次に、
不用額についてですが、
名目不用額が減ったように見えますが、その結果、
各種基金へ積み立てられています。
財政調整基金は目標を超えて積み立てられておりますし、
減債基金も必要な
積立額というものはなく、余力があれば積み立てるというもので積み立てられています。当初予算の精密な組み立てと精査が求められますし、そうすることでさらに住民の要望に応えることができるのではないでしょうか。年度途中でも
市民のための新たな
事業展開も十分できるはずであり、
市民へお返ししていく、そうした努力も求められると思います。
次に、
平成29年4月1日時点での
待機児童が92人、
放課後児童クラブでは250人と、
平成28年度より大幅に増加したことは猛省されるべきです。子ども・
子育て支援事業計画では、
平成30年度に向けて解消していくこととされ、
平成28年度までは計画の範囲内であったという油断からであったと指摘します。現象によって対策を講ずるのではなく、
ニーズの多い地域や
年齢層などを的確に把握し迅速に対応していく、予断をもって計画に先んじて解消していく姿勢が求められたと指摘いたします。
次に、
生活保護受給世帯が
平成28年度に引き続き減少しています。死亡や
新規抑制などが理由とされ、
景気回復により必要な
人自体が減ったのではとも分析の答弁がありました。しかし、全国的に
生活保護世帯が最大を更新している報道もある中、格差と貧困も言われる中で、
山口市が減少しているというのは不自然ではないかと考えるところです。
相談件数も年々増加しており、
セーフティネットとして最後の最後に頼って何度も来られた
市民がおられる状況がうかがえます。適正な対応を求めます。さらに、
徴収業務の中、税金や
保険料などを払いたくてもとても払えない
市民に対し、積極的に
生活保護につないでいくことはないということでありました。本当に生活に困っている
市民の状況をつかんでいく機会は、行政としてさまざまあるはずです。その中で、連携して困窮した状況の
市民を支援していくことが求められると指摘いたします。
国民健康保険特別会計では、
歳入歳出差引11億3,419万3,000円という近年では最大の
不用額となりました。このうち4億円を基金に戻し2億5,000万円を国庫に返還するので、通常の
繰越額相当とし、適正ということでありました。多額の
不用額が発生した場合、基金に
積み立て繰り越しに回すことはあっても
保険加入者に返すことはこれまでありません。考え方として、冒頭申しましたように
保険料を負担している
市民へ返していくということも考えるべきではないかと指摘いたします。
次に、
介護保険特別会計では、
歳出の9割を占める
保険給付費において16億8,000万円の
減額補正がなされ、さらに6億1,929万4,000円の
不用額が生じています。
平成28年度に引き続き、
平成29年度も当初予算から約17億円の
不用額が生じている状況があります。このため、
歳入のうち
国庫支出金が4億3,000万円余り、
県支出金が2億3,000万円余りの
減額補正となりました。一方で
市民からの
保険料徴収は102%と見込みより多く
歳入があります。構造的に
保険給付費が抑えられると国、県、市の
公費負担が減ることになります。一方で
保険料は抑えられることもない──
市民の負担が減ることはないという
介護保険制度の
問題点があります。市独自の
保険料引き下げの施策などが必要であることを指摘いたしまして討論といたします。
◯ 議長(
坂井芳浩議長) 23番、
其原義信議員。
〔23番
其原義信議員登壇〕
◯ 23番
其原義信議員 公明党を代表して本
定例会に付託されました
平成29年度一般・
特別会計歳入歳出決算の
認定について、全てを
認定する立場で討論に参加いたします。各
分科会において活発な質疑が行われました。
決算審査ではありますけれども、
事業は継続していますことから数点にわたり指摘なり要望をいたします。
まず、一般・
特別会計全てに共通する課題として、当初予算からの
減額補正や決算時の
不用額として計上されているものについて、議会として承認した
事業を
予算執行できていない事例があり、その原因として
広報等の
周知不足や
市民ニーズを的確に把握できていなかったことによるものがあるのであれば、
事業の改廃や変更、場合によっては
予算拡充など今後の大胆な
取り組みの検討を期待します。
また、
市民生活の向上という観点から見た場合、指標や目標の設定に疑問を感じている部分が多く、市の設定する目標を達成することがすなわち
市民生活の向上に資するという形での設定が好ましいとの立場から、
指標等の設定の改善、特に第一次
山口市
総合計画の
最終年度である
当該年度末に目標達成できていない
事業に対する詳細の検討を求めたいと思います。
以降、
個別事業について数点にわたり申し上げます。
初めに、
仁保地川
河川改修事業についてであります。
当該年度の
事業進捗が1%の前進にとどまっている結果であります。その原因は、上流での
用地取得が困難との報告がありましたが、近年全国で頻発する
豪雨災害の対策として重要な
護岸整備であり、
事業期間も考慮すると
当該年度の進捗は物足りなさを感じました。
事業の
重要性を鑑み、次年度以降の進展を期待するものであります。
次に、
総合浸水対策事業についてであります。
雨水貯留施設や
雨水幹線の
改良等、ハード、ソフトを組み合わせた
浸水対策が講じられました。
雨水貯留施設等、大小合わせて103施設の
設置目標に対し、
雨水貯留タンクから
雨水浸透ますに変更するなど、
事業を進める中で
見直しもありましたが、おおむね順調に整備されているとの報告でありました。今後も
ゲリラ豪雨等不測の事態に備え整備は進められますが、結果として
市民の
浸水被害が軽減されたかが重要な鍵であり、整備されたことによる効果についても検証できるよう、データの収集、蓄積、分析について
取り組みを強化されるよう要望いたします。
次に、
空き家等適正管理事業についてであります。問題となっている管理不全な
空き家等について、
相談事業はもとより
実態調査、
意識啓発等に取り組まれていることから、一定の評価をいたします。管理不全な
空き家等の
発生防止、
自主的改善が
事業の本質であり、この
空き家等には、住んでいる、空いている、またその中間と
空き家等の状態が幅広く、国の
法整備による充実を期待するしかありませんが、本
事業における活動や成果の指標もより本質に近い形での指標に変えるとの回答でありましたことから、
事業がより進展し成果がわかりやすくなるよう改善を期待します。
次に、
徳佐簡易水道施設整備事業についてであります。
新設浄水場が完成するも、当初の
計画取水量が得られなかったことから
水源調査を実施されたものであります。掘っても掘っても、掘っても掘っても満足な水量が得られなかったとの結果でありました。並行して
漏水防止工事も実施され、
年間配水量が前年度比で減少とはなりましたが、配水が
無駄水とならず家庭に届いており、
人口減少、
節水型思考、
不明漏水の防止を総合しておおむね良好な結果であることが確認できました。今後は
料金収入の形態も視野にとの分析もされていますが、まずは安定的な水源が確保されるまで夏期は渇水、冬季は凍結と不安定な
綱渡り状態であり、
徳佐地域住民の安心安全な水の確保に一層努力されるよう要望いたします。
次に、ごみの
適正処理について申し上げます。
可燃物、
不燃物、
資源物ともに、
ごみ処理収集1トン当たりの
コストがいずれも
当該年度の
目標値よりもオーバーしている結果でありました。理由として、
業務委託料や処理にかかる
コストが増加しているようであります。
処理コストの
上昇傾向や処理の基準が厳しくなっていることは予測可能な範囲であると考えており、各指標の
年度目標値が妥当であったかについて検証されたいと考えます。各指標の評価は、いずれも業務の
効率化を進める必要があるとされ、
業務効率化の一つとして、今後
地域別分別収集の部分を
業務委託に含めることも視野にあるとのことでありましたが、業務の
効率化とは経費の節減、すなわち経費を下げることであり、
内部管理費や
委託料等の適切な
見直しはもちろんですが、
行財政改革に積極果敢に挑戦をされている本市として、既に乾いてきた雑巾を幾ら絞っても水は出てこないのと同じくらい高いハードルではないかと思うわけであります。ともあれ決算を踏まえ今年度、次年度以降のより一層の
行政効率の向上への努力とともに、
市民負担の
適正化について検討を重ねられるよう要望いたします。
市民の信頼に応える
行政経営、効率的・効果的な
事務事業の推進について申し上げます。ICTの活用により
行政サービスが便利になったと思う
市民の割合が向上した結果となっております。これは
電子申請サービス、
公共施設予約サービス、
公開型GIS、
コンビニ納付により一定の効果があらわれたものと思います。
当該年度から
マイナンバー制度により
住民票等の
コンビニ交付サービスも開始され、業務の
効率化とともに
市民の
利便性向上にも期待しているところですが、
マイナンバーカードの普及にはまだまだ課題も見受けられます。9月27日の本会議において、
マイナンバー制度との
情報連携により
障害者総合支援法に基づく
地域生活支援事業における各種諸手続の
簡素化に寄与する
議案について、
マイナンバーカードの普及とともに住民の
負担軽減が大きく図られるものと理解並びに期待をして賛成をしたところでもあり、
マイナンバーカードの
有効活用について批判や
懸念材料を普及と
利便性向上で払拭するような本市独自の
普及促進策も視野に、さらなる努力と
取り組みを要望いたします。
以上で討論を終わります。
◯ 議長(
坂井芳浩議長) 10番、
冨田正朗議員。
〔10番
冨田正朗議員登壇〕
◯ 10番
冨田正朗議員 自由民主党山口の冨田です。会派を代表して全ての
議案を
認定すべきとの立場で討論に参加いたします。
平成29年度は
山口市
総合計画の
最終年度を迎える中、本計画の総
仕上げ、そして第二次
山口市
総合計画への
かけ橋となるよう「
定住実現 更なる挑戦」予算との位置づけがされております。その上で、
山口市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略のもと、
地域社会の重要な課題である
定住促進と
少子化対策に全力で挑戦していくため“未来を創る「二つの挑戦」”を掲げました。1つは、若者の働く場を確保し、
山口都市核と
小郡都市核に
高次都市機能が集積する「
広域県央中核都市づくり」であります。もう1つは、あらゆる世代が将来にわたって住み続けることができる21地域の個性と活力をともにつくる「協働による
まちづくり」であり、
総合計画の総
仕上げ、そして次なる10年の
かけ橋となる
予算編成が行われました。
予算執行の結果、当初予算に掲げる目標はおおむね達成されており、中でも
歳入におきまして現
年度分の
市税徴収率が99.1%に向上するなど、
徴収事務の成果については高く評価したいと思います。その一方で、
固定資産税、
都市計画税、
保育料、
授業料などにおいて、
時効消滅や時効の援用などの事由により、2億3,000万円を超える
不納欠損が生じている事実は重く受けとめ、
公平性、
公正性の観点から
収入未済額、
不納欠損をつくらないさらなる努力と早期の
収納対策に努めていただくとともに、
収納対策の手法についても研究を深めていただきたいと思います。
また、財政の
健全化の指標である
健全化判断比率の4つの指標については、
財政状況が健全であることを示すものになっており、合併後の
まちづくりを進めていく中、さまざまなプロジェクトに積極的に
取り組み、その上で健全な
財政運営を確実なものとされている点も評価に値するものであり、引き続き着実な財政の
健全化と
課題解決に向けた
事業展開への果敢な
取り組みの両立を目指していただきたいと思います。
次に、
歳出につきましては、
一般会計と
特別会計合わせて
不用額が昨年度と比較して約13億7,000万円減少しているものの、
一般会計で約52億円の
不用額が発生している状況であります。年度末ぎりぎりまで
減額補正ができないものがあることも十分に理解しておりますが、過大な積算を控え
積算精度の向上と早期の
減額補正に努めるなど、
不用額の縮減に努めていただきたいと思います。また、早期の
補正対応に努めることにより、その財源を最大限効果的に活用し、
市民生活の向上や
子育て環境の整備など、
市民ニーズに対応した施策に対して積極的な
取り組みを進めていただきたいと思います。
最後に、
山口市
総合計画の
最終年度総
仕上げということで、
平成29年度のさまざまな
事業評価において、
公共交通の充実など
満足度が低く
重要度が高い政策や、新たな
取り組みとして展開し始めた
連携中枢都市圏の形成、また継続的な課題として農山村地域の振興、
南部地域の
活性化、
子育て支援など課題もありますことから、第二次
山口市
総合計画にこの課題を引き継ぎ、さらに力強い
課題解決に向けた
取り組みになることを期待したいと思います。
以上の点を指摘した上で、
認定の討論とさせていただきます。
◯ 議長(
坂井芳浩議長) 以上で、通告による討論は終わりました。以上で討論を終結いたします。
これより採決いたします。
議案第26
号平成29年度
山口市
一般会計歳入歳出決算の
認定についてから
議案第37
号平成29年度
山口市
特別林野特別会計歳入歳出決算の
認定についてまでの12件を一括して採決いたします。
議案第26号から
議案第37号までの12件について、
委員長の報告とおり
認定することに賛成の
議員の起立を求めます。
〔
全員起立〕
◯ 議長(
坂井芳浩議長)
起立全員であります。よって、
議案第26号から
議案第37号までの12件は
委員長の報告のとおり
認定されました。
以上で、
今期定例会に付議された事件は全て議了いたしました。
ここで、市長から挨拶がございます。
渡辺市長。
〔市長
渡辺純忠君登壇〕
◯ 市長(
渡辺純忠君) 皆さん、おはようございます。
今期市議会定例会におきましては、諸
議案につきまして長期間にわたり慎重御審議をいただき、それぞれ御議決を賜りましたことに対しまして厚くお礼を申し上げます。また、
平成29年度
一般会計及び各
特別会計の
決算認定につきましては、会期の延長にて御審査をいただいきました。あわせてお礼を申し上げます。本会議並びに
委員会を通じまして
議員の
皆様方から拝聴いたしました御意見、御
要望等につきましては、
十分留意、検討いたしまして
市政発展のための施策あるいは
事業に反映してまいりたいと考えております。今後とも一層の御指導と御協力を賜りますようにお願いを申し上げ、閉会の挨拶といたします。どうもありがとうございました。
◯ 議長(
坂井芳浩議長) これをもって、
平成30年第4回
山口市議会定例会を閉会いたします。
午前10時29分閉会
────────────・────・────────────
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
議 長 坂 井 芳 浩
会議録署名議員 野 島 義 正
会議録署名議員 野 村 幹 男
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