、何もしなければ当初の試算では約49億円の、すっぽりと一本算定によっての穴があくという話でありましたが、もちろんそれを何も言わずにしておるわけではありません。これは、所管は総務省でありますが、総務省の政務三役、さらには関係する方に対しましては、岩国市のそういった置かれている状況を含めて、その縮減幅をできる限り縮小していただいて、そして、財政的にも安定できるような、そういった交渉はもちろんこの岩国市の背景を含めて交渉はしております。 国のほうも今、見直し作業を実際していただいておりますが、どこまで縮減できるか、これはしっかりと私は市長として頑張ってまいりますし、また、議員におかれましても、いろんなチャンネル等を含めて、いろんな折衝の折には、そういった岩国市の背景、またいろんな課題を含めて、総務省、そして防衛省のみらず、いろんな意味で御支援、御協力を賜りたいというふうに思っておりますので、しっかりと市としてのスタンス、私の考え方、これはぶれておりませんので、しっかりと協議をして成果を、結果を出していきたいというふうに思っております。 ◆24番(石本崇君)  私は、市長にちょっと誤解があるといけないんで申し上げますが、決して市長を初め皆さんが何もしてないということは思っていませんし、そんなことはないと確信をしております。ただ、相手のあることなんで、今、取り沙汰されておる安保法制の問題でもそうです。やはり抑止力なんですよね。交渉する上においては、担保をするものがなければならない。最悪の場合には、こちらもさやの刀を抜くぞという、まさにさやの中の刀が私は最終的には押し返す力だろうと思っていますよ。 どっちにしたって、空母艦載機F-35Bですか、やってきます。ただやってきただけで、岩国市民は協力に見合うだけの支援を得られないとなると、今まで協力してきた市民もだんだんと離れてきて、基地の安定的運用に資する岩国市でなくなるかもしれません。それでも再編は進むであろうし、来るものは来るんでしょうが、大変やりづらくなってくるのは否めないと思います。 そんなふうになってはいけない。だから、私は、最低限の、最低限と申しますか、最後のとりでですよね、そういった覚悟――今までさんざん容認派、容認派と言われてきた私も、この公の場で反対ということまで申し上げた。どうか一緒にやろうじゃないですか。集団的自衛権、まさにこれこそ集団的自衛権ですよね。市長も本当――いま一度そのあたりのお覚悟というものを私はどうしても聞いておきたい。 米軍再編が来るように、市長も間違いなく3選されると私は信じておりますが、だからこそ、ともに戦う、岩国市のために。そのためにはやはり覚悟というものがどうしても重要になってくる。市長一人に行かすようなことはいたしませんよ。私もついていきます。一緒になって戦いますよ。銃後の守りは我々が本当に引き受ける。銃後というと語弊がありますけどね。一緒に前へ出ていきますよ。 やはりがっちり握手するだけが交渉ではないし、政治ではないと思っております。戦うべきときに戦わないといけない、刀を抜くときは抜かないといけないんですね。いつまでもさやの中におさめていたんじゃ、海の向こうのどっかの国みたいに、やはりちょっと品のよくない言い方ですが、なめられてしまいますよ。一旦なめられるともう終わり。どんどんどんどんやってきます。今の国際情勢に非常によく岩国は似ていると思うんですよね。別に防衛省、国が敵対的な位置にあると言っているんじゃないんですよ、比喩ですからね。どうか市長のお覚悟をいま一度、いま一度どうかお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。 ◎市長(福田良彦君)  私もそうでありますように、議員の皆さん方も市民の代表でございます。そういった中で、市民の安心・安全、平穏な生活を守るということが大きな宿命、使命であるというふうに思っております。 そういった中で、もちろん言うべきことをしっかり言っていくという、こういったスタンスは一緒だというふうに思っております。その中で、やはり協議をする中で、やはり厳しい協議をこれまでもしてきておりますが、さらに今後そういったことが増してくるというふうに思っています。 そういう中で、石本議員初め、恐らく同じ考えの議員、たくさんおられるというふうに思っておりますので、そういった意味では議員の方々と同じ思いで、私も今後来るべきいろんな事案についても、市民のために、市長としてのスタンスでしっかりと力強く、そして、議員の皆さん方と同じ思いで、それに対応していきたい、そういう覚悟は持って臨んでまいりたいというふうに思っております。 ◆24番(石本崇君)  以上で、私の一般質問を終わります。市長、頑張りましょう。 ○副議長(藤重建治君)  以上で、24番 石本 崇君の一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後2時56分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後3時20分 再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。 29番 坪田恵子さん。
    ◆29番(坪田恵子君)  日本共産党市議団 坪田恵子です。このたびは市議団を代表して一般質問を行います。今議会では、3項目の質問を通告しています。 では、1項目めの教科書問題について質問をさせていただきます。 「戦後レジームからの脱却」が信条という安倍首相の基本姿勢を後押しする教科書が再び、市内、和木町の公立中学校で使われる歴史の教科書として採択をされました。その育鵬社版「新編 新しい日本の歴史」教科書の内容は、2011年に検定済みの「新しい日本の歴史」教科書をより一層深く、安倍内閣の意図に応じる記述に変えたものとなっています。 その内容は、教科書の「日本国憲法の制定」に記述されている「日本国憲法の最大の特色は、交戦権の否認、戦力の不保持などを定めた他国に例を見ない徹底した戦争放棄(平和主義)の考えでした。しかし占領が終わり、我が国が独立国家として国際社会に責任ある立場に立つようになると、憲法改正や再軍備を主張する声が上がりました。この問題については、現在もなお多くの議論が行われています」となっています。 今、世論はどう動いているでしょう。安倍内閣が推し進める歴史教科書の流れ・記述とは、全く正反対の方向に動いています。70年前、二度と戦争をしないと誓った日本国民の痛切な思いが凝縮されたのが憲法9条です。同時に9条は、アジアと世界に向けた不戦の公約でもあります。その憲法9条を破壊する戦争法案の強行は、国民世論だけでなく、世界の平和の流れに大きく反するものであることは明らかです。 「あの戦争は自存自衛で、アジアの解放のためだった」という教科書の採択に、岩国市も再び加わったことは重大な問題であり、怒りが湧いてきます。 そして、私は、特に歴史教科書というものは、子供たちに歴史の真実を伝えるものでなければならないと強く思っています。歴史教育者協議会の前事務局長・大野一夫さんは、「教科書は、子供たちが社会に出て「生きていく力」になるものにしなければならない。歴史を学ぶとは、過去を知ること。それが歴史の中に生きていることを自覚することにつながり、未来をつくる糧になる」と言っています。 1996年の慰安婦記述の削除を求める運動が起きたときに、ある中学生が言ったそうです。「教科書に載って事実を教える先生と、教える必要はないと考え教えない先生がいると思う。だから載せなければならない」と。これは教科書が果たす役割を物語っています。 教育長は、憲法違反の戦争法案を何が何でも成立させようとしている安倍政権に対し世論がどう動いているか、また、政権政党やその支持勢力である財界などの圧力で、教科書の内容を自分たちの政治目的に都合のいい方向に書き直させるような動き、また、文科省が教科書検定基準を改定し教科書等の統制を強めていることなどを理解され、育鵬社版の歴史教科書を採択されたのでしょうか。これまで、岩国の教育を考える会を中心に市民が意見した内容はどのように受けとめられ、協議に臨まれたのでしょうか。協議会の傍聴を初め市民の意見など公開することを求めます。教育長の見解を伺います。 続いて、2項目め、高校生の就職についての質問です。 ことし6月に開催されたILO・国際労働機関、第104回総会では、非正規労働から正規雇用への転換を促進する、インフォーマル経済からフォーマル経済への移行に関する勧告を、多数の賛成で採択し、日本の代表も賛成をしました。 このように、国際社会が非正規から正規への転換促進に向けて真剣な討論を行っているときに、派遣労働をさらに拡大する派遣法の改悪案や、残業代ゼロと過労死促進につながる労働基準法改悪案を強行しようとしている安倍政権の暴走ぶりは、世界から見ても孤立した異常のきわみです。 雇用は正規が当たり前、また雇用は直接雇用が当たり前というのが、世界では当たり前の大原則となっているそうです。 今、世界最大の派遣大国と言われる日本ですが、決して労働者が選択してそのようになっているわけではありません。日本政府のこのような議論が通用しないことが、ILO総会ではっきりと示されました。どこの国でも多数の労働者が安定した雇用を求めているということです。 今、全国で、若者が正規雇用として働けず、親と生活をともにしないとやっていけない、また、離婚をして親と生活をしている、大学を卒業しても一人では生活できない若者などがふえています。年々、子供の数が減少してきている昨今、8月11日付の中国新聞では、県内のことしの春に高校を卒業された就職者の割合は81.6%とありました。文部科学省の学校基本調査では、6年連続で8割台を維持しているとのことでしたが、県内全体で3,429人の高校生の就職に対し、岩国市では282人とのことでした。市内での高校生の雇用は、将来を見据えての市の人口確保にも大きく影響するものと考えます。地元の学校を卒業し、地元で就職し、そして地域を盛り上げていく。それには、地元の高校生の就職率を高める方法が大切です。 市内の高校生の就職率は、どのようになっているのか。また、正規、非正規の割合はどうかを尋ねます。市長の答弁を求めます。 引き続き3項目め、通津美が浦公園の整備について質問をいたします。 以前にこの公園のトイレの清掃について質問をいたしましたが、このたびはトイレの清掃も含め、公園全体の木の伐採や剪定、草刈りなど、整備についての質問です。 もう20年も前になりますが、広島に住んでいたころに、友人が、通津の海水浴場に行ってきたと言っていたほど、海水浴場がにぎわっていたときに、私も家族で訪れたことがありました。由宇へ引っ越してからも、地域の子供会でバーベキューをやったり、お花見に行ったり、秋にはドングリを拾ったりと、子供たちと楽しんでいましたが、子供たちが大きくなると、散策で訪れる程度となってしまいしました。 たまに休憩に出かけると、海を見ながら運動をしたり、犬の散歩で来ている人の姿は見かけますが、子供を連れている人の姿は、夏休み以外ほとんど見かけることはありません。アスレチックや遊具もそろっている風光明媚な景観の公園が利用者のニーズに応えられていないことが非常に残念で仕方ありません。 若いお母さんたちは、以前も言いましたように、岩国に子供たちの遊び場所が少なくて困っています。玖珂のどんぐり公園や柳井のウェルネスパークまで連れていくんですよという声をよく耳にします。遊歩道も草や木の枝、落ち葉で埋もれ、小さな子供やお年寄りが歩ける状態ではありません。一日も早く整備をし、誰もが楽しめる公園に復活させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。市長の答弁を求めます。 以上で、壇上での質問といたします。 ◎市長(福田良彦君)  それでは、坪田議員御質問の第2点目の高校生の就職についての(1)高校生の就職率についてと(2)の正規、非正規の割合について、まとめてお答えをいたします。 山口労働局がこの4月に発表しました新規学校卒業者の就職内定状況等についてによりますと、平成27年3月末現在における県内の新規高等学校等卒業者の求人等の状況につきましては、求人者数が4,469人、求職者数が3,133人、就職者数が3,116人で、就職内定率は99.5%となっており、現在の形で統計を取り始めた平成7年度以降、最高の就職内定率となっています。 また、岩国市内の分校や定時制、通信制の学校を含めた高等学校は全部で11校ありますが、岩国公共職業安定所によりますと、平成27年3月末現在における市内の新規高等学校卒業者の求人・求職・就職の状況は、求人者数が438人、求職者数が284人、就職者数が282人で、就職内定率は99.3%となっており、4月以降には全員が就職できているものと推測しております。 このように、平成18年度から平成26年度までの岩国市内の新規高等学校卒業者の就職内定率は毎年99%を超えており、その平均値は99.6%と長年にわたって好調で、昨今の経済情勢が続く中では、今後も安定して推移していくものと考えています。 正規、非正規の割合につきましては、岩国公共職業安定所から新規高等学校卒業者の非正規の職種への就職はほとんどないとお伺いをしております。 市の取り組みといたしましては、県が定める毎年5月の求人確保促進月間にあわせ、市内の各事業所を訪問し、新規学校卒業予定者の求人確保についての要請を行うと同時に、文書により要請をしております。 今年度につきましても、岩国公共職業安定所長とともに3社を訪問させていただき、275社に対して文書により市内の新規学校卒業者の雇用について要請を行いました。 今後も引き続き、市内の各事業所を訪問するなど関係機関と連携を図りながら、若者の就職について積極的に支援してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  第1点目の教科書問題についての(1)教科書採択審議等の公開についてお答えします。 平成28年度から使用する中学校用教科書――以下、教科書と省略させていただきます、の採択につきましては、岩国市、和木町で、山口県教科用図書岩国採択地区協議会――以下、岩国採択地区協議会と省略させていただきます、を設置し、岩国採択地区協議会の規約に基づき、各種目1種類を選定しました。その後、選定結果を受け、岩国市、和木町の各教育委員会にて採択が行われました。 その教科書採択において重要なことは、公正確保であります。平成27年4月7日付の文部科学省からの、平成28年度使用教科書の採択についての通知においては、教科書発行者による宣伝行為の制限や、採択に向けての十分な審議や研究調査の必要性、そして静ひつな採択環境の確保について触れられております。 これらを受け、教科書採択に係る岩国採択地区協議会並びに教育委員会の会議につきましては、適切な審議環境、いわゆる静ひつな環境を確保するため、非公開にて実施しております。それは、外部からの働きかけに左右されることなく、公正・公平な教科書採択に向けて、協議及び審議を行うためであります。 特に、教科書の選定を行う岩国採択地区協議会は、教育委員だけでなく、学校関係者や保護者も委員となっております。それぞれの立場で活発に協議を行うためには、静ひつな環境が重要であると考えます。 本年度、文部科学省からの、教科書の採択に関する宣伝行為等についての通知に反して、教科書会社の社員が教員の自宅を訪問し営業活動が行われたという報道もございました。そのため、岩国採択地区協議会の委員及び協議会に置かれる研究調査員の氏名等も採択期間終了まで公開しておりません。 教科書採択をめぐってのさまざまな働きかけを最小限にするために、今後も岩国採択地区協議会並びに教育委員会の会議につきましては、非公開を継続したいと考えております。 なお、岩国採択地区協議会並びに教育委員会の会議の内容につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の一部を改正する法律の努力事項に基づき、議事録を作成しております。各議事録につきましては、8月31日の採択期間以降に、岩国市情報公開条例に基づき公開できることになっております。 次に、(2)新たに採択された「新しい歴史教科書」についてお答えします。 平成28年度から中学校で使用する歴史の教科書につきましては、平成27年度山口県教科用図書岩国採択地区協議会の選定結果を受け、育鵬社の「新編 新しい日本の歴史」を採択いたしました。 御承知のとおり、この教科書を含め採択の対象となった教科書は、全て文部科学省が定める義務教育諸学校教科用図書検定基準に合格したもので、歴史教科書の中の記述一つ一つも、教育基本法に示す教育の目標、並びに学校教育法及び学習指導要領に示す目標を達成するための基準を満たしております。その中で、各発行者は、生徒の理解をより深めるための工夫を行っております。そのため、岩国採択地区協議会に置く研究調査員会では、各発行者の教科用図書の特徴を研究調査し、資料作成をし提出する流れとなっております。 提出された研究調査資料とあわせ、岩国採択地区協議会の各委員が教科書を読み研究する中で、育鵬社の歴史教科書には、人物重視で歴史の大きな流れが理解しやすい点や、写真などの視覚を通して日本の伝統文化への興味関心を高め、歴史に対する愛情や我が国へ愛着を育てる工夫がされている点などの特徴が上がりました。それらは、岩国市の教育基本目標である、志高く豊かな心と生き抜く力を育むことや、グローバル化が進む社会の中で日本人としての自信と誇りを持って生き抜く人材の育成のために重要であると考え、岩国地区採択協議会で選定され採択となりました。岩国市教育委員会としましても、岩国市の中学生が学ぶにふさわしい教科書と考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  第3点目の公園の整備についての(1)通津美が浦公園の整備についてお答えいたします。 通津美が浦公園は、平成2年に開園した面積1.9ヘクタールの公園で、市内で唯一の自然海岸を残しており、また、「岩国よいとこ」でも「眺め千両の通津美ヶ浦」と歌われた風光明媚な景観を有していることから、恵まれた自然を最大限に活用した、多目的に利用できるレクリエーションの場として整備を行い、市民の皆様に四季を通じて楽しんでいただいております。 公園の主な施設といたしましては、イベント広場、幼児用複合遊具のあるちびっこワンパクランド、大型の木製アスレチック遊具のある冒険レジャーランド、展望広場、駐車場、トイレなどがございます。 これらの施設の維持管理につきましては、トイレや園内の清掃を週3回、草刈りを年間3回実施しており、清潔できれいな状態の維持に努めているところでございます。 樹木の管理につきましては、低木の剪定を年1回、高木につきましては、日常の巡回点検や定期点検などにおいて必要が認められる場合に剪定することとしております。 また、遊具やベンチ、照明灯などの公園施設につきましては、年4回の定期点検を実施しており、来園者が安全に利用していただけるよう適正な管理に努めております。 今後の通津美が浦公園の整備につきましては、開園から25年を経過し、遊具等の施設が順次更新時期を迎えることから、平成25年度に策定しました公園施設長寿命化計画に基づき、平成29年度に木製アスレチックを更新する計画としております。また、その他の施設につきましても、適切な時期に改修を行う計画としております。 今後も、市民の皆様が、安全で、楽しく、気持ちよく利用していただけるよう施設の整備に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 ◆29番(坪田恵子君)  では、順不同で再質問をさせていただきます。 まず最初に、教科書問題についてです。 その前に、先ほど石本議員の質問に対し、教育長は、積極的平和主義に期待をしているというふうにお答えになりましたが、では、憲法9条の主語は何ですか。 ○議長(桑原敏幸君)  時間かかりますかね。ちょっと時間とめてください。(「いいですよ」と呼ぶ者あり)――いいですか。それじゃ時計を動かしてください。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  お待たせしました。確認ということでもなかったんですが、主語ということで「日本国民は」ということでございます。 ◆29番(坪田恵子君)  そうですね。憲法9条の主語は「日本国民は」です。私も教育長も日本国民です。公務員は、憲法を守るという誓いをして市役所に入ったんではないかと思います。初めにそのことをつけ加えて再質問をいたします。 岩国の教育を考える会、市民とともに、これまで何度も要望をしてきました。教科書問題について何度も要望してきました。前回のその市民の声は、このたびの協議、採択にきちんと反映されていますか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  総合的に考えて反映されております。 ◆29番(坪田恵子君)  育鵬社の教科書を決定されました、採択されました。どのような形でその市民の声は反映されたのでしょうか。また、このたび閲覧時、7月28日まで教科書の閲覧がありましたが、多くの市民の方が意見を書いて投書したと思います。その声には、例えば、一番多かった声は何でしたか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  まず、市民の声ということでありますが、協議会の中には、教育委員が責任を持ってやるということで、5人が入っておりますし、それから、学校の関係者、PTAということで、16人で構成しておるということで、市民の意見を反映しているということで考えてよろしいかと思います。 それから、アンケート等においての御質問ですが、さまざまな――今ここにはないんですが、育鵬社には、いいですよというのもあれば、育鵬社には議員が指摘されていますようなことも書かれておるということで、先ほど言いましたように、総合的に考えながら岩国の子にとってふさわしい教科書を選ぶということでありますので、基本的には、はっきり申したいことは、全て検定本であるので、どこの教科書を選んでも私たちは問題はないと捉えております。以上です。 ◆29番(坪田恵子君)  では、子供たちに最適な教科書は、どうやったら見つけられるとお思いですか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  ちょっと質問の要旨がよくわからないわけですが、どうやったらということで、先ほどからも申し上げておりますように、私たちが全ての教科書を研究調査した、それから、専門の先生方に研究調査していただいて、その資料を提供いただいて、みんなで議論する中で、一番ふさわしいということで取り組んだということでございます。 ◆29番(坪田恵子君)  平成28年度使用教科書の採択についてという通知が、平成27年4月7日に文科省のほうから、中等教育局長から出されています。その通知の最初に、「教科書の採択は、教科書が教科の主たる教材として学校教育において重要な役割を果たしていることに鑑み、教育委員会その他の採択権者の判断と責任により、綿密な調査研究に基づき、適切に行われる必要があります」という「綿密な調査研究に基づき」という強い表現がありますが、その表現をどのように理解されておられますか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  綿密な研究協議というのは、先ほど申し上げましたように、私たちが教科書をしっかり調査研究して、資料提供を受けて検討したということで、私たちが責任を持ってできる範囲の中で教科書採択に向けて検討したということであります。 ◆29番(坪田恵子君)  綿密な調査研究なしには行うなという、強い、私は表現ではないかと思いますが、この綿密な調査研究というのは、現場で教えている教員の意見、声なしには、他の教育委員の方たちには、とても私は無理だと思うんですが――この4年間でもそういうやりとりをいたしました。現場の教員の方の声は、確実に聞いておられるかどうか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  それぞれの協議会の中で、学校の関係者が出ておりますので、議員も持っておられるかと思いますが、さまざまな議論を繰り返して、かなり平行線になった中で最終的には投票になったということで、その議論の経緯をしっかり見ていただければ、おわかりだというふうに思います。 ◆29番(坪田恵子君)  教員というのは、その教科の教育について専門的な知識を持って、しかも実際に毎年その教科書を使って子供たちに教え、そして子供たちの反応を見ながら理解度や興味関心をリアルに知る立場にある、本当に大切な立場の方たちだと思います。 共産党がこのたびの採択の協議会議事録を入手いたしましたが、前回には議事録を提出いただけなく、このたびは議事録の提出をしていただいた点は評価いたします。 その中で、教員と思われる方が、何度も「東京書籍の教科書がよい」というふうに、私が見た限り書いています。例えば、バランス的な見方をしたとき、教員として育鵬社が使いにくいという声は本校の教員からの話である。いろんな学校の先生から情報を得ている。新聞と同様、教科書というのは、中立的な立場で両面が書いてあるほうが望ましい。確実に偏っているという捉え方ではないが、どちらかというと強い書き方がされていると社会科の教師も見ている。これは、育鵬社に対しての意見だと思うんですが、私は、これは教員の意見ではないかなというふうに思ってチェックをしたんですが、もう1点紹介しますと、育鵬社では、天皇陛下の写真が多い。筆者の思いがすごく伝わってくる。終戦のときの写真の解説が育鵬社のみ異なっている。子供がどのように感じるのか、そこまで書いてあるのはない。このように、先生と思われる方は、このような意見をたくさん出しておられるんですね。現場の教師が4年間使って、使いにくいという声もある、これも考慮していただきたい。子供が一番であるが、教える立場の先生方のことも考える必要がある。そのようにも書いてあります。その一番綿密な調査研究を行わなければいけない、その先生の立場ですよね、先生の立場を重要視されたのかどうなのか。もう一度お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  先ほどもちょっと述べましたように、調査研究の委員、3名から4名おられるわけですが、それに教科書を綿密に調査研究していただいて、その資料のもとに私たちがやったということであります。 それから、教員の中にもさまざまな意見がありまして、今言われたような意見もありますし、歴史の流れが十分にわかりやすいんで、特に歴史に興味を持っている子供にとっては大変興味深いですねというような意見もあったので、そのこと自体で教科書を採択するということはいかがなものかというふうに思っております。 ◆29番(坪田恵子君)  それでは逆に、教育長や教育委員たちは、そうした立場にあるんでしょうか。綿密な、先ほど言いましたよね、綿密な調査研究ができる立場にあるとお考えですか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  はっきり申しまして、与えられた時間あるいは資料の中で最大限の努力をしたということで、それぞれその意見を、今手元に持っている意見を読まれたら、どれだけの議論がされたかというのがよくおわかりだというように思います。 ◆29番(坪田恵子君)  ある教育委員だと思われる方の御意見も出ていますが、これもちょっと紹介いたしますと、歴史問題、吉田松陰、伊勢神宮の天照大御神の記述も東京書籍の記述にはない。普段の話として合格祈願をする太宰府天満宮も書かれていない。そういう部分ではよろしくないと東京書籍の教科書を否定されている御意見もあると思いますが、やはり一般の先生方と違う、教員ではない一般の教育委員の方の見方というのは、このような見方になるんではないかと思うんですね、子供たちに指導していないわけですから。それを隅から隅まで読もうと思ったら、それを強要するほうが、教育委員に強要するほうが無理があるんではないかと思います。そのような選び方、私はなぜ現場の声をもっと重視しなかったのか、そして市民の声――先ほど教育長は、市民の声、一番多かったのは何かと尋ねましたが、お答えになりませんでしたが、そういう声を聞いて教科書を選ばなきゃいけないと思います。 ましてや、今、壇上でも言いましたように、国民の世論は戦争をする国づくりに反対の声を上げています。育鵬社の教科書というのは、戦争をする国づくりにリンクした教科書としか思えないと思いますが、(「どこに書いちゃる、どこに書いちゃる。どこに書いちゃる、どこに。ちゃんと挙証責任があるよ。ちゃんと言うてくださいよ」と呼ぶ者あり)そのことについて(「問題よ、今の」と呼ぶ者あり)どのように思われますか、お尋ねをいたします。(発言する者あり) ◎教育長(佐倉弘之甫君)  私は、教科書問題というのは、あくまでも教育的な論点でいろいろ取り組んでいくということでありますので、確かに政治の中で動いているわけでございますが、教科書問題についてはイデオロギー論ではなくて、子供たちをどう育てていくかという中で、総合的にいろんな人の意見を取り入れながら、岩国市にとってはふさわしい教科書は何かということで、さまざまな議論をして、最終的には育鵬社ということに決定し、公民のほうは東京書籍ということになったという経緯でございます。 ◆29番(坪田恵子君)  どこに書いてあるかということですが、私は、ちょっと反論の意味も込めて。2001年から、綿密な調査研究という順位づけなどの評定が――これまで綿密な調査研究には順位づけなどの評定が含まれていました。しかし、2001年からその順位づけ、評定が変わったんですね。文科省は、教育委員会の責任と権限を強調し、都道府県教委の指導もあり、市町村レベルの調査研究のあり方が激変しました、2001年から。例えば、順位づけをしてはならない、批判は書かずによい点だけを同じ行数で書くなど、学校ごとの意向を校長が表明して参考に供するという制度もほとんどなくなった。これでは地元の教員たちは本当のところどう考えているか、どういうふうに教科書を選んでいいかわからない。綿密でなく、差しさわりのない調査研究の登場となったというふうに、これはある方が書いていますが、文科省の調査では、評定を付さない調査が66.8%にも及んでいて、以前は何の評定もしない調査はほとんどなかったはずなのに、2001年からある極右派の教科書が登場したと同時に、そういう中身に変わったんですね。この激変は、やっぱり調査委員たちの評定なしで決めさせれば教科書が採択されやすくなるという、政治的思惑によるものだというふうに思いますが、教育長はその点どのようにお考えですか、お尋ねをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  そうは全く思いません。先ほど言いましたように、教科書問題はあくまでも教育的な視点ということで、政治的なことにおいては、国政の中でしっかり議論していただいて、文部科学省は検定本として示したものに対して研究調査をして決めていくわけですから、何ら問題ないというふうに思っておりますし、教科は教科書そのもので教えるんではなくて、教科書は一つの教材であるということであるわけでございまして、その指導要領の範疇の中で、教師の皆さんには自由に教えていいですよというふうに、やわらかい表現になっておりますので、全く問題ないというふうに思っております。 ◆29番(坪田恵子君)  教科書の採択権は、学校あるいは教師にあると思います。教育行政が採択権を握っているのは、世界では日本と中国だけです。私は、安倍首相の戦争をする国づくりに加担するとしか言わざるを得ない育鵬社の教科書採択に、賛成するわけにはいきません。そのことを申し述べて、次に移ります。 続いて、公園の整備について再質問させていただきます。 通津美が浦公園の整備についてなんですが、夏休みに、子供たち、孫たちと一緒に、潮風公園が非常に混雑していて車をとめられなかったので、私も久しぶりに通津美が浦公園に泳ぎに行きました。しかし、遊具の周りは草だらけで、展望の広場という、ちょっと高台のところがあるんですが、展望できるような状況ではありません。瀬戸内海の風光明媚な景色が見えるどころか、木や竹が生い茂って、足元ももう草だらけで非常に危ないような状況でした。 そういうふうに、以前、もう25年前にその公園がつくられて、5億円もお金をかけてつくった立派な公園が、あのような姿になっているのは残念で仕方ありません。やはり定期的に木の伐採や草刈りなどやられているというふうに御答弁がありましたけれど、トイレも全くそのような感じには思えません。半年に1回掃除をしたのかしら、ましてや1年間していないんじゃないかというような状況です。 地元の方たちも、できればあそこの海水浴場を復活させたいという声まで出ています。海水浴場は藻が下に生えていますので、なかなか難しいという点もあると思いますけれど、やはりきちんと市が監視をして、もちろん計画的に整備をされていくということでしたが、使えるような公園に戻していただきたい。定期的に市がきちんと監視して、その公園の整備をやることについて、どのようにお考えですか。(「どこがやりよるんか」と呼ぶ者あり) ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  多くの御質問をいただきましたけれども、まず、園内につきまして、木が鬱蒼としていたり、草が生えていたりということで、利用しづらいという点でございますけれども、実は、先ほど壇上でも答弁をいたしておりますけれども、公園につきましては、年4回の定期点検を実施してございます。現在、第2回目の詳細点検を実施しておりまして、通津美が浦公園につきましては、既に点検を完了しております。 その点検の結果におきまして、今、議員御指摘のとおり、樹木については薄暗い場所があるとか、それとか展望がきかない場所があるというような結果になっておりまして、対策としては、対策が必要なC判定ということで、今後、今年度中に対策を講じるという予定としております。 また、トイレ等の汚れ等につきましても、質問をいただきまして直ちに点検をしております。その結果、クモの巣等とか、経年による汚れ等が見られましたので、そちらのほうはすぐに対応をしてございます。 公園の清掃につきましては、週3回ということで業者のほうに委託しているところでございますけれども、今後は、清掃活動をするに当たり、その清掃方法の工夫、改善等を行いながら、利用者の方が安全に利用できるように努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◆29番(坪田恵子君)  その委託している業者はどこですか。その業者が点検したというか、掃除、草刈りやトイレの掃除等されると思うんですけれど、その後の確認は、またその業者にそのまま任せっ切りなんでしょうか。市の職員は点検をしたりされないのか、お尋ねをいたします。 ○議長(桑原敏幸君)  誰が答える。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  通津美が浦公園の清掃につきましては、有限会社岩国コレクトサービスのほうにお願いしているところでございます。 それから、清掃をした後の点検につきましては、日常の巡回をしておりますので、その中で点検をしてございます。 ◆29番(坪田恵子君)  コレクトサービスの掃除の仕方にも問題があると思いますけれど、日常的に点検しているという市の職員にも問題があると思います。もうどちらも、点検も清掃もやっているようなふうには思えません。その辺をきちんとやはり、その点もお考えになって、これからの整備計画に臨んでいくべきだと思います。(「委託料幾ら」と呼ぶ者あり)委託料はどれぐらいなっていますか、お尋ねをいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  通津美が浦公園の清掃でございますけれども、通津美が浦公園ほかもう一つの公園も一緒に清掃を委託してございます。そちらの公園もあわせまして、契約金額は432万円でございます。 ◆29番(坪田恵子君)  432万円、安い額ではないと思います。その方たちは、トイレの掃除をした後に草刈り等もやられるんですか、お尋ねをいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  草刈り等につきましては、造園業者さんのほうに委託してございます。(「トイレだけで四百何ぼか」と呼ぶ者あり) ○議長(桑原敏幸君)  質問者は坪田さんです。(笑声) ◆29番(坪田恵子君)  また、別の委託業者が出てきましたけれど、草刈りも、もう本当にやっているような感じには思えません。ぜひ髙﨑部長、行かれて、足を運ばれて現地を見てください。本当にやぶの中を入っていかないとアスレチックにたどり着きません。そのような状況で、やはり5億円もかけてできた公園、25年たっているとはいえ、お母さんたちがやはり子供を連れて遊びに行く場がないという声が出ているんですね。あそこの公園は、本当に自然を生かしたいい公園で、子供たちを遊ばせるにはもってこいの場所だと思うんです。多分、1日あそこでお弁当を持って遊びに行けるような状況だと思うんですね。その公園を一日も早くきれいに復活させて、29年度からの整備計画とは言わずに、その委託業者に委託しているわけですから、お金を払って。きちんとトイレの清掃、草刈り、伐採などしていただくように、市のほうがその業者に指導していただくよう求めておきます。答弁をお願いいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  御指摘いただきました、その清掃の状態でございますけれども、現在は、いわば予算の範囲内で、清掃につきましては週3回、草刈りにつきましては年3回という状況でございます。実際にこの回数をふやすということになりますと、やはりかなりの予算等も必要になることになりますことから、この辺は清掃方法……。 ○議長(桑原敏幸君)  ちょっと質問とずれよるよ。坪田さん、そういうことを聞いちゃおらんよ。やるかやらんかよ。きっちり。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  今後とも清掃方法、草刈り等の実施方法を検討しながら、きれいな状態の維持に努めてまいりたいと考えております。 ◆29番(坪田恵子君)  回数をふやしてくださいという要求ではなくて、きちんとその業者が清掃したかどうか、市が点検し、確認して、指導してくださいという要望です。お願いいたします。 それと、夏休み、30人から40人の方々が海水浴をしておられました。なかなか藻が生えてて泳ぎにくそうな――満潮時だったらいいんでしょうけど、泳ぎにくそうな海水浴場なんですが、地元からはまた海水浴場に指定してもらえないかという声が上がっていますが、その点についてはいかがですか。お尋ねをいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  清掃が完了した後には、職員のほうが行って適正に作業ができているかどうか、確認をしたいと思います。 それから、海水浴場としての再開についての御質問でございますけれども、通津海水浴場につきましては、公園が整備されるまでは民間のほうで開設されておりました。通津観光協会であったというふうに記憶しております。公園の整備後は、市のほうでシャワー室やサメよけのネット、臨時駐車場などを設置して運営しておりましたけれども、平成17年に由宇町に潮風公園ができまして、そちらのほうに施設が完備された海水浴場ができたことから、通津海水浴場の利用者が減って、そういったことから、平成18年度に閉鎖をいたしております。 今後、この海水浴場を再開してはという御提言でございますけれども、再開をするためには、以前と同様の施設が必要となります。また、特に臨時駐車場についてでございますけれども、以前、臨時駐車場を設置していた場所には、現在、福祉施設が建設されておりまして、そういったことから、特に臨時駐車場、海水浴を利用されるための駐車場の確保等につきましては、非常に困難であるというふうに考えております。そういったことから、この通津美が浦公園に海水浴場を再開するというのは難しいというふうに思いますけれども、市民の皆様方には、やはり由宇町の潮風公園、こちらのほうの海水浴場が整備されておりますので、こちらのほうを御利用いただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆29番(坪田恵子君)  非常にもったいないことだと、私は思います。何といっても、本当に自然が残っているんですね。非常にきれい、藻はちょっと問題があるんですが、非常にきれいなところで、泳いでおられる方も、お弁当を持って、木陰もありますし。由宇の海水浴場は木陰がないんですね、日陰をつくってほしいという声も出ていますけれど、通津美が浦公園は木陰もあって、テントを張るにもとってもいい場所があって、いいところだと思います。その海水浴場の再開というのは難しいということですが、一日も早く若いお母さんたちが子供を連れて遊びに行けるような公園にきちんと整備をしていただくことを求めておきます。もう一度、御答弁をお願いいたします。 ◎都市開発担当部長(髙﨑智船君)  議員御指摘のとおり、開園から25年を経過して、かなり公園のほうも整備が必要な時期に来てございます。清掃活動や今後の改修結果等を含め、市民の皆様が安全に楽しく利用できるよう今後も努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。 ◆29番(坪田恵子君)  次に、高校生の就職について再質問をさせていただきます。 高校生の就職率、求人よりも高校生の数が、子供たちが減っているせいがあると思うんですけれど、少ないということで、子供たちの確保が求められているような状況にあるようです。 正規と非正規の割合は、正規の子供たち、就職率が高いということだったんですが、非正規で高校を卒業して就職する子供たちというのは、ほとんど見られないということでしたが、やはり世界の流れというのは、正規で雇うのが当たり前、先ほど壇上でも言いましたように、そういう流れになっています。もちろん国の、政府の派遣労働者をふやしていくような流れにストップをかけるためにも、やはり率先して市が正規の子供たちをきちんと雇うような形をとるべきだと思いますが、市長が企業のほうに何社か回っておられると御答弁ではありましたけれど、企業のほうの子供たちへの思いというか、そういうものは市長はどのように感じられたのか、お尋ねをいたします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  御質問の件でございますけれども、市長を初め企業訪問のほうも、私、商工振興のほうで企業のほうを年間100社程度は訪問させていただいております。その中で、昨今は就職率等がいいということで、やはり企業のほうも若者の確保という部分については、いろいろ苦慮している部分もあるようにはお聞きしております。 今後につきましても、機会あるごとに企業に対しましては、高校生はもちろん、そのほかの大学生卒業者につきましても、雇用につきましては、随時、要請のほうをお願いしていきたいというように思っております。 ◆29番(坪田恵子君)  大学生は他県に出る子供たちが多いと思いますが、高校生は地元で就職できる確率が非常に高いと思います。そういう子供たちを何とか確保して地元で育てて、やっぱり地域の発展につなげていくべきだと思いますので、今後もそのようにきちんと企業に出向いて、子供たちの採用に努めていただきたいと思います。求めておきます。 以上で、一般質問を終わらせていただきます。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、29番 坪田恵子さんの一般質問を終了いたします。 ここで暫時休憩いたします。午後4時21分 休憩 ――――――――――――――――――――――――――――――午後4時40分 再開 ○議長(桑原敏幸君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。 19番 貴船 斉君。 ◆19番(貴船斉君)  こんにちは。新和会の貴船 斉でございます。毎朝、尾津のレンコン畑の真ん中を通って卸売市場に行っております。一面に広がるハスの葉の緑のじゅうたんの中に無数に咲いている真っ白なハスの花が見事でした。天候不順でおくれていた生育が、遅い梅雨明け以後の猛暑でやっと挽回できるかなと思っていたやさきの台風で、一晩で緑も白もない無残な姿になってしまいました。幸い、岩国市では、15号台風による大きな被害はなかったのですが、風に弱いレンコンには大きなダメージとなりました。おてんとうさまにはかなわないとつくづく思っております。 それでは、会派を代表して、通告に基づき一般質問を行います。 1番目、岩国市の観光行政について、その1、岩国錦帯橋空港の利用促進について、ア、利用者100万人を達成する見込みの空港の今後について。 開港3年足らずで利用者数が100万人に到達する見込みであるという好調な利用状況です。官民一体となって利用促進について努力をした結果であると、岩国市民としてうれしく誇らしく思っております。開港当初には、好調な利用状況について、祝賀ムードに乗ったものだとか、熱が冷めて搭乗率も低下するのではないかといった声もありましたが、3年の間に首都圏への交通手段としての高い利便性を岩国市民初め利用者が実感し、なくてはならないものとしてしっかり定着していると感じております。今後は、さらなる利用者の増を目指すとともに、岩国市のためになる、岩国市に役立つ空港としなければなりません。 そこで、首都圏からの観光客の誘客についての具体的な取り組みについて、岩国架け橋会in東京の開催について、運行便数の増便について、空港駐車場について、お伺いをいたします。 次に、観光の2番目、鵜飼事業について、ア、ウ舎整備の進捗状況について。 吉香公園内の旧横山プール敷地内にあるウ舎の飼育環境が悪いことから、その状態を改善し、ウの飼育の状況も見学できるようなものにするとの計画ですが、施設の概要についてと進捗状況についてお伺いいたします。 3、(仮称)岩国観光魅力戦略室について。 今9月議会に地方創生先行型の新事業として、補正予算に上程されている観光誘客戦略事業についてお伺いいたします。 補正予算の概要には、観光振興の中核を担う新たな観光推進組織とありますが、その組織と内容、目的について具体的な説明をお伺いいたします。 2番目、岩国市のまちづくりについて、その1、住みやすさを実感できるまちづくりについて、ア、学校給食費補助について。 現在、岩国市では、形のある目に見えるまちづくりとして、国からの補助金をもとに行われる、ごみ焼却施設建設、多目的広場・防災センター整備事業、岩国駅周辺整備事業などが進み始めています。これらのインフラ整備は、岩国市や岩国市民にとって重要な財産になるもので、大いに推進しなければなりません。 それと同時に、岩国は基地があるけど住みやすいと市民が実感できるような、市民生活に密着した施策を行うことが必要であります。市民が住みやすさを実感できることが、定住を促し人口減を食いとめる、目に見えない重要なまちづくりの施策であるのではないでしょうか。 ここでは、市議会の地方創生総合戦略調査特別委員会の総合戦略提案書においても提案されております学校給食費の無料化についてお伺いいたします。 以上で、壇上よりの質問を終わります。 ◎市長(福田良彦君)  それでは、貴船議員御質問の第1点目の本市の観光行政についてお答えをいたします。 まず、(1)の岩国錦帯橋空港の利用促進についてのア、利用者100万人を達成する見込みの空港の今後についてでございますが、岩国錦帯橋空港は、開港から2年8カ月が経過し、年間の利用者数も国土交通省が示した開港当初の需要予測である35万人を2年連続で上回っています。 また、開港から本年8月末までの累計利用者数は、約98万人となっており、今月のシルバーウイーク後半には、大きな節目となります利用者数100万人を達成する見込みとなっており、私も大変喜ばしく思っているところでございます。 議員御質問の首都圏からの利用促進の取り組みにつきましては、ビジネス客の安定的な利用を確保しつつ、観光客の誘客を積極的に図る必要があると考えており、首都圏で開催されるさまざまな観光イベントに参加し、本市の観光PRとあわせ、岩国錦帯橋空港の周知と利用促進について、積極的なPR活動を行っています。 また、羽田空港の利用者をターゲットにした東京モノレールや京浜急行などにおける車内広告、旅行雑誌を初めとした雑誌への広告掲載など、首都圏からの誘客を戦略的に行っているところでございます。 本年2月に実施した岩国錦帯橋空港利用者アンケート調査では、首都圏から観光目的で岩国錦帯橋空港を利用した方の割合が、昨年2月に実施したアンケート結果より増加していることから、これまで行ってきたさまざまな取り組みの成果があらわれたものと考えているところでございます。 今年度の新たな誘客の取り組みとしましては、首都圏向けの空港利用者支援キャンペーンの実施を予定をしています。このキャンペーンは、首都圏からの観光客の誘客と空港の利用促進を図ることを目的に、岩国錦帯橋空港を利用し、かつ、岩国市内のホテルや旅館などに宿泊することを条件としたツアーの造成を旅行会社に委託し、400人を上限として、1人当たり5,000円の助成を行うもので、現在、公募型プロポーザルによる業者選定を終え、10月からの実施に向けて調整を行っているところでございます。 利用者100万人の達成も契機とし、引き続き首都圏でのイベントや各種媒体への広告掲載など、首都圏からの観光客の誘客を戦略的に行ってまいりたいと考えております。 また、本年10月30日には、合併10周年記念、岩国架け橋会in東京を開催する予定であります。岩国錦帯橋空港の開港を機に開催した岩国架け橋会in東京は、これまで2回の開催で、延べ500人を超える岩国ゆかりの方々に御参加いただき、首都圏と岩国の人と人とをつなぐきずなのかけ橋として大きな役割を果たしています。 この交流が、岩国市のさらなる飛躍につながるよう、3回目となる今回も、岩国にゆかりのある産・学・官といった各界の方々の形式張らない気軽な出会いの場として、誰とでも気軽に人脈づくりができる交流の場として企画をしております。 今後におきましても、架け橋会等を通じて、首都圏に在住されている本市出身者で、各界において活躍しておられる方々に、アドバイザー的な役割をお願いし、情報提供や紹介をしていただけるよう働きかけを行い、また、多くの企業人と交流を図ることで、既存企業のさらなる投資を呼び込むとともに、新産業の創出や企業誘致、これに伴う新規雇用の創出、拡大につなげてまいりたいと考えております。 次に、岩国錦帯橋空港の今後の利用促進の取り組みとしまして、多くの皆様が運航便数の増便を御要望されていることから、本年7月に岩国錦帯橋空港発着枠の二枠拡大を、国土交通省を初め、関係省庁に要望を行ったところでございます。太田国土交通大臣からは、「地元の要望の実現に向け、必要な調整を行ってまいりたい」との前向きな回答をいただき、増便が、本市のみならず周辺地域の観光振興や企業誘致、地域の活性化などにつながることから、要望が実現されることを大いに期待し、最優先の課題として、私みずからが先頭に立って取り組んでいます。 また、空港駐車場の利用状況につきましては、ゴールデンウイークやお盆休み、年末年始の大型連休など、駐車場の収容可能台数である617台を超える場合には、臨時駐車場の確保などにより対応しておりますが、空港を利用される方には多大な御迷惑をおかけしていることから、駐車場の増設等について山口県に要望をしてきたところでございます。 こうした状況を踏まえて、今年度、山口県において、岩国錦帯橋空港に必要な駐車場の規模や利用者から要望の多い飲食施設等の設置について、幅広く検討を行われていると伺っております。 今後におきましても、空港利用者のさらなる満足と利便性の向上を図るために、運航便数の増便や空港の機能強化について、国や県、関係機関と連携し、早急な実現が図れるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、(2)の鵜飼事業についてのウ舎整備の進捗状況についてでございますが、現在のウ舎は、建物の構造上、風通しや日当たりが悪いことから、ウの飼育環境の改善を図るため、昨年度から新たなウ舎の整備を進めています。 新しいウ舎の概要ですが、ウが健康的に過ごすことを基本として、日中や夜間の飼育スペースや病気のウを隔離するための部屋、ウ匠の作業場、錦帯橋のウ飼いの歴史が学べるスペース、多目的トイレ、授乳室などを併設する予定としており、施設規模といたしましては約280平方メートルの予定となっております。また、側面を金網張りにすることで、風通しや日当たりをよくして、健康的にウを飼育することができる環境を整えるとともに、ウ舎を訪れた方々にウの飼育状況を見学していただくことができる施設にしたいと考えています。 現在、基本設計が終了し、今年度中に実施設計の策定と旧横山水泳プールの解体を行い、来年度には新しいウ舎の建設に着手して、平成29年3月末に完成の予定としています。 今後につきましては、新しいウ舎の建設に伴い、ウ舎を訪れる観光客や市民の方々にウ飼いの魅力をPRしながら、ウを見学できる施設として親しんでいただくとともに、本市の伝統文化で貴重な観光資源でもある錦帯橋のウ飼いの保存、継承に努めてまいりたいと考えております。 最後に、(3)の(仮称)岩国観光魅力戦略室についてでございますが、本市の観光推進体制としましては、岩国市や各観光協会、商工会議所、各商工会、観光関係の事業者など、多くの関係者がそれぞれの観光事業を展開をしておりますが、相互の連携不足や、本市の観光状況を分析し、観光プロモーションなどを行っていく専門的な人材がいないことが課題となっています。 また、現在策定中の岩国市観光ビジョンの協議の場におきましても、観光情報の集約や情報発信、観光のマーケティングやプロモーション、来訪者に対するワンストップ窓口の提供を行うための新たな組織の必要性について意見が出されているところであります。 このような状況を踏まえ、本市全体の観光のマネジメントやプロモーションなどを行う専門機関として、各観光協会と岩国商工会議所の六つの組織を構成団体とした(仮称)岩国観光魅力戦略室を新たに設置する予定であります。 この(仮称)岩国観光魅力戦略室は、現在策定中の岩国市観光ビジョンに沿って一体的な観光振興を行う観光推進の中核を担う組織として、観光の専門的な人材を確保し、本市における観光の総合プロデュース、観光関係団体等との連携、観光情報の集約と発信、新しい観光資源の開発など、具体的な観光戦略の取り組みを行うこととしております。 今後につきましては、市全体が一体となった観光振興や、維新150年、さらには2020年の東京オリンピックを見据えた積極的な誘客に取り組み、多様な観光ニーズに対応しながら、多くの観光客に訪れていただけるよう、市としましても(仮称)岩国観光魅力戦略室を起爆剤として、本市の観光振興を図ってまいりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 ◎教育長(佐倉弘之甫君)  第2点目のまちづくりについての(1)住みやすさを実感できるまちづくりについてのア、学校給食費補助についてお答えします。 学校給食費につきましては、ことし5月1日時点の児童・生徒数で試算いたしますと、小学校は児童数6,879人、給食費1食当たり265円、給食日数190日で3億4,600万円、中学校は生徒数3,583人、給食費1食当たり285円、給食日数190日で1億9,400万円となり、市内小・中学校の給食費総額は、年間約5億4,000万円となります。そのうち就学援助費として、約1億円を助成しておりますので、給食費を無料化するには、新たに年間約4億4,000万円の財源を要することとなります。 このように、学校給食費の無料化につきましては、将来にわたる確実で安定的な財源が必要となることから、今後も引き続き検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆19番(貴船斉君)  それでは、質問の順番に再質問を行いたいと思います。 まず、錦帯橋空港の利用促進についてですけれども、架け橋会in東京について、これは、第3回目となりますけれども、私も1回目、2回目、会派の皆さんと一緒に東京に行きましたけれども、大変にぎやかで、和やかな感じで、開催の趣旨のとおりの会だというふうに思っております。ことしも10月30日ということで大変楽しみにしておりますけれども、首都圏の方々も大変楽しみにしておられるというふうに思います。参加者が約500人ということで、500人の方に岩国――今度3回目ですから、アンケートでもとって、岩国にその後、架け橋会以後、岩国に来られましたか、錦帯橋空港を利用されましたかとかいう、そういうアンケートをとってみたらどうかというふうに思いますけれども、部長、どういうふうに思われますか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  今年度で3回目となりまして、今、議員おっしゃったように、延べ500人になろうかと思います。今回も200人前後の出席を予定はしております。 議員御指摘のその後の追跡のアンケート調査についてでございますけれども、これ実際、空港PR、また観光PR等をやっていく中で、実際にどのようなことになっているかを検証する上で、空港利用等の効果検証にも使えるというように考えておりますので、今後の増便の取り組み等ともあわせて検討してまいりたいと考えております。 ◆19番(貴船斉君)  検証という意味で、予算を使ってやるわけですから、検証という意味で、ぜひアンケートをとってほしいというふうに思います。 それから次に、空港利用者支援キャンペーンというのがことし行われておりますけれども、答弁の中では10月からとして首都圏からこちらに来られる方への支援というのがありました。だけどそれは10月からということで、今実際に地元で行われているのは岩国から東京、羽田まで行って帰ってくる方々についての、子供と、それからシニアを対象にした支援キャンペーンを行っているということですけれども、なかなか余り成果が思わしくないというふうに聞いております。まだ余裕はあるというふうに思いますけれども、これは対象が2,000人で、1人3,000円ということなんですよね。 それが、金額が、成果が上がらない原因になるかどうかはわかりませんけれども、私個人的には、人数を1,000人にしても助成金を5,000円にするとか、そういうふうなほうがいいんじゃないかと思うんですけれども、ことしはこのままいくでしょうけれども、来年もしそういうことがあれば、補助金額を引き上げるということについては、どのようにお考えでしょうか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  今、議員御指摘いただいたように、実際夏から始めておりますキャンペーンにつきまして、若干出足が悪いというところもございます。まだ今後も続きますので、それに対してはPRのほう進めていきたいとは考えておりますけれども、今、人数を若干減して助成額のほうを上げたらどうかという御提案でございますけれども、これにつきましても、また今後の状況も踏まえて効果的な方法を、それが効果的になるということになれば、前向きに考えていきたいというように考えております。 ◆19番(貴船斉君)  せっかく支援をするのですから、多くの方に利用していただきたいというふうに思いますし、いろいろ原因はあると思いますけれども、その辺の分析については、もうされておると思いますので、私のほうからは今申し上げた金額についてのみ御提案申し上げます。 それから次は、駐車場のことですけれども、御答弁の中にありましたけれども、今、市長が先頭に立って、もう早く実現すると言われた増便ですね、二枠増便ということですけれども、その二枠がどういうふうなのか、具体的にはわかりませんけれども、二枠増便ということは、まだ利用者がふえる、もちろん向こうから、羽田から来られる人もあります、多いですけど、多くなるわけですけれども、岩国から行く人もいる。そうすると、駐車場が足りないんじゃないかと。それで、駐車場について、先ほど県のほうに要望して、県のほうも計画を立てて実現に向けて努力をされているということでしたけれども、今、駐車場については無料なんですよね。飛行機を利用された方については無料ですけれども、今のところ県がやっておられる分ですけれども、今後も無料のまま、無料の状態が継続できるかどうか、お伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  現在、岩国錦帯橋空港の利用が好調であるという主な要因につきましては、考えておりますのが、交通アクセスがよい立地条件、また、今御紹介いただきました駐車場の搭乗者無料サービスがあるということが大きな要因だと考えております。今後、利用者のほうを40万人を目指す中に、空港利用者に広く、今まで無料ということが認知されていることや、今後の利用促進を図る上のセールスポイントとして、今後においても県に対しまして無料化の継続の要望はしてまいります。 ◆19番(貴船斉君)  今、部長は要望はしてまいりますと、ちょっと弱気な感じなんですが、多分好調な理由のうちの大きな理由の一つが、駐車場が無料であるということが大きな理由だと思いますので、ぜひその無料化の継続をしていただきたいと、県のほうにも強く要望していただきたいというふうに思います。 それから、利用状況について、搭乗率とかの推移についてですけれども、いろいろ資料を、搭乗率とか、人数とかいただいたんですけれども、昨年3月から10月まで、利用者が多い、積み残しもあったりするというようなことで、機材を737から767にちょっと大型化したというか、中型に変えて、100人ぐらい定員が多い飛行機にしたんですけれど、そうすると、搭乗率がちょっと下がったんですよね。人数的にはふえているんですけれども、利用者の数はふえているんですけれども、搭乗率は下がったというようなことがあって、それだろうと思うんですけれども、11月で中型機の就航については取りやめて、また、737の小型ですね、今飛んでいる飛行機になったんですけれども。 これ中型機にちょっとこだわるのは、目標がこれから先、今後、目標を利用者40万人というふうに設定してありますので、今の737は170人乗りですよね。それでいくと40万人というのは、ちょっとなかなかきついところがあるんじゃないかというふうに思います。それで、767になると、270人ということで100人多いんです。そうすると40万人も夢ではないということになります。 それと、767は貨物室が大きいんですよね。貨物室が大きいんで、空港での貨物の取り扱いについてもできるようになると。今の737では多分コンテナが二つぐらいしか積めないという、これはばらでコンテナ二つ分と言ったのかな。それが767になると、コンテナが15個ぐらい積める。かなり貨物の部屋が広いわけです。それにつれて利用者もふえる。それから、利用者について、搭乗率が低い分についてのカバーする方法として貨物の運行、運搬をするようにすれば、その利用率が、搭乗率が下がった分についてはそれでカバーできるんじゃないかというふうなことを聞いております。 それで、貨物の需要ですよね――私、市場ですから、生鮮の野菜もそうですけれども、鮮魚の方とかいろいろお話するんですけれども、なかなか一歩が踏み出せないというか、その辺のこともあるんですけれども、岩国市として、その貨物についての需要の予測というか、需要について調べたことはおありでしょうか。ちょっとお伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  実際、貨物の需要につきまして、うちのほうで調査した数値等は、実際調査はしておりませんので持っておりませんけれども、今後、岩国―羽田ということですから、特に企業誘致なんか、企業の関係も利用が上がってくる中で、そういった貨物便につきましても、利用が進んでいく一つだろうとは思います。 今言いました40万人につきましても、当然、中型機であるほうが搭乗者数が多くなるわけですから、40万人に向けてはステップアップしていけるものと考えておりますので、今後も利用者40万人が目標ですけれども、それ以外にも貨物の利用促進に当たっても、中型機の就航については要望なり目指していきたいというように考えております。 ◆19番(貴船斉君)  ただいま私がここで767とか勝手に言っていますけれども、ANAのほうがどういうふうな考えでおられるかというのは、私も聞いていないわけですし、その辺は執行部の方のほうが随分詳しいというふうに思いますけれども、できれば、今、部長が答弁されたように、40万人を目標とすれば中型機を導入していただきたいと、それも今の往復が4便のところを5便、6便にできないか、それをぜひ実現していただくように。その利用者がふえることにより、岩国に観光客――ビジネス客はもちろんですけれども、観光客がふえていく。岩国の魅力を発信しながら岩国の観光を活性化していくというふうに、そういう流れになるというふうに思いますので、ぜひ市長にも率先して運行便数の増枠について御努力いただきますようよろしくお願いいたします。 それから次に、鵜飼事業についてですけれども、ウ飼いが9月の10日までなんで、きょう8日ですから8、9、10――実は今晩、私、ここが済んでからウ飼いの船に、遊覧に乗る予定にしているんですけれども、今、遊覧事業があと3日ということで、ことしの遊覧事業についての利用者数についてお伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  遊覧事業のことしの利用者数でございますけれども、昨年度の事故の対応の体制整備が整ったことから、春の遊覧事業におきましては5月23日から、また、ウ飼い遊覧事業につきましては6月1日から再開をしております。 春の遊覧事業の利用者につきましては、土日、実際にしたのが4日間でございますけれども、527人の方に乗っていただいております。また、6月1日からのウ飼い遊覧事業につきましては、6月1日から9月7日、昨日までですけれども、これで4,941人の方に御利用いただいております。 昨年は、事故により7月31日から事業を中止しておりますので、昨年度との比較はできませんけれども、再開した初年度とすれば多くの方々に乗船いただけたものと考えております。 ◆19番(貴船斉君)  きのうまで、9月7日までに4,941人ということで、大変ことしは天候に恵まれませんで、雨が多くて利用者が少ないかなと思ったんですけれど、先月8月の28日だったですかね、ちょっとそのときにウ飼い船遊覧に乗ったときに聞いたのが4,200人という、きょうで4,200人になりましたというふうに聞いたんです。それから、1週間ちょっとですね、10日ぐらいで4,941人と。あと59人で5,000人になると思うんです。きょう私が乗ったら5,000人目になるかもしれません。(笑声) それで、とにかく遊覧事業については、観光協会さんがいろいろ一生懸命頑張っておられます。ちょっと違ったパフォーマンスも取り入れられて、去年まで、おととしまでですか、おととしまでとはちょっと変わったいい感じになっているかなというふうに思います。この間乗ったときも、子供さん方が、あのとき8そうぐらい出ていたんですけれども、子供さん方の歓声が聞こえて、すごく心地よかったんですけれども、一生懸命やっておられますので、このまま続けていかれたらというふうに思います。 それから、今度はウの状況ですけれども、ウ舎についてお伺いしたんで、とにかくウ飼いの主役でございます、ウは。それで、ウについて、病気とか病死とか多いというふうに聞いておりますけれども、それは今のウ舎の悪い飼育環境のせいもあるかもしれませんけれども、今のウの状況ですね、そのウを今、何羽飼っているか、飼育数ですね。それと、病気などで病死などしたウの数がどのくらいか。それから、ウ飼いについて、ウ飼いのときにウが何羽要るのか、何羽必要なのか、何羽いればいいのかということについて、そのウの数についてお伺いいたします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  ウの状況でございますけれども、現在のウの飼育数は16羽でございます。先ほど、死亡したウはということですけれども、本年1月から現在まで12羽のウが亡くなっております。 ウ飼い時の理想のウの数ということでございますけれども、1そう当たり7羽から8羽というふうに考えております。 現在、岩国の錦帯橋ウ飼いでは、1そう当たり5羽程度で運行しているというようになっております。 ◆19番(貴船斉君)  現在のウの飼育数ですね、飼育されているウは16羽ということで、16羽が全部よくなれて、ウ匠の手の手縄のとおりに動くかといったら、多分そうじゃないと思うんですよね。多分、新米もいるだろうし、反抗するのもいるだろうから、多分どのぐらいかわかりませんけれども、十二、三羽ぐらいですね。この間乗ったときには、1そうに4羽で、3そう出ていたから12羽ですね、12羽ぐらいは多分思いどおりに動く。あとの4羽は多分新人か新米さんで、うまく使えないというところがあると思う。 だから、かなりならしてウ飼いに参加できるようになるのに2年ぐらいかかるというふうなことも聞いていますし、だから、実働は十二、三羽かなというふうに勝手に思うんですけれど、それにしても、亡くなったというか、病死したウがことしに1月から現在まで12羽というのは、これはちょっとかなり多いんじゃないかというふうに思います。そのウが1羽がどのくらい――前回の議会のときでしたかね、1羽が10万円というふうに聞いておりますので、お金のことで申しわけないんですけれど、12羽亡くなっているということは、これは死亡率がかなり高いというふうに思います。 ウ舎を新築、それから、飼育環境を改善するためにウ舎を改良することで、この病死についても減るのではないかというふうに思います。 去年、経済委員会で、関市ですね、長良川の関市のウ飼いを見に行ったときに、視察に行ったときに、ウの飼育環境が、岩国の悪い飼育環境と天国と地獄ぐらいの差があったんで、これはと思って、本当にびっくりしたんですけれども、今の岩国のウ舎については、もとの岩国高校の水泳部の部室なんですよね。そこに閉じ込められて、そこで飼育しているんですけれども、劣悪という言葉は使いたくないんですけれども、そんな感じでしたので、ウもなかなかかわいそうかなというふうに思いましたけれども、これは再来年の3月には、新しいウ舎が完成するということで、大変ウにとっても、岩国のウ飼いにとっても大変いいことじゃないかというふうに思います。 それから、今度は船ですけれども、先ほどありましたけれど、5月の23日ですか、春の遊覧に行ったときに、遊覧船が係留してあって、並んであるのを見たんですけれども、かなり老朽化した遊覧船があります。これを何とか更新しなきゃいけないんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、執行部としてはどのようにお考えですか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  遊覧船につきましては、現在12そうございます。そのうち30人乗りが1そう、25人乗りが1そう、20人乗りが3そう、また15人乗りが2そう、10人乗りが5そう。 そのうち、10人乗り3そうにおきまして、非常に老朽化が激しく、浸水したり、腐食が進んでいる箇所が多い遊覧船がございます。これにつきましては廃船を、3そうにつきましては廃船をし、新たに20人乗りの遊覧船を2そう増船したいと今考えておりまして、今回の9月補正のほうに上程をさせていただいておるところでございます。 ◆19番(貴船斉君)  新たに20人乗りを2そう増船したいということで、今議会に補正予算として上程をされているという、そういうふうな御答弁でございました。 今、遊覧船については、ちょっと居住性がよくなったというか、座って足を下におろせるような感じの船になっていて、大変楽に乗れるような状態で大変いいというふうに思います。 それから、ウ舎ですけれども、ウ舎が現在建設中ですけれども、シロヘビ資料館ですよね、横山の資料館が新しくなりますけれども、シロヘビ資料館と隣り合わせに、隣接になりますよね、今度、新しいウ舎が。観光面で、今、シロヘビの横山の観覧施設には、年間20万人を超えるぐらいの方が入っているらしいんですよね、入っているんです。今、多いときには30万人ぐらいだったらしいんですけれど、今20万人ちょっとというぐらいですけれども、その20万人の方がシロヘビを見に、その隣に、新しいウ舎ができる、ウの飼育状況を見学できるような新しいウ舎ができる。そしたら、隣同士で、シロヘビを見た人がウを見て通る、逆にウを見た人がまたシロヘビということで、観光面でのその関連づけについては、もちろんお考えだろうと思いますけれども、シロヘビとウの見学が一遍にできるといったら、要するに固まってあれば、観光客の誘客力が増加するというふう思いますけれども、具体的な、このぐらいふえるだろうなとかいうのを考えておられるかどうか、その辺をお伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  シロヘビ資料館と今度建設しますウ舎の飼育施設でございますけれども、これまで白壁で区分をされておりまして、行き来がちょっとしにくい状況にございました。今後新しいウ舎を建設するに当たりまして、その白壁の部分の一部撤去をしまして、両施設間を自由に行き来できるような通路を設ける予定としておりまして、これで一度にシロヘビのほうとウのほうを見学ができるようになろうと思っております。 当然、今、シロヘビのほうが20万人程度の観光客の方が来られるということですから、どのぐらいウ舎のほうがということでございますけれども、同程度の見学者はいらっしゃるものと予想をしておるところでございます。 ◆19番(貴船斉君)  ウ舎とシロヘビの観覧施設、ちょっと時期がずれるんですけれども、どちらにしても数年後にはあそこにウ舎と、それからシロヘビの観覧所ができるということで、岩国の観光にとって大変なプラスになるというふうに思います。 次に、(仮称)岩国観光魅力戦略室についてお伺いいたします。 この観光魅力戦略室について、るる御説明いただきましたけれども、この戦略室の設置の時期はいつごろと考えておられますか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  戦略室の設置の時期につきましては、設立の準備経費等を今回の9月議会のほうに補正予算で上程しておりますことから、設立のこれからの準備期間等を考えますと、11月上旬ぐらいには設立したいと、今のところ考えております。 ◆19番(貴船斉君)  11月上旬には設立されるということで、この戦略室というものは、観光振興課に所属しているのかなというふうに思うんですけれども、その辺のこともちょっとよくわからないんですけれども、それと答弁の中には観光の専門的人材を確保してというふうにあります。これは、市職員以外からの登用になるのでしょうか。それから、何名の体制で考えておられるのか。それから、観光振興課の職員も兼務という形の部屋になるのか、その辺のことについてお伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  岩国観光魅力戦略室につきましては、市内五つの観光協会と岩国商工会議所とを構成団体として設立を予定しております。これにつきましては、現在の観光振興課、市の一部という形で観光振興課内に置くのではなくて、一般の事務所を賃貸して、そちらのほうに設置をする予定としております。 また、観光の専門的人材につきましては、内部ということではなくて、外部から経験者等の登用を考えております。 施設の体制につきましては、観光のマネジャーを1名、またマネジャーの支援員として2名、計3名の体制でスタートをする予定と考えております。 ◆19番(貴船斉君)  市役所の中じゃなくて、外にそういう部屋を置くということで、多分、観光協会、商工会議所とかを構成団体として一つのそういう今度組織をつくるということ、市役所外にということですよね。3名の体制でということで、いろいろ知恵を絞っていい観光の戦略室ができるように願っております。 それから、岩国市では現在、岩国市観光ビジョンを策定中ということでございますけれども、山口県もいろいろ観光についてはやっておられると思いますけれども、山口県と岩国市がうまく連携をとってやっていっておられるのかどうか。山口県の動向と、それから岩国基地、それに関連して岩国市はどうなのかという、その辺のことをお伺いします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  現在、山口県におきましては、大河ドラマから明治維新150年に向け幕末ISHIN祭としての取り組みを行っておられます。 また、本市におきましても、岩国市観光ビジョンに沿った戦略的な観光についての取り組みといたしまして、県と同様に「花燃ゆ」や明治維新にゆかりの人物にスポットを当てた取り組みなど、県と連携した取り組みを行っているところでございます。 ◆19番(貴船斉君)  山口県は、先日、村岡知事が東京で、明治維新のときの薩長土肥連合というような、そういうお話で盟約を締結したというふうに聞いておりますけれども、それについて、そういう広域的な観光の広域化を図って、いろいろ連携をしていこうというふうな動きがあるというふうに聞いておりますけれども、それについて一言お願いいたします。 ◎産業振興部長(平井健司君)  今御紹介ありました平成の薩長土肥連合の締結につきましては、明治維新150年に向けて幕末維新期における薩長土肥の知名度を利用して行う広域な観光プロジェクトの取り組みの一つだと聞いております。 市といたしましても、明治維新にかかわる観光資源、歴史的な観光資源を今後も有効にPRを行っていき、誘客に向けた取り組みを行ってまいりたいというように考えております。 ◆19番(貴船斉君)  山口県との連携については、大変大事なことだというふうに思いますので、今後、岩国観光魅力戦略室が窓口となってくるような体制になるんじゃないかと思いますけれども、ぜひフルパワーでどんどんやっていっていただきたいというふうに思います。 他地区での取り組みですね、他地区はどのような観光についての取り組みをしているかという一つの例ですけれども、これ今、鳥取県と島根県でつくっている観光連盟、観光振興連盟という名前の団体をつくっておりますけれども、その中で、団体バスで巡る山陰周遊旅行商品造成支援事業というのをやっておりまして、これはどういうことをやるかというと、鳥取県と島根県に団体バスで来られた場合には、1バス当たり6万円補助します、助成しますというような、そういう事業をやっておられます。そういう団体バスの観光地に向けての数がすごく減っているんで、そういうことでやっているんだろうと思いますけれども、山口県でもこういうようなことがあるんでしょうか。 ◎産業振興部長(平井健司君)  バスの誘客に向けての取り組みということですけれども、県におきましては、本年度、山口県の観光連盟を事業主体といたしました、やまぐち貸切バス観光促進事業を実施されております。これにつきましては、県内宿泊を伴う貸し切りバス旅行に対する経費の負担ということで、バス1台当たり3万円程度を県内バス、または県外からのバスに対しましては、1台当たり2万円というような助成をもって、誘客に向けての取り組みをされているように聞いております。 ◆19番(貴船斉君)  山口県でもそういう取り組みをやっておられるということですけれども、観光客の誘客について、地域間競争がもう起こっていて、バス1台につき6万円とか3万円とか、そういう世界にもう今入っているわけですけれども、岩国市としても、山口県と連携して、そういうところに一緒に、山口県の観光連盟と一緒にやっていくというような体制をつくっていただきたいというふうに思います。 岩国市の観光については、いろいろお伺いしましたけれども、なかなか観光行政について遅々としてその進展が認められないという感じで、じくじたる思いをしていたんですけれども、今回、今の岩国市観光魅力戦略室の設置を契機に、積極的に意欲的に観光について前に進んでいっていただきたいというふうに、大いに評価したいというふうに思います。 それで、あと残り5分ですけれども、もう5分いただきまして、最後の給食費の補助についてお伺いしますけれども、この給食費の補助につきましては、先ほども後ろの席の大西さんから、私のときの答弁と同じじゃというふうな声がありましたけれど、全くそのとおりで、平成24年に大西さんが質問しておられます。そのときの教育長が、もうことしでやめますと言ったときの議事録があります。食材費の高騰の負担軽減のために一部補助をした経緯について言っておらます。これを打ち切ったときの教育長の答弁は、この財源をほかの教育施策の財源としたいということで打ち切られました――このときは多分、小学生が20円、中学生が25円か30円、あのときまだ給食費が統一されていなかったので、ちょっと一概には言えませんけれども、ということで打ち切られました。 その後、いろんな議員が、私ももちろんですけれども、いろんな議員が給食費を無料にするべきじゃないかと。これは、岩国市民のためになるし、岩国市民が岩国に住んでよかったなという、そのためにもしなきゃいけないんじゃないかと。いやもうとにかくいろんな議員が物すごく言っておられるんですけれども、そのたびに困難ですとか、だめですとか。今回は、私の場合にも、検討します――検討しますということは、まずないということでございましょうが。ちなみに、小学校は今265円です、中学校は285円。それぞれのその265円の65円を削る、中学校の85円を削る、そしたら200円ずつになるんで、そうした削った場合に1億4,270万円の助成があれば200円ずつになる。60円とか50円、80円とか大したことないと思うかもしれませんけれども、結構な、保護者にとっては負担になるというふうに思います。 私は、基地を抱える町岩国として、住んでよかったと実感できる、みんなが実感できるまちづくり、市民生活に密着したまちづくりの施策として、この給食費の無料化というのはぜひ実施すべきではないかと思います。 最後に、市長のお考えを伺いたいと思いますけれども、来年1月の市長選挙の出馬表明をされました、私は、だからやってくれと言うんじゃないんですよ、これは、市長には、この3期目に向けての手応えも感じておられると思いますし、市民も市長に大変期待しておると思います。 ○議長(桑原敏幸君)  答弁時間がなくなるよ。 ◆19番(貴船斉君)  はい。2期8年の実績を自信を持って語ることができるというふうに思います。その実績の1ページに、子育て世代への支援として思い切った施策を打ち立てたというふうに思っていただけるように、市長に思い切った施策を打ち出してほしいというふうに思います。もう答弁時間がないので申しわけないんですけれども、ぜひよろしくお願いいたします。以上で終わります。 ○議長(桑原敏幸君)  以上で、19番 貴船 斉君の一般質問を終了いたします。 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、明9月9日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(桑原敏幸君)  御異議なしと認め、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。午後5時40分 散会 ――――――――――――――――――――――――――――――  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。                         岩国市議会議長  桑 原 敏 幸                         岩国市議会副議長 藤 重 建 治                         岩国市議会議員  前 野 弘 明                         岩国市議会議員  渡 辺 和 彦                         岩国市議会議員  細 見 正 行...