◆18番(
宮内欣二君) 議案第42号2021年度
一般会計補正予算(第2号)に反対の立場から討論いたします。 2021年度の
一般会計当初予算は、市長選挙前の
骨格予算でしたが、かなり大きな
事業予算も盛り込まれておりました。 新しい市長が決まって、4月の
補正予算と今回の
補正予算で新市長の
政策的事業が盛り込まれた肉づけ予算4億1,910万2,000円が加えられ、303億3,246万3,000円とするものであります。 新しい市長になっての初めての
本格的予算として、たくさんの事業がありました。
日本共産党は是々非々の立場で市長の
政治姿勢、事業の効果など、市民にとって有益かどうかなどの観点から質疑も詳しく行い、他の議員の質疑もよく聞いて、今回の予算案を判断いたしました。 自治体の予算ですから、市民の利益につながる事業や、市民の要望に応える事業などがあるのは当然であります。それに反対するものではありません。 例えば、紫福の
農産物販売拠点施設改修事業や
明木交流施設整備事業、またJRの東萩駅
乗車券販売窓口等管理運営事業、
住宅改修資金助成事業など、各地域への支援や市民の
利便性確保、市民と市内業者への支援となるものなど、積極的に進める必要のあるものが、事業化されています。 一方、市長が替わったことによる、幾つかの事業を検討してみました。 市民目線から見てよいものはよい、悪いものは悪い、これはちょっとどうかなと思うものには考え直してほしいと率直に率直に指摘したいと思っています。 今議会は、
田中市長になって、
一般質問も20議員中16人が行ったように、市民の関心も高く、どんな議論が行われるか注目されておりました。 私も
田中市長の
政治姿勢を厳しく問う
一般質問を行いました。
商工会議所への補助金を盾にした憲法違反の思想信条の自由への侵害、介入、市政の私物化について、市長は全く理解できていないということが分かりました。今後の市政運営は、恐怖政治になりかねないような、そんなことも感じました。 この
補正予算にもたくさんの
補助事業があります。 例えば農業振興費では、幾つかの農業関係法人が補助金を受けるようになっています。これらは、集落営農を進める上で必要な事業として事業化されています。 集落営農法人などにはいろいろな考えの人が参加しています。特定の政党や特定の政治家の支援ということはなじみません。 しかし、代表者やその幹部には
田中市長を支援した人も少なからずいます。 誤解を招く行為なのでしょうか。
田中市長は私応援したら補助金は出しませんよ。と言うでしょうか。言いません。逆に喜んで支援を受けてきたと思います。自分や自分につながる人を応援すれば補助金を出すが、自分や自分とつながる人と対立人を応援する人が団体の長になれば、補助金を出さない。ということになります。 このように、ちょっと立場を変えてみれば、こんなに分かりやすい話はありません。こうして見れば、明らかに
商工会議所への補助金の問題は行政の私物化であり、憲法違反の思想信条への思想信条の自由への侵害、介入ではないでしょうか。 その態度を改めない限り、田中市政の補助金は自分のために使っているとみなさざるを得ません。これが反対の一つの理由です。 2点目は現場主義です。現場第一主義です。 市長は現場第一主義を掲げられ、一日
市長室開設事業や
地域事業懇話会運営事業を予算に盛り込みました。 私は現場第一主義という考えや地域の住民の皆さんの声を直接聞いて、さらに地域の事業を地域の人たちで決めていくという手法については賛成ですし、大歓迎です。 2005年の市町村合併以来、地域自治区の創設や地域協議会設置などを求めてまいりました。各
総合事務所に一定の権限と財源を確保して、それを地域の住民の皆さんとともに、どのように運営するか決めていくということもずっと求めてきたことです。 議案質疑の中で、市長は来年度中にそのような方向に進めると約束されました。これは地域住民にとっては大きな前進です。その場限りの調子のいい言葉ではなく、しっかり検討して、確実な運用がなされるように、求めるものであります。その現場第一主義が言葉限りにならないようにお願いしたいと思います。 萩ビジネスサポート事業、はぎビズのことですが、
田中市長は現場を見ずに、センター長の報酬が高いということだけで廃止を廃止の公約を決定したと言われました。一度でもその取組の現場を見れば、そんな浅はかで性急な公約は生まれなかったと思えて仕方ありません。もう一度現場主義に立ち戻って、はぎビズの存在意義を確認されることをぜひ求めておきたいと思います。 市長は所信表明でいみじくも元気な産業は、まちの活力の源です。産業を活性化させることで、まちがにぎわい、働く場所として魅力あるまちづくりを推進しますと述べておられます。 さらに、雇用の拡大による地元産業や都市部からの移住定住を促進するほか、新たなビジネスを生み出すための起業創業施策にも力を入れてまいります。産業振興や企業誘致による市内経済の活性化については、
商工会議所や商工会、金融機関とさらなる連携強化を図り、オール萩市で取り組んでいきますと述べておられます。 この所信には私も大賛成です。そのオール萩市の象徴的存在がはぎビズです。萩市の経済活性化になくてはならない存在を廃止するなどというのは、現場第一主義を貫かなかった、間違いだったと素直にお認めになって、ぜひ存続の方向で、今までと変わらぬ場所で、今までと同じように、事業を進めていただきたいと思います。それが市長の所信に沿う道です。それが市民の利益につながる方向です。この公約を改めることに賛成する人はたくさんいます。メンツにこだわる必要はありません。市民の利益を第一に一緒に考えていきましょう。私も賛成する現場第一主義が貫かれるかどうか注視しております。 3点目は、旧
明倫小学校3・4号棟の
整備事業についてです。 決定過程が納得できないということが大きな理由として反対いたします。 3号棟と4号棟の整備については、4年前に事業の凍結と再検討が始められ、市民アンケートをとった結果、解体という人も相当な数に上りながら、若い人が残してほしいということで、4号棟は活用、3号棟は取りあえず保存し、民間から活用の提案や要望が上がったときに、改めて検討するということになりました。 ところが、
田中市長はいきなり3号棟に観光課や観光協会、温泉旅館組合などの事務所を集中させ一部の市民団体からの要望で、常設展示場や会議室の設置をすると決めて、今回、設計予算を計上しています。 若い人が残してほしいと言って、活用は高齢者が決めるのかというお話をいたしましたが、どうにも腑に落ちません。 萩市では、大きな公共事業です。土建業界出身の市長ですから、利権も絡んで、早期整備をするのではないかという心配も生まれています。 もっと、手間暇かけて、市民の皆さんの声を聞きながら、特に若い人の意見も聞いて、若い人を中心とする活動の活性化や起業創業につながる活用にすることが必要なのではないでしょうか。あまりにも性急な決定過程は納得できません。 さらに反対の理由は、
中核病院検討事業です。萩医療圏における中核病院について、新たな検討組織においてゼロベースで検討するという事業です。 今までの議論の積み重ねは全て、なしにして、ゼロからの検討というイメージを振りまいています。 しかし、実際にはこれまでの検討の到達点を再認識する結果になりはしないかと思えてなりません。何がゼロベースなのか。どこがベースラインなのか。こう聞いても、なかなかよく分かる回答は得られません。ゼロではなく、マイナスにならないようにと指摘されるありさまでありました。 市長として、どこに落としどころを考えているのか。全く不明です。 再検討したのはいいが同じ結果になった、というのでは全く意味のないゼロ検討です。せめて市民要望の強い周産期医療や
放射線治療が実現することにならないと、見直したことが市民の利益につながりません。独立行政法人化を見直すのかと聞きましたら、一応検討はすると言われました。 しかし、コンサルタントや山口県病院機構の理事長のように、明白に経営効率優先の考えがある人が検討に参加すれば、市民の医療よりも、経営効率が優先する可能性が高くなります。 公的病院の使命は、不採算であっても、地域医療の充実のためには医療水準を高め、維持していく、確保していくということではないでしょうか。独立行政法人化では期待できません。何でも経営効率優先の新自由主義や医療には似合いません。ぜひこのことも真剣に再検討するよう求めたいと思います。 市長にも、公約で、ゼロベースで再建すると言われたわけですから、何も市民にとって利益になることが何もない、そういうような検討結果に終わることになれば、市民に顔を向けできないのではないでしょうか。 どこをどう見直して、どのように市民利益につなげていくのかよく分からないことから、時間と財源の無駄遣いになる恐れがあることを心配しています。 その他、自治体DX事業がありますが、デジタル技術の活用を、進めるという点はよいのですが、市民の情報が民間に流出する危険性のある事業もどんどん進められます。 また、暮らしの案内所拠点
整備事業のように、どんな契約でどのように進める事業なのか。どうチェックが働くのか不安の残る事業もあります。 また、
山陰道アクセス道路整備事業も、今後24億円にもなる巨大事業の開始が示されています。 アクセス道路は、
工事用道路も活用すると以前の議会答弁がありながら、まだ本体の
工事用道路もどこにつくか分からない段階で、測量設計を行うことは、その議会答弁に反することです。 どこに
工事用道路ができるか分かってからで十分間に合うのではないでしょうか。 この議会での予算計上には反対します。 最後に、新型コロナのことです。 新型コロナ感染症対策、この予算には十分に盛り込まれていません。 ぜひ、苦しい市民生活を支援する対策を察急に検討され、早い段階で事業化していくことを求めます。 さらに、国の緊急事態宣言、県の集中対策終了に合わせて、萩市もこれまでの警戒を緩める決定をしています。 変異株の感染力や病状急変の状況などを見ると、まだまだ緩和すべきではありません。検査体制の充実と、希望者への
ワクチン接種を早期に実現していくよう努力すべきです。 また、7月1日には人事異動もあるようですが、その対策に当たる体制の強化も求めたいと思います。
一般質問では、益田市の状況を見て、生活圏をともにする東部地域への特別な配慮を求めましたが、一切の考慮はなく、予定どおりの対応となっておりました。 どこでどう感染が広がるか常に注意しながら、臨機応変に市民の不安解消に努めることを求めます。 さらに、オリンピックの中止ということも求めましたが、萩市でもオリンピック関連のパブリックビューイングを行うということが発表されました。こんなことをしていたら、感染症対策にはなりません。他のイベントが軒並み中止になっている中で、オリンピック関連だけは特別扱いするというのではなく、こういうことも、中止しなければいけないと思います。 市民の命を守ることを優先し、市民の暮らしを支える萩市であってほしいと願っています。 以上、議案第42号
一般会計補正予算への反対討論といたします。
○議長(
横山秀二君)
宮内議員の討論は終わりました。 次に、議案第42号に関し、賛成の立場から、14番、西中議員の発言を許します。14番、西中議員。 〔14番 西中 忍君登壇〕
◆14番(西中忍君) 私は、議案第42号令和3年度萩市
一般会計補正予算(第2号)に対し、賛成の立場に立ち、事業実施に当たっての留意点等を含め、御意見を申し上げます。 今回の
補正予算を見ると、市長選挙後の肉づけ予算だということもあり、市長の公約を実現する事業が多く入っていますが、その中にある一日市長室事業と
地域事業懇話会事業については、ともに市民の声をお聞きする事業になっています。 私も、市民の意見をお聞きするということは賛成しますが、市民が一日市長室で市長に直接要望を行うことで、要望を実現してもらえるという大きな期待を持つ可能性があることから、市長がお聞きした要望等をどう扱うのかということを市民にしっかり説明するとともに、多くの御意見を公平に扱うルール等をつくることも必要だと考えています。 また、混乱を避けるためにも、一日市長室と
地域事業懇話会でお聞きした意見の優先順位や、各地域で行われる
地域事業懇話会の地域間での優先順位をどうするのかということについても、誰もが納得できるルールを事前につくる必要があると思います。 また、賛同できる理由の一つに、誕生祝金を支給する
子育て世帯応援誕生祝金事業があります。 私は、今回のような祝金を支給するという事業について、元市長に対し提案したことがありますが、残念ながら当時は全く受入れてもらえませんでした。 しかし、市民所得が低いという現状などがあることから、経済的な支援は、市民にも歓迎されると思いますし、この子育て支援策が少子化対策につながることを期待しているところです。 さらに、今回提案された、この
補正予算に
中核病院検討事業が含まれているということが、賛成する大きな要因となっています。 さて、中核病院の形成については、萩保健医療圏の医療提供体制を維持し、市民の安心を守るため前市長のときから、中核病院形成
検討委員会をつくり、萩市民病院と都志見病院の2病院を統合し、中核病院を形成するということを前提に議論を進めてきました。 私は前市長のもとで、地域医療構想に沿って、2病院の統合による中核病院を形成するという方向性は間違っていないと考えていますし、萩保健医療圏の現状を考えると、中核病院の形成について、慎重な中にも、スピード感を持って議論しなければいけないと考えていることから、前市長が委員長になっていたことについても、問題はないと考えています。 あわせて、昨年度、
教育民生委員会の閉会中調査で、中核病院について、市民の皆様にいろいろな御意見をお聞きしましたが、その中でも、多くの方から期待する声をいただいていることなどを踏まえ、早急に結論を出すためにも、これまでの
検討委員会を継続すべきだったと考えていますので、これまでの
検討委員会について、前市長が2病院統合という方向性を示し、自ら委員長に就任していることが問題だという
田中市長の指摘は全く当たらないと考えています。 一方で、
田中市長の公約実現のためなのか、これまで議論を続けてきた
検討委員会が驚くほどのスピード感で廃止、解散されたことが本定例会の議案質疑等で初めて分かりましたが、議会に対し、説明などは全くありませんでした。 私は、1人の議員としてもそうですが、これまで、中核病院の形成について、閉会中調査などを通じ、執行部と連携をとりながら、様々な活動を続けてきた
教育民生委員会の委員長として、大変に残念な思いをしています。 さらに、給食費無償化に関する私の
一般質問の市長答弁であったように、市長になって初めて分かるということもあると思いますので、
田中市長には、御自身が問題視していた萩市民病院と都志見病院の2病院を統合して、中核病院をつくるという、これまでの方向性は国が認め、重点支援地区に選定されているという事実。 そして、今後、技術的、経済的な支援を受けることになっているということを冷静に受け止めるとともに、中核病院の形成方法について、別の方法があるのではないかという非現実的な考えを改めていただいた上で、地域医療構想に沿って、急性期病床を削減しながら、萩保健医療圏の医療体制を維持するためには、これまで進めていた2病院を統合して、中核病院をつくるという方向性が現実的であるいうことにお気づきいただきたいと思います。 しかし、最初に申し上げたとおり、信じられないことでありますが、現時点で萩市の将来にとって大変に重要な中核病院の形成について、検討する組織が存在していないという状況になっていますので、今回提案されている
補正予算を議会が認めた後、市長は、これまでの
検討委員会を廃止したスピードよりさらに早く検討組織を立ち上げ、検討を開始していただきたいと思います。 一方で、新たに立ち上がる検討組織に関する要綱等が一部しか示されていないことから、どのような目的で、どのようなメンバーが、どのような議論をいつまで行うかなど、具体的なことが分かっていないことや、検討組織の結論を市がどのように扱うのかということが詳しく分かっていないことも事実です。 私は市長と新たにできる検討組織の関係について、諮問と答申という関係が最良だと考えていますが、条例の制定などで時間がかかるというのであれば、新たにできる検討組織の結論について、諮問に対する答申と同様に重みを持って取り扱うことや、たとえ、これまでと同様に、萩市民病院と都志見病院を統合して中核病院をつくるという結論が出たとしても、その結論に沿って、市の最終決定をするということを、新たな委員の皆様へ約束していただくなどして、委員の皆様が自分たちの意見はどうなるのかや、恣意的に扱われるのではないかといった心配をしないような運営も重要だということを指摘しておきます。 最後に、1日も早い地域医療構想に沿って、国の支援を受けることができる。そして何より市民を初めとする医療圏域内の皆様が望む萩保健医療圏に必要な中核病院の実現を期待しているということを申し上げるとともに、
田中市長には忘己利他という教えを忘れず、忘れることなく市政運営を行ってもらうよう強く申し上げ、討論といたします。 議員各位におかれましては、萩保健医療圏を守る中核病院の形成について、再度議論をスタートさせる、本
補正予算に、ぜひとも御賛同いただきますようお願いを申し上げます。
○議長(
横山秀二君) おおむね1時間経過いたしましたので、ここで10分間休憩いたします。 午前11時00分休憩──────────────────── 午前11時08分休憩
○議長(
横山秀二君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。 討論を続行いたします。 次に、議案第42号に関し、反対の立場から、8番、五十嵐議員の発言を許します。8番、五十嵐議員。 〔8番 五十嵐仁美君登壇〕
◆8番(五十嵐仁美君) 議案第42号令和3年度萩市
一般会計補正予算(第2号)に反対の立場で討論します。 この
補正予算は、市長選後最初の定例会に提出された予算であり、市長が選挙公約を実現するための様々な
新規事業や政策的経費が盛り込まれています。 追加補正は
歳入歳出それぞれ4億1,910万2,000円で、予算総額を303億3,246万3,000円とするもので、これで
通年予算の形となりました。 主な事業として、4月1日以降に出生した子育て世帯に対しての祝い金として、10万円分の
市内共通商品券を支給する
子育て世帯応援誕生祝金事業、コロナの影響を受け、家計が急変しているふたり親世帯を支援する子育て世帯生活支援特別給付金事業、災害対策の機能強化を図る総合防災システム
整備事業などのほかに、見島の豪雨災害の復旧工事、三見、大井漁港の施設の改修設計、旭地域のトンネルやむつみ地域の橋りょうの補修などがあります。 どれも市長が目指す子育てにやさしいまちづくりや、地域力を上げる取組を進めていくもので、すばらしいと思います。 しかし、納得できない事業があります。 一つは、
明倫小学校3・4号棟
整備事業です。 今まで、4号棟は活用して、3号棟は保存するだけということだったのが、突然、3号棟の1階は市内の観光団体の事務所を集約し、2階は市民ギャラリーとしての展示室や各種団体やサークルが利用できる会議室として活用すると、この定例会初日の全員協議会で説明がありました。既に見学会は済んでいて、活用の要望があったから整備を進めるということでした。 活用の要望はどのような形で行われたのか。公平性が保たれていたのか、非常に曖昧になっています。
明倫小学校3・4号棟をどうするかを問いかけたアンケートで出た意見を今使うのは筋違いです。 市の施設を活用するのであれば、市民に平等に募集をかけ、公平に決定するべきです。 もう一つは、
中核病院検討事業のゼロベースも納得いきません。 前市長が、中核病院は2病院の統合で形成すると、最初から決めていたから、そして
検討委員会の委員長が市長で話を進めていたのが問題なので、原点に戻って、2病院の統合以外に方法がないか検討するところから始めるというものです。 もともと、中核病院形成は、萩市の医師の高齢化により、医師の確保が難しくなる現状打開のために進められてきました。 そして、地域医療構想抜きには考えられないものです。 地域医療構想調整会議では、病床削減が最も重要視されています。 萩市も病床削減を迫られていて、その方法としては、市民病院単独では不可能なので、市民病院と統合してもいいという病院を当たったところ、都志見病院が手を挙げたのです。両病院の共通する機能を一つにすれば病床削減ができるので、県の協力も得られるのです。 既に、中核病院形成
検討委員会は、ゼロベースでスタートしていたのに、また元に戻るのでは、医師確保確保に向けて、早急に取り組むことができません。 今までの蓄積された会議のデータをフルに活用していくことが、最も有効ではないかと思います。 市民の生活を向上するために、本当に必要な事業は進めていくべきですが、選挙公約を守るためだけの事業は必要ありません。 よって、この議案第42号には反対します。
○議長(
横山秀二君) 五十嵐議員の討論は終わりました。 次に、議案第42号に関し、賛成の立場から、3番、浅井議員の発言を許します。3番、浅井議員。 〔3番 浅井朗太君登壇〕
◆3番(浅井朗太君) 議案第42号令和3年度萩市
一般会計補正予算(第2号)について、賛成の立場から討論いたします。 この議案は
一般会計46事業、総額4億1,910万2,000円を計上するものです。この46事業のうち、
新規事業は24事業あります。令和3年3月定例会で可決いたしました令和3年度当初予算は、市長選挙改選前に組まれたものであり、いわゆる
骨格予算でありました。 このたびの補正は、それに肉づけをする政策的経費を含むものとなっており、新市長の公約であった事業もあります。 まず賛成とすることについてですが、当
補正予算には、前述のとおり、
一般会計46事業があり、それらをまとめて一括で審議、表決いたします。
事業内容については、
予算決算委員会において、厳密な審査を行いますが、一つ一つの事業に賛否を表明することはありません。 あくまで全事業一括での賛否の表明となりますことを改めてここに確認いたします。 次に、
補正予算の大きな特徴として、前述のとおり、新市長の選挙、選挙公約であった事業があることが挙げられます。 一日
市長室開設事業、
地域事業懇話会運営事業、
子育て世帯応援誕生祝金事業などは、現場第一主義や、旧町村部の活性化、育ててよしの子育て支援に当たると考えられます。 ほかには、旧
明倫小学校3・4号棟
整備事業、こちらは継続事業ではありますが、令和3年3月に可決された当初予算には、予定されていなかった3号棟の活用事業が追加されることとなりました。 観光の強化を狙い、観光関連団体を集約して配置すること、文化団体要望の常設展示スペースを整備することが主な整備内容となっており、構造設計、設備設計に関わる費用が計上されております。 4号棟は保存活用、3号棟は一旦保存のみで、民間の投資や提案を待つとした事業案に至った長年の経緯を鑑みると、整備工事実施の際には、億単位の事業費を見込む事業の進め方として、4号棟の工事完了のタイミングと、できるだけずらさないという意図には一定の理解をいたしますが、この展開は、萩市全域の市民の理解を十分に得るという意味では、あまりにも拙速ではないでしょうか。 また、
中核病院検討事業は、従前の中核病院形成
検討委員会を既に廃止した上で、
新規事業として、新たな検討組織を設置し、ゼロベースで検討を行うというもの。 審査に当たり、担当部署より、新たな検討組織の案や設置要綱案の一部などの資料をお示しいただけたことで、審査をしっかり行うことができましたが、ゼロベースという言葉の真の意味において、市長と執行部との間、または市民の理解との間に幾らかのずれがあったことは否めないのではないでしょうか。 萩医療圏は医師をはじめとする人材不足、民間医療機関との連携などの実情から、圏域全体で医療を維持していくための検討は待ったなしの状況であり、その検討が途絶えないことは、最も重要な点であります。 そして、
グローバル50事業については、公約のとおり、廃止することとなっております。
予算決算委員会でも申し上げましたが、当事業は、世界に羽ばたく若者、学業にすぐれた人材を支援するものであります。 また、世界に身を置くということを想像する、視野を広げる、行動を起こすという子供たちへのメッセージもあるのではないでしょうか。 一方、廃止の理由は、特定の大学に進学する者だけを支援するのではなく、経済的理由で進学を諦めたり、休学をせざるを得ない状況を改善し、教育の裾野を広げるような新たな奨学金を代わりに創設するとのことでした。 優秀な人材への支援事業があると、代替の裾野を広げる
奨学金制度を創設することはできないのでしょうか。 廃止の理由と結論が結びついてるように、理解できません。 廃止ではなく、対象となる資格の見直しや、学業でだけでなく、文化、スポーツにも裾野を広げるといった既存事業の実績の検証による事業見直しも検討できたのではないでしょうか。これを、この
グローバル50をですね、目指そうとしていた児童生徒は置き去りになっていないでしょうか。 以上のように、新市長の公約の履行が先立ち、公約に掲げられていた
新規事業の妥当性や必要性についての検証、あるいは廃止するとしていた事業の効果などの検証が十分とは言えない施策、いまだ時間をかけて検討してからでも構わない施策も、この
補正予算には含まれています。 このように、実施に当たっての根拠となる実態や経緯に理解が十分でない事業もありますが、当議案は、実施の必要性の高いものや、国の施策に準じたものもあり、全体として議案として、賛成の意を表するところであります。 最後に、今後の市長公約、施策の履行に当たっては、当然のことでありますが、持続可能性、行政サービスの継続性、将来展望を十分に配慮し、将来的なサービスの劣化や市民負担の増加、市財政の負荷となることを避けるよう、執行部各部横断的に協議の上、予算計上していただけることを強くお願いいたします。 特に、無償化を掲げた公約事業は、まだ上程されていませんが、行政サービスの無償化に当たっては、財源、財政負担、再有償化再び有償となること、なった場合の市民の理解を得られるかなど、慎重に慎重を重ねて検討いただきたい。 場合によっては、公約不履行となることも、幅広になるとしても、幅広に実態に即した手法を検討提案するなど、各部専門部の矜持をもって臨んでいただきたいということを最後に申し上げまして、賛成討論といたします。 以上です。
○議長(
横山秀二君) 浅井議員の討論は終わりました。 次に、議案第46号に関し、賛成の立場から、4番、小林議員の発言を許します。4番、小林議員。
◆4番(小林富君) 議案第46号萩市組織条例の一部を改正する条例につきまして賛成の立場から討論をします。 本議案は、
組織改編に伴う統廃合により、条ずれを改正するものです。 具体的な内容といたしましては、現在、27部88課の状態から、23部89課へと、四つの部署の減少と、一つの課の増加とするものです。 新設される課はDXデジタルトランスフォーメーション推進課となっております。 こちらはデータとデジタルを融合した庁内業務の効率化やIT化に向けた期待が持てます。 本議案につきましては、
事業予算捻出や業務効率化に向けて、新市長が公約として、また公開討論会でも掲げていたことですが、私自身も過去の
一般質問を通じて提言を行ってまいりました。 2019年3月定例会では、厳しい財政状況下において持続可能な財政運営をすべきという観点におきまして、また、定員適正化計画が未達であることを踏まえて質問をしました。 また2020年12月定例会におきましては、部署が細分化される一方で兼務の多い実態から再度組織体制について問う質問をしました。 当時の部署数の増加等に対する人件費の考え方については、影響は少ない。一つの部署でやるよりも、細かく分けなければ、きめ細やかな政策はできないという回答でしたが、今回改めて、検討いただいた中で、議案説明におきまして、中長期的には人口が減少する本市において、人件費の抑制また円滑な
組織運営につながることが確認をされました。 今後、統廃合を図る中、業務効率化、細分化された縦割りの打破、ICT化等によって、そういった技術を使うことによるきめ細やかな政策の実施、業務の自動化、これら予算化されていることも含めて、業務効率化を進めていただきたいと思っております。 特に、現場で業務に当たる職員の方々の組織体制だけではなく、技術も用いた業務改善を進めていただきたいと思っております。 コロナ禍におきまして、行財政改革自体は、人的資源を集中させるということから、一旦休止をされておりますが、時代に合わせた変化や技術革新の導入、既存の見直しなど、行財政改革にも目を向ける必要があると思っています。 このコロナ禍において、1番は、困窮される方やお困りの方への支援策と同時に、これを機に見直すべきものは見直し、持続可能な将来に向けたまちづくりを引き続き御提案をいただきたいと思っております。 以上、賛成の立場からの討論です。
○議長(
横山秀二君) 小林議員の討論は終わりました。 以上で討論を終了いたします。────────────────────
△採決
○議長(
横山秀二君) これより採決を行います。 まず、議案第42号令和3年度萩市
一般会計補正予算(第2号)に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の方は起立を願います。 〔起立者多数〕
○議長(
横山秀二君) 起立多数と認めます。よって、議案第42号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第43号令和3年度萩市
国民健康保険事業(直診勘定)
特別会計補正予算(第1号)に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第43号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第44号令和3年度萩市
介護保険事業特別会計補正予算(第1号)に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第44号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第45
号行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第45号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第46号萩市組織条例の一部を改正する条例に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに賛成の方は起立を願います。 〔起立者多数〕
○議長(
横山秀二君) 起立多数と認めます。よって、議案第46号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第47号萩市
家庭的保育事業等の設置及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例に対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって議案第47号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第48号財産の取得についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって議案第48号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第49号字の区域の変更についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第49号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第50号副市長の選任については、次の者を選任することに同意と決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第50号は同意と決しました。 次に、議案第51号教育長の任命については、次の者を任命することに同意と決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第51号は同意と決しました。 次に、議案第52
号工事請負契約の締結についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第52号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第53号財産の取得についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって議案第53号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第54号令和3年度萩市
一般会計補正予算(第3号)についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって議案第54号は委員長の報告のとおり可決されました。 次に、議案第55
号工事請負契約の締結についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本案は、委員長の報告のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、議案第55号は委員長の報告のとおり可決されました。────────────────────
△日程第3
委員会提出議案第1号及び
委員会提出議案第2号
○議長(
横山秀二君) 日程第3、
委員会提出議案第1号及び
委員会提出議案第2号を議題といたします。 まず、提案者から提案理由の説明を求めます。5番、瀧口委員長。 〔議会運営委員長 瀧口治昭君登壇〕
◆5番(瀧口治昭君) 本6月定例会に際しまして、萩市議会議会運営に係る改正を行うため、議会運営委員会より提案をするものです。 それでは、提案理由を申し上げます。 まず、
委員会提出議案第1号
萩市議会会議規則の一部を改正する規則についてでありますが、以下の3点の理由により、改正を行うものです。 1点目として、欠席要件の明示についてです。 これは現在、事故のためとのみ記載されている本会議及び委員会の欠席事由について、女性をはじめとする多様な人材の市議会への参画を促進する環境整備を図る観点から、欠席事由として、疾病、育児、看護、介護、配偶者の出産補助等を明文化するとともに、出産に係る期間の規定の整備を行うものであります。 次に、2点目として、請願書への押印廃止についてです。 これは、原則として、行政手続等に係る押印廃止について政府方針を受け、現在、請願者に対し、提出時に求めている署名押印を、署名または記名押印に改め、あわせて、請願者が法人の場合の条文の整理を行うものであります。 次に、3点目として、議会報告会実行委員会について会議規則の別表に追記を行い、協議調整の場として会議規則に明記するものであります。 あわせて、別表の引用条項のずれが生じているため、修正を行うものであります。 続いて、
委員会提出議案第2号萩市議会委員会条例の一部を改正する条例についてでありますが、これは、議案第46号萩市組織条例の一部を改正する条例が、令和3年7月1日から施行されることに伴い、現在の部の廃止、再編、名称変更がなされるため、各委員会の所管する部の変更を行うものであります。 以上で説明を終わります。 議員各位におかれましては、趣旨御理解の上、御賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(
横山秀二君) 提案理由の説明は終わりました。 これより質疑を行います。 まず、
委員会提出議案第1号
萩市議会会議規則の一部を改正する規則に対する質疑を行います。質疑はありませんか。 〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 質疑なしと認めます。 次に、
委員会提出議案第2号萩市議会委員会条例の一部を改正する条例に対する質疑を行います。質疑はありませんか。 〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 質疑なしと認めます。以上で質疑を終了いたします。 ただいま議題となっております
委員会提出議案第1号及び
委員会提出議案第2号は会議規則第37条第2項の規定により、委員会付託を省略いたします。────────────────────
△討論
○議長(
横山秀二君) これより討論を行います。討論はありませんか。 〔「討論なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 討論なしと認めます。────────────────────
△採決
○議長(
横山秀二君) これより採決を行います。 まず、
委員会提出議案第1号
萩市議会会議規則の一部を改正する規則は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、
委員会提出議案第1号は原案のとおり可決されました。 次に、
委員会提出議案第2号萩市議会委員会条例の一部を改正する条例は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議なしと認めます。よって、
委員会提出議案第2号は原案のとおり可決されました。────────────────────
△日程第4
常任委員会の閉会中の
所管事務調査について
○議長(
横山秀二君) 日程第4、
常任委員会の閉会中の
所管事務調査についてを議題といたします。
教育民生委員長から、会議規則第111条の規定により、御手元に配付いたしておりますとおり、閉会中の継続調査の申出がありました。 お諮りいたします。
教育民生委員長からの申出のとおり、閉会中の継続調査とすることに御異議ありませんか。 〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
○議長(
横山秀二君) 御異議があるというだけですね。はい。採決に入っておりますので、認められません。よろしいですか。 御異議がありますので、採決は起立を求めます。賛成の方は、御起立願います。 〔起立者多数〕
○議長(
横山秀二君) 賛成多数。本案は、原案のとおり認められました。 ○議長(
横山秀二 君) 以上で、本定例会の議事は全て終了いたしました。 これをもちまして、令和3年萩市議会6月定例会を閉会いたします。 午前11時40分閉会──────────────────── 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。 令和3年6月24日 萩市議会議 長 横 山 秀 二 議 員 長 岡 肇太郎 議 員 西 島 孝 一...